研究開発活動(本文)
FY2025|2,052 文字
6【研究開発活動】 当社では、ヒューマンライフ分野、インダストリー分野において、基礎研究から生産技術に至るまで幅広い研究開発を行っております。研究開発センターでは、コア技術の進化から事業成長・新事業の創出につながる新製品開発まで一連の役割を担っています。課題設定からテーマを創出し、マーケティングを経て、事業化に至る量産化までの研究開発を一貫して行い、開発サイクルの高速化を図っています。生産革新プロセスや設備の設計開発などをIoTやAIの活用を含めて推進している生産技術センターや、各事業部の技術部門の活動とで、新製品や新規システム開発により、早期事業貢献に努めています。 なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は、2,789百万円であります。また、セグメント別の研究開発を進めており、ヒューマンライフ分野とインダストリー分野それぞれにおいては、重合技術・含浸技術・押出技術・発泡技術・微粒子化技術・ゲル化技術・成形技術を基盤としてニーズに対応した高付加価値素材開発と土木・住環境システム商品に関する技術開発を行っております。 環境面では、環境貢献製品群を強化すべく、リサイクル原材料を活用した製品カテゴリーの「ReNew+」、生分解性またはバイオマス由来プラスチックスを活用した製品カテゴリーの「BIOCellular」の両カテゴリーブランドを制定しました。当社グループが製造するすべての製品を対象に、2030年度までに、使用原料の50%を、リサイクルまたはバイオマス由来のものに置き換えるという目標を掲げ、それらの開発を強化しています。両ブランド製品のラインナップを拡充することで資源循環型ビジネスを強化し、社会課題解決と持続的成長に貢献していきます。 (1) ヒューマンライフ分野 当社のコア技術である押出発泡、発泡シート成形、懸濁重合、含浸発泡、型物成形技術をベースに、多様化するニーズに基づいた製品改良や新たな機能付与を進めています。内中食市場に向けた電子レンジ容器に対応可能な耐熱性発泡シート、食品トレーや納豆容器など広く使用されている一般の発泡ポリスチレンシート、即席麺容器などに使用されているラミネートシートでは、最終商品に求められる素材物性や機能性を向上させる開発や軽量化など省資源化に貢献する開発に加え、再生可能資源であるバイオマス由来プラスチックスを活用した製品開発などを進めています。 特に、当連結会計年度では、植物由来のポリ乳酸樹脂(PLA)を用いた生分解性発泡体である「RETONA FOAM BIO HS」をプリンテッドサイネージ向けに開発を進めました。「RETONA FOAM BIO HS」はシート状で適度な硬さを持ち、フラットなパネル状や複雑な形をした容器に成形が可能です。ポスターやPOPとして利用した後に、コンポストでの堆肥化やメタン発酵によるバイオガス化が可能であり、様々な形で二次利用が可能なことが特徴です。ポスターやPOP、容器として一次利用後に回収し二次利用までの資源循環を行うことで環境に配慮した開発を進めています。前期に株式会社エフピコと共同で開発しましたプラスチックの使用量削減に貢献する発泡シート「エスレンシート PZシリーズ」では、販売量の増加に伴い、複数拠点での生産能力増強を図っています。 これらヒューマンライフ分野に係る研究開発費は、372百万円であります。 (2) インダストリー分野 ポリマー開発では、ポリマー構造制御技術と独自の溶液重合技術を用いて、液状あるいはワックス状のポリマー材料を開発し、ブランド名称を「Fluxflow」とし、分散剤用途への市場開発を開始しました。「Fluxflow」は、ムール貝が岩礁などへ強力に付着するために使う足糸の接着タンパク質に含まれるカテコール基をバイオミメティクスとして活用したもので、ムール貝の様に多様な物質へ吸着し、水をはじめとする液体への分散が期待できる高分子型の分散剤です。カーボンナノチューブやPTFEなどのフィラー向け分散剤として市場開発を進めています。 また、植物由来原料を用いた高耐熱発泡体の「ST-Eleveat BIO」が大型自動二輪車の部品であるサイドスポイラーの構成材として採用が進みました。サイドスポイラーは走行の安定性や燃費の向上に寄与する部品ですが、近年の自動二輪においては形状が複雑で軽量性が求められCFRP製が主流です。必要な強度を維持しつつ更なる軽量化を図るためCFRPのコア材として「ST-Eleveat BIO」が採用されました。従来のコア材の多くはボード状の発泡体のため、形状賦形に切削加工が必要になり、多くの部分を切り屑として廃棄していますが、「ST-Eleveat BIO」はビーズ発泡体のため金型を用いた成形が可能で、量産性に優れ、材料ロスの削減に寄与しています。 これらインダストリー分野に係る研究開発費は、2,416百万円であります。
FY2024|2,101 文字
6【研究開発活動】 当社では、ヒューマンライフ分野、インダストリー分野において、基礎研究から生産技術に至るまで幅広い研究開発を行っております。研究開発センターでは、コア技術進化から事業成長・新事業創出につながる新製品開発まで一連の役割を担っています。課題設定からテーマを創出し、マーケティングを経て、事業化に至る量産化までの研究開発を一貫して行い、開発サイクルの高速化を図っています。生産革新プロセスや設備の設計開発などをIoTやAIの活用を含めて推進している生産技術センターや、各事業部の技術部門の活動とで、新製品や新規システム開発により、早期事業貢献に努めています。 なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は、2,578百万円であります。また、セグメント別の研究開発を進めており、ヒューマンライフ分野とインダストリー分野それぞれにおいては、重合技術・含浸技術・押出技術・発泡技術・微粒子化技術・ゲル化技術・成形技術を基盤としてニーズに対応した高付加価値素材開発と土木・住環境システム商品に関する技術開発を行っております。 環境面では、環境貢献製品群を強化すべく、リサイクル原材料を活用した製品カテゴリーの「ReNew+」、生分解性またはバイオマス由来プラスチックスを活用した製品カテゴリーの「BIOCellular」の両カテゴリーブランドを制定し、当社グループが製造するすべての製品を対象に、2030年度までに、使用原料の50%を、リサイクルまたはバイオマス由来のものに置き換えるという目標を掲げ、それら開発を強化しています。両ブランド製品のラインアップ拡充で資源循環型ビジネスを強化し、社会課題解決と持続的成長に貢献していきます。 当連結会計年度の主な成果は次のとおりであります。 (1) ヒューマンライフ分野 当社のコア技術である押出発泡、発泡シート成形、懸濁重合、含浸発泡、型物成形技術をベースに、多様化するニーズに基づいた製品改良や新たな機能付与を進めています。内中食市場に向けた電子レンジ容器対応の耐熱性発泡シート、食品トレーや納豆容器など広く使用されている一般の発泡ポリスチレンシート、即席麺容器などに使用されているラミネートシートにおいては、最終商品に求められる素材物性や機能性を向上させる開発や軽量化など省資源化に貢献する開発に加え、再生可能資源であるバイオマス由来プラスチックスを活用した製品開発などを進めています。 特に、当連結会計年度においては、プラスチックの使用量削減に貢献する発泡シート「エスレンシート PZシリーズ」を株式会社エフピコと共同で開発しました。寿司盛合わせなどに用いられる大型の食品トレーには、その素材として非発泡樹脂が用いられてきましたが、発泡素材を大型トレーへ使用する際に課題となる、耐衝撃性、表面平滑性、成形性を改善し、採用に至りました。従来の非発泡樹脂成型品に比べ50~60%の軽量化が図れ、プラスチック使用量を削減する省資源化に貢献しています。 また、マテリアルリサイクルの拡大に向けて、再生原料を使用した発泡ポリスチレンビーズである「エスレンビーズ RNW」を用いて、「エスレンブロック RNW」を開発しました。「エスレンブロック」は、地中に埋設する軽量盛土材で、軽量性、自立性、施工性などに優れた特性を持つことから、道路建設や護岸工事、軟弱地盤の対策などで広く使用されています。「エスレンブロック RNW」をラインナップに加え、軽量盛土用途の事業強化を進めていきます。 これらヒューマンライフ分野に係る研究開発費は、314百万円であります。 (2) インダストリー分野 環境貢献製品開発として、リサイクル原料を含有させた「ピオセラン RNW」の開発を継続し進化させています。「ピオセラン」はポリスチレンとポリオレフィンをハイブリッド化した高機能複合樹脂発泡体ですが、省資源かつ軽量であることに加えて、耐衝撃性、耐薬品性、耐摩耗性などの特徴を持ち、自動車部材や部品輸送用梱包資材として幅広く使用されています。「ピオセラン RNW」はバージン原料を使用した従来品と同様の物性を保持し、部品輸送用リターナブル梱包資材への採用を拡大させていますが、回収原料比率アップやグローバルでの適用用途拡大開発を進めています。 また、ポリマー開発では、PFAS代替材料の研究を進めています。PFASの総称で知られる有機フッ素化合物は、半導体やEVなど多様な分野に幅広い用途で使われてきましたが、健康リスクなどが報告されるようになり、EUを中心に規制される動きが出ています。PFASは、PTFE粒子を液体へ均一に分散させる添加剤として広く活用されていますが、その代替素材としてムール貝の接着現象を応用した分散剤の研究開発を進め、PTFEを水中に分散できる非フッ素系の分散剤の量産化技術を確立しました。社会課題でありますPFAS規制に対応する製品の実用化を加速させ、環境保全に貢献します。 これらインダストリー分野に係る研究開発費は、2,264百万円であります。
FY2023|1,883 文字
6【研究開発活動】 当社では、ヒューマンライフ分野、インダストリー分野において、基礎研究から生産技術に至るまで幅広い研究開発を行っております。研究開発センターでは、コア技術の研究と新事業につながる新製品の開発について一連の業務を担っています。課題設定からマーケティングを経て、事業化に至る量産化までの研究開発を一貫して行い、開発サイクルの高速化を図っています。生産革新プロセスや設備の設計開発などをIoTやAIの活用を含めて推進している生産技術センターや、各事業部の技術部門と連携をとり、製品やサービスの早期事業化に努めています。 なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は、2,707百万円であります。また、セグメント別の研究開発を進めており、ヒューマンライフ分野とインダストリー分野それぞれにおいては、重合技術・含浸技術・押出技術・発泡技術・微粒子化技術・ゲル化技術をベースとして市場ニーズを見据えた機能性素材の開発、土木・住環境システム商品に関する技術開発を行っております。 環境面では、環境貢献製品群を強化すべく、リサイクル原材料を活用した製品カテゴリーの「ReNew+」、生分解性またはバイオマス由来プラスチックスを活用した製品カテゴリーの「BIOCellular」の両カテゴリーブランドを制定し、当社グループが製造するすべての製品を対象に、2030年度までに、使用原料の50%を、リサイクルまたはバイオマス由来のものに置き換えるという目標を掲げ、それら開発を強化しています。環境に配慮した新素材開発を加速させ、両ブランド製品のラインアップ拡充で循環型社会の実現に貢献していきます。 当連結会計年度の主な成果は次のとおりであります。 (1) ヒューマンライフ分野 当社のコア技術である押出発泡、発泡シート成形、懸濁重合、含浸発泡、型物成形技術をベースに、多様化するニーズに基づいた製品改良や新たな機能付与を進めています。需要が拡大している内中食市場に向けた電子レンジ容器対応の耐熱性発泡シート、食品トレーや納豆容器など広く使用されている一般の発泡ポリスチレンシート、即席麺容器などに使用されているラミネートシートにおいては、最終商品に求められる素材物性や機能性を向上させる開発や省資源化に貢献するさらなる軽量化に対応する開発に加え、石油由来のプラスチックスから再生可能資源であるバイオマス由来プラスチックスを活用した製品開発などを進めています。また、マテリアルリサイクルの拡大に向けて、再生原料を使用した発泡ポリスチレンビーズである「エスレンビーズ RNW」の再生原料として魚函のリサイクル技術を開発しました。魚函は特有の臭気からマテリアルリサイクルの用途が限定されていましたが、臭気成分の特定と脱離させるリサイクル技術と重合技術を融合させることで、「エスレンビーズ RNW」の原料として最大50%まで混合可能にする資源循環に貢献する技術を確立しました。 これらヒューマンライフ分野に係る研究開発費は、433百万円であります。 (2) インダストリー分野 環境貢献製品開発として、植物由来で生分解性を有するプラスチックの発泡体である「RETONA FOAM BIO」を開発し、ディスプレイ用資材として提供を開始しました。展示会などのブース装飾は会期後の大量廃棄が問題となりますが、「RETONA FOAM BIO」は生分解性プラスチックのため、一定の環境下におくことで水と二酸化炭素に分解することが可能です。焼却した場合においても大気中の二酸化炭素を増加させないカーボンニュートラルな素材のため環境負荷の低減に貢献できます。 また、リサイクル原料を含有させた「ピオセラン RNW」を開発しました。「ピオセラン」はポリスチレンとポリオレフィンをハイブリッド化した複合樹脂発泡体ですが、「ピオセラン RNW」はバージン原料を使用した従来品と同様の物性を保持し、使用するリサイクル原料は回収した「ピオセラン」やポリオレフィンであるため、持続可能な形で資源を再利用するサーキュラーエコノミーに貢献します。 さらにエンジニアリングプラスチックを主原料に、植物由来の原料を一部使用した「ST-Eleveat BIO」で高難燃グレードを開発し、バイオマスマーク認証を取得しました。この原料を用いることで次世代モビリティー市場が要望する高い難燃性のニーズに応えつつ、環境負荷の低減に貢献します。 これらインダストリー分野に係る研究開発費は、2,273百万円であります。
FY2022|1,895 文字
5【研究開発活動】 当社では、生活分野、工業分野において、基礎研究から生産技術に至るまで幅広い研究開発を行っております。研究開発センターでは、新製品の研究開発の迅速化をはかるために開発部内に4つの開発グループを設置するととも に、基礎研究所を設置して新技術・新素材に関する研究開発や当社コア技術を進化させる基礎研究を行っております。また、製品力強化推進室では、再成長を狙う既存製品を特定し、生産技術中心の開発から研究要素も加え、事業強化に注力する体制をとっています。さらに、生産技術センター及び各事業本部において、担当する分野での新製品・新商品の開発や、品質改良・生産技術の革新などの役割を担っております。 なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は、2,784百万円であります。また、セグメント別の研究開発を進めており、生活分野と工業分野それぞれにおいては、重合技術・含浸技術・押出技術・発泡技術・微粒子化技術・ゲル化技術をベースとして市場ニーズを見据えた機能性素材の開発、土木・住環境システム商品に関する技術開発を行っております。 環境面では、環境貢献製品群を強化すべく、リサイクル原材料を活用した製品カテゴリーの「ReNew+」、生分解性またはバイオマス由来プラスチックスを活用した製品カテゴリーの「BIO Cellular」の両カテゴリーブランドを制定し、当社グループが製造するすべての製品を対象に、2030年度までに、使用原料の50%を、リサイクルまたはバイオマス由来のものに置き換えるという目標を掲げ、それら開発を強化しています。環境に配慮した新素材開発を加速させ、両ブランド製品のラインアップ拡充で循環型社会の実現に貢献していきます。 当連結会計年度の主な成果は次のとおりであります。 (1) 生活分野 当社のコア技術である押出発泡、発泡シート成形、懸濁重合、含浸発泡、型物成形技術をベースに、多様化するニーズに基づいた製品改良や新たな機能付与を進めています。需要が拡大している内中食市場に向けた電子レンジ容器対応の耐熱性発泡シート、食品トレーや納豆容器など広く使用されている一般の発泡ポリスチレンシート、即席麺容器などに使用されているラミネートシートにおいては、最終商品に求められる素材物性や機能性を向上させる開発や省資源化に貢献するさらなる軽量化に対応する開発に加え、石油由来のプラスチックスから再生可能資源であるバイオマス由来プラスチックスを活用した製品開発などを進めています。また、軽量緑化システム「スーパーソイレン工法」は、都市部の景観づくりだけでなく、断熱効果による省エネ対策やヒートアイランド緩和の役割を期待され、商業施設やオフィスビルの屋上庭園などに採用されています。「ソイレンマットER」は、「スーパーソイレン工法」の構成材のひとつである保水排水基盤材であり、難燃性のリサイクル原料を100%使用し、従来品と比べて生産時のCO2排出量を21%低減できる環境貢献製品として新たに開発しました。 これら生活分野に係る研究開発費は、372百万円であります。 (2) 工業分野 環境貢献製品開発として、植物由来グレード「テクポリマーBIO EF-Cシリーズ」を開発し、バイオマス認証を取得しました。これは、バイオマス度40%のソフトな触感や復元性を持つ軟質粒子であり、つや消しに加えて塗料の触感改良にも使用できます。 また、フッ素系樹脂粒子を水に分散できる「非フッ素系分散剤」のサンプル提供を開始しました。フッ素系界面活性剤は生態蓄積性や環境残留性が指摘されており、欧州などで規制が強化されつつあります。そのため、フッ素系界面活性剤を代替する非フッ素系分散剤が工業的に求められています。この度、フッ素元素を含有しない代替分散剤の開発に成功しました。本研究の分散剤を用いることで、疎水性粒子を水に分散させる際に廃液へのフッ素元素の溶出がなく、生態や環境への負荷を低減した工業プロセスへの転換に貢献していきます。 さらに当社独自のポリマー重合技術と発泡技術を深化させ、通常の製造工程での生産を可能としたことで、100倍発泡体を製造する原料「エスレンビーズHCMH」を新たに開発しました。この原料を用いることで、浮力と剛性に優れた大型の発泡ブロックを生産できることから、水上ソーラーの浮力材として採用されています。プラスチックス使用量を高発泡化で大幅に削減し、太陽光発電システムの普及に貢献するものです。 これら工業分野に係る研究開発費は、2,412百万円であります。
FY2021|1,434 文字
5【研究開発活動】 当社では、生活分野、工業分野において、基礎研究から生産技術に至るまで幅広い研究開発を行っております。研究開発センターでは、新製品の研究開発の迅速化をはかるために開発部内に4つの開発グループを設置するとともに、基礎研究所を設置して新技術・新素材に関する研究開発や当社コア技術を進化させる基礎研究を行なっております。また、生産技術センター及び各事業本部においては、担当する分野での新製品・新商品の開発や、品質改良・生産技術の革新などの役割を担っております。 なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は、2,655百万円であります。また、セグメント別の研究開発を進めており、生活分野と工業分野それぞれにおいては、重合含浸技術・押出技術・発泡技術・微粒子化技術・ゲル化技術をベースとして市場ニーズに適合した機能性素材の開発、土木・住環境システム商品に関する技術開発を行っております。当連結会計年度の主な成果は次のとおりであります。 (1) 生活分野 当社のコア技術である押出発泡、発泡シート成形、懸濁重合、含浸発泡、型物成形技術をベースに、多様化するニーズに基づいた製品改良や新たな機能付与を進めています。需要が拡大している中食市場に向けた電子レンジ容器対応の耐熱性発泡シート、食品トレーや納豆容器など広く使用されている一般の発泡ポリスチレンシート、即席麺容器などに使用されているラミネートシートにおいては、最終商品に求められる素材物性や機能性を向上させる開発や省資源化に貢献する更なる軽量化に対応する開発に加え、石油由来のプラスチックスから再生可能資源であるバイオプラスチックスを活用した製品開発などを進めています。また、海洋生分解性バイオマスプラスチック(MBBP:Marine-Biodegradable Biomass Plastics)の開発・普及に向けて、大阪大学大学院工学研究科の宇山浩教授と徐于懿助教らが設立した「MBBP開発プラットフォーム」に、新たに参画しました。本プラットフォームは、海洋プラスチックごみ問題の解決に向けた産官学連携の取組みであり、民間企業、公的研究機関、大学などが参画しています。2025年までに製品の開発から実用化・社会普及までを目標としています。 これら生活分野に係る研究開発費は、388百万円であります。 (2) 工業分野 美容分野のスキンケア用ゲルにおいて、多様化するお客様の要望に迅速に応えるため、処方開発のAI化に取り組み、新しい開発スタイルを基にしたゲル製品「AI-FIT」の提供を開始しました。官能評価の定量化に注力するとともに、富士通のAI技術「Zinrai」を活用して化粧品マスク処方提案システムを開発しました。 環境面では、「バイオセルラー」という製品カテゴリーブランドを作り環境貢献製品開発の取組みを強化しています。「バイオセルラー」は、生分解性またはバイオマス由来のプラスチックスを活用した環境貢献製品群の総称で、ランニングシューズのミッドソールとして採用された「エラスティルBIO」や自動車部材用途を想定した高耐熱発泡体の「ST-Eleveat BIO」など、既に複数の製品を上市しています。「エラスティルBIO」では、バイオマスマーク認証を取得しています。これは、「SKG-5R」活動のReplaceにあたる開発です。 これら工業分野に係る研究開発費は、2,266百万円であります。
FY2020|1,392 文字
5【研究開発活動】 当社では、プラスチックスを素材としたさまざまな分野において、基礎研究から生産管理技術に至るまで幅広い研究開発を行っております。研究開発センターでは、新製品の研究開発の迅速化をはかるために開発部内に4つの開発グループを設置するとともに、基礎研究所を設置して新技術・新素材に関する研究開発や全社技術開発に関する基礎研究を行なっております。また、生産技術センター及び各事業本部においては、担当する分野での新製品・新商品の開発や、品質改良・生産技術の革新などの役割を担っております。 なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は、2,769百万円であります。また、セグメント別の研究開発を進めており、生活分野と工業分野それぞれにおいては、重合含浸技術・押出技術・発泡技術・微粒子化技術・ゲル化技術をベースとして市場ニーズに適合した機能性素材の開発、土木・環境システム商品に関する技術開発を行っております。当連結会計年度の主な成果は次のとおりであります。 (1) 生活分野 当社のコア技術である押出発泡、発泡シート成形、懸濁重合、含浸発泡、型物成形技術をベースに、多様化するニーズに基づいた製品改良や新たな機能付与を進めています。需要が拡大している中食市場に向けた電子レンジ容器対応の耐熱ポリスチレン発泡シート、食品トレーや納豆容器など広く使用されている一般の発泡ポリスチレンシート、即席麺容器などに使用されているラミネートシートにおいては、最終商品に求められる素材物性や機能性を向上させる開発や省資源化に貢献する更なる軽量化に対応する開発に加え、石油由来のプラスチックスから再生可能資源であるバイオプラスチックスを活用した製品開発などを進めています。 これら生活分野に係る研究開発費は、401百万円であります。 (2) 工業分野 第1に、発泡体をコア材とした繊維強化プラスチック複合構造体「ST-LAYER」が、「NTNグリーンパワーステーション」の風力発電ブレードとして採用されました。コア材には高耐熱・高強度プラスチック発泡体 「ST-Eleveat」を用い、ブレードの大型化が可能となったことで高出力化と発電効率向上に寄与しています。第2に、熱可塑性エラストマー発泡体「エラスティル」のラインアップ拡大として植物由来グレードを開発しました。持続可能な植物由来材料の活用という環境配慮面だけではなく、高機能ランニングシューズに必要な軽量性・反発性・クッション性を維持しており、大手シューズブランドの2020年秋冬モデルとして発売予定です。第3に、高湿度環境下で長時間使用しても皮膚から剝がれにくい高機能ゲル素材「テクノゲル」LSグレードを開発しました。運動時のウエアラブル生体電極や、湿度の高い保育器内の乳幼児センシング用途など、高湿度下における長時間の安定的な生体情報モニタリングを可能にしました。第4に、有機ポリマー微粒子「テクポリマー」の生分解性グレードを開発しました。「テクポリマー」は、液晶ディスプレイの光拡散や防眩効果、塗料のツヤ調整効果、化粧品ではシミ・シワを隠すソフトフォーカス効果を発揮させる添加剤として使用されています。マイクロプラスチック問題に対応する製品として開発したものです。 これら工業分野に係る研究開発費は、2,367百万円であります。
FY2019|1,216 文字
5【研究開発活動】 当社では、プラスチックスを素材としたさまざまな分野において、基礎研究から生産管理技術に至るまで幅広い研究開発を行っております。新たに設置した研究開発センターでは、新製品の研究開発の迅速化をはかるために開発部内に4つの開発グループを設置するとともに、基礎研究所を設置して新技術・新素材に関する研究開発や全社技術開発に関する基礎研究を行なっております。また、生産技術センターおよび各事業本部においては、担当する分野での新製品・新商品の開発や、品質改良・生産技術の革新などの役割を担っております。 連結子会社における研究開発活動は、親会社(当社)に委託することが多いため、個々の会社においては、個別の研究開発体制を設けておりません。 なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は、2,145百万円であります。 また、セグメント別の研究開発を進めており、生活分野と工業分野それぞれにおいては、重合含浸技術・押出技術・発泡技術・微粒子化技術・ゲル技術をベースとして市場ニーズに適合した機能性素材の開発、土木・環境システム商品に関する技術開発を行っております。当連結会計年度の主な成果は次のとおりであります。 (1) 生活分野 第1に、樹脂製雨水貯留浸透槽「アクアロード」が千葉県市川市の道の駅「いちかわ」で採用されました。「いちかわ」は道の駅として利用される以外に、駐車スペースが広く地域の防災拠点の機能を果たしており、大型車両の長時間荷重にも耐えうる雨水貯留施設の設置が求められていましたので採用につながりました。第2に、軽量段差解消材「EPSスロープ」を開発し、新東名高速道路で試験施工されました。これは、積雪時に通行止めとなった高速道路で反対側車線に車両をう回させるものであり、大型車両も通行可能な仮設道路の設置と撤収が人力で容易に行うことができる資材で、災害時でも応急対応に有効な資材であります。 これら生活分野に係る研究開発費は、429百万円であります。 (2) 工業分野 第1に、FRP成形品がホンダアクセスの「S660 Neo Classic KIT」の外装部品に採用されました。このキットは「S660」をベースに組み替えて架装することでクラシカルにカスタマイズできるものであり、当社の豊富なFRP成形技術や生産実績が評価されたものです。第2に、耐熱性を持つ難燃性のエンジニアリングプラスチックビーズ法発泡体を開発しました。優れた耐熱性、難燃性、軽量性、断熱性などを活かし、輸送機器や産業分野の構造部材への展開が期待されます。第3に、「テクポリマー HMシリーズ」遮熱タイプを開発しました。これは、塗工面の温度上昇を抑制し可視光から近赤外光を効率的に反射する微粒子ポリマーで、車内での温度制御が必要なEV車部材などへ積極的に展開していきます。 これら工業分野に係る研究開発費は、1,716百万円であります。
FY2018|1,220 文字
5【研究開発活動】 当社では、プラスチックスを素材としたさまざまな分野において、基礎研究から生産管理技術に至るまで幅広い研究開発を行っている。当社の研究開発の中心となっている技術本部総合研究所では、新技術・新素材に関する研究開発や、全社技術開発に関する基礎研究を行っているほか、新製品研究開発の迅速化をはかるため、3つの研究室を設置し、それぞれの役割に応じた研究開発を行っている。合わせて、全社戦略製品の開発上市をスピードアップさせ事業化推進を強化するために、事業化推進センターを設置している。また、各事業本部においては、担当する分野での新製品・新商品の開発や、品質改良・生産技術の革新などの役割を担っている。 連結子会社における研究開発活動は、親会社(当社)に委託することが多いため、個々の会社においては、個別の研究開発体制を設けていない。 なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は、2,014百万円である。 また、セグメント別の研究開発を進めており、生活分野と工業分野それぞれにおいては、重合含浸技術・押出技術・発泡技術・微粒子化技術・ゲル技術をベースとして市場ニーズに適合した機能性素材の開発、土木・環境システム商品に関する技術開発を行っている。当連結会計年度の主な成果は次のとおりである。 (1) 生活分野 第1に、PET樹脂発泡体「セルペット」食品容器は、耐熱性が高く保温性にも優れるため機内での加熱調理に適しており客室乗務員の作業性向上にもつながるとして、日本航空株式会社の機内食用途で採用された。今後は、この特長を活かせる加熱調理や冷凍保存等さまざまな用途において積極的に拡販していく。第2に、日本通運株式会社と共同で高性能鮮度保持物流容器「飛び箱」を開発し、特許を取得した。この容器は、本体に特殊な中空構造を有するなど当社独自の設計技術を活かすことで、一般の発泡スチロールと比べ保冷能力と容器強度がいずれも2倍を越える容器を実現し、チルド輸送ではなく一般貨物での生鮮輸送を可能とした。 これら生活分野に係る研究開発費は、325百万円である。 (2) 工業分野 第1に、ナノサイズの中空ポリマー微粒子「テクポリマーNH」を開発した。薄型テレビやパソコン、自動車部材等での外光の映り込み低減効果が得られる添加剤として今後期待される。第2に、単一素材で異なる特性を複合することができるハイドロゲル「テクノゲルLNグレード」を開発した。「強粘着と弱粘着」、「ゲル表面の硬さと柔らかさ」等異なる性質の両立が可能で、ウェアラブル分野への展開を進めている。第3に、融雪・凍結防止・保温用ヒーターケーブル「テクヒーターT9シリーズ」を開発した。これは、95℃まで発熱が可能な高出力・高温タイプで、プラント設備のタンクや配管等の加温用途として産業機器分野での採用が進んでいる。 これら工業分野に係る研究開発費は、1,689百万円である。
FY2017|1,364 文字
6【研究開発活動】 当社では、プラスチックスを素材としたさまざまな分野において、基礎研究から生産管理技術に至るまで幅広い研究開発を行っている。当社の研究開発の中心となっている技術本部総合研究所では、新技術・新素材に関する研究開発や、全社技術開発に関する基礎研究を行っているほか、新製品研究開発の迅速化をはかるため、3つの研究室を設置し、それぞれの役割に応じた研究開発を行っている。合わせて、全社戦略製品の開発上市をスピードアップさせ事業化推進を強化するために、技術本部に事業化推進センターを設置している。また、各事業本部においては、担当する分野での新製品・新商品の開発や、品質改良・生産技術の革新などの役割を担っている。 連結子会社における研究開発活動は、親会社(当社)に委託することが多いため、個々の会社においては、個別の研究開発体制を設けていない。 なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は、1,916百万円である。 また、セグメント別の研究開発を進めており、生活分野と工業分野それぞれにおいては、重合含浸技術・押出技術・発泡技術・微粒子化技術・ゲル技術をベースとして市場ニーズに適合した機能性素材の開発、土木・環境システム商品に関する技術開発を行っている。当連結会計年度の主な成果は次のとおりである。 (1) 生活分野 第1に、防災拠点で大型重機等の特殊車両が通行することが可能な、唯一の樹脂製滞水材「アクアロード」が、東京消防庁 第九消防方面本部 消防救助機動部隊 隊舎で貯水量約1,000トン分が採用された。今後は、道路直下に適応可能な「アクアロード」をゲリラ豪雨等の対策として、国・地方公共団体等に積極的に展開していく。第2に、日本からアジアへの青果物の輸出専用包装資材の上市を進めるため、当社独自の軟質発泡素材「インターフォーム」のさらなる耐衝撃性の付与や、「エスレンビーズ」の高度な設計・成形技術を駆使し、温度・空気調整コンテナで保持した低活性化状態を維持することを目的とするコールドチェーン包装資材の開発に取り組んでいる。温度、湿度、雑菌、衝撃をしっかりと管理することを重視し、輸送実証実験を本格化させる。 これら生活分野に係る研究開発費は、284百万円である。 (2) 工業分野 第1に、「ピオセラン」を使用した座席シート部材がトヨタ自動車「C-HR」に採用された。ワイヤーと「ピオセラン」の一体成形品を芯材とすることによって、座席シートのウレタン使用量を削減して、軽量化を成し遂げたことが評価された。これによって、工数削減によるコストダウンと、軽量化による燃費改善効果や環境負荷軽減が期待されている。今後は、同社の各グローバル拠点で順次発売される同車種に対しての供給も計画している。第2に、熱可塑性エラストマービーズ発泡体「エラスティル」を開発した。熱可塑性エラストマーの優れた素材性能と、当社が長年培ったビーズ発泡体のノウハウを融合した材料であり、軽量性、断熱、形状自由度という特徴に加え、優れた高反発性、柔軟性、復元性を兼ね備えている。スポーツ用品をはじめ、自動車・工業製品、医療・介護、ホビー・日用品などの幅広い用途開発を進めていく。 これら工業分野に係る研究開発費は、1,632百万円である。
FY2016|1,463 文字
6【研究開発活動】 当社では、プラスチックスを素材としたさまざまな分野において、基礎研究から生産管理技術に至るまで幅広い研究開発を行っている。当社の研究開発の中心となっている技術本部総合研究所では、新技術・新素材に関する研究開発や、全社技術開発に関する基礎研究を行っているほか、新製品研究開発の迅速化をはかるため、3つの研究室を設置し、それぞれの役割に応じた研究開発を行っている。合わせて、平成28年3月に、全社戦略製品の開発上市をスピードアップさせ事業化推進を強化するために、技術本部に「事業化推進センター」を新設した。また、各事業本部においては、担当する分野での新製品・新商品の開発や、品質改良・生産技術の革新などの役割を担っている。 連結子会社における研究開発活動は、親会社(当社)に委託することが多いため、個々の会社においては、個別の研究開発体制を設けていない。 なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は、1,856百万円である。 また、セグメント別の研究開発を進めており、生活分野と工業分野それぞれにおいては、重合含浸技術・押出技術・発泡技術・ゲル技術をベースとして市場ニーズに適合した機能性素材の開発、土木・環境システム商品に関する技術開発を行っている。当連結会計年度の主な成果は次のとおりである。 (1) 生活分野 第1に、発泡が困難とされているPET樹脂を、当社独自の技術によって発泡させたシート「セルペット」で成形した食品容器が、大手スーパーマーケットのグラタン・ラザニア容器として採用された。約220度まで容器形状が保持できる耐熱性と耐寒性を持ち、食材をセルペット容器に充填したまま200度前後のジェットオーブンで調理後、そのまま冷凍冷蔵して商品として販売できるという利便性が評価され、採用された。今後は、断熱性、保温性、デザイン性、作業工程の簡素化を提案し、拡販していく。第2に、建築基準法の規定に基づく不燃性能を持つ「軽量不燃板」を開発した。軽量不燃板の重量は1平方メートルあたり700グラムであり、一般に天井材として広く使われている石膏ボードの約10分の1である。天井の仕上げ材として使用することにより、天井全体の軽量化を実現することができる。人が集まる建築構造物における地震時の安全性や、免震構造に要求される建築構造物の軽量化を向上させる提案として、天井以外の用途開発も進めていく。 これら生活分野に係る研究開発費は、380百万円である。 (2) 工業分野 第1に、「テクポリマー」の、「軟質性」に加え「復元性」にも優れたグレードを開発した。塗料や光学部材のコーティングでは、衝撃などによる歪みを受け止め、耐キズ付き性の高いコーティング層が得られる。化粧品のファンデーションでは、微粒子の軟質特性と高い復元性で、柔らかさを得ることができる。今後は、従来の塗料や光学部材のコーティング、化粧品のファンデーションの用途にとどまらず、電子材料、輸送分野への用途展開を図っていく。第2に、「テクフォーマー」(CFRP(炭素繊維強化プラスチックス))の複合発泡成形体において、芯材に機械的強度の高いアクリル発泡体「フォーマック」を使用したグレ-ドをはじめ、ビ-ズ発泡体を使用し複雑な形状に対応可能なグレ-ド、シ-ト発泡体を使用し厚みの薄い用途に適するグレ-ドを開発した。今後、風力発電用ブレ-ドや自動車構造材用など幅広い用途開発を進めていく。 これら工業分野に係る研究開発費は、1,476百万円である。