東邦アセチレン(4093)に経済的な堀はあるか
株価
主要指標
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株価推移
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10年財務トレンド
| 年度 | 売上(億) | 営業利益(億) | 純利益(億) | FCF(億) | ROE(%) | EPS(円) | 配当(円) | 自己資本比率(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| FY2017 | 376 | 21 | 13 | 11 | 9.4 | 191.2 | 30.0 | 40.5 |
| FY2018 | 372 | 18 | 12 | 17 | 7.7 | 167.1 | 40.0 | 42.7 |
| FY2019 | 366 | 17 | 11 | 28 | 6.9 | 157.7 | 45.0 | 44.8 |
| FY2020 | 336 | 15 | 9 | 10 | 5.6 | 132.2 | 45.0 | 50.1 |
| FY2021 | 298 | 12 | 7 | 6 | 4.4 | 105.7 | 45.0 | 51.6 |
| FY2022 | 313 | 12 | 8 | 11 | 4.7 | 118.7 | 50.0 | 52.3 |
| FY2023 | 341 | 15 | 10 | 7 | 5.4 | 142.4 | 60.0 | 52.5 |
| FY2024 | 354 | 21 | 14 | 9 | 7.3 | 40.7 | 60.0 | 52.0 |
| FY2025 | 348 | 19 | 13 | 12 | 6.3 | 37.0 | 14.0 | 54.4 |
| FY2026 | 346 | 19 | 13 | 7 | 6.0 | 37.0 | 14.0 | 56.4 |
バフェット流モート診断
総合スコア:9/25 主要モート:効率規模 持続性:判定中
東邦アセチレンは、特定の強力なブランド、特許ポートフォリオ、または規制ライセンスによる明確な無形資産の優位性は見られない。事業は主に産業ガス(アセチレン、酸素、窒素等)の製造・販売であり、技術的優位性よりも供給網と顧客基盤が重要となる。
産業ガスは、特定の用途や設備に合わせた供給インフラ(パイプライン、ボンベ供給網)が構築されている場合、顧客の乗り換えには設備投資や供給網再構築のコストが発生する可能性がある。しかし、汎用的なガスも多く、価格競争力や代替供給源の存在によりスイッチングコストは限定的。
産業ガスの供給事業は、ユーザー数の増加が直接的にサービス価値を高めるネットワーク効果を生み出す構造ではない。供給能力の拡大が市場シェアに繋がるが、ユーザー間の相互作用による価値向上は見られない。
長年の事業運営で培われた製造ノウハウ、効率的な生産・物流体制、および地域的な供給網の確立により、一定のコスト優位性を有していると考えられる。特に、アセチレンガスのような特殊ガスの製造・供給においては、専門的な設備とノウハウが参入障壁となり得る。
産業ガス業界は、設備投資が大きく、地域的な供給網の構築が不可欠なため、必然的に少数の大手企業による寡占構造になりやすい。東邦アセチレンは、国内における主要な産業ガスメーカーの一つとして、一定の規模の経済を享受し、効率的な事業運営を行っている。
競合との比較優位
強気シナリオ
産業ガス需要の安定的な伸び(インフラ、医療、製造業)
M&Aや提携による事業規模の拡大と効率化
高付加価値製品(特殊ガス等)へのシフトによる収益性向上
弱気シナリオ(モート侵食)
原材料価格(天然ガス等)の変動リスク
大手競合他社との価格競争激化
代替技術や新素材の登場による需要の減少
反転思考(マンガー流:どうすればこの会社は壊れるか)
東邦アセチレンの投資が失敗するには、まず産業ガス市場全体が構造的に縮小するか、あるいは同社が長年培ってきたコスト優位性や規模の経済を完全に失う必要がある。具体的には、主要な原材料価格が持続的に高騰し、同社がそれを価格転嫁できずに収益性が悪化するシナリオ。また、競合他社がより革新的な生産技術や物流システムを導入し、大幅なコスト削減を実現することで、東邦アセチレンの価格競争力が失われる場合も考えられる。さらに、顧客が代替エネルギー源や素材に移行し、産業ガスの需要そのものが減少するような技術革新が起これば、同社の事業基盤は揺らぐだろう。地域的な供給網の維持コストが増大し、規模の経済が働かなくなることも、同社の優位性を損なう要因となり得る。
5年後のモート予測
安定した産業ガス需要と、効率的な供給網・製造基盤を活かした緩やかな成長。高付加価値製品へのシフトやM&Aによる収益性改善も期待される。
既存事業の安定性を維持しつつ、原材料価格の変動や競争環境の変化に対応。緩やかな成長軌道を維持する。
原材料価格の高騰や激しい価格競争により、収益性が圧迫される。需要の伸び悩みや代替技術の台頭により、成長が鈍化するリスクがある。