研究開発費(時系列)
| 年度 | R&D費用(億円) | 設備投資(億円) |
|---|---|---|
| 2025-02 | - | 14 |
| 2024-02 | - | 32 |
| 2023-02 | - | 13 |
| 2022-02 | - | 13 |
| 2021-02 | - | 7 |
研究開発活動(本文)
FY2026|2,926 文字
6 【研究開発活動】当社グループは、「境界領域のスペシャリスト」として、多様化する顧客ニーズへの対応と持続可能な社会の実現、そして新たな事業創出を目指しております。既存事業の深化と新規分野の探索をシンクロさせる「両利きの研究開発」を推進しており、原材料の精製・合成・変性・配合による高機能付与、および顧客要求条件に合致した製品特性の評価技術を基盤に、カーボンニュートラル社会に適合した特殊潤滑油、合成潤滑油、ホットメルト接着剤、および新規事業の各部門で研究開発を進めております。研究開発拠点は日本に集約しつつ、中国・東南アジア・北米には国内から技術者を派遣し、セグメント間の連携を図りながら現地ニーズに根ざした製品開発を行っております。また、グローバル開発会議を定期的に開催し、開発レベルの向上と現地特有の情報の共有・発信を推進することで、グローバル全体で迅速な開発が可能な体制を構築しております。主な体制としては、本社・研究センターに各事業部門の開発部および新規事業開発を担う研究開発部を置き、環境、情報エレクトロニクス、エネルギーデバイス、ライフサイエンスの各分野で新材料・新技術・新製品の開発および既存製品の改良を推進しております。連結ベースの研究開発スタッフは109名であり、これは連結従業員全体の13.7%に相当いたします。当連結会計年度における各セグメント別の研究開発活動は次のとおりであります。なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は1,544百万円となっております。 (1) 日本①特殊潤滑油部門機能材開発部において、ダイカスト用油剤、難燃性作動液、熱間鍛造用潤滑剤、切削油などの金属加工油、およびグリース基油やハードディスク表面潤滑油などの合成潤滑油の研究開発を行っております。環境負荷低減や省資源・リサイクルに貢献する製品開発に加え、IoT・AIやセンサーを用いた基盤技術の構築、油剤の長寿命化・使用量削減を実現する周辺装置の開発にも注力しております。また、ラボラトリーオートメーション(LA)やマテリアルズ・インフォマティクス(MI)を導入し、開発の飛躍的な効率化を図っております。• ダイカスト用油剤: 少量塗布により工場環境と生産性を向上させる製品開発を完了しました。現在は、自動車のEV化・軽量化に貢献する次世代の少量塗布型油剤の開発に加え、塗布状態を可視化するシミュレーション技術の開発を推進しております。• 難燃性作動液: 国内トップメーカーとして、劣化作動液から主成分を回収・再利用するリサイクルシステムの精度を向上させ、廃棄物削減による環境負荷低減に貢献しております。• 熱間鍛造用潤滑剤: 黒鉛代替が可能な白色系潤滑剤の開発を進めております。特にEV化に伴い需要が高まるアルミ鍛造分野への対応を強化しております。• 金属加工油: 水溶性切削油のコア技術を深耕するとともに、リユース材料の活用や、自動モニタリングシステムによる加工性能の安定化と液寿命の延長を追求しております。 合成潤滑油開発部において、ハードディスク(HD)表面潤滑剤、HDドライブ内部部品用グリース基油、半導体製造装置用油剤等の開発を行っております。独自の分子構造設計と高度な合成・精製技術により、オンリーワン製品の開発に注力しております。• HD表面潤滑剤: 記録密度のさらなる向上に不可欠な「低浮上性」を実現する新規化合物が、主要ディスクメーカーで採用されました。現在は次世代技術であるMAMR(マイクロウェーブアシスト磁気記録)やHAMR(熱アシスト磁気記録)に対応する超耐熱性潤滑剤の開発を継続しております。• 半導体・特殊油剤分野: アウトガスを極限まで抑制した高度精製油剤が市場で高く評価されております。また、PFAS規制を見据えた代替材料として、極低脱ガス・低蒸気圧特性を有するグリース基油を開発し、半導体製造装置分野への本格展開を開始しました。 ②ホットメルト接着剤開発部門ホットメルト開発部において、低臭気・無揮発成分(VOC)の接着剤に加え、省エネを実現する低温塗工タイプや、高耐熱性を有する反応型ホットメルトの開発を行っております。• 衛生材料業界向け: 接着界面の分析技術を駆使し、低塗布量で高い接着力を発揮する製品の開発に注力しております。• 環境対応: バイオマスラインナップの強化や、100%天然由来成分で作られたホットメルトの開発に取り組んでおります。• 自動車分野: 内装用反応型ホットメルトの性能向上により、採用メーカーが拡大しております。• M-Zero™技術: 原料から微量の残存溶剤を除去する独自技術「M-Zero™」を核に、機能性と環境配慮を両立した製品群を強化しております。 ③新規事業開発部門環境、情報エレクトロニクス、エネルギーデバイス、ライフサイエンスを重点領域として、将来の柱となる事業創出を目指しております。• エネルギーデバイス: 有機ELデバイス封止材を主軸に、フレキシブルデバイスやペロブスカイト型太陽電池向けの部材開発において顧客評価が進んでおります。また、水素社会を見据えた「水素透過率測定装置」をリリースしたほか、Roll-To-Roll設備を活用した太陽電池の受託作製も開始しております。• ライフサイエンス: 大学等と連携し、オートファジー活性化による生活習慣病改善を目指した創薬研究を推進しております。2024年2月の特許出願に続き、現在は大手製薬企業へのアウトライセンスに向けたデータ拡充を進めております。• 化粧品事業: 独自のナノエマルジョン技術を応用した自社ブランド「Irigrasia(イリグラシア)」を2025年4月に上市しました。高い浸透感がユーザーから高評価を得ており、今後はドクターズコスメ等の高機能市場への展開を加速します。• フュージョンエネルギー(核融合): 長期経営計画に基づき、次世代エネルギーとして期待されるフュージョン発電分野への参画を強化しております。日本フュージョンエネルギー産業協議会(J-Fusion)への参加や、京都フュージョニアリング株式会社との連携を通じ、2030年代の原型炉稼働を見据えた耐放射線油剤の開発・供給体制の構築を急いでおります。 研究開発全体において、「守りのDX(効率化)」で創出したリソースを、これら「攻めのR&D(新事業創出)」へ優先配分する体制を構築しております。日本セグメントに係る研究開発費の金額は1,332百万円であります。 (2) 中国、東南/南アジアおよび北米主としてダイカスト用油剤および金属加工油において、現地ニーズを先取りした製品開発に注力しております。ダイカスト用油剤では、国内で培ったリーディングカンパニーとしてのノウハウを共有し、ローカルユーザーへの浸透を図ることでシェア拡大に努めております。金属加工油においても、水溶性切削油のコア技術を現地に適合させ、タイムリーな製品投入を行っております。中国、東南/南アジアおよび北米セグメントに係る研究開発費の金額は212百万円であります。
FY2025|4,277 文字
6 【研究開発活動】当社グループは、多様化する顧客ニーズや持続可能社会の実現に対応していくため、また、新たな分野での事業創出のため積極的に環境保護と収益性とを両立できるような新しい研究開発活動に取り組んでおり、原材料の精製・合成・変性・配合による高機能付与および顧客要求条件に合致した製品特性の評価技術を基盤に、カーボンニュートラル社会に適合した、特殊潤滑油、合成潤滑油、ホットメルト接着剤および新規事業開発の各部門で研究開発を進めております。研究開発拠点は日本に置き、中国・東南アジア・米国には技術者を日本から派遣し、セグメント間の連携を図りながら現地に根ざした製品開発するとともに、グローバル開発会議を定期的に開始し、全体の開発レベルアップと現地特有の情報の共有と発信を推進し、各拠点での迅速な開発が可能な体制づくりを行っております。主として当社の本社・研究センターに、事業部門に関連した開発部および新規事業開発を担う研究開発部を置き、環境関連、情報エレクトロニクス関連、エネルギーデバイス関連、ライフサイエンス関連の各分野での新材料開発・新技術開発・新製品開発および既存製品の改良開発を推進しております。研究開発スタッフは105名であり、これは従業員全体の13.2%に当たっております。当連結会計年度における各セグメント別の研究開発の主要課題、研究開発成果および研究開発費は次のとおりであります。なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は1,599百万円となっております。 (1) 日本(特殊潤滑油部門)主に、機能材開発部内に設置している各分野の開発課において、ダイカスト用油剤、難燃性作動液、熱間鍛造用潤滑剤、金属加工油等の研究開発を行っております。持続可能社会の実現に向けた環境負荷低減や省資源化・リサイクル化に貢献できる新製品開発を始め、IoT・AIやセンサーを用いた基盤技術構築、更に油剤長寿命化や使用量削減が可能な周辺装置開発にも注力しております。また、ラボラトリーオートメーションやマテリアルズインフォマティクスの導入を検討し、開発の効率化を図ってまいります。ダイカスト用油剤では、少量の塗布で使用可能な油剤による工場内環境改善、品質・生産性向上を実現する製品開発を完了していますが、今後更には各自動車メーカーのEV化・軽量化で貢献できる少量塗布型新製品開発を推進します。また効率的な少量塗布を実現・サポートするための簡易に塗布状態を可視化する技術の開発も進めて参ります。難燃性作動液では、国内No.1水グリコール系作動液メーカーとして環境への取り組みを加速し、劣化作動液から主成分を回収利用するリサイクルシステムのブラッシュアップに併せ、作動液の長寿命化を実現するための自動モニタリングシステムの開発により廃棄物低減による環境負荷の低減への貢献も進めています。熱間鍛造用潤滑剤では、黒鉛代替可能で工場の作業環境美化に貢献できる白色系潤滑剤の開発を進めています。近年、自動車メーカーのEV化・軽量化に伴い、足回り部品の製造プロセスには高強度かつ軽量化が期待されるアルミ鍛造が採用されるようになってきており、鉄鍛造のみならずアルミ鍛造分野への取り組みも推進しております。金属加工油では、環境改善や生産性向上に貢献できる水溶性切削油のコア技術の更なる深耕を進めると共に、リユース材料・容器の積極利用と加工油剤の長寿命化を実現するための自動モニタリングシステムの開発を行い、加工性能の安定化や廃棄物低減による環境負荷の低減への貢献を進めています。合成潤滑油開発部において、ハードディスク表面潤滑剤、ハードディスクドライブ内部品用グリース基油・半導体製造装置用の特殊油剤等の研究開発を行っております。独自の分子構造設計と合成・精製ノウハウによりオンリーワン製品の開発に注力しております。ハードディスク表面潤滑剤では、さらなる記録密度向上のために必要とされる磁気ヘッドとハードディスク間の低浮上性(低すきま性)を実現する新規化合物が主要ディスクメーカーで採用されております。品質安定化のための製造基盤技術強化を進めるとともに、次世代ハードディスクの要求特性に対応した新規化合物の分子設計に注力しております。具体的には、大容量磁気記録技術として期待されている、MAMR(マイクロウェーブアシスト磁気記録)やHAMR(熱アシスト磁気記録)などに要求される耐久性・耐熱性に優れた新しい構造の潤滑剤の開発を続けております。 ハードディスクディスクドライブ内部品や半導体製造装置用の特殊油剤では、アウトガス発生の原因となる低揮発成分が嫌われるため、これを徹底的に除去した高度精製油剤の開発を行っており、市場評価も進んでおります。また、新しい事業構築を目標として、バイオマス材料を用いた材料開発やPFAS(PerFluoroAlkyl Substances)規制の代替材料で且つ極低脱ガス・低蒸気圧の特性を実現したグリース基油を開発し半導体装置分野への挑戦も開始し、潤滑性や導電性、サステナブル社会への貢献といった市場動向の要求に沿って、独自性の高い高機能添加剤の開発を行うともに、合成技術を活かし他部門やグループ会社との協業による市販原材料とは異なる機能を有した新たな原材料設計・添加剤設計・製品開発に引き続き注力してゆきます。 (ホットメルト接着剤部門)ホットメルト事業部内に設置しているホットメルト開発部において、人や環境に配慮した低臭気・無揮発成分(VOC)の接着剤の開発に加えて、省エネルギーを実現しうる低温塗工タイプの新製品やホットメルトの弱点である耐熱性不足を克服しうる反応型ホットメルトの新製品などの開発を行っております。主要市場のひとつである衛生材料業界向けには、顧客の海外進出に追随し、現地調達可能な材料を用いた新製品開発とともに現地生産拠点への生産技術支援に引き続き取り組んでおります。また、接着界面の分析・解析技術を用いて、少ない塗布量で接着力を発揮できる低塗布量対応型ホットメルトの開発や、接着以外の付加機能を持つ新たな製品も開発中であり、市場の多様なニーズに応える新製品開発に注力しております。近年の環境問題への意識の高まりと共に、カーボンニュートラルと資源の有効活用を目指し、バイオマスホットメルトのラインナップ強化や、100%天然由来成分で作られたホットメルトの開発に取り組んでおります。また、自動車内装用向けの反応型ホットメルトの性能向上に成功し新たな自動車メーカーでの採用拡大が進んでいます。ホットメルトはもともと有機溶剤を含まず、人体や環境に優しい粘接着剤ですが、原料そのものからも、微量の残存溶剤を除去できるM-Zero™技術を駆使し、機能性と環境配慮を両立した製品ラインナップを強化していきます。 (新規事業開発部門)環境関連、情報エレクトロニクス関連、エネルギーデバイス関連、ライフサイエンス関連などの分野をキーワードとし、引き続き新規事業創出を目指した種々の研究開発を行っております。中でも、エネルギーデバイス関連分野に関しては、有機ELデバイスの封止材を主軸とする製品開発と販売に取り組んでおります。次世代有機デバイスとして期待されているフレキシブルタイプ向け、マイクロLED向け、そしてペロブスカイト型太陽電池向けの封止部材についても開発に注力しており、顧客評価が進んでいます。加えて、フレキシブルデバイスに使用するフィルム等のガス・水蒸気透過度測定装置について販売および受託分析を継続しており、国内を中心として実績が拡大しております。更には水素社会に向けた、水素透過率に特化した新装置を昨年度末にプレスリリース致しました。有機薄膜太陽電池(OPV)については海外メーカーとの製品・材料での協業も取り入れながら、Roll-To-Rollでの独自の試作が可能な点を生かしながら販売を開始しております。保有のRoll-To-Roll設備を活用し、OPVだけではなくペロブスカイト型太陽電池の受託作製も行っております。また、ライフサイエンス関連部門では複数の大学や研究機関と連携し、オートファジーを対象とした創薬研究を進めています。オートファジーは細胞内の恒常性維持現象で、加齢に伴い低下することが知られております。オートファジーは各種生活習慣病と密接に関係すると考えられており、オートファジーを活性化する薬剤は、健康寿命の増進に寄与すると期待されています。2024年2月、開発化合物に関する第一弾の特許を出願しました。この後、大手製薬企業へのアウトライセンスに向け、安全性データならびに薬物動態データの拡充を進めるとともに、開発化合物の作用メカニズムを明らかにし、早期実用化を目指します。また各種薬物の吸収性を飛躍的に高めることができるナノエマルジョン技術を化粧品原料に応用し、国内ブランドホルダーでの採用検討が進んでおります。またECサイトを利用して、当社独自化粧品ブランド「Irigrasia(イリグラシア)」を立ち上げ、ナノエマルジョン技術を応用した化粧品についてユーザー評価と認知度を向上させるべく2025年4月より販売を開始しました。その他の新規事業開発においては、長期経営計画をベースに、バイオガスからの非石油石炭由来オイルの製造開発を進めており、パイロットプラントを稼働させ、技術概念実証とともに、さらなる大規模化に向けた課題抽出を進めております。この他、研究開発部門全体でDXを導入し、研究開発の効率化、スピードアップを進めております。日本セグメントに係る研究開発費の金額は1,363百万円であります。 (2) 中国、東南/南アジアおよび北米主としてダイカスト用油剤および金属加工油に関して、現地のニーズに合致した製品開発に注力し、研究開発要員が駐在し、現地開発体制の強化を進めております。ダイカスト用油剤においては、リーディングカンパニーとしての開発ノウハウを共有化し、現地ニーズに対応した製品開発をタイムリーに行うことにより、ローカルユーザーを含めた市場シェアアップに努めております。金属加工油では、日本で培った水溶性切削油開発におけるコア技術の共有化を図り、現地ニーズに合致した新製品開発を進めています。中国、東南/南アジアおよび北米セグメントに係る研究開発費の金額は236百万円であります。
FY2024|4,089 文字
6 【研究開発活動】当社グループは、多様化する顧客ニーズや持続可能社会の実現に対応していくため、また、新たな分野での事業創出のため積極的に研究開発活動に取り組んでおり、原材料の精製・合成・変性・配合による高機能付与および顧客要求条件に合致した製品特性の評価技術を基盤に、カーボンニュートラル社会に適合した、特殊潤滑油、合成潤滑油、ホットメルト接着剤および新規事業開発の各部門で研究開発を進めております。研究開発拠点は日本に置き、中国・東南アジア・米国には技術者を日本から派遣し、セグメント間の連携を図りながら現地に根ざした製品開発するとともに、現地の開発力の向上を推進し、各拠点での迅速な開発が可能な体制づくりを行っております。主として当社の本社・研究センターに、事業部門に関連した開発部および新規事業開発を担う研究開発部を置き、環境関連、情報エレクトロニクス関連、エネルギーデバイス関連、ライフサイエンス関連の各分野での新材料開発・新技術開発・新製品開発および既存製品の改良開発を推進しております。研究開発スタッフは113名であり、これは従業員全体の13.8%に当たっております。当連結会計年度における各セグメント別の研究開発の主要課題、研究開発成果および研究開発費は次のとおりであります。なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は1,321百万円となっております。 (1) 日本(特殊潤滑油部門)主に、機能材事業部内に設置している各分野の開発課において、ダイカスト用油剤、難燃性作動液、熱間鍛造用潤滑剤、金属加工油等の研究開発を行っております。持続可能社会の実現に向けた環境負荷低減や省資源化・リサイクル化に貢献できる新製品開発を始め、IoT・AIやセンサーを用いた基盤技術構築、更に油剤長寿命化や使用量削減が可能な周辺装置開発にも注力しております。また、ラボラトリーオートメーションやマテリアルズインフォマティクスの導入を検討し、開発の効率化を図ってまいります。ダイカスト用油剤では、少量の塗布で使用可能な油剤による工場内環境改善、品質・生産性向上を実現する製品開発を完了していますが、今後更には各自動車メーカーのEV化・軽量化で貢献できる少量塗布型新製品開発を推進します。また効率的な少量塗布を実現・サポートするための簡易に塗布状態を可視化する技術の開発も進めて参ります。難燃性作動液では、国内No.1水グリコール系作動液メーカーとして環境への取り組みを加速し、劣化作動液から主成分を回収利用するリサイクルシステムのブラッシュアップに併せ、作動液の長寿命化を実現するための自動モニタリングシステムの開発により廃棄物低減による環境負荷の低減への貢献も進めています。熱間鍛造用潤滑剤では、黒鉛代替可能で工場の作業環境美化に貢献できる白色系潤滑剤の開発を進めています。近年、自動車メーカーのEV化・軽量化に伴い、足回り部品の製造プロセスには高強度かつ軽量化が期待されるアルミ鍛造が採用されるようになってきており、鉄鍛造のみならずアルミ鍛造分野への取り組みも推進しております。金属加工油では、環境改善や生産性向上に貢献できる水溶性切削油のコア技術の更なる深耕を進めると共に、リユース材料・容器の積極利用と加工油剤の長寿命化を実現するための自動モニタリングシステムの開発を行い、加工性能の安定化や廃棄物低減による環境負荷の低減への貢献を進めています。 (合成潤滑油部門)合成潤滑油開発部において、ハードディスク表面潤滑剤、ハードディスクドライブ内部品用グリース基油・半導体製造装置用の特殊油剤等の研究開発を行っております。独自の分子構造設計と合成・精製ノウハウによりオンリーワン製品の開発に注力しております。ハードディスク表面潤滑剤では、さらなる記録密度向上のために必要とされる磁気ヘッドとハードディスク間の低浮上性(低すきま性)を実現する新規化合物が主要ディスクメーカーで採用されております。品質安定化のための製造基盤技術強化を進めるとともに、次世代ハードディスクの要求特性に対応した新規化合物の分子設計に注力しております。具体的には、大容量磁気記録技術として期待されている、MAMR(マイクロウェーブアシスト磁気記録)やHAMR(熱アシスト磁気記録)などに要求される耐久性・耐熱性に優れた新しい構造の潤滑剤の開発を続けております。ハードディスクディスクドライブ内部品や半導体製造装置用の特殊油剤では、アウトガス発生の原因となる低揮発成分が嫌われるため、これを徹底的に除去した高度精製油剤の開発を行っており、市場評価も進んでおります。また、新しい事業構築を目標として、バイオマス材料を用いた材料開発やPFAS(PerFluoroAlkyl Substances)規制の代替材料の分野への挑戦も開始し、潤滑性や導電性、サステナブル社会への貢献といった市場動向の要求に沿って、独自性の高い高機能添加剤の開発を行うともに、合成技術を活かし他部門やグループ会社との協業による市販原材料とは異なる機能を有した新たな原材料設計・添加剤設計・製品開発に引き続き注力してゆきます。 (ホットメルト接着剤部門)ホットメルト事業部内に設置しているホットメルト開発部において、人や環境に配慮した低臭気・無揮発成分(VOC)の接着剤の開発に加えて、省エネルギーを実現しうる低温塗工タイプの新製品やホットメルトの弱点である耐熱性不足を克服しうる反応型ホットメルトの新製品などの開発を行っております。主要市場のひとつである衛生材料業界向けには、顧客の海外進出に追随し、現地調達可能な材料を用いた新製品開発とともに現地生産拠点への生産技術支援に引き続き取り組んでおります。また、接着界面の分析・解析技術を用いて、少ない塗布量で接着力を発揮できる低塗布量対応型ホットメルトの開発や、接着以外の付加機能を持つ新たな製品も開発中であり、市場の多様なニーズに応える新製品開発に注力しております。近年の環境問題への意識の高まりと共に、カーボンニュートラルと資源の有効活用を目指し、バイオマスホットメルトのラインナップ強化や、100%天然由来成分で作られたホットメルトの開発に取り組んでおります。また、自動車内装用向けの反応型ホットメルトの性能向上に成功し新たな自動車メーカーでの採用拡大が進んでいます。ホットメルトはもともと有機溶剤を含まず、人体や環境に優しい粘接着剤ですが、原料そのものからも、微量の残存溶剤を除去できるM-Zero™技術を駆使し、機能性と環境配慮を両立した製品ラインナップを強化していきます。 (新規事業開発部門)環境関連、情報エレクトロニクス関連、エネルギーデバイス関連、ライフサイエンス関連などの分野をキーワードとし、引き続き新規事業創出を目指した種々の研究開発を行っております。中でも、エネルギーデバイス関連分野に関しては、有機ELデバイスの封止材を主軸とする製品開発と販売に取り組んでおります。次世代有機デバイスとして期待されているフレキシブルタイプ向け、マイクロLED向け、そしてペロブスカイト型太陽電池向けの封止部材についても開発に注力しており、顧客評価が進んでいます。加えて、フレキシブルデバイスに使用するフィルム等のガス・水蒸気透過度測定装置について販売および受託分析を継続しており、国内を中心として実績が拡大しております。更には水素社会に向けた、水素透過率に特化した新装置を昨年度末にプレスリリース致しました。有機薄膜太陽電池(OPV)については海外メーカーとの製品・材料での協業も取り入れながら、Roll-To-Rollでの独自の試作が可能な点を生かしながら販売を開始しております。保有のRoll-To-Roll設備を活用し、OPVだけではなくペロブスカイト型太陽電池の受託作製も行っております。また、ライフサイエンス関連部門では複数の大学や研究機関と連携し、オートファジーを対象とした創薬研究を進めています。オートファジーは細胞内の恒常性維持現象で、加齢に伴い低下することが知られております。オートファジーは各種生活習慣病と密接に関係すると考えられており、オートファジーを活性化する薬剤は、健康寿命の増進に寄与すると期待されています。2024年2月、開発化合物に関する第一弾の特許を出願しました。この後、大手製薬企業へのアウトライセンスに向け、安全性データならびに薬物動態データの拡充を進めるとともに、開発化合物の作用メカニズムを明らかにし、早期実用化を目指します。また各種薬物の吸収性を飛躍的に高めることができるナノエマルジョン技術を化粧品原料に応用し、国内ブランドホルダー2社での採用検討が進んでおります。その他の新規事業開発においては、長期経営計画をベースに、バイオガスからの非石油石炭由来オイルの製造開発を進めており、パイロットプラントを稼働させ、技術概念実証とともに、さらなる大規模化に向けた課題抽出を進めております。この他、研究開発部門全体でDXを導入し、研究開発の効率化、スピードアップを進めております。日本セグメントに係る研究開発費の金額は1,243百万円であります。 (2) 中国、東南/南アジアおよび北米主としてダイカスト用油剤および金属加工油に関して、現地のニーズに合致した製品開発に注力し、研究開発要員が駐在し、現地開発体制の強化を進めております。ダイカスト用油剤においては、リーディングカンパニーとしての開発ノウハウを共有化し、現地ニーズに対応した製品開発をタイムリーに行うことにより、ローカルユーザーを含めた市場シェアアップに努めております。金属加工油では、日本で培った水溶性切削油開発におけるコア技術の共有化を図り、現地ニーズに合致した新製品開発を進めています。中国、東南/南アジアおよび北米セグメントに係る研究開発費の金額は78百万円であります。
FY2023|3,693 文字
5 【研究開発活動】当社グループは、多様化する顧客ニーズや持続可能社会の実現に対応していくため、また、新たな分野での事業創出のため積極的に研究開発活動に取り組んでおり、原材料の精製・合成・変性・配合による高機能付与および顧客要求条件に合致した製品特性の評価技術を基盤に、カーボンニュートラル社会に適合した、特殊潤滑油、合成潤滑油、ホットメルト接着剤および新規事業開発の各部門で研究開発を進めております。研究開発拠点は日本に置き、中国・東南アジア・米国には技術者を日本から派遣し、セグメント間の連携を図りながら現地に根ざした製品開発するとともに、現地の開発力の向上を推進し、各拠点での迅速な開発が可能な体制づくりを行っております。主として当社の本社・研究センターに、事業部門に関連した開発部および新規事業開発を担う研究開発部を置き、環境関連、情報エレクトロニクス関連、エネルギーデバイス関連、ライフサイエンス関連の各分野での新材料開発・新技術開発・新製品開発および既存製品の改良開発を推進しております。研究開発スタッフは101名であり、これは従業員全体の12.9%に当たっております。当連結会計年度における各セグメント別の研究開発の主要課題、研究開発成果および研究開発費は次のとおりであります。なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は1,246百万円となっております。 (1) 日本(特殊潤滑油部門)主に、機能材事業部内に設置している各分野の開発課において、ダイカスト用油剤、難燃性作動液、熱間鍛造潤滑剤、金属加工油等の研究開発を行っております。持続可能社会の実現に向けた環境負荷低減や省資源化・リサイクル化に貢献できる新製品開発を始め、IoT・AIやセンサーを用いた基盤技術構築、更に油剤長寿命化や使用量削減が可能な周辺装置開発にも注力しておりますダイカスト用油剤では、少量の塗布で使用可能な油剤による工場内環境改善、品質・生産性向上を実現する、製品開発を完了していますが、今後更には各自動車メーカーのEV化・軽量化で貢献できる少量塗布型新製品開発を推進します。また効率的な少量塗布を実現・サポートするための塗布シミュレーション技術の開発も進めて参ります。難燃性作動液では、国内No.1水グリコール系作動液メーカーとして環境への取り組みを加速し、劣化作動液から主成分を回収利用するリサイクルシステムのブラッシュアップに併せ、作動液の長寿命化を実現するための自動モニタリングシステムの開発により廃棄物低減による環境負荷の低減への貢献も進めています。熱間鍛造潤滑剤では、黒鉛代替可能で環境改善可能な白色系潤滑剤の開発を進め、特にサイクルタイムの早い加工を行う工程に用いることのできる潤滑剤の製品開発を成功させました、引き続き自動車軽量化で適用が期待されるアルミ鍛造分野への取り組みを推進しております。金属加工油では、環境改善や生産性向上に貢献できる水溶性切削油のコア技術の更なる深耕を進めると共に、加工油剤の長寿命化を実現するための自動モニタリングシステムの開発を行い、加工性能の安定化や廃棄物低減による環境負荷の低減への貢献を進めています。 (合成潤滑油部門)合成潤滑油開発部において、ハードディスク表面潤滑剤、ハードディスクドライブ内部品用グリース基油・半導体製造装置用の特殊油剤等の研究開発を行っております。独自の分子構造設計と合成・精製ノウハウによりオンリーワン製品の開発に注力しております。ハードディスク表面潤滑剤では、さらなる記録密度向上のために必要とされる低浮上性(低すきま性)を実現する新規化合物が主要ディスクメーカーで採用され始めております。品質安定化のための製造基盤技術強化を進めるとともに、次世代ハードディスクの要求特性に対応した新規化合物の分子設計に注力しております。具体的には、大容量磁気記録技術として期待されている、MAMR(マイクロウェーブアシスト磁気記録)やHAMR(熱アシスト磁気記録)などに要求される耐久性・耐熱性に優れた新しい構造の潤滑剤の開発を続けております。ハードディスクディスクドライブ内部品や半導体製造装置用の特殊油剤では、アウトガス発生の原因となる低揮発成分が嫌われるため、これを徹底的に除去した高度精製油剤の開発を行っており、市場評価も進んでおります。また、新しい事業構築を目標として、バイオマス材料を用いた材料開発や添加剤合成の分野への挑戦も開始し、潤滑性や導電性、サステナブル社会への貢献といった市場動向の要求に沿って、独自性の高い高機能添加剤の開発を行うともに、合成技術を活かし他部門やグループ会社との協業による市販原材料とは異なる機能を有した新たな原材料設計・添加剤設計・製品開発に引き続き注力してゆきます。 (ホットメルト接着剤部門)ホットメルト事業部内に設置しているホットメルト開発部において、人や環境に配慮した低臭気・無揮発成分(VOC)の接着剤の開発に加えて、省エネルギーを実現しうる低温塗工タイプの新製品やホットメルトの弱点である耐熱性不足を克服しうる新製品などの開発を行っております。主要市場のひとつである衛生材料業界向けには、顧客の海外進出に追随し、現地調達可能な材料を用いた新製品開発とともに現地生産拠点への生産技術支援に引き続き取り組んでおります。また紙おむつなどの衛生材料市場の製品について、低臭気化のニーズにあわせたホットメルトの低臭気化技術や、接着界面の分析・解析技術の向上により、少ない塗布量でも十分な接着力を発揮できる低塗布量対応型ホットメルトの技術を開発し、ユーザーの安心感向上に貢献できる新製品開発に注力しております。さらに近年、環境問題に対する意識が世界的に高まっており、資源の有効活用や循環型社会の形成に有効と考えられる「バイオマス」の利活用が盛んに検討される中、カーボンニュートラルに貢献し、機能面でも特長のある製品を増やし、お客様の多様性に沿ったラインナップを準備致しました。また自動車内装用向けの反応型ホットメルトの性能向上に成功し新たな自動車メーカーでご採用頂きました。ホットメルトはもともと有機溶剤を含まず、人体や環境に優しい粘接着剤ですが、原料そのものについても、バイオマス由来原料の特長を活かした粘接着剤の開発に取り組んでいきたいと考えています。 (新規事業開発部門)環境関連、情報エレクトロニクス関連、エネルギーデバイス関連、ライフサイエンス関連などの分野をキーワードとし、引き続き新規事業創出を目指した種々の研究開発を行っております。エネルギーデバイス関連分野に関しては、有機ELデバイスの封止材を主軸とする製品開発と販売に取り組んでおります。次世代有機デバイスとして期待されているフレキシブルタイプ向け、マイクロLED向け、そしてペロブスカイト型太陽電池向けの封止部材についても開発に注力しており、顧客評価が進んでいます。加えて、フレキシブルタイプに使用するフィルム等のガス・水蒸気透過度測定装置について販売および受託分析を継続しており、国内を中心として実績が拡大しております。更には水素透過率を測定できる新装置の開発も進んでいます。有機薄膜太陽電池(OPV)については海外メーカーとの製品・材料での協業も取り入れながら、Roll-To-Rollでの独自の試作が可能な点を生かしながら販売を開始しております。ライフサイエンス関連部門では複数の大学や研究機関と連携し、加齢に伴い悪化する各種生活習慣病とも関係すると考えられているオートファジーという細胞内の恒常性維持現象の活性化薬に関する創薬研究を進めています。また各種薬物の吸収性を飛躍的に高めることができる独自のナノエマルジョン技術を開発し、手始めに化粧品原料に応用し、実用化に向けた研究開発を進めております。その他の新規事業開発においては、長期経営計画をベースに、上記の開発テーマ以外にも、バイオガスからの非石油石炭由来オイルの製造開発なども進めている。またさまざまな調査活動や情報解析活動にも取り組んでおり、新たなプロジェクトの継続的な孵卵を進めております。日本セグメントに係る研究開発費の金額は1,146百万円であります。 (2) 中国、東南/南アジアおよび北米主としてダイカスト用油剤および金属加工油に関して、現地のニーズに合致した製品開発に注力し、研究開発要員が駐在し、現地開発体制の強化を進めております。ダイカスト用油剤においては、リーディングカンパニーとしての開発ノウハウを共有化し、現地ニーズに対応した製品開発をタイムリーに行うことにより、ローカルユーザーを含めた市場シェアアップに努めております。金属加工油では、日本で培った水溶性切削油開発におけるコア技術の共有化を図り、現地ニーズに合致した新製品開発を進めています。中国、東南/南アジアおよび北米セグメントに係る研究開発費の金額は100百万円であります。
FY2022|3,484 文字
5【研究開発活動】当社グループは、多様化する顧客ニーズに対応していくため、また、新たな事業創出のため積極的に研究開発活動に取り組んでおり、原材料の精製・合成・変性・配合による高機能付与および顧客要求条件に合致した製品特性の評価技術を基盤に、特殊潤滑油、合成潤滑油、ホットメルト接着剤および新規事業開発の各部門で研究開発を進めております。研究開発拠点は日本に置き、中国・東南アジア・米国には技術者を日本から派遣し、セグメント間の連携を図りながら現地に根ざした製品開発を行っております。主として当社の本社・研究センターに、事業部門に関連した開発部および新規事業開発を担う研究開発部を置き、環境関連、情報関連、エネルギーデバイス関連、ライフサイエンス関連の各分野での新技術開発・新製品開発および既存製品の改良開発を推進しております。研究開発スタッフは108名であり、これは従業員全体の13.7%に当たっております。当連結会計年度における各セグメント別の研究開発の主要課題、研究開発成果および研究開発費は次のとおりであります。なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は1,359百万円となっております。(1) 日本(特殊潤滑油部門)主に、機能材事業部内に設置している各分野の開発課において、ダイカスト用油剤、難燃性作動液、熱間鍛造潤滑剤、また、金属加工油事業部内に設置している開発課において、金属加工油等の研究開発を行っております。持続可能社会の実現に向けた環境負荷低減や省資源化・リサイクル化に貢献できる新製品開発を始め、IoT・AIやセンサーを用いた基盤技術構築、更に油剤長寿命化や使用量削減が可能な周辺装置開発にも注力しておりますダイカスト用油剤では、少量塗布使用による工場内環境改善、品質・生産性向上を実現する製品開発を成功させましたので、各自動車メーカーのEV化・軽量化に貢献するべく新製品開発の展開を推進します。また効率的な少量塗布を実現するための塗布シミュレーション技術の開発なども進めております。難燃性作動液では、国内No.1水グリコール系作動液メーカーとして環境への取り組みを加速し、劣化作動液から主成分を回収利用するリサイクルシステムのブラッシュアップに併せ、作動液の長寿命化を実現するための自動モニタリングシステムの開発により廃棄物低減による環境負荷の低減への貢献も進めています。熱間鍛造潤滑剤では、黒鉛代替可能で環境改善可能な白色系潤滑剤の開発を進め、特にサイクルタイムの早い加工を行う工程に用いる潤滑剤の製品開発を成功させました、引き続き自動車軽量化で適用が期待されるアルミ鍛造分野への取り組みを推進しております。金属加工油では、環境改善や生産性向上に貢献できる水溶性切削油のコア技術の更なる深耕を進めると共に、加工油剤の長寿命化を実現するための自動モニタリングシステムの開発を行い、加工性能の安定化や廃棄物低減による環境負荷の低減への貢献を進めています。(合成潤滑油部門)合成潤滑油開発部において、ハードディスク表面潤滑剤、ハードディスクドライブ内部品・半導体製造装置用の特殊油剤等の研究開発を行っております。独自の構造設計と合成・精製ノウハウによりオンリーワン製品の開発に注力しております。ハードディスク表面潤滑剤では、さらなる記録密度向上のために必要とされる低浮上性(低すきま性)を実現する新規化合物が主要ディスクメーカーで採用され始めております。品質安定化のための製造基盤技術強化を進めるとともに、次世代ハードディスクの要求特性に対応した新規化合物の分子設計に注力しております。更には、大容量磁気記録技術として期待されている、MAMR(マイクロウェーブアシスト磁気記録)やHAMR(熱アシスト磁気記録)などに要求される耐久性・耐熱性に優れた新しい潤滑剤の開発も続けております。ハードディスクディスクドライブ内部品や半導体製造装置用の特殊油剤では、アウトガス発生の原因となる低揮発成分を徹底的に除去した高度精製油剤の開発を行っており、市場評価も進んでおります。また、新しい事業構築を目標として、バイオマス材料を用いた材料開発や添加剤合成の分野への挑戦も開始し、潤滑性や導電性、サスティナブル社会への貢献といった市場動向の流れに沿って、独自性の高い高機能添加剤の開発を目指すとともに、合成技術を活かし他部門やグループ会社との協業による市販原材料とは異なる機能を有した新たな原材料設計・添加剤設計・製品開発に引き続き注力しております。(ホットメルト接着剤部門)ホットメルト事業部内に設置しているホットメルト開発部において、人や環境に配慮した低臭気・無揮発成分(VOC)の接着剤の開発にあわせ、省エネルギーを実現しうる低温塗工タイプの新製品やホットメルトの弱点である耐熱性不足を克服しうる新製品等の開発を行っております。主要市場のひとつである衛生材料業界向けには、顧客の海外進出に追随し、現地調達可能な材料を用いた新製品開発とともに現地生産拠点への技術支援に引き続き取り組んでおります。また紙おむつなどの衛生材料市場の製品について、低臭気化のニーズにあわせたホットメルトの低臭気化技術や、接着界面の分析・解析技術の向上により、少ない塗布量でも十分な接着力を発揮できる低塗布量対応型ホットメルトなどを開発し、ユーザーの安心感向上に貢献できる新製品開発に注力しております。さらに近年、環境問題に対する意識が世界的に高まっており、資源の有効活用や循環型社会の形成に有効と考えられる「バイオマス」の利活用が盛んに検討される中、カーボンニュートラルに貢献し、機能面でも特長のある製品を増やし、お客様の多様性に伴ったラインナップを準備致しました。また自動車内装用向けの反応型ホットメルトの性能向上に成功し新たな自動車メーカーでご採用頂きました。ホットメルトはもともと有機溶剤を含まず、人体や環境に優しい粘接着剤ですが、単なる環境対応だけではなく、バイオマス由来原料の特長を活かした粘接着剤の開発に取り組んでいきたいと考えています。(新規事業開発部門)環境関連、情報関連、エネルギーデバイス関連、ライフサイエンス関連などの分野をキーワードとし、引き続き新規事業創出を目指した種々の研究開発を行っております。エネルギーデバイス関連分野に関しては、有機ELデバイスの封止材を主軸とする製品開発と販売に取り組んでおります。次世代有機デバイスとして期待されているフレキシブルタイプ向けや、マイクロLED向けの封止部材についても開発に注力しており、顧客評価が進んでいます。さらに、フレキシブルタイプに使用するフィルム等のガス・水蒸気透過度測定装置について販売および受託分析を継続しており、国内を中心として実績が拡大しております。更には水素透過率を測定できる新装置の開発も進んでいます。有機薄膜太陽電池(OPV)については海外メーカーとの協業も取り入れながら販売を開始しております。ライフサイエンス関連部門では複数の大学や研究機関と連携し、重篤なアレルギー疾患の治療薬や、加齢に伴い低下し各種生活習慣病とも関係すると考えられているオートファジーという細胞内現象の活性化薬に関する創薬研究を進めるとともに、薬物の吸収性を飛躍的に高めることができるナノエマルジョン技術を手始めに化粧品原料に応用し、実用化に向けた研究開発を進めております。その他の新規事業開発においては、長期経営計画をベースに、上記の開発テーマ以外にも、さまざまな調査活動や情報解析活動にも取り組んでおり、新たなプロジェクトの継続的な孵卵を進めております。日本セグメントに係る研究開発費の金額は1,260百万円であります。 (2) 中国、東南/南アジアおよび北米主としてダイカスト用油剤および金属加工油に関して、現地のニーズに合致した製品開発に注力し、研究開発要員が駐在し、現地開発体制の強化を進めております。ダイカスト用油剤においては、リーディングカンパニーとしての開発ノウハウを共有化し、現地ニーズに対応した製品開発をタイムリーに行うことにより、ローカルユーザーを含めた市場シェアアップに努めております。金属加工油では、日本で培った水溶性切削油開発におけるコア技術の共有化を図り、現地ニーズに合致した新製品開発を進めています。中国、東南/南アジアおよび北米セグメントに係る研究開発費の金額は99百万円であります。
FY2021|3,226 文字
5【研究開発活動】当社グループは、多様化する顧客ニーズに対応していくため、また、新たな事業創出のため研究開発活動に取り組んでおり、原材料の精製・合成・変性・配合よる高機能付与および顧客要求条件に合致した製品特性の評価技術を基盤に、特殊潤滑油、合成潤滑油、ホットメルト接着剤および新規事業開発の各部門で研究開発を進めております。研究開発拠点は日本に置き、中国・東南アジア・米国には技術者を日本から派遣し、セグメント間の連携を図りながら現地に根ざした製品開発を行っております。主として当社の本社・研究センターに、事業部門に関連した開発部および新規事業開発を担う研究開発部を置き、環境関連、情報関連、エネルギーデバイス関連、メディカル関連分野での新技術開発・新製品開発や成長分野に向けた新製品開発、さらに既存製品の改良開発を推進しております。研究開発スタッフは112名であり、これは従業員全体の14.2%に当たっております。当連結会計年度における各セグメント別の研究開発の主要課題、研究開発成果および研究開発費は次のとおりであります。なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は1,360百万円となっております。(1) 日本(特殊潤滑油部門)主に、機能材事業部内に設置している各開発課において、ダイカスト用油剤、難燃性作動液、熱間鍛造潤滑剤、また、金属加工油事業部内に設置している開発課において、金属加工油等の研究開発を行っております。持続可能社会の実現に向けた環境負荷低減や省資源化に貢献できる新製品開発を始め、IoT・AIやセンサーを用いた基盤技術構築、更に油剤長寿命化や使用量削減が可能な周辺装置開発にも注力しておりますダイカスト用油剤では、少量塗布使用による工場内環境改善、品質・生産性向上を実現する製品開発の継続、自動車EV化・軽量化にて新たに創出される新部品・新合金に適した新製品開発への取り組みを加速させます。難燃性作動液では、国内No.1水グリコール系作動液メーカーとして環境への取り組みを加速し、劣化作動液から主成分を回収利用するリサイクルシステムの更なる効率化に向けた取り組みや、油圧機器の長期安定稼働を実現するための潤滑管理技術の開発を進めています。熱間鍛造潤滑剤では、黒鉛代替可能で環境改善可能な白色系潤滑剤の開発を進めると共に、自動車軽量化で適用が期待されるアルミ鍛造分野への取り組みを推進しております。金属加工油では、環境改善や生産性向上に貢献できる水溶性切削油のコア技術の更なる深耕を進めると共に、半導体製造装置部品など特殊業界向け新製品開発を推進しております。(合成潤滑油部門)合成潤滑油開発部において、ハードディスク表面潤滑剤、ハードディスクドライブ用部品や半導体製造装置用の特殊油剤等の研究開発を行っております。独自の構造設計と合成・精製ノウハウによりオンリーワン製品の開発に注力しております。ハードディスク表面潤滑剤では、さらなる記録密度向上のために必要とされる低浮上性(低すきま性)を実現する新規化合物が主要ディスクメーカーで採用されつつあります。品質安定化のための製造基盤技術強化を進めるとともに、次世代ハードディスクの要求特性に対応した新規化合物の分子設計に注力しております。更には、大容量磁気記録技術として期待されている、MAMR(マイクロウェーブアシスト磁気記録)やHAMR(熱アシスト磁気記録)などに要求される耐久性・耐熱性に優れた新しい潤滑剤の開発も続けております。ハードディスクディスクドライブ用部品や半導体製造装置用の特殊油剤では、アウトガスと呼ばれる低分子化合物を除去した高度精製油剤の開発を行っており、市場評価も進んでおります。また、新しい事業構築を目標として、添加剤合成の分野への挑戦も開始し、潤滑性や導電性といった市場動向の流れに沿って、独自性の高い高機能添加剤の開発を目指すとともに、合成技術を活かし他部門やグループ会社との協業による市販原材料とは異なる機能を有した新たな原材料設計・添加剤設計・製品開発に引き続き注力しております。(ホットメルト接着剤部門)ホットメルト事業部内に設置しているホットメルト開発部において、人や環境に配慮した低臭気・無揮発成分(VOC)の接着剤の開発にあわせ、省エネルギーを実現しうる低温塗工タイプの新製品やホットメルトの弱点である耐熱性不足を克服しうる新製品等の開発を行っております。主要市場のひとつである衛材業界向けには、顧客の海外進出に追随し、現地調達可能な材料を用いた新製品開発とともに現地生産拠点への技術支援に引き続き取り組んでおります。また紙おむつなどの衛生材料市場の製品について、低臭気化のニーズにあわせたホットメルトの低臭気化技術や、接着界面の分析・解析技術の向上により、少ない塗布量でも十分な接着力を発揮できる低塗布量対応型ホットメルトなどを開発し、ユーザーの安心感向上に貢献できる新製品開発に注力しております。さらに近年、環境問題に対する意識が世界的に高まっており、資源の有効活用や循環型社会の形成に有効と考えられる「バイオマス」の利活用が盛んに検討される中、カーボンニュートラルに貢献し、機能面でも特長のある製品を開発致しました(日本有機資源協会認定)。ホットメルトはもともと有機溶剤を含まず、人体や環境に優しい粘接着剤ですが、単なる環境対応だけではなく、バイオマス由来原料の特長を活かした粘接着剤の開発に取り組んできたいと考えています。(新規事業開発部門)環境関連、情報関連、エネルギーデバイス関連、ライフサイエンス関連などの分野をキーワードとし、引き続き新規事業創出を目指した種々の研究開発を行っております。エネルギーデバイス関連分野に関しては、有機ELデバイスの封止材を主軸とする製品開発と販売に取り組んでおります。次世代有機デバイスとして期待されているフレキシブルタイプ向けや、マイクロLED向けの封止部材についても開発に注力しており、顧客評価が進んでいます。さらに、フレキシブルタイプに使用するフィルム等のガス・水蒸気透過度測定装置について販売および受託分析を継続しており、国内を中心として実績が拡大しております。有機薄膜太陽電池(OPV)については海外メーカーとの協業も取り入れながら販売を開始しております。ライフサイエンス関連部門に関しては、神戸医療産業都市の立地を生かし、従来は研究開発部内に設置していたメディカル材料プロジェクトを、2021年3月にライフサイエンス開発部に改編し、大学や他社と連携して、新規の医薬原体化合物開発の創薬分野とナノエマルジョン応用製品を中心としたライフサイエンス分野を中心に開発を進めております。その他の新規事業開発においては、長期経営計画をベースに、上記の開発テーマ以外にも、さまざまな調査活動や情報解析活動にも取り組んでおり、新たなプロジェクトの継続的な孵卵を進めております。日本セグメントに係る研究開発費の金額は1,273百万円であります。 (2) 中国、東南/南アジアおよび北米主としてダイカスト用油剤および金属加工油に関して、現地のニーズに合致した製品開発に注力し、研究開発要員が駐在し、現地開発体制の強化を進めております。ダイカスト用油剤においては、リーディングカンパニーとしての開発ノウハウを共有化し、現地ニーズに対応した製品開発をタイムリーに行うことにより、ローカルユーザーを含めた市場シェアアップに努めております。金属加工油では、自動車用ガラス研磨油剤等の特殊業界向け開発品の展開と共に、日本で培った水溶性切削油開発におけるコア技術の共有化を図り、現地ニーズに合致した新製品開発を進めています。中国、東南/南アジアおよび北米セグメントに係る研究開発費の金額は87百万円であります。
FY2020|3,142 文字
5【研究開発活動】当社グループは、多様化する顧客ニーズに対応していくため、また、新たな事業創出のため研究開発活動に取り組んでおり、原材料の精製・合成・変性・配合よる高機能付与および顧客要求条件に合致した製品特性の評価技術を基盤に、特殊潤滑油、合成潤滑油、ホットメルト接着剤および新規事業開発の各部門で研究開発を進めております。研究開発拠点は日本に置き、中国・東南アジア・米国には技術者を日本から派遣し、セグメント間の連携を図りながら現地に根ざした製品開発を行っております。主として当社の本社・研究センターに、事業部門に関連した開発部および新規事業開発を担う研究開発部を置き、環境関連、情報関連、エネルギーデバイス関連、メディカル関連分野での新技術開発・新製品開発や成長分野に向けた新製品開発、さらに既存製品の改良開発を推進しております。研究開発スタッフは102名であり、これは従業員全体の13.1%に当たっております。当連結会計年度における各セグメント別の研究開発の主要課題、研究開発成果および研究開発費は次のとおりであります。なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は1,420百万円となっております。(1) 日本(特殊潤滑油部門)主に、機能材事業部内に設置している各開発課において、ダイカスト用油剤、難燃性作動液、熱間鍛造潤滑剤、また、金属加工油事業部内に設置している金属加工油開発課において、金属加工油剤等の研究開発を行っております。油剤の使用量削減や長寿命化などの顧客の省資源および環境負荷低減ニーズに引き続き応えるとともに、海外進出を図る顧客に追随し、現地ニーズに合致した商品開発にも注力しております。ダイカスト用油剤では、従来のブレンド技術による製品開発に加え独自原料開発にも一層注力して取り組んでおります。本社・研究センターでは少量使用による工場内環境改善、品質・生産性向上を実現する新製品を引き続き開発するとともに、IOT・AI化を見据えた評価技術など基盤技術強化にも注力しております。難燃性作動液では、海外ニーズに基づく脂肪酸エステル系作動油の商品開発を進めるとともに、作動液素材や潤滑管理、保全に関する基盤技術研究に取り組んでおります。熱間鍛造潤滑剤では、黒鉛代替可能で環境改善に繋がる白色系潤滑剤の開発を進めるとともに、大学との共同研究により鍛造工程における潤滑剤の作用機構の解明に取り組み、新製品開発の基盤技術強化を図っております。金属加工油では、水溶性切削油の提案により油剤コストの低減、工場環境の改善などを支援するべく、従来と異なる発想での新商品を開発するとともに、航空機部品などの難削材用の切削油剤やレンズ・ガラスの研削・研磨加工で利用される特殊潤滑剤などの新製品開発を推進しております。(合成潤滑油部門)合成潤滑油開発部において、耐熱性グリース基油、ハードディスク表面潤滑剤、ハードディスクドライブ用軸受油等の研究開発を行っております。独自の構造設計と合成・精製ノウハウによりオンリーワン製品の開発に注力しております。自動車部品向けの耐熱性グリース基油では、耐熱性と低温流動性とのバランスをさらに高めた新規化合物が、主要グリースメーカーでの実用評価に進められており、本採用に近づいております。ハードディスク表面潤滑剤では、さらなる記録密度向上のために必要とされる低浮上性(低すきま性)を実現する新規化合物が主要ディスクメーカーで採用されつつあります。品質安定化のための製造基盤技術強化を進めるとともに、次世代ハードディスクの要求特性に対応した新規化合物の分子設計に注力しております。更には、次々世代の大容量磁気記録技術として期待されている、MAMR(マイクロウェーブアシスト磁気記録)やHAMR(熱アシスト磁気記録)などに要求される耐久性・耐熱性に優れた新しい潤滑剤の開発も続けております。また、新たな取り組みとして、添加剤合成の分野への挑戦も開始し、独自性の高い高機能添加剤の開発を目指すとともに、合成技術を活かし他部門やグループ会社との協業による市販原材料とは異なる機能を有した新たな原材料設計・添加剤設計と機能評価に引き続き注力しております。(ホットメルト接着剤部門)主に、ホットメルト事業部内に設置しているホットメルト開発部において、人や環境に配慮した低臭気・無揮発成分(VOC)の接着剤の開発にあわせ、省エネルギーを実現しうる低温塗工タイプの新製品やホットメルトの弱点である耐熱性不足を克服しうる新製品等の開発を行っております。主要市場のひとつである衛材業界向けには、顧客の海外進出に追随し、現地調達可能な材料を用いた新製品開発とともに現地生産拠点への技術支援に引き続き取り組んでおります。また紙おむつなどの衛生材料市場の製品低臭気化のニーズにあわせたホットメルトの低臭気化技術や、より少ないエネルギーで紙おむつを生産できる環境対応に特化した新製品を開発し、ユーザーの安心感向上に貢献できる新商品開発に注力しております。また、更なる脱溶剤・低VOCが望まれる自動車業界、空調フィルター等の電化製品業界向けには、塗工後に接着剤成分が架橋反応することで耐熱性を発揮し、溶剤型接着剤と遜色のない耐熱性が発現できる反応型ホットメルトや、電気自動車などの軽量化に貢献する異種材料の接着に優れたホットメルトなどの新商品開発に注力しております。(新規事業開発部門)環境関連、情報関連、エネルギーデバイス関連、メディカル関連などの分野をキーワードとし、引き続き新規事業創出を目指した種々の研究開発を行っております。エネルギーデバイス関連分野に関しては、デバイス材料事業部を6つ目の事業部として新設し、有機ELデバイスの封止材を主軸とする製品開発と販売に取り組んでおります。次世代有機デバイスとして期待されているフレキシブルタイプ向けの封止部材についても開発に注力しており、顧客評価が進んでいます。さらに、フレキシブルタイプに使用するフィルム等のガス・水蒸気透過度測定装置について販売および受託分析を継続しており、国内を中心として実績が拡大しております。有機薄膜太陽電池(OPV)については海外メーカーとの協業も取り入れながら試売を開始しており、量産化プロセスの安定化を推進しております。また、研究開発部においては、従来から進めていたコート材料プロジェクトと粉体離型剤プロジェクトをそれぞれの関連事業部に移し、顧客に近いところでの実用化を加速します。神戸医療産業都市の立地を生かし、メディカル材料プロジェクトにおいては、大学や他社と連携して、医薬原体開発の創薬分野とナノエマルジョン応用製品開発のライフサイエンス分野を中心に開発を進めております。新規事業開発においては、長期経営計画をベースに、上記の研究開発以外にも、さまざまな調査活動や情報解析活動にも取り組んでおり、新たなプロジェクトの継続的な孵卵を進めております。日本セグメントに係る研究開発費の金額は1,324百万円であります。 (2) 中国、東南/南アジアおよび北米主として、ダイカスト用油剤、金属加工油につきましては、現地のニーズに合致した商品開発に注力し、研究開発要員が駐在し、現地開発体制の強化を進めております。特にダイカスト用油剤においては、リーディングカンパニーとしての開発ノウハウを共有化し、ニーズに対応した製品開発をタイムリーに行うことにより、ローカルユーザーを含めた市場シェアアップに努めております。中国、東南/南アジアおよび北米セグメントに係る研究開発費の金額は96百万円であります。
FY2019|3,120 文字
5【研究開発活動】当社グループは、多様化する顧客ニーズに対応していくため、また、新たな事業創出のため研究開発活動に取り組んでおり、原材料の精製・合成・変性・配合よる高機能付与および顧客要求条件に合致した製品特性の評価技術を基盤に、特殊潤滑油、合成潤滑油、ホットメルト接着剤および新規事業開発の各部門で研究開発を進めております。研究開発拠点は日本に置き、中国・東南アジア・米国には技術者を日本から派遣し、セグメント間の連携を図りながら現地に根ざした製品開発を行っております。主として当社の本社・研究センターに、事業部門に関連した開発部および新規事業開発を担う研究開発部を置き、環境関連、情報関連、エネルギーデバイス関連、メディカル関連分野での新技術開発・新製品開発や成長分野に向けた新製品開発、さらに既存製品の改良開発を推進しております。研究開発スタッフは100名であり、これは従業員全体の13.1%に当たっております。当連結会計年度における各セグメント別の研究開発の主要課題、研究開発成果および研究開発費は次のとおりであります。なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は1,416百万円となっております。 (1) 日本(特殊潤滑油部門)主に、機能材事業部内に設置している機能材開発部において、ダイカスト用油剤、難燃性作動液、熱間鍛造潤滑剤、また、金属加工油事業部内に設置しているグローバル開発グループにおいて、金属加工油剤等の研究開発を行っております。油剤の使用量削減や長寿命化などの顧客の省資源および環境負荷低減ニーズに引き続き応えるとともに、海外進出を図る顧客に追随し、現地ニーズに合致した商品開発にも注力しております。ダイカスト用油剤では、従来のブレンド技術による製品開発に加え独自原料開発にも一層注力して取り組んでおります。本社・研究センターでは少量使用による油剤コスト低減と工場環境の改善を実現する新製品を引き続き開発するとともに、評価技術の開発など基盤技術強化にも注力しております。難燃性作動液では、漏えい時の環境汚染に一層配慮した新たな作動液の検討に着手しております。熱間鍛造潤滑剤では、白色系で環境負荷の軽減に貢献できる潤滑剤の開発を進めるとともに、大学との共同研究により鍛造工程における潤滑剤の作用機構の解明に取り組み、新製品開発の基盤技術強化を図っております。金属加工油では、水溶性切削油を、不水溶性切削油をご使用の顧客に提案し、油剤コストの低減、工場環境の改善などを支援するべく、従来と異なる発想での新商品を開発するとともに、航空機部品などの難削材用の切削油剤や塑性加工分野で利用される特殊潤滑剤などの新製品開発を推進しております。 (合成潤滑油部門)合成潤滑油開発部において、耐熱性グリース基油、ハードディスク表面潤滑剤、ハードディスクドライブ用軸受油等の研究開発を行っております。独自の構造設計と合成・精製ノウハウによりオンリーワン製品の開発に注力しております。自動車部品向けの耐熱性グリース基油では、耐熱性と低温流動性とのバランスをさらに高めた新規化合物が、主要グリースメーカーでの実用評価に進められており、本採用に近づいております。ハードディスク表面潤滑剤では、さらなる記録密度向上のために必要とされる低浮上性(低すきま性)を実現する新規化合物が主要ディスクメーカーで採用されております。品質安定化のための製造基盤技術強化を進めるとともに、次世代ハードディスクの要求特性に対応した新規化合物の分子設計に注力しております。更には、次々世代の大容量磁気記録技術として期待されている、MAMR(マイクロウェーブアシスト磁気記録)やHAMR(熱アシスト磁気記録)などに要求される耐久性・耐熱性に優れた新しい潤滑剤の開発も続けております。また、特殊潤滑油部門など他部門の製品に、競合他社品にはない当社独自機能を付与するため、市販原材料とは異なる機能を有した新たな原材料設計・添加剤設計と機能評価も引き続き注力しております。 (ホットメルト接着剤部門)主に、ホットメルト事業部内に設置しているホットメルト開発部において、人や環境に配慮した低臭気・無揮発成分(VOC)の接着剤の開発にあわせ、省エネルギーを実現しうる低温塗工タイプの新製品やホットメルトの弱点である耐熱性不足を克服しうる新製品等の開発を行っております。主要市場のひとつである衛材業界向けには、顧客の海外進出に追随し、現地調達可能な材料を用いた新製品開発とともに現地生産拠点への技術支援に引き続き取り組むとともに、紙おむつ市場の低臭気化のニーズにあわせた微量臭気分析技術やホットメルトの低臭気化技術を開発し、ユーザーの安心感向上に貢献できる新商品開発に注力しております。またこの低臭気接着剤は、医療・食品用途等への展開も進めています。また、更なる脱溶剤・低VOCが望まれる自動車業界向けには、塗工後に接着剤成分が架橋反応することで耐熱性を発揮し、溶剤型接着剤と遜色のない耐熱性が発現できる反応型ホットメルトや、電気自動車などの軽量化に貢献する異種材料の接着に優れたホットメルトなどの新商品開発に注力しております。 (新規事業開発部門)環境関連、情報関連、エネルギーデバイス関連、メディカル関連などの分野をキーワードとし、引き続き新規事業創出を目指した種々の研究開発を行っております。エネルギーデバイス関連分野に関しては、デバイス材料開発部において、有機デバイスの封止材開発を主軸とする、事業化を目指した本格的な商品開発に取り組んでおります。端面封止型と呼ばれる現行の有機デバイス(ガラス平板を基板としたデバイス)向けの封止材においては、既存の封止材よりも封止能力に優れた商品を開発し、順調に採用が拡大しております。また、次世代有機デバイスとして期待されているフレキシブルタイプ向けの封止部材(粘着剤を塗工したバリアフィルム)についても研究開発に注力しており、顧客評価を推進しております。さらに、フレキシブルタイプに使用するフィルム等のガス・水蒸気透過度測定装置について販売および受託分析を開始しており、国内を中心として実績が拡大しております。有機薄膜太陽電池(OPV)については一部試売を開始しており、量産化プロセスの確立を推進しております。また、研究開発部においては、従来からの特殊コート材料開発や静電塗布を用いたアルミ鋳造用粉体離型剤開発に加えて、研究開発拠点の立地を生かし、メディカル関連材料の研究開発も大学と連携して、開始しております。新規事業開発においては、上記の研究開発以外にも、さまざまな調査活動や情報解析活動にも取り組んでおります。日本セグメントに係る研究開発費の金額は1,329百万円であります。 (2) 中国、東南/南アジアおよび北米主として、ダイカスト用油剤、金属加工油につきましては、現地のニーズに合致した商品開発に注力し、研究開発要員が駐在し、現地開発体制の強化を進めております。特にダイカスト用油剤においては、リーディングカンパニーとしての開発ノウハウを共有化し、ニーズに対応した製品開発をタイムリーに行うことにより、ローカルユーザーを含めた市場シェアアップに努めております。米国では、主要自動車メーカーに向けた部品メーカーの加工・生産をサポートするため、少量の塗布で加工できることを特徴とし、より環境負荷の少ない離型剤製品を開発し展開しています。中国、東南/南アジアおよび北米セグメントに係る研究開発費の金額は87百万円であります。
FY2018|3,097 文字
6【研究開発活動】当社グループは、多様化する顧客ニーズに対応していくため、また、新たな事業創出のため研究開発活動に取り組んでおり、原材料の精製・合成・変性・配合よる高機能付与および顧客要求条件に合致した製品特性の評価技術を基盤に、特殊潤滑油、合成潤滑油、ホットメルト接着剤および新規事業開発の各部門で研究開発を進めております。研究開発拠点は日本に置き、中国・東南アジア・米国には技術者を日本から派遣し、セグメント間の連携を図りながら現地に根ざした製品開発を行っております。主として当社の本社・研究センターに、事業部門に関連した開発部および研究開発本部を置き、環境関連、情報関連、エネルギーデバイス関連分野での新技術開発・新製品開発や成長分野に向けた新製品開発、さらに既存製品の改良開発を推進しております。研究開発スタッフは94名であり、これは従業員全体の13.0%に当たっております。当連結会計年度における各セグメント別の研究開発の主要課題、研究開発成果および研究開発費は次のとおりであります。なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は1,270百万円となっております。 (1) 日本(特殊潤滑油部門)主に、機能材事業部内に設置している機能材開発部において、ダイカスト用油剤、難燃性作動液、熱間鍛造潤滑剤、また、金属加工油事業部内に設置しているグローバル開発グループにおいて、金属加工油剤等の研究開発を行っております。油剤の使用量削減や長寿命化などの顧客の省資源ニーズに引き続き応えるとともに、海外進出をはかる顧客に追随し、現地ニーズに合致した商品開発にも注力しております。ダイカスト用油剤では、従来のブレンド技術による製品開発に加え独自原料開発にも一層注力して取り組んでおります。本社・研究センターでは少量使用による油剤コスト低減と工場環境の改善を実現する新製品を引き続き開発するとともに、評価技術の開発など基盤技術強化にも注力しております。難燃性作動液では、漏えい時の環境汚染に一層配慮した新たな作動液の検討に着手しております。熱間鍛造潤滑剤では、白色系で環境負荷の軽減に貢献できる潤滑剤の開発を進めるとともに、大学との共同研究により鍛造工程における潤滑剤の作用機構の解明に取り組み、新製品開発の基盤技術強化を図っております。金属加工油では、水溶性切削油を、不水溶性切削油をご使用の顧客に提案し、油剤コストの低減、工場環境の改善などを支援するべく、従来と異なる発想での新商品を開発するとともに、航空機部品などの難削材用の切削油剤や塑性加工分野で利用される特殊潤滑剤などの新製品開発を推進しております。 (合成潤滑油部門)合成潤滑油開発部において、耐熱性グリース基油、ハードディスクドライブ用軸受油、ハードディスク表面潤滑剤等の研究開発を行っております。独自の構造設計と精製・合成ノウハウによりオンリーワン製品の開発に注力しております。自動車部品向けの耐熱性グリース基油では、耐熱性と低温流動性とのバランスをさらに高めた新規化合物が、主要グリースメーカーでの実用評価に進められており、本採用に近づいております。ハードディスク表面潤滑剤では、さらなる記録密度向上のために必要とされる低浮上性(低すきま性)を実現する新規化合物が主要ディスクメーカーで採用されております。品質安定化のための製造基盤技術強化を進めるとともに、次世代ハードディスクの要求特性に対応した新規化合物の分子設計に注力しております。更には、次々世代の大容量磁気記録技術として期待されている、MAMR(マイクロウェーブアシスト磁気記録)やHAMR(熱アシスト磁気記録)などに要求される耐久性・耐熱性に優れた新しい潤滑剤の開発も続けております。また、特殊潤滑油部門など他部門の製品に、競合他社品にはない当社独自機能を付与するため、市販原材料とは異なる機能を有した新たな原材料設計・添加剤設計と機能評価も引き続き注力しております。 (ホットメルト接着剤部門)主に、ホットメルト事業部内に設置しているホットメルト開発部において、人や環境に配慮した低臭気・無揮発成分(VOC)の接着剤の開発にあわせ、省エネルギーを実現しうる低温塗工タイプの新製品やホットメルトの弱点である耐熱性不足を克服しうる新製品等の開発を行っております。主要市場のひとつである衛材業界向けには、顧客の海外進出に追随し、現地調達可能な材料を用いた新製品開発とともに現地生産拠点への技術支援に引き続き取り組むとともに、紙おむつ市場の低臭気化のニーズにあわせた微量臭気分析技術やホットメルトの低臭気化技術を開発し、ユーザーの安心感向上に貢献できる新商品開発に注力しております。またこの低臭気接着剤は、医療・食品用途等への展開も進めています。また、更なる脱溶剤・低VOCが望まれる自動車業界向けには、塗工後に接着剤成分が架橋反応することで耐熱性を発揮し、溶剤型接着剤と遜色のない耐熱性が発現できる反応型ホットメルトや、電気自動車などの軽量化に貢献する異種材料の接着に優れたホットメルトなどの新商品開発に注力しております。 (新規事業開発部門)環境関連、情報関連、エネルギーデバイス関連分野をキーワードとし、引き続き新規事業創出を目指した種々の研究開発を行っております。エネルギーデバイス関連分野に関しては、デバイス材料開発部において、有機デバイスの封止材開発を主軸とする、事業化を目指した本格的な商品開発に取り組んでおります。端面封止型と呼ばれる現行の有機デバイス(ガラス平板を基板としたデバイス)向けの封止材においては、既存の封止材よりも封止能力に優れた商品を開発し、順調に採用が拡大しております。また、次世代有機デバイスとして期待されているフレキシブルタイプ向けの封止部材(粘着剤を塗工したバリアフィルム)についても研究開発に注力しており、顧客評価を推進しております。さらに、フレキシブルタイプに使用するフィルム等のガス・水蒸気透過率測定装置について販売および受託分析を開始しており、国内を中心として実績が拡大しております。有機薄膜太陽電池(OPV)については一部試売を開始しており、量産化プロセスの確立を推進しております。また、研究開発本部においては、自動車外装用などを中心に撥水・防汚・防泥をターゲットにした表面コート剤の開発等に注力しております。その他、研究開発拠点の立地を生かし、メディカル支援材料の研究開発も大学と連携して、開始しております。新規事業開発においては、上記の研究開発以外にも、さまざまな調査活動や情報解析活動にも取り組んでおります。日本セグメントに係る研究開発費の金額は1,223百万円であります。 (2) 中国、東南/南アジアおよび北米主として、ダイカスト用油剤、金属加工油につきましては、現地のニーズに合致した商品開発に注力し、研究開発要員が駐在し、現地開発体制の強化を進めております。特にダイカスト用油剤においては、リーディングカンパニーとしての開発ノウハウを共有化し、ニーズに対応した製品開発をタイムリーに行うことにより、ローカルユーザーを含めた市場シェアアップに努めております。米国では、主要自動車メーカーに向けた部品メーカーの加工・生産をサポートするため、少量の塗布で加工できることを特徴とし、より環境負荷の少ない離型剤製品を開発し展開しています。中国、東南/南アジアおよび北米セグメントに係る研究開発費の金額は48百万円であります。
FY2017|2,703 文字
6【研究開発活動】当社グループは、多様化する顧客ニーズに対応していくため、また、新たな事業創出のため研究開発活動に取り組んでおり、原材料の合成・変性、種々原材料のブレンドによる機能付与および顧客使用条件に合致した製品特性の評価技術を基盤に、特殊潤滑油、合成潤滑油、ホットメルト接着剤および新規事業開発の各部門で研究開発を進めております。研究開発拠点は日本に置き、中国・東南アジアには技術者を日本から派遣し、セグメント間の連携を図りながら現地に根ざした製品開発の支援を行っております。主として当社の本社・研究センターに、事業部門に関連した開発部および研究開発本部を置き、環境関連、情報関連、エネルギーデバイス関連分野での新技術開発・新製品開発や成長分野に向けた新製品開発、さらに既存製品の改良開発を推進しております。研究開発スタッフは85名であり、これは従業員全体の12.2%に当たっております。当連結会計年度における各セグメント別の研究開発の主要課題、研究開発成果および研究開発費は次のとおりであります。なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は1,157百万円となっております。 ①日本(特殊潤滑油部門)主に、機能材事業部内に設置している機能材開発部において、ダイカスト用油剤、難燃性作動液、金属加工油剤等の研究開発を行っております。油剤の使用量削減や長寿命化などの顧客の省資源ニーズに引き続き応えるとともに、海外進出をはかる顧客に追随し、現地ニーズに合致した商品開発にも注力しております。ダイカスト用油剤では、従来のブレンド技術による製品開発に加え独自原料開発にも一層注力して取り組んでおります。本社・研究センターでは少量使用による油剤コスト低減と工場環境の改善を実現する新製品を引き続き開発するとともに、評価技術の開発など基盤技術強化にも注力しております。難燃性作動液では、漏えい時の環境汚染に一層配慮した新たな作動液の検討に着手しております。金属加工油では、水溶性切削油を、不水溶性切削油をご使用の顧客に提案し、油剤コストの低減、工場環境の改善などを支援するべく、従来と異なる発想での新商品を開発するとともに、航空機部品などの難削材用の切削油剤や塑性加工分野で利用される特殊潤滑剤などの新製品開発を推進しております。日華化学株式会社からダイカスト用油剤事業とともに譲り受けた熱間鍛造潤滑剤事業においても、白色系で環境負荷の軽減に貢献できる潤滑剤の開発など、日華化学株式会社の技術・ノウハウを継承しつつ市場のニーズに応えうる当社独自の新商品投入を開始しております。 (合成潤滑油部門)合成潤滑油開発部において、耐熱性グリース基油、ハードディスクドライブ用軸受油、ハードディスク表面潤滑剤等の研究開発を行っております。独自の構造設計と合成ノウハウによりオンリーワン製品の開発に注力しております。自動車部品向けの耐熱性グリース基油では、耐熱性と低温流動性とのバランスをさらに高めた新規化合物が、主要グリースメーカーでの実用評価に進められており、採用が見込まれております。ハードディスクドライブ用軸受油では、省電力ニーズに対応し、低粘度でありながら優れた耐蒸発性を有する新規化合物を開発し、動圧軸受用潤滑油として大手メーカーへの採用に向け取り組んでおります。ハードディスク表面潤滑剤では、さらなる記録密度向上のために必要とされる低クリアランスを実現する新規化合物が主要ディスクメーカーで採用されております。品質安定化のための基盤技術強化を進めるとともに、次世代ハードディスクに対応した高耐熱性や耐酸化劣化特性に優れた新規化合物の研究開発に注力しております。また、特殊潤滑油部門など他部門の製品に、競合他社品にはない当社独自機能を付与するため、市販原材料とは異なる機能を有した新たな原材料設計と機能評価も引き続き注力しております。 (ホットメルト接着剤部門)主に、ホットメルト事業部内に設置しているホットメルト開発部において、省エネルギーを実現しうる低温塗工タイプの新製品やホットメルトの弱点である耐熱性不足を克服しうる新製品等の開発を行っております。主要市場のひとつである衛材業界向けには、顧客の海外進出に追随し、現地調達可能な材料を用いた新製品開発とともに現地生産拠点への技術支援に引き続き取り組むとともに、尿(水分)によって接着強度が低下してしまう従来製品の弱点を補う技術を開発し、この技術を利用した新商品開発に注力しております。また、脱溶剤・低VOCが望まれる自動車業界向けには、塗工後に接着剤成分が架橋反応することで耐熱性を発揮する反応型ホットメルトの採用部位の拡大を目指し、溶剤型接着剤と遜色のない耐熱性を実現するべく新商品開発に注力しております。 (新規事業開発部門)環境関連、情報関連、エネルギーデバイス関連分野をキーワードとし、引き続き新規事業創出を目指した種々の研究開発を行っております。エネルギーデバイス関連分野に関しては、デバイス材料開発部において、有機デバイスの封止材開発を主軸とする、事業化を目指した本格的な商品開発に取り組んでおります。端面封止型と呼ばれる現行の有機デバイス(ガラス平板を基板としたデバイス)向けの封止材においては、既存の封止材よりも封止能力に優れた商品を開発し、順調に採用が拡大しております。また、次世代有機デバイスとして期待されているフレキシブルタイプ向けの封止材についても研究開発に注力しております。さらに、フレキシブルタイプに使用するフィルム等のガス・水蒸気透過率測定装置について販売および受託分析を開始しております。また、研究開発本部においては、自動車外装用などの撥水・防汚をターゲットにした表面コート剤の開発等に注力しております。新規事業開発においては、上記の研究開発以外にも、さまざまな調査活動や情報解析活動にも取り組んでおります。日本セグメントに係る研究開発費の金額は1,113百万円であります。 ②中国および東南アジア主として、ダイカスト用油剤、金属加工油につきましては、現地のニーズに合致した商品開発に注力し、研究開発要員が駐在し、現地開発体制の強化を進めております。特にダイカスト用油剤においては、リーディングカンパニーとしての開発ノウハウを共有化し、ニーズに対応した製品開発をタイムリーに行うことにより、ローカルユーザーを含めた市場シェアアップに努めております。中国および東南アジアセグメントに係る研究開発費の金額は、44百万円であります。
FY2016|2,713 文字
6【研究開発活動】当社グループは、多様化する顧客ニーズに対応していくため、また、新たな事業創出のため研究開発活動に取り組んでおり、原材料の合成・変性、種々原材料のブレンドによる機能付与および顧客使用条件に合致した製品特性の評価技術を基盤に、特殊潤滑油、合成潤滑油、ホットメルト接着剤および新規事業開発の各部門で研究開発を進めております。研究開発拠点は日本に置き、中国・東南アジアには技術者を日本から派遣し、セグメント間の連携を図りながら現地に根ざした製品開発の支援を行っております。主として当社の本社・研究センターに、事業部門に関連した開発部および研究開発本部を置き、環境関連、情報関連、エネルギーデバイス関連分野での新技術開発・新製品開発や成長分野に向けた新製品開発、さらに既存製品の改良開発を推進しております。研究開発スタッフは81名であり、これは従業員全体の12.3%に当たっております。当連結会計年度における各セグメント別の研究開発の主要課題、研究開発成果および研究開発費は次のとおりであります。なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は1,031百万円となっております。 ①日本(特殊潤滑油部門)主に、機能材事業部内に設置している機能材開発部において、ダイカスト用油剤、難燃性作動液、金属加工油剤等の研究開発を行っております。油剤の使用量削減や長寿命化などの顧客の省資源ニーズに引き続き応えるとともに、海外進出をはかる顧客に追随し、現地ニーズに合致した商品開発にも注力しております。ダイカスト用油剤では、従来のブレンド技術による製品開発に加え独自原料開発にも一層注力して取り組んでおります。本社・研究センターでは少量使用による油剤コスト低減と工場環境の改善を実現する新製品を引き続き開発するとともに、評価技術の開発など基盤技術強化にも注力しております。難燃性作動液では、漏えい時の環境汚染に一層配慮した新たな作動液の検討を着手しております。金属加工油では、水溶性切削油を、不水溶性切削油をご使用の顧客に提案し、油剤コストの低減、工場環境の改善などを支援するべく、従来と異なる発想での新商品を開発するとともに、航空機部品などの難削材用の切削油剤や塑性加工分野で利用される特殊潤滑剤などの新製品開発を推進しております。日華化学株式会社からダイカスト用油剤事業とともに譲り受けた熱間鍛造潤滑剤事業においても、白色系で環境負荷の軽減に貢献できる潤滑剤の開発など、日華化学株式会社の技術・ノウハウを継承しつつ市場のニーズに応えうる当社独自の新商品投入を開始しております。 (合成潤滑油部門)合成潤滑油開発部において、耐熱性グリース基油、ハードディスクドライブ用軸受油、ハードディスク表面潤滑剤等の研究開発を行っております。独自の構造設計と合成ノウハウによりオンリーワン製品の開発に注力しております。自動車部品向けの耐熱性グリース基油では、耐熱性と低温流動性とのバランスをさらに高めた新規化合物が、主要グリースメーカーでの実用評価に進められており、採用が見込まれております。ハードディスクドライブ用軸受油では、省電力ニーズに対応し、低粘度でありながら優れた耐蒸発性を有する新規化合物を開発し、動圧軸受用潤滑油として大手メーカーへの採用に向け取り組んでおります。ハードディスク表面潤滑剤では、さらなる記録密度向上のために必要とされる低クリアランスを実現する新規化合物が主要ディスクメーカーで採用されております。品質安定化のための基盤技術強化を進めるとともに、次世代ハードディスクに対応した高耐熱性や耐酸化劣化特性に優れた新規化合物の研究開発に注力しております。また、特殊潤滑油部門など他部門の製品に、競合他社品にはない当社独自機能を付与するため、市販原材料とは異なる機能を有した新たな原材料設計と機能評価も引き続き注力しております。 (ホットメルト接着剤部門)主に、ホットメルト事業部内に設置しているホットメルト開発部において、省エネルギーを実現しうる低温塗工タイプの新製品やホットメルトの弱点である耐熱性不足を克服しうる新製品等の開発を行っております。主要市場のひとつである衛材業界向けには、顧客の海外進出に追随し、現地調達可能な材料を用いた新製品開発とともに現地生産拠点への技術支援に引き続き取り組むとともに、尿(水分)によって接着強度が低下してしまう従来製品の弱点を補う技術を開発し、この技術を利用した新商品開発に注力しております。また、脱溶剤・低VOCが望まれる自動車業界向けには、塗工後に接着剤成分が架橋反応することで耐熱性を発揮する反応型ホットメルトの採用部位の拡大を目指し、溶剤型接着剤と遜色のない耐熱性を実現するべく新商品開発に注力しております。 (新規事業開発部門)環境関連、情報関連、エネルギーデバイス関連分野をキーワードとし、引き続き新規事業創出を目指した種々の研究開発を行っております。エネルギーデバイス関連分野に関しては、デバイス材料開発部において、有機デバイスの封止材開発を主軸とする、事業化を目指した本格的な商品開発に取り組んでおります。端面封止型と呼ばれる現行の有機デバイス(ガラス平板を基板としたデバイス)向けの封止材においては、既存の封止材よりも封止能力に優れた商品を開発し、順調に採用が拡大しております。また、次世代有機デバイスとして期待されているフレキシブルタイプ向けの封止材についても研究開発に注力しております。さらに、フレキシブルタイプに使用するフィルム等の水分透過率測定装置について販売および受託分析を開始しております。また、研究開発部においては、太陽電池用カバーガラスの光透過率を高め、同時に防汚性を付与し、発電効率を向上する表面処理剤の開発等に注力しております。新規事業開発においては、上記の研究開発以外にも、さまざまな調査活動や情報解析活動にも取り組んでおります。日本セグメントに係る研究開発費の金額は986百万円であります。 ②中国および東南アジア主として、ダイカスト用油剤、金属加工油につきましては、現地のニーズに合致した商品開発に注力し、研究開発要員が駐在し、現地開発体制の強化を進めております。特にダイカスト用油剤においては、リーディングカンパニーとしての開発ノウハウを共有化し、ニーズに対応した製品開発をタイムリーに行なうことにより、ローカルユーザーを含めた市場シェアアップに努めております。中国および東南アジアセグメントに係る研究開発費の金額は、45百万円であります。