有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|7,472 文字
3 【事業等のリスク】当社グループは、事業運営における多様なリスクを認識し、適切に管理することを重要な経営課題と位置付けています。リスク管理委員会を四半期ごとに開催し、経営層及び各部門の責任者が参加する体制を構築しています。この委員会では、事業活動や外部環境の変化に伴うリスクを網羅的に洗い出し、評価・優先順位付けを行い、重要なリスク項目を特定しています。さらに、各リスクに対する具体的な対応策を策定し、その実行状況をモニタリングすることで、リスク管理の精度を向上させています。また、リスク要因の相関性を考慮した定期的な見直しを実施し、内部統制との連携を強化することで、全社的なリスクマネジメントを推進しています。当社グループは、リスク管理において単なるリスク回避に留まらず、リスクを認識した上で適切にリスクテイクを行うことで企業価値の向上と持続可能な成長を目指しています。この取り組みはグループ全体で共有され、すべての事業活動において実践されています。当社グループは、新たに策定した中期経営計画「INFRONEER Medium-term Vision 2027」において、戦略の三本柱並びに重点施策を策定・推進しており、それに伴いリスク管理の枠組みを強化しました。具体的には、前期までの取り組みを踏まえつつ、 「ガバナンス・コンプライアンス・開示と報告」、「戦略と計画」、「業務運営と経営」の視点から、各重点施策に係るリスクの見直しを行いました。この取り組みにより、事業とリスクの関連や影響をより正確に把握し、発生時には迅速かつ適切な対応が可能となっています。また、リスク管理プロセスにおいては、各重点施策に関連するリスクを網羅的に抽出し、その中でも特に影響が大きいと判断される重点リスクを特定しています。これら重点リスクについては、リスクの発生可能性や影響度を評価した上で、優先的に対応策を講じており、その内容を以下に記載しています。このアプローチにより、当社グループが直面するリスクの重要性を明確化し、効果的な対応を進めています。なお、以下に記載する内容は当連結会計年度末日(2025年3月31日)において判断したものであり、当社株式への投資に関するすべてのリスクを網羅するものではありません。実際のリスク事象においては、その発生時期、影響の程度が異なる可能性があるため、これらの点に留意する必要があります。 (リスクの見直し・再評価プロセス) (各重点施策に関連するリスク)(注)各重点施策に関連するリスクを○で示しています。また、その中でも特に影響が大きいと判断される重点リスクを◎で示しています。 国内における事業領域・インフラサービス事業の更なる拡大 リスク認識 当社グループは、総合インフラサービス企業として国内市場における事業領域の拡大を推進する中で、以下のリスクを認識しています。 競争環境の急激な変化や顧客ニーズの多様化によって、既存戦略が陳腐化する可能性があります。新たな市場参入や事業拡大計画においては、需要予測の不確実性が増大し、計画の実現可能性に影響を及ぼす可能性があります。 M&A及び事業売却では、対象企業の評価プロセスにおける情報不足や価値評価の誤りが発生する可能性が考えられます。これにより、統合後に期待されるシナジー効果が十分に発揮されず、事業ポートフォリオのバランスが崩れる可能性があります。また、事業売却の際には、売却プロセスの適切な管理が求められ、これを怠ると不利な条件での売却に至る可能性があります。さらに、対象企業の経営成績の悪化等により企業価値が低下した場合には、のれんの減損処理を行う必要が生じる可能性があります。 経済情勢の変動において、インフレや金利の上昇、規制の強化が、当社グループの事業収益性や成長性に直接的な影響を与える可能性があります。これらの経済的要因は、計画通りの事業運営を困難にするだけでなく、予期しないコスト増加を引き起こす可能性があります。対応策 当社グループは、これらのリスクに対して、以下の対応策を講じていきます。 事業戦略に関して、詳細な市場調査と競合分析を継続的に行い、データに基づいた戦略を策定し、必要に応じて戦略の見直しを行います。このプロセスでは、市場の動向や顧客ニーズの変化を的確に捉え、戦略の適切性を維持し、外部環境の変化にも迅速に対応できるようにしていきます。 M&A及び事業売却について、詳細なデューデリジェンスを徹底し、対象企業の財務状況、法的リスク、事業シナジーを包括的に分析して価値評価の正確性を確保します。また、組織統合プロセスでは、従業員や取引先との透明性の高いコミュニケーションを通じて、影響を最小限に抑える取り組みを進めます。事業売却に際しては、適切な価値評価と売却プロセスの透明性を重視し、最適な事業ポートフォリオの追及を目指します。のれんの減損を未然に防ぐために、買収前のデューデリジェンスにおいて対象企業の収益性や成長可能性を慎重に評価します。また、買収後の対象企業の事業計画や経営成績を継続的にモニタリングすることで対象業績評価指標(KPI)を定期的に確認し、経営課題を特定・改善するための支援を行います。 経済情勢の変動に対して、経済指標や市場動向のモニタリングを強化し、経済状況の変化に伴うリスクを早期に察知し、必要に応じて戦略転換の検討を行います。 海外における事業領域拡大・インフラサービス事業への参入 リスク認識 当社グループは、海外における事業領域の拡大及びインフラサービス事業への参入を進める中で、以下のリスクを認識しています。 地理的・政治的要因として、進出先国や地域における政治的安定性の欠如、規制や法律の変化、紛争や制裁措置などの地政学的リスクが、事業運営に直接的な影響を及ぼす可能性があります。また、現地関係機関との連携が不十分な場合、プロジェクトの遅延や中止といった事態の発生も懸念されます。現地企業との提携において、対象企業の財務状況や事業環境に対する理解不足や、企業文化・組織運営の違いにより統合プロセスや提携効果への悪影響が懸念されます。 資機材調達では、現地の調達網や物流インフラの未整備、輸送リスク、関税や規制の影響により、調達遅延やコスト増加が生じる可能性があります。 事業戦略において、現地市場の需要や競争環境を正確に把握していない場合、目標とする事業拡大が達成できない可能性があります。対応策 当社グループは、これらのリスクに対して、以下の対応策を講じていきます。 地理的・政治的要因への対応に関して、進出先国や地域の政治・経済情勢を継続的にモニタリングし、地政学的リスクに対する早期警戒体制を構築していきます。また、現地の規制や法律に精通した専門家やコンサルタントを活用し、法的リスクの最小化を図るとともに、現地関係機関やパートナーとの協力体制を強化します。現地企業との提携では、デューデリジェンスを徹底し、対象企業の財務状況や事業環境を詳細に分析するとともに、企業文化・組織運営に係る相互理解を促進することで、提携効果を最大化します。 資機材調達について、必要に応じて調達先の分散を進め、現地調達ネットワークの構築や物流インフラの改善を推進することで、供給の安定性を確保していきます。 事業戦略に対し、進出先市場の詳細な調査を実施し、需要や競争環境を的確に把握した上で、現地市場に適応したビジネスモデルやサービスを設計・実行します。また、戦略の進捗状況を定期的にレビューし、柔軟に修正を加える仕組みを整備していきます。 バリュー思考に基づく、価値創造プロセスの最適化リスク認識 当社グループは、バリュー思考に基づく価値創造プロセスの最適化を図り、経済的価値と社会的価値の両立を目指す中で、以下のリスクを認識しています。 グループ全体戦略が機能不全に陥ることにより、市場の変化や競争環境の激化に適切に対応できない、価値創造プロセスが期待した成果を十分に発揮できないなど、企業としての持続可能性が損なわれる可能性があります。 企業文化の醸成が不十分である場合、従業員間の協働が阻害され、モチベーションや組織へのコミットメントが低下し、結果として価値創造プロセスへの貢献度が減少し、経済的価値と社会的価値の両立が困難になる可能性があります。 多様な人材の採用・育成が不十分な場合、社内の創造性や革新性が低下し、価値創造プロセスの最適化が達成されない可能性があります。また、従業員の離職率が上昇することで企業の競争力が低下する可能性があります。対応策 当社グループは、これらのリスクに対して、以下の対応策を講じていきます。 グループ全体戦略に関して、市場動向や競争環境を詳細に分析し、柔軟かつ持続可能なビジネスモデルを構築するとともに、価値創造プロセスの進捗状況を定期的にレビューし、必要に応じて戦略を見直すことで変化する環境に迅速に対応します。 企業文化について、透明性の高いコミュニケーション体制を整備し、従業員の声を積極的に取り入れる仕組みを構築することで、従業員の満足度を向上させ、組織全体の協働と創造性を促進します。 人材多様性に対して、ジェンダーを含む多様なバックグラウンドを持つ人材の採用・育成を推進し、社内でのインクルージョンを促進することで、従業員が自身の能力を最大限に発揮できる環境を整備し、組織全体の創造性と革新性を向上させます。 グループ連携による利益の最大化リスク認識 当社グループは、グループ全体での利益最大化を目指す中で、以下のリスクを認識しています。 グループ全体戦略として、相互補完性の欠如や市場変化への適応の遅れが、効率の低下や利益創出の阻害を招く可能性があります。 企業文化では、グループ間での価値観や目標の共有が不十分である場合、信頼関係が弱まり、連携が阻害される可能性があります。 従業員エンゲージメントが低下することで、モチベーションや組織へのコミットメントが低下し、価値創造への貢献度が低下する可能性があります。対応策 当社グループは、これらのリスクに対して、以下の対応策を講じていきます。 グループ全体戦略の最適化に関して、定期的な市場分析や競合調査を行い、環境変化に柔軟に対応できる仕組みを構築します。また、グループ内での資源共有を促進し、相互補完性を高める体制を整備します。 企業文化の強化について、グループ内での価値観や目標の共有を推進し、信頼関係を深めるためのコミュニケーション施策を導入します。共通の研修やイベントを通じて、グループ間の一体感を醸成します。 従業員エンゲージメント向上に対して、透明性の高い評価制度を導入し、従業員が能力を最大限に発揮できる環境を整備します。さらに、従業員の声を積極的に取り入れる仕組みを構築し、モチベーション向上を図ります。 安定かつ低コストな資金調達の実現 リスク認識 当社グループは、安定かつ低コストな資金調達を目指す中で、以下のリスクを認識しています。 経済情勢として、金利の上昇、為替変動、市場の不安定化など外部環境の変化により、資金調達コストが増加する可能性があります。 財務状況が悪化した場合、財務健全性や信用力の低下により資金調達が困難となり、調達条件が悪化する可能性があります。 レピュテーションにおいて、情報発信の不備や不透明な経営等に起因する企業活動や経営方針に対する批判、不適切な情報の流布などにより、投資家や金融機関などステークホルダーからの信頼が低下し、資金調達に悪影響を与える可能性があります。対応策 当社グループは、これらのリスクに対して、以下の対応策を講じていきます。 経済情勢の変化に関して、資金調達のタイミングを適切に管理し、多様な調達手法を組み合わせることでリスク分散を図ります。 経済動向や市場環境により、迅速に意思決定を行う体制を整えます。 財務状況について、財務健全性を維持するため、最適な資本構成を検討しつつ、キャッシュ・フロー管理を徹底します。財務情報の透明性を高めることで金融機関や投資家からの信頼を強化し、信用格付けの向上を目指します。 レピュテーションに対して、企業の評判を守るため、透明性の高い経営を徹底し、正確かつ適時な情報開示を行います。また、内部統制を強化し信頼性を向上させるとともに、株主や取引先、地域社会との積極的な対話を通じて、企業活動への理解を深め、評判の毀損を未然に防ぎます。 付加価値創出に繋がる視点での固定費・管理費の適正化 リスク認識 当社グループは、固定費や管理費の適正化を進める中で、以下のリスクを認識しています。 グループ全体戦略として、過度なコスト削減が製品やサービスの差別化を損ない、顧客満足度やブランド価値を低下させる可能性があります。 事業戦略では、リソースの適正化が不十分な場合、新規事業や成長市場への投資余力が不足し、長期的な競争優位性が損なわれる可能性があります。対応策 当社グループは、これらのリスクに対して、以下の対応策を講じていきます。 グループ全体戦略に関して、無駄の最小化は引き続き強化しつつ、固定費・管理費を付加価値創出のための投資として捉え、投入に対する効果を意識した運用への転換を図ります。 事業戦略について、適正化で生み出されたリソースを新規事業や成長分野へ振り向け、長期的な競争力を高めます。柔軟なリソース管理体制を構築し、市場や環境変化に迅速に対応できる事業基盤を整備します。 グループ人財戦略の推進 リスク認識 当社グループは、グループ人財戦略の推進にあたり、以下のリスクを認識しています。 企業文化として、価値観や行動指針が組織全体に十分浸透しない場合、従業員の一体感が低下し、業務効率や迅速な意思決定が阻害される可能性があります。また、企業文化が時代や市場の変化に対応できない場合、競争力の低下が懸念されます。 人材労務では、適切な労働環境が整備されていない場合、優秀な人材の流出や生産性の低下を招く可能性があります。さらに、労務管理の不備がコンプライアンス違反や労務トラブルを引き起こし、企業の信頼性やブランドイメージに悪影響を及ぼす恐れがあります。 人材多様性において、多様な人材の能力を活用できない場合、イノベーションの停滞や意思決定の質の低下につながり、競争力を失う可能性があります。多様性推進が不足していると、心理的安全性が欠けた職場環境となり、従業員間の協力やコミュニケーションが阻害される可能性もあります。対応策 当社グループは、これらのリスクに対して、以下の対応策を講じていきます。 企業文化の強化に関して、価値観や行動基準を明確化し、それを業務プロセスに反映させる仕組みを構築します。 人材労務の改善について、安全で働きやすい職場環境を整備し、安全衛生基準の向上と労務管理体制の強化により、コンプライアンスの徹底とトラブルの未然防止を図ります。 人材多様性の推進に対して、ダイバーシティ&インクルージョン施策を導入し、多様な価値観や背景を持つ人材が協力できる環境を整備します。さらに、意見交換や対話の場を定期的に設け、従業員間の信頼関係を深めます。 社内外の環境に対応した最適なガバナンスの追求 リスク認識 当社グループは、最適なガバナンスの追求にあたり、以下のリスクを認識しています。 国内外の法律や規制への対応が不十分な場合、罰則や訴訟リスクを招くだけでなく、社会的信用を失う恐れがあります。 報告体制では、内部通報制度が十分に活用されない場合、不正や問題行動の早期発見や是正が妨げられ、リスク管理が不十分になる可能性があります。 情報セキュリティにおいて、サイバー攻撃や情報漏洩が発生した場合、顧客や取引先の信頼を損なうだけでなく、事業運営に深刻な影響を与える可能性があります。特に、機密情報や個人情報の管理が不十分な場合、法的責任や多額の損害賠償を求められる可能性があります。対応策 当社グループは、これらのリスクに対して、以下の対応策を講じていきます。 法令遵守の強化に対して、国内外の法規制に関する最新情報を定期的に収集・共有する体制を整備します。また、定期的な監査を実施し、法令遵守の徹底及び腐敗防止を図ります。 報告体制の整備について、内部通報制度の周知と利用促進のための啓発活動を行い、通報者が安心して利用できる環境を整備します。通報内容には迅速かつ適切に対応する体制を確保し、リスク管理を強化します。 情報セキュリティに対して、最新のセキュリティ技術を活用した対策を導入し、サイバー攻撃や情報漏洩のリスクを低減します。さらに、従業員へのセキュリティ教育を定期的に実施し、情報管理意識を向上させます。加えて、情報セキュリティの状況を定期的に監査し、必要に応じて改善を行う体制を整備します。 投資規律(基準・モニタリング)のレベルアップ リスク認識 当社グループは、投資規律(基準・モニタリング)のレベルアップにあたり、以下のリスクを認識しています。 経済情勢として、世界的な景気変動や地政学的リスク、金利や為替の変動といった経済情勢が、投資案件の収益性やリスクプロファイルに影響を及ぼす可能性があります。 事業戦略では、投資判断が中長期的な戦略と整合しない場合、各セグメントの事業ポートフォリオのバランスが崩れ、競争力や収益性の低下を招く恐れがあります。 財務状況において、過剰な投資や不適切な資金配分が行われた場合、キャッシュ・フローの悪化や財務健全性の低下を招き、企業全体の持続可能性が損なわれる可能性があります。対応策 当社グループは、これらのリスクに対応して、以下の対応策を講じていきます。 経済情勢への対応に関して、外部環境の変化を継続的にモニタリングし、投資案件のリスク評価を適切に行います。 事業戦略について、各セグメントの中長期的な戦略に基づく投資基準を明確化し、その時々に応じた最適な事業ポートフォリオを追求します。 財務状況に対して、資金配分の適正化とキャッシュ・フロー管理の強化を図り、財務健全性を維持します。
FY2024|4,800 文字
3 【事業等のリスク】当社グループの事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項は、四半期に一度開催されるリスク管理委員会において網羅的に洗い出しを行い、リスクの発生頻度と影響度という2つの観点から重要性の高いリスク項目に対して具体的な検討を行っています。なお、リスク項目においては、マイナスの影響のみならず、プラスの影響も含まれることを念頭に、投資判断、あるいは当社の事業活動を理解する上で重要とリスク管理委員会が判断した事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載を行っています。また、当社グループにおいては、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、マイナスの影響を与えるリスク発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ですが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えています。なお、以下の記載は当連結会計年度の末日(2024年3月31日)において判断したもので、当社株式への投資に関するリスクを全て網羅するものではありません。加えて、実際のリスク事象によりその発生時期、程度、影響度は異なりますので、この点にも留意が必要です。 (1) М&Aのリスク 当社グループはインフラサービスにおける国内外での地位確立、事業領域のさらなる拡大を目指して、不足している領域や分野を補完するために有効な手段となる場合はМ&Aを実施していきます。М&A実施にあたっては市場動向や相手先企業の財務状況、技術優位性等を事前に調査・検討を行いますが、当初期待した買収効果を十分に発揮できないことにより、結果として当社グループの財政状態及び業績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社グループは、2024年3月期の通期決算より国際財務報告基準(IFRS)を任意適用しています。IFRSにおいては、のれんの定額償却は不要となる一方、のれんの対象会社における経営成績の悪化等により減損の兆候が生じ、回収可能価額がのれんの帳簿金額を下回る場合には、のれんの減損処理を行う必要が生じる可能性があります。 買収効果の十分な発揮を妨げる主な要因として、М&Aにより期待されるシナジー効果が十分に発揮されない場合、組織体系の相違等から合理化等に時間を要する場合、М&Aに伴う経営インフラの整備・統合等により、当初期待した収益性の低下や想定外の追加費用が発生する場合等が考えられますが、これらに限定されるものではありません。 当該リスクに対しては、当社グループの成長戦略との整合性、当社グループの事業領域とのシナジー効果、投資対象先の事業計画等を慎重に調査・検討し、買収後はPMI(ポスト・マージャー・インテグレーション)やガバナンスを適切に行うことでリスクの最小化に努めます。 (2) 災害リスク 地震、津波、洪水等の自然災害、事故、感染症の流行、テロ行為等が発生した場合、当社グループの事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対しては、長期的な気候変動の影響を考慮しBCP実行計画を策定し、その計画に基づいた訓練を実施することで災害発生時の損害を最小限に抑え、事業の継続や復旧を図る体制を構築することにより影響の最小化を図っています。 (3) 気候変動・環境リスク 当社グループは、気候変動問題を重要経営課題のひとつとして認識し、気候変動に関わる基本方針や重要事項について、定期的にサステナビリティ委員会にて検討を行うとともに、取締役会の監督が適切に行われるよう体制を整えています。 当社グループが事業を遂行するにあたり、工事現場・工場・研究所におけるCO2排出・騒音・振動・悪臭・粉塵など、社会環境に悪影響を与える重大な問題が発生した場合、当社グループの信用の失墜につながり、事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対しては、環境マネジメントシステムを効率的に運用し、継続的改善を行い、地球環境及び社会・生活環境の保全に積極的に取り組むとともに、建設廃材のリサイクル及びエネルギーや天然資源の消費量削減などに向けて、循環型社会形成システムの構築の推進に努めています。 (4) 人材労務に関するリスク 少子高齢化に伴う人口減少や人口の都市部集中と地方の過疎化などにより人材確保が困難になることで、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。また、過重労働やハラスメントにより従業員等の健康被害等の不利益が生じる他、労働基準法違反等によって行政処分等の対象になることにより、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対しては、多様で柔軟な就業環境の整備、社員研修や福利厚生の充実等により新たな人材の確保を推進することで多様な人材が安心して働ける職場環境の構築に努めています。また、IT・DX等のデジタル技術の活用による生産性向上にも努めています。さらに、内部通報やこころとからだの健康相談ができる体制を展開し、ハラスメント等の抑制または早期発見に努めています。 (5) 情報セキュリティ・ICTリスク 事業活動を行う過程で顧客の機密情報のセキュリティについては細心の注意を払っていますが、万が一保護すべき情報が漏洩した場合には、顧客や社会からの信頼が失墜するとともに、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、デジタルトランスフォーメーションへの適応、生産革新、業務の効率性及び正確性の確保のためにICTシステムの充実を図っていますが、想定外の不正な技術等に十分対応できない場合にも、業績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対しては、情報セキュリティ方針に基づき、外部からの不正アクセスの防止、ウイルス対策及び暗号化技術の採用等のセキュリティ対策に努めています。またICTシステム導入時の検証、外部セキュリティ診断の実施により、リスクの発見に努めています。 (6) 経済・財政状況の変化に伴うリスク 当社グループの事業は、公共投資や民間投資の動向に大きく影響されます。公共投資において国及び地方公共団体等における財源の縮小により公共工事の削減が行われたり、民間投資において国内外の経済情勢の変化により企業の設備投資計画の縮小・延期等が行われた場合には、請負工事の受注減少や製品の販売減により業績に影響を及ぼす可能性があります。また、土地等の資産を保有しているため、地価等の急激な変動により、減損損失が発生した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対しては、市場動向を注視した利益管理の徹底や製品開発・生産量の調整、安定顧客の獲得、技術開発による環境配慮型製品の展開や新規領域への拡大による幅広いニーズの獲得により、リスクの最小化に努めています。また、保有資産等については、適正な管理の徹底に努めています。 (7) 資材調達リスク 災害やその他の要因による原材料の供給不足や原材料・原油価格の高騰を請負価格や販売価格に反映することが困難な場合、納期の遅延や調達コストの増加が業績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対しては、価格動向のモニタリングを通じた予測精度を向上させ、コスト変動を請負価格や販売価格に反映し、調達先の多様化等により、リスク分散と安定的な資材供給を確保するための取り組みに努めています。 (8) 法的規制・コンプライアンスのリスク 当社グループの事業は建設業法、建築基準法、国土利用計画法、都市計画法、独占禁止法、下請法、廃棄物処理法、建設リサイクル法、労働安全衛生法、労働基準法、品質確保法、個人情報保護法、会社法、金融商品取引法、各種の環境法令等により法的な規制を受けています。これらの法律の改廃、法的規則の新設、適用基準の変更等により、業績、事業運営等に影響を及ぼす可能性があります。また、内部統制機能が十分に果たされず公正取引の確保や環境汚染等の法令違反、財務報告の虚偽記載等が発生した場合には、営業活動が予定通り実行できなくなることもあり、その際は業績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対しては、法令改正等を注視し、社内規程類を適宜改定するとともに、リスク管理委員会の開催や全役職員への各種研修の実施によりコンプライアンス体制の充実に努めています。 (9) 製品・サービスの欠陥リスク 製品・サービスの品質管理には万全を期していますが、万が一欠陥が発生した場合、顧客からの信頼を失うとともに、契約不適合責任及び製造物責任による損害賠償や対策費用の負担が生じる可能性もあり、その際には業績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対しては、品質マネジメントシステムに基づき品質管理のPDCAサイクルを実施することで、製品・サービスの品質向上に努めています。 (10) 事業戦略のリスク 当社グループは充分な検討を重ねた上で事業の展開を図っていますが、予期せぬ経済情勢の変化やマーケットの急激な変化、気象条件の悪化等により、事業展開が予定通りに実行できず進行中のプロジェクトの収益が悪化する可能性があります。 また、当社グループは再生可能エネルギー事業を含むインフラ運営事業の拡大に注力する方針ですが、我が国及び世界各国のエネルギー政策は、気候変動の進行状況、資源価格等の経済環境、脱炭素化に向けたエネルギー技術の革新及びその他国際的な議論や政治動向による影響を受けることが想定されます。かかる政策に変化が生じた場合、業績及び将来的な成長性に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対しては、契約段階で、リスクが顕在化した場合のリスク分担をできる限り具体的かつ明確に規定するとともに、エネルギー政策等の動向を注視し、業績への影響を最小限に留めるように努めています。 (11) 金融リスク 金融市場において、予期せぬ経済情勢の変化やマーケットの急激な変化等により、金利の変動または株式の減損の必要が生じた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、自己資本に大きな毀損が生じる場合にも一部の借り入れ取引に付されている財務制限条項に抵触し、期限の利益を喪失する可能性があります。 当該リスクに対しては、市場の動向を注視し、適正な資金調達に努めています。 (12) 海外事業に伴うリスク 海外での事業においては、予期しない法律、規制、政策の変更、テロ、紛争、伝染病等が発生した場合や経済情勢の変化に伴う事業の縮小・延期等が行われた場合には、当該事業の損益が悪化する可能性があります。また、外貨建ての資産・負債を有しており、為替レートの急激な変動により多額の為替差損益が発生した場合には、営業外損益が大きく変動する可能性があります。 当該リスクに対しては、契約時における厳格な審査、平時からの情報収集、予防策の拡充等の危機管理機能の強化に努めています。 (13) 偶発債務のリスク 発注者や協力会社が法的倒産等に陥った場合、売上代金の回収不能や製品・サービスの提供期間の遅れなどにより予定外の費用が発生し業績に影響を及ぼす可能性があります。また、関係会社の借入金、工事入札・工事履行、ファイナンス・リース、デベロッパーに対するマンション売買契約手付金等に対し債務保証を行っているため、これら関係会社等の債務不履行が発生した場合には、債権者より保証の履行を求められる可能性があります。 当該リスクに対しては、取引開始時の厳格な審査や対象者の経営状況のモニタリングにより早期の情報収集等の与信管理を行い、適切な債権保全策を講じることでリスクの最小化に努めています。
FY2023|4,465 文字
3 【事業等のリスク】当社グループの事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項は、四半期に一度開催されるリスク管理委員会において網羅的に洗い出しを行い、リスクの発生頻度と影響度という2つの観点から重要性の高いリスク項目に対して具体的な検討を行っています。なお、リスク項目においては、マイナスの影響のみならず、プラスの影響も含まれることを念頭に、投資判断、あるいは当社の事業活動を理解する上で重要とリスク管理委員会が判断した事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載を行っています。また、当社グループにおいては、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、マイナスの影響を与えるリスク発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ですが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えています。なお、以下の記載は当連結会計年度の末日(2023年3月31日)において判断したもので、当社株式への投資に関するリスクを全て網羅するものではありません。加えて、実際のリスク事象によりその発生時期、程度、影響度は異なりますので、この点にも留意が必要です。 (1)М&Aのリスク 当社グループはインフラサービスにおける国内外での地位確立、事業領域のさらなる拡大を目指して、不足している領域や分野を補完するために有効な手段となる場合はМ&Aを実施していきます。М&A実施にあたっては市場動向や相手先企業の財務状況、技術優位性等を事前に調査・検討を行いますが、当初期待した買収効果を十分に発揮できないことにより、結果として当社グループの財政状態及び業績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。買収効果の十分な発揮を妨げる主な要因としてМ&Aにより期待されるシナジー効果が十分に発揮されない場合、組織体系の相違等から、合理化等に時間を要する場合、М&Aに伴う経営インフラの整備・統合等により、当初期待した収益性の低下によるのれんの減損や想定外の追加費用が発生する場合等が考えられますが、 これらに限定されるものではありません。 当該リスクに対しては、当社グループの成長戦略との整合性、当社グループの事業領域とのシナジー効果、投資対象先の事業計画等を慎重に調査・検討し、買収後はPMI(ポスト・マージャー・インテグレーション)やガバナンスを適切に行うことでリスクの最小化に努めます。 (2)災害リスク 地震、津波、洪水等の自然災害、事故、感染症の流行、テロ行為等が発生した場合、当社グループの事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対しては、長期的な気候変動の影響を考慮しBCP実行計画を策定し、その計画に基づいた訓練を実施することで災害発生時の損害を最小限に抑え、事業の継続や復旧を図る体制を構築することにより影響の最小化を図っています。 感染症についても必要に応じて時差出勤やリモートワークといった勤務形態を行い、適宜検査・検温や消毒により拡大防止リスクの最小化に努めています。 (3)気候変動・環境リスク 当社グループは、気候変動問題を重要経営課題のひとつとして認識し、気候変動に関わる基本方針や重要事項について、定期的にサステナビリティ委員会にて検討を行うとともに、取締役会の監督が適切に行われるよう体制を整えています。 当社グループが事業を遂行するにあたり、工事現場・工場・研究所におけるCO2排出・騒音・振動・悪臭・粉塵など、社会環境に悪影響を与える重大な問題が発生した場合、当社グループの信用の失墜につながり、事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対しては、環境マネジメントシステムを効率的に運用し、継続的改善を行い、地球環境及び社会・生活環境の保全に積極的に取り組むとともに、建設廃材のリサイクル及びエネルギーや天然資源の消費量削減などに向けて、循環型社会形成システムの構築の推進に努めています。 (4)人材労務に関するリスク 少子高齢化に伴う人口減少や人口の都市部集中と地方の過疎化などにより人材確保が困難になることで、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。また、過重労働やハラスメントにより従業員等の健康被害等の不利益が生じる他、労働基準法違反等によって行政処分等の対象になることにより、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対しては、多様で柔軟な就業環境の整備、社員研修や福利厚生の充実等により新たな人材の確保を推進することで多様な人材が安心して働ける職場環境の構築に努めています。また、IT・DX等のデジタル技術の活用による生産性向上にも努めています。さらに、内部通報やこころとからだの健康相談ができる体制を展開し、ハラスメント等の抑制または早期発見に努めています。 (5)情報セキュリティ・ICTリスク 事業活動を行う過程で顧客の機密情報のセキュリティについては細心の注意を払っていますが、万が一保護すべき情報が漏洩した場合には、顧客や社会からの信頼が失墜するとともに、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、デジタルトランスフォーメーションヘの適応、生産革新、業務の効率性及び正確性の確保のためにICTシステムの充実を図っていますが、想定外の不正な技術等に十分対応できない場合にも、業績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対しては、情報セキュリティ方針に基づき、外部からの不正アクセスの防止、ウイルス対策及び暗号化技術の採用等のセキュリティ対策に努めています。またICTシステム導入時の検証、外部セキュリティ診断の実施により、リスクの発見に努めています。 (6)経済・財政状況の変化に伴うリスク 当社グループの事業は、公共投資や民間投資の動向に大きく影響されます。公共投資において国及び地方公共団体等における財源の縮小により公共工事の削減が行われたり、民間投資において国内外の経済情勢の変化により企業の設備投資計画の縮小・延期等が行われた場合には、請負工事の受注減少や製品の販売減により業績に影響を及ぼす可能性があります。また、土地等の資産を保有しているため、地価等の急激な変動により、減損損失が発生した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対しては、市場動向を注視した利益管理の徹底や製品開発・生産量の調整、安定顧客の獲得、技術開発による環境配慮型製品の展開や新規領域への拡大による幅広いニーズの獲得により、リスクの最小化に努めています。また、保有資産等については、適正な管理の徹底に努めています。 (7)資材調達リスク 災害やその他の要因による原材料の供給不足や原材料・原油価格の高騰を請負価格や販売価格に反映することが困難な場合、調達コストの増加や納期の遅延が業績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対しては、価格動向のモニタリングによる予測精度の向上に取り組むほか、サプライヤー監査や調達先の多様化に努めています。 (8)法的規制・コンプライアンスのリスク 当社グループの事業は建設業法、建築基準法、国土利用計画法、都市計画法、独占禁止法、下請法、廃棄物処理法、建設リサイクル法、労働安全衛生法、労働基準法、品質確保法、個人情報保護法、会社法、金融商品取引法、各種の環境法令等により法的な規制を受けています。これらの法律の改廃、法的規則の新設、適用基準の変更等により、業績、事業運営等に影響を及ぼす可能性があります。また、内部統制機能が十分に果たされず公正取引の確保や環境汚染等の法令違反、財務報告の虚偽記載等が発生した場合には、営業活動が予定通り実行できなくなることもあり、その際は業績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対しては、法令改正等を注視し、社内規程類を適宜改定するとともに、リスク管理委員会の開催や全役職員への各種研修の実施によりコンプライアンス体制の充実に努めています。 (9)製品・サービスの欠陥リスク 製品・サービスの品質管理には万全を期していますが、万が一欠陥が発生した場合、顧客からの信頼を失うとともに、契約不適合責任及び製造物責任による損害賠償や対策費用の負担が生じる可能性もあり、その際には業績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対しては、品質マネジメントシステムに基づき品質管理のPDCAサイクルを実施することで、製品・サービスの品質向上に努めています。 (10)事業戦略のリスク 当社グループは充分な検討を重ねた上で事業の展開を図っていますが、予期せぬ経済情勢の変化やマーケットの急激な変化、気象条件の悪化等により、事業展開が予定通りに実行できず進行中のプロジェクトの収益が悪化する可能性があります。 当該リスクに対しては、契約段階で、リスクが顕在化した場合のリスク分担をできる限り具体的かつ明確に規定し、業績への影響を最小限に留めるように努めています。 (11)金融リスク 金融市場において、予期せぬ経済情勢の変化やマーケットの急激な変化等により、金利の変動または株式の減損の必要が生じた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、自己資本に大きな毀損が生じる場合にも一部の借り入れ取引に付されている財務制限条項に抵触し、期限の利益を喪失する可能性があります。 当該リスクに対しては、市場の動向を注視し、適正な資金調達に努めています。 (12)海外事業に伴うリスク 海外での事業においては、予期しない法律、規制、政策の変更、テロ、紛争、伝染病等が発生した場合や経済情勢の変化に伴う事業の縮小・延期等が行われた場合には、当該事業の損益が悪化する可能性があります。また、外貨建ての資産・負債を有しており、為替レートの急激な変動により多額の為替差損益が発生した場合には、営業外損益が大きく変動する可能性があります。 当該リスクに対しては、契約時における厳格な審査、平時からの情報収集、予防策の拡充等の危機管理機能の強化に努めています。 (13)偶発債務のリスク 発注者や協力会社が法的倒産等に陥った場合、売上代金の回収不能や製品・サービスの提供期間の遅れなどにより予定外の費用が発生し業績に影響を及ぼす可能性があります。また、関係会社の借入金、工事入札・工事履行、ファイナンス・リース、デベロッパーに対するマンション売買契約手付金等に対し債務保証を行っているため、これら関係会社等の債務不履行が発生した場合には、債権者より保証の履行を求められる可能性があります。 当該リスクに対しては、取引開始時の厳格な審査や対象者の経営状況のモニタリングにより早期の情報収集等の与信管理を行い、適切な債権保全策を講じることでリスクの最小化に努めています。
FY2022|4,618 文字
2 【事業等のリスク】当社グループ(当社及び連結子会社、以下同じ。)の事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項は、四半期に一度開催されるリスク管理委員会において網羅的に洗い出しを行い、リスクの発生頻度と影響度という2つの観点から重要性の高いリスク項目に対して具体的な検討を行っています。なお、リスク項目においては、マイナスの影響のみならず、プラスの影響も含まれることを念頭に、投資判断、あるいは当社の事業活動を理解する上で重要とリスク管理委員会が判断した事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載を行っています。また、当社グループにおいては、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、マイナスの影響を与えるリスク発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ですが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えています。なお、以下の記載は当連結会計年度の末日(2022年3月31日)において判断したもので、当社株式への投資に関するリスクを全て網羅するものではありませんので、この点にも留意が必要です。 (1)経営統合のリスク 当社は、経営統合による効果を高めるため、慎重に議論を重ねながら展開を図っておりますが、当初期待した統合効果を十分に発揮できないことにより、結果として当社グループの財政状態及び業績に重大な悪影響を及ぼすおそれがあります。統合効果の十分な発揮を妨げる主な要因として経営統合により期待されるシナジー効果が十分に発揮されない場合、組織体系の相違等から、合理化等に時間を要する場合、経営統合に伴う経営インフラの整備・統合等により、想定外の追加費用が発生する場合等が考えられますが、これらに限定されるものではありません。 当該リスクに対しては、各事業会社の組織・事業状況などを把握し、密な連携を取りながら進めることでリスクの最小化に努めています。なお、その時期、程度、影響度は、実際のリスク事象により異なります。 (2)法的規制・コンプライアンスのリスク 当社グループの事業は建設業法、建築基準法、国土利用計画法、都市計画法、独占禁止法、廃棄物処理法、建設リサイクル法、労働安全衛生法、労働基準法、品質確保法、個人情報保護法、会社法、金融商品取引法等により法的な規制を受けています。 これらの法律の改廃、法的規則の新設、適用基準の変更等により、業績、事業運営等に影響を及ぼす可能性があります。また、内部統制機能が充分に働かずに公正取引の確保や環境汚染等の法令違反、財務報告の虚偽記載等が発生した場合には、営業活動が予定通り実行できなくなることもあり、その際は業績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対しては、法令改正等を注視し、社内規程類を適宜改定するとともに、リスク管理委員会の開催や全役職員への各種研修の実施によりコンプライアンス体制の充実に努めています。なお、その時期、程度、影響度は、実際のリスク事象により異なります。 (3)災害・気候変動リスク 地震、津波、洪水等の自然災害(気候変動によって発生するものを含む)、事故、感染症の流行、テロ行為等が発生した場合、当社グループの事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対しては、BCPの策定及び計画に基づいた訓練の実施による災害発生時の損害を最小限に抑え、事業の継続や復旧を図る体制を構築することにより影響の最小化に努めています。また、感染症についても検温や消毒を徹底し拡大防止に努めるとともに、必要に応じて時差出勤やリモートワークといった勤務形態を行うことによってリスクの最小化に努めています。なお、その時期、程度、影響度は、実際のリスク事象により異なります。 (4)製品・サービスの欠陥リスク 製品・サービスの品質管理には万全を期していますが、万が一欠陥が発生した場合には顧客に対する信頼を失うとともに、契約不適合責任及び製造物責任による損害賠償や対策費用を負担することもあり、その際には業績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対しては、品質・環境規程を定め、規程に則り各段階にて検討会を行い、品質管理のPDCAサイクルを実施することで、製品・サービスの品質向上に努めています。なお、その時期、程度、影響度は、実際のリスク事象により異なります。 (5)経済・財政状況の変化に伴うリスク 当社グループの事業においては、公共投資や民間投資の動向に大きく影響されます。公共投資においては国及び地方公共団体等における財政状況の逼迫による公共工事の削減や、民間投資においては国内外の経済情勢の変化に伴う企業の設備投資計画の縮小・延期等が行われた場合には、工事の受注減や製品の販売減により業績に影響を及ぼす可能性があります。また、土地等の資産を保有しているため、地価等の急激な変動により、減損の必要性が生じた場合には、減損損失が発生し、業績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対しては、市場動向を注視した利益管理の徹底や製品開発・生産量の調整、安定顧客の獲得、技術開発による環境配慮型製品の展開や新規領域への拡大による幅広いニーズの獲得により、リスクの最小化に努めています。また保有資産等については、適正な管理の徹底に努めています。なお、その時期、程度、影響度は、実際のリスク事象により異なります。 (6)事業戦略のリスク 当社グループは充分な検討を重ねた上でインフラ運営事業の展開を図っていますが、予期せぬ経済情勢の変化やマーケットの急激な変化、気象条件の悪化等により、事業展開が予定通りに実行できない、もしくは進行中のプロジェクトの収益が悪化する可能性があり、契約条項に含まれるリスク分担等により業績への影響を最小限に留めるものの、その程度、時期、影響度はリスク事象ごと、プロジェクトごとに異なります。 当該リスクに対しては、契約段階で、リスクが顕在化した場合のリスク分担をできる限り具体的かつ明確に規定するように努めています。なお、その時期、程度、影響度は、実際のリスク事象により異なります。 (7)環境リスク 当社グループが事業を遂行するにあたり、工事現場・工場・研究所におけるCO2排出・騒音・振動・悪臭・粉塵など、社会環境に悪影響を与える重大な問題が発生した場合、当社グループの信用の失墜につながり、事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対しては、環境マネジメントシステムを効率的に運用し、継続的改善を行い、地球環境及び社会・生活環境の保全に積極的に取り組むとともに、建設廃材のリサイクル及びエネルギーや天然資源の消費量削減などに向けて、循環型社会形成システムの構築の推進に努めています。なお、その時期、程度、影響度は、実際のリスク事象により異なります。 (8)情報セキュリティ・ICTリスク 事業活動を行う過程で顧客の機密情報のセキュリティについては細心の注意を払っていますが、万が一保護すべき情報が漏洩した場合には、顧客や社会からの信頼が失墜するとともに、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、DXヘの適応、生産革新、業務の効率性及び正確性の確保のためにICTシステムの充実を図っていますが、想定外の不正な技術等に十分対応できない場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対しては、情報セキュリティ方針に基づき、外部からの不正アクセスの防止、ウイルス対策及び暗号化技術の採用等のセキュリティ対策に努めています。なお、その時期、程度、影響度は、実際のリスク事象により異なります。 (9)資材調達リスク 災害その他の要因による原材料供給の不足や原材料・原油価格の高騰を請負価格や販売価格に反映することが困難な場合、調達コストの増加や納期の遅延が業績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対しては、価格動向のモニタリングによる予測精度の向上に取り組むほか、サプライヤー監査や調達先の多様化に努めています。なお、その時期、程度、影響度は、実際のリスク事象により異なります。 (10)人材労務に関するリスク 人口の都市部集中と地方の過疎化、少子高齢化に伴う人口減少などにより人材確保が困難になることで、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。また、過重労働やハラスメントにより従業員等の健康被害等の不利益が生じる他、労働基準法違反等によって行政処分等の対象になることにより、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対しては、多様で柔軟な就業環境の整備、社員研修や福利厚生の充実等により新たな人材の確保を推進することで多様な人材が安心して働ける職場環境の構築に努めています。また、IT・DX等デジタル技術の活用による生産性向上にも努めています。さらに、内部通報やこころとからだの健康相談ができる体制を展開し、ハラスメント等の抑制または早期発見に努めています。なお、その時期、程度、影響度は、実際のリスク事象により異なります。 (11)金融リスク 金融市場において、予期せぬ経済情勢の変化あるいはマーケットの急激な変化等により、金利の変動または株式の減損の必要が生じた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、自己資本に大きな毀損が生じる場合にも一部の借り入れ取引に付されている財務制限条項に抵触し、期限の利益を喪失する可能性があります。 当該リスクに対しては、市場の動向を注視し、適正な資金調達に努めています。なお、その時期、程度、影響度は、実際のリスク事象により異なります。 (12)海外事業に伴うリスク 海外での事業においては、予期しない法律、規制、政策の変更、テロ、紛争、伝染病等が発生した場合や経済情勢の変化に伴う、事業の縮小・延期等が行われた場合には、当該事業の損益が悪化する可能性があります。また、外貨建ての資産・負債を有しているため、為替レートの急激な変動により多額の為替差損益が発生した場合には、営業外損益が大きく変動する可能性があります。 当該リスクに対しては、契約時における厳格な審査、平時からの情報収集、予防策の拡充等の危機管理機能の強化に努めています。なお、その時期、程度、影響度は、実際のリスク事象により異なります。 (13)偶発債務のリスク 発注者や協力会社が法的倒産等に陥った場合、売上代金の回収不能や製品・サービスの提供期間の遅れなどにより予定外の費用が発生することで業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、関係会社の借入金、工事入札・工事履行、ファイナンス・リース、デベロッパーに対するマンション売買契約手付金等に対し債務保証を行っているため、これら関係会社等の債務不履行が発生した場合には、保証の履行を債権者より求められる可能性があります。 当該リスクに対しては、取引開始時の厳格な審査や対象者の経営状況のモニタリングにより早期の情報収集等の与信管理を行い、適切な債権保全策を講じることでリスクの最小化に努めています。なお、その時期、程度、影響度は、実際のリスク事象により異なります。