研究開発活動(本文)
FY2025|4,900 文字
6【研究開発活動】当社では、事業戦略と研究戦略が一体となり、お客様起点の価値創造サイクルを回すことで、持続的な成長を実現するフレームワークを構築しております。「お客様との接点」から得た洞察を基に「価値定義」を行い、研究開発によって「価値創造」へと昇華させ、製品・サービスとして「価値伝達」を行います。そして、その反響を「フィードバック」として次の価値創造に活かすサイクルこそが、私たちの価値創造の核心であります。 厳しい経済環境が続くなか、企業の成長に不可欠である新製品の開発は、当社グループの企業戦略における最重要課題のひとつであります。当社グループでは、エビデンスに基づいた「おいしさと健康」の実現を図るべく、研究・開発体制(イノベーション)の強化に取り組んでおります。 当連結会計年度に支出した研究開発費は総額6,016百万円であります。セグメントごとの研究開発費は、健康・食品事業が1,434百万円、乳業事業が1,322百万円、栄養菓子事業が1,218百万円、食品原料事業が339百万円で、基礎研究等で特定のセグメントに関連付けられない研究開発費は1,703百万円であります。 当連結会計年度の主な研究の概要とその成果(1)基礎研究、応用研究分野基礎研究、応用研究では、価値創造サイクルを駆動させるために、研究価値起点、素材追求起点、食文化創造起点の3つの起点を柱としております。まず「研究価値起点」では、科学的エビデンスに基づき、お客様の健康課題に真に応える価値を創出するアプローチを採用しております。そのため、社会のニーズと当社の強みを踏まえ、中長期的な健康価値の創出を目指して5つの注力領域(①発育・栄養の最適化、②成長の支援、③運動能力の強化、④脳機能の向上、⑤ヘルシーエイジング)を設定し、専門性の高い研究開発を推進しております。次に「素材追求起点」では、事業の根幹である「おいしさと健康」を両立させるため、乳、カカオ、アーモンドといった重点素材の持つ価値を深く探求し、高品質な素材を追求し続けております。そして「食文化創造起点」では、素材の良さを最大限に引き出すため、発酵、添加・調理、製品加工といった製造技術を磨き上げるとともに、新しい食文化やライフスタイルを創造することを目指しております。 当社の研究戦略の枠組みで示した重点課題、特に「ヘルシーエイジング」や「成長の支援」といった現代社会のニーズに応えるべく、当社の基礎研究、応用研究では、直近の製品開発に留まらず、長期的な視点から将来の事業の柱を築くための重要な投資として、先進的な取組みに注力しております。 ①老化細胞除去(セノリシス)技術の研究 加齢に伴い体内に蓄積する「老化細胞」は、周囲の組織に炎症を引き起こすなど、様々な身体機能低下の要因となります。この老化細胞を選択的に除去する「セノリシス」技術は、健康寿命の延伸という現代社会の喫緊の課題に応えるものとして、世界的に注目されております。 当社は、保有する約6,000種類の素材ライブラリーの中から、古くから食品として利用されてきた「ネムノキ」に、正常な細胞には影響を与えずに老化細胞だけを選択的に除去する効果があることを発見しました。この研究成果に基づき、本技術に関する国内初のネムノキの老化細胞除去剤に関する特許(特許第7659690号)を取得しております。 さらに、ヒト培養細胞を用いた試験において、ネムノキの花部分は、正常細胞と比較して老化細胞を9.8倍効率よく除去することを確認しました。この効果は、セノリシス作用が報告されている機能性成分ケルセチンを上回るものであり、当社技術の優位性を示しております。 本技術は、医薬品とは一線を画す「食品」として日常的な老化ケアを可能にし、成長著しい予防的ウェルネス市場において優位性を確立するものであります。現在、国際特許出願を進めており、ヒトでの有効性検証を経て、グローバルでの製品展開を加速させることで、将来の収益基盤を構築してまいります。 ②免疫調節乳酸菌GCL1815株の研究 感染症予防の観点から、日々の免疫機能を維持・向上させることの重要性はますます高まっております。特に、優れた免疫調節能を持つ乳酸菌の探索は、食を通じた健康維持への貢献が期待される、社会的に意義の大きい研究テーマであります。 当社は、保有する約1万株の菌株ライブラリーの中から、免疫機能における重要な3つの評価軸(IgA産生、樹状細胞活性化、IL-12産生)すべてにおいて極めて優れた性能を持つ乳酸菌 Lactobacillus helveticus GCL1815株を発見しました。ヒト免疫機能に関する試験では、顕著な結果が得られております。まず、病原体の感染防御に重要な抗体であるIgAの産生量が、対照群と比較してほぼ2倍に向上しました。次に、免疫システムの司令塔である樹状細胞の活性化指標(CD86)が対照群比で2倍以上となり、免疫システム全体を効率的に始動させる能力が高いことが示されました。さらに、感染細胞の除去を促進するサイトカインIL-12の産生量は、対照群と比較して45倍以上という極めて強力な誘導作用を示しました。加えて、摂取試験において風邪の自覚症状の発生頻度が低減する傾向が確認され、実生活における感染症予防効果を示唆しております。 GCL1815株が持つ卓越した免疫調節能は、ヒトでの高い感染症予防効果を示唆しており、当社の製品ポートフォリオにおける科学的優位性と競争優位性を担保する重要な資産です。今後は摂取による作用検証を加速させ、市場投入に向けた開発を推進してまいります。 ③ビフィズス菌GCL2505株と短鎖脂肪酸に関する研究 腸内細菌が産生する「短鎖脂肪酸」は、近年の研究で抗肥満作用や免疫調節など、全身の健康に多面的に寄与することが明らかになり、腸内環境を介した健康維持への関心が急速に高まっております。 当社は、独自のビフィズス菌GCL2505株と、そのエサとなる水溶性食物繊維イヌリンを同時に摂取することで、腸内のビフィズス菌が増加し、便中の短鎖脂肪酸濃度が有意に高まることを、健常な成人男女120名を対象としたヒト試験で確認しました。さらに、本研究により、GCL2505株とイヌリンの摂取によってこれまで報告されてきた複数の健康機能が、短鎖脂肪酸の増加を介して発揮されるという作用機序の仮説が、科学的に強く支持されました。具体的には、内臓脂肪・体脂肪の低減、安静時エネルギー消費量の向上、血管の柔軟性改善、認知機能の改善など、多面的な健康効果が期待されます。 本研究成果は、当社の腸内環境改善技術に科学的根拠を与え、ブランド価値を飛躍的に高めるものです。今後も短鎖脂肪酸の増加を軸とした研究を深化させ、科学的エビデンスに基づくマーケティングを展開することで、事業価値を最大化してまいります。(2)新製品開発分野<健康・食品事業> 冷凍幼児食ブランド“cotote(コトテ)”を新たに展開しました。本ブランドは、幼児期の成長に合わせた2段階のメニュー(STEP1、STEP2)を用意し、全メニューで50種類の素材を使用することで、栄養バランスと多様な食体験を提供します。さらに、定期宅配モデルを採用し、共働き家庭における食事準備の負担軽減と利便性向上を実現しました。 アイスクリーム分野では、嗜好性とプレミアム感を重視した新商品を発売しました。“アイスの実”「とろけるカフェオレ」は北海道産生クリームとキリマンジャロコーヒーを使用し、やわらか2層仕立てによるとろける食感を実現しました。“アイスの実”「完熟マンゴー」はアルフォンソマンゴーの果汁・果肉を16%使用し、トロピカルな味わいを提供します。また、“パピコ”「レモン」は瀬戸内レモンとシチリアレモンの果汁に加え、レモンピールを使用することで爽やかな酸味とほのかな苦味を両立しました。これらの製品は、素材の産地や品質にこだわり、季節感を取り入れることで、消費者の「ちょっとした贅沢」や「気分転換」ニーズに応えております。 また、プラントベース市場の拡大に対応するため、アーモンドミルクブランド“アーモンド効果”において、プロテイン入りシリーズや微糖タイプを新たに投入しました。これにより、健康維持や美容効果を求める幅広い層に対応し、日常的な飲用習慣の定着を促進しております。 さらに、スポーツフーズブランド“パワープロダクション”では、Garminデバイスと連携する「パワープロダクションアプリ」を開発し、運動データに基づくコンディション管理を可能にしました。加えて、トレーニング内容に応じて全36通りから最適な組み合わせを提案するカスタマイズサプリ「Up&Rest」を提供し、アスリートのパフォーマンス向上を包括的に支援するサービスを開始しました。 <乳業事業> 当社は、ビフィズス菌と食物繊維イヌリンを組み合わせることで短鎖脂肪酸を生み出す力を高める機能性ヨーグルト「BifiXヨーグルト」の研究を進め、「一般社団法人 短鎖脂肪酸普及協会」の認定を取得しました。さらに当社は、短鎖脂肪酸研究を基盤とした製品開発の一環として、“BifiX”からBMIが高めの生活者を対象とした機能性表示食品「BifiXヨーグルトα」を開発し、2026年1月より順次発売を開始しております。本製品は、ビフィズス菌BifiX(B. lactis GCL2505)と食物繊維イヌリンを組み合わせることで腸内のビフィズス菌及び短鎖脂肪酸を増加させ、安静時のエネルギー消費の向上と体脂肪の低減の双方を支援する機能が報告されている日本初のヨーグルトです。これらの機能性は、BMIが高めの成人を対象とした複数のヒト試験により科学的根拠が確認されたものであり、当社が長年取り組んできたビフィズス菌及び短鎖脂肪酸に関する研究の成果に基づくものであります。製品は国産乳原料を使用したシンプルな設計とし、ドリンクタイプ及び個食タイプの計5品を展開することで、多様な生活シーンでの摂取ニーズに対応しております。当社は、本商品の発売を通じ短鎖脂肪酸を介した健康価値の提供をさらに強化するとともに、今後も科学的エビデンスに基づく機能研究と製品開発を推進してまいります。また、液体ミルクの「アイクレオ赤ちゃんミルク」では、品質検証の結果、これまでよりも長い賞味期限を安全に保証できることが確認されたため、賞味期限を製造日より9ケ月から製造日より10ヶ月に変更し、防災備蓄の容易化と食品ロス削減に貢献しております。 <栄養菓子事業> 発売92周年を迎えた“ビスコ”をリニューアルしました。従来のスポロ乳酸菌に加え、当社独自の「つよさうみだすGCL1815乳酸菌」を配合した「W乳酸菌」戦略を採用し、さらに「旨味重ね製法」による風味向上を実現しました。これにより、子供の健やかな成長を願うブランドパーパスを現代の健康科学で再強化しております。また、“ポッキー”の「ポッキーチョコレート」及び「ポッキー極細」では、カカオ豆の厳選や国産全粒粉、発酵バターの使用など品質を全面的に見直し、より上質な味わいを追求しました。さらに、大人層向けに「ポッキー2層仕立て<濃い渋み抹茶>」を投入し、2種の宇治抹茶と濃厚チョコレートの複層構造による奥行きのある味わいを提供しております。 <その他>カカオが主役のチョコレートブランド“Tunmel(トゥンメル)”では、産地ごとに異なるカカオの個性ゆたかな風味を楽しめる「ボンボンショコラ カカオセレクション」を展開しました。スイスのOro de Cacao社が持つ、古代マヤから着想を得た独自技術「コールドエクストラクションTM」を採用し、カカオ、砂糖、生クリーム、水あめのみというシンプルな原料で、素材本来の風味を引き出すことにこだわっております。
FY2024|2,978 文字
6【研究開発活動】厳しい経済環境が続くなか、企業の成長に不可欠である新製品の開発は、当社グループの企業戦略における最重要課題のひとつであります。当社グループでは、エビデンスに基づいた「おいしさと健康」の実現を図るべく、研究・開発体制(イノベーション)の強化に取り組んでおります。当連結会計年度に支出した研究開発費は総額6,258百万円であります。セグメントごとの研究開発費は、健康・食品事業が1,497百万円、乳業事業が1,328百万円、栄養菓子事業が1,245百万円、食品原料事業が334百万円で、基礎研究等で特定のセグメントに関連付けられない研究開発費は1,854百万円であります。 当連結会計年度の主な研究の概要とその成果(1)基礎研究、応用研究分野 基礎研究、応用研究では、独創的かつ健康価値の高い商品を開発するために、技術・素材・エビデンスに裏付けられた「おいしさと健康」の具現化に向けた研究を進めております。具体的には、注力5領域(発育・栄養の最適化、成長の支援、運動能力の強化、脳機能の向上、ヘルシーエイジング)でお客様の健康増進に貢献すべく研究を行っております。さらに、当社グループで重要な素材であるアーモンドに関しても、健康機能の研究を行い、お客様の健康課題の解決を実現すべく取り組んでおります。 (2)新製品開発分野<健康・食品事業> アーモンド飲料の“アーモンド効果”は、砂糖不使用ですっきりとした飲みやすさに仕上げた「アーモンド効果アーモンドミルクラテ砂糖不使用」を発売しました。また、1本で約12粒分のアーモンドを使用し濃厚でなめらかな飲み口の「アーモンド効果濃厚砂糖不使用125ml」を発売しました。さらに、「アーモンド効果3種のナッツ砂糖不使用」の1000mlサイズ、「アーモンド効果オリジナル」の125mlサイズ、「アーモンド効果砂糖不使用」の125mlサイズを新たに発売し、ラインナップの拡充を行いました。適正糖質ブランド“SUNAO”では、高品質なアイスとしてSUNAOスペシャル3品(バニラ、ラムレーズン、バニラ&クランチ)を発売しました。また、食品カテゴリーにおいては、電子レンジで温めて即食できる商品として、具材にこだわった冷凍パスタ6品(アラビアータ、ジェノベーゼ、チーズクリーム、ポモドーロ、ボロネーゼ、海老のビスクソース)を発売しました。“パワープロダクション”は、エキストラアミノアシッドをはじめとする複数の製品でアンチドーピングのための情報公開(SSR:スポーツ・サプリメント・リファレンス)の実施を継続しました。また、アスリートコンディションチェック(アプリ)によるアスリート向けサポートの充実を図りました。さらに、「湘南国際マラソン」のオフィシャルドリンクとして「エキストラハイポトニックドリンクCCD」を提供することを通じて、ランナーの皆様をスポーツ栄養学の力でゴールまでサポートしました。“パピコ”は、「チョココーヒー」における乳と生チョコとコーヒーのバランスを見直してコク深い味わいとし、独自のなめらかな食感を強化することで、おいしさ向上を図りました。また、夏には「大人の抹茶生チョコラテ」、「大人の濃厚ジェラート ピスタチオ」を発売し、更に濃厚な味わいを楽しめる秋冬向けの「濃密仕立て ストロベリーチーズケーキ」を新たに発売しました。“アイスの実”では、1袋で2つの味を楽しめる「完熟ぶどう&芳醇マスカット」を全国発売し、また「白桃黄桃」のテストセールを実施しました。“ZEPPIN”“プレミアム熟”“クレアおばさんのシチュールウ”“LEE”の全ラインナップにおいて、健康価値とおいしさ価値の向上として、食塩相当量の調整と風味改良に取り組みました。また、具だくさんの炊き込みご飯を簡単に作ることができる“炊き込み御膳”では、主要具材の増量により満足感とおいしさ向上に取り組みました。さらに、2022年から開始したオフィス向け適正糖質ランチのデリバリー事業である「SUNAOデリバリー」において、今年もメニューのラインナップ強化に取り組みました。 <乳業事業> “ジャイアントコーン”はコーンのサクサク感を実感いただける「できたて企画」を昨年に引き続き行い、おいしさの価値伝達に取り組みました。冬には以前好評を得た「生キャラメル」を発売し、また、「大人シリーズ」では「アーモンドショコラ」に加え、「ショコラベリー」、「濃厚ホワイトショコラ」を発売し、ブランド全体の活性化を図りました。“牧場しぼり”は国産生乳を中心に食品添加物を使用せずに食品素材だけで設計し、素材本来のおいしさにこだわった「ミルク」、「ミルクカカオ」、「北海道産生クリーム仕立て生キャラメル」の3品の拡販活動を引き続き行い、間口拡大と購買頻度の向上を図りました。“パナップ”は昨年末から一部の店舗で先行販売していた、素材のおいしさにこだわった「濃厚ぶどう」、「濃厚いちご」を全国展開しました。アイスは乳原料の選定によりミルク感をアップさせ、ソースは原料と配合技術により果汁・果実の味わいを高めました。ソースの入れ方も工夫し、従来以上にアイスとソースの組み合わせを楽しんでいただけるように価値強化を図りました。“セブンティーンアイス”は気分転換ニーズにこたえるため山形県産の黄金桃ピューレと白桃果汁を使用し、ジューシーなおいしさと桃らしいねっとりした食感にこだわった「黄金桃&白桃」を秋より発売し、商品露出強化、購買喚起を図りました。“BifiXヨーグルト”は、昨年に引き続きタンサ(短鎖)脂肪酸を生み出す訴求を行うことでブランド価値向上を図りました。また、ビフィズス菌BifiXのタンサ脂肪酸による健康機能「基礎代謝の向上」を明らかにした論文を発表しました。これらの論文発表やタンサ脂肪酸PR活動を継続的に実施し、BifiXの健康機能の認知やブランド価値の強化を図りました。 "カフェオーレ"は、昨年に引き続き「オリジナル」において生乳を50%配合し素材のやさしい味わいを引き出すことで、慌ただしい朝の時間をおだやかに過ごしたい層の需要獲得に取り組みました。“アイクレオ”は、乳幼児用粉ミルク全品種について、最新設備を備えた製造工場で製造を開始し、さらなる高品質化を図りました。原料の調合方法から粉体化製造方法までの各工程を設計段階から見直し、より溶けやすくダマになりにくい粉ミルクを提供することでお客様の利便性向上を進めました。これにより、忙しい育児をサポートする高品質なミルクとしてブランドの認知向上や価値の強化を図りました。 <栄養菓子事業> “ポッキー”は2000年に発売して好評を得た「ムースポッキー」をベースとして現代版に進化させた「ポッキー2層仕立て<バニラ香るホワイト>」を発売し、ポッキーブランド全体の顧客層の拡大を図りました。“カプリコ”はイチゴ果肉や生クリーム素材を新しく配合することでおいしさを高め、チョコレートの増量によりお子様の満足感の向上を図りました。また、従来品に含まれる卵アレルゲンを抜き、1日不足分のカルシウムを添加することでお子様のすこやかな成長を応援する菓子としての価値を強化しました。
FY2023|2,814 文字
6【研究開発活動】厳しい経済環境が続くなか、企業の成長に不可欠である新製品の開発は、当社グループの企業戦略における最重要課題のひとつであります。当社グループでは、エビデンスに基づいた「おいしさと健康」の実現を図るべく、研究・開発体制(イノベーション)の強化に取り組んでおります。当連結会計年度に支出した研究開発費は総額5,949百万円であります。セグメントごとの研究開発費は、健康・食品事業が1,502百万円、乳業事業が1,171百万円、栄養菓子事業が1,350百万円、食品原料事業が368百万円で、基礎研究等で特定のセグメントに関連付けられない研究開発費は1,558百万円であります。 当連結会計年度の主な研究の概要とその成果(1)基礎研究、応用研究分野 基礎研究、応用研究では、独創的かつ健康価値の高い商品を開発するために、技術・素材・エビデンスに裏付けられた「おいしさと健康」の具現化に向けた研究を進めています。具体的には、中期経営計画で定められた注力5領域(発育・栄養の最適化、成長の支援、運動能力の強化、脳機能の向上、ヘルシーエイジング)でお客様の健康増進に貢献すべく研究を行っています。さらに、当社グループで重要な素材であるアーモンドに関しても、健康機能の研究を行い、お客様の健康課題の解決を実現すべく取り組んでおります。 (2)新製品開発分野<健康・食品事業> アーモンド飲料の“アーモンド効果”は、現在発売中の「アーモンド効果3種のナッツ」から甘さを抜き、よりナッツ感を味わうことができる「アーモンド効果3種のナッツ砂糖不使用」を発売しました。適正糖質ブランド“SUNAO”は、パスタをリニューアルし、配合を見直して、つるみや、もっちりとした食感を強化させて品質を向上しました。また、3種類のソース(「ボロネーゼ」「ポモドーロ」「きのこ入りチーズクリーム」)に、アーリオ・オーリオを配合することで、おいしさを強化しました。“パワープロダクション”は、エキストラアミノアシッドをはじめとする複数の製品でアンチドーピングのための情報公開(SSR:スポーツ・サプリメント・リファレンス)を実施しました。また、アスリートコンディションチェック(アプリ)を公開しアスリート向けサポートの充実を図りました。さらに、昨年に引き続き「湘南国際マラソン」のオフィシャルドリンクとして「エキストラハイポトニックドリンクCCD」を提供し、ドリンク提供を通じランナーの皆様をスポーツ栄養学の力でゴールまでサポートしました。“パピコ”は「チョココーヒー」で、乳と生チョコとコーヒーのバランスを見直してコク深い味わいとし、独自のなめらかな食感を強化することでおいしさ向上を図りました。また、濃密な味わいとレーズンの食感を楽しめる「レーズン&バター」を新発売しました。“アイスの実”は、1袋の中で2つの味を楽しめる「完熟ぶどう&芳醇マスカット」を北海道限定で発売し、おいしさの変化を楽しめ、1袋を飽きずに食べられる設計がお客様のご利用に繋がりました。“DONBURI亭”の全ラインナップ、“クレアおばさん”の「具だくさんシリーズ」において、健康価値向上のため、食塩相当量低減に取り組みました。また、2022年から開始したオフィス向け適正糖質ランチのデリバリー事業の「SUNAOデリバリー」では、主食、主菜、サラダなどのメニューラインナップ強化に取り組みました。具だくさんの炊き込みご飯を簡単に作る事が出来る“炊き込み御膳”では、4つの国産素材(北海道産昆布、九州産鰹節、うるめ鰯節、枯鯖節)を使ったこだわりの一番だしにより美味しさ向上に取り組みました。また、商品パッケージを刷新し、一般社団法人ユニバーサルコミュニケーションデザイン協会による「伝わるデザイン」の第三者認証を国内の食品メーカーで初めて取得しました。 <乳業事業> “ジャイアントコーン”はコーンのサクサク感を実感いただける「できたてイベント」、店頭での「できたて企画」を昨年に引き続き行い、おいしさの価値伝達に取り組みました。また、「大人シリーズ」ではご好評いただいている「アーモンドショコラ」に加え、「濃厚ホワイトショコラ」を発売し、ブランド全体の活性化を図りました。“牧場しぼり”は国産生乳を中心に食品素材だけで作り上げることで、素材本来のおいしさにこだわった設計を実現しました。ラインナップを「ミルク」、「ミルクカカオ」、「北海道産生クリーム仕立て生キャラメル」に刷新し間口拡大と購買頻度の向上を図りました。“パナップ”では一部の店舗で、素材のおいしさにこだわった「濃厚ぶどう」、「濃厚いちご」の先行販売を行いました。アイスは乳原料の選定によりミルク感をアップさせ、ソースは原料と配合技術により果汁・果実の味わいを高めました。また、その組み合わせを従来以上に楽しんでいただけるよう、ソースの入れ方を工夫し、新たな価値創造に取り組みました。“BifiXヨーグルト”は、新商品「ドリンクタイプ」<やさしい甘さ>を発売し、タンサ(短鎖)脂肪酸を生み出す訴求を行うことでブランド価値向上を図りました。また、ビフィズス菌BifiXのタンサ脂肪酸による健康機能(「認知機能の改善」、「血管の柔軟性の改善」、「体脂肪の低減」)を明らかにした論文3報を発表しました。これらの論文発表や昨年に引き続きタンサ脂肪酸PR活動を実施し、BifiXの健康機能の認知やブランド価値の強化を図りました。“カフェオーレ”は、「カフェオーレオリジナル」で生乳を50%配合し素材のやさしい味わいを引き出すことにより、慌ただしい朝の時間をおだやかに過ごしたい層の需要獲得に取り組みました。“アイクレオ”は、乳児用液体ミルク「赤ちゃんミルク」で哺育した乳児の発育に関する調査をまとめ医療機関に提供し、赤ちゃんの健やかな健康と発育をサポートする取組みを行いました。さらに、食べムラ、偏食しがちなお子様に向け、「グローアップミルク」を使用した簡単レシピを考案しSNSで動画を配信することで、お子様の栄養摂取のサポートとブランド価値の強化に取り組みました。 <栄養菓子事業> “プリッツ”では、厳選した十六種類の穀物を練り込み、1袋で1日不足分の食物繊維を美味しく手軽に摂取できる「十六穀プリッツ」<うす塩味><やきのり味>を発売し、健康に気遣いながら自分時間を楽しむ需要を喚起しました。“ポッキー”はポッキー史上もっともビターな「ポッキーカカオ60%」を発売し、大人が好む甘さ控えめ本格ビターチョコレートの提案で、健康を気にしながらもお菓子を食べたい層の新規獲得を図りました。“ビスコ”は新たなフレーバーとして「メープル」、素材にこだわっておいしさを高めた「いちご」を発売し、ブランド全体の価値の向上を図りました。
FY2022|3,423 文字
5【研究開発活動】厳しい経済環境が続くなか、企業の成長に不可欠である新製品の開発は、当社グループの企業戦略における最重要課題のひとつであります。当社グループでは、エビデンスに基づいた「おいしさと健康」の実現を図るべく、研究・開発体制(イノベーション)の強化に取り組んでおります。当連結会計年度に支出した研究開発費は総額5,148百万円であります。セグメントごとの研究開発費は、菓子・食品部門が1,339百万円、冷菓部門が621百万円、乳業部門が962百万円、食品原料部門が363百万円で、基礎研究等で特定のセグメントに関連付けられない研究開発費は1,863百万円であります。 当連結会計年度の主な研究の概要とその成果(1)基礎研究、応用研究分野 基礎研究、応用研究では、独創的かつ健康価値の高い商品を開発するために、技術・素材・エビデンスに裏付けられた「おいしさと健康」の具現化に向けた研究を進めています。具体的には、新中期経営計画で定められた注力5領域(発育・栄養の最適化、成長の支援、運動能力の強化、脳機能の向上、ヘルシーエイジング)でお客様の健康増進に貢献すべく研究を行っています。さらに、当社グループで重要な素材であるアーモンドに関しても、健康機能の研究を行い、お客様の健康課題の解決を実現すべく取り組んでおります。 (2)新製品開発分野<菓子・食品部門> 菓子分野では、“ポッキー”は「つぶつぶいちごポッキー」「アーモンドクラッシュポッキー」について素材にこだわったリニューアルを行い、おいしさと健康の価値を高めることでブランド全体の価値向上を図りました。“チーザ”“クラッツ”では、お酒に合う濃厚な味わいとカリっとした食感はそのままに、新しく食物繊維を配合することで糖質を25%カットした、「糖質オフクラッツ<チキンの黒胡椒仕立て>」、「糖質オフチーザ<Wチーズの黒胡椒仕立て>」の2品を発売し、コロナ禍で伸長する宅飲みシーンで糖質を控えたい層の需要獲得を図りました。“プリッツ”では、クリスピー感と口どけ感を高める食感改良と、素材を生かした配合変更で、次々と手が出る美味しさを提供しました。また、カリカリ食感と濃厚な旨味が特徴的な「超カリカリプリッツ」<香味チキン味><ホタテ醤油味>を新発売し、ラインナップを強化しました。“GABA”では、睡眠の質を高める「GABA for Sleep」に、就寝前に食べやすい、甘さを控えた商品として、「GABA for Sleep<甘さ控えめビター>」を追加発売しました。また、“GABA”において、機能性表示を「事務的作業による一時的・心理的なストレスを低減する」から「仕事や勉強等による一時的・心理的なストレスを低減する」に変更し、利用シーンを分かりやすく伝えることで間口拡大と購買頻度の向上を図りました。 食品分野では、“ZEPPIN”は当連結会計年度においてもITI(International Taste Institute 国際味覚審査機構)における優秀味覚賞を受賞し、カレーは2つ星、シチューは1つ星とおいしさが高く評価されました。“バランス食堂”は、ラインナップを14品へ拡充し、2週間分のアイテムを揃えました。また、健康価値のさらなる向上のため、三大栄養素バランスが整うコンセプトとおいしさを維持したまま、全商品の食塩相当量を1食当たり1.5g未満としました。さらに、1日の野菜摂取目標量の1/3を摂取できるアイテムを追加し、売上拡大に貢献しました。<冷菓部門> 冷菓分野では、“ジャイアントコーン”「チョコナッツ」ではコーンの内側に塗布しているクリスピーチョコに新たにピーナッツペーストを配合し、最初から最後まで味わい深さをより体感いただけるよう取り組みました。大人シリーズでは昨年好評の「アーモンドショコラ」の発売、またコーンのサクサク感を体感いただけるセール取り組みも行い、ブランドの活性化を図りました。“パピコ”は「チョココーヒー」には生チョコレート、「ホワイトサワー」には発酵乳を増量することでおいしさ向上を図りました。「デザートベジ」として<紫いも><かぼちゃ>を発売し、食物繊維、ビタミンが摂れる健康ニーズにも対応し、ブランド全体の価値向上に繋げました。“アイスの実”は果汁に加え、果実ピューレを配合することなどにより果実感の向上を実現し、また、「濃いアーモンドミルク」の発売により健康ニーズへ対応し、ブランドの価値向上を図りました。“牧場しぼり”では安定剤、着色料に加え、香料の不使用化を行い、新鮮ミルクのおいしさに加え、安心安全にこだわった設計を実現しました。“パナップ”ではフルーツソースに果実ピューレを配合することでより果実感を高め、またアイスのミルク感をアップさせることで、フルーツとアイスのおいしさにこだわりました。<乳業部門> 発酵乳分野では、“BifiXヨーグルト”は、タンサ脂肪酸PR活動を推進し、メディアセミナー及び各種媒体による説明会を実施しました。また「BifiXフルーツ」は、<手摘み苺><華やか白桃><すっきりアロエ><芳醇マンゴー>の4品にリニューアルし、タンサ脂肪酸と腸から変えるカラダつくりを発信しブランド価値向上を図りました。“朝食りんごヨーグルト”は、「朝食パインヨーグルト」「朝食いちごヨーグルト」を季節に応じて発売し売場での露出を強化しました。 乳飲料分野では、“カフェオーレブランド”は、「アーモンドミルクカフェオーレ」を発売し、植物性ミルクの嗜好ニーズに対応した新たな価値創造に取り組みました。 洋生菓子分野では、発売50周年を迎えた“プッチンプリン”は、乳製品・卵・糖を厳選し、素材本来のおいしさ価値の向上に努めました。また、期間限定フレーバーとして、「幸せのいちごミルク」を発売し、売場での露出強化、購買喚起、ブランド強化を図りました。 ベビー・育児分野では、“アイクレオ”は、幼児期に向けた育児用粉ミルクである「フォローアップミルク」を「グローアップミルク」にリニューアルしました。発売前には、「1~3歳児の元気なカラダづくり」をテーマとしたプレスセミナーにて、新配合した乳由来成分のMFGM(乳脂肪球皮膜)が免疫発達期のお子様の免疫力向上に期待できることを発表し、MFGMの認知向上とともに発売時の効果的な露出強化を図りました。 果汁・清涼飲料分野では、“幼児のみもの”「野菜&フルーツ」にお子様のために選び抜いた乳酸菌L.ラムノーサスCRL1505をプラスしブランドの活性化を図りました。<その他部門> アーモンド飲料の“アーモンド効果”は、アーモンドをふんだんに使用したチルドカップ「アーモンド効果Daily Break」を発売しました。また、“アーモンド効果”の栄養をそのままに、香ばしいアーモンドとコーヒーの風味を美味しく楽しんでいただける「アーモンドミルクラテ」を一部の流通限定で発売しました。さらに、Glicoグループが60年以上前から研究し続けているアーモンドを通じて、新しいアーモンドの食文化を発信するアーモンドの直営店「Glico ALMOND DAYS」を、東京駅一番街「東京おかしランド」に開業しました。適正糖質ブランド“SUNAO“は、アイスにおける取り組みとして「バニラ」カップのマルチタイプを発売し、習慣化促進を図るとともに、カップタイプ2品とモナカタイプ、ソフトタイプのリニューアル、「バニラソフト」の再発売により、おいしさ向上とブランド活性化を図りました。また、タイにおいて、カップタイプ「マカダミア&アーモンド」を一部の流通限定で発売しました。主食への取り組みとして、パスタ乾麺「もっちりパスタ」及び、ソース「ボロネーゼ」「ポモドーロ」「きのこ入りチーズクリーム」をグリコダイレクトショップ限定で発売しました。さらに、新しい取り組みとして、オフィス向け適正糖質ランチのデリバリー事業「SUNAOデリバリー」を大阪エリア限定で開始し、主食への取り組みを強化しました。“パワープロダクション”は、「湘南国際マラソン」のオフィシャルドリンクとして「エキストラハイポトニックドリンクCCD」を提供し、ドリンク提供を通じランナーの皆様をスポーツ栄養学の力でゴールまでサポートしました。
FY2021|3,245 文字
5【研究開発活動】厳しい経済環境が続くなか、企業の成長に不可欠である新製品の開発は、当社グループの企業戦略における最重要課題のひとつであります。当社グループの研究開発は長期的展望に立った基礎研究、応用研究を健康科学研究所で、新製品の開発をマーケティング本部等で推進しました。当連結会計年度に支出した研究開発費は総額5,077百万円であります。セグメントごとの研究開発費は、菓子・食品部門が1,381百万円、冷菓部門が579百万円、乳業部門が1,038百万円、食品原料部門が221百万円で、基礎研究等で特定のセグメントに関連付けられない研究開発費は1,858百万円であります。 当連結会計年度の主な研究の概要とその成果(1)基礎研究、応用研究分野 基礎研究、応用研究では、独創的かつ健康価値の高い商品を開発するために、技術・素材・エビデンスに裏付けられた「おいしさと健康」の具現化に向けた研究を進めています。具体的には、栄養摂取に大切な口腔及び腸内の機能研究を中心に、技術力の強化及び素材開発を行っています。さらに、当社グループで重要な素材であるアーモンドに関しても、健康機能の研究を行い、お客様の健康課題の解決を実現すべく取り組んでいます。 (2)新製品開発分野<菓子・食品部門> 菓子分野では、“ポッキー”は、需要の伸長が期待できるホームユースタイプの「贅沢仕立て」について<ミルクショコラ><アーモンドミルク>の商品改良を行い、ブランド全体の価値向上を図りました。さらに、“ビスコ”は、季節品として<ウィンタースペシャルあまおう苺クリーム>を発売し、クリスマス時期の需要獲得を図りました。“カプリコ”は、味や品質は問題無いものの外観が良品基準を満たさず、これまで販売できなかった商品を、「ジャイアントカプリコ ふぞろい品」として、「ぐりこ・や」の一部店舗で発売し、フードロスの削減に取り組みました。“アーモンドピーク”は、アーモンドが持つ健康価値に着目し、オレイン酸を含み、香ばしい風味が特徴のアーモンドオイルを加え、1粒でアーモンド2粒分のビタミンEを新配合し、提供価値の向上に取り組みました。“プリッツ”は、厳選した十六種類の穀物を練り込み、1箱で1日不足分の食物繊維が摂れる「十六穀プリッツ(うす塩味、やきのり味)」を発売しました。 食品分野では、“バランス食堂”は、「麻婆茄子」「豚もやしのうま辛炒め」の新ラインアップを開発し、売上拡大に貢献しました。また、“炊き込み御膳”は、基幹品「とり五目」「鶏ごぼう」の2品がジャパン・フード・セレクションで金賞を受賞、FOOD PROFESSIONAL AWARD®では2つ星を受賞するなど、おいしさが高く評価されブランド価値の向上に貢献しました。“クレアおばさん”は、固形ルウの基幹シリーズ全品を個包装化することで、利便性の向上と個食ニーズに対応し、新たな価値創造に取り組みました。<冷菓部門> 冷菓分野では、“ジャイアントコーン”は、チョコ溜まりのさらなる増量に加え、生チョコの存在感アップ、パリパリチョコの食感強化により、最初から最後まで食べ飽きないおいしさを実現しました。大人シリーズは、健康ニーズにも対応し、また「出来立てセール」によるコーンのパリパリ感を実感できる取り組みも行うことにより、ブランド全体の価値向上に繋げました。“パピコ”は、コーヒー、生チョコレート、乳酸菌などの素材や、滑らか食感にこだわり、フローズンスムージーとしてのおいしさ向上を図りました。特に大人シリーズでは素材による健康価値を付加することで、ブランド価値向上に繋げました。“アイスの実”は、甘味料を不使用、基幹フルーツ商品には乳原料も不使用とすることで、フルーツそのものが持つナチュラルな味わいを引き出し、ひとくちジェラートとしてのおいしさを向上させました。また、株式会社京都吉兆と取組みである「国産野菜」シリーズではこだわり素材である<かぼちゃ><さつまいも><とうもろこし>の3フレーバーを発売し、野菜のおいしさ、健康価値の提供に取り組みました。“牧場しぼり”は、しぼって3日以内の生乳を使用し国産原料へのこだわりに加え、着色料を不使用とすることで、新鮮ミルクのおいしさと安心安全といった価値提供に取り組みました。“パナップ”は、生クリーム配合による品質向上と、ソースにはフルーツ由来の乳酸菌を配合することでパフェとしてのおいしさと健康の両立を図りました。“セブンティーン”は、各商品の味わいや品質を強化し、一部の商品ではアレルギーフリーに対応し、より多くのファン獲得に努めました。<乳業部門> 発酵乳分野では、“BifiXヨーグルト”は、腸活をサポートすべく、1日当たりの不足分を補うことができる食物繊維を配合し、また満足感の充足のためにこんにゃくゼリーを増量した「BifiXおなかに素材+ヨーグルトこんにゃくゼリーぶどう味」を発売しました。“朝食りんご”ヨーグルトシリーズは、りんごの果肉に新しい加工処理を施し、さらにシャキシャキ感じるフレッシュな食感風味を実現しました。また季節に合わせたフレーバーとして「朝食キウイヨーグルト」「朝食ももヨーグルト」「朝食いちごヨーグルト」を発売し、売場での露出を強化しました。 乳飲料分野では、“カフェオーレ”は、高甘味度甘味料を使用せず、素材本来のおいしさを引き出すことで、生乳のすっきりしたおいしさとドリップコーヒーの風味を感じられる配合にリニューアルしました。また、「マイルドカフェオーレ」において、<冬のカフェショコラ>を期間限定で発売し、売場での露出を強化しました。 洋生菓子分野では、“プッチンプリン”において、期間限定フレーバーとして、「たっぷりミルクのミルクコーヒー」「幸せのいちごミルク」「苺ミルクショコラ」を発売し、売場での露出強化、購買喚起、ブランド強化を図りました。 ベビー・育児分野では、液体ミルクの“アイクレオ赤ちゃんミルク”は、3本パック品や紙パック専用乳首セット品を発売し、乳児用ミルクの利便性向上による子育て支援を行いました。また、日本における「液体ミルクの現状と課題」について学会発表し、液体ミルクの普及、啓発活動に取り組みました。 果汁・清涼飲料分野では、“幼児のみもの”は、子どもの朝食に必要な1食分の緑黄色野菜と1食分の栄養素(食物繊維・鉄・カルシウム・ビタミンC・ビタミンD)を摂取できる「朝食バランスおやさい」を発売しブランドの活性化を図りました<その他部門> アーモンド飲料の“アーモンド効果”は、「アーモンド効果 200ml」シリーズにビタミンDを含む、<ほろ苦キャラメル味>を追加、チルドカップとして市場に定着している「アーモンド効果TASTY」のリニューアルを実施し、砂糖、香料を使わず素材の味が楽しめる<4種のナッツミルク><コーヒー&アーモンドミルク>を発売しました。“SUNAO”アイスは、砂糖を使用せず素材の味を楽しめるよう、<バニラ><ストロベリー&ラズベリー><マカダミア&アーモンド><チョコ&バニラソフト><かさね抹茶><チョコモナカ>の全品をリニューアルしました。また、アイスのカップ3品<バニラ><ストロベリー&ラズベリー><マカダミア&アーモンド>の素材を見直し、さらにおいしさを強化することでトライアル促進及びリピート向上を図りました。特に<バニラ>は、アイスミルクからアイスクリームに規格変更し、糖質量を抑えつつおいしさを強化しました。“SUNAO”ビスケットは、<発酵バター><チョコチップ&発酵バター>で小袋、大箱ともに難消化性の乳糖果糖オリゴ糖を使用し、おいしさに加え、健康価値をさらに向上させました。“BREO”は、これまでの筒状容器からパウチへと変更し、内容量を増量しつつ包装プラスチック使用量低減を図りました。
FY2020|3,954 文字
5【研究開発活動】厳しい経済環境が続く中、企業の成長に不可欠である新製品の開発は、当社グループの企業戦略における最重要課題のひとつであります。当社グループの研究開発は長期的展望に立った基礎研究、応用研究を健康科学研究所で、新製品の開発をマーケティング本部等で推進しました。当連結会計年度に支出した研究開発費は総額5,472百万円であります。セグメントごとの研究開発費は、菓子・食品部門が1,454百万円、冷菓部門が720百万円、乳業部門が1,181百万円、食品原料部門が229百万円で、基礎研究等で特定のセグメントに関連付けられない研究開発費は1,888百万円であります。 当連結会計年度の主な研究の概要とその成果(1)基礎研究、応用研究、品質保証研究分野基礎研究、応用研究では、独創的な健康食品を開発するために、技術・素材・エビデンスに裏付けられた「おいしさと健康」の具現化に向けた研究を進めています。具体的には、栄養摂取に大切な口腔および腸内の機能研究および血管の研究を中心に、技術力の強化および素材開発を行っています。さらに、当社グループで重要な素材であるアーモンドおよびパプリカキサントフィル「PapriX」に関しても、健康機能の研究を行い、お客様の健康課題の解決を実現すべく取り組んでいます。 (2)新製品開発分野<菓子・食品部門>菓子分野では、“ポッキー”において、需要の伸長が期待できるホームユースタイプの新商品「贅沢仕立て」において<ミルクショコラ>、<アーモンドミルク>、<くちどけ苺>の3品を開発することで、ブランド全体の価値向上を図りました。またコロナ禍において休園した、大阪府下のいちご狩り農園のいちごを使った「カプリコミニ大袋<いちご狩り>」を開発し、地域経済への貢献も進めました。さらに、”ビスコ”では、基幹品の大幅リニューアルの実施と「素材の恵み」〈全粒粉 チェダー&カマンベール〉、〈大豆 みるく&きな粉〉を発売しました。従来配合している乳酸菌に加えて食物繊維配合による健康価値を付与し、またビスケットとクリームの比率を見直すことで、これまで以上の口どけ、おいしさの向上に繋げ、すこやかな子供に寄り添えるブランドとしての価値向上を行いました。また、”プリッツ”では「スモーキープリッツ」の発売により新たな需要獲得を図り、”チーザ”では「マスカルポーネ仕立て」を発売し、巣ごもり、宅飲み需要での定番化を図りました。食品分野では、食後の血糖値や中性脂肪の上昇抑制を訴求した機能性表示食品として“DONBURI亭”「牛丼」、「中華丼」の新ラインナップを開発し、ブランド価値の向上に取り組みました。また“クレアおばさん”「チャウダー」では、包材がそのまま食器になる機能性レトルトパウチを開発し、無駄なゴミを出さない食スタイルの提案による新たな価値創造に取り組みました。“炊き込み御膳”では、基幹品「とり五目」「鶏ごぼう」「さば舞茸」の食塩相当量を25%削減し、減塩商品としてターゲット層の拡大とブランド価値の向上に取り組みました。<冷菓部門>冷菓分野では、“ジャイアントコーン”は製品特長を強化し「チョコ溜り」の商品価値を提案、大人企画にも「チョコ溜り」商品価値を広げ健康素材も加えて抹茶ブランドなど共創で市場価値を高めました。“パピコ”は、飲むフローズンスムージーとして滑らか食感と素材由来の味わいを強化し、大人企画も健康ニーズに応えました。また、野菜不足解消に向けた、「パピベジ」を導入し新しい市場創造に貢献しました。さらに、感性工学手法でブローボトル形態アイスのなめらか食感がリフレッシュに繋がることを発表しました。“アイスの実”は、濃厚ねっとりジェラート食感を強化し、また健康素材を導入した大人企画として国産野菜素材を取り入れた京都吉兆との共創取組などを行いました。“パナップ”は、フレッシュフルーツソース製法にオリゴ糖や植物由来乳酸菌を配合し、健康ニーズに応えました。“牧場しぼり”は、3日以内に絞った生乳と練り上げ製法で濃厚・滑らか品質をさらに進化させました。さらに、季節限定商材や健康素材を加えた「バランスオン」を導入しました。“セブンティーン”は、コーン、スティック、ブロー、モナカそれぞれ製品付加価値を高め、アレルギー該当なしの商材や自販機の特長を活かした熱中症対策の商材拡大に取り組みました。<乳業部門>発酵乳分野では、“BifiXヨーグルト”において、腸活をサポートすべく、1日不足分の食物繊維を補うことができる「BifiXおなかに素材+ヨーグルト 皮入りオレンジ」、食物繊維をたっぷり摂取できる「BifiX腸活ヨーグルト-食物繊維たっぷり-(ドリンクタイプ)」を発売しました。また、ビフィズス菌BifiXと食物繊維イヌリンを摂取すると有益な働きをする短鎖脂肪酸が腸内で多く作られるという研究情報を発信しました。“朝食りんごヨーグルト”シリーズでは、季節に合わせたフレーバーとして「朝食パインヨーグルト ひんやり仕立て」、「朝食アロエヨーグルト はちみつレモン仕立て」、「朝食いちごヨーグルト さくら香る」を発売し売場での露出を強化しました。乳飲料分野では、“カフェオーレ”において、砂糖を50%カットし、生乳のおいしさを引き出すことで、コーヒーの香りと生乳本来のすっきりとしたおいしさを感じられる配合にリニューアルしました。また、素材にこだわる商品作りの一環として、パティシエ エス コヤマの小山進シェフと共創した「カフェオーレ × es koyama」を期間限定で発売しました。洋生菓子分野では、“プッチンプリン”において、動物性原料不使用の「植物生まれのプッチンプリン」を発売し、今まで食べたくても食べられなかった方々へのニーズに応え、ブランドの新しい価値を提供しました。また、期間限定フレーバーとして、「カフェオーレ」や「おさつバター」を発売し、売場での露出強化、購買喚起、ブランド強化を図りました。果汁・清涼飲料分野では、”幼児のみもの”において、1食分の緑黄色野菜と果物をミックスしお子さまの健康と作る楽しさを兼ね備えたポーションタイプの希釈用商品「幼児のみもの+(プラス)プチっ!とおやさい」(いちご、ぶどう)を発売し、ブランド活性化を図りました。ベビー・育児分野では、医療機関に販売する低出生体重児用ミルクを「アイクレオグローエールミルク」へリニューアル発売しました。近年増加している低出生体重児に対して、世界的な専門機関から提言された最新の臨床的エビデンスと新生児集中治療室(NICU)の専門医による栄養学的所見をもとに、発育にとって必要な栄養素と消化器官の未熟な低出生体重児に配慮した浸透圧をもつ商品に改良しました。低出生体重児の健康的な発育に貢献し、ブランドの価値向上を図りました。<その他部門>その他の分野では、アーモンド飲料の“アーモンド効果”において、3月に「アーモンド効果LL200ml」シリーズに砂糖不使用の<まろやかカフェ>を追加、「アーモンド効果1000ml」シリーズに200mlで人気があった<3種のナッツ>をラインナップに加えました。チルドカップとして市場に定着している「アーモンド効果TASTY」のリニューアルを3月に実施し、<Creamy Almondmilk><Coffee Almondmilk>を発売しました。アーモンドミルクを直接飲用だけでなく、様々な用途で用いて頂くために、6月にコーヒーや料理に使用することを想定とした「アーモンド効果Barista&Chef」(業務用、一般には通信販売でのみ取扱い)を発売しました。SUNAOアイスのカップは、3月に発売以来、初めて形態を変更し、訴求面を拡大して店頭での目立ちをアップさせ、トライアル促進を図りました。「バニラ」は、ラクトアイスからアイスミルクへ規格変更しておいしさを向上し、新品種「マカダミア&アーモンド」「ストロベリー&ラズベリー」の2品を発売しました。また、「チョコ&バニラソフト」の2色のクリームに、ほろ苦いチョコレートソースをトッピングすることで、視覚的にも味覚的にもおいしさを向上させました。9月には、宇治抹茶を使用した濃い抹茶と、北海道産生クリームを使用した甘い抹茶の2色の抹茶アイスからなる「かさね抹茶」を発売し、リピート向上を図りました。SUNAOビスケットは、4月に新品種「チョコチップ&発酵バター」および、サンドビスケットの新品種「レモン&バニラ」を発売しました。10月にSUNAOブランドとしては初の食品として<2種のチーズ&きのこリゾット><完熟トマトリゾット>の2品をオンライン限定で新発売し、ブランドの活性化に貢献しました。11月に、オフィスグリコの健康に特化した新製品として、たんぱく質を10g配合した朝専用の「ブレックビスケット」を発売し、ラインナップを強化しました。スポーツフーズ“パワープロダクション”では、運動中のエネルギー補給や携帯性に着目し、運動時の疲れに必要な栄養素を配合した「スポーツキャラメル」を9月に発売しました。gg化粧品(サプリメント)は内側からの美容に資する商品で、「ggSABINA(美)」のリニューアルを進め、「紫外線による肌のダメージ(紅斑)を抑制」および「肌の潤い(皮膚角層水分量)を保持」する機能性表示食品として受理されました。これにより「ヘスペリジン&コラーゲン」、「ggMEGURU(巡)」、「ggNEMURI(眠)」とあわせて全てで機能性表示食品とすることができるようになりました。
FY2019|3,534 文字
5【研究開発活動】厳しい経済環境が続く中、企業の成長に不可欠である新製品の開発は、当社グループの企業戦略における最重要課題のひとつであります。当社グループの研究開発は長期的展望に立った基礎研究、応用研究を健康科学研究所で、新製品の開発をマーケティング本部等で推進しております。当連結会計年度に支出した研究開発費は総額5,520百万円であります。セグメントごとの研究開発費は、菓子・食品部門が1,714百万円、冷菓部門が659百万円、乳業部門が1,184百万円、食品原料部門が343百万円であり、基礎研究等で特定のセグメントに関連付けられない研究開発費は1,620百万円であります。 当連結会計年度の主な研究の概要とその成果(1)基礎研究、応用研究、品質保証研究分野基礎研究、応用研究では、独創的な健康食品を開発するために、技術・素材・エビデンスに裏付けられた「おいしさと健康」の具現化に向けた研究を進めています。具体的には、口腔機能および腸内菌叢研究、抗酸化および抗糖化に関する健康機能開発等を中心に、技術面からのシーズの発見、素材開発に注力し、健康課題の解決に貢献するための研究に取り組んでいます。新素材のパプリカキサントフィル「PapriX」の健康機能の開発では、運動機能向上や抗メタボ効果、皮膚の紫外線保護効果の応用研究を推進しました。また、生きてお腹に届く「ビフィズス菌BifiX」にイヌリンを加えたシンバイオティクス設計による機能向上を確認しました。 品質保証に関する研究では、国際規格ISO/IEC17025の認定を受けて原料および製品について信頼性の高い試験を行い、安全確認をしています。新たな試験方法の開発や精度向上のための研究も行っています。また、お客様からの様々なご指摘に対してご納得いただける分析結果を提供し、常に安全で安心な商品を購入いただくための取組みを継続しています。 (2)新製品開発分野菓子分野では、“ポッキー”において、需要の伸長が期待できるホームユースタイプの新商品「午後の贅沢」を開発するとともに、基幹品である「つぶつぶいちごポッキー」および「アーモンドクラッシュポッキー」のリニューアル発売などを行い、ブランド全体の価値向上を図りました。また、ソースがたっぷり入った大粒チョコレート“HOBAL”の「アーモンド」、大袋チョコの新定番として定着した“神戸ローストショコラ”の「大人のビター」などの新商品の投入により、ラインナップの強化を行いました。“ビスコ”ではお腹にやさしい乳酸菌と食物繊維の両方を配合した「ビスコ シンバイオティクス」を2味発売し、健康感の強化と習慣化を提案しました。また、素材にこだわり、豊かな味わいが楽しめる「Happy Premium ビスコ」をAmazonで発売し、購入者層の拡大を図りました。「発酵バター」ではフランス産バターで、より一層のおいしさを追求し、全体でブランドの強化に繋げました。“プリッツ”では、「超カリカリプリッツ〈バターしょうゆ〉、〈バジル オリーブ仕立て〉」の2品を発売し、スナック喫食シーンの拡大を図りました。“チーザ”は生チーズを厳選し、旨みを強化することでワインとの相性強化に繋げ、また“クラッツ”は食感と口どけの改良に加えビール酵母配合によりビールとの相性を一層強化し、それぞれの取組がブランドの強化に貢献しました。冷菓分野では、“ジャイアントコーン”は、トッピングチョコの製法を改良し品質価値向上を行うとともに大人企画を拡大し健康価値の強化を図りました。“パピコ”は、ブロー容器の持つ特性を最大限に活用し飲むフローズンスムージーとしての“なめらか食感”を進化させ、さらに健康ニーズに応えた上質な味わいの大人企画も継続販売しました。“アイスの実”は、オリジナリティ高い球形状の特性を活かした生果実を超える濃厚でねっとりジューシーな味わいを発信し、“パナップ”は、フレッシュフルーツ製法を充実させ商品のブラッシュアップを図りました。“牧場しぼり”は、練り上げ製法を継承し濃厚・滑らか品質をさらに進化させました。“セブンティーンアイス”は、アレルゲンフリー商品や天面トッピング製品を導入し新たな商品価値を提供しました。食品分野では、様々なカレー味メニューを簡単に調理出来るペースト状万能カレー調味料“カレーマジック”を全国発売し、新たな価値提案に取組みました。また、家事や仕事に忙しい調理者を応援する調味料として、「簡単さ」と「本格的な仕上がり」を両立させるルウタイプの汎用調味料“ポントクック”を全国発売しました。惣菜の素シリーズでは、管理栄養士と協力し、厚生労働省が推奨するタンパク質・脂質・炭水化物のバランスを考えた具材入りレトルト調味料“バランス食堂”を全国発売しました。“炊き込み御膳”では、旬を味わう春商品として、定番の「筍ごはん」に加え新たに「梅香る山椒ごはん」を期間限定発売し、食機会の拡大を図りました。発酵乳分野では“BifiXヨーグルト”において、腸内環境に関する啓蒙活動を通じ消費者接点を増やし、また3月にはBifiXシリーズ全品において食物繊維を配合することで、ブランド強化を図りました。“朝食りんごヨーグルト”シリーズは、定番の「朝食りんご」「朝食みかん」に加え、期間限定フレーバーとして「朝食パイン」「朝食白ぶどう&アロエ」「朝食いちご」を導入することで売り場での露出を強化し、フルーツヨーグルトとしてのブランド強化を図りました。乳飲料分野では、“カフェオーレ”において、期間限定品として「マイルドカフェオーレ アイスショコラ」を発売し、また「マイルド紅茶オーレ」をより紅茶の風味を感じられるリニューアルをすることで幅広い消費者の嗜好に対応しました。洋生菓子分野では、“プッチンプリン”において、期間限定フレーバーとして「カフェオーレ」「抹茶みるく」「ベリーづくし」 を発売し、売場での露出強化、購買喚起、ブランド強化を図りました。また、“ちょこっとプッチンプリン”は、賞味期限90日化を実現し、販売ルートの拡大とともに、期間限定品として「苺ソース」を発売しブランドの活性化を図りました。果汁・清涼飲料分野では、“幼児のみもの”において、3種の果汁を使用しより飲みやすくなった「幼児スポロン」を3月にリニューアル発売し、ブランド活性化を図りました。ベビー・育児分野では、母乳に近いミルクを選びたい想いにこたえる“アイクレオブランド”において、日本で初めて乳児用液体ミルク「アイクレオ赤ちゃんミルク」を3月に発売しました。災害時における乳幼児の栄養支援や育児の負担軽減など、育児を取り巻く社会課題の解決に貢献するとともに、ブランドの活性化を図りました。その他の分野では、アーモンド飲料の“アーモンド効果”において、4月よりファミリーマート限定でアーモンドのおいしさにこだわったプラカップ飲料「アーモンド効果TASTY」を発売、2019年3月からは全業態にてリニューアル発売、「アーモンド効果」は凍結粉砕アーモンドを新たに全品に配合することで、アーモンドミルクのおいしさと健康訴求によるアーモンドミルク市場の活性化に貢献しました。更に、その系列品である「アーモンド効果チョコレート」のリニューアルを実施しブランドの活性化を行いました。また、「80kcal、糖質50%オフ」のアイスクリーム“SUNAO”の「チョコモナカ」のチョコを1.5倍に増量して昨春リニューアル実施、ブランドの活性化に貢献しました。4月に「食物繊維たっぷり、糖質50%オフ」ビスケットを大箱サイズで3種類(「発酵バター」「抹茶」「チョコチップ」)発売し、5月には小袋サイズでも発売することで“SUNAO”ブランドとして嗜好レベルの高い製品を開発しブランド全体の強化と新たな需要の取り込みを図りました。スポーツフーズ“パワープロダクション”は、複数の商品について効果検証を実施中であり、「エキストラアミノアシッド」については、睡眠の質を改善する効果のある可能性が示唆されました。gg化粧品は、内側からの美容に資する商品として、日本で初めて肌への機能性表示が認められた「ヘスペリジン&コラーゲン」をはじめ、グリコ独自の原料を使用したサプリメントである、ビフィズス菌「BifiX」を配合した「TOTOMOA(整)」、パプリカキサントフィル「Paprix」を配合した「SABINA(美)」、「グルコシルヘスペリジン」を配合した「MEGURU(巡)」を発売し、ブランド全体の強化を図りました。
FY2018|3,187 文字
5【研究開発活動】厳しい経済環境が続く中、企業の成長に不可欠である新製品の開発は、当社グループの企業戦略における最重要課題のひとつであります。当社グループの研究開発は長期的展望に立った基礎研究、応用研究を健康科学研究所で、新製品の開発をマーケティング本部等で推進しております。当連結会計年度に支出した研究開発費は総額6,148百万円であります。セグメントごとの研究開発費は、菓子部門が1,641百万円、冷菓部門が766百万円、食品部門が322百万円、牛乳・乳製品部門が1,020百万円、食品原料部門が356百万円であり、基礎研究等で特定のセグメントに関連付けられない研究開発費は2,044百万円であります。 当連結会計年度の主な研究の概要とその成果(1)基礎研究、応用研究、品質保証研究分野基礎研究、応用研究では、独創的な健康食品を開発するために、技術・素材・エビデンスに裏付けられた「おいしさと健康」の具現化に向けた研究を進めております。具体的には、口腔機能及び腸内菌叢研究、新素材の開発とその健康機能開発等を中心に、技術面からのシーズの発見に注力し、健康の保持・増進に貢献するための健康栄養分野の研究に取り組んでおります。特に、新素材のパプリカキサントフィル“PapriX”の生理機能の開発に注力し、運動機能向上や抗メタボ効果を実証しました。また、生きてお腹に届くビフィズス菌“BifiX”によりインスリン感受性を改善できる可能性を確認しました。グリコーゲンの生理機能研究も推進し、皮膚の細胞における抗紫外線効果を見出しました。品質保証に関する研究では、国際規格ISO/IEC17025の認証取得に裏付けられた信頼性の高い試験結果はもとより、新たな分析メソッドの開発により、農産物原料の残留農薬試験やカビ毒試験の精度を向上させ、製品のアレルゲン検査やお客様からの様々なご指摘に対してご納得いただける分析結果を提供し、常に安全で安心な商品を購入いただくための取り組みを継続しています。 (2)新製品開発分野菓子分野では、“ポッキー”において、軸部形状に工夫を凝らした<THE MILK>、プレッツェル・チョコレート・トッピング素材による贅沢な味わいの“ポッキー贅沢ショコラティエ”、チョコレートをたっぷり二度がけした“ポッキーダブル”等を発売し、ブランド全体の価値向上を図りました。ソリッドチョコでは、とろりソースがたっぷり入った大粒チョコレート“HOBAL”を発売し、よりデザート性が高いチョコレートとして新しい提案を行いました。6年目を迎えた“バトンドール”は、季節に合わせた新味を投入するとともに、ナッツやフルーツなどの具材をたっぷりとちりばめた<ラ レコルト>のラインナップを新たに加えました。“プリッツ”では基幹品<サラダ>の食感、口どけを向上させ、<発酵バター>では表面に発酵バター液を塗布することで、味わい深さと見た目の美味しさ向上を図りました。加えて、プリッツ史上最細かつカリカリ食感を新技術により実現した“超カリカリプリッツ”<チーズ>を発売することで、ブランド全体の活性化に繋げました。“ビスコ”については昨年発売した<発酵バター仕立て>に加えて、口どけ良く、チョコの香り立ち・味わいが良い<焼きショコラ>を発売することで大人需要の取り込みに繋げました。冷菓分野では、“ジャイアントコーン”において、板チョコ製法による新しい食感の提案を行うとともに、季節限定品や大人企画を投入し、新規顧客の取り組みを行いました。“パピコ”は、フローズンスムージー食感を体感できる製法を確立し、<ホワイトサワー>では新たに乳酸菌原料で品質向上を実現、さらに3種混合法で滑らかで濃厚な品質強化を行いました。“アイスの実”は、特徴的な形状と濃厚ねっとりジューシーという魅力を発信しました。“パナップ”は、フルーツ本来の食感に重きを置いたフルーツソースを開発しました。“牧場しぼり”は、新しい製造方法を導入し濃厚・滑らか品質を実現しました。“セブンティーンアイス”は、流行素材の開発やトッピング素材のこだわりにより、新たな商品価値を提供しました。新商品としては“カジュコ”を発売し、スティック製品での新たなアイス需要取り込みに貢献しました。食品分野では、“カレー職人”において、電子レンジ加熱対応品の3食パックを発売し、消費者接点の強化を図りました。“できたて革命”は、新メニューを追加し、調理後に野菜から水が出難く時間が経ってもシャキシャキ食感が楽しめる惣菜の素という商品特長の理解促進と購入間口の拡大を図りました。“炊き込み御膳”は、出汁を改良し鶏の旨みを強化するとともに、雑味を低減して具材の美味しさを強調することで、品質強化を行いました。また、旬を味わう春商品として、<筍ごはん>だけでなく海鮮系の<ちりめん山椒>を期間限定発売し、食機会の拡大を図りました。発酵乳分野では、“BifiXヨーグルト”において、独自の「前発酵なめらか製法」等により、ヨーグルト特有の酸味や離水を抑制し、フルーツやシリアルにも絡めやすい、なめらか食感の<甘くないプレーン375g>を発売しました。昨年9月より東日本エリア限定発売していましたが、3月には全国へ販売を拡大し、ラインナップを強化しました。“朝食りんごヨーグルト”シリーズは、定番の<朝食りんご><朝食みかん>に加え、期間限定フレーバーとして<朝食パイン><朝食梨><朝食いちご>を導入することですっきりしたフルーツヨーグルトとしてのブランド活性化を図りました。乳飲料分野では、“カフェオーレ”において、コーヒーとミルクのバランスを取りながらもミルク感を強化した<たっぷりミルクのカフェオーレ>、コーヒー感を強めた<甘さひかえめカフェオーレ>を発売することで幅広い消費者の嗜好に対応しました。洋生菓子分野では、“プッチンプリン”において、ベースの生乳アップとカラメル感を増強し質の強化を図りました。期間限定フレーバーとして<カフェオーレ><パンプキン><ミルクチョコ&苺ソース>を発売し、売場での露出強化、購買喚起、ブランド強化を図りました。また、プリンの中にとろ~りとしたカスタードソースを内包する新製法を用いた<贅沢プッチンプリン>を新発売し、大人層への需要獲得を進めました。“ドロリッチ”は従来よりも濃厚なクリームと香り高い自社抽出コーヒーをカフェゼリーにブレンドすることで、飲むデザートとして新たな香りと味わいを提案しました。果汁・清涼飲料分野では、“幼児のみもの”において、10月に<幼児野菜&フルーツ><幼児一日分緑黄色野菜><幼児オレンジミックス>を無香料にてリニューアル発売し、さらに3月には<幼児スポロン>も無香料でリニューアル発売し、ブランドの活性化を行いました。また、“野菜足りてますか?”は、<野菜足りてますか?ビタミンA>を栄養機能食品として発売し、活性化を図りました。健康分野では、アーモンド飲料の“アーモンド効果”を8月に全品栄養機能食品とし、今年3月には全品にカルシウムと水溶性食物繊維であるイヌリンを配合、また新たな系列品として<砂糖不使用まろやかコーヒー><薫るカカオ><3種のナッツ>を発売することで、アーモンドミルクによる更なる健康訴求とアーモンドミルク市場の活性化に貢献しました。また、80kcal、糖質オフのアイスクリーム“SUNAO”のラインナップとして、大容量の<抹茶ソフト>を3月に全国発売しブランド強化を図りました。スポーツフーズ“パワープロダクション”は、1月に<エキストラアミノアシッド><エキストラオキシドライブ>など全品リニューアルを行い、ブランドの活性化を図りました。
FY2017|3,465 文字
6【研究開発活動】厳しい経済環境が続く中、企業の成長に不可欠である新製品の開発は、当社グループの企業戦略における最重要課題のひとつであります。当社グループの研究開発は長期的展望に立った基礎研究、応用研究を健康科学研究所で、新製品の開発をマーケティング本部等で推進しております。当連結会計年度に支出した研究開発費は総額5,490百万円であります。セグメントごとの研究開発費は、菓子部門が1,477百万円、冷菓部門が624百万円、食品部門が423百万円、牛乳・乳製品部門が1,252百万円、食品原料部門が332百万円であり、基礎研究等で特定のセグメントに関連付けられない研究開発費は1,382百万円であります。 当連結会計年度の主な研究の概要とその成果(1)基礎研究、応用研究、品質保証研究分野独創的な健康食品を開発するため、技術・素材・エビデンスに裏付けられた「おいしさと健康」の具現化に向けた研究を進めています。具体的には、口腔機能及び腸内菌叢研究、新素材の開発とその健康機能開発等を中心に、技術面からのシーズの発見に注力し、健康の保持・増進に食の面から貢献するための健康栄養分野の研究に取り組んでいます。特に、新素材「パプリカキサントフィル(PapriX)」の生理機能の開発に注力し、抗酸化機能を実証してきました。また、生きてお腹に届く「ビフィズス菌BifiX」の抗メタボ効果を実証しました。基幹原料であるアーモンドの生理機能研究も推進し、血糖値上昇抑制を見出しました。品質保証に関する研究では、グリコ食品安全センターにて当社グループの品質保証に関する高度分析業務を集中して実施しております。適正な試験結果を出す能力を有する試験所であることを証明する国際規格ISO/IEC17025認定を取得し、農産物原料の残留農薬試験やカビ毒試験等原料の安全性確認、製品のアレルゲン検査等試験精度の向上を実現し、お客様に常に安全で安心な製品を購入いただくための取り組みを継続しています。 (2)新製品開発分野人口の減少と少子高齢化が進む市場環境下において、お客様ニーズの理解を深め、既存ブランドの強化と、独創的な新製品開発による市場活性化に取り組んでおります。菓子分野では、主力品“ポッキー”は、おいしさを奏でる3つのこだわりを盛り込んで上質感を高めた“ポッキートリニティ”や、果汁原料をたっぷりと使用して濃密な果実感を実現した“ポッキースクイーズ”などを発売し、ブランド全体の価値向上を図りました。ソリッドチョコでは、ココアの余韻を楽しめる“バンホーテンチョコレート”のビタータイプを発売しました。また、メンタルバランスチョコレート“GABA”を機能性表示食品として販売し、“LIBERA”と合わせて健康を切り口とした新たな需要獲得を進めました。5年目を迎えた“バトンドール”は、冷やして食べる夏季限定の<ミルククール><ブラックティー><アップルカルバドス>等の季節に合わせた新味を投入し、身近なデパート菓子として引き続きご愛顧いただいております。“プリッツ”<サラダ><トマト>は、より心地よい食感向上を図るとともに、新たに素材にこだわった<発酵バタ-><おさつ>を発売しました。“ビスコ”は、昨年開発した口どけ改良技術を全アイテムに展開し、ブランド全体の価値向上を図りました。“コロン”は、全種類でワッフル部配合を見直し、パリっとした軽快な食感をより強めることでクリーム感を引き立たせ、「パリふわ」コロンとしておいしさ強化を図りました。また、素材をたっぷり練り込むグリコ独自の製法で“ゴマ-ザ”を発売し、おつまみ需要を掘り起こすとともに、地区限定品の“クラッツ”<串カツ味>を発売し、旅先でのお土産需要を掘り起こしました。冷菓分野では、“ジャイアントコーン”は、クリーム品質向上とトッピングチョコレートのカカオ感の風味改良と、板チョコ製法の食べごたえを強化した<ミルク&チョコ>を発売しました。さらに、限定品や大人企画を投入し需要層拡大を図りました。“パピコ”は、微細氷入り<ホワイトサワー>や果実食感を訴求した<梨><白桃>を発売し、なめらかで濃厚なフローズンスムージー食感を実現しました。“アイスの実”は、<ぶどう><もも>の基幹フレーバーに期間限定や大人企画を投入しブランド活性化を図りました。“パナップ”は、プチプチとした種の食感を付与したキウイのソースを開発し、フルーツパフェの魅力を訴求しました。“牧場しぼり”は、生乳のコクを活かした<濃厚バニラ><ラムレーズン><濃厚バナナミルク><生キャラメル&ミルク>をラインナップして強化しました。また、新製法を開発しアイスクリームのなめらかさをさらに追求することに成功しました。“セブンティーン”は、具材食感とクリーム品質価値を高めました。“カジュコ”は独自技術の「なめらか濃厚果実コーティング」にて濃厚な果実感あるフルーツバーを実現しました。食品分野では、“クレアおばさんのシチュー”は、ブイヨンの深いコクに北海道産生クリームを加えて本格的なクリームの美味しさアップを図りました。また、同ブランドで電子レンジ加熱できるレトルトスープ“具だくさんチャウダー”を発売しました。“炊き込み御膳”は、下ごしらえが面倒な蓮根をメインに使った“きんぴら風蓮根ひじき”を発売しました。ゼリー状調味料が野菜や肉の水分・旨みを閉じ込める独自技術を開発し、作り置きができ温め直してもできたての美味しさが味わえる新惣菜の素“できたて革命”を発売しました。野菜不足の解消ニーズに応え、レトルト食品技術のノウハウを活かして具入りドレッシング“デリカdeサラダ”を開発し、新しいサラダの食べ方を提案しました。“お赤飯の素”では、炊き上がりの色調改善と共に、小豆が割れ難くなる新技術で割れを抑え、お客様満足度の向上を図りました。素材に混ざり易い独自のペースト化技術により、色々なカレー味のメニューが簡単に調理できる万能調味料“カレーマジック”を開発し、一部量販店で発売しました。発酵乳分野では、拡大するヨーグルト市場に対し“BifiX”ブランドの機能性表示食品の申請を継続し、腸内環境の改善効果についてユーザーに対する機能認知の深耕を図りました。爽やかな風味が特長の“朝食りんご”ブランドにおいては、乳風味の向上と併せ、プラスチックカップの採用により店頭での視認性を高めています。また昨年人気だった“朝食みかんヨーグルト”を再発売し、すっきりしたおいしさのフルーツヨーグルトとしてラインナップを強化しました。“おいしいカスピ海”では、その特長であるねっとりした食感を強化し、これまでにない濃い味わいを愉しんでいただくリニューアルを行いました。乳飲料分野では、“カフェオーレ”の味わいを改良し、ミルク感を高めながらドリップコーヒーとのバランスを最適化することで、ミルクのコクを求める消費者の嗜好への対応を強化しました。果汁・清涼飲料分野では、“幼児のみもの”ブランドからベビー飲料として<むぎ茶><りんごウォーター>を発売し、赤ちゃんの飲用シーンを広げました。さらに幼児のおやつシーンに向けた“こどもスムージーりんごとぶどう”“こどもスムージーりんごとおやさい”を発売し、新たな売り場作りとお客様の獲得に努めました。“野菜足りてますか?”は、<青汁がすっきりおいしい!>を発売しました。“野菜足りてますか?”はマルチビタミン7種と食物繊維、一日分の緑黄色野菜を訴求したリニューアルを行い、ブランドの活性化を行いました。健康分野では、アーモンド飲料の、“アーモンド効果”の系列品として、砂糖不使用タイプで<黒ゴマ><エスプレッソ>を発売し、アーモンドミルク市場の更なる伸長と活性化に貢献しました。低糖質の冷凍食品シリーズ“糖質オフキッチン”は、新たに“焼きおにぎり”と“糖質オフめん”を発売し、新たなメニュー提案を行いました。カロリーコントロールアイスは、80kcal、砂糖不使用、食物繊維たっぷり等のコンセプトはそのままで、ブランド名称を“SUNAO”に変更し、嗜好性と素材にも拘ったアイスとして新たな市場の拡大に貢献しました。スポーツフーズでは、グリコ独自の原料素材である「パプリカキサントフィル(PapriX)」を配合した“オキシドライブ”シリーズ3品を発売し、呼吸持久系という新たな市場を開拓しました。
FY2016|3,950 文字
6【研究開発活動】厳しい経済環境が続く中、企業の成長に不可欠である新製品の開発は、当社グループの企業戦略における最重要課題のひとつであります。当社グループの研究開発は長期的展望に立った基礎研究、応用研究を健康科学研究所で、新製品の開発をマーケティング本部等で推進しております。当連結会計年度に支出した研究開発費は総額5,094百万円であります。セグメントごとの研究開発費は、菓子部門が1,363百万円、冷菓部門が702百万円、食品部門が429百万円、牛乳・乳製品部門が1,216百万円、食品原料部門が296百万円であり、基礎研究等で特定のセグメントに関連付けられない研究開発費は1,088百万円であります。 当連結会計年度の主な研究の概要とその成果(1)基礎研究、応用研究、品質保証研究分野独創的な新製品を開発するため、技術・素材・エビデンスに裏付けられた「おいしさと健康」の具現化に向けた研究を進めています。具体的には、技術面からのシーズの発見に注力し、糖質関連や酵素、微生物応用技術を利用した新素材の開発、新食品素材や加工法の利用研究、健康の保持・増進に食の面から貢献するための健康栄養分野の研究に取り組んでいます。素材開発・加工法研究においては、様々な生理機能を有する素材「パプリカキサントフィル(PapriX)」を開発しました。本素材開発に関連し、第11回アスタキサンチン研究会奨励賞を受賞した他、内閣府・革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)「脳情報の可視化と制御による活力溢れる生活の実現」の「Healthcare Brainチャレンジ」にて当社提案課題が、採択・表彰されました。また、当社グループの独自素材である酵素処理澱粉「E-スターチ」の開発研究について、日本応用糖質科学会平成27年度大会技術開発賞を受賞しました。品質保証に関する研究では、グリコ食品安全センターにて当社グループの品質保証に関する高度分析業務を集中して実施しております。農産物原料の残留農薬試験やカビ毒試験等を実施し、原料の安全確認をするとともに、製品のアレルゲン検査等を実施し、 お客様に常に安全で安心な商品を購入していただくための取組みを継続しています。 (2)新製品開発分野人口の減少に加え、少子・高齢化が進む市場環境下において、マーケティング本部が製造部門などの関連部門と連携し、すべてのカテゴリーでお客様のニーズや市場のトレンドを意識した商品力強化、独創的な新製品開発と市場導入を図り、市場の活性化に取組んでおります。既存基幹品のブランド強化を中心に、お客様ニーズの変化へ適合を進めました。菓子分野では、主力品「ポッキー」は、主力商品の軸のくちどけを改良して嗜好性を高めると共に、香料・着色料不使用の“やさしい甘さのポッキー”や、プレッツェルとチョコレートにそれぞれ異なる抹茶を配合した“ポッキー<かさね抹茶>”などを発売し、ブランド全体の価値向上を図りました。ソリッドチョコでは、ココアの余韻を楽しめる“バンホーテンチョコレート”の全国展開を開始すると共に、チョコレートとしては初の機能性表示食品で、糖と脂肪の吸収を抑える機能を持った難消化性デキストリンを配合した“LIBERA(リベラ)”を発売し、健康を切り口とした新たな需要獲得を進めました。4年目を迎えた“バトンドール”は、オレンジビターやベリー&ローズ等の季節に合わせた新味を投入し、身近なデパート菓子として引き続きご愛顧いただいております。「プリッツ」は、プリッツ史上最も細い“超細プリッツ”、国産米粉主原料のプリッツに、醤油だれを塗って焼き上げた“プリッツ”を発売。「ビスコ」については、新たな技術で口どけ改良を実現するとともに、発酵バタ-を使用したシンプルで旨味のある”ビスコ”を発売しました。また、しっとり柔らかなビスケットで濃厚くちどけクリ-ムを包み込んだ“フォンダン”を発売することで、大人が満足するホ-ムストック需要の掘り起こしを図りました。冷菓分野では、“ジャイアントコーン”は、クリームの風味向上とチョコ感や具材感アップにより全体的な質の強化を実現しました。季節限定品や大人企画を投入することで新規顧客の取り組みにも貢献できました。“パピコ”は、ホワイトサワーで添加している微細氷の粒径と気温の相関を調査で実証し、盛夏と春秋で粒径を変更する企画を商品開発研究所発信で進めました。“アイスの実”は、特徴的な形状と濃厚ねっとりジューシーという魅力を基幹フレーバーに加え季節品、催事品を充実させることで発信し続けました。また、美味しさ研究を進めた結果、果汁比率と固形分に相関関係があることを突き止め、アイスの実の魅力を数値化することに成功しました。“パナップ”は、内製ソースの課題であった中性ソース(メロン)において製造適性や風味を維持しつつゲルセットさせる方法を確立し、フルーツの選択肢を増やしました。“牧場しぼり”は、バニラの素材感を打ち出し、他は苺と抹茶に加え季節品をラインナップし、トライアルの促進を図りました。“セブンティーンアイス”は、地域限定品で話題性を提供し、160円品では具材食感を付与し商品価値を高めました。更に高価格帯(200円)商品を発売し、新たな商品価値を提供しました。新商品として“デリチェ”を発売しました。冷凍下で柔らかなクッキーと濃厚チョコアイスのミックスで新たなアイス需要を取り込むことに貢献できました。食品分野では、カレールウ“ZEPPIN”を濃厚ペーストにあめ色たまねぎを増量してコクを深め、さらに辛口はスパイスを増量して豊かな香りにすることで、より大人向けの味わいに改良しました。またデュクセルソースや特別な軟らか処理をした厚切りビーフを使用したレトルトカレーを開発し、“ZEPPIN”ルウの濃厚な大人の味わいをレトルトでも再現しました。“カレー職人”は親子丼の素で培ったかき玉子の独自製法を応用してふわふわ玉子のカレーを開発し、甘口アイテムとして新発売しました。レトルトカレー“LEE”は使用スパイスを21種から42種に増やすと共にコクも強化し、「辛くて旨い」品質を実現しました。「DONBURI亭」では高級食材が入った贅沢な味わいが楽しめる“松茸すき焼き丼”と“ふかひれ中華丼”を開発し、多様なニーズに応えるバリエーションにしました。“炊き込み御膳”では鶏の旨みとコクを強化した専用だしを開発し、人気の鶏系アイテムの“鶏ごはん”を発売しました。「ごちうまシリーズ」では20~30代の多様な食シーンに対応した「創作メニュー」、「ゆでて和えるメニュー」、「ビールによくあうシリーズ」を新発売しました。チルド分野では、拡大するヨーグルト市場に対しBifiXシリーズの機能性表示食品の申請を行い、腸内環境の改善効果について消費者に対する機能の認知深耕を図りました。爽やかな風味が特長の朝食りんごシリーズにおいては、季節限定フレーバーとして“朝食パイン”と“朝食りんご+洋なし”を追加し、バリエーション拡大を行いながら季節に応じた味わいをご提案しました。乳飲料グループでは、カフェオーレのミルク感を強化した“クリーム多め”、“CREAMY”の系列品を発売し、しっかりしたミルクの風味を求める消費者の嗜好に対応したラインナップを追加しています。“プッチンプリン”は主力品とともに期間限定品の“黄金プッチンプリン”や“真っ黒プッチンプリン”を発売し、売場での露出強化、購買喚起、ブランド強化を図りました。また、“とろ~りクリームon”シリーズでは、新フレーバーの“とろ~りクリームon杏仁豆腐”を発売し、アジアンスイーツのニーズ獲得を図りました。“ドロリッチ”は、基幹品であるカフェゼリーに、ケニア産豆の自社抽出コーヒーをブレンドすることで よりさわやかな香りと味わいをご提案しました。また、バニラとラム酒を効かせた“モンレニオンバニラ&クリーム”を発売し、華やかで香りが芳醇なバニラを求める女性の嗜好に対応した系列品を追加しました。幼児のみものブランドから、10月に「幼児スポロン」の季節系列品“幼児スポロン温州みかん”、2月には“幼児スポロン温州マンゴー”を発売し、売り上げ好調の「幼児スポロン」のバックアップに貢献しました。また、1月にはおとなのターゲットに向けたスポロンの系列品として“あじわいスポロン冬仕立て”を発売し、流通でのPキャンキャンペーンを活性化しました。270ml果汁・野菜シリーズについては、3月に“アップル&マスカット”、6月に“トロピカルブリーズ”、9月に“りんごと和柑橘”を発売し、果汁100%主幹商品3品のバックアップを行いました。アーモンド飲料の、「アーモンド効果」の系列品として、砂糖不使用でカロリーを低く設計した”カロリーLight”、10月に味のバリエーションとして”チョコレート”を発売、さらに今年3月には1000mlサイズも投入することで、アーモンドミルク市場の活性化を図り、同市場におけるシェア首位となりました。また、低糖質の冷凍麺シリーズ「糖質オフキッチン」では、小麦粉等の糖質を食物繊維等に置き換える独自技術を利用して、従来品に加え“和風カレーうどん”、“しっかり煮込んだボロネーゼ”、“塩焼きそば”を発売し、グリコとして冷凍食品分野に本格参入を果たしました。糖質オフシリーズでは、9月に本技術を応用した糖質オフのスナックも発売しました。本取組みについては、食品産業センター主催の「第37回食品産業優良企業等表彰」で農林水産大臣賞を受賞しました。