経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは、経営理念として「我々は会社の事業を通じて、社会の人々に喜びと豊かさを提供し、その見返りとして、この事業に携わる者とその関係者の豊かな生活と社会的地位の向上を図り、併せて地域社会の経済的発展に貢献せんとするものである」と掲げ、日本の伝統ある食文化を世界に広め人々に喜びと豊かさを提供することを使命として、お客様に安全で安心できる価値ある商品とサービスを提供することで持続的成長と中長期的な企業価値の向上を目指しております。 (2)経営戦略等 当社グループは、創業精神である「米」「技」「心」の体現のためサステナビリティを経営の根幹に据え、お客様や社会の課題と真摯に向き合い社会から必要とされる企業集団を目指すべく、2025年4月からの中期経営計画「『米(マイ)ミライ』~私たちは、お米の未来を創ります~」を策定、事業戦略と経営戦略それぞれに方針を定めております。 ・事業戦略方針…①企業成長:売上拡大、新規市場開拓、海外展開など、事業規模を拡大し、企業価値を高 めることを目指す。 ②効率化:生産設備の自動化など、業務効率化を図り、コスト削減と収益性の向上を実現 させる。 ・経営戦略方針…①社会貢献:環境問題や社会問題に対して積極的に取り組み、企業としての社会的責任を 果たす。 ②イノベーション:DX推進を通じて、社内基盤を整え、競争力を強化する。 ③人財育成:自社の強みを生かせる人材を育成し、企業の持続的な成長を支える基盤を築 く。 本中期経営計画を達成するために8つの重点テーマを掲げ、「お米となかよし」企業として、新しい岩塚価値の創造に挑戦してまいります。 ・売上拡大 既存主力商品による売上拡大(TOP6+2の拡販) ・認知度向上 認知度向上によるエンドユーザーへのブランド優位性の確立 ・マーケット創造 新しいマーケットの創造と新市場開拓(北海道事業、海外向け商品開発) ・海外展開 米国マーケットの開拓、グローバル人材の育成 ・ミライ工場への挑戦 生産設備の省力化、自動化推進 ・環境、社会との調和 公正な取引価格、地域米の使用拡大、温室効果ガス削減 ・DX推進 DX基盤構築、DX育成制度の確立、新工場のデジタイゼーション ・岩塚らしい人財育成 エンゲージメント向上、キャリアプランが描ける環境づくり、DE&Iの推進 (3)経営環境所得が改善傾向にある一方で食品等の値上がりから消費者の節約志向が根強く残る景況下、労務費、原材料費、エネルギーコストの高止まりに加え、貿易環境の不確実性の高まりや人手不足の深刻化など、経営環境は依然厳しいものと見られております。米菓業界におきましては、原料米の価格高騰と供給不足の解消が見通せないなど原料米の安定確保が極めて大きな課題となっており、かつてない厳しい事業環境になるものと考えております。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループは、新たな中期経営計画「『米(マイ)ミライ』~私たちは、お米の未来を創ります~」の初年度となる第73期経営計画において、「現状の一歩先をカタチにしよう!」をスローガンに掲げ、基本方針の一つとして「愛され続ける『ブランド』を目指して」と定めて、不確実性の高い時代、「自分だったらどう思うか」「どうするか」と考えることを大切にしながら、お客様や社会の課題と真摯に向き合い、次の経営計画を完遂しブランド価値の向上を目指してまいります。・顧客の立場に立った品質保証体制(安全・安心)の確立 お客様に安全・安心な商品をお届けすることを食品企業としての使命と考え、更なる品質と安全性の向上に取組みます。また、自動化・効率化設備を導入し生産性向上を図るとともに、安定供給に努め供給責任を全うします。・TOP6+2(きなこ・ぬれ)の集中販売による岩塚ブランドの認知拡大 製販が連携して主力商品群に集中し収益力の強化を図るとともに、適正在庫を維持することで供給責任を果たしてまいります。また、引き続きTVCMの活用等によりブランドイメージ向上と認知拡大を図ってまいります。これからも国産米100%の誇りと自信を持って、岩塚商品価値をお届けします。 ※TOP6+2:田舎のおかき、岩塚の黒豆せんべい、味しらべ、THEひとつまみ、大袖振豆もち、ふわっと + きなこ餅、ぬれせんべい・ぬれおかき・グループ経営の機能強化(長岡工場、北海道工場の活性化) グループ向け商品を生産する最新鋭の長岡工場および唯一の県外立地の北海道工場の活性化は永年の大きな課題としてきており、高付加価値商品の生産や生産性の向上を図るとともに、グループシナジー発揮に繋げていく必要があります。好調な北海道の売店「ウタリちとせ」は当社グループ販売拠点のモデルケースとなるものであり、総合的な力を合わせて岩塚グループの更なる成長を目指してまいります。・BEIKAのグローバル展開 「BEIKA6品アソートBOX」が大手小売に採用されるなど当社の輸出事業が拡大してきており、日本のお米でつくった「BEIKA」の世界への拡大と浸透を図ってまいります。また、引き続き旺旺集団との連携強化によりアジアへの販路拡大を目指してまいります。・社員一人ひとりの力が発揮できる環境・仕組み・風土づくり 身体的・精神的・社会的に満たされたWell-beingな会社を目指します。エンゲージメントの向上を通じて「働きがい」のある職場にしていくとともに、風通しの良い職場風土や自分事として取組む意識のある活力あふれる職場づくりを推進し、当社の成長に繋げます。・サステナブル経営の実践 事業活動を通して環境、社会、ガバナンスの問題解決に向けた取組みを行い、持続可能な社会の実現に貢献できるよう努めます。課題を抽出のうえ重要課題を定めて取組むべき目標を明確にしアクションプランを実行、 ESGを通じてサステナブルな経営を実践します。・DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進 デジタル技術を活用してビジネスモデルや業務プロセスを根本的に変革し、業務効率化やコスト削減を通じて競争力を高めてまいります。新設したDX推進室により統括し、各部署にDX担当者を配置、現場主導のDX実現を目指してまいります。 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、「売上高営業利益率」を利益体質強化の指標とし、安定的な利益の確保拡大を目標としております。 また、資産効率の向上および株主資本の有効利用がすべてのステークホルダーの利益に合致するものと考え、「自己資本利益率(ROE)」を重要な指標として位置付けております。 直近の状況を示すと、次のとおりであります。回次第68期第69期第70期第71期第72期決算年月2021年3月2022年3月2023年3月2024年3月2025年3月売上高営業利益率(%)0.8△1.8△1.02.73.3自己資本利益率(%)3.71.36.03.14.4
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは、経営理念として「我々は会社の事業を通じて、社会の人々に喜びと豊かさを提供し、その見返りとして、この事業に携わる者とその関係者の豊かな生活と社会的地位の向上を図り、併せて地域社会の経済的発展に貢献せんとするものである」と掲げ、日本の伝統ある食文化を世界に広め人々に喜びと豊かさを提供することを使命として、お客様に安全で安心できる価値ある商品とサービスを提供することで持続的成長と中長期的な企業価値の向上を目指しております。 (2)経営戦略等 当社グループは、創業精神である「米」「技」「心」の体現のためサステナビリティを経営の根幹に据え、お客様や社会の課題と真摯に向き合い社会から必要とされる企業集団を目指すべく、2025年4月からの中期経営計画「『米(マイ)ミライ』~私たちは、お米の未来を創ります~」を策定、事業戦略と経営戦略それぞれに方針を定めております。 ・事業戦略方針…①企業成長:売上拡大、新規市場開拓、海外展開など、事業規模を拡大し、企業価値を高 めることを目指す。 ②効率化:生産設備の自動化など、業務効率化を図り、コスト削減と収益性の向上を実現 させる。 ・経営戦略方針…①社会貢献:環境問題や社会問題に対して積極的に取り組み、企業としての社会的責任を 果たす。 ②イノベーション:DX推進を通じて、社内基盤を整え、競争力を強化する。 ③人財育成:自社の強みを生かせる人材を育成し、企業の持続的な成長を支える基盤を築 く。 本中期経営計画を達成するために8つの重点テーマを掲げ、「お米となかよし」企業として、新しい岩塚価値の創造に挑戦してまいります。 ・売上拡大 既存主力商品による売上拡大(TOP6+2の拡販) ・認知度向上 認知度向上によるエンドユーザーへのブランド優位性の確立 ・マーケット創造 新しいマーケットの創造と新市場開拓(北海道事業、海外向け商品開発) ・海外展開 米国マーケットの開拓、グローバル人材の育成 ・ミライ工場への挑戦 生産設備の省力化、自動化推進 ・環境、社会との調和 公正な取引価格、地域米の使用拡大、温室効果ガス削減 ・DX推進 DX基盤構築、DX育成制度の確立、新工場のデジタイゼーション ・岩塚らしい人財育成 エンゲージメント向上、キャリアプランが描ける環境づくり、DE&Iの推進 (3)経営環境所得が改善傾向にある一方で食品等の値上がりから消費者の節約志向が根強く残る景況下、労務費、原材料費、エネルギーコストの高止まりに加え、貿易環境の不確実性の高まりや人手不足の深刻化など、経営環境は依然厳しいものと見られております。米菓業界におきましては、原料米の価格高騰と供給不足の解消が見通せないなど原料米の安定確保が極めて大きな課題となっており、かつてない厳しい事業環境になるものと考えております。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループは、新たな中期経営計画「『米(マイ)ミライ』~私たちは、お米の未来を創ります~」の初年度となる第73期経営計画において、「現状の一歩先をカタチにしよう!」をスローガンに掲げ、基本方針の一つとして「愛され続ける『ブランド』を目指して」と定めて、不確実性の高い時代、「自分だったらどう思うか」「どうするか」と考えることを大切にしながら、お客様や社会の課題と真摯に向き合い、次の経営計画を完遂しブランド価値の向上を目指してまいります。・顧客の立場に立った品質保証体制(安全・安心)の確立 お客様に安全・安心な商品をお届けすることを食品企業としての使命と考え、更なる品質と安全性の向上に取組みます。また、自動化・効率化設備を導入し生産性向上を図るとともに、安定供給に努め供給責任を全うします。・TOP6+2(きなこ・ぬれ)の集中販売による岩塚ブランドの認知拡大 製販が連携して主力商品群に集中し収益力の強化を図るとともに、適正在庫を維持することで供給責任を果たしてまいります。また、引き続きTVCMの活用等によりブランドイメージ向上と認知拡大を図ってまいります。これからも国産米100%の誇りと自信を持って、岩塚商品価値をお届けします。 ※TOP6+2:田舎のおかき、岩塚の黒豆せんべい、味しらべ、THEひとつまみ、大袖振豆もち、ふわっと + きなこ餅、ぬれせんべい・ぬれおかき・グループ経営の機能強化(長岡工場、北海道工場の活性化) グループ向け商品を生産する最新鋭の長岡工場および唯一の県外立地の北海道工場の活性化は永年の大きな課題としてきており、高付加価値商品の生産や生産性の向上を図るとともに、グループシナジー発揮に繋げていく必要があります。好調な北海道の売店「ウタリちとせ」は当社グループ販売拠点のモデルケースとなるものであり、総合的な力を合わせて岩塚グループの更なる成長を目指してまいります。・BEIKAのグローバル展開 「BEIKA6品アソートBOX」が大手小売に採用されるなど当社の輸出事業が拡大してきており、日本のお米でつくった「BEIKA」の世界への拡大と浸透を図ってまいります。また、引き続き旺旺集団との連携強化によりアジアへの販路拡大を目指してまいります。・社員一人ひとりの力が発揮できる環境・仕組み・風土づくり 身体的・精神的・社会的に満たされたWell-beingな会社を目指します。エンゲージメントの向上を通じて「働きがい」のある職場にしていくとともに、風通しの良い職場風土や自分事として取組む意識のある活力あふれる職場づくりを推進し、当社の成長に繋げます。・サステナブル経営の実践 事業活動を通して環境、社会、ガバナンスの問題解決に向けた取組みを行い、持続可能な社会の実現に貢献できるよう努めます。課題を抽出のうえ重要課題を定めて取組むべき目標を明確にしアクションプランを実行、 ESGを通じてサステナブルな経営を実践します。・DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進 デジタル技術を活用してビジネスモデルや業務プロセスを根本的に変革し、業務効率化やコスト削減を通じて競争力を高めてまいります。新設したDX推進室により統括し、各部署にDX担当者を配置、現場主導のDX実現を目指してまいります。 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、「売上高営業利益率」を利益体質強化の指標とし、安定的な利益の確保拡大を目標としております。 また、資産効率の向上および株主資本の有効利用がすべてのステークホルダーの利益に合致するものと考え、「自己資本利益率(ROE)」を重要な指標として位置付けております。 直近の状況を示すと、次のとおりであります。回次第68期第69期第70期第71期第72期決算年月2021年3月2022年3月2023年3月2024年3月2025年3月売上高営業利益率(%)0.8△1.8△1.02.73.3自己資本利益率(%)3.71.36.03.14.4
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。①財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、賃上げによる所得の改善傾向が見られるものの、米や生鮮食品の高騰等から消費者の節約志向が高まるなど、景況感としては横這いに推移している模様であります。労務費、原材料費、エネルギーコストなどの高止まりに対し、遅れていた価格転嫁が相応に進んでいるものの、為替の円高反転や米国の関税政策等から貿易環境の不確実性が高まっており、人手不足が深刻度を増すなか更なる人件費の増加圧力が懸念されるなど、企業を取り巻く環境は予断を許さず、特に中小企業において依然厳しいものと見られております。 米菓業界におきましては、食品全体における米菓自体の値頃感が意識され、おつまみ需要の定着や価格改定効果もあって、生産量は横這いながら概ね好調に推移した模様であります。生産においては、原料米の高騰をはじめ人件費や物流費などコストの上昇幅が大きく、各社とも主力商品に重点を置いて生産性を高めるとともに価格改定を行い、採算維持に腐心したものと見られます。今後については、原料米事情が極めて深刻になっており価格高騰と供給力不足の解消が見通せない状況下、特に原料米の安定確保と商品価値に見合った価格の確保が大きな課題と思われ、事業環境はかつてない厳しさになるものと見られております。 このような経営環境にあって、当社グループは、中期経営計画「新しい岩塚価値の創造」の最終年度にあたり、「欠品ゼロでドンドンゆこう!!」のスローガンの下、引き続き欠品を起こさない体制を整備・強化し供給責任を全うすることを最優先方針としてまいりました。また、「選ばれ続ける『ブランド』を目指して」という方針を併せ掲げ、世代を超えて多くのお客様から愛され選ばれ続けるブランドとなるために、「美味しさと品質」を追求することはもとより、新しい岩塚価値商品の開発を進め、年代の幅を広げた商品や敢えてお客様の対象を絞った商品により、より多くのお客様から評価していただけるよう、ブランドイメージの向上に努めてまいりました。 開発部門では、研究開発拠点である「BEIKA Lab」の機能をフル活用することで、お客様から感動をもって評価していただける新しい岩塚価値商品の開発を進め、他社との差別化を際立たせるとともにブランドイメージの向上に繋がるよう取り組んでまいりました。有名な旅行ガイドブックとコラボして世界のスパイス料理を再現したおつまみ系商品、素材がもつ栄養素に着目した健康軸商品、災害備蓄食として5年間保存できるグループ会社向け商品など、商品価値やブランドイメージを高められるような商品開発に力を注いでまいりました。なお、本年度中に、マーケティング本部にあった開発部を新設開発本部の所管として独立性を高め、当社の戦略に合わせた商品開発に専念できる体制整備を図っております。 製造部門では、欠品を回避し供給責任を果たすことがメーカーの最大の使命であるとして、製造と販売の管理部署間の情報共有を綿密に行い、生産高や在庫の調整、それに伴う人員配置や製造ラインの配備、更には物流の手配に至るまで、無駄のない生産体制の確立に取り組んでまいりました。販売増に合わせて生産高が安定的に増加するなか、自動化設備導入による主力ラインの増強も生産性や品質の向上に繋がり、総じて製造原価の低減が図られております。加えて本年度中にガスコージェネレーションシステムを導入、発電時に生じる廃熱を冷暖房等に活用できるため、電気使用量が逼迫する夏場の効果が大いに見込まれるなど、経費削減に資するほか環境にも配慮できるものと目論んでおります。 営業部門では、生産と販売の効率化による収益力強化のため主力商品(TOP6+2)の販売に注力、認知度向上に努める等により定番商品の拡大・集中を図ってまいりました。この結果、「田舎のおかき」「黒豆せんべい」「味しらべ」「ぬれせんべい・ぬれおかき」など多くの商品で前年度を上回る販売実績を示すことができ、これまで伸び悩んでいた西日本において顕著な伸びが見られるなど、堅実な営業姿勢が評価されてきたものと自信を深めております。特に生産設備を増強した「田舎のおかき」においては、商品の安定供給が可能となり、好感度の高い俳優を起用した22年ぶりのTVCMを投入してキャンペーン企画を実施するなど、当社のナンバーワン商品としてブランド価値を高め全体の販売を牽引しました。また、本年度中に、コスト上昇に対し自助努力を超える部分の価格改定を受け入れていただき進めることができました。今後、原料米の調達環境が厳しさを増すなか、国産米100%使用のアイデンティティを貫くためにも、引き続き「お米となかよし」をキーワードにブランドイメージを高め認知度向上に取り組んでまいります。 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました(詳細は、次の「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容」に記載のとおりです。)。a.財政状態 当連結会計年度の資産合計は、前連結会計年度末に比べ53億50百万円増加し911億4百万円となりました。 当連結会計年度の負債合計は、前連結会計年度末に比べ12億5百万円増加し231億52百万円となりました。 当連結会計年度の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ41億45百万円増加し679億52百万円となりました。 b.経営成績 当連結会計年度における連結売上高は249億54百万円(前年度比13.4%増)、営業利益は8億15百万円(同35.1%増)、経常利益は39億64百万円(同41.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は29億9百万円(同48.6%増)となりました。 なお、当社グループは米菓事業の単一セグメントであります。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、期首残高より12億19百万円増加し、40億59百万円(前年同期比42.9%増)となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果得られた資金は39億39百万円(前年同期比11億83百万円の収入増加)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益39億34百万円、減価償却費15億81百万円、法人税等の支払額10億71百万円を計上したこと等によるものであり、収入増加要因は、前年同期と比べて利息及び配当金の受取額が9億47百万円増加したこと等によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は20億66百万円(前年同期比2億24百万円の支出増加)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出19億89百万円を計上したこと等によるものであり、支出増加要因は、有形固定資産の取得による支出が1億19百万円、投資有価証券の取得による支出が99百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果使用した資金は6億53百万円(前年同期比19億57百万円の支出減少)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出4億円、配当金の支払額2億40百万円を計上したこと等によるものであり、支出減少要因は、自己株式の取得による支出が20億79百万円減少したこと等によるものであります。 (参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移 2021年3月期2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期自己資本比率(%)73.472.474.374.474.6時価ベースの自己資本比率(%)31.722.731.733.432.4キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)0.60.90.20.40.2インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)1,067.4222.3668.9483.5694.9自己資本比率:自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。(注3)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。(注4)営業キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業キャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を用いております。 ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績区分当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(千円)前年同期比(%)構成比(%)うるち米菓14,972,311110.849.0もち米菓13,634,526112.444.6その他1,961,588111.36.4合計30,568,426111.5100.0 (注)金額は販売価格によっております。 b.受注実績 当社グループは販売計画に基づいて生産計画を立て、これにより生産を行っているため、受注生産は行っておりません。c.販売実績区分当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(千円)前年同期比(%)構成比(%)米菓24,157,918112.996.8その他796,402131.43.2合計24,954,321113.4100.0 (注)1.金額は販売価格によっております。2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)丸紅株式会社4,462,12620.35,292,31921.2三菱食品株式会社4,643,15921.14,762,70819.1コンフェックス株式会社2,556,00611.63,186,42612.8株式会社高山2,419,53111.02,228,2548.9 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.財政状態 当連結会計年度末における総資産は911億4百万円となり、前連結会計年度末と比較して53億50百万円の増加となりました。 流動資産は121億12百万円で前連結会計年度末と比較して4億79百万円の増加となりました。これは主に、現金及び預金が12億19百万円、受取手形及び売掛金が5億90百万円それぞれ増加した一方で、1年内回収予定の長期貸付金が12億23百万円減少したこと等によるものであります。固定資産は789億92百万円となり前連結会計年度末と比較して48億71百万円の増加となりました。これは主に、投資有価証券が時価評価等により42億38百万円増加したこと等によるものであります。 当連結会計年度末における負債は231億52百万円となり、前連結会計年度末と比較して12億5百万円の増加となりました。 流動負債は47億99百万円で前連結会計年度末と比較して15百万円の増加となりました。これは主に、買掛金が1億69百万円、その他に含めております未払金が2億59百万円それぞれ増加した一方で、未払法人税等が2億21百万円、賞与引当金が1億53百万円それぞれ減少したこと等によるものであります。固定負債は183億52百万円となり前連結会計年度末と比較して11億89百万円の増加となりました。これは主に、繰延税金負債が15億65百万円増加した一方で、長期借入金が返済により4億円減少したこと等によるものであります。 当連結会計年度末における純資産は679億52百万円となり前連結会計年度末と比較して41億45百万円の増加となりました。これは主に、利益剰余金が26億68百万円、その他有価証券評価差額金が14億9百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。 b.経営成績(売上高) 当連結会計年度における売上高は、前年度と比較し29億54百万円増加、249億54百万円(前年度比13.4%増)となりました。販売・生産の効率化による収益力強化を最優先に主力商品(TOP6+2)の販売に注力、定番品の拡大・集中を進めた結果、販売高は、TVCMにより認知度向上を図った「田舎のおかき」をはじめ多くの商品において前年度を上回り、西日本向けの伸長など堅調に推移しました。販売子会社や輸入商品取扱い関連会社なども総じて増収となりました。(売上総利益) 当連結会計年度における売上総利益は、前年度と比較し11億96百万円の増加、69億55百万円(前年度比20.8%増)となりました。定番商品の維持・拡大により販売促進費が抑えられ純売上高の伸長基調が続いていることや、このため生産高が高水準で安定的に推移できた結果、原材料費や電力費に上昇圧力がある一方で労務費が相対的に低下、年度を通して製造原価を改善できたことがその要因です。(営業利益) 当連結会計年度における営業利益は、前年度と比較し2億11百万円増加し、8億15百万円(前年度比35.1%増)となりました。物流費が上昇傾向にあって発送配達費が増加、TVCMによる広告宣伝費も大きく、販売費及び一般管理費が9億84百万円増えたものの(全体で前年度比19.1%増の61億40百万円)、上記の売上総利益段階での増益額が大きく貢献し吸収することができました。(経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益) 当連結会計年度における経常利益は、前年度と比較し11億56百万円増加、39億64百万円(前年度比41.2%増)となりました。これは主に、当社が株式を保有するWANT WANT CHINA HOLDINGS LIMITED.からの株式配当金が28億16百万円と前年度より増加したことによるものです(前年は18億38百万円)。 経常利益を受け、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、前年度と比較し9億51百万円増加し、29億9百万円(前年度比48.6%増)となりました。c.経営成績等に重要な影響を与える要因 当社グループの経営に影響を及ぼす大きな要因としては、経済情勢、市場動向、原材料動向および事故・災害等があり、それらへの適切な対応が重要となります。 経済情勢としては、景況感の消費志向への影響、労働需給および賃上げの動き、原材料やエネルギー価格の動向などを注視する必要があり、特にエネルギー政策の転換、物流の逼迫とコストの増加、賃上げ率拡大に伴う人件費の上昇等が業績の重しになりかねないものと懸念されます。 米菓業界では、米菓自体に食品の中での値頃感が見られ市場全体で需要を確保しております。しかし、生産においては、原材料や人件費、物流費などのコストが上昇し採算維持が厳しくなるなか、特に原料米事情の深刻度が増しており、事業環境はこれまでにない厳しさになるものと懸念されております。 原材料動向では、副材料や資材等の価格が高止まるなか、原料米の価格高騰と供給量不足の解消が見通せないなど、原料米の安定確保が極めて大きな課題となってきております。あらゆる調達手段・方法を検証し量の確保とコスト削減を積み上げるとともに、さらなる価格転嫁の模索や製造コストのもう一段の引下げ努力が重要になるものと考えます。 このような動きのなか、当社グループは、生産性向上と品質安定への取組みを強化するとともに、労働災害の未然防止など安全安心体制の確立、エンゲージメント向上による働きやすい職場づくりなど、環境整備に努めてまいります。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容 キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 b.資本の財源及び資金の流動性1)資本政策 当社グループの資本政策は、中長期的な株主価値の向上に資するべきでありそのためには持続的成長が前提になるとの考えの下、投下資本と許容リスクを勘案のうえ収益力と財務基盤を強固にし、株主資本を維持・充実するものとしております。また、支配権の変動や大規模な希釈化をもたらす資本政策については、慎重に検討し、実施する場合は適切な手続きを確保し投資家・株主に十分な説明を行ってまいります。 当社グループの最大の課題は売上高営業利益率の向上であり、営業利益の安定確保を当面の目標として株主価値の向上を目指すとともに、1株当たり当期純利益と配当性向を高め、株主還元に留意した配当政策を検討することとしております。 2)資金需要 当社グループの資金需要は、主に運転資金需要と設備資金需要であります。 運転資金需要のうち主なものは、製品を製造するための製造費用や販売するための販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、設備資金需要としては、機械装置等の新設・更新需要や工場の改修・保全に係る費用であります。 3)財務政策 当社グループの財務政策は、上記資金需要について、極力内部資金により充当することとしております。なお、資金不足が生じた場合は、運転資金については短期借入金による調達を行い、設備資金については長期借入金等による調達を行うこととしております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、当社経営陣は、過去の実績や状況に応じた合理的と考えられる様々な要因に基づき見積りおよび判断を行い、資産・負債の簿価や収益・費用の報告数値についての基礎としております。 この連結財務諸表の作成にあたり重要な会計上の見積りは以下のとおりであります。 a.繰延税金資産 当社グループは、将来の課税所得を見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産に計上しております。 将来の課税所得の見積りの変更等により繰延税金資産が減額され税金費用が計上される場合があります。 b.退職給付費用 当社グループの退職給付費用および退職給付債務の計算には、割引率、予想昇給率、発生した給付額、利息費用などの要素が含まれております。割引率については、安全性の高い債券の利回り(国債金利)を基礎として算定しております。 これら要素の変動等により退職給付費用の計上額が増額になる場合があります。 c.投資有価証券の減損 当社グループは取引関係等の円滑化のために株式を保有しております。これらの株式には、市場価格のない株式等以外の株式と、市場価格のない株式等が含まれております。市場価格のない株式等以外の株式は、期末における時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合には全て評価損の認識を行い、30~50%程度下落した場合には、当該金額の重要性、回復可能性等を考慮して必要と認められた額について評価損の認識を行っております。また、市場価格のない株式等は、実質価額または純資産価額が取得原価に比べ50%以上下落した場合において、回復可能性等があると認められないものは、評価損の認識を行っております。 将来の市場状況の悪化または投資先の業績不振により、評価損の計上が必要となる場合があります。 d.固定資産の減損損失 当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、当社グループ全体を1つの資産グループとしてグルーピングを行い、収益性が著しく低下した場合に固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失を計上することとしております。 将来の当社グループを取り巻く経営環境の変化による収益性の変動や市況の変動等により、回収可能性を著しく低下させる変化が見込まれた場合、減損損失の計上が必要となる場合があります。