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デジタルガレージ(4819)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

情報・通信業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • 総合決済プラットフォーム: クレジットカード、QRコード、コンビニ決済など、あらゆる電子決済手段を一元的に提供する事業が主力です。ECサイトや実店舗での決済をスムーズにするための基盤を提供し、決済手数料や関連サービスで収益を上げています。デジタルガレージの売上を支える中核事業の一つです。
  • 金融事業者向けデジタルマーケティング: 決済周辺サービスに加え、金融機関向けのデジタルマーケティング支援も行っています。金融商品のプロモーションや顧客獲得のための戦略立案・実行をサポートし、その対価として収益を得ています。決済事業とのシナジーも期待できる分野です。
  • スタートアップ投資育成: 将来性のあるスタートアップ企業への投資と育成を通じて収益を得る事業です。投資先の成長に伴う株式価値の上昇や、M&A、IPOによる売却益が主な収益源となります。特に次世代技術やFintech分野に注力しており、新たな事業機会の創出にも繋がっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 金融技術事業: クレジットカードやQRコード、コンビニ決済など、あらゆる電子決済手段を提供する総合決済プラットフォームが中心です。Eコマースや対面店舗向けの決済ソリューションを提供し、金融事業者向けのデジタルマーケティングも手掛けています。最新年度の売上は209.63億円で、デジタルガレージグループの主要な収益源の一つです。
  • 長期育成投資事業: デジタルガレージ独自の事業基盤や、日本最大級のメディアを運営するカカクコムの顧客資産を活用し、決済プラットフォームの拡大を加速させる戦略的な事業です。Web広告技術の開発や不動産広告代理事業、ブロックチェーンを活用した金融サービスなども含まれます。最新年度の売上は349.66億円です。
  • グローバル投資育成事業: スタートアップ企業への投資・育成を中心とした事業戦略支援型の投資インキュベーション事業です。国内外の有望なスタートアップ企業に投資し、その成長をサポートすることで、将来的なリターンを目指します。Fintechや次世代技術分野に重点を置いており、最新年度の売上は38.33億円です。
FY2018 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
MarketingTechnologyBusiness 事業 350
FinancialTechnologyBusiness 事業 210
IncubationTechnologyBusiness 事業 38
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,873 文字
3【事業の内容】当社グループは、当社(㈱デジタルガレージ)、子会社27社及び持分法適用会社15社により構成されております。当社グループの主要事業は、次のとおりであります。プラットフォームソリューション:クレジットカード決済をはじめ、QRコード決済、コンビニ決済などのあらゆる電子決済手段を提供する総合決済プラットフォームを展開する決済事業と、決済周辺サービス並びに金融事業者向けデジタルマーケティング事業ロングタームインキュベーション:当社グループ独自の事業基盤及び日本最大級のメディアを運営する㈱カカクコムの顧客資産等を活用し、決済プラットフォームの拡大を加速することを目的とした戦略事業グローバル投資インキュベーション:スタートアップ企業等への投資・育成を中心とした事業戦略支援型の投資インキュベーション事業なお、上記の3事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.セグメント情報」に掲げるセグメントの区分と同一であります。また、当連結会計年度において、従来「プラットフォームソリューション」に含めていた一部の事業について、報告セグメントの区分を「ロングタームインキュベーション」へ変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.セグメント情報」に記載のとおりであります。 (1)主な関係会社とセグメントの名称及び主な事業内容セグメントの名称会社名当社との関係主な事業内容プラットフォームソリューション㈱デジタルガレージ フィナンシャルマーケティング本部当社事業事業本部金融事業者向けデジタルマーケティング事業㈱DGフィナンシャルテクノロジー連結子会社Eコマース及び対面店舗向け電子決済ソリューションの提供DG FutureTech India Private Limited連結子会社マネージドサービス(システム運用支援、システム保守)、システムソリューションサービスの提供㈱SCORE連結子会社後払い決済サービス及び決済データを活用した各種金融事業ナビプラス㈱ ※連結子会社Eコマース向けマーケティングツール等の提供㈱スクデット ※連結子会社不正検知・防止ソリューション及びマーケティングソリューションの提供㈱DGコマース ※連結子会社ECサイト構築とシステム運用サポートを軸としたソリューションの開発及び提供㈱イーコンテクスト連結子会社コンビニ決済・銀行決済等の決済手段及び送金サービスの提供econtext Asia Limited連結子会社アジア向け決済プラットフォームの展開及びアジアEC関連企業への投資ANA Digital Gate㈱持分法適用会社店舗向けスマートフォン決済、決済端末、マイレージ加盟店開拓など、フィンテックを活用した法人向け決済ソリューションの提供TDペイメント㈱持分法適用会社POSシステム向けマルチ決済ソリューションの提供㈱サイバー・バズ持分法適用会社インフルエンサーを主軸としたソーシャルメディアマーケティング事業りそな決済サービス㈱持分法適用会社代金回収代行・ファクタリング・決済事業 セグメントの名称会社名当社との関係主な事業内容ロングタームインキュベーション㈱デジタルガレージ コマースマーケティング本部当社事業事業本部金融以外の事業者向けデジタルマーケティング事業㈱BI.Garage連結子会社Web広告技術の開発と販売㈱DGコミュニケーションズ連結子会社不動産広告代理事業㈱アカデミー・デュ・ヴァン連結子会社ワインスクールの運営及び卸売事業㈱Crypto Garage連結子会社ブロックチェーンを活用した金融サービス等の事業㈱エンゲージメントゲートウェイ連結子会社スマートEC事業の企画・開発及び運営㈱カカクコム持分法適用会社「価格.com」、「食べログ」等のメディアの企画運営、各種プラットフォームの提供㈱DOU持分法適用会社キャリアパスポートを活用した人材開発及び採用支援事業、デジタル証明書の発行支援事業㈱ポケットチェンジ持分法適用会社オリジナル電子マネー発行プラットフォーム「Pokepay」の提供、外貨電子マネーチャージ機サービスの運営グローバル投資インキュベーション㈱DGベンチャーズ連結子会社スタートアップ企業等への投資・育成Digital Garage US, Inc.連結子会社米国インキュベーションセンターの運営、グローバル戦略のヘッドクォーターDigital Garage Development LLC連結子会社投資不動産の所有・賃貸等㈱DK Gate連結子会社コンテンツビジネスへの戦略投資等㈱DG Strategic Investment連結子会社Fintech・決済事業を中心とした戦略投資等㈱D2 Garage連結子会社北海道地域での有望なスタートアップ企業への投資育成事業等㈱DGインキュベーション連結子会社投資事業有限責任組合の管理運営Open Network Lab・ESG1号投資事業有限責任組合連結子会社ESG分野に関連するスタートアップ企業への投資㈱DG Daiwa Ventures持分法適用会社投資事業有限責任組合の管理運営DG Lab 1号投資事業有限責任組合持分法適用会社次世代技術を有するスタートアップ企業への投資DG Lab FundⅡ E.L.P.Cayman持分法適用会社㈱DG Daiwa Ventures 3号持分法適用会社投資事業有限責任組合の管理運営DGDV Fund Ⅲ E.L.P.Cayman持分法適用会社次世代技術を有するベンチャー企業やジョイントベンチャー等への投資DGりそなベンチャーズ1号投資事業有限責任組合持分法適用会社次世代金融等のスタートアップ企業への投資※ ナビプラス㈱は、2025年4月1日付で同社を存続会社、㈱スクデット及び㈱DGコマースを消滅会社とする吸収合併を行い、同日付で㈱DGビジネステクノロジーへ名称変更しております。 (2)企業集団の事業系統図※1 当社は事業持ち株会社として、当社グループ全体の戦略策定・実行の他、各関係会社に対し、業務受託契約に基づく経営管理業務及びフィナンシャルマーケティング本部、コマースマーケティング本部においてマーケティング事業を行っております。※2 ㈱カカクコムは、東京証券取引所プライム市場に株式を上場しております。※3 ㈱サイバー・バズは、東京証券取引所グロース市場に株式を上場しております。※4 ㈱DOUは、2024年4月に㈱PitPaから名称変更しております。※5 りそな決済サービス㈱は、2024年4月に株式取得により持分法適用会社となっております。※6 ㈱SCOREは、2024年7月の株式追加取得に伴い、持分法適用会社から連結子会社となっております。※7 ㈱ポケットチェンジは、2024年12月に株式取得により持分法適用会社となっております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
競合激化による価格競争や広告宣伝費増加の可能性がリスクとして挙げられているため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
インターネット関連業務や決済における技術面、情報面の強化、次世代テクノロジーを活用したサービス開発。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:市場環境の変化による業績成長の停滞 / 競合激化による価格競争や費用増加 / 法的規制の制定・改正による事業制約
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

デジタルガレージは、決済事業における「DGフィナンシャルテクノロジー」や、スタートアップ投資・育成事業における「Open Network Lab」など、特定の分野でブランド力やノウハウを蓄積している。しかし、これらは競合他社も参入しやすい領域であり、特許や規制ライセンスによる明確な独占性は限定的。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

決済事業においては、導入済みのシステムからの切り替えコストや、新たなシステムへの移行に伴うリスクを考慮すると、一定のスイッチング・コストが発生する可能性がある。しかし、技術革新やより有利な条件の提示があれば、乗り換えの可能性も否定できない。

ネットワーク効果★☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

スタートアップ投資・育成事業では、投資先企業や支援者間のネットワークが形成される可能性がある。しかし、そのネットワーク効果は限定的であり、事業成長に直接的に大きく貢献するほどの規模や強固さには至っていない。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

デジタルガレージの事業モデルは、特定の技術やインフラへの大規模投資を必要とするものではなく、コスト優位性を築く構造的な要因は薄い。むしろ、研究開発費や人材獲得コストが競争要因となりうる。

規模の経済★☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

決済事業やメディア事業において、一定の規模は有しているものの、業界全体で見ると寡占化が進んでいるとは言えず、効率規模の優位性は限定的。特に決済分野では、大手プレイヤーとの競争が激しい。

  • 多様な決済手段の提供力: クレジットカードからQRコード、コンビニ決済まで、多岐にわたる電子決済手段をワンストップで提供できる点が強みです。これにより、顧客は様々な決済ニーズに対応でき、デジタルガレージは幅広い顧客層を獲得しています。特に「DGフィナンシャルテクノロジー」などがこの分野を牽引しています。
  • グローバルな投資ネットワーク: 創業以来培ってきたグローバルネットワークを活かし、世界中のスタートアップ企業にアクセスできる体制を構築しています。これにより、最新のテクノロジーやビジネスモデルに関する情報をいち早く入手し、新たな競争力を生み出す源泉としています。子会社の「DGベンチャーズ」などがその役割を担っています。
  • カカクコムとの連携による顧客資産活用: 日本最大級のメディアを運営する「カカクコム」の顧客資産を活用できる点が大きな強みです。決済プラットフォームの拡大や新規事業の推進において、カカクコムが持つ膨大なユーザーデータやメディア影響力を活用することで、効率的な事業展開が可能となります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2025年6月26日)現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針当社グループは「持続可能な社会に向けた“新しいコンテクスト”をデザインし、テクノロジーで社会実装する」をパーパス(存在意義)に掲げ、「コンテクストカンパニー」として、企業と人、情報を有機的に結びつけることを基本コンセプトとしております。インターネット業界の黎明期からの実績に基づくソリューションノウハウと、最新のネットワーク技術を有効に活用し、複雑な情報を有機的に結びつけることで、企業と人、情報のそれぞれの存在価値を相互に高める機能の開発を業務の目的としてまいりました。常に時代の数歩先に視点を合わせ、コンテクストの対象を冷静かつ的確に選別し、人と環境とデジタル情報化社会が共存できる快適な社会に貢献し得るサービスを構築することを経営の基本方針としております。(2)経営環境当社グループは、インターネット黎明期よりテクノロジーの発展に伴走し、社会のデジタル変革にあわせた数々の日本初となるインターネットビジネスを創出してまいりました。1995年の設立以来、インターネット業界の変遷とともに事業を拡大してまいりましたが、近年では、web3やGenerative AIといった新たなテクノロジーが次々と勃興し、かつてない規模でIT・インターネット業界の変革を促しております。当社グループにおいても、これまでに培った次世代テクノロジーの開発力のほか、アライアンスパートナーやスタートアップ企業をはじめとしたステークホルダーとの共創を通じて、時代の変化に即したサービスを提供していくことを目指しております。当社グループが総合決済プラットフォーム事業を展開する日本国内のキャッシュレス決済市場は、持続的な成長を続けております。2023年の消費者向け電子商取引(BtoC-EC)市場は、前年比9.2%増の24.8兆円に達しました(注1)。また、経済産業省が策定した「キャッシュレス・ビジョン」(注2)では、2025年にキャッシュレス決済比率を40%まで引き上げる目標が掲げられておりましたが、2024年時点で既に42.8%(注3)に到達し、当初想定を上回るペースで普及が進んでおります。さらに、将来的には同比率を80%まで引き上げることを目指すとされており、クレジットカード決済、QRコード・バーコード決済などの多様な決済手段の需要増加による事業機会の一層の拡大が見込まれます。 出所 (注1)経済産業省「令和5年度 電子商取引に関する市場調査 報告書(2024年9月)」(注2)経済産業省「キャッシュレス・ビジョン(2018年4月)」(注3)経済産業省「2024年のキャッシュレス決済比率を算出しました(2025年3月)」 (3)経営戦略等並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上課題当社グループは、2024年3月期を初年度とする5ヵ年の中期経営計画を策定しております。中期経営計画においては、当社グループの事業基盤である総合決済プラットフォームを軸とした持続的な事業拡大に加え、決済と連動するDX/フィンテック領域における新たな事業のほか、暗号資産領域をはじめとした非連続事業の開発等に取り組み、収益の多層化及び競争優位性の向上による当社グループの更なる成長加速を目指しております。投資・インキュベーション領域においては、投資リターンの獲得に加えて、当社グループ内の事業との連携・協業等によるスタートアップ企業の育成を通じて、当社グループ及び投資先の企業価値最大化に注力しております。また、投資リターンの早期実現を目標として設定するとともに、それらを原資として、中長期的な企業価値の向上に資する成長投資及び株主還元等へのキャッシュフロー・アロケーションを実施して行く方針であります。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等2024年3月期を初年度とする中期経営計画では、基礎事業における税引前利益の成長率及び2028年3月期における決済取扱高の目標を経営指標として設定しております。投資・インキュベーション領域では、現在保有する営業投資有価証券のポートフォリオの見直し及び組み替えを進めることにより、5年間で一定のキャッシュフロー創出を目指しております。また、当社グループでは、株主の皆様に対する還元を重要な経営課題の一つとして位置づけており、キャッシュフローを軸とした株主還元方針を掲げるとともに、中期経営計画の目標として5年間の配当総額を設定することで、安定した配当政策を実施してまいります。具体的な目標は以下のとおりであります。 中期経営計画の定量目標(2024年3月期~2028年3月期)項目目標値事業目標 税引前利益 ※15ヵ年平均成長率20%以上 決済取扱高2028年3月期15兆円以上 投資事業収入 ※25ヵ年合計300億円以上株主還元 普通配当における基本方針各年度累進配当 配当総額5ヵ年合計100億円以上 基礎事業キャッシュフローに対する配当性向 ※3目安となる水準30%※1 グローバル投資インキュベーション・セグメント及び㈱カカクコムの持分法投資利益を除く※2 売却収入及びファンドからの分配金等の合計額※3 経常的に利益創出する事業セグメントの税引前利益を基に、減価償却費、一過性の損益、関係会社配当金を調整し本社費用を控除した、当社グループの経常的なキャッシュフローを基準とした配当性向
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2025年6月26日)現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針当社グループは「持続可能な社会に向けた“新しいコンテクスト”をデザインし、テクノロジーで社会実装する」をパーパス(存在意義)に掲げ、「コンテクストカンパニー」として、企業と人、情報を有機的に結びつけることを基本コンセプトとしております。インターネット業界の黎明期からの実績に基づくソリューションノウハウと、最新のネットワーク技術を有効に活用し、複雑な情報を有機的に結びつけることで、企業と人、情報のそれぞれの存在価値を相互に高める機能の開発を業務の目的としてまいりました。常に時代の数歩先に視点を合わせ、コンテクストの対象を冷静かつ的確に選別し、人と環境とデジタル情報化社会が共存できる快適な社会に貢献し得るサービスを構築することを経営の基本方針としております。(2)経営環境当社グループは、インターネット黎明期よりテクノロジーの発展に伴走し、社会のデジタル変革にあわせた数々の日本初となるインターネットビジネスを創出してまいりました。1995年の設立以来、インターネット業界の変遷とともに事業を拡大してまいりましたが、近年では、web3やGenerative AIといった新たなテクノロジーが次々と勃興し、かつてない規模でIT・インターネット業界の変革を促しております。当社グループにおいても、これまでに培った次世代テクノロジーの開発力のほか、アライアンスパートナーやスタートアップ企業をはじめとしたステークホルダーとの共創を通じて、時代の変化に即したサービスを提供していくことを目指しております。当社グループが総合決済プラットフォーム事業を展開する日本国内のキャッシュレス決済市場は、持続的な成長を続けております。2023年の消費者向け電子商取引(BtoC-EC)市場は、前年比9.2%増の24.8兆円に達しました(注1)。また、経済産業省が策定した「キャッシュレス・ビジョン」(注2)では、2025年にキャッシュレス決済比率を40%まで引き上げる目標が掲げられておりましたが、2024年時点で既に42.8%(注3)に到達し、当初想定を上回るペースで普及が進んでおります。さらに、将来的には同比率を80%まで引き上げることを目指すとされており、クレジットカード決済、QRコード・バーコード決済などの多様な決済手段の需要増加による事業機会の一層の拡大が見込まれます。 出所 (注1)経済産業省「令和5年度 電子商取引に関する市場調査 報告書(2024年9月)」(注2)経済産業省「キャッシュレス・ビジョン(2018年4月)」(注3)経済産業省「2024年のキャッシュレス決済比率を算出しました(2025年3月)」 (3)経営戦略等並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上課題当社グループは、2024年3月期を初年度とする5ヵ年の中期経営計画を策定しております。中期経営計画においては、当社グループの事業基盤である総合決済プラットフォームを軸とした持続的な事業拡大に加え、決済と連動するDX/フィンテック領域における新たな事業のほか、暗号資産領域をはじめとした非連続事業の開発等に取り組み、収益の多層化及び競争優位性の向上による当社グループの更なる成長加速を目指しております。投資・インキュベーション領域においては、投資リターンの獲得に加えて、当社グループ内の事業との連携・協業等によるスタートアップ企業の育成を通じて、当社グループ及び投資先の企業価値最大化に注力しております。また、投資リターンの早期実現を目標として設定するとともに、それらを原資として、中長期的な企業価値の向上に資する成長投資及び株主還元等へのキャッシュフロー・アロケーションを実施して行く方針であります。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等2024年3月期を初年度とする中期経営計画では、基礎事業における税引前利益の成長率及び2028年3月期における決済取扱高の目標を経営指標として設定しております。投資・インキュベーション領域では、現在保有する営業投資有価証券のポートフォリオの見直し及び組み替えを進めることにより、5年間で一定のキャッシュフロー創出を目指しております。また、当社グループでは、株主の皆様に対する還元を重要な経営課題の一つとして位置づけており、キャッシュフローを軸とした株主還元方針を掲げるとともに、中期経営計画の目標として5年間の配当総額を設定することで、安定した配当政策を実施してまいります。具体的な目標は以下のとおりであります。 中期経営計画の定量目標(2024年3月期~2028年3月期)項目目標値事業目標 税引前利益 ※15ヵ年平均成長率20%以上 決済取扱高2028年3月期15兆円以上 投資事業収入 ※25ヵ年合計300億円以上株主還元 普通配当における基本方針各年度累進配当 配当総額5ヵ年合計100億円以上 基礎事業キャッシュフローに対する配当性向 ※3目安となる水準30%※1 グローバル投資インキュベーション・セグメント及び㈱カカクコムの持分法投資利益を除く※2 売却収入及びファンドからの分配金等の合計額※3 経常的に利益創出する事業セグメントの税引前利益を基に、減価償却費、一過性の損益、関係会社配当金を調整し本社費用を控除した、当社グループの経常的なキャッシュフローを基準とした配当性向
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。① 財政状態及び経営成績の状況ⅰ.財政状態当連結会計年度末におきましては、主に現金及び現金同等物、持分法で会計処理されている投資が増加した一方、営業投資有価証券が減少した結果、資産合計は226,344百万円となり、社債及び借入金(流動負債及び非流動負債)、金融資産の公正価値の減少等により繰延税金負債が減少した一方、決済事業等に係る営業債務及びその他の債務が増加した結果、負債合計は148,649百万円となりました。また、利益剰余金が親会社の所有者に帰属する当期損失、配当金により減少したほか、自己株式が取得により増加した結果、資本合計は77,695百万円となりました。ⅱ.経営成績当連結会計年度において、プラットフォームソリューション・セグメントでは、対面決済領域におけるアライアンス戦略が奏功したほか、非対面決済領域ではサービス分野が牽引したこと等から、決済取扱高は前期比21%増の7.5兆円に拡大するなど、安定的に事業が拡大しました。ロングタームインキュベーション・セグメントでは、㈱カカクコムの業績が堅調に推移し、持分法による投資利益が前期を上回りました。一方で、当社の投資先であるBlockstream Corporation Inc.の公正価値評価額が大幅に減少したことにより「営業投資有価証券に関する損失」及び「金融費用」として評価損を計上しました。これらの結果、収益は38,306百万円、税引前損失は10,216百万円、親会社の所有者に帰属する当期損失は7,190百万円と増収減益となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度におきましては、主に税引前損失を計上した一方、営業債務及びその他の債務が増加し、営業投資有価証券、営業債権及びその他の債権が減少した結果、営業活動によるキャッシュ・フローは31,726百万円の獲得となりました。投資活動としましては、主に無形資産の取得、投資有価証券の取得、持分法で会計処理されている投資の取得、子会社の取得による支出の結果、投資活動によるキャッシュ・フローは10,003百万円の使用となりました。財務活動としましては、主に長期借入れによる収入があった一方、長期借入金の返済、短期借入金の純減、自己株式の取得、配当金の支払の結果、財務活動によるキャッシュ・フローは14,914百万円の使用となりました。これらにより当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、56,354百万円となりました。 ③ 生産、受注及び販売の実績ⅰ.生産実績当社グループの事業は、提供する主要なサービスの性格上、当該記載が馴染まないことから、記載を省略しております。ⅱ.受注実績当社グループの提供する主要なサービスは、受注から売上までの期間が短期間であり、期中の受注高と販売実績がほぼ対応するため、記載を省略しております。ⅲ.販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前期比(%)プラットフォームソリューション(百万円)22,644128.7ロングタームインキュベーション(百万円)13,570106.2グローバル投資インキュベーション(百万円)5829.9調整額(百万円)1,51094.0合計(百万円)38,306101.2※1 セグメント間取引については、相殺消去しております。※2 調整額は、セグメントに配分していない主に本社機能から生ずる金融収益等の全社収益であります。※3 前連結会計年度及び当連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、当該割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容ⅰ.財政状態(単位:百万円) 前連結会計年度(2024年3月31日)当連結会計年度(2025年3月31日)前期比増減額増減率(%) 流動資産152,094144,446△7,649△5.0非流動資産79,33781,8992,5623.2資産合計231,431226,344△5,087△2.2 流動負債104,40197,558△6,843△6.6非流動負債34,89251,09116,19946.4負債合計139,293148,6499,3566.7資本合計92,13877,695△14,443△15.7(資産)当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて5,087百万円減少し、226,344百万円となりました。この主な要因は、現金及び現金同等物が6,783百万円、持分法で会計処理されている投資が3,678百万円増加した一方、営業投資有価証券が14,629百万円減少したことによるものであります。(負債)当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて9,356百万円増加し、148,649百万円となりました。この主な要因は、社債及び借入金(流動負債及び非流動負債)が5,707百万円、金融資産の公正価値の減少等により繰延税金負債が4,576百万円減少した一方、決済事業等に係る営業債務及びその他の債務が19,963百万円増加したことによるものであります。(資本)当連結会計年度末における資本合計は、前連結会計年度末に比べて14,443百万円減少し、77,695百万円となりました。この主な要因は、利益剰余金が親会社の所有者に帰属する当期損失の計上により7,190百万円、配当金により1,895百万円減少したほか、自己株式が取得により4,500百万円増加したことによるものであります。なお、セグメント資産及び負債については、経営資源の配分の決定及び業績を評価するための検討対象とはなっておりません。 ⅱ.経営成績(単位:百万円) 前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前期比増減額増減率(%)収益37,85338,3064531.2税引前利益(△損失)6,298△10,216△16,515-当期利益(△損失)5,551△7,476△13,027-親会社の所有者に帰属する当期利益(△損失)5,806△7,190△12,996-当期包括利益6,187△7,981△14,167-当連結会計年度の経営成績につきましては、収益は38,306百万円(前期比453百万円増、同1.2%増)、税引前損失は10,216百万円(前期は6,298百万円の利益)、親会社の所有者に帰属する当期利益は7,190百万円(前期は5,806百万円の利益)となりました。当連結会計年度において、プラットフォームソリューション・セグメントでは、対面決済領域におけるアライアンス戦略が奏功したほか、非対面決済領域ではサービス分野が牽引したこと等から、決済取扱高は前期比21%増の7.5兆円に拡大し、税引前利益も前期比22%増となりました。ロングタームインキュベーション・セグメントでは、㈱カカクコムの業績が堅調に推移し、持分法による投資利益が前期を上回りました。グローバル投資インキュベーション・セグメントでは、当社の投資先であるBlockstream Corporation Inc.の公正価値評価額が大幅に減少し「営業投資有価証券に関する損失」及び「金融費用」として評価損を計上しました。一方で、保有する営業投資有価証券の売却が着実に進捗しました。セグメントの経営成績は、次のとおりであります。なお、当連結会計年度において、グループ戦略に即した経営資源の効率的な分配及び事業構造の最適化を通じて、決済プラットフォームを軸とした事業の成長加速を図るため、当社の事業カンパニーであるマーケティングテクノロジーカンパニーを2つの事業本部へ再編しました。あわせて、マーケティング機能の役割を再定義するとともに、経営管理体制を整理しました。これに伴い、従来は、プラットフォームソリューション・セグメントに含めていた一部の事業について、報告セグメントの区分をロングタームインキュベーション・セグメントへ変更しております。前連結会計年度の数値につきましても、新たな報告セグメント区分に組み替えた数値を記載しております。(単位:百万円) 前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前期比増減額増減率(%)プラットフォームソリューション収益17,59622,6445,04928.7税引前利益7,1688,7571,58922.2ロングタームインキュベーション収益12,77413,5707966.2税引前利益1,437969△468△32.5グローバル投資インキュベーション収益5,877582△5,294△90.1税引前利益1,372△8,946△10,318-調整額収益1,6071,510△97△6.0税引前利益△3,679△10,997△7,318-合計収益37,85338,3064531.2税引前利益6,298△10,216△16,515- 〔プラットフォームソリューション〕プラットフォームソリューション・セグメントでは、当社グループの事業基盤である決済プラットフォームを軸とした事業を展開しております。Eコマース(EC)及び対面店舗等のBtoC商取引に必要不可欠なクレジットカード決済をはじめ、QRコード決済、コンビニ決済等のあらゆる電子決済手段を提供する決済代行サービスのほか、決済に関連する周辺サービス及びEC事業者向け機能の拡充等を通じて、決済プラットフォームの持続的な拡大に取り組んでおります。また、決済領域の事業パートナーであるクレジットカード会社をはじめとした金融事業者向けデジタルマーケティング及びCRMソリューションとの連携を強化し、金融フィンテック領域に特化したエコシステムの構築に注力しております。当連結会計年度は、対面決済領域においてアライアンス戦略が奏功し、決済の新規加盟店獲得が進捗したほか、訪日外国人数の増加に伴い、百貨店をはじめとした総合小売業において決済取扱高が伸長しました。加えて、サービス、公金等の非物販分野を中心に非対面決済領域が堅調に推移したこと等から、決済取扱高は前期比21%増の7.5兆円となりました。また、マーケティング事業では、決済事業との連携を企図した事業の最適化やサービス開発等を推進しました。これらの結果、収益は22,644百万円(前期比5,049百万円増、同28.7%増)、税引前利益は8,757百万円(前期比1,589百万円増、同22.2%増)となりました。〔ロングタームインキュベーション〕ロングタームインキュベーション・セグメントでは、当社グループ独自の事業基盤及び日本最大級のメディアを運営する㈱カカクコムの顧客資産等を活用し、決済プラットフォームの拡大を加速することを目的とした戦略事業を展開しております。企業間取引(BtoB)決済領域におけるサービスのほか、各産業のDX化を支援するプロダクト開発による事業者の業務効率化及びキャッシュレス化の促進、データマーケティングによる小売事業者等への集客による決済機会の拡大、新たなテクノロジーの社会実装を目指した事業開発等を行うことにより、プラットフォームソリューション・セグメントの更なる高付加価値化及び成長加速を図るとともに、中長期的に企業価値を牽引する次世代の事業創出に取り組んでおります。当連結会計年度は、グループ会社である㈱カカクコムの業績が堅調に推移したこと等により、持分法による投資利益が増加しました。また、一部の新規事業において固定資産に係る減損損失を計上したものの、先行投資を継続する戦略事業は事業規模の拡大に伴い収益が増加しました。これらの結果、収益は13,570百万円(前期比796百万円増、同6.2%増)、税引前利益は969百万円(前期比468百万円減、同32.5%減)となりました。〔グローバル投資インキュベーション〕グローバル投資インキュベーション・セグメントでは、国内外のスタートアップ企業等への投資及び当社グループ内の事業との連携による投資先の育成等を行っております。創業以来、北米・日本・アジア・欧州を中心に築き上げてきた独自のディールソースである「グローバルインキュベーションストリーム」や、当社グループが運営する日本初のシードアクセラレータープログラム「Open Network Lab」等を通じて、世界中の有望なスタートアップ企業へリーチするとともに、当社グループの事業との連携を一層深めることにより、当社グループ及び投資先の企業価値の最大化を目指しております。当連結会計年度は、投資先の1社であるBlockstream Corporation Inc.の評価額が大幅に減少したこと等により、営業投資有価証券の公正価値が減少しました。一方で、営業投資有価証券の売却が着実に進捗したことにより、投資事業収入は81億円となりました。これらの結果、収益は582百万円(前期比5,294百万円減、同90.1%減)、税引前損失は8,946百万円(前期は1,372百万円の利益)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報(単位:百万円) 前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前期比増減額営業活動によるキャッシュ・フロー△11,03231,72642,758投資活動によるキャッシュ・フロー△8,763△10,003△1,240財務活動によるキャッシュ・フロー15,931△14,914△30,845現金及び現金同等物の期末残高49,57156,3546,783有利子負債(リース負債除く)67,33961,633△5,707 短期(1年内に償還または返済予定の長期有利子負債は除く)27,27021,170△6,100長期40,06940,463393 ⅰ.キャッシュ・フロー当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、56,354百万円(前期比6,783百万円増、同13.7%増)となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における営業活動の結果、獲得した資金は31,726百万円となりました。収入の主な内訳は、営業債務及びその他の債務の増加額16,790百万円、営業投資有価証券の減少額14,384百万円、営業債権及びその他の債権の減少額4,168百万円であり、支出の主な内訳は、税引前損失10,216百万円であります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における投資活動の結果、使用した資金は10,003百万円となりました。支出の主な内訳は、無形資産の取得による支出4,008百万円、投資有価証券の取得による支出2,421百万円、持分法で会計処理されている投資の取得による支出2,316百万円、子会社の取得による支出1,008百万円であります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における財務活動の結果、使用した資金は14,914百万円となりました。支出の主な内訳は、長期借入金の返済による支出29,193百万円、短期借入金の純減額6,175百万円、自己株式の取得による支出4,512百万円、配当金の支払額1,894百万円であり、収入の主な内訳は、長期借入れによる収入29,300百万円であります。 ⅱ.資本の財源及び資金の流動性に係る情報(資金調達)当社グループは、財務の健全性・安全性の維持と、事業の維持拡大に必要な資金の流動性の確保を意識した資金調達を基本方針としております。資金調達手段の多様化・安定化と、資本効率の向上を企図し、金融機関からの借入等、一部有利子負債を活用しております。また、安定的かつ機動的な資金調達を実現するために複数の金融機関との間で総額170億円のコミットメントライン契約を締結しております。なお、当連結会計年度末における有利子負債(リース負債除く)の残高は、61,633百万円であります。(資金需要の主な内容)当社グループの資金需要の主なものは、各事業セグメントにおける事業資金、販売費及び一般管理費等の営業費用等のほか、決済事業における収納代行業務の一時的な立替資金によるものであります。また、投資資金需要の主なものは、決済事業のシステム機能拡充・強化等によるもののほか、新規事業に係るシステム開発等の投資によるものであります。将来の成長に向けた戦略的な資金需要に対しては、財務の健全性と資本効率の向上を両立させながら対応していく方針であります。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第312条の規定によりIFRS会計基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要性がある会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 4.重要な会計上の判断、見積り及び仮定」に記載しております。

事業リスク

  • 市場環境の変化と競争激化: eコマース市場や決済市場の拡大が停滞した場合、業績成長に影響が出る可能性があります。また、インターネット関連分野や決済分野では技術進歩が著しく、新たな競合の出現や価格競争の激化により、収益性が低下するリスクがあります。常に新しい技術やサービスへの対応が求められます。
  • 情報セキュリティとシステム障害: 顧客情報の外部漏洩は、企業の社会的信用を大きく損ない、損害賠償などの発生により業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、システム障害が発生した場合、サービス提供が滞り、顧客離れや機会損失に繋がるリスクがあります。厳重なセキュリティ対策とシステム安定稼働が不可欠です。
  • スタートアップ投資の不確実性: 投資するスタートアップ企業は将来性に不確定要素が多く、景気動向や技術革新、株式市場の変化によって業績に影響が出る可能性があります。投資先の成長が計画通りに進まない場合や、投資回収が困難になるリスクも存在します。投資ポートフォリオの分散化でリスク軽減を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|4,111 文字
3【事業等のリスク】当社グループでは、リスクマネジメント委員会を中心に、事業に影響を及ぼす可能性のあるリスクを定期的に評価・特定し、その対応状況をモニタリングしております。リスクマネジメントの推進体制として、「スリーラインモデル」を採用しており、第1線(事業部門)がリスクオーナーとして日々の業務においてリスクを管理し、第2線(リスクマネジメント室およびリスク管理所管部署)が専門的な立場から支援・モニタリングを行い、第3線(内部監査部門)が独立した立場から全体の有効性を評価する体制を構築しております。リスクマネジメント委員会では、これら関係者の連携を促進し、全社的なリスク管理の実効性向上に努めております。特に影響度や発生可能性の高いリスクについては、対応策の検討・実施を優先的に行っております。有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)事業環境に係るリスク市場環境の変化について[リスク]当社グループが事業を展開するeコマース市場や決済市場は継続的に拡大しておりますが、今後、個人消費動向の変化および景気動向等により、市場規模の拡大が停滞した場合には、当社グループの業績成長に影響を及ぼす可能性があります。[対処方針]当社グループはこれまで、インターネットをはじめとしたテクノロジーの進化に合わせ、時代に即したサービス展開を行うことで継続的な成長を実現してまいりました。足もとでは、eコマースや決済事業以外の事業領域にもサービスを拡充しているほか、次世代テクノロジーを活用した新たなサービス開発にも注力し、収益の多層化に取組んでおります。競合について[リスク]当社グループは、インターネット関連業務や決済について技術面、情報面等の強化を図っていますが、一層の競争激化等により価格競争や広告宣伝費等の費用増加があった場合、業績に影響を与える可能性があります。また、技術の進歩が目覚ましいインターネット関連分野や決済分野においては、新たな技術による競争力を有した競合他社の出現により、将来の競争力が低下する可能性があります。現在取組む新規事業等におきましても、他社との競合や事業環境の急速な変化等により計画通りに進捗しない場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。[対処方針]当社グループでは、顧客のニーズに合致したサービスの開発・提供を継続的に行うとともに、当社グループサービスの多様化とシナジーによる付加価値の向上に取組むことにより、競合他社との差別化及び競争力の強化に注力しております。また、創業来培ってきたグローバルネットワークを軸として、世界中のスタートアップ企業にリーチすることにより、いち早く新たなテクノロジーの情報収集が可能となる体制を築いており、今後もネットワークの維持拡大に取組んでまいります。法的規制の可能性及び影響について[リスク]当社グループが展開する事業は、各種法令による規制を受けているほか、監督官庁の指針、ガイドライン等を踏まえた対応を行っています。これら法令の制定や改正、新たなガイドライン等や自主規制ルールの策定又は改定等により、事業の一部が制約を受けた場合、業績に重大な影響を与える可能性があります。[対処方針]弁護士や外部諸団体等の第三者からの助言・情報収集を通じて、コーポレート本部を中心とする関係部署が事業に係る法的規制の導入・改廃に関する対応を行っております。今後も法令改正や規制変更等に伴う業績影響の可能性を排除できるよう、体制を強化してまいります。自然災害等について[リスク]大規模な自然災害等が発生した場合は、事業所等が直接被害を受け、事業の遅延、中断等が生じることにより、業績に影響を与える可能性があります。また、今後新たな感染症が発生・拡大した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。[対処方針]自然災害、火災、感染症の流行等に対する損害を最小限にするための危機管理体制を重要なものと位置付けており、リスクマネジメント室を中心に事業継続計画(BCP)の整備を進めています。また、気候変動に関連する中長期的なリスクについても、当社のサステナビリティへの取り組みの一環として対応を検討しています。(2)セキュリティ及びシステムに係るリスク情報セキュリティについて[リスク]何らかの理由により顧客情報が外部漏洩した場合は、社会的信用問題や損害賠償等の発生から、業績に影響を与える可能性があります。[対処方針]事業毎に外部認証を取得するとともに、必要なセキュリティ対策、情報セキュリティ部門の強化、定期的なセキュリティ教育を実施しております。システムセキュリティについて[リスク]ハードウェア・ソフトウェアの不具合、人為的ミス、通信回線の障害、コンピュータウィルス、サイバーテロのほか、自然災害等によりシステム障害が発生した場合、又は適切な対応ができなかった場合には、業績に影響を与える可能性があります。[対処方針]通信ネットワーク・システムの二重化及び適切なセキュリティ手段等による障害回避の取組みのほか、設備投資、セキュリティ対策、運用技術者教育の充実等、必要な対策を講じております。サイバー攻撃リスクへの対応として、CSIRT(Computer Security Incident Response Team)を設置し、セキュリティインシデントへの対応体制を整備しております。(3)人材に係るリスク人材の流動化及び人材の確保について[リスク]計画に沿った採用ができない場合、あるいは従業員の離職が増加した場合には、事業拡大に影響を与える可能性があります。[対処方針]優秀な人財の獲得及び育成は当社グループの成長戦略上重要な要素であると認識しており、人的資本への適切な投資の一環として、賃金水準の引き上げをはじめとした待遇向上のほか、能力や実績を重視した人財登用を実施しております。また、「人財マネジメントポリシー」を定め、従業員が活躍・成長していける土台作りに努めています。競争優位性のある報酬体系の整備や、社内研修プログラムの充実等を通じて、人財の確保・定着・育成に注力しております。経営人材の不足について[リスク]事業戦略上の重要ポジションの従業員が離職した場合、あるいは、重要ポジションの後継者育成が遅れた場合、事業の進化や継続性に影響を及ぼす可能性があります。[対処方針]将来の経営幹部の育成を目的に候補者を選抜し、役員との対話プログラムを通じた経営視座の醸成を図るなど、次世代経営人材の育成に注力しております。 (4)投資関連事業に係るリスクスタートアップ企業への投資について[リスク]当社グループで投資するスタートアップ企業は、将来性において不確定要因を多々含んでおり、景気動向、技術革新、株式市場の変化等により、業績に影響を与える可能性があります。[対処方針]投資先選定にあたり専門知識を有するメンバーで構成する会議体にて慎重に検討し、投資実行後も投資先における事業の成長と企業価値の向上に関与する等により、極力リスクを回避しております。また、投資ポートフォリオの分散化を図り、特定分野への過度な集中を避けることで、市場変動リスクの低減に努めております。投資関連事業における業績変動について[リスク]投資先スタートアップ企業の成長状況及び経済環境や新規公開を含む株式市場全般の動向等に大きく影響を受け、コントロールが及ばない外部要因が業績に重大な影響を与える可能性があります。[対処方針]定期的に投資先の時価、財務状況、資金調達状況及び競争環境等を把握することにより継続的なリスクのモニタリングを行うとともに、当社グループの財務状況とリスクのバランスを適切に管理しております。また、リスクや投資先との関係を勘案しながら、投資ポートフォリオを継続的に見直しております。(5)その他事業に係るリスク知的財産権について[リスク]第三者が保有する特許権等を侵害している場合、損害賠償義務を負う可能性や技術等の使用を継続できなくなる可能性があります。また、他社の特許権等の使用が認められた場合、ロイヤリティーの支払い等により業績に影響を与える可能性があります。[対処方針]第三者が保有する商標権、特許権等の知的財産権を侵害しないよう細心の注意を払い、知的財産権専門の弁護士や弁理士に随時相談する等の対策を行っております。訴訟の可能性について[リスク]顧客や第三者等との間で予期せぬトラブルが発生し、訴訟に発展する可能性があります。かかる訴訟が発生した場合には、業績に影響を与える可能性があります。[対処方針]「コンプライアンス・プログラム」を策定し業務の運営を行うことで、法令違反などの発生リスクの低減に努めております。M&Aについて[リスク]事業環境の悪化等により当初想定していた成果やシナジーが得られない場合、又は買収先企業の企業価値が大きく下落した場合等には、のれんの減損損失が生じる等、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。[対処方針]当社グループは、市場環境の変化に柔軟に対応できる組織体制の構築に取組み、変化に迅速に対応できる意思決定プロセスの確立を目指してまいります。 これらのリスクに対するリスク管理体制を「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載のとおり整備してリスクマネジメントを行っているほか、リスク発生の可能性を認識した時点で、発生の回避及び発生した場合の対応に努めてまいります。当社グループは、今後もビジネス環境の変化に応じて定期的にリスク評価を行い、リスク低減策を継続的に強化・改善していく方針です。

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