事業等のリスク
主なリスクとして、電子書籍業界の競争激化やユーザー嗜好の変化への対応遅れが挙げられます。これにより、業績に大きな影響が出る可能性があります。また、大規模な自然災害やサイバー攻撃などによる通信ネットワークや情報システムの障害は、事業活動に支障をきたし、復旧費用や信頼性低下につながる恐れがあります。さらに、海賊版サイトの横行による著作権侵害は、出版社や著作権者だけでなく、当社グループの収益にも悪影響を及ぼす可能性があります。
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FY2026|7,007 文字
3【事業等のリスク】 当社グループでは、リスク発生の抑制及び会社損失の最小化を図ることを目的として「リスク管理規程」を制定しております。それに基づき、持続的成長や事業活動の遂行に影響を与える可能性のあるリスクの抽出、評価(アセスメント)及び対策について、サステナビリティ推進委員会(原則、四半期に1回開催)が主体となって検討するとともに、各リスクに対するリスクオーナーを指名、明確化することで対応の実効性の担保に努めております。またリスクアセスメント結果については、取締役会に報告し、取締役会は、経営目線でのリスク間の相対的な関連性を検討・考慮した上で、対処すべきリスクの優先順位を決定し、対策実施の指示をすることとしております。 重要と判断したリスクについては、当社グループの各事業、コーポレート部門、マネジメント等の各レイヤーが当該リスクの内容に応じた対応・対策を検討・協議し、サステナビリティ推進委員会がその進捗をモニタリングするほか、特に緊急性の高いと思われるリスク項目については経営危機管理マニュアル、危機管理広報マニュアルを制定したうえで対処フローを明確化する等、常にリスクに備えるとともに、継続的な改善を図るよう努めております。監査役は取締役会への参加、重要書類の閲覧・確認、会計監査人との連携等を通じて、対処すべき優先順位の高いリスクについて有効な対策が実施されているかをモニタリングしております。加えて、コンプライアンスに関連する方針や規程を制定し、当社グループの役職員が遵守すべき法令、ルールを定め、内部監査等により遵守状況の確認を行っております。 なお、リスクの抽出においては、リスクを戦略遂行リスクとオペレーショナルリスクに分類しており、それぞれは以下の通り定義しております。 (1) 戦略遂行リスク 経営方針の策定及び事業戦略の遂行にあたり、企図する成果や効果が予定通り獲得できない可能性の程度及びその発生可能性であり、持続的成長を実現するにあたり、影響の範囲・程度を認識しつつ、対応策も含め検討するリスク (2) オペレーショナルリスク 戦略遂行を支えるオペレーション上の事象・障害の発生可能性及び損失可能性であり、事業遂行上、一定以下に抑制すべきリスク <リスクマネジメント体制> 当社グループは、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 <サステナビリティ共通>(1)ガバナンス」に示すサステナビリティ推進体制のもとで継続的なリスクマネジメントを行っております。 上記を踏まえ、本書に記載した当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については下記の通りであります。 当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、以下の記載事項及び本項以外の記載事項を、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。また、将来や想定に関する事項には、不確実性が内在しており、あるいはリスクを含んでいるため、実際の結果と大きく異なる可能性もあります。以下の記載は、投資家に対する積極的な情報開示を目的として発生頻度や内外要因分析をマッピングするなどして記載しておりますが、当社株式への投資に関連するリスクを全て網羅するものではありませんので、この点ご留意ください。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)当社グループの戦略遂行リスクについて① 電子書籍業界の成長性 当社グループにおける「電子書籍流通事業」は2026年2月期現在、売上高が101,063百万円で連結売上高全体の93.1%を占める基幹事業であります。「電子書籍流通事業」においては、多くの出版社等と取引関係を構築することに時間を要するため、新規参入には一定の障壁があります。一方で法制度や規制又は特許等の観点における参入障壁は低く、またコンテンツ提供元である出版社等も非独占的にコンテンツ提供を行っております。 「電子書店」や「出版事業」については今後、さらなる競合他社の参入増加や新たな形態の出版コンテンツ等の伸長も予想されます。また、ユーザーの嗜好の急激な変化への対応の遅れによりサービス・ソリューション提供機能や技術の陳腐化・コモディティ化を招いた場合や業界における取引慣行や価格体系が変化した場合など、計画策定時の想定を超える不確定要素が顕在化した場合には、当社グループの経営方針や経営戦略の変更を余儀なくされる可能性、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。影響度対応策競争環境の変化等によって、大きな業績影響(数億円~10億円超)が生じる可能性があります。引き続き電子書籍市場の拡大に注力するとともに、流通カロリーの低減に向けた顧客密着型対応に向けたBIツール開発及び人員体制強化に加え、出版社や電子書店とのシステム連携及びセキュリティ基盤の強化等、業界のインフラとしての役割の強化に向けて、コンテンツラインナップの充実や当社グループが提供する配信システムの強化、ユーザーニーズに適合したサービス・ソリューションの開発・提供や先進技術への対応等により、出版市場全体とユーザーのすそ野拡大への寄与だけでなく、競合他社との差別化を図ってまいります。 ② 外的要因(自然災害等)による事業への影響 当社グループは、インターネット等の各種サービスの提供に必要な通信ネットワークや情報システムなどを構築・整備しています。しかしながら、不測の大規模地震や台風・豪雨・大雪、及び火山活動等の自然災害、火災や停電・電力不足、テロ行為・不正アクセスなどの攻撃により、通信ネットワークや情報システムなどが正常に稼働しなくなった場合には、当社グループの事業活動・各種サービスの提供に支障をきたす可能性があります。これらの影響が広範囲にわたり、復旧に相当時間を要した場合、信頼性や企業イメージが低下し、顧客の獲得・維持が困難になり、また、通信ネットワークや情報システムなどを復旧するために多額の費用負担が発生するなどにより、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。影響度対応策事業活動等に支障が生じることで、大きな業績影響(数億円~10億円超)が生じる可能性があります。当社グループは、出版コンテンツにおける社会インフラの役割を担う立場として、著作者、出版社、ユーザー(読者)が安心・信頼して利用できる仕組みの持続可能な提供を目指しており、システムや業務の冗長化に向けた対策の実施および対策組織の体制構築に取り組んでおります。また、リスク管理規程に紐づく経営危機管理マニュアルや危機管理広報マニュアル等、有事対応のマニュアル化や具体的な災害事象を想定したBCP策定について継続的に協議・検討を進めている等、不慮・不測の事態に備えた取り組みを進めております。 ③ 海賊版サイト等の影響 電子書籍コンテンツは、不正に複製された海賊版が流通することによって出版社や著作権者等に不利益をもたらします。当社グループでは、当社と出版各社等が設立した一般社団法人ABJでの活動を通じて、出版社やインターネットサービスプロバイダー等と協働し、海賊版サイトの情報収集、正規版サービスの認定ならびに認定マークの付与、海賊版対策全般の啓蒙活動に取り組んでおります。他方、政府主導により著作権等の法制度改正・整備といった対応策も進んでおりますが、仮に電子書籍コンテンツの知的財産権について、長期にわたり大規模な侵害行為を受けた場合には、その侵害行為によって生じる機会損失が当社グループの収益に影響を及ぼす可能性があります。 影響度対応策海賊版サイト等の利用者が増加し、被害が拡大することで、中~大程度の業績影響(数億円~10億円規模)が生じる可能性があります。足元では、海外に拠点を置く海賊版サイトへのアクセス数は2025年12月以降にピーク時の6分の1程度の規模に減少しており、2026年2月期時点で当社グループの収益に甚大な悪影響は見られないものの、引き続き出版業界や政府とも連携しながら、運営者の特定や検索結果への非表示措置、サイトの閉鎖といった対応を進めております。 ④ 特定業界・取引先からの仕入依存 当社グループは国内最大手の電子書籍取次事業者として出版業界を主たるマーケットとしております。したがって「電子書籍流通事業」では、各種コンテンツを様々な出版社を中心に仕入れております。特に、大手出版社にコンテンツが集中することなどから、当社グループの電子書籍コンテンツの仕入総額に占める大手出版社の比率は、ここ数年来高止まりの傾向が継続しております。中長期的には、電子書籍市場の拡大とともにユーザーニーズも多様化して、特定の仕入先への依存度は低くなっていくものと考えておりますが、当面の間はこれらの大手出版社等に対する仕入依存は高いまま推移すると予想しております。 これらの大手出版社等とは電子書籍市場拡大に向けた協力体制を維持・構築しておりますが、永続的な取引が確約されているものではなく、取引条件の変更等があった場合には、当社グループの経営成績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。影響度対応策取引条件の変更等が生じることで、小~大程度の業績影響(数千万円~10億円規模)が生じる可能性があります。取引先との条件交渉の頻度は高くないものの、定期的な見直しを取引先、当社の双方にて実施しております。引き続き、電子書籍市場拡大に向けた協力体制の維持と拡大を図る一方、電子書籍取次ビジネスに加えて、第二の収益軸の構築に取り組んでまいります。 ⑤ システム・情報セキュリティリスク 当社グループのサービスは、スマートフォン等の端末によるインターネット接続により利用されておりますが、当社グループのサービスに対するアクセスの急激な増加等、一時的な負荷増大によって当社グループ又は通信キャリアのサーバが作動不能に陥った場合や、当社グループのハードウエア又はソフトウエアの欠陥により正常な情報発信が行われない場合には、システムが停止しサービス提供が不可能となる場合があります。さらには、外部からの不正アクセスや当社グループ担当者の過誤等によって、当社グループや取引先のシステムが毀損されたり、個人情報や取引先情報等の重要なデータを消失又は不正に取得されたりする可能性があります。 当社グループとしては、侵入防止策、担当者の過誤を防止する体制を構築し継続的な改善に努めておりますが、このような障害やアクシデント等が発生した場合には、当社グループに直接損害が生じる他、当社グループの社会的信用・信頼の低下を招きかねず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 影響度対応策当社の一部事業における停止や、当社への信頼・評判が毀損することにより、中~大程度の業績影響(数億円~10億円規模)が生じる可能性があります。当社では、IT統括本部にて整備した情報セキュリティ規程及び関連細則を運用するとともに、情報セキュリティハンドブックの作成・配布、情報セキュリティ関連の社員教育をe-ラーニングで配信し、情報セキュリティにおける人的リスクを低減しております。また、情報セキュリティリスクアセスメント、脆弱性診断、ペネトレーションテストの実施により可視化した課題の改善計画を立て、最新攻撃手法の情報収集と分析・対策、不正アクセス等を未然に防止する対策強化に資するシステム等の導入、異常検知の範囲拡大と迅速化等を実施することで、外的脅威等を防ぐセキュリティ強化に努めております。引き続き、営業活動やシステム開発、バックオフィス業務などを含む全社横断の情報セキュリティ対策に継続して取り組んでまいります。 ⑥ 投資や減損に関するリスク 当社グループにおける2026年2月期末現在の投資項目の計上額は、ソフトウエアが587百万円、のれんが4,029百万円、投資有価証券が5,714百万円となっております。 当社は新規事業開発やシステム開発、他企業の株式取得等において、取締役会の下に設置された投資委員会等の会議体にて慎重な検討を行ったうえで投資判断を実行しておりますが、競争環境の激化等の要因によって当初計画通りの事業進捗が実現しない場合、減損や想定以上の費用等が発生するため、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。影響度対応策事業推進遅延等の影響が生じることで、中~大程度の業績影響(数億円~10億円規模)が生じる可能性があります。当社グループは、資本コストや資本収益性を常に意識しながら規律ある投資行動と効率的な事業運営に努めることで、創出する事業価値の最大化に取り組んでおります。また、これら投資の実行と併せて、経営・事業の多角化を図りながら最適な事業ポートフォリオの構築に向けた事業や投資先の評価基準としてROIC基準を8%に定め、モニタリング体制等のプロセス全体の改善に取り組んでまいります。 (2)当社グループのオペレーショナルリスクについて① 人材の獲得 当社グループが今後さらに成長していくためには、事業推進者、コンテンツ拡充のための企画・開発・運営担当者、システム技術者及び拡大する組織に対応するための管理担当者など、各方面での優秀な人材をいかに育成・確保していくかが重要になります。当社グループでは優秀な人材の育成・確保に努めておりますが、適切な人材の獲得・配置及び育成が円滑に進まない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。影響度対応策事業推進遅延等の影響が生じることで、中程度の業績影響(数億円規模)が生じる可能性があります。事業推進やシステム開発等において、現時点で大幅な人員不足やプロジェクトの遅延等の影響は出ておりませんが、一層の事業成長を図るなか、エンジニアを中心に人材獲得需要はすでに高まっております。人材が長期に働き活躍できる職場環境・健康環境・D&I環境の整備のほか、社員一人ひとりが当社グループの価値創造において自身の果たすべき役割を意識しながら挑戦し、組織に貢献する範囲を拡大することができるよう、年次にかかわらず適切な処遇を実施するために2025年2月期より人事制度を刷新し、継続的に見直しと改善を図ることで、人材確保と定着率の向上に取り組んでおります。 ② 内部管理体制 当社グループは、企業価値の持続的な増大を図るためにはコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であるとの認識のもと、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、さらに健全な倫理観に基づく法令遵守の徹底が必要であると認識しております。 また、当社グループでは、役職員等の内部関係者の不正行為等が発生しないよう、コンプライアンスに関連する規程を制定し、当社グループの役職員が遵守すべき法令、ルールを定めているほか、内部監査室を設置し、遵守状況の確認等の取組み強化を図っております。 しかしながら、法令等に抵触する事態や内部関係者による不正行為が発生するといった事態が生じた場合、事業の急速な拡大により内部管理体制の構築が追いつかない等の事態が生じる場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。影響度対応策当社への信頼・評判が毀損することにより、中程度の業績影響(数億円規模)が生じる可能性があります。現時点でコーポレート・ガバナンス上の問題は生じておりませんが、将来の事態発生を抑止すべく、内部管理、内部統制体制の充実を図る必要があるものと認識しており、社員のコンプライアンス意識醸成を目的とした計画的なe-ラーニングをグループ会社を含めて導入しているほか、当社の定めるコンプライアンス行動指針(17項目)、その他規程類の見直しと再整備等を行うことで、サステナビリティ推進委員会における全社リスクマネジメント活動と併せて実効性の強化に努めております。 ③ 特定人物への依存 当社グループの代表取締役社長CEOである藤田恭嗣は、当社グループの強みである事業モデルの創出や経営方針及び経営戦略の策定において中心的な役割を果たしております。当社グループは、同氏に対して過度に依存しない経営体制の構築を目指し人材の育成・強化にとどまらず、経営体制の整備に注力しておりますが、同氏が何らかの理由により業務執行できない事態となった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。影響度対応策事業推進遅延等の影響が生じることで、中程度の業績影響(数億円規模)が生じる可能性があります。特定人物への依存によって現在生じている影響はありませんが、取締役会及びその諮問機関である指名報酬諮問委員会において、将来あるべき経営体制及び後継者計画の検討と策定に向けた協議を進めており、持続可能な企業運営及びボードガバナンスの確立に取り組んでまいります。
FY2025|6,930 文字
3【事業等のリスク】 当社グループでは、リスク発生の抑制及び会社損失の最小化を図ることを目的として「リスク管理規程」を制定しております。それに基づき、持続的成長や事業活動の遂行に影響を与える可能性のあるリスクの抽出、評価(アセスメント)及び対策について、サステナビリティ推進委員会(原則、四半期に1回開催)が主体となって検討するとともに、各リスクに対するリスクオーナーを指名、明確化することで対応の実効性の担保に努めております。またリスクアセスメント結果については、取締役会に報告することとし、取締役会は、経営目線でのリスク間の相対的な関連性を検討・考慮した上で、対処すべきリスクの優先順位を決定し、対策実施の指示をすることとしております。 重要と判断したリスクについては、当社グループの各事業、コーポレート部門、マネジメント等の各レイヤーが当該リスクの内容に応じた対応・対策を検討・協議し、サステナビリティ推進委員会がその進捗をモニタリングするほか、特に緊急性の高いと思われるリスク項目については経営危機管理マニュアル、危機管理広報マニュアルを制定したうえで対処フローを明確化する等、常にリスクに備えるとともに、継続的な改善を図るよう努めております。監査役は取締役会への参加、重要書類の閲覧・確認、会計監査人との連携等を通じて、対処すべき優先順位の高いリスクについて有効な対策が実施されているかをモニターしております。加えて、コンプライアンスに関連する方針や規程を制定し、当社グループの役職員が遵守すべき法令、ルールを定め、内部監査等により遵守状況の確認を行っております。 なお、リスクの抽出においては、リスクを戦略遂行リスクとオペレーショナルリスクに分類しており、それぞれは以下の通り定義しております。 (1) 戦略遂行リスク 経営方針の策定及び事業戦略の遂行にあたり、企図する成果や効果が予定通り獲得できない可能性の程度及びその発生可能性であり、持続的成長を実現するにあたり、影響の範囲・程度を認識しつつ、対応策も含め検討するリスク (2) オペレーショナルリスク 戦略遂行を支えるオペレーション上の事象・障害の発生可能性及び損失可能性であり、事業遂行上、一定以下に抑制すべきリスク <リスクマネジメント体制> 当社グループは、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 <サステナビリティ共通>(1)ガバナンス」に示すサステナビリティ推進体制のもとで継続的なリスクマネジメントを行っております。 上記を踏まえ、本書に記載した当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については下記の通りであります。 当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、以下の記載事項及び本項以外の記載事項を、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。また、将来や想定に関する事項には、不確実性が内在しており、あるいはリスクを含んでいるため、実際の結果と大きく異なる可能性もあります。以下の記載は、投資家に対する積極的な情報開示を目的として発生頻度や内外要因分析をマッピングするなどして記載しておりますが、当社株式への投資に関連するリスクを全て網羅するものではありませんので、この点ご留意ください。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)当社グループの戦略遂行リスクについて① 電子書籍業界の成長性 当社グループにおける「電子書籍流通事業」は2025年2月期現在、売上高が93,767百万円で連結売上高全体の92.0%を占める基幹事業であります。「電子書籍流通事業」においては、多くの出版社等と取引関係を構築することに時間を要するため、新規参入には一定の障壁があります。一方で法制度や規制又は特許等の観点における参入障壁は低く、またコンテンツ提供元である出版社等も非独占的にコンテンツ提供を行っております。 「電子書店」や「出版事業」については今後、さらなる競合他社の参入増加や新たな形態の出版コンテンツ等の伸長も予想されます。また、ユーザーの嗜好の急激な変化への対応の遅れによりサービス・ソリューション提供機能や技術の陳腐化・コモディティ化を招いた場合や業界における取引慣行や価格体系が変化した場合など、計画策定時の想定を超える不確定要素が顕在化した場合には、当社グループの経営方針や経営戦略の変更を余儀なくされる可能性、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。影響度対応策競争環境の変化等によって、大きな業績影響(数億円~10億円超)が生じる可能性があります。引き続き電子書籍市場の拡大に注力するとともに、流通カロリーの低減に向けた顧客密着型対応や、出版社や電子書店とのシステム連携の強化等、業界のインフラとしての役割の強化に向けて、コンテンツラインナップの充実や当社グループが提供する配信システムの強化、ユーザーニーズに適合したサービス・ソリューションの開発・提供や先進技術への対応等により、出版市場全体とユーザーのすそ野拡大への寄与だけでなく、競合他社との差別化を図ってまいります。 ② 外的要因(自然災害等)による事業への影響 当社グループは、インターネット等の各種サービスの提供に必要な通信ネットワークや情報システムなどを構築・整備しています。しかしながら、不測の大規模地震や台風・豪雨・大雪、及び火山活動等の自然災害、火災や停電・電力不足、テロ行為・不正アクセスなどの攻撃により、通信ネットワークや情報システムなどが正常に稼働しなくなった場合には、当社グループの事業活動・各種サービスの提供に支障をきたす可能性があります。これらの影響が広範囲にわたり、復旧に相当時間を要した場合、信頼性や企業イメージが低下し、顧客の獲得・維持が困難になり、また、通信ネットワークや情報システムなどを復旧するために多額の費用負担が発生するなどにより、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。影響度対応策事業活動等に支障が生じることで、中~大程度の業績影響(数億円~10億円規模)が生じる可能性があります。当社グループは、出版コンテンツにおける社会インフラの役割を担う立場として、著作者、出版社、ユーザー(読者)が安心・信頼して利用できる仕組みの持続可能な提供を目指しており、システムや業務の冗長化に向けた対策の実施および対策組織の体制構築に取り組んでおります。また、リスク管理規程に紐づく経営危機管理マニュアルや危機管理広報マニュアル等、有事対応のマニュアル化やBCP策定について継続的に協議・検討を進めている等、不慮・不測の事態に備えた取り組みを進めております。 ③ 海賊版サイト等の影響 電子書籍コンテンツは、不正に複製された海賊版が流通することによって出版社や著作権者等に不利益をもたらします。当社グループでは、当社と出版各社等が設立した一般社団法人ABJでの活動を通じて、出版社やインターネットサービスプロバイダー等と協働し、海賊版サイトの情報収集、正規版サービスの認定ならびに認定マークの付与、海賊版対策全般の啓蒙活動に取り組んでおります。他方、政府主導により著作権等の法制度改正・整備といった対応策も進んでおりますが、仮に電子書籍コンテンツの知的財産権について、長期にわたり大規模な侵害行為を受けた場合には、その侵害行為によって生じる機会損失が当社グループの収益に影響を及ぼす可能性があります。 影響度対応策海賊版サイト等の利用者が増加し、被害が拡大することで、中~大程度の業績影響(数億円~10億円規模)が生じる可能性があります。足元では、海外に拠点を置く大型サイトの存在が複数確認され、海賊版サイトへのアクセス数は2024年6月以降において急増しております。2025年2月期時点で当社グループの収益に甚大な悪影響は見られないものの、引き続き出版業界や政府とも連携しながら、運営者の特定や検索結果への非表示措置、サイトの閉鎖といった対応を進めております。 ④ 特定業界・取引先からの仕入依存 当社グループは国内最大手の電子書籍取次事業者として出版業界を主たるマーケットとしております。したがって「電子書籍流通事業」では、各種コンテンツを様々な出版社を中心に仕入れております。特に、大手出版社にコンテンツが集中することなどから、当社グループの電子書籍コンテンツの仕入総額に占める大手出版社の比率は、ここ数年来高止まりの傾向が継続しております。中長期的には、電子書籍市場の拡大とともにユーザーニーズも多様化して、特定の仕入先への依存度は低くなっていくものと考えておりますが、当面の間はこれらの大手出版社等に対する仕入依存は高いまま推移すると予想しております。 これらの大手出版社等とは電子書籍市場拡大に向けた協力体制を維持・構築しておりますが、永続的な取引が確約されているものではなく、取引条件の変更等があった場合には、当社グループの経営成績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。影響度対応策取引条件の変更等が生じることで、中~大程度の業績影響(数億円~10億円規模)が生じる可能性があります。取引先との条件交渉の頻度は高くないものの、定期的な見直しを取引先、当社の双方にて実施しております。引き続き、電子書籍市場拡大に向けた協力体制の維持と拡大を図る一方、電子書籍取次ビジネスに加えて、第二の収益軸の構築に取り組んでまいります。 ⑤ システム・情報セキュリティリスク 当社グループのサービスは、スマートフォン等の端末によるインターネット接続により利用されておりますが、当社グループのサービスに対するアクセスの急激な増加等、一時的な負荷増大によって当社グループ又は通信キャリアのサーバが作動不能に陥った場合や、当社グループのハードウエア又はソフトウエアの欠陥により正常な情報発信が行われない場合には、システムが停止しサービス提供が不可能となる場合があります。さらには、外部からの不正アクセスや当社グループ担当者の過誤等によって、当社グループや取引先のシステムが毀損されたり、個人情報や取引先情報等の重要なデータを消失又は不正に取得されたりする可能性があります。 当社グループとしては、侵入防止策、担当者の過誤を防止する体制を構築し継続的な改善に努めておりますが、このような障害やアクシデント等が発生した場合には、当社グループに直接損害が生じる他、当社グループの社会的信用・信頼の低下を招きかねず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 影響度対応策当社の一部事業における停止や、当社への信頼・評判が毀損することにより、中程度の業績影響(数億円規模)が生じる可能性があります。当社では、IT統括部にて整備した情報セキュリティ規程及び関連細則を運用するとともに、情報セキュリティハンドブックの作成・配布、情報セキュリティ関連の社員教育をe-ラーニングで配信し、情報セキュリティにおける人的リスクを低減するほか、情報セキュリティリスクアセスメント、脆弱性診断、ペネトレーションテストの実施により可視化した課題の改善計画を立て、不正アクセス等を未然に防止する対策強化に資するシステム等の導入、異常検知の範囲拡大と迅速化等を実施することで、セキュリティ強化に努めております。引き続き、営業活動やシステム開発、バックオフィス業務などを含む全社横断の情報セキュリティ対策に継続して取り組んでまいります。 ⑥ 投資や減損に関するリスク 当社グループにおける2025年2月期末現在の投資項目の計上額は、ソフトウエアが624百万円、のれんが4,198百万円、投資有価証券が5,669百万円となっております。 当社は新規事業開発やシステム開発、他企業の株式取得等において、取締役会の下に設置された投資委員会等の会議体にて慎重な検討を行ったうえで投資判断を実行しておりますが、競争環境の激化等の要因によって当初計画通りの事業進捗が実現しない場合、減損や想定以上の費用等が発生するため、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。影響度対応策事業推進遅延等の影響が生じることで、中~大程度の業績影響(数億円~10億円規模)が生じる可能性があります。当社グループは、資本コストや資本収益性を常に意識しながら規律ある投資行動と効率的な事業運営に努めることで、創出する事業価値の最大化に取り組んでおります。また、これら投資の実行と併せて、経営・事業の多角化を図りながら最適な事業ポートフォリオの構築に向けた事業や投資先の評価基準としてROIC基準を8%に定め、モニタリング体制等のプロセス全体の改善に取り組んでまいります。 (2)当社グループのオペレーショナルリスクについて① 人材の獲得 当社グループが今後さらに成長していくためには、事業推進者、コンテンツ拡充のための企画・開発・運営担当者、システム技術者及び拡大する組織に対応するための管理担当者など、各方面での優秀な人材をいかに育成・確保していくかが重要になります。当社グループでは優秀な人材の育成・確保に努めておりますが、適切な人材の獲得・配置及び育成が円滑に進まない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。影響度対応策事業推進遅延等の影響が生じることで、中程度の業績影響(数億円規模)が生じる可能性があります。事業推進やシステム開発等において、現時点で大幅な人員不足やプロジェクトの遅延等の影響は出ておりませんが、一層の事業成長を図るなか、エンジニアを中心に人材獲得需要はすでに高まっております。人材が長期に働き活躍できる職場環境・健康環境・D&I環境の整備に取り組むほか、社員一人ひとりが当社グループの価値創造において自身の果たすべき役割を意識しながら挑戦し、組織に貢献する範囲を拡大することで、年次にかかわらず適切な処遇を実施するために人事制度を刷新し、継続的に見直しと改善を図っております。 ② 内部管理体制 当社グループは、企業価値の持続的な増大を図るためにはコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であるとの認識のもと、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、さらに健全な倫理観に基づく法令遵守の徹底が必要であると認識しております。 また、当社グループでは、役職員等の内部関係者の不正行為等が発生しないよう、コンプライアンスに関連する規程を制定し、当社グループの役職員が遵守すべき法令、ルールを定めているほか、内部監査室を設置し、遵守状況の確認等の取組み強化を図っております。 しかしながら、法令等に抵触する事態や内部関係者による不正行為が発生するといった事態が生じた場合、事業の急速な拡大により内部管理体制の構築が追いつかない等の事態が生じる場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。影響度対応策当社への信頼・評判が毀損することにより、中程度の業績影響(数億円規模)が生じる可能性があります。現時点でコーポレート・ガバナンス上の問題は生じておりませんが、将来の事態発生を抑止すべく、内部管理、内部統制体制の充実を図る必要があるものと認識しており、社員のコンプライアンス意識醸成を目的とした計画的なe-ラーニングをグループ会社を含めて導入したほか、当社の定めるコンプライアンス行動指針(17項目)、その他規程類の見直しと再整備等を行うことで、サステナビリティ推進委員会における全社リスクマネジメント活動と併せて実効性の強化に努めております。 ③ 特定人物への依存 当社グループの代表取締役社長CEOである藤田恭嗣は、当社グループの強みである事業モデルの創出や経営方針及び経営戦略において中心的な役割を果たしております。当社グループは、同氏に対して過度に依存しない経営体制の構築を目指し人材の育成・強化にとどまらず、経営体制の整備に注力しておりますが、同氏が何らかの理由により業務執行できない事態となった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。影響度発生時期事業推進遅延等の影響が生じることで、中程度の業績影響(数億円規模)が生じる可能性があります。特定人物への依存によって現在生じている影響はありませんが、取締役会及びその諮問機関である指名報酬諮問委員会において、将来あるべき経営体制及び後継者計画の検討と策定に向けた協議を進めており、代表取締役2名体制とすることで迅速な意思決定を可能とするほか、持続可能な企業運営及びボードガバナンスの確立に取り組んでまいります。
FY2024|6,815 文字
3【事業等のリスク】 当社グループでは、リスク発生の抑制及び会社損失の最小化を図ることを目的として「リスク管理規程」を制定しております。それに基づき、持続的成長や事業活動の遂行に影響を与える可能性のあるリスクの抽出、評価及び対策について、サステナビリティ推進委員会(原則、四半期に1回開催)が主体となって全社リスクに関する検討並びに評価(アセスメント)を行うとともに、各リスクに対するリスクオーナーを指名、明確化することで対応の実効性の担保に努めております。またリスクアセスメント結果については、取締役会に報告することとし、取締役会は、経営目線でのリスク間の相対的な関連性を検討・考慮した上で、対処すべきリスクの優先順位を決定し、対策実施の指示をすることとしております。 重要と判断したリスクについては、当社グループの各事業、コーポレート部門、マネジメント等の各レイヤーが当該リスクの内容に応じた対応・対策を検討・協議し、サステナビリティ推進委員会がその進捗をモニタリングのうえ、継続的な改善を図るよう努めております。監査役は取締役会への参加、重要書類の閲覧・確認、会計監査人との連携等を通じて、対処すべき優先順位の高いリスクについて有効な対策が実施されているかをモニターしております。加えて、コンプライアンスに関連する方針や規程を制定し、当社グループの役職員が遵守すべき法令、ルールを定め、内部監査等により遵守状況の確認を行っております。 なお、リスクの抽出においては、リスクを戦略遂行リスクとオペレーショナルリスクに分類しており、それぞれは以下の通り定義しております。 (1) 戦略遂行リスク 経営方針の策定及び事業戦略の遂行にあたり、企図する成果や効果が予定通り獲得できない可能性の程度及びその発生可能性であり、持続的成長を実現するにあたり、影響の範囲・程度を認識しつつ、対応策も含め検討するリスク (2) オペレーショナルリスク 戦略遂行を支えるオペレーション上の事象・障害の発生可能性及び損失可能性であり、事業遂行上、一定以下に抑制すべきリスク <リスクマネジメント体制> 上記を踏まえ、本書に記載した当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については下記の通りであります。 当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、以下の記載事項及び本項以外の記載事項を、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。また、将来や想定に関する事項には、不確実性が内在しており、あるいはリスクを含んでいるため、実際の結果と大きく異なる可能性もあります。以下の記載は、投資家に対する積極的な情報開示を目的として発生頻度や内外要因分析をマッピングするなどして記載しておりますが、当社株式への投資に関連するリスクを全て網羅するものではありませんので、この点ご留意ください。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)当社グループの事業環境等に関するリスクについて① 電子書籍業界の成長性について 当社グループにおける「電子書籍流通事業」は2024年2月期現在、売上高が86,402百万円で連結売上高全体の91.9%を占める基幹事業であります。電子書籍市場は拡大を続けておりますが、法制度や規制又は特許等による参入障壁は低く、またコンテンツ提供元である出版社等も非独占的にコンテンツ提供を行っております。 一方で、「電子書籍取次」においては、多くの出版社等と取引関係を構築することに時間を要するため、新規参入には一定の障壁があると思われますが、「電子書店」や「出版事業」については今後、さらなる競合他社の参入増加や縦スクロールコミックといった新たな出版コンテンツ等の伸長も予想されます。また、ユーザーの嗜好の急激な変化への対応の遅れによりサービス・ソリューション提供機能や技術の陳腐化・コモディティ化を招いた場合や業界における取引慣行や価格体系が変化した場合など、計画策定時の想定を超える不確定要素が顕在化した場合には、当社グループの経営方針や経営戦略の変更を余儀なくされ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。影響度対応策競争環境の変化等によって、大きな業績影響(数億円~10億円超)が生じる可能性があります。引き続き電子書籍市場の拡大に注力するとともに、流通カロリーの低減に向けた顧客密着型対応や、出版社や電子書店とのシステム連携の強化等、業界のインフラとしての役割の強化に向けて、コンテンツラインナップの充実や当社グループが提供する配信システムの強化、ユーザーニーズに適合したサービス・ソリューションの開発・提供や先進技術への対応等により、出版市場全体とユーザーのすそ野拡大への寄与だけでなく、競合他社との差別化を図ってまいります。 ② 外的要因(自然災害等)による事業への影響について 当社グループは、インターネットや通信などの各種サービスの提供に必要な通信ネットワークや情報システムなどを構築・整備しています。しかしながら、不測の大規模地震や台風・豪雨・大雪、及び火山活動などの自然災害、火災や停電・電力不足、テロ行為・コンピューターウイルス・不正アクセスなどの攻撃により、通信ネットワークや情報システムなどが正常に稼働しなくなった場合には、当社グループの事業活動・各種サービスの提供に支障をきたす可能性があります。これらの影響が広範囲にわたり、復旧に相当時間を要した場合、信頼性や企業イメージが低下し、顧客の獲得・維持が困難になり、また、通信ネットワークや情報システムなどを復旧するために多額の費用負担が発生するなどにより、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。影響度対応策事業活動等に支障が生じることで、中~大程度の業績影響(数億円~10億円規模)が生じる可能性があります。当社グループは、出版コンテンツにおける社会インフラの役割を担う立場として、著作者、出版社、ユーザー(読者)が安心・信頼して利用できる仕組みの持続可能な提供を目指しており、システムや業務の冗長化に向けた対策の実施および対策組織の体制構築に取り組んでおります。また、リスク管理規程に紐づく経営危機管理マニュアルや危機管理広報マニュアル等、有事対応のマニュアル化やBCP策定について継続的に協議・検討を進めている等、不慮・不測の事態に備えた取り組みを進めております。 ③ 海賊版サイト等の影響について 電子書籍コンテンツは海賊版や模倣品が流通することによって出版社や著作権者等に不利益をもたらします。当社グループでは、当社と出版各社等が設立、初代代表理事を現当社顧問である新名新氏が務める一般社団法人ABJでの活動を通じて、出版社やインターネットサービスプロバイダー等と協働し、海賊版サイトの情報収集、正規版サービスの認定ならびに認定マークの付与、海賊版対策全般の啓蒙活動に取り組んでおります。他方、政府主導により著作権等の法制度改正・整備といった対応策も進んでおりますが、仮に電子書籍コンテンツの知的財産権について、長期にわたり大規模な侵害行為を受けた場合には、その侵害行為によって生じる機会損失が当社グループの収益に影響を及ぼす可能性があります。影響度対応策海賊版サイト等の利用者が増加し、被害が拡大することで、中~大程度の業績影響(数億円~10億円規模)が生じる可能性があります。足元では、海外に拠点を置く中小規模のサイトの存在を多数確認しております。これらのうち上位サイトが同時に大量閉鎖する等、海賊版サイトへのアクセス数はピークの時期と比較して4分の1程度まで減少していながらも、完全に撲滅するには至っておらず、引き続き出版業界や政府とも連携しながら、運営者の特定やサイトの閉鎖といった対応を進めてまいります。 ④ 特定業界・取引先からの仕入依存について 当社グループは国内最大手の電子書籍取次事業者として出版業界を主たるマーケットとしております。したがって「電子書籍流通事業」では、各種コンテンツを様々な出版社を中心に仕入れております。特に、大手出版社にコンテンツが集中することなどから、当社グループの電子書籍コンテンツの仕入総額に占める大手出版社の比率は、ここ数年来高止まりの傾向が継続しております。中長期的には、電子書籍市場の拡大とともにユーザーニーズも多様化して、特定の仕入先への依存度は低くなっていくものと考えておりますが、当面の間はこれらの大手出版社等に対する仕入依存は高いまま推移すると予想しております。 これらの大手出版社等とは電子書籍市場拡大に向けた協力体制を維持し友好関係を構築しておりますが、永続的な取引が確約されているものではなく、取引条件の変更等があった場合には、当社グループの経営成績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。影響度対応策取引条件の変更等が生じることで、中~大程度の業績影響(数億円~10億円規模)が生じる可能性があります。取引先との条件交渉の頻度は高くないものの、定期的な見直しを取引先、当社の双方にて実施しております。引き続き、電子書籍市場拡大に向けた協力体制を維持する一方、電子書籍取次ビジネスに加えて、第二の収益軸の構築に取り組んでまいります。 ⑤ システム・情報セキュリティリスクについて 当社グループのサービスは、スマートフォン等の端末によるインターネット接続により行われておりますが、当社グループのサービスに対するアクセスの急激な増加等、一時的な負荷増大によって当社グループ又は通信キャリアのサーバが作動不能に陥った場合や、当社グループのハードウエア又はソフトウエアの欠陥により正常な情報発信が行われない場合には、システムが停止しサービス提供が不可能となる場合があります。さらには、外部からの不正な手段によるコンピューター内への侵入や当社グループ担当者の過誤等によって、当社グループや取引先のシステムが置き換えられたり、個人情報や取引先情報等の重要なデータを消失又は不正に取得されたりする可能性があります。 当社グループとしては、侵入防止策、担当者の過誤を防止する体制を採っておりますが、このような障害やアクシデント等が発生した場合には、当社グループに直接損害が生じる他、当社グループの社会的信用・信頼の低下を招きかねず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 影響度対応策当社の一部事業における停止や、当社への信頼・評判が毀損することにより、中程度の業績影響(数億円規模)が生じる可能性があります。当社では、IT統括部にて情報セキュリティ規程及び関連細則の整備と施行、情報セキュリティハンドブックの作成・配布、情報セキュリティ関連の社員教育をe-ラーニングで配信しているほか、情報セキュリティリスクアセスメントの実施、EDR(Endpoint Detection and Response)やCASB(Cloud Access Security Broker)の導入等を実施し、セキュリティ強化に努めています。引き続き、営業活動やシステム開発、バックオフィス業務などを含む全社横断の情報セキュリティ対策に継続して取り組んでまいります。 ⑥ 投資や減損に関するリスクについて 当社グループにおける2024年2月期現在の投資項目の計上額は、ソフトウエアが590百万円、のれんが5,765百万円、投資有価証券が5,870百万円となっております。 当社は新規事業開発やシステム開発、他企業の株式取得等において、取締役会の下に設置された投資委員会等の会議体にて慎重な検討を行ったうえで投資判断を実行しておりますが、競争環境の激化等の要因によって当初計画通りの事業進捗が実現しない場合、減損や想定以上の費用等が発生するため、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。影響度対応策事業推進遅延等の影響が生じることで、中~大程度の業績影響(数億円~10億円規模)が生じる可能性があります。当社グループは、資本コストや資本収益性を常に意識しながら規律ある投資行動と効率的な事業運営に努めることで、創出する事業価値の最大化に取り組んでおります。また、これら投資の実行と併せて、経営・事業の多角化を図りながら最適な事業ポートフォリオの構築に向けた事業や投資先の評価基準としてROIC基準を8%に定め、モニタリング体制等のプロセス全体の改善に取り組んでまいります。 (2)当社グループの運営体制等に関するリスクについて① 人材の獲得について 当社グループが今後さらに成長していくためには、事業推進者、コンテンツ拡充のための企画・開発・運営担当者、システム技術者及び拡大する組織に対応するための管理担当者など、各方面での優秀な人材をいかに育成・確保していくかが重要になります。当社グループでは優秀な人材の育成・確保に努めておりますが、適切な人材の獲得・配置及び育成が円滑に進まない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。影響度対応策事業推進遅延等の影響が生じることで、中程度の業績影響(数億円規模)が生じる可能性があります。事業推進やシステム開発等において、現時点で大幅な人員不足やプロジェクトの遅延等の影響は出ておりませんが、一層の事業成長を図るなか、エンジニアを中心に人材獲得需要はすでに高まっております。オフィスの一部をフルリニューアルする等、働きやすい職場づくりに取り組んでいるほか、社員一人ひとりが自分の果たすべき役割を意識しながら挑戦をし、組織に貢献するよう促すことで年次に関係なく適切な処遇を実施するために人事制度を刷新しました。引き続き、身体的、精神的、社会的に満たされる職場環境を整備することによって人材の獲得・定着を図ってまいります。 ② 内部管理体制について 当社グループは、企業価値の持続的な増大を図るためにはコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であるとの認識のもと、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、さらに健全な倫理観に基づく法令遵守の徹底が必要であると認識しております。 また、当社グループでは、役職員等の内部関係者の不正行為等が発生しないよう、コンプライアンスに関連する規程を制定し、当社グループの役職員が遵守すべき法令、ルールを定めており、内部監査等により遵守状況の確認を行っております。 しかしながら、法令等に抵触する事態や内部関係者による不正行為が発生するといった事態が生じた場合、事業の急速な拡大により内部管理体制の構築が追いつかない等の事態が生じる場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。影響度対応策当社への信頼・評判が毀損することにより、中程度の業績影響(数億円規模)が生じる可能性があります。現時点でコーポレート・ガバナンス上の問題は生じておりませんが、将来の事態発生を抑止すべく、内部管理、内部統制体制の充実を図る必要があるものと認識しており、社員のコンプライアンス意識醸成を目的とした計画的なe-ラーニングの導入や、当社の定めるコンプライアンス行動指針(17項目)の見直しと再整備等、サステナビリティ推進委員会における全社リスクマネジメント活動と併せて実効性の強化に努めてまいります。 ③ 特定人物への依存について 当社グループの代表取締役社長CEOである藤田恭嗣は、当社グループの強みである事業モデルの創出や経営方針及び経営戦略において中心的な役割を果たしております。当社グループは、同氏に対して過度に依存しない経営体制の構築を目指し人材の育成・強化にとどまらず、経営体制の整備に注力しておりますが、同氏が何らかの理由により業務執行できない事態となった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。影響度発生時期事業推進遅延等の影響が生じることで、中程度の業績影響(数億円規模)が生じる可能性があります。特定人物への依存によって現在生じている影響はありませんが、取締役会及びその諮問機関である指名報酬諮問委員会において、後継者計画の検討と策定に向けた協議を進めており、代表取締役2名体制とすることで迅速な意思決定を可能とするほか、持続可能な企業運営及びボードガバナンスの確立に取り組んでまいります。
FY2023|6,545 文字
2【事業等のリスク】 当社グループでは、リスク発生の抑制及び会社損失の最小化を図ることを目的として「リスク管理規程」を制定しております。それに基づき、持続的成長や事業活動の遂行に影響を与える可能性のあるリスクの抽出、評価及び対策について、サステナビリティ推進委員会(原則、四半期に1回開催)が主体となって全社リスクに関する検討並びに評価(アセスメント)を行うとともに、各リスクに対するリスクオーナーを指名、明確化することで対応の実効性の担保に努めております。またリスクアセスメント結果については、取締役会に報告することとし、取締役会は、経営目線でのリスク間の相対的な関連性を検討・考慮した上で、対処すべきリスクの優先順位を決定し、対策実施の指示をすることとしております。 重要と判断したリスクについては、当社グループの各事業、コーポレート部門、マネジメント等の各レイヤーが当該リスクの内容に応じた対応・対策を検討・協議し、サステナビリティ推進委員会がその進捗をモニタリングのうえ、継続的な改善を図るよう努めております。監査役は取締役会への参加、重要書類の閲覧・確認、会計監査人との連携等を通じて、対処すべき優先順位の高いリスクについて有効な対策が実施されているかをモニターしております。加えて、コンプライアンスに関連する方針や規程を制定し、当社グループの役職員が遵守すべき法令、ルールを定め、内部監査等により遵守状況の確認を行っております。 なお、リスクの抽出においては、リスクを戦略遂行リスクとオペレーショナルリスクに分類しており、それぞれは以下のとおり定義しております。 (1) 戦略遂行リスク 経営方針の策定及び事業戦略の遂行にあたり、企図する成果や効果が予定通り獲得できない可能性の程度及びその発生可能性であり、持続的成長を実現するにあたり、影響の範囲・程度を認識しつつ、対応策も含め検討するリスク (2) オペレーショナルリスク 戦略遂行を支えるオペレーション上の事象・障害の発生可能性及び損失可能性であり、事業遂行上、一定以下に抑制すべきリスク <リスクマネジメント体制> 上記を踏まえ、本書に記載した当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については下記のとおりです。 当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、以下の記載事項及び本項以外の記載事項を、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。また、将来や想定に関する事項には、不確実性が内在しており、あるいはリスクを含んでいるため、実際の結果と大きく異なる可能性もあります。以下の記載は、投資家に対する積極的な情報開示を目的として発生頻度や内外要因分析をマッピングするなどして記載しておりますが、当社株式への投資に関連するリスクを全て網羅するものではありませんので、この点ご留意ください。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)当社グループの事業環境等に関するリスクについて① 電子書籍業界の成長性について 当社グループにおける「電子書籍流通事業」は2023年2月期現在、売上高が94,331百万円で連結売上高全体の92.8%を占める基幹事業です。電子書籍市場は拡大を続けておりますが、法制度や規制又は特許等による参入障壁は低く、またコンテンツ提供元である出版社等も非独占的にコンテンツ提供を行っております。 一方で、「電子書籍取次」においては、多くの出版社等と取引関係を構築することに時間を要するため、新規参入には一定の障壁があると思われますが、「電子書店」や「出版事業」については今後、更なる競合他社の参入増加や縦スクロールコミックといった新たな出版コンテンツ等の伸長も予想されます。また、ユーザーの嗜好の急激な変化への対応の遅れによりサービス・ソリューション提供機能や技術の陳腐化・コモディティ化を招いた場合や業界における取引慣行や価格体系が変化した場合など、計画策定時の想定を超える不確定要素が顕在化した場合には、当社グループの経営方針や経営戦略の変更を余儀なくされ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。影響度対応策競争環境の変化等によって、大きな業績影響(数億円~10億円超)が生じる可能性があります。引き続き電子書籍市場の拡大に注力するとともに、更なる流通カロリー抑制と機能追加により、業界のインフラとしての役割の強化に向けて、コンテンツラインナップの充実や当社グループが提供する配信システムの強化、ユーザーニーズに適合したサービス・ソリューションの開発・提供や先進技術への対応等により、出版市場全体とユーザーのすそ野拡大への寄与だけでなく、競合他社との差別化を図ってまいります。 ② 外的要因(自然災害等)による事業への影響について 当社グループは、インターネットや通信などの各種サービスの提供に必要な通信ネットワークや情報システムなどを構築・整備しています。しかしながら、不測の大規模地震や台風・豪雨・大雪、及び火山活動などの自然災害、火災や停電・電力不足、テロ行為・コンピューターウイルス・不正アクセスなどの攻撃により、通信ネットワークや情報システムなどが正常に稼働しなくなった場合には、当社グループの事業活動・各種サービスの提供に支障を来す可能性があります。これらの影響が広範囲にわたり、復旧に相当時間を要した場合、信頼性や企業イメージが低下し、顧客の獲得・維持が困難になり、また、通信ネットワークや情報システムなどを復旧するために多額の費用負担が発生するなどにより、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。影響度対応策事業活動等に支障が生じることで、中~大程度の業績影響(数億円~10億円規模)が生じる可能性があります。当社グループは、出版コンテンツにおける社会インフラの役割を担う立場として、著作者、出版社、ユーザー(読者)が安心・信頼して利用できる仕組みの持続可能な提供を目指しており、システムや業務の冗長化に向けた対策の実施および対策組織の体制構築に取り組んでおります。また、経営危機管理マニュアル等、有事対応のマニュアル化やBCP策定について継続的に協議・検討を進める等、不慮・不測の事態に備えた取り組みを進めております。 ③ 海賊版サイト等の影響について 電子書籍コンテンツは海賊版や模倣品が流通することによって出版社や著作権者等に不利益をもたらします。当社グループでは、当社取締役副社長COO 新名新が代表理事を務める一般社団法人ABJでの活動を通じて、出版社やインターネットサービスプロバイダー等と協働し、海賊版サイトの情報収集、正規版サービスの認定マークの付与ならびに認定、海賊版対策全般の啓蒙活動に取り組んでおります。他方、政府主導により著作権等の法制度改正・整備といった対応策も進んでおりますが、仮に電子書籍コンテンツの知的財産権について、長期にわたり大規模な侵害行為を受けた場合には、その侵害行為によって生じる機会損失が当社グループの収益に影響を及ぼす可能性があります。影響度対応策海賊版サイト等の利用者が増加し、被害が拡大することで、中~大程度の業績影響(数億円~10億円規模)が生じる可能性があります。足元では、海外に拠点を置く中小規模のサイトの存在を複数確認しております。閉鎖に至ったものもある一方でアクセス数は増減を繰り返しながらも完全に撲滅するには至っておらず、引き続き出版業界や政府とも連携しながら、運営者の特定やサイトの閉鎖といった対応を進めてまいります。 ④ 特定業界・取引先からの仕入依存について 当社グループは国内最大手の電子書籍取次事業者として出版業界を主たるマーケットとしております。したがって、「電子書籍流通事業」では、各種コンテンツの提供を様々な出版社を中心に仕入れております。特に、大手出版社にコンテンツが集中することなどから、当社グループの電子書籍コンテンツの仕入総額(85,947百万円)に占める大手有力出版社の比率は、ここ数年来高止まりの傾向が継続しております。中長期的には、電子書籍市場の拡大とともにユーザーニーズも多様化して、特定の仕入先への依存度は低くなっていくものと考えておりますが、当面の間はこれらの大手出版社等に対する仕入依存は高いまま推移すると予想しております。 これらの大手出版社等とは電子書籍市場拡大に向けた協力体制を維持し友好関係を構築しておりますが、永続的な取引が確約されているものではなく、取引条件の変更等があった場合には、当社グループの経営成績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。影響度対応策取引条件の変更等が生じることで、中~大程度の業績影響(数億円~10億円規模)が生じる可能性があります。取引先との条件交渉は頻度は高くないものの、双方において定期的な見直しを実施しております。引き続き、電子書籍市場拡大に向けた協力体制を維持する一方、電子書籍取次ビジネスに加えて、第二の収益軸の構築に取り組んでまいります。 ⑤ システム・情報セキュリティリスクについて 当社グループのサービスは、スマートフォン等の端末によるインターネット接続により行われておりますが、当社グループのサービスに対するアクセスの急激な増加等、一時的な負荷増大によって当社グループ又は通信キャリアのサーバが作動不能に陥った場合や、当社グループのハードウエア又はソフトウエアの欠陥により正常な情報発信が行われない場合には、システムが停止しサービス提供が不可能となる場合があります。さらには、外部からの不正な手段によるコンピューター内への侵入や当社グループ担当者の過誤等によって、当社グループや取引先のシステムが置き換えられたり、個人情報や取引先情報等の重要なデータを消失又は不正に取得されたりする可能性があります。 当社グループとしては、侵入防止策、担当者の過誤を防止する体制を採っておりますが、このような障害やアクシデント等が発生した場合には、当社グループに直接損害が生じる他、当社グループの社会的信用・信頼の低下を招きかねず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 影響度対応策当社の一部事業における停止や、当社への信頼・評判が毀損することにより、中程度の業績影響(数億円規模)が生じる可能性があります。当社では、2022年12月に情報セキュリティ統括室を新たに設置し、2023年3月からは同組織の機能・人員強化と併せて組織改編を実施してIT統括本部を設置しました。IT統括本部は、情報セキュリティ規程の整備と施行、情報セキュリティリスクアセスメントの実施、EDR(Endpoint Detection and Response)やCASB(Cloud Access Security Broker)の導入等を遂行する組織として設置しました。引き続き、営業活動やシステム開発、バックオフィス業務などを含む全社横断の情報セキュリティ対策に継続して取り組んでまいります。 ⑥ 投資や減損に関するリスクについて 当社グループにおける2023年2月期現在の投資項目の計上額は、ソフトウエアが852百万円、のれんが6,874百万円、投資有価証券が6,447百万円となっております。 当社は新規事業開発やシステム開発、他企業の株式取得等において、取締役会の下に設置された投資委員会等の会議体にて慎重な検討を行ったうえで投資判断を実行しておりますが、競争環境の激化等の要因によって当初計画通りの事業進捗が実現しない場合、減損や想定以上の費用等が発生するため、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。影響度対応策事業推進遅延等の影響が生じることで、中~大程度の業績影響(数億円~10億円規模)が生じる可能性があります。当社グループは、資本コストや資本収益性を常に意識しながら規律ある投資行動と効率的な事業運営に努めることで、創出する事業価値の最大化に取り組んでおります。また、これら投資の実行と併せて、経営・事業の多角化を図りながら最適な事業ポートフォリオの構築に向けた事業や投資先の評価基準の精緻化や分析、モニタリング体制等のプロセス全体の改善に取り組んでまいります。 (2)当社グループの運営体制等に関するリスクについて① 人材の獲得について 当社グループが今後さらに成長していくためには、事業推進者、コンテンツ拡充のための企画・開発・運営担当者、システム技術者及び拡大する組織に対応するための管理担当者など、各方面での優秀な人材をいかに確保していくかが重要になります。当社グループでは優秀な人材の確保に努めておりますが、適切な人材の獲得・配置及び育成が円滑に進まない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。影響度対応策事業推進遅延等の影響が生じることで、中程度の業績影響(数億円規模)が生じる可能性があります。事業推進やシステム開発等において、現時点で大幅な人員不足やプロジェクトの遅延等の影響は出ておりませんが、一層の事業成長を図るなか、エンジニアを中心に人材獲得需要はすでに高まっております。2022年9月にはオフィスの一部をフルリニューアルする等、働きやすい職場づくりに取り組んでおります。引き続き、身体的、精神的、社会的に満たされる職場環境を整備することによって人材の獲得・定着を図ってまいります。 ② 内部管理体制について 当社グループは、企業価値の持続的な増大を図るためにはコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であるとの認識のもと、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、さらに健全な倫理観に基づく法令遵守の徹底が必要であると認識しております。 また、当社グループでは、役職員等の内部関係者の不正行為等が発生しないよう、コンプライアンスに関連する規程を制定し、当社グループの役職員が遵守すべき法令、ルールを定めており、内部監査等により遵守状況の確認を行っております。 しかしながら、法令等に抵触する事態や内部関係者による不正行為が発生するといった事態が生じた場合、事業の急速な拡大により内部管理体制の構築が追いつかないという事態が生じる場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。影響度対応策当社への信頼・評判が毀損することにより、中程度の業績影響(数億円規模)が生じる可能性があります。現時点でコーポレート・ガバナンス上の問題は生じておりませんが、将来の事態発生を抑止すべく、内部管理、内部統制体制の充実を図る必要があるものと認識しており、サステナビリティ推進委員会における全社リスクマネジメント活動と併せて実効性の強化に努めてまいります。 ③ 特定人物への依存について 当社グループの代表取締役社長CEOである藤田恭嗣は、当社グループの強みである事業モデルの創出や経営方針及び経営戦略において中心的な役割を果たしております。当社グループは、同氏に対して過度に依存しない経営体制の構築を目指し人材の育成・強化に注力しておりますが、同氏が何らかの理由により業務執行できない事態となった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。影響度発生時期事業推進遅延等の影響が生じることで、中程度の業績影響(数億円規模)が生じる可能性があります。特定人物への依存によって現在生じている影響はありませんが、取締役会及びその諮問機関である指名報酬諮問委員会において、後継者計画の検討と策定に向けた協議を進めることで、持続可能な企業運営及びボードガバナンスの確立に取り組んでまいります。
FY2022|6,080 文字
2【事業等のリスク】 当社グループでは、リスク発生の抑制及び会社損失の最小化を図ることを目的として「リスク管理規程」を制定し、持続的成長や事業活動の遂行に影響を与える可能性のあるリスクの抽出、評価及び対策について、サステナビリティ推進委員会(原則、四半期に1回開催)において検討並びに協議を行い、その結果を経営陣に報告することとしております。経営陣はその結果を受け、経営目線でのリスク間の相対的な関連性を検討・考慮した上で、対処すべきリスクの優先順位を決定しております。 また、リスクの抽出においては、リスクを戦略遂行リスクとオペレーショナルリスクに分類しており、それぞれは以下のとおり定義しております。 (1) 戦略遂行リスク 経営方針の策定及び事業戦略の遂行にあたり、企図する成果や効果が予定通り獲得できない可能性の程度及びその発生可能性であり、持続的成長を実現するにあたり、影響の範囲・程度を認識しつつ、対応策も含め検討するリスク (2) オペレーショナルリスク 戦略遂行を支えるオペレーション上の事象・障害の発生可能性及び損失可能性であり、事業遂行上、一定以下に抑制すべきリスク これらに基づき、重要と判断したリスクについて、当社グループの各事業、管理部門、マネジメント等の各レイヤーが当該リスクの内容に応じた対応・対策を検討・協議し、サステナビリティ推進委員会がその進捗をモニタリングのうえ、継続的な改善を図るように努めます。監査役は取締役会への参加、重要書類の閲覧・確認、会計監査人との連携等を通じて、対処すべき優先順位の高いリスクについて有効な対策が実施されているかをモニターしております。加えて、コンプライアンスに関連する規程を制定し、当社グループの役職員が遵守すべき法令、ルールを定め、内部監査等により遵守状況の確認を行っております。 なお、本書に記載した当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については下記のとおりです。 当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、以下の記載事項及び本項以外の記載事項を、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。また、将来や想定に関する事項には、不確実性が内在しており、あるいはリスクを含んでいるため、実際の結果と大きく異なる可能性もあります。以下の記載は、投資家に対する積極的な情報開示を目的として発生頻度や内外要因分析をマッピングするなどして記載しておりますが、当社株式への投資に関連するリスクを全て網羅するものではありませんので、この点ご留意ください。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)当社グループの事業環境等に関するリスクについて① 電子書籍業界の成長性について 当社グループにおける「電子書籍流通事業」は2022年2月期現在、売上高が99,309百万円で連結売上高全体の94.8%を占める基幹事業です。電子書籍市場は拡大を続けておりますが、法制度や規制又は特許等による参入障壁は低く、またコンテンツ提供元である出版社等も非独占的にコンテンツ提供を行っております。 一方で、「電子書籍取次」においては、多くの出版社等と取引関係を構築することに時間を要するため、新規参入には一定の障壁があると思われますが、「電子書店」や「出版事業」については今後さらに競合他社の参入が増加することも予想されます。また、ユーザーの嗜好の急激な変化への対応の遅れによりサービス・技術の陳腐化を招いた場合や業界における取引慣行や価格体系が変化した場合など、計画策定時の想定を超える不確定要素が顕在化した場合には、当社グループの経営方針や経営戦略の変更を余儀なくされ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループとしては、引き続き電子書籍市場へ注力するとともに、更なる流通カロリー抑制と機能追加により、業界のインフラとしての役割の強化に向けて、コンテンツラインナップの充実や当社グループが提供する配信システムの強化、ユーザーニーズに適合したサービスの開発・提供や先進技術への対応等により、出版市場全体とユーザーのすそ野拡大への寄与だけでなく、競合他社との差別化を図ってまいります。影響度発生時期競争環境の変化等によって、中~大程度(数億円~10億円規模)の業績影響が生じる可能性があります。今後も電子書籍市場規模は拡大が見込まれておりますが、一層の成長に貢献するべく、自社システムやサービスの改善に努めてまいります。 ② 外的要因(自然災害等)による事業への影響について 当社グループは、インターネットや通信などの各種サービスの提供に必要な通信ネットワークや情報システムなどを構築・整備しています。しかしながら、不測の大規模地震や台風・豪雨・大雪、及び火山活動などの自然災害、火災や停電・電力不足、テロ行為・コンピューターウイルス・不正アクセスなどの攻撃により、通信ネットワークや情報システムなどが正常に稼働しなくなった場合には、当社グループの事業活動・各種サービスの提供に支障を来す可能性があります。これらの影響が広範囲にわたり、復旧に相当時間を要した場合、信頼性や企業イメージが低下し、顧客の獲得・維持が困難になり、また、通信ネットワークや情報システムなどを復旧するために多額の費用負担が発生するなどにより、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 なお、COVID-19の感染拡大やそれに伴う外出自粛等によって、当社グループにおける事業活動や業績への重要な影響は認められておりませんが、一方で、COVID-19の感染拡大防止策としての在宅勤務や外出自粛に伴って可処分時間が増加し、いわゆる「巣ごもり消費」としての電子書籍の利用が一層進展する、といった事象はピークアウトの様相を呈しております。 なお、当社グループでは、感染拡大防止や感染予防等の観点から引き続き在宅勤務や時差通勤、従業員への在宅勤務手当の拠出等を実施しております。影響度発生時期事業活動等に支障が生じることで、中~大程度(数億円~10億円規模)の業績影響が生じる可能性があります。COVID-19の影響に伴い、当社は約3割程度の社員を常態的に在宅勤務体制としつつ、事業運営を継続しております。一方で、パンデミックに限らず将来の様々な外的要因による事業への影響等を抑止するべく、事業継続計画策定や経営危機管理マニュアルの遂行等の対策を徹底する必要があるものと認識しております。 ③ 海賊版サイト等の影響について 電子書籍コンテンツは海賊版や模倣品が流通することによって出版社や著作権者等に不利益をもたらします。当社グループでは、当社取締役副社長COO 新名新が代表理事を務める一般社団法人ABJを通じて、海賊版サイトの情報収集、正規版サービスの認定マークの付与ならびに認定、海賊版対策全般の啓蒙活動に取り組んでおります。加えて、著作権法改正による法制度整備も進んでおりますが、仮に電子書籍コンテンツの知的財産権について、長期にわたり大規模な侵害行為を受けた場合には、その侵害行為によって生じる機会損失が当社グループの収益に影響を及ぼす可能性があります。影響度発生時期海賊版サイト等の利用者が増加し、被害が拡大することで、中~大程度(数億円~10億円規模)の業績影響が生じる可能性があります。足元では、海外に拠点を置く中小規模のサイトの存在を複数確認しております。閉鎖に至ったものもある一方でアクセス数の増加傾向が続いており、引き続き出版業界や政府とも連携して対応を進めております。 ④ 特定取引先からの仕入依存について 当社グループの「電子書籍流通事業」では、様々な出版社等から各種コンテンツの提供を受けております。特に、大手出版社にコンテンツが集中することなどから、当社の電子書籍コンテンツの仕入総額(90,647百万円)に占める大手有力出版社の比率は、ここ数年高止まりの傾向にあります。この傾向は、電子書籍市場の拡大とともにユーザーニーズも多様化して、特定の仕入先への依存度は低くなっていくものと考えておりますが、当面の間はこれらの大手出版社等に対する仕入依存は高いまま推移すると思われます。 これらの大手出版社等とは電子書籍市場拡大に向けた協力体制を維持し友好関係を構築しておりますが、永続的な取引が確約されているものではなく、取引条件の変更等があった場合には、当社グループの経営成績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。影響度発生時期取引条件の変更等が生じることで、中~大程度(数億円~10億円規模)の業績影響が生じる可能性があります。取引先との条件交渉は頻度は高くないものの、双方において定期的な見直しを実施しております。 ⑤ システム・情報セキュリティリスクについて 当社グループのサービスは、スマートフォン等の端末によるインターネット接続により行われておりますが、当社グループのサービスに対するアクセスの急激な増加等、一時的な負荷増大によって当社グループ又は通信キャリアのサーバが作動不能に陥った場合や、当社グループのハードウエア又はソフトウエアの欠陥により正常な情報発信が行われない場合には、システムが停止しサービス提供が不可能となる場合があります。さらには、外部からの不正な手段によるコンピューター内への侵入や当社グループ担当者の過誤等によって、当社グループや取引先のシステムが置き換えられたり、個人情報や取引先情報等の重要なデータを消失又は不正に取得されたりする可能性があります。 当社グループとしては、侵入防止策、担当者の過誤を防止する体制を採っておりますが、このような障害やアクシデント等が発生した場合には、当社グループに直接損害が生じる他、当社グループの社会的信用・信頼の低下を招きかねず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。影響度発生時期当社の一部事業における停止や、当社への信頼・評判が毀損することにより、中程度(数億円規模)の業績影響が生じる可能性があります。当社グループにおいてこの1年間での経済的損失を伴う事故発生件数は0件、情報漏洩発生件数は0件でした。引き続き、将来の事故・情報漏洩等の発生を抑止すべく、グループを挙げたセキュリティ体制の充実と不断の改善を図る必要があるものと認識しております。 ⑥ 投資や減損に関するリスクについて 当社グループにおける2022年2月期現在の投資項目の計上額は、ソフトウエアが854百万円、のれんが7,176百万円、投資有価証券が6,681百万円となっております。 当社は新規事業開発やシステム開発、他企業の株式取得等において、取締役会の下に設置された投資委員会等の会議体にて慎重な検討を行ったうえで投資判断を実行しておりますが、競争環境の激化等の要因によって当初計画通りの事業進捗が実現しない場合、減損や想定以上の費用等が発生するため、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。影響度発生時期事業推進遅延等の影響が生じることで、中~大程度(数億円~10億円規模)の業績影響が生じる可能性があります。当社は当第2四半期連結累計期間において、当社の連結子会社である株式会社Nagisaに関する特別損失(減損損失)394百万円を計上いたしました。これは、同社の主力事業であるマンガアプリ事業において、ネット広告に関するデジタルプラットフォーマーの規制対応といった外部環境の変化を踏まえ、当初計画における収益等の進捗状況を精査し、のれんの回収可能性について検討した結果、減損処理を行ったものです。 (2)当社グループの運営体制等に関するリスクについて① 人材の獲得について 当社グループが今後さらに成長していくためには、事業推進者、コンテンツ拡充のための企画・開発・運営担当者、システム技術者及び拡大する組織に対応するための管理担当者など、各方面での優秀な人材をいかに確保していくかが重要になります。当社グループでは優秀な人材の確保に努めておりますが、適切な人材の獲得・配置及び育成が円滑に進まない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。影響度発生時期事業推進遅延等の影響が生じることで、中程度(数億円規模)の業績影響が生じる可能性があります。現時点で事業推進において大幅な遅延等の影響は出ておりませんが、一層の事業成長を図るなか、エンジニアを中心に人材獲得需要はすでに高まっております。 ② 内部管理体制について 当社グループは、企業価値の持続的な増大を図るためにはコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であるとの認識のもと、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、さらに健全な倫理観に基づく法令遵守の徹底が必要であると認識しております。 また、当社グループでは、役職員等の内部関係者の不正行為等が発生しないよう、コンプライアンスに関連する規程を制定し、当社グループの役職員が遵守すべき法令、ルールを定めており、内部監査等により遵守状況の確認を行っております。 しかしながら、法令等に抵触する事態や内部関係者による不正行為が発生するといった事態が生じた場合、事業の急速な拡大により内部管理体制の構築が追いつかないという事態が生じる場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。影響度発生時期当社への信頼・評判が毀損することにより、中程度(数億円規模)の業績影響が生じる可能性があります。現時点でコーポレート・ガバナンス上の問題は生じておりませんが、将来の事態発生を抑止すべく、内部管理体制の充実を図る必要があるものと認識しております。 ③ 特定人物への依存について 当社グループの代表取締役社長CEOである藤田恭嗣は、当社グループの強みである事業モデルの創出や経営方針及び経営戦略において中心的な役割を果たしております。当社グループは、同氏に対して過度に依存しない経営体制の構築を目指し人材の育成・強化に注力しておりますが、同氏が何らかの理由により業務執行できない事態となった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。影響度発生時期事業推進遅延等の影響が生じることで、中程度(数億円規模)の業績影響が生じる可能性があります。特定人物への依存によって現在生じている影響はありませんが、今後、後継者育成計画を策定するなど、不測の事態に備えておく必要があるものと認識しております。 <リスク評価マップ>
FY2021|6,367 文字
2【事業等のリスク】 当社グループでは、リスク発生の抑制及び会社損失の最小化を図ることを目的として「リスク管理規程」を制定し、持続的成長や事業活動の遂行に影響を与える可能性のあるリスクの抽出、評価及び対策について、リスク管理委員会(原則、四半期に1回開催)において検討並びに協議を行い、その結果を経営陣に報告しています。経営陣はその結果を受け、経営目線でのリスク感の相対的な関連性を検討・考慮した上で、対処すべきリスクの優先順位を決定しております。 また、リスクの抽出においては、リスクを戦略遂行リスクとオペレーショナルリスクに分類しており、それぞれは以下のとおり定義しております。 (1) 戦略遂行リスク 経営方針の策定及び事業戦略の遂行にあたり、企図する成果や効果が予定通り獲得できない可能性の程度及びその発生可能性であり、持続的成長を実現するにあたり、影響の範囲・程度を認識しつつ、対応策も含め検討するリスク (2) オペレーショナルリスク 戦略遂行を支えるオペレーション上の事象・障害の発生可能性及び損失可能性であり、事業遂行上、一定以下に抑制すべきリスク これらに基づき、重要と判断したリスクについて、当社グループの各事業、管理部門、マネジメント等の各レイヤーが当該リスクの内容に応じた対応・対策を検討・協議し、リスク管理委員会がその進捗をモニタリングのうえ、継続的な改善を図るように努めております。監査役は取締役会への参加、重要書類の閲覧・確認、会計監査人との連携等を通じて、対処すべき優先順位の高いリスクについて有効な対策が実施されているかをモニターしております。加えて、コンプライアンスに関連する規程を制定し、当社グループの役職員が遵守すべき法令、ルールを定め、内部監査等により遵守状況の確認を行っております。 なお、本書に記載した当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については下記のとおりです。 当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、以下の記載事項及び本項以外の記載事項を、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。また、将来や想定に関する事項には、不確実性を内在しており、あるいはリスクを含んでいるため、実際の結果と大きく異なる可能性もあります。以下の記載は、投資家に対する積極的な情報開示を目的として発生頻度や内外要因分析をマッピングするなどして記載しておりますが、当社株式への投資に関連するリスクを全て網羅するものではありませんので、この点ご留意ください。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)当社グループの事業環境等に関するリスクについて① 電子書籍業界の成長性について 当社グループにおける「電子書籍流通事業」は2021年2月期現在、売上高が82,349百万円で連結売上高全体の98.6%を占める基幹事業です。電子書籍市場は拡大を続けておりますが、法制度や規制又は特許等による参入障壁は低く、またコンテンツ提供元である出版社等も非独占的にコンテンツ提供を行っております。 一方で、「電子書籍取次」においては、多くの出版社等と取引関係を構築することに時間を要するため、新規参入には一定の障壁があると思われますが、「電子書店」や「出版事業」については今後更に競合他社の参入が増加することも予想されます。また、ユーザーの嗜好の急激な変化への対応の遅れによりサービス・技術の陳腐化を招いた場合や業界における取引慣行や価格体系が変化した場合など、計画策定時の想定を超える不確定要素が顕在化した場合には、当社グループの経営方針や経営戦略の変更を余儀なくされ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループとしては、引き続き電子書籍市場へ注力するとともに、コンテンツラインナップの充実と当社グループが提供する配信システムの強化、ユーザーニーズに適合したサービスの開発・提供や先進技術への対応等により、出版市場全体とユーザーのすそ野拡大への寄与だけでなく、競合他社との差別化を図ってまいります。影響度発生時期競争環境の変化等によって、中~大程度(数億円~10億円規模)の業績影響が生じる可能性があります。今後も電子書籍市場規模は拡大が見込まれておりますが、一層の成長に貢献するべく、自社システムやサービスの改善に努めてまいります。 ② 外的要因(自然災害等)による事業への影響について 当社グループは、インターネットや通信などの各種サービスの提供に必要な通信ネットワークや情報システムなどを構築・整備しています。しかしながら、不測の大規模地震や台風・豪雨・大雪、及び火山活動などの自然災害、火災や停電・電力不足、テロ行為・コンピューターウイルス・不正アクセスなどの攻撃により、通信ネットワークや情報システムなどが正常に稼働しなくなった場合には、当社グループの事業活動・各種サービスの提供に支障を来す可能性があります。これらの影響が広範囲にわたり、復旧に相当時間を要した場合、信頼性や企業イメージが低下し、顧客の獲得・維持が困難になり、また、通信ネットワークや情報システムなどを復旧するために多額の費用負担が発生するなどにより、当社グループの経営成績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。 なお、COVID-19の感染拡大等によって、当社グループにおける事業活動や業績への重要な影響は認められておりません。ただし、更なる感染拡大による著作者・出版社の活動制限や遅滞、あるいはユーザーの消費行動の急激な変化等が起きた場合は、経営成績に影響が生じる可能性があります。一方で、COVID-19の感染拡大防止のため、在宅勤務や外出自粛に伴って可処分時間が増加し、いわゆる「巣ごもり消費」としての電子書籍利用が一層進展することで、想定よりも売上高が増加する可能性があります。 当社グループでは、在宅勤務や時差通勤を導入し、従業員への在宅勤務手当や環境構築費用を拠出することで、出版業界におけるインフラとしての電子書籍流通事業の継続運営を実現するとともに、感染予防や拡大防止に努めております。影響度発生時期事業活動等に支障が生じることで、中~大程度(数億円~10億円規模)の業績影響が生じる可能性があります。2020年に発生したCOVID-19の影響に伴い、当社は最大98%の社員が在宅勤務体制へ移行することで、事業運営を継続することができました。一方で、将来の外的要因による事業への影響等を抑止するべく、事業継続計画策定や経営危機管理マニュアルの遂行等の対策を徹底する必要があるものと認識しております。 ③ 海賊版サイト等の影響について 電子書籍コンテンツは海賊版や模倣品が流通することによって出版社や著作権者等に不利益をもたらします。当社グループでは、当社取締役副社長COO 新名新が代表理事を務める一般社団法人ABJを通じて、海賊版サイトの情報収集、正規版サービスの認定マークの付与ならびに認定、海賊版対策全般の啓蒙活動に取り組んでおります。加えて、著作権法改正による法制度整備も進んでおりますが、仮に電子書籍コンテンツの知的財産権について、長期にわたり大規模な侵害行為を受けた場合には、その侵害行為によって生じる機会損失が当社グループの収益に影響を及ぼす可能性があります。影響度発生時期海賊版サイト等の利用者が増加し、被害が拡大することで、中~大程度(数億円~10億円規模)の業績影響が生じる可能性があります。2018年4月に大手海賊版サイトが閉鎖した後も、中小規模のサイトの存在を確認しております。これらは1年以内に閉鎖するサイトが多いものの、今後も影響が生じる可能性があります。 ④ 特定取引先からの仕入依存について 当社グループの「電子書籍事業」では、様々な出版社等から各種コンテンツの提供を受けております。特に、大手出版社にコンテンツが集中することなどから、当社の電子書籍コンテンツの仕入総額(73,775百万円)に占める大手有力出版社の比率は、ここ数年高止まりの傾向にあります。この傾向は、電子書籍市場の拡大とともにユーザーニーズも多様化して、特定の仕入先への依存度は低くなっていくものと考えておりますが、当面の間はこれらの大手出版社等に対する仕入依存は高いまま推移すると思われます。 これらの大手出版社等とは電子書籍市場拡大に向けた協力体制を維持し友好関係を構築しておりますが、永続的な取引が確約されているものではなく、取引条件の変更等があった場合には、当社グループの経営成績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。影響度発生時期取引条件の変更等が生じることで、中~大程度(数億円~10億円規模)の業績影響が生じる可能性があります。取引先との条件交渉は頻度は高くないものの、双方において定期的な見直しを実施しております。 ⑤ システム・情報セキュリティリスクについて 当社グループのサービスは、スマートフォン等の端末によるインターネット接続により行われておりますが、当社グループのサービスに対するアクセスの急激な増加等、一時的な負荷増大によって当社グループ又は通信キャリアのサーバが作動不能に陥った場合や、当社グループのハードウエア又はソフトウエアの欠陥により正常な情報発信が行われない場合には、システムが停止しサービス提供が不可能となる場合があります。さらには、外部からの不正な手段によるコンピューター内への侵入や当社グループ担当者の過誤等によって、当社グループや取引先のシステムが置き換えられたり、個人情報や取引先情報等の重要なデータを消失又は不正に取得されたりする可能性があります。 当社グループとしては、侵入防止策、担当者の過誤を防止する体制を採っておりますが、このような障害やアクシデント等が発生した場合には、当社グループに直接損害が生じる他、当社グループの社会的信用・信頼の低下を招きかねず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。影響度発生時期当社の一部事業における停止や、当社への信頼・評判が毀損することにより、中程度(数億円規模)の業績影響が生じる可能性があります。当社グループにおいてこの1年間での経済的損失を伴う事故発生件数は0件、情報漏洩発生件数は1件ございました。本情報漏洩は、当社が代理店として日本国内向けに展開する「NetGalley」に関し、各国の本サービスを統括・運営する米国のNetGalley, LLC※のバックアップファイルへの不正アクセスが原因で、2020年12月に日本を含む各国の会員の個人情報、及び一部出版社情報が流出したものであります。当社では、将来の事故・情報漏洩等の発生を抑止すべく、グループを挙げたセキュリティ体制の充実を図る必要があるものと認識しております。※ 当社は2021年1月に子会社であるMedia Do International, Inc.を通じて、同社を含むFirebrandグループの買収を実施しておりますが、買収に先立ちサイトのセキュリティ強化策の実施、運用手順の見直し、管理者及び全てのユーザーのパスワードの変更といった再発防止策が実施されたことを確認しております。また本件は各関係当局にも報告をしております。 ⑥ 投資や減損に関するリスクについて 当社グループにおける2021年2月期現在の計上額は、ソフトウエアが357百万円、のれんが5,713百万円、投資有価証券が2,761百万円となっております。 当社は新規事業開発やシステム開発、他企業の株式取得等において、取締役会の下に設置された投資委員会等の会議体にて慎重な検討を行ったうえで投資判断を実行しておりますが、競争環境の激化等の要因によって当初計画通りの事業進捗が実現しない場合、減損や想定以上の費用等が発生するため、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。影響度発生時期事業推進遅延等の影響が生じることで、中~大程度(数億円~10億円規模)の業績影響が生じる可能性があります。当社は2019年2月期に投資有価証券評価損(1,216百万円)等の特別損失を計上したことを踏まえ、投資判断の合理性向上のため上記の投資委員会設置や投資戦略方針の策定等を行ってまいりました。今後競争環境の激化等の要因如何では、業績影響が生じる可能性があります。 (2)当社グループの運営体制等に関するリスクについて① 人材の獲得について 当社グループが今後さらに成長していくためには、事業推進者、コンテンツ拡充のための企画・開発・運営担当者、システム技術者及び拡大する組織に対応するための管理担当者など、各方面での優秀な人材をいかに確保していくかが重要になります。当社グループでは優秀な人材の確保に努めておりますが、適切な人材の獲得・配置及び育成が円滑に進まない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。影響度発生時期事業推進遅延等の影響が生じることで、中程度(数億円規模)の業績影響が生じる可能性があります。現時点で事業推進において大幅な遅延等の影響は出ておりませんが、一層の事業成長を図るなか、人材獲得需要はすでに高まっております。 ② 内部管理体制について 当社グループは、企業価値の持続的な増大を図るためにはコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であるとの認識のもと、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、さらに健全な倫理観に基づく法令遵守の徹底が必要であると認識しております。 また、当社グループでは、役職員等の内部関係者の不正行為等が発生しないよう、コンプライアンスに関連する規程を制定し、当社グループの役職員が遵守すべき法令、ルールを定めており、内部監査等により遵守状況の確認を行っております。 しかしながら、法令等に抵触する事態や内部関係者による不正行為が発生するといった事態が生じた場合、事業の急速な拡大により内部管理体制の構築が追いつかないという事態が生じる場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。影響度発生時期当社への信頼・評判が毀損することにより、中程度(数億円規模)の業績影響が生じる可能性があります。現時点でコーポレートガバナンス上の問題は生じておりませんが、将来の事態発生を抑止すべく、内部管理体制の充実を図る必要があるものと認識しております。 ③ 特定人物への依存について 当社グループの代表取締役社長CEOである藤田恭嗣は、当社グループの強みである事業モデルの創出や経営方針及び経営戦略において中心的な役割を果たしております。当社グループは、同氏に対して過度に依存しない経営体制の構築を目指し人材の育成・強化に注力しておりますが、同氏が何らかの理由により業務執行できない事態となった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。影響度発生時期事業推進遅延等の影響が生じることで、中程度(数億円規模)の業績影響が生じる可能性があります。特定人物への依存によって現在生じている影響はありませんが、今後後継者育成計画を策定するなど、不測の事態に備えておく必要があるものと認識しております。 <リスク評価マップ>
FY2020|5,713 文字
2【事業等のリスク】 本書に記載した当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。 なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、本株式に関する投資判断は、以下の記載事項及び本項以外の記載事項を、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。また、将来や想定に関する事項には、不確実性を内在しており、あるいはリスクを含んでいるため、実際の結果と大きく異なる可能性もあります。以下の記載は本株式への投資に関連するリスクを全て網羅するものではありませんので、この点ご留意ください。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)当社グループの事業環境等に関するリスクについて① 電子書籍業界の成長性について 当社グループにおける「電子書籍流通事業」は2020年2月期現在、売上高が64,529百万円で、当社売上高全体の98.0%を占める基幹事業です。電子書籍市場は拡大を続けておりますが、歴史が浅い新興市場でもあります。よって、法制度や規制又は特許等による参入障壁は低く、またコンテンツ提供元である出版社等も非独占的にコンテンツ提供を行っております。一方で、「電子書籍取次」においては、多くの出版社等と取引関係を構築することに時間を要するため、新規参入には一定の障壁があると思われますが、「電子書店」については今後更に競合他社の参入が増加することも予想されます。また、ユーザーの嗜好の急激な変化への対応の遅れによりサービス・技術の陳腐化を招いた場合、法制度の改正等により当社グループの提供サービスが規制対象となった場合や業界における取引慣行や価格体系が変化した場合など、計画策定時の想定を超える不確定要素が顕在化した場合には、当社グループの経営方針や経営戦略の変更を余儀なくされ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 加えて、当社グループは、収益機会の拡大に向けてグローバル展開を主要な経営戦略の一つとして掲げ、米国、アジア等の地域でもサービスを展開しております。これらの国・地域で法令や各種規制の制定もしくは改正がなされた場合、又は従前行われてきた行政の運用に変化・変更があった場合、当社グループの事業活動が期待通りに展開できない、又は投資の回収が遅延する、もしくは不可能となるなど、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループとしては、引き続き電子書籍市場へ注力するとともに、コンテンツラインナップの充実と当社グループが提供する配信システムの強化、ユーザーニーズに適合したサービスの開発・提供や先進技術への対応等により、出版市場全体とユーザーのすそ野拡大への寄与だけでなく、競合他社との差別化を図ってまいります。 ② 外的要因(自然災害等)による事業への影響について 当社グループは、インターネットや通信などの各種サービスの提供に必要な通信ネットワークや情報システムなどを構築・整備しています。しかしながら、不測の大規模地震や台風・豪雨・大雪、及び火山活動などの自然災害、火災や停電・電力不足、テロ行為・コンピューターウイルス・不正アクセスなどの攻撃により、通信ネットワークや情報システムなどが正常に稼働しなくなった場合、伝染病・感染症の世界的流行(パンデミック)が発生し、事業拠点の封鎖や多数の従業員の隔離を長期間余儀なくされた場合には、当社グループの事業活動・各種サービスの提供に支障を来す可能性があります。これらの影響が広範囲にわたり、復旧に相当時間を要した場合、信頼性や企業イメージが低下し、顧客の獲得・維持が困難になり、また、通信ネットワークや情報システムなどを復旧するために多額の費用負担が発生するなどにより、当社グループの経営成績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。 なお、新型コロナウイルス感染症の影響について、現段階では当社グループにおける事業活動や業績への過大な影響は認められておりません。ただし、更なる感染拡大による著作者・出版社の活動制限や遅滞、あるいはユーザーの消費行動の急激な変化等が起きた場合は、経営成績に影響が生じる可能性があります。一方で、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、在宅勤務や外出自粛に伴って可処分時間が増加し、いわゆる「巣ごもり消費」としての電子書籍利用が一層進展することで、想定よりも売上高が増加する可能性があります。 当社グループでは、在宅勤務や時差通勤を導入し、従業員への在宅勤務手当や環境構築費用を拠出することで、出版業界におけるインフラとしての電子書籍流通事業の継続運営を実現するとともに、感染予防や拡大防止に努めております。 ③ 知的財産権に係るリスクについて 当社グループでは、出版社、社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)や原盤権等の保有者への申請、許諾を得てコンテンツの提供を行っておりますが、今後において、当該許諾条件の変更あるいは著作権又は著作物隣接権以外の新たな権利許諾等が必要となった場合及び当社グループがコンテンツ使用許諾を受けている権利保有者に知的財産権の違反があった場合、契約上は当社グループに損害賠償の義務はありませんが、当社グループの事業活動が制約を受ける可能性があります。当社グループでは第三者の著作権等の知的財産権を侵害しないよう常に注意しておりますが、意図せず知的財産権を侵害した場合、第三者から当該知的財産権に関する対価の支払要請が発生する可能性があり、その場合、当社グループの社会的信用や業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、電子書籍コンテンツは海賊版や模倣品が流通することによって出版社や著作権者等に不利益をもたらします。仮に電子書籍コンテンツの知的財産権について、長期にわたり大規模な侵害行為を受けた場合には、その侵害行為によって生じる機会損失が当社グループの収益に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 特定取引先からの仕入依存について 当社グループの「電子書籍事業」では、様々な出版社等から各種コンテンツの提供を受けております。特に、大手出版社にコンテンツが集中することなどから、当社の電子書籍コンテンツの仕入れ総額(57,256百万円)に占める大手有力出版社の比率は、ここ数年高止まりの傾向にあります。この傾向は、電子書籍市場の拡大とともにユーザーニーズも多様化して、特定の仕入先への依存度は低くなっていくものと考えておりますが、当面の間はこれらの大手出版社等に対する仕入依存は高いまま推移すると思われます。 これらの大手出版社等とは電子書籍市場拡大に向けた協力体制を維持し友好関係を構築しておりますが、永続的な取引が確約されているものではなく、取引条件の変更等があった場合には、当社グループの経営成績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ システム・情報セキュリティリスクについて 当社グループのサービスは、スマートフォン等の端末によるインターネット接続により行われておりますが、当社グループのサービスに対するアクセスの急激な増加等、一時的な負荷増大によって当社グループ又は通信キャリアのサーバが作動不能に陥った場合や、当社グループのハードウエア又はソフトウエアの欠陥により正常な情報発信が行われない場合には、システムが停止しサービス提供が不可能となる場合があります。さらには、外部からの不正な手段によるコンピューター内への侵入や当社グループ担当者の過誤等によって、当社グループや取引先のシステムが置き換えられたり、個人情報や取引先情報等の重要なデータを消失又は不正に取得されたりする可能性があります。 当社グループとしては、侵入防止策、担当者の過誤を防止する体制を採っておりますが、このような障害やアクシデント等が発生した場合には、当社グループに直接損害が生じる他、当社グループの社会的信用・信頼の低下を招きかねず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ ビューアライセンス契約について 当社グループは、電子書籍配信において必要となる著作権保護技術や閲覧に不可欠であるビューアの開発等に関し、各社とライセンス契約を締結しております。ビューアライセンス契約会社との契約更新等によりライセンス料率が変動した場合、又はライセンス契約会社との契約更新に支障をきたす事情が生じた場合、新たなビューアに対応し直す必要があります。そのような事態になった場合、ビューアを保有する会社との新たな契約締結、配信用コンテンツを新たなビューアへ対応させる必要が発生しますが、当該対応が完了するまでの間、配信用コンテンツが販売できなくなる可能性があり、また対応に係る費用等が発生するため、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 資金調達について 当社グループは、金融機関からの借り入れにより事業展開に必要な資金を調達しております。金利が上昇した場合、又は当社グループの信用格付けが引き下げられるなど信用力が低下した場合、これらの調達コストが増加し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、金融市場の環境や当社グループの信用力によっては、資金調達が予定通り行えず、当社グループの事業展開、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、調達した資金の返済原資を捻出するために一部資産の売却などを行う可能性があります。その結果、当社グループの業績や事業展開に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループの金融機関からの借り入れには各種コベナンツが付されているものがあります。いずれかのコベナンツに抵触する可能性が発生し、抵触を回避するための手段を取ることができない場合、当該債務について期限の利益を喪失する可能性があるほか、それに伴い、その他の債務についても一括返済を求められる可能性があります。その結果、当社グループの財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 投資活動について 当社グループは、新規事業の立ち上げ、既存の事業の拡大などを目的として、企業買収、合弁会社・子会社の設立、事業会社・ファンドへの出資などの投資活動を行っております。 これらの投資活動に伴い、当該投資先が連結対象に加わった場合、マイナスの影響が発生するなど、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが投資時点においてその想定した通りに投資先が事業を展開できない場合、投資活動に伴い発生したのれん、有形固定資産、無形固定資産の減損損失及び株式などの金融資産の評価損が発生するなど、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このほか、当社グループの個別決算では、これらの投資活動に伴って取得した出資持分などを含む資産の価値が下落した場合、評価損が発生し、業績や分配可能額に影響を及ぼす可能性があります。 また、投資先が内部統制上の問題を抱えていたり、法令に違反する行為を行っていたりする可能性があります。投資後にそうした問題や行為を早期に是正できない場合、当社グループの信頼性や企業イメージが低下し、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2)当社グループの運営体制等に関するリスクについて① 人材の獲得について 当社グループが今後さらに成長していくためには、事業推進者、コンテンツ拡充のための企画・開発・運営担当者、システム技術者及び拡大する組織に対応するための管理担当者など、各方面での優秀な人材をいかに確保していくかが重要になります。当社グループでは優秀な人材の確保に努めておりますが、適切な人材の獲得・配置及び育成が円滑に進まない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 内部管理体制について 当社グループは、企業価値の持続的な増大を図るためにはコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であるとの認識のもと、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、さらに健全な倫理観に基づく法令遵守の徹底が必要であると認識しております。 また、当社グループでは、役職員等の内部関係者の不正行為等が発生しないよう、コンプライアンス規程を制定し、当社グループの役職員が遵守すべき法令、ルールを定めており、内部監査等により遵守状況の確認を行っております。 しかしながら、法令等に抵触する事態や内部関係者による不正行為が発生するといった事態が生じた場合、事業の急速な拡大により内部管理体制の構築が追いつかないという事態が生じる場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 特定人物への依存について 当社グループの代表取締役社長 CEOである藤田恭嗣は、当社グループの強みである事業モデルの創出や経営方針及び経営戦略において中心的な役割を果たしております。当社グループは、同氏に対して過度に依存しない経営体制の構築を目指し人材の育成・強化に注力しておりますが、同氏が何らかの理由により業務執行できない事態となった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 法的規制に関するリスク 当社グループの事業は、著作権法、個人情報の保護に関する法律、特定商取引に関する法律等、多岐の分野において関連しております。今後の法改正などにより当社グループ事業分野において新たな法的規制が適用されることになった場合、当社グループの事業展開が制約を受けたり、対応措置をとる必要が生じる可能性があり、その際、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
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2【事業等のリスク】 本書に記載した当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。 なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、本株式に関する投資判断は、以下の記載事項及び本項以外の記載事項を、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。また、将来や想定に関する事項には、不確実性を内在しており、あるいはリスクを含んでいるため、実際の結果と大きく異なる可能性もあります。以下の記載は本株式への投資に関連するリスクをすべて網羅するものではありませんので、この点ご留意ください。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)当社グループの事業環境等に関するリスクについて① 電子書籍市場の動向について 当社グループの「電子書籍流通事業」が属する電子書籍市場は拡大を続けておりますが、歴史が浅い新興市場でもあります。当社グループとしては引き続き電子書籍市場へ注力してまいりますが、ユーザーの嗜好の急激な変化、法制度の改正等により当社グループの提供サービスが規制対象となった場合、その他、業界における取引慣行や価格体系の変化など、計画策定時の想定を超える不確定要素が顕在化した場合には、当社グループの経営方針や経営戦略の変更を余儀なくされ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、2019年2月期におきましては、「電子書籍流通事業」の売上高は49,912,530千円であり、当社売上高全体の98.7%を占めております。 ② 競合他社について 当社グループの「電子書籍流通事業」が属する電子書籍市場は、法制度や規制又は特許等による参入障壁が低く、コンテンツ提供元である出版社等も非独占的にコンテンツ提供を行っております。「電子書籍取次」においては、多くの出版社等と取引関係を構築することに時間を要するため、新規参入には一定の障壁があると思われますが、「電子書店」については今後更に競合他社の参入が増加することも予想されます。 このような状況をふまえ、当社グループでは今後もコンテンツラインナップの充実と当社グループが提供する配信システムの強化により、競合他社との差別化を図ってまいります。しかしながら、今後、当社グループの取扱うコンテンツ及び配信システムで他社との十分な差別化が図れない場合、ユーザーニーズに適合したサービスの開発・提供や先進技術への対応等が遅れることによりサービス・技術の陳腐化を招いた場合には、当社グループのサービスのユーザー数が減少し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 外的要因(自然災害等)について 当社グループは、インターネットや通信などの各種サービスの提供に必要な通信ネットワークや情報システムなどを構築・整備しています。地震・台風・ハリケーン・洪水・津波・竜巻・豪雨・大雪・火山活動などの自然災害、火災や停電・電力不足、テロ行為、コンピューターウイルスなどの攻撃により、通信ネットワークや情報システムなどが正常に稼働しなくなった場合、当社グループの各種サービスの提供に支障を来す可能性があります。これらの影響が広範囲にわたり、復旧に相当時間を要した場合、信頼性や企業イメージが低下し、顧客の獲得・維持が困難になり、また、通信ネットワークや情報システムなどを復旧するために多額の費用負担が発生するなどにより、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 知的財産権の侵害について 電子書籍コンテンツは海賊版や模倣品が流通することによって出版社や著作権者等に不利益をもたらします。仮に電子書籍コンテンツの知的財産権について、長期にわたり大規模な侵害行為を受けた場合には、その侵害行為によって生じる機会損失が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 国際事業の展開について 当社グループは、収益機会の拡大に向けてグローバル展開を主要な経営戦略の一つとして掲げ、米国、アジア等の地域でサービスを展開しております。これらの国・地域で法令や各種規制の制定もしくは改正がなされた場合、または従前行われてきた行政の運用に変化・変更があった場合、当社グループの事業活動が期待通りに展開できない、または投資の回収が遅延する、もしくは不可能となるなど、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 特定取引先からの仕入依存について 当社グループの「電子書籍事業」において、大手出版社等から電子書籍コンテンツ提供を受ける割合が高まっており、2019年2月期における電子書籍コンテンツ提供元上位3社からの仕入総額は19,851,362千円となっております。これは、当社グループの仕入総額(売上原価から製造経費及びコンテンツ償却費を除く)43,689,817千円の45.4%となっており非常に高い比率にあります。今後は電子書籍市場の拡大とともにユーザーニーズも多様化して、特定の仕入先への依存度は低くなっていくものと考えておりますが、当面の間はこれらの大手出版社等に対する仕入依存は高いまま推移すると思われます。 このような中、これらの大手出版社等とは永続的な取引が確約されているものではなく、取引条件の変更等があった場合には、当社グループの経営成績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ アライアンスについて 当社グループの「電子書籍流通事業」においては、システム等のプラットフォーム提供やコンテンツのディストリビューションにとどまらず、当社グループの企画・提案による他社とのアライアンスによりビジネスの拡大を図っております。 これらのアライアンス・ビジネスにおいては、当社グループに起因する要因だけでなく、パートナー企業におけるプロモーション戦略の変更やユーザー数(又は会員数)の変動等が、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ システムリスクについて 当社グループのサービスは、スマートフォン等の端末によるインターネット接続により行われておりますが、当社グループのサービスに対するアクセスの急激な増加等、一時的な負荷増大によって当社グループ又は通信キャリアのサーバが作動不能に陥った場合や、当社グループのハードウエア又はソフトウエアの欠陥により正常な情報発信が行われない場合には、システムが停止しサービス提供が不可能となる場合があります。さらには、外部からの不正な手段によるコンピューター内への侵入や当社グループ担当者の過誤等によって、当社グループや取引先のシステムが置き換えられたり、重要なデータを消失又は不正に入手されたりする可能性があります。 当社グループとしては、侵入防止策、担当者の過誤を防止する体制を採っておりますが、このような障害等が発生した場合には、当社グループに直接損害が生じる他、当社グループの社会的信用・信頼の低下を招きかねず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ 知的財産権に係るリスクについて 当社グループでは、出版社、社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)や原盤権等の保有者への申請、許諾を得てコンテンツの提供を行っておりますが、今後において、当該許諾条件の変更あるいは著作権又は著作物隣接権以外の新たな権利許諾等が必要となった場合及び当社グループがコンテンツ使用許諾を受けている権利保有者に知的財産権の違反があった場合、契約上は当社グループに損害賠償の義務はありませんが、当社グループの事業活動が制約を受ける可能性があります。 また、当社グループでは第三者の著作権等の知的財産権を侵害しないよう常に注意しておりますが、意図せず知的財産権を侵害した場合、第三者から当該知的財産権に関する対価の支払要請が発生する可能性があり、その場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑩ ビューアライセンス契約について 当社グループは、電子書籍配信において必要となる著作権保護技術や閲覧に不可欠であるビューアの開発等に関し、各社とライセンス契約を締結しております。ビューアライセンス契約会社との契約更新等によりライセンス料率が変動した場合、又はライセンス契約会社との契約更新に支障をきたす事情が生じた場合、新たなビューアに対応し直す必要があります。そのような事態になった場合、ビューアを保有する会社との新たな契約締結、配信用コンテンツを新たなビューアへ対応させる必要が発生しますが、当該対応が完了するまでの間、配信用コンテンツが販売できなくなる可能性があり、また対応に係る費用等が発生するため、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑪ 資金調達について 当社グループは、金融機関からの借り入れにより事業展開に必要な資金を調達しております。金利が上昇した場合、または当社グループの信用格付けが引き下げられるなど信用力が低下した場合、これらの調達コストが増加し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、金融市場の環境や当社グループの信用力によっては、資金調達が予定通り行えず、当社グループの事業展開、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、調達した資金の返済原資を捻出するために一部資産の売却などを行う可能性があります。その結果、当社グループの業績や事業展開に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループの金融機関からの借り入れには各種コベナンツが付されているものがあります。いずれかのコベナンツに抵触する可能性が発生し、抵触を回避するための手段を取ることができない場合、当該債務について期限の利益を喪失する可能性があるほか、それに伴い、その他の債務についても一括返済を求められる可能性があります。その結果、当社グループの財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑫ 投資活動について 当社グループは、新規事業の立ち上げ、既存の事業の拡大などを目的として、企業買収、合弁会社・子会社の設立、事業会社・ファンドへの出資などの投資活動を行っております。 これらの投資活動に伴い、当該投資先が連結対象に加わった場合、マイナスの影響が発生するなど、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが投資時点においてその想定した通りに投資先が事業を展開できない場合、投資活動に伴い発生したのれん、有形固定資産、無形固定資産の減損損失及び株式などの金融資産の評価損が発生するなど、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このほか、当社グループの個別決算では、これらの投資活動に伴って取得した出資持分などを含む資産の価値が下落した場合、評価損が発生し、業績や分配可能額に影響を及ぼす可能性があります。 また、投資先が内部統制上の問題を抱えていたり、法令に違反する行為を行っていたりする可能性があります。投資後にそうした問題や行為を早期に是正できない場合、当社グループの信頼性や企業イメージが低下し、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2)当社グループの運営体制等に関するリスクについて① 人材の獲得について 当社グループが今後さらに成長していくためには、事業推進者、コンテンツ拡充のための企画・開発・運営担当者、システム技術者及び拡大する組織に対応するための管理担当者など、各方面での優秀な人材をいかに確保していくかが重要になります。当社グループでは優秀な人材の確保に努めておりますが、適切な人材の獲得・配置及び育成が円滑に進まない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 内部管理体制について 当社グループは、企業価値の持続的な増大を図るためにはコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であるとの認識のもと、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、さらに健全な倫理観に基づく法令遵守の徹底が必要であると認識しております。 また、当社グループでは、役職員等の内部関係者の不正行為等が発生しないよう、コンプライアンス規程を制定し、当社グループの役職員が遵守すべき法令、ルールを定めており、内部監査等により遵守状況の確認を行っております。 しかしながら、法令等に抵触する事態や内部関係者による不正行為が発生するといった事態が生じた場合、事業の急速な拡大により内部管理体制の構築が追いつかないという事態が生じる場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 特定人物への依存について 当社グループの代表取締役社長 CEOである藤田恭嗣は、当社グループの強みである事業モデルの創出や経営方針及び経営戦略において中心的な役割を果たしております。当社グループは、同氏に対して過度に依存しない経営体制の構築を目指し人材の育成・強化に注力しておりますが、同氏が何らかの理由により業務執行できない事態となった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 法的規制に関するリスク 当社グループの事業は、著作権法、個人情報の保護に関する法律、特定商取引に関する法律等、多岐の分野において関連しております。今後の法改正などにより当社グループ事業分野において新たな法的規制が適用されることになった場合、当社グループの事業展開が制約を受けたり、対応措置をとる必要が生じる可能性があり、その際、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 個人情報の取扱いについて 個人情報の取扱いにつきましては、コンプライアンスの一環として、「個人情報の保護に関する法律」に沿った対応をとり、社内ルールを策定するなどの社内体制を整備しております。しかしながら、第三者による不正アクセスなどにより個人情報の漏洩があった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 新株予約権の行使ならびに譲渡制限付株式の発行に伴う株式価値の希薄化について 当社グループは、役員、従業員ならびに社外の協力者に対するインセンティブを目的として、ストック・オプション制度及び譲渡制限付株式発行の制度を採用しております。 今後につきましてもストック・オプション制度を積極的に活用していくことを検討しており、現在付与している新株予約権及び譲渡制限付株式に加えて、今後付与される新株予約権の行使が行われた場合、保有株式の株式価値が希薄化する可能性があります。なお、2019年2月28日現在における新株予約権による潜在株式数は2,378,700株、譲渡制限付株式は27,900株であり、発行済株式総数及び新株予約権等の潜在株式の合計の16.3%に相当します。
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4【事業等のリスク】 本書に記載した当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。 なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、本株式に関する投資判断は、以下の記載事項及び本項以外の記載事項を、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。また、将来や想定に関する事項には、不確実性を内在しており、あるいはリスクを含んでいるため、実際の結果と大きく異なる可能性もあります。以下の記載は本株式への投資に関連するリスクをすべて網羅するものではありませんので、この点ご留意ください。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)当社グループの事業環境等に関するリスクについて① 電子書籍市場の動向について 当社グループの「電子書籍流通事業」が属する電子書籍市場は拡大を続けておりますが、歴史が浅い新興市場でもあります。当社グループとしては引き続き電子書籍市場へ注力してまいりますが、ユーザーの嗜好の急激な変化、法制度の改正等により当社グループの提供サービスが規制対象となった場合、その他、業界における取引慣行や価格体系の変化など、計画策定時の想定を超える不確定要素が顕在化した場合には、当社グループの経営方針や経営戦略の変更を余儀なくされ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、平成30年2月期におきましては、「電子書籍流通事業」の売上高は36,225,744千円であり、当社売上高全体の97.3%を占めております。 ② 競合他社について 当社グループの「電子書籍流通事業」が属する電子書籍市場は、法制度や規制又は特許等による参入障壁が低く、コンテンツ提供元である出版社等も非独占的にコンテンツ提供を行っております。「電子書籍取次」においては、多くの出版社等と取引関係を構築することに時間を要するため、新規参入には一定の障壁があると思われますが、「電子書店」については今後更に競合他社の参入が増加することも予想されます。 このような状況をふまえ、当社グループでは今後もコンテンツラインナップの充実と当社グループが提供する配信システムの強化により、競合他社との差別化を図ってまいります。しかしながら、今後、当社グループの取扱うコンテンツ及び配信システムで他社との十分な差別化が図れない場合、ユーザーニーズに適合したサービスの開発・提供や先進技術への対応等が遅れることによりサービス・技術の陳腐化を招いた場合には、当社グループのサービスのユーザー数が減少し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 外的要因(自然災害等)について 当社グループは、インターネットや通信などの各種サービスの提供に必要な通信ネットワークや情報システムなどを構築・整備しています。地震・台風・ハリケーン・洪水・津波・竜巻・豪雨・大雪・火山活動などの自然災害、火災や停電・電力不足、テロ行為、コンピューターウイルスなどの攻撃により、通信ネットワークや情報システムなどが正常に稼働しなくなった場合、当社グループの各種サービスの提供に支障を来す可能性があります。これらの影響が広範囲にわたり、復旧に相当時間を要した場合、信頼性や企業イメージが低下し、顧客の獲得・維持が困難になり、また、通信ネットワークや情報システムなどを復旧するために多額の費用負担が発生するなどにより、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 知的財産権の侵害について 電子書籍コンテンツは海賊版や模倣品が流通することによって出版社や著作権者等に不利益をもたらします。仮に電子書籍コンテンツの知的財産権について、長期にわたり大規模な侵害行為を受けた場合には、その侵害行為によって生じる機会損失が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 国際事業の展開について 当社グループは、収益機会の拡大に向けてグローバル展開を主要な経営戦略の一つとして掲げ、米国、アジア等の地域でサービスを展開しております。これらの国・地域で法令や各種規制の制定もしくは改正がなされた場合、または従前行われてきた行政の運用に変化・変更があった場合、当社グループの事業活動が期待通りに展開できない、または投資の回収が遅延する、もしくは不可能となるなど、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 特定取引先からの仕入依存について 当社グループの「電子書籍事業」において、大手出版社等から電子書籍コンテンツ提供を受ける割合が高まっており、平成30年2月期における電子書籍コンテンツ提供元上位3社からの仕入総額は14,662,128千円となっております。これは、当社グループの仕入総額(売上原価から製造経費及びコンテンツ償却費を除く)31,607,329千円の46.4%となっており非常に高い比率にあります。今後は電子書籍市場の拡大とともにユーザーニーズも多様化して、特定の仕入先への依存度は低くなっていくものと考えておりますが、当面の間はこれらの大手出版社等に対する仕入依存は高いまま推移すると思われます。 このような中、これらの大手出版社等とは永続的な取引が確約されているものではなく、取引条件の変更等があった場合には、当社グループの経営成績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ アライアンスについて 当社グループの「電子書籍流通事業」においては、システム等のプラットフォーム提供やコンテンツのディストリビューションにとどまらず、当社グループの企画・提案による他社とのアライアンスによりビジネスの拡大を図っております。 これらのアライアンス・ビジネスにおいては、当社グループに起因する要因だけでなく、パートナー企業におけるプロモーション戦略の変更やユーザー数(又は会員数)の変動等が、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ システムリスクについて 当社グループのサービスは、スマートフォン等の端末によるインターネット接続により行われておりますが、当社グループのサービスに対するアクセスの急激な増加等、一時的な負荷増大によって当社グループ又は通信キャリアのサーバが作動不能に陥った場合や、当社グループのハードウエア又はソフトウエアの欠陥により正常な情報発信が行われない場合には、システムが停止しサービス提供が不可能となる場合があります。さらには、外部からの不正な手段によるコンピュータ内への侵入や当社グループ担当者の過誤等によって、当社グループや取引先のシステムが置き換えられたり、重要なデータを消失又は不正に入手されたりする可能性があります。 当社グループとしては、侵入防止策、担当者の過誤を防止する体制を採っておりますが、このような障害等が発生した場合には、当社グループに直接損害が生じる他、当社グループの社会的信用・信頼の低下を招きかねず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ 知的財産権に係るリスクについて 当社グループでは、出版社、社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)や原盤権等の保有者への申請、許諾を得てコンテンツの提供を行っておりますが、今後において、当該許諾条件の変更あるいは著作権又は著作物隣接権以外の新たな権利許諾等が必要となった場合及び当社グループがコンテンツ使用許諾を受けている権利保有者に知的財産権の違反があった場合、契約上は当社グループに損害賠償の義務はありませんが、当社グループの事業活動が制約を受ける可能性があります。 また、当社グループでは第三者の著作権等の知的財産権を侵害しないよう常に注意しておりますが、意図せず知的財産権を侵害した場合、第三者から当該知的財産権に関する対価の支払要請が発生する可能性があり、その場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑩ ビューアライセンス契約について 当社グループは、電子書籍配信において必要となる著作権保護技術や閲覧に不可欠であるビューアの開発等に関し、各社とライセンス契約を締結しております。ビューアライセンス契約会社との契約更新等によりライセンス料率が変動した場合、又はライセンス契約会社との契約更新に支障をきたす事情が生じた場合、新たなビューアに対応し直す必要があります。そのような事態になった場合、ビューアを保有する会社との新たな契約締結、配信用コンテンツを新たなビューアへ対応させる必要が発生しますが、当該対応が完了するまでの間、配信用コンテンツが販売できなくなる可能性があり、また対応に係る費用等が発生するため、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑪ 資金調達について当社グループは、金融機関からの借り入れにより事業展開に必要な資金を調達しております。金利が上昇した場合、または当社グループの信用格付けが引き下げられるなど信用力が低下した場合、これらの調達コストが増加し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、金融市場の環境や当社グループの信用力によっては、資金調達が予定通り行えず、当社グループの事業展開、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、調達した資金の返済原資を捻出するために一部資産の売却などを行う可能性があります。その結果、当社グループの業績や事業展開に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループの金融機関からの借り入れには各種コベナンツが付されているものがあります。いずれかのコベナンツに抵触する可能性が発生し、抵触を回避するための手段を取ることができない場合、当該債務について期限の利益を喪失する可能性があるほか、それに伴い、その他の債務についても一括返済を求められる可能性があります。その結果、当社グループの財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑫投資活動について 当社グループは、新規事業の立ち上げ、既存の事業の拡大などを目的として、企業買収、合弁会社・子会社の設立、事業会社・ファンドへの出資などの投資活動を行っております。 これらの投資活動に伴い、当該投資先が連結対象に加わった場合、マイナスの影響が発生するなど、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが投資時点においてその想定した通りに投資先が事業を展開できない場合、投資活動に伴い発生したのれん、有形固定資産、無形固定資産の減損損失及び株式などの金融資産の評価損が発生するなど、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このほか、当社グループの個別決算では、これらの投資活動に伴って取得した出資持分などを含む資産の価値が下落した場合、評価損が発生し、業績や分配可能額に影響を及ぼす可能性があります。 また、投資先が内部統制上の問題を抱えていたり、法令に違反する行為を行っていたりする可能性があります。投資後にそうした問題や行為を早期に是正できない場合、当社グループの信頼性や企業イメージが低下し、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2)当社グループの運営体制等に関するリスクについて① 人材の獲得について 当社グループが今後さらに成長していくためには、事業推進者、コンテンツ拡充のための企画・開発・運営担当者、システム技術者及び拡大する組織に対応するための管理担当者など、各方面での優秀な人材をいかに確保していくかが重要になります。当社グループでは優秀な人材の確保に努めておりますが、適切な人材の獲得・配置及び育成が円滑に進まない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 内部管理体制について 当社グループは、企業価値の持続的な増大を図るためにはコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であるとの認識のもと、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、さらに健全な倫理観に基づく法令遵守の徹底が必要であると認識しております。 また、当社グループでは、役職員等の内部関係者の不正行為等が発生しないよう、コンプライアンス規程を制定し、当社グループの役職員が遵守すべき法令、ルールを定めており、内部監査等により遵守状況の確認を行っております。 しかしながら、法令等に抵触する事態や内部関係者による不正行為が発生するといった事態が生じた場合、事業の急速な拡大により内部管理体制の構築が追いつかないという事態が生じる場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 特定人物への依存について 当社グループの代表取締役社長執行役員CEOである藤田恭嗣は、当社グループの強みである事業モデルの創出や経営方針及び経営戦略において中心的な役割を果たしております。当社グループは、同氏に対して過度に依存しない経営体制の構築を目指し人材の育成・強化に注力しておりますが、同氏が何らかの理由により業務執行できない事態となった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 法的規制に関するリスク 当社グループの事業は、著作権法、個人情報の保護に関する法律、特定商取引に関する法律等、多岐の分野において関連しております。今後の法改正などにより当社グループ事業分野において新たな法的規制が適用されることになった場合、当社グループの事業展開が制約を受けたり、対応措置をとる必要が生じる可能性があり、その際、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 個人情報の取扱いについて 個人情報の取扱いにつきましては、コンプライアンスの一環として、「個人情報の保護に関する法律」に沿った対応をとり、社内ルールを策定するなどの社内体制を整備しております。しかしながら、第三者による不正アクセスなどにより個人情報の漏洩があった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 新株予約権の行使ならびに譲渡制限付株式の発行にともなう株式価値の希薄化について 当社グループは、役員、従業員ならびに社外の協力者に対するインセンティブを目的として、これまでストック・オプション制度を採用しておりました。また今後は、平成30年5月30日に開催された定時株主総会にて承認されたとおり、ストックオプション制度に代わるインセンティブとして譲渡制限付株式を付与することを検討しております。 現在付与している新株予約権に加えて、今後譲渡制限付株式が付与されることにより、保有株式の株式価値が希薄化する可能性があります。なお、平成30年2月28日現在における新株予約権による潜在株式数は3,403,500株、譲渡制限付株式は0株であり、発行済株式総数及び新株予約権等の潜在株式の合計の23.0%に相当します。
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4【事業等のリスク】 本書に記載した当社の事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。なお、当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、本株式に関する投資判断は、以下の記載事項及び本項以外の記載事項を、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。また、将来や想定に関する事項には、不確実性を内在しており、あるいはリスクを含んでいるため、実際の結果と大きく異なる可能性もあります。以下の記載は本株式への投資に関連するリスクをすべて網羅するものではありませんので、この点ご留意ください。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1)当社の事業環境等に関するリスクについて① 電子書籍市場の動向について 当社の「電子書籍事業」が属する電子書籍市場は拡大を続けておりますが、歴史が浅い新興市場でもあります。当社としては引き続き電子書籍市場へ注力してまいりますが、ユーザーの嗜好の急激な変化、法制度の改正等により当社提供サービスが規制対象となった場合、その他、業界における取引慣行や価格体系の変化など、計画策定時の想定を超える不確定要素が顕在化した場合には、当社の経営方針や経営戦略の変更を余儀なくされ、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、平成29年2月期におきましては、「電子書籍事業」の売上高は14,223,274千円であり、当社売上高全体の91.6%を占めております。 ② 競合他社について 当社の「電子書籍事業」が属する電子書籍市場は、法制度や規制又は特許等による参入障壁が低く、コンテンツ提供元である出版社等も非独占的にコンテンツ提供を行っております。「電子書籍取次」においては、多くの出版社等と取引関係を構築することに時間を要するため、新規参入には一定のハードルがあると思われますが、「電子書店」については今後更に競合他社の参入が増加することも予想されます。 このような状況をふまえ、当社では今後もコンテンツラインナップの充実と当社が提供する配信システムの強化により、競合他社との差別化を図ってまいります。しかしながら、今後、当社の取扱うコンテンツ及び配信システムで他社との十分な差別化が図れない場合、ユーザーニーズに適合したサービスの開発・提供や先進技術への対応等が遅れることによりサービス・技術の陳腐化を招いた場合には、当社サービスのユーザー数が減少し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 外的要因(自然災害等)について 当社は、インターネットや通信などの各種サービスの提供に必要な通信ネットワークや情報システムなどを構築・整備しています。地震・台風・ハリケーン・洪水・津波・竜巻・豪雨・大雪・火山活動などの自然災害、火災や停電・電力不足、テロ行為、コンピューターウイルスなどの攻撃により、通信ネットワークや情報システムなどが正常に稼働しなくなった場合、当社グループの各種サービスの提供に支障を来す可能性があります。これらの影響が広範囲にわたり、復旧に相当時間を要した場合、信頼性や企業イメージが低下し、顧客の獲得・維持が困難になり、また、通信ネットワークや情報システムなどを復旧するために多額の費用負担が発生するなどにより、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 国際事業の展開について 当社は、収益機会の拡大に向けてグローバル展開を主要な経営戦略の一つとして掲げ、米国、アジア等の地域でサービスを展開しております。これらの国・地域で法令や各種規制の制定もしくは改正がなされた場合、または従前行われてきた行政の運用に変化・変更があった場合、当社の事業活動が期待通りに展開できない、または投資の回収が遅延する、もしくは不可能となるなど、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 特定顧客への依存について 当社の売上高は、特定顧客への依存度が高く、平成29年2月期においては、主要顧客であるLINE株式会社及び株式会社NTTドコモ向けの売上高の合計は7,922,518千円であり、当社の売上高全体の51.0%を占める規模となっています。 今後、両主要顧客に対しては、電子書籍業界で培った業務ノウハウ、配信システム等の構築・運用ノウハウ等の強みをさらに研鑽することによって競合他社との差別化を図り、また戦略的な人員派遣を行う等、顧客との関係をより強固なものとしていきます。 しかしながら、両主要顧客における経営状況の変化や戦略の抜本的見直しが、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 自社運営サイトにおける特定事業者への依存について 当社は、株式会社NTTドコモ、KDDI株式会社(au)、ソフトバンク株式会社等の通信キャリアを介して自社運営サイトにて複数のコンテンツを提供しており、決済については各通信キャリア及びソフトバンク・ペイメント・サービス株式会社等に委ねております。当社では、今後も同様にコンテンツ提供を継続していく方針でありますが、今後、各キャリアのインターネット接続サービスに関する事業方針や決済方法の変更等があった場合には、当社の経営成績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。 なお、平成29年2月期における通信キャリアを介した自社運営サイト売上高は1,784,508千円となっており、当社売上高全体の11.5%を占めております。 ⑦ 特定取引先からの仕入依存について 当社の「電子書籍事業」において、大手出版社等から電子書籍コンテンツ提供を受ける割合が高まっており、平成29年2月期における電子書籍コンテンツ提供元上位3社からの仕入総額は8,416,517千円となっております。これは、当社の仕入総額(売上原価から製造経費及びコンテンツ償却費を除く)12,792,555千円の65.8%となっており非常に高い比率にあります。今後は電子書籍市場の拡大とともにユーザーニーズも多様化して、特定の仕入先への依存度は低くなっていくものと考えておりますが、当面の間はこれらの大手出版社等に対する仕入依存は高いまま推移すると思われます。 このような中、これらの大手出版社等とは永続的な取引が確約されているものではなく、取引条件の変更等があった場合には、当社の経営成績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ アライアンスについて 当社の「電子書籍事業」においては、システム等のプラットフォーム提供やコンテンツのディストリビューションにとどまらず、当社の企画・提案による他社とのアライアンスによりビジネスの拡大を図っております。 これらのアライアンス・ビジネスにおいては、当社に起因する要因だけでなく、パートナー企業におけるプロモーション戦略の変更やユーザー数(又は会員数)の変動等が、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ M&A及び資本提携等について 当社は、将来の事業機会をにらみ各事業会社に出資しているほか、事業上の関係強化を図るため、取引先等に対して投資採算性等を考慮に入れつつ出資しています。また、事業基盤の強化に向けM&Aや提携を行うことがあります。 これらの実施に当たっては、対象となる企業の財務内容や事業について詳細な事前審査を行い、意思決定のために必要かつ十分な情報収集と検討を行った上で決定しています。 しかしながら、実施後に当社が認識していない問題が明らかになった場合や、期待した成果を上げられない場合には、当社の業績が影響を受ける可能性があります。 ⑩ システムリスクについて 当社のサービスは、スマートフォン等の端末によるインターネット接続により行われておりますが、当社サービスに対するアクセスの急激な増加等、一時的な負荷増大によって当社又は通信キャリアのサーバが作動不能に陥った場合や、当社のハードウエア又はソフトウエアの欠陥により正常な情報発信が行われない場合には、システムが停止しサービス提供が不可能となる場合があります。さらには、外部からの不正な手段によるコンピュータ内への侵入や当社担当者の過誤等によって、当社や取引先のシステムが置き換えられたり、重要なデータを消失又は不正に入手されたりする可能性があります。 当社としては、侵入防止策、担当者の過誤を防止する体制を採っておりますが、このような障害等が発生した場合には、当社に直接損害が生じる他、当社の社会的信用・信頼の低下を招きかねず、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑪ 知的財産権に係るリスクについて 当社では、出版社、社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)や原盤権等の保有者への申請、許諾を得てコンテンツの提供を行っておりますが、今後において、当該許諾条件の変更あるいは著作権又は著作物隣接権以外の新たな権利許諾等が必要となった場合、及び当社がコンテンツ使用許諾を受けている権利保有者に知的財産権の違反があった場合、契約上は当社に損害賠償の義務はありませんが、当社の事業活動が制約を受ける可能性があります。 また、当社では第三者の著作権等の知的財産権を侵害しないよう常に注意しておりますが、意図せず知的財産権を侵害した場合、第三者から当該知的財産権に関する対価の支払要請が発生する可能性があり、その場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑫ ビューアライセンス契約について 当社は、電子書籍配信において必要となる著作権保護技術や閲覧に不可欠であるビューアの開発等に関し、各社とライセンス契約を締結しております。ビューアライセンス契約会社との契約更新等によりライセンス料率が変動した場合、又はライセンス契約会社との契約更新に支障をきたす事情が生じた場合、新たなビューアに対応し直す必要があります。そのような事態になった場合、ビューアを保有する会社との新たな契約締結、配信用コンテンツを新たなビューアへ対応させる必要が発生しますが、当該対応が完了するまでの間、配信用コンテンツが販売できなくなる可能性があり、また対応に係る費用等が発生するため、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑬ 広告宣伝費について 当社にとって広告宣伝費は、売上の拡大や成長戦略のために重要な費用であります。広告宣伝費の支出については、効果測定を十分に検討し、最適かつ効率的な広告宣伝を行うように努めております。しかしながら、法制度の改正や広告業界の規制等により、投下した広告宣伝費に対して十分な費用対効果が得られない場合には、収益を低下させる等当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)当社の運営体制等に関するリスクについて① 人材の獲得について 当社が今後さらに成長していくためには、事業推進者、コンテンツ拡充のための企画・開発・運営担当者、システム技術者及び拡大する組織に対応するための管理担当者など、各方面での優秀な人材をいかに確保していくかが重要になります。当社では優秀な人材の確保に努めておりますが、適切な人材の獲得・配置及び育成が円滑に進まない場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 調達資金の使途について 当社の資金の使途につきましては、M&Aや資本提携、人員の増加に伴うオフィス増床、システム関連設備投資等に充当する予定です。 しかしながら、経済環境の変化、競合相手の参入や不測の事態の発生、当該資金使途の変更や新規事業が計画通りに進展しないなどによりこれらの投資が必ずしも期待どおりの収益を上げられない可能性があります。 ③ 内部管理体制について 当社は、企業価値の持続的な増大を図るためにはコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であるとの認識のもと、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、さらに健全な倫理観に基づく法令遵守の徹底が必要であると認識しております。 また、当社では、役職員等の内部関係者の不正行為等が発生しないよう、コンプライアンス規程を制定し、当社の役職員が遵守すべき法令、ルールを定めており、内部監査等により遵守状況の確認を行っております。 しかしながら、法令等に抵触する事態や内部関係者による不正行為が発生するといった事態が生じた場合、事業の急速な拡大により内部管理体制の構築が追いつかないという事態が生じる場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 特定人物への依存について 当社の代表取締役社長である藤田恭嗣は、当社の強みである事業モデルの創出や経営方針及び経営戦略において中心的な役割を果たしております。当社は、同氏に対して過度に依存しない経営体制の構築を目指し人材の育成・強化に注力しておりますが、同氏が何らかの理由により業務執行できない事態となった場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 法的規制に関するリスク 当社の事業は、著作権法、個人情報の保護に関する法律、特定商取引に関する法律等、多岐の分野において関連しております。今後の法改正などにより当社事業分野において新たな法的規制が適用されることになった場合、当社の事業展開が制約を受けたり、対応措置をとる必要が生じる可能性があり、その際、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 個人情報の取扱いについて 個人情報の取扱いにつきましては、コンプライアンスの一環として、「個人情報の保護に関する法律」に沿った対応をとり、社内ルールを策定するなどの社内体制を整備しております。しかしながら、第三者による不正アクセスなどにより個人情報の漏洩があった場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について 当社は、役員、従業員ならびに社外の協力者に対するインセンティブを目的としたストック・オプション制度を採用しております。 今後につきましてもストック・オプション制度を積極的に活用していくことを検討しており、現在付与している新株予約権に加えて、今後付与される新株予約権の行使が行われた場合、保有株式の株式価値が希薄化する可能性があります。なお、平成29年2月28日現在における新株予約権による潜在株式数は3,046,200株であり、発行済株式総数及び新株予約権等の潜在株式の合計の23.3%に相当します。 ⑧ 配当政策について 当社は、株主に対する利益還元を重要な経営課題と認識するとともに、将来の持続的な成長に必要な設備投資等や経営基盤の強化も重要な経営目標と考えております。そのため、内部留保を確保しつつ、財政状態及び経営成績並びに経営全般を総合的に判断して利益配当を行っていく方針であります。
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4【事業等のリスク】 本書に記載した当社の事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。なお、当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、本株式に関する投資判断は、以下の記載事項及び本項以外の記載事項を、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。また、将来や想定に関する事項には、不確実性を内在しており、あるいはリスクを含んでいるため、実際の結果と大きく異なる可能性もあります。以下の記載は本株式への投資に関連するリスクをすべて網羅するものではありませんので、この点ご留意ください。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1)当社の事業環境等に関するリスクについて① 電子書籍市場の動向について 当社の「電子書籍事業」が属する電子書籍市場は拡大を続けておりますが、歴史が浅い新興市場でもあります。当社としては引き続き電子書籍市場へ注力してまいりますが、利用者の嗜好の急激な変化、法制度の改正等により当社提供サービスが規制対象となった場合、その他、業界における取引慣行や価格体系の変化など、計画策定時の想定を超える不確定要素が顕在化した場合には、当社の経営方針や経営戦略の変更を余儀なくされ、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、平成28年2月期におきましては、「電子書籍事業」の売上高は10,621,774千円であり、当社売上高全体の94.5%を占めております。 ② スマートフォン及びタブレット端末等の普及について 「電子書籍事業」におきましては、フィーチャーフォンと比較して相対的に画面の大きいスマートフォン、タブレット端末等の普及が市場拡大に貢献していると当社は認識しています。一方で、スマートフォン、タブレット端末等の普及は、当社がフィーチャーフォンにおいて獲得していた顧客向け売上高を減少させる可能性もあります。またスマートフォン、タブレット端末等の普及が当社の見込みよりも遅れた場合は、今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 競合他社について 当社の「電子書籍事業」が属する電子書籍市場は、法制度や規制又は特許等による参入障壁が低く、コンテンツ提供元である出版社等も非独占的にコンテンツ提供を行っております。「電子書籍取次」においては、多くの出版社等と取引関係を構築することに時間を要するため、新規参入には一定のハードルがあると思われますが、「電子書店」については今後更に競合他社の参入が増加することも予想されます。 このような状況をふまえ、当社では今後もコンテンツラインナップの充実と当社が提供する配信システムの強化により、競合他社との差別化を図ってまいります。しかしながら、今後、当社の取扱うコンテンツ及び配信システムで他社との十分な差別化が図れない場合、利用者のニーズに適合したサービスの開発・提供や先進技術への対応等が遅れることによりサービス・技術の陳腐化を招いた場合には、当社サービスの利用者数が減少し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 外的要因(自然災害等)について 当社は、インターネットや通信などの各種サービスの提供に必要な通信ネットワークや情報システムなどを構築・整備しています。地震・台風・ハリケーン・洪水・津波・竜巻・豪雨・大雪・火山活動などの自然災害、火災や停電・電力不足、テロ行為、コンピューターウイルスなどの攻撃により、通信ネットワークや情報システムなどが正常に稼働しなくなった場合、当社グループの各種サービスの提供に支障を来す可能性があります。これらの影響が広範囲にわたり、復旧に相当時間を要した場合、信頼性や企業イメージが低下し、顧客の獲得・維持が困難になる可能性があります。また、通信ネットワークや情報システムなどを復旧するために多額の費用負担が発生する可能性があります。その結果、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 国際事業の展開について 当社は、収益機会の拡大に向けてグローバル展開を主要な経営戦略の一つとして掲げ、米国、アジア等の地域でサービスを展開しております。これらの国・地域で法令や各種規制の制定もしくは改正がなされた場合、または従前行われてきた行政の運用に変化・変更があった場合、当社の事業活動が期待通りに展開できない、または投資の回収が遅延する、もしくは不可能となるなど、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。⑥ 特定顧客への依存について 当社の売上高は、特定顧客への依存度が高く、平成28年2月期においては、主要顧客であるLINE株式会社及び株式会社NTTドコモ向けの売上高の合計は6,076,779千円であり、当社の売上高全体の54.1%を占める規模となっています。 今後、両主要顧客に対しては、電子書籍業界で培った業務ノウハウ、配信システム等の構築・運用ノウハウ等の強みをさらに研鑽することによって競合他社との差別化を図り、また戦略的な人員出向を行う等、顧客との関係をより強固なものとしていきます。 しかしながら、両主要顧客における経営状況の変化や戦略の抜本的見直しが、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 自社運営サイトにおける特定事業者への依存について 当社は、株式会社NTTドコモ、KDDI株式会社(au)、ソフトバンク株式会社(旧 ソフトバンクモバイル株式会社)等の携帯電話通信キャリアを介して自社運営サイトにて複数のコンテンツを提供しており、決済については各通信キャリア及びソフトバンク・ペイメント・サービス株式会社等に委ねております。当社では、今後も同様にコンテンツ提供を継続していく方針でありますが、今後、各キャリアのインターネット接続サービスに関する事業方針や決済方法の変更等があった場合には、当社の経営成績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。 なお、平成28年2月期における携帯電話通信キャリアを介した自社運営サイト売上高は1,761,984千円となっており、当社売上高全体の15.7%を占めております。 ⑧ 特定取引先からの仕入依存について 当社の「電子書籍事業」において、大手出版社等から電子書籍コンテンツ提供を受ける割合が高まっており、平成28年2月期における電子書籍コンテンツ提供元上位3社からの仕入総額は5,957,474千円となっております。これは、当社の仕入総額(売上原価から製造経費及びコンテンツ償却費を除く)8,982,505千円の66.3%となっており非常に高い比率にあります。今後は電子書籍市場の拡大とともにユーザニーズも多様化して、特定の仕入先への依存度は低くなっていくものと考えておりますが、当面の間はこれらの大手出版社等に対する仕入依存は高いまま推移すると思われます。 このような中、これらの大手出版社等とは永続的な取引が確約されているものではなく、取引条件の変更等があった場合には、当社の経営成績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ アライアンスについて 当社の「電子書籍事業」においては、システム等のプラットフォーム提供やコンテンツのディストリビューションにとどまらず、当社の企画・提案による他社とのアライアンスによりビジネスの拡大を図っております。 これらのアライアンス・ビジネスにおいては、当社に起因する要因だけでなく、パートナー企業におけるプロモーション戦略の変更や利用者数(又は会員数)の変動等が、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑩ M&A及び資本提携等について 当社は、将来の事業機会をにらみ各事業会社に出資しているほか、事業上の関係強化を図るため、取引先等に対して投資採算性等を考慮に入れつつ出資しています。また、事業基盤の強化に向けM&Aや提携を行うことがあります。 これらの実施に当たっては、対象となる企業の財務内容や事業について詳細な事前審査を行い、意思決定のために必要かつ十分な情報収集と検討を行った上で決定しています。 しかしながら、実施後に当社が認識していない問題が明らかになった場合や、期待した成果を上げられない場合には、当社の業績が影響を受ける可能性があります。 ⑪ システムリスクについて 当社のサービスは、携帯電話等の端末によるインターネット接続によってされておりますが、当社サービスに対するアクセスの急激な増加等、一時的な負荷増大によって当社又は携帯電話通信キャリアのサーバが作動不能に陥った場合や、当社のハードウエア又はソフトウエアの欠陥により正常な情報発信が行われなかった場合には、システムが停止しサービス提供が不可能となる場合があります。さらには、外部からの不正な手段によるコンピュータ内への侵入や当社担当者の過誤等によって、当社や取引先のシステムが置き換えられたり、重要なデータを消失又は不正に入手されたりする可能性があります。 当社としては、侵入防止策、担当者の過誤を防止する体制を採っておりますが、もし以上のような障害等が発生した場合には、当社に直接損害が生じる他、当社の社会的信用・信頼の低下を招きかねず、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑫ 知的財産権に係るリスクについて 当社では、出版社、社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)や原盤権等の保有者への申請、許諾を得てコンテンツの提供を行っておりますが、今後において、当該許諾条件の変更あるいは著作権又は著作物隣接権以外の新たな権利許諾等が必要となった場合、及び当社がコンテンツ使用許諾を受けている権利保有者に知的財産権の違反があった場合、契約上は当社に損害賠償の義務はありませんが、当社の事業活動が制約を受ける可能性があります。 また、当社では第三者の著作権等の知的財産権を侵害しないよう常に注意しておりますが、意図せず知的財産権を侵害した場合、第三者から当該知的財産権に関する対価の支払要請が発生する可能性があり、その場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑬ ビューアライセンス契約について 当社は、電子書籍配信において必要となる著作権保護技術や閲覧に不可欠であるビューアの開発等に関し、各社とライセンス契約を締結しております。ビューアライセンス契約会社との契約更新等によりライセンス料率が変動した場合、又はライセンス契約会社との契約更新に支障をきたす事情が生じた場合、新たなビューアに対応し直す必要があります。そのような事態になった場合、ビューアを保有する会社との新たな契約締結、配信用コンテンツを新たなビューアへ対応させる必要が発生しますが、当該対応が完了するまでの間、配信用コンテンツが販売できなくなる可能性があり、また対応に係る費用等が発生するため、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑭ 広告宣伝費について 当社にとって広告宣伝費は、売上の拡大や成長戦略のために重要な費用であります。広告宣伝費の支出については、効果測定を十分に検討し、最適且つ効率的な広告宣伝を行うように努めております。しかしながら、法制度の改正や広告業界の規制等により、投下した広告宣伝費に対して十分な費用対効果が得られない場合には、収益を低下させる等当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)当社の運営体制等に関するリスクについて① 人材の獲得について 当社が今後さらに成長していくためには、事業推進者、コンテンツ拡充のための企画・開発・運営担当者、システム技術者及び拡大する組織に対応するための管理担当者など、各方面での優秀な人材をいかに確保していくかが重要になります。当社では優秀な人材の確保に努めておりますが、適切な人材の獲得・配置及び育成が円滑に進まない場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 調達資金の使途について 当社の資金の使途につきましては、M&Aや資本提携、人員の増加に伴うオフィス増床、システム関連設備投資等に充当する予定です。 しかしながら、経済環境の変化、競合相手の参入や不測の事態の発生、当該資金使途の変更や新規事業が計画通りに進展しないなどによりこれらの投資が必ずしも期待どおりの収益を上げられない可能性があります。 ③ 内部管理体制について 当社は、企業価値の持続的な増大を図るためにはコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であるとの認識のもと、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、さらに健全な倫理観に基づく法令遵守の徹底が必要であると認識しております。 また、当社では、役職員等の内部関係者の不正行為等が発生しないよう、コンプライアンス規程を制定し、当社の役職員が遵守すべき法令、ルールを定めており、内部監査等により遵守状況の確認を行っております。 しかしながら、法令等に抵触する事態や内部関係者による不正行為が発生するといった事態が生じた場合、事業の急速な拡大により内部管理体制の構築が追いつかないという事態が生じる場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 特定人物への依存について 当社の代表取締役社長である藤田恭嗣は、当社の強みである事業モデルの創出や経営方針及び経営戦略において中心的な役割を果たしております。当社は、同氏に対して過度に依存しない経営体制の構築を目指し人材の育成・強化に注力しておりますが、同氏が何らかの理由により業務執行できない事態となった場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 法的規制に関するリスク 当社の事業は、著作権法、個人情報の保護に関する法律、特定商取引に関する法律等、多岐の分野において関連しております。今後の法改正などにより当社事業分野において新たな法的規制が適用されることになった場合、当社の事業展開が制約を受けたり、対応措置をとる必要が生じる可能性があり、その際、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 個人情報の取扱いについて 個人情報の取扱いにつきましては、コンプライアンスの一環として、「個人情報の保護に関する法律」に沿った対応をとり、社内ルールを策定するなどの社内体制を整備しております。しかしながら、第三者による不正アクセスなどにより個人情報の漏洩があった場合、当社の経営成績、財政状態などに影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について 当社は、役員、従業員ならびに社外の協力者に対するインセンティブを目的としたストック・オプション制度を採用しております。 今後につきましてもストック・オプション制度を積極的に活用していくことを検討しており、現在付与している新株予約権に加えて、今後付与される新株予約権の行使が行われた場合、保有株式の株式価値が希薄化する可能性があります。なお、平成28年2月29日現在における新株予約権による潜在株式数は613,800株であり、発行済株式総数及び新株予約権等の潜在株式の合計の5.8%に相当します。 ⑧ 配当政策について 当社は、株主に対する利益還元を重要な経営課題と認識するとともに、将来の持続的な成長に必要な設備投資等や経営基盤の強化も重要な経営目標と考えております。そのため、内部留保を確保しつつ、財政状態及び経営成績並びに経営全般を総合的に判断して利益配当を行っていく方針であります。 上記方針のもと、20%以上の配当性向を目標に安定的な配当を継続していくことを目指しておりますが、事業環境の急激な変化などにより、目標とする配当性向を達成できなくなる可能性があります。