有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|7,416 文字
3 【事業等のリスク】 (1) リスクマネジメントの考え方当社グループでは、「ビジョン2030」や中期経営計画「Value UpX」で目指す姿の実現や当社が取り組む事業に対してネガティブな影響を及ぼす不確実性を「リスク」と定義し、リスクコントロールを行っています。リスクマネジメントに対する主体的な取り組みを通じて、企業として安定した収益を上げるだけでなく、社会的責任を果たすことを通じて更なる企業価値の向上と発展を目指すことを目的としています。リスクマネジメント体制については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ③ 企業統治に関するその他の事項 (b) リスク管理体制の整備の状況」をご参照ください。 (2) 当社グループにおける重要リスクについて以下は、リスクマップの中から、リスクマネジメント委員会で選定した当社グループの重要リスクを示しています。 (3) リスクマネジメント体制強化に向けた取り組み最近の事業を取り巻く環境変化を踏まえて、リスクマネジメント体制の強化に取り組んでいます。(取り組みの主なポイント)① 重要リスクへの対応に当たっては“業務部門”と“統括部門”が相互連携しながら取り組む体制に変更しました。業務部門:自部門の業務遂行に関連して、直接的に生じるリスクに対処する部門統括部門:組織全体または関連する複数部門において生じる専門領域のリスクを管理する部門② リスクの網羅的な把握・整理のため、リスクの4類型(縦軸)、バリューチェーン(横軸)の二軸によるマトリクス図を新たに作成しました。これをグループ全体に展開し、自部門におけるリスクの俯瞰的なチェックを改めて実施しております。 なお、法令遵守に関するリスクについては、重要リスクに準じるリスク項目として整理し、研修等の施策を通じてグループ全体の意識向上に取り組んでいます。本リスク項目は2025年度の当社グループの重要リスクに追加する予定です。 <リスクマトリクス図> 当社グループの重要リスクの内容と対応については次のとおりです。なお、文中においては将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものです。 重要リスクの内容対応① 為替相場および原材料相場の変動 当社グループでは、油脂事業および加工食品・素材事業における原材料である大豆、菜種、カカオ等は全量海外から輸入しております。また、マレーシアをはじめ東南アジア、欧州等において海外事業展開を行っております。このため、当社グループは原材料コストや外貨建てでの販売、外貨での借入金残高などにかかる為替変動リスクを有しており、為替相場の変動により業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 原材料においては、原材料国際価格の相場変動リスクに加え、原油価格高騰などに伴う輸送コスト等の変動リスクを有しております。原材料価格は当社グループのコストにとって重要な部分を占めることから、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼします。 当社グループでは、「デリバティブ・商品先物取引等管理規程」等の規定に則った為替予約、先物市場を利用したヘッジ取引を機動的に行うことで当該リスクに対応しています。なお、ヘッジ取引の実施状況については、当社執行役員会にて四半期に一度、情報の共有化とモニタリングを実施しております。 さらに原料価格に見合った販売価格の適正化、製造費等のコスト削減などを実施することにより価格変動による影響の抑制を図っております。② 国内外の製品市況の変動 特に油脂事業の販売におきましては、国内外の製品市況の変動による影響があります。油脂およびミール製品の国内販売価格は国際市況に概ね連動いたします。 また、海外からの製品輸入動向が国内販売価格への影響要因となる可能性もあります。これら国内外の製品市況の変動が顕在化した場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼします。 当社グループでは、国内外の製品市況の変動に応じてコスト等に見合う適正な価格での販売に努めております。 また、高付加価値商品の拡販に取り組み、徐々にその構成比を上げています。売上原価と販売価格の変動にタイムラグが生じる等の場合もありますが、当該リスクの業績への影響の低減に努めております。 当社執行役員会では、毎月、経営計画の進捗管理を行っており、必要な施策の実施につなげております。 重要リスクの内容対応 ③ 地震・津波、異常気象(風水害等) 地震・津波に加え、近年異常気象による風水害等のリスクが年々高まっていると認識しております。このようなリスクにより、従業員の安全面をはじめ、生産拠点の製造設備、物流設備、インフラ等に被害が生じた場合、サプライチェーンの要所への影響から製品の安定供給に支障が生じ、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。 当社グループでは、地震・津波等の災害発生時対策として、従業員等の安否を確認する安否確認システムおよびBCP(事業継続計画)を構築し、随時見直しを行うことで、実効性を高めています。並行して、従業員等の安全および生産体制の基盤強化のため設備面で耐震補強を進めるとともに、護岸・電力調達における地震対策の強化も行っております。 また、総合防災訓練や教育を定期的に実施するとともに、近年の異常気象による風水害等のリスク軽減についても重要な課題とし、減災の取り組みも含め、推進しております。 これらの対策を超える甚大な影響のある事象についても継続して検証を行い、可能な限り被害を最小化するとともに、保険の付保を行い、当社グループの業績および財政状態への影響を低減することに努めております。④ 品質関連(食の安全性について) 食品の品質および安全性についての社会的関心の高まりから、より一層厳格な品質管理体制が求められております。品質問題が発生した場合は、当社グループへの信頼や業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社執行役員会が設置する品質マネジメント委員会にてグループにおける品質保証に関する方針、施策の審議および実行の確認を行っており、国内の主要工場におきましては、ISO9001の認証および食品安全マネジメントシステムに関する国際規格であるFSSC22000の認証を取得し、一部の製造工程ではGMP認証を得るなど、厳しい品質保証体制を構築しております。 ⑤ 原材料の調達におけるリスク 当社グループの製品に必要な原材料のなかでも、特に油脂事業および加工食品・素材事業における大豆、菜種およびカカオなどの主要原料やオリーブ油およびパーム油をはじめとした原料油脂の調達環境が悪化し、十分な量の原材料が調達できない場合や、当社グループが求める品質・安全性を充たした原材料を確保できない場合には、製品の安定供給における多大なリスクが生じ、当社グループへの信頼や業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 世界の人口増加や各地で頻発する異常気象等による食糧需給の不透明感は年々高まりつつあり、また、原材料の生産国における政策動向、地政学リスクの高まり等によっては供給が不安定化するリスクもありますので、細心の注意を要します。 当社グループは、干ばつなど天候の影響、生産国での政策動向、地政学リスクの高まり等による原料の調達環境の変化にも対応できるよう、原料および原料油脂ともに生産国やサプライヤーの複線化により、安定的な調達に努めております。 特に調達環境の動向が見通しにくい状況下においては、期先までの需要を見据えた調達、在庫確保に努めております。 なお、安全性が確保された原材料を調達するため、新規の産地・サプライヤーの原材料購買を行う場合には分析や現地視察などによる安全性評価を実施するとともに、既存の購買原材料についても定期的な安全性評価の実施や、原料産地の情報収集を行うことで、安全・安心な原材料の確保に努めております。 ⑥ 気候変動・環境に関するリスク 地球温暖化対策や海洋プラスチックごみ問題などが今日的な課題として注目を浴びており、これらの課題に対応できない場合、当社グループへの信頼や業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 植物資源を事業のベースとする当社グループにとって、地球環境や資源の保護は事業の持続性そのものと考え、脱炭素社会、循環型社会の実現に向けて以下の取り組みを行いました。<気候変動対応>・2030年度のCO2排出量目標の引き上げに合わせて、脱炭素化ロードマップを更新・国内生産拠点にて新規に導入した設備投資の効果やISF社におけるグリーン電力購入の増加によりScope1、2における2024年度のCO2排出量を20.7%削減(速報値/2016年度比)・2030年1%水素混焼実現に向けた取り組みとして、横浜磯子工場のコージェネレーションシステム更新を実施<環境配慮への取り組み>・TNFD提言に基づく情報を開示<プラスチック容器・包装の削減>・キユーピー株式会社と協働で使用済み油付きPETボトル回収の実証実験を実施・フレッシュキープボトルをリニューアル(プラスチック使用量を約19%削減、キャップシールの剝がしやすさも向上)・プラスチックの使用量削減に向けて、一部商品でキャップシールを廃止、再生PET樹脂導入商品も拡大 重要リスクの内容対応⑦ 人権に関するリスク 当社グループおよび調達先による人権問題の発生や、人権上問題のある調達を行った場合、当社グループへの信頼や業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 2024年度は、人権リスクを踏まえ、優先度の高い主要原材料である大豆、菜種、パーム油などの調達先と、当社グループの製品供給にとって重要である物流関連の取引先を対象に、人権デュー・ディリジェンスの取り組みを進めました。2025年度は、より対象範囲を拡げてSAQ調査、サプライヤーとの対話等に取り組むとともに、継続的に人権デュー・ディリジェンスを実施できるよう、体制構築に取り組んでまいります。 ⑧ 消費者ニーズの変化への対応 近年の消費者ニーズの変化は非常に早く、かつ多様化しており当社グループが認識する前に消費者のニーズが変化する可能性があります。また、認識しても対応できない可能性があり、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 消費者ニーズの変化については、常に早期に把握するように努めておりますが、例えば、次のような対応を行いました。オリーブオイルの原料となるオリーブは主要産地である欧州で2022年、2023年と2年連続で高温や少雨により記録的な減産となり、オリーブオイルの価格は世界的に高騰しています。このような環境下でもオリーブオイルのおいしさと健康性を楽しんでいただくために小容量タイプの「日清さらっと軽~いオリーブオイル」を発売しました。また、近年の健康志向の高まりからこめ油マーケットが拡大していることを踏まえて、大容量タイプの「日清こめ油1300g」を発売しました。顧客接点強化の取り組みとしては、ファインケミカル事業における化粧品原料市場の開拓を目的に東南アジアのマーケティング拠点となる「バンコク駐在事務所」を開設しました。 ⑨ 海外拠点の運営に関するリスク 当社グループは、日本国内のみならず、東南アジア、欧州等の国および地域において事業を展開しております。以下のような事象は、特に海外事業展開においては、リスクとなります。ⅰ法律等の諸規制の予期せぬ制定または改廃ⅱ不測の政治的・経済的事象の発生ⅲテロ、紛争等による社会的混乱およびその他の地政学リスク これらの事象が発生した場合には当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループにおきましては、これらのリスクを最小限に留めるべく、各地のグループ会社と連携し、情報収集に努め、危機管理体制のなかで的確かつ迅速に対応してまいります。 ⑩ 伝染病、感染症等 伝染病、感染症等が流行し、従業員等の感染、外部委託先も含めた事業活動の制限、原材料の調達不足等によりサプライチェーンの要所に影響が生じることから製品の安定供給に支障が生じ、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。また、製品需要が大幅に変動した場合もこれらに影響を与える可能性があります。 新型コロナウイルス感染症発生時の会社対策(実績)をレビューするとともに、「新型インフルエンザ等対策政府行動計画」、「事業者・職場における新型インフルエンザ等対策ガイドライン」の内容を反映した感染症に係るBCP文書の改定案を作成しました。⑪ 情報セキュリティ 当社グループでは、生産管理、物流管理、販売管理および財務・会計をはじめとした業務の円滑かつ効率的な遂行のため情報システムを構築しております。また、事業上の重要情報、事業の過程で入手した機密情報および個人情報を保有しています。大規模な災害や停電、またはコンピュータウイルスやサイバー攻撃などにより、システム停止に伴う業務遅延や情報漏洩等が発生した場合、お客さまや市場の信頼が失われ、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、情報システムの安定稼働、信頼性向上、情報漏洩防止のため、ツールによるセキュリティ対策を導入するとともに、従業員教育や訓練を実施し、リスクが顕在化しないように取り組んでおります。 また、セキュリティ事故発生に備え、対応マニュアルや連絡体制を整備しております。 情報セキュリティ会議では、情報セキュリティ対策について定期的な報告を受け、評価および見直しを実施しております。 重要リスクの内容対応⑫ 大規模な事故 火災・爆発などの大規模な事故を起こした場合は、製品の安定供給に支障が生じ、当社グループへの信頼や業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社では、全社的な安全・防災管理にかかわる統括責任を有する安全・防災担当役員を設置するとともに、安全・防災会議を中心とした全社防災体制、および事業場防災体制を構築しております。 また、緊急時体制を規定のうえ、総合防災訓練や教育を定期的に実施し、事故の発生防止に努めるとともに、万一の発生に備えております。 これらの取り組みおよび保険の付保により、当社グループの業績および財政状態への影響を低減することに努めております。 ⑬ 重要な外部委託先(物流委託先)の確保 お客さまからのご要望通りに商品をお届けするため、必要な物流機能を適正なコストで確保すべく努めておりますが、これができない場合にお客さまへの商品の供給が滞り、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 日本国内では、ローリー車を含めたトラック運転士の不足や高齢化が進むなか、国内での輸送可能量が先々減少していく可能性があり、物流需給ギャップが生じる懸念があります。さらには、食品業界特有の長時間待機や納品付帯作業などの物流諸課題の改善遅れにより、商品をお客さまにお届けできなくなるリスクがあります。 また、内航船に関しても同様に船員不足と高齢化が進んでおり、物流需給ギャップが生じる懸念があります。 当社グループでは、油脂事業におけるホームユース領域および業務用領域の商品においては、納品リードタイムの見直し、出荷拠点の見直しや増設、鉄道や船舶等の代替輸送手段の確保などの施策をとるとともに、ホワイト物流の取り組みや輸送料金の適正化を進め、当該リスクの低減に努めております。2024年度は、昨年度設定したCSV目標(共配函数比率の拡大、トラックドライバー拘束時間削減等)の達成に向けた取り組みに加え、需給管理システムやトラック拘束時間管理システムの導入も進めてきました。 また、食品メーカー5社が出資する物流会社を通じた共同配送や物流改善につながる取り組みを推進しております。 さらに、より消費地に近い工場で生産し、運ぶという、いわゆる地産地消を追求したサプライチェーン全体の最適化への取り組みをデジタル技術の活用を含め検討を進めております。 ⑭ 人材の獲得(育成)不足による競争力の低下および継続性のリスク 「日清オイリオグループビジョン2030」で目指す姿の実現に向けては、多様な価値観や専門性を有した人材が必要不可欠であり、不足すると競争力低下を招いてしまいます。 また、安全・安心な製品を安定的に提供していくためには、特に製造や物流現場の活動を担う人材が不足することは事業継続性の大きなリスクであると認識しています。 さらに、社員一人ひとりが、公私ともに充実し、当社グループで意欲的に能力を発揮し続けていくためには、自身の健康が最も大切な要素です。社員の健康リスクの発生は生産性などに影響が生じる可能性があります。 当社グループは、社員の多様性を尊重するとともに、一人ひとりが成長できる人材育成プログラム投資の拡充や、必要に応じた外部からの人材登用、女性活躍の推進、健康経営の推進など、イノベーションを生み出す活力に満ち溢れた組織づくりに注力することで、必要な人材の確保と強化に取り組んでおります。 安全・安心な製品を安定的に提供するにあたり、継続的な採用や教育、テレワークの積極的な活用、労働環境の最適化などにより人材の確保・定着に取り組むとともに、IoTやAI等の活用による作業の効率化や省力化を推進しております。 当社グループでは、経営トップを健康経営の最高責任者とした推進体制を構築し、社員の心身の健康、働きがい、生産性向上を目的とした健康経営の各種取り組みを推進しております。 2025年度のリスクマネジメントにおいては、引き続き、「日清オイリオグループビジョン2030」で示した6つの重点領域における機会とリスクのガバナンス強化に努めてまいります。
FY2024|6,927 文字
3 【事業等のリスク】 (1) リスクマネジメントの考え方当社グループでは、「ビジョン2030」や中期経営計画「Value Up+」で目指す姿の実現や当社が取り組む事業に対してネガティブな影響を及ぼす不確実性を「リスク」と定義し、リスクコントロールを行っています。リスクマネジメントに対する主体的な取組みを通じて、企業として安定した収益を上げるだけでなく、社会的責任を果たすことを通じて更なる企業価値の向上と発展を目指すことを目的としています。リスクマネジメント体制については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ③ 企業統治に関するその他の事項 (b) リスク管理体制の整備の状況」をご参照ください。 (2) 当社グループにおける重要リスクについて以下は、リスクマップの中から、リスクマネジメント委員会で選定した当社グループの重要リスクを示しています。 当社グループの重要リスクの内容と対応については次のとおりです。なお、文中においては将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものです。 重要リスクの内容対応① 為替相場および原材料相場の変動 当社グループでは、油脂事業および加工食品・素材事業における原材料である大豆、菜種、カカオ等は全量海外から輸入しております。また、マレーシアをはじめ東南アジア、欧州等において海外事業展開を行っております。このため、当社グループは原材料コストや外貨建てでの販売、外貨での借入金残高などにかかる為替変動リスクを有しており、為替相場の変動により業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 原材料においては、原材料国際価格の相場変動リスクに加え、原油価格高騰などに伴う輸送コスト等の変動リスクを有しております。原材料価格は当社グループのコストにとって重要な部分を占めることから、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼします。 当社グループでは、「デリバティブ・商品先物取引等管理規程」等の規定に則った為替予約、先物市場を利用したヘッジ取引を機動的に行うことで当該リスクに対応しています。なお、ヘッジ取引の実施状況については、当社執行役員会にて四半期に一度、情報の共有化とモニタリングを実施しております。 さらに原料価格に見合った販売価格の適正化、製造費等のコスト削減などを実施することにより価格変動による影響の抑制を図っております。 ② 国内外の製品市況の変動 特に油脂事業の販売におきましては、国内外の製品市況の変動による影響があります。油脂および油粕製品の国内販売価格は国際市況に概ね連動いたします。 また、海外からの製品輸入動向が国内販売価格への影響要因となる可能性もあります。これら国内外の製品市況の変動が顕在化した場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼします。 当社グループでは、国内外の製品市況の変動に応じてコスト等に見合う適正な価格での販売に努めております。 また、高付加価値商品の拡販に取組み、徐々にその構成比を上げています。売上原価と販売価格の変動にタイムラグが生じる等の場合もありますが、当該リスクの業績への影響の低減に努めております。 当社執行役員会では、毎月、経営計画の進捗管理を行っており、必要な施策の実施につなげております。③ 地震・津波、異常気象(風水害等) 地震・津波に加え、近年異常気象による風水害等のリスクが年々高まっていると認識しております。このようなリスクにより、従業員の安全面をはじめ、生産拠点の製造設備、物流設備、インフラ等に被害が生じた場合、サプライチェーンの要所への影響から製品の安定供給に支障が生じ、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。 当社グループでは、地震・津波等の災害発生時対策として、従業員等の安否を確認する安否確認システムおよびBCP(事業継続計画)を構築し、随時見直しを行うことで、実効性を高めています。並行して、従業員等の安全および生産体制の基盤強化のため設備面で耐震補強を進めるとともに、護岸・電力調達における地震対策の強化も行っております。 また、総合防災訓練や教育を定期的に実施するとともに、近年の異常気象による風水害等のリスク軽減についても重要な課題とし、減災の取組みも含め、推進しております。 これらの対策を超える甚大な影響のある事象についても継続して検証を行い、可能な限り被害を最小化するとともに、保険の付保を行い、当社グループの業績および財政状態への影響を低減することに努めております。④ 品質関連(食の安全性について) 食品の品質および安全性についての社会的関心の高まりから、より一層厳格な品質管理体制が求められております。品質問題が発生した場合は、当社グループへの信頼や業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社執行役員会が設置する品質マネジメント委員会にてグループにおける品質保証に関する方針、施策の審議および実行の確認を行っており、国内の主要工場におきましては、ISO9001の認証および食品安全マネジメントシステムに関する国際規格であるFSSC22000の認証を取得し、一部の製造工程ではGMP認証を得るなど、厳しい品質保証体制を構築しております。 ⑤ 原材料の調達におけるリスク 当社グループの製品に必要な原材料のなかでも、特に油脂事業および加工食品・素材事業における大豆、菜種およびカカオなどの主要原料やオリーブ油およびパーム油をはじめとした原料油脂の調達環境が悪化し、十分な量の原材料が調達できない場合や、当社グループが求める品質・安全性を充たした原材料を確保できない場合には、製品の安定供給における多大なリスクが生じ、当社グループへの信頼や業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 世界の人口増加や各地で頻発する異常気象等による食糧需給の不透明感は年々高まりつつあり、また、原材料の生産国における政策動向、地政学リスクの高まり等によっては供給が不安定化するリスクもありますので、細心の注意を要します。 当社グループは、干ばつなど天候の影響、生産国での政策動向、地政学リスクの高まり等による原料の調達環境の変化にも対応できるよう、原料および原料油脂ともに生産国やサプライヤーの複線化により、安定的な調達に努めております。 特に調達環境の動向が見通しにくい状況下においては、期先までの需要を見据えた調達、在庫確保に努めております。 なお、安全性が確保された原材料を調達するため、新規の産地・サプライヤーの原材料購買を行う場合には分析や現地視察などによる安全性評価を実施するとともに、既存の購買原材料についても定期的な安全性評価の実施や、原料産地の情報収集を行うことで、安全・安心な原材料の確保に努めております。 重要リスクの内容対応⑥ 気候変動・環境に関するリスク 地球温暖化対策や海洋プラスチックごみ問題などが今日的な課題として注目を浴びており、これらの課題に対応できない場合、当社グループへの信頼や業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 植物資源を事業のベースとする当社グループにとって、地球環境や資源の保護は事業の持続性そのものと考え、脱炭素社会、循環型社会の実現に向けて以下の取組みを行いました。<気候変動対応>・Scope1、2における2030年度のCO2排出量目標を50%(2016年度比)に引き上げ・Scope3における2030年度のCO2排出量目標を25%に設定(2020年度比)・国内生産拠点にて新規に導入した設備投資の効果やISFにおけるグリーン電力購入の増加によりScope1、2における2023年度のCO2排出量削減を18.6%削減(速報値/2016年度比)・グループの主要な生産拠点にコージェネレーションシステムを導入<環境配慮への取組み>・「生物多様性方針」と「水方針」を策定<プラスチック容器・包装の削減>・環境への配慮と使いやすさを両立した紙パックタイプ商品を発売・プラスチック使用量を約39%削減(当社900gPETボトル容器比)した新しい800gPETボトル容器入りの食用油商品を発売・名古屋工場における800gPETボトル容器の充填ライン増強投資を決定⑦ 人権に関するリスク 当社グループおよび調達先が人権問題を起こしたり、人権上問題のある調達を行った場合、当社グループへの信頼や業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 2023年度は、人権デュー・ディリジェンスのロードマップを作成するとともに、「日清オイリオグループサプライヤーガイドライン」を制定しました。また、当社グループの事業において発生する可能性のある人権に関するリスクを評価し、優先度の高いサプライヤーを対象にした調査を実施しました。2024年度は、人権デュー・ディリジェンスを本格的に推進していくための仕組み構築や体制整備に取り組んでいくとともに、さらなるサプライヤー調査を継続してまいります。 ⑧ 消費者ニーズの変化への対応 近年の消費者ニーズの変化は非常に早く、かつ多様化しており当社グループが認識する前に消費者のニーズが変化する可能性があります。また、認識しても対応できない可能性があり、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 消費者ニーズの変化については、常に早期に把握するように努めておりますが、例えば、次のような対応を行いました。近年、油脂価格の高騰や物価上昇の継続により、食用油を大切に使いたいという消費者ニーズが高まっております。そうしたニーズに応える形で“少量使い”という新たな価値を訴求した「日清キャノーラ油 ハーフユース」を発売しました。また、消費者が食用油を使う際に気になる不安や関心の一つとして、油脂の酸化があります。当社は長年、酸化上昇抑制技術の開発に注力してきましたが、これまでの技術を結集し、新たにウルトラ酸化バリア製法を開発しました。そして、この技術により、開封後も鮮度が長持ちする食用油「日清ヘルシークリア」を発売しました。顧客接点強化の取組みとしては、外食・中食等の業務用領域のユーザー向けの情報サイト「日清オイリオ 業務用お役立ちサイト」を開設しました。 ⑨ 海外拠点の運営に関するリスク 当社グループは、日本国内のみならず、東南アジア、欧州等の国および地域において事業を展開しております。以下のような事象は、特に海外事業展開においては、リスクとなります。ⅰ法律等の諸規制の予期せぬ制定または改廃ⅱ不測の政治的・経済的事象の発生ⅲテロ、紛争等による社会的混乱およびその他の地政学リスク これらの事象が発生した場合には当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループにおきましては、これらのリスクを最小限に留めるべく、情報収集に努め、危機管理体制のなかで的確かつ迅速に対応してまいります。 重要リスクの内容対応⑩ 伝染病、感染症等 伝染病、感染症等が流行し、従業員等の感染、外部委託先も含めた事業活動の制限、原材料の調達不足等によりサプライチェーンの要所に影響が生じることから製品の安定供給に支障が生じ、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。また、製品需要が大幅に変動した場合もこれらに影響を与える可能性があります。 新型コロナウイルス感染症対策での経験を踏まえ、対策本部の機能や役割、人員構成等を見直すとともに、感染症に係るBCP文書のブラッシュアップを行いました。⑪ 情報セキュリティ 当社グループでは、生産管理、物流管理、販売管理および財務・会計をはじめとした業務の円滑かつ効率的な遂行のため情報システムを構築しております。また、事業上の重要情報、事業の過程で入手した機密情報および個人情報を保有しています。大規模な災害や停電、またはコンピュータウイルスやサイバー攻撃などにより、システム停止に伴う業務遅延や情報漏洩等が発生した場合、お客さまや市場の信頼が失われ、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、情報システムの安定稼働、信頼性向上、情報漏洩防止のため、ツールによるセキュリティ対策を導入するとともに、従業員教育や訓練を実施し、リスクが顕在化しないように取り組んでおります。 また、セキュリティ事故発生に備え、対応マニュアルや連絡体制を整備しております。 情報セキュリティ委員会では、情報セキュリティ対策について定期的な報告を受け、評価および見直しを実施しております。⑫ 大規模な事故 火災・爆発などの大規模な事故を起こした場合は、製品の安定供給に支障が生じ、当社グループへの信頼や業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社では、全社的な安全・防災管理にかかわる統括責任を有する安全・防災担当役員を設置するとともに、安全・防災会議を中心とした全社防災体制、および事業場防災体制を構築しております。 また、緊急時体制を規定のうえ、総合防災訓練や教育を定期的に実施し、事故の発生防止に努めるとともに、万一の発生に備えております。 これらの取組みおよび保険の付保により、当社グループの業績および財政状態への影響を低減することに努めております。 ⑬ 重要な外部委託先(物流委託先)の確保 お客さまからのご要望通りに商品をお届けするため、必要な物流機能を適正なコストで確保すべく努めておりますが、これができない場合にお客さまへの商品の供給が滞り、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 日本国内では、ローリー車を含めたトラック運転士の不足や高齢化が進むなか、国内での輸送可能量が先々減少していく可能性があり、物流需給ギャップが生じる懸念があります。さらには、食品業界特有の長時間待機や納品付帯作業などの物流諸課題の改善遅れにより、商品をお客さまにお届けできなくなるリスクがあります。 また、内航船に関しても同様に船員不足と高齢化が進んでおり、物流需給ギャップが生じる懸念があります。 当社グループでは、油脂事業におけるホームユース領域および業務用領域の商品においては、納品リードタイムの見直し、出荷拠点の見直しや増設、鉄道や船舶等の代替輸送手段の確保などの施策をとるとともに、ホワイト物流の取組みや輸送料金の適正化を進め、当該リスクの低減に努めております。2023年度は、持続的かつ競争力ある物流体制の構築のために、共配函数比率の拡大やトラックドライバー拘束時間削減のCSV目標を新規に設定しました。 また、食品メーカー5社が出資する物流会社を通じた共同配送や物流改善につながる取組みを推進しております。 さらに、より消費地に近い工場で生産し、運ぶという、いわゆる地産地消を追求したサプライチェーン全体の最適化への取組みをデジタル技術の活用を含め検討を進めております。 ⑭ 人材の獲得(育成)不足による競争力の低下および継続性のリスク 「日清オイリオグループビジョン2030」で目指す姿の実現に向けては、多様な価値観や専門性を有した人材が必要不可欠であり、不足すると競争力低下を招いてしまいます。 また、安全・安心な製品を安定的に提供していくためには、特に製造や物流現場の活動を担う人材が不足することは事業継続性の大きなリスクであると認識しています。 さらに、社員一人ひとりが、公私ともに充実し、当社グループで意欲的に能力を発揮し続けていくためには、自身の健康が最も大切な要素です。社員の健康リスクの発生は生産性などに影響が生じる可能性があります。 当社グループは、社員の多様性を尊重するとともに、一人ひとりが成長できる人材育成プログラム投資の拡充や、必要に応じた外部からの人材登用、女性活躍の推進、健康経営の推進など、イノベーションを生み出す活力に満ち溢れた組織づくりに注力することで、必要な人材の確保と強化に取り組んでおります。 安全・安心な製品を安定的に提供するにあたり、継続的な採用や教育、テレワークの積極的な活用、労働環境の最適化などにより人材の確保・定着に取り組むとともに、IoTやAI等の活用による作業の効率化や省力化を推進しております。 当社グループでは、経営トップを健康経営の最高責任者とした推進体制を構築し、社員の心身の健康、働きがい、生産性向上を目的とした健康経営の各種取組みを推進しております。 2024年度のリスクマネジメントにおいては、引き続き、「日清オイリオグループビジョン2030」で示した6つの重点領域における機会とリスクのガバナンス強化に努めてまいります。
FY2023|6,932 文字
3 【事業等のリスク】 (1) リスクマネジメントの考え方当社グループでは、「ビジョン2030」や中期経営計画「Value Up+」で目指す姿の実現や当社が取り組む事業に対してネガティブな影響を及ぼす不確実性を「リスク」と定義し、リスクコントロールを行っています。リスクマネジメントに対する主体的な取組みを通じて、企業として安定した収益を上げるだけでなく、社会的責任を果たすことを通じて更なる企業価値の向上と発展を目指すことを目的としています。リスクマネジメント体制については、「4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ③ 企業統治に関するその他の事項 (b) リスク管理体制の整備の状況」をご参照ください。 (2) 当社グループにおける重要リスクについて以下は、リスクマップの中から、リスクマネジメント委員会で選定した当社グループの重要リスクを示しています。 なお、重要なリスク認識については、連結財務諸表「連結注記表 追加情報(ロシア・ウクライナ情勢による当社グループへの影響について)」をご参照下さい。 当社グループの重要リスクの内容と対応については次のとおりです。なお、文中においては将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものです。 重要リスクの内容対応① 為替相場および原材料相場の変動 当社グループでは、油脂事業および加工食品・素材事業における原材料である大豆、菜種、カカオ等は全量海外から輸入しております。また、マレーシアをはじめ東南アジア、欧州等において海外事業展開を行っております。このため、当社グループは原材料コストや外貨建てでの販売、外貨での借入金残高などにかかる為替変動リスクを有しており、為替相場の変動により業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 原材料においては、原材料国際価格の相場変動リスクに加え、原油価格高騰などに伴う輸送コスト等の変動リスクを有しております。原材料価格は当社グループのコストにとって重要な部分を占めることから、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼします。 当社グループでは、「デリバティブ・商品先物取引等管理規程」等の規定に則った為替予約、先物市場を利用したヘッジ取引を機動的に行うことで当該リスクに対応しています。なお、ヘッジ取引の実施状況については、当社執行役員会にて四半期に一度、情報の共有化とモニタリングを実施しております。 さらに原料価格に見合った販売価格の適正化、製造費等のコスト削減などを実施することにより価格変動による影響の抑制を図っています。 ② 国内外の製品市況の変動 特に油脂事業の販売におきましては、国内外の製品市況の変動による影響があります。油脂および油粕製品の国内販売価格は国際市況に概ね連動いたします。また、海外からの製品輸入動向が国内販売価格への影響要因となる可能性もあります。これら国内外の製品市況の変動が顕在化した場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼします。 当社グループでは、国内外の製品市況の変動に応じてコスト等に見合う適正な価格での販売に努めています。(2022年度は油脂製品の価格改定を2回実施)また、高付加価値商品の拡販に取組み、徐々にその構成比を上げています。売上原価と販売価格の変動にタイムラグが生じる等の場合もありますが、当該リスクの業績への影響の低減に努めております。 当社執行役員会では、毎月、経営計画の進捗管理を行っており、必要な施策の実施につなげております。③ 地震・津波、異常気象(風水害等) 地震・津波に加え、近年異常気象による風水害等のリスクが年々高まっていると認識しております。このようなリスクにより、従業員の安全面をはじめ、生産拠点の製造設備、物流設備、インフラ等に被害が生じた場合、サプライチェーンの要所への影響から製品の安定供給に支障が生じ、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。 当社グループでは、地震・津波等の災害発生時対策として、従業員等の安否を確認する安否確認システムおよび東日本大震災の経験を踏まえて策定したBCP(事業継続計画)を構築し、随時見直しを行っています。並行して、従業員等の安全および生産体制の基盤強化のため設備面で耐震補強を進めるとともに、護岸・電力調達における地震対策の強化も行っています。 また、総合防災訓練や教育を定期的に実施するとともに、近年の異常気象による風水害等のリスク軽減についても重要な課題とし、減災の取組みも含め、推進しております。 これらの対策を超える甚大な影響のある事象についても継続して検証を行い、可能な限り被害を最小化するとともに、保険の付保を行い、当社グループの業績および財政状態への影響を低減することに努めております。④ 品質関連(食の安全性について) 食品の品質および安全性についての社会的関心の高まりから、より一層厳格な品質管理体制が求められております。品質問題が発生した場合は、当社グループへの信頼や業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社執行役員会が設置する品質マネジメント委員会にてグループにおける品質保証に関する方針、施策の審議および実行の確認を行っており、国内の主要工場におきましては、ISO9001の認証および食品安全マネジメントシステムに関する国際規格であるFSSC22000の認証を取得し、一部の製造工程ではGMP認証を得るなど、厳しい品質保証体制を構築しております。⑤ 原材料の調達におけるリスク 当社グループの製品に必要な原材料のなかでも、特に油脂事業および加工食品・素材事業における大豆、菜種およびカカオなどの主要原料やオリーブ油およびパーム油をはじめとした原料油脂の調達環境が悪化し、十分な量の原材料が調達できない場合や、当社グループが求める品質・安全性を充たした原材料を確保できない場合には、製品の安定供給における多大なリスクが生じ、当社グループへの信頼や業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 世界の人口増加や各地で頻発する異常気象等による食糧需給の不透明感は年々高まりつつあり、また、原材料の生産国における政策動向、地政学リスクの高まり等によっては供給が不安定化するリスクもありますので、細心の注意を要します。 当社グループは、干ばつなど天候の影響、生産国での政策動向、地政学リスクの高まり等による原料の調達環境の変化にも対応できるよう、原料および原料油脂ともに生産国やサプライヤーの複線化により、安定的な調達に努めております。 特に調達環境の動向が見通しにくい状況下においては、期先までの需要を見据えた調達、在庫確保に努めております。 なお、安全性が確保された原材料を調達するため、新規の産地・サプライヤーの原材料購買を行う場合には分析や現地視察などによる安全性評価を実施するとともに、既存の購買原材料についても定期的な安全性評価の実施や、原料産地の情報収集を行うことで、安全・安心な原材料の確保に努めております。 重要リスクの内容対応⑥ 気候変動・環境に関するリスク 地球温暖化対策や海洋プラスチックごみ問題などが今日的な課題として注目を浴びており、これらの課題に対応できない場合、当社グループへの信頼や業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 植物資源を事業のベースとする当社グループにとって、地球環境や資源の保護は事業の持続性そのものと考え、脱炭素社会、循環型社会の実現に向けて以下の取組みを行っています。<気候変動対応>・2030年までにCO2排出量を31%(2016年度比)削減するための戦略ロードマップを策定し、グループ全体で削減のための施策を推進・国内生産拠点にて新規に導入した設備投資の効果などによりScope1、2における2022年度のCO2排出量削減を8.6%削減(速報値/2016年度比)・グループの主要な生産拠点に太陽光発電を導入<持続可能なパーム油調達への取組み>・「パーム油調達方針」に基づく、持続可能性に配慮した認証パーム油の調達とトレーサブルで透明性のあるサプライチェーン構築に向け、アクションプランを策定して取組みを推進<プラスチック容器・包装の削減>・プラスチック容器について、当社ホームユース製品の一部にバイオポリ容器を導入・横浜磯子工場における新たな環境対応型PET容器の充填ライン増強投資を決定⑦ 人権に関するリスク 当社グループおよび調達先が人権問題を起こしたり、人権上問題のある調達を行った場合、当社グループへの信頼や業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 2022年に策定した日清オイリオグループ人権方針について、グループ会社への周知を図りました。また、ISFにおいて、Labour and Human Rights Policyを策定しました。2023年度は、人権デューディリジェンスの仕組みの構築や苦情処理体制の整備に取り組んでまいります。⑧ 消費者ニーズの変化への対応 近年の消費者ニーズの変化は非常に早く、かつ多様化しており当社グループが認識する前に消費者のニーズが変化する可能性があります。また、認識しても対応できない可能性があり、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 消費者ニーズの変化については、常に早期に把握するように努めておりますが、例えば、次のような対応を行いました。2022年度は油脂価格の高騰により、従来、調理用としてキャノーラ油を購入していたユーザーが、価格優位性のある大豆油ブレンド品に急速にシフトしたため、早期に生産・供給体制を整え、安定した製品供給を実現しました。また、2021年度から続く油脂価格の高騰により加工食品メーカー等で、油脂の使用量を減らす動きが発生しました。こうした動きを機会と捉え、ユーザーへのソリューション提案をさらに強化しました。デジタル技術を活用した顧客接点強化の取組みとしては、ウェルネス食品領域におけるインバウンド型営業体制の強化のため、医療従事者専用ホームページの「メディカルサポートサイト」を開設しました。⑨ 海外拠点の運営に関するリスク 当社グループは、日本国内のみならず、東南アジア、欧州等の国および地域において事業を展開しております。以下のような事象は、特に海外事業展開においては、リスクとなります。ⅰ法律等の諸規制の予期せぬ制定または改廃ⅱ不測の政治的・経済的事象の発生ⅲテロ、紛争等による社会的混乱およびその他の地政学リスク これらの事象が発生した場合には当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループにおきましては、これらのリスクを最小限に留めるべく、情報収集に努め、危機管理体制のなかで的確かつ迅速に対応してまいります。 重要リスクの内容対応⑩ 伝染病、感染症等(新型コロナウイルス感染症への対応) 伝染病、感染症等が流行し、従業員等の感染、外部委託先も含めた事業活動の制限、原材料の調達不足等によりサプライチェーンの要所に影響が生じることから製品の安定供給に支障が生じ、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。また、製品需要が大幅に変動した場合もこれらに影響を与える可能性があります。 新型コロナウイルス感染症への対応について、当社グループは、従業員とその家族の安全確保を最優先とし、本社対策本部を中心に全社方針を適宜改訂しながら感染予防、拡大防止策を徹底のうえ、BCPをベースに事業活動を継続してきました。行政機関が推奨する感染対策を実施することで、従業員がより安心して働くことのできる環境を整備しました。⑪ 情報セキュリティ 当社グループでは、生産管理、物流管理、販売管理および財務・会計をはじめとした業務の円滑かつ効率的な遂行のため情報システムを構築しております。また、事業上の重要情報、事業の過程で入手した機密情報および個人情報を保有しています。大規模な災害や停電、またはコンピュータウイルスやサイバー攻撃などにより、システム停止に伴う業務遅延や情報漏洩等が発生した場合、お客さまや市場の信頼が失われ、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、情報システムの安定稼働、信頼性向上、情報漏洩防止のため、ツールによるセキュリティ対策を導入するとともに、従業員教育や訓練を実施し、リスクが顕在化しないように取り組んでおります。 また、セキュリティ事故発生に備え、対応マニュアルや連絡体制を整備しております。 情報セキュリティ委員会では、情報セキュリティ対策について定期的な報告を受け、評価および見直しを実施しております。⑫ 大規模な事故 火災・爆発などの大規模な事故を起こした場合は、製品の安定供給に支障が生じ、当社グループへの信頼や業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社では、全社的な安全・防災管理にかかわる統括責任を有する安全・防災担当役員を設置するとともに、安全・防災会議を中心とした全社防災体制、および事業場防災体制を構築しております。 また、緊急時体制を規定のうえ、総合防災訓練や教育を定期的に実施し、事故の発生防止に努めるとともに、万一の発生に備えております。 これらの取組みおよび保険の付保により、当社グループの業績および財政状態への影響を低減することに努めております。⑬ 重要な外部委託先(物流委託先)の確保 お客さまからのご要望通りに商品をお届けするため、必要な物流機能を適正なコストで確保すべく努めておりますが、これができない場合にお客さまへの商品の供給が滞り、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 日本国内では、ローリー車を含めたトラック運転士の不足や高齢化が進むなか、国内での輸送可能量が先々減少していく可能性があり、物流需給ギャップが生じる懸念があります。さらには、食品業界特有の長時間待機や納品付帯作業などの物流諸課題の改善遅れにより、商品をお客さまにお届けできなくなるリスクがあります。 また、内航船に関しても同様に船員不足と高齢化が進んでおり、物流需給ギャップが生じる懸念があります。 当社グループでは、油脂事業におけるホームユース領域および業務用領域の商品においては、納品リードタイムの見直し、出荷拠点の見直しや増設、鉄道や船舶等の代替輸送手段の確保などの施策をとるとともに、ホワイト物流の取組みや輸送料金の適正化を進め、当該リスクの低減に努めております。 また、食品メーカー5社が出資する物流会社を通じた共同配送や物流改善につながる取組みを推進しております。 さらに、より消費地に近い工場で生産し運ぶという、いわゆる地産地消を追求したサプライチェーン全体の最適化への取組みをデジタル技術の活用を含め検討を進めております。⑭ 人材の獲得(育成)不足による競争力の低下および継続性のリスク 「日清オイリオグループビジョン2030」で目指す姿の実現に向けては、多様な価値観や専門性を有した人材が必要不可欠であり、不足すると競争力低下を招いてしまいます。 また、安全・安心な製品を安定的に提供していくためには、特に製造や物流現場の活動を担う人材が不足することは事業継続性の大きなリスクであると認識しています。 さらに、社員一人ひとりが、公私ともに充実し、当社グループで意欲的に能力を発揮し続けていくためには、自身の健康が最も大切な要素です。社員の健康リスクの発生は生産性などに影響が生じる可能性があります。 当社グループは、社員の多様性を尊重するとともに、一人ひとりが成長できる人材育成プログラム投資の拡充や、必要に応じた外部からの人材登用、女性活躍の推進、健康経営の推進など、イノベーションを生み出す活力に満ち溢れた組織づくりに注力することで、必要な人材の確保と強化に取り組んでいます。 安全・安心な製品を安定的に提供するにあたり、継続的な採用や教育、テレワークの積極的な活用、労働環境の最適化などにより人材の確保・定着に取り組むとともに、IoTやAI等の活用による作業の効率化や省力化を推進しています。 当社グループでは、経営トップを健康経営の最高責任者とした推進体制を構築し、社員の心身の健康、働きがい、生産性向上を目的とした健康経営の各種取組みを推進しています。 2023年度のリスクマネジメントにおいては、日清オイリオグループビジョン2030で示した6つの重点領域における機会とリスクのガバナンス強化に努めていきます。※ガバナンス体制については、「4 コーポレート・ガバナンスの状況等」もご参照下さい。
FY2022|12,518 文字
2 【事業等のリスク】当社グループでは、取締役会が設置するリスクマネジメント委員会が全社的なリスクを総括的に管理しており、リスクが顕在化した場合の緊急体制を整備し、危機対応を図っております。リスクマネジメント委員会では、リスクの棚卸を実施したうえで、影響度合と発生可能性をもとにリスクマップを作成するとともに、個々のリスクに対するリスク対策を管理しております。また、リスクが顕在化した際の影響度を軸とした優先順位付けを行ったうえで、重要なリスクとして選定し、主管部門を中心としたPDCAサイクルによるリスクマネジメントを実施しております。また、リスクマネジメント委員会は全社的リスクの評価や対応方針・状況などを取締役会に報告しています。以下は、リスクマップの中から、リスクマネジメント委員会で選定した当社グループの重要リスクを示しています。ロシアによるウクライナ侵攻により、燃料価格や穀物価格の高騰およびサプライチェーン(供給網)の混乱により、当社グループの重要なリスクである「原材料の調達におけるリスク」が顕在化しています。また世界的な物価上昇にまで波及しており、企業業績の悪化や消費マインドの低迷等、景気を後退させる懸念があり、「原材料価格の高騰」等、複合的リスクへの対応が求められています。当社グループとしては、ロシアによるウクライナ侵攻による影響が長期にわたり続く可能性があるとの前提のもと、主として「原材料の調達におけるリスク」、「原材料価格の高騰」のリスクへの対応をより一層高めてまいります。具体的には、将来までの需要を見据えた調達・在庫確保やサプライヤーの複線化等による安定的な原材料の調達と製品の安定供給に努めております。また、購買、生産、物流、販売等のあらゆる面でのコストダウン施策を実施した上で、上昇が続く原材料コストに見合った適正な販売価格の形成に継続して取り組む等、業績および事業活動への影響を最小化すべく、適時・適切な対応を進めてまいります。 当社グループの重要リスクの内容と対応については次のとおりです。(前年度からの主な変更点)・前年度の「サプライチェーンにおける環境・人権問題」については、人権への取り組みの重要性が増したことから、「気候変動・環境に関するリスク」「人権に関するリスク」として分けています。・「消費者ニーズの変化への対応」は、これまで「国内外の製品市況の変動」の中で管理していましたが、その重要性を鑑み、独立して記載しております。・昨今のサイバー攻撃などの状況から、「情報セキュリティ」の影響度合を「中」から「大」に変更しました。・前年度に「地震・津波、異常気象(風水害等)、大規模な事故」としていたものは、主に自然現象に関係するかどうか、という視点で、「地震・津波、異常気象(風水害等)」と「大規模な事故」に分けて記載しております。なお、文中においては将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものです。 重要リスクの内容対応① 為替相場および原材料国際価格の変動 当社グループでは、油脂事業および加工食品・素材事業における原材料である大豆、菜種、カカオ等は全量海外から輸入しております。また、マレーシアをはじめ東南アジア、欧州等において海外事業展開を行っております。このため、当社グループは原材料コストや外貨建てでの販売、外貨での借入金残高などにかかる為替変動リスクを有しており、為替相場の変動により業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 原材料においては、原材料国際価格の相場変動リスクに加え、原油価格高騰などに伴う輸送コスト等の変動リスクを有しております。原材料価格は当社グループのコストにとって重要な部分を占めることから、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼします。 当社グループでは、「デリバティブ・商品先物取引等管理規程」等の規定に則った為替予約、先物市場を利用したヘッジ取引を機動的に行うことで当該リスクに対応しています。なお、ヘッジ取引の実施状況については、当社執行役員会にて四半期に一度、情報の共有化とモニタリングを実施しております。 さらに原料価格に見合った販売価格の適正化、製造費等のコスト削減などを実施することにより価格変動による影響の抑制を図っています。 ② 国内外の製品市況の変動 特に油脂事業の販売におきましては、国内外の製品市況の変動による影響があります。油脂および油粕製品の国内販売価格は国際市況に概ね連動いたします。また、海外からの製品輸入動向が国内販売価格への影響要因となる可能性もあります。これら国内外の製品市況の変動が顕在化した場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼします。 当社グループでは、国内外の製品市況の変動に応じてコスト等に見合う適正な価格での販売に努めています(2021年度は油脂製品の価格改定を4回実施)。また、高付加価値商品の拡販に取り組み、徐々にその構成比を上げています。売上原価と販売価格の変動にタイムラグが生じる等の場合もありますが、当該リスクの業績への影響の低減に努めております。 当社執行役員会では、毎月、経営計画の進捗管理を行っており、必要な施策の実施につなげております。③ 地震・津波、異常気象(風水害等) 地震・津波に加え、近年異常気象による風水害等のリスクが年々高まっていると認識しております。このようなリスクにより、従業員の安全面をはじめ、生産拠点の製造設備、物流設備、インフラ等に被害が生じた場合、サプライチェーンの要所への影響から製品の安定供給に支障が生じ、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。 当社グループでは、地震・津波等の災害発生時対策として、従業員等の安否を確認する安否確認システムおよび東日本大震災の経験を踏まえて策定したBCP(事業継続計画)を構築し、随時見直しを行っています。並行して、従業員等の安全および生産体制の基盤強化のため設備面で耐震補強を進めるとともに、護岸・電力調達における地震対策の強化も行っています。 また、総合防災訓練や教育を定期的に実施するとともに、近年の異常気象による風水害等のリスク軽減についても重要な課題とし、減災の取り組みも含め、推進しております。 これらの対策を超える甚大な影響のある事象についても継続して検証を行い、可能な限り被害を最小化するとともに、保険を付保し、当社グループの業績および財政状態への影響を低減することに努めております。④ 食の安全性について 食品の品質および安全性についての社会的関心の高まりから、より一層厳格な品質管理体制が求められております。品質問題が発生した場合は、当社グループへの信頼や業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社執行役員会が設置する品質マネジメント委員会にてグループにおける品質保証に関する方針、施策の審議および実行の確認を行っており、国内の主要工場におきましては、ISO9001の認証および食品安全マネジメントシステムに関する国際規格であるFSSC22000の認証を取得し、一部の製造工程ではGMP認証を得るなど、厳しい品質保証体制を構築しております。⑤ 原材料の調達におけるリスク 当社グループの製品に必要な原材料のなかでも、特に油脂事業および加工食品・素材事業における大豆、菜種およびカカオなどの主要原料やオリーブ油およびパーム油をはじめとした原料油脂の調達環境が悪化し、十分な量の原材料が調達できない場合や、当社グループが求める品質・安全性を充たした原材料を確保できない場合には、製品の安定供給における多大なリスクが生じ、当社グループへの信頼や業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 世界の人口増加や各地で頻発する異常気象等による食糧需給の不透明感は年々高まりつつあり、また、原材料の生産国における政策動向、地政学リスクの高まり等によっては供給が不安定化するリスクもありますので、細心の注意を要します。 当社グループは、干ばつなど天候の影響、生産国での政策動向、地政学リスクの高まり等による原料の調達環境の変化にも対応できるよう、原料および原料油脂ともに生産国やサプライヤーの複線化により、安定的な調達に努めております。 特に調達環境の動向が見通しにくい状況下においては、期先までの需要を見据えた調達、在庫確保に努めております。 なお、安全性が確保された原材料を調達するため、新規の産地・サプライヤーの原材料購買を行う場合には分析や現地視察などによる安全性評価を実施するとともに、既存の購買原材料についても定期的な安全性評価の実施や、原料産地の情報収集を行うことで、安全・安心な原材料の確保に努めております。 重要リスクの内容対応⑥ 気候変動・環境に関するリスク 地球温暖化対策や海洋プラスチックごみ問題などが今日的な課題として注目を浴びており、これらの課題に対応できない場合、当社グループへの信頼や業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 植物資源を事業のベースとする当社グループにとって、地球環境や資源の保護は事業の持続性そのものと考え、脱炭素社会、循環型社会の実現に向けて以下の取り組みを行っております。なお、P14「日清オイリオグループビジョン2030」重点領域におけるCSV目標の地球環境、信頼でつながるサプライチェーンの項に関連する記載があります。<気候変動対応>・2022年3月に「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」提言に基づき、気候変動に対するガバナンス体制、リスク・機会の分析および対応策を開示※後記(TCFD提言への対応)をご参照下さい。・投資判断基準としてインターナルカーボンプライシングを導入、運用を開始<持続可能性に配慮したパーム油の調達>・「パーム油調達方針」に基づく、持続可能性に配慮した認証パーム油の調達とトレーサブルで透明性のあるサプライチェーン構築に向けた取り組み<プラスチック容器・包装の削減>・プラスチック容器について、継続した減量化のほか、再生ペット材を使用した容器・包装を開発し、当社ホームユース製品に導入、対象商品を拡大・環境対応容器の充填ラインの投資決定(当社堺工場)⑦ 人権に関するリスク 当社グループおよび調達先が人権問題を起こしたり、人権上問題のある調達を行った場合、当社グループへの信頼や業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 2022年3月に国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」に沿った「日清オイリオグループ人権方針」を制定いたしました。 2022年度は、人権デューデリジェンスや救済措置への対応に向けた仕組みを構築し実践することで、サプライチェーン全体における人権問題に取り組んでまいります。⑧ 消費者ニーズの変化への対応 近年の消費者ニーズの変化は非常に早く、かつ多様化しており当社グループが認識する前に消費者のニーズが変化する可能性があります。また、認識しても対応できない可能性があり、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社が提供している価値と生活者の皆様が求める価値の間に生じるギャップについて、仮説をもって客観的に検証し、正しく理解し、ソリューションを提供することを目的に、1994年に生活科学研究の専門チームを設置し、現在に至るまで生活者研究を継続しております。その研究成果を活用することなどにより、生活者ニーズの変化を認識し対応するように努めております。 また、顧客との接点強化への取り組みはデジタル技術も活用して進めてまいります。⑨ 海外拠点の運営に関するリスク 当社グループは、日本国内のみならず、東南アジア、欧州等の国および地域において事業を展開しております。以下のような事象は、特に海外事業展開においては、リスクとなります。ⅰ法律等の諸規制の予期せぬ制定または改廃ⅱ不測の政治的・経済的事象の発生ⅲテロ、紛争等による社会的混乱およびその他の地政学リスク これらの事象が発生した場合には当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループにおきましては、これらのリスクを最小限に留めるべく、情報収集に努め、危機管理体制のなかで的確かつ迅速に対応してまいります。 また、取締役会において重要拠点のモニタリングを行っております。 重要リスクの内容対応⑩ 伝染病、感染症等(新型コロナウイルス感染症への対応) 伝染病、感染症等が流行し、従業員等の感染、外部委託先も含めた事業活動の制限、原材料の調達不足等によりサプライチェーンの要所に影響が生じることから製品の安定供給に支障が生じ、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。また、製品需要が大幅に変動した場合もこれらに影響を与える可能性があります。 新型コロナウイルス感染症への対応について、当社グループは、従業員とその家族の安全確保を最優先とし、本社対策本部を中心に全社方針を適宜改訂しながら感染予防、拡大防止策を徹底のうえ、BCPをベースに事業活動を継続しております。 従業員のワクチン接種を推奨するとともに、職域接種の実施やワクチン接種時の休暇制度を充実することで、従業員がより安心して働くことのできる環境を整備しました。 ※新型コロナウイルス感染症の影響等については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項 追加情報(新型コロナウイルスの感染拡大の影響について)」をご参照下さい。⑪ 情報セキュリティ 当社グループでは、生産管理、物流管理、販売管理および財務・会計をはじめとした業務の円滑かつ効率的な遂行のため情報システムを構築しております。また、事業上の重要情報、事業の過程で入手した機密情報および個人情報を保有しています。大規模な災害や停電、またはコンピュータウイルスやサイバー攻撃などにより、システム停止に伴う業務遅延や情報漏洩等が発生した場合、お客さまや市場の信頼が失われ、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、情報システムの安定稼働、信頼性向上、情報漏洩防止のため、情報セキュリティに関する規定やルールを制定しております。その上で、ツールによるセキュリティ対策を導入するとともに、従業員教育や訓練を実施し、リスクが顕在化しないように取り組んでおります。 また、セキュリティ事故発生に備え、対応マニュアルや連絡体制を整備しております。 情報セキュリティ委員会では、情報セキュリティ対策について定期的な報告を受け、評価および見直しを実施しております。⑫ 大規模な事故 火災・爆発などの大規模な事故を起こした場合は、製品の安定供給に支障が生じ、当社グループへの信頼や業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社では、全社的な安全・防災管理にかかわる統括責任を有する安全・防災担当役員を設置するとともに、安全・防災会議を中心とした全社防災体制、および事業場防災体制を構築しております。 また、緊急時体制を規定のうえ、総合防災訓練や教育を定期的に実施し、事故の発生防止に努めるとともに、万一の発生に備えております。 なお、2022年2月には火災事故を未然に防ぐために、緊急点検を実施いたしました。 これらの取り組みおよび保険の付保により、当社グループの業績および財政状態への影響を低減することに努めております。⑬ 重要な外部委託先(物流委託先)の確保 お客さまからのご要望通りに商品をお届けするため、必要な物流機能を適正なコストで確保すべく努めておりますが、これができない場合にお客さまへの商品の供給が滞り、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 日本国内では、ローリー車を含めたトラック運転士の不足や高齢化が進むなか、国内での輸送可能量が先々減少していく可能性があり、物流需給ギャップが生じる懸念があります。さらには、食品業界特有の長時間待機や納品付帯作業などの物流諸課題の改善遅れにより、商品をお客さまにお届けできなくなるリスクがあります。 また、内航船に関しても同様に船員不足と高齢化が進んでおり、物流需給ギャップが生じる懸念があります。 当社グループでは、油脂事業におけるホームユース領域および業務用領域の商品においては、納品リードタイムの見直し、出荷拠点の見直しや増設、鉄道や船舶等の代替輸送手段の確保などの施策をとるとともに、ホワイト物流の取り組みや輸送料金の適正化を進め、当該リスクの低減に努めております。 また、食品メーカー5社が出資する物流会社を通じた共同配送や物流改善につながる取り組みを推進しております。 さらに、より消費地に近い工場で生産し運ぶという、いわゆる地産地消を追求したサプライチェーン全体の最適化への取り組みをデジタル技術の活用を含め検討を進めております。⑭ 人材の獲得(育成)不足による競争力の低下および継続性のリスク 「日清オイリオグループビジョン2030」で目指す姿の実現に向けては、多様な価値観や専門性を有した人材が必要不可欠であり、不足すると競争力低下を招いてしまいます。 また、安全・安心な製品を安定的に提供していくためには、特に製造や物流現場の活動を担う人材が不足することは事業継続性の大きなリスクであると認識しています。 さらに、社員一人ひとりが、公私ともに充実し、当社グループで意欲的に能力を発揮し続けていくためには、自身の健康が最も大切な要素です。社員の健康リスクの発生は生産性などに影響が生じる可能性があります。 当社グループは、社員の多様性を尊重するとともに、一人ひとりが成長できる人材育成プログラム投資の拡充や、必要に応じた外部からの人材登用、女性活躍の推進、健康経営の推進など、イノベーションを生み出す活力に満ち溢れた組織づくりに注力することで、必要な人材の確保と強化に取り組んでいます。 安全・安心な製品を安定的に提供するにあたり、継続的な採用や教育、テレワークの積極的な活用、労働環境の最適化などにより人材の確保・定着に取り組むとともに、IoTやAI等の活用による作業の効率化や省力化を推進しています。 当社グループでは、経営トップを健康経営の最高責任者とした推進体制を構築し、社員の心身の健康、働きがい、生産性向上を目的とした健康経営の各種取り組みを推進しています。 TCFD提言(気候関連財務情報開示タスクフォース)への対応日清オイリオグループの事業活動は植物資源をベースとしております。植物の生育に大きな影響を与える気候変動への対応は経営の重要テーマであり、2021年3月にTCFD提言に賛同を表明いたしました。今回、TCFD提言が推奨する「ガバナンス」、「戦略」、「リスク管理」、「指標と目標」の4つの項目における当社の取組み内容と気候変動に伴うリスク・機会の分析、その影響度を以下に示しております。今後は財務影響等のシミュレーションなどについても積極的に開示してまいります。 1.TCFD提言が推奨する4つの開示項目項目内容ガバナンス・日清オイリオグループは、事業活動を通じた社会課題の解決により、社会との共有価値を創造し、当社グル-プの持続的な成長と社会の持続的な発展(サステナビリティ)の実現を目指しています。・法令で定められた事項や経営上の重要事項(気候変動に伴う課題解決を含む)は、取締役会にて審議し意思決定を行っています。また、取締役会の審議委員会としてサステナビリティ委員会を設置し、サステナビリティ実現に向けた基本方針の立案、戦略・施策を審議、取締役会への答申を行っています。・直近では、2030年環境目標の設定、TCFD提言への賛同表明、気候変動対応部門(サステナビリティ推進室、脱炭素化推進室)の設置を実施しています。戦略・当社グループは、2021年度より、2030年に向けた長期ビジョン「日清オイリオグループビジョン2030」と、その最初の4か年の取り組みとなる中期経営計画「Value Up +」をスタートさせました。「ビジョン2030」では、当社グループの強みの中核である油脂をさらに磨き上げ、成長の原動力とし、健康やおいしさ、美の多様な価値を創出いたします。そのため事業基盤となる地球環境の保護や原料のサステナビリティをグローバルトップレベルに深化させていきます。・原料サステナビリティにおいて、持続可能性に配慮した原料(認証油等)の需要拡大に対応すると共に、気候変動に伴う気候パターンの変化による植物原料の生産量低下・価格上昇リスクに対応するため、同一原料の複数産地からの購入やサプライチェーンの複線化によるリスク回避を行っています。・また、温室効果ガス排出量の少ない製品開発が販売増加の機会となると認識し、環境にポジティブインパクトのある製品・サービスの開発を行っています。一例として、調理時の使用量を抑えた製品、独自製法で賞味期限・使用期間を延長する製品、環境に配慮した容器包装を使用した製品等が該当し、ステークホルダーとの共創を通じ新たな価値を創出していきます。・化粧品業界では、気候変動の影響により、原料のナチュラリティ(植物性志向や環境への配慮)を求める動きが広がっており、当社はこの動きへの対応がビジネスチャンスと捉え、化粧品油剤のリーディングカンパニーとなり、世界での存在感を高めることを目指していきます。リスク管理・取締役会の審議委員会としてリスクマネジメント委員会を設置し、気候変動に伴うリスクも含め、事業に対する財務または戦略面での重大なリスクを設定しています。・リスクはグループ全体を対象とし、影響度合と発生可能性を分析した上で、重要なリスクを特定しています。また、リスクは影響度に応じて3段階で評価し、時間軸としては短期・中期・長期に分けて設定しています。・重要なリスクは担当部門を特定し、PDCAサイクルによるリスクマネジメント及び緊急時対応を実施しており、リスク評価として、リスクマネジメント委員会による取締役会への報告、内部監査室によるモニタリングを実施しています。指標と目標・当社グループは、環境理念、環境方針にもとづき、サステナビリティの実現に向けた具体的な取り組みとして「環境目標2030」を策定。気候変動対策として温室効果ガス排出量削減を掲げ、「スコープ1及び2の温室効果ガス排出量をSBTに準拠し、2030年度までに31%削減(2016年比)」、「スコープ3は購入した製品・サービスおよび輸配送(上流)の排出量の70%をカバーするサプライヤーに、2026年までに科学に基づく削減目標設定を促す」を目標としています。 2.気候変動シナリオ分析気候変動シナリオ分析の前提として、産業革命以降に気温を2℃上昇に抑えた世界、4℃上昇した世界を想定、それぞれの世界観のなかでリスクと機会の検討・抽出を行いました。同時に当社グループの事業活動への影響が大きいリスク・機会については、対策の検討と財務影響の試算を行いました。 <気候関連リスク>事業活動への影響が大きいリスクとして、2℃上昇時には炭素税によるコスト増加やCO2排出枠購入費用の発生等が、4℃上昇時は自然災害がより頻発・激甚化することから、原料産地の生産量低下による原料調達コストの増加、台風等により生産工場が洪水・停電等の被害を被り、生産能力低下による売上減少が想定されました。 リスク分類事業への影響影響度移行政策・法規制カーボンプライシング炭素税の上昇・新規導入により、エネルギー・容器・輸送等のコスト増加のリスクがあります。また、企業のCO2排出量取引制度の導入により、排出枠購入費用が発生する可能性があります。大訴訟気候変動による社会環境の変化や法規制の強化の影響により、サプライチェーンの法令違反や森林破壊・人権問題による訴訟を受けるリスクがあります。中技術脱炭素設備・生産方法への置き換え生産体制の脱炭素化に向けた大規模な設備導入が進められ、設備投資費用が増加します。また、投資が想定通りの効果を発揮しないリスク、資金不足によりブレイクスルー的な新技術を導入できないリスクがあります。大市場持続可能性に配慮した購買行動の高まりパーム油等において、持続可能性を担保した製品への購買行動が高まり、結果として原料コストが上昇するリスクがあります。また持続可能性を担保できない場合、製品価値の低下から消費者離れに繋がり、売上が減少するリスクがあります。大評判気候変動を含む持続可能性に配慮した投融資の加速気候変動を含む持続可能性に対応する取組みの遅れ、当社取組み状況に関する情報開示が不十分な場合、株価の低下や融資が停滞するリスクが生じます。また、強硬なステークホルダーからアクセスされ、意図しない訴訟・提案を受けるリスクがあります。中物理的急性原料産地・生産拠点での自然災害の頻発・激甚化原料産地でハリケーンや洪水等の被害が拡大した場合、減産に伴う価格高騰により、調達コストが上昇するリスクがあります。また、生産拠点が被災した場合、生産・販売・物流能力が一時的に低下し、売上が減少するリスクがあります。大慢性気象パターンの変化(気温上昇、降水量変化等)気象パターンが極端に変動した場合、主原料である大豆やパーム等の生産量が減少し、原料価格高騰により調達コストが増加するリスクがあります。また原料の品質・安全性や製品の安定供給に悪影響を受けるリスクがあります。中 <気候関連機会>事業活動へ影響する大きい機会として、2℃上昇時、4℃上昇時どちらの場合も原料作物の生育に大きな減少は見られず安定した原料調達が可能であることが挙げられます。また、CO2排出量を抑えた製品開発・販売、持続可能な原料の使用等が顧客満足度の向上につながることから、売上増加に向けた大きな機会と捉えています。 機会分類事業への影響影響度資源の効率性エネルギー効率向上効率的な機器の導入や高度な生産管理により、生産拠点でのエネルギー効率が向上し、生産コストを削減出来ています。大エネルギー源再生可能エネルギーの利用顧客のサプライチェーン排出量削減要求に応え、再生可能エネルギーを使用し、CO2排出量(スコープ1&2)を抑えた製品を製造・販売することで、顧客満足度向上による売上増加につながります。中製品・サービスCO2排出量の少ない製品の開発顧客のサプライチェーン排出量削減要求に応え、調理時に吸油の少ない、通常品より賞味期限が長い等、LCA視点でCO2排出量を抑制した製品を開発する事で、顧客満足度向上による売上増加につながります。大市場持続可能性に配慮した購買行動の高まり気候変動の影響を縮小するため、森林保護の重要性が高まっており、持続可能性に配慮した原料(製品)の需要が拡大しています。特に油脂の中で生産量が最も多いパーム油において、顧客が要望する認証油の提供が、取引先との関係強化や新たな販売機会の獲得につながるため、売上増加を達成できると認識しています。大化粧品業界での植物由来製品の需要拡大ナチュラリティ(植物性志向や環境への配慮)が広まる化粧品業界をターゲットとするファインケミカル事業において、植物由来製品の需要が拡大し、当社売上の増加を想定しています。また、油脂事業に続く主力事業に成長させることで、グループ全体の収益安定化に繋がります。大強靭性(レジリエンス)BCP強化気候変動に由来する自然災害の頻発・激甚化に備えたBCPを強化することで、緊急時の製品供給体制を維持し、企業の社会的価値を高める事が可能です。結果として、売上高の増加や株価上昇に加えて資金調達の優位性に寄与すると捉えています。中容器包装のリサイクル促進と安定調達気候変動対応として、脱化石燃料化が進行しています。当社では製品容器の主原料にプラスチックを使用しており、リサイクル企業への投資による資源循環の確立、バイオプラスチックやプラ代替容器への切替えを行う事で、容器原料の安定調達と企業評価の向上が可能と考えています。中 <気候関連リスク・機会への対応策>当社グループの事業活動へ大きく影響するリスク・機会への対応策は以下の通りであり、CO2排出量削減、環境・人権に配慮した持続可能な原料調達、法令遵守・訴訟の回避、付加価値型製品の開発・販売、自然災害を考慮したBCP強化等を軸に対応を進めてまいります。今後は、影響度の精査や、より長期にわたる植物原料の生育、基幹エネルギー源、顧客要求の変化等を分析していきます。項目対応策リスク機会カーボンプライシングエネルギー効率向上・GHG排出量を2030年までに2016年度比31%削減する目標を設定・徹底した省エネ活動や、より効率的な設備への移行、新技術の導入・インターナルカーボンプライシングを活用した、積極的な設備導入脱炭素設備・生産方法への移行消費者の持続可能性配慮志向の高まり・環境・人権に配慮した認証原料の調達を強化- パーム油のRSPOサプライチェーン認証取得拠点(SG及びMB)の拡大- 特に欧州で求められるRSPO認証SG品を重点的に拡大- 複数の認証油を販売できるよう、マレーシアMSPO、インドネシアISPO調達を準備- 大豆等の原料について持続可能性を高める調達活動を推進・認証原料に対する顧客及び消費者理解を醸成・温室効果ガス排出量の少ない製品開発等、環境にポジティブインパクトのある製品・サービスを開発・サプライチェーンに関わるステークホルダーを含めて法令遵守を徹底し、訴訟リスクを低減 化粧品業界での植物由来製品の需要拡大・付加価値エステル類の生産能力増強と化粧品認証へ適応した施設化を目的に、横浜磯子工場内に化成品工場を新設・中国を中心に、コロナ後の化粧品市場の回復・拡大を想定し、グローバルに販売拡大自然災害の頻発・激甚化BCP強化・原料供給の安定化、価格上昇リスク抑制のため、サプライヤーの複線化、原料産地の分散化、品質確認体制の強化・生産拠点の風水害や地震等に対応した補強を計画。2021年には横浜磯子工場の護岸設備や搾油設備、ユーティリティの耐震補強を実施・プラスチック原料のリサイクルを行う企業への投資により、容器包装原料の安定的な確保。また、プラスチック代替容器の開発を推進
FY2021|5,516 文字
2 【事業等のリスク】当社グループでは、取締役会が設置するリスクマネジメント委員会が全社的なリスクを総括的に管理しており、リスクが顕在化した場合の緊急体制を整備し、危機対応を図っております。リスクマネジメント委員会では、リスクの棚卸を実施したうえで、影響度合と発生可能性をもとにリスクマップを作成するとともに、個々のリスクに対するリスク対策を管理しております。また、リスクが顕在化した際の影響度を軸とした優先順位付けを行ったうえで、重要なリスクとして選定し、主管部門を中心としたPDCAサイクルによるリスクマネジメントを実施しております。また、リスクマネジメント委員会は全社的リスクの評価や対応方針・状況などを取締役会に報告しています。以下は、リスクマップの中から、リスクマネジメント委員会で選定した当社グループの重要リスクを示しています。 当社グループの重要リスクの内容と対応については次のとおりです。なお、文中においては将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものです。 重要リスクの内容対応① 為替相場および原材料国際価格の変動 当社グループでは、油脂事業および加工食品・素材事業における原材料である大豆、菜種、カカオ等は全量海外から輸入しております。また、マレーシアをはじめ東南アジア、欧州等において海外事業展開を行っております。このため、当社グループは原材料コストや外貨建てでの販売、外貨での借入金残高などにかかる為替変動リスクを有しており、為替相場の変動により業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 原材料においては、原材料国際価格の相場変動リスクに加え、原油価格高騰などに伴う輸送コスト等の変動リスクを有しております。原材料価格は当社グループのコストにとって重要な部分を占めることから、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼします。 当社グループでは、「デリバティブ・商品先物取引等管理規程」等の規定により為替予約、先物市場を利用したヘッジ取引を機動的に行うことで当該リスクに対応するとともに、当社執行役員会にて四半期に一度、情報の共有化とモニタリングを実施しております。 重要リスクの内容対応② 国内外の製品市況の変動 特に油脂事業の販売におきましては、国内外の製品市況の変動による影響があります。油脂および油粕製品の国内販売価格は国際市況に概ね連動いたします。また、海外からの製品輸入動向が国内販売価格への影響要因となる可能性もあります。これら国内外の製品市況の変動が顕在化した場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼします。 当社グループでは、タイムラグが生じる等の場合もありますが、コスト等に見合う適正な価格での販売に努めるとともに、高付加価値商品の拡販に取り組み、徐々にその構成比を上げることで当該リスクの低減に努めております。 当社執行役員会では、毎月、経営計画の進捗管理を行っており、また、消費者のニーズの変化への対応を含め、必要な施策の実施につなげております。③ 地震・津波、異常気象(風水害等)、 大規模な事故 地震・津波に加え、近年異常気象による風水害等のリスクが年々高まっていると認識しております。このようなリスクにより、特に生産拠点の製造設備、物流設備、インフラ、従業員の安全等に被害が生じた場合、サプライチェーンの要所に影響を及ぼし、当社グループの業績、社会的責任および財政状態に影響を与える可能性があります。 また、当社グループが火災・爆発などの大規模な事故を起こした場合は、これらの影響に加え、当社グループの信用が低下する可能性があります。 当社グループでは、地震・津波等の災害発生時に、従業員等の安否を確認するための仕組みである安否確認システムを導入し、定期的な訓練を実施しております。東日本大震災の経験を踏まえたBCP(事業継続計画)を構築し、随時見直しを行っています。並行して生産拠点の主要施設において優先して必要な耐震補強を進めております。 また、火災・爆発等を想定した総合防災訓練を定期的に実施しておりますが、近年の異常気象による風水害等のリスク軽減についても重要な課題とし、減災の取組みも含め、推進しております。 これらの対策を超えた被害が発生するリスクについても継続して研究を行い、可能な限り被害を最小化し、当社グループの業績および財政状態への影響を低減することに努めております。④ 食の安全性について 食品の品質および安全性についての社会的関心の高まりから、より一層厳格な品質管理体制が求められております。品質問題が発生した場合は、当社グループの業績、財政状態および信用に影響を及ぼす可能性があります。 当社執行役員会の諮問機関である品質マネジメント委員会にてグループにおける品質保証に関する方針、施策の審議および実行の確認を行っており、国内の主要工場におきましては、ISO9001の認証および食品安全マネジメントシステムに関する国際規格であるFSSC22000の認証を取得し、一部の製造工程ではGMP認証を得るなど、厳しい品質保証体制を構築しております。⑤ 原材料の調達におけるリスク 当社グループの製品に必要な原材料のなかでも、特に油脂事業および加工食品・素材事業における大豆、菜種およびカカオなどの主要原料やオリーブ油およびパーム油をはじめとした原料油脂の調達環境が悪化し、十分な量の原材料が調達できない場合や、当社グループが求める品質・安全性を充たした原材料を確保できない場合には、製品の安定供給における多大なリスクが生じ、当社グループの業績、財政状態および信用に影響を及ぼす可能性があります。 世界の人口増加や各地で頻発する異常気象等による食糧需給の不透明感は年々高まりつつあり、また、原材料の生産国における政策によっては供給が不安定化するリスクもありますので、細心の注意を要します。 当社グループは、干ばつなど天候の影響、生産国での政策等による原料の調達環境の変化にも対応できるよう、商社などと連携のうえ、複数の国から原料の調達を行っています。また、オリーブ油などの原料油脂についても、生産国やサプライヤーの複線化により、安定的な調達に努めております。 なお、安全性が確保された原材料を調達するため、新規の産地・サプライヤーの原材料購買を行う場合には分析や現地視察などによる安全性評価を実施するとともに、既存の購買原材料についても定期的な安全性評価の実施や、原料産地の情報収集を行うことで、安全・安心な原材料の確保に努めております。 重要リスクの内容対応⑥ サプライチェーンにおける環境・人権問題 地球温暖化対策、調達先における環境・人権問題、海洋プラスチックごみ問題などが今日的な課題として注目を浴びており、これらの課題に対応できない場合、当社グループの業績、財政状態および信用に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、以下の取組みを行っています。 <環境負荷の軽減>・横浜磯子事業場、名古屋工場にコージェネレーショ ンシステムを設置し、発電した電力のうち余剰分を 他工場に融通するエネルギーネットワークを形成、 安定した電力確保と燃料転換による温室効果ガス大 幅削減を実現・2021年3月、「気候関連財務情報開示タスクフォー ス(TCFD)」の提言に賛同を表明<パーム油>・「パーム油調達方針」に基づく、認証パーム油の調 達とトレーサブルで透明性のあるサプライチェーン 構築に向けた取組み<プラスチック容器>・減量化のほか、再生ペット材を使用した容器・包装 を開発し、順次当社製品に導入・中長期的な再生材の調達に向けた取組み強化(使用 済のプラスチックを再資源化する技術開発・実用化 を推進する会社に共同出資)⑦ 海外拠点の運営に関するリスク 当社グループは、日本国内のみならず、東南アジア、欧州等の国および地域において事業を展開しております。以下のような事象は、特に海外事業展開においては、リスクとなります。 ⅰ法律等の諸規制の予期せぬ制定または改廃 ⅱ不測の政治的・経済的事象の発生 ⅲテロ、紛争等による社会的混乱および その他の地政学リスク これらの事象が発生した場合には当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループにおきましては、これらのリスクを最小限に留めるべく、情報収集に努め、危機管理体制のなかで的確かつ迅速に対応してまいります。 また、取締役会において重要拠点のモニタリングを行っています。⑧ 伝染病、感染症等 (新型コロナウイルス感染症への対応) 伝染病、感染症等が流行し、従業員等の感染、外部委託先も含めた事業活動の制限、原材料の調達不足等によりサプライチェーンの要所に影響が生じ、当社グループの業績、社会的責任および財政状態に影響を与える可能性があります。また、製品需要が大幅に変動した場合もこれらに影響を与える可能性があります。 新型コロナウイルス感染症への対応について、当社グループは、従業員とその家族の安全確保を最優先とし、本社対策本部を中心に全社方針を適宜改訂しながら感染予防、拡大防止策を徹底のうえ、BCPをベースに事業活動を継続しております。 ※新型コロナウイルス感染症の影響等については、連 結財務諸表「注記事項 追加情報(新型コロナウイ ルスの感染拡大の影響について)」をご参照下さ い。⑨ 重要な外部委託先(物流委託先)の確保 お客さまからのご要望通りに商品をお届けするため、必要な物流機能を適正なコストで確保すべく努めておりますが、これができない場合にお客さまへの商品の供給が滞り、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 日本国内では、ローリー車を含めたトラック運転士の不足や高齢化が進むなか、国内での輸送可能量が先々減少していく可能性があり、物流需給ギャップが生じる懸念があります。さらには、食品業界特有の長時間待機や納品付帯作業などの物流諸課題の改善遅れにより、物流需給ギャップをさらに悪化させてしまう可能性もあります。 また、内航船に関しても同様に船員不足と高齢化が進んでおり、物流需給ギャップが生じる懸念があります。 当社グループでは、油脂事業におけるホームユース領域および業務用領域の商品においては、納品リードタイムの見直し、在庫拠点の見直し、代替輸送手段の確保などの施策をとるとともに、ホワイト物流の取組みを推進し、当該リスクの低減に努めております。 また、食品メーカー5社が出資する物流会社を通じた共同配送や物流改善につながる取組みをより一層推進してまいります。 さらに、より消費地に近い工場で生産し運ぶという、いわゆる地産地消を追求したサプライチェーン全体の最適化への取組みを今後も進めてまいります。 重要リスクの内容対応⑩ 人材の獲得(育成)不足による競争力の低下 および継続性のリスク 「日清オイリオグループビジョン2030」で目指す姿の実現に向けては、多様な価値観や専門性を有した人材が必要不可欠であり、不足すると競争力低下を招いてしまいます。 一方で、安全・安心な製品を安定的に提供していくためには、特に製造や物流現場の活動を担う人材が不足することは事業継続性の大きなリスクであると認識しています。 また、社員一人ひとりが、公私ともに充実し、当社グループで意欲的に能力を発揮し続けていくためには、自身の健康が最も大切な要素です。社員の健康リスクの発生は生産性などに影響が生じる可能性があります。 当社グループは、社員の多様性を尊重するとともに、一人ひとりが成長できる人材育成プログラム投資の拡充や、必要に応じた外部からの人材登用、女性活躍の推進、健康経営の推進など、イノベーションを生み出す活力に満ち溢れた組織づくりに注力することで、必要な人材の確保と強化にさらに取り組んでまいります。 安全・安心な製品を安定的に提供するにあたり、継続的な採用や教育、労働環境の最適化などにより人材の確保・定着に取り組むとともに、IoTやAI等の活用による作業の効率化や省力化を推進しています。 当社グループでは、経営トップを健康経営の最高責任者とした推進体制を構築し、社員の心身の健康、働きがい、生産性向上を目的とした健康経営の各種取組みを推進しています。⑪ 情報セキュリティ 当社グループでは、生産管理、物流管理、販売管理および財務・会計をはじめとした業務の円滑かつ効率的な遂行のため情報システムを構築しております。また、事業上の重要情報、事業の過程で入手した機密情報および個人情報を保有しています。大規模な災害や停電、またはコンピュータウイルスやサイバー攻撃などにより、システム停止に伴う業務遅延や情報漏洩等が発生した場合、お客さまや市場の信頼が失われ、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、情報システムの信頼性向上や情報漏洩を防ぐため、ハードウエアやソフトウエアによるセキュリティ対策を導入するとともに、従業員教育や訓練を実施し、リスクが顕在化しないように取り組んでおります。 また、情報セキュリティ委員会では、情報セキュリティ対策について定期的な報告を受け、評価および見直しを実施しております。
FY2020|5,275 文字
2 【事業等のリスク】当社グループでは、取締役会の諮問機関であるリスクマネジメント委員会がリスクマネジメント活動を推進する主管となっており、リスクが顕在化した場合の緊急体制を整備し、危機対応を図っております。リスクマネジメント委員会では、リスクの棚卸を実施のうえでリスクマップを作成し、当社グループの重要なリスクに対しては担当部門等を特定し、当社の各担当部門および子会社においてPDCAサイクルによるリスクマネジメントを実施しております。また、リスクマネジメント委員会はその活動内容を取締役会に報告しています。当社グループにおいて重要と考えているリスクは、以下のとおりです。なお、文中においては将来に関する事項が含まれておりますが、別段の記載がない限り、当該事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものです。 ① 食の安全性について食品の品質および安全性についての社会的関心の高まりから、より一層厳格な品質管理体制が求められております。品質問題が発生した場合は、当社グループの業績、財政状態および信用に影響を及ぼす可能性があります。これに対し、当社執行役員会の諮問機関である品質マネジメント委員会にてグループにおける品質保証に関する方針、施策の審議および実行の確認を行っており、国内の主要工場におきましては、従来のISO9001の認証に加え、食品安全マネジメントシステムに関する国際規格であるFSSC22000の認証を取得し、一部の製造工程ではGMP認証を得るなど、厳しい品質保証体制を構築しております。 ② 原材料の調達におけるリスク当社グループの製品に必要な原材料のなかでも、特に油脂・油糧および加工食品事業、加工油脂事業における大豆、菜種およびカカオなどの主要原料やオリーブ油およびパーム油をはじめとした原料油脂の調達環境が悪化し、十分な量の原材料が調達できない場合や、当社グループが求める品質・安全性を充たした原材料を確保できない場合には、製品の安定供給における多大なリスクが生じ、当社グループの業績、財政状態および信用に影響を及ぼす可能性があります。世界の人口増加や各地で頻発する異常気象等による食糧需給の不透明感は年々高まりつつあり、原材料の生産国における政策によっては供給が不安定化するリスクもありますので、細心の注意を要します。当社グループは、干ばつなど天候の影響、生産国での政策等による原料の調達環境の変化にも対応できるよう、商社などと連携のうえ、複数の国から原料の調達を行っています。また、オリーブ油などの原料油脂についても、生産国やサプライヤーの複線化により、安定的な調達に努めております。なお、安全性が確保された原材料を調達するため、新規の産地・サプライヤーの原材料購買を行う場合には分析や現地視察などによる安全性評価を実施するとともに、既存の購買原材料についても定期的な安全性評価の実施や、原料産地の情報収集を行うことで、安全・安心な原材料の確保に努めております。 ③ 為替相場および原材料国際価格の変動当社グループでは、油脂・油糧および加工食品事業ならびに加工油脂事業における原材料である大豆、菜種、カカオ等は全量海外から輸入しております。また、マレーシアをはじめ東南アジア、欧州等において海外事業展開を行っております。このため、当社グループは原材料コストや外貨建てでの販売、外貨での借入金残高などにかかる為替変動リスクを有しており、為替相場の変動により業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、原材料においては、原材料国際価格の相場変動リスクに加え、原油価格高騰などに伴う輸送コスト等の変動リスクを有しております。原材料価格は当社グループのコストにとって重要な部分を占めることから、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼします。これに対し、当社グループでは、「デリバティブ・商品先物等管理規程」等の規定により為替予約、先物市場を利用したヘッジ取引を機動的に行うことで対応するとともに、当社執行役員会にて四半期に一度、情報の共有化とモニタリングを実施しております。 ④ 国内外の製品市況の変動油脂・油糧および加工食品事業、加工油脂事業の販売環境におきましては、国内外の製品市況の変動による影響があります。油粕および油脂製品の国内販売価格は国際市況に概ね連動いたします。また、海外からの製品輸入動向が国内販売価格への影響要因となる可能性もあります。これら国内外の製品市況の変動が顕在化した場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼします。これに対し、当社グループでは、タイムラグが生じる等の場合もありますが、品質やコスト等に見合う適正な価格での販売に努めるとともに、市況変動の影響が小さい高付加価値商品の拡販に取り組み、徐々にその構成比を上げることで当該リスクの低減に努めております。当社執行役員会では、毎月、経営計画の進捗管理を行っており、必要な施策の実施につなげております。 ⑤ 重要な外部委託先(物流委託先)の確保お客さまのご発注通りに商品をお届けするため、必要な物流機能を適正なコストで確保すべく努めておりますが、これができない場合にお客さまへの商品の供給が滞り、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。日本国内では、ローリー車を含めたトラック運転士の不足や高齢化が進むなか、国内での輸送可能量が先々減少していく見込みであり、物流需給ギャップが生じる懸念があります。さらには、業界特有の長時間労働や、待機時間、付帯作業などの物流諸課題の改善遅れにより、物流需給ギャップをさらに悪化させてしまう可能性もあります。また、内航船に関しても同様に船員不足と高齢化が進んでおり、物流需給ギャップが生じる懸念があります。油脂・油糧および加工食品事業におけるホームユース領域および業務用領域の商品においては、納品リードタイムの見直し、在庫拠点の見直し、代替輸送手段の確保などの施策をとるとともに、ホワイト物流の取組みを推進し、当該リスクの低減に努めてまいります。 ⑥ サプライチェーンにおける環境・人権問題地球温暖化対策、調達先における環境・人権問題、海洋プラスティックごみ問題などが今日的な課題として注目を浴びており、これらの課題に対応できない場合、当社グループの業績、財政状態および信用に影響を及ぼす可能性があります。現在、当社グループでは以下の取組みを行っております。環境負荷の軽減について、特に二酸化炭素の削減に積極的に取り組んでおります。当社は国内4工場のエネルギーマネジメントの最適化にJFEエンジニアリング株式会社と協働で取組み、横浜磯子事業場と名古屋工場に天然ガス燃料のコージェネレーションシステムを設置、そこで発生した蒸気と電力のうちの余剰電力を堺工場と水島工場に融通するエネルギーネットワークの運用を行うことで、大幅な二酸化炭素発生の削減を図るとともに、生産拠点全体の電力安定供給を実現しました。パーム油については、サプライチェーン全体で環境や人権に配慮する「パーム油調達方針」を策定し、森林破壊ゼロ、泥炭地における新規開発ゼロ、先住民、労働者への搾取ゼロ(NDPE:No Deforestation, No Peat, No Exploitation)へのコミットメントを遵守する、トレーサブルで透明性のあるパーム油サプライチェーン構築に向けて取り組んでおります。プラスティック容器については、減量化に努めており、さらなる改善を継続的に図ってまいります。また、再生ペット材を使用した容器・包装の開発に取り組んでおり、2019年度から再生ペット樹脂フィルムを当社の600gPETボトル製品のラベルに導入を開始しました。さらに取組みを進め、資源循環型社会の実現に向けて容器・包装の開発に努めてまいります。 ⑦ 人材の獲得(育成)不足による競争力の低下および継続性のリスク当社グループの事業は、従業員一人ひとりが支えておりますが、例えば、以下の事象は、当社グループの競争力の低下や事業の継続性に影響を及ぼす可能性があります。・適切なタイミングで人材を獲得できない・人材の育成不足により想定した時期に戦力化できない・いずれの職種においても戦力である従業員が退職するこれに対し、以下の施策を推進するとともに、「働き方改革による生産性およびワークライフバランスの向上」「健康経営の推進による健康な個人および健全な職場づくり」をテーマに掲げ、各種施策を行い、生産性の向上と魅力ある職場づくりを目指しております。・新卒採用に加え、成長領域を中心とした経験者採用の強化・従業員の各層を対象とした教育研修の強化・定年退職者の再雇用制度の再構築 ⑧ 海外拠点の運営に関するリスク当社グループは、日本国内のみならず、東南アジア、欧州等の国および地域において事業を展開しております。以下のような事象は、特に海外事業展開においては、リスクとなります。ⅰ法律等の諸規制の予期せぬ制定または改廃ⅱ不測の政治的・経済的事象の発生ⅲテロ、紛争等による社会的混乱およびその他の地政学リスクこれらの事象が発生した場合には当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループにおきましては、上記リスクを最小限に留めるべく、情報収集に努め、危機管理体制のなかで的確かつ迅速に対応してまいります。 ⑨ 地震・津波、異常気象(風水害等)、大規模な事故地震・津波に加え、近年異常気象による風水害等のリスクが年々高まっていると認識しております。このようなリスクにより、特に生産拠点の製造設備、物流設備、インフラ、従業員の安全等に被害が生じた場合、サプライチェーンの要所に影響を及ぼし、当社グループの業績、社会的責任および財政状態に影響を与える可能性があります。また、当社グループが火災・爆発などの大規模な事故を起こした場合は、これらの影響に加え、当社グループの信用が低下する可能性があります。当社グループでは、地震・津波等の災害発生時に、従業員等の安否を確認するための仕組みである安否確認システムを導入し、定期的な訓練を実施しております。東日本大震災の経験を踏まえたBCP(事業継続計画)を構築し、並行して生産拠点の主要施設において優先して必要な耐震補強を進めております。また、火災・爆発等を想定した総合防災訓練を定期的に実施しておりますが、近年の異常気象による風水害等のリスク軽減についても重要な課題とし、減災の取組みも含め、推進しております。これらの対策を超えた被害が発生するリスクについても継続して研究を行い、可能な限り被害を最小化し、当社グループの業績および財政状態への影響を低減することに努めております。 ⑩ 伝染病、感染症等(新型コロナウイルス感染症への対応)新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により4月には政府より緊急事態宣言が発出される事態となりましたが、食品その他生活必需品の安定供給の確保要請等も踏まえ、感染予防策を徹底のうえ、BCPをベースに事業活動を継続しております。勤務にあたっては、テレワーク(在宅勤務)を最大限活用するとともに、出社をする場合は、時差出勤、フレックスタイムの活用により混雑回避策を講じております。また、国内の出張・外出を原則自粛とし、業務にはWeb会議等を活用しております。外出自粛による内食需要の拡大でホームユース商品の需要は拡大しているものの、世界的な需要の大幅な低迷により業務用事業、ファインケミカル事業、Intercontinental Specialty Fats Sdn. Bhd.を中心とした加工油脂事業では大きな影響を受けております。なお、有価証券報告書提出日時点では、主要原材料の調達に影響は出ておりませんが、原材料価格の高騰や調達が困難になるなどの事態が生じた場合は、当社グループの業績および財政状態にさらに影響を及ぼす可能性があります。 ⑪ 情報セキュリティ当社グループでは、生産管理、物流管理、販売管理および財務・会計をはじめとした業務の円滑かつ効率的な遂行のため情報システムを構築しております。また、事業上の重要情報および事業の過程で入手した機密情報を保有しています。大規模な災害や停電、またはコンピュータウイルスやサイバー攻撃などにより、システム停止に伴う業務遅延や情報漏洩等が発生した場合、お客さまや市場の信頼が失われ、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、情報システムの信頼性向上や情報漏洩を防ぐため、ハードウエアやソフトウエアによるセキュリティ対策を導入するとともに、従業員教育や訓練を実施し、リスクが顕在化しないように取り組んでおります。
FY2019|1,891 文字
2 【事業等のリスク】当社グループの経営成績、株価および財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。① 為替相場の変動当社グループでは、油脂・油糧および加工食品事業における原材料である大豆、菜種等は全量海外から輸入しております。また、マレーシアをはじめ東アジア、欧州等において海外事業展開を行っております。このため、当社グループは原材料コストや外貨での借入金残高等にかかる為替変動リスクを有しており、為替相場の変動により業績および財務状況が影響を受ける可能性があります。これに対し、当社グループでは、為替予約等によるリスクヘッジを機動的に行っております。② 原材料国際価格の変動原材料である大豆、菜種等の仕入につきましては、為替相場変動に加え、原材料国際価格および原油価格高騰等に伴う輸送コスト等の変動リスクを有しております。原材料価格は当社グループのコストにとって重要な部分を占めることから、相場変動により業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、原材料価格変動についても一部先物市場を利用したヘッジを行っております。③ 国内外の製品市況の変動油脂・油糧および加工食品事業、加工油脂事業の販売環境におきましては、国内外の製品市況の変動による影響があります。油粕および加工用油脂製品の国内販売価格は国際市況に概ね連動いたします。また、海外からの製品輸入動向が国内販売価格への影響要因となる可能性もあります。これら国内外の製品市況の変動により当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。これに対し、当社グループでは、市況変動の影響が小さい高付加価値商品の拡販に取り組むとともに、品質やコスト等に見合う適正な販売価格の維持につとめております。④ 事業展開に伴うリスク当社グループは、日本国内のみならず、東アジア、欧州等の国および地域において事業を展開しております。以下のようなリスク要因は、国内の生産・販売等の拠点においても同様ですが、特に海外事業展開においては、いわゆるカントリー・リスクとなります。これらの事象が発生した場合には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。ⅰ法律等の諸規制の予期せぬ制定または改廃ⅱ不測の政治的・経済的要因の発生ⅲテロ、紛争、自然災害、感染症等による社会的混乱ⅳ情報化に係る諸問題(コンピュータウイルス、情報漏洩等)の発生当社グループにおきましては、上記リスクを最小限に留めるべく、情報収集につとめ、危機管理体制の中で的確かつ迅速に対応してまいります。⑤ 地震・台風等の自然災害および感染症の蔓延当社グループの国内各拠点におきまして、大規模な地震・台風等の自然災害が発生した場合や新たな感染症が流行した場合、事業活動の停止、設備や棚卸資産の損壊等により、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。これに対し、当社グループでは、非常時の管理体制として大規模地震に関わるBCP(事業継続計画)を2009年6月に、新型インフルエンザに対するBCPを2009年11月にそれぞれ策定し、リスク軽減等の対策を講じております。なお、2011年3月11日に発生した東日本大震災を踏まえ、極大レベルの地震・津波の被害想定を新たに追加し、「想定外」の事態発生を極力排除する視点でBCPの再構築を2012年5月に行っております。 ⑥ 法律等の諸規制当社グループは、食品衛生法、JAS法、薬機法、環境・リサイクル関連法規、関税・輸出入規制、外国為替及び外国貿易法、個人情報保護法等による法的規制の適用を受けております。こうしたなか、当社グループにおきましてはコンプライアンス強化を第一義とし、権利の保全にも万全を期しております。しかしながら、将来におきまして、現在のところ予測し得ない新たな法的規制が設けられる場合も考えられ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。⑦ 食の安全性について食品の品質および安全性についての社会的関心の高まりから、より一層厳格な品質管理体制が求められております。当社グループにおきましては、ISOの国際品質規格を取得するとともに、厳しい品質保証体制を構築しております。今後とも品質保証システムをより一層強化し、安全性の確保につとめてまいります。ただし、これらの取組みの範囲を超えた品質問題が発生した場合には、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
FY2018|1,887 文字
2 【事業等のリスク】当社グループの経営成績、株価および財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。① 為替相場の変動当社グループでは、油脂・油糧および加工食品事業における原材料である大豆、菜種等は全量海外から輸入しております。また、マレーシアをはじめ東アジア、欧州等において海外事業展開を行っております。このため、当社グループは原材料コストや外貨での借入金残高等にかかる為替変動リスクを有しており、為替相場の変動により業績および財務状況が影響を受ける可能性があります。これに対し、当社グループでは、為替予約等によるリスクヘッジを機動的に行っております。② 原材料国際価格の変動原材料である大豆、菜種等の仕入につきましては、為替相場変動に加え、原材料国際価格および原油価格高騰等に伴う輸送コスト等の変動リスクを有しております。原材料価格は当社グループのコストにとって重要な部分を占めることから、相場変動により業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、原材料価格変動についても一部先物市場を利用したヘッジを行っております。③ 国内外の製品市況の変動油脂・油糧および加工食品事業、加工油脂事業の販売環境におきましては、国内外の製品市況の変動による影響があります。油粕および加工用油脂製品の国内販売価格は国際市況に概ね連動いたします。また、海外からの製品輸入動向が国内販売価格への影響要因となる可能性もあります。これら国内外の製品市況の変動により当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。これに対し、当社グループでは、市況変動の影響が小さい高付加価値商品の拡販に取り組むとともに、品質やコスト等に見合う適正な販売価格の維持につとめております。④ 事業展開に伴うリスク当社グループは、日本国内のみならず、東アジア、欧州等の国および地域において事業を展開しております。以下のようなリスク要因は、国内の生産・販売等の拠点においても同様ですが、特に海外事業展開においては、いわゆるカントリー・リスクとなります。これらの事象が発生した場合には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。ⅰ法律等の諸規制の予期せぬ制定または改廃ⅱ不測の政治的・経済的要因の発生ⅲテロ、紛争、自然災害、感染症等による社会的混乱ⅳ情報化に係る諸問題(コンピュータウイルス、情報漏洩等)の発生当社グループにおきましては、上記リスクを最小限に留めるべく、情報収集につとめ、危機管理体制の中で的確かつ迅速に対応してまいります。 ⑤ 地震・台風等の自然災害および感染症の蔓延当社グループの国内各拠点におきまして、大規模な地震・台風等の自然災害が発生した場合や新たな感染症が流行した場合、事業活動の停止、設備や棚卸資産の損壊等により、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。これに対し、当社グループでは、非常時の管理体制として大規模地震に関わるBCP(事業継続計画)を平成21年6月に、新型インフルエンザに対するBCPを平成21年11月にそれぞれ策定し、リスク軽減等の対策を講じております。なお、平成23年3月11日に発生した東日本大震災を踏まえ、極大レベルの地震・津波の被害想定を新たに追加し、「想定外」の事態発生を極力排除する視点でBCPの再構築を平成24年5月に行っております。⑥ 法律等の諸規制当社グループは、食品衛生法、JAS法、薬事法、環境・リサイクル関連法規、関税・輸出入規制、外国為替管理法、個人情報保護法等による法的規制の適用を受けております。こうしたなか、当社グループにおきましてはコンプライアンス強化を第一義とし、権利の保全にも万全を期しております。しかしながら、将来におきまして、現在のところ予測し得ない新たな法的規制が設けられる場合も考えられ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。⑦ 食の安全性について食品の品質および安全性についての社会的関心の高まりから、より一層厳格な品質管理体制が求められております。当社グループにおきましては、ISOの国際品質規格を取得するとともに、厳しい品質保証体制を構築しております。今後とも品質保証システムをより一層強化し、安全性の確保につとめてまいります。ただし、これらの取組みの範囲を超えた品質問題が発生した場合には、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
FY2017|1,867 文字
4 【事業等のリスク】当社グループの経営成績、株価および財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。① 為替相場の変動当社グループでは、油脂・油糧事業における原材料である大豆、菜種等は全量海外から輸入しております。また、マレーシアをはじめ東アジア等において海外事業展開を行っております。このため、当社グループは原材料コストや外貨での借入金残高等にかかる為替変動リスクを有しており、為替相場の変動により業績および財務状況が影響を受ける可能性があります。これに対し、当社グループでは、為替予約等によるリスクヘッジを機動的に行っております。② 原材料国際価格の変動原材料である大豆、菜種等の仕入につきましては、為替相場変動に加え、原材料国際価格および原油価格高騰等に伴う輸送コスト等の変動リスクを有しております。原材料価格は当社グループのコストにとって重要な部分を占めることから、相場変動により業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、原材料価格変動についても一部先物市場を利用したヘッジを行っております。③ 国内外の製品市況の変動油脂・油糧事業、加工油脂事業の販売環境におきましては、国内外の製品市況の変動による影響があります。油粕および加工用油脂製品の国内販売価格は国際市況に概ね連動いたします。また、海外からの製品輸入動向が国内販売価格への影響要因となる可能性もあります。これら国内外の製品市況の変動により当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。これに対し、当社グループでは、市況変動の影響が小さい高付加価値商品の拡販に取り組むとともに、品質やコスト等に見合う適正な販売価格の維持につとめております。④ 事業展開に伴うリスク当社グループは、日本国内のみならず、東アジア等の国および地域において事業を展開しております。以下のようなリスク要因は、国内の生産・販売等の拠点においても同様ですが、特に海外事業展開においては、いわゆるカントリー・リスクとなります。これらの事象が発生した場合には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。ⅰ法律等の諸規制の予期せぬ制定または改廃ⅱ不測の政治的・経済的要因の発生ⅲテロ、紛争、自然災害、感染症等による社会的混乱ⅳ情報化に係る諸問題(コンピュータウイルス、情報漏洩等)の発生当社グループにおきましては、上記リスクを最小限に留めるべく、情報収集につとめ、危機管理体制の中で的確かつ迅速に対応してまいります。 ⑤ 地震・台風等の自然災害および感染症の蔓延当社グループの国内各拠点におきまして、大規模な地震・台風等の自然災害が発生した場合や新たな感染症が流行した場合、事業活動の停止、設備や棚卸資産の損壊等により、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。これに対し、当社グループでは、非常時の管理体制として大規模地震に関わるBCP(事業継続計画)を平成21年6月に、新型インフルエンザに対するBCPを平成21年11月にそれぞれ策定し、リスク軽減等の対策を講じております。なお、平成23年3月11日に発生した東日本大震災を踏まえ、極大レベルの地震・津波の被害想定を新たに追加し、「想定外」の事態発生を極力排除する視点でBCPの再構築を平成24年5月に行っております。⑥ 法律等の諸規制当社グループは、食品衛生法、JAS法、薬事法、環境・リサイクル関連法規、関税・輸出入規制、外国為替管理法、個人情報保護法等による法的規制の適用を受けております。こうしたなか、当社グループにおきましてはコンプライアンス強化を第一義とし、権利の保全にも万全を期しております。しかしながら、将来におきまして、現在のところ予測し得ない新たな法的規制が設けられる場合も考えられ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。⑦ 食の安全性について食品の品質および安全性についての社会的関心の高まりから、より一層厳格な品質管理体制が求められております。当社グループにおきましては、ISOの国際品質規格を取得するとともに、厳しい品質保証体制を構築しております。今後とも品質保証システムをより一層強化し、安全性の確保につとめてまいります。ただし、これらの取組みの範囲を超えた品質問題が発生した場合には、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
FY2016|1,864 文字
4 【事業等のリスク】当社グループの経営成績、株価および財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。① 為替相場の変動当社グループでは、油脂・油糧事業における原材料である大豆、菜種等は全量海外から輸入しております。また、中国をはじめ東アジア等において海外事業展開を行っております。このため、当社グループは原材料コストや外貨での借入金残高等にかかる為替変動リスクを有しており、為替相場の変動により業績および財務状況が影響を受ける可能性があります。これに対し、当社グループでは、為替予約等によるリスクヘッジを機動的に行っております。② 原材料国際価格の変動原材料である大豆、菜種等の仕入につきましては、為替相場変動に加え、原材料国際価格および原油価格高騰等に伴う輸送コスト等の変動リスクを有しております。原材料価格は当社グループのコストにとって重要な部分を占めることから、相場変動により業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、原材料価格変動についても一部先物市場を利用したヘッジを行っております。③ 国内外の製品市況の変動油脂・油糧事業、加工油脂事業の販売環境におきましては、国内外の製品市況の変動による影響があります。油粕および加工用油脂製品の国内販売価格は国際市況に概ね連動いたします。また、海外からの製品輸入動向が国内販売価格への影響要因となる可能性もあります。これら国内外の製品市況の変動により当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。これに対し、当社グループでは、市況変動の影響が小さい高付加価値商品の拡販に取り組むとともに、品質やコスト等に見合う適正な販売価格の維持につとめております。④ 事業展開に伴うリスク当社グループは、日本国内のみならず、東アジア等の国および地域において事業を展開しております。以下のようなリスク要因は、国内の生産・販売等の拠点においても同様ですが、特に海外事業展開においては、いわゆるカントリー・リスクとなります。これらの事象が発生した場合には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。ⅰ法律等の諸規制の予期せぬ制定または改廃ⅱ不測の政治的・経済的要因の発生ⅲテロ、紛争、自然災害、感染症等による社会的混乱ⅳ情報化に係る諸問題(コンピュータウイルス、情報漏洩等)の発生当社グループにおきましては、上記リスクを最小限に留めるべく、情報収集につとめ、危機管理体制の中で的確かつ迅速に対応してまいります。 ⑤ 地震・台風等の自然災害および感染症の蔓延当社グループの国内各拠点におきまして、大規模な地震・台風等の自然災害が発生した場合や新たな感染症が流行した場合、事業活動の停止、設備や棚卸資産の損壊等により、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。これに対し、当社グループでは、非常時の管理体制として大規模地震に関わるBCP(事業継続計画)を平成21年6月に、新型インフルエンザに対するBCPを平成21年11月にそれぞれ策定し、リスク軽減等の対策を講じております。なお、平成23年3月11日に発生した東日本大震災を踏まえ、極大レベルの地震・津波の被害想定を新たに追加し、「想定外」の事態発生を極力排除する視点でBCPの再構築を平成24年5月に行っております。⑥ 法律等の諸規制当社グループは、食品衛生法、JAS法、薬事法、環境・リサイクル関連法規、関税・輸出入規制、外国為替管理法、個人情報保護法等による法的規制の適用を受けております。こうしたなか、当社グループにおきましてはコンプライアンス強化を第一義とし、権利の保全にも万全を期しております。しかしながら、将来におきまして、現在のところ予測し得ない新たな法的規制が設けられる場合も考えられ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。⑦ 食の安全性について食品の品質および安全性についての社会的関心の高まりから、より一層厳格な品質管理体制が求められております。当社グループにおきましては、ISOの国際品質規格を取得するとともに、厳しい品質保証体制を構築しております。今後とも品質保証システムをより一層強化し、安全性の確保につとめてまいります。ただし、これらの取組みの範囲を超えた品質問題が発生した場合には、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。