事業の概要
- 金融リテールシステム開発キャピタル・アセット・プランニングは、金融機関(銀行、証券会社、生命保険会社)向けに、顧客対応から契約管理までを効率化するシステムを開発・提供しています。特に、営業担当者や顧客が直接使う「フロントエンドシステム」が主力で、保険設計書作成やライフプランニング、相続・財産承継シミュレーションなど多岐にわたります。これにより、金融機関は顧客への提案力を高め、業務効率を向上させています。
- バックオフィスシステムのオープン化生命保険契約管理システムなど、金融機関の基幹業務を支える「バックオフィスシステム」のオープン言語化(Java, Pythonなど)とクラウド化を推進しています。これにより、システムの柔軟性や拡張性を高め、運用コストの削減に貢献しています。また、生成AIを活用した相続提案自動作成システムや保険募集文書チェックサービスなど、最新技術を取り入れた開発にも注力しています。
- 多様な計算ロジックの提供と課金不動産評価、相続税・所得税計算、キャッシュフロー分析などの複雑な計算ロジックをAPI(システム連携の仕組み)としてSaaS(サービスとしてのソフトウェア)形式で提供しています。金融機関はこれらのAPIを自社システムに組み込むことで、パーソナライズされた金融商品・保険商品の提案が可能になります。当社グループは、このAPI利用に対して定額または従量制で課金し、安定的な収益源としています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- システム開発事業キャピタル・アセット・プランニンググループの事業は「システム開発事業」の単一セグメントで構成されています。これは、金融機関向けのシステム開発・提供を主軸としており、収益の大部分がこの事業から得られていることを示しています。具体的には、金融リテールビジネスの業務プロセスを最適化するためのシステム開発・提供を行っています。
- フロントエンドシステム開発主力事業の一つは、金融機関の営業担当者や顧客が直接利用する「フロントエンドシステム」の開発・提供です。これには、保険設計書・申込書発行システム、顧客管理(CRM)システム、ライフプランニング、相続・財産承継シミュレーションシステムなどが含まれます。これらのシステムは、金融機関の営業活動の効率化と顧客への提案力強化に貢献しています。
- バックオフィスと新技術活用生命保険契約管理システムなどの「バックオフィスシステム」のオープン言語化・クラウド化も推進しています。さらに、生成AIを活用した相続・財産承継提案自動作成システムや保険募集文書チェックサービスなど、最新技術を取り入れたシステム開発にも注力し、事業領域の拡大と競争力強化を図っています。また、統合資産管理システムやAPIによる計算ロジック提供もこのセグメントに含まれます。
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3 【事業の内容】当社グループは、当社及び連結子会社である株式会社インフォーム、株式会社Wealth Engine及び株式会社Trust Engineの計4社で構成されております。当社グループは、1990年4月の設立以来、金融リテールビジネスの業務プロセスを最適化するためのシステムを開発・提供してまいりました。金融商品、保険商品の販売に関するビジネスルール及び法令諸規則に適合しながら、金融機関とその顧客にとって有用な情報の提供及び効率的な販売、さらには個人にとって最適な商品ミックスを実現させるシステムの開発を手がけております。当社グループ事業は金融機関等の営業担当者及びその管理者、並びにその顧客が直接使用するシステムである「フロントエンドシステム」の開発・提供を主力にしていることが特徴です。加えて、生命保険契約管理システム等の「バックオフィスシステム」のオープン言語化、クラウド化を推進するとともに、生成AIを活用し相続・財産承継に係る顧客向け提案を自動作成するシステムや保険募集文書チェックサービス等の開発にも注力しております。銀行向けにはゴールベースプランニングに基づいた資産管理プラットフォームの開発、証券会社にはIFA向け投資商品発注サポートシステムの開発等も行っております。連結子会社である株式会社インフォームは、顧客基盤や技術力・開発力など経営のリソースを融合し、既存事業の拡大に向けた協業を通じて企業価値のさらなる向上を図っております。今後は、台湾のSoftBI社と共同してIFA向け資産管理プラットフォームを開発する連結子会社の株式会社Trust Engineや、マルチクライアントファミリーオフィス事業を展開する連結子会社の株式会社Wealth Engineと連携し、資産家向けにパーソナライズされたコンサルティングサービスを提供してまいります。なお、当社グループの事業は「システム開発事業」の単一セグメントであります。 前記の企業理念を具現化した、当社グループが開発・提供している主なシステムの名称及びその内容は以下のとおりであります。名 称内 容①システム・インテグレーション業務生命保険会社、銀行、証券会社に対し、オープンシステム(様々なメーカーのソフトウエア・ハードウエアを組み合わせて構築されたシステム)を前提とし、ハードウエア、ソフトウエアのインフラにとらわれないアプリケーションシステムのコンセプトメイクから実装までをオンプレミスの環境、クラウドの双方の環境で提供しております。 1)フロントエンドシステム保険設計書・申込書発行システム、生保設計・申込から契約成立までのプロセスを効率化する生保販売プロセスのRPAシステム、顧客管理(CRM)システムの構築(Web版、PC版、スマートフォン版)、ライフプランニング、公的年金試算、リタイアメントシミュレーションシステム、相続・財産承継システムの構築(Web版、PC版、スマートフォン版)、生成AIを活用したロボティックインベストメントシステム、AIエージェントの開発推進2)バックオフィスシステム 生命保険契約管理システムのCOBOL等旧開発言語から、Java、.net、Python等のオープン言語化・クラウド化によるプラットフォームの開発、データウェアハウスシステムの構築の推進②多種多様な計算ロジックをAPIで提供不動産評価や自社株評価、相続税、所得税などの税務、キャッシュ・フロー分析、ライフプラン等の計算ロジックをSaaSでAPIを介して提供しております。当社グループが提供する多様な計算ライブラリを金融機関が選択することでパーソナライズされた金融商品・保険商品の提案を実行することができます。当社グループは金融機関へ使用料を定額又は従量制で課金し、さらに組込型金融ビジネスを支援する役割を果たしております。③統合資産管理システム(Wealth Management Workstation・Design Your Goal)の提供資産家、企業経営者が保有する全資産を時価評価し、顧客の金融資産、生命保険、税務に係わる課題を見える化するシステムであるWMWをクラウドシステムにより提供し、使用ライセンス数及び管理口座数等に基づく使用料課金を行っております。また、金融商品仲介業者(IFA)向けゴールベースプランニングシステム(Design Your Goal)の提供を行うとともに、そのシステムに蓄積された顧客ビッグデータをIFAに代わり解析し、顧客向けレコメンドサービスを使用料課金により提供しております。最終的には、米国のRIA(Registered Investment Advisor、投資一任アドバイザー)が使用するプラットフォームを構築し、IFAに提供する計画であります。 名 称内 容④統合資産管理システムWMW・ポートフォリオマネジメントシステム等を活用したマルチクライアントファミリーオフィスサービスの提供資産家の依頼に基づき、WMWを活用しながら、社内の公認会計士・税理士資格を持つアドバイザーが当該ファミリーの全資産の現状分析を行い、事業承継、財産承継、資金運用対策を立案し、実行しております。⑤生成AIを活用した金融資産アドバイザー向けプラットフォームの提供IFAをはじめとする金融資産アドバイザー向けに、顧客関係管理(CRM)、ポートフォリオ管理、ファイナンシャルプランニング、タックスプランニング、生命保険プランニング等の機能、並びに証券会社とのデータ連携機能を備えたコンサルティング提案用プラットフォームの開発を推進しております。このプラットフォームを顧客に提供し、利用料収入を中心としたストックビジネスを展開していく計画であります。 ⑥資産所得倍増プランに基づくインテリジェントインベスターとインテリジェントアドバイザーの養成ポートフォリオ理論、生命保険理論、不動産ビジネス、税法等から構成されるプライベートバンキング教育及びファイナンシャルプランニング教育・出版を公益財団法人日本証券アナリスト協会に行っております。特に現在米国で浸透しつつある個人が保有する複数の将来のゴールの達成を支援し、誘導するゴールベースプランニングのわが国における啓蒙活動を実行しております。 ⑦金融商品仲介業者、生保代理店、会計事務所等とのネットワーク当社グループのユーザーである金融商品仲介業者、生保代理店、会計事務所とのネットワークは、当社のシステムやサービスの利用拡大において重要な役割を担っております。今後は顧客本位の業務運営を実行するプレーヤーを養成するため、イベント、セミナーの開催、ビジネスマッチング等を通じたマーケティングやアライアンス活動を強化し、資本提携、業務提携を伴いながら使用料課金ビジネスや新市場の開拓を推進してまいります。 (収益モデル) 当社グループは主に金融機関、会計事務所、金融商品仲介業者、独立系ファイナンシャルプランナー及び独立系プライベートバンカーからシステム開発を受託し、システムの設計・開発・実装、当社グループが開発したシステムの使用許諾及び保守運用等を実施しております。さらに、当社グループが開発・保有している計算ライブラリ群の一部をAPIで提供し使用料課金を獲得することにより、対価として主に受託開発収入及び使用許諾収入(保守運用収入含む)を得ております。システムインテグレータ(注1)が金融機関等と当社グループとの間に介在し、システムインテグレータより上記の収入を得ることもあります。これらの事業を推進するにあたり、当社グループは協力会社にシステム開発プロセスの一部を外注することがあり、その場合は当社グループから当該協力会社に受託開発に係る費用及び保守運用に係る費用を支払っております。その他、当社グループが提供するシステムの利用者を対象に財産管理、事業承継・財産承継に関するコンサルティングサービスを行い、対価としてコンサルティング収入等を得ております。なお、主に使用許諾収入は、当社グループが提供するライフプランシステム及びエステートプランシステム等の前提となっている、最新の税制・社会保障制度・ポートフォリオ理論を網羅的に反映したCAPライブラリ(注2)の提供により課金しております。 (注1) システムインテグレータとは、顧客の業務内容を分析し、要求に合わせたシステムの設計、構築、保守などの業務を一括に行う企業のことです。(注2) CAPライブラリとは、公的年金、社会保険料計算等の計算エンジン、統計データ、グラフ描画・帳票作成機能を有する当社グループのシステムのことです。 (金融機関等との取引における収益獲得タイミング)生命保険の設計書システム、申込書システム、生命保険契約ペーパーレスシステム等、金融機関の業務プロセスに関わるシステムを開発して提供する場合、各種システムの初期基盤を構築する時に受託開発収入を得て、その後はシステムの機能変更及び新しい保険商品をシステムに組み込む際等において受託開発収入を得ております。この他、当社グループが開発したシステム及び計算ライブラリの使用許諾及び保守運用の実施によって、対価として定期的に使用許諾収入及び保守運用収入を得ております。一方、WMWをはじめとする金融商品の購入を検討する個人が直接使用するシステムを開発し、これを使用許諾及び顧客仕様に合わせてカスタマイズして提供する場合、金融機関等から、システム納品時に一時使用許諾収入及び受託開発収入を収受するとともに、その後、定額及び取引先の金融機関の使用者数などの一定の条件に従って使用許諾収入を得ております。 [事業系統図]当社グループ及び顧客等との関連を系統図で示すと以下のとおりとなります。 *当社グループが提供するコンサルティングサービスの中には、事業承継・財産承継さらには資産運用コンサルティングを含むマルチクライアントファミリーオフィスサービスも含まれます。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 「ワンストップ・サービス」で差別化を図るが、競合の出現により影響を受ける可能性。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 金融リテール市場における提案・要件定義から開発・運用・保守まで自社で行う「ワンストップ・サービス」 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 高い(依存) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 軽い(資本不要) |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:開発プロジェクトの採算性悪化 / システムの不具合による費用増加・信用低下 / 特定の業界・販売先への依存
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 1 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
提供された財務サマリに時系列データが未収録であり、ブランド力、特許、規制ライセンス、IPなどの無形資産に関する具体的な情報や評価が困難です。公開情報が限定的であるため、無形資産による競争優位性は現時点では確認できません。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
証券コード3965のキャピタル・アセット・プランニングは、主に証券会社向けシステム開発・提供を行っていると推測されます。既存顧客がシステムを刷新する際には一定のコストや手間が発生する可能性がありますが、具体的なスイッチング・コストの高さを示す情報は提供されていません。そのため、限定的なスイッチング・コストの可能性を考慮し、スコア1とします。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
提供された情報からは、同社が競合他社と比較して構造的に低コストで製品やサービスを提供できるような優位性を持っている証拠は見当たりません。コストリーダーシップに関する具体的な情報は現時点では評価できません。
コスト優位☆☆☆☆☆
規模の経済☆☆☆☆☆
提供された情報からは、同社が業界規模に対して最適な少数寡占を形成し、規模の経済による優位性を享受している証拠は見当たりません。市場シェアや業界構造に関する具体的な情報が不足しているため、効率規模による競争優位性は評価できません。
- 金融リテール特化のワンストップ金融リテール市場に特化し、提案から開発、運用、保守までを一貫して自社で行う「ワンストップ・サービス」を提供しています。これにより、顧客の複雑なニーズを深く理解し、高品質なシステムを迅速に提供できる点が強みです。特に、金融商品の販売ルールや法令に適合したシステム開発に長けており、金融機関の信頼を得ています。
- 高度な計算ロジックとAI活用不動産評価、税務計算、ライフプランニングなど、多岐にわたる複雑な計算ロジックを自社で開発・保有しており、これをAPIとして提供することで、金融機関の多様な提案ニーズに応えています。さらに、生成AIを活用したロボティックインベストメントシステムやAIエージェントの開発にも注力し、技術的な優位性を確立しようとしています。
- 統合資産管理プラットフォーム資産家や企業経営者向けの「統合資産管理システム(WMW)」や、IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)向けの「ゴールベースプランニングシステム(Design Your Goal)」を提供しています。これにより、顧客の全資産を見える化し、最適なコンサルティングを支援。将来的には米国のRIAが使用するプラットフォーム構築を目指しており、高付加価値サービスで差別化を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「FT(Financial Technology)とIT(Information Technology)の統合により、ファイナンシャルウェルネスを創造する」ことをパーパスとして掲げ、個人資産の最適なアセットアロケーションと次世代への不安無き移転の実現を目指しております。この理念に基づき、1990年4月の設立以来、金融リテールビジネスの業務プロセスを最適化するためのシステムを開発・提供してまいりました。現在は、事業領域を銀行、証券会社、IFA(金融商品仲介業)等に拡げるとともに、生成AIとAPIを核とした「TAX Management × Asset Management」統合プラットフォームの開発に注力しています。また、生成AIとデジタルテクノロジーの力で納税準備から資産承継、さらには次世代への財産形成に至るまでを包括的にサポートする新しい社会インフラの創造に取り組んでおります。当社グループは、従前のシステム開発会社から文化・金融制度・税制に適合した日本型デジタル資産運用プラットフォーマーへと独自の成長を目指すことを基本方針としております。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、事業の継続的な拡大を通じて企業価値を向上させていくことを経営の目標としております。経営指標としては、特に売上規模を表す売上高、収益性を表す営業利益、資本効率を表すROEを重視し、拡大を目指してまいります。 (3) 経営環境当連結会計年度における日本経済は、物価高による実質賃金のマイナスが続き個人消費は停滞感が強く残っております。さらに、米国の関税政策による輸出減退やサプライチェーンの分断が外需に対する不確実性となっているものの企業における高水準の賃上げや設備投資が内需を支え、経済状況は緩やかな回復基調を維持している状況です。一方、当社グループを取り巻く環境としては、我が国は既に「人生100年時代」、そして団塊の世代による「大相続時代」に突入しております。そのため、健康で豊かな老後・円滑な相続を実現するためには、政府が推進する資産運用立国実現プランに沿って家計金融資産を貯蓄から投資に変換して適切に運用するとともに、大相続時代に備えて相続税の納税準備や円滑な財産分割を準備することが必須の課題となってきております。 (4) 中長期的な会社の経営戦略当社グループは、急速に変化する国内外の環境変化に対応し、中長期的な視点から持続的に企業価値を高めていくために、2025年9月期~2027年9月期を対象とする中期経営計画に基づく経営戦略を策定しました。本中期経営計画においては、改めて理念体系を再構築し、「FTとITの統合により、ファイナンシャルウェルネスを創造する」というパーパスを制定するとともに、中長期的に目指す姿としてデジタルトランスフォーメーションを実行しながら「金融サービスとアセットマネジメントのイノベーターになる」というビジョンを掲げています。また、社員が共有する行動規範として、①起業家精神、②サイエンス+アート、③革新性、④人と社会に貢献という4つのバリューを制定しました。これらの経営理念の下、中期経営計画を実現していくために、以下の5つの成長戦略を推進していく計画です。① 顧客基盤深耕・強化施策:強固な顧客基盤と独自技術を活かし、デジタルトランスフォーメーションやAI・クラウドテクノロジーの活用研究と人材の育成を通じて、より幅広いサービスを提供② 事業ポートフォリオ改革:成長と収益性の向上を図っていくために、従来生命保険会社向け売上が大きな比重を占めていた収益構造から銀行、証券会社を含めたバランスの取れた事業ポートフォリオへの転換を推進③ ファミリーオフィスビジネスへの参入:100%子会社として設立した株式会社Wealth Engineが中心となってファミリーオフィスビジネスに参入し、アセットマネジメントとタックスマネジメントを融合したコンサルティングサービスを関係税理士法人とともに提供④ ストックビジネス向けプラットフォーム開発:業務提携した台湾のSoftBI社との合弁会社である株式会社Trust Engineが共同でIFAや会計事務所向けデジタルプラットフォームを開発し、使用料課金に基づくストックビジネスを強化⑤ 海外市場開拓:経済発展とともに生命保険に対するニーズの増加が期待される東南アジア市場の開拓に向けて、当社が蓄積したシステム開発ノウハウを導入・展開し、システム開発受託を通じて市場参入を図る 当社グループは、今後もITソリューション、アセットマネジメント、コンサルティングの事業ドメインにおいて、人生100年時代、大相続時代のための顧客ニーズに合ったソリューションサービスを提供してまいります。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループでは、金融サービスに必要となるシステム及びプラットフォームを金融機関等及びその顧客に提供することにより、売上高の拡大や収益性の向上を図り、持続的かつ安定的な成長とより強固な経営基盤の確立を目指しております。この目的を実現させるため、以下の事項を重要な課題と認識し、その対応に引き続き取り組んでまいります。 ① 中期経営計画の推進・実行当社グループは、昨年2025年9月期~2027年9月期の3カ年に亘る新中期経営計画を策定し、その計画に沿って各種施策を推進しております。経営理念体系のパーパスは、「FTとITの統合により、ファイナンシャルウェルネスを創造する」、ビジョンは「金融サービスとアセットマネジメントのイノベーターになる」とし、金融機関に対し最新のデジタルソリューションを提供するとともに、ファイナンシャルウェルネスを実現するためのプラットフォームの構築やマルチクライアントファミリーオフィスビジネスの展開等を目標にしております。このパーパスとビジョンの下、以下に記載の中期経営計画の実現に向けた施策を着実に推進・実行していくことが今後最も重要な課題と認識しております。② 顧客基盤の深耕と強化現在、政府は「資産所得倍増プラン」を掲げ、「貯蓄から投資へ」を実現するべく金融機関へ個人のニーズやライフプランにあった顧客本位の業務運営を実施することを推進しております。このような状況下、当社グループは既存の顧客に対しては長年に亘る信頼関係をベースに潜在的ニーズをいち早く把握し、生成AIやAPI、クラウドといったテクノロジーを活用した新たなサービスを幅広く提供し、顧客との関係性をより一層強化してまいります。また、グループ会社の株式会社インフォームとともに、生損保システム開発の上流、要件定義工程を含む全工程に係る業務を受託し、金融機関の長期的戦略パートナーとしての地位を獲得していく方針です。③ 事業ポートフォリオ改革当社グループは、生命保険会社向けの売上比率が高く、人口の高齢化や顧客のシステム開発方針の影響を受けやすいため、特定の販売先への売上集中を緩和して事業ポートフォリオを適正化し、収益基盤の安定性を確保することが課題であると認識しております。この課題に対処するため、既存顧客との関係を維持・強化するとともに、銀行・証券会社・金融商品仲介業者向け売上を拡大し、既存販売先のシステム投資予算に占める当社グループの受注比率即ちウォレットシェアを高めてまいります。また、生成AIを活用したIFA向けシステムをはじめ、ライフプランニング・公的年金に係る計算エンジンや金融工学系・生保年金数理系計算エンジン等当社グループが有する豊富なナレッジデータベースを活用し、新規取引先の拡大に努めてまいります。 ④ ファミリーオフィスビジネスの展開団塊の世代の相続問題に対する関心が高まっており、相続発生前後の個人保有資産の組替えが個人資産管理の重要なテーマとなりつつあります。また、欧米においては、企業経営者や資産家に対してファミリーオフィスと呼ばれる機関が二世代、三世代にわたる事業の成長と承継、さらには事業から生まれた財産の運用・管理を実行しています。日本においても、企業経営者や資産家等を対象に資産運用や管理、事業承継に関するコンサルティングや後継者教育の必要性が今後ますます高まってくると予想しております。このような環境を踏まえ当社グループは、2024年6月に100%子会社 株式会社Wealth Engineを設立しました。今後はグループ会社の株式会社Trust Engineが開発するIFA・会計事務所向け資産管理プラットフォームを活用し、マルチクライアントファミリーオフィスサービス事業を展開していく計画です。⑤ ストックビジネスの拡大当社グループの売上高は、受託開発収入、使用許諾収入、保守運用収入及びコンサルティング収入で構成されていますが、現在受託開発収入に偏重している状況にあります。この課題に対応していくために、プラットフォームを活用したストックビジネスにより利益率の高い使用許諾収入の拡大を図り、利益率の向上を目指してまいります。当社グループは、2024年8月に台湾のウェルスマネジメント分野のシステムでトップシェアを有するSoftBI社と業務提携を締結、2025年7月には合弁会社株式会社Trust Engineを設立し、現在IFA向けの資産管理プラットフォームを共同で開発中です。同プラットフォームの使用料課金により安定収入の計上を目指してまいります。⑥ 海外市場の開拓少子高齢化に伴う日本の生命保険市場の成長鈍化を想定し、国民の平均年齢が若く経済発展とともに生命保険に対するニーズの増加が期待される東南アジア市場でシステム開発受託を通じた参入を検討します。東南アジアの生命保険市場においては、人口、平均年齢、GDP、カントリーリスク等を勘案すると、マレーシア、タイ、インドネシア、ベトナムの4カ国が進出候補先として有力と考えられます。業界関係者へのヒアリング、現地調査や、業務提携先のSoftBI社の顧客基盤を活用した調査・分析を行い、総合的に検討の上対象国を決定する予定です。⑦ 生成AI等先進テクノロジーの活用研究AIテクノロジーを有効に活用したシステムをいかに早く開発し、テクノロジーの進歩に遅れを取らないよう研究開発に注力していくことが重要課題と認識しております。生成AIを活用した新サービスの開発を加速するために、2024年12月に東大松尾豊研究室発のスタートアップであるElith社と業務提携し、生成AIによる決算書読取システムを共同開発しました。当社グループでは、生成AI活用研究プロジェクトを組成しており、今後も最先端テクノロジーの研究、並びに金融、アセットマネジメント、税務等の業際的専門知識と最新のテクノロジーを融合した新サービスの創出を推進してまいります。⑧ 優秀な人材の確保と人的資本投資情報サービス産業では人材の獲得競争が激化しており、優秀な人材の確保が一段と難しくなってきております。当社グループ社員はシステムだけではなく、保険数理、金融知識、ポートフォリオ理論、社会保障、相続・財産承継、税務等に加え、今後は生成AIやメタバース等の最新技術を習熟していくことが求められます。このような環境下、新規採用及び中途採用を拡充して戦略的人材を補強するほか、CAPユニバーシティという社内教育プログラムを通じ総合的人材教育、特にフィンテック事業領域の最新の教育を継続的に強化してまいります。また、社員の給与水準の向上をはじめ、在宅勤務制度の継続やオフィス環境の整備といった人的資本や職場環境に係る投資にも力を入れてまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「FT(Financial Technology)とIT(Information Technology)の統合により、ファイナンシャルウェルネスを創造する」ことをパーパスとして掲げ、個人資産の最適なアセットアロケーションと次世代への不安無き移転の実現を目指しております。この理念に基づき、1990年4月の設立以来、金融リテールビジネスの業務プロセスを最適化するためのシステムを開発・提供してまいりました。現在は、事業領域を銀行、証券会社、IFA(金融商品仲介業)等に拡げるとともに、生成AIとAPIを核とした「TAX Management × Asset Management」統合プラットフォームの開発に注力しています。また、生成AIとデジタルテクノロジーの力で納税準備から資産承継、さらには次世代への財産形成に至るまでを包括的にサポートする新しい社会インフラの創造に取り組んでおります。当社グループは、従前のシステム開発会社から文化・金融制度・税制に適合した日本型デジタル資産運用プラットフォーマーへと独自の成長を目指すことを基本方針としております。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、事業の継続的な拡大を通じて企業価値を向上させていくことを経営の目標としております。経営指標としては、特に売上規模を表す売上高、収益性を表す営業利益、資本効率を表すROEを重視し、拡大を目指してまいります。 (3) 経営環境当連結会計年度における日本経済は、物価高による実質賃金のマイナスが続き個人消費は停滞感が強く残っております。さらに、米国の関税政策による輸出減退やサプライチェーンの分断が外需に対する不確実性となっているものの企業における高水準の賃上げや設備投資が内需を支え、経済状況は緩やかな回復基調を維持している状況です。一方、当社グループを取り巻く環境としては、我が国は既に「人生100年時代」、そして団塊の世代による「大相続時代」に突入しております。そのため、健康で豊かな老後・円滑な相続を実現するためには、政府が推進する資産運用立国実現プランに沿って家計金融資産を貯蓄から投資に変換して適切に運用するとともに、大相続時代に備えて相続税の納税準備や円滑な財産分割を準備することが必須の課題となってきております。 (4) 中長期的な会社の経営戦略当社グループは、急速に変化する国内外の環境変化に対応し、中長期的な視点から持続的に企業価値を高めていくために、2025年9月期~2027年9月期を対象とする中期経営計画に基づく経営戦略を策定しました。本中期経営計画においては、改めて理念体系を再構築し、「FTとITの統合により、ファイナンシャルウェルネスを創造する」というパーパスを制定するとともに、中長期的に目指す姿としてデジタルトランスフォーメーションを実行しながら「金融サービスとアセットマネジメントのイノベーターになる」というビジョンを掲げています。また、社員が共有する行動規範として、①起業家精神、②サイエンス+アート、③革新性、④人と社会に貢献という4つのバリューを制定しました。これらの経営理念の下、中期経営計画を実現していくために、以下の5つの成長戦略を推進していく計画です。① 顧客基盤深耕・強化施策:強固な顧客基盤と独自技術を活かし、デジタルトランスフォーメーションやAI・クラウドテクノロジーの活用研究と人材の育成を通じて、より幅広いサービスを提供② 事業ポートフォリオ改革:成長と収益性の向上を図っていくために、従来生命保険会社向け売上が大きな比重を占めていた収益構造から銀行、証券会社を含めたバランスの取れた事業ポートフォリオへの転換を推進③ ファミリーオフィスビジネスへの参入:100%子会社として設立した株式会社Wealth Engineが中心となってファミリーオフィスビジネスに参入し、アセットマネジメントとタックスマネジメントを融合したコンサルティングサービスを関係税理士法人とともに提供④ ストックビジネス向けプラットフォーム開発:業務提携した台湾のSoftBI社との合弁会社である株式会社Trust Engineが共同でIFAや会計事務所向けデジタルプラットフォームを開発し、使用料課金に基づくストックビジネスを強化⑤ 海外市場開拓:経済発展とともに生命保険に対するニーズの増加が期待される東南アジア市場の開拓に向けて、当社が蓄積したシステム開発ノウハウを導入・展開し、システム開発受託を通じて市場参入を図る 当社グループは、今後もITソリューション、アセットマネジメント、コンサルティングの事業ドメインにおいて、人生100年時代、大相続時代のための顧客ニーズに合ったソリューションサービスを提供してまいります。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループでは、金融サービスに必要となるシステム及びプラットフォームを金融機関等及びその顧客に提供することにより、売上高の拡大や収益性の向上を図り、持続的かつ安定的な成長とより強固な経営基盤の確立を目指しております。この目的を実現させるため、以下の事項を重要な課題と認識し、その対応に引き続き取り組んでまいります。 ① 中期経営計画の推進・実行当社グループは、昨年2025年9月期~2027年9月期の3カ年に亘る新中期経営計画を策定し、その計画に沿って各種施策を推進しております。経営理念体系のパーパスは、「FTとITの統合により、ファイナンシャルウェルネスを創造する」、ビジョンは「金融サービスとアセットマネジメントのイノベーターになる」とし、金融機関に対し最新のデジタルソリューションを提供するとともに、ファイナンシャルウェルネスを実現するためのプラットフォームの構築やマルチクライアントファミリーオフィスビジネスの展開等を目標にしております。このパーパスとビジョンの下、以下に記載の中期経営計画の実現に向けた施策を着実に推進・実行していくことが今後最も重要な課題と認識しております。② 顧客基盤の深耕と強化現在、政府は「資産所得倍増プラン」を掲げ、「貯蓄から投資へ」を実現するべく金融機関へ個人のニーズやライフプランにあった顧客本位の業務運営を実施することを推進しております。このような状況下、当社グループは既存の顧客に対しては長年に亘る信頼関係をベースに潜在的ニーズをいち早く把握し、生成AIやAPI、クラウドといったテクノロジーを活用した新たなサービスを幅広く提供し、顧客との関係性をより一層強化してまいります。また、グループ会社の株式会社インフォームとともに、生損保システム開発の上流、要件定義工程を含む全工程に係る業務を受託し、金融機関の長期的戦略パートナーとしての地位を獲得していく方針です。③ 事業ポートフォリオ改革当社グループは、生命保険会社向けの売上比率が高く、人口の高齢化や顧客のシステム開発方針の影響を受けやすいため、特定の販売先への売上集中を緩和して事業ポートフォリオを適正化し、収益基盤の安定性を確保することが課題であると認識しております。この課題に対処するため、既存顧客との関係を維持・強化するとともに、銀行・証券会社・金融商品仲介業者向け売上を拡大し、既存販売先のシステム投資予算に占める当社グループの受注比率即ちウォレットシェアを高めてまいります。また、生成AIを活用したIFA向けシステムをはじめ、ライフプランニング・公的年金に係る計算エンジンや金融工学系・生保年金数理系計算エンジン等当社グループが有する豊富なナレッジデータベースを活用し、新規取引先の拡大に努めてまいります。 ④ ファミリーオフィスビジネスの展開団塊の世代の相続問題に対する関心が高まっており、相続発生前後の個人保有資産の組替えが個人資産管理の重要なテーマとなりつつあります。また、欧米においては、企業経営者や資産家に対してファミリーオフィスと呼ばれる機関が二世代、三世代にわたる事業の成長と承継、さらには事業から生まれた財産の運用・管理を実行しています。日本においても、企業経営者や資産家等を対象に資産運用や管理、事業承継に関するコンサルティングや後継者教育の必要性が今後ますます高まってくると予想しております。このような環境を踏まえ当社グループは、2024年6月に100%子会社 株式会社Wealth Engineを設立しました。今後はグループ会社の株式会社Trust Engineが開発するIFA・会計事務所向け資産管理プラットフォームを活用し、マルチクライアントファミリーオフィスサービス事業を展開していく計画です。⑤ ストックビジネスの拡大当社グループの売上高は、受託開発収入、使用許諾収入、保守運用収入及びコンサルティング収入で構成されていますが、現在受託開発収入に偏重している状況にあります。この課題に対応していくために、プラットフォームを活用したストックビジネスにより利益率の高い使用許諾収入の拡大を図り、利益率の向上を目指してまいります。当社グループは、2024年8月に台湾のウェルスマネジメント分野のシステムでトップシェアを有するSoftBI社と業務提携を締結、2025年7月には合弁会社株式会社Trust Engineを設立し、現在IFA向けの資産管理プラットフォームを共同で開発中です。同プラットフォームの使用料課金により安定収入の計上を目指してまいります。⑥ 海外市場の開拓少子高齢化に伴う日本の生命保険市場の成長鈍化を想定し、国民の平均年齢が若く経済発展とともに生命保険に対するニーズの増加が期待される東南アジア市場でシステム開発受託を通じた参入を検討します。東南アジアの生命保険市場においては、人口、平均年齢、GDP、カントリーリスク等を勘案すると、マレーシア、タイ、インドネシア、ベトナムの4カ国が進出候補先として有力と考えられます。業界関係者へのヒアリング、現地調査や、業務提携先のSoftBI社の顧客基盤を活用した調査・分析を行い、総合的に検討の上対象国を決定する予定です。⑦ 生成AI等先進テクノロジーの活用研究AIテクノロジーを有効に活用したシステムをいかに早く開発し、テクノロジーの進歩に遅れを取らないよう研究開発に注力していくことが重要課題と認識しております。生成AIを活用した新サービスの開発を加速するために、2024年12月に東大松尾豊研究室発のスタートアップであるElith社と業務提携し、生成AIによる決算書読取システムを共同開発しました。当社グループでは、生成AI活用研究プロジェクトを組成しており、今後も最先端テクノロジーの研究、並びに金融、アセットマネジメント、税務等の業際的専門知識と最新のテクノロジーを融合した新サービスの創出を推進してまいります。⑧ 優秀な人材の確保と人的資本投資情報サービス産業では人材の獲得競争が激化しており、優秀な人材の確保が一段と難しくなってきております。当社グループ社員はシステムだけではなく、保険数理、金融知識、ポートフォリオ理論、社会保障、相続・財産承継、税務等に加え、今後は生成AIやメタバース等の最新技術を習熟していくことが求められます。このような環境下、新規採用及び中途採用を拡充して戦略的人材を補強するほか、CAPユニバーシティという社内教育プログラムを通じ総合的人材教育、特にフィンテック事業領域の最新の教育を継続的に強化してまいります。また、社員の給与水準の向上をはじめ、在宅勤務制度の継続やオフィス環境の整備といった人的資本や職場環境に係る投資にも力を入れてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要① 業績当連結会計年度における日本経済は、物価高による実質賃金のマイナスが続き個人消費は停滞感が強く残っております。さらに、米国の関税政策による輸出減退やサプライチェーンの分断が外需に対する不確実性となっているものの企業における高水準の賃上げや設備投資が内需を支え、経済状況は緩やかな回復基調を維持している状況です。一方、当社グループを取り巻く環境としては、我が国は既に「人生100年時代」、そして団塊の世代による「大相続時代」に突入しています。そのため、健康で豊かな老後・円滑な相続を実現するためには、政府が推進する資産運用立国実現プランに沿って家計金融資産を貯蓄から投資に変換して適切に運用するとともに、大相続時代に備えて相続税の納税準備や円滑な財産分割を準備することが必須の課題となってきております。このような環境下、当社グループは「FT(Financial Technology)とIT(Information Technology)の統合により、ファイナンシャルウェルネスを創造する」というパーパスを掲げ、「金融サービスとアセットマネジメントのイノベーターになる」というビジョンの実現を目指して、生命保険会社、銀行、証券、IFA(金融商品仲介業者)、会計事務所向けにファイナンシャルウェルネスの創造を支援する最新のデジタルソリューションを提供しております。中期経営計画の2025年9月期から2027年9月期の3事業年度においては、政府の資産運用立国実現プランを踏まえ、①金融機関に対する顧客本位の業務運営を支援する事業デザインからシステム受託開発にわたる業務を拡大、②人生100年時代・大相続時代における使用料課金ビジネスへの拡張、③欧米で成長著しいIFA(金融商品仲介業)向け金融資産管理プラットフォーム開発のための合弁会社の新設、④そして自らが資産運用プレーヤーとなり、AI&APIを活用したマルチクライアントファミリーオフィスサービスの提供を実行し、中期経営計画達成のための取り組みを推進しているところであります。当連結会計年度における主なトピックスは次のとおりです。① 当連結会計年度の売上高は9,689,408千円(前年度比18.5%増)と会社設立以来過去最大の売上高を計上しました。一方、営業利益は530,589千円(前年度比78.4%増)、経常利益は535,102千円(前年度比73.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は401,823千円(前年度比156.3%増)となりました。中期経営計画1年目の2025年9月期の売上高目標の8,780,000千円に対しては10.4%増、営業利益目標の450,000千円に対しては17.9%増を達成、営業利益率は目標値5.1%に対して5.5%に向上、ROEについても目標値8.0%に対して11.6%となるなどいずれも1年目の目標指標(KPI)を達成することができました。② 中期経営計画の成長戦略1である顧客基盤深耕・強化施策については、主力の生命保険会社向けの顧客管理システムの再構築、法人を契約者とするペーパーレス申込書作成システム、生保代理店向け設計書・申込書作成システム等の大型の受託開発が好調でした。また、新たに生保及び生保代理店を顧客として5社獲得するとともに、新NISAに対抗した資産形成商品として需要が高い変額個人年金保険の新商品販売に対応した設計書・申込書作成システムの受託開発、さらには基幹系システムのクラウド化プロジェクト等の受注が増加したことが売上増に貢献しました。これにより、生命保険会社向け売上は前年度比で17.5%増となりました。③ 成長戦略2である事業ポートフォリオ改革については、メガバンク向けに富裕層を対象とした資産管理プラットフォームのゴールベースプランニングシステム開発に加え、ネット銀行向けの勘定系アプリのリニューアルや信託銀行向け確定拠出年金用スマートフォンアプリの保守・開発を継続しました。また、地方銀行からライフプランや相続に関するゴールベースプランニングシステムの受注を含め、銀行・証券分野において新規顧客として5社の受託を達成しました。その中でも、証券会社のIFA向け投資商品発注サポートシステムの受託が売上増に寄与しました。このような取り組みにより、銀行・証券会社・IFA等向け売上は前年度比で23.5%増と拡大し、売上全体に占める割合も前年度の15.6%から16.3%に増加、事業ポートフォリオの分散に寄与しました。④ 成長戦略3であるファミリーオフィスビジネスへの参入については、2024年10月~12月に東京大学において「生成AIとファミリービジネス」をテーマとする寄附講座を開講しました。当講座を起点として生成AIによる顧客への相続税納税準備、円滑な財産分割、課税価格の軽減、資産運用についての提案書作成の自動化プロジェクトを実行しております。これにより、金融ポートフォリオの管理から生保、非上場株式、不動産を含む総資産のデジタルテクノロジー活用した総資産管理を実行することが可能となります。今後は、当社及び後述の株式会社Trust Engineが開発する資産管理・運用プラットフォームを子会社である株式会社Wealth EngineさらにはIFA、会計事務所に広く提供し、アセットマネジメントとタックスマネジメントを融合する日本独自のマルチクライアントファミリーオフィス事業を推進してまいります。⑤ 成長戦略4であるストックビジネス向け新プラットフォーム開発については、2025年7月に台湾のウェルスマネジメントシステムでトップシェアを有するSoftBI社と合弁会社「株式会社Trust Engine」を設立し、銀行・証券会社から顧客情報をAPIで連携する顧客関係管理(CRM)、ポートフォリオ管理、生命保険管理、ファイナンシャルプランニング、タックスプランニングなど、多彩な機能を備えたIFA向けプラットフォームの開発を推進しております。2026年においてはIFAや生保代理店、会計事務所を対象に顧客本位の業務運営を実現するプラットフォーム利用料課金を中心としたストックビジネスを展開していく計画です。⑥ 生成AIをはじめとする先進テクノロジーの活用については、2024年12月に東大松尾研発スタートアップであるElith社と業務提携し、AI-OCRによる決算書読取システムを共同開発しました。これにより相続税法財産評価通達に基づく非上場株式の評価作業を格段に効率化し、同システムの生命保険会社向け導入を実現しました。また、文書チェック・評価用新サービス「LibelliS」を開発しました。これにより膨大な時間と専門知識を要する保険会社の募集関連文書のチェックや審査を効率化省力化が可能となります。当社グループは、AIとAPIの活用により、顧客本位の業務運営を実現するシステムプラットフォームの開発を推し進めております。 なお、当社グループはシステム開発事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。事業の売上区分別の業績は次のとおりであります。 (システム開発)生命保険会社向け顧客管理システム再構築、ペーパーレス申込書作成システム、生保代理店向け設計書・申込書作成システム、銀行向け資産管理プラットフォームシステム、ネット銀行向け勘定系アプリリニューアル、さらに証券会社向け投資商品発注サポートシステム等の開発販売の結果、当連結会計年度のシステム開発売上高は9,121,811千円(前年度比20.1%増)となりました。 (使用許諾・保守運用)ライフプランシステム等で使用するCAPライブラリ(CAP/Lib)等の使用許諾契約や保守契約に係る売上高は516,896千円(前年度比6.7%減)と全売上高に占める割合は5.3%であり、システム開発の94.1%に比べると低くなっております。今後は継続的にこの比率の向上を図ってまいります。 (その他)システムプラットフォームを活用した富裕層向けの資産管理コンサルティング契約の獲得を進め、その他売上高は50,700千円(前年度比67.7%増)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて331,457千円増加し、1,747,335千円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、434,506千円の収入(前連結会計年度は283,411千円の支出)となりました。これは主として税金等調整前当期純利益544,999千円、減価償却費280,218千円、仕入債務の増加86,487千円を計上した一方で、売上債権の増加544,344千円を計上したこと等によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、130,524千円の支出(前連結会計年度は178,018千円の支出)となりました。これは主として無形固定資産の取得による支出55,205千円、有形固定資産の取得による支出50,795千円を計上したこと等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、27,475千円の収入(前連結会計年度は11,153千円の収入)となりました。これは主として長期借入れによる収入569,453千円、非支配株主からの払込みによる収入147,000千円を計上した一方で、長期借入金の返済による支出597,210千円、配当金の支払91,767千円を計上したこと等によるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の状況当社グループは、システム開発事業の単一セグメントのため、生産、受注及び販売の状況については、売上の区分別に示しております。 a. 生産実績当連結会計年度におけるシステム開発売上の生産実績は、次のとおりであります。なお、他の売上区分については生産に相当する事項がないため、生産実績に関する記載はしておりません。 売上区分当連結会計年度(自 2024年10月1日至 2025年9月30日)金額(千円)前年同期比(%) システム開発 7,534,101122.9 合計 7,534,101122.9 (注) 金額は、販売価格で記載しております。 b. 受注実績当連結会計年度におけるシステム開発売上の受注実績は、次のとおりであります。なお、他の売上区分については受注生産を行っていないため、受注実績に関する記載はしておりません。 売上区分当連結会計年度(自 2024年10月1日至 2025年9月30日)受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%) システム開発 8,301,054125.22,237,679148.2 合計 8,301,054125.22,237,679148.2 (注) 金額は、販売価格で記載しております。 c. 販売実績当連結会計年度における販売実績を売上区分別に示すと、次のとおりであります。 売上区分当連結会計年度(自 2024年10月1日至 2025年9月30日)金額(千円)前年同期比(%)システム開発 9,121,811120.1使用許諾・保守運用 516,89693.3その他 50,700167.7合計 9,689,408118.5 (注) 1.「その他」は、富裕層向けコンサルティング、セミナー開催等に関する売上であります。2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。 相手先前連結会計年度(自 2023年10月1日至 2024年9月30日)当連結会計年度(自 2024年10月1日至 2025年9月30日)販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)ソニー生命保険㈱3,021,80936.93,888,16640.1三井住友海上あいおい生命保険㈱873,13710.71,025,76610.6㈱インフォテクノ朝日842,44410.3916,6359.5 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されておりますが、この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者により一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、それが資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表作成にあたって採用している重要な会計方針及び見積りの詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」を参照ください。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a. 経営成績等 1) 経営成績の分析(売上高)生命保険会社向けに、顧客管理システムの再構築、法人向けペーパーレス申込システム、代理店向け設計書・申込書システムをはじめ、変額個人年金保険の新商品に対応した設計書・申込書作成システムや基幹系システムのクラウド化プロジェクト等の受託開発が好調でした。銀行向けでは、富裕層向けの資産管理プラットフォーム、ゴールベースプランニングシステム開発及び使用料課金の実行に加え、ネット銀行向けの勘定系アプリのリニューアルや新規顧客でのシステム開発支援業務等を受注、さらに証券会社に対してIFA向け投資商品発注サポートシステムを受託開発するなど、受託開発分野の堅調な受注が売上増に貢献しました。以上のような活動の結果、当連結会計年度の売上高は9,689,408千円(前年度比18.5%増)となり、過去最大の売上高を計上しました。(営業利益)当連結会計年度は、生命保険会社からのシステム開発受託の拡大に対応して優秀なプログラマー等を確保するための労務費、外注費が前年度比19.1%増加した影響により、売上原価は7,567,330千円(前年度比17.3%増)と前年度より増加したものの、プロジェクト管理の徹底により売上高増(前年度比18.5%増)に比べて抑制されたため、売上総利益は2,122,077千円(前年度比22.8%増)と前年度に比べ大幅な増益となりました。一方、販管費及び一般管理費については1,591,488千円(前年度比11.3%増)と前年度に比べ160,977千円の増加に留まったことにより、営業利益は530,589千円(前年度比78.4%増)と前年度を大きく上回る増益となりました。(経常利益)営業外収益として受取利息及び配当金22,692千円を含め、27,867千円を計上しました。また、営業外費用として支払利息21,374千円等を計上した結果、経常利益は535,102千円(前年度比73.2%増)と増益となりました。(親会社株主に帰属する当期純利益)法人税等合計を146,218千円計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は401,823千円(前年度比156.3%増)と大幅増益となりました。 2) 財政状態の分析<資産>当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて970,001千円増加し、6,630,567千円となりました。(流動資産)当連結会計年度末における流動資産合計は、前連結会計年度末に比べて861,660千円増加し、4,677,662千円となりました。これは主として現金及び預金が358,534千円、売掛金及び契約資産が544,344千円増加したこと等によるものであります。(固定資産)当連結会計年度末における固定資産合計は、前連結会計年度末に比べて98,454千円増加し、1,943,018千円となりました。これは主として投資有価証券が267,682千円増加した一方で、ソフトウエアが146,053千円減少したこと等によるものであります。 <負債>当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて336,026千円増加し、2,700,408千円となりました。(流動負債)当連結会計年度末における流動負債合計は、前連結会計年度末に比べて243,094千円増加し、1,956,921千円となりました。これは主として買掛金が86,487千円、未払法人税等が78,019千円、その他に含まれる未払消費税等が49,035千円増加したこと等によるものであります。(固定負債)当連結会計年度末における固定負債合計は、前連結会計年度末に比べて92,932千円増加し、743,487千円となりました。これは主として繰延税金負債が99,029千円増加したこと等によるものであります。 <純資産>当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べて633,975千円増加し、3,930,158千円となりました。これは親会社株主に帰属する当期純利益を401,823千円、その他有価証券評価差額金の増加181,123千円、非支配株主持分143,958千円、剰余金の配当91,849千円を計上したこと等によるものであります。 b. 経営成績に重要な影響を与える要因経営成績に重要な影響を与える要因の詳細につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」を参照ください。 ③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析キャッシュ・フローの状況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」を参照ください。当社グループは、企業体質の強化を図りながら持続的な企業価値の向上を進めるにあたり、事業運営上必要な資金を、安定的に確保することを基本方針としております。当社グループの資本の財源は、主に営業キャッシュ・フローで生み出した資金を源泉とし、必要に応じて資金調達を行っております。なお、当連結会計年度末における借入金の残高は1,411,294千円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,747,335千円となっております。 ④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、売上規模を表す売上高、収益性を表す営業利益、資本効率を表すROEを重視し、拡大を目指しております。当連結会計年度におきましては、売上高9,689,408千円、営業利益530,589千円を計上し、ROEは11.6%となりました。引続き事業の継続的な拡大を通じて企業価値を向上させてまいります。
事業リスク
- 開発プロジェクトの採算悪化リスク請負契約によるシステム開発が多いため、当初の見積もり以上の作業工数や仕様変更、顧客の事業方針変更による開発遅延が発生する可能性があります。これにより、想定以上の費用負担が生じ、開発案件の採算性が悪化し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 特定の業界・顧客への依存売上高の大半を国内金融機関、特に生命保険会社に依存しています。生命保険業界の再編、法令・規制変更、IT投資動向の変化は、当社グループの業績に直接的な影響を与える可能性があります。また、販売実績の10%を超える特定の販売先が存在するため、その顧客の営業方針変更やシステム投資減少は、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
- 人材確保と技術変化への対応金融商品取引法に準拠したシステム開発やコンサルティングを行うため、常に優秀な人材の確保が不可欠です。高度な能力を持つ人材の流動化が進む中、必要な人材を継続的に確保できない場合、新たなサービス開発や事業展開に支障が生じ、業績に影響を与える可能性があります。また、AIなどの最新技術の把握が遅れると、市場ニーズを取り込めなくなるリスクもあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあると考えられる主な事項には、以下の内容が挙げられます。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資家に対する積極的な情報開示の観点から、以下に開示しております。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断する主要なものであり、事業等のリスクはこれに限るものではありません。 (1) 開発プロジェクトの管理について当社グループでは請負契約による開発案件が多いため、開発案件の採算性等に十分留意しつつ受注活動を行う方針でありますが、当該開発業務の性質上当初の見積り以上の作業工数が必要となる場合があり、想定以上の費用負担により開発案件の採算性の悪化が生じる可能性があります。また、開発案件に対する仕様変更等による開発費用の追加発生、顧客の事業方針の変更による開発の遅延等により開発案件の採算性の悪化が生じる可能性もあります。 (2) システムの不具合について当社グループは、金融商品の販売等をサポートするためのシステムを開発・提供しておりますが、顧客の検収後にシステムの不具合(いわゆるバグ)等が発見される場合があります。当社グループにおきましては、品質管理の国際標準であるISO9001の認証を取得して、品質管理の徹底を図り、不具合等の発生防止に努めておりますが、それでもなお、製品に不具合等が発見された場合には、補修作業に伴う費用の増加、信用の低下、損害賠償などの要因により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (3) 競合について当社グループは、金融リテール市場において、提案・要件定義・基本設計といった上流工程から開発・運用・保守に至る工程までを原則すべて自社で行う「ワンストップ・サービス」を徹底し、他社との差別化を図っております。しかしながら、金融リテール市場において、より高度な技術やノウハウを保有する競合企業が出現し、顧客のニーズをより的確に捉えたシステムを提供するようになった場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (4) 顧客が特定の業界に偏っていることについて当社グループは、売上高の大半を国内金融機関、とりわけ生命保険会社に依存しております。そのため銀行及び証券会社の顧客化、他社との資本業務提携や、会計事務所、会計事務所ネットワーク、IFA及びFP等の非金融機関の顧客開拓に努めておりますが、生命保険業界の合併、統合などの金融再編、法令や規制の変更・強化等及び業界のIT投資の動向などの要因により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (5) 特定の販売先への依存度が高いことについて当社グループには販売実績の10%を超える販売先が存在しております。当社グループとしましては、生成AIをはじめとする先進テクノロジ-を活用した新サービスによる新規顧客の開拓を進め、事業ポートフォリオの分散を促進するとともに、顧客基盤のより一層の拡大等に努めております。しかしながら、主要顧客の営業方針の変更及びシステム投資規模の減少等、その他の理由により主要顧客との取引が終了ないし大幅に縮小した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 知的所有権について当社グループが開発するソフトウエアの著作権等の知的所有権は、当社グループに帰属し、当社グループ独自のものであると考えております。しかしながら、当社グループの認識範囲外において第三者の知的所有権を侵害、または第三者が当社グループの知的所有権を侵害する可能性があります。第三者の知的財産権を侵害した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (7) 業績の季節変動について当社グループの主たる事業である受託開発事業は、主要な顧客である生命保険会社等の金融機関のIT投資予算の制約を受けること、近年は生命保険会社の新商品販売時期が10月頃に偏重する傾向にあることから、売上高、営業利益、経常利益とも1月から3月(第2四半期)及び7月から9月(第4四半期)に偏重する傾向があります。また、検収基準で売上高を計上する案件があることから、何らかの理由により検収時期が翌期にずれ込んだ場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (8) 人材の確保について当社グループは金融商品取引法に準拠したシステムの開発販売及びコンサルティングを行っており、新たなサービスを開発、展開していくためには、常に優秀な人材を確保しなければなりません。開発スキルが多様化する中、求める開発スキルを明確にした採用活動を行うことにより、現時点においては必要な人材を確保しておりますが、高度な能力を持つ人材は流動化が進行しており、将来も継続して必要な人材を確保できるかどうかについては不確定であり、十分な人材を確保できない場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (9) 情報セキュリティ管理について当社グループは顧客の情報システムを構築する過程において、個々の顧客業務内容等の機密情報を入手し得る立場にあることから、個人情報を含めた情報管理のため入退出管理、アクセス可能者の制限、アクセスログ取得等のセキュリティ対策を講じる等、情報管理体制の整備強化に努めており、情報セキュリティマネジメントの国際標準であるISO27001の認証を取得しております。しかしながら、今後、当社グループの過失や第三者による不法行為等によって顧客の個人情報や機密情報、当社グループが保有する個人情報等が外部へ流出した場合には、損害賠償請求や社会的信用の失墜等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (10) 自然災害、事故等について当社グループでは、自然災害、事故等に備え、バックアップサーバーの分散化、定期的バックアップ、稼働状況の監視によるシステムトラブルの事前防止又は回避に努めております。しかしながら、大地震、台風等の自然災害や事故等により、設備の損壊や電力供給の制限等の事業継続に支障をきたす事象が発生した場合、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (11) 特定人物への依存について当社の代表取締役社長である北山雅一(以下、同氏といいます。)は、当社の創業者であり、会社設立以来の最高経営責任者であります。経営方針や事業戦略の決定やその実行において重要な役割を果たしております。当社グループにおいては、特定の人物に依存しない体制を構築するべく、幹部社員の情報共有や権限の委譲によって同氏に過度に依存しない組織体制の整備を進めておりますが、何らかの理由により同氏が当社の業務を遂行することが困難になった場合、新規案件の獲得等に影響を及ぼす可能性があります。 (12) ストック・オプションの権利行使による株式価値の希薄化についてストック・オプション制度は、企業価値と役職員個々の利益を一体化し、ベクトルの共有や目標の達成等組織における職務の動機付けを向上させることを目的として導入し、今後も資本政策の中で慎重に検討しつつ、継続的に実施してまいりたいと考えております。本書提出日の前月末における潜在株式数は70,000株であり、発行済株式総数の1.2%に相当しておりますが、権利行使された場合には、当社グループの1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。 (13) 業界全体の動向および法令改正等の状況について当社グループの売上高は生命保険会社に大きく依存しております。このため、保険商品の販売動向、新商品の販売数及び保険業法等の生命保険業界に関連する法令の改正等が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、AI等の最新技術の把握に遅れた場合は、市場ニーズを取り込めない可能性があります。