事業の概要
- 機能商品事業情報用紙や特殊紙、機能材料、化学紙、写真感光材料の製造・販売が主力です。これらは、情報記録、特殊な印刷、工業用途など、特定の機能が求められる分野で使用され、高い技術力と専門性が収益の源泉となっています。三菱ハイテクペーパーヨーロッパGmbHや珠海清菱浄化科技有限公司などが製造・販売を担い、国内外の多様なニーズに応えています。
- 紙素材事業印刷用紙や衛生用紙、パルプの製造・販売を行っています。日々の生活やビジネスに不可欠な基盤素材を提供しており、安定した需要が見込まれる一方で、市場の変動や競合状況が収益に影響を与える可能性があります。当社やエム・ピー・エム・王子ホームプロダクツ㈱、東邦特殊パルプ㈱などが生産を担い、幅広い製品ラインナップを展開しています。
- エンジニアリング事業工場設備の保守・設計製作など、グループ内外のエンジニアリングサービスを提供しています。これは、自社の生産設備を最適に保つだけでなく、その技術力を活かして外部からの受注も得ることで、安定的な収益源となっています。三菱製紙エンジニアリング㈱がこの分野を専門とし、技術的な専門知識を活かしたサービスを提供しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 機能商品事業情報・特殊紙、機能材料、化学紙、写真感光材料の製造・販売を主軸とする事業です。このセグメントは、881.04億円の売上高と33.4億円の営業利益を計上しており、グループの収益を牽引する主要な稼ぎ頭となっています。高付加価値製品に特化し、国内外の専門市場で事業を展開しています。
- 紙素材事業印刷用紙や衛生用紙、パルプの製造・販売を行う事業です。売上高は871.76億円、営業利益は13.47億円であり、機能商品事業に次ぐ規模でグループの基盤を支えています。日用品や一般産業向けの製品を提供し、安定的な需要に応えることで事業の安定化に貢献しています。
- その他事業工場設備の保守・設計製作を行うエンジニアリング業や、その他の事業を含むセグメントです。具体的な売上高や営業利益の数値は示されていませんが、グループ全体の事業活動を支える重要な役割を担っています。特にエンジニアリング事業は、自社設備の維持管理だけでなく、外部への技術提供も行い、多角的な収益源となっています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| FunctionalMaterialsBusinessReportableSegment | 地域 | 881 | 33 | 3.8% |
| SustainableFiberMaterialsBusinessReportableSegment | 地域 | 872 | 13 | 1.5% |
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3 【事業の内容】当社グループ(当社、連結子会社11社及び関連会社8社)が営んでいる主な事業内容と、各社の当該事業に係る位置づけ及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。 ○ 機能商品事業情報・特殊紙の製造・販売を当社、三菱ハイテクペーパーヨーロッパGmbHが行っております。機能材料、化学紙の製造・販売などを当社、珠海清菱浄化科技有限公司が行っております。写真感光材料の製造は、当社が行っております。製品の販売は、当社、三菱王子紙販売㈱及び三菱イメージング(エム・ピー・エム),Inc.が行っております。印刷・加工・販売などを行う会社が1社あります。欧州子会社の管理・統括を三菱ペーパーホールディング(ヨーロッパ)GmbHが行っております。その他の事業を行う会社が1社あります。 ○ 紙素材事業印刷用紙・衛生用紙等の製造は、当社及びエム・ピー・エム・王子ホームプロダクツ㈱が行っております。パルプの製造は、当社及び東邦特殊パルプ㈱が行っております。当社八戸工場の業務請負をエム・ピー・エム・オペレーション㈱が行っております。製品の販売は、当社及び三菱王子紙販売㈱が行っております。製品の加工・仕上包装などは、エム・ピー・エム・オペレーション㈱が行っております。倉庫・運輸関連サービスの提供などを、浪速通運㈱が行っております。填料の供給を兵庫クレー㈱が行っております。海外における植林事業を行っていたフォレスタル・ティエラ・チレーナLtda.は、2018年1月に土地・植林資産の譲渡を行っており、清算手続中であります。 ○ その他当社の工場設備の保守・設計製作をはじめとするエンジニアリング業などを三菱製紙エンジニアリング㈱が行っております。その他の事業を行う会社として、エム・ピー・エム・王子エコエネルギー㈱があります。 企業集団の概略を図示すれば、次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 国内需要の減少及び市況価格の下落、原燃料価格の上昇が業績に悪影響を及ぼす可能性があるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 設備 機能商品事業、紙素材事業はいわゆる装置産業にあたり、多額の設備投資資金を要する。 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:国内需要の減少及び市況価格の下落 / 原燃料価格の上昇 / 設備投資に伴う稼働率低下の可能性
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
長年の歴史とブランド力はあるが、特許やIPによる明確な優位性は限定的。特殊紙分野での技術力は存在するものの、汎用的な紙製品では競争が激しい。
スイッチングコスト★★☆☆☆
一部の特殊紙や機能性紙では、顧客の製造プロセスに組み込まれており、切り替えにはコストや手間がかかる可能性がある。しかし、汎用品ではスイッチングコストは低い。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
パルプ・紙業界のビジネスモデルにおいて、ネットワーク効果は基本的に見られない。
コスト優位★★☆☆☆
原燃料価格の変動や、海外メーカーとの価格競争に晒されている。規模の経済によるコスト優位性は一定程度あるものの、構造的な圧倒的優位性は確立されていない。
規模の経済★★★☆☆
国内大手製紙メーカーとして、一定の生産規模と販売網を有しており、業界内での地位は確立されている。しかし、グローバルな競争環境では、より巨大なプレイヤーも存在する。
- 多様な機能性製品の提供情報・特殊紙、機能材料、化学紙、写真感光材料といった幅広い機能性製品を製造・販売しており、特定の用途に特化した高い付加価値を提供しています。これにより、一般的な紙製品とは異なるニッチな市場での競争優位性を確立し、顧客の多様なニーズに応えることが可能です。
- 国内外に広がる事業ネットワーク三菱ハイテクペーパーヨーロッパGmbHや珠海清菱浄化科技有限公司など、国内外に多数の連結子会社や関連会社を有しています。これにより、グローバルな生産・販売体制を構築し、地域ごとの市場特性に合わせた事業展開や効率的なサプライチェーンの構築が可能となり、事業の安定性に寄与しています。
- パルプから製品までの一貫生産体制パルプの製造から印刷用紙、衛生用紙、機能性材料といった最終製品の製造・加工までを一貫して行える体制を一部で構築しています。これにより、原材料の安定調達や品質管理の徹底、コスト効率の向上を図ることができ、製品の競争力を高める要因となっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、高い技術力を活かした製品を顧客に提供し社会に貢献するために以下を企業理念とし、この企業理念のもと当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に向けて企業活動を進めております。・世界市場で顧客の信頼に応える企業グループ・常に技術の先端を行く企業グループ・地球環境保全、循環型社会に貢献する企業グループ (2) 経営環境当社グループの経営成績等に重要な影響を与える大きな要因として、紙素材事業の構造的な需要減退、木材チップ、製紙用パルプ・重油・石炭・諸薬品等の原燃料価格変動があります。機能商品事業は原燃料価格高騰の影響を受けておりますが、海外展開の強化、成長商品の拡販やシェア拡大によりこの影響を最小限に抑えるべく対策を進めております。オンデマンド化に対応した感熱紙・インクジェット用紙等の情報・画像メディアのシェア拡大、水処理膜基材・蓄電デバイス用セパレータ・テープ原紙・フィルター等の機能性材料のトップランナーへの進化を実現し、より一層の規模拡大を図ってまいります。紙素材事業は機能商品事業同様の原燃料価格の高騰影響に加え、需要減退など厳しい環境にありますが、八戸・北上工場の運営一体化による構造改革を進め収益性向上を図ります。又、環境配慮商品として、脱プラ・減プラに貢献する包装材・国産材100%パルプの用途拡大を進めてまいります。 (3) 目標とする経営指標及び中長期的な会社の経営戦略当社グループは、2026年3月期より新たな中期計画として「中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期)」に取り組んでおります。「中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期)」では最終年度(2028年3月期)の経営数値目標を以下の通り設定しております。 ○ 経営数値目標連結指標目標値(2028年3月期)売上高2,500億円営業利益200億円D/Eレシオ0.7倍ROE10%ROIC9% <前提条件>為替:145円/US$、原油価格(ドバイ):70US$/バレル、石炭価格(豪州):100US$/トン (4) 会社の対処すべき課題[中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期)]当社グループでは、前中期経営計画(2023年3月期~2025年3月期)期間中に「新しい三菱製紙グループの創造」とのスローガンを掲げ、収益基盤強化のための構造改革を進めてまいりました。この間に整備した体制を基に、収益改善のみならず規模の拡大へと舵を切るべく、「”SHINKA”する130年 企業へ」とのスローガンを掲げて2026年3月期より新たな中期経営計画を開始しております。当社は2028年4月に創立130周年を迎えますが、この中期経営計画期間に成長・拡大に向け進化し、130周年の先も進化・発展し続けることを目指しております。中期経営計画の概要は以下の通りです。 ① 技術・研究の”SHINKA”で特色ある機能・環境配慮商品を拡大、生産性向上を加速(深化)・前中期経営計画(2023年3月期~2025年3月期)期間中に体制整備・増強を行った研究開発力を、DX活用、技術・人財投資拡充によりさらに強化し、それを基に、成長事業である機能商品事業の規模拡大による増収増益、紙素材事業の収益性向上による増益を進めてまいります。・機能商品事業については、高付加価値化・グローバル展開を進め、情報・画像メディアのシェア拡大、機能性材料のトップランナーへの進化を実現してまいります。・紙素材事業については、環境配慮商品の拡販・生産性向上を進め、包装材・国産材100%パルプの拡販、八戸・北上工場の運営一体化による構造改革を実現してまいります。 ② 地球環境への貢献を”SHINKA”(進化)・CO2排出量削減の取り組みを更に加速させ、公約した2030年目標(2013年度比40%削減)の達成に向けた投資を実施してまいります。・国産材の利用推進や、プラスチック資源の再資源化率向上、SDGsに貢献する事業拡大により循環型社会への貢献を進めてまいります。 ③ ガバナンス人的資本経営の”SHINKA”(浸化)・品質管理部門の独立性を担保し、監査体制の強化を図ることで品質管理体制の強化を進めています。また、ステークホルダー・エンゲージメントの向上に向け、対外発信の強化・企業文化の変革を進めてまいります。・多様な人財の確保、ワークライフバランス推進、といったダイバーシティ&インクルージョンの取り組み、インテグリティ重視の企業文化の確立、従業員への学習機会の充実、DXによる働きやすさ・生産性の両立、といった従業員の意識改革の取り組みをさらに強化して進めてまいります。 以上の活動を通じて、当社グループは、持続可能な社会に貢献するとともに社会価値を創造してサステナブルに成長する企業を目指して、企業価値の向上に取り組んでまいります。 2025年4月1日付 グループ組織図 ※品質管理体制の強化を図るため、従来工場に所属していた品質保証部門について、本社の技術本部安全環境品質保証部内の所属に変更し、独立性を担保する組織改正を実施。また、品質監査実施組織を明確化するため、技術本部内に独立した技術監査部を設置(2025年4月1日付)。 <当社子会社における不適切事案への対応>当社グループである三菱製紙エンジニアリング株式会社で製造した耐熱プレスボード製品に関して、測定データの一部改ざん、及び所定の検査の一部を実施せずに出荷していた事実が判明しました。この事実に基づき、当社は2024年5月に特別調査委員会を設置し、事実関係、原因、影響を適切に把握するとともに、再発防止に向けた対策に取り組んでまいりました。同委員会では、当該製品以外の製品も含む当社グループ全社の品質不正の有無について調査を行い2025年5月に報告書を受領しました。また、当社でも調査の中で不正が判明した製品に関わる安全性の確認を進め、トラブルの発生も認識しておりません。具体的な再発防止策としては、以下の取り組みを実施済みです。・仕様見直しが必要と判断した製品(耐熱プレスボード等)について品質に関係しない試験項目を仕様から除外。・今般の調査で判明した事案に関連し社内規程を見直し。・品質検査部門の検査員に対し、検査項目の設定趣旨等に関する研修を実施。・2025年4月、従来工場に所属していた品質保証部門について、本社の技術本部安全環境品質保証部の所属に変更し、独立性を担保する組織改正を実施。・2025年4月、品質監査実施組織を明確化するため、技術本部内に独立した「技術監査部」を設置。・監査対象以外の工場メンバーも加わった抜き打ち品質監査を開始(2025年2月までに国内全工場にて第1回の監査を実施済)。今後も抜き打ち監査を仕組化。・管理職の在任期間ルール設定等による異動活性化。・社長による国内全工場への訪問や社内広報を通じて品質管理の重要性を徹底。風通しの良い組織づくりについても入社式等でメッセージを発信。・全役職員が参加した外部講師によるコンプライアンス研修(2024年度テーマは「組織風土を改革する(違反事例とその影響)」。今後の定期開催に本事案も織り込み教訓とする)。・2025年4月、本社コンプライアンス推進機能を強化した組織へ体制変更。・当社をどのような会社にしていきたいか、そこで各人が何を実現したいかを全員参加で考え議論する「クレド作成プロジェクト」を開始。ラインや世代を超えてコミュニケーションを活発化し風通しの良い会社作りに繋げる。・インテグリティ重視の企業文化確立を社内外にメッセージ発出(中期経営計画においても明記)。受領した調査報告書の内容及びその提言を真摯に受け止め、引き続き、株主をはじめとするステークホルダーの皆様からの信頼回復に向けて全力で業務改善策に取り組んでまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、高い技術力を活かした製品を顧客に提供し社会に貢献するために以下を企業理念とし、この企業理念のもと当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に向けて企業活動を進めております。・世界市場で顧客の信頼に応える企業グループ・常に技術の先端を行く企業グループ・地球環境保全、循環型社会に貢献する企業グループ (2) 経営環境当社グループの経営成績等に重要な影響を与える大きな要因として、紙素材事業の構造的な需要減退、木材チップ、製紙用パルプ・重油・石炭・諸薬品等の原燃料価格変動があります。機能商品事業は原燃料価格高騰の影響を受けておりますが、海外展開の強化、成長商品の拡販やシェア拡大によりこの影響を最小限に抑えるべく対策を進めております。オンデマンド化に対応した感熱紙・インクジェット用紙等の情報・画像メディアのシェア拡大、水処理膜基材・蓄電デバイス用セパレータ・テープ原紙・フィルター等の機能性材料のトップランナーへの進化を実現し、より一層の規模拡大を図ってまいります。紙素材事業は機能商品事業同様の原燃料価格の高騰影響に加え、需要減退など厳しい環境にありますが、八戸・北上工場の運営一体化による構造改革を進め収益性向上を図ります。又、環境配慮商品として、脱プラ・減プラに貢献する包装材・国産材100%パルプの用途拡大を進めてまいります。 (3) 目標とする経営指標及び中長期的な会社の経営戦略当社グループは、2026年3月期より新たな中期計画として「中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期)」に取り組んでおります。「中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期)」では最終年度(2028年3月期)の経営数値目標を以下の通り設定しております。 ○ 経営数値目標連結指標目標値(2028年3月期)売上高2,500億円営業利益200億円D/Eレシオ0.7倍ROE10%ROIC9% <前提条件>為替:145円/US$、原油価格(ドバイ):70US$/バレル、石炭価格(豪州):100US$/トン (4) 会社の対処すべき課題[中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期)]当社グループでは、前中期経営計画(2023年3月期~2025年3月期)期間中に「新しい三菱製紙グループの創造」とのスローガンを掲げ、収益基盤強化のための構造改革を進めてまいりました。この間に整備した体制を基に、収益改善のみならず規模の拡大へと舵を切るべく、「”SHINKA”する130年 企業へ」とのスローガンを掲げて2026年3月期より新たな中期経営計画を開始しております。当社は2028年4月に創立130周年を迎えますが、この中期経営計画期間に成長・拡大に向け進化し、130周年の先も進化・発展し続けることを目指しております。中期経営計画の概要は以下の通りです。 ① 技術・研究の”SHINKA”で特色ある機能・環境配慮商品を拡大、生産性向上を加速(深化)・前中期経営計画(2023年3月期~2025年3月期)期間中に体制整備・増強を行った研究開発力を、DX活用、技術・人財投資拡充によりさらに強化し、それを基に、成長事業である機能商品事業の規模拡大による増収増益、紙素材事業の収益性向上による増益を進めてまいります。・機能商品事業については、高付加価値化・グローバル展開を進め、情報・画像メディアのシェア拡大、機能性材料のトップランナーへの進化を実現してまいります。・紙素材事業については、環境配慮商品の拡販・生産性向上を進め、包装材・国産材100%パルプの拡販、八戸・北上工場の運営一体化による構造改革を実現してまいります。 ② 地球環境への貢献を”SHINKA”(進化)・CO2排出量削減の取り組みを更に加速させ、公約した2030年目標(2013年度比40%削減)の達成に向けた投資を実施してまいります。・国産材の利用推進や、プラスチック資源の再資源化率向上、SDGsに貢献する事業拡大により循環型社会への貢献を進めてまいります。 ③ ガバナンス人的資本経営の”SHINKA”(浸化)・品質管理部門の独立性を担保し、監査体制の強化を図ることで品質管理体制の強化を進めています。また、ステークホルダー・エンゲージメントの向上に向け、対外発信の強化・企業文化の変革を進めてまいります。・多様な人財の確保、ワークライフバランス推進、といったダイバーシティ&インクルージョンの取り組み、インテグリティ重視の企業文化の確立、従業員への学習機会の充実、DXによる働きやすさ・生産性の両立、といった従業員の意識改革の取り組みをさらに強化して進めてまいります。 以上の活動を通じて、当社グループは、持続可能な社会に貢献するとともに社会価値を創造してサステナブルに成長する企業を目指して、企業価値の向上に取り組んでまいります。 2025年4月1日付 グループ組織図 ※品質管理体制の強化を図るため、従来工場に所属していた品質保証部門について、本社の技術本部安全環境品質保証部内の所属に変更し、独立性を担保する組織改正を実施。また、品質監査実施組織を明確化するため、技術本部内に独立した技術監査部を設置(2025年4月1日付)。 <当社子会社における不適切事案への対応>当社グループである三菱製紙エンジニアリング株式会社で製造した耐熱プレスボード製品に関して、測定データの一部改ざん、及び所定の検査の一部を実施せずに出荷していた事実が判明しました。この事実に基づき、当社は2024年5月に特別調査委員会を設置し、事実関係、原因、影響を適切に把握するとともに、再発防止に向けた対策に取り組んでまいりました。同委員会では、当該製品以外の製品も含む当社グループ全社の品質不正の有無について調査を行い2025年5月に報告書を受領しました。また、当社でも調査の中で不正が判明した製品に関わる安全性の確認を進め、トラブルの発生も認識しておりません。具体的な再発防止策としては、以下の取り組みを実施済みです。・仕様見直しが必要と判断した製品(耐熱プレスボード等)について品質に関係しない試験項目を仕様から除外。・今般の調査で判明した事案に関連し社内規程を見直し。・品質検査部門の検査員に対し、検査項目の設定趣旨等に関する研修を実施。・2025年4月、従来工場に所属していた品質保証部門について、本社の技術本部安全環境品質保証部の所属に変更し、独立性を担保する組織改正を実施。・2025年4月、品質監査実施組織を明確化するため、技術本部内に独立した「技術監査部」を設置。・監査対象以外の工場メンバーも加わった抜き打ち品質監査を開始(2025年2月までに国内全工場にて第1回の監査を実施済)。今後も抜き打ち監査を仕組化。・管理職の在任期間ルール設定等による異動活性化。・社長による国内全工場への訪問や社内広報を通じて品質管理の重要性を徹底。風通しの良い組織づくりについても入社式等でメッセージを発信。・全役職員が参加した外部講師によるコンプライアンス研修(2024年度テーマは「組織風土を改革する(違反事例とその影響)」。今後の定期開催に本事案も織り込み教訓とする)。・2025年4月、本社コンプライアンス推進機能を強化した組織へ体制変更。・当社をどのような会社にしていきたいか、そこで各人が何を実現したいかを全員参加で考え議論する「クレド作成プロジェクト」を開始。ラインや世代を超えてコミュニケーションを活発化し風通しの良い会社作りに繋げる。・インテグリティ重視の企業文化確立を社内外にメッセージ発出(中期経営計画においても明記)。受領した調査報告書の内容及びその提言を真摯に受け止め、引き続き、株主をはじめとするステークホルダーの皆様からの信頼回復に向けて全力で業務改善策に取り組んでまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況及び経営者の視点による分析・検討内容当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況及び経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。なお、個々の「重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定」については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。連結財務諸表の作成にあたって、重要な見積りや計画の策定は、過去の実績や現状を勘案して合理的に行っておりますが、これらは不確実性を伴うため、実際の結果は異なる可能性があります。連結財務諸表の作成に用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりです。 (固定資産の減損処理)当社グループでは、固定資産の減損に係る会計基準等に従って減損の兆候判定を行い、兆候があると判断した場合には、将来キャッシュ・フロー等を算定し減損損失の認識・測定を行っています。経営環境や事業の状況の著しい変化等により収益性が低下し、十分なキャッシュ・フローを創出できないと判断される場合は、対象資産に対する減損損失の計上により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (繰延税金資産の回収可能性)当社グループは、将来の課税所得について合理的な仮定に基づく見積りを行い、繰延税金資産を計上しております。将来の課税所得に関する仮定について変動が生じた場合などは、将来の連結財務諸表の繰延税金資産の金額に重要な影響を与える可能性があります。 ② 経営成績に関する説明当期における我が国経済は、雇用・所得環境の改善に伴い緩やかな回復基調となりました。一方で、物価上昇や為替相場の急激な変動、長期化するウクライナ紛争や中東情勢などの地政学リスクが原燃料価格に与える影響、米国の通商政策による影響、不動産不況を背景にした中国経済の減速など、依然として先行きの不透明な状況が続いております。このような状況下、当社グループは生産性向上やコスト削減に取り組み販売面では新製品の拡販に努めました。「中期経営計画」(2023年3月~2025年3月期)の最終年度となる本年は、以下3つの基本方針に沿って、精力的に取り組みを進めました。 1) 「選択と集中」、「新事業拡大」による収益力の強化2024年4月1日付及び7月1日付で当社への子会社の統合(4社)、また、子会社間の統合(2社)によるグループ組織再編を実行し、効率化を進めました。今後もさらなるグループの組織変革を進め、収益性向上とコーポレートガバナンスの強化を図ってまいります。また、老朽化が進行した高砂工場生産設備を停機したほか、需要減少により稼働率が低下していた北上工場生産設備の停機を決定しました。工場内あるいは工場間で効率の高いマシンへと生産を集約することで、固定費削減と生産効率改善を進めてまいります。 2) グリーン社会への貢献当社グループの持続的な成長と中長期的企業価値の向上に向け、気候変動が事業に与えるリスク・機会の両面に関して、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の提言に沿った情報開示を実施しております。生物多様性の維持・保全活動の取り組みが評価され、当社の福島県の村火(むらび)社有林が環境省より、「自然共生サイト」に認定されました。当社は「生物多様性のための30by30アライアンス」にも参加しており、今後も環境価値を創出し持続可能な地球環境に貢献すべく取り組んでまいります。 3) サステナビリティ向上のための組織変革2023年4月に制定した「三菱製紙グループサステナビリティ基本方針」に則り、ステークホルダーの皆様からの信頼と共感を得ることを通して企業価値の向上を図ると共に、さまざまな社会的課題の解決につなげ、サステナブルな社会の実現に貢献してまいります。当社グループのサステナビリティ推進活動のあり方について、株主の皆様に実体験を通してご理解いただくため「三菱製紙 ニッシー・カッシーの森」制度での植樹体験を実施しました。また、全てのステークホルダーの皆様に当社グループの企業活動全般をご理解いただくため、統合報告書において、より詳細な情報開示を進めました。当社グループでは昨年度に基幹システムを刷新しましたが、さらにデジタル化を推進し、業務効率化や作業安全強化のみならず、企業価値向上に資するDXにも取り組んでまいります。 これらの結果、当期の連結売上高は1,759億4千2百万円(前期比9.1%減)となりました。損益面では、国内製品の価格改定効果やコストダウン効果はありましたが、欧州圏での市況低迷の継続や数量減等により、連結営業利益は45億6千7百万円(前期は連結営業利益54億1千万円)、連結経常利益は45億4千8百万円(前期は連結経常利益70億9千8百万円)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は43億4千3百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益41億7千万円)となりました。セグメントごとの経営成績は、次の通りとなりました。 (単位:百万円) 売上高営業利益2024年3月期2025年3月期増減率(%)2024年3月期2025年3月期増減率(%)報告セグメント機能商品97,35188,179△9.44,0533,340△17.6紙素材97,51189,238△8.51,1771,34714.5計194,863177,417△9.05,2314,688△10.4その他5,6284,451△20.924573△70.1計200,491181,869△9.35,4764,761△13.1調整額(注)△7,029△5,926 △66△194 合計193,462175,942△9.15,4104,567△15.6 (注)調整額は主として内部取引に係るものです。 (機能商品事業)情報用紙関連製品では、感熱紙はPOS市場用途の需要取り込みに向け、生産販売一体となり取り組みました。結果として販売数量、販売金額ともに前年を大きく上回りました。ノーカーボン紙、PPC用紙は需要減少により販売数量、販売金額ともに前年を下回りました。イメージング関連製品では、インクジェット関連で画像出力や印刷向け需要減少により販売数量は前年を下回りましたが、製品価格改定により販売金額は前年並みとなりました。機能材関連製品では、蓄電デバイス用セパレータは中国向け補助電源用途等の需要増の影響で販売金額は前年を上回りました。水処理膜基材は中国市場における競合他社の価格攻勢による競争激化、リライトメディアは中国経済成長の鈍化による需要の減少から、販売金額は前年を下回りました。ガラス繊維不織布の需要は堅調に推移し、製品価格改定の影響により販売金額は前年を上回りました。テープ原紙の国内向けは堅調に推移し、海外向けは欧州の規制対象銘柄の需要先取りの影響により販売数量、販売金額ともに前年を上回りました。ドイツ事業は、ドイツを含めた欧州圏の経済の低迷、価格競争激化等により、販売数量、販売金額ともに前年を下回りました。この結果、機能商品事業は減収減益となりました。情報用紙関連製品では、感熱紙はPOS市場用途の拡販促進に加え、ライナーレスラベル用紙等の環境配慮型感熱紙の需要獲得に取り組みます。PPC用紙は大手通販向けの需要獲得を目指すとともに、FSC認証紙製品などの環境配慮型高付加価値品の拡大により収益の安定化を図ってまいります。イメージング関連製品では、製品価格改定の浸透に加え、大型ポスター・ラベル用途や産業用インクジェット用紙の増販、好調なアジア新興国向けへの更なる拡販に取り組んでまいります。機能材関連製品では、水処理膜基材において顧客の要求品質に着実に応え欧米向け拡販に取り組むとともに、成長分野である工業用途及び海水淡水化プラント用途の需要獲得に取り組んでまいります。蓄電デバイス用セパレータは引き続き補助電源用途向けの拡販に取り組むとともに、車載用電装に使用されるコンデンサ市場の拡販に向け取り組んでまいります。テープ原紙は市場ニーズに適合した製品開発に注力し、特に海外向けの増販に取り組んでまいります。化粧板原紙や壁紙用裏打紙は銘柄別バランスの最適化、生産効率の改善等により収益の安定化を図ってまいります。ドイツ事業は、欧州域外での拡販や生産効率の改善等の事業構造改革を推進し収益安定化を図ってまいります。 (紙素材事業)印刷用紙では、需要の減少傾向が継続している国内市場において製品価格改定や市場要望の高い製品への置き換えを進めましたが、販売金額は前年を下回りました。包装紙は国内外ともに晒クラフト紙の増販に注力し販売数量、販売金額ともに前年を大きく上回りました。市販パルプにつきましては、国内向け製品価格改定に加え、輸出向け販売数量を拡大した結果、販売金額は前年を上回りました。円安による原燃料コスト高に対応した製品価格改定と、需要動向に応じた生産体制最適化のコストダウン効果により、主力の八戸工場は前期に続き増益を確保することができました。この結果、紙素材事業は減収増益となりました。今期に改定した製品価格を維持しつつ、印刷用紙に関しては需要動向に応じた生産体制最適化と在庫水準適正化の取り組みを継続するとともに、市販パルプでは市況の動向を踏まえ針葉樹パルプを始めとする高付加価値製品の拡販に注力してまいります。包装紙では、持続可能な社会への意識の高まりを背景とした脱プラ・減プラ需要を国内外を問わず取り込み、ユーザーのニーズに合致した特長ある製品を増販していくとともに、引き合いが強い国産材100%パルプの供給体制を整備してまいります。八戸・北上両工場では北上工場のN1抄紙機を停機し八戸工場の高効率製造設備への集約を進め、さらなる生産効率化及びコストダウンの追求により、事業基盤を一層強固にしてまいります。 ③ 生産、受注及び販売の実績a. 生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)機能商品事業83,13292.8紙素材事業63,33493.1合計146,46792.9 (注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。2.金額は販売価格によっております。 b. 受注実績当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)その他838102.4289286.4合計838102.4289286.4 (注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。2.当連結会計年度における受注残高の著しい変動の要因は、一部の受注工事の完了予定が年度末日を超えることとなったためであります。 c. 販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)機能商品事業88,10491.4紙素材事業87,17692.0その他66128.9合計175,94290.9 (注)セグメント間取引については、相殺消去しております。 ④ 財政状態(資産の部)流動資産は、現預金、売掛金の減少等により、前連結会計年度末に比べ104億1千7百万円減少しました。固定資産は、投資有価証券の評価差額や退職給付に係る資産の減少等により、前連結会計年度末に比べ167億4千5百万円減少しました。この結果、当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ271億6千3百万円減少し、2,082億1千7百万円となりました。 (負債の部)負債は、借入金、支払手形及び買掛金の減少により、当連結会計年度末における残高は、前連結会計年度末に比べ214億9千1百万円減少し、1,229億3千4百万円となりました。 (純資産の部)非支配株主持分を含む純資産は、退職給付に係る調整累計額の減少等により、当連結会計年度末における残高は、前連結会計年度末に比べ56億7千2百万円減少し、852億8千2百万円となりました。この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ2.3ポイント改善し、40.9%となりました。 ⑤ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ37億6千9百万円減少し、62億3千9百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は、前連結会計年度に比べ86億3千2百万円減少し、48億5千4百万円となりました。収入の主な内訳は、減価償却費63億8千2百万円、売掛債権の減少88億6千9百万円であり、支出の主な内訳は、仕入債務の減少53億1千9百万円であります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果得られた資金は、前連結会計年度に比べ9億7千万円増加し、47億9千7百万円となりました。収入の主な内訳は、有形及び無形固定資産の売却による収入44億4千万円、投資有価証券の売却による収入25億7千4百万円であり、支出の主な内訳は、有形及び無形固定資産の取得による支出26億2千8百万円であります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ28億6千2百万円減少し、134億2百万円となりました。これは主に借入金の返済によるものです。 ⑥ 資本の財源及び資金の流動性当社グループの運転資金需要の主なものは、原燃料購入費用、製造諸費用、販売費及び一般管理費等であります。投資資金需要の主なものは、既存設備の改善や効率向上、省エネルギー対応などの性能向上、成長分野での事業拡大と多様な新規事業の確立に向けた設備投資などであります。当社グループの運転資金及び設備資金については、自己資金、金融機関からの借入金、コマーシャル・ペーパーの発行等により充当することとしております。また、資金調達手段の多様化として売掛債権の流動化も実施しております。長期借入金の資金調達につきましては、金利動向等の市場環境を見ながら、シンジケート・ローンの活用など調達手段や調達時期を適宜判断して実行しております。また、当社グループ内では、キャッシュ・マネジメント・システムを導入して資金の一元管理を行い、資金効率の向上を図っております。
事業リスク
- 国内需要の減少と市況価格の下落国内景気の悪化や市場の変化により、機能性材料、インクジェット用紙、写真感光材料、紙・パルプなどの国内需要が大幅に減少したり、製品の市場価格が下落したりする可能性があります。これにより、売上高の減少や利益率の悪化を招き、業績や財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 原燃料価格の変動木材チップ、製紙用パルプ、重油、石炭といった主要な原燃料の価格は、国際的な需給バランスや国際情勢によって大きく変動します。これらの価格が上昇した場合、製造コストが増加し、製品価格への転嫁が難しい場合には、当社グループの収益性を圧迫し、業績や財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 多額の設備投資と稼働率の変動機能商品事業や紙素材事業は、大規模な生産設備を必要とする装置産業であり、多額の設備投資を伴います。将来の需要予測に基づいて投資を行いますが、市場動向の変化により新規設備の稼働率が十分に上がらない場合、投資回収が遅れ、減価償却費などの固定費が収益を圧迫し、業績や財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。(1) 市場及び事業に関するリスク① 国内需要の減少及び市況価格の下落国内景気の大幅な後退により、当社グループ製品の機能性材料、インクジェット用紙、写真感光材料、紙・パルプ等の国内需要が大幅に減少した場合や、製品市況が下落した場合には、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。② 原燃料価格の上昇当社グループが調達する主要原燃料である木材チップ、製紙用パルプ、重油、石炭等の価格は、国際的な需給関係や国際紛争等の影響を受け変動するため、これら主要諸資材の価格が上昇した場合には、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。③ 設備投資当社グループの主要事業である機能商品事業、紙素材事業はいわゆる装置産業にあたり、多額の設備投資資金を要します。当社グループでは、大型の設備投資は将来の需要予測に基づいて実施いたしますが、市場の動向が変化した場合等においては、新規設備の稼働率が十分に上がらない可能性があります。この場合、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。④ 固定資産の減損当社グループは生産設備等の固定資産を有しております。これらの固定資産は、事業環境の変化によって将来キャッシュ・フローに悪化が見込まれる場合に、固定資産の減損に係る会計基準の適用により、減損損失が発生する可能性があります。この場合、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。⑤ 繰延税金資産当社グループは、将来の課税所得の予測に基づいて繰延税金資産の計上・取崩を行っております。経営成績が大幅に悪化した場合には、繰延税金資産の回収が見込めないと判断をし、繰延税金資産を減少させることにより、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (2) 金融及び経済に関するリスク① 為替変動当社グループは、原材料の購入及び製品の販売等において、広く外貨建て取引及び外貨ベースでの円建て取引を行っております。輸入取引と輸出取引のどちらか一方に大きく偏っているということはありませんが、為替レート変動の影響を受けることになるため、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。② 金利の上昇当社グループは、主に借入れによる資金調達を行っており、大幅な金利の上昇が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。③ 投資有価証券当社グループは、政策的に保有している取引先の株式、等時価のある投資有価証券を保有しております。当社グループが保有する株式等の投資有価証券の時価が大幅に下落した場合には、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。④ 退職給付債務当社グループの退職給付費用及び退職給付債務は、割引率や年金資産の長期期待運用収益率等の数理計算上の前提に基づいて算出されております。株式市場の下落などにより前提条件が変動した場合には、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (3) その他のリスク① 災害当社グループの国内外の事業所、社有林等は、地震、津波、火災等の災害に見舞われる可能性があります。また、テロやサイバー攻撃のような人為的な災害に見舞われる可能性もあります。この場合、保険金で補償される金額を除いて、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。② 新規感染症拡大新型コロナウィルスの世界的な感染拡大は各国に甚大な影響を及ぼしました。今後も同様に、感染症が世界的に拡大した場合、需要低迷により、生産販売数量が大幅に減少する可能性があります。この場合、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。③ 法規制又は訴訟当社グループの国内外における事業は、環境、知的財産、製造物責任等各種の法規制を受けており、それに関連し訴訟等を受ける可能性があります。その結果によっては、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。④ 偶発事象その他偶発事象に起因して費用や損失が発生し、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社グループにおいて発生しうるリスクをすべて予測することは不可能であり、リスクは上記に限られるものではありません。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。