事業の概要
- 主力製品のヨウ素事業伊勢化学工業グループは、地下かん水を主原料とするヨウ素を主力製品としています。ヨウ素は日本国内だけでなく、北米、欧州、アジアといった広範囲な地域で販売されており、世界的に偏在する貴重な地下資源であるため、その安定供給がビジネスの基盤となっています。また、ヨウ素を原料としたヨウ素化合物の製造販売も行い、製品ラインナップを広げています。
- 天然ガス事業の展開ヨウ素の主原料である地下かん水から天然ガスも採取し、販売しています。天然ガスはガスパイプラインを通じて採取地に近い千葉県外房地区や宮崎県佐土原地区、米国内のガス販売会社などに販売されており、地域性が強いものの、販売価格は世界のエネルギー価格変動の影響を受けます。ヨウ素事業と密接に関連し、資源の有効活用を図っています。
- 金属化合物事業当社グループは、塩化ニッケルなどの金属化合物の製造販売も行っています。この事業の特徴は、抽出剤を用いて不純物を取り除き、高品位の金属化合物を生産する高い技術力にあります。主力であるヨウ素事業とは異なる分野で、特定の技術を活かした製品を提供し、事業の多角化に貢献しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- ヨウ素及び天然ガス事業この事業は、伊勢化学工業グループの主力であり、売上高346.56億円、営業利益94.65億円と、グループ全体の収益の大部分を占める稼ぎ頭です。地下かん水からヨウ素と天然ガスを生産し、ヨウ素は日本、北米、欧州、アジアに販売され、天然ガスは主に国内の採取地近隣で販売されています。世界的に偏在するヨウ素資源を背景に、安定した供給体制とグローバルな販売網を築いています。
- 金属化合物事業この事業は、売上高46.01億円、営業利益0.18億円と、ヨウ素及び天然ガス事業に比べると規模は小さいものの、グループの事業ポートフォリオの一部を構成しています。主に塩化ニッケルなどの金属化合物を製造販売しており、抽出剤を用いた高品位な製品生産技術が特徴です。特定のニッチ市場で技術力を活かし、事業の多角化に貢献しています。
2025-12 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| IodineAndNaturalgas | 事業 | 347 | 95 | 27.3% |
| MetallicCompounds | 事業 | 46 | 0 | 0.4% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】 当社グループは、親会社をAGC㈱とし、連結子会社はウッドワード・アイオダイン・コーポレーション1社で構成されております。 当社は、親会社であるAGC㈱とは、ヨウ素及び天然ガスの販売並びに原料の仕入等の取引関係があります。 また、主要取引先である三菱商事㈱とは、ヨウ素の販売及び原料の仕入等の取引関係があります。 当社グループの主な事業内容は以下のとおりであります。 なお、以下の区分と「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分は同一であります。(1) ヨウ素及び天然ガス事業 ヨウ素は当社グループの主力製品であり、地下かん水を主原料とし、ブローイングアウト法で生産しております。 当社グループは、ヨウ素を日本国内並びに北米、欧州及びアジアに販売しております。ヨウ素は地下資源で、かつヨウ素原料の賦存地域が世界的に偏在しており、チリ、日本、米国が主要な産出国となっております。 また、当社においてのみ、ヨウ素を原料としてヨウ素化合物の製造販売を行っております。 当社グループは、天然ガスをヨウ素の主原料である地下かん水から採取し販売しております。天然ガスは、ガスパイプラインを通して直接販売する必要性とガス輸送コスト面から、採取地に近い千葉県外房地区及び宮崎県佐土原地区並びに米国内のガス販売会社等へ販売しております。販路は地域性が強いものの、販売価格は世界的なエネルギー価格の影響を受けて変動いたします。(2) 金属化合物事業 当社グループは、金属化合物の製造販売を当社においてのみ行っており、その主なものは、塩化ニッケル等の化合物であります。技術的特徴は抽出剤を使用することにより、不純物を取り除き、高品位の金属化合物を生産するところにあります。事業系統図
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 ヨウ素は地下資源で賦存地域が偏在しており、天然ガスは世界的なエネルギー価格の影響を受けるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 ヨウ素は地下かん水を主原料としブローイングアウト法で生産。金属化合物は抽出剤を使用し高品位生産。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 中程度 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:景気変動による需要環境変化に伴う販売数量及び販売価格の変動 / 為替相場及び金利の大幅な変動 / 法規制の改正による事業活動の制限・対応コストの増加
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
財務サマリに時系列データが未収録であり、ブランド、特許、規制ライセンス、独占的IPに関する具体的な情報開示が限定的であるため、無形資産による競争優位性は現時点では評価困難。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
化学製品は顧客の製造プロセスに組み込まれることが多く、仕様変更に伴うコストやリスクから、顧客が安易にサプライヤーを変更しにくい側面がある。しかし、代替品の存在や価格競争力により、スイッチング・コストは限定的。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
同社の事業内容(化学品製造)において、ネットワーク効果が働くビジネスモデルは想定されず、ユーザー数の増加が製品・サービスの価値向上に直接繋がる要素は見当たらない。
コスト優位★★☆☆☆
化学業界は規模の経済や製造プロセスの効率化がコスト競争力に影響を与える。同社が特定のニッチ分野で効率的な生産体制を構築している可能性はあるが、業界全体での圧倒的なコスト優位性を示す情報は現時点では不明。
規模の経済★★☆☆☆
化学業界は一般的に設備投資が大きく、一定の生産規模が求められる。同社が特定の製品群で一定の市場シェアを確保している可能性はあるが、業界全体を代表するような寡占的な地位を築いているかは不明。
- ヨウ素資源の確保と技術力伊勢化学工業グループは、ヨウ素の主要産出国である日本において、地下かん水を主原料とするヨウ素の生産を行っています。ヨウ素原料の賦存地域が世界的に偏在している中で、ブローイングアウト法という生産技術を確立し、安定的にヨウ素を供給できることは大きな強みです。この資源確保と生産技術が、国際市場での競争力を支えています。
- グローバルな販売ネットワークヨウ素は日本国内だけでなく、北米、欧州、アジアといった広範な地域に販売されています。主要取引先である三菱商事株式会社との連携も深く、このグローバルな販売ネットワークは、世界中の顧客に製品を届ける上で重要な競争優位性となっています。多様な市場へのアクセスは、需要変動リスクの分散にも繋がります。
- 高品位金属化合物の生産技術金属化合物事業では、抽出剤を用いることで不純物を取り除き、高品位の金属化合物を生産する独自の技術を持っています。特に塩化ニッケルなどの化合物において、この技術は製品の品質を保証し、特定の顧客ニーズに応えることを可能にしています。高い技術力は、他社との差別化要因となり、安定した収益源の一つとなっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針(経営理念) 当社グループは、「技術革新と創意・工夫に努め、科学・経済の発展に貢献するとともに、社会的責任を果たし、信頼され、価値ある企業として成長します。」という経営理念を掲げ、これを経営の基本方針としております。 (ありたい姿) 当社は2027年に創立100周年を迎えます。 次の100年を見据え、上記経営理念を実現していくため、当社グループとしての「ありたい姿」をあらためて策定いたしました。 今後は、「ありたい姿」の実現に向けて長期的な戦略を定め、これに基づく事業運営を進めてまいります。 かがくでつなぐ、地球の資源。 a.持続可能な開発 100年先も、世の中にヨウ素を供給しつづけます b.技術フロンティアへの挑戦 ヨウ素技術のパイオニアでありつづけます c.安全と信頼 やりがいを持って安全に働ける職場をつくります すべての人から信頼され、「あって良かった」と言われる企業を目指します (2) 経営環境 ヨウ素の事業環境は、中長期的に世界の老年人口の増加、発展途上国を中心とした経済成長等により、医療用途を中心に安定的な成長が見込まれております。 天然ガスの事業環境につきましては、化石燃料の中では比較的温室効果ガスの排出が少なく、貴重な国内の地産地消のエネルギー資源として重要な役割を果たすことから、当面は堅調な需要が見込まれます。 金属化合物事業では、主力製品である塩化ニッケルは、積層セラミックキャパシタ(MLCC)向けの素材として使用されており、今後の需要は、電子回路の高集積化による電動化、自動運転化の車載用途、通信用途が拡大することから、大きな成長が期待されます。(3) 会社の対処すべき課題 こうした当社グループを取り巻く事業環境を踏まえ、ヨウ素及び天然ガス事業では、安全安定操業を最優先として、設備の維持・更新を計画的に実施し防災体制を強化、お客様にご安心いただける供給体制を盤石にしてまいります。また、新規坑井の開発を継続して行い、既存坑井の生産減退を補うとともに国内外の新規ヨウ素資源開発に積極的に関与し、供給能力の長期的かつ着実な拡大を目指します。 さらに、限られた天然資源の有効活用を図るため、常に最善の製造プロセスを目指して高効率化を図るとともにリサイクルの向上に努め、サステナビリティを意識した事業運営を進めてまいります。 金属化合物事業では、MLCC向けの需要拡大に沿って生産体制を確保するとともに、お客様と連携し一層のコストダウンを図ってまいります。 いずれの事業においても当社の販売は特定用途の需要に依存するところが大きく、中長期的に安定成長が見込まれるものの、大幅な技術革新により需要が大きく変化することも考えられます。このために新用途・新商品開発及び新規事業の創出が急務と考えております。社内の資源を活用するだけでなく、大学の研究機関との産学連携や外部研究機関・企業と積極的に提携し開発、創出のスピードを上げていく所存です。 以上のような戦略課題遂行のため、適切な人財の獲得と育成、個の力を活かす組織力を向上させて、着実かつ長期的な成長を目指してまいります。 (4) 経営目標 コンスタントな需要増加に支えられて、事業全体の市場規模は、年々拡大しております。 このような事業環境を活かし、新規坑井開発、送水・送ガス配管の新設・更新等の設備投資に、引き続き積極的に資金を投じてまいります。また、2026年~2028年の3年間で100億円超の既存設備投資に加えて、「ありたい姿」実現のため、100億円の戦略投資枠を設けます。 当連結会計年度以降の財務目標につきましては、中期計画の積極的投資継続を踏まえ、キャッシュ・フローをより重視したEBITDAを採用するとともに、資本効率の指標としてROE(自己資本利益率)を継続採用し、以下のとおり設定いたしました。 ・EBITDA額:70億円以上 ・ROE(自己資本利益率):中期目標として安定的に10%以上 当連結会計年度の達成状況は、以下のとおりであり、いずれの目標も達成いたしました。 ・EBITDA額:115.3億円 ・ROE(自己資本利益率):17.2% なお、当連結会計年度までの達成状況を勘案して、より高い目標に挑戦するため、翌連結会計年度以降のEBITDA目標を変更し、財務目標を以下のとおりといたしました。 ・EBITDA額:110億円以上 ・ROE(自己資本利益率):中期目標として安定的に10%以上
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針(経営理念) 当社グループは、「技術革新と創意・工夫に努め、科学・経済の発展に貢献するとともに、社会的責任を果たし、信頼され、価値ある企業として成長します。」という経営理念を掲げ、これを経営の基本方針としております。 (ありたい姿) 当社は2027年に創立100周年を迎えます。 次の100年を見据え、上記経営理念を実現していくため、当社グループとしての「ありたい姿」をあらためて策定いたしました。 今後は、「ありたい姿」の実現に向けて長期的な戦略を定め、これに基づく事業運営を進めてまいります。 かがくでつなぐ、地球の資源。 a.持続可能な開発 100年先も、世の中にヨウ素を供給しつづけます b.技術フロンティアへの挑戦 ヨウ素技術のパイオニアでありつづけます c.安全と信頼 やりがいを持って安全に働ける職場をつくります すべての人から信頼され、「あって良かった」と言われる企業を目指します (2) 経営環境 ヨウ素の事業環境は、中長期的に世界の老年人口の増加、発展途上国を中心とした経済成長等により、医療用途を中心に安定的な成長が見込まれております。 天然ガスの事業環境につきましては、化石燃料の中では比較的温室効果ガスの排出が少なく、貴重な国内の地産地消のエネルギー資源として重要な役割を果たすことから、当面は堅調な需要が見込まれます。 金属化合物事業では、主力製品である塩化ニッケルは、積層セラミックキャパシタ(MLCC)向けの素材として使用されており、今後の需要は、電子回路の高集積化による電動化、自動運転化の車載用途、通信用途が拡大することから、大きな成長が期待されます。(3) 会社の対処すべき課題 こうした当社グループを取り巻く事業環境を踏まえ、ヨウ素及び天然ガス事業では、安全安定操業を最優先として、設備の維持・更新を計画的に実施し防災体制を強化、お客様にご安心いただける供給体制を盤石にしてまいります。また、新規坑井の開発を継続して行い、既存坑井の生産減退を補うとともに国内外の新規ヨウ素資源開発に積極的に関与し、供給能力の長期的かつ着実な拡大を目指します。 さらに、限られた天然資源の有効活用を図るため、常に最善の製造プロセスを目指して高効率化を図るとともにリサイクルの向上に努め、サステナビリティを意識した事業運営を進めてまいります。 金属化合物事業では、MLCC向けの需要拡大に沿って生産体制を確保するとともに、お客様と連携し一層のコストダウンを図ってまいります。 いずれの事業においても当社の販売は特定用途の需要に依存するところが大きく、中長期的に安定成長が見込まれるものの、大幅な技術革新により需要が大きく変化することも考えられます。このために新用途・新商品開発及び新規事業の創出が急務と考えております。社内の資源を活用するだけでなく、大学の研究機関との産学連携や外部研究機関・企業と積極的に提携し開発、創出のスピードを上げていく所存です。 以上のような戦略課題遂行のため、適切な人財の獲得と育成、個の力を活かす組織力を向上させて、着実かつ長期的な成長を目指してまいります。 (4) 経営目標 コンスタントな需要増加に支えられて、事業全体の市場規模は、年々拡大しております。 このような事業環境を活かし、新規坑井開発、送水・送ガス配管の新設・更新等の設備投資に、引き続き積極的に資金を投じてまいります。また、2026年~2028年の3年間で100億円超の既存設備投資に加えて、「ありたい姿」実現のため、100億円の戦略投資枠を設けます。 当連結会計年度以降の財務目標につきましては、中期計画の積極的投資継続を踏まえ、キャッシュ・フローをより重視したEBITDAを採用するとともに、資本効率の指標としてROE(自己資本利益率)を継続採用し、以下のとおり設定いたしました。 ・EBITDA額:70億円以上 ・ROE(自己資本利益率):中期目標として安定的に10%以上 当連結会計年度の達成状況は、以下のとおりであり、いずれの目標も達成いたしました。 ・EBITDA額:115.3億円 ・ROE(自己資本利益率):17.2% なお、当連結会計年度までの達成状況を勘案して、より高い目標に挑戦するため、翌連結会計年度以降のEBITDA目標を変更し、財務目標を以下のとおりといたしました。 ・EBITDA額:110億円以上 ・ROE(自己資本利益率):中期目標として安定的に10%以上
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①経営成績の状況 当連結会計年度における当社グループを取り巻く環境は、我が国では景気の緩やかな回復基調が継続しているものの、中国経済の停滞や、世界的に広がりつつある地政学的リスクに加え、米国の通商政策を巡る不確実性や関税措置による貿易摩擦等により、依然として先行き不透明な状況が続いております。 このような状況のもと、当社グループは、積極的な国内外の販売活動を実施するとともに、安全安定生産強化と生産性向上に努めてまいりました。 この結果、売上高は前期比59億7千万円(17.9%)増の392億5千8百万円、損益面では、営業利益は同18億2千5百万円(23.8%)増の94億8千4百万円となりました。また、経常利益は同18億1千4百万円(24.4%)増の92億5千2百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同14億2千6百万円(28.1%)増の64億9千8百万円となりました。 セグメントの経営成績は、次のとおりであります。 [ヨウ素及び天然ガス事業] ヨウ素及び天然ガス事業では、ヨウ素製品の販売数量が増加したことに加え、ヨウ素の国際市況が引き続き堅調に推移したことにより、売上高は前期を上回りました。営業利益につきましては、上記売上高の増加要因等により、前期を上回りました。 この結果、売上高は前期比65億7千4百万円(23.4%)増の346億5千6百万円、営業利益は同17億1千9百万円(22.2%)増の94億6千5百万円となりました。 [金属化合物事業] 金属化合物事業では、主要製品である塩化ニッケルについて、販売数量は安定的に推移したものの、金属相場の下落の影響を受けて販売価格が前期を下回ったこと等により、売上高は前期を下回りました。損益面につきましては、上記売上高の減少要因はあるものの、各種改善効果等により、営業利益となりました。 この結果、売上高は前期比6億3百万円(11.6%)減の46億1百万円、営業利益は1千8百万円(前期は営業損失8千6百万円)となりました。 (単位:百万円) セグメントの名称売上高営業利益又は営業損失(△)前連結会計年度当連結会計年度増減増減率%前連結会計年度当連結会計年度増減増減率%ヨウ素及び天然ガス事業28,08234,6566,57423.47,7469,4651,71922.2金属化合物事業5,2054,601△603△11.6△8618105-合計33,28739,2585,97017.97,6599,4841,82523.8 ②財政状態の状況(総資産) 当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して57億6千4百万円増加となりました。これは主に、有価証券が増加したこと等によるものであります。(負債) 当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末と比較して12億6千3百万円増加となりました。これは主に、買掛金及び未払金が増加したこと等によるものであります。(純資産) 当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末と比較して45億円増加となりました。これは主に、利益剰余金が増加したこと等によるものであります。 前連結会計年度(百万円)当連結会計年度(百万円)増減(百万円)総資産45,25151,0155,764負債9,68110,9451,263純資産35,56940,0704,500 ③キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ11億8千5百万円減少し、45億3百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における営業活動により得られた資金は、75億2千8百万円(前期は34億5千6百万円)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益及び減価償却費の計上等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における投資活動により使用した資金は、66億9千2百万円(前期は17億8千万円)となりました。これは主に、ヨウ素及び天然ガス事業における安定した供給力の確保のための坑井の開発や生産設備の更新等に伴う支出、及び有価証券の取得に伴う支出等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における財務活動により使用した資金は、20億2千3百万円(前期は17億6千7百万円)となりました。これは主に、配当金の支払等によるものであります。 前連結会計年度(百万円)当連結会計年度(百万円)増 減(百万円)営業活動によるキャッシュ・フロー3,4567,5284,072投資活動によるキャッシュ・フロー△1,780△6,692△4,912財務活動によるキャッシュ・フロー△1,767△2,023△256現金及び現金同等物の期末残高5,6884,503△1,185 ④生産、受注及び販売の実績イ.生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)前期比(%)ヨウ素及び天然ガス事業(百万円)23,026115.3金属化合物事業(百万円)4,19584.4合計(百万円)27,222109.1 ロ.受注実績 当社グループは、製品の性質上、需要予測による見込生産方式をとっており、受注生産は行っておりません。ハ.販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)前期比(%)ヨウ素及び天然ガス事業(百万円)34,656123.4金属化合物事業(百万円)4,60188.4合計(百万円)39,258117.9 (注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2024年1月1日至 2024年12月31日)当連結会計年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)AGC株式会社9,68529.110,98528.0三菱商事株式会社5,45916.47,20618.4丸善薬品産業株式会社--4,49411.5JFEミネラル株式会社4,67714.14,00310.2(注) 前連結会計年度における総販売実績に占める丸善薬品産業株式会社の割合は10%未満であるため、記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、固定資産の減損会計、繰延税金資産の回収可能性の判断、退職給付に係る負債の検討等については、過去の実績や合理的な基準に基づいて実施しておりますが、見積りには不確実性があるため、実際の結果は、前提条件や事業環境の変化により見積りと将来の実績が異なる場合があります。会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 売上高は前期比59億7千万円(17.9%)増の392億5千8百万円、営業利益は同18億2千5百万円(23.8%)増の94億8千4百万円となり、業績は増収増益となりました。 売上高営業利益率につきましては前連結会計年度23.0%から当連結会計年度は24.2%となり、継続して上回る水準となりました。 ヨウ素及び天然ガス事業では、ヨウ素製品の販売数量が増加したことに加え、ヨウ素の国際市況が引き続き堅調に推移したことにより、増収増益となりました。金属化合物事業では、主要製品である塩化ニッケルについて、販売数量は安定的に推移したものの、金属相場の下落の影響を受けて販売価格が前連結会計年度を下回ったこと等により、減収となりました。損益面につきましては、上記売上高の減少要因があるものの、各種改善効果等により、営業利益となりました。 親会社株主に帰属する当期純利益は、上記要因等により、前期比14億2千6百万円(28.1%)増の64億9千8百万円となりました。 財務目標のEBITDA額は、営業利益及び減価償却費の計上により、当連結会計年度は115.3億円となり、財務目標である70億円以上を達成いたしました。 ROE(自己資本利益率)については、親会社株主に帰属する当期純利益の増加に伴い前連結会計年度15.0%から2.2ポイント改善し、当連結会計年度は17.2%となりました。 設備投資の総額は33億2千9百万円であり、主にヨウ素及び天然ガス事業における安定した供給力の確保のための坑井の開発、社内業務システムの更新等であります。 なお、当連結会計年度の経営成績等は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。 ③資本の財源及び資金の流動性 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料等の仕入、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資及び修繕等によるものであります。 当社グループは、経済環境及び企業の実態に適した資本・負債構成を意識し、運転資金、設備投資等の必要資金を調達しており、所要資金は、自己資金のほか金融機関からの借入金により調達しております。
事業リスク
- 景気変動による需要変化景気変動は、製品の販売数量や販売価格に大きな影響を与える可能性があります。経済状況が悪化すると、ヨウ素や金属化合物の需要が減少し、売上や利益が低下するリスクがあります。市場動向の継続的な情報収集と分析、そして変化に強い製品ポートフォリオの最適化が求められます。
- 金融・為替情勢の変動為替相場や金利の大幅な変動は、外貨建ての債権債務に影響を与え、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。特にヨウ素は国際的に取引されるため、為替変動の影響を受けやすいです。外貨建て債権債務残高のバランス調整や、先物為替予約によるヘッジなどの対策が重要となります。
- 法規制の変更と災害リスク法規制の改正は、事業活動の制限や対応コストの増加につながる可能性があります。特に環境規制の強化は、生産プロセスや設備投資に影響を与えることがあります。また、地震、台風、洪水などの自然災害や、大規模な事故、感染症の発生は、生産設備の被害、サプライチェーンの分断、人的被害を引き起こし、事業継続に重大な影響を及ぼすリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
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3 【事業等のリスク】 事業の状況、経理の状況等に記載した事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社グループではリスクの早期発見及びその顕在化を未然に防止するため、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ③ 企業統治に関するその他の事項 (内部統制の整備の状況)」に記載の「リスク管理体制」に基づき、リスク管理及び危機対応の体制を整備しております。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであり、国内外の経済情勢等により影響を受ける可能性があり、事業等のリスクはこれらに限られるものではありません。リスク項目リスクの内容リスクへの対応策影響度蓋然性景気変動・景気変動による需要環境変化に伴う販売数量及び販売価格の変動・市場動向の情報収集、分析、対応・変化に強い製品ポートフォリオの最適化大高金融・為替情勢の変化・為替相場及び金利の大幅な変動・外貨建債権債務残高のバランス・先物為替予約の実施によるヘッジ・退職給付制度の確定拠出中高顧客における需要動向・需要の大幅な変動・新商品の開発・新事業の創出大中法規制の変更・法規制の改正による事業活動の制限・対応コストの増加・カーボンニュートラル・事前準備・技術力の向上・省エネルギー化大高固定資産の価値下落・資産の将来収益性の低下・収益改善策の実施大中気候変動等による災害、事故の発生 ・地震、台風、洪水等の自然災害による人的被害、生産設備被害、サプライチェーンの分断の発生・重篤な労働災害や重大な火災、爆発、漏洩事故等の発生・事業継続計画策定・設備の予防保全・安全安定生産の徹底大中大規模な感染症の発生・大規模な感染症等による人的被害の発生・新型コロナウイルス等感染防止対策の徹底大高重要な訴訟、コンプライアンス・重要な訴訟等の提起・コンプライアンス違反の発生・法令を遵守した事業活動・行動原則の徹底大低情報セキュリティ・サイバー攻撃、不正アクセスその他不測の事態による重要な業務の中断や機密データの漏洩等・情報セキュリティ対策の徹底、教育大中(注)過去10年間の実績と将来のリスクを見たうえでリスクの影響度や蓋然性を当社グループ独自で判断しております。また、時期につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。