事業の概要
- 発泡プラスチック製品の一貫生産積水化成品工業は、発泡プラスチックの原材料である樹脂やシートの製造から、それらを加工して最終製品を作るまで、全てを自社グループで行っています。これにより、品質管理を徹底し、顧客の多様なニーズに合わせた製品を効率的に提供できるビジネスモデルを構築しています。
- 幅広い用途への展開同社の製品は、食品の鮮度を保つ容器、建築物の断熱材、自動車の軽量部品、電子機器の保護材など、私たちの生活の様々な場面で使われています。これにより、特定の産業の景気に左右されにくい安定した収益基盤を築いています。
- 国内外に広がる事業ネットワーク日本国内に加えて、アジア、ヨーロッパ、アメリカなど世界各地に生産・販売拠点を持ち、グローバルに事業を展開しています。これにより、各地域の市場ニーズを捉え、効率的な供給体制を構築することで、収益機会を最大化しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- ヒューマンライフ分野この分野は、私たちの日常生活に密接に関わる製品を提供しており、農水産資材、食品包装材、建築資材などが含まれます。主な製品には、発泡スチロールのビーズやシート、木材代替品などがあり、国内のグループ会社が製造・販売を担っています。売上高は549.76億円と、生活に不可欠な製品で安定した収益を上げています。
- インダストリー分野この分野は、産業用途向けの製品を提供しており、自動車部品、梱包材、電子部品材料、医療・健康用材料などが含まれます。高機能な発泡プラスチックや特殊なゲル素材などが主要製品で、国内外のグループ会社が製造・販売を行っています。売上高は820.96億円と、技術力を活かした産業分野で大きな収益を上げています。
- グローバルな事業展開インダストリー分野では、日本だけでなく、ヨーロッパ、アメリカ、メキシコ、台湾、タイ、インドネシアなど、世界各地に生産・販売拠点を持ち、グローバルに事業を展開しています。これにより、各地域の自動車産業や電子部品産業などの需要を取り込み、事業規模を拡大しています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| HumanLife | 事業 | 550 | − | − |
| Industry | 地域 | 821 | − | − |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】 当社の企業集団は、国内連結子会社17社、国外連結子会社20社、国外非連結子会社1社、国内関連会社4社、国内その他の関係会社1社及び当社を含めて合計44社から構成されており、素材製品として発泡プラスチックスの樹脂、シートの製造から最終商品の製造、販売までを一貫した事業として行っております。あわせて、これらに付随する事業活動も展開しております。 事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付け並びにセグメントとの関連は、次のとおりであります。 また、次の2区分は[第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項]に掲げるセグメントの区分と同一であります。 市場・用途主要な製品・商品主要な会社ヒューマンライフ分野 農水産資材食品包装材流通資材建築資材土木資材エスレンビーズエスレンシートエスレンウッドインターフォームセルペットこれら成形加工品ESダンマットエスレンブロックなど(製造・販売会社) 当社㈱積水化成品北海道㈱積水化成品関西㈱積水化成品東部㈱積水化成品中部㈱積水化成品西部インダストリー分野 自動車部材車輌部品梱包材産業部材産業包装材電子部品材料医療・健康用材料ピオセランライトロンネオミクロレンテクポリマーテクノゲルテクヒーターエラスティルフォーマックST-LAYERST-Eleveatこれら成形加工品など(製造・販売会社) 当社㈱積水化成品中部㈱積水化成品ヤマキュウSekisui Kasei Europe B.V.Sekisui Kasei U.S.A., Inc.Sekisui Kasei Mexico S.A. de C.V.台湾積水化成品股份有限公司Sekisui Kasei (Thailand) Co., Ltd.PT.Sekisui Kasei Indonesia(販売会社) Sekisui Kasei Korea Co., Ltd.積水化成品(上海)国際貿易有限公司(持株会社) Proseat Europe GmbH 各事業に係る当社及び主要な連結子会社の主要な関係を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 原材料の価格変動をタイムリーに製品価格に転嫁できない場合、業績に影響を与える可能性があるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 重合技術・含浸技術・押出技術・発泡技術・微粒子化技術・ゲル化技術・成形技術を基盤とした高付加価値素材開発。 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:安全の確保(労働災害や火災等) / 製品の品質保証(欠陥や不具合) / 環境マネジメント(化学物質漏出、気候変動)
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
積水化成品工業は、積水化学工業グループの一員であり、そのブランド力や研究開発力の一部を享受していると考えられる。ただし、個別の特許や強力なブランドによる直接的な競争優位性は限定的と見られる。
スイッチングコスト★★☆☆☆
同社の製品は、自動車部品や建材など、顧客の製造プロセスに組み込まれることが多い。一度採用されると、品質や仕様の適合性から、他社製品への切り替えには一定の手間とコストが発生する可能性がある。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
同社の事業モデルにおいて、ネットワーク効果が競争優位性の源泉となる要素は見当たらない。
コスト優位★★☆☆☆
化学製品の製造においては、生産効率や原材料調達コストが競争力に影響する。同社は積水化学グループのスケールメリットを活かせる可能性があるが、原料価格の変動リスクも存在する。
規模の経済★★★☆☆
発泡樹脂分野において、一定の生産規模と技術力を有しており、国内市場では主要プレイヤーの一つである。しかし、グローバルな化学メーカーと比較すると、規模の優位性は限定的である可能性がある。
- 多岐にわたる製品ラインナップ同社は、農水産資材から食品包装材、自動車部材、電子部品材料まで、非常に幅広い種類の製品を提供しています。これにより、多様な顧客のニーズに対応でき、特定の市場の変動に強い事業構造を持っています。
- 国内外の生産・販売体制国内に17社、国外に20社の連結子会社を持つ広範なグループ体制を構築しています。これにより、地域ごとの市場特性に合わせた製品供給や、グローバルなサプライチェーンを構築することで、効率的な事業運営と市場シェアの確保に繋がっています。
- 研究開発による技術力有価証券報告書には具体的な記述はありませんが、幅広い製品展開と多様な用途への対応は、長年にわたる素材開発や加工技術に関する研究開発の蓄積が背景にあると推測されます。これにより、顧客の課題解決に貢献する独自の製品を提供できる可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の方針 当社は2023年1月、創立100周年(2059年)に目指す姿「積水化成品グループ100年ビジョン」について、経営理念の体系化を図るとともに、上位概念の一部であるコーポレートビジョンを改訂しました。 当社の創業の精神「働く者の幸せのために」や経営理念である「われわれ積水化成品グループは、人間尊重と相互信頼を基本に全員経営を実践し、“新しい幸せ”を目指して常にイノベーションをし続けます」をベースに、このたびコーポレートビジョンである「人と地球を大切に、新たな価値を創造するニューケミカル・ソリューション・カンパニー」を目指します。 (2) 中長期的な会社の経営戦略と目標とする経営指標 当社グループは、2025年4月に開始する新中期経営計画「Going Beyond 2027 ~ 変革と完遂 ~」を作成しました。 以下に記載の<基本方針>に則り、<重点課題>を中心に全員経営で取り組んでまいります。 <基本方針> 意識・行動変革による「収益力の強化」と「経営基盤の強化」を完遂し、企業価値向上に繋げる <重点課題> 1)「収益力の強化」 ~新たな価値創造、ビジネスモデル変革を通じた事業ポートフォリオの変革~①収益基盤の強化と収益力向上・高付加価値品への資源集中による収益力の強化(インダストリー分野での事業拡大)・資源循環、省資源など環境を切り口としたシェアアップと収益力向上(ヒューマンライフ分野での基盤強化)・グローバル戦略再構築による収益拡大(グローバル地域戦略の明確化と収益拡大、新市場の探索)・開発品の早期市場投入および新領域の創出(テクポリマー・テクノゲル・ST-Eleveat・ピオセラン・Fluxflow・その他高機能新素材開発)②環境貢献ビジネスの収益力強化・環境貢献製品の創出と市場投入の加速(ReNew+製品群・住環境・土木製品群等の拡大)③生産革新と現場力強化によるコスト競争力の強化・生産活動全般における効率性に拘った革新技術・DXの展開とSKG改善活動による現場力強化 2)「経営基盤の強化」 ~資本効率性、環境、社会、ガバナンスの追求~①資本効率と資本コストを意識した経営の実践・資本効率向上に向けた社内体制や経営判断プロセスの構築・株価を意識した活動の推進(ステークホルダーから信頼される対話の推進、政策保有株式の見直し)②環境・社会課題解決に向けた取組み強化・気候変動対応取組みの推進・資源循環推進と企業価値向上に向けた情報公開の強化③人的資本経営の推進とガバナンス強化・従業員エンゲージメントの向上とダイバーシティの推進 「Going Beyond 2027 ~ 変革と完遂 ~」の定量目標連結目標2024年度(実績)2025年度(計画)2027年度(計画)3ヵ年平均(伸長率)売上高1,370億円1,140億円1,000億円△10.0%営業利益(営業利益率) 6億円(0.5%)18億円(1.6%)45億円(4.5%)91.5%経常利益1億円14億円43億円248.0%親会社株主に帰属する当期純利益△62億円0億円29億円-ROE--6.0%-(億円未満は切捨てで表示しております) 2026年3月期の連結業績予想(2025年4月1日~2026年3月31日) 売上高営業利益経常利益親会社株主に帰属する当期純利益1株当たり当期純利益 百万円%百万円%百万円%百万円%円 銭半期65,000△5.9200153.20-△1,500-△32.99通期114,000△16.81,800180.71,400-0-0.00 (3) 対処すべき課題 米国の政策変更による経済影響をはじめ、ウクライナ情勢、中東地域の地政学的不安定の長期化、それに伴うエネルギー・資源価格の高騰による物価上昇の影響に留意する必要があります。 当社グループでは、(2)のとおり2025年4月に新3カ年中期経営計画「Going Beyond 2027 ~ 変革と完遂 ~」を作成し、「意識・行動変革による『収益力の強化』と『経営基盤の強化』を完遂し、企業価値向上に繋げる」との基本方針に基づき、重点課題に取り組んでまいります。 環境課題解決については、事業活動の中核と位置付けており、環境情報開示システムを提供する国際的な非営利団体CDPにより、当社の気候変動への取り組みが、「自社の環境リスクや影響について把握し、行動している」と認められ、「CDP気候変動レポート2024」においてBスコアの評価を受けました。今後も、エコ・ファースト認定企業として、気候変動対応に関する情報開示の充実を図るとともに、サステナビリティへの取り組みを強化していきます。 『ESG経営』においては、グループ経営としてグローバル各拠点でのガバナンス対応を強化しております。また、当社グループは健康経営を推進しており、当社を含むグループ10社において、「健康経営優良法人 2025」の認定を受けました。今後も創業の精神「働く者の幸せのために」に基づき、従業員の健康を最も重要な経営資源のひとつとして捉え、国内のみならずグローバルを含むすべての従業員が健康でいきいきと働くことができる職場環境を目指してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の方針 当社は2023年1月、創立100周年(2059年)に目指す姿「積水化成品グループ100年ビジョン」について、経営理念の体系化を図るとともに、上位概念の一部であるコーポレートビジョンを改訂しました。 当社の創業の精神「働く者の幸せのために」や経営理念である「われわれ積水化成品グループは、人間尊重と相互信頼を基本に全員経営を実践し、“新しい幸せ”を目指して常にイノベーションをし続けます」をベースに、このたびコーポレートビジョンである「人と地球を大切に、新たな価値を創造するニューケミカル・ソリューション・カンパニー」を目指します。 (2) 中長期的な会社の経営戦略と目標とする経営指標 当社グループは、2025年4月に開始する新中期経営計画「Going Beyond 2027 ~ 変革と完遂 ~」を作成しました。 以下に記載の<基本方針>に則り、<重点課題>を中心に全員経営で取り組んでまいります。 <基本方針> 意識・行動変革による「収益力の強化」と「経営基盤の強化」を完遂し、企業価値向上に繋げる <重点課題> 1)「収益力の強化」 ~新たな価値創造、ビジネスモデル変革を通じた事業ポートフォリオの変革~①収益基盤の強化と収益力向上・高付加価値品への資源集中による収益力の強化(インダストリー分野での事業拡大)・資源循環、省資源など環境を切り口としたシェアアップと収益力向上(ヒューマンライフ分野での基盤強化)・グローバル戦略再構築による収益拡大(グローバル地域戦略の明確化と収益拡大、新市場の探索)・開発品の早期市場投入および新領域の創出(テクポリマー・テクノゲル・ST-Eleveat・ピオセラン・Fluxflow・その他高機能新素材開発)②環境貢献ビジネスの収益力強化・環境貢献製品の創出と市場投入の加速(ReNew+製品群・住環境・土木製品群等の拡大)③生産革新と現場力強化によるコスト競争力の強化・生産活動全般における効率性に拘った革新技術・DXの展開とSKG改善活動による現場力強化 2)「経営基盤の強化」 ~資本効率性、環境、社会、ガバナンスの追求~①資本効率と資本コストを意識した経営の実践・資本効率向上に向けた社内体制や経営判断プロセスの構築・株価を意識した活動の推進(ステークホルダーから信頼される対話の推進、政策保有株式の見直し)②環境・社会課題解決に向けた取組み強化・気候変動対応取組みの推進・資源循環推進と企業価値向上に向けた情報公開の強化③人的資本経営の推進とガバナンス強化・従業員エンゲージメントの向上とダイバーシティの推進 「Going Beyond 2027 ~ 変革と完遂 ~」の定量目標連結目標2024年度(実績)2025年度(計画)2027年度(計画)3ヵ年平均(伸長率)売上高1,370億円1,140億円1,000億円△10.0%営業利益(営業利益率) 6億円(0.5%)18億円(1.6%)45億円(4.5%)91.5%経常利益1億円14億円43億円248.0%親会社株主に帰属する当期純利益△62億円0億円29億円-ROE--6.0%-(億円未満は切捨てで表示しております) 2026年3月期の連結業績予想(2025年4月1日~2026年3月31日) 売上高営業利益経常利益親会社株主に帰属する当期純利益1株当たり当期純利益 百万円%百万円%百万円%百万円%円 銭半期65,000△5.9200153.20-△1,500-△32.99通期114,000△16.81,800180.71,400-0-0.00 (3) 対処すべき課題 米国の政策変更による経済影響をはじめ、ウクライナ情勢、中東地域の地政学的不安定の長期化、それに伴うエネルギー・資源価格の高騰による物価上昇の影響に留意する必要があります。 当社グループでは、(2)のとおり2025年4月に新3カ年中期経営計画「Going Beyond 2027 ~ 変革と完遂 ~」を作成し、「意識・行動変革による『収益力の強化』と『経営基盤の強化』を完遂し、企業価値向上に繋げる」との基本方針に基づき、重点課題に取り組んでまいります。 環境課題解決については、事業活動の中核と位置付けており、環境情報開示システムを提供する国際的な非営利団体CDPにより、当社の気候変動への取り組みが、「自社の環境リスクや影響について把握し、行動している」と認められ、「CDP気候変動レポート2024」においてBスコアの評価を受けました。今後も、エコ・ファースト認定企業として、気候変動対応に関する情報開示の充実を図るとともに、サステナビリティへの取り組みを強化していきます。 『ESG経営』においては、グループ経営としてグローバル各拠点でのガバナンス対応を強化しております。また、当社グループは健康経営を推進しており、当社を含むグループ10社において、「健康経営優良法人 2025」の認定を受けました。今後も創業の精神「働く者の幸せのために」に基づき、従業員の健康を最も重要な経営資源のひとつとして捉え、国内のみならずグローバルを含むすべての従業員が健康でいきいきと働くことができる職場環境を目指してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度は、世界経済におきましては、米国の政策変更による経済影響をはじめ、ウクライナ情勢、中東地域の地政学的不安定の長期化、それに伴うエネルギー・資源価格の高騰による物価上昇等、世界経済に対する不確実性は高く、引き続き注視が必要と認識しております。自動車産業では、米州で回復基調にある一方で、中国を含むアジアでは急激なEV車の普及と市場再編、その影響を受けた日系メーカーの生産縮小など地域やメーカーによって生産活動にばらつきが見られました。特に欧州では自動車産業の回復の遅れにより、OEMメーカーは更に厳しい環境におかれています。エレクトロニクス関連は、テレビ、モニター用途の在庫調整による需要変動が見られたものの、堅調に推移しました。日本経済は、雇用環境の改善等による個人消費の回復やインバウンド需要の増加等により景気は回復基調を示す一方で、資源価格、食料品の高騰や為替・株式市場の不安定な動向など、不透明な状況が継続しております。また、温室効果ガス排出量削減や気候変動問題など環境課題への対応は、重要性を増しております。 日本の発泡プラスチックス業界では、食品容器関連の需要は、物価上昇などの影響があり、伸び悩みましたが、環境を意識した食品容器関連は伸長しました。また、工業関連の各種部材、梱包材、搬送資材は低調に推移しました。 ア 財政状態 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ102億3千5百万円減少し、1,362億3千8百万円となりました。 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ30億8千4百万円減少し、865億6千7百万円となりました。 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ71億5千万円減少し、496億7千万円となりました。 イ 経営成績 当連結会計年度の業績は、売上高が1,370億7千2百万円(前期比5.2%の増加)、営業利益は6億4千1百万円(前期比49.2%の減少)、為替変動の影響による為替差損1億1千7百万円を含む経常利益は1億2百万円(前期比96.2%の減少)でありました。さらに、当連結会計年度において、連結子会社(孫会社)であるProseat SASの清算等による事業整理損11億1千万円、Proseatグループ等の固定資産の減損損失40億7千2百万円を含む特別損失55億7千1百万円、特別利益9億1千9百万円を加・減算し、親会社株主に帰属する当期純損失は62億8千2百万円(前年は10億8千3百万円の利益)となりました。 セグメントごとでは、ヒューマンライフ分野の売上高が549億7千6百万円(前期比12.0%の増加)、セグメント利益は30億6百万円(前期比68.2%の増加)となり、インダストリー分野の売上高が820億9千6百万円(前期比1.2%の増加)、セグメント利益は5億3千2百万円(前期比77.5%の減少)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況 現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前期末に比べて17億3千8百万円減少し、91億2千8百万円となりました。<営業活動によるキャッシュ・フロー> 営業利益の減少などにより、前期に比べ26億2千2百万円減少し、47億5千3百万円の収入となりました。<投資活動によるキャッシュ・フロー> 有形固定資産の取得による支出の増加などにより、前期に比べ19億1千5百万円支出が増加し、56億9千4百万円の支出となりました。<財務活動によるキャッシュ・フロー> 短期借入金の増減額の増加などにより、前期に比べ30億4千万円支出が減少し、6億1千8百万円の支出となりました。 ③ 生産、受注及び販売の実績ア 生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比増減率(%)ヒューマンライフ分野(百万円)68,91928.9インダストリー分野(百万円)77,4503.4合計(百万円)146,36914.0(注)金額は、販売価格により表示しており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。 イ 受注実績 主として見込生産を行っており、受注生産はほとんど行っておりません。 ウ 販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比増減率(%)ヒューマンライフ分野(百万円)54,97612.0インダストリー分野(百万円)82,0961.2合計(百万円)137,0725.2(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)株式会社エフピコ17,19013.220,02314.6 (2) 経営成績の分析 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容ア 経営成績等(ア)財政状態 前連結会計年度(百万円)当連結会計年度(百万円)増減(百万円)流動資産残高69,11063,592△5,518固定資産残高77,36372,646△4,716負債残高89,65286,567△3,084純資産56,82149,670△7,150 (資 産) 当連結会計年度末における総資産は1,362億3千8百万円(前連結会計年度末比102億3千5百万円の減少)となりました。 資産の部では、売掛金の減少などにより流動資産が55億1千8百万円減少しました。固定資産の減損などにより固定資産は47億1千6百万円減少しました。(負 債) 負債の部では、短期借入金の増加などにより流動負債は38億6千8百万円増加しました。長期借入金の返済などにより、固定負債は69億5千2百万円減少しました。(純資産) 純資産の部は71億5千万円減少しました。純資産から非支配株主持分を控除した自己資本は489億1千1百万円となり、自己資本比率は35.9%となりました。 (イ)経営成績 前連結会計年度(百万円)当連結会計年度(百万円)増減(百万円)売上高130,265137,0726,807国外売上高55,55659,2603,704(国外売上高比率)(42.6%)(43.2%) 営業利益1,261641△619(売上高営業利益率)(1.0%)(0.5%) 営業外収益2,879773△2,106営業外費用1,4071,312△95経常利益2,733102△2,630特別利益208919711特別損失3185,5715,252当期純利益又は当期純損失(△)1,105△6,281△7,387親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△)1,083△6,282△7,366(自己資本利益率)(1.9%)(△12.0%) 当連結会計年度における、売上高は1,370億7千2百万円(前期比5.2%の増加)、営業利益は6億4千1百万円(前期比49.2%の減少)、経常利益は1億2百万円(前期比96.2%の減少)でありました。親会社株主に帰属する当期純損失は62億8千2百万円(前年は10億8千3百万円の利益)となりました。 営業外損益においては、為替変動の影響により為替差損1億1千7百万円が発生し、営業外収益は前期比で21億6百万円減少し7億7千3百万円となり、営業外費用は前期比で9千5百万円減少し、13億1千2百万円となりました。 特別損益では、土地の売却による固定資産売却益の発生などにより、特別利益は前期比で7億1千1百万円増加し、9億1千9百万円となり、さらに、当連結会計年度において、連結子会社(孫会社)であるProseat SASの清算等による事業整理損11億1千万円、Proseatグループ等の固定資産の減損損失40億7千2百万円を含む特別損失は前期比で52億5千2百万円増加し、55億7千1百万円となりました。 (ウ)キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、下記のとおりです。 前連結会計年度(百万円)当連結会計年度(百万円)増減(百万円)営業活動によるキャッシュ・フロー7,3754,753△2,622投資活動によるキャッシュ・フロー△3,779△5,694△1,915財務活動によるキャッシュ・フロー△3,658△6183,040現金及び現金同等物期末残高10,8679,128△1,738 <営業活動によるキャッシュ・フロー> 営業利益の減少などにより、前期に比べ26億2千2百万円減少し、47億5千3百万円の収入となりました。 <投資活動によるキャッシュ・フロー> 有形固定資産の取得による支出の増加などにより、前期に比べ19億1千5百万円支出が増加し、56億9千4百万円の支出となりました。 <財務活動によるキャッシュ・フロー> 短期借入金の増減額の増加などにより、前期に比べ30億4千万円支出が減少し、6億1千8百万円の支出となりました。 <現金及び現金同等物期末残高> 現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前期末に比べて17億3千8百万円減少し、91億2千8百万円となりました。 イ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 2024年度の計画達成状況は以下のとおりであります。 連結業績 2024年度計画2024年度実績対計画比増減率売上高1,320億円1,370億円3.8%営業利益25億円6億円△74.4%(売上高営業利益率)(1.9%)(0.5%) 経常利益22億円1億円△95.3%親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△)8億円△62億円-(自己資本利益率)(1.5%)(△12.0%) ※ 億円未満は切捨てで表示しております。 2024年度計画は2024年4月30日公表数値であります。 ウ 経営成績の状況等に関する認識及び分析検討内容 2024年度は、年度初の業績予想計画に対して、売上高は3.8%増加となったものの、営業利益△74.4%、経常利益△95.3%となり、親会社株主に帰属する当期純損失62億円の実績となりました。 2024年度は、環境を意識した食品容器関連の動向や自動車生産台数の回復による需要を取り込むとともに、販売価格への転嫁、原価低減や固定費の削減など収益改善に取り組みましたが、グローバルにおける労務費の高騰のほか、原料価格や為替変動の影響を受け、計画未達となりました。また、欧州Proseatグループに関する固定資産等を減損処理し、当期純損失となりました。セグメントごとの分析状況につきましては、エ に記載のとおりです。 今後の当社グループの経営に影響を与える主な要因としては、市場動向、資材費動向、海外動向等があります。 市場動向については、従来からの景気動向に加え、米国の政策変更による経済影響、ウクライナ情勢などの地政学リスクやサプライチェーンの混乱、他社との競合による需給バランスや価格の変動によって、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があるため、市場における経済状況、需要家や個人消費の動向に留意した戦略を遂行できるよう販売力、開発力、財務体質の強化に努めております。 資材費動向については、当社グループで使用する原材料の価格変動をタイムリーに製品価格に転嫁できなかった場合または自然災害の発生や仕入先の供給が不安定な場合、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があるため、原材料、荷造材料、製造設備等の有利購買に注力しております。 海外動向については、アジア地域をはじめ、欧州、米国、中米でも生産・販売事業を展開しており、予期しない法律または規制の変更、不利な政治または経済要因、戦争や政情不安等の社会的混乱などにより、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があるため、リスクを最小限にとどめるため情報収集に努めております。また、グローバルなEV及び次世代自動車市場動向の重要性を認識し、高機能化や環境負荷を低減する新たな新素材開発を行うなど対応を強化しております。 これらの点を踏まえ、当社グループは、中期経営計画「Going Beyond 2027 ~ 変革と完遂 ~」を着実に推進してまいります。 エ セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 a ヒューマンライフ分野 2023年度実績2024年度実績増減率売上高491億円550億円12.0%経常利益18億円30億円68.2%※ 億円未満は四捨五入で表示しております。 b インダストリー分野 2023年度実績2024年度実績増減率売上高812億円821億円1.2%経常利益24億円5億円△77.5%※ 億円未満は四捨五入で表示しております。 (ヒューマンライフ分野)ヒューマンライフ分野の売上高は549億7千6百万円(前期比12.0%の増加)、セグメント利益は30億6百万円(前期比68.2%の増加)となりました。食領域「エスレンシート」・スーパー向け食品容器用途の出荷数量は堅調。・株式会社エフピコと共同開発した省資源素材PZシリーズならびに納豆容器用途の出荷数量は好調。・即席麺用途の需要は回復傾向で出荷数量は前期をやや上回る。「エスレンビーズ」・農産用途は天候の影響により出荷数量は低調。・水産用途は漁獲量減少から鮮魚向けは低調が継続。養殖向けは堅調に推移。・各地域の生協でリサイクル原料を使用したRNWの採用が進む。住環境・エネルギー領域「建材関連資材」・断熱材需要は住宅着工の減少から低調。「土木関連資材」・EPSブロックは工事物件の進捗遅れが続き、売上は前年を下回る。「都市緑化」・スーパーソイレン工法は、都市再開発工事物件を取り込み順調に推移。※PZシリーズ:従来の非発泡成形品に比べ、50~60%の軽量化が図れ、プラスチック使用量削減に貢献する低発泡ポリスチレンシート※「エスレンシート」:発泡ポリスチレンシート※「エスレンビーズ」:発泡性ポリスチレンビーズ※「スーパーソイレン工法」:軽量で排水能力の高い様々な性質の製品を組み合わせて緑地を作り上げる工法 (インダストリー分野) インダストリー分野の売上高は820億9千6百万円(前期比1.2%の増加)、セグメント利益は5億3千2百万円(前期比77.5%の減少)となりました。モビリティ領域「自動車部材用途のピオセランなど」・売上は、認証不正問題などによる自動車メーカーの減産影響があるも、北米での需要増加が寄与し、全体では好調に推移。「部品梱包材用途のピオセランなど」・売上は、リターナブル資材増加による数量減が継続も、ピオセランRNWの採用増や北東アジア・北米が好調で、全体では前期並み。「FRP部材ならびに関連資材」・売上は、バス向けが好調で、前年をやや上回る。「Proseatグループ」・欧州市場の自動車生産台数が前年を下回り、価格改定など実施も赤字は継続。エレクトロニクス領域「ピオセラン」・液晶パネル搬送資材用途の売上は、アジアで伸張し、前年を大幅に上回る。「テクポリマー」・モニター用途の旺盛な需要や、自動車用ライティング用途では採用が進み、全体では好調に推移。医療・健康領域「エラスティル」・プロテクティブスニーカー向けが好調も、ランニングシューズは採用モデル末期で減少し、全体では低調に推移。「テクノゲル」・医療・健康用途の需要回復が遅れるも、ゲルロールの販売拡大で、好調に推移。※「ピオセラン」:ポリスチレン・ポリオレフィン複合樹脂発泡体※「テクポリマー」:ポリマー微粒子※「エラスティル」:熱可塑性エラストマー発泡体※「テクノゲル(ST-gel)」:機能性高分子ゲル※FRP部材:繊維強化プラスチック部材 オ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容、資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料や仕入商品の購入費用のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。 当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。 短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達については、金融機関からの長期借入や社債発行を基本としております。また、必要に応じてシンジケート方式によるコミットメントライン契約による調達も行い、資金調達方法の多様化を図りつつ、負債と資本のバランスに配慮しながら必要な資金需要に対応してまいります。 なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は428億8千7百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は91億2千8百万円となっております。 当社グループは、設備等の投資にあたっては、調達した資金のコスト(資本コスト、借入コスト等)を十分に勘案し、投資前に投資効果の収益性について十分な精査を行った上で実行しております(設備の状況は、第3[設備の状況]に記載のとおりです。)。 (参考)財務関連指標の推移 2021年3月期2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期自己資本比率(%)44.240.139.838.335.9時価ベースの自己資本比率(%)17.713.813.015.711.9キャッシュ・フロー対有利子負債比率5.810.913.65.79.0インタレスト・カバレッジ・レシオ17.110.76.87.75.1(注)自己資本比率:自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い※ いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。※ 株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。※ キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。※ 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。 ② 重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。 当社グループとしては、特に以下の重要な会計方針が連結財務諸表の作成において使用される見積りと判断に大きな影響を及ぼすと考えております。 ア 固定資産(有形固定資産、無形固定資産、投資その他の資産を含む)の評価 当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」において対象とされる固定資産(有形固定資産、無形固定資産、投資その他の資産を含む)について、その帳簿価額の回収が懸念される企業環境の変化や経済事象が発生した場合には、減損の要否を検討しております。その資産の市場価格及びその資産を使用した営業活動から生じる損益等から減損の兆候があると判定された固定資産については、回収可能価額が帳簿価額を下回る場合、回収可能価額まで減損処理を行っております。 回収可能価額は、複数年の事業計画から生じる将来キャッシュ・フロー及びその他の見積り及び仮定から合理的に決定しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、これらの見積り及び仮定が将来、変更された場合、減損金額の増加及び新たな減損認識の可能性があります。イ 退職給付債務 当社グループの退職給付債務及び退職給付費用は、割引率や年金資産の期待運用収益率等の数理計算上で設定される計算基礎を用いて算出されております。割引率の見積りにあたっては、安全性の高い長期の債券利回りを基礎に決定しております。また、期待運用収益率については、保有する年金資産のポートフォリオ、過去の実績、運用方針及び市場の動向等を考慮して決定しております。予想困難な事象による市場動向等が原因で、その見積数値と実績が異なる場合、または見積数値が変更された場合、その影響額は将来にわたって規則的に認識されるため、一般的には、将来において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。 ウ 有価証券及び投資有価証券の評価 当社グループでは、「金融商品会計に関する実務指針」を基に長期的な協力関係や取引関係の観点から株式等を所有しており、投資価値の下落が一時的でないと判断した場合に株式等の減損処理を実施することとしております。これは、期末時価が帳簿価額を50%以上下回った場合に、何らかの減損処理を実施するものであります。したがって、将来の株式市場や投資先の業績動向により、これらの有価証券及び投資有価証券の評価に重要な影響を及ぼす可能性があります。 エ 税効果会計 当社グループでは将来の課税所得に対する様々な予測・仮定に基づいて、税効果会計の計算を行っており、実際の結果がこれらの予測・仮定とは異なる可能性があります。将来の課税所得や加減算などのスケジューリングに基づき、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しておりますが、将来の課税所得の予測・仮定に変更が生じ、繰延税金資産の一部または全部の回収ができないと判断した場合、当社グループの繰延税金資産は減額されて税金費用が計上される可能性があります。
事業リスク
- 安全・品質・環境問題工場での事故や製品の欠陥、環境汚染が発生した場合、企業の信頼が失墜し、多額の賠償費用や生産停止による損失が生じる可能性があります。同社は保安委員会や品質委員会、環境委員会を設置し、リスク低減に努めています。
- 経済状況と市場競争景気の悪化による需要の減少や、他社との激しい競争による価格の下落は、同社の売上や利益に悪影響を与える可能性があります。同社は販売力や開発力の強化、財務体質の改善で対応を図っています。
- 原材料価格と為替の変動主要原材料であるスチレンモノマーなどの価格が変動したり、国外事業における為替レートが大きく変動したりすると、製品価格への転嫁が間に合わず、収益性が悪化する可能性があります。同社は調達先の多元化や為替ヘッジなどでリスク抑制に努めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】 以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられ、また投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。当社グループは、これらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避、発生した場合の対応に努める方針であり、全般的なリスク管理については、下図のとおり「コンプライアンス・リスク管理委員会」にて評価・審議し、その結果を定期的に常務会、取締役会に報告しております。 当社のリスク管理プロセス図 なお、以下の文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。当社グループにおける事業等のリスクは、国内外の経済情勢等により影響を受ける可能性があり、以下に記載した事項に限定されるものではありません。 ① 安全の確保当社グループの事業拠点において、労働災害や火災等が発生し、それが原因で近隣地域に影響が及ぶ場合、社会的信用の失墜、対応費用の発生、生産活動の停止による機会損失及び顧客に対する補償等によって、当社グループの業績及び財政状況に大きな影響を与える可能性があります。そこで当社グループでは「保安委員会」を設置し、グループ全体で保安活動方針を定め、安全パトロール、安全啓発、安全教育及び各種訓練等の活動を企画立案、実行し、事業活動の全般で、無事故、無災害に努めております。 ② 製品の品質保証製品に予期しない欠陥や不具合が生じた場合、製品の回収や損害賠償等、当社グループの業績及び財政状況に大きな影響を与える可能性があります。そこで当社グループでは「品質委員会」を設置し、品質マネジメントシステムの強化をはかるとともに、グループ全体で品質方針を定め、品質監査、品質管理教育、品質会議等の活動を企画立案、提言し、製品の開発と生産における安全性、品質に配慮しております。また、品質に関する国内外の法令や業界団体等の定める規制、規格を遵守して事業活動を進めております。さらに、万一品質問題が発生してしまった場合に備え、製造物責任保険に加入しております。 ③ 環境マネジメント製品材料の保管管理や製造過程における、化学物質の漏出、事故の発生等、工場周辺の環境に影響を及ぼすような事象が発生した場合、顧客や地域社会からの信用の失墜、補償その他対策費用の発生、生産停止による機会損失等によって、当社グループの業績及び財政状況に大きな影響を与える可能性があります。さらには、気候変動問題への対応は喫緊に取り組むべき課題と認識しております。そこで当社グループでは環境方針を定め、「環境委員会」を設置して、「気候変動への対応」、「資源循環」、「生態系保全」、「法令遵守と情報開示」、「教育と啓蒙」の5つの項目で具体的な行動方針を設定し、それぞれの事業所において、環境マネジメントに努めるとともに、各種環境規制法令を遵守して事業活動を進めております。また、気候変動が当社事業に与える影響について、「気候関連財務情報開示タスクフォース」(TCFD)の提言に沿った気候変動対応に関する情報開示を行っており、2030年に事業活動に伴うGHG(CO2)排出量を2018年対比で45%の削減、2050年にカーボンニュートラル実現に向け、CO2排出量削減の活動を加速しております。 ④ 経済状況、公共事業の動向当社グループの業績及び財政状況は、景気動向による需要の縮小、他社との競合による需給バランスや価格の変動によって影響を受ける可能性があります。そこで当社グループでは、このような市場における経済状況、需要家や個人消費の動向に柔軟に対応できるよう販売力、開発力、財務体質の強化をはかるとともに、中期経営計画での施策を着実に推進することで収益減少を最小限に抑えるように努めております。 ⑤ 国外での事業活動当社グループは、アジア地域をはじめ、欧州、米国、中米でも生産・販売事業を展開しておりますが、予期しない法律または規制の変更、不利な政治または経済要因、中台関係などの地政学的な問題、感染症の拡大といった社会的混乱等により、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。そこで当社グループでは、リスクを最小限にとどめるため積極的な情報収集に努め、事業環境の変化に即応できる体制を整えております。 ⑥ 原材料の市況変動当社グループで使用する主な原材料は、スチレンモノマー、ポリスチレン等ですが、それら原材料の価格変動をタイムリーに製品価格に転嫁できなかった場合や、自然災害の発生や仕入先の供給が不安定な場合、また原材料メーカー再編による仕入先の供給不足や配送規制強化による配送業者の納入遅延などが生じた場合には、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。そこで当社グループでは、原材料、荷造材料、製造設備等の有利購買に注力するとともに、調達先及び使用原料の多元化、物流ルートの安定化等の方策に努めております。また、原材料の価格変動をタイムリーに製品価格に転嫁できるように、適宜顧客との折衝を行っております。 ⑦ 為替リスク当社グループの国外事業における外国通貨建て取引は、円換算時の為替レート変動の影響を受けます。これらの取引につきましては、リスクを軽減させる措置を講じておりますが、為替レートの変動が当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。そこで当社グループでは、取引にかかわる外国通貨のヘッジ等、リスクを抑制するためのさらなる措置を検討してまいります。 ⑧ 減損・資産価値低下に関するリスク当社グループは、事業用のさまざまな有形固定資産及び無形資産を計上しております。また、一定の他社株式を保有しております。これらの資産については、業績計画との乖離や市場動向の変化等によって期待するキャッシュ・フローが生み出せない場合、あるいは資産価値の低下が生じた場合、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。そこで当社グループでは、投融資に関して「投融資委員会」を設置し、投融資の是非を綿密に審議しております。また、事後における進捗管理を徹底し、さらに資産価値を適正に把握する体制を整備しております。 ⑨ 自然災害のリスク想定を超える大規模な地震、台風その他の自然災害による当社グループの事業拠点の被災やサプライチェーンの障害による事業活動停止が発生した場合、あるいは感染症拡大等による社内外に混乱が発生した場合には当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。そこで当社グループでは、自然災害による緊急事態が発生した場合の初動対応計画を作成し、即応体制の準備と情報共有方法を整理しております。また、基幹事業については事業継続計画(BCP)の策定に取り組んでおります。 ⑩ 情報セキュリティ当社グループは、業務上必要な機密情報や個人情報を有しておりますが、外部からの予期せぬ攻撃や自然災害等で重要なシステムが使用不可能な状態になり当社グループの業務遂行に支障が生じる場合、または内部からの情報漏洩や不正使用が発生し当社グループの信用が低下した場合、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。そこで当社グループでは、これらの情報資産を適切に保護するため、全社のIT施策の管理、推進を行う「IT推進委員会」を設置し、情報セキュリティ実施計画を策定するとともに、情報セキュリティシステムの機能アップや従業員への教育を行っております。また、各部門、各グループ会社に情報セキュリティ責任者を配置し、情報セキュリティ活動を統括して情報資産の適切な管理を行っております。