事業等のリスク
主なリスクとして、医薬品の許認可や規制に関するものがあります。法令違反や必要な人材の不足は事業停止につながる可能性があります。また、医薬品開発は成功確率が低く、予期せぬ副作用や効果不足で開発が中止されるリスク、計画通りに進まないことによる承認の遅延リスクも存在します。さらに、医療制度改革による薬価引き下げや、競合他社の新製品上市による市場シェア低下、細胞治療事業における新規開発品の創出が想定通りに進まない可能性も事業に影響を与える可能性があります。
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FY2025|11,299 文字
3【事業等のリスク】 当社グループの事業展開その他に関連して、リスク要因と考えられる主な事項を以下に記載しております。これらには、現時点で当社グループが必ずしも重要なリスクとは考えていない事項及び実際に具体化する可能性が高くないと想定される事項も含まれておりますが、投資判断や当社グループの事業活動への理解を深めていただく上で重要と捉え、情報開示の観点から開示しております。 当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、その回避及び発生時の適切な対応に努めてまいります。ただし、株式への投資判断は、以下の事項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、以下の記載のうち、予想、見通し、方針等、将来に関する事項は、特段の記載がない限り、本書提出日現在において判断したものであり、不確実性を内包しているため実際の結果とは異なる可能性があることにご留意下さい。 1.法的規制等に関する事項(1) 許認可等に関するリスク 当社グループは、主にバイオシミラー原薬等の販売に当たり、医薬品医療機器等法その他の規制を受けますが、これらについて法令違反があった場合、あるいは必要とされる資格を保有する人財が離職しその補充ができない場合には、監督官庁から業務の停止や許認可の取消し等の処分を受けることになり、当社グループの経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。なお、本書提出日現在において、業務の停止や許認可の取消し等の処分を受ける原因となる事由は発生しておりません。主な許認可等の状況許認可等の名称所管官庁等許認可等の内容有効期限取消し等となる事由医薬品販売業許可東京都東京都保健所長許可(5302250083)2031年4月30日(6年ごとの更新)医薬品医療機器等法、その他薬事に関する法令若しくはこれに基づく処分に違反する行為があったとき、医薬品医療機器等法第75条第1項により、その許可が取り消されまたは期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命じられることがある。 (2) 医薬品の研究開発における医薬品医療機器等法その他の規制に関するリスク 当社グループが業を営む医薬品業界では、研究、開発、製造及び販売の各段階において、国内外の薬事に関する法令、薬事行政指導、その他関係法令等により様々な規制を受けております。当社グループは、日本国内市場に留まらず欧米を含む国外市場への進出も想定して各開発品の研究開発を進めておりますが、これらの開発品を医薬品として上市させるためには、パートナー製薬企業等との連携の下、各国の薬事に関する法令、関連するガイドライン及びその他の規制に準拠して製造販売承認の申請を行い、同企業が規制当局から承認を取得することを想定しております。このため、臨床試験等において、医薬品としての品質、安全性及び有効性等を示すことができない場合には、承認を得られず、上市できないため、当社グループの事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、現在の日本の医薬品医療機器等法においては、原薬等の外部委託製造が可能となっておりますが、今後このような外部委託製造に関する規制や海外品の輸入等に関する規制が改定された場合、当社グループの事業活動に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 医療制度改革の影響に関するリスク 日本では、医療費の抑制を目的とした薬価改定等の医療制度改革が進められており、高齢化社会に対応するため、今後も継続されると考えられます。その結果、当社グループ開発品の上市後に当該医薬品の薬価が影響を受ける可能性があり、これにより当社グループがパートナー製薬企業に販売するバイオシミラー原薬等の価格や、パートナー製薬企業の販売実績に応じて当社グループが受領するロイヤリティ収益にも大きな影響を及ぼす可能性があります。 2.医薬品開発事業に関する事項(1) 医薬品開発事業全般に関するリスク 医薬品の研究開発は、基礎研究から製造販売承認の取得、上市に至るまで、段階的なプロセスを踏む必要がありますが、非臨床試験や臨床試験において予期せぬ副作用が発生した場合や期待する治療効果が確認できない場合には、当該開発品の研究開発が中止される可能性があります。当社グループの開発品について、これらの理由により研究開発が中止された場合、事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、研究開発の進行において計画通りの結果が得られない場合や、各種試験の開始または完了に遅延が生じた場合、あるいは治験薬製造等において問題が発生した場合等には、製造販売承認の取得が遅れる可能性があります。当社グループは、このような事態を極力回避すべく、各開発品の評価及び進捗管理を適切に実施し、必要に応じて追加の経営資源を投下する等の対策を講じております。しかしながら、研究開発が計画どおりに進行しない場合には、事業計画並びに財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (2) 医薬品の品質・副作用に関するリスク 当社グループが開発に関与する医薬品の安全性に関する情報は、限られた被験者を対象に実施した臨床試験から得られたものであり、上市前に副作用の全てを把握できない可能性があります。現時点において、当社グループは、直接医薬品を販売する計画はありませんが、パートナー製薬企業によって販売される製品について、上市後に予期せぬ副作用が発生する可能性を完全には否定できません。重篤な副作用が発生した場合、製品の回収あるいは販売中止を余儀なくされ、当社グループの原薬等の販売についても継続することが困難となり、以後の経営成績に大きな影響を与える可能性があります。 (3) 医薬品業界における競合に関するリスク 国内外の製薬企業、バイオベンチャー、アカデミア等の研究機関がそれぞれ独自に、または協力して医薬品の研究開発を行っており、同じ疾患を対象とした開発品が複数存在することは珍しくありません。この競合環境において、他社の開発品が市場で優位性を示した場合、当社グループの開発品の研究開発が中止を余儀なくされる可能性があります。当社グループでは、競合環境を綿密に調査し、開発品の選定・優先順位付けを行うことでリスクの低減に努めていますが、競合品の新規参入等による影響により、当社グループの事業計画及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 なお、バイオシミラー事業においては、2019年に上市したダルベポエチンアルファのバイオセイム以降、新たなバイオセイムの上市はなく、当社第3製品のラニビズマブバイオシミラー及び第4製品のペグフィルグラスチムバイオシミラーについても、現在のところ他社のバイオシミラーは上市されておりません。しかし、今後バイオセイムや他社のバイオシミラーが上市された場合、営業活動を通じた市場シェア争いが激化し、薬価下落や市場シェアが低下し、当社グループの事業計画及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (4) 細胞治療事業(再生医療)における新規開発品の創出に関するリスク 細胞治療薬をはじめとする新たな創薬モダリティの領域では、革新的技術の創出や、複数の先端技術の融合による進展が急速に進んでおります。当社グループは、自社独自の発明技術を軸としながらも、他のバイオベンチャーやアカデミア等の研究機関との連携を含むオープンイノベーションを通じて、新規開発品の探索及び創出を推進しております。しかしながら、これらの取り組みにより、常に新規開発品の創出が実現するとは限らず、想定通りの成果が得られない可能性もあります。仮に、何らかの要因によりこれらの活動に支障が生じた場合、当社グループの事業戦略や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 3.事業モデルに関する事項(1) 収益計上に関するリスク 医薬品の基礎研究開始から上市に至るまでには通常10年以上の年月を要し、研究開発の成果が事業収益として計上されるまでには長期間を要します。また、医薬品開発の成功確率は近年低下傾向にあり、上市に至らないケースも多いため、最終的に事業収益が計上されない可能性もあります。そのため、当社グループは、自社で臨床開発や製造販売を実施せず、パートナー製薬企業に臨床開発以降のプロセスを主導してもらうことを基本方針とし、契約一時金や開発マイルストンペイメントの設定による早期収益化を目指しています。また、バイオシミラー事業と細胞治療事業の組み合わせによるハイブリッド型事業体制を構築し、当社グループ全体として、またそれぞれの事業において開発品ポートフォリオの最適化に取り組むことで、開発リスクと収益計上リスクの分散を図っています。しかしながら、提携時期や研究開発の遅延、研究開発の中断等が発生した場合には、当社グループの事業計画や経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (2) パートナー製薬企業との契約に関するリスク 当社グループは、研究開発の基本方針として、臨床開発以降のプロセスをパートナー製薬企業が主導することを想定しています。そのため、適切なパートナーが見つからない場合には、有望な開発品であっても開発が遅延し、または当該開発品の開発中止を判断することになります。このようなリスクを低減するため、当社グループは、国内外の製薬企業との定期的な面談を通じて、幅広いネットワークの構築と関心領域の把握に努めるとともに、バイオシミラー事業においては新たな開発候補品の選定・細胞株の構築段階から、細胞治療事業においては基礎研究・製造プロセスの開発段階から、パートナー製薬企業候補との協議を開始することで、早期提携に向けたパートナリング活動を推進しています。しかし、パートナー製薬企業との契約締結に至らない場合には、当社グループの事業計画や経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (3) パートナー製薬企業の方針変更等に関するリスク 当社グループは、バイオシミラー事業及び細胞治療事業において、パートナー製薬企業と提携し、協働で開発活動を行っておりますが、提携先企業の経営環境の変化や経営方針の変更等、当社グループが制御し得ない要因によって、開発活動が中断あるいは中止になる場合、または当該契約が解除された場合には、当社グループの事業戦略や事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、現在バイオシミラー事業においては、パートナー製薬企業の販売方針と需要予測に基づき、上市済みバイオシミラー原薬等の製造をCDMOに委託していますが、何らかの理由により当該販売方針が変更され、需要予測が大幅に下方修正された場合には、原薬等の製造・納品計画についても修正を求められる可能性があります。その際、CDMOとの製造計画の調整が進まない場には余剰在庫が発生し、当社グループの経営成績や資金繰りに重大な影響を及ぼす可能性があります。 (4) バーチャル型研究開発に関するリスク 当社グループは、開発品ごとに最適な外部機関と連携し研究開発体制を構築する、「バーチャル型」の研究開発体制を構築しています。この体制は、限られた経営資源を効率的に活用し、柔軟かつ迅速な開発を可能にするという利点がありますが、連携先の外部機関において、品質や納期、技術的対応に問題が生じた場合、当社グループが直接コントロールできないため、研究開発スケジュールに遅れが生じるリスクがあります。特に、当社グループが取り組むバイオシミラーや再生医療等製品のように高い専門性が求められる分野では、代替機関の確保や技術移管が容易ではなく、場合によっては研究開発の中断や中止を余儀なくされ、当社グループの事業計画に大きな影響を及ぼす可能性があります。 更に、バイオシミラー事業においては、上市済みバイオシミラーの原薬等の安定供給を担っていますが、CDMOでの安定的な商業製造や、CROでの品質試験が滞る場合には、当該バイオシミラーの供給不足が発生し、これにより、売上機会の損失やパートナー製薬企業からの信頼低下を招き、当社グループの経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (5) 知的財産権に関するリスク バイオ医薬品の分野では、先行する製薬企業を含む複数の第三者が特許権等の知的財産権を保有していることが一般的です。当社グループのバイオシミラー事業活動においても、候補品の選定時だけでなく、開発の各段階で国内外の特許調査を継続的に実施し、関連する第三者の特許権等を特定し、侵害行為が発生しないように努めております。 しかしながら、開発の途中で第三者特許権等が判明した場合や、既存特許の解釈が変更された場合には、開発の遅延や中止を余儀なくされ、特許権者とのライセンス交渉や損害賠償請求への対応が必要となる場合には、当社グループの事業計画に大きな影響が及ぶ可能性があります。 同様に、細胞治療事業(再生医療)においても、技術の高度化と複雑化により、多数の特許が存在する領域であるため、研究開発の各段階で特許調査を行い、関連しうる第三者特許権等の侵害の回避に努めておりますが、万が一侵害が発生した場合には、開発の中断や訴訟リスクが生じ、事業への影響は避けられません。このような観点を踏まえて、細胞治療事業では、自社開発品の特許出願を通じて知的財産の保護と競争力を高めることにも注力しております。現在出願中の特許出願については、戦略的な観点からその成立を目指していますが、かならずしも成立が保証されるものではなく、仮に成立しても、その保護範囲が限定的であったり、代替技術の存在により充分な競争優位性を確保できない可能性があります。更に特許権が成立した後は、その権利を侵害する第三者に対して法的措置を講じる必要があり、紛争の規模によっては解決に多大な時間と費用を要する可能性があります。 なお、本書提出日現在、当社グループの事業活動において使用している知的財産は、当社グループが権利を保有または出願中であるもの、第三者から適法に使用許諾を受けたもの、または権利が既に消滅したものであると認識しています。また、現時点において知的財産権に関する第三者との紛争は発生しておりません。(6) 研究所の使用に関するリスク 当社グループは、札幌市及び東京都江東区に研究所を置いております。札幌研究所は北海道大学創成研究機構生物機能分子研究開発プラットフォーム推進センターが民間企業との共同研究等のために設けているオープンラボラトリスペースの一部を、東京研究所は三井不動産株式会社が運営するレンタルラボ施設を使用しております。このため、共同研究契約あるいは賃貸借契約の終了等何らかの理由により、同施設の使用ができなくなった場合には、研究所の移転を余儀なくされ、追加的な設備投資や賃借料の発生等によって、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 4.業績等に関する事項(1) 財政状態及び経営成績に関するリスク 当連結会計年度においては、バイオシミラー事業の急激な成長に加え、研究開発費の適正化及び一部期ずれを主な要因として、上場来初の全社ベースでの営業黒字を確保しております。一方で、事業収益や製造運転資金とのバランスを取りながら、適正な範囲でバイオシミラー事業と細胞治療事業(再生医療)の事業価値最大化に向けた研究開発投資を積極的に行っていくため、現時点では安定的な連結営業黒字を計上することができておりません。 当社グループは、2026年度以降に安定的な連結営業黒字を実現することを目標に収益基盤の強化に取り組んでいますが、事業計画が想定通りに進捗しない場合には、連結黒字化の時期が遅れたり、繰越利益剰余金がマイナスからプラスに転じる時期が遅れる可能性があります。 (2) 特定の販売先への依存に関するリスク 当社グループの売上高の大半はバイオシミラーの原薬等の供給にかかる売上であり、特にラニビズマブバイオシミラーのパートナーである千寿製薬、ペグフィルグラスチムバイオシミラーのパートナーである持田製薬に対する依存度が非常に高い状況です。今後、新規バイオシミラーまたは再生医療等製品等を新規パートナー製薬企業と開発することで、特定の販売先への売上依存度の引き下げを図る方針でありますが、開発が想定どおりに進まない可能性があります。また、現在契約を締結している販売先との契約解消等が生じた場合には、当社グループの経営成績に重大な影響を与える可能性があります。 (3) 資金調達に関するリスク バイオシミラー事業においては、上市済みバイオシミラーの需要が拡大し事業収益が大きく成長しました。その一方で、パートナー製薬企業向けの原薬等の製造量が増加したことに伴い、CDMO等に対する支払い増加により現預金残高が減少し、売掛金や仕掛品といった製造運転資金を構成する資産は増加傾向にありました。これらの資産が再度現金化されるまでには一定の期間を要することから、事業の拡大が短期的には製造運転資金の増加を招き、資金繰りに影響を与え、財務の柔軟性の低下や資金調達の必要性を高めるリスク要因となります。 このような状況を踏まえ、当社では2023年度以降パートナー製薬企業との間で支払い条件の変更等に取り組み、19億円超の製造運転資金の圧縮を達成しましたが、バイオシミラー事業の収益が引き続き拡大傾向にある状況において更に資金繰りを安定させるためには、引き続き金融機関からの借入が不可欠です。特に借入額の拡大のためには、財務健全性の指標である負債資本倍率の改善を求められることがあり、その対応として増資による資金調達が必要となる可能性があります。なお、増資によって調達した資金は、バイオシミラー原薬の製造や新規バイオシミラーの開発活動に充て、企業価値の増大を図りますが、実施の際に発行済株式総数が増加するため、企業価値の増加が相対的に小さい場合には、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。 細胞治療事業においては、引き続き研究開発投資が先行している状況にあり、2024年4月以降は、当社から分社化したエスカトルと協力して、事業会社との資本業務提携や、ベンチャーキャピタル等との連携を通じた資金調達に取り組んでいます。このため、増資による資金調達が実施された場合、エスカトルに対する当社の持分比率が低下します。当社グループでは、調達資金を活用し、再生医療等製品等の研究開発活動を推進することで、企業価値の向上と当社が保有する持分価値の増大を図ってまいります。しかしながら、増資に伴い発行済株式総数が増加することから、企業価値の拡大が十分でない場合には、1株当たりの価値が希薄化し、当社の持分価値が減少する可能性があります。加えて、当初の想定を上回る研究開発資金等が必要となり、迅速な資金調達が困難となった場合には、研究開発活動等の継続が困難となり、当社グループの経営成績に重大な影響を及ぼすリスクがあります。 (4) 財務制限条項への抵触リスク 当社の一部借入金には財務制限条項が付されており、当該条項に抵触した場合、期限の利益を喪失し、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 為替レートの変動に関するリスク 当社グループは、バイオシミラー事業において、原薬の製造費用を外貨建てで海外CDMOに支払っており、売上原価の一部が為替レートの変動に影響を受けます。当該事業の製品売上が拡大する中、海外CDMOに対する外貨建て払いは増加しており、為替変動の収益性に対する影響も増しています。また、細胞治療事業においても一部の試験を海外のCROに委託しているため、為替レートの変動は研究開発費の増加要因にもなり得ます。 今後は、海外市場への事業展開に取り組み外貨建ての売上高を得ることで、為替レート変動の業績への影響を一部相殺できるようにするとともに、パートナー企業等との契約においても、為替レート変動に伴う製造費用の増減について取り決めることで、業績への影響を抑える方針です。しかし、事業規模の拡大に伴い、更に外貨建取引の規模が大きくなった場合や支払サイトの長い外貨建取引を行う場合には、為替レートの変動が当社グループの経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (6) 投資有価証券の価値変動に関するリスク 当社グループは、本書提出日現在において投資有価証券を保有しております。このため、当該投資有価証券の価値変動に伴い評価損が計上された場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 配当政策に関するリスク 当社は、創業以来配当を実施しておらず、本書提出日現在においても、会社法上の配当可能利益が計上されていないため、配当を実施可能な状態にはありません。当連結会計年度(2024年度)では上場来初の連結営業利益を計上しておりますが、2025年度には細胞治療事業(再生医療)の臨床開発の推進等、研究開発投資を積極的に行う計画であり、連結営業損失を見込んでおります。このため、安定的な営業利益の確保は2026年度以降になる見通しです。 このような状況を鑑み、当面は収益基盤の確立と財務体質の強化を最優先とし、内部留保を活用した研究開発活動への再投資を重点的に行う方針です。一方で、株主への利益還元についても重要な経営課題と認識しており、将来的には財政状態や経営成績を総合的に勘案した上で、配当の実施を検討する予定です。 ただし、利益計画が想定どおりに進捗せず、安定的に利益を計上できない状態が継続した場合には、配当を通じた株主還元が困難となる可能性があります。 5.その他(1) 情報流出に関するリスク 当社グループは、研究開発の過程で得られるノウハウ等、重要な機密情報が多数保有しております。これらの情報が外部へ漏洩した場合には、当社グループの信用や事業活動に深刻な影響を及ぼす可能性があるため、厳格な管理が求められます。当社グループでは、役職員お及び取引先との間で秘密保持契約を締結し、情報の取り扱いに関するルールを設定するとともに、一般的なリスク管理手法を踏まえ、アクセス制限や監査体制の整備等、技術的及び組織的な対策を講じています。 しかしながら、役職員や取引先がこれらの規定を遵守しない場合には、重要な機密情報が流出し、当社グループの事業活動や競争優位性に重大な影響を与える可能性があります。 (2) システム障害等に関するリスク 当社グループはシステム障害、セキュリティ侵害等を未然に防止するための対策を講じておりますが、ウイルス感染、不正アクセス、自然災害、通信障害あるいは電気障害等によるインシデント発生の可能性を完全に排除することは困難です。これにより、当社グループが保有する重要な情報の喪失または漏洩が発生した場合、データ復旧に係る金銭的・時間的負担や、研究開発の遅延、更には取引先からの損害賠償請求等が生じる可能性があります。これらの事象は当社グループの信用失墜や社外提携関係への悪影響を及ぼし、事業計画の遂行に重要な影響を与える恐れがあります。 (3) 訴訟等に関するリスク 当社グループは、法令遵守や契約管理の強化等を含むコンプライアンス体制の構築に努めております。しかしながら、知的財産権の解釈や技術の重複等を巡り、製薬企業等から特許侵害等を理由として損害賠償請求を受ける、または訴訟を提起される可能性があります。また、製造物責任、環境関連問題、労務管理等を含む事業活動に付随する分野においても、第三者との間で訴訟が発生する可能性があり、これらの訴訟の結果によっては、当社グループの社会的信用が損なわれるだけでなく、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (4) 小規模組織であることに関するリスク 当社グループは、開発品ごとに最適な外部機関と連携し研究開発体制を構築する、「バーチャル型」の研究開発体制を構築しています。このため、高度な専門知識、技能や経験を有するバイオ人財による少人数組織体制を前提としています。しかしながら、バイオ医薬品の研究開発経験を有する人財は限られており、想定どおりに人財の確保ができない場合、あるいは人財の流出が生じた場合には、研究開発の推進や社外との提携関係の構築に支障が生じ、当社グループの事業計画や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、事業の拡大に伴い、内部管理体制の強化も求められる一方で、少人数の組織であることから、管理部門の人財確保や体制整備が遅れるリスクがあります。このため、人財の確保が想定どおりに進まない場合や流出が生じた場合には、内部管理体制の質の低下を招き、当社グループの社会的信用を損なう可能性があります。 (5) 企業再編、企業買収、合併等に関するリスク 当社グループは、企業価値向上を目的として、技術力や資金力等の補完、事業領域の拡張、効率的な経営体制の構築等を視野に入れ、将来的に他社との経営統合や企業買収等の実施を検討する可能性があります。この際、経営統合や企業買収等にかかる費用が、一時的に当社グループの経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性もあります。また、当該経営統合や企業買収等が計画どおりに進捗しない場合や、統合後の組織運営や人財・文化の融合が想定どおりに進まない場合には、業務の非効率化や意思決定の遅延、従業員の離職等が発生し、統合効果が十分に得られない可能性があります。更に、事業環境や競合状況の著しい変化により、期待していた効果が得られない場合には、投資価値の減損処理を行う必要が生じる等、当社グループの経営成績、財政状態に様々な影響を及ぼす可能性があります。 (6) 災害及びパンデミック等の緊急事態に関するリスク 当社グループは、事業活動の中心となる事業所を東京都と北海道に設置し、地理的なリスク分散を図っております。また、研究開発活動の一部を外部の受託機関に委託しており、実質的にはより分散した体制が構築されている状況です。しかしながら、これらの地域において大規模の地震等や災害、あるいは新型コロナウイルス感染症に類するパンデミック等が発生した場合、設備等の損壊やインフラの機能停止等により、当社グループの事業活動が影響を受ける可能性があります。 当社グループは小規模組織であるため、限られた人員や設備に依存した業務が多く、代替手段の確保が困難な状況です。そのため、緊急事態が発生した場合には、研究開発の遅延、提携先との関係悪化、財務面での負担増加等が生じ、当社グループの経営成績及び企業価値に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (7) 継続企業の前提に関する重要事象等について 当連結会計年度において、当社グループは上場来初の営業利益を計上いたしました。一方、今後も適正な範囲でバイオシミラー事業と細胞治療事業(再生医療)の事業価値最大化に向けた研究開発投資を積極的に行っていくため、一時的に期間損益がマイナスとなる可能性があり、継続企業の前提に重要な疑義を生じる状況となっております。これに対し、内部留保で対応することに加え、金融機関からの借入等による適時調達を行い、事業継続に必要な資金を確保しております。その結果、継続企業の前提に関する重要な不確実性は存在しないと判断しております。
FY2024|10,084 文字
3【事業等のリスク】 以下において、当社の事業展開その他に関してリスク要因と考えられる主な事項を記載しております。また、当社として必ずしも重要なリスクとは考えていない事項及び具体化する可能性が必ずしも高くないと想定される事項についても、投資判断の上で、あるいは当社の事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資家及び株主に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。 当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の適切な対応に努める方針ですが、当社株式に関する投資判断は、以下の事項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、以下の記載のうち、予想、見通し、方針等、将来に関する事項は、特段の記載がない限り、本書提出日現在において当社が判断したものであり、不確実性を内包しているため実際の結果とは異なる可能性があることにご留意下さい。 1.法的規制等に関する事項(1) 許認可等に関するリスク 当社は、原薬などの販売に当たり医薬品医療機器等法その他の規制を受けますが、これらについて法令違反があった場合、あるいは必要とされる資格を保有する人財が離職しその補充ができない場合には、監督官庁から業務の停止や許認可の取消し等の処分を受けることになり、当社の経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。なお、本書提出日現在において、業務の停止や許認可の取消し等の処分を受ける原因となる事由は発生しておりません。主な許認可等の状況許認可等の名称所管官庁等許認可等の内容有効期限取消し等となる事由医薬品販売業許可東京都東京都保健所長許可(5302190371)2025年6月30日(6年ごとの更新)医薬品医療機器等法、その他薬事に関する法令若しくはこれに基づく処分に違反する行為があったとき、医薬品医療機器等法第75条第1項により、その許可が取り消され又は期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命じられることがある。 (2) 医薬品の研究開発における医薬品医療機器等法その他の規制に関するリスク 当社が業を営む医薬品業界では、研究、開発、製造及び販売のそれぞれにおいて、国内外の薬事に関する法令、薬事行政指導、その他関係法令等により様々な規制を受けております。当社は、日本国内市場に留まらず欧米を含む国外市場への進出も想定して各開発品の研究開発を進めておりますが、これらの開発品を医薬品として上市させるためには、各国の薬事に関する法令、関連するガイドライン及びその他の規制に準拠して製造販売承認の申請を行い、承認を取得することが必須となります。このため、臨床試験等において、医薬品としての品質、安全性及び有効性 を示すことができない場合には、承認を得られず、上市できないため、当社の事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、現在の医薬品医療機器等法においては、原薬の外部委託製造が可能となっておりますが、今後このような外部委託製造に関する規制や海外品の輸入等に関する規制が改定された場合、当社の事業活動に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 医療制度改革の影響に関するリスク 我が国では、医療費の抑制を目的として、薬価改定を含む数々の医療制度改革がこれまで実施されてきており、今後の高齢化社会を見据えた場合、その方針は継続されるものと考えられます。このため、当社開発品の上市後に当該医薬品の薬価が影響を受け、当社がパートナー製薬企業に販売する原薬又は製剤の販売価格や、パートナー製薬企業の販売実績に応じて当社が受領するロイヤリティ収益にも大きな影響を及ぼす可能性があります。 2.医薬品開発事業に関する事項(1) 医薬品開発事業全般に関するリスク 医薬品の研究開発は、基礎研究から製造販売承認の取得、上市に至るまで、段階的に進めていく必要がありますが、非臨床試験や臨床試験において予期せぬ副作用が発生した場合や期待する治療効果が確認できない場合には、当該開発品の研究開発は中止されます。当社の開発品について、これらの理由により研究開発が続行できなくなった場合には、当社の事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、医薬品の研究開発において、当初計画したとおりの研究開発結果が得られない場合、各種試験の開始又は完了に遅延が生じた場合、治験薬製造等において問題が発生した場合等には、製造販売承認の取得が遅れる可能性があります。当社は、このような事態を極力回避すべく、各開発品の評価及び進捗管理を適時実施し、必要に応じた追加経営資源の投下等を通じた研究開発の遅延リスク低減に努めておりますが、研究開発が計画どおりに進捗しない場合には、当社の事業計画並びに財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (2) 医薬品の品質・副作用に関するリスク 当社が開発に関与する医薬品の安全性に関する情報は、限られた被験者を対象に実施した臨床試験から得られたものであり、上市前に副作用の全てを把握できない可能性があります。現時点において、当社は、直接医薬品を販売する計画はありませんが、パートナー製薬企業によって販売される製品について、上市後に予期せぬ副作用が発生する可能性を完全には否定できません。重篤な副作用が発生した場合、製品の回収あるいは販売中止を余儀なくされ、当社の原薬等の販売についても継続することが困難となり、以後の経営成績に大きな影響を与える可能性があります。 (3) 医薬品業界における競合に関するリスク 医薬品業界においては、国内外の製薬企業、バイオベンチャー、大学、研究機関等がそれぞれ独自に、又は協力して医薬品の研究開発に取り組んでおり、同じ疾患を対象とした開発品が複数存在することは珍しくありません。このため、競合となる開発品の研究開発結果等によって、当社の開発品が市場において優位性を失い、研究開発中止を余儀なくされるおそれがあります。当社としては、開発品の選定・優先順位付けにおいて、競合環境を綿密に調査することで、このような競合リスクの低減に努めていますが、当社の開発品がいち早く上市できた場合でも、安全性や有効性においてより優れた競合品の新規参入等によって当社開発品の市場シェアが奪われ、当社の事業計画及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 なお、バイオシミラー事業においては、2019年に上市したダルベポエチンアルファのバイオセイム以降、バイオセイムの上市はなく、当社第3製品のラニビズマブバイオシミラー及び第4製品のペグフィルグラスチムバイオシミラーについては、他社のバイオシミラーも上市しておりません。しかし、今後バイオセイムや他社によるバイオシミラーが上市した場合には、営業活動を通じた市場シェアの奪い合いが発生し、市場シェアの低下や想定を超える薬価下落等の影響を受け、当社の事業計画及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (4) 細胞治療事業(再生医療)における新規開発品の創出に関するリスク 細胞治療等の新規創薬モダリティにおいては、新しい技術の創出や複数技術の組み合わせ等による技術革新が進んでおり、細胞治療事業においては、自社研究に加えて、大学や他のバイオベンチャー等との協業を通じて、新規開発品の探索及び創出を図っております。しかしながら、これらの活動により、新規開発品の探索及び創出が確実にできる保証はありません。このため、何らかの理由により、新規開発品の探索及び創出活動に支障が生じた場合には、当社の事業戦略及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 3.事業モデルに関する事項(1) 収益計上に関するリスク 医薬品の基礎研究開始から上市に至るまでには通常10年以上の年月を要することから、研究開発の成果が事業収益として計上されるまでには長期間を要します。また、医薬品開発の成功確率は近年益々低くなっており、上市に至らないケースも多いため、最終的に事業収益が計上されない可能性もあります。そのため、当社は、自社で臨床開発や製造販売を実施せず、パートナー製薬企業に臨床開発以降を主導してもらうことを基本方針とし、契約一時金や開発マイルストンペイメントの設定による早期収益化を目指しています。また、バイオシミラー事業と細胞治療事業の組み合わせによるハイブリッド型の事業モデルを構築することで、開発リスクと収益計上リスクの分散を図っています。しかし、各種取り組みにもかかわらず、提携時期や研究開発の遅延、研究開発の中断等が発生した場合には、当社の事業計画や経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (2) パートナー製薬企業との契約に関するリスク 当社は、バイオシミラー事業においても、細胞治療事業においても、原則自社での臨床開発は行わず、臨床開発以降はパートナー製薬企業が主導することを想定しているために、パートナーが見つからない場合には、それだけ有望な開発品であっても、開発の遅延が生じ、必要に応じて当該開発品の開発中止を判断することになります。このようなリスクを低減するため、当社は、定期的に国内外の製薬企業等における複数の部署と面談することで、幅広い人間関係の構築と、相手の関心のある疾患領域や創薬モダリティの把握に努めています。また、バイオシミラー事業においては新たな開発候補品の選定・細胞株の構築段階から、細胞治療事業においては基礎研究・製造プロセス開発段階からパートナー候補製薬企業との協議を開始することで、相手が求めるデータ等を把握し、研究開発活動に反映するとともに、早期提携に向けたパートナリング活動を推進しています。しかし、パートナー製薬企業との契約締結に至れない場合には、当社の事業計画や経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (3) パートナー製薬企業に関するリスク 当社は、各事業においてパートナー製薬企業と提携し、協働して開発活動を行っておりますが、相手方における経営環境の変化や経営方針の変更等、当社が制御し得ない要因によって、開発活動が中断あるいは中止になった場合、または又は何らかの理由により当該契約が解除された場合には、当社の事業戦略や事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。 なお、バイオシミラー事業においては、パートナー企業の需要予測に基づいて、上市済みバイオシミラーの原薬等の製造を委託していますが、当該需要予測が下方修正された場合には、原薬等の販売遅延や余剰在庫により、当社の経営成績や資金繰りに重大な影響を及ぼす可能性があります。 (4) バーチャル型研究開発に関するリスク 当社は、社外の受託機関の積極的な活用を前提に、バイオロジクスの研究と製造プロセス開発等に当社の人的資源を集中し、医薬品開発に伴う様々な試験や治験薬製造等を受託機関に委託しております。そのため、当該委託先において一定の信頼性や品質を有する対応が困難となり、試験や製造を代替先に速やかに移管することができない場合には、当該開発品の研究開発に遅れが生じたり、研究開発自体が中止となることで、当社の事業計画に大きな影響を及ぼす可能性があります。また、当社は、当該開発品の上市後、原薬等の安定供給を担っていますが、製造委託先での安定的な商業製造や、試験委託先での試験実施が困難となった場合には、当該医薬品の販売開始の遅延や市場への供給不足が発生し、当社の経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (5) 知的財産権に関するリスク バイオ医薬品には、先行医薬品メーカーを含む複数の第三者の特許権等が存在しえます。当社のバイオシミラー事業活動においては、候補品の選定時に加え継続的に国内外の特許調査を実施することにより、関連しうる第三者特許権等を特定し侵害行為が発生しないように努めておりますが、開発途中で第三者特許権等が見い出された場合には開発遅延や中止、ライセンス料や損害賠償の発生により当社の事業計画に大きな影響が及ぶ可能性があります。 再生医療事業においても、高度で複雑な技術の絡む分野であり、第三者の特許権等が多数存在しうるため、研究開発の段階ごとに特許調査を実施することにより、関連しうる第三者特許権等の侵害の回避に努めておりますが、万が一侵害が発生した場合には、当社の事業計画に多大な影響が出る可能性があります。再生医療事業では、自社開発品の権利を保護することにより当社の競争力を高めることにも注力しております。現在出願中の特許出願を成立させるために戦略的な取り組みを行なっていますが、特許権の成立保証はなく、成立した権利の保護範囲や特許発明の代替技術の有無によっては当社の競争力を充分に保護できない可能性があります。特許権が成立した後は、その権利を侵害する第三者に対して権利行使等の措置をとる必要があり、紛争の規模によっては解決のために多くの費用と時間を要する可能性があります。 なお、本書提出日現在、当社が事業活動の中で利用している様々な知的財産権は、当社が権利を保有している又は権利申請中であるか第三者から適法に使用許諾を受けたもの、あるいは第三者の権利が満了したものと認識しており、また、当社の事業活動について第三者との間で知的財産権に関する紛争が生じた事実はありません。 (6) 研究所の使用に関するリスク 当社は、札幌市及び東京都に研究所を置いております。札幌研究所は北海道大学創成研究機構生物機能分子研究開発プラットフォーム推進センターが民間企業との共同研究等のために設けているオープンラボラトリスペースの一部を、東京研究所は三井不動産株式会社が運営する研究施設における賃貸借契約の下、それぞれ当社研究所として使用しております。このため、共同研究契約あるいは賃貸借契約の終了等何らかの理由により、同施設の使用ができなくなった場合には、当社研究所の移転を余儀なくされ、追加的な設備投資や賃借料の発生等によって、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 4.業績等に関する事項(1) 財政状態及び経営成績に関するリスク 当社は主にバイオシミラー等の販売で得た収益により研究開発費を除いた固定費を賄える状況となっているものの、2025年度中の治験申請に向けて細胞治療事業の開発費が拡大傾向にあり、現時点では利益を計上することができておりません。当社は、早期の黒字化を目指しておりますが、事業計画が想定通りに進捗しない場合には、黒字化の時期が遅れたり、繰越利益剰余金がマイナスからプラスに転じる時期が遅れる可能性があります。 (2) 特定の販売先への依存に関するリスク 当社の売上高の大半はバイオシミラーの原薬又は製剤供給にかかる売上であり、特にラニビズマブバイオシミラーのパートナーである千寿製薬㈱に対する依存度が非常に高い状況です。また、2023年11月に上市したペグフィルグラスチムバイオシミラーが成長することで、当該製品のパートナーである持田製薬㈱に対する依存度が高くなることが想定されます。今後新たなバイオシミラー又は再生医療等製品等を新規パートナー製薬企業と開発することで、特定の販売先への売上依存度の引き下げを図る方針でありますが、開発が想定どおりに進まない可能性があります。また、現在契約を締結している販売先との契約解消等が生じた場合には、当社の経営成績に重大な影響を与える可能性があります。 (3) 資金調達に関するリスク バイオシミラー事業においては、上市済みバイオシミラーに対する需要拡大に伴って、パートナー製薬企業に販売するバイオシミラー原薬等の製造量が増え、製造のための運転資金が大きく増加しております。製造運転資金の一部は金融機関からの借入で賄っているものの、追加の借入のためには負債資本倍率の改善を求められるために、増資による資金調達も組み合わせる必要があります。調達した資金を活用して、バイオシミラー原薬の製造や研究開発活動を推進することで、当社企業価値の増大を図りますが、増資による資金調達の実施の際には発行済株式総数が増加するため、企業価値の増大規模次第では、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。 一方で、細胞治療事業においては、引き続き研究開発投資が先行しており、今後は、当社と連携しながら、S-Quatreとして、事業会社との資本業務提携、ベンチャーキャピタル等との連携を通じた資金調達に取り組みます。なお、S-Quatreが増資で資金を調達することにより、当社のS-Quatreに対する出資比率は徐々に低下します。そのため、調達した資金を活用して再生医療等製品等の研究開発活動を推進することで、S-Quatreの企業価値と当社持ち分の価値向上を図りますが、増資による資金調達の実施の際には発行済株式総数が増加するため、企業価値の増大規模次第では、1株当たりの株式価値が希薄化し、当社持ち分の価値が低下する可能性があります。 また、当初の想定を上回る製造運転資金や研究開発資金が必要となり、機動的な資金調達が困難な場合には、製造や研究開発を継続することができなくなり、当社の経営成績に重大な影響を与える可能性があります。 (4) 財務制限条項への抵触リスク 当社の一部借入金には財務制限条項が付されており、当該条項に抵触した場合、期限の利益を喪失し、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 為替レートの変動に関するリスク 当社は、バイオシミラー事業において、売上原価に相当する原薬等の製造費用を海外の製造委託先企業に外貨建にて支払っております。当該事業の製品に対する需要拡大が進む一方で、為替市場においてドル円レートが歴史的な円安水準で推移していることを受け、当社製品の収益性は大きく悪化しております。また、細胞治療事業においても一部の試験を海外の試験受託機関に委託しているため、現在の為替レートが、研究開発費の増大につながっています。今後海外市場への事業展開に取り組むことで、為替レート変動の業績への影響を一部相殺できるようにするとともに、パートナー企業等との契約においても、為替レート変動に伴う費用増加について取り決めることで、為替レート変動の業績への影響を低減できるように図る方針です。しかし、事業規模の拡大に伴い、さらに外貨建取引の規模が大きくなった場合や支払サイトの長い外貨建取引を行う場合には、為替レートの変動により当社の経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (6) 投資有価証券の価値変動に関するリスク 当社は本書提出日現在において投資有価証券を保有しております。このため、当該投資有価証券の価値変動に伴い評価損が計上された場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 配当政策に関するリスク 当社は、創業以来配当を実施しておらず、本書提出日現在においても、会社法の規定上、配当可能な状態にはありません。当面は早期の黒字化を目指し、内部留保による財務体質の強化及び研究開発活動への再投資を優先する方針であります。一方で、株主への利益還元についても重要な経営課題として捉え、財政状態及び経営成績を勘案しつつ配当の実施を検討してまいります。しかしながら、利益計画が想定どおりに進捗せず、今後も安定的に利益を計上できない状態が続いた場合には、配当による株主還元が困難となる可能性があります。 5.その他(1) 情報流出に関するリスク 当社が研究開発の過程で入手する知見、技術、ノウハウ等には重要な機密情報が多く含まれております。当社は、これらの機密情報が社外に流出しないよう、役職員や取引先との間で秘密保持義務等を定めた契約を締結し、厳重な情報管理に努めております。しかしながら、役職員や取引先によりこれらが遵守されなかった場合には、重要な機密情報が流出し、当社の事業活動に大きな影響を与える可能性があります。 (2) システム障害等に関するリスク 当社はシステム障害、セキュリティ侵害等を未然に防止するために様々な手段を講じておりますが、ウィルス、権限のないアクセス、自然災害、通信エラーあるいは電気障害等が引き起こす事故が発生する可能性を否定することはできません。システム障害、セキュリティ侵害等が発生した場合、当社が保有する医薬品開発過程における重要な情報が喪失又は流出する可能性があります。データの喪失あるいは機密情報の流出を招いた場合、データ復旧のために金銭的・時間的に多大な負担を余儀なくされたり、特定の開発品の開発の進捗が遅延したり、取引先から損害賠償を請求されたり、当社の社会的信用が失墜して社外との提携関係の構築が難しくなる等、当社の事業計画の進捗に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 訴訟等に関するリスク 当社は、コンプライアンス体制の構築に注力しておりますが、製薬企業等から特許等の侵害を理由として損害賠償請求を受けたり、訴訟を提起される可能性があります。また、製造物関連、環境関連、労務関連その他に関する訴訟が提起される可能性もあり、これらの結果、当社の社会的信用が失墜し、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (4) 小規模組織であることに関するリスク 当社は、製薬企業や他のバイオベンチャー、大学等の研究機関との協業と、積極的な受託機関の活用を前提として、固定費を抑えつつ効率的に研究開発を推進することを想定しており、高度な専門知識、技能や経験を有するバイオ人財による少人数組織体制が適しています。しかし、バイオロジクスの研究開発経験のあるバイオ人財は限られており、想定どおりに人財の確保ができない場合あるいは人財の流出が生じた場合には、研究開発の推進や社外との提携関係の構築に支障が生じ、当社の事業計画や経営成績に影響が及ぶ可能性があります。 また、事業の拡大に伴い、内部管理体制の強化も必要になりますが、研究開発体制と同様に少人数の組織であるため、想定どおりに人財の確保ができない場合あるいは人財の流出が生じた場合には、内部管理体制の質の低下を招き、当社の社会的信用を損なう可能性があります。 (5) 企業再編、企業買収、合併等に関するリスク 当社は、事業展開及び企業価値向上の手段として、他社との経営統合や企業買収等を用いる可能性があります。そのため、経営統合・企業買収等にかかる費用等が、一時的に当社の経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性もあります。また、当該経営統合・企業買収等が当初の計画どおりに進捗しない場合、あるいは事業環境や競合状況の著しい変化により、当該経営統合・企業買収等後に当初想定していた効果が得られず、例えば投資価値の減損処理を行う必要が生じる等、当社の経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 災害及びパンデミック等の緊急事態に関するリスク 当社は、事業活動の中心となる事業所を東京都と北海道に設けており、地理的なリスク分散を図っております。また、当社は研究開発活動の一部を社外に委託していることから、実質的にはさらに広くリスク分散されているものと考えております。しかしながら、これらの地域において地震等の大規模な災害、あるいは新型コロナウイルス感染症のようなパンデミック等が発生した場合、当社は予め可能な限りの対策を講じ、事業の継続に努めることとしていますが、設備等の損壊やインフラの機能停止等により、当社の事業活動が影響を受ける可能性があります。 (7) 継続企業の前提に関する重要事象等について 当社の経営基盤であるバイオシミラー事業で営業黒字を確保しているものの、細胞治療事業(再生医療)への研究開発投資により期間損益でマイナスが先行する結果となっております。 当期末においても営業赤字が継続しているため、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況となっておりますが、バイオシミラー事業の拡大に伴う運転資金や細胞治療事業の研究活動資金のニーズに対して、バイオシミラー事業によるキャッシュフローで対応することに加え、金融機関からの借入、転換社債型新株予約権付社債および第三者割当による新株予約権の発行等により適時、事業継続に必要な資金調達活動を実施しておりますので、継続企業の前提に関する重要な不確実性はないと認識しております。
FY2023|10,754 文字
3【事業等のリスク】 以下において、当社の事業展開その他に関してリスク要因と考えられる主な事項を記載しております。また、当社として必ずしも重要なリスクとは考えていない事項及び具体化する可能性が必ずしも高くないと想定される事項についても、投資判断の上で、あるいは当社の事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資家及び株主に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。 当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の適切な対応に努める方針ですが、当社株式に関する投資判断は、以下の事項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、以下の記載のうち、予想、見通し、方針等、将来に関する事項は、特段の記載がない限り、本書提出日現在において当社が判断したものであり、不確実性を内包しているため実際の結果とは異なる可能性があることにご留意下さい。 1.法的規制等に関する事項(1) 許認可等に関するリスク 当社は、原薬などの販売に当たり医薬品医療機器等法その他の規制を受けますが、これらについて法令違反があった場合、あるいは必要とされる資格を保有する人財が離職しその補充ができない場合には、監督官庁から業務の停止や許認可の取消し等の処分を受けることになり、当社の経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。なお、本書提出日現在において、業務の停止や許認可の取消し等の処分を受ける原因となる事由は発生しておりません。主な許認可等の状況許認可等の名称所管官庁等許認可等の内容有効期限取消し等となる事由医薬品販売業許可東京都東京都保健所長許可(5302190371)2025年6月30日(6年ごとの更新)医薬品医療機器等法、その他薬事に関する法令若しくはこれに基づく処分に違反する行為があったとき、医薬品医療機器等法第75条第1項により、その許可が取り消され又は期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命じられることがある。 (2) 医薬品の研究開発における医薬品医療機器等法その他の規制に関するリスク 当社が業を営む医薬品業界では、研究、開発、製造及び販売のそれぞれにおいて、国内外の薬事に関する法令、薬事行政指導、その他関係法令等により様々な規制を受けております。 当社は、日本国内の市場に留まらず欧米を含む国外の市場もターゲットとして各開発品の研究開発を進めておりますが、これらの開発品を医薬品として上市させるためには、各国の薬事に関する法令、バイオ後続品に係るガイドライン及びその他の規制に準拠して製造販売承認の申請を行い、承認を取得することが必須となります。このため、臨床試験等において、医薬品としての品質、有効性及び安全性を示すことができない場合には、承認を得られず、上市できず、当社の事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、現在の医薬品医療機器等法においては、原薬の外部委託製造が可能となっておりますが、今後このような外部委託製造に関する規制や海外品の輸入等に関する規制が改定された場合、当社の事業活動に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 医療制度改革の影響に関するリスク 我が国では、医療費の抑制を目的として、薬価改定を含む数々の医療制度改革がこれまで実施されてきており、今後の高齢化社会を見据えた場合、その方針は継続されるものと考えられます。このため、当社開発品の上市に伴い、当該医薬品の薬価が影響を受け、当社が製薬企業に販売する原薬又は製剤の販売価格にも大きな影響を及ぼす可能性があります。 2.医薬品開発事業に関する事項(1) 医薬品開発事業全般に関するリスク 医薬品開発の分野では、世界各国の製薬企業に加え、当社を含む創薬ベンチャー企業などが技術革新の質とスピードを競い合っております。また、医薬品の基礎研究、開発から製造及び販売に至る過程では、各国における諸規制に従うことから、長期間にわたり多額の資金を投入せざるを得ません。このため、各開発品の研究開発には多くの不確実性が伴い、当社の現在及び将来における開発品についても同様のリスクが内在しております。当社は、研究開発段階から収益が得られるビジネスモデルを構築することにより、各開発品の研究開発リスクの分散を図っておりますが、期待どおりの収益が得られる契約が締結できる保証はありません。このような場合には、当社の事業計画や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 医薬品の有用性及び安全性に関するリスク 当社は、「バイオで価値を創造する-こども・家族・社会をつつむケアを目指して」という経営理念のもと、医療ニーズに応えるべく、医薬品の研究開発を行っております。医薬品の研究開発では、基礎研究段階から製造販売承認の取得に至るまで、様々な研究開発過程を段階的に進めていく必要があり、それぞれの段階において研究開発の続行可否が判断されます。このため、非臨床試験や臨床試験において期待する効果が確認できない場合、予期せぬ副作用が発生した場合、あるいは研究開発期間中に医療現場での標準治療法等が変わり、医療ニーズに対する開発品目の有用性を見出すことが困難となった場合など、医薬品としての有用性及び安全性が確認できない場合には、研究開発が中止されることになります。当社の開発品において研究開発が続行できなくなった場合には、当社の事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 新規開発品の創出に関するリスク 当社は、社外との提携関係を積極的に構築することで、新規開発品の探索及び創出を図ることについても重要な事業戦略としております。しかしながら、これらの活動により、新規開発品の探索及び創出が確実にできる保証はありません。このため、何らかの理由により、新規開発品の探索及び創出活動に支障が生じた場合には、当社の事業戦略及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 研究開発に内在する進捗遅延に関するリスク 当社は、研究開発型企業として自社単独での研究開発を推進しつつ、社外との提携関係を構築することで効率的な研究開発の推進を図っております。 しかしながら、当初計画したとおりの研究開発の結果が得られない場合、各種試験の開始又は完了に遅延が生じた場合、提携先との契約等により当社単独で研究開発を進めることができない場合、あるいは提携候補先との契約交渉が遅延した場合には、医薬品としての製造販売承認の取得が遅れる又は制限される可能性は否定できません。当社は、このような事態を極力回避すべく、各開発品の進捗管理及び評価を適時に行い、各開発品の優先順位付け、投下する経営資源の強弱の変更、あるいは研究開発の一時中断の決定などの対応を図っております。このように、当社は研究開発費が大きく増加するリスクを低減しておりますが、研究開発が計画どおりに進捗しない場合には、当社の事業計画並びに財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 医薬品業界における競合に関するリスク 近年の医薬品業界は、国内外の製薬企業、バイオ関連企業、研究機関などが激しく競争しており、技術革新が急速に進む環境下にあります。このため、これらの競合先との競争の結果により、当社がライセンスアウトした開発品あるいは研究開発中の開発品が市場において優位性を失い、研究開発の中止を余儀なくされるおそれがあります。また、当社の開発品がいち早く上市できた場合でも、これらの競合先が優位性のある製品を市場に投入し、当社の市場シェアを奪うなど、当社の事業計画及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (6) 国内外の大手製薬企業等の参入に関するリスク 近年の国内外における医療費抑制策の中で、ジェネリック医薬品市場の拡大傾向は今後も持続するものと考えております。このため、国内外の大手製薬企業等が日本のジェネリック医薬品市場のみならず、世界市場が非常に大きいと期待されるバイオ後続品市場にも積極的に参入してくることも考えられ、既に一部顕在化しております。当社が事業領域とするバイオ後続品については、低分子化合物のジェネリック医薬品に比べて豊富な知識、経験及びノウハウが求められることから、参入障壁は比較的高いものと認識しております。しかしながら、国内外の大手製薬企業等が巨額の研究開発費を投じ参入を強化する可能性があります。さらに先発医薬品メーカーから特許権の許諾を受けて発売される後発医薬品「オーソライズド・ジェネリック(AG)」をめぐる動きも活発化しております。これは先発品とまったく同様に製造される特性上、後発品としての申請に必要な試験が省略できるなど非常に短期間で参入を果たせるものとなります。このような状況は低分子化合物のジェネリック医薬品市場に大きな影響を与えることが想定されます。現状では、バイオ後続品におけるAGの定義であるバイオセイムと呼ばれる後発品が現れたことで、ジェネリック医薬品市場のAGに見られるような影響を受け、当社の事業計画及び経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 3.収益モデルに関する事項(1) 収益計上に関するリスク 医薬品の基礎研究開始から上市に至るまでには長い年月を要することから、研究開発の成果が事業収益として計上されるまでには長期間を要します。また、医薬品開発の成功確率は近年益々低くなっており、上市に至らないケースも多いため、最終的に事業収益が計上されない可能性もあります。また、当社が臨床開発段階において製薬企業と提携した場合、その製薬企業が臨床試験を実施することになります。このため、臨床試験は提携先の製薬企業に依存し、当該提携先において順調に臨床試験が進まない場合や経営環境の変化や経営方針の変更など、当社が制御し得ない要因が発生した場合には、当該医薬品の開発が遅延あるいは中止となる可能性があります。 一方、研究開発が順調に進捗して上市に至った場合であっても、当該医薬品が市場において評価されず、当初計画していた収益を計上できない可能性があります。 当社は、研究開発段階から収益の計上方法を多様化することにより、各開発品の収益計上リスクの分散を図っておりますが、研究開発を行ったにもかかわらず、期待どおりの収益が計上できる保証はありません。このような場合には、当社の事業計画や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) バイオ後続品の販売に関するリスク 当社の開発品であるバイオ後続品は、提携先の製薬企業が販売を行っておりますが、何らかの理由により、提携先企業が販売に支障をきたした場合には、当該医薬品の売上減少に伴い当社の原薬等の売上、あるいは当該医薬品の売上に係るロイヤリティ収益が減少し、当社の事業計画及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 提携先企業等との契約に関するリスク 当社は、各事業においてパートナー企業と業務提携、共同研究あるいはライセンス契約等を締結し、それぞれ協働して開発活動を行っておりますが、各社における経営環境の変化や経営方針の変更など当社が制御し得ない要因によって中断あるいは中止となる可能性を含め、何らかの理由により当該契約が解除された場合には、当社の事業戦略や事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。 4.事業推進体制に関する事項(1) 提携関係に関するリスク 当社は、研究開発の各段階において、開発や販売を行う製薬企業などとの広範な提携関係を構築することで、固定費の増加を回避しつつ専門性の高い社外の技術力を活用し、戦略的かつ柔軟に研究開発を推進しております。しかしながら、計画通りに提携関係が構築できなかった場合、提携関係に変更が生じた場合あるいは提携関係が解消された場合には、当社の事業計画に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (2) バーチャル(外部委託)型経営に関するリスク 当社は、バーチャル型企業であることから、医薬品開発に伴うGLP試験やGMPに基づく原薬などの製造を受託企業に委託しております。このため、当該委託先において一定の信頼性や品質を有する対応が困難となり、代替先への製造移管を速やかに行うことができない場合には、当該開発品の研究開発に遅れが生じたり、研究開発自体が中止となることで、当社の事業計画に大きな影響を及ぼす可能性があります。 また、当社は、当該開発品の上市後、原薬などを安定供給することが必要となりますが、製造委託先が商業用規模での安定供給に支障をきたし、代替先への製造移管を速やかに行うことができない場合には、当該医薬品の販売開始の遅延や市場への供給不足が発生し、当社の経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 小規模組織であることに関するリスク 当社の研究開発の特長は、社外との提携関係を構築することで、固定費を抑えつつ効率的に事業を推進することにあります。このため、少人数による組織体制が適しておりますが、今後積極的に開発品の拡充を図るためには、人員の増強が必要になるものと考えております。しかしながら、想定どおりに人財の確保ができない場合あるいは人財の流出が生じた場合には、研究開発の推進や社外との提携関係の構築に支障が生じ、当社の事業計画や経営成績に影響が及ぶ可能性があります。 また、事業の拡大に伴い、内部管理体制の強化も必要になってまいります。この点においても研究開発と同様に少人数の組織であるため、想定どおりに人財の確保ができない場合あるいは人財の流出が生じた場合には、内部管理体制の質の低下を招き、当社の社会的信用を損なう可能性があります。 (4) 大学・公的研究機関との共同研究に係る費用負担に関するリスク 当社は、医薬品シーズの探索を目的として、北海道大学をはじめとする複数の大学や公的研究機関との共同研究を行っておりますが、共同研究に係る費用の一部については当社が負担しております。また、共同研究の進捗状況に応じて、追加的な費用を負担する場合もあります。 当社は、今後も大学や公的研究機関との共同研究に積極的に取り組む方針であり、相応の共同研究費を負担する予定でありますが、共同研究に係るテーマなどの状況により、当社が予定していない費用負担が発生することになった場合、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 研究所の使用に関するリスク 当社は、北海道大学創成研究機構生物機能分子研究開発プラットフォーム推進センターが民間企業との共同研究等のために設けているオープンラボラトリスペースの一部を、当社研究所として使用しております。このため、共同研究契約の終了など何らかの理由により、同施設の使用ができなくなった場合には、当社研究所の移転を余儀なくされ、追加的な設備投資や賃借料の発生などによって、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 企業再編、企業買収、合併等に関するリスク 当社は、事業展開の手段として、関係会社の設立や売却、合併・分割・買収・提携の手法を用いる可能性があります。そのため、これらにかかる費用等が、一時的に当社の経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性もあります。また、当該事業が当初の計画どおりに進捗しない場合、あるいは事業環境や競合状況の著しい変化により、当初想定していた効果が得られず、例えば投資価値の減損処理を行う必要が生じるなど、当社の経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 5.知的財産権に関する事項(1) 知的財産権に関するリスク 当社は、事業活動の中で様々な知的財産権を使用しておりますが、これらは当社の権利及び当社が権利出願中のもの、社外から適法に使用許諾を受けたもの、あるいは特許権が期間満了に至ったものであると認識しております。 しかしながら、当社が出願中の特許等の全てが成立する保証はありません。また、特許等が成立した場合でも、当該特許等を超える優れた技術の台頭により、当社の特許等に含まれる技術が淘汰される可能性もあります。このような場合には、当社の競争力が失われ、当社の経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 一方、本書提出日現在において、当社の事業活動について第三者との間で知的財産権に関する紛争が生じた事実はありません。また、当社は今後発生し得る紛争を未然に防止するため、社内において、あるいは弁護士や弁理士を通じて特許調査を適宜実施しておりますが、万が一当社が第三者の特許等を侵害していた場合、当該第三者から差止請求や損害賠償請求を受け、高額な許諾料を請求されるなど、当社の事業活動並びに財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、第三者が当社の特許等を侵害する場合には、権利保全のために必要な措置をとるなど、その解決のために多大な費用と時間を要する可能性があります。 (2) 特許の確保に関するリスク 当社の従業員が職務発明をした場合、係る権利は職務発明規程に基づき原始的に当社に帰属いたしますが、当該発明者に対して特許法第35条第4項に定める相当の利益を支払わなければなりません。これまでに当該利益を支払う事例が生じたことはありませんが、将来的に支払が発生した際、利益の相当性について紛争が生じる可能性があります。これらの紛争により、発明者に追加の利益を支払わなければならない場合には、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 権利者からの契約解除等に関するリスク 当社の開発品の中には、第三者から実施許諾を得たうえで研究開発を進めるものもあります。当社は、当該ライセンス契約に定める諸条件に従って、開発品を製品化する努力義務を負っております。ライセンス契約に定める諸条件の全てを当社が満たすことができるかどうかについては、多くの要因に依存しており、これらの中には当社が制御不能な要因も含まれております。このため、将来的に当社がライセンス契約の解除条項に抵触し、権利者から権利の許諾を受けられなくなった場合には、当社の事業計画並びに財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 6.業績等に関する事項(1) 財政状態及び経営成績に関するリスク 当社は主にバイオ後続品等の販売で得た収益により研究開発費を除いた固定費を賄える状況となっているものの、既存の開発品に係る研究開発費が先行して計上されますので、現時点では利益を計上することができておりません。当社は、早期の黒字化を目指しておりますが、事業計画が想定通りに進捗しない場合には、黒字化の時期が遅れたり、繰越利益剰余金がマイナスからプラスに転じる時期が遅れる可能性があります。 (2) 税務上の繰越欠損金に関するリスク 当社は2023年3月期において、税務上の繰越欠損金を有しており、現在は所得を課税標準とする法人税、住民税及び事業税が課されておらず、2024年3月期における課税所得もマイナスとなる見通しであります。しかしながら、今後当社の業績が順調に推移することで繰越欠損金を上回る課税所得が発生した場合あるいは税制改正に伴い所得を課税標準とする法人税、住民税及び事業税が発生した場合には、計画している当期純利益又は当期純損失並びにキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。 (3) 特定の販売先への依存に関するリスク 当社の売上高の大半はバイオ後続品の原薬又は製剤供給にかかる売上であるため、同事業への売上依存度が非常に高い状態にあります。 当社は新規販売先の開拓を進めることで、特定の販売先への売上依存度の引き下げを図る方針でありますが、新規販売先の開拓が想定どおりに進まない可能性があります。また、現在契約を締結している販売先との契約解消等が生じた場合には、当社の経営成績に重大な影響を与える可能性があります。 (4) 資金調達に関するリスク 当社はバイオ後続品事業を始めバイオテクノロジーに関する事業化を目指した研究開発型企業であるため、先行投資としての研究開発資金を必要としますが、当社が業を営む医薬品業界やバイオ事業の特質として、研究開発投資がリターンを生み出すまでの期間が長く、また、これに伴うリスクも高いため、調達資金が投資家の期待する成果に必ずしも結びつかない可能性があります。このため、安定的な収益基盤を確立するまでの間は、間接金融による資金調達は難しく、増資を中心とした資金調達を行う方針であります。その場合には、当社の発行済株式総数が増加し、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。また、当初の想定を上回る研究開発資金が必要となり、機動的な資金調達が困難な場合には、研究開発を継続することができなくなる可能性があります。 (5) 財務制限条項への抵触リスク 当社の借入金には財務制限条項が付されており、当該条項に抵触した場合、期限の利益を喪失し、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 配当政策に関するリスク 当社は、創業以来配当を実施しておらず、本書提出日現在においても、会社法の規定上、配当可能な状態にはありません。当面は早期の黒字化を目指し、内部留保による財務体質の強化及び研究開発活動への再投資を優先する方針であります。一方で、株主への利益還元についても重要な経営課題として捉え、財政状態及び経営成績を勘案しつつ配当の実施を検討してまいります。しかしながら、利益計画が想定どおりに進捗せず、今後も安定的に利益を計上できない状態が続いた場合には、配当による株主還元が困難となる可能性があります。 (7) 投資有価証券の価値変動に関するリスク 当社は本書提出日現在において投資有価証券を保有しております。 このため、当該投資有価証券の価値変動に伴い評価損が計上された場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 為替レートの変動に関するリスク 当社は、社外との提携関係の構築をグローバルに展開していることから、海外の取引先との間で外貨建取引を行っております。これまでは、当社の外貨建取引の多くが支払サイトも短いことから、多額の為替差損益を計上することはありませんでしたが、当社の今後の事業規模の拡大に伴い、外貨建取引の規模が大きくなった場合や支払サイトの長い外貨建取引を行う場合には、為替レートの変動により当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 7.その他(1) 情報流出に関するリスク 当社が研究開発の過程で入手する知見、技術、ノウハウ等には重要な機密情報が多く含まれております。当社は、これらの機密情報が社外に流出しないよう、役職員や取引先との間で秘密保持義務等を定めた契約を締結し、厳重な情報管理に努めております。 しかしながら、役職員や取引先によりこれらが遵守されなかった場合には、重要な機密情報が流出し、当社の事業活動に大きな影響を与える可能性があります。 (2) システム障害等に関するリスク 当社はシステム障害、セキュリティ侵害等を未然に防止するために様々な手段を講じておりますが、ウィルス、権限のないアクセス、自然災害、通信エラーあるいは電気障害などが引き起こす事故が発生する可能性を否定することはできません。システム障害、セキュリティ侵害等が発生した場合、当社が保有する医薬品開発過程における重要な情報が喪失又は流出する可能性があります。データの喪失あるいは機密情報の流出を招いた場合、データ復旧のために金銭的・時間的に多大な負担を余儀なくされたり、特定の開発品の開発の進捗が遅延したり、取引先から損害賠償を請求されたり、当社の社会的信用が失墜して社外との提携関係の構築が難しくなるなど、当社の事業計画の進捗に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 医薬品の品質・副作用に関するリスク 当社が開発に関与する医薬品の安全性に関する情報は、限られた被験者を対象に実施した臨床試験から得られたものであり、上市前に副作用の全てを把握することはできません。当社は、直接医薬品の販売を行う計画はありませんが、上市後に予期せぬ副作用が発生する可能性があります。その場合、製品の回収あるいは販売中止を余儀なくされ、当社の原薬などの販売についても継続することが困難となり、以後の経営成績に大きな影響を与える可能性があります。 (4) 訴訟等に関するリスク 当社は、コンプライアンス体制の構築に注力しておりますが、製薬企業などから特許等の侵害を理由として損害賠償請求を受けたり、訴訟を提起される可能性があります。また、製造物関連、環境関連、労務関連その他に関する訴訟が提起される可能性もあり、これらの結果、当社の社会的信用が失墜し、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (5) 災害に関するリスク 当社は、事業活動の中心となる事業所を東京都と北海道に設けており、地理的なリスク分散を図っております。また、当社は研究開発活動の一部を社外に委託していることから、実質的にはさらに広くリスク分散されているものと考えております。 しかしながら、これらの地域において地震等の大規模な災害が発生した場合には、設備等の損壊やインフラの機能停止などにより、当社の事業活動が影響を受ける可能性があります。 (6) 新型コロナウイルスに関するリスク 当社は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止及び予防のための対応として、在宅勤務及び時差出勤の推進、WEB会議の推進、不要不急の出張の自粛、衛生管理の徹底等に努めております。現在、新型コロナウイルスの感染拡大は沈静化に向かい、各国で行動制限の緩和が進んでおります。しかし再度、感染拡大や事態の長期化により、当社の役員及び従業員が罹患した場合や当社の提携先や外部委託先に重大な影響が生じた場合、営業活動、生産活動及び研究開発活動の停滞により、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
FY2022|10,737 文字
2【事業等のリスク】 以下において、当社グループの事業展開その他に関してリスク要因と考えられる主な事項を記載しております。また、当社グループとして必ずしも重要なリスクとは考えていない事項及び具体化する可能性が必ずしも高くないと想定される事項についても、投資判断の上で、あるいは当社グループの事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資家及び株主に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。 当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の適切な対応に努める方針ですが、当社株式に関する投資判断は、以下の事項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、以下の記載のうち、予想、見通し、方針等、将来に関する事項は、特段の記載がない限り、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内包しているため実際の結果とは異なる可能性があることにご留意下さい。 1.法的規制等に関する事項(1) 許認可等に関するリスク 当社は、原薬などの販売に当たり医薬品医療機器等法その他の規制を受けますが、これらについて法令違反があった場合、あるいは必要とされる資格を保有する人財が離職しその補充ができない場合には、監督官庁から業務の停止や許認可の取消し等の処分を受けることになり、当社の経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。なお、本書提出日現在において、業務の停止や許認可の取消し等の処分を受ける原因となる事由は発生しておりません。主な許認可等の状況許認可等の名称所管官庁等許認可等の内容有効期限取消し等となる事由医薬品販売業許可東京都東京都保健所長許可(5302190371)2025年6月30日(6年ごとの更新)医薬品医療機器等法、その他薬事に関する法令若しくはこれに基づく処分に違反する行為があったとき、医薬品医療機器等法第75条第1項により、その許可が取り消され又は期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命じられることがある。 (2) 医薬品の研究開発における医薬品医療機器等法その他の規制に関するリスク 当社が業を営む医薬品業界では、研究、開発、製造及び販売のそれぞれにおいて、国内外の薬事に関する法令、薬事行政指導、その他関係法令等により様々な規制を受けております。 当社は、日本国内の市場に留まらず欧米を含む国外の市場もターゲットとして各開発品の研究開発を進めておりますが、これらの開発品を医薬品として上市させるためには、各国の薬事に関する法令、バイオ後続品に係るガイドライン及びその他の規制に準拠して製造販売承認の申請を行い、承認を取得することが必須となります。このため、臨床試験等において、医薬品としての品質、有効性及び安全性を示すことができない場合には、承認を得られず、上市できず、当社の事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、現在の医薬品医療機器等法においては、原薬の外部委託製造が可能となっておりますが、今後このような外部委託製造に関する規制や海外品の輸入等に関する規制が改定された場合、当社の事業活動に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 医療制度改革の影響に関するリスク 我が国では、医療費の抑制を目的として、薬価改定を含む数々の医療制度改革がこれまで実施されてきており、今後の高齢化社会を見据えた場合、その方針は継続されるものと考えられます。このため、当社開発品の上市に伴い、当該医薬品の薬価が影響を受け、当社が製薬企業に販売する原薬又は製剤の販売価格にも大きな影響を及ぼす可能性があります。 2.医薬品開発事業に関する事項(1) 医薬品開発事業全般に関するリスク 医薬品開発の分野では、世界各国の製薬企業に加え、当社を含む創薬ベンチャー企業などが技術革新の質とスピードを競い合っております。また、医薬品の基礎研究、開発から製造及び販売に至る過程では、各国における諸規制に従うことから、長期間にわたり多額の資金を投入せざるを得ません。このため、各開発品の研究開発には多くの不確実性が伴い、当社の現在及び将来における開発品についても同様のリスクが内在しております。当社は、研究開発段階から収益が得られるビジネスモデルを構築することにより、各開発品の研究開発リスクの分散を図っておりますが、期待どおりの収益が得られる契約が締結できる保証はありません。このような場合には、当社の事業計画や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 医薬品の有用性及び安全性に関するリスク 当社は、「バイオで価値を創造する-こども・家族・社会をつつむケアを目指して」という経営理念のもと、医療ニーズに応えるべく、医薬品の研究開発を行っております。医薬品の研究開発では、基礎研究段階から製造販売承認の取得に至るまで、様々な研究開発過程を段階的に進めていく必要があり、それぞれの段階において研究開発の続行可否が判断されます。このため、非臨床試験や臨床試験において期待する効果が確認できない場合、予期せぬ副作用が発生した場合、あるいは研究開発期間中に医療現場での標準治療法等が変わり、医療ニーズに対する開発品目の有用性を見出すことが困難となった場合など、医薬品としての有用性及び安全性が確認できない場合には、研究開発が中止されることになります。当社の開発品において研究開発が続行できなくなった場合には、当社の事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 新規開発品の創出に関するリスク 当社は、社外との提携関係を積極的に構築することで、新規開発品の探索及び創出を図ることについても重要な事業戦略としております。しかしながら、これらの活動により、新規開発品の探索及び創出が確実にできる保証はありません。このため、何らかの理由により、新規開発品の探索及び創出活動に支障が生じた場合には、当社の事業戦略及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 研究開発に内在する進捗遅延に関するリスク 当社は、研究開発型企業として自社単独での研究開発を推進しつつ、社外との提携関係を構築することで効率的な研究開発の推進を図っております。 しかしながら、当初計画したとおりの研究開発の結果が得られない場合、各種試験の開始又は完了に遅延が生じた場合、提携先との契約等により当社単独で研究開発を進めることができない場合、あるいは提携候補先との契約交渉が遅延した場合には、医薬品としての製造販売承認の取得が遅れる又は制限される可能性は否定できません。当社は、このような事態を極力回避すべく、各開発品の進捗管理及び評価を適時に行い、各開発品の優先順位付け、投下する経営資源の強弱の変更、あるいは研究開発の一時中断の決定などの対応を図っております。このように、当社は研究開発費が大きく増加するリスクを低減しておりますが、研究開発が計画どおりに進捗しない場合には、当社の事業計画並びに財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 医薬品業界における競合に関するリスク 近年の医薬品業界は、国内外の製薬企業、バイオ関連企業、研究機関などが激しく競争しており、技術革新が急速に進む環境下にあります。このため、これらの競合先との競争の結果により、当社がライセンスアウトした開発品あるいは研究開発中の開発品が市場において優位性を失い、研究開発の中止を余儀なくされるおそれがあります。また、当社の開発品がいち早く上市できた場合でも、これらの競合先が優位性のある製品を市場に投入し、当社の市場シェアを奪うなど、当社の事業計画及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (6) 国内外の大手製薬企業等の参入に関するリスク 近年の国内外における医療費抑制策の中で、ジェネリック医薬品市場の拡大傾向は今後も持続するものと考えております。このため、国内外の大手製薬企業等が日本のジェネリック医薬品市場のみならず、世界市場が非常に大きいと期待されるバイオ後続品市場にも積極的に参入してくることも考えられ、既に一部顕在化しております。当社が事業領域とするバイオ後続品については、低分子化合物のジェネリック医薬品に比べて豊富な知識、経験及びノウハウが求められることから、参入障壁は比較的高いものと認識しております。しかしながら、国内外の大手製薬企業等が巨額の研究開発費を投じ参入を強化する可能性があります。さらに先発医薬品メーカーから特許権の許諾を受けて発売される後発医薬品「オーソライズド・ジェネリック(AG)」をめぐる動きも活発化しております。これは先発品とまったく同様に製造される特性上、後発品としての申請に必要な試験が省略できるなど非常に短期間で参入を果たせるものとなります。このような状況は低分子化合物のジェネリック医薬品市場に大きな影響を与えることが想定されます。現状では、バイオ後続品におけるAGの定義であるバイオセイムと呼ばれる後発品が現れたことで、ジェネリック医薬品市場のAGに見られるような影響を受け、当社の事業計画及び経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 3.収益モデルに関する事項(1) 収益計上に関するリスク 医薬品の基礎研究開始から上市に至るまでには長い年月を要することから、研究開発の成果が事業収益として計上されるまでには長期間を要します。また、医薬品開発の成功確率は近年益々低くなっており、上市に至らないケースも多いため、最終的に事業収益が計上されない可能性もあります。また、当社が臨床開発段階において製薬企業と提携した場合、その製薬企業が臨床試験を実施することになります。このため、臨床試験は提携先の製薬企業に依存し、当該提携先において順調に臨床試験が進まない場合や経営環境の変化や経営方針の変更など、当社が制御し得ない要因が発生した場合には、当該医薬品の開発が遅延あるいは中止となる可能性があります。 一方、研究開発が順調に進捗して上市に至った場合であっても、当該医薬品が市場において評価されず、当初計画していた収益を計上できない可能性があります。 当社は、研究開発段階から収益の計上方法を多様化することにより、各開発品の収益計上リスクの分散を図っておりますが、研究開発を行ったにもかかわらず、期待どおりの収益が計上できる保証はありません。このような場合には、当社の事業計画や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) バイオ後続品の販売に関するリスク 当社の開発品であるバイオ後続品は、提携先の製薬企業が販売を行っておりますが、何らかの理由により、提携先企業が販売に支障をきたした場合には、当該医薬品の売上減少に伴い当社の原薬等の売上、あるいは当該医薬品の売上に係るロイヤリティ収益が減少し、当社の事業計画及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 提携先企業等との契約に関するリスク 当社は、各事業においてパートナー企業と業務提携、共同研究あるいはライセンス契約等を締結し、それぞれ協働して開発活動を行っておりますが、各社における経営環境の変化や経営方針の変更など当社が制御し得ない要因によって中断あるいは中止となる可能性を含め、何らかの理由により当該契約が解除された場合には、当社の事業戦略や事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。 4.事業推進体制に関する事項(1) 提携関係に関するリスク 当社は、研究開発の各段階において、開発や販売を行う製薬企業などとの広範な提携関係を構築することで、固定費の増加を回避しつつ専門性の高い社外の技術力を活用し、戦略的かつ柔軟に研究開発を推進しております。しかしながら、計画通りに提携関係が構築できなかった場合、提携関係に変更が生じた場合あるいは提携関係が解消された場合には、当社の事業計画に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (2) バーチャル(外部委託)型経営に関するリスク 当社は、バーチャル型企業であることから、医薬品開発に伴うGLP試験やGMPに基づく原薬などの製造を受託企業に委託しております。このため、当該委託先において一定の信頼性や品質を有する対応が困難となり、代替先への製造移管を速やかに行うことができない場合には、当該開発品の研究開発に遅れが生じたり、研究開発自体が中止となることで、当社の事業計画に大きな影響を及ぼす可能性があります。 また、当社は、当該開発品の上市後、原薬などを安定供給することが必要となりますが、製造委託先が商業用規模での安定供給に支障をきたし、代替先への製造移管を速やかに行うことができない場合には、当該医薬品の販売開始の遅延や市場への供給不足が発生し、当社の経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 小規模組織であることに関するリスク 当社の研究開発の特長は、社外との提携関係を構築することで、固定費を抑えつつ効率的に事業を推進することにあります。このため、少人数による組織体制が適しておりますが、今後積極的に開発品の拡充を図るためには、人員の増強が必要になるものと考えております。しかしながら、想定どおりに人財の確保ができない場合あるいは人財の流出が生じた場合には、研究開発の推進や社外との提携関係の構築に支障が生じ、当社の事業計画や経営成績に影響が及ぶ可能性があります。 また、事業の拡大に伴い、内部管理体制の強化も必要になってまいります。この点においても研究開発と同様に少人数の組織であるため、想定どおりに人財の確保ができない場合あるいは人財の流出が生じた場合には、内部管理体制の質の低下を招き、当社の社会的信用を損なう可能性があります。 (4) 大学・公的研究機関との共同研究に係る費用負担に関するリスク 当社は、医薬品シーズの探索を目的として、北海道大学をはじめとする複数の大学や公的研究機関との共同研究を行っておりますが、共同研究に係る費用の一部については当社が負担しております。また、共同研究の進捗状況に応じて、追加的な費用を負担する場合もあります。 当社は、今後も大学や公的研究機関との共同研究に積極的に取り組む方針であり、相応の共同研究費を負担する予定でありますが、共同研究に係るテーマなどの状況により、当社が予定していない費用負担が発生することになった場合、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 研究所の使用に関するリスク 当社は、北海道大学創成研究機構生物機能分子研究開発プラットフォーム推進センターが民間企業との共同研究等のために設けているオープンラボラトリスペースの一部を、当社研究所として使用しております。このため、共同研究契約の終了など何らかの理由により、同施設の使用ができなくなった場合には、当社研究所の移転を余儀なくされ、追加的な設備投資や賃借料の発生などによって、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 企業再編、企業買収、合併等に関するリスク 当社は、事業展開の手段として、関係会社の設立や売却、合併・分割・買収・提携の手法を用いる可能性があります。そのため、これらにかかる費用等が、一時的に当社の経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性もあります。また、当該事業が当初の計画どおりに進捗しない場合、あるいは事業環境や競合状況の著しい変化により、当初想定していた効果が得られず、例えば投資価値の減損処理を行う必要が生じるなど、当社グループの経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 5.知的財産権に関する事項(1) 知的財産権に関するリスク 当社は、事業活動の中で様々な知的財産権を使用しておりますが、これらは当社の権利及び当社が権利出願中のもの、社外から適法に使用許諾を受けたもの、あるいは特許権が期間満了に至ったものであると認識しております。 しかしながら、当社が出願中の特許等の全てが成立する保証はありません。また、特許等が成立した場合でも、当該特許等を超える優れた技術の台頭により、当社の特許等に含まれる技術が淘汰される可能性もあります。このような場合には、当社の競争力が失われ、当社の経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 一方、本書提出日現在において、当社の事業活動について第三者との間で知的財産権に関する紛争が生じた事実はありません。また、当社は今後発生し得る紛争を未然に防止するため、社内において、あるいは弁護士や弁理士を通じて特許調査を適宜実施しておりますが、万が一当社が第三者の特許等を侵害していた場合、当該第三者から差止請求や損害賠償請求を受け、高額な許諾料を請求されるなど、当社の事業活動並びに財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、第三者が当社の特許等を侵害する場合には、権利保全のために必要な措置をとるなど、その解決のために多大な費用と時間を要する可能性があります。 (2) 特許の確保に関するリスク 当社の従業員が職務発明をした場合、係る権利は職務発明規程に基づき原始的に当社に帰属いたしますが、当該発明者に対して特許法第35条第4項に定める相当の利益を支払わなければなりません。これまでに当該利益を支払う事例が生じたことはありませんが、将来的に支払が発生した際、利益の相当性について紛争が生じる可能性があります。これらの紛争により、発明者に追加の利益を支払わなければならない場合には、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 権利者からの契約解除等に関するリスク 当社の開発品の中には、第三者から実施許諾を得たうえで研究開発を進めるものもあります。当社は、当該ライセンス契約に定める諸条件に従って、開発品を製品化する努力義務を負っております。ライセンス契約に定める諸条件の全てを当社が満たすことができるかどうかについては、多くの要因に依存しており、これらの中には当社が制御不能な要因も含まれております。このため、将来的に当社がライセンス契約の解除条項に抵触し、権利者から権利の許諾を受けられなくなった場合には、当社の事業計画並びに財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 6.業績等に関する事項(1) 財政状態及び経営成績に関するリスク 当社は主にバイオ後続品等の販売で得た収益により研究開発費を除いた固定費を賄える状況となっているものの、既存の開発品に係る研究開発費が先行して計上されますので、現時点では利益を計上することができておりません。当社は、早期の黒字化を目指しておりますが、事業計画が想定通りに進捗しない場合には、黒字化の時期が遅れたり、繰越利益剰余金がマイナスからプラスに転じる時期が遅れる可能性があります。 (2) 税務上の繰越欠損金に関するリスク 当社は2022年3月期において、税務上の繰越欠損金を有しており、現在は所得を課税標準とする法人税、住民税及び事業税が課されておらず、2023年3月期における課税所得もマイナスとなる見通しであります。しかしながら、今後当社の業績が順調に推移することで繰越欠損金を上回る課税所得が発生した場合あるいは税制改正に伴い所得を課税標準とする法人税、住民税及び事業税が発生した場合には、計画している当期純利益又は当期純損失並びにキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。 (3) 特定の販売先への依存に関するリスク 当社の売上高の大半はバイオ後続品の原薬又は製剤供給にかかる売上であるため、同事業への売上依存度が非常に高い状態にあります。 当社は新規販売先の開拓を進めることで、特定の販売先への売上依存度の引き下げを図る方針でありますが、新規販売先の開拓が想定どおりに進まない可能性があります。また、現在契約を締結している販売先との契約解消等が生じた場合には、当社の経営成績に重大な影響を与える可能性があります。 (4) 資金調達に関するリスク 当社はバイオ後続品事業を始めバイオテクノロジーに関する事業化を目指した研究開発型企業であるため、先行投資としての研究開発資金を必要としますが、当社が業を営む医薬品業界やバイオ事業の特質として、研究開発投資がリターンを生み出すまでの期間が長く、また、これに伴うリスクも高いため、調達資金が投資家の期待する成果に必ずしも結びつかない可能性があります。このため、安定的な収益基盤を確立するまでの間は、間接金融による資金調達は難しく、増資を中心とした資金調達を行う方針であります。その場合には、当社の発行済株式総数が増加し、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。また、当初の想定を上回る研究開発資金が必要となり、機動的な資金調達が困難な場合には、研究開発を継続することができなくなる可能性があります。 (5) 財務制限条項への抵触リスク 当社の借入金には財務制限条項が付されており、当該条項に抵触した場合、期限の利益を喪失し、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 配当政策に関するリスク 当社は、創業以来配当を実施しておらず、本書提出日現在においても、会社法の規定上、配当可能な状態にはありません。当面は早期の黒字化を目指し、内部留保による財務体質の強化及び研究開発活動への再投資を優先する方針であります。一方で、株主への利益還元についても重要な経営課題として捉え、財政状態及び経営成績を勘案しつつ配当の実施を検討してまいります。しかしながら、利益計画が想定どおりに進捗せず、今後も安定的に利益を計上できない状態が続いた場合には、配当による株主還元が困難となる可能性があります。 (7) 投資有価証券の価値変動に関するリスク 当社は本書提出日現在において投資有価証券を保有しております。 このため、当該投資有価証券の価値変動に伴い評価損が計上された場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 為替レートの変動に関するリスク 当社は、社外との提携関係の構築をグローバルに展開していることから、海外の取引先との間で外貨建取引を行っております。これまでは、当社の外貨建取引の多くが支払サイトも短いことから、多額の為替差損益を計上することはありませんでしたが、当社の今後の事業規模の拡大に伴い、外貨建取引の規模が大きくなった場合や支払サイトの長い外貨建取引を行う場合には、為替レートの変動により当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 7.その他(1) 情報流出に関するリスク 当社が研究開発の過程で入手する知見、技術、ノウハウ等には重要な機密情報が多く含まれております。当社は、これらの機密情報が社外に流出しないよう、役職員や取引先との間で秘密保持義務等を定めた契約を締結し、厳重な情報管理に努めております。 しかしながら、役職員や取引先によりこれらが遵守されなかった場合には、重要な機密情報が流出し、当社の事業活動に大きな影響を与える可能性があります。 (2) システム障害等に関するリスク 当社はシステム障害、セキュリティ侵害等を未然に防止するために様々な手段を講じておりますが、ウィルス、権限のないアクセス、自然災害、通信エラーあるいは電気障害などが引き起こす事故が発生する可能性を否定することはできません。システム障害、セキュリティ侵害等が発生した場合、当社が保有する医薬品開発過程における重要な情報が喪失又は流出する可能性があります。データの喪失あるいは機密情報の流出を招いた場合、データ復旧のために金銭的・時間的に多大な負担を余儀なくされたり、特定の開発品の開発の進捗が遅延したり、取引先から損害賠償を請求されたり、当社の社会的信用が失墜して社外との提携関係の構築が難しくなるなど、当社の事業計画の進捗に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 医薬品の品質・副作用に関するリスク 当社が開発に関与する医薬品の安全性に関する情報は、限られた被験者を対象に実施した臨床試験から得られたものであり、上市前に副作用の全てを把握することはできません。当社は、直接医薬品の販売を行う計画はありませんが、上市後に予期せぬ副作用が発生する可能性があります。その場合、製品の回収あるいは販売中止を余儀なくされ、当社の原薬などの販売についても継続することが困難となり、以後の経営成績に大きな影響を与える可能性があります。 (4) 訴訟等に関するリスク 当社は、コンプライアンス体制の構築に注力しておりますが、製薬企業などから特許等の侵害を理由として損害賠償請求を受けたり、訴訟を提起される可能性があります。また、製造物関連、環境関連、労務関連その他に関する訴訟が提起される可能性もあり、これらの結果、当社の社会的信用が失墜し、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (5) 災害に関するリスク 当社は、事業活動の中心となる事業所を東京都と北海道に設けており、地理的なリスク分散を図っております。また、当社は研究開発活動の一部を社外に委託していることから、実質的にはさらに広くリスク分散されているものと考えております。 しかしながら、これらの地域において地震等の大規模な災害が発生した場合には、設備等の損壊やインフラの機能停止などにより、当社の事業活動が影響を受ける可能性があります。 (6) 新型コロナウイルスに関するリスク 当社は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止及び予防のための対応として、在宅勤務及び時差出勤の推進、WEB会議の推進、不要不急の出張の自粛、衛生管理の徹底等に努めております。しかしながら、更なる感染拡大や事態の長期化により、当社の役員及び従業員が罹患した場合や当社の提携先や外部委託先に重大な影響が生じた場合、営業活動、生産活動及び研究開発活動の停滞により、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
FY2021|10,805 文字
2【事業等のリスク】 以下において、当社グループの事業展開その他に関してリスク要因と考えられる主な事項を記載しております。また、当社グループとして必ずしも重要なリスクとは考えていない事項及び具体化する可能性が必ずしも高くないと想定される事項についても、投資判断の上で、あるいは当社グループの事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資家及び株主に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。 当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の適切な対応に努める方針ですが、当社株式に関する投資判断は、以下の事項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、以下の記載のうち、予想、見通し、方針等、将来に関する事項は、特段の記載がない限り、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内包しているため実際の結果とは異なる可能性があることにご留意下さい。 1.法的規制等に関する事項(1) 許認可等に関するリスク 当社は、原薬などの販売に当たり医薬品医療機器等法その他の規制を受けますが、これらについて法令違反があった場合、あるいは必要とされる資格を保有する人材が離職しその補充ができない場合には、監督官庁から業務の停止や許認可の取消し等の処分を受けることになり、当社の経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。なお、本書提出日現在において、業務の停止や許認可の取消し等の処分を受ける原因となる事由は発生しておりません。主な許認可等の状況許認可等の名称所管官庁等許認可等の内容有効期限取消し等となる事由医薬品販売業許可東京都東京都保健所長許可(5302190371)2025年6月30日(6年ごとの更新)医薬品医療機器等法、その他薬事に関する法令若しくはこれに基づく処分に違反する行為があったとき、医薬品医療機器等法第75条第1項により、その許可が取り消され又は期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命じられることがある。 (2) 医薬品の研究開発における医薬品医療機器等法その他の規制に関するリスク 当社が業を営む医薬品業界では、研究、開発、製造及び販売のそれぞれにおいて、国内外の薬事に関する法令、薬事行政指導、その他関係法令等により様々な規制を受けております。 当社は、日本国内の市場に留まらず欧米を含む国外の市場もターゲットとして各開発品の研究開発を進めておりますが、これらの開発品を医薬品として上市させるためには、各国の薬事に関する法令、バイオ後続品に係るガイドライン等、及びその他の規制に準拠して製造販売承認の申請を行い、承認を取得することが必須となります。このため、臨床試験等において、医薬品としての品質、有効性及び安全性を示すことができない場合には、承認を得られず、上市できず、当社の事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、現在の医薬品医療機器等法においては、原薬の外部委託製造が可能となっておりますが、今後このような外部委託製造に関する規制や海外品の輸入等に関する規制が改定された場合、当社の事業活動に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 医療制度改革の影響に関するリスク 我が国では、医療費の抑制を目的として、薬価改定を含む数々の医療制度改革がこれまで実施されてきており、今後の高齢化社会を見据えた場合、その方針は継続されるものと考えられます。このため、当社開発品の上市に伴い、当該医薬品の薬価が影響を受け、当社が製薬企業に販売する原薬の販売価格にも大きな影響を及ぼす可能性があります。 2.医薬品開発事業に関する事項(1) 医薬品開発事業全般に関するリスク 医薬品開発の分野では、世界各国の製薬企業に加え、当社を含む創薬ベンチャー企業などが技術革新の質とスピードを競い合っております。また、医薬品の基礎研究、開発から製造及び販売に至る過程では、各国における諸規制に従うことから、長期間にわたり多額の資金を投入せざるを得ません。このため、各開発品の研究開発には多くの不確実性が伴い、当社の現在及び将来における開発品についても同様のリスクが内在しております。当社は、研究開発段階から収益が得られるビジネスモデルを構築することにより、各開発品の研究開発リスクの分散を図っておりますが、期待どおりの収益が得られる契約が締結できる保証はありません。このような場合には、当社の事業計画や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 医薬品の有用性及び安全性に関するリスク 当社は、「大学発ベンチャーであることの公共性に準じ、利益の追求に留まらず、希少疾患や難治性疾患を対象とする医薬品開発により、人々のクオリティ・オブ・ライフを向上させ、社会に貢献する」という経営理念のもと、医療ニーズに応えるべく、医薬品の研究開発を行っております。医薬品の研究開発では、基礎研究段階から製造販売承認の取得に至るまで、様々な研究開発過程を段階的に進めていく必要があり、それぞれの段階において研究開発の続行可否が判断されます。このため、非臨床試験や臨床試験において期待する効果が確認できない場合、予期せぬ副作用が発生した場合、あるいは研究開発期間中に医療現場での標準治療法等が変わり、医療ニーズに対する開発品目の有用性を見出すことが困難となった場合など、医薬品としての有用性及び安全性が確認できない場合には、研究開発が中止されることになります。当社の開発品において研究開発が続行できなくなった場合には、当社の事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 新規開発品の創出に関するリスク 当社は、社外との提携関係を積極的に構築することで、新規開発品の探索及び創出を図ることについても重要な事業戦略としております。しかしながら、これらの活動により、新規開発品の探索及び創出が確実にできる保証はありません。このため、何らかの理由により、新規開発品の探索及び創出活動に支障が生じた場合には、当社の事業戦略及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 研究開発に内在する進捗遅延に関するリスク 当社は、研究開発型企業として自社単独での研究開発を推進しつつ、社外との提携関係を構築することで効率的な研究開発の推進を図っております。 しかしながら、当初計画したとおりの研究開発の結果が得られない場合、各種試験の開始又は完了に遅延が生じた場合、提携先との契約等により当社単独で研究開発を進めることができない場合、あるいは提携候補先との契約交渉が遅延した場合には、医薬品としての製造販売承認の取得が遅れる又は制限される可能性は否定できません。当社は、このような事態を極力回避すべく、各開発品の進捗管理及び評価を適時に行い、各開発品の優先順位付け、投下する経営資源の強弱の変更、あるいは研究開発の一時中断の決定などの対応を図っております。このように、当社は研究開発費が大きく増加するリスクを低減しておりますが、研究開発が計画どおりに進捗しない場合には、当社の事業計画並びに財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 医薬品業界における競合に関するリスク 近年の医薬品業界は、国内外の製薬企業、バイオ関連企業、研究機関などが激しく競争しており、技術革新が急速に進む環境下にあります。このため、これらの競合先との競争の結果により、当社がライセンスアウトした開発品あるいは研究開発中の開発品が市場において優位性を失い、研究開発の中止を余儀なくされるおそれがあります。また、当社の開発品がいち早く上市できた場合でも、これらの競合先が優位性のある製品を市場に投入し、当社の市場シェアを奪うなど、当社の事業計画及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (6) 国内外の大手製薬企業等の参入に関するリスク 近年の国内外における医療費抑制策の中で、ジェネリック医薬品市場の拡大傾向は今後も持続するものと考えております。このため、国内外の大手製薬企業等が日本のジェネリック医薬品市場のみならず、世界市場が非常に大きいと期待されるバイオ後続品市場にも積極的に参入してくることも考えられ、既に一部顕在化しております。当社が事業領域とするバイオ後続品については、低分子化合物のジェネリック医薬品に比べて豊富な知識、経験及びノウハウが求められることから、参入障壁は比較的高いものと認識しております。しかしながら、国内外の大手製薬企業等が巨額の研究開発費を投じ参入を強化する可能性があります。さらに先発医薬品メーカーから特許権の許諾を受けて発売される後発医薬品「オーソライズド・ジェネリック(AG)」をめぐる動きも活発化しております。これは先発品とまったく同様に製造される特性上、後発品としての申請に必要な試験が省略できるなど非常に短期間で参入を果たせるものとなります。このような状況は低分子化合物のジェネリック医薬品市場に大きな影響を与えることが想定されます。現状では、バイオ後続品におけるAGの定義であるバイオセイムと呼ばれる後発品が現れたことで、ジェネリック医薬品市場のAGに見られるような影響を受け、当社の事業計画及び経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 3.収益モデルに関する事項(1) 収益計上に関するリスク 医薬品の基礎研究開始から上市に至るまでには長い年月を要することから、研究開発の成果が事業収益として計上されるまでには長期間を要します。また、医薬品開発の成功確率は近年益々低くなっており、上市に至らないケースも多いため、最終的に事業収益が計上されない可能性もあります。また、当社が臨床開発段階において製薬企業と提携した場合、その製薬企業が臨床試験を実施することになります。このため、臨床試験は提携先の製薬企業に依存し、当該提携先において順調に臨床試験が進まない場合や経営環境の変化や経営方針の変更など、当社が制御し得ない要因が発生した場合には、当該医薬品の開発が遅延あるいは中止となる可能性があります。 一方、研究開発が順調に進捗して上市に至った場合であっても、当該医薬品が市場において評価されず、当初計画していた収益を計上できない可能性があります。 当社は、研究開発段階から収益の計上方法を多様化することにより、各開発品の収益計上リスクの分散を図っておりますが、研究開発を行ったにもかかわらず、期待どおりの収益が計上できる保証はありません。このような場合には、当社の事業計画や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) バイオ後続品の販売に関するリスク 当社の開発品であるバイオ後続品は、提携先の製薬企業が販売を行っておりますが、何らかの理由により、提携先企業が販売に支障をきたした場合には、当該医薬品の売上減少に伴い当社の原薬等の売上、あるいは当該医薬品の売上に係るロイヤリティ収益が減少し、当社の事業計画及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 提携先企業等との契約に関するリスク 当社は、各事業においてパートナー企業と業務提携、共同研究あるいはライセンス契約等を締結し、それぞれ協働して開発活動を行っておりますが、各社における経営環境の変化や経営方針の変更など当社が制御し得ない要因によって中断あるいは中止となる可能性を含め、何らかの理由により当該契約が解除された場合には、当社の事業戦略や事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。 4.事業推進体制に関する事項(1) 提携関係に関するリスク 当社は、研究開発の各段階において、開発や販売を行う製薬企業などとの広範な提携関係を構築することで、固定費の増加を回避しつつ専門性の高い社外の技術力を活用し、戦略的かつ柔軟に研究開発を推進しております。しかしながら、計画通りに提携関係が構築できなかった場合、提携関係に変更が生じた場合あるいは提携関係が解消された場合には、当社の事業計画に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (2) バーチャル(外部委託)型経営に関するリスク 当社は、バーチャル型企業であることから、医薬品開発に伴うGLP試験やGMPに基づく原薬などの製造を受託企業に委託しております。このため、当該委託先において一定の信頼性や品質を有する対応が困難となり、代替先への製造移管を速やかに行うことができない場合には、当該開発品の研究開発に遅れが生じたり、研究開発自体が中止となることで、当社の事業計画に大きな影響を及ぼす可能性があります。 また、当社は、当該開発品の上市後、原薬などを安定供給することが必要となりますが、製造委託先が商業用規模での安定供給に支障をきたし、代替先への製造移管を速やかに行うことができない場合には、当該医薬品の販売開始の遅延や市場への供給不足が発生し、当社の経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 小規模組織であることに関するリスク 当社の研究開発の特長は、社外との提携関係を構築することで、固定費を抑えつつ効率的に事業を推進することにあります。このため、少人数による組織体制が適しておりますが、今後積極的に開発品の拡充を図るためには、人員の増強が必要になるものと考えております。しかしながら、想定通りに人材の確保ができない場合あるいは人材の流出が生じた場合には、研究開発の推進や社外との提携関係の構築に支障が生じ、当社の事業計画や経営成績に影響が及ぶ可能性があります。 また、事業の拡大に伴い、内部管理体制の強化も必要になってまいります。この点においても研究開発と同様に少人数の組織であるため、想定通りに人材の確保ができない場合あるいは人材の流出が生じた場合には、内部管理体制の質の低下を招き、当社の社会的信用を損なう可能性があります。 (4) 大学・公的研究機関との共同研究に係る費用負担に関するリスク 当社は、医薬品シーズの探索を目的として、北海道大学をはじめとする複数の大学や公的研究機関との共同研究を行っておりますが、共同研究に係る費用の一部については当社が負担しております。また、共同研究の進捗状況に応じて、追加的な費用を負担する場合もあります。 当社は、今後も大学や公的研究機関との共同研究に積極的に取り組む方針であり、相応の共同研究費を負担する予定でありますが、共同研究に係るテーマなどの状況により、当社が予定していない費用負担が発生することになった場合、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 研究所の使用に関するリスク 当社は、北海道大学創成研究機構生物機能分子研究開発プラットフォーム推進センターが民間企業との共同研究等のために設けているオープンラボラトリスペースの一部を、当社研究所として使用しております。このため、共同研究契約の終了など何らかの理由により、同施設の使用ができなくなった場合には、当社研究所の移転を余儀なくされ、追加的な設備投資や賃借料の発生などによって、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 企業再編、企業買収、合併等に関するリスク 当社は、事業展開の手段として、関係会社の設立や売却、合併・分割・買収・提携の手法を用いる可能性があります。そのため、これらにかかる費用等が、一時的に当社の経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性もあります。また、当該事業が当初の計画どおりに進捗しない場合、あるいは事業環境や競合状況の著しい変化により、当初想定していた効果が得られず、例えば投資価値の減損処理を行う必要が生じるなど、当社グループの経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 5.知的財産権に関する事項(1) 知的財産権に関するリスク 当社は、事業活動の中で様々な知的財産権を使用しておりますが、これらは当社の権利及び当社が権利出願中のもの、社外から適法に使用許諾を受けたもの、あるいは特許権が期間満了に至ったものであると認識しております。 しかしながら、当社が出願中の特許等の全てが成立する保証はありません。また、特許等が成立した場合でも、当該特許等を超える優れた技術の台頭により、当社の特許等に含まれる技術が淘汰される可能性もあります。このような場合には、当社の競争力が失われ、当社の経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 一方、本書提出日現在において、当社の事業活動について第三者との間で知的財産権に関する紛争が生じた事実はありません。また、当社は今後発生し得る紛争を未然に防止するため、社内において、あるいは弁護士や弁理士を通じて特許調査を適宜実施しておりますが、万が一当社が第三者の特許等を侵害していた場合、当該第三者から差止請求や損害賠償請求を受け、高額な許諾料を請求されるなど、当社の事業活動並びに財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、第三者が当社の特許等を侵害する場合には、権利保全のために必要な措置をとるなど、その解決のために多大な費用と時間を要する可能性があります。 (2) 特許の確保に関するリスク 当社の従業員が職務発明をした場合、係る権利は職務発明規程に基づき原始的に当社に帰属いたしますが、当該発明者に対して特許法第35条第4項に定める相当の利益を支払わなければなりません。これまでに当該利益を支払う事例が生じたことはありませんが、将来的に支払が発生した際、利益の相当性について紛争が生じる可能性があります。これらの紛争により、発明者に追加の利益を支払わなければならない場合には、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 権利者からの契約解除等に関するリスク 当社の開発品の中には、第三者から実施許諾を得たうえで研究開発を進めるものもあります。当社は、当該ライセンス契約に定める諸条件に従って、開発品を製品化する努力義務を負っております。ライセンス契約に定める諸条件の全てを当社が満たすことができるかどうかについては、多くの要因に依存しており、これらの中には当社が制御不能な要因も含まれております。このため、将来的に当社がライセンス契約の解除条項に抵触し、権利者から権利の許諾を受けられなくなった場合には、当社の事業計画並びに財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 6.業績等に関する事項(1) 財政状態及び経営成績に関するリスク 当社は主にフィルグラスチムバイオ後続品の販売で得た収益により研究開発費を除いた固定費を賄える状況となっているものの、既存の開発品に係る研究開発費が先行して計上されますので、現時点では利益を計上することができておりません。当社は、早期の黒字化を目指しておりますが、事業計画が想定通りに進捗しない場合には、黒字化の時期が遅れたり、繰越利益剰余金がマイナスからプラスに転じる時期が遅れる可能性があります。 (2) 税務上の繰越欠損金に関するリスク 当社は2021年3月期において、税務上の繰越欠損金を有しており、現在は所得を課税標準とする法人税、住民税及び事業税が課されておらず、2022年3月期における課税所得もマイナスとなる見通しであります。しかしながら、今後当社の業績が順調に推移することで繰越欠損金を上回る課税所得が発生した場合あるいは税制改正に伴い所得を課税標準とする法人税、住民税及び事業税が発生した場合には、計画している当期純利益又は当期純損失並びにキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。 (3) 特定の販売先への依存に関するリスク 当社の売上高の大半は富士製薬工業㈱に対するフィルグラスチムバイオ後続品の原薬供給にかかる売上であるため、同社への売上依存度が非常に高い状態にあります。 当社は新規販売先の開拓を進めることで、特定の販売先への売上依存度の引き下げを図る方針でありますが、新規販売先の開拓が想定通りに進まない可能性があります。また、現在契約を締結している販売先との契約解消等が生じた場合には、当社の経営成績に重大な影響を与える可能性があります。 (4) 資金調達に関するリスク 当社はバイオ後続品事業を始めバイオテクノロジーに関する事業化を目指した研究開発型企業であるため、先行投資としての研究開発資金を必要としますが、当社が業を営む医薬品業界やバイオ事業の特質として、研究開発投資がリターンを生み出すまでの期間が長く、また、これに伴うリスクも高いため、調達資金が投資家の期待する成果に必ずしも結びつかない可能性があります。このため、安定的な収益基盤を確立するまでの間は、間接金融による資金調達は難しく、増資を中心とした資金調達を行う方針であります。その場合には、当社の発行済株式総数が増加し、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。また、当初の想定を上回る研究開発資金が必要となり、機動的な資金調達が困難な場合には、研究開発を継続することができなくなる可能性があります。 (5) 財務制限条項への抵触リスク 当社の借入金には財務制限条項が付されており、当該条項に抵触した場合、期限の利益を喪失し、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 配当政策に関するリスク 当社は、創業以来配当を実施しておらず、本書提出日現在においても、会社法の規定上、配当可能な状態にはありません。当面は早期の黒字化を目指し、内部留保による財務体質の強化及び研究開発活動への再投資を優先する方針であります。一方で、株主への利益還元についても重要な経営課題として捉え、財政状態及び経営成績を勘案しつつ配当の実施を検討してまいります。しかしながら、利益計画が想定通りに進捗せず、今後も安定的に利益を計上できない状態が続いた場合には、配当による株主還元が困難となる可能性があります。 (7) 投資有価証券の価値変動に関するリスク 当社は本書提出日現在において投資有価証券を保有しております。 このため、当該投資有価証券の価値変動に伴い評価損が計上された場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 為替レートの変動に関するリスク 当社は、社外との提携関係の構築をグローバルに展開していることから、海外の取引先との間で外貨建取引を行っております。これまでは、当社の外貨建取引の多くが支払サイトも短いことから、多額の為替差損益を計上することはありませんでしたが、当社の今後の事業規模の拡大に伴い、外貨建取引の規模が大きくなった場合や支払サイトの長い外貨建取引を行う場合には、為替レートの変動により当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 7.その他(1) 情報流出に関するリスク 当社が研究開発の過程で入手する知見、技術、ノウハウ等には重要な機密情報が多く含まれております。当社は、これらの機密情報が社外に流出しないよう、役職員や取引先との間で秘密保持義務等を定めた契約を締結し、厳重な情報管理に努めております。 しかしながら、役職員や取引先によりこれらが遵守されなかった場合には、重要な機密情報が流出し、当社の事業活動に大きな影響を与える可能性があります。 (2) システム障害等に関するリスク 当社はシステム障害、セキュリティ侵害等を未然に防止するために様々な手段を講じておりますが、ウィルス、権限のないアクセス、自然災害、通信エラーあるいは電気障害などが引き起こす事故が発生する可能性を否定することはできません。システム障害、セキュリティ侵害等が発生した場合、当社が保有する医薬品開発過程における重要な情報が喪失又は流出する可能性があります。データの喪失あるいは機密情報の流出を招いた場合、データ復旧のために金銭的・時間的に多大な負担を余儀なくされたり、特定の開発品の開発の進捗が遅延したり、取引先から損害賠償を請求されたり、当社の社会的信用が失墜して社外との提携関係の構築が難しくなるなど、当社の事業計画の進捗に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 医薬品の品質・副作用に関するリスク 当社が開発に関与する医薬品の安全性に関する情報は、限られた被験者を対象に実施した臨床試験から得られたものであり、上市前に副作用の全てを把握することはできません。当社は、直接医薬品の販売を行う計画はありませんが、上市後に予期せぬ副作用が発生する可能性があります。その場合、製品の回収あるいは販売中止を余儀なくされ、当社の原薬などの販売についても継続することが困難となり、以後の経営成績に大きな影響を与える可能性があります。 (4) 訴訟等に関するリスク 当社は、コンプライアンス体制の構築に注力しておりますが、製薬企業などから特許等の侵害を理由として損害賠償請求を受けたり、訴訟を提起される可能性があります。また、製造物関連、環境関連、労務関連その他に関する訴訟が提起される可能性もあり、これらの結果、当社の社会的信用が失墜し、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (5) 災害に関するリスク 当社は、事業活動の中心となる事業所を東京都と北海道に設けており、地理的なリスク分散を図っております。また、当社は研究開発活動の一部を社外に委託していることから、実質的にはさらに広くリスク分散されているものと考えております。 しかしながら、これらの地域において地震等の大規模な災害が発生した場合には、設備等の損壊やインフラの機能停止などにより、当社の事業活動が影響を受ける可能性があります。 (6) 新型コロナウイルスに関するリスク 当社は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止及び予防のための対応として、在宅勤務及び時差出勤の推進、WEB会議の推進、不要不急の出張の自粛、衛生管理の徹底等に努めております。しかしながら、更なる感染拡大や事態の長期化により、当社の役員及び従業員が罹患した場合や当社の提携先や外部委託先に重大な影響が生じた場合、営業活動、生産活動及び研究開発活動の停滞により、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
FY2020|10,748 文字
2【事業等のリスク】 以下において、当社グループの事業展開その他に関してリスク要因と考えられる主な事項を記載しております。また、当社グループとして必ずしも重要なリスクとは考えていない事項及び具体化する可能性が必ずしも高くないと想定される事項についても、投資判断の上で、あるいは当社グループの事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資家及び株主に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。 当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の適切な対応に努める方針ですが、当社株式に関する投資判断は、以下の事項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、以下の記載のうち、予想、見通し、方針等、将来に関する事項は、特段の記載がない限り、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内包しているため実際の結果とは異なる可能性があることにご留意下さい。 1.法的規制等に関する事項(1) 許認可等に関するリスク 当社は、原薬などの販売に当たり医薬品医療機器等法その他の規制を受けますが、これらについて法令違反があった場合、あるいは必要とされる資格を保有する人材が離職しその補充ができない場合には、監督官庁から業務の停止や許認可の取消し等の処分を受けることになり、当社の経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。なお、本書提出日現在において、業務の停止や許認可の取消し等の処分を受ける原因となる事由は発生しておりません。主な許認可等の状況許認可等の名称所管官庁等許認可等の内容有効期限取消し等となる事由医薬品販売業許可東京都東京都保健所長許可(5302190371)2025年6月30日(6年ごとの更新)医薬品医療機器等法、その他薬事に関する法令若しくはこれに基づく処分に違反する行為があったとき、医薬品医療機器等法第75条第1項により、その許可が取り消され又は期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命じられることがある。 (2) 医薬品の研究開発における医薬品医療機器等法その他の規制に関するリスク 当社が業を営む医薬品業界では、研究、開発、製造及び販売のそれぞれにおいて、国内外の薬事に関する法令、薬事行政指導、その他関係法令等により様々な規制を受けております。 当社は、日本国内の市場に留まらず欧米を含む国外の市場もターゲットとして各開発品の研究開発を進めておりますが、これらの開発品を医薬品として上市させるためには、各国の薬事に関する法令、バイオ後続品に係るガイドライン等、及びその他の規制に準拠して製造販売承認の申請を行い、承認を取得することが必須となります。このため、臨床試験等において、医薬品としての品質、有効性及び安全性を示すことができない場合には、承認を得られず、上市できず、当社の事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、現在の医薬品医療機器等法においては、原薬の外部委託製造が可能となっておりますが、今後このような外部委託製造に関する規制や海外品の輸入等に関する規制が改定された場合、当社の事業活動に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 医療制度改革の影響に関するリスク 我が国では、医療費の抑制を目的として、薬価改定を含む数々の医療制度改革がこれまで実施されてきており、今後の高齢化社会を見据えた場合、その方針は継続されるものと考えられます。このため、当社開発品の上市に伴い、当該医薬品の薬価が影響を受け、当社が製薬企業に販売する原薬の販売価格にも大きな影響を及ぼす可能性があります。 2.医薬品開発事業に関する事項(1) 医薬品開発事業全般に関するリスク 医薬品開発の分野では、世界各国の製薬企業に加え、当社を含む創薬ベンチャー企業などが技術革新の質とスピードを競い合っております。また、医薬品の基礎研究、開発から製造及び販売に至る過程では、各国における諸規制に従うことから、長期間にわたり多額の資金を投入せざるを得ません。このため、各開発品の研究開発には多くの不確実性が伴い、当社の現在及び将来における開発品についても同様のリスクが内在しております。当社は、研究開発段階から収益が得られるビジネスモデルを構築することにより、各開発品の研究開発リスクの分散を図っておりますが、期待どおりの収益が得られる契約が締結できる保証はありません。このような場合には、当社の事業計画や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 医薬品の有用性及び安全性に関するリスク 当社は、「大学発ベンチャーであることの公共性に準じ、利益の追求に留まらず、希少疾患や難治性疾患を対象とする医薬品開発により、人々のクオリティ・オブ・ライフを向上させ、社会に貢献する」という経営理念のもと、医療ニーズに応えるべく、医薬品の研究開発を行っております。医薬品の研究開発では、基礎研究段階から製造販売承認の取得に至るまで、様々な研究開発過程を段階的に進めていく必要があり、それぞれの段階において研究開発の続行可否が判断されます。このため、非臨床試験や臨床試験において期待する効果が確認できない場合、予期せぬ副作用が発生した場合、あるいは研究開発期間中に医療現場での標準治療法等が変わり、医療ニーズに対する開発品目の有用性を見出すことが困難となった場合など、医薬品としての有用性及び安全性が確認できない場合には、研究開発が中止されることになります。当社の開発品において研究開発が続行できなくなった場合には、当社の事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 新規開発品の創出に関するリスク 当社は、社外との提携関係を積極的に構築することで、新規開発品の探索及び創出を図ることについても重要な事業戦略としております。しかしながら、これらの活動により、新規開発品の探索及び創出が確実にできる保証はありません。このため、何らかの理由により、新規開発品の探索及び創出活動に支障が生じた場合には、当社の事業戦略及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 研究開発に内在する進捗遅延に関するリスク 当社は、研究開発型企業として自社単独での研究開発を推進しつつ、社外との提携関係を構築することで効率的な研究開発の推進を図っております。 しかしながら、当初計画したとおりの研究開発の結果が得られない場合、各種試験の開始又は完了に遅延が生じた場合、提携先との契約等により当社単独で研究開発を進めることができない場合、あるいは提携候補先との契約交渉が遅延した場合には、医薬品としての製造販売承認の取得が遅れる又は制限される可能性は否定できません。当社は、このような事態を極力回避すべく、各開発品の進捗管理及び評価を適時に行い、各開発品の優先順位付け、投下する経営資源の強弱の変更、あるいは研究開発の一時中断の決定などの対応を図っております。このように、当社は研究開発費が大きく増加するリスクを低減しておりますが、研究開発が計画どおりに進捗しない場合には、当社の事業計画並びに財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 医薬品業界における競合に関するリスク 近年の医薬品業界は、国内外の製薬企業、バイオ関連企業、研究機関などが激しく競争しており、技術革新が急速に進む環境下にあります。このため、これらの競合先との競争の結果により、当社がライセンスアウトした開発品あるいは研究開発中の開発品が市場において優位性を失い、研究開発の中止を余儀なくされるおそれがあります。また、当社の開発品がいち早く上市できた場合でも、これらの競合先が優位性のある製品を市場に投入し、当社の市場シェアを奪うなど、当社の事業計画及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (6) 国内外の大手製薬企業等の参入に関するリスク 近年の国内外における医療費抑制策の中で、ジェネリック医薬品市場の拡大傾向は今後も持続するものと考えております。このため、国内外の大手製薬企業等が日本のジェネリック医薬品市場のみならず、世界市場が非常に大きいと期待されるバイオ後続品市場にも積極的に参入してくることも考えられ、既に一部顕在化しております。当社が事業領域とするバイオ後続品については、低分子化合物のジェネリック医薬品に比べて豊富な知識、経験及びノウハウが求められることから、参入障壁は比較的高いものと認識しております。しかしながら、国内外の大手製薬企業等が巨額の研究開発費を投じ参入を強化する可能性があります。さらに先発医薬品メーカーから特許権の許諾を受けて発売される後発医薬品「オーソライズド・ジェネリック(AG)」をめぐる動きも活発化しております。これは先発品とまったく同様に製造される特性上、後発品としての申請に必要な試験が省略できるなど非常に短期間で参入を果たせるものとなります。このような状況は低分子化合物のジェネリック医薬品市場に大きな影響を与えることが想定されます。現状では、バイオ後続品におけるAGの定義であるバイオセイムと呼ばれる後発品が現れたことで、ジェネリック医薬品市場のAGに見られるような影響を受け、当社の事業計画及び経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 3.収益モデルに関する事項(1) 収益計上に関するリスク 医薬品の基礎研究開始から上市に至るまでには長い年月を要することから、研究開発の成果が事業収益として計上されるまでには長期間を要します。また、医薬品開発の成功確率は近年益々低くなっており、上市に至らないケースも多いため、最終的に事業収益が計上されない可能性もあります。また、当社が臨床開発段階において製薬企業と提携した場合、その製薬企業が臨床試験を実施することになります。このため、臨床試験は提携先の製薬企業に依存し、当該提携先において順調に臨床試験が進まない場合や経営環境の変化や経営方針の変更など、当社が制御し得ない要因が発生した場合には、当該医薬品の開発が遅延あるいは中止となる可能性があります。 一方、研究開発が順調に進捗して上市に至った場合であっても、当該医薬品が市場において評価されず、当初計画していた収益を計上できない可能性があります。 当社は、研究開発段階から収益の計上方法を多様化することにより、各開発品の収益計上リスクの分散を図っておりますが、研究開発を行ったにもかかわらず、期待どおりの収益が計上できる保証はありません。このような場合には、当社の事業計画や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) バイオ後続品の販売に関するリスク 当社の開発品であるバイオ後続品は、提携先の製薬企業が販売を行っておりますが、何らかの理由により、提携先企業が販売に支障をきたした場合には、当該医薬品の売上減少に伴い当社の原薬等の売上、あるいは当該医薬品の売上に係るロイヤリティ収益が減少し、当社の事業計画及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 提携先企業等との契約に関するリスク 当社は、各事業においてパートナー企業と業務提携、共同研究あるいはライセンス契約等を締結し、それぞれ協働して開発活動を行っておりますが、各社における経営環境の変化や経営方針の変更など当社が制御し得ない要因によって中断あるいは中止となる可能性を含め、何らかの理由により当該契約が解除された場合には、当社の事業戦略や事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。 4.事業推進体制に関する事項(1) 提携関係に関するリスク 当社は、研究開発の各段階において、開発や販売を行う製薬企業などとの広範な提携関係を構築することで、固定費の増加を回避しつつ専門性の高い社外の技術力を活用し、戦略的かつ柔軟に研究開発を推進しております。しかしながら、計画通りに提携関係が構築できなかった場合、提携関係に変更が生じた場合あるいは提携関係が解消された場合には、当社の事業計画に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (2) バーチャル(外部委託)型経営に関するリスク 当社は、バーチャル型企業であることから、医薬品開発に伴うGLP試験やGMPに基づく原薬などの製造を受託企業に委託しております。このため、当該委託先において一定の信頼性や品質を有する対応が困難となり、代替先への製造移管を速やかに行うことができない場合には、当該開発品の研究開発に遅れが生じたり、研究開発自体が中止となることで、当社の事業計画に大きな影響を及ぼす可能性があります。 また、当社は、当該開発品の上市後、原薬などを安定供給することが必要となりますが、製造委託先が商業用規模での安定供給に支障をきたし、代替先への製造移管を速やかに行うことができない場合には、当該医薬品の販売開始の遅延や市場への供給不足が発生し、当社の経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 小規模組織であることに関するリスク 当社の研究開発の特長は、社外との提携関係を構築することで、固定費を抑えつつ効率的に事業を推進することにあります。このため、少人数による組織体制が適しておりますが、今後積極的に開発品の拡充を図るためには、人員の増強が必要になるものと考えております。しかしながら、想定通りに人材の確保ができない場合あるいは人材の流出が生じた場合には、研究開発の推進や社外との提携関係の構築に支障が生じ、当社の事業計画や経営成績に影響が及ぶ可能性があります。 また、事業の拡大に伴い、内部管理体制の強化も必要になってまいります。この点においても研究開発と同様に少人数の組織であるため、想定通りに人材の確保ができない場合あるいは人材の流出が生じた場合には、内部管理体制の質の低下を招き、当社の社会的信用を損なう可能性があります。 (4) 大学・公的研究機関との共同研究に係る費用負担に関するリスク 当社は、医薬品シーズの探索を目的として、北海道大学をはじめとする複数の大学や公的研究機関との共同研究を行っておりますが、共同研究に係る費用の一部については当社が負担しております。また、共同研究の進捗状況に応じて、追加的な費用を負担する場合もあります。 当社は、今後も大学や公的研究機関との共同研究に積極的に取り組む方針であり、相応の共同研究費を負担する予定でありますが、共同研究に係るテーマなどの状況により、当社が予定していない費用負担が発生することになった場合、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 研究所の使用に関するリスク 当社は、北海道大学創成研究機構生物機能分子研究開発プラットフォーム推進センターが民間企業との共同研究等のために設けているオープンラボラトリスペースの一部を、当社研究所として使用しております。このため、共同研究契約の終了など何らかの理由により、同施設の使用ができなくなった場合には、当社研究所の移転を余儀なくされ、追加的な設備投資や賃借料の発生などによって、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 企業買収等に関するリスク 当社は、事業展開の手段として、企業買収等を実施することがあります。しかしながら、対象企業に対するデューデリジェンスの不備又は事業環境や競合状況の著しい変化等により、当初想定していた相乗効果が得られない可能性があります。その場合、対象企業における投資価値の減損処理が必要になることも考えられ、当社の事業計画や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 5.知的財産権に関する事項(1) 知的財産権に関するリスク 当社は、事業活動の中で様々な知的財産権を使用しておりますが、これらは当社の権利及び当社が権利出願中のもの、社外から適法に使用許諾を受けたもの、あるいは特許権が期間満了に至ったものであると認識しております。 しかしながら、当社が出願中の特許等の全てが成立する保証はありません。また、特許等が成立した場合でも、当該特許等を超える優れた技術の台頭により、当社の特許等に含まれる技術が淘汰される可能性もあります。このような場合には、当社の競争力が失われ、当社の経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 一方、本書提出日現在において、当社の事業活動について第三者との間で知的財産権に関する紛争が生じた事実はありません。また、当社は今後発生し得る紛争を未然に防止するため、社内において、あるいは弁護士や弁理士を通じて特許調査を適宜実施しておりますが、万が一当社が第三者の特許等を侵害していた場合、当該第三者から差止請求や損害賠償請求を受け、高額な許諾料を請求されるなど、当社の事業活動並びに財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、第三者が当社の特許等を侵害する場合には、権利保全のために必要な措置をとるなど、その解決のために多大な費用と時間を要する可能性があります。 (2) 特許の確保に関するリスク 当社の従業員が職務発明をした場合、係る権利は職務発明規程に基づき原始的に当社に帰属いたしますが、当該発明者に対して特許法第35条第4項に定める相当の利益を支払わなければなりません。これまでに当該利益を支払う事例が生じたことはありませんが、将来的に支払が発生した際、利益の相当性について紛争が生じる可能性があります。これらの紛争により、発明者に追加の利益を支払わなければならない場合には、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 権利者からの契約解除等に関するリスク 当社の開発品の中には、第三者から実施許諾を得たうえで研究開発を進めるものもあります。当社は、当該ライセンス契約に定める諸条件に従って、開発品を製品化する努力義務を負っております。ライセンス契約に定める諸条件の全てを当社が満たすことができるかどうかについては、多くの要因に依存しており、これらの中には当社が制御不能な要因も含まれております。このため、将来的に当社がライセンス契約の解除条項に抵触し、権利者から権利の許諾を受けられなくなった場合には、当社の事業計画並びに財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 6.業績等に関する事項(1) 財政状態及び経営成績に関するリスク 当社は主にフィルグラスチムバイオ後続品の販売で得た収益により研究開発費を除いた固定費を賄える状況となっているものの、既存の開発品に係る研究開発費が先行して計上されますので、現時点では利益を計上することができておりません。当社は、早期の黒字化を目指しておりますが、事業計画が想定通りに進捗しない場合には、黒字化の時期が遅れたり、繰越利益剰余金がマイナスからプラスに転じる時期が遅れる可能性があります。 (2) 税務上の繰越欠損金に関するリスク 当社は2020年3月期において、税務上の繰越欠損金を有しており、現在は所得を課税標準とする法人税、住民税及び事業税が課されておらず、2021年3月期における課税所得もマイナスとなる見通しであります。しかしながら、今後当社の業績が順調に推移することで繰越欠損金を上回る課税所得が発生した場合あるいは税制改正に伴い所得を課税標準とする法人税、住民税及び事業税が発生した場合には、計画している当期純利益又は当期純損失並びにキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。 (3) 特定の販売先への依存に関するリスク 当社の売上高の大半は富士製薬工業㈱に対するフィルグラスチムバイオ後続品の原薬供給にかかる売上であるため、同社への売上依存度が非常に高い状態にあります。 当社は新規販売先の開拓を進めることで、特定の販売先への売上依存度の引き下げを図る方針でありますが、新規販売先の開拓が想定通りに進まない可能性があります。また、現在契約を締結している販売先との契約解消等が生じた場合には、当社の経営成績に重大な影響を与える可能性があります。 (4) 資金調達に関するリスク 当社はバイオ後続品事業を始めバイオテクノロジーに関する事業化を目指した研究開発型企業であるため、先行投資としての研究開発資金を必要としますが、当社が業を営む医薬品業界やバイオ事業の特質として、研究開発投資がリターンを生み出すまでの期間が長く、また、これに伴うリスクも高いため、調達資金が投資家の期待する成果に必ずしも結びつかない可能性があります。このため、安定的な収益基盤を確立するまでの間は、間接金融による資金調達は難しく、増資を中心とした資金調達を行う方針であります。その場合には、当社の発行済株式総数が増加し、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。また、当初の想定を上回る研究開発資金が必要となり、機動的な資金調達が困難な場合には、研究開発を継続することができなくなる可能性があります。 (5) 財務制限条項への抵触リスク 当社の借入金には財務制限条項が付されており、当該条項に抵触した場合、期限の利益を喪失し、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 配当政策に関するリスク 当社は、創業以来配当を実施しておらず、本書提出日現在においても、会社法の規定上、配当可能な状態にはありません。当面は早期の黒字化を目指し、内部留保による財務体質の強化及び研究開発活動への再投資を優先する方針であります。一方で、株主への利益還元についても重要な経営課題として捉え、財政状態及び経営成績を勘案しつつ配当の実施を検討してまいります。しかしながら、利益計画が想定通りに進捗せず、今後も安定的に利益を計上できない状態が続いた場合には、配当による株主還元が困難となる可能性があります。 (7) 投資有価証券の価値変動に関するリスク 当社は本書提出日現在において投資有価証券を保有しております。 このため、当該投資有価証券の価値変動に伴い評価損が計上された場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 為替レートの変動に関するリスク 当社は、社外との提携関係の構築をグローバルに展開していることから、海外の取引先との間で外貨建取引を行っております。これまでは、当社の外貨建取引の多くが支払サイトも短いことから、多額の為替差損益を計上することはありませんでしたが、当社の今後の事業規模の拡大に伴い、外貨建取引の規模が大きくなった場合や支払サイトの長い外貨建取引を行う場合には、為替レートの変動により当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 7.その他(1) 情報流出に関するリスク 当社が研究開発の過程で入手する知見、技術、ノウハウ等には重要な機密情報が多く含まれております。当社は、これらの機密情報が社外に流出しないよう、役職員や取引先との間で秘密保持義務等を定めた契約を締結し、厳重な情報管理に努めております。 しかしながら、役職員や取引先によりこれらが遵守されなかった場合には、重要な機密情報が流出し、当社の事業活動に大きな影響を与える可能性があります。 (2) システム障害等に関するリスク 当社はシステム障害、セキュリティ侵害等を未然に防止するために様々な手段を講じておりますが、ウィルス、権限のないアクセス、自然災害、通信エラーあるいは電気障害などが引き起こす事故が発生する可能性を否定することはできません。システム障害、セキュリティ侵害等が発生した場合、当社が保有する医薬品開発過程における重要な情報が喪失又は流出する可能性があります。データの喪失あるいは機密情報の流出を招いた場合、データ復旧のために金銭的・時間的に多大な負担を余儀なくされたり、特定の開発品の開発の進捗が遅延したり、取引先から損害賠償を請求されたり、当社の社会的信用が失墜して社外との提携関係の構築が難しくなるなど、当社の事業計画の進捗に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 医薬品の品質・副作用に関するリスク 当社が開発に関与する医薬品の安全性に関する情報は、限られた被験者を対象に実施した臨床試験から得られたものであり、上市前に副作用の全てを把握することはできません。当社は、直接医薬品の販売を行う計画はありませんが、上市後に予期せぬ副作用が発生する可能性があります。その場合、製品の回収あるいは販売中止を余儀なくされ、当社の原薬などの販売についても継続することが困難となり、以後の経営成績に大きな影響を与える可能性があります。 (4) 訴訟等に関するリスク 当社は、コンプライアンス体制の構築に注力しておりますが、製薬企業などから特許等の侵害を理由として損害賠償請求を受けたり、訴訟を提起される可能性があります。また、製造物関連、環境関連、労務関連その他に関する訴訟が提起される可能性もあり、これらの結果、当社の社会的信用が失墜し、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (5) 災害に関するリスク 当社は、事業活動の中心となる事業所を東京都と北海道に設けており、地理的なリスク分散を図っております。また、当社は研究開発活動の一部を社外に委託していることから、実質的にはさらに広くリスク分散されているものと考えております。 しかしながら、これらの地域において地震等の大規模な災害が発生した場合には、設備等の損壊やインフラの機能停止などにより、当社の事業活動が影響を受ける可能性があります。 (6) 新型コロナウイルスに関するリスク 当社は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止及び予防のための対応として、在宅勤務及び時差出勤の推進、WEB会議の推進、不要不急の出張の自粛、衛生管理の徹底等に努めております。しかしながら、更なる感染拡大や事態の長期化により、当社の役員及び従業員が罹患した場合や当社の提携先や外部委託先に重大な影響が生じた場合、営業活動、生産活動及び研究開発活動の停滞により、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
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2【事業等のリスク】 以下において、当社の事業展開その他に関してリスク要因と考えられる主な事項を記載しております。また、当社として必ずしも重要なリスクとは考えていない事項及び具体化する可能性が必ずしも高くないと想定される事項についても、投資判断の上で、あるいは当社の事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資家及び株主に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。 当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の適切な対応に努める方針ですが、当社株式に関する投資判断は、以下の事項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、以下の記載のうち、予想、見通し、方針等、将来に関する事項は、特段の記載がない限り、本書提出日現在において当社が判断したものであり、不確実性を内包しているため実際の結果とは異なる可能性があることにご留意下さい。 1.法的規制等に関する事項(1) 許認可等に関するリスク 当社は、原薬などの販売に当たり医薬品医療機器等法その他の規制を受けますが、これらについて法令違反があった場合、あるいは必要とされる資格を保有する人材が離職しその補充ができない場合には、監督官庁から業務の停止や許認可の取消し等の処分を受けることになり、当社の経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。なお、本書提出日現在において、業務の停止や許認可の取消し等の処分を受ける原因となる事由は発生しておりません。主な許認可等の状況許認可等の名称所管官庁等許認可等の内容有効期限取消し等となる事由医薬品販売業許可札幌市札幌市保健所長許可(3092)2019年12月23日(6年ごとの更新)医薬品医療機器等法、その他薬事に関する法令若しくはこれに基づく処分に違反する行為があったとき、医薬品医療機器等法第75条第1項により、その許可が取り消され又は期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命じられることがある。 (2) 医薬品の研究開発における医薬品医療機器等法その他の規制に関するリスク 当社が業を営む医薬品業界では、研究、開発、製造及び販売のそれぞれにおいて、国内外の薬事に関する法令、薬事行政指導、その他関係法令等により様々な規制を受けております。 当社は、日本国内の市場に留まらず欧米を含む国外の市場もターゲットとして各開発品の研究開発を進めておりますが、これらの開発品を医薬品として上市させるためには、各国の薬事に関する法令、バイオ後続品に係るガイドライン等、及びその他の規制に準拠して製造販売承認の申請を行い、承認を取得することが必須となります。このため、臨床試験等において、医薬品としての品質、有効性及び安全性を示すことができない場合には、承認を得られず、上市できず、当社の事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、現在の医薬品医療機器等法においては、原薬の外部委託製造が可能となっておりますが、今後このような外部委託製造に関する規制や海外品の輸入等に関する規制が改定された場合、当社の事業活動に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 医療制度改革の影響に関するリスク 我が国では、医療費の抑制を目的として、薬価改定を含む数々の医療制度改革がこれまで実施されてきており、今後の高齢化社会を見据えた場合、その方針は継続されるものと考えられます。このため、当社開発品の上市に伴い、当該医薬品の薬価が影響を受け、当社が製薬企業に販売する原薬の販売価格にも大きな影響を及ぼす可能性があります。 2.医薬品開発事業に関する事項(1) 医薬品開発事業全般に関するリスク 医薬品開発の分野では、世界各国の製薬企業に加え、当社を含む創薬ベンチャー企業などが技術革新の質とスピードを競い合っております。また、医薬品の基礎研究、開発から製造及び販売に至る過程では、各国における諸規制に従うことから、長期間にわたり多額の資金を投入せざるを得ません。このため、各開発品の研究開発には多くの不確実性が伴い、当社の現在及び将来における開発品についても同様のリスクが内在しております。当社は、研究開発段階から収益が得られるビジネスモデルを構築することにより、各開発品の研究開発リスクの分散を図っておりますが、期待どおりの収益が得られる契約が締結できる保証はありません。このような場合には、当社の事業計画や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 医薬品の有用性及び安全性に関するリスク 当社は、「大学発ベンチャーであることの公共性に準じ、利益の追求に留まらず、希少疾患や難治性疾患を対象とする医薬品開発により、人々のクオリティ・オブ・ライフを向上させ、社会に貢献する」という経営理念のもと、医療ニーズに応えるべく、医薬品の研究開発を行っております。医薬品の研究開発では、基礎研究段階から製造販売承認の取得に至るまで、様々な研究開発過程を段階的に進めていく必要があり、それぞれの段階において研究開発の続行可否が判断されます。このため、非臨床試験や臨床試験において期待する効果が確認できない場合、予期せぬ副作用が発生した場合、あるいは研究開発期間中に医療現場での標準治療法等が変わり、医療ニーズに対する開発品目の有用性を見出すことが困難となった場合など、医薬品としての有用性及び安全性が確認できない場合には、研究開発が中止されることになります。当社の開発品において研究開発が続行できなくなった場合には、当社の事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 新規開発品の創出に関するリスク 当社は、社外との提携関係を積極的に構築することで、新規開発品の探索及び創出を図ることについても重要な事業戦略としております。しかしながら、これらの活動により、新規開発品の探索及び創出が確実にできる保証はありません。このため、何らかの理由により、新規開発品の探索及び創出活動に支障が生じた場合には、当社の事業戦略及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 研究開発に内在する進捗遅延に関するリスク 当社は、研究開発型企業として自社単独での研究開発を推進しつつ、社外との提携関係を構築することで効率的な研究開発の推進を図っております。 しかしながら、当初計画したとおりの研究開発の結果が得られない場合、各種試験の開始又は完了に遅延が生じた場合、提携先との契約等により当社単独で研究開発を進めることができない場合、あるいは提携候補先との契約交渉が遅延した場合には、医薬品としての製造販売承認の取得が遅れる又は制限される可能性は否定できません。当社は、このような事態を極力回避すべく、各開発品の進捗管理及び評価を適時に行い、各開発品の優先順位付け、投下する経営資源の強弱の変更、あるいは研究開発の一時中断の決定などの対応を図っております。このように、当社は研究開発費が大きく増加するリスクを低減しておりますが、研究開発が計画どおりに進捗しない場合には、当社の事業計画並びに財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 医薬品業界における競合に関するリスク 近年の医薬品業界は、国内外の製薬企業、バイオ関連企業、研究機関などが激しく競争しており、技術革新が急速に進む環境下にあります。このため、これらの競合先との競争の結果により、当社がライセンスアウトした開発品あるいは研究開発中の開発品が市場において優位性を失い、研究開発の中止を余儀なくされるおそれがあります。また、当社の開発品がいち早く上市できた場合でも、これらの競合先が優位性のある製品を市場に投入し、当社の市場シェアを奪うなど、当社の事業計画及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。(6) 国内外の大手製薬企業等の参入に関するリスク 近年の国内外における医療費抑制策の中で、ジェネリック医薬品市場の拡大傾向は今後も持続するものと考えております。このため、国内外の大手製薬企業等が日本のジェネリック医薬品市場のみならず、世界市場が非常に大きいと期待されるバイオ後続品市場にも積極的に参入してくることも考えられ、既に一部顕在化しております。当社が事業領域とするバイオ後続品については、低分子化合物のジェネリック医薬品に比べて豊富な知識、経験及びノウハウが求められることから、参入障壁は比較的高いものと認識しております。しかしながら、国内外の大手製薬企業等が巨額の研究開発費を投じ参入を強化する可能性があります。さらに先発医薬品メーカーから特許権の許諾を受けて発売される後発医薬品「オーソライズド・ジェネリック(AG)」をめぐる動きも活発化しております。これは先発品とまったく同様に製造される特性上、後発品としての申請に必要な試験が省略できるなど非常に短期間で参入を果たせるものとなります。このような状況は低分子化合物のジェネリック医薬品市場に大きな影響を与えることが想定されます。現状では、バイオ後続品におけるAGの定義、薬価制度を含め不明瞭な部分もありますが、バイオ医薬品に係るAGが市場に現れた場合、ジェネリック医薬品市場のAGに見られるような影響を受ける可能性があります。これらの結果、バイオ後続品の開発において国内外の大手製薬企業等に先行された場合あるいはバイオ医薬品のAGが市場で販売され始めた場合には、当社の事業計画及び経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 3.収益モデルに関する事項(1) 収益計上に関するリスク 医薬品の基礎研究開始から上市に至るまでには長い年月を要することから、研究開発の成果が事業収益として計上されるまでには長期間を要します。また、医薬品開発の成功確率は近年益々低くなっており、上市に至らないケースも多いため、最終的に事業収益が計上されない可能性もあります。また、当社が臨床開発段階において製薬企業と提携した場合、その製薬企業が臨床試験を実施することになります。このため、臨床試験は提携先の製薬企業に依存し、当該提携先において順調に臨床試験が進まない場合や経営環境の変化や経営方針の変更など、当社が制御し得ない要因が発生した場合には、当該医薬品の開発が遅延あるいは中止となる可能性があります。 一方、研究開発が順調に進捗して上市に至った場合であっても、当該医薬品が市場において評価されず、当初計画していた収益を計上できない可能性があります。 当社は、研究開発段階から収益の計上方法を多様化することにより、各開発品の収益計上リスクの分散を図っておりますが、研究開発を行ったにもかかわらず、期待どおりの収益が計上できる保証はありません。このような場合には、当社の事業計画や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) フィルグラスチムバイオ後続品の販売に関するリスク 当社の開発品であるフィルグラスチムバイオ後続品は、富士製薬工業㈱と持田製薬㈱の2社が販売を行っておりますが、何らかの理由により、いずれかの企業が販売に支障をきたした場合には、当該医薬品の売上減少に伴い当社の原薬売上が減少し、当社の事業計画及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 提携先企業等との契約に関するリスク 当社は、各事業においてパートナー企業と業務提携、共同研究あるいはライセンス契約等を締結し、それぞれ協働して開発活動を行っておりますが、各社における経営環境の変化や経営方針の変更など当社が制御し得ない要因によって中断あるいは中止となる可能性を含め、何らかの理由により当該契約が解除された場合には、当社の事業戦略や事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。 4.事業推進体制に関する事項(1) 親会社との関係について ノーリツ鋼機㈱は、期末日時点では親会社に該当するものの、2019年4月1日効力発生の㈱セルテクノロジーとの株式交換に伴い、同日以降はその他の関係会社に該当いたします。なお、当社の取締役3名中、同社グループより1名が非常勤取締役として就任しているほか、当社は、同社の孫会社である㈱日本再生医療との間で資本業務提携契約を締結し、資本参加しております。これらの点から、ノーリツ鋼機㈱が経営方針や事業戦略等を変更した場合、当社の方針・政策決定及び事業展開に何らかの影響を及ぼす可能性があります。 (2) 提携関係に関するリスク 当社は、研究開発の各段階において、開発や販売を行う製薬企業などとの広範な提携関係を構築することで、固定費の増加を回避しつつ専門性の高い社外の技術力を活用し、戦略的かつ柔軟に研究開発を推進しております。しかしながら、計画通りに提携関係が構築できなかった場合、提携関係に変更が生じた場合あるいは提携関係が解消された場合には、当社の事業計画に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (3) バーチャル(外部委託)型経営に関するリスク 当社は、バーチャル型企業であることから、医薬品開発に伴うGLP試験やGMPに基づく原薬などの製造を受託企業に委託しております。このため、当該委託先において一定の信頼性や品質を有する対応が困難となり、代替先への製造移管を速やかに行うことができない場合には、当該開発品の研究開発に遅れが生じたり、研究開発自体が中止となることで、当社の事業計画に大きな影響を及ぼす可能性があります。 また、当社は、当該開発品の上市後、原薬などを安定供給することが必要となりますが、製造委託先が商業用規模での安定供給に支障をきたし、代替先への製造移管を速やかに行うことができない場合には、当該医薬品の販売開始の遅延や市場への供給不足が発生し、当社の経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (4) 小規模組織であることに関するリスク 当社の研究開発の特長は、社外との提携関係を構築することで、固定費を抑えつつ効率的に事業を推進することにあります。このため、少人数による組織体制が適しておりますが、今後積極的に開発品の拡充を図るためには、人員の増強が必要になるものと考えております。しかしながら、想定通りに人材の確保ができない場合あるいは人材の流出が生じた場合には、研究開発の推進や社外との提携関係の構築に支障が生じ、当社の事業計画や経営成績に影響が及ぶ可能性があります。 また、事業の拡大に伴い、内部管理体制の強化も必要になってまいります。この点においても研究開発と同様に少人数の組織であるため、想定通りに人材の確保ができない場合あるいは人材の流出が生じた場合には、内部管理体制の質の低下を招き、当社の社会的信用を損なう可能性があります。 (5) 大学・公的研究機関との共同研究に係る費用負担に関するリスク 当社は、医薬品シーズの探索を目的として、北海道大学をはじめとする複数の大学や公的研究機関との共同研究を行っておりますが、共同研究に係る費用の一部については当社が負担しております。また、共同研究の進捗状況に応じて、追加的な費用を負担する場合もあります。 当社は、今後も大学や公的研究機関との共同研究に積極的に取り組む方針であり、相応の共同研究費を負担する予定でありますが、共同研究に係るテーマなどの状況により、当社が予定していない費用負担が発生することになった場合、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 研究所の使用に関するリスク 当社は、北海道大学創成研究機構生物機能分子研究開発プラットフォーム推進センターが民間企業との共同研究等のために設けているオープンラボラトリスペースの一部を、当社研究所として使用しております。このため、共同研究契約の終了など何らかの理由により、同施設の使用ができなくなった場合には、当社研究所の移転を余儀なくされ、追加的な設備投資や賃借料の発生などによって、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 企業買収等に関するリスク 当社は、事業展開の手段として、企業買収等を実施することがあります。しかしながら、対象企業に対するデューデリジェンスの不備又は事業環境や競合状況の著しい変化等により、当初想定していた相乗効果が得られない可能性があります。その場合、対象企業における投資価値の減損処理が必要になることも考えられ、当社の事業計画や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 5.知的財産権に関する事項(1) 知的財産権に関するリスク 当社は、事業活動の中で様々な知的財産権を使用しておりますが、これらは当社の権利及び当社が権利出願中のもの、社外から適法に使用許諾を受けたもの、あるいは特許権が期間満了に至ったものであると認識しております。 しかしながら、当社が出願中の特許等の全てが成立する保証はありません。また、特許等が成立した場合でも、当該特許等を超える優れた技術の台頭により、当社の特許等に含まれる技術が淘汰される可能性もあります。このような場合には、当社の競争力が失われ、当社の経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 一方、本書提出日現在において、当社の事業活動について第三者との間で知的財産権に関する紛争が生じた事実はありません。また、当社は今後発生し得る紛争を未然に防止するため、社内において、あるいは弁護士や弁理士を通じて特許調査を適宜実施しておりますが、万が一当社が第三者の特許等を侵害していた場合、当該第三者から差止請求や損害賠償請求を受け、高額な許諾料を請求されるなど、当社の事業活動並びに財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、第三者が当社の特許等を侵害する場合には、権利保全のために必要な措置をとるなど、その解決のために多大な費用と時間を要する可能性があります。 (2) 特許の確保に関するリスク 当社の従業員が職務発明をした場合、係る権利は職務発明規程に基づき原始的に当社に帰属いたしますが、当該発明者に対して特許法第35条第4項に定める相当の利益を支払わなければなりません。これまでに当該利益を支払う事例が生じたことはありませんが、将来的に支払が発生した際、利益の相当性について紛争が生じる可能性があります。これらの紛争により、発明者に追加の利益を支払わなければならない場合には、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 権利者からの契約解除等に関するリスク 当社の開発品の中には、第三者から実施許諾を得たうえで研究開発を進めるものもあります。当社は、当該ライセンス契約に定める諸条件に従って、開発品を製品化する努力義務を負っております。ライセンス契約に定める諸条件の全てを当社が満たすことができるかどうかについては、多くの要因に依存しており、これらの中には当社が制御不能な要因も含まれております。このため、将来的に当社がライセンス契約の解除条項に抵触し、権利者から権利の許諾を受けられなくなった場合には、当社の事業計画並びに財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 6.業績等に関する事項(1) 財政状態及び経営成績に関するリスク 当社はフィルグラスチムバイオ後続品の販売で得た収益により研究開発費を除いた固定費を賄える状況となっているものの、既存の開発品に係る研究開発費が先行して計上されますので、現時点では利益を計上することができておりません。当社は、早期の黒字化を目指しておりますが、事業計画が想定通りに進捗しない場合には、黒字化の時期が遅れたり、繰越利益剰余金がマイナスからプラスに転じる時期が遅れる可能性があります。 (2) 税務上の繰越欠損金に関するリスク 当社は2019年3月期において、税務上の繰越欠損金を有しており、現在は所得を課税標準とする法人税、住民税及び事業税が課されておらず、2020年3月期における課税所得もマイナスとなる見通しであります。しかしながら、今後当社の業績が順調に推移することで繰越欠損金を上回る課税所得が発生した場合あるいは税制改正に伴い所得を課税標準とする法人税、住民税及び事業税が発生した場合には、計画している当期純利益又は当期純損失並びにキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。 (3) 特定の販売先への依存に関するリスク 当社の売上高の大半は富士製薬工業㈱に対するフィルグラスチムバイオ後続品の原薬供給にかかる売上であるため、同社への売上依存度が非常に高い状態にあります。 当社は新規販売先の開拓を進めることで、特定の販売先への売上依存度の引き下げを図る方針でありますが、新規販売先の開拓が想定通りに進まない可能性があります。また、現在契約を締結している販売先との契約解消等が生じた場合には、当社の経営成績に重大な影響を与える可能性があります。 (4) 資金調達に関するリスク 当社はバイオ後続品事業を始めバイオテクノロジーに関する事業化を目指した研究開発型企業であるため、先行投資としての研究開発資金を必要としますが、当社が業を営む医薬品業界やバイオ事業の特質として、研究開発投資がリターンを生み出すまでの期間が長く、また、これに伴うリスクも高いため、調達資金が投資家の期待する成果に必ずしも結びつかない可能性があります。このため、安定的な収益基盤を確立するまでの間は、間接金融による資金調達は難しく、増資を中心とした資金調達を行う方針であります。その場合には、当社の発行済株式総数が増加し、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。また、当初の想定を上回る研究開発資金が必要となり、機動的な資金調達が困難な場合には、研究開発を継続することができなくなる可能性があります。 (5) 配当政策に関するリスク 当社は、創業以来配当を実施しておらず、本書提出日現在においても、会社法の規定上、配当可能な状態にはありません。当面は早期の黒字化を目指し、内部留保による財務体質の強化及び研究開発活動への再投資を優先する方針であります。一方で、株主への利益還元についても重要な経営課題として捉え、財政状態及び経営成績を勘案しつつ配当の実施を検討してまいります。しかしながら、利益計画が想定通りに進捗せず、今後も安定的に利益を計上できない状態が続いた場合には、配当による株主還元が困難となる可能性があります。 (6) 投資有価証券の価値変動に関するリスク 当社は本書提出日現在において投資有価証券を保有しております。 このため、当該投資有価証券の価値変動に伴い評価損が計上された場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 為替レートの変動に関するリスク 当社は、社外との提携関係の構築をグローバルに展開していることから、海外の取引先との間で外貨建取引を行っております。これまでは、当社の外貨建取引の多くが支払サイトも短いことから、多額の為替差損益を計上することはありませんでしたが、当社の今後の事業規模の拡大に伴い、外貨建取引の規模が大きくなった場合や支払サイトの長い外貨建取引を行う場合には、為替レートの変動により当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 7.その他(1) 情報流出に関するリスク 当社が研究開発の過程で入手する知見、技術、ノウハウ等には重要な機密情報が多く含まれております。当社は、これらの機密情報が社外に流出しないよう、役職員や取引先との間で秘密保持義務等を定めた契約を締結し、厳重な情報管理に努めております。 しかしながら、役職員や取引先によりこれらが遵守されなかった場合には、重要な機密情報が流出し、当社の事業活動に大きな影響を与える可能性があります。 (2) システム障害等に関するリスク 当社はシステム障害、セキュリティ侵害等を未然に防止するために様々な手段を講じておりますが、ウィルス、権限のないアクセス、自然災害、通信エラーあるいは電気障害などが引き起こす事故が発生する可能性を否定することはできません。システム障害、セキュリティ侵害等が発生した場合、当社が保有する医薬品開発過程における重要な情報が喪失又は流出する可能性があります。データの喪失あるいは機密情報の流出を招いた場合、データ復旧のために金銭的・時間的に多大な負担を余儀なくされたり、特定の開発品の開発の進捗が遅延したり、取引先から損害賠償を請求されたり、当社の社会的信用が失墜して社外との提携関係の構築が難しくなるなど、当社の事業計画の進捗に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 医薬品の品質・副作用に関するリスク 当社が開発に関与する医薬品の安全性に関する情報は、限られた被験者を対象に実施した臨床試験から得られたものであり、上市前に副作用の全てを把握することはできません。当社は、直接医薬品の販売を行う計画はありませんが、上市後に予期せぬ副作用が発生する可能性があります。その場合、製品の回収あるいは販売中止を余儀なくされ、当社の原薬などの販売についても継続することが困難となり、以後の経営成績に大きな影響を与える可能性があります。 (4) 訴訟等に関するリスク 当社は、コンプライアンス体制の構築に注力しておりますが、製薬企業などから特許等の侵害を理由として損害賠償請求を受けたり、訴訟を提起される可能性があります。また、製造物関連、環境関連、労務関連その他に関する訴訟が提起される可能性もあり、これらの結果、当社の社会的信用が失墜し、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (5) 災害に関するリスク 当社は、事業活動の中心となる事業所を北海道と東京に設けており、地理的なリスク分散を図っております。また、当社は研究開発活動の一部を社外に委託していることから、実質的にはさらに広くリスク分散されているものと考えております。 しかしながら、これらの地域において地震等の大規模な災害が発生した場合には、設備等の損壊やインフラの機能停止などにより、当社の事業活動が影響を受ける可能性があります。 (注)用語解説については、「第1企業の概況 3事業の内容」の末尾に記載しております。
FY2018|12,428 文字
2【事業等のリスク】 以下において、当社の事業展開その他に関してリスク要因と考えられる主な事項を記載しております。また、当社として必ずしも重要なリスクとは考えていない事項及び具体化する可能性が必ずしも高くないと想定される事項についても、投資判断の上で、あるいは当社の事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資家及び株主に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。 当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の適切な対応に努める方針ですが、当社株式に関する投資判断は、以下の事項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、以下の記載のうち、予想、見通し、方針等、将来に関する事項は、特段の記載がない限り、本書提出日現在において当社が判断したものであり、不確実性を内包しているため実際の結果とは異なる可能性があることにご留意下さい。 1.法的規制等に関する事項(1) 許認可等に関するリスク 当社は、原薬などの販売に当たり医薬品医療機器等法その他の規制を受けますが、これらについて法令違反があった場合、あるいは必要とされる資格を保有する人材が離職しその補充ができない場合には、監督官庁から業務の停止や許認可の取消し等の処分を受けることになり、当社の経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。なお、本書提出日現在において、業務の停止や許認可の取消し等の処分を受ける原因となる事由は発生しておりません。主な許認可等の状況許認可等の名称所管官庁等許認可等の内容有効期限取消し等となる事由医薬品販売業許可札幌市札幌市保健所長許可(3092)平成31年12月23日(6年ごとの更新)医薬品医療機器等法、その他薬事に関する法令若しくはこれに基づく処分に違反する行為があったとき、医薬品医療機器等法第75条第1項により、その許可が取り消され又は期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命じられることがある。 (2) 医薬品の研究開発における医薬品医療機器等法その他の規制に関するリスク 当社が業を営む医薬品業界では、研究、開発、製造及び販売のそれぞれにおいて、国内外の薬事に関する法令、薬事行政指導、その他関係法令等により様々な規制を受けております。 当社は、日本国内の市場に留まらず欧米を含む国外の市場もターゲットとして各開発品の研究開発を進めておりますが、これらの開発品を医薬品として上市させるためには、各国の薬事に関する法令、バイオ後続品に係るガイドライン等、及びその他の規制に準拠して製造販売承認の申請を行い、承認を取得することが必須となります。このため、臨床試験等において、医薬品としての品質、有効性及び安全性を示すことができない場合には、承認を得られず、上市できず、当社の事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、現在の医薬品医療機器等法においては、原薬の外部委託製造が可能となっておりますが、今後このような外部委託製造に関する規制や海外品の輸入等に関する規制が改定された場合、当社の事業活動に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 医療制度改革の影響に関するリスク 我が国では、医療費の抑制を目的として、薬価改定を含む数々の医療制度改革がこれまで実施されてきており、今後の高齢化社会を見据えた場合、その方針は継続されるものと考えられます。このため、当社開発品の上市に伴い、当該医薬品の薬価が影響を受け、当社が製薬企業に販売する原薬の販売価格にも大きな影響を及ぼす可能性があります。 2.医薬品開発事業に関する事項(1) 医薬品開発事業全般に関するリスク 医薬品開発の分野では、世界各国の製薬企業に加え、当社を含む創薬ベンチャー企業などが技術革新の質とスピードを競い合っております。また、医薬品の基礎研究、開発から製造及び販売に至る過程では、各国における諸規制に従うことから、長期間にわたり多額の資金を投入せざるを得ません。このため、各開発品の研究開発には多くの不確実性が伴い、当社の現在及び将来における開発品についても同様のリスクが内在しております。当社は、研究開発段階から収益が得られるビジネスモデルを構築することにより、各開発品の研究開発リスクの分散を図っておりますが、期待どおりの収益が得られる契約が締結できる保証はありません。このような場合には、当社の事業計画や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 医薬品の有用性及び安全性に関するリスク 当社は、「大学発ベンチャーであることの公共性に準じ、利益の追求に留まらず、希少疾患や難治性疾患を対象とする医薬品開発により、人々のクオリティ・オブ・ライフを向上させ、社会に貢献する」という経営理念のもと、医療ニーズに応えるべく、医薬品の研究開発を行っております。医薬品の研究開発では、基礎研究段階から製造販売承認の取得に至るまで、様々な研究開発過程を段階的に進めていく必要があり、それぞれの段階において研究開発の続行可否が判断されます。このため、非臨床試験や臨床試験において期待する効果が確認できない場合、予期せぬ副作用が発生した場合、あるいは研究開発期間中に医療現場での標準治療法等が変わり、医療ニーズに対する開発品目の有用性を見出すことが困難となった場合など、医薬品としての有用性及び安全性が確認できない場合には、研究開発が中止されることになります。当社の開発品において研究開発が続行できなくなった場合には、当社の事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 新規開発品の創出に関するリスク 当社は、社外との提携関係を積極的に構築することで、新規開発品の探索及び創出を図ることについても重要な事業戦略としております。しかしながら、これらの活動により、新規開発品の探索及び創出が確実にできる保証はありません。このため、何らかの理由により、新規開発品の探索及び創出活動に支障が生じた場合には、当社の事業戦略及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 研究開発費が多額であることに関するリスク 当社の平成30年3月期における販売費及び一般管理費に占める研究開発費の比率は71.4%であり、会社規模に比して多額の研究開発費を計上しております。今後も、既存開発品の推進及び新規開発品の獲得のために、研究開発投資を行う方針であります。特に、バイオ後続品については、既存バイオ医薬品の特許切れの時期に合わせ上市できるよう研究開発に着手することが重要であり、適時の研究開発投資が必要になります。当社は、これらの開発品の将来性と財務基盤の安定性を両立しながら慎重かつ積極的に研究開発投資を行う方針でありますが、予定していない研究開発費の増加により、当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 研究開発に内在する進捗遅延に関するリスク 当社は、研究開発型企業として自社単独での研究開発を推進しつつ、社外との提携関係を構築することで効率的な研究開発の推進を図っております。 しかしながら、当初計画したとおりの研究開発の結果が得られない場合、各種試験の開始又は完了に遅延が生じた場合、提携先との契約等により当社単独で研究開発を進めることができない場合、あるいは提携候補先との契約交渉が遅延した場合には、医薬品としての製造販売承認の取得が遅れる又は制限される可能性は否定できません。当社は、このような事態を極力回避すべく、各開発品の進捗管理及び評価を適時に行い、各開発品の優先順位付け、投下する経営資源の強弱の変更、あるいは研究開発の一時中断の決定などの対応を図っております。このように、当社は研究開発費が大きく増加するリスクを低減しておりますが、研究開発が計画どおりに進捗しない場合には、当社の事業計画並びに財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 医薬品業界における競合に関するリスク 近年の医薬品業界は、国内外の製薬企業、バイオ関連企業、研究機関などが激しく競争しており、技術革新が急速に進む環境下にあります。このため、これらの競合先との競争の結果により、当社がライセンスアウトした開発品あるいは研究開発中の開発品が市場において優位性を失い、研究開発の中止を余儀なくされるおそれがあります。また、当社の開発品がいち早く上市できた場合でも、これらの競合先が優位性のある製品を市場に投入し、当社の市場シェアを奪うなど、当社の事業計画及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。(7) 国内外の大手製薬企業等の参入に関するリスク 近年の国内外における医療費抑制策の中で、ジェネリック医薬品市場の拡大傾向は今後も持続するものと考えております。このため、国内外の大手製薬企業等が日本のジェネリック医薬品市場のみならず、世界市場が非常に大きいと期待されるバイオ後続品市場にも積極的に参入してくることも考えられ、既に一部顕在化しております。当社が事業領域とするバイオ後続品については、低分子化合物のジェネリック医薬品に比べて豊富な知識、経験及びノウハウが求められることから、参入障壁は比較的高いものと認識しております。しかしながら、国内外の大手製薬企業等が巨額の研究開発費を投じ参入を強化する可能性があります。さらに先発医薬品メーカーから特許権の許諾を受けて発売される後発医薬品「オーソライズド・ジェネリック(AG)」をめぐる動きも活発化しております。これは先発品とまったく同様に製造される特性上、後発品としての申請に必要な試験が省略できるなど非常に短期間で参入を果たせるものとなります。このような状況は低分子化合物のジェネリック医薬品市場に大きな影響を与えることが想定されます。現状では、バイオ後続品におけるAGの定義、薬価制度を含め不明瞭な部分もありますが、バイオ医薬品に係るAGが市場に現れた場合、ジェネリック医薬品市場のAGに見られるような影響を受ける可能性があります。これらの結果、バイオ後続品の開発において国内外の大手製薬企業等に先行された場合あるいはバイオ医薬品のAGが市場で販売され始めた場合には、当社の事業計画及び経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 3.収益モデルに関する事項(1) 収益計上に関するリスク 医薬品の基礎研究開始から上市に至るまでには長い年月を要することから、研究開発の成果が事業収益として計上されるまでには長期間を要します。また、医薬品開発の成功確率は近年益々低くなっており、上市に至らないケースも多いため、最終的に事業収益が計上されない可能性もあります。また、当社が臨床開発段階において製薬企業と提携した場合、その製薬企業が臨床試験を実施することになります。このため、臨床試験は提携先の製薬企業に依存し、当該提携先において順調に臨床試験が進まない場合や経営環境の変化や経営方針の変更など、当社が制御し得ない要因が発生した場合には、当該医薬品の開発が遅延あるいは中止となる可能性があります。 一方、研究開発が順調に進捗して上市に至った場合であっても、当該医薬品が市場において評価されず、当初計画していた収益を計上できない可能性があります。 当社は、研究開発段階から収益の計上方法を多様化することにより、各開発品の収益計上リスクの分散を図っておりますが、研究開発を行ったにもかかわらず、期待どおりの収益が計上できる保証はありません。このような場合には、当社の事業計画や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 科研製薬㈱との契約に関するリスク 当社は、科研製薬㈱に対して抗α9インテグリン抗体をライセンスアウトしておりますが、当該開発品については、同社における経営環境の変化や経営方針の変更など当社が制御し得ない要因によって、中断あるいは中止となる可能性があります。当社は、このような事態が発生した場合、他の製薬企業などとの新たな提携関係を構築するなどして、事業計画への影響を最小限に留めるための施策を講じる方針ではありますが、これらが適時に実現されない場合には、当社の事業計画及び経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (3) 富士製薬工業㈱との契約に関するリスク 当社は、富士製薬工業㈱との間でフィルグラスチムバイオ後続品製剤の原薬供給に関する売買基本契約書を締結しておりますが、何らかの理由により当該契約が解除された場合には、当社の事業戦略や事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (4) フィルグラスチムバイオ後続品の販売に関するリスク 当社の開発品であるフィルグラスチムバイオ後続品は、富士製薬工業㈱と持田製薬㈱の2社が販売を行っておりますが、何らかの理由により、いずれかの企業が販売に支障をきたした場合には、当該医薬品の売上減少に伴い当社の原薬売上が減少し、当社の事業計画及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (5) ㈱三和化学研究所との契約に関するリスク 当社は、㈱三和化学研究所との間でダルベポエチンアルファバイオ後続品に関する共同開発契約を締結しておりますが、同社における経営環境の変化や経営方針の変更など当社が制御し得ない要因によって中断あるいは中止となる可能性を含め、何らかの理由により当該契約が解除された場合には、当社の事業戦略や事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (6) 千寿製薬㈱との契約に関するリスク 当社は、千寿製薬㈱との間で眼科治療領域のバイオ後続品に関する資本業務提携契約を締結しておりますが、同社における経営環境の変化や経営方針の変更など当社が制御し得ない要因によって中断あるいは中止となる可能性を含め、何らかの理由により当該契約が解除された場合には、当社の事業戦略や事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (7) 持田製薬㈱との契約に関するリスク 当社は、持田製薬㈱との間でがん治療領域のバイオ後続品に関する共同事業化契約を締結しておりますが、同社における経営環境の変化や経営方針の変更など当社が制御し得ない要因によって中断あるいは中止となる可能性を含め、何らかの理由により当該契約が解除された場合には、当社の事業戦略や事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (8) 伊藤忠ケミカルフロンティア㈱との契約に関するリスク 当社は、伊藤忠ケミカルフロンティア㈱との間で現在開発中のバイオ後続品2品目について共同開発契約を締結しておりますが、同社における経営環境の変化や経営方針の変更など当社が制御し得ない要因によって中断あるいは中止となる可能性を含め、何らかの理由により当該契約が解除された場合には、当社の事業戦略や事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (9) 長春長生生物科技有限責任公司との契約に関するリスク 当社は、長春長生生物科技有限責任公司との間で中国におけるアダリムマブバイオ後続品の事業化に関する基本合意書を締結しておりますが、同社における経営環境の変化や経営方針の変更、または同国における医薬品に関する法令等の変更など当社が制御し得ない要因によって中断あるいは中止となる可能性を含め、何らかの理由により当該契約が解除された場合には、当社の事業戦略や事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。 4.事業推進体制に関する事項(1) 親会社との関係について ノーリツ鋼機㈱は、本書提出日現在で当社議決権の49.51%を間接的に所有しており、その議決権総数に対する割合は過半数を下回るものの、実質的な支配基準により継続して親会社に該当しております。また、当社の取締役3名中、同社グループより1名が非常勤取締役として就任しているほか、当社は、同社の孫会社である㈱日本再生医療との間で資本業務提携契約を締結し、㈱日本再生医療に資本参加しております。当社の方針・政策決定及び事業展開については、当社独自の意思決定によって進めておりますが、親会社は当社の経営上のガバナンスに一定の影響を及ぼすことができますので、ノーリツ鋼機㈱がグループとしての経営方針や事業戦略等を変更した場合、当社の業績及び事業展開に何らかの影響を及ぼす可能性があります。 (2) 提携関係に関するリスク 当社は、研究開発の各段階において、開発や販売を行う製薬企業などとの広範な提携関係を構築することで、固定費の増加を回避しつつ専門性の高い社外の技術力を活用し、戦略的かつ柔軟に研究開発を推進しております。しかしながら、計画通りに提携関係が構築できなかった場合、提携関係に変更が生じた場合あるいは提携関係が解消された場合には、当社の事業計画に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (3) ファブレス(外部委託)型経営に関するリスク 当社は、ファブレス型企業であることから、医薬品開発に伴うGLP試験やGMPに基づく原薬などの製造を受託企業に委託しております。このため、当該委託先において一定の信頼性や品質を有する対応が困難となり、代替先への製造移管を速やかに行うことができない場合には、当該開発品の研究開発に遅れが生じたり、研究開発自体が中止となることで、当社の事業計画に大きな影響を及ぼす可能性があります。 また、当社は、当該開発品の上市後、原薬などを安定供給することが必要となりますが、製造委託先が商業用規模での安定供給に支障をきたし、代替先への製造移管を速やかに行うことができない場合には、当該医薬品の販売開始の遅延や市場への供給不足が発生し、当社の経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (4) 小規模組織であることに関するリスク 当社の人員は、本書提出日現在、取締役3名(非常勤取締役2名を含む。)、監査役3名(非常勤監査役2名を含む。)、従業員22名であります。 当社の研究開発の特長は、社外との提携関係を構築することで、固定費を抑えつつ効率的に事業を推進することにあります。このため、少人数による組織体制が適しておりますが、今後積極的に開発品の拡充を図るためには、人員の増強が必要になるものと考えております。しかしながら、想定通りに人材の確保ができない場合あるいは人材の流出が生じた場合には、研究開発の推進や社外との提携関係の構築に支障が生じ、当社の事業計画や経営成績に影響が及ぶ可能性があります。 また、事業の拡大に伴い、内部管理体制の強化も必要になってまいります。この点においても研究開発と同様に少人数の組織であるため、想定通りに人材の確保ができない場合あるいは人材の流出が生じた場合には、内部管理体制の質の低下を招き、当社の社会的信用を損なう可能性があります。 (5) 少数の事業推進者への依存に関するリスク 当社は小規模組織であるため、事業戦略の推進は各部門の責任者に強く依存する傾向があります。当社は、今後も優秀な人材の確保及び教育に努めてまいりますが、人材の確保及び教育が想定どおりに進まない場合あるいは人材の流出が生じた場合には、当社の事業戦略の推進に支障をきたす可能性があります。 (6) 大学・公的研究機関との共同研究に係る費用負担に関するリスク 当社は、医薬品シーズの探索を目的として、北海道大学をはじめとする複数の大学や公的研究機関との共同研究を行っておりますが、共同研究に係る費用の一部については当社が負担しております。また、共同研究の進捗状況に応じて、追加的な費用を負担する場合もあります。 当社は、今後も大学や公的研究機関との共同研究に積極的に取り組む方針であり、相応の共同研究費を負担する予定でありますが、共同研究に係るテーマなどの状況により、当社が予定していない費用負担が発生することになった場合、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 研究所の使用に関するリスク 当社は、北海道大学創成研究機構生物機能分子研究開発プラットフォーム推進センターが民間企業との共同研究等のために設けているオープンラボラトリスペースの一部を、当社研究所として使用しております。このため、共同研究契約の終了など何らかの理由により、同施設の使用ができなくなった場合には、当社研究所の移転を余儀なくされ、追加的な設備投資や賃借料の発生などによって、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 5.知的財産権に関する事項(1) 知的財産権に関するリスク 当社は、事業活動の中で様々な知的財産権を使用しておりますが、これらは当社の権利及び当社が権利出願中のもの、社外から適法に使用許諾を受けたもの、あるいは特許権が期間満了に至ったものであると認識しております。 しかしながら、当社が出願中の特許等の全てが成立する保証はありません。また、特許等が成立した場合でも、当該特許等を超える優れた技術の台頭により、当社の特許等に含まれる技術が淘汰される可能性もあります。このような場合には、当社の競争力が失われ、当社の経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 一方、本書提出日現在において、当社の事業活動について第三者との間で知的財産権に関する紛争が生じた事実はありません。また、当社は今後発生し得る紛争を未然に防止するため、社内において、あるいは弁護士や弁理士を通じて特許調査を適宜実施しておりますが、万が一当社が第三者の特許等を侵害していた場合、当該第三者から差止請求や損害賠償請求を受け、高額な許諾料を請求されるなど、当社の事業活動並びに財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、第三者が当社の特許等を侵害する場合には、権利保全のために必要な措置をとるなど、その解決のために多大な費用と時間を要する可能性があります。 (2) 特許の確保に関するリスク 当社の従業員が職務発明をした場合、係る権利は職務発明規程に基づき原始的に当社に帰属いたしますが、当該発明者に対して特許法第35条第4項に定める相当の利益を支払わなければなりません。これまでに当該利益を支払う事例が生じたことはありませんが、将来的に支払が発生した際、利益の相当性について紛争が生じる可能性があります。これらの紛争により、発明者に追加の利益を支払わなければならない場合には、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 権利者からの契約解除等に関するリスク 当社の開発品の中には、第三者から実施許諾を得たうえで研究開発を進めるものもあります。当社は、当該ライセンス契約に定める諸条件に従って、開発品を製品化する努力義務を負っております。ライセンス契約に定める諸条件の全てを当社が満たすことができるかどうかについては、多くの要因に依存しており、これらの中には当社が制御不能な要因も含まれております。このため、将来的に当社がライセンス契約の解除条項に抵触し、権利者から権利の許諾を受けられなくなった場合には、当社の事業計画並びに財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 6.業績等に関する事項(1) 財政状態及び経営成績に関するリスク 当社はフィルグラスチムバイオ後続品の販売で得た収益により研究開発費を除いた固定費を賄える状況となっているものの、既存の開発品に係る研究開発費が先行して計上されますので、現時点では利益を計上することができておりません。当社は、早期の黒字化を目指しておりますが、事業計画が想定通りに進捗しない場合には、黒字化の時期が遅れたり、繰越利益剰余金がマイナスからプラスに転じる時期が遅れる可能性があります。 (2) 税務上の繰越欠損金に関するリスク 当社は平成30年3月期において、税務上の繰越欠損金を有しており、現在は所得を課税標準とする法人税、住民税及び事業税が課されておらず、平成31年3月期における課税所得もマイナスとなる見通しであります。しかしながら、今後当社の業績が順調に推移することで繰越欠損金を上回る課税所得が発生した場合あるいは税制改正に伴い所得を課税標準とする法人税、住民税及び事業税が発生した場合には、計画している当期純利益又は当期純損失並びにキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。 (3) 特定の販売先への依存に関するリスク 現在、当社の販売先は少数の製薬企業等に限定されており、特定の販売先への売上依存度が非常に高い状態にあります。 当社は新規販売先の開拓を進めることで、特定の販売先への売上依存度の引き下げを図る方針でありますが、新規販売先の開拓が想定通りに進まない可能性があります。また、現在契約を締結している販売先との契約解消等が生じた場合には、当社の経営成績に重大な影響を与える可能性があります。 (4) 資金調達に関するリスク 当社はバイオ後続品事業を始めバイオテクノロジーに関する事業化を目指した研究開発型企業であるため、先行投資としての研究開発資金を必要としますが、当社が業を営む医薬品業界やバイオ事業の特質として、研究開発投資がリターンを生み出すまでの期間が長く、また、これに伴うリスクも高いため、調達資金が投資家の期待する成果に必ずしも結びつかない可能性があります。このため、安定的な収益基盤を確立するまでの間は、間接金融による資金調達は難しく、増資を中心とした資金調達を行う方針であります。その場合には、当社の発行済株式総数が増加し、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。また、当初の想定を上回る研究開発資金が必要となり、機動的な資金調達が困難な場合には、研究開発を継続することができなくなる可能性があります。 (5) 配当政策に関するリスク 当社は、創業以来配当を実施しておらず、本書提出日現在においても、会社法の規定上、配当可能な状態にはありません。当面は早期の黒字化を目指し、内部留保による財務体質の強化及び研究開発活動への再投資を優先する方針であります。一方で、株主への利益還元についても重要な経営課題として捉え、財政状態及び経営成績を勘案しつつ配当の実施を検討してまいります。しかしながら、利益計画が想定通りに進捗せず、今後も安定的に利益を計上できない状態が続いた場合には、配当による株主還元が困難となる可能性があります。 (6) 投資有価証券の価値変動に関するリスク 当社は本書提出日現在において投資有価証券を保有しております。 このため、当該投資有価証券の価値変動に伴い評価損が計上された場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 為替レートの変動に関するリスク 当社は、社外との提携関係の構築をグローバルに展開していることから、海外の取引先との間で外貨建取引を行っております。これまでは、当社の外貨建取引の多くが支払サイトも短いことから、多額の為替差損益を計上することはありませんでしたが、当社の今後の事業規模の拡大に伴い、外貨建取引の規模が大きくなった場合や支払サイトの長い外貨建取引を行う場合には、為替レートの変動により当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 7.その他(1) 情報流出に関するリスク 当社が研究開発の過程で入手する知見、技術、ノウハウ等には重要な機密情報が多く含まれております。当社は、これらの機密情報が社外に流出しないよう、役職員や取引先との間で秘密保持義務等を定めた契約を締結し、厳重な情報管理に努めております。 しかしながら、役職員や取引先によりこれらが遵守されなかった場合には、重要な機密情報が流出し、当社の事業活動に大きな影響を与える可能性があります。 (2) システム障害等に関するリスク 当社はシステム障害、セキュリティ侵害等を未然に防止するために様々な手段を講じておりますが、ウィルス、権限のないアクセス、自然災害、通信エラーあるいは電気障害などが引き起こす事故が発生する可能性を否定することはできません。システム障害、セキュリティ侵害等が発生した場合、当社が保有する医薬品開発過程における重要な情報が喪失又は流出する可能性があります。データの喪失あるいは機密情報の流出を招いた場合、データ復旧のために金銭的・時間的に多大な負担を余儀なくされたり、特定の開発品の開発の進捗が遅延したり、取引先から損害賠償を請求されたり、当社の社会的信用が失墜して社外との提携関係の構築が難しくなるなど、当社の事業計画の進捗に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 医薬品の品質・副作用に関するリスク 当社が開発に関与する医薬品の安全性に関する情報は、限られた被験者を対象に実施した臨床試験から得られたものであり、上市前に副作用の全てを把握することはできません。当社は、直接医薬品の販売を行う計画はありませんが、上市後に予期せぬ副作用が発生する可能性があります。その場合、製品の回収あるいは販売中止を余儀なくされ、当社の原薬などの販売についても継続することが困難となり、以後の経営成績に大きな影響を与える可能性があります。 (4) 訴訟等に関するリスク 当社は、コンプライアンス体制の構築に注力しておりますが、製薬企業などから特許等の侵害を理由として損害賠償請求を受けたり、訴訟を提起される可能性があります。また、製造物関連、環境関連、労務関連その他に関する訴訟が提起される可能性もあり、これらの結果、当社の社会的信用が失墜し、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (5) 災害に関するリスク 当社は、事業活動の中心となる事業所を北海道と東京に設けており、地理的なリスク分散を図っております。また、当社は研究開発活動の一部を社外に委託していることから、実質的にはさらに広くリスク分散されているものと考えております。 しかしながら、これらの地域において地震等の大規模な災害が発生した場合には、設備等の損壊やインフラの機能停止などにより、当社の事業活動が影響を受ける可能性があります。 (注)用語解説については、「第1企業の概況 3事業の内容」の末尾に記載しております。
FY2017|12,032 文字
4【事業等のリスク】 以下において、当社の事業展開その他に関してリスク要因と考えられる主な事項を記載しております。また、当社として必ずしも重要なリスクとは考えていない事項及び具体化する可能性が必ずしも高くないと想定される事項についても、投資判断の上で、あるいは当社の事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資家及び株主に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。 当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の適切な対応に努める方針ですが、当社株式に関する投資判断は、以下の事項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、以下の記載のうち、予想、見通し、方針等、将来に関する事項は、特段の記載がない限り、本書提出日現在において当社が判断したものであり、不確実性を内包しているため実際の結果とは異なる可能性があることにご留意下さい。 1.法的規制等に関する事項(1) 許認可等に関するリスク 当社は、原薬などの販売に当たり医薬品医療機器等法その他の規制を受けますが、これらについて法令違反があった場合、あるいは必要とされる資格を保有する人材が離職しその補充ができない場合には、監督官庁から業務の停止や許認可の取消し等の処分を受けることになり、当社の経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。なお、本書提出日現在において、業務の停止や許認可の取消し等の処分を受ける原因となる事由は発生しておりません。主な許認可等の状況許認可等の名称所管官庁等許認可等の内容有効期限取消し等となる事由医薬品販売業許可札幌市札幌市保健所長許可(3092)平成31年12月23日(6年ごとの更新)医薬品医療機器等法、その他薬事に関する法令若しくはこれに基づく処分に違反する行為があったとき、医薬品医療機器等法第75条第1項により、その許可が取り消され又は期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命じられることがある。 (2) 医薬品の研究開発における医薬品医療機器等法その他の規制に関するリスク 当社が業を営む医薬品業界では、研究、開発、製造及び販売のそれぞれにおいて、国内外の薬事に関する法令、薬事行政指導、その他関係法令等により様々な規制を受けております。 当社は、日本国内の市場に留まらず欧米を含む国外の市場もターゲットとして各開発品の研究開発を進めておりますが、これらの開発品を医薬品として上市させるためには、各国の薬事に関する法令、バイオ後続品に係るガイドライン等、及びその他の規制に準拠して製造販売承認の申請を行い、承認を取得することが必須となります。このため、臨床試験等において、医薬品としての品質、有効性及び安全性を示すことができない場合には、承認を得られず、上市できず、当社の事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、現在の医薬品医療機器等法においては、原薬の外部委託製造が可能となっておりますが、今後このような外部委託製造に関する規制や海外品の輸入等に関する規制が改定された場合、当社の事業活動に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 医療制度改革の影響に関するリスク 我が国では、医療費の抑制を目的として、薬価改定を含む数々の医療制度改革がこれまで実施されてきており、今後の高齢化社会を見据えた場合、その方針は継続されるものと考えられます。このため、当社開発品の上市に伴い、当該医薬品の薬価が影響を受け、当社が製薬企業に販売する原薬の販売価格にも大きな影響を及ぼす可能性があります。 2.医薬品開発事業に関する事項(1) 医薬品開発事業全般に関するリスク 医薬品開発の分野では、世界各国の製薬企業に加え、当社を含む創薬ベンチャー企業などが技術革新の質とスピードを競い合っております。また、医薬品の基礎研究、開発から製造及び販売に至る過程では、各国における諸規制に従うことから、長期間にわたり多額の資金を投入せざるを得ません。このため、各開発品の研究開発には多くの不確実性が伴い、当社の現在及び将来における開発品についても同様のリスクが内在しております。当社は、研究開発段階から収益が得られるビジネスモデルを構築することにより、各開発品の研究開発リスクの分散を図っておりますが、期待どおりの収益が得られる契約が締結できる保証はありません。このような場合には、当社の事業計画や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 医薬品の有用性及び安全性に関するリスク 当社は、「大学発ベンチャーであることの公共性に準じ、利益の追求に留まらず、希少疾患や難治性疾患を対象とする医薬品開発により、人々のクオリティ・オブ・ライフを向上させ、社会に貢献する」という経営理念のもと、医療ニーズに応えるべく、医薬品の研究開発を行っております。医薬品の研究開発では、基礎研究段階から製造販売承認の取得に至るまで、様々な研究開発過程を段階的に進めていく必要があり、それぞれの段階において研究開発の続行可否が判断されます。このため、非臨床試験や臨床試験において期待する効果が確認できない場合、予期せぬ副作用が発生した場合、あるいは研究開発期間中に医療現場での標準治療法等が変わり、医療ニーズに対する開発品目の有用性を見出すことが困難となった場合など、医薬品としての有用性及び安全性が確認できない場合には、研究開発が中止されることになります。当社の開発品において研究開発が続行できなくなった場合には、当社の事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 新規開発品の創出に関するリスク 当社は、社外との提携関係を積極的に構築することで、新規開発品の探索及び創出を図ることについても重要な事業戦略としております。しかしながら、これらの活動により、新規開発品の探索及び創出が確実にできる保証はありません。このため、何らかの理由により、新規開発品の探索及び創出活動に支障が生じた場合には、当社の事業戦略及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 研究開発費が多額であることに関するリスク 当社の平成29年3月期における販売費及び一般管理費に占める研究開発費の比率は76.4%であり、会社規模に比して多額の研究開発費を計上しております。今後も、既存開発品の推進及び新規開発品の獲得のために、研究開発投資を行う方針であります。特に、バイオ後続品については、既存バイオ医薬品の特許切れの時期に合わせ上市できるよう研究開発に着手することが重要であり、適時の研究開発投資が必要になります。当社は、これらの開発品の将来性と財務基盤の安定性を両立しながら慎重かつ積極的に研究開発投資を行う方針でありますが、予定していない研究開発費の増加により、当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 研究開発に内在する進捗遅延に関するリスク 当社は、研究開発型企業として自社単独での研究開発を推進しつつ、社外との提携関係を構築することで効率的な研究開発の推進を図っております。 しかしながら、当初計画したとおりの研究開発の結果が得られない場合、各種試験の開始又は完了に遅延が生じた場合、提携先との契約等により当社単独で研究開発を進めることができない場合、あるいは提携候補先との契約交渉が遅延した場合には、医薬品としての製造販売承認の取得が遅れる又は制限される可能性は否定できません。当社は、このような事態を極力回避すべく、各開発品の進捗管理及び評価を適時に行い、各開発品の優先順位付け、投下する経営資源の強弱の変更、あるいは研究開発の一時中断の決定などの対応を図っております。このように、当社は研究開発費が大きく増加するリスクを低減しておりますが、研究開発が計画どおりに進捗しない場合には、当社の事業計画並びに財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 医薬品業界における競合に関するリスク 近年の医薬品業界は、国内外の製薬企業、バイオ関連企業、研究機関などが激しく競争しており、技術革新が急速に進む環境下にあります。このため、これらの競合先との競争の結果により、当社がライセンスアウトした開発品あるいは研究開発中の開発品が市場において優位性を失い、研究開発の中止を余儀なくされるおそれがあります。また、当社の開発品がいち早く上市できた場合でも、これらの競合先が優位性のある製品を市場に投入し、当社の市場シェアを奪うなど、当社の事業計画及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。(7) 国内外の大手製薬企業等の参入に関するリスク 近年の国内外における医療費抑制策の中で、ジェネリック医薬品市場の拡大傾向は今後も持続するものと考えております。このため、国内外の大手製薬企業等が日本のジェネリック医薬品市場のみならず、世界市場が非常に大きいと期待されるバイオ後続品市場にも積極的に参入してくることも考えられ、既に一部顕在化しております。当社が事業領域とするバイオ後続品については、低分子化合物のジェネリック医薬品に比べて豊富な知識、経験及びノウハウが求められることから、参入障壁は比較的高いものと認識しております。しかしながら、国内外の大手製薬企業等が巨額の研究開発費を投じ参入を強化する可能性があります。さらに先発医薬品メーカーから特許権の許諾を受けて発売される後発医薬品「オーソライズド・ジェネリック(AG)」をめぐる動きも活発化しております。これは先発品とまったく同様に製造される特性上、後発品としての申請に必要な試験が省略できるなど非常に短期間で参入を果たせるものとなります。このような状況は低分子化合物のジェネリック医薬品市場に大きな影響を与えることが想定されます。現状では、バイオ後続品におけるAGの定義、薬価制度を含め不明瞭な部分もありますが、バイオ医薬品に係るAGが市場に現れた場合、ジェネリック医薬品市場のAGに見られるような影響を受ける可能性があります。これらの結果、バイオ後続品の開発において国内外の大手製薬企業等に先行された場合あるいはバイオ医薬品のAGが市場で販売され始めた場合には、当社の事業計画及び経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 3.収益モデルに関する事項(1) 収益計上に関するリスク 医薬品の基礎研究開始から上市に至るまでには長い年月を要することから、研究開発の成果が事業収益として計上されるまでには長期間を要します。また、医薬品開発の成功確率は近年益々低くなっており、上市に至らないケースも多いため、最終的に事業収益が計上されない可能性もあります。また、当社が臨床開発段階において製薬企業と提携した場合、その製薬企業が臨床試験を実施することになります。このため、臨床試験は提携先の製薬企業に依存し、当該提携先において順調に臨床試験が進まない場合や経営環境の変化や経営方針の変更など、当社が制御し得ない要因が発生した場合には、当該医薬品の開発が遅延あるいは中止となる可能性があります。 一方、研究開発が順調に進捗して上市に至った場合であっても、当該医薬品が市場において評価されず、当初計画していた収益を計上できない可能性があります。 当社は、研究開発段階から収益の計上方法を多様化することにより、各開発品の収益計上リスクの分散を図っておりますが、研究開発を行ったにもかかわらず、期待どおりの収益が計上できる保証はありません。このような場合には、当社の事業計画や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 科研製薬㈱との契約に関するリスク 当社は、科研製薬㈱に対して抗α9インテグリン抗体をライセンスアウトしておりますが、当該開発品については、同社における経営環境の変化や経営方針の変更など当社が制御し得ない要因によって、中断あるいは中止となる可能性があります。当社は、このような事態が発生した場合、他の製薬企業などとの新たな提携関係を構築するなどして、事業計画への影響を最小限に留めるための施策を講じる方針ではありますが、これらが適時に実現されない場合には、当社の事業計画及び経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (3) 富士製薬工業㈱との契約に関するリスク 当社は、富士製薬工業㈱との間でフィルグラスチムバイオ後続品製剤の原薬供給に関する売買基本契約書を締結しておりますが、何らかの理由により当該契約が解除された場合には、当社の事業戦略や事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (4) フィルグラスチムバイオ後続品の販売に関するリスク 当社の開発品であるフィルグラスチムバイオ後続品は、富士製薬工業㈱と持田製薬㈱の2社が販売を行っておりますが、何らかの理由により、いずれかの企業が販売に支障をきたした場合には、当該医薬品の売上減少に伴い当社の原薬売上が減少し、当社の事業計画及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (5) ㈱三和化学研究所との契約に関するリスク 当社は、㈱三和化学研究所との間でダルベポエチンアルファバイオ後続品に関する共同開発契約を締結しておりますが、同社における経営環境の変化や経営方針の変更など当社が制御し得ない要因によって中断あるいは中止となる可能性を含め、何らかの理由により当該契約が解除された場合には、当社の事業戦略や事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (6) 千寿製薬㈱との契約に関するリスク 当社は、千寿製薬㈱との間で眼科治療領域のバイオ後続品に関する資本業務提携契約を締結しておりますが、同社における経営環境の変化や経営方針の変更など当社が制御し得ない要因によって中断あるいは中止となる可能性を含め、何らかの理由により当該契約が解除された場合には、当社の事業戦略や事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (7) 持田製薬㈱との契約に関するリスク 当社は、持田製薬㈱との間でがん治療領域のバイオ後続品に関する共同事業化契約を締結しておりますが、同社における経営環境の変化や経営方針の変更など当社が制御し得ない要因によって中断あるいは中止となる可能性を含め、何らかの理由により当該契約が解除された場合には、当社の事業戦略や事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。 4.事業推進体制に関する事項(1) 親会社との関係について ノーリツ鋼機㈱は、平成29年3月31日現在で当社議決権の54.73%を間接的に所有する親会社であり、当社の取締役4名中、同社より2名が非常勤取締役として就任しているほか、当社は、同社の孫会社である㈱日本再生医療との間で資本業務提携契約を締結し、㈱日本再生医療に資本参加しております。当社の方針・政策決定及び事業展開については、当社独自の意思決定によって進めておりますが、親会社は当社の経営上のガバナンスに一定の影響を及ぼすことができますので、ノーリツ鋼機㈱がグループとしての経営方針や事業戦略等を変更した場合、当社の業績及び事業展開に何らかの影響を及ぼす可能性があります。 (2) 提携関係に関するリスク 当社は、研究開発の各段階において、開発や販売を行う製薬企業などとの広範な提携関係を構築することで、固定費の増加を回避しつつ専門性の高い社外の技術力を活用し、戦略的かつ柔軟に研究開発を推進しております。しかしながら、計画通りに提携関係が構築できなかった場合、提携関係に変更が生じた場合あるいは提携関係が解消された場合には、当社の事業計画に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (3) ファブレス(外部委託)型経営に関するリスク 当社は、ファブレス型企業であることから、医薬品開発に伴うGLP試験やGMPに基づく原薬などの製造を受託企業に委託しております。このため、当該委託先において一定の信頼性や品質を有する対応が困難となり、代替先への製造移管を速やかに行うことができない場合には、当該開発品の研究開発に遅れが生じたり、研究開発自体が中止となることで、当社の事業計画に大きな影響を及ぼす可能性があります。 また、当社は、当該開発品の上市後、原薬などを安定供給することが必要となりますが、製造委託先が商業用規模での安定供給に支障をきたし、代替先への製造移管を速やかに行うことができない場合には、当該医薬品の販売開始の遅延や市場への供給不足が発生し、当社の経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (4) 小規模組織であることに関するリスク 当社の人員は、本書提出日現在、取締役4名(非常勤取締役2名を含む。)、監査役3名(非常勤監査役2名を含む。)、従業員23名であります。 当社の研究開発の特長は、社外との提携関係を構築することで、固定費を抑えつつ効率的に事業を推進することにあります。このため、少人数による組織体制が適しておりますが、今後積極的に開発品の拡充を図るためには、人員の増強が必要になるものと考えております。しかしながら、想定通りに人材の確保ができない場合あるいは人材の流出が生じた場合には、研究開発の推進や社外との提携関係の構築に支障が生じ、当社の事業計画や経営成績に影響が及ぶ可能性があります。 また、事業の拡大に伴い、内部管理体制の強化も必要になってまいります。この点においても研究開発と同様に少人数の組織であるため、想定通りに人材の確保ができない場合あるいは人材の流出が生じた場合には、内部管理体制の質の低下を招き、当社の社会的信用を損なう可能性があります。 (5) 少数の事業推進者への依存に関するリスク 当社は小規模組織であるため、事業戦略の推進は各部門の責任者に強く依存する傾向があります。当社は、今後も優秀な人材の確保及び教育に努めてまいりますが、人材の確保及び教育が想定どおりに進まない場合あるいは人材の流出が生じた場合には、当社の事業戦略の推進に支障をきたす可能性があります。 (6) 大学・公的研究機関との共同研究に係る費用負担に関するリスク 当社は、医薬品シーズの探索を目的として、北海道大学をはじめとする複数の大学や公的研究機関との共同研究を行っておりますが、共同研究に係る費用の一部については当社が負担しております。また、共同研究の進捗状況に応じて、追加的な費用を負担する場合もあります。 当社は、今後も大学や公的研究機関との共同研究に積極的に取り組む方針であり、相応の共同研究費を負担する予定でありますが、共同研究に係るテーマなどの状況により、当社が予定していない費用負担が発生することになった場合、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 研究所の使用に関するリスク 当社は、北海道大学創成研究機構生物機能分子研究開発プラットフォーム推進センターが民間企業との共同研究等のために設けているオープンラボラトリスペースの一部を、当社研究所として使用しております。このため、共同研究契約の終了など何らかの理由により、同施設の使用ができなくなった場合には、当社研究所の移転を余儀なくされ、追加的な設備投資や賃借料の発生などによって、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 5.知的財産権に関する事項(1) 知的財産権に関するリスク 当社は、事業活動の中で様々な知的財産権を使用しておりますが、これらは当社の権利及び当社が権利出願中のもの、社外から適法に使用許諾を受けたもの、あるいは特許権が期間満了に至ったものであると認識しております。 しかしながら、当社が出願中の特許等の全てが成立する保証はありません。また、特許等が成立した場合でも、当該特許等を超える優れた技術の台頭により、当社の特許等に含まれる技術が淘汰される可能性もあります。このような場合には、当社の競争力が失われ、当社の経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 一方、本書提出日現在において、当社の事業活動について第三者との間で知的財産権に関する紛争が生じた事実はありません。また、当社は今後発生し得る紛争を未然に防止するため、社内において、あるいは弁護士や弁理士を通じて特許調査を適宜実施しておりますが、万が一当社が第三者の特許等を侵害していた場合、当該第三者から差止請求や損害賠償請求を受け、高額な許諾料を請求されるなど、当社の事業活動並びに財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、第三者が当社の特許等を侵害する場合には、権利保全のために必要な措置をとるなど、その解決のために多大な費用と時間を要する可能性があります。 (2) 特許の確保に関するリスク 当社が職務発明の発明者から特許を受ける権利を譲り受けた場合、当社は当該発明者に対して特許法第35条第4項に定める相当の利益を支払わなければなりません。これまでに対価の支払いについて発明者との間で問題が生じたことはありませんが、将来的に権利の対価の相当性について紛争が生じる可能性を否定することはできません。これらの紛争により、発明者に追加の対価を支払わなければならない場合には、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 権利者からの契約解除等に関するリスク 当社の開発品の中には、第三者から実施許諾を得たうえで研究開発を進めるものもあります。当社は、当該ライセンス契約に定める諸条件に従って、開発品を製品化する努力義務を負っております。ライセンス契約に定める諸条件の全てを当社が満たすことができるかどうかについては、多くの要因に依存しており、これらの中には当社が制御不能な要因も含まれております。このため、将来的に当社がライセンス契約の解除条項に抵触し、権利者から権利の許諾を受けられなくなった場合には、当社の事業計画並びに財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 6.業績等に関する事項(1) 財政状態及び経営成績に関するリスク 当社はフィルグラスチムバイオ後続品の販売で得た収益により研究開発費を除いた固定費を賄える状況となっているものの、既存の開発品に係る研究開発費が先行して計上されますので、現時点では利益を計上することができておりません。当社は、早期の黒字化を目指しておりますが、事業計画が想定通りに進捗しない場合には、黒字化の時期が遅れたり、繰越利益剰余金がマイナスからプラスに転じる時期が遅れる可能性があります。 (2) 税務上の繰越欠損金に関するリスク 当社は平成29年3月期において、税務上の繰越欠損金を有しており、所得を課税標準とする法人税、住民税及び事業税が課されておりません。また、平成29年8月1日を効力発生日とする資本金及び資本準備金の額の減少並びに剰余金の処分について6月28日開催の定時株主総会で承認されており、現在の繰越欠損金は解消されますが、平成30年3月期における課税所得もマイナスとなる見通しであります。しかしながら、今後当社の業績が順調に推移することで繰越欠損金を上回る課税所得が発生した場合あるいは税制改正に伴い所得を課税標準とする法人税、住民税及び事業税が発生した場合には、計画している当期純利益又は当期純損失並びにキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。 (3) 特定の販売先への依存に関するリスク 現在、当社の販売先は少数の製薬企業等に限定されており、特定の販売先への売上依存度が非常に高い状態にあります。 当社は新規販売先の開拓を進めることで、特定の販売先への売上依存度の引き下げを図る方針でありますが、新規販売先の開拓が想定通りに進まない可能性があります。また、現在契約を締結している販売先との契約解消等が生じた場合には、当社の経営成績に重大な影響を与える可能性があります。 (4) 資金調達に関するリスク 当社はバイオ後続品事業を始めバイオテクノロジーに関する事業化を目指した研究開発型企業であるため、先行投資としての研究開発資金を必要としますが、当社が業を営む医薬品業界やバイオ事業の特質として、研究開発投資がリターンを生み出すまでの期間が長く、また、これに伴うリスクも高いため、調達資金が投資家の期待する成果に必ずしも結びつかない可能性があります。このため、安定的な収益基盤を確立するまでの間は、間接金融による資金調達は難しく、増資を中心とした資金調達を行う方針であります。その場合には、当社の発行済株式総数が増加し、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。また、当初の想定を上回る研究開発資金が必要となり、機動的な資金調達が困難な場合には、研究開発を継続することができなくなる可能性があります。 (5) 配当政策に関するリスク 当社は、創業以来配当を実施しておらず、本書提出日現在においても、会社法の規定上、配当可能な状態にはありません。当面は早期の黒字化を目指し、内部留保による財務体質の強化及び研究開発活動への再投資を優先する方針であります。一方で、株主への利益還元についても重要な経営課題として捉え、財政状態及び経営成績を勘案しつつ配当の実施を検討してまいります。しかしながら、利益計画が想定通りに進捗せず、今後も安定的に利益を計上できない状態が続いた場合には、配当による株主還元が困難となる可能性があります。 (6) 投資有価証券の価値変動に関するリスク 当社は本書提出日現在において投資有価証券を保有しております。 このため、当該投資有価証券の価値変動に伴い評価損が計上された場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 為替レートの変動に関するリスク 当社は、社外との提携関係の構築をグローバルに展開していることから、海外の取引先との間で外貨建取引を行っております。これまでは、当社の外貨建取引の多くが支払サイトも短いことから、多額の為替差損益を計上することはありませんでしたが、当社の今後の事業規模の拡大に伴い、外貨建取引の規模が大きくなった場合や支払サイトの長い外貨建取引を行う場合には、為替レートの変動により当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 7.その他(1) 情報流出に関するリスク 当社が研究開発の過程で入手する知見、技術、ノウハウ等には重要な機密情報が多く含まれております。当社は、これらの機密情報が社外に流出しないよう、役職員や取引先との間で秘密保持義務等を定めた契約を締結し、厳重な情報管理に努めております。 しかしながら、役職員や取引先によりこれらが遵守されなかった場合には、重要な機密情報が流出し、当社の事業活動に大きな影響を与える可能性があります。 (2) システム障害等に関するリスク 当社はシステム障害、セキュリティ侵害等を未然に防止するために様々な手段を講じておりますが、ウィルス、権限のないアクセス、自然災害、通信エラーあるいは電気障害などが引き起こす事故が発生する可能性を否定することはできません。システム障害、セキュリティ侵害等が発生した場合、当社が保有する医薬品開発過程における重要な情報が喪失又は流出する可能性があります。データの喪失あるいは機密情報の流出を招いた場合、データ復旧のために金銭的・時間的に多大な負担を余儀なくされたり、特定の開発品の開発の進捗が遅延したり、取引先から損害賠償を請求されたり、当社の社会的信用が失墜して社外との提携関係の構築が難しくなるなど、当社の事業計画の進捗に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 医薬品の品質・副作用に関するリスク 当社が開発に関与する医薬品の安全性に関する情報は、限られた被験者を対象に実施した臨床試験から得られたものであり、上市前に副作用の全てを把握することはできません。当社は、直接医薬品の販売を行う計画はありませんが、上市後に予期せぬ副作用が発生する可能性があります。その場合、製品の回収あるいは販売中止を余儀なくされ、当社の原薬などの販売についても継続することが困難となり、以後の経営成績に大きな影響を与える可能性があります。 (4) 訴訟等に関するリスク 当社は、コンプライアンス体制の構築に注力しておりますが、製薬企業などから特許等の侵害を理由として損害賠償請求を受けたり、訴訟を提起される可能性があります。また、製造物関連、環境関連、労務関連その他に関する訴訟が提起される可能性もあり、これらの結果、当社の社会的信用が失墜し、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (5) 災害に関するリスク 当社は、事業活動の中心となる事業所を北海道と東京に設けており、地理的なリスク分散を図っております。また、当社は研究開発活動の一部を社外に委託していることから、実質的にはさらに広くリスク分散されているものと考えております。 しかしながら、これらの地域において地震等の大規模な災害が発生した場合には、設備等の損壊やインフラの機能停止などにより、当社の事業活動が影響を受ける可能性があります。 (注)用語解説については、「第1企業の概況 3事業の内容」の末尾に記載しております。
FY2016|11,443 文字
4【事業等のリスク】 以下において、当社の事業展開その他に関してリスク要因と考えられる主な事項を記載しております。また、当社として必ずしも重要なリスクとは考えていない事項及び具体化する可能性が必ずしも高くないと想定される事項についても、投資判断の上で、あるいは当社の事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資家及び株主に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。 当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の適切な対応に努める方針ですが、当社株式に関する投資判断は、以下の事項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、以下の記載のうち、予想、見通し、方針等、将来に関する事項は、特段の記載がない限り、本書提出日現在において当社が判断したものであり、不確実性を内包しているため実際の結果とは異なる可能性があることにご留意下さい。 1.法的規制等に関する事項(1) 許認可等に関するリスク 当社は、原薬などの販売に当たり医薬品医療機器等法その他の規制を受けますが、これらについて法令違反があった場合、あるいは必要とされる資格を保有する人材が離職しその補充ができない場合には、監督官庁から業務の停止や許認可の取消し等の処分を受けることになり、当社の経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。なお、本書提出日現在において、業務の停止や許認可の取消し等の処分を受ける原因となる事由は発生しておりません。主な許認可等の状況許認可等の名称所管官庁等許認可等の内容有効期限取消し等となる事由医薬品販売業許可札幌市札幌市保健所長許可(3092)平成31年12月23日(6年ごとの更新)医薬品医療機器等法、その他薬事に関する法令若しくはこれに基づく処分に違反する行為があったとき、医薬品医療機器等法第75条第1項により、その許可が取り消され又は期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命じられることがある。 (2) 医薬品の研究開発における医薬品医療機器等法その他の規制に関するリスク 当社が業を営む医薬品業界では、研究、開発、製造及び販売のそれぞれにおいて、国内外の薬事に関する法令、薬事行政指導、その他関係法令等により様々な規制を受けております。 当社は、日本国内の市場に留まらず欧米を含む国外の市場もターゲットとして各開発品の研究開発を進めておりますが、これらの開発品を医薬品として上市させるためには、各国の薬事に関する法令、バイオ後続品に係るガイドライン等、及びその他の規制に準拠して製造販売承認の申請を行い、承認を取得することが必須となります。このため、臨床試験等において、医薬品としての品質、有効性及び安全性を示すことができない場合には、承認を得られず、上市できず、当社の事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、現在の医薬品医療機器等法においては、原薬の外部委託製造が可能となっておりますが、今後このような外部委託製造に関する規制や海外品の輸入等に関する規制が改定された場合、当社の事業活動に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 医療制度改革の影響に関するリスク 我が国では、医療費の抑制を目的として、薬価改定を含む数々の医療制度改革がこれまで実施されてきており、今後の高齢化社会を見据えた場合、その方針は継続されるものと考えられます。このため、当社開発品の上市に伴い、当該医薬品の薬価が影響を受け、当社が製薬企業に販売する原薬の販売価格にも大きな影響を及ぼす可能性があります。 2.医薬品開発事業に関する事項(1) 医薬品開発事業全般に関するリスク 医薬品開発の分野では、世界各国の製薬企業に加え、当社を含む創薬ベンチャー企業などが技術革新の質とスピードを競い合っております。また、医薬品の基礎研究、開発から製造及び販売に至る過程では、各国における諸規制に従うことから、長期間にわたり多額の資金を投入せざるを得ません。このため、各開発品の研究開発には多くの不確実性が伴い、当社の現在及び将来における開発品についても同様のリスクが内在しております。当社は、研究開発段階から収益が得られるビジネスモデルを構築することにより、各開発品の研究開発リスクの分散を図っておりますが、期待どおりの収益が得られる契約が締結できる保証はありません。このような場合には、当社の事業計画や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 医薬品の有用性及び安全性に関するリスク 当社は、「大学発ベンチャーであることの公共性に準じ、利益の追求に留まらず、希少疾患や難治性疾患を対象とする医薬品開発により、人々のクオリティ・オブ・ライフを向上させ、社会に貢献する」という経営理念のもと、医療ニーズに応えるべく、医薬品の研究開発を行っております。医薬品の研究開発では、基礎研究段階から製造販売承認の取得に至るまで、様々な研究開発過程を段階的に進めていく必要があり、それぞれの段階において研究開発の続行可否が判断されます。このため、非臨床試験や臨床試験において期待する効果が確認できない場合、予期せぬ副作用が発生した場合、あるいは研究開発期間中に医療現場での標準治療法等が変わり、医療ニーズに対する開発品目の有用性を見出すことが困難となった場合など、医薬品としての有用性及び安全性が確認できない場合には、研究開発が中止されることになります。当社の開発品において研究開発が続行できなくなった場合には、当社の事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 新規開発品の創出に関するリスク 当社は、社外との提携関係を積極的に構築することで、新規開発品の探索及び創出を図ることについても重要な事業戦略としております。しかしながら、これらの活動により、新規開発品の探索及び創出が確実にできる保証はありません。このため、何らかの理由により、新規開発品の探索及び創出活動に支障が生じた場合には、当社の事業戦略及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 研究開発費が多額であることに関するリスク 当社の平成28年3月期における販売費及び一般管理費に占める研究開発費の比率は72.6%であり、会社規模に比して多額の研究開発費を計上しております。今後も、既存開発品の推進及び新規開発品の獲得のために、研究開発投資を行う方針であります。特に、バイオ後続品については、既存バイオ医薬品の特許切れの時期に合わせ上市できるよう研究開発に着手することが重要であり、適時の研究開発投資が必要になります。当社は、これらの開発品の将来性と財務基盤の安定性を両立しながら慎重かつ積極的に研究開発投資を行う方針でありますが、予定していない研究開発費の増加により、当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 研究開発に内在する進捗遅延に関するリスク 当社は、研究開発型企業として自社単独での研究開発を推進しつつ、社外との提携関係を構築することで効率的な研究開発の推進を図っております。 しかしながら、当初計画したとおりの研究開発の結果が得られない場合、各種試験の開始又は完了に遅延が生じた場合、提携先との契約等により当社単独で研究開発を進めることができない場合、あるいは提携候補先との契約交渉が遅延した場合には、医薬品としての製造販売承認の取得が遅れる又は制限される可能性は否定できません。当社は、このような事態を極力回避すべく、各開発品の進捗管理及び評価を適時に行い、各開発品の優先順位付け、投下する経営資源の強弱の変更、あるいは研究開発の一時中断の決定などの対応を図っております。このように、当社は研究開発費が大きく増加するリスクを低減しておりますが、研究開発が計画どおりに進捗しない場合には、当社の事業計画並びに財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 医薬品業界における競合に関するリスク 近年の医薬品業界は、国内外の製薬企業、バイオ関連企業、研究機関などが激しく競争しており、技術革新が急速に進む環境下にあります。このため、これらの競合先との競争の結果により、当社がライセンスアウトした開発品あるいは研究開発中の開発品が市場において優位性を失い、研究開発の中止を余儀なくされるおそれがあります。また、当社の開発品がいち早く上市できた場合でも、これらの競合先が優位性のある製品を市場に投入し、当社の市場シェアを奪うなど、当社の事業計画及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。(7) 国内外の大手製薬企業等の参入に関するリスク 近年の国内外における医療費抑制策の中で、ジェネリック医薬品市場の拡大傾向は今後も持続するものと考えております。このため、国内外の大手製薬企業等が日本のジェネリック医薬品市場のみならず、世界市場が非常に大きいと期待されるバイオ後続品市場にも積極的に参入してくることも考えられます。当社が事業領域とするバイオ後続品については、低分子化合物のジェネリック医薬品に比べて豊富な知識、経験及びノウハウが求められることから、参入障壁は比較的高いものと認識しております。しかしながら、国内外の大手製薬企業等が巨額の研究開発費を投じ参入を強化する可能性があります。その結果、バイオ後続品の開発において国内外の大手製薬企業等に先行された場合には、当社の事業計画及び経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 3.収益モデルに関する事項(1) 収益計上に関するリスク 医薬品の基礎研究開始から上市に至るまでには長い年月を要することから、研究開発の成果が事業収益として計上されるまでには長期間を要します。また、医薬品開発の成功確率は近年益々低くなっており、上市に至らないケースも多いため、最終的に事業収益が計上されない可能性もあります。また、当社が臨床開発段階において製薬企業と提携した場合、その製薬企業が臨床試験を実施することになります。このため、臨床試験は提携先の製薬企業に依存し、当該提携先において順調に臨床試験が進まない場合や経営環境の変化や経営方針の変更など、当社が制御し得ない要因が発生した場合には、当該医薬品の開発が遅延あるいは中止となる可能性があります。 一方、研究開発が順調に進捗して上市に至った場合であっても、当該医薬品が市場において評価されず、当初計画していた収益を計上できない可能性があります。 当社は、研究開発段階から収益の計上方法を多様化することにより、各開発品の収益計上リスクの分散を図っておりますが、研究開発を行ったにもかかわらず、期待どおりの収益が計上できる保証はありません。このような場合には、当社の事業計画や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 科研製薬㈱との契約に関するリスク 当社は、科研製薬㈱に対して抗α9インテグリン抗体をライセンスアウトしておりますが、当該開発品については、同社における経営環境の変化や経営方針の変更など当社が制御し得ない要因によって、中断あるいは中止となる可能性があります。当社は、このような事態が発生した場合、他の製薬企業などとの新たな提携関係を構築するなどして、事業計画への影響を最小限に留めるための施策を講じる方針ではありますが、これらが適時に実現されない場合には、当社の事業計画及び経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (3) 富士製薬工業㈱との契約に関するリスク 当社は、富士製薬工業㈱との間でフィルグラスチムバイオ後続品製剤の原薬供給に関する売買基本契約書を締結しておりますが、何らかの理由により当該契約が解除された場合には、当社の事業戦略や事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (4) フィルグラスチムバイオ後続品の販売に関するリスク 当社の開発品であるフィルグラスチムバイオ後続品は、富士製薬工業㈱と持田製薬㈱の2社が販売を行っておりますが、何らかの理由により、いずれかの企業が販売に支障をきたした場合には、当該医薬品の売上減少に伴い当社の原薬売上が減少し、当社の事業計画及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (5) ㈱三和化学研究所との契約に関するリスク 当社は、㈱三和化学研究所との間でダルベポエチンアルファバイオ後続品に関する共同開発契約を締結しておりますが、同社における経営環境の変化や経営方針の変更など当社が制御し得ない要因によって中断あるいは中止となる可能性を含め、何らかの理由により当該契約が解除された場合には、当社の事業戦略や事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (6) 千寿製薬㈱との契約に関するリスク 当社は、千寿製薬㈱との間で眼科治療領域のバイオ後続品に関する資本業務提携契約を締結しておりますが、同社における経営環境の変化や経営方針の変更など当社が制御し得ない要因によって中断あるいは中止となる可能性を含め、何らかの理由により当該契約が解除された場合には、当社の事業戦略や事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。 4.事業推進体制に関する事項(1) ノーリツ鋼機グループとの資本業務提携に関するリスク 平成28年4月13日から5月30日までを期間とした合同会社Launchpad12(NKリレーションズ㈱(ノーリツ鋼機㈱の完全子会社)の完全子会社で、今回の当社との提携のために設立された会社)による当社株式の公開買付けが実施されました。当該公開買付けの結果、同社の議決権所有割合が50%超となり、NKリレーションズ㈱及びノーリツ鋼機㈱とともに当社の親会社となりました。 当該公開買付け後も当社の上場は維持されており、当社の方針・政策決定及び事業展開については当社独自の意思決定によって進められるものの、親会社は当社の経営上のガバナンスに一定の影響を及ぼすことができます。このため、ノーリツ鋼機グループとしての経営方針や営業戦略等を変更した場合、当社の業績及び事業展開に何らかの影響を及ぼす可能性があります。 (2) 提携関係に関するリスク 当社は、研究開発の各段階において、開発や販売を行う製薬企業などとの広範な提携関係を構築することで、固定費の増加を回避しつつ専門性の高い社外の技術力を活用し、戦略的かつ柔軟に研究開発を推進しております。しかしながら、計画通りに提携関係が構築できなかった場合、提携関係に変更が生じた場合あるいは提携関係が解消された場合には、当社の事業計画に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (3) ファブレス(外部委託)型経営に関するリスク 当社は、ファブレス型企業であることから、医薬品開発に伴うGLP試験やGMPに基づく原薬などの製造を受託企業に委託しております。このため、当該委託先において一定の信頼性や品質を有する対応が困難となり、代替先への製造移管を速やかに行うことができない場合には、当該開発品の研究開発に遅れが生じたり、研究開発自体が中止となることで、当社の事業計画に大きな影響を及ぼす可能性があります。 また、当社は、当該開発品の上市後、原薬などを安定供給することが必要となりますが、製造委託先が商業用規模での安定供給に支障をきたし、代替先への製造移管を速やかに行うことができない場合には、当該医薬品の販売開始の遅延や市場への供給不足が発生し、当社の経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (4) 小規模組織であることに関するリスク 当社の人員は、本書提出日現在、取締役6名(非常勤取締役3名を含む。)、監査役3名(非常勤監査役2名を含む。)、従業員18名であります。 当社の研究開発の特長は、社外との提携関係を構築することで、固定費を抑えつつ効率的に事業を推進することにあります。このため、少人数による組織体制が適しておりますが、今後積極的に開発品の拡充を図るためには、人員の増強が必要になるものと考えております。しかしながら、想定通りに人材の確保ができない場合あるいは人材の流出が生じた場合には、研究開発の推進や社外との提携関係の構築に支障が生じ、当社の事業計画や経営成績に影響が及ぶ可能性があります。 また、事業の拡大に伴い、内部管理体制の強化も必要になってまいります。この点においても研究開発と同様に少人数の組織であるため、想定通りに人材の確保ができない場合あるいは人材の流出が生じた場合には、内部管理体制の質の低下を招き、当社の社会的信用を損なう可能性があります。 (5) 少数の事業推進者への依存に関するリスク 当社は小規模組織であるため、事業戦略の推進は各部門の責任者に強く依存する傾向があります。当社は、今後も優秀な人材の確保及び教育に努めてまいりますが、人材の確保及び教育が想定どおりに進まない場合あるいは人材の流出が生じた場合には、当社の事業戦略の推進に支障をきたす可能性があります。 (6) 大学・公的研究機関との共同研究に係る費用負担に関するリスク 当社は、医薬品シーズの探索を目的として、北海道大学をはじめとする複数の大学や公的研究機関との共同研究を行っておりますが、共同研究に係る費用の一部については当社が負担しております。また、共同研究の進捗状況に応じて、追加的な費用を負担する場合もあります。 当社は、今後も大学や公的研究機関との共同研究に積極的に取り組む方針であり、相応の共同研究費を負担する予定でありますが、共同研究に係るテーマなどの状況により、当社が予定していない費用負担が発生することになった場合、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 研究所の使用に関するリスク 当社は、北海道大学創成研究機構生物機能分子研究開発プラットフォーム推進センターが民間企業との共同研究等のために設けているオープンラボラトリスペースの一部を、当社研究所として使用しております。このため、共同研究契約の終了など何らかの理由により、同施設の使用ができなくなった場合には、当社研究所の移転を余儀なくされ、追加的な設備投資や賃借料の発生などによって、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 5.知的財産権に関する事項(1) 知的財産権に関するリスク 当社は、事業活動の中で様々な知的財産権を使用しておりますが、これらは当社の権利及び当社が権利出願中のもの、社外から適法に使用許諾を受けたもの、あるいは特許権が期間満了に至ったものであると認識しております。 しかしながら、当社が出願中の特許等の全てが成立する保証はありません。また、特許等が成立した場合でも、当該特許等を超える優れた技術の台頭により、当社の特許等に含まれる技術が淘汰される可能性もあります。このような場合には、当社の競争力が失われ、当社の経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 一方、本書提出日現在において、当社の事業活動について第三者との間で知的財産権に関する紛争が生じた事実はありません。また、当社は今後発生し得る紛争を未然に防止するため、社内において、あるいは弁護士や弁理士を通じて特許調査を適宜実施しておりますが、万が一当社が第三者の特許等を侵害していた場合、当該第三者から差止請求や損害賠償請求を受け、高額な許諾料を請求されるなど、当社の事業活動並びに財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、第三者が当社の特許等を侵害する場合には、権利保全のために必要な措置をとるなど、その解決のために多大な費用と時間を要する可能性があります。 (2) 特許の確保に関するリスク 当社が職務発明の発明者から特許を受ける権利を譲り受けた場合、当社は当該発明者に対して特許法第35条第3項に定める相当の対価を支払わなければなりません。これまでに対価の支払いについて発明者との間で問題が生じたことはありませんが、将来的に権利の対価の相当性について紛争が生じる可能性を否定することはできません。これらの紛争により、発明者に追加の対価を支払わなければならない場合には、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 権利者からの契約解除等に関するリスク 当社の開発品の中には、第三者から実施許諾を得たうえで研究開発を進めるものもあります。当社は、当該ライセンス契約に定める諸条件に従って、開発品を製品化する努力義務を負っております。ライセンス契約に定める諸条件の全てを当社が満たすことができるかどうかについては、多くの要因に依存しており、これらの中には当社が制御不能な要因も含まれております。このため、将来的に当社がライセンス契約の解除条項に抵触し、権利者から権利の許諾を受けられなくなった場合には、当社の事業計画並びに財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 6.業績等に関する事項(1) 財政状態及び経営成績に関するリスク 当社は研究開発型企業であるため、開発品が安定的に収益計上できるようになるまでは研究開発費が先行して計上されますので、現時点では利益を計上することができておりません。当社は、早期の黒字化を目指しておりますが、事業計画が想定通りに進捗しない場合には、黒字化の時期が遅れたり、繰越利益剰余金がマイナスからプラスに転じる時期が遅れる可能性があります。 (2) 税務上の繰越欠損金に関するリスク 当社は本書提出日現在において、税務上の繰越欠損金を有しており、現在は所得を課税標準とする法人税、住民税及び事業税が課されておりません。しかしながら、当社の業績が順調に推移することで繰越欠損金を上回る課税所得が発生した場合あるいは税制改正に伴い所得を課税標準とする法人税、住民税及び事業税が発生した場合には、計画している当期純利益又は当期純損失並びにキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。 (3) 特定の販売先への依存に関するリスク 現在、当社の販売先は少数の製薬企業等に限定されており、特定の販売先への売上依存度が非常に高い状態にあります。 当社は新規販売先の開拓を進めることで、特定の販売先への売上依存度の引き下げを図る方針でありますが、新規販売先の開拓が想定通りに進まない可能性があります。また、現在契約を締結している販売先との契約解消等が生じた場合には、当社の経営成績に重大な影響を与える可能性があります。 (4) 資金調達に関するリスク 当社はバイオ後続品事業を始めバイオテクノロジーに関する事業化を目指した研究開発型企業であるため、先行投資としての研究開発資金を必要としますが、当社が業を営む医薬品業界やバイオ事業の特質として、研究開発投資がリターンを生み出すまでの期間が長く、また、これに伴うリスクも高いため、調達資金が投資家の期待する成果に必ずしも結びつかない可能性があります。このため、安定的な収益基盤を確立するまでの間は、間接金融による資金調達は難しく、増資を中心とした資金調達を行う方針であります。その場合には、当社の発行済株式総数が増加し、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。また、機動的な資金調達が困難な場合には、研究開発を継続することができなくなる可能性があります。 (5) 配当政策に関するリスク 当社は、創業以来配当を実施しておらず、本書提出日現在においても、会社法の規定上、配当可能な状態にはありません。当面は早期の黒字化を目指し、内部留保による財務体質の強化及び研究開発活動への再投資を優先する方針であります。一方で、株主への利益還元についても重要な経営課題として捉え、財政状態及び経営成績を勘案しつつ配当の実施を検討してまいります。しかしながら、利益計画が想定通りに進捗せず、今後も安定的に利益を計上できない状態が続いた場合には、配当による株主還元が困難となる可能性があります。 (6) 投資有価証券の価値変動に関するリスク 平成28年3月31日現在において、当社は投資有価証券を保有しております。 このため、当該投資有価証券の価値変動に伴い評価損が計上された場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 為替レートの変動に関するリスク 当社は、社外との提携関係の構築をグローバルに展開していることから、海外の取引先との間で外貨建取引を行っております。これまでは、当社の外貨建取引の多くが支払サイトも短いことから、多額の為替差損益を計上することはありませんでしたが、当社の今後の事業規模の拡大に伴い、外貨建取引の規模が大きくなった場合や支払サイトの長い外貨建取引を行う場合には、為替レートの変動により当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 7.その他(1) 情報流出に関するリスク 当社が研究開発の過程で入手する知見、技術、ノウハウ等には重要な機密情報が多く含まれております。当社は、これらの機密情報が社外に流出しないよう、役職員や取引先との間で秘密保持義務等を定めた契約を締結し、厳重な情報管理に努めております。 しかしながら、役職員や取引先によりこれらが遵守されなかった場合には、重要な機密情報が流出し、当社の事業活動に大きな影響を与える可能性があります。 (2) システム障害等に関するリスク 当社はシステム障害、セキュリティ侵害等を未然に防止するために様々な手段を講じておりますが、ウィルス、権限のないアクセス、自然災害、通信エラーあるいは電気障害などが引き起こす事故が発生する可能性を否定することはできません。システム障害、セキュリティ侵害等が発生した場合、当社が保有する医薬品開発過程における重要な情報が喪失又は流出する可能性があります。データの喪失あるいは機密情報の流出を招いた場合、データ復旧のために金銭的・時間的に多大な負担を余儀なくされたり、特定の開発品の開発の進捗が遅延したり、取引先から損害賠償を請求されたり、当社の社会的信用が失墜して社外との提携関係の構築が難しくなるなど、当社の事業計画の進捗に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 医薬品の品質・副作用に関するリスク 当社が開発に関与する医薬品の安全性に関する情報は、限られた被験者を対象に実施した臨床試験から得られたものであり、上市前に副作用の全てを把握することはできません。当社は、直接医薬品の販売を行う計画はありませんが、上市後に予期せぬ副作用が発生する可能性があります。その場合、製品の回収あるいは販売中止を余儀なくされ、当社の原薬などの販売についても継続することが困難となり、以後の経営成績に大きな影響を与える可能性があります。 (4) 訴訟等に関するリスク 当社は、コンプライアンス体制の構築に注力しておりますが、製薬企業などから特許等の侵害を理由として損害賠償請求を受けたり、訴訟を提起される可能性があります。また、製造物関連、環境関連、労務関連その他に関する訴訟が提起される可能性もあり、これらの結果、当社の社会的信用が失墜し、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (5) 災害に関するリスク 当社は、事業活動の中心となる事業所を北海道と東京に設けており、地理的なリスク分散を図っております。また、当社は研究開発活動の一部を社外に委託していることから、実質的にはさらに広くリスク分散されているものと考えております。 しかしながら、これらの地域において地震等の大規模な災害が発生した場合には、設備等の損壊やインフラの機能停止などにより、当社の事業活動が影響を受ける可能性があります。 (注)用語解説については、「第1企業の概況 3事業の内容」の末尾に記載しております。