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メック(4971)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

化学 素材・化学

事業の概要

  • 主力事業
    メックグループは、電子基板や電子部品に使われる特殊な薬品の製造・販売を主な事業としています。これらの薬品は、金属の表面を加工し、他の素材との接着力を高めたり、不要な部分を溶かしたりするために不可欠です。特に、半導体パッケージ基板やディスプレイ用のCOF基板製造に強みを持っています。この事業は、スマートフォンやパソコン、自動車など、現代社会に欠かせない電子機器の進化を支える重要な役割を担っています。
  • 高付加価値製品
    同社の薬品は、半導体の発熱による剥がれを防ぐ「密着向上剤(CZシリーズ)」や、ディスプレイ製造に不可欠な「エッチング剤(EXEシリーズ)」など、高い技術力を要する製品が中心です。これらの製品は、電子基板の高密度化や高性能化に対応するために不可欠であり、高いシェアを獲得しています。単なる化学品ではなく、電子機器の性能向上に直結する高付加価値なソリューションを提供することで収益を上げています。
  • グローバル展開
    メックグループは、日本だけでなく台湾、中国、欧州、タイ、インドに子会社を持ち、世界の主要な電子基板・電子部品市場を網羅する体制を構築しています。これにより、世界中の顧客に対して製品を供給し、事業の拡大を図っています。特に、成長著しいアジア市場に重点を置き、地域ごとのニーズに合わせた製品開発と販売戦略を展開することで、安定的な収益基盤を築いています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 日本セグメント
    日本はメックグループの主要な収益源であり、売上高782.7億円、営業利益430.2億円と、最も大きな規模を誇ります。主に電子基板・電子部品用薬品の製造販売、および電子基板用機械・資材の販売を行っています。特に、密着向上剤やエッチング剤といった高付加価値な製品の開発・製造拠点としての役割が大きく、グループ全体の技術革新を牽引しています。
  • 台湾セグメント
    台湾は売上高388.7億円、営業利益50.7億円を計上しており、日本に次ぐ主要な市場です。台湾は世界有数の半導体製造拠点であり、メックグループは現地の電子基板・電子部品メーカーに対して薬品や関連資材を提供しています。半導体パッケージ基板の需要増加や高性能化に伴い、同社の製品需要も拡大しており、今後の成長が期待される地域です。
  • 中国セグメント(珠海・蘇州)
    中国は珠海と蘇州の2つの地域で事業を展開しており、珠海が売上高278.0億円、営業利益32.4億円、蘇州が売上高395.3億円、営業利益56.4億円となっています。中国は世界最大の電子機器生産国であり、電子基板用機械や薬品、資材の販売を通じて、現地の電子基板・電子部品産業を支えています。特に、スマートフォンの高機能化やデータセンター需要の拡大に伴い、高密度基板向けの需要が伸びており、重要な成長市場となっています。
2025-12 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
JAPANReportableSegment 地域 78 43 55.0%
TAIWANReportableSegment 事業 39 5 13.0%
ZHUHAICHINA 地域 28 3 11.7%
SUZHOUCHINAReportableSegment 地域 40 6 14.3%
THAILANDReportableSegment 事業 11 2 18.0%
EUROPEReportableSegment 地域 14 0 1.4%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,539 文字
3 【事業の内容】(1) 当社グループの事業内容について当社グループは、当社および連結子会社6社で構成されております。連結子会社は、台湾・中国・欧州(ベルギー)・タイ・インドにあり、世界の電子基板・電子部品市場を包括できる体制をとっております。当社グループの事業内容は、電子基板・電子部品用薬品の製造販売および電子基板用機械、電子基板用資材の販売であります。なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。連結の範囲から除外いたしました MEC(HONG KONG)LTD.は清算中であることから、従来「香港(香港、珠海)」としていた報告セグメントの名称を「珠海(中国)」に、また従来「中国(蘇州)」としていた報告セグメントの名称を「蘇州(中国)」に変更しております。報告セグメント名称変更のみのため、清算中であるMEC(HONG KONG)LTD.の財務諸表は「珠海(中国)」に含めております。詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」をご参照ください。 区分会社名事業区分製商品区分主要製商品日本メック株式会社電子基板・電子部品資材事業製品電子基板用向け薬品電子部品用向け薬品密着向上剤エッチング剤その他表面処理剤台湾MEC TAIWAN COMPANYLTD.珠海(中国)MEC FINE CHEMICAL(ZHUHAI)LTD.電子基板用機械薬品処理機械各種前後処理機械蘇州(中国)MEC CHINA SPECIALTYPRODUCTS(SUZHOU)CO.,LTD.商品電子基板用資材銅箔ドライフィルム欧州MEC EUROPE NV.MEC INDIA SPECIALTY CHEMICALS PRIVATE LTD.タイMEC SPECIALTY CHEMICAL(THAILAND) CO.,LTD.その他機械修理 当社グループの事業の系統図は、以下のとおりであります。 タイ子会社(MEC SPECIALTY CHEMICAL(THAILAND)CO.,LTD.)は、MEC TAIWAN COMPANY LTD.が0.009%出資しております。MEC EUROPE NV.のインド子会社(MEC INDIA SPECIALTY CHEMICALS PRIVATE LTD.)は重要性がないため上記系統図には含めておりません。当社取締役会は、2024年10月22日、香港子会社(MEC(HONG KONG)LTD.) の解散を決議いたしました。2025年12月末日現在、現地の法令に従い清算手続きを進めております。そのため、上記事業系統図から除外しております。 (2) 電子基板・電子部品資材事業について当社グループの事業内容は、電子基板・電子部品製造用薬品の開発・製造販売および関連機械、資材の販売であります。電子基板・電子部品用薬品は主に金属の表面処理剤であります。金属の表面を溶かしたり改質することで、付加価値を与え、その金属と接合する樹脂や他の金属との界面を創造いたします。 当社薬品はコンピューター用の半導体パッケージ基板やディスプレイ用のCOF基板製造用に高いシェアを獲得しており、その他高機能端末での使用も拡大しております。当社の薬品が使用される電子基板・部品は、次世代通信システム、IoT、AIの多様化、クルマの電動化・自動化・コネクテッド化やDX(デジタルトランスフォーメーション)・GX(グリーントランスフォーメーション)の進展等の技術の広がりを背景に、高密度化や技術革新が進んでおります。これらの関連市場は引き続き高い成長が見込まれ、特に、高まる半導体需要による半導体パッケージ基板の個数増加や、高性能化による大型・高多層化による当社製品需要の伸びが期待されます。 当社グループは市場ニーズに合った製品の開発、製品・サービスを提供することにより、事業を通じた社会課題の解決に取り組み、世界中のどの地域の顧客に対しても高付加価値で高品質な製品を生産し、世界中の顧客に対し営業を行うことで事業の拡大を目指しております。 当社グループの主な製商品の詳細は以下のとおりであります。① 密着向上剤密着向上剤は主に電子基板の分野で使用されております。特に半導体を搭載する半導体パッケージ基板は半導体の発熱によって、銅と樹脂が剥がれる不具合が発生いたします。当社の密着向上剤のCZシリーズは、銅の表面に凹凸の形状(粗化形状)を形成し、密着性を飛躍的に向上することが可能で剥がれが発生しません。そのため、世界中の半導体パッケージ基板メーカーで採用されております。また、銅の表面を粗化せず樹脂との密着を向上させる化学密着技術についても開発を進めております。 銅箔の種類を選ばず表面を粗化することができるUTシリーズは、フレキシブル基板や半導体パッケージ基板メーカーに販売を進めております。 一般的な多層基板向けの密着向上剤にはVボンドシリーズを展開しております。② エッチング剤金属表面を溶かすことをエッチングといいます。当社のエッチング剤は、主に銅用の薬品で、電子基板やディスプレイ向けに使用されております。 EXEシリーズはディスプレイで半導体を搭載するCOF基板で高いシェアを獲得しております。また、スマートフォンの高機能化によるHDI基板の細線化に伴い需要の拡大が期待されます。SFシリーズは銅だけを溶かす選択エッチング剤で一部のタッチパネルセンサーの製造に使用されています。その他エッチング剤は高い品質が必要なスマートフォン、タブレットPC用のフレキシブル基板や電子基板向けに薬品の販売を進めております。 ③ その他表面処理剤その他表面処理剤は、半田関連の薬品や銅以外の金属を溶かす薬品があります。④ 電子基板用機械当社グループは、当社薬品を使用するために最適な処理・分析装置を販売しております。⑤ 電子基板用資材当社グループは、自社薬品・機械の販売のほかに、銅箔、感光性フィルム(ドライフィルム)や研磨材等の関連資材を取り扱っております。⑥ その他その他には機械装置の修理が含まれております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
コンピューター用半導体パッケージ基板やディスプレイ用COF基板製造用に高いシェアを獲得。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
電子基板・電子部品製造用薬品の開発・製造販売には高度な表面処理技術が必要。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:電子基板業界への依存度の高さ / 研究開発費の負担と市場ニーズへの対応遅れ / 海外事業展開に関するカントリーリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

メックは特定の強力なブランド、特許ポートフォリオ、または規制ライセンスに依存する事業モデルではない。主要な無形資産に関する具体的な情報は開示されていない。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

メックの製品は、特定の医療機器や工業用途で使用される特殊化学品であり、顧客は代替品への切り替えに一定の技術的・品質的検証コストを要する可能性がある。しかし、その程度は限定的と推測される。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

メックの事業は、製品の利用者が増えることで価値が増大するネットワーク効果を持つビジネスモデルではない。個々の顧客との取引が中心である。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

特殊化学品の製造には、高度な技術と設備投資が必要であり、一定の生産規模を持つことで、新規参入者に対してコスト面での参入障壁が生まれる可能性がある。しかし、構造的なコスト優位性は明確ではない。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

メックは特定分野の特殊化学品に特化しており、そのニッチ市場においては一定のシェアを確保している可能性がある。しかし、業界全体に対する圧倒的な規模の経済性や寡占状態を示唆する情報は少ない。

  • 高い技術力とシェア
    メックグループは、半導体パッケージ基板向けの密着向上剤「CZシリーズ」や、ディスプレイ用COF基板向けエッチング剤「EXEシリーズ」で高い世界シェアを誇っています。これらの製品は、銅と樹脂の密着性を飛躍的に向上させたり、高精度なエッチングを可能にしたりするなど、高度な技術が求められる分野で競合他社に差をつけています。この技術力は、長年の研究開発とノウハウの蓄積によって培われたものであり、同社の強力な競争優位性となっています。
  • 顧客との密接な関係
    同社の製品は、電子基板や電子部品の製造工程に深く組み込まれており、顧客の生産ラインに合わせたカスタマイズや技術サポートが不可欠です。これにより、一度採用されると他社製品への切り替えが難しくなる「スイッチングコスト」が発生し、顧客との長期的な関係を築きやすくなります。世界中の顧客に対して高付加価値で高品質な製品を提供し続けることで、安定した取引基盤を維持しています。
  • グローバルな供給体制
    日本、台湾、中国、欧州、タイ、インドに拠点を持ち、世界の主要な電子基板・電子部品市場を包括できる体制を構築しています。これにより、地域ごとの顧客ニーズに迅速に対応できるだけでなく、サプライチェーンのリスク分散にも貢献しています。特に、成長市場であるアジア地域でのプレゼンスは、今後の事業拡大において重要な強みとなると考えられます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1) 経営の基本方針当社グループは、企業価値の源泉である社是「仕事を楽しむ」を掲げ、経営理念「わたしたちは『独創の技術』『信頼の品質』『万全のサービス』を信条に、自由に着想し、グローバルな事業活動を通して界面価値創造を実現することで豊かで潤いのある社会と環境づくりに貢献します。」を基本方針として事業を展開しております。 それぞれの人生で大切な時間をかける仕事を、精一杯楽しみ、どのような仕事も自分たちのこととして真剣に取り組み、その成果が人々の豊かな暮らしに役立つ。私たちは、仕事を楽しむ自分たちの手で楽しい社会の実現に寄与し、自らの心豊かで幸ある人生と、明るく楽しい社会への貢献を同時に追い求めてまいります。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、連結ベースにおける事業経営を念頭に置き、積極的に事業の拡充、技術力の向上を図っております。独創的で価値が高く市場ニーズに合った製品を開発し続け、これまで培ったコア技術により、顧客における歩留まりの向上、電子機器の高機能化、信頼性向上に貢献いたします。世界中のどの地域の顧客に対しても高付加価値で高品質な製品を生産し、営業を行うことで事業の拡大を目指し、また、企業価値向上や株主への積極的な利益還元、持続的成長に取り組んでおります。2025年12月期を初年度とする2027年12月期までの3ヵ年を対象期間とした中期経営計画「2030年ビジョン Phase 2」における目標は次のとおりです。 (経営指標)連結売上高250億円(2027年12月期)営業利益率26~30%連結ROE(自己資本利益率)13~16% (資本政策)研究開発に関する投資毎年 連結売上高の約10%設備投資3年累計 約80億円株主還元連結配当性向 35%以上かつ連結株主資本配当率(DOE) 4.0%以上 自己株取得は状況に応じて機動的に実施 当社グループは、持続的な成長に向け、収益性の観点からは、営業利益率を重要視しており、具体的には当社連結営業利益率を主要指標と定め、その向上に努力しております。また、効率性の観点からは、資本コストを的確に把握した上で、連結ROE(自己資本純利益率)を意識した経営を行っております。 詳細は、当社ウェブサイトに掲載しております「中期経営計画(2025~2027年)数値目標更新に関するお知らせ」(2026年2月13日発表)をご覧ください。 (3)経営環境当社グループの主要事業は、電子基板・電子部品製造用薬品の開発・製造販売および関連機械、資材の販売であり、薬品による売上および営業利益がいずれも9割超を占めております。  また、主な顧客は世界中の電子基板・電子部品メーカーであり、当社および「3 事業の内容(1)当社グループの事業内容について」に記載した連結子会社6社でそれらの市場を包括できる体制を取っております。当社グループの主要市場であるエレクトロニクス業界は、次世代通信ネットワークの整備が進む中、AIの多様化、自動運転車への動きが加速する次世代モビリティ、IoT、DX(デジタルトランスフォーメーション)・GX(グリーントランスフォーメーション)等、デジタル技術の進展を背景に技術革新が進み、中長期的に、当社関連市場は拡大すると考えております。特に、旺盛な半導体需要を受けた半導体パッケージ基板の個数増加や高性能化に伴う大型化・高多層化により、当社主力製品である「CZシリーズ」や最先端領域の技術需要向けの製品の拡大が期待されます。 (4)経営戦略と対処すべき課題当社グループは、エレクトロニクス関連の界面処理技術を中核とした研究開発型企業として、高付加価値製品をグローバル市場に提供しております。2030年ビジョン「界面の創出と接合で世界一になる」の実現に向け、「創造と変革」を指針に持続的成長と企業価値の最大化を追求するため、各種施策を推進しております。市場のニーズに的確に応え、革新的なテクノロジーの実用化に貢献できるようなシーズを生み出し育めるよう、独創的な技術開発力にさらに磨きをかけるとともに、エレクトロニクス業界および関連する業界、参入が可能な事業領域についてのグローバルな動向把握と潜在需要の掘り起こしに努め、高い品質の製品と技術サービスの提供を図ります。また、環境・安全への配慮とワーク・ライフ・バランスの実現等により、事業推進力の強化を図ってまいります。また、さらなる成長路線を実現すべく、当社グループは、企業価値の源泉である社是「仕事を楽しむ」を掲げ、経営理念「わたしたちは『独創の技術』『信頼の品質』『万全のサービス』を信条に、自由に着想し、グローバルな事業活動を通して界面価値創造を実現することで豊かで潤いのある社会と環境づくりに貢献します。」を基本方針とし、中期経営計画に沿って、次のとおり、各種施策に取り組んでおります。 2030年への指針「創造と変革」 ~「つくる」を変える~  ~「うる」を変える~  目指す企業像・独創の技術で新たな価値を創造する真のグローバルカンパニーになる・研究開発型企業であり続ける・独創のAI企業としての顔を持つ 目指す人財像と組織(人財像)・各自自立自走し、連帯できる人財を目指す・熱意をもち、挑戦を続ける人である・基本的なデジタルリテラシーをもつ(組織)・役割に応じて優秀な人財の確保を行い、適正に配置し、十分に活躍できる環境を準備するよう最善を尽くす対処すべき課題は、次のとおりです。 ① 技術・マーケティングならびに生産・ロジスティクスの強化当社グループの顧客はその大半が電子基板・電子部品メーカーです。技術・マーケティングの強化が製品開発の迅速化にも寄与すると考えております。当社のコア技術をより全面に出したグローバルなマーケティングにより、技術変化への対応や既存技術の応用展開を強化してまいります。また、新規市場への進出、新規事業の創出に取り組んでまいります。生産・ロジスティクスに関しましては、「優れた人財」「グローバル生産ネットワークの拡充」「高度な品質・化学物質管理」「SDGs観点での取り組み」による強みのシナジーで圧倒的な優位性を発揮すべくグローバル生産戦略を構築し、安定した調達、生産、供給体制の確立に努めてまいります。 ② 経営戦略と人事戦略の連動競争力があり、社会に価値を生み出し続ける企業であるためには人財が非常に重要であると認識しております。人的資本基本方針を定め、短期・中期・長期の視点で、経営に資する人的価値創出を図ってまいります。 ③ ESGの推進E:Environment環境、S:Social社会、G:Governance企業統治の頭文字からなるESG戦略は、会社事業の礎となるものです。当社グループは、2030年ビジョンのもと、事業活動を通して界面価値創造を実現することで豊かで潤いのある社会と環境づくりに貢献するために、事業運営にとって大切な6つのマテリアリティ(重要課題)を策定し、事業が関わるSDGsからの観点を見据えながら進めております。6つの重要課題「未来を切り拓く研究開発」、「適正な調達、生産、物流」、「環境保全」、「品質と安全」、「多様な人財の活用」、「経営基盤の強化」の取り組みの成果がお客様の利益や生産性向上にもつながっていくと考えています。さらには、気候関連問題を重要な経営課題と位置づけ、気候変動を含めた環境対応への取り組みをより強化してまいります。当社は化学薬品事業会社として、これらマテリアリティに対する取り組みを通じ、着実にESGを推進し、社会と産業全体、お客様の持続可能な発展に寄与してまいります。 当社グループは、これらの課題を克服することにより、オンリーワンまたはナンバーワンの領域を複数保有する地位の獲得を目標とし、継続的に高い成長を実現し続けるべく全力を尽くしてまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1) 経営の基本方針当社グループは、企業価値の源泉である社是「仕事を楽しむ」を掲げ、経営理念「わたしたちは『独創の技術』『信頼の品質』『万全のサービス』を信条に、自由に着想し、グローバルな事業活動を通して界面価値創造を実現することで豊かで潤いのある社会と環境づくりに貢献します。」を基本方針として事業を展開しております。 それぞれの人生で大切な時間をかける仕事を、精一杯楽しみ、どのような仕事も自分たちのこととして真剣に取り組み、その成果が人々の豊かな暮らしに役立つ。私たちは、仕事を楽しむ自分たちの手で楽しい社会の実現に寄与し、自らの心豊かで幸ある人生と、明るく楽しい社会への貢献を同時に追い求めてまいります。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、連結ベースにおける事業経営を念頭に置き、積極的に事業の拡充、技術力の向上を図っております。独創的で価値が高く市場ニーズに合った製品を開発し続け、これまで培ったコア技術により、顧客における歩留まりの向上、電子機器の高機能化、信頼性向上に貢献いたします。世界中のどの地域の顧客に対しても高付加価値で高品質な製品を生産し、営業を行うことで事業の拡大を目指し、また、企業価値向上や株主への積極的な利益還元、持続的成長に取り組んでおります。2025年12月期を初年度とする2027年12月期までの3ヵ年を対象期間とした中期経営計画「2030年ビジョン Phase 2」における目標は次のとおりです。 (経営指標)連結売上高250億円(2027年12月期)営業利益率26~30%連結ROE(自己資本利益率)13~16% (資本政策)研究開発に関する投資毎年 連結売上高の約10%設備投資3年累計 約80億円株主還元連結配当性向 35%以上かつ連結株主資本配当率(DOE) 4.0%以上 自己株取得は状況に応じて機動的に実施 当社グループは、持続的な成長に向け、収益性の観点からは、営業利益率を重要視しており、具体的には当社連結営業利益率を主要指標と定め、その向上に努力しております。また、効率性の観点からは、資本コストを的確に把握した上で、連結ROE(自己資本純利益率)を意識した経営を行っております。 詳細は、当社ウェブサイトに掲載しております「中期経営計画(2025~2027年)数値目標更新に関するお知らせ」(2026年2月13日発表)をご覧ください。 (3)経営環境当社グループの主要事業は、電子基板・電子部品製造用薬品の開発・製造販売および関連機械、資材の販売であり、薬品による売上および営業利益がいずれも9割超を占めております。  また、主な顧客は世界中の電子基板・電子部品メーカーであり、当社および「3 事業の内容(1)当社グループの事業内容について」に記載した連結子会社6社でそれらの市場を包括できる体制を取っております。当社グループの主要市場であるエレクトロニクス業界は、次世代通信ネットワークの整備が進む中、AIの多様化、自動運転車への動きが加速する次世代モビリティ、IoT、DX(デジタルトランスフォーメーション)・GX(グリーントランスフォーメーション)等、デジタル技術の進展を背景に技術革新が進み、中長期的に、当社関連市場は拡大すると考えております。特に、旺盛な半導体需要を受けた半導体パッケージ基板の個数増加や高性能化に伴う大型化・高多層化により、当社主力製品である「CZシリーズ」や最先端領域の技術需要向けの製品の拡大が期待されます。 (4)経営戦略と対処すべき課題当社グループは、エレクトロニクス関連の界面処理技術を中核とした研究開発型企業として、高付加価値製品をグローバル市場に提供しております。2030年ビジョン「界面の創出と接合で世界一になる」の実現に向け、「創造と変革」を指針に持続的成長と企業価値の最大化を追求するため、各種施策を推進しております。市場のニーズに的確に応え、革新的なテクノロジーの実用化に貢献できるようなシーズを生み出し育めるよう、独創的な技術開発力にさらに磨きをかけるとともに、エレクトロニクス業界および関連する業界、参入が可能な事業領域についてのグローバルな動向把握と潜在需要の掘り起こしに努め、高い品質の製品と技術サービスの提供を図ります。また、環境・安全への配慮とワーク・ライフ・バランスの実現等により、事業推進力の強化を図ってまいります。また、さらなる成長路線を実現すべく、当社グループは、企業価値の源泉である社是「仕事を楽しむ」を掲げ、経営理念「わたしたちは『独創の技術』『信頼の品質』『万全のサービス』を信条に、自由に着想し、グローバルな事業活動を通して界面価値創造を実現することで豊かで潤いのある社会と環境づくりに貢献します。」を基本方針とし、中期経営計画に沿って、次のとおり、各種施策に取り組んでおります。 2030年への指針「創造と変革」 ~「つくる」を変える~  ~「うる」を変える~  目指す企業像・独創の技術で新たな価値を創造する真のグローバルカンパニーになる・研究開発型企業であり続ける・独創のAI企業としての顔を持つ 目指す人財像と組織(人財像)・各自自立自走し、連帯できる人財を目指す・熱意をもち、挑戦を続ける人である・基本的なデジタルリテラシーをもつ(組織)・役割に応じて優秀な人財の確保を行い、適正に配置し、十分に活躍できる環境を準備するよう最善を尽くす対処すべき課題は、次のとおりです。 ① 技術・マーケティングならびに生産・ロジスティクスの強化当社グループの顧客はその大半が電子基板・電子部品メーカーです。技術・マーケティングの強化が製品開発の迅速化にも寄与すると考えております。当社のコア技術をより全面に出したグローバルなマーケティングにより、技術変化への対応や既存技術の応用展開を強化してまいります。また、新規市場への進出、新規事業の創出に取り組んでまいります。生産・ロジスティクスに関しましては、「優れた人財」「グローバル生産ネットワークの拡充」「高度な品質・化学物質管理」「SDGs観点での取り組み」による強みのシナジーで圧倒的な優位性を発揮すべくグローバル生産戦略を構築し、安定した調達、生産、供給体制の確立に努めてまいります。 ② 経営戦略と人事戦略の連動競争力があり、社会に価値を生み出し続ける企業であるためには人財が非常に重要であると認識しております。人的資本基本方針を定め、短期・中期・長期の視点で、経営に資する人的価値創出を図ってまいります。 ③ ESGの推進E:Environment環境、S:Social社会、G:Governance企業統治の頭文字からなるESG戦略は、会社事業の礎となるものです。当社グループは、2030年ビジョンのもと、事業活動を通して界面価値創造を実現することで豊かで潤いのある社会と環境づくりに貢献するために、事業運営にとって大切な6つのマテリアリティ(重要課題)を策定し、事業が関わるSDGsからの観点を見据えながら進めております。6つの重要課題「未来を切り拓く研究開発」、「適正な調達、生産、物流」、「環境保全」、「品質と安全」、「多様な人財の活用」、「経営基盤の強化」の取り組みの成果がお客様の利益や生産性向上にもつながっていくと考えています。さらには、気候関連問題を重要な経営課題と位置づけ、気候変動を含めた環境対応への取り組みをより強化してまいります。当社は化学薬品事業会社として、これらマテリアリティに対する取り組みを通じ、着実にESGを推進し、社会と産業全体、お客様の持続可能な発展に寄与してまいります。 当社グループは、これらの課題を克服することにより、オンリーワンまたはナンバーワンの領域を複数保有する地位の獲得を目標とし、継続的に高い成長を実現し続けるべく全力を尽くしてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績」という。)の状況の概況は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度(2025年1月1日~2025年12月31日)において、わが国は、雇用・所得環境の改善の動きが続く中、緩やかな回復基調で推移しました。一方、物価の動向や米国の通商政策における不確実性、地政学リスク等、先行きは不透明な状況にあります。エレクトロニクス業界は、データセンターにおいては生成AI関連が市場の成長をけん引しました。パソコンやスマートフォン、自動運転への技術転換が進む車載関連は概ね堅調に推移しました。また、中長期視点では、通信革命によるデジタル技術進展のメガトレンドは不変であり、それらに向けた投資は継続されると見込まれております。当社グループの関係市場である電子基板・部品業界は、全般的にエレクトロニクス業界の影響を受け堅調に推移しました。  このような環境のもと、当社グループは、2030年ビジョンの実現に向けた第二期である「Phase2 中期経営計画(2025~2027)」を達成するため、「創造と変革」を指針に事業活動に取り組みました。特に、デジタル化やグリーン化に向け社会が変化・変革期にある中、高密度電子基板向け製品の開発や販売に注力し、さらに、新たな市場への技術展開に向けた活動にも取り組みました。売上高については、薬品は主に生成AI関連など先端半導体パッケージ基板、パソコンやスマートフォンなどの汎用半導体パッケージ基板向けに製品の需要が堅調に推移したことにより、過去最高となりました。販売費及び一般管理費は、主に人件費や発送運賃等が増加しました。利益面では、営業利益は、薬品出荷量が増加したことや収益性の高い製品の需要が堅調であったことから増加しました。経常利益は、為替の影響等を受け増加し、また、特別利益に経済産業省による「中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金」の収入が計上されたこと、前期にはグループ再編に伴う日中両国の税金計上による法人税等の増加があったこと等もあり、親会社株主に帰属する当期純利益については、前期に比べ大幅に増加しました。  前期と比較した主要製品の売上動向としましては、半導体を搭載する半導体パッケージ基板向けに高いシェアを持つ超粗化系密着向上剤「CZシリーズ」は、主に生成AI関連やパソコン、スマートフォン等に係る需要により好調な結果となりました。多層基板向け密着向上剤「V-Bondシリーズ」、ディスプレイ向け「EXEシリーズ」は概ね前期と同水準となり、ディスプレイ向け「SFシリーズ」は、関連する製品の生産動向を受け減少しました。 a.財政状態資産は、建設仮勘定や売上債権の増加等により、前期末に比べ33億85百万円増加し、364億24百万円となりました。負債は、電子記録債務の減少等により、前期末に比べ1億89百万円減少し、59億52百万円となりました。純資産は、利益剰余金の増加等により、前期末に比べ35億74百万円増加し、304億72百万円となりました。以上の結果、自己資本比率は83.7%、ROEは17.5%となりました。また、連結配当性向は35.3%となりました。 b.経営成績当連結会計年度の経営成績は、売上高は209億47百万円(前期比27億13百万円、14.9%増)となりました。販売費及び一般管理費は72億29百万円(同6億89百万円、10.6%増)となり、営業利益は57億48百万円(同11億85百万円、26.0%増)、売上高営業利益率は27.4%、前期の25.0%と比較し2.4ポイント改善しました。経常利益は60億51百万円(同13億68百万円、29.2%増)となりました。税金等調整前当期純利益は64億73百万円(同18億3百万円、38.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は50億28百万円(同27億36百万円、119.4%増)となりました。売上高の内訳は、薬品売上高は202億11百万円(前期比27億33百万円、15.6%増)、機械売上高は3億12百万円(同2億66百万円、46.1%減)、資材売上高は4億3百万円(同2億34百万円、138.8%増)、その他売上高は19百万円(同11百万円、157.5%増)となりました。海外売上高比率は65.1%となり、前期の61.7%に比べ、3.4ポイント増加しました。なお、日本国内代理店経由で販売した海外顧客への売上を海外売上高比率に含めた場合は、80.3%となり前期の77.3%と比べ3.0ポイント増加しました。株主の皆様への還元といたしましては、年間配当金を96円とし、連結配当性向は35.3%となっております。 セグメントごとの業績は、次のとおりであります。 なお、当連結会計年度より、連結の範囲から除外いたしましたMEC(HONG KONG)LTD.は清算中であることから、従来「香港(香港、珠海)」としていた報告セグメントの名称を「珠海(中国)」に、また従来「中国(蘇州)」としていた報告セグメントの名称を「蘇州(中国)」に変更しております。報告セグメント名称変更のみのため、清算中であるMEC(HONG KONG)LTD.の財務諸表は「珠海(中国)」に含めております。 日本日本では、生成AI関連など先端半導体パッケージ基板向け製品の需要が拡大基調に推移しました。日本代理店経由で販売している韓国向けにおいては、メモリー向け半導体パッケージ基板の回復基調を受け関連製品が堅調に推移しました。その結果、当連結会計年度の売上高は78億27百万円(前期比6億20百万円、8.6%増)、セグメント利益は43億1百万円(同8億24百万円、23.7%増)となりました。台湾台湾では、生成AI関連などの先端半導体パッケージ基板、パソコンやスマートフォンなどの汎用半導体パッケージ基板向け製品需要がけん引し、当連結会計年度の売上高は38億87百万円(前期比5億60百万円、16.9%増)、セグメント利益は5億6百万円(同1億6百万円、26.6%増)となりました。珠海(中国)珠海(中国)では、生成AI関連、スマートフォンやパソコンに関連する製品需要が好調に推移し、当連結会計年度の売上高は27億80百万円(前期比4億74百万円、20.6%増)、セグメント利益は3億24百万円(同24百万円、7.0%減)となりました。蘇州(中国)蘇州(中国)では、スマートフォンやパソコン、ディスプレイ向けの製品需要が堅調に推移し、当連結会計年度の売上高は39億53百万円(前期比3億57百万円、9.9%増)、セグメント利益は5億63百万円(同62百万円、12.6%増)となりました。 欧州欧州では、顧客により需要動向に濃淡が見られるものの、在庫調整の局面から脱したこと、当社の取扱い資材の一時的な需要により、当連結会計年度の売上高は13億93百万円(前期比4億3百万円、40.8%増)、セグメント利益は19百万円(同47百万円、71.4%減)となりました。タイタイでは、電子基板メーカーの東南アジアにおける設備投資が活発化する中、車載向け製品は低調であったものの、衛星通信に関連する製品が堅調に推移したことや半導体パッケージ基板用途において当社顧客における製品の需要により、当連結会計年度の売上高は11億6百万円(前期比2億96百万円、36.5%増)、セグメント利益は1億99百万円(同97百万円、95.8%増)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は前連結会計年度末に比べて15億4百万円減少し、87億49百万円となりました。当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は、39億79百万円(前期比2億20百万円減)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益が64億73百万円、減価償却費が8億23百万円、売上債権の増加が12億29百万円および、法人税等の支払額が17億19百万円計上されたこと等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は、33億94百万円(前期比34億46百万円増)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が27億35百万円計上されたこと等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は、22億52百万円(前期比13億79百万円増)となりました。これは主に自己株式の取得による支出が12億92百万円、配当金の支払額が9億35百万円計上されたこと等によるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績 a.生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)金額(千円)前期比(%)日本4,399,785112.7台湾2,072,337116.8珠海(中国)1,654,782127.2蘇州(中国)1,995,474111.8欧州460,591116.8タイ486,877128.3報告セグメント計11,069,849116.1 (注) 1 金額は、電子基板用薬品の製造原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。 b.受注実績当社グループ製品は見込生産を主体としており、総販売高に占める受注生産の割合は僅少のため受注実績の記載を省略しております。 c.販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)金額(千円)前期比(%)日本7,827,186108.6台湾3,887,138116.9珠海(中国)2,780,493120.6蘇州(中国)3,953,110109.9欧州1,393,086140.8タイ1,106,736136.5報告セグメント計20,947,752114.9 (注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。2 総販売実績に対し10%以上に該当する販売先はありません。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計方針および見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、決算日における資産・負債の報告数値および報告期間における費用の報告数値に影響を与える見積りおよび仮定設定を行っております。経営陣は、重要な会計方針の一部、具体的には貸倒引当金、賞与引当金、投資の減損、繰延税金資産、退職給付費用等に関する見積りおよび判断に対して、過去の実績や決算日現在の状況に応じ合理的だと考えられるさまざまな要因に基づき、継続して評価を行っております。ただし、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a.財政状態当社グループの当連結会計年度の財務状態は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。今後もさらなる会社の財産の有効な活用に取り組む所存であります。具体的には、連結ROEは13~16%を中期目標とし、連結配当性向は35%以上を基本方針といたします。 b.経営成績当社グループの当連結会計年度の経営成績は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりでありますが、損益区分ごとの分析は以下のとおりであります。 売上高当連結会計年度の連結売上高は209億47百万円となり、前期に比べ27億13百万円(14.9%)増となりました。そのうち薬品売上高は202億11百万円で、前期に比べ27億33百万円(15.6%)増となりました。主な要因は、生成AI関連など先端半導体パッケージ基板、パソコンやスマートフォンなどの汎用半導体パッケージ基板向けに製品の需要が堅調に推移したこと等によるものであります。売上総利益当連結会計年度の売上総利益は129億77百万円となり、前期に比べ18億75百万円(16.9%)増となりました。売上総利益率は62.0%となり、前期に比べ1.1ポイント改善しました。主な要因は、収益性の高い薬品の出荷数量が増加したこと等によるものであります。販売費及び一般管理費当連結会計年度の販売費及び一般管理費は72億29百万円となり、前期に比べ6億89百万円(10.6%)増となりました。主な要因は、人件費や発送運賃の増加等によるものであります。営業利益当連結会計年度の営業利益は57億48百万円となり、前期に比べ11億85百万円(26.0%)増となりました。売上高営業利益率は、27.4%となり、前期に比べ2.4ポイント改善しました。 ③ 資本の財源および資金の流動性についての分析キャッシュ・フローの分析当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 また、当連結会計年度を含む5期間のキャッシュ・フロー指標の推移は以下のとおりであります。 回次2021年12月期2022年12月期2023年12月期2024年12月期2025年12月期自己資本比率(%)82.784.886.481.483.7時価ベースの自己資本比率(%)300.8143.7287.1198.6255.7債務償還年数(年)0.00.00.00.00.0インタレスト・カバレッジ・レシオ3,698.63,836.12,463.92,638.3614.0 (注) 自己資本比率          :自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率    :株式時価総額/総資産債務償還年数          :有利子負債/営業キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い1 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。2 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数により算出しております。3 営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを利用しております。有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。資金需要当社グループの運転資金需要のうち主なものは、当社グループ製品製造のための原材料および部品の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費の営業費用によるものであります。営業費用の主なものは人件費、研究開発費および荷造運搬費等であります。また、これ以外に納税資金、利益配当金等も特定の時期に必要となります。財務政策当社グループは、運転資金および経常的な設備投資資金については手持資金で賄っており、工場建設等の大規模投資に関しましては、案件ごとに市場の金利情勢等に応じていくつかの選択肢から適切に資金調達を行う考えであります。

事業リスク

  • 電子基板業界への依存
    メックグループの事業は、電子基板・部品資材事業が中心であり、特に電子基板向けの比重が大きいため、電子基板業界全体の動向に業績が大きく左右される可能性があります。スマートフォンやパソコン、自動車などの最終製品需要の変動や、技術革新のスピードによっては、同社の製品需要が減少し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 研究開発費の負担と失敗リスク
    電子基板製造における技術革新は著しく、常に最新の市場ニーズに対応した製品を供給するためには、積極的な研究開発が不可欠です。同社は連結売上高の約10%を研究開発に投資していますが、もし市場ニーズの分析を誤ったり、技術革新に対応できなかったりした場合、開発した新製品が十分な収益を上げられず、研究開発費が損益を圧迫する可能性があります。
  • 海外事業におけるカントリーリスク
    メックグループは、世界の主要な電子基板市場を網羅するため、中国をはじめとする海外に複数の子会社を展開しています。特に中国における事業の重要性が増しているため、同地域における政治・経済情勢の変動、法規制の変更、貿易摩擦などのカントリーリスクが顕在化した場合、同社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。為替変動も海外売上高の過半数を占めるため、損益に影響を与える要因となります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,206 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 電子基板業界への依存度の高さについて当社グループは電子基板・部品資材事業を行っておりますが、電子基板向けの比重が大きいため、電子基板業界の動向に大きく影響されます。このため、今後の電子基板の生産動向によっては、当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。(2) 研究開発費について当社は、電子基板製造用薬品を中心に積極的な新製品開発を行っております。電子基板製造における技術革新は著しく、これに対応した製品を供給するためには充分な研究開発活動が不可欠であり、そのため当社は連結売上高の約10%を目安として研究開発投資を行っております。今後も当社は、研究開発の成果である新製品の販売については、需要の喚起や販売の強化を図る方針でありますが、十分な収益を上げるに至らなかった場合は、研究開発費の負担が当社の損益に影響を与える可能性があります。また、研究開発活動について当社が市場ニーズの分析を誤ることにより市場動向への対応が遅れたり、技術革新に対応できない場合には、製品の販売減に繋がり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。(3) 海外事業展開に関するカントリーリスクについて当社グループは、当社および連結子会社6社で構成され、世界の主要な電子基板市場を包括すべく体制を整備しております。近年中国における事業の重要性が増しており、同地区における様々なカントリーリスクがより一層顕在化した場合には、当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。(4) 人材の確保・育成について当社グループは研究開発体制のさらなる強化と海外展開をはじめとする販売力の強化に重点を置き、従来から優秀な人材の採用と教育研修・配置・ローテーションを含めた『戦略人事』に積極的に取り組んでおりますが、今後当社の求める人材を十分に確保・育成できない場合には、当社グループの損益に影響を与える可能性があります。(5) 為替変動の影響について当社グループは、日本国内だけでなく世界的に事業活動を展開しており、海外売上高の比率は過半数を占めます。そのため、為替相場の変動は損益に影響を与える可能性があります。一般に円高は減収・減益の要因となります。(6) 原油・素材の価格高騰および調達リスクについて当社グループの主要製品である電子基板・部品製造用薬品の主な原料は無機材料でありますが、一部薬品には原油をベースとする材料と銅をベースとする材料を使用しております。さらに当社グループの薬品の運搬に原油価格に影響されるポリエチレン容器を使用しております。当社グループは製品原材料の見直しや一括大量購入等様々な製品コストダウンに取り組んでおりますが、原材料価格が高騰した場合、あるいは原料素材の世界的需要増加等にともなう枯渇状況が発生した場合には、当社グループの損益に影響を与える可能性があります。(7) 知的財産について当社ではリスクマネジメントの観点から知的財産管理が経営上重要であるとの認識をもっており、社内に専任部署を設置し、当社の知財戦略に基づいて各国において権利を取得・管理しておりますが、当社の想定の範囲外で第三者から知的財産権を侵害したと主張されることが全く無いとは言い切れません。そのような場合には、当社グループの損益に影響を与える可能性があります。(8) 情報セキュリティについて当社グループは、事業運営に関する顧客情報、個人情報および技術上の秘密情報を保有しております。これらの情報の秘密保持、情報管理には細心の注意を払い、社内規程の整備、従業員教育等の対策、また、コンピューターウイルスへの感染、サイバー攻撃等による不正アクセス、改ざん、破壊、漏洩および滅失等を防ぐための管理体制を構築し、安全措置を講じております。しかし、故意、過失の如何に関係なく、外部に情報が流出する事故が起きた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。(9) 法的規制について当社グループの電子基板・部品製造用薬品は様々な化学物質を使用しております。日本をはじめ世界中には、化学物質による人の健康や環境への影響を最小化するための法規制があります。当社グループでは、このような法規制を確認し順守に努めておりますが、改正等による法規制への対応や当社グループの製品開発が計画通りに進まなかった場合には、当社グループの損益に影響を与える可能性があります。(10) 自然災害、事故、感染症等の影響について当社グループは、地震、洪水等の自然災害、事故、感染症の流行およびその他の災害により生産活動が妨げられないようにするために、生産拠点を分散して設置し、被災時の影響を最小化するべくBCP(事業継続計画)を策定するなど、活動を行っておりますが、災害等による影響を受けた場合、またサプライチェーンの分断により電子機器等の最終製品の生産量が減少し、電子基板・部品もその影響を受けた場合には、当社グループの損益および財政状態に影響を与える可能性があります。

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