事業等のリスク
主なリスクとして、国内コンビニ事業では、変化する顧客ニーズへの対応不足や、新商品・サービスの導入遅れ、店舗展開計画の未達、人手不足への対応コスト増加が業績に影響を与える可能性があります。海外コンビニ事業では、物流の混乱、食品安全問題、競合激化、情報セキュリティ問題、M&Aに伴うリスク、政治的・経済的変動、法規制の変更などが挙げられます。これらのリスクは相互に関連し、業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
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FY2026|18,343 文字
3【事業等のリスク】 当社は、企業価値を向上させ、当社グループの持続的発展を図るため、実効性を伴う効果的な手法に基づいて各種リスクの適切な管理に取り組んでいます。この取り組みにより認識されたリスクのうち、リスクが顕在化する可能性の程度や時期及び影響の程度を踏まえて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主要なリスクを以下に記載しています。ただし、これらは、当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見しがたいリスクも存在します。また、これらのリスクはそれぞれ独立したものではなく、ある事象の発生により、他の様々なリスクが増大する可能性があります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものです。 <グループリスク管理体制>当社グループは、当社及び当社グループ各社において、リスクマネジメント委員会等の会議体を設置しています。リスクマネジメント委員会は、原則半期に1回開催され、各リスク管理統括部署より自社のリスク管理状況に関する報告を受け、リスクの網羅的な把握、その評価・分析及び対策について協議し、今後の方向性を定めています。一方、各種リスクについては、当社リスク管理統括部署を主体とするグループ横断の会議体等を通じて、該当するリスクに係る対応の方向性や各社のリスク低減の取り組み、さらにリスクが顕在化する兆候を示す社内外の各種事例等の共有を図っています。 <リスク管理のPDCA>当社グループでは、グループ内外の情報をもとに、「網羅的なリスクの洗い出し」「リスクの評価と改善策の立案」「優先順位付け」「改善活動とモニタリング」を実施しています。また各社監査室は、定期的な内部監査を通じ、独立した立場で、リスク管理が効果的に実施されていることを検証し、各部署に対し、必要に応じてリスク管理向上のための助言を行っています。 <グループ成長戦略とリスク状況>当社は、2025年9月よりコンビニエンスストア(CVS)事業に特化した企業グループとして、2030年を見据えたグローバル成長戦略「7-Elevenの変革」を推進しています。以下に、成長戦略を構成する主要事業に関連するリスク状況を記載します。 ① 国内コンビニエンスストア事業株式会社セブン‐イレブン・ジャパンは、複雑化した消費者ニーズに応えるため、新TVCMシリーズやSNS等を通じて、セブン‐イレブンの目指す姿や商品の魅力の発信を強化しております。また、ソーシャルリスニングやご意見箱の設置等を通じてお客様の声を真摯に受け止め、相互コミュニケーションを再構築することで、若年層を中心としたブランドの認知度及び好感度の向上を図っております。しかしながら、お客様のニーズは絶えず変化しており、新たな価値を提供できなかった場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。商品面におきましては、昨今の「上質志向」と「生活防衛意識」という消費の二極化に対し、「プチ贅沢」と「おトク感」の双方を満たす新しい発想の商品・販促を強化しております。「上質志向」への対応として、商品の付加価値追求のため、約3,000億円規模の積極投資を行い、出来立て商材「ライブミール」の展開を進めています。その中核として2026年度中に「セブンカフェ ベーカリー」を約18,000店へ、「セブンカフェ ティー」を約10,000店へ導入拡大いたします。一方、「生活防衛意識」への対応としては、「おにぎり・寿司スーパーセール」や初の「ブラックフライデー」企画を実施する等、お客様の生活防衛を支援する施策を推進いたしました。サービス面におきましては、全国展開したデリバリーサービス「7NOW」においてモバイルオーダー機能を拡充しました。 店舗展開におきましては、コンパクト店舗を含む新たな形態での出店や過疎地域への戦略的出店を推進し、2025年度から2030年度までに国内店舗数を純増約1,000店拡大する方針です。しかしながら、計画していた店舗数が予定どおり出店できないことによる計画未達や、資材の高騰等により予定していたスケジュールで設備導入ができない、同業他社の同様なサービスが当社のサービスより優位性があると消費者に判断され、想定していた効果が得られなかった場合等には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、深刻化する人手不足への対応と加盟店支援を強化するため、「従業員見守りシステム」等の省人化設備を拡充しています。また、「AI搭載品出しロボット」等、最新のテクノロジーを活用したロボティクスの試験導入も開始しています。今後も労務環境改善と店舗運営の生産性向上に努めてまいります。しかしながら、設備やシステムの不具合が判明し仕様の再検討等により追加投資が発生する場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ② 海外コンビニエンスストア事業7-Eleven, Inc.は、グループのさらなる成長を牽引すべく、オリジナル商品の強化、デジタル化とデリバリー施策の促進、効率性とコストリーダーシップの向上、店舗ネットワークの拡大と強化を推進しています。成長戦略の柱となるフレッシュフードの差別化に向けた投資を進め、2030年までの新規出店を加速します。また、1,000店超のレストラン併設モデルの展開を進めることで、出来立て商品の提供を通じた顧客体験価値の向上を目指していますが、物流の混乱や食品安全の問題、ファスト・フードチェーン等との競争などの問題が、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。デジタル化とデリバリー施策では、「7Rewards(ロイヤリティプログラム)」の活用や、「7NOW」のデリバリーネットワークの拡大などを推進しており、7NOWは全米約7,500店で展開していますが、情報セキュリティ問題の発生や、お客様のニーズに応えられない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。効率性とコストリーダーシップの向上に関しては、引き続き販管費の増加を売上と荒利額の伸長以下に抑え、商品及びガソリン原価、店舗経費等事業全体のコスト構造を包括的に見直しコスト削減を実現しております。しかしながら、事業環境や競争状況の変化により、成長機会や効率性向上効果が得られない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また北米地域においては、M&Aによるシェア拡大による店舗運営の強化と新標準店舗の展開に取り組んでいます。しかしながら、競争の激化や環境法規制の変更、人財確保の難航化、訴訟、治安問題、気候変動・災害影響などが、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。7-Eleven International LLCは、今後、エクイティモデルを通じた新規市場への進出と集中出店を実行することで、欧州をグループ第4の大きな成長の柱へと育成する計画です。そして、新たな市場や新店舗には、投資先の業績を改善・向上させるマーチャンダイジング、オペレーショナル・エクセレンス、店舗ネットワークの3つの強みを投入していきます。既存展開国に対しては「食のコンビニ」への転換を支援しています。また、戦略的投融資による重要市場の事業成長を加速させています。しかしながら、海外での事業展開には、政治的・社会的不安定、為替・貿易等の経済変動、環境やデータ保護をはじめとする法規制の変更・強化などが想定されます。これらの要因により、当社の成長力が制限され、当初想定した効果や利益が実現されない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 なお、これらのグループ重点戦略に関しては、独立社外取締役が過半数を占める取締役会において進捗モニタリングを実施しています。<リスク評価プロセス>当社グループの内部環境の変化に加え、地政学リスクやESG関連リスクの高まりといった世界的な潮流の変化や、消費者の価値観の変化、ネット通販の拡大など事業環境の様々な変化をとらえる必要があります。特に近年では、先行き不透明な国際情勢など、企業活動を取り巻く環境の不確実性を高める要因が増大しています。このような環境下において、これまでのリスク管理で主に対象としていた内部環境・短期的視点のリスクだけでなく、外部環境・中長期的視点のリスクを加え、内外環境変化に対応できるようリスク分類を整備・拡充しています。さらに、リスクが顕在化した場合の業績に与える影響度の評価観点として、これまでの定量的な要素に、事業継続や当社グループのブランドイメージの毀損などの定性的な要素を追加することで、各種リスクの評価・分析の多角化・高度化を図っています。 また、各種リスクを主に重要性、共通性、顕在性、効率性の観点で総合的に判断の上、4つのリスククラスに分け、それぞれのリスククラスに応じて当社と当社グループ各社における役割と責任を明確化し、各種リスクの改善活動をその主体者が実施することで、グループ全体のリスク管理の実効性を高めています。 リスククラス定義役割・責任改善活動モニタリング経営視点リスク中長期的に当社グループへの影響度が高く、かつグループ全体で統一した考え方で対応すべき性質を持つリスク当社当社グループ横断リスクグループ全体に共通し、かつリスクが相対的に高く、効率性の観点から横断的に対応すべき性質を持つリスク当社当社当社モニタリング対象リスクリスクが相対的に高く、当社グループ各社で個別に対応すべき性質を持つリスク各社当社各社PDCA対象リスク上記以外の、当社グループ各社で個別に対応すべき性質を持つリスク各社各社 <当社グループの主要なリスク>各種リスクの評価・分析の結果、当社グループの成長戦略、業績及び財務状況に影響を及ぼすことが想定される重要なリスク事象は以下のとおりです。 1. 中長期視点リスク(経営視点リスク)中長期的に想定される外部環境の変化事象を抽出し、当社グループの成長戦略や重点課題、事業内容、ステークホルダー等の関連性に基づいて評価の上、将来発生した際に当社グループの成長戦略や持続可能性に中長期的な影響を与える変化事象を経営視点リスク(エマージングリスク)に該当する事象として特定しています。各種リスクについては、当社のリスクオーナー(主管部署)を選定の上、想定シナリオ及び対策の検討を進めています。また、これらの変化事象の推移を定期的にモニタリングし、随時更新と対策の見直しを行っています。想定するシナリオの発現をモニタリングすることで、リスクの発生を早期に検知し、リスク対策への迅速な着手と当社グループへの影響の抑制を図ります。なお、リスク対策については、当社グループの成長戦略や重点課題等を考慮に入れた経営レベルでの判断(リスクテイク/リスクヘッジ)を引き続き行っていきます。現時点で特定している経営視点リスク(変化事象)は下表のとおりです。 No分類経営視点リスク(変化事象)想定リスクシナリオ1政治政治変化、混乱、機能不全展開国において、政権交代や政策転換に伴い法規制の変更や強化が行われることで、営業許可や税制、関税、為替レートなどに影響を及ぼす可能性があります。また、政治の混乱や機能不全、経済危機などにより社会的な不安定が生じ、市場の需要や競争環境が変化する可能性があります。近年、各国で政権交代や政策の不安定化、保護主義の傾向が高まっており、規制・税制・通商条件等が急激に変更される可能性があります。2紛争等による安全保障の崩壊展開国において、紛争の発生や、テロ、暴動、誘拐などの犯罪に巻き込まれることで、お客様や従業員等の安全や健康が脅かされる可能性があります。また、店舗や物流施設、商品供給網、商品在庫などの資産が破壊、略奪されることで、事業の継続や回復が困難になる可能性があります。また、地域紛争の長期化や周辺地域への波及、治安悪化リスクの顕在化により、サプライチェーンの寸断や物流制約、従業員の移動・配置制限等が発生し、事業継続に影響を及ぼす可能性があります。3経済ガソリン需要の低下昨今では、各国において電気自動車(EV)等普及の進展に地域差や政策変更が生じており、EVの販売の伸びの鈍化やハイブリッド車への回帰等も見られますが、各国の脱炭素政策の方向性に応じて、ガソリン車の販売規制やEV等への移行が進むことにより、将来的にガソリン販売から得られる収益が減少し、給油所が併設された店舗への来客数も減少する可能性があります。これに伴い、事業の見直しが必要となり、関連法規制への対応やEV充電設備等の増設などにかかるコストが発生する可能性があります。4社会食料危機自然災害、気候変動に関連した異常気象、パンデミック、病害虫、暴力的な紛争など、多岐にわたる原因により、世界全体又は特定の地域で原材料の供給が不足し、商品の安定的な供給が困難になる可能性があります。5人財/人手の不足賃金インフレーション、労働環境の整備不全、人口動態の変化などにより、農業・水産業・畜産業等の生産者、食品工場、配送業務、店舗業務従事者など、人財/人手の確保に深刻な影響を及ぼす可能性があります。6人権尊重に対する要請の高まりあらゆるステークホルダーの人権尊重に対する適切な対応ができない場合、消費者や社会からの反発を招き、商品の供給やサービスを停止せざるを得ない状況に陥る可能性があります。7技術技術革新(AI含む)の加速自動運転や店舗の省人化、生成AIなど、様々な技術が年々進化しています。これら新しい技術の導入により、業務の合理化や効率化が進む一方で、生成AI等の利用に伴う情報漏洩や著作権侵害、AI倫理に反する不適切な利用等の新たなリスクが顕在化し、消費者や社会からの信頼を失う可能性があります。また、国内外の法規制やガイドラインの変更への対応、設備投資に係るコスト増加などが発生する可能性があります。8環境脱炭素化の加速当社グループにおける脱炭素化の取り組みが進まなかった場合、事業運営に必要なエネルギーの調達に関するコスト、税金や排出権取引等の負担が増加する可能性があります。さらに、ステークホルダーからの信頼や評価を失い、事業収益に影響を及ぼす可能性があります。9食のサプライチェーンにおける環境負荷低減の要請の高まり食のサプライチェーン全体を通じた環境負荷低減の取り組みが進まなかった場合、生産方法や配送手段、容器包装素材などの変更に伴うコストの負担が増加する可能性があります。さらに、消費者や社会からの信頼や評価を失い、事業収益に影響を及ぼす可能性があります。10食品ロス削減の要請の高まり食品の需要予測や在庫管理が十分に機能しなかった場合、食品ロス削減の取り組みが進まないことによる廃棄に係るコスト増加や環境負荷増大が発生する可能性があります。さらに、ステークホルダーからの信頼や評価を失い、事業収益に影響を及ぼす可能性があります。上記の経営視点リスク(変化事象)の一部については、リスクオーナー(主管部署)を選定の上、各種取り組みを推進しています。以下に取り組み内容の事例を記載します。 「2 紛争等による安全保障の崩壊」(リスクオーナー:経営企画本部)・事業継続基本計画をアップデート(地政学リスク、システムに関するリスクを追記) 「3 ガソリン需要の低下」(リスクオーナー:経営企画本部)・米国)ガソリンロイヤルティプログラム、7-Eleven Gold Passによる競争力強化・豪州)価格最適化ツールの導入による競争力維持と荒利益の確保、法人顧客向け販売の強化 「4 食糧危機」(リスクオーナー:サステナビリティ推進室、各社商品本部)・コーヒー、米の自然関連リスク・機会評価を実施(詳細は「気候・自然関連情報報告書-TCFD・TNFD統合開示」を以下のURLからご参照ください。 https://www.7andi.com/library/sustainability/pdf/environment/TCFD_TNFD_2025.pdf)・農産物、畜産物、水産物に係る認証商品の取り扱い拡大 「6 人権尊重に対する要請の高まり」の主な取り組み事例(リスクオーナー:人権推進プロジェクト)・人権方針の策定及び推進・人権デュー・ディリジェンスの実施・人権への影響評価(人権リスクの特定及び人権リスクマップの作成)・予防是正措置の実施(従業員への教育研修、お取引先様への周知活動、社内環境・制度の整備)・モニタリングの実施(カルチャー&エンゲージメントサーベイ、グループオリジナル商品の製造工場へのCSR監査)・グリーバンスメカニズムの構築と救済措置(グループ共通の「従業員ヘルプライン」「お取引先専用ヘルプライン」「監査役ホットライン」)・カスタマーハラスメントへの取り組み(対応指針・マニュアルの策定、研修実施) 「7 技術革新(AI含む)の加速」の主な取り組み事例(リスクオーナー:グループDX本部)・情報漏洩や著作権侵害等の新たなリスクを未然に防ぐために生成AIの利用ガイドラインを作成 また生成AI事務局・生成AIリスク相談窓口を設置し対応体制を構築・国内外におけるAI・データ関連の法規制動向の継続的なモニタリング・各部門におけるDX人財の強化 「8 脱炭素化の加速」の主な取り組み事例(リスクオーナー:サステナビリティ推進室)・従業員による省エネの推進・店舗における省エネ・創エネ設備の導入促進(太陽光パネルの設置など)・太陽光、風力等の再生可能エネルギー発電所からの専用電力の長期的な調達(オフサイトPPAなど)・新設した電力小売事業会社を通じたより幅広い再生可能エネルギー調達体制構築 「9 食のサプライチェーンにおける環境負荷低減の要請の高まり」の主な取り組み事例(リスクオーナー:サステナビリティ推進室)・取扱量・自然への依存・影響の視点から重要な原材料を特定し、順次産地のリスク・機会を分析・対応策の立案・持続可能性が担保された商品の調達・環境配慮型容器包装等の新素材、最新技術や法規制の最新動向、当社グループへの影響をモニタリング・環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』の取り組みをサプライチェーン全体で一部共有・展開 「10 食品ロス削減の要請の高まり」の主な取り組み事例(リスクオーナー:サステナビリティ推進室)・サプライチェーン全体での取り組み(納品期限の緩和)・食品廃棄物削減に向けた各社の取り組み(「エコだ値(値下販売)」の推進、フードバンク団体への寄付など)・お客様への呼びかけ(「てまえどり」の推進) 2. 短期視点リスク 当社及び当社グループ各社が洗い出した各種リスクのうち、影響度や発生可能性等を考慮し、総合的な判断により、当社が管理すべき重要なリスク事象を選定し、各種リスクの状況やリスク対策の実行を定期的にモニタリングしています。 当社が主体的に管理する重要なリスク事象の主なものを以下に記載しています。 ① グループ経営リスク主なリスクの内容リスククラスグループ経営戦略・成長戦略に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループは、2025年8月公表の2030年を見据えたグローバル成長戦略「7-Elevenの変革」に基づき、コンビニエンスストア事業への集中、国内外での出店・既存店改装、即時配送やデジタル施策の拡大等を推進しております。しかしながら、各国・地域の事業環境や運営体制の違いにより、グローバルでの一体的な経営運営や戦略遂行が十分に進まない場合、成長施策の効果が限定され、投資回収の遅延や競争力の低下を招き、当社グループの成長戦略の実現や業績・財政状態に影響を及ぼす可能性があります。対策・グループ横断での戦略策定と個社の課題に応じたKPIの設定・グローバル人材の育成・配置とノウハウ共有の推進・IT・デジタル基盤の共通化による業務標準化の推進・グローバルで整合した投資判断及び投資後モニタリング・プロセスの構築・個社の業績及び戦略実行の進捗を管理するプロセスの導入 主なリスクの内容リスククラスM&A、売却あるいは業務提携の失敗に関するリスク(投資回収)当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループでは、事業の拡大のため、M&A等の戦略的投資を行っています。買収時におけるデュー・ディリジェンスの不足等により、PMI(Post Merger Integration)がうまく進まず、又は当初想定したシナジー効果を実現できず、減損損失が発生する可能性があります。また、これらに起因して、企業価値の低下や、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・買収時におけるデュー・ディリジェンスの確実な実施・統合プロセスの定期的なモニタリング 主なリスクの内容リスククラスM&Aに関するリスク(買収防衛)当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社の企業価値を毀損するような当社に対するTOB(公開株式買付)が成立した場合、新たな株主や経営陣の支配下で企業の戦略方針や企業文化が変更となり、経営陣や幹部が変更されることで従業員の不安・不満を引き起こし、業務プロセス・ITシステムの統合に多大な負荷と様々な問題が生じる可能性があります。また、これらに起因して、企業価値の低下や、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・業績の更なる向上やコーポレート・ガバナンスの強化等を通じたグループ企業価値の最大化 ② 事業リスク主なリスクの内容リスククラスビジネスモデルに関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループは、日本及び米国において主要な事業を行うほか、世界各地で事業を展開しています。地域の特性を重視した商品開発と品揃えを強化し、お客様のニーズに的確に対応するべく、販売戦略に基づいて様々な分野のお取引先様と共同で商品開発を行うほか、各社アプリ等を通じて様々なデータの収集・分析を行い、販促活動等を効果的に行っていますが、日本、米国及び事業を展開している国又は地域の景気や個人消費の動向などの経済状態の悪化や、お客様や市場のニーズに合わせた商品やサービスを提供できないことにより、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・独立社外取締役が過半数を占める取締役会における事業会社の経営状況モニタリング・「食」に関するシナジー、協働体制の強化・市場、及び顧客ニーズの調査に基づく価格戦略の見直し ③ 開示・ブランドリスク主なリスクの内容リスククラスソーシャルメディア炎上リスク、危機管理広報に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオお客様や従業員の不適切な行動や、未公表情報のSNS投稿に批判が殺到し、各種マスメディアを通じて拡散することで、当社グループの企業イメージが毀損する可能性があります。また、適切な情報開示の遅れや失敗により、当社グループの事業運営に大きな影響を及ぼす可能性があります。対策・SNSに対する従業員教育、危機意識強化(e-ラーニング、SNSリスク関連情報の定期発信)・リスク管理担当者、広報担当者、SNS運用担当者向けのリスク対策研修の実施・外部専門会社を活用した、SNS・マスメディアの情報収集・早期検知・分析・調査・評価を実行する体制整備・危機管理広報マニュアルの整備と周知・当社及び当社グループ各社の連携体制強化(情報共有、初動対応) 主なリスクの内容リスククラスコーポレート・ブランド管理に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ企業理念にそぐわないPRやマーケティング戦略、公式アカウントでの不適切な発信により、ブランドイメージが毀損する可能性があります。また、SNSでの炎上、各種マスメディアでの取り上げにより、お客様やお取引先様からの批判 が発生し、当社グループの事業運営に大きな影響を及ぼす可能性があります。対策・SNS運用ガイドラインの整備、チェック部門による文書審査、コンプライアンスプログラムに基づく業務適切性の検証など、未然防止の体制を整備・SNS炎上事例及び対策を学ぶセミナー、情報発信リスク研修の開催 ④ 人事・労務リスク主なリスクの内容リスククラス労働関連法令の違反、従業員の安全・衛生に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループは、「セブン&アイ・ホールディングス企業行動指針」で定める行動基準に基づいて、労働安全衛生や労働災害防止のための対策を講じるとともに、従業員が健康に働けるための仕組みの導入や支援を行っています。しかしながら、従業員の就業管理の不備により労働基準法違反(未払い残業代、年次有給休暇の未取得等)で行政処分(業務停止命令、罰金等)が発生し、また、労働安全衛生の対策不備による怪我・疾病、過重労働等による身体・精神の健康被害に加え、顧客等からの悪質なクレーム等(カスタマーハラスメント)が従業員の心身に悪影響を及ぼした場合、業務運営の適切性や効率性が失われ、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・就業管理システムによる就業時間(時間外労働)、休暇取得状況の管理・産業医による職場巡視・安全衛生委員会による情報周知・従業員のストレスチェック ⑤ 財務・経理・会計リスク主なリスクの内容リスククラス金利変動・為替変動に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループは、金利・為替等の変動リスクの軽減、資金調達コストの低減、将来のキャッシュフローを最適化するために為替予約等のデリバティブ取引を行っていますが、金利の変動は受払利息や金融資産・負債の価値に影響を与え、当社グループの業績や財務状況に影響を与える可能性があります。海外のグループ会社の現地通貨建ての資産・負債等は、連結財務諸表作成のために円換算されます。また、当社グループの販売商品の中には、為替変動の影響を受ける海外開発商品があるため、為替相場の変動により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・為替予約及びスワップ等のデリバティブ取引・継続的なモニタリング 主なリスクの内容リスククラス固定資産の減損に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループは、連結総資産に占める有形固定資産やのれん等の割合が高く、店舗等の収益管理を厳格に実施しています。しかしながら、今後、店舗等の収益性が悪化する、保有資産の市場価格が著しく下落すること等により、減損処理が必要になった場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・出店審査基準の設定、定期的なモニタリング・資産購入基準の設定、保有資産の市場価格の定期的なモニタリング ⑥ 法務・コンプライアンスリスク主なリスクの内容リスククラス競争法(取適法又は優越的地位濫用規制違反)に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループは、日本及び米国をはじめとする世界各地で、それぞれの国・地域における公正競争に関する法規制を遵守し、事業を遂行しています。これら法規制の遵守状況をモニタリングし、必要な対応を適切に実施するべく、体制を整えていますが、代金減額や支払い遅延、従業員派遣要請などの不適切な取引行為などの取適法違反や優越的地位濫用規制違反により、公正取引に関する行政機関による指導や勧告、公表、排除措置命令、課徴金納付命令、刑罰などの措置が取られた場合、当社グループの事業活動や業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・自主点検、モニタリング、お取引先専用ヘルプラインの設置・e-ラーニング、公正取引に関する研修を通じた社員教育(取引ルールの遵守と従業員の意識向上) 主なリスクの内容リスククラス知的財産権に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループの商品やサービスが、第三者の保有する知的財産権を侵害することにより、紛争等が発生し、使用差止に伴う収益減少や損害賠償義務などが発生する可能性があります。他方で、当社グループの商品やサービスのデザイン、技術などが第三者に模倣され、当社の知的財産権が侵害されることにより、市場競争力やブランドイメージの低下などを招く可能性があります。これらは、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・新商品や新サービスの提供に際して第三者の知的財産権を調査する体制の整備・当社の知的財産権のパトロール(侵害行為の監視活動)の実施・知的財産教育(e-ラーニング、勉強会等の実施) 主なリスクの内容リスククラス反社会的勢力対応に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループは、「セブン&アイ・ホールディングス企業行動指針」に基づいて反社会的勢力と関わりをもたないとの方針を掲げていますが、反社会的勢力との取引が明らかになった場合、関係法令に基づく公表や罰則などの制裁や行政機関からの処分、金融機関との取引停止、信頼できるお取引先様との契約解除などが発生する可能性があります。また、対処方法を誤ると、SNSやマスメディアに取り上げられることにより、グループの企業イメージが失墜する可能性があります。これらは、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・グループ共通の反社チェック、及び定期的なモニタリングの体制構築・反社会的勢力との取引判明時の対応マニュアル策定・警察外郭団体との情報連携 ⑦ 情報セキュリティ・システムリスク主なリスクの内容リスククラスサイバーセキュリティに関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループは、小売業を中心とする各種事業において、お客様に新たな価値やサービスを提供するために、お客様からご提供いただいたデータや営業秘密情報などの重要情報を取り扱っています。これらの情報を守るため、サイバー攻撃を経営における重大なリスクとして位置付け、サイバーセキュリティ対策の強化に努めています。しかしながら、標的型メールやランサムウェアによる特定のターゲットへの攻撃、DDoS攻撃をはじめとするシステムに負荷をかける攻撃、テレワークやオンライン会議の脆弱性を狙う攻撃など、攻撃の手法は日々高度化・巧妙化しており、外部からのサイバー攻撃を受けて、重要情報の漏えいやデータの破壊・改ざん、お客様のアカウントの乗っ取り、システムやサービスの中断など、お客様や社会に著しい影響を及ぼす可能性があります。対策・7&i CSIRT(7&i Computer Security Incident Response Team)による迅速な対応、予防及び対策の推進・SOC(Security Operation Center)によるセキュリティリスクの検知及び脅威情報の分析・対応・情報セキュリティに関する外部専門団体との連携・情報システムのセキュリティ対策や脆弱性に関するセキュリティレビュー・脆弱性診断・グループ各社のインシデント対応担当者向けのサイバーセキュリティ教育及び訓練・全従業員に対する定期的な標的型メール訓練・階層別(取締役、管理職、一般職)情報セキュリティ教育プログラムの実施 主なリスクの内容リスククラスシステムに関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループは、事業活動を遂行するために多数のシステムを保有しています。各システムの安定稼働が求められる中で、情報システムに関するリスクを経営上重大なリスクとして位置付けて対策の強化に努めています。しかしながら、開発時の品質管理の不足、システム設定の不備、運用における人為的ミス、クラウドサービスをはじめとする外部サービスの予期せぬ停止、大規模地震や風水害などの自然災害などにより、情報システムに障害が発生して安定稼働が損なわれた場合、財産の損害、事業運営やサービスの中断などお客様や社会に著しい影響を及ぼす可能性があります。対策・ITサービスの企画から開発の各工程におけるレビューの徹底・システム開発スケジュールとリソース管理の強化・新たな開発技法の知識や技術を持つ人財の確保・システム設定の不備の監視やセキュリティ対策ソフトの導入・クラウドサービスの選定評価・サーバやネットワークなどの主要な情報システムの冗長化・ハードウエアやネットワークなどの障害監視の強化・重要設備や機器の防護措置の強化 主なリスクの内容リスククラス個人情報に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループでは、小売業を中心とする各種事業において、新たな価値やサービスを提供するために、お客様やお取引先様などの個人情報を取り扱っています。個人情報管理の重要性の高まりを受けて法令を遵守する対応が求められており、個人情報に関するリスクを経営上重大なリスクとして位置付けて対策の強化に努めています。しかしながら、内外環境の変化に対応した内部統制の整備不備、安全対策の不備、個人情報取り扱い時の人為的ミス、従業員による不正、委託先の管理監督不足などにより、個人情報の漏えい、滅失、毀損や法令違反などが発生した場合、財産の損害、事業運営やサービスの中断など、お客様や社会に著しい影響を及ぼす可能性があります。対策・「グループ個人情報保護方針」の策定と見直し・個人情報保護法をはじめとする法規に対応した手続きの整備・ISO27001等の規格に準拠した安全対策の整備・従業員に対する教育や啓発・委託先の管理監督の強化・個人情報に関する事故発生時の緊急対応体制の整備 ⑧ 品質リスク主なリスクの内容リスククラス食品の品質表示、衛生管理に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループでは、関係法令の規制に基づき、お客様に安全かつ安心な商品を提供し、正確な情報を伝えるよう努めており、また、「セブンプレミアム」やグループ各社のオリジナル商品をさらに拡大して、新しい価値、上質の商品やサービスをお客様に提供し続けることに挑戦していますが、食品表示法違反や食品衛生管理の不備に関する事象などの重大な事故等が発生した場合には、当社グループの商品に対する信頼の低下、お客様への補償、商品回収等の対応コストの発生等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・お取引先様との共同による品質管理向上の取り組み、表示ミスや衛生管理不備等の重大事故対策を実施・店舗の表示ミスや衛生管理不備を防止するための教育及び対策設備導入の推進・セブンプレミアム商品製造工場への自社・外部監査実施 ⑨ サプライチェーンリスク主なリスクの内容リスククラス安定供給の阻害に関するリスク(オペレーション要因)当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループの事業活動にとって、十分な品質の商品・原材料等を適時に必要なだけ調達することが不可欠であり、特定の地域・お取引先様・製品・技術等に大きく依存しないよう、その分散化を図っています。特に、気温上昇や降水・気象パターンの変化等の気候変動により、今後中長期的に農畜水産物の収量の減少や品質の低下、農産品の栽培適地や漁場の変化が生じる可能性があります。これら変化への対応として分散調達と一次生産者との収穫量向上に向けた協働等に努めていますが、気温上昇や気象パターンの変化等の気候変動などに伴う工場生産停止等により、仕入ルートの一部が寸断する可能性があります。また、物流における配送委託業者における燃料費高騰や人財不足により、サプライチェーンが寸断される可能性があります。将来的には、商品製造段階における電力をはじめとするエネルギー価格が、気候変動に伴う規制・政策・紛争などにより高騰した場合にも仕入価格が影響を被る可能性もあります。これらは、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・代替のエネルギーや設備の確保、災害時対応マニュアルの整備と訓練・市場動向のモニタリング、価格改定や高値入商品の開発、固定原価での原料調達など・お取引先様の信用情報や資金繰りのモニタリング、特定の調達先に依存しないリスク分散・物流コストの効率改善や配送委託業者との連携による配送の安定化 ⑩ 災害・事件・事故リスク主なリスクの内容リスククラス地震・津波・噴火に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループは、日本及び米国のほか、世界各地で事業を展開しています。また、ライフラインの一翼を担う小売業を中核事業とする当社グループでは、大規模地震が、特に主要な事業の店舗等が集中している大都市圏で発生し、サプライチェーンの寸断や事業活動の停止、施設の改修に係る多額の費用の発生など、当社グループの事業運営に重大な支障が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、事業活動の復旧が長期化した場合には、災害時の地域支援活動など、当社グループの社会インフラとしての役割を果たせない可能性があります。対策・大規模災害における事業継続計画(BCP)の整備・更新(BCPに基づき人命第一で行動できる体制の構築)・訓練を中心とした、グループ全体の事業継続マネジメント(BCM)の構築・従業員教育(防災e-ラーニング、研修など)・大規模災害対策演習の実施(当社グループ各社との連携) 主なリスクの内容リスククラス風水害・台風・集中豪雨・竜巻・雷・豪雪に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ台風等による暴風、集中豪雨による河川の氾濫等が発生し、サプライチェーンの寸断や事業活動の停止、施設の改修に係る多額の費用の発生など、当社グループの事業運営に重大な支障が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、事業活動の復旧が長期化した場合には、災害時の地域支援活動など、当社グループの社会インフラとしての役割を果たせない可能性があります。対策・事前情報収集や事前対策会議の開催・大規模災害対策(BCP)の周知、及びBCPに基づき人命第一で行動できる体制の構築・防水対策(防水壁・止水板の設置など)、防災訓練・教育の実施・代替拠点の整備や物流センターのバックアップ体制の確立 ⑪ 人権リスク主なリスクの内容リスククラス人権侵害に関するリスク(従業員・お取引先様)当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ企業活動のグローバル化が進み、企業の人権への取り組みに対して、社会からの関心が高まっています。当社グループは、2021年10月、国際人権章典(世界人権宣言と国際人権規約)、労働における基本的原則及び権利に関する国際労働機関の宣言、「国連ビジネスと人権に関する指導原則」などをもとに、「セブン&アイ・ホールディングス人権方針」を定め、人権デュー・ディリジェンスの仕組みを構築し、人権への悪影響を防止又は軽減することに努めています。また、「お取引先サステナブル行動指針」に基づいて、お取引先様の協力のもと、人権尊重の取り組みを推進しています。しかしながら、これらの方針を逸脱した行為が発生した場合には、当社グループに対するお客様及びお取引先様の信頼低下などにより、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。対策・従業員への教育研修(ハラスメント研修、e-ラーニング等)、お取引先様への周知活動・カルチャー&エンゲージメントサーベイ、お取引先様アンケート、グループオリジナル商品の製造工場へのCSR監査・内部通報制度(グループ共通の「従業員ヘルプライン」「お取引先専用ヘルプライン」「監査役ホットライン」の設置)の利用促進による人権侵害等の早期発見・是正対応 ⑫ 環境リスク主なリスクの内容リスククラス気候変動、自然資本に関するリスク(物理リスク)当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ世界では気候変動、プラスチック問題などの様々な環境問題が顕在化しています。こうした社会の動きに対応するべく、当社グループは環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』を策定し、「脱炭素社会」「循環経済社会」「自然共生社会」を目指すべき社会の姿と定めて、取り組みを推進しています。しかしながら、気候変動に起因する自然災害の発生増加や激甚化により、店舗や物流網が被害を受けることで、店舗運営に係るコストが上昇する可能性があります。また、自然災害の発生増加や激甚化、気象パターンの変化が、原材料調達を困難にする可能性もあります。さらに、食を中心としたリテールグループとして原材料、とりわけ農産物の生産で自然に高く依存していることから、自然資本の劣化、生物多様性の棄損等に起因する原材料の生産量の低下、原材料価格の高騰は、当社の原材料・商品の仕入れを困難にし、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。対策[気候変動・自然資本リスク全般への対応]・環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』の策定(2019年)・『GREEN CHALLENGE 2050』の4つのテーマに基づいたイノベーションチームのもと取り組みを推進 [気候変動への対応]・TCFDのフレームワークに基づいたシナリオ分析の実施と情報開示・社会変化に基づいたシナリオの進化・サプライチェーン全体でのリスク・機会への実質的な対応策の検討・実施 [自然資本への対応]・自然資本方針の策定(2024年10月)・TNFDのフレームワークに基づいた情報開示・事業と自然への依存・影響評価、コーヒー豆のLEAPアプローチにて分析し、米についても分析・分析対象となる原材料のさらなる拡大 [TCFD・TNFD統合開示]・気候変動は水や土壌など自然環境の変化を招く一方、森林保全など自然資本の保全はCO₂吸収源の維持を通じて気候変動の緩和に貢献するため、気候変動と自然資本を統合的に分析して開示(2025年9月) 主なリスクの内容リスククラス環境規制・環境法令対応に関するリスク(移行リスク)当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ世界では気候変動、プラスチック問題などの様々な環境問題が顕在化しています。こうした社会の動きに対応するべく、当社グループは環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』を策定し、「脱炭素社会」「循環経済社会」「自然共生社会」を目指すべき社会の姿と定めて、取り組みを推進しています。一方で、当社グループは、エネルギー使用の削減やCO₂排出量の削減などの気候変動対策をはじめとして、食品廃棄物、プラスチック等の容器包装リサイクル、廃棄物処理などに関する様々な環境関連法令の適用を受けています。将来、これらの法規制は、例えば自然資本・生物多様性への関心の高まりにより、原材料調達に関わる規制が導入される可能性や、気候変動対策においては、日本国のみならず各国で温室効果ガス排出規制が強化されたり、炭素税などの新しい法規制・政策が導入される可能性があり、当社グループにとって、法令遵守に係る追加コストが生じたり、事業活動が制限される可能性があります。加えて、規制強化によって電力・ガスなどエネルギー費用が変動することで、店舗運営に係る費用が増加し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策[環境規制・環境法令対応リスク全般への対応]『GREEN CHALLENGE 2050』の以下の4つのテーマに基づいたイノベーションチームのもと取り組みを推進●CO₂排出量削減・店舗における省エネ・創エネ設備の導入促進・太陽光、風力等の再生可能エネルギー発電所からの専用電力の長期的な調達(オフサイトPPAなど)・新設した電力小売事業会社を通じたより幅広い再生可能エネルギー調達の体制の構築●プラスチック対策・プラスチック素材の削減と環境配慮型素材への置き換え、回収・リサイクルの推進の目標・計画の策定●食品ロス・食品リサイクル対策・店舗における発生抑制を第一優先に、発生させてしまった食品廃棄物についてはサーキュラーエコノミーを意識した取り組みの推進●持続可能な調達・持続可能な調達原則・方針に基づいた持続可能性が担保された商品の調達を推進
FY2025|17,775 文字
3【事業等のリスク】 当社は、企業価値を向上させ、当社グループの持続的発展を図るため、実効性を伴う効果的な手法に基づいて各種リスクの適切な管理に取り組んでいます。この取り組みにより認識されたリスクのうち、リスクが顕在化する可能性の程度や時期及び影響の程度を踏まえて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主要なリスクを以下に記載しています。ただし、これらは、当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見しがたいリスクも存在します。また、これらのリスクはそれぞれ独立したものではなく、ある事象の発生により、他の様々なリスクが増大する可能性があります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものです。 <グループリスク管理体制>当社グループは、当社及び当社グループ各社において、リスクマネジメント委員会等の会議体を設置しています。リスクマネジメント委員会は、原則半期に1回開催され、各リスク管理統括部署より自社のリスク管理状況に関する報告を受け、リスクの網羅的な把握、その評価・分析及び対策について協議し、今後の方向性を定めています。一方、各種リスクについては、当社リスク管理統括部署を主体とするグループ横断の会議体等を通じて、該当するリスクに係る対応の方向性や各社のリスク低減の取り組み、さらにリスクが顕在化する兆候を示す社内外の各種事例等の共有を図っています。 <リスク管理のPDCA>当社グループでは、グループ内外の情報をもとに、「網羅的なリスクの洗い出し」「リスクの評価と改善策の立案」「優先順位付け」「改善活動とモニタリング」を実施しています。また各社監査室は、定期的な内部監査を通じ、独立した立場で、リスク管理が効果的に実施されていることを検証し、各部署に対し、必要に応じてリスク管理向上のための助言を行っています。 <グループ成長戦略とリスク状況>当社グループは、中期経営計画(2021-2025年)において、「食」の強みを軸とするグループ成長戦略を策定し、これらの成長戦略を支える基盤として全社的なリスク管理を推進しています。以下に、成長戦略を構成する主要事業に関連するリスク状況を記載します。 ① 北米コンビニエンスストア事業7-Eleven, Inc.は、グループのさらなる成長を牽引すべく、オリジナル商品の強化、デジタル化とデリバリー施策の促進、効率性とコストリーダーシップの向上、店舗ネットワークの拡大と強化を推進しています。成長戦略の柱となるオリジナル商品の強化では、取扱いカテゴリーの拡大と新商品開発、食のバリューチェーンを強化し、品質と品揃えの向上を目指していますが、物流の混乱や食品安全の問題、ファスト・フードチェーン等との競争などの問題が、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。デジタル化とデリバリー施策では、「7Rewards(ロイヤリティプログラム)」の活用や、「7NOW」のデリバリーネットワークの拡大などを推進していますが、情報セキュリティ問題の発生や、お客様のニーズに応えられない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。効率性とコストリーダーシップの向上に関しては、段階的なコスト削減と、効率性向上のため、独自の単品管理POSシステムとガソリンシステムをSpeedway店舗へ導入し、売上・荒利の拡大と店舗運営効率の向上を図っていますが、事業環境や競争状況の変化により、成長機会や効率性向上効果が得られない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。北米コンビニエンスストア事業では、M&Aによるシェア拡大、店舗運営の強化と新標準店舗の展開に取り組んでいます。しかしながら、競争の激化や環境法規制の変更、人財確保の難航化、訴訟、治安問題、気候変動・災害影響などが、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ② グローバルコンビニエンスストア事業7-Eleven International LLCは、7-Eleven, Inc.及び株式会社セブン‐イレブン・ジャパンとの連携を強化し、2030年までに世界30カ国・地域、10万店体制という長期目標の達成を目指しています。新規市場への進出を加速していくために、市場選定からパートナー選定、進出モデル決定までの戦略的プロセスを運用し、既存展開国に対しては市場間業績格差の改善とオリジナル商品の構成比を高める「食のコンビニ」への転換を支援しています。また、戦略的投融資による重要市場の事業成長を加速させています。しかしながら、海外での事業展開には、政治的・社会的不安定、為替・貿易等の経済変動、環境やデータ保護をはじめとする法規制の変更・強化などが想定されます。これらの要因により、当社の成長力が制限され、当初想定した効果や利益が実現されない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 国内コンビニエンスストア事業株式会社セブン‐イレブン・ジャパンは、当社グループの成長基盤である国内コンビニエンスストア事業をさらに成長させていくために、その原動力である変化対応力を一層強化しています。「食」の領域では、消費の二極化に対応し、高品質で付加価値の高い商品から、定番商品、経済性を感じられる商品までを、松竹梅の価格戦略をもって展開しています。味・品質へのこだわりはそのままに手頃な価格で商品を提供する「うれしい値!宣言」に取組み、さらなる来店誘因を図っています。サービス面におきましては、デリバリーサービス「7NOW」を全国推奨し、新たな体験価値を提供しています。社会課題である食品ロス等の環境問題に対しては、「エコだ値」を中心に取組んでいます。店舗展開についても、街づくりを目的とした出店基準のさらなる厳格化により質の高い出店を行うとともに、不採算店の閉店と立地移転を継続して実施しています。また事業所や閉鎖商圏に対して行政と連携しコンパクト店舗を出店して、買い物が困難な方々への買い場を提供しています。さらに、未来の都市生活を展示し健康を大切にした生活を体験できる店舗として、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)へ出店しています。これらの施策によって「経済的価値」を提供するとともに、社会課題解決の一助となる「社会的価値」の追求を行っています。しかしながら、お客様のニーズは絶えず変化しており、新たな価値を提供できなかった場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ④ スーパーストア事業スーパーストア事業では、独自の財務規律のもと、独立した企業体として成長の方向性を自ら定め、従業員が事業の成長に強く関与できるグループ事業構造の実現を目指しています。収益性の改善に加えて、店舗改装やこれまで投資してきたグループ共通インフラを活用した食品製造小売業への挑戦など、売上成長を伴った競争力のある企業体となるべく抜本的施策を実行しています。しかしながら、スーパーストア事業の構造改革が計画どおりに進まない場合、当初想定した効果が得られず、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 金融関連事業金融関連事業については、ATMプラットフォーム事業の拡大と電子マネー事業及びクレジットカード事業に引き続き注力しお客様の利便性に資する小売ならではの金融商品・サービスの開発・展開を推進しています。金融・決済関連システムのセキュリティと情報管理には十分な対策を講じていますが、外部攻撃の多様化や内部の人為ミス、業務委託先の管理不備などによる情報流出や改ざんのリスクは完全には回避できるものではなく、被害の規模によっては、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 なお、これらのグループ重点戦略に関しては、独立社外取締役が過半数を占める取締役会において進捗モニタリングを実施しています。 <リスク評価プロセス>当社グループの内部環境の変化に加え、地政学リスクやESG関連リスクの高まりといった世界的な潮流の変化や、消費者の価値観の変化、ネット通販の拡大など事業環境の様々な変化をとらえる必要があります。特に近年では、先行き不透明な国際情勢など、企業活動を取り巻く環境の不確実性を高める要因が増大しています。このような環境下において、これまでのリスク管理で主に対象としていた内部環境・短期的視点のリスクだけでなく、外部環境・中長期的視点のリスクを加え、内外環境変化に対応できるようリスク分類を整備・拡充しています。さらに、リスクが顕在化した場合の業績に与える影響度の評価観点として、これまでの定量的な要素に、事業継続や当社グループのブランドイメージの毀損などの定性的な要素を追加することで、各種リスクの評価・分析の多角化・高度化を図っています。 また、各種リスクを主に重要性、共通性、顕在性、効率性の観点で総合的に判断の上、4つのリスククラスに分け、それぞれのリスククラスに応じて当社と当社グループ各社における役割と責任を明確化し、各種リスクの改善活動をその主体者が実施することで、グループ全体のリスク管理の実効性を高めています。 リスククラス定義役割・責任改善活動モニタリング経営視点リスク中長期的に当社グループへの影響度が高く、かつグループ全体で統一した考え方で対応すべき性質を持つリスク当社当社グループ横断リスクグループ全体に共通し、かつリスクが相対的に高く、効率性の観点から横断的に対応すべき性質を持つリスク当社当社当社モニタリング対象リスクリスクが相対的に高く、当社グループ各社で個別に対応すべき性質を持つリスク各社当社各社PDCA対象リスク上記以外の、当社グループ各社で個別に対応すべき性質を持つリスク各社各社 <当社グループの主要なリスク>各種リスクの評価・分析の結果、当社グループの成長戦略、業績及び財務状況に影響を及ぼすことが想定される重要なリスク事象は以下のとおりです。 1. 中長期視点リスク(経営視点リスク)中長期的に想定される外部環境の変化事象を抽出し、当社グループの成長戦略や重点課題、事業内容、ステークホルダー等の関連性に基づいて評価の上、将来発生した際に当社グループの成長戦略や持続可能性に中長期的な影響を与える変化事象を経営視点リスク(エマージングリスク)に該当する事象として特定しています。各種リスクについては、当社のリスクオーナー(主管部署)を選定の上、想定シナリオ及び対策の検討を進めています。また、これらの変化事象の推移を定期的にモニタリングし、随時更新と対策の見直しを行っています。想定するシナリオの発現をモニタリングすることで、リスクの発生を早期に検知し、リスク対策への迅速な着手と当社グループへの影響の抑制を図ります。なお、リスク対策については、当社グループの成長戦略や重点課題等を考慮に入れた経営レベルでの判断(リスクテイク/リスクヘッジ)を引き続き行っていきます。現時点で特定している経営視点リスク(変化事象)は下表のとおりです。 No分類経営視点リスク(変化事象)想定リスクシナリオ1政治政治変化、混乱、機能不全出店している国において、政権交代や政策転換に伴い法規制の変更や強化が行われることで、営業許可や税制、関税、為替レートなどに影響を及ぼす可能性があります。また、政治の混乱や機能不全、経済危機などにより社会的な不安定が生じ、市場の需要や競争環境が変化する可能性があります。2紛争等による安全保障の崩壊出店している国において、紛争の発生や、テロ、暴動、誘拐などの犯罪に巻き込まれることで、お客様や従業員等の安全や健康が脅かされる可能性があります。また、店舗や物流施設、商品供給網、商品在庫などの資産が破壊、略奪されることで、事業の継続や回復が困難になる可能性があります。3経済ガソリン需要の低下ガソリン車の販売規制や電気自動車(EV)等への移行が進む各国において、将来的にガソリン販売から得られる収益が減少し、給油所が併設された店舗への来客数も減少する可能性があります。これに伴い、事業の見直しが必要となり、関連法規制への対応やEV充電設備等の増設などにかかるコストが発生する可能性があります。4社会食料危機自然災害、気候変動に関連した異常気象、パンデミック、病害虫、暴力的な紛争など、多岐にわたる原因により、世界全体又は特定の地域で原材料の供給が不足し、商品の安定的な供給が困難になる可能性があります。5人財/人手の不足賃金インフレーション、労働環境の整備不全、人口動態の変化などにより、農業・水産業・畜産業等の生産者、食品工場、配送業務、店舗業務従事者など、人財/人手の確保に深刻な影響を及ぼす可能性があります。6人権尊重に対する要請の高まりあらゆるステークホルダーの人権尊重に対する適切な対応ができない場合、消費者や社会からの反発を招き、商品の供給やサービスを停止せざるを得ない状況に陥る可能性があります。7技術物流・店舗運営の生産性を向上させる技術革新(AI含む)の加速自動運転や店舗の無人化など、様々な技術が年々進化しています。これら新しい技術の導入により、業務の合理化や効率化が進む一方で、法規制の遵守、事業運営の変更への対応、設備投資に係るコスト増加などが発生する可能性があります。8環境脱炭素化の加速当社グループにおける脱炭素化の取り組みが進まなかった場合、事業運営に必要なエネルギーの調達に関するコスト、税金や排出権取引等の負担が増加する可能性があります。さらに、消費者や社会からの信頼や評価を失い、事業収益に影響を及ぼす可能性があります。9食のサプライチェーンにおける環境負荷低減の要請の高まり食のサプライチェーン全体を通じた環境負荷低減の取り組みが進まなかった場合、生産方法や配送手段、容器包装素材などの変更に伴うコストの負担が増加する可能性があります。さらに、消費者や社会からの信頼や評価を失い、事業収益に影響を及ぼす可能性があります。10食品ロス削減の要請の高まり食品の需要予測や在庫管理が十分に機能しなかった場合、食品ロス削減の取り組みが進まないことによる廃棄・返品に係るコスト増加や環境負荷増大が発生する可能性があります。さらに、消費者や社会からの信頼や評価を失い、事業収益に影響を及ぼす可能性があります。上記の経営視点リスク(変化事象)の一部については、リスクオーナー(主管部署)を選定の上、各種取り組みを推進しています。以下に取り組み内容の事例を記載します。 「6 人権尊重に対する要請の高まり」の主な取り組み事例(リスクオーナー:人権推進プロジェクト)・人権方針の策定及び推進・人権デュー・ディリジェンスの実施・人権への影響評価(人権リスクの特定及び人権リスクマップの作成)・予防是正措置の実施(従業員への教育研修、お取引先様への周知活動、社内環境・制度の整備)・モニタリングの実施(カルチャー&エンゲージメントサーベイ、お取引先様アンケート、グループオリジナル商品の製造工場へのCSR監査)・グリーバンスメカニズムの構築と救済措置(グループ共通の「従業員ヘルプライン」「お取引先専用ヘルプライン」「監査役ホットライン」)・カスタマーハラスメントへの取り組み(対応指針・マニュアルの策定、研修実施) 「7 物流・店舗運営の生産性を向上させる技術革新(AI含む)の加速」の主な取り組み事例(リスクオーナー:グループDX本部)・生成AIに対する理解の促進(概論研修・プロンプト研修による教育)・各部門におけるDX人財の強化 「8 脱炭素化の加速」の主な取り組み事例(リスクオーナー:サステナビリティ推進部)・再生可能エネルギー調達拡大を目的とした新会社の設立・従業員による省エネの推進(グループ横断の「省エネコンテスト」開催など)・店舗における省エネ・創エネ設備の導入促進(大規模太陽光発電の導入など)・「再エネ100%」店舗運営の実証実験など・太陽光、風力等の再生可能エネルギー発電所からの専用電力の長期的な調達(オフサイトPPAなど) 「9 食のサプライチェーンにおける環境負荷低減の要請の高まり」の主な取り組み事例(リスクオーナー:サステナビリティ推進部)・取扱量・自然への依存・影響の視点から重要な原材料を特定し、順次産地のリスク・機会を分析・対応策の立案・持続可能性が担保された商品の調達・環境配慮型容器包装等の新素材、最新技術や法規制の最新動向、当社グループへの影響をモニタリング・環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』の取り組みをサプライチェーン全体で一部共有・展開 「10 食品ロス削減の要請の高まり」の主な取り組み事例(リスクオーナー:サステナビリティ推進部)・サプライチェーン全体での取り組み・食品廃棄物削減に向けた各社の取り組み(「エコだ値(値下販売)」の推進、フードバンク団体への寄付など)・環境循環型農業の取り組み(株式会社セブンファームの設立)など 2. 短期視点リスク 当社及び当社グループ各社が洗い出した各種リスクのうち、影響度や発生可能性等を考慮し、総合的な判断により、当社が管理すべき重要なリスク事象を選定し、各種リスクの状況やリスク対策の実行を定期的にモニタリングしています。 重要なリスク事象のうち、当社グループの成長戦略への影響が大きく、その共通性、顕在性、効率性の観点から横断的に対応すべき性質を持つ「グループ横断リスク」を下表のとおり選定しています。 リスク内容影響度発生可能性食品の品質表示、衛生管理に関するリスク大低ソーシャルメディア炎上リスク、危機管理広報に関するリスク中中地震・津波・噴火に関するリスク大低サイバーセキュリティに関するリスク中低反社会的勢力対応に関するリスク小低 グループ横断リスクを含む、当社が主体的に管理する重要なリスク事象の主なものを以下に記載しています。 ① グループ経営リスク主なリスクの内容リスククラスグループ経営戦略・成長戦略に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループは、2023年3月公表のグループ戦略の再評価を踏まえて、2030年に目指すグループ像を「セブン‐イレブン事業を核としたグローバル成長戦略と、テクノロジーの積極活用を通じて流通革新を主導する、「食」を中心とした世界トップクラスのリテールグループ」としています。その達成に向けた各種施策を遂行する過程において、不適当な経営資源の配分、当初想定した「食」の強みの毀損、国内外コンビニエンスストア事業戦略の停滞等が発生し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・当社ガバナンス体制の継続的な見直しによる経営の安定化とモニタリング機能の強化・独立社外取締役が過半数を占める取締役会におけるグループ重点戦略の進捗モニタリング・取締役会議長とCEOの役職分離による経営戦略の議論及び進捗モニタリングの実効性担保 主なリスクの内容リスククラスM&A、売却あるいは業務提携の失敗に関するリスク(投資回収)当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループでは、事業の拡大のため、M&A等の戦略的投資を行っています。買収時におけるデュー・ディリジェンスの不足等により、PMI(Post Merger Integration)がうまく進まず、又は当初想定したシナジー効果を実現できず、減損損失が発生する可能性があります。また、これらに起因して、企業価値の低下や、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・買収時におけるデュー・ディリジェンスの確実な実施・統合プロセスの定期的なモニタリング 主なリスクの内容リスククラスM&Aに関するリスク(買収防衛)当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社の企業価値を毀損するような当社に対するTOB(株式の公開買付)が成立した場合、新たな株主や経営陣の支配下で企業の戦略方針や企業文化が変更となり、経営陣や幹部が変更されることで従業員の不安・不満を引き起こし、業務プロセス・ITシステムの統合に多大な負荷と様々な問題が生じる可能性があります。また、これらに起因して、企業価値の低下や、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・業績の更なる向上やコーポレート・ガバナンスの強化等を通じたグループ企業価値の最大化・「財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針」「買収への対応方針」の策定 ② 事業リスク主なリスクの内容リスククラスビジネスモデルに関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループは、日本及び米国において主要な事業を行うほか、世界各地で事業を展開しています。地域の特性を重視した商品開発と品揃えを強化し、お客様のニーズに的確に対応するべく、販売戦略に基づいて様々な分野のお取引先様と共同で商品開発を行うほか、各社アプリ等を通じて様々なデータの収集・分析を行い、販促活動等を効果的に行っていますが、日本、米国及び事業を展開している国又は地域の景気や個人消費の動向などの経済状態の悪化や、お客様や市場のニーズに合わせた商品やサービスを提供できないことにより、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・独立社外取締役が過半数を占める取締役会における事業会社の経営状況モニタリング・「食」に関するシナジー、協働体制の強化・市場、及び顧客ニーズの調査に基づく価格戦略の見直し ③ 開示・ブランドリスク主なリスクの内容リスククラスソーシャルメディア炎上リスク、危機管理広報に関するリスクグループ横断リスク想定リスクシナリオお客様や従業員の不適切な行動や、未公表情報のSNS投稿に批判が殺到し、各種マスメディアを通じて拡散することで、当社グループの企業イメージが毀損する可能性があります。また、適切な情報開示の遅れや失敗により、当社グループの事業運営に大きな影響を及ぼす可能性があります。対策・SNSに対する従業員教育、危機意識強化(e-ラーニング、SNSリスク関連情報の定期発信)・リスク管理担当者、広報担当者、SNS運用担当者向けのリスク対策研修の実施・外部専門会社を活用した、SNS・マスメディアの情報収集・早期検知・分析・調査・評価を実行する体制整備・危機管理広報マニュアルの整備と周知・当社及び当社グループ各社の連携体制強化(情報共有、初動対応) 主なリスクの内容リスククラスコーポレート・ブランド管理に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ企業理念にそぐわないPRやマーケティング戦略、公式アカウントでの不適切な発信により、ブランドイメージが毀損する可能性があります。また、SNSでの炎上、各種マスメディアでの取り上げにより、お客様やお取引先様からの批判 が発生し、当社グループの事業運営に大きな影響を及ぼす可能性があります。対策・SNS運用ガイドラインの整備、チェック部門による文書審査、コンプライアンスプログラムに基づく業務適切性の検証など、未然防止の体制を整備・SNS炎上事例及び対策を学ぶセミナー、情報発信リスク研修の開催 ④ 人事・労務リスク主なリスクの内容リスククラス労働関連法令の違反、従業員の安全・衛生に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループは、「セブン&アイグループ企業行動指針」で定める行動基準に基づいて、労働安全衛生や労働災害防止のための対策を講じるとともに、従業員が健康に働けるための仕組みの導入や支援を行っています。しかしながら、従業員の就業管理の不備により労働基準法違反(未払い残業代、年次有給休暇の未取得等)で行政処分(業務停止命令、罰金等)が発生し、また、労働安全衛生の対策不備による怪我・疾病、過重労働等による身体・精神の健康被害が発生した場合、業務運営の適切性や効率性が失われ、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・就業管理システムによる就業時間(時間外労働)、休暇取得状況の管理・産業医による職場巡視・安全衛生委員会による情報周知・従業員のストレスチェック ⑤ 財務・経理・会計リスク主なリスクの内容リスククラス金利変動・為替変動に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループは、金利・為替等の変動リスクの軽減、資金調達コストの低減、将来のキャッシュフローを最適化するために為替予約及びスワップ等のデリバティブ取引を行っていますが、金利の変動は受払利息や金融資産・負債の価値に影響を与え、当社グループの業績や財務状況に影響を与える可能性があります。海外のグループ会社の現地通貨建ての資産・負債等は、連結財務諸表作成のために円換算されます。また、当社グループの販売商品の中には、為替変動の影響を受ける海外開発商品があるため、為替相場の変動により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・為替予約及びスワップ等のデリバティブ取引・継続的なモニタリング 主なリスクの内容リスククラス固定資産の減損に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループは、連結総資産に占める有形固定資産やのれん等の割合が高く、店舗等の収益管理を厳格に実施しています。しかしながら、今後、店舗等の収益性が悪化する、保有資産の市場価格が著しく下落すること等により、減損処理が必要になった場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・出店審査基準の設定、定期的なモニタリング・資産購入基準の設定、保有資産の市場価格の定期的なモニタリング ⑥ 法務・コンプライアンスリスク主なリスクの内容リスククラス競争法(下請法又は優越的地位濫用規制違反)に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループは、日本及び米国をはじめとする世界各地で、それぞれの国・地域における公正競争に関する法規制を遵守し、事業を遂行しています。これら法規制の遵守状況をモニタリングし、必要な対応を適切に実施するべく、体制を整えていますが、代金減額や支払い遅延、従業員派遣要請などの不適切な取引行為などの下請法違反や優越的地位濫用規制違反により、公正取引に関する行政機関による指導や勧告、公表、排除措置命令、課徴金納付命令、刑罰などの措置が取られた場合、当社グループの事業活動や業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・自主点検、モニタリング、お取引先様アンケートの実施、お取引先専用ヘルプラインの設置・e-ラーニング、公正取引に関する研修を通じた社員教育(取引ルールの遵守と従業員の意識向上) 主なリスクの内容リスククラス知的財産権に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループの商品やサービスが、第三者の保有する知的財産権を侵害することにより、紛争等が発生し、使用差止に伴う収益減少や損害賠償義務などが発生する可能性があります。他方で、当社グループの商品やサービスのデザイン、技術などが第三者に模倣され、当社の知的財産権が侵害されることにより、市場競争力やブランドイメージの低下などを招く可能性があります。これらは、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・新商品や新サービスの提供に際して第三者の知的財産権を調査する体制の整備・当社の知的財産権のパトロール(侵害行為の監視活動)の実施・知的財産教育(e-ラーニング、勉強会等の実施) 主なリスクの内容リスククラス反社会的勢力対応に関するリスクグループ横断リスク想定リスクシナリオ当社グループは、「セブン&アイグループ企業行動指針」に基づいて反社会的勢力と関わりをもたないとの方針を掲げていますが、反社会的勢力との取引が明らかになった場合、関係法令に基づく公表や罰則などの制裁や行政機関からの処分、金融機関との取引停止、信頼できるお取引先様との契約解除などが発生する可能性があります。また、対処方法を誤ると、SNSやマスメディアに取り上げられることにより、グループの企業イメージが失墜する可能性があります。これらは、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・グループ共通の反社チェック、及び定期的なモニタリングの体制構築・反社会的勢力との取引判明時の対応マニュアル策定・警察外郭団体との情報連携 ⑦ 情報セキュリティ・システムリスク主なリスクの内容リスククラスサイバーセキュリティに関するリスクグループ横断リスク想定リスクシナリオ当社グループは、小売業を中心とする各種事業において、お客様に新たな価値やサービスを提供するために、お客様からご提供いただいたデータや営業秘密情報などの重要情報を取り扱っています。これらの情報を守るため、サイバー攻撃を経営における重大なリスクとして位置付け、サイバーセキュリティ対策の強化に努めています。しかしながら、標的型メールやランサムウェアによる特定のターゲットへの攻撃、DDoS攻撃をはじめとするシステムに負荷をかける攻撃、テレワークやオンライン会議の脆弱性を狙う攻撃など、攻撃の手法は日々高度化・巧妙化しており、外部からのサイバー攻撃を受けて、重要情報の漏えいやデータの破壊・改ざん、お客様のアカウントの乗っ取り、システムやサービスの中断など、お客様や社会に著しい影響を及ぼす可能性があります。対策・7&i CSIRT(7&i Computer Security Incident Response Team)による迅速な対応、予防及び対策の推進・SOC(Security Operation Center)によるセキュリティリスクの検知及び脅威情報の分析・対応・情報セキュリティに関する外部専門団体との連携・情報システムのセキュリティ対策や脆弱性に関するセキュリティレビュー・脆弱性診断・グループ各社のインシデント対応担当者向けのサイバーセキュリティ教育及び訓練・全従業員に対する定期的な標的型メール訓練・階層別(取締役、管理職、一般職)情報セキュリティ教育プログラムの実施 主なリスクの内容リスククラスシステムに関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループは、事業活動を遂行するために多数のシステムを保有しています。各システムの安定稼働が求められる中で、情報システムに関するリスクを経営上重大なリスクとして位置付けて対策の強化に努めています。しかしながら、開発時の品質管理の不足、システム設定の不備、運用における人為的ミス、クラウドサービスをはじめとする外部サービスの予期せぬ停止、大規模地震や風水害などの自然災害などにより、情報システムに障害が発生して安定稼働が損なわれた場合、財産の損害、事業運営やサービスの中断などお客様や社会に著しい影響を及ぼす可能性があります。対策・ITサービスの企画から開発の各工程におけるレビューの徹底・システム開発スケジュールとリソース管理の強化・新たな開発技法の知識や技術を持つ人財の確保・システム設定の不備の監視やセキュリティ対策ソフトの導入・クラウドサービスの選定評価・サーバやネットワークなどの主要な情報システムの冗長化・ハードウエアやネットワークなどの障害監視の強化・重要設備や機器の防護措置の強化 主なリスクの内容リスククラス個人情報に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループでは、小売業を中心とする各種事業において、新たな価値やサービスを提供するために、お客様やお取引先様などの個人情報を取り扱っています。個人情報管理の重要性の高まりを受けて法令を遵守する対応が求められており、個人情報に関するリスクを経営上重大なリスクとして位置付けて対策の強化に努めています。しかしながら、内外環境の変化に対応した内部統制の整備不備、安全対策の不備、個人情報取り扱い時の人為的ミス、従業員による不正、委託先の管理監督不足などにより、個人情報の漏えい、滅失、毀損や法令違反などが発生した場合、財産の損害、事業運営やサービスの中断など、お客様や社会に著しい影響を及ぼす可能性があります。対策・「セブン&アイグループ個人情報保護方針」の策定と見直し・個人情報保護法をはじめとする法規に対応した手続きの整備・ISO27001等の規格に準拠した安全対策の整備・従業員に対する教育や啓発・委託先の管理監督の強化・個人情報に関する事故発生時の緊急対応体制の整備 ⑧ 品質リスク主なリスクの内容リスククラス食品の品質表示、衛生管理に関するリスクグループ横断リスク想定リスクシナリオ当社グループでは、関係法令の規制に基づき、お客様に安全かつ安心な商品を提供し、正確な情報を伝えるよう努めており、また、「セブンプレミアム」やグループ各社のオリジナル商品をさらに拡大して、新しい価値、上質の商品やサービスをお客様に提供し続けることに挑戦していますが、食品表示法違反や食品衛生管理の不備に関する事象などの重大な事故等が発生した場合には、当社グループの商品に対する信頼の低下、お客様への補償、商品回収等の対応コストの発生等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・お取引先様との共同による品質管理向上の取り組み、表示ミスや衛生管理不備等の重大事故対策を実施・店舗の表示ミスや衛生管理不備を防止するための教育及び対策設備導入の推進・HACCP研修、サプライヤー監査研修、各種e-ラーニング等の従業員教育・研修・セブンプレミアム商品製造工場への自社・外部監査実施 ⑨ サプライチェーンリスク主なリスクの内容リスククラス安定供給の阻害に関するリスク(オペレーション要因)当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループの事業活動にとって、十分な品質の商品・原材料等を適時に必要なだけ調達することが不可欠であり、特定の地域・お取引先様・製品・技術等に大きく依存しないよう、その分散化を図っています。特に、気温上昇や降水・気象パターンの変化等の気候変動により、今後中長期的に農畜水産物の収量の減少や品質の低下、農産品の栽培適地や漁場の変化が生じる可能性があります。これら変化への対応として分散調達と一次生産者との収穫量向上に向けた協働等に努めていますが、気温上昇や気象パターンの変化等の気候変動などに伴う工場生産停止等により、仕入ルートの一部が寸断する可能性があります。また、物流における配送委託業者における燃料費高騰や人財不足により、サプライチェーンが寸断される可能性があります。将来的には、商品製造段階における電力をはじめとするエネルギー価格が、気候変動に伴う規制・政策・紛争などにより高騰した場合にも仕入価格が影響を被る可能性もあります。これらは、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・代替のエネルギーや設備の確保、災害時対応マニュアルの整備と訓練・市場動向のモニタリング、価格改定や高値入商品の開発、固定原価での原料調達など・お取引先様の信用情報や資金繰りのモニタリング、特定の調達先に依存しないリスク分散・物流コストの効率改善や配送委託業者との連携による配送の安定化 ⑩ 災害・事件・事故リスク主なリスクの内容リスククラス地震・津波・噴火に関するリスクグループ横断リスク想定リスクシナリオ当社グループは、日本及び米国のほか、世界各地で事業を展開しています。また、ライフラインの一翼を担う小売業を中核事業とする当社グループでは、大規模地震が、特に主要な事業の店舗等が集中している大都市圏で発生し、サプライチェーンの寸断や事業活動の停止、施設の改修に係る多額の費用の発生など、当社グループの事業運営に重大な支障が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、事業活動の復旧が長期化した場合には、災害時の地域支援活動など、当社グループの社会インフラとしての役割を果たせない可能性があります。対策・大規模災害における事業継続計画(BCP)の整備・更新(BCPに基づき人命第一で行動できる体制の構築)・訓練を中心とした、グループ全体の事業継続マネジメント(BCM)の構築・従業員教育(防災e-ラーニング、研修など)・大規模災害対策演習の実施(当社グループ各社との連携) 主なリスクの内容リスククラス風水害・台風・集中豪雨・竜巻・雷・豪雪に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ台風等による暴風、集中豪雨による河川の氾濫等が発生し、サプライチェーンの寸断や事業活動の停止、施設の改修に係る多額の費用の発生など、当社グループの事業運営に重大な支障が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、事業活動の復旧が長期化した場合には、災害時の地域支援活動など、当社グループの社会インフラとしての役割を果たせない可能性があります。対策・事前情報収集や事前対策会議の開催・大規模災害対策(BCP)の周知、及びBCPに基づき人命第一で行動できる体制の構築・防水対策(防水壁・止水板の設置など)、防災訓練・教育の実施・代替拠点の整備や物流センターのバックアップ体制の確立 ⑪ 人権リスク主なリスクの内容リスククラス人権侵害に関するリスク(従業員・お取引先様)当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ企業活動のグローバル化が進み、企業の人権への取り組みに対して、社会からの関心が高まっています。当社グループは、2021年10月、国際人権章典(世界人権宣言と国際人権規約)、労働における基本的原則及び権利に関する国際労働機関の宣言、「国連ビジネスと人権に関する指導原則」などをもとに、「セブン&アイグループ人権方針」を定め、人権デュー・ディリジェンスの仕組みを構築し、人権への悪影響を防止又は軽減することに努めています。また、「お取引先サステナブル行動指針」に基づいて、お取引先様の協力のもと、人権尊重の取り組みを推進しています。しかしながら、これらの方針を逸脱した行為が発生した場合には、当社グループに対するお客様及びお取引先様の信頼低下などにより、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。対策・従業員への教育研修(ハラスメント研修、e-ラーニング等)、お取引先様への周知活動・カルチャー&エンゲージメントサーベイ、お取引先様アンケート、グループオリジナル商品の製造工場へのCSR監査・内部通報制度(グループ共通の「従業員ヘルプライン」「お取引先専用ヘルプライン」「監査役ホットライン」の設置)の利用促進による人権侵害等の早期発見・是正対応 ⑫ 環境リスク主なリスクの内容リスククラス気候変動、自然資本に関するリスク(物理リスク)当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ世界では気候変動、プラスチック問題などの様々な環境問題が顕在化しています。こうした社会の動きに対応するべく、当社グループは環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』を策定し、「脱炭素社会」「循環経済社会」「自然共生社会」を目指すべき社会の姿と定めて、取り組みを推進しています。しかしながら、気候変動に起因する自然災害の発生増加や激甚化により、店舗や物流網が被害を受けることで、店舗運営に係るコストが上昇する可能性があります。また、自然災害の発生増加や激甚化、気象パターンの変化が、原材料調達を困難にする可能性もあります。さらに、食を中心としたリテールグループとして原材料、とりわけ農産物の生産で自然に高く依存していることから、自然資本の劣化、生物多様性の棄損等に起因する原材料の生産量の低下、原材料価格の高騰は、当社の原材料・商品の仕入れを困難にし、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。対策[気候変動・自然資本リスク全般への対応]・環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』の策定(2019年)・『GREEN CHALLENGE 2050』の4つのテーマに基づいたイノベーションチームの発足 [気候変動への対応]・TCFD提言に基づいたシナリオ分析の実施と情報開示・社会変化に基づいたシナリオの進化・サプライチェーン全体でのリスク・機会への実質的な対応策の検討・実施 [自然資本への対応]・自然資本方針の策定(2024年10月)・TNFD提言に基づいた情報開示(2024年9月初開示)・事業と自然への依存・影響評価、コーヒー豆のリスク・機会評価、対応策の検討・分析対象となる原材料の拡大 主なリスクの内容リスククラス環境規制・環境法令対応に関するリスク(移行リスク)当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ世界では気候変動、プラスチック問題などの様々な環境問題が顕在化しています。こうした社会の動きに対応するべく、当社グループは環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』を策定し、「脱炭素社会」「循環経済社会」「自然共生社会」を目指すべき社会の姿と定めて、取り組みを推進しています。一方で、当社グループは、エネルギー使用の削減やCO₂排出量の削減などの気候変動対策をはじめとして、食品廃棄物、プラスチック等の容器包装リサイクル、廃棄物処理などに関する様々な環境関連法令の適用を受けています。将来、これらの法規制は、例えば自然資本・生物多様性への関心の高まりにより、原材料調達に関わる規制が導入される可能性や、気候変動対策においては、温室効果ガス排出規制が強化されたり、炭素税などの新しい法規制・政策が導入される可能性があり、当社グループにとって、法令遵守に係る追加コストが生じたり、事業活動が制限される可能性があります。加えて、規制強化によって電力・ガスなどエネルギー費用が変動することで、店舗運営に係る費用が増加し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策[環境規制・環境法令対応リスク全般への対応]『GREEN CHALLENGE 2050』の以下の4つのテーマに基づいたイノベーションチームのもと取り組みを推進●CO2排出量削減・再生可能エネルギーの調達を推進するため電力小売事業会社を新設・店舗における省エネ・創エネ設備の導入促進・太陽光、風力等の再生可能エネルギー発電所からの専用電力の長期的な調達(オフサイトPPAなど)●プラスチック対策・プラスチック素材の削減と環境配慮型素材への置き換え、回収・リサイクルの推進の目標・計画の策定●食品ロス・食品リサイクル対策・店舗における発生抑制を第一優先に、発生させてしまった食品廃棄物についてはサーキュラーエコノミーを意識した取り組みの推進●持続可能な調達・持続可能な調達原則・方針に基づいた持続可能性が担保された商品の調達を推進
FY2024|17,220 文字
3【事業等のリスク】 当社は、成長戦略の達成などを通じ企業価値を向上させ、当社グループの持続的発展を図るため、実効性を伴う効果的な手法に基づいて各種リスクの適切な管理に取り組んでいます。この取り組みにより認識されたリスクのうち、リスクが顕在化する可能性の程度や時期及び影響の程度を踏まえて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主要なリスクを以下に記載しています。ただし、これらは、当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見しがたいリスクも存在します。また、これらのリスクはそれぞれ独立したものではなく、ある事象の発生により、他の様々なリスクが増大する可能性があります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものです。 <グループリスク管理体制>当社グループは、当社及び当社グループ各社において、リスクマネジメント委員会等の会議体を設置しています。リスクマネジメント委員会は、原則半期に1回開催され、各リスク管理統括部署より自社のリスク管理状況に関する報告を受け、リスクの網羅的な把握、その評価・分析及び対策について協議し、今後の方向性を定めています。一方、各種リスクについては、当社リスク管理統括部署を主体とするグループ横断の会議体等を通じて、該当するリスクに係る対応の方向性や各社のリスク低減の取り組み、更にリスクが顕在化する兆候を示す社内外の各種事例等の共有を図っています。 <リスク管理のPDCA>当社グループでは、グループ内外の情報をもとに、「網羅的なリスクの洗い出し」「リスクの評価と改善策の立案」「優先順位付け」「改善活動とモニタリング」を実施しています。また各社監査室は、定期的な内部監査を通じ、独立した立場で、リスク管理が効果的に実施されていることを検証し、各部署に対し、必要に応じてリスク管理向上のための助言を行っています。<グループ成長戦略とリスク状況>当社グループは、中期経営計画(2021-2025年)において、「食」の強みを軸とするグループ成長戦略を策定しています。これらの成長戦略を支える基盤として全社的なリスク管理を推進し、その一環として、成長戦略との関連性を評価しています。以下に、成長戦略を構成する主要事業に関連するリスク状況を記載します。 ① 北米コンビニエンスストア事業7-Eleven, Inc.は、北米コンビニエンスストア事業を拡大するために、オリジナル商品の強化、デジタル化とデリバリー事業の加速、7-Eleven, Inc.とSpeedwayの統合シナジーの創出、M&Aと新規出店を推進しています。オリジナル商品の開発では、専用工場の調理製造能力の向上を目的とした設備の近代化を進め、オリジナル商品のバリューチェーンを強化し、品質と品揃えの向上を目指していますが、物流の混乱や食品安全の問題、ファスト・フードチェーン等との競争などの問題が、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。デジタル化とデリバリー事業では、リアル店舗とデジタル・Eコマースプラットフォームのスピードと利便性を組み合わせる「7Rewards(ロイヤルティプログラム)」を通じて新たな体験価値と利便性を提供し、また、DXを活用したデリバリーサービス「7NOW」についても推進していますが、情報セキュリティ問題の発生や、お客様のニーズに応えられない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。7-Eleven, Inc.とSpeedwayの統合は、補完的な店舗基盤や店舗提供、戦略的な機会など様々なメリットをもたらすと期待しています。事業環境の変化や競争状況の変化により、成長機会やシナジー効果が実現しない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、ガソリン販売事業については、価格変動や環境法規制、電気自動車等の普及などにより、ガソリン需要が縮小する可能性があります。北米コンビニエンスストア事業では、M&Aや新規出店による継続的な事業成長を目指していますが、競争の激化や環境法規制の変更、人財確保の難航化、訴訟、治安問題、気候変動・災害影響などが、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ② グローバルコンビニエンスストア事業7-Eleven International LLCは、7-Eleven, Inc.及び株式会社セブン‐イレブン・ジャパンとの連携を強化し、2025年までに日本と北米を除く地域で5万店舗、2030年までには全世界で30の国と地域に店舗を展開することを目指しています。これは、新規国の開拓だけでなく、戦略的投融資を通じて、海外市場での事業成長性を引き出すことで利益の拡大を図ります。また、新たな市場への進出を図るために、良好な市場を特定し、信頼できるパートナーと協力してブランド価値を向上させ、グローバル成長戦略を加速していきます。しかしながら、海外でのライセンシー展開には、政治的・社会的不安定、為替・貿易等の経済変動、環境やデータ保護をはじめとする法規制の変更・強化などが想定されます。これらの要因により、当社の成長力が制限され、当初想定した効果や利益が実現されない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 国内コンビニエンスストア事業株式会社セブン‐イレブン・ジャパンは、「セブンプレミアム」を中心とした「食」領域の強化、社会構造や消費形態の変化に対応した新たな店舗形態の実現、店舗による商品・サービスを基盤とした新規ビジネスの強化により、事業競争力の一層の強化と利益成長を加速させています。コンビニエンスストア事業と当社グループの食品事業で培ってきた知見やネットワークを融合し、株式会社イトーヨーカ堂が育ててきたブランドである「顔が見える野菜。」「冷凍食品EASE UP」や、「セブンプレミアム」、新ブランドの「セブン・ザ・プライス」の拡充などにより品揃えを強化するとともに、生鮮品や冷凍食品、新しいカテゴリーの品揃えの充実が可能な新しいコンセプトの店舗フォーマットを作り、変動する社会の中においても更なる食のニーズに対応していきます。また、デリバリーサービス「7NOW」や、リテールメディアの活用による広告ビジネスへの参入など、新規ビジネスの強化を進めています。しかしながら、お客様のニーズは絶えず変化しており、新たな価値を提供できなかった場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ④ スーパーストア事業スーパーストア事業について、株式会社イトーヨーカ堂では、グループ戦略の軸である「食」にフォーカスするべく、自主開発のアパレル事業からの完全撤退、首都圏へのフォーカス加速、首都圏事業の統合再編、プロセスセンターをはじめとする戦略投資インフラの整備と活用により、更なる利益成長が可能な収益構造の実現を目指しています。これらの施策については、外部変革エキスパートの起用により工程管理と完全実行を進めています。ネットスーパー事業については、大型センター化による事業規模拡大、専用アプリを活用したお客様接点の拡充と買物体験の向上、店頭受取や店内ロッカー等の受取方法の多様化に挑戦し、お客様のライフスタイルや価値観に対応した新たな価値の提供を図っています。しかしながら、スーパーストア事業の構造改革が計画どおりに進まない場合や、ネットスーパー事業が現在の競争力を維持できない場合、当初想定した効果が得られず、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 金融関連事業金融関連事業について、ATMプラットフォーム事業の拡大と電子マネー事業及びクレジットカード事業に引き続き注力しています。また、当社グループの共通IDである「7iD」を基軸とした金融商品・サービスの開発・展開を通じて、小売・金融一体の事業構造改革を推進しています。金融・決済関連システムのセキュリティと情報管理には十分な対策を講じていますが、外部攻撃の多様化や内部の人為ミス、業務委託先の管理不備などによる情報流出や改ざんのリスクは完全には回避できるものではなく、被害の規模によっては、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、上記成長戦略を支える施策として、DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進しています。特に、お客様との接点を広げるためのグループ共通のIDである「7iD」を基軸に、品揃えの最適化や便利な買物体験の提供を通じ、更には金融戦略とも連携しながら、お客様のライフタイムバリュー向上につなげていきます。当社グループのお客様、ひいてはグループ全社を守るDX施策として、グループ共通のセキュリティ対策やグループ共通インフラの整備等に取り組みながら、運用の効率化やグループシナジーの発揮を目的とした基盤構築に向けた施策も実施しています。また、DX戦略を支える体制の更なる強化に向け、専門性の高い人財の獲得や既存人財に対するデジタルリテラシー向上施策等に継続的に努めています。しかしながら、競合他社も同様のサービスを強化しており、当社グループが競争力を維持できない場合、登録会員目標の未達や売上寄与率の低下などにより、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 なお、戦略委員会において、これらのグループ重点戦略に関する進捗状況のモニタリング、及び戦略実現のための最適なグループ事業構造・戦略的選択肢(IPO・スピンオフ等)に関する包括的かつ客観的な分析・検証を継続的に実施し、これらの検証結果をもとに、当社グループの中長期的な企業価値・株主価値の最大化を目的とした提言を取締役会に対して行っています。 <リスク評価プロセス>当社グループの内部環境の変化に加え、地政学リスクやESG関連リスクの高まりといった世界的な潮流の変化や、消費者の価値観の変化、ネット通販の拡大など事業環境の様々な変化をとらえる必要があります。特に近年では、先行き不透明な国際情勢など、企業活動を取り巻く環境の不確実性を高める要因が増大しています。このような環境下において、これまでのリスク管理で主に対象としていた内部環境・短期的視点のリスクだけでなく、外部環境・中長期的視点のリスクを加え、内外環境変化に対応できるようリスク分類を整備・拡充しました。更に、リスクが顕在化した場合の業績に与える影響度の評価観点として、これまでの定量的な要素に、事業継続や当社グループのブランドイメージの毀損などの定性的な要素を追加することで、各種リスクの評価・分析の多角化・高度化を図っています。また、各種リスクを主に重要性、共通性、顕在性、効率性の観点で総合的に判断の上、4つのリスククラスに分け、それぞれのリスククラスに応じて当社と当社グループ各社における役割と責任を明確化し、各種リスクの改善活動をその主体者が実施することで、グループ全体のリスク管理の実効性を高めています。 リスククラス定義役割・責任改善活動モニタリング経営視点リスク中長期的に当社グループへの影響度が高く、かつグループ全体で統一した考え方で対応すべき性質を持つリスク当社当社グループ横断リスクグループ全体に共通し、かつリスクが相対的に高く、効率性の観点から横断的に対応すべき性質を持つリスク当社当社当社モニタリング対象リスクリスクが相対的に高く、当社グループ各社で個別に対応すべき性質を持つリスク各社当社各社PDCA対象リスク上記以外の、当社グループ各社で個別に対応すべき性質を持つリスク各社各社 <当社グループの主要なリスク>各種リスクの評価・分析の結果、当社グループの成長戦略、業績及び財務状況に影響を及ぼすことが想定される重要なリスク事象は以下のとおりです。 1. 中長期視点リスク(経営視点リスク)中長期的に想定される外部環境の変化事象を抽出し、当社グループの成長戦略や重点課題、事業内容、ステークホルダー等の関連性に基づいて評価の上、将来発生した際に当社グループの成長戦略や持続可能性に中長期的な影響を与える変化事象を経営視点リスク(エマージングリスク)に該当する事象として特定しています。各種リスクについては、当社のリスクオーナー(主管部署)を選定の上、想定シナリオ及び対策の検討を進めています。また、これらの変化事象の推移を定期的にモニタリングし、随時更新と対策の見直しを行います。想定するシナリオの発現をモニタリングすることで、リスクの発生を早期に検知し、リスク対策への迅速な着手と当社グループへの影響の抑制を図ります。なお、リスク対策については、当社グループの成長戦略や重点課題等を考慮に入れた経営レベルでの判断(リスクテイク/リスクヘッジ)を行っていきます。現時点で特定している経営視点リスク(変化事象)は下表のとおりです。 CVS事業:コンビニエンスストア事業、SST事業:スーパーストア事業№分類経営視点リスク(変化事象)想定リスクシナリオ関連性の高い事業北米CVS事業グロ|バルCVS事業国内CVS事業SST事業金融関連事業1政治政治変化、混乱、機能不全出店している国において、政権交代や政策転換に伴い法規制の変更や強化が行われることで、営業許可や税制、関税、為替レートなどに影響を及ぼす可能性があります。また、政治の混乱や機能不全、経済危機などにより社会的な不安定が生じ、市場の需要や競争環境が変化する可能性があります。●●●●●2紛争等による安全保障の崩壊出店している国において、紛争の発生や、テロ、暴動、誘拐などの犯罪に巻き込まれることで、お客様や従業員等の安全や健康が脅かされる可能性があります。また、店舗や物流施設、商品供給網、商品在庫などの資産が破壊、略奪されることで、事業の継続や回復が困難になる可能性があります。●●●●●3経済ガソリン需要の低下ガソリン車の販売規制や電気自動車(EV)等への移行が進む各国において、将来的にガソリン販売から得られる収益が減少し、給油所が併設された店舗への来客数も減少する可能性があります。これに伴い、事業の見直しが必要となり、関連法規制への対応やEV充電設備等の増設などにかかるコストが発生する可能性があります。●● 4社会食料危機パンデミック、気候変動に関連した異常気象、暴力的な紛争など、多岐にわたる原因により、世界全体又は特定の地域で原材料の供給が不足し、商品の安定的な供給が困難になる可能性があります。●●●● 5人財/人手の不足パンデミック、賃金インフレーション、労働争議、人口動態の変化などにより、人財/人手の確保に深刻な影響を及ぼす可能性があります。●●●●●6人権尊重に対する要請の高まりあらゆるステークホルダーの人権尊重に対する適切な対応ができない場合、消費者や社会からの反発を招き、商品の供給やサービスを停止せざるを得ない状況に陥る可能性があります。●●●●●7技術物流・店舗運営の生産性を向上させる技術革新(AI含む)の加速自動運転や店舗の無人化など、様々な技術が年々進化しています。これら新しい技術の導入により、業務の合理化や効率化が進む一方で、法規制の遵守、事業運営の変更への対応、設備投資に係るコスト増加などが発生する可能性があります。●●●● 8環境脱炭素化の加速当社グループにおける脱炭素化の取り組みが進まなかった場合、事業運営に必要なエネルギーの調達に関するコスト、税金や排出権取引等の負担が増加する可能性があります。更に、消費者や社会からの信頼や評価を失い、事業収益に影響を及ぼす可能性があります。●●●●●9食のサプライチェーンにおける環境負荷低減の要請の高まり食のサプライチェーン全体を通じた環境負荷低減の取り組みが進まなかった場合、生産方法や配送手段、容器包装素材などの変更に伴うコストの負担が増加する可能性があります。更に、消費者や社会からの信頼や評価を失い、事業収益に影響を及ぼす可能性があります。●●●● 10食品ロス削減の要請の高まり食品の需要予測や在庫管理が十分に機能しなかった場合、食品ロス削減の取り組みが進まないことによる廃棄・返品に係るコスト増加や環境負荷増大が発生する可能性があります。更に、消費者や社会からの信頼や評価を失い、事業収益に影響を及ぼす可能性があります。●●●● 上記の経営視点リスク(変化事象)の一部については、リスクオーナー(主管部署)を選定の上、各種取り組みを推進しています。以下に取り組み内容の事例を記載します。 「6 人権尊重に対する要請の高まり」の主な取り組み事例(リスクオーナー:人権推進プロジェクト)・人権方針の策定及び推進・人権デュー・ディリジェンスの実施・人権への影響評価(人権リスクの特定及び人権リスクマップの作成)・予防是正措置の実施(従業員への教育研修、お取引先様への周知活動、社内環境・制度の整備)・モニタリングの実施(従業員エンゲージメント調査、お取引先様アンケート、グループオリジナル商品の製造工場へのCSR監査)・グリーバンスメカニズムの構築と救済措置(グループ共通の「従業員ヘルプライン」「お取引先専用ヘルプライン」「監査役ホットライン」) 「8 脱炭素化の加速」の主な取り組み事例(リスクオーナー:サステナビリティ推進部)・従業員による省エネの推進(グループ横断の「省エネコンテスト」開催など)・店舗における省エネ・創エネ設備の導入促進(大規模太陽光発電の導入など)・「再エネ100%」店舗運営の実証実験など 「10 食品ロス削減の要請の高まり」の主な取り組み事例(リスクオーナー:サステナビリティ推進部)・サプライチェーン全体での取り組み・食品廃棄物削減に向けた各社の取り組み(「エシカルプロジェクト」の推進、フードバンク団体への寄付など)・環境循環型農業の取り組み(株式会社セブンファームの設立)など 2. 短期視点リスク 当社及び当社グループ各社が洗い出した各種リスクのうち、影響度や発生可能性等を考慮し、総合的な判断により、当社が管理すべき重要なリスク事象を選定し、各種リスクの状況やリスク対策の実行を定期的にモニタリングしています。 重要なリスク事象のうち、当社グループの成長戦略への影響が大きく、その共通性、顕在性、効率性の観点から横断的に対応すべき性質を持つ「グループ横断リスク」を下表のとおり選定しました。 リスク内容影響度発生可能性食品の品質表示、衛生管理に関するリスク大低ソーシャルメディア炎上リスク、危機管理広報に関するリスク中中地震・津波・噴火に関するリスク大低サイバーセキュリティに関するリスク中低反社会的勢力対応に関するリスク小低 グループ横断リスクのほか、当社が主体的に管理する重要なリスク事象の主なものを以下に記載しています。 ① グループ経営リスク主なリスクの内容リスククラスグループ経営戦略・成長戦略に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループは、2023年3月公表のグループ戦略の再評価を踏まえて、2030年に目指すグループ像を「セブン‐イレブン事業を核としたグローバル成長戦略と、テクノロジーの積極活用を通じて流通革新を主導する、「食」を中心とした世界トップクラスのリテールグループ」 としています。その達成に向けた各種施策を遂行する過程において、不適当な経営資源の配分、当初想定した「食」の強みの毀損、「食」に関するシナジー効果の低下、国内外コンビニエンスストア事業戦略の停滞、スーパーストア事業変革プログラム効果の低下等が発生し、当社グループ各社における予算の未達、ひいては連結財務諸表への影響から中期経営計画の未達により株価の大幅な低下につながり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・グループガバナンスの見直しによるグループ経営体制の安定化とモニタリング機能の強化‐各事業セグメントに統括責任役員を配置、コーポレート部門へCxO(Chief x Officer)制度の導入‐独立社外取締役が過半数を占める取締役会におけるグループ重点戦略の進捗モニタリング‐独立社外取締役のみで構成される戦略委員会におけるグループ重点戦略の進捗モニタリング 主なリスクの内容リスククラスM&A、売却或いは業務提携の失敗に関するリスク(投資回収)当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループでは、事業の拡大のため、M&A等の戦略的投資を行っています。買収時におけるデュー・ディリジェンスの不足等により、PMI(Post Merger Integration)がうまく進まず、又は当初想定したシナジー効果を実現できず、減損損失が発生する可能性があります。また、これらに起因して、企業価値の低下や、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・買収時におけるデュー・ディリジェンスの確実な実施・統合プロセスの定期的なモニタリング 主なリスクの内容リスククラスM&Aに関するリスク(買収防衛)当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社に対する敵対的TOB(公開株式買付)が成立した場合、新たな株主や経営陣の支配下で企業の戦略方針や企業文化が変更となり、経営陣や幹部が変更されることで従業員の不安・不満を引き起こし、業務プロセス・ITシステムの統合に多大な負荷と様々な問題が生じる可能性があります。また、これらに起因して、企業価値の低下や、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・業績の更なる向上やコーポレート・ガバナンスの強化等を通じたグループ企業価値の最大化・「財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針」「買収防衛策」の策定 ② 事業リスク主なリスクの内容リスククラスビジネスモデルに関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループは、日本及び米国において主要な事業を行うほか、世界各地で事業を展開しています。地域の特性を重視した商品開発と品揃えを強化し、お客様のニーズに的確に対応するべく、販売戦略に基づいて様々な分野のお取引先様と共同で商品開発を行うほか、各社アプリ等を通じて様々なデータの収集・分析を行い、販促活動等を効果的に行っていますが、日本、米国及び事業を展開している国又は地域の景気や個人消費の動向などの経済状態の悪化や、お客様や市場のニーズに合わせた商品やサービスを提供できないことにより、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・独立社外取締役が過半数を占める取締役会における主要事業会社の経営状況モニタリング・独立社外取締役のみで構成される戦略委員会における市場のモニタリング、グループ戦略再評価、グループ重点戦略の進捗モニタリング ③ 品質リスク主なリスクの内容リスククラス食品の品質表示、衛生管理に関するリスクグループ横断リスク想定リスクシナリオ当社グループでは、関係法令の規制に基づき、お客様に安全かつ安心な商品を提供し、正確な情報を伝えるよう努めており、また、「セブンプレミアム」やグループ各社のオリジナル商品を更に拡大して、新しい価値、上質の商品やサービスをお客様に提供し続けることに挑戦していますが、食品表示法違反や食品衛生管理の不備に関する事象などの重大な事故等が発生した場合には、当社グループの商品に対する信頼の低下、お客様への補償、商品回収等の対応コストの発生等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・お取引先様との共同による品質管理向上の取り組み、表示ミスや衛生管理不備等の重大事故対策を実施・店舗の表示ミスや衛生管理不備を防止するための教育及び対策設備導入の推進・HACCP研修、サプライヤー監査研修、各種e-ラーニング等の従業員教育・研修 ④ サプライチェーンリスク主なリスクの内容リスククラス安定供給の阻害に関するリスク(オペレーション要因)当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループの事業活動にとって、十分な品質の商品・原材料等を適時に必要なだけ調達することが不可欠であり、特定の地域・お取引先様・製品・技術等に大きく依存しないよう、その分散化を図っています。特に、気温上昇や降水・気象パターンの変化等の気候変動により、今後中長期的に農畜水産物の収量の減少や品質の低下、農産品の栽培適地や漁場の変化が生じる可能性があります。これら変化への対応として分散調達と一次生産者との収穫量向上に向けた協働等に努めていますが、気温上昇や気象パターンの変化等の気候変動などに伴う工場生産停止等により、仕入ルートの一部が寸断する可能性があります。また、物流における配送委託業者における燃料費高騰や人財不足により、サプライチェーンが寸断される可能性があります。将来的には、商品製造段階における電力をはじめとするエネルギー価格が、気候変動に伴う規制・政策・紛争などにより高騰した場合にも仕入価格が影響を被る可能性もあります。これらは、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・設備・機器の定期メンテナンスと部品の確保、代替機の手配などの生産設備の維持管理・市場動向のモニタリング、価格改定や高値入商品の開発、固定原価での原料調達など・お取引先様の信用情報や資金繰りのモニタリング、特定の調達先に依存しないリスク分散・物流コストの効率改善や配送委託業者との連携による配送の安定化 ⑤ 開示・ブランドリスク主なリスクの内容リスククラスソーシャルメディア炎上リスク、危機管理広報に関するリスクグループ横断リスク想定リスクシナリオお客様や従業員の不適切な行動や、未公表情報のSNS投稿に批判が殺到し、各種マスメディアを通じて拡散することで、当社グループの企業イメージが毀損する可能性があります。また、適切な情報開示の遅れや失敗により、当社グループの事業運営に大きな影響を及ぼす可能性があります。対策・SNSに対する従業員教育、危機意識強化(e-ラーニング、SNSリスク関連情報の定期発信)・リスク管理担当者、広報担当者、SNS運用担当者向けのリスク対策研修の実施・外部専門会社を活用した、SNS・マスメディアの情報収集・早期検知・分析・調査・評価を実行する体制整備・危機管理広報マニュアルの整備と周知・当社及び当社グループ各社の連携体制強化(情報共有、初動対応) 主なリスクの内容リスククラスコーポレート・ブランド管理に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ企業理念にそぐわないPRやマーケティング戦略、公式アカウントでの不適切な発信により、ブランドイメージが毀損する可能性があります。また、SNSでの炎上、各種マスメディアでの取り上げにより、お客様やお取引先様からの批判が発生し、当社グループの事業運営に大きな影響を及ぼす可能性があります。対策・SNS運用ガイドラインの整備、チェック部門による文書審査、コンプライアンスプログラムに基づく業務適切性の検証など、未然防止の体制を整備・SNS炎上事例及び対策を学ぶセミナー、情報発信リスク研修の開催 ⑥ 人事・労務リスク主なリスクの内容リスククラス労働関連法令の違反、従業員の安全・衛生に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループは、「セブン&アイグループ企業行動指針」で定める行動基準に基づいて、労働安全衛生や労働災害防止のための対策を講じるとともに、従業員が健康に働けるための仕組みの導入や支援を行っています。しかしながら、従業員の就業管理の不備により労働基準法違反(未払い残業代、年次有給休暇の未取得等)で行政処分(業務停止命令、罰金等)が発生し、また、労働安全衛生の対策不備による怪我・疾病、過重労働等による身体・精神の健康被害が発生した場合、業務運営の適切性や効率性が失われ、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・就業管理システムによる就業時間(時間外労働)、休暇取得状況の管理・産業医による職場巡視・安全衛生委員会による情報周知・従業員のストレスチェック ⑦ 財務・経理・会計リスク主なリスクの内容リスククラス金利変動・為替変動に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループは、金利・為替等の変動リスクの軽減、資金調達コストの低減、将来のキャッシュフローを最適化するために為替予約及びスワップ等のデリバティブ取引を行っていますが、金利の変動は受払利息や金融資産・負債の価値に影響を与え、当社グループの業績や財務状況に影響を与える可能性があります。海外のグループ会社の現地通貨建ての資産・負債等は、連結財務諸表作成のために円換算されます。また、当社グループの販売商品の中には、為替変動の影響を受ける海外開発商品があるため、為替相場の変動により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・為替予約及びスワップ等のデリバティブ取引・継続的なモニタリング 主なリスクの内容リスククラス固定資産の減損に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループは、連結総資産に占める有形固定資産やのれん等の割合が高く、店舗等の収益管理を厳格に実施しています。しかしながら、今後、店舗等の収益性が悪化したり、保有資産の市場価格が著しく下落すること等により、減損処理が必要になった場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・出店審査基準の設定、定期的なモニタリング・資産購入基準の設定、保有資産の市場価格の定期的なモニタリング ⑧ 法務・コンプライアンスリスク主なリスクの内容リスククラス競争法(下請法又は優越的地位濫用規制違反)に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループは、日本及び米国をはじめとする世界各地で、それぞれの国・地域における公正競争に関する法規制を遵守し、事業を遂行しています。これら法規制の遵守状況をモニタリングし、必要な対応を適切に実施するべく、体制を整えていますが、代金減額や支払い遅延、従業員派遣要請などの不適切な取引行為などの下請法違反や優越的地位濫用規制違反により、公正取引に関する行政機関による指導や勧告、公表、排除措置命令、課徴金納付命令、刑罰などの措置が取られた場合、当社グループの事業活動や業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・自主点検、モニタリング、お取引先様アンケートの実施、お取引先専用ヘルプラインの設置・e-ラーニング、公正取引に関する研修を通じた社員教育(取引ルールの遵守と従業員の意識向上) 主なリスクの内容リスククラス知的財産権に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループの商品やサービスが、第三者の保有する知的財産権を侵害することにより、紛争等が発生し、使用差止に伴う収益減少や損害賠償義務などが発生する可能性があります。他方で、当社グループの商品やサービスのデザイン、技術などが第三者に模倣され、当社の知的財産権が侵害されることにより、ブランドイメージの低下や市場競争力の低下などを招く可能性があります。これらは、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・新商品や新サービスの提供に際して第三者の知的財産権を調査する体制の整備・当社の知的財産権のパトロール(侵害行為の監視活動)の実施・知的財産教育(e-ラーニング、勉強会等の実施) 主なリスクの内容リスククラス反社会的勢力対応に関するリスクグループ横断リスク想定リスクシナリオ当社グループは、「セブン&アイグループ企業行動指針」に基づいて反社会的勢力と関わりをもたないとの方針を掲げていますが、反社会的勢力との取引が明らかになった場合、関係法令に基づく公表や罰則などの制裁や行政機関からの処分、金融機関との取引停止、信頼できるお取引先様との契約解除などが発生する可能性があります。また、対処方法を誤ると、SNSやマスメディアに取り上げられることにより、グループの企業イメージが失墜する可能性があります。これらは、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・グループ共通の反社チェック、及び定期的なモニタリングの体制構築・反社会的勢力との取引判明時の対応マニュアル策定 ⑨ 災害・事件・事故リスク主なリスクの内容リスククラス地震・津波・噴火に関するリスクグループ横断リスク想定リスクシナリオ当社グループは、日本及び米国のほか、世界各地で事業を展開しています。また、ライフラインの一翼を担う小売業を中核事業とする当社グループでは、大規模地震が、特に主要な事業の店舗等が集中している大都市圏で発生し、サプライチェーンの寸断や事業活動の停止、施設の改修に係る多額の費用の発生など、当社グループの事業運営に重大な支障が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、事業活動の復旧が長期化した場合には、災害時の地域支援活動など、当社グループの社会インフラとしての役割を果たせない可能性があります。対策・大規模災害対策書(BCP)の周知、及びBCPに基づき人命第一で行動できる体制の構築・従業員教育(防災e-ラーニング、研修など)・大規模災害演習の実施(当社グループ各社との連携) 主なリスクの内容リスククラス風水害・台風・集中豪雨・竜巻・雷・豪雪に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ台風等による暴風、集中豪雨による河川の氾濫等が発生し、サプライチェーンの寸断や事業活動の停止、施設の改修に係る多額の費用の発生など、当社グループの事業運営に重大な支障が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、事業活動の復旧が長期化した場合には、災害時の地域支援活動など、当社グループの社会インフラとしての役割を果たせない可能性があります。対策・事前情報収集や事前対策会議の開催・大規模災害対策(BCP)の周知、及びBCPに基づき人命第一で行動できる体制の構築・代替拠点の整備や防水壁・止水板の設置、防災訓練の実施など ⑩ 情報セキュリティ・システムリスク主なリスクの内容リスククラスサイバーセキュリティに関するリスクグループ横断リスク想定リスクシナリオ当社グループは、小売業や金融事業をはじめとする各種事業において、お客様に新たな価値やサービスを提供するために、お客様からご提供いただいたデータや営業秘密情報などの重要情報を取り扱っています。これらの情報を守るため、サイバー攻撃を経営における重大なリスクとして位置付け、サイバーセキュリティ対策の強化に努めています。しかしながら、標的型メールやランサムウェアによる特定のターゲットへの攻撃、DDoS攻撃をはじめとするシステムに負荷をかける攻撃、テレワークやオンライン会議の脆弱性を狙う攻撃など、攻撃の手法は日々高度化・巧妙化しており、外部からのサイバー攻撃を受けて、重要情報の漏えいやデータの破壊・改ざん、お客様のアカウントの乗っ取り、システム・サービスの停止などの被害が発生し、お客様財産の損害、事業運営・サービス提供や、利用者・社会風評に著しい影響を及ぼす可能性があります。対策・事故対応の専門組織である7&i CSIRT(7&i Computer Security Incident Response Team)の設置・SOC(Security Operation Center)による脅威情報の分析・対応・外部団体と連携した攻撃情報や対策動向の共有・情報システムのセキュリティ対策や脆弱性に関するレビュー・診断の実施・当社グループ各社のインシデント対応担当者向けのサイバーセキュリティ教育及び訓練の実施・サイバー攻撃に関する全従業員向けの訓練の定期実施 主なリスクの内容リスククラスシステムに関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループは、事業活動を遂行するために多数のシステムを保有しています。各システムの安定稼働が求められる中で、情報システムに関するリスクを、経営上重大なリスクとして位置付けて対策の強化に努めています。しかしながら、開発時の品質管理の不足、システム設定の不備、運用における人為的ミス、クラウドサービスをはじめとする外部サービスの予期せぬ停止、大規模地震や風水害などの自然災害などにより、情報システムに障害が発生して安定稼働が損なわれ、お客様財産の損害、事業運営・サービス提供や、利用者・社会風評に著しい影響を及ぼす可能性があります。対策・開発の各工程におけるレビューの徹底・システム設定の不備の監視・運用体制の整備・運用状況の監視・外部サービスの利用可否の評価・情報システムの冗長化・重要設備・機器の防護 主なリスクの内容リスククラス個人情報に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループでは、小売業や金融事業をはじめとする各種事業において、新たな価値やサービスを提供するために、お客様やお取引先様などの個人情報を取り扱っています。個人情報管理の重要性の高まりを受けて法令に準拠した対応が求められており、個人情報に関するリスクを、経営上重大なリスクとして位置付けて対策の強化に努めています。しかしながら、内外環境の変化に対応した内部統制の整備不備、安全対策の不備、個人情報取り扱い時の人為的ミス、従業員による不正、委託先の管理監督不足などにより、個人情報の漏えい・滅失・毀損や法令違反などが発生し、お客様財産の損害、事業運営・サービス提供や、利用者・社会風評に著しい影響を及ぼす可能性があります。対策・「セブン&アイグループ個人情報保護方針」の策定・個人情報保護法をはじめとする法令に準拠した手続きの整備・ISO27001に準拠した安全対策の整備・従業員に対する教育・訓練の実施・委託先の管理監督の徹底・個人情報に関する事故発生時の緊急対応体制の整備・「7iD」をはじめとする個人情報の取扱状況の整備 ⑪ 人権リスク主なリスクの内容リスククラス人権侵害に関するリスク(従業員・お取引先様)当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ企業活動のグローバル化が進み、企業の人権への取り組みに対して、社会からの関心が高まっています。当社グループは、2021年10月、国際人権章典(世界人権宣言と国際人権規約)、労働における基本的原則及び権利に関する国際労働機関の宣言、「国連ビジネスと人権に関する指導原則」などをもとに、「セブン&アイグループ人権方針」を定め、人権デュー・ディリジェンスの仕組みを構築し、人権への悪影響を防止又は軽減することに努めています。また、「お取引先サステナブル行動指針」に基づいて、お取引先様の協力のもと、人権尊重の取り組みを推進しています。しかしながら、これらの方針を逸脱した行為が発生した場合には、当社グループに対するお客様及びお取引先様の信頼低下などにより、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。対策・従業員への教育研修(e-ラーニング等)、お取引先様への周知活動・従業員エンゲージメント調査、お取引先様アンケート、グループオリジナル商品の製造工場へのCSR監査・内部通報制度(グループ共通の「従業員ヘルプライン」「お取引先専用ヘルプライン」「監査役ホットライン」の設置)の利用促進による人権侵害等の早期発見・是正対応 ⑫ 環境リスク主なリスクの内容リスククラス環境規制・環境法令対応に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループは、様々な社会環境の変化に対応し、価値ある商品やサービスの提供を通じて、お客様の豊かで便利なくらしへの貢献に努めています。一方、世界では気候変動、プラスチック問題などの様々な環境問題が顕在化しています。こうした社会の動きに対応するべく、当社グループは環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』を策定し、「脱炭素社会」「循環経済社会」「自然共生社会」を目指すべき社会の姿と定めて、取り組みを推進しています。特に喫緊の課題である気候変動に関しては、2050年のCO₂排出量ネットゼロを目指し、TCFDへの賛同と情報開示、RE100等へ参画しています。また、生物多様性の課題に対し、2023年1月にTNFDフォーラムへ参画しました。一方で、当社グループは、エネルギー使用の削減やCO₂排出量の削減などの気候変動対策をはじめとして、食品廃棄物、プラスチック等の容器包装リサイクル、廃棄物処理などに関する様々な環境関連法令の適用を受けています。将来、これらの法規制は、例えば気候変動対策においては、温室効果ガス排出規制が強化されたり、炭素税などの新しい法規制・政策が導入される可能性があり、当社グループにとって、法令遵守に係る追加コストが生じたり、事業活動が制限される可能性があります。加えて、規制強化によって電力・ガスなどエネルギー費用が変動することで、店舗運営に係る費用が増加し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・プラスチック素材の削減と環境配慮型素材への置き換え、回収・リサイクルの推進の目標・計画の策定・食品ロス・食品リサイクル対策として、店舗における発生抑制を第一優先に、発生させてしまった食品廃棄物についてはサーキュラエコノミーを意識した取り組みの推進
FY2023|15,137 文字
2【事業等のリスク】 当社は、経営の健全性と事業の効率性を確保しつつ、当社グループの永続的な維持・発展のため、事業継続に関わる各種リスクの適切な管理に取り組んでいます。この取り組みにより認識されたリスクのうち、リスクが顕在化する可能性の程度や時期及び影響の程度を踏まえて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主要なリスクを以下に記しています。ただし、これらは、当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見しがたいリスクも存在します。また、これらのリスクはそれぞれ独立したものではなく、ある事象の発生により、他の様々なリスクが増大する可能性があります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものです。 <リスクの定義>当社グループのリスク管理プロセスでは、管理すべきリスクをガバナンスリスク、業務リスク、B/Sリスク及び事業リスクの4つの大分類に分けて管理しております。有価証券報告書においては、投資者の判断に資する情報開示を目的に、リスクを戦略リスクとオペレーショナルリスクに分類し、それぞれ以下のように定義いたします。 「戦略リスク」事業戦略の計画及び遂行により期待する成果に対して実現する成果が上振れまたは下振れする程度及びその発生可能性であり、戦略に大きく影響するリスク、または健全な範囲で敢えて選択して取るリスク。 「オペレーショナルリスク」戦略遂行を支えるオペレーションに起因する損失額及びその発生可能性であり、発生を回避・低減すべきリスク。 <グループリスク管理体制> 当社グループは、自社のリスク管理全体を統括する部署を事務局とするリスクマネジメント委員会等の会議体を設置しています。リスクマネジメント委員会は、原則半期に1回開催され、各種リスク管理統括部署より自社のリスク管理状況に関する報告を受け、リスクの網羅的な把握、その評価・分析及び対策について協議し、今後の方向性を定めています。 一方、各種リスクについては、当社リスク管理統括部署を主体とするグループ横断の会議体等を通じて、該当するリスクに係わる対応の方向性や各社リスク低減の取り組み、さらにリスクが顕在化する兆候を示す社内外の各種事例等の共有を図っています。 <リスク管理のPDCA>当社グループでは、グループ共通のリスク調査票をもとに、網羅的なリスクの洗い出しと定量化を行い、「リスクの評価と改善策の立案」「優先順位付け」「改善活動とモニタリング」を実施しています。また各社監査室は、自社のリスク管理全体を担当する部署及び各種リスク管理統括部署に対する定期的な内部監査を通じ、独立した立場で、リスク管理が効果的に実施されていることを検証し、必要に応じて各部署に対し、リスク管理向上のために必要な助言を行っています。 <グループの主要な成長戦略>当社グループは食の強みを軸として、主に以下のような事業戦略を定めております。・北米コンビニエンスストア事業・グローバルコンビニエンスストア事業・国内コンビニエンスストア事業・スーパーストア事業・金融関連事業 <主要なリスク>■ 戦略リスク1.グループの成長戦略に関わるリスク 当社グループは、今般のグループ戦略の再評価を踏まえて、2030年に目指すグループ像を「セブン‐イレブン事業を核としたグローバル成長戦略と、テクノロジーの積極活用を通じて流通革新を主導する、「食」を中心とした世界トップクラスのリテールグループ」 といたしました。この新たな2030年に目指すグループ像の達成に向けて、各種施策を着実に遂行するために、グループ重点戦略の進捗をモニタリングするとともに、最適なグループ事業構造・戦略的選択肢を継続的に検討する体制を構築すべく、独立社外取締役のみで構成される戦略委員会を設置いたしました。戦略委員会においては、グループ重点戦略に関する進捗状況のモニタリング、及び戦略実現のための最適なグループ事業構造・戦略的選択肢(IPO・スピンオフ等)に関する包括的且つ客観的な分析・検証を継続的に実施し、これらの検証結果を元に、当社グループの中長期的な企業価値向上のための助言を取締役会に対して行ってまいります。 北米コンビニエンスストア事業について、当社グループの海外コンビニエンスストア事業の中心である7-Eleven, Inc.は、オリジナル商品の強化、デジタル化とデリバリー事業の加速、7-Eleven, Inc.とSpeedwayの統合シナジーの創出、M&Aと新規出店による事業の拡大を推進しております。 オリジナル商品については、株式会社セブン‐イレブン・ジャパンから高度な商品開発知識と、製造ノウハウの伝達、及び専用工場の調理製造能力の向上を目的とした設備の近代化を進め、オリジナル商品のバリューチェーンを強化し、高荒利率のオリジナル商品の品質と品揃えの向上に取り組んでおります。店舗での商品販売は物流網またはサプライヤーによる供給により運営しておりますが、物流・輸送網において混乱等が発生した場合には商品輸送コストの増加や収益性の低下が想定されます。その結果、商品開発や店舗販売及び迅速な商品のお届けができないことによるバリューチェーンの弱化や売上低下による継続的な事業成長の妨げを招き、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、オリジナル商品の開発と販売の強化に伴い、食品安全上の問題が発生した場合には当社ブランドの価値が毀損されることも想定されます。更には、オリジナル商品に関する商標やその他の知的財産権を適切に取得・維持・保護できない場合にも、お客様の消費意欲の減退等による売上低下につながり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 デジタル化とデリバリー事業については、リアル店舗とデジタル・Eコマースプラットフォームのスピードと利便性を組み合わせる「7Rewards(ロイヤルティプログラム)」を通じ新たな体験価値と利便性を提供しておりますが、小売業の競争は激しく、常に変化するお客様のニーズと期待に基づいた新たな利便性を提供できない場合には、競合他社との差別化ができず、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、DXを活用したデリバリーサービス「7NOW」についても推進しております。店舗から2マイル以内でアメリカの人口の50%以上をカバーし、全国平均28分以内で迅速にお届け可能な価値提案を実現しており、今後も多様なサービスを提供する成長計画を策定しております。それらの達成に向けて、お客様のニーズを満たすために追加的なデジタル対応の製品やサービスを他社との提携や投資により行ってまいりますが、関連する顧客対応技術を適時に製造、改良、開発できない場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 7-Eleven, Inc.とSpeedwayの統合シナジーの創出については、補完的な店舗基盤・店舗提供、戦略的な機会など様々なメリットをもたらすものと期待しております。米国Marathon Petroleum Corporation(以下、「MPC社」という。) から、同社が主にSpeedwayブランドにて運営するコンビニエンスストア事業及び燃料小売事業 (ただし、MPC社の小売部門のうちダイレクト・ディーラーに対する燃料小売事業等を除きます。) を運営する複数の会社の株式その他持分を2021年に取得するとともに、取得した店舗への今後15年間におけるガソリン供給契約を同社と締結いたしました。上記統合後の事業において、事業環境や競合状況の変化等により本件取引により取得した事業から得られる成長機会もしくは統合によるシナジー効果等が当初の想定通りに実現されない場合、多額ののれんや有形固定資産などの減損損失の計上により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 また、上記取引に必要な資金の調達のための金融機関からの多額の借入れを含め、当社は多額の債務を負っております。当初想定した利益の創出、その他資産の処分等を通じて、レバレッジの低下が速やかに実現されない場合には、信用格付けが引き下げられる可能性があり、その結果、既存の債務の借換えや新規借入れの条件にも影響を及ぼす可能性があります。さらに、当社グループの債務には財務制限条項が付されているものがあり、かかる財務制限条項に抵触した場合には、債務の早期返済等により当社の財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 7-Eleven, Inc.は、店舗にガソリンスタンドを併設しガソリンの小売りと卸売事業を運営しております。ガソリン事業のリスクについては、サプライチェーンの垂直統合等により、ガソリン小売価格の変動に伴う利益率の低下リスクをヘッジしていますが、急激な価格の変動等、事業環境の予期しない変化により、売上低下や原価率上昇を招き、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、米国における自動車排出ガス規制や一部州での中長期的なガソリン車販売規制の方針等の影響及び電気自動車等の浸透等により、米国市場におけるガソリン需要が縮小する場合、ガソリン販売量の減少を招き、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 北米コンビニエンスストア事業では、引き続きM&Aや新規出店による継続的な事業成長を目指していく方針ですが、競争の激化、環境法規制などの変更による事業への影響、人財確保の難航化、訴訟などによって当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 グローバルコンビニエンスストア事業について、当社グループでは、7-Eleven, Inc.と株式会社セブン‐イレブン・ジャパンの連携強化を通じて、グローバル戦略の展開を推進するために2021年に7-Eleven International LLCを設立しました。日本及び北米を除く地域で2025年度までに5万店の店舗網を確立し、2030年度までに日本、北米も含めた全世界で30の国と地域での店舗出店を目指していく方針です。新規国の開拓のみならず、ライセンシーへの戦略的投融資を通じ、「食」の強みを含め、7-Eleven, Inc.と株式会社セブン‐イレブン・ジャパンがこれまで培ってきたノウハウを有機的に結合させ、ライセンシーの潜在的な成長性を引き出すことにより、利益の拡大を図ってまいります。また、新たな市場への進出を図るためには、状況が良好な市場を正しく特定、信頼できるパートナーに必要な専門知識とリソースを提供し、グローバル市場でのセブン‐イレブンブランドの価値向上のためにパートナーと相協力してグローバル成長戦略を加速してまいります。海外エリアのライセンシーに係るリスクの一部には、事業展開国での政治的・社会的不安定、為替・貿易等の経済変動、環境やデータ保護をはじめとする法規制の変更・強化などが想定されます。これらの要因により、当社の成長力が制限され、当初想定した効果や利益が実現されない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 国内コンビニエンスストア事業について、当社グループにおいて国内コンビニエンスストア事業の中核を担う株式会社セブン‐イレブン・ジャパンは、「セブンプレミアム」を中心とした「食」領域の強化、社会構造の変化に対応した新たな店舗形態の実現、店舗による商品・サービスを基盤として新規ビジネスを強化し事業競争力の一層の強化と利益成長を加速させてまいります。国内は、ライフスタイルの変化や価値観の多様性による影響に加え、人口動態をはじめとする社会構造が激しく変化し、消費の形態が大きく変化することが想定されます。この様な変化に対応すべく、生鮮品や冷凍食品、新しいカテゴリーの品揃えの充実が可能な新しいコンセプトの店舗フォーマットを作り、コンビニエンスストア事業と当社グループの食品事業で培ってきた知見やネットワークを融合することで、お客様の変化に対応してまいります。とりわけ、新コンセプト店舗においては、株式会社イトーヨーカ堂が育ててきたブランドである「顔が見える野菜。」「冷凍食品EASE UP」や、「セブンプレミアム」、新ブランドの「セブン・ザ・プライス」の拡充により品揃えを強化してまいります。これにより、変動する社会の中においても更なる食のニーズへの対応が可能となります。また、創業50周年を迎えることから「共創」をテーマとした商品や販売促進を強化し、当社の掲げるビジョンの浸透を図るとともに、フェアを実施してオリジナルフレッシュフードにより集客を図ることや、スイーツや加工食品等の分類育成と地域の活性化にも取組んでまいります。更に、必要な栄養成分も表示することで「シニア」「子ども」「働く女性」をはじめとする全ての世代のお客様の健康志向にも配慮することで更なる成長を目指せると考えております。新規ビジネスについては、デリバリーサービス「7NOW」とリテールメディアの活用を通じて「食」の強みを活かした店舗による商品・サービスを基盤とした新規ビジネスを強化してまいります。リテールメディアに関しては、当社グループ戦略の一環として広告ビジネスへの参入を開始しており、アプリ広告収入を中心に大きく成長させる計画となっております。これらの施策により、新たな成長軸を確立し、全体の利益成長を加速してまいりますが、お客様のニーズは絶えず変化しており、新たな価値を提供できなかった場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 スーパーストア事業について、株式会社イトーヨーカ堂では、グループ戦略の軸である「食」にフォーカスするべく、自主アパレル事業からの完全撤退、首都圏へのフォーカス加速、首都圏事業の統合再編、プロセスセンターをはじめとする戦略投資インフラの整備、また、従前の事業構造改革における店舗閉鎖に加え、追加的に14店舗の閉鎖を行ってまいります。これらの施策については、外部変革エキスパートの起用による変革施策の完全実行と工程管理を行っていく想定です。 上述の主要施策について、事業の統合再編を実施し、注力する首都圏におけるシナジー及び運営効率を最大化いたします。あわせて、戦略投資インフラの整備については、プロセスセンター、セントラルキッチン、ネットスーパーセンターの活用により、更なる利益成長可能な収益構造を実現いたします。しかしながら、セントラルキッチンやプロセスセンター等のグループ共通インフラの構築やセンター化に向けたビジネストランスフォーメーションが想定通りに進まないなどの要因により、結果として当初期待した効果が得られず、戦略目的が達成できない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 また、スーパーストア事業の成長戦略であるネットスーパー事業については、当社グループでは、ライフスタイルの変化や価値観の多様性に対応し、商品とサービスを通じた新たな価値を提供するため、店舗にお客様をお迎えすることを前提とした販売だけでなく、お客様が希望する日時と場所に商品をお届けするラストワンマイルへの対応が今後ますます重要性を増すと考えております。当社グループの持つ安全・安心・新鮮な商品提供力と店舗を持つ強みを活かして、ネットスーパーにおいては大型センター化による事業規模拡大、専用アプリを活用したお客様接点の拡充と買物体験の向上、店頭受取や店内ロッカー等の受取方法の多様化に挑戦しております。移動販売においては株式会社とくし丸と連携し、日常のお買物にお困りの方へ、お買物体験を提供することで社会的意義・役割を果たすとともに、当社グループの価値向上を図っております。 しかしながら、お客様のニーズは絶えず変化しております。また、競合他社においてもそれぞれの顧客基盤や新しい技術を活用し、ラストワンマイルへの対応を強化しております。そのような環境下において、当社グループが現在の競争力を維持できない場合、売上の低下等により当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 金融関連事業について、引き続きATMプラットフォーム事業を拡大するとともに、電子マネー事業及びクレジットカード事業等に注力してまいります。その一環として、バンキング事業・ノンバンク事業の一体運営を目的に、株式会社セブン・カードサービスを株式会社セブン銀行傘下へ集約し、金融関連事業を再編することといたしました。また、グループ金融戦略としては、当社グループの共通IDである「7iD」を基軸とした小売ならではの金融商品・サービスの開発・展開を図り、小売・金融一体でお客様との関係を深化させる事業構造改革などの実行力・推進力を強化してまいります。 当社グループの金融・決済関連システムについては、各種情報管理に関する規程類の整備やセキュリティ対策を講じておりますが、特に金融関連事業においては、お客様にご提供いただく情報の重要性を踏まえ、当社グループの基準も遵守しつつ、各金融事業会社においては当該事業領域に係る各種法令、ガイドライン等に基づく規程類の整備並びに十分な対策の構築・運用に努めております。 しかしながら、このような対策を行ったとしても、外部からの攻撃は日々多様化・高度化しており、また内部の人為ミスや委託先への管理不備などにより重要な情報が外部に流出するリスク、改ざんされるリスクは完全に回避できるものではなく、被害の規模によってはお客様やお取引先様などからの損害賠償請求や信用の失墜により当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 上記成長戦略を支えるDXについて、当社グループではグループDX戦略マップを策定し、グループとして横断的に取り組む領域を定め、そのために必要な施策を推進しています。当社グループのお客様、ひいてはグループ全社を守るDX施策として、グループ共通でのセキュリティ対策やグループ共通インフラの整備等に取り組みながら、一方で運用の効率化やグループシナジーの発揮を目的とした基盤構築に向けた施策も実施しております。そうしたDX戦略を支える体制の更なる強化に向け、専門性の高い人財の獲得や既存人財に対するデジタルリテラシー向上施策等に継続的に努めております。 特に、お客様がグループ共通でご利用できるID「7iD」を通じ、お客様との接点を更に広げ深めることでライフ・タイム・バリューを向上させていくグループCRMについては、重要なDX施策のひとつと考えます。「7iD」会員数は、2023年2月末現在で約2,800万人の規模になります。これは、セブン‐イレブンアプリを中心に、便利なクーポンの提供や、決済手段の多様化にお応えするなど、新たな顧客体験価値を提供し続けてきたことに起因すると考えております。今後も、お客様との接点をより充実させることで、品揃えを最適化し、さらには好きな時間・場所で商品が受け取れるなど、お買物がいっそう便利になるような世界観をグループの「7iD」を基軸に展開し、更には金融戦略とも連携しながら、お客様のライフ・タイム・バリュー向上に繋げてまいります。なお、「7iD」会員数は、2025年度には5,000万人の規模を目指しております。 しかしながら、会員基盤等に係るサービスは競合他社それぞれが継続的に対応を強化しております。そのような環境下において、当社グループが現在の競争力を維持できない場合、登録会員目標の未達、グループCRMのグループ売上寄与率の低下等により当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 2.既存事業リスク<商品調達・価格変動リスク> 当社グループの事業活動にとって、十分な品質の商品・原材料等を適時に必要なだけ調達することが不可欠であり、特定の地域・取引先・製品・技術等に大きく依存しないよう、その分散化を図っております。特に、気温上昇や降水・気象パターンの変化等の気候変動により、今後中長期的に農畜水産物の収量の減少や品質の低下、農産品の栽培適地や漁場の変化が生じる可能性もあります。これら変化への対応として分散調達と一次生産者との収穫量向上に向けた協働等に努めていますが、気温上昇や気象パターンの変化等の気候変動、或いは感染症拡大による工場生産停止等により、仕入ルートの一部が寸断した場合、それにより当社グループの事業が影響を受ける可能性があります。 当社グループの取扱商品の中には、商品生産国や地域または事業展開国や地域における、政治・経済情勢の変動、テロ・紛争などによる治安状態の悪化や社会的混乱、感染症拡大による生産体制混乱、天候による需給の変化や原油等原材料価格変動の影響を受ける商品等、外的な要因により仕入価格が変動する商品があります。加えて、将来的に、商品製造段階における電力をはじめとするエネルギー価格が、気候変動に伴う規制・政策・紛争などにより高騰した場合にも仕入価格が影響を被る可能性があります。これら仕入価格の変動が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <ビジネスモデルリスク> 当社グループは、日本国内において主要な事業を行うほか、世界各地で事業を展開しています。そのため、日本及び事業を展開している国または地域の景気や個人消費の動向などの経済状態が悪化した場合、お客様の購買力又は消費意欲が減退し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。この点において、当社グループは、地域の特性を重視した商品開発と品揃えを強化し、お客様のニーズに的確に対応するべく、販売戦略に基づいて様々な分野のメーカー様やベンダー様とチームMD(マーチャンダイジング)による商品開発を行うほか、各社アプリ等を通じて当社グループの共通IDである「7iD」に登録されたお客様のお買物に関する様々なデータの収集・分析を行い、販促活動等を効果的に行っておりますが、経済政策や異常気象、感染症拡大等により予想外の消費行動の変化が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループでは、お客様のニーズの変化に的確に対応していくため、より高品質で魅力的な商品開発を推進するとともに、お客様とのコミュニケーション強化、生産性の向上に取り組んでおります。 しかしながら、日本では少子高齢化による労働力人口減少などといった厳しい雇用環境が続き、店舗経営を取り巻く環境は激化しております。そのような環境下において、競合他社との価格競争に伴う商品・サービス価格低下圧力及び人件費をはじめとしたコスト上昇圧力に晒されることにより、当社の競争力が減退し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 3.環境リスク 当社グループは、これまでさまざまな社会環境の変化に対応し、価値ある商品やサービスの提供を通じて、お客様の豊かで便利なくらしへの貢献に努めてまいりました。一方、世界では気候変動、プラスチック問題などのさまざまな環境問題が顕在化しております。こうした社会の動きに対応するべく、当社グループは環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』を策定し、「脱炭素社会」「循環経済社会」「自然共生社会」を目指すべき社会の姿と定めて、取り組みを推進しております。特に喫緊の課題である気候変動に関しては、2050年のCO2排出量ネットゼロを目指し、TCFDへの賛同と情報開示、RE100等へ参画しております。また、生物多様性の課題に対し、2023年1月にTNFDフォーラムへ参画をいたしました。 一方で、当社グループは、エネルギー使用の削減やCO2排出量の削減などの気候変動対策をはじめとして、食品廃棄物、プラスチック等の容器包装リサイクル、廃棄物処理などに関する様々な環境関連法令の適用を受けております。将来、これらの法令による規制は、例えば気候変動対策においては、温室効果ガス排出規制が強化されたり、炭素税などの新しい法規制・政策が導入される可能性があり、当社グループにとって、法令遵守に係る追加コストが生じたり、事業活動が制限されたりする可能性があります。加えて、規制強化によって電力・ガスなどエネルギー費用が変動することで、店舗運営に関わる費用が増加し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 4.人権に関するリスク 企業活動のグローバル化が進み、企業の人権への取り組みに対して、社会からの関心が高まっております。当社グループではセブン&アイグループ企業行動指針、お取引先サステナブル行動指針をベースに人権尊重に取り組んでまいりましたが、2021年10月、国際人権章典(世界人権宣言と国際人権規約)、労働における基本的原則及び権利に関する国際労働機関の宣言、「国連ビジネスと人権に関する指導原則」などをもとに、「セブン&アイグループ人権方針」を定めました。当社グループは、人権デュー・ディリジェンスの仕組みを構築し、人権への悪影響を防止または軽減することに努めてまいります。 しかしながら、これらの方針を逸脱した行為が発生した場合には、当社グループに対するお客様及びお取引先様の信頼低下などにより、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 5.人事・労務関連リスク 当社グループが主要な事業を行う日本では、少子高齢化による労働力人口減少への対応が社会的課題である中、多くの店舗を展開する当社グループでは、店舗従業員の人数を確保することに加え、多様な人財に意欲をもって能力を発揮していただくために一人ひとりの従業員の主体的な能力向上を支援していくこと、さらには、これらを通して企業としての生産性の向上に結び付けていくことが重要な課題であると捉えております。人財育成にあたっては、「人財とともに成長する企業」という考え方に立ち、積極的に社員に成長機会を提供して、自ら学び続け、つねにスキルアップを図り続ける人財の育成を図り、社員と会社の相互成長を目指しております。また、ダイバーシティ&インクルージョンの推進を掲げ、働く人々の多様性や違いを認め合う環境づくりや柔軟な働き方の実現に向けて積極的に取り組んでおります。 しかしながら、法令や制度の改正など何らかの事由により、その目的を達成できない場合に当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの各事業には、お客様をはじめとする様々なステークホルダーとの良好なコミュニケーション力を有する人財が不可欠ですが、今後、各事業分野及び地域における人財獲得競争の激化等により、人財を確保するため従業員の報酬・賃金水準が上昇し相応しい人財の獲得が困難となる場合や、人財の社外流出が生じた場合、長期的観点から業務運営の効率性が損なわれ、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 6.市場リスク(為替・金利等) 当社グループでは、為替・金利等の変動リスクの軽減、資金調達コストの低減、将来のキャッシュフローを最適化するために為替予約及びスワップ等のデリバティブ取引を行っておりますが、金利の変動は受払利息や金融資産・負債の価値に影響を与え、当社グループの業績や財務状況に影響を与える可能性があります。 海外のグループ会社の現地通貨建ての資産・負債等は、連結財務諸表作成のために円換算されます。また、当社グループの販売商品の中には、為替変動の影響を受ける海外開発商品があるため、為替相場の変動により当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 7.法務リスク 当社グループは、日本及び米国をはじめとする世界各地で、それぞれの国・地域における消費者保護、公正競争、食品衛生、労働環境、環境等に法規制を遵守し、必要な許認可を得て事業を遂行しております。これら法規制の改正動向については目を配り、必要な対応を適切に実施するべく、体制を整えておりますが、関係する法解釈の相違等により、行政機関・司法機関から当社グループに不利な判断が下された場合等には、課徴金、損害賠償金その他の金銭負担の発生やブランドイメージの悪化等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 また、より厳格な法規制が導入されたり、行政機関・司法機関の法令解釈が厳格化の方向に変更されることなどにより、法令遵守するためのコストが増加する場合、当社グループの事業活動や業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループの店舗出店についても、各国で様々な法規制が存在し、例えば日本においては「大規模小売店舗立地法」「都市計画法」「建築基準法」に基づく法規制を受けております。店舗出店に際してはこれら関連法令を遵守して実施しておりますが、これらの法令の改正やこれらに関して各都道府県等が定めた規制の変更に伴い、当初策定した計画通りの新規出店や既存店舗の改装等を行うことが困難となった場合や、新たな対応コストが発生した場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 8.資産リスク(固定資産等) 当社グループは、連結総資産に占める有形固定資産やのれん等の割合が高く、店舗等の収益管理を厳格に実施しております。 しかしながら、今後、店舗等の収益性が悪化したり、保有資産の市場価格が著しく下落したこと等により、減損処理が必要になった場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ■ オペレーショナルリスク9.情報管理リスク(個人情報含む) 当社グループは、小売業や金融事業をはじめとする各種事業において、お客様に新たな価値やサービスを提供するために、お客様やお取引先様などの個人情報や営業秘密情報など、業務に必要な重要情報を取り扱っております。これらの情報を正しく管理するため、情報管理に関する規程をグループ全体として整備するとともに、各社において情報管理統括責任者を任命し、情報管理委員会による重要情報の整備、及び人的、組織的、物理的、技術的な安全対策を統合的に実施しております。 当社グループではサイバー攻撃など情報セキュリティの脅威に対して、セキュリティに関するポリシー、ガイドライン等の環境の変化に応じた見直し、セキュリティについて専門性を有する人財のさらなる拡充を行いながら、セキュリティ意識をグループ内に浸透させるために階層別の専門教育、情報セキュリティマネジメントシステムのフレームワークの展開等の取り組みを進めております。特に、サイバーセキュリティへの対策強化として、サイバーセキュリティを担う専門組織において、情報システム及びその運用のセキュリティレビューを行うとともに、第三者機関による脆弱性診断や不正アクセスの監視、脆弱性への対応、標的型攻撃メール訓練など、セキュリティ事故を防ぐためのサイバーセキュリティ対策の強化に努めております。 また、グループの情報セキュリティに関する業務を統括する「グループセキュリティ統括室」においては、各社の推進事務局と連携して、国際規格であるISO27001への準拠や個人情報保護法を遵守した業務遂行の確保に取り組んでおります。 しかしながら、このような対策を行ったとしても、外部からの攻撃は日々多様化・高度化しており、また内部の人為ミスや委託先の管理不備などにより重要な情報が外部に流出するリスクや改ざんされるリスクは完全に回避できるものではなく、被害の規模によってはお客様やお取引先様などからの損害賠償請求や信用の失墜により当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 10.事業継続リスク(災害、パンデミック、感染症を含む) 当社グループの本社及び主要な事業の店舗等は日本にあるほか、世界各地で事業を展開しています。また、ライフラインの一翼を担う小売業を中核事業とする当社グループでは、大地震・風水害などによる被害が発生した場合、お客様や従業員等の人命・安全を確保した上で早期の店舗復旧及び営業再開が求められます。当社では大地震・風水害・富士山噴火・新型コロナウイルス感染症対策などの対策書を策定しており、当社及び当社の連結子会社一体となって事前対策会議を実施し、想定する被害状況、対策本部の設置及び営業継続判断等を検討する仕組みを運用しております。 しかしながら、地震、台風、洪水、津波、気候変動に伴う異常気象の頻発等の自然災害、火災、停電、原子力発電所事故、戦争、テロ行為等の違法行為により、サプライチェーンの寸断や店舗営業停止などの事業活動の停止、施設の改修に係る多額の費用の発生など、当社グループの事業運営に重大な支障が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。特に、コンビニエンスストア事業やスーパーストア事業をはじめ主要な事業の店舗等が集中している首都圏において大きな災害等が発生した場合、その影響も大きくなることが予想されます。 また、2020年からの新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大により、当グループにおいても感染者の拡大状況によっては引き続き事業活動への影響が発生することが想定されます。ライフラインの一翼を担う小売業を中核とする当社グループとしては、引き続き衛生対策、感染対策に留意しながら、お客様や従業員等の人命・安全を確保した上で、地域及び社会への責任を果たすため、営業継続に努めてまいります。なお、営業継続に対してはお取引先様との緊密な連携体制の構築等によりサプライチェーンの維持を図り、合わせて感染拡大による差別や不当解雇の有無についても確認し、人権保護を推進いたします。 しかしながら、感染拡大や蔓延状況に応じて、店舗営業時間の短縮、店舗営業の停止、営業店舗の限定等の措置をとる可能性や、サプライチェーンの操業中断等により商品を提供できない状況も想定され、その場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、既に新型コロナウイルス感染症により生じている価値観・行動の変化(テイクアウト・宅配の拡大、オンライン消費の台頭、リモートワーク等)に対して、お客様の日々の暮らしに寄り添いながら、新たな顧客体験価値を創出することに努めておりますが、感染拡大の影響により、お客様の購買力又は消費意欲の減退、予想外の消費行動の変化等が生じた場合、売上の低下につながり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 11.商品の品質管理・表示リスク 当社グループは、関係法令の規制に基づき、食品衛生に関わる設備の充実、QC説明会等、お取引先様を含めた一貫した商品管理の徹底、CSR監査等のチェック体制の確立など、お客様に安全な商品と正確な情報を伝えるよう努めておりますが、当社グループの取組みを超えた問題が発生した場合には、それによる当社グループの商品に対する信頼の低下、対応コストの発生等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは、「セブンプレミアム」やグループ各社のオリジナル商品をさらに拡大して、新しい価値、上質の商品やサービスをお客様に提供し続けることに挑戦しておりますが、当社グループの取扱商品について重大な事故等が発生した場合、商品回収や製造物責任賠償が生じることもあり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 12.システムリスク 当社グループは、事業活動を遂行するために多数のITシステムを保有しております。各種システムが適切に管理され安定的に稼働できるように、要件定義・設計段階からのレビュー、リリース前の十分なテスト、リリース後の運用状況のモニタリング等を実施しております。また、セキュリティ専門組織によるサイバー攻撃の監視・対応及びセキュリティリスク評価、事業を継続するための体制の整備、グループ全体のシステムリスク管理状況の定期的な確認に取り組んでおります。 しかしながら、これらの対策を講じていたとしても、台風、地震等の自然災害、当社グループが利用するクラウドサービスにおける障害、高度なサイバー攻撃等の不測の事態やヒューマンエラーにより、システム障害やセキュリティインシデント等が起こりえます。これらのシステムリスクが顕在化した場合、事業運営に支障をきたすことになり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
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2【事業等のリスク】当社は、経営の健全性と事業の効率性を確保しつつ、当社グループの永続的な維持・発展のため、事業継続に関わる各種リスクの適切な管理に取り組んでいます。この取り組みにより認識されたリスクのうち、リスクが顕在化する可能性の程度や時期及び影響の程度を踏まえて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主要なリスクを以下に記しています。ただし、これらは、当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見しがたいリスクも存在します。また、これらのリスクはそれぞれ独立したものではなく、ある事象の発生により、他の様々なリスクが増大する可能性があります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものです。 <リスクの定義>当社グループのリスク管理プロセスでは、管理すべきリスクをガバナンスリスク、業務リスク、B/Sリスク及び事業リスクの4つの大分類に分けて管理しております。有価証券報告書においては、投資者の判断に資する情報開示を目的に、リスクを戦略リスクとオペレーショナルリスクに分類し、それぞれ以下のように定義いたします。「戦略リスク」・・・事業戦略の計画及び遂行により期待する成果に対して実現する成果が上振れまたは下振れする程度及びその発生可能性であり、戦略に大きく影響するリスク、または健全な範囲で敢えて選択して取るリスク。「オペレーショナルリスク」・・・戦略遂行を支えるオペレーションに起因する損失額及びその発生可能性であり、発生を回避・低減すべきリスク。 <グループリスク管理体制>当社グループは、自社のリスク管理全体を統括する部署を事務局とするリスクマネジメント委員会等の会議体を設置しています。リスクマネジメント委員会は、原則半期に1回開催され、各種リスク管理統括部署より自社のリスク管理状況に関する報告を受け、リスクの網羅的な把握、その評価・分析及び対策について協議し、今後の方向性を定めています。一方、各種リスクについては、当社リスク管理統括部署を主体とするグループ横断の会議体等を通じて、該当するリスクに係わる対応の方向性や各社リスク低減の取り組み、さらにリスクが顕在化する兆候を示す社内外の各種事例等の共有を図っています。 <リスク管理のPDCA>当社グループでは、グループ共通のリスク調査票をもとに、網羅的なリスクの洗い出しと定量化を行い、「リスクの評価と改善策の立案」「優先順位付け」「改善活動とモニタリング」を実施しています。また、各社監査室は、自社のリスク管理全体を担当する部署及び各種リスク管理統括部署に対する定期的な内部監査を通じ、独立した立場で、リスク管理が効果的に実施されていることを検証し、必要に応じて各部署に対し、リスク管理向上のために必要な助言を行っています。 <グループの主要な成長戦略>当社グループは5つの事業戦略を定めております。① 海外コンビニエンスストア事業戦略② 国内コンビニエンスストア事業戦略③ グループ食品戦略④ 大型商業拠点戦略⑤ DX・金融戦略以下に記載するリスク毎に、関連する戦略を①から⑤の数字で示しています。 <主要なリスク>■ 戦略リスク1.新型コロナウイルス感染症のリスク 関連する戦略:①②③④⑤新型コロナウイルスの新たな変異による感染拡大等、今後も中長期にわたって当社グループの事業活動へ影響が発生することが想定されます。ライフラインの一翼を担う小売業を中核事業とする当社グループとしては、会社レベルでは時差出勤・在宅勤務の実施やオンライン会議の活用、外出・出張ルールの変更等、従業員レベルでは出勤前及び出社時の検温、通勤時・勤務時におけるマスク着用や手洗い・アルコール消毒の実施等の新型コロナウイルス感染症対策を徹底し、お客様や従業員等の人命・安全を確保した上で、地域及び社会への責任を果たすため、営業継続に努めてまいります。なお、営業継続に対してはお取引先様との緊密な連携体制の構築等によりサプライチェーンの維持を図り、合わせて感染拡大による差別や不当解雇の有無についても確認し、人権保護を推進いたします。しかしながら、感染拡大や蔓延状況に応じて、店舗営業時間の短縮、店舗営業の停止、営業店舗の限定等の措置をとる可能性やサプライチェーンの操業中断等により商品を提供できない状況も想定され、そのような場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、新型コロナウイルス感染症によるお客様の消費行動の変化、サプライチェーンに与える影響は一過性のものではなく、今後へとつながる「消費の潮目」であるととらえ、新型コロナウイルス感染症によって生じた消費・価値観・労働環境・産業構造の変化を徹底的に分析し、グループ全体で迅速な対応に向けた取り組みを進めておりますが、新型コロナウイルス感染症の影響によりお客様の購買力又は消費意欲の減退、予想外の消費行動の変化等が生じた場合、売上の低下につながり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 2.グループの成長戦略に関わるリスク 関連する戦略:①②③④⑤当社グループは、「常にお客様の立場に立って、新たな体験価値を提供することで、国内外の地域社会に貢献したい」を当社グループの基本姿勢と定め、2030年の目指すグループ像として「セブン‐イレブン事業を核としたグローバル成長戦略と、テクノロジーの積極活用を通じて流通革新を主導する世界トップクラスのグローバル流通グループ」の実現を目指し、2021年7月に公表した「中期経営計画2021‐2025」に基づいた中長期的な企業価値創造と持続的成長の具現化に傾注してまいります。海外コンビニエンスストア事業戦略について、当社グループの海外コンビニエンスストア事業の中心である7-Eleven, Inc.は、米国Marathon Petroleum Corporation(以下、「MPC社」といいます。) から、同社が主にSpeedwayブランドにて運営するコンビニエンスストア事業及び燃料小売事業 (但し、MPC社の小売部門のうちダイレクト・ディーラーに対する燃料小売事業等を除きます。) を運営する複数の会社の株式その他持分を取得するとともに、取得した店舗への今後15年間におけるガソリン供給契約を同社と締結いたしました。 上記統合後の事業において、事業環境や競合状況の変化等により本件取引により取得した事業から得られる成長機会もしくは統合によるシナジー効果等が当初の想定通りに実現されない場合、統合に係る追加的かつ不測の費用が発生した場合、多額ののれんや減損損失などの計上により、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、上記取引に必要な資金の調達のための金融機関からの多額の借入れを含め、当社は多額の債務を負っております。当初想定した利益の創出、その他資産の処分等を通じて、レバレッジの低下が速やかに実現されない場合には、信用格付けが引き下げられる可能性があり、その結果、既存の債務の借り換えや新規借入れの条件にも影響を及ぼす可能性があります。さらに、当社グループの債務には財務制限条項が付されているものがあり、かかる財務制限条項に抵触した場合には、債務の早期返済等により当社の財務状況に影響を及ぼす可能性があります。7-Eleven, Inc.は、店舗にガソリンスタンドを併設したガソリンの小売りと卸売事業を運営しておりますが、本件取引によりガソリン売上の同社チェーン全店売上に占める比率は上昇することが想定されます。ガソリン事業のリスクについては、サプライチェーンの垂直統合等により、ガソリン小売価格の変動に伴う利益率の低下リスクをヘッジしていますが、急激な価格の変動等、事業環境の予期しない変化により、売上低下や原価率上昇を招き、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、米国における自動車排出ガス規制や一部州での中長期的なガソリン車販売規制の方針等の影響及び電気自動車等の浸透等により、米国市場におけるガソリン需要が縮小する場合、ガソリン販売量の減少を招き、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。7-Eleven, Inc.は、当社グループに属さないエリアライセンシー及び当該エリアライセンシーが展開する店舗において、不祥事その他の事由により、ロイヤリティの減少・売上の減少が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、7-Eleven, Inc.と株式会社セブン‐イレブン・ジャパンの連携強化を通じて、グローバル戦略の展開を推進するために2021年に7-Eleven International LLCを設立しました。このグローバル戦略は、第一に既存ライセンシーとの連携強化、第二に戦略的JV・M&Aも取り入れることで新規エリアへの出店機会の拡大、第三に原材料調達やSDGs施策等に関するシナジーの最大化を戦略の柱としています。世界各国における事業活動は、法令や規則の変更、政情不安、経済動向の不確実性、商慣習の相違、パートナー選定その他のリスクに直面する可能性があり、その結果当初想定した買収効果や利益が実現されない可能性があります。買収後も統合によるシナジー効果を最大限発揮する事業モデルを構築し、統合の進捗状況をモニタリングしていますが、取得した資産の価値が下落し、評価損発生などが生じた場合や、買収した事業の統合から得ることが期待されている利益が実現されない場合には、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 国内コンビニエンスストア事業戦略について、当社グループにおいて国内コンビニエンスストア事業の中核を担う株式会社セブン‐イレブン・ジャパンは、主にフランチャイズ・システムにて事業を展開しています。同システムは、加盟店と当社グループが対等なパートナーシップと信頼関係に基づき、それぞれの役割を担う共同事業であり、加盟店オーナーの皆様とともに持続可能な成長を実現するため、加盟店オーナーの皆様のお考えや加盟店の実態をお伺いする加盟店全店を対象にしたアンケートに加えて、オーナー様専用窓口の設置、オーナー様意見交換会の実施により加盟店オーナーの皆様のご意見やご相談など生の声をしっかりと伺い、より良い経営環境を築いていくための様々な取り組みを実施しております。しかしながら、加盟店及び当社グループ間の信頼関係が適切に構築・維持できないことにより、多くの加盟店との間で契約が維持できなくなった場合、もしくは加盟店のパフォーマンス・生産性及び「セブン‐イレブン」ブランドの支持が損なわれた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。従来から起きている少子高齢化や単身世帯の増加、働く女性の増加といった国内の社会構造変化に加え、コロナ禍による消費行動の変化に対応するために、商圏を踏まえた商品の選定や陳列、店内の体制づくり、売場レイアウトの刷新、グループ力を活用した商品調達、次世代型店舗の開発やテストなどを進め出店を再加速させていく基盤を構築していきます。また、DXの推進による新たな体験価値としてセブン‐イレブン ネットコンビニは新たに「7NOW」としてブランドを統合し本格稼働していきます。しかしながら、お客様のニーズは絶えず変化しており、新たな価値を提供できなかった場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 グループ食品戦略について、当社グループでは食品事業の競争力強化により食品市場におけるシェア拡大を目指しており、業態を越えてグループ総力を結集し、ブランドの育成強化を図っています。とりわけ、2007年より展開しているグループのプライベートブランド商品「セブンプレミアム」は、革新性及び認知度の高さ、お客様からのご支持等の点で、競争力の源泉となっています。また、セントラルキッチンやプロセスセンター等のグループインフラやノウハウを構築・共有することによる、高効率な商品供給体制の構築にも挑戦しております。商品開発においては、直輸入を含む海外調達の促進、原材料やレシピの共有、ミールキットなどの差別化商品の開発を通じ、グループ商品力を強化してまいります。しかしながら、気候変動や政治・経済・社会的混乱等の影響により商品の原材料及び仕入価格の高騰や調達が困難となった場合等の要因により、当社グループの事業が影響を受ける可能性があります。また、セントラルキッチンやプロセスセンター等のグループ共通インフラの構築においては、建築資材の価格高騰や工期の延長、計画通りの人財確保が困難となる等の要因により、結果として当初期待した効果が得られず戦略目的が達成できない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 大型商業拠点戦略について、当社グループではお客様の購買行動が大きく変化するなかで、大型商業施設を展開するスーパーストア事業、百貨店事業の事業構造改革を一段と加速させる必要があります。事業構造改革では、不採算店舗の閉店や収益性の精査、人員の適正化を図るとともに、商圏分析をもとに優良な立地を見極めながら既存店舗網の見直しを行っております。店舗構造改革では、一店一店の商圏の徹底的な分析を行い、これに基づいて商品構成・フロアレイアウトの見直しを行っています。株式会社イトーヨーカ堂では生活シーン別の買い回りしやすい売場展開と、新しい生活様式に応じた商品政策・テナント拡充を進めています。これらの改革はwithコロナで高まるワンストップショッピングのニーズにも合致し、集客力の向上、収益性の改善といった成果をあげています。しかしながら、建築内装資材の価格高騰などによって改装投資コストが増大した場合、或いは、構造改革による効果が計画通りに達成出来なかった場合などにおいては、投入した投資に対して回収が出来ず収益性が低下する可能性があります。 また、株式会社そごう・西武では、店舗改革による業務・要員の見直しや人員適正化、店舗構造改革として、郊外店舗で実施してきたPM(プロパティマネジメント)化で得たノウハウを2025年度までに基幹店にも広げていきます。同時に商圏分析精度を向上し、より商圏特性に合わせた館づくりを進め、各館の魅力向上とDXを活用した顧客接点の拡大、及び非店舗事業として、外商の強化による富裕層ビジネスや、商事事業を拡大していきます。しかしながら、事業環境の変化等予期しない要因により、その目的を完全には達成できない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 DX戦略について、当社グループではグループDX戦略マップを策定し、グループ全社で横断的に取り組む領域を定め、そのために必要な施策を推進しています。グループのお客様、ひいてはグループ全社を守るDX施策として、グループ共通でのセキュリティ対策やグループ共通インフラの整備等に取り組みながら、一方で運用の効率化やグループシナジーの発揮を目的とした基盤構築に向けた施策も推進しております。グループ各社のビジネスを加速させるDX施策としては、急速に変化する環境を捉えた対応を行うため、PoC(Proof of Concept)による新たなサービスの実現性や競争力の検証を行い、案件の推進にあたっては段階毎にゲートを設け、投資判断等の組織としての意思決定を経て実行しています。そうしたDX戦略を支える体制の更なる強化に向け、内製化の推進及び専門性の高い人財の獲得に継続的に努めております。特に、当社グループではあらゆる食のニーズに対応するため、店舗にお客様をお迎えすることを前提とした販売だけでなく、お客様が希望する日時と場所に商品をお届けするラストワンマイルへの対応が今後ますます重要性を増すと考えております。当社グループの持つ安全・安心・新鮮な商品提供力と店舗を持つ強みを活かして、ネットスーパーにおいては大型センター化による事業規模拡大、専用アプリを活用したお客様との接点の拡充と買物体験の向上、店頭受取や店内ロッカー等の受取方法の多様化に挑戦しております。食材・定期宅配においては鮮度と質にこだわった生鮮商品や子育て世帯向け商品の展開にも挑戦しております。移動販売においては株式会社とくし丸と連携し、日常のお買物にお困りの方へ、お買物体験を提供することで社会的意義・役割を果たすとともに、当社グループの価値向上を図っております。飲食店による出前においては、実店舗に頼らない宅配専用店舗の設置や、出来立て惣菜を始めとした品揃え豊富で高品質な中食のお届けに挑戦しております。しかしながら、お客様のニーズは絶えず変化しております。また、競合他社においてもそれぞれの顧客基盤や新しい技術を活用し、ラストワンマイルへの対応を強化しております。そのような環境下において、当社グループが現在の競争力を維持できない場合、売上の低下等により当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。金融戦略においては、お客様の利便性に資する金融商品・サービスの開発を推進するため、グループ共通のID「7ⅰD」の活用を軸としたDX戦略や事業会社と緊密に連携する金融戦略室を新設し、小売・金融を横断したお客様への新たな価値の提供を目指しております。当社グループの金融・決済関連システムについては、各種情報管理に関する規程類の整備やセキュリティ対策を講じておりますが、特に金融事業においては、お客様にご提供をいただく情報の重要性を踏まえ、グループの基準も遵守し、各金融事業会社においては各種法令、ガイドライン等に基づく規程類の整備並びに十分な対策の構築・運用に努めております。しかしながら、このような対策を行ったとしても、外部からの攻撃は日々多様化・高度化しており、また内部の人為ミスや委託先への管理不備などにより重要な情報が外部に流出するリスク、改ざんされるリスクは完全に回避できるものではなく、被害の規模によってはお客様やお取引先様などからの損害賠償請求や信用の失墜により当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 3.既存事業リスク 関連する戦略:①②③④⑤<商品調達・価格変動リスク>当社グループの事業活動にとって、十分な品質の商品・原材料等を適時に必要なだけ調達することが不可欠であり、特定の地域・取引先・製品・技術等に大きく依存しないよう、その分散化を図っています。特に、気温上昇や降水・気象パターンの変化等の気候変動により、今後中長期的に農畜水産物の収量の減少や品質の低下、農産品の栽培適地や漁場の変化が生じる可能性もあります。これら変化への対応として分散調達と一次生産者との収穫量向上に向けた協働等に努めていますが、気温上昇や気象パターンの変化等の気候変動により、仕入ルートの一部が寸断した場合、それにより当社グループの事業が影響を受ける可能性があります。当社グループの取扱商品の中には、商品生産国や地域または事業展開国や地域における、政治・経済情勢の変動、テロ・紛争などによる治安状態の悪化や社会的混乱、天候による需給の変化や原油等原材料価格変動の影響を受ける商品等、外的な要因により仕入価格が変動する商品があります。加えて、将来的に、商品製造段階における電力をはじめとするエネルギー価格が、気候変動に伴う規制・政策・紛争などにより高騰した場合にも仕入価格が影響を被る可能性があります。これら仕入価格の変動が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <ビジネスモデルリスク>当社グループは、日本国内において主要な事業を行うほか、世界各地で事業を展開しています。そのため、日本及び事業を展開している国または地域の景気や個人消費の動向などの経済状態が悪化した場合、お客様の購買力又は消費意欲が減退し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。この点、当社グループは、地域の特性を重視した商品開発と品揃えを強化し、お客様のニーズに的確に対応するべく、販売戦略に基づいて様々な分野のメーカー様やベンダー様とチームMD(マーチャンダイジング)による商品開発を行うほか、各社アプリ等を通じてグループ共通のID「7ⅰD」に登録されたお客様のお買物に関する様々なデータの収集・分析を行い、販促活動等を効果的に行っておりますが、経済政策や異常気象等により予想外の消費行動の変化が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは、お客様のニーズの変化に的確に対応していくため、より高品質で魅力的な商品開発を推進するとともに、お客様とのコミュニケーション強化、生産性の向上に取り組んでおります。また、スーパーストア事業や百貨店事業においては事業構造改革にも取り組んでおります。しかしながら、日本では少子高齢化による労働力人口減少などといった厳しい雇用環境が続くなど、店舗経営を取り巻く環境は激化しております。そのような環境下において、競合他社との価格競争に伴う商品・サービス価格低下圧力及び人件費を始めとしたコスト上昇圧力に晒されることにより、当社の競争力が減退し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 4.環境リスク 関連する戦略:①②③④当社グループは、これまでさまざまな社会環境の変化に対応し、価値ある商品やサービスの提供を通じて、お客様の豊かで便利なくらしへの貢献に努めてまいりました。一方、世界では気候変動、プラスチック問題などのさまざまな環境問題や人権問題などの社会課題が顕在化しています。2015年の第21回国連気候変動枠組条約締約国会議(COP21)において「パリ協定」が採択され、産業革命前からの世界の気温上昇を2℃より充分低く保ち、1.5℃に抑える努力を追求することが決まりました。さらに2021年の第26回気候変動枠組条約締約国会議(COP26)の成果文書に、産業革命前からの気温上昇を1.5℃に抑える努力を追求することが明記され、「1.5℃目標」を目指すことが、世界的潮流となっています。こうした社会の動きに対応するべく、当社グループは環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』を策定し、「脱炭素社会」「循環経済社会」「自然共生社会」を目指すべき社会の姿と定めて、取り組みを推進しています。特に喫緊の課題である気候変動に関しては、2050年のCO2排出量ネットゼロを目指し、TCFDへの賛同と情報開示、RE100への参画、水素バリューチェーン推進協議会への参画等、お客様やお取引先様をはじめ、すべてのステークホルダーの皆様と連携して取り組んでいます。一方で、当社グループは、エネルギー使用の削減やCO2排出量の削減など気候変動対策をはじめとして、食品廃棄物、プラスチック等の容器包装リサイクル、廃棄物処理などに関する様々な環境関連法令の適用を受けています。将来、これらの法令による規制は、例えば気候変動対策では、温室効果ガス排出規制が強化されたり、炭素税などの新しい法規制・政策が導入されたりする可能性があり、当社グループにとって、法令遵守に係る追加コストが生じたり、事業活動が制限されたりする可能性があります。加えて、規制強化によって電力・ガスなどエネルギー費用が変動することで、店舗運営に関わる費用が増加し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 5.人事・労務関連リスク 関連する戦略:①②③④⑤当社グループが主要な事業を行う日本では、少子高齢化による労働力人口減少への対応が社会的課題である中、多くの店舗を展開する当社グループでは、店舗従業員の人数を確保することに加え、多様な人財に意欲をもって能力を発揮していただくために一人ひとりの従業員の主体的な能力向上を支援していくこと、さらには、これらを通して企業としての生産性の向上に結び付けていくことが重要な課題であると捉えております。人財育成にあたっては、「人財とともに成長する企業」という考え方に立ち、積極的に社員に成長機会を提供して、自ら学び続け、つねにスキルアップを図り続ける人財の育成を図り、社員と会社の相互成長を目指しております。また、ダイバーシティ&インクルージョンの推進を掲げ、働く人々の多様性や違いを認め合う環境づくりや柔軟な働き方の実現に向けて積極的に取り組んでおります。しかしながら、法令や制度の改正など何らかの事由により、その目的を達成できない場合に当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの各事業には、お客様を始めとする様々なステークホルダーとの良好なコミュニケーション力を有する人財が不可欠ですが、今後、各事業分野及び地域における人財獲得競争の激化等により、人財を確保するため従業員の報酬・賃金水準が上昇し相応しい人財の獲得が困難となる場合や、人財の社外流出が生じた場合、長期的観点から業務運営の効率性が損なわれ、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 6.人権に関するリスク 関連する戦略:①②③④⑤企業活動のグローバル化が進み、企業の人権への取り組みに対して、社会からの関心が高まっています。当社グループではセブン&アイグループ企業行動指針、お取引先サステナブル行動指針をベースに人権尊重に取り組んでまいりましたが、2021年10月、国際人権章典(世界人権宣言と国際人権規約)、労働における基本的原則及び権利に関する国際労働機関の宣言、「国連ビジネスと人権に関する指導原則」などをもとに、「セブン&アイグループ人権方針」を定めました。当社グループは、人権デュー・ディリジェンスの仕組みを構築し、人権への悪影響を防止または軽減することに努めます。しかしながら、これらの方針を逸脱した行為が発生した場合には、当社グループに対するお客様及びお取引先様の信頼低下などにより、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 7.市場リスク(為替・金利等) 関連する戦略:①②③④⑤当社グループでは、為替・金利等の変動リスクの軽減、資金調達コストの低減、将来のキャッシュフローを最適化するために為替予約及びスワップ等のデリバティブ取引を行っておりますが、金利の変動は受払利息や金融資産・負債の価値に影響を与え、当社グループの業績や財務状況に影響を与える可能性があります。海外のグループ会社の現地通貨建ての資産・負債等は、連結財務諸表作成のために円換算されます。また、当社グループの販売商品の中には、為替変動の影響を受ける海外開発商品があるため、為替相場の変動により当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 8.法務リスク 関連する戦略:①②③④⑤当社グループは、日本及び米国をはじめとする世界各地で、それぞれの国・地域における消費者保護、公正競争、食品衛生、労働環境、環境等に法規制を遵守し、必要な許認可を得て事業を遂行しております。これらの法規制の改正動向については目を配り、必要な対応を適切に実施するべく、体制を整えておりますが、関係する法解釈の相違等により、行政機関・司法機関から当社グループに不利な判断が下された場合等には、課徴金、損害賠償金その他の金銭負担の発生やブランドイメージの悪化等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、より厳格な法規制が導入されたり、行政機関・司法機関の法令解釈が厳格化の方向に変更されることなどにより、法令遵守するためのコストが増加する場合、当社グループの事業活動や業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの店舗出店についても、各国で様々な法規制が存在し、例えば日本においては「大規模小売店舗立地法」「都市計画法」「建築基準法」に基づく法規制を受けています。店舗出店に際してはこれらの関連法令を遵守して実施しておりますが、これらの法令の改正やこれらに関して各都道府県等が定めた規制の変更に伴い、当初策定した計画通りの新規出店や既存店舗の改装等を行うことが困難となった場合や、新たな対応コストが発生した場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 9.資産リスク(固定資産等) 関連する戦略:①②③④⑤当社グループは、有形固定資産やのれん等多くの固定資産を保有しており、減損会計を適用しています。店舗等の収益管理を実施しておりますが、今後、店舗等の収益性が悪化したり、保有資産の市場価格が著しく下落したこと等により、減損処理が必要になった場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ■ オペレーショナルリスク10.情報管理リスク 関連する戦略:①②③④⑤当社グループは、小売業や金融事業を始めとする各種事業において、お客様に新たな価値やサービスを提供するために、お客様やお取引先様などの個人情報や営業秘密情報など、業務に必要な重要情報を取り扱っております。これらの情報を正しく管理するため、情報管理に関する規程をグループ全体として整備するとともに、各社において情報管理統括責任者を任命し、情報管理委員会による重要情報の整備、及び人的、組織的、物理的、技術的な安全対策を統合的に実施しております。当社グループではサイバー攻撃など情報セキュリティの脅威に対して、セキュリティに関するポリシー、ガイドライン等の環境の変化に応じた見直し、セキュリティについて専門性を有する人財のさらなる拡充を行いながら、セキュリティ意識をグループ内に浸透させるために階層別や専門教育、情報セキュリティマネジメントシステムのフレームワークの展開等の取り組みを進めております。特に、サイバーセキュリティへの対策強化として、サイバーセキュリティを担う専門組織において、情報システム及びその運用のセキュリティレビューを行うとともに、第三者機関による脆弱性診断や不正アクセスの監視、脆弱性への対応、標的型攻撃メール訓練など、セキュリティ事故を防ぐためのサイバーセキュリティ対策の強化に努めています。また、グループの情報セキュリティに関する業務を統括する「セキュリティ統括室」においては、各社の推進事務局と連携して、国際規格であるISO27001や改正個人情報保護法への準拠に取り組んでいます。当社グループでは、情報セキュリティが、お客様に提供するサービスとして欠かせないものであるという認識を踏まえ、情報セキュリティの強化をより一層図ってまいります。しかしながら、このような対策を行ったとしても、外部からの攻撃は日々多様化・高度化しており、また内部の人為ミスや委託先の管理不備などにより重要な情報が外部に流出するリスクや改ざんされるリスクは完全に回避できるものではなく、被害の規模によってはお客様やお取引先様などからの損害賠償請求や信用の失墜により当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 11.事業継続リスク(災害、パンデミックを含む) 関連する戦略:①②③④⑤当社グループの本社及び主要な事業の店舗等は日本にあるほか、世界各地で事業を展開しています。また、ライフラインの一翼を担う小売業を中核事業とする当社グループでは、大地震・風水害などによる被害が発生した場合、お客様や従業員等の人命・安全を確保した上で早期の店舗復旧及び営業再開が求められます。当社では大地震・風水害・富士山噴火・新型コロナウイルス感染症対策などの対策書を策定しており、当社及び当社の連結子会社一体となって事前対策会議を実施し、想定する被害状況、対策本部の設置及び営業継続判断等を検討する仕組みを運用しております。しかしながら、地震、台風、洪水、津波、気候変動に伴う異常気象の頻発等の自然災害、火災、停電、原子力発電所事故、戦争、テロ行為等の違法行為により、サプライチェーンの寸断や店舗営業停止などの事業活動の停止、施設の改修に係る多額の費用の発生など、当社グループの事業運営に重大な支障が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。特に、コンビニエンスストア事業やスーパーストア事業を始め主要な事業の店舗等が集中している首都圏において大きな災害等が発生した場合、その影響も大きくなることが予想されます。 12.商品の品質管理・表示リスク 関連する戦略:①②③④当社グループは、関係法令の規制に基づき、食品衛生に関わる設備の充実、QC説明会、CSR監査のチェック体制の確立等、お取引先様を含む一貫した商品管理を徹底し、お客様への安全な商品の供給と正確な情報の伝達に努めております。当社グループの取り組みを超えた問題が発生した場合には、それによる当社グループの商品に対する信頼の低下、対応コストの発生等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは、セブンプレミアムやグループ各社のオリジナル商品をさらに拡大して、新しい価値、上質の商品やサービスをお客様に提供し続けることに挑戦していますが、当社グループの取扱商品について重大な事故等が発生した場合、商品回収や製造物責任賠償が生じることもあり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 13.システムリスク 関連する戦略:①②③④⑤当社グループは、事業活動を遂行するために多数のITシステムを保有しております。各種システムが適切に管理され安定的に稼働できるように、要件定義・設計段階からのレビュー、リリース前の十分なテスト、リリース後の運用状況のモニタリング等を実施しております。加えて、SOC(Security Operation Center)によるサイバー攻撃の監視、監視結果に基づく対応、セキュリティ専門組織による定期的なセキュリティリスク評価等を実施しております。また、事業を継続するための体制の整備、グループ全体のシステムリスク管理状況の定期的な確認に取り組んでおります。しかしながら、これらの対策を講じていたとしても、台風、地震等の自然災害、高度なサイバー攻撃等の不測の事態や人的なミスにより、システム障害やセキュリティインシデント等が起こりえます。これらのシステムリスクが顕在化した場合、事業運営に支障をきたすことになり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
FY2021|14,684 文字
2【事業等のリスク】当社は、経営の健全性と事業の効率性を確保しつつ、当社グループの永続的な維持・発展のため、事業継続に関わる各種リスクの適切な管理に取り組んでいます。この取り組みにより認識されたリスクのうち、リスクが顕在化する可能性の程度や時期及び影響の程度を踏まえて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主要なリスクを以下に記しています。ただし、これらは、当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見しがたいリスクも存在します。また、これらのリスクはそれぞれ独立したものではなく、ある事象の発生により、他の様々なリスクが増大する可能性があります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものです。 <リスクの定義>当社グループのリスク管理プロセスでは、管理すべきリスクをガバナンスリスク、業務リスク、B/Sリスク及び事業リスクの4つの大分類に分けて管理しております。有価証券報告書においては、投資者の判断に資する情報開示を目的に、リスクを戦略リスクとオペレーショナルリスクに分類し、それぞれ以下のように定義いたします。「戦略リスク」・・・事業戦略の計画及び遂行により期待する成果に対して実現する成果が上振れまたは下振れする程度及びその発生可能性であり、戦略に大きく影響するリスク、または健全な範囲で敢えて選択して取るリスク。「オペレーショナルリスク」・・・戦略遂行を支えるオペレーションに起因する損失額及びその発生可能性であり、発生を回避・低減すべきリスク。 <グループリスク管理体制>当社及び事業会社は、自社のリスク管理全体を統括する部署を事務局とするリスクマネジメント委員会を設置しています。リスクマネジメント委員会は、原則半期に1回開催され、各種リスク管理統括部署より自社のリスク管理状況に関する報告を受け、リスクの網羅的な把握、その評価・分析及び対策について協議し、今後の方向性を定めています。一方、各種リスクについては、当社リスク管理統括部署を主体とするグループ横断の会議体等を通じて、該当するリスクに係わるグループ方針、各社リスク低減の取り組み、さらにリスクが顕在化する兆候を示す社内外の各種事例等の共有を図っています。 <リスク管理のPDCA>当社グループのリスク管理は、グループ共通のリスク調査票をもとに、網羅的なリスクの洗い出しと定量化を行い、「リスクの評価と改善策の立案」「優先順位付け」「改善活動とモニタリング」を実施しています。また各社監査室は、自社のリスク管理全体を担当する部署及び各種リスク管理統括部署に対する定期的な内部監査を通じ、独立した立場で、リスク管理が効果的に実施されていることを検証し、必要に応じて各部署に対し、リスク管理向上のために必要な助言を行っています。 <グループの主要な成長戦略>当社グループは5つの事業戦略を定めております。① 海外コンビニエンスストア事業戦略② 国内コンビニエンスストア事業戦略③ グループ食品戦略④ 大型商業拠点戦略⑤ DX・金融戦略以下に記載するリスク毎に、関連する戦略を①から⑤の数字で示しています。 <主要なリスク>■ 戦略リスク1.新型コロナウイルス感染症のリスク 関連する戦略:①②③④⑤新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大により、今後も中長期にわたって当社グループの事業活動へ影響が発生することが想定されます。ライフラインの一翼を担う小売業を中核事業とする当社グループとしては、会社レベルでは時差出勤・在宅勤務の実施や会議ルールの変更、外出・出張ルールの変更等、従業員レベルでは出勤前の検温、通勤時・勤務時におけるマスク着用や手洗い・アルコール消毒の実施等の新型コロナウイルス感染症拡大防止策を徹底し、お客様や従業員等の人命・安全を確保した上で、地域及び社会への責任を果たすため、営業継続に努めてまいります。加えて、営業継続に対してはお取引先様との緊密な連携体制の構築やサプライチェーンの維持に努めてまいります。また、感染拡大による差別や不当解雇の有無についても確認し、人権保護に努めています。しかしながら、感染拡大や蔓延状況に応じて、営業時間の短縮、営業店舗の限定等の措置をとる可能性やサプライチェーンの操業中断等により商品を提供できない可能性があります。この場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、新型コロナウイルス感染症により生じた価値観・行動の変化(テイクアウト・宅配やオンライン消費の台頭、ソーシャルディスタンス、リモートワーク等)に対して、お客様の日々の暮らしに寄り添いながら、新たな顧客体験価値を創出することに努めてまいります。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響によりお客様の購買力又は消費意欲の減退、予想外の消費行動の変化等が生じた場合、売上の低下につながり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 2.グループの成長戦略に関わるリスク 関連する戦略:①②③④⑤当社グループは、これからの時代に求められるお客様との接点の多様化、そして豊かで快適なお買い物体験を広げる取り組みなど、新たな生活様式に対応し、時代の変化をリードするため、様々な成長戦略を策定しています。海外コンビニエンスストア事業戦略について、当社グループの海外コンビニエンスストア事業の中心である7-Eleven, Inc.は、米国Marathon Petroleum Corporation(以下、「MPC社」といいます。)との間で、同社が主にSpeedwayブランドにて運営するコンビニエンスストア事業及び燃料小売事業(但し、MPC社の小売部門のうちダイレクト・ディーラーに対する燃料小売事業等を除きます。)を運営する複数の会社の株式その他持ち分を取得する契約(以下「本件取引」といいます。)を、2020年8月3日付で締結し、7-Eleven, Inc.の完全子会社として設立されたSEI Speedway Holdings, LLCを通じて2021年5月14日付で本件取引を完了いたしました。また、本件取引と同時に、取得した店舗への今後15年間におけるガソリン供給契約を同社と締結いたしました。 統合後の事業において、事業環境や競合状況の変化等により本件取引により取得した事業から得られる成長機会もしくは統合によるコスト削減等のシナジー効果等の買収の効果が当初の想定通りに実現されない場合、または、統合プロセスや法規制及び税制上のリスク等を適切に管理できない場合、または適用される割引率が高くなった場合等には、本件取引に伴い計上した多額ののれん及び無形資産等の減損損失の計上により、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、本件取引に必要な資金の調達のための金融機関からの多額の借入れを含め、当社は多額の債務を負っております。当初想定した利益の創出、その他資産の処分等を通じて、レバレッジの低下が速やかに実現されない場合には、信用格付けが引き下げられる可能性があり、その結果、既存の債務の借り換えや新規借入れの条件にも影響を及ぼす可能性があります。さらに、当社グループの債務には財務制限条項が付されているものがあり、かかる財務制限条項に抵触した場合には、債務の早期返済等により当社の財務状況に影響を及ぼす可能性があります。7-Eleven, Inc.は、一部店舗ではガソリンスタンドを併設しておりますが、本件取引によりガソリン売上の同社チェーン全店売上に占める比率は上昇することが想定されます。ガソリン事業のリスクについては、サプライチェーンの垂直統合等により、ガソリン小売価格の変動に伴う利益率の低下リスクをヘッジしていますが、急激な価格の変動等、事業環境の予期しない変化により、売上低下や原価率上昇を招き、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、米国における自動車排出ガス規制や一部州での中長期的なガソリン車販売規制の方針等の影響及び電気自動車等の浸透等により、米国市場におけるガソリン需要が縮小する場合、ガソリン販売量の減少を招き、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。7-Eleven, Inc.は、当社グループに属さないエリアライセンシー及び当該エリアライセンシーが展開する店舗において、不祥事その他の事由により、ロイヤリティの減少・売上の減少が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社は、「共存共栄」の精神に基づき、株主やお客様をはじめとするすべてのステークホルダーに最善の価値を提供するべく成長機会を追求するため、随時、企業買収を実施する可能性があります。一方、世界各国における事業活動は、法令や規則の変更、政情不安、経済動向の不確実性、商慣習の相違その他のリスクに直面する可能性があり、その結果当初想定した買収効果や利益が実現されない可能性があります。買収後も統合によるシナジー効果を最大限発揮する事業モデルを構築し、統合の進捗状況をモニタリングしていますが、取得した資産の価値が下落し、評価損発生などが生じた場合や、買収した事業の統合から得ることが期待されている利益が実現されない場合には、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 国内コンビニエンスストア事業戦略について、当社グループの国内コンビニエンスストア事業の中心である株式会社セブン‐イレブン・ジャパンは、主にフランチャイズ・システムからなり、「セブン‐イレブン」という同一店舗名でチェーン展開を行っています。同システムは、加盟店と当社グループが対等なパートナーシップと信頼関係に基づき、それぞれの役割を担う共同事業であり、加盟店オーナーの皆様とともに持続可能な成長を実現するため、2019年4月に発表した行動計画に沿ったオーナーヘルプ制度の充実や省力化投資の継続実施、加盟店アンケートの実施に加えて、様々な取り組みを実施しております。例えば加盟候補者への説明状況及び加盟店との取引方法等について自主点検を実施し、自主点検結果を踏まえて加盟候補者への事前説明の充実化や、社員教育の充実化とそれを通じた社員理解度の向上・均一化を図る等の対策を実施しております。また、加盟店との持続的かつ良好な関係を維持するため、オーナー様専用相談窓口の設置や、オーナー様意見交換会の実施により、率直なご意見やご要望を伺うなど、加盟店との建設的な対話を通じてコミュニケーション強化を図ってまいります。しかしながら、加盟店及び当社グループ間の信頼関係が適切に構築・維持できないことにより、多くの加盟店との間で契約が維持できなくなった場合、もしくは加盟店のパフォーマンス・生産性及び「セブン‐イレブン」ブランドの支持が損なわれた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、従来から起きている少子高齢化や単身世帯の増加、働く女性の増加といった国内の社会構造変化に加え、コロナ禍による消費行動の変化を踏まえ、改めて将来に向けてのコンビニエンスストアの存在意義を見直し、店舗レイアウトの変更や商品・サービスの継続的な質の向上による顧客体験価値の提供に取り組んでまいります。しかしながら、お客様のニーズは絶えず変化しており、新たな価値を提供できなかった場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 グループ食品戦略について、当社グループでは、国内における、外食を含む食品分野において約6%の売上シェアを有し、グループ全体の食品売上は約4兆7千億円、売上構成比は60%を超えています。首都圏は、緩やかな人口減少と高齢者の増加、さらにお客様によって経済性やライフスタイルなどが多様であるという特徴があります。そうした環境下で食品スーパーにはまだ出店余地があり、日常の食品提供に関するビジネスチャンスが広がっています。当社グループでは、こうした首都圏食品市場への取り組みを本格化するため、グループ内の食品スーパー事業の統合再編を行うなど、グループシナジーを活かした商品提案力の強化を図り、競争力の強化を図っております。また、当社が保有する土地などを活用してセントラルキッチンやプロセスセンター等のグループインフラやノウハウを構築・共有することによる、高効率な商品供給体制の構築にも挑戦しております。商品開発においては生鮮食品の強みを活かしたオリジナル商品の開発を強化しております。しかしながら、特に首都圏においてはセントラルキッチンやプロセスセンター等を新設又は強化するための土地を確保することは容易ではなく、適切な土地確保ができない、またはセンター化に向けたビジネストランスフォーメーションが想定通りに進まないなどの要因により、結果として当初期待した効果が得られず戦略目的が達成できない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 大型商業拠点戦略について、当社グループではお客様の購買行動が大きく変化するなかで、大型商業施設を展開するスーパーストア事業、百貨店事業の事業構造改革を一段と加速させる必要があります。事業構造改革では、優良な立地を見極めながら既存店舗網の見直しを行うと同時に、成長戦略として、これまで培ってきた強みを最大限活かしながら店舗構造改革を進めております。店舗構造改革では、一店一店の商圏の徹底的な分析を行い、これに基づいて商品構成・フロアレイアウトの見直しを行っています。株式会社イトーヨーカ堂では生活シーン別の買い回りしやすい売場展開と、新しい生活様式に応じた商品政策・テナント拡充を進めています。この改革はwithコロナで高まるワンストップショッピングのニーズにも合致し、集客力の向上、収益性の改善といった成果をあげています。また、株式会社そごう・西武では、立地の強み、これまで培ってきたお取引先とのネットワーク、お客様への対応力といった「優良資産」を最大限に活かしながら、専門店の導入やフロア構成の改革を実施し、集客力の向上などの成果をあげています。こうした成功事例をもとに地域ニーズに合った館づくりを進め、全店舗での改革を加速させていきます。しかしながら、事業環境の変化等予期しない要因により、その目的を完全には達成できない可能性があります。この場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 DX戦略について、当社グループではグループDX戦略マップを策定し、グループ全社横断のDX施策を推進しています。グループ全社を守るDX施策としては、グループ共通でのセキュリティ対策の実施、運用の効率化やグループシナジーの発揮を目的としたグループ共通インフラ基盤の推進等に取り組んでいます。グループ各社のビジネスを加速させるDX施策については、環境変化を捉えた対応を行うため、PoC(Proof of Concept)による実現性や競争力の検証、ゲートによる段階的な投資判断等の組織スキームを設けて実行しています。また、DX戦略を支える体制の強化のため、内製化の推進及び専門性の高い人財の獲得に努めております。特に、当社グループではあらゆる食のニーズに対応するため、店舗にお客様をお迎えすることを前提とした販売だけでなく、お客様が希望する日時と場所に商品をお届けするラストワンマイルへの対応が不可欠であると考えております。当社グループの持つ安全・安心・新鮮な生鮮及び国内約22,600店舗の強みを活かして、ネットスーパーにおいては大型センター化による事業規模拡大、専用アプリを活用したインターフェースと買物体験の向上、店頭受取や店内ロッカー等の受取方法の多様化に挑戦しております。食材・定期宅配においては鮮度と質にこだわった生鮮商品や子育て世帯向け商品の展開に挑戦しております。移動販売においては株式会社とくし丸と連携し、日常のお買物にお困りの方へ、お買物体験を提供することで社会的意義・役割を果たすとともに、当社グループの価値向上を図っております。飲食店による出前においては、実店舗に頼らない宅配専用店舗の設置や、出来立て惣菜を始めとした品揃え豊富で高品質な中食のお届けに挑戦しております。しかしながら、お客様のニーズは絶えず変化しております。また、競合他社においても強固な既存顧客基盤や新しい技術を活用し、ラストワンマイルへの対応を強化しております。そのような環境下において、当社グループが現在の競争力を維持できない場合、売上の低下等により当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 金融戦略においては、お客様との関係性を強化するための基盤となる取り組みとして、グループ共通のID「7iD」を導入し、お客様のお買物に関する様々なデータの収集・分析を行っております。そこで得られた情報と金融関連情報を活用し、「ローン」「資産運用」「貯蓄」「保険」など当社グループならではの、お客様の利便性に資する金融商品・サービスの開発を推進している他、当社及び事業会社が緊密に連携し、小売・金融を横断したお客様への新たな価値の提供を目指しております。当社グループの金融・決済関連システムについては、システム運用部門を始めとして情報セキュリティ部門やDX部門及び外部委託先等が連携、個人情報保護等の観点も十分留意し、お客様に安全・安心にご利用頂けるシステムの開発・運用に努めております。また、IT・セキュリティ等に関する高い専門知識と経験を有する人財の確保・育成にも努めております。しかしながらこのような優秀な人財の確保・育成が想定通りに進まない場合、テクノロジーの活用によるサービスの高度化や生産性の向上を十分に実現できず、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 3.既存事業リスク 関連する戦略:①②③④⑤<商品調達・価格変動リスク>当社グループの事業活動にとって、十分な品質の商品・原材料等を適時に必要なだけ調達することが不可欠であり、特定の地域・取引先・製品・技術等に大きく依存しないよう、その分散化を図っています。特に、気温上昇や気象パターンの変化等の気候変動により、今後中長期的に農産品の栽培適地や漁場の変化が生じる可能性もあり、それらへの対応からも分散調達と一次生産者との収穫量向上に向けた協働等に努めています。しかし、気温上昇や気象パターンの変化等の気候変動により、仕入ルートの一部が寸断した場合、それにより当社グループの事業が影響を受ける可能性があります。当社グループの取扱商品の中には、天候による需給の変化や原油等原材料価格変動の影響を受ける商品等、外的な要因により仕入価格が変動する商品があります。加えて、将来的に、商品製造段階における電力をはじめとするエネルギー価格が、気候変動に伴う規制・政策により高騰した場合にも仕入価格が影響を被る可能性があります。これら仕入価格の変動が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、国連にて、2011年に「ビジネスと人権に関する指導原則」、2015年には「持続可能な開発のための2030アジェンダ(Sustainable Development Goals:SDGs)」が採択され、企業は、取り扱う商品・サービスにおけるお取引先様を含めたサプライチェーン全体の人権の尊重と保護、法令遵守、労働安全、地球環境保全、情報管理などへ責任をもって取り組むことが、社会的使命として求められています。当社グループは自然資源の将来世代にわたる持続可能な利用のために「持続可能な調達基本方針」を定め、地球と社会の持続可能性を保ちながら、企業も持続的に成長するためにステークホルダーと連携しながら、サプライチェーン全体で持続可能な調達に努めております。また、持続可能な社会の実現に貢献するため、お取引先様とともに「セブン&アイグループお取引先サステナブル行動指針」の推進及びその実効性の検証などを目的としたCSR監査の実施など、様々なステークホルダーと連携して取り組みを進めております。2020年10月に外務省より公表された「ビジネスと人権に関する行動計画(2020ー2025)」に基づき、サプライチェーンにおける人権・コンプライアンスのデュー・ディリジェンスを推進してまいります。しかしながら当社グループの取り組みを超えた問題が発生した場合には、当社グループに対するお客様の信頼低下等により当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <ビジネスモデルリスク>当社グループは、日本国内において主要な事業を行うほか、世界各地で事業を展開しています。そのため、日本及び事業を展開している国または地域の景気や個人消費の動向などの経済状態が悪化した場合、お客様の購買力又は消費意欲が減退し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、地域の特性を重視した商品開発と品揃えを強化し、お客様のニーズに的確に対応するべく、販売戦略に基づいて様々な分野のメーカー様やベンダー様とチームMD(マーチャンダイジング)による商品開発を行うほか、各社アプリ等を通じてグループ共通のID「7iD」に登録されたお客様のお買物に関する様々なデータの収集・分析を行い、販促活動等の効果につなげております。しかしながら、商品の取扱い・開発を積極的に行っていますが、経済政策や異常気象等により予想外の消費行動の変化が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループでは、お客様のニーズの変化に的確に対応していくため、より高品質で魅力的な商品開発を推進するとともに、お客様とのコミュニケーション強化、生産性の向上に取り組んでおります。また、スーパーストア事業や百貨店事業においては不採算店舗の閉店等、事業構造改革にも取り組んでおります。しかしながら日本では少子高齢化による労働力人口減少などといった厳しい雇用環境が続くなど、店舗経営を取り巻く環境は厳しさを増しています。また、お客様のニーズの多様化、競合他社の積極的な販売促進活動等により、当社グループの事業分野における多様な競合他社との競争は著しく高まっております。そのような環境下において、競合他社との価格競争に伴う商品・サービス価格低下圧力及び人件費を始めとしたコスト上昇圧力に晒されることにより、将来を通して継続的に現在の競争力を維持できる保証はなく、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <出・退店リスク>当社グループの店舗出店に際しては、「大規模小売店舗立地法」「都市計画法」「建築基準法」等様々な法令に基づく規制を受けています。店舗出店に際しては当社グループ会社により関連法令、市場及び出店候補地に関する情報収集を行なっておりますが、これらの法令の改正やこれらに関して各都道府県等が定めた規制の変更に伴い、当初策定した計画通りの新規出店や既存店舗の改装等を行うことが困難となった場合や、将来の潜在的な出店候補地が減少した場合、及び新たな対応コストが発生した場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 4.環境リスク 関連する戦略:①②③④当社グループは、これまでさまざまな社会環境の変化に対応し、価値ある商品やサービスの提供を通じて、お客様の豊かで便利なくらしへの貢献に努めてまいりました。一方、世界では気候変動やプラスチック問題など、さまざまな環境問題や外部不経済などの社会課題が顕在化しています。そのような社会ニーズの変化や環境問題など、社会環境の変化に対応するために、グループの環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』を策定したほか、TCFDコンソーシアムへの参加、RE100への参画、水素バリューチェーン推進協議会への参画等、お客様やお取引先様をはじめ、すべてのステークホルダーの皆様とともに“豊かで持続可能な社会”の実現に向けて取り組んでまいります。一方で、当社グループは、食品廃棄物、プラスチックをはじめとする容器包装リサイクル、廃棄物処理及び気候変動対策などに関する様々な環境関連法令の適用を受けています。将来、これらの法令による規制は、例えば気候変動対策では、温室効果ガス排出規制が強化されたり、炭素税などの新しい法規制・政策が導入されたりする可能性があり、当社グループにとって、法令遵守に係る追加コストが生じたり、事業活動が制限されたりする可能性があります。加えて、規制強化によって電力・水・ガスなどエネルギー費用が変動することで、店舗運営に関わる費用が増加し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 5.人事・労務関連リスク 関連する戦略:①②③④⑤当社グループが主要な事業を行う日本では、少子高齢化による労働力人口減少への対応が社会的課題である中、多くの店舗を展開する当社グループでは、店舗従業員の人数を確保することに加え、多様な人財に意欲をもって能力を発揮していただくために一人ひとりの従業員の主体的な能力向上を支援していくこと、さらには、これらを通して企業としての生産性の向上に結び付けていくことが重要な課題であると捉えております。人財育成にあたっては、「人財とともに成長する企業」という考え方に立ち、積極的に社員に成長機会を提供して、自ら学び続け、つねにスキルアップを図り続ける人財の育成を図り、社員と会社の相互成長を目指しております。また、ダイバーシティ&インクルージョンの推進を掲げ、働く人々の多様性や違いを認め合う環境づくりや柔軟な働き方の実現に向けて積極的に取り組んでおります。しかしながら、法令や制度の改正など何らかの事由により、その目的を達成できない場合に当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの各事業には、お客様を始めとする様々なステークホルダーとの良好なコミュニケーション力を有する人財が不可欠ですが、今後、各事業分野及び地域における人財獲得競争の激化等により、人財を確保するため従業員の報酬・賃金水準が上昇し相応しい人財の獲得が困難となる場合や、人財の社外流出が生じた場合、長期的観点から業務運営の効率性が損なわれ、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 6.市場リスク(為替・金利等) 関連する戦略:①②③④⑤当社グループでは、金利等の変動リスクの軽減、資金調達コストの低減、将来のキャッシュフローを最適化するために為替予約及び金利スワップ等のデリバティブ取引を行っておりますが、金利の変動は受払利息や金融資産・負債の価値に影響を与え、当社グループの業績や財務状況に影響を与える可能性があります。海外のグループ会社の現地通貨建ての資産・負債等は、連結財務諸表作成のために円換算されます。また、当社グループの販売商品の中には、為替変動の影響を受ける海外開発商品があるため、為替相場の変動により当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 7.法務リスク 関連する戦略:①②③④⑤当社グループは、事業の遂行に関して、日本及び米国をはじめとする各国において消費者保護、公正競争、汚職禁止、食品衛生、労働環境、環境等に関する訴訟等及び規制当局による様々な法的手続きに服するリスクを有しています。現在までのところ、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす訴訟等は提起されておりませんが、業績に大きな影響を及ぼす訴訟や社会的影響の大きな訴訟等が発生し、当社グループに不利な判断がなされた場合には、多額の損害賠償金の発生やブランドイメージの悪化等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、より厳格な法規制が導入されたり、規制当局の法令解釈が従来よりも厳しくなることなどにより、多大な法的責任、不利な措置が課された場合や、法的手続きへの対応に多大なコストがかかる場合、当社グループの事業活動や業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、法令や社会的規範の遵守を経営の柱とし、健全なコーポレートガバナンス(企業統治)が機能し、かつ確保されるよう配慮しています。例えば当社グループでは国内各事業会社のFT(公正取引)担当者で構成する「FTプロジェクト」を設けています。このプロジェクトでは、取引に関する法令の最新情報や、公正取引委員会から公表された不公正な取引事案、グループ各社における改善施策を共有することで、法令違反の防止に取り組んでいます。また、当社グループでは常に変化し続けるお客様のニーズに対して、取引先各社と製造・物流・販売・それらを支える情報システムの仕組みを革新しながら、差別化された高品質の商品や生活をサポートする便利なサービスを構築してきました。しかしながら、取引先各社との業務上の関係が維持できない状況が発生した場合、または取引先各社の技術力等が著しく低下した場合は、商品開発力の低下や商品製造コスト及び配送コストの上昇等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 8.資産リスク(固定資産等) 関連する戦略:①②③④⑤当社グループは、有形固定資産やのれん等多くの固定資産を保有しており、減損会計を適用しています。店舗等の収益管理を実施しておりますが、今後、店舗等の収益性が悪化したり、保有資産の市場価格が著しく下落したこと等により、減損処理が必要になった場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ■ オペレーショナルリスク9.情報管理リスク 関連する戦略:①②③④⑤当社グループは、小売業や金融事業を始めとする各種事業において、お客様に新たな価値やサービスを提供するために、お客様やお取引先様などの個人情報や営業秘密情報など、業務に必要な重要情報を取り扱っております。これらの情報を正しく管理するため、情報管理に関する規程をグループ全体として整備するとともに、各社において情報管理統括責任者を任命し、情報管理委員会による重要情報の整備、及び人的、組織的、物理的、技術的な安全対策を統合的に実施しております。 当社グループでは2019年7月、バーコード決済サービス「7pay(セブンペイ)」を開始いたしましたが、一部アカウントに対する不正アクセスが発生したことを受け、その対応について検討を重ねた結果、既存のスキームに基づいたサービスの継続は困難であるとの判断に至り、2019年9月30日をもって当該サービスを廃止いたしました。再発防止策として、セキュリティに関するポリシー、ガイドライン等の再整備、セキュリティについて専門性を有する人財を拡充し、セキュリティ意識をグループ内に浸透させるための社内教育等の取り組み等の対応を進めております。特に、サイバーセキュリティへの対策強化として、「グループIT戦略推進本部(現:グループDX戦略本部)」に、サイバーセキュリティを担う専門組織を設置し、情報システム及びその運用のセキュリティレビューを行うとともに、第三者機関による脆弱性診断や不正アクセスの監視、脆弱性への対応など、セキュリティ事故を防ぐためのサイバーセキュリティ対策の向上に努め、グループの情報セキュリティに関する業務を統括する「セキュリティ統括室」を業務執行から独立した組織として設定いたしました。当社は、情報セキュリティが、お客様に提供するサービスとして欠かせないものであるという認識を踏まえ、情報セキュリティの強化をより一層図ってまいります。しかしながら、このような対策を行ったとしても、外部からの攻撃は日々多様化・高度化しており、また内部の人為ミスや委託先の管理不備などにより重要な情報が外部に流出するリスクや改ざんされるリスクは完全に回避できるものではなく、被害の規模によってはお客様やお取引先様などからの損害賠償請求や信用の失墜により当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 10.事業継続リスク(災害、パンデミックを含む) 関連する戦略:①②③④⑤当社グループの本社及び主要な事業の店舗等は日本にあるほか、世界各地で事業を展開しています。また、ライフラインの一翼を担う小売業を中核事業とする当社グループでは、風水害の被害が発生した場合、お客様や従業員等の人命・安全を確保した上で早期の店舗復旧及び営業再開が求められます。台風の進路予想等事前情報に基づいて、当社及び当社の連結子会社一体となって事前対策会議を実施し、想定する被害状況、対策本部の設置及び営業継続判断等を検討する仕組みを運用しております。しかしながら、地震、台風、洪水、津波、気候変動に伴う異常気象の頻発等の自然災害、火災、停電、原子力発電所事故、戦争、テロ行為等の違法行為により、サプライチェーンの寸断や事業活動の停止、施設の改修に係る多額の費用が発生し、当社グループの事業運営に重大な支障が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。特に、コンビニエンスストア事業やスーパーストア事業を始め主要な事業の店舗等が集中している首都圏において大きな災害等が発生した場合、その影響も大きくなることが予想されます。 11.商品の品質管理・表示リスク 関連する戦略:①②③④当社グループは、関係法令の規制に基づき、食品衛生に関わる設備の充実、QC説明会等、取引先を含めた一貫した商品管理の徹底、CSR監査等のチェック体制の確立など、お客様に安全な商品と正確な情報を伝えるよう努めていますが、当社グループの取組みを超えた問題が発生した場合には、それによる当社グループの商品に対する信頼の低下、対応コストの発生等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは、セブンプレミアムやグループ各社のオリジナル商品をさらに拡大して、新しい価値、上質の商品やサービスをお客様に提供し続けることに挑戦していますが、当社グループの取扱商品について重大な事故等が発生した場合、商品回収や製造物責任賠償が生じることもあり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 12.システムリスク 関連する戦略:①②③④⑤当社グループは、事業活動を遂行するために多数のITシステムを保有しております。各種システムが安定的に稼働できるように、要件定義・設計段階からのレビュー、リリース前の十分なテストの実施、システムの冗長化、ネットワークの冗長化、運用状況のモニタリング等の対策を講じております。加えて、SOC(Security Operation Center)による外部からのサイバー攻撃の監視、監視結果に基づく対応、専門家によるセキュリティレビューの実施等の、セキュリティ対策を実施しております。また、不測の事態発生時に、事業を継続するための体制の整備に取り組んでおります。しかしながら、これらの対策を講じていたとしても、台風、地震等の災害、停電、ハードウェアの多重障害、人為的なミス、サイバー攻撃によるネットワークやシステムへの不正アクセス等によりシステム障害が起こりえます。システム障害が発生した場合、事業運営に支障をきたすことになり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
FY2020|11,076 文字
2【事業等のリスク】当社グループでは、定期的にリスクアセスメントを実施して、リスクの洗い出し・評価を行うことによりリスクを総体的に認識したうえで、その重大性及び喫緊性に応じて優先順位を付けて対策を立案・実行し、改善状況をモニタリングする仕組みを確立しています。この仕組みにより認識されたリスクのうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を、以下に記載しています。ただし、これらは、当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見しがたいリスクも存在します。また、これらのリスクはそれぞれ独立したものではなく、ある事象の発生により、他の様々なリスクが増大する可能性があります。当社グループの事業、業績及び財務状況は、これらのリスクのいずれによっても影響を受ける可能性があります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生を回避するための対策を講じるとともに、発生した場合には迅速かつ適切な対応に努めてまいります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものです。(1)経済環境に関するリスク既存事業リスク(経済状況の動向、商品・原材料の調達や仕入れ価格の変動等)当社グループは、日本国内において主要な事業を行うほか、世界各地で事業を展開しています。そのため、日本及び事業を展開している国または地域の景気や個人消費の動向などの経済状態が、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、地域の特性を重視した商品開発と品揃えを強化し、お客様のニーズに的確に対応するべく、販売戦略に基づいた商品の取扱い・開発を積極的に行っていますが、経済政策や異常気象等により予想外の消費行動の変化が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの事業活動にとって、十分な品質の商品・原材料等を適時に必要なだけ調達することが不可欠であり、特定の地域・取引先・製品・技術等に大きく依存しないよう、その分散化を図っています。特に、気温上昇や気象パターンの変化等の気候変動により、今後中長期的に農産品の栽培適地や漁場の変化が生じる可能性もあり、それらへの対応からも分散調達と一次生産者との収穫量向上に向けた協働等に努めています。しかし、気温上昇や気象パターンの変化等の気候変動により、仕入ルートの一部が寸断した場合、それにより当社グループの事業が影響を受ける可能性があります。当社グループの取扱商品の中には、天候による需給の変化や原油等原材料価格変動の影響を受ける商品等、外的な要因により仕入価格が変動する商品があります。加えて、将来的に、商品製造段階における電力を始めとするエネルギー価格が、気候変動に伴う規制・政策により高騰した場合にも仕入価格が影響を被る可能性があります。これら仕入価格の変動が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。市場リスク当社グループでは、金利等の変動リスクの軽減、資金調達コストの低減、将来のキャッシュフローを最適化するために為替予約及び金利スワップ等のデリバティブ取引を行っておりますが、金利の変動は受払利息や金融資産・負債の価値に影響を与え、当社グループの業績や財務状況に影響を与える可能性があります。海外のグループ会社の現地通貨建ての資産・負債等は、連結財務諸表作成のために円換算されます。また、当社グループの販売商品の中には、為替変動の影響を受ける海外開発商品があるため、為替相場の変動により当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。(2)当社グループの事業活動に関するリスク(グループ共通的なリスク)成長戦略に関するリスク当社グループは、お客様のあらゆるライフステージ、ライフスタイルに寄り添い、商品とサービスの提供においてグループシナジーを創出し、「ライフ・タイム・バリュー(顧客生涯価値)」の最大化を目指す成長戦略を推進していますが、様々な要因により期待する成果を達成できない可能性があります。当社代表取締役社長をはじめ当社グループ経営陣が、より組織的な連携を強化し、グループ経営戦略を立案・実行しておりますが、何らかの事由により、その目的を完全には達成できない可能性があります。この場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。①デジタル戦略のリスク当社グループでは、日々来店される約2,500万人の「お客様との関係性」を強化する戦略を推進しており、各社アプリ等を通じてグループ共通のID「7iD」に登録されたお客様のお買物に関するさまざまなデータの収集・分析を行っており、販促活動等の効果につなげております。2019年7月デジタル戦略を推進する中で「7pay(セブンペイ)」の不正アクセス問題が発生し、ステークホルダーの皆様に大変なご迷惑とご心配をおかけしました。この要因は、「7pay(セブンペイ)」独自の認証システム等及び不正検知・防止対策が必ずしも万全なものでなかったこと、グループで横断的にシステム開発を進める際に、セキュリティポリシーのガイドライン等が十分に機能しなかった点にありました。この事象を謙虚に受け止め、改めてデジタル戦略の基盤を再構築すべく、当社内に「グループIT戦略推進本部(現:グループDX戦略本部)」を新設し、グループのデジタル戦略推進に係る機能を統括、また社長直轄の組織として「セキュリティ統括室」を設置し、情報セキュリティの水準を高めてまいります。しかしながら、サイバー攻撃を含む意図的な行為がますます高度化していることなど不正アクセスに対して、完全に安全な情報セキュリティを確保できる保証はありません。その結果、個人情報を含むビジネス情報が消失、破壊または外部へ流出する可能性があります。これらの事象が生じた場合には、それに起因して被害を受けた方に対して損害賠償責任を負ったり、多大な対策費用等が発生するほか、当社グループの事業やイメージが悪影響を受けたりする可能性があります。それにより、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。②金融戦略のリスク当社グループでは、お客様との関係性を強化するための基盤となる取り組みとして、グループ共通のID「7iD」を導入し、お客様のお買物に関するさまざまなデータの収集・分析を行っております。そこで得られた情報を活用し、「ローン」「資産運用」「貯蓄」「保険」など当社グループならではの、お客様の利便性に資する金融商品・サービスの開発を推進してまいります。将来的には、小売・金融を横断した、お客様への新たな価値の提供を目指しておりますが、当初期待した効果が得られず戦略目的が達成できない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。③グループ商品戦略のリスク当社グループでは、食品ロスの問題、また、労働人口の減少、ドライバー不足による配送料の値上げ等の問題において、サプライチェーン全体を見直し、持続可能な新たな成長を目指しております。現在の調達のあり方、物流の問題点を精査し、お客様に喜んでいただける「価値ある新商品」を売場に送り出すための調達の仕組みの構築に取り組んでおりますが、当初期待した効果が得られず戦略目的が達成できない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。④首都圏食品戦略のリスク当社グループの現在1都3県におけるスーパーストア事業の食品売上規模は年間約5,700億円に達しています。これは首都圏の食品スーパーの中でも有数の事業基盤であり、この基盤を有効に活かし500坪〜700坪といった従来型の食品スーパーだけでなく、都心部では300坪程度の小型店として魅力ある店舗フォーマットの構築に挑戦しております。グループの食品スーパー事業のノウハウを結集し、新しい店舗フォーマットの創出、商品調達プラットフォームの構築を推進しておりますが、当初期待した効果が得られず戦略目的が達成できない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。事業継続リスク当社グループの本社及び主要な事業の店舗等は日本にあるほか、世界各地で事業を展開しています。地震、台風、洪水、津波、気候変動に伴う異常気象の頻発等の自然災害、火災、停電、原子力発電所事故、戦争、テロ行為等の違法行為により、サプライチェーンの寸断や事業活動の停止、施設の改修に係る多額の費用が発生し、当社グループの事業運営に重大な支障が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。特に、コンビニエンスストア事業やスーパーストア事業を始め主要な事業の店舗が集中している首都圏において大きな災害等が発生した場合、その影響も大きくなることが予想されます。また、ライフラインの一翼を担う小売業を中核事業とする当社グループは、感染症の流行に備えて、お客様や従業員等の人命・安全を確保した上で、地域及び社会への責任を果たすため、感染症流行時における営業継続への対策を講じていますが、感染拡大や蔓延状況に応じて、営業時間の短縮、営業店舗の限定等の措置をとる可能性やサプライチェーンの操業中断等により商品を提供できない可能性があります。この場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。なお、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のリスクについては、その影響等を現在精査中であり、同様の認識に基づき、適切な対応を図っておりますが、今後の経過によっては、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。システムリスク当社グループは、事業活動を遂行するために多数のITシステムを保有しております。各種システムが安定的に稼働できるように、システムの冗長化、ネットワークの冗長化、定期的な修正プログラムの適用、リリース前の十分なテストの実施、IT資産の適切な管理などの対策を講じております。加えて、外部からのシステム攻撃に備え、ファイアウォールの設置、アンチウィルスソフトウェアのインストールといったセキュリティ対策を実施しております。また、不測の事態発生時に、業務を継続できる体制の整備に取り組んでおります。しかしながら、これらの対策を講じていたとしても、台風、地震等の災害、停電、ソフトウェアの不具合、ハードウェアの2重障害、人為的なミス、サイバー攻撃によるネットワークやシステムへの不正アクセス等によりシステム障害が起こりえます。システム障害が発生した場合、事業運営に支障をきたすことになり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。商品の品質管理・表示リスク当社グループは、関係法令の規制に基づき、食品衛生に関わる設備の充実、取引先を含めた一貫した商品管理の徹底、チェック体制の確立など、お客様に安全な商品と正確な情報を伝えるよう努めていますが、当社グループの取組みを超えた問題が発生した場合には、それによる当社グループの商品に対する信頼の低下、対応コストの発生等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは、セブンプレミアムやグループ各社のオリジナル商品をさらに拡大して、新しい価値、上質の商品やサービスをお客様に提供し続けることに挑戦していますが、当社グループの取扱商品について重大な事故等が発生した場合、商品回収や製造物責任賠償が生じることもあり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。国連にて、2011年に「ビジネスと人権に関する指導原則」、2015年には「持続可能な開発のための 2030 アジェンダ(Sustainable Development Goals:SDGs)」が採択され、企業は、取り扱う商品・サービスにおけるお取引先様を含めたサプライチェーン全体の人権の尊重と保護、法令遵守、労働安全、地球環境保全、情報管理などへ責任をもって取り組むことが、社会的使命として求められています。当社グループは社是の「信頼と誠実」の精神を基礎とし、ステークホルダーのみなさまとのエンゲージメントに努め、持続可能な社会の実現に貢献するため、お取引先様に「セブン&アイグループお取引先サステナブル行動指針」のご理解と遵守をお願いしておりますが、当社グループの取組みを超えた問題が発生した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。人事労務関連リスク当社グループが主要な事業を行う日本では、少子高齢化による労働力人口減少への対応が社会的課題である中、多くの店舗を展開する当社グループでは、店舗従業員の人数を確保することに加え、多様な人財に意欲をもって能力を発揮していただくために、一人ひとりの従業員の主体的な能力向上を支援していくこと、さらには、これらを通して企業としての生産性の向上に結びつけていくことが重要な課題であると捉えております。当社グループでは、「ダイバーシティ&インクルージョンの推進」「生産性向上に向けた働き方改革」「人財育成体系の整備」を人財政策の柱として掲げ、積極的に推進しておりますが、法令や制度の改正など何らかの事由により、その目的を達成できない場合に当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの各事業には、お客様を始めとする様々なステークホルダーとの良好なコミュニケーション力を有する人材が不可欠ですが、今後、各事業分野及び地域における人材獲得競争の激化等により、相応しい人材の獲得が困難となる場合や、人材の社外流出が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。投資回収リスク当社グループは、M&A及び他社との業務提携や合弁会社設立などを通じて、新規事業の展開やグループ事業の再編を行っています。しかし、これら戦略的投資について、当初期待した効果が得られず戦略目的が達成できない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。事業信用リスク当社グループは、店舗賃借にあたり、賃貸人へ敷金・保証金を差し入れています。店舗賃貸人の経済環境の悪化や債権保全のために担保設定した物件の価値が下落した場合等には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。資産リスク当社グループは、有形固定資産やのれん等多くの固定資産を保有しており、減損会計を適用しています。今後、店舗等の収益性が悪化したり、保有資産の市場価格が著しく下落したこと等により、減損処理が必要になった場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。既存事業リスク(店舗出店に関する規制)当社グループの店舗出店に際しては、「大規模小売店舗立地法」「都市計画法」「建築基準法」等様々な法令に基づく規制を受けています。これらの法令の改正やこれらに関して各都道府県等が定めた規制の変更に伴い、当初策定した計画どおりの新規出店や既存店舗の改装等を行うことが困難となった場合や、将来の潜在的な出店候補地が減少した場合、及び新たな対応コストが発生した場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。(セグメント別のリスク)国内コンビニエンスストア事業当社グループの国内コンビニエンスストア事業は、株式会社セブン‐イレブン・ジャパンを中心に、主にフランチャイズ・システムからなり、「セブン‐イレブン」という同一店舗名でチェーン展開を行っています。同システムは、加盟店と当社グループが対等なパートナーシップと信頼関係に基づき、それぞれの役割を担う共同事業であるため、加盟店もしくは当社グループのいずれかがその役割を果たせないことにより、多くの加盟店との間で契約が維持できなくなった場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。日本では少子高齢化による労働力人口減少などといった厳しい雇用環境が続くなど、店舗経営を取り巻く環境は厳しさを増しています。このような消費市場及び店舗経営の環境を踏まえ、それぞれの地域におけるお客様の社会的なインフラとして持続可能な成長を実現していくためにビジネスモデルの見直しに着手しておりますが、予期しない要因により、その目的を完全には達成できない可能性があります。この場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、常に変化し続けるお客様のニーズに対して、取引先各社と製造・物流・販売・それらを支える情報システムの仕組みを革新しながら、差別化された高品質の商品や生活をサポートする便利なサービスを構築してきました。このための独自の事業インフラは、フランチャイズ・システムの理念を共有する取引先各社と構築しているため、取引先各社との業務上の関係が維持できない状況が発生した場合、または取引先各社の技術力等が著しく低下した場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。海外コンビニエンスストア事業当社グループの海外コンビニエンスストア事業である7-Eleven, Inc.は、主にガソリンスタンドを併設した店舗を米国及びカナダで積極的に展開しており、同社のチェーン全店売上に占めるガソリン売上が、約半分を占めるようになっています。ガソリンのサプライチェーンの垂直統合等により、ガソリン小売価格の変動に伴う利益率の低下リスクをヘッジしていますが、急激な価格の変動等、事業環境の予期しない変化により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。7-Eleven, Inc.は、当社グループに属さないエリアライセンシー及び当該エリアライセンシーが展開する店舗において、不祥事その他の事由により、ロイヤリティの減少・売上の減少が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。スーパーストア事業当社グループのスーパーストア事業は、主として株式会社イトーヨーカ堂、株式会社ヨークベニマル、株式会社ヨークマート等で構成され、GMS(総合スーパー)事業と食品スーパー事業からなります。当社グループでは、お客様のニーズの変化に的確に対応していくため、GMS事業においては、個々の店舗が地域のマーケットに合致した商品の品揃えを主導する個店主義を推し進めるとともに、引き続き、MD(商品政策)改革の推進や接客の強化によるお客様とのコミュニケーションを強化する一方、不採算店舗の閉店を実行し、事業構造改革に取組んでおります。食品スーパー事業においては、新しい生活提案型スーパーマーケットの確立を目指し、出来立て、作り立ての美味しさを追求した店内製造やMD改革の推進、生産性の向上に取組んでおります。しかしながら、万一製品の品質について何らかの問題が発生した場合や予期しない要因により、その目的を完全には達成できない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、経済環境の変化に伴うテナントの売上低下、賃料の支払の延滞、賃料の減額要求による賃料の値下げ、退去による空室率の上昇などにより不動産賃貸収入が減少することにより、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。百貨店事業当社グループの百貨店事業は、主として株式会社そごう・西武を中心に構成されています。株式会社そごう・西武は、首都圏店舗を中心に、地域マーケットに合わせた店舗改革(成長戦略)を推進するとともに、今後の業績改善が見込めない店舗の閉店等、事業構造改革に取組んでおります。しかしながら、事業環境の変化等予期しない要因により、その目的を完全には達成できない可能性があります。この場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。金融関連事業当社グループでは、銀行業・カード事業等の金融関連事業を行っています。株式会社セブン銀行の収入は、ATM事業に大きく依存していますが、現金に代替する決済の普及、ATMサービスに関する競争の激化、ATMネットワーク拡大の限界等の事態が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。カード事業については、クレジットカード「セブンカード・プラス/セブンカード」及び「クラブ・オン/ミレニアムカード セゾン」と電子マネー「nanaco」の発行と運営を通じて、流通サービスと融合した利便性の高い金融サービスの実現に取組んでおります。クレジットカード事業においては、貸倒率の増大・予想外の貸倒損失の発生、貸金業法に基づく総量規制等が、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、電子マネー事業においては、独自のシステムを構築して差別化を図っておりますが、我が国における電子マネーの急速な普及の過程で、汎用性の増大等の質的変化によって、競争力を維持できない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。専門店事業当社グループは、特徴のある商品・サービスを提供する専門店事業を行っています。マタニティ・ベビー・キッズ用品専門店の株式会社赤ちゃん本舗、生活雑貨専門店の株式会社ロフト、レストラン事業、ファストフード事業、コントラクトフード事業(給食事業)を行う株式会社セブン&アイ・フードシステムズは、使われ方やニーズの変化に対応した商品開発の強化、及び生産性の向上による成長戦略を推進しておりますが、事業環境の変化等予期しない要因により、その目的を完全には達成できない可能性があります。この場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、カタログ・インターネットによる通信販売事業を行う株式会社ニッセンホールディングスは、商品競争力の低下、配送コスト増等の経営環境の変化に対して、商品力の強化と販促効率向上を軸とする改革に取組んでおりますが、事業環境の変化等予期しない要因により、その目的を完全には達成できない可能性があります。この場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。(3)その他の法的規制・訴訟に関するリスク会計リスク・税務リスク当社グループが予期しない会計基準や税制の新たな導入・変更により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。環境リスク当社グループは、食品廃棄物、プラスチックをはじめとする容器包装リサイクル、廃棄物処理及び気候変動対策などに関する様々な環境関連法令の適用を受けています。将来、これらの法令による規制は、例えば気候変動対策では、温室効果ガス排出規制が強化されたり、炭素税などの新しい法規制・政策が導入されたりする可能性があり、当社グループにとって、法令遵守に係る追加コストが生じたり、事業活動が制限されたりする可能性があります。また、規制強化によって電力・水・ガスなどエネルギー費用が変動することで、店舗運営に関わる費用が増加し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。情報管理リスク当社グループは、小売業や金融事業を始めとする各種事業において、お客様やお取引先様などの個人情報や営業秘密情報など、業務に必要な重要情報を取り扱っております。これらの情報を統括して管理するため、情報管理に関する規程を整備するとともに、各社において情報管理統括責任者を任命し、情報管理委員会による重要情報の整備、及び人的、組織的、物理的、技術的な安全対策を統合的に実施しております。しかしながら、このような対策を行ったとしても、外部からの予期せぬ不正アクセス、コンピューターウィルスの侵入、システムの不具合、人為ミスや委託先の管理不備などによる重要な情報が外部に流出するリスクや改ざんされるリスクを完全に回避できるものではなく、被害の規模によってはお客様やお取引先様などからの損害賠償請求や信用の失墜により当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。法務リスク当社グループは、事業の遂行に関して、訴訟等及び規制当局による様々な法的手続きに服するリスクを有しています。現在までのところ、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす訴訟等は提起されておりませんが、業績に大きな影響を及ぼす訴訟や社会的影響の大きな訴訟等が発生し、当社グループに不利な判断がなされた場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、より厳格な法規制が導入されたり、規制当局の法令解釈が従来よりも厳しくなることなどにより、多大な法的責任、不利な措置が課された場合や、法的手続きへの対応に多大なコストがかかる場合、当社グループの事業活動や業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。知的財産権(商標権等)に係るリスク当社グループは、国内外で登録済の商標等の知的財産権を保有し、これらの知的財産権の保全に取り組んでいますが、知的財産権に関する第三者との間の紛争等により、当社グループが当該知的財産権を行使できなくなり、当社グループの事業活動や業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが第三者の知的財産権を侵害しているとの申し立てが認められた場合には、当社グループが多額の損害賠償責任を負う可能性があります。(4)その他のリスク退職給付債務・退職給付費用当社グループの退職給付債務や退職給付費用は、割引率や年金資産の期待運用収益率等の基礎率を加味し算出していますが、これらの前提となる国内外の株価・為替・金利について予想外の変動が生じた場合や、それらにより年金資産の運用成績が悪化した場合、また、年金制度の変更が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。繰延税金資産当社グループの繰延税金資産については、課税所得の将来の見積額や一時差異等のスケジューリングの結果に基づき計上しているグループ会社があります。今後、経営環境の悪化等により課税所得の見積もりを減額された場合等には、繰延税金資産を取崩す必要が生じ、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社及び一部の連結子会社は、2012年度より連結納税制度を適用しております。風評リスク(ブランドイメージ)本編の他の項目に記載している諸事象及び子会社・関連会社・フランチャイズビジネスにおける加盟店等の不祥事件、サプライチェーンにおける人権問題・環境問題等の発生により、結果として、当社グループ全体のブランドイメージが低下した場合、それによる当社グループに対するお客様の信頼低下、人材の流出、人材確保の困難化等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
FY2019|7,940 文字
2【事業等のリスク】当社グループでは、定期的にリスクアセスメントを実施して、リスクの洗い出し・評価を行うことによりリスクを総体的に認識したうえで、その重大性及び喫緊性に応じて優先順位を付けて対策を立案・実行し、改善状況をモニタリングする仕組みを確立しています。この仕組みにより認識されたリスクのうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を、以下に記載しています。ただし、これらは、当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見しがたいリスクも存在します。また、これらのリスクはそれぞれ独立したものではなく、ある事象の発生により、他の様々なリスクが増大する可能性があります。当社グループの事業、業績及び財務状況は、これらのリスクのいずれによっても影響を受ける可能性があります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生を回避するための対策を講じるとともに、発生した場合には迅速かつ適切な対応に努めてまいります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものです。(1)経済環境に関するリスク 経済状況の動向等当社グループは、日本国内において主要な事業を行うほか、世界各地で事業を展開しています。そのため、日本及び事業を展開している国または地域の景気や個人消費の動向などの経済状態が、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、お客様のニーズに的確に対応するべく、販売戦略に基づいた商品の取扱い・開発を積極的に行っていますが、経済政策や異常気象等により予想外の消費行動の変化が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 金利の変動金利の変動は、受払利息や金融資産・負債の価値に影響を与え、当社グループの業績や財務状況に影響を与える可能性があります。 為替の変動海外のグループ会社の現地通貨建ての資産・負債等は、連結財務諸表作成のために円換算されます。また、当社グループの販売商品の中には、為替変動の影響を受ける海外開発商品があります。したがって、為替相場の変動により当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。(2)当社グループの事業活動に関するリスク(グループ共通的なリスク) 商品・原材料等の調達と価格の変動当社グループの事業活動にとって、十分な品質の商品・原材料等を適時に必要なだけ調達することが不可欠であり、特定の地域・取引先・製品・技術等に大きく依存しないよう、その分散化を図っています。特に、気温上昇や気象パターンの変化等の気候変動により、今後中長期的に農産品の栽培適地や漁場の変化が生じる可能性もあり、それらへの対応からも分散調達と一次生産者との収穫量向上に向けた協働等に努めています。しかし、仕入ルートの一部が寸断した場合、それにより当社グループの事業が影響を受ける可能性があります。また、当社グループの取扱商品の中には、天候による需給の変化や原油等原材料価格変動の影響を受ける商品等、外的な要因により仕入価格が変動する商品があります。加えて、将来的に、商品製造段階における電力を始めとするエネルギー価格が、気候変動に伴う規制・政策により高騰した場合にも仕入価格が影響を被る可能性があります。これら仕入価格の変動が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 商品の安全性及び表示当社グループは、関係法令の規制に基づき、食品衛生に関わる設備の充実、取引先を含めた一貫した商品管理の徹底、チェック体制の確立など、お客様に安全な商品と正確な情報を伝えるよう努めていますが、当社グループの取組みを超えた問題が発生した場合には、それによる当社グループの商品に対する信頼の低下、対応コストの発生等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは、セブンプレミアムやグループ各社のオリジナル商品をさらに拡大して、新しい価値、上質の商品やサービスをお客様に提供し続けることに挑戦していますが、当社グループの取扱商品について重大な事故等が発生した場合、商品回収や製造物責任賠償が生じることもあり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 地域性を重視した商品開発当社グループは、お客様の嗜好の多様性に対応すべく、地域の特性を重視した商品開発と品揃えを強化しておりますが、お客様からの支持を、期待どおりには得られない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 出店政策当社グループの店舗出店に際しては、「大規模小売店舗立地法」「都市計画法」「建築基準法」等様々な法令に基づく規制を受けています。これらの法令の改正やこれらに関して各都道府県等が定めた規制の変更に伴い、当初策定した計画どおりの新規出店や既存店舗の改装等を行うことが困難となった場合や、将来の潜在的な出店候補地が減少した場合、及び新たな対応コストが発生した場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 M&Aや業務提携等の成否当社グループは、M&A及び他社との業務提携や合弁会社設立などを通じて、新規事業の展開やグループ事業の再編を行っています。しかし、これら戦略的投資について、当初期待した効果が得られず戦略目的が達成できない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 債権管理当社グループは、店舗賃借に当たり、賃貸人へ敷金・保証金を差し入れています。店舗賃貸人の経済環境の悪化や債権保全のために担保設定した物件の価値が下落した場合等には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 固定資産の減損当社グループは、有形固定資産やのれん等多くの固定資産を保有しています。減損会計を適用しておりますが、今後、店舗等の収益性が悪化したり、保有資産の市場価格が著しく下落したこと等により、減損処理がさらに必要になった場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 デジタル戦略当社グループは、社会構造の変化を背景としたお客様の購買行動の変化に対応すべく、グループの全国店舗網、物流基盤等を活用し、お客様が、いつでも、どこでも、あらゆる商品やサービスを利用できるという新しい小売環境の創造を目指して、デジタル戦略を推進しております。統合ECサイト「omni7(オムニ7)」を展開しており、2018年6月より「セブン‐イレブンアプリ」「イトーヨーカドーアプリ」のサービスを開始、段階的にグループ各社へ導入するなど質の高い商品開発や接客サービスの強化を図り、お客様の潜在ニーズを喚起することに挑戦していますが、何らかの内外要因により、その目的を完全には達成できない可能性があります。この場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 人材当社グループの各事業には、お客様を始めとする様々なステークホルダーとの良好なコミュニケーション力を有する人材が不可欠ですが、今後、各事業分野及び地域における人材獲得競争の激化等により、相応しい人材の獲得が困難となる場合や、人材の社外流出が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、当社代表取締役社長井阪隆一をはじめとする当社グループ経営陣が、より組織的な連携を強化して、グループ事業戦略を立案・実行しておりますが、何らかの事由により、その目的を完全には達成できない可能性があります。この場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。(セグメント別のリスク) 国内コンビニエンスストア事業当社グループの国内コンビニエンスストア事業は、株式会社セブン‐イレブン・ジャパンを中心に、主にフランチャイズ・システムからなり、「セブン‐イレブン」という同一店舗名でチェーン展開を行っています。同システムは、加盟店と当社グループが対等なパートナーシップと信頼関係に基づき、それぞれの役割を担う共同事業であるため、加盟店もしくは当社グループのいずれかがその役割を果たせないことにより、多くの加盟店との間で契約が維持できなくなった場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、常に変化し続けるお客様のニーズに対して、取引先各社と製造・物流・販売・それらを支える情報システムの仕組みを革新しながら、差別化された高品質の商品や生活をサポートする便利なサービスを構築してきました。このための独自の事業インフラは、フランチャイズ・システムの理念を共有する取引先各社と構築しているため、取引先各社との業務上の関係が維持できない状況が発生した場合、または取引先各社の技術力等が著しく低下した場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 海外コンビニエンスストア事業当社グループの海外コンビニエンスストア事業である7-Eleven, Inc.は、主にガソリンスタンドを併設した店舗を米国及びカナダで積極的に展開しており、同社のチェーン全店売上に占めるガソリン売上が、約半分を占めるようになっています。ガソリンのサプライチェーンの垂直統合等により、ガソリン小売価格の変動に伴う利益率の低下リスクをヘッジしていますが、急激な価格の変動等、事業環境の予期しない変化により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。7-Eleven, Inc.は、当社グループに属さないエリアライセンシー及び当該エリアライセンシーが展開する店舗において、不祥事その他の事由により、ロイヤリティの減少・売上の減少が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 スーパーストア事業当社グループのスーパーストア事業は、主として株式会社イトーヨーカ堂、株式会社ヨークベニマル、株式会社ヨークマート等で構成され、GMS(総合スーパー)事業と食品スーパー事業からなります。当社グループでは、お客様のニーズの変化に的確に対応していくため、GMS事業においては、個々の店舗が地域のマーケットに合致した商品の品揃えを主導する個店主義を推し進めるとともに、引き続き、MD(商品政策)改革の推進や接客の強化によるお客様とのコミュニケーションを強化する一方、不採算店舗の閉店を実行し、事業構造改革に取組んでおります。食品スーパー事業においては、新しい生活提案型スーパーマーケットの確立を目指して、MD改革の推進や生産性の向上に取組んでおります。しかしながら、事業環境の変化等予期しない要因により、その目的を完全には達成できない可能性があります。この場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 百貨店事業当社グループの百貨店事業である株式会社そごう・西武は、将来あるべき店舗構成に向けた店舗改革や、地域特性に合わせた地方店改革を進める一方、不採算店舗の閉店を実行し、新しい百貨店づくりに向けた事業構造改革に取組んでおりますが、事業環境の変化等予期しない要因により、その目的を完全には達成できない可能性があります。この場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 金融関連事業当社グループでは、銀行業・カード事業等の金融関連事業を行っています。株式会社セブン銀行の収入は、ATM事業に大きく依存していますが、現金に代替する決済の普及、ATMサービスに関する競争の激化、ATMネットワーク拡大の限界等の事態が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。カード事業については、クレジットカード「セブンカード・プラス/セブンカード」及び「クラブ・オン/ミレニアムカード セゾン」と電子マネー「nanaco」の発行と運営を通じて、流通サービスと融合した利便性の高い金融サービスの実現に取組んでおり、さらに2018年6月にスマートフォンをツールとした新たな決済サービスを提供する株式会社セブン・ペイを設立しました。クレジットカード事業においては、貸倒率の増大・予想外の貸倒損失の発生、貸金業法に基づく総量規制等が、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、電子マネー事業においては、独自のシステムを構築して差別化を図っておりますが、我が国における電子マネーの急速な普及の過程で、汎用性の増大等の質的変化によって、競争力を維持できない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 専門店事業当社グループは、特徴のある商品・サービスを提供する専門店事業を行っています。マタニティ・ベビー・キッズ用品専門店の株式会社赤ちゃん本舗、生活雑貨専門店の株式会社ロフト、レストラン事業、ファストフード事業、コントラクトフード事業(給食事業)を行う株式会社セブン&アイ・フードシステムズは、使われ方やニーズの変化に対応した商品開発の強化、及び生産性の向上による成長戦略を推進しておりますが、事業環境の変化等予期しない要因により、その目的を完全には達成できない可能性があります。この場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、通信販売事業を行う株式会社ニッセンホールディングスは、商品競争力の低下、ネット化の進行によるカタログ販売効率の悪化、配送コスト増等の経営環境の変化に対して、商品力の強化と販促効率向上を軸とする改革に取組んでおりますが、事業環境の変化等予期しない要因により、その目的を完全には達成できない可能性があります。この場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。(3)その他の法的規制・訴訟に関するリスク 会計制度・税制等の変更当社グループが予期しない会計基準や税制の新たな導入・変更により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 環境に関する規制等当社グループは、食品リサイクル、容器包装リサイクル、廃棄物処理及び気候変動対策などに関する様々な環境関連法令の適用を受けています。将来、これらの法令による規制は、例えば気候変動対策では、温室効果ガス排出規制が強化されたり、炭素税などの新しい法規制・政策が導入されたりする可能性があり、当社グループにとって、法令遵守に係る追加コストが生じたり、事業活動が制限されたりする可能性があります。また、規制強化によって電力・水・ガスなどエネルギー費用が変動することで、店舗運営に関わる費用が増加し、財務状況に影響を与える可能性があります。 情報の流出当社グループは、金融事業を始めとする各種事業において、お客様等のプライバシーや信用に関する情報(個人情報を含む)を取り扱っており、また、他企業等の情報を受け取ることがありますが、これらの情報が誤ってまたは不正により外部に流出する可能性があります。情報が外部に流出した場合、被害者に対して損害賠償義務を負ったり、当社グループの社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの営業秘密が不正または過失により流出する危険もあり、その結果、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 訴訟及び法的規制等当社グループは、事業の遂行に関して、訴訟等及び規制当局による様々な法的手続きに服するリスクを有しています。現在までのところ、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす訴訟等は提起されておりませんが、業績に大きな影響を及ぼす訴訟や社会的影響の大きな訴訟等が発生し、当社グループに不利な判断がなされた場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、より厳格な法規制が導入されたり、規制当局の法令解釈が従来よりも厳しくなることなどにより、多大な法的責任、不利な措置が課された場合や、法的手続きへの対応に多大なコストがかかる場合、当社グループの事業活動や業績、財務状況及び評判に影響を及ぼす可能性があります。(4)災害等に関するリスク 気候変動・災害等による影響当社グループの本社及び主要な事業の店舗等は日本にあるほか、世界各地で事業を展開しています。地震、台風、洪水、津波、気候変動に伴う異常気象の頻発等の自然災害、火災、停電、原子力発電所事故、戦争、テロ行為等の違法行為等により、事業活動の停止や施設の改修に係る多額の費用が発生し、当社グループの事業運営に重大な支障が生じた場合、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。特に、コンビニエンスストア事業やスーパーストア事業を始め主要な事業の店舗が集中している首都圏において大きな災害等が発生した場合、その影響も大きくなることが予想されます。加えて、当社グループの事業活動においてネットワークや情報システムの役割がさらに大きくなる中、停電、災害、テロ行為、ソフトウェア・ハードウェアの欠陥、コンピュータウィルスやネットワークへの不正侵入等によりシステム障害が発生した場合、事業運営に支障をきたすことになり、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 新型インフルエンザ等の感染症の流行による影響ライフラインの一翼を担う小売業を中核事業とする当社グループは、新型インフルエンザのような感染症の流行に備えて、お客様や従業員等の人命・安全を確保した上で、地域及び社会への責任を果たすため、感染症流行時における営業継続への対策を講じていますが、感染拡大や蔓延状況に応じて、営業時間の短縮、営業店舗の限定等の措置をとる可能性があります。この場合、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。(5)その他のリスク 退職給付債務・退職給付費用当社グループの退職給付債務や退職給付費用は、割引率や年金資産の期待運用収益率等の基礎率を加味し算出していますが、これらの前提となる国内外の株価・為替・金利について予想外の変動が生じた場合や、それらにより年金資産の運用成績が悪化した場合、また、年金制度の変更が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 繰延税金資産当社グループの繰延税金資産については、課税所得の将来の見積額や一時差異等のスケジューリングの結果に基づき計上しているグループ会社があります。今後、経営環境の悪化等により課税所得の見積もりを減額された場合等には、繰延税金資産を取崩す必要が生じ、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社及び一部の連結子会社は、2012年度より連結納税制度を適用しております。 ブランドイメージ本編の他の項目に記載している諸事象及び子会社・関連会社・フランチャイズビジネスにおける加盟店等の不祥事件、サプライチェーンにおける人権問題・環境問題等の発生により、結果として、当社グループ全体のブランドイメージが低下した場合、それによる当社グループに対するお客様の信頼低下、人材の流出、人材確保の困難化等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
FY2018|7,844 文字
4【事業等のリスク】当社グループでは、定期的にリスクアセスメントを実施して、リスクの洗い出し・評価を行うことによりリスクを総体的に認識したうえで、その重大性及び喫緊性に応じて優先順位を付けて対策を立案・実行し、改善状況をモニタリングする仕組みを確立しています。この仕組みにより認識されたリスクのうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を、以下に記載しています。ただし、これらは、当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見しがたいリスクも存在します。また、これらのリスクはそれぞれ独立したものではなく、ある事象の発生により、他の様々なリスクが増大する可能性があります。当社グループの事業、業績及び財務状況は、これらのリスクのいずれによっても影響を受ける可能性があります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生を回避するための対策を講じるとともに、発生した場合には迅速かつ適切な対応に努めてまいります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものです。(1)経済環境に関するリスク 経済状況の動向等当社グループは、日本国内において主要な事業を行うほか、世界各地で事業を展開しています。そのため、日本及び事業を展開している国または地域の景気や個人消費の動向などの経済状態が、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、お客様のニーズに的確に対応するべく、販売戦略に基づいた商品の取扱い・開発を積極的に行っていますが、経済政策や異常気象等により予想外の消費行動の変化が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 金利の変動金利の変動は、受払利息や金融資産・負債の価値に影響を与え、当社グループの業績や財務状況に影響を与える可能性があります。 為替の変動海外のグループ会社の現地通貨建ての資産・負債等は、連結財務諸表作成のために円換算されます。また、当社グループの販売商品の中には、為替変動の影響を受ける海外開発商品があります。したがって、為替相場の変動により当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。(2)当社グループの事業活動に関するリスク(グループ共通的なリスク) 商品・原材料等の調達と価格の変動当社グループの事業活動にとって、十分な品質の商品・原材料等を適時に必要なだけ調達することが不可欠であり、特定の地域・取引先・製品・技術等に大きく依存しないよう、その分散化を図っています。特に、気温上昇や気象パターンの変化等の気候変動により、今後中長期的に農産品の栽培適地や漁場の変化が生じる可能性もあり、それらへの対応からも分散調達と一次生産者との収穫量向上に向けた協働等に努めています。しかし、仕入ルートの一部が寸断した場合、それにより当社グループの事業が影響を受ける可能性があります。また、当社グループの取扱商品の中には、天候による需給の変化や原油等原材料価格変動の影響を受ける商品等、外的な要因により仕入価格が変動する商品があります。加えて、将来的に、商品製造段階における電力を始めとするエネルギー価格が、気候変動に伴う規制・政策により高騰した場合にも仕入価格が影響を被る可能性があります。これら仕入価格の変動が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 商品の安全性及び表示当社グループは、関係法令の規制に基づき、食品衛生に関わる設備の充実、取引先を含めた一貫した商品管理の徹底、チェック体制の確立など、お客様に安全な商品と正確な情報を伝えるよう努めていますが、当社グループの取組みを超えた問題が発生した場合には、それによる当社グループの商品に対する信頼の低下、対応コストの発生等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは、セブンプレミアムやグループ各社のオリジナル商品をさらに拡大して、新しい価値、上質の商品やサービスをお客様に提供し続けることに挑戦していますが、当社グループの取扱商品について重大な事故等が発生した場合、商品回収や製造物責任賠償が生じることもあり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 地域性を重視した商品開発当社グループは、お客様の嗜好の多様性に対応すべく、地域の特性を重視した商品開発と品揃えを強化しておりますが、お客様からの支持を、期待どおりには得られない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 出店政策当社グループの店舗出店に際しては、「大規模小売店舗立地法」「都市計画法」「建築基準法」等様々な法令に基づく規制を受けています。これらの法令の改正やこれらに関して各都道府県等が定めた規制の変更に伴い、当初策定した計画どおりの新規出店や既存店舗の改装等を行うことが困難となった場合や、将来の潜在的な出店候補地が減少した場合、及び新たな対応コストが発生した場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 M&Aや業務提携等の成否当社グループは、M&A及び他社との業務提携や合弁会社設立などを通じて、新規事業の展開やグループ事業の再編を行っています。しかし、これら戦略的投資について、当初期待した効果が得られず戦略目的が達成できない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 債権管理当社グループは、店舗賃借に当たり、賃貸人へ敷金・保証金を差し入れています。店舗賃貸人の経済環境の悪化や債権保全のために担保設定した物件の価値が下落した場合等には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 固定資産の減損当社グループは、有形固定資産やのれん等多くの固定資産を保有しています。減損会計を適用しておりますが、今後、店舗等の収益性が悪化したり、保有資産の市場価格が著しく下落したこと等により、減損処理がさらに必要になった場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 デジタル戦略当社グループは、社会構造の変化を背景としたお客様の購買行動の変化に対応すべく、グループの全国店舗網、物流基盤等を活用し、お客様が、いつでも、どこでも、あらゆる商品やサービスを利用できるという新しい小売環境の創造を目指して、デジタル戦略を推進しております。統合ECサイト「omni7(オムニ7)」を基軸として展開しており、質の高い商品開発や接客サービスの強化を図り、お客様の潜在ニーズを喚起することに挑戦していますが、何らかの内外要因により、その目的を完全には達成できない可能性があります。この場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 人材当社グループの各事業には、お客様を始めとする様々なステークホルダーとの良好なコミュニケーション力を有する人材が不可欠ですが、今後、各事業分野及び地域における人材獲得競争の激化等により、相応しい人材の獲得が困難となる場合や、人材の社外流出が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、当社代表取締役社長井阪隆一をはじめとする当社グループ経営陣が、より組織的な連携を強化して、グループ事業戦略を立案・実行しておりますが、何らかの事由により、その目的を完全には達成できない可能性があります。この場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (セグメント別のリスク) 国内コンビニエンスストア事業当社グループの国内コンビニエンスストア事業は、株式会社セブン‐イレブン・ジャパンを中心に、主にフランチャイズ・システムからなり、「セブン‐イレブン」という同一店舗名でチェーン展開を行っています。同システムは、加盟店と当社グループが対等なパートナーシップと信頼関係に基づき、それぞれの役割を担う共同事業であるため、加盟店もしくは当社グループのいずれかがその役割を果たせないことにより、多くの加盟店との間で契約が維持できなくなった場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、常に変化し続けるお客様のニーズに対して、取引先各社と製造・物流・物流・販売・それらを支える情報システムの仕組みを革新しながら、差別化された高品質の商品や生活をサポートする便利なサービスを構築してきました。このための独自の事業インフラは、フランチャイズ・システムの理念を共有する取引先各社と構築しているため、取引先各社との業務上の関係が維持できない状況が発生した場合、または取引先各社の技術力等が著しく低下した場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 海外コンビニエンスストア事業当社グループの海外コンビニエンスストア事業である7-Eleven, Inc.は、主にガソリンスタンドを併設した店舗を米国及びカナダで積極的に展開しており、同社のチェーン全店売上に占めるガソリン売上が、約半分を占めるようになっています。ガソリンのサプライチェーンの垂直統合等により、ガソリン小売価格の変動に伴う利益率の低下リスクをヘッジしていますが、急激な価格の変動等、事業環境の予期しない変化により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。7-Eleven, Inc.は、当社グループに属さないエリアライセンシー及び当該エリアライセンシーが展開する店舗において、不祥事その他の事由により、ロイヤリティの減少・売上の減少が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 スーパーストア事業当社グループのスーパーストア事業は、主として株式会社イトーヨーカ堂、株式会社ヨークベニマル、株式会社ヨークマート等で構成され、GMS(総合スーパー)事業と食品スーパー事業からなります。当社グループでは、お客様のニーズの変化に的確に対応していくため、GMS事業においては、個々の店舗が地域のマーケットに合致した商品の品揃えを主導する個店主義を推し進めるとともに、引き続き、MD(商品政策)改革の推進や接客の強化によるお客様とのコミュニケーションを強化する一方、不採算店舗の閉店を実行し、事業構造改革に取組んでおります。食品スーパー事業においては、新しい生活提案型スーパーマーケットの確立を目指して、MD改革の推進や生産性の向上に取組んでおります。しかしながら、事業環境の変化等予期しない要因により、その目的を完全には達成できない可能性があります。この場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 百貨店事業当社グループの百貨店事業である株式会社そごう・西武は、将来あるべき店舗構成に向けた店舗改革や、地域特性に合わせた地方店改革を進める一方、不採算店舗の閉店を実行し、新しい百貨店づくりに向けた事業構造改革に取組んでおりますが、事業環境の変化等予期しない要因により、その目的を完全には達成できない可能性があります。この場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 金融関連事業当社グループでは、銀行業・カード事業等の金融関連事業を行っています。株式会社セブン銀行の収入は、ATM事業に大きく依存していますが、現金に代替する決済の普及、ATMサービスに関する競争の激化、ATMネットワーク拡大の限界等の事態が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。カード事業については、クレジットカード「セブンカード・プラス/セブンカード」及び「クラブ・オン/ミレニアムカード セゾン」と電子マネー「nanaco」の発行と運営を通じて、流通サービスと融合した利便性の高い金融サービスの実現に取り組んでおりますが、クレジットカード事業においては、貸倒率の増大・予想外の貸倒損失の発生、貸金業法に基づく総量規制等が、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、電子マネー事業においては、独自のシステムを構築して差別化を図っておりますが、我が国における電子マネーの急速な普及の過程で、汎用性の増大等の質的変化によって、競争力を維持できない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 専門店事業当社グループは、特徴のある商品・サービスを提供する専門店事業を行っています。マタニティ・ベビー・キッズ用品専門店の株式会社赤ちゃん本舗、生活雑貨専門店の株式会社ロフト、レストラン事業、給食事業、ファストフード事業を行う株式会社セブン&アイ・フードシステムズは、使われ方やニーズの変化に対応した商品開発の強化、及び生産性の向上による成長戦略を推進しておりますが、事業環境の変化等予期しない要因により、その目的を完全には達成できない可能性があります。この場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、通信販売事業を行う株式会社ニッセンホールディングスは、商品競争力の低下、ネット化の進行によるカタログ販売効率悪化、配送コスト増等の経営環境の変化に対して、事業構造改革の断行と早期の収益改善を図るべく、商品力の強化と販促効率向上を軸とする改革に取組んでおりますが、事業環境の変化等予期しない要因により、その目的を完全には達成できない可能性があります。この場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。(3)その他の法的規制・訴訟に関するリスク 会計制度・税制等の変更当社グループが予期しない会計基準や税制の新たな導入・変更により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 環境に関する規制等当社グループは、食品リサイクル、容器包装リサイクル、廃棄物処理及び気候変動対策などに関する様々な環境関連法令の適用を受けています。将来、これらの法令による規制は、例えば気候変動対策では、温室効果ガス排出規制が強化されたり、炭素税などの新しい法規制・政策が導入されたりする可能性があり、当社グループにとって、法令遵守に係る追加コストが生じたり、事業活動が制限されたりする可能性があります。また、規制強化によって電力・水・ガスなどエネルギー費用が変動することで、店舗運営に関わる費用が増加し、財務状況に影響を与える可能性があります。 情報の流出当社グループは、金融事業を始めとする各種事業において、お客様等のプライバシーや信用に関する情報(個人情報を含む)を取り扱っており、また、他企業等の情報を受け取ることがありますが、これらの情報が誤ってまたは不正により外部に流出する可能性があります。情報が外部に流出した場合、被害者に対して損害賠償義務を負ったり、当社グループの社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの営業秘密が不正または過失により流出する危険もあり、その結果、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 訴訟及び法的規制等当社グループは、事業の遂行に関して、訴訟等及び規制当局による様々な法的手続きに服するリスクを有しています。現在までのところ、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす訴訟等は提起されておりませんが、業績に大きな影響を及ぼす訴訟や社会的影響の大きな訴訟等が発生し、当社グループに不利な判断がなされた場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、より厳格な法規制が導入されたり、規制当局の法令解釈が従来よりも厳しくなることなどにより、多大な法的責任、不利な措置が課された場合や、法的手続きへの対応に多大なコストがかかる場合、当社グループの事業活動や業績、財務状況及び評判に影響を及ぼす可能性があります。(4)災害等に関するリスク 気候変動・災害等による影響当社グループの本社及び主要な事業の店舗等は日本にあるほか、世界各地で事業を展開しています。地震、台風、洪水、津波、気候変動に伴う異常気象の頻発等の自然災害、火災、停電、原子力発電所事故、戦争、テロ行為等の違法行為等により、事業活動の停止や施設の改修に係る多額の費用が発生し、当社グループの事業運営に重大な支障が生じた場合、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。特に、コンビニエンスストア事業やスーパーストア事業を始め主要な事業の店舗が集中している首都圏において大きな災害等が発生した場合、その影響も大きくなることが予想されます。加えて、当社グループの事業活動においてネットワークや情報システムの役割がさらに大きくなる中、停電、災害、テロ行為、ソフトウェア・ハードウェアの欠陥、コンピュータウィルスやネットワークへの不正侵入等によりシステム障害が発生した場合、事業運営に支障をきたすことになり、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 新型インフルエンザ等の感染症の流行による影響ライフラインの一翼を担う小売業を中核事業とする当社グループは、新型インフルエンザのような感染症の流行に備えて、お客様や従業員等の人命・安全を確保した上で、地域及び社会への責任を果たすため、感染症流行時における営業継続への対策を講じていますが、感染拡大や蔓延状況に応じて、営業時間の短縮、営業店舗の限定等の措置をとる可能性があります。この場合、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。(5)その他のリスク 退職給付債務・退職給付費用当社グループの退職給付債務や退職給付費用は、割引率や年金資産の期待運用収益率等の基礎率を加味し算出していますが、これらの前提となる国内外の株価・為替・金利について予想外の変動が生じた場合や、それらにより年金資産の運用成績が悪化した場合、また、年金制度の変更が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 繰延税金資産当社グループの繰延税金資産については、課税所得の将来の見積額や一時差異等のスケジューリングの結果に基づき計上しているグループ会社があります。今後、経営環境の悪化等により課税所得の見積もりを減額された場合等には、繰延税金資産を取崩す必要が生じ、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社及び一部の連結子会社は、平成24年度より連結納税制度を適用しております。 ブランドイメージ本編の他の項目に記載している諸事象及び子会社・関連会社・フランチャイズビジネスにおける加盟店等の不祥事件、サプライチェーンにおける人権問題・環境問題等の発生により、結果として、当社グループ全体のブランドイメージが低下した場合、それによる当社グループに対するお客様の信頼低下、人材の流出、人材確保の困難化等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
FY2017|7,500 文字
4【事業等のリスク】当社グループでは、定期的にリスクアセスメントを実施して、リスクの洗い出し・評価を行うことによりリスクを総体的に認識したうえで、その重大性および喫緊性に応じて優先順位を付けて対策を立案・実行し、改善状況をモニタリングする仕組みを確立しています。この仕組みにより認識されたリスクのうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を、以下に記載しています。ただし、これらは、当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見しがたいリスクも存在します。また、これらのリスクはそれぞれ独立したものではなく、ある事象の発生により、他の様々なリスクが増大する可能性があります。当社グループの事業、業績および財務状況は、これらのリスクのいずれによっても影響を受ける可能性があります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生を回避するための対策を講じるとともに、発生した場合には迅速かつ適切な対応に努めてまいります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものです。(1)経済環境に関するリスク 経済状況の動向等当社グループは、日本国内において主要な事業を行うほか、世界各地で事業を展開しています。そのため、日本および事業を展開している国または地域の景気や個人消費の動向などの経済状態が、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、お客様のニーズに的確に対応するべく、販売戦略に基づいた商品の取扱い・開発を積極的に行っていますが、経済政策や異常気象等により予想外の消費行動の変化が生じた場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 金利の変動金利の変動は、受払利息や金融資産・負債の価値に影響を与え、当社グループの業績や財務状況に影響を与える可能性があります。 為替の変動海外のグループ会社の現地通貨建ての資産・負債等は、連結財務諸表作成のために円換算されます。また、当社グループの販売商品の中には、為替変動の影響を受ける海外開発商品があります。したがって、為替相場の変動により当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。(2)当社グループの事業活動に関するリスク(グループ共通的なリスク) 商品・原材料等の調達と価格の変動当社グループの事業活動にとって、十分な品質の商品・原材料等を適時に必要なだけ調達することが不可欠であり、特定の地域・取引先・製品・技術等に大きく依存しないよう、その分散化を図っています。しかし、仕入ルートの一部が中断した場合、それにより当社グループの事業が影響を受ける可能性があります。また、当社グループの取扱商品の中には、原油等原材料価格変動の影響を受ける商品等、外的な要因により仕入価格が変動する商品があります。これら仕入価格の変動が生じた場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 商品の安全性および表示当社グループは、関係法令の規制に基づき、食品衛生に関わる設備の充実、取引先を含めた一貫した商品管理の徹底、チェック体制の確立など、お客様に安全な商品と正確な情報を伝えるよう努めていますが、当社グループの取組みを超えた問題が発生した場合には、それによる当社グループの商品に対する信頼の低下、対応コストの発生等により、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは、セブンプレミアムやグループ各社のオリジナル商品をさらに拡大して、新しい価値、上質の商品やサービスをお客様に提供し続けることに挑戦していますが、当社グループの取扱商品について重大な事故等が発生した場合、商品回収や製造物責任賠償が生じることもあり、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 地域性を重視した商品開発当社グループは、お客様の嗜好の多様性に対応すべく、地域の特性を重視した商品開発と品揃えを強化しておりますが、お客様からの支持を、期待どおりには得られない場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 出店政策当社グループの店舗出店に際しては、「大規模小売店立地法」「都市計画法」「建築基準法」等様々な法令に基づく規制を受けています。これらの法令の改正やこれらに関して各都道府県等が定めた規制の変更に伴い、当初策定した計画どおりの新規出店や既存店舗の改装等を行うことが困難となった場合や、将来の潜在的な出店候補地が減少した場合、および新たな対応コストが発生した場合は、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 M&Aや業務提携等の成否当社グループは、M&Aおよび他社との業務提携や合弁会社設立などを通じて、新規事業の展開やグループ事業の再編を行っています。しかし、これら戦略的投資について、当初期待した効果が得られず戦略目的が達成できない場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 債権管理当社グループは、店舗賃借に当たり、賃貸人へ敷金・保証金を差し入れています。店舗賃貸人の経済環境の悪化や債権保全のために担保設定した物件の価値が下落した場合等には、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 固定資産の減損当社グループは、有形固定資産やのれん等多くの固定資産を保有しています。減損会計を適用しておりますが、今後、店舗等の収益性が悪化したり、保有資産の市場価格が著しく下落したこと等により、減損処理がさらに必要になった場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 オムニチャネル戦略当社グループは、社会構造の変化を背景としたお客様の購買行動の変化に対応すべく、グループの全国店舗網、物流基盤等を活用し、お客様が、いつでも、どこでも、あらゆる商品やサービスを利用できるという新しい小売環境の創造を目指して、オムニチャネル戦略を推進しております。統合ECサイト「omni7(オムニセブン)」を基軸として展開しており、質の高い商品開発や接客サービスの強化を図り、お客様の潜在ニーズを喚起することに挑戦していますが、何らかの内外要因により、その目的を完全には達成できない可能性があります。この場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 人材当社グループの各事業には、お客様を始めとする様々なステークホルダーとの良好なコミュニケーション力を有する人材が不可欠ですが、今後、各事業分野および地域における人材獲得競争の激化等により、相応しい人材の獲得が困難となる場合や、人材の社外流出が生じた場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、当社代表取締役社長井阪隆一をはじめとする当社グループ経営陣が、より組織的な連携を強化して、グループ事業戦略を立案・実行しておりますが、何らかの事由により、その目的を完全には達成できない可能性があります。この場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。(セグメント別のリスク) コンビニエンスストア事業当社グループのコンビニエンスストア事業は、主にフランチャイズ・システムからなり、「セブン‐イレブン」という同一店舗名でチェーン展開を行っています。同システムは、加盟店と当社グループが対等なパートナーシップと信頼関係に基づき、それぞれの役割を担う共同事業であるため、加盟店もしくは当社グループのいずれかがその役割を果たせないことにより、多くの加盟店との間で契約が維持できなくなった場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループのコンビニエンスストア事業は、常に変化し続けるお客様のニーズに対して、取引先各社と製造・物流・販売・それらを支える情報システムの仕組みを革新しながら、差別化された高品質の商品や生活をサポートする便利なサービスを構築してきました。このための独自の事業インフラは、フランチャイズ・システムの理念を共有する取引先各社と構築しているため、取引先各社との業務上の関係が維持できない状況が発生した場合、または取引先各社の技術力等が著しく低下した場合は、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループ会社の7-Eleven, Inc.は、特に、ガソリンスタンドを併設した店舗を米国およびカナダで積極的に展開しており、同社のチェーン全店売上に占めるガソリン売上が、約半分を占めるようになっています。ガソリンのサプライチェーンの垂直統合等により、ガソリン小売価格の変動に伴う利益率の低下リスクをヘッジしていますが、急激な価格の変動等、事業環境の予期しない変化により、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。なお、「セブン‐イレブン」は、世界17の国と地域で61,000店を超える店舗(7-Eleven, Inc.とのライセンス契約に基づき展開されている当社グループ外の店舗を含む)を展開する世界的なチェーン店へ成長しています。当社グループに属さないエリアライセンシーおよび当該エリアライセンシーが展開する店舗において、不祥事その他の事由により、ロイヤリティの減少・売上の減少が生じた場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 スーパーストア事業当社グループのスーパーストア事業は、主としてGMS(総合スーパー)事業と食品スーパー事業からなります。当社グループでは、お客様のニーズの変化に的確に対応していくため、GMS事業においては、個々の店舗が地域のマーケットに合致した商品の品揃えを主導する個店主義を推し進めるとともに、引き続き、MD(商品政策)改革の推進や接客の強化によるお客様とのコミュニケーションを強化する一方、不採算店舗の閉店を実行し、事業構造改革に取組んでおります。食品スーパー事業においては、新しい生活提案型スーパーマーケットの確立を目指して、MD改革の推進や生産性の向上に取組んでおります。しかしながら、事業環境の変化等予期しない要因により、その目的を完全には達成できない可能性があります。この場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 百貨店事業当社グループの百貨店事業は、将来あるべき店舗構成に向けた店舗改革や、地域特性に合わせた地方店改革を進める一方、不採算店舗の閉店を実行し、新しい百貨店づくりに向けた事業構造改革に取組んでおりますが、事業環境の変化等予期しない要因により、その目的を完全には達成できない可能性があります。この場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 フードサービス事業レストラン事業、給食事業、ファストフード事業からなる当社グループのフードサービス事業は、使われ方やニーズの変化に対応した商品開発の強化、および生産性の向上による成長戦略を推進しておりますが、事業環境の変化等予期しない要因により、その目的を完全には達成できない可能性があります。この場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 金融関連事業当社グループでは、銀行業・カード事業等の金融関連事業を行っています。株式会社セブン銀行の収入は、ATM事業に大きく依存していますが、現金に代替する決済の普及、ATMサービスに関する競争の激化、ATMネットワーク拡大の限界等の事態が発生した場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。カード事業については、クレジットカード「セブンカード・プラス/セブンカード」および「クラブ・オン/ミレニアムカード セゾン」と電子マネー「nanaco」の発行と運営を通じて、流通サービスと融合した利便性の高い金融サービスの実現に取り組んでおりますが、クレジットカード事業においては、貸倒率の増大・予想外の貸倒損失の発生、貸金業法に基づく総量規制等が、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、電子マネー事業においては、独自のシステムを構築して差別化を図っておりますが、我が国における電子マネーの急速な普及の過程で、汎用性の増大等の質的変化によって、競争力を維持できない場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 通信販売事業当社グループの通信販売事業は、商品競争力の低下、ネット化の進行によるカタログ販売効率悪化、配送コスト増等の経営環境の変化に対して、事業構造改革の断行と早期の収益改善を図るべく、商品力の強化と販促効率向上を軸とする改革を推進するとともに、グループの各事業とのシナジー具現化に取組んでおりますが、事業環境の変化等予期しない要因により、その目的を完全には達成できない可能性があります。この場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。(3)その他の法的規制・訴訟に関するリスク 会計制度・税制等の変更当社グループが予期しない会計基準や税制の新たな導入・変更により、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 環境に関する規制等当社グループは、食品リサイクル、容器包装リサイクル、廃棄物処理および地球温暖化対策などに関する様々な環境関連法令の適用を受けています。これらの法令による規制はより強化されたり、または将来的に新たな規制が導入される可能性があり、当社グループにとって、法令遵守に係る追加コストが生じたり、事業活動が制限されたりする可能性があります。 情報の流出当社グループは、金融事業を始めとする各種事業において、お客様等のプライバシーや信用に関する情報(個人情報を含む)を取り扱っており、また、他企業等の情報を受け取ることがありますが、これらの情報が誤ってまたは不正により外部に流出する可能性があります。情報が外部に流出した場合、被害者に対して損害賠償義務を負ったり、当社グループの社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの営業秘密が不正または過失により流出する危険もあり、その結果、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 訴訟および法的規制等当社グループは、事業の遂行に関して、訴訟等および規制当局による様々な法的手続きに服するリスクを有しています。現在までのところ、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす訴訟等は提起されておりませんが、業績に大きな影響を及ぼす訴訟や社会的影響の大きな訴訟等が発生し、当社グループに不利な判断がなされた場合には、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、より厳格な法規制が導入されたり、規制当局の法令解釈が従来よりも厳しくなることなどにより、多大な法的責任、不利な措置が課された場合や、法的手続きへの対応に多大なコストがかかる場合、当社グループの事業活動や業績、財務状況および評判に影響を及ぼす可能性があります。(4)災害等に関するリスク 災害等による影響当社グループの本社および主要な事業の店舗等は日本にあるほか、世界各地で事業を展開しています。地震、台風、洪水、津波等の自然災害、火災、停電、原子力発電所事故、戦争、テロ行為等の違法行為等により、事業活動の停止や施設の改修に係る多額の費用が発生し、当社グループの事業運営に重大な支障が生じた場合、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。特に、コンビニエンスストア事業やスーパーストア事業を始め主要な事業の店舗が集中している首都圏において大きな災害等が発生した場合、その影響も大きくなることが予想されます。加えて、当社グループの事業活動においてネットワークや情報システムの役割がさらに大きくなる中、停電、災害、テロ行為、ソフトウェア・ハードウェアの欠陥、コンピュータウィルスやネットワークへの不正侵入等によりシステム障害が発生した場合、事業運営に支障をきたすことになり、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 新型インフルエンザ等の感染症の流行による影響ライフラインの一翼を担う小売業を中核事業とする当社グループは、新型インフルエンザのような感染症の流行に備えて、お客様や従業員等の人命・安全を確保した上で、地域および社会への責任を果たすため、感染症流行時における営業継続への対策を講じていますが、感染拡大や蔓延状況に応じて、営業時間の短縮、営業店舗の限定等の措置をとる可能性があります。この場合、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。(5)その他のリスク 退職給付債務・退職給付費用当社グループの退職給付債務や退職給付費用は、割引率や年金資産の期待運用収益率等の基礎率を加味し算出していますが、これらの前提となる国内外の株価・為替・金利について予想外の変動が生じた場合や、それらにより年金資産の運用成績が悪化した場合、また、年金制度の変更が生じた場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 繰延税金資産当社グループの繰延税金資産については、課税所得の将来の見積額や一時差異等のスケジューリングの結果に基づき計上しているグループ会社があります。今後、経営環境の悪化等により課税所得の見積もりを減額した場合等には、繰延税金資産を取崩す必要が生じ、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社および一部の連結子会社は、平成24年度より連結納税制度を適用しております。 ブランドイメージ本編の他の項目に記載している諸事象および子会社・関連会社・フランチャイズビジネスにおける加盟店等の不祥事件により、結果として、当社グループ全体のブランドイメージが低下した場合、それによる当社グループに対するお客様の信頼低下、人材の流出、人材確保の困難化等により、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
FY2016|7,572 文字
4【事業等のリスク】当社グループでは、定期的にリスクアセスメントを実施して、リスクの洗い出し・評価を行うことによりリスクを総体的に認識したうえで、その重大性および喫緊性に応じて優先順位を付けて対策を立案・実行し、改善状況をモニタリングする仕組みを確立しています。この仕組みにより認識されたリスクのうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を、以下に記載しています。ただし、これらは、当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見しがたいリスクも存在します。また、これらのリスクはそれぞれ独立したものではなく、ある事象の発生により、他の様々なリスクが増大する可能性があります。当社グループの事業、業績および財務状況は、これらのリスクのいずれによっても影響を受ける可能性があります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生を回避するための対策を講じるとともに、発生した場合には迅速かつ適切な対応に努めてまいります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものです。(1)経済環境に関するリスク 経済状況の動向等当社グループは、日本国内において主要な事業を行うほか、世界各地で事業を展開しています。そのため、日本および事業を展開している国または地域の景気や個人消費の動向などの経済状態が、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、お客様のニーズに的確に対応するべく、販売戦略に基づいた商品の取扱い・開発を積極的に行っていますが、経済政策や異常気象等により予想外の消費行動の変化が生じた場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 金利の変動金利の変動は、受払利息や金融資産・負債の価値に影響を与え、当社グループの業績や財務状況に影響を与える可能性があります。 為替の変動海外のグループ会社の現地通貨建ての資産・負債等は、連結財務諸表作成のために円換算されます。また、当社グループの販売商品の中には、為替変動の影響を受ける海外開発商品があります。したがって、為替相場の変動により当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。(2)当社グループの事業活動に関するリスク (グループ共通的なリスク) 商品・原材料等の調達と価格の変動当社グループの事業活動にとって、十分な品質の商品・原材料等を適時に必要なだけ調達することが不可欠であり、特定の地域・取引先・製品・技術等に大きく依存しないよう、その分散化を図っています。しかし、仕入ルートの一部が中断した場合、それにより当社グループの事業が影響を受ける可能性があります。また、当社グループの取扱商品の中には、原油等原材料価格変動の影響を受ける商品等、外的な要因により仕入価格が変動する商品があります。これら仕入価格の変動が生じた場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 商品の安全性および表示当社グループは、関係法令の規制に基づき、食品衛生に関わる設備の充実、取引先を含めた一貫した商品管理の徹底、チェック体制の確立など、お客様に安全な商品と正確な情報を伝えるよう努めていますが、当社グループの取組みを超えた問題が発生した場合には、それによる当社グループの商品に対する信頼の低下、対応コストの発生等により、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは、セブンプレミアムやグループ各社のオリジナル商品をさらに拡大して、新しい価値、上質の商品やサービスをお客様に提供し続けることに挑戦していますが、当社グループの取扱商品について重大な事故等が発生した場合、商品回収や製造物責任賠償が生じることもあり、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 地域制を重視した商品開発当社グループは、お客様の嗜好の多様性に対応すべく、効率性を限りなく追求したチェーンストア経営から脱却し、地域の特性を重視した商品開発と品揃えを強化しておりますが、お客様からの支持を、期待どおりには得られない場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 出店政策当社グループの店舗出店に際しては、「大規模小売店立地法」「都市計画法」「建築基準法」等様々な法令に基づく規制を受けています。これらの法令の改正やこれらに関して各都道府県等が定めた規制の変更に伴い、当初策定した計画どおりの新規出店や既存店舗の改装等を行うことが困難となった場合や、将来の潜在的な出店候補地が減少した場合、および新たな対応コストが発生した場合は、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 M&Aや業務提携等の成否当社グループは、M&Aおよび他社との業務提携や合弁会社設立などを通じて、新規事業の展開やグループ事業の再編を行っています。しかし、これら戦略的投資について、当初期待した効果が得られず戦略目的が達成できない場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 債権管理当社グループは、店舗賃借に当たり、賃貸人へ敷金・保証金を差し入れています。店舗賃貸人の経済環境の悪化や債権保全のために担保設定した物件の価値が下落した場合等には、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 固定資産の減損当社グループは、有形固定資産やのれん等多くの固定資産を保有しています。減損会計を適用しておりますが、今後、店舗等の収益性が悪化したり、保有資産の市場価格が著しく下落したこと等により、減損処理がさらに必要になった場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 オムニチャネル戦略当社グループは、社会構造の変化を背景としたお客様の購買行動の変化に対応すべく、グループの全国店舗網、物流基盤等を活用し、お客様が、いつでも、どこでも、あらゆる商品やサービスを利用できるという新しい小売環境の創造を目指して、オムニチャネル戦略を推進しております。昨年11月、新たな統合ECサイトを基軸とする「omni7」をグランドオープンするとともに、質の高い商品開発や接客サービスの強化を図り、お客様の潜在ニーズを喚起することに挑戦していますが、何らかの内外要因により、その目的を完全には達成できない可能性があります。この場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 人材当社グループの各事業には、お客様を始めとする様々なステークホルダーとの良好なコミュニケーション力を有する人材が不可欠ですが、今後、各事業分野および地域における人材獲得競争の激化等により、相応しい人材の獲得が困難となる場合や、人材の社外流出が生じた場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、今後は、新たに当社代表取締役社長に就任した井阪隆一をはじめとする当社グループ経営陣が、より組織的な連携を強化して、グループ事業戦略を立案・実行してまいりますが、何らかの事由により、その目的を完全には達成できない可能性があります。この場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (セグメント別のリスク) コンビニエンスストア事業当社グループのコンビニエンスストア事業は、主にフランチャイズ・システムからなり、「セブン‐イレブン」という同一店舗名でチェーン展開を行っています。同システムは、加盟店と当社グループが対等なパートナーシップと信頼関係に基づき、それぞれの役割を担う共同事業であるため、加盟店もしくは当社グループのいずれかがその役割を果たせないことにより、多くの加盟店との間で契約が維持できなくなった場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループのコンビニエンスストア事業は、常に変化し続けるお客様のニーズに対して、取引先各社と製造・物流・販売・それらを支える情報システムの仕組みを革新しながら、差別化された高品質の商品や生活をサポートする便利なサービスを構築してきました。このための独自の事業インフラは、フランチャイズ・システムの理念を共有する取引先各社と構築しているため、取引先各社との業務上の関係が維持できない状況が発生した場合、または取引先各社の技術力等が著しく低下した場合は、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループ会社の7-Eleven,Inc.は、特に、ガソリンスタンドを併設した店舗を米国およびカナダで積極的に展開しており、同社のチェーン全店売上に占めるガソリン売上が、約半分を占めるようになっています。ガソリンのサプライチェーンの垂直統合等により、ガソリン小売価格の変動に伴う利益率の低下リスクをヘッジしていますが、急激な価格の変動等、事業環境の予期しない変化により、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。なお、「セブン‐イレブン」は、世界17の国と地域で59,000店を超える店舗(7-Eleven,Inc.とのライセンス契約に基づき展開されている当社グループ外の店舗を含む)を展開する世界的なチェーン店へ成長しています。当社グループに属さないエリアライセンシーおよび当該エリアライセンシーが展開する店舗において、不祥事その他の事由により、ロイヤリティの減少・売上の減少が生じた場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 スーパーストア事業当社グループのスーパーストア事業は、主としてGMS(総合スーパー)事業と食品スーパー事業からなります。当社グループでは、お客様のニーズの変化に的確に対応していくため、GMS事業においては、個々の店舗が地域のマーケットに合致した商品の品揃えを主導する個店主義を推し進めるとともに、引き続き、MD(商品政策)改革の推進や接客の強化によるお客様とのコミュニケーションを強化する一方、不採算店舗の閉店を実行し、事業構造改革に取組んでおります。食品スーパー事業においては、新しい生活提案型スーパーマーケットの確立を目指して、MD改革の推進や生産性の向上に取組んでおります。しかしながら、事業環境の変化等予期しない要因により、その目的を完全には達成できない可能性があります。この場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 百貨店事業当社グループの百貨店事業は、商品部の機能を強化して、オムニチャネル戦略に対応した自主商品開発を推進するとともに、地域特性に合わせた地方店改革を進める一方、不採算店舗の閉店を実行し、新しい百貨店づくりに向けた事業構造改革に取組んでおりますが、事業環境の変化等予期しない要因により、その目的を完全には達成できない可能性があります。この場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 フードサービス事業レストラン事業、給食事業、ファストフード事業からなる当社グループのフードサービス事業は、使われ方やニーズの変化に対応した商品開発の強化、および生産性の向上による成長戦略を推進しておりますが、事業環境の変化等予期しない要因により、その目的を完全には達成できない可能性があります。この場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 金融関連事業当社グループでは、銀行業・カード事業等の金融関連事業を行っています。株式会社セブン銀行の収入は、ATM事業に大きく依存していますが、現金に代替する決済の普及、ATMサービスに関する競争の激化、ATMネットワーク拡大の限界等の事態が発生した場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。カード事業については、クレジットカード「セブンカード・プラス/セブンカード」および「クラブ・オン/ミレニアムカード セゾン」と電子マネー「nanaco」の発行と運営を通じて、流通サービスと融合した利便性の高い金融サービスの実現に取り組んでおりますが、クレジットカード事業においては、貸倒率の増大・予想外の貸倒損失の発生、貸金業法に基づく総量規制等が、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、電子マネー事業においては、独自のシステムを構築して差別化を図っておりますが、我が国における電子マネーの急速な普及の過程で、汎用性の増大等の質的変化によって、競争力を維持できない場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 通信販売事業当社グループの通信販売事業は、商品競争力の低下、ネット化の進行によるカタログ販売効率悪化、配送コスト増等の経営環境の変化に対して、事業構造改革の断行と早期の収益改善を図るべく、商品力の強化と販促効率向上を軸とする改革を推進するとともに、グループの各事業とのシナジー具現化に取組んでおりますが、事業環境の変化等予期しない要因により、その目的を完全には達成できない可能性があります。この場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。(3)その他の法的規制・訴訟に関するリスク 会計制度・税制等の変更当社グループが予期しない会計基準や税制の新たな導入・変更により、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 環境に関する規制等当社グループは、食品リサイクル、容器包装リサイクル、廃棄物処理および地球温暖化対策などに関する様々な環境関連法令の適用を受けています。これらの法令による規制はより強化されたり、または将来的に新たな規制が導入される可能性があり、当社グループにとって、法令遵守に係る追加コストが生じたり、事業活動が制限されたりする可能性があります。 情報の流出当社グループは、金融事業を始めとする各種事業において、お客様等のプライバシーや信用に関する情報(個人情報を含む)を取り扱っており、また、他企業等の情報を受け取ることがありますが、これらの情報が誤ってまたは不正により外部に流出する可能性があります。情報が外部に流出した場合、被害者に対して損害賠償義務を負ったり、当社グループの社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの営業秘密が不正または過失により流出する危険もあり、その結果、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 訴訟および法的規制等当社グループは、事業の遂行に関して、訴訟等および規制当局による様々な法的手続きに服するリスクを有しています。現在までのところ、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす訴訟等は提起されておりませんが、業績に大きな影響を及ぼす訴訟や社会的影響の大きな訴訟等が発生し、当社グループに不利な判断がなされた場合には、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、より厳格な法規制が導入されたり、規制当局の法令解釈が従来よりも厳しくなることなどにより、多大な法的責任、不利な措置が課された場合や、法的手続きへの対応に多大なコストがかかる場合、当社グループの事業活動や業績、財務状況および評判に影響を及ぼす可能性があります。(4)災害等に関するリスク 災害等による影響当社グループの本社および主要な事業の店舗等は日本にあるほか、世界各地で事業を展開しています。地震、台風、洪水、津波等の自然災害、火災、停電、原子力発電所事故、戦争、テロ行為等の違法行為等により、事業活動の停止や施設の改修に係る多額の費用が発生し、当社グループの事業運営に重大な支障が生じた場合、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。特に、コンビニエンスストア事業やスーパーストア事業を始め主要な事業の店舗が集中している首都圏において大きな災害等が発生した場合、その影響も大きくなることが予想されます。加えて、当社グループの事業活動においてネットワークや情報システムの役割がさらに大きくなる中、停電、災害、テロ行為、ソフトウエア・ハードウェアの欠陥、コンピュータウィルスやネットワークへの不正侵入等によりシステム障害が発生した場合、事業運営に支障をきたすことになり、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 新型インフルエンザ等の感染症の流行による影響ライフラインの一翼を担う小売業を中核事業とする当社グループは、新型インフルエンザのような感染症の流行に備えて、お客様や従業員等の人命・安全を確保した上で、地域および社会への責任を果たすため、感染症流行時における営業継続への対策を講じていますが、感染拡大や蔓延状況に応じて、営業時間の短縮、営業店舗の限定等の措置をとる可能性があります。この場合、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。(5)その他のリスク 退職給付債務・退職給付費用当社グループの退職給付債務や退職給付費用は、割引率や年金資産の期待運用収益率等の基礎率を加味し算出していますが、これらの前提となる国内外の株価・為替・金利について予想外の変動が生じた場合や、それらにより年金資産の運用成績が悪化した場合、また、年金制度の変更が生じた場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 繰延税金資産当社グループの繰延税金資産については、課税所得の将来の見積額や一時差異等のスケジューリングの結果に基づき計上しているグループ会社があります。今後、経営環境の悪化等により課税所得の見積もりを減額した場合等には、繰延税金資産を取崩す必要が生じ、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社および一部の連結子会社は、平成24年度より連結納税制度を適用しております。 ブランドイメージ本編の他の項目に記載している諸事象および子会社・関連会社・フランチャイズビジネスにおける加盟店等の不祥事件により、結果として、当社グループ全体のブランドイメージが低下した場合、それによる当社グループに対するお客様の信頼低下、人材の流出、人材確保の困難化等により、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。