4735

京進(4735)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

サービス業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • 多角的な教育サービス
    京進は、幼児から高校生を対象とした学習塾(小学校受験、中学・高校受験、大学受験)を主軸に、個別指導やフランチャイズ展開も行っています。これにより、幅広い年齢層の学習ニーズに対応し、安定的な収益基盤を築いています。
  • グローバル教育と語学事業
    英会話教室「UNIVERSAL CAMPUS」や大人向け英会話「COPER ENGLISH」に加え、海外大学進学準備校、オーストラリアでの語学学校・専門学校運営、日本語学校など、国内外で多様な語学・グローバル教育サービスを提供しています。これにより、国際的な教育需要を取り込み、事業領域を拡大しています。
  • 保育・介護・フードサービス
    0歳から高齢者までを対象とした保育園「HOPPA」、高齢者住宅「ライフパートナー」、訪問介護、デイサービス、配食サービスなど、生活支援サービスも幅広く展開しています。これにより、社会の高齢化や共働き世帯の増加といったニーズに応え、持続的な成長を目指しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 学習塾事業
    このセグメントは、小学校受験から大学受験まで幅広い年齢層を対象とした学習塾の運営が主な事業です。売上高は98.35億円と最も大きく、営業利益も11.67億円と収益の柱となっています。日本国内だけでなく、ドイツや中国、アメリカにも展開しており、グローバルな教育ニーズに対応しています。
  • 語学教育事業
    英会話教室、海外大学進学準備校、オーストラリアでの語学学校・専門学校、日本国内の日本語学校など、語学教育と国際交流を支援する事業を展開しています。売上高は43.43億円、営業利益は0.76億円で、グローバル化が進む社会において重要な役割を担っています。
  • 介護事業
    高齢者住宅、訪問介護、デイサービス、福祉用具販売、ケアプランセンター、リハビリフィットネス、配食サービスなど、高齢者の生活を多角的にサポートする事業です。売上高は122.78億円と最も大きく、営業利益は8.46億円で、少子高齢化が進む日本社会において需要が高まっています。
2025-05 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
CramSchoolBusinessReportableSegment 地域 98 12 11.9%
LanguageEducationBusinessReportableSegment 地域 43 1 1.8%
NursingCareBusinessReportableSegment 地域 123 8 6.9%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,289 文字
3 【事業の内容】<学習塾事業> 事業サービス名主要な事業内容小学校受験京進の小学校受験ぷれわん幼児を対象とする小学校受験を目指した集合学習指導。中学・高校受験京進の中学・高校受験TOPΣ(トップシグマ)小学生・中学生を対象とする中学・高校受験合格及び学力向上を目指した集合学習指導。京進の中学・高校受験TOPΣ デュッセルドルフ校日本人子女を対象とする集合指導の学習塾を子会社Kyoshin GmbHが運営。京進の中学・高校受験TOPΣ 広州校日本人子女を対象とする集合指導の学習塾を子会社広州京進語言技能信息咨詢有限公司が運営。大学受験京進の大学受験TOPΣ(トップシグマ)高校生を対象とする大学現役合格及び学力向上を目指した集合学習指導。一部、中学生対象授業も実施。通塾生向け映像授業「京進e予備校」の提供。個別指導京進の個別指導スクール・ワン小学1年生~高校3年生を対象とする受験合格及び学力向上を目指した個別学習指導。京進の個別指導スクール・ワン NYハリソン教室日本人子女を対象とする個別指導の学習塾を子会社Kyoshin USA,Inc.が運営。フランチャイズ京進の個別指導スクール・ワンフランチャイズ教室の教室開設や運営指導。 <語学関連事業> 事業サービス名主要な事業内容英会話京進の英会話 UNIVERSAL CAMPUS(ユニバーサルキャンパス)主に幼児を対象とする「本当に話せる英会話」を目指した英会話指導。京進の大人向け英会話COPER ENGLISH(コペル・イングリッシュ)成人を対象とする英会話指導教室を子会社株式会社コペル・インターナショナルが運営。グローバル教育京進の海外進学準備校UNSWファウンデーション・スタディーズ・プログラム高校卒業生を対象とするオーストラリア等、海外の名門大学へ進学するための基礎課程指導。京進の海外語学学校English Language Companyオーストラリアにおける留学生を対象とする英会話指導教室を子会社English Language Company Australia Pty Ltd.が運営。京進の海外専門学校ELC career collegeオーストラリアにおける留学生を対象とする専門学校を子会社ELC Career College Pty Ltd.が運営。日本語教育京進の日本語学校 KLA日本国内における外国人留学生を対象とする日本語学校を当社及び子会社株式会社オー・エル・ジェイ、株式会社京進ランゲージアカデミー、株式会社アイ・シー・シー、株式会社ダイナミック・ビジネス・カレッジが運営。国際人材交流京進の外国人材就業支援ミツケルにほんのしごと日本国内で就労を希望し、専門知識を有する外国人人材の日本語教育と日本企業への紹介。ミャンマー、ネパールにおける日本語教育。国際貢献活動。キャリア支援―リーチング研修を、子会社株式会社アルファビートが提供。京進の資格取得これから日本語教師日本語教師養成講座を子会社株式会社京進ランゲージアカデミーが運営。 <保育・介護事業> 事業サービス名主要な事業内容保育京進のほいくえん HOPPA京進のこどもえん HOPPA0~5歳児を対象とする「知育」を特長としたカリキュラムによる保育園、自治体からの許認可を受けた保育園を、当社及び子会社株式会社HOPPA、ビーフェア株式会社が運営。京進のプレミアム学童 HOPPA 小学生を対象とする、質の高い学童保育を子会社株式会社HOPPAが運営。京進の学童クラブ HOPPA独自のノウハウで非認知能力を育てることを特徴とした小学生対象の民間学童保育。介護京進の高齢者住宅 ライフパートナー京進の高齢者住宅 プレタ京進の高齢者住宅 いこ和京進の高齢者住宅 リンクハート高齢者を対象とする住宅・介護施設を子会社株式会社エメラルドの郷、ユアスマイル株式会社、株式会社優空、株式会社リンクハートが運営。京進の訪問介護 ゆうそら京進の訪問介護 ユアスマイル京進の訪問介護 すみれ高齢者を対象とする訪問介護サービス事業を子会社株式会社エメラルドの郷、ユアスマイル株式会社、株式会社優空が運営。京進のデイサービス ゆうそら京進のデイサービス ベルフラワー京進のデイサービス こころ京進のデイサービス リンクハート高齢者を対象とするデイサービス事業を子会社株式会社エメラルドの郷、株式会社優空、株式会社リンクハートが運営。京進の福祉用具 ゆうそらサポート京進の福祉用具 ゆうそら介護用品販売等のサービス提供事業を子会社株式会社優空が運営。京進のケアプランセンター ゆうそら京進のケアプランセンター すみれ介護保険に関する相談や申請・更新の代行などのサービス事業を子会社株式会社エメラルドの郷、株式会社優空が運営。京進のリハビリフィットネスPita Lab元気で活動的に生活したい高齢者を対象としたリハビリ特化型デイサービス事業。フードサービス京進の配食サービスもぐもぐ高齢者施設への配食事業を子会社株式会社もぐもぐが運営。京進のデリバリーランチリッチ産業給食・宅配弁当販売事業を子会社株式会社リッチが運営。 (注)1.日本語教育事業の子会社4社は、2026年4月1日に株式会社京進ランゲージアカデミーを存続会社として合併しました。(注)2.上記以外の事業としましては、子会社の株式会社五葉出版が、主に当社で使用する印刷消耗品取引の代理業務を行っております。 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2026時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
特定の時期に生徒の入れ替わりが発生し、新規顧客の集客が業績に影響を与えるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
保育事業は国や地方自治体の子育て支援事業の方針や補助金制度、日本語教育事業は入国管理局の基準や各国の外国人受け入れ方針、介護事業は介護保険法の影響を強く受ける。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:安全・安心に関するリスク / 災害や感染症の発生に関するリスク / 法的規制に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

京進は特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPを保有している明確な証拠は見当たらない。学習塾としてのブランド認知はあるものの、競合他社との差別化が明確な無形資産は確認できない。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

学習塾の選択においては、保護者や生徒の満足度、カリキュラムへの適合性、立地などが考慮される。一度入塾すると、教材や進捗の引き継ぎ、新しい環境への適応などの手間が発生するため、一定のスイッチングコストが存在する可能性がある。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

京進の事業モデルにおいて、ユーザー(生徒や講師)が増えることでサービスの価値が指数関数的に向上するネットワーク効果は確認できない。各校舎は独立したサービス提供単位となっている。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

学習塾業界は競争が激しく、価格競争に陥る可能性がある。京進が他社と比較して構造的に低いコストでサービスを提供できるような明確な優位性は見られない。フランチャイズ展開による一定のコスト効率化は考えられる。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

京進は全国に校舎を展開しており、一定の規模を持つ。しかし、学習塾業界全体で見ると、大手企業や地域密着型の小規模事業者も多く、業界規模に対して最適化された少数寡占状態にあるとは言えない。規模の経済による顕著な優位性は限定的。

  • 幅広い年齢層への対応力
    幼児向けの小学校受験から、小中高生向けの受験指導、さらには大学受験、大人向けの英会話、高齢者向けの介護サービスまで、非常に幅広い年齢層と多様なニーズに対応できる事業ポートフォリオを持っています。これにより、顧客のライフステージに応じた継続的なサービス提供が可能です。
  • 国内外の事業展開
    学習塾や語学関連事業を日本国内だけでなく、ドイツ(デュッセルドルフ校)、中国(広州校)、アメリカ(NYハリソン教室)、オーストラリアなどで展開しています。これにより、特定の地域や市場に依存せず、グローバルな視点で事業機会を捉え、リスク分散を図っています。
  • 社会インフラとしての役割
    教育、保育、介護といった事業は、社会にとって不可欠なインフラとしての側面が強く、安定した需要が見込めます。特に保育園や介護施設は許認可事業であり、新規参入障壁があるため、既存事業者としての優位性があります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、「私たちは、全従業員の物心両面の豊かさを追求するとともに、日本と世界の教育・文化の向上、社会の進歩と善良化に貢献する」という経営理念のもと、「絶えざる革新」により、変化する環境に対応した経営を行っています。また、2020年に定めた「ステキな大人が増える未来をつくる」のグループビジョンの実現を目指し、「学び」の持つ力で人々の人生の質を高め、全てのステークホルダーへの貢献を追求しています。 (組織価値観)経営理念私たちは、全従業員の物心両面の豊かさを追求するとともに、日本と世界の教育・文化の向上、社会の進歩と善良化に貢献します経営目標 私たちは、人の一生にかかわる企業として、地域一、日本一、そして世界一を目指します グループビジョン私たちは、ステキな大人が増える未来をつくります社是私たちは、常に創意工夫をし、絶えざる革新を心がけます3つの原則1.私たちは、ひとりひとりを大切にします2.私たちは、高い志を持ち、仕事を通じて成長します3.私たちは、常に感動づくりを心がけます (2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題我が国においては、急速な少子高齢化に伴い、学齢人口の縮小や保育市場での待機児童が減少していく一方で、介護を必要とする高齢者が増加し、国内での外国人就労者の増加や日本語学習へのニーズの高まりが見込まれます。 こうした状況において、変化する社会環境に対応し対人サービスを主体とする当社グループが今後も持続的な成長を続けていくためには、人の一生を支援する「一生支援企業」へ飛躍し、中長期的な企業価値の最大化を図ることが喫緊の経営課題です。その実現に向け、既存事業の強化と新規事業の創出を進めるとともに、DX(デジタル変革)および生成AIへ積極的に投資し、従来の労働集約型ビジネスからの脱却を図ります。デジタル技術の活用による業務効率化と高付加価値化を進めて従業員一人当たりの生産性を高めることで、適切な利益率の確保と従業員への積極的な還元を同時に実現いたします。また、顧客サービスの担い手となる有能な人材の確保に向けては、学習塾の卒業生や留学生のグループ内採用など、事業間シナジーを活かした独自の人材採用力を強化します。テクノロジーの活用で生み出した付加価値を従業員の処遇改善へもダイレクトにつなげ、利益確保と還元の最適なバランスを図ることで、人を起点とした強固な経営基盤を推進してまいります。 セグメントごとの課題と事業戦略については以下のとおりです。学習塾事業1. 構造改革による収益力の強化少子化による市場縮小に対応するため、不採算教室の統廃合を機動的に進めるとともに、成長可能性の高い首都圏や大規模拠点へのリソース集中を行い、グループ全体の収益力の最大化を図ります。2. 教育環境の変化を捉えたサービスの向上「高校授業料の実質無償化」等の政策変化を追い風に、AI技術を活用した学習コンテンツと、従来型のきめ細かな学習指導により顧客への提供価値を高め、一人当たりの生涯売上(LTV)の向上を図ります。語学関連事業1. 新制度への対応とシェア拡大日本語教育機関の新しい認定制度の施行を、教育ノウハウと複数校舎を展開している当社にとっての好機と捉え、コンプライアンスの強化と教育品質のさらなる向上を図ります。国内トップクラスの学生数を背景に、拠点拡大やM&Aを視野に入れた市場シェアの拡大を推進します。2. グローバル展開の最適化と差別化海外拠点の運営効率を高めるとともに、日本での就労を希望する外国人材に対し、教育から就業支援まで一貫したサービスを提供します。海外の人材輩出国でのネットワークを強化し、他社にはない「教育を伴う国際人材交流モデル」で差別化を図ります。保育・介護事業1. 社会課題解決を通じたブランド価値の向上 「小1の壁」といった社会課題に対応し民間学童保育を展開するとともに、保育園においては付加価値の高い教育プログラムの導入により、他園との差別化を明確にします。社会課題の解決と事業成長を両立させ、選ばれるブランドを確立します。2. 人的資本投資と運営効率の向上 ICTの積極的な活用を通じて保育・介護現場のDXを推進し、業務の効率化とスタッフの負担軽減を図ることで、より対人サービスに注力できる環境を整備します。人的資本投資による人材の定着と、介護におけるリハビリ特化型デイサービス等、高付加価値モデルへのシフトを並行して進め、地域に根ざした安心のインフラを構築してまいります。 (3) 中長期的な経営戦略当社グループは、経営理念とビジョンの実現に向け、時代の変化に対応した革新に挑み、持続的成長を目指しています。少子化による学齢人口の減少や労働人口の減少といった社会構造の変化は、学習塾事業や保育事業にとって厳しい未来をもたらす一方、介護事業や外国人労働者を中心とした日本語教育・人材交流においては需要の拡大が予測されます。 このような環境下において、当社グループは創業50周年を機に、「学び」を核として、お客様の生涯にわたって価値を提供する「人の一生を支援する企業」への飛躍を目指しております。単なる規模の拡大ではなく、抜本的に収益構造の見直しを進め、より強固な企業グループを構築してまいります。 上記の変革を実現する当社グループの強みと全社戦略は、以下の通りです。1.「成長の3本柱」と独自の採用基盤による人的資本の最大化 当社グループは、人材こそが重要な成長の原動力であると捉え、人的資本投資を重視しています。 個人の自立を促す「リーチング」、経営者マインドを醸成する「アメーバ経営」、組織の質を高める「経営品質向上活動」を「成長の3本柱」と位置づけ、個人と組織の成長を支援しています。 また、学習塾の元生徒が講師・社員へと成長し、自社で教育した外国人材を介護・保育の現場へ迎え入れるといった、外部環境に依存しない「自立型採用基盤」を確立しております。 事業を超えたマネージャーの異動など、戦略的なジョブローテーションにより組織力を高め、従業員の物心両面の豊かさを追求してまいります。 2.事業ポートフォリオの最適化とそれを実現するための既存事業の革新 「絶えざる革新」を社是とする当社グループは、事業間のシナジーを創出し、各事業を有機的に融合させることで顧客生涯価値(LTV)を最大化します。収益の柱である学習塾事業においては、学齢人口減少への対応として、不採算拠点の統廃合と成長エリアへの集中出店(スクラップ&ビルド)による拠点の大規模化を推進し、さらなる収益性の向上を図ります。今後はさらにAI技術を活用したハイブリッド型指導の展開なども含め、高付加価値化を推進します。また、学習塾事業・保育事業で生み出した安定的なキャッシュフローを、市場拡大が確実な介護事業や成長性の高い日本語教育事業、保育(学童)へ重点的に投資し、「人の一生を支援する企業」としての事業展開基盤を強固にします。 3.顧客価値の向上とDXの推進 当社グループでは前述の「成長の3本柱」の取り組みの一つとして、経営品質向上活動(経営品質協議会が定める顧客価値経営ガイドラインに基づく活動)を行っております。2024年度には日本語教育事業部が「日本一通いたい、日本一働きたい日本語学校」を目指した取り組みにより「関西経営品質賞 ブロンズ」を受賞しました。各事業が顧客価値に基づく自己革新を進めるとともに第三者の視点でフィードバックを得ることで質の向上を加速させます。今後も各事業・全社での取り組みとして継続し、顧客価値の向上を推進します。 また、単なるデジタルツール導入にとどまらず業務プロセスそのものを見直すことに真正面から取り組むDXや生成AI技術の積極的な活用により圧倒的な効率化や業務改革を進め、「人にしかできない対人サービス」にリソースを集中させることで、顧客体験の質を向上させてまいります。 4.社会課題解決を起点とした新規事業の創出 既存事業の強化に加え、社会の変化を捉えた新規事業の積極的展開を推進しています。共働き世帯の「小1の壁」に対応する民間学童保育の展開や、高齢者の健康寿命の延伸をサポートするリハビリ特化型デイサービスなど、地域社会に根差した新しい価値を創出しています。今後も「京進これから研究所」の知見やM&Aの経験を活かし、DX・AI活用を前提とした「学び」を基盤とする次世代の柱となる事業を育成してまいります。 5.グローバルな事業展開の加速 当社グループは、国内市場に留まらず海外市場への展開を加速しています。日本語学校の圧倒的シェア獲得を目指すとともに、オーストラリア等における語学学校の拡大を図ります。さらに、国際人材交流事業では、海外の国家機関等と提携し、日本国内での就労を支援するスキームを強化しており、2030年までに累計1万人の入職者支援を目指します。日本と世界をつなぐ架け橋として、グローバル市場での成長をグループの核の一つとしてまいります。 (4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループでは、顧客や社会から評価された結果としての集客・売上高の増加、及び収益性の向上を目指しており、経営指標としては、各事業において顧客数・売上高・営業利益を重視しております。長期的な経営指標の目標としては、顧客数・売上高の成長と同時に営業利益率・経常利益率の向上を重視しております。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、「私たちは、全従業員の物心両面の豊かさを追求するとともに、日本と世界の教育・文化の向上、社会の進歩と善良化に貢献する」という経営理念のもと、「絶えざる革新」により、変化する環境に対応した経営を行っています。また、2020年に定めた「ステキな大人が増える未来をつくる」のグループビジョンの実現を目指し、「学び」の持つ力で人々の人生の質を高め、全てのステークホルダーへの貢献を追求しています。 (組織価値観)経営理念私たちは、全従業員の物心両面の豊かさを追求するとともに、日本と世界の教育・文化の向上、社会の進歩と善良化に貢献します経営目標 私たちは、人の一生にかかわる企業として、地域一、日本一、そして世界一を目指します グループビジョン私たちは、ステキな大人が増える未来をつくります社是私たちは、常に創意工夫をし、絶えざる革新を心がけます3つの原則1.私たちは、ひとりひとりを大切にします2.私たちは、高い志を持ち、仕事を通じて成長します3.私たちは、常に感動づくりを心がけます (2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題我が国においては、急速な少子高齢化に伴い、学齢人口の縮小や保育市場での待機児童が減少していく一方で、介護を必要とする高齢者が増加し、国内での外国人就労者の増加や日本語学習へのニーズの高まりが見込まれます。 こうした状況において、変化する社会環境に対応し対人サービスを主体とする当社グループが今後も持続的な成長を続けていくためには、人の一生を支援する「一生支援企業」へ飛躍し、中長期的な企業価値の最大化を図ることが喫緊の経営課題です。その実現に向け、既存事業の強化と新規事業の創出を進めるとともに、DX(デジタル変革)および生成AIへ積極的に投資し、従来の労働集約型ビジネスからの脱却を図ります。デジタル技術の活用による業務効率化と高付加価値化を進めて従業員一人当たりの生産性を高めることで、適切な利益率の確保と従業員への積極的な還元を同時に実現いたします。また、顧客サービスの担い手となる有能な人材の確保に向けては、学習塾の卒業生や留学生のグループ内採用など、事業間シナジーを活かした独自の人材採用力を強化します。テクノロジーの活用で生み出した付加価値を従業員の処遇改善へもダイレクトにつなげ、利益確保と還元の最適なバランスを図ることで、人を起点とした強固な経営基盤を推進してまいります。 セグメントごとの課題と事業戦略については以下のとおりです。学習塾事業1. 構造改革による収益力の強化少子化による市場縮小に対応するため、不採算教室の統廃合を機動的に進めるとともに、成長可能性の高い首都圏や大規模拠点へのリソース集中を行い、グループ全体の収益力の最大化を図ります。2. 教育環境の変化を捉えたサービスの向上「高校授業料の実質無償化」等の政策変化を追い風に、AI技術を活用した学習コンテンツと、従来型のきめ細かな学習指導により顧客への提供価値を高め、一人当たりの生涯売上(LTV)の向上を図ります。語学関連事業1. 新制度への対応とシェア拡大日本語教育機関の新しい認定制度の施行を、教育ノウハウと複数校舎を展開している当社にとっての好機と捉え、コンプライアンスの強化と教育品質のさらなる向上を図ります。国内トップクラスの学生数を背景に、拠点拡大やM&Aを視野に入れた市場シェアの拡大を推進します。2. グローバル展開の最適化と差別化海外拠点の運営効率を高めるとともに、日本での就労を希望する外国人材に対し、教育から就業支援まで一貫したサービスを提供します。海外の人材輩出国でのネットワークを強化し、他社にはない「教育を伴う国際人材交流モデル」で差別化を図ります。保育・介護事業1. 社会課題解決を通じたブランド価値の向上 「小1の壁」といった社会課題に対応し民間学童保育を展開するとともに、保育園においては付加価値の高い教育プログラムの導入により、他園との差別化を明確にします。社会課題の解決と事業成長を両立させ、選ばれるブランドを確立します。2. 人的資本投資と運営効率の向上 ICTの積極的な活用を通じて保育・介護現場のDXを推進し、業務の効率化とスタッフの負担軽減を図ることで、より対人サービスに注力できる環境を整備します。人的資本投資による人材の定着と、介護におけるリハビリ特化型デイサービス等、高付加価値モデルへのシフトを並行して進め、地域に根ざした安心のインフラを構築してまいります。 (3) 中長期的な経営戦略当社グループは、経営理念とビジョンの実現に向け、時代の変化に対応した革新に挑み、持続的成長を目指しています。少子化による学齢人口の減少や労働人口の減少といった社会構造の変化は、学習塾事業や保育事業にとって厳しい未来をもたらす一方、介護事業や外国人労働者を中心とした日本語教育・人材交流においては需要の拡大が予測されます。 このような環境下において、当社グループは創業50周年を機に、「学び」を核として、お客様の生涯にわたって価値を提供する「人の一生を支援する企業」への飛躍を目指しております。単なる規模の拡大ではなく、抜本的に収益構造の見直しを進め、より強固な企業グループを構築してまいります。 上記の変革を実現する当社グループの強みと全社戦略は、以下の通りです。1.「成長の3本柱」と独自の採用基盤による人的資本の最大化 当社グループは、人材こそが重要な成長の原動力であると捉え、人的資本投資を重視しています。 個人の自立を促す「リーチング」、経営者マインドを醸成する「アメーバ経営」、組織の質を高める「経営品質向上活動」を「成長の3本柱」と位置づけ、個人と組織の成長を支援しています。 また、学習塾の元生徒が講師・社員へと成長し、自社で教育した外国人材を介護・保育の現場へ迎え入れるといった、外部環境に依存しない「自立型採用基盤」を確立しております。 事業を超えたマネージャーの異動など、戦略的なジョブローテーションにより組織力を高め、従業員の物心両面の豊かさを追求してまいります。 2.事業ポートフォリオの最適化とそれを実現するための既存事業の革新 「絶えざる革新」を社是とする当社グループは、事業間のシナジーを創出し、各事業を有機的に融合させることで顧客生涯価値(LTV)を最大化します。収益の柱である学習塾事業においては、学齢人口減少への対応として、不採算拠点の統廃合と成長エリアへの集中出店(スクラップ&ビルド)による拠点の大規模化を推進し、さらなる収益性の向上を図ります。今後はさらにAI技術を活用したハイブリッド型指導の展開なども含め、高付加価値化を推進します。また、学習塾事業・保育事業で生み出した安定的なキャッシュフローを、市場拡大が確実な介護事業や成長性の高い日本語教育事業、保育(学童)へ重点的に投資し、「人の一生を支援する企業」としての事業展開基盤を強固にします。 3.顧客価値の向上とDXの推進 当社グループでは前述の「成長の3本柱」の取り組みの一つとして、経営品質向上活動(経営品質協議会が定める顧客価値経営ガイドラインに基づく活動)を行っております。2024年度には日本語教育事業部が「日本一通いたい、日本一働きたい日本語学校」を目指した取り組みにより「関西経営品質賞 ブロンズ」を受賞しました。各事業が顧客価値に基づく自己革新を進めるとともに第三者の視点でフィードバックを得ることで質の向上を加速させます。今後も各事業・全社での取り組みとして継続し、顧客価値の向上を推進します。 また、単なるデジタルツール導入にとどまらず業務プロセスそのものを見直すことに真正面から取り組むDXや生成AI技術の積極的な活用により圧倒的な効率化や業務改革を進め、「人にしかできない対人サービス」にリソースを集中させることで、顧客体験の質を向上させてまいります。 4.社会課題解決を起点とした新規事業の創出 既存事業の強化に加え、社会の変化を捉えた新規事業の積極的展開を推進しています。共働き世帯の「小1の壁」に対応する民間学童保育の展開や、高齢者の健康寿命の延伸をサポートするリハビリ特化型デイサービスなど、地域社会に根差した新しい価値を創出しています。今後も「京進これから研究所」の知見やM&Aの経験を活かし、DX・AI活用を前提とした「学び」を基盤とする次世代の柱となる事業を育成してまいります。 5.グローバルな事業展開の加速 当社グループは、国内市場に留まらず海外市場への展開を加速しています。日本語学校の圧倒的シェア獲得を目指すとともに、オーストラリア等における語学学校の拡大を図ります。さらに、国際人材交流事業では、海外の国家機関等と提携し、日本国内での就労を支援するスキームを強化しており、2030年までに累計1万人の入職者支援を目指します。日本と世界をつなぐ架け橋として、グローバル市場での成長をグループの核の一つとしてまいります。 (4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループでは、顧客や社会から評価された結果としての集客・売上高の増加、及び収益性の向上を目指しており、経営指標としては、各事業において顧客数・売上高・営業利益を重視しております。長期的な経営指標の目標としては、顧客数・売上高の成長と同時に営業利益率・経常利益率の向上を重視しております。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。また当社は、2025年8月28日の第45期定時株主総会の決議により、事業年度末日を従来の5月31日から2月末日に変更いたしました。決算期変更の経過期間となる当連結会計年度(2026年2月期)につきましては、株式会社京進並びに関係会社において、2025年6月1日から2026年2月28日までの9か月間を連結対象期間とした変則決算となっています。このため、下記の業績説明においては、当期との比較の適切さを考慮し、2024年6月1日~2025年2月28日の9か月間を対象とした期間を「2025年5月期調整後前年同期(9か月)」(以下「調整後前年同期」)として、参考比較を記載しております。 (1) 経営成績当連結会計年度における我が国の経済は、所得環境の改善を背景に、緩やかな回復基調となった一方で、物価高による個人消費の低迷や長期化する国際情勢の不安定さから、依然として先行き不透明な状況が続いております。当社グループを取り巻く事業領域においても、急速に進む少子高齢化や労働人口の減少等、社会環境の変化に応じたサービスの変革が求められています。学習塾業界では、少子化に伴うターゲット人口の減少という深刻な環境に直面しています。既存の商圏が縮小する地域がある一方で、EdTech市場の成長によりAIを活用した個別化教育へのシフトが加速しています。こうしたなか、国や自治体主導で拡大している「高校授業料の実質無償化」政策が学習塾にとっては追い風となっています。語学関連事業では、日本語教育市場が、国内の労働力不足を背景とした在留外国人の増加により活性化しています。また、文部科学省による新たな「認定日本語教育機関」制度への移行が業界に大きく影響を及ぼしており、2029年に向けた認定基準の厳格化により、基準を満たせない既存校の淘汰が進むなど、業界再編が加速しています。保育・介護事業では、社会インフラとしての重要性が増す一方、依然とした人手不足が継続しています。保育分野では、小学校入学後の預け先が不足する「小1の壁」が深刻な課題となっており、民間による高付加価値な学童保育へのニーズが極めて高い状態です。介護分野では、2026年度の報酬改定においてICT活用による「生産性向上」が算定要件として厳格に求められるなど、大きな制度転換を迎えています。このような経営環境のもと、2025年に創業50周年を迎えたことを大きな転換点として、「教育」の枠組みを超え、一生涯を通じてお客様を支える一生支援企業への進化を加速させております。 当連結会計年度の経営成績は、日本語教育事業において新規顧客(留学生)の入学が順調に推移したことや介護事業において2025年10月に株式取得した株式会社リンクハートが寄与し、売上高は20,286百万円(調整後前年同期比2.7%増)となりました。売上高の増加に加え、統廃合を含めたコスト構造の最適化による販管費抑制により営業利益は481百万円(調整後前年同期比6.6%増)、経常利益は470百万円(調整後前年同期比39.7%増)となりました。拠点網の最適化に伴う一部拠点の統廃合や、設備資産の将来の回収可能性を検討した結果、減損損失229百万円を特別損失として計上することにより、親会社株主に帰属する当期純利益は69百万円となりました。期中平均の顧客数(フランチャイズ事業における末端生徒数含む。)は36,159名(前年比1.9%減)となりました。 [連結業績]                          (単位:百万円)項目2025年5月期(12か月)2024/6/1~2025/5/312025年5月期調整後前年同期(9か月)2024/6/1~2025/2/282026年2月期通期(9か月)2025/6/1~2026/2/28調整後前年同期比増減金額増減率売上高26,45519,75520,2865302.7%営業利益508451481296.6%経常利益34333647013339.7% 減損損失13172292222,916.4%当期純利益9319069▲120▲63.3% セグメント別の概況は、以下のとおりです。[売上高]                          (単位:百万円)セグメント2025年5月期(12か月)2024/6/1~2025/5/312025年5月期調整後前年同期(9か月)2024/6/1~2025/2/282026年2月期通期(9か月)2025/6/1~2026/2/28調整後前年同期比増減金額増減率学習塾事業9,8357,7907,710▲79▲1.0%語学関連事業4,3423,2503,333832.5%保育・介護事業12,2778,7149,2415276.0% [セグメント別利益]                      (単位:百万円)事業2025年5月期(12か月)2024/6/1~2025/5/312025年5月期調整後前年同期(9か月)2024/6/1~2025/2/282026年2月期通期(9か月)2025/6/1~2026/2/28調整後前年同期比増減金額増減率学習塾事業1,1661,2511,326746.0%語学関連事業769825▲73▲74.0%保育・介護事業8462753032710.1% <学習塾事業>当連結会計年度のセグメントの経営成績は、売上高7,710百万円(調整後前年同期比1.0%減)となった一方、セグメント利益1,326百万円(同6.0%増)と少子化に伴う市場縮小のなかでも増益となりました。不採算校舎の統廃合と成長エリアへの集中という抜本的な構造改革が着実に進捗し、業績は上向き傾向となっています。特に利益面では、拠点の大規模化やコスト構造の最適化が寄与し、効率的な運営体制の構築が進んだことが大幅な増益につながりました。従来の対面指導の強みを維持しつつ、デジタル教材を融合させたハイブリッド型教育の提供により、生徒一人あたりの提供価値向上にも努めています。今後は構造改革の成果を背景に、さらなる収益性の向上と成長軌道への回帰を目指してまいります。 <語学関連事業>当連結会計年度のセグメントの経営成績は、売上高3,333百万円(調整後前年同期比2.5%増)、セグメント利益25百万円(同74.0%減)となりました。国内の日本語学校において、新規留学生の受け入れが順調に推移したことにより売上高が増加した一方で、海外拠点においてオーストラリアの留学生受入れ制限等の政策による影響を受け、減益となっております。ただ、国内の日本語学校については、「認定日本語教育機関」制度移行に伴い、複数拠点と組織力による品質優位性を活かしたシェア拡大が着実に進んでおります。「関西経営品質賞ブロンズ」を受賞した組織力を土台に国内トップクラスの学生数の確保が続いています。今後は海外拠点の運営効率化と、新制度下でのシェア拡大を並行して進めることで、早期の利益回復を図ってまいります。 <保育・介護事業>当連結会計年度のセグメントの経営成績は、売上高9,241百万円(調整後前年同期比6.0%増)、セグメント利益303百万円(同10.1%増)となり、グループ全体の成長を牽引しました。介護事業において、2025年10月に実施した株式会社リンクハートの株式取得に加え、既存施設における高い入居率を維持したことが売上高増加に寄与しました。利益面では、介護事業の新規拠点開設に伴う投資費用が発生しましたが、運営効率の向上を図り、先行投資負担を吸収して増益となりました。保育事業においても、社会課題である「小1の壁」に対応した学童クラブの開設など、社会価値の提供と経済価値の創出を両立させるモデルが具現化しています。今後もグループ間シナジーを加速させ、さらなる事業基盤の強化・拡大を推進してまいります。 (2) 財政状態当連結会計年度末の総資産は22,020百万円となり、前連結会計年度末に比べ7百万円減少しました。M&Aによる規模拡大があったものの、決算期変更の影響等により、総資産に大きな増減はありませんでした。流動資産は6,872百万円となり同363百万円減少しました。決算期変更に伴い例年日本語学校・保育園の入金がある新年度入金時期以前に期末となり、現金及び預金が886百万円減少しました。その他の要因は、売掛金の増加270百万円、その他の流動資産の増加215百万円等です。固定資産は、収益の見込める介護事業において株式会社リンクハートの取得に伴うのれんの増加等により15,147百万円となり、同355百万円増加しました。そのうち、有形固定資産は10,444百万円(同179百万円減少)となりました。主な要因は、建物及び構築物の減少347百万円、リース資産の増加147百万円等です。無形固定資産は1,279百万円(同422百万円増加)となりました。主な要因は、のれんの増加261百万円、その他の無形固定資産の増加160百万円です。投資その他の資産は3,423百万円(同112百万円増加)となりました。主な要因は、差入保証金及び敷金の増加103百万円等です。 当連結会計年度末の負債は株式会社リンクハート取得に伴う借入金が増加した一方、決算期変更により前受金等が減少し、全体として大きな増減はなく、負債合計は18,113百万円となり、前連結会計年度末に比べ15百万円減少しました。そのうち、流動負債は9,052百万円となり、同625百万円減少しました。主な要因は、その他の流動負債の減少402百万円、前受金の減少382百万円、未払法人税等の減少234百万円等です。固定負債は9,060百万円となり、同609百万円増加しました。主な要因は、長期借入金の増加379百万円、リース債務の増加216百万円等です。 当連結会計年度末の純資産合計は3,907百万円となり、前連結会計年度末に比べ7百万円増加しました。当期純利益の計上や有価証券評価差額金の増加があったものの、為替換算調整勘定のマイナス影響により微増となっています。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末から変わらず17.7%となりました。   (3) キャッシュ・フローの状況当連結会計年度の現金及び現金同等物は、以下に記載のキャッシュ・フローにより4,263百万円となり、前連結会計年度末に比べ858百万円減少しました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、減価償却費680百万円、未払費用の増加486百万円、前受金の減少394百万円、税金等調整前当期純利益237百万円、減損損失229百万円等が発生しました。この結果、営業活動によるキャッシュ・フローは、181百万円の支出となりました。当期は決算期変更に伴う9か月の変則決算となったため、営業活動によるキャッシュ・フローは支出となっております。例年収入が増加する春期の期間が当期に含まれていないこと等に起因する、会計期間の影響によるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出402百万円、有形固定資産の取得による支出395百万円、定期預金の払戻による収入131百万円、敷金保証金の差入による支出107百万円等が発生しました。この結果、投資活動によるキャッシュ・フローは、924百万円の支出となりました。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出1,178百万円、長期借入れによる収入1,337百万円、短期借入金の増加200百万円等が発生しました。この結果、財務活動によるキャッシュ・フローは、236百万円の収入となりました。  (4) 生産、受注及び販売の実績a.生産及び受注実績当社グループは、サービスの提供を主たる業務としておりますので、生産及び受注の実績については、該当事項はありません。 b.販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年6月1日至 2026年2月28日)前年同期顧客数(人)金額(百万円)顧客数(人)金額(百万円)学習塾事業24,2627,710――語学関連事業7,6983,333――保育・介護事業4,1999,241――合計36,15920,286―― (注) 1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。2.顧客数は、期中平均の在籍人数を記載しております。3.販売の数量につきましては、表示すべき適当な指標はありませんので、記載を省略しております。4.学習塾事業の顧客数には、京進の個別指導「スクール・ワン」のフランチャイズ教室の末端生徒数を含めて記載しております。5.2026年2月期は決算期変更の経過期間であり、2025年6月1日から2026年2月28日までの9か月間の変則決算となるため、前年数値及び対前期増減率は記載しておりません。  (5) 資本の財源及び資金の流動性に関する情報当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(3)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。当社グループは事業活動のための適切な資金確保、流動性の維持、並びに健全な財政状態を目指し、その財源として安定的な営業活動によるキャッシュ・フローの創出を最優先事項と考えています。事業活動に必要な運転資金及び設備投資資金は主に手元の自己資金及び借入金により充当しています。また、当社グループは、将来の営業活動及び債務の返済等の資金需要に備え、十分な資金を確保するために、資金調達及び流動性の確保に努めています。必要な資金は、主に営業活動によるキャッシュ・フローの他、金融機関からの借入金によって調達しており、資金の流動性については、主に営業活動により得られた資金を新規出店に係る設備投資に充当することで確保しています。なお、今後の不測の事態に備えて金融機関からは十分な融資枠を確保しています。中長期的に将来の成長が見込める分野についてはM&Aや事業基盤強化のための投資等を今後も積極的に推進していきたいと考えています。  (6) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しています。この連結財務諸表の作成にあたっては、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積り、判断及び仮定を必要としています。これらの見積りについて過去の実績や合理的と判断される入手可能な情報等を勘案し、合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

事業リスク

  • 安全・安心に関するリスク
    学習塾、保育、介護、フードサービスといった事業において、顧客や従業員の安全確保は最重要課題です。食中毒や事故、トラブルが発生した場合、社会的信用の失墜による顧客離れ、売上減少、損害賠償、安全対策コストの増加など、業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
  • 海外事業と地政学的リスク
    海外で学習塾や語学関連事業を展開しているため、各国の法規制、税制、政治・経済情勢の変化、自然災害、戦争・紛争などが業績に影響を与える可能性があります。特定の国への過度な依存を避ける分散戦略をとっていますが、予期せぬ事態が発生すれば事業継続に支障をきたす恐れがあります。
  • 法的規制と制度変更リスク
    保育事業は国や自治体の子育て支援策や補助金制度、日本語教育事業は入国管理局の基準やビザ発給要件、介護事業は介護保険法の影響を強く受けます。これらの法的規制や制度が変更された場合、補助金収入の減少、運営コストの増加、事業停止などにより、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|3,938 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 ① 安全・安心に関するリスク・顧客、従業員の安全・安心当社グループは、何よりも安全・安心を重要と考えています。全校舎電子錠システムを採用し、モニターカメラを設置しチェックする体制の確立など、学習塾事業においては、安全に安心して通える環境の提供は必須であります。保育事業、介護事業、フードサービス事業においては、アレルギー性物質の混入や食中毒等が発生しないよう各種マニュアルの制定・研修の実施等、体制を整えています。その他の事業でも、お客様が安全に安心してご利用いただけるサービスの提供を最重要事項として位置づけ、活動を行っています。また、従業員が安全・安心に働けるように外部の相談窓口等と提携し、従業員の心のケアができる体制も強化しています。本リスクは短期・中長期を問わず突発的に発生する可能性が常に存在し、万一、重大な事故やトラブルが発生・顕在化した場合は、社会的信用の失墜に伴う顧客離れによる売上の減少、損害賠償金の発生、および安全対策のための急激なコスト増加が生じ、当社グループの業績等に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ・海外事業当社グループでは、海外にて学習塾事業、語学関連事業の拠点を運営しています。海外での事業は、各国の法律・規則、税制などの変化、自然災害の発生、政治情勢及び経済情勢の変化、商習慣や文化の相違、戦争や紛争、テロの発生等により影響を受ける可能性があります。当社グループでは、拠点のある各国、地域の動向等情報収集に努めるとともに、特定の国や地域への過度な依存を避けるため、事業エリアの分散(アジア圏での新規開拓等)を図っております。しかしながら、これらの国・地域において上記事象が発生・顕在化することにより、事業継続に支障をきたし、業績等に影響を与える可能性があります。 ・個人情報の取り扱い及び情報セキュリティ当社グループでは、多数の個人情報を有しております。これらに関しては、顧客情報保護方針に基づいた管理を徹底し、内部監査部門の各拠点監査等により漏洩等の未然防止を徹底しております。また、DXの推進や生成AI技術の積極的な活用を進めるにあたり、最新のセキュリティ対策の導入やデータバックアップ体制の構築、従業員への情報管理教育の徹底を行っております。しかしながら、万一、不正アクセスやシステム障害等により情報漏洩やデータ消失が発生した場合、大規模なシステム復旧費用や外部調査費用の増加、顧客への損害賠償金の発生、およびブランド毀損による一時的な集客減少を招き、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 ② 災害や感染症の発生に関するリスク当社グループが事業を展開している地域において、大規模な地震・水害等の自然災害、火災等の事故災害、大規模な感染症の流行が発生した場合、当社は対面によるサービス提供を中心としており事業継続が困難となる可能性があります。当社グループでは、各事業拠点における施設・設備の安全対応、災害マニュアルの浸透徹底や訓練の実施、従業員等安否確認システムの整備や各事業所への備蓄品配備、一部事業においてはオンラインサービス体制の構築等、事業継続計画(BCP)の策定・運用を進めております。しかしながら、想定を上回る事態により事業活動の運営が困難になった場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 法的規制に関するリスク・子育て支援にかかる法的規制当社グループが展開する保育事業は、国や地方自治体の子育て支援事業の方針や補助金制度の影響を強く受けます。これらの制度変更や法改定は、国の予算や政策サイクルに伴い短期(1〜2年)または中期的な環境変化として顕在化する可能性があります。国や自治体の補助金制度の縮小や見直し、運営基準の変更等が顕在化した場合、国や自治体からの運営委託収入(公定価格等)の減少や、基準を満たすための追加コストが発生するほか、許認可の維持に支障をきたした場合は対象事業の停止に伴う売上喪失が生じ、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 ・外国人受け入れにかかる法的規制当社グループが展開する日本語教育事業や海外の語学関連事業は、入国管理局の基準や各国の外国人受け入れ方針、ビザ発給要件等の影響を強く受けます。これらは出入国管理政策の転換等により、短期または中長期的に変動する可能性が比較的高いリスクです。当社グループでは情報収集に加え、特定の国に依存しない留学生受け入れルートの多元化(アジア圏での新規開拓等)を進めておりますが、予期せぬ法規制の厳格化や制限措置が顕在化した場合、計画通りの留学生受け入れが困難になることによる授業料収入の減少、受け入れ体制の急激な見直しに伴う対応コストの増加が生じ、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 ・介護事業にかかる法的規制介護サービス事業は介護保険法の影響を強く受けており法律の制定・改定が行われた場合、当社グループの事業活動が制約を受ける可能性があります。当社グループでは、徹底したコンプライアンス管理と研修の充実による適切な事業経営に加え、介護報酬加算の取得等高付加価値モデルへのシフトや、ICT・AI活用による現場の生産性向上等により、制度改定に左右されにくい収益基盤の構築に努めております。しかしながら、今後の法改正により想定を超える介護報酬単価の大幅な引き下げが行われた場合、サービス売上高、利益の減少を招くほか、人員配置基準の変更に伴う採用費・人件費の追加増加により当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 企業の存続に関わるリスク・人材の不足当社グループが展開する教育、保育、介護事業はいずれも、法的な有資格者(保育士、ケアマネジャー、介護福祉士等)を含む「人」の存在が提供価値の質を左右する労働集約型ビジネスであり、人材の不足は急速な少子高齢化・生産年齢人口の減少を背景に、中長期にわたり顕在化し続けるリスクです。当社グループでは、グループ間のシナジーを活かした独自の「自立型採用基盤」の強化、DX・AI活用による現場の業務負担軽減、および処遇改善を通じた人材の定着(離職率の低下)を推進しております。しかしながら、今後さらに人材獲得競争が激化した場合、採用コストのさらなる増加や、獲得・定着のための人件費の高騰を招くほか、人員不足により出店計画の遅れが生じることで成長スピードの減速やサービスの提供に支障をきたし、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 ・システムトラブル当社グループでは、コンピュータネットワークシステム上で基幹システムを構築しており、顧客情報の管理、請求管理等を行っております。また、インターネット上で提供しているオンラインサービスやAIを活用したシステムも実施しています。災害や事故の発生、さらには高度化する外部からの攻撃に備えて、最新のセキュリティ対策の導入、システム会社とのメンテナンス契約、バックアップ体制を整えております。しかしながら、予期せぬ規模の災害や不正アクセス等によりシステムトラブルが発生した場合には、顧客へのデータ提供等に支障をきたし、業績等に影響を与える可能性があります。 ⑤ 業績変動に関わるリスク・集客時期の偏り当社グループの学習塾事業、語学関連事業では、学校の新学期である春期に生徒数が一時的に減少し、その後増加していくという特性上、毎年特定の時期に生徒の入れ替わりが発生します。新学期開始時期と、その他の季節講習の時期は、新規顧客の最大の集客機会となりますが、集客時期に想定外の事態が発生し、集客が進まなかった場合、通期の業績等に影響を与える可能性があります。 ・出店計画の変更拠点の開設に当たっては、中長期の出店計画とマーケティングデータをもとに、物件選定を行っております。物件確保が計画通り進まない、あるいは地域ニーズの変化により出店計画が変更・延期となった場合、出店計画が変更になり、業績等に影響を与える可能性があります。 ・M&Aに関するリスク当社グループでは、「人の一生を支援する企業」へのシフトに向け、成長戦略の一環として積極的なM&Aを行っており、のれんや子会社株式を保有しております。買収にあたっては、対象企業の財務状況や事業計画を厳格に審査するとともに、買収後も定期的な事業進捗のモニタリングを行っております。しかしながら、想定を上回る事業環境の変化等により買収した子会社の業績不振が継続し、のれんの減損や子会社株式の評価減を行った場合、業績等に影響を与える可能性があります。 ・固定資産の減損 当社グループでは、多数の事業拠点を有しており、事業拠点の新設や改修に伴い、設備等の有形固定資産を有しております。当社グループでは、不採算拠点の統廃合や校舎の大規模化・集約化による投資効率の改善を進めております。しかしながら、事業拠点周辺の競合激化や人口動態の変化等により特定の事業拠点の収益性が大幅に低下し、将来キャッシュ・フローによる投資回収が困難と判断された場合、減損損失の計上により、業績等に影響を与える可能性があります。

このページのバフェット流コメンタリーは順次自動生成中です。生成されると、ここに「数値の読み解き方」「同業比較」「投資判断のポイント」を表示します。

もっと深く分析したい?

モート先生 AI が 京進 の事業を 4 賢人の理論で詳しく解説します

モート先生に聞く →