事業等のリスク
帝人グループは、経営戦略リスクと業務運営リスクの両面からリスク管理を行っています。経営戦略リスクとしては、国際情勢の変化による通商政策や規制動向(PFAS規制など)、AI技術の進化による業界構造の変化などが挙げられます。業務運営リスクでは、大規模自然災害(首都圏直下型地震、南海トラフ地震など)による事業所被災、サイバー攻撃による情報セキュリティ問題、サプライチェーン寸断、技術情報流出、品質不正、人財流出、火災・爆発事故、気候変動への対応遅れ、サプライチェーンにおける人権侵害などが主要なリスクとして認識されており、それぞれに対応方針を定めています。
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FY2025|2,839 文字
3【事業等のリスク】(1) トータル・リスクマネジメント(TRM)の基本原則 リスクマネジメントは、コンプライアンスとともに、内部統制を支える要と位置づけ、帝人グループの経営全般をカバーする総合的な体制としてトータル・リスクマネジメント(TRM)体制を構築しています。当社は、その株主価値を高め、さらに株主を始めとするステークホルダーが満足できる事業活動を継続する使命があり、その実現を脅かすあらゆるリスク(不確実性)に対処する必要があるとの認識のもと、グループ全体が晒されるかかるリスクを統合的かつ効率的に把握・評価・管理し、グループ経営に活かすための組織的・体系的アプローチを行うこととしています。 当社取締役会は、帝人グループ全体のリスクマネジメントを監督し、経営戦略・経営計画策定、戦略的なアクション、個別投資プロジェクトの決定等に伴う「経営戦略リスク」と、会社に悪影響をもたらす様々な有害事象である「業務運営リスク」のアセスメントを、意思決定を行うに際しての重要な判断材料として位置付けています。また、当社は、グループ会社とその役員に対し、上記の原則を充分理解し、会社活動を脅かすあらゆるリスクに対処するよう求めています。 上記の基本原則に則り、TRM推進のため、経営戦略リスクと業務運営リスクについて、以下の体制を整備しています。[経営戦略リスク]CEOが議長を務め、業務執行に関する重要事項を審議する「グループ経営戦略会議」において、取り組みの推進を行います。当面の具体的なリスクとして、米国大統領交代に伴う通商政策の影響、欧州の炭素繊維規制のほかPFAS規制の動向など、個々の案件に関連付けた分析と議論を行っています。また、同意なき買収、個別事業ダイベストメントのグループ全体への影響、AI等のテクノロジーの進化による業界構造の変化、国際情勢・秩序の流動化によるグローバルな経済枠組みの変化なども念頭におき、経営戦略上のリスクに適切に対処していきます。[業務運営リスク]人事・総務/サステナビリティ管掌が担当するものとし、CEOの下に設置する「リスクマネジメント・コミティー」において、業務運営リスクマネジメントに関する方針の検討、この方針に基づく取り組みの推進・進捗管理を行います。リスクマネジメント・コミティーの委員長はCEOとし、その他の委員は、人事・総務/サステナビリティ管掌及びCEOが指名した者とします。業務運営リスクの詳細については、下記「(2)2025年度TRM基本計画」をご参照ください。 なお、以下の文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において帝人グループが判断したものです。当社グループは、下記リスクのほか、本有価証券報告書中の他の箇所に記載されているリスクに直面しておりますが、これらのリスクの影響により、実際の業績が、将来見通しに基づく記述が想定しているものとは異なってくる可能性があります。 (2) 2025年度TRM基本計画 2025年度においては、取締役会の審議を経て、下記のとおり対応方針を設定しています。■リスクマネジメント・コミティーは「発現すると経営への影響が大きい」業務運営リスクに対応する。■各リスクの対策については、リスクマネジメントオーナー(担当役員)、リスクマネジメントオーナーをサポートする組織・会議体を明確化して、実効性の高い運用に取り組む。■グループ重大リスクの中でもグループ最重要課題とする重大リスクAを特定して優先的な対策対象とする。 2025年度は、上記方針に基づき、リスク領域を9領域(大規模自然災害、情報、地政学(経済安全保障)、品質、コンプライアンス、経営管理(人財)、安全、環境、社会)に整理し、各領域のリスクについて、①影響度、②発生確率、③発生時期から評価を行い、次の表の主要なリスクから重大リスクを特定し、リスクマネジメントオーナー(担当役員)を任命して、その責任と範囲を明確化したうえで、リスクの管理に取り組んでいます。リスクマネジメントの実効性を高めるため、重大リスクの中でも特に重点管理する重大リスクAを絞り込んでいます。 リスク領域主要リスクリスク内容対応方針影響度発生確率発生時期評価※大規模自然災害首都圏直下型地震都内で最大規模の被害が想定される「都心南部直下地震」の発生経営中枢機能BCPを中心とした計画の見直し及び訓練実施大中短~長期A南海トラフ地震M9クラスの地震発生により中四国、関西エリアにある事業所等が被災帝人グループの被災想定を最新化、各所BCP対策の確認・見直し検討大低短~長期B富士山噴火三島事業所に溶岩流が到達し全壊三島事業所全壊のBCPを事業で検討大低中~長期C情報情報セキュリティサイバー攻撃による重要情報流出。システムダウンによる業務停止グループ全体のセキュリティレベル把握・是正の促進支援大高短期ADX/AIDXを推進する人財がグループ内で枯渇し、グループ全体の競争力低下・情報系人財の教育プログラムの整備・グループ内DX人財育成プログラムの継続的提供中中中期C地政学(経済安全保障)サプライチェーン寸断サプライチェーンの寸断による主要原材料の供給停止事業と連携し複数サプライヤーの確保等の対策を検討・実行大高短期A技術情報流出管理の脆弱部分が狙われ重要技術情報等の流出が発生管理状態の把握、事業所の管理強化検討中高短期B為替激変・エネルギーコスト高騰軍事衝突、経済的対立等によりエネルギーコストが高騰事業損益管理の中での対応継続中中短~中期C品質重大品質不正・偽装製造・検査プロセスにおける法令非準拠等の発生コーポレートによる品質コンプライアンス監査及び是正対応等中高短期Bコンプライアンス重大不祥事初動対応遅れ等によりマスコミ報道加熱、レピュテーション低下事案発生時の即応体制を整備中高短期B経営管理(人財)人財流出・採用人財流出や採用困難状態の持続による経営基盤の弱体化・労働環境の改善推進(ジョブ型・キャリア自律支援)・主要会社の離職率水準の定期的確認中中中~長期C安全火災・爆発事業所での火災・爆発の発生により、製造や供給停止が長期化し、顧客喪失や訴訟が発生漏洩・火災など重大な防災事故の事前防止のための各所の対応検証・診断と防災マネジメント見直し中中短期C環境気候変動(移行リスク)環境規制や情報開示義務への対応、顧客からのCO2削減要請への対応遅れにより、顧客喪失、投資家離れが発生グローバルの規制動向モニターの継続と、遅延ない対応小中中~長期C社会サプライチェーン人権規制強化への対応不備や人権侵害発覚により、レピュテーション低下、顧客喪失、訴訟、人財流出が発生外部リスクアセスメント(サーベイ)に基づくハイリスク事業の課題対応とモニタリング中低中期C※評価: A=重大リスクA B=重大リスクB C=その他リスク
FY2024|2,757 文字
3【事業等のリスク】 (1) リスクマネジメントの基本原則 当社は、その株主価値を高め、さらに株主を始めとするステークホルダーが満足できる事業活動を継続する使命があり、その実現を脅かすあらゆるリスク(不確実性)に対処する必要があるとの認識のもと、グループ全体が晒されるかかるリスクを統合的かつ効率的に把握・評価・管理し、グループ経営に活かすための組織的・体系的アプローチを行うこととしています。 当社取締役会は、帝人グループ全体のリスクマネジメントを行い、経営戦略・経営計画策定、戦略的なアクション、個別投資プロジェクトの決定、会社に悪影響をもたらす様々な有害事象等のリスクアセスメントを、意思決定を行うに際しての重要な判断材料として位置付けています。また、当社は、グループ会社とその役員に対し、上記の原則を充分理解し、会社活動を脅かすあらゆるリスクに対処するよう求めています。 上記の基本原則に則り、下記のとおりの施策を通じてリスクを統合的に管理するトータル・リスクマネジメント(TRM)の運営を行っています。・ TRM 推進のため、業務運営リスクを担当するサステナビリティ管掌を置き、経営戦略リスクについてはCEOが直接担当する。・ 取締役会の下に、リスクを統合的に管理する「TRMコミティー」を設置する。・ TRMコミティーの委員長はCEOとし、その他の委員は、サステナビリティ管掌及びCEOが指名した者とする。・ 取締役会は、TRMコミティーから提案されるTRM基本方針、TRM年次計画等の審議・決定を行うとともに帝人グループとしての重要なリスクについて管理し、事業継続のための態勢を整備する。 なお、以下の文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において帝人グループが判断したものです。また、本有価証券報告書は、リスクと不確実性を伴う将来見通しに基づく情報も含んでいます。当社グループは、下記リスクのほか、本有価証券報告書中の他の箇所に記載されているリスクに直面しておりますが、これらのリスクの影響により、実際の業績が、将来見通しに基づく記述が想定しているものとは異なってくる可能性があります。 (2) 2024年度TRM基本計画 2024年度においては、取締役会の審議を経て、下記のとおり対応方針を設定しています。■ 新中期経営計画実行の重要な年度において、リスク低減や未然防止を図り、リスクを許容範囲内に収めることで確実な計画達成を目指す。■ 経営戦略、経営管理(財務、人的資本等)、業務運営それぞれのリスク管理を強化させるとともに、中長期的リスクについても認識・把握と発現時の対応施策を検討し、リスクと機会の適切な管理に取り組む。 2024年度は、上記方針に基づき、リスク領域を10領域(経営戦略、経営管理(財務)、経営管理(人的資本)、安全、情報、品質、法務・コンプライアンス、地政学、環境、社会)に整理し、それぞれの領域におけるリスクマネジメントオーナー(担当役員)を任命して、その責任と範囲を明確化したうえで、リスクの管理に取り組んでいます。各領域のリスクについて、①影響度、②発生確率、③発生時期から評価を行い、下表の主要なリスクから重大リスクを特定したうえ、リスクマネジメントの実効性を高めるため、重大リスクの中でも特に重点管理するリスクを絞り込んでいます。 リスク領域主要リスクリスク内容対応方針影響度発生確率発生時期評価※経営戦略短中期経営計画未達外部環境変化や不測の事象の発生等により、収益性改善遅延、生産安定化遅延、ポートフォリオ変革遅延、経営基盤強化遅延などから、業績不振が継続するリスクが高まる・短中期経営計画主要施策の進捗モニタリングとリスク発現予兆の分析・評価実施、リスク発現時に遅延なく対応策実施大中短~中期A経営管理(財務)財務健全性毀損キャッシュ・フロー悪化等により財務健全性を毀損し、資金調達困難、破綻などのリスクが高まる・運転資本圧縮によるキャッシュ・フローの改善と緊縮的なキャッシュマネジメント政策の立案・実行大中中期B経営管理(人的資本)人財流出・採用人事戦略の浸透不足、DE&I等の社会的要請への対応不十分等が要因となり人財流出や採用困難が持続し、経営基盤が弱体化・人財が活躍するための施策(DE&I、エンゲージメント)の推進・事業ごとの戦略/懸案に適切に対応大中中~長期B安全火災・爆発事業所での火災・爆発の発生により、製造や供給停止が長期化し、顧客喪失や訴訟が発生・会社存続に影響するリスクを重点的に管理・BCP検討大中短期A大規模災害大地震等大規模自然災害への対策不備により、サプライチェーンへの被害、製造や供給停止の長期化、顧客喪失、訴訟が発生・本社危機管理対応体制の点検と整備大高短~長期B情報情報セキュリティサイバー攻撃や産業スパイへの対策不備により情報や知財流出が発生、レピュテーション低下、訴訟、顧客喪失や資金調達困難により事業継続困難となる・コーポレート指導によりグループ各社の緊急対策実施・システム脆弱性評価、防御・検知システム構築大中短期ADX/AIデジタル化やデジタルサービス導入が世界的に進む中対応が遅れ、競争力が低下・DX人財育成策継続・事業DX推進支援中中中期C品質重大品質不正・偽装当社製品の重大な品質不正・偽装が原因で人的被害が発生し、事業停止処分、巨額の補償が発生、他事業へも影響波及・自己点検強化、ハイリスク事業の製造現場査察等により未然防止大中中期B法務・コンプライアンス重大不祥事社会的注目を集めるコンプライアンス問題が発生し、マスコミ報道加熱、レピュテーション低下により、顧客喪失、事業継続困難となる・海外子会社、個別管理会社など、目の届きにくいグループ会社のコンプライアンス強化大中中期B地政学経済安全保障国際的な経済安全保障対応の強化、国家・地域間の対立激化や制裁措置導入等への適切な対応が遅れ、製品供給停止、事業喪失・中国リスクに対し、サプライチェーン維持策とポートフォリオの変更(中国事業対応)を継続検討大中中期B環境気候変動(移行リスク)環境規制や情報開示義務への対応、顧客からのCO2削減要請への対応遅れにより、顧客喪失、投資家離れが発生・グローバルの規制動向を継続的にモニターし、遅延なく対応をとる小高中~長期C社会サプライチェーン人権規制強化への対応不備や人権侵害発覚により、レピュテーション低下、顧客喪失、訴訟、人財流出が発生・外部リスクアセスメント(サーベイ)に基づくハイリスク事業の課題対応モニタリング中低中期C ※評価: A=重大リスク(重点管理) B=重大リスク C=その他リスク
FY2023|7,765 文字
3【事業等のリスク】 当社は、株主価値を高めるとともに、株主をはじめとするあらゆるステークホルダーの皆様に価値を提供し、持続可能な事業活動を行う使命のもと、その実現を脅かすあらゆるリスクを統合的かつ効率的に把握・評価・管理し、グループ経営に活かす組織的・体系的アプローチを行っています。当社の持続的成長にかかわるあらゆるリスクに対処するために、経営戦略・経営計画策定、戦略的なアクション、個別投資プロジェクトの決定等に伴う「経営戦略リスク」と、業務運営に悪影響をもたらす様々な有害事象である「業務運営リスク」を対象とするTRM(トータル・リスクマネジメント)体制を構築し、リスクの統合管理を行っています。 2003年度からCEOを委員長とする「TRMコミティー」を取締役会のもとに設置しています。取締役会は、TRMコミティーから提案されるTRM基本方針、TRM年次計画等の審議・決定を行うとともに、重要なリスクを管理し、事業継続のための体制を整備します。また、監査役は、取締役会がTRMに関する適切な方針決定、監視・監督を行っているか否かについて監査します。「経営戦略リスク」の評価についてはCEOが直接担当し、取締役会等における重要な経営判断材料として提供します。「業務運営リスク」についてはサステナビリティ管掌が担当し、海外を含むグループ全体の業務運営リスクの管理を行います。各事業本部、グループ会社等が行う個別のリスク管理状況を全社横断的に把握・確認すると共に、グループ全体で統一的な対応指針が必要なリスクへの対応を推進しています。また、マクロ環境動向については、帝人グループへの影響としてのリスクと機会の両面について、マテリアリティと関連づけて捉えています。 なお、以下の文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において帝人グループが判断したものです。また、本有価証券報告書は、リスクと不確実性を伴う将来見通しに基づく情報も含んでいます。当社グループは、下記リスクのほか、本有価証券報告書中の他の箇所に記載されているリスクに直面しておりますが、これらのリスクの影響により、実際の業績が、将来見通しに基づく記述が想定しているものとは異なってくる可能性があります。 <「帝人グループ 収益性改善に向けた改革」によるリスクと対応>外部環境変化のスピードが加速し、同時多発的に発現するリスクに対し、レジリエントに対応する為に、2023年度より、経営判断・実行を迅速化するべく、経営体制の変革を図っています。具体的には、事業本部をCEO直轄に集約し、組織階層をフラット化し、本社による事業戦略・計画の立案やモニタリング力を強化するとともに、事業本部長に決定権限の更なる委譲を行い、実行の迅速化とリスク管理の両立を図ります。また、収益性改善に向けた改革におけるリスクについては、経営戦略リスクとして重点管理します。([(2)経営戦略リスクの抽出・分析と対応方針]参照) <新型コロナウィルス感染症(COVID-19)に関するリスクと対応>自動車・航空機向け用途を重点市場とするマテリアル事業領域ではCOVID-19による世界経済の影響を受け、特に炭素繊維における航空機向け需要は影響を受けました。その対応策として、需要が旺盛な他用途への展開による生産稼働率の向上や販売構成の改善による収益性改善策の実行、中長期的な需要回復を見据えた航空機向け炭素繊維中間材料の新規大型プログラム獲得に向けた開発を進めるとともに、収益性のモニタリングを継続して実施した結果、航空機向け需要の回復とともに収益性が改善しています。また、2022年3月末より始まった中国のゼロコロナ政策によるロックダウンに起因したサプライチェーンの混乱、自社・顧客製造拠点の稼働停止などの影響やその後に続く低調な需要の状況を注視しました。 COVID-19拡大に伴う業務運営上のリスクに対処するため、2020年1月にCSR管掌(現 サステナビリティ管掌)を本部長とする「緊急対策本部」を設置(グローバルに感染が拡大した同年4月から6月までは緊急対応のみならず総合的なBCP対策・対応を取るためにCEOを本部長とする「新型コロナウィルス対策本部」も併せて設置)し、さらに2021年4月からは「帝人グループ新型コロナウィルス対策本部」として、従業員とその家族の安全確保と事業継続のための、グローバルな視点での方針決定と施策推進を行ってきました。日本国内においては2023年5月8日以降、感染症法上において新型コロナウィルス感染症が第5類に分類変更となったことから、同日をもって新型コロナウィルス感染拡大防止に関する各種の対応ガイドラインを廃止しました。また併せて帝人グループ新型コロナウィルス対策本部を解散し平時の体制に戻すとともに、基本的には各国ルールを遵守し、この3年間実施してきた感染症の拡大防止対策を踏まえ適切に行動するよう全従業員に求めています。 <地政学的リスクに関する対応>ロシア軍によるウクライナ侵攻をはじめとし、北朝鮮情勢、台湾情勢等グローバルな地政学リスクの高まりを踏まえ、グループ緊急対応体制、緊急退避プログラム、人道支援等を整備するとともに、直接的及び間接的影響を整理し、事業に与える影響を評価したうえで対応を行っています。 (1)業務運営リスクの抽出・分析と対応方針業務運営リスクは、①自然災害等 ②製造 ③製品・品質 ④法令・倫理 ⑤情報セキュリティ ⑥その他に分類したうえ、「影響度」と「頻度」の観点から最新のリスクを抽出・分析し、下記5項目のグループ横断的リスクを「グループ重大リスク」と位置づけ、対応方針を策定しています。 ・ 気候変動リスク ・ 人権リスク ・ 情報セキュリティリスク ・ 地政学リスク ・ 安全リスク [短期的な業務運営リスクへの対応方針]①グループ重大リスク(気候変動リスク、人権リスク、情報セキュリティリスク、地政学リスク、安全リスク)に対して、グループ横断での対応に注力する。②事業継続マネジメントの取り組みを強化する。 [中長期的な業務運営リスクへの対応方針]①グループリスクマネジメント規程に則ったリスクマネジメントを遂行するとともに事業継続マネジメントの整備を進める。②「3つの防衛線」における第2の防衛線の「支援力」を強化し、管掌職務分掌に役割を明確化する。 [業務運営リスク:グループ重大リスクへの具体的取り組み]リスク項目リスク概要関連するマテリアリティ*対応策頻度影響度気候変動リスク・気候変動に伴う制度変更等に対応できない場合、事業継続に支障をきたす可能性があります。・気候変動に伴う自然災害の発生例えば、マテリアル事業においては自然災害による物流の混乱、サプライチェーンへの影響、エネルギートランジションによる原燃料価格高騰等が想定されます。A気候変動を起因とする各事業における関連リスクを網羅的・体系的に把握し管理するものとし、各事業の気候変動リスク棚卸しとリスク管理PDCAの深化を図ります。また、具体的な事業への影響が経営戦略リスクに相当するものについては、経営戦略リスクへの対応策として取り組みます。中~高大人権リスク・従業員の人権を侵害する様々な事象に会社が適切に対応しない場合、従業員の維持・採用に支障をきたし事業継続が困難になる可能性があります。・サプライチェーン上に存在する人権問題に適切に対応できない場合、事業継続に支障をきたす可能性があります。E人財流出に繋がりうる人権に係るリスクを把握し、体系的に管理します。また、取引先による法令遵守にとどまらずソフトロー対応状況までを、当社の一貫した方針・ガイドラインの下に把握し管理するものとし、取引先のコンプライアンス管理を強化します。中~高大情報セキュリティリスク・予期せぬ情報漏洩により競争力を損なう、あるいは、法に抵触し制裁金の対象となる可能性があります。・サイバー攻撃により事業継続に支障をきたす、また、重大な情報漏洩、身代金請求につながる可能性があります。E情報資産・営業秘密の管理・移転、サイバー攻撃について、物理的脅威・脆弱性、技術的脅威・脆弱性、人的脅威・脆弱性の観点でリスク対応を図り、情報セキュリティガバナンス体制・プロセスの構築を進めるものとし、情報セキュリティ部会を通じて具体的取り組みを推進します。中~高大地政学リスク・紛争やテロにより当社グループ社員の人命・資産が脅かされる、あるいは、物流・調達・インフラの寸断により事業継続に支障をきたす可能性があります。Eグローバルベースでいずれの事業拠点が巻き込まれても支援できるよう平時から緊急対応体制を整備するものとし、グローバル危機管理体制整備と訓練を実施します。低大安全リスク・職場の安全確保が十分でない場合、操業の中断、生産性の低下が起き、従業員の維持・新規確保が困難となることで、事業性が悪化したり、事業継続ができなくなる可能性があります。E帝人グループの安全基準を確実に各拠点に浸透し、事故が多発している拠点に対して全社的な支援を行います。高大 [業務運営リスク:グループ重大リスク以外の主なリスクへの具体的取り組み]リスク項目リスク概要関連するマテリアリティ*対応策頻度影響度供給リスク・当社グループとサプライチェーンを取り巻く様々な供給に関するリスクとしては、災害時の事業継続に係るもの、労働・人権に係るもの、環境影響に係るもの、不正・腐敗に係るものなどが想定されます。E経営レベルのBCP・緊急対応体制を見直すとともに、サプライチェーンを俯瞰した顧客起点のBCP整備を行います。またグリーバンスシステムを整備し、CSR調達対象の拡大と調達先の監査を進めます。低大製品・品質リスク・当社の製品・サービスにおいて予期しない重大な品質問題が発生する可能性があります。E当社グループでは、帝人(株)及び帝人ファーマ(株)等の主要な子会社に、他の部門から独立した専任の品質・信頼性保証部門を設置し、厳格な品質管理基準に基づき、事業活動全般における品質保証を確保する体制を敷いています。中~高低~中企業倫理・コンプライアンスリスク・当社グループの事業の多様化、グローバル化が進展する中、事業を展開する国や地域において様々な規制に違反した場合、また規制の新設・強化や想定外の適用等に事業活動が抵触するようになった場合、監督当局による行政処分、訴訟対応、事業活動の停止、企業ブランド価値の棄損、ないし、社会的信用失墜のリスクがあります。また、人権課題や腐敗防止への対応等、ソフトローに適切に対応できない事象が発生した場合、事業運営への支障や社会的な信頼の棄損などの影響が生じる可能性があります。E当社グループにおけるグローバルレベルでのコンプライアンス推進を管理監督するための、トップマネジメントへの報告体制、コンプライアンス関連規程の見直しを進めるとともに、グローバルな内部通報対応体制を整備し、不祥事予防のための啓発・教育活動を継続していきます。中大知的財産リスク・第三者から知的財産権侵害の指摘を受け、製造販売の差止めや損害賠償等が生じた場合または当社が保有する知的財産権が第三者によって不法に侵害された場合に、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。・当社が営業秘密として管理する未公開の技術ノウハウ等が第三者によって不正に取得された場合に、当社グループの競争優位性が損なわれる可能性があります。E当社グループに関連する事業分野において他社が保有する知的財産権を定常的に監視するとともに、当社知的財産権の侵害被疑品に対しては正当な権利主張を行っています。営業秘密管理の当社グループ統一基準である「グループ営業秘密管理ガイドライン」等に基づく管理と、定期的な管理状況の監査により、厳格な営業秘密の管理を行っています。低大*マテリアリティ A:気候変動の緩和と適応、B:サーキュラーエコノミーの実現、C:人と地域社会の安心・安全の確保、D:人々の健康で快適な暮らしの実現、E:持続可能な経営基盤のさらなる強化 (2)経営戦略リスクの抽出・分析と対応方針経営戦略リスクは下記カテゴリーでリスクを分類し、基本的な対応策を設定しています。また、事業戦略における既発現のリスクを含む具体的かつ最新のリスクについて、経営戦略リスクマップを用いて、「影響度」と「発現時期」及び「リスクの増減傾向」の観点から分析し、緊急度や影響度に応じた対応方針を設定の上、速やかに対策に着手しています。特に2023年度は、前年度の活動レビューを踏まえ、リスク管理体制の改善点を抽出し、また、「帝人グループ 収益性改善に向けた改革」の進捗を含み、重点管理対象と位置付けたリスクについては、より一層のモニタリングとリスク発現時の対応の強化を図ります。 <リスク分類>① マクロ環境リスク(為替、金利、原燃料価格等)② 市場・競合環境変化リスク③ 制度変化リスク④ 資金調達・財務健全性リスク⑤ 個別戦略リスク(「収益性改善に向けた改革」を含む) [経営戦略リスクの対応方針]・「帝人グループ 収益性改善に向けた改革」の2023年度での取り組みについては、計画の実行段階における計画乖離リスクを管理することで、確実な計画達成を目指す。・地政学的リスク、インフレーションの高進等が事業活動に影響を与えるリスクを網羅的に抽出することで、不測の事態に陥ることを回避する。・抽出されたリスクについては、リスク発現時に備えたモニタリングを行い、計画との乖離が発生した際には、早急に対応策を実行する。・対応策の実行において、発現リスクが完全に収束するまで確実なフォローを行う。 [経営戦略リスク:全般的リスクと基本的対応方針]リスク項目リスク概要基本的対応方針①マクロ環境リスク・各国・地域の景気動向や経済状況、主要な供給先である自動車・航空機市場の動向による販売量の変動・原燃料価格変動によるコスト変動・外貨建て取引の財務諸表への反映及び海外連結子会社の財務諸表の円換算等で必要となる為替レートの変動(対米ドル1円の円高の場合、営業利益で約3億円/年の減益影響)・金利の変動による支払利息の変動業績や財政状態に大きく影響を及ぼす可能性のあるものを中心に抽出し、アセスメントを実施しています。原燃料価格は適正在庫水準の確保、長期契約による購入価格安定化や適切な販売価格政策、為替レートは為替予約取引等の活用や海外投資に対する現地通貨建てでの資金調達、金利については負債の長期・金利固定化を通じ、リスク低減を図っています。②市場・競合環境変化リスク・競合環境の変化による需給構造の変動・素材・中間材料・部品供給ビジネスにおける、末端の需要動向がもたらすサプライチェーン各段階での実体経済以上の在庫調整・感染症や災害、地政学的リスクの発現等による生産活動への影響や物流の停滞等のサプライチェーンの混乱がもたらす需給構造の変動各国・地域における環境規制や保護主義の台頭などの制度変化リスクや、それらの影響も含めた市場・競合環境の変動リスクに対しては、影響する個別事業において事前にコンティンジェンシープランを作成するとともに、予兆も含めモニタリングを継続し、戦略の変更等早めの対応ができるよう準備しています。また、経済安全保障に関しては関連する情報取得を進め、危機の早期把握に努めています。③制度変化リスク・温室効果ガス排出規制、プラスチック製品規制等の想定以上の強化・米中貿易摩擦の再燃等をはじめとする世界的な保護主義の台頭や経済安全保障リスクの高まり・国内における薬価改定等の医療費抑制政策の加速④資金調達・財務健全性リスク・経営環境の著しい悪化等で生じる収益性の低下等による保有する固定資産についての減損損失の発生・将来の課税所得の予測・仮定が変更されることで繰延税金資産の一部または全部が回収できないと判断された場合の繰延税金資産の減額資金調達に際しては、短中期的な大規模資金需要や自己資本毀損リスクも踏まえ、財務健全性に配慮した最適資金調達を検討します。定期的に「ネット有利子負債/EBITDA」「自己資本比率」「D/Eレシオ」等をモニタリングするとともに、減損懸念資産や繰延税金資産の継続的なモニタリングを通じて自己資本毀損リスク規模を把握しています。また、運転資本管理、政策保有株式縮減等による資産圧縮を徹底しています。⑤個別戦略リスク(「収益性改善に向けた改革」を含む)・収益性改善の計画に対し遅れや実施困難な状況により計画から乖離・戦略に適合する案件が探索できず、設備投資・M&Aの実施が不可となる、もしくは遅延・研究開発費の投入に対し、研究開発の成果が目標から大きく乖離計画の進捗に対するKPIを設定しモニタリングを実施することで、計画からの乖離を管理しています。(「収益性改善に向けた改革」における個別戦略リスクは[経営戦略リスク:事業戦略上の主要リスク(経営戦略リスクマップにおける影響度「大」)への対応]に各リスクへの対応策を記載)事業創出・拡大のための大型戦略投資案件については、事業環境を考慮した見極めや個別課題へのアクションプランを重点的にフォローしています。 [経営戦略リスク:事業戦略上の主要リスク(経営戦略リスクマップにおける影響度「大」)への対応]事業リスク分類リスク概要関連するマテリアリティ*対応策時期影響度リスクレベル増減傾向マテリアルアラミド⑤個別戦略リスク・アラミド生産量回復の遅れA~C計画の進捗についてKPIを設定のうえ、生産量回復プログロムを着実に実施し、長期安定的な生産・供給を図ります。日本からエンジニアリングチームを派遣し支援を行います。短期大↓複合成形材料⑤個別戦略リスク・複合成形材料事業の米国での収益性改善の遅れA~B各改善施策の計画的推進及び定期的なKPIモニタリングを継続し、拠点統廃合を含む追加施策のアクションプランを実施します。生産の自動化を進めるとともに日本からエンジニアリングチームを派遣し支援を行います。短期大→ヘルスケア医薬品・在宅医療 ⑤個別戦略リスク ・事業変革の遅れD進捗のモニタリングを継続し、計画前提に変化が生じる場合に、必要に応じた追加施策を実施していきます。また、医療機器については、調達コストの適正化などにより一層のコスト削減対策を進めます。短~中期大→・ヘルスケア既存品・新製品の販売目標未達C~D計画の進捗についてKPIを設定のうえ、遅延が発生した場合、適切なキャッチアップ策を実施していきます。 短期大→*マテリアリティ A:気候変動の緩和と適応、B:サーキュラーエコノミーの実現、C:人と地域社会の安心・安全の確保、D:人々の健康で快適な暮らしの実現、E:持続可能な経営基盤のさらなる強化
FY2022|7,784 文字
2【事業等のリスク】 当社は、株主価値を高めるとともに、株主をはじめとするあらゆるステークホルダーの皆様に価値を提供し、持続可能な事業活動を行う使命のもと、その実現を脅かすあらゆるリスク(不確実性)を統合的かつ効率的に把握・評価・管理し、グループ経営に活かす組織的・体系的アプローチを行っています。当社の持続的成長にかかわるあらゆるリスクに対処するために、経営戦略・経営計画策定、戦略的なアクション、個別投資プロジェクトの決定等に伴う「経営戦略リスク」と、業務運営に悪影響をもたらす様々な有害事象である「業務運営リスク」を対象とするTRM(トータル・リスク・マネジメント)体制を構築し、リスクの統合管理を行っています。2003年度からCEOを委員長とする「TRMコミティー」を取締役会のもとに設置しています。取締役会は、TRMコミティーから提案されるTRM基本方針、TRM年次計画等の審議・決定を行うとともに、重要なリスクを管理し、事業継続のための体制を整備します。また、監査役は、取締役会がTRMに関する適切な方針決定、監視・監督を行っているか否かについて監査します。「経営戦略リスク」の評価についてはCEOが直接担当し、取締役会等における重要な経営判断材料として提供します。「業務運営リスク」についてはCSR管掌が担当し、海外を含むグループ全体の業務運営リスクの管理を行います。各事業グループ、グループ会社等が行う個別のリスク管理を全社横断的に把握・確認し、統一的な対応指針を策定するなど、グループ全体のリスク管理体制を強化しています。また、マクロ環境動向については、帝人グループへの影響としてのリスクと機会の両面について、マテリアリティと関連づけて捉えています。 なお、以下の文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において帝人グループが判断したものです。また、本有価証券報告書は、リスクと不確実性を伴う将来見通しに基づく情報も含んでいます。当社グループは、下記リスクのほか、本有価証券報告書中の他の箇所に記載されているリスクに直面しておりますが、これらのリスクの影響により、実際の業績が、将来見通しに基づく記述が想定しているものとは異なってくる可能性があります。 <新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関するリスクと対応>COVID-19が長期化する中、帝人グループの事業に与える影響をモニタリングし、既発現影響への対応策を実行するとともに、長期化により想定される影響への対応策の準備を継続しています。自動車・航空機向け用途を重点市場とするマテリアル事業領域ではCOVID-19による世界経済の影響を受けており、特に炭素繊維における航空機向け需要は回復基調にあるものの低迷が継続しています。その対応策として、需要が旺盛な他用途への展開による生産稼働率の向上や販売構成の改善による収益性改善策の実行、中長期的な需要回復を見据えた航空機向け炭素繊維中間材料の新規大型プログラム獲得に向けた開発を進めるとともに、収益性のモニタリングを行っています。また、2022年3月末より始まった、中国のゼロコロナ政策によるロックダウンについて、長期継続した場合のさらなるサプライチェーンの混乱、自社・顧客製造拠点の稼働停止などの影響を注視しています。 COVID-19拡大に伴う業務運営上のリスクに対処するため、2020年1月にCSR管掌を本部長とする「新型コロナウイルス感染症緊急対策本部」を立ち上げ、グローバルに感染が拡大した4月から6月の間はCEOを本部長とする体制としました。2021年4月からは「新型コロナウイルス対策本部」として、従業員とその家族の安全確保と事業継続のための、グローバルな視点での方針決定と施策推進を行っています。各拠点は、帝人グループグローバル方針に定められた感染予防と健康確保、通勤と勤務、業務出張、会合とイベント、人権への配慮の各項目について、各国各地域の法令等に基づき、運用ガイドラインを制定しています。 <地政学的リスクに関する対応>2022年2月に始まったロシア軍によるウクライナ侵攻においては、緊急対応体制を整備し人道支援等を開始するとともに、直接的および間接的影響を整理し、事業に与える影響を評価したうえで対応を行っています。 (1)事業運営リスクの抽出・分析と対応方針 事業運営リスクは、「影響度」と「頻度」の観点から最新のリスクを抽出・分析し、下記4項目のグループ横断的リスクを「グループ重大リスク」と位置づけ、対応方針を策定しています。① 気候変動リスク② 人権侵害リスク③ 情報セキュリティリスク④ 地政学リスク業務運営リスクマップ(抜粋) [短期的な業務運営リスクへの対応方針]①グループ重大リスクに対して、グループ横断での対応に注力する。②事業継続マネジメントの取り組みを強化する。 [中長期的な業務運営リスクへの対応方針]①グループリスクマネジメント規程に則ったリスクマネジメントを遂行するとともに事業継続マネジメントの整備を進める。②「3つの防衛線(第1線:業務運営部門、第2線:リスク管理部門等、第3線:内部監査部門等)」における第2の防衛線による「支援力」を強化する。 [業務運営リスク:グループ重大リスクへの具体的取り組み]リスク項目リスク概要関連するマテリアリティ*対応策頻度影響度気候変動リスク・気候変動に伴う制度変更等に対応できない場合、事業継続に支障をきたす可能性があります。・気候変動に伴う自然災害の発生例えば、マテリアル事業においては自然災害による物流の混乱、サプライチェーンへの影響、エネルギートランジションによる原燃料高騰等が想定されます。A気候変動を起因とする各事業における関連リスクを網羅的・体系的に把握し管理するものとし、各事業の気候変動リスク棚卸しとリスク管理PDCAの深化を図ります。また、具体的な事業への影響が経営戦略リスクに相当するものについては、経営戦略リスクへの対応策として取り組みます。中~高大サプライチェーンの人権侵害リスク・サプライチェーン上に存在する人権問題に適切に対応できない場合、事業継続に支障をきたす可能性があります。E取引先による法令遵守にとどまらずソフトロー対応状況までを、当社の一貫した方針・ガイドラインの下に把握し管理するものとし、取引先のコンプライアンス管理を強化します。中~高大情報セキュリティリスク・予期せぬ情報漏洩により競争力を損なう、あるいは、法に抵触し制裁金の対象となる可能性があります。・サイバー攻撃により事業継続に支障をきたす、また、重大な情報漏洩、身代金請求につながる可能性があります。 E情報資産・営業秘密の管理・移転、サイバー攻撃について、物理的脅威・脆弱性、技術的脅威・脆弱性、人的脅威・脆弱性の観点でリスク対応を図り、情報セキュリティガバナンス体制・プロセスの構築を進めるものとし、情報セキュリティ部会を通じて具体的取り組みを推進します。中~高大地政学リスク・紛争やテロにより当社グループ社員の人命・資産が脅かされる、あるいは、物流・調達・インフラの寸断により事業継続に支障をきたす可能性があります。Eグローバルベースでいずれの事業拠点が巻き込まれても支援出来るよう平時から緊急対応体制を整備するものとし、グローバル危機管理体制整備と訓練を実施します。低大 [業務運営リスク:グループ重大リスク以外の主なリスクへの具体的取り組み]リスク項目リスク概要関連するマテリアリティ対応策頻度影響度危険物・有害物質漏洩・爆発火災等リスク・当社グループの生産活動において化学プラントを多く保有しており、それらを取り扱う中で意図せず危険物・有害物質の漏洩や、爆発火災を起こす可能性があります。E当社グループ内で「特別防災工場」を指定し、プロセス安全管理を導入するとともに、エンジニアリング組織と連携して防災管理体制を構築します。中大供給リスク・当社グループとサプライチェーンを取り巻く様々な供給に関するリスクとしては、災害時の事業継続に係るもの、労働・人権に係るもの、環境影響に係るもの、不正・腐敗に係るものなどが想定されますE経営レベルのBCP・緊急対応体制を見直すと共に、サプライチェーンを俯瞰した顧客起点のBCP整備を行います。またグリーバンスシステムを整備し、CSR調達対象の拡大と調達先の監査を進めます。低大製品・品質リスク・当社の製品・サービスにおいて予期しない重大な品質問題が発生する可能性があります。E当社グループでは、帝人(株)及び帝人ファーマ(株)等の主要な子会社に、他の部門から独立した専任の品質・信頼性保証部門を設置し、厳格な品質管理基準に基づき、事業活動全般における品質保証を確保する体制を敷いています。低大企業倫理・コンプライアンスリスク・当社グループの事業の多様化、グローバル化が進展する中、事業を展開する国や地域において様々な規制に違反した場合、また規制の新設・強化や想定外の適用等に事業活動が抵触するようになった場合、監督当局による行政処分、訴訟対応、事業活動の停止、企業ブランド価値の棄損、ないし、社会的信用失墜のリスクがあります。また、人権課題や腐敗防止への対応等、ソフトローに適切に対応できない事象が発生した場合、事業運営への支障や社会的な信頼の棄損などの影響が生じる可能性があります。E当社グループにおけるグローバルレベルでのコンプライアンス推進を管理監督するための、トップマネジメントへの報告体制、コンプライアンス関連規程の見直しを進めると共に、グローバルな内部通報対応体制を整備し、不祥事予防のための啓発・教育活動を継続していきます。中~高大知的財産リスク・第三者から知的財産権侵害の指摘を受け、製造販売の差止めや損害賠償等が生じた場合、又は当社が保有する知的財産権が第三者によって不法に侵害された場合に、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。・当社が営業秘密として管理する未公開の技術ノウハウ等が第三者によって不正に取得された場合に、当社グループの競争優位性が損なわれる可能性があります。E当社グループに関連する事業分野において他社が保有する知的財産権を定常的に監視するとともに、当社知的財産権の侵害被疑品に対しては正当な権利主張を行っています。営業秘密管理の当社グループ統一基準である「グループ営業秘密管理ガイドライン」等に基づく管理と、定期的な管理状況の監査により、厳格な営業秘密の管理を行っています。低大*マテリアリティ A:気候変動の緩和と適応、B:サーキュラーエコノミーの実現、C:人と地域社会の安心・安全の確保、D:人々の健康で快適 な暮らしの実現、E:持続可能な経営基盤のさらなる強化 (2)経営戦略リスクの抽出・分析と対応方針経営戦略リスクは下記カテゴリーでリスクを分類し、基本的な対応策を設定しています。また、事業戦略における既発現のリスクを含む具体的かつ最新のリスクについて、経営戦略リスクマップを用いて、「影響度」と「発現時期」および「リスクの増減傾向」の観点から分析し、緊急度や影響度に応じた対応方針を設定の上、速やかに対策に着手しています。 <リスク分類> ①マクロ環境リスク ②計画前提リスク1) 制度変化リスク2) 市場・競合環境変動リスク3) 資源投入リスク4) 資金調達・財務健全性リスク③個別戦略リスク経営戦略リスクマップ(抜粋) [短期的な経営戦略リスクへの対応方針]①地政学的リスク、インフレーションの高進、COVID-19が事業に与える影響を引き続きモニタリングし、経営環境の 悪化に適時に対応する。②事業計画の進捗状況について、環境変化を含めた定期的なモニタリングを行い、計画との乖離が発生した際に、早急に対応策のアクションを実行する。③事業創出・拡大に向け計画・実行しているプロジェクトについては、事業環境の変化を考慮し、個別課題に関する具体的なアクションプランを重点的にフォローする。 [中長期的な経営戦略リスクへの対応方針]①現中期経営計画の実行段階における変化に応じた施策の見直しを確実に行う。②リスクの一方にあるビジネス機会を逸しないよう既存事業の成長、企業再編や新事業獲得機会を追求する。また、長期ビジョン達成に向けたStrategic Focus領域(将来の収益源育成)やProfitable Growth(利益ある成長)領域への戦略投資において、中長期的に発生するリスクを考慮しながら競争優位性の再検証と具体的な戦略/施策の立案・再検証を行う。③不測の事態を想定した対応策の準備は常に継続する。 [経営戦略リスク:全般的リスクと基本的対応方針]リスク項目リスク概要基本的対応方針①マクロ環境リスク・各国・地域の景気動向や経済状況、主要な供給先である自動車・航空機市場の動向による販売量の変動・原燃料価格変動によるコスト変動・外貨建て取引の財務諸表への反映および海外連結子会社の財務諸表の円換算等で必要となる為替レートの変動(対米ドル1円の円高の場合、営業利益で約3億円/年の減益影響)・金利の変動による支払利息の変動例えばCOVID-19による自動車や航空機市場における影響など、業績や財政状態に大きく影響を及ぼす可能性のあるものを中心に抽出し、アセスメントを実施しています。原燃料価格は適正在庫水準の確保、長期契約による購入価格安定化や適切な販売価格政策、為替レートは為替予約取引等の活用や海外投資に対する現地通貨建てでの資金調達、金利については負債の長期・金利固定化を通じ、リスク低減を図っています。②-1)制度変化リスク・温室効果ガス排出規制、プラスチック製品規制等の想定以上の強化・米中貿易摩擦の再燃等をはじめとする、世界的な保護主義の台頭や経済安全保障リスクの高まり・国内における薬価改定等の医療費抑制政策の加速各国・地域における環境規制や保護主義の台頭などの制度変化リスクや、それらの影響も含めた市場・競合環境の変動リスクに対しては、影響する個別事業において事前にコンティンジェンシープランを作成するとともに、予兆も含めモニタリングを継続し、戦略の変更等早めの対応ができるよう準備しています。また、経済安全保障に関しては関連する情報取得を進め、危機の早期把握に努めています。②-2)市場・競合環境変動リスク・競合環境の変化による需給構造の変動・素材・中間材料・部品供給ビジネスにおける、末端の需要動向がもたらすサプライチェーン各段階での実体経済以上の在庫調整・感染症や災害、地政学的リスクの発現等による生産活動への影響や物流の停滞等のサプライチェーンの混乱がもたらす需給構造の変動②-3)資源投入リスク・戦略に適合する案件が探索できず、設備投資・M&Aの実施が不可となる、もしくは遅延・研究開発費の投入に対し、研究開発の成果が目標から大きく乖離事業創出・拡大のための大型戦略投資案件については、事業環境を考慮した見極めや個別課題へのアクションプランを重点的にフォローしています。②-4)資金調達・財務健全性リスク・経営環境の著しい悪化等で生じる収益性の低下等による、保有する固定資産についての減損損失の発生・将来の課税所得の予測・仮定が変更されることで繰延税金資産の一部または全部が回収できないと判断された場合の繰延税金資産の減額資金調達に際しては、短中期的な大規模資金需要や自己資本毀損リスクも踏まえ、財務健全性に配慮した最適資金調達を検討します。定期的に「ネット有利子負債/EBITDA」「自己資本比率」「D/Eレシオ」等をモニタリングするとともに、減損懸念資産や繰延税金資産の継続的なモニタリングを通じて自己資本毀損リスク規模を把握しています。また、運転資本管理、政策保有株式縮減等による資産圧縮を徹底しています。 [経営戦略リスク:事業戦略上の主要リスク(経営戦略リスクマップにおける影響度「大」)への対応] 事業リスク分類リスク概要関連するマテリアリティ*対応策時期影響度リスクレベル増減傾向マテリアルアラミド①マクロ環境・欧州天然ガス価格の更なる高騰による収益悪化A~C設備改善、省力化等を通じたコストダウンを推進するとともに、適切な価格政策によりリスク低減を図ります。既発現大↑③個別戦略・生産回復の遅れ、在庫不足による販売数量減A~C生産量の回復プログロムを着実に実施し、長期安定的な生産・供給を図ります。短~中期大↓複合成形材料①マクロ環境・北米労働力不足・原材料価格高騰の長期化・世界的な半導体不足・自動車販売台数の減少A製造ラインの自動化や塗装ラインの内製化を進めます。適切な価格政策によりリスク低減を図ります。自動車の需要動向を的確に把握するとともに、新規大型プログラムを着実に立ち上げます。エリア毎の事業環境や競合優位性の変化に応じて、適切に戦略の見直しを図ります。既発現~短期大→②-2)市場・競合環境・グローバル基盤構築遅れAエリア毎の事業環境や競合優位性の変化に応じて、適切に戦略の見直しを図ります。既発現大↑炭素繊維②-2)市場・競合環境・次世代航空機向け開発プロジェクトの中止・規模縮小・遅延による競争激化A事業環境を見極めつつ、供給先の多元化・多様化を推進し、リスクの分散を図ります。他社動向の情報収集に努めるとともに、技術面・営業面から提案力を強化し、リスク発現時にはリカバリー策を機動的に展開します。中〜長期大→ ヘルスケア医薬・在宅医療②-1)制度変化・薬価・診療報酬改定による売上減C、D一定の薬価・診療報酬改定影響を、事業計画に織り込んだうえ、マーケットシェア、販売量拡大により影響の極小化を図ります。短~中期大→②-2)市場・競合環境・医薬開発パイプライン不足D開発品の導入および自社研究を推進し、開発パイプラインの充足化を図ります。中~長期大→・「フェブリク」後発品上市によるシェア低下・糖尿病治療薬の競争激化D一定の影響は事業計画に織り込んだうえ、製品間のシナジーを活かし、販路・販売量の拡大を推進することで、マイナス影響の極小化を図ります。短~中期大→ヘルスケア新事業③個別戦略・地域包括ケア事業基盤構築を含む、ヘルスケア新事業の拡大未達C、Dモニタリングを継続し、計画の前提に変化が生じる場合に、その要因に応じた対応策を講じます。中~長期大→再生医療事業③個別戦略・再生医療事業の展開に遅れD現時点で計画通りに進捗しており、現状では遅れが生じる可能性は低いものの、モニタリングを継続し、遅れが生じる場合にその要因に応じた対応策を講じます。中~長期大→*マテリアリティ A:気候変動の緩和と適応、B:サーキュラーエコノミーの実現、C:人と地域社会の安心・安全の確保、D:人々の健康で快適 な暮らしの実現、E:持続可能な経営基盤のさらなる強化
FY2021|5,015 文字
2【事業等のリスク】企業の持続的成長を脅かすあらゆるリスクに対処するため、「経営戦略リスク」と「業務運営リスク」を対象とするTRM(トータル・リスクマネジメント)体制を構築し、リスクの統合管理を行っています。CEOを委員長とする「TRMコミティー」を取締役会の下に設置しており、取締役会は、TRMコミティーから提案されるTRM基本方針、TRM年次計画等の審議・決定を行うとともに、重要なリスクを管理し、事業継続のための態勢を整備します。また、監査役は、取締役会がTRMに関する適切な方針決定、監視・監督を行っているか否かについて監査します。当該TRMコミティーで管理している重大なリスクは以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において帝人グループが判断したものです。 <新型コロナウィルス感染症に関するリスク>帝人グループは、マテリアル事業領域、ヘルスケア事業領域、繊維・製品事業領域及びIT事業領域を有しており、それぞれ異なる地域・顧客に対して事業を展開しています。そのような事業環境の下、新型コロナウィルス感染症の流行により、2020年度はマテリアル事業領域の業績への影響を大きく受けました。特に炭素繊維を中心とした航空機向け需要の低迷は継続すると見られ、当社の収益性低下影響が長期化する可能性があります。この対策として、炭素繊維糸売り事業の生産稼働の向上や販売構成の改善による収益性改善策や、中長期的な需要回復を見据えた、航空機向け炭素繊維中間材料の新規大型プログラム獲得に向けた開発を進めています。一方で、複合成形材料、アラミド繊維を中心とした自動車向け需要は順調な回復基調にあると考えています。また、新型コロナウィルス感染拡大に伴う業務運営上のリスクに対処するため、帝人グループでは、2020年1月にCSR管掌を本部長とする新型コロナウィルス感染症緊急対策本部を立ち上げました。2021年4月からは帝人グループ新型コロナウィルス対策本部として、グループ従業員とその家族の安全確保と事業継続のための、グローバルな視点での帝人グループの方針決定と施策推進を進めています。各拠点は、帝人グループグローバル方針に定められた感染の予防と健康の確保、通勤と勤務、業務出張、会合とイベント、人権への配慮の各項目について、各国各地域の法令等に基づき、運用ガイドラインを制定しています。日本においては、このガイドラインに沿って日々の生活での感染防止策や職場における対応策を実施し、リモートワーク・分散出社の徹底を行いました。また、リモートワークの長期化に伴う従業員のケアとして、健康管理・メンタル管理の観点から従業員への情報提供と相談窓口での対応を継続しています。また、日本以外の各国各地域においてもそれぞれ定めた運用ガイドラインに沿って必要な対策を適切に実施しています。なお、新型コロナウィルス感染症の世界的な流行の見通しについては、現時点で入手可能な情報に基づいて判断をしていますが、感染の更なる拡大、感染の長期化により経済環境への影響が生じた場合は、帝人グループの事業活動や業績に影響を与える可能性があります。 <経営戦略リスク>(1) マクロ環境リスク1) 景気・経済動向マテリアル事業領域及び繊維・製品事業領域については、事業を展開している各国・地域の景気動向・経済状況や主要な供給先である自動車・航空機市場の動向の影響を受ける可能性があります。一方、ヘルスケア事業領域及びIT事業領域においては、これらの影響を受ける可能性は相対的に低く、世界経済の停滞環境下においても安定した事業展開が期待されます。2) 為替レート帝人グループが営む事業のうち、マテリアル事業領域及び繊維・製品事業領域においては、外貨建て取引の収入が多く、また、連結財務諸表作成に当たり、海外の連結子会社の財務諸表を円換算しており、為替レートの変動が帝人グループの経営成績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、為替レート変動による業績への影響は、対ドル1円の円高の場合、営業利益で約3億円/年の減益影響が見込まれます。3) 金利帝人グループは資金需要に対してその内容や財政状態及び金融環境を考慮し、調達の金額・期間・方法を判断しています。金利が上昇した場合には支払利息が増加し、帝人グループの経営成績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。4) 原燃料価格マテリアル事業領域及び繊維・製品事業領域のうち、炭素繊維、アラミド繊維、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル繊維等の素材事業は、原燃料コストが製造原価の一定程度の割合を占めるため、原油価格や需給バランスの変化等に伴う原燃料価格の変動が、帝人グループの経営成績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(2) 市場・競合環境変動リスク1) 競合環境ポリカーボネート樹脂等の素材のうち、汎用用途においては、市場の需給構造が売値に影響を与えるため、競合の動向が当社の収益性に影響を与える可能性があります。2) サプライチェーンの需要影響帝人グループは素材・中間材料・部品供給ビジネスを展開しており、末端需要の拡大・縮小が各段階での在庫調整に影響を及ぼすことにより、実体経済以上に業績が変動する可能性があります。(3) 資源投入リスク帝人グループでは「中期経営計画2020-2022 ALWAYS EVOLVING」において、中期期間(3年累計)における設備投資・M&A枠を3,500億円と設定しました。2021年2月には、武田薬品工業株式会社との間で2型糖尿病治療剤4剤の日本における販売承継に係る契約を締結し1,330億円を投入する等、成長基盤確立への積極投資を実行しました。中期経営計画における1,500億円のEBITDA目標の達成、さらには長期目標達成に向けた成長基盤の確立のために、中期期間(3年累計)における設備投資・M&A枠は4,500億円に拡大し、「将来の収益源育成:Strategic Focus」分野への積極投資方針を継続していきますが、当社の戦略に適合する案件が探索できない場合、その実施ができない又は遅延する可能性があります。また、帝人グループでは、技術を核とした持続的成長を実現するための研究開発に、積極的に経営資源を投入する方針であり、2022年度までの3年間で1,100億円の研究開発費の投入を計画しています。しかしながら、研究開発の成果が目標から大きく乖離した場合には、業績等に影響を及ぼす可能性があります。特に医療用医薬品の開発には、多額の費用と長い期間がかかるうえ、創薬研究において、有用な化合物を発見できる可能性は決して高くありません。また、臨床試験の結果、予測していた有効性が証明できない、あるいは予測していない副作用が発現した等の理由で承認申請を断念しなければならない可能性があります。また、承認申請した後でも審査の過程で承認されない、また、市販後調査の結果、承認が取り消される可能性があります。(4) 制度変化リスク欧州を始めとする各国による気候変動緩和のための温室効果ガス排出規制やプラスチックごみ問題に対応するプラスチック製品規制などを想定に入れた事業計画を策定していますが、これら規制が想定以上に強化された場合、炭素繊維やポリエステル繊維製品をはじめとする各種製品の生産活動や収益性に影響を及ぼす可能性があります。また、米中貿易摩擦の再燃等を始めとする、世界的な保護主義の台頭も懸念され、その場合は帝人グループにおける適地生産戦略の重要性がさらに増すことになると想定しています。一方、国内においては、ヘルスケア事業は、薬価改定等の医療費抑制政策の加速の影響を受ける可能性があります。(5) 財務健全性リスク1) 固定資産の減損帝人グループが保有する固定資産について、経営環境の著しい悪化等による収益性の低下等により、減損損失が発生し、帝人グループの経営成績並びに財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。2) 繰延税金資産の取り崩し帝人グループでは将来の課税所得に関する予測・仮定に基づき、繰延税金資産の回収可能性の判断を行っておりますが、将来の課税所得の予測・仮定が変更され、繰延税金資産の一部または全部が回収できないと判断される場合、繰延税金資産が減額され、帝人グループの経営成績並びに財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。<業務運営リスク>(1) 自然災害等リスク近年の気候変動に伴う台風・豪雨等による風水害・土砂災害は、製造業・サービス業上の大きなリスクとして帝人グループの事業運営への影響が懸念されます。さらには日本における首都直下型地震・南海トラフ地震など、今後一定の発生の可能性のある大型地震・その結果としての津波等も想定されることから、事業継続計画の随時見直しや各種防災訓練を通じて、災害発生時の被害の最小化や速やかな復旧を目指します。また、2019年末から発生した新型コロナウィルス感染症にみられるような、予測しえない感染症の急速な拡大等が、帝人グループの生産・営業・研究開発活動への障害となる可能性があります。(2) 製造リスク帝人グループは、生産活動において、有害化学物質や産業廃棄物等、環境に負荷を与える物質を取り扱うことから、それらの不適切な取扱いにより、グローバルな環境に影響を及ぼし、また、事業運営に支障をきたすリスクがあります。また、化学プラントを多く保有しており、爆発・火災等の大事故により、事業運営に大きな支障をきたす可能性があります。(3) 製品・品質リスク帝人グループでは、帝人㈱及び帝人ファーマ㈱等の主要な子会社に、他の部門から独立した専任の品質・信頼性保証部門を設置し、厳格な品質管理基準に基づき、事業活動全般における品質保証を確保する体制を敷いています。しかしながら、全ての製品・サービスにおいて、予期し得ない重大な品質問題が発生する可能性や賠償責任を負う可能性を排除することはできません。従って、そうした製品・サービスの欠陥が、業績、財務状況、社会的評価等に悪影響を及ぼす可能性があります。(4) 法令・倫理リスク帝人グループでは、M&A等により社員の国籍・文化・意識が多様化していることから、全世界の役職員に対し、当社の企業理念や行動規範をグローバルに浸透させる活動に取り組むほか、法令遵守はもとより社会的な規範の遵守を求めています。しかしながら、当社がグローバルに事業を展開する国や地域において、商取引、競争法、反贈収賄、個人情報保護、知的財産、製造物責任、環境、労務、税務、安全保障、適用される業法規制等、様々な規制に違反した場合、監督当局による行政処分、訴訟対応、事業活動の停止、企業ブランド価値の棄損、ないし、社会的信用の失墜のリスクがあります。さらに、規制の新設・強化や想定外の適用等により、当社が抵触するようになった場合、事業活動の制約や、規制を遵守するための費用が増加するなど、帝人グループの業績に重大な影響が生じることがあります。また、帝人グループは、社内関係者だけではなく取引先に対しても法令遵守や社会的規範の遵守を要請しています。サプライチェーンまたは社内における潜在的な人権侵害リスクについて、人権デューディリジェンスやCSR調達などの取組みを強化しています。しかしながら、こうした取組にも関わらず、サプライチェーン上または社内での人権侵害の発生により、事業運営への支障や社会的な信頼の棄損などの影響が生じる可能性があります。(5) 情報セキュリティリスク帝人グループでは、各種製品の研究・開発から製造・販売に至る様々な重要情報を保持しています。また、医療関係における患者情報などの個人情報等も扱っています。重要情報や個人情報等を取り扱うに当たり、帝人グループではハード・ソフト両面で様々な情報セキュリティ対策を実施していますが、災害、サイバー攻撃、不正アクセスその他不測の事態によりこれら情報等が外部へ流出し、第三者に不正に使用されることで、ステークホルダーに対する予期しない被害や業績に対する悪影響が発生する可能性があります。
FY2020|3,631 文字
2【事業等のリスク】帝人グループは、会社が直面する不確実性に対する予防手段として、経営戦略リスクと業務運営リスクを対象とする「TRM(トータルリスク・マネジメント)コミティー」を取締役会の下に設置し、リスクに対する統合管理を行っています。取締役会は、TRMコミティーから提案されるTRM基本方針、TRM年次計画等の審議・決定を行います。CSR管掌は、帝人グループの業務運営リスクについて、横断的なリスクマネジメント体制の整備、問題点の把握及び危機発生時の対応を行います。また、経営戦略リスクのアセスメントについては、CEOが担当し、取締役会等における重要な判断材料として提供します。監査役は、取締役会がTRMに関する適切な方針決定、監視・監督を行っているか否かについて監査します。当該TRMコミティーで管理している重大なリスクは以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において帝人グループが判断したものです。 <経営戦略リスク>(1) マクロ環境リスク1) 景気・経済動向帝人グループは、マテリアル事業領域、ヘルスケア事業領域及びIT事業領域を有しており、それぞれ異なる地域・顧客に対して事業を展開しています。繊維・製品事業を含むマテリアル事業領域については、事業を展開している各国・地域の景気動向・経済状況や主要な供給先である自動車・航空機市場の動向の影響を受ける可能性があります。一方、ヘルスケア事業領域及びIT事業領域においては、これらの影響を受ける可能性は相対的に低く、世界経済の停滞環境下においても安定した事業展開が期待されます。2) 為替レート帝人グループが営む事業のうち、マテリアル事業領域においては、外貨建て取引の収入が多く、また、連結財務諸表作成に当たり、海外の連結子会社の財務諸表を円換算しており、為替レートの変動が帝人グループの経営成績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、為替レート変動による業績への影響は、対ドル1円の円高の場合、営業利益で約4億円/年の減益影響が見込まれます。3) 金利帝人グループは資金需要に対してその内容や財政状態及び金融環境を考慮し、調達の金額・期間・方法を判断しています。金利が上昇した場合には支払利息が増加し、帝人グループの経営成績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。4) 原燃料価格マテリアル事業領域のうち、炭素繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維、ポリカーボネート樹脂等の素材事業は、原燃料コストが製造原価の一定程度の割合を占めるため、原油価格や需給バランスの変化等に伴う原燃料価格の変動が、帝人グループの経営成績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(2) 市場・競合環境変動リスク1) 競合環境ポリカーボネート樹脂等の素材のうち、汎用用途においては、市場の需給構造が売値に影響を与えるため、競合の動向が自社の収益性に影響を与える可能性があります。2) サプライチェーンの需要影響帝人グループは素材・中間材料・部品供給ビジネスを展開しており、末端需要の拡大・縮小が各段階での在庫調整に影響を及ぼすことにより、実体経済以上に業績が変動する可能性があります。(3) 資源投入リスク帝人グループでは「中期経営計画2020-2022 ALWAYS EVOLVING」で掲げるとおり、3年間累計で3,500億円の設備投資とM&Aの投入資源枠を設定していますが、自社の戦略に適合する案件が探索できない場合、その実施ができない又は遅延する可能性があります。また、帝人グループでは、技術を核とした持続的成長を実現するための研究開発に、積極的に経営資源を投入していく方針であり、2022年度までの3年間で1,100億円の研究開発費の投入を計画しています。しかしながら、研究開発の成果が目標から大きく乖離した場合には、業績等に影響を及ぼす可能性があります。特に医療用医薬品の開発には、多額の費用と長い期間がかかるうえ、創薬研究において、有用な化合物を発見できる可能性は決して高くありません。また、臨床試験の結果、予測していた有効性が証明できない、あるいは予測していない副作用が発現した等の理由で承認申請を断念しなければならない可能性があります。また、承認申請した後でも審査の過程で承認されない、また、市販後調査の結果、承認が取り消される可能性があります。(4) 制度変化リスク欧州を始めとする各国による気候変動緩和のための温室効果ガス排出規制やプラスチックごみ問題に対応するプラスチック製品規制などを想定に入れた事業計画を策定していますが、これら規制が想定以上に強化された場合、炭素繊維やポリエステル繊維製品をはじめとする各種製品の生産活動や収益性に影響を及ぼす可能性があります。また、米中貿易摩擦の再燃等を始めとする、世界的な保護主義の台頭も懸念され、その場合は帝人グループにおける適地生産戦略の重要性がさらに増すことになると想定しています。一方、国内においては、ヘルスケア事業は、薬価改定等の医療費抑制政策の加速の影響を受ける可能性があります。(5) 財務健全性リスク1) 固定資産の減損帝人グループが保有する固定資産について、経営環境の著しい悪化等による収益性の低下等により、減損損失が発生し、帝人グループの経営成績並びに財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。2) 繰延税金資産の取り崩し帝人グループでは将来の課税所得に関する予測・仮定に基づき、繰延税金資産の回収可能性の判断を行っておりますが、将来の課税所得の予測・仮定が変更され、繰延税金資産の一部または全部が回収できないと判断される場合、繰延税金資産が減額され、帝人グループの経営成績並びに財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 <業務運営リスク>(1) 自然災害等リスク近年の気候変動に伴う台風・豪雨等による風水害・土砂災害は、製造業・サービス業上の大きなリスクとして帝人グループの事業運営への影響が懸念されます。さらには日本における首都直下型地震・南海トラフ地震など、今後一定の発生の可能性のある大型地震・その結果としての津波等も想定されることから、事業継続計画の随時見直しや各種防災訓練を通じて、災害発生時の被害の最小化や速やかな復旧を目指します。一方、昨年末から発生した新型コロナウイルス感染症にみられるような、予測しえない感染症の急速な拡大等が、帝人グループの生産・営業・研究開発活動への障害となる可能性があります。(2) 製造リスク帝人グループは、生産活動において、有害化学物質や産業廃棄物等、環境に負荷を与える物質を取り扱うことから、それらの不適切な取扱いにより、グローバルな環境に影響を及ぼし、また、事業運営に支障をきたすリスクがあります。また、化学プラントを多く保有しており、爆発・火災等の大事故により、事業運営に大きな支障をきたす可能性があります。(3) 製品・品質リスク帝人グループでは、帝人㈱及び帝人ファーマ㈱等の主要な子会社に、他の部門から独立した専任の品質・信頼性保証部門を設置し、厳格な品質管理基準に基づき、事業活動全般における品質保証を確保する体制を敷いています。しかしながら、全ての製品・サービスにおいて、予期し得ない重大な品質問題が発生する可能性を排除することはできません。従って、そうした製品・サービスの欠陥が、業績、財務状況、社会的評価等に悪影響を及ぼす可能性があります。(4) 法令・倫理リスク帝人グループでは、M&A等により社員の国籍・文化・意識が多様化していることから、「企業倫理ハンドブック」等を使って企業理念や行動規範をグローバルに浸透させ、コンプライアンスの徹底を図っていますが、各種法令違反や、セクハラ・パワハラといった不祥事が発生することにより、社会的な信頼を損なう可能性は排除できません。また、主にアパレル関連産業のサプライチェーンに、潜在的な人権リスクがあると考えられ、人権デューディリジェンスやCSR調達などの取組みを強化していますが、サプライチェーン上の人権問題の発生により、事業運営への支障や社会的な信頼の棄損などの影響が出る可能性があります。(5) 情報セキュリティリスク帝人グループでは、各種製品の研究・開発から製造・販売に至る様々な重要情報を保持しています。また、医療関係における患者情報などの個人情報等も扱っています。重要情報や個人情報等を取り扱うに当たり、帝人グループではハード・ソフト両面で様々な情報セキュリティ対策を実施していますが、災害、サイバー攻撃、不正アクセスその他不測の事態によりこれら情報等が外部へ流出することで、ステークホルダーに対する予期しない被害や業績に対する悪影響が発生する可能性があります。
FY2019|1,830 文字
2【事業等のリスク】業績等に影響を与える可能性のある重要な要因には、以下の事項があります。なお、業績に影響を与える要因はこれらに限定されるものではありません。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において帝人グループが判断したものです。(1) 競合・市況変動にかかるもの帝人グループは、外部環境の変化に左右されない企業体への転換を図っていますが、一部で市況製品を展開しており、景気動向、他社との競合に伴う市場価格の変動が事業業績に影響を及ぼす可能性があります。特に、景気や他社との競合という観点からは、ポリエステル繊維、ポリエステルフィルム、ポリカーボネート樹脂といった汎用素材の分野では、販売量、売値及び原燃料調達価格に関し変動を受ける構造となっています。また、これらの事業は、製造原価に占める原燃料コストのウェイトが高いため、原油価格の動向により、損益に影響を受ける可能性があります。また、帝人グループの素材事業は中間材料が多く、末端需要の拡大・縮小が各段階での在庫調整により実体経済以上に増減する可能性があります。加えて、ヘルスケア事業は、公定価格水準の変動といった価格変動要因以外にも他社との競争はますます激化しており、売値下落のリスクがあります。また、為替や金利の変動が、帝人グループの経営成績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。(2) 製品の品質にかかるもの帝人グループでは、帝人㈱及び帝人ファーマ㈱等の主要な子会社に、他の部門から独立した専任の品質・信頼性保証部門を設置し、厳格な品質管理基準に基づき、事業活動全般における品質保証を確保する体制を敷いています。しかしながら、全ての製品・サービスにおいて、予期し得ない重大な品質問題が発生する可能性を排除することはできません。従って、そうした製品・サービスの欠陥が、業績、財務状況、社会的評価等に悪影響を及ぼす可能性があります。(3) 研究開発にかかるもの帝人グループでは、技術を核とした持続的成長を実現するための研究開発に、積極的に経営資源を投入しています。しかしながら、そうした研究開発の成果が目標から大きく乖離した場合には、業績等に影響を及ぼす可能性があります。特に医療用医薬品の開発には、多額の費用と長い期間がかかるうえ、創薬研究において、有用な化合物を発見できる可能性は決して高くありません。また、臨床試験の結果、予測していた有効性が証明できない、あるいは予測していない副作用が発現した等の理由で承認申請を断念しなければならない可能性があります。また、承認申請した後でも審査の過程で承認されない、また、市販後調査の結果、承認が取り消される可能性があります。(4) 海外活動にかかるもの帝人グループは、中国、タイ等の東南アジア、ドイツ・オランダ等の欧州、米国等海外で事業展開しており、これら海外での活動について為替変動に係るリスクのほか、次のようなリスクがあります。そのため、これらの事象が発生した場合は、帝人グループの経営成績及び財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。・予期しない法律・規制の施行、不利な影響を及ぼす租税制度の変更・経済変動、政変・テロ・戦争等による社会的混乱(5) 事故・災害にかかるもの帝人グループは、グループ共通の防災に関するガイドラインや事業継続計画(BCP)を整備し、防災診断、地震対策、火災予防等の未然防止対策や防災教育、防災訓練、防火設備強化等の拡大防止対策を積極的に推進するとともに、被害を受けた場合の速やかな復旧計画を策定しています。しかしながら、万一、大規模な自然災害や不慮の事故等により生産設備が損害を受けた場合や原材料の供給等サプライチェーンに大きな障害が生じた場合は、帝人グループの経営成績及び財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。(6) 情報セキュリティにかかるもの帝人グループでは、各種製品の研究・開発から製造・販売に至る様々な重要情報を保持しています。また、医療関係では対象患者の個人情報等も扱っています。重要情報や個人情報等を取り扱うに当たり、帝人グループではハード・ソフト両面で様々な情報セキュリティ対策を実施していますが、災害、サイバー攻撃、不正アクセスその他不測の事態によりこれら情報等が外部へ流出し、ステークホルダーに対して予期しない被害や業績に対しても好ましくない影響を及ぼす可能性があります。
FY2018|1,830 文字
2【事業等のリスク】業績等に影響を与える可能性のある重要な要因には、以下の事項があります。なお、業績に影響を与える要因はこれらに限定されるものではありません。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において帝人グループが判断したものです。(1) 競合・市況変動にかかるもの帝人グループは、外部環境の変化に左右されない企業体への転換を図っていますが、一部で市況製品を展開しており、景気動向、他社との競合に伴う市場価格の変動が事業業績に影響を及ぼす可能性があります。特に、景気や他社との競合という観点からは、ポリエステル繊維、ポリエステルフィルム、ポリカーボネート樹脂といった汎用素材の分野では、販売量、売値及び原燃料調達価格に関し変動を受ける構造となっています。また、これらの事業は、製造原価に占める原燃料コストのウェイトが高いため、原油価格の動向により、損益に影響を受ける可能性があります。また、帝人グループの素材事業は中間材料が多く、末端需要の拡大・縮小が各段階での在庫調整により実体経済以上に増減する可能性があります。加えて、ヘルスケア事業は、公定価格水準の変動といった価格変動要因以外にも他社との競争はますます激化しており、売値下落のリスクがあります。また、為替や金利の変動が、帝人グループの経営成績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。(2) 製品の品質にかかるもの帝人グループでは、帝人㈱及び帝人ファーマ㈱等の主要な子会社に、他の部門から独立した専任の品質・信頼性保証部門を設置し、厳格な品質管理基準に基づき、事業活動全般における品質保証を確保する体制を敷いています。しかしながら、全ての製品・サービスにおいて、予期し得ない重大な品質問題が発生する可能性を排除することはできません。従って、そうした製品・サービスの欠陥が、業績、財務状況、社会的評価等に悪影響を及ぼす可能性があります。(3) 研究開発にかかるもの帝人グループでは、技術を核とした持続的成長を実現するための研究開発に、積極的に経営資源を投入しています。しかしながら、そうした研究開発の成果が目標から大きく乖離した場合には、業績等に影響を及ぼす可能性があります。特に医療用医薬品の開発には、多額の費用と長い期間がかかるうえ、創薬研究において、有用な化合物を発見できる可能性は決して高くありません。また、臨床試験の結果、予測していた有効性が証明できない、あるいは予測していない副作用が発現した等の理由で承認申請を断念しなければならない可能性があります。また、承認申請した後でも審査の過程で承認されない、また、市販後調査の結果、承認が取り消される可能性があります。(4) 海外活動にかかるもの帝人グループは、中国、タイ等の東南アジア、ドイツ・オランダ等の欧州、米国等海外で事業展開しており、これら海外での活動について為替変動に係るリスクのほか、次のようなリスクがあります。そのため、これらの事象が発生した場合は、帝人グループの経営成績及び財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。・予期しない法律・規制の施行、不利な影響を及ぼす租税制度の変更・経済変動、政変・テロ・戦争等による社会的混乱(5) 事故・災害にかかるもの帝人グループは、グループ共通の防災に関するガイドラインや事業継続計画(BCP)を整備し、防災診断、地震対策、火災予防等の未然防止対策や防災教育、防災訓練、防火設備強化等の拡大防止対策を積極的に推進するとともに、被害を受けた場合の速やかな復旧計画を策定しています。しかしながら、万一、大規模な自然災害や不慮の事故等により生産設備が損害を受けた場合や原材料の供給等サプライチェーンに大きな障害が生じた場合は、帝人グループの経営成績及び財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。(6) 情報セキュリティにかかるもの帝人グループでは、各種製品の研究・開発から製造・販売に至る様々な重要情報を保持しています。また、医療関係では対象患者の個人情報等も扱っています。重要情報や個人情報等を取り扱うにあたり、帝人グループではハード・ソフト両面で様々な情報セキュリティ対策を実施していますが、災害、サイバー攻撃、不正アクセスその他不測の事態によりこれら情報等が外部へ流出し、ステークホルダーに対して予期しない被害や業績に対しても好ましくない影響を及ぼす可能性があります。
FY2017|1,554 文字
4【事業等のリスク】業績等に影響を与える可能性のある重要な要因には、以下の事項があります。なお、業績に影響を与える要因はこれらに限定されるものではありません。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において帝人グループが判断したものです。(1) 競合・市況変動にかかるもの帝人グループは、外部環境の変化に左右されない企業体への転換を図っていますが、一部で市況製品を展開しており、景気動向、他社との競合に伴う市場価格の変動が事業業績に影響を及ぼす可能性があります。特に、景気や他社との競合という観点からは、ポリエステル繊維、ポリエステルフィルム、ポリカーボネート樹脂といった汎用素材の分野では、販売量、売値及び原燃料調達価格に関し変動を受ける構造となっています。また、これらの事業は、製造原価に占める原燃料コストのウェイトが高いため、原油価格の動向により、損益に大きな影響を受ける可能性があります。また、帝人グループの素材事業は中間材料が多く、末端需要の拡大・縮小が各段階での在庫調整により実体経済以上に増減する可能性があります。加えて、ヘルスケア事業は、公定価格水準の変動といった価格変動要因以外にも他社との競争はますます激化しており、売値下落のリスクがあります。また、為替や金利の変動が、帝人グループの経営成績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。(2) 製品の品質にかかるもの帝人グループでは、帝人㈱及び帝人ファーマ㈱等の主要な子会社に、他の部門から独立した専任の品質・信頼性保証部門を設置し、厳格な品質管理基準に基づき、事業活動全般における品質保証を確保する体制を敷いています。しかしながら、全ての製品・サービスにおいて、予期し得ない重大な品質問題が発生する可能性を排除することはできません。従って、そうした製品・サービスの欠陥が、業績、財務状況、社会的評価等に悪影響を及ぼす可能性があります。(3) 研究開発にかかるもの帝人グループでは、技術を核とした持続的成長を実現するための研究開発に、積極的に経営資源を投入しています。しかしながら、そうした研究開発の成果が目標から大きく乖離した場合には、業績等に影響を及ぼす可能性があります。特に医療用医薬品の開発には、多額の費用と長い期間がかかるうえ、創薬研究において、有用な化合物を発見できる可能性は決して高くありません。また、臨床試験の結果、予測していた有効性が証明できない、あるいは予測していない副作用が発現した等の理由で承認申請を断念しなければならない可能性があります。また、承認申請した後でも審査の過程で承認されない、また、市販後調査の結果、承認が取り消される可能性があります。(4) 海外活動にかかるもの帝人グループは、中国、タイ等の東南アジア、ドイツ・オランダ等の欧州、米国等海外で事業展開しており、これら海外での活動について為替変動に係るリスクのほか、次のようなリスクがあります。そのため、これらの事象が発生した場合は、帝人グループの経営成績及び財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。・予期しない法律・規制の施行、不利な影響を及ぼす租税制度の変更・経済変動、政変・テロ・戦争等による社会的混乱(5) 事故・災害にかかるもの帝人グループは、グループ共通の防災に関するガイドラインを整備し、防災診断、地震対策、火災予防等の未然防止対策や防災教育、防災訓練、防火設備強化等の拡大防止対策を積極的に推進しています。しかしながら、万一、大規模な自然災害や不慮の事故等により生産設備が損害を受けた場合や原材料の供給等サプライチェーンに大きな障害が生じた場合は、帝人グループの経営成績及び財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。
FY2016|1,573 文字
4【事業等のリスク】業績等に影響を与える可能性のある重要な要因には、以下の事項があります。なお、業績に影響を与える要因はこれらに限定されるものではありません。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において帝人グループが判断したものです。(1) 競合・市況変動にかかるもの帝人グループは、外部環境の変化に左右されない企業体への転換を図っていますが、一部で市況製品を展開しており、景気動向、他社との競合に伴う市場価格の変動が事業業績に影響を及ぼす可能性があります。特に、景気や他社との競合という観点からは、ポリエステル繊維、ポリエステルフィルム、ポリカーボネート樹脂といった汎用素材の分野では、販売量、売値及び原燃料調達価格に関し変動を受ける構造となっています。また、これらの事業は、製造原価に占める原燃料コストのウェイトが高いため、原油価格の動向により、損益に大きな影響を受ける可能性があります。また、帝人グループの素材事業は中間財が多く、末端需要の拡大・縮小が各段階での在庫調整により実体経済以上に増減する可能性があります。加えて、ヘルスケア事業は、公定価格水準の変動といった価格変動要因以外にも他社との競争はますます激化しており、売値下落のリスクがあります。また、為替や金利の変動が、帝人グループの経営成績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。(2) 製品の品質にかかるもの帝人グループでは、帝人㈱及び帝人ファーマ㈱等の主要な子会社に、他の部門から独立した専任の品質・信頼性保証部門を設置し、厳格な品質管理基準に基づき、事業活動全般における品質保証を確保する体制を敷いています。しかしながら、全ての製品・サービスにおいて、予期し得ない重大な品質問題が発生する可能性を排除することはできません。従って、そうした製品・サービスの欠陥が、業績、財務状況、社会的評価等に悪影響を及ぼす可能性があります。(3) 研究開発にかかるもの帝人グループでは、技術を核とした持続的成長を実現するための研究開発に、積極的に経営資源を投入しています。しかしながら、そうした研究開発の成果が目標から大きく乖離した場合には、業績等に影響を及ぼす可能性があります。特に医療用医薬品の開発には、多額の費用と長い期間がかかるうえ、創薬研究において、有用な化合物を発見できる可能性は決して高くありません。また、臨床試験の結果、予測していた有効性が証明できない、あるいは予測していない副作用が発現した等の理由で承認申請を断念しなければならない可能性があります。また、承認申請した後でも審査の過程で承認されない、また、市販後調査の結果、承認が取り消される可能性があります。(4) 海外活動にかかるもの帝人グループは、中国、タイ等の東南アジア、ドイツ・オランダ等の欧州、米国等海外で事業展開しており、これら海外での活動について為替変動に係るリスクのほか、特に中国及び東南アジアの各国においては、次のようなリスクがあります。そのため、これらの事象が発生した場合は、帝人グループの経営成績及び財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。・予期しない法律・規制の施行、不利な影響を及ぼす租税制度の変更・経済変動、政変・テロ・戦争等による社会的混乱(5) 事故・災害にかかるもの帝人グループは、グループ共通の防災に関するガイドラインを整備し、防災診断、地震対策、火災予防等の未然防止対策や防災教育、防災訓練、防火設備強化等の拡大防止対策を積極的に推進しています。しかしながら、万一、大規模な自然災害や不慮の事故等により生産設備が損害を受けた場合や原材料の供給等サプライチェーンに大きな障害が生じた場合は、帝人グループの経営成績及び財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。