2533

オエノンホールディングス(2533)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

食料品 食品

事業の概要

  • 酒類事業が主力
    オエノンホールディングスは、焼酎、チューハイ、清酒、梅酒、洋酒など幅広い酒類製品の製造と販売を主軸としています。グループ会社が製造から運送・荷役まで一貫して担い、国内市場を中心に収益を上げています。多様な酒類を提供することで、消費者の様々な嗜好に対応し、安定した事業基盤を築いています。
  • 酵素医薬品事業
    酵素や診断薬の販売、さらに発酵受託ビジネスも手掛けています。特に乳製品用酵素市場において、合同酒精株式会社が製造・販売を担い、専門性の高い技術で事業を展開しています。この事業は、酒類事業とは異なる分野で収益源を確保し、事業の多角化に貢献しています。
  • 不動産事業を展開
    不動産の売買や賃貸も行っており、当社および複数の連結子会社がこの事業を担っています。保有する不動産を有効活用することで、安定した賃料収入や売却益を得ており、グループ全体の収益に貢献しています。これにより、事業ポートフォリオのバランスを取り、リスク分散を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 酒類事業(Liquor)
    売上高815.7億円、営業利益25.55億円と、グループ全体の売上の大部分を占める主力事業です。焼酎、チューハイ、清酒、梅酒、洋酒などの製造・販売を行っており、国内市場を中心に展開しています。この事業がグループの収益の柱となっています。
  • 酵素医薬品事業(Enzymatic Medicine)
    売上高46.44億円、営業利益8.07億円の事業です。酵素や診断薬の販売、発酵受託ビジネスを手掛けており、特に乳製品用酵素市場で事業を展開しています。酒類事業に次ぐ収益源として、専門性の高い分野で貢献しています。
  • 不動産事業(Real Estate)
    売上高13.22億円、営業利益7.63億円の事業です。不動産の売買や賃貸を行っており、安定した収益を上げています。グループ全体の事業ポートフォリオの多様化とリスク分散に寄与しており、安定的な収益基盤の一部を形成しています。
2025-12 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
Liquor 事業 816 26 3.1%
EnzymaticMedicine 事業 46 8 17.4%
RealEstate 事業 13 8 57.7%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|597 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社及び当社の子会社7社で構成され、セグメントとの関連は次のとおりであります。 (1) 酒類事業当事業に係る連結子会社は6社であり、焼酎、チューハイ、清酒、合成清酒、梅酒、洋酒、加工用洋酒、酒類原料用アルコール・工業用アルコール等の販売及び運送・荷役を行っております。 焼酎、チューハイ、清酒、合成清酒、梅酒、洋酒、製菓用洋酒については、主として合同酒精㈱、福徳長酒類㈱、秋田県醗酵工業㈱、オエノンプロダクトサポート㈱が製造し、合同酒精㈱、福徳長酒類㈱、秋田県醗酵工業㈱、オエノンプロダクトサポート㈱、㈱ワコーが主として販売しております。 運送・荷役は、ゴーテック㈱が行っております。 (2) 酵素医薬品事業当事業に係る連結子会社は1社であり、酵素、診断薬の販売及び発酵受託ビジネスを行っております。いずれも、合同酒精㈱が製造し、販売しております。 (3) 不動産事業当社のほか、当事業に係る連結子会社は3社であり、不動産の売買及び賃貸を行っております。不動産の売買及び賃貸については、当社、合同酒精㈱、オエノンプロダクトサポート㈱、㈱オエノンアセットコーポレーションが行っております。 (4) その他倉庫業・荷役業については、ゴーテック㈱が行っております。 (事業系統図)事業の系統図は次のとおりであります。なお、下記に挙げる会社は全て連結子会社であります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
酒類市場の販売競争激化、価格の二極化・嗜好の多様化、低価格帯節約志向商品の伸長
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
酵素医薬品事業における技術革新の急速な進展と新技術・新商品の開発の必要性
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:国内酒類市場の総需要減少と販売競争激化 / 酒類販売に関する規制強化 / 乳製品用酵素市場の競争激化と技術革新
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★☆☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

「ビッグマン」「ゴールデンホース」などのロングセラーブランドを持つ。特に「ビッグマン」は1980年代から続く焼酎ブランドであり、一定の知名度と愛着を持つ顧客層が存在する。しかし、新規ブランドの育成や、競合他社の強力なブランド力と比較すると、無形資産としての優位性は限定的。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

アルコール飲料は嗜好品であり、消費者は価格や新商品への関心から比較的容易にブランドを乗り換える傾向がある。特定のロックイン効果を生むような、乗り換えコストが高い要素は見当たらない。ただし、長年愛飲している顧客層には一定のスイッチングコストが存在する可能性はある。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ネットワーク効果が発生するような事業モデルではない。製品の利用者が増えることで、製品自体の価値が向上するような構造は見られない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

原酒の調達や製造プロセスにおいて、長年の経験に基づく効率化を進めている可能性がある。しかし、規模の経済や独自の技術による圧倒的なコスト優位性を示す具体的な情報は乏しい。同業他社とのコスト競争は激しいと推測される。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

日本の酒類業界において、焼酎・ウイスキー・ブランデー・ワイン・スピリッツなど多岐にわたる製品ポートフォリオを持ち、一定の生産・販売規模を有している。特に焼酎分野では、長年の歴史と生産基盤を持つ。しかし、業界全体で見ると、より巨大な総合酒類メーカーとの競争も存在し、絶対的な寡占状態ではない。

  • 多様な酒類製品群
    焼酎、チューハイ、清酒、梅酒、洋酒など、幅広い種類の酒類を製造・販売している点が強みです。これにより、消費者の多様なニーズや嗜好の変化に対応しやすく、幅広い顧客層を獲得しています。複数のブランドを持つことで、市場での競争力を高めています。
  • 一貫した生産・物流体制
    グループ内に製造から運送・荷役までを担う子会社を持つことで、製品の品質管理を徹底し、効率的なサプライチェーンを構築しています。これにより、コスト削減や迅速な市場投入が可能となり、競争優位性を確立しています。
  • 酵素医薬品の専門性
    酵素や診断薬、発酵受託ビジネスといった専門性の高い事業を展開している点が強みです。特に乳製品用酵素市場での技術力は、他社との差別化要因となり、安定した収益源となっています。これにより、技術革新が進む市場での競争力を維持しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「自然の恵みを活かし、バイオ技術をベースに、人々に食の楽しさと健やかなくらしを提供します。」というグループ企業理念の下、酒類や酵素医薬品等の分野において、発酵技術を核とする「バイオテクノロジー」をベースとした事業を展開しております。その中において、当社グループは、お客様に「安心」「安全」をお届けすることを第一に考え、グループの普遍概念である「顧客志向」・「収益志向」に則り事業活動を行い、併せて「将来価値の共創」に資する取組みを進め、経営品質の向上、ひいてはグループの持続的成長及び中長期的な企業価値最大化を目指しております。 (2) 経営環境酒類の国内市場におきましては、少子高齢化や人口減少、消費者の低価格志向、ライフスタイルの変化、嗜好の多様化等により、全体として縮小傾向にあり、企業間での販売競争が激化しております。酒類の輸出につきましては、令和7年の酒類輸出金額が過去最大額を更新し、中国がアメリカを抜いて第1位の輸出先となっております。品目別でも、ほぼ全ての品目が令和6年を超え、ビール、リキュールについては過去最高額を更新しております。また、世界的な健康志向の高まりにより、国内外の乳製品用酵素市場におきましては、更なる市場の成長が見込まれております。 (3) 長期ビジョン当社グループは、これらの変化を的確に捉えて、構造改革を継続的に進めながら競争力・収益力を強化し、健全かつ持続的な成長を実現するため、令和16年度にめざす姿を示す長期ビジョン「NEXT100」を策定いたしました。“堅実な経営を貫き、しかるべき利益を安定的に創出しつつ、社会が抱える課題の解決に貢献する企業へ”をめざす姿とし、めざす姿の実現に向けて、以下の3つの重要課題に取り組むことといたしました。  <重要課題> ①中核事業の競争力・収益力の強化   ・顧客起点のマーケティングに基づき、付加価値の高い商品を市場に投入するとともに、選択と集中及びコスト    低減を進め、中核事業の競争力・収益力を強化する。 ②新領域への挑戦  ・新たな商品、新たな分野、新たな市場(海外)へ果敢に挑戦し、新たな収益の柱を創出する。 ③ESG経営の推進  ・事業活動を通じて、社会課題の解決に貢献し続けることにより、経済価値と社会価値の両立を図り、企業価値    向上に繋げる。 (4) 中期経営計画及び対処すべき重要課題当社グループは、長期ビジョン「NEXT100」を実現するため、2024年から2028年までの5年間を対象とする「中期経営計画2028」を2024年に策定しております。「中期経営計画2028」では、定量目標として、連結売上高、連結経常利益、売上高経常利益率、ROE、1株当たりの配当金を定めております。 <定量目標> 項目令和10(2028)年12月期 連結売上高930億円 連結経常利益45億円 売上高経常利益率4.8% ROE10.0% 1株当たりの配当金12円 中期経営計画の3年目となる令和8年12月期は、「中期経営計画2028」で掲げた数値目標の達成に向け、以下に掲げる課題に取り組んでまいります。  1.各重点事業の注力施策 (1)総合焼酎メーカーとしてのプレゼンス強化甲類焼酎、乙類焼酎、混和焼酎、チューハイおよびチューハイの素につきましては、多様な消費者の嗜好に対応した新たな高付加価値商品の開発を進めるとともに、既存商品の育成および収益改善に取り組んでまいります。また、販売経費やコスト構造の見直しも同時に進め、競争力・収益力を強化してまいります。 (2)酒類輸出の販路拡大とスケールアップ既存輸出先の市場の深耕と新規市場の開拓により、販路拡大とスケールアップを図ってまいります。アメリカ向けにつきましては、営業体制を見直し、積極的な現地営業活動を行ってまいります。ヨーロッパ地域向けにつきましては、ジンに加えジャパニーズウイスキーの販売を開始し、更なる深耕を図ってまいります。 (3)販売用アルコールの安定的収益確保販売数量の維持拡大に努めるとともに、適正な利益管理による獲得利益の最適化を図り、安定収益の確保に努めてまいります。 (4)酵素のラインアップ拡充と発酵受託ビジネスの拡大ラクターゼにつきましては、増産に向けた設備投資を実行し、販売金額の拡大を実現するとともに、収量および収率の向上に向けた研究開発を進め、収益性の向上を図ってまいります。発酵受託ビジネスにつきましては、適切な生産計画の下、主力の受託品目である乳酸菌の増産に向けた設備投資を進め、将来の製造数量増大につなげてまいります。また、引き続き、不適合品発生の撲滅並びに品質および収量の安定化・向上に努め、コスト低減を図ってまいります。  2.競争力・収益力の強化 (1)品質管理の強化引き続き、衛生管理および5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)の定着化に取り組んでまいります。また、3H(初めて・変更・久しぶり)4M(人・設備・材料・方法)による危険予知の定着化に引き続き取り組み、工程内不適合撲滅に努めてまいります。 (2)適正価格の維持然るべき利益を安定的に確保するため、適切なタイミングで価格改定を行ってまいります。 (3)多様化する嗜好への対応グループ独自の技術・ノウハウを最大限に活かした高付加価値商品を開発し、主力商品ブランド(ビッグマン、そふと新光、博多の華、鍛高譚、すごむぎ、すごいも、GODO‐YNL)に続く、将来における収益の柱として育成してまいります。 (4)コスト低減の徹底営業部門におきましては、販売経費の費用対効果を検証し、最適化を図るとともに、公正な取引基準に準拠した社内ルールの遵守を徹底してまいります。生産部門におきましては、生産工程におけるあらゆるコストの低減に徹底的に取り組んでまいります。 (5)DXの推進AI等のデジタル技術の利活用を進め、業務の効率化および生産性の向上を実現し、既存ビジネスモデルの抜本的な変革を目指してまいります。  3.ESG経営の推進 (1)環境問題への対応引き続き低炭素社会の実現および循環型社会の形成に向けた取組みを進めてまいります。令和8年度は、環境負荷の少ない冷媒を使用した空調設備への切り替え等に引き続き取り組んでまいります。 (2)人的資本の充実グループの持続的成長および企業価値向上のためには、その原動力となる従業員の価値を高める体制を整備することが不可欠であると考えております。従業員一人ひとりが働きがいを感じ、多様な人材が活躍できる環境づくりに積極的に取り組んでまいります。 (3)コーポレートガバナンスの強化コーポレートガバナンスの充実とコンプライアンスの徹底を図り、「納得性」「公正性」「透明性」の高い経営の実践に努めてまいります。また、年々高度化・多様化するサイバーリスクに対応すべく、情報セキュリティの強化に取り組んでまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「自然の恵みを活かし、バイオ技術をベースに、人々に食の楽しさと健やかなくらしを提供します。」というグループ企業理念の下、酒類や酵素医薬品等の分野において、発酵技術を核とする「バイオテクノロジー」をベースとした事業を展開しております。その中において、当社グループは、お客様に「安心」「安全」をお届けすることを第一に考え、グループの普遍概念である「顧客志向」・「収益志向」に則り事業活動を行い、併せて「将来価値の共創」に資する取組みを進め、経営品質の向上、ひいてはグループの持続的成長及び中長期的な企業価値最大化を目指しております。 (2) 経営環境酒類の国内市場におきましては、少子高齢化や人口減少、消費者の低価格志向、ライフスタイルの変化、嗜好の多様化等により、全体として縮小傾向にあり、企業間での販売競争が激化しております。酒類の輸出につきましては、令和7年の酒類輸出金額が過去最大額を更新し、中国がアメリカを抜いて第1位の輸出先となっております。品目別でも、ほぼ全ての品目が令和6年を超え、ビール、リキュールについては過去最高額を更新しております。また、世界的な健康志向の高まりにより、国内外の乳製品用酵素市場におきましては、更なる市場の成長が見込まれております。 (3) 長期ビジョン当社グループは、これらの変化を的確に捉えて、構造改革を継続的に進めながら競争力・収益力を強化し、健全かつ持続的な成長を実現するため、令和16年度にめざす姿を示す長期ビジョン「NEXT100」を策定いたしました。“堅実な経営を貫き、しかるべき利益を安定的に創出しつつ、社会が抱える課題の解決に貢献する企業へ”をめざす姿とし、めざす姿の実現に向けて、以下の3つの重要課題に取り組むことといたしました。  <重要課題> ①中核事業の競争力・収益力の強化   ・顧客起点のマーケティングに基づき、付加価値の高い商品を市場に投入するとともに、選択と集中及びコスト    低減を進め、中核事業の競争力・収益力を強化する。 ②新領域への挑戦  ・新たな商品、新たな分野、新たな市場(海外)へ果敢に挑戦し、新たな収益の柱を創出する。 ③ESG経営の推進  ・事業活動を通じて、社会課題の解決に貢献し続けることにより、経済価値と社会価値の両立を図り、企業価値    向上に繋げる。 (4) 中期経営計画及び対処すべき重要課題当社グループは、長期ビジョン「NEXT100」を実現するため、2024年から2028年までの5年間を対象とする「中期経営計画2028」を2024年に策定しております。「中期経営計画2028」では、定量目標として、連結売上高、連結経常利益、売上高経常利益率、ROE、1株当たりの配当金を定めております。 <定量目標> 項目令和10(2028)年12月期 連結売上高930億円 連結経常利益45億円 売上高経常利益率4.8% ROE10.0% 1株当たりの配当金12円 中期経営計画の3年目となる令和8年12月期は、「中期経営計画2028」で掲げた数値目標の達成に向け、以下に掲げる課題に取り組んでまいります。  1.各重点事業の注力施策 (1)総合焼酎メーカーとしてのプレゼンス強化甲類焼酎、乙類焼酎、混和焼酎、チューハイおよびチューハイの素につきましては、多様な消費者の嗜好に対応した新たな高付加価値商品の開発を進めるとともに、既存商品の育成および収益改善に取り組んでまいります。また、販売経費やコスト構造の見直しも同時に進め、競争力・収益力を強化してまいります。 (2)酒類輸出の販路拡大とスケールアップ既存輸出先の市場の深耕と新規市場の開拓により、販路拡大とスケールアップを図ってまいります。アメリカ向けにつきましては、営業体制を見直し、積極的な現地営業活動を行ってまいります。ヨーロッパ地域向けにつきましては、ジンに加えジャパニーズウイスキーの販売を開始し、更なる深耕を図ってまいります。 (3)販売用アルコールの安定的収益確保販売数量の維持拡大に努めるとともに、適正な利益管理による獲得利益の最適化を図り、安定収益の確保に努めてまいります。 (4)酵素のラインアップ拡充と発酵受託ビジネスの拡大ラクターゼにつきましては、増産に向けた設備投資を実行し、販売金額の拡大を実現するとともに、収量および収率の向上に向けた研究開発を進め、収益性の向上を図ってまいります。発酵受託ビジネスにつきましては、適切な生産計画の下、主力の受託品目である乳酸菌の増産に向けた設備投資を進め、将来の製造数量増大につなげてまいります。また、引き続き、不適合品発生の撲滅並びに品質および収量の安定化・向上に努め、コスト低減を図ってまいります。  2.競争力・収益力の強化 (1)品質管理の強化引き続き、衛生管理および5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)の定着化に取り組んでまいります。また、3H(初めて・変更・久しぶり)4M(人・設備・材料・方法)による危険予知の定着化に引き続き取り組み、工程内不適合撲滅に努めてまいります。 (2)適正価格の維持然るべき利益を安定的に確保するため、適切なタイミングで価格改定を行ってまいります。 (3)多様化する嗜好への対応グループ独自の技術・ノウハウを最大限に活かした高付加価値商品を開発し、主力商品ブランド(ビッグマン、そふと新光、博多の華、鍛高譚、すごむぎ、すごいも、GODO‐YNL)に続く、将来における収益の柱として育成してまいります。 (4)コスト低減の徹底営業部門におきましては、販売経費の費用対効果を検証し、最適化を図るとともに、公正な取引基準に準拠した社内ルールの遵守を徹底してまいります。生産部門におきましては、生産工程におけるあらゆるコストの低減に徹底的に取り組んでまいります。 (5)DXの推進AI等のデジタル技術の利活用を進め、業務の効率化および生産性の向上を実現し、既存ビジネスモデルの抜本的な変革を目指してまいります。  3.ESG経営の推進 (1)環境問題への対応引き続き低炭素社会の実現および循環型社会の形成に向けた取組みを進めてまいります。令和8年度は、環境負荷の少ない冷媒を使用した空調設備への切り替え等に引き続き取り組んでまいります。 (2)人的資本の充実グループの持続的成長および企業価値向上のためには、その原動力となる従業員の価値を高める体制を整備することが不可欠であると考えております。従業員一人ひとりが働きがいを感じ、多様な人材が活躍できる環境づくりに積極的に取り組んでまいります。 (3)コーポレートガバナンスの強化コーポレートガバナンスの充実とコンプライアンスの徹底を図り、「納得性」「公正性」「透明性」の高い経営の実践に努めてまいります。また、年々高度化・多様化するサイバーリスクに対応すべく、情報セキュリティの強化に取り組んでまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営成績当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の増加などにより、緩やかな回復基調で推移しました。一方で、継続的な物価上昇や、米国の通商政策による影響など、景気の先行きは不透明な状況が続いております。 このような経営環境の下、当社グループは、グループの健全かつ持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るべく、長期ビジョン「NEXT100」で掲げた3つの重要課題を軸として、「中期経営計画2028」の目標達成に向けた取組みを引き続き進めてまいりました。 これらの結果、当連結会計年度の売上高は、87,630百万円(前期比4.2%増)となりました。利益面では、営業利益は4,136百万円(前期比20.0%増)、経常利益は4,291百万円(前期比18.2%増)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は3,102百万円(前期比13.7%増)となりました。 当社が重視する経営指標は次のとおりとなりました。 前連結会計年度(令和6年12月期)当連結会計年度(令和7年12月期)中期経営計画目標値(令和10年12月期) 売上高84,104百万円87,630百万円93,000百万円 経常利益3,629百万円4,291百万円4,500百万円 売上高経常利益率4.3%4.9%4.8% ROE12.1%12.5%10.0% 1株当たりの配当金10円11円12円 (注)令和6年12月期の1株当たりの配当金の内訳   普通配当8円 記念配当2円(創立100周年記念配当) セグメント別の業績を示すと、次のとおりであります。 <酒類事業>酒類事業につきましては、国内の人口減少や少子高齢化、飲酒機会の減少に加え、物価上昇による節約志向の高まりから、競争が益々激化しております。このような環境の下、売上高は81,570百万円(前期比3.6%増)となりました。また、利益面につきましては、2,555百万円の営業利益(前期比11.3%増)となりました。 和酒部門のうち焼酎につきましては、乙類焼酎の「海渡」シリーズの終売や、乙類焼酎のPB商品の減少があったものの、甲類乙類混和焼酎の「すごむぎ」「すごいも」シリーズが好調に推移したため、売上高は増加いたしました。また、同カテゴリーでは、アロマホップやエール酵母、複数のボタニカルを使用した"焼酎の新しいカタチ"を提案する新ジャンルの本格焼酎「ここよい(KOKOYOI)」を9月に発売いたしました。 チューハイなどのRTD分野につきましては、PB商品やパッカー事業が好調に推移したことにより、売上高は増加いたしました。同カテゴリーでは、しそ焼酎「鍛高譚」シリーズの赤シソの香りが引き立つひと味違うお茶ハイのRTD「鍛茶(たんちゃ) 鍛高譚の緑茶ハイ」「鍛茶 TAN TAKA TAN SHISO梅酒の紅茶ハイ」、さらには、本格焼酎「ここよい(KOKOYOI)」を炭酸水で割り、手軽にお楽しみいただけるようにした缶の焼酎ハイボール「ここよいハイボール」を発売するなど、ラインアップ強化を図っております。また、プレゼントキャンペーンや動画配信など、SNSを活用した販促活動を積極的に展開しております。 清酒につきましては、PB商品が増加したものの、NB商品の減少により、売上高は減少いたしました。 販売用アルコールにつきましては、酒類原料用アルコールが減少したものの、工業用アルコールが好調に推移し、売上高は増加いたしました。 洋酒部門につきましては、輸入ワインや原料用洋酒が減少したものの、炭酸水で割るだけで手軽に居酒屋の味わいを家で楽しむことができるチューハイの素や、ハイボールに最適なウイスキー「香薫(こうくん)」などが好調に推移したことにより、売上高は増加いたしました。 <酵素医薬品事業>酵素医薬品事業につきましては、国内の発酵受託が増加したことや、酵素部門における海外での販売が好調に推移したため、売上高は4,644百万円(前期比11.8%増)、営業利益は807百万円(前期比51.1%増)となりました。 <不動産事業>不動産事業につきましては、賃貸物件の賃料改定などにより、売上高は1,322百万円(前期比15.6%増)、営業利益は763百万円(前期比26.4%増)となりました。  生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。 ①生産実績生産実績をセグメント別アイテム(主要製品)別に示すと、次のとおりであります。セグメントの名称アイテム(主要製品)当連結会計年度(自 令和7年1月1日 至 令和7年12月31日)前期比(%)酒類焼酎85,597(KL)98.1 チューハイ91,014(KL)112.5 清酒10,990(KL)101.0 合成清酒8,229(KL)95.6 アルコール111,782(KL)106.6 みりん1,407(KL)91.6 洋酒9,447(KL)100.0 その他5,093(KL)102.3 計323,558(KL)104.9 (注) 酵素医薬品事業については数量等の算定が困難であるため、記載しておりません。また、アルコールについては、他の酒類原料用も含んだ総生産数量であります。なお、不動産事業、その他の事業については生産実績がないため、記載しておりません。  ②受注状況当社グループは一部の製品について受注生産を行っておりますがウエイトも小さく、大部分の製品は販売計画に基づく生産計画に従った見込生産を主体としております。  ③販売実績販売実績をセグメント別アイテム(主要製品)別に示すと、次のとおりであります。セグメントの名称アイテム(主要製品)当連結会計年度(自 令和7年1月1日 至 令和7年12月31日)(百万円)前期比(%)酒類和酒焼酎36,352100.2 チューハイ19,677116.2 清酒3,58498.5 合成清酒1,84497.2 販売用アルコール13,553100.3 みりん37994.8 75,392103.8 洋酒5,392101.1 その他786109.6 81,570103.6酵素医薬品4,644111.8不動産1,322115.6その他92103.7合  計87,630104.2 (注) 1 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合 相手先前連結会計年度当連結会計年度金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%) イオントップバリュ㈱10,11712.011,39313.0 伊藤忠食品㈱8,3569.99,16810.5 (2)財政状態当連結会計年度の総資産につきましては、59,235百万円となり、有形固定資産が減少したものの、売上債権が増加したため、前連結会計年度末と比較し3,496百万円の増加となりました。負債につきましては、32,259百万円となり、長期借入金が減少したものの、未払酒税や未払金が増加したため、前連結会計年度末と比較して999百万円の増加となりました。純資産につきましては、26,976百万円となり、前連結会計年度末と比較して2,497百万円の増加となりました。これは主に利益剰余金の増加によるものであります。 (3)キャッシュ・フロー当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は879百万円となり、前連結会計年度末と比較して3百万円の減少となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは、3,568百万円(前期比712百万円の収入減)の収入となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益4,134百万円および減価償却費1,966百万円であり、支出の主な内訳は、売上債権の増加額2,994百万円および法人税等の支払額976百万円であります。投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出1,720百万円などにより、1,927百万円(前期比622百万円の支出増)の支出となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出600百万円、配当金の支払額576百万円などにより、1,644百万円(前期比1,273百万円の支出減)の支出となりました。 (4)資本の財源及び資金の流動性の分析①キャッシュ・フロー「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3)キャッシュ・フロー」に記載しております。なお、当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは以下のとおりであります。 令和5年12月期令和6年12月期令和7年12月期自己資本比率(%)38.642.444.2時価ベースの自己資本比率(%)37.240.248.4キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)1.71.31.4インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)52.445.228.5 (注) 自己資本比率:自己資本/総資産  時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産  キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー  インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。※営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。 ②資金調達当社グループは、資金計画に基づき、必要資金は銀行等金融機関からの借入により調達しております。一時的な余資は、預金等の流動性の高い金融資産に限定して運用し、また、短期的な運転資金を銀行等金融機関からの借入により、大型の設備投資資金の一部については複数の金融機関から相対借入により調達しております。 (5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

事業リスク

  • 国内酒類市場の縮小
    国内の人口減少や少子高齢化により、酒類市場全体の需要が減少するリスクがあります。また、消費者の嗜好が多様化し、低価格志向と高価格・健康志向に二極化する中で、販売競争が激化する可能性があります。これに対応が遅れると、売上や利益に悪影響を及ぼす恐れがあります。
  • 酒類販売規制の強化
    アルコールの不適切な摂取による健康・社会問題への懸念から、WHOなどで酒類販売に関する規制強化が検討されています。もし予想を超える規制が導入された場合、酒類の消費が減少し、当社グループの業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 原材料価格の変動
    粗留アルコールや重油など、主要原材料の調達価格が天候や経済状況、世界情勢(感染症拡大含む)の影響を受けて変動するリスクがあります。価格が高騰した場合、製造コストが増加し、収益を圧迫する可能性があります。また、調達自体が困難になる事態も懸念されます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|6,458 文字
3 【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。ただし、以下に記載したリスクは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、現時点では予見できないリスクの影響を将来受ける可能性があります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 酒類事業に関するリスク 項目国内の酒類市場の変化 リスク概要当社グループの酒類事業の売上高の大部分は国内販売となっております。国内の酒類市場においては、国内の人口減少や少子高齢化によって総需要が減少し、販売競争が激化することが見込まれております。また、酒類市場は、国内の景気動向や嗜好の変化の影響を受けやすい市場であるため、低価格帯の節約志向商品が伸張する一方、高価格帯の付加価値商品や健康志向商品も拡大するといった価格の二極化・嗜好の多様化が進むことが予想されております。販売競争の激化や価格の二極化・嗜好の多様化への対応が遅れた場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 対応策当社グループは、強みを持つ分野や成長分野への経営資源の重点配分によって競争力強化に取り組んでおります。また、市場環境の変化に対応できるよう商品開発体制を強化し、顧客視点の発想での商品開発を進め、魅力的な商品を創出してまいります。 項目酒類の販売に関する規制 リスク概要アルコールの不適切な摂取による健康面や社会面への悪影響が指摘されており、WHOにおいては、世界的な規模での酒類販売に関する規制が検討されております。予想を大きく上回る規制強化が行われた場合、酒類の消費が減少し、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 対応策当社グループは、酒類を製造・販売する企業グループとしての社会的責任を果たすために、酒類事業に関する法令等を遵守した販売・宣伝活動を行っております。また、適正飲酒の啓発活動を積極的に推進し、不適切な飲酒の撲滅に取り組んでおります。 (2) 酵素医薬品事業に関するリスク 項目乳製品用酵素市場の変化 リスク概要主力のラクターゼが属する乳製品用酵素市場では、国際的な巨大企業を含む国内外の企業との厳しい競争に直面しており、その技術革新は急速に進んでおります。新技術・新商品の開発の遅れや他社による技術革新によって、当社グループを取り巻く環境が想定を超えて大きく変化した場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 対応策当社グループでは、将来の市場・技術動向を見据えて新技術・新商品の研究・開発を推進しております。また、お客様と良好な関係をつくり、情報収集に努めるなど、市場の変化に迅速に対応できる体制を整備しております。 (3) 各事業領域共通のリスク 項目事業拡大 リスク概要当社は、積極的な事業拡大を図る手段の一つとして、当社グループにおいて有効かつ効率的に経営資源を活用できる企業などの株式を取得し、子会社としてまいりました。また、グループ経営の一層の効率化を図るため、当社の子会社間の合併を行うなど、グループ内組織再編を実施してまいりました。当面、新たな子会社取得等は計画しておらず、現在のグループ構成において各機能の強化等によるグループ全体のトータルコストリダクションなどを進める方針であります。ただし、中長期的にはグループ全体の方針に基づき子会社取得も視野に入れて事業拡大を進める方針であります。新たな子会社取得等については、環境変化等の要因により一時的または追加的に損失等が生じる可能性があり、また、当社の期待する効果が十分に得られない可能性もあります。 対応策当社は、取締役会における投資・M&A計画の適切な意思決定と実施後のモニタリングを適切に行っております。 項目原材料調達 リスク概要当社グループが使用する主要な原材料(粗留アルコール、重油等)には、調達価格が、調達先の国または地域の天候や経済状況の影響を間接的に受け、変動するものがあります。それら主要原材料の価格が高騰した場合には製造コストが上昇し、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。また、販売用アルコール等の原料である粗留アルコールについては、世界情勢や感染症拡大の影響により、購入単価の上昇や調達自体の難化等が生じることが懸念されます。世界情勢の悪化や感染症拡大が長期化した場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 対応策当社グループでは、複数企業からの購買や、計画的な購買によって安定的な調達に努めております。具体的には、原材料市場の積極的な情報収集、市場の変化に合わせた契約期間の見直し、調達先の分散等を行っております。 項目自然災害 リスク概要当社グループの営業拠点、製造拠点において、大規模な地震、水害、風害が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 対応策当社グループでは、人命の安全を第一としながら、酒類・アルコール等の供給責任を果たすための生産・供給体制の整備等の危機管理体制の構築に努めております。 項目感染症 リスク概要感染症拡大に伴う外出自粛、飲食店への時短要請・休業要請、緊急事態宣言の発出がなされた場合、事業活動に大きな影響を及ぼす可能性があります。特に、従業員の感染、事業所でのクラスター発生により想定以上に事業活動の停滞が長期化した場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 対応策当社グループは、国・自治体・業界団体の指針に沿って、適宜必要な施策を講じております。具体的には、うがい・手洗い・手指消毒・換気・マスク着用等の基本的な感染予防策の徹底、在宅勤務及び時差出勤の活用やオンライン会議の利用促進等の対策を実行しております。 項目情報管理 リスク概要当社グループは経営に関する重要情報をはじめとし、多数の個人に関する機密情報を保有しております。停電、災害、コンピュータウイルスなど予測の範囲を超える事態により、情報の消失・流出などの問題が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。 対応策当社グループは、当社の経営戦略企画室内のシステムセンターを中心としたグループ全体での情報セキュリティー体制を整備するとともに、従業員に対する教育や訓練の徹底とソフトウェアや機器導入によるセキュリティー対策を実施しております。 項目人材確保・育成 リスク概要日本国内の人口動態の変化による労働力不足への対応は、将来の持続的成長にも関わる大きな課題となっております。今後の社会情勢や雇用環境の変化により、相応しい人材を継続的に採用することが困難となる場合、既存事業における成長戦略の推進に支障が生じるなど、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 対応策当社グループ全体の持続的成長及び中長期的な企業価値の向上のためには、多様な価値観に基づく多様な視点をもつ人財が不可欠であるという考え方の下、当社グループの役員、従業員の属性の多様化を図り、特性や個性を活かす職場環境づくりを進めております。具体的には、女性活躍推進プロジェクトを発足し、プロジェクトの意見を取り入れながら、計画的かつ継続的に女性の登用を進め、女性の個性と能力が十分に発揮できるよう、女性が育児・介護などをしながら安心して働き続けられる環境や、キャリアアップのサポートができる環境の整備を行っております。また、時間単位年休や副業・兼業の容認によるワークライフバランスの推進に努めております。さらには、誰もが自分の性的指向や性自認を尊重され、自分らしく生きることができる社会を形成するために、LGBTについての啓発活動を行っております。 項目食品の安心・安全 リスク概要当社グループとしての予期し得ない品質問題及び製品表示問題が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響する可能性があります。また、当社グループの製品の欠陥に起因して製品回収や損害賠償につながるリスクが現実化し、これを保険により補填できない事態が生じた場合、事業活動に支障が生じ、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。 対応策当社グループでは、グループ生産部門会議・当社の品質安全保証室を中心としたグループ全体での品質保証体制の強化を進めております。また、重要な案件については、当社代表取締役社長を委員長とする「CSR・コンプライアンス委員会」において審議し、対策を講じております。また、品質マネジメントシステムの国際規格「ISO9001」、食品安全マネジメントシステムの国際規格「FSSC22000」の認証を取得するなど、品質保証への取組みを強化しております。さらには、酒税法等法令上定められている記帳義務、表示義務を遵守する姿勢の確立への取組みを強化しております。 項目コンプライアンス リスク概要当社グループは事業の遂行にあたり、酒税法、食品衛生法、薬機法、景品表示法等の様々な法的規制の適用を受けています。これらの法令等に違反した場合や社会的要請に反した行動等を行った場合、法令による処罰・訴訟の提起・社会的制裁を受ける等、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。 対応策当社グループでは、コンプライアンスを、当社グループの企業価値を支える大きな柱であり、経営そのものであると捉えております。研修等を通じて従業員のコンプライアンス徹底に努めております。 項目知的財産権 リスク概要当社グループは知的財産権の重要性を認識し、知的財産権保護のための体制を整備しております。当社グループの知的財産権が侵害され、第三者に流出した場合、また将来、第三者との知的財産に関する紛争が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。 対応策当社グループでは、知的財産権管理の専門部署を設け、確実な取得及び保全、また他社の知的財産権の調査などに努めております。 項目産業事故災害 リスク概要当社グループの工場において、大規模な産業事故災害が発生した場合には、補償等を含む産業事故災害への対策費用、生産活動の停止による機会損失及び顧客に対する補償、さらに社会的信用の失墜等によって、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。 対応策当社グループでは、生産戦略の専門部署による管理体制の強化、未然に防ぐための設備の充実などの対策を講じております。 項目環境課題 リスク概要気候変動をはじめとする環境問題への企業の取組み姿勢に対するステークホルダーからの評価や市場の価値観の変化は、消費者の商品・サービスの選択に大きく影響するものとなっており、気候変動抑制のため、世界的規模でのエネルギー使用の合理化や地球温暖化対策などの法令等の規制も強まっております。また、海洋プラスティック問題は世界的な共通課題であるとの認識が急速に高まっており、容器包装における対応は、飲料業界の大きな課題になっております。これらの規制強化や、容器包装等に対する取組みへの対応費用の増加等によって、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、気候変動に起因する水資源の枯渇、原材料への影響、大規模な自然災害による製造設備の被害などのサプライチェーンに関わる物理的リスクが顕在化した場合、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 対応策当社グループでは、当社代表取締役社長を委員長とする「CSR・コンプライアンス委員会」においてSDGsの達成に必要な課題を整理し、グループ全体で課題解決に向けた活動を推進しております。具体的には、リサイクル素材の積極的活用、「自己熱再生システム」導入によるCO2排出量削減、蒸留廃液濃縮装置更新による産業廃棄物・燃料使用量の削減を図っているほか、当社子会社の合同酒精㈱が経済産業省の「ゼロエミ・チャレンジ企業」に選定されるなど、環境負荷低減や環境保全活動に積極的に取り組んでおります。 項目為替変動 リスク概要当社グループは、商品・原材料の一部を外貨建てにて輸入しております。しかしながら、短期及び中長期の予測を超えた為替変動が、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。 対応策当社グループでは、為替レート変動に対するリスクを為替予約等のヘッジ取引により一定限度まで低減しております。 項目資金調達 リスク概要資金調達時の金融市場の動向により、短期及び中長期の予測を超えた金利変動が、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 対応策当社グループでは、金融機関等との良好な関係を維持するとともに、原則、複数による低利かつ固定金利での資金調達を行うことにより金利変動リスクの低減を図っています。また、健全な財務体質の維持・強化に努めるとともに金融市場の動向に関する最新の情報と事業環境の分析に基づき、資金計画の見直しを適時に行っております。 項目棚卸資産の評価 リスク概要平成20年4月1日以後開始する事業年度より「棚卸資産の評価に関する会計基準」が適用され、通常の販売目的で保有する棚卸資産は取得原価をもって貸借対照表価額とし、期末において正味売却価額が取得原価より下落している場合には収益性が低下していると判断し、当該正味売却価額まで貸借対照表価額を切下げ、取得原価と当該正味売却価額の差額は当期の費用として処理することとなりました。このため当社グループの棚卸資産につき、原材料購入価格の上昇、製造固定費の増加、生産量の減少、製品販売価格の下落などが生じ、その結果正味売却価額が取得原価を下回るため収益性が低下していると判断された場合には、当該棚卸資産の簿価切下げがなされ、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。 対応策当社グループでは、新たに大きな簿価切り下げが発生する可能性を可能な限り低減するため、毎期、継続的・保守的・網羅的に棚卸資産を評価・検証し、必要に応じて評価減を計上することとしております。 項目固定資産の減損 リスク概要当社グループは、事業の用に供する様々な固定資産を保有しております。平成18年度から「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しておりますが、今後、遊休固定資産の時価の急激な低下や事業環境が大幅に悪化した場合には、追加的な減損損失が発生し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。 対応策当社グループでは、追加的な減損損失のリスクを低減するため、毎期継続的に減損の兆候の有無を検証しております。 項目退職給付債務 リスク概要当社グループの一部の退職給付債務及び退職給付費用は、年金数理計算上使用される割引率や退職率、昇給率等の前提条件と年金資産の期待運用収益率等に基づき計算されております。年金資産の運用利回り悪化、割引率の低下等が発生した場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。 対応策当社グループでは、このような数理計算上の差異の発生に伴う損益変動リスクに対応するため、年金資産の運用は、適宜、情報を取得し、安全性を考慮した投資配分に努めております。また、退職給付制度には確定給付型と確定拠出型を組み合わせた制度を導入しております。

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