事業の概要
- 公共分野の多角展開積水樹脂グループは、防音壁材や交通安全製品、路面標示材など、公共インフラに不可欠な製品の製造・加工・販売・施工を主軸としています。全国の自治体や政府機関向けの事業を通じて、社会の安全と快適な環境づくりに貢献しており、安定した収益基盤を築いています。
- 民間分野の製品提供メッシュフェンス、めかくし塀、梱包結束用バンド、農業資材、エクステリア製品など、多岐にわたる製品を民間企業や一般消費者向けに提供しています。これにより、公共事業の変動リスクを分散し、幅広い市場ニーズに対応することで収益の安定化を図っています。
- 国内外のグループ連携国内16社、海外16社の子会社と3社の関連会社からなる36社体制で事業を展開しています。製造・加工・販売から施工工事、物流、資産管理まで、グループ全体で連携し、製品開発から顧客への提供まで一貫したサービスを提供することで、事業効率を高めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 公共事業部門の収益貢献公共事業部門は、防音壁材、交通安全製品、路面標示材など、主に公共インフラ向けの製品・サービスを提供しています。売上高は388.15億円、営業利益は18.58億円と、グループ全体の売上を牽引する重要な部門です。
- 民間事業部門の利益貢献民間事業部門は、メッシュフェンス、梱包結束用バンド、農業資材、エクステリア製品など、民間企業や一般消費者向けの製品を提供しています。売上高は354.16億円ですが、営業利益は40.62億円と、公共事業部門よりも高い利益率を誇り、グループの収益性を支えています。
- 国内外の多角的な事業展開積水樹脂グループは、公共分野と民間分野の2つの主要部門で事業を展開しており、国内だけでなく海外にも多数の子会社を有しています。これにより、特定の市場や地域に依存することなく、多様な顧客ニーズに対応し、事業リスクの分散と安定的な成長を目指しています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| PublicSectorBusiness | 地域 | 388 | 19 | 4.8% |
| PrivateSectorBusiness | 地域 | 354 | 41 | 11.5% |
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3【事業の内容】 当社及び当社の関係会社(当社、国内子会社16社、海外子会社16社、関連会社3社の36社(2025年3月31日現在)により構成)においては、公共分野、民間分野の2部門に関係する事業を主として行っており、各事業における当社及び当社の関係会社の位置付け等は次のとおりである。 (公共分野) 当分野においては、防音壁材、交通安全製品、電子システム関連製品、路面標示材、道路標識、歩行者用防護柵、車両用防護柵、防雪・防風柵、車止め、組立歩道、高欄、公園資材、シェルター、ソーラー照明灯、人工木材、人工芝、人工芝フィールド散水システム、人工芝フィールド高速排水システム、道路工事用品、遮熱性舗装、コンクリート片剥落防止システム、サイン・看板等の製造・加工・販売及び施工工事を主な事業としている。[主な関係会社](製造・加工・販売)東北積水樹脂株式会社、関東積水樹脂株式会社、オーミテック株式会社、日本興業株式会社、近藤化学工業株式会社、WEMAS Absperrtechnik GmbH、WEMAS Baseplates GmbH、理研興業株式会社(施工工事・販売)東海積水樹脂株式会社、日本ライナー株式会社(販売)積水樹脂商事株式会社、ジスロン(ヨーロッパ)B.V.(サービス・その他)積水樹脂アセットマネジメント株式会社、積水樹脂物流株式会社、セキスイジュシヨーロッパホールディングスB.V.、WEMAS TopCo GmbH、WEMAS AcquiCo GmbH、WEMAS Holding GmbH(民間分野) 当分野においては、メッシュフェンス、めかくし塀、防音めかくし塀、縦格子フェンス、自転車置場、手すり製品、梱包結束用バンド・フィルム、梱包資材、梱包機械、安全柵、農業資材、施設園芸資材、獣害対策製品、アルミ樹脂積層複合板、装飾建材、エクステリア製品、組立パイプシステム、デジタルピッキングシステム、自動車部品関連製品等の製造・加工及び販売を主な事業としている。[主な関係会社](製造・加工・販売)積水樹脂商事株式会社、積水樹脂プラメタル株式会社、積水樹脂キャップアイシステム株式会社、サンエイポリマー株式会社、スペーシア株式会社、セキスイジュシストラッピングB.V.、無錫積水樹脂有限公司、サミットストラッピングCorp.、セキスイジュシ(タイランド)Co.,Ltd.、近藤化学工業株式会社、株式会社エクスタイル (販売) 積水樹脂商事株式会社(サービス・その他)積水樹脂アセットマネジメント株式会社、積水樹脂物流株式会社、セキスイジュシヨーロッパホールディングスB.V. (事業系統図) 以上述べた事項を事業系統図によって示すと、次のとおりである。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 原材料の市況変動をタイムリーに製品価格に転嫁できない場合があるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 防音技術、リサイクル樹脂の高度利用、表面処理技術、次世代通信の電波環境改善技術などの研究開発。 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:公共投資の動向 / 原材料の市況・調達変動 / 海外事業活動
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
特定のブランド認知度は限定的だが、長年の事業活動で培われた信頼やノウハウは無形資産となりうる。しかし、特許やライセンスによる明確な独占性は見られない。
スイッチングコスト★★☆☆☆
積水樹脂の製品は、自動車内装部品や建材など、顧客の製品設計に組み込まれることが多い。一度採用されると、仕様変更やサプライヤー変更にはコストや時間がかかるため、一定のスイッチング・コストが発生する。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
ネットワーク効果が事業の競争優位性に寄与する要素は見られない。
コスト優位★★☆☆☆
長年の生産経験による効率化や、規模の経済によるコスト削減努力は推測されるが、競合他社と比較して構造的なコスト優位性を明確に示すデータはない。
規模の経済★★★☆☆
自動車内装部品や建材関連の分野において、一定の市場シェアを有しており、業界内での規模の経済を活かした事業運営が可能である。ただし、グローバルな寡占状態とまでは言えない。
- 公共分野での実績と信頼長年にわたり公共インフラ製品を提供してきた実績と、それに伴う高い品質と技術力は、積水樹脂グループの大きな強みです。防音壁材や交通安全製品など、人々の安全に関わる製品は、信頼性が非常に重要であり、同社はその点で優位性を持っています。
- 幅広い製品ラインナップ公共分野だけでなく、民間分野においてもフェンス、梱包資材、農業資材、エクステリア製品など、非常に多岐にわたる製品を提供しています。これにより、特定の市場に依存することなく、多様な顧客ニーズに対応できる柔軟性を持っています。
- 国内外の強固な事業基盤国内・海外に多数の子会社を持ち、製造から販売、施工、物流まで一貫した体制を構築しています。これにより、効率的なサプライチェーンを構築し、国内外の市場で安定的に事業を展開できる強固な基盤を持っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。 (1)経営の基本方針当社グループは、経営理念「複合技術による価値ある製品の創造とサービスを通じて社会の安全・安心・環境へ貢献する」に基づき、世界で通用する企業グループをめざしてグローバルに展開し、収益力を高めるべく連結経営の強化をはかるとともに、社会的課題に対する解決策を提供する事業展開によって健全な成長を持続することを基本方針としている。こうしたグループ経営を推進することにより、株主の皆様の信頼と期待、そして満足を担える企業グループであり続けたいと願っており、さらに、企業活動を通じて従業員の幸福、取引先の繁栄に加え、サステナブルな社会実現への貢献を果たし続ける。 (2)目標とする経営指標当社グループでは、企業として本来の事業活動の成果を示す営業利益を重要な経営指標と位置付け、収益性を重要視し、営業利益率の向上に努めている。また、資本コストや株価を意識した経営の強化を目指す中で、RОEを重要な経営指標として捉え、「積水樹脂グループビジョン2030」の目標であるRОE8%を早期に実現するべく、収益性の向上に加え、資本構成の最適化に取り組み、一層の企業価値向上をめざす。加えて、株主還元にも力を入れ、業績や将来の資金需要などを総合的に考慮しつつ、「積水樹脂グループビジョン2030」期間中(2030年3月期まで)は累進配当を基本方針として実施し、連結配当性向については40%以上の維持を目指す。また、自己株式の取得や消却に関しても、有効な株主還元と捉え、事業環境や財務状況などを踏まえながら必要に応じて適切に実施し、2027年3月期までは剰余金の配当と自己株式の取得を合わせた総還元性向については100%以上の維持を目指す。 (3)中長期的な経営戦略当社グループでは、「人的資本の価値最大化」「成長戦略による拡大」「サステナビリティ経営の推進」を基本方針とした、長期ビジョン『積水樹脂グループビジョン2030』を2023年4月に発表した。この長期ビジョンの実現へ向けた中間期間となる2025年3月期から2027年3月期の3年間についての成長戦略や人財戦略、資本政策などをまとめた新たな経営計画として、『中期経営計画2027』を策定した。具体的な戦略としては、成長分野である新領域や新事業、海外事業などへ経営資源を重点的に振り向けるとともに、既存技術の深化と新技術の獲得、次世代交通技術に対応する製品開発を強化し、将来への仕込みを推進する。また、人的資本の価値最大化に向けて、人事制度改定、組織風土改革や人財教育の充実を進めるとともに、ウェルビーイング経営やダイバーシティ&インクルージョンを実践する。サステナビリティ経営の推進については、事業活動を通じて、社会の課題解決と持続可能な未来への貢献を重視し、「サステナビリティ貢献製品」を提供して収益拡大を図るとともに、脱炭素社会、サーキュラーエコノミー、生物多様性保全の実現に向けて積極的に取り組んでいく。加えて、資本コストや株価を意識した経営の強化へ向けて、資本効率の向上や持続可能なキャッシュアロケーションの実現、IR情報発信の充実などを通じて、持続可能な成長と中長期的な企業価値向上を目指す。 (4)経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題今後の経済情勢は、国内では、賃金・金利が上昇しつつあり、訪日外国人の増加や、堅調な投資需要も相まって、緩やかな回復が期待されるものの、物価上昇による個人消費への影響や、米国の通商政策の動向による世界的な景気の下振れリスクが懸念されるなど、先行きは不透明な状況が続くと見込まれる。当社グループを取り巻く事業環境においては、公共投資の底堅い推移や企業収益の改善を背景とした設備投資の回復基調が見られるものの、資源・原材料価格の高止まりや輸送費・人件費を含むコスト上昇、加えて建設業界における労働力不足による工期の遅延リスクなど、不確実性の高い状況が継続するものと見込んでいる。このような情勢下、当社グループは、「中期経営計画2027」の2年目を迎え、変化する事業環境を的確に捉えつつ、中長期的な企業価値の向上を視野に入れた経営に一層注力し、長期ビジョン「積水樹脂グループビジョン2030」の実現に向けて、これまでの諸施策の効果が早期に現れるよう、取り組んでいく。具体的には、当社事業に関連する公共投資の動向や顧客ニーズの変化に対応した既存事業の着実な成長に取り組むとともに、新たにグループへ迎え入れた各社との相乗効果の発揮、電力インフラ領域や、重点戦略地域と位置付ける関東・北海道地域におけるビジネス拡大等の成長戦略を推し進める。また、脱炭素・循環型社会への移行といった社会的要請を踏まえ、環境や社会課題の解決につながる製品・サービスである「サステナビリティ貢献製品」の創出及び販売拡大を加速させる。さらに、将来の成長を支える柱として、自動運転の進展を見据え、交通安全・標識関連製品の先進化に取り組むなど、安全・安心に貢献する製品・システムの開発を積極的に推進していく。加えて、欧州及び東南アジアを中心とした海外市場における事業拡大にも戦略的に取り組み、グローバルな事業基盤の強化を図っていく。また、DX(デジタルトランスフォーメーション)による業務プロセスの高度化・効率化を図り、現場力の強化と収益性の改善を実現することで、グループ全体の競争力を向上させていく。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。 (1)経営の基本方針当社グループは、経営理念「複合技術による価値ある製品の創造とサービスを通じて社会の安全・安心・環境へ貢献する」に基づき、世界で通用する企業グループをめざしてグローバルに展開し、収益力を高めるべく連結経営の強化をはかるとともに、社会的課題に対する解決策を提供する事業展開によって健全な成長を持続することを基本方針としている。こうしたグループ経営を推進することにより、株主の皆様の信頼と期待、そして満足を担える企業グループであり続けたいと願っており、さらに、企業活動を通じて従業員の幸福、取引先の繁栄に加え、サステナブルな社会実現への貢献を果たし続ける。 (2)目標とする経営指標当社グループでは、企業として本来の事業活動の成果を示す営業利益を重要な経営指標と位置付け、収益性を重要視し、営業利益率の向上に努めている。また、資本コストや株価を意識した経営の強化を目指す中で、RОEを重要な経営指標として捉え、「積水樹脂グループビジョン2030」の目標であるRОE8%を早期に実現するべく、収益性の向上に加え、資本構成の最適化に取り組み、一層の企業価値向上をめざす。加えて、株主還元にも力を入れ、業績や将来の資金需要などを総合的に考慮しつつ、「積水樹脂グループビジョン2030」期間中(2030年3月期まで)は累進配当を基本方針として実施し、連結配当性向については40%以上の維持を目指す。また、自己株式の取得や消却に関しても、有効な株主還元と捉え、事業環境や財務状況などを踏まえながら必要に応じて適切に実施し、2027年3月期までは剰余金の配当と自己株式の取得を合わせた総還元性向については100%以上の維持を目指す。 (3)中長期的な経営戦略当社グループでは、「人的資本の価値最大化」「成長戦略による拡大」「サステナビリティ経営の推進」を基本方針とした、長期ビジョン『積水樹脂グループビジョン2030』を2023年4月に発表した。この長期ビジョンの実現へ向けた中間期間となる2025年3月期から2027年3月期の3年間についての成長戦略や人財戦略、資本政策などをまとめた新たな経営計画として、『中期経営計画2027』を策定した。具体的な戦略としては、成長分野である新領域や新事業、海外事業などへ経営資源を重点的に振り向けるとともに、既存技術の深化と新技術の獲得、次世代交通技術に対応する製品開発を強化し、将来への仕込みを推進する。また、人的資本の価値最大化に向けて、人事制度改定、組織風土改革や人財教育の充実を進めるとともに、ウェルビーイング経営やダイバーシティ&インクルージョンを実践する。サステナビリティ経営の推進については、事業活動を通じて、社会の課題解決と持続可能な未来への貢献を重視し、「サステナビリティ貢献製品」を提供して収益拡大を図るとともに、脱炭素社会、サーキュラーエコノミー、生物多様性保全の実現に向けて積極的に取り組んでいく。加えて、資本コストや株価を意識した経営の強化へ向けて、資本効率の向上や持続可能なキャッシュアロケーションの実現、IR情報発信の充実などを通じて、持続可能な成長と中長期的な企業価値向上を目指す。 (4)経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題今後の経済情勢は、国内では、賃金・金利が上昇しつつあり、訪日外国人の増加や、堅調な投資需要も相まって、緩やかな回復が期待されるものの、物価上昇による個人消費への影響や、米国の通商政策の動向による世界的な景気の下振れリスクが懸念されるなど、先行きは不透明な状況が続くと見込まれる。当社グループを取り巻く事業環境においては、公共投資の底堅い推移や企業収益の改善を背景とした設備投資の回復基調が見られるものの、資源・原材料価格の高止まりや輸送費・人件費を含むコスト上昇、加えて建設業界における労働力不足による工期の遅延リスクなど、不確実性の高い状況が継続するものと見込んでいる。このような情勢下、当社グループは、「中期経営計画2027」の2年目を迎え、変化する事業環境を的確に捉えつつ、中長期的な企業価値の向上を視野に入れた経営に一層注力し、長期ビジョン「積水樹脂グループビジョン2030」の実現に向けて、これまでの諸施策の効果が早期に現れるよう、取り組んでいく。具体的には、当社事業に関連する公共投資の動向や顧客ニーズの変化に対応した既存事業の着実な成長に取り組むとともに、新たにグループへ迎え入れた各社との相乗効果の発揮、電力インフラ領域や、重点戦略地域と位置付ける関東・北海道地域におけるビジネス拡大等の成長戦略を推し進める。また、脱炭素・循環型社会への移行といった社会的要請を踏まえ、環境や社会課題の解決につながる製品・サービスである「サステナビリティ貢献製品」の創出及び販売拡大を加速させる。さらに、将来の成長を支える柱として、自動運転の進展を見据え、交通安全・標識関連製品の先進化に取り組むなど、安全・安心に貢献する製品・システムの開発を積極的に推進していく。加えて、欧州及び東南アジアを中心とした海外市場における事業拡大にも戦略的に取り組み、グローバルな事業基盤の強化を図っていく。また、DX(デジタルトランスフォーメーション)による業務プロセスの高度化・効率化を図り、現場力の強化と収益性の改善を実現することで、グループ全体の競争力を向上させていく。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。なお、当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度との比較に当たっては、当該確定後の数値によっている。 ①財政状態(資産合計)当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ4,326百万円増加し、139,345百万円となった。流動資産は、54,941百万円(前連結会計年度末は53,371百万円)となり、1,570百万円増加した。増加の主なものは、売掛金(前期比1,124百万円増)である。固定資産は、84,403百万円(前連結会計年度末は81,647百万円)となり、2,756百万円増加した。増加の主なものは、建物及び構築物(前期比948百万円増)である。 (負債合計)当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ5,714百万円増加し、41,903百万円となった。流動負債は、34,035百万円(前連結会計年度末は30,061百万円)となり、3,974百万円増加した。増加の主なものは、短期借入金(前期比2,320百万円増)である。固定負債は、7,867百万円(前連結会計年度末は6,127百万円)となり、1,740百万円増加した。増加の主なものは、長期借入金(前期比1,594百万円増)である。 (純資産合計)当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,387百万円減少し、97,441百万円となった。減少の主なものは、利益剰余金(前期比2,114百万円減)である。 ②経営成績当連結会計年度の連結業績は、売上高は、国内において工期遅延、対象予算の削減、住宅着工数の削減等の厳しい環境が継続しているものの、国内外の既存事業全体は売上規模を堅持し、ドイツの道路保安用品メーカー「WEMASグループ」及び国内のエクステリア製品メーカー「株式会社エクスタイル」を連結子会社化したことにより、74,231百万円(前年比18.2%増)となった。利益については、長期ビジョン達成に向けた人財・成長投資を引き続き推し進めたこと、並びに既存事業の売上構成の変化や原材料価格、輸送費、エネルギーコストの高騰などの影響もあり、営業利益は5,011百万円(前年比20.4%減)、経常利益は5,447百万円(前年比21.8%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は3,544百万円(前年比24.1%減)となった。なお、参考として、当連結会計年度におけるEBITDA(※)は8,552百万円(前年比13.3%増)となった。(※)EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)。 セグメントごとの経営成績は次のとおりである。 <公共分野>都市環境関連事業:防音壁材は、高速道路向け製品が、物件の端境期であることに加えて工期の長期化・遅延の影響を受けたが、国土交通省・都市高速道路・鉄道向け製品は、順調に推移し、売上・利益とも伸長した。また、次期以降に計画されている物件に対する受注活動にも注力した。交通・標識関連事業:交通安全製品は、夜間の雪道に光でドライバーに道路線形を示す「プロジェクションガイド」などの電子製品が好調であったことに加え、車線分離標「ポールコーン」が前年同期並みに推移したことで、売上、利益ともに堅調な成績を収めた。路面標示材は、生活道路や通学路の整備に採用され、売上では前年を上回ったが、原材料高騰、輸送費増の影響を受け、利益面では減少となった。標識関連製品は、新設道路の減少を受け、売上減を余儀なくされた。景観関連事業:主力の防護柵は、防災・減災にむけた整備が進められる河川・港湾分野への提案に注力したが、通学路における安全対策としての設置が一巡したことにより、売上・利益ともに前年を大きく下回る結果となった。高欄についても前年の大型物件の反動影響を受け、低調に推移した。一方で、シェルター製品は、設計対応力が評価され、首都圏などの駅前開発案件等に採用され、堅調に推移した。スポーツ施設関連事業:人工芝は、環境配慮型製品の提案が受け入れられたことに加えて、大学・高校向けのグラウンド用途や民間テニスクラブ向けに採用され、売上、利益ともに好調に推移した。 関連グループ会社事業:国内では、高速道路の路面標示工事や自治体発注の構造物メンテナンス工事において、前年同期を上回る売上となったが、一部の工事案件における採算の低下により、利益面で課題を残した。海外では、欧州における交通安全製品は、車線分離標「ポールコーン」や弾性車止め製品などの販売が好調に推移し、前年同期を上回る成績となった。また、当期より連結子会社化した「WEMASグループ」についても、仮設道路保安用品の売上が堅調に推移した。 <民間分野>住建関連事業:施工職人不足から建築着工が停滞するなど、先行き不透明な環境のなか、売上については、メッシュフェンスが戸建て住宅向け分野において苦戦を強いられたものの、大型商業施設、新設工場等の建築分野においては前年同期並みに推移した。めかくし塀、防音めかくし塀はプライバシー保護や騒音対策の需要を捉え、大きく売上を伸ばした。利益については、原材料価格や輸送費などの高騰が大きく影響し、前年同期を下回る結果となった。総物・アグリ関連事業:梱包結束用バンドは、3R(リデュース・リユース・リサイクル)に対応した製品提案を強化したが、汎用品が需要低迷の影響を受け、前年同期を下回る結果となった。ストレッチフィルム包装機は、物流現場の人手不足による省人化ニーズの高まりを背景に、大きく売上を伸ばした。アグリ関連製品は、農業資材の需要が回復基調に転じつつあり、獣害対策製品も堅調に推移したことから、前年同期を上回る結果となった。利益については、結束用バンドやアグリ製品の価格改定を実施し、利益確保に努めたものの、原材料価格、輸送費、エネルギーコストなどの高騰を補いきれず、前年同期を下回る結果となった。関連グループ会社事業:アルミ樹脂積層複合板は、建材や看板用途は順調な伸びを示したものの、防音パネルが解体工事用途の需要減少から売上・利益ともに低調に推移した。組立パイプシステム製品は、自動車、電機製品などの主要ユーザー向けが減少し、前年同期を下回る成績となった。デジタルピッキングシステム製品は、既存製品の提案強化並びに有線から無線製品へのシフト、新たなユーザーの開拓等により、国内、海外ともに売上伸長した。また、「株式会社エクスタイル」を連結子会社化したことで、外構製品が売上に寄与した。 この結果、公共分野の売上高は38,815百万円(前期比35.1%増)、営業利益は1,858百万円(前期比29.2%減)、民間分野の売上高は35,416百万円(前期比4.0%増)、営業利益は4,062百万円(前期比11.5%減)となった。③キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ675百万円増加(前期比4.5%増)し、15,842百万円となった。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりである。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)税金等調整前当期純利益5,373百万円に加え、売上債権の減少等による資金増加の一方、棚卸資産の増加や法人税等の支払による資金の減少により、6,211百万円の収入となった(前期は1,104百万円の収入)。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)有形固定資産の取得及び連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得等により3,397百万円の支出となった(前期は6,934百万円の支出)。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)短期借入金及び長期借入金の借入による資金増加の一方、自己株式の取得や配当金の支払い等により2,382百万円の支出となった(前期は24,409百万円の支出)。 ④生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)公共分野39,74339.9民間分野34,8642.4合計74,60819.5 (注)金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっている。 b.受注実績 当社及び連結子会社は主として見込み生産を行っており、受注生産は殆ど行っていない。c.販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)公共分野38,81535.1民間分野35,4164.0合計74,23118.2 (注)主な販売先について、総販売実績に対する相手先別の販売実績の割合が100分の10未満につき、記載を省略している。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び②経営成績」に記載のとおりである。 当連結会計年度のわが国経済は、国内の雇用・所得環境の改善などを背景に緩やかな回復基調が続いたが、国際的な情勢不安の長期化による資源価格及び原油などのエネルギーコストの高止まりに加えて、為替の変動や物価上昇、さらには海外景気の下振れリスクなど、経営環境は依然として予断を許さない状況が続いた。 このような経営環境下において、当社グループは長期ビジョン「積水樹脂グループビジョン2030」の実現に向けた「中期経営計画2027」を2024年5月に策定し、スタートさせた。同計画では長期ビジョンの3つの基本方針「人的資本の価値最大化」、「成長戦略による拡大」及び「サステナビリティ経営の推進」に、4つ目の基本方針「資本コストや株価を意識した経営への取り組み」を加え、企業価値の向上に向けた施策について、全社をあげて推進、実行している。 当連結会計年度は、「人的資本の価値最大化」を着実に推進するために、2024年4月に、人事・総務・人財開発機能をさらに強化する人財本部を新設するとともに、同年11月には生産子会社4社を吸収合併し、工場組織として再編した。 また、「成長戦略による拡大」の取り組みの一環として、関東・北海道地域を国内の重点戦略地域と位置付けており、2024年4月に関東・首都圏での設計対応力強化を目的に、東京設計室を設置するとともに、同年12月には、北海道で防雪・防風対策製品の研究開発・製造・販売等を手がける「理研興業株式会社」を当社グループに迎え入れた。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりである。資金需要当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、メーカーとして「複合技術を活かした安全・安心、環境保全に貢献するモノづくり」のための材料費、研究開発費、営業活動費、一般管理費等がある。また、持続的な成長を支えるための人的資本投資の需要に加え、設備資金需要として、製品開発や生産性向上への有形固定資産投資等があり、さらに欧州、東南アジアにおける更なる海外事業拡大及び国内事業強化領域の進化を、スピードをもって実行するためのM&A投資資金需要等がある。 財政政策当社グループは、現在、運転資金、設備投資及びM&A投資等の資金需要については主に内部資金より充当し、必要な資金を将来に亘り安定的に確保するため、金融機関からの短期借入により資金調達を行っている。なお、本報告書提出時点において格付投資情報センターにて「A-」の格付を取得している。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりである。 ④経営方針、経営戦略、経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、重要な経営指標と位置付けている本来の事業活動の成果を示す「営業利益」の向上を目指すとともに、ROEを重視し資本効率の改善に努めている。加えて、株主還元を充実させていくことも経営の最重点課題と考えており、業績や将来の資金需要などを総合的に考慮しつつ、『積水樹脂グループビジョン2030』期間中(2030年3月期まで)は累進配当を基本方針として実施し、連結配当性向については40%以上の維持を目指す。また、自己株式の取得や消却に関しても、株主の皆様への有効な利益還元と捉え、事業環境や財務状況などを考慮しながら必要に応じて適切に実施し、2027年3月期までは剰余金の配当と自己株式の取得を合わせた総還元性向については100%以上の維持を目指す。なお、当連結会計年度における営業利益は50億11百万円、営業利益率は6.8%となり、ROEは3.7%となった。また、年間配当金については、16期連続で増配し連結配当性向は62.5%、取得した自己株式の総数は1,800,000株(取得価額の総額4,207百万円)となった。
事業リスク
- 公共投資の変動影響積水樹脂グループは、防音壁材や交通安全製品など公共事業向けの製品を多く扱っているため、政府や地方自治体の公共投資の動向に業績が左右される可能性があります。公共投資が大幅に縮小された場合、売上や利益に悪影響を及ぼす恐れがあります。
- 原材料価格の変動リスク石油化学製品や鉄鋼などの原材料価格の変動は、製造コストに直接影響を与えます。原材料価格の高騰を製品価格にタイムリーに転嫁できない場合や、原材料の調達が困難になった場合、収益性が悪化する可能性があります。
- 海外事業特有のリスク海外での事業展開は、為替変動、関税率の変更、法規制の改正、社会・政治的混乱、テロ、国際紛争、感染症の発生など、様々なリスクを伴います。これらのリスクが顕在化した場合、海外事業の業績やグループ全体の財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがある。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を把握した上で、その発生の回避及び発生した場合の迅速・的確な対応に努める方針である。 なお、文中における将来に関する事項は当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものである。 (1)公共投資の動向 当社グループは、公共事業に供される製品の製造・販売を行っており、公共投資の動向を受けるものがある。公共投資の影響を緩和するため、公共分野に限定した事業を行うのではなく、民間分野との2つのセグメントで事業活動を行っている。しかし、公共投資は政府及び地方自治体の政策によって決定されるため、今後、公共投資が大幅に縮減された場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性がある。(2)原材料の市況・調達変動 当社グループは、石油化学製品や鉄鋼等の原材料価格の動向に対応した戦略購買及び原材料の安定調達に注力しているが、原材料の市況変動をタイムリーに製品価格に転嫁できない場合並びに急激な原材料の入手難により調達に遅れが発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性がある。(3)海外事業活動 当社グループの海外での事業活動には、為替の変動、対象国での関税率の改定、宗教や文化の相違、商習慣の違い、予期しえない法規制の改正、社会・政治的混乱、テロ並びに国際紛争の勃発、流行性疾病の発生等、様々なリスクが存在する。これらの様々なリスクに対して、為替予約、現地の文化・法制度等の情報収集、従業員の安全確保等に努めているが、海外での事業活動におけるリスクに十分に対処できない場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性がある。(4)知的財産権 当社グループは、開発された技術・製品を保護するために、特許権等の知的財産権の取得を進めるほか、製品及び商品の製造・販売に先立ち、第三者が保有する知的財産権を十分調査し、権利を侵害しないように努めている。しかし、当社グループと第三者との間で予期し得ない知的財産権に関する訴訟の提起や紛争が発生し、当社グループに不利な判断がなされた場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性がある。(5)製造物責任 当社グループは、製品の開発、生産にあたって安全性や品質に十分に配慮しているが、製品の予期し得ない欠陥によって、製品回収や損害賠償につながる可能性がある。保険に加入し、賠償に備えているものの、保険による補填ができない事態が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性がある。(6)自然災害・事故及び感染症 当社グループは、大規模な地震、暴風等の自然災害や火災事故、感染症による被害を最小限にするために、危機管理マニュアルの策定、防災訓練の実施、感染予防対策、損害保険の付保等によりリスク管理に努めている。しかし、人的・物的被害により、事業活動への影響を完全に防止できる保証はなく、当社グループの事業拠点が重大な被害を受けた場合、事業活動の停止による機会損失及び顧客に対する補償、被災地域への損害賠償や社会的信用の失墜等により当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性がある。 (7)情報セキュリティ 当社グループの事業活動は、情報システムの使用に依拠している。コンピュータウィルスの侵入やサイバー攻撃に対して、当社グループの基本方針として「情報セキュリティ基本方針」を定め、組織的な管理体制の整備や情報セキュリティの高度化、情報システムの定期的な保守点検や従業員教育の実施などにより対策に努めているが、事業活動への影響を完全に防止できる保証はない。サイバー攻撃等による個人情報や営業秘密の漏洩、システムネットワークに対する重大な障害が発生した場合、情報漏洩に対する補償、社会的信用の失墜や業務が一時的に中断することによる機会損失により当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性がある。 (8)M&Aに関するリスク 当社グループは、国内外で技術の獲得、販売力の強化及び事業基盤の構築などを通じて、成長戦略を早期に実現するために、M&Aを重要な経営戦略の一つとして位置づけている。M&Aの実施にあたっては、対象企業の財務内容や契約関係等についてデューデリジェンス等を実施し、社外取締役を含む取締役会において様々な視点から慎重に検討の上、最終的な意思決定を行うことにより、各種リスクの低減に努めている。しかしながら、買収後における予期せぬ偶発債務等の発生や、事業環境の変化等により、当社グループが想定したシナジーや事業拡大の成果が得られず、また、買収先との統合作業において、経営方針や企業文化の違いによる調整の遅れ、人財の流出や従業員のモチベーション低下等が発生した場合には、業務運営や収益性に悪影響を及ぼすおそれがある。これらの結果、減損損失が発生するなど、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。