4992

北興化学工業(4992)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

化学 素材・化学

事業の概要

  • 農薬事業
    北興化学工業グループは、農薬の製造と販売を主軸としています。自社で農薬を製造し、一部の原料は子会社が供給。販売も自社が中心ですが、子会社も一部の農薬や関連資材を扱っています。米国の子会社は北中南米市場の調査と普及活動を行い、グローバルな事業展開をしています。
  • ファインケミカル事業
    電子材料原料などのファインケミカル製品も重要な収益源です。当社が主に製造し、中国の子会社も一部の製造を担っています。販売は当社が中心ですが、子会社が国内や中国国内で販売しており、多様な顧客ニーズに対応しています。
  • 繊維資材事業
    連結子会社の村田長株式会社が繊維資材の販売を行っています。これはグループ全体の事業ポートフォリオの一部を構成し、特定の市場セグメントへの対応を可能にしています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 農薬事業
    売上高293.98億円、営業利益8.38億円。この事業は、農薬の製造と販売を主に行っており、グループの主要な収益源の一つです。農業政策や天候、病害虫の発生状況に影響を受けやすい特性があります。
  • ファインケミカル事業
    売上高177.85億円、営業利益40.04億円。電子材料原料などの高付加価値製品を製造・販売しており、グループ内で最も高い営業利益率を誇る稼ぎ頭です。技術革新や市場の変化に迅速に対応することが求められます。
  • 繊維資材事業
    売上高19.36億円、営業利益0.81億円。連結子会社が繊維資材の販売を行っており、グループ全体の事業ポートフォリオを構成する一部です。規模は他の二事業に比べて小さいですが、特定の市場ニーズに対応しています。
2025-11 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
AgriculturalChemicals 事業 294 8 2.9%
FineChemical 事業 178 40 22.5%
TextileMaterials 事業 19 1 4.2%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|705 文字
3【事業の内容】当社グループは、当社、連結子会社5社(北興産業㈱、美瑛白土工業㈱、ホクコーパツクス㈱、村田長㈱、張家港北興化工有限公司)および非連結子会社1社(HOKKO CHEMICAL AMERICA CORPORATION)により構成されており、農薬ならびにファインケミカル製品の製造・販売を主たる事業として行っています。当社グループの事業における位置付けおよびセグメントとの関連は、次のとおりです。(1)農薬事業農薬につきましては、当社が製造していますが、当社で使用する農薬原料の一部は、連結子会社美瑛白土工業㈱が製造しています。製品の販売につきましては、当社が主として行っていますが、一部の農薬は、連結子会社北興産業㈱が販売しており、連結子会社美瑛白土工業㈱は、バルーンおよび銅基剤等を販売しています。非連結子会社 HOKKO CHEMICAL AMERICA CORPORATION(米国ノースカロライナ州)は、北中南米における農薬市場の調査および当社が販売する農薬製品の普及活動を行っています。(2)ファインケミカル事業電子材料原料等のファインケミカル製品につきましては、当社が主として製造していますが、製造の一部は、連結子会社張家港北興化工有限公司(中国江蘇省)が行っています。製品の販売につきましては、当社が主として行っていますが、連結子会社北興産業㈱が一部を国内で販売しており、また、連結子会社張家港北興化工有限公司が一部を中国国内等に販売しています。(3)繊維資材事業繊維資材につきましては、村田長㈱が販売しています。 (事業系統図)以上に述べた事項を系統図によって示すと次のとおりです。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
ファインケミカル製品市場は価格競争にさらされているが、グリニャール反応を活用した高付加価値製品を提供。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
農薬の新製品開発には多大な人的・経済的資源と長期にわたる時間を必要とし、ファインケミカルではグリニャール反応を活用。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:農薬製品販売に対する諸条件の影響 / 急速な技術革新による影響 / 原材料の調達による影響
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

農薬・化成品分野で長年の実績と一定のブランド力を持つが、特許や独自IPによる強力な参入障壁は限定的。研究開発投資は継続しているものの、グローバル大手と比較して無形資産の優位性はまだ弱い。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

農薬事業においては、既存農家との関係性や製品の有効性に関する信頼が一定のスイッチング・コストを生む可能性がある。しかし、代替農薬や新規技術の登場により、乗り換えリスクは無視できない。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

事業モデル上、ネットワーク効果は期待できない。製品の利用が他の顧客の価値向上に繋がる構造ではない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の製造ノウハウや効率化努力により、一定のコスト競争力は維持していると考えられる。しかし、原材料価格の変動やグローバルな価格競争に晒されており、構造的なコスト優位性は限定的。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

国内市場では一定のシェアを持つが、グローバル市場ではニッチな存在。業界全体で見ると、規模の経済による圧倒的な優位性は築けていない。M&A等による規模拡大の可能性はある。

  • グリニャール反応技術
    ファインケミカル事業において、得意とするグリニャール反応を活用し、顧客のニーズに合わせた付加価値の高い製品を提供しています。この独自の技術は、競合他社との差別化要因となり、価格競争が激しい市場での優位性を確立しています。
  • グローバルな事業展開
    農薬事業では、米国の子会社が北中南米市場の調査と普及活動を行うことで、海外市場へのアクセスとプレゼンスを強化しています。また、ファインケミカル事業では中国に製造拠点を持ち、グローバルなサプライチェーンと販売網を構築しています。
  • 多様な製品ポートフォリオ
    農薬、ファインケミカル、繊維資材と多岐にわたる製品群を持つことで、特定の市場変動リスクを分散し、安定した収益基盤を構築しています。特に農薬とファインケミカルは収益の二本柱であり、相互補完的な役割を果たしています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境および対処すべき課題等は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、「社会貢献」「環境」「技術」を経営のキーワードとし、全ての人々の幸せのため、食糧の安定供給に寄与する安全で安心な農薬製品および産業活動を幅広く支えるファインケミカル製品を社会に提供していくことを企業理念としています。 この企業理念のもと、立案した事業計画を着実に実行することにより、持続的かつ安定的な成長を実現し、国内外の産業の発展と豊かな社会づくりに貢献します。また、取締役会を中心とした経営の自己規律のもと、企業価値の向上を図るとともに、社会に信頼される企業であり続けます。 (2)経営計画当社グループは、2029年度をゴールとする長期経営計画(HOKKO Value Up Plan 2029)および2024年度を初年度とする第2次3ヵ年経営計画(2nd Stage)を策定しております。経営計画への着実な取り組みにより、農薬事業・ファインケミカル事業の双方の業績が順調に推移していることから、長期業績目標および第2次3ヵ年経営計画の業績目標を下記のとおり上方修正いたしました。  長期経営計画(2021~2029年度)の連結業績目標   ・2029年度売上高  修正前 520億円 ⇒ 修正後 550億円   ・2029年度経常利益 修正前 60億円 ⇒ 修正後 68億円+α  第2次3ヵ年経営計画(2024~2026年度)の連結業績目標   ・2026年度売上高  修正前 488億円 ⇒ 修正後 520億円   ・2026年度経常利益 修正前 55億円 ⇒ 修正後 61億円 『第2次3ヵ年経営計画(2024~2026年度)』の概要① 計画の全体像生産能力向上等の成長投資を基盤に、前計画から継続して取り組む3つの改革(※)(収益構造改革、造り方改革、働き方改革)を柱として、収益基盤・生産基盤を強化に取り組んでおります。また、各事業の成長戦略と次世代の成長領域を明確化・具体化し、農薬事業とファインケミカル事業を両輪とした経営をさらに進化していく方針です。 (※)3つの改革・『収益構造改革』「成長・財務基盤強化」を実現することで、安定的な売上高と収益を確保してまいります。・『造り方改革』「高効率化・省力化・環境対策」を強化し、高品質・高付加価値な製品を市場に提供してまいります。・『働き方改革』「業務効率化・人材育成」を重点課題として取り組み、全ての従業員が個性と能力を十分に発揮できる環境を整備してまいります。 ② 経営目標経営計画への着実な取り組みにより、農薬事業・ファインケミカル事業の双方の業績が順調に推移していることから、第2次3ヵ年経営計画の業績目標および長期業績目標を上方修正しました。 ③ 成長戦略2nd Stage(第2次計画)において、成長投資に集中的に取り組む方針です。 (ア)成長投資〇成長を牽引するファインケミカル事業の生産能力増強(樹脂、電子材料分野等)、サステナビリティ向上、次世代に向けた成長領域創出を主体として、成長分野への設備投資・投融資を進める。・成長投資の実行に向け「戦略的設備投資・投融資枠100億円」を設定・事業領域の拡大に向けたM&A・アライアンスの活用検討を加速し、投融資枠を機動的に増枠〇併せて、再評価・新製剤技術開発・新技術開発に向けた研究開発、人的資本投資拡充を加速する。 (イ)ゴール(2029年度)に向けたロードマップ④ 対処すべき課題事業戦略と具体的な取り組みは以下のとおりです。 (ア)農薬事業 収益力向上に向け、国内農薬の生産体制の抜本的な見直しと成長する海外市場での売上拡大を柱とする事業の再構築を推進しております。また、自社原体拡充、新製剤の開発、みどりの食料システム戦略への対応に取り組んでおります。(a) 国内販売強化・省力化志向に向けた高拡散性粒剤「楽粒®」の品目拡充および普及拡大(2025年度上市6剤)・園芸剤「ザクサ®液剤」の拡販(b) 海外市場への取組強化・自社原体イプフェンカルバゾンの登録国拡大(2025年度末:8ヵ国登録済み)(c) 製造コスト低減・生産拠点の集約化推進(2030年度を目途に、2拠点(北海道工場、新潟工場)に集約)・自動化・省力化に向けた設備導入(d) 研究開発強化・新規原体の創製・スマート農業(ドローン散布等)、使用者暴露低減に対応した新たな製剤技術の確立(e) 「みどりの食料システム戦略」への対応・バイオスティミュラント剤等の導入(2025年度にバイオスティミュラント剤「Envita」を上市)・化学農薬使用低減に対応した製品の開発 (イ)ファインケミカル事業 農薬事業の生産拠点を計画的に集約することにより、岡山工場のファインケミカル事業専用化を実現し、同事業の持続的な生産能力増強を目指しております。また、営業体制・研究開発力を強化することにより、電子材料分野(半導体素材)を軸に、ファインケミカル事業の売上高拡大に取り組んでおります。(a) 持続可能な生産体制の構築・岡山工場内設備の有効配置の推進(農薬製造ライン跡地の有効活用、設備集約による省力化・省人化)・原料の安定的な調達(サプライチェーンの見直し、酸化エチレンタンク新設等)・リスク対策による工場の安定的な稼働(b) 高収益体質の維持・向上・原料の最適化による製造原価低減(イソブチレン供給設備の設置等)・省エネ、省資源設備の導入(再生油ボイラーの設置等)(c) 持続的な成長・生産能力の増大(KrFレジスト用原料専用工場 2027年1月竣工予定)・新規製品の開発(2025年7月に新規ホスフィン配位子「TIBDPP」をプレスリリース)・新技術の開拓(グリニャール反応の深化等) (ウ)繊維資材事業 環境に配慮した商品(再生繊維素材、バイオ系新素材等)の開発・販売の強化に取り組んでおります。 (エ)共通(a) マネジメントの高度化 中長期的な企業価値向上を目指し、積極的な成長投資による成長戦略の実践と資本効率向上への取り組みを進めております。・「資本コスト・株価を意識した経営の実現に向けた対応」のアップデート、進捗管 理・成長戦略の実践による資本収益性の向上(新工場建設等の戦略的設備投資、農薬 事業の収益力向上等)・株主還元(総還元を含む)の充実・政策保有株式の縮減(2030年度までに対純資産比率20%未満)(b) スマート化の推進 業務の更なる効率化・省人化に向け、基幹システムの刷新に向けた対応および刷新を契機とした業務プロセス改善やDX化を推進しております。 (c)サステナビリティの向上 ⑤ 株主還元 財務の健全性や成長投資とのバランスを図りつつ、安定した配当の継続を基本に株主還元の充実に努めていきます。  ≪配当方針≫ 本経営計画(2024~2026年度)において、累進配当を基本方針とし、利益の成長に応じた増配を目指す。 ⑥ 資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応(アップデート)東京証券取引所からの要請を踏まえて策定した取組方針等により、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応を推進しております。2026年1月に、2025年1月に公表した内容の進捗状況を分析したうえで、内容をアップデートしております。 注)上記の目標数値等は、本資料の発表日現在において入手可能な情報に基づき作成したものであり、実際の業績は今後の様々な要因によって異なる可能性があります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境および対処すべき課題等は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、「社会貢献」「環境」「技術」を経営のキーワードとし、全ての人々の幸せのため、食糧の安定供給に寄与する安全で安心な農薬製品および産業活動を幅広く支えるファインケミカル製品を社会に提供していくことを企業理念としています。 この企業理念のもと、立案した事業計画を着実に実行することにより、持続的かつ安定的な成長を実現し、国内外の産業の発展と豊かな社会づくりに貢献します。また、取締役会を中心とした経営の自己規律のもと、企業価値の向上を図るとともに、社会に信頼される企業であり続けます。 (2)経営計画当社グループは、2029年度をゴールとする長期経営計画(HOKKO Value Up Plan 2029)および2024年度を初年度とする第2次3ヵ年経営計画(2nd Stage)を策定しております。経営計画への着実な取り組みにより、農薬事業・ファインケミカル事業の双方の業績が順調に推移していることから、長期業績目標および第2次3ヵ年経営計画の業績目標を下記のとおり上方修正いたしました。  長期経営計画(2021~2029年度)の連結業績目標   ・2029年度売上高  修正前 520億円 ⇒ 修正後 550億円   ・2029年度経常利益 修正前 60億円 ⇒ 修正後 68億円+α  第2次3ヵ年経営計画(2024~2026年度)の連結業績目標   ・2026年度売上高  修正前 488億円 ⇒ 修正後 520億円   ・2026年度経常利益 修正前 55億円 ⇒ 修正後 61億円 『第2次3ヵ年経営計画(2024~2026年度)』の概要① 計画の全体像生産能力向上等の成長投資を基盤に、前計画から継続して取り組む3つの改革(※)(収益構造改革、造り方改革、働き方改革)を柱として、収益基盤・生産基盤を強化に取り組んでおります。また、各事業の成長戦略と次世代の成長領域を明確化・具体化し、農薬事業とファインケミカル事業を両輪とした経営をさらに進化していく方針です。 (※)3つの改革・『収益構造改革』「成長・財務基盤強化」を実現することで、安定的な売上高と収益を確保してまいります。・『造り方改革』「高効率化・省力化・環境対策」を強化し、高品質・高付加価値な製品を市場に提供してまいります。・『働き方改革』「業務効率化・人材育成」を重点課題として取り組み、全ての従業員が個性と能力を十分に発揮できる環境を整備してまいります。 ② 経営目標経営計画への着実な取り組みにより、農薬事業・ファインケミカル事業の双方の業績が順調に推移していることから、第2次3ヵ年経営計画の業績目標および長期業績目標を上方修正しました。 ③ 成長戦略2nd Stage(第2次計画)において、成長投資に集中的に取り組む方針です。 (ア)成長投資〇成長を牽引するファインケミカル事業の生産能力増強(樹脂、電子材料分野等)、サステナビリティ向上、次世代に向けた成長領域創出を主体として、成長分野への設備投資・投融資を進める。・成長投資の実行に向け「戦略的設備投資・投融資枠100億円」を設定・事業領域の拡大に向けたM&A・アライアンスの活用検討を加速し、投融資枠を機動的に増枠〇併せて、再評価・新製剤技術開発・新技術開発に向けた研究開発、人的資本投資拡充を加速する。 (イ)ゴール(2029年度)に向けたロードマップ④ 対処すべき課題事業戦略と具体的な取り組みは以下のとおりです。 (ア)農薬事業 収益力向上に向け、国内農薬の生産体制の抜本的な見直しと成長する海外市場での売上拡大を柱とする事業の再構築を推進しております。また、自社原体拡充、新製剤の開発、みどりの食料システム戦略への対応に取り組んでおります。(a) 国内販売強化・省力化志向に向けた高拡散性粒剤「楽粒®」の品目拡充および普及拡大(2025年度上市6剤)・園芸剤「ザクサ®液剤」の拡販(b) 海外市場への取組強化・自社原体イプフェンカルバゾンの登録国拡大(2025年度末:8ヵ国登録済み)(c) 製造コスト低減・生産拠点の集約化推進(2030年度を目途に、2拠点(北海道工場、新潟工場)に集約)・自動化・省力化に向けた設備導入(d) 研究開発強化・新規原体の創製・スマート農業(ドローン散布等)、使用者暴露低減に対応した新たな製剤技術の確立(e) 「みどりの食料システム戦略」への対応・バイオスティミュラント剤等の導入(2025年度にバイオスティミュラント剤「Envita」を上市)・化学農薬使用低減に対応した製品の開発 (イ)ファインケミカル事業 農薬事業の生産拠点を計画的に集約することにより、岡山工場のファインケミカル事業専用化を実現し、同事業の持続的な生産能力増強を目指しております。また、営業体制・研究開発力を強化することにより、電子材料分野(半導体素材)を軸に、ファインケミカル事業の売上高拡大に取り組んでおります。(a) 持続可能な生産体制の構築・岡山工場内設備の有効配置の推進(農薬製造ライン跡地の有効活用、設備集約による省力化・省人化)・原料の安定的な調達(サプライチェーンの見直し、酸化エチレンタンク新設等)・リスク対策による工場の安定的な稼働(b) 高収益体質の維持・向上・原料の最適化による製造原価低減(イソブチレン供給設備の設置等)・省エネ、省資源設備の導入(再生油ボイラーの設置等)(c) 持続的な成長・生産能力の増大(KrFレジスト用原料専用工場 2027年1月竣工予定)・新規製品の開発(2025年7月に新規ホスフィン配位子「TIBDPP」をプレスリリース)・新技術の開拓(グリニャール反応の深化等) (ウ)繊維資材事業 環境に配慮した商品(再生繊維素材、バイオ系新素材等)の開発・販売の強化に取り組んでおります。 (エ)共通(a) マネジメントの高度化 中長期的な企業価値向上を目指し、積極的な成長投資による成長戦略の実践と資本効率向上への取り組みを進めております。・「資本コスト・株価を意識した経営の実現に向けた対応」のアップデート、進捗管 理・成長戦略の実践による資本収益性の向上(新工場建設等の戦略的設備投資、農薬 事業の収益力向上等)・株主還元(総還元を含む)の充実・政策保有株式の縮減(2030年度までに対純資産比率20%未満)(b) スマート化の推進 業務の更なる効率化・省人化に向け、基幹システムの刷新に向けた対応および刷新を契機とした業務プロセス改善やDX化を推進しております。 (c)サステナビリティの向上 ⑤ 株主還元 財務の健全性や成長投資とのバランスを図りつつ、安定した配当の継続を基本に株主還元の充実に努めていきます。  ≪配当方針≫ 本経営計画(2024~2026年度)において、累進配当を基本方針とし、利益の成長に応じた増配を目指す。 ⑥ 資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応(アップデート)東京証券取引所からの要請を踏まえて策定した取組方針等により、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応を推進しております。2026年1月に、2025年1月に公表した内容の進捗状況を分析したうえで、内容をアップデートしております。 注)上記の目標数値等は、本資料の発表日現在において入手可能な情報に基づき作成したものであり、実際の業績は今後の様々な要因によって異なる可能性があります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。①経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、米国の通商政策による影響が自動車産業を中心にみられるものの、緩やかな回復が続きました。景気の先行きについては、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな回復を支えることが期待されますが、米国の通商政策の影響による景気の下振れリスクには留意が必要です。加えて、物価上昇の継続が個人消費に及ぼす影響なども、わが国の景気を下押しするリスクとなっております。また、金融資本市場の変動等の影響に引き続き注意する必要があります。国内農業では、農業従事者の高齢化や後継者不足、耕作面積の減少や耕作放棄地の増加など依然として厳しい状況にあります。このような状況下において政府は、「食料・農業・農村基本法」の改正を通じて、食料安全保障の確保、環境と調和のとれた食料システムの確立、農業の持続的な発展、農村の振興を図る取り組みを推進しております。一方、海外では、世界的な人口増加や新興国経済の成長を背景に、農作物需要の拡大基調が今後も続くと予想されます。ファインケミカル業界では、半導体市場においてグローバルな成長が見込まれています。特に生成AIの普及が市場成長を押し上げており、半導体市場の継続的な成長が期待されます。また、石油化学分野は、日用品の値上げの影響等による内需の落ち込みに加え、グローバルな需要低迷や海外市況悪化等により、依然として厳しい事業環境が継続しております。繊維業界では、人口減少などによる国内市場の縮小が続く一方、高機能素材(防水・抗菌など)や環境配慮型繊維素材の需要が増加しています。政府は「2030年に向けた繊維産業の展望」等を公表し、新たなビジネスモデルの創造、技術開発による市場創出、海外展開による市場獲得、サステナビリティの推進、デジタル化の加速を進めております。このような状況のもと、当社グループは、2024年度を初年度とする第2次3ヵ年経営計画(2nd Stage)を策定し、生産能力向上等の成長投資を基盤に、前計画から継続して取り組む3つの改革(収益構造改革、造り方改革、働き方改革)を柱として、収益基盤・生産基盤の強化に取り組んでおります。また、各事業の成長戦略と次世代の成長領域を明確化・具体化し、農薬事業とファインケミカル事業を両輪とした経営をさらに進化していく方針です。 当連結会計年度における当社グループの売上高は、農薬事業の売上が伸長したことから、49,125百万円、前連結会計年度比2,930百万円(6.3%)の増収となりました。利益面では、農薬事業の売上高増加や利益率改善により、営業利益は、4,913百万円、前連結会計年度比373百万円(8.2%)の増加となりました。また、経常利益は、6,083百万円、前連結会計年度比393百万円(6.9%)の増加となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券売却益の計上もあり、4,452百万円、前連結会計年度比446百万円(11.1%)の増加となりました。 セグメントの概況については以下のとおりです。 (単位:百万円) 2024年11月期2025年11月期前年同期比売上高営業利益売上高営業利益売上高(増減率)営業利益(増減率)農薬事業26,65840529,3988382,740(10.3%)433(107.0%)ファインケミカル事業17,6074,06017,7854,004178(1.0%)△55(△1.4%)繊維資材事業1,919891,9368118(0.9%)△7(△8.0%)その他12△136△11△6(△46.4%)2(14.0%)計46,1954,54049,1254,9132,930(6.3%)373(8.2%) 〔農薬事業〕農薬事業の売上高は、これまでの普及推進活動の成果に加え、米価上昇やカメムシ多発の予察情報による防除意欲の高まりなどにより、国内販売は水稲剤・園芸剤ともに好調に推移し、海外販売も中南米向け(メキシコ等)の受注が増加したことにより、29,398百万円、前連結会計年度比2,740百万円(10.3%)の増収となりました。営業利益は、売上高の増加や利益率改善により、838百万円、前連結会計年度比433百万円(107.0%)の増加となりました。 〔ファインケミカル事業〕ファインケミカル事業の売上高は、樹脂分野等が海外経済減速や価格競争の影響を受け減少したものの、医農薬分野の回復等や電子材料分野の受注増により、17,785百万円、前連結会計年度比178百万円(1.0%)の増収となりました。営業利益は、価格競争の影響を受けた樹脂分野の減収や中国子会社の減益の影響もあり、4,004百万円、前連結会計年度比55百万円(1.4%)の減少となりました。 〔繊維資材事業〕繊維資材事業の売上高は、主に産業用繊維素材の販売が増加したことにより、1,936百万円、前連結会計年度比18百万円(0.9%)の増収となりました。営業利益は、退職給付費用の増加により、81百万円、前連結会計年度比7百万円(8.0%)の減少となりました。 ②財政状態の状況当連結会計年度末における資産の残高は77,600百万円となり、前連結会計年度比12,278百万円の増加となりました。内訳として、受取手形、売掛金及び契約資産、有価証券、投資有価証券の時価評価額が増加しております。負債の残高は24,700百万円となり、前連結会計年度比5,576百万円の増加となりました。内訳として、支払手形及び買掛金、未払法人税等、繰延税金負債が増加しております。純資産の残高は52,900百万円となり、前連結会計年度比6,702百万円の増加となりました。以上の結果、自己資本比率は68.2%となり、前連結会計年度の70.7%から2.6ポイント減少しました。 ③キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、法人税等の支払、有形固定資産の取得による支出等の要因により一部相殺されたものの、税金等調整前当期純利益6,220百万円等の増加により、前連結会計年度末に比べ3,516百万円増加し、当連結会計年度末は13,224百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動による資金の増加は、7,612百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上6,220百万円、および仕入債務の増加2,569百万円によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動による資金の減少は、2,405百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得2,553百万円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動による資金の減少は、1,785百万円となりました。これは主に、自己株式取得目的の金銭の信託の設定による支出834百万円、配当金の支払950百万円によるものであります。 ④生産、受注及び販売の実績1)生産実績    当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年12月1日至 2025年11月30日)(百万円)前年同期比(%)農薬事業15,827110.8%ファインケミカル事業9,955100.5%合計25,781106.6%(注)1.金額は、製品製造原価で表示しております。2.繊維資材事業及びその他につきましては、生産実績がないため記載を省略しております。 2)商品仕入実績    当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年12月1日至 2025年11月30日)(百万円)前年同期比(%)農薬事業6,994126.1%ファインケミカル事業1,22064.8%繊維資材事業1,691101.3%その他593.8%合計9,910108.9%(注)金額は、実際仕入額で表示しております。 3)受注実績    当社グループは、受注生産の規模は小さいため、受注実績は記載しておりません。 4)販売実績    当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年12月1日至 2025年11月30日)(百万円)前年同期比(%)農薬事業29,398110.3%ファインケミカル事業17,785101.0%繊維資材事業1,936100.9%その他653.6%合計49,125106.3%(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2023年12月1日至 2024年11月30日)当連結会計年度(自 2024年12月1日至 2025年11月30日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)全国農業協同組合連合会18,54840.220,65242.0信越化学工業株式会社7,15115.56,54313.3 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当連結会計年度における当社グループの売上高は、農薬事業の売上が伸長したことから、49,125百万円、前連結会計年度比2,930百万円(6.3%)の増収となりました。 利益面では、農薬事業の売上高増加や利益率改善により、営業利益は、4,913百万円、前連結会計年度比373百万円(8.2%)の増加となりました。また、経常利益は、6,083百万円、前連結会計年度比393百万円(6.9%)の増加となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券売却益の計上もあり、4,452百万円、前連結会計年度比446百万円(11.1%)の増加となりました。 事業別の状況は以下のとおりです。〔農薬事業〕農薬事業の売上高は、これまでの普及推進活動の成果に加え、米価上昇やカメムシ多発の予察情報による防除意欲の高まりなどにより、国内販売は水稲剤・園芸剤ともに除草剤を中心に好調に推移し、海外販売は中国経済の減速を受けて中国向けが減少したものの、中南米向け(メキシコ等)の受注が増加したことにより、29,398百万円、前連結会計年度比2,740百万円(10.3%)の増収となりました。営業利益は、売上高の増加や利益率改善(生産数量増による固定費比率の低減)により、838百万円、前連結会計年度比433百万円(107.0%)の増加となりました。〔ファインケミカル事業〕ファインケミカル事業の売上高は、樹脂分野等が海外経済減速や価格競争の影響を受け減少したものの、医農薬分野における農薬の需要回復ならびに前期新規受託製品(医薬・農薬)の受注寄与や、電子材料分野における生成AI向け原料の受注増等により、17,785百万円、前連結会計年度比178百万円(1.0%)の増収となりました。営業利益は、価格競争の影響を受けた樹脂分野の減収や中国子会社の減益の影響もあり、4,004百万円、前連結会計年度比55百万円(1.4%)の減少となりました。 〇医農薬分野・医薬、農薬原料および中間体〇電子材料分野・半導体封止剤用の硬化促進剤(CPU、メモリー 等)・フォトレジスト用のモノマー原料〇樹脂分野・石化用触媒(主にTPP)・その他樹脂用料(塗料、コーティング剤 等)〇その他・食品飼料(TPP:ビタミンA、ベータカロチン用途 等)、防汚剤、エネルギー 等〔繊維資材事業〕  繊維資材事業の売上高は、主に産業用繊維素材の販売が増加したことにより、1,936百万円、前連結会計年度比18百万円(0.9%)の増収となりました。営業利益は、退職給付費用の増加により、81百万円、前連結会計年度比7百万円(8.0%)の減少となりました。 ②当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としては、原材料調達や価格の動向、市場動向、為替動向、国内外の法令及び政治・経済動向等があります。 資材調達につきましては、調達ルートの多様化、調達方法の高度化を推進しております。市場動向、顧客ニーズの変化につきましては以下のとおりです。 農薬事業においては、国内生産者の高齢化による耕作地減少や新興国を中心とした購買力増大による海外市場拡大等を踏まえ、付加価値の高い製品開発とラインナップの強化、グローバル化に対応した新原体の創製に取り組んでまいります。 ファインケミカル事業においては、顧客要求の高度化・多様化やファブレス化の進展に伴う受託機会の増加傾向等を踏まえ、コア技術のさらなる進化と独自製品の開発、アライアンス等による新規ビジネス創出に取り組んでまいります。 国内外の法令や政治・経済動向等につきましては、企画部を中心に、情報を入手するとともに、海外子会社及び関係会社と連携・情報共有を図ることで対応を行っております。 なお、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を与える主要なリスクにつきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりです。③財政状態の状況 財政状態の状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。④キャッシュ・フローの状況 キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。⑤資本の財源及び資金の流動性 当社グループの資金需要のうち主なものは、新剤開発・登録等にかかる研究開発費や生産設備の増強及び生産効率化に係る設備投資であり、これらは主に自己資金並びに金融機関からの借入金により調達しております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は13,224百万円であり、資金の流動性を確保しております。⑥重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成にあたって、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4.会計方針に関する事項」に記載のとおりであります。⑦経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等  当社グループでは、売上高、経常利益、ROE、ROIC、自己資本比率を重要な経営指標と認識し、目標を設定しています。  当該数値目標については「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)「経営計画」に記載のとおりです。  当連結会計年度の売上高は49,125百万円、経常利益は6,083百万円、ROEは9.0%、ROICは5.8%、自己資本比率は68.2%となりました。

事業リスク

  • 農薬販売の外部要因
    農薬製品の販売は、農業政策、市場動向、天候、病害虫の発生状況など、多くの外部要因に影響されます。特に気候変動による予期せぬ急激な変動は、売上や利益に大きな影響を与える可能性があります。
  • 技術革新と価格競争
    ファインケミカル市場では、新規参入や廉価製品の台頭により価格競争が激化しています。想定外の技術革新や市場変化に迅速に対応できない場合、競争力が低下し、事業に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 原材料調達の変動
    製品の原材料調達は、国内外の情勢や原油・ナフサ価格の動向に左右されます。調達ルートの多様化や販売価格改定で対応していますが、サプライチェーンの混乱や法規制強化により、調達コスト上昇や供給不足が生じるリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,852 文字
3【事業等のリスク】 当社グループの経営成績、株価および財務状況等に影響を及ぼす主要なリスクには以下のようなものがあります。ただし、これらは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではありません。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。 1.農薬製品販売に対する諸条件の影響 当社グループは、農薬事業とファインケミカル事業を収益確保の主な柱として事業展開していますが、農薬製品の販売は、農業政策の変化、市場動向、天候、病害虫の発生状況等によって影響を受けます。特に、気候変動を含めて予期せぬ急激で大きな変動が生じた場合には、当社グループの事業が大きな影響を受ける可能性があります。 2.急速な技術革新による影響 ファインケミカル製品の市場は、新規企業の市場参入や、廉価製品あるいは新規商品の台頭などにより、価格競争にさらされております。当社グループでは、得意とするグリニャール反応を活用し、顧客のニーズに合わせた付加価値の高い製品を市場に提供しておりますが、想定外の技術革新や急激な市場変化に適切に対応できなかった場合には、当社グループの事業が影響を受ける可能性があります。 3.原材料の調達による影響 当社グループで製造している製品の原材料等の調達(購入価格を含む)は、国内外の状況、並びに原油、ナフサ価格などの動向等の影響を受けます。 これに対し、当社グループは、調達ルートの多様化、販売価格の改定などを推進しておりますが、購入先における法規制の強化や、故障・事故・サプライチェーンの混乱等の支障が生じた場合には、当社グループの事業が影響を受ける可能性があります。 4.為替レートの変動による影響 当社グループは、中国に設立した子会社でファインケミカル製品の一部を生産しており、連結決算における財務諸表項目の円換算額は為替相場に左右されますので、大きな為替相場の変動が生じた場合には、当社グループの事業が影響を受ける可能性があります。また、当社グループと海外との取引は、主として外貨建てで行っております。為替予約や外貨建ての債権債務による一部ヘッジを行っておりますが、大きな為替相場の変動が生じた場合には、当社グループの事業が影響を受ける可能性があります。 5.中国現地法人の影響 当社グループの中国現地法人は、中国国内での法規制の変更や社会情勢の変化などに影響を受けます。これに対し当社グループは、積極的な情報収集に努め、中国の政策に合致した対応や環境負荷低減のための設備投資等を行っておりますが、予想の範囲を超える大きな法改正や経済・社会情勢の変化があった場合には、当社グループの事業が影響を受ける可能性があります。 6.新製品の開発による影響 新製品の開発には、多大な人的・経済的資源と長期にわたる時間を必要とします。開発期間中の市場環境の変化、技術の進歩等により、新製品の開発可否判断、開発後の収益計画が影響を受ける可能性があります。これに対し当社グループは、研究・検査体制の充実による開発のスピードアップ、定期的な市場動向の調査、収益試算の検証等により対応しておりますが、新製品の開発が著しく遅延した場合には、または困難となった場合には、競争力が低下し、当社グループの事業が影響を受ける可能性があります。 7.予期せぬ事故等の発生による影響 当社グループは、厳格な原材料の受入検査、製品の品質管理、定期的な設備の整備点検等を実施し、国際基準に基づく品質マネジメントシステム(ISO9001)、環境マネジメントシステム(ISO14001)、労働安全衛生マネジメントシステム(ISO45001)により操業、運営しておりますが、事故、自然災害等のトラブルで操業停止、生産供給不足、品質異常、製品の保管条件の悪化などの不測の事態が発生する可能性があります。また、事故等による工場および工場周辺の物的・人的被害を完全に回避することはできません。製造物にかかる賠償責任については保険(PL保険)に加入しておりますが、すべてをカバーすることは困難であります。 当社グループは、法令および諸規則に適合した製品を製造・販売しておりますが、品質問題や副次的に発生する環境問題、社会問題等を起こした場合には、当社グループの事業が影響を受ける可能性があります。 また、想定される災害毎に事業継続計画(BCP)を作成し、速やかな事業復旧のための訓練を行っておりますが、想定外の災害が発生した場合には、当社グループの事業が影響を受ける可能性があります。 8.法規制等への対応による影響 当社グループは、日本国内における農薬取締法、製造物責任法、化審法(化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律)、PRTR(化学物質排出移動量届出制度)、環境に関する諸法規等の法規制、また、事業展開中の諸外国におけるさまざまな法規制等のもとで事業活動を行っております。当社グループは、コンプライアンス基本方針、北興化学工業グループ行動規範を定め、法令遵守の姿勢を明確にし、社会に信頼される企業として行動しております。また常に関係法令の動向を確認し、最新の法規制を理解して事業活動を行っておりますが、法規制の大幅な改正によりその遵守のために多額の費用が発生した場合や事業活動が制限された場合には、当社グループの事業が影響を受ける可能性があります。 9.新型コロナウイルス感染症等による影響 当社グループは、新型コロナウイルス等感染防止のため、国や自治体の指針に則り適時、感染症対策を実施しておりますが、感染症の蔓延状況によっては、原材料の調達などの生産活動への支障や経済全体の低迷に伴う需要の減少により、当社グループの事業が影響を受ける可能性があります。 10.知的財産権の侵害による影響 当社グループは、製品開発や製造の過程において、多くの技術やノウハウを蓄積しております。それらの保護のため、積極的な知的財産権の取得に取り組んでおりますが、海外においては、知的財産権の保護が不十分な国があり、当社グループの知的財産権が第三者により侵害される可能性があります。 また、当社グループでは他社の知的財産権を侵害しないように開発・製造を進めておりますが、他社から知的財産権の侵害を訴えられ、差し止めや多額の損害賠償により、当社グループの事業が影響を受ける可能性があります。 11.情報漏洩による影響 当社グループは、事業活動を通じて取引先の個人情報や当社グループの営業機密等、多くの情報資産を保有しております。それらの情報管理については、全役職員に対する情報セキュリティ教育の実施、サイバー攻撃に対応するソフトやメール誤送信防止システムの導入等の対策を講じておりますが、高度化するサイバー攻撃や不測の事情による情報漏洩により、当社グループの事業が影響を受ける可能性があります。

このページのバフェット流コメンタリーは順次自動生成中です。生成されると、ここに「数値の読み解き方」「同業比較」「投資判断のポイント」を表示します。

もっと深く分析したい?

モート先生 AI が 北興化学工業 の事業を 4 賢人の理論で詳しく解説します

モート先生に聞く →