事業等のリスク
新薬開発は多額の投資と長い時間を要し、臨床試験の失敗や承認の遅延・中止により業績に重大な影響を与える可能性があります。また、医薬品業界は薬事法規による厳格な規制があり、法令違反や規制変更は事業継続に支障をきたす恐れがあります。医薬品には予期せぬ副作用が発生するリスクがあり、製造物責任賠償や企業イメージの悪化につながる可能性があります。さらに、国内外の競合が激しく、医療費抑制策の強化も進んでおり、これらの要因が収益に不確実性をもたらし、業績に影響を与える可能性があります。
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FY2025|7,340 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社グループはこれらのリスクの発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の適切な対応に努める方針ですが、当社株式に関する投資判断は、以下の事項及び本項以外の記載も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えます。また、これらは投資判断のためのリスクを全て網羅したものではなく、更にこれら以外にも様々なリスクを伴っていることにご留意頂く必要があると考えます。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 Ⅰ. 医薬品の研究開発、医薬品業界に関するリスクについて(1) 新薬開発の不確実性医療用医薬品の開発には多額の研究開発投資と長い時間を要しますが、臨床試験で有用な効果を発見できないこと等により研究開発が予定通りに進行せず、開発の延長や中止の判断を行うことは稀ではありません。また、日本国内はもとより、海外市場への展開においては、各国の薬事関連法規等の法的規制の適用を受けており、新薬の製造及び販売には各国別に厳格な審査に基づく承認を取得しなければならないため、有効性、安全性、及び品質等に関する十分なデータが得られず、予定していた時期に上市ができず延期になる、または上市を断念する可能性があります。これは当社グループのパイプラインを他社にライセンスアウトした場合も同様であり、当社グループが研究開発を行った医療用医薬品候補及び他社にライセンスアウトした医療用医薬品候補の上市が延期または中止された場合、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。当該リスクの対応策として、当社グループでは、自社グループの研究開発機能を進化発展させるとともに、他の製薬企業、バイオベンチャー企業、大学等の研究機関との提携、共同研究・共同開発により、パイプラインの拡充及び複線化に努めています。経営資源の制約(資金、社員数等)によってパイプライン数の上限はありますが、「当社グループのリスク・リターン(6ページ)」に記載しておりますように、複数の開発パイプラインで、成功確率の大小、成功時収益の大小を評価の主軸とした開発パイプライン・ポートフォリオを構成することにより、当社グループ全体としてのリスクを一定程度低減させつつ、大きな成功を目指しています。(2) 薬事関連法規等の規制当社は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下「医薬品医療機器等法」という)」等の薬事関連法規の厳格な規制を受けており、事業活動の遂行に際して以下のとおり許認可等を受けています。許認可等の名称及び所管官庁許認可等の内容及び有効期限主な許認可取消又は業務停止事由第二種医薬品製造販売業許可証所管官庁:厚生労働省、香川県 医薬品医療機器等法第12条第1項の規定により許可された第二種医薬品製造販売業者であること。有効期限:2029年2月8日(5年毎の更新)医薬品医療機器等法その他薬事に関する法令若しくはこれに基づく処分に違反する行為があったとき、又は役員等が欠格条項に該当したとき(医薬品医療機器等法第75条第1項) これらの許認可等を受けるための諸条件及び関連法令の遵守に努めており、現時点において当該許認可等が取り消しとなる事由は発生していません。しかし、法令違反等によりその許認可等が取り消された場合には、規制の対象となる製品を回収し、またはその販売を中止することが求められる可能性及び対象事業を継続できない可能性があり、当社グループの運営に支障をきたし事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、将来において各国薬事法等の諸規制に大きな変化が生じた場合にも、同様に、当社グループの運営に支障をきたし事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。(3) 副作用発現、製造物責任医薬品には、臨床試験段階から更には上市後以降において、予期せぬ副作用が発現する可能性があります。当社グループは、こうした事態に備えて、製造物責任を含めた各種賠償責任に対応するための適切な保険に加入しておりますが、最終的に当社グループが負担する賠償額の全てに相当する保険金が支払われる保証はありません。また、当社に対する損害賠償の請求が認められなかったとしても、製造物責任請求等がなされたこと自体によるネガティブ・イメージにより、当社グループ及び当社グループの製品に対する信頼に悪影響が生じる可能性があります。これら予期せぬ副作用が発現した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響が及ぶ可能性があるとともに、社会的信頼の失墜を通じて当社グループの事業展開にも深刻な影響を及ぼす可能性があります。(4) 競合医薬品業界は、国際的な巨大企業を含む国内外の数多くの企業や研究機関等による激しい競争状態にあり、その技術革新は急速に進んでいる状況です。これら競合相手との競争において必ずしも当社が優位性をもって継続できるとは限らず、研究、開発、製造及び販売のそれぞれの事業活動における競争の結果により、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。当該リスクの対応策として、自社グループの研究開発機能を進化発展させるとともに、他の製薬企業、バイオベンチャー企業、大学等の研究機関との提携、共同研究・共同開発により、最新の技術革新の取り込み及び協働による競争優位性の確保に努めてまいります。(5) 医療費抑制策当社グループの最重要ターゲット市場である米国において、MFN(Most Favored Nation:最恵国待遇)政策による先発医薬品への価格引下げ圧力のほか、低価格のジェネリック医薬品の使用促進も進んでいます。また、我が国においても、政府は増え続ける医療費に歯止めをかけるため、医療費の伸びを抑制していく方針を示しており、定期的な薬価引き下げをはじめ、ジェネリック医薬品の使用促進等が進んでいます。今後の医療費政策の動向が当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 Ⅱ.事業遂行上のリスクについて(1) パイプライン・製品に関する収益の不確実性当社グループでは、当社製剤技術により製剤開発した複数の医薬品候補製剤(開発パイプライン)を製品化(医薬品としての製造販売承認取得)に向け臨床開発等を行っておりますが、製品上市前の収益として、各開発パイプラインのライセンスアウトによる契約一時金や開発の進捗に応じた所定の成果達成に基づくマイルストン収益を見込んでいます。この発生時期はライセンス交渉や開発の進捗に依存した不安定で予測困難なものであり、ライセンス交渉や開発に遅延が生じた場合、あるいは臨床試験等において期待される結果が確認できなかった場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。当該リスクの対応策として、経営資源の制約(資金、社員数等)によってパイプライン数の上限はありますが、「当社グループのリスク・リターン(6ページ)」に記載しておりますように、複数の開発パイプラインで、成功確率の大小、成功時収益の大小を評価の主軸とした開発パイプライン・ポートフォリオを構成して収益源(候補)を複線化することにより、当社グループ全体としてのリスクを一定程度低減させつつ、大きな成功を目指しています。(2) 小規模組織、少数の事業推進者への依存、業務委託及び提携先への依存当社グループは、取締役(監査等委員である取締役を除く)5名、取締役(監査等委員)4名(うち、社外取締役4名)及び従業員21名の小規模組織(2025年12月末現在)であり、現在の内部管理体制はこのような組織規模に応じたものとなっています。今後、業容拡大に応じて内部管理体制の拡充を図る方針です。また、当社グループの事業活動は、現経営陣、各部門の責任者及び少数の研究開発人員に強く依存するところがあります。そのため、常に優秀な人材の確保と育成に努めていますが、人材確保及び育成が順調に進まない場合、並びに人材の流出が生じた場合には、当社グループの事業活動に支障が生じ、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。加えて、当社グループでは、研究開発、製造及び販売に関して、業務委託及び業務提携することにより、比較的少人数による事業推進を可能にしています。しかしながら、何らかの理由により、業務受託又は業務提携先との関係が解消された場合には、事業活動に支障をきたし、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(3) 知的財産権当社グループでは研究開発をはじめとする事業展開において様々な知的財産権を使用しており、これらは当社所有の権利であるか、あるいは適法に使用許諾を受けた権利であるものと認識しています。しかし、当社が保有している現在出願中の特許が全て成立する保証はありません。また、特許が成立した場合でも、当社の研究開発を超える優れた研究開発により、当社の特許に含まれる技術が淘汰される可能性は常在しています。当社の特許権の権利範囲に含まれない優れた技術が開発された場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは他社の特許権の侵害を未然に防止するため特許調査を実施しており、これまでに、当社グループの開発パイプラインに関する特許権等の知的財産権について第三者との間で訴訟が発生した事実はありません。しかし、当社グループのような研究開発型企業にとって知的財産権侵害の問題を完全に回避することは困難であり、第三者との間で知的財産権に関する紛争が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。当該リスクの対応策として、当社グループでは知的財産権に関する豊富な知識、経験を有する専門人材を雇用してその任に当たらせ、特許権を含む知的財産権を適切に管理しております。また、取締役会において毎月、特許権の申請・取得状況について知財担当の専門人材の詳細な説明による継続的なモニタリングを行うことで、リスクの回避と影響の低減を図っております。 Ⅲ.業績等に関するリスクについて(1) 社歴の浅さ当社は2002年1月に設立された社歴の浅い企業であり、医薬品業界における豊富な経験を有する経営陣及び研究開発人員により運営されているものの、今後、未だ経験していない事業上のトラブルが発生する可能性は否定できず、将来の不確実要因も多いと考えられます。(2) マイナスの繰越利益剰余金の計上当社グループは、医薬品の研究開発を主軸とするベンチャー企業です。医薬品の研究開発には多額の初期投資を要し、その投資資金回収も他産業と比較して相対的に長期に及ぶため、ベンチャー企業が当該事業に取り組む場合は、一般的に期間損益のマイナスが先行する傾向にあります。当社グループも創業以来継続的に営業損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上しています。当社グループは、複数のパイプラインの開発を推し進めることにより、将来の利益拡大を目指しています。しかしながら、設立以来親会社株主に帰属する当期純損失を計上しており、将来において計画通りに親会社株主に帰属する当期純利益を計上できない可能性もあります。また、当社事業が計画通りに進展せず親会社株主に帰属する当期純利益を獲得できない場合には、繰越利益剰余金がプラスとなる時期が著しく遅れる可能性があります。(3) 収益計上が大きく変動する傾向当社グループは、上市済み製品による売上を計上しているもののその額は微々たるものであり、当社グループの売上高は、現在開発中のパイプラインのライセンスアウト時の契約一時金及び開発進捗に伴うマイルストン収入に大きく影響されるため、過年度の売上高、親会社株主に帰属する当期純利益(損失)は不安定に推移しています。この傾向は、現在開発中のパイプラインが上市され安定的な収益基盤となるまで続くと見込まれます。(4) 資金繰り当社グループは、研究開発型企業として多額の研究開発資金を必要とし、また研究開発費用の負担により長期に亘って先行投資の期間が続きます。この先行投資期間においては、継続的に営業損失を計上し、営業活動によるキャッシュ・フローはマイナスとなる傾向があります。当社も営業キャッシュ・フローのマイナスが続いており、かつ現状では安定的な収益源を十分には有しておりません。このため、先行投資期間においては、必要に応じて適切な時期に資金調達等を実施し、財務基盤の強化を図る方針です。当期においては、2025年4月に発行した第三者割当による第32回新株予約権の行使により、①MRX-4TZT:痙性麻痺治療薬(チザニジンテープ剤)の臨床第2相試験費用(治験薬製造等の準備費用を含む)②MRX-5LBT “Bondlido”の上市準備・承認維持費用③製剤開発を中心とした研究開発費用及び運転資金に要する費用としての資金を獲得しました。当社グループでは、こうした方針を今後も継続していく予定ですが、将来的に必要なタイミングで資金を確保できなかった場合は、当社事業の継続に重大な懸念が生じる可能性があります。(5) 為替変動リスク当社グループの収入及び支出(計画を含む)には米国ドル建決済及び豪州ドル建決済が含まれていますが、特段の為替リスクヘッジは行っておりません。大幅な為替変動が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(6) 調達資金使途上場時の公募増資及びその後現在に至るまでの新株予約権の権利行使により調達した資金は、医薬品の研究開発を中心とした事業費用に充当する計画です。但し、新薬開発に関わる研究開発活動の成果が収益に結びつくには長期間を要する一方で、研究開発投資から期待した成果が得られる保証はなく、その結果、調達した資金が期待される利益に結びつかない可能性があります。 (7) 新株発行による資金調達当社グループは際限ない成長意欲を有しており、将来の急速な事業規模の拡大に伴い、増資を中心とした資金調達を機動的に実施していく可能性があります。その場合には、当社の発行済株式数が増加することにより、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。(8) ストック・オプション当社は、当社取締役(監査等委員である取締役を除く)、取締役(監査等委員)、従業員、当社子会社従業員及び社外協力者の業績向上に対する意欲や士気を高め、また優秀な人材を確保する観点から、ストック・オプション制度を採用しています。当社取締役(監査等委員である取締役を除く)、取締役(監査等委員)、従業員、当社子会社従業員及び社外協力者に対して新株予約権の発行と付与を行っています。2025年12月31日現在における当社の発行済株式総数は59,365,100株であり、これら新株予約権の権利が行使された場合は、新たに333,000株の新株式が発行され、当社の1株当たりの株式価値は希薄化する可能性があります。また、所定の業績達成基準が満たされた場合に行使可能な有償ストック・オプションが96,800個(9,680,000株)存在しております。今後も優秀な人材の確保のため、同様のインセンティブ・プランを継続する可能性があります。従って、今後付与される新株予約権が行使された場合にも、当社の1株当たりの株式価値は希薄化する可能性があります。(9) 配当政策医薬品の研究開発には多額の初期投資を要し、その投資回収も長期に及ぶ傾向にあり、当社も創業以来継続的に営業損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上しています。このような状況下においては、積極的な開発推進によって企業価値を高めることこそが、株主利益の最大化に繋がると考えています。2025年12月期末においては、会社法の規定上、配当可能な財政状態にはありません。株主への利益還元については重要な経営課題と認識しており、将来、現在開発中の新薬が上市され、その販売によって親会社株主に帰属する当期純利益が計上される時期においては、経営成績及び財政状態を勘案しながら、配当による利益還元の実施を検討したいと考えております。(10) 継続企業の前提に関する重要事象等当社グループは創薬ベンチャー企業です。医薬品の研究開発には長期に及ぶ先行投資が必要であり、ベンチャー企業として医薬品の開発に取り組んでいるため、期間損益のマイナスが先行する結果となっております。 当連結会計年度においても営業赤字が継続しているため、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況となっておりますが、2013年2月13日の東京証券取引所マザーズ市場への上場に伴う資金調達及び上場以降適時に実施してまいりました資金調達により、翌連結会計年度の研究開発活動を展開するための資金は確保できており、継続企業の前提に関する重要な不確実性はないと認識しております。 「第2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容」に記載のとおり、提携済みパイプラインからのマイルストン収入や新たな事業提携による契約一時金収入等の事業収益と、適時適切な財務活動による資金調達を組み合わせて、事業基盤並びに財務基盤の強化を図り、当該状況の解消、改善に努めてまいります。
FY2024|7,275 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社グループはこれらのリスクの発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の適切な対応に努める方針ですが、当社株式に関する投資判断は、以下の事項及び本項以外の記載も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えます。また、これらは投資判断のためのリスクを全て網羅したものではなく、更にこれら以外にも様々なリスクを伴っていることにご留意頂く必要があると考えます。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 Ⅰ. 医薬品の研究開発、医薬品業界に関するリスクについて(1) 新薬開発の不確実性医療用医薬品の開発には多額の研究開発投資と長い時間を要しますが、臨床試験で有用な効果を発見できないこと等により研究開発が予定通りに進行せず、開発の延長や中止の判断を行うことは稀ではありません。また、日本国内はもとより、海外市場への展開においては、各国の薬事関連法規等の法的規制の適用を受けており、新薬の製造及び販売には各国別に厳格な審査に基づく承認を取得しなければならないため、有効性、安全性、及び品質等に関する十分なデータが得られず、予定していた時期に上市ができず延期になる、または上市を断念する可能性があります。これは当社グループのパイプラインを他社にライセンスアウトした場合も同様であり、当社グループが研究開発を行った医療用医薬品候補及び他社にライセンスアウトした医療用医薬品候補の上市が延期または中止された場合、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。当該リスクの対応策として、当社グループでは、自社グループの研究開発機能を進化発展させるとともに、他の製薬企業、バイオベンチャー企業、大学等の研究機関との提携、共同研究・共同開発により、パイプラインの拡充及び複線化に努めています。経営資源の制約(資金、社員数等)によってパイプライン数の上限はありますが、「当社グループのリスク・リターン(9ページ)」に記載しておりますように、複数の開発パイプラインで、成功確率の大小、成功時収益の大小を評価の主軸とした開発パイプライン・ポートフォリオを構成することにより、当社グループ全体としてのリスクを一定程度低減させつつ、大きな成功を目指しています。(2) 薬事関連法規等の規制当社は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下「医薬品医療機器等法」という)」等の薬事関連法規の厳格な規制を受けており、事業活動の遂行に際して以下のとおり許認可等を受けています。許認可等の名称及び所管官庁許認可等の内容及び有効期限主な許認可取消又は業務停止事由第二種医薬品製造販売業許可証所管官庁:厚生労働省、香川県 医薬品医療機器等法第12条第1項の規定により許可された第二種医薬品製造販売業者であること。有効期限:2029年2月8日(5年毎の更新)医薬品医療機器等法その他薬事に関する法令若しくはこれに基づく処分に違反する行為があったとき、又は役員等が欠格条項に該当したとき(医薬品医療機器等法第75条第1項) これらの許認可等を受けるための諸条件及び関連法令の遵守に努めており、現時点において当該許認可等が取り消しとなる事由は発生していません。しかし、法令違反等によりその許認可等が取り消された場合には、規制の対象となる製品を回収し、またはその販売を中止することが求められる可能性及び対象事業を継続できない可能性があり、当社グループの運営に支障をきたし事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、将来において各国薬事法等の諸規制に大きな変化が生じた場合にも、同様に、当社グループの運営に支障をきたし事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。(3) 副作用発現、製造物責任医薬品には、臨床試験段階から更には上市後以降において、予期せぬ副作用が発現する可能性があります。当社グループは、こうした事態に備えて、製造物責任を含めた各種賠償責任に対応するための適切な保険に加入しておりますが、最終的に当社グループが負担する賠償額の全てに相当する保険金が支払われる保証はありません。また、当社に対する損害賠償の請求が認められなかったとしても、製造物責任請求等がなされたこと自体によるネガティブ・イメージにより、当社グループ及び当社グループの製品に対する信頼に悪影響が生じる可能性があります。これら予期せぬ副作用が発現した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響が及ぶ可能性があるとともに、社会的信頼の失墜を通じて当社グループの事業展開にも深刻な影響を及ぼす可能性があります。(4) 競合医薬品業界は、国際的な巨大企業を含む国内外の数多くの企業や研究機関等による激しい競争状態にあり、その技術革新は急速に進んでいる状況です。これら競合相手との競争において必ずしも当社が優位性をもって継続できるとは限らず、研究、開発、製造及び販売のそれぞれの事業活動における競争の結果により、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。当該リスクの対応策として、自社グループの研究開発機能を進化発展させるとともに、他の製薬企業、バイオベンチャー企業、大学等の研究機関との提携、共同研究・共同開発により、最新の技術革新の取り込み及び協働による競争優位性の確保に努めてまいります。(5) 医療費抑制策当社グループの最重要ターゲットである米国において、医療保険改革法案等による先発医薬品への価格引下げ圧力のほか、低価格のジェネリック医薬品の使用促進も進んでいます。また、我が国においても、政府は増え続ける医療費に歯止めをかけるため、医療費の伸びを抑制していく方針を示しており、定期的な薬価引き下げをはじめ、ジェネリック医薬品の使用促進等が進んでいます。今後の医療費政策の動向が当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 Ⅱ.事業遂行上のリスクについて(1) パイプライン・製品に関する収益の不確実性当社グループでは、当社製剤技術により製剤開発した複数の医薬品候補製剤(開発パイプライン)を製品化(医薬品としての製造販売承認取得)に向け臨床開発等を行っておりますが、製品上市前の収益として、各開発パイプラインのライセンスアウトによる契約一時金や開発の進捗に応じた所定の成果達成に基づくマイルストン収益を見込んでいます。この発生時期はライセンス交渉や開発の進捗に依存した不安定で予測困難なものであり、ライセンス交渉や開発に遅延が生じた場合、あるいは臨床試験等において期待される結果が確認できなかった場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。当該リスクの対応策として、経営資源の制約(資金、社員数等)によってパイプライン数の上限はありますが、「当社グループのリスク・リターン(6ページ)」に記載しておりますように、複数の開発パイプラインで、成功確率の大小、成功時収益の大小を評価の主軸とした開発パイプライン・ポートフォリオを構成して収益源(候補)を複線化することにより、当社グループ全体としてのリスクを一定程度低減させつつ、大きな成功を目指しています。(2) 小規模組織、少数の事業推進者への依存、業務委託及び提携先への依存当社グループは、取締役(監査等委員である取締役を除く)5名、取締役(監査等委員)4名(うち、社外取締役4名)及び従業員22名の小規模組織(2024年12月末現在)であり、現在の内部管理体制はこのような組織規模に応じたものとなっています。今後、業容拡大に応じて内部管理体制の拡充を図る方針です。また、当社グループの事業活動は、現経営陣、各部門の責任者及び少数の研究開発人員に強く依存するところがあります。そのため、常に優秀な人材の確保と育成に努めていますが、人材確保及び育成が順調に進まない場合、並びに人材の流出が生じた場合には、当社グループの事業活動に支障が生じ、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。加えて、当社グループでは、研究開発、製造及び販売に関して、業務委託及び業務提携することにより、比較的少人数による事業推進を可能にしています。しかしながら、何らかの理由により、業務受託又は業務提携先との関係が解消された場合には、事業活動に支障をきたし、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(3) 知的財産権当社グループでは研究開発をはじめとする事業展開において様々な知的財産権を使用しており、これらは当社所有の権利であるか、あるいは適法に使用許諾を受けた権利であるものと認識しています。しかし、当社が保有している現在出願中の特許が全て成立する保証はありません。また、特許が成立した場合でも、当社の研究開発を超える優れた研究開発により、当社の特許に含まれる技術が淘汰される可能性は常在しています。当社の特許権の権利範囲に含まれない優れた技術が開発された場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは他社の特許権の侵害を未然に防止するため特許調査を実施しており、これまでに、当社グループの開発パイプラインに関する特許権等の知的財産権について第三者との間で訴訟が発生した事実はありません。しかし、当社グループのような研究開発型企業にとって知的財産権侵害の問題を完全に回避することは困難であり、第三者との間で知的財産権に関する紛争が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。当該リスクの対応策として、当社グループでは知的財産権に関する豊富な知識、経験を有する専門人材を雇用してその任に当たらせ、特許権を含む知的財産権を適切に管理しております。また、取締役会において毎月、特許権の申請・取得状況について知財担当の専門人材の詳細な説明による継続的なモニタリングを行うことで、リスクの回避と影響の低減を図っております。 Ⅲ.業績等に関するリスクについて(1) 社歴の浅さ当社は2002年1月に設立された社歴の浅い企業であり、医薬品業界における豊富な経験を有する経営陣及び研究開発人員により運営されているものの、今後、未だ経験していない事業上のトラブルが発生する可能性は否定できず、将来の不確実要因も多いと考えられます。(2) マイナスの繰越利益剰余金の計上当社グループは、医薬品の研究開発を主軸とするベンチャー企業です。医薬品の研究開発には多額の初期投資を要し、その投資資金回収も他産業と比較して相対的に長期に及ぶため、ベンチャー企業が当該事業に取り組む場合は、一般的に期間損益のマイナスが先行する傾向にあります。当社グループも創業以来継続的に営業損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上しています。当社グループは、複数のパイプラインの開発を推し進めることにより、将来の利益拡大を目指しています。しかしながら、設立以来親会社株主に帰属する当期純損失を計上しており、将来において計画通りに親会社株主に帰属する当期純利益を計上できない可能性もあります。また、当社事業が計画通りに進展せず親会社株主に帰属する当期純利益を獲得できない場合には、繰越利益剰余金がプラスとなる時期が著しく遅れる可能性があります。(3) 収益計上が大きく変動する傾向当社グループは、上市済み製品による売上を計上しているもののその額は微々たるものであり、当社グループの売上高は、現在開発中のパイプラインのライセンスアウト時の契約一時金及び開発進捗に伴うマイルストン収入に大きく影響されるため、過年度の売上高、親会社株主に帰属する当期純利益(損失)は不安定に推移しています。この傾向は、現在開発中のパイプラインが上市され安定的な収益基盤となるまで続くと見込まれます。(4) 資金繰り当社グループは、研究開発型企業として多額の研究開発資金を必要とし、また研究開発費用の負担により長期に亘って先行投資の期間が続きます。この先行投資期間においては、継続的に営業損失を計上し、営業活動によるキャッシュ・フローはマイナスとなる傾向があります。当社も営業キャッシュ・フローのマイナスが続いており、かつ現状では安定的な収益源を十分には有しておりません。このため、先行投資期間においては、必要に応じて適切な時期に資金調達等を実施し、財務基盤の強化を図る方針です。当期においては、2024年2月に発行した第三者割当による第28回及び第29回新株予約権の行使により、製剤開発を中心とした研究開発費用及び運転資金、MRX-7MLL P1a試験、MRX-4TZT 臨床第3相試験のための非臨床試験に要する費用としての資金を獲得しました。当社グループでは、こうした方針を今後も継続していく予定ですが、将来的に必要なタイミングで資金を確保できなかった場合は、当社事業の継続に重大な懸念が生じる可能性があります。(5) 為替変動リスク当社グループの収入及び支出(計画を含む)には米国ドル建決済及び豪州ドル建決済が含まれていますが、特段の為替リスクヘッジは行っておりません。大幅な為替変動が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(6) 調達資金使途上場時の公募増資及びその後現在に至るまでの新株予約権の権利行使により調達した資金は、医薬品の研究開発を中心とした事業費用に充当する計画です。但し、新薬開発に関わる研究開発活動の成果が収益に結びつくには長期間を要する一方で、研究開発投資から期待した成果が得られる保証はなく、その結果、調達した資金が期待される利益に結びつかない可能性があります。 (7) 新株発行による資金調達当社グループは際限ない成長意欲を有しており、将来の急速な事業規模の拡大に伴い、増資を中心とした資金調達を機動的に実施していく可能性があります。その場合には、当社の発行済株式数が増加することにより、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。(8) ストック・オプション当社は、当社取締役(監査等委員である取締役を除く)、取締役(監査等委員)、従業員、当社子会社従業員及び社外協力者の業績向上に対する意欲や士気を高め、また優秀な人材を確保する観点から、ストック・オプション制度を採用しています。当社取締役(監査等委員である取締役を除く)、取締役(監査等委員)、従業員、当社子会社従業員及び社外協力者に対して新株予約権の発行と付与を行っています。2024年12月31日現在における当社の発行済株式総数は47,495,100株であり、これら新株予約権の権利が行使された場合は、新たに231,000株の新株式が発行され、当社の1株当たりの株式価値は希薄化する可能性があります。また、所定の業績達成基準が満たされた場合に行使可能な有償ストック・オプションが87,700個(8,770,000株)存在しております。今後も優秀な人材の確保のため、同様のインセンティブ・プランを継続する可能性があります。従って、今後付与される新株予約権が行使された場合にも、当社の1株当たりの株式価値は希薄化する可能性があります。(9) 配当政策医薬品の研究開発には多額の初期投資を要し、その投資回収も長期に及ぶ傾向にあり、当社も創業以来継続的に営業損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上しています。このような状況下においては、積極的な開発推進によって企業価値を高めることこそが、株主利益の最大化に繋がると考えています。2024年12月期末においては、会社法の規定上、配当可能な財政状態にはありません。株主への利益還元については重要な経営課題と認識しており、将来、現在開発中の新薬が上市され、その販売によって親会社株主に帰属する当期純利益が計上される時期においては、経営成績及び財政状態を勘案しながら、配当による利益還元の実施を検討したいと考えております。(10) 継続企業の前提に関する重要事象等当社グループは創薬ベンチャー企業です。医薬品の研究開発には長期に及ぶ先行投資が必要であり、ベンチャー企業として医薬品の開発に取り組んでいるため、期間損益のマイナスが先行する結果となっております。 当連結会計年度においても営業赤字が継続しているため、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況となっておりますが、2013年2月13日の東京証券取引所マザーズ市場への上場に伴う資金調達及び上場以降適時に実施してまいりました資金調達により、翌連結会計年度の研究開発活動を展開するための資金は確保できており、継続企業の前提に関する重要な不確実性はないと認識しております。 「第3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容」に記載のとおり、提携済みパイプラインからのマイルストン収入や新たな事業提携による契約一時金収入等の事業収益と、適時適切な財務活動による資金調達を組み合わせて、事業基盤並びに財務基盤の強化を図り、当該状況の解消、改善に努めてまいります。
FY2023|7,365 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社グループはこれらのリスクの発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の適切な対応に努める方針ですが、当社株式に関する投資判断は、以下の事項及び本項以外の記載も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えます。また、これらは投資判断のためのリスクを全て網羅したものではなく、更にこれら以外にも様々なリスクを伴っていることにご留意頂く必要があると考えます。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 Ⅰ. 医薬品の研究開発、医薬品業界に関するリスクについて(1) 新薬開発の不確実性医療用医薬品の開発には多額の研究開発投資と長い時間を要しますが、臨床試験で有用な効果を発見できないこと等により研究開発が予定通りに進行せず、開発の延長や中止の判断を行うことは稀ではありません。また、日本国内はもとより、海外市場への展開においては、各国の薬事関連法規等の法的規制の適用を受けており、新薬の製造及び販売には各国別に厳格な審査に基づく承認を取得しなければならないため、有効性、安全性、及び品質等に関する十分なデータが得られず、予定していた時期に上市ができず延期になる、または上市を断念する可能性があります。これは当社グループのパイプラインを他社にライセンスアウトした場合も同様であり、当社グループが研究開発を行った医療用医薬品候補及び他社にライセンスアウトした医療用医薬品候補の上市が延期または中止された場合、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。当該リスクの対応策として、当社グループでは、自社グループの研究開発機能を進化発展させるとともに、他の製薬企業、バイオベンチャー企業、大学等の研究機関との提携、共同研究・共同開発により、パイプラインの拡充及び複線化に努めています。経営資源の制約(資金、社員数等)によってパイプライン数の上限はありますが、「当社グループのリスク・リターン(9ページ)」に記載しておりますように、複数の開発パイプラインで、成功確率の大小、成功時収益の大小を評価の主軸とした開発パイプライン・ポートフォリオを構成することにより、当社グループ全体としてのリスクを一定程度低減させつつ、大きな成功を目指しています。(2) 薬事関連法規等の規制当社は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下「医薬品医療機器等法」という)」等の薬事関連法規の厳格な規制を受けており、事業活動の遂行に際して以下のとおり許認可等を受けています。許認可等の名称及び所管官庁許認可等の内容及び有効期限主な許認可取消又は業務停止事由第二種医薬品製造販売業許可証所管官庁:厚生労働省、香川県 医薬品医療機器等法第12条第1項の規定により許可された第二種医薬品製造販売業者であること。有効期限:2029年2月8日(5年毎の更新)医薬品医療機器等法その他薬事に関する法令若しくはこれに基づく処分に違反する行為があったとき、又は役員等が欠格条項に該当したとき(医薬品医療機器等法第75条第1項) これらの許認可等を受けるための諸条件及び関連法令の遵守に努めており、現時点において当該許認可等が取り消しとなる事由は発生していません。しかし、法令違反等によりその許認可等が取り消された場合には、規制の対象となる製品を回収し、またはその販売を中止することが求められる可能性及び対象事業を継続できない可能性があり、当社グループの運営に支障をきたし事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、将来において各国薬事法等の諸規制に大きな変化が生じた場合にも、同様に、当社グループの運営に支障をきたし事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。(3) 副作用発現、製造物責任医薬品には、臨床試験段階から更には上市後以降において、予期せぬ副作用が発現する可能性があります。当社グループは、こうした事態に備えて、製造物責任を含めた各種賠償責任に対応するための適切な保険に加入しておりますが、最終的に当社グループが負担する賠償額の全てに相当する保険金が支払われる保証はありません。また、当社に対する損害賠償の請求が認められなかったとしても、製造物責任請求等がなされたこと自体によるネガティブ・イメージにより、当社グループ及び当社グループの製品に対する信頼に悪影響が生じる可能性があります。これら予期せぬ副作用が発現した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響が及ぶ可能性があるとともに、社会的信頼の失墜を通じて当社グループの事業展開にも深刻な影響を及ぼす可能性があります。(4) 競合医薬品業界は、国際的な巨大企業を含む国内外の数多くの企業や研究機関等による激しい競争状態にあり、その技術革新は急速に進んでいる状況です。これら競合相手との競争において必ずしも当社が優位性をもって継続できるとは限らず、研究、開発、製造及び販売のそれぞれの事業活動における競争の結果により、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。当該リスクの対応策として、自社グループの研究開発機能を進化発展させるとともに、他の製薬企業、バイオベンチャー企業、大学等の研究機関との提携、共同研究・共同開発により、最新の技術革新の取り込み及び協働による競争優位性の確保に努めてまいります。(5) 医療費抑制策当社グループの最重要ターゲットである米国において、医療保険改革法案等による先発医薬品への価格引下げ圧力のほか、低価格のジェネリック医薬品の使用促進も進んでいます。また、我が国においても、政府は増え続ける医療費に歯止めをかけるため、医療費の伸びを抑制していく方針を示しており、定期的な薬価引き下げをはじめ、ジェネリック医薬品の使用促進等が進んでいます。今後の医療費政策の動向が当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 Ⅱ.事業遂行上のリスクについて(1) パイプライン・製品に関する収益の不確実性当社グループでは、当社製剤技術により製剤開発した複数の医薬品候補製剤(開発パイプライン)を製品化(医薬品としての製造販売承認取得)に向け臨床開発等を行っておりますが、製品上市前の収益として、各開発パイプラインのライセンスアウトによる契約一時金や開発の進捗に応じた所定の成果達成に基づくマイルストン収益を見込んでいます。この発生時期はライセンス交渉や開発の進捗に依存した不安定で予測困難なものであり、ライセンス交渉や開発に遅延が生じた場合、あるいは臨床試験等において期待される結果が確認できなかった場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。当該リスクの対応策として、経営資源の制約(資金、社員数等)によってパイプライン数の上限はありますが、「当社グループのリスク・リターン(9ページ)」に記載しておりますように、複数の開発パイプラインで、成功確率の大小、成功時収益の大小を評価の主軸とした開発パイプライン・ポートフォリオを構成して収益源(候補)を複線化することにより、当社グループ全体としてのリスクを一定程度低減させつつ、大きな成功を目指しています。(2) 小規模組織、少数の事業推進者への依存、業務委託及び提携先への依存当社グループは、取締役6名(社外取締役1名を含む)、監査役3名(社外監査役2名を含む)及び従業員22名の小規模組織(2023年12月末現在)であり、現在の内部管理体制はこのような組織規模に応じたものとなっています。今後、業容拡大に応じて内部管理体制の拡充を図る方針です。また、当社グループの事業活動は、現経営陣、各部門の責任者及び少数の研究開発人員に強く依存するところがあります。そのため、常に優秀な人材の確保と育成に努めていますが、人材確保及び育成が順調に進まない場合、並びに人材の流出が生じた場合には、当社グループの事業活動に支障が生じ、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。加えて、当社グループでは、研究開発、製造及び販売に関して、業務委託及び業務提携することにより、比較的少人数による事業推進を可能にしています。しかしながら、何らかの理由により、業務受託又は業務提携先との関係が解消された場合には、事業活動に支障をきたし、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(3) 知的財産権当社グループでは研究開発をはじめとする事業展開において様々な知的財産権を使用しており、これらは当社所有の権利であるか、あるいは適法に使用許諾を受けた権利であるものと認識しています。しかし、当社が保有している現在出願中の特許が全て成立する保証はありません。また、特許が成立した場合でも、当社の研究開発を超える優れた研究開発により、当社の特許に含まれる技術が淘汰される可能性は常在しています。当社の特許権の権利範囲に含まれない優れた技術が開発された場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは他社の特許権の侵害を未然に防止するため特許調査を実施しており、これまでに、当社グループの開発パイプラインに関する特許権等の知的財産権について第三者との間で訴訟が発生した事実はありません。しかし、当社グループのような研究開発型企業にとって知的財産権侵害の問題を完全に回避することは困難であり、第三者との間で知的財産権に関する紛争が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。当該リスクの対応策として、当社グループでは知的財産権に関する豊富な知識、経験を有する専門人材を雇用してその任に当たらせ、特許権を含む知的財産権を適切に管理しております。また、取締役会において毎月、特許権の申請・取得状況について知財担当の専門人材の詳細な説明による継続的なモニタリングを行うことで、リスクの回避と影響の低減を図っております。 Ⅲ.業績等に関するリスクについて(1) 社歴の浅さ当社は2002年1月に設立された社歴の浅い企業であり、医薬品業界における豊富な経験を有する経営陣及び研究開発人員により運営されているものの、今後、未だ経験していない事業上のトラブルが発生する可能性は否定できず、将来の不確実要因も多いと考えられます。(2) マイナスの繰越利益剰余金の計上当社グループは、医薬品の研究開発を主軸とするベンチャー企業です。医薬品の研究開発には多額の初期投資を要し、その投資資金回収も他産業と比較して相対的に長期に及ぶため、ベンチャー企業が当該事業に取り組む場合は、一般的に期間損益のマイナスが先行する傾向にあります。当社グループも創業以来継続的に営業損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上しています。当社グループは、複数のパイプラインの開発を推し進めることにより、将来の利益拡大を目指しています。しかしながら、設立以来親会社株主に帰属する当期純損失を計上しており、将来において計画通りに親会社株主に帰属する当期純利益を計上できない可能性もあります。また、当社事業が計画通りに進展せず親会社株主に帰属する当期純利益を獲得できない場合には、繰越利益剰余金がプラスとなる時期が著しく遅れる可能性があります。(3) 収益計上が大きく変動する傾向当社グループは、上市済み製品による売上を計上しているもののその額は微々たるものであり、当社グループの売上高は、現在開発中のパイプラインのライセンスアウト時の契約一時金及び開発進捗に伴うマイルストン収入に大きく影響されるため、過年度の売上高、親会社株主に帰属する当期純利益(損失)は不安定に推移しています。この傾向は、現在開発中のパイプラインが上市され安定的な収益基盤となるまで続くと見込まれます。(4) 資金繰り当社グループは、研究開発型企業として多額の研究開発資金を必要とし、また研究開発費用の負担により長期に亘って先行投資の期間が続きます。この先行投資期間においては、継続的に営業損失を計上し、営業活動によるキャッシュ・フローはマイナスとなる傾向があります。当社も営業キャッシュ・フローのマイナスが続いており、かつ現状では安定的な収益源を十分には有しておりません。このため、先行投資期間においては、必要に応じて適切な時期に資金調達等を実施し、財務基盤の強化を図る方針です。当期においては、2022年9月に発行した第三者割当による第24回新株予約権の行使により、新規パイプライン創出に向けた製剤開発及びCPN-101(MRX-4TZT):痙性麻痺治療薬(チザニジンテープ剤)の臨床第2相試験(治験薬試製造等の準備費用を含む。)に要する費用等としての資金を獲得しました。また、2023年3月に発行した第三者割当による第25回新株予約権の行使により、新規パイプライン創出に向けた製剤開発及びCPN-101(MRX-4TZT):痙性麻痺治療薬(チザニジンテープ剤)の臨床第2相試験(治験薬試製造等の準備費用を含む。)に要する費用等としての資金を獲得しました。当社グループでは、こうした方針を今後も継続していく予定ですが、将来的に必要なタイミングで資金を確保できなかった場合は、当社事業の継続に重大な懸念が生じる可能性があります。(5) 為替変動リスク当社グループの収入及び支出(計画を含む)には米国ドル建決済が含まれていますが、特段の為替リスクヘッジは行っておりません。大幅な為替変動が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(6) 調達資金使途上場時の公募増資及びその後現在に至るまでの新株予約権の権利行使により調達した資金は、医薬品の研究開発を中心とした事業費用に充当する計画です。但し、新薬開発に関わる研究開発活動の成果が収益に結びつくには長期間を要する一方で、研究開発投資から期待した成果が得られる保証はなく、その結果、調達した資金が期待される利益に結びつかない可能性があります。 (7) 新株発行による資金調達当社グループは際限ない成長意欲を有しており、将来の急速な事業規模の拡大に伴い、増資を中心とした資金調達を機動的に実施していく可能性があります。その場合には、当社の発行済株式数が増加することにより、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。(8) ストック・オプション当社は、当社取締役、監査役、従業員、当社子会社従業員及び社外協力者の業績向上に対する意欲や士気を高め、また優秀な人材を確保する観点から、ストック・オプション制度を採用しています。当社取締役、監査役、従業員、当社子会社従業員及び社外協力者に対して新株予約権の発行と付与を行っています。2023年12月31日現在における当社の発行済株式総数は38,365,100株であり、これら新株予約権の権利が行使された場合は、新たに166,000株の新株式が発行され、当社の1株当たりの株式価値は希薄化する可能性があります。また、所定の業績達成基準が満たされた場合に行使可能な有償ストック・オプションが57,200個(5,720,000株)存在しております。今後も優秀な人材の確保のため、同様のインセンティブ・プランを継続する可能性があります。従って、今後付与される新株予約権が行使された場合にも、当社の1株当たりの株式価値は希薄化する可能性があります。(9) 配当政策医薬品の研究開発には多額の初期投資を要し、その投資回収も長期に及ぶ傾向にあり、当社も創業以来継続的に営業損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上しています。このような状況下においては、積極的な開発推進によって企業価値を高めることこそが、株主利益の最大化に繋がると考えています。2023年12月期末においては、会社法の規定上、配当可能な財政状態にはありません。株主への利益還元については重要な経営課題と認識しており、将来、現在開発中の新薬が上市され、その販売によって親会社株主に帰属する当期純利益が計上される時期においては、経営成績及び財政状態を勘案しながら、配当による利益還元の実施を検討したいと考えております。(10) 継続企業の前提に関する重要事象等当社グループは創薬ベンチャー企業です。医薬品の研究開発には長期に及ぶ先行投資が必要であり、ベンチャー企業として医薬品の開発に取り組んでいるため、期間損益のマイナスが先行する結果となっております。 当連結会計年度においても営業赤字が継続しているため、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況となっておりますが、2013年2月13日の東京証券取引所マザーズ市場への上場に伴う資金調達及び上場以降適時に実施してまいりました資金調達により、翌連結会計年度の研究開発活動を展開するための資金は確保できており、継続企業の前提に関する重要な不確実性はないと認識しております。 「第3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容」に記載のとおり、提携済みパイプラインからのマイルストン収入や新たな事業提携による契約一時金収入等の事業収益と、適時適切な財務活動による資金調達を組み合わせて、事業基盤並びに財務基盤の強化を図り、当該状況の解消、改善に努めてまいります。
FY2022|6,603 文字
2 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社グループはこれらのリスクの発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の適切な対応に努める方針ですが、当社株式に関する投資判断は、以下の事項及び本項以外の記載も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えます。また、これらは投資判断のためのリスクを全て網羅したものではなく、更にこれら以外にも様々なリスクを伴っていることにご留意頂く必要があると考えます。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 Ⅰ. 医薬品の研究開発、医薬品業界に関するリスクについて(1) 新薬開発の不確実性医療用医薬品の開発には多額の研究開発投資と長い時間を要しますが、臨床試験で有用な効果を発見できないこと等により研究開発が予定通りに進行せず、開発の延長や中止の判断を行うことは稀ではありません。また、日本国内はもとより、海外市場への展開においては、各国の薬事関連法規等の法的規制の適用を受けており、新薬の製造及び販売には各国別に厳格な審査に基づく承認を取得しなければならないため、有効性、安全性、及び品質等に関する十分なデータが得られず、予定していた時期に上市ができず延期になる、または上市を断念する可能性があります。これは当社グループのパイプラインを他社にライセンスアウトした場合も同様であり、当社グループが研究開発を行った医療用医薬品候補及び他社にライセンスアウトした医療用医薬品候補の上市が延期または中止された場合、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(2) 薬事関連法規等の規制当社は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下「医薬品医療機器等法」という)」等の薬事関連法規の厳格な規制を受けており、事業活動の遂行に際して以下のとおり許認可等を受けています。許認可等の名称及び所管官庁許認可等の内容及び有効期限主な許認可取消又は業務停止事由第二種医薬品製造販売業許可証所管官庁:厚生労働省、香川県 医薬品医療機器等法第12条第1項の規定により許可された第二種医薬品製造販売業者であること。有効期限:2024年2月8日(5年毎の更新)医薬品医療機器等法その他薬事に関する法令若しくはこれに基づく処分に違反する行為があったとき、又は役員等が欠格条項に該当したとき(医薬品医療機器等法第75条第1項) これらの許認可等を受けるための諸条件及び関連法令の遵守に努めており、現時点において当該許認可等が取り消しとなる事由は発生していません。しかし、法令違反等によりその許認可等が取り消された場合には、規制の対象となる製品を回収し、またはその販売を中止することが求められる可能性及び対象事業を継続できない可能性があり、当社グループの運営に支障をきたし事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、将来において各国薬事法等の諸規制に大きな変化が生じた場合にも、同様に、当社グループの運営に支障をきたし事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 副作用発現、製造物責任医薬品には、臨床試験段階から更には上市後以降において、予期せぬ副作用が発現する可能性があります。当社グループは、こうした事態に備えて、製造物責任を含めた各種賠償責任に対応するための適切な保険に加入しておりますが、最終的に当社グループが負担する賠償額の全てに相当する保険金が支払われる保証はありません。また、当社に対する損害賠償の請求が認められなかったとしても、製造物責任請求等がなされたこと自体によるネガティブ・イメージにより、当社グループ及び当社グループの製品に対する信頼に悪影響が生じる可能性があります。これら予期せぬ副作用が発現した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響が及ぶ可能性があるとともに、社会的信頼の失墜を通じて当社グループの事業展開にも深刻な影響を及ぼす可能性があります。(4) 競合医薬品業界は、国際的な巨大企業を含む国内外の数多くの企業や研究機関等による激しい競争状態にあり、その技術革新は急速に進んでいる状況です。これら競合相手との競争において必ずしも当社が優位性をもって継続できるとは限らず、研究、開発、製造及び販売のそれぞれの事業活動における競争の結果により、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(5) 医療費抑制策当社グループの最重要ターゲットである米国において、医療保険改革法案等による先発医薬品への価格引下げ圧力のほか、低価格のジェネリック医薬品の使用促進も進んでいます。また、我が国においても、政府は増え続ける医療費に歯止めをかけるため、医療費の伸びを抑制していく方針を示しており、定期的な薬価引き下げをはじめ、ジェネリック医薬品の使用促進等が進んでいます。今後の医療費政策の動向が当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(6) 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大2020年3月以降における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の全世界的な感染拡大の影響等に伴い、米国における臨床試験の準備が遅延する等当社にも影響が出ております。COVID-19の今後の感染状況によっては、治験薬製造や臨床試験等に遅延が生じる可能性があります。 Ⅱ.事業遂行上のリスクについて(1) パイプライン・製品に関する収益の不確実性当社グループでは、当社製剤技術により製剤開発した複数の医薬品候補製剤(開発パイプライン)を製品化(医薬品としての製造販売承認取得)に向け臨床開発等を行っておりますが、製品上市前の収益として、各開発パイプラインのライセンスアウトによる契約一時金や開発の進捗に応じた所定の成果達成に基づくマイルストン収益を見込んでいます。この発生時期はライセンス交渉や開発の進捗に依存した不安定で予測困難なものであり、ライセンス交渉や開発に遅延が生じた場合、あるいは臨床試験等において期待される結果が確認できなかった場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(2) 小規模組織、少数の事業推進者への依存、業務委託及び提携先への依存当社グループは、取締役7名(社外取締役1名を含む)、監査役3名(社外監査役2名を含む)及び従業員22名の小規模組織(2022年12月末現在)であり、現在の内部管理体制はこのような組織規模に応じたものとなっています。今後、業容拡大に応じて内部管理体制の拡充を図る方針です。また、当社グループの事業活動は、現経営陣、各部門の責任者及び少数の研究開発人員に強く依存するところがあります。そのため、常に優秀な人材の確保と育成に努めていますが、人材確保及び育成が順調に進まない場合、並びに人材の流出が生じた場合には、当社グループの事業活動に支障が生じ、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。加えて、当社グループでは、研究開発、製造及び販売に関して、業務委託及び業務提携することにより、比較的少人数による事業推進を可能にしています。しかしながら、何らかの理由により、業務受託又は業務提携先との関係が解消された場合には、事業活動に支障をきたし、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(3) 知的財産権当社グループでは研究開発をはじめとする事業展開において様々な知的財産権を使用しており、これらは当社所有の権利であるか、あるいは適法に使用許諾を受けた権利であるものと認識しています。しかし、当社が保有している現在出願中の特許が全て成立する保証はありません。また、特許が成立した場合でも、当社の研究開発を超える優れた研究開発により、当社の特許に含まれる技術が淘汰される可能性は常在しています。当社の特許権の権利範囲に含まれない優れた技術が開発された場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは他社の特許権の侵害を未然に防止するため特許調査を実施しており、これまでに、当社グループの開発パイプラインに関する特許権等の知的財産権について第三者との間で訴訟が発生した事実はありません。しかし、当社グループのような研究開発型企業にとって知的財産権侵害の問題を完全に回避することは困難であり、第三者との間で知的財産権に関する紛争が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 Ⅲ.業績等に関するリスクについて(1) 社歴の浅さ当社は2002年1月に設立された社歴の浅い企業であり、医薬品業界における豊富な経験を有する経営陣及び研究開発人員により運営されているものの、今後、未だ経験していない事業上のトラブルが発生する可能性は否定できず、将来の不確実要因も多いと考えられます。(2) マイナスの繰越利益剰余金の計上当社グループは、医薬品の研究開発を主軸とするベンチャー企業です。医薬品の研究開発には多額の初期投資を要し、その投資資金回収も他産業と比較して相対的に長期に及ぶため、ベンチャー企業が当該事業に取り組む場合は、一般的に期間損益のマイナスが先行する傾向にあります。当社グループも創業以来継続的に営業損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上しています。当社グループは、複数のパイプラインの開発を推し進めることにより、将来の利益拡大を目指しています。しかしながら、設立以来親会社株主に帰属する当期純損失を計上しており、将来において計画通りに親会社株主に帰属する当期純利益を計上できない可能性もあります。また、当社事業が計画通りに進展せず親会社株主に帰属する当期純利益を獲得できない場合には、繰越利益剰余金がプラスとなる時期が著しく遅れる可能性があります。(3) 収益計上が大きく変動する傾向当社グループは、上市済み製品による売上を計上しているもののその額は微々たるものであり、当社グループの売上高は、現在開発中のパイプラインのライセンスアウト時の契約一時金及び開発進捗に伴うマイルストン収入に大きく影響されるため、過年度の売上高、親会社株主に帰属する当期純利益(損失)は不安定に推移しています。この傾向は、現在開発中のパイプラインが上市され安定的な収益基盤となるまで続くと見込まれます。(4) 資金繰り当社グループは、研究開発型企業として多額の研究開発資金を必要とし、また研究開発費用の負担により長期に亘って先行投資の期間が続きます。この先行投資期間においては、継続的に営業損失を計上し、営業活動によるキャッシュ・フローはマイナスとなる傾向があります。当社も営業キャッシュ・フローのマイナスが続いており、かつ現状では安定的な収益源を十分には有しておりません。このため、先行投資期間においては、必要に応じて適切な時期に資金調達等を実施し、財務基盤の強化を図る方針です。当期においては、2022年9月に、第三者割当による第24回新株予約権の発行及び行使により、新規パイプライン創出に向けた製剤開発及びCPN-101(MRX-4TZT):痙性麻痺治療薬(チザニジンテープ剤)の臨床第2相試験(治験薬試製造等の準備費用を含む。)に要する費用等としての資金を獲得しました。当社グループでは、こうした方針を今後も継続していく予定ですが、将来的に必要なタイミングで資金を確保できなかった場合は、当社事業の継続に重大な懸念が生じる可能性があります。(5) 為替変動リスク当社グループの収入及び支出(計画を含む)には米国ドル建決済が含まれていますが、特段の為替リスクヘッジは行っておりません。大幅な為替変動が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(6) 調達資金使途上場時の公募増資及びその後現在に至るまでの新株予約権の権利行使により調達した資金は、医薬品の研究開発を中心とした事業費用に充当する計画です。但し、新薬開発に関わる研究開発活動の成果が収益に結びつくには長期間を要する一方で、研究開発投資から期待した成果が得られる保証はなく、その結果、調達した資金が期待される利益に結びつかない可能性があります。(7) 新株発行による資金調達当社グループは際限ない成長意欲を有しており、将来の急速な事業規模の拡大に伴い、増資を中心とした資金調達を機動的に実施していく可能性があります。その場合には、当社の発行済株式数が増加することにより、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。(8) ストック・オプション当社は、当社取締役、監査役、従業員、当社子会社従業員及び社外協力者の業績向上に対する意欲や士気を高め、また優秀な人材を確保する観点から、ストック・オプション制度を採用しています。当社取締役、監査役、従業員、当社子会社従業員及び社外協力者に対して新株予約権の発行と付与を行っています。2022年12月31日現在における当社の発行済株式総数は28,224,100株であり、これら新株予約権の権利が行使された場合は、新たに150,000株の新株式が発行され、当社の1株当たりの株式価値は希薄化する可能性があります。また、所定の業績達成基準が満たされた場合に行使可能な有償ストック・オプションが37,200個(3,720,000株)存在しております。今後も優秀な人材の確保のため、同様のインセンティブ・プランを継続する可能性があります。従って、今後付与される新株予約権が行使された場合にも、当社の1株当たりの株式価値は希薄化する可能性があります。(9) 配当政策医薬品の研究開発には多額の初期投資を要し、その投資回収も長期に及ぶ傾向にあり、当社も創業以来継続的に営業損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上しています。このような状況下においては、積極的な開発推進によって企業価値を高めることこそが、株主利益の最大化に繋がると考えています。2022年12月期末においては、会社法の規定上、配当可能な財政状態にはありません。株主への利益還元については重要な経営課題と認識しており、将来、現在開発中の新薬が上市され、その販売によって親会社株主に帰属する当期純利益が計上される時期においては、経営成績及び財政状態を勘案しながら、配当による利益還元の実施を検討したいと考えております。(10) 継続企業の前提に関する重要事象等当社グループは創薬ベンチャー企業です。医薬品の研究開発には長期に及ぶ先行投資が必要であり、ベンチャー企業として医薬品の開発に取り組んでいるため、期間損益のマイナスが先行する結果となっております。 当連結会計年度においても営業赤字が継続しているため、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況となっておりますが、2013年2月13日の東京証券取引所マザーズ市場への上場に伴う資金調達及び上場以降適時に実施してまいりました資金調達により、翌連結会計年度の研究開発活動を展開するための資金は確保できており、継続企業の前提に関する重要な不確実性はないと認識しております。 「第3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容」に記載のとおり、提携済みパイプラインからのマイルストン収入や新たな事業提携による契約一時金収入等の事業収益と、適時適切な財務活動による資金調達を組み合わせて、事業基盤並びに財務基盤の強化を図り、当該状況の解消、改善に努めてまいります。
FY2021|6,587 文字
2 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社グループはこれらのリスクの発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の適切な対応に努める方針ですが、当社株式に関する投資判断は、以下の事項及び本項以外の記載も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えます。また、これらは投資判断のためのリスクを全て網羅したものではなく、更にこれら以外にも様々なリスクを伴っていることにご留意頂く必要があると考えます。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 Ⅰ. 医薬品の研究開発、医薬品業界に関するリスクについて(1) 新薬開発の不確実性医療用医薬品の開発には多額の研究開発投資と長い時間を要しますが、臨床試験で有用な効果を発見できないこと等により研究開発が予定通りに進行せず、開発の延長や中止の判断を行うことは稀ではありません。また、日本国内はもとより、海外市場への展開においては、各国の薬事関連法規等の法的規制の適用を受けており、新薬の製造及び販売には各国別に厳格な審査に基づく承認を取得しなければならないため、有効性、安全性、及び品質等に関する十分なデータが得られず、予定していた時期に上市ができず延期になる、または上市を断念する可能性があります。これは当社グループのパイプラインを他社にライセンスアウトした場合も同様であり、当社グループが研究開発を行った医療用医薬品候補及び他社にライセンスアウトした医療用医薬品候補の上市が延期または中止された場合、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(2) 薬事関連法規等の規制当社は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下「医薬品医療機器等法」という)」等の薬事関連法規の厳格な規制を受けており、事業活動の遂行に際して以下のとおり許認可等を受けています。許認可等の名称及び所管官庁許認可等の内容及び有効期限主な許認可取消又は業務停止事由第二種医薬品製造販売業許可証所管官庁:厚生労働省、香川県 医薬品医療機器等法第12条第1項の規定により許可された第二種医薬品製造販売業者であること。有効期限:2024年2月8日(5年毎の更新)医薬品医療機器等法その他薬事に関する法令若しくはこれに基づく処分に違反する行為があったとき、又は役員等が欠格条項に該当したとき(医薬品医療機器等法第75条第1項) これらの許認可等を受けるための諸条件及び関連法令の遵守に努めており、現時点において当該許認可等が取り消しとなる事由は発生していません。しかし、法令違反等によりその許認可等が取り消された場合には、規制の対象となる製品を回収し、またはその販売を中止することが求められる可能性及び対象事業を継続できない可能性があり、当社グループの運営に支障をきたし事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、将来において各国薬事法等の諸規制に大きな変化が生じた場合にも、同様に、当社グループの運営に支障をきたし事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 副作用発現、製造物責任医薬品には、臨床試験段階から更には上市後以降において、予期せぬ副作用が発現する可能性があります。当社グループは、こうした事態に備えて、製造物責任を含めた各種賠償責任に対応するための適切な保険に加入しておりますが、最終的に当社グループが負担する賠償額の全てに相当する保険金が支払われる保証はありません。また、当社に対する損害賠償の請求が認められなかったとしても、製造物責任請求等がなされたこと自体によるネガティブ・イメージにより、当社グループ及び当社グループの製品に対する信頼に悪影響が生じる可能性があります。これら予期せぬ副作用が発現した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響が及ぶ可能性があるとともに、社会的信頼の失墜を通じて当社グループの事業展開にも深刻な影響を及ぼす可能性があります。(4) 競合医薬品業界は、国際的な巨大企業を含む国内外の数多くの企業や研究機関等による激しい競争状態にあり、その技術革新は急速に進んでいる状況です。これら競合相手との競争において必ずしも当社が優位性をもって継続できるとは限らず、研究、開発、製造及び販売のそれぞれの事業活動における競争の結果により、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(5) 医療費抑制策当社グループの最重要ターゲットである米国において、医療保険改革法案等による先発医薬品への価格引下げ圧力のほか、低価格のジェネリック医薬品の使用促進も進んでいます。また、我が国においても、政府は増え続ける医療費に歯止めをかけるため、医療費の伸びを抑制していく方針を示しており、定期的な薬価引き下げをはじめ、ジェネリック医薬品の使用促進等が進んでいます。今後の医療費政策の動向が当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(6) 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大2020年3月以降における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の全世界的な感染拡大の影響等に伴い、米国における臨床試験の準備が遅延する等当社にも影響が出ております。COVID-19の今後の感染状況によっては、治験薬製造や臨床試験等に遅延が生じる可能性があります。 Ⅱ.事業遂行上のリスクについて(1) パイプライン・製品に関する収益の不確実性当社グループでは、当社製剤技術により製剤開発した複数の医薬品候補製剤(開発パイプライン)を製品化(医薬品としての製造販売承認取得)に向け臨床開発等を行っておりますが、製品上市前の収益として、各開発パイプラインのライセンスアウトによる契約一時金や開発の進捗に応じた所定の成果達成に基づくマイルストン収益を見込んでいます。この発生時期はライセンス交渉や開発の進捗に依存した不安定で予測困難なものであり、ライセンス交渉や開発に遅延が生じた場合、あるいは臨床試験等において期待される結果が確認できなかった場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(2) 小規模組織、少数の事業推進者への依存、業務委託及び提携先への依存当社グループは、取締役7名(社外取締役1名を含む)、監査役3名(社外監査役2名を含む)及び従業員23名の小規模組織(2021年12月末現在)であり、現在の内部管理体制はこのような組織規模に応じたものとなっています。今後、業容拡大に応じて内部管理体制の拡充を図る方針です。また、当社グループの事業活動は、現経営陣、各部門の責任者及び少数の研究開発人員に強く依存するところがあります。そのため、常に優秀な人材の確保と育成に努めていますが、人材確保及び育成が順調に進まない場合、並びに人材の流出が生じた場合には、当社グループの事業活動に支障が生じ、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。加えて、当社グループでは、研究開発、製造及び販売に関して、業務委託及び業務提携することにより、比較的少人数による事業推進を可能にしています。しかしながら、何らかの理由により、業務受託又は業務提携先との関係が解消された場合には、事業活動に支障をきたし、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(3) 知的財産権当社グループでは研究開発をはじめとする事業展開において様々な知的財産権を使用しており、これらは当社所有の権利であるか、あるいは適法に使用許諾を受けた権利であるものと認識しています。しかし、当社が保有している現在出願中の特許が全て成立する保証はありません。また、特許が成立した場合でも、当社の研究開発を超える優れた研究開発により、当社の特許に含まれる技術が淘汰される可能性は常在しています。当社の特許権の権利範囲に含まれない優れた技術が開発された場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは他社の特許権の侵害を未然に防止するため特許調査を実施しており、これまでに、当社グループの開発パイプラインに関する特許権等の知的財産権について第三者との間で訴訟が発生した事実はありません。しかし、当社グループのような研究開発型企業にとって知的財産権侵害の問題を完全に回避することは困難であり、第三者との間で知的財産権に関する紛争が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 Ⅲ.業績等に関するリスクについて(1) 社歴の浅さ当社は2002年1月に設立された社歴の浅い企業であり、医薬品業界における豊富な経験を有する経営陣及び研究開発人員により運営されているものの、今後、未だ経験していない事業上のトラブルが発生する可能性は否定できず、将来の不確実要因も多いと考えられます。(2) マイナスの繰越利益剰余金の計上当社グループは、医薬品の研究開発を主軸とするベンチャー企業です。医薬品の研究開発には多額の初期投資を要し、その投資資金回収も他産業と比較して相対的に長期に及ぶため、ベンチャー企業が当該事業に取り組む場合は、一般的に期間損益のマイナスが先行する傾向にあります。当社グループも創業以来継続的に営業損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上しています。当社グループは、複数のパイプラインの開発を推し進めることにより、将来の利益拡大を目指しています。しかしながら、設立以来親会社株主に帰属する当期純損失を計上しており、将来において計画通りに親会社株主に帰属する当期純利益を計上できない可能性もあります。また、当社事業が計画通りに進展せず親会社株主に帰属する当期純利益を獲得できない場合には、繰越利益剰余金がプラスとなる時期が著しく遅れる可能性があります。(3) 収益計上が大きく変動する傾向当社グループは、上市済み製品による売上を計上しているもののその額は微々たるものであり、当社グループの売上高は、現在開発中のパイプラインのライセンスアウト時の契約一時金及び開発進捗に伴うマイルストン収入に大きく影響されるため、過年度の売上高、親会社株主に帰属する当期純利益(損失)は不安定に推移しています。この傾向は、現在開発中のパイプラインが上市され安定的な収益基盤となるまで続くと見込まれます。(4) 資金繰り当社グループは、研究開発型企業として多額の研究開発資金を必要とし、また研究開発費用の負担により長期に亘って先行投資の期間が続きます。この先行投資期間においては、継続的に営業損失を計上し、営業活動によるキャッシュ・フローはマイナスとなる傾向があります。当社も営業キャッシュ・フローのマイナスが続いており、かつ現状では安定的な収益源を十分には有しておりません。このため、先行投資期間においては、必要に応じて適切な時期に資金調達等を実施し、財務基盤の強化を図る方針です。当期においては、2021年6月に、第三者割当による行使価額修正条項付第20回及び第21回新株予約権の発行及び行使により、感染症に対するワクチン等のMN製剤の実現可能性を検討する動物試験、MRX-5LBT“Lydolyte”:帯状疱疹後神経疼痛治療貼付剤の追加試験・再申請に要する費用等としての資金を獲得しました。当社グループでは、こうした方針を今後も継続していく予定ですが、将来的に必要なタイミングで資金を確保できなかった場合は、当社事業の継続に重大な懸念が生じる可能性があります。(5) 為替変動リスク当社グループの収入及び支出(計画を含む)には米国ドル建決済が含まれていますが、特段の為替リスクヘッジは行っておりません。大幅な為替変動が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(6) 調達資金使途上場時の公募増資及びその後現在に至るまでの新株予約権の権利行使により調達した資金は、医薬品の研究開発を中心とした事業費用に充当する計画です。但し、新薬開発に関わる研究開発活動の成果が収益に結びつくには長期間を要する一方で、研究開発投資から期待した成果が得られる保証はなく、その結果、調達した資金が期待される利益に結びつかない可能性があります。(7) 新株発行による資金調達当社グループは際限ない成長意欲を有しており、将来の急速な事業規模の拡大に伴い、増資を中心とした資金調達を機動的に実施していく可能性があります。その場合には、当社の発行済株式数が増加することにより、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。(8) ストック・オプション当社は、当社取締役、監査役、従業員、当社子会社従業員及び社外協力者の業績向上に対する意欲や士気を高め、また優秀な人材を確保する観点から、ストック・オプション制度を採用しています。会社法第236条、第238条及び第239条の規定に基づき、株主総会の承認を受け、当社取締役、監査役、従業員、当社子会社従業員及び社外協力者に対して新株予約権の発行と付与を行っています。2021年12月31日現在における当社の発行済株式総数は24,595,100株であり、これら新株予約権の権利が行使された場合は、新たに56,800株の新株式が発行され、当社の1株当たりの株式価値は希薄化する可能性があります。また、今後も優秀な人材の確保のため、同様のインセンティブ・プランを継続する可能性があります。従って、今後付与される新株予約権が行使された場合にも、当社の1株当たりの株式価値は希薄化する可能性があります。(9) 配当政策医薬品の研究開発には多額の初期投資を要し、その投資回収も長期に及ぶ傾向にあり、当社も創業以来継続的に営業損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上しています。このような状況下においては、積極的な開発推進によって企業価値を高めることこそが、株主利益の最大化に繋がると考えています。2021年12月期末においては、会社法の規定上、配当可能な財政状態にはありません。株主への利益還元については重要な経営課題と認識しており、将来、現在開発中の新薬が上市され、その販売によって親会社株主に帰属する当期純利益が計上される時期においては、経営成績及び財政状態を勘案しながら、配当による利益還元の実施を検討したいと考えております。(10) 継続企業の前提に関する重要事象等 当社グループは創薬ベンチャー企業です。医薬品の研究開発には長期に及ぶ先行投資が必要であり、ベンチャー企業として医薬品の開発に取り組んでいるため、期間損益のマイナスが先行する結果となっております。 当連結会計年度においても営業赤字が継続しているため、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況となっておりますが、2013年2月13日の東京証券取引所マザーズ市場への上場に伴う資金調達及び上場以降適時に実施してまいりました資金調達により、翌連結会計年度の研究開発活動を展開するための資金は確保できており、継続企業の前提に関する重要な不確実性はないと認識しております。 「第3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容」に記載のとおり、提携済みパイプラインからのマイルストン収入や新たな事業提携による契約一時金収入等の事業収益と、適時適切な財務活動による資金調達を組み合わせて、事業基盤並びに財務基盤の強化を図り、当該状況の解消、改善に努めてまいります。
FY2020|7,650 文字
2 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社グループはこれらのリスクの発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の適切な対応に努める方針ですが、当社株式に関する投資判断は、以下の事項及び本項以外の記載も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えます。また、これらは投資判断のためのリスクを全て網羅したものではなく、更にこれら以外にも様々なリスクを伴っていることにご留意頂く必要があると考えます。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 Ⅰ. 医薬品の研究開発、医薬品業界に関するリスクについて(1) 新薬開発の不確実性医療用医薬品の開発には多額の研究開発投資と長い時間を要しますが、臨床試験で有用な効果を発見できないこと等により研究開発が予定通りに進行せず、開発の延長や中止の判断を行うことは稀ではありません。また、日本国内はもとより、海外市場への展開においては、各国の薬事関連法規等の法的規制の適用を受けており、新薬の製造及び販売には各国別に厳格な審査に基づく承認を取得しなければならないため、有効性、安全性、及び品質等に関する十分なデータが得られず、予定していた時期に上市ができず延期になる、または上市を断念する可能性があります。これは当社グループのパイプラインを他社にライセンスアウトした場合も同様であり、当社グループが研究開発を行った医療用医薬品候補及び他社にライセンスアウトした医療用医薬品候補の上市が延期または中止された場合、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(2) 薬事関連法規等の規制当社は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下「医薬品医療機器等法」という)」等の薬事関連法規の厳格な規制を受けており、事業活動の遂行に際して以下のとおり許認可等を受けています。許認可等の名称及び所管官庁許認可等の内容及び有効期限主な許認可取消又は業務停止事由第二種医薬品製造販売業許可証所管官庁:厚生労働省、香川県 医薬品医療機器等法第12条第1項の規定により許可された第二種医薬品製造販売業者であること。有効期限:2024年2月8日(5年毎の更新)医薬品医療機器等法その他薬事に関する法令若しくはこれに基づく処分に違反する行為があったとき、又は役員等が欠格条項に該当したとき(医薬品医療機器等法第75条第1項) これらの許認可等を受けるための諸条件及び関連法令の遵守に努めており、現時点において当該許認可等が取り消しとなる事由は発生していません。しかし、法令違反等によりその許認可等が取り消された場合には、規制の対象となる製品を回収し、またはその販売を中止することが求められる可能性及び対象事業を継続できない可能性があり、当社グループの運営に支障をきたし事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、将来において各国薬事法等の諸規制に大きな変化が生じた場合にも、同様に、当社グループの運営に支障をきたし事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 副作用発現、製造物責任医薬品には、臨床試験段階から更には上市後以降において、予期せぬ副作用が発現する可能性があります。当社グループは、こうした事態に備えて、製造物責任を含めた各種賠償責任に対応するための適切な保険に加入しておりますが、最終的に当社グループが負担する賠償額の全てに相当する保険金が支払われる保証はありません。また、当社に対する損害賠償の請求が認められなかったとしても、製造物責任請求等がなされたこと自体によるネガティブ・イメージにより、当社グループ及び当社グループの製品に対する信頼に悪影響が生じる可能性があります。これら予期せぬ副作用が発現した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響が及ぶ可能性があるとともに、社会的信頼の失墜を通じて当社グループの事業展開にも深刻な影響を及ぼす可能性があります。(4) 競合医薬品業界は、国際的な巨大企業を含む国内外の数多くの企業や研究機関等による激しい競争状態にあり、その技術革新は急速に進んでいる状況です。これら競合相手との競争において必ずしも当社が優位性をもって継続できるとは限らず、研究、開発、製造及び販売のそれぞれの事業活動における競争の結果により、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(5) 医療費抑制策当社グループの最重要ターゲットである米国において、医療保険改革法案等による先発医薬品への価格引下げ圧力のほか、低価格のジェネリック医薬品の使用促進も進んでいます。また、我が国においても、政府は増え続ける医療費に歯止めをかけるため、医療費の伸びを抑制していく方針を示しており、定期的な薬価引き下げをはじめ、ジェネリック医薬品の使用促進等が進んでいます。今後の医療費政策の動向が当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(6) 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大2020年3月以降における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の全世界的な感染拡大の影響等に伴い、CPN-101(MRX-4TZT)の臨床第Ⅱ相試験やMRX-7MLLの臨床試験の準備が遅延する等当社にも影響が出ております。その他の開発パイプラインについても、COVID-19の今後の感染状況によっては、治験薬製造や臨床試験等に遅延が生じる可能性があります。 Ⅱ.事業遂行上のリスクについて(1) パイプライン・製品に関する収益の不確実性当社グループでは、当社製剤技術により製剤開発した複数の医薬品候補製剤(開発パイプライン)を製品化(医薬品としての製造販売承認取得)に向け臨床開発等を行っておりますが、製品上市前の収益として、各開発パイプラインのライセンスアウトによる契約一時金や開発の進捗に応じた所定の成果達成に基づくマイルストン収益を見込んでいます。この発生時期はライセンス交渉や開発の進捗に依存した不安定で予測困難なものであり、ライセンス交渉や開発に遅延が生じた場合、あるいは臨床試験等において期待される結果が確認できなかった場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(2) 小規模組織、少数の事業推進者への依存、業務委託及び提携先への依存当社グループは、取締役7名(社外取締役1名を含む)、監査役3名(社外監査役2名を含む)及び従業員24名の小規模組織(2020年12月末現在)であり、現在の内部管理体制はこのような組織規模に応じたものとなっています。今後、業容拡大に応じて内部管理体制の拡充を図る方針です。また、当社グループの事業活動は、現経営陣、各部門の責任者及び少数の研究開発人員に強く依存するところがあります。そのため、常に優秀な人材の確保と育成に努めていますが、人材確保及び育成が順調に進まない場合、並びに人材の流出が生じた場合には、当社グループの事業活動に支障が生じ、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。加えて、当社グループでは、研究開発、製造及び販売に関して、業務委託及び業務提携することにより、比較的少人数による事業推進を可能にしています。しかしながら、何らかの理由により、業務受託又は業務提携先との関係が解消された場合には、事業活動に支障をきたし、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(3) 知的財産権当社グループでは研究開発をはじめとする事業展開において様々な知的財産権を使用しており、これらは当社所有の権利であるか、あるいは適法に使用許諾を受けた権利であるものと認識しています。しかし、当社が保有している現在出願中の特許が全て成立する保証はありません。また、特許が成立した場合でも、当社の研究開発を超える優れた研究開発により、当社の特許に含まれる技術が淘汰される可能性は常在しています。当社の特許権の権利範囲に含まれない優れた技術が開発された場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは他社の特許権の侵害を未然に防止するため特許調査を実施しており、これまでに、当社グループの開発パイプラインに関する特許権等の知的財産権について第三者との間で訴訟が発生した事実はありません。しかし、当社グループのような研究開発型企業にとって知的財産権侵害の問題を完全に回避することは困難であり、第三者との間で知的財産権に関する紛争が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 Ⅲ.業績等に関するリスクについて(1) 社歴の浅さ当社は2002年1月に設立された社歴の浅い企業であり、医薬品業界における豊富な経験を有する経営陣及び研究開発人員により運営されているものの、今後、未だ経験していない事業上のトラブルが発生する可能性は否定できず、将来の不確実要因も多いと考えられます。(2) マイナスの繰越利益剰余金の計上当社グループは、医薬品の研究開発を主軸とするベンチャー企業です。医薬品の研究開発には多額の初期投資を要し、その投資資金回収も他産業と比較して相対的に長期に及ぶため、ベンチャー企業が当該事業に取り組む場合は、一般的に期間損益のマイナスが先行する傾向にあります。当社グループも創業以来継続的に営業損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上しています。当社グループは、複数のパイプラインの開発を推し進めることにより、将来の利益拡大を目指しています。しかしながら、設立以来親会社株主に帰属する当期純損失を計上しており、将来において計画通りに親会社株主に帰属する当期純利益を計上できない可能性もあります。また、当社事業が計画通りに進展せず親会社株主に帰属する当期純利益を獲得できない場合には、繰越利益剰余金がプラスとなる時期が著しく遅れる可能性があります。(3) 収益計上が大きく変動する傾向、売上高に関する上場廃止基準への抵触可能性当社グループは、上市済み製品による売上を計上しているもののその額は微々たるものであり、当社グループの売上高は、現在開発中のパイプラインのライセンスアウト時の契約一時金及び開発進捗に伴うマイルストン収入に大きく影響されるため、過年度の売上高、親会社株主に帰属する当期純利益(損失)は不安定に推移しています。また、売上高が不安定であることより、2019年12月期の事業年度からは有価証券上場規程(東京証券取引所)第603条第4項に定めるマザーズの上場廃止基準における「最近1年間に終了する事業年度において売上高が1億円に満たないこととなった場合」に抵触して上場廃止になる可能性があります。開発パイプラインの複線化や製薬会社等との提携パイプラインを増やす等により毎年1億円以上の売上高を確保できるよう計画していますが、この傾向は、現在開発中のパイプラインが上市され安定的な収益基盤となるまで続くと見込まれます。(4) 資金繰り当社グループは、研究開発型企業として多額の研究開発資金を必要とし、また研究開発費用の負担により長期に亘って先行投資の期間が続きます。この先行投資期間においては、継続的に営業損失を計上し、営業活動によるキャッシュ・フローはマイナスとなる傾向があります。当社も営業キャッシュ・フローのマイナスが続いており、かつ現状では安定的な収益源を十分には有しておりません。このため、先行投資期間においては、必要に応じて適切な時期に資金調達等を実施し、財務基盤の強化を図る方針です。2013年2月に東京証券取引所マザーズ市場に上場し、今後の研究開発活動を積極的に展開するための資金を確保しております。2013年9月にMRX-1OXT(中枢性鎮痛貼付剤)の開発に必要となる資金を確保する目的で行使価額修正条項付き第6回新株予約権(第三者割当て)を発行し、2013年11月にはすべての権利行使が完了して総額2,292百万円の資金調達を行っております。2015年12月にMRX-5LBT(帯状疱疹後の神経疼痛治療薬)、MRX-4TZT(痙性麻痺治療薬)等の後続パイプラインの開発に必要となる資金を確保する目的で第8回新株予約権(行使価額修正条項付き)(第三者割当て)を発行し、2016年4月にはすべての権利行使が完了して総額845百万円の資金調達を行っております。さらに、2016年6月にはMRX-5DML(アルツハイマー治療薬)その他の開発に必要となる資金を確保する目的で第三者割当による第1回無担保転換社債型新株予約権付社債、第11回新株予約権及び第12回新株予約権を発行しており、第1回無担保転換社債型新株予約権付社債については、2017年11月にすべての転換が完了し、第11回新株予約権については2018年4月にすべての権利行使が完了しました。また,第12回新株予約権については2018年4月にすべて買取消却を行っています。2018年4月には、マイクロニードルアレイの治験薬工場及び量産化工場の建設に必要となる資金を確保する目的で第13回新株予約権を発行し73百万円の資金を獲得しましたが、残りの新株予約権については2018年11月に買入消却を行っております。2019年2月には、第三者割当による新株発行、第14回新株予約権(行使価額修正条項付き)の発行及び行使により、MRX-5LBTの開発資金を獲得しました。また、2019年12月には、第15回新株予約権(行使価額修正条項付き)の発行及び行使により、MRX-9FLTの開発資金を獲得しました。2020年8月には、第三者割当による新株発行、行使価額修正条項付第17回新株予約権(行使指定条件付)の発行及び行使により、MRX-9FLTの開発資金及びマイクロニードル治験薬工場に関する増強設備投資のための資金を獲得しました。当社グループでは、こうした方針を今後も継続していく予定ですが、将来的に必要なタイミングで資金を確保できなかった場合は、当社事業の継続に重大な懸念が生じる可能性があります。(5) 為替変動リスク当社グループの収入及び支出(計画を含む)には米国ドル建決済が含まれていますが、特段の為替リスクヘッジは行っておりません。大幅な為替変動が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(6) 調達資金使途上場時の公募増資及びその後現在に至るまでの新株予約権の権利行使により調達した資金は、医薬品の研究開発を中心とした事業費用に充当する計画です。但し、新薬開発に関わる研究開発活動の成果が収益に結びつくには長期間を要する一方で、研究開発投資から期待した成果が得られる保証はなく、その結果、調達した資金が期待される利益に結びつかない可能性があります。(7) 新株発行による資金調達当社グループは際限ない成長意欲を有しており、将来の急速な事業規模の拡大に伴い、増資を中心とした資金調達を機動的に実施していく可能性があります。その場合には、当社の発行済株式数が増加することにより、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。(8) ストック・オプション当社は、当社取締役、監査役、従業員、当社子会社従業員及び社外協力者の業績向上に対する意欲や士気を高め、また優秀な人材を確保する観点から、ストック・オプション制度を採用しています。会社法第236条、第238条及び第239条の規定に基づき、株主総会の承認を受け、当社取締役、監査役、従業員、当社子会社従業員及び社外協力者に対して新株予約権の発行と付与を行っています。2020年12月31日現在における当社の発行済株式総数は19,435,100株であり、これら新株予約権の権利が行使された場合は、新たに261,700株の新株式が発行され、当社の1株当たりの株式価値は希薄化する可能性があります。また、今後も優秀な人材の確保のため、同様のインセンティブ・プランを継続する可能性があります。従って、今後付与される新株予約権が行使された場合にも、当社の1株当たりの株式価値は希薄化する可能性があります。(9) 配当政策医薬品の研究開発には多額の初期投資を要し、その投資回収も長期に及ぶ傾向にあり、当社も創業以来継続的に営業損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上しています。このような状況下においては、積極的な開発推進によって企業価値を高めることこそが、株主利益の最大化に繋がると考えています。2020年12月期末においては、会社法の規定上、配当可能な財政状態にはありません。株主への利益還元については重要な経営課題と認識しており、将来、現在開発中の新薬が上市され、その販売によって親会社株主に帰属する当期純利益が計上される時期においては、経営成績及び財政状態を勘案しながら、配当による利益還元の実施を検討したいと考えております。(10) 継続企業の前提に関する重要事象等 当社グループは創薬ベンチャー企業です。医薬品の研究開発には長期に及ぶ先行投資が必要であり、ベンチャー企業として医薬品の開発に取り組んでいるため、期間損益のマイナスが先行する結果となっております。 当連結会計年度においても営業赤字が継続しているため、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況となっておりますが、2013年2月13日の東京証券取引所マザーズ市場への上場に伴う資金調達及び上場以降適時に実施してまいりました資金調達により、翌連結会計年度の研究開発活動を展開するための資金は確保できており、継続企業の前提に関する重要な不確実性はないと認識しております。 「第3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容」に記載のとおり、提携済みパイプラインからのマイルストン収入や新たな事業提携による契約一時金収入等の事業収益と、適時適切な財務活動による資金調達を組み合わせて、事業基盤並びに財務基盤の強化を図り、当該状況の解消、改善に努めてまいります。
FY2019|7,184 文字
2 【事業等のリスク】当社グループの事業運営及び展開等について、リスク要因として考えられる主な事項を以下に記載しております。中には当社グループとして必ずしも重要なリスクとは考えていない事項も含まれておりますが、投資判断上、もしくは当社グループの事業活動を十分に理解する上で重要と考えられる事項については、投資家や株主に対する積極的な情報開示の観点からリスク要因として挙げております。当社グループはこれらのリスクの発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の適切な対応に努める方針ですが、当社株式に関する投資判断は、以下の事項及び本項以外の記載も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えます。また、これらは投資判断のためのリスクを全て網羅したものではなく、更にこれら以外にも様々なリスクを伴っていることにご留意頂く必要があると考えます。なお、文中の将来に関する記載は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 Ⅰ. 医薬品の研究開発、医薬品業界に関するリスク(1) 新薬開発の不確実性医療用医薬品の開発には多額の研究開発投資と長い時間を要しますが、臨床試験で有用な効果を発見できないこと等により研究開発が予定通りに進行せず、開発の延長や中止の判断を行うことは稀ではありません。また、日本国内はもとより、海外市場への展開においては、各国の薬事関連法規等の法的規制の適用を受けており、新薬の製造及び販売には各国別に厳格な審査に基づく承認を取得しなければならないため、有効性、安全性、及び品質等に関する十分なデータが得られず、予定していた時期に上市ができず延期になる、または上市を断念する可能性があります。これは当社グループのパイプラインを他社にライセンスアウトした場合も同様であり、当社グループが研究開発を行った医療用医薬品候補及び他社にライセンスアウトした医療用医薬品候補の上市が延期または中止された場合、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(2) 薬事関連法規等の規制当社は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下「医薬品医療機器等法」という)」等の薬事関連法規の厳格な規制を受けており、事業活動の遂行に際して以下のとおり許認可等を受けています。許認可等の名称及び所管官庁許認可等の内容及び有効期限主な許認可取消又は業務停止事由第二種医薬品製造販売業許可証所管官庁:厚生労働省、香川県 医薬品医療機器等法第12条第1項の規定により許可された第二種医薬品製造販売業者であること。有効期限:2024年2月8日(5年毎の更新)医薬品医療機器等法その他薬事に関する法令若しくはこれに基づく処分に違反する行為があったとき、又は役員等が欠格条項に該当したとき(医薬品医療機器等法第75条第1項) これらの許認可等を受けるための諸条件及び関連法令の遵守に努めており、現時点において当該許認可等が取り消しとなる事由は発生していません。しかし、法令違反等によりその許認可等が取り消された場合には、規制の対象となる製品を回収し、またはその販売を中止することが求められる可能性及び対象事業を継続できない可能性があり、当社グループの運営に支障をきたし事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、将来において各国薬事法等の諸規制に大きな変化が生じた場合にも、同様に、当社グループの運営に支障をきたし事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。(3) 副作用発現、製造物責任医薬品には、臨床試験段階から更には上市後以降において、予期せぬ副作用が発現する可能性があります。当社グループは、こうした事態に備えて、製造物責任を含めた各種賠償責任に対応するための適切な保険に加入しておりますが、最終的に当社グループが負担する賠償額の全てに相当する保険金が支払われる保証はありません。また、当社に対する損害賠償の請求が認められなかったとしても、製造物責任請求等がなされたこと自体によるネガティブ・イメージにより、当社グループ及び当社グループの製品に対する信頼に悪影響が生じる可能性があります。これら予期せぬ副作用が発現した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響が及ぶ可能性があるとともに、社会的信頼の失墜を通じて当社グループの事業展開にも深刻な影響を及ぼす可能性があります。(4) 競合医薬品業界は、国際的な巨大企業を含む国内外の数多くの企業や研究機関等による激しい競争状態にあり、その技術革新は急速に進んでいる状況です。これら競合相手との競争において必ずしも当社が優位性をもって継続できるとは限らず、研究、開発、製造及び販売のそれぞれの事業活動における競争の結果により、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(5) 医療費抑制策当社グループの最重要ターゲットである米国において、医療保険改革法案等による先発医薬品への価格引下げ圧力のほか、低価格のジェネリック医薬品の使用促進も進んでいます。また、我が国においても、政府は増え続ける医療費に歯止めをかけるため、医療費の伸びを抑制していく方針を示しており、定期的な薬価引き下げをはじめ、ジェネリック医薬品の使用促進等が進んでいます。今後の医療費政策の動向が当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 Ⅱ.事業遂行上のリスク(1) パイプライン・製品に関する収益の不確実性当社グループでは、当社製剤技術により製剤開発した複数の医薬品候補製剤(開発パイプライン)を製品化(医薬品としての製造販売承認取得)に向け臨床開発等を行っておりますが、製品上市前の収益として、各開発パイプラインのライセンスアウトによる契約一時金や開発の進捗に応じた所定の成果達成に基づくマイルストン収益を見込んでいます。この発生時期はライセンス交渉や開発の進捗に依存した不安定で予測困難なものであり、ライセンス交渉や開発に遅延が生じた場合、あるいは臨床試験等において期待される結果が確認できなかった場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(2) 小規模組織、少数の事業推進者への依存、業務委託及び提携先への依存当社グループは、取締役6名(社外取締役1名を含む)、監査役3名(社外監査役2名を含む)及び従業員26名の小規模組織(2019年12月末現在)であり、現在の内部管理体制はこのような組織規模に応じたものとなっています。今後、業容拡大に応じて内部管理体制の拡充を図る方針です。また、当社グループの事業活動は、現経営陣、各部門の責任者及び少数の研究開発人員に強く依存するところがあります。そのため、常に優秀な人材の確保と育成に努めていますが、人材確保及び育成が順調に進まない場合、並びに人材の流出が生じた場合には、当社グループの事業活動に支障が生じ、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。加えて、当社グループでは、研究開発、製造及び販売に関して、業務委託及び業務提携することにより、比較的少人数による事業推進を可能にしています。しかしながら、何らかの理由により、業務受託又は業務提携先との関係が解消された場合には、事業活動に支障をきたし、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(3) 知的財産権当社グループでは研究開発をはじめとする事業展開において様々な知的財産権を使用しており、これらは当社所有の権利であるか、あるいは適法に使用許諾を受けた権利であるものと認識しています。しかし、当社が保有している現在出願中の特許が全て成立する保証はありません。また、特許が成立した場合でも、当社の研究開発を超える優れた研究開発により、当社の特許に含まれる技術が淘汰される可能性は常在しています。当社の特許権の権利範囲に含まれない優れた技術が開発された場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは他社の特許権の侵害を未然に防止するため特許調査を実施しており、これまでに、当社グループの開発パイプラインに関する特許権等の知的財産権について第三者との間で訴訟が発生した事実はありません。しかし、当社グループのような研究開発型企業にとって知的財産権侵害の問題を完全に回避することは困難であり、第三者との間で知的財産権に関する紛争が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 Ⅲ.業績等に関するリスク(1) 社歴の浅さ当社は2002年1月に設立された社歴の浅い企業であり、医薬品業界における豊富な経験を有する経営陣及び研究開発人員により運営されているものの、今後、未だ経験していない事業上のトラブルが発生する可能性は否定できず、将来の不確実要因も多いと考えられます。(2) マイナスの繰越利益剰余金の計上当社グループは、医薬品の研究開発を主軸とするベンチャー企業です。医薬品の研究開発には多額の初期投資を要し、その投資資金回収も他産業と比較して相対的に長期に及ぶため、ベンチャー企業が当該事業に取り組む場合は、一般的に期間損益のマイナスが先行する傾向にあります。当社グループも創業以来継続的に営業損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上しています。当社グループは、複数のパイプラインの開発を推し進めることにより、将来の利益拡大を目指しています。しかしながら、設立以来親会社株主に帰属する当期純損失を計上しており、将来において計画通りに親会社株主に帰属する当期純利益を計上できない可能性もあります。また、当社事業が計画通りに進展せず親会社株主に帰属する当期純利益を獲得できない場合には、繰越利益剰余金がプラスとなる時期が著しく遅れる可能性があります。(3) 収益計上が大きく変動する傾向、売上高に関する上場廃止基準への抵触可能性当社グループは、上市済み製品による売上を計上しているもののその額は微々たるものであり、当社グループの売上高は、現在開発中のパイプラインのライセンスアウト時の契約一時金及び開発進捗に伴うマイルストン収入に大きく影響されるため、過年度の売上高、親会社株主に帰属する当期純利益(損失)は不安定に推移しています。また、売上高が不安定であることより、2019年12月期の事業年度からは有価証券上場規程(東京証券取引所)第603条第4項に定めるマザーズの上場廃止基準における「最近1年間に終了する事業年度において売上高が1億円に満たないこととなった場合」に抵触して上場廃止になる可能性があります。開発パイプラインの複線化や製薬会社等との提携パイプラインを増やす等により毎年1億円以上の売上高を確保できるよう計画していますが、この傾向は、現在開発中のパイプラインが上市され安定的な収益基盤となるまで続くと見込まれます。(4) 資金繰り当社グループは、研究開発型企業として多額の研究開発資金を必要とし、また研究開発費用の負担により長期に亘って先行投資の期間が続きます。この先行投資期間においては、継続的に営業損失を計上し、営業活動によるキャッシュ・フローはマイナスとなる傾向があります。当社も営業キャッシュ・フローのマイナスが続いており、かつ現状では安定的な収益源を十分には有しておりません。このため、先行投資期間においては、必要に応じて適切な時期に資金調達等を実施し、財務基盤の強化を図る方針です。2013年2月に東京証券取引所マザーズ市場に上場し、今後の研究開発活動を積極的に展開するための資金を確保しております。2013年9月にMRX-1OXT(中枢性鎮痛貼付剤)の開発に必要となる資金を確保する目的で行使価額修正条項付き第6回新株予約権(第三者割当て)を発行し、2013年11月にはすべての権利行使が完了して総額2,292百万円の資金調達を行っております。2015年12月にMRX-5LBT(帯状疱疹後の神経疼痛治療薬)、MRX-4TZT(痙性麻痺治療薬)等の後続パイプラインの開発に必要となる資金を確保する目的で第8回新株予約権(行使価額修正条項付き)(第三者割当て)を発行し、2016年4月にはすべての権利行使が完了して総額845百万円の資金調達を行っております。さらに、2016年6月にはMRX-5DML(アルツハイマー治療薬)その他の開発に必要となる資金を確保する目的で第三者割当による第1回無担保転換社債型新株予約権付社債、第11回新株予約権及び第12回新株予約権を発行しており、第1回無担保転換社債型新株予約権付社債については、2017年11月にすべての転換が完了し、第11回新株予約権については2018年4月にすべての権利行使が完了しました。また,第12回新株予約権については2018年4月にすべて買取消却を行っています。2018年4月には、マイクロニードルアレイの治験薬工場及び量産化工場の建設に必要となる資金を確保する目的で第13回新株予約権を発行し73百万円の資金を獲得しましたが、残りの新株予約権については2018年11月に買入消却を行っております。2019年2月には、第三者割当による新株発行、第14回新株予約権(行使価額修正条項付き)の発行及び行使により、MRX-5LBTの開発資金を獲得しました。また、2019年12月には、第15回新株予約権(行使価額修正条項付き)の発行及び行使により、MRX-9FLTの開発資金、MRX-5LBTのEUでの開発資金を調達中です。当社グループでは、こうした方針を今後も継続していく予定ですが、将来的に必要なタイミングで資金を確保できなかった場合は、当社事業の継続に重大な懸念が生じる可能性があります。(5) 為替変動リスク当社グループの収入及び支出(計画を含む)には米国ドル建決済が含まれていますが、特段の為替リスクヘッジは行っておりません。大幅な為替変動が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(6) 調達資金使途上場時の公募増資及びその後現在に至るまでの新株予約権の権利行使により調達した資金は、医薬品の研究開発を中心とした事業費用に充当する計画です。但し、新薬開発に関わる研究開発活動の成果が収益に結びつくには長期間を要する一方で、研究開発投資から期待した成果が得られる保証はなく、その結果、調達した資金が期待される利益に結びつかない可能性があります。(7) 新株発行による資金調達当社グループは際限ない成長意欲を有しており、将来の急速な事業規模の拡大に伴い、増資を中心とした資金調達を機動的に実施していく可能性があります。その場合には、当社の発行済株式数が増加することにより、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。(8) ストック・オプション当社は、当社取締役、監査役、従業員、当社子会社従業員及び社外協力者の業績向上に対する意欲や士気を高め、また優秀な人材を確保する観点から、ストック・オプション制度を採用しています。会社法第236条、第238条及び第239条の規定に基づき、株主総会の承認を受け、当社取締役、監査役、従業員、当社子会社従業員及び社外協力者に対して新株予約権の発行と付与を行っています。2019年12月31日現在における当社の発行済株式総数は13,714,100株であり、これら新株予約権の権利が行使された場合は、新たに725,000株の新株式が発行され、当社の1株当たりの株式価値は希薄化する可能性があります。また、今後も優秀な人材の確保のため、同様のインセンティブ・プランを継続する可能性があります。従って、今後付与される新株予約権が行使された場合にも、当社の1株当たりの株式価値は希薄化する可能性があります。(9) 配当政策医薬品の研究開発には多額の初期投資を要し、その投資回収も長期に及ぶ傾向にあり、当社も創業以来継続的に営業損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上しています。このような状況下においては、積極的な開発推進によって企業価値を高めることこそが、株主利益の最大化に繋がると考えています。2019年12月期末においては、会社法の規定上、配当可能な財政状態にはありません。株主への利益還元については重要な経営課題と認識しており、将来、現在開発中の新薬が上市され、その販売によって親会社株主に帰属する当期純利益が計上される時期においては、経営成績及び財政状態を勘案しながら、配当による利益還元の実施を検討したいと考えております。(10) 継続企業の前提に関する重要事象等 当社グループは創薬ベンチャー企業です。医薬品の研究開発には長期に及ぶ先行投資が必要であり、ベンチャー企業として医薬品の開発に取り組んでいるため、期間損益のマイナスが先行する結果となっております。 当連結会計年度においても営業赤字が継続しているため、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況となっておりますが、2013年2月13日の東京証券取引所マザーズ市場への上場に伴う資金調達及び上場以降適時に実施してまいりました資金調達により、翌連結会計年度の研究開発活動を展開するための資金は確保できており、継続企業の前提に関する重要な不確実性はないと認識しております。
FY2018|7,026 文字
2 【事業等のリスク】当社グループの事業運営及び展開等について、リスク要因として考えられる主な事項を以下に記載しております。中には当社グループとして必ずしも重要なリスクとは考えていない事項も含まれておりますが、投資判断上、もしくは当社グループの事業活動を十分に理解する上で重要と考えられる事項については、投資家や株主に対する積極的な情報開示の観点からリスク要因として挙げております。当社グループはこれらのリスクの発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の適切な対応に努める方針ですが、当社株式に関する投資判断は、以下の事項及び本項以外の記載も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えます。また、これらは投資判断のためのリスクを全て網羅したものではなく、更にこれら以外にも様々なリスクを伴っていることにご留意頂く必要があると考えます。なお、文中の将来に関する記載は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 Ⅰ. 医薬品の研究開発、医薬品業界に関するリスク(1) 新薬開発の不確実性医療用医薬品の開発には多額の研究開発投資と長い時間を要しますが、臨床試験で有用な効果を発見できないこと等により研究開発が予定通りに進行せず、開発の延長や中止の判断を行うことは稀ではありません。また、日本国内はもとより、海外市場への展開においては、各国の薬事関連法規等の法的規制の適用を受けており、新薬の製造及び販売には各国別に厳格な審査に基づく承認を取得しなければならないため、有効性、安全性、及び品質等に関する十分なデータが得られず、予定していた時期に上市ができず延期になる、または上市を断念する可能性があります。これは当社グループのパイプラインを他社にライセンスアウトした場合も同様であり、当社グループが研究開発を行った医療用医薬品候補及び他社にライセンスアウトした医療用医薬品候補の上市が延期または中止された場合、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(2) 薬事関連法規等の規制当社は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下「医薬品医療機器等法」という)」等の薬事関連法規の厳格な規制を受けており、事業活動の遂行に際して以下のとおり許認可等を受けています。許認可等の名称及び所管官庁許認可等の内容及び有効期限主な許認可取消又は業務停止事由第二種医薬品製造販売業許可証所管官庁:厚生労働省、香川県 医薬品医療機器等法第12条第1項の規定により許可された第二種医薬品製造販売業者であること。有効期限:2024年2月8日(5年毎の更新)医薬品医療機器等法その他薬事に関する法令若しくはこれに基づく処分に違反する行為があったとき、又は役員等が欠格条項に該当したとき(医薬品医療機器等法第75条第1項) これらの許認可等を受けるための諸条件及び関連法令の遵守に努めており、現時点において当該許認可等が取り消しとなる事由は発生していません。しかし、法令違反等によりその許認可等が取り消された場合には、規制の対象となる製品を回収し、またはその販売を中止することが求められる可能性及び対象事業を継続できない可能性があり、当社グループの運営に支障をきたし事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、将来において各国薬事法等の諸規制に大きな変化が生じた場合にも、同様に、当社グループの運営に支障をきたし事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。(3) 副作用発現、製造物責任医薬品には、臨床試験段階から更には上市後以降において、予期せぬ副作用が発現する可能性があります。当社グループは、こうした事態に備えて、製造物責任を含めた各種賠償責任に対応するための適切な保険に加入しておりますが、最終的に当社グループが負担する賠償額の全てに相当する保険金が支払われる保証はありません。また、当社に対する損害賠償の請求が認められなかったとしても、製造物責任請求等がなされたこと自体によるネガティブ・イメージにより、当社グループ及び当社グループの製品に対する信頼に悪影響が生じる可能性があります。これら予期せぬ副作用が発現した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響が及ぶ可能性があるとともに、社会的信頼の失墜を通じて当社グループの事業展開にも深刻な影響を及ぼす可能性があります。(4) 競合医薬品業界は、国際的な巨大企業を含む国内外の数多くの企業や研究機関等による激しい競争状態にあり、その技術革新は急速に進んでいる状況です。これら競合相手との競争において必ずしも当社が優位性をもって継続できるとは限らず、研究、開発、製造及び販売のそれぞれの事業活動における競争の結果により、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(5) 医療費抑制策当社グループの最重要ターゲットである米国において、医療保険改革法案等による先発医薬品への価格引下げ圧力のほか、低価格のジェネリック医薬品の使用促進も進んでいます。また、我が国においても、政府は増え続ける医療費に歯止めをかけるため、医療費の伸びを抑制していく方針を示しており、定期的な薬価引き下げをはじめ、ジェネリック医薬品の使用促進等が進んでいます。今後の医療費政策の動向が当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 Ⅱ.事業遂行上のリスク(1) パイプライン・製品に関する収益の不確実性当社グループでは、当社製剤技術により製剤開発した複数の医薬品候補製剤(開発パイプライン)を製品化(医薬品としての製造販売承認取得)に向け臨床開発等を行っておりますが、製品上市前の収益として、各開発パイプラインのライセンスアウトによる契約一時金や開発の進捗に応じた所定の成果達成に基づくマイルストン収益を見込んでいます。この発生時期はライセンス交渉や開発の進捗に依存した不安定で予測困難なものであり、ライセンス交渉や開発に遅延が生じた場合、あるいは臨床試験等において期待される結果が確認できなかった場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(2) 小規模組織、少数の事業推進者への依存、業務委託及び提携先への依存当社グループは、取締役7名(社外取締役1名を含む)、監査役3名(社外監査役2名を含む)及び従業員28名の小規模組織(2018年12月末現在)であり、現在の内部管理体制はこのような組織規模に応じたものとなっています。今後、業容拡大に応じて内部管理体制の拡充を図る方針です。また、当社グループの事業活動は、現経営陣、各部門の責任者及び少数の研究開発人員に強く依存するところがあります。そのため、常に優秀な人材の確保と育成に努めていますが、人材確保及び育成が順調に進まない場合、並びに人材の流出が生じた場合には、当社グループの事業活動に支障が生じ、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。加えて、当社グループでは、研究開発、製造及び販売に関して、業務委託及び業務提携することにより、比較的少人数による事業推進を可能にしています。しかしながら、何らかの理由により、業務受託又は業務提携先との関係が解消された場合には、事業活動に支障をきたし、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(3) 知的財産権当社グループでは研究開発をはじめとする事業展開において様々な知的財産権を使用しており、これらは当社所有の権利であるか、あるいは適法に使用許諾を受けた権利であるものと認識しています。しかし、当社が保有している現在出願中の特許が全て成立する保証はありません。また、特許が成立した場合でも、当社の研究開発を超える優れた研究開発により、当社の特許に含まれる技術が淘汰される可能性は常在しています。当社の特許権の権利範囲に含まれない優れた技術が開発された場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは他社の特許権の侵害を未然に防止するため特許調査を実施しており、これまでに、当社グループの開発パイプラインに関する特許権等の知的財産権について第三者との間で訴訟が発生した事実はありません。しかし、当社グループのような研究開発型企業にとって知的財産権侵害の問題を完全に回避することは困難であり、第三者との間で知的財産権に関する紛争が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 Ⅲ.業績等に関するリスク(1) 社歴の浅さ当社は2002年1月に設立された社歴の浅い企業であり、医薬品業界における豊富な経験を有する経営陣及び研究開発人員により運営されているものの、今後、未だ経験していない事業上のトラブルが発生する可能性は否定できず、将来の不確実要因も多いと考えられます。(2) マイナスの繰越利益剰余金の計上当社グループは、医薬品の研究開発を主軸とするベンチャー企業です。医薬品の研究開発には多額の初期投資を要し、その投資資金回収も他産業と比較して相対的に長期に及ぶため、ベンチャー企業が当該事業に取り組む場合は、一般的に期間損益のマイナスが先行する傾向にあります。当社グループも創業以来継続的に営業損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上しています。当社グループは、複数のパイプラインの開発を推し進めることにより、将来の利益拡大を目指しています。しかしながら、設立以来親会社株主に帰属する当期純損失を計上しており、将来において計画通りに親会社株主に帰属する当期純利益を計上できない可能性もあります。また、当社事業が計画通りに進展せず親会社株主に帰属する当期純利益を獲得できない場合には、繰越利益剰余金がプラスとなる時期が著しく遅れる可能性があります。(3) 収益計上が大きく変動する傾向、売上高に関する上場廃止基準への抵触可能性当社グループは、上市済み製品による売上を計上しているもののその額は微々たるものであり、当社グループの売上高は、現在開発中のパイプラインのライセンスアウト時の契約一時金及び開発進捗に伴うマイルストン収入に大きく影響されるため、過年度の売上高、親会社株主に帰属する当期純利益(損失)は不安定に推移しています。また、売上高が不安定であることより、2019年12月期の事業年度からは有価証券上場規程(東京証券取引所)第603条第4項に定めるマザーズの上場廃止基準における「最近1年間に終了する事業年度において売上高が1億円に満たないこととなった場合」に抵触して上場廃止になる可能性があります。開発パイプラインの複線化や製薬会社等との提携パイプラインを増やす等により毎年1億円以上の売上高を確保できるよう計画していますが、この傾向は、現在開発中のパイプラインが上市され安定的な収益基盤となるまで続くと見込まれます。(4) 資金繰り当社グループは、研究開発型企業として多額の研究開発資金を必要とし、また研究開発費用の負担により長期に亘って先行投資の期間が続きます。この先行投資期間においては、継続的に営業損失を計上し、営業活動によるキャッシュ・フローはマイナスとなる傾向があります。当社も営業キャッシュ・フローのマイナスが続いており、かつ現状では安定的な収益源を十分には有しておりません。このため、先行投資期間においては、必要に応じて適切な時期に資金調達等を実施し、財務基盤の強化を図る方針です。2013年2月に東京証券取引所マザーズ市場に上場し、今後の研究開発活動を積極的に展開するための資金を確保しております。2013年9月にMRX-1OXT(中枢性鎮痛貼付剤)の開発に必要となる資金を確保する目的で行使価額修正条項付き第6回新株予約権(第三者割当て)を発行し、2013年11月にはすべての権利行使が完了して総額2,292百万円の資金調達を行っております。2015年12月にMRX-5LBT(帯状疱疹後の神経疼痛治療薬)、MRX-4TZT(痙性麻痺治療薬)等の後続パイプラインの開発に必要となる資金を確保する目的で第8回新株予約権(行使価額修正条項付き)(第三者割当て)を発行し、2016年4月にはすべての権利行使が完了して総額845百万円の資金調達を行っております。さらに、2016年6月にはMRX-5DML(アルツハイマー治療薬)その他の開発に必要となる資金を確保する目的で第三者割当による第1回無担保転換社債型新株予約権付社債、第11回新株予約権及び第12回新株予約権を発行しており、第1回無担保転換社債型新株予約権付社債については、2017年11月にすべての転換が完了し、第11回新株予約権については2018年4月にすべての権利行使が完了しました。また,第12回新株予約権については2018年4月にすべて買取消却を行っています。2018年4月には、マイクロニードルアレイの治験薬工場及び量産化工場の建設に必要となる資金を確保する目的で第13回新株予約権を発行し73百万円の資金を獲得しましたが、残りの新株予約権については2018年11月に買入消却を行っております。当社グループでは、こうした方針を今後も継続していく予定ですが、将来的に必要なタイミングで資金を確保できなかった場合は、当社事業の継続に重大な懸念が生じる可能性があります。(5) 為替変動リスク当社グループの収入及び支出(計画を含む)には米国ドル建決済が含まれていますが、特段の為替リスクヘッジは行っておりません。大幅な為替変動が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(6) 調達資金使途上場時の公募増資及びその後現在に至るまでの新株予約権の権利行使により調達した資金は、医薬品の研究開発を中心とした事業費用に充当する計画です。但し、新薬開発に関わる研究開発活動の成果が収益に結びつくには長期間を要する一方で、研究開発投資から期待した成果が得られる保証はなく、その結果、調達した資金が期待される利益に結びつかない可能性があります。 (7) 新株発行による資金調達当社グループは際限ない成長意欲を有しており、将来の急速な事業規模の拡大に伴い、増資を中心とした資金調達を機動的に実施していく可能性があります。その場合には、当社の発行済株式数が増加することにより、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。 (8) ストック・オプション当社は、当社取締役、監査役、従業員、当社子会社従業員及び社外協力者の業績向上に対する意欲や士気を高め、また優秀な人材を確保する観点から、ストック・オプション制度を採用しています。会社法第236条、第238条及び第239条の規定に基づき、株主総会の承認を受け、当社取締役、監査役、従業員、当社子会社従業員及び社外協力者に対して新株予約権の発行と付与を行っています。2018年12月31日現在における当社の発行済株式総数は10,214,100株であり、これら新株予約権の権利が行使された場合は、新たに737,000株の新株式が発行され、当社の1株当たりの株式価値は希薄化する可能性があります。また、今後も優秀な人材の確保のため、同様のインセンティブ・プランを継続する可能性があります。従って、今後付与される新株予約権が行使された場合にも、当社の1株当たりの株式価値は希薄化する可能性があります。(9) 配当政策医薬品の研究開発には多額の初期投資を要し、その投資回収も長期に及ぶ傾向にあり、当社も創業以来継続的に営業損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上しています。このような状況下においては、積極的な開発推進によって企業価値を高めることこそが、株主利益の最大化に繋がると考えています。2018年12月期末においては、会社法の規定上、配当可能な財政状態にはありません。株主への利益還元については重要な経営課題と認識しており、将来、現在開発中の新薬が上市され、その販売によって親会社株主に帰属する当期純利益が計上される時期においては、経営成績及び財政状態を勘案しながら、配当による利益還元の実施を検討したいと考えております。(10) 継続企業の前提に関する重要事象等 当社グループは創薬ベンチャー企業です。医薬品の研究開発には長期に及ぶ先行投資が必要であり、ベンチャー企業として医薬品の開発に取り組んでいるため、期間損益のマイナスが先行する結果となっております。 当連結会計年度においても営業赤字が継続しているため、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況となっておりますが、2013年2月13日の東京証券取引所マザーズ市場への上場に伴う資金調達及び上場以降適時に実施してまいりました資金調達により、翌連結会計年度の研究開発活動を展開するための資金は確保できており、継続企業の前提に関する重要な不確実性はないと認識しております。
FY2017|6,698 文字
4 【事業等のリスク】当社グループの事業運営及び展開等について、リスク要因として考えられる主な事項を以下に記載しております。中には当社グループとして必ずしも重要なリスクとは考えていない事項も含まれておりますが、投資判断上、もしくは当社グループの事業活動を十分に理解する上で重要と考えられる事項については、投資家や株主に対する積極的な情報開示の観点からリスク要因として挙げております。当社グループはこれらのリスクの発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の適切な対応に努める方針ですが、当社株式に関する投資判断は、以下の事項及び本項以外の記載も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えます。また、これらは投資判断のためのリスクを全て網羅したものではなく、更にこれら以外にも様々なリスクを伴っていることにご留意頂く必要があると考えます。なお、文中の将来に関する記載は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 Ⅰ. 医薬品の研究開発、医薬品業界に関するリスク(1) 新薬開発の不確実性医療用医薬品の開発には多額の研究開発投資と長い時間を要しますが、臨床試験で有用な効果を発見できないこと等により研究開発が予定通りに進行せず、開発の延長や中止の判断を行うことは稀ではありません。また、日本国内はもとより、海外市場への展開においては、各国の薬事関連法規等の法的規制の適用を受けており、新薬の製造及び販売には各国別に厳格な審査に基づく承認を取得しなければならないため、有効性、安全性、及び品質等に関する十分なデータが得られず、予定していた時期に上市ができず延期になる、または上市を断念する可能性があります。これは当社グループのパイプラインを他社にライセンスアウトした場合も同様であり、当社グループが研究開発を行った医療用医薬品候補及び他社にライセンスアウトした医療用医薬品候補の上市が延期または中止された場合、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(2) 薬事関連法規等の規制当社は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下「医薬品医療機器等法」という)」等の薬事関連法規の厳格な規制を受けており、事業活動の遂行に際して以下のとおり許認可等を受けています。許認可等の名称及び所管官庁許認可等の内容及び有効期限主な許認可取消又は業務停止事由第一種医薬品製造販売業許可証所管官庁:厚生労働省、香川県医薬品医療機器等法第12条第1項の規定により許可された第一種医薬品製造販売業者であること。 有効期限:平成31年2月8日 (5年毎の更新)医薬品医療機器等法その他薬事に関する法令若しくはこれに基づく処分に違反する行為があったとき、又は役員等が欠格条項に該当したとき(医薬品医療機器等法第75条第1項)第二種医薬品製造販売業許可証所管官庁:厚生労働省、香川県 医薬品医療機器等法第12条第1項の規定により許可された第二種医薬品製造販売業者であること。有効期限:平成31年2月8日(5年毎の更新)同上 これらの許認可等を受けるための諸条件及び関連法令の遵守に努めており、現時点において当該許認可等が取り消しとなる事由は発生していません。しかし、法令違反等によりその許認可等が取り消された場合には、規制の対象となる製品を回収し、またはその販売を中止することが求められる可能性及び対象事業を継続できない可能性があり、当社グループの運営に支障をきたし事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、将来において各国薬事法等の諸規制に大きな変化が生じた場合にも、同様に、当社グループの運営に支障をきたし事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。(3) 副作用発現、製造物責任医薬品には、臨床試験段階から更には上市後以降において、予期せぬ副作用が発現する可能性があります。当社グループは、こうした事態に備えて、製造物責任を含めた各種賠償責任に対応するための適切な保険に加入しておりますが、最終的に当社グループが負担する賠償額の全てに相当する保険金が支払われる保証はありません。また、当社に対する損害賠償の請求が認められなかったとしても、製造物責任請求等がなされたこと自体によるネガティブ・イメージにより、当社グループ及び当社グループの製品に対する信頼に悪影響が生じる可能性があります。これら予期せぬ副作用が発現した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響が及ぶ可能性があるとともに、社会的信頼の失墜を通じて当社グループの事業展開にも深刻な影響を及ぼす可能性があります。(4) 競合医薬品業界は、国際的な巨大企業を含む国内外の数多くの企業や研究機関等による激しい競争状態にあり、その技術革新は急速に進んでいる状況です。これら競合相手との競争において必ずしも当社が優位性をもって継続できるとは限らず、研究、開発、製造及び販売のそれぞれの事業活動における競争の結果により、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(5) 医療費抑制策当社グループの最重要ターゲットである米国において、医療保険改革法案等による先発医薬品への価格引下げ圧力のほか、低価格のジェネリック医薬品の使用促進も進んでいます。また、我が国においても、政府は増え続ける医療費に歯止めをかけるため、医療費の伸びを抑制していく方針を示しており、定期的な薬価引き下げをはじめ、ジェネリック医薬品の使用促進等が進んでいます。今後の医療費政策の動向が当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 Ⅱ.事業遂行上のリスク(1) パイプライン・製品に関する収益の不確実性当社グループでは、当社製剤技術により製剤開発した複数の医薬品候補製剤(開発パイプライン)を製品化(医薬品としての製造販売承認取得)に向け臨床開発等を行っておりますが、製品上市前の収益として、各開発パイプラインのライセンスアウトによる契約一時金や開発の進捗に応じた所定の成果達成に基づくマイルストン収益を見込んでいます。この発生時期はライセンス交渉や開発の進捗に依存した不安定で予測困難なものであり、ライセンス交渉や開発に遅延が生じた場合、あるいは臨床試験等において期待される結果が確認できなかった場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(2) 小規模組織、少数の事業推進者への依存、業務委託及び提携先への依存当社グループは、提出日現在、取締役7名(社外取締役1名を含む)、監査役3名(社外監査役2名を含む)及び従業員23名の小規模組織であり、現在の内部管理体制はこのような組織規模に応じたものとなっています。今後、業容拡大に応じて内部管理体制の拡充を図る方針です。また、当社グループの事業活動は、現経営陣、各部門の責任者及び少数の研究開発人員に強く依存するところがあります。そのため、常に優秀な人材の確保と育成に努めていますが、人材確保及び育成が順調に進まない場合、並びに人材の流出が生じた場合には、当社グループの事業活動に支障が生じ、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。加えて、当社グループでは、研究開発、製造及び販売に関して、業務委託及び業務提携することにより、比較的少人数による事業推進を可能にしています。しかしながら、何らかの理由により、業務受託又は業務提携先との関係が解消された場合には、事業活動に支障をきたし、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(3) 知的財産権当社グループでは研究開発をはじめとする事業展開において様々な知的財産権を使用しており、これらは当社所有の権利であるか、あるいは適法に使用許諾を受けた権利であるものと認識しています。しかし、当社が保有している現在出願中の特許が全て成立する保証はありません。また、特許が成立した場合でも、当社の研究開発を超える優れた研究開発により、当社の特許に含まれる技術が淘汰される可能性は常在しています。当社の特許権の権利範囲に含まれない優れた技術が開発された場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは他社の特許権の侵害を未然に防止するため特許調査を実施しており、これまでに、当社グループの開発パイプラインに関する特許権等の知的財産権について第三者との間で訴訟が発生した事実はありません。しかし、当社グループのような研究開発型企業にとって知的財産権侵害の問題を完全に回避することは困難であり、第三者との間で知的財産権に関する紛争が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 Ⅲ.業績等に関するリスク(1) 社歴の浅さ当社は平成14年1月に設立された社歴の浅い企業であり、医薬品業界における豊富な経験を有する経営陣及び研究開発人員により運営されているものの、今後、未だ経験していない事業上のトラブルが発生する可能性は否定できず、将来の不確実要因も多いと考えられます。(2) マイナスの繰越利益剰余金の計上当社グループは、医薬品の研究開発を主軸とするベンチャー企業です。医薬品の研究開発には多額の初期投資を要し、その投資資金回収も他産業と比較して相対的に長期に及ぶため、ベンチャー企業が当該事業に取り組む場合は、一般的に期間損益のマイナスが先行する傾向にあります。当社グループも創業以来継続的に営業損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上しています。当社グループは、複数のパイプラインの開発を推し進めることにより、将来の利益拡大を目指しています。しかしながら、設立以来親会社株主に帰属する当期純損失を計上しており、将来において計画通りに親会社株主に帰属する当期純利益を計上できない可能性もあります。また、当社事業が計画通りに進展せず親会社株主に帰属する当期純利益を獲得できない場合には、繰越利益剰余金がプラスとなる時期が著しく遅れる可能性があります。(3) 収益計上が大きく変動する傾向当社グループは、上市済み製品による売上を計上しているもののその額は微々たるものであり、当社グループの売上高は、現在開発中のパイプラインのライセンスアウト時の契約一時金及び開発進捗に伴うマイルストン収入に大きく影響されるため、過年度の売上高、親会社株主に帰属する当期純利益(損失)は不安定に推移しています。この傾向は、現在開発中のパイプラインが上市され安定的な収益基盤となるまで続くと見込まれます。(4) 資金繰り当社グループは、研究開発型企業として多額の研究開発資金を必要とし、また研究開発費用の負担により長期に亘って先行投資の期間が続きます。この先行投資期間においては、継続的に営業損失を計上し、営業活動によるキャッシュ・フローはマイナスとなる傾向があります。当社も営業キャッシュ・フローのマイナスが続いており、かつ現状では安定的な収益源を十分には有しておりません。このため、先行投資期間においては、必要に応じて適切な時期に資金調達等を実施し、財務基盤の強化を図る方針です。平成25年2月に東京証券取引所マザーズ市場に上場し、今後の研究開発活動を積極的に展開するための資金を確保しております。平成25年9月にMRX-1OXT(中枢性鎮痛貼付剤)の開発に必要となる資金を確保する目的で行使価額修正条項付き第6回新株予約権(第三者割当て)を発行し、平成25年11月にはすべての権利行使が完了して総額2,292百万円の資金調達を行っております。平成27年12月にMRX-5LBT(帯状疱疹後の神経疼痛治療薬)、MRX-4TZT(痙性麻痺治療薬)等の後続パイプラインの開発に必要となる資金を確保する目的で第8回新株予約権(行使価額修正条項付き)(第三者割当て)を発行し、平成28年4月にはすべての権利行使が完了して総額845百万円の資金調達を行っております。さらに、平成28年6月にはMRX-5DML(アルツハイマー治療薬)その他の開発に必要となる資金を確保する目的で第三者割当による第1回無担保転換社債型新株予約権付社債、第11回新株予約権及び第12回新株予約権を発行しており、第1回無担保転換社債型新株予約権付社債については、平成29年11月にすべての転換が完了し、第11回新株予約権及び第12回新株予約権につきましては、現在資金調達が継続中であります。これらの資金調達により、現在、必要な事業資金については確保できております。当社グループでは、こうした方針を今後も継続していく予定ですが、将来的に必要なタイミングで資金を確保できなかった場合は、当社事業の継続に重大な懸念が生じる可能性があります。(5) 為替変動リスク当社グループの収入及び支出(計画を含む)には米国ドル建決済が含まれていますが、特段の為替リスクヘッジは行っておりません。大幅な為替変動が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(6) 調達資金使途上場時の公募増資及びその後現在に至るまでの新株予約権の権利行使により調達した資金は、医薬品の研究開発を中心とした事業費用に充当する計画です。但し、新薬開発に関わる研究開発活動の成果が収益に結びつくには長期間を要する一方で、研究開発投資から期待した成果が得られる保証はなく、その結果、調達した資金が期待される利益に結びつかない可能性があります。 (7) 新株発行による資金調達当社グループは際限ない成長意欲を有しており、将来の急速な事業規模の拡大に伴い、増資を中心とした資金調達を機動的に実施していく可能性があります。その場合には、当社の発行済株式数が増加することにより、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。現在継続中の資金調達案件として、第11回新株予約権及び第12回新株予約権の残個数(本書提出日の前月末の平成30年2月28日現在)がそれぞれ53個(1個当たり10,000株、権利行使価格1株当たり1,053円)、40個(1個当たり5,000株、権利行使価格1株当たり1,580円)となっており、これら新株予約権の権利が行使された場合は、第11回、第12回合計で新たに730,000株の新株式が発行され、当社の1株当たりの株式価値は希薄化する可能性があります。(8) ストック・オプション当社は、当社取締役、監査役、従業員、当社子会社従業員及び社外協力者の業績向上に対する意欲や士気を高め、また優秀な人材を確保する観点から、ストック・オプション制度を採用しています。会社法第236条、第238条及び第239条の規定に基づき、株主総会の承認を受け、当社取締役、監査役、従業員、当社子会社従業員及び社外協力者に対して新株予約権の発行と付与を行っています。平成29年12月31日現在における当社の発行済株式総数は8,889,700株であり、これら新株予約権の権利が行使された場合は、新たに793,700株の新株式が発行され、当社の1株当たりの株式価値は希薄化する可能性があります。また、今後も優秀な人材の確保のため、同様のインセンティブ・プランを継続する可能性があります。従って、今後付与される新株予約権が行使された場合にも、当社の1株当たりの株式価値は希薄化する可能性があります。(9) 配当政策医薬品の研究開発には多額の初期投資を要し、その投資回収も長期に及ぶ傾向にあり、当社も創業以来継続的に営業損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上しています。このような状況下においては、積極的な開発推進によって企業価値を高めることこそが、株主利益の最大化に繋がると考えています。平成29年12月期末においては、会社法の規定上、配当可能な財政状態にはありません。株主への利益還元については重要な経営課題と認識しており、将来、現在開発中の新薬が上市され、その販売によって親会社株主に帰属する当期純利益が計上される時期においては、経営成績及び財政状態を勘案しながら、配当による利益還元の実施を検討したいと考えております。
FY2016|6,703 文字
4 【事業等のリスク】当社グループの事業運営及び展開等について、リスク要因として考えられる主な事項を以下に記載しております。中には当社グループとして必ずしも重要なリスクとは考えていない事項も含まれておりますが、投資判断上、もしくは当社グループの事業活動を十分に理解する上で重要と考えられる事項については、投資家や株主に対する積極的な情報開示の観点からリスク要因として挙げております。当社グループはこれらのリスクの発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の適切な対応に努める方針ですが、当社株式に関する投資判断は、以下の事項及び本項以外の記載も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えます。また、これらは投資判断のためのリスクを全て網羅したものではなく、更にこれら以外にも様々なリスクを伴っていることにご留意頂く必要があると考えます。なお、文中の将来に関する記載は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 Ⅰ. 医薬品の研究開発、医薬品業界に関するリスク(1) 新薬開発の不確実性医療用医薬品の開発には多額の研究開発投資と長い時間を要しますが、臨床試験で有用な効果を発見できないこと等により研究開発が予定通りに進行せず、開発の延長や中止の判断を行うことは稀ではありません。また、日本国内はもとより、海外市場への展開においては、各国の薬事関連法規等の法的規制の適用を受けており、新薬の製造及び販売には各国別に厳格な審査に基づく承認を取得しなければならないため、有効性、安全性、及び品質等に関する十分なデータが得られず、予定していた時期に上市ができず延期になる、または上市を断念する可能性があります。これは当社グループのパイプラインを他社にライセンスアウトした場合も同様であり、当社グループが研究開発を行った医療用医薬品候補及び他社にライセンスアウトした医療用医薬品候補の上市が延期または中止された場合、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(2) 薬事関連法規等の規制当社は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下「医薬品医療機器等法」という)」等の薬事関連法規の厳格な規制を受けており、事業活動の遂行に際して以下のとおり許認可等を受けています。許認可等の名称及び所管官庁許認可等の内容及び有効期限主な許認可取消又は業務停止事由第一種医薬品製造販売業許可証所管官庁:厚生労働省、香川県医薬品医療機器等法第12条第1項の規定により許可された第一種医薬品製造販売業者であること。 有効期限:平成31年2月8日 (5年毎の更新)医薬品医療機器等法その他薬事に関する法令若しくはこれに基づく処分に違反する行為があったとき、又は役員等が欠格条項に該当したとき(医薬品医療機器等法第75条第1項)第二種医薬品製造販売業許可証所管官庁:厚生労働省、香川県 医薬品医療機器等法第12条第1項の規定により許可された第二種医薬品製造販売業者であること。有効期限:平成31年2月8日(5年毎の更新)同上 これらの許認可等を受けるための諸条件及び関連法令の遵守に努めており、現時点において当該許認可等が取り消しとなる事由は発生していません。しかし、法令違反等によりその許認可等が取り消された場合には、規制の対象となる製品を回収し、またはその販売を中止することが求められる可能性及び対象事業を継続できない可能性があり、当社グループの運営に支障をきたし事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、将来において各国薬事法等の諸規制に大きな変化が生じた場合にも、同様に、当社グループの運営に支障をきたし事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。(3) 副作用発現、製造物責任医薬品には、臨床試験段階から更には上市後以降において、予期せぬ副作用が発現する可能性があります。当社グループは、こうした事態に備えて、製造物責任を含めた各種賠償責任に対応するための適切な保険に加入しておりますが、最終的に当社グループが負担する賠償額の全てに相当する保険金が支払われる保証はありません。また、当社に対する損害賠償の請求が認められなかったとしても、製造物責任請求等がなされたこと自体によるネガティブ・イメージにより、当社グループ及び当社グループの製品に対する信頼に悪影響が生じる可能性があります。これら予期せぬ副作用が発現した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響が及ぶ可能性があるとともに、社会的信頼の失墜を通じて当社グループの事業展開にも深刻な影響を及ぼす可能性があります。 (4) 競合医薬品業界は、国際的な巨大企業を含む国内外の数多くの企業や研究機関等による激しい競争状態にあり、その技術革新は急速に進んでいる状況です。これら競合相手との競争において必ずしも当社が優位性をもって継続できるとは限らず、研究、開発、製造及び販売のそれぞれの事業活動における競争の結果により、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(5) 医療費抑制策当社グループの最重要ターゲットである米国において、医療保険改革法案等による先発医薬品への価格引下げ圧力のほか、低価格のジェネリック医薬品の使用促進も進んでいます。また、我が国においても、政府は増え続ける医療費に歯止めをかけるため、医療費の伸びを抑制していく方針を示しており、定期的な薬価引き下げをはじめ、ジェネリック医薬品の使用促進等が進んでいます。今後の医療費政策の動向が当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 Ⅱ.事業遂行上のリスク(1) パイプライン・製品に関する収益の不確実性当社グループでは、当社製剤技術により製剤開発した複数の医薬品候補製剤(開発パイプライン)を製品化(医薬品としての製造販売承認取得)に向け臨床開発等を行っておりますが、製品上市前の収益として、各開発パイプラインのライセンスアウトによる契約一時金や開発の進捗に応じた所定の成果達成に基づくマイルストン収益を見込んでいます。この発生時期はライセンス交渉や開発の進捗に依存した不安定で予測困難なものであり、ライセンス交渉や開発に遅延が生じた場合、あるいは臨床試験等において期待される結果が確認できなかった場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(2) 小規模組織、少数の事業推進者への依存、業務委託及び提携先への依存当社グループは、提出日現在、取締役7名(社外取締役1名を含む)、監査役3名(社外監査役2名を含む)及び従業員23名の小規模組織であり、現在の内部管理体制はこのような組織規模に応じたものとなっています。今後、業容拡大に応じて内部管理体制の拡充を図る方針です。また、当社グループの事業活動は、現経営陣、各部門の責任者及び少数の研究開発人員に強く依存するところがあります。そのため、常に優秀な人材の確保と育成に努めていますが、人材確保及び育成が順調に進まない場合、並びに人材の流出が生じた場合には、当社グループの事業活動に支障が生じ、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。加えて、当社グループでは、研究開発、製造及び販売に関して、業務委託及び業務提携することにより、比較的少人数による事業推進を可能にしています。しかしながら、何らかの理由により、業務受託又は業務提携先との関係が解消された場合には、事業活動に支障をきたし、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(3) 知的財産権当社グループでは研究開発をはじめとする事業展開において様々な知的財産権を使用しており、これらは当社所有の権利であるか、あるいは適法に使用許諾を受けた権利であるものと認識しています。しかし、当社が保有している現在出願中の特許が全て成立する保証はありません。また、特許が成立した場合でも、当社の研究開発を超える優れた研究開発により、当社の特許に含まれる技術が淘汰される可能性は常在しています。当社の特許権の権利範囲に含まれない優れた技術が開発された場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは他社の特許権の侵害を未然に防止するため特許調査を実施しており、これまでに、当社グループの開発パイプラインに関する特許権等の知的財産権について第三者との間で訴訟が発生した事実はありません。しかし、当社グループのような研究開発型企業にとって知的財産権侵害の問題を完全に回避することは困難であり、第三者との間で知的財産権に関する紛争が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 Ⅲ.業績等に関するリスク(1) 社歴の浅さ当社は平成14年1月に設立された社歴の浅い企業であり、医薬品業界における豊富な経験を有する経営陣及び研究開発人員により運営されているものの、今後、未だ経験していない事業上のトラブルが発生する可能性は否定できず、将来の不確実要因も多いと考えられます。 (2) マイナスの繰越利益剰余金の計上当社グループは、医薬品の研究開発を主軸とするベンチャー企業です。医薬品の研究開発には多額の初期投資を要し、その投資資金回収も他産業と比較して相対的に長期に及ぶため、ベンチャー企業が当該事業に取り組む場合は、一般的に期間損益のマイナスが先行する傾向にあります。当社グループも創業以来継続的に営業損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上しています。当社グループは、複数のパイプラインの開発を推し進めることにより、将来の利益拡大を目指しています。しかしながら、設立以来親会社株主に帰属する当期純損失を計上しており、将来において計画通りに親会社株主に帰属する当期純利益を計上できない可能性もあります。また、当社事業が計画通りに進展せず親会社株主に帰属する当期純利益を獲得できない場合には、繰越利益剰余金がプラスとなる時期が著しく遅れる可能性があります。(3) 収益計上が大きく変動する傾向当社グループは、上市済み製品による売上を計上しているもののその額は微々たるものであり、当社グループの売上高は、現在開発中のパイプラインのライセンスアウト時の契約一時金及び開発進捗に伴うマイルストン収入に大きく影響されるため、過年度の売上高、当期純利益(損失)は不安定に推移しています。この傾向は、現在開発中のパイプラインが上市され安定的な収益基盤となるまで続くと見込まれます。(4) 資金繰り当社グループは、研究開発型企業として多額の研究開発資金を必要とし、また研究開発費用の負担により長期に亘って先行投資の期間が続きます。この先行投資期間においては、継続的に営業損失を計上し、営業活動によるキャッシュ・フローはマイナスとなる傾向があります。当社も営業キャッシュ・フローのマイナスが続いており、かつ現状では安定的な収益源を十分には有しておりません。このため、先行投資期間においては、必要に応じて適切な時期に資金調達等を実施し、財務基盤の強化を図る方針です。平成25年2月に東京証券取引所マザーズ市場に上場し、今後の研究開発活動を積極的に展開するための資金を確保しております。平成25年9月にMRX-1OXT(中枢性鎮痛貼付剤)の開発に必要となる資金を確保する目的で行使価額修正条項付き第6回新株予約権(第三者割当て)を発行し、平成25年11月にはすべての権利行使が完了して総額2,292百万円の資金調達を行っております。平成27年12月にMRX-5LBT(帯状疱疹後の神経疼痛治療薬)、MRX-4TZT(痙性麻痺治療薬)等の後続パイプラインの開発に必要となる資金を確保する目的で第8回新株予約権(行使価額修正条項付き)(第三者割当て)を発行し、平成28年4月にはすべての権利行使が完了して総額845百万円の資金調達を行っております。さらに、平成28年6月にはMRX-5DML(アルツハイマー治療薬)その他の開発に必要となる資金を確保する目的で第三者割当による第1回無担保転換社債型新株予約権付社債、第11回新株予約権及び第12回新株予約権を発行しており、現在資金調達が継続中であります。これらの資金調達により、現在、必要な事業資金については確保できております。当社グループでは、こうした方針を今後も継続していく予定ですが、将来的に必要なタイミングで資金を確保できなかった場合は、当社事業の継続に重大な懸念が生じる可能性があります。(5) 為替変動リスク当社グループの収入及び支出(計画を含む)には米国ドル建決済が含まれていますが、特段の為替リスクヘッジは行っておりません。大幅な為替変動が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。(6) 調達資金使途上場時の公募増資及びその後現在に至るまでの新株予約権の権利行使により調達した資金は、医薬品の研究開発を中心とした事業費用に充当する計画です。但し、新薬開発に関わる研究開発活動の成果が収益に結びつくには長期間を要する一方で、研究開発投資から期待した成果が得られる保証はなく、その結果、調達した資金が期待される利益に結びつかない可能性があります。(7) 新株発行による資金調達当社グループは際限ない成長意欲を有しており、将来の急速な事業規模の拡大に伴い、増資を中心とした資金調達を機動的に実施していく可能性があります。その場合には、当社の発行済株式数が増加することにより、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。現在継続中の資金調達案件として、第1回無担保転換社債型新株予約権付社債の発行残高が394百万円(新株予約権残個数25個、1個当たり15,000株、転換価格1株当たり1,053円)となっており、これらの転換請求があった場合は、新たに375,000株の新株式が発行され、当社の1株当たりの株式価値は希薄化する可能性があります。また、第11回新株予約権、第12回新株予約権をそれぞれ120個(1個当たり10,000株)、40個(1個当たり5,000株)発行しており、これら新株予約権の権利が行使された場合は、第11回、第12回合計で新たに1,400,000株の新株式が発行され、当社の1株当たりの株式価値は希薄化する可能性があります。 (8) ストック・オプション当社は、当社取締役、監査役、従業員、当社子会社従業員及び社外協力者の業績向上に対する意欲や士気を高め、また優秀な人材を確保する観点から、ストック・オプション制度を採用しています。会社法第236条、第238条及び第239条の規定に基づき、株主総会の承認を受け、当社取締役、監査役、従業員、当社子会社従業員及び社外協力者に対して新株予約権の発行と付与を行っています。平成28年12月31日現在における当社の発行済株式総数は8,514,700株であり、これら新株予約権の権利が行使された場合は、新たに799,700株の新株式が発行され、当社の1株当たりの株式価値は希薄化する可能性があります。また、今後も優秀な人材の確保のため、同様のインセンティブ・プランを継続する可能性があります。従って、今後付与される新株予約権が行使された場合にも、当社の1株当たりの株式価値は希薄化する可能性があります。(9) 配当政策医薬品の研究開発には多額の初期投資を要し、その投資回収も長期に及ぶ傾向にあり、当社も創業以来継続的に営業損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上しています。このような状況下においては、積極的な開発推進によって企業価値を高めることこそが、株主利益の最大化に繋がると考えています。平成28年12月期末においては、会社法の規定上、配当可能な財政状態にはありません。株主への利益還元については重要な経営課題と認識しており、将来、現在開発中の新薬が上市され、その販売によって親会社株主に帰属する当期純利益が計上される時期においては、経営成績及び財政状態を勘案しながら、配当による利益還元の実施を検討したいと考えております。