事業の概要
- 製販一体型ビジネスモデルオープンハウスグループは、土地の仕入れから住宅の建設、そして販売までを一貫して自社グループ内で行う「製販一体型」のビジネスモデルを特徴としています。これにより、効率的な事業運営とリーズナブルな価格での住宅提供を実現し、特に都心部で手の届く新築一戸建住宅の安定供給を目指しています。
- 多角的な不動産事業展開同社グループは、新築一戸建住宅の販売・仲介を主軸としながらも、マンション事業、収益不動産事業、そしてアメリカ不動産事業や住宅ローン事業など、多岐にわたる不動産関連サービスを提供しています。これにより、様々な顧客ニーズに対応し、収益源の多様化を図っています。
- 都心部に特化した戦略創業以来、利便性の高い都心部での住宅供給に注力しており、共働き世帯の増加といった社会の変化に対応しています。限られた敷地を有効活用する3階建て住宅を中心に、都心で「手の届く価格」の住宅を安定的に提供することで、独自の市場を確立し収益を上げています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 戸建関連事業売上高6,713.39億円、営業利益695.07億円。新築一戸建住宅の売買仲介、戸建分譲(オープンハウス・ディベロップメント、ホーク・ワン、メルディア)、建築請負(オープンハウス・アーキテクト)の5つのサブセグメントで構成される主力事業です。都心部でリーズナブルな価格の一戸建住宅を製販一体型で提供しています。
- マンション事業売上高688.1億円、営業利益80.47億円。オープンハウス・ディベロップメントが首都圏、名古屋圏、福岡圏の都心部を中心に、単身者や二人世帯向けのコンパクトタイプ、ファミリータイプの新築マンションを開発・分譲しています。コスト管理を徹底し、良質な商品をリーズナブルに提供する方針です。
- 収益不動産事業売上高2,184.2億円、営業利益231.96億円。オープンハウス・リアルエステートなどが、主に首都圏の小規模な賃貸マンションやオフィスビルなどの収益不動産を取得し、資産価値を高めた後、個人富裕層や事業会社に投資用不動産として販売しています。短期での売却が見込める物件を中心に事業を展開しています。
2025-09 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| SingleFamilyHomesRelatedBusinessReportableSegment | 地域 | 6,713 | 695 | 10.4% |
| CondominiumsReportableSegment | 事業 | 688 | 80 | 11.7% |
| PropertyResalesReportableSegment | 事業 | 2,184 | 232 | 10.6% |
| OthersReportableSegment | 事業 | 1,511 | 157 | 10.4% |
| PressanceCorporationCoLtdReportableSegment | 事業 | 2,268 | 287 | 12.7% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社グループは当社及び関係会社64社(うち、子会社63社及び持分法適用関連会社1社にて構成され、非連結子会社及び持分法非適用会社を除く)により構成されております。当連結会計年度より、報告セグメントの区分を従来の「戸建関連事業」、「マンション事業」、「収益不動産事業」、「その他」、「プレサンスコーポレーション」、「メルディア」の6区分から、「メルディア」を廃止、集約し、5区分に変更しております。なお、従来「メルディア」と区分していた事業は、経営管理体制、事業内容等により「戸建関連事業」、「収益不動産事業」、「その他」、「プレサンスコーポレーション」に区分しております。当社は特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。各事業の内容並びに当該事業に係る当社及び主な関係会社の位置付けは次のとおりであります。 (1) 戸建関連事業当社グループは、1997年に新築一戸建住宅の売買仲介事業会社として創業して以来、「お客様が求める住まい」を追求し続けてまいりました。2000年以降、女性の社会進出が進み、共働き世帯が増加するなどの生活スタイルの変化に伴い、利便性の高い都心部においてリーズナブルな価格の住宅を求める傾向がより強くなってきております。これら都心で手の届く価格の新築一戸建住宅を、安定的かつ効率的に供給し続けるためには、創業からの仲介機能に加えて、用地の仕入、建設を含む一連の機能を当社グループ内で完結できる体制を整備することが最良であるとの考えに至りました。そのため、当社グループは住宅業界においては他に類をみない製販一体型の事業運営を行っております。なお、戸建関連事業は、①不動産仲介、②戸建分譲(オープンハウス・ディベロップメント)、③戸建分譲(ホーク・ワン)、④戸建分譲(メルディア)、⑤建築請負(オープンハウス・アーキテクト)の5つのサブセグメントにより構成されております。 ① 不動産仲介株式会社オープンハウス(以下「OH」という)が、当社グループが販売する新築一戸建住宅並びに住宅用地を中心として売買仲介を行っており、当連結会計年度末時点で東京都、神奈川県、愛知県、埼玉県、福岡県、千葉県、大阪府、兵庫県並びに群馬県において計73店舗の営業センターを展開しております。また、2023年10月より当社の連結孫会社となった株式会社メルディアリアルティにおいても、同様に当社グループが販売する新築一戸建住宅等の売買仲介を行っております。各営業センター等における営業活動を通じて、お客様のニーズを把握し新築一戸建住宅の開発に反映しております。今後も、複数店舗の出店を通じて、事業展開エリアの拡大を図ってまいります。 ② 戸建分譲(オープンハウス・ディベロップメント)株式会社オープンハウス・ディベロップメント(以下「OHD」という)が新築一戸建住宅並びに住宅用地を販売するほか、同社より住宅用地を購入されたお客様から一戸建住宅の建築を請負っております。同社が住宅用地の仕入、一戸建住宅の建設を行い、OHがお客様への売買仲介を行うなど、新築一戸建住宅を供給するプロセスを当社グループ内で完結することで、効率的な事業運営を実現しております。仕入においては、同社が都心部の利便性の高い地域を中心に精力的に収集した膨大な物件情報の中からお客様のニーズに合った住宅用地を厳選し、建設においては限られた敷地面積を有効に活用することができる3階建の新築一戸建住宅を中心に構成することで、リーズナブルな価格の住宅を安定的に提供しております。引き続き、仕入及び建設機能を強化し、当社グループの新築一戸建住宅の魅力を高めてまいります。 ③ 戸建分譲(ホーク・ワン)2018年9月末より当社の連結子会社となった株式会社ホーク・ワン(以下「ホーク・ワン」という)が、首都圏及び名古屋圏において、「良質で快適に、安心してお住まい頂ける住宅」を適正な価格で提供することを第一に戸建分譲住宅の販売を展開しております。今後も、シェアの拡大に努めるとともに、当社グループによる仲介を通じて同社の更なる経営効率の改善も目指してまいります。 ④ 戸建分譲(メルディア)2023年10月より当社の連結子会社となった株式会社メルディア(以下「メルディア社」という)が、首都圏及び名古屋圏において新築一戸建住宅の販売等を行っております。また、2025年4月よりメルディア社の連結孫会社(2025年8月より連結子会社)となった株式会社永大が、埼玉県南部及び東京都北部を中心に新築一戸建住宅の販売等を展開しており、当社グループの販売エリアの拡大に貢献してまいります。 ⑤ 建築請負(オープンハウス・アーキテクト)2015年1月より当社の連結子会社となった株式会社オープンハウス・アーキテクト(以下「OHA」という)が、首都圏、名古屋圏及び関西圏において建売事業者等を対象とする建築請負を展開しております。同社は、OHD向けの建築請負棟数を着実に増加させ、当社グループの建設機能の強化に寄与しております。更に、OHD向けの建築請負棟数を増加させ、当社グループの戸建供給棟数の増加に貢献してまいります。 (2) マンション事業マンション事業は、OHDが新築マンションの開発及び分譲を行っており、一部の物件においてはOHAが建築を担っております。首都圏、名古屋圏及び福岡圏の都心部を中心として利便性の高い貴重な立地において、マンション志向の強い単身者、2人世帯を対象としたコンパクトタイプ並びにファミリータイプのマンションに取り組んでおります。現場ごとのモデルルームや販売促進物等は必要最小限に留めることにより、コスト管理の徹底を図り、良質な商品をよりリーズナブルな価格で提供していく方針であります。また、2024年11月より同社が開発するマンションのブランドを刷新し、イノバス(INNOVAS)、イノベイシア(INNOVACIA)の2ブランドにて販売を展開してまいります。 (3) 収益不動産事業収益不動産事業は、株式会社オープンハウス・リアルエステート(以下「OHRE」という)及びOHD等にて国内収益不動産等の取得・運用・販売等を、株式会社オープンハウス・プロパティマネジメントにて一部の収益不動産の管理を行っております。当社グループが、主に首都圏の小規模な賃貸マンションあるいはオフィスビル等の収益不動産を取得し、リーシング並びにリノベーション等により資産価値を高めた後、投資用不動産として個人富裕層及び事業会社等に販売しております。また、2023年10月より当社の連結孫会社となった株式会社MAI(メルディア社の連結子会社)は分譲アパート及び収益不動産の販売並びに賃貸管理等を行っております。今後も、市場環境の急変等による価格変動リスクを軽減しつつ売却による利益を最大化するため、小規模かつ短期間での販売が見込める物件を中心として事業を進めてまいります。 (4) その他事業の規模並びに重要性の観点より、個別のセグメントを設けていない事業は、その他に区分しております。Open House Realty & Investments, Inc.は、米国及びOH等の国内の関係会社とともに、日本在住の富裕層に対するアメリカの不動産に係る販売、コンサルティング、不動産管理、金融サービスを含むアメリカ不動産事業等を展開しております。株式会社アイビーネット(以下「IBN」という)は、個人のお客様が住宅を購入される際の住宅関連ローン事業及び金融サービス事業を行っております。 (5) プレサンスコーポレーションプレサンスコーポレーションは、株式会社プレサンスコーポレーション(以下「プレサンス社」という)(注1)が運営するワンルームマンション(主に単身者向けに賃貸に供される投資型マンション)及びファミリーマンション(家族での使用を想定したマンション)の企画開発と販売を主たる事業としております。同セグメントは、主に関西圏、東海圏、関東圏及び沖縄において事業を展開しており、プレサンス社は、主にマンションの企画開発及びワンルームマンションの販売、株式会社プレサンス住販は、ファミリーマンションの販売代理並びに戸建の企画開発及び販売、株式会社プレサンスNEXT(注2)は、ワンルームマンションの販売並びに中古物件の仲介、買取及び販売、三立プレコン株式会社は、東海圏にてファミリーマンションの企画開発及び販売、株式会社メルディアDC(以下「メルディアDC」という)は、主に関西圏にてワンルームマンション及び戸建の企画開発及び販売を、それぞれ行っております。不動産販売以外の事業においても、プレサンス社は、ワンルームマンションの賃貸管理事業(入居者の斡旋及び家賃の集金代行)及び賃貸事業(プレサンス社所有マンションの賃貸)を行っております。また、株式会社プレサンスコミュニティは、プレサンス社が分譲したマンションの建物管理及び損害保険代理事業を、メルディアDCは、マンション及びホテルの建築請負工事等の建設業を行っております。(注)1.「株式会社プレサンスコーポレーション」は、2026年4月1日付で「株式会社プレサンス」への商号変更を予定しております。2.「株式会社プレサンスNEXT」は、2025年10月1日付で「株式会社プレサンスリアルタ」から商号変更いたしました。 [事業系統図]主要な関係会社及び事業内容を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い コスト上昇を販売価格に転嫁することが難しい場合、業績に重大な悪影響を与える可能性があるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 規制 宅地建物取引業法、建築基準法、都市計画法、建設業法、国土利用計画法、貸金業法、環境規制等。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 低い(分散) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 成長投資 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:景気動向、金利動向等の影響 / 営業エリアが首都圏に集中していること並びに競合及び災害等の影響 / 土地の仕入れ、木材・建材などの調達や人件費等の高騰
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 11 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★☆☆☆
「オープンハウス」ブランドは一定の認知度を持つが、不動産業界全体としてブランドロイヤリティは限定的。特定の特許やIPによる独占的な競争優位性は見られない。地域密着型ビジネスモデルで培われたノウハウは無形資産と言えるが、模倣可能性は高い。
スイッチングコスト★★☆☆☆
住宅購入者は、一度物件を決めると、その後のローン手続きや引越し等で他の物件への乗り換えは困難。しかし、これは業界全体に言えることであり、同社特有のスイッチング・コストの高さは限定的。仲介手数料の発生も乗り換え障壁とはなりにくい。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
不動産仲介・販売業であり、プラットフォーム型ビジネスではないため、ネットワーク効果は基本的に発生しない。顧客が増えることで物件情報が増えるという側面はあるが、それが直接的な競争優位に繋がるわけではない。
コスト優位★★★☆☆
首都圏中心の仕入れ・販売戦略、効率的な営業体制、スケールメリットによる仕入れ交渉力などがコスト優位の源泉。特に、用地仕入れから販売までのスピード感は、固定費負担を抑え、効率的な運営を可能にしている。
規模の経済★★★★☆
首都圏における戸建・マンション分譲事業で高いシェアを持つ。特に、都市部での用地取得力と開発・販売能力は、同業他社と比較して顕著。業界内での規模の経済を活かし、効率的な事業運営を実現している。
- 製販一体による効率性土地の仕入れから建設、販売までをグループ内で完結させる「製販一体型」のビジネスモデルにより、外部委託によるコストや時間のロスを削減し、効率的な事業運営を実現しています。これにより、競争力のある価格で高品質な住宅を提供できる強みがあります。
- 都心部での供給力都心部の利便性の高い地域に特化し、膨大な物件情報の中から厳選した住宅用地を仕入れることで、需要の高いエリアでの安定的な住宅供給力を有しています。限られた敷地を有効活用する3階建て住宅の開発ノウハウも強みです。
- 多様な事業展開とシナジー戸建関連事業を核としつつ、マンション、収益不動産、アメリカ不動産、金融サービスなど多角的な事業を展開しています。これにより、各事業間で顧客基盤やノウハウを共有し、相互に連携することで、グループ全体の競争力強化と収益機会の拡大に繋がっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 会社の基本的な経営方針当社グループは、以下の「企業使命」を達成するために、「事業展望」を目指し、「価値観」に沿った活動・行動を行ってまいります。<企業使命>お客様のニーズを徹底的に追求し、価値ある不動産を届けます<事業展望>① 正々堂々市場に向き合い、社会の信頼を得ます② 慣習や常識にとらわれない発想で成長を目指します③ 地域の活力向上に積極的に貢献し、街の元気を作ります<価値観>① 全てを決めるのはお客様です② 誠実さと情熱を持ちお客様に向き合います③ 明るく前向きな態度で、元気よく礼儀正しい行動をとります④ やる気のある人を広く受け入れ、結果に報いる組織を作ります⑤ 愚直に泥臭く取り組む社員に挑戦の場を提供します⑥ 全ての人が未来に期待できる職場環境を作ります (2) 経営環境わが国経済の先行きにつきましては、雇用、所得環境の着実な改善並びに各種政策の効果が緩やかな回復を支えることが期待されております。ただし、主要国による対外的な経済政策の変更に加えて、国内物価の上昇による消費マインドの低下が個人消費に及ぼす影響は、わが国の景気を下押しするリスクとなるほか、金融資本市場の動向には、引き続き注意が必要であります。当社グループが属する不動産業界につきましても、緩やかな景気回復のもと、マンション価格の高騰が続く一方で、販売戸数は限定的であることから、利便性の高い都心部におけるマンション並びに手頃な価格の戸建住宅に対するニーズが、より高まることが想定されております。また、都市部における家賃上昇も顕著となるなか、緩和的な金融環境を背景として、収益不動産等の投資用不動産に対する高い需要が見込まれております。加えて、富裕層においては円からドルへの資産分散ニーズから、アメリカ不動産への需要も高まっております。このような事業環境のもと、当社グループにつきましては、戸建及びマンションによって構成される実需不動産並びに収益不動産及びアメリカ不動産によって構成される投資不動産によるポートフォリオ経営により、企業価値の向上を図ってまいります。 (3) 中期的な経営方針及び対処すべき課題① 3カ年の基本方針当社グループは、2023年11月に3カ年の基本方針(2024年9月期~2026年9月期)を発表いたしました。当時の事業環境が不透明であったため、基本方針においては一定の利益前提のもとで、財務方針、投資方針、株主還元方針を策定いたしました。利益前提につきましては、当初、3カ年累計の当期純利益を2,500億円と設定いたしました。その後、足元の事業進捗を踏まえ段階的に引き上げ、2025年11月には3,055億円に上方修正いたしました。財務方針につきましては、重視する指標として、自己資本比率をこれまでの30%以上から35%以上に引き上げました。ネットD/Eレシオは1.0倍以下を継続いたします。いずれも、不透明な経済環境の中で、より安全性の高い財務体質を維持することを企図しております。引き続き資本効率を重視しつつ、M&A等の成長投資にも機動的に対応できる資金調達力を保持することを目指しております。 成長投資方針につきましては、3カ年で5,000億円の成長投資を想定しております。内訳としましては、国内、海外を合わせたM&Aに3,500億円(2023年11月のメルディア社の完全子会社化に伴う投資額約1,000億円を含んでおります。)、棚卸資産の増加並びに米国開発事業、DX、サステナビリティ等の既存事業への投資に1,500億円を想定しております。株主還元方針につきましては、当初、3カ年累計の株主還元額を1,000億円と設定しておりました。その後、当期純利益の伸長に伴い、2025年11月には1,300億円に上方修正いたしました。これは、2025年3月に株主還元指標を配当性向20%以上から総還元性向40%以上へ、より株主還元重視の指標への変更も踏まえたものであります。以上のとおり、財務の健全性維持、成長投資及び株主還元の3点について経営資源の適切な配分を重視した企業運営を行ってまいります。 ② 重要課題(マテリアリティ) 当社グループは、2023年11月発表の3カ年の基本方針の策定にあたり、以下のマテリアリティを設定しております。<重要課題(マテリアリティ)>(ⅰ) ガバナンス、コンプライアンスの改革(ⅱ) 顧客満足の向上(ⅲ) 人材採用の強化(ⅳ) サステナビリティの推進(サステナブルな社会及び企業の成長) (イ) 人的資本の価値最大化 (ロ) 健康及び安全な暮らしの実現 (ハ) 脱炭素への貢献 なお、その他の事業推進にかかる対処すべき課題につきましては、以下のとおりであります。 ③ 戸建関連事業を中心とする継続的な成長イ.戸建を主軸とする既存事業の成長当社グループは、戸建関連事業を主力事業と位置付けており、土地の仕入れから、設計・施工、販売までの業務をグループ内で行う製販一体体制を特徴としています。同事業においては、好立地の用地を適正価格で仕入れる仕入力、良質な住宅を低コストで建設し、マーケットインの発想でお客様のニーズにあった商品をリーズナブルな価格で提供する商品力、現住居の徒歩圏内で購入されるお客様の比率が高いという特性に合致した多店舗展開に支えられた営業力の全てが当社グループ独自の経営資源として重要であります。今後も、仕入力、商品力、営業力を更に強化し、戸建を主軸とする既存事業の成長を図ってまいります。 ロ.戸建関連事業の関西圏への進出当社グループの戸建関連事業を今後も拡大させるためには、新築一戸建住宅の販売拠点となる営業センターの出店を継続することが重要であります。これまで、東京都23区、神奈川県川崎市及び横浜市から周辺エリアに加え、愛知県名古屋市並びに福岡県福岡市等への出店に取り組んでまいりました。加えて、2022年9月期より関西圏においても販売を開始いたしました。今後も、4大都市圏における市場シェアの拡大を目指してまいります。 ハ.マンション事業の着実な成長当社グループは、利便性の高い都心立地でコンパクトタイプの居室を中心としたマンション事業を展開しており、お客様から立地と価格に関しての高いご支持をいただいております。これまで、首都圏、名古屋圏、福岡圏の都心部において事業を展開してまいりました。引き続き、マンション事業の拡大を視野に入れつつ、物件ごとの採算も重視し着実な成長を目指してまいります。 ニ.収益不動産事業の持続的成長金融緩和政策の継続により、引き続き投資用不動産に対する需要は高水準で推移することが見込まれております。今後も、当社グループが展開する収益不動産事業においては、規模が小さく、事業期間の短い物件を中心として展開することにより、事業リスクをコントロールし、短期的には金融機関の融資姿勢等に鑑み慎重に事業を運営しつつ、収益不動産事業の持続的成長を図ってまいります。 ④ プレサンス社及びメルディア社とのグループシナジーの追求イ.プレサンス社との首都圏での新築投資用マンション事業の展開当社グループが持つ首都圏での膨大な土地情報とプレサンス社が持つ投資用マンション事業のノウハウ及び強力な販売力を活用するために、両者が協力して首都圏での投資用マンション事業の展開に向け、取組みを進めております。引き続き、プレサンス社とのシナジー効果の実現を追求してまいります。 ロ.メルディア社との販売協力による戸建事業全体の底上げ当社グループが持つ販売力を活用することにより、メルディア社の物件供給量が増えることとなります。また、当社グループの販売においても、これまでのOHD、ホーク・ワンに加えて、同社が開発するデザイン性に優れた物件を取り扱うことにより、顧客の選択の幅を拡げる等両者の戸建事業全体の底上げに繋がっております。引き続き、メルディア社とのシナジー効果の実現を追求してまいります。 ⑤ M&Aの推進イ.M&Aの進捗状況当社は、更なる成長に向けて、事業シナジーを発現できるM&Aに積極的に取り組んでおります。例えば、2015年1月にはOHAを、2018年10月にはホーク・ワンを、それぞれ完全子会社化いたしました。OHAについては、引渡棟数が2,173棟から4,307棟へ2,134棟(注)増加し、ホーク・ワンについては、引渡棟数に占めるOH仲介件数が25棟から1,725棟へ1,700棟(注)増加するなど、いずれも、当社の連結子会社となって以降、受注棟数の大幅な増加等による売上高の増加を実現しています。また、当社グループとしてのスケールメリットの実現による調達コストの低減や仕入れの効率化を通じた営業利益の大幅な伸長も実現しており、更に、当社グループの採用ノウハウ、リソースを相互に活用することで、より多くの人材採用にも成功しております。このように、当社は、M&Aを通じた当社グループ全体としての着実な業績拡大及び経営効率の改善を実現してまいりました。加えて、当社は、地域補完及び商品補完関係の構築等を目指し、当社とプレサンス社の経営資源や経営ノウハウを融合することによる事業シナジーを発現させること等により、両者並びに両者のお客様、株主、従業員、取引先及び関係者の皆様にとっての利益の最大化を図るべく、2020年4月にプレサンス社との間で資本業務提携契約を締結し、その後、2020年5月にはプレサンス社の総議決権数(2020年3月31日現在)の31.9%の取得を完了し、プレサンス社を当社の持分法適用関連会社といたしました。しかしながら、2020年9月時点で、プレサンス社の足許の事業環境については、取引金融機関のプレサンス社に対する融資姿勢は依然として慎重になっており、加えて、新型コロナウイルス感染症の拡大は沈静化するに至っておらず、更なる感染の流行により、コロナ禍の影響がより深刻化するおそれもあることが改めて認識されました。かかる状況を受け、当社はプレサンス社の信用補完及び資金調達の安定化、並びにシナジーの実現可能性の更なる向上のために、プレサンス社を連結子会社とすることの検討を開始し、2021年1月には第三者割当増資及び金融商品取引法に基づく公開買付により、2020年5月の取得分と合わせてプレサンス社の総議決権数(2020年9月30日現在)の64.45%を取得し、プレサンス社を当社の連結子会社といたしました。 また、プレサンス社に対して、当社は2025年1月、金融商品取引法に基づく公開買付を開始し、同年3月、従来の保有分と合わせてプレサンス社の総議決権数(2024年9月30日現在)の94.74%を取得いたしました。なお、プレサンス社は同年3月に東京証券取引所スタンダード市場を上場廃止となり、その後の株式売渡請求の効力発生により、同年4月に当社の完全子会社となりました。これにより、当社グループはプレサンス社との親子上場を解消し、ともにグループ利益の最大化を目指してまいります。 更に、メルディア社に関しては、物件供給力と販売力を相互に活用した両社の戸建事業全体の底上げ、同社のデザイン性に優れた戸建を加えることによる当社の商品ラインナップの拡充、スケールメリットを活かした各種購買力強化によるコスト競争力向上、同社の金融機関取引の円滑化・安定化等、同社の再建及び両社の企業価値を向上させるため、2023年8月に金融商品取引法に基づく公開買付を開始し、同年10月には同社の総議決権数(2023年5月31日現在)の93.02%の取得を完了し、当社の連結子会社といたしました。その後、同年11月に株式売渡請求により当社の完全子会社としております。当社は、これらの連結子会社化が実現したことを受けて、独立系総合不動産会社として、当社グループの連結売上高を競合の大手不動産会社に迫る規模とすること及び業界におけるポジショニングの更なる向上を目指してまいります。(注)それぞれ、OHAにおける、株式取得完了日(2015年1月15日)の直前決算期(2014年12月期)から当社の直近決算期(2025年9月期)までの引渡棟数の増加数、ホーク・ワンにおける、株式取得完了日(2018年10月1日)の直前決算期(2018年9月期)から当社直近決算期(2025年9月期)までの当社仲介件数の増加数を記載しております。 ロ.既存領域及び新領域への積極的な投資当社グループは、戸建関連事業を主力事業と位置付けるとともに、外部環境の変化を踏まえた成長分野への新規参入を図ることにより、効率的な事業ポートフォリオを構築することを目指しております。今後も、既存領域での規模の拡大並びに収益力の改善に加え、新領域への進出等により成長スピードの加速を目的とするM&Aに取り組んでまいります。 ⑥ 住居系を中心とする私募リート事業の展開当社グループ及びプレサンス社の投資用不動産の開発力及び情報収集力を活用し、株式会社オープンハウス不動産投資顧問が資産運用委託を受けるオープンハウスリート投資法人(私募REIT)のスポンサー企業として、賃貸マンション並びにホスピタリティアセット等の投資用不動産を継続して供給することにより成長をサポートする事業を展開しております。2022年9月期に投資法人を設立し、一定の資産規模にて運用しております。 ⑦ アフターコロナにおける環境の変化に伴う新たな事業機会の獲得新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、当社が属する不動産業界においては賃料の低下及び不動産売買市場の状況悪化が散見され、当社においても2020年4月の戸建の仲介契約件数は前年同月比で相当程度減少するなど、一定の影響がみられました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の拡大による環境の変化をきっかけとして、家族が揃って自宅で過ごす時間が増えたこと並びにテレワークの機会が増えたことにより、住まいに対する新たなニーズが発生し、戸建に対する需要は一気に高まりました。このように、新型コロナウイルス感染症が拡大する環境下においても、当社グループの主要事業である戸建関連事業が牽引する形で、中期経営計画における取組み事項は、順調に進捗いたしました。その後、ウィズコロナからアフターコロナに至る環境の変化に伴い、戸建に対する極めて高い需要は平準化する傾向を示したものの、都心部の利便性の高い戸建に対する需要は堅調に推移しております。かかる環境下においても当社グループにとっての新たな事業機会を獲得するべく、引き続き、当社グループの主要事業である戸建関連事業を推進してまいります。 (4) 目標とする経営指標当社グループは、安全性の高い財務体質を保持するため、2023年11月に発表した3カ年の基本方針にて、自己資本比率35.0%以上及びネットD/Eレシオ1.0倍以内を維持することを、目標とする経営指標として定めております。当連結会計年度においては、自己資本比率は38.1%、ネットD/Eレシオは0.6倍となりました。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 会社の基本的な経営方針当社グループは、以下の「企業使命」を達成するために、「事業展望」を目指し、「価値観」に沿った活動・行動を行ってまいります。<企業使命>お客様のニーズを徹底的に追求し、価値ある不動産を届けます<事業展望>① 正々堂々市場に向き合い、社会の信頼を得ます② 慣習や常識にとらわれない発想で成長を目指します③ 地域の活力向上に積極的に貢献し、街の元気を作ります<価値観>① 全てを決めるのはお客様です② 誠実さと情熱を持ちお客様に向き合います③ 明るく前向きな態度で、元気よく礼儀正しい行動をとります④ やる気のある人を広く受け入れ、結果に報いる組織を作ります⑤ 愚直に泥臭く取り組む社員に挑戦の場を提供します⑥ 全ての人が未来に期待できる職場環境を作ります (2) 経営環境わが国経済の先行きにつきましては、雇用、所得環境の着実な改善並びに各種政策の効果が緩やかな回復を支えることが期待されております。ただし、主要国による対外的な経済政策の変更に加えて、国内物価の上昇による消費マインドの低下が個人消費に及ぼす影響は、わが国の景気を下押しするリスクとなるほか、金融資本市場の動向には、引き続き注意が必要であります。当社グループが属する不動産業界につきましても、緩やかな景気回復のもと、マンション価格の高騰が続く一方で、販売戸数は限定的であることから、利便性の高い都心部におけるマンション並びに手頃な価格の戸建住宅に対するニーズが、より高まることが想定されております。また、都市部における家賃上昇も顕著となるなか、緩和的な金融環境を背景として、収益不動産等の投資用不動産に対する高い需要が見込まれております。加えて、富裕層においては円からドルへの資産分散ニーズから、アメリカ不動産への需要も高まっております。このような事業環境のもと、当社グループにつきましては、戸建及びマンションによって構成される実需不動産並びに収益不動産及びアメリカ不動産によって構成される投資不動産によるポートフォリオ経営により、企業価値の向上を図ってまいります。 (3) 中期的な経営方針及び対処すべき課題① 3カ年の基本方針当社グループは、2023年11月に3カ年の基本方針(2024年9月期~2026年9月期)を発表いたしました。当時の事業環境が不透明であったため、基本方針においては一定の利益前提のもとで、財務方針、投資方針、株主還元方針を策定いたしました。利益前提につきましては、当初、3カ年累計の当期純利益を2,500億円と設定いたしました。その後、足元の事業進捗を踏まえ段階的に引き上げ、2025年11月には3,055億円に上方修正いたしました。財務方針につきましては、重視する指標として、自己資本比率をこれまでの30%以上から35%以上に引き上げました。ネットD/Eレシオは1.0倍以下を継続いたします。いずれも、不透明な経済環境の中で、より安全性の高い財務体質を維持することを企図しております。引き続き資本効率を重視しつつ、M&A等の成長投資にも機動的に対応できる資金調達力を保持することを目指しております。 成長投資方針につきましては、3カ年で5,000億円の成長投資を想定しております。内訳としましては、国内、海外を合わせたM&Aに3,500億円(2023年11月のメルディア社の完全子会社化に伴う投資額約1,000億円を含んでおります。)、棚卸資産の増加並びに米国開発事業、DX、サステナビリティ等の既存事業への投資に1,500億円を想定しております。株主還元方針につきましては、当初、3カ年累計の株主還元額を1,000億円と設定しておりました。その後、当期純利益の伸長に伴い、2025年11月には1,300億円に上方修正いたしました。これは、2025年3月に株主還元指標を配当性向20%以上から総還元性向40%以上へ、より株主還元重視の指標への変更も踏まえたものであります。以上のとおり、財務の健全性維持、成長投資及び株主還元の3点について経営資源の適切な配分を重視した企業運営を行ってまいります。 ② 重要課題(マテリアリティ) 当社グループは、2023年11月発表の3カ年の基本方針の策定にあたり、以下のマテリアリティを設定しております。<重要課題(マテリアリティ)>(ⅰ) ガバナンス、コンプライアンスの改革(ⅱ) 顧客満足の向上(ⅲ) 人材採用の強化(ⅳ) サステナビリティの推進(サステナブルな社会及び企業の成長) (イ) 人的資本の価値最大化 (ロ) 健康及び安全な暮らしの実現 (ハ) 脱炭素への貢献 なお、その他の事業推進にかかる対処すべき課題につきましては、以下のとおりであります。 ③ 戸建関連事業を中心とする継続的な成長イ.戸建を主軸とする既存事業の成長当社グループは、戸建関連事業を主力事業と位置付けており、土地の仕入れから、設計・施工、販売までの業務をグループ内で行う製販一体体制を特徴としています。同事業においては、好立地の用地を適正価格で仕入れる仕入力、良質な住宅を低コストで建設し、マーケットインの発想でお客様のニーズにあった商品をリーズナブルな価格で提供する商品力、現住居の徒歩圏内で購入されるお客様の比率が高いという特性に合致した多店舗展開に支えられた営業力の全てが当社グループ独自の経営資源として重要であります。今後も、仕入力、商品力、営業力を更に強化し、戸建を主軸とする既存事業の成長を図ってまいります。 ロ.戸建関連事業の関西圏への進出当社グループの戸建関連事業を今後も拡大させるためには、新築一戸建住宅の販売拠点となる営業センターの出店を継続することが重要であります。これまで、東京都23区、神奈川県川崎市及び横浜市から周辺エリアに加え、愛知県名古屋市並びに福岡県福岡市等への出店に取り組んでまいりました。加えて、2022年9月期より関西圏においても販売を開始いたしました。今後も、4大都市圏における市場シェアの拡大を目指してまいります。 ハ.マンション事業の着実な成長当社グループは、利便性の高い都心立地でコンパクトタイプの居室を中心としたマンション事業を展開しており、お客様から立地と価格に関しての高いご支持をいただいております。これまで、首都圏、名古屋圏、福岡圏の都心部において事業を展開してまいりました。引き続き、マンション事業の拡大を視野に入れつつ、物件ごとの採算も重視し着実な成長を目指してまいります。 ニ.収益不動産事業の持続的成長金融緩和政策の継続により、引き続き投資用不動産に対する需要は高水準で推移することが見込まれております。今後も、当社グループが展開する収益不動産事業においては、規模が小さく、事業期間の短い物件を中心として展開することにより、事業リスクをコントロールし、短期的には金融機関の融資姿勢等に鑑み慎重に事業を運営しつつ、収益不動産事業の持続的成長を図ってまいります。 ④ プレサンス社及びメルディア社とのグループシナジーの追求イ.プレサンス社との首都圏での新築投資用マンション事業の展開当社グループが持つ首都圏での膨大な土地情報とプレサンス社が持つ投資用マンション事業のノウハウ及び強力な販売力を活用するために、両者が協力して首都圏での投資用マンション事業の展開に向け、取組みを進めております。引き続き、プレサンス社とのシナジー効果の実現を追求してまいります。 ロ.メルディア社との販売協力による戸建事業全体の底上げ当社グループが持つ販売力を活用することにより、メルディア社の物件供給量が増えることとなります。また、当社グループの販売においても、これまでのOHD、ホーク・ワンに加えて、同社が開発するデザイン性に優れた物件を取り扱うことにより、顧客の選択の幅を拡げる等両者の戸建事業全体の底上げに繋がっております。引き続き、メルディア社とのシナジー効果の実現を追求してまいります。 ⑤ M&Aの推進イ.M&Aの進捗状況当社は、更なる成長に向けて、事業シナジーを発現できるM&Aに積極的に取り組んでおります。例えば、2015年1月にはOHAを、2018年10月にはホーク・ワンを、それぞれ完全子会社化いたしました。OHAについては、引渡棟数が2,173棟から4,307棟へ2,134棟(注)増加し、ホーク・ワンについては、引渡棟数に占めるOH仲介件数が25棟から1,725棟へ1,700棟(注)増加するなど、いずれも、当社の連結子会社となって以降、受注棟数の大幅な増加等による売上高の増加を実現しています。また、当社グループとしてのスケールメリットの実現による調達コストの低減や仕入れの効率化を通じた営業利益の大幅な伸長も実現しており、更に、当社グループの採用ノウハウ、リソースを相互に活用することで、より多くの人材採用にも成功しております。このように、当社は、M&Aを通じた当社グループ全体としての着実な業績拡大及び経営効率の改善を実現してまいりました。加えて、当社は、地域補完及び商品補完関係の構築等を目指し、当社とプレサンス社の経営資源や経営ノウハウを融合することによる事業シナジーを発現させること等により、両者並びに両者のお客様、株主、従業員、取引先及び関係者の皆様にとっての利益の最大化を図るべく、2020年4月にプレサンス社との間で資本業務提携契約を締結し、その後、2020年5月にはプレサンス社の総議決権数(2020年3月31日現在)の31.9%の取得を完了し、プレサンス社を当社の持分法適用関連会社といたしました。しかしながら、2020年9月時点で、プレサンス社の足許の事業環境については、取引金融機関のプレサンス社に対する融資姿勢は依然として慎重になっており、加えて、新型コロナウイルス感染症の拡大は沈静化するに至っておらず、更なる感染の流行により、コロナ禍の影響がより深刻化するおそれもあることが改めて認識されました。かかる状況を受け、当社はプレサンス社の信用補完及び資金調達の安定化、並びにシナジーの実現可能性の更なる向上のために、プレサンス社を連結子会社とすることの検討を開始し、2021年1月には第三者割当増資及び金融商品取引法に基づく公開買付により、2020年5月の取得分と合わせてプレサンス社の総議決権数(2020年9月30日現在)の64.45%を取得し、プレサンス社を当社の連結子会社といたしました。 また、プレサンス社に対して、当社は2025年1月、金融商品取引法に基づく公開買付を開始し、同年3月、従来の保有分と合わせてプレサンス社の総議決権数(2024年9月30日現在)の94.74%を取得いたしました。なお、プレサンス社は同年3月に東京証券取引所スタンダード市場を上場廃止となり、その後の株式売渡請求の効力発生により、同年4月に当社の完全子会社となりました。これにより、当社グループはプレサンス社との親子上場を解消し、ともにグループ利益の最大化を目指してまいります。 更に、メルディア社に関しては、物件供給力と販売力を相互に活用した両社の戸建事業全体の底上げ、同社のデザイン性に優れた戸建を加えることによる当社の商品ラインナップの拡充、スケールメリットを活かした各種購買力強化によるコスト競争力向上、同社の金融機関取引の円滑化・安定化等、同社の再建及び両社の企業価値を向上させるため、2023年8月に金融商品取引法に基づく公開買付を開始し、同年10月には同社の総議決権数(2023年5月31日現在)の93.02%の取得を完了し、当社の連結子会社といたしました。その後、同年11月に株式売渡請求により当社の完全子会社としております。当社は、これらの連結子会社化が実現したことを受けて、独立系総合不動産会社として、当社グループの連結売上高を競合の大手不動産会社に迫る規模とすること及び業界におけるポジショニングの更なる向上を目指してまいります。(注)それぞれ、OHAにおける、株式取得完了日(2015年1月15日)の直前決算期(2014年12月期)から当社の直近決算期(2025年9月期)までの引渡棟数の増加数、ホーク・ワンにおける、株式取得完了日(2018年10月1日)の直前決算期(2018年9月期)から当社直近決算期(2025年9月期)までの当社仲介件数の増加数を記載しております。 ロ.既存領域及び新領域への積極的な投資当社グループは、戸建関連事業を主力事業と位置付けるとともに、外部環境の変化を踏まえた成長分野への新規参入を図ることにより、効率的な事業ポートフォリオを構築することを目指しております。今後も、既存領域での規模の拡大並びに収益力の改善に加え、新領域への進出等により成長スピードの加速を目的とするM&Aに取り組んでまいります。 ⑥ 住居系を中心とする私募リート事業の展開当社グループ及びプレサンス社の投資用不動産の開発力及び情報収集力を活用し、株式会社オープンハウス不動産投資顧問が資産運用委託を受けるオープンハウスリート投資法人(私募REIT)のスポンサー企業として、賃貸マンション並びにホスピタリティアセット等の投資用不動産を継続して供給することにより成長をサポートする事業を展開しております。2022年9月期に投資法人を設立し、一定の資産規模にて運用しております。 ⑦ アフターコロナにおける環境の変化に伴う新たな事業機会の獲得新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、当社が属する不動産業界においては賃料の低下及び不動産売買市場の状況悪化が散見され、当社においても2020年4月の戸建の仲介契約件数は前年同月比で相当程度減少するなど、一定の影響がみられました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の拡大による環境の変化をきっかけとして、家族が揃って自宅で過ごす時間が増えたこと並びにテレワークの機会が増えたことにより、住まいに対する新たなニーズが発生し、戸建に対する需要は一気に高まりました。このように、新型コロナウイルス感染症が拡大する環境下においても、当社グループの主要事業である戸建関連事業が牽引する形で、中期経営計画における取組み事項は、順調に進捗いたしました。その後、ウィズコロナからアフターコロナに至る環境の変化に伴い、戸建に対する極めて高い需要は平準化する傾向を示したものの、都心部の利便性の高い戸建に対する需要は堅調に推移しております。かかる環境下においても当社グループにとっての新たな事業機会を獲得するべく、引き続き、当社グループの主要事業である戸建関連事業を推進してまいります。 (4) 目標とする経営指標当社グループは、安全性の高い財務体質を保持するため、2023年11月に発表した3カ年の基本方針にて、自己資本比率35.0%以上及びネットD/Eレシオ1.0倍以内を維持することを、目標とする経営指標として定めております。当連結会計年度においては、自己資本比率は38.1%、ネットD/Eレシオは0.6倍となりました。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態及び経営成績の状況の概要は、以下のとおりです。 ① 財政状態及び経営成績の状況イ.財政状態a.資産当社グループの当連結会計年度末における総資産は1,412,001百万円となり、前連結会計年度末と比較して129,910百万円増加しました。これは主として、販売用不動産及び仕掛販売用不動産が合わせて85,817百万円増加したほか、投資その他の資産が16,518百万円、現金及び預金が11,941百万円増加したこと等によるものであります。 b.負債負債は873,167百万円となり、前連結会計年度末と比較して126,995百万円増加しました。これは主として、短期借入金、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)及び社債(1年内償還予定の社債を含む)が合わせて108,291百万円増加したほか、未払法人税等が13,216百万円増加したこと等によるものであります。 c.純資産純資産は538,834百万円となり、前連結会計年度末と比較して2,915百万円増加しました。これは主として、株式会社プレサンスコーポレーションの完全子会社化等により非支配株主持分が70,988百万円減少したほか、自己株式の取得により純資産が24,999百万円減少した一方で、利益剰余金が81,324百万円、資本剰余金が13,378百万円増加したこと等によるものであります。 ロ.経営成績当社グループの当連結会計年度における業績は、売上高は1,336,468百万円(前連結会計年度比3.1%増)、営業利益は145,933百万円(同22.5%増)、経常利益は139,491百万円(同16.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は100,670百万円(同8.3%増)となりました。 セグメント別の概況は次のとおりであります。なお、当連結会計年度より、「メルディア」セグメントを廃止し、既存の事業セグメントに集約することにより、報告セグメントの区分を変更しております。また、前連結会計年度のセグメント情報についても変更後の区分方法により作成しており、その数値を用いて前連結会計年度比を算出しております。その他セグメント情報の詳細につきましては、連結財務諸表「注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。 (戸建関連事業)戸建関連事業につきましては、当社グループの展開エリアにおける戸建住宅に対する需要の回復に加え、前連結会計年度に取り組んだ在庫の入替えが奏功したことにより、売上高は伸長し、売上総利益率の改善が顕著となっております。その結果、売上高は671,339百万円(前連結会計年度比2.8%増)、営業利益は69,507百万円(同36.9%増)となりました。 (マンション事業)マンション事業につきましては、マンション用地及び建設費の上昇を受けて仕入を厳選したため、売上高は前連結会計年度を下回りましたが、マンションに対する需要は高く、売上総利益率は改善しております。また、翌連結会計年度の引渡予定物件にかかる販売費及び一般管理費が先行して発生しております。その結果、売上高は68,810百万円(前連結会計年度比22.9%減)、営業利益は8,047百万円(同24.5%減)となりました。 (収益不動産事業)収益不動産事業につきましては、当社グループが顧客とする事業法人、富裕層が投資対象とする賃貸マンション、オフィスビル等に対する高い需要を背景として、売上総利益率が改善いたしました。その結果、売上高は218,420百万円(前連結会計年度比5.9%減)、営業利益は23,196百万円(同31.4%増)となりました。 (その他)その他につきましては、日本の富裕層における資産分散を目的とするアメリカ不動産に対する投資需要が高く、販売は順調に推移いたしました。その結果、売上高は151,111百万円(前連結会計年度比24.5%増)、営業利益は15,743百万円(同41.0%増)となりました。 (プレサンスコーポレーション)プレサンスコーポレーションにつきましては、主要販売エリアの近畿圏、東海・中京圏において、好立地の投資用及びファミリーマンションの販売に注力いたしました。その結果、売上高は226,755百万円(前連結会計年度比13.2%増)、営業利益は28,720百万円(同1.3%増)となりました。 ② キャッシュ・フロー当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べて16,565百万円増加し、407,682百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果獲得した資金は、29,530百万円(前連結会計年度は104,764百万円の獲得)となりました。これは主として、棚卸資産の増加額が70,678百万円、法人税等の支払額が32,307百万円あった一方、税金等調整前当期純利益が144,796百万円あったこと等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は、11,107百万円(前連結会計年度は22,584百万円の使用)となりました。これは主として、貸付金の回収による収入が1,864百万円あった一方、関係会社出資金の払込による支出が13,878百万円あったこと等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は、2,959百万円(前連結会計年度は69,253百万円の使用)となりました。これは主として、借入れによる収入と借入金の返済及び社債の償還による支出に係る純収入が102,892百万円あった一方、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出が61,013百万円あったことに加え、自己株式の取得による支出及び配当金の支払額が合わせて44,345百万円あったこと等によるものであります。 (2) 生産、受注及び販売の実績 ① 生産実績当社グループの生産実績は、販売実績とほぼ一致しておりますので、生産実績に関しては販売実績の項をご参照ください。 ② 受注実績当連結会計年度における建築請負の受注状況は次のとおりであります。 セグメントの名称受注高(百万円)前連結会計年度比増減率(%)受注残高(百万円)前連結会計年度比増減率(%) 戸建関連事業82,48113.158,27923.3プレサンスコーポレーション236,06660.297,69019.3 (注) 上記以外のセグメントについては、提供するサービスの性格上、受注状況の記載になじまないため、記載を省略しております。 ③ 販売実績販売実績については、「(1) 経営成績等の状況の概要」におけるセグメント別の業績にて示しております。 (3) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容イ.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当連結会計年度におけるわが国経済は、物価上昇の影響はあるものの、日経平均株価は2年続けて最高値を更新するなど総じて良好な状況が続いております。個人消費は、雇用、所得環境の改善を受けて持ち直しの動きがみられ、消費者物価も上昇しております。また、企業収益は改善傾向にあり、業況判断は良好な水準を維持しつつ、設備投資も緩やかに持ち直しております。加えて、公共投資は堅調に推移するなど、一部に弱めの動きはみられるものの、景気は緩やかに回復しております。当社グループが属する不動産業界につきましても、景気の緩やかな回復並びに緩和的な金融環境を背景として、全国平均の地価は住宅地、商業地のいずれも4年連続の上昇となり、その上昇幅も拡大しております。中でも、三大都市圏の上昇幅は大きく、上昇基調が続いております。住宅地におきましては、都市中心部で生活利便性に優れた地域における住宅需要は引き続き堅調であり、特に東京、大阪の中心部の地価は高い上昇を示しております。商業地におきましては、主要都市の店舗、ホテルの需要が堅調なほか、オフィス賃料の上昇による収益性の向上もあり、地価の上昇は継続しております。このような事業環境のもと、当社グループは2023年11月に策定した「3カ年の経営方針(2024年9月期~2026年9月期)」に掲げる経営目標の達成を目指して業務に取り組んでまいりました。 ロ.経営成績の分析a.売上高当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度と比較して40,606百万円増加の1,336,468百万円(前連結会計年度比3.1%増)となりました。これは、主としてアメリカ不動産事業を主とするその他セグメントが29,794百万円増加して151,261百万円(同24.5%増)となったことに加えて、プレサンスコーポレーションが26,829百万円増加して227,316百万円(同13.4%)となったこと等によるものであります。 b.売上原価、売上総利益当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度と比較して4,356百万円増加の1,093,301百万円(前連結会計年度比0.4%増)となり、売上総利益は36,250百万円増加の243,167百万円(同17.5%増)となりました。売上総利益率は、2.2ポイント改善して18.2%(前連結会計年度は16.0%)となりました。これは、主として戸建関連事業において前連結会計年度より在庫の入れ替えに取り組み、販売時に想定した利益率が見込める在庫内容に改善したことにより、売上総利益率が3.1ポイント改善して17.1%(前連結会計年度は14.0%)となったこと等によるものであります。 c.販売費及び一般管理費、営業利益販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と比較して、9,404百万円増加して97,233百万円(前連結会計年度比10.7%増)となり、販売費及び一般管理費率は0.5ポイント上昇の7.3%(前連結会計年度は6.8%)となりました。これは、主として事業拡大に伴う人員増加により人件費が4,049百万円増加して35,604百万円(同31,555百万円)となったほか、これまで売上原価に計上していた広告宣伝にかかる費用の一部を、販売費および一般管理費の広告宣伝費への計上に変更したこと等により2,622百万円増加して8,247百万円(同5,625百万円)となったこと等によるものであります。営業利益は26,845百万円増加して145,933百万円(同22.5%増)となりました。なお、売上高営業利益率は、1.7ポイント超過して10.9%(前連結会計年度は9.2%)となりました。 d.営業外損益、経常利益営業外収益は、前連結会計年度と比較して4,702百万円減少の4,450百万円(前連結会計年度比51.4%減)となりました。これは、主として前連結会計年度に非継続的な投資有価証券売却益を3,518百万円計上していたこと等によるものであります。営業外費用は、2,935百万円増加して10,892百万円(同36.9%増)となりました。これは、主として事業拡大に伴う借入金の増加及び金利の上昇に伴い支払利息が2,192百万円増加したこと等によるものであります。この結果、経常利益は、19,207百万円増加して139,491百万円(前連結会計年度比16.0%増)となりました。なお、売上高経常利益率は、1.1ポイント改善して10.4%(前連結会計年度は9.3%)となりました。 e.特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益株式会社永大ホールディングスの連結子会社化に伴い、企業結合時の時価純資産が取得原価を上回ったため、その差額5,147百万円を負ののれん発生益として特別利益に計上いたしました。親会社株主に帰属する当期純利益は、7,748百万円増加して100,670百万円(前連結会計年度比8.3%増)となりました。なお、売上高当期純利益率は、0.3ポイント改善して7.5%(前連結会計年度は7.2%)となりました。 ② 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループが2023年11月に策定した3カ年の基本方針(2024年9月期~2026年9月期)に掲げる経営目標に対する当連結会計年度における達成状況は以下のとおりです。前提となる3カ年累計の当期純利益を、当初の2,500億円から3,055億円に上方修正いたしました。財務方針につきましては、自己資本比率は38.1%(目標35.0%に対して3.1ポイント超過)、ネットD/Eレシオは0.6倍(目標1.0倍に対して0.4倍低位)と達成しております。また、重視している資本効率においてもROEは20.1%を確保しております。成長投資方針につきましては、3カ年累計の成長投資額5,000億円に対してその半分を実行しております。株主還元方針につきましては、3カ年累計の株主還元額を、当初の1,000億円から1,300億円に上方修正いたしました。株主還元指標においても、配当性向20%以上から総還元性向40%以上に強化しており、前連結会計年度の総還元性向も45.0%に達しております。以上のように目標とする全ての経営指標において、上方修正もしくは超過達成しております。なお、経営方針の概要につきましては、1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等「(3)中長期的な経営方針及び対処すべき課題」「①3カ年の基本方針」に記載のとおりであります。 ③ 資本の財源及び資金の流動性について当社グループの主な資金需要は、各セグメントにおける事業用地、物件取得、建設資金、事業拡大のための投資資金並びに運転資金であります。それらの財源については、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、自己資本、金融機関からの借入金並びに社債の発行による有利子負債等を充当することに加え、資金使途に応じた幅広い資金調達手段の確保に努めております。 ④ 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定の設定を行っております。当該見積りにつきましては、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる各種の要因に関して仮定設定、情報収集を行い、見積金額を算出しておりますが、実際の結果は見積り自体に不確実性があるために、これらの見積りと異なる場合があります。なお、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
事業リスク
- 経済変動の影響不動産業界は景気動向、金利水準、地価、為替相場などのマクロ経済要因に大きく左右されます。景気後退、住宅ローン金利の上昇、消費税増税、不動産市況の悪化などが、住宅取得希望者の購買意欲を低下させ、同社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 首都圏集中と競争激化同社グループの事業は首都圏を中心に展開しており、需要が高い一方で競合他社も多く、競争が激化するリスクがあります。仕入力や販売力の相対的な低下、価格競争、または災害の発生などが、同社グループの業績や財政状態に悪影響を与える可能性があります。
- コスト上昇のリスク事業用地の仕入れ価格の高騰、木材・建材などの原材料価格の上昇、建築業界の人材不足による人件費の高騰は、同社グループの原価を押し上げる要因となります。これらのコスト上昇を販売価格に転嫁できない場合、利益率が低下し、業績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
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3 【事業等のリスク】当社グループの事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を以下のとおり記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。なお、本文における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 事業を取り巻く経営環境について① 景気動向、金利動向等の影響当社グループが属する不動産業界の企業業績は、景気動向、金利水準、地価の水準、為替相場等のマクロ経済要因の変動等と密接に関係しております。そのため、不動産市況、住宅ローン金利及び消費税増税の動向、人口動向、不動産に係る税制の改正等の経済状況や政策動向並びに住宅取得希望者の心理動向等が、当社グループの業績及び事業の展開に影響を与える可能性があります。 ② 営業エリアが首都圏に集中していること並びに競合及び災害等の影響当社グループは、首都圏を中心として、不動産の仲介のほか、新築一戸建住宅、新築マンション並びに中古収益不動産の販売並びに建築請負等を行っております。首都圏は、住宅及び収益不動産に対する需要が高いことから、競合他社が多く競争が今後更に激化する可能性があります。近年は名古屋圏、福岡圏及び関西圏で事業を展開しておりますが、これらの地域においても競合他社との競争に晒されています。当社グループよりも仕入力、販売力、ブランド力等において競争優位に立つ競合他社の影響等により、当社グループの土地の仕入力及び販売力の相対的な低下並びに価格変動等により急激に需要が低下する場合には、当社グループの業績及び事業の展開に影響を与える可能性があります。また、当社グループの営業活動は首都圏を中心として都市部で展開しているため、首都圏その他の都市部の人口動向、地理的変化、平均収入の変化、地域経済、不動産市況等の影響を特に受けやすく、それにより当社グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。更に、当社グループが事業を展開する地域において地震、台風その他の災害が発生した場合、人的・物的被害のほか、工事の遅延、開発・販売ができなくなるおそれ、不動産の価値が減少するおそれ、修復等に費用を要するおそれなど、当社グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。 ③ 気候変動について当社グループは、不動産を顧客に提供する事業を展開していることから、気候変動に伴う政策及び法規制の強化並びに自然災害の多発及び激甚化は、当社グループの事業に影響を与える可能性があるものと認識しております。そのため、サステナビリティ委員会においてTCFD提言に沿ったシナリオ分析に基づき、当社グループに及ぼすリスク及び機会の特定、重要度の評価、財務影響の算出並びに今後推進すべき対応策の検討を実施いたしました。その詳細につきましては、2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (4)脱炭素の貢献(TCFD提言に沿った開示)に記載のとおりであります。 しかしながら、今後、想定を超える気候変動に伴う政策及び法規制の強化並びに自然災害の多発及び激甚化により、対応する費用が多大となる場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ④ 感染症等の流行について新型コロナウイルス感染症については、感染症法上の位置づけが第5類感染症に分類され、感染拡大による経済活動等の停滞リスクは低減いたしました。しかしながら、今後新型コロナウイルス感染症以外の治療方法が確立されていない感染症が流行した場合には、当社グループの事業、業績、流動性及び財政状態に重大な悪影響を与える可能性があります。 また、感染予防対策として、当社グループ、顧客、外注先、仕入先及び提携先において活動が制限される結果、当社グループの強みである営業活動への支障やサプライチェーンの混乱等が生じる可能性があります。加えて、感染予防対策が有効である保証はなく、当該対策が奏功しない場合には当社グループの事業活動及び事業計画の遂行に悪影響を及ぼすおそれがあります。一方で、新たな感染症の感染拡大は、当社グループにとって新たな事業機会でもあると考えておりますが、事業機会が今後も継続する保証はありません。なお、当該感染症が当社グループに与える最終的な全体の影響の程度は、感染症の収束時期など今後の事態の進展によるため、極めて不透明であり、予測することが困難です。その影響の程度によっては、当社グループの事業、業績、流動性及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。 (2) 土地の仕入れ、木材・建材などの調達や人件費等について当社グループは、首都圏その他の都市部の物件を中心に用地を仕入れており、当該仕入れのコストが開発コストの相当部分を占めておりますが、首都圏その他の都市部における物件の供給不足等の当社グループがコントロールできない外部要因により、仕入価格が高騰する可能性があります。また、当社グループが提供している新築一戸建住宅並びにマンション等は、木材・建材その他の原材料を使用しております。これらの原材料が、為替相場の変動並びに当該原材料の生産国におけるカントリーリスク等により価格高騰する可能性があります。更に、建築業界における人材不足等を背景として建築工事に係る人件費が高騰する可能性もあります。これらのコストの上昇を販売価格に転嫁することが難しい場合には、当社グループの業績に重大な悪影響を与える可能性があります。 (3) 事業戦略について当社グループは、成長のための事業戦略を掲げて様々な取組みを行っておりますが、将来の業績や市場環境には不確実性が内在しており、多様な要因により事業戦略が奏功しない可能性や事業戦略を変更せざるを得ない可能性があります。例えば、当社グループが戸建関連事業を展開する、首都圏、名古屋圏、福岡圏並びに関西圏において、出店候補地の立地条件、競合企業の動向、エリア特性及び採算性等の総合的な判断に基づき、店舗展開を行っていく方針であります。今後、当社グループの出店条件に合致する物件が見つからず、新規出店が進まない場合には、当社グループの業績及び事業の展開に影響を与える可能性があります。 (4) M&Aについて当社グループは、事業拡大のため事業戦略の一環として企業買収、戦略的出資、提携等のM&Aを行っており、今後も推進してまいります。しかしながら、今後、当社グループの事業戦略に合致する適切な対象企業候補が見つかり、当該対象企業候補との間で、適切な条件でM&Aを実施することができる保証はありません。また、2023年11月にメルディア社、2025年4月にプレサンス社を完全子会社化いたしましたが、このようにM&Aを実施した場合においても様々なリスクがあり、例えば、対象企業との事業統合が計画通り進まない可能性、想定していたシナジー効果が実現しない可能性、M&Aに必要な業務にリソースが割かれることにより当社グループの通常の事業活動に支障が生じる可能性、対象企業の優秀な人材が流出する可能性、当社グループのコンプライアンスに係る水準と同等の水準で対象企業を運営できない可能性、対象企業の価値評価等を見誤る可能性、将来の減損の対象となりうる多額ののれんを計上する可能性、M&Aに関連して当社グループの負債が増加する可能性があります。一方、当社グループが対象企業の非支配株主持分のみを取得する場合には、対象企業の経営を有効に監督、コントロールすることができず、戦略的投資の効果を実現する上で当社グループが最適と考える対象企業の経営方針、事業戦略が実行されない可能性があり、かかる場合には、当社の事業、業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。また、提携先との提携関係が存在することによって、将来における他の潜在的な提携候補先との協働に関する自由度が制限される可能性があります。以上のようなリスクにより、場合によっては当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (5) 有利子負債への依存について当社グループは、事業用地並びに物件取得資金及び運転資金は、主として金融機関からの借入金によって賄っております。当連結会計年度末(2025年9月30日)現在、当社グループの連結有利子負債残高は720,063百万円となり、前連結会計年度末(2024年9月30日)と比較して108,291百万円増加しました。また、総資産に占める有利子負債の比率は51.0%となっております。現在の金利水準が変動する場合には、業績に影響を与える可能性があります。また、今後金融情勢の急速な変動等何らかの理由により十分な資金が調達できない場合には、当社グループの業績、財政状態及び事業の展開に影響を与える可能性があります。 (6) 不動産開発における収益認識までの期間の長期化等について当社グループが営む不動産の販売事業では、用地の仕入れから一般消費者への販売までに相当の期間を要し、また、当該期間中において複数回にわたり多額の投資を行う必要があります。一般消費者への販売完了までの間には、原材料の価格高騰や人材不足、顧客の需要の変化などといった当社グループがコントロールのできない外部要因によって、想定外の期間や費用を要する可能性があります。また、開発が遅延することによって、当社グループが在庫を当初の計画よりも長く抱えざるをえず、その間に市況が悪化した場合には、棚卸資産の評価損の計上にもつながりうるほか、収益の認識にも遅れが生じ、当社グループの業績及び財政状態に重大な悪影響を与える可能性があります。更に、当初の計画通りに開発を完了できない場合には、当社グループの信用毀損や顧客に対する責任が生じる可能性もあります。 (7) 棚卸資産について当社グループは、不動産の販売事業を行っており、棚卸資産として販売用不動産、仕掛販売用不動産を計上しております。なお、2025年9月末現在における状況は以下のとおりであります。 販売用不動産及び仕掛販売用不動産の内訳内訳販売用不動産(百万円)仕掛販売用不動産(百万円)戸建関連62,461243,665マンション1,266100,118収益不動産60,91725,914その他21,61539,471プレサンスコーポレーション21,290193,274総計167,551602,444 当社グループが保有する棚卸資産の不動産価値は様々な要因により下落する可能性があります。また、当社グループでは、想定していた価格での販売が困難な場合には、在庫リスクを軽減するため、販売価格の値引きにより販売を促進させる施策をとることがあります。それら施策の実行に伴う利益の減少並びに棚卸資産の評価損が多額となる場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (8) 外注管理について当社グループは、新築一戸建住宅の建設に際して、施工監理業務(品質・安全・工程・コストの各監理)を除き、原則として請負業者に分離発注の上、外注をしております。また、マンション建設業務においては、施工監理業務も含め大部分を建設業者に外注をしております。このように施工業務の大部分を外注に依存しているため、外注先を十分に確保できない場合、外注先による工事の品質に問題がある場合又は外注先の経営不振並びに工期遅延が発生する場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (9) 人材の確保について当社グループは、今後も戸建関連事業を中心に展開してまいります。お客様のニーズに合った良質の商品及びサービスを提供していくためには、高い潜在能力を持ち、お客様にご満足いただける商品提案等のできる人材に、教育訓練を実施して戦力化していくことが経営上の重要な課題であります。当社グループは、今後も事業の拡大に伴い、積極的に優秀な人材を数多く採用していく方針でありますが、そうした人材が十分に確保できない場合、又は現在在籍している人材が流出する場合、人材確保に関してコストが増加する場合等には、事業の展開や業績に影響を与える可能性があります。 (10) 瑕疵担保責任又は契約不適合責任について当社グループでは、住宅の品質確保の促進等に関する法律により、新築住宅の構造上主要な部分及び雨水の浸水を防止する部分について10年間の瑕疵担保責任又は契約不適合責任を負っています。万が一、当社グループの販売した物件に重大な瑕疵があるとされた場合には、その直接的な原因が当社グループ以外の責によるものであっても、当社グループは売主としてその責任を負うことがあります。その場合には、補償工事費の増加や当社グループの信用力低下により、当社グループの業績、財政状態及び事業の展開に影響を与える可能性があります。 (11) 法的規制について当社グループは、事業運営上、宅地建物取引業法、建築基準法、都市計画法、建設業法、国土利用計画法、貸金業法、環境規制等による法的規制を受けております。当社グループは、これらの許認可等を受けるための諸条件及び関係法令の遵守に努めており、現状において当該許認可等が取り消しとなる事由は発生しておりません。今後、これらの関連法規が改廃された場合や新たな法的規制が設けられる場合、又はこれらの法令等の規制について遵守できなかった場合には、当社グループの業績及び事業の展開に影響を与える可能性があります。 (12) 個人情報の管理について当社グループは、各事業において、見込顧客情報及び取引顧客情報等、当社グループ事業を通して取得した個人情報を保有しており、個人情報の保護に関する法律等による規制を受けております。これらの個人情報については、個人情報を有する当社グループの各社にて細心の注意を払って管理しております。しかしながら、万が一、外部漏洩等の事態が発生する場合には、損害賠償や社会的信用の失墜等により、当社グループの業績及び事業の展開に影響を与える可能性があります。