4922

コーセーホールディングス(4922)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

化学 素材・化学

事業の概要

  • 化粧品事業の展開
    コーセーは、自社で化粧品を製造し、国内外の子会社を通じて販売するビジネスモデルを確立しています。例えば、「コーセー」「雪肌精」「コスメデコルテ」といった多様なブランドを展開し、国内ではコーセー化粧品販売株式会社が、海外では高絲化粧品銷售(中国)有限公司などが販売を担っています。これにより、研究開発から製造、販売までを一貫して行い、高品質な製品を消費者に届けています。
  • コスメタリー事業の展開
    日用品に近い位置づけのコスメタリー製品も手掛けており、幅広い層のニーズに応えています。「メイクキープ」「ネイルホリック」「ソフティモ」などが代表的なブランドです。これらの製品は主にコーセーコスメニエンス株式会社やコーセーコスメポート株式会社を通じて卸売され、ドラッグストアなどで手軽に購入できるため、日常使いの市場で収益を上げています。
  • 多様な販売チャネル
    通信販売や免税店、プロフェッショナル向け販売など、多角的なチャネルを活用しています。例えば、「米肌(マイハダ)」はコーセープロビジョン株式会社が通信販売で展開し、コーセートラベルリテール株式会社は免税店でのアメニティ製品や化粧品の販売を受託しています。これにより、顧客との接点を増やし、様々な購買ニーズに対応することで収益機会を最大化しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 化粧品事業
    このセグメントは、主に「コーセー」「雪肌精」「コスメデコルテ」といった高価格帯から中価格帯の化粧品ブランドの製造・販売を担っています。国内では自社製造品をコーセー化粧品販売株式会社が、海外では高絲化粧品銷售(中国)有限公司などの子会社が販売しており、2623.03億円の売上と167.68億円の営業利益を上げており、コーセーグループの主要な収益源となっています。
  • コスメタリー事業
    このセグメントは、「メイクキープ」「ネイルホリック」「ソフティモ」といった、より日常使いに適した化粧品や日用品に近い製品を取り扱っています。主にコーセーコスメニエンス株式会社やコーセーコスメポート株式会社を通じて卸売され、644.93億円の売上と62.52億円の営業利益を計上しています。手軽に購入できる製品が多いため、幅広い顧客層にアプローチし、安定的な収益に貢献しています。
  • その他事業
    有価証券報告書には明記されていませんが、アメニティ製品の販売、不動産賃貸、輸出原材料、OEM製品の製造なども行っています。アメニティ製品はコーセートラベルリテール株式会社が免税店などで販売しており、不動産賃貸は当社が管理・賃貸を行っています。これらの事業は、グループ全体の収益の多様化に貢献していますが、規模感としては化粧品事業やコスメタリー事業が主力です。
2025-12 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
CosmeticsBusinessReportableSegment 地域 2,623 168 6.4%
CosmetariesBusinessReportableSegment 地域 645 63 9.7%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,904 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社及び子会社(45社)により構成しており、主な事業内容、関係会社等の当該事業に係る位置付け及びセグメント等の関連は、次のとおりであります。 (1) 生産関係2025年12月31日現在会社名主な事業内容(国内) 親会社㈱コーセー化粧品製造連結子会社㈱アドバンス化粧品製造連結子会社コーセーインダストリーズ㈱化粧品製造、プラスチック容器・ダンボール紙器製造連結子会社㈱アルビオン化粧品製造、化粧品卸売(海外) 連結子会社台湾高絲股份有限公司化粧品製造、化粧品卸売 (2) 販売・サービス関係2025年12月31日現在会社名主な事業内容(国内) 連結子会社コーセー化粧品販売㈱化粧品卸売連結子会社コーセーコスメニエンス㈱化粧品卸売連結子会社コーセーコスメポート㈱化粧品卸売連結子会社コーセープロフェッショナル㈱化粧品卸売連結子会社㈱ドクターフィル コスメティクス化粧品卸売連結子会社コーセープロビジョン㈱化粧品通信販売連結子会社コーセートラベルリテール㈱アメニティ製品、化粧品免税業務受託連結子会社コーセー保険サービス㈱保険代理店業連結子会社㈱コスメ ラボ化粧品製造販売元連結子会社コーセーマルホファーマ㈱化粧品卸売(海外) 連結子会社高絲香港有限公司化粧品卸売連結子会社高絲化粧品銷售(中国)有限公司化粧品卸売連結子会社KOSÉ SINGAPORE PTE.LTD.化粧品卸売連結子会社KOSÉ KOREA CO., LTD.化粧品卸売連結子会社KOSÉ (THAILAND) CO., LTD.化粧品卸売連結子会社KOSÉ (MALAYSIA) SDN. BHD.化粧品卸売連結子会社KOSÉ Corporation India Pvt. Ltd.化粧品卸売連結子会社PT. INDONESIA KOSÉ化粧品卸売連結子会社KOSÉ AMERICA, INC.化粧品卸売連結子会社Tarte, Inc.化粧品卸売連結子会社ALBION Cosmetics (America),Inc.化粧品卸売連結子会社ALBION Cosmetics (HK) Limited.化粧品卸売連結子会社ALBION Cosmetics (Shanghai)Co.,Ltd.化粧品卸売連結子会社PURI CO.,LTD.化粧品卸売連結子会社Luxury Wellness CO.,LTD.PURI CO.,LTD.の株式を取得するために当社が新設したSPC(特別目的会社) (3) セグメントとの関連2025年12月31日現在区分主要製品主要な会社化粧品事業コーセー、雪肌精、エスプリーク、ルシェリ、ONE BY KOSÉ、コスメデコルテ、プレディア、インフィニティ、ジルスチュアート、アディクション当社が製造し、コーセー化粧品販売㈱が販売しております。 製・商品輸出当社が製造輸出し、海外子会社(高絲化粧品銷售(中国)有限公司、台湾高絲股份有限公司、KOSÉ KOREA CO., LTD.、高絲香港有限公司等)が輸入し、販売しております。 海外生産品台湾高絲股份有限公司で製造販売しております。 米肌(マイハダ)当社が製造し、コーセープロビジョン㈱が販売しております。 フイルナチュラント当社が製造し、㈱ドクターフィル コスメティクスが販売しております。 カルテHD当社が製造し、コーセーマルホファーマ㈱が販売しております。 タルトTarte, Inc.が仕入れ、販売しております。 アルビオン、エレガンス、イグニス、アナスイ、ポール&ジョー㈱アルビオンが製造販売しております。 パンピューリPURI CO.,LTD.が製造販売しております。コスメタリー事業メイクキープ、カールキープマジック、ネイルホリック当社が製造し、コーセーコスメニエンス㈱を通じてコーセー化粧品販売㈱が販売しております。 ファシオ、ヴィセ、スティーブンノル ニューヨーク当社が製造し、コーセー化粧品販売㈱が販売しております。 ソフティモ、ジュレーム、サロンスタイル、クリアターン、サンカット当社が製造し、コーセーコスメポート㈱が販売しております。その他アメニティ製品当社が製造し、コーセートラベルリテール㈱へ販売業務委託を行い販売しております。 不動産賃貸当社が不動産管理、賃貸を行っております。 輸出原材料当社が製造し、輸出しております。 OEM製品当社が製造しております。 (4) 事業の関連図2025年12月31日現在 (注) 事業遂行上の影響が小さい連結子会社については事業関連図への記載を省略しております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
ブランド価値の毀損や価格競争のリスクがある一方で、機能的・情緒的付加価値での差別化に取り組んでいるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 ブランド
「コーセー」「雪肌精」「コスメデコルテ」など多数のブランドを保有し、市場競争力を維持。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:価格競争・ブランド価値の毀損・市場シェアの低下 / 原材料の価格高騰・供給途絶 / 法的規制の改変・海外進出国エリアの政治情勢の急変
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 10 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★★☆
根拠:強いブランド・特許・許認可

「雪肌精」「ONE BY KOSÉ」などの強力なブランド力を持つ。長年の研究開発による独自の処方や技術(例:ライスパワーNo.11)が特許やノウハウとして蓄積されており、模倣困難な無形資産となっている。特にアジア圏でのブランド認知度は非常に高い。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

高級化粧品はブランドロイヤリティが高く、一度気に入った製品を使い続ける顧客が多い。しかし、競合他社も新製品投入やプロモーションで顧客獲得を目指しており、スイッチング・コストは限定的。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

化粧品業界において、直接的なネットワーク効果はほとんど見られない。製品の普及は広告宣伝や販売チャネルに依存する。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

OEM/ODM事業も展開しており、生産効率化のノウハウはある。しかし、研究開発費や広告宣伝費が高いため、構造的なコスト優位性は低い。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

国内化粧品市場において、資生堂、花王に次ぐ大手であり、一定の規模の経済を享受している。グローバル展開も進めており、生産・販売網の拡大による効率化の余地がある。

  • 多様なブランドポートフォリオ
    コーセーは「コーセー」「雪肌精」「コスメデコルテ」といった高級ラインから、「ファシオ」「ソフティモ」といったセルフセレクションまで、幅広い価格帯とターゲット層に対応する多様なブランドを展開しています。これにより、市場の変化や消費者の嗜好の多様化に対応し、特定のブランドに依存しない安定した収益基盤を築いています。
  • 研究開発力と技術革新
    先端技術研究所でのデータサイエンスを用いた基礎研究や、フランスのリヨン分室での最先端皮膚科学研究など、研究開発に注力しています。これにより、競合他社との差別化を図る革新的な製品を生み出し、ブランドの市場競争力を維持・向上させています。また、外部リソースを活用したオープンイノベーションにも積極的に取り組んでいます。
  • グローバルな事業展開と調達
    海外に多数の子会社を持ち、化粧品の製造・販売をグローバルに展開しています。特に中国やアジア地域での販売網が強みです。また、原材料のグローバル調達を推進することで、市場リスクを最小化し、安定的な製品供給とコスト管理に努めています。これにより、特定の地域やサプライヤーに依存しない強固な事業体制を構築しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは1946年の創業以来、「化粧品で人々に夢と希望を与え、明るい世の中をつくりたい」という使命を掲げ、化粧品ひとすじに、美と誠実に向き合ってきました。「英知と感性を融合し、独自の美しい価値と文化を創造する。」という存在理念(パーパス)とコーポレートメッセージ「美しい知恵 人へ、地球へ。」のもと、人と地球に寄り添い、かけがえのない生涯をともに美しく彩る企業へと進化してまいります。 (2) コーセーグループのありたい姿:Your Lifelong Beauty Partner2024年11月に策定した中長期ビジョンでは、多彩な美の選択肢を提供することで、世界中の一人ひとりが生涯にわたり自分だけの輝きを見つけられるよう、長い時間軸で寄り添い、美の力で明るく彩り続けたいという、創業以来当社が大切にしている強い想いを込めております。お客さまに限らず、ビジネスパートナー、働く仲間、世界中のあらゆる人々や未来を生きる次世代、そして地球上の美しい自然とより長く、より深く、より強い絆を築き、企業価値の向上を目指してまいります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題当社は、創業80周年である2026年を節目に、意思決定の迅速化とグループ間シナジーの最大化を図り、さらに各事業会社の独自性を維持しつつ、グループ全体のガバナンスを強化することを狙いとして、純粋持株会社体制へ移行しました。各事業会社に対し、経営資源の戦略的、また効率的な配分などを強化します。日本市場での盤石な事業基盤の構築と圧倒的な存在感の確立により、確実な成長リソースを生み出し、持続的な成長にむけた投資に繋げます。グローバルでの事業成長は、「脱・自前による地域への最適化」をコアな考えとして、現地起点のマーケティング・モノづくりへの転換やM&A/提携による地域に根付いたブランドの獲得を積極的に進めます。また、これからの成長領域としてジェンダー・ジェネレーションの垣根を超えた価値提供を進めるとともに、ウェルビーイング領域や体験そのものを提供価値とした事業領域の拡大にも取り組みます。これらにより、変化の激しいグローバル市場での成長と収益性の改善を図りつつ、世界中のお客さまにコーセーの多様な美の価値を提供することを目指します。 ■2030年をマイルストーンとした定量目標 指標マイルストーン財務目標売上高成長率CAGR+5%以上営業利益率12%以上EBITDAマージン18%以上ROIC ※110%以上非財務目標グローバルポスト人材充足率 ※22.5倍以上アダプタビリティ∞に基づく商品/サービス提供率 ※3100%ウェルビーイングを叶える取り組み件数 ※4500件以上環境意識の啓発人数1,000万人以上CO2排出量削減率  ※5Scope1・2 ▲55% / Scope3 ▲30% ※1:税引後営業利益 / (有利子負債と純資産の合計の期中平均値) × 100※2:グローバル人材÷グローバルキーポストで算出※3:コーセー独自の8つの取り組みテーマ「アダプタビリティ∞」から、各ブランドが毎年注力する項目を決定し、その項目数に対して達成したサービス・商品数をカウントし総合達成率を算出※4:2020年からの累積※5:2018年対比での削減率 中長期ビジョンの詳細は以下のURLからご参照ください。(日)https://koseholdings.co.jp/ja/ir/library/strategy/(英)https://koseholdings.co.jp/en/ir/library/strategy/
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは1946年の創業以来、「化粧品で人々に夢と希望を与え、明るい世の中をつくりたい」という使命を掲げ、化粧品ひとすじに、美と誠実に向き合ってきました。「英知と感性を融合し、独自の美しい価値と文化を創造する。」という存在理念(パーパス)とコーポレートメッセージ「美しい知恵 人へ、地球へ。」のもと、人と地球に寄り添い、かけがえのない生涯をともに美しく彩る企業へと進化してまいります。 (2) コーセーグループのありたい姿:Your Lifelong Beauty Partner2024年11月に策定した中長期ビジョンでは、多彩な美の選択肢を提供することで、世界中の一人ひとりが生涯にわたり自分だけの輝きを見つけられるよう、長い時間軸で寄り添い、美の力で明るく彩り続けたいという、創業以来当社が大切にしている強い想いを込めております。お客さまに限らず、ビジネスパートナー、働く仲間、世界中のあらゆる人々や未来を生きる次世代、そして地球上の美しい自然とより長く、より深く、より強い絆を築き、企業価値の向上を目指してまいります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題当社は、創業80周年である2026年を節目に、意思決定の迅速化とグループ間シナジーの最大化を図り、さらに各事業会社の独自性を維持しつつ、グループ全体のガバナンスを強化することを狙いとして、純粋持株会社体制へ移行しました。各事業会社に対し、経営資源の戦略的、また効率的な配分などを強化します。日本市場での盤石な事業基盤の構築と圧倒的な存在感の確立により、確実な成長リソースを生み出し、持続的な成長にむけた投資に繋げます。グローバルでの事業成長は、「脱・自前による地域への最適化」をコアな考えとして、現地起点のマーケティング・モノづくりへの転換やM&A/提携による地域に根付いたブランドの獲得を積極的に進めます。また、これからの成長領域としてジェンダー・ジェネレーションの垣根を超えた価値提供を進めるとともに、ウェルビーイング領域や体験そのものを提供価値とした事業領域の拡大にも取り組みます。これらにより、変化の激しいグローバル市場での成長と収益性の改善を図りつつ、世界中のお客さまにコーセーの多様な美の価値を提供することを目指します。 ■2030年をマイルストーンとした定量目標 指標マイルストーン財務目標売上高成長率CAGR+5%以上営業利益率12%以上EBITDAマージン18%以上ROIC ※110%以上非財務目標グローバルポスト人材充足率 ※22.5倍以上アダプタビリティ∞に基づく商品/サービス提供率 ※3100%ウェルビーイングを叶える取り組み件数 ※4500件以上環境意識の啓発人数1,000万人以上CO2排出量削減率  ※5Scope1・2 ▲55% / Scope3 ▲30% ※1:税引後営業利益 / (有利子負債と純資産の合計の期中平均値) × 100※2:グローバル人材÷グローバルキーポストで算出※3:コーセー独自の8つの取り組みテーマ「アダプタビリティ∞」から、各ブランドが毎年注力する項目を決定し、その項目数に対して達成したサービス・商品数をカウントし総合達成率を算出※4:2020年からの累積※5:2018年対比での削減率 中長期ビジョンの詳細は以下のURLからご参照ください。(日)https://koseholdings.co.jp/ja/ir/library/strategy/(英)https://koseholdings.co.jp/en/ir/library/strategy/
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】2024年12月26日に行われたPURI CO.,LTD.との企業結合について前連結会計年度末において暫定的な会計処理を行っておりましたが、当連結会計年度に確定したため、前連結会計年度との比較・分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。 (1) 経営成績等の状況の概要① 財政状態及び経営成績の状況 セグメントの名称2024年12月期2025年12月期前期比較金額(百万円)構成比(%)金額(百万円)構成比(%)増減額(百万円)増減率(%)化粧品事業255,34979.1262,30379.46,9542.7コスメタリー事業64,71920.164,49319.5△226△0.3その他2,6890.83,3961.070726.3売上高計322,758100.0330,193100.07,4352.3 区分2024年12月期2025年12月期前期比較金額(百万円)売上比(%)金額(百万円)売上比(%)増減額(百万円)増減率(%)営業利益17,3645.418,4675.61,1026.3経常利益21,6466.721,4636.5△183△0.8親会社株主に帰属する当期純利益7,5102.315,1144.67,604101.2 当期(2025年1月1日から2025年12月31日まで)における日本経済は、雇用・所得環境の改善を背景に緩やかな回復基調で推移いたしました。個人消費は持ち直しの動きがみられるものの、物価上昇による消費者マインドの下振れや、米国の関税政策の動向による影響等、景気を下押しするリスクには引き続き留意が必要であります。当社グループが主に事業展開しているアジア・米国経済において、依然として先行きは不透明な状況であります。中国では米中間の貿易摩擦、不動産市場の停滞や物価下落の継続等の影響により、景気には減速感が見られます。米国では継続的な高金利や関税増による物価高が個人消費や設備投資を抑制し、景気は底堅く推移するも、やや鈍化傾向にあります。 日本の化粧品市場は、リオープニング効果が一巡した2024年下期以降、基調に大きな変化は見られず、底堅く推移しております。インバウンド需要は8月以降、訪日客数の増加に伴い回復傾向にありましたが、11月中旬の中国政府による渡航自粛要請等を受け、12月以降は中国人旅行客による消費が減速いたしました。アジアの化粧品市場では、特に中国市場において、中国国産ブランドの台頭や個人消費の低迷によって市場の二極化が続いております。米国の化粧品市場では、消費者の価格感度の高まりを背景に、中・高価格帯のブランドは厳しい事業環境に直面しております。加えて、関税措置を巡る動向については、一部で報復関税の撤廃や税率引き下げ等の動きが見られ、ビジネスリスクに対する懸念は若干緩和されたものの、先行きは依然として不透明な状況にあります。このような背景から、今後も米国化粧品市場における個人消費の動向については、注視が必要であります。 このような市場環境の中、当社グループは2024年11月に公表した中長期ビジョン「Vision for Lifelong Beauty Partner―Milestone2030」を推進しております。現在は、フェーズ1「構造改革の完遂と基盤再構築」に位置付けており、日本事業の収益性向上に向けた事業構造の見直しとアジア事業の売上拡大に向けた投資を実施いたします。詳細は、第2[事業の状況][1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]をご覧ください。 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。 a. 財政状態当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ6,661百万円増加し、393,454百万円となりました。当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ5,846百万円減少し、88,669百万円となりました。当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ12,507百万円増加し、304,784百万円となりました。 b. 経営成績当期における当社グループの連結売上高は、前期比2.3%増の330,193百万円(為替の影響を除くと前期比2.6%増)となりました。主力のコーセー事業、アルビオン事業及びコーセーコスメポート事業の売上高が伸長し、連結全体で増収となりました。連結売上高に占める海外売上高の割合は34.8%となりました。営業利益は、タルト事業及びアルビオン事業で減益となるも、コーセー事業の収益性の改善により、18,467百万円(前期比6.3%増)となりました。経常利益は、為替差益が前期より減少したため、21,463百万円(同0.8%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、前期において中国本土の構造改革に伴う事業整理損を計上したこと、及び法人税等の減少により、15,114百万円(同101.2%増)となりました。 1) 化粧品事業化粧品事業は、ハイプレステージ及びプレステージともに増収となった結果、全体でも前期の実績を上回りました。ハイプレステージでは、メイクアップブランドの「ジルスチュアート」等が減収となりましたが、「コスメデコルテ」ならびにアルビオン事業の主要ブランドを中心に売上を伸ばしました。加えて、新規連結対象の「パンピューリ」の上乗せも増収に寄与しました。プレステージでは、主要ブランドである「ONE BY KOSÉ」の大幅増収及び「雪肌精」の海外売上の好調により、前期を上回る実績となりました。同セグメントの営業利益は、増益となりました。ブランドプレゼンスの向上を目的とした積極的なマーケティング投資を実施したことにより、タルト事業及びアルビオン事業は減益となりました。一方、中国本土における構造改革の効果が顕在化したことで黒字転換したほか、コーセー事業での販売費及び一般管理費の抑制も寄与し、増益となりました。これらの結果、売上高は262,303百万円(前期比2.7%増)、営業利益は16,768百万円(同11.4%増)となりました。 2) コスメタリー事業コスメタリー事業の売上高は、前期並みとなりました。コーセー事業のセルフメイクアップブランドが前期の実績を下回ったものの、「メイクキープ」の好調及びコーセーコスメポート事業の過去最高売上高が打ち返しました。同セグメントにおける営業利益については、コーセーコスメポート事業は前期並みの実績を維持しましたが、「ヴィセ」等のメイクアップブランドの減収による粗利減を相殺するには至らず、減益となりました。これらの結果、売上高は64,493百万円(前期比0.3%減)、営業利益は6,252百万円(同10.4%減)となりました。 3) その他その他の事業は、主にアメニティ事業での増収による売上総利益の増加が寄与し、増益となりました。これらの結果、売上高は3,396百万円(前期比26.3%増)、営業利益は1,695百万円(同18.8%増)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より17,010百万円減少し90,747百万円(前期比15.8%減)となりました。当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、11,138百万円の収入(同39.4%減)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益23,224百万円、非資金費用である減価償却費10,879百万円、売上債権の増加5,982百万円、棚卸資産の増加3,280百万円、その他の負債の減少4,788百万円及び法人税等の支払い8,838百万円等であります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、17,744百万円の支出(同98.7%増)となりました。主な要因は、定期預金の減少による純収入4,325百万円、有形固定資産の取得による支出17,062百万円、固定資産売却による収入3,133百万円、無形固定資産の取得による支出4,329百万円及び投資有価証券の取得による支出3,712百万円等であります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、10,000百万円の支出(同15.2%増)となりました。主な要因は、配当金の支払い7,989百万円等であります。 ③ 生産、受注及び販売の実績a. 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)金額(百万円)前期比(%)化粧品事業174,823103.4%コスメタリー事業40,01595.7%その他2,961203.2%合計217,800102.6% (注) 金額は製造会社販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。 b. 受注実績重要な受注生産を行っておりませんので記載を省略しております。 c. 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)金額(百万円)前期比(%)化粧品事業262,303102.7コスメタリー事業64,49399.7その他3,396126.3合計330,193102.3 (注) セグメント間の取引については相殺消去しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は下記のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠して作成しております。なお、本表作成に際しては経営者の判断に基づく会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告に影響を与える見積りが必要ですが、この判断及び見積りには過去の実績を勘案するなど、可能な限り合理的な根拠を有した基準を設定した上で実施しております。しかしながら、事前に予測不能な事象の発生等により実際の結果が現時点の見積りと異なる場合も考えられます。当社グループの連結財務諸表で採用した重要な会計上の見積り及び見積りに用いた重要な仮定は、第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表]の[注記事項](連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表]の[注記事項](重要な会計上の見積り)に記載しております。 ② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a. 経営成績等1) 財政状態当連結会計年度末の流動比率は362.2%、前連結会計年度末に比べ24.5ポイント増加、当座比率は235.0%、前連結会計年度末に比べ4.6ポイントの増加となりました。主な理由は下記のとおりであります。資産は、前期末に比べ6,661百万円の増加となりました。受取手形及び売掛金の増加6,055百万円、商品及び製品の増加3,321百万円、建設仮勘定の増加10,162百万円、投資有価証券の増加3,102百万円、退職給付に係る資産の増加8,900百万円、現金及び預金の減少21,508百万円、のれんの減少1,343百万円等によるものであります。負債は、前期末に比べ5,846百万円の減少となりました。支払手形及び買掛金の増加1,848百万円、長期繰延税金負債の増加3,243百万円、未払費用の減少3,030百万円、未払法人税等の減少3,079百万円等によるものであります。なお、有利子負債残高は10,668百万円、デット・エクイティ・レシオは0.04倍となりました。 2) 経営成績(売上高)当連結会計年度の売上高は、330,193百万円(前期比2.3%増、7,435百万円増)となりました。これをセグメントごとに分析すると、当社グループの主力事業である化粧品事業及びコスメタリー事業の売上高がそれぞれ262,303百万円(同2.7%増、6,954百万円増)、64,493百万円(同0.3%減、226百万円減)となりました。その他の事業の売上高は3,396百万円(同26.3%増、707百万円増)となりました。(営業費用)当連結会計年度の売上原価は、102,219百万円(前期比2.0%増、2,033百万円増)となりました。販売費及び一般管理費は、209,507百万円(同2.1%増、4,299百万円増)となりました。販売費及び一般管理費の売上高比率は0.2ポイント減少いたしました。(営業外損益)当連結会計年度の営業外損益は、2,995百万円の利益(前期比30.0%減、前期比1,285百万円減)となりました。当連結会計年度は為替差益507百万円(同81.2%減、2,201百万円減)を計上しております。(特別損益)当連結会計年度の特別損益は、1,761百万円の利益(前期比4,750万円増)となりました。固定資産売却益2,718百万円(前期比381百万円増)を特別利益に計上しております。 3) キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より17,010百万円減少し90,747百万円(前年比15.8%減)となりました。当連結会計年度の各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因につきましては第2[事業の状況]4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況に記載のとおりであります。当社グループは「Vision for Lifelong Beauty Partner―Milestone2030」の実現に向け、生産設備の新設及び更新、新規市場進出のための投資、デジタルトランスフォーメーション推進への投資などを実施してまいります。それぞれの投資のタイミングにつきましては、資金残高及び資金調達のバランスを検証し、優先順位をつけて実施してまいります。自己資金による事業運営、設備投資、株式投資、配当などを行っておりますが、金融機関とは28,000百万円のコミットメントラインを締結しており、事業運営上必要な投資などへの資金につきましては、外部調達も可能となっております。当社グループの財務状況、安定した業績については、金融機関及び金融市場からの評価は高く、自己資金が不足した場合においても外部調達は可能と判断しております。利益配分につきましては安定配当を基本としておりますが、今後の事業拡大のための内部資金の確保に配慮しつつ、財政状態、業績、配当性向などを勘案し、配当金額を決定しております。 b. 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容化粧品市場においては、リオープニング効果の一服感により、売上成長率は緩やかになったことに加え、一部地域の市場停滞が売上に影響を与えました。2025年の世界経済においては、各国の中央銀行による金融政策に加え、米国の新政権の経済政策による影響に注目が集まっており、市場変化に対するタイムリーな対応の成否が、当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼすことが想定されます。 c. 資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの資金調達の状況につきましては、事業継続に必要と考える資金は確保していると認識しております。今後の資金使途につきましては、内部留保により財務体質の強化を図る一方、設備投資やM&Aに取り組むことで将来のキャッシュ・フローの創出につなげ、資本効率の向上を図ってまいります。また、一時的な余剰資金の運用につきましても、安全性を第一に考慮し運用商品の選定を行ってまいります。 d. 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、売上高成長率、売上高営業利益率、EBITDAマージン、ROICを重要な経営指標としております。それぞれの前連結会計年度、当連結会計年度推移及び「Vision for Lifelong Beauty Partner―Milestone2030」でのそれぞれの目標に対する進捗については、以下のとおりです。 前連結会計年度当連結会計年度Milestone2030売上高成長率+7.4%+2.3%CAGR+5%以上売上高営業利益率5.4%5.6%12%以上EBITDAマージン8.8%9.4%18%以上ROIC2.6%3.7%10%以上 当連結会計年度は売上高営業利益率、EBITDAマージン及びROICは前連結会計年度を上回ったものの、売上高成長率は前連結会計年度を下回りました。その要因として、タルト事業およびアルビオン事業で減益となった一方で、マーケティングコストの抑制によりコーセー事業の収益性が改善したためであります。当連結会計年度における各重要な経営指標につきましては、第2[事業の状況]4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況で述べたとおりであります。(注) ROIC=税引後営業利益/ (有利子負債と純資産の合計の期中平均値)×100 e. セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容1) 財政状態(化粧品事業)セグメント資産は、現金及び預金の減少15,437百万円、売掛金及び受取手形の増加4,716百万円、棚卸資産の増加1,260百万円、有形固定資産の増加3,095百万円、無形固定資産の減少1,281百万円、投資その他の資産の増加6,418百万円等により、前連結会計年度末に比べ217百万円減少の269,634百万円となりました。(コスメタリー事業)セグメント資産は、現金及び預金の減少545百万円、売掛金及び受取手形の増加1,263百万円、棚卸資産の増加771百万円、有形固定資産の増加2,353百万円、投資その他の資産の増加838百万円等により、前連結会計年度末に比べ4,624百万円増加の57,639百万円となりました。(その他)セグメント資産は、現金及び預金の減少587百万円、売掛金及び受取手形の増加371百万円、棚卸資産の増加1,308百万円、有形固定資産の増加711百万円、投資その他の資産の増加101百万円等により、前連結会計年度末に比べ1,981百万円増加の6,435百万円となりました。 2) 経営成績当連結会計年度におけるセグメントごとの経営成績につきましては、第2[事業の状況]4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b. 経営成績で述べたとおりであります。

事業リスク

  • 激しい市場競争とブランド価値の毀損
    化粧品市場は新規参入や異業種からの参入が多く、価格競争が激化するリスクがあります。これにより、ブランド価値が低下したり、市場シェアを失ったりする可能性があります。コーセーは、マーケットニーズを捉えた商品開発や機能的・情緒的な付加価値での差別化により、競争優位性の維持に努めています。
  • 原材料価格の高騰と供給途絶
    原材料の価格変動は、製品の原価に直接影響し、利益率を圧迫する可能性があります。また、自然災害や国際情勢の悪化などにより原材料の供給が途絶した場合、製品の安定的な供給に支障をきたし、売上高や利益率に悪影響を及ぼすリスクがあります。コーセーはグローバル調達やサプライヤーとの関係強化でリスク軽減を図っています。
  • 海外事業における政治・経済リスク
    コーセーは海外での事業展開も積極的ですが、進出国の政治情勢の急変、法的規制の変更、為替変動などが事業に影響を与える可能性があります。例えば、関税政策の変更や地政学的緊張の高まりは、需要変動や輸出入に影響を及ぼし、売上や利益に不確実性をもたらす可能性があります。コーセーは現地法人との連携を強化し、情報収集に努めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|3,449 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響が及ぶ可能性のあるリスク並びに投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主な事項には、以下のようなものがあると考えております。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社が主要なリスクと判断したものでありますが、ここに掲げられているものに限定されるものではありません。 当社では、将来にわたる事業の継続性と安定的発展の確保のため、全社横断的な組織として、「リスクマネジメント推進委員会」を設置し、リスクを網羅的に洗い出し、定性的な分析・評価を行うとともに、甚大な影響を及ぼす可能性のあるリスクに対し、必要な対策を講じております。具体的には、毎年、子会社及び各部門の責任者へのアンケートを通じて、リスク項目を抽出するとともに、「リスクが顕在化した場合の経営成績等の状況に与える影響」「リスクが顕在化する可能性の程度」の2つの評価軸で優先付けを行っております。 リスクアセスメントで抽出したリスクは、リスクカテゴリーごとに集約し、「戦略リスク」「事業・財務リスク」「政治・経済リスク」「事故・災害リスク」「人事・労務リスク」「法令違反・賠償リスク」に分類し、定期的にそれぞれのリスク対応の現状と進捗状況をモニタリングする仕組みを構築・運用しております。 2026年の世界経済においては、先端技術への投資拡大や機動的な財政・金融支援、緩和的な金融環境および物価上昇の鈍化等が成長を支え、総じて底堅く推移する見通しです。ただし、米国の関税政策や地政学的緊張の高まりによる景気の下振れリスクには注意が必要です。日本については、賃上げの定着による所得環境の改善や、デジタル化・省力化に向けた設備投資の拡大を背景に、緩やかな景気回復が続くことが期待されます。しかし、金利上昇局面への移行による影響や、為替変動等に伴う物価再上昇が個人消費に与える影響、海外景気の下振れリスク等により、先行きは不透明な状況が続く可能性があります。アジアにおいて、中国本土では政府による経済下支え策が継続しているものの、不動産市場の調整や低迷する内需の本格的な回復には、引き続き時間を要すると予想されます。 米国では、労働需給の緩和やインフレ圧力の減衰を背景に、景気の底堅い推移が期待されます。一方、政策動向による影響など先行きは依然として不透明な状況にあります。このような環境下、米国化粧品市場においても個人消費の動向を慎重に見極め、柔軟に対応していく必要があります。 リスクカテゴリー主要リスクの内容主な取り組み戦略リスク価格競争ブランド価値の毀損市場シェアの低下マーケットニーズ・顧客志向の変化を考慮した商品開発・マーケティング・販売活動を行うとともに、機能的・情緒的な付加価値での差別化により、競合優位性を維持・向上させるべく取り組んでおります。競合の新規参入異業種からの参入や競合他社の新たなチャネル進出による市場シェアの低下お取引先や営業・販売現場からの情報を随時把握するとともに、定期的な消費者調査により、市場の情報をタイムリーに把握することに取り組んでおります。また、積極的に異業種と協業し、外部リソースや技術と連携することで、独自の価値追求にも戦略的に取り組んでおります。研究開発の遅れブランドの市場競争力の低下イノベーションの減退先端技術研究所においては、データサイエンスを用いた基礎的・応用的な研究を行うとともに、フランスのリヨン分室では、最先端の皮膚科学研究に取り組んでおります。また、外部リソースを活用したオープンイノベーションにも積極的に取り組んでおります。消費者嗜好の変化消費者ニーズとの乖離によるブランド価値の低下消費者の情報を適切に入手するための市場調査の定期的な実施と、日本国内の消費者調査に加え、海外進出国における調査も強化しております。またデジタルの積極的な活用による新たな顧客体験を追求しております。気候変動対応への遅れ低炭素化社会に対応できないことによる事業収益性の低下 温室効果ガス削減をはじめとした気候変動の緩和に向けた様々な取り組みを積極的に行っております。また「TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)」の提言に基づく気候変動が事業に及ぼす「リスク」と「機会」についての情報開示など、国際的な動きへの対応にも努めております。生物多様性・水資源課題への対応遅れ自然資本の劣化や水リスクの高まりに対応できないことによる事業継続性の低下自然資本への依存および影響の把握を進め、生物多様性・水資源に関するリスクと機会の分析を実施しております。また、TNFD提言を踏まえた情報開示の高度化や、ネイチャーポジティブの実現に向けた取り組みを推進し、サスティナビリティ戦略へ反映しております。人権問題・雇用差別対応の遅れ人権リスクに対応できていないことによる事業収益性およびレピュテーションの低下「国連ビジネスと人権の指導原則」などの国際規範に基づき、「コーセーグループ人権方針」を策定し、取締役会の監督のもと、サプライチェーン・自社グループ・消費者および社会の各段階における人権リスクを毎年調査の上、適切な対応の後、結果を積極的に情報開示しております。さらに、コンプライアンス遵守の側面から、各種ハラスメントや個別人権課題に関する教育啓発活動に加え、社内外に向けた相談窓口を設置しております。 リスクカテゴリー主要リスクの内容主な取り組み事業・財務リスク原材料の価格高騰原料高騰による利益率の低下市場リスクを最小限にするために、海外を含めたグローバル調達を推進しております。また、サプライヤー様と良好な関係を保ちながら、必要な原材料や外注生産品を適切な価格でタイムリーに調達できるよう努めております。更に、「原価在庫廃棄低減推進委員会」の設置により、適切な原価の維持や在庫を確保するための取り組みも行っております。原材料の供給途絶製品の安定的な供給への支障売上高・利益率への影響当社の信用の低下政治・経済リスク法的規制の改変・対応需要変動のリスク商品の輸出への影響事業に関連する法規制の情報を日々収集するとともに、製品開発においては、法規制変更に伴う原料規格内容の見直し、代替原料の確保に向け、国内外の情報ネットワークを有効活用し、対応を進めております。海外進出国エリアの政治情勢の急変需要変動による売上への影響従業員の安全リスク海外現地法人・取引先様との連携を高め、各国、各エリアの経済・政治・社会的状況についてタイムリーな情報収集を通じて、必要な対策を講じております。事故・災害リスク自然災害(地震・噴火・津波など)生産・物流機能の停止による事業活動の停滞や中断災害発生や感染症が蔓延した場合、速やかに対策本部を設置し、対応策を協議の上、実行いたします。また、災害時に備え、危機管理規程・防災マニュアル・BCP(事業継続計画)等を作成し、職場安全性の確認及び不具合箇所の是正、代替手段の確保にも努めております。強毒性の感染症の蔓延生産・供給・販売など事業活動の停滞や中断人事・労務リスク優秀な人材の確保企業競争力の低下多様な人材が活躍できる環境づくりの取り組みを進めるとともに、採用活動においては、職種別採用の実施による専門人材の獲得や、ビューティーコンサルタント職の処遇制度の改定による優秀な人材の獲得を進めております。法令違反・賠償リスク製品事故に関わる問題重篤な製品事故発生による、お客様からの信用損失と企業ブランド価値の低下お客様に安全・安心な商品をお届けすることを第一に考え、商品づくりに取り組んでおります。当社グループの品質に対する考えを「品質方針」として表現し、それを象徴する品質方針メッセージと5つの活動宣言を定め、日々活動しております。機密漏洩・個人情報の漏洩情報の漏洩による信用損失・損害賠償「コンプライアンス推進委員会」によるコンプライアンスの啓蒙に加え、個人情報については法律や経済産業省のガイドラインに基づき「個人情報管理委員会」を設置するとともに、情報セキュリティの強化により、万全な管理体制の構築に取り組んでおります。また、社内研修を定期的に実施し、リスクの共有、防止を徹底しております。

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