事業等のリスク
MORESCOグループは、海外市場での展開において、景気変動、通貨変動、政治情勢、災害・疫病、法規制の変化などが業績に影響を与える可能性があります。また、気候変動を重要な経営課題と認識しており、コスト上昇やサプライチェーンリスクが懸念されます。製品製造においては、国内外の生産拠点が自然災害やパンデミック、事故等で稼働停止した場合、供給に支障をきたすリスクがあります。特に一部の特殊潤滑油や素材の生産拠点が集中しているため、トラブル発生時の影響が大きくなる可能性があります。さらに、原材料価格の変動や調達困難、新製品開発投資に見合う収益が得られないリスク、製品の品質不良による賠償責任や信用失墜のリスクも抱えています。
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FY2026|3,932 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 海外市場での展開について当社グループは、中国、タイ、インドネシア、米国およびインドで現地法人設立による生産販売拠点を設置し海外事業を推進しております。当社グループの海外売上高は、中国、東南アジアをはじめとするアジア地域を中心に、2025年2月期14,479百万円、2026年2月期14,622百万円であり、売上高に対する比率はそれぞれ、42.1%、41.9%であります。これらの海外市場における景気変動、通貨価値の変動、政治情勢の変化、災害・疫病の発生および法規制の変化等が、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (2) 気候変動について当社グループでは、気候変動を経営上の重要課題であると捉え、気候変動に伴うリスクや機会は、事業戦略に大きな影響を及ぼすものと認識しております。気候変動リスクとしては、移行リスクとしてコストの上昇や市場の変化、物理的リスクとしてサプライチェーンリスク等が重要度と発生確率が高いものと認識しております。また、当社グループは、気候変動をリスクだけでなく機会と捉え、「持続可能な社会の実現」と「中長期的な企業価値の向上」を両立させつつ事業を運営し、社会課題や環境課題の解決により一層貢献するべく、サステナビリティ課題に対して積極的に対応していきます。 (3) 製品の製造に関するリスクについて① 自然災害およびパンデミックまたは事故等に伴うリスク当社グループは、国内外に生産拠点を有しており、安定供給への重大な責任を有しております。これら拠点が大規模な自然災害やパンデミックの発生または事故等により、製品の供給が困難な事態に至った場合には、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。② 特定の生産拠点への集中(特殊潤滑油部門)当社では、高温用潤滑油製造のための合成設備を赤穂工場で、またハードディスク表面潤滑剤製造設備は本社・研究センター内でそれぞれ保有しており、万一、工場、本社において重大なトラブルが発生し、設備の稼働が長期的に停止する事態になった場合には、製品の供給が一時的に停止する可能性があります。在庫量につきましては約1.0ヵ月であります。(素材部門)当社では、流動パラフィンならびにその連産品であるスルホネートを硫酸精製法により生産しております。硫酸精製法のメリットは、連産品としてスルホネートを生産できることですが、デメリットとしては製造過程において廃棄物として廃硫酸が発生することがあげられます。当社においては、隣接する廃硫酸リサイクル企業との間をパイプラインで直結し、廃硫酸処理を含めた一貫生産ライン(クローズドシステム)を構築しておりますが、廃硫酸処理を他社の設備で行っているため、当該他社工場の移転、縮小等、設備に変更が生じた場合、素材部門の生産能力に影響をおよぼす可能性があります。また、当社では流動パラフィンならびにスルホネートを千葉工場のみで生産しており、万一工場において重大なトラブルが発生し、工場の稼働が長期的に停止する事態になった場合には、製品の供給が一時的に停止する可能性があります。工場の在庫量は約1.0ヵ月であります。以上のような製品の製造に係るリスクに対して当社グループでは、拠点ごとでの事業継続計画(BCP)の策定、定期的な設備の保守点検および防災訓練の実施等、リスク発生の回避と発生時の被害最小化を図る取り組みを行っております。 (4) 製品の品質について当社グループは、ISO9001の認証取得を含む厳しい社内品質保証体制に基づき製品の品質と信頼性の維持向上に努めておりますが、製品の品質不良に伴うリスクを完全に排除することは不可能であり、予期せぬ不良等が発生した場合、訴訟等のリスクがあります。当社グループの製品に品質保証問題が生じた場合には、補償費用が発生し、また、製品の信頼を損なって顧客の喪失等に結びつき、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。当社グループは、製造物賠償責任請求に対しては保険に加入しておりますが、最終的に負担する賠償額をすべてまかなえるという保証は無く、製品の欠陥が当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (5) 原料購入に伴うリスクについて当社グループの製品は、潤滑油、石油化学製品、化成品等を主な原料としており、これらの原料は、原油価格・ナフサ価格の変動の影響を受けます。原油価格・ナフサ価格は、今後とも国内外の需給動向等により大きく変動することがあります。また東日本大震災では原料製造工場の被災による影響を受けましたが、今後とも災害・事故等による供給停止や、供給者側の事業・製品の統廃合等にともない原料の入手に支障をきたす可能性もあります。当社グループとしては、原料価格の変動による影響に対しては特殊潤滑油の主たる販売先との間で原油・ナフサ価格に連動した製品価格の改定を行っているなど、製品価格への転嫁を進めるとともに、コスト削減および高付加価値製品への転換を図ってまいります。所要原料の確保については、グローバルレベルでの原料調達先の確保・使用原料の多様化により対処してまいりますが、これらの対処が十分にできなかった場合には、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。 (6) 研究開発に関するリスク当社グループでは、新製品開発が収益性の向上や将来の成長に寄与するものとの認識のもと、新製品の開発に多くの経営資源を投入しております。2024年度より開始している第10次中期経営計画では、事業部を横断し、社内および産官学と連携した開発体制「プロジェクトMOLGADC」を推進し、研究開発に取り組んでおります。研究開発部門と営業部門が密接に連携を取りながら、社内外のネットワーク(人脈、技術等)を活用し、市場ニーズの的確な把握と研究成果の早期結実に努めておりますが、投資に見合った収益が得られなかった場合には当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (7) 特許の出願方針について当社グループが開発した新技術に関して、基本的には特許を出願する方針でありますが、製造方法に関する特許等で侵害発見が容易でないものおよび特殊潤滑油に関する特許等で組成を開示することにより配合ノウハウが他社に漏洩する可能性があるものについては、秘密保持のため、出願を控える場合があります。このため他社が、当該事項に関する特許を出願した場合には、特許が成立する可能性があります。当社としてはこうした事態に備え、社内での当該事項の実施記録を残すことにしており、「先使用権による通常実施権」を主張することができるよう対処しております。 (8) 環境規制について当社は環境関連法規の遵守に努めておりますが、環境保全に対する社会的要請を受けて、環境法規制の制定改正が進み、法令遵守のための設備投資や関連する事業の再編成などが必要となった場合には、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (9) コンプライアンスに関わるリスク当社グループでは、全ての役職員が「経営理念」「MORESCO行動憲章」および「内部統制システムの整備に関する基本方針」に沿って企業活動に従事し、ステークホルダーから支持される企業となるため、「コンプライアンス方針」を制定し、これに基づきコンプライアンス遵守体制の整備と推進を実行しております。またグループ各社を対象とした内部監査の実施により、コンプライアンス遵守体制の維持、改善に努めております。こうした取り組みにも関わらず、重大な法令違反を起こした場合、社会的信用の低下等により、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (10) 情報セキュリティについて近年、外部からのサイバー攻撃、不正アクセス、コンピュータウイルス感染等により、企業が保有する情報が流出する事件が多発しています。当社としましては、「情報セキュリティポリシー」およびこれに関連する規程の整備および運用、情報セキュリティ対策製品の導入、並びに役員、従業員を対象とした情報セキュリティ教育の実施等により、その防止に努めております。しかしながら、不測の事態により情報の流出等が発生した場合には、社会的信用の低下等により、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (11) 棚卸資産の評価に関わるリスク当社グループは、「棚卸資産の評価に関する会計基準」を適用しております。市場環境の急激な変化等により収益性が低下していると判断し、保有する棚卸資産に対して評価損を計上する場合に、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (12) 固定資産の減損に関わるリスク当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しております。経営環境の著しい悪化等による収益性の低下や市場価格の下落等により、保有する固定資産について減損損失を計上する場合に、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。
FY2025|3,932 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 海外市場での展開について当社グループは、中国、タイ、インドネシア、米国およびインドで現地法人設立による生産販売拠点を設置し海外事業を推進しております。当社グループの海外売上高は、中国、東南アジアをはじめとするアジア地域を中心に、2024年2月期12,947百万円、2025年2月期14,479百万円であり、売上高に対する比率はそれぞれ、40.6%、42.1%であります。これらの海外市場における景気変動、通貨価値の変動、政治情勢の変化、災害・疫病の発生および法規制の変化等が、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (2) 気候変動について当社グループでは、気候変動を経営上の重要課題であると捉え、気候変動に伴うリスクや機会は、事業戦略に大きな影響を及ぼすものと認識しております。気候変動リスクとしては、移行リスクとしてコストの上昇や市場の変化、物理的リスクとしてサプライチェーンリスク等が重要度と発生確率が高いものと認識しております。また、当社グループは、気候変動をリスクだけでなく機会と捉え、「持続可能な社会の実現」と「中長期的な企業価値の向上」を両立させつつ事業を運営し、社会課題や環境課題の解決により一層貢献するべく、サステナビリティ課題に対して積極的に対応していきます。 (3) 製品の製造に関するリスクについて① 自然災害およびパンデミックまたは事故等に伴うリスク当社グループは、国内外に生産拠点を有しており、安定供給への重大な責任を有しております。これら拠点が大規模な自然災害やパンデミックの発生または事故等により、製品の供給が困難な事態に至った場合には、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。② 特定の生産拠点への集中(特殊潤滑油部門)当社では、高温用潤滑油製造のための合成設備を赤穂工場で、またハードディスク表面潤滑剤製造設備は本社・研究センター内でそれぞれ保有しており、万一、工場、本社において重大なトラブルが発生し、設備の稼働が長期的に停止する事態になった場合には、製品の供給が一時的に停止する可能性があります。在庫量につきましては約1.0ヵ月であります。(素材部門)当社では、流動パラフィンならびにその連産品であるスルホネートを硫酸精製法により生産しております。硫酸精製法のメリットは、連産品としてスルホネートを生産できることですが、デメリットとしては製造過程において廃棄物として廃硫酸が発生することがあげられます。当社においては、隣接する廃硫酸リサイクル企業との間をパイプラインで直結し、廃硫酸処理を含めた一貫生産ライン(クローズドシステム)を構築しておりますが、廃硫酸処理を他社の設備で行っているため、当該他社工場の移転、縮小等、設備に変更が生じた場合、素材部門の生産能力に影響をおよぼす可能性があります。また、当社では流動パラフィンならびにスルホネートを千葉工場のみで生産しており、万一工場において重大なトラブルが発生し、工場の稼働が長期的に停止する事態になった場合には、製品の供給が一時的に停止する可能性があります。工場の在庫量は約1.0ヵ月であります。以上のような製品の製造に係るリスクに対して当社グループでは、拠点ごとでの事業継続計画(BCP)の策定、定期的な設備の保守点検および防災訓練の実施等、リスク発生の回避と発生時の被害最小化を図る取り組みを行っております。 (4) 製品の品質について当社グループは、ISO9001の認証取得を含む厳しい社内品質保証体制に基づき製品の品質と信頼性の維持向上に努めておりますが、製品の品質不良に伴うリスクを完全に排除することは不可能であり、予期せぬ不良等が発生した場合、訴訟等のリスクがあります。当社グループの製品に品質保証問題が生じた場合には、補償費用が発生し、また、製品の信頼を損なって顧客の喪失等に結びつき、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。当社グループは、製造物賠償責任請求に対しては保険に加入しておりますが、最終的に負担する賠償額をすべてまかなえるという保証は無く、製品の欠陥が当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (5) 原料購入に伴うリスクについて当社グループの製品は、潤滑油、石油化学製品、化成品等を主な原料としており、これらの原料は、原油価格・ナフサ価格の変動の影響を受けます。原油価格・ナフサ価格は、今後とも国内外の需給動向等により大きく変動することがあります。また東日本大震災では原料製造工場の被災による影響を受けましたが、今後とも災害・事故等による供給停止や、供給者側の事業・製品の統廃合等にともない原料の入手に支障をきたす可能性もあります。当社グループとしては、原料価格の変動による影響に対しては特殊潤滑油の主たる販売先との間で原油・ナフサ価格に連動した製品価格の改定を行っているなど、製品価格への転嫁を進めるとともに、コスト削減および高付加価値製品への転換を図ってまいります。所要原料の確保については、グローバルレベルでの原料調達先の確保・使用原料の多様化により対処してまいりますが、これらの対処が十分にできなかった場合には、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。 (6) 研究開発に関するリスク当社グループでは、新製品開発が収益性の向上や将来の成長に寄与するものとの認識のもと、新製品の開発に多くの経営資源を投入しております。2024年度より開始している第10次中期経営計画では、事業部を横断し、社内および産官学と連携した開発体制「プロジェクトMOLGADC」を推進し、研究開発に取り組んでおります。研究開発部門と営業部門が密接に連携を取りながら、社内外のネットワーク(人脈、技術等)を活用し、市場ニーズの的確な把握と研究成果の早期結実に努めておりますが、投資に見合った収益が得られなかった場合には当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (7) 特許の出願方針について当社グループが開発した新技術に関して、基本的には特許を出願する方針でありますが、製造方法に関する特許等で侵害発見が容易でないものおよび特殊潤滑油に関する特許等で組成を開示することにより配合ノウハウが他社に漏洩する可能性があるものについては、秘密保持のため、出願を控える場合があります。このため他社が、当該事項に関する特許を出願した場合には、特許が成立する可能性があります。当社としてはこうした事態に備え、社内での当該事項の実施記録を残すことにしており、「先使用権による通常実施権」を主張することができるよう対処しております。 (8) 環境規制について当社は環境関連法規の遵守に努めておりますが、環境保全に対する社会的要請を受けて、環境法規制の制定改正が進み、法令遵守のための設備投資や関連する事業の再編成などが必要となった場合には、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (9) コンプライアンスに関わるリスク当社グループでは、全ての役職員が「経営理念」「MORESCO行動憲章」および「内部統制システムの整備に関する基本方針」に沿って企業活動に従事し、ステークホルダーから支持される企業となるため、「コンプライアンス方針」を制定し、これに基づきコンプライアンス遵守体制の整備と推進を実行しております。またグループ各社を対象とした内部監査の実施により、コンプライアンス遵守体制の維持、改善に努めております。こうした取り組みにも関わらず、重大な法令違反を起こした場合、社会的信用の低下等により、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (10) 情報セキュリティについて近年、外部からのサイバー攻撃、不正アクセス、コンピュータウイルス感染等により、企業が保有する情報が流出する事件が多発しています。当社としましては、「情報セキュリティポリシー」およびこれに関連する規程の整備および運用、情報セキュリティ対策製品の導入、並びに役員、従業員を対象とした情報セキュリティ教育の実施等により、その防止に努めております。しかしながら、不測の事態により情報の流出等が発生した場合には、社会的信用の低下等により、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (11) 棚卸資産の評価に関わるリスク当社グループは、「棚卸資産の評価に関する会計基準」を適用しております。市場環境の急激な変化等により収益性が低下していると判断し、保有する棚卸資産に対して評価損を計上する場合に、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (12) 固定資産の減損に関わるリスク当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しております。経営環境の著しい悪化等による収益性の低下や市場価格の下落等により、保有する固定資産について減損損失を計上する場合に、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。
FY2024|3,931 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 海外市場での展開について当社グループは、中国、タイ、インドネシア、米国およびインドで現地法人設立による生産販売拠点を設置し海外事業を推進しております。当社グループの海外売上高は、中国、東南アジアをはじめとするアジア地域を中心に、2023年2月期11,492百万円、2024年2月期12,947百万円であり、売上高に対する比率はそれぞれ、37.9%、40.6%であります。これらの海外市場における景気変動、通貨価値の変動、政治情勢の変化、災害・疫病の発生および法規制の変化等が、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (2) 気候変動について当社グループでは、気候変動を経営上の重要課題であると捉え、気候変動に伴うリスクや機会は、事業戦略に大きな影響を及ぼすものと認識しております。気候変動リスクとしては、移行リスクとしてコストの上昇や市場の変化、物理的リスクとしてサプライチェーンリスク等が重要度と発生確率が高いものと認識しております。また、当社グループは、気候変動をリスクだけでなく機会と捉え、「持続可能社会の実現」と「中長期的な企業価値の向上」を両立させつつ事業を運営し、社会課題や環境課題の解決により一層貢献するべく、サステナビリティ課題に対して積極的に対応していきます。 (3) 製品の製造に関するリスクについて① 自然災害およびパンデミックまたは事故等に伴うリスク当社グループは、国内外に生産拠点を有しており、安定供給への重大な責任を有しております。これら拠点が大規模な自然災害やパンデミックの発生または事故等により、製品の供給が困難な事態に至った場合には、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。② 特定の生産拠点への集中(合成潤滑油部門)当社では、高温用潤滑油製造のための合成設備を赤穂工場で、またハードディスク表面潤滑剤製造設備は本社・研究センター内でそれぞれ保有しており、万一、工場、本社において重大なトラブルが発生し、設備の稼働が長期的に停止する事態になった場合には、製品の供給が一時的に停止する可能性があります。在庫量につきましては約1.0ヵ月であります。(素材部門)当社では、流動パラフィンならびにその連産品であるスルホネートを硫酸精製法により生産しております。硫酸精製法のメリットは、連産品としてスルホネートを生産できることですが、デメリットとしては製造過程において廃棄物として廃硫酸が発生することがあげられます。当社においては、隣接する廃硫酸リサイクル企業との間をパイプラインで直結し、廃硫酸処理を含めた一貫生産ライン(クローズドシステム)を構築しておりますが、廃硫酸処理を他社の設備で行っているため、当該他社工場の移転、縮小等、設備に変更が生じた場合、素材部門の生産能力に影響をおよぼす可能性があります。また、当社では流動パラフィンならびにスルホネートを千葉工場のみで生産しており、万一工場において重大なトラブルが発生し、工場の稼働が長期的に停止する事態になった場合には、製品の供給が一時的に停止する可能性があります。工場の在庫量は約1.0ヵ月であります。以上のような製品の製造に係るリスクに対して当社グループでは、拠点ごとでの事業継続計画(BCP)の策定、定期的な設備の保守点検および防災訓練の実施等、リスク発生の回避と発生時の被害最小化を図る取り組みを行っております。 (4) 製品の品質について当社グループは、ISO9001の認証取得を含む厳しい社内品質保証体制に基づき製品の品質と信頼性の維持向上に努めておりますが、製品の品質不良に伴うリスクを完全に排除することは不可能であり、予期せぬ不良等が発生した場合、訴訟等のリスクがあります。当社グループの製品に品質保証問題が生じた場合には、補償費用が発生し、また、製品の信頼を損なって顧客の喪失等に結びつき、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。当社グループは、製造物賠償責任請求に対しては保険に加入しておりますが、最終的に負担する賠償額をすべてまかなえるという保証は無く、製品の欠陥が当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (5) 原料購入に伴うリスクについて当社グループの製品は、潤滑油、石油化学製品、化成品等を主な原料としており、これらの原料は、原油価格・ナフサ価格の変動の影響を受けます。原油価格・ナフサ価格は、今後とも国内外の需給動向等により大きく変動することがあります。また東日本大震災では原料製造工場の被災による影響を受けましたが、今後とも災害・事故等による供給停止や、供給者側の事業・製品の統廃合等にともない原料の入手に支障をきたす可能性もあります。当社グループとしては、原料価格の変動による影響に対しては特殊潤滑油の主たる販売先との間で原油・ナフサ価格に連動した製品価格の改定を行っているなど、製品価格への転嫁を進めるとともに、コスト削減および高付加価値製品への転換を図ってまいります。所要原料の確保については、グローバルレベルでの原料調達先の確保・使用原料の多様化により対処してまいりますが、これらの対処が十分にできなかった場合には、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。 (6) 研究開発に関するリスク当社グループでは、新製品開発が収益性の向上や将来の成長に寄与するものとの認識のもと、新製品の開発に多くの経営資源を投入しております。2024年度より開始している第10次中期経営計画では、事業部を横断し、社内および産官学と連携した開発体制「プロジェクトMOLGADC」を推進し、研究開発に取り組んでおります。研究開発部門と営業部門が密接に連携を取りながら、社内外のネットワーク(人脈、技術等)を活用し、市場ニーズの的確な把握と研究成果の早期結実に努めておりますが、投資に見合った収益が得られなかった場合には当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (7) 特許の出願方針について当社グループが開発した新技術に関して、基本的には特許を出願する方針でありますが、製造方法に関する特許等で侵害発見が容易でないものおよび特殊潤滑油に関する特許等で組成を開示することにより配合ノウハウが他社に漏洩する可能性があるものについては、秘密保持のため、出願を控える場合があります。このため他社が、当該事項に関する特許を出願した場合には、特許が成立する可能性があります。当社としてはこうした事態に備え、社内での当該事項の実施記録を残すことにしており、「先使用権による通常実施権」を主張することができるよう対処しております。 (8) 環境規制について当社は環境関連法規の遵守に努めておりますが、環境保全に対する社会的要請を受けて、環境法規制の制定改正が進み、法令遵守のための設備投資や関連する事業の再編成などが必要となった場合には、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (9) コンプライアンスに関わるリスク当社グループでは、全ての役職員が「経営理念」「MORESCO行動憲章」および「内部統制システムの整備に関する基本方針」に沿って企業活動に従事し、ステークホルダーから支持される企業となるため、「コンプライアンス方針」を制定し、これに基づきコンプライアンス遵守体制の整備と推進を実行しております。またグループ各社を対象とした内部監査の実施により、コンプライアンス遵守体制の維持、改善に努めております。こうした取り組みにも関わらず、重大な法令違反を起こした場合、社会的信用の低下等により、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (10) 情報セキュリティについて近年、外部からのサイバー攻撃、不正アクセス、コンピュータウイルス感染等により、企業が保有する情報が流出する事件が多発しています。当社としましては、「情報セキュリティポリシー」およびこれに関連する規程の整備および運用、情報セキュリティ対策製品の導入、並びに役員、従業員を対象とした情報セキュリティ教育の実施等により、その防止に努めております。しかしながら、不測の事態により情報の流出等が発生した場合には、社会的信用の低下等により、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (11) 棚卸資産の評価に関わるリスク当社グループは、「棚卸資産の評価に関する会計基準」を適用しております。市場環境の急激な変化等により収益性が低下していると判断し、保有する棚卸資産に対して評価損を計上する場合に、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (12) 固定資産の減損に関わるリスク当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しております。経営環境の著しい悪化等による収益性の低下や市場価格の下落等により、保有する固定資産について減損損失を計上する場合に、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。
FY2023|4,220 文字
2 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 海外市場での展開について当社グループは、中国、タイ、インドネシア、米国およびインドで現地法人設立による生産販売拠点を設置し海外事業を推進しております。当社グループの海外売上高は、中国、東南アジアをはじめとするアジア地域を中心に、2022年2月期10,484百万円、2023年2月期11,492百万円であり、売上高に対する比率はそれぞれ、38.4%、37.9%であります。これらの海外市場における景気変動、通貨価値の変動、政治情勢の変化、災害・疫病の発生および法規制の変化等が、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (2) 気候変動について当社グループでは、気候変動を経営上の重要課題であると捉え、気候変動に伴うリスクや機会は、事業戦略に大きな影響を及ぼすものと認識しております。気候変動リスクとしては、移行リスクとしてコストの上昇や市場の変化、物理的リスクとしてサプライチェーンリスク等が重要度と発生確率が高いものと認識しております。このような認識の一方で、当社グループは、気候変動をリスクだけでなく機会と捉え、「持続可能社会の実現」と「中長期的な企業価値の向上」を両立させつつ事業を運営し、社会課題や環境課題の解決により一層貢献するべく、サステナビリティ課題に対して積極的に対応していきます。 (3) 製品の製造に関するリスクについて① 自然災害およびパンデミックまたは事故等に伴うリスク当社グループは、国内外に生産拠点を有しており、安定供給への重大な責任を有しております。これら拠点が大規模な自然災害やパンデミックの発生または事故等により、製品の供給が困難な事態に至った場合には、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。② 特定の生産拠点への集中(合成潤滑油部門)当社では、高温用潤滑油製造のための合成設備を赤穂工場で、またハードディスク表面潤滑剤製造設備は本社・研究センター内でそれぞれ保有しており、万一、工場、本社において重大なトラブルが発生し、設備の稼働が長期的に停止する事態になった場合には、製品の供給が一時的に停止する可能性があります。在庫量につきましては約1.0ヵ月であります。(素材部門)当社では、流動パラフィンならびにその連産品であるスルホネートを硫酸精製法により生産しております。硫酸精製法のメリットは、連産品としてスルホネートを生産できることですが、デメリットとしては製造過程において廃棄物として廃硫酸が発生することがあげられます。当社においては、隣接する廃硫酸リサイクル企業との間をパイプラインで直結し、廃硫酸処理を含めた一貫生産ライン(クローズドシステム)を構築しておりますが、廃硫酸処理を他社の設備で行っているため、当該他社工場の移転、縮小等、設備に変更が生じた場合、素材部門の生産能力に影響をおよぼす可能性があります。また、当社では流動パラフィンならびにスルホネートを千葉工場のみで生産しており、万一工場において重大なトラブルが発生し、工場の稼働が長期的に停止する事態になった場合には、製品の供給が一時的に停止する可能性があります。工場の在庫量は約1.0ヵ月であります。以上のような製品の製造に係るリスクに対して当社グループでは、拠点ごとでの事業継続計画(BCP)の策定、定期的な設備の保守点検および防災訓練の実施等、リスク発生の回避と発生時の被害最小化を図る取り組みを行っております。 (4) 製品の品質について当社グループは、ISO9001の認証取得を含む厳しい社内品質保証体制に基づき製品の品質と信頼性の維持向上に努めておりますが、製品の品質不良に伴うリスクを完全に排除することは不可能であり、予期せぬ不良等が発生した場合、訴訟等のリスクがあります。当社グループの製品に品質保証問題が生じた場合には、補償費用が発生し、また、製品の信頼を損なって顧客の喪失等に結びつき、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。当社グループは、製造物賠償責任請求に対しては保険に加入しておりますが、最終的に負担する賠償額をすべてまかなえるという保証は無く、製品の欠陥が当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (5) 原料購入に伴うリスクについて当社グループの製品は、潤滑油、石油化学製品、化成品等を主な原料としており、これらの原料は、原油価格・ナフサ価格の変動の影響を受けます。原油価格・ナフサ価格は、今後とも国内外の需給動向等により大きく変動することがあります。また東日本大震災では原料製造工場の被災による影響を受けましたが、今後とも災害・事故等による供給停止や、供給者側の事業・製品の統廃合等にともない原料の入手に支障をきたす可能性もあります。当社グループとしては、原料価格の変動による影響に対しては特殊潤滑油の主たる販売先との間で原油・ナフサ価格に連動した製品価格の改定を行っているなど、製品価格への転嫁を進めるとともに、コスト削減および高付加価値製品への転換を図ってまいります。所要原料の確保については、グローバルレベルでの原料調達先の確保・使用原料の多様化により対処してまいりますが、これらの対処が十分にできなかった場合には、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。 (6) 研究開発に関するリスク当社グループでは、新製品開発が収益性の向上や将来の成長に寄与するものとの認識のもと、新製品の開発に多くの経営資源を投入しております。特に、2021年度より開始した第9次中期経営計画では、「持続可能社会の実現への貢献」と「事業の付加価値の向上と新事業分野へのチャレンジの加速」を経営方針に掲げ、「環境関連分野」「情報関連分野」「エネルギーデバイス分野」「ライフサイエンス分野」の4分野に重点を置き、研究開発に取り組んでおります。このような経営方針のもと、研究開発部門と営業部門が密接に連携を取りながら、社内外のネットワーク(人脈、技術等)を活用し、市場ニーズの的確な把握と研究成果の早期結実に努めておりますが、投資に見合った収益が得られなかった場合には当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (7) 特許の出願方針について当社グループが開発した新技術に関して、基本的には特許を出願する方針でありますが、製造方法に関する特許等で侵害発見が容易でないものおよび特殊潤滑油に関する特許等で組成を開示することにより配合ノウハウが他社に漏洩する可能性があるものについては、秘密保持のため、出願を控える場合があります。このため他社が、当該事項に関する特許を出願した場合には、特許が成立する可能性があります。当社としてはこうした事態に備え、社内での当該事項の実施記録を残すことにしており、「先使用権による通常実施権」を主張することができるよう対処しております。 (8) 法的規制について当社の製品および各事業所を規制する主な法的規制・行政指導は、以下のとおりであります。なお、新たな法規制、条例等の改正により、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。・化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律・労働安全衛生法・消防法・水質汚濁防止法・廃棄物の処理及び清掃に関する法律・石油コンビナート等災害防止法今後、環境に対する意識の高まりから「水質汚濁防止法」「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」の更なる法改正が進められる可能性が考えられ、当社工場からの廃棄物、排水等の処理に更なる規制の強化が図られた場合には、工場内での処理方法の開発、排出前処理のための設備投資等が必要となり、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (9) コンプライアンスに関わるリスク当社グループでは、全ての役職員が「経営理念」「MORESCO行動憲章」および「内部統制システムの整備に関する基本方針」に沿って企業活動に従事し、ステークホルダーから支持される企業となるため、「コンプライアンス方針」を制定し、これに基づきコンプライアンス遵守体制の整備と推進を実行しております。またグループ各社を対象とした内部監査の実施により、コンプライアンス遵守体制の維持、改善に努めております。こうした取り組みにも関わらず、重大な法令違反を起こした場合、社会的信用の低下等により、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (10) 情報セキュリティについて近年、外部からのサイバー攻撃、不正アクセス、コンピュータウイルス感染等により、企業が保有する情報が流出する事件が多発しています。当社としましては、「情報セキュリティポリシー」およびこれに関連する規程の整備および運用、情報セキュリティ対策製品の導入、並びに役員、従業員を対象とした情報セキュリティ教育の実施等により、その防止に努めております。しかしながら、不測の事態により情報の流出等が発生した場合には、社会的信用の低下等により、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (11) 棚卸資産の評価に関わるリスク当社グループは、「棚卸資産の評価に関する会計基準」を適用しております。市場環境の急激な変化等により収益性が低下していると判断し、保有する棚卸資産に対して評価損を計上する場合に、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (12) 固定資産の減損に関わるリスク当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しております。経営環境の著しい悪化等による収益性の低下や市場価格の下落等により、保有する固定資産について減損損失を計上する場合に、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。
FY2022|4,230 文字
2【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2022年5月27日)現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 海外市場での展開について当社グループは、中国、タイ、インドネシア、米国およびインドで現地法人設立による生産販売拠点を設置し海外事業を推進しております。当社グループの海外売上高は、中国、東南アジアをはじめとするアジア地域を中心に、2021年2月期8,841百万円、2022年2月期10,484百万円であり、売上高に対する比率はそれぞれ、36.1%、38.4%であります。これらの海外市場における景気変動、通貨価値の変動、政治情勢の変化、災害・疫病の発生および法規制の変化等が、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (2) 気候変動について当社グループでは、気候変動を経営上の重要課題であると捉え、気候変動に伴うリスクや機会は、事業戦略に大きな影響を及ぼすものと認識しております。気候変動リスクとしては、移行リスクとしてコストの上昇や市場の変化、物理的リスクとしてサプライチェーンリスク等が重要度と発生確率が高いものと認識しております。このような認識の一方で、当社グループは、気候変動をリスクだけでなく機会と捉え、「持続可能社会の実現」と「中長期的な企業価値の向上」を両立させつつ事業を運営し、社会課題や環境課題の解決により一層貢献するべく、サステナビリティ課題に対して積極的に対応していきます。 (3) 製品の製造に関するリスクについて①自然災害およびパンデミックまたは事故等に伴うリスク当社グループは、国内外に生産拠点を有しており、安定供給への重大な責任を有しております。これら拠点が大規模な自然災害やパンデミックの発生または事故等により、製品の供給が困難な事態に至った場合には、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。②特定の生産拠点への集中(合成潤滑油部門)当社では、高温用潤滑油製造のための合成設備を赤穂工場で、またハードディスク表面潤滑剤製造設備は本社・研究センター内でそれぞれ保有しており、万一、工場、本社において重大なトラブルが発生し、設備の稼働が長期的に停止する事態になった場合には、製品の供給が一時的に停止する可能性があります。在庫量につきましては約1.0ヵ月であります。(素材部門)当社では、流動パラフィンならびにその連産品であるスルホネートを硫酸精製法により生産しております。硫酸精製法のメリットは、連産品としてスルホネートを生産できることですが、デメリットとしては製造過程において廃棄物として廃硫酸が発生することがあげられます。当社においては、隣接する廃硫酸リサイクル企業との間をパイプラインで直結し、廃硫酸処理を含めた一貫生産ライン(クローズドシステム)を構築しておりますが、廃硫酸処理を他社の設備で行っているため、当該他社工場の移転、縮小等、設備に変更が生じた場合、素材部門の生産能力に影響をおよぼす可能性があります。また、当社では流動パラフィンならびにスルホネートを千葉工場のみで生産しており、万一工場において重大なトラブルが発生し、工場の稼働が長期的に停止する事態になった場合には、製品の供給が一時的に停止する可能性があります。工場の在庫量は約1.0ヵ月であります。以上のような製品の製造に係るリスクに対して当社グループでは、拠点ごとでの事業継続計画(BCP)の策定、定期的な設備の保守点検および防災訓練の実施等、リスク発生の回避と発生時の被害最小化を図る取り組みを行っております。 (4) 製品の品質について当社グループは、ISO9001の認証取得を含む厳しい社内品質保証体制に基づき製品の品質と信頼性の維持向上に努めておりますが、製品の品質不良に伴うリスクを完全に排除することは不可能であり、予期せぬ不良等が発生した場合、訴訟等のリスクがあります。当社グループの製品に品質保証問題が生じた場合には、補償費用が発生し、また、製品の信頼を損なって顧客の喪失等に結びつき、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。当社グループは、製造物賠償責任請求に対しては保険に加入しておりますが、最終的に負担する賠償額をすべてまかなえるという保証は無く、製品の欠陥が当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (5) 原料購入に伴うリスクについて当社グループの製品は、潤滑油、石油化学製品、化成品等を主な原料としており、これらの原料は、原油価格・ナフサ価格の変動の影響を受けます。原油価格・ナフサ価格は、今後とも国内外の需給動向等により大きく変動することがあります。また東日本大震災では原料製造工場の被災による影響を受けましたが、今後とも災害・事故等による供給停止や、供給者側の事業・製品の統廃合等にともない原料の入手に支障をきたす可能性もあります。当社グループとしては、原料価格の変動による影響に対しては特殊潤滑油の主たる販売先との間で原油・ナフサ価格に連動した製品価格の改定を行っているなど、製品価格への転嫁を進めるとともに、コスト削減および高付加価値製品への転換を図ってまいります。所要原料の確保については、グローバルレベルでの原料調達先の確保・使用原料の多様化により対処してまいりますが、これらの対処が十分にできなかった場合には、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。 (6) 研究開発に関するリスク当社グループでは、新製品開発が収益性の向上や将来の成長に寄与するものとの認識のもと、新製品の開発に多くの経営資源を投入しております。特に、2021年度より開始した第9次中期経営計画では、「持続可能社会の実現への貢献」と「事業の付加価値の向上と新事業分野へのチャレンジの加速」を経営方針に掲げ、「環境関連分野」「情報関連分野」「エネルギーデバイス分野」「ライフサイエンス分野」の4分野に重点を置き、研究開発に取り組んでおります。このような経営方針のもと、研究開発部門と営業部門が密接に連携を取りながら、社内外のネットワーク(人脈、技術等)を活用し、市場ニーズの的確な把握と研究成果の早期結実に努めておりますが、投資に見合った収益が得られなかった場合には当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (7) 特許の出願方針について当社グループが開発した新技術に関して、基本的には特許を出願する方針でありますが、製造方法に関する特許等で侵害発見が容易でないものおよび特殊潤滑油に関する特許等で組成を開示することにより配合ノウハウが他社に漏洩する可能性があるものについては、秘密保持のため、出願を控える場合があります。このため他社が、当該事項に関する特許を出願した場合には、特許が成立する可能性があります。当社としてはこうした事態に備え、社内での当該事項の実施記録を残すことにしており、「先使用権による通常実施権」を主張することができるよう対処しております。 (8) 法的規制について当社の製品および各事業所を規制する主な法的規制・行政指導は、以下のとおりであります。なお、新たな法規制、条例等の改正により、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。・化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律・労働安全衛生法・消防法・水質汚濁防止法・廃棄物の処理及び清掃に関する法律・石油コンビナート等災害防止法今後、環境に対する意識の高まりから「水質汚濁防止法」「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」の更なる法改正が進められる可能性が考えられ、当社工場からの廃棄物、排水等の処理に更なる規制の強化が図られた場合には、工場内での処理方法の開発、排出前処理のための設備投資等が必要となり、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (9) コンプライアンスに関わるリスク当社グループでは、全ての役職員が「経営理念」「MORESCO行動憲章」および「内部統制システムの整備に関する基本方針」に沿って企業活動に従事し、ステークホルダーから支持される企業となるため、「コンプライアンス方針」を制定し、これに基づきコンプライアンス遵守体制の整備と推進を実行しております。またグループ各社を対象とした内部監査の実施により、コンプライアンス遵守体制の維持、改善に努めております。こうした取り組みにも関わらず、重大な法令違反を起こした場合、社会的信用の低下等により、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (10) 情報セキュリティについて近年、外部からのサイバー攻撃、不正アクセス、コンピュータウイルス感染等により、企業が保有する情報が流出する事件が多発しています。当社としましては、「情報セキュリティポリシー」およびこれに関連する規程の整備および運用、情報セキュリティ対策製品の導入、並びに役員、従業員を対象とした情報セキュリティ教育の実施等により、その防止に努めております。しかしながら、不測の事態により情報の流出等が発生した場合には、社会的信用の低下等により、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (11)たな卸資産の評価に関わるリスク当社グループは、「棚卸資産の評価に関する会計基準」を適用しております。市場環境の急激な変化等により収益性が低下していると判断し、保有するたな卸資産に対して評価損を計上する場合に、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (12)固定資産の減損に関わるリスク当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しております。経営環境の著しい悪化等による収益性の低下や市場価格の下落等により、保有する固定資産について減損損失を計上する場合に、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。
FY2021|3,938 文字
2【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2021年5月28日)現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 海外市場での展開について当社グループは、中国、タイ、インドネシア、米国およびインドで現地法人設立による生産販売拠点を設置し海外事業を推進しております。当社グループの海外売上高は、中国、東南アジアをはじめとするアジア地域を中心に、2020年2月期9,517百万円、2021年2月期8,841百万円であり、売上高に対する比率はそれぞれ、35.2%、36.1%であります。これらの海外市場における景気変動、通貨価値の変動、政治情勢の変化、災害・疫病の発生および法規制の変化等が、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (2) 製品の製造に関するリスクについて①自然災害およびパンデミックまたは事故等に伴うリスク当社グループは、国内外に生産拠点を有しており、安定供給への重大な責任を有しております。これら拠点が大規模な自然災害やパンデミックの発生または事故等により、製品の供給が困難な事態に至った場合には、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。②特定の生産拠点への集中(合成潤滑油部門)当社では、高温用潤滑油製造のための合成設備を赤穂工場で、またハードディスク表面潤滑剤製造設備は本社・研究センター内でそれぞれ保有しており、万一、工場、本社において重大なトラブルが発生し、設備の稼働が長期的に停止する事態になった場合には、製品の供給が一時的に停止する可能性があります。在庫量につきましては約1.0ヵ月であります。(素材部門)当社では、流動パラフィンならびにその連産品であるスルホネートを硫酸精製法により生産しております。硫酸精製法のメリットは、連産品としてスルホネートを生産できることですが、デメリットとしては製造過程において廃棄物として廃硫酸が発生することがあげられます。当社においては、隣接する廃硫酸リサイクル企業との間をパイプラインで直結し、廃硫酸処理を含めた一貫生産ライン(クローズドシステム)を構築しておりますが、廃硫酸処理を他社の設備で行っているため、当該他社工場の移転、縮小等、設備に変更が生じた場合、素材部門の生産能力に影響をおよぼす可能性があります。また、当社では流動パラフィンならびにスルホネートを千葉工場のみで生産しており、万一工場において重大なトラブルが発生し、工場の稼働が長期的に停止する事態になった場合には、製品の供給が一時的に停止する可能性があります。工場の在庫量は約1.0ヵ月であります。以上のような製品の製造に係るリスクに対して当社グループでは、拠点ごとでの事業継続計画(BCP)の策定、定期的な設備の保守点検および防災訓練の実施等、リスク発生の回避と発生時の被害最小化を図る取り組みを行っております。 (3) 製品の品質について当社グループは、ISO9001の認証取得を含む厳しい社内品質保証体制に基づき製品の品質と信頼性の維持向上に努めておりますが、製品の品質不良に伴うリスクを完全に排除することは不可能であり、予期せぬ不良等が発生した場合、訴訟等のリスクがあります。当社グループの製品に品質保証問題が生じた場合には、補償費用が発生し、また、製品の信頼を損なって顧客の喪失等に結びつき、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。当社グループは、製造物賠償責任請求に対しては保険に加入しておりますが、最終的に負担する賠償額をすべてまかなえるという保証は無く、製品の欠陥が当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (4) 原料購入に伴うリスクについて当社グループの製品は、潤滑油、石油化学製品、化成品等を主な原料としており、これらの原料は、原油価格・ナフサ価格の変動の影響を受けます。原油価格・ナフサ価格は、今後とも国内外の需給動向等により大きく変動することがあります。また東日本大震災では原料製造工場の被災による影響を受けましたが、今後とも災害・事故等による供給停止や、供給者側の事業・製品の統廃合等にともない原料の入手に支障をきたす可能性もあります。当社グループとしては、原料価格の変動による影響に対しては特殊潤滑油の主たる販売先との間で原油・ナフサ価格に連動した製品価格の改定を行っているなど、製品価格への転嫁を進めるとともに、コスト削減および高付加価値製品への転換を図ってまいります。所要原料の確保については、グローバルレベルでの原料調達先の確保・使用原料の多様化により対処してまいりますが、これらの対処が十分にできなかった場合には、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。 (5) 研究開発に関するリスク当社グループでは、新製品開発が収益性の向上や将来の成長に寄与するものとの認識のもと、新製品の開発に多くの経営資源を投入しております。特に、2021年度より開始する第9次中期経営計画では、「持続可能社会の実現への貢献」と「事業の付加価値の向上と新事業分野へのチャレンジの加速」を経営方針に掲げ、「環境関連分野」「情報関連分野」「エネルギーデバイス分野」「ライフサイエンス分野」の4分野に重点を置き、研究開発に取り組んでおります。このような経営方針のもと、研究開発部門と営業部門が密接に連携を取りながら、社内外のネットワーク(人脈、技術等)を活用し、市場ニーズの的確な把握と研究成果の早期結実に努めておりますが、投資に見合った収益が得られなかった場合には当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (6) 特許の出願方針について当社グループが開発した新技術に関して、基本的には特許を出願する方針でありますが、製造方法に関する特許等で侵害発見が容易でないものおよび特殊潤滑油に関する特許等で組成を開示することにより配合ノウハウが他社に漏洩する可能性があるものについては、秘密保持のため、出願を控える場合があります。このため他社が、当該事項に関する特許を出願した場合には、特許が成立する可能性があります。当社としてはこうした事態に備え、社内での当該事項の実施記録を残すことにしており、「先使用権による通常実施権」を主張することができるよう対処しております。 (7) 法的規制について当社の製品および各事業所を規制する主な法的規制・行政指導は、以下のとおりであります。なお、新たな法規制、条例等の改正により、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。・化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律・労働安全衛生法・消防法・水質汚濁防止法・廃棄物の処理及び清掃に関する法律・石油コンビナート等災害防止法今後、環境に対する意識の高まりから「水質汚濁防止法」「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」の更なる法改正が進められる可能性が考えられ、当社工場からの廃棄物、排水等の処理に更なる規制の強化が図られた場合には、工場内での処理方法の開発、排出前処理のための設備投資等が必要となり、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (8) コンプライアンスに関わるリスク当社グループでは、全ての役職員が「経営理念」「MORESCO行動憲章」および「内部統制システムの整備に関する基本方針」に沿って企業活動に従事し、ステークホルダーから支持される企業となるため、「コンプライアンス方針」を制定し、これに基づきコンプライアンス遵守体制の整備と推進を実行しております。またグループ各社を対象とした内部監査の実施により、コンプライアンス遵守体制の維持、改善に努めております。こうした取り組みにも関わらず、重大な法令違反を起こした場合、社会的信用の低下等により、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (9) 情報セキュリティについて近年、外部からのサイバー攻撃、不正アクセス、コンピュータウイルス感染等により、企業が保有する情報が流出する事件が多発しています。当社としましては、「情報セキュリティポリシー」およびこれに関連する規程の整備および運用、情報セキュリティ対策製品の導入、並びに役員、従業員を対象とした情報セキュリティ教育の実施等により、その防止に努めております。しかしながら、不測の事態により情報の流出等が発生した場合には、社会的信用の低下等により、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (10)たな卸資産の評価に関わるリスク当社グループは、「たな卸資産の評価に関する会計基準」を適用しております。市場環境の急激な変化等により収益性が低下していると判断し、保有するたな卸資産に対して評価損を計上する場合に、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。 (11)固定資産の減損に関わるリスク当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しております。経営環境の著しい悪化等による収益性の低下や市場価格の下落等により、保有する固定資産について減損損失を計上する場合に、当社グループの業績および財政状態に影響をおよぼす可能性があります。
FY2020|4,540 文字
2【事業等のリスク】当社グループの経営成績、財政状況等に影響をおよぼす可能性があると考えられるリスクには、以下のようなものがあります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避および発生した場合の対応に努める方針であります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2020年5月26日)現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 主要製品の特徴に係るリスクについて(特殊潤滑油部門)特殊潤滑油部門は、高真空ポンプ油、難燃性作動液、ダイカスト用油剤、切削油剤、熱間鍛造潤滑剤等の工業用潤滑油の製造販売を行っており、2020年2月期のグループ全体における売上構成は46.3%であります。特殊潤滑油は、汎用のエンジン油、ギヤー油、機械油等に比して、耐熱性、耐圧性、耐火性、耐磨耗性等の特定の機能を高めた製品であり、特定分野の市場を対象としているため、個々の市場規模は小さいものであります。その中でも特に高真空ポンプ油、難燃性作動液、ダイカスト用油剤では、高い市場シェアを保有していると認識しており、既存分野における現状以上の市場シェア拡大は難しい状況にあります。また経済の低迷等により需要が急減した場合には、ユーザー業界の稼動状態に大きく左右されることになります。また、当社製品のユーザーの内、特に自動車、電機等のメーカーは、海外生産の比率を高めており、当社製品の需要について、その影響を受ける可能性があります。これに対して、当社では、タイへは1996年2月期に、中国へは2002年2月期に現地法人設立による生産拠点を設置し、2010年2月期には莫莱斯柯花野圧鋳塗料(上海)有限公司の出資持分を取得しております。さらに2012年2月期にはインドネシアに現地法人を設立し、生産拠点を設置しておりますが、現地での生産に支障が生じた場合には、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。当社製品ユーザーの環境負荷軽減への取り組みは年々高まっており、環境に配慮した潤滑油等の製品が求められております。当社グループにおいては、このような環境負荷軽減に貢献できる製品の開発は最重要課題としてこれに注力しておりますが、その開発が遅延した場合には、当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。 (合成潤滑油部門)合成潤滑油部門は、高温用潤滑油およびハードディスク表面潤滑剤等の工業用合成潤滑油の製造販売を行っており、2020年2月期のグループ全体における売上構成は7.8%であります。当部門も特定分野の市場を対象としているため、個々の市場規模は小さいものであります。高温用潤滑油では主たる用途は自動車向けであり、売上は自動車の生産台数に大きく左右されることから、自動車以外の用途向けの販売増加を目指して新製品開発を行っております。また、ハードディスク表面潤滑剤においても高い市場シェアを有していると認識しており、その売上はハードディスクドライブの生産動向に大きく左右されます。ハードディスクの記録密度の高度化にともない潤滑剤にも高機能化が求められ、これに対応すべく新製品開発を行っておりますが、これらの開発について期待した成果が得られない場合には当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。 (ホットメルト接着剤部門)ホットメルト接着剤部門は、主として大人用紙おむつを始めとする衛生関連用品向けのホットメルト接着剤の製造販売を行っており、2020年2月期のグループ全体における売上構成は25.4%であります。ホットメルト接着剤の機能に対するユーザーの要望は、接着素材、接着条件、使用環境等によって多様に変化いたします。特に昨今は、ユーザーにおける製品機能向上のための新製品開発が頻繁に行われており、それにともない当社への製品開発の要請も厳しいものになってきております。当社グループでは、技術陣を投入するとともに長年にわたり蓄積したノウハウを活用して、迅速な新製品開発に取り組んでおりますが、その開発が遅延した場合には、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。 (2) 製品の製造に関するリスクについて(合成潤滑油部門)当社では、高温用潤滑油製造のための合成設備を赤穂工場で、またハードディスク表面潤滑剤製造設備は本社・研究センター内でそれぞれ保有しており、万一、工場、本社において重大なトラブルが発生し、設備の稼動が長期的に停止する事態になった場合には、製品の供給が一時的に停止する可能性があります。在庫量につきましては約1.0ヵ月であります。 (素材部門)当社では、流動パラフィンならびにその連産品であるスルホネートを硫酸精製法により生産しております。硫酸精製法のメリットは、連産品としてスルホネートを生産できることですが、デメリットとしては製造過程において廃棄物として廃硫酸が発生することがあげられます。当社においては、隣接する廃硫酸リサイクル企業との間をパイプラインで直結し、廃硫酸処理を含めた一貫生産ライン(クローズドシステム)を構築しておりますが、廃硫酸処理を他社の設備で行っているため、当該他社工場の移転、縮小等、設備に変更が生じた場合、素材部門の生産能力に影響をおよぼす可能性があります。また、当社では流動パラフィンならびにスルホネートを千葉工場のみで生産しており、万一工場において重大なトラブルが発生し、工場の稼動が長期的に停止する事態になった場合には、製品の供給が一時的に停止する可能性があります。工場の在庫量は約1.0ヵ月であります。 (3) 原料購入に伴うリスクについて当社グループの製品は、潤滑油、石油化学製品、化成品等を主な原料としており、これらの原料は、原油価格・ナフサ価格の変動の影響を受けます。原油価格・ナフサ価格は、今後とも国内外の需給動向等により大きく変動することがあります。また東日本大震災では原料製造工場の被災による影響を受けましたが、今後とも災害・事故等による供給停止や、供給者側の事業・製品の統廃合等にともない原料の入手に支障をきたす可能性もあります。当社グループとしては、原料価格の変動による影響に対しては特殊潤滑油の主たる販売先との間で原油・ナフサ価格に連動した製品価格の改定を行っているなど、製品価格への転嫁を進めるとともに、コスト削減および高付加価値製品への転換を図ってまいります。所要原料の確保については、グローバルレベルでの原料調達先の確保・使用原料の多様化により対処してまいりますが、これらの対処が十分にできなかった場合には、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。 (4) 特定の業界への販売依存度について当社グループの製品は、東南アジアや中国地域での日系自動車メーカー、自動車部品製造メーカー等の自動車産業において使用される割合が高くなってきており、これら地域の自動車産業の動向により、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。 (5) 特定の取引先への販売依存度について当社は、1958年に汎用潤滑油の製造販売を主たる事業としていた松村石油株式会社から、高真空ポンプ油を主体とする特殊潤滑油の製造、販売を目的に分離、設立されました。2020年2月期現在、同社は、当社の議決権の11.1%を保有する主要株主であり、最近2期間における当社グループ全売上高に占める同社への売上高の割合は、2019年2月期18.1%(5,222百万円)、2020年2月期18.6%(5,025百万円)となっております。当社から同社、同社からエンドユーザーという同社経由の販売は、主として当社の販売組織が確立される以前に同社の販売網を利用して顧客開拓した相手先に対するものであります。製品別では、高真空ポンプ油、難燃性作動液やダイカスト用油剤において、特に同社への販売依存度が高くなっております。当社グループ全売上高に占める同社への売上高の割合が高く、同社との取引関係に変化が生じた際には、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。 (6) 法的規制について当社の製品および各事業所を規制する主な法的規制・行政指導は、以下のとおりであります。なお、新たな法規制、条例等の改正により、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。・化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律・労働安全衛生法・消防法・水質汚濁防止法・廃棄物の処理及び清掃に関する法律・石油コンビナート等災害防止法今後、環境に対する意識の高まりから「水質汚濁防止法」「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」の更なる法改正が進められる可能性が考えられ、当社工場からの廃棄物、排水等の処理に更なる規制の強化が図られた場合には、工場内での処理方法の開発、排出前処理のための設備投資等が必要となり、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。 (7) 製品の品質について当社グループは、ISO9001の認証取得を含む厳しい社内品質保証体制に基づき製品の品質と信頼性の維持向上に努めておりますが、製品の品質不良に伴うリスクを完全に排除することは不可能であり、予期せぬ不良等が発生した場合、訴訟等のリスクがあります。当社グループの製品に品質保証問題が生じた場合には、補償費用が発生し、また、製品の信頼を損なって顧客の喪失等に結びつき、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。当社グループは、製造物賠償責任請求に対しては保険に加入しておりますが、最終的に負担する賠償額をすべてまかなえるという保証は無く、製品の欠陥が当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。 (8) 特許の出願方針について当社グループが開発した新技術に関して、基本的には特許を出願する方針でありますが、製造方法に関する特許等で侵害発見が容易でないものおよび特殊潤滑油に関する特許等で組成を開示することにより配合ノウハウが他社に漏洩する可能性があるものについては、秘密保持のため、出願を控える場合があります。このため他社が、当該事項に関する特許を出願した場合には、特許が成立する可能性があります。当社としてはこうした事態に備え、社内での当該事項の実施記録を残すことにしており、「先使用権による通常実施権」を主張することができるよう対処しております。 (9) 海外市場での展開について当社グループは、タイ、中国、米国、インドネシアおよびインドで現地法人設立による生産販売拠点を設置し海外事業を推進しております。当社グループ製品の海外売上高は、東南アジア、中国をはじめとするアジア地域を中心に、2019年2月期10,790百万円、2020年2月期9,517百万円であり、売上高に対する比率はそれぞれ、37.5%、35.2%であります。これらの海外市場における景気変動、通貨価値の変動、政治情勢の変化、災害・疫病の発生および法規制の変化等が、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。
FY2019|4,524 文字
2【事業等のリスク】当社グループの経営成績、財政状況等に影響をおよぼす可能性があると考えられるリスクには、以下のようなものがあります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避および発生した場合の対応に努める方針であります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2019年5月28日)現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 主要製品の特徴に係るリスクについて(特殊潤滑油部門)特殊潤滑油部門は、高真空ポンプ油、難燃性作動液、ダイカスト用油剤、切削油剤、熱間鍛造潤滑剤等の工業用潤滑油の製造販売を行っており、2019年2月期のグループ全体における売上構成は45.7%であります。特殊潤滑油は、汎用のエンジン油、ギヤー油、機械油等に比して、耐熱性、耐圧性、耐火性、耐磨耗性等の特定の機能を高めた製品であり、特定分野の市場を対象としているため、個々の市場規模は小さいものであります。その中でも特に高真空ポンプ油、難燃性作動液、ダイカスト用油剤では、高い市場シェアを保有していると認識しており、既存分野における市場シェア拡大は難しい状況にあります。また経済の低迷等により需要が急減した場合には、ユーザー業界の稼動状態に大きく左右されることになります。また、当社製品のユーザーの内、特に自動車、電機等のメーカーは、海外生産の比率を高めており、当社製品の需要について、その影響を受ける可能性があります。これに対して、当社では、タイへは1996年2月期に、中国へは2002年2月期に現地法人設立による生産拠点を設置し、2010年2月期には莫莱斯柯花野圧鋳塗料(上海)有限公司の出資持分を取得しております。さらに2012年2月期にはインドネシアに現地法人を設立し、生産拠点を設置しておりますが、現地での生産に支障が出た場合には、当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。当社製品ユーザーの環境負荷軽減への取り組みは年々高まっており、環境に配慮した潤滑油等の製品が求められております。当社グループにおいては、このような環境負荷軽減に貢献できる製品の開発は最重要課題としてこれに注力しておりますが、その開発が遅延した場合には、当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。 (合成潤滑油部門)合成潤滑油部門は、高温用潤滑油およびハードディスク表面潤滑剤等の工業用合成潤滑油の製造販売を行っており、2019年2月期のグループ全体における売上構成は9.0%であります。当部門も特定分野の市場を対象としているため、個々の市場規模は小さいものであります。高温用潤滑油では主たる用途は自動車向けであり、売上は自動車の生産台数に大きく左右されることから、自動車以外の用途向けの販売増加を目指して新製品開発を行っております。また、ハードディスク表面潤滑剤においても高い市場シェアを有していると認識しており、その売上はハードディスクドライブの生産動向に大きく左右されます。ハードディスクの記録密度の高度化にともない潤滑剤にも高機能化が求められ、これに対応すべく新製品開発を行っておりますが、これらの開発について期待した成果が得られない場合には当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。 (ホットメルト接着剤部門)ホットメルト接着剤部門は、主として大人用紙おむつを始めとする衛生関連用品向けのホットメルト接着剤の製造販売を行っており、2019年2月期のグループ全体における売上構成は25.4%であります。ホットメルト接着剤の機能に対するユーザーの要望は、接着素材、接着条件、使用環境等によって多様に変化いたします。特に昨今は、ユーザーにおける製品機能向上のための新製品開発が頻繁に行われており、それにともない当社への製品開発の要請も厳しいものになってきております。当社グループでは、技術陣を投入するとともに長年にわたり蓄積したノウハウを活用して、迅速な新製品開発に取り組んでおりますが、その開発が遅延した場合には、当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。 (2) 製品の製造に関するリスクについて(合成潤滑油部門)当社では、高温用潤滑油製造のための合成設備を赤穂工場で、またハードディスク表面潤滑剤製造設備は本社・研究センター内でそれぞれ保有しており、万一、工場、本社において重大なトラブルが発生し、設備の稼動が長期的に停止する事態になった場合には、製品の供給が一時的に停止する可能性があります。在庫量につきましては約1.0ヵ月であります。 (素材部門)当社では、流動パラフィンならびにその連産品であるスルホネートを硫酸精製法により生産しております。当社が採用している硫酸精製法のメリットは、連産品としてスルホネートを生産できることですが、デメリットとしては製造過程において廃棄物として廃硫酸が発生することがあげられます。当社においては、隣接する廃硫酸リサイクル企業との間をパイプラインで直結し、廃硫酸処理を含めた一貫生産ライン(クローズドシステム)を構築しておりますが、廃硫酸処理を他社の設備で行っているため、当該他社工場の移転、縮小等、設備に変更が生じた場合、素材部門の生産能力に影響を受ける可能性があります。また、当社では流動パラフィンならびにスルホネートを千葉工場のみで生産しており、万一工場において重大なトラブルが発生し、工場の稼動が長期的に停止する事態になった場合には、製品の供給が一時的に停止する可能性があります。工場の在庫量は約1.0ヵ月であります。 (3) 原料購入に伴うリスクについて当社グループの製品は、潤滑油、石油化学製品、化成品等を主な原料としており、これらの原料は、原油価格・ナフサ価格の変動の影響を受けます。原油価格・ナフサ価格は、今後とも国内外の需給動向等により大きく変動することがあります。また東日本大震災では原料製造工場の被災による影響を受けましたが、今後とも災害・事故等による供給停止や、供給者側の事業・製品の統廃合等にともない原料の入手に支障をきたす可能性もあります。当社グループとしては、原料価格の変動による影響に対しては特殊潤滑油の主たる販売先との間で原油・ナフサ価格に連動した製品価格の改定を行っているなど、製品価格への転嫁を進めるとともに、コスト削減および高付加価値製品への転換を図ってまいります。所要原料の確保については、グローバルレベルでの原料調達先の確保・使用原料の多様化により対処してまいりますが、これらの対処が十分にできなかった場合には、当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。 (4) 特定の業界への販売依存度について当社グループの製品は、東南アジアや中国地域での日系自動車メーカー、自動車部品製造メーカー等の自動車産業において使用される割合が年々高くなってきており、これら地域の自動車産業の動向により、当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。 (5) 特定の取引先への販売依存度について当社は、1958年に汎用潤滑油の製造販売を主たる事業としていた松村石油株式会社から、高真空ポンプ油を主体とする特殊潤滑油の製造、販売を目的に分離、設立されました。2019年2月期現在、同社は、当社の議決権の11.1%を保有する主要株主であり、最近2期間における当社グループ全売上高に占める同社への売上高の割合は、2018年2月期16.8%(4,686百万円)、2019年2月期18.1%(5,222百万円)となっております。当社から同社、同社からエンドユーザーという同社経由の販売は、主として当社の販売組織が確立される以前に同社の販売網を利用して顧客開拓した相手先に対するものであります。製品別では、高真空ポンプ油、難燃性作動液やダイカスト用油剤において、特に同社への販売依存度が高くなっております。当社グループ全売上高に占める同社への売上高の割合が高く、同社との取引関係に変化が生じた際には、当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。 (6) 法的規制について当社の製品および各事業所を規制する主な法的規制・行政指導は、以下のとおりであります。なお、新たな法規制、条例等の改正により、当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。・化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律・労働安全衛生法・消防法・水質汚濁防止法・廃棄物の処理及び清掃に関する法律・石油コンビナート等災害防止法今後、環境に対する意識の高まりから「水質汚濁防止法」「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」の更なる法改正が進められる可能性が考えられ、当社工場からの廃棄物、排水等の処理に更なる規制の強化が図られた場合には、工場内での処理方法の開発、排出前処理のための設備投資等が必要となり、当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。 (7) 製品の品質について当社グループは、ISO9001の認証取得を含む厳しい社内品質保証体制に基づき製品の品質と信頼性の維持向上に努めておりますが、製品の品質不良に伴うリスクを完全に排除することは不可能であり、予期せぬ不良等が発生した場合、訴訟等のリスクがあります。当社グループの製品に品質保証問題が生じた場合には、補償費用が発生し、また、製品の信頼を損なって顧客の喪失等に結びつき、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。当社グループは、製造物賠償責任請求に対しては保険に加入しておりますが、最終的に負担する賠償額をすべてまかなえるという保証は無く、製品の欠陥が当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。 (8) 特許の出願方針について当社グループが開発した新技術に関して、基本的には特許を出願する方針でありますが、製造方法に関する特許等で侵害発見が容易でないものおよび特殊潤滑油に関する特許等で組成を開示することにより配合ノウハウが他社に漏洩する可能性があるものについては、秘密保持のため、出願を控える場合があります。このため他社が、当該事項に関する特許を出願した場合には、特許が成立する可能性があります。当社としてはこうした事態に備え、社内での当該事項の実施記録を残すことにしており、「先使用権による通常実施権」を主張することができるよう対処しております。 (9) 海外市場での展開について当社グループは、タイ、中国、米国およびインドネシアで現地法人設立による生産販売拠点を設置し海外事業を推進しております。当社グループ製品の海外売上高は、東南アジア、中国をはじめとするアジア地域を中心に、2018年2月期10,744百万円、2019年2月期10,790百万円であり、売上高に対する比率はそれぞれ、38.5%、37.5%であります。これらの海外市場における景気変動、通貨価値の変動、政治情勢の変化および法規制の変化等が、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。
FY2018|4,537 文字
4【事業等のリスク】当社グループの経営成績、財政状況等に影響をおよぼす可能性があると考えられるリスクには、以下のようなものがあります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避および発生した場合の対応に努める方針であります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成30年5月30日)現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 主要製品の特徴に係るリスクについて(特殊潤滑油部門)特殊潤滑油部門は、高真空ポンプ油、難燃性作動液、ダイカスト用油剤、切削油剤、熱間鍛造潤滑剤等の工業用潤滑油の製造販売を行っており、平成30年2月期のグループ全体における売上構成は45.1%であります。特殊潤滑油は、汎用のエンジン油、ギヤー油、機械油等に比して、耐熱性、耐圧性、耐火性、耐磨耗性等の特定の機能を高めた製品であり、特定分野の市場を対象としているため、個々の市場規模は小さいものであります。その中でも特に高真空ポンプ油、難燃性作動液、ダイカスト用油剤では、高い市場シェアを保有していると認識しており、既存分野における市場シェア拡大は難しい状況にあります。また経済の低迷等により需要が急減した場合には、ユーザー業界の稼動状態に大きく左右されることになります。また、当社製品のユーザーの内、特に自動車、電機等のメーカーは、工場の海外移転を進めており、当社製品の需要について、その影響を受ける可能性があります。これに対して、当社では、タイへは平成8年2月期に、中国へは平成14年2月期に現地法人設立による生産拠点を設置し、平成22年2月期には莫莱斯柯花野圧鋳塗料(上海)有限公司の出資持分(70%)を取得しております。さらに平成24年2月期にはインドネシアに現地法人を設立し、生産拠点を設置しておりますが、現地での生産に支障が出た場合には、当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。当社製品ユーザーの環境への関心は年々高まっており、環境に配慮した潤滑油等の製品が求められております。当社グループにおいては、環境負荷軽減に貢献できる製品の開発に注力しておりますが、その開発が遅延した場合には、当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。 (合成潤滑油部門)合成潤滑油部門は、高温用潤滑油およびハードディスク表面潤滑剤等の工業用合成潤滑油の製造販売を行っており、平成30年2月期のグループ全体における売上構成は9.8%であります。当部門も特定分野の市場を対象としているため、個々の市場規模は小さいものであります。高温用潤滑油では主たる用途は自動車向けであり、売上は自動車の生産台数に大きく左右されることから、自動車以外の用途向けの販売増加を目指して新製品開発を行っております。また、ハードディスク表面潤滑剤においても高い市場シェアを有していると認識しており、その売上はハードディスクドライブの生産動向に大きく左右されます。ハードディスクの記録密度の高度化にともない潤滑剤にも高機能化が求められ、これに対応すべく新製品開発を行っておりますが、これらの開発について期待した成果が得られない場合には当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。 (ホットメルト接着剤部門)ホットメルト接着剤部門は、主として大人用紙おむつを始めとする衛生関連用品向けのホットメルト接着剤の製造販売を行っており、平成30年2月期のグループ全体における売上構成は26.1%であります。ホットメルト接着剤の機能に対するユーザーの要望は、接着素材、接着条件、使用環境等によって多様に変化いたします。特に昨今は、ユーザーにおける製品機能向上のための新製品開発が頻繁に行われており、それにともない当社への製品開発の要請も厳しいものになってきております。当社グループでは、技術陣を投入するとともに長年にわたり蓄積したノウハウを活用して、迅速な新製品開発に取り組んでおりますが、その対応に遅延をおこした場合には、当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。 (2) 製品の製造に関するリスクについて(合成潤滑油部門)当社では、高温用潤滑油製造のための合成設備を赤穂工場で、またハードディスク表面潤滑剤製造設備は本社・研究センター内でそれぞれ保有しており、万一、工場、本社において重大なトラブルが発生し、設備の稼動が長期的に停止する事態になった場合には、製品の供給が一時的に停止する可能性があります。在庫量につきましては約1.0ヵ月であります。 (素材部門)当社では、流動パラフィンならびにその連産品であるスルホネートを硫酸精製法により生産しております。当社が採用している硫酸精製法のメリットは、連産品としてスルホネートを生産できることですが、デメリットとしては製造過程において廃棄物として廃硫酸が発生することがあげられます。当社においては、隣接する廃硫酸リサイクル企業との間をパイプラインで直結し、廃硫酸処理を含めた一貫生産ライン(クローズドシステム)を構築しておりますが、廃硫酸処理を他社の設備で行っているため、当該他社工場の移転、縮小等、設備に変更が生じた場合、素材部門の生産能力に影響を受ける可能性があります。また、当社では流動パラフィンならびにスルホネートを千葉工場のみで生産しており、万一工場において重大なトラブルが発生し、工場の稼動が長期的に停止する事態になった場合には、製品の供給が一時的に停止する可能性があります。工場の在庫量は約1.0ヵ月であります。 (3) 原料購入に伴うリスクについて当社グループの製品は、潤滑油、石油化学製品、化成品等を主な原料としており、これらの原料は、原油価格・ナフサ価格の変動の影響を受けます。原油価格・ナフサ価格は、昨今の急激な原油価格の下落に見られるように、今後ともその変動や国内外の需給動向の影響を受けることがあります。また東日本大震災では原料製造工場の被災による影響を受けましたが、今後とも災害・事故等による供給停止や、供給者側の事業・製品の統廃合等にともない原料の入手に支障をきたす可能性もあります。当社グループとしては、原料価格の変動による影響に対しては特殊潤滑油の主たる販売先との間で原油・ナフサ価格に連動した製品価格の改定を行っているなど、製品価格への転嫁を進めるとともに、コスト削減および高付加価値製品への転換を図ってまいります。所要原料の確保については、原料調達先・使用原料の多様化により対処してまいりますが、これらの対処が十分にできなかった場合には、当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。(4) 特定の業界への販売依存度について当社グループの製品は、日本国内ばかりでなく、東南アジアや中国地域での日系自動車メーカー、自動車部品製造メーカー等の自動車産業において使用される割合が年々高くなってきており、これら地域の自動車産業の動向により、当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。 (5) 特定の取引先への販売依存度について当社は、昭和33年に汎用潤滑油の製造販売を主たる事業としていた松村石油株式会社から、高真空ポンプ油を主体とする特殊潤滑油の製造、販売を目的に分離、設立されました。平成30年2月期現在、同社は、当社の議決権の11.0%を保有する主要株主であり、最近2期間における当社グループ全売上高に占める同社への売上高の割合は、平成29年2月期16.5%(4,412百万円)、平成30年2月期16.8%(4,686百万円)となっております。当社から同社、同社からエンドユーザーという同社経由の販売は、主として当社の販売組織が確立される以前に同社の販売網を利用して顧客開拓した相手先に対するものであります。製品別では、高真空ポンプ油、難燃性作動液やダイカスト用油剤において、特に同社への販売依存度が高くなっております。当社グループ全売上高に占める同社への売上高の割合が高く、同社との取引関係に変化が生じた際には、当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。 (6) 法的規制について当社の製品および各事業所を規制する主な法的規制・行政指導は、以下のとおりであります。なお、新たな法規制、条例等の改正により、当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。・化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律・労働安全衛生法・消防法・水質汚濁防止法・廃棄物の処理及び清掃に関する法律・石油コンビナート等災害防止法今後、環境に対する意識の高まりから「水質汚濁防止法」「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」の更なる法改正が進められる可能性が考えられ、当社工場からの廃棄物、排水等の処理に更なる規制の強化が図られた場合には、工場内での処理方法の開発、排出前処理のための設備投資等が必要となり、当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。 (7) 製品の品質について当社グループは、ISO9001の認証取得を含む厳しい社内品質保証体制に基づき製品の品質と信頼性の維持向上に努めておりますが、製品の品質不良に伴うリスクを完全に排除することは不可能であり、万が一予期せぬ不良等が発生した場合、訴訟その他のリスクがあります。当社グループの製品に品質保証問題が生じた場合には、補償費用が発生し、また、製品の信頼を損なって顧客の喪失等に結びつき、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。当社グループは、製造物賠償責任請求については保険に加入しておりますが、最終的に負担する賠償額をすべてまかなえるという保証は無く、製品の欠陥が当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。 (8) 特許の出願方針について当社グループが開発した新技術に関して、基本的には特許を出願する方針でありますが、製造方法に関する特許等で侵害発見が容易でないものおよび特殊潤滑油に関する特許等で組成を開示することにより配合ノウハウが他社に漏洩する可能性があるものについては、秘密保持のため、出願を控える場合があります。このため他社が、当該事項に関する特許を出願した場合には、特許が成立する可能性があります。なお、当社としてはこうした事態に備え、社内での当該事項の実施記録を残すことにしており、「先使用権による通常実施権」を主張することができるよう対処しております。 (9) 海外市場での展開について当社グループは、タイ、中国、米国およびインドネシアで現地法人設立による生産販売拠点を設置し海外事業を推進しております。当社グループ製品の海外売上高は、東南アジア、中国をはじめとするアジア地域を中心に、平成29年2月期10,081百万円、平成30年2月期10,744百万円であり、売上高に対する比率はそれぞれ、37.8%、38.5%であります。これらの海外市場における景気変動、通貨価値の変動、政治情勢の変化および法規制の変化等が、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。
FY2017|4,529 文字
4【事業等のリスク】当社グループの経営成績、財政状況等に影響をおよぼす可能性があると考えられるリスクには、以下のようなものがあります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避および発生した場合の対応に努める方針であります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成29年5月30日)現在において当社グループが判断したものであります。 1. 主要製品の特徴に係るリスクについて(特殊潤滑油部門)特殊潤滑油部門は、高真空ポンプ油、難燃性作動液、ダイカスト用油剤、切削油剤、熱間鍛造潤滑剤等の工業用潤滑油の製造販売を行っており、平成29年2月期のグループ全体における売上構成は45.4%であります。特殊潤滑油は、汎用のエンジン油、ギヤー油、機械油等に比して、耐熱性、耐圧性、耐火性、耐磨耗性等の特定の機能を高めた製品であり、特定分野の市場を対象としているため、個々の市場規模は小さいものであります。その中でも特に高真空ポンプ油、難燃性作動液、ダイカスト用油剤では、高い市場シェアを保有していると認識しており、既存分野における市場シェア拡大は難しい状況にあります。また経済の低迷等により需要が急減した場合には、ユーザー業界の稼動状態に大きく左右されることになります。また、当社製品のユーザーの内、特に自動車、電機等のメーカーは、工場の海外移転を進めており、当社製品の需要について、その影響を受ける可能性があります。これに対して、当社では、タイへは平成8年2月期に、中国へは平成14年2月期に現地法人設立による生産拠点を設置し、平成22年2月期には莫莱斯柯花野圧鋳塗料(上海)有限公司の出資持分(70%)を取得しております。さらに平成24年2月期にはインドネシアに現地法人を設立し、生産拠点を設置しておりますが、現地での生産に支障が出た場合には、当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。当社製品ユーザーの環境への関心は年々高まっており、環境に配慮した潤滑油等の製品が求められております。当社グループにおいては、環境負荷軽減に貢献できる製品の開発に注力しておりますが、その開発が遅延した場合には、当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。 (合成潤滑油部門)合成潤滑油部門は、高温用潤滑油およびハードディスク表面潤滑剤等の工業用合成潤滑油の製造販売を行っており、平成29年2月期のグループ全体における売上構成は10.9%であります。当部門も特定分野の市場を対象としているため、個々の市場規模は小さいものであります。高温用潤滑油では主たる用途は自動車向けであり、売上は自動車の生産台数に大きく左右されることから、自動車以外の用途向けの販売増加を目指して新製品開発を行っております。また、ハードディスク表面潤滑剤においても高い市場シェアを有していると認識しており、その売上はハードディスクドライブの生産動向に大きく左右されます。ハードディスクの記録密度の高度化にともない潤滑剤にも高機能化が求められ、これに対応すべく新製品開発を行っておりますが、これらの開発について期待した成果が得られない場合には当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。 (ホットメルト接着剤部門)ホットメルト接着剤部門は、主として大人用紙おむつを始めとする衛生関連用品向けのホットメルト接着剤の製造販売を行っており、平成29年2月期のグループ全体における売上構成は25.5%であります。ホットメルト接着剤の機能に対するユーザーの要望は、接着素材、接着条件、使用環境等によって多様に変化いたします。特に昨今は、ユーザーにおける製品機能向上のための新製品開発が頻繁に行われており、それにともない当社への製品開発の要請も厳しいものになってきております。当社グループでは、技術陣を投入するとともに長年にわたり蓄積したノウハウを活用して、迅速な新製品開発に取り組んでおりますが、その対応に遅延をおこした場合には、当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。 2. 製品の製造に関するリスクについて(合成潤滑油部門)当社では、高温用潤滑油製造のための合成設備を赤穂工場で、またハードディスク表面潤滑剤製造設備は本社・研究センター内でそれぞれ保有しており、万一、工場、本社において重大なトラブルが発生し、設備の稼動が長期的に停止する事態になった場合には、製品の供給が一時的に停止する可能性があります。在庫量につきましては約1.0ヵ月であります。 (素材部門)当社では、流動パラフィンならびにその連産品であるスルホネートを硫酸精製法により生産しております。当社が採用している硫酸精製法のメリットは、連産品としてスルホネートを生産できることですが、デメリットとしては製造過程において廃棄物として廃硫酸が発生することがあげられます。当社においては、隣接する廃硫酸リサイクル企業との間をパイプラインで直結し、廃硫酸処理を含めた一貫生産ライン(クローズドシステム)を構築しておりますが、廃硫酸処理を他社の設備で行っているため、当該他社工場の移転、縮小等、設備に変更が生じた場合、素材部門の生産能力に影響を受ける可能性があります。また、当社では流動パラフィンならびにスルホネートを千葉工場のみで生産しており、万一工場において重大なトラブルが発生し、工場の稼動が長期的に停止する事態になった場合には、製品の供給が一時的に停止する可能性があります。工場の在庫量は約1.0ヵ月であります。 3. 原料購入に伴うリスクについて当社グループの製品は、潤滑油、石油化学製品、化成品等を主な原料としており、これらの原料は、原油価格・ナフサ価格の変動の影響を受けます。原油価格・ナフサ価格は、昨今の急激な原油価格の下落に見られるように、今後ともその変動や国内外の需給動向の影響を受けることがあります。また東日本大震災では原料製造工場の被災による影響を受けましたが、今後とも災害・事故等による供給停止や、供給者側の事業・製品の統廃合等にともない原料の入手に支障をきたす可能性もあります。当社グループとしては、原料価格の変動による影響に対しては特殊潤滑油の主たる販売先との間で原油・ナフサ価格に連動した製品価格の改定を行っているなど、製品価格への転嫁を進めるとともに、コスト削減および高付加価値製品への転換を図ってまいります。所要原料の確保については、原料調達先・使用原料の多様化により対処してまいりますが、これらの対処が十分にできなかった場合には、当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。 4. 特定の業界への販売依存度について当社グループの製品は、日本国内ばかりでなく、東南アジアや中国地域での日系自動車メーカー、自動車部品製造メーカー等の自動車産業において使用される割合が年々高くなってきており、これら地域の自動車産業の動向により、当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。 5. 特定の取引先への販売依存度について当社は、昭和33年に汎用潤滑油の製造販売を主たる事業としていた松村石油株式会社から、高真空ポンプ油を主体とする特殊潤滑油の製造、販売を目的に分離、設立されました。平成29年2月期現在、同社は、当社の議決権の11.0%を保有する主要株主であり、最近2期間における当社グループ全売上高に占める同社への売上高の割合は、平成28年2月期17.5%(4,594百万円)、平成29年2月期16.5%(4,412百万円)となっております。当社から同社、同社からエンドユーザーという同社経由の販売は、主として当社の販売組織が確立される以前に同社の販売網を利用して顧客開拓した相手先に対するものであります。製品別では、高真空ポンプ油、難燃性作動液やダイカスト用油剤において、特に同社への販売依存度が高くなっております。当社グループ全売上高に占める同社への売上高の割合が高く、同社との取引関係に変化が生じた際には、当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。 6. 法的規制について当社の製品および各事業所を規制する主な法的規制・行政指導は、以下のとおりであります。なお、新たな法規制、条例等の改正により、当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。・化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律・労働安全衛生法・消防法・水質汚濁防止法・廃棄物の処理及び清掃に関する法律・石油コンビナート等災害防止法今後、環境に対する意識の高まりから「水質汚濁防止法」「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」の更なる法改正が進められる可能性が考えられ、当社工場からの廃棄物、排水等の処理に更なる規制の強化が図られた場合には、工場内での処理方法の開発、排出前処理のための設備投資等が必要となり、当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。 7. 製品の品質について当社グループは、ISO9001の認証取得を含む厳しい社内品質保証体制に基づき製品の品質と信頼性の維持向上に努めておりますが、製品の品質不良に伴うリスクを完全に排除することは不可能であり、万が一予期せぬ不良等が発生した場合、訴訟その他のリスクがあります。当社グループの製品に品質保証問題が生じた場合には、補償費用が発生し、また、製品の信頼を損なって顧客の喪失等に結びつき、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。当社グループは、製造物賠償責任請求については保険に加入しておりますが、最終的に負担する賠償額をすべてまかなえるという保証は無く、製品の欠陥が当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。 8. 特許の出願方針について当社グループが開発した新技術に関して、基本的には特許を出願する方針でありますが、製造方法に関する特許等で侵害発見が容易でないものおよび特殊潤滑油に関する特許等で組成を開示することにより配合ノウハウが他社に漏洩する可能性があるものについては、秘密保持のため、出願を控える場合があります。このため他社が、当該事項に関する特許を出願した場合には、特許が成立する可能性があります。なお、当社としてはこうした事態に備え、社内での当該事項の実施記録を残すことにしており、「先使用権による通常実施権」を主張することができるよう対処しております。 9. 海外市場での展開について当社グループは、タイ、中国、米国およびインドネシアで現地法人設立による生産販売拠点を設置し海外事業を推進しております。当社グループ製品の海外売上高は、東南アジア、中国をはじめとするアジア地域を中心に、平成28年2月期9,772百万円、平成29年2月期10,081百万円であり、売上高に対する比率はそれぞれ、37.2%、37.8%であります。これらの海外市場における景気変動、通貨価値の変動、政治情勢の変化および法規制の変化等が、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。
FY2016|4,530 文字
4【事業等のリスク】当社グループの経営成績、財政状況等に影響をおよぼす可能性があると考えられるリスクには、以下のようなものがあります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避および発生した場合の対応に努める方針であります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成28年5月27日)現在において当社グループが判断したものであります。 1. 主要製品の特徴に係るリスクについて(特殊潤滑油部門)特殊潤滑油部門は、高真空ポンプ油、難燃性作動液、ダイカスト用油剤、切削油剤、熱間鍛造潤滑剤等の工業用潤滑油の製造販売を行っており、平成28年2月期のグループ全体における売上構成は45.3%であります。特殊潤滑油は、汎用のエンジン油、ギヤー油、機械油等に比して、耐熱性、耐圧性、耐火性、耐磨耗性等の特定の機能を高めた製品であり、特定分野の市場を対象としているため、個々の市場規模は小さいものであります。その中でも特に高真空ポンプ油、難燃性作動液、ダイカスト用油剤では、高い市場シェアを保有していると認識しており、既存分野における市場シェア拡大は難しい状況にあります。また経済の低迷等により需要が急減した場合には、ユーザー業界の稼動状態に大きく左右されることになります。また、当社製品のユーザーの内、特に自動車、電機等のメーカーは、工場の海外移転を進めており、当社製品の需要について、その影響を受ける可能性があります。これに対して、当社では、タイへは平成8年2月期に、中国へは平成14年2月期に現地法人設立による生産拠点を設置し、平成22年2月には莫莱斯柯花野圧鋳塗料(上海)有限公司の出資持分(70%)を取得しております。さらに平成23年6月にはインドネシアに現地法人を設立し、生産拠点を設置しておりますが、現地での生産に支障が出た場合には、当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。当社製品ユーザーの環境への関心は年々高まっており、環境に配慮した潤滑油等の製品が求められております。当社グループにおいては、環境負荷軽減に貢献できる製品の開発に注力しておりますが、その開発が遅延した場合には、当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。 (合成潤滑油部門)合成潤滑油部門は、高温用潤滑油およびハードディスク表面潤滑剤等の工業用合成潤滑油の製造販売を行っており、平成28年2月期のグループ全体における売上構成は10.7%であります。当部門も特定分野の市場を対象としているため、個々の市場規模は小さいものであります。高温用潤滑油では主たる用途は自動車向けであり、売上は自動車の生産台数に大きく左右されることから、自動車以外の用途向けの販売増加を目指して新製品開発を行っております。また、ハードディスク表面潤滑剤においても高い市場シェアを有していると認識しており、その売上はハードディスクドライブの生産動向に大きく左右されます。ハードディスクの記録密度の高度化にともない潤滑剤にも高機能化が求められ、これに対応すべく新製品開発を行っておりますが、これらの開発について期待した成果が得られない場合には当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。 (ホットメルト接着剤部門)ホットメルト接着剤部門は、主として大人用紙おむつを始めとする衛生関連用品向けのホットメルト接着剤の製造販売を行っており、平成28年2月期のグループ全体における売上構成は25.2%であります。ホットメルト接着剤の機能に対するユーザーの要望は、接着素材、接着条件、使用環境等によって多様に変化いたします。特に昨今は、ユーザーにおける製品機能向上のための新製品開発が頻繁に行われており、それにともない当社への製品開発の要請も厳しいものになってきております。当社グループでは、技術陣を投入するとともに長年にわたり蓄積したノウハウを活用して、迅速な新製品開発に取り組んでおりますが、その対応に遅延をおこした場合には、当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。 2. 製品の製造に関するリスクについて(合成潤滑油部門)当社では、高温用潤滑油製造のための合成設備を赤穂工場で、またハードディスク表面潤滑剤製造設備は本社・研究センター内でそれぞれ保有しており、万一、工場、本社において重大なトラブルが発生し、設備の稼動が長期的に停止する事態になった場合には、製品の供給が一時的に停止する可能性があります。在庫量につきましては約1.0ヵ月であります。 (素材部門)当社では、流動パラフィンならびにその連産品であるスルホネートを硫酸精製法により生産しております。当社が採用している硫酸精製法のメリットは、連産品としてスルホネートを生産できることですが、デメリットとしては製造過程において廃棄物として廃硫酸が発生することがあげられます。当社においては、隣接する廃硫酸リサイクル企業との間をパイプラインで直結し、廃硫酸処理を含めた一貫生産ライン(クローズドシステム)を構築しておりますが、廃硫酸処理を他社の設備で行っているため、当該他社工場の移転、縮小等、設備に変更が生じた場合、素材部門の生産能力に影響を受ける可能性があります。また、当社では流動パラフィンならびにスルホネートを千葉工場のみで生産しており、万一工場において重大なトラブルが発生し、工場の稼動が長期的に停止する事態になった場合には、製品の供給が一時的に停止する可能性があります。工場の在庫量は約1.0ヵ月であります。 3. 原料購入に伴うリスクについて当社グループの製品は、潤滑油、石油化学製品、化成品等を主な原料としており、これらの原料は、原油価格・ナフサ価格の変動の影響を受けます。原油価格・ナフサ価格は、昨今の急激な原油価格の下落に見られるように、今後ともその変動や国内外の需給動向の影響を受けることがあります。また東日本大震災では原料製造工場の被災による影響を受けましたが、今後とも災害・事故等による供給停止や、供給者側の事業・製品の統廃合等にともない原料の入手に支障をきたす可能性もあります。当社グループとしては、原料価格の変動による影響に対しては特殊潤滑油の主たる販売先との間で原油・ナフサ価格に連動した製品価格の改定を行っているなど、製品価格への転嫁を進めるとともに、コスト削減および高付加価値製品への転換を図ってまいります。所要原料の確保については、原料調達先・使用原料の多様化により対処してまいりますが、これらの対処が十分にできなかった場合には、当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。 4. 特定の業界への販売依存度について当社グループの製品は、日本国内ばかりでなく、東南アジアや中国地域での日系自動車メーカー、自動車部品製造メーカー等の自動車産業において使用される割合が年々高くなってきており、これら地域の自動車産業の動向により、当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。 5. 特定の取引先への販売依存度について当社は、昭和33年に汎用潤滑油の製造販売を主たる事業としていた松村石油株式会社から、高真空ポンプ油を主体とする特殊潤滑油の製造、販売を目的に分離、設立されました。平成28年2月期現在、同社は、当社の議決権の11.0%を保有する主要株主であり、最近2期間における当社グループ全売上高に占める同社への売上高の割合は、平成27年2月期19.2%(5,139百万円)、平成28年2月期17.5%(4,594百万円)となっております。当社から同社、同社からエンドユーザーという同社経由の販売は、主として当社の販売組織が確立される以前に同社の販売網を利用して顧客開拓した相手先に対するものであります。製品別では、高真空ポンプ油、難燃性作動液やダイカスト用油剤において、特に同社への販売依存度が高くなっております。当社グループ全売上高に占める同社への売上高の割合が高く、同社との取引関係に変化が生じた際には、当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。 6. 法的規制について当社の製品および各事業所を規制する主な法的規制・行政指導は、以下のとおりであります。なお、新たな法規制、条例等の改正により、当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。・化学物質の審査および製造等の規制に関する法律・労働安全衛生法・消防法・水質汚濁防止法・廃棄物の処理および清掃に関する法律・石油コンビナート等災害防止法今後、環境に対する意識の高まりから「水質汚濁防止法」「廃棄物の処理および清掃に関する法律」の更なる法改正が進められる可能性が考えられ、当社工場からの廃棄物、排水等の処理にさらなる規制の強化が図られた場合には、工場内での処理方法の開発、排出前処理のための設備投資等が必要となり、当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。 7. 製品の品質について当社グループは、ISO9001の認証取得を含む厳しい社内品質保証体制に基づき製品の品質と信頼性の維持向上に努めておりますが、製品の品質不良に伴うリスクを完全に排除することは不可能であり、万が一予期せぬ不良等が発生した場合、訴訟その他のリスクがあります。当社グループの製品に品質保証問題が生じた場合には、補償費用が発生し、また、製品の信頼を損なって顧客の喪失等に結びつき、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。当社グループは、製造物賠償責任請求については保険に加入しておりますが、最終的に負担する賠償額をすべてまかなえるという保証は無く、製品の欠陥が当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。 8. 特許の出願方針について当社グループが開発した新技術に関して、基本的には特許を出願する方針でありますが、製造方法に関する特許等で侵害発見が容易でないものおよび特殊潤滑油に関する特許等で組成を開示することにより配合ノウハウが他社に漏洩する可能性があるものについては、秘密保持のため、出願を控える場合があります。このため他社が、当該事項に関する特許を出願した場合には、特許が成立する可能性があります。なお、当社としてはこうした事態に備え、社内での当該事項の実施記録を残すことにしており、「先使用権による通常実施権」を主張することができるよう対処しております。 9. 海外市場での展開について当社グループは、タイ、中国、米国およびインドネシアで現地法人設立による生産販売拠点を設置し海外事業を推進しております。当社グループ製品の海外売上高は、東南アジア、中国をはじめとするアジア地域を中心に、平成27年2月期9,513百万円、平成28年2月期9,772百万円であり、売上高に対する比率はそれぞれ、35.5%、37.2%であります。これらの海外市場における景気変動、通貨価値の変動、政治情勢の変化および法規制の変化等が、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。