事業の概要
- 乳製品事業チーズ、バター、粉ミルク、機能性食品など幅広い乳製品の製造・販売が主力です。子会社を通じて、オーストラリアや台湾など海外展開も積極的に行い、グローバルな市場で収益を上げています。特に、多様な乳製品ポートフォリオが特徴です。
- 飲料・デザート事業牛乳、果汁飲料、ヨーグルト、デザート類の製造・販売を手掛けています。国内の複数の子会社を通じて、地域に根差した生産・販売体制を構築しており、消費者の日常的な食卓に貢献しています。
- 飼料・種苗事業牛用飼料、牧草・飼料作物の種子、野菜種子の販売、さらには造園事業も展開しています。酪農家を支える基盤事業として、畜産業界全体の発展に貢献し、グループ全体の安定的な収益源の一つとなっています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 乳製品事業チーズ、バター、粉ミルク、機能性食品などを扱う事業で、売上高は2,633.24億円、営業利益は104.05億円と、グループ内で最も高い利益を上げています。国内外の子会社を通じて、幅広い製品を提供し、収益の柱となっています。
- 飲料・デザート事業牛乳、ヨーグルト、デザート類などを扱う事業で、売上高は2,643.26億円と乳製品事業とほぼ同規模ですが、営業利益は56.53億円です。国内市場を中心に、日常的に消費される製品を提供し、安定した売上を確保しています。
- 飼料・種苗事業牛用飼料、牧草・飼料作物の種子、野菜種子などを扱う事業で、売上高は484.85億円、営業利益は3.63億円です。酪農家や農業を支える基盤事業として、グループ全体の多様な事業ポートフォリオの一翼を担っています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| DairyProductsReportableSegment | 事業 | 2,633 | 104 | 4.0% |
| BeverageAndDessertReportableSegment | 事業 | 2,643 | 57 | 2.1% |
| FeedAndSeedsReportableSegment | 事業 | 485 | 4 | 0.7% |
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3 【事業の内容】2026年3月31日現在の当社グループ(当社および当社の関係会社)は、当社、子会社31社および関連会社15社で構成されております。当社グループの事業内容および関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。なお、事業内容については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 事業区分主要な製品連結子会社 (注)乳製品乳製品(チーズ・バター・粉乳等)、油脂、機能性食品、粉ミルク等雪印メグミルク㈱、雪印ビーンスターク㈱、八ヶ岳乳業㈱、甲南油脂㈱、チェスコ㈱、㈱エスアイシステム、SNOW BRAND AUSTRALIA PTY.LTD.、台湾雪印有限公司、PT.MEGMILK SNOW BRAND INDONESIA、UDDER DELIGHTS AUSTRALIA PTY LTD、雪印メグミルクマーケティング㈱、㈱ベルネージュダイレクト、㈱ヨシダコーポレーション、INFANT NUTRITION CANNING AUSTRALIA PTY LTD、MEGMILK SNOW BRAND VIETNAM CO.,LTD飲料・デザート類飲料(牛乳類、果汁飲料等)、ヨーグルト、デザート等雪印メグミルク㈱、八ヶ岳乳業㈱、㈱エスアイシステム、いばらく乳業㈱、みちのくミルク㈱、雪印メグミルクマーケティング㈱飼料・種苗牛用飼料、牧草・飼料作物種子、野菜種子、造園事業等雪印種苗㈱、道東飼料㈱その他共同配送センター事業、不動産賃貸事業等雪印メグミルク㈱、㈱クレスコ、㈱雪印パーラー、雪印メグミルクビジネスソリューション㈱、㈱エスアイシステム、ニチラク機械㈱、㈱ベルネージュダイレクト、雪印メグミルクマーケティング㈱、直販配送㈱ (注) 1.2026年4月1日付で三和流通産業㈱は雪印メグミルクマーケティング㈱に社名変更しております。2.持分法適用関連会社は下記のとおりです。 乳 製 品:イーエヌ大塚製薬㈱、AGRO SNOW PTE.LTD. 飲料・デザート類:ルナ物産㈱ そ の 他:北網運輸㈱、日本乳品貿易㈱、㈱アミノアップ、SBSフレック㈱ 事業系統図(当社、連結子会社及び関連当事者)は次のとおりです。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2026時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 乳製品の輸入関税制度や国際市況に影響を受けるが、高付加価値商品の開発も推進。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | ブランド 長年の事業活動で培われた「雪印メグミルク」ブランドと品質保証システム「MSQS」。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 中程度 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | ディフェンシブ |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:生乳の需給変動と価格変動 / 乳製品の関税引き下げと国際市況変動 / 少子高齢化による市場規模の縮小
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 10 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
「雪印」ブランドは長年の歴史と信頼性を持ち、乳幼児向け粉ミルク「ぴゅあ」「めぐみ」や、チーズ、ヨーグルト製品群で高い認知度を誇る。特に乳幼児向け製品は、親の安心・安全志向からブランドロイヤリティが高く、模倣が難しい無形資産となっている。
スイッチングコスト★★☆☆☆
牛乳やヨーグルトなどの日常的な乳製品は、価格や特売の影響を受けやすく、顧客のスイッチングコストは低い傾向にある。しかし、特定のブランドの離乳食や粉ミルクなど、子供の成長段階に合わせた製品では、品質や栄養バランスへのこだわりから、一定のスイッチングコストが発生する可能性がある。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
同社の事業モデルにおいて、ユーザー数の増加が製品やサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果は限定的である。
コスト優位★☆☆☆☆
大規模な生産・物流網を持つが、生乳調達コストの変動や、競合他社との価格競争により、顕著なコスト優位性を確立しているとは言えない。効率化努力は継続しているものの、業界全体でコスト構造が大きく異なるわけではない。
規模の経済★★★★☆
日本の乳業業界において、生産・販売・研究開発の各領域でトップクラスの規模を持つ。この規模は、効率的な生産、広範な流通網の維持、原料調達における交渉力に繋がり、中小規模の競合他社に対する優位性を生み出している。
- 品質保証体制独自の品質保証システム「MSQS」を構築し、ISO9001やHACCPの考え方を取り入れています。これにより、製品の安全性と品質を徹底的に管理し、消費者からの信頼を獲得しています。食品の安全性が重視される現代において、強固な品質管理体制は大きな強みです。
- 多角的な事業展開乳製品、飲料・デザート、飼料・種苗、その他(共同配送、不動産賃貸など)と多岐にわたる事業を展開しています。これにより、特定の市場変動リスクを分散し、安定した経営基盤を築いています。各事業が相互に連携し、シナジー効果を生み出している点も強みです。
- 酪農業界との連携主要原料である生乳の調達において、国内酪農に軸足を置き、酪農生産への貢献を果たすとともに、乳資源の国際化も視野に入れています。生産者との強固な関係性は、安定した原料調達を可能にし、製品供給の安定性につながっています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが合理的と判断する一定の前提に基づいたものであり、実際の結果とは様々な要因により異なる可能性があります。 (1)当社グループの存在意義・志及び「未来ビジョン2050」と「Next Design 2030」① 存在意義・志1920年代、創立者のひとりである黒澤酉蔵は「酪農は大地の力を豊かにし、その豊かな大地から生み出された牛乳・乳製品は最高の栄養食品として健やかな精神と強靭な身体を育む」という「健土健民」の考えを掲げ、安定的で豊かな食生活の実現に取り組みました。以降、当社グループは、食の国際化・多様化や健康寿命の延伸等、各時代における社会課題の解決に継続して取り組んできました。2025年に創業100周年を迎え、当社グループは「健土健民」を企業理念にあたる「存在意義・志」として定めました。創業当時から受け継がれてきた「健土健民」の精神は、変わることなく脈々と受け継がれ、社会課題に挑む原動力となっています。今後も、当社グループの強みである「価値をめぐらせる力※」を活かし、「食の持続性」の実現と食の可能性の拡大に取り組んでいきます。 コーポレートスローガン「Love Earth. Love Life.」には、自然と人が健やかにめぐるように、Earth(地球・大地)を愛し、Life(生命・人生)を愛する世界の実現を目指し、社会課題に挑む意思と、日本や海外といった視点ではなく地球規模で取り組んでいく決意が込められています。当社グループの理念体系は、「存在意義・志」と「雪印メグミルク バリュー」及び「雪印メグミルクグループ 企業行動憲章」の三つで構成されています。※消費者、生産者、取引先、投資家、地域社会、従業員といったステークホルダーと共に価値を創造し、豊かな循環を生み出す力② 「未来ビジョン2050」と「Next Design 2030」当社グループは、長期的な社会課題解決と持続的な企業価値向上を目指し、当社グループが実現したい未来を見据えた長期ビジョン「雪印メグミルクグループ 未来ビジョン2050」(以下、未来ビジョン2050)を策定し、当社グループの経営戦略及び事業活動の中核としています。また、「未来ビジョン2050」の実現に向けた重要なマイルストーンとして、2025年5月に経営計画「Next Design 2030」を発表しました。※雪印メグミルクグループ 未来ビジョン2050 https://www.meg-snow.com/mirai-vision2050/ (2) 「Next Design 2030」の進捗報告当社グループは急速な社会変化に対応するため、「第2の創業」とも言える構造改革に取り組んでいます。6年間の計画のもと、「アセットの大変革」の断行により、「事業ポートフォリオ」を変革し、収益性の向上を強力に推進しています。 ① アセットの大変革「Next Design 2030」では、企業価値の最大化を実現するために、「有形資産」及び「無形資産」の双方に投資します。有形資産への投資として「新たな発想による生産体制の進化」を推進し、国内の各地区の生産拠点を再編することにより、生産性・収益性を高めます。なお、再編には、自社工場のみならず、M&A、外部委託、協業などについても検討します。2026年3月期までの進捗としては、2025年5月に発表したチーズの生産体制整備では、北海道でナチュラルチーズを生産する"なかしべつ工場"と、茨城県でプロセスチーズを生産する阿見工場において、合計約475億円の設備投資を行ない、2028年上期に両工場で新たな生産体制が稼働予定です。この投資により、新たな需要を創造する商品の生産が可能となり、当社の強みであるチーズカテゴリーにおける成長を加速するとともに、酪農乳業界の課題である無脂乳固形分(SNF)需要の拡大に対して、これまでとは一線を画すアプローチで解決し、「チーズの徹底拡大」を実現します。加えて、神戸工場での生産を、2026年3月に終了し、京都工場池上製造所に集約しました。集約にあたっては、京都工場池上製造所の既存の空きスペースを活用しており、既存有形資産の有効活用と人的資本を含めたアセットを適切に再配分しました。これにより、関西地区における効率的な生産体制を構築し、「白物飲料のプレゼンス拡大」を実現します。さらに、2026年5月に発表した関東地区の生産体制では、2028年上期(予定)に川越工場の生産を終了し、野田工場、海老名工場、及びグループ会社のルナ物産㈱に発酵乳、チルドデザートの生産機能を移管します。この再編に約109億円を投資し、これまで蓄積してきた製造技術を進化させるとともに生産設備の高速化により、省人化と生産性の向上を図ります。また、2027年3月に興部工場の生産を終了し、練乳事業については製造委託(ファブレス化)により継続します。 ② 事業ポートフォリオ変革アセットの大変革は、事業ポートフォリオ変革の方向性に沿って進んでいます。当社グループは、ポートフォリオを、「食の持続性貢献度※」を縦軸、「市場成長性×当社収益性」を横軸とし、「調整補完」「酪農基盤」「重点」「成長促進」の4つの領域に区分して変革を進めています。「調整補完」領域においては、練乳生産のファブレス化等、外部化や一部撤退による事業の再構築を進め、収益性の低い事業構造を見直し、経営資源を最適化します。「酪農基盤」領域においては、白物飲料、脱脂粉乳、バター等を対象に、効率化及び高付加価値化を推進するとともに、牛乳・乳飲料の賞味期限延長などの市場変革にも取り組み、収益性の改善を図っています。また、白物飲料は関西生産体制の整備を進めるなど、事業基盤の見直しを通じて、酪農乳業界の持続性向上にも貢献します。「重点」領域においては、チーズ及びヨーグルトを中心に市場の積極的な開拓と保有資源の集中を進め、チーズの増産体制整備、ヨーグルトの関東生産体制整備等を通じて成長を加速させます。「成長促進」領域においては、海外及び機能性食品に経営資源を投入し、輸出やM&A等も活用しながら、非連続的な成長の実現を目指します。事業ポートフォリオ変革に向けて、M&A、外部委託、協業など様々な選択肢を検討し、最適化を進めます。※食の持続性向上に資する売上規模及び国内酪農基盤への貢献度等を勘案した、当社グループ独自の指標です。 ③ 無形資産投資による競争力強化無形資産投資による競争力強化では、人的資本、DX、コーポレートブランドへの投資拡大や研究開発を強化し、付加価値創出力、競争優位性を高めていきます。※人事戦略及び人的資本への投資については、2「サステナビリティに関する考え方及び取組」(5)人的資本、多様性をご参照ください。 ―当社及びグループのDX―当社グループは「Next Design 2030」の実現に向け、DXを、経営戦略を支える変革の加速装置と位置づけています。意思決定の高度化、業務効率化、組織風土改革を一体的に推進し、その成果を企業価値の向上につなげます。併せて、DXを安全・安心な環境で推進するため、セキュリティ体制の強化にも取り組んでいます。 1.攻めのDX : データ活用により、迅速かつ高度な意思決定を実現社内外のデータを収集・加工し、可視化・共有・意思決定までを一貫してつなぐダッシュボードの構築・活用を進めています。従来分かれていたプロセスを見直し、データをタイムリーに活用できる環境を整備し、データ収集から資料作成・共有までの工数を削減するとともに、意思決定の迅速化と精度向上を図ります。 2.支えるDX : 生成AI活用により、業務効率と生産性を向上生成AI「YuMe*ChatAI」の活用を通じて、日常業務の効率化と生産性向上を進めており、文章作成・要約、問い合わせ対応、業務手順の確認等、幅広い業務で活用を進めています。また、グループ会社へ展開し、業務効率化事例の蓄積と横展開を通じて、継続的な改善と新たな価値創出につなげています。 3.拡げるDX : 共通基盤により、組織横断の連携と一体感を強化共通のポータルサイト「YuMe*Portal」を構築し、グループ経営方針や当社各部門・グループ会社の取組みを共有する基盤として活用を進めています。社長メッセージ、部門ポータル、社内SNS等を通じ、経営方針や各部門の取組みをタイムリーに共有し、知見や事例を共有する双方向のコミュニケーションを促進することにより、組織全体の変革実行力を高めています。 4.守るDX : セキュリティ強化により、安全・安定的な事業運営を実現DXを推進する前提として、セキュリティリスク低減と事業継続に向けた取組みを強化しています。サイバーインシデントを未然に防ぐため、グループITガバナンスを推進し、セキュリティアセスメントによる評価・改善に加え、標的型攻撃メール訓練による意識向上と対応力強化、セキュリティ教育を進めています。また、インシデント発生時への対応として、CSIRT※を中心とした対応体制の構築、監視・対応計画の策定、IT-BCP訓練の実施等を行なっています。リスクを可視化し、対応手順を確認・改善することで、サイバーリスクの低減と安全・安定的な事業運営を図っています。 ※企業や組織内で情報セキュリティ上の問題(インシデント)が発生した際に、被害の最小化、原因究明、復旧支援、再発防止策の実施等を担う専門チーム ④ 事業戦略の進捗ア.目標とする経営指標に対する進捗目標とする経営指標に対し、「Next Design 2030」の初年度となる当年度の進捗状況は以下のとおりです。資産売却を除く調整後ROEは5.8%でした。2030年度の目標9.0%の達成に向け、「Next Design 2030」の戦略・施策を着実に進めます。 2030年度の営業利益目標350億円に対して、2025年度の営業利益実績は182億円で、期初計画の190億円を下回りました。主な要因は価格改定により利益率は高くなった一方で、想定以上に物量が減少したためです。ただし、上期に減少した物量が下期には回復基調となっていることから、年度後半は前年対比で増益となっています。「Next Design 2030」の重要な「7つの戦略課題」に関するKPIも、取締役会にて進捗を確認し、計画達成に向け、課題の分析や具体的な対応施策についての検討を行なっています。2025年度は国内・海外ともに期初計画を下回りましたが「Next Design 2030」のテーマである「アセットの大変革」は着実に実行しており、事業ポートフォリオ変革を推進し、目標とする経営指標の達成に努めます。※セグメント別の収支分析は4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析をご参照ください。 イ.事業戦略:海外戦略事業戦略上ポイントとなる海外戦略については、KPI達成に向けて2026年度も更なる収益拡大に取り組んでいます。機能性素材は必要な原材料確保に目途が立ち、今後、市場参入・拡大により、大きく成長可能なカテゴリーと考えています。粉ミルクは2025年4月から雪印オーストラリア㈱の製造部門をBega社との合弁事業に移管し、ファブレス化を進めています。また、同時に雪印ビーンスターク㈱群馬工場でCodex規格品の生産体制を整え、国産品による海外展開で粉ミルク事業の再拡大を進めます。チーズは雪印メグミルクインドネシア㈱での生産体制の最適化と独自性の高い業務用チーズのインドネシア国内での拡販、さらに輸出の拡大を図ります。ベトナムでは2026年6月よりプロセスチーズ工場が稼働する予定です。先行して進めている日本製品の輸出販売と合わせて、現地営業体制の構築及びユーザー開拓により販路拡大を進めています。 ⑤ キャッシュアロケーション、資本政策、資産効率改善の進捗ア.キャッシュアロケーション及び投資方針「Next Design 2030」におけるキャッシュアロケーションに基づき、投資方針は投資の目的に応じた「基盤投資」、「フロンティア投資」、「戦略投資」の三つのカテゴリーに区分し、投資配分を設定して、個々の案件を決定しています。また、企業としての成長を加速し、調整後ROE9.0%の早期達成に向けた有効手段として、当社グループとのシナジーや事業領域拡大が見込まれる分野等に対し、積極的にM&Aを活用します。イ.株主還元及び資本効率改善について財務の基本方針として、財務の健全性を維持したうえで、営業キャッシュ・フローやBSマネジメント、有利子負債活用によって基盤・成長投資を実施し、安定配当と機動的な自己株式の取得を行ない、株主還元も強化します。資本政策では、株価、資本構成の状況や成長投資資金需要を考慮しながら、資本効率向上に向けて、機動的に自己株式を取得します。2025年度は200億円の自己株式の取得を実施し、全額消却しました。2026年度も、今後のキャッシュ・フローを踏まえ、100億円の自己株式取得枠を設定しています。また、配当方針として、配当下限を100円に設定し、資産売却益を除く配当性向は40%以上としています。資本構成は、ネットD/Eレシオ0.5を目安とし、投資の状況に合わせ段階的に最適化します。資産効率の改善により、2021年度に20%以上あった政策保有株式の純資産比率は、2025年度には8.9%へ縮減しました。今後も工場再編や本社移転等により遊休となった資産は基本的に売却し、アセットライトを進めます。 (3) 次期の経営環境及び優先的に対処すべき課題今後のわが国経済の見通しにつきましては、景気は緩やかな回復基調にあるものの、中東情勢の影響や米国の通商政策をめぐる動向を注視する必要があります。また、金融資本市場の変動等が国内に及ぼす影響に十分注意する必要があります。食品業界においては、インバウンドや個人消費の持ち直しによる外食需要の増加や、健康志向の高まりによる高付加価値商品の開発等で堅調な市場拡大が期待されます。一方で、原材料価格や輸送コスト等の上昇といった厳しい経営環境が継続することが想定されます。酪農乳業界においては、価格改定の影響等により、牛乳類の消費量は前年を下回る状況が続いています。一方で、2026年度は生乳生産量の減少が見込まれ、脱脂粉乳の生産量は前年割れに転じる見込みであるものの、需要低迷により在庫数量は増大することが見込まれています。そのような環境下において、当社グループは「Next Design 2030」の2年目にあたる2026年度の経営方針を「BEYOND BORDERS.」とし、以下の重要な施策に取り組みます。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが合理的と判断する一定の前提に基づいたものであり、実際の結果とは様々な要因により異なる可能性があります。 (1)当社グループの存在意義・志及び「未来ビジョン2050」と「Next Design 2030」① 存在意義・志1920年代、創立者のひとりである黒澤酉蔵は「酪農は大地の力を豊かにし、その豊かな大地から生み出された牛乳・乳製品は最高の栄養食品として健やかな精神と強靭な身体を育む」という「健土健民」の考えを掲げ、安定的で豊かな食生活の実現に取り組みました。以降、当社グループは、食の国際化・多様化や健康寿命の延伸等、各時代における社会課題の解決に継続して取り組んできました。2025年に創業100周年を迎え、当社グループは「健土健民」を企業理念にあたる「存在意義・志」として定めました。創業当時から受け継がれてきた「健土健民」の精神は、変わることなく脈々と受け継がれ、社会課題に挑む原動力となっています。今後も、当社グループの強みである「価値をめぐらせる力※」を活かし、「食の持続性」の実現と食の可能性の拡大に取り組んでいきます。 コーポレートスローガン「Love Earth. Love Life.」には、自然と人が健やかにめぐるように、Earth(地球・大地)を愛し、Life(生命・人生)を愛する世界の実現を目指し、社会課題に挑む意思と、日本や海外といった視点ではなく地球規模で取り組んでいく決意が込められています。当社グループの理念体系は、「存在意義・志」と「雪印メグミルク バリュー」及び「雪印メグミルクグループ 企業行動憲章」の三つで構成されています。※消費者、生産者、取引先、投資家、地域社会、従業員といったステークホルダーと共に価値を創造し、豊かな循環を生み出す力② 「未来ビジョン2050」と「Next Design 2030」当社グループは、長期的な社会課題解決と持続的な企業価値向上を目指し、当社グループが実現したい未来を見据えた長期ビジョン「雪印メグミルクグループ 未来ビジョン2050」(以下、未来ビジョン2050)を策定し、当社グループの経営戦略及び事業活動の中核としています。また、「未来ビジョン2050」の実現に向けた重要なマイルストーンとして、2025年5月に経営計画「Next Design 2030」を発表しました。※雪印メグミルクグループ 未来ビジョン2050 https://www.meg-snow.com/mirai-vision2050/ (2) 「Next Design 2030」の進捗報告当社グループは急速な社会変化に対応するため、「第2の創業」とも言える構造改革に取り組んでいます。6年間の計画のもと、「アセットの大変革」の断行により、「事業ポートフォリオ」を変革し、収益性の向上を強力に推進しています。 ① アセットの大変革「Next Design 2030」では、企業価値の最大化を実現するために、「有形資産」及び「無形資産」の双方に投資します。有形資産への投資として「新たな発想による生産体制の進化」を推進し、国内の各地区の生産拠点を再編することにより、生産性・収益性を高めます。なお、再編には、自社工場のみならず、M&A、外部委託、協業などについても検討します。2026年3月期までの進捗としては、2025年5月に発表したチーズの生産体制整備では、北海道でナチュラルチーズを生産する"なかしべつ工場"と、茨城県でプロセスチーズを生産する阿見工場において、合計約475億円の設備投資を行ない、2028年上期に両工場で新たな生産体制が稼働予定です。この投資により、新たな需要を創造する商品の生産が可能となり、当社の強みであるチーズカテゴリーにおける成長を加速するとともに、酪農乳業界の課題である無脂乳固形分(SNF)需要の拡大に対して、これまでとは一線を画すアプローチで解決し、「チーズの徹底拡大」を実現します。加えて、神戸工場での生産を、2026年3月に終了し、京都工場池上製造所に集約しました。集約にあたっては、京都工場池上製造所の既存の空きスペースを活用しており、既存有形資産の有効活用と人的資本を含めたアセットを適切に再配分しました。これにより、関西地区における効率的な生産体制を構築し、「白物飲料のプレゼンス拡大」を実現します。さらに、2026年5月に発表した関東地区の生産体制では、2028年上期(予定)に川越工場の生産を終了し、野田工場、海老名工場、及びグループ会社のルナ物産㈱に発酵乳、チルドデザートの生産機能を移管します。この再編に約109億円を投資し、これまで蓄積してきた製造技術を進化させるとともに生産設備の高速化により、省人化と生産性の向上を図ります。また、2027年3月に興部工場の生産を終了し、練乳事業については製造委託(ファブレス化)により継続します。 ② 事業ポートフォリオ変革アセットの大変革は、事業ポートフォリオ変革の方向性に沿って進んでいます。当社グループは、ポートフォリオを、「食の持続性貢献度※」を縦軸、「市場成長性×当社収益性」を横軸とし、「調整補完」「酪農基盤」「重点」「成長促進」の4つの領域に区分して変革を進めています。「調整補完」領域においては、練乳生産のファブレス化等、外部化や一部撤退による事業の再構築を進め、収益性の低い事業構造を見直し、経営資源を最適化します。「酪農基盤」領域においては、白物飲料、脱脂粉乳、バター等を対象に、効率化及び高付加価値化を推進するとともに、牛乳・乳飲料の賞味期限延長などの市場変革にも取り組み、収益性の改善を図っています。また、白物飲料は関西生産体制の整備を進めるなど、事業基盤の見直しを通じて、酪農乳業界の持続性向上にも貢献します。「重点」領域においては、チーズ及びヨーグルトを中心に市場の積極的な開拓と保有資源の集中を進め、チーズの増産体制整備、ヨーグルトの関東生産体制整備等を通じて成長を加速させます。「成長促進」領域においては、海外及び機能性食品に経営資源を投入し、輸出やM&A等も活用しながら、非連続的な成長の実現を目指します。事業ポートフォリオ変革に向けて、M&A、外部委託、協業など様々な選択肢を検討し、最適化を進めます。※食の持続性向上に資する売上規模及び国内酪農基盤への貢献度等を勘案した、当社グループ独自の指標です。 ③ 無形資産投資による競争力強化無形資産投資による競争力強化では、人的資本、DX、コーポレートブランドへの投資拡大や研究開発を強化し、付加価値創出力、競争優位性を高めていきます。※人事戦略及び人的資本への投資については、2「サステナビリティに関する考え方及び取組」(5)人的資本、多様性をご参照ください。 ―当社及びグループのDX―当社グループは「Next Design 2030」の実現に向け、DXを、経営戦略を支える変革の加速装置と位置づけています。意思決定の高度化、業務効率化、組織風土改革を一体的に推進し、その成果を企業価値の向上につなげます。併せて、DXを安全・安心な環境で推進するため、セキュリティ体制の強化にも取り組んでいます。 1.攻めのDX : データ活用により、迅速かつ高度な意思決定を実現社内外のデータを収集・加工し、可視化・共有・意思決定までを一貫してつなぐダッシュボードの構築・活用を進めています。従来分かれていたプロセスを見直し、データをタイムリーに活用できる環境を整備し、データ収集から資料作成・共有までの工数を削減するとともに、意思決定の迅速化と精度向上を図ります。 2.支えるDX : 生成AI活用により、業務効率と生産性を向上生成AI「YuMe*ChatAI」の活用を通じて、日常業務の効率化と生産性向上を進めており、文章作成・要約、問い合わせ対応、業務手順の確認等、幅広い業務で活用を進めています。また、グループ会社へ展開し、業務効率化事例の蓄積と横展開を通じて、継続的な改善と新たな価値創出につなげています。 3.拡げるDX : 共通基盤により、組織横断の連携と一体感を強化共通のポータルサイト「YuMe*Portal」を構築し、グループ経営方針や当社各部門・グループ会社の取組みを共有する基盤として活用を進めています。社長メッセージ、部門ポータル、社内SNS等を通じ、経営方針や各部門の取組みをタイムリーに共有し、知見や事例を共有する双方向のコミュニケーションを促進することにより、組織全体の変革実行力を高めています。 4.守るDX : セキュリティ強化により、安全・安定的な事業運営を実現DXを推進する前提として、セキュリティリスク低減と事業継続に向けた取組みを強化しています。サイバーインシデントを未然に防ぐため、グループITガバナンスを推進し、セキュリティアセスメントによる評価・改善に加え、標的型攻撃メール訓練による意識向上と対応力強化、セキュリティ教育を進めています。また、インシデント発生時への対応として、CSIRT※を中心とした対応体制の構築、監視・対応計画の策定、IT-BCP訓練の実施等を行なっています。リスクを可視化し、対応手順を確認・改善することで、サイバーリスクの低減と安全・安定的な事業運営を図っています。 ※企業や組織内で情報セキュリティ上の問題(インシデント)が発生した際に、被害の最小化、原因究明、復旧支援、再発防止策の実施等を担う専門チーム ④ 事業戦略の進捗ア.目標とする経営指標に対する進捗目標とする経営指標に対し、「Next Design 2030」の初年度となる当年度の進捗状況は以下のとおりです。資産売却を除く調整後ROEは5.8%でした。2030年度の目標9.0%の達成に向け、「Next Design 2030」の戦略・施策を着実に進めます。 2030年度の営業利益目標350億円に対して、2025年度の営業利益実績は182億円で、期初計画の190億円を下回りました。主な要因は価格改定により利益率は高くなった一方で、想定以上に物量が減少したためです。ただし、上期に減少した物量が下期には回復基調となっていることから、年度後半は前年対比で増益となっています。「Next Design 2030」の重要な「7つの戦略課題」に関するKPIも、取締役会にて進捗を確認し、計画達成に向け、課題の分析や具体的な対応施策についての検討を行なっています。2025年度は国内・海外ともに期初計画を下回りましたが「Next Design 2030」のテーマである「アセットの大変革」は着実に実行しており、事業ポートフォリオ変革を推進し、目標とする経営指標の達成に努めます。※セグメント別の収支分析は4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析をご参照ください。 イ.事業戦略:海外戦略事業戦略上ポイントとなる海外戦略については、KPI達成に向けて2026年度も更なる収益拡大に取り組んでいます。機能性素材は必要な原材料確保に目途が立ち、今後、市場参入・拡大により、大きく成長可能なカテゴリーと考えています。粉ミルクは2025年4月から雪印オーストラリア㈱の製造部門をBega社との合弁事業に移管し、ファブレス化を進めています。また、同時に雪印ビーンスターク㈱群馬工場でCodex規格品の生産体制を整え、国産品による海外展開で粉ミルク事業の再拡大を進めます。チーズは雪印メグミルクインドネシア㈱での生産体制の最適化と独自性の高い業務用チーズのインドネシア国内での拡販、さらに輸出の拡大を図ります。ベトナムでは2026年6月よりプロセスチーズ工場が稼働する予定です。先行して進めている日本製品の輸出販売と合わせて、現地営業体制の構築及びユーザー開拓により販路拡大を進めています。 ⑤ キャッシュアロケーション、資本政策、資産効率改善の進捗ア.キャッシュアロケーション及び投資方針「Next Design 2030」におけるキャッシュアロケーションに基づき、投資方針は投資の目的に応じた「基盤投資」、「フロンティア投資」、「戦略投資」の三つのカテゴリーに区分し、投資配分を設定して、個々の案件を決定しています。また、企業としての成長を加速し、調整後ROE9.0%の早期達成に向けた有効手段として、当社グループとのシナジーや事業領域拡大が見込まれる分野等に対し、積極的にM&Aを活用します。イ.株主還元及び資本効率改善について財務の基本方針として、財務の健全性を維持したうえで、営業キャッシュ・フローやBSマネジメント、有利子負債活用によって基盤・成長投資を実施し、安定配当と機動的な自己株式の取得を行ない、株主還元も強化します。資本政策では、株価、資本構成の状況や成長投資資金需要を考慮しながら、資本効率向上に向けて、機動的に自己株式を取得します。2025年度は200億円の自己株式の取得を実施し、全額消却しました。2026年度も、今後のキャッシュ・フローを踏まえ、100億円の自己株式取得枠を設定しています。また、配当方針として、配当下限を100円に設定し、資産売却益を除く配当性向は40%以上としています。資本構成は、ネットD/Eレシオ0.5を目安とし、投資の状況に合わせ段階的に最適化します。資産効率の改善により、2021年度に20%以上あった政策保有株式の純資産比率は、2025年度には8.9%へ縮減しました。今後も工場再編や本社移転等により遊休となった資産は基本的に売却し、アセットライトを進めます。 (3) 次期の経営環境及び優先的に対処すべき課題今後のわが国経済の見通しにつきましては、景気は緩やかな回復基調にあるものの、中東情勢の影響や米国の通商政策をめぐる動向を注視する必要があります。また、金融資本市場の変動等が国内に及ぼす影響に十分注意する必要があります。食品業界においては、インバウンドや個人消費の持ち直しによる外食需要の増加や、健康志向の高まりによる高付加価値商品の開発等で堅調な市場拡大が期待されます。一方で、原材料価格や輸送コスト等の上昇といった厳しい経営環境が継続することが想定されます。酪農乳業界においては、価格改定の影響等により、牛乳類の消費量は前年を下回る状況が続いています。一方で、2026年度は生乳生産量の減少が見込まれ、脱脂粉乳の生産量は前年割れに転じる見込みであるものの、需要低迷により在庫数量は増大することが見込まれています。そのような環境下において、当社グループは「Next Design 2030」の2年目にあたる2026年度の経営方針を「BEYOND BORDERS.」とし、以下の重要な施策に取り組みます。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 なお、2026年3月末では、子会社31社および関連会社15社となります。 ① 財政状態及び経営成績の状況〈連結経営成績〉 2025年3月期2026年3月期増減率(%)売上高(百万円)615,819615,761△0.0営業利益(百万円)19,12518,266△4.5経常利益(百万円)20,26220,4861.1税金等調整前当期純利益(百万円)18,51645,737147.0親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)13,90432,897136.61株当たり当期純利益(円)205.93524.82154.9 〈セグメント別概況〉 売上高(注)1営業利益又は営業損失2025年3月期(百万円)2026年3月期(百万円)増減率(%)2025年3月期(百万円)2026年3月期(百万円)増減率(%)乳製品263,324268,4281.910,40510,5151.1飲料・デザート類264,326260,271△1.55,6533,905△30.9飼料・種苗48,48547,942△1.136371095.3その他 (注)239,68339,118△1.42,6763,34625.0合計615,819615,761△0.019,09918,478△3.3調整額---25△211-全社連結合計615,819615,761△0.019,12518,266△4.5 (注) 1.報告セグメントの売上高は、主に「商品または製品の販売に係る収益」によるものです。 2.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、共同配送センター事業および不動産賃貸事業等が含まれます。売上高は、主に「配送サービスに係る収益」によるものです。 当連結会計年度の財政状態は次のとおりです。 (単位:百万円)区分2025年3月期末2026年3月期末増減金額主な増減理由資 産431,073426,820△4,252現金及び預金△7,332受取手形及び売掛金2,620商品及び製品2,870原材料及び貯蔵品4,257建物及び構築物(純額)5,586機械装置及び運搬具(純額)3,879投資有価証券△21,072負 債183,035186,0783,042未払法人税等11,048繰延税金負債△7,300純資産248,037240,741△7,295資本剰余金△17,029 利益剰余金25,860その他有価証券評価差額金△13,722 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における活動毎のキャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。(単位:百万円)区分2025年3月期2026年3月期増減金額主な増減理由営業活動によるキャッシュ・フロー21,10022,8971,797税金等調整前当期純利益27,220投資有価証券売却損益(△は益)△30,039法人税等の支払額8,748投資活動によるキャッシュ・フロー△18,5127,06725,579有形及び無形固定資産の取得による支出△6,357投資有価証券売却による収入31,333財務活動によるキャッシュ・フロー△10,375△37,348△26,973長期借入金の返済による支出△6,407自己株式の取得による支出△19,739現金及び現金同等物の期末残高21,31913,998△7,320― ③ 生産、受注及び販売の実績ア.生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)乳製品212,597101.9飲料・デザート類215,918100.3飼料・種苗38,24997.3合計466,765100.7 (注) 1.金額は、販売価格になり、セグメント間の内部振替前の数値になります。 イ.受注実績当社グループ(当社および連結子会社)は一部受注生産を行なっていますが、金額に重要性がないため、記載を省略しています。 ウ.販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)乳製品268,428101.9飲料・デザート類260,27198.5飼料・種苗47,94298.9 報告セグメント計576,642100.1その他39,11898.6 合計615,761100.0 (注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しています。 2.前連結会計年度および当連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)㈱セブン-イレブン・ジャパン152,48524.8152,38624.7㈱日本アクセス122,23019.8125,29420.3 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりです。 ① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当期のわが国経済は、緩やかに回復しています。先行きについては、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな回復を支えることが期待されるものの、中東情勢の影響や米国の通商政策をめぐる動向を注視する必要があります。また、金融資本市場の変動等の影響にも引き続き注意が必要です。このような状況において、当社グループは新たな経営計画として「Next Design 2030」を策定いたしました。「Next Design 2030」では「雪印メグミルクアセットの大変革」をテーマに掲げ、事業戦略の4つの柱として「成長の果実の育成と収穫」「乳の産業価値を高める構造の変革」「リジェネラティブな酪農の実現」「社会とのつながりの進化」を掲げ、取り組んでいます。そのスタートの年となる2025 年度は経営方針を「Brand-NEW」とし、新しいCIの浸透活動を通じたブランド力の強化(Brand-NEW“BRAND”)と、事業ポートフォリオ改革に向けた新しい経営基盤への変革(Brand-NEW“BASIS”)の二つの重点取組みに基づく各種施策を推進しました。当連結会計年度の連結経営成績は次のとおりです。当社グループの連結売上高は615,761百万円(前年同期比0.0%減)、営業利益18,266百万円(前年同期比4.5%減)、経常利益20,486百万円(前年同期比1.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、32,897百万円(前年同期比136.6%増)となりました。セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、売上高につきましては、外部顧客に対する金額を記載しています。 〈乳製品〉当セグメントには、乳製品(チーズ、バター、粉乳等)、油脂、機能性食品、粉ミルク等の製造・販売が含まれます。売上高は268,428百万円(前年同期比1.9%増)、営業利益は10,515百万円(前年同期比1.1%増)となりました。 (売上高の状況)バターは、価格改定を実施したことに加え、底堅い需要により販売物量を維持しました。年間を通じて好調に推移し、前年を上回りました。油脂は、バター系商品を中心に値ごろ感のある中容量タイプが伸長し、堅調に推移しました。チーズは、各種プロモーション活動や店頭での露出強化等により、主力の「さけるチーズ」が過去最高の売上高を記録しましたが、価格改定の影響等によって販売物量が減少し、チーズ全体では前年を下回りました。(営業利益の状況)コストアップに対応するために、一時的な販売物量への影響が懸念される中でも価格改定を断行しました。各種プロモーション活動等も積極的に推進し、前年を上回りました。 〈飲料・デザート類〉当セグメントには、飲料(牛乳類、果汁飲料等)、ヨーグルト、デザートの製造・販売が含まれます。売上高は260,271百万円(前年同期比1.5%減)、営業利益は3,905百万円(前年同期比30.9%減)となりました。 (売上高の状況)飲料は、機能性表示食品の「MBPドリンク」シリーズが前年を上回った他、ライフスタイルに合わせて容量を選択できる新商品「雪印メグミルクおいしい牛乳750ml」を発売しましたが、価格改定の影響等による物量の減少や、2025年3月をもって「農協野菜Days 1000ml」の販売を終了した影響等もあり、飲料全体では前年を下回りました。ヨーグルトは、「恵megumiガセリ菌SP株ドリンクヨーグルト」が、各種プロモーション活動の後押しもあり、前年を上回りました。「牧場の朝ヨーグルト」等のファミリーユース商品や、小容量タイプの「プルーンFe 1日分の鉄分 のむヨーグルト」等も堅調に推移し、ヨーグルト全体でも前年を上回りました。デザート・生クリームは、デザートの主力である「クリーム&」シリーズや、業務用生クリームが堅調に推移し、前年を上回りました。(営業利益の状況)コストアップに対応した価格改定や、各種プロモーション活動を積極的に推進したものの、販売物量の減少の影響等により、前年を下回りました。 〈飼料・種苗〉当セグメントには、牛用飼料、牧草・飼料作物種子、野菜種子の製造・販売、造園事業が含まれます。売上高は47,942百万円(前年同期比1.1%減)、営業利益は710百万円(前年同期比95.3%増)となりました。 (売上高の状況)配合飼料の販売単価下落による減収が主な要因となり、当セグメント全体で前年を下回りました。(営業利益の状況)売上高は減少したものの、原価低減による粗利益増により増益となりました。 〈その他〉当セグメントには、共同配送センター事業、不動産賃貸事業等が含まれます。売上高は39,118百万円(前年同期比1.4%減)、営業利益は3,346百万円(前年同期比25.0%増)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しています。キャッシュ・フロー関連指標の推移は以下のとおりです。 キャッシュ・フロー関連指標の推移決算年月2024年3月期2025年3月期2026年3月期自己資本比率(%)53.856.855.7時価ベースの自己資本比率(%)42.740.146.0キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)1.92.62.0インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)82.657.157.2 ※自己資本比率:自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利息の支払額 (注) 1.各指標はいずれも連結ベースの財務数値により計算しています。2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しています。3.キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しています。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている負債を対象としています。 〈資金需要の動向〉当社グループの主な資金需要は、新経営計画「Next Design 2030」におけるキャッシュアロケーションに基づき、投資の目的に応じて、「基盤投資」「フロンティア投資」「戦略投資」に区分し、決定していきます。 〈資金調達の方法〉当社グループは、運転資金、投資資金についてはまず営業キャッシュ・フローで獲得した資金を投入し、不足分については金融機関からの借入、社債の発行および資産売却等により資金調達を実施します。営業キャッシュ・フローを基礎とし、資産売却の活用および有利子負債の機動的な活用により、投資計画の着実な遂行を図ります。外部からの資金調達につきましては、外部格付A格維持を前提に、ネットD/Eレシオ0.5を目安として、投資状況に合わせて資本構成を最適化していきます。なお、当連結会計年度においては、「Next Design 2030」のキャッシュアロケーションに基づき政策保有株式などの資産売却を行い、基盤・戦略投資等に充当しました。 資金の流動性につきましては、現預金に加え、金融機関とコミットメントライン契約および当座貸越契約を締結し、十分な資金を確保します。また、グループ各社における資金効率の向上と金融費用の削減を目的として、CMS(キャッシュマネジメントシステム)を含むグループファイナンス制度を導入しています。 ③ 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しています。連結財務諸表を作成する際には、一部について見積りや仮定を用いることが必要になりますが、これらは期末日における資産・負債の金額および開示期間の収益・費用の金額に影響を与えます。見積りや仮定を行なう場合は、その時点で入手できる事実に基づき、可能な限り客観的に実施することを目指していますが、実際の結果とは異なる場合もあります。重要な会計方針及び見積りの詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。
事業リスク
- 原料調達価格の変動生乳は「畜産経営の安定に関する法律」に基づき価格が定められており、その見直しや変更、また国際的な乳製品・飼料原料市況の変動が、原料調達コストに影響を及ぼす可能性があります。これにより、製品の製造コストが増加し、利益を圧迫するリスクがあります。
- 需給変動と販売競争生乳の需給は過剰と逼迫を繰り返すため、過剰時には在庫増加と販売競争激化、逼迫時には原料不足による製造量減少や販売機会損失のリスクがあります。また、乳製品の関税引き下げによる安価な輸入品の流入は、国内製品の需要減少や価格競争激化を招く可能性があります。
- 市場規模の縮小と競争激化少子高齢化による国内市場の縮小、経済状況の悪化による消費意欲の減退は、商品販売に影響を及ぼす可能性があります。また、流通業界の寡占化や乳業・食品業界におけるメーカー間の競争激化も、収益に悪影響を与えるリスクがあります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当社グループが判断したものであります。なお、当社グループは、以下のような経営および事業リスクの発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存です。(1)酪農乳業界について[リスク①]当社グループの主要原料である生乳については、「畜産経営の安定に関する法律」に基づき、加工原料乳生産者補給金の交付対象数量や単価等が定められております。これらの見直しや変更が行われた場合、当社グループの原料調達等に影響を及ぼす可能性があります。 [対処方針]当社グループは、これまで同様、国内酪農に軸足を置き、酪農生産への貢献を果たすとともに、乳資源の国際化を視野に入れ、国産牛乳・乳製品の価値向上による国産生乳の需要維持に取り組む一方、関税水準の引き下げに伴う乳製品輸入で得られるメリットの最大限の活用を検討していきます。 [リスク②]乳製品の輸入には国内農業保護を目的とした関税制度が設けられております。しかし、WTO(世界貿易機関)農業交渉やFTA(自由貿易協定)・EPA(経済連携協定)等の交渉および発効によって乳製品の関税水準が引き下げられた場合、当社グループの乳製品販売に影響を及ぼす可能性があります。一方で、原材料調達価格が下がるなどのメリットが生じる可能性もあります。 (2)需給変動について[リスク①]当社グループの主要原料である生乳の需給は、これまでも過剰と逼迫を繰り返しております。過剰の場合には乳製品在庫の増加によって、販売競争が激化するとともに、生産者団体の計画的減産等によって生産基盤が弱体化し、長期的な調達量に影響が生じる可能性があります。一方、逼迫の場合には原料調達不足により製造量が減少し、販売機会の喪失や生産効率が低下する可能性があります。 [対処方針]当社グループは、牛乳・乳製品の需要拡大を通じて国内酪農生産の基盤強化と持続的発展に貢献していきます。また、需給変動による収益への影響の軽減に向けて、事業ポートフォリオを再編し、収益基盤の複数化とその確立に取り組むとともに、継続的なプロダクトミックスの改善による収益力の強化、および効率的な生産体制の確立に取り組んでいます。 [リスク②]乳製品や飼料原料の国際市況は、世界経済の変動等による需要の増減や、旱魃等の異常気象による飼料作物の不作に伴う供給減少等の影響を受け、大きく変動する可能性があります。国際的に乳製品や飼料用原料の需給が逼迫した場合、乳製品や配合飼料等の原料の調達が困難となり、価格が高騰するおそれがあります。一方、需給が緩和した場合には、安価な輸入乳製品の流入による国産乳製品の需要減少や国内飼料価格の下落を招き、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、配合飼料価格が上昇した場合には、配合飼料価格安定制度に基づき畜産経営者に対する価格補てん措置が講じられます。その結果としてメーカー拠出金が増加した場合は、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (3)家畜伝染病について[リスク①]当社グループの主要原料である生乳は、酪農生産者から工場で受け入れる際に検査しています。しかし、受け入れ後に搾乳した牛が法令で定める家畜伝染病に感染していたことが判明した場合には、法令等に従い、当該生乳または当該生乳を原材料とする製品を廃棄します。この廃棄量が多量となった場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 [対処方針①]家畜伝染病等が流行した場合は、当社にて定める「家畜伝染病対応要領」に従い、行政・生産者団体と連携し、迅速な情報収集を行ない、法令や「MSQS(MEGMILK SNOWBRAND Quality Assurance System)」等に則り、適切な対応を行ないます。※「MSQS(MEGMILK SNOWBRAND Quality Assurance System)」とは、品質保証に関して世界標準の品質マネジメントシステムであるISO9001およびHACCP(Hazard Analysis and Critical Control Point)の考え方を取り入れ、当社が独自に構築した品質保証システムです。 [リスク②]家畜伝染病が発生した場合、風評被害などにより国内の生乳を使用した商品の消費が減少する可能性があります。また、当該伝染病の対応により乳牛が淘汰された場合、飼養頭数の減少に伴う生乳生産量の減少や飼料需要の減退による飼料販売の減少等により当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 [対処方針②]風評については、一般社団法人Jミルクをはじめとした業界団体を通じ、正確な情報提供に努めていきます。 (4)市場規模の縮小等について[リスク①]日本においては少子高齢化の進展により人口減少傾向にあり、当社グループが対象とする市場が縮小してきております。また、急激な経済状況の後退や物価の高騰などが発生した場合、消費意欲の減退などによる市場縮小の可能性があります。こうした市場の縮小は、当社グループの商品販売に影響を及ぼす可能性があります。その他、畜産市場において飼養頭数が減少した場合、飼料や飼料作物種子の販売に悪影響を及ぼす可能性があります。[対処方針①]当社グループは、事業ポートフォリオを適切に見直し、機能を訴求する商品や高付加価値商品の開発強化、販売拡大により、国内事業の収益基盤の強化・確立を目指します。また、海外の生産拠点の活用によりチーズを中心に販売物量を拡大し、ボーダレス展開を加速することで、海外事業の強化を図っています。 [リスク②]飲料・デザート類は、天候の影響を受ける可能性があります。特に、天候不順や、夏場の気温が低く推移した場合には、売上高が減少し、当社グループの飲料・デザート類の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 [対処方針②]当社グループでは、需給変動による収益への影響の軽減に向けて、事業ポートフォリオを再編し、収益基盤の複数化とその確立に取り組むとともに、継続的なプロダクトミックスの改善による収益力の強化、および効率的な生産体制の確立に取り組んでいます。 (5)販売先の寡占化とメーカー同士の競合の激化について[リスク①]当社グループの製品は量販店中心に販売していますが、量販店を含む流通業界においては再編・淘汰が進み、流通業者の寡占化および大規模化が進展しております。この結果、特定の販売先の仕入れ・販売施策の変更および販売先の業績の動向が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 [対処方針]当社は、メーカーとして「ものづくり」の強化と新たな価値の創造に取り組むことで、商品開発力の強化とともに、商品を通じた価値の提供を目指します。併せて、当社グループは新たな収益機会の創出に向けて、通販チャネルを通じた機能性食品事業の規模の拡大、および利益の創出に取り組んでいます。 [リスク②]乳業・食品業界においては大手メーカー同士の経営統合や中小メーカーの再編・淘汰が進展し、規模拡大と事業領域の拡大が進んでおります。この結果、当社グループの事業領域への他業界からの新規参入や、メーカー間の商品開発・価格競争の一層の激化等が想定され、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (6)食品の安全性について[リスク①]食品業界においては、食品の安全性や品質保証が強く求められております。仮に品質問題が生じた場合には、自主的あるいは食品衛生法等の法令に基づく商品の回収や工場の操業停止、製造物責任(PL)法に基づく責務の負担等により当社グループの業績に悪影響が生じる可能性があります。さらにこれらの事態の発生は、当社グループの社会的信用にも悪影響を与える可能性があります。 [対処方針]当社グループは、独自の品質保証システム「MSQS(MEGMILK SNOWBRAND Quality Assurance System)」を構築するとともに、GFSI(Global Food Safety Initiative)に認定された国際的な食品安全スキームの認証取得を推進し、徹底した品質管理を行なっています。また、風評については、一般社団法人Jミルクをはじめとした業界団体を通じ、正確な情報提供に努めていきます。 [リスク②]当社グループ固有の品質問題のみならず、国内外において、健康に影響を及ぼす物質の混入、家畜伝染病等の食品に関する品質問題や健康問題などが発生した場合、さらには問題発生の有無にかかわらずこれらに関する風評が拡大した場合には、当社グループの売上に影響を及ぼし、この結果として業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (7)法規制について[リスク①]当社グループの販売する乳製品を始めとした食品や乳児用調製粉乳、保健機能食品は、「食品衛生法」の他、「乳及び乳製品の成分規格等に関する命令」、「健康増進法」、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」、「食品表示法」等により成分規格や製造方法、商品表示方法等について法規制を受けております。飼料・種苗は、「飼料安全法」、「種苗法」、「農薬取締法」、「家畜伝染病予防法」等の法規制を受けております。仮に製造工程等におけるトラブルや表示の不備等による規制への抵触が発生した場合には、製品の廃棄・回収コストの発生や社会的な信用力の低下により当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 [対処方針①]当社グループは、「雪印メグミルクグループ 企業行動憲章」のもと、「グループサステナビリティ方針」等のグループ方針に基づき、各社行動基準、関連諸規定を定め、法令を遵守し、製造工程管理や品質管理、適正表示等に努めています。 [リスク②]法令の改正がなされた場合には、これまでの成分規格や製造方法等が認められなくなる可能性があります。新しい成分規格や製造方法等に対応するためのコストが発生し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 [対処方針②]法令改正への対応は、適切に行なうとともに、生産性向上などコスト吸収に取り組んでいます。各省庁をはじめとした行政機関等で情報更新などの発表がある場合には、速やかに従業員へ周知し、正確な情報提供に努めていきます。 [リスク③]「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」の施行等により、貨物自動車運送事業に従事する運転者一人当たりの労働時間が減少することで、走行距離の短縮が見込まれます。慢性的な人材不足が続く運送・物流業において、特に長距離輸送に係る輸送力の確保が一層困難となる可能性があり、運賃の上昇や車両手配の制約の強まり等により、当社の物流委託費の増加、配送遅延・欠品の発生、コスト増や配送能力の低下による売上機会の損失につながる可能性があります。[対処方針③]当社グループは、商品外装の検討を含め、効率的なパレット積載の検討とパレット輸送化を推進しています。さらに、物流事業者と連携し、長距離輸送のモーダルシフト化や中継運行を進めています。加えて、輸配送ルートの見直しや車両稼働台数の削減等により、輸配送の効率化を図っています。併せて、賞味期限の延長に取り組んでおり、取引先との納品条件や付帯作業時間等も見直し、トラックドライバーの労働負荷の低減を進めています。これらを通じて、安定的かつ持続可能な物流体制の構築に努めています。(8)個人情報保護について[リスク]予期せぬ事態により個人情報の流出などが発生した場合には、社会的信用の低下などにより、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 [対処方針]当社グループは、グループ各社が保有する個人情報の保護・管理について、「個人情報保護方針」および関連諸規定を定めるとともに、従業員教育などを通じ、厳正な管理に努めています。 (9)知的財産について[リスク]当社グループは、研究開発を始めその事業活動において、当社グループが保有している、または使用許諾を受けている種々の知的財産を活用しています。当社グループが第三者の知的財産権を侵害しているとの予期せぬ警告や訴えを受けるおそれ、および第三者に当社保有の知的財産権を無断で使用されるおそれがあります。その場合、第三者との交渉・訴訟活動等やその結果が当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 [対処方針]当社グループは、第三者の知的財産権を尊重し、関連諸規定を定め遵守することにより、第三者の知的財産権を侵害することのないよう努めるとともに、確認を行なっています。また、当社グループの保有する知的財産については、適切に管理する体制を整え、第三者による知的財産権の侵害リスクのモニタリングを行なっています。当社グループまたは第三者の知的財産権にかかるリスクが顕在化した場合には、必要に応じて社外の弁護士などと協力し、事業への影響を最小限に留めるように対応します。 (10)人権に関するリスクについて「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (4)人権尊重の取組み」を参照ください。(11)大規模な地震・火災等の発生および感染症の流行について[リスク①]地震・火災・風水害により、生産事業拠点の長期間操業停止等、当社グループのサプライチェーンに深刻な影響を及ぼす事態に陥った場合は、経営や事業活動に深刻な損失を被る可能性があります。 [対処方針]当社グループは、災害に備えて事業継続計画(BCP)を整備するとともに継続的な訓練を重ね、災害発生時には計画に基づき事業継続に努めます。また、感染症流行に備えて、社会一般に流行の兆しが現れた段階で、従業員に感染予防に向けた衛生管理の徹底を周知し、事業継続に努めます。[リスク②]当社グループの事業所内で感染症が拡大した場合には、事業活動に必要な要員確保に支障が生じ、事業所の閉鎖や事業の縮小等、経営や事業活動に深刻な損失を被る可能性があります。 (12)環境に関するリスクについて「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)気候変動への対応」を参照ください。 (13)資金調達について[リスク]当社グループは、金融機関からの借り入れ、社債発行による資金調達を行なっていますが、金融市場環境に変化があった場合に、資金調達に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの業績悪化等により資金調達コストが上昇した場合、資金調達に悪影響を及ぼす可能性があります。 [対処方針]当社グループは、長期と短期のバランスを勘案しながら、低コストかつ安定的に資金を確保するよう努めています。また、現預金残高に加え、金融機関とコミットメントライン契約および当座貸越契約を締結するなど、十分な資金の流動性を確保しています。 (14)為替レートの変動について[リスク]当社グループは、一部の原材料および商品を海外から調達していることから、為替レートの変動の影響を受ける可能性があります。一般に、他の通貨に対する円安は当社グループに悪影響を及ぼし、円高は当社グループに好影響をもたらします。 [対処方針]当社グループは、為替予約や外貨決済により、為替レートの変動の影響を低減するように努めています。 (15)情報システムについて[リスク]当社グループでは、原材料の発注、製品の製造、商品の受注、経理処理等、事業全般にわたり情報システムを活用しています。停電、災害、ソフトウェアや機器の欠陥、コンピュータウイルスの感染、不正アクセス等予想の範囲を超えた出来事により、情報システムの停止または一時的な混乱、内部情報の消失、漏洩、改ざん等のリスクがあります。このような事態が発生した場合には、事業の一時的な停止や社会的信用の失墜等により当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 [対処方針]当社グループは、情報システムを適切に運営するため、「グループ情報セキュリティ基本方針」および関連諸規定を定めた上で、事業継続計画(BCP)を策定し、適切なセキュリティ対策を実施しています。また、従業員教育を行ない、リスクの軽減に努めています。 (16)人材に関するリスクについて「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (5)人的資本、多様性」を参照ください。(17)その他のリスク[リスク①]国内外の政治・経済情勢の変化や国際的な緊張の高まり等により、物流の停滞、原材料等の調達制約、調達コストやエネルギー価格の上昇、為替変動等が生じる可能性があります。長引く国際情勢の不安定化は、当社グループの事業運営、業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、海外における事業活動や取引、人的往来等が制限されることにより、事業計画の見直しや業務遂行上の制約が生じる可能性もあります。 [対処方針①]当社グループは、事業継続に影響を及ぼす各種リスクに対応するため、災害や事故等を想定した事業継続計画(BCP)および危機管理体制を整備し、地政学的リスクについても、当該枠組みを活用して対応しています。具体的には、国内外の情勢に関する情報収集および動向把握を継続的に行い、事業への影響が想定される場合には、関係部署間で連携のうえ、業務の優先順位付けや調達・物流面での対応方針の検討等を行い、影響の最小化に努めていきます。また、従業員の安全確保を重要な経営課題の一つとして位置付け、海外における活動については、状況を踏まえた適切な判断を行います。今後も、不確実性を伴う外部環境の変化に対し、既存の体制を基盤として、適切な対応を継続していきます。 [リスク②]上記以外にも事業活動を行なううえで、経済情勢の変化に伴うリスクやコンプライアンスに関するリスクなど、様々なリスクが当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 [対処方針②]当社グループは、こうしたリスクを回避、またはその影響を最小限に抑えるため、リスク管理体制の強化に取り組んでいます。