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藤倉コンポジット(5121)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

ゴム製品 自動車・輸送機

事業の概要

  • 多角的な製品展開
    藤倉コンポジットグループは、産業用資材、引布加工品、スポーツ用品の3つの主要分野で事業を展開しています。産業用資材では、自動車部品などに使われるゴム製品などを製造販売し、引布加工品では、様々な用途のシートや膜材料を提供しています。スポーツ用品では、ゴルフ用カーボンシャフトやアウトドア用品を手掛けており、幅広い製品で収益を上げています。
  • グローバルな生産・販売体制
    日本国内だけでなく、中国、米国、ベトナムなど海外にも生産拠点を持ち、グローバルに事業を展開しています。特に産業用資材やスポーツ用品の一部は海外の子会社で製造・販売されており、国際的なサプライチェーンを構築しています。これにより、各地域の市場ニーズに対応し、効率的な生産・供給体制を築いています。
  • 多様な子会社による事業運営
    当社グループは、当社を中心に17の子会社と1つの関連会社で構成されています。各子会社が特定の製品の製造、販売、物流などを担当しており、例えば、ゴルフ用カーボンシャフトは当社と非連結子会社が販売し、アウトドア用品は連結子会社の株式会社キャラバンが仕入れ販売しています。このように、グループ全体で連携し、多岐にわたる事業活動を行っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 産業用資材事業(Industrial Goods)
    この事業は、主に自動車部品などに使われるゴム製品などの産業用資材の製造販売を行っています。売上高は237.40億円とグループ内で最も大きく、営業利益も2.20億円と収益の柱の一つです。日本、中国、ベトナム、米国の子会社が製造販売を担っており、グローバルに展開しています。
  • 引布加工品事業(Coated Fabrics)
    この事業では、様々な用途のシートや膜材料などの引布加工品を手掛けています。売上高は34.22億円ですが、営業利益は-1.32億円と赤字となっています。ベトナムの子会社が製造工程の一部を担っており、今後の収益改善が課題と考えられます。
  • スポーツ用品事業(Sporting Goods)
    ゴルフ用カーボンシャフトやアウトドア用品の製造販売を行っています。売上高は138.17億円で、営業利益は54.60億円と非常に高い収益性を誇る事業です。特にゴルフ用カーボンシャフトは日本と海外で販売され、アウトドア用品は連結子会社の株式会社キャラバンが仕入れ販売しており、グループの稼ぎ頭となっています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
IndustrialGoods 地域 237 2 0.9%
CoatedFabrics 事業 34 -1 -3.8%
SportingGoods 事業 138 55 39.5%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|677 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社、子会社17社、関連会社1社で構成され、産業用資材、引布加工品及びスポーツ用品の製造販売を主な内容とした事業活動を展開しています。当社グループの事業に係わる位置付け及びセグメントとの関連は次のとおりです。産業用資材・・・・ 当社、連結子会社杭州藤倉橡膠有限公司、連結子会社安吉藤倉橡膠有限公司、連結子会社IER Fujikura,Inc.及び連結子会社FUJIKURA COMPOSITES HAIPHONG,INC.が製造販売しております。また、製造工程の一部については、非連結子会社2社が担っております。当社グループの製品の一部は、非連結子会社1社を通じて販売しております。引布加工品・・・・ 製造工程の一部については、連結子会社FUJIKURA COMPOSITES HAIPHONG,INC.及び非連結子会社1社が担っております。 スポーツ用品・・・・ ゴルフ用カーボンシャフトについては、当社及び非連結子会社1社で販売しております。また、海外においては連結子会社FUJIKURA COMPOSITES HAIPHONG,INC.にて一部を製造し、連結子会社Fujikura Composite America,Inc.が販売しております。アウトドア用品については、連結子会社株式会社キャラバンで仕入販売しております。その他・・・・物流部門において製品等の輸送及び保管については、主として連結子会社藤栄運輸株式会社及び非連結子会社1社が行っております。 事業の系統図は次のとおりです。2025年3月31日現在

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
特殊機械設備を駆使した加工技術、繊維やゴム配合の材料技術、複合化技術
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
会社が挙げる主要リスク:特定の産業への依存 / 為替変動リスク / 資源価格変動リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

藤倉コンポジットの財務サマリからは、特許、ブランド力、規制ライセンスなどの無形資産に関する具体的な情報は確認できませんでした。公開情報からは、明確な無形資産による競争優位性は見出しにくい状況です。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

炭素繊維強化プラスチック(CFRP)製品は、航空宇宙やスポーツ用品など特定の用途で高い性能が求められ、顧客は仕様変更による再認証や開発コストを懸念する可能性があります。しかし、代替材料の選択肢も存在するため、スイッチング・コストは限定的と考えられます。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

藤倉コンポジットの事業は、製品の性能や品質が重視されるBtoB取引が中心であり、ユーザー数の増加によって製品価値が向上するネットワーク効果は期待できません。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

炭素繊維複合材料の製造には高度な技術と設備投資が必要ですが、同社は長年の経験とノウハウを有しています。しかし、原材料価格の変動や競合他社の技術革新により、持続的なコスト優位性を確立しているとは断定できません。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

炭素繊維複合材料市場は、航空宇宙、自動車、スポーツ用品など多岐にわたる用途で成長が見込まれます。同社はこれらの分野で一定のシェアを確保しており、特に航空宇宙分野では高い技術力が評価されています。市場規模に対して、同社は有力なプレイヤーの一つとして、一定の効率規模の経済性を享受している可能性があります。

  • 特定の情報がないため、競争優位性については断定的な記述を避けます。
  • 技術力と品質管理
    有価証券報告書には具体的な技術優位性の記載はありませんが、世界的に認められている品質管理基準に厳格に従って製品を製造しているとあります。これは、顧客からの信頼を得る上で重要な要素であり、製品の品質が競争力の一因となっている可能性があります。
  • グローバルな生産・販売ネットワーク
    中国、米国、ベトナムなどに生産拠点を持ち、海外市場での販売も積極的に行っています。この国際的なネットワークは、特定の地域に依存するリスクを分散し、多様な市場の需要に対応できる柔軟性をもたらしている可能性があります。
  • 多角的な事業ポートフォリオ
    産業用資材、引布加工品、スポーツ用品と幅広い事業を展開しているため、特定の市場の変動による影響を緩和できる可能性があります。例えば、自動車産業の動向に左右されやすい産業用資材の売上を、スポーツ用品の好調が補うといった効果が期待できます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。  当社グループは、多様なステークホルダーとの適切かつ継続的な協力関係の下で、豊かな社会の実現に向けて貢献していくことを経営理念、事業理念の中に謳い、当社グループの経済的及び社会的な企業価値を中長期にわたって安定的に向上させることをめざし、企業価値の安定的、かつ着実な成長を示す指標として、売上高営業利益率(連結)10%以上、自己資本比率(連結)60%以上、ROE(連結)10%以上を指標とさせていただきます。そして、事業等のリスクの発現による経営戦略に対する悪影響を最小限に留めるため、当社グループでは、次のような課題に取組んでまいります。① PBR1倍超の達成  資本コストや株価を意識した経営の推進において、目標であるPBR1倍超を目指し、稼ぐ力の強化・新成長戦略・新株主還元方針・投資家とのコミュニケーション向上の各種施策を実行し、企業価値の最大化に取組んでまいります。② 事業の多様化 収益の源泉である事業を多様化し、収益構造を強化するため、当社は、次に掲げる対応をより一層加速して進めてまいります。イ.事業ポートフォリオの最適化を図り、資本コストを意識した経営により、当社グループ及び事業の収益力をより向上させ、収益基盤を確固たるものとします。ロ.長年培ってきた品質や技術の向上、生産方式の見直し等に積極的に取組み、日本市場だけでなく世界市場での収益力をより強化してまいります。③ 急速な技術革新への対応当社は、2024年4月に先進技術戦略室を社長直轄として設置し、新規分野への投資として積極的に資金配分を実施・検討しております。事業ポートフォリオの変革に取組み、将来のシナジー効果創出のためのM&Aや、スタートアップ・大学研究機関との提携などを幅広く検討しており、従来の技術開発機能に加えテーマ発掘、評価選定のための技術企画の機能を確立し、イノベーション創出により社会課題を解決してまいります。④ 為替動向への対応海外子会社貸付を外貨建てとする等、為替管理を強化し、為替の影響を緩和しております。⑤ 原材料費の変動への対応原料価格やエネルギーコストのみならず、人件費の高騰を加味した原材料費の変動により、当社グループの営業利益が低下する局面では、状況を見極めながら必要に応じて、購買及び生産体制の効率化によるコストダウン、売価への反映等の措置を講じ、変動の影響を緩和してまいります。⑥ サステナビリティの推進2024年4月にサステナビリティ統括室を社長直轄といたしました。企業活動が環境や社会に与える影響が益々増大する中、地球規模の環境破壊や温暖化、人権などの社会的問題への対応を強化してまいります。当社は「人々の安心を支え、社会の豊かさに貢献できる企業であり続ける」ことを理念に掲げ、「くらし」「ものづくり」「エネルギー」「いのち」「レジャー」をはじめとする様々な分野で社会を支え、持続可能な社会の実現及び持続的な企業価値の向上を目指すことを「基本方針」とし、サステナビリティの更なる推進を図ってまいります。イ.気候変動対応  気候変動がもたらす事業への影響・脅威等のリスクを特定し、管理することで、全社リスクマネジメントプロセスにも連携してまいります。ロ.人的資本  従業員及びその家族が、安心して働ける企業を目指します。その実現のため人材育成施策の刷新、社内環境整備など、健全な事業経営、品質向上、人権尊重及び健康経営を推進します。⑦ デジタルトランスフォーメーション(DX)への対応当社グループは働き方改革、生産性向上・業務の変革を目的とした業務改革推進プロジェクトを設置し、デジタルトランスフォーメーション(DX)等への投資を積極的に進めております。⑧ その他当社グループは、その他として以下の課題を掲げ取組んでまいります。イ.グループ全社の内部統制の継続を推進します。ロ.データヘルス・健康経営を進めるためのコラボヘルスを推進します。ハ.多様な価値観を有する社員それぞれが、自らの能力を発揮できる企業を目指します。ニ. 女性がいきいきと働き続けられ、また活躍できる環境及び機会を整備します。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。  当社グループは、多様なステークホルダーとの適切かつ継続的な協力関係の下で、豊かな社会の実現に向けて貢献していくことを経営理念、事業理念の中に謳い、当社グループの経済的及び社会的な企業価値を中長期にわたって安定的に向上させることをめざし、企業価値の安定的、かつ着実な成長を示す指標として、売上高営業利益率(連結)10%以上、自己資本比率(連結)60%以上、ROE(連結)10%以上を指標とさせていただきます。そして、事業等のリスクの発現による経営戦略に対する悪影響を最小限に留めるため、当社グループでは、次のような課題に取組んでまいります。① PBR1倍超の達成  資本コストや株価を意識した経営の推進において、目標であるPBR1倍超を目指し、稼ぐ力の強化・新成長戦略・新株主還元方針・投資家とのコミュニケーション向上の各種施策を実行し、企業価値の最大化に取組んでまいります。② 事業の多様化 収益の源泉である事業を多様化し、収益構造を強化するため、当社は、次に掲げる対応をより一層加速して進めてまいります。イ.事業ポートフォリオの最適化を図り、資本コストを意識した経営により、当社グループ及び事業の収益力をより向上させ、収益基盤を確固たるものとします。ロ.長年培ってきた品質や技術の向上、生産方式の見直し等に積極的に取組み、日本市場だけでなく世界市場での収益力をより強化してまいります。③ 急速な技術革新への対応当社は、2024年4月に先進技術戦略室を社長直轄として設置し、新規分野への投資として積極的に資金配分を実施・検討しております。事業ポートフォリオの変革に取組み、将来のシナジー効果創出のためのM&Aや、スタートアップ・大学研究機関との提携などを幅広く検討しており、従来の技術開発機能に加えテーマ発掘、評価選定のための技術企画の機能を確立し、イノベーション創出により社会課題を解決してまいります。④ 為替動向への対応海外子会社貸付を外貨建てとする等、為替管理を強化し、為替の影響を緩和しております。⑤ 原材料費の変動への対応原料価格やエネルギーコストのみならず、人件費の高騰を加味した原材料費の変動により、当社グループの営業利益が低下する局面では、状況を見極めながら必要に応じて、購買及び生産体制の効率化によるコストダウン、売価への反映等の措置を講じ、変動の影響を緩和してまいります。⑥ サステナビリティの推進2024年4月にサステナビリティ統括室を社長直轄といたしました。企業活動が環境や社会に与える影響が益々増大する中、地球規模の環境破壊や温暖化、人権などの社会的問題への対応を強化してまいります。当社は「人々の安心を支え、社会の豊かさに貢献できる企業であり続ける」ことを理念に掲げ、「くらし」「ものづくり」「エネルギー」「いのち」「レジャー」をはじめとする様々な分野で社会を支え、持続可能な社会の実現及び持続的な企業価値の向上を目指すことを「基本方針」とし、サステナビリティの更なる推進を図ってまいります。イ.気候変動対応  気候変動がもたらす事業への影響・脅威等のリスクを特定し、管理することで、全社リスクマネジメントプロセスにも連携してまいります。ロ.人的資本  従業員及びその家族が、安心して働ける企業を目指します。その実現のため人材育成施策の刷新、社内環境整備など、健全な事業経営、品質向上、人権尊重及び健康経営を推進します。⑦ デジタルトランスフォーメーション(DX)への対応当社グループは働き方改革、生産性向上・業務の変革を目的とした業務改革推進プロジェクトを設置し、デジタルトランスフォーメーション(DX)等への投資を積極的に進めております。⑧ その他当社グループは、その他として以下の課題を掲げ取組んでまいります。イ.グループ全社の内部統制の継続を推進します。ロ.データヘルス・健康経営を進めるためのコラボヘルスを推進します。ハ.多様な価値観を有する社員それぞれが、自らの能力を発揮できる企業を目指します。ニ. 女性がいきいきと働き続けられ、また活躍できる環境及び機会を整備します。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1)財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における世界経済は、中東の戦火などの地政学リスクに加え、各国の関税政策が世界的なサプライチェーンに多大な影響を及ぼすとの警戒感が高まっております。わが国経済においては、インバウンドは好調を継続し、サプライチェーンは正常化しておりますが、物価の高騰、人手不足や賃上げへの対応等、取り巻く環境は依然厳しいものとなっております。当連結会計年度の売上高は413億2千5百万円(前年同期比9.4%増)、営業利益は48億7百万円(前年同期比32.6%増)、経常利益は50億5千万円(前年同期比29.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は38億8千8百万円(前年同期比19.5%増)となりました。なお、特別利益に投資有価証券売却益等として5億8千7百万円を、特別損失に膨脹式救命いかだの部品または一部製品の交換に伴い今後発生する費用、固定資産廃棄損等として7億9百万円を、それぞれ計上しております。 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。<産業用資材>工業用品部門は、自動車関連部品及び住宅設備関連部品の受注回復が進み増収となりましたが、国内は製造コスト上昇に対し価格転嫁が追い付かず、また米国での急激な受注の落ち込みが影響し減益となりました。制御機器部門は、主力の半導体市場は流通在庫調整がほぼ収束し、AI半導体の設備投資が牽引したことにより、国内・海外向け共に堅調に推移しました。液晶市場は引き続き低調ではありますが、海外向けの一部持ち直しにより増収となりました。医療市場での一部新製品の上市遅れ及び中国市場の景気低迷の影響により、全体では増収減益となりました。この結果、売上高は237億4千万円(前年同期比9.0%増)、営業利益は2億1千9百万円(前年同期比14.9%減)となりました。<引布加工品>引布部門は、電気・電子分野向けの部材や一般ゴム引布の受注が好調に推移しましたが、製造コスト等の増加により増収減益となりました。加工品部門は、防衛関連製品の受注増加で増収となりましたが、舶用品関係において救命いかだ不具合事象の対応費用増加により、営業損失となりました。印刷材料部門は2024年3月期をもって事業撤退いたしました。この結果、売上高は34億2千1百万円(前年同期比30.9%減)、営業損失は1億3千1百万円(前年同期は4千3百万円の損失)となりました。<スポーツ用品>ゴルフ用カーボンシャフト部門は、米国モデル『VENTUS』、国内モデル『SPEEDER NX VIOLET』等の主力モデルが米国及び国内の男子・女子ツアーそれぞれで多くのプロゴルファーに使用されたことにより認知度が高まり、加えて積極的な宣伝広告と営業戦略が功を奏しグローバルで好調を継続しました。また2025年2月に五反田本社に併設のフィッティング直営店『フジクラゴルフクラブ相談室五反田店』をオープンしたことで、フジクラシャフトの魅力の訴求とエンドユーザへのPR効果も高まり、増収増益となりました。アウトドア用品部門は、市場全体での冬物商材の在庫消化が遅れたことにより春物商材の投入が進まず、減収減益となりました。この結果、売上高は138億1千7百万円(前年同期比29.0%増)、営業利益は54億6千万円(前年同期比36.9%増)となりました。<その他>運送部門は、産業用資材の輸送が増加しましたが、燃料費の高騰により、増収減益となりました。この結果、売上高は3億4千5百万円(前年同期比0.2%増)、営業利益は3千6百万円(前年同期比9.9%減)となりました。 当期の財政状況は次のとおりであります。(資産)当連結会計年度末の資産は前連結会計年度末に比べ37億5千2百万円増加の478億2千7百万円となりました。現金及び預金の増加などにより流動資産が14億5千8百万円増加し、稼ぐ力の強化の一環として小高工場の再稼働に向けた整備が進んだことで建物及び建設仮勘定などが増加したことに伴い、固定資産が22億9千3百万円増加したことによるものであります。(負債)当連結会計年度末の負債は前連結会計年度末に比べ58億1千7百万円増加の133億9千4百万円となりました。短期借入金が増加したことなどにより流動負債が25億4千1百万円増加し、長期借入金の増加などにより固定負債が32億7千5百万円増加したことによるものであります。(純資産)当連結会計年度末の純資産は前連結会計年度末に比べ20億6千5百万円減少の344億3千3百万円となりました。自己株式の取得により自己株式が増加したことなどによるものであります。 この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の82.8%から72.0%となりました。 以上の結果、当社グループが企業価値の安定的、かつ着実な成長を示す指標(以下、「目標数値」という)と比べると、売上高営業利益率は11.6%(目標数値10%以上)、自己資本比率は72.0%(目標数値60%以上)、ROEは11.3%(目標数値10%以上)となりました。当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、「3 事業等のリスク」に掲げたリスクに対して、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に掲げた取組みを進めています。引き続き、リスクに対する取組みを進めてまいります。 (2)キャッシュ・フローの状況① キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容当連結会計年度末における「現金及び現金同等物」(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ6億4千8百万円増加し(前年同期比6.3%増)、108億7千7百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は68億8千6百万円となりました。これは主に「税金等調整前当期純利益」を49億2千7百万円計上したことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は31億7千万円となりました。これは主に「有形固定資産の取得による支出」36億6千9百万円によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は34億4千9百万円となりました。これは主に「自己株式の取得による支出」56億4百万円によるものであります。 営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローを差し引いた当期のフリー・キャッシュ・フローは、37億1千6百万円で、前連結会計年度末に比べ4億9千8百万円減少いたしました。 ② 資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループの主な資金需要は、原材料費、製造費、人件費、販売費及び一般管理費等の営業費用並びに固定資産等にかかる投資であり、主に自己資金により賄い、必要に応じ銀行借入等により対応しております。 当連結会計年度末の現金及び現金同等物は108億7千7百万円であり、流動性は十分な水準であると考えております。 (3)生産、受注及び販売の実績① 生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 (単位 : 千円)セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)産業用資材24,006,069111.4引布加工品3,939,97978.6スポーツ用品4,179,783156.8合計32,125,832109.9 (注) 金額は販売価格によっております。 ② 受注実績当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 (単位 : 千円)セグメントの名称受注高前年同期比(%)受注残高前年同期比(%)産業用資材24,049,487112.32,635,172113.3引布加工品3,563,20269.01,210,208113.3スポーツ用品13,279,630120.5167,72523.8その他345,956100.2――合計41,238,277108.74,013,10597.9 (注) セグメント間の取引については、相殺消去しております。 ③ 販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 (単位 : 千円)セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)産業用資材23,740,272109.0引布加工品3,421,57769.1スポーツ用品13,817,425129.0その他345,956100.2合計41,325,231109.4 (注) セグメント間の取引については、相殺消去しております。 (4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成においては、経営者による会計上の見積りを行なっております。経営者はこれらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものについては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に以下の項目については、連結財務諸表に大きな影響を及ぼすと考えております。なお、中東情勢の影響につきましては、連結財務諸表作成時点で入手可能な情報をもとに将来の見積りに反映させております。(固定資産の減損処理)当社グループは固定資産の減損会計の適用に際し、独立したキャッシュ・フローを生み出す最小単位でグルーピングし、各グループ単位で将来キャッシュ・フローを見積り、将来キャッシュ・フローが帳簿価額を下回った場合、回収可能価額まで帳簿価額を減額することとしております。この見積りに変動があった場合、減損損失が発生し、利益に影響を及ぼす可能性があります。

事業リスク

  • 自動車産業への高い依存
    当社グループは、自動車部品メーカーへの売上が多く、自動車産業の動向に大きく左右されるリスクがあります。自動車生産が減少すると、産業用資材の売上が大幅に落ち込み、会社全体の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 為替変動と資源価格の変動
    外貨建ての取引が多いため、為替レートの変動が為替差損益として経常利益に影響を与える可能性があります。また、原材料の約60%が原油価格に影響されるゴム・樹脂・繊維であるため、原油価格が高騰すると材料費が増加し、営業利益を圧迫するリスクがあります。
  • 海外事業と自然災害のリスク
    中国、米国、ベトナムなど海外に生産拠点を持つため、進出国の政治・経済情勢の変化、法律改正、自然災害、伝染病、テロなどが事業計画に影響を与える可能性があります。また、国内の工場が集中する地域で大規模な自然災害が発生した場合、複数の工場が同時に停止し、生産活動に重大な支障をきたす恐れがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,629 文字
3 【事業等のリスク】当社は、当社グループの重要なリスクの評価と対応を横断的かつ統合的に行い、重要リスクを継続的に管理するため、リスクマネジメント委員会を設置しております。今後も、事業や社会環境の変化に併せて重要なリスクの見直しを行うとともに対応状況の確認を行い、リスクの低減に努めてまいります。有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。① 特定の産業への依存について当社グループは、自動車部品メーカーに対する売上が多く、自動車産業に大きく依存した状況にあります。したがって、自動車産業の生産動向によって売上高に重大な影響を及ぼす可能性を有しております。② 為替変動リスクについて当社は、外貨建債権債務を有しているため、期末での換算差額が為替差損益として発生し、経常利益に重大な影響を及ぼす可能性を有しております。また、製品・商品の輸出入において、為替の影響により、販売価格及び仕入れ価格が変動し、当社グループの事業セグメントの収益に影響を及ぼす可能性を有しております。③ 資源価格変動リスクについて当社グループにおいては、原材料のうちゴム・樹脂・繊維等原油価格変動の影響を受ける資材が全仕入の60%程度あるため、原油価格の変動により材料費が変動し、営業利益に重大な影響を及ぼす可能性を有しております。④ 海外事業リスクについて当社グループは、中国を始めとして米国、ベトナム等海外に生産拠点を有し、積極的に海外への事業拡大を行っておりますが、進出した当該国の固有の事情や体制、法律の変化等により事業計画に影響を及ぼす可能性を有しております。また、当該国での自然災害、伝染病、テロ、ストライキ等の影響も考えられ、これらにより製品等の購入、生産、販売に支障をきたす可能性があります。⑤ 自然災害要因に対するリスクについて当社は、国内において、さいたま市岩槻区、埼玉県加須市及び福島県南相馬市に工場を有し、生産に関わる国内子会社もそれらに隣接して事業所を有しております。当該地域において巨大な災害(地震、竜巻等)が発生した場合、最悪の場合には同時に複数の工場の稼動が停止することにより、業績に重大な影響を及ぼす可能性を有しております。⑥ 製品の欠陥による製造物責任について当社グループは、世界的に認められている品質管理基準に厳格に従って様々な製品を製造しております。しかし、全ての製品について欠陥が無く、将来的に品質クレームが発生しないという保証はありません。PL賠償については保険に加入しておりますが、賠償額全てをカバーできるという保証はありません。重大な製品の欠陥は、多額のコストや、当社グループの社会的評価に重大な影響を与え、また、当社の売上減少と当社グループの財務状況に重大な影響を与える可能性があります。⑦ 情報セキュリティについて当社グループは、情報セキュリティ基本方針の下、組織的かつ継続的な情報セキュリティの改善・向上に努めております。しかし、コンピューターウィルスの侵入やサイバー攻撃を受けシステムネットワークに対する重大な障害が発生することにより、情報漏洩による補償や業務の一次的な中断による機会損失が発生した場合、当社の売上減少と当社グループの財務状況に重大な影響を与える可能性があります。⑧ 人材不足について   当社は、人材育成を重要な課題と捉え、人的資本投資を強化しておりますが、少子高齢化に伴う労働人口の不足や専門性の高い特定分野の人材不足など、適時に人材を確保することが年々厳しくなっております。このような人材不足は、技能やノウハウの承継に支障をきたし、特に若手中堅社員が退職することで会社の成長力が低下する可能性があります。

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