研究開発費(時系列)
| 年度 | R&D費用(億円) | 設備投資(億円) |
| 2025-03 |
- |
59 |
| 2024-03 |
- |
48 |
| 2023-03 |
- |
42 |
| 2022-03 |
- |
50 |
| 2021-03 |
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90 |
研究開発活動(本文)
FY2025|3,768 文字
6【研究開発活動】当社グループは、企業の持続的な成長には新しい価値を創出し、社会貢献を行うことが必要という原点に立ち返り、変化する経済環境にも迅速に対応できる事業基盤を強化し、お客様へ課題解決を提案する化学メーカーとなるべく積極的に活動を進めております。3か年中期経営計画「明日への変革 2027」の施策では、①IT・エレクトロニクス 機能性材料、②ライフサイエンス・パーソナルケアの二つを新規発展分野、③モビリティ、④環境配慮型パッケージングの二つを継続発展分野として開発対象の中心に据え、人財と設備と資金とを積極的に投入することを行い、技術主導による競争優位の確保を目的とした体制の構築を進めております。また、2025年4月1日より保有技術ごとの縦割り体制であった従来の技術機構組織から、開発ステージごとの組織体制に刷新しており、併せて、お客様と対面で開発を進めている事業機構の技術部門との融合と、オープンイノベーションなどから技術開発・製品開発力を強化することで、技術主導で事業創出できる体制を作ってまいります。これらの取り組みにより、10年後のありたい姿である「機能性マテリアル分野のエクセレントカンパニー」を目指し、製品の差別化、品質向上により社会貢献度を高め、同時に収益性の確保を図ることとしております。 当連結会計年度における各セグメント別の研究開発費の金額は次のとおりであります。セグメントの名称前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)増減率カラー&ファンクショナルプロダクト1,546百万円1,524百万円△1.4%ポリマー&コーティングマテリアル1,0241,008△1.5グラフィック&プリンティングマテリアル461446△3.3合計3,0322,980△1.7なお、複数の報告セグメントに係る研究開発費については、適切な配賦基準によって各報告セグメントへ配分しております。また、当連結会計年度における各セグメント別の研究開発活動の状況は以下のとおりであります。 (カラー&ファンクショナル プロダクト)当セグメントでは、顔料合成技術を基に粒子形状や表面性質を高度に制御することで各種用途への高付加価値製品を提供するとともに、分散加工技術を基に繊維用・プラスチック用着色剤を内外の様々な産業分野に提供しております。また、当社グループ技術の多角的な展開を図り、機能性材料の開発・製品化にも取り組んでおります。 当セグメントに該当する分野は以下のとおりです。IT・エレクトロニクス機能性材料分野各種用途へ適性を持つ高品位製品の開発とともに、当社グループ内の関係技術部門との連携を緊密にし、要素技術の複合化により、色特性、省エネルギー化の向上に寄与するディスプレイ向けカラーフィルター用顔料やオフィス事務機器用顔料、電子部品の熱制御素材として熱伝導性・放熱機能を有する無機複合材料・コンパウンド、情報端末などに使用される特殊配線被覆材向け着色剤、半導体関連材料向け導電コンパウンドなどの開発・改良に取り組み、新グレードの市場展開を開始しました。また、IJプリンターの印刷対象の広がりに対応した高意匠性を発現するIJインキ用顔料及び顔料分散体では、新たに産業用途向けへの開発を継続し、市場評価を進めました。ライフサイエンス・パーソナルケア分野海洋生分解性をもち、「マイクロプラスチック」の課題を解決する化粧品材料として天然物由来材料「RUBLALEAFシリーズ」の開発・改良に取り組み、採用につなげました。モビリティ分野微分散化技術と調色・配合設計技術を基に、顔料及び機能性材料を加工したマスターバッチやコンパウンドを、様々な内外装材向けとして開発・改良に取り組み、採用に結び付けてきました。また、新たな加工技術の開発に注力しつつ、車内空間の快適化や環境負荷低減、電気自動車、安全運転や自動運転化に貢献するマスターバッチ・コンパウンドの研究開発に取り組むとともに、その成果を展示会やオンラインで情報発信することにより、新規顧客開拓並びにユーザー評価を進めました。 (ポリマー&コーティング マテリアル)当セグメントでは、樹脂合成技術を軸とした高機能製品の創出及び環境課題解決を目的に、独自設計の無溶剤系及び水系ウレタン樹脂、原材料メーカーとの協創で進めるバイオマスウレタン樹脂などの樹脂の開発・製品化と、天然物由来材料を使用した素材の開発・製品化に取り組んでおります。また、分散加工技術を基に各種コーティング剤を内外の様々な産業分野に提供しております。 当セグメントに該当する分野は以下のとおりです。IT・エレクトロニクス機能性材料分野機器の小型化・高集積化、「高速通信技術」の深化、スマート社会実現に貢献する材料として、プリント配線基板向けなどにウレタン微粒子が高機能フィラーとして継続採用され、耐熱性・耐久性を向上したウレタン樹脂は採用が拡大、イミド系樹脂は市場評価が進みました。また同分野ではフラットパネルディスプレイやタッチパネル、半導体関連向け紫外線・電子線硬化型コーティング剤、精密機器などの表面に機能付与する熱硬化型コーティング剤の開発・改良に取り組みました。紫外線・電子線硬化型コーティング剤では硬化度を多段階で制御することで伸度と硬度を両立する加飾コーティング剤や環境対応の水性化、バイオマス材料を活用した開発・改良に加え、更に機能性付与に向けた微分散技術、高粘度分散技術の確立により、無溶剤系の新グレードを開発し価値提案を進めました。ライフサイエンス・パーソナルケア分野大学発の技術を導入し、キノコ石突などのキノコ廃材や端材を原料とした菌糸パルプ分散液の開発に取り組みました。アップサイクル素材の化粧品原料として増粘剤などへの検討を進めました。モビリティ分野サステナビリティ貢献製品として、主に車両内装向けに水系や無溶剤、バイオマスウレタン樹脂及びウレタン微粒子の開発・グローバル販売を推進しております。更に次世代車両電装関連部材においてはより耐熱性や耐久性を向上させたウレタン樹脂の開発に取り組み、一部採用が進みました。また、水系やバイオマスウレタン樹脂はサステナビリティ貢献製品としてモビリティ分野にとどまらず、アパレルやパッケージング分野等への応用展開に引き続き取り組み、採用が広がりつつあります。環境配慮型パッケージングCO2を原料とするヒドロキシポリウレタン(HPU)のモノマー:環状カーボネートをNEDOグリーンイノベーション基金事業として開発を進めております。ラボでの評価が順調に進み、2026年3月の稼働を目標に、中間プラントの建設に着手しました。注力領域として特異的なバリア性機能の特長を生かし、フードロス対策に寄与するパッケージング分野での採用に向けて市場評価は順調に進んでいます。 (グラフィック&プリンティング マテリアル)当セグメントでは、分散加工技術を基に汎用の印刷インキの提供とともに、独自の配合技術などを活用し、特殊インキ・コーティング剤の開発・製品化に取り組んでおります。 当セグメントに該当する分野は以下のとおりです。環境配慮型パッケージング環境負荷低減に寄与する製品として、VOC排出量削減に繋がる水性フレキソインキ「ハイドリックFC」や水性グラビアインキ「ハイドリックPRP」、ポリエチレン溶融ラミネート用水性アンカーコート剤「セイカダイン」のほか、業界最高水準のバイオマス度で設計した「TRISURF」、循環型社会に貢献するためのリサイクルインキ「CycleFine」などを販売し、数量も増加しました。また、CO2を原料とするヒロドキシポリウレタン「HPU」を利用した印刷インキやOPニス、バリアコート剤の開発に引き続き取り組みました。オフセットインキ分野メタリックインキ「輝(かがやき)」やUV・水性コーティングニスにより多種多様な紙に印刷することで高い意匠性・機能性を付与し、川下ユーザーの要望に応えうる製品の拡充に取り組んでおります。 (その他の研究開発活動)社会が抱える課題を解決する技術開発から新規事業創出と評価技術の導出を目的として、電池用材料やバイオマス樹脂等の研究開発に注力しました。電池用材料の用途の1つとして、センシング向け導電性エラストマーを開発しました。想定ニーズとのマッチング及びレベル確認を目的に、事業部門の開発品とともに「新機能性材料展2025」に出展し、サンプルワークを開始しました。外部研究機関との連携も行っており、代表的なものとして「リビングラジカル重合による機能性材料の開発」が挙げられます。国内外の大学と共同研究の具体例としては「濃厚ポリマーブラシ(CPB)の工業的製造方法の確立」などがあり、摺動部材や機械部品に向けた新規トライポロジー材料の研究開発を行っております。その他複数の大学などとの共同研究やコンソーシアムへの参画などにより、プリンテッドエレクトロニクス等の新分野に対応可能な新技術と自社技術との融合・発展を進めました。
FY2018|3,494 文字
5【研究開発活動】 当社は既存事業の再編と新規事業の確立に向け更なる強固な基盤作りを目指し、全社的・総合的な改革に取り組んでおります。研究開発においては、創業からのコアである顔料・色材の高度利用技術の深耕を基盤として、環境、エネルギー、パーソナルケア、IT・エレクトロニクス分野を対象とした製品開発に注力しております。顔料・色材で培ったファインケミカル技術により「オンリーワン」のスペシャリティ製品開発を目指しております。 当社グループの技術研究開発組織は当社コーポレート研究部門である「合成研究本部」「分散研究本部」、およびスタッフ部門である「技術管理本部」「化学品安全統括部」、それに加えて各事業部の「技術統括部」からなります。新事業・新製品開発のスピードアップと効率化を図るため全社技術を集約し、重点テーマの選定とリソース(人・物・金・情報)の集中を図り、開発を進めてまいります。 日本の企業を取り巻くグローバル化と、技術革新のスピードがますます速まる中、オープンイノベーションを更に強化し、技術研究開発を促進しております。 当連結会計年度における各セグメント別の研究開発活動の状況及び研究開発費の金額は次のとおりであります。なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は、29億2千4百万円であります。(化成品事業) 当事業では、顔料合成技術を基にして粒子形状や表面性質を高度に制御することで各種用途分野への高付加価値製品を提供しております。 顔料部門においては、顔料粒子制御技術、超微細化技術、加えて分散性、各種用途への適性付与を根幹とし、更なる品質向上に向けて、継続的な開発に取り組んでおります。また、市場の要望に迅速に対応するため、関係技術部門との連携を緊密化し、要素技術の複合化により色特性、機能性の向上を図っております。一方、品質やコストの基礎となる、製造プロセスについての検討を重視し、高品位でコスト競争力のある製品を市場へ提供することを目指しております。 無機材料開発においては、湿式合成技術による微粒子無機顔料、各種機能性を付与した新規無機顔料に加えて、次世代を見据えた機能性素材として、環境負荷の低減、エネルギー分野に貢献する環境配慮型製品の開発を加速させております。 化成品部門は、微分散化技術と調色・配合設計技術を基に、各種マスターバッチ製品、液状および粉状加工顔料製品を広範な分野に提供しております。多様化するユーザーのニーズに対応した製品設計に積極的に取り組んでおり、顔料微分散加工品のみならず、遮熱、難燃、帯電防止、紫外線吸収等の機能性分散体の開発も進めております。また、情報記録・表示用材料分野向け製品の高機能化研究を進めております。 今後も当社基盤技術を活かした研究開発を行い、競争力のある製品を提供してまいります。 当連結会計年度における化成品事業に係る研究開発費は7億6千2百万円であります。(化学品事業) 当事業は、分散・加工技術を基に、各種合成樹脂用着色剤、コーティング剤を内外の様々な産業分野に製品を提供しております。また、自社技術の多角的な展開を図り、各種機能性材料の開発・製品化にも取り組んでおります。合成樹脂部門では、顔料及び機能性材料をマスターバッチ・コンパウンドに分散加工して、医療、光学、通信、包装、車両、建材等、幅広い用途に展開しております。また、プラスチック材料はニーズの多様化と高機能化が進展しており、こうした要求に対応したテーラーメイド製品の開発や、新たな加工技術の開発に取り組むとともに、ナノ材料のプラスチックへの応用展開や用途開発が進むハイパフォーマンスポリマー(フッ素樹脂等)関連テーマ、環境規制、省エネルギー、IT化・FA化等業界が指向するテーマに着目し、研究開発を進めております。 コーティング剤部門では、紫外線・電子線硬化型コーティング剤、機能性プラスチック用コーティング剤の開発を行っております。紫外線硬化型コーティング剤においては、ノートPCなどのプラスチック成型品の表面加飾用フィルム分野及びフラットパネルディスプレイやタッチパネルなどの液晶パネル分野、塩ビ製床材などの内装建材分野のほか、半導体製造の工程フィルム用途などに製品を展開しています。電子線硬化型コーティング剤においては非塩ビフィルムあるいは化粧紙などの建材分野、機能性プラスチック用コーティング剤においては精密機械分野などに使われる製品の開発・改良に取り組んでおり、広範なニーズに応えております。 当連結会計年度における化学品事業に係る研究開発費は5億4千6百万円であります。(高分子事業) 当事業では、樹脂合成技術を基に、主にウレタン樹脂の開発・製品化と、天然物由来材料を使用した素材の開発・製品化に取り組んでおります。 高分子製品部門ではコア技術である樹脂合成技術、配合技術、分散・加工技術及びこれら技術のシナジー効果による開発を進めております。重付加反応によりウレタン樹脂、縮合反応によりエステル・アミドイミド樹脂、ラジカル重合反応により特殊アクリル樹脂を合成し、配合、分散・加工により、合成皮革・透湿素材、着色剤、接着剤、熱可塑性ウレタン、ウレタン微粒子、シリコーン共重合樹脂、耐熱用途塗工剤、機能性塗工剤等の製品を提供しております。 また、サステイナブル社会を視野に環境に配慮した無溶剤、水系ウレタン、バイオマスウレタンを自動車用や衣料用、パッケージ素材等に展開しております。 新市場領域としては、ウレタンの耐熱性・耐久性向上により、エネルギー、エレクトロニクス、ウェアラブル等、スマート社会実現に着目した素材開発を進めております。加えて、樹脂の形状制御により、ウレタン微粒子、ナノファイバー等、医療・化粧品用途での素材開発を進めております。 天然高分子製品部門では、カニ殻からキチン・キトサンを製造しております。工業的に利用可能な数少ない天然カチオン性ポリマー素材として、農業を始め、繊維、化粧品、塗料など幅広い分野に素材を提供しております。また、今後の市場領域としてパーソナルケア、環境、エネルギー分野を中心に開発を進めております。 当連結会計年度における高分子事業に係る研究開発費は5億8千万円であります。(印刷総合システム事業) 当事業では分散・加工技術を基に汎用の印刷インキの提供とともに、独自の配合技術などを活用し、特殊インキ・コーティング剤の開発・製品化に取り組んでおります。 オフセットインキ部門では、商業オフ輪インキと枚葉インキを主体として提供しております。主力製品である商業オフ輪インキは、低温乾燥型インキのユーザーニーズに沿った高機能化に努めており、枚葉インキはセット・紙上乾燥性・印刷作業性の向上を図った改良を進めております。また、メタリックインキなどの特殊用途インキにおいて、特長のある製品ラインアップの拡充、開発に取り組んでおります。 グラビアインキ部門では、ラミネート用インキや接着剤、シュリンクラベルや食品トレー用途に印刷されるパッケージ用インキと共に、建材用や産業資材分野用インキも提供しております。また、有機溶剤系のインキが大半を占める業界の中で、VOC排出量削減や省資源化に繋がる水性フレキソインキの開発にも注力しており、最近の高精細印刷の実現と共に環境負荷が低いことなどから注目度が増し、実績を挙げてきております。産業資材分野での各種機能性コーティング剤の開発のほか、パッケージ分野では更なる環境配慮としてバイオマス材料を使用したインキの開発に取り組んでおります。 当連結会計年度における印刷総合システム事業に係る研究開発費は3億9千9百万円であります。(その他の研究開発活動) 当社グループでは新規事業の芽と評価技術の導出を目的として、外部研究機関との連携を行っております。代表的なものとして、「リビングラジカル重合による機能性材料の開発」が挙げられます。国内では京都大学、埼玉大学、信州大学、神奈川大学等と、国外ではシンガポールの南洋理工大学と共同研究を進めております。 ブランド名「カラコム」としてのCCM(コンピューター・カラー・マッチング)や各種色彩管理システムの開発においては、世界唯一のインターネットCCMを海外展開し、新規顧客への着色剤販売に寄与するなど、着色剤メーカーとしての当社技術を支えております。 当連結会計年度におけるその他の研究開発費は6億3千5百万円であります。
FY2017|3,219 文字
6【研究開発活動】 当社は既存事業の再編と新規事業の確立に向け更なる強固な基盤作りを目指し、全社的・総合的な改革に取り組んでおります。研究開発においては、創業からのコアである顔料・色材の高度利用技術の深耕を基盤として、環境、エネルギー、パーソナルケア、IT・エレクトロニクス分野を対象とした製品開発に注力しております。顔料・色材で培ったファインケミカル技術により「オンリーワン」のスペシャリティ製品開発を目指しております。 当社グループの技術研究開発組織は当社コーポレート研究部門である「合成研究本部」「分散研究本部」、およびスタッフ部門である「技術管理本部」、それに加えて各事業部の「技術統括部」からなります。新事業・新製品開発のスピードアップと効率化を図るため全社技術を集約し、重点テーマの選定とリソース(人・物・金・情報)の集中を図り、開発を進めてまいります。 日本の企業を取り巻くグローバル化と、技術革新のスピードがますます速まる中、オープンイノベーションを更に強化し、技術研究開発を促進しております。 当連結会計年度における各セグメント別の研究開発活動の状況及び研究開発費の金額は次のとおりであります。なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は、30億9千4百万円であります。(化成品事業) 当事業では、顔料合成技術を基にして粒子形状や表面性質を高度に制御することで各種用途分野への高付加価値製品の提供を行っております。 顔料開発においては技術水準の高度化に加えて、迅速性が求められており、関係技術部門の連携を一層強化し、当社の要素技術を複合化することで市場ニーズに対応しております。最近は超微細化技術と新規表面処理剤の開発により、色特性の向上と分散性、機能性を兼ね備えた先端顔料、加工顔料の開発を主なテーマとして取り組んでおります。また、製造プロセスの検討を行い、高品位でコスト競争力のある顔料を市場へ提供することを目指しております。 無機材料開発においては、湿式法合成技術による微粒子無機顔料、各種機能性を付与した新規無機顔料に加えて環境負荷の低減に貢献する環境配慮型無機材料の開発を加速させております。 化成品部門は、微分散化技術と調色・配合設計技術を基に、各種マスターバッチ製品、液状および粉状加工顔料製品を広範な分野に提供しております。多様化するユーザーのニーズに対応した製品設計に積極的に取り組んでおり、顔料微分散加工品のみならず、遮熱・難燃・帯電防止・紫外線吸収等の機能性分散体の開発も進めております。また、情報記録・表示用材料分野向け製品の高機能化研究を進めております。 今後も当社基盤技術を活かした研究開発を行い、競争力のある製品を提供してまいります。 当連結会計年度における化成品事業に係る研究開発費は8億3千3百万円であります。(化学品事業) 当事業は、顔料分散加工技術を基に、各種合成樹脂用着色剤、コーティング剤を内外の様々な産業分野に提供しております。また、自社技術の多角的な展開を図り、各種機能性材料の開発・製品化にも取り組んでおります。合成樹脂分野では、顔料及び機能性材料をマスターバッチ・コンパウンドに分散加工して、医療・光学・包装・車両・建材等、幅広い用途に展開しております。また、プラスチック材料はニーズの多様化と高機能化が進展しており、こうした要求に対応したテーラーメイド製品の開発や、新たな加工技術の開発に取り組むとともに、ナノ材料のプラスチックへの応用展開や用途開発が進むハイパフォーマンスポリマー(フッ素樹脂等)関連テーマ、遮熱・軽量化等の省エネルギーやIT化に伴う情報通信関連テーマに着目し、研究開発を進めております。 コーティング剤分野では、紫外線・電子線硬化型コーティング剤、機能性プラスチック用コーティング剤の開発を行っております。紫外線硬化型コーティング剤においてはノートPCやスマートフォンなどの筐体に使われるプラスチック成型品の表面加飾用フィルムの耐擦傷性用途、フラットパネルディスプレイやタッチパネルなどのディスプレイ分野における耐擦傷性改善、機能性発現用途、塩ビ製床材の表面保護用途、半導体製造の工程フィルム用途、電子線硬化型コーティング剤においては非塩ビ内装建材の表面保護用途、機能性プラスチック用コーティング剤においては事務用機器の内部部品用機能性用途の開発に取り組んでおり、広範なニーズに応えております。 当連結会計年度における化学品事業に係る研究開発費は5億6千6百万円であります。(高分子事業) 合成高分子は、重付加反応よりウレタン、縮合反応よりエステル・アミドイミドおよびラジカル重合反応より特殊アクリルを設計・製造しております。これらの樹脂合成技術、分散・加工技術、配合技術のコア技術を融合し、合成擬革・透湿素材、接着剤、熱可塑性エラストマー、ウレタン微粒子、シリコーン共重合樹脂、耐熱コーティング剤などの製品を上市しております。また、環境対応製品として無溶剤・水系ウレタン材料等のVOC対策品の自動車用・衣料用素材への展開、植物由来原料によるバイオマスウレタンの上市、ウレタン系材料の耐熱性・耐久性の向上を通じて、エネルギー、エレクトロニクス、ウェアラブル部材、ナノファイバー、医療・化粧品用の関連材料開発を進めております。 天然高分子であるキチン・キトサン及びコラーゲン製品では、素材が持つ保湿性、抗菌性、消臭性などの機能を生かし、パーソナルケア、環境、エネルギー分野を中心に製品化を進めております。また、誘導体合成技術による差別化製品の開発にも取り組んでおります。 当連結会計年度における高分子事業に係る研究開発費は6億3千1百万円であります。(印刷総合システム事業) オフセットインキ製品部門では、商業オフ輪インキと枚葉インキを主体として提供しております。主力製品である商業オフ輪インキは、印刷品質と生産性の向上、環境負荷低減などユーザーニーズに沿った製品の開発、改良に取り組み、低温乾燥型インキのラインアップ化など高機能製品の拡充に努めてまいりました。また、メタリックインキなどの特殊インキにおける特長のある製品ラインアップの拡充、開発に引き続き取り組んでおります。 グラビアインキ製品部門では、ラミネート用インキや接着剤、シュリンクラベルや食品トレー用途であるパッケージ関連の印刷インキと共に、建材用、産業資材分野用グラビアインキの製品を提供しております。また、有機溶剤系のインキが大半を占める業界の中でVOC削減や省資源化に繋がる水性フレキソインキの開発にも注力しており、最近の高精細印刷の実現により注目度が増し実績を挙げてきております。更に、環境対応型のインキ開発としては残留溶剤低減型のインキなどの開発に取り組み、また産業資材分野においては各種機能性コーティング剤の開発に取り組んでおります。 当連結会計年度における印刷総合システム事業に係る研究開発費は4億5千1百万円であります。(その他の研究開発活動) 当社グループでは新規事業の芽と評価技術の導出を目的として、外部研究機関との連携を行っております。代表的なものとして、「リビングラジカル重合による機能性材料の開発」や「癒着防止膜の開発」など、国内では京都大学、埼玉大学、信州大学、神奈川大学等と、国外ではシンガポールの南洋理工大学と共同研究を進めております。 ブランド名「カラコムシステム」としてのCCM(コンピューターカラーマッチング)や各種色彩管理システムの開発においては、世界唯一のインターネットCCMを海外展開し、新規顧客への着色剤販売に寄与するなど、着色剤メーカーとしての当社技術を支えております。 当連結会計年度におけるその他の研究開発費は6億1千1百万円であります。
FY2016|3,274 文字
6【研究開発活動】 当社は既存事業の再編と新規事業の確立に向け更なる強固な基盤作りを目指し、全社的・総合的な改革に取り組んでおります。研究開発においては、創業からのコアである顔料・色材の高度利用技術の深耕を基盤として、環境、エネルギー、パーソナルケア、IT・エレクトロニクス分野を対象とした製品開発に注力しております。顔料・色材で培ったファインケミカル技術により「オンリーワン」のスペシャリティ製品開発を目指しております。 当社グループの技術研究開発組織は当社コーポレート研究部門である「基幹技術本部」「事業開発本部」、およびスタッフ部門である「技術管理本部」、それに加えて各事業部の「技術統括部」からなります。新事業・新製品開発のスピードアップと効率化を図るため全社技術を集約し、重点テーマの選定とリソース(人・物・金・情報)の集中を図り、開発を進めてまいります。 日本の企業を取り巻くグローバル化と、技術革新のスピードがますます速まる中、オープンイノベーションを更に強化し、技術研究開発を促進しております。 当連結会計年度における各セグメント別の研究開発活動の状況及び研究開発費の金額は次の通りであります。なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は、30億8千7百万円であります。(化成品事業) 当事業では、顔料合成技術を基にして粒子形状や表面性質を高度に制御することで各種用途分野への高付加価値製品の提供を行っております。 技術部門間の連携を一層強化し、各種用途要求性能が高度化する市場ニーズに対応しております。顔料の超微細化技術と表面処理技術を融合させた色特性と機能性を合わせ持つ先端複合顔料や、加工顔料の開発を主なテーマとして取り組んでおります。独自合成デザインによる顔料処理剤や精密重合による高性能分散剤などの各種要素技術を顔料と融合させることで、高性能化を図っております。 無機材料開発においては、湿式法合成技術による微粒子無機顔料、各種機能性を付与した新規無機顔料や環境配慮型無機材料などの開発に注力しております。 化成品部門は、微分散化技術と調色・配合設計技術を基に、各種マスターバッチ製品、液状および粉状加工顔料製品を広範な分野に提供しております。多様化するユーザーのニーズに対応した製品設計に積極的に取り組んでおり、顔料微分散加工品のみならず、遮熱・難燃・帯電防止・紫外線吸収等の機能性分散体の開発も進めております。また、情報記録・表示用材料分野では電子写真、カラーフィルターおよびインクジェット用着色剤の高機能化研究を進めております。 今後も当社基盤技術を活かした研究開発を行い、競争力のある製品を提供してまいります。 当連結会計年度における化成品事業に係る研究開発費は7億3千2百万円であります。(化学品事業) 当事業は、顔料分散加工技術を基に、各種合成樹脂用着色剤、コンパウンド・マスターバッチ、コート材製品を内外の様々な産業分野に提供しております。また、自社技術の多角的な展開を図り、各種機能性材料の開発・製品化にも取り組んでおります。合成樹脂分野では、顔料及び機能性材料をマスターバッチ・コンパウンドに分散加工して、医療・光学・包装・車両・建材等、幅広い用途に展開しております。また、プラスチック材料はニーズの多様化と高機能化が進展しており、こうした要求に対応したテーラーメイド製品の開発や、新たな加工技術の開発に取り組むとともに、ナノ材料のプラスチックへの応用展開や用途開発が進むハイパフォーマンスポリマー(フッ素樹脂等)関連テーマ、遮熱・軽量化等の省エネルギーやIT化に伴う情報通信関連テーマに着目し、研究開発を進めております。 コート材分野では、紫外線・電子線硬化型コート材、機能性プラスチックコート材、水性コート材の開発を行っており、塩ビ製床材の表面保護コート、半導体製造の工程フィルム、事務用機器の内部部品用機能性コート材など広範なニーズに応えております。特に紫外線硬化型コート材においては、ノートPCやスマートフォンなどの筐体に使われるプラスチック成型品の表面加飾用フィルムの耐擦傷性用途、フラットパネルディスプレイやタッチパネルなどのディスプレイ分野における耐擦傷性改善、機能性発現用途、電子線硬化型コート材においては非塩ビ内装建材用途の開発に取り組んでおります。 当連結会計年度における化学品事業に係る研究開発費は5億5千5百万円であります。(高分子事業) 合成高分子であるウレタン及びアミドイミド、エステルイミド製品では、樹脂合成技術、分散加工技術、塗料化技術のコア技術を融合し、合成擬革・透湿素材、接着剤、熱可塑性エラストマー、ウレタン微粒子、シリコーン共重合樹脂、耐熱塗料などの製品を上市しております。また、環境対応製品として無溶剤・水系ウレタン材料等のVOC対策品の自動車用・衣料用素材への展開、植物由来原料によるバイオマスウレタンの上市、ウレタン系材料の耐熱性・耐久性の向上を通じて、新エネルギー・電池、エレクトロニクス、ウェアラブル部材、ナノファイバー、医療・化粧品用の関連材料開発を進めております。 天然高分子であるキチン・キトサン及びコラーゲン製品では、素材が持つ保湿性、抗菌性、消臭性などの機能を生かし、パーソナルケア、環境、エネルギー分野を中心に製品化を進めております。また、誘導体合成技術による差別化製品の開発にも取り組んでおります。 当連結会計年度における高分子事業に係る研究開発費は6億1千9百万円であります。(印刷総合システム事業) オフセットインキ製品部門では、商業オフ輪インキと枚葉インキを主体として提供しております。特に、商業オフ輪インキは、印刷用紙の紙質低下に対してコート紙から低級紙まで幅広い紙質に適応した製品の更なる印刷品質と生産性の向上、環境負荷低減など市場ニーズに沿って製品の高機能化に取り組んでおります。また、メタリックインキなどの特殊インキにおける特長のある製品ラインアップの拡充にも引き続き取り組んでおります。 グラビアインキ製品部門では、ラミネート用インキや接着剤、シュリンクラベルや食品トレー用途であるパッケージ関連の印刷インキと共に、建材用、産業資材分野用グラビアインキの製品を提供しております。また、有機溶剤系のインキが大半を占める業界の中でVOC削減や省資源化に繋がる水性フレキソインキの開発にも注力しており、最近の高精細印刷の実現により注目度が増し実績を挙げてきております。更に、環境対応型のインキ開発としてはスイス条例対応型のインキや残留溶剤低減型のインキの開発に取り組み、また産業資材分野においては各種機能性コーティング剤の開発に取り組んでおります。 当連結会計年度における印刷総合システム事業に係る研究開発費は4億8千6百万円であります。(その他の研究開発活動) 当社グループでは新規事業の芽と評価技術の導出を目的として、外部研究機関との連携を行っております。代表的なものとして、JST(科学技術振興機構)の助成を受けて京都大学と行っている「リビングラジカル重合を基盤とした高性能高機能色彩材料の開発」があげられます。また、一昨年4月にJSTの産学共同開発実用化事業に採択されました「癒着防止膜の開発」は、これまで市場に無かった胸部手術後の癒着防止を対象としたフィルムを、1年間の導入試験の後、5年間で臨床試験を含めた開発を横浜市立大学と共同で進めていくものであります。 ブランド名「カラコムシステム」としてのCCM(コンピューターカラーマッチング)や各種色彩管理システムの開発においては、世界で唯一のインターネットCCMを実用化しております。また半透明フィルム等への新理論を用いて従来の壁を越えた高精度を達成し、着色剤メーカーとしての当社技術を支えております。 当連結会計年度におけるその他の研究開発費は6億9千2百万円であります。