研究開発費(時系列)
| 年度 | R&D費用(億円) | 設備投資(億円) |
|---|---|---|
| 2025-03 | - | 467 |
| 2024-03 | - | 414 |
| 2023-03 | - | 198 |
| 2022-03 | - | 230 |
| 2021-03 | - | 425 |
研究開発活動(本文)
FY2025|3,101 文字
6【研究開発活動】 当社グループの研究開発活動は、連結子会社のコスモ石油㈱、コスモ石油ルブリカンツ㈱、丸善石油化学㈱及びコスモエンジニアリング㈱で実施しております。コスモ石油㈱では、石油製品や石油精製プロセス・触媒等の石油精製分野の競争力強化に関する研究を実施するとともに石油化学分野、石油開発分野、コーポレート研究分野において研究開発を実施しております。コスモ石油ルブリカンツ㈱では、環境対応潤滑油商品化のために技術開発に取り組むとともに、消費者のニーズに応える潤滑剤及び放熱材料の商品開発等を行っております。丸善石油化学㈱では、石油化学製品、溶剤や半導体レジスト周辺材料等の機能化学品等、既存事業の強化、拡大に向けた研究開発に取り組むと共に、カーボンニュートラルや新規事業化に資する製品・技術開発を目指して研究活動を行っております。コスモエンジニアリング㈱では、プラント保全、次世代エネルギー、カーボンニュートラル対応及びデジタルトランスフォーメーション等の各種技術について、時代のニーズに応える研究活動を行っております。 この結果、当社グループの当連結会計年度における研究開発費の総額は5,243百万円であります。 以下に主要な研究概要をセグメント別に記載いたします。 (1)石油事業コスモ石油㈱では、石油製品や石油精製プロセス・触媒等の石油精製分野の競争力強化に関する研究を実施するとともに石油化学分野、石油開発分野、コーポレート研究分野において研究開発を実施しております。石油精製分野では、長年培った触媒の調製・運転管理技術を活かして、製油所の高効率稼動や精製コストの削減等に取り組んでおります。また、2021年度からNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)事業に採択された「国産廃食用油を原料とするバイオジェット燃料製造サプライチェーンモデルの構築」において、廃食用油を原料としたSAF(Sustainable Aviation Fuel:持続可能な航空燃料)サプライチェーンモデルを実証・構築し、2025年度から国内初となる大規模SAF生産を目指しております。さらに将来に向けて、その他原料を用いたSAFの調査等も進めております。石油化学分野では、コスモ松山石油㈱、丸善石油化学㈱との連携により、石油化学工場における未利用留分の燃料利用や石油留分の高付加価値化(石油化学製品化)、それぞれが持つ技術や資産の融合による新製品開発等、シナジー創出や事業拡大に貢献する研究開発に取り組んでおります。石油開発分野では、2016年度より原油タンク底部に蓄積する原油スラッジの削減技術に関する共同研究を独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)と実施しており、さらなる技術改良及び技術ニーズ調査を進めながら商業化の可能性を確認してまいります。コーポレート研究分野では、「2050年カーボンネットゼロ宣言」の実現に向けた研究開発に着手しており、2020年度よりNEDO事業「革新的プラスチック資源循環プロセス技術開発」に参画し、廃プラスチックを高い転換率で石油化学原料に転換するプロセス技術の開発に取り組んでおります。また、2023年2月よりNEDO事業「再エネ由来電力を利用した液体合成燃料プロセスの研究開発」にJPEC(一般財団法人石油エネルギー技術センター)からの再委託として参画し、液体合成燃料の燃料利用技術における規格適合化処理技術を検討しております。また、戸田工業㈱とカーボンニュートラル実現に向けた環境対応技術の実用化のため、2023年1月に共同開発について基本合意書を締結し、戸田工業㈱が保有するメタン直接改質法による低炭素水素製造技術やCO₂分離回収技術に関する環境対応技術の適用に向けて、コスモ石油㈱中央研究所にて評価、検討を実施いたします。さらに、2023年4月より国立大学法人京都大学とカーボンネットゼロに向け新時代のポートフォリオを育てていくための新たな事業創出を目指し、次世代エネルギーの安定供給技術等に関する共同研究の可能性を検討することを目的に、包括連携提携書を締結して連携を行っております。2023年度は溶融塩電解技術に着目し、京都大学と溶融塩電解によるCO₂の炭素固定化技術に関して共同研究を進めるとともに、製造プロセス開発として溶融塩電気化学プロセスに取り組む、アイ’エムセップ㈱と連携し、技術の実用化に向けた検討を進めております。コスモ石油ルブリカンツ㈱では、環境対応を最重要テーマとして、脱炭素・カーボンニュートラル、自動車や産業機械の電動化、デジタル化といった事業環境の変化に対応する最先端の商品開発に取り組んでおります。また、自社開発技術の更なる発展による要素技術開発・商品開発も並行して実施しております。車両用潤滑油・工業用潤滑油・グリース分野において、バイオマス原料を使用した省燃費エンジン油やトラクター油、作動油等の各種潤滑油、並びに長寿命ガスエンジン油、電動車用油剤、風力発電用ギヤー油等の開発に取り組んでおります。また、各国の化学物質規制や複雑化するサプライチェーンに対応した製品開発、省エネルギー・省資源技術の確立のための研究開発も進めております。デジタル化に対応する製品として、電子部品の放熱材料(製品名:「コスモサーマルグリース」、「コスモサーマルギャップフィラー」)の高付加価値製品の開発を行っております。さらには磁気粘性流体(MR流体)の商品化研究や産学連携による新規商品開発にも取り組んでおります。 (2)石油化学事業丸善石油化学㈱は、石油化学製品、溶剤や半導体レジスト周辺材料等の機能化学品、既存事業の強化、拡大及びカーボンニュートラル、新規事業化に資する製品・技術開発を目指して研究活動を行っております。エチレンやプロピレン等、ナフサの熱分解による石油化学製品の生産過程で併産されるアセチレン、C4、C5留分等の未利用留分を原料とし、ビニルエーテル類や、未利用留分の付加価値をさらに高めた製品の開発、量産化に向けたプロセス技術の開発を実行中です。また、需要が高まっている製品の増産に向けたプロセス設計検討も進めております。一方、年を追うごとに微細化、高性能化が進む最先端のロジック、メモリー等の各種デバイスの生産に使用される半導体レジスト材料、周辺材料等の分野では、ますます高度化、多様化する顧客の要望に応えるために、生産技術、製品評価技術の向上、DX技術の活用等、新規の製品・技術を創出するための研究開発を推進しております。また、カーボンニュートラル、新規事業に繋がる製品・技術開発におきましては、産学連携の強化による社会的価値の創出を目指して開発に取り組んでおります。 (3)その他コスモエンジニアリング㈱は、プラント産業分野での経験やノウハウをベースとした技術力をさらに強化して、様々な顧客のニーズに的確に応えられるよう、以下の主要3点について研究活動を進めております。①脱炭素社会対応:CO₂回収を含めたブルー水素製造設備やアンモニア供給関連設備建設に向けた技術開発、またバイオ燃料等のCCUS技術開発を進めております。②デジタル技術活用:内製業務のデジタルトランスフォーメーションを進めております。③プラント設計/保全関連技術:工事管理システム、スマート設計ツール、3Dモデリングを活用したプラント設計/保全・プラント更新事業、ロボットを利用した検査、補修技術を開発しております。
FY2024|3,203 文字
6【研究開発活動】 当社グループの研究開発活動は、連結子会社のコスモ石油㈱、コスモ石油ルブリカンツ㈱、丸善石油化学㈱及びコスモエンジニアリング㈱で実施しております。コスモ石油㈱では、石油製品や石油精製プロセス・触媒等の石油精製分野の競争力強化に関する研究を実施するとともに石油化学分野、石油開発分野、コーポレート研究分野において研究開発を実施しております。コスモ石油ルブリカンツ㈱では、環境対応潤滑油商品化のために技術開発に取り組むとともに、消費者のニーズに応える潤滑剤及び放熱材料の商品開発等を行っております。丸善石油化学㈱では、石油化学製品、溶剤や半導体レジスト周辺材料等の機能化学品等、既存事業の強化、拡大に向けた研究開発に取り組むと共に、カーボンニュートラルや新規事業化に資する製品・技術開発を目指して研究活動を行っております。コスモエンジニアリング㈱では、プラント保全、次世代エネルギー、カーボンニュートラル対応及びデジタルトランスフォーメーション等の各種技術について、時代のニーズに応える研究活動を行っております。 この結果、当社グループの当連結会計年度における研究開発費の総額は5,703百万円であります。 以下に主要な研究概要をセグメント別に記載いたします。 (1)石油事業コスモ石油㈱では、石油製品や石油精製プロセス・触媒等の石油精製分野の競争力強化に関する研究を実施するとともに石油化学分野、石油開発分野、コーポレート研究分野において研究開発を実施しております。石油精製分野では、長年培った触媒の調製・運転管理技術を活かして、製油所の高効率稼動や精製コストの削減等に取り組んでおります。また、2021年度からNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)事業に採択された「国産廃食用油を原料とするバイオジェット燃料製造サプライチェーンモデルの構築」において、廃食用油を原料としたSAF(Sustainable Aviation Fuel:持続可能な航空燃料)サプライチェーンモデルを実証・構築し、2025年度から国内初となる大規模SAF生産を目指しております。さらに将来に向けて、その他原料を用いたSAFの調査等も進めております。石油化学分野では、コスモ松山石油、丸善石油化学との連携により、石油化学工場における未利用留分の燃料利用や石油留分の高付加価値化(石油化学製品化)、それぞれが持つ技術や資産の融合による新製品開発等、シナジー創出や事業拡大に貢献する研究開発に取り組んでおります。石油開発分野では、2016年度より原油タンク底部に蓄積する原油スラッジの削減技術に関する共同研究を独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)と実施しており、さらなる技術改良及び技術ニーズ調査を進めながら商業化の可能性を確認してまいります。コーポレート研究分野では、「2050年カーボンネットゼロ宣言」の実現に向けた研究開発に着手しており、2020年度よりNEDO事業「革新的プラスチック資源循環プロセス技術開発」に参画し、廃プラスチックを高い転換率で石油化学原料に転換するプロセス技術の開発に取り組んでおります。また、2023年2月よりNEDO事業「再エネ由来電力を利用した液体合成燃料プロセスの研究開発」にJPEC(一般財団法人石油エネルギー技術センター)からの再委託として参画し、液体合成燃料の燃料利用技術における規格適合化処理技術を検討しております。また、戸田工業㈱(以下「戸田工業」)とカーボンニュートラル実現に向けた環境対応技術の実用化のため、2023年1月に共同開発について基本合意書を締結し、戸田工業が保有するメタン直接改質法による低炭素水素製造技術やCO₂分離回収技術に関する環境対応技術の適用に向けて、コスモ石油中央研究所にて評価、検討を実施いたします。さらに、2023年4月より国立大学法人京都大学とカーボンネットゼロに向け新時代のポートフォリオを育てていくための新たな事業創出を目指し、次世代エネルギーの安定供給技術等に関する共同研究の可能性を検討することを目的に、包括連携提携書を締結して連携を行っております。2023年度は溶融塩電解技術に着目し、京都大学と溶融塩電解によるCO₂の炭素固定化技術に関して共同研究を進めるとともに、製造プロセス開発として溶融塩電気化学プロセスに取り組む、アイ’エムセップ㈱と連携し、技術の実用化に向けた検討を進めております。 コスモ石油ルブリカンツ㈱では、環境対応を最重要テーマとして、脱炭素・カーボンニュートラル、自動車や産業機械の電動化、デジタル化といった事業環境の変化に対応する最先端の商品開発に取り組んでおります。また、自社開発技術の更なる発展による要素技術開発・商品開発も並行して実施しております。車両用潤滑油・工業用潤滑油・グリースの分野では、バイオマス原料を採用した省燃費タイプのエンジン油、最新車両に適合する変速機油、長寿命ガスエンジン油、電動車用油剤の開発や、各国の化学物質規制や複雑化するサプライチェーンに対応した商品開発、省エネルギー・省資源技術確立のための更なる研究開発に取り組んでおります。また、デジタル化に対応する製品として、電子部品の放熱材料(製品名:「コスモサーマルグリース」、「コスモサーマルギャップフィラー」)、低トルク・省電力の「HDD動圧軸受油」等の高付加価値商品の開発を行い、さらには産学連携による新規商品開発にも取り組んでおります。 (2)石油化学事業丸善石油化学㈱は、石油化学製品、溶剤や半導体レジスト周辺材料等の機能化学品、既存事業の強化、拡大及びカーボンニュートラル、新規事業化に資する製品・技術開発を目指して研究活動を行っております。エチレンやプロピレン等、ナフサの熱分解による石油化学製品の生産過程で併産されるアセチレン、C4、C5留分等の未利用留分を原料とし、ビニルエーテル類や、未利用留分の付加価値をさらに高めた製品の開発、量産化に向けたプロセス技術の開発を実行中です。一方、年を追うごとに微細化、高性能化が進む最先端のロジック、メモリー等の各種デバイスの生産に使用される半導体レジスト材料、周辺材料等の分野では、ますます高度化、多様化する顧客の要望に応えるために、生産技術、製品評価技術の向上、DX技術の活用等、新規の製品・技術を創出するための研究開発を推進しております。また、カーボンニュートラル、新規事業に繋がる製品・技術開発におきましては、産学連携の強化による社会的価値の創出を目指して開発に取り組んでおります。 (3)その他コスモエンジニアリング㈱は、プラント産業分野での経験やノウハウをベースとした技術力をさらに強化して、様々な顧客のニーズに的確に応えられるよう、以下の主要4点について研究活動を進めております。①脱炭素社会対応:CO₂回収を含めたブルー水素製造設備やアンモニア供給関連設備建設に向けた技術開発、またバイオ燃料等のCCUS技術開発を進めております。②デジタル技術活用:内製業務のデジタルトランスフォーメーションを進めております。③プラント設計/保全関連技術:工事管理システム、スマート設計ツール、3Dモデリングを活用したプラント設計/保全・プラント更新事業、ロボットを利用した検査、補修技術を開発しております。④物流・ロジスティクス関連:当社主力製品であるADPAC(注)の競争力・汎用性をより強化するため、 IoTやビッグデータ活用による物流・ロジスティクスの最適化・効率化について技術開発を進めております。 (注)ADPAC:物流・在庫管理から設備監視・保全支援まで様々な内容をコンパクトにまとめたパッケージシステム。
FY2023|3,088 文字
6【研究開発活動】 当社グループの研究開発活動は、連結子会社のコスモ石油㈱、コスモ石油ルブリカンツ㈱、丸善石油化学㈱及びコスモエンジニアリング㈱で実施しております。コスモ石油㈱では、石油製品や石油精製プロセス・触媒等の石油精製分野の競争力強化に関する研究を実施するとともに石油化学分野、石油開発分野、コーポレート研究分野において研究開発を実施しております。コスモ石油ルブリカンツ㈱では、環境対応潤滑油商品化のために技術開発に取り組むとともに、消費者のニーズに応える潤滑剤及び放熱材料の商品開発等を行っております。丸善石油化学㈱では、石油化学製品、溶剤や半導体レジスト周辺材料等の機能化学品等、既存事業の強化、拡大に向けた研究開発に取り組むと共に、カーボンニュートラルや新規事業化に資する製品・技術開発を目指して研究活動を行っております。コスモエンジニアリング㈱では、プラント保全、次世代エネルギー、カーボンニュートラル対応及びデジタルトランスフォーメーション等の各種技術について、時代のニーズに応える研究活動を行っております。 この結果、当社グループの当連結会計年度における研究開発費の総額は5,342百万円であります。 以下に主要な研究概要をセグメント別に記載いたします。 (1)石油事業コスモ石油㈱では、石油製品や石油精製プロセス・触媒等の石油精製分野の競争力強化に関する研究を実施するとともに石油化学分野、石油開発分野、コーポレート研究分野において研究開発を実施しております。石油精製分野では、長年培った触媒の調製・運転管理技術を活かして、製油所の高効率稼動や精製コストの削減等に取り組んでおります。また、2021年度からNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)事業に採択された「国産廃食用油を原料とするバイオジェット燃料製造サプライチェーンモデルの構築」において、廃食用油を原料としたSAF(Sustainable Aviation Fuel:持続可能な航空燃料)サプライチェーンモデルを実証・構築し、2025年度から国内初となる大規模SAF生産を目指しております。さらに将来に向けて、その他原料を用いたSAFの調査等にも着手しております。石油化学分野では、コスモ松山石油、丸善石油化学との連携により、石油化学工場における未利用留分の燃料利用や石油留分の高付加価値化(石油化学製品化)、それぞれが持つ技術や資産の融合による新製品開発等、シナジー創出や事業拡大に貢献する研究開発に取り組んでおります。石油開発分野では、2016年度より原油タンク底部に蓄積する原油スラッジの削減技術に関する共同研究を独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)と実施しております。技術開発した「原油スラッジ中の原油留分を回収・再利用する技術」について、2022年度にUAEで商業スケールでの実証化を計画内の工期で完遂しました。一部技術改良及び技術ニーズ調査を進めながら商業化の可能性を確認してまいります。コーポレート研究分野では、「2050年カーボンネットゼロ宣言」の実現に向けた研究開発に着手しており、2020年度よりNEDO事業「革新的プラスチック資源循環プロセス技術開発」に参画し、廃プラスチックを高い転換率で石油化学原料に転換するプロセス技術の開発に取り組んでおります。また、2023年2月よりNEDO事業「再エネ由来電力を利用した液体合成燃料プロセスの研究開発」にJPEC(一般財団法人石油エネルギー技術センター)からの再委託として参画し、液体合成燃料の燃料利用技術における規格適合化処理技術を検討しております。また、戸田工業㈱(以下「戸田工業」)とカーボンニュートラル実現に向けた環境対応技術の実用化のため、2023年1月に共同開発について基本合意書を締結し、戸田工業が保有するメタン直接改質法による低炭素水素製造技術やCO₂分離回収技術に関する環境対応技術の適用に向けて、コスモ石油中央研究所にて評価、検討を実施いたします。さらに、国立大学法人京都大学とカーボンネットゼロに向け新時代のポートフォリオを育てていくための新たな事業創出を目指し、次世代エネルギーの安定供給技術等に関する共同研究の可能性を検討することを目的に、包括連携提携書を締結し、2023年4月より3年間の連携を開始しました。コスモ石油ルブリカンツ㈱では、環境対応を最重要テーマとして、脱炭素・カーボンニュートラル、自動車や産業機械の電動化、デジタル化といった事業環境の変化に対応する最先端の商品開発に取り組んでおります。また、自社開発技術の更なる発展による要素技術開発・商品開発も並行して実施しております。車両用潤滑油・工業用潤滑油・グリースの分野では、バイオマス原料を採用した省燃費タイプのエンジン油、最新車両に適合する変速機油、長寿命ガスエンジン油、電動車用油剤の開発や、各国の化学物質規制や複雑化するサプライチェーンに対応した商品開発、省エネルギー・省資源技術確立のための更なる研究開発に取り組んでおります。また、デジタル化に対応する製品として、電子部品の放熱材料(製品名:「コスモサーマルグリース」、「コスモサーマルギャップフィラー」)、低トルク・省電力の「HDD動圧軸受油」等の高付加価値商品の開発を行い、さらには産学連携による新規商品開発にも取り組んでおります。 (2)石油化学事業丸善石油化学㈱は、石油化学製品、溶剤や半導体レジスト周辺材料等の機能化学品、既存事業の強化、拡大及びカーボンニュートラル、新規事業化に資する製品・技術開発を目指して研究活動を行っております。エチレンやプロピレン等、ナフサの熱分解による石油化学製品の生産過程で併産されるアセチレン、C4、C5留分等の未利用留分を原料とし、ビニルエーテル類や、未利用留分の付加価値をさらに高めた製品の開発、量産化に向けたプロセス技術の開発を実行中です。一方、年を追うごとに微細化、高性能化が進む最先端のロジック、メモリー等の各種デバイスの生産に使用される半導体レジスト材料、周辺材料等の分野では、ますます高度化、多様化する顧客の要望に応えるために、生産技術、製品評価技術の向上、新規の製品・技術を創出するための研究開発を推進しております。また、カーボンニュートラル、新規事業に繋がる製品・技術開発におきましては、産学連携の強化による社会的価値の創出を目指して開発に取り組んでおります。 (3)その他コスモエンジニアリング㈱は、プラント産業分野での経験やノウハウをベースとした技術力をさらに強化して、様々な顧客のニーズに的確に応えられるよう、以下の主要4点について研究活動を進めております。①脱炭素社会対応:CO₂回収を含めたブルー水素製造設備やアンモニア供給関連設備建設に向けた技術開発、またバイオ燃料等のCCUS技術開発を進めております。②デジタル技術活用:内製業務のデジタルトランスフォーメーションを進めております。③プラント設計/保全関連技術:工事管理システム、スマート設計ツール、3Dモデリングを活用したプラント設計/保全・プラント更新事業、ロボットを利用した検査、補修技術を開発しております。④物流・ロジスティクス関連:当社主力製品であるADPACの競争力・汎用性をより強化するため、IoTやビッグデータ活用による物流・ロジスティクスの最適化・効率化について技術開発を進めております。
FY2022|2,569 文字
5【研究開発活動】 当社グループの研究開発活動は、連結子会社のコスモ石油㈱、コスモ石油ルブリカンツ㈱、丸善石油化学㈱及びコスモエンジニアリング㈱で実施しております。コスモ石油㈱では、石油製品や石油精製プロセス・触媒等の石油精製分野の競争力強化に関する研究を実施するとともに石油化学分野、石油開発分野、コーポレート研究分野において研究開発を実施しております。コスモ石油ルブリカンツ㈱では、環境対応潤滑油商品化のために技術開発に取り組むとともに、消費者のニーズに応える潤滑剤及び放熱材料の商品開発等を行っております。丸善石油化学㈱では、石油化学製品、溶剤や半導体レジスト周辺材料等の機能化学品等、既存事業の強化、拡大及び新規事業化に資する製品・技術開発を目指して研究活動を行っております。コスモエンジニアリング㈱では、プラント保全、次世代エネルギー、カーボンニュートラル対応及びデジタルトランスフォーメーション等の各種技術について、時代のニーズに応える研究活動を行っております。 この結果、当社グループの当連結会計年度における研究開発費の総額は4,803百万円であります。 以下に主要な研究概要をセグメント別に記載いたします。 (1)石油事業コスモ石油㈱では、石油製品や石油精製プロセス・触媒等の石油精製分野の競争力強化に関する研究を実施するとともに石油化学分野、石油開発分野、コーポレート研究分野において研究開発を実施しております。石油精製分野では、長年培った触媒の調製・運転管理技術を活かして、製油所の高効率稼動や精製コストの削減等に取り組んでおります。また、2021年度からNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)事業に採択された「国産廃食用油を原料とするバイオジェット燃料製造サプライチェーンモデルの構築」において、廃食用油を原料としたSAF(Sustainable Aviation Fuel:持続可能な航空燃料)サプライチェーンモデルを実証・構築し、2025年度からのSAF装置の商業運転開始を目指しております。さらに将来に向けて、その他原料を用いたSAFの調査等にも着手しております。石油化学分野では、石油化学工場における未利用留分の燃料利用や石油留分の高付加価値化(石油化学製品化)、新規石油化学溶剤の調査・開発等、石油精製と石油化学との連携強化に関する研究開発に取り組んでおります。石油開発分野では、2016年度より原油タンク底部に蓄積する原油スラッジの削減技術に関する共同研究を独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)と実施し、新型コロナウイルス感染症の影響を受けつつも2022年5月から産油国において商業スケールでの実証化を予定しており、実証化の完遂に向けて着実に取り組んでおります。そして、2020年度より新たにコーポレート研究分野での取り組みを開始し、資源循環等の将来の社会課題解決を目的として、NEDO事業「革新的プラスチック資源循環プロセス技術開発」に参画する等、「2050年カーボンネットゼロ宣言」の実現に向けた研究開発に着手しております。コスモ石油ルブリカンツ㈱は現在、環境対応を最重要テーマとして、脱炭素・カーボンニュートラル、自動車や産業機械の電動化、デジタル化といった事業環境の変化に対応する最先端の商品開発に取り組んでおります。また、自社開発技術の更なる発展による要素技術開発・商品開発も並行して実施しております。車両用潤滑油・工業用潤滑油・グリースの分野では、国内外で今後ますます厳しくなる排ガス規制・省燃費規制に対応したディーゼルエンジン油、最新車両に適合する変速機油、長寿命ガスエンジン油、低硫黄燃料に対応する舶用シリンダー油の開発や、各国の化学物質規制や複雑化するサプライチェーンに対応した商品開発、省エネルギー・省資源技術確立のための更なる研究開発に取り組んでおります。また、デジタル化に対応する製品として、電子部品の放熱材料(製品名:「コスモサーマルグリース」、「コスモサーマルギャップフィラー」)、低トルク・省電力の「HDD動圧軸受油」等の高付加価値商品の開発を行い、さらには産学連携による新規商品開発にも取り組んでおります。 (2)石油化学事業丸善石油化学㈱は、石油化学製品、溶剤や半導体レジスト周辺材料等の機能化学品等、既存事業の強化、拡大及び新規事業化に資する製品・技術開発を目指して研究活動を行っております。エチレンやプロピレン等、ナフサの熱分解による石油化学製品の生産過程で併産されるアセチレン、C4、C5留分等の未利用留分を原料とし、ビニルエーテル類や、未利用留分の付加価値をさらに高めた製品の開発、量産化に向けたプロセス技術の開発を実行中です。一方、年を追うごとに微細化、高性能化が進む最先端のメモリー、デバイスの生産に使用される半導体レジスト材料、周辺材料等の分野では、ますます高度化、多様化する顧客の要望に応えるために、生産技術、製品評価技術の向上、新規の製品・技術を創出するための研究開発を推進しております。 (3)その他コスモエンジニアリング㈱は、プラント産業分野での経験やノウハウをベースとした技術力をさらに強化して、様々な顧客のニーズに的確に応えられるよう、以下の主要5点について研究活動を進めております。①脱炭素社会対応:CO₂回収を含めたブルー水素製造設備やアンモニア供給関連設備建設に向けた技術開発、またバイオ燃料等のCCUS技術開発を進めております。②デジタル技術活用:内製業務のデジタルトランスフォーメーションを進めております。③プラント設計/保全関連技術:3Dカメラ、レーザースキャナーを活用したプラント設計/保全・プラント更新事業、ロボットを利用した検査、補修技術を開発しております。④再生可能エネルギー関連技術:風力発電設備建設事業における顧客ニーズに応えるべく、風車検査技術に関する技術開発を進めております。⑤物流・ロジスティクス関連:当社主力製品であるADPACの競争力・汎用性をより強化するため、IoTやビッグデータ活用による物流・ロジスティクスの最適化・効率化について技術開発を進めております。
FY2021|2,701 文字
5【研究開発活動】 当社グループの研究開発活動は、連結子会社のコスモ石油㈱、コスモ石油ルブリカンツ㈱、丸善石油化学㈱及びコスモエンジニアリング㈱で実施しております。コスモ石油㈱では、石油製品や石油精製プロセス・触媒などの石油精製分野の競争力強化に関する研究を実施するとともに石油化学分野、石油開発分野、コーポレート研究分野において研究開発を実施しております。コスモ石油ルブリカンツ㈱では、環境対応潤滑油商品化のために技術開発に取り組むとともに、消費者のニーズに応える潤滑剤及び放熱材料の商品開発等を行っております。丸善石油化学㈱では、石油化学製品、溶剤や半導体レジスト周辺材料等の機能化学品等、既存事業の強化、拡大及び新規事業化に資する製品・技術開発を目指して研究活動を行っております。コスモエンジニアリング㈱では、プラント保全技術、次世代エネルギー、環境等、時代のニーズに応える研究活動を行っております。 この結果、当社グループの当連結会計年度における研究開発費の総額は3,975百万円であります。 以下に主要な研究概要をセグメント別に記載いたします。 (1)石油事業コスモ石油㈱では、石油製品や石油精製プロセス・触媒等の石油精製分野の競争力強化に関する研究を実施するとともに石油化学分野、石油開発分野、コーポレート研究分野において研究開発を実施しております。石油精製分野では、長年培った触媒の調製・運転管理技術を活かして、製油所の高効率稼動や精製コストの削減等に取り組んでおります。また、環境規制の強化など変化に対応した燃料処方検討や需給構造変化に向けた重質油削減等を実施することで製油所競争力の強化に資する研究開発を実施しております。石油化学分野では、石油化学工場における未利用留分の燃料利用や石油留分の高付加価値化(石油化学製品化)、新規石油化学溶剤の調査・開発など石油精製と石油化学との連携強化に関する研究開発に取り組んでおります。石油開発分野では、2016年度より原油タンク底部に蓄積する原油スラッジの削減技術に関する共同研究を独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)と実施し、新型コロナウイルス感染症の影響を受けつつも2021~2022年に産油国にて商業スケールでの実証化を実施すべく、機器調達、製作等の準備に着実に取り組んでおります。そして、2020年度より新たにコーポレート研究分野での取り組みを開始し、資源循環など将来の社会課題解決を目的として、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)事業「革新的プラスチック資源循環プロセス技術開発」及びNEDO先導研究プログラム「自動車の早期低炭素化を実現する内燃機関/燃料組成の開発」に参画し、研究開発に着手しております。また、Hyundai Oilbank Co., Ltd. との「石油事業包括協力覚書」(2008年4月16日締結)及び「技術/研究分野における覚書」(2011年10月13日締結)に基づき、相互の課題解決や研究開発活動の強化を目的として情報交換、協力を実施しております。コスモ石油ルブリカンツ㈱は現在、環境対応を最重要テーマとして、脱炭素、自動車や産業機械の電動化、デジタル化といった事業環境の変化に対応する最先端の商品開発に取り組んでおります。また、自社開発技術の更なる発展による要素技術開発・商品開発も並行して実施しております。車両用潤滑油・工業用潤滑油・グリースの分野では、国内外で今後ますます厳しくなる排ガス規制・省燃費規制に対応したディーゼルエンジン油、長寿命ガスエンジン油、低硫黄燃料に対応する舶用シリンダー油の開発や、各国の化学物質規制に対応した商品開発、省エネルギー・省資源技術確立のための更なる研究開発に取り組んでおります。また、デジタル化に対応する製品として、電子部品の放熱材料(製品名:「コスモサーマルグリース」、「コスモサーマルギャップフィラー」)、低トルク・省電力の「HDD動圧軸受油」など高付加価値商品の開発を行い、さらには産学連携による新規商品開発にも取り組んでおります。 (2)石油化学事業丸善石油化学㈱は、石油化学製品、溶剤や半導体レジスト周辺材料等の機能化学品等、既存事業の強化、拡大及び新規事業化に資する製品・技術開発を目指して研究活動を行っております。エチレンやプロピレンなど、ナフサの熱分解による石油化学製品の生産過程で併産されるアセチレン、C4、C5留分等の未利用留分を原料とし、ビニルエーテル類や、未利用留分の付加価値をさらに高めた製品の開発、量産化に向けたプロセス技術の開発を実行中です。一方、年を追うごとに微細化、高性能化が進む最先端のメモリー、デバイスの生産に使用される半導体レジスト材料、周辺材料などの分野では、ますます高度化、多様化する顧客の要望に応えるために、生産技術、製品評価技術の向上、新規の製品・技術を創出するための研究開発を推進しております。 (3)その他コスモエンジニアリング㈱はプラント産業分野での経験やノウハウをベースとした技術力を更に強化し、様々な顧客のニーズに的確に応えられるよう、以下の主要4点について研究活動を進めております。①プラント設計/保全関連技術では3Dレーザースキャナーによる点群データを活用したプラント設計/保全・プラント更新事業、ロボットを利用した検査、補修技術に関して技術開発しております。デジタル・テクノロジーについても、内製業務のDX化を推進することにより、事業領域の模索を行い、また、保全関連技術としてコスモ石油㈱と触媒交換工事の工期短縮に関する技術開発を進めております。②再生可能エネルギー関連では風力発電設備建設事業において、顧客ニーズに応えるため建設だけでなく風車検査技術に関する技術開発、また、洋上風力事業においても、同社が貢献できる領域の模索を実施してまいります。また、バイオマス発電プラント建設事業において、既存技術の応用による新規事業開発の技術検討に取り組んでおります。③環境対応技術では同社が得意とする工業ガスの分離・精製技術の展開につながる排気ガス等からのCO₂回収利用技術や原油スラッジからの油分回収・分離技術についてプロセス調査と技術導入に取り組んでおります。④物流・ロジスティクス関連では同社の主力製品であるADPACの競争力・汎用性をより強化するため、IoTやビッグデータ活用による物流・ロジスティクスの最適化・効率化について技術開発を進めております。
FY2020|2,395 文字
5【研究開発活動】 当社グループの研究開発活動は、連結子会社のコスモ石油㈱、コスモ石油ルブリカンツ㈱、丸善石油化学㈱及びコスモエンジニアリング㈱で実施しております。コスモ石油㈱では、石油製品や石油精製プロセス・触媒などの石油精製分野の競争力強化に関する研究を実施するとともに石油化学分野、石油開発分野に関する研究を行っております。コスモ石油ルブリカンツ㈱では、環境対応潤滑油商品化のために技術開発に取り組むとともに、消費者のニーズに応える潤滑油関係の商品開発等を行っております。丸善石油化学㈱では、石油化学製品、溶剤や半導体レジスト周辺材料等の機能化学品等、既存事業の強化、拡大及び新規事業化に資する製品・技術開発を目指して研究活動を行っております。コスモエンジニアリング㈱では、プラント保全技術、次世代エネルギー、環境等、時代のニーズに応える研究活動を行っております。 この結果、当社グループの当連結会計年度における研究開発費の総額は4,448百万円であります。 以下に主要な研究概要をセグメント別に記載いたします。 (1)石油事業コスモ石油㈱では、石油製品や石油精製プロセス・触媒等の石油精製分野の競争力強化に関する研究を実施するとともに石油化学分野、石油開発分野に関する研究を行っております。石油精製分野では、長年培った触媒の調製・運転管理技術を活かして、製油所の高効率稼動や精製コストの削減等に取り組んでおります。また、船舶用燃料油の硫黄分規制強化に対応した燃料処方検討や需給構造変化に向けた重質油削減等を実施することで製油所競争力の強化に資する研究開発を実施しております。石油化学分野では、石油化学工場における未利用留分の燃料利用や石油留分の高付加価値化(石油化学製品化)、新規石油化学溶剤の調査・開発等石油精製と石油化学との連携強化に関する研究開発に取り組んでおります。石油開発分野では、2016年度より原油タンク底部に蓄積する原油スラッジの削減技術に関する共同研究を独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)と実施しております。本開発技術を2020~2021年に産油国にて商業スケールでの実証化を実施すべく、機器調達、製作等の準備に着実に取り組んでおります。また、Hyundai Oilbank Co., Ltd. との「石油事業包括協力覚書」(2008年4月16日締結)及び「技術/研究分野における覚書」(2011年10月13日締結)に基づき、相互の課題解決や研究開発活動の強化を目的として情報交換、協力を実施しております。コスモ石油ルブリカンツ㈱は現在、環境対応・安全対応を最重要テーマとし、省エネ・省燃費・省資源対応潤滑油、難燃性潤滑油、生分解性潤滑油のオンリーワン商品開発に取り組んでおります。また、自社開発技術の更なる発展による要素技術開発・商品開発も並行して実施しております。今後ますます厳しくなる排ガス規制・省燃費規制に対応したディーゼルエンジン油、ガスエンジン油及び舶用シリンダー油の開発や、省エネルギー・省資源技術確立のための更なる研究開発に取り組むとともに、車両用潤滑油・工業用潤滑油・グリースの商品開発はもとより、「コスモサーマルグリース」をはじめとした電子部品の放熱材料、低トルク・省電力の「HDD動圧軸受油」など高付加価値商品の開発及び産学連携による新規商品開発にも取り組んでまいります。 (2)石油化学事業丸善石油化学㈱は、石油化学製品、溶剤や半導体レジスト周辺材料等の機能化学品等、既存事業の強化、拡大及び新規事業化に資する製品・技術開発を目指して研究活動を行っております。エチレンやプロピレンなど、ナフサの熱分解による石油化学製品の生産過程で併産されるアセチレン、C4、C5留分等の未利用留分を原料とし、ビニルエーテル類や、未利用留分の付加価値をさらに高めた製品の開発、量産化に向けたプロセス技術の開発を実行中です。一方、年を追うごとに微細化、高性能化が進む最先端のメモリー、デバイスの生産に使用される半導体レジスト材料、周辺材料などの分野では、ますます高度化、多様化する顧客の要望に応えるために、生産技術、製品評価技術の向上、新規の製品・技術を創出するための研究開発を推進しております。 (3)その他コスモエンジニアリング㈱はプラント産業分野での経験やノウハウをベースとした技術力を更に強化し、様々な顧客のニーズに的確に応えられるよう、以下の主要4点について研究活動を進めております。①プラント設計/保全関連技術では3Dレーザースキャナーによる点群データを活用したプラント設計/保全・プラント更新事業、ロボットを利用した検査、補修技術、AI及びIoTを利用した機器の寿命予測等に関して技術開発しております。また保全関連技術としてコスモ石油㈱と触媒交換工事の工期短縮に関する技術開発を進めております。②再生可能エネルギー関連では風力発電設備建設事業において、顧客ニーズに応えるため建設だけでなくドローン等の新技術を活用した風車保全に関して技術開発、また、洋上風力事業においても、弊社が貢献できる領域の模索を実施してまいります。また、バイオマス発電プラント建設事業において、既存技術の応用による新規事業開発の技術検討に取組んでおります。③環境対応技術では自社が得意とする工業ガスの分離・精製技術の展開につながる排気ガス等からのCO₂回収利用技術や原油スラッジからの油分回収・分離技術についてプロセス調査と技術導入に取組んでおります。④物流・ロジスティクス関連では当社の主力製品であるADPACの競争力・汎用性をより強化するため、IoTやビッグデータ活用による物流・ロジスティクスの最適化・効率化について技術開発を進めております。
FY2019|2,468 文字
5【研究開発活動】 当社グループの研究開発活動は、連結子会社コスモ石油㈱、コスモ石油ルブリカンツ㈱、丸善石油化学㈱及びコスモエンジニアリング㈱で実施しております。コスモ石油㈱では、石油製品や石油精製プロセス・触媒などの石油精製分野の競争力強化に関する研究を実施するとともに石油化学分野、石油開発分野に関する研究を行っております。コスモ石油ルブリカンツ㈱では、環境対応潤滑油商品化の為に技術開発に取り組むとともに、消費者のニーズに応える潤滑油関係の商品開発等を行っております。丸善石油化学㈱では、石油化学製品、溶剤や半導体レジスト周辺材料等の機能化学品等、既存事業の強化・拡大、及び新規事業化に資する製品・技術開発を目指して研究活動を行っております。コスモエンジニアリング㈱では、プラント保全技術、次世代エネルギー・環境・ライフサイエンス対応技術等、時代のニーズに応える研究活動を行っております。 この結果、当社グループの当連結会計年度における研究開発費の総額は4,096百万円であります。 以下に主要な研究概要をセグメント別に記載いたします。 (1)石油事業コスモ石油㈱では、石油製品や石油精製プロセス・触媒などの石油精製分野の競争力強化に関する研究を実施するとともに石油化学分野、石油開発分野に関する研究を行っております。石油精製分野では、長年培った触媒の調製・運転管理技術を活かして、製油所の高効率稼動や精製コストの削減などに取り組んでおります。また、船舶用燃料油の硫黄分規制強化に対応した燃料処方検討や需給構造変化に向けた重質油削減などを実施することで製油所競争力の強化に資する研究開発を実施しております。石油化学分野では、石油化学工場における未利用留分の燃料利用や石油留分の高付加価値化(石油化学製品化)、新規石油化学溶剤の調査・開発など石油精製と石油化学との連携強化に関する研究開発にも取り組んでおります。石油開発分野では、2016年度より原油タンク底部に蓄積する原油スラッジの削減技術に関する共同研究を独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)と実施しております。2018年度では、原油スラッジ中の原油留分を回収するとともに産業廃棄物量を削減する技術開発を行い、2020年度に予定している実証化に向けた機器設計を完了しました。また、Hyundai Oilbank Co., Ltd. (HDO)との「石油事業包括協力覚書」(2008年4月16日締結)および「技術/研究分野における覚書」(2011年10月13日締結)に基づき、相互の課題解決や研究開発活動の強化を目的として情報交換、協力を実施しております。コスモ石油ルブリカンツ㈱は現在、環境対応・安全対応を最重要テーマとし、省エネ・省燃費・省資源対応潤滑油、難燃性潤滑油、生分解性潤滑油のオンリーワン商品開発に取り組んでおります。また、自社開発技術の更なる発展による要素技術開発・商品開発も並行して実施しております。今後ますます厳しくなる排ガス規制・省燃費規制に対応したディーゼルエンジン油、ガスエンジン油および舶用シリンダー油の開発や、省エネルギー・省資源技術確立のための更なる研究開発に取り組むとともに、車両用潤滑油・工業用潤滑油・グリースの商品開発はもとより、「コスモサーマルグリース」をはじめとした電子部品の放熱材料、低トルク・省電力の「HDD動圧軸受油」など高付加価値商品の開発及び産学連携による新規商品開発にも取り組んでまいります。 (2)石油化学事業丸善石油化学㈱は、石油化学製品、溶剤や半導体レジスト周辺材料等の機能化学品など、既存事業の強化・拡大、及び新規事業化に資する製品・技術開発を目指して研究活動を行っております。エチレンやプロピレンなど、ナフサの熱分解による石油化学製品の生産過程で併産されるアセチレン、C4、C5留分などの未利用留分を原料とし、ビニルエーテル類や、未利用留分の付加価値をさらに高めた製品の開発、量産化に向けたプロセス技術の開発を実行中です。一方、年を追うごとに微細化、高性能化が進む最先端のメモリー、デバイスの生産に使用される半導体レジスト材料、周辺材料などの分野では、増々高度化、多様化する顧客の要望に応えるために、生産技術、製品評価技術の向上、新規の製品・技術を創出するための研究開発を推進しております。 (3)その他コスモエンジニアリング㈱はプラント産業分野での経験やノウハウをベースとした技術力を更に強化し、様々な顧客のニーズに的確に応えられるよう、以下の主要5点について研究活動を進めております。①プラント設計/保全関連技術では3Dレーザースキャナーによる点群データを活用したプラント設計/保全・プラント更新事業に関して技術開発しております。また保全関連技術としてコスモ石油㈱と触媒交換工事の工期短縮に関する技術開発を進めております。②再生可能エネルギー関連では風力発電設備建設事業において、顧客ニーズに応えるため建設だけでなくドローン等の新技術を活用した風車保全に関して技術開発しております。また、バイオマス発電プラント建設事業において、既存技術の応用による新規事業開発の技術検討に取組んでおります。③環境対応技術では自社が得意とする工業ガスの分離・精製技術の展開につながる排気ガス等からのCO2回収利用技術や原油スラッジからの油分回収・分離技術についてプロセス調査と技術導入に取組んでおります。④ライフサイエンス関連では、石油化学産業で培ってきた技術を活かし、保全を含むソリューションサービス等についての事業を検討しております。また、淡水化・水浄化プラントについて調査・技術検討に取り組んでおります。⑤物流・ロジスティクス関連では当社の主力製品であるADPACの競争力・汎用性をより強化するため、IoTやビッグデータ活用による物流・ロジスティクスの最適化・効率化について技術開発を進めております。
FY2018|2,569 文字
5【研究開発活動】 当社グループの研究開発活動は、連結子会社コスモ石油㈱、コスモ石油ルブリカンツ㈱、丸善石油化学㈱及びコスモエンジニアリング㈱で実施しております。コスモ石油㈱では、石油製品や石油精製プロセス・触媒、石油化学などの石油精製に関する研究や石油開発に関する研究、環境に対応したバイオ燃料の研究等を行っております。コスモ石油ルブリカンツ㈱では、環境対応潤滑油商品化の為に技術開発に取り組むとともに、消費者のニーズに応える潤滑油関係の商品開発等を行っております。丸善石油化学㈱では、石油化学製品、溶剤や半導体レジスト周辺材料等の機能化学品等、既存事業の強化・拡大、及び新規事業化に資する製品・技術開発を目指して研究活動を行っております。コスモエンジニアリング㈱では、プラント保全技術、次世代エネルギー・環境・ライフサイエンス対応技術等、時代のニーズに応える研究活動を行っております。 この結果、当社グループの当連結会計年度における研究開発費の総額は4,540百万円であります。 以下に主要な研究概要をセグメント別に記載いたします。 (1)石油事業コスモ石油㈱は、石油製品や石油精製プロセス・触媒、石油化学などの石油精製に関する研究や石油開発に関する研究、環境に対応したバイオ燃料の研究等を行っております。石油精製分野では、長年培った触媒技術を活かして製油所の高効率稼動や精製コストの削減を目的とし、精製プロセスの最適化や調達原油の多様化などに取り組んでおります。また、船舶用燃料油の硫黄分規制強化に対応した燃料処方検討や需給構造変化に向けた重質油削減などを実施するとともに、石油留分の高付加価値化など石油化学との連携強化に関する研究開発にも取り組んでおります。石油開発分野では、2016年度より原油タンク底部に蓄積する原油スラッジの削減技術に関する共同研究を独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)と実施しております。2017年度では、原油スラッジ中の原油留分を回収するとともに産業廃棄物量を削減する技術開発を行い、パイロットスケールでの技術開発を完了しました。バイオ燃料分野では、バイオエタノールの製造技術に関して国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の研究開発事業に参画し、実用化に向けて研究を実施しました。そして、これまでの長年の研究により、2017年度石油学会 野口記念奨励賞を受賞しました。また、Hyundai Oilbank Co., Ltd. (HDO)との「石油事業包括協力覚書」(2008年4月16日締結)に基づいた協力範囲をより発展・具体化させることを目的に、2011年10月13日に締結した技術/研究分野における覚書に基づき、技術委員会を継続して交互に開催し、研究開発活動の強化に努めております。コスモ石油ルブリカンツ㈱は現在、環境対応・安全対応を最重要テーマとし、省エネ・省燃費・省資源対応潤滑油、難燃性潤滑油、生分解性潤滑油のオンリーワン商品開発に取り組んでおります。また、自社開発技術の更なる発展による要素技術開発・商品開発も並行して実施しております。今後ますます厳しくなる排ガス規制・省燃費規制に対応したディーゼルエンジン油、ガスエンジン油の開発や、省エネルギー・省資源技術確立のための更なる研究開発に取り組むとともに、車両用潤滑油・工業用潤滑油・グリースの商品開発はもとより、熱対策として放熱性に優れた「コスモサーマルグリース」、低トルク・省電力の「HDD動圧軸受油」など高付加価値商品の開発及び産学連携による新規商品開発にも取り組んでまいります。 (2)石油化学事業丸善石油化学㈱は、石油化学製品、溶剤や半導体レジスト周辺材料等の機能化学品など、既存事業の強化・拡大、及び新規事業化に資する製品・技術開発を目指して研究活動を行っております。エチレンやプロピレンなど、ナフサの熱分解による石油化学製品の生産過程で併産されるアセチレン、C4、C5留分などの未利用留分を原料とし、ビニルエーテル類や、未利用留分の付加価値をさらに高めた製品の開発、量産化に向けたプロセス技術の開発を実行中です。一方、年を追うごとに微細化、高性能化が進む最先端のメモリー、デバイスの生産に使用される半導体レジスト材料、周辺材料などの分野では、増々高度化、多様化する顧客の要望に応えるために、生産技術、製品評価技術の向上、新規の製品・技術を創出するための研究開発を推進しております。 (3)その他コスモエンジニアリング㈱はプラント産業分野での経験やノウハウをベースとした技術力を更に強化し、様々な顧客のニーズに的確に応えられるよう、新規事業開拓に向けて以下の主要6点について研究活動を進めております。①プラント設計/保全関連技術では3Dレーザースキャナーを活用した点群データによるプラント設計/保全・プラント更新事業に関して技術開発しております。また、IoT/AIの仕組みを組み込んだ効率的・効果的な予防保全について商品開発しております。②再生可能エネルギー関連では風力発電事業において、競争力強化のため新技術を活用した風車保全に関して技術開発しております。③次世代エネルギー関連において、石油産業で培ってきたプラント設計・建設技術を応用し、非食糧系のバイオマス及び食品廃棄物を原料としたバイオ燃料プラントのEPC(設計・調達・建設)に関して事業開発しております。④次世代のクリーンなエネルギーとして注目されている水素について、バイオマス系を含む多様な原料から水素を製造する事業について技術開発しております。また、自社が得意とする水素関連技術に関して参入できる新たな水素プラント事業について商品開発しております。⑤環境対応技術ではCO2の分離・回収技術に関して自社が得意とする工業ガスの分離・精製技術や原油スラッジからの油分回収技術についてプロセス調査と技術導入に取組んでおります。⑥ライフサイエンス関連では、石油化学産業で培ってきた技術を活かし、医薬プラントのEPCについて事業開発しております。また、植物工場や淡水化・水浄化プラントについて調査・技術検討に取り組んでおります。
FY2017|2,513 文字
6【研究開発活動】 当社グループの研究開発活動は、連結子会社コスモ石油㈱、コスモ石油ルブリカンツ㈱、丸善石油化学㈱及びコスモエンジニアリング㈱で実施しております。コスモ石油㈱では、石油製品や石油精製プロセス・触媒、石油化学などの石油精製に関する研究や石油開発に関する研究、環境に対応したバイオ燃料の研究等を行っております。コスモ石油ルブリカンツ㈱では、環境対応潤滑油商品化の為に技術開発に取り組むとともに、消費者のニーズに応える潤滑油関係の商品開発等を行っております。丸善石油化学㈱では、石油化学製品、溶剤や半導体レジスト周辺材料等の機能化学品等、既存事業の強化・拡大、及び新規事業化に資する製品・技術開発を目指して研究活動を行っております。コスモエンジニアリング㈱では、環境対応技術、温暖化対策技術及び次世代エネルギー等、時代のニーズに応える研究活動を行っております。 この結果、当社グループの当連結会計年度における研究開発費の総額は4,269百万円であります。 以下に主要な研究概要をセグメント別に記載いたします。 (1)石油事業コスモ石油㈱は、石油製品や石油精製プロセス・触媒、石油化学などの石油精製に関する研究や石油開発に関する研究、環境に対応したバイオ燃料の研究等を行っております。石油精製分野では、製油所の高効率稼動の実現、精製コストの削減への対応として触媒技術を活かした精製プロセスの最適化、調達原油の多様化、並びに燃料油の需給構造変化への対応を目的とした重質油削減、石油留分の高付加価値化などに関する研究開発に取り組んでおります。また、製油所の生産技術支援を担う部署を設置し、製油所の安定操業、競争力強化を技術的に支援しております。加えて、JXTGエネルギー㈱千葉製油所との協業に向けた検討にも取り組んでおり、生産効率の向上、精製設備の最適運用を目指しております。石油開発分野では、2016年度より原油タンク底部に蓄積する原油スラッジの削減技術に関する共同研究を独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)と開始しました。原油スラッジ中の原油留分を回収し再資源化するとともに産業廃棄物量を削減することを目的として、技術開発を実施しております。バイオ燃料分野では、バイオエタノールの製造技術に関して国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の研究開発事業に参画し、実用化に向けて取り組んでおります。その事業では、自社開発の遺伝子組み換え技術を使用していない発酵菌を用いて、木質等のセルロース系バイオマスを原料としたエタノール製造プロセスへの適用を目指して技術開発を実施しております。また、Hyundai Oilbank Co., Ltd. (HDO)との「石油事業包括協力覚書」(平成20年4月16日締結)に基づいた協力範囲をより発展・具体化させることを目的に、平成23年10月13日に締結した技術/研究分野における覚書に基づき、技術委員会を継続して交互に開催し、研究開発活動の強化に努めております。コスモ石油ルブリカンツ㈱は現在、環境対応・安全対応を最重要テーマとし、省エネ・省燃費・省資源対応潤滑油、難燃性潤滑油、生分解性潤滑油のオンリーワン商品開発に取り組んでおります。また、自社開発技術の更なる発展による要素技術開発・商品開発も並行して実施しております。今後ますます厳しくなる排ガス規制・省燃費規制に対応したディーゼルエンジン油の開発や、省エネルギー・省資源技術確立のための更なる研究開発に取り組むとともに、車両用潤滑油・工業用潤滑油・グリースの商品開発はもとより、熱対策として放熱性に優れた「コスモサーマルグリース」、低トルク・省電力の「HDD動圧軸受油」など高付加価値商品の開発及び産学連携による新規商品開発にも取り組んでまいります。 (2)石油化学事業丸善石油化学㈱は、石油化学製品、溶剤や半導体レジスト周辺材料等の機能化学品など、既存事業の強化・拡大、及び新規事業化に資する製品・技術開発を目指して研究活動を行っております。エチレンやプロピレンなど、ナフサの熱分解による石油化学製品の生産過程で併産されるアセチレン、C4、C5留分などの未利用留分を原料とし、ビニルエーテル類や、未利用留分の付加価値をさらに高めた製品の開発、量産化に向けたプロセス技術の開発を実行中です。一方、年を追うごとに微細化、高性能化が進む最先端のメモリー、デバイスの生産に使用される半導体レジスト材料、周辺材料などの分野では、増々高度化、多様化する顧客の要望に応えるために、生産技術、製品評価技術の向上、新規の製品・技術を創出するための研究開発を推進しております。 (3)その他コスモエンジニアリング㈱はプラント産業分野での経験やノウハウをベースとした技術力を更に強化し、様々な顧客のニーズに的確に応えられるよう、新規事業開拓に向けて以下の主要5点について研究活動を進めております。① 再生可能エネルギー関連では風力発電事業において、競争力強化のため設計施工技術の強化を進めております。また、従来培ってきたプラント保守技術を当該分野に応用する検討を進めております。② また、同じく再生可能エネルギー関連において、石油産業で培ってきたプラント設計・建設技術を応用し、非食糧系のバイオマス及び食品廃棄物を原料としたバイオ燃料プラントのEPC(設計・調達・建設)事業に参入することを検討しております。③ 温暖化対策関連では、CO2の分離・回収技術が重要事項となりますが、得意とする工業ガスの分離・精製技術について重点的にプロセス調査と技術導入検討を進めております。④ 次世代エネルギーとして注目されている水素について、バイオマスを含む多様な原料から水素を製造する事業に参入することを検討しております。⑤ また、水素化社会の実現に向けてロードマップが改定され取組が進んでいる水素・燃料電池自動車関連では、得意とする水素関連技術に関して参入できる新たな水素設備事業について検討を進めております。
FY2016|2,473 文字
6【研究開発活動】 当社グループの研究開発活動は、連結子会社コスモ石油㈱、コスモ石油ルブリカンツ㈱、コスモエンジニアリング㈱及びコスモALA㈱で実施しております。コスモ石油㈱は、石油製品・石油精製プロセス触媒の研究や、環境に対応したバイオ技術の研究等を行っております。コスモ石油ルブリカンツ㈱では、環境対応技術確立の為の研究に取り組むとともに、消費者のニーズに応える潤滑油関係の商品開発等を行っております。コスモエンジニアリング㈱では、環境対応技術、温暖化対策技術及び次世代エネルギーなど、時代のニーズに応える研究活動を行っております。また、コスモALA㈱において、5-アミノレブリン酸(ALA)の医薬品向け原体及び製剤の製造・販売を目指し、研究開発活動を行っております。この結果、当社グループの当連結会計年度における研究開発費の総額は3,104百万円であります。 以下に主要な研究概要をセグメント別に記載いたします。(1)石油事業コスモ石油㈱は、石油製品・石油精製プロセス触媒の研究や、環境に対応したバイオ技術の研究等を行っております。石油精製技術分野では、製油所の高効率稼動の実現、精製コストの削減への対応として触媒技術を活かした精製プロセスの最適化、調達原油の多様化、ならびに石油製品の需給構造変化への対応を目的とした重質油削減、石油留分の高付加価値化などに関する研究開発に取り組んでおります。本分野では、新たに製油所の生産技術支援を担う部署を設置し、製油所の安定操業、競争力強化を技術的に支援しております。また、東燃ゼネラル石油㈱千葉工場との協業に向けた検討にも取り組んでおり、生産効率の向上、常圧蒸留装置を含めた精製設備の最適化を目指しております。加えて、一般財団法人石油エネルギー技術センター(JPEC)の技術開発事業にも参画し、超重質油から有用な石油製品への効率的な転換を目指し、コーカーを中心とした重質油分解装置群の高度活用による残油分解プロセス技術の開発を進めております。また、石油コークスの高付加価値化を目的として、熱伝導性フィラーなどの新商品開発もあわせて実施しております。バイオ技術分野では、植物生長促進効果、育毛効果等を有する5-アミノレブリン酸(ALA)を配合した各種肥料の販売、及び育毛剤等の商品開発をコスモALA㈱にて行っております。研究部門では、このALAの安定生産、製造コスト削減に向けた製造技術開発を行うとともに、これら商品開発を支援しておりましたが、コスモALA㈱の研究所発足に伴い、コスモALA㈱へALA研究を移管しました。また、バイオエタノールの製造技術研究においては、遺伝子組み換え技術を用いずに効率的にエタノールを生産できる当社開発の発酵菌により木質等のセルロース系バイオマスを原料としたエタノール製造プロセスに適用することを目指して、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の研究開発事業に参画し、実用化に向けた検討に取り組んでおります。また、Hyundai Oilbank Co., Ltd. (HDO)との「石油事業包括協力覚書」(平成20年4月16日締結)に基づいた協力範囲をより発展・具体化させることを目的に、平成23年10月13日に締結した技術/研究分野における覚書に基づき、技術委員会を継続して交互に開催し、研究開発活動の強化に努めております。コスモ石油ルブリカンツ㈱は現在、環境対応・安全対応を最重要テーマとし、省エネ・省燃費・省資源対応潤滑油、難燃性潤滑油、生分解性潤滑油のオンリーワン商品開発に取り組んでおります。また、従来技術の更なる発展による商品開発・調査研究も並行して実施しております。今後ますます厳しくなる排ガス規制・省燃費規制に対応したディーゼルエンジン油の開発や、省エネルギー・省資源技術確立のための更なる研究開発に取り組むとともに、車両用潤滑油・工業用潤滑油・グリースの商品開発はもとより、熱対策として放熱性に優れた「コスモサーマルグリース」、低トルク・省電力の「HDD動圧軸受油」など高付加価値商品の開発及び産学連携による新規商品開発にも取り組んでまいります。なお、石油事業における研究開発費の金額は、2,728百万円であります。 (2)その他 コスモエンジニアリング㈱は再生可能エネルギー、温暖化対策技術及び環境対応技術など幅広く、時代のニーズに的確に応えられるよう、以下の主要4点について研究活動を進めております。① 再生可能エネルギー関連では、参入を果たした風力発電事業において、設計施工技術強化を進めております。また、従来培ってきた保守技術を、当該分野に応用する検討を行っております。② 温暖化対策関連では、CO2の分離・回収技術が重要になりますが、特に分離精製技術について重点的にプロセス調査と技術導入の検討を進めております。③ 原油処理が減少している中、石油精製連産品の中には需要が伸びているものがあるため、石油に由来しない新製法の技術調査を進めております。④ 次世代エネルギーとして注目されている水素について、多様な原料での製造技術や周辺技術調査を進めております。 コスモALA㈱は、ALAの医薬品向け原体及び製剤の製造・販売を目指し、研究開発活動を行っております。 平成27年度は、引き続き医薬品の品質管理で定められるGMP基準(Good Manufacturing Practice)に則ったALAの製造開発に基づき、医薬品として使用可能な原体(医薬品の有効成分となる原料医薬品)と、製剤の開発を実施しております。ALAを有効成分とする医薬品としては、既に悪性神経膠腫(脳腫瘍)術中診断薬の承認を日本国内で受けておりますが、ミトコンドリア病やがん化学療法による貧血についても治験を進めております。また他の症例についても、製薬会社と協力して開発を進めております。 なお、その他における研究開発費の金額は、375百万円であります。