3454

ファーストブラザーズ(3454)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

不動産業 不動産

事業の概要

  • 投資運用事業
    機関投資家向けに、数百億円規模の不動産を対象とした資産運用を行います。賃料収入(インカムゲイン)と売却益(キャピタルゲイン)の両方を狙い、投資家の不動産投資活動における資産管理業務も受託することで収益を得ています。
  • 投資銀行事業
    自社資金を使って投資活動を行う事業です。安定した賃料収入が見込める不動産への投資を主軸に、プライベートエクイティ投資や再生可能エネルギーなどの社会インフラ投資も手掛けます。また、自社が組成するファンドへの共同投資も行い、多角的な収益源を確保しています。
  • 施設運営事業
    宿泊施設などの運営を自社で行う事業です。これまでは投資対象としてきたオペレーショナルアセット(運営を伴う資産)について、賃貸運用だけでなく、自らがホスピタリティサービスを提供することで、中長期的な企業成長と事業内容の転換を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 投資運用事業
    機関投資家向けに不動産を運用し、賃料収入と売却益を目指す事業です。売上高は0.39億と小さいですが、営業利益は0.96億円と高い収益性を誇り、効率的な資産運用で利益を生み出しています。
  • 投資銀行事業
    自社資金で不動産や社会インフラなどに投資する事業で、グループの主力事業です。売上高は171.93億円、営業利益は62.89億円と最も大きく、安定収益が見込める賃貸不動産への投資を主軸に、グループ全体の収益を牽引しています。
  • 施設運営事業
    宿泊施設などの運営を行う事業で、売上高は17.94億円です。しかし、営業利益は-0.65億円と赤字であり、現在は投資フェーズにあるか、または事業転換期にあると考えられます。今後の成長に向けた戦略的な投資が行われている可能性があります。
2025-11 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
InvestmentManagementBusinessReportableSegment 地域 0 1 244.1%
InvestmentBankingBusinessReportableSegment 地域 172 63 36.6%
FacilityManagementReportableSegment 事業 18 -1 -3.7%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,188 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社、連結子会社24社及び持分法適用関連会社1社により構成されており、主には以下の事業を行っております。 (1) 投資運用事業投資運用事業は、主に機関投資家の資産運用を行う事業であり、比較的大規模(数百億円規模)な不動産を投資対象とし、インカムゲインとともにキャピタルゲインの獲得を目指す運用を行います。また、投資家が主体的に行う不動産投資活動において、期中運営のアセットマネジメント業務を受託することも行っています。 (2) 投資銀行事業投資銀行事業は、当社グループが投資主体となって投資活動を行う事業であり、安定収益が見込める賃貸不動産への投資を主軸に、既存事業のプラットフォームや強みを活かしたプライベートエクイティ投資、再生可能エネルギーをはじめとする社会インフラへの投資の他、当社グループの組成する私募ファンドへの共同投資(セイムボート投資)を行っています。① 自己勘定投資(自己資金による投資)(ア)不動産投資中長期的に安定した収益が見込める賃貸不動産を厳選して取得し、これらを積み上げることで数多くの賃貸不動産をポートフォリオとして保有運用しております。個々の賃貸不動産は、その潜在力が発揮できるよう様々な手法を駆使してバリューアップを行い、また、所在する地域の発展に資する場合等には新規の開発も行っております。賃貸不動産ポートフォリオは適宜入れ替えを実施し、バリューアップ等によって得られた含み益を顕在化させつつ、新たな賃貸不動産の取得原資に活用することでポートフォリオ全体を持続的に拡大・成長させております。(イ)その他の投資事業分野を多様化し収益機会を拡大することを目的として、当社グループの強みを活かすことのできる様々な分野において投資を行っております。具体的な分野としては、プライベートエクイティ投資、再生可能エネルギー等の社会インフラ投資等を行います。② 各種アドバイザリーサービス当社グループがこれまでに実現してきた、資産のオフバランス化や不動産証券化スキームの構築、ファイナンスのアレンジメント等の経験に基づき、事業再生支援やM&Aに係る助言等、顧客のニーズに応じた様々なサービスを行っています。 (3) 施設運営事業当社グループは、投資運用事業及び投資銀行事業の推進にとどまらず、さらなる企業成長を目指し、時代の変化に対応した事業内容へと大胆な転換を行うことも視野に入れて事業活動を展開していく方針です。当社グループは、宿泊施設等のオペレーショナルアセットへの投資を増加させているなか、上記方針のもと、これら宿泊施設等の賃貸運用にとどまらず、当社グループ自らがホスピタリティサービスを中長期的視点で提供することを目的として、宿泊施設等のオペレーション(施設運営)事業を行っています。 [主なグループ会社関係図]

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
競合激化により安定収入が見込める不動産の取得が困難になる可能性があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
宅地建物取引業法、金融商品取引法、貸金業法、建築士法、不動産投資顧問業登録規程、旅館業法などの法的規制。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 成長投資
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:金融環境の変化による資金調達コスト増加 / 不動産市況の悪化による投資環境の悪化 / 競合激化による投資収益率の低下
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

公開情報からは、特許、ブランド、規制ライセンスなどの明確な無形資産に関する情報は確認できませんでした。不動産業としての一般的なノウハウは存在するものの、競争優位に直結する特筆すべき無形資産は見当たりません。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

不動産賃貸事業においては、入居者との契約更新や、物件管理会社との関係性において一定のスイッチング・コストが存在する可能性があります。しかし、新規顧客獲得や物件入れ替えの自由度も高く、顧客が乗り換えることによる損失は限定的と考えられます。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

同社の事業モデルにおいて、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果は観察されません。不動産賃貸や開発事業は、個別の取引や物件単位で完結する側面が強いです。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

不動産開発・賃貸事業においては、土地取得コスト、建築コスト、維持管理コストなどが競争力の源泉となり得ます。同社が他社と比較して構造的に低いコスト構造を有しているという明確な証拠は現時点では確認できません。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

不動産事業は規模の経済が働きやすい側面がありますが、同社の現在の事業規模が業界全体に対して最適化された少数寡占を形成しているとは言えません。一定の規模は有しているものの、圧倒的なシェアや効率性を示すものではありません。

  • 不動産投資の専門性
    長年にわたる不動産投資の経験と専門知識を活かし、中長期的に安定した収益が見込める賃貸不動産を厳選して取得・運用しています。個々の不動産の潜在力を引き出すバリューアップや新規開発も手掛け、ポートフォリオ全体の価値向上を図っています。
  • 多様な投資分野
    不動産投資に加え、プライベートエクイティ投資や再生可能エネルギーなどの社会インフラ投資を行うことで、収益機会を多様化しています。これにより、特定の市場変動リスクを軽減し、安定的な収益基盤の構築を目指しています。
  • アドバイザリーサービス
    資産のオフバランス化や不動産証券化、ファイナンスのアレンジメントといった豊富な経験に基づき、事業再生支援やM&Aに関する助言など、顧客の多様なニーズに応えるサービスを提供しています。これにより、顧客との関係を強化し、新たなビジネス機会を創出しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、急速に変化していく投資分野を中心に、「最高のプロフェッショナルであり続ける」という企業理念のもと、「クライアントファースト」、「パフォーマンスファースト」、「コンプライアンスファースト」を行動規範としております。豊富な知識と経験によって培われたノウハウを活かし、時代の変化に応じて既存の考え方にとらわれない柔軟な発想で業務に取り組み、顧客に満足度の高いサービスを提供することを目指しております。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、売上総利益、経常利益及び株主資本を重要な経営指標と捉え、これらを中長期的に成長させていくことを基本的な考え方としております。 (3) 経営環境及び中長期的な会社の経営戦略① 投資運用事業について投資運用事業は投資家から資金を預かり、主に都心・大型の不動産に投資・運用を行うファンドビジネス(アセットマネジメント事業)です。当社グループは、運用資産残高を経営上の目標指標とせず、利益の最大化といった顧客満足を第一に考える投資サービスを提供する方針です。 ② 投資銀行事業について投資銀行事業は自己勘定で投資・運用するビジネスです。現在は中小型の賃貸不動産を投資対象としており、首都圏のみならず全国を投資対象とすることで良質な不動産を厳選・取得し、ポートフォリオの利回りを確保しています。期中運用においては物件が持つ個別性を踏まえた投資ストーリーを描き、価値が最大化されるよう様々な施策を行います。また、時機を逃さず物件価値が最大化されたタイミングで売却を行い、得られた売却益を新たな物件の取得原資として活用し、ポートフォリオの規模を持続的に拡大・成長させるとともに、新たな成長投資にも振り向けております。 ③ 施設運営事業について当社グループ自らが宿泊施設等の運営を行う事業です。施設運営事業においても、顧客の価値観を尊重し、地域との共生を図るという、ファーストブラザーズらしいホスピタリティサービスの提供を行っていきたいと考えております。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループでは、特に下記を重点課題として取り組んでいます。 ①資本市場との対話と信頼構築当社グループの事業の根幹は、独自の視点と付加価値創出力による「投資リターンの獲得」にあります。不動産投資においては、市場平均的な利回りで満足することなく、個々の不動産が持つ潜在価値を最大限に引き出すことを最優先事項としております。そのため、会計期間ごとの短期的な利益平準化を目的とした安易な早期売却は行わず、最適な買主属性とタイミングを見極め、当社が見込む最大価値での売却を徹底して追求してまいります。この「リターンへのこだわり」こそが、中長期的な株主資本の成長をもたらし、株主の皆様への最大の利益還元につながるものと確信しております。しかしながら、こうした戦略について、資本市場からの正確な理解を得ることは、リスクプレミアム(株価割引)の解消において不可欠です。そのため、財務情報のみならず、投資判断の規律や成長戦略の合理性について積極的な情報開示と対話を行い、市場との信頼関係を構築することで、適正な株価評価の獲得に努めてまいります。 ② 不動産投資における収益獲得機会の深化当社グループは、創業時においては投資運用事業(アセットマネジメント業務)を中心に投資家から資金を預かり、投資・運用を行ってきました。株式上場以降はファンドが投資対象とする大型物件の取得競争の激化を踏まえ、自己勘定投資に主軸を移し市場に流通量の多い中小型物件のうち、中長期的に安定収益が見込める賃貸不動産を厳選して取得し、運用中は様々な手法を駆使して物件価値の向上を図り、売却益と賃貸収益を獲得してきました。。このように当社グループは市場の変化に対応しながら、収益機会を探索・企画・実行してきました。今後も既存の収益機会のみに留まることなく、直近のコロナ禍での逆張り投資とその後の出口戦略の成功に象徴されるように、今後も市場の歪みや変化を敏速に捉え、収益性の高い投資機会を追求してまいります。 ③ 投資能力を活かした事業領域の拡大について当社グループは創業当初、不良債権処理という社会的課題に対し、不動産流動化という手法を用いて社会課題の解決を図りつつ収益を獲得してきました。また、現在の主要事業である自己勘定投資においては、透明性や流動性が低い不動産の価値を顕在化させることで収益を獲得しております。このように当社グループは既存の業界慣習を見直し、従来のやり方に捉われないアプローチで課題に取り組むことで成果を上げてきました。現在は、再生可能エネルギー分野への投資や自社での施設運営にも取り組んでおりますが、今後もグループ全体の更なる発展に向け、既存事業との相乗効果と高い資本効率が見込める領域を厳選し、事業領域を拡張することで、特定市場の変動に左右されない強靭な収益基盤を構築してまいります。 ④ 優秀な人材の確保と社内育成について収益獲得機会の多様化や事業領域の拡大を進めるためには、既に当社グループで活躍している人材に加え、成長意欲の高い人材を積極的に採用し、社内教育を通じて育成していくことが重要な課題であると認識しております。そのために社員が仕事に打ち込み成長できる環境を提供し、モチベーションを高める取り組みを強化してまいります。また、当社グループでは、若年層を重要な役割に積極的に登用しており、従来の視点に囚われない柔軟な発想やアプローチが、今後の市場環境の変化への対応において大きな強みになると考えております。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、急速に変化していく投資分野を中心に、「最高のプロフェッショナルであり続ける」という企業理念のもと、「クライアントファースト」、「パフォーマンスファースト」、「コンプライアンスファースト」を行動規範としております。豊富な知識と経験によって培われたノウハウを活かし、時代の変化に応じて既存の考え方にとらわれない柔軟な発想で業務に取り組み、顧客に満足度の高いサービスを提供することを目指しております。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、売上総利益、経常利益及び株主資本を重要な経営指標と捉え、これらを中長期的に成長させていくことを基本的な考え方としております。 (3) 経営環境及び中長期的な会社の経営戦略① 投資運用事業について投資運用事業は投資家から資金を預かり、主に都心・大型の不動産に投資・運用を行うファンドビジネス(アセットマネジメント事業)です。当社グループは、運用資産残高を経営上の目標指標とせず、利益の最大化といった顧客満足を第一に考える投資サービスを提供する方針です。 ② 投資銀行事業について投資銀行事業は自己勘定で投資・運用するビジネスです。現在は中小型の賃貸不動産を投資対象としており、首都圏のみならず全国を投資対象とすることで良質な不動産を厳選・取得し、ポートフォリオの利回りを確保しています。期中運用においては物件が持つ個別性を踏まえた投資ストーリーを描き、価値が最大化されるよう様々な施策を行います。また、時機を逃さず物件価値が最大化されたタイミングで売却を行い、得られた売却益を新たな物件の取得原資として活用し、ポートフォリオの規模を持続的に拡大・成長させるとともに、新たな成長投資にも振り向けております。 ③ 施設運営事業について当社グループ自らが宿泊施設等の運営を行う事業です。施設運営事業においても、顧客の価値観を尊重し、地域との共生を図るという、ファーストブラザーズらしいホスピタリティサービスの提供を行っていきたいと考えております。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループでは、特に下記を重点課題として取り組んでいます。 ①資本市場との対話と信頼構築当社グループの事業の根幹は、独自の視点と付加価値創出力による「投資リターンの獲得」にあります。不動産投資においては、市場平均的な利回りで満足することなく、個々の不動産が持つ潜在価値を最大限に引き出すことを最優先事項としております。そのため、会計期間ごとの短期的な利益平準化を目的とした安易な早期売却は行わず、最適な買主属性とタイミングを見極め、当社が見込む最大価値での売却を徹底して追求してまいります。この「リターンへのこだわり」こそが、中長期的な株主資本の成長をもたらし、株主の皆様への最大の利益還元につながるものと確信しております。しかしながら、こうした戦略について、資本市場からの正確な理解を得ることは、リスクプレミアム(株価割引)の解消において不可欠です。そのため、財務情報のみならず、投資判断の規律や成長戦略の合理性について積極的な情報開示と対話を行い、市場との信頼関係を構築することで、適正な株価評価の獲得に努めてまいります。 ② 不動産投資における収益獲得機会の深化当社グループは、創業時においては投資運用事業(アセットマネジメント業務)を中心に投資家から資金を預かり、投資・運用を行ってきました。株式上場以降はファンドが投資対象とする大型物件の取得競争の激化を踏まえ、自己勘定投資に主軸を移し市場に流通量の多い中小型物件のうち、中長期的に安定収益が見込める賃貸不動産を厳選して取得し、運用中は様々な手法を駆使して物件価値の向上を図り、売却益と賃貸収益を獲得してきました。。このように当社グループは市場の変化に対応しながら、収益機会を探索・企画・実行してきました。今後も既存の収益機会のみに留まることなく、直近のコロナ禍での逆張り投資とその後の出口戦略の成功に象徴されるように、今後も市場の歪みや変化を敏速に捉え、収益性の高い投資機会を追求してまいります。 ③ 投資能力を活かした事業領域の拡大について当社グループは創業当初、不良債権処理という社会的課題に対し、不動産流動化という手法を用いて社会課題の解決を図りつつ収益を獲得してきました。また、現在の主要事業である自己勘定投資においては、透明性や流動性が低い不動産の価値を顕在化させることで収益を獲得しております。このように当社グループは既存の業界慣習を見直し、従来のやり方に捉われないアプローチで課題に取り組むことで成果を上げてきました。現在は、再生可能エネルギー分野への投資や自社での施設運営にも取り組んでおりますが、今後もグループ全体の更なる発展に向け、既存事業との相乗効果と高い資本効率が見込める領域を厳選し、事業領域を拡張することで、特定市場の変動に左右されない強靭な収益基盤を構築してまいります。 ④ 優秀な人材の確保と社内育成について収益獲得機会の多様化や事業領域の拡大を進めるためには、既に当社グループで活躍している人材に加え、成長意欲の高い人材を積極的に採用し、社内教育を通じて育成していくことが重要な課題であると認識しております。そのために社員が仕事に打ち込み成長できる環境を提供し、モチベーションを高める取り組みを強化してまいります。また、当社グループでは、若年層を重要な役割に積極的に登用しており、従来の視点に囚われない柔軟な発想やアプローチが、今後の市場環境の変化への対応において大きな強みになると考えております。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 経営成績の状況当社グループでは、現在、投資運用事業、投資銀行事業及び施設運営事業を収益の柱としています。これらの事業を推進し、当連結会計年度の業績は、売上高19,063百万円(前期比13.0%増)、営業利益5,295百万円(前期比86.6%増)、経常利益4,433百万円(前期比102.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,749百万円(前期比23.5%増)となりました。 セグメントの業績は、次のとおりであります。(投資運用事業)投資運用事業は投資家から資金を預かり、主に都心・大型の不動産に投資・運用を行うファンドビジネスです。当連結会計年度における主にファンドの投資対象となる都心・大型の不動産売買市場は、引き続き投資家の投資意欲は高いものの国外不動産市場の動向や長期金利上昇傾向等から慎重を要する取引環境でした。そのため、当社が主体的に組成するファンドでも新規取得は行いませんでした。一方、投資家からの要請に応じて受託している、期中管理業務については、質の高いサービスを提供することで、アセットマネジメントフィーを受領しております。当連結会計年度はアセットマネジメント業務報酬を受領しましたが、前年に比べグループ内で組成するSPCからの業務受託報酬がなかったこと等から、売上高は144百万円(前期比25.8%減)、営業利益は96百万円(前期比15.7%減)となりました。 (投資銀行事業)投資銀行事業は自己勘定で投資・運用するビジネスです。現在は主に中小型の賃貸不動産を投資対象としており、首都圏のみならず全国を投資対象とすることで良質な不動産を厳選・取得し、ポートフォリオの利回りを確保しています。期中運用においては物件が持つ個別性からストーリーを描き、価値が最大化されるよう様々な施策を行います。また、時機を逃さず物件価値が最大化されたタイミングで売却を行い、得られた売却益を新たな物件の取得原資として活用し、ポートフォリオの規模を持続的に拡大・成長させるとともに、新たな成長投資にも振り向けております。当連結会計年度においては、国内外の金利動向をはじめとする経済情勢が大きく変化する中で、慎重な投資判断を行いました。一方で期末にかけてはエリアによっては不動産取得需要非常に旺盛であり、当社グループも積極的な売却を進めました。結果、当連結会計年度においては、保有する不動産の収益性を向上させる施策を実施し、賃貸収益が増加し、また大型かつ利益率の高い不動産売却を行ったことにより、売上高は17,193百万円(前期比13.7%増)、営業利益は6,289百万円(前期比66.0%増)となりました。 (施設運営事業)施設運営事業は宿泊施設(ホテル、旅館)等の運営を行うビジネスです。旅行・ホテル市場におきましては、堅調な日本人の旅行・観光需要に加えて訪日外国人観光客の増加等宿泊需要の回復が継続している一方で、物価上昇に伴う原材料費の上昇や人手不足などオペレーションを取り巻く環境には厳しさも見られました。このような中、観光需要の回復等により特にインバウンドを追い風とした施設においては増収となる等着実な成果があったものの、のれん償却による費用負担やオペレーションコストの上昇等もあり、売上高は1,799百万円(前期比6.4%増)、営業損失は65百万円(前期は139百万円の損失)となりました。 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。① 生産実績当社グループで行う事業につきましては、生産実績を定義することが困難であるため、当該記載を省略しております。 ② 仕入実績当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年12月1日至 2025年11月30日)前年同期比(%)投資銀行事業(千円)3,346,78592.4施設運営事業(千円)263,83797.1その他(千円)11,515-合計(千円)3,622,13893.0 (注) 投資運用事業については、仕入実績がないため、記載を省略しております。 ③ 受注実績当社グループは、受注生産を行っていないため、受注実績の記載はしておりません。 ④ 販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年12月1日至 2025年11月30日)前年同期比(%)投資運用事業(千円)39,37267.1投資銀行事業(千円)17,193,388113.7施設運営事業(千円)1,794,015106.0その他(千円)36,925-合計(千円)19,063,701113.0 (注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先前連結会計年度(自 2023年12月1日至 2024年11月30日)当連結会計年度(自 2024年12月1日至 2025年11月30日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)エムエル・エステート株式会社--3,870,00020.3いちごホテルリート投資法人--2,294,79412.0京阪ホールディングス株式会社3,049,70018.1-- (2) 財政状態の状況(流動資産)当連結会計年度末における流動資産につきましては、前連結会計年度末に比べ677百万円増加し、59,329百万円となりました。これは主に、現金及び預金が2,013百万円増加したこと、販売用不動産が1,061百万円、その他流動資産が478百万円減少したことによるものであります。 (固定資産)当連結会計年度末における固定資産につきましては、前連結会計年度末に比べ13百万円増加し、30,503百万円となりました。これは主に、建設仮勘定が1,866百万円増加したこと、建物及び構築物が1,279百万円、のれんが637百万円減少したことによるものであります。 (流動負債)当連結会計年度末における流動負債につきましては、前連結会計年度末に比べ441百万円増加し、6,188百万円となりました。これは主に、未払法人税等が712百万円、その他流動負債が379百万円、短期借入金が272百万円増加したこと、1年内返済予定の長期借入金が926百万円減少したことによるものであります。 (固定負債)当連結会計年度末における固定負債につきましては、前連結会計年度末に比べ1,095百万円減少し、57,391百万円となりました。これは主に、長期借入金が449百万円増加したこと、ノンリコース長期借入金が1,486百万円減少したことによるものであります。 (純資産)当連結会計年度末における純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ1,345百万円増加し、26,252百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により利益剰余金が1,272百万円増加したことによるものであります。 (3) キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ2,011百万円増加し、6,804百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果増加した資金は、7,420百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益3,282百万円、販売用不動産(賃貸不動産)等の売却による棚卸資産の減少額1,712百万円、減損損失1,307百万円によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果減少した資金は、3,077百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出3,563百万円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果減少した資金は、2,330百万円となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出8,113百万円、ノンリコース長期借入金の返済による支出1,486百万円、長期借入れによる収入7,477百万円によるものであります。 (4) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容① 経営成績の分析(売上高)当連結会計年度における売上高は、19,063百万円(前期比13.0%増)となりました。セグメント別では、投資銀行事業において、大型かつ利益率の高い不動産売却を行ったこと等から前期比増加いたしました。経営成績の状況につきましては「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績の状況」に記載しております。 (売上原価、売上総利益)当連結会計年度における売上原価は、賃貸不動産等の売却原価の減少等により11,230百万円(前期比4.5%減)となりました。売上総利益は賃貸不動産の売却利益の増加等により7,833百万円(前期比53.4%増)となりました。 (販売費及び一般管理費、営業利益)当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、販売手数料の増加等により2,538百万円(前期比12.0%増)となりました。営業利益は、前述の通り売上総利益が増加したこと等から5,295百万円(前期比86.6%増)となりました。 (営業外損益、経常利益)当連結会計年度における営業外収益は、受取保険料の減少等から90百万円(前期比55.6%減)となり、営業外費用は支払利息の増加等から951百万円(前期比12.2%増)となりました。経常利益は、前述の営業外損益の結果から4,433百万円(前期比102.1%増)となりました。 (特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益)当連結会計年度における特別利益は、固定資産売却益の計上から156百万円(前年同期は特別利益0百万円)、特別損失は、減損損失の計上等から1,308百万円(前年同期は特別損失12百万円)となりました。また、法人税、住民税及び事業税は1,655百万円となり、法人税等調整額△125百万円を計上しました。以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、1,749百万円(前期比23.5%増)となりました。 ② 財政状態の分析財政状態の分析については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) 財政状態の状況」をご参照ください。 ③ キャッシュ・フローの分析キャッシュ・フローの分析については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3) キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。 ④ 資本の財源及び資金の流動性について当社グループの資金需要のうち主なものは、投資銀行事業における賃貸不動産(販売用不動産及び固定資産)の取得資金でありますが、その財源は、株主資本及び金融機関から調達した借入金であります。当社グループは、賃貸不動産(販売用不動産及び固定資産)の取得にあたり、借入資金を最大限活用することにより資本効率を高めておりますが、一方で、財務リスクが高まることとなります。これに対し、当社グループは、返済期限が超長期の借入れにより返済リスクを軽減するとともに、金利スワップ取引を用いて支払金利の一部固定化を行い、金利変動リスクを軽減しております。なお、当連結会計年度末における借入金の残高は56,484百万円、株主資本は26,013百万円、自己資本比率29.1%、現金及び現金同等物の残高は6,804百万円となっております。 ⑤ 重要な会計上の見積及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択及び適用を行い、決算日における資産、負債、収益及び費用の金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 金融環境の変化
    金利上昇は、資金調達コストの増加や顧客の期待利回り上昇、不動産市場の流動性低下を引き起こす可能性があります。これにより、投資活動が停滞したり、収益性が悪化したりする恐れがあり、業績に影響を及ぼす可能性があります。
  • 不動産市況の変動
    経済の急速な悪化や税制・金融政策の変更により、不動産投資市場が悪化する可能性があります。投資環境の悪化や投資家のマインド低下は、不動産の取得・売却に影響を与え、結果として業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 小規模組織と人材依存
    従業員数174名と比較的小規模な組織であり、特定の経営陣への依存度が高い状況です。人材の確保・育成が計画通りに進まなかったり、既存人材が流出したり、主要な経営陣に不測の事態が生じた場合、事業運営や今後の成長に支障をきたす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|5,110 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、不確実性が内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。 1.経営環境について(1) 金融環境の変化について今後、金利水準が上昇した場合には、資金調達コストの増加、顧客投資家の期待利回りの上昇、不動産市場の流動性の低下等の事象が生じる可能性があります。そのような事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 不動産市況の動向について今後、経済のファンダメンタルズの急速な悪化や税制・金融政策の大幅な変更が行われた場合には、不動産投資市場も中期的に悪影響を受け、投資環境が悪化し、国内外の投資家の投資マインドの低迷等が生ずる可能性があります。そのような事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 競合の状況について今後、新規参入会社や既存会社との競合が激化し、市場価格の上昇等により安定した収入の獲得が期待できる不動産の取得が困難となった場合には、投資案件の取得速度の低迷や投資収益率の低下が生じる可能性があります。そのような事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 法的規制について当社グループは、現時点の各種法的規制に従って業務を遂行しており、主には「宅地建物取引業法」、「金融商品取引法」、「貸金業法」、「建築士法」、「不動産投資顧問業登録規程」、「旅館業法」などの法的規制等を受けております。当社グループは、かかる法的規制等を遵守するため、コンプライアンスを重視した経営を行っており、法令等の変更に対しても迅速に対応できるよう努めておりますが、法令違反、法令の改廃や解釈の変更など何らかの理由により当社グループが業務の遂行に必要となる許認可若しくは登録の取消し、又は一定期間の営業停止等の行政処分等を受けた場合には、当社グループの事業活動に支障をきたし、業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループにおいて、現状、これらの許認可及び登録が取消しとなる事由は発生しておりません。 2.当社グループの事業体制について(1) 小規模組織であることについて当社は、2025年11月30日現在において、取締役6名、監査役3名(うち非常勤監査役2名)、グループ全体で従業員数174名と比較的小規模組織であり、内部管理体制もこの規模に応じたものとなっております。当社グループでは、今後の事業拡大に対応すべく人員増強等によりさらなる組織力の充実を図っていく所存でありますが、人材の確保及び内部管理体制の充実が円滑に進展しない場合、既存の人材が社外に流出した場合には、当社グループの事業運営に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 特定人物への依存について当社の代表取締役をはじめとする経営陣は、経営責任者として経営方針や事業戦略の決定をはじめ、当社グループの事業推進上、重要な役割を果たしております。このため当社では、現役員へ過度に依存しない経営体制を目指し、有能な人材の確保、育成による経営体制の強化を図り、経営リスクの軽減に努めておりますが、不測の事態により、現役員が当社の経営者として業務を遂行することが困難になった場合には、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 有能な人材の確保、育成について当社グループの営む事業は、金融及び不動産等の分野において高い専門性と豊富な経験を有する人材により成り立っており、今後の事業展開において有能な人材を確保・育成し、成長への基盤を確固たるものとする方針であります。しかし、必要とする人材の確保・育成が計画どおりに実現できなかった場合には、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。また、人材の確保・育成が順調に行われた場合でも、採用・研修に係るコスト、人件費等の固定費が増加することが想定され、当該コスト増に見合う収益の成長がない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 3.投資運用事業及び投資銀行事業について(1) 特別目的会社の連結に係る方針について当社グループが私募ファンドの組成のために設立し、アセットマネジメント業務を受託している特別目的会社(SPC)については、当社グループの匿名組合出資比率や支配力等の影響度合いを勘案し、「連結財務諸表に関する会計基準」(企業会計基準第22号)、「連結財務諸表における子会社及び関連会社の範囲の決定に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第22号)、及び「投資事業組合に対する支配力基準及び影響力基準の適用に関する実務上の取扱い」(企業会計基準委員会実務対応報告第20号)に基づき、個別に連結の要否を決定しております。今後、SPCの連結の範囲に関する会計基準が改正された場合には、当社グループの連結の範囲に変更が生じ、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 自己勘定投資(自己資金による投資)が業績に与える影響について当社グループは、賃貸不動産等の安定的な収益を見込むことが期待できる投資案件に対する投資を行っております。また、中長期的な企業価値の向上を目的として、再生可能エネルギー関係分野への投資や、スタートアップ企業への投資等、当社グループが強みを持つ分野における新規投資を積極的に行っております。これらの自己勘定投資については、投資リスクの吟味のため、社内諸規程に従い経営会議、取締役会等により慎重な審議を経た上で行うこととしておりますが、外部環境の変化等により投資収益が悪化し、あるいは投資対象の評価損が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 四半期及び通期業績の変動と投資案件の取得、売却時期の変動について当社グループの運用するファンド又は自己勘定投資において投資案件の取得又は売却を行う際には、取得・売却に伴うフィー(アクイジションフィー、ディスポジションフィー及びインセンティブフィー)や売却益(売却損)により、多額の利益(損失)が計上される可能性があります。また、投資案件の取得・売却は市況を勘案しながら行っているため、その時期が偏る可能性があります。これらにより、当社グループの四半期及び通期業績は大きく変動する可能性があります。また、投資案件の取得、売却の時期については、売買相手先の意向が反映されるため、当社グループが想定した時期に実施することが必ずしも可能ではなく、それらの時期が見込みどおりとならない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 有利子負債の水準と資金調達について当社グループが自己勘定投資(自己資金による投資)として投資案件の取得を行う際には、資本効率を上げること等を目的として、自己資金に加え金融機関からの借入金を投資資金に充当しております。当連結会計年度末における当社グループの連結有利子負債残高は56,484百万円であり、連結総資産額に占める有利子負債残高の割合は62.9%の水準でありますが、今後においても自己勘定により積極的に投資案件(賃貸不動産等)を取得することを計画しており、これに伴い有利子負債残高の水準は上昇することが想定されます。現時点では、取得した賃貸不動産等からの収益が十分に支払金利と元本返済の合計額を上回っている状態であり、今後もそのような条件での調達を継続する予定ですが、経済情勢の変化等により市場金利が大幅に上昇した場合には、支払利息の増加等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、このような市場金利の上昇リスクをヘッジするため、金利スワップ取引を用いた支払金利の一部固定化を行っております。また、借入金の調達にあたっては、特定の金融機関に依存することなく、投資案件毎にその性質や状況等を総合的に勘案したうえで最も適切と考えられる手法、期間、借入先等を選択しております。現時点では、複数の金融機関から超長期の借入金を安定的に調達できておりますが、外部環境の変化や当社グループの信用力の低下等により、当社グループの希望する条件での融資が受けられない等、資金調達に制約を受けた場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 4.施設運営事業について(1) 風評について施設運営事業は、お客様に直接サービスを提供しているため、法令違反、自然災害・事故・感染症等の発生、顧客情報をはじめとする情報漏洩、長時間勤務等の内部告発等が生じ、施設ブランドイメージが損なわれた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 食中毒や食品管理について施設運営事業では、旅館、レストラン、宴会場等で食事の提供や販売を行っております。品質管理や食品衛生には十分注意しておりますが、食中毒事故が発生した場合は営業停止の処分を受けるほか、当社グループの信用やブランドイメージを毀損し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 人材の確保及び育成施設運営事業では、一定数の従業員の確保が必須であり、少子高齢化により今後若年層の人材確保がさらに困難になることが予測され、最低賃金の引き上げや社会保障政策に伴う社会保険料率の引き上げ等による人件費の上昇、人材不足による既存従業員へのしわ寄せによる長時間労働や、これに伴う離職率の増加、採用コストの増加等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 光熱費、食材価格、外注費用の高騰について施設運営事業では、原油価格等の上昇による光熱費の高騰、天候不順等による食材価格の高騰、人材不足等による外注費用の値上げにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 気候変動について大型台風、豪雨に伴う風水害、冷夏、酷暑、降雪のほか、治療方法が確立されていない感染症が流行した場合等において施設の休業や出控えによるお客様の減少により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 5.災害等によるリスクについて当社グループの運用するファンドの投資対象となっている不動産や、自己勘定投資の対象として保有している不動産の所在する地域において、台風、洪水、地震等の自然災害や、火災、テロ、戦争その他の人災等を含む何らかの異変が発生した場合には、想定していた収入の減少及び消失、当該不動産の価値の毀損等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、それらの多くは東京及びその周辺地域に集中しているため、当該地域において何らかの異変が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 6.個人情報の取扱いについて当社グループでは、事業活動を通じて取得した個人情報及び当社グループの役職員に関する個人情報を保有しております。当社グループでは、個人情報の取扱いについては個人情報保護規程を策定の上、細心の注意を払っております。しかしながら、万一、当社グループの保有する個人情報が外部に漏洩した場合あるいは不正使用された場合には、信用の失墜又は損害賠償等により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 7.不動産の瑕疵について当社グループは、資産運用会社として、主に不動産を中心に投資を行っておりますが、不動産には土壌汚染や建物の構造上の欠陥など、不動産固有の瑕疵が存在している可能性があります。当社グループは、投資不動産の瑕疵等による損害を排除するため、投資前には専門業者によるエンジニアリングレポート(対象不動産の施設設備等の詳細情報や建物の修繕履歴、地震リスクや地盤調査の結果等を記したもの)等を取得するなど十分なデューデリジェンス(投資対象の調査)を実施しておりますが、投資不動産取得後に瑕疵が判明し、それを治癒するために追加の費用負担が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

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