3382

セブン&アイ・ホールディングス(3382)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

小売業 小売

事業の概要

  • 国内コンビニエンスストア事業
    セブン-イレブン・ジャパンを中心に、日本国内でコンビニエンスストアを展開しています。商品の企画・開発から店舗への供給、フランチャイズシステムの運営まで一貫して行い、日々の生活に必要な食料品や日用品を提供することで収益を得ています。地域に密着した店舗網と高品質な商品が強みです。
  • 海外コンビニエンスストア事業
    主に北米の7-Eleven, Inc.が中心となり、コンビニエンスストア事業をグローバルに展開しています。M&Aによる店舗網の拡大や、地域に合わせた商品戦略、デジタル化推進により、海外市場での収益拡大を目指しています。広大な店舗ネットワークとブランド力が収益の柱です。
  • 金融関連事業
    セブン銀行やセブンCSカードサービスなどを通じて、ATMサービス、クレジットカード、電子マネーなどの金融サービスを提供しています。コンビニエンスストアの店舗網を活かした利便性の高いサービスを提供することで、手数料収入などを得ており、グループ全体の収益多様化に貢献しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 国内コンビニエンスストア事業
    日本国内のセブン-イレブン店舗運営が中心で、売上高は9021.89億円、営業利益は2335.54億円と、グループの主要な収益源の一つです。高品質なプライベートブランド商品や、デリバリーサービス「7NOW」の拡充を通じて、顧客満足度と収益性の向上を図っています。
  • 海外コンビニエンスストア事業
    主に北米の7-Eleven, Inc.が展開する事業で、売上高は91684.34億円とグループ最大の規模を誇りますが、営業利益は2162.48億円です。M&Aによる店舗網拡大や、フレッシュフードの強化、デジタル化推進により、グローバルでの成長を牽引しています。
  • スーパーストア事業
    売上高14285.36億円、営業利益104.15億円の事業です。主にスーパーマーケット事業を指し、地域に密着した店舗展開と生鮮食品の提供を通じて、顧客の多様なニーズに応えています。グループ全体の事業ポートフォリオを多様化する役割を担っています。
2025-02 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
DomesticCVSOperations 事業 9,022 2,336 25.9%
OverseasCVSOperations 事業 91,684 2,162 2.4%
SuperstoreOperations 事業 14,285 104 0.7%
FinancialServices 事業 1,856 320 17.2%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,543 文字
3【事業の内容】当社グループは、当社を純粋持株会社とする154社(当社を含む)によって形成される、流通業を中心とする企業グループであり、主として国内コンビニエンスストア事業、海外コンビニエンスストア事業を行っております。各種事業内容と主な会社名及び会社数は次のとおりであり、当区分は報告セグメントの区分と一致しております。なお、当社は特定上場会社等であります。特定上場会社等に該当することにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することになります。また、当社は、2026年4月9日開催の取締役会において、事業セグメントの変更を決議しました。これによるセグメント区分の変更内容を反映した各種事業内容と主な会社名及び会社数につきましては8~9ページに記載の[ご参考(新セグメント)]のとおりです。事業内容等主な会社名会社数国内コンビニエンスストア事業(9社)株式会社セブン‐イレブン・ジャパン株式会社セブン‐イレブン・沖縄株式会社セブンドリーム・ドットコム株式会社セブンネットショッピング株式会社セブン・ミールサービス、タワーベーカリー株式会社*1 連結子会社5社関連会社4社計9社 海外コンビニエンスストア事業(133社)7-Eleven, Inc.SEJ Asset Management & Investment CompanySEI Speedway Holdings, LLC、Speedway LLC7-Eleven International LLC、AR BidCo Pty LtdConvenience Group Holdings Pty Ltd7-Eleven Stores Pty Ltd、CONVENIENCE HOLDINGS PTY LTDSEVEN-ELEVEN HAWAII, INC.セブン‐イレブン(中国)投資有限公司セブン‐イレブン北京有限公司、セブン‐イレブン成都有限公司セブン‐イレブン天津商業有限公司、山東衆邸便利生活有限公司*1 連結子会社128社関連会社5社計133社 スーパーストア事業(2社)株式会社BCJ-95*1 連結子会社1社関連会社1社計2社 金融関連事業(3社)株式会社セブン・フィナンシャルサービス株式会社セブンCSカードサービス株式会社セブン銀行*1連結子会社2社関連会社1社計3社  その他の事業(5社)SpireX株式会社*2、株式会社テルベ株式会社セブン&アイ・エナジーマネジメントタワーレコード株式会社*1、ぴあ株式会社*1 連結子会社3社関連会社2社計5社 全社(1社)株式会社セブン&アイ・フィナンシャルセンター 連結子会社1社 (注)*1 上表の主な会社名欄に掲げられているタワーベーカリー株式会社、山東衆邸便利生活有限公司、株式会社BCJ-95、株式会社セブン銀行、タワーレコード株式会社及びぴあ株式会社は関連会社であります。*2 SpireX株式会社は2025年11月16日付で株式会社セブン&アイ・ネットメディアから商号変更しております。  事業の系統は概ね次の図のとおりであります。 (注) コンビニエンスストア加盟店は、株式会社セブン‐イレブン・ジャパン、株式会社セブン‐イレブン・沖縄、7-Eleven, Inc. 、7-Eleven Stores Pty Ltd、セブン‐イレブン北京有限公司、セブン‐イレブン成都有限公司及びセブン‐イレブン天津商業有限公司と加盟店基本契約を締結している独立した事業体であります。 [ご参考(新セグメント)]事業内容等主な会社名会社数国内コンビニエンスストア事業(11社)株式会社セブン‐イレブン・ジャパン株式会社セブン‐イレブン・沖縄株式会社セブンドリーム・ドットコム株式会社セブンネットショッピング株式会社セブン・ミールサービス、タワーベーカリー株式会社*1タワーレコード株式会社*1、ぴあ株式会社*1 連結子会社5社関連会社6社計11社 海外コンビニエンスストア事業(133社)7-Eleven, Inc.SEJ Asset Management & Investment CompanySEI Speedway Holdings, LLC、Speedway LLC7-Eleven International LLC、AR BidCo Pty LtdConvenience Group Holdings Pty Ltd7-Eleven Stores Pty Ltd、CONVENIENCE HOLDINGS PTY LTDSEVEN-ELEVEN HAWAII, INC.セブン‐イレブン(中国)投資有限公司セブン‐イレブン北京有限公司、セブン‐イレブン成都有限公司セブン‐イレブン天津商業有限公司、山東衆邸便利生活有限公司*1 連結子会社128社関連会社5社計133社 その他の事業(8社)株式会社セブン・フィナンシャルサービス株式会社セブンCSカードサービス、SpireX株式会社*2株式会社テルベ、株式会社セブン&アイ・エナジーマネジメント株式会社BCJ-95*1、株式会社セブン銀行*1 連結子会社6社関連会社2社計8社 全社(1社)株式会社セブン&アイ・フィナンシャルセンター 連結子会社1社 (注)*1 上表の主な会社名欄に掲げられているタワーベーカリー株式会社、タワーレコード株式会社、ぴあ株式会社、山東衆邸便利生活有限公司、株式会社BCJ-95及び株式会社セブン銀行は関連会社であります。*2 SpireX株式会社は2025年11月16日付で株式会社セブン&アイ・ネットメディアから商号変更しております。  事業の系統は概ね次の図のとおりであります。 (注) コンビニエンスストア加盟店は、株式会社セブン‐イレブン・ジャパン、株式会社セブン‐イレブン・沖縄、7-Eleven, Inc. 、7-Eleven Stores Pty Ltd、セブン‐イレブン北京有限公司、セブン‐イレブン成都有限公司及びセブン‐イレブン天津商業有限公司と加盟店基本契約を締結している独立した事業体であります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2026時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
消費の二極化に対応した商品戦略やデリバリーサービス拡充により価格設定の余地がある。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 ブランド
セブン‐イレブン・ジャパンや7-Eleven, Inc.といった強力なブランドと広範な店舗ネットワーク。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 成長投資
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:お客様ニーズの変化と新たな価値提供の未達 / 計画未達や資材高騰による設備導入の遅延 / 物流混乱、食品安全問題、競争激化
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 12 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

セブン-イレブン・ジャパンの強力なブランド力と、長年培ってきた店舗運営ノウハウは、新規参入障壁となっている。特に、おにぎりや弁当などのプライベートブランド(PB)商品は高い顧客ロイヤルティを誇る。コンビニエンスストア業界における認知度と信頼性は、無形資産として機能している。

スイッチングコスト★★★☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

セブン-イレブンは、利便性の高い立地、豊富な品揃え、独自のサービス(セブンカフェ、マルチコピー機等)を提供しており、顧客は日常的な購買行動において他のコンビニエンスストアへの乗り換えによるメリットを感じにくい。特に、特定のPB商品やサービスに慣れた顧客層は、スイッチング・コストを感じる可能性がある。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

コンビニエンスストアのビジネスモデルは、個々の店舗の利便性が中心であり、プラットフォーム型のネットワーク効果は限定的である。顧客が増えることで店舗の価値が直接的に向上するわけではない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

セブン-イレブンは、大規模な仕入れによるスケールメリットや、効率的な物流システム(チルド物流等)により、一定のコスト競争力を有している。しかし、競合他社も同様の取り組みを進めており、圧倒的なコスト優位を確立しているとは言えない。

規模の経済★★★★☆
根拠:強い規模が参入障壁になる

セブン-イレブンは国内最大のコンビニエンスストアチェーンであり、店舗数(約2万店)と売上高において圧倒的な規模を誇る。この規模は、仕入れ、物流、マーケティングにおいて効率性を生み出し、競合他社に対する優位性の源泉となっている。

  • 圧倒的な店舗ネットワーク
    セブン&アイグループは、国内外に広がる膨大な数のコンビニエンスストア店舗網を保有しています。特にセブン-イレブンは、日本国内で約2万店、海外でも数万店を展開しており、消費者が日常的に利用しやすい立地に多数存在することで、高い顧客アクセスと利便性を提供し、安定的な収益基盤を築いています。
  • 強力なブランド力と商品開発力
    セブン-イレブンブランドは、高品質で独自性のあるプライベートブランド商品や、常に変化する顧客ニーズに対応した新商品を開発する力に優れています。これにより、他社との差別化を図り、顧客のロイヤルティを高めることに成功しています。特に「セブンカフェ」や「ライブミール」など、特定のカテゴリーで高い評価を得ています。
  • 効率的なサプライチェーンと運営ノウハウ
    長年にわたるコンビニエンスストア事業で培われた、商品の調達から配送、店舗での販売に至るまでの効率的なサプライチェーンと、フランチャイズ店舗を成功に導くための運営ノウハウが強みです。これにより、商品の鮮度維持や品揃えの最適化、人件費の効率化などを実現し、高い収益性を維持しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものになります。(1)経営の基本方針当社は、2025年9月からコンビニエンスストア(CVS)事業に特化した新たな体制となり、それに先立ち、同年8月に「7-Elevenの変革」と題した計画(以下、「変革プラン」)を発表しました。これは当社初の真のグローバル戦略計画であり、グローバル企業として成長するための優先事項とその達成方法を明確に定義したものです。本計画の策定により、7-Elevenとしての方向性の統一感と一体感の醸成を実現しています。さらに、本計画の迅速な実行と達成を確実にするため、コミュニケーション、スピード、アカウンタビリティの観点からマネジメントプロセスとその仕組みを抜本的に改革しました。当社は、グローバルで展開する7-Elevenとして、他社にはないスケールとユニークなビジネスモデルがあり、まだまだ大きなポテンシャルがあります。文字どおり一つの7-Elevenブランドとして一貫性のある統合された成長戦略を、規律あるマネジメントプロセスと各事業会社へのエンパワーメントを通じた自律的運営を実行することで、当社の企業価値及び株主価値を一層向上させてまいります。 (2)長期的価値創造にコミット規律あるキャピタル・アロケーション方針のもと、変革プランを実行し、長期的な株主価値の最大化に全力で取り組んでいます。(注)LSD:Low Single Digit(1桁台前半)、MSD:Middle Single Digit(1桁台中間)、High-Teens(10台後半)*スーパーストア事業グループ及び7BKの非連結化及びSEIのIPOを考慮 (3)中長期的な経営ビジョン当社は、2022年度に実施したグループ戦略の再評価を踏まえて、2030年に目指すグループ像を「セブン‐イレブン事業を核としたグローバル成長戦略と、テクノロジーの積極活用を通じて流通革新を主導する、「食」を中心とした世界トップクラスのリテールグループ」といたしました。 (4)経営環境及び経営課題当社は、「変革プラン」を通じて、筋肉質な組織を構築し、あらゆる変化にスピーディーに対処していきます。当社は、セブン-イレブン事業をグローバルに展開し、長年にわたってトップポジションを維持し、マーケットリーダーの地位を確立してきました。しかし、数多くの成功の反面、近年はイノベーションの鈍化と事業の推進力低下というリスクが顕在化していました。新たな経営チームは、この点について深い危機感を抱き、事業運営の手法をスピーディーに変革する必要性を共有しています。また、この変革を推進するにあたり、私たちは創業者たちが掲げ、確立してきた創業者の精神「信頼と誠実」「変化への対応」を、変わることのない経営理念とし、謙虚に学び、積極的に変化を起こす姿勢を持ったグループの企業文化を育成していきます。改めて自分たちの事業を再定義し、自ら挑戦し、積極的に考え、行動を変えることが必要であり、すべての従業員が創業者のように考え行動することで、イノベーションを起こし、成長を加速していくことが重要だと考えています。このような全社規模の企業文化の再構築と本プランで示す抜本的な変革に向けて、新たな経営チームは、各事業会社のリーダーシップ・チームとも緊密に連携し、ワンチームとして経営を推進していく体制を整え、各種施策を遂行していきます。経営チームは、「変革プラン」の策定にあたり、各事業会社と対話と議論を積み重ね、早急に対処すべき経営課題を特定しました。 「7-Elevenの変革」を支える確かな経営基盤~サステナビリティ戦略、人的資本の取り組み、ガバナンスの強化~当社グループは、持続可能な社会と企業価値の向上を両立すべく、「7つの重点課題」に基づくサステナビリティ戦略を推進しております。2024年度にはサステナビリティ戦略マップを策定し、CO₂排出量削減、プラスチック対策、食品ロス・食品リサイクル対策、持続可能な調達、人権デュー・ディリジェンス等の取り組みを強化してまいりました。また、ネイチャーポジティブの実現に向けた取り組みやTCFD・TNFDに基づく気候・自然関連リスク開示を進め、事業影響の財務インパクト評価等も実施しております。人的資本の取り組みについては、「挑戦・革新し続けるカルチャー醸成」「働きがい・働きやすさの向上」「グローバル人財の育成・採用」といった経営戦略と連動した人財政策が不可欠と捉え、企業カルチャー変革の実行、DEI推進、ワークライフバランス支援、能力開発・研修プログラムの強化、キャリア形成支援等を通じて、従業員が成長を実感し、活躍できる環境整備に注力しています。コーポレートガバナンスについては、独立社外取締役が過半を占める取締役会体制のもと、経営戦略の迅速な意思決定と透明性・客観性向上のため、取締役会議長とCEOの役割を分離し、経営監督機能の強化を図っています。また、指名・報酬委員会の独立性を確保し、取締役・監査役のスキルセット評価、業績連動型報酬の導入等を進めています。 今後も、当社は「持続可能な社会」と「企業の持続的成長」の両立を目指し、すべてのステークホルダーの皆様の声を真摯に受け止めながら、グローバルマーケットにおける中長期的な企業価値向上を実現してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものになります。(1)経営の基本方針当社は、2025年9月からコンビニエンスストア(CVS)事業に特化した新たな体制となり、それに先立ち、同年8月に「7-Elevenの変革」と題した計画(以下、「変革プラン」)を発表しました。これは当社初の真のグローバル戦略計画であり、グローバル企業として成長するための優先事項とその達成方法を明確に定義したものです。本計画の策定により、7-Elevenとしての方向性の統一感と一体感の醸成を実現しています。さらに、本計画の迅速な実行と達成を確実にするため、コミュニケーション、スピード、アカウンタビリティの観点からマネジメントプロセスとその仕組みを抜本的に改革しました。当社は、グローバルで展開する7-Elevenとして、他社にはないスケールとユニークなビジネスモデルがあり、まだまだ大きなポテンシャルがあります。文字どおり一つの7-Elevenブランドとして一貫性のある統合された成長戦略を、規律あるマネジメントプロセスと各事業会社へのエンパワーメントを通じた自律的運営を実行することで、当社の企業価値及び株主価値を一層向上させてまいります。 (2)長期的価値創造にコミット規律あるキャピタル・アロケーション方針のもと、変革プランを実行し、長期的な株主価値の最大化に全力で取り組んでいます。(注)LSD:Low Single Digit(1桁台前半)、MSD:Middle Single Digit(1桁台中間)、High-Teens(10台後半)*スーパーストア事業グループ及び7BKの非連結化及びSEIのIPOを考慮 (3)中長期的な経営ビジョン当社は、2022年度に実施したグループ戦略の再評価を踏まえて、2030年に目指すグループ像を「セブン‐イレブン事業を核としたグローバル成長戦略と、テクノロジーの積極活用を通じて流通革新を主導する、「食」を中心とした世界トップクラスのリテールグループ」といたしました。 (4)経営環境及び経営課題当社は、「変革プラン」を通じて、筋肉質な組織を構築し、あらゆる変化にスピーディーに対処していきます。当社は、セブン-イレブン事業をグローバルに展開し、長年にわたってトップポジションを維持し、マーケットリーダーの地位を確立してきました。しかし、数多くの成功の反面、近年はイノベーションの鈍化と事業の推進力低下というリスクが顕在化していました。新たな経営チームは、この点について深い危機感を抱き、事業運営の手法をスピーディーに変革する必要性を共有しています。また、この変革を推進するにあたり、私たちは創業者たちが掲げ、確立してきた創業者の精神「信頼と誠実」「変化への対応」を、変わることのない経営理念とし、謙虚に学び、積極的に変化を起こす姿勢を持ったグループの企業文化を育成していきます。改めて自分たちの事業を再定義し、自ら挑戦し、積極的に考え、行動を変えることが必要であり、すべての従業員が創業者のように考え行動することで、イノベーションを起こし、成長を加速していくことが重要だと考えています。このような全社規模の企業文化の再構築と本プランで示す抜本的な変革に向けて、新たな経営チームは、各事業会社のリーダーシップ・チームとも緊密に連携し、ワンチームとして経営を推進していく体制を整え、各種施策を遂行していきます。経営チームは、「変革プラン」の策定にあたり、各事業会社と対話と議論を積み重ね、早急に対処すべき経営課題を特定しました。 「7-Elevenの変革」を支える確かな経営基盤~サステナビリティ戦略、人的資本の取り組み、ガバナンスの強化~当社グループは、持続可能な社会と企業価値の向上を両立すべく、「7つの重点課題」に基づくサステナビリティ戦略を推進しております。2024年度にはサステナビリティ戦略マップを策定し、CO₂排出量削減、プラスチック対策、食品ロス・食品リサイクル対策、持続可能な調達、人権デュー・ディリジェンス等の取り組みを強化してまいりました。また、ネイチャーポジティブの実現に向けた取り組みやTCFD・TNFDに基づく気候・自然関連リスク開示を進め、事業影響の財務インパクト評価等も実施しております。人的資本の取り組みについては、「挑戦・革新し続けるカルチャー醸成」「働きがい・働きやすさの向上」「グローバル人財の育成・採用」といった経営戦略と連動した人財政策が不可欠と捉え、企業カルチャー変革の実行、DEI推進、ワークライフバランス支援、能力開発・研修プログラムの強化、キャリア形成支援等を通じて、従業員が成長を実感し、活躍できる環境整備に注力しています。コーポレートガバナンスについては、独立社外取締役が過半を占める取締役会体制のもと、経営戦略の迅速な意思決定と透明性・客観性向上のため、取締役会議長とCEOの役割を分離し、経営監督機能の強化を図っています。また、指名・報酬委員会の独立性を確保し、取締役・監査役のスキルセット評価、業績連動型報酬の導入等を進めています。 今後も、当社は「持続可能な社会」と「企業の持続的成長」の両立を目指し、すべてのステークホルダーの皆様の声を真摯に受け止めながら、グローバルマーケットにおける中長期的な企業価値向上を実現してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の概要① 経営成績当連結会計年度における国内経済は、景気が緩やかに回復しました。また、個人消費は物価上昇の影響等から消費者マインドの下押しリスクがみられたものの、雇用・所得環境の改善を背景に緩やかな増加基調を維持しました。北米経済は、景気が堅調に推移したものの、個人消費については物価上昇の影響等により、低所得者層を中心に消費の抑制傾向が見られました。このような環境の中、当社は2025年8月6日に公表した「7-Elevenの変革」におけるコンビニエンスストア事業変革によるグローバル成長に向けた取り組みにおいて、当期は今後の成長を確たるものにするための経営基盤を再構築しており、可能な限り早期の効果発現に向けた取り組みを進めてまいりました。これらの結果、当該期間における当社の連結業績は以下のとおりとなりました。(連結業績) (単位:百万円) 2025年2月期2026年2月期 前年同期比 前年同期比営業収益11,972,762104.4%10,430,26987.1%営業利益420,99178.8%422,993100.5%経常利益374,58673.9%377,411100.8%親会社株主に帰属する当期純利益173,06877.0%292,760169.2% 為替レート(損益計算書)U.S.$1=151.69円U.S.$1=149.61円1元=21.04円1元=20.81円為替レート(貸借対照表)U.S.$1=158.18円U.S.$1=156.56円1元=21.67円1元=22.36円 株式会社セブン‐イレブン・ジャパン、株式会社セブン‐イレブン・沖縄、7-Eleven,Inc.及び7-Eleven Stores Pty Ltdにおける加盟店売上を含めた「グループ売上」は、16,992,087百万円(前年同期比92.1%)となりました。なお、為替による影響は前年同期と比べ、グループ売上は1,466億円、営業収益は1,197億円、営業利益は31億円減少しております。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、営業利益の増加に加え、株式会社ヨーク・ホールディングス傘下の子会社の非連結化等による影響や、前年同期に特別損失に計上していた7-Eleven, Inc.の不採算店の閉店及びイトーヨーカドーネットスーパーの事業撤退等の影響により、前年同期比169.2%となりました。 当連結会計年度における事業部門別の営業概況は以下のとおりです。 (セグメント別営業収益) (単位:百万円) 2025年2月期2026年2月期 前年同期比 前年同期比国内コンビニエンスストア事業904,15298.1%914,583101.2%海外コンビニエンスストア事業9,170,782107.7%8,556,83293.3%スーパーストア事業1,432,12696.9%689,47848.1%金融関連事業212,127102.2%137,19764.7%その他の事業320,91478.0%179,71656.0%計12,040,102104.4%10,477,80787.0%調整額(消去及び全社)△67,339-△47,538-合 計11,972,762104.4%10,430,26987.1% (セグメント別営業利益) (単位:百万円) 2025年2月期2026年2月期 前年同期比 前年同期比国内コンビニエンスストア事業233,55493.2%222,52195.3%海外コンビニエンスストア事業216,24871.7%222,223102.8%スーパーストア事業10,41576.7%17,515168.2%金融関連事業32,01583.9%20,97065.5%その他の事業5,779215.0%6,979120.8%計498,01482.1%490,21198.4%調整額(消去及び全社)△77,023-△67,218-合 計420,99178.8%422,993100.5% (a)国内コンビニエンスストア事業国内コンビニエンスストア事業における営業収益は914,583百万円(前年同期比101.2%)、営業利益は222,521百万円(同95.3%)となりました。株式会社セブン‐イレブン・ジャパンは、お客様の消費行動の変化に対応すべく、2025年5月から新体制の下で「フレッシュフードの差別化」、「店舗ネットワークの強化」、「7NOWのお客様価値最大化」に加え、「お客様とのエンゲージメント強化」を重点施策として、客層の拡大と来店頻度の向上、及び外部環境の影響を受けにくい経営構造への変革に向けた取り組みを進めてまいりました。一例として、出来立て商品の「セブンカフェ ベーカリー」や「セブンカフェ ティー」の全国展開を図りました。当連結会計年度は、既存店売上が前年同期を上回った一方で、米等の原材料価格の高騰により荒利率が前年同期を下回りました。加えて、物価上昇等の影響により販管費は前年同期を上回り、営業利益は220,263百万円(同94.2%)となりました。また、自営店と加盟店の売上を合計したチェーン全店売上は5,469,315百万円(同101.9%)となりました。なお、当第4四半期連結会計期間の3か月間は、引き続き「商品開発」「マーケティング」「オペレーション」「コミュニケーション」の4部門の連携に加え、外部知見も取り入れた共創型マーケティングによる商品開発・販売強化に取り組みました。商品開発戦略としてはカテゴリー毎にフォーカスし、デイリー商品の強化を図りました。また、お客様とのコミュニケーション強化策として、新コンセプトのTVCM放映やマスメディア・インフルエンサー連動型のイベント実施、SNS発信等に取り組んだこと等により、既存店売上は前年同期を上回りました。荒利率については、出来立てカウンター商品の売上伸長があったものの、原材料価格高騰の影響を受け、前年同期を下回りました。(b)海外コンビニエンスストア事業海外コンビニエンスストア事業における営業収益は8,556,832百万円(前年同期比93.3%)、営業利益は222,223百万円(同102.8%)となりました。北米の7-Eleven, Inc.は、物価上昇の影響等により、低所得者層を中心に食品や生活必需品への節約志向が見られる中で、「フレッシュフードの差別化」、「店舗ネットワークの強化」、「7NOWのお客様価値最大化」、「バリューチェーン横断での販管費コントロール」を重点施策として取り組んでまいりました。当連結会計年度のドルベースの米国内既存店商品売上は前年を下回ったものの、コスト適正化を継続して実施したことにより、営業利益(のれん償却前)は332,381百万円(同100.8%)となりました。また、自営店と加盟店の売上を合計したチェーン全店売上は、9,725,461百万円(同92.7%)となりました。なお、当第4四半期連結会計期間の3か月間は、フレッシュフードを中心としたバリューオファー施策等により客単価が前年同期を上回りましたが、10月及び11月の政府閉鎖影響等による客数減少の影響をカバーできず既存店商品売上は前年同期を下回りました。ガソリンについては市況の影響により収益は回復しました。また、コスト適正化を継続しておりますが人件費、地代家賃上昇等により販管費は前年同期を上回りました。7-Eleven International LLCは、既存地域への支援を強化し、各市場の特性に合わせた「食のコンビニ」への転換を進めています。当連結会計年度の営業利益(のれん償却前)は20,723百万円(同144.9%)となりました。なお、2024年度に子会社となった7-Eleven Australia(オーストラリア)においては、タバコ販売規制強化による売上への影響があるものの、フレッシュフードの商品開発強化と品揃えの拡大等により客数が増加し既存店売上は前年同期を上回りました。 (c)スーパーストア事業スーパーストア事業における営業収益は689,478百万円(前年同期比48.1%)、営業利益は17,515百万円(同168.2%)となりました。また、2025年9月1日付で株式会社ヨーク・ホールディングス傘下の子会社は連結の範囲から除外されました。なお、株式会社ヨーク・ホールディングス傘下の子会社は中間連結会計期間までの業績を連結子会社として計上しております。(d)金融関連事業金融関連事業における営業収益は137,197百万円(前年同期比64.7%)、営業利益は20,970百万円(同65.5%)となりました。また、2025年6月24日付で株式会社セブン銀行及びその子会社9社は連結の範囲から除外されました。なお、株式会社セブン銀行及びその子会社9社は中間連結会計期間までの業績を連結子会社として計上しております。(e)その他の事業その他の事業における営業収益は179,716百万円(前年同期比56.0%)、営業利益は6,979百万円(同120.8%)となりました。また、2025年9月1日付で株式会社ヨーク・ホールディングス傘下の子会社は連結の範囲から除外されました。なお、株式会社ヨーク・ホールディングス傘下の子会社は中間連結会計期間までの業績を連結子会社として計上しております。(f)調整額(消去及び全社)調整額(消去及び全社)における営業損失は67,218百万円(前年同期は77,023百万円の営業損失)となりました。業務効率化やセキュリティ強化等を目的としたグループ共通基盤システム構築に係る費用等を含む本社費用を計上しております。② 財政状態の状況(a)資産、負債及び純資産の状況総資産は、前連結会計年度末に比べ2,243,153百万円減の9,142,957百万円となりました。流動資産は、株式会社セブン銀行及びその子会社の非連結化による現金及び預金の減少等により前連結会計年度末に比べ1,331,235百万円減少いたしました。固定資産は、株式会社ヨーク・ホールディングス傘下の子会社の非連結化による建物及び構築物、土地の減少等により前連結会計年度末に比べ911,730百万円減少いたしました。負債は、株式会社セブン銀行及びその子会社の非連結化等により前連結会計年度末に比べ1,668,136百万円減の5,494,762百万円となりました。純資産は、自己株式の取得等により前連結会計年度末に比べ575,017百万円減の3,648,195百万円となりました。なお、当連結会計年度における為替影響により前連結会計年度末に比べ総資産で72,049百万円、負債で39,460百万円減少しております。(b)キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ923,673百万円減少したことにより、426,146百万円となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは、666,736百万円の収入(前年同期比76.1%)となりました。これは、税金等調整前当期純利益が434,564百万円、減価償却費が382,009百万円となったこと等によるものであります。投資活動によるキャッシュ・フローは、477,343百万円の支出(前年同期比65.2%)となりました。これは、主に店舗の新規出店や改装などに伴う有形固定資産の取得による支出が333,618百万円、株式会社セブン銀行及びその子会社等の非連結化による連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による支出が758,627百万円、株式会社ヨーク・ホールディングス傘下の子会社の非連結化による連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入が538,359百万円となったこと等によるものであります。財務活動によるキャッシュ・フローは、1,109,880百万円の支出(前年同期比282.7%)となりました。これは、長期借入金の返済による支出が271,746百万円、社債の償還による支出が210,000百万円、自己株式の取得による支出が600,004百万円となったこと等によるものであります。 (2)生産、受注及び販売の実績①生産及び受注の実績該当事項はありません。 ②仕入実績当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称仕入高(百万円)前年同期比(%)国内コンビニエンスストア事業45,24897.1海外コンビニエンスストア事業6,502,29191.4スーパーストア事業465,34147.2金融関連事業25,766112.1その他の事業98,58155.9計7,137,22985.6(注)1 スーパーストア事業及びその他の事業の主な変動理由は、株式会社ヨーク・ホールディングス傘下の子会社が連結の範囲から除外されたことに伴うものであります。2 上記国内及び海外コンビニエンスストア事業の仕入高には、自営店仕入のみが含まれております。3 上記仕入実績は、連結会社間の取引高を消去した金額となっております。 ③販売実績当連結会計年度における販売実績(営業収益のうちの売上高)をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称売上高(百万円)前年同期比(%)国内コンビニエンスストア事業60,69395.9海外コンビニエンスストア事業8,022,43692.7スーパーストア事業638,97848.0金融関連事業27,747123.0その他の事業143,83652.5計8,893,69386.0(注)1 スーパーストア事業及びその他の事業の主な変動理由は、株式会社ヨーク・ホールディングス傘下の子会社が連結の範囲から除外されたことに伴うものであります。2 上記国内及び海外コンビニエンスストア事業の売上高には、自営店売上のみが含まれております。3 上記販売実績は、連結会社間の取引高を消去した金額となっております。    3 主要な子会社の売上状況は、次のとおりであります。    (1)国内コンビニエンスストア事業株式会社セブン‐イレブン・ジャパン区分チェーン全店売上(百万円)前年同期比(%)構成比(%)加工食品1,498,861102.627.3ファスト・フード1,564,745102.628.5日配食品669,820100.212.2食品計3,733,428102.268.0非食品1,756,907101.232.0合計5,490,335101.9100.0(注) 上記金額は収益認識会計基準等を適用する前の数値であり、消費税等は含まれておりません。チェーン全店売上は、フランチャイズ・ストア(加盟店)とトレーニング・ストア(自営店)の売上の合計金額であります。     (2)海外コンビニエンスストア事業7-Eleven, Inc.区分チェーン全店売上(百万円)前年同期比(%)構成比(%)加工食品1,895,65698.519.5ファスト・フード528,76095.95.4日配食品153,64794.51.6食品計2,578,06597.826.5非食品1,417,01596.014.6商品計3,995,08197.141.1ガソリン5,730,38089.858.9合計9,725,46192.7100.0(注) チェーン全店売上は、フランチャイズ・ストア(加盟店)とトレーニング・ストア(自営店)の売上の合計金額であります。 (3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 経営成績の分析(a)営業収益及び営業利益当連結会計年度の営業収益は、前連結会計年度に比べ1,542,493百万円減少の10,430,269百万円(前年同期比87.1%)、営業利益は、2,001百万円増加の422,993百万円(前年同期比100.5%)となりました。   前連結会計年度(自 2024年3月 1日 至 2025年2月28日)  当連結会計年度(自 2025年3月 1日 至 2026年2月28日)増減額営業収益(百万円) 国内コンビニエンスストア事業904,152914,58310,430海外コンビニエンスストア事業9,170,7828,556,832△613,950スーパーストア事業1,432,126689,478△742,648金融関連事業212,127137,197△74,929その他の事業320,914179,716△141,198計12,040,10210,477,807△1,562,295消去及び全社△67,339△47,53819,801 合  計11,972,76210,430,269△1,542,493営業利益(百万円) 国内コンビニエンスストア事業233,554222,521△11,032海外コンビニエンスストア事業216,248222,2235,974スーパーストア事業10,41517,5157,099金融関連事業32,01520,970△11,045その他の事業5,7796,9791,200計498,014490,211△7,803消去及び全社△77,023△67,2189,805 合  計420,991422,9932,001国内コンビニエンスストア事業における営業収益は914,583百万円(前年同期比101.2%)、営業利益は222,521百万円(同95.3%)となりました。株式会社セブン‐イレブン・ジャパンは、お客様の消費行動の変化に対応すべく、2025年5月から新体制の下で「フレッシュフードの差別化」、「店舗ネットワークの強化」、「7NOWのお客様価値最大化」に加え、「お客様とのエンゲージメント強化」を重点施策として、客層の拡大と来店頻度の向上、及び外部環境の影響を受けにくい経営構造への変革に向けた取り組みを進めてまいりました。一例として、出来立て商品の「セブンカフェ ベーカリー」や「セブンカフェ ティー」の全国展開を図りました。当連結会計年度は、既存店売上が前年同期を上回った一方で、米等の原材料価格の高騰により荒利率が前年同期を下回りました。加えて、物価上昇等の影響により販管費は前年同期を上回り、営業利益は220,263百万円(同94.2%)となりました。また、自営店と加盟店の売上を合計したチェーン全店売上は5,469,315百万円(同101.9%)となりました。なお、当第4四半期連結会計期間の3か月間は、引き続き「商品開発」「マーケティング」「オペレーション」「コミュニケーション」の4部門の連携に加え、外部知見も取り入れた共創型マーケティングによる商品開発・販売強化に取り組みました。商品開発戦略としてはカテゴリー毎にフォーカスし、デイリー商品の強化を図りました。また、お客様とのコミュニケーション強化策として、新コンセプトのTVCM放映やマスメディア・インフルエンサー連動型のイベント実施、SNS発信等に取り組んだこと等により、既存店売上は前年同期を上回りました。荒利率については、出来立てカウンター商品の売上伸長があったものの、原材料価格高騰の影響を受け、前年同期を下回りました。海外コンビニエンスストア事業における営業収益は8,556,832百万円(前年同期比93.3%)、営業利益は222,223百万円(同102.8%)となりました。北米の7-Eleven, Inc.は、物価上昇の影響等により、低所得者層を中心に食品や生活必需品への節約志向が見られる中で、「フレッシュフードの差別化」、「店舗ネットワークの強化」、「7NOWのお客様価値最大化」、「バリューチェーン横断での販管費コントロール」を重点施策として取り組んでまいりました。当連結会計年度のドルベースの米国内既存店商品売上は前年を下回ったものの、コスト適正化を継続して実施したことにより、営業利益(のれん償却前)は332,381百万円(同100.8%)となりました。また、自営店と加盟店の売上を合計したチェーン全店売上は、9,725,461百万円(同92.7%)となりました。なお、当第4四半期連結会計期間の3か月間は、フレッシュフードを中心としたバリューオファー施策等により客単価が前年同期を上回りましたが、10月及び11月の政府閉鎖影響等による客数減少の影響をカバーできず既存店商品売上は前年同期を下回りました。ガソリンについては市況の影響により収益は回復しました。また、コスト適正化を継続しておりますが人件費、地代家賃上昇等により販管費は前年同期を上回りました。7-Eleven International LLCは、既存地域への支援を強化し、各市場の特性に合わせた「食のコンビニ」への転換を進めています。当連結会計年度の営業利益(のれん償却前)は20,723百万円(同144.9%)となりました。なお、2024年度に子会社となった7-Eleven Australia(オーストラリア)においては、タバコ販売規制強化による売上への影響があるものの、フレッシュフードの商品開発強化と品揃えの拡大等により客数が増加し既存店売上は前年同期を上回りました。スーパーストア事業における営業収益は689,478百万円(前年同期比48.1%)、営業利益は17,515百万円(同168.2%)となりました。また、2025年9月1日付で株式会社ヨーク・ホールディングス傘下の子会社は連結の範囲から除外されました。なお、株式会社ヨーク・ホールディングス傘下の子会社は中間連結会計期間までの業績を連結子会社として計上しております。金融関連事業における営業収益は137,197百万円(前年同期比64.7%)、営業利益は20,970百万円(同65.5%)となりました。また、2025年6月24日付で株式会社セブン銀行及びその子会社9社は連結の範囲から除外されました。なお、株式会社セブン銀行及びその子会社9社は中間連結会計期間までの業績を連結子会社として計上しております。 (b)営業外損益及び経常利益営業外損益は、前連結会計年度の46,404百万円の損失(純額)から45,581百万円の損失(純額)となりました。これは7-Eleven, Inc.による支払利息が減少したこと等によるものであります。この結果、経常利益は、前連結会計年度に比べ2,825百万円増加の377,411百万円となりました。(c)特別損益及び税金等調整前当期純利益特別損益は、前連結会計年度の105,235百万円の損失(純額)から57,152百万円の利益(純額)となりました。これは株式会社ヨーク・ホールディングス傘下の子会社の非連結化等により特別利益を計上したこと等によるものであります。この結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ165,212百万円増加の434,564百万円となりました。(d)法人税等(法人税等調整額を含む)及び親会社株主に帰属する当期純利益法人税等は、前連結会計年度に比べ49,141百万円増加の135,472百万円となりました。また、税効果会計適用後の負担率は31.2%となりました。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ119,692百万円増加の292,760百万円となりました。1株当たり当期純利益は、118.81円となり、前連結会計年度の66.62円に比べ52.19円増加しました。② 財政状態の分析(a)資産、負債及び純資産の状況 前連結会計年度(2025年2月28日)当連結会計年度(2026年2月28日)増減額総資産(百万円)11,386,1119,142,957△2,243,153負 債(百万円)7,162,8985,494,762△1,668,136純資産(百万円)4,223,2123,648,195△575,017(注) 「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、2025年2月期に係る各数値については、遡及適用後の数値を記載しております。総資産は、前連結会計年度末に比べ2,243,153百万円減少して9,142,957百万円となりました。流動資産は、株式会社セブン銀行及びその子会社の非連結化により現金及び預金が930,028百万円減少したこと等から、前連結会計年度末に比べ1,331,235百万円減少し、1,492,546百万円となりました。有形固定資産は、株式会社ヨーク・ホールディングス傘下の子会社の非連結化による建物及び構築物、土地の減少等により483,330百万円の減少となりました。無形固定資産は、主に為替レートの変動に伴う減少等により242,356百万円の減少となりました。また、投資その他の資産においては、株式会社ヨーク・ホールディングス傘下の子会社の非連結化により長期差入保証金が減少したこと等により186,044百万円減少しております。これらの結果、固定資産は前連結会計年度末に比べ911,730百万円減少し、7,650,015百万円となりました。負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,668,136百万円減少し、5,494,762百万円となりました。流動負債は、株式会社セブン銀行及びその子会社の非連結化によりATM仮受金、銀行業における預金及びコールマネーが減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ1,415,944百万円減少し、1,900,670百万円となりました。固定負債は、社債が314,208百万円減少した一方、リース債務が175,552百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ252,191百万円減少し、3,594,091百万円となりました。純資産合計は、自己株式の取得等により前連結会計年度末に比べ575,017百万円減少し、3,648,195百万円となりました。利益剰余金は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による292,760百万円の増加、配当金の支払いによる113,635百万円の減少などにより、前連結会計年度に比べ178,339百万円増加しております。為替換算調整勘定は、主に7-Eleven, Inc.の財務諸表の換算などにより、16,274百万円減少しております。これらの結果、1株当たり純資産額は、前連結会計年度末に比べ10.67円増加し1,566.06円となり、自己資本比率は前連結会計年度末の35.4%から39.6%となりました。 (b)キャッシュ・フローの状況   前連結会計年度(自 2024年3月 1日 至 2025年2月28日)  当連結会計年度(自 2025年3月 1日 至 2026年2月28日)増減額営業活動によるキャッシュ・フロー(百万円)876,458666,736△209,722投資活動によるキャッシュ・フロー(百万円)△732,363△477,343255,019財務活動によるキャッシュ・フロー(百万円)△392,648△1,109,880△717,231現金及び現金同等物の期末残高(百万円)1,349,820426,146△923,673現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、国内及び海外コンビニエンスストア事業を中心とした高い営業収益力や株式会社ヨーク・ホールディングス傘下の子会社の非連結化によりキャッシュ・フローを創出したものの、株式会社セブン銀行及びその子会社等の非連結化や国内及び海外コンビニエンスストア事業を中心とする店舗の新規出店及び改装などに伴う支出等があったこと、借入金の返済及び社債の償還等により、前連結会計年度末に比べ923,673百万円減少し、426,146百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によって得た資金は、666,736百万円(前年同期比76.1%)となりました。前年同期に比べ209,722百万円減少した主な要因は、仕入債務の増減額が78,998百万円増加した一方、売上債権の増減額が66,070百万円、銀行業におけるコールマネーの純増減が160,000百万円減少したこと等によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動に使用した資金は、477,343百万円(前年同期比65.2%)となりました。前年同期に比べ255,019百万円減少した主な要因は、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による支出が736,053百万円増加した一方、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入が535,756百万円増加、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が166,657百万円、事業取得による支出が104,652百万円減少したこと等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動に使用した資金は、1,109,880百万円(前年同期比282.7%)となりました。前年同期に比べ717,231百万円増加した主な要因は、社債の償還による支出が131,302百万円減少した一方、長期借入金の返済による支出が125,052百万円、自己株式の取得による支出が540,361百万円増加したこと等によるものであります。③ 戦略的現状と見通し国内経済は、物価動向や米国の通商政策をめぐる動向等の景気下押しリスクに留意する必要があるものの、雇用・所得環境の改善や各種政策効果により、緩やかな持ち直し基調が想定されます。北米経済は、足元の基調としては堅調に推移しておりますが、引き続き消費の二極化による影響が想定されます。各市場において、今後、地政学リスクの長期化等の可能性があり、経済の先行きが不透明な状況にあります。このような経営環境を踏まえつつ、2025年8月6日に公表した「7-Elevenの変革」におけるコンビニエンスストア事業変革によるグローバル成長に向けた取り組みをアップデートし、より実効性を高めてまいります。2025年6月24日付で株式会社セブン銀行及びその子会社9社、2025年9月1日付で株式会社ヨーク・ホールディングス傘下の子会社が連結の範囲から除外されました。株式会社セブン銀行及びその子会社9社、株式会社ヨーク・ホールディングス傘下の子会社は2026年2月期中間連結会計期間までの業績を連結子会社として計上し、下期以降は株式会社セブン銀行、株式会社BCJ-95を持分法適用会社として連結業績に計上しております。なお、株式会社BCJ-95の連結子会社及び持分法適用会社の業績については、同社の損益を通じて連結業績に反映されております。また、2027年2月期より新セグメントに変更いたします。なお、2026年2月期の新セグメントにおける当該事業会社は「その他の事業」に計上しております。新旧セグメントにおける事業の内容につきましては6~9ページをご覧ください。 これらを踏まえた2027年2月期の連結業績予想は以下のとおりとなります。(連結業績予想) (単位:百万円) 2027年2月期 前年同期比[実質ベース比]営業収益9,448,00090.6%99.3%営業利益405,00095.7%105.3%経常利益367,00097.2%104.2%親会社株主に帰属する当期純利益270,00092.2%105.9%1株当たり当期純利益(円)117.4298.8%113.5% (ご参考) (単位:百万円) 2027年2月期 前年同期比[実質ベース比]グループCVS商品売上10,030,000102.7%102.7%EBITDA891,00094.5%102.8%のれん償却前EPS(円)162.56100.5%111.6%(注)1 前提となる為替レート:U.S.$1=150.00円、1元=21.00円2 グループCVS商品売上は連結子会社におけるコンビニエンスストア事業会社の直営店及び加盟店の商品売上3 2027年2月期の連結業績予想における「1株当たり当期純利益」及び「のれん償却前EPS」については、自己株式取得の影響見込みを考慮しております。4 実質ベース比は、連結の範囲から除外された株式会社ヨーク・ホールディングス傘下の子会社及び株式会社セブン銀行等の影響を調整し、コンビニエンスストア事業を主とする業績に組み替えた2026年2月期数値(実質ベース)と比較した前年同期比となります。主な調整内容:2026年2月期実績から、連結の範囲から除外された株式会社ヨーク・ホールディングス傘下の子会社及び株式会社セブン銀行等の上期実績を控除、当該上期実績に除外後の持分比率を乗じて算定した持分法投資損益を追加、及び当該除外に係る特別損益を控除。 (新セグメント別営業収益・営業利益予想) (単位:百万円) 2027年2月期営業収益営業利益 前年同期比 前年同期比国内コンビニエンスストア事業950,000103.9%224,200100.8%海外コンビニエンスストア事業8,466,00098.9%247,800111.5%その他の事業50,0005.1%1,8004.1%計9,466,00090.6%473,80096.9%調整額(消去及び全社)△18,000-△68,800-合計[実質ベース比]9,448,000 90.6%[99.3%]405,000 95.7%[105.3%] (ご参考:新セグメント別営業収益・営業利益実績) (単位:百万円) 2026年2月期営業収益営業利益 前年同期比 前年同期比国内コンビニエンスストア事業914,583101.2%222,52195.3%海外コンビニエンスストア事業8,556,83293.3%222,223102.8%その他の事業978,61750.8%44,06091.6%計10,450,03387.1%488,80598.2%調整額(消去及び全社)△19,763-△65,812-合計[実質ベース]10,430,269[9,510,382]87.1%-422,993[384,665]100.5%-(注) 実質ベースは、連結の範囲から除外された株式会社ヨーク・ホールディングス傘下の子会社及び株式会社セブン銀行等の影響を調整し、コンビニエンスストア事業を主とする業績に組み替えた2026年2月期数値となります。なお、実質ベース比は実質ベースと比較した前年同期比となります。主な調整内容:2026年2月期実績から、連結の範囲から除外された株式会社ヨーク・ホールディングス傘下の子会社及び株式会社セブン銀行等の上期実績を控除、当該上期実績に除外後の持分比率を乗じて算定した持分法投資損益を追加、及び当該除外に係る特別損益を控除。 (a)国内コンビニエンスストア事業株式会社セブン-イレブン・ジャパンは、事業環境の不確実性が高まる中で着実に成長するために、商品政策においては全店共通を基本としつつ、数量限定・地域限定なども盛り込んだ新たな品揃え、従来の「おいしさ」に加え価値を実感できる新しい商品・体験の出来立て商品の「セブンカフェ ベーカリー」「セブンカフェ ティー」の導入を拡大してまいります。店舗ネットワーク強化においては、従来の標準型出店だけではなく、都市部小型店、郊外・過疎地向け出店、省人化運営によるサテライト型出店で、2025年度から2030年度までに純増1,000店を目指してまいります。これに加えて、7NOW、モバイルオーダーのデジタル施策、成長投資を可能とするコスト・コントロール、共創型マーケティング等を通じて継続した成長を目指してまいります。(b)海外コンビニエンスストア事業北米の7-Eleven, Inc.は、米国での即食市場の競争が激化する中、「オリジナル商品の強化」、「デジタル・デリバリーの推進」、「効率化とコストリーダーシップの向上」、「ガソリン事業の垂直統合」、「店舗ネットワークの拡大と強化」を軸に掲げて取り組んでまいります。具体的にはフレッシュフードやPB商品・オリジナル商品の優位性の強化、多様かつ最適な店舗形態での店舗ネットワークの拡大、7NOWの拡大、コスト・コントロールの強化などを含む「変革プログラム」の実施を通じて、バリューチェーン全体を最適化し競争優位性をさらに高める施策を実行してまいります。7-Eleven International LLCでは、引き続き既存展開国と新規展開国の両輪で成長戦略を推し進め、規律ある投資実行を通じて、より迅速に、大きな成果を追求してまいります。 ④ 資本の財源及び資金の流動性資金需要当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入並びに販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、新規出店、店舗改装及びソフトウエア投資等の設備投資、M&A等によるものであります。なお、当連結会計年度中に実施した設備投資に必要な資金は、金融機関からの借入金及び自己資金により充当いたしました。 財務政策当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、自己資金の活用及び金融機関からの借入と社債の発行により資金調達を行っております。長期借入金、社債等の長期資金の調達については、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境、既存借入金の返済時期等を考慮の上、調達規模、調達手段を適宜判断して実施していくこととしております。財務方針については、持続的に企業価値を向上させるため、資本コストを上回るリターンを拡大するとともに、キャッシュ・フローの創出力を高めることを基本方針としております。なお、当連結会計年度末における借入金、社債及びリース債務を含む有利子負債の残高は2,274,466百万円となっております。 ⑤ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。 ⑥ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しています。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いていますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。なお、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 顧客ニーズの変化と競争激化
    国内コンビニエンスストア事業では、消費者のニーズが絶えず変化しており、新たな価値を提供できない場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、同業他社との競争激化により、計画していた店舗数の出店未達や、導入したサービスが優位性を確立できない場合、収益が想定を下回るリスクがあります。
  • 海外事業特有のリスク
    海外コンビニエンスストア事業では、政治的・社会的不安定性、為替変動、環境やデータ保護に関する法規制の変更・強化など、海外事業特有のリスクが存在します。これらの要因により、当初想定した成長や利益が実現されない場合、グループ全体の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
  • システム・設備投資と人手不足
    国内事業における省人化設備やロボティクス導入において、システムや設備の不具合が発生し、再検討や追加投資が必要となる可能性があります。また、人手不足が解消されない場合、店舗運営に支障をきたし、業績に悪影響を及ぼすリスクがあります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|18,344 文字
3【事業等のリスク】 当社は、企業価値を向上させ、当社グループの持続的発展を図るため、実効性を伴う効果的な手法に基づいて各種リスクの適切な管理に取り組んでいます。この取り組みにより認識されたリスクのうち、リスクが顕在化する可能性の程度や時期及び影響の程度を踏まえて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主要なリスクを以下に記載しています。ただし、これらは、当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見しがたいリスクも存在します。また、これらのリスクはそれぞれ独立したものではなく、ある事象の発生により、他の様々なリスクが増大する可能性があります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものです。 <グループリスク管理体制>当社グループは、当社及び当社グループ各社において、リスクマネジメント委員会等の会議体を設置しています。リスクマネジメント委員会は、原則半期に1回開催され、各リスク管理統括部署より自社のリスク管理状況に関する報告を受け、リスクの網羅的な把握、その評価・分析及び対策について協議し、今後の方向性を定めています。一方、各種リスクについては、当社リスク管理統括部署を主体とするグループ横断の会議体等を通じて、該当するリスクに係る対応の方向性や各社のリスク低減の取り組み、さらにリスクが顕在化する兆候を示す社内外の各種事例等の共有を図っています。 <リスク管理のPDCA>当社グループでは、グループ内外の情報をもとに、「網羅的なリスクの洗い出し」「リスクの評価と改善策の立案」「優先順位付け」「改善活動とモニタリング」を実施しています。また各社監査室は、定期的な内部監査を通じ、独立した立場で、リスク管理が効果的に実施されていることを検証し、各部署に対し、必要に応じてリスク管理向上のための助言を行っています。 <グループ成長戦略とリスク状況>当社は、2025年9月よりコンビニエンスストア(CVS)事業に特化した企業グループとして、2030年を見据えたグローバル成長戦略「7-Elevenの変革」を推進しています。以下に、成長戦略を構成する主要事業に関連するリスク状況を記載します。 ① 国内コンビニエンスストア事業株式会社セブン‐イレブン・ジャパンは、複雑化した消費者ニーズに応えるため、新TVCMシリーズやSNS等を通じて、セブン‐イレブンの目指す姿や商品の魅力の発信を強化しております。また、ソーシャルリスニングやご意見箱の設置等を通じてお客様の声を真摯に受け止め、相互コミュニケーションを再構築することで、若年層を中心としたブランドの認知度及び好感度の向上を図っております。しかしながら、お客様のニーズは絶えず変化しており、新たな価値を提供できなかった場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。商品面におきましては、昨今の「上質志向」と「生活防衛意識」という消費の二極化に対し、「プチ贅沢」と「おトク感」の双方を満たす新しい発想の商品・販促を強化しております。「上質志向」への対応として、商品の付加価値追求のため、約3,000億円規模の積極投資を行い、出来立て商材「ライブミール」の展開を進めています。その中核として2026年度中に「セブンカフェ ベーカリー」を約18,000店へ、「セブンカフェ ティー」を約10,000店へ導入拡大いたします。一方、「生活防衛意識」への対応としては、「おにぎり・寿司スーパーセール」や初の「ブラックフライデー」企画を実施する等、お客様の生活防衛を支援する施策を推進いたしました。サービス面におきましては、全国展開したデリバリーサービス「7NOW」においてモバイルオーダー機能を拡充しました。 店舗展開におきましては、コンパクト店舗を含む新たな形態での出店や過疎地域への戦略的出店を推進し、2025年度から2030年度までに国内店舗数を純増約1,000店拡大する方針です。しかしながら、計画していた店舗数が予定どおり出店できないことによる計画未達や、資材の高騰等により予定していたスケジュールで設備導入ができない、同業他社の同様なサービスが当社のサービスより優位性があると消費者に判断され、想定していた効果が得られなかった場合等には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、深刻化する人手不足への対応と加盟店支援を強化するため、「従業員見守りシステム」等の省人化設備を拡充しています。また、「AI搭載品出しロボット」等、最新のテクノロジーを活用したロボティクスの試験導入も開始しています。今後も労務環境改善と店舗運営の生産性向上に努めてまいります。しかしながら、設備やシステムの不具合が判明し仕様の再検討等により追加投資が発生する場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ② 海外コンビニエンスストア事業7-Eleven, Inc.は、グループのさらなる成長を牽引すべく、オリジナル商品の強化、デジタル化とデリバリー施策の促進、効率性とコストリーダーシップの向上、店舗ネットワークの拡大と強化を推進しています。成長戦略の柱となるフレッシュフードの差別化に向けた投資を進め、2030年までの新規出店を加速します。また、1,000店超のレストラン併設モデルの展開を進めることで、出来立て商品の提供を通じた顧客体験価値の向上を目指していますが、物流の混乱や食品安全の問題、ファスト・フードチェーン等との競争などの問題が、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。デジタル化とデリバリー施策では、「7Rewards(ロイヤリティプログラム)」の活用や、「7NOW」のデリバリーネットワークの拡大などを推進しており、7NOWは全米約7,500店で展開していますが、情報セキュリティ問題の発生や、お客様のニーズに応えられない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。効率性とコストリーダーシップの向上に関しては、引き続き販管費の増加を売上と荒利額の伸長以下に抑え、商品及びガソリン原価、店舗経費等事業全体のコスト構造を包括的に見直しコスト削減を実現しております。しかしながら、事業環境や競争状況の変化により、成長機会や効率性向上効果が得られない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また北米地域においては、M&Aによるシェア拡大による店舗運営の強化と新標準店舗の展開に取り組んでいます。しかしながら、競争の激化や環境法規制の変更、人財確保の難航化、訴訟、治安問題、気候変動・災害影響などが、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。7-Eleven International LLCは、今後、エクイティモデルを通じた新規市場への進出と集中出店を実行することで、欧州をグループ第4の大きな成長の柱へと育成する計画です。そして、新たな市場や新店舗には、投資先の業績を改善・向上させるマーチャンダイジング、オペレーショナル・エクセレンス、店舗ネットワークの3つの強みを投入していきます。既存展開国に対しては「食のコンビニ」への転換を支援しています。また、戦略的投融資による重要市場の事業成長を加速させています。しかしながら、海外での事業展開には、政治的・社会的不安定、為替・貿易等の経済変動、環境やデータ保護をはじめとする法規制の変更・強化などが想定されます。これらの要因により、当社の成長力が制限され、当初想定した効果や利益が実現されない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 なお、これらのグループ重点戦略に関しては、独立社外取締役が過半数を占める取締役会において進捗モニタリングを実施しています。<リスク評価プロセス>当社グループの内部環境の変化に加え、地政学リスクやESG関連リスクの高まりといった世界的な潮流の変化や、消費者の価値観の変化、ネット通販の拡大など事業環境の様々な変化をとらえる必要があります。特に近年では、先行き不透明な国際情勢など、企業活動を取り巻く環境の不確実性を高める要因が増大しています。このような環境下において、これまでのリスク管理で主に対象としていた内部環境・短期的視点のリスクだけでなく、外部環境・中長期的視点のリスクを加え、内外環境変化に対応できるようリスク分類を整備・拡充しています。さらに、リスクが顕在化した場合の業績に与える影響度の評価観点として、これまでの定量的な要素に、事業継続や当社グループのブランドイメージの毀損などの定性的な要素を追加することで、各種リスクの評価・分析の多角化・高度化を図っています。 また、各種リスクを主に重要性、共通性、顕在性、効率性の観点で総合的に判断の上、4つのリスククラスに分け、それぞれのリスククラスに応じて当社と当社グループ各社における役割と責任を明確化し、各種リスクの改善活動をその主体者が実施することで、グループ全体のリスク管理の実効性を高めています。 リスククラス定義役割・責任改善活動モニタリング経営視点リスク中長期的に当社グループへの影響度が高く、かつグループ全体で統一した考え方で対応すべき性質を持つリスク当社当社グループ横断リスクグループ全体に共通し、かつリスクが相対的に高く、効率性の観点から横断的に対応すべき性質を持つリスク当社当社当社モニタリング対象リスクリスクが相対的に高く、当社グループ各社で個別に対応すべき性質を持つリスク各社当社各社PDCA対象リスク上記以外の、当社グループ各社で個別に対応すべき性質を持つリスク各社各社 <当社グループの主要なリスク>各種リスクの評価・分析の結果、当社グループの成長戦略、業績及び財務状況に影響を及ぼすことが想定される重要なリスク事象は以下のとおりです。 1. 中長期視点リスク(経営視点リスク)中長期的に想定される外部環境の変化事象を抽出し、当社グループの成長戦略や重点課題、事業内容、ステークホルダー等の関連性に基づいて評価の上、将来発生した際に当社グループの成長戦略や持続可能性に中長期的な影響を与える変化事象を経営視点リスク(エマージングリスク)に該当する事象として特定しています。各種リスクについては、当社のリスクオーナー(主管部署)を選定の上、想定シナリオ及び対策の検討を進めています。また、これらの変化事象の推移を定期的にモニタリングし、随時更新と対策の見直しを行っています。想定するシナリオの発現をモニタリングすることで、リスクの発生を早期に検知し、リスク対策への迅速な着手と当社グループへの影響の抑制を図ります。なお、リスク対策については、当社グループの成長戦略や重点課題等を考慮に入れた経営レベルでの判断(リスクテイク/リスクヘッジ)を引き続き行っていきます。現時点で特定している経営視点リスク(変化事象)は下表のとおりです。 No分類経営視点リスク(変化事象)想定リスクシナリオ1政治政治変化、混乱、機能不全展開国において、政権交代や政策転換に伴い法規制の変更や強化が行われることで、営業許可や税制、関税、為替レートなどに影響を及ぼす可能性があります。また、政治の混乱や機能不全、経済危機などにより社会的な不安定が生じ、市場の需要や競争環境が変化する可能性があります。近年、各国で政権交代や政策の不安定化、保護主義の傾向が高まっており、規制・税制・通商条件等が急激に変更される可能性があります。2紛争等による安全保障の崩壊展開国において、紛争の発生や、テロ、暴動、誘拐などの犯罪に巻き込まれることで、お客様や従業員等の安全や健康が脅かされる可能性があります。また、店舗や物流施設、商品供給網、商品在庫などの資産が破壊、略奪されることで、事業の継続や回復が困難になる可能性があります。また、地域紛争の長期化や周辺地域への波及、治安悪化リスクの顕在化により、サプライチェーンの寸断や物流制約、従業員の移動・配置制限等が発生し、事業継続に影響を及ぼす可能性があります。3経済ガソリン需要の低下昨今では、各国において電気自動車(EV)等普及の進展に地域差や政策変更が生じており、EVの販売の伸びの鈍化やハイブリッド車への回帰等も見られますが、各国の脱炭素政策の方向性に応じて、ガソリン車の販売規制やEV等への移行が進むことにより、将来的にガソリン販売から得られる収益が減少し、給油所が併設された店舗への来客数も減少する可能性があります。これに伴い、事業の見直しが必要となり、関連法規制への対応やEV充電設備等の増設などにかかるコストが発生する可能性があります。4社会食料危機自然災害、気候変動に関連した異常気象、パンデミック、病害虫、暴力的な紛争など、多岐にわたる原因により、世界全体又は特定の地域で原材料の供給が不足し、商品の安定的な供給が困難になる可能性があります。5人財/人手の不足賃金インフレーション、労働環境の整備不全、人口動態の変化などにより、農業・水産業・畜産業等の生産者、食品工場、配送業務、店舗業務従事者など、人財/人手の確保に深刻な影響を及ぼす可能性があります。6人権尊重に対する要請の高まりあらゆるステークホルダーの人権尊重に対する適切な対応ができない場合、消費者や社会からの反発を招き、商品の供給やサービスを停止せざるを得ない状況に陥る可能性があります。7技術技術革新(AI含む)の加速自動運転や店舗の省人化、生成AIなど、様々な技術が年々進化しています。これら新しい技術の導入により、業務の合理化や効率化が進む一方で、生成AI等の利用に伴う情報漏洩や著作権侵害、AI倫理に反する不適切な利用等の新たなリスクが顕在化し、消費者や社会からの信頼を失う可能性があります。また、国内外の法規制やガイドラインの変更への対応、設備投資に係るコスト増加などが発生する可能性があります。8環境脱炭素化の加速当社グループにおける脱炭素化の取り組みが進まなかった場合、事業運営に必要なエネルギーの調達に関するコスト、税金や排出権取引等の負担が増加する可能性があります。さらに、ステークホルダーからの信頼や評価を失い、事業収益に影響を及ぼす可能性があります。9食のサプライチェーンにおける環境負荷低減の要請の高まり食のサプライチェーン全体を通じた環境負荷低減の取り組みが進まなかった場合、生産方法や配送手段、容器包装素材などの変更に伴うコストの負担が増加する可能性があります。さらに、消費者や社会からの信頼や評価を失い、事業収益に影響を及ぼす可能性があります。10食品ロス削減の要請の高まり食品の需要予測や在庫管理が十分に機能しなかった場合、食品ロス削減の取り組みが進まないことによる廃棄に係るコスト増加や環境負荷増大が発生する可能性があります。さらに、ステークホルダーからの信頼や評価を失い、事業収益に影響を及ぼす可能性があります。上記の経営視点リスク(変化事象)の一部については、リスクオーナー(主管部署)を選定の上、各種取り組みを推進しています。以下に取り組み内容の事例を記載します。 「2 紛争等による安全保障の崩壊」(リスクオーナー:経営企画本部)・事業継続基本計画をアップデート(地政学リスク、システムに関するリスクを追記) 「3 ガソリン需要の低下」(リスクオーナー:経営企画本部)・米国)ガソリンロイヤルティプログラム、7-Eleven Gold Passによる競争力強化・豪州)価格最適化ツールの導入による競争力維持と荒利益の確保、法人顧客向け販売の強化 「4 食糧危機」(リスクオーナー:サステナビリティ推進室、各社商品本部)・コーヒー、米の自然関連リスク・機会評価を実施(詳細は「気候・自然関連情報報告書-TCFD・TNFD統合開示」を以下のURLからご参照ください。  https://www.7andi.com/library/sustainability/pdf/environment/TCFD_TNFD_2025.pdf)・農産物、畜産物、水産物に係る認証商品の取り扱い拡大 「6 人権尊重に対する要請の高まり」の主な取り組み事例(リスクオーナー:人権推進プロジェクト)・人権方針の策定及び推進・人権デュー・ディリジェンスの実施・人権への影響評価(人権リスクの特定及び人権リスクマップの作成)・予防是正措置の実施(従業員への教育研修、お取引先様への周知活動、社内環境・制度の整備)・モニタリングの実施(カルチャー&エンゲージメントサーベイ、グループオリジナル商品の製造工場へのCSR監査)・グリーバンスメカニズムの構築と救済措置(グループ共通の「従業員ヘルプライン」「お取引先専用ヘルプライン」「監査役ホットライン」)・カスタマーハラスメントへの取り組み(対応指針・マニュアルの策定、研修実施) 「7 技術革新(AI含む)の加速」の主な取り組み事例(リスクオーナー:グループDX本部)・情報漏洩や著作権侵害等の新たなリスクを未然に防ぐために生成AIの利用ガイドラインを作成 また生成AI事務局・生成AIリスク相談窓口を設置し対応体制を構築・国内外におけるAI・データ関連の法規制動向の継続的なモニタリング・各部門におけるDX人財の強化 「8 脱炭素化の加速」の主な取り組み事例(リスクオーナー:サステナビリティ推進室)・従業員による省エネの推進・店舗における省エネ・創エネ設備の導入促進(太陽光パネルの設置など)・太陽光、風力等の再生可能エネルギー発電所からの専用電力の長期的な調達(オフサイトPPAなど)・新設した電力小売事業会社を通じたより幅広い再生可能エネルギー調達体制構築 「9 食のサプライチェーンにおける環境負荷低減の要請の高まり」の主な取り組み事例(リスクオーナー:サステナビリティ推進室)・取扱量・自然への依存・影響の視点から重要な原材料を特定し、順次産地のリスク・機会を分析・対応策の立案・持続可能性が担保された商品の調達・環境配慮型容器包装等の新素材、最新技術や法規制の最新動向、当社グループへの影響をモニタリング・環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』の取り組みをサプライチェーン全体で一部共有・展開 「10 食品ロス削減の要請の高まり」の主な取り組み事例(リスクオーナー:サステナビリティ推進室)・サプライチェーン全体での取り組み(納品期限の緩和)・食品廃棄物削減に向けた各社の取り組み(「エコだ値(値下販売)」の推進、フードバンク団体への寄付など)・お客様への呼びかけ(「てまえどり」の推進) 2. 短期視点リスク 当社及び当社グループ各社が洗い出した各種リスクのうち、影響度や発生可能性等を考慮し、総合的な判断により、当社が管理すべき重要なリスク事象を選定し、各種リスクの状況やリスク対策の実行を定期的にモニタリングしています。 当社が主体的に管理する重要なリスク事象の主なものを以下に記載しています。 ① グループ経営リスク主なリスクの内容リスククラスグループ経営戦略・成長戦略に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループは、2025年8月公表の2030年を見据えたグローバル成長戦略「7-Elevenの変革」に基づき、コンビニエンスストア事業への集中、国内外での出店・既存店改装、即時配送やデジタル施策の拡大等を推進しております。しかしながら、各国・地域の事業環境や運営体制の違いにより、グローバルでの一体的な経営運営や戦略遂行が十分に進まない場合、成長施策の効果が限定され、投資回収の遅延や競争力の低下を招き、当社グループの成長戦略の実現や業績・財政状態に影響を及ぼす可能性があります。対策・グループ横断での戦略策定と個社の課題に応じたKPIの設定・グローバル人材の育成・配置とノウハウ共有の推進・IT・デジタル基盤の共通化による業務標準化の推進・グローバルで整合した投資判断及び投資後モニタリング・プロセスの構築・個社の業績及び戦略実行の進捗を管理するプロセスの導入 主なリスクの内容リスククラスM&A、売却あるいは業務提携の失敗に関するリスク(投資回収)当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループでは、事業の拡大のため、M&A等の戦略的投資を行っています。買収時におけるデュー・ディリジェンスの不足等により、PMI(Post Merger Integration)がうまく進まず、又は当初想定したシナジー効果を実現できず、減損損失が発生する可能性があります。また、これらに起因して、企業価値の低下や、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・買収時におけるデュー・ディリジェンスの確実な実施・統合プロセスの定期的なモニタリング 主なリスクの内容リスククラスM&Aに関するリスク(買収防衛)当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社の企業価値を毀損するような当社に対するTOB(公開株式買付)が成立した場合、新たな株主や経営陣の支配下で企業の戦略方針や企業文化が変更となり、経営陣や幹部が変更されることで従業員の不安・不満を引き起こし、業務プロセス・ITシステムの統合に多大な負荷と様々な問題が生じる可能性があります。また、これらに起因して、企業価値の低下や、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・業績の更なる向上やコーポレート・ガバナンスの強化等を通じたグループ企業価値の最大化 ② 事業リスク主なリスクの内容リスククラスビジネスモデルに関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループは、日本及び米国において主要な事業を行うほか、世界各地で事業を展開しています。地域の特性を重視した商品開発と品揃えを強化し、お客様のニーズに的確に対応するべく、販売戦略に基づいて様々な分野のお取引先様と共同で商品開発を行うほか、各社アプリ等を通じて様々なデータの収集・分析を行い、販促活動等を効果的に行っていますが、日本、米国及び事業を展開している国又は地域の景気や個人消費の動向などの経済状態の悪化や、お客様や市場のニーズに合わせた商品やサービスを提供できないことにより、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・独立社外取締役が過半数を占める取締役会における事業会社の経営状況モニタリング・「食」に関するシナジー、協働体制の強化・市場、及び顧客ニーズの調査に基づく価格戦略の見直し ③ 開示・ブランドリスク主なリスクの内容リスククラスソーシャルメディア炎上リスク、危機管理広報に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオお客様や従業員の不適切な行動や、未公表情報のSNS投稿に批判が殺到し、各種マスメディアを通じて拡散することで、当社グループの企業イメージが毀損する可能性があります。また、適切な情報開示の遅れや失敗により、当社グループの事業運営に大きな影響を及ぼす可能性があります。対策・SNSに対する従業員教育、危機意識強化(e-ラーニング、SNSリスク関連情報の定期発信)・リスク管理担当者、広報担当者、SNS運用担当者向けのリスク対策研修の実施・外部専門会社を活用した、SNS・マスメディアの情報収集・早期検知・分析・調査・評価を実行する体制整備・危機管理広報マニュアルの整備と周知・当社及び当社グループ各社の連携体制強化(情報共有、初動対応) 主なリスクの内容リスククラスコーポレート・ブランド管理に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ企業理念にそぐわないPRやマーケティング戦略、公式アカウントでの不適切な発信により、ブランドイメージが毀損する可能性があります。また、SNSでの炎上、各種マスメディアでの取り上げにより、お客様やお取引先様からの批判 が発生し、当社グループの事業運営に大きな影響を及ぼす可能性があります。対策・SNS運用ガイドラインの整備、チェック部門による文書審査、コンプライアンスプログラムに基づく業務適切性の検証など、未然防止の体制を整備・SNS炎上事例及び対策を学ぶセミナー、情報発信リスク研修の開催 ④ 人事・労務リスク主なリスクの内容リスククラス労働関連法令の違反、従業員の安全・衛生に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループは、「セブン&アイ・ホールディングス企業行動指針」で定める行動基準に基づいて、労働安全衛生や労働災害防止のための対策を講じるとともに、従業員が健康に働けるための仕組みの導入や支援を行っています。しかしながら、従業員の就業管理の不備により労働基準法違反(未払い残業代、年次有給休暇の未取得等)で行政処分(業務停止命令、罰金等)が発生し、また、労働安全衛生の対策不備による怪我・疾病、過重労働等による身体・精神の健康被害に加え、顧客等からの悪質なクレーム等(カスタマーハラスメント)が従業員の心身に悪影響を及ぼした場合、業務運営の適切性や効率性が失われ、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・就業管理システムによる就業時間(時間外労働)、休暇取得状況の管理・産業医による職場巡視・安全衛生委員会による情報周知・従業員のストレスチェック ⑤ 財務・経理・会計リスク主なリスクの内容リスククラス金利変動・為替変動に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループは、金利・為替等の変動リスクの軽減、資金調達コストの低減、将来のキャッシュフローを最適化するために為替予約等のデリバティブ取引を行っていますが、金利の変動は受払利息や金融資産・負債の価値に影響を与え、当社グループの業績や財務状況に影響を与える可能性があります。海外のグループ会社の現地通貨建ての資産・負債等は、連結財務諸表作成のために円換算されます。また、当社グループの販売商品の中には、為替変動の影響を受ける海外開発商品があるため、為替相場の変動により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・為替予約及びスワップ等のデリバティブ取引・継続的なモニタリング 主なリスクの内容リスククラス固定資産の減損に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループは、連結総資産に占める有形固定資産やのれん等の割合が高く、店舗等の収益管理を厳格に実施しています。しかしながら、今後、店舗等の収益性が悪化する、保有資産の市場価格が著しく下落すること等により、減損処理が必要になった場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・出店審査基準の設定、定期的なモニタリング・資産購入基準の設定、保有資産の市場価格の定期的なモニタリング ⑥ 法務・コンプライアンスリスク主なリスクの内容リスククラス競争法(取適法又は優越的地位濫用規制違反)に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループは、日本及び米国をはじめとする世界各地で、それぞれの国・地域における公正競争に関する法規制を遵守し、事業を遂行しています。これら法規制の遵守状況をモニタリングし、必要な対応を適切に実施するべく、体制を整えていますが、代金減額や支払い遅延、従業員派遣要請などの不適切な取引行為などの取適法違反や優越的地位濫用規制違反により、公正取引に関する行政機関による指導や勧告、公表、排除措置命令、課徴金納付命令、刑罰などの措置が取られた場合、当社グループの事業活動や業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・自主点検、モニタリング、お取引先専用ヘルプラインの設置・e-ラーニング、公正取引に関する研修を通じた社員教育(取引ルールの遵守と従業員の意識向上) 主なリスクの内容リスククラス知的財産権に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループの商品やサービスが、第三者の保有する知的財産権を侵害することにより、紛争等が発生し、使用差止に伴う収益減少や損害賠償義務などが発生する可能性があります。他方で、当社グループの商品やサービスのデザイン、技術などが第三者に模倣され、当社の知的財産権が侵害されることにより、市場競争力やブランドイメージの低下などを招く可能性があります。これらは、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・新商品や新サービスの提供に際して第三者の知的財産権を調査する体制の整備・当社の知的財産権のパトロール(侵害行為の監視活動)の実施・知的財産教育(e-ラーニング、勉強会等の実施) 主なリスクの内容リスククラス反社会的勢力対応に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループは、「セブン&アイ・ホールディングス企業行動指針」に基づいて反社会的勢力と関わりをもたないとの方針を掲げていますが、反社会的勢力との取引が明らかになった場合、関係法令に基づく公表や罰則などの制裁や行政機関からの処分、金融機関との取引停止、信頼できるお取引先様との契約解除などが発生する可能性があります。また、対処方法を誤ると、SNSやマスメディアに取り上げられることにより、グループの企業イメージが失墜する可能性があります。これらは、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・グループ共通の反社チェック、及び定期的なモニタリングの体制構築・反社会的勢力との取引判明時の対応マニュアル策定・警察外郭団体との情報連携 ⑦ 情報セキュリティ・システムリスク主なリスクの内容リスククラスサイバーセキュリティに関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループは、小売業を中心とする各種事業において、お客様に新たな価値やサービスを提供するために、お客様からご提供いただいたデータや営業秘密情報などの重要情報を取り扱っています。これらの情報を守るため、サイバー攻撃を経営における重大なリスクとして位置付け、サイバーセキュリティ対策の強化に努めています。しかしながら、標的型メールやランサムウェアによる特定のターゲットへの攻撃、DDoS攻撃をはじめとするシステムに負荷をかける攻撃、テレワークやオンライン会議の脆弱性を狙う攻撃など、攻撃の手法は日々高度化・巧妙化しており、外部からのサイバー攻撃を受けて、重要情報の漏えいやデータの破壊・改ざん、お客様のアカウントの乗っ取り、システムやサービスの中断など、お客様や社会に著しい影響を及ぼす可能性があります。対策・7&i CSIRT(7&i Computer Security Incident Response Team)による迅速な対応、予防及び対策の推進・SOC(Security Operation Center)によるセキュリティリスクの検知及び脅威情報の分析・対応・情報セキュリティに関する外部専門団体との連携・情報システムのセキュリティ対策や脆弱性に関するセキュリティレビュー・脆弱性診断・グループ各社のインシデント対応担当者向けのサイバーセキュリティ教育及び訓練・全従業員に対する定期的な標的型メール訓練・階層別(取締役、管理職、一般職)情報セキュリティ教育プログラムの実施 主なリスクの内容リスククラスシステムに関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループは、事業活動を遂行するために多数のシステムを保有しています。各システムの安定稼働が求められる中で、情報システムに関するリスクを経営上重大なリスクとして位置付けて対策の強化に努めています。しかしながら、開発時の品質管理の不足、システム設定の不備、運用における人為的ミス、クラウドサービスをはじめとする外部サービスの予期せぬ停止、大規模地震や風水害などの自然災害などにより、情報システムに障害が発生して安定稼働が損なわれた場合、財産の損害、事業運営やサービスの中断などお客様や社会に著しい影響を及ぼす可能性があります。対策・ITサービスの企画から開発の各工程におけるレビューの徹底・システム開発スケジュールとリソース管理の強化・新たな開発技法の知識や技術を持つ人財の確保・システム設定の不備の監視やセキュリティ対策ソフトの導入・クラウドサービスの選定評価・サーバやネットワークなどの主要な情報システムの冗長化・ハードウエアやネットワークなどの障害監視の強化・重要設備や機器の防護措置の強化 主なリスクの内容リスククラス個人情報に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループでは、小売業を中心とする各種事業において、新たな価値やサービスを提供するために、お客様やお取引先様などの個人情報を取り扱っています。個人情報管理の重要性の高まりを受けて法令を遵守する対応が求められており、個人情報に関するリスクを経営上重大なリスクとして位置付けて対策の強化に努めています。しかしながら、内外環境の変化に対応した内部統制の整備不備、安全対策の不備、個人情報取り扱い時の人為的ミス、従業員による不正、委託先の管理監督不足などにより、個人情報の漏えい、滅失、毀損や法令違反などが発生した場合、財産の損害、事業運営やサービスの中断など、お客様や社会に著しい影響を及ぼす可能性があります。対策・「グループ個人情報保護方針」の策定と見直し・個人情報保護法をはじめとする法規に対応した手続きの整備・ISO27001等の規格に準拠した安全対策の整備・従業員に対する教育や啓発・委託先の管理監督の強化・個人情報に関する事故発生時の緊急対応体制の整備 ⑧ 品質リスク主なリスクの内容リスククラス食品の品質表示、衛生管理に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループでは、関係法令の規制に基づき、お客様に安全かつ安心な商品を提供し、正確な情報を伝えるよう努めており、また、「セブンプレミアム」やグループ各社のオリジナル商品をさらに拡大して、新しい価値、上質の商品やサービスをお客様に提供し続けることに挑戦していますが、食品表示法違反や食品衛生管理の不備に関する事象などの重大な事故等が発生した場合には、当社グループの商品に対する信頼の低下、お客様への補償、商品回収等の対応コストの発生等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・お取引先様との共同による品質管理向上の取り組み、表示ミスや衛生管理不備等の重大事故対策を実施・店舗の表示ミスや衛生管理不備を防止するための教育及び対策設備導入の推進・セブンプレミアム商品製造工場への自社・外部監査実施 ⑨ サプライチェーンリスク主なリスクの内容リスククラス安定供給の阻害に関するリスク(オペレーション要因)当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループの事業活動にとって、十分な品質の商品・原材料等を適時に必要なだけ調達することが不可欠であり、特定の地域・お取引先様・製品・技術等に大きく依存しないよう、その分散化を図っています。特に、気温上昇や降水・気象パターンの変化等の気候変動により、今後中長期的に農畜水産物の収量の減少や品質の低下、農産品の栽培適地や漁場の変化が生じる可能性があります。これら変化への対応として分散調達と一次生産者との収穫量向上に向けた協働等に努めていますが、気温上昇や気象パターンの変化等の気候変動などに伴う工場生産停止等により、仕入ルートの一部が寸断する可能性があります。また、物流における配送委託業者における燃料費高騰や人財不足により、サプライチェーンが寸断される可能性があります。将来的には、商品製造段階における電力をはじめとするエネルギー価格が、気候変動に伴う規制・政策・紛争などにより高騰した場合にも仕入価格が影響を被る可能性もあります。これらは、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策・代替のエネルギーや設備の確保、災害時対応マニュアルの整備と訓練・市場動向のモニタリング、価格改定や高値入商品の開発、固定原価での原料調達など・お取引先様の信用情報や資金繰りのモニタリング、特定の調達先に依存しないリスク分散・物流コストの効率改善や配送委託業者との連携による配送の安定化 ⑩ 災害・事件・事故リスク主なリスクの内容リスククラス地震・津波・噴火に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ当社グループは、日本及び米国のほか、世界各地で事業を展開しています。また、ライフラインの一翼を担う小売業を中核事業とする当社グループでは、大規模地震が、特に主要な事業の店舗等が集中している大都市圏で発生し、サプライチェーンの寸断や事業活動の停止、施設の改修に係る多額の費用の発生など、当社グループの事業運営に重大な支障が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、事業活動の復旧が長期化した場合には、災害時の地域支援活動など、当社グループの社会インフラとしての役割を果たせない可能性があります。対策・大規模災害における事業継続計画(BCP)の整備・更新(BCPに基づき人命第一で行動できる体制の構築)・訓練を中心とした、グループ全体の事業継続マネジメント(BCM)の構築・従業員教育(防災e-ラーニング、研修など)・大規模災害対策演習の実施(当社グループ各社との連携) 主なリスクの内容リスククラス風水害・台風・集中豪雨・竜巻・雷・豪雪に関するリスク当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ台風等による暴風、集中豪雨による河川の氾濫等が発生し、サプライチェーンの寸断や事業活動の停止、施設の改修に係る多額の費用の発生など、当社グループの事業運営に重大な支障が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、事業活動の復旧が長期化した場合には、災害時の地域支援活動など、当社グループの社会インフラとしての役割を果たせない可能性があります。対策・事前情報収集や事前対策会議の開催・大規模災害対策(BCP)の周知、及びBCPに基づき人命第一で行動できる体制の構築・防水対策(防水壁・止水板の設置など)、防災訓練・教育の実施・代替拠点の整備や物流センターのバックアップ体制の確立 ⑪ 人権リスク主なリスクの内容リスククラス人権侵害に関するリスク(従業員・お取引先様)当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ企業活動のグローバル化が進み、企業の人権への取り組みに対して、社会からの関心が高まっています。当社グループは、2021年10月、国際人権章典(世界人権宣言と国際人権規約)、労働における基本的原則及び権利に関する国際労働機関の宣言、「国連ビジネスと人権に関する指導原則」などをもとに、「セブン&アイ・ホールディングス人権方針」を定め、人権デュー・ディリジェンスの仕組みを構築し、人権への悪影響を防止又は軽減することに努めています。また、「お取引先サステナブル行動指針」に基づいて、お取引先様の協力のもと、人権尊重の取り組みを推進しています。しかしながら、これらの方針を逸脱した行為が発生した場合には、当社グループに対するお客様及びお取引先様の信頼低下などにより、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。対策・従業員への教育研修(ハラスメント研修、e-ラーニング等)、お取引先様への周知活動・カルチャー&エンゲージメントサーベイ、お取引先様アンケート、グループオリジナル商品の製造工場へのCSR監査・内部通報制度(グループ共通の「従業員ヘルプライン」「お取引先専用ヘルプライン」「監査役ホットライン」の設置)の利用促進による人権侵害等の早期発見・是正対応 ⑫ 環境リスク主なリスクの内容リスククラス気候変動、自然資本に関するリスク(物理リスク)当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ世界では気候変動、プラスチック問題などの様々な環境問題が顕在化しています。こうした社会の動きに対応するべく、当社グループは環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』を策定し、「脱炭素社会」「循環経済社会」「自然共生社会」を目指すべき社会の姿と定めて、取り組みを推進しています。しかしながら、気候変動に起因する自然災害の発生増加や激甚化により、店舗や物流網が被害を受けることで、店舗運営に係るコストが上昇する可能性があります。また、自然災害の発生増加や激甚化、気象パターンの変化が、原材料調達を困難にする可能性もあります。さらに、食を中心としたリテールグループとして原材料、とりわけ農産物の生産で自然に高く依存していることから、自然資本の劣化、生物多様性の棄損等に起因する原材料の生産量の低下、原材料価格の高騰は、当社の原材料・商品の仕入れを困難にし、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。対策[気候変動・自然資本リスク全般への対応]・環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』の策定(2019年)・『GREEN CHALLENGE 2050』の4つのテーマに基づいたイノベーションチームのもと取り組みを推進 [気候変動への対応]・TCFDのフレームワークに基づいたシナリオ分析の実施と情報開示・社会変化に基づいたシナリオの進化・サプライチェーン全体でのリスク・機会への実質的な対応策の検討・実施 [自然資本への対応]・自然資本方針の策定(2024年10月)・TNFDのフレームワークに基づいた情報開示・事業と自然への依存・影響評価、コーヒー豆のLEAPアプローチにて分析し、米についても分析・分析対象となる原材料のさらなる拡大 [TCFD・TNFD統合開示]・気候変動は水や土壌など自然環境の変化を招く一方、森林保全など自然資本の保全はCO₂吸収源の維持を通じて気候変動の緩和に貢献するため、気候変動と自然資本を統合的に分析して開示(2025年9月) 主なリスクの内容リスククラス環境規制・環境法令対応に関するリスク(移行リスク)当社モニタリング対象リスク想定リスクシナリオ世界では気候変動、プラスチック問題などの様々な環境問題が顕在化しています。こうした社会の動きに対応するべく、当社グループは環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』を策定し、「脱炭素社会」「循環経済社会」「自然共生社会」を目指すべき社会の姿と定めて、取り組みを推進しています。一方で、当社グループは、エネルギー使用の削減やCO₂排出量の削減などの気候変動対策をはじめとして、食品廃棄物、プラスチック等の容器包装リサイクル、廃棄物処理などに関する様々な環境関連法令の適用を受けています。将来、これらの法規制は、例えば自然資本・生物多様性への関心の高まりにより、原材料調達に関わる規制が導入される可能性や、気候変動対策においては、日本国のみならず各国で温室効果ガス排出規制が強化されたり、炭素税などの新しい法規制・政策が導入される可能性があり、当社グループにとって、法令遵守に係る追加コストが生じたり、事業活動が制限される可能性があります。加えて、規制強化によって電力・ガスなどエネルギー費用が変動することで、店舗運営に係る費用が増加し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。対策[環境規制・環境法令対応リスク全般への対応]『GREEN CHALLENGE 2050』の以下の4つのテーマに基づいたイノベーションチームのもと取り組みを推進●CO₂排出量削減・店舗における省エネ・創エネ設備の導入促進・太陽光、風力等の再生可能エネルギー発電所からの専用電力の長期的な調達(オフサイトPPAなど)・新設した電力小売事業会社を通じたより幅広い再生可能エネルギー調達の体制の構築●プラスチック対策・プラスチック素材の削減と環境配慮型素材への置き換え、回収・リサイクルの推進の目標・計画の策定●食品ロス・食品リサイクル対策・店舗における発生抑制を第一優先に、発生させてしまった食品廃棄物についてはサーキュラーエコノミーを意識した取り組みの推進●持続可能な調達・持続可能な調達原則・方針に基づいた持続可能性が担保された商品の調達を推進

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