事業等のリスク
経済情勢の変化、特に日本国内の景気低迷や消費税増税、自然災害は収益に大きな影響を与える可能性があります。また、地球温暖化による気温上昇や季節性の変化はアパレル商品の購買行動を変え、業績に悪影響を及ぼすリスクがあります。消費者の嗜好は多様化しており、トレンドの変化に迅速に対応できない場合や、ブランドの支持が低下した場合には、事業や経営成績に影響が出る可能性があります。さらに、原材料費や人件費、輸送費の増加、為替変動による仕入価格の上昇も、収益を圧迫する要因となり得ます。
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FY2026|5,928 文字
3【事業等のリスク】 当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があるリスクには以下のようなものがあります。記載内容のうち将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経済情勢の変化に関するリスク 当社グループは、収益の大部分を日本国内で得ているため、日本の経済情勢の影響を強く受けます。このため消費税増税等の政策や自然災害等日本固有の要因はもとより、地政学リスクや原料高等に起因する世界的な経済活動の低迷等が日本の経済情勢に悪影響を与え、当社グループが、事業ポートフォリオの拡大や展開国の多様化など、顧客基盤の拡大を進めず経済情勢の変化に備えない場合は、当社グループの収益に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (2) 気候変動がもたらすリスク 当社グループは、気候変動に関わる課題を当社グループの経営に重要な影響を与える主要なリスクのひとつとして認識しております。気候変動による影響は一部顕在化しており、例えば、地球温暖化に伴う気温上昇や季節性(四季)消滅はアパレルなどの購買行動の変化を招くことから、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、リスクが当社の経営に与える影響と影響に対する対応策については、前記「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照ください。 (3) 消費者の嗜好の変化等に関するリスク 当社グループが取り扱う衣料品、服飾・生活雑貨を中心としたファッション業界は、ファッショントレンドの移り変わりによる消費者の嗜好の変化の影響を大きく受けます。ファッショントレンドについては、SNSの浸透等により情報の発信源が広がっていることや、中長期的にはより低価格の商品が嗜好される傾向にある一方で、近時は相応の品質を備えた商品が好まれるトレンドも一部で見られるなど、消費者の嗜好は多様化しており、これを正確に予測することは従来に比して困難になっております。 当社グループは多くのブランドを海外含む多様な販売チャネルで展開することで消費者の多様な嗜好に対応していく所存であり、また、B2B事業の拡大による事業ポートフォリオの最適化により影響を抑えるように努めておりますが、現時点で当社グループがその収益の多くを得ているB2C事業において、当社グループがこのような消費者の嗜好の変化に適時かつ適切に対応できない場合や当社グループ又はその各ブランドの消費者からの評価や支持が低下した場合には、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 仕入価格その他の費用の増加によるリスク 当社グループの事業活動については、製造国・地域の人件費増加、原材料費の増加、為替レートの変動等を要因とした仕入価格の上昇が発生する可能性があり、とりわけ当社グループの商品の多くが製造されている中国をはじめとする新興国における人件費の増加、世界的な物流網の混乱や原料高、米ドルに対する円安の影響を受けやすい状況にあります。当社グループでは、海外生産の東南アジア開拓や自社工場を含んだ国内生産回帰などの生産背景の多様化を講じることで、商品仕入では中国など特定の国に依存する状態の回避に努めております。 また、国内においても、都市部を中心とする賃貸物件の賃料の上昇、原油価格の高騰や物流業界における人手不足による輸送費用の増加、各販売チャネルや製造拠点における人件費の増加又は今後の新規出店やシステム投資による減価償却費の増加も見込まれます。当社グループは、このような仕入価格や販売費用等の増加の影響を価格設定やその他の手段によって抑えるように努めておりますが、かかる措置が功を奏しない場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 人材に関するリスク 当社グループでは、人材は企業の競争力の源泉であり、企業は個人の自己実現の「媒体」であるという考えから、「人中心経営」の発展に日々努めております。しかしながら、近年の日本における労働人口の減少やこれに伴う人材獲得競争の激化及び人件費の高騰等により、経営幹部、ITエンジニア、投資人材、デザイナー・パタンナー、販売員、営業人材等、有能な人材を確保、育成、雇用継続することができず、又は、これに多額の費用を要することとなり、その結果、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 仕入先、製造委託先、物流委託先、B2B取引先およびその他の取引先に関するリスク 当社グループでは、仕入先、製造委託先、物流委託先、B2B取引先およびその他の取引先の経営状況及び信用度の把握に努めております。しかしながら、取引先の経営状況の悪化や信用不安によっては、貸倒れリスクや支払いの遅延、商品の調達・販売の支障を招く可能性があるほか、出店先である百貨店・ショッピングセンター・駅ビル・ファッションビル等の経営破綻や閉店等により、当該施設に出店する収益店舗等の営業活動が終了し、また、追加的な損失や引当の計上が必要となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 新規事業に関するリスク 当社グループでは、長期的・持続的な企業価値の向上を目指すため、常に顧客のニーズの動向やマーケット・チャネルの効率性の変化を的確に捉えるべく、新たな価値を生み出す新規事業へ積極的に取り組み続けております。新規事業を開発・推進していく過程で事業投資を行う際には、十分な調査・研究を行った上で最終的な判断を下すよう留意しておりますが、市場環境の急速な変化や当社グループの新規事業での経験の不足等により当社グループの期待した成果を上げることができない場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (8) M&Aに関するリスク 当社グループでは、事業ポートフォリオの最適化又は投資成果の享受を目的として、当社グループが直接行う買収・マイノリティ出資や当社グループの出資する投資会社を活用したM&Aによって、設備、人材又は技術・ノウハウ等を保有する企業のグループ加入で事業の飛躍的成長を図っております。 しかし、M&Aにおいて、個々の案件の獲得が成功するか否かは、当社グループが投資にかかる適切な機会を発見できるかということや、資金力のある他社との競争並びに当社グループによる投資機会についての正確な評価及び売主との交渉力に左右される可能性があります。 さらに、投資実行後も、当社グループのノウハウやリソースを投入したにもかかわらず、PMI(M&A後統合プロセス)が円滑に進まない、又は、市場経済状態が投資検討時より悪化する場合には、当初期待した収益や効果が得られずに目的を達成できず、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、マイノリティ出資においては、出資先の経営陣が当社グループの意思に反する経営判断を下す、又は当社グループの意思に反して若しくは不利な条件で、当社グループの投資持分を売却せざるを得なくなる可能性があり、その結果、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 情報に関するリスク 当社グループは、直営店舗、ECサイトおよびモール出店先の顧客、従業員等の個人情報のほか、経営戦略上の施策、商品開発等に関する重要な機密情報を多数保有しております。このため、個人情報及び機密情報の取り扱いについては、情報管理者を選任し、データベースへのアクセス環境、セキュリティシステム、紙情報の保管管理等の改善を常に図り、情報の利用・保管等に関する社内規程・基準を設け、情報の取り扱いに対する意識の向上を目的とした社員教育の徹底や、牽制システムの構築等、情報管理体制を整えております。 しかしながら、人為的なミス、コンピュータシステムの予期せぬトラブル等による情報流出や不正アクセスやサイバー攻撃等の犯罪行為による情報漏洩が発生する可能性があります。このような事態が発生した場合、当社グループは、顧客等からの損害賠償の対象となり又はこれに対応するための費用等が生じうるほか、行政処分の対象となる可能性があり、その結果、当社グループの社会的信用度が低下し、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (10) 知的財産権に関するリスク 当社グループでは、特許権、商標権等の知的財産権を所有しており、法令の定め及び社内規程に則って関係する国や地域での商標の取得を含む管理体制を整えておりますが、国・地域等によっては知的財産権の保護に関する制度や体制が十分に確保されているとは言えない場合があります。国内外において、当社グループ商品の模倣品が市場に流通する等、当社グループの知的財産権が第三者により侵害された場合、当社グループ又はそのブランドのイメージを侵害し、当社グループの事業及び経営成績に影響を与える可能性があります。 また、当社グループが意図せず第三者等の知的財産権を侵害してしまった場合には、当該第三者から訴訟等を提起される可能性があり、損害賠償や補償等、又は訴訟等に対応するための多大な時間、労力、費用を要する可能性があることに加え、当社グループ又はそのブランドのイメージ、評価、社会的信用を害する可能性があり、その結果、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (11) ハザードに関するリスク 当社グループでは事業継続計画(BCP:Business continuity planning)を作成し、BCM(Business continuity management)に関する取組みを行っております。しかし、異常気象や地球温暖化等の影響による天候不順、台風や集中豪雨等の予測できない気象状況の変化が起きた場合、又は、地震及び地震に起因する津波、電力不足等・風水害・落雷等不測の自然災害やパンデミック、突発的な事故、火災及びテロ行為、インフラの断絶、ITシステムの故障、サイバー攻撃等により、事業の一部中断や取引先(仕入先等)に被害が生じた場合、当社グループの売上が減少するのみならず、製造及び出荷の遅滞、又は製造・物流設備の修理、取替え、再製造等に係る費用が増加し、多額の損失をもたらし、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (12) 海外に関するリスク 当社グループは、中国、台湾、タイ、マレーシアでの販売事業と中国をはじめとするアセアンでの生産管理及び貿易業務を行っております。 当社グループの連結売上高に占める海外売上高の割合は現時点では軽微ですが、今後海外で販売・生産の両面を進めるうえで、現地の自然災害や感染症、テロや戦争、政変や経済情勢の悪化、為替レートの変動、インフレの発生や生産コストの上昇、運輸・物流の未整備、現地従業員の雇用問題、地政学的問題等の社会情勢、知的財産権訴訟を含む法律や制度及びその改正、消費者の嗜好及び購買行動の差異といったリスクが内在しております。 海外事業にてこれらのリスクが顕在化した場合には、販売事業の継続や取引工場の操業が困難になり、海外での売り上げ減少、日本国内への商品供給体制(仕入活動)に支障が出る等の問題が発生することにより、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (13) 外国為替相場の変動に伴うリスク 当社グループの商品の多くは海外で生産されていますが、大半の商品は日本国内で販売されているため、当社グループの商品の仕入価格は外国為替相場の変動により影響を受けます。 また、海外子会社の財政状態及び経営成績、外貨建ての取引並びに資産及び負債は、当社グループの連結財務諸表の作成時に円建てに換算されるため、当社グループの財政状態及び経営成績は外国為替相場の変動により影響を受けます。 (14) 減損に関するリスク 当社グループは、2026年2月28日現在、2006年4月のMBOを含む過去のM&A等により生じたのれん61,168百万円を連結財政状態計算書に計上しているほか、その他の有形・無形の固定資産も有しています。今後、これらの固定資産に係る事業の収益性が低下する場合、当該固定資産の帳簿価額と公正価値の差を損失とする減損処理により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社グループが認識しているのれんは、各連結子会社を資金生成単位として配分し、減損テストを実施しております。当社グループにて実施しているのれんの減損テストについては、後記「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 13.無形資産」を参照下さい。 (15) 多額の借入金、金利変動及び有利子負債の財務制限条項への抵触に関するリスク 当社グループは、金融機関からの融資契約(シンジケートローン)を含む借入により事業資金を調達しております。2026年2月28日現在における総資産に対する借入金の割合は29.2%となっております。 当社グループは、中長期的に借入金の削減を行っていく予定ですが、かかる削減が進行しない場合、借入金及び金融費用・支払利息の計上により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの借入金のほとんどについては変動金利となっているものの、現在の金利動向等に鑑みて、当社グループは金利変動へのヘッジを行っていないことから、市場金利が上昇等により調達金利が変動した場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。 さらに、当社グループが締結している融資契約(シンジケートローン)に基づく借入金については、一定の財務制限条項が付されております。かかる財務制限条項は、純資産維持及び利益維持に関する一般的な数値基準を設けるものであり、当該金融機関からの調達以降、本書提出日現在において財務制限条項には一度も抵触しておりませんが、仮に今後これらに抵触し、かつ貸付人の請求がある場合は、当社グループは当該契約上の期限の利益を失うため、ただちに債務の弁済をするための資金の確保が必要となり、当社グループの財政状態及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。
FY2025|5,765 文字
3【事業等のリスク】 当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があるリスクには以下のようなものがあります。記載内容のうち将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経済情勢の変化に関するリスク 当社グループの取り扱う商品・サービスは、いわゆる基礎的支出の対象(生活必需品)ではなく、選択的支出(嗜好品)の対象ととらえられており、一般に選択的支出(嗜好品)は、収入面での不安がもたらす家計の防衛意識などから、支出抑制の対象となりやすい傾向にあります。当社グループは、収益の大部分を日本国内で得ているため、日本の経済情勢の影響を強く受けます。このため消費税増税等の政策や自然災害等日本固有の要因はもとより、地政学リスクや原料高等に起因する世界的な経済活動の低迷等が日本の経済情勢に悪影響を与え、当社グループの収益に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (2)消費者の嗜好の変化等に関するリスク 当社グループが取り扱う衣料品、服飾・生活雑貨を中心としたファッション業界は、ファッショントレンドの移り変わりによる消費者の嗜好の変化の影響を大きく受けます。ファッショントレンドについては、SNSの浸透等により情報の発信源が広がっていることや、中長期的にはより低価格の商品が嗜好される傾向にある一方で、近時は相応の品質を備えた商品が好まれるトレンドも一部で見られるなど、消費者の嗜好は多様化しており、これを正確に予測することは従来に比して困難になっております。 当社グループは多くのブランドを複数の販売チャネルで展開することで消費者の多様な嗜好に対応していく所存ですが、現時点で当社グループがその収益の大半を得ているブランド事業において、当社グループがこのような消費者の嗜好の変化に適時かつ適切に対応できない場合や当社グループ又はその各ブランドの消費者からの評価や支持が低下した場合には、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)仕入価格その他の費用の増加によるリスク 当社グループの事業活動については、製造国・地域の人件費増加、原材料費の増加、為替レートの変動等を要因とした仕入価格の上昇が発生する可能性があり、とりわけ当社グループの商品の多くが製造されている中国をはじめとする新興国における人件費の増加、世界的な物流網の混乱や原料高、米ドルに対する円安の影響を受けやすい状況にあります。 また、国内においても、都市部を中心とする賃貸物件の賃料の上昇、原油価格の高騰や物流業界における人手不足による輸送費用の増加、各販売チャネルや製造拠点における人件費の増加又は今後の新規出店やシステム投資による減価償却費の増加も見込まれます。当社グループは、このような仕入価格や費用等の増加の影響を価格設定やその他の手段によって抑えるように努めておりますが、かかる措置が功を奏しない場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)人材に関するリスク 当社グループでは、人材は企業の競争力の源泉であり、企業は個人の自己実現の「媒体」であるという考えから、「人中心経営」の発展に日々努めております。しかしながら、近年の日本における労働人口の減少やこれに伴う人材獲得競争の激化及び人件費の高騰等により、経営幹部、ITエンジニア、投資人材、デザイナー・パタンナー、販売員等、有能な人材を確保、育成、雇用継続することができず、又は、これに多額の費用を要することとなり、その結果、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5)仕入先、製造委託先、物流委託先その他の取引先に関するリスク 当社グループでは、仕入先、製造委託先、物流委託先その他の取引先の経営状況及び信用度の把握に努めております。しかしながら、取引先の経営状況の悪化や信用不安により、貸倒れ、支払いの遅延や商品の調達・販売の支障が生じる可能性があるほか、出店先である百貨店・ショッピングセンター・駅ビル・ファッションビル等の経営破綻や閉店等により、当該施設に出店する収益店舗等の営業活動が終了し、また、追加的な損失や引当の計上が必要となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (6)新規事業に関するリスク 当社グループでは、長期的・持続的な企業価値の向上を目指すため、常に顧客のニーズの動向やマーケット・チャネルの効率性の変化を的確に捉えるべく、新たな価値を生み出すための新規事業に積極的に取り組み続けております。新規事業を開発・推進していく過程で事業投資を行う際には、十分な調査・研究を行った上で最終的な判断を下すよう留意しておりますが、市場環境の急速な変化や当社グループの新規事業での経験の不足等により当社グループの期待した成果を上げることができない場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (7)M&Aに関するリスク 当社グループでは、事業ポートフォリオの最適化又は投資成果の享受を目的として、当社グループが直接行う買収・マイノリティ出資や当社グループの出資する投資会社を活用したM&Aによって、設備、人材又は技術・ノウハウ等を保有する企業をグループに迎える等して、事業の継続的拡大を推進しております。 しかし、M&Aにおいて、個々の案件の獲得が成功するかどうかは、当社グループが投資にかかる適切な機会を発見できるかということや、資金力のある他社との競争並びに当社グループによる投資機会についての正確な評価及び売主との交渉力に左右される可能性があり、さらに買収後も、当社グループのノウハウやリソースを投入したにもかかわらず、PMI(M&A後統合プロセス)が円滑に進まない、又は、市場経済状態の悪化等の当社グループの影響が及ばない要因により当初期待した収益や効果が得られずに目的を達成できない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、マイノリティ出資においては、出資先の経営陣が当社グループの意思に反する経営判断を下す、又は当社グループの意思に反して若しくは不利な条件で、当社グループの投資持分を売却せざるを得なくなる可能性があり、その結果、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (8)情報に関するリスク 当社グループは、直営店舗やECサイトにおける顧客、従業員等の個人情報のほか、経営戦略上の施策、商品開発等に関する重要な機密情報を多数保有しております。 これら個人情報及び機密情報の取り扱いについては、情報管理者を選任し、データベースへのアクセス環境、セキュリティシステム、紙情報の保管管理等の改善を常に図り、情報の利用・保管等に関する社内規程・基準を設け、情報の取り扱いに対する意識の向上を目的とした社員教育の徹底や、牽制システムの構築等、情報管理体制を整えておりますが、人為的なミス、コンピュータシステムの予期せぬトラブル等による情報流出や不正アクセスやサイバー攻撃等の犯罪行為による情報漏洩が発生する可能性があります。このような事態が発生した場合、当社グループは、顧客等からの損害賠償の対象となり又はこれに対応するための費用等が生じうるほか、行政処分の対象となる可能性があり、その結果、当社グループの社会的信用度が低下し、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (9)知的財産権に関するリスク 当社グループでは、特許権、商標権等の知的財産権を所有しており、法令の定め及び社内規程に則って関係する国や地域での商標の取得を含む管理体制を整えておりますが、国・地域等によっては知的財産権の保護に関する制度や体制が十分に確保されているとは言えない場合があります。また、国内外において、当社グループ商品の模倣品が市場に流通する等、当社グループの知的財産権が第三者により侵害された場合、当社グループ又はそのブランドのイメージを侵害し、当社グループの事業及び経営成績に影響を与える可能性があります。 また、当社グループが意図せず第三者等の知的財産権を侵害してしまった場合には、当該第三者から訴訟等を提起される可能性があり、損害賠償や補償等、又は訴訟等に対応するための多大な時間、労力、費用を要する可能性があることに加え、当社グループ又はそのブランドのイメージ、評価、社会的信用を害する可能性があり、その結果、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (10)ハザードに関するリスク 当社グループでは事業継続計画(BCP:Business continuity planning)を作成する等をしてBCM(Business continuity management)に関する取組みを行っております。しかし、異常気象や地球温暖化等の影響による天候不順、台風や集中豪雨等の予測できない気象状況の変化が起きた場合、又は、地震及び地震に起因する津波、電力不足等・風水害・落雷等不測の自然災害やパンデミック、突発的な事故、火災及びテロ行為、インフラの断絶、ITシステムの故障等により、事業の一部中断や取引先(仕入先等)に被害が生じた場合、当社グループの売上が減少するのみならず、製造及び出荷の遅滞、又は製造・物流設備の修理、取替え、再製造等に係る費用が増加し、多額の損失をもたらし、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (11)海外に関するリスク 当社グループは、中国、台湾、タイ、マレーシアでの販売事業と中国をはじめとするアセアンでの生産管理及び貿易業務を行っております。当社グループの連結売上高に占める海外売上高の割合は現時点では軽微ですが、今後海外で販売・生産の両面を進める上において、現地における自然災害や感染症、テロや戦争、政変や経済情勢の悪化、為替レートの変動、インフレの発生や生産コストの上昇、運輸・物流の未整備、現地従業員の雇用問題、地政学的問題等の社会情勢、知的財産権訴訟を含む法律や制度及びその改正、消費者の嗜好及び購買行動の差異といったリスクが内在しております。 海外における事業に関しこれらのリスクが現実化した場合には、取引工場の操業が困難になり、日本国内への商品供給体制(仕入活動)に支障が出る等の問題が発生することや海外での売上が減少することにより、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (12)外国為替相場の変動に伴うリスク 当社グループの商品の多くは海外で生産されていますが、大半の商品は日本国内で販売されているため、当社グループの商品の仕入価格は外国為替相場の変動により影響を受けます。 また、海外子会社の財政状態及び経営成績、外貨建ての取引並びに資産及び負債は、当社グループの連結財務諸表の作成時に円建てに換算されるため、当社グループの財政状態及び経営成績は外国為替相場の変動により影響を受けます。 (13)減損に関するリスク 当社グループは、2025年2月28日現在、2006年4月のMBOを含む過去のM&A等により生じたのれん57,176百万円を連結財政状態計算書に計上しているほか、その他の有形・無形の固定資産も有しています。今後、これらの固定資産に係る事業の収益性が低下する場合、当該固定資産の帳簿価額と公正価値の差を損失とする減損処理により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社グループが認識しているのれんは、各連結子会社を資金生成単位として配分し、減損テストを実施しております。当社グループにて実施しているのれんの減損テストについては後記「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 13.無形資産」を参照下さい。 (14)多額の借入金、金利変動及び有利子負債の財務制限条項への抵触に関するリスク 当社グループは、金融機関からの融資契約(シンジケートローン)を含む借入により事業資金を調達しております。2025年2月28日現在における総資産に対する借入金の割合は31.7%となっております。 当社グループは、中長期的に借入金の削減を行っていく予定ですが、かかる削減が進行しない場合、借入金及び金融費用・支払利息の計上により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの借入金のほとんどについては変動金利となっているものの、現在の金利動向等に鑑みて、当社グループは金利変動へのヘッジを行っていないことから、市場金利が上昇等により調達金利が変動した場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。 さらに、当社グループが締結している融資契約(シンジケートローン)に基づく借入金については、一定の財務制限条項が付されております。かかる財務制限条項は、純資産維持及び利益維持に関する一般的な数値基準を設けるものであり、当該金融機関からの調達以降、本書提出日現在において財務制限条項には一度も抵触しておりませんが、仮に今後これらに抵触し、かつ貸付人の請求がある場合は、当社グループは当該契約上の期限の利益を失うため、ただちに債務の弁済をするための資金の確保が必要となり、当社グループの財政状態及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。 (15)気候変動がもたらすリスク 当社グループは、気候変動に関わる課題を当社グループの経営に重要な影響を与える主要なリスクのひとつとして認識しております。気候変動による影響は一部顕在化しており、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。リスクが当社の経営に与える影響と影響に対する対応策については、前記「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」を参照ください。
FY2024|5,902 文字
3【事業等のリスク】 当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があるリスクには以下のようなものがあります。記載内容のうち将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経済情勢の変化に関するリスク 当社グループの取り扱う商品・サービスは、いわゆる基礎的支出の対象(生活必需品)ではなく、選択的支出(嗜好品)の対象ととらえられており、一般に選択的支出(嗜好品)は、収入面での不安がもたらす家計の防衛意識などから、支出抑制の対象となりやすい傾向にあります。当社グループは、収益の大部分を日本国内で得ているため、日本の経済情勢の影響を強く受けます。このため消費税増税等の政策や自然災害等日本固有の要因はもとより、地政学リスクや原料高等に起因する世界的な経済活動の低迷等が日本の経済情勢に悪影響を与え、当社グループの収益に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (2)消費者の嗜好の変化等に関するリスク 当社グループが取り扱う衣料品、服飾・生活雑貨を中心としたファッション業界は、ファッショントレンドの移り変わりによる消費者の嗜好の変化の影響を大きく受けます。ファッショントレンドについては、SNSの浸透等により情報の発信源が広がっていることや、中長期的にはより低価格の商品が嗜好される傾向にある一方で、近時は相応の品質を備えた商品が好まれるトレンドも一部で見られるなど、消費者の嗜好は多様化しており、これを正確に予測することは従来に比して困難になっております。 当社グループは多くのブランドを複数の販売チャネルで展開することで消費者の多様な嗜好に対応していく所存ですが、現時点で当社グループがその収益の大半を得ているブランド事業において、当社グループがこのような消費者の嗜好の変化に適時かつ適切に対応できない場合や当社グループ又はその各ブランドの消費者からの評価や支持が低下した場合には、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)仕入価格その他の費用の増加によるリスク 当社グループの事業活動については、製造国・地域の人件費増加、原材料費の増加、為替レートの変動等を要因とした仕入価格の上昇が発生する可能性があり、とりわけ当社グループの商品の多くが製造されている中国をはじめとする新興国における人件費の増加、世界的な物流網の混乱や原料高、米ドルに対する円安の影響を受けやすい状況にあります。 また、国内においても、都市部を中心とする賃貸物件の賃料の上昇、原油価格の高騰や物流業界における人手不足による輸送費用の増加、各販売チャネルや製造拠点における人件費の増加又は今後の新規出店やシステム投資による減価償却費の増加も見込まれます。当社グループは、このような仕入価格や費用等の増加の影響を価格設定やその他の手段によって抑えるように努めておりますが、かかる措置が功を奏しない場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)人材に関するリスク 当社グループでは、人材は企業の競争力の源泉であり、企業は個人の自己実現の「媒体」であるという考えから、「人中心経営」の発展に日々努めております。しかしながら、近年の日本における労働人口の減少やこれに伴う人材獲得競争の激化及び人件費の高騰等により、経営幹部、ITエンジニア、投資人材、デザイナー・パタンナー、販売員等、有能な人材を確保、育成、雇用継続することができず、又は、これに多額の費用を要することとなり、その結果、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5)仕入先、製造委託先、物流委託先その他の取引先に関するリスク 当社グループでは、仕入先、製造委託先、物流委託先その他の取引先の経営状況及び信用度の把握に努めております。しかしながら、取引先の経営状況の悪化や信用不安により、貸倒れ、支払いの遅延や商品の調達・販売の支障が生じる可能性があるほか、出店先である百貨店・ショッピングセンター・駅ビル・ファッションビル等の経営破綻や閉店等により、当該施設に出店する収益店舗等の営業活動が終了し、また、追加的な損失や引当の計上が必要となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (6)新規事業に関するリスク 当社グループでは、長期的・持続的な企業価値の向上を目指すため、常に顧客のニーズの動向やマーケット・チャネルの効率性の変化を的確に捉えるべく、新たな価値を生み出すための新規事業に積極的に取り組み続けております。新規事業を開発・推進していく過程で事業投資を行う際には、十分な調査・研究を行った上で最終的な判断を下すよう留意しておりますが、市場環境の急速な変化や当社グループの新規事業での経験の不足等により当社グループの期待した成果を上げることができない場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (7)M&Aに関するリスク 当社グループでは、事業ポートフォリオの最適化又は投資成果の享受を目的として、当社グループが直接行う買収・マイノリティ出資や当社グループの出資する投資ファンドを活用したM&Aによって、設備、人材又は技術・ノウハウ等を保有する企業をグループに迎える等して、事業の継続的拡大を推進しております。しかし、M&Aにおいて、個々の案件の獲得が成功するかどうかは、当社グループが投資にかかる適切な機会を発見できるかということや、資金力のある他社との競争並びに当社グループによる投資機会についての正確な評価及び売主との交渉力に左右される可能性があり、さらに買収後も、当社グループのノウハウやリソースを投入したにもかかわらず、PMI(M&A後統合プロセス)が円滑に進まない、又は、市場経済状態の悪化等の当社グループの影響が及ばない要因により当初期待した収益や効果が得られずに目的を達成できない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、マイノリティ出資においては、出資先の経営陣が当社グループの意思に反する経営判断を下す、又は当社グループの意思に反して若しくは不利な条件で、当社グループの投資持分を売却せざるを得なくなる可能性があり、その結果、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (8)情報に関するリスク 当社グループは、直営店舗やECサイトにおける顧客、従業員等の個人情報のほか、経営戦略上の施策、商品開発等に関する重要な機密情報を多数保有しております。 これら個人情報及び機密情報の取り扱いについては、情報管理者を選任し、データベースへのアクセス環境、セキュリティシステム、紙情報の保管管理等の改善を常に図り、情報の利用・保管等に関する社内規程・基準を設け、情報の取り扱いに対する意識の向上を目的とした社員教育の徹底や、牽制システムの構築等、情報管理体制を整えておりますが、人為的なミス、コンピュータシステムの予期せぬトラブル等による情報流出や不正アクセスやサイバー攻撃等の犯罪行為による情報漏洩が発生する可能性があります。このような事態が発生した場合、当社グループは、顧客等からの損害賠償の対象となり又はこれに対応するための費用等が生じうるほか、行政処分の対象となる可能性があり、その結果、当社グループの社会的信用度が低下し、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (9)知的財産権に関するリスク 当社グループでは、特許権、商標権等の知的財産権を所有しており、法令の定め及び社内規程に則って関係する国や地域での商標の取得を含む管理体制を整えておりますが、国・地域等によっては知的財産権の保護に関する制度や体制が十分に確保されているとは言えない場合があります。また、国内外において、当社グループ商品の模倣品が市場に流通する等、当社グループの知的財産権が第三者により侵害された場合、当社グループ又はそのブランドのイメージを侵害し、当社グループの事業及び経営成績に影響を与える可能性があります。 また、当社グループが意図せず第三者等の知的財産権を侵害してしまった場合には、当該第三者から訴訟等を提起される可能性があり、損害賠償や補償等、又は訴訟等に対応するための多大な時間、労力、費用を要する可能性があることに加え、当社グループ又はそのブランドのイメージ、評価、社会的信用を害する可能性があり、その結果、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (10)ハザードに関するリスク 当社グループでは事業継続計画(BCP:Business continuity planning)を作成する等BCM(Business continuity management)に関する取組みを行っております。しかし、異常気象や地球温暖化等の影響による天候不順、台風や集中豪雨等の予測できない気象状況の変化が起きた場合、又は、地震及び地震に起因する津波、電力不足等・風水害・落雷等不測の自然災害やパンデミック、突発的な事故、火災及びテロ行為、インフラの断絶、ITシステムの故障等により、事業の一部中断や取引先(仕入先等)に被害が生じた場合、当社グループの売上が減少するのみならず、製造及び出荷の遅滞、又は製造・物流設備の修理、取替え、再製造等に係る費用が増加し、多額の損失をもたらし、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (11)海外に関するリスク 当社グループは、中国、台湾、タイでの販売事業と中国をはじめとするアセアンでの生産管理及び貿易業務を行っております。当社グループの連結売上高に占める海外売上高の割合は現時点では軽微ですが、今後海外で販売・生産の両面を進める上において、現地における自然災害や感染症、テロや戦争、政変や経済情勢の悪化、為替レートの変動、インフレの発生や生産コストの上昇、運輸・物流の未整備、現地従業員の雇用問題、地政学的問題等の社会情勢、知的財産権訴訟を含む法律や制度及びその改正、消費者の嗜好及び購買行動の差異といったリスクが内在しております。 海外における事業に関しこれらのリスクが現実化した場合には、取引工場の操業が困難になり、日本国内への商品供給体制(仕入活動)に支障が出る等の問題が発生することや海外での売上が減少することにより、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (12)外国為替相場の変動に伴うリスク 当社グループの商品の多くは海外で生産されていますが、大半の商品は日本国内で販売されているため、当社グループの商品の仕入価格は外国為替相場の変動により影響を受けます。 また、海外子会社の財政状態及び経営成績、外貨建ての取引並びに資産及び負債は、当社グループの連結財務諸表の作成時に円建てに換算されるため、当社グループの財政状態及び経営成績は外国為替相場の変動により影響を受けます。 (13)減損に関するリスク 当社グループは、2024年2月29日現在、2006年4月のMBOを含む過去のM&A等により生じたのれん60,317百万円を連結財政状態計算書に計上しているほか、その他の有形・無形の固定資産も有しています。今後、これらの固定資産に係る事業の収益性が低下する場合、当該固定資産の帳簿価額と公正価値の差を損失とする減損処理により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社グループが認識しているのれんは、各連結子会社を資金生成単位として配分し、減損テストを実施しております。当社グループにて実施しているのれんの減損テストについては後記「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 13.無形資産」を参照下さい。 (14)多額の借入金、金利変動及び有利子負債の財務制限条項への抵触に関するリスク 当社グループは、金融機関からの融資契約(シンジケートローン)及び金銭消費貸借契約(永久劣後特約付ローン)を含む借入により事業資金を調達しております。永久劣後特約付ローンは、元本の弁済期日の定めがなく利息の任意繰延が可能なことなどから、国際会計基準(IFRS)における「資本性金融商品」に分類され、本劣後ローンによる調達額は、当社連結財務諸表上、「資本」に計上されることになるため、2024年2月29日現在における総資産に対する借入金の割合は31.0%となっております。 当社グループは、中長期的に借入金の削減を行っていく予定ですが、かかる削減が進行しない場合、借入金及び金融費用・支払利息の計上により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループの借入金のほとんどについては変動金利となっているものの、現在の金利動向等に鑑みて、当社グループは金利変動へのヘッジを行っていないことから、市場金利が上昇等により調達金利が変動した場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。 さらに、当社グループが締結している融資契約(シンジケートローン)に基づく借入金については、一定の財務制限条項が付されております。かかる財務制限条項は、純資産維持及び利益維持に関する一般的な数値基準を設けるものであり、当該金融機関からの調達以降、本書提出日現在において財務制限条項には一度も抵触しておりませんが、仮に今後これらに抵触し、かつ貸付人の請求がある場合は、当社グループは当該契約上の期限の利益を失うため、ただちに債務の弁済をするための資金の確保が必要となり、当社グループの財政状態及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。 (15)気候変動がもたらすリスク 当社グループは、気候変動に関わる課題を当社グループの経営に重要な影響を与える主要なリスクのひとつとして認識しております。気候変動による影響は一部顕在化しており、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。リスクが当社の経営に与える影響と影響に対する対応策については、前記「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)戦略」を参照ください。
FY2023|10,544 文字
3【事業等のリスク】 当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があるリスクには以下のようなものがあります。記載内容のうち将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経済情勢の変化に関するリスク 当社グループの取り扱う商品・サービスは、いわゆる基礎的支出の対象(生活必需品)ではなく、選択的支出(嗜好品)の対象ととらえられており、一般に選択的支出(嗜好品)は、収入面での不安がもたらす家計の防衛意識などから、支出抑制の対象となりやすい傾向にあります。当社グループは、収益の大部分を日本国内で得ているため、日本の経済情勢の影響を強く受けます。このため消費税増税等の政策や自然災害等日本固有の要因はもとより、地政学リスクや原料高等に起因する世界的な経済活動の低迷等が日本の経済情勢に悪影響を与え、当社グループの収益に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (2)消費者の嗜好の変化等に関するリスク 当社グループが取り扱う衣料品、服飾・生活雑貨を中心としたファッション業界は、ファッショントレンドの移り変わりによる消費者の嗜好の変化の影響を大きく受けます。ファッショントレンドについては、SNSの浸透等により情報の発信源が広がっていることや、中長期的にはより低価格の商品が嗜好される傾向にある一方で、近時は相応の品質を備えた商品が好まれるトレンドも一部で見られるなど、消費者の嗜好は多様化しており、これを正確に予測することは従来に比して困難になっております。 当社グループは多くのブランドを複数の販売チャネルで展開することで消費者の多様な嗜好に対応していく所存ですが、現時点で当社グループがその収益の大半を得ているブランド事業において、当社グループがこのような消費者の嗜好の変化に適時かつ適切に対応できない場合や当社グループ又はその各ブランドの消費者からの評価や支持が低下した場合には、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)在庫管理に関するリスク 当社グループの属するファッション業界では、ファッショントレンドの変化、季節性要因、商品カテゴリーごとのマーケットの状況、各販売チャネルの状況等を勘案し、商品ごとに適時かつ適切な在庫構成を維持する必要があります。 当社グループは「スパークス(SPARCS)モデル」の構築及び推進により、急速に変化する消費者の需要のスピーディーな把握とこれに基づく適正な在庫管理に努めております。「スパークス(SPARCS)」は、ファッション産業においてビジネスモデルをつなぎ、在庫ロスと機会ロスを最小化すると同時に、当社グループにおいてコアとなる生産系、開発系、マーチャンダイジング系、店舗運営系のそれぞれの業務において再現性のある仕組みをプラットフォーム化することで競争優位性を高め、変化する顧客のニーズにスピーディーに応えることを意味しております。当社グループは、「スパークス(SPARCS)」モデルを日々進化させ、これまで培ったプラットフォームを梃子に、生産から販売に至るすべての業務やリアルとネットのオペレーションを情報で同時につなぐべく、ITで事業基盤を絶え間なくアップデートし続けております。 しかしながら、過大な在庫を抱える場合には販売価格の大幅な割引や在庫の廃棄を行う必要があり、逆に在庫が過少となる場合には販売機会を喪失することとなり、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)出店・閉店に関するリスク 当社グループでは、アパレルと小売の機能を融合したSPA業態を開発し、店舗での一定の売上を維持・拡大するため、百貨店、ショッピングセンター、駅ビル、ファッションビル等の多種多様なチャネルへ展開を広げています。しかし、出店に際して集客力のある好立地の確保を巡る競争は激しく、出店余地の減少により、当社グループは、計画どおり出店を行えない可能性があります。また、出店した場合でも、当社グループの将来の店舗業績は、当該店舗のブランドイメージに合致した空間を提供できるか、人材、システム及び物流をはじめとする人的・物的インフラを整備・維持できるか、また、販売チャネルの変化に対応できるかといった様々な要因の影響を受けるため、各店舗において、これらの要因に適切に対応できなかった場合には当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、ショッピングセンターを中心に、当社グループの店舗の多くは定期賃貸借契約に基づいて出店しておりますが、賃貸人が契約更新に合意しなかった場合、又は、当社グループの店舗が出店する百貨店やショッピングセンター等において売場構成の見直しや閉館が行われる場合には、収益店舗であっても閉店を余儀なくされる可能性があります。これらの場合、閉鎖店舗からの収益を喪失することに加え、従業員の配転・処遇、店舗関連資産や在庫の処分、原状回復費用その他の損失を被る可能性があります。逆に、定期賃貸借契約による場合には、収益性の低い店舗であっても、当社グループの判断で適時に閉店することが困難であるか、期限前の閉店に追加の費用が生じる場合があり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5)仕入価格その他の費用の増加によるリスク 当社グループの事業活動については、製造国・地域の人件費増加、原材料費の増加、為替レートの変動等を要因とした仕入価格の上昇が発生する可能性があり、とりわけ当社グループの商品の多くが製造されている中国をはじめとする新興国における人件費の増加、世界的な物流網の混乱や原料高、米ドルに対する円安の影響を受けやすい状況にあります。 また、国内においても、都市部を中心とする賃貸物件の賃料の上昇、原油価格の高騰や物流業界における人手不足による輸送費用の増加、各販売チャネルや製造拠点における人件費の増加又は今後の新規出店やシステム投資による減価償却費の増加も見込まれます。当社グループは、このような仕入価格や費用等の増加の影響を価格設定やその他の手段によって抑えるように努めておりますが、かかる措置が功を奏しない場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (6)人材に関するリスク 当社グループでは、人材は企業の競争力の源泉であり、企業は個人の自己実現の「媒体」であるという考えから、「人中心経営」の発展に日々努めております。しかしながら、近年の日本における労働人口の減少やこれに伴う人材獲得競争の激化及び人件費の高騰等により、経営幹部、ITエンジニア、投資人材、デザイナー・パタンナー、販売員等、有能な人材を確保、育成、雇用継続することができず、又は、これに多額の費用を要することとなり、その結果、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (7)仕入先、製造委託先、物流委託先その他の取引先に関するリスク 当社グループでは、仕入先、製造委託先、物流委託先その他の取引先の経営状況及び信用度の把握に努めております。しかしながら、取引先の経営状況の悪化や信用不安により、貸倒れ、支払いの遅延や商品の調達・販売の支障が生じる可能性があるほか、出店先である百貨店・ショッピングセンター・駅ビル・ファッションビル等の経営破綻や閉店等により、当該施設に出店する収益店舗等の営業活動が終了し、また、追加的な損失や引当の計上が必要となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (8)季節変動に関するリスク わが国においては気候の季節変化が明瞭であることから、当社グループも季節対応のマーチャンダイジング(MD)を構成しており、第1四半期及び第3四半期に当社グループの売上及び利益が偏重する傾向にあります。したがって、極端な暖冬やトレンドの読み違いにより、当該四半期において十分な売上及び利益を確保できなかった場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (9)競合に関するリスク 当社グループが属するファッション業界は、常に事業規模や業態、国籍、経営方針が異なる無数の企業間による厳しい競争に晒されており、収益構造の効率化・最適化を目指した業界再編の動きも見られ始めています。このような状況の中、当社グループは、ブランド事業における事業ポートフォリオの再配置も含め機動的に市場の変化に対応することにより成長性を追求していくと同時に、収益構造の更なる効率化と最適化や積極的なM&Aの活用や新規事業への投資によって競争力の強化に取り組んでおりますが、当社グループが、ブランド認知度、商品の品質、価格、消費者の需要の把握と対応、在庫管理、店舗網の整備又は販売活動等の面において、競合他社に対する優位性を確保又は維持できない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、近時は、衣料品、服飾・雑貨においてもECサイトによるネット販売の利用が増加する傾向にあります。当社グループは、ECサイトを運営する他社と競合する一方で、当社グループの商品を自社のECサイトであるワールドオンラインストア(WOS)のみならず他社のECサイトでも販売しております。また、デジタル事業においては、他のアパレル企業のECサイトの運営受託やインフラ提供等のデジタルソリューション事業を行う等、様々な方法でネット販売に携わっております。当社グループが増加する衣料品、服飾・雑貨のネット販売に適時かつ適切に対応できない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (10)ブランド、商品及び販売チャネルごとの利益率に関するリスク 当社グループのブランド事業における利益率は、ブランド、商品及び販売チャネルによって大きく異なります。例えば、百貨店では、ハイエンドの顧客をターゲットとするブランドを中心に展開するため、ショッピングセンター・駅ビル・ファッションビルに比して高い利益率を有しておりますが、近年は百貨店の減少・売場構成の変更やショッピングセンターの増設などにより、後者からの売上が高くなる傾向にあります。また、ECサイトは、ショッピングセンターその他の店舗と比べて、多数の販売員を要しないため、これらに係る費用が低くなる傾向にあります。当社グループは、事業ポートフォリオの最適化の観点から経営資源の集中を図っておりますが、顧客のニーズ、店舗の集客力又は出店政策等によっては利益率の高いブランド、商品及び販売チャネルからの売上が低迷し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (11)新規事業に関するリスク 当社グループでは、長期的・持続的な企業価値の向上を目指すため、常に顧客のニーズの動向やマーケット・チャネルの効率性の変化を的確に捉えるべく、新たな価値を生み出すための新規事業に積極的に取り組み続けております。新規事業を開発・推進していく過程で事業投資を行う際には、十分な調査・研究を行った上で最終的な判断を下すよう留意しておりますが、市場環境の急速な変化や当社グループの新規事業での経験の不足等により当社グループの期待した成果を上げることができない場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (12)M&Aに関するリスク 当社グループでは、事業ポートフォリオの最適化又は投資成果の享受を目的として、当社グループが直接行う買収・マイノリティ出資や当社グループの出資する投資ファンドを活用したM&Aによって、設備、人材又は技術・ノウハウ等を保有する企業をグループに迎える等して、事業の継続的拡大を推進しております。しかし、M&Aにおいて、個々の案件の獲得が成功するかどうかは、当社グループが投資にかかる適切な機会を発見できるかということや、資金力のある他社との競争並びに当社グループによる投資機会についての正確な評価及び売主との交渉力に左右される可能性があり、さらに買収後も、当社グループのノウハウやリソースを投入したにもかかわらず、PMI(M&A後統合プロセス)が円滑に進まない、又は、市場経済状態の悪化等の当社グループの影響が及ばない要因により当初期待した収益や効果が得られずに目的を達成できない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、マイノリティ出資においては、出資先の経営陣が当社グループの意思に反する経営判断を下す、又は当社グループの意思に反して若しくは不利な条件で、当社グループの投資持分を売却せざるを得なくなる可能性があり、その結果、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (13)システム障害によるリスク 当社グループは、ECサイトや業務システムを構築しておりますが、停電、コンピュータ、ネットワーク又は電気通信の障害、当社グループの従業員による人為的ミス若しくはウイルスや外部からの不正アクセス等により、当社グループのITシステムに障害が発生する可能性があります。かかるITシステムに障害が発生した場合、それらを修復等するために多額の費用が生じるほか、重要なデータ(顧客データ及び営業戦略、商品開発等の企業秘密を含みます。)の消失・毀損や当社グループの業務の中断又は遅延等が発生する可能性があります。また、当社グループは、システム基盤の刷新を行っており、システム基盤の再構築に際してシステムの一時停止等のシステム障害が発生した場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 この他、当社は、他のアパレル企業のECサイトの運営受託やインフラ提供等のデジタルソリューション事業等を行っておりますが、システム障害により運営するプラットフォームに混乱が生じた場合、受託先等の重要データの消失・毀損、業務の中断又は遅延が生じる場合があり、また、当社グループは受託先等から補償等の請求を受ける可能性があり、その結果、当社グループの事業、社会的信用、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (14)情報に関するリスク 当社グループは、直営店舗やECサイトにおける顧客、従業員等の個人情報のほか、経営戦略上の施策、商品開発等に関する重要な機密情報を多数保有しております。 これら個人情報及び機密情報の取り扱いについては、情報管理者を選任し、データベースへのアクセス環境、セキュリティシステム、紙情報の保管管理等の改善を常に図り、情報の利用・保管等に関する社内規程・基準を設け、情報の取り扱いに対する意識の向上を目的とした社員教育の徹底や、牽制システムの構築等、情報管理体制を整えておりますが、人為的なミス、コンピュータシステムの予期せぬトラブル等による情報流出や不正アクセスやサイバー攻撃等の犯罪行為による情報漏洩が発生する可能性があります。このような事態が発生した場合、当社グループは、顧客等からの損害賠償の対象となり又はこれに対応するための費用等が生じうるほか、行政処分の対象となる可能性があり、その結果、当社グループの社会的信用度が低下し、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (15)法的規制に関するリスク 当社グループの取り扱う商品・サービスの提供にあたっては、販売時や媒体掲載時の表示等について不当景品類及び不当表示防止法等による法的な定めに従う必要があります。また、商品の仕入にあたっては独占禁止法、下請代金支払遅延等防止法等の規制により取引先との公正な取引が強く要請されております。さらに、当社グループ並びに仕入先、製造委託先、取引先及びフランチャイズ先は、主としてそれらの製造過程において、廃棄物削減、地球温暖化や大気汚染防止、有害物質の処理等に関して様々な環境規制の適用を受けております。 当社グループでは、商品・生産に関するコンプライアンスの重要性について社員教育を徹底し、また、仕入先、製造委託先を含めた内部統制の取り組みを高めて行く活動によりリスクの発生を未然に防止する対策を講じておりますが、新たな規制の施行によって多額の費用が発生する場合があり、又は、巧妙な違法行為や取引先等に起因する事由により、違反の効果的な防止が伴わない可能性もあり、これらの問題が発生した場合には、行政処分の対象となること等により当社グループの活動が制限される、消費者の購買行動に悪影響を与える、訴訟を提起され損害賠償の責任を負うこと等により、当社グループの事業、財政状態及び経営成績にも影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループに直接適用のない法令であっても、百貨店・ショッピングセンター等の販売チャネルに適用される法令や製造委託先に適用される法令の制定・改正により、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。 (16)知的財産権に関するリスク 当社グループでは、特許権、商標権等の知的財産権を所有しており、法令の定め及び社内規程に則って関係する国や地域での商標の取得を含む管理体制を整えておりますが、国・地域等によっては知的財産権の保護に関する制度や体制が十分に確保されているとは言えない場合があります。また、国内外において、当社グループ商品の模倣品が市場に流通する等、当社グループの知的財産権が第三者により侵害された場合、当社グループ又はそのブランドのイメージを侵害し、当社グループの事業及び経営成績に影響を与える可能性があります。 また、当社グループが意図せず第三者等の知的財産権を侵害してしまった場合には、当該第三者から訴訟等を提起される可能性があり、損害賠償や補償等、又は訴訟等に対応するための多大な時間、労力、費用を要する可能性があることに加え、当社グループ又はそのブランドのイメージ、評価、社会的信用を害する可能性があり、その結果、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (17)訴訟その他の法的手続に関するリスク 当社グループは、その事業の性質上、製造物責任や各種契約違反、労働問題等に関し、消費者、取引先、業務委託先、従業員等により提起される訴訟その他の法的手続の当事者となる可能性があり、当社グループは、損害賠償や補償等、又は訴訟等に対応するための多大な時間、労力、費用を要する可能性があり、当社グループの事業、社会的信用、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (18)ハザードに関するリスク 当社グループでは事業継続計画(BCP:Business continuity planning)を作成する等BCM(Business continuity management)に関する取組みを行っております。しかし、異常気象や地球温暖化等の影響による天候不順、台風や集中豪雨等の予測できない気象状況の変化が起きた場合、又は、地震及び地震に起因する津波、電力不足等・風水害・落雷等不測の自然災害やパンデミック、突発的な事故、火災及びテロ行為、インフラの断絶、ITシステムの故障等により、事業の一部中断や取引先(仕入先等)に被害が生じた場合、当社グループの売上が減少するのみならず、製造及び出荷の遅滞、又は製造・物流設備の修理、取替え、再製造等に係る費用が増加し、多額の損失をもたらし、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (19)海外に関するリスク 当社グループは、中国、台湾、タイ、米国での販売事業と中国での生産管理及び貿易業務を行っております。当社グループの連結売上高に占める海外売上高の割合は現時点では軽微ですが、今後海外で販売・生産の両面を進める上において、現地における自然災害や感染症、テロや戦争、政変や経済情勢の悪化、為替レートの変動、インフレの発生や生産コストの上昇、運輸・物流の未整備、現地従業員の雇用問題、地政学的問題等の社会情勢、知的財産権訴訟を含む法律や制度及びその改正、消費者の嗜好及び購買行動の差異といったリスクが内在しております。 海外における事業に関しこれらのリスクが現実化した場合には、取引工場の操業が困難になり、日本国内への商品供給体制(仕入活動)に支障が出る等の問題が発生することや海外での売上が減少することにより、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (20)外国為替相場の変動に伴うリスク 当社グループの商品の多くは海外で生産されていますが、大半の商品は日本国内で販売されているため、当社グループの商品の仕入価格は外国為替相場の変動により影響を受けます。 また、海外子会社の財政状態及び経営成績、外貨建ての取引並びに資産及び負債は、当社グループの連結財務諸表の作成時に円建てに換算されるため、当社グループの財政状態及び経営成績は外国為替相場の変動により影響を受けます。 (21)減損に関するリスク 当社グループは、2023年3月31日現在、2006年4月のMBOを含む過去のM&A等により生じたのれん61,364百万円を連結財政状態計算書に計上しているほか、その他の有形・無形の固定資産も有しています。今後、これらの固定資産に係る事業の収益性が低下する場合、当該固定資産の帳簿価額と公正価値の差を損失とする減損処理により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社グループが認識しているのれんは、各連結子会社を資金生成単位として配分し、減損テストを実施しております。当社グループにて実施しているのれんの減損テストについては後記「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 13.無形資産」を参照下さい。 (22)多額の借入金、金利変動及び有利子負債の財務制限条項への抵触に関するリスク 当社グループは、金融機関からの融資契約(シンジケートローン)及び金銭消費貸借契約(永久劣後特約付ローン)を含む借入により事業資金を調達しております。永久劣後特約付ローンは、元本の弁済期日の定めがなく利息の任意繰延が可能なことなどから、国際会計基準(IFRS)における「資本性金融商品」に分類され、本劣後ローンによる調達額は、当社連結財務諸表上、「資本」に計上されることになるため、2023年3月31日現在における総資産に対する借入金の割合は31.2%となっております。 当社グループは、中長期的に借入金の削減を行っていく予定ですが、かかる削減が進行しない場合、借入金及び金融費用・支払利息の計上により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループの借入金のほとんどについては変動金利となっているものの、現在の金利動向等に鑑みて、当社グループは金利変動へのヘッジを行っていないことから、市場金利が上昇等により調達金利が変動した場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。 さらに、当社グループが締結している融資契約(シンジケートローン)に基づく借入金については、一定の財務制限条項が付されております。かかる財務制限条項は、純資産維持及び利益維持に関する一般的な数値基準を設けるものであり、当該金融機関からの調達以降、本書提出日現在において財務制限条項には一度も抵触しておりませんが、仮に今後これらに抵触し、かつ貸付人の請求がある場合は、当社グループは当該契約上の期限の利益を失うため、ただちに債務の弁済をするための資金の確保が必要となり、当社グループの財政状態及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。 (23)新型コロナウイルス感染症に代表されるパンデミックの影響に関するリスク 2020年以降の新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、仕入面においてはサプライチェーンの混乱、販売面においては外出自粛による来店客数の減少、政府や行政による休業要請等に基づく直営店舗の臨時休業や営業時間の短縮等の影響を受け、収束の兆しが見えるまで業績の回復は緩慢でした。新たなパンデミックが発生した場合、新型コロナウイルス感染症の時と同じ状況が発生しうると考えられ、当社グループにおいては、在庫消化が想定通り進まない場合には、値引き販売や期末の評価損が拡大する可能性があります。また、従業員の安全確保、衛生管理の徹底について留意しているものの、従業員の感染に伴い、店舗や事業所の安定的な運営に支障をきたす可能性があります。 新型コロナウイルス感染症により、リモートワークの拡大等人々の生活は変容し、消費行動を始め価値観にも影響を及ぼしましたが、新たなパンデミックが発生し、実店舗とECの提供価値の違いや、ファッションの持つ意味など、消費者の捉え方に大きな変化が急速に起こる場合、当社グループがスピードを以て急激に加速する環境変化に対応できない場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (24)気候変動がもたらすリスク 当社グループは、気候変動に関わる課題を当社グループの経営に重要な影響を与える主要なリスクのひとつとして認識しております。気候変動による影響は一部顕在化しており、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。リスクが当社の経営に与える影響と影響に対する対応策については、前記「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)戦略」を参照ください。
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2【事業等のリスク】 当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があるリスクには以下のようなものがあります。記載内容のうち将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経済情勢の変化に関するリスク 当社グループの取り扱う商品・サービスは、いわゆる基礎的支出の対象(生活必需品)ではなく、選択的支出(嗜好品)の対象ととらえられており、一般に選択的支出(嗜好品)は、収入面での不安がもたらす家計の防衛意識などから、支出抑制の対象となりやすい傾向にあります。当社グループは、収益の大部分を日本国内で得ているため、日本の経済情勢の影響を強く受けます。このため消費税増税等の政策や自然災害等日本固有の要因はもとより、地政学リスクや原料高等に起因する世界的な経済活動の低迷等が日本の経済情勢に悪影響を与え、当社グループの収益に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (2)消費者の嗜好の変化等に関するリスク 当社グループが取り扱う衣料品、服飾・生活雑貨を中心としたファッション業界は、ファッショントレンドの移り変わりによる消費者の嗜好の変化の影響を大きく受けます。ファッショントレンドについては、SNSの浸透等により情報の発信源が広がっていることや、中長期的にはより低価格の商品が嗜好される傾向にある一方で、近時は相応の品質を備えた商品が好まれるトレンドも一部で見られるなど、消費者の嗜好は多様化しており、これを正確に予測することは従来に比して困難になっております。 当社グループは多くのブランドを複数の販売チャネルで展開することで消費者の多様な嗜好に対応していく所存ですが、現時点で当社グループがその収益の大半を得ているブランド事業において、当社グループがこのような消費者の嗜好の変化に適時かつ適切に対応できない場合や当社グループ又はその各ブランドの消費者からの評価や支持が低下した場合には、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)在庫管理に関するリスク 当社グループの属するファッション業界では、ファッショントレンドの変化、季節性要因、商品カテゴリーごとのマーケットの状況、各販売チャネルの状況等を勘案し、商品ごとに適時かつ適切な在庫構成を維持する必要があります。 当社グループは「スパークス(SPARCS)モデル」の構築及び推進により、急速に変化する消費者の需要のスピーディーな把握とこれに基づく適正な在庫管理に努めております。「スパークス(SPARCS)」は、ファッション産業においてビジネスモデルをつなぎ、在庫ロスと機会ロスを最小化すると同時に、当社グループにおいてコアとなる生産系、開発系、マーチャンダイジング系、店舗運営系のそれぞれの業務において再現性のある仕組みをプラットフォーム化することで競争優位性を高め、変化する顧客のニーズにスピーディーに応えることを意味しております。当社グループは、「スパークス(SPARCS)」モデルを日々進化させ、これまで培ったプラットフォームを梃子に、生産から販売に至るすべての業務やリアルとネットのオペレーションを情報で同時につなぐべく、ITで事業基盤を絶え間なくアップデートし続けております。 しかしながら、過大な在庫を抱える場合には販売価格の大幅な割引や在庫の廃棄を行う必要があり、逆に在庫が過少となる場合には販売機会を喪失することとなり、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)出店・閉店に関するリスク 当社グループでは、アパレルと小売の機能を融合したSPA業態を開発し、店舗での一定の売上を維持・拡大するため、百貨店、ショッピングセンター、駅ビル、ファッションビル等の多種多様なチャネルへ展開を広げています。しかし、出店に際して集客力のある好立地の確保を巡る競争は激しく、出店余地の減少により、当社グループは、計画どおり出店を行えない可能性があります。また、出店した場合でも、当社グループの将来の店舗業績は、当該店舗のブランドイメージに合致した空間を提供できるか、人材、システム及び物流をはじめとする人的・物的インフラを整備・維持できるか、また、販売チャネルの変化に対応できるかといった様々な要因の影響を受けるため、各店舗において、これらの要因に適切に対応できなかった場合には当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、ショッピングセンターを中心に、当社グループの店舗の多くは定期賃貸借契約に基づいて出店しておりますが、賃貸人が契約更新に合意しなかった場合、又は、当社グループの店舗が出店する百貨店やショッピングセンター等において売場構成の見直しや閉館が行われる場合には、収益店舗であっても閉店を余儀なくされる可能性があります。これらの場合、閉鎖店舗からの収益を喪失することに加え、従業員の配転・処遇、店舗関連資産や在庫の処分、原状回復費用その他の損失を被る可能性があります。逆に、定期賃貸借契約による場合には、収益性の低い店舗であっても、当社グループの判断で適時に閉店することが困難であるか、期限前の閉店に追加の費用が生じる場合があり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5)仕入価格その他の費用の増加によるリスク 当社グループの事業活動については、製造国・地域の人件費増加、原材料費の増加、為替レートの変動等を要因とした仕入価格の上昇が発生する可能性があり、とりわけ当社グループの商品の多くが製造されている中国をはじめとする新興国における人件費の増加、世界的な物流網の混乱や原料高、米ドルに対する円安の影響を受けやすい状況にあります。 また、国内においても、都市部を中心とする賃貸物件の賃料の上昇、原油価格の高騰や物流業界における人手不足による輸送費用の増加、各販売チャネルや製造拠点における人件費の増加又は今後の新規出店やシステム投資による減価償却費の増加も見込まれます。当社グループは、このような仕入価格や費用等の増加の影響を価格設定やその他の手段によって抑えるように努めておりますが、かかる措置が功を奏しない場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (6)人材に関するリスク 当社グループでは、人材は企業の競争力の源泉であり、企業は個人の自己実現の「媒体」であるという考えから、「人中心経営」の発展に日々努めております。しかしながら、近年の日本における労働人口の減少やこれに伴う人材獲得競争の激化及び人件費の高騰等により、経営幹部、ITエンジニア、投資人材、デザイナー・パタンナー、販売員等、有能な人材を確保、育成、雇用継続することができず、又は、これに多額の費用を要することとなり、その結果、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (7)仕入先、製造委託先、物流委託先その他の取引先に関するリスク 当社グループでは、仕入先、製造委託先、物流委託先その他の取引先の経営状況及び信用度の把握に努めております。しかしながら、取引先の経営状況の悪化や信用不安により、貸倒れ、支払いの遅延や商品の調達・販売の支障が生じる可能性があるほか、出店先である百貨店・ショッピングセンター・駅ビル・ファッションビル等の経営破綻や閉店等により、当該施設に出店する収益店舗等の営業活動が終了し、また、追加的な損失や引当の計上が必要となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (8)季節変動に関するリスク わが国においては気候の季節変化が明瞭であることから、当社グループも季節対応のマーチャンダイジング(MD)を構成しており、第1四半期及び第3四半期に当社グループの売上及び利益が偏重する傾向にあります。したがって、極端な暖冬やトレンドの読み違いにより、当該四半期において十分な売上及び利益を確保できなかった場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (9)競合に関するリスク 当社グループが属するファッション業界は、常に事業規模や業態、国籍、経営方針が異なる無数の企業間による厳しい競争に晒されており、収益構造の効率化・最適化を目指した業界再編の動きも見られ始めています。このような状況の中、当社グループは、ブランド事業における事業ポートフォリオの再配置も含め機動的に市場の変化に対応することにより成長性を追求していくと同時に、収益構造の更なる効率化と最適化や積極的なM&Aの活用や新規事業への投資によって競争力の強化に取り組んでおりますが、当社グループが、ブランド認知度、商品の品質、価格、消費者の需要の把握と対応、在庫管理、店舗網の整備又は販売活動等の面において、競合他社に対する優位性を確保又は維持できない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、近時は、衣料品、服飾・雑貨においてもECサイトによるネット販売の利用が増加する傾向にあります。当社グループは、ECサイトを運営する他社と競合する一方で、当社グループの商品を自社のECサイトであるワールドオンラインストア(WOS)のみならず他社のECサイトでも販売しております。また、デジタル事業においては、他のアパレル企業のECサイトの運営受託やインフラ提供等のデジタルソリューション事業を行う等、様々な方法でネット販売に携わっております。当社グループが増加する衣料品、服飾・雑貨のネット販売に適時かつ適切に対応できない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (10)ブランド、商品及び販売チャネルごとの利益率に関するリスク 当社グループのブランド事業における利益率は、ブランド、商品及び販売チャネルによって大きく異なります。例えば、百貨店では、ハイエンドの顧客をターゲットとするブランドを中心に展開するため、ショッピングセンター・駅ビル・ファッションビルに比して高い利益率を有しておりますが、近年は百貨店の減少・売場構成の変更やショッピングセンターの増設などにより、後者からの売上が高くなる傾向にあります。また、ECサイトは、ショッピングセンターその他の店舗と比べて、多数の販売員を要しないため、これらに係る費用が低くなる傾向にあります。当社グループは、ポートフォリオマネジメントの最適化の観点から経営資源の集中を図っておりますが、顧客のニーズ、店舗の集客力又は出店政策等によっては利益率の高いブランド、商品及び販売チャネルからの売上が低迷し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (11)新規事業に関するリスク 当社グループでは、長期的・持続的な企業価値の向上を目指すため、常に顧客のニーズの動向やマーケット・チャネルの効率性の変化を的確に捉えるべく、新たな価値を生み出すための新規事業に積極的に取り組み続けております。新規事業を開発・推進していく過程で事業投資を行う際には、十分な調査・研究を行った上で最終的な判断を下すよう留意しておりますが、市場環境の急速な変化や当社グループの新規事業での経験の不足等により当社グループの期待した成果を上げることができない場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (12)M&Aに関するリスク 当社グループでは、事業ポートフォリオの最適化又は投資成果の享受を目的として、当社グループが直接行う買収・マイノリティ出資や当社グループの出資する投資ファンドを活用したM&Aによって、設備、人材又は技術・ノウハウ等を保有する企業をグループに迎える等して、事業の継続的拡大を推進しております。しかし、M&Aにおいて、個々の案件の獲得が成功するかどうかは、当社グループが投資にかかる適切な機会を発見できるかということや、資金力のある他社との競争並びに当社グループによる投資機会についての正確な評価及び売主との交渉力に左右される可能性があり、さらに買収後も、当社グループのノウハウやリソースを投入したにもかかわらず、PMI(M&A後統合プロセス)が円滑に進まない、又は、市場経済状態の悪化等の当社グループの影響が及ばない要因により当初期待した収益や効果が得られずに目的を達成できない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、マイノリティ出資においては、出資先の経営陣が当社グループの意思に反する経営判断を下す、又は当社グループの意思に反して若しくは不利な条件で、当社グループの投資持分を売却せざるを得なくなる可能性があり、その結果、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (13)システム障害によるリスク 当社グループは、ECサイトや業務システムを構築しておりますが、停電、コンピュータ、ネットワーク又は電気通信の障害、当社グループの従業員による人為的ミス若しくはウイルスや外部からの不正アクセス等により、当社グループのITシステムに障害が発生する可能性があります。かかるITシステムに障害が発生した場合、それらを修復等するために多額の費用が生じるほか、重要なデータ(顧客データ及び営業戦略、商品開発等の企業秘密を含みます。)の消失・毀損や当社グループの業務の中断又は遅延等が発生する可能性があります。また、当社グループは、システム基盤の刷新を行っており、システム基盤の再構築に際してシステムの一時停止等のシステム障害が発生した場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 この他、当社は、他のアパレル企業のECサイトの運営受託やインフラ提供等のデジタルソリューション事業等を行っておりますが、システム障害により運営するプラットフォームに混乱が生じた場合、受託先等の重要データの消失・毀損、業務の中断又は遅延が生じる場合があり、また、当社グループは受託先等から補償等の請求を受ける可能性があり、その結果、当社グループの事業、社会的信用、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (14)情報に関するリスク 当社グループは、直営店舗やECサイトにおける顧客、従業員等の個人情報のほか、経営戦略上の施策、商品開発等に関する重要な機密情報を多数保有しております。 これら個人情報及び機密情報の取り扱いについては、情報管理者を選任し、データベースへのアクセス環境、セキュリティシステム、紙情報の保管管理等の改善を常に図り、情報の利用・保管等に関する社内規程・基準を設け、情報の取り扱いに対する意識の向上を目的とした社員教育の徹底や、牽制システムの構築等、情報管理体制を整えておりますが、人為的なミス、コンピュータシステムの予期せぬトラブル等による情報流出や不正アクセスやサイバー攻撃等の犯罪行為による情報漏洩が発生する可能性があります。このような事態が発生した場合、当社グループは、顧客等からの損害賠償の対象となり又はこれに対応するための費用等が生じうるほか、行政処分の対象となる可能性があり、その結果、当社グループの社会的信用度が低下し、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (15)法的規制に関するリスク 当社グループの取り扱う商品・サービスの提供にあたっては、販売時や媒体掲載時の表示等について不当景品類及び不当表示防止法等による法的な定めに従う必要があります。また、商品の仕入にあたっては独占禁止法、下請代金支払遅延等防止法等の規制により取引先との公正な取引が強く要請されております。さらに、当社グループ並びに仕入先、製造委託先、取引先及びフランチャイズ先は、主としてそれらの製造過程において、廃棄物削減、地球温暖化や大気汚染防止、有害物質の処理等に関して様々な環境規制の適用を受けております。 当社グループでは、商品・生産に関するコンプライアンスの重要性について社員教育を徹底し、また、仕入先、製造委託先を含めた内部統制の取り組みを高めて行く活動によりリスクの発生を未然に防止する対策を講じておりますが、新たな規制の施行によって多額の費用が発生する場合があり、又は、巧妙な違法行為や取引先等に起因する事由により、違反の効果的な防止が伴わない可能性もあり、これらの問題が発生した場合には、行政処分の対象となること等により当社グループの活動が制限される、消費者の購買行動に悪影響を与える、訴訟を提起され損害賠償の責任を負うこと等により、当社グループの事業、財政状態及び経営成績にも影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループに直接適用のない法令であっても、百貨店・ショッピングセンター等の販売チャネルに適用される法令や製造委託先に適用される法令の制定・改正により、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。 (16)知的財産権に関するリスク 当社グループでは、特許権、商標権等の知的財産権を所有しており、法令の定め及び社内規程に則って関係する国や地域での商標の取得を含む管理体制を整えておりますが、国・地域等によっては知的財産権の保護に関する制度や体制が十分に確保されているとは言えない場合があります。また、国内外において、当社グループ商品の模倣品が市場に流通する等、当社グループの知的財産権が第三者により侵害された場合、当社グループ又はそのブランドのイメージを侵害し、当社グループの事業及び経営成績に影響を与える可能性があります。 また、当社グループが意図せず第三者等の知的財産権を侵害してしまった場合には、当該第三者から訴訟等を提起される可能性があり、損害賠償や補償等、又は訴訟等に対応するための多大な時間、労力、費用を要する可能性があることに加え、当社グループ又はそのブランドのイメージ、評価、社会的信用を害する可能性があり、その結果、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (17)訴訟その他の法的手続に関するリスク 当社グループは、その事業の性質上、製造物責任や各種契約違反、労働問題等に関し、消費者、取引先、業務委託先、従業員等により提起される訴訟その他の法的手続の当事者となる可能性があり、当社グループは、損害賠償や補償等、又は訴訟等に対応するための多大な時間、労力、費用を要する可能性があり、当社グループの事業、社会的信用、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (18)ハザードに関するリスク 当社グループでは事業継続計画(BCP:Business continuity planning)を作成する等BCM(Business continuity management)に関する取組みを行っております。しかし、異常気象や地球温暖化等の影響による天候不順、台風や集中豪雨等の予測できない気象状況の変化が起きた場合、又は、地震及び地震に起因する津波、電力不足等・風水害・落雷等不測の自然災害やパンデミック、突発的な事故、火災及びテロ行為、インフラの断絶、ITシステムの故障等により、事業の一部中断や取引先(仕入先等)に被害が生じた場合、当社グループの売上が減少するのみならず、製造及び出荷の遅滞、又は製造・物流設備の修理、取替え、再製造等に係る費用が増加し、多額の損失をもたらし、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (19)海外に関するリスク 当社グループは、中国、台湾、タイ、米国での販売事業と中国での生産管理及び貿易業務を行っております。当社グループの連結売上高に占める海外売上高の割合は現時点では軽微ですが、今後海外で販売・生産の両面を進める上において、現地における自然災害や感染症、テロや戦争、政変や経済情勢の悪化、為替レートの変動、インフレの発生や生産コストの上昇、運輸・物流の未整備、現地従業員の雇用問題、地政学的問題等の社会情勢、知的財産権訴訟を含む法律や制度及びその改正、消費者の嗜好及び購買行動の差異といったリスクが内在しております。 海外における事業に関しこれらのリスクが現実化した場合には、取引工場の操業が困難になり、日本国内への商品供給体制(仕入活動)に支障が出る等の問題が発生することや海外での売上が減少することにより、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (20)外国為替相場の変動に伴うリスク 当社グループの商品の多くは海外で生産されていますが、大半の商品は日本国内で販売されているため、当社グループの商品の仕入価格は外国為替相場の変動により影響を受けます。 また、海外子会社の財政状態及び経営成績、外貨建ての取引並びに資産及び負債は、当社グループの連結財務諸表の作成時に円建てに換算されるため、当社グループの財政状態及び経営成績は外国為替相場の変動により影響を受けます。 (21)減損に関するリスク 当社グループは、2022年3月31日現在、2006年4月のMBOを含む過去のM&A等により生じたのれん64,327百万円を連結財政状態計算書に計上しているほか、その他の有形・無形の固定資産も有しています。今後、これらの固定資産に係る事業の収益性が低下する場合、当該固定資産の帳簿価額と公正価値の差を損失とする減損処理により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社グループが認識しているのれんは、各連結子会社を資金生成単位として配分し、減損テストを実施しております。当社グループにて実施しているのれんの減損テストについては後記「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 13.無形資産」を参照下さい。 (22)多額の借入金、金利変動及び有利子負債の財務制限条項への抵触に関するリスク 当社グループは、金融機関からの融資契約(シンジケートローン)及び金銭消費貸借契約(永久劣後特約付ローン)を含む借入により事業資金を調達しております。永久劣後特約付ローンは、元本の弁済期日の定めがなく利息の任意繰延が可能なことなどから、国際会計基準(IFRS)における「資本性金融商品」に分類され、本劣後ローンによる調達額は、当社連結財務諸表上、「資本」に計上されることになるため、2022年3月31日現在における総資産に対する借入金の割合は33.6%となっております。 当社グループは、中長期的に借入金の削減を行っていく予定ですが、かかる削減が進行しない場合、借入金及び金融費用・支払利息の計上により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループの借入金のほとんどについては変動金利となっているものの、現在の金利動向等に鑑みて、当社グループは金利変動へのヘッジを行っていないことから、市場金利が上昇等により調達金利が変動した場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。 さらに、当社グループが締結している融資契約(シンジケートローン)に基づく借入金については、一定の財務制限条項が付されております。かかる財務制限条項は、純資産維持及び利益維持に関する一般的な数値基準を設けるものであり、当該金融機関からの調達以降、本書提出日現在において財務制限条項には一度も抵触しておりませんが、仮に今後これらに抵触し、かつ貸付人の請求がある場合は、当社グループは当該契約上の期限の利益を失うため、ただちに債務の弁済をするための資金の確保が必要となり、当社グループの財政状態及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。 (23)新型コロナウイルス感染症に代表されるパンデミックの影響に関するリスク 新型コロナウイルス感染症の状況により、仕入面においてはサプライチェーンの混乱、販売面においては外出自粛による来店客数の減少、政府や行政による休業要請等に基づく直営店舗の臨時休業や営業時間の短縮等の影響を受ける可能性があります。ワクチン接種に伴う感染収束の兆しが見えない限り、または変異ウイルスの流行が起きる場合、今後も回復は緩慢なものになることが考えられます。この結果、在庫消化が想定通り進まない場合には、値引き販売や期末の評価損が拡大する可能性があります。また、従業員の安全確保、衛生管理の徹底について留意しているものの、従業員の感染に伴い、店舗や事業所の安定的な運営に支障をきたす可能性があります。 さらに、新型コロナウイルス感染症により、リモートワークの拡大等人々の生活は変容し、消費行動を始め価値観にも影響を及ぼす可能性があります。実店舗とECの提供価値の違いや、ファッションの持つ意味など、消費者の捉え方に大きな変化が急速に起こる場合、当社グループがスピードを以て急激に加速する環境変化に対応できない場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
FY2021|10,271 文字
2【事業等のリスク】 当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があるリスクには以下のようなものがあります。記載内容のうち将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経済情勢の変化に関するリスク 当社グループは、収益の大部分を日本国内で得ているため、日本の経済情勢の影響を強く受けます。2008年の金融危機や2020年のコロナ禍といった世界的な経済活動の停滞、少子高齢化の進展やライフスタイルの変化等により、若年層を中心とする消費者が衣料品を含む嗜好品に多額の支出をすることが期待しにくい環境となっています。今後も、米国を中心とする保護主義の広がりとそれによるグローバル経済の低迷等が日本の経済情勢に悪影響を与え、当社グループの収益に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (2)消費者の嗜好の変化等に関するリスク 当社グループが取り扱う衣料品、服飾・生活雑貨を中心としたファッション業界は、ファッショントレンドの移り変わりによる消費者の嗜好の変化の影響を大きく受けます。ファッショントレンドについては、SNSの浸透等により情報の発信源が広がっていることや、中長期的にはより低価格の商品が嗜好される傾向にある一方で、近時は相応の品質を備えた商品が好まれるトレンドも一部で見られるなど、消費者の嗜好は多様化しており、これを正確に予測することは従来に比して困難になっております。 当社グループは多くのブランドを複数の販売チャネルで展開することで消費者の多様な嗜好に対応していく所存ですが、現時点で当社グループがその収益の大半を得ているブランド事業において、当社グループがこのような消費者の嗜好の変化に適時かつ適切に対応できない場合や当社グループ又はその各ブランドの消費者からの評価や支持が低下した場合には、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)在庫管理に関するリスク 当社グループの属するファッション業界では、ファッショントレンドの変化、季節性要因、商品カテゴリーごとのマーケットの状況、各販売チャネルの状況等を勘案し、商品ごとに適時かつ適切な在庫構成を維持する必要があります。 当社グループは「スパークス(SPARCS)モデル」の構築及び推進により、急速に変化する消費者の需要のスピーディーな把握とこれに基づく適正な在庫管理に努めております。「スパークス(SPARCS)」は、ファッション産業においてビジネスモデルをつなぎ、在庫ロスと機会ロスを最小化すると同時に、当社グループにおいてコアとなる生産系、開発系、マーチャンダイジング系、店舗運営系のそれぞれの業務において再現性のある仕組みをプラットフォーム化することで競争優位性を高め、変化する顧客のニーズにスピーディーに応えることを意味しております。当社グループは、「スパークス(SPARCS)」モデルを日々進化させ、これまで培ったプラットフォームを梃子に、生産から販売に至るすべての業務やリアルとネットのオペレーションを情報で同時につなぐべく、ITで事業基盤を絶え間なくアップデートし続けております。 しかしながら、過大な在庫を抱える場合には販売価格の大幅な割引や在庫の廃棄を行う必要があり、逆に在庫が過少となる場合には販売機会を喪失することとなり、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)出店・閉店に関するリスク 当社グループでは、アパレルと小売の機能を融合したSPA業態を開発し、店舗での一定の売上を維持・拡大するため、百貨店、ショッピングセンター、駅ビル、ファッションビル等の多種多様なチャネルへ展開を広げています。しかし、出店に際して集客力のある好立地の確保を巡る競争は激しく、出店余地の減少により、当社グループは、計画どおり出店を行えない可能性があります。また、出店した場合でも、当社グループの将来の店舗業績は、当該店舗のブランドイメージに合致した空間を提供できるか、人材、システム及び物流をはじめとする人的・物的インフラを整備・維持できるか、また、販売チャネルの変化に対応できるかといった様々な要因の影響を受けるため、各店舗において、これらの要因に適切に対応できなかった場合には当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、ショッピングセンターを中心に、当社グループの店舗の多くは定期賃貸借契約に基づいて出店しておりますが、賃貸人が契約更新に合意しなかった場合、又は、当社グループの店舗が出店する百貨店やショッピングセンター等において売場構成の見直しや閉館が行われる場合には、収益店舗であっても閉店を余儀なくされる可能性があります。これらの場合、閉鎖店舗からの収益を喪失することに加え、従業員の配転・処遇、店舗関連資産や在庫の処分、原状回復費用その他の損失を被る可能性があります。逆に、定期賃貸借契約による場合には、収益性の低い店舗であっても、当社グループの判断で適時に閉店することが困難であるか、期限前の閉店に追加の費用が生じる場合があり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(5)仕入価格その他の費用の増加によるリスク 当社グループの事業活動については、製造国・地域の人件費増加、原材料費の増加、為替レートの変動等を要因とした仕入価格の上昇が発生する可能性があり、とりわけ当社グループの商品の多くが製造されている中国をはじめとする新興国における人件費の増加や米ドルに対する円安の影響を受けやすい状況にあります。 また、国内においても、都市部を中心とする賃貸物件の賃料の上昇、原油価格の高騰や宅配業における人手不足による輸送費用の増加、各販売チャネルや製造拠点における人件費の増加又は今後の新規出店やシステム投資による減価償却費の増加も見込まれます。当社グループは、このような仕入価格や費用等の増加の影響を価格設定やその他の手段によって抑えるように努めておりますが、かかる措置が功を奏しない場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (6)人材に関するリスク 当社グループでは、人材は企業の競争力の源泉であり、企業は個人の自己実現の「媒体」であるという考えから、「人中心経営」の発展に日々努めております。しかしながら、近年の日本における労働人口の減少やこれに伴う人材獲得競争の激化及び人件費の高騰等により、経営幹部、ITエンジニア、投資人材、デザイナー・パタンナー、販売員等、有能な人材を確保、育成、雇用継続することができず、又は、これに多額の費用を要することとなり、その結果、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (7)仕入先、製造委託先、物流委託先その他の取引先に関するリスク 当社グループでは、仕入先、製造委託先、物流委託先その他の取引先の経営状況及び信用度の把握に努めております。しかしながら、取引先の経営状況の悪化や信用不安により、貸倒れ、支払いの遅延や商品の調達・販売の支障が生じる可能性があるほか、出店先である百貨店・ショッピングセンター・駅ビル・ファッションビル等の経営破綻や閉店等により、当該施設に出店する収益店舗等の営業活動が終了し、また、追加的な損失や引当の計上が必要となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (8)季節変動に関するリスク わが国においては気候の季節変化が明瞭であることから、当社グループも季節対応のマーチャンダイジング(MD)を構成しており、第1四半期及び第3四半期に当社グループの売上及び利益が偏重する傾向にあります。したがって、極端な暖冬やトレンドの読み違いにより、当該四半期において十分な売上及び利益を確保できなかった場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (9)競合に関するリスク 当社グループが属するファッション業界は、常に事業規模や業態、国籍、経営方針が異なる無数の企業間による厳しい競争に晒されており、収益構造の効率化・最適化を目指した業界再編の動きも見られ始めています。このような状況の中、当社グループは、ブランド事業における事業ポートフォリオの再配置も含め機動的に市場の変化に対応することにより成長性を追求していくと同時に、収益構造の更なる効率化と最適化や積極的なM&Aの活用や新規事業への投資によって競争力の強化に取り組んでおりますが、当社グループが、ブランド認知度、商品の品質、価格、消費者の需要の把握と対応、在庫管理、店舗網の整備又は販売活動等の面において、競合他社に対する優位性を確保又は維持できない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、近時は、衣料品、服飾・雑貨においてもECサイトによるネット販売の利用が増加する傾向にあります。当社グループは、ECサイトを運営する他社と競合する一方で、当社グループの商品を自社のECサイトであるワールドオンラインストア(WOS)のみならず他社のECサイトでも販売しております。また、デジタル事業においては、他のアパレル企業のECサイトの運営受託やインフラ提供等のデジタルソリューション事業を行う等、様々な方法でネット販売に携わっております。当社グループが増加する衣料品、服飾・雑貨のネット販売に適時かつ適切に対応できない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (10)ブランド、商品及び販売チャネルごとの利益率に関するリスク 当社グループのブランド事業における利益率は、ブランド、商品及び販売チャネルによって大きく異なります。例えば、百貨店では、ハイエンドの顧客をターゲットとするブランドを中心に展開するため、ショッピングセンター・駅ビル・ファッションビルに比して高い利益率を有しておりますが、近年は百貨店の減少・売場構成の変更やショッピングセンターの増設などにより、後者からの売上が高くなる傾向にあります。また、ECサイトは、ショッピングセンターその他の店舗と比べて、多数の販売員を要しないため、これらに係る費用が低くなる傾向にあります。当社グループは、ポートフォリオマネジメントの最適化の観点から経営資源の集中を図っておりますが、顧客のニーズ、店舗の集客力又は出店政策等によっては利益率の高いブランド、商品及び販売チャネルからの売上が低迷し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(11)新規事業に関するリスク 当社グループでは、長期的・持続的な企業価値の向上を目指すため、常に顧客のニーズの動向やマーケット・チャネルの効率性の変化を的確に捉えるべく、新たな価値を生み出すための新規事業に積極的に取り組み続けております。新規事業を開発・推進していく過程で事業投資を行う際には、十分な調査・研究を行った上で最終的な判断を下すよう留意しておりますが、市場環境の急速な変化や当社グループの新規事業での経験の不足等により当社グループの期待した成果を上げることができない場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (12)M&Aに関するリスク 当社グループでは、事業ポートフォリオの最適化又は投資成果の享受を目的として、当社グループが直接行う買収・マイノリティ出資や当社グループの出資する投資ファンドを活用したM&Aによって、設備、人材又は技術・ノウハウ等を保有する企業をグループに迎える等して、事業の継続的拡大を推進しております。しかし、M&Aにおいて、個々の案件の獲得が成功するかどうかは、当社グループが投資にかかる適切な機会を発見できるかということや、資金力のある他社との競争並びに当社グループによる投資機会についての正確な評価及び売主との交渉力に左右される可能性があり、さらに買収後も、当社グループのノウハウやリソースを投入したにもかかわらず、PMI(M&A後統合プロセス)が円滑に進まない、又は、市場経済状態の悪化等の当社グループの影響が及ばない要因により当初期待した収益や効果が得られずに目的を達成できない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、マイノリティ出資においては、出資先の経営陣が当社グループの意思に反する経営判断を下す、又は当社グループの意思に反して若しくは不利な条件で、当社グループの投資持分を売却せざるを得なくなる可能性があり、その結果、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (13)システム障害によるリスク 当社グループは、ECサイトや業務システムを構築しておりますが、停電、コンピュータ、ネットワーク又は電気通信の障害、当社グループの従業員による人為的ミス若しくはウイルスや外部からの不正アクセス等により、当社グループのITシステムに障害が発生する可能性があります。かかるITシステムに障害が発生した場合、それらを修復等するために多額の費用が生じるほか、重要なデータ(顧客データ及び営業戦略、商品開発等の企業秘密を含みます。)の消失・毀損や当社グループの業務の中断又は遅延等が発生する可能性があります。また、当社グループは、システム基盤の刷新を行っており、システム基盤の再構築に際してシステムの一時停止等のシステム障害が発生した場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 この他、当社は、他のアパレル企業のECサイトの運営受託やインフラ提供等のデジタルソリューション事業等を行っておりますが、システム障害により運営するプラットフォームに混乱が生じた場合、受託先等の重要データの消失・毀損、業務の中断又は遅延が生じる場合があり、また、当社グループは受託先等から補償等の請求を受ける可能性があり、その結果、当社グループの事業、社会的信用、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (14)情報に関するリスク 当社グループは、直営店舗やECサイトにおける顧客、従業員等の個人情報のほか、経営戦略上の施策、商品開発等に関する重要な機密情報を多数保有しております。 これら個人情報及び機密情報の取り扱いについては、情報管理者を選任し、データベースへのアクセス環境、セキュリティシステム、紙情報の保管管理等の改善を常に図り、情報の利用・保管等に関する社内規程・基準を設け、情報の取り扱いに対する意識の向上を目的とした社員教育の徹底や、牽制システムの構築等、情報管理体制を整えておりますが、人為的なミス、コンピュータシステムの予期せぬトラブル等による情報流出や不正アクセスやサイバー攻撃等の犯罪行為による情報漏洩が発生する可能性があります。このような事態が発生した場合、当社グループは、顧客等からの損害賠償の対象となり又はこれに対応するための費用等が生じうるほか、行政処分の対象となる可能性があり、その結果、当社グループの社会的信用度が低下し、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (15)法的規制に関するリスク 当社グループの取り扱う商品・サービスの提供にあたっては、販売時や媒体掲載時の表示等について不当景品類及び不当表示防止法等による法的な定めに従う必要があります。また、商品の仕入にあたっては独占禁止法、下請代金支払遅延等防止法等の規制により取引先との公正な取引が強く要請されております。さらに、当社グループ並びに仕入先、製造委託先、取引先及びフランチャイズ先は、主としてそれらの製造過程において、廃棄物削減、地球温暖化や大気汚染防止、有害物質の処理等に関して様々な環境規制の適用を受けております。 当社グループでは、商品・生産に関するコンプライアンスの重要性について社員教育を徹底し、また、仕入先、製造委託先を含めた内部統制の取り組みを高めて行く活動によりリスクの発生を未然に防止する対策を講じておりますが、新たな規制の施行によって多額の費用が発生する場合があり、又は、巧妙な違法行為や取引先等に起因する事由により、違反の効果的な防止が伴わない可能性もあり、これらの問題が発生した場合には、行政処分の対象となること等により当社グループの活動が制限される、消費者の購買行動に悪影響を与える、訴訟を提起され損害賠償の責任を負うこと等により、当社グループの事業、財政状態及び経営成績にも影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループに直接適用のない法令であっても、百貨店・ショッピングセンター等の販売チャネルに適用される法令や製造委託先に適用される法令の制定・改正により、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。 (16)知的財産権に関するリスク 当社グループでは、特許権、商標権等の知的財産権を所有しており、法令の定め及び社内規程に則って関係する国や地域での商標の取得を含む管理体制を整えておりますが、国・地域等によっては知的財産権の保護に関する制度や体制が十分に確保されているとは言えない場合があります。また、国内外において、当社グループ商品の模倣品が市場に流通する等、当社グループの知的財産権が第三者により侵害された場合、当社グループ又はそのブランドのイメージを侵害し、当社グループの事業及び経営成績に影響を与える可能性があります。 また、当社グループが意図せず第三者等の知的財産権を侵害してしまった場合には、当該第三者から訴訟等を提起される可能性があり、損害賠償や補償等、又は訴訟等に対応するための多大な時間、労力、費用を要する可能性があることに加え、当社グループ又はそのブランドのイメージ、評価、社会的信用を害する可能性があり、その結果、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (17)訴訟その他の法的手続に関するリスク 当社グループは、その事業の性質上、製造物責任や各種契約違反、労働問題等に関し、消費者、取引先、業務委託先、従業員等により提起される訴訟その他の法的手続の当事者となる可能性があり、当社グループは、損害賠償や補償等、又は訴訟等に対応するための多大な時間、労力、費用を要する可能性があり、当社グループの事業、社会的信用、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (18)ハザードに関するリスク 当社グループでは事業継続計画(BCP:Business continuity planning)を作成する等BCM(Business continuity management)に関する取組みを行っております。しかし、異常気象や地球温暖化等の影響による天候不順、台風や集中豪雨等の予測できない気象状況の変化が起きた場合、又は、地震及び地震に起因する津波、電力不足等・風水害・落雷等不測の自然災害やパンデミック、突発的な事故、火災及びテロ行為、インフラの断絶、ITシステムの故障等により、事業の一部中断や取引先(仕入先等)に被害が生じた場合、当社グループの売上が減少するのみならず、製造及び出荷の遅滞、又は製造・物流設備の修理、取替え、再製造等に係る費用が増加し、多額の損失をもたらし、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (19)海外に関するリスク 当社グループは、中国、台湾、タイ、米国での販売事業と中国での生産管理及び貿易業務を行っております。当社グループの連結売上高に占める海外売上高の割合は現時点では軽微ですが、今後海外で販売・生産の両面を進める上において、現地における自然災害や感染症、テロや戦争、政変や経済情勢の悪化、為替レートの変動、インフレの発生や生産コストの上昇、運輸・物流の未整備、現地従業員の雇用問題、地政学的問題等の社会情勢、知的財産権訴訟を含む法律や制度及びその改正、消費者の嗜好及び購買行動の差異といったリスクが内在しております。 海外における事業に関しこれらのリスクが現実化した場合には、取引工場の操業が困難になり、日本国内への商品供給体制(仕入活動)に支障が出る等の問題が発生することや海外での売上が減少することにより、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (20)外国為替相場の変動に伴うリスク 当社グループの商品の多くは海外で生産されていますが、大半の商品は日本国内で販売されているため、当社グループの商品の仕入価格は外国為替相場の変動により影響を受けます。 また、海外子会社の財政状態及び経営成績、外貨建ての取引並びに資産及び負債は、当社グループの連結財務諸表の作成時に円建てに換算されるため、当社グループの財政状態及び経営成績は外国為替相場の変動により影響を受けます。 (21)減損に関するリスク 当社グループは、2021年3月31日現在、2006年4月のMBOを含む過去のM&A等により生じたのれん60,365百万円を連結貸借対照表に計上しているほか、その他の有形・無形の固定資産も有しています。今後、これらの固定資産に係る事業の収益性が低下する場合、当該固定資産の帳簿価額と公正価値の差を損失とする減損処理により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社グループが認識しているのれんは、各連結子会社を資金生成単位として配分し、減損テストを実施しております。当社グループにて実施しているのれんの減損テストについては後記「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 13.無形資産」を参照下さい。 (22)多額の借入金、金利変動及び有利子負債の財務制限条項への抵触に関するリスク 当社グループは、金融機関からの融資契約(シンジケートローン)及び金銭消費貸借契約(永久劣後特約付ローン)を含む借入により事業資金を調達しております。永久劣後特約付ローンは、元本の弁済期日の定めがなく利息の任意繰延が可能なことなどから、国際会計基準(IFRS)における「資本性金融商品」に分類され、本劣後ローンによる調達額は、当社連結財務諸表上、「資本」に計上されることになるため、2021年3月31日現在における総資産に対する借入金の割合は32.6%となっております。 当社グループは、中長期的に借入金の削減を行っていく予定ですが、かかる削減が進行しない場合、借入金及び金融費用・支払利息の計上により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループの借入金のほとんどについては変動金利となっているものの、現在の金利動向等に鑑みて、当社グループは金利変動へのヘッジを行っていないことから、市場金利が上昇等により調達金利が変動した場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。 さらに、当社グループが締結している融資契約(シンジケートローン)に基づく借入金については、一定の財務制限条項が付されております。かかる財務制限条項は、純資産維持及び利益維持に関する一般的な数値基準を設けるものであり、当該金融機関からの調達以降、本書提出日現在において財務制限条項には一度も抵触しておりませんが、仮に今後これらに抵触し、かつ貸付人の請求がある場合は、当社グループは当該契約上の期限の利益を失うため、ただちに債務の弁済をするための資金の確保が必要となり、当社グループの財政状態及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。 (23)新型コロナウイルス感染症に代表されるパンデミックの影響に関するリスク 新型コロナウイルス感染症の状況により、仕入面においてはサプライチェーンの混乱、販売面においては外出自粛による来店客数の減少、政府や行政による休業要請等に基づく直営店舗の臨時休業や営業時間の短縮等の影響を受ける可能性があります。ワクチン接種に伴う感染収束の兆しが見えない限り、または変異ウイルスの流行が起きる場合、今後も回復は緩慢なものになることが考えられます。この結果、在庫消化が想定通り進まない場合には、値引き販売や期末の評価損が拡大する可能性があります。また、従業員の安全確保、衛生管理の徹底について留意しているものの、従業員の感染に伴い、店舗や事業所の安定的な運営に支障をきたす可能性があります。 さらに、新型コロナウイルス感染症により、リモートワークの拡大等人々の生活は変容し、消費行動を始め価値観にも影響を及ぼす可能性があります。実店舗とECの提供価値の違いや、ファッションの持つ意味など、消費者の捉え方に大きな変化が急速に起こる場合、当社グループがスピードを以て急激に加速する環境変化に対応できない場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
FY2020|10,079 文字
2【事業等のリスク】 当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があるリスクには以下のようなものがあります。記載内容のうち将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経済情勢の変化に関するリスク当社グループは、収益の大部分を日本国内で得ているため、日本の経済情勢の影響を強く受けます。2008年の金融危機以降の景気の低迷、少子高齢化の進展やライフスタイルの変化等により、若年層を中心とする消費者が衣料品を含む嗜好品に多額の支出をすることが期待しにくい環境となっています。今後も、米国を中心とする保護主義の広がりとそれによるグローバル経済の低迷等が日本の経済情勢に悪影響を与え、当社グループの収益に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (2)消費者の嗜好の変化等に関するリスク当社グループが取り扱う衣料品、服飾・生活雑貨を中心としたファッション業界は、ファッショントレンドの移り変わりによる消費者の嗜好の変化の影響を大きく受けます。ファッショントレンドについては、SNSの浸透等により情報の発信源が広がっていることや、中長期的にはより低価格の商品が嗜好される傾向にある一方で、近時は相応の品質を備えた商品が好まれるトレンドも一部で見られるなど、消費者の嗜好は多様化しており、これを正確に予測することは従来に比して困難になっております。当社グループは多くのブランドを複数の販売チャネルで展開することで消費者の多様な嗜好に対応していく所存ですが、現時点で当社グループがその収益の大半を得ているブランド事業において、当社グループがこのような消費者の嗜好の変化に適時かつ適切に対応できない場合や当社グループ又はその各ブランドの消費者からの評価や支持が低下した場合には、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)在庫管理に関するリスク当社グループの属するファッション業界では、ファッショントレンドの変化、季節性要因、商品カテゴリーごとのマーケットの状況、各販売チャネルの状況等を勘案し、商品ごとに適時かつ適切な在庫構成を維持する必要があります。当社グループは「スパークス(SPARCS)モデル」の構築及び推進により、急速に変化する消費者の需要のスピーディーな把握とこれに基づく適正な在庫管理に努めております。「スパークス(SPARCS)」は、ファッション産業においてビジネスモデルをつなぎ、在庫ロスと機会ロスを最小化すると同時に、当社グループにおいてコアとなる生産系、開発系、マーチャンダイジング系、店舗運営系のそれぞれの業務において再現性のある仕組みをプラットフォーム化することで競争優位性を高め、変化する顧客のニーズにスピーディーに応えることを意味しております。当社グループは、「スパークス(SPARCS)」モデルを日々進化させ、これまで培ったプラットフォームを梃子に、生産から販売に至るすべての業務やリアルとネットのオペレーションを情報で同時につなぐべく、ITで事業基盤を絶え間なくアップデートし続けております。しかしながら、過大な在庫を抱える場合には販売価格の大幅な割引や在庫の廃棄を行う必要があり、逆に在庫が過少となる場合には販売機会を喪失することとなり、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)出店・閉店に関するリスク当社グループでは、アパレルと小売の機能を融合したSPA業態を開発し、店舗での一定の売上を維持・拡大するため、百貨店、ショッピングセンター、駅ビル、ファッションビル等の多種多様なチャネルへ展開を広げています。しかし、出店に際して集客力のある好立地の確保を巡る競争は激しく、出店余地の減少により、当社グループは、計画どおり出店を行えない可能性があります。また、出店した場合でも、当社グループの将来の店舗業績は、当該店舗のブランドイメージに合致した空間を提供できるか、人材、システム及び物流をはじめとする人的・物的インフラを整備・維持できるか、また、販売チャネルの変化に対応できるかといった様々な要因の影響を受けるため、各店舗において、これらの要因に適切に対応できなかった場合には当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、ショッピングセンターを中心に、当社グループの店舗の多くは定期賃貸借契約に基づいて出店しておりますが、賃貸人が契約更新に合意しなかった場合、又は、当社グループの店舗が出店する百貨店やショッピングセンター等において売場構成の見直しや閉館が行われる場合には、収益店舗であっても閉店を余儀なくされる可能性があります。これらの場合、閉鎖店舗からの収益を喪失することに加え、従業員の配転・処遇、店舗関連資産や在庫の処分、原状回復費用その他の損失を被る可能性があります。逆に、定期賃貸借契約による場合には、収益性の低い店舗であっても、当社グループの判断で適時に閉店することが困難であるか、期限前の閉店に追加の費用が生じる場合があり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(5)仕入価格その他の費用の増加によるリスク当社グループの事業活動については、製造国・地域の人件費増加、原材料費の増加、為替レートの変動等を要因とした仕入価格の上昇が発生する可能性があり、とりわけ当社グループの商品の多くが製造されている中国をはじめとする新興国における人件費の増加や米ドルに対する円安の影響を受けやすい状況にあります。また、国内においても、都市部を中心とする賃貸物件の賃料の上昇、原油価格の高騰や宅配業における人手不足による輸送費用の増加、各販売チャネルや製造拠点における人件費の増加又は今後の新規出店やシステム投資による減価償却費の増加も見込まれます。当社グループは、このような仕入価格や費用等の増加の影響を価格設定やその他の手段によって抑えるように努めておりますが、かかる措置が功を奏しない場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (6)人材に関するリスク当社グループでは、人材は企業の競争力の源泉であり、企業は個人の自己実現の「媒体」であるという考えから、「人中心経営」の発展に日々努めております。しかしながら、近年の日本における労働人口の減少やこれに伴う人材獲得競争の激化及び人件費の高騰等により、経営幹部、ITエンジニア、投資人材、デザイナー・パタンナー、販売員等、有能な人材を確保、育成、雇用継続することができず、又は、これに多額の費用を要することとなり、その結果、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (7)仕入先、製造委託先、物流委託先その他の取引先に関するリスク当社グループでは、仕入先、製造委託先、物流委託先その他の取引先の経営状況及び信用度の把握に努めております。しかしながら、取引先の経営状況の悪化や信用不安により、貸倒れ、支払いの遅延や商品の調達・販売の支障が生じる可能性があるほか、出店先である百貨店・ショッピングセンター・駅ビル・ファッションビル等の経営破綻や閉店等により、当該施設に出店する収益店舗等の営業活動が終了し、また、追加的な損失や引当の計上が必要となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (8)季節変動に関するリスクわが国においては気候の季節変化が明瞭であることから、当社グループも季節対応のマーチャンダイジング(MD)を構成しており、第1四半期及び第3四半期に当社グループの売上及び利益が偏重する傾向にあります。したがって、極端な暖冬やトレンドの読み違いにより、当該四半期において十分な売上及び利益を確保できなかった場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (9)競合に関するリスク当社グループが属するファッション業界は、常に事業規模や業態、国籍、経営方針が異なる無数の企業間による厳しい競争に晒されており、収益構造の効率化・最適化を目指した業界再編の動きも見られ始めています。このような状況の中、当社グループは、ブランド事業における事業ポートフォリオの再配置も含め機動的に市場の変化に対応することにより成長性を追求していくと同時に、収益構造の更なる効率化と最適化や積極的なM&Aの活用や新規事業への投資によって競争力の強化に取り組んでおりますが、当社グループが、ブランド認知度、商品の品質、価格、消費者の需要の把握と対応、在庫管理、店舗網の整備又は販売活動等の面において、競合他社に対する優位性を確保又は維持できない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、近時は、衣料品、服飾・雑貨においてもECサイトによるネット販売の利用が増加する傾向にあります。当社グループは、ECサイトを運営する他社と競合する一方で、当社グループの商品を自社のECサイトであるワールドオンラインストア(WOS)のみならず他社のECサイトでも販売しております。また、デジタル事業においては、他のアパレル企業のECサイトの運営受託やインフラ提供等のデジタルソリューション事業を行う等、様々な方法でネット販売に携わっております。当社グループが増加する衣料品、服飾・雑貨のネット販売に適時かつ適切に対応できない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (10)ブランド、商品及び販売チャネルごとの利益率に関するリスク当社グループのブランド事業における利益率は、ブランド、商品及び販売チャネルによって大きく異なります。例えば、百貨店では、ハイエンドの顧客をターゲットとするブランドを中心に展開するため、ショッピングセンター・駅ビル・ファッションビルに比して高い利益率を有しておりますが、近年は百貨店の減少・売場構成の変更やショッピングセンターの増設などにより、後者からの売上が高くなる傾向にあります。また、ECサイトは、ショッピングセンターその他の店舗と比べて、多数の販売員を要しないため、これらに係る費用が低くなる傾向にあります。当社グループは、ポートフォリオマネジメントの最適化の観点から経営資源の集中を図っておりますが、顧客のニーズ、店舗の集客力又は出店政策等によっては利益率の高いブランド、商品及び販売チャネルからの売上が低迷し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(11)新規事業に関するリスク当社グループでは、長期的・持続的な企業価値の向上を目指すため、常に顧客のニーズの動向やマーケット・チャネルの効率性の変化を的確に捉えるべく、新たな価値を生み出すための新規事業に積極的に取り組み続けております。新規事業を開発・推進していく過程で事業投資を行う際には、十分な調査・研究を行った上で最終的な判断を下すよう留意しておりますが、市場環境の急速な変化や当社グループの新規事業での経験の不足等により当社グループの期待した成果を上げることができない場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (12)M&Aに関するリスク当社グループでは、事業ポートフォリオの最適化又は投資成果の享受を目的として、当社グループが直接行う買収・マイノリティ出資や当社グループの出資する投資ファンドを活用したM&Aによって、設備、人材又は技術・ノウハウ等を保有する企業をグループに迎える等して、事業の継続的拡大を推進しております。しかし、M&Aにおいて、個々の案件の獲得が成功するかどうかは、当社グループが投資にかかる適切な機会を発見できるかということや、資金力のある他社との競争並びに当社グループによる投資機会についての正確な評価及び売主との交渉力に左右される可能性があり、さらに買収後も、当社グループのノウハウやリソースを投入したにもかかわらず、PMI(M&A後統合プロセス)が円滑に進まない、又は、市場経済状態の悪化等の当社グループの影響が及ばない要因により当初期待した収益や効果が得られずに目的を達成できない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、マイノリティ出資においては、出資先の経営陣が当社グループの意思に反する経営判断を下す、又は当社グループの意思に反して若しくは不利な条件で、当社グループの投資持分を売却せざるを得なくなる可能性があり、その結果、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (13)システム障害によるリスク当社グループは、ECサイトや業務システムを構築しておりますが、停電、コンピュータ、ネットワーク又は電気通信の障害、当社グループの従業員による人為的ミス若しくはウイルスや外部からの不正アクセス等により、当社グループのITシステムに障害が発生する可能性があります。かかるITシステムに障害が発生した場合、それらを修復等するために多額の費用が生じるほか、重要なデータ(顧客データ及び営業戦略、商品開発等の企業秘密を含みます。)の消失・毀損や当社グループの業務の中断又は遅延等が発生する可能性があります。また、当社グループは、システム基盤の刷新を行っており、システム基盤の再構築に際してシステムの一時停止等のシステム障害が発生した場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。この他、当社は、他のアパレル企業のECサイトの運営受託やインフラ提供等のデジタルソリューション事業等を行っておりますが、システム障害により運営するプラットフォームに混乱が生じた場合、受託先等の重要データの消失・毀損、業務の中断又は遅延が生じる場合があり、また、当社グループは受託先等から補償等の請求を受ける可能性があり、その結果、当社グループの事業、社会的信用、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (14)情報に関するリスク当社グループは、直営店舗やECサイトにおける顧客、従業員等の個人情報のほか、経営戦略上の施策、商品開発等に関する重要な機密情報を多数保有しております。これら個人情報及び機密情報の取り扱いについては、情報管理者を選任し、データベースへのアクセス環境、セキュリティシステム、紙情報の保管管理等の改善を常に図り、情報の利用・保管等に関する社内規程・基準を設け、情報の取り扱いに対する意識の向上を目的とした社員教育の徹底や、牽制システムの構築等、情報管理体制を整えておりますが、人為的なミス、コンピュータシステムの予期せぬトラブル等による情報流出や不正アクセスやサイバー攻撃等の犯罪行為による情報漏洩が発生する可能性があります。このような事態が発生した場合、当社グループは、顧客等からの損害賠償の対象となり又はこれに対応するための費用等が生じうるほか、行政処分の対象となる可能性があり、その結果、当社グループの社会的信用度が低下し、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (15)法的規制に関するリスク当社グループの取り扱う商品・サービスの提供にあたっては、販売時や媒体掲載時の表示等について不当景品類及び不当表示防止法等による法的な定めに従う必要があります。また、商品の仕入にあたっては独占禁止法、下請代金支払遅延等防止法等の規制により取引先との公正な取引が強く要請されております。さらに、当社グループ並びに仕入先、製造委託先、取引先及びフランチャイズ先は、主としてそれらの製造過程において、廃棄物削減、地球温暖化や大気汚染防止、有害物質の処理等に関して様々な環境規制の適用を受けております。当社グループでは、商品・生産に関するコンプライアンスの重要性について社員教育を徹底し、また、仕入先、製造委託先を含めた内部統制の取り組みを高めて行く活動によりリスクの発生を未然に防止する対策を講じておりますが、新たな規制の施行によって多額の費用が発生する場合があり、又は、巧妙な違法行為や取引先等に起因する事由により、違反の効果的な防止が伴わない可能性もあり、これらの問題が発生した場合には、行政処分の対象となること等により当社グループの活動が制限される、消費者の購買行動に悪影響を与える、訴訟を提起され損害賠償の責任を負うこと等により、当社グループの事業、財政状態及び経営成績にも影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループに直接適用のない法令であっても、百貨店・ショッピングセンター等の販売チャネルに適用される法令や製造委託先に適用される法令の制定・改正により、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。 (16)知的財産権に関するリスク当社グループでは、特許権、商標権等の知的財産権を所有しており、法令の定め及び社内規程に則って関係する国や地域での商標の取得を含む管理体制を整えておりますが、国・地域等によっては知的財産権の保護に関する制度や体制が十分に確保されているとは言えない場合があります。また、国内外において、当社グループ商品の模倣品が市場に流通する等、当社グループの知的財産権が第三者により侵害された場合、当社グループ又はそのブランドのイメージを侵害し、当社グループの事業及び経営成績に影響を与える可能性があります。また、当社グループが意図せず第三者等の知的財産権を侵害してしまった場合には、当該第三者から訴訟等を提起される可能性があり、損害賠償や補償等、又は訴訟等に対応するための多大な時間、労力、費用を要する可能性があることに加え、当社グループ又はそのブランドのイメージ、評価、社会的信用を害する可能性があり、その結果、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (17)訴訟その他の法的手続に関するリスク当社グループは、その事業の性質上、製造物責任や各種契約違反、労働問題等に関し、消費者、取引先、業務委託先、従業員等により提起される訴訟その他の法的手続の当事者となる可能性があり、当社グループは、損害賠償や補償等、又は訴訟等に対応するための多大な時間、労力、費用を要する可能性があり、当社グループの事業、社会的信用、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (18)ハザードに関するリスク当社グループでは事業継続計画(BCP:Business continuity planning)を作成する等BCM(Business continuity management)に関する取組みを行っております。しかし、異常気象や地球温暖化等の影響による天候不順、台風や集中豪雨等の予測できない気象状況の変化が起きた場合、又は、地震及び地震に起因する津波、電力不足等・風水害・落雷等不測の自然災害やパンデミック、突発的な事故、火災及びテロ行為、インフラの断絶、ITシステムの故障等により、事業の一部中断や取引先(仕入先等)に被害が生じた場合、当社グループの売上が減少するのみならず、製造及び出荷の遅滞、又は製造・物流設備の修理、取替え、再製造等に係る費用が増加し、多額の損失をもたらし、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (19)海外に関するリスク当社グループは、中国、台湾、タイ、米国での販売事業と中国での生産管理及び貿易業務を行っております。当社グループの連結売上高に占める海外売上高の割合は現時点では軽微ですが、今後海外で販売・生産の両面を進める上において、現地における自然災害や感染症、テロや戦争、政変や経済情勢の悪化、為替レートの変動、インフレの発生や生産コストの上昇、運輸・物流の未整備、現地従業員の雇用問題、地政学的問題等の社会情勢、知的財産権訴訟を含む法律や制度及びその改正、消費者の嗜好及び購買行動の差異といったリスクが内在しております。海外における事業に関しこれらのリスクが現実化した場合には、取引工場の操業が困難になり、日本国内への商品供給体制(仕入活動)に支障が出る等の問題が発生することや海外での売上が減少することにより、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (20)外国為替相場の変動に伴うリスク当社グループの商品の多くは海外で生産されていますが、大半の商品は日本国内で販売されているため、当社グループの商品の仕入価格は外国為替相場の変動により影響を受けます。また、海外子会社の財政状態及び経営成績、外貨建ての取引並びに資産及び負債は、当社グループの連結財務諸表の作成時に円建てに換算されるため、当社グループの財政状態及び経営成績は外国為替相場の変動により影響を受けます。(21)減損に関するリスク当社グループは、2020年3月31日現在、2006年4月のMBOを含む過去のM&A等により生じたのれん66,851百万円を連結貸借対照表に計上しているほか、その他の有形・無形の固定資産も有しています。今後、これらの固定資産に係る事業の収益性が低下する場合、当該固定資産の帳簿価額と公正価値の差を損失とする減損処理により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループが認識しているのれんは、各連結子会社を資金生成単位として配分し、減損テストを実施しております。当社グループにて実施しているのれんの減損テストについては後記「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 13.のれんの減損テスト」を参照下さい。 (22)多額の借入金、金利変動及び有利子負債の財務制限条項への抵触に関するリスク当社グループは、事業資金を金融機関からの融資契約(シンジケートローン)を含む借入により調達しており、2020年3月31日現在における総資産に対する借入金の割合は29.9%となっております。当社グループは、中長期的に借入金の削減を行っていく予定ですが、かかる削減が進行しない場合、借入金及び金融費用・支払利息の計上により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの借入金のほとんどについては変動金利となっているものの、現在の金利動向等に鑑みて、当社グループは金利変動へのヘッジを行っていないことから、市場金利が上昇等により調達金利が変動した場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。さらに、当社グループが締結している融資契約(シンジケートローン)に基づく借入金については、一定の財務制限条項が付されております。かかる財務制限条項は、純資産維持及び利益維持に関する一般的な数値基準を設けるものであり、当該金融機関からの調達以降、本書提出日現在において財務制限条項には一度も抵触しておりませんが、仮に今後これらに抵触し、かつ貸付人の請求がある場合は、当社グループは当該契約上の期限の利益を失うため、ただちに債務の弁済をするための資金の確保が必要となり、当社グループの財政状態及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。 (23)新型コロナウイルス感染症の影響に関するリスク新型コロナウイルス感染症の影響により、仕入面においては中国を中心とするサプライチェーンの混乱、販売面においては外出自粛による来店客数の減少、当社グループのほぼ全ての直営店舗の臨時休業や営業時間の短縮を余儀なくされました。現在、店舗は再開しておりますが、営業時間の短縮や、外出自粛による来店客数の減少は継続しており、二次感染拡大の懸念が続く限り、今後も回復は緩慢なものになることが考えられます。この結果、在庫消化が想定通り進まない場合には、値引き販売や期末の評価損が拡大する可能性があります。また、従業員の安全確保、衛生管理の徹底について留意しているものの、従業員の感染に伴い、店舗や事業所の安定的な運営に支障をきたす可能性があります。さらに、新型コロナウイルス感染症により、リモートワークの拡大等人々の生活は変容し、消費行動を始め価値観にも影響を及ぼす可能性があります。実店舗とECの提供価値の違いや、ファッションの持つ意味など、消費者の捉え方に大きな変化が急速に起こる場合、当社グループがスピードを以て急激に加速する環境変化に対応できない場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
FY2019|9,951 文字
2【事業等のリスク】 当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があるリスクには以下のようなものがあります。記載内容のうち将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経済情勢の変化に関するリスク当社グループは、収益の大部分を日本国内で得ているため、日本の経済情勢の影響を強く受けます。2008年の金融危機以降の景気の低迷、少子高齢化の進展やライフスタイルの変化等により、若年層を中心とする消費者が衣料品を含む嗜好品に多額の支出をすることが期待しにくい環境となっています。今後も、米国を中心とする保護主義の広がりとそれによるグローバル経済の低迷等が日本の経済情勢に悪影響を及ぼし、また、2019年10月に実施予定の消費税率の引上げが個人消費にマイナスの影響を与え、当社グループの収益に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (2)消費者の嗜好の変化等に関するリスク当社グループが取り扱う衣料品、服飾・生活雑貨を中心としたファッション業界は、ファッショントレンドの移り変わりによる消費者の嗜好の変化の影響を大きく受けます。ファッショントレンドについては、SNSの浸透等により情報の発信源が広がっていることや、中長期的にはより低価格の商品が嗜好される傾向にある一方で、近時は相応の品質を備えた商品が好まれるトレンドも一部で見られるなど、消費者の嗜好は多様化しており、これを正確に予測することは従来に比して困難になっております。当社グループは多くのブランドを複数の販売チャネルで展開することで消費者の多様な嗜好に対応していく所存ですが、現時点で当社グループがその収益の大半を得ているブランド事業において、当社グループがこのような消費者の嗜好の変化に適時かつ適切に対応できない場合や当社グループ又はその各ブランドの消費者からの評価や支持が低下した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)在庫管理に関するリスク当社グループの属するファッション業界では、ファッショントレンドの変化、季節性要因、商品カテゴリーごとのマーケットの状況、各販売チャネルの状況等を勘案し、商品ごとに適時かつ適切な在庫構成を維持する必要があります。当社グループは「スパークス(SPARCS)モデル」の構築及び推進により、急速に変化する消費者の需要のスピーディーな把握とこれに基づく適正な在庫管理に努めております。「スパークス(SPARCS)」は、ファッション産業においてビジネスモデルをつなぎ、在庫ロスと機会ロスを最小化すると同時に、当社グループにおいてコアとなる生産系、開発系、マーチャンダイジング系、店舗運営系のそれぞれの業務において再現性のある仕組みをプラットフォーム化することで競争優位性を高め、変化する顧客のニーズにスピーディーに応えることを意味しております。当社グループは、「スパークス(SPARCS)」モデルを日々進化させ、これまで培ったプラットフォームを梃子に、生産から販売に至るすべての業務やリアルとネットのオペレーションを情報で同時につなぐべく、IT技術で事業基盤を絶え間なくアップデートし続けております。しかしながら、過大な在庫を抱える場合には販売価格の大幅な割引や在庫の廃棄を行う必要があり、逆に在庫が過少となる場合には販売機会を喪失することとなり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)出店・閉店に関するリスク当社グループでは、アパレルと小売の機能を融合したSPA業態を開発し、店舗での一定の売上を維持・拡大するため、百貨店、ショッピングセンター、駅ビル、ファッションビル等の多種多様なチャネルへ展開を広げています。しかし、出店に際して集客力のある好立地の確保を巡る競争は激しく、出店余地の減少により、当社グループは、計画どおり出店を行えない可能性があります。また、出店した場合でも、当社グループの将来の店舗業績は、当該店舗のブランドイメージに合致した空間を提供できるか、人材、システム及び物流をはじめとする人的・物的インフラを整備・維持できるか、また、販売チャネルの変化に対応できるかといった様々な要因の影響を受けるため、各店舗において、これらの要因に適切に対応できなかった場合には当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、ショッピングセンターを中心に、当社グループの店舗の多くは定期賃貸借契約に基づいて出店しておりますが、賃貸人が契約更新に合意しなかった場合、又は、当社グループの店舗が出店する百貨店やショッピングセンター等において売場構成の見直しや閉館が行われる場合には、収益店舗であっても閉店を余儀なくされる可能性があります。これらの場合、閉鎖店舗からの収益を喪失することに加え、従業員の配転・処遇、店舗関連資産や在庫の処分、原状回復費用その他の損失を被る可能性があります。逆に、定期賃貸借契約による場合には、収益性の低い店舗であっても、当社グループの判断で適時に閉店することが困難であるか、期限前の閉店に追加の費用が生じる場合があり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(5)仕入価格その他の費用の増加によるリスク当社グループの事業活動については、製造国・地域の人件費増加、原材料費の増加、為替レートの変動等を要因とした仕入価格の上昇が発生する可能性があり、とりわけ当社グループの商品の大半が製造されている中国をはじめとする新興国における人件費の増加や米ドルに対する円安の影響を受けやすい状況にあります。また、国内においても、都市部を中心とする賃貸物件の賃料の上昇、原油価格の高騰や宅配業における人手不足による輸送費用の増加、各販売チャネルや製造拠点における人件費の増加又は今後の新規出店やシステム投資による減価償却費の増加も見込まれます。当社グループは、このような仕入価格や費用等の増加の影響を価格設定やその他の手段によって抑えるように努めておりますが、かかる措置が功を奏しない場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (6)人材に関するリスク当社グループでは、人材は企業の競争力の源泉であり、企業は個人の自己実現の「媒体」であるという考えから、「人中心経営」の発展に日々努めております。しかしながら、近年の日本における労働人口の減少やこれに伴う人材獲得競争の激化及び人件費の高騰等により、経営幹部、ITエンジニア、投資人材、デザイナー・パタンナー、販売員等、有能な人材を確保、育成、雇用継続することができず、又は、これに多額の費用を要することとなり、その結果、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (7)仕入先、製造委託先、物流委託先その他の取引先に関するリスク当社グループでは、仕入先、製造委託先、物流委託先その他の取引先の経営状況及び信用度の把握に努めております。しかしながら、取引先の経営状況の悪化や信用不安により、貸倒れ、支払いの遅延や商品の調達・販売の支障が生じる可能性があるほか、出店先である百貨店・ショッピングセンター・駅ビル・ファッションビル等の経営破綻や閉店等により、当該施設に出店する収益店舗等の営業活動が終了し、また、追加的な損失や引当の計上が必要となり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (8)業績の季節変動に関するリスクわが国においては気候の季節変化が明瞭であることから、当社グループも季節対応のマーチャンダイジング(MD)を構成しており、第1四半期及び第3四半期に当社グループの売上及び利益が偏重する傾向にあります。したがって、極端な暖冬やトレンドの読み違いにより、当該四半期において十分な売上及び利益を確保できなかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (9)競合に関するリスク当社グループが属するファッション業界は、常に事業規模や業態、国籍、経営方針が異なる無数の企業間による厳しい競争に晒されており、収益構造の効率化・最適化を目指した業界再編の動きも見られ始めています。このような状況の中、当社グループは、ブランド事業における事業ポートフォリオの再配置も含め機動的に市場の変化に対応することにより成長性を追求していくと同時に、収益構造の更なる効率化と最適化や積極的なM&Aの活用や新規事業への投資によって競争力の強化に取り組んでおりますが、当社グループが、ブランド認知度、商品の品質、価格、消費者の需要の把握と対応、在庫管理、店舗網の整備又は販売活動等の面において、競合他社に対する優位性を確保又は維持できない場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、近時は、衣料品、服飾・雑貨においてもECサイトによるネット販売の利用が増加する傾向にあります。当社グループは、ECサイトを運営する他社と競合する一方で、当社グループの商品を自社のECサイトであるワールドオンラインストア(WOS)のみならず他社のECサイトでも販売しております。また、デジタル事業においては、他のアパレル企業のECサイトの運営受託やインフラ提供等のデジタルソリューション事業を行う等、様々な方法でネット販売に携わっております。当社グループが増加する衣料品、服飾・雑貨のネット販売に適時かつ適切に対応できない場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (10)ブランド、商品及び販売チャネルごとの利益率に関するリスク当社グループのブランド事業における利益率は、ブランド、商品及び販売チャネルによって大きく異なります。例えば、百貨店では、ハイエンドの顧客をターゲットとするブランドを中心に展開するため、ショッピングセンター・駅ビル・ファッションビルに比して高い利益率を有しておりますが、近年は百貨店の減少・売場構成の変更やショッピングセンターの増設などにより、後者からの売上が高くなる傾向にあります。また、ECサイトは、ショッピングセンターその他の店舗と比べて、多数の販売員を要しないため、これらに係る費用が低くなる傾向にあります。当社グループは、ポートフォリオマネジメントの最適化の観点から経営資源の集中を図っておりますが、顧客のニーズ、店舗の集客力又は出店政策等によっては利益率の高いブランド、商品及び販売チャネルからの売上が低迷し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(11)新規事業に関するリスク当社グループでは、長期的・持続的な企業価値の向上を目指すため、常に顧客のニーズの動向やマーケット・チャネルの効率性の変化を的確に捉えるべく、新たな価値を生み出すための新規事業やブランド開発に積極的に取り組み続けております。新規事業を開発・推進していく過程で事業投資を行う際には、十分な調査・研究を行った上で最終的な判断を下すよう留意しておりますが、市場環境の急速な変化や当社グループの新規事業での経験の不足等により当社グループの期待した成果を上げることができない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (12)M&Aに関するリスク当社グループでは、事業ポートフォリオの最適化又は投資成果の享受を目的として、当社グループが直接行う買収・マイノリティ出資や当社グループの出資する投資ファンドを活用したM&Aによって、設備、人材又は技術・ノウハウ等を保有する企業をグループに迎える等して、事業の継続的拡大を推進しております。しかし、M&Aにおいて、個々の案件の獲得が成功するかどうかは、当社グループが投資にかかる適切な機会を発見できるかということや、資金力のある他社との競争並びに当社グループによる投資機会についての正確な評価及び売主との交渉力に左右される可能性があり、さらに買収後も、当社グループのノウハウやリソースを投入したにもかかわらず、PMI(M&A後統合プロセス)が円滑に進まない、又は、市場経済状態の悪化等の当社グループの影響が及ばない要因により当初期待した収益や効果が得られずに目的を達成できない場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、マイノリティ出資においては、出資先の経営陣が当社グループの意思に反する経営判断を下す、又は当社グループの意思に反して若しくは不利な条件で、当社グループの投資持分を売却せざるを得なくなる可能性があり、その結果、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (13)システム障害によるリスク当社グループは、ECサイトや業務システムを構築しておりますが、停電、コンピュータ、ネットワーク又は電気通信の障害、当社グループの従業員による人為的ミス若しくはウイルスや外部からの不正アクセス等により、当社グループのITシステムに障害が発生する可能性があります。かかるITシステムに障害が発生した場合、それらを修復等するために多額の費用が生じるほか、重要なデータ(顧客データ及び営業戦略、商品開発等の企業秘密を含みます。)の消失・毀損や当社グループの業務の中断又は遅延等が発生する可能性があります。また、当社グループは、今期から3ヶ年でのシステム基盤の刷新を予定しており、システム基盤の再構築に際してシステムの一時停止等のシステム障害が発生した場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。この他、当社は、他のアパレル企業のECサイトの運営受託やインフラ提供等のデジタルソリューション事業等を行っておりますが、システム障害により運営するプラットフォームに混乱が生じた場合、受託先等の重要データの消失・毀損、業務の中断又は遅延が生じる場合があり、また、当社グループは受託先等から補償等の請求を受ける可能性があり、その結果、当社グループの事業、社会的信用、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (14)情報に関するリスク当社グループは、直営店舗やECサイトにおける顧客、従業員等の個人情報のほか、経営戦略上の施策、商品開発等に関する重要な機密情報を多数保有しております。これら個人情報及び機密情報の取り扱いについては、情報管理者を選任し、データベースへのアクセス環境、セキュリティシステム、紙情報の保管管理等の改善を常に図り、情報の利用・保管等に関する社内規程・基準を設け、情報の取り扱いに対する意識の向上を目的とした社員教育の徹底や、牽制システムの構築等、情報管理体制を整えておりますが、人為的なミス、コンピュータシステムの予期せぬトラブル等による情報流出や不正アクセスやサイバー攻撃等の犯罪行為による情報漏洩が発生する可能性があります。このような事態が発生した場合、当社グループは、顧客等からの損害賠償の対象となり又はこれに対応するための費用等が生じうるほか、行政処分の対象となる可能性があり、その結果、当社グループの社会的信用度が低下し、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (15)法的規制に関するリスク当社グループの取り扱う商品・サービスの提供にあたっては、販売時や媒体掲載時の表示等について不当景品類及び不当表示防止法等による法的な定めに従う必要があります。また、商品の仕入にあたっては独占禁止法、下請代金支払遅延等防止法等の規制により取引先との公正な取引が強く要請されております。さらに、当社グループ並びに仕入先、製造委託先、取引先及びフランチャイズ先は、主としてそれらの製造過程において、廃棄物削減、地球温暖化や大気汚染防止、有害物質の処理等に関して様々な環境規制の適用を受けております。当社グループでは、商品・生産に関するコンプライアンスの重要性について社員教育を徹底し、また、仕入先、製造委託先を含めた内部統制の取り組みを高めて行く活動によりリスクの発生を未然に防止する対策を講じておりますが、新たな規制の施行によって多額の費用が発生する場合があり、又は、巧妙な違法行為や取引先等に起因する事由により、違反の効果的な防止が伴わない可能性もあり、これらの問題が発生した場合には、行政処分の対象となること等により当社グループの活動が制限される、消費者の購買行動に悪影響を与える、訴訟を提起され損害賠償の責任を負うこと等により、当社グループの事業、業績及び財政状態にも影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループに直接適用のない法令であっても、百貨店・ショッピングセンター等の販売チャネルに適用される法令や製造委託先に適用される法令の制定・改正により、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。 (16)知的財産権に関するリスク当社グループでは、特許権、商標権等の知的財産権を所有しており、法令の定め及び社内規程に則って関係する国や地域での商標の取得を含む管理体制を整えておりますが、国・地域等によっては知的財産権の保護に関する制度や体制が十分に確保されているとは言えない場合があります。また、国内外において、当社グループ商品の模倣品が市場に流通する等、当社グループの知的財産権が第三者により侵害された場合、当社グループ又はそのブランドのイメージを侵害し、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。また、当社グループが意図せず第三者等の知的財産権を侵害してしまった場合には、当該第三者から訴訟等を提起される可能性があり、損害賠償や補償等、又は訴訟等に対応するための多大な時間、労力、費用を要する可能性があることに加え、当社グループ又はそのブランドのイメージ、評価、社会的信用を害する可能性があり、その結果、当社グループの事業、業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。 (17)訴訟その他の法的手続に関するリスク当社グループは、その事業の性質上、製造物責任や各種契約違反、労働問題等に関し、消費者、取引先、業務委託先、従業員等により提起される訴訟その他の法的手続の当事者となる可能性があり、当社グループは、損害賠償や補償等、又は訴訟等に対応するための多大な時間、労力、費用を要する可能性があり、当社グループの事業、社会的信用、業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。 (18)ハザードに関するリスク当社グループでは事業継続計画を作成する等BCP(Business continuity planning)に関する取組みを行っております。しかし、異常気象や地球温暖化等の影響による天候不順、台風や集中豪雨等の予測できない気象状況の変化が起きた場合、又は、地震及び地震に起因する津波、電力不足等・風水害・落雷等不測の自然災害や新型インフルエンザ等の感染拡大、突発的な事故、火災及びテロ行為、インフラの断絶、ITシステムの故障等により、事業の一部中断や取引先(仕入先等)に被害が生じた場合、当社グループの売上が減少するのみならず、製造及び出荷の遅滞、又は製造・物流設備の修理、取替え、再製造等に係る費用が増加し、多額の損失をもたらし、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。 (19)海外に関するリスク当社グループは、中国を中心に台湾、韓国、タイ等アジアマーケットでの販売事業と中国での生産管理及び貿易業務を行っております。当社グループの連結売上高に占める海外売上高の割合は現時点では軽微ですが、今後海外で販売・生産の両面を進める上において、現地における自然災害や感染症、テロや戦争、政変や経済情勢の悪化、為替レートの変動、インフレの発生や生産コストの上昇、運輸・物流の未整備、現地従業員の雇用問題、地政学的問題等の社会情勢、知的財産権訴訟を含む法律や制度及びその改正、消費者の嗜好及び購買行動の差異といったリスクが内在しております。海外における事業に関しこれらのリスクが現実化した場合には、取引工場の操業が困難になり、日本国内への商品供給体制(仕入活動)に支障が出る等の問題が発生することや海外での売上が減少することにより、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (20)外国為替相場の変動に伴うリスク当社グループの商品の多くは海外で生産されていますが、大半の商品は日本国内で販売されているため、当社グループの商品の仕入価格は外国為替相場の変動により影響を受けます。また、海外子会社の業績及び財政状態、外貨建ての取引並びに資産及び負債は、当社グループの連結財務諸表の作成時に円建てに換算されるため、当社グループの業績及び財政状態は外国為替相場の変動により影響を受けます。(21)減損に関するリスク当社グループは、2019年3月31日現在、2006年4月のMBOを含む過去のM&A等により生じたのれん63,399百万円を連結貸借対照表に計上しているほか、その他の有形・無形の固定資産も有しています。今後、これらの固定資産に係る事業の収益性が低下する場合、当該固定資産の帳簿価額と公正価値の差を損失とする減損処理により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループが認識しているのれんは、事業セグメントを資金生成単位として配分し、減損テストを実施しております。当社グループにて実施しているのれんの減損テストについては後記「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表注記 13.のれんの減損テスト」をご参照下さい。当連結会計年度末における回収可能価額は、のれんが含まれる資金生成単位の資産の帳簿価額を71,392百万円上回っておりますが、税引前割引率が6.1%上昇した場合、又は将来キャッシュ・フローの見積りが38.3%減少した場合、減損損失が発生する可能性があります。 (22)多額の借入金、金利変動及び有利子負債の財務制限条項への抵触に関するリスク当社グループは、事業資金を金融機関からの融資契約(シンジケートローン)を含む借入により調達しており、2019年3月31日現在における総資産に対する有利子負債の割合は35.0%となっております。当社グループは、中長期的に有利子負債の削減を行っていく予定ですが、かかる削減が進行しない場合、有利子負債及び金融費用・支払利息の計上により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの借入金のほとんどについては変動金利となっているものの、現在の金利動向等に鑑みて、当社グループは金利変動へのヘッジを行っていないことから、市場金利が上昇等により調達金利が変動した場合には、当社グループの業績、キャッシュ・フロー及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。さらに、当社グループが締結している融資契約(シンジケートローン)に基づく借入金については、一定の財務制限条項が付されております。かかる財務制限条項は、純資産維持及び利益維持に関する一般的な数値基準を設けるものであり、当該金融機関からの調達以降、本書提出日現在において財務制限条項には一度も抵触しておりませんが、仮に今後これらに抵触し、かつ貸付人の請求がある場合は、当社グループは当該契約上の期限の利益を失うため、ただちに債務の弁済をするための資金の確保が必要となり、当社グループの財政状態及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。 (23)資金使途に関するリスク当社の株式上場に伴う手取金は、システム投資、戦略投資、事業投資及び借入金の返済に充当することを計画しております。しかしながら、事業環境の急激な変化や適切な投資機会発見の成否等により、上記の資金使途へ予定通り投資したとしても期待通りの投資効果を上げられない場合や他の使途に資金を充当した方がより投資効果が見込めることとなった場合等には、現時点の資金使途以外の使途に充当する可能性があります。この場合、当社がかかる成長投資を通じて達成することを目指している財務体質の改善や企業価値の向上が、想定通り果たされない可能性があります。
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2【事業等のリスク】 当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があるリスクには以下のようなものがあります。記載内容のうち将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 尚、当社グループは、これらのリスクに関する網羅的な評価を実施し、発生の可能性及び影響度をできる限り認識し、発生の未然防止を図るとともに、発生した場合の早期解決及び構造的課題への対策に努める所存であります。 (1)消費者の嗜好の変化等に関するリスク 当社グループでは、「スパークス(SPARCS)モデル」の構築及び推進により、急速に進化する消費者ニーズにスピーディーに対応すべく日々取り組みを行っております。しかし、当社グループが取り扱う衣料品、服飾・生活雑貨を中心としたファッション事業は、景気の変動による個人消費の低迷や他社との競合に伴う市場の変化といった要因に加えて、ファッショントレンドの移り変わりによる消費者嗜好が変化した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)新規事業に関するリスク 当社グループでは、長期的・持続的な企業価値の向上を目指すために、常に消費者ニーズの動向やマーケット・チャネルの変化を的確に捉えるべく、新たな価値を生み出すための業態開発やブランド開発に積極的に取り組み続けております。新規事業を開発、推進して行く過程において事業投資を行う際には、十分な調査・研究を行った上で最終的な判断を下すよう留意しておりますが、市場環境が急速に変化した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)M&Aに関するリスク 当社グループでは、持続的なグループ企業価値の最大化を目的に、投資ファンドも活用したM&Aによって設備や人材、技術・ノウハウ等を保有する企業をグループに迎えるなどして、事業の継続的拡大を推進しております。しかし、M&Aにおいては、個々の案件で当初期待した収益や効果が得られずに目的を達成できなかった場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (4)出店に関するリスク 当社グループでは、アパレルと小売の機能を融合したSPA業態を開発し、百貨店、ショッピングセンター、駅ビル、ファッションビル等の多種多様なチャネルへ展開を広げています。しかし、出店における好立地の確保を巡る競争も激しいため、計画どおり出店が行えなかった場合や、マーケット・チャネルの変化により想定した売上を確保できなかった場合、さらには収益店舗が館閉鎖も含めて退店を余儀なくされる場合には、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 (5)商品・生産に関するリスク 当社グループでは、事業の多様化にともない、衣料品・雑貨以外の食品や化粧品、インテリアといった品目にまで取り扱いが広がっておりますが、衣料品・雑貨・食品等の品質管理に関する社内規程・基準を設け、適切に対応しております。このように社内の管理体制を継続した強化により整えているにも関わらず、自社または仕入先等に起因した事由による商品の製造物責任に関わる事故が発生した場合には、企業・ブランドイメージ・社会的信用度の低下や多額の損害賠償の請求等、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6)法的規制に関するリスク 当社グループの取り扱う商品・サービスの提供にあたっては、販売時や媒体掲載時の表示等について不当景品類及び不当表示防止法等による法的な定めがあります。商品の仕入にあたっては独占禁止法、下請代金支払遅延等防止法等の規制により取引先との公正な取引が強く要請されております。 当社グループでは、商品・生産に関するコンプライアンスの重要性について社員教育を徹底し、また、内部統制の取り組みを高めて行く活動によりリスクの発生を未然に防止する対策を講じておりますが、巧妙な違法行為や取引先等に起因する事由により、違反の効果的な防止が伴わない可能性もあり、これらの問題が発生した場合には、当社グループの活動が制限され、損害賠償の責任を負うこと等により、業績にも影響を及ぼす可能性があります。 (7)仕入価格の上昇によるリスク 当社グループは、製造国・地域の人件費増加、原材料費の増加、為替レートの変動等を要因とした仕入価格の上昇が発生するリスクがあります。仕入価格の上昇によるリスクが発生した場合には、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。(8)競合に関するリスク 当社グループは、常に百貨店、専門店、量販店、ECサイト等の他社との厳しい企業間競争状態が継続しております。ブランド事業における事業ポートフォリオの再配置も含む機動的な市場変化対応により成長性を追求していくと同時に、収益構造の更なる効率化と最適化を図り競争力を強化しておりますが、消費者が消費行動の中で競合他社を選択した場合には、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 (9)システム障害によるリスク 当社グループは、ECサイトや業務システムを構築しておりますが、ウイルスや外部から不正な手段の侵入によるシステム障害が発生するリスクがあります。その場合、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 (10)情報に関するリスク 当社グループは、直営店舗やWEBによる通信販売における顧客、従業員等の個人情報及び経営戦略上の優先施策、製品開発等に関する重要な機密情報を多数保有しております。 これら個人情報及び機密情報の取り扱いについては、情報管理者を選任し、データベースへのアクセス環境、セキュリティシステム、紙情報の保管管理等の改善を常に図り、情報の利用・保管等に関する社内規程・基準を設け、情報の取り扱いに対する意識の向上を目的とした社員教育の徹底や、牽制システムの構築等、情報管理体制を整えておりますが、コンピュータシステムの予期せぬトラブルによる情報流出や犯罪行為による情報漏洩が発生する可能性があります。その場合、当社グループの社会的信用度を低下させ、業績にも影響を及ぼす可能性があります。 (11)人材に関するリスク 当社グループでは、人材は企業の競争力の源泉であり、企業は個人の自己実現の「媒体」であるという考えから、「人中心経営」の発展に日々努めております。人材価値の向上は非常に重要であり、継続して雇用管理体制を整備しておりますが、突発的な業務遂行時の交通事故等不可測の外的要因や地震・津波等自然災害に起因した労働災害の発生、或いは予期せぬ雇用環境の急激な変化により、必要な人材の確保・育成が想定どおりに進まなかった場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (12)取引先に関するリスク 当社グループでは、取引先の経営状況についての信用度を把握するための管理体制を整えております。しかし、取引先の信用不安により、予期せぬ貸倒れリスクや商品調達リスクが顕在化することや、出店先である大型商業施設の予期せぬ経営破綻等により、そこの収益店舗等の営業活動に支障が及ぶといったことにとどまらず、債権回収に遅滞が生じたり、追加的な損失や引当の計上が必要となる場合があることから、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 (13)知的財産権に関するリスク 当社グループでは、特許権、商標権等の知的財産権を所有しており、法令の定め及び社内規程に則って管理体制を整えております。このように社内体制を整えているにも関わらず、第三者による当社グループの権利に対する侵害等により、企業・ブランドイメージの低下や商品開発への悪影響等を招いた場合や、当社グループが誤って第三者の権利を侵害したことにより、第三者に対する損害賠償責任等を負担した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (14)ハザードに関するリスク 当社グループでは事業継続計画を作成するなどBCP(Business continuity planning)に関する取組みを行っております。しかし、異常気象や地球温暖化等の影響による天候不順、台風や集中豪雨等の予測できない気象状況の変化が起きた場合、また、地震及び地震に起因する津波、電力不足等・風水害・落雷等不測の自然災害や新型インフルエンザ等の感染拡大、突発的な事故や火災で事業の一部中断や取引先(仕入先等)に被害が生じた場合、売上が減少する可能性があることから、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (15)海外に関するリスク 当社グループは、中国を中心に台湾、韓国、タイ等アジアマーケットでの販売事業と中国での生産管理及び貿易業務を行っております。当社グループの連結売上高に占める海外売上高の割合は現時点では軽微ですが、海外で販売・生産の両面を進める上において、現地における自然災害や感染症、テロや戦争、政変や経済情勢の悪化、為替レートの変動、現地従業員との雇用問題、地政学的問題等の社会情勢、知的財産権訴訟、制度や法律の変更といったリスクが内在しております。 海外現地でこうしたリスクが発生する場合には、海外店舗の売上低迷が生じたり、自社生産工場及び取引工場の操業が一時的に困難になる事により、日本国内への商品供給体制(仕入活動)に支障が出る等の問題が発生する可能性があることから、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (16)持株会社への移行に関するリスク 当社グループは、2017年4月1日より、既存ブランド事業を業態や販売チャネル毎に分社化するなどして、持株会社体制へ移行いたしました。一層の権限委譲を進めて、より迅速な意思決定を行うことで市場最適化を図るとともに、既存ブランド事業の枠を超えて異なる事業モデルの開発を推進して競争力を強化することが重要と判断したからです。しかしながら、子会社収益の不安定化で配当が得られない可能性や、子会社経営の悪化でし、子会社株式の減損処理が必要となる可能性もあり、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 (17)減損に関するリスク 当社グループののれん(当連結会計年度末 55,662百万円)や子会社株式も含めて、当社の保有する固定資産について想定を大きく下回るような価値変動が発生した場合、帳簿価額と実際の価値の差を損失とする減損処理をしなければいけないケースが生じる可能性があり、そのような事態では当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 (18)業績の季節変動に関するリスク 当社グループが取り扱うファッション商品は、気象状況によって売上動向に影響するケースがあるため、短サイクルの生産体制を整える等の対応をしております。しかしながら、わが国においては気候の季節変化が明瞭であることから、当社グループも季節対応のMDを構成しているため、業績へ寄与する時期が第1四半期及び第3四半期に偏重する傾向にあります。したがって、当該業績へ寄与する時期において売上及び利益を確保できなかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (19)優先株式の取得等に関するリスク 当社は、A種優先株式(以下「優先株式」)を発行しております。当連結会計年度末における優先株主に対する累積未払優先配当金の額は3,476百万円になっております。 また、優先株式には、金銭を対価とする取得請求権及び取得条項が付されております。優先株主による取得請求権の行使又は当社による優先株式の取得が行われる場合、後述「第4提出会社の状況 1株式等の状況 (1)株式の総数等」に記載の条件による取得額は、当連結会計年度末において19,719百万円であります。以上より、当社が優先配当を支払う場合又は優先株式の取得を行った場合、当社グループの財政状態及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。 (20)有利子負債の財務制限条項への抵触に関するリスク 当社グループは、事業資金を金融機関からの借入により調達しており、当連結会計年度末における総資産に対する有利子負債の割合は50.5%となっております。当社グループは、金融機関と良好な関係を構築しており、引き続き自己資本の充実等の安定的な財務構造への改善を図って参りますが、金融機関の融資情勢や市場金利の上昇による調達金利が変動した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループが締結している借入契約の一部については、財務制限条項が付されているものがあります。かかる財務制限条項については、純資産維持及び利益維持に関する一般的な数値基準が設けられており、当該金融機関からの調達以降、当連結会計年度末迄において財務制限条項には一度も抵触しておりませんが、これに抵触し貸付人の請求がある場合は、当該契約上の期限の利益を失うため、ただちに債務の弁済をするための資金の確保が必要となり、当社グループの財政状態及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。
FY2017|3,385 文字
4【事業等のリスク】 当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があるリスクには以下のようなものがあります。記載内容のうち将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 尚、当社グループは、これらのリスクに関する網羅的な評価を実施し、発生の可能性及び影響度をできる限り認識し、発生の未然防止を図るとともに、発生した場合の早期解決及び構造的課題への対策に努める所存であります。 (1)消費者の嗜好の変化等に関するリスク 当社グループでは、「スパークス(SPARCS)モデル」の構築及び推進により、急速に進化する消費者ニーズにスピーディーに対応すべく日々取り組みを行っております。しかし、当社グループが取り扱う衣料品、服飾・生活雑貨を中心としたファッション事業は、景気の変動による個人消費の低迷や他社との競合に伴う市場の変化といった要因に加えて、ファッショントレンドの移り変わりによる消費者嗜好が変化した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)新規事業に関するリスク 当社グループでは、長期的・持続的な企業価値の向上を目指すために、常に消費者ニーズの動向やマーケット・チャネルの変化を的確に捉えるべく、新たな価値を生み出すための業態開発やブランド開発に積極的に取り組み続けております。新規事業を開発、推進して行く過程において事業投資を行う際には、十分な調査・研究を行った上で最終的な判断を下すよう留意しておりますが、市場環境が急速に変化した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)M&Aに関するリスク 当社グループでは、グループ企業価値の最大化を目的に、M&Aによる設備や技術・ノウハウ等を保有する企業をグループに迎えて事業の拡大を行っております。しかし、当初期待した収益や効果が得られず目的が達成できなかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)出店に関するリスク 当社グループでは、アパレルと小売の機能を融合したSPA業態を開発し、百貨店、ショッピングセンター、駅ビル、ファッションビル等のチャネルへ展開を広げています。しかし、出店における好立地は競争も激しいため、計画どおり出店が行えなかった場合や、マーケット・チャネルの変化により想定した売上を確保できなかった場合には、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 (5)商品・生産に関するリスク 当社グループでは、事業の多様化にともない、衣料品・雑貨以外の食品や化粧品、インテリアといった品目にまで取り扱いが広がっておりますが、衣料品・雑貨・食品等の品質管理に関する社内規程・基準を設け、適切に対応しております。 このように社内の管理体制を継続した強化により整えているにも関わらず、自社または仕入先等に起因した事由による商品の製造物責任に関わる事故が発生した場合には、企業・ブランドイメージ・社会的信用度の低下や多額の損害賠償の請求等、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループの取り扱う商品・サービスの提供にあたっては、販売時や媒体掲載時の表示等について不当景品類及び不当表示防止法等による法的な定めがあります。商品の仕入れにあたっては独占禁止法、下請代金支払遅延等防止法等の規制により取引先との公正な取引が強く要請されております。 当社グループでは、商品・生産に関するコンプライアンスの重要性について社員教育を徹底し、また、内部統制の取り組みを高めて行く活動によりリスクの発生を未然に防止する対策を講じておりますが、巧妙な違法行為や取引先等に起因する事由により、違反の効果的な防止が伴わない可能性もあり、これらの問題が発生した場合には、当社グループの社会的信用度を低下させ、当社グループの活動が制限され、損害賠償の責任を負うこと等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6)情報に関するリスク 当社グループは、直営店舗やWEBによる通信販売における顧客、従業員等の個人情報及び経営戦略上の優先施策、製品開発等に関する重要な機密情報を多数保有しております。 これら個人情報及び機密情報の取り扱いについては、情報管理者を選任し、データベースへのアクセス環境、セキュリティシステム、紙情報の保管管理等の改善を常に図り、情報の利用・保管等に関する社内規程・基準を設け、情報の取り扱いに対する意識の向上を目的とした社員教育の徹底や、牽制システムの構築等、情報管理体制を整えておりますが、コンピュータシステムの予期せぬトラブルによる情報流出や犯罪行為による情報漏洩が発生する可能性があります。その場合、当社グループの社会的信用度を低下させ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (7)人材に関するリスク 当社グループでは、人材は企業の競争力の源泉であり、企業は個人の自己実現の「媒体」であるという考えから、「人中心経営」の発展に日々努めております。人材価値の向上は非常に重要であり、継続して雇用管理体制を整備しておりますが、突発的な業務遂行時の交通事故等不可測の外的要因や地震・津波等自然災害に起因した労働災害の発生、或いは予期せぬ雇用環境の急激な変化により、必要な人材の確保・育成が想定どおりに進まなかった場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (8)取引先に関するリスク 当社グループでは、取引先の経営状況についての信用度を把握するための管理体制を整えております。しかし、取引先の信用不安により、予期せぬ貸倒れリスクや商品調達リスクが顕在化する事や、出店先である大型商業施設の予期せぬ経営破綻等により、当社グループの債権回収に遅滞が生じたり、追加的な損失や引当の計上が必要となる場合があることから、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 (9)知的財産権に関するリスク 当社グループでは、特許権、商標権等の知的財産権を所有しており、法令の定め及び社内規程に則って管理体制を整えております。このように社内体制を整えているにも関わらず、第三者による当社グループの権利に対する侵害等により、企業・ブランドイメージの低下や商品開発への悪影響等を招いた場合や、当社グループが誤って第三者の権利を侵害したことにより、第三者に対する損害賠償責任等を負担した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (10)ハザードに関するリスク 当社グループが取り扱うファッション商品は、気象状況によって売上に影響するケースがあるため、短サイクルの生産体制を整える等の対応をしております。しかし、異常気象や地球温暖化等の影響による天候不順、台風や集中豪雨等の予測できない気象状況の変化が起きた場合、売上の低迷や在庫の処分、評価損等を通じて、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 また、地震及び地震に起因する津波、電力不足等・風水害・落雷等不測の自然災害や新型インフルエンザ等の感染拡大、突発的な事故や火災により、事業の一部中断や取引先(仕入先等)に被害が生じた場合、売上が減少する可能性があることから、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (11)海外に関するリスク 当社グループは、中国を中心に台湾、韓国、タイ等アジアマーケットでの販売事業と中国での生産管理及び貿易業務を行っております。当社グループの連結売上高に占める海外売上高の割合は現時点では軽微ですが、海外で販売・生産の両面を進める上において、現地における自然災害や感染症、テロや戦争、政変や経済情勢の悪化、為替レートの変動、現地従業員との雇用問題、地政学的問題等の社会情勢、知的財産権訴訟、制度や法律の変更といったリスクが内在しております。その場合には、海外店舗の売上低迷が生じたり、自社生産工場及び取引工場の操業が一時的に困難になる事により、日本国内への商品供給体制(仕入活動)に支障が出る等の問題が発生する可能性があることから、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
FY2016|3,385 文字
4【事業等のリスク】 当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があるリスクには以下のようなものがあります。記載内容のうち将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 尚、当社グループは、これらのリスクに関する網羅的な評価を実施し、発生の可能性及び影響度をできる限り認識し、発生の未然防止を図るとともに、発生した場合の早期解決及び構造的課題への対策に努める所存であります。 (1)消費者の嗜好の変化等に関するリスク 当社グループでは、「スパークス(SPARCS)モデル」の構築及び推進により、急速に進化する消費者ニーズにスピーディーに対応すべく日々取り組みを行っております。しかし、当社グループが取り扱う衣料品、服飾・生活雑貨を中心としたファッション事業は、景気の変動による個人消費の低迷や他社との競合に伴う市場の変化といった要因に加えて、ファッショントレンドの移り変わりによる消費者嗜好が変化した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)新規事業に関するリスク 当社グループでは、長期的・持続的な企業価値の向上を目指すために、常に消費者ニーズの動向やマーケット・チャネルの変化を的確に捉えるべく、新たな価値を生み出すための業態開発やブランド開発に積極的に取り組み続けております。新規事業を開発、推進して行く過程において事業投資を行う際には、十分な調査・研究を行った上で最終的な判断を下すよう留意しておりますが、市場環境が急速に変化した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)M&Aに関するリスク 当社グループでは、グループ企業価値の最大化を目的に、M&Aによる設備や技術・ノウハウ等を保有する企業をグループに迎えて事業の拡大を行っております。しかし、当初期待した収益や効果が得られず目的が達成できなかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)出店に関するリスク 当社グループでは、アパレルと小売の機能を融合したSPA業態を開発し、百貨店、ショッピングセンター、駅ビル、ファッションビル等のチャネルへ展開を広げています。しかし、出店における好立地は競争も激しいため、計画どおり出店が行えなかった場合や、マーケット・チャネルの変化により想定した売上を確保できなかった場合には、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 (5)商品・生産に関するリスク 当社グループでは、事業の多様化にともない、衣料品・雑貨以外の食品や化粧品、インテリアといった品目にまで取り扱いが広がっておりますが、衣料品・雑貨・食品等の品質管理に関する社内規程・基準を設け、適切に対応しております。 このように社内の管理体制を継続した強化により整えているにも関わらず、自社または仕入先等に起因した事由による商品の製造物責任に関わる事故が発生した場合には、企業・ブランドイメージ・社会的信用度の低下や多額の損害賠償の請求等、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループの取り扱う商品・サービスの提供にあたっては、販売時や媒体掲載時の表示等について不当景品類及び不当表示防止法等による法的な定めがあります。商品の仕入れにあたっては独占禁止法、下請代金支払遅延等防止法等の規制により取引先との公正な取引が強く要請されております。 当社グループでは、商品・生産に関するコンプライアンスの重要性について社員教育を徹底し、また、内部統制の取り組みを高めて行く活動によりリスクの発生を未然に防止する対策を講じておりますが、巧妙な違法行為や取引先等に起因する事由により、違反の効果的な防止が伴わない可能性もあり、これらの問題が発生した場合には、当社グループの社会的信用度を低下させ、当社グループの活動が制限され、損害賠償の責任を負うこと等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6)情報に関するリスク 当社グループは、直営店舗やWEBによる通信販売における顧客、従業員等の個人情報及び経営戦略上の優先施策、製品開発等に関する重要な機密情報を多数保有しております。 これら個人情報及び機密情報の取り扱いについては、情報管理者を選任し、データベースへのアクセス環境、セキュリティシステム、紙情報の保管管理等の改善を常に図り、情報の利用・保管等に関する社内規程・基準を設け、情報の取り扱いに対する意識の向上を目的とした社員教育の徹底や、牽制システムの構築等、情報管理体制を整えておりますが、コンピュータシステムの予期せぬトラブルによる情報流出や犯罪行為による情報漏洩が発生する可能性があります。その場合、当社グループの社会的信用度を低下させ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (7)人材に関するリスク 当社グループでは、人材は企業の競争力の源泉であり、企業は個人の自己実現の「媒体」であるという考えから、「人中心経営」の発展に日々努めております。人材価値の向上は非常に重要であり、継続して雇用管理体制を整備しておりますが、突発的な業務遂行時の交通事故等不可測の外的要因や地震・津波等自然災害に起因した労働災害の発生、或いは予期せぬ雇用環境の急激な変化により、必要な人材の確保・育成が想定どおりに進まなかった場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (8)取引先に関するリスク 当社グループでは、取引先の経営状況についての信用度を把握するための管理体制を整えております。しかし、取引先の信用不安により、予期せぬ貸倒れリスクや商品調達リスクが顕在化する事や、出店先である大型商業施設の予期せぬ経営破綻等により、当社グループの債権回収に遅滞が生じたり、追加的な損失や引当の計上が必要となる場合があることから、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 (9)知的財産権に関するリスク 当社グループでは、特許権、商標権等の知的財産権を所有しており、法令の定め及び社内規程に則って管理体制を整えております。このように社内体制を整えているにも関わらず、第三者による当社グループの権利に対する侵害等により、企業・ブランドイメージの低下や商品開発への悪影響等を招いた場合や、当社グループが誤って第三者の権利を侵害したことにより、第三者に対する損害賠償責任等を負担した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (10)ハザードに関するリスク 当社グループが取り扱うファッション商品は、気象状況によって売上に影響するケースがあるため、短サイクルの生産体制を整える等の対応をしております。しかし、異常気象や地球温暖化等の影響による天候不順、台風や集中豪雨等の予測できない気象状況の変化が起きた場合、売上の低迷や在庫の処分、評価損等を通じて、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 また、地震及び地震に起因する津波、電力不足等・風水害・落雷等不測の自然災害や新型インフルエンザ等の感染拡大、突発的な事故や火災により、事業の一部中断や取引先(仕入先等)に被害が生じた場合、売上が減少する可能性があることから、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (11)海外に関するリスク 当社グループは、中国を中心に台湾、韓国、香港等アジアマーケットでの販売事業と中国での生産管理及び貿易業務を行っております。当社グループの連結売上高に占める海外売上高の割合は現時点では軽微ですが、海外で販売・生産の両面を進める上において、現地における自然災害や感染症、テロや戦争、政変や経済情勢の悪化、為替レートの変動、現地従業員との雇用問題、地政学的問題等の社会情勢、知的財産権訴訟、制度や法律の変更といったリスクが内在しております。その場合には、海外店舗の売上低迷が生じたり、自社生産工場及び取引工場の操業が一時的に困難になる事により、日本国内への商品供給体制(仕入活動)に支障が出る等の問題が発生する可能性があることから、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。