有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|14,292 文字
3【事業等のリスク】 当社グループは、リスクマネジメント活動を、リスク発現時の損失や被害を最小限に留め、また、グループの企業価値の維持・向上のために必要な活動と位置付けております。この考えのもと、「グループリスク管理規程」を定め、事業戦略の遂行を妨げるリスクを特定し、適切な対策を講じることでリスクコントロールを行っております。また、「グループクライシスマネジメント規程」を定め、リスクが発現した場合に迅速かつ適切な対応を行えるよう備えております。 (1)リスクマネジメントの体制とプロセス①リスクマネジメント委員会 当社グループは、パーソルホールディングスのHMC(Headquarters Management Committee)の機能補完・強化を行うグループ横断組織としてリスクマネジメント委員会を設置しております。本委員会は四半期ごとに開催され、委員には代表取締役社長CEOをはじめとした経営層、および各内部統制推進責任者が就いております。本委員会では、後述する「グループ重要リスク」を議題として取り扱うほか、パーソルホールディングスの機能本部やSBU(Strategic Business Unit)およびFU(Function Unit)におけるリスクマネジメントの状況についてモニタリングなどを行っております。また、本委員会の活動状況については取締役会に報告を行っております。 ②リスクマネジメント体制 当社グループでは、3線モデルによるリスクマネジメント体制を構築しており、第2線によるリスク管理状況については、パーソルホールディングス内のグループリスク管理統括部署や、リスクマネジメント委員会に報告を行っております。・第1線(グループ各社):リスクが発生する現場であり、事業活動および日常活動と一体になってリスクマネジメント活動を推進する。・第2線(管理部門) :グループ各社のリスクマネジメント活動に対し、モニタリングと支援を行う。・第3線(内部監査部門):第1線及び第2線から独立した立場で、リスクマネジメントの有効性について合理的な保証を与える。 ※PHD=パーソルホールディングス(株)、HMC=Headquarters Management Committee、CFO=Chief Financial Officer、CIO=Chief Information Officer、CDO=Chief Digital Officer、CHRO=Chief Human Resources Officer、GRC=ガバナンス・リスク・コンプライアンスSBU=Strategic Business Unit、FU=Function Unit また、リスクの性質により、パーソルホールディングスとSBU/FUで次の役割分担を行っております。・グループ共通リスク:グループ共通のリスク対策が効果的なもの(主に、オペレーショナルリスク)については、パーソルホールディングスの各機能本部が、グループ横断的にリスク管理を行う・SBU/FU個別のリスク:事業特性や地域特性に基づくSBU/FU固有のリスクについては、各SBU/FUにリスク管理責任者(=SBU/FU内部統制推進責任者)を設置し、各SBU/FU内で自律的にリスク管理を行う ③グループ重要リスクの管理プロセス 当社グループでは、当社グループにおけるリスクのうち、グループの経営状況や経営戦略に照らし、特に重要性の高いリスクを「グループ重要リスク」として選定しております。グループ重要リスク選定の目的は、これらのリスクへの対応を経営課題として優先的に経営資源を割り当てるためであり、選定された各グループ重要リスクには、パーソルホールディングスの役員をリスクオーナー(リスクの最終的な説明責任を負う者)として設定することでリスク対応への実効性を高めております。グループ重要リスクの選定時には、主に「影響度」と「発生可能性」の観点での評価に加え、リスク対策の脆弱性や、社会からの期待・関心も加味したうえで決定しております。 <リスク評価基準> 影響度レベル定義判断基準(例)経済的損失事業継続レピュテーション大甚大な影響・グループ全体に及ぶ大きな損失・複数年度にわたる影響・事業許可の取り消し、事業廃止命令、事業停止命令・長期的な事業停止処分・長期にわたる致命的な信頼の失墜(数年単位)中中程度の影響・単年度実績への影響・監督官庁からの改善命令、一時的な業務停止命令・短期/一時的な信頼の失墜(1年以内)小限定的な影響・影響が限定的で、年度内に回復可能・監督省庁からの行政指導・勧告・注意・監督省庁へ報告義務がある事案の発生・信頼の失墜にまでは至らない 発生可能性レベル定義高頻繁に発生する(1年に1回以上)中時々発生する(2~3年に1回程度発生)低発生頻度が低い(3~5年に1回程度より少ない) また、リスクマネジメント委員会においてこれらのリスクを議案として取り扱い、リスク対応の進捗や効果を確認し、年次で改善及び見直しを検討するPDCAサイクルを回すことで、継続的に改善できる仕組みとしております。 <グループ重要リスク管理のPDCAサイクル> (2)当社グループの経営成績等に影響を与える重要なリスク 当社グループは、2025年2月のグループ重要リスクの見直しにより、2026年3月期も2025年3月期同様の「IT関連リスク(個人情報漏えい、システム障害等)」「企業買収投資に伴うリスク」「プライバシー侵害リスク」「自然災害等の有事に関する事業継続リスク」「人権侵害リスク」「景気変動によるマクロ経済の変化に関するリスク」「気候変動に伴うリスク」の7項目をグループ重要リスクとして選定しました。2026年3月期も引き続きこれらの重要リスクを中心にリスク対策を講じ、定期的なモニタリングを実施いたします。 また上記のグループ重要リスク7項目を含め、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす主要なリスクは以下の表に記載のとおりであります。当社経営者が認識する当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に重要な影響を与えるリスクに関し、発生の蓋然性及び事業への影響の度合いに鑑み、重要と考えられる順に記載しております。当社グループは、これらリスクの発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであり、以下の記載は当社株式への投資に関するリスクを全て網羅するものではありません。 当社グループの経営成績等に影響を与える重要なリスク一覧重要度順位リスク名称グループ重要リスク1IT関連リスク(個人情報漏えい、システム障害等)● 継続2企業買収投資に伴うリスク● 継続3プライバシー侵害リスク● 継続4自然災害等の有事に関する事業継続リスク● 継続5人権侵害に関するリスク● 継続6景気変動によるマクロ経済の変化に関するリスク● 継続7気候変動に伴うリスク● 継続8技術革新によるリスク 9法令遵守等コンプライアンスに関するリスク 10人材の育成・確保におけるリスク 11海外事業展開に伴うリスク 12競合によるリスク ①グループ重要リスクと主な対応策グループ重要リスク1 IT関連リスク(個人情報漏えい・システム障害等)リスクオーナーCIO/CDO残存リスクa. 個人情報漏えい 影響度:大、 発生可能性:高b. システム障害 影響度:大、 発生可能性:中リスク認識a. 個人情報漏えい 当社グループでは、登録スタッフ、派遣スタッフ、求職者をはじめとするサービス利用者、顧客企業、従業員等その他の関係者の個人情報を大量に保有し取り扱っており、当社グループにおいてサイバー攻撃をはじめとした、第三者によるセキュリティ侵害、不適切なシステムの設定・管理、従業員の不正・過失等によりこれらの個人情報が漏えいする事態が生じた場合、当社グループのブランドの棄損、企業イメージの悪化等の社会的信用の低下に伴う顧客・サービス利用者の減少、さらに損害賠償請求等の発生により、事業運営に重大な影響を与えるとともに、財政状態及び経営成績に大きな影響を与える可能性があります。 b. システム障害 当社グループの事業は、国内外を問わずよりITへの依存が高まり、よりコンピュータシステム及び通信ネットワークに多くを依存しております。近年のリモートワーク拡大等により、当該リスクへの対応の重要性は一段と高いものとして認識しております。またシステムのメンテナンス等の一部はクラウドシステム業者を含む外部業者に委託しております。人為的過誤、サイバー攻撃、広範な自然災害や外部業者のトラブル等により、コンピュータシステムや通信ネットワークに何らかの問題が生じ、適切に利用ができなくなることにより、当社グループの業務や提供するサービスに遅延・停止の可能性があり、当社グループに対する信頼性の低下を招き事業運営に重大な影響を与えるとともに、財政状態及び経営成績に大きな影響を与える可能性があります。 リスク対策の状況 いずれのリスクにおいても、ITの技術的な側面、人的な側面など多面的に適時・適切な管理体制の構築・維持に努めております。具体的な対策例としては次のものが挙げられます。 a. 個人情報漏えい ・当社グループのネットワークやシステムに対するセキュリティ対策の実装 ・当社グループのCSIRT (PERSOL-SIRT)設置による、グループ内でのセキュリティインシデント対応力の強化 ・従業員向けセキュリティ教育や標的型メール訓練、セキュリティインシデント対応訓練の実施 ・グループ共通の情報セキュリティや個人情報取扱いに関する規程・ルールの制定 ・新規サービスの立ち上げや新規の個人データ利活用に際して、専門部署によるプライバシーレビュープロセスを経る体制を構築 ・グループのセキュリティ統括部門を中心としたIT環境やグループ各社のセキュリティ状況の点検 ・クラウドサービスを含む外部サービスや委託先に対するセキュリティ水準の確認(契約時と定期点検) b. システム障害 ・障害発生時の体制・報告フローの整備、障害対応訓練の実施 ・システムセキュリティの強化 ・耐障害性を向上させるIT環境の検討・改修・構築 グループ重要リスク2 企業買収投資に伴うリスクリスクオーナーCFO残存リスク影響度:大、 発生可能性:高リスク認識 当社グループまた当社グループを取巻く業界においては、これまでオーガニックな成長に加え、企業買収や事業提携を行い事業の拡大を行ってまいりました。引き続き企業買収等を通じて事業規模を拡大していくとともに、ITなどの新しいテクノロジーの取込みを目的とする企業買収を行うことによって、さらなる企業価値の向上と競争優位性の確保を行ってまいります。 企業買収や事業提携に際しては、対象となる企業の財務内容や契約関係等について詳細なデューディリジェンスを行い、リスク回避に努めておりますが、案件の性質や時間的な制約等から十分なデューディリジェンスが実施できず、買収後に偶発債務の発生や未認識債務が判明した場合、また当該事業が、当初想定した収益計画と大きく乖離した場合、多額の資金投入が発生する可能性のほか、関係会社株式の評価替えやのれんの減損等により、当社グループの事業展開や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。なお、買収を通じて取得した企業ののれんは、当連結会計年度末において70,065百万円であり、そのうち、Asia Pacific SBU及びCareer SBUが大きな割合を占めております。 なお、当社グループは2024年3月期第1四半期よりIFRSに基づき開示しております。IFRSにおいては、日本において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)と異なり、のれんの償却が行われない一方で、減損の判定方法が異なるため、日本基準と比較し、減損損失が早期に計上され、また、一度に計上される金額が多額となる可能性があります。 また、買収した企業は、それぞれのブランド力やグループ内の相互協力により極めて有益なビジネスシナジーの創出が可能になるものと判断しておりますが、今後、経営環境や事業の状況の著しい変化、技術革新、また何らかの事由によりそれぞれの経営成績が想定通り進捗しない場合、これらの資産について追加の減損損失が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 リスク対策の状況 事業投資案件に関しては、資本効率を重視し、その決裁プロセスにおけるガバナンス体制の強化に取り組んでおります。2020年4月からは、多額の事業投資案件に関して専門的見地から審議した上で経営陣に対して助言する「投資委員会」を設置しております。投資委員会は、グループの投資全般に関する重要事項の審議を行うとともに、投資推進に関連した一連の知識、知見をグループの組織知として高めていくことを目的としており、審議結果をHMC(Headquarters Management Committee)に上程し、HMCの適切な判断を補完する組織となります。 グループ重要リスク3 プライバシー侵害リスクリスクオーナーCIO/CDO残存リスク影響度:大、 発生可能性:中リスク認識 当社グループ各社では、事業運営に際し、登録スタッフ、派遣スタッフ、求職者、顧客企業、従業員等その他の関係者の個人情報を大量に保有し取扱っております。サービスの利便性向上やパーソルグループの成長戦略の観点から、個人データの活用の推進が期待される一方、世の中では人工知能(AI: Artificial Intelligence)を含むITの発達によりデータ提供者本人に対しても何らかの不利益が発生するリスクがあります。 当社グループで保有する個人情報の取扱いについては、当該国の個人情報に関する法律が適用されます。特に主力事業を展開している日本国内においては「個人情報保護法」、「職業安定法」、「労働者派遣法」等に準拠した取扱いが求められます。これらの法令は、近年の個人情報保護及びプライバシーの権利に対する意識の高まりやグローバル基準への適合に向けた動きにより内容が高度化しており、当社グループでは、法務と情報セキュリティの両面からこれらの解釈や運用について慎重な検討と判断を重ねております。しかしながら、これらの法令での実務面に対する要求事項は解釈の余地も多いことから、当社グループにおける解釈によっては、意図せず当社グループの個人情報の取扱いが不適切と評価され、当局からの業務停止命令、データ提供者若しくは法人からの訴訟につながる可能性があります。 さらに法令を遵守して活用した場合でも、データ提供者の不利益又は不信感を招くおそれがあります。特にAIを用いたプロファイリングやマッチング、発展の著しい生成AIの活用において、公平性や公正性の担保をはじめとする適切な取扱いの確保ができないときは、当社グループのブランド及び企業イメージの低下や信用が毀損し、これらに伴い、事業運営に重大な影響を与えるとともに、財政状態及び経営成績に大きな影響を与える可能性があります。 リスク対策の状況 「グループプライバシーガバナンス審議会」を設置し、グループ全体のパーソナルデータ利活用に伴うプライバシーリスクについて議論することで、グループ全体で整合性のとれたパーソナルデータの利活用を支えるプライバシーガバナンスを構築しております。新規サービスの立ち上げや新規の個人データ利活用に際しては、専門部署によるプライバシーレビュープロセスを経る体制を構築し、データ提供者への影響を予め十分に検討し、適切な対応策を講じることで、ユーザー等の信頼を確保することに努めております。また、AIを用いたプロファイリングやマッチング、生成AIの活用に関しては、適切なプライバシーレビューを促進するためのガイドラインを整備しております。 また、当社グループにおけるプライバシーに関する基本的な考え方を示した「パーソナルデータ指針」を、当社グループにおけるプライバシー保護の体制・取り組み等を紹介する「プライバシーセンター」上で公開しております。当該指針に基づき、AIの活用におけるパーソナルデータの適切な取扱いの確保に向けた体制の強化やパーソナルデータの利用目的と利用期間のバランスを適切に保つ取り組みなどを進めております。 グループ重要リスク4 自然災害等の有事に関する事業継続リスクリスクオーナーGRC管掌役員残存リスク影響度:大、 発生可能性:中リスク認識 当社グループは、日本国内およびAPAC地域で事業活動を展開しております。地震、台風、洪水等の自然災害、火災、停電、戦争、テロ行為等が起こり、当社グループの従業員の安全が脅かされる若しくは会社資産が毀損した場合、又はパンデミックが起こり、多数の従業員の感染若しくは行動制限措置により業務が制限された場合、当社グループの事業が一時的に中断され、当社グループの事業運営、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、人材サービスという事業性質上、有事には派遣スタッフの安否確認や顧客企業との契約内容の調整等、多大な顧客対応による業務負荷が予想されることから、当社グループの事業運営に影響を与えるとともに財政状態及び経営成績に大きな影響を与える可能性があります。 また、自然災害のリスクは年々被害規模が甚大化しており、さらに同時多発も想定する必要が生じております。 リスク対策の状況 かかるリスクに対し、当社グループでは当社にクライシスマネジメントの統括部署を設置し、①従業員と派遣スタッフの安全確保、②顧客・会社資産保護、③事業継続、④ステークホルダーコミュニケーションを基本方針として、有事に適切な対応をとる体制を日本国内及びAPAC地域で構築しております。日本国内では、人材サービスの根幹である従業員・派遣スタッフへの給与支払い業務をグループの最重要業務と位置づけ、大規模自然災害やパンデミックが発生した場合でも給与支払い業務を継続し、従業員・派遣スタッフが生活基盤を維持するための事業継続計画を策定しております。併せて、グループ全体で迅速な危機対応を行うための体制や計画の整備を進めるとともに、危機対応力向上にむけ定期的な訓練の実施に努めております。なお、初動対応の迅速化・効率化を実現するため、被災地域の拠点情報や従業員安否情報等を自動で収集するITツールを導入しております。 加えて、APAC地域においては、政治的・社会的情勢の不安定化や戦争、テロ等を想定し、日本からの駐在員を含む現地従業員の安全対策・教育、医療支援を実施するとともに、有事の際の安否確認ルールを策定するなど、従業員の安全と健康を守るための取り組みを行っております。また、定期的な事業継続計画の見直しと訓練の実施による対応の強化を進めております。 グループ重要リスク5 人権侵害に関するリスクリスクオーナーGRC管掌役員残存リスク影響度:大、 発生可能性:中リスク認識 当社グループは、日本国内とAPAC地域で事業拠点を持ち、取引する顧客企業や個人の求職者等の方々も多国にわたっております。近年、先進国を中心として「ビジネスと人権」に関する関心は高まっており、またステークホルダーによる人権への高度な対応要求は、当社グループの事業活動にも大きく影響します。 人権尊重の取り組みはグループビジョンである「はたらいて、笑おう。」を実現するために必要不可欠であり、人権侵害に該当する事案が生じた場合には、各国における行政罰や当社グループの社会的信用・ブランドイメージ毀損等により、当社グループの事業運営に影響を与えるとともに財政状態及び経営成績に大きな影響を与える可能性があります。 リスク対策の状況 これまで当社グループにおいても、パーソルグループ行動規範の制定など取り組みを進めてまいりましたが、2022年12月に取締役会の承認のもと「パーソルグループ人権方針」を制定いたしました。また、2023年4月より、選定した事業において人権デューディリジェンスの運用を開始するとともに、人権に関するグループ従業員向けの研修を開始いたしました。今後もこれらの取り組みについて引き続き実施していくことに加え、人権デューディリジェンスの拡大・高度化、救済メカニズムの構築等、さらなる体制整備に向けて取り組みを推進してまいります。 グループ重要リスク6 景気変動によるマクロ経済の変化に関するリスクリスクオーナーCFO残存リスク影響度:大、 発生可能性:中リスク認識 当社グループが提供している人材サービスは、日本国内における構造的な要因(少子化・労働人口の減少・労働市場の構造変化など)が追い風となってきました。同時に景気変動による影響を受けやすく、こうしたマクロ経済の変化にうまく対応できない場合、当社グループの財政状態及び経営成績に大きな影響を与える可能性があります。グローバル化の進展に伴い、他国の経済状況、国際政治情勢、地政学的要因、国際金融市場等の影響により、事業を展開する各国の経済が大きく左右される傾向が強まっております。また、2008年の世界金融危機、2020年初頭からのCOVID-19感染拡大や地政学的要因による世界的な経済活動の急激な収縮といった、予見が難しい事象が発生しております。2008年の世界金融危機のような深刻な経済危機が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に大きな影響を与える可能性があります。また、不況時における当社グループの収益に与える影響度の順に記載すると以下の表のとおりです。 想定される状況影響度合主要な該当セグメント(提出日現在)人材紹介事業・顧客企業の採用抑制による転職決定者数の減少・内定決定までのリードタイムの伸長・景気感応度は最も高い・売上高の減少及び採算性の悪化 Career SBU Asia Pacific SBU求人広告事業・企業の採用予算の縮小、採用活動の抑制による求人広告出稿数の減少・競争の激化による広告単価の低下・景気感応度は高い・売上高の減少及び採算性の悪化 Career SBU人材派遣事業及び受託請負事業・顧客企業の人件費全般の抑制に伴う派遣スタッフ契約数の減少・顧客企業の操業停止等による派遣契約の終了・取引規模の大きな顧客企業の業績悪化による売上の大幅な減少・業務受託業や人材派遣業等の常用雇用者を有する事業における、契約数の減少及び契約規模の縮小・顧客企業のコスト削減に伴う案件のキャンセル、予算の削減による受託案件の減少・景気感応度は相対的に低く遅行する・売上高の減少及び採算性の悪化 Staffing SBU Technology SBU BPO SBU Asia Pacific SBU リスク対策の状況 通常の景気循環による変動に対しては、当社グループでは、期初段階から景気悪化時シナリオを用意し、コスト管理を行う等の経営努力により、当社の経営成績に与える影響を抑制するよう努めております。こうしたマクロの影響に対して、新しいサービスの展開、ITを利用した付加価値の提供に努めるなど、成長分野への投資を継続的に行い、新たな事業領域への展開と成長に努めております。 グループ重要リスク7 気候変動に伴うリスクリスクオーナー総務購買管掌役員残存リスク影響度:中、 発生可能性:中リスク認識 当社グループは、地球規模で発生している気候変動問題に対して、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の最終提言に賛同し、気候変動による事業へのリスクと機会を特定するシナリオ分析に基づいた開示を2022年5月より実施しております。 気候変動が当社グループ事業に及ぼす影響及び気候関連の機会とリスクを具体化して把握するために、IEA(国際エネルギー機関)やIPCC(気候変動に関する政府間パネル)などの外部機関が公表している4℃シナリオ(気候変動により自然災害の甚大さ・頻度が増加する世界)と1.5~2℃シナリオ(急速に脱炭素社会が実現する世界)をベンチマークとして参照し、分析しております。 当社グループでは、2030年度までに、事業活動に伴う温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」目標を設定しました。気候変動への取り組み遅延や法令違反等があった場合、当社グループの信頼性の低下を招き事業運営に重大な影響を与えるとともに、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 リスク対策の状況 当該リスクに関する当社グループ全体の対応方針・施策全般は、サステナビリティのマテリアリティに含めて管理しております。「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)サステナビリティ全般 (3)気候変動への対応」を参照ください。 ②その他、当社グループの経営成績等に影響を与える主要なリスク <8 技術革新によるリスク> 当社グループの営む人材サービスは、特にITの活用が不可欠な事業であります。当社グループでは、ITを用い、新規サービス開発やオペレーションシステムの改善に努めておりますが、高度な専門性を持つ技術者や企画者の確保や育成ができなかった場合、当社グループが技術革新のトレンドを正確に予測することができず新技術適用の判断が遅れること等により、競争力の低下及び従前のビジネスモデルそのものが陳腐化する可能性があります。また、IT環境の改良や新技術導入に際し、多額の費用が発生する場合、何らかの事由により期待した導入効果が得られない場合、ディスラプティブテクノロジー(disruptive technology)と言われるこれまでにない発想に基づく新たなプロダクトやサービスが急速にグローバルに普及し、既存のマーケットが破壊された場合等に、当社グループの事業運営に影響を与えるとともに、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。さらに、近年AI技術が急速に拡大しており、それを活用した生成AIの導入も注目を集めております。生成AIは業務効率化や生産性向上を実現するテクノロジーの1つです。当社グループではAIや生成AIのスキル保有人材の派遣や、導入支援、研修等のサービスを提供し、新たな企業ニーズに適合すべくサービス展開を実施しております。しかしながら、技術革新における高度な専門性を持つ技術者や企画者の確保や育成ができない場合には、当社グループの事業運営に影響を与えるとともに、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。また、AIや生成AIの導入や改良に際し、透明性・安全性といった当初想定した品質の確保が困難となる場合等において、社会的・法的基準から逸脱するコンテンツを生成する可能性が生じることに加え、偏見や差別的表現を助長することによる人権侵害につながり、社会正義や公正性を損なうなど、倫理面での深刻なリスクが顕在化する可能性があります。これらにより、当社グループの社会的信用やブランド価値が毀損し、ひいては事業運営に深刻な影響を及ぼすとともに、財政状態や経営成績にも悪影響を与える可能性があります。加えて、他社の生成AIの活用動向によっては、事務派遣事業や受託請負事業の代替となることや、職業紹介事業においても、人を介さないビジネスモデルが考えられることなど、既存ビジネスそのものが陳腐化するディスラプター(Disruptor: 破壊的イノベーター)が生じる可能性があります。 <9 法令遵守等コンプライアンスに関するリスク> 当社グループは、事業活動を行う上で自らが事業を展開する国又は地域の様々な法令の適用を受けております。人材サービスを行う当社グループは、労働関連法令の遵守を求められております。当社グループでは、コンプライアンスを、法令遵守に留まらず、「社会からの要請や期待に応え、誠実に事業活動を行っていくこと」とより広範囲で捉え、「パーソルグループ行動規範」を制定し、当社グループの役職員には、公正、正直、敬意及び誠実さをもって行動することを定めております。 また当社グループでは、事業の拡大に合わせ、コンプライアンス統括部署を設置し、コンプライアンス関連規程の整備や継続的な教育・研修の実施、グループ内部通報制度の整備等、コンプライアンス体制を構築しております。しかしながら、当社グループに適用される法令等に違反する事態が生じた場合や社会からの要請や期待に応えられなかった場合は、次のaからcに記載するリスクが具現化し、当社グループの社会的信用やブランドイメージが毀損し、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 a.人材派遣事業 当社グループの主要な事業である人材派遣事業は、国内においては「労働者派遣法」に基づき、労働者派遣事業の許可を受け事業運営を行っております。現時点で、当社グループにおいては、労働者派遣法に基づく労働者派遣事業の許可の取消事由に該当する事実はないものと認識しておりますが、今後何らかの理由により当社グループ各社及びその役職員が労働者派遣法に抵触した場合、当社グループの主要な事業活動全体に支障を来たすことが予想され、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。なお、労働者派遣法及び関係法令については、これまでにも労働環境の変化に応じ改正が適宜実施されており、当社グループではその都度、当該法改正に対応するための諸施策を講じております。今後、さらなる法改正が実施され、大きな運用変更が生じた場合、当社グループの今後の事業運営方針並びに経営成績に少なからず影響を与える可能性があります。 b.人材紹介事業・求人広告事業 当社グループが行う人材紹介事業及び求人広告事業は、国内においては「職業安定法」に基づき、有料職業紹介事業の許可又は募集情報等提供事業の届出の下に行っている事業であります。現時点で、当社グループにおいては、職業安定法に基づく有料職業紹介事業の許可の取消事由に該当する事実はないものと認識しておりますが、今後何らかの理由により当社グループ各社及びその役職員が職業安定法に抵触した場合、当社グループの主要な事業活動全体に支障を来たすことが予想され、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。なお、職業安定法及び関係法令については、これまでにも労働環境の変化に応じた改正が適宜実施されており、当社グループでは法改正の都度、当該法改正に対応するための諸施策を講じております。今後、さらなる法改正が実施され、大きな運用変更が生じた場合、当社グループの今後の事業運営方針並びに経営成績に少なからず影響を与える可能性があります。 c.受託請負事業 当社グループが行う受託請負事業は、事務業務などの業務コンサルティングや業務運営・管理、IT・エンジニアリング領域の製造・開発など多岐にわたります。また、官公庁・地方公共団体・民間企業等の様々な顧客からの業務を受託しております。これら事業の遂行に当たり、顧客の要件を満たすことが第一ですが、特に官公庁・地方公共団体から受託している事業に関しては、その成否が日本社会全体又は地域社会に強く影響する場合もあります。当社グループでは、事前にアセスメントを行ったうえで受託判断を行うとともに、事業開始後も適切に遂行・運営されるように努めております。しかしながら、特に公共性の高い業務を適切に遂行・運営できなかった場合は、当社グループの社会的信用やブランドイメージが毀損し、経営成績に影響を与える可能性があります。 <10 人材の育成・確保におけるリスク> 当社グループの中長期戦略の実行及び持続的な成長において、様々な分野での多様な人材の確保・育成が必要となります。当社グループビジョンである「はたらいて、笑おう。」を実現するため、当社グループのすべての従業員が仕事へのやりがいと組織への貢献意欲を持てるよう良好な職場づくりに努めております。しかしながら、今後の当社グループの成長をけん引するためのIT技術者、デジタルトランスフォーメーション推進人材及びグローバル人材等、一部の領域において、要件を満たす人材は希少性が極めて高く、これら人材の確保が想定通り進められない可能性があります。また、当社グループの目指す職場環境づくりが困難な場合には、優秀な人材の育成が想定通りに進まず、また競合他社等への流出が発生し、当社グループの事業運営が計画通りに進まず、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに関する当社グループ全体の対応方針・施策全般は、サステナビリティのマテリアリティに含めて管理しております。「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)人的資本」を参照ください。 <11 海外事業展開に伴うリスク> 当社グループは、日本国内に加えAPAC地域においても人材派遣事業、人材紹介事業、受託請負事業等を行っております。海外事業展開に際しては、支援体制及び経営管理機能の強化を進めておりますが、APAC地域各国の政治・社会情勢の急激な変化、法令改正、想定外の為替変動等、著しい事業環境変化等により同地域における明確な競争優位を確立できなかった場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 <12 競合によるリスク> 当社グループが展開している人材ビジネス市場では、各国の各分野において多数の競合他社が存在しております。これらの競合他社が当社グループと同水準のサービスを低価格で提供した場合や、当社グループのサービスを必要としないプロセスや仕組みを顧客企業に提供若しくは社会的に浸透・普及に成功した場合、求職者等の個人や法人顧客にとってより魅力的なサービスを提供する又は当社グループがニーズに対応したサービスや機能の改善を図れない場合には、当社グループの競争力が低下し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 また、当社グループにおける派遣スタッフ及び求職者等の個人の集客においては、他社の運営する検索エンジン等を利用して求人広告を掲載しているものがあります。かかるプラットフォームを提供する企業が求人広告業界における集客力を強め、独占的なポジションを確立した場合には、当社グループの集客力や財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
FY2024|14,175 文字
3【事業等のリスク】 当社グループは、リスクマネジメント活動を、リスク発現時の損失や被害を最小限に留め、また、グループの企業価値の維持・向上のために必要な活動と位置付けております。この考えのもと、「グループリスク管理規程」を定め、事業戦略の遂行を妨げるリスクを特定し、適切な対策を講じることでリスクコントロールを行っております。また、「グループクライシスマネジメント規程」を定め、リスクが発現した場合に迅速かつ適切な対応を行えるよう備えております。 (1)リスクマネジメントの体制とプロセス①リスクマネジメント委員会 当社グループは、パーソルホールディングスのHMC(Headquarters Management Committee)の機能補完・強化を行うグループ横断組織としてリスクマネジメント委員会を設置しております。本委員会は四半期ごとに開催され、委員には代表取締役社長CEOをはじめとした経営層、および各内部統制推進責任者が就いております。本委員会では、後述する「グループ重要リスク」を議題として取り扱うほか、パーソルホールディングスの機能本部やSBU(Strategic Business Unit)およびFU(Function Unit)におけるリスクマネジメントの状況についてモニタリングなどを行っております。また、本委員会の活動状況については取締役会に報告を行っております。 ②リスクマネジメント体制 当社グループでは、3線モデルによるリスクマネジメント体制を構築しており、第2線によるリスク管理状況については、パーソルホールディングス内のグループリスク統括部署や、リスクマネジメント委員会に報告を行っております。・第1線(グループ各社):リスクが発生する現場であり、事業活動および日常活動と一体になってリスクマネジメント活動を推進する。・第2線(管理部門) :グループ各社のリスクマネジメント活動に対し、モニタリングと支援を行う。・第3線(内部監査部門):第1線および第2線から独立した立場で、リスクマネジメントの有効性について合理的な保証を与える。 ※PHD=パーソルホールディングス(株)、HMC=Headquarters Management Committee、CFO=Chief Financial Officer、CIO=Chief Information Officer、CDO=Chief Digital Officer、CHRO=Chief Human Resources Officer、GRC=ガバナンス・リスク・コンプライアンスSBU=Strategic Business Unit、FU=Function Unit また、リスクの性質により、パーソルホールディングスとSBU/FUで次の役割分担を行っております。・グループ共通リスク:グループ共通のリスク対策が効果的なもの(主に、オペレーショナルリスク)については、パーソルホールディングスの各機能本部が、グループ横断的にリスク管理を行う・SBU/FU個別のリスク:事業特性や地域特性に基づくSBU/FU固有のリスクについては、各SBU/FUにリスク管理責任者(=SBU/FU内部統制推進責任者)を設置し、各SBU/FU内で自律的にリスク管理を行う ③グループ重要リスクの管理プロセス 当社グループでは、当社グループにおけるリスクのうち、グループの経営状況や経営戦略に照らし、特に重要性の高いリスクを「グループ重要リスク」として選定しております。グループ重要リスク選定の目的は、これらのリスクへの対応を経営課題として優先的に経営資源を割り当てるためであり、選定された各グループ重要リスクには、パーソルホールディングスの役員をリスクオーナー(リスクの最終的な説明責任を負う者)として設定することでリスク対応への実効性を高めております。グループ重要リスクの選定時には、主に「影響度」と「発生可能性」の観点での評価に加え、リスク対策の脆弱性や、社会からの期待・関心も加味したうえで決定しております。 <リスク評価基準> 影響度レベル定義判断基準(例)経済的損失事業継続レピュテーション大甚大な影響・グループ全体に及ぶ大きな損失・複数年度にわたる影響・事業許可の取り消し、事業廃止命令、事業停止命令・長期的な事業停止処分・長期にわたる致命的な信頼の失墜(数年単位)中中程度の影響・単年度実績への影響・監督官庁からの改善命令、一時的な業務停止命令・短期/一時的な信頼の失墜(1年以内)小限定的な影響・影響が限定的で、年度内に回復可能・監督省庁からの行政指導・勧告・注意・監督省庁へ報告義務がある事案の発生・信頼の失墜にまでは至らない 発生可能性レベル定義高頻繁に発生する(1年に1回以上)中時々発生する(2~3年に1回程度発生)低発生頻度が低い(3~5年に1回程度より少ない) また、リスクマネジメント委員会においてこれらのリスクを議案として取り扱い、リスク対応の進捗や効果を確認し、年次で改善及び見直しを検討するPDCAサイクルを回すことで、継続的に改善できる仕組みとしております。 <グループ重要リスク管理のPDCAサイクル> (2)当社グループの経営成績等に影響を与える重要なリスク 当社グループは、2024年2月のグループ重要リスクの見直しにより、2025年3月期も2024年3月期同様の「IT関連リスク(個人情報漏えい、システム障害等)」「企業買収投資に伴うリスク」「プライバシー侵害リスク」「自然災害等の有事に関する事業継続リスク」「人権侵害リスク」「景気変動によるマクロ経済の変化に関するリスク」「気候変動に伴うリスク」の7項目をグループ重要リスクとして選定しました。2025年3月期も引き続きこれらの重要リスクを中心にリスク対策を講じ、定期的なモニタリングを実施いたします。 また上記のグループ重要リスク7項目を含め、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす主要なリスクは以下の表に記載のとおりであります。当社経営者が認識する当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に重要な影響を与えるリスクに関し、発生の蓋然性及び事業への影響の度合いに鑑み、重要と考えられる順に記載しております。当社グループは、これらリスクの発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであり、以下の記載は当社株式への投資に関するリスクを全て網羅するものではありません。 当社グループの経営成績等に影響を与える重要なリスク一覧重要度順位リスク名称グループ重要リスク1IT関連リスク(個人情報漏えい、システム障害等)● 継続2企業買収投資に伴うリスク● 継続3プライバシー侵害リスク● 継続4自然災害等の有事に関する事業継続リスク● 継続5人権侵害に関するリスク● 継続6景気変動によるマクロ経済の変化に関するリスク● 継続7気候変動に伴うリスク● 継続8技術革新によるリスク 9法令遵守等コンプライアンスに関するリスク 10人材の育成・確保におけるリスク 11海外事業展開に伴うリスク 12競合によるリスク ①グループ重要リスクと主な対応策グループ重要リスク1 IT関連リスク(個人情報漏えい・システム障害等)リスクオーナーCIO/CDO残存リスクa. 個人情報漏えい 影響度:大、 発生可能性:高b. システム障害 影響度:大、 発生可能性:中リスク認識a. 個人情報漏えい 当社グループでは、登録スタッフ、派遣スタッフ、求職者、顧客企業、従業員等その他の関係者の個人情報を大量に保有し取り扱っており、当社グループにおいてサイバー攻撃をはじめとした、第三者によるセキュリティ侵害、不適切なシステムの設定・管理、従業員の不正・過失等によりこれらの個人情報が漏えいする事態が生じた場合、当社グループのブランドの棄損、企業イメージの悪化等の社会的信用の低下に伴う顧客・サービス利用者の減少、さらに損害賠償請求等の発生により、事業運営に重大な影響を与えるとともに、財政状態及び経営成績に大きな影響を与える可能性があります。 b. システム障害 当社グループの事業は、国内外を問わずよりITへの依存が高まり、よりコンピュータシステム及び通信ネットワークに多くを依存しております。近年のリモートワーク拡大等により、当該リスクへの対応の重要性は一段と高いものとして認識しております。またシステムのメンテナンス等の一部はクラウドシステム業者を含む外部業者に委託しております。人為的過誤、サイバー攻撃、広範な自然災害や外部業者のトラブル等により、コンピュータシステムや通信ネットワークに何らかの問題が生じ、適切に利用ができなくなることにより、当社グループの業務や提供するサービスに遅延・停止の可能性があり、当社グループに対する信頼性の低下を招き事業運営に重大な影響を与えるとともに、財政状態及び経営成績に大きな影響を与える可能性があります。 リスク対策の状況 いずれのリスクにおいても、ITの技術的な側面、人的な側面など多面的に適時・適切な管理体制の構築・維持に努めております。具体的な対策例としては次のものが挙げられます。 a. 個人情報漏えい ・当社グループのネットワークやシステムに対するセキュリティ対策の実装 ・当社グループのCSIRT (PERSOL-SIRT)設置による、グループ内でのセキュリティインシデント対応力の強化 ・従業員向けセキュリティ教育や標的型メール訓練の実施 ・グループ共通の情報セキュリティや個人情報取扱いに関する規程・ルールの制定 ・新規サービスの立ち上げや新規の個人データ利活用に際して、専門部署によるプライバシーレビュープロセスを経る体制を構築 ・グループのセキュリティ統括部門を中心としたIT環境やグループ各社のセキュリティ状況の点検 ・外部サービスや委託先に対するセキュリティ水準の確認(契約時と定期点検) b. システム障害 ・障害発生時の体制・報告フローの整備 ・システムセキュリティの強化 ・耐障害性を向上させるIT環境の検討・改修・構築 グループ重要リスク2 企業買収投資に伴うリスクリスクオーナーCFO残存リスク影響度:大、 発生可能性:高リスク認識 当社グループまた当社グループを取巻く業界においては、これまでオーガニックな成長に加え、企業買収や事業提携を行い事業の拡大を行ってまいりました。引き続き企業買収等を通じて事業規模を拡大していくとともに、ITなどの新しいテクノロジーの取込みを目的とする企業買収を行うことによって、さらなる企業価値の向上と競争優位性の確保を行ってまいります。 企業買収や事業提携に際しては、対象となる企業の財務内容や契約関係等について詳細なデューディリジェンスを行い、リスク回避に努めておりますが、案件の性質や時間的な制約等から十分なデューディリジェンスが実施できず、買収後に偶発債務の発生や未認識債務が判明した場合、また当該事業が、当初想定した収益計画と大きく乖離した場合、多額の資金投入が発生する可能性のほか、関係会社株式の評価替えやのれんの減損等により、当社グループの事業展開や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。なお、買収を通じて取得した企業ののれんは、当連結会計年度末において59,019百万円であり、そのうち、Asia Pacific SBU及びCareer SBUが大きな割合を占めております。 なお、当社グループは2024年3月期第1四半期よりIFRSに基づき開示しております。IFRSにおいては、日本において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「日本基準」という。)と異なり、のれんの償却が行われない一方で、減損の判定方法が異なるため、日本基準と比較し、減損損失が早期に計上され、また、一度に計上される金額が多額となる可能性があります。 また、買収した企業は、それぞれのブランド力やグループ内の相互協力により極めて有益なビジネスシナジーの創出が可能になるものと判断しておりますが、今後、経営環境や事業の状況の著しい変化、技術革新、また何らかの事由によりそれぞれの経営成績が想定通り進捗しない場合、これらの資産について追加の減損損失が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 リスク対策の状況 事業投資案件に関しては、資本効率を重視し、その決裁プロセスにおけるガバナンス体制の強化に取り組んでおります。2020年4月からは、多額の事業投資案件に関して専門的見地から審議した上で経営陣に対して助言する「投資委員会」を設置しております。投資委員会は、グループの投資全般に関する重要事項の審議を行うとともに、投資推進に関連した一連の知識、知見をグループの組織知として高めていくことを目的としており、審議結果をHMC(Headquarters Management Committee)に上程し、HMCの適切な判断を補完する組織となります。 グループ重要リスク3 プライバシー侵害リスクリスクオーナーCIO/CDO残存リスク影響度:大、 発生可能性:中リスク認識 当社グループ各社では、事業運営に際し、登録スタッフ、派遣スタッフ、求職者、顧客企業、従業員等その他の関係者の個人情報を大量に保有し取扱っております。サービスの利便性向上やパーソルグループの成長戦略の観点から、個人データの活用の推進が期待される一方、世の中では人工知能(AI: Artificial Intelligence)を含むITの発達によりデータ提供者本人に対しても何らかの不利益が発生するリスクがあります。 当社グループで保有する個人情報の取扱いについては、当該国の個人情報に関する法律が適用されます。特に主力事業を展開している日本国内においては「個人情報保護法」、「職業安定法」、「労働者派遣法」等に準拠した取扱いが求められます。これらの法令は、近年の個人情報保護及びプライバシーの権利に対する意識の高まりやグローバル基準への適合に向けた動きにより内容が高度化しており、当社グループでは、法務と情報セキュリティの両面からこれらの解釈や運用について慎重な検討と判断を重ねております。しかしながら、これらの法令での実務面に対する要求事項は解釈の余地も多いことから、当社グループにおける解釈によっては、意図せず当社グループの個人情報の取扱いが不適切と評価され、当局からの業務停止命令、データ提供者若しくは法人からの訴訟につながる可能性があります。 さらに法令を遵守して活用した場合でも、データ提供者の不利益又は不信感を招くおそれがあります。特にAIを用いたプロファイリングやマッチング、発展の著しい生成AIの活用において、公平性や公正性の担保をはじめとする適切な取扱いの確保ができないときは、当社グループのブランド及び企業イメージの低下や信用が毀損し、これらに伴い、事業運営に重大な影響を与えるとともに、財政状態及び経営成績に大きな影響を与える可能性があります。 リスク対策の状況 「グループプライバシーガバナンス審議会」を設置し、グループ全体のパーソナルデータ利活用に伴うプライバシーリスクについて議論することで、グループ全体で整合性のとれたパーソナルデータの利活用を支えるプライバシーガバナンスを構築しております。新規サービスの立ち上げや新規の個人データ利活用に際しては、専門部署によるプライバシーレビュープロセスを経る体制を構築し、データ提供者への影響を予め十分に検討し、適切な対応策を講じることで、ユーザー等の信頼を確保することに努めております。また、AIを用いたプロファイリングやマッチング、生成AIの活用に関しては、適切なプライバシーレビューを促進するためのガイドラインを整備しております。 また、2023年3月には、当社グループにおけるプライバシーに関する基本的な考え方を示した「パーソナルデータ指針」を制定いたしました。当該指針は、プライバシー保護の体制・取り組み等と併せて当社グループにおける取り組みを紹介する「プライバシーセンター」上で公開しており、当社グループのサービスを安心してご利用いただけるよう情報開示についても強化しております。 グループ重要リスク4 自然災害等の有事に関する事業継続リスクリスクオーナーGRC管掌役員残存リスク影響度:大、 発生可能性:中リスク認識 当社グループは、日本国内およびAPAC地域で事業活動を展開しております。地震、台風、洪水等の自然災害、火災、停電、戦争、テロ行為等が起こり、当社グループの従業員の安全が脅かされる若しくは会社資産が毀損した場合、又はパンデミックが起こり、多数の従業員の感染若しくは行動制限措置により業務が制限された場合、当社グループの事業が一時的に中断され、当社グループの事業運営、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、人材サービスという事業性質上、有事には派遣スタッフの安否確認や顧客企業との契約内容の調整等、多大な顧客対応による業務負荷が予想されることから、当社グループの事業運営に影響を与えるとともに財政状態及び経営成績に大きな影響を与える可能性があります。 また、自然災害のリスクは年々被害規模が甚大化しており、さらに同時多発も想定する必要が生じております。 リスク対策の状況 かかるリスクに対し、当社グループでは当社にクライシスマネジメントの統括部署を設置し、①従業員と派遣スタッフの安全確保、②顧客・会社資産保護、③事業継続、④ステークホルダーコミュニケーションを基本方針として、有事に適切な対応をとる体制を日本国内およびAPAC地域で構築しております。日本国内では、人材サービスの根幹である従業員・派遣スタッフへの給与支払い業務をグループの最重要業務と位置づけ、大規模自然災害やパンデミックが発生した場合でも給与支払い業務を継続し、従業員・派遣スタッフが生活基盤を維持するための事業継続計画を策定しております。併せて、グループ全体で迅速な危機対応を行うための体制や計画の整備を進めるとともに、危機対応力向上にむけ定期的な訓練の実施に努めております。なお、初動対応の迅速化・効率化を実現するため、被災地域の拠点情報や従業員安否情報等を自動で収集するITツールを導入しております。 加えて、APAC地域においては、政治的・社会的情勢の不安定化や戦争、テロ等を想定し、日本からの駐在員を含む現地従業員の安全対策・教育、医療支援を実施するとともに、有事の際の安否確認ルールを策定するなど、従業員の安全と健康を守るための取り組みを行っております。また、定期的な事業継続計画の見直しと訓練の実施による対応の強化を進めております。 グループ重要リスク5 人権侵害に関するリスクリスクオーナーGRC管掌役員残存リスク影響度:大、 発生可能性:中リスク認識 当社グループは、日本国内とAPAC地域で事業拠点を持ち、取引する顧客企業や個人の求職者等の方々も多国にわたっております。近年、先進国を中心として「ビジネスと人権」に関する関心は高まっており、またステークホルダーによる人権への高度な対応要求は、当社グループの事業活動にも大きく影響します。 人権尊重の取り組みはグループビジョンである「はたらいて、笑おう。」実現のために必要不可欠であり、人権侵害に該当する事案が生じた場合には、各国における行政罰や当社グループの社会的信用・ブランドイメージ毀損等により、当社グループの事業運営に影響を与えるとともに財政状態及び経営成績に大きな影響を与える可能性があります。 リスク対策の状況 これまで当社グループにおいても、パーソルグループ行動規範の制定など取り組みを進めてまいりましたが、2022年12月に取締役会の承認のもと「パーソルグループ人権方針」を制定いたしました。また、2023年4月より、選定した事業において人権デューディリジェンスの運用を開始するとともに、人権に関するグループ従業員向けの研修を開始いたしました。今後もこれらの取り組みについて引き続き実施していくことに加え、人権デューディリジェンスの拡大・高度化、救済メカニズムの構築等、さらなる体制整備に向けて取り組みを推進してまいります。 グループ重要リスク6 景気変動によるマクロ経済の変化に関するリスクリスクオーナーCFO残存リスク影響度:大、 発生可能性:中リスク認識 当社グループが提供している人材サービスは、日本国内における構造的な要因(少子化・労働人口の減少・労働市場の構造変化など)が追い風となってきました。同時に景気変動による影響を受けやすく、こうしたマクロ経済の変化にうまく対応できない場合、当社グループの財政状態及び経営成績に大きな影響を与える可能性があります。グローバル化の進展に伴い、他国の経済状況、国際政治情勢、地政学的要因、国際金融市場等の影響により、事業を展開する各国の経済が大きく左右される傾向が強まっております。また、2008年の世界金融危機、2020年初頭からのCOVID-19感染拡大や地政学的要因による世界的な経済活動の急激な収縮といった、予見が難しい事象が発生しております。2008年の世界金融危機のような深刻な経済危機が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に大きな影響を与える可能性があります。また、不況時における当社グループの収益に与える影響度の順に記載すると以下の表のとおりです。 想定される状況影響度合主要な該当セグメント(提出日現在)人材紹介事業・顧客企業の採用抑制による転職決定者数の減少・内定決定までのリードタイムの伸長・景気感応度は最も高い・売上高の減少及び採算性の悪化 Career SBU Asia Pacific SBU求人広告事業・企業の採用予算の縮小、採用活動の抑制による求人広告出稿数の減少・競争の激化による広告単価の低下・景気感応度は高い・売上高の減少及び採算性の悪化 Career SBU人材派遣事業及び受託請負事業・顧客企業の人件費全般の抑制に伴う派遣スタッフ契約数の減少・顧客企業の操業停止等による派遣契約の終了・取引規模の大きな顧客企業の業績悪化による売上の大幅な減少・業務受託業や人材派遣業等の常用雇用者を有する事業における、契約数の減少及び契約規模の縮小・顧客企業のコスト削減に伴う案件のキャンセル、予算の削減による受託案件の減少・景気感応度は相対的に低く遅行する・売上高の減少及び採算性の悪化 Staffing SBU Technology SBU BPO SBU Asia Pacific SBU リスク対策の状況 通常の景気循環による変動に対しては、当社グループでは、期初段階から景気悪化時シナリオを用意し、コスト管理を行う等の経営努力により、当社の経営成績に与える影響を抑制するよう努めております。こうしたマクロの影響に対して、新しいサービスの展開、ITを利用した付加価値の提供に努めるなど、成長分野への投資を継続的に行い、新たな事業領域への展開と成長に努めております。 グループ重要リスク7 気候変動に伴うリスクリスクオーナー総務購買管掌役員残存リスク影響度:大、 発生可能性:中リスク認識 当社グループは、地球規模で発生している気候変動問題に対して、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の最終提言に賛同し、気候変動による事業へのリスクと機会を特定するシナリオ分析に基づいた開示を2022年5月より実施しております。 気候変動が当社グループ事業に及ぼす影響及び気候関連の機会とリスクを具体化して把握するために、IEA(国際エネルギー機関)やIPCC(気候変動に関する政府間パネル)などの外部機関が公表している4℃シナリオ(気候変動により自然災害の甚大さ・頻度が増加する世界)と1.5~2℃シナリオ(急速に脱炭素社会が実現する世界)をベンチマークとして参照し、分析しております。 当社グループでは、2030年度までに、事業活動に伴う温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」目標を設定しました。気候変動への取り組み遅延や法令違反等があった場合、当社グループの信頼性の低下を招き事業運営に重大な影響を与えるとともに、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 リスク対策の状況 当該リスクに関する当社グループ全体の対応方針・施策全般は、サステナビリティのマテリアリティに含めて管理しております。「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)マテリアリティに関する事項 (3)気候変動への対応」を参照ください。 ②その他、当社グループの経営成績等に影響を与える主要なリスク <8 技術革新によるリスク> 当社グループの営む人材サービスは、特にITの活用が不可欠な事業であります。当社グループでは、ITを用い、新規サービス開発やオペレーションシステムの改善に努めておりますが、高度な専門性を持つ技術者や企画者の確保や育成ができなかった場合、当社グループが技術革新のトレンドを正確に予測することができず新技術適用の判断が遅れること等により、競争力の低下及び従前のビジネスモデルそのものが陳腐化する可能性があります。また、IT環境の改良や新技術導入に際し、多額の費用が発生する場合、何らかの事由により期待した導入効果が得られない場合、ディスラプティブテクノロジー(disruptive technology)と言われるこれまでにない発想に基づく新たなプロダクトやサービスが急速にグローバルに普及し、既存のマーケットが破壊された場合等に、当社グループの事業運営に影響を与えるとともに、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。さらに、近年AI技術が急速に拡大しており、それを活用した生成AIの導入も注目を集めております。生成AIは業務効率化や生産性向上を実現するテクノロジーの1つです。当社グループではAIや生成AIのスキル保有人材の派遣や、導入支援、研修等のサービスを提供し、新たな企業ニーズに適合すべくサービス展開を実施しております。しかしながら、技術革新における高度な専門性を持つ技術者や企画者の確保や育成ができない場合には、当社グループの事業運営に影響を与えるとともに、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。また、AIや生成AIの導入や改良に際し、多額の費用が発生する場合、何らかの事由により当初想定したサービスの質の確保が難しい場合、期待した導入効果が得られない場合等において、当社グループの事業運営に影響を与えるとともに、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。加えて、他社の生成AIの活用動向によっては、事務派遣事業や受託請負事業の代替となることや、職業紹介事業においても、人を介さないビジネスモデルが考えられることなど、既存ビジネスそのものが陳腐化するディスラプター(Disruptor: 破壊的イノベーター)が生じる可能性があります。 <9 法令遵守等コンプライアンスに関するリスク> 当社グループは、事業活動を行う上で自らが事業を展開する国又は地域の様々な法令の適用を受けております。人材サービスを行う当社グループは、労働関連法令の遵守を求められております。当社グループでは、コンプライアンスを、法令遵守に留まらず、「社会からの要請や期待に応え、誠実に事業活動を行っていくこと」とより広範囲で捉え、「パーソルグループ行動規範」を制定し、当社グループの役職員には、公正、正直、敬意及び誠実さをもって行動することを定めております。 また当社グループでは、事業の拡大に合わせ、コンプライアンス統括部署を設置し、コンプライアンス関連規程の整備や継続的な教育・研修の実施、グループ内部通報制度の整備等、コンプライアンス体制を構築しております。しかしながら、当社グループに適用される法令等に違反する事態が生じた場合や社会からの要請や期待に応えられなかった場合は、次のaからcに記載するリスクが具現化し、当社グループの社会的信用やブランドイメージが毀損し、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 a.人材派遣事業 当社グループの主要な事業である人材派遣事業は、国内においては「労働者派遣法」に基づき、労働者派遣事業の許可を受け事業運営を行っております。現時点で、当社グループにおいては、労働者派遣法に基づく労働者派遣事業の許可の取消事由に該当する事実はないものと認識しておりますが、今後何らかの理由により当社グループ各社及びその役職員が労働者派遣法に抵触した場合、当社グループの主要な事業活動全体に支障を来たすことが予想され、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。なお、労働者派遣法及び関係法令については、これまでにも労働環境の変化に応じ改正が適宜実施されており、当社グループではその都度、当該法改正に対応するための諸施策を講じております。今後、さらなる法改正が実施され、大きな運用変更が生じた場合、当社グループの今後の事業運営方針並びに経営成績に少なからず影響を与える可能性があります。 b.人材紹介事業・求人広告事業 当社グループが行う人材紹介事業及び求人広告事業は、国内においては「職業安定法」に基づき、有料職業紹介事業の許可又は募集情報等提供事業の届出の下に行っている事業であります。現時点で、当社グループにおいては、職業安定法に基づく有料職業紹介事業の許可の取消事由に該当する事実はないものと認識しておりますが、今後何らかの理由により当社グループ各社及びその役職員が職業安定法に抵触した場合、当社グループの主要な事業活動全体に支障を来たすことが予想され、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。なお、職業安定法及び関係法令については、これまでにも労働環境の変化に応じた改正が適宜実施されており、直近では、2022年3月に、求人広告事業の一部である募集情報等提供事業の届出制を創設する内容の法改正が行われました。当社グループでは法改正の都度、当該法改正に対応するための諸施策を講じております。今後、さらなる法改正が実施され、大きな運用変更が生じた場合、当社グループの今後の事業運営方針並びに経営成績に少なからず影響を与える可能性があります。 c.受託請負事業 当社グループが行う受託請負事業は、事務業務などの業務コンサルティングや業務運営・管理、IT・エンジニアリング領域の製造・開発など多岐にわたります。また、官公庁・地方公共団体・民間企業等の様々な顧客からの業務を受託しております。これら事業の遂行に当たり、顧客の要件を満たすことが第一ですが、特に官公庁・地方公共団体から受託している事業に関しては、その成否が日本社会全体又は地域社会に強く影響する場合もあります。当社グループでは、事前にアセスメントを行ったうえで受託判断を行うとともに、事業開始後も適切に遂行・運営されるように努めております。しかしながら、特に公共性の高い業務を適切に遂行・運営できなかった場合は、当社グループの社会的信用やブランドイメージが毀損し、経営成績に影響を与える可能性があります。 <10 人材の育成・確保におけるリスク> 当社グループの中長期戦略の実行及び持続的な成長において、様々な分野での多様な人材の確保・育成が必要となります。当社グループビジョンである「はたらいて、笑おう。」を実現するため、当社グループのすべての従業員が仕事へのやりがいと組織への貢献意欲を持てるよう良好な職場づくりに努めております。しかしながら、今後の当社グループの成長をけん引するためのIT技術者、デジタルトランスフォーメーション推進人材及びグローバル人材等、一部の領域において、要件を満たす人材は希少性が極めて高く、これら人材の確保が想定通り進められない可能性があります。また、当社グループの目指す職場環境づくりが困難な場合には、優秀な人材の育成が想定通りに進まず、また競合他社等への流出が発生し、当社グループの事業運営が計画通りに進まず、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに関する当社グループ全体の対応方針・施策全般は、サステナビリティのマテリアリティに含めて管理しております。「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)人的資本」を参照ください。 <11 海外事業展開に伴うリスク> 当社グループは、日本国内に加えAPAC地域においても人材派遣事業、人材紹介事業、受託請負事業等を行っております。海外事業展開に際しては、支援体制及び経営管理機能の強化を進めておりますが、APAC地域各国の政治・社会情勢の急激な変化、法令改正、想定外の為替変動等、著しい事業環境変化等により同地域における明確な競争優位を確立できなかった場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 <12 競合によるリスク> 当社グループが展開している人材ビジネス市場では、各国の各分野において多数の競合他社が存在しております。これらの競合他社が当社グループと同水準のサービスを低価格で提供した場合や、当社グループのサービスを必要としないプロセスや仕組みを顧客企業に提供若しくは社会的に浸透・普及に成功した場合、求職者等の個人や法人顧客にとってより魅力的なサービスを提供する又は当社グループがニーズに対応したサービスや機能の改善を図れない場合には、当社グループの競争力が低下し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 また、当社グループにおける派遣スタッフ及び求職者等の個人の集客においては、他社の運営する検索エンジン等を利用して求人広告を掲載しているものがあります。かかるプラットフォームを提供する企業が求人広告業界における集客力を強め、独占的なポジションを確立した場合には、当社グループの集客力や財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
FY2023|15,111 文字
3【事業等のリスク】 当社グループは、リスクマネジメント活動を、リスク発現時の損失や被害を最小限に留め、また、グループの企業価値の維持・向上のために必要な活動と位置付けております。この考えのもと、「グループリスク管理規程」を定め、事業戦略の遂行を妨げるリスクを特定し、適切な対策を講じることでリスクコントロールを行っております。また、「グループクライシスマネジメント規程」を定め、リスクが発現した場合に迅速かつ適切な対応を行えるよう備えています。 (1)リスクマネジメントの体制とプロセス①リスクマネジメント委員会 当社グループは、パーソルホールディングスのHMC(Headquarters Management Committee)の機能補完・強化を行うグループ横断組織としてリスクマネジメント委員会を設置しています。本委員会は四半期ごとに開催され、委員には代表取締役社長CEOをはじめとした経営層、各SBU(Strategic Business Unit)長、各FU(Function Unit)長および各内部統制推進責任者が就いております。本委員会では、後述する「グループ重要リスク」を議題として取り扱うほか、パーソルホールディングスの機能本部やSBUおよびFUにおけるリスクマネジメントの状況についてモニタリングなどを行っています。また、本委員会の活動状況については取締役会に報告を行っています。 ②リスクマネジメント体制 当社グループでは、3線モデルによるリスクマネジメント体制を構築しており、第2線によるリスク管理状況については、パーソルホールディングス内のグループリスク統括部署や、リスクマネジメント委員会に報告を行っております。・第1線(グループ各社):リスクが発生する現場であり、事業活動および日常活動と一体になってリスクマネジメント活動を推進する。・第2線(管理部門) :グループ各社のリスクマネジメント活動に対し、モニタリングと支援を行う。・第3線(内部監査部門):第1線および第2線から独立した立場で、リスクマネジメントの有効性について合理的な保証を与える。 ※PHD=パーソルホールディングス(株)、HMC=Headquarters Management Committee、CFO=Chief Financial Officer、CIO=Chief Information Officer、CDO=Chief Digital Officer、CHRO=Chief Human Resources Officer、GRC=ガバナンス・リスク・コンプライアンス また、リスクの性質により、パーソルホールディングスとSBUで次の役割分担を行っています。・グループ共通リスク:グループ共通のリスク対策が効果的なもの(主に、オペレーショナルリスク)については、パーソルホールディングスの各機能本部が、グループ横断的にリスク管理を行う・SBU個別のリスク:事業特性や地域特性といったSBU固有のリスクについては、各SBUにリスク管理責任者(=SBU内部統制推進責任者)を設置し、各SBU内で自律的にリスク管理を行う ③ グループ重要リスクの管理プロセス 当社グループでは、当社グループにおけるリスクのうち、グループの経営状況や経営戦略に照らし、特に重要性の高いリスクを「グループ重要リスク」として選定しております。グループ重要リスク選定の目的は、これらのリスクへの対応を経営課題として優先的に経営資源を割り当てるためであり、選定された各グループ重要リスクには、パーソルホールディングスの役員をリスクオーナー(リスクの最終的な説明責任を負う者)として設定することでリスク対応への実効性を高めています。グループ重要リスクの選定時には、主に「影響度」と「発生可能性」の観点での評価に加え、リスク対策の脆弱性や、社会からの期待・関心といった点も加味したうえで決定しています。 <リスク評価基準> 影響度レベル定義判断基準(例)経済的損失事業継続レピュテーション大甚大な影響・グループ全体に及ぶ大きな損失・複数年度にわたる影響・事業許可の取り消し、事業廃止命令、事業停止命令・長期的な事業停止処分・長期にわたる致命的な信頼の失墜(数年単位)中中程度の影響・単年度実績への影響・監督官庁からの改善命令、一時的な事業停止処分・短期/一時的な信頼の失墜(1年以内)小限定的な影響・影響が限定的で、年度内に回復可能・監督省庁からの行政指導・勧告・注意・監督省庁へ報告義務がある事案の発生・信頼の失墜にまでは至らない 発生可能性レベル定義高頻繁に発生する(1年に1回以上)中時々発生する(2~3年に1回程度発生)低発生頻度が低い(3~5年に1回程度より少ない) また、リスクマネジメント委員会においてこれらのリスクを議案として取り扱い、リスク対応の進捗や効果を確認し、年次で改善及び見直しを検討するPDCAサイクルを回すことで、継続的に改善できる仕組みとしています。 <グループ重要リスク管理のPDCAサイクル> (2)当社グループの経営成績等に影響を与える重要なリスク 当社グループは、2023年2月のグループ重要リスクの見直しにより、「IT関連リスク(個人情報漏えい、システム障害等)」「企業買収投資に伴うリスク」「プライバシー侵害リスク」「自然災害等の有事に関する事業継続リスク」「気候変動に伴うリスク」「人権侵害リスク」「景気変動によるマクロ経済の変化に関するリスク」の7項目をグループ重要リスクとして選定しました。2024年3月期以降はこれらの重要リスクを中心に定期的なモニタリングを実施する予定です。 また上記のグループ重要リスク7項目を含め、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす主要なリスクは以下の表に記載のとおりであります。当社経営者が認識する当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に重要な影響を与えるリスクに関し、発生の蓋然性及び事業への影響の度合いに鑑み、重要と考えられる順に記載しております。当社グループは、これらリスクの発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであり、以下の記載は当社株式への投資に関するリスクを全て網羅するものではありません。 当社グループの経営成績等に影響を与える重要なリスク一覧重要度順位リスク名称グループ重要リスク1IT関連リスク(個人情報漏えい、システム障害等)● 継続2企業買収投資に伴うリスク● 継続3プライバシー侵害リスク● 継続4自然災害等の有事に関する事業継続リスク● 継続5気候変動に伴うリスク● 継続6人権侵害に関するリスク● 継続7景気変動によるマクロ経済の変化に関するリスク● 追加8法令遵守等コンプライアンスに関するリスク 9パンデミックに関するリスク 10人材の育成・確保におけるリスク 11海外事業展開に伴うリスク 12技術革新によるリスク 13競合によるリスク 14人口構造の変化に対応できないリスク ①グループ重要リスクと主な対応策グループ重要リスク1 IT関連リスク(個人情報漏えい・システム障害等)リスクオーナーCIO/CDO残存リスクa. 個人情報漏えい 影響度:大、 発生可能性:高b. システム障害 影響度:大、 発生可能性:中リスク認識a. 個人情報漏えい 当社グループでは、登録スタッフ、派遣スタッフ、求職者、顧客企業、従業員等その他の関係者の個人情報を大量に保有し取り扱っており、当社グループにおいてサイバー攻撃をはじめとした、第三者によるセキュリティ侵害、不適切なシステムの設定・管理、従業員の不正・過失等によりこれらの個人情報が漏えいする事態が生じた場合、当社グループのブランドの棄損、企業イメージの悪化等の社会的信用の低下に伴う顧客・サービス利用者の減少、さらに損害賠償請求等の発生により、事業運営に重大な影響を与えるとともに、財政状態及び経営成績に大きな影響を与える可能性があります。 b. システム障害 当社グループの事業は、国内外を問わずよりITへの依存が高まり、よりコンピュータシステム及び通信ネットワークに多くを依存しています。近年のリモートワーク拡大等により、当該リスクへの対応の重要性は一段と高いものとして認識しております。またシステムのメンテナンス等の一部はクラウドシステム業者を含む外部業者に委託しております。人為的過誤、サイバー攻撃、広範な自然災害や外部業者のトラブル等により、コンピュータシステムや通信ネットワークに何らかの問題が生じ、適切に利用ができなくなることにより、当社グループの業務や提供するサービスに遅延・停止の可能性があり、当社グループに対する信頼性の低下を招き事業運営に重大な影響を与えるとともに、財政状態及び経営成績に大きな影響を与える可能性があります。 リスク対策の状況 いずれのリスクにおいても、ITの技術的な側面、人的な側面など多面的に適時・適切な管理体制の構築・維持に努めております。具体的な対策例としては次のものが挙げられます。 a. 個人情報漏えい ・パーソルグループのネットワークやシステムに対するセキュリティ対策の実装 ・パーソルグループのCSIRT (PERSOL-SIRT)設置による、グループ内でのセキュリティインシデント対応力の強化 ・従業員向けセキュリティ教育や標的型メール訓練の実施 ・グループ共通の情報セキュリティや個人情報取り扱いに関する規程・ルールの制定 ・新規サービスの立ち上げや新規の個人データ利活用に際して、専門部署によるプライバシーレビュープロセスを経る体制を構築 ・グループのセキュリティ統括部門を中心としたIT環境やグループ各社のセキュリティ状況の点検 ・外部サービスや委託先に対するセキュリティ水準の確認(契約時と定期点検) b. システム障害 ・障害発生時の体制・報告フローの整備 ・システムセキュリティの強化 ・耐障害性を向上させるIT環境の検討・改修・構築 グループ重要リスク2 企業買収投資に伴うリスクリスクオーナーCFO残存リスク影響度:大、 発生可能性:高リスク認識 当社グループまた当社グループを取巻く業界においては、これまでオーガニックな成長に加え、企業買収や事業提携を行い事業の拡大を行ってまいりました。いまだ成長を続ける当該事業においては、引き続き企業買収等を通じて事業規模を拡大していくとともに、ITなどの新しいテクノロジーの取込みを目的とする企業買収を行うことによって、さらなる企業価値の向上と競争優位性の確保を行ってまいります。 企業買収や事業提携に際しては、対象となる企業の財務内容や契約関係等について詳細なデューディリジェンスを行い、リスク回避に努めておりますが、案件の性質や時間的な制約等から十分なデューディリジェンスが実施できず、買収後に偶発債務の発生や未認識債務が判明した場合、また当該事業が、当初想定した収益計画と大きく乖離した場合、多額の資金投入が発生する可能性のほか、関係会社株式の評価替えやのれんの減損等により、当社グループの事業展開や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。なお、買収を通じて取得した企業ののれんは、当連結会計年度末において52,344百万円であり、そのうち、Asia Pacific SBU及びCareer SBUが大きな割合を占めております。 なお、当社グループは2024年3月期第1四半期より国際財務報告基準(以下「IFRS」という。)に基づき開示を行います。IFRSにおいては、当社グループが現在採用している日本において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準(以下「J-GAAP」という。)と異なり、のれんの償却が行われない一方で、減損の判定方法が異なるため、J-GAAPと比較 し、減損損失が早期に計上され、また、一度に計上される金額が多額となる可能性があります。 また、買収した企業は、それぞれのブランド力やグループ内の相互協力により極めて有益なビジネスシナジーの創出が可能になるものと判断しておりますが、今後、経営環境や事業の状況の著しい変化、技術革新、また何らかの事由によりそれぞれの経営成績が想定通り進捗しない場合、これらの資産について減損会計の適用に伴う追加の損失処理が発生し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 リスク対策の状況 海外事業については、減損損失の計上が発生しており、詳細は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 注記事項(連結損益計算書関係)※6減損損失」をご参照ください。 なお事業投資案件に関しては、資本効率を重視し、その決裁プロセスにおけるガバナンス体制の強化に取り組んでいます。 新たなガバナンス体制の強化策として、多額の事業投資案件に関しては専門的見地から審議した上で経営陣に対して助言する「投資委員会」を2020年4月に設置いたしました。投資委員会は、グループの投資全般に関する重要事項の審議を行うとともに、投資推進に関連した一連の知識、知見をグループの組織知として高めていくことを目的としており、審議結果をHMC(Headquarters Management Committee)に上程し、HMCの適切な判断を補完する組織となります。 グループ重要リスク3 プライバシー侵害リスクリスクオーナーCSO残存リスク影響度:大、 発生可能性:中リスク認識 当社グループ各社では、事業運営に際し、登録スタッフ、派遣スタッフ、求職者、顧客企業、従業員等その他の関係者の個人情報を大量に保有し取扱っております。サービスの利便性向上やパーソルグループの成長戦略の観点から、個人データの活用の推進が期待される一方、世の中ではArtificial Intelligence(AI)を含むITの発達によりデータ提供者本人に対しても何らかの不利益が発生するリスクがあります。 当社グループで保有する個人情報の取扱いについては、当該国の個人情報に関する法律が適用されます。特に主力事業を展開している日本国内においては「個人情報の保護に関する法律」、「職業安定法」、「労働者派遣法」等に準拠した取扱いが求められます。これらの法令は、近年の個人情報保護及びプライバシーの権利に対する意識の高まりや、グローバル基準への適合に向けた動きにより内容が高度化しており、当社グループでは、法務と情報セキュリティの両面からこれらの解釈や運用について慎重な検討と判断を重ねております。しかしながら、これらの法令での実務面に対する要求事項は解釈の余地も多いことから、当社グループにおける解釈によっては、意図せず当社グループの個人情報取扱いが不適切と評価され、当局からの業務停止命令、個人データの提供者若しくは法人からの訴訟につながる可能性があります。 さらに法令を遵守して活用した場合でも、データ提供者の不利益又は不信感を招いたときは、当社グループのブランド及び企業イメージの低下や信用が毀損し、これらに伴い、事業運営に重大な影響を与えるとともに、財政状態及び経営成績に大きな影響を与える可能性があります。 リスク対策の状況 2021年3月期にパーソナルデータ利活用審議会(2023年4月よりグループプライバシーガバナンス審議会に改称)を設置し、グループ全体のパーソナルデータ利活用に伴うプライバシーリスクについて議論することで、グループ全体で整合性のとれたパーソナルデータの利活用を支えるプライバシーガバナンスを構築しております。新規サービスの立ち上げや新規の個人データ利活用に際しては、専門部署によるプライバシーレビュープロセスを経る体制を構築し、本人への影響を予め十分に検討し、適切な対応策を講じることで、ユーザー等の信頼を確保することに努めております。 また、2023年3月には、当社グループにおけるプライバシーに関する基本的な考え方を示した「パーソナルデータ指針」を制定いたしました。当該指針は、プライバシー保護の体制・取り組み等と併せて当社グループにおける取り組みを紹介する「プライバシーセンター」上で公開しており、当社グループのサービスを安心してご利用いただけるよう情報開示についても強化しております。 なお、当該リスクに関する当社グループ全体の対応方針・施策全般は、サステナビリティのマテリアリティに含めて管理しています。「2.サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)マテリアリティに関する事項 ③データガバナンスの強化」も合わせてご参照ください。 グループ重要リスク4 自然災害等の有事に関する事業継続リスクリスクオーナーGRC管掌役員残存リスク影響度:大、 発生可能性:中リスク認識 当社グループは、日本国内およびAPAC地域で事業活動を展開しております。地震、台風、洪水等の自然災害、火災、停電、戦争、テロ行為等が起こり、当社グループの従業員の安全が脅かされ、または会社資産が毀損した場合、若しくはパンデミックが起こり、多数の従業員が感染、または行動制限措置により業務が制限された場合、当社グループの事業が一時的に中断され、当社グループの事業運営、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、人材サービスという事業性質上、有事には派遣スタッフの安否確認や顧客企業との契約内容の調整等、多大な顧客対応による業務負荷が予想されることから、当社グループの事業運営に影響を与えるとともに財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 また、自然災害のリスクは年々被害規模が甚大化しており、さらに同時多発も想定する必要が生じております。 リスク対策の状況 かかるリスクに対し、当社グループでは当社にクライシスマネジメントの統括部署を設置し、①従業員と派遣スタッフの安全確保、②顧客・会社資産保護、③事業継続、④ステークホルダーコミュニケーションを基本方針として、有事に適切な対応をとる体制を構築しております。また、人材サービスの根幹である従業員・派遣スタッフへの給与支払い業務をグループの最重要業務と位置づけ、大規模自然災害やパンデミックが発生した場合でも給与支払い業務を継続し、従業員・派遣スタッフが生活基盤を維持するための事業継続計画を策定するとともに、計画の実行性向上にむけ定期的な訓練の実施に努めています。なお、初動対応の迅速化・効率化を実現するため、日本国内ではITを活用した被災時の情報収集システムの整備を進めており、安否確認システムや大規模災害発生時に被災している可能性が高い拠点を自動的に特定するシステムを導入しています。 加えて、当社グループにはAPAC地域に海外駐在員がおりますが、戦争、テロ等を想定し、安全対策・教育、医療支援を実施するとともに、有事の際の安否確認ルールを策定するなど、海外駐在員の安全と健康を守るための取り組みを行っております。なお、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響が軽減し、海外出張数が増加することを見据え、今後は海外出張者の安全対策の強化に努める予定です。 グループ重要リスク5 気候変動に伴うリスクリスクオーナーCHRO残存リスク影響度:大、 発生可能性:中リスク認識 当社グループは、地球規模で発生している気候変動問題に対して、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の最終提言に賛同し、気候変動による事業へのリスクと機会を特定するシナリオ分析に基づいた開示を2022年5月より実施しております。 気候変動が当事業に及ぼす影響、及び気候関連の機会とリスクを具体化して把握するために、IEA(国際エネルギー機関)やIPCC(気候変動に関する政府間パネル)などの外部機関が公表している4℃シナリオ(気候変動により自然災害の甚大さ・頻度が増加する世界)と1.5~2℃シナリオ(急速に脱炭素社会が実現する世界)をベンチマークとして参照し、分析しています。 当社グループでは、2030年度までに、事業活動に伴う温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」目標を設定しました。気候変動への取り組み遅延や法規制違反等があった場合、当社グループの信頼性の低下を招き事業運営に重大な影響を与えるとともに、財政状態及び経営成績に大きな影響を与える可能性があります。 リスク対策の状況 当該リスクに関する当社グループ全体の対応方針・施策全般は、サステナビリティのマテリアリティに含めて管理しています。「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)マテリアリティに関する事項 ⑤気候変動への対応」を参照ください。 グループ重要リスク6 人権侵害に関するリスクリスクオーナーGRC管掌役員残存リスク影響度:大、 発生可能性:中リスク認識 当社グループは、日本国内とAPAC地域で事業拠点を持ち、取引する顧客企業や個人の求職者等の方々も多国にわたっています。近年、先進国を中心として「ビジネスと人権」に関する関心は高まっており、またステークホルダーによる人権への高度な対応要求は、当社グループの事業活動にも大きく影響します。 人権尊重の取り組みはグループビジョンである「はたらいて、笑おう。」実現のために必要不可欠であり、人権侵害に該当する事案が生じた場合には、各国における行政罰や当社グループの社会的信用・ブランドイメージ毀損等により、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。 リスク対策の状況 これまで当社グループにおいても、パーソルグループ行動規範の制定など取り組みを進めてまいりましたが、2022年12月に取締役会の承認のもと新たに「パーソルグループ人権方針」を制定いたしました。また、2024年4月より選定した事業において、人権デューディリジェンスの運用を開始するとともに、今後は人権に関するグループ従業員向けの研修を実施していく予定です。これらの取り組みに加え、引き続き人権デューディリジェンスの実施・高度化、救済メカニズムの構築等、体制整備に向けて取り組みを推進してまいります。 なお、当該リスクに関する当社グループ全体の対応方針・施策全般は、サステナビリティのマテリアリティに含めて管理しています。「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)マテリアリティに関する事項 ④人権の尊重」も合わせてご参照ください。 グループ重要リスク7 景気変動によるマクロ経済の変化に関するリスクリスクオーナーCFO残存リスク影響度:大、 発生可能性:中リスク認識 当社グループが提供している人材サービスは、日本国内における構造的な要因(少子化・労働人口の減少・労働市場の構造変化など)が追い風となってきました。同時に景気変動による影響を受けやすく、こうしたマクロ経済の変化にうまく対応できない場合、当社グループの財政状態及び経営成績に大きな影響を与える可能性があります。グローバル化の進展に伴い、他国の経済状況、国際政治情勢、地政学的要因、国際金融市場等の影響により、事業を展開する各国の経済が大きく左右される傾向が強まっております。また、2008年の世界金融危機、2020年初頭からのCOVID-19感染拡大や地政学的要因による世界的な経済活動の急激な収縮といった予見が難しい事象が発生しております。2008年の世界金融危機のような深刻な経済危機が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に大きな影響を与える可能性があります。また、不況時における当社グループの収益に与える影響度の順に記載すると以下の表のとおりです。 想定される状況影響度合主要な該当セグメント(提出日現在)求人広告事業・企業の採用予算の縮小、採用活動の抑制による求人広告出稿数の減少・競争の激化による広告単価の低下・景気感応度は最も高い・売上高の減少及び採算性の悪化 Career SBU人材紹介事業・顧客企業の採用抑制による転職決定者数の減少・内定決定までのリードタイムの伸長・景気感応度は高い・売上高の減少及び採算性の悪化 Career SBU Asia Pacific SBU人材派遣事業及び受託請負事業・顧客企業の人件費全般の抑制に伴う派遣スタッフ契約数の減少・顧客企業の操業停止等による派遣契約の終了・取引規模の大きな顧客企業の業績悪化による売上の大幅な減少・業務受託業や人材派遣業等の常用雇用者を有する事業における、契約数の減少及び契約規模の縮小・顧客企業のコスト削減に伴う案件のキャンセル、予算の削減による受託案件の減少・景気感応度は相対的に低く遅行する・売上高の減少及び採算性の悪化 Staffing SBU Technology SBU BPO SBU Asia Pacific SBU リスク対策の状況 通常の景気循環による山谷に対しては、当社グループでは、コスト管理を行う等の経営努力により、当社業績に与える影響を抑制するよう努めております。こうしたマクロの影響に対して、新しいサービスの展開、ITを利用した付加価値の提供に努めるなど、成長分野への投資を継続的に行い、新たな事業領域への展開と成長に努めております。 ②その他、当社グループの経営成績等に影響を与える主要なリスク <8 法令遵守等コンプライアンスに関するリスク> 当社グループは、事業活動を行う上で自らが事業を展開する国又は地域の様々な法令の適用を受けております。人材サービスを行う当社グループは、労働関連法令の遵守を求められております。当社グループでは、コンプライアンスを、法令遵守に留まらず、「社会からの要請や期待に応え、誠実に事業活動を行っていくこと」とより広範囲で捉え、2019年度に「パーソルグループ行動規範」を制定し、当社グループの役職員には、公正、正直、敬意及び誠実さをもって行動することを定めております。 また当社グループでは、事業の拡大に合わせ、コンプライアンス統括部署を設置し、コンプライアンス関連規程の整備や継続的な教育・研修の実施、グループ内部通報制度の整備等、コンプライアンス体制を構築しております。しかしながら、当社グループに適用される法令等に違反する事態が生じた場合や社会からの要請や期待に応えられなかった場合は、次のa、b、cに記載するリスクが具現化し、当社グループの社会的信用やブランドイメージが毀損し、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 a.人材派遣事業 当社グループの主要な事業である人材派遣事業は、国内においては「労働者派遣法」に基づき、労働者派遣事業の許可を受け事業運営を行っております。現時点で、当社グループにおいては、労働者派遣法に基づく労働者派遣事業の許可の取消事由に該当する事実はないものと認識しておりますが、今後何らかの理由により当社グループ各社及びその役職員が労働者派遣法に抵触した場合、当社グループの主要な事業活動全体に支障を来たすことが予想され、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。なお、労働者派遣法及び関係諸法令については、これまでにも労働環境の変化に応じ改正が適宜実施されており、当社グループではその都度、当該法改正に対応するための諸施策を講じております。今後、更なる改正が実施され、大きな運用変更が生じた場合、当社グループの今後の事業運営方針並びに経営成績に少なからず影響を与える可能性があります。 b.人材紹介事業・求人広告事業 当社グループが行う人材紹介事業及び求人広告事業は、国内においては「職業安定法」に基づき、有料職業紹介事業の許可又は募集情報等提供事業の届出の下に行っている事業であります。現時点で、当社グループにおいては、職業安定法に基づく有料職業紹介事業の許可の取消事由に該当する事実はないものと認識しておりますが、今後何らかの理由により当社グループ各社及びその役職員が職業安定法に抵触した場合、当社グループの主要な事業活動全体に支障を来たすことが予想され、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。なお、職業安定法及び関係諸法令については、これまでにも労働環境の変化に応じた改正が適宜実施されており、直近では、2022年3月に、求人広告事業の一部である募集情報等提供事業の届出制を創設する内容の法改正が行われました。当社グループでは法改正の都度、当該法改正に対応するための諸施策を講じております。今後、更なる改正が実施され大きな運用変更が生じた場合、当社グループの今後の事業運営方針並びに経営成績に少なからず影響を与える可能性があります。 c.受託請負事業 当社グループが行う受託請負事業は、事務業務などの業務コンサルティングや業務運営・管理、IT・エンジニアリング領域の製造・開発など多岐にわたります。また、官公庁・地方公共団体・民間企業等の様々な顧客からの業務を受託しております。これら事業の遂行に当たり、顧客の要件を満たすことが第一ですが、特に官公庁・地方公共団体から受託している事業に関しては、その成否が日本社会全体又は地域社会に強く影響する場合もあります。当社グループでは、事前にアセスメントを行ったうえで受託判断を行うとともに、事業開始後も適切に遂行・運営されるように努めております。しかしながら、特に公共性の高い業務を適切に遂行・運営できなかった場合は、当社グループの社会的信用やブランドイメージが毀損し、経営成績に影響を与える可能性があります。 <9 パンデミックに関するリスク> 2020年初頭からの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染拡大では、世界規模での社会活動・経済活動の急激な収縮といった予見が難しい影響を及ぼし、当社グループの事業運営及び経営成績にも大きな影響を及ぼしました。2022年後半からは流行株の主体が病原性の一定程度低いものとなり、また多くの人が自然感染あるいはワクチンによる免疫を獲得したことにより、発生初期と比較して感染症重症度が低下していることから、各国政府による行動制限の方針なども概ね緩和されている状況です。しかしながら、病原性が大きく上がるような変異の可能性や新たなパンデミックが今後発生する懸念は引き続き残っており、かかる事態に陥った場合には、再び各国政府によるロックダウンや移動制限などが発令され、当社グループの事業運営や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 <10 人材の育成・確保におけるリスク> 当社グループの中長期戦略の実行及び持続的な成長において、様々な分野での多様な人材の確保・育成が必要となります。当社グループビジョンである「はたらいて、笑おう。」を実現するため、当社グループのすべての従業員が仕事へのやりがいと組織への貢献意欲を持てるよう良好な職場づくりに努めております。しかしながら、今後の当社グループの成長をけん引するためのIT技術者、デジタルトランスフォーメーション推進人材及びグローバル人材等、一部の領域において、要件を満たす人材は希少性が極めて高く、これら人材の確保が想定通り進められない可能性があります。また、当社グループの目指す職場環境づくりが困難な場合には、優秀な人材の育成が想定通りに進まず、また競合他社等への流出が発生し、当社グループの事業運営が計画通りに進まない可能性があります。 当該リスクに関する当社グループ全体の対応方針・施策全般は、サステナビリティのマテリアリティに含めて管理しています。「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)マテリアリティに関する事項 ②人的資本(多様な人材の活躍)」を参照ください。 <11 海外事業展開に伴うリスク> 当社グループは、日本国内に加えAPAC地域においても人材派遣事業、人材紹介事業、受託請負事業等を行っております。海外事業展開に際しては、支援体制及び経営管理機能の強化を進めておりますが、APAC地域各国の政治・社会情勢の急激な変化、法令改正、想定外の為替変動等、著しい事業環境変化等により同地域における明確な競争優位を確立できなかった場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 <12 技術革新によるリスク> 当社グループの営む人材関連サービスは、特にITの活用が不可欠な事業であります。当社グループでは、ITを用い、新規サービス開発やオペレーションシステムの改善に努めておりますが、新規事業開発で高度な専門性を持つ技術者や企画者の確保や育成ができなかった場合、当社グループが技術革新のトレンドを正確に予測することができず新技術適用の判断が遅れること等により、競争力の低下につながる及び従前のビジネスモデルそのものが陳腐化する可能性があります。また、IT環境の改良や新技術導入に際し多額の費用が発生する場合、何らかの事由により期待した導入効果が得られない場合、ディスラプティブテクノロジー(disruptive technology)と言われるこれまでにない発想に基づく新たなプロダクトやサービスが急速にグローバルに普及し、既存のマーケットが破壊された場合等に、当社グループの事業運営に影響を与えるとともに、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 更に、企業における業務効率化や生産性向上を実現するテクノロジーとして、AIやRobotic Process Automation(RPA)等の導入が急速に拡大しております。例えば、RPAの導入には一定のスキルが必要であることから、当社グループでもRPAスキル保有人材の派遣や、RPA導入支援から運用定着における研修等のサービスを提供し、新たな企業ニーズに適合すべくサービス展開を実施しております。しかしながら、技術革新における高度な専門性を持つ技術者や企画者の確保や育成ができない場合には、当社グループが技術革新のトレンドを正確に予測することができない、又は新技術適用の判断が遅れることで、競争力の低下につながる及び従前のビジネスモデルそのものが陳腐化する可能性があります。また、AIやRPAなどの新技術導入や改良に際し、多額の費用が発生する場合、何らかの事由により当初想定したサービスの質の確保が難しい場合、期待した導入効果が得られない場合等において、当社グループの事業運営に影響を与えるとともに、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 <13 競合によるリスク> 当社グループが展開している人材ビジネス市場では、各国の各分野において多数の競合他社が存在しております。これらの競合他社が当社グループと同水準のサービスを低価格で提供した場合や、当社グループのサービスを必要としないプロセスや仕組みを顧客企業に提供、若しくは社会的に浸透・普及に成功した場合、求職者等の個人や法人顧客にとってより魅力的なサービスを提供する又は当社グループがニーズに対応したサービスや機能の改善を図れない場合には、当社グループの競争力が低下し、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。 また、当社グループにおける派遣スタッフ及び求職者等の個人の集客においては、他社の運営する検索エンジン等を利用して求人広告を掲載しているものがあります。かかるプラットフォームを提供する企業が求人広告業界における集客力を強め、独占的なポジションを確立した場合には、当社グループの集客力や経営成績に影響を与える可能性があります。 <14 人口構造の変化に対応できないリスク> 当社グループの提供するサービスは、事業を展開する国の人口動態の変化の影響を受けます。現在、日本国内において少子高齢化が急速に進んでおり、今後、生産年齢人口の減少が更に進む可能性があります。当社グループでは、生産年齢人口の減少が進むなか、女性・高齢者・外国人の労働参加率の向上に注目し、社会やユーザーのニーズに敏感に対応できるサービスの開発や新規事業展開に取り組む等、労働市場の変化に対応した事業戦略を実行し、多様なはたらき方の提供と労働市場の拡大に努めております。しかしながら、当社グループがかかる変化を適時適切に把握できない、意思決定の遅れから適切なタイミングでサービスを提供できない、若しくはかかるサービス開発に想定以上のコストを要する場合、又は企業側の対応が積極的ではない場合には、労働市場の縮小が更に進むとともに、当社グループのユーザーが減少し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
FY2022|11,793 文字
2【事業等のリスク】 後述「4 コーポレート・ガバナンスの状況等 」に記載のリスクマネジメント委員会を当事業年度においては4回開催し、「IT関連リスク(個人情報漏えい、システム障害等)」「企業買収投資に伴うリスク」「プライバシー侵害リスク」「自然災害等の有事に関する事業継続リスク」「気候変動に伴うリスク」「人権侵害リスク」といった事業への影響度や社会からの期待・関心が高いグループ重要リスク6項目を選定しました。2022年度以降はこれらの重要リスクを中心に定期的なモニタリングを実施する予定です。 また上記のグループ重要リスク6項目を含め、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす主要なリスクは以下の表に記載のとおりであります。当社経営者が認識する当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に重要な影響を与えるリスクに関し、発生の蓋然性及び事業への影響の度合いを鑑み、重要と考えられる順に記載しております。当社グループは、これらリスクの発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであり、以下の記載は当社株式への投資に関するリスクを全て網羅するものではありません。 主要なリスク一覧重要度順位リスク名称グループ重要リスク①IT関連リスク(個人情報漏えい、システム障害等)●②企業買収投資に伴うリスク●③プライバシー侵害リスク●④自然災害等の有事に関する事業継続リスク●⑤気候変動に伴うリスク●⑥人権侵害に関するリスク●⑦法令遵守等コンプライアンスに関するリスク ⑧新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関するリスク ⑨景気変動によるマクロ経済の変化に関するリスク ⑩人材の育成・確保におけるリスク ⑪海外事業展開に伴うリスク ⑫技術革新によるリスク ⑬競合によるリスク ⑭人口構造の変化に対応できないリスク ①IT関連リスク(個人情報漏えい、システム障害等)a.個人情報漏えいのリスク 当社グループは、情報セキュリティ対策として、情報セキュリティや個人情報取扱いに関する規程を定めております。また、かかる規程に沿ったIT環境の構築、グループのセキュリティ統括部門を中心としたIT環境やグループ各社のセキュリティ状況の点検、従業員に対する定期的な教育の実施等、IT面と人的な面の双方から適切な情報管理体制の構築・維持に努めております。しかしながら、当社グループにおいてサイバー攻撃をはじめとした、第三者によるセキュリティ侵害、不適切なシステムの設定、従業員の不正又は過失等によりこれらの個人情報が漏えいする事態が生じた場合、当社グループのブランドの棄損、サービス利用者数の急減、企業イメージの悪化等の社会的信用の低下や損害賠償請求等の発生により、事業運営に重大な影響を与えるとともに、財政状態及び経営成績に大きな影響を与える可能性があります。 b.システム障害等リスク 当社グループの事業は、国内外を問わず、コンピュータシステム及びその通信ネットワークに多くを依存していることに加え、近年の当社グループにおけるリモートワーク拡大により、当該リスクの重要性は一段と高いものとして認識しております。またシステムのメンテナンス等の一部はクラウドシステム業者を含む外部業者に委託しております。そのため、不測の事態に対しては、障害発生時の体制整備、システムセキュリティの強化、通信回線やハードウェアの増強等、様々な対策を講じておりますが、これらの対策にもかかわらず人為的過誤、サイバー攻撃、広範な自然災害や外部業者のトラブル等により、コンピュータシステムや通信ネットワークが利用できなくなることにより、当社グループの業務や提供するサービスが停止する可能性があり、かかる状況が長期にわたる場合、当社グループに対する信頼性の低下を招く等の重大な影響を及ぼす可能性があります。 ②企業買収投資に伴うリスク 当社グループは、これまで企業買収や事業提携を通じて成長を遂げており、将来においても同様の手法を通じて、さらなる企業価値の向上を企図しております。 企業買収や事業提携に際しては、対象となる企業の財務内容や契約関係等について詳細なデューディリジェンスを行い、リスク回避に努めておりますが、案件の性質や時間的な制約等から十分なデューディリジェンスが実施できず、買収後に偶発債務の発生や未認識債務が判明した場合、また当該事業が、当初想定した収益計画と大きく乖離した場合、多額の資金投入が発生する可能性のほか、関係会社株式の評価替えやのれんの減損等により、当社グループの事業展開や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。なお、買収を通じて取得した企業ののれんは、当連結会計年度末において61,674百万円であり、そのうち、Career SBUに属するパーソルキャリア㈱(旧㈱インテリジェンスホールディングス)及びAsia Pacific SBUのProgrammed Maintenance Services Limitedが大きな割合を占めております。海外事業については、2020年3月期に、2018年3月期に買収した前述のProgrammed Maintenance Services Limitedのスタッフィング事業等ののれんに関する減損損失を計上するとともに、2018年3月期にはPERSOLKELLY事業に係る買収子会社も同様に減損損失を計上している観点から、事業投資案件に関しては、ガバナンス体制を強化して取り組んでいます。新たなガバナンス体制の強化策として、多額の事業投資案件に関しては専門的見地から審議した上で経営陣に対して助言する「投資委員会」を2020年4月に設置いたしました。投資委員会は、グループの投資全般に関する重要事項の審議を行うとともに、投資推進に関連した一連の知識、知見をグループの組織知として高めていくことを目的としており、審議結果をHMC(Headquarters Management Committee)に上程し、HMCの適切な判断を補完する組織となります。 また、買収した企業は、それぞれのブランド力やグループ内の相互協力により極めて有益なビジネスシナジーの創出が可能になるものと判断しておりますが、今後、経営環境や事業の状況の著しい変化、また何らかの事由によりそれぞれの経営成績が想定通り進捗しない場合、これらの資産について減損会計の適用に伴う追加の損失処理が発生し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③プライバシー侵害リスク 当社グループ各社では、事業運営に際し、登録スタッフ、派遣スタッフ、求職者、顧客企業、従業員等その他の関係者の個人情報を大量に保有し取扱っております。 当社グループで保有する個人情報の取扱いについては、当該国の個人情報に関する法律が適用されます。特に主力事業を展開している日本国内においては「個人情報の保護に関する法律」、「職業安定法」、「労働者派遣法」等に準拠した取扱いが求められます。これらの法令は、近年の個人情報保護及びプライバシーの権利に対する意識の高まりや、グローバル基準への適合に向けた動きにより内容が高度化しており、当社グループでは、法務と情報セキュリティの両面からこれらの解釈や運用について慎重な検討と判断を重ねております。しかしながら、これらの法令での実務面に対する要求事項は解釈の余地も多いことから、当社グループにおける解釈によっては、意図せず当社グループの個人情報取扱いが不適切と評価され、当局からの業務停止命令、個人データの提供者若しくは法人からの訴訟につながる可能性があります。 さらに法令を遵守して活用した場合でも、データ提供者の不利益又は不信感を招いたときは、当社グループのブランド及び企業イメージの低下や信用が毀損する可能性があります。また当社では、2020年度にパーソナルデータ利活用審議会を設置し、グループ全体のパーソナルデータ利活用戦略について議論することで、グループ全体で整合性のとれたパーソナルデータの利活用を行っております。新規サービスの立ち上げや新規の個人データ利活用に際しては、専門部署によるプライバシーレビュープロセスを経る体制を構築し、本人への影響を予め十分に検討し、適切な対応策を講じることで、ユーザー等の信頼を確保することに努めております。 ④自然災害等の有事に関する事業継続リスク 当社グループは、日本国内とAPAC地域で事業活動を展開しております。地震、台風、洪水等の自然災害、火災、停電、戦争、テロ行為等が起こり、当社グループの従業員の安全が脅かされ、または会社資産が毀損した場合、若しくはパンデミックが起こり、多数の従業員が感染、または行動制限措置により業務が制限された場合、当社グループの事業が一時的に中断され、当社グループの事業運営、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、人材サービスという事業性質上、有事には派遣スタッフの安否確認や顧客企業との契約内容の調整等、多大な顧客対応による業務負荷が予想されることから、当社グループの事業運営に影響を与えるとともに財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 かかるリスクに対し、当社グループでは当社にクライシスマネジメントの統括部署を設置し、①従業員と派遣スタッフの安全確保、②顧客・会社資産保護、③事業継続、④ステークホルダーコミュニケーションを基本方針として、有事に適切な対応をとる体制を構築しております。また、人材サービスの根幹である従業員・派遣スタッフへの給与支払い業務をグループの最重要業務と位置づけ、大規模自然災害やパンデミックが発生した場合でも給与支払い業務を継続し、従業員・派遣スタッフが生活基盤を維持するための事業継続計画を策定するとともに、定期的に訓練を実施のうえ、事業継続計画の実行性向上に努めています。なお、初動対応の迅速化・効率化を実現するため、日本国内ではITを活用した被災時の情報収集システムの整備を進めており、安否確認システムや大規模災害発生時に被災している可能性が高い拠点を自動的に特定するシステムを導入しています。 加えて、当社グループにはAPAC地域に海外駐在員がおりますが、戦争、テロ等を想定し、安全対策・教育、医療支援を実施するとともに、有事の際の安否確認ルールを策定するなど、海外駐在員の安全と健康を守るための取り組みを行っております。なお、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響が軽減し、海外出張数が回復することを見据え、今後は海外出張者の安全対策の強化に努める予定です。 ⑤気候変動に伴うリスク 当社グループは、地球規模で発生している気候変動問題に対して、気候変動関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の最終提言に賛同し、気候変動による事業へのリスクと機会を特定するシナリオ分析に基づいた開示を2022年5月より実施しております。 気候変動が当事業に及ぼす影響、及び気候関連の機会とリスクを具体化して把握するために、IEA(国際エネルギー機関)やIPCC(気候変動に関する政府間パネル)などの外部機関が公表している4℃シナリオ(気候変動により自然災害の甚大さ・頻度が増加する世界)と1.5~2℃シナリオ(急速に脱炭素社会が実現する世界)をベンチマークとして参照し、分析しています。 当社グループの事業活動に伴う温室効果ガスの年間排出量は、CO2換算で約25,350トン(2021年度実績。ただし一部未確定の推定値を含む)で、そのうちの約99%が、電力の使用、車両利用時の燃料の燃焼に伴う排出です。温室効果ガス排出量に関する新たな目標として、2030年度までに、事業活動に伴う温室効果ガス*¹の排出量を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」目標を設定しました。 当社グループでは、排出を削減するため、様々な取り組みを推進しております。 全国のオフィスにおける電力使用量を削減するため、環境配慮型オフィスづくり・オフィス生活における環境配慮を通して、オフィスにおける省エネ・省資源活動に努めています。加えて、ICTの活用により社員のテレワークを推進し、通勤回数の減少とオフィス電力使用量の削減に貢献することで、働き方改革とCO2削減の両立を目指しています。更に、オフィスで使用する電力の再生可能エネルギーへの切り替えを検討しています。 また、当社グループの事業活動のうち、特に車両利用の多いProgrammed Maintenance Services Limitedでは、電力の再生可能エネルギーへの切り替え、カーボンニュートラル拠点の立ち上げなどの取り組みを通して、排出量の削減に努めております。 *1 事業活動に伴う温室効果ガスの排出量は、スコープ1、スコープ2の合計を示しています。 ⑥人権侵害に関するリスク 当社グループは、日本国内とAPAC地域で事業拠点を持ち、取引する顧客企業や個人の求職者等の方々も多国にわたっています。近年、先進国を中心として「ビジネスと人権」に関する関心は高まっており、またステークホルダーによる人権への高度な対応要求は、ESG観点により、当社グループの事業活動にも大きく影響します。これまで当社グループにおいても、パーソルグループ行動規範の制定など取り組みを進めてまいりましたが、今後は①人権方針の策定、②人権デューディリジェンスの実施、③救済メカニズムの構築等、体制整備に向けて準備を進めてまいります。 しかしながら、人材サービスを提供する当社グループにおいて、人権侵害に該当する事案が生じた場合には、各国における行政罰や当社グループの社会的信用・ブランドイメージ毀損等により、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦法令遵守等コンプライアンスに関するリスク 当社グループは、自らが事業を展開する国又は地域の法令等を遵守する必要があります。特に、人材サービスを行う当社グループは、労働関連法令の遵守を重視しております。当社グループでは、コンプライアンスを、法令遵守に留まらず、より広範に、「社会からの要請や期待に応え、誠実に事業活動を行っていくこと」と捉え、それを実現するために、2019年度に「パーソルグループ行動規範」を制定し、当社グループの役職員には、公正、正直、敬意及び誠実さをもって行動することを求めております。 当社グループでは、事業の拡大に合わせ、コンプライアンス統括部署を設置し、コンプライアンス関連規程の整備や継続的な教育・研修の実施、グループ内部通報制度の整備等、コンプライアンス体制を整備しております。しかしながら、当社グループに適用される法令等に違反する事態が生じた場合、または社会からの要請や期待に応えられなかった場合は、当社グループの社会的信用やブランドイメージが毀損し、経営成績に影響を与える可能性があり、次のa、b、cに記載するリスクが考えられます。 a.人材派遣事業 当社グループの主要な事業である人材派遣事業は、国内においては「労働者派遣法」に基づき、労働者派遣事業の許可を受けて行っている事業であります。現時点で、当社グループにおいては、労働者派遣法に基づく労働者派遣事業の許可の取消事由に該当する事実はないものと認識しておりますが、今後何らかの理由により当社グループ各社及びその役職員が労働者派遣法に抵触した場合、当社グループの主要な事業活動全体に支障を来たすことが予想され、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。なお、労働者派遣法及び関係諸法令については、これまでにも労働環境の変化に応じ改正が適宜実施されており、当社グループではその都度、当該法改正に対応するための諸施策を採っております。今後、更なる改正が実施され、大きな運用変更が生じた場合、当社グループの今後の事業運営方針並びに経営成績に少なからず影響を与える可能性があります。 b.人材紹介事業・求人広告事業 当社グループが行う人材紹介事業及び求人広告事業は、国内においては「職業安定法」に基づき、有料職業紹介事業の許可を受けて行っている事業であります。現時点で、当社グループにおいては、職業安定法に基づく有料職業紹介事業の許可の取消事由に該当する事実はないものと認識しておりますが、今後何らかの理由により当社グループ各社及びその役職員が職業安定法に抵触した場合、当社グループの主要な事業活動全体に支障を来たすことが予想され、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。なお、職業安定法及び関係諸法令については、これまでにも労働環境の変化に応じた改正が適宜実施されており、直近では、2022年3月に、一部の求人広告事業の届出制を創設する内容の法改正が行われました。当社グループでは法改正の都度、当該法改正に対応するための諸施策を採っております。今後、更なる改正が実施され大きな運用変更が生じた場合、当社グループの今後の事業運営方針並びに経営成績に少なからず影響を与える可能性があります。 c.受託請負事業 当社グループが行う受託請負事業は、事務業務などの業務コンサルティングや業務運営・管理、IT・エンジニアリング領域の製造・開発など多岐にわたります。また、官公庁・地方公共団体・民間企業等の様々な顧客からの事業を受託しております。これら事業の遂行に当たり、顧客の要件を満たすことが第一ですが、特に官公庁・地方公共団体から受託している事業に関しては、その成否が日本社会全体又は地域社会に強く影響する場合もあります。当社グループでは、事前にアセスメントを行ったうえで受託判断を行うとともに、事業開始後も適切に遂行・運営されるように努めております。しかしながら、特に公共性の高い事業を適切に遂行・運営できなかった場合は、当社グループの社会的信用やブランドイメージが毀損し、経営成績に影響を与える可能性があります。 ⑧新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関するリスク 2020年初頭からのCOVID-19感染拡大による世界的な経済活動の急激な収縮といった予見が難しい事象が発生し、主に前連結会計年度において、当社グループの事業運営及び経営成績に大きな影響を及ぼしました。COVID-19感染拡大による経営成績への影響度合いは当連結会計年度において大幅に縮小しましたが、今後の感染拡大の状況や政府による行動制限の程度と継続期間次第では、再び当社グループの事業運営及び経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。国内事業につきましては、人材派遣事業では、派遣スタッフが在宅勤務をできる環境づくりに努めておりますが、小学校等の臨時休校をはじめ、何らかの事由により派遣スタッフの有給休暇の取得が増加、遅刻や早退等で勤務時間が減少した場合、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、マーケティング領域では、店舗の営業時間短縮等の影響を受ける可能性があります。人材紹介事業では、面談の対面式からオンラインへの切り替えが進んでおりますが、COVID-19の感染拡大により、企業の採用活動抑制の動きがみられた場合、採用決定まで時間の長期化や、採用見送りなどの影響を受ける可能性があります。海外事業につきましては、各国の感染拡大の程度により、状況が大きく異なりますが、一部の地域において当連結会計年度も影響を受けました。アジア地域における人材派遣事業及び人材紹介事業では、地域により在宅勤務が行われておりますが、ロックダウン等の厳しい制限が発令された場合等において、事業運営及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。豪州・ニュージーランドにおいても、ロックダウンや移動制限が発令された場合、今後もStaffing事業及びMaintenance事業ともに影響を受ける可能性があります。 ⑨景気変動によるマクロ経済の変化に関するリスク 当社グループが提供している人材サービスは、景気変動による影響を受けやすく、こうしたマクロ経済の変化にうまく対応できない場合、当社グループの財政状態及び経営成績に大きな影響を与える可能性があります。特に、他国の経済状況、国際政治情勢、地政学的状況、国際金融市場等により、事業を展開する各国の経済が大きく左右される傾向が強まっております。また、2008年の世界金融危機、2020年初頭からのCOVID-19感染拡大や地政学的状況による世界的な経済活動の急激な収縮といった予見が難しい事象が発生しております。通常の景気循環による山谷に対しては、グループ各社・各SBU・コーポレート機能を担う当社において、コスト管理を行う等の経営努力により、当社業績に与える影響を抑制するよう努めております。しかしながら、2008年の世界金融危機のような深刻な経済危機が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に大きな影響を与える可能性があります。特に、不況時における当社グループの収益に与える影響度の順に記載すると以下の表のとおりです。 想定される状況影響度合主要な該当セグメント求人広告事業・企業の採用予算の縮小、採用活動の抑制による求人広告出稿数の減少・競争の激化による広告単価の低下・景気感応度は最も高い・売上高の減少及び採算性の悪化・Career SBU人材紹介事業・顧客企業の採用抑制による転職決定者数の減少・内定決定までのリードタイムの伸長・景気感応度は高い・売上高の減少及び採算性の悪化・Career SBU・Asia Pacific SBU人材派遣事業及び受託請負事業・顧客企業の人件費全般の抑制に伴う派遣スタッフ契約数の減少・顧客企業の操業停止等による派遣契約の終了・取引規模の大きな顧客企業の業績悪化による売上の大幅な減少・業務受託業や人材派遣業等の常用雇用者を有する事業における、契約数の減少及び契約規模の縮小・顧客企業のコスト削減に伴う案件のキャンセル、予算の削減による受託案件の減少・景気感応度は相対的に低く遅行する・売上高の減少及び採算性の悪化・Staffing SBU・Professional Outsourcing SBU・Asia Pacific SBU ⑩人材の育成・確保におけるリスク 当社グループの中長期戦略の実行及び持続的な成長において、様々な分野での多様な人材の確保・育成が必要となります。当社グループビジョンである「はたらいて、笑おう。」を実現するため、当社グループのすべての従業員が仕事へのやりがいと組織への貢献意欲を持てるよう良好な職場づくりに努めております。しかしながら、今後の当社グループの成長をけん引するためのIT技術者、デジタルトランスフォーメーション推進人材及びグローバル人材等、一部の領域において、要件を満たす人材は希少性が極めて高く、これら人材の確保が想定通り進められない可能性があります。また、当社グループの目指す職場環境づくりが困難な場合には、優秀な人材の育成が想定通りに進まず、また競合他社等への流出が発生し、当社グループの事業運営が計画通りに進まない可能性があります。 ⑪海外事業展開に伴うリスク 当社グループは、日本国内に加えAPAC地域においても人材派遣事業、人材紹介事業、受託請負事業等の事業を行っております。海外事業展開に際しては、支援体制及び経営管理機能の強化を進めておりますが、APAC地域各国の政治・社会情勢の急激な変化、法令改正、想定外の為替変動等、著しい事業環境変化等により同地域における明確な競争優位を確立できなかった場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑫技術革新によるリスク 当社グループの営む人材関連サービスは、特にITの活用が不可欠な事業であります。当社グループでは、IT技術を用い、新規サービス開発やオペレーションシステムの改善に努めておりますが、新規事業開発で高度な専門性を持つ技術者や企画者の確保や育成ができない場合、当社グループが技術革新のトレンドを正確に予測することができない、又は新技術適用の判断が遅れることで、競争力の低下につながる及び従前のビジネスモデルそのものが陳腐化する可能性があります。また、IT技術の改良や新技術導入に際し、多額の費用が発生する場合、また何らかの事由により当初想定したサービスの質の確保が難しい場合、期待した導入効果が得られない場合、更にディスラプティブテクノロジー(disruptive technology)と言われるこれまでにない発想に基づく新たなプロダクトやサービスが急速にグローバルに普及し、既存のマーケットが破壊された場合等に、当社グループの事業運営に影響を与えるとともに、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 更に、企業における業務効率化や生産性向上を実現するテクノロジーとして、Artificial Intelligence(AI)やRobotic Process Automation(RPA)等の導入が急速に拡大しております。例えば、RPAの導入には一定のスキルが必要であることから、当社グループでもRPAスキル保有人材の派遣や、RPA導入支援から運用定着における研修等のサービスを提供し、新たな企業ニーズに適合すべくサービス展開を実施しております。しかしながら、技術革新における高度な専門性を持つ技術者や企画者の確保や育成ができない場合には、当社グループが技術革新のトレンドを正確に予測することができない、又は新技術適用の判断が遅れることで、競争力の低下につながる及び従前のビジネスモデルそのものが陳腐化する可能性があります。また、AIやRPAなどの新技術導入や改良に際し、多額の費用が発生する場合、また何らかの事由により当初想定したサービスの質の確保が難しい場合、期待した導入効果が得られない場合等において、当社グループの事業運営に影響を与えるとともに、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ⑬競合によるリスク 当社グループが展開している人材ビジネス市場では、各国の各分野において多数の競合他社が存在しております。これらの競合他社が当社グループと同水準のサービスを低価格で提供した場合や、当社グループのサービスを必要としないプロセスや仕組みを顧客企業に提供、若しくは社会的に浸透・普及に成功した場合、求職者等の個人や法人顧客にとってより魅力的なサービスを提供する又は当社グループがニーズに対応したサービスや機能の改善を図れない場合には、当社グループのシェアが下がり、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。 また、当社グループにおける派遣スタッフ及び求職者等の個人の集客においては、他社の運営する検索エンジン等を利用して求人広告を掲載しているものがあります。かかるプラットフォームを提供する企業が求人広告業界における集客力を強め、独占的なポジションを確立した場合には、当社グループの集客力や経営成績に影響を与える可能性があります。 ⑭人口構造の変化に対応できないリスク 当社グループの提供するサービスは、事業を展開する国の人口動態の変化の影響を受けます。現在、国内において少子高齢化が急速に進んでおり、今後、生産年齢人口の減少が更に進む可能性があります。当社グループでは、生産年齢人口の減少が進むなか、女性・高齢者・外国人の労働参加率の向上に注目し、社会やユーザーのニーズに敏感に対応できるサービスの開発や新規事業展開に取り組む等、労働市場の変化に対応した事業戦略を実行し、多様な働き方の提供と労働市場の拡大に努めております。また、労働者不足への対応として、企業におけるAIやRPA等のテクノロジーを活用した業務効率化が進んでおり、当社グループにおいても、「パーソルのRPA」という、RPAスキル保有人材の派遣、RPA導入支援から運用定着における研修等のサービスを提供し、新たな企業ニーズに合わせたサービス展開を進めております。しかしながら、当社グループがかかる変化を適時適切に把握できない、意思決定の遅れから適切なタイミングでサービスを提供できない、若しくはかかるサービス開発に想定以上のコストを要する場合、又は企業側の対応が積極的ではない場合には、労働市場の縮小が更に進むとともに、当社グループのユーザーが減少し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
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2【事業等のリスク】 後述「4 コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載のリスクマネジメント委員会を当連結会計年度においては4回開催し、『新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関するリスク』『プライバシー侵害リスク』『IT関連リスク(情報漏えい、システム障害等)』『自然災害等の有事に関する事業継続リスク』『企業買収投資に伴うリスク』『法的規制及び法令遵守違反等コンプライアンスに関するリスク(コンダクトリスク含む)』といった事業に影響度の高いグループ重要リスク6項目を選定しました。2021年度以降はこれらの重要リスクを中心に定期的なモニタリングを実施する予定です。 また上記のグループ重要リスク6項目を含め、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす主要なリスクは以下の通りであります。当社経営者が認識する当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に重要な影響を与えるリスクに関し、発生の蓋然性及び事業への影響の度合いを鑑み、重要と考えられる順に記載しております。当社グループは、これらリスクの発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであり、以下の記載は当社株式への投資に関するリスクを全て網羅するものではありません。なお、当社グループは2020年4月1日より従来のセグメント体制から、SBU (Strategic Business Unit)体制に移行し、Staffing、Career、Professional Outsourcing、Solution、Asia Pacificの5つのSBU体制で運営致しております。 (1)新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関するリスク 2020年初頭からのCOVID-19感染拡大による世界的な経済活動の急激な収縮といった予見が難しい事象が発生しており、当社グループの事業運営及び経営成績に影響を及ぼしております。国内事業につきましては、人材派遣事業では、マーケティング領域は店舗の営業時間短縮等の影響を受けておりますが、主力の事務領域では通常勤務に加え一部在宅勤務により稼働しております。人材紹介事業では、面談を対面式からオンラインに切り替えておりますが、企業の採用活動抑制の動きが継続しており、採用決定まで時間の長期化や、採用見送りの影響を受けております。海外事業につきましては、各国の感染拡大の程度により、状況が大きく異なっております。人材派遣事業はシンガポールでは在宅勤務が行われており、当連結会計年度においても伸長した一方、人材紹介事業は、中国では回復が見られているものの、全体では大幅な需要減となりました。豪州・ニュージーランドは、一部地域でのロックダウンの影響もあり、Staffing事業及びMaintenance事業ともに影響を受けております。今後の感染拡大の収束や政府による行動制限の程度と継続期間次第では、引き続き、当社グループの事業運営、財政状態及び経営成績に大きくかつ長期的な影響を及ぼす可能性があります。 (2)プライバシー侵害リスク 当社グループ各社では、事業運営に際し、登録スタッフ、派遣スタッフ、求職者、顧客企業、従業員等その他の関係者の個人情報を大量に保有し取り扱っております。 当社グループで保有する個人情報の取り扱いについては、当該国の個人情報に関する法律が適用されます。特に主力事業を展開している日本国内においては「個人情報の保護に関する法律」、「職業安定法」、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」等に準拠した取り扱いを行っております。これらの法規制は、近年の個人情報保護及びプライバシーの権利に対する意識の高まりや、グローバル基準への適合に向けた動きにより内容が複雑化しており、当社グループでは、法務と情報セキュリティの両面からこれらの解釈や運用について慎重な検討と判断を行っております。 一方、国内グループ各社では、保有する個人情報の共同利用によって働き方の多様化に合わせたサービス開発を検討しております。当社グループでは、法規制の遵守及び本人の同意の範囲内での活用に努めておりますが、意図せず法規制を違反した場合や同意の範囲外での活用を行った場合には、当局からの業務停止命令、個人データの提供者若しくは法人からの訴訟につながる可能性があります。また、現在の法規制の遵守及び本人の同意の範囲内で活用した場合でも、データ提供者の不利益又は不信感を招いたときは、当社グループのブランド及び企業イメージの価値低下や信用が毀損する可能性があります。 また、当連結会計年度にはパーソナルデータ利活用審議会を新たに設置し、グループ全体のプライバシー戦略について議論することで、グループ全体で整合性のとれたパーソナルデータの利活用を行うこと、及びプライバシーレビューを行い、新規サービスや新しいデータ利活用に際して個人データの本人への影響を予め十分に検討し、適切な対応策を講じることでユーザー等の信頼を確保することに努めております。 (3)IT関連リスク(情報漏えい、システム障害等)a.情報漏えいのリスク 当社グループは、個人情報の漏えいを最重要リスクの一つととらえ、情報セキュリティ対策として、個人情報取扱いに関する規程を定め、情報管理を徹底するための部署を設置し、定期的に教育を実施する等、適切な情報管理体制の構築・維持に努めております。しかしながら、当社グループにおいてサイバー攻撃をはじめとした第三者によるセキュリティ侵害や、従業員の不正又は過失等によりこれらの個人情報が漏えいする事態が生じた場合、当社グループのブランドの棄損、サービス利用者数の急減、企業イメージの悪化等の社会的信用の低下や損害賠償請求等の発生により、事業運営に重大な影響を与えるとともに、財政状態及び経営成績に大きな影響を与える可能性があります。 b.システム障害等リスク 当社グループの事業は、国内外を問わず、コンピュータシステム及びそのネットワークに多くを依存しており、またメンテナンス等の一部をクラウドシステム業者を含む外部業者に委託しております。そのため、不測の事態に対しては、危機発生時の体制整備、システムセキュリティの強化、ハードウェアの増強等様々な対策を講じておりますが、これらの対策にもかかわらず人為的過誤、サイバー攻撃、広範な自然災害や、外部業者のトラブル等により、コンピュータシステム及びそのネットワーク設備にトラブルが発生した場合には、当該事態の発生地域の事業運営に直接被害が生じるほか、他地域の当社グループの事業運営に損害が生じる可能性があります。また、それが長期に亘る場合、顧客企業へのサービスの提供が事実上不可能になる可能性があり、当社グループが提供するサービスに対する信頼性の低下を招く等の重大な影響を及ぼす可能性があります。 (4)自然災害等の有事に関する事業継続リスク 当社グループは、日本国内とアジア・パシフィック(APAC)地域で事業活動を展開しております。地震、台風、洪水等の自然災害、火災、停電、パンデミック、または戦争、テロ行為等が起こった場合、当社グループの従業員の安全及び会社資産が毀損することにより、当社グループの事業が一時的に中断し、当社グループの事業運営、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、人材サービスの提供という事業性質上、危機発生時には派遣スタッフの安否確認や顧客企業との契約内容の調整等、多大な顧客対応による業務負荷が予想されることから当社グループの事業運営に影響を与えるとともに財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 なお、当社グループでは、当社に危機管理の統括部署を設置し、①従業員と派遣スタッフの安全確保、②顧客資産保護、③会社財産保護、④事業継続を基本方針として、適切な対応をとる体制を構築しております。首都直下型地震や南海トラフ大地震等の巨大地震の発生を想定し、グループ各社・各SBUが自律的に予防対策、初動対応の計画を策定、訓練等で実行性を高める活動を行っております。当社はそれらの取り組みに対して必要な支援を行うとともに、適切に取り組みが実施されているかモニタリングを継続しております。また、日本国内では安否確認システムを導入すると共に大規模災害発生時に被災している可能性が高い拠点を自動的に特定するシステムを導入するなど、ITを活用した被災時の情報収集基盤の整備を進めております。加えて、人材サービス事業の根幹である従業員・派遣スタッフへの給与支払い業務をグループの最重要業務と位置づけ、これら巨大地震が発生した時でも従業員・派遣スタッフへの給与支払いを継続し、生活基盤を維持するための事業継続計画を策定しております。 (5)企業買収投資に伴うリスク 当社グループは、これまで企業買収や事業提携を通じて成長を遂げており、将来においても同様の手法を通じてさらなる企業価値の向上を企図しております。 企業買収や事業提携に際しては、対象となる企業の財務内容や契約関係等について詳細なデューディリジェンスを行い、リスク回避に努めておりますが、案件の性質や時間的な制約等から十分なデューディリジェンスが実施できず、買収後に偶発債務の発生や未認識債務が判明した場合、また当該事業が、当初想定した収益計画と大きく乖離した場合、多額の資金投入が発生する可能性のほか、関係会社株式の評価替えやのれんの減損等により、当社グループの事業展開や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。なお、買収を通じて取得した企業ののれんは、当連結会計年度末において66,751百万円であり、そのうち、Career SBUに属する㈱インテリジェンスホールディングス(現:パーソルキャリア㈱)、Staffing SBUに属するパナソニック エクセルスタッフ㈱(現:パーソルエクセルHRパートナーズ㈱)及びAsia Pacific SBUのProgrammed Maintenance Services Limitedが大きな割合を占めております。海外事業については、2020年3月期に、2018年3月期に買収した前述のProgrammed Maintenance Services LimitedのStaffing事業等ののれんに関する減損損失を計上するとともに、2018年3月期にはPERSOLKELLY事業に係る買収子会社も同様に減損損失を計上している観点から、当面、海外での新規の大型企業買収の優先度を下げ、前述の企業を含むAsia Pacific SBUの事業の最適化と収益基盤の確立に向けた取り組みを推進してまいります。加えて、新たなガバナンス体制の強化策として、多額の事業投資案件に関しては専門的見地から審議した上で経営陣に対して助言する「投資委員会」を2020年4月に設置いたしました。投資委員会は、グループの投資全般に関する重要事項の審議を行うとともに、投資推進に関連した一連の知識、知見をグループの組織知に高めていくことを目的としており、審議結果をHMC(Headquarters Management Committee)に上程し、HMCの適切な判断を補完する組織となります。 また、買収した企業は、それぞれのブランド力やグループ内の相互協力により極めて有益なビジネスシナジーの創出が可能になるものと判断しておりますが、今後、経営環境や事業の状況の著しい変化、また何らかの事由によりそれぞれの経営成績が想定どおり進捗しない場合、これらの資産について減損会計の適用に伴う追加の損失処理が発生し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (6)法的規制及び法令遵守違反等コンプライアンスに関するリスク(コンダクトリスク含む) 当社グループは、自らが事業を展開する国又は地域の法令等を遵守する必要があります。特に、人材サービスを行う当社グループは、お客様の個人情報保護に次いで、労働関連法の遵守を重視しております。当社グループでは、コンプライアンスを、法令遵守に留まらず、より広範に、「ステークホルダーからの要請や期待に応え誠実に事業活動を行っていくこと」と捉え、それを実現するために、当社グループの役職員には、「倫理、良識、誠実さ」をもって行動することを求めております。 かかるリスクに対し当社グループでは、事業拡大に合わせ、コンプライアンス統括部署を設置し、コンプライアンス関連規程の整備や継続的な教育・研修の実施、グループ内部通報制度の整備等、コンプライアンス体制を整備しております。また、当社グループが受託している公共性が高いアウトソーシング事業等については、ステークホルダーからの要請や期待に応えられるのか等、適切なアセスメントを行ったうえで事業の受託可否を判断すると共に、当該事業を適切に遂行または運営する様に努めております。しかしながら、当社グループに適用される法令等に違反する事態が生じた場合、または公共性の高いアウトソーシング事業を適切に遂行・運営できなかった場合は、当社グループの社会的信用やブランドイメージが毀損し、売上の減少等、経営成績に悪影響を与える可能性があり、次のa、b、cに記載するリスクが考えられます。 a.人材派遣事業 当社グループの主要な事業である人材派遣事業は、国内においては「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」(以下「労働者派遣法」という。)に基づき、労働者派遣事業の許可を受けて行っている事業であります。現時点において、当社グループにおいては、労働者派遣法に基づく労働者派遣事業の許可の取消事由に該当する事実はないものと認識しておりますが、今後何らかの理由により当社グループ各社並びにその役職員が労働者派遣法に抵触した場合、当社グループの主要な事業活動全体に支障を来たすことが予想され、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。なお、労働者派遣法及び関係諸法令については、これまでにも労働環境の変化に応じ派遣対象業務や派遣期間に係る規制や変更等の改正が適宜実施されており、当社グループではその都度、当該法改正に対応するための諸施策を採ってきております。今後、更なる改正が実施され大きな運用変更が生じた場合、当社グループの今後の事業運営方針並びに経営成績に少なからず影響を与える可能性があります。 b.人材紹介事業 当社グループが行う人材紹介事業は、国内においては職業安定法に基づく有料職業紹介事業許可を受けて行っている事業であります。職業安定法においては、人材紹介事業を行う者(法人である場合には、その役員を含む)が有料職業紹介事業者としての欠格事由及び当該許可の取消事由に該当した場合には、事業の許可を取り消し、又は、期間を定めて当該事業の全部若しくは一部の停止を命じることができる旨を定めております。今後何らかの理由により当社グループ各社並びにその役職員が職業安定法に抵触した場合、当社グループの主要な事業活動全体に支障を来たすことが予想され、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。 c.アウトソーシング事業 当社グループが行うアウトソーシング事業の領域は、事務作業やITシステム開発を含む広範に亘ります。また、官公庁・地方公共団体・民間企業等の様々なお客様からの事業を受託しております。これら事業の遂行に当たって、お客様の要件を満たすことが第一ですが、特に官公庁・地方公共団体から受託している事業に関しては、その成否が日本社会全体又は地域社会に強く影響する場合もあります。当社グループでは、これら公共性についても事前にアセスメントを行ったうえで受託判断を行うとともに、事業開始後も適切に遂行・運営されるように努めております。しかしながら、特に公共性の高い事業を適切に遂行・運営できなかった場合は、当社グループの社会的信用やブランドイメージが毀損し、売上の減少等、経営成績に悪影響を与える可能性があります。 (7)景気変動によるマクロ経済の変化に関するリスク 当社グループが提供している人材サービスは、景気変動による影響を大きく受けやすく、こうしたマクロ経済の変化にうまく対応できない場合、当社グループの経営成績及び財政状態は大きな影響を受けます。特に、現在の経済はグローバル化が進み、他国の経済状況、国際政治情勢、国際金融市場等により、事業を展開する各国の経済が大きく左右される傾向が強まっております。また、2008年の世界金融危機や2020年初頭からのCOVID-19感染拡大による世界的な経済活動の急激な収縮といった予見が難しい事象が発生しております。通常の景気循環による山谷に対しては、グループ各社・各SBU・コーポレート機能を担う当社においてコスト管理を行う等の経営努力により、当社業績に与える影響を抑制するよう努めております。しかしながら、2008年の世界金融危機のような深刻な経済危機が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。特に、不況時における当社グループの収益に与える影響度の順に記載すると以下の表の通りです。 想定される状況影響度合主要な該当セグメント求人広告事業・企業の採用予算の縮小、採用活動の抑制による求人広告出稿数の減少・競争の激化による広告単価の低下・景気感応度は最も高い・売上高の減少及び採算性の悪化・Career SBU人材紹介事業・顧客企業の採用抑制による転職決定者数の減少・内定決定までのリードタイムの伸長・景気感応度は高い・売上高の減少及び採算性の悪化・Career SBU・Asia Pacific SBU派遣事業及び受託請負事業・顧客企業の人件費全般の抑制に伴う派遣スタッフ契約数の減少・顧客企業の操業停止等による派遣契約の終了・取引規模の大きな顧客企業の業績悪化による売上の大幅な減少・業務受託業や人材派遣業等の常用雇用者を有する事業における、契約数の減少及び契約規模の縮小・顧客企業のコスト削減に伴う案件のキャンセル、予算の削減による受託案件の減少・景気感応度は相対的に低く遅行する・売上高の減少及び採算性の悪化 ・Staffing SBU・Professional Outsourcing SBU・Asia Pacific SBU (8)海外事業展開のリスク 当社グループは、日本国内に加えAPAC地域においても人材派遣事業、人材紹介事業、受託請負事業等の事業を行っております。海外事業展開に際しては、支援体制及び経営管理機能の強化を進めておりますが、APAC地域各国の政治・社会情勢の急激な変化、法令改正、想定外の為替変動等、著しい事業環境変化等により同地域における明確な競争優位を確立出来なかった場合、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす場合があります。 (9)技術革新によるリスク 当社グループの営む人材関連サービスは、特にITの活用が不可欠な事業であります。当社グループでは、IT技術を用い、新規サービス開発やオペレーションシステムの改善に努めておりますが、新規事業開発で高度な専門性を持つ技術者や企画者を確保又は育成できない場合、当社グループが技術革新のトレンドを正確に予測することができない、又は新技術適用の判断が遅れることで、競争力の低下につながる及び従前のビジネスモデルそのものが陳腐化する可能性があります。また、改良や新技術導入に際し、多額の費用が発生する場合、また何らかの事由により当初想定したサービスの質の確保が難しい場合、期待した導入効果が得られない場合、更にディスラプティブテクノロジー(disruptive technology)と言われるこれまでにない発想に基づく新たなプロダクトやサービスが急速にグローバルに普及し、既存のマーケットが破壊された場合、当社グループの事業運営に影響を与えるとともに、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 また、企業における業務効率化や生産性向上を実現するテクノロジーとして、Robotic Process Automation(RPA)やArtificial Intelligence(AI)等の導入が急速に拡大しております。RPAの導入には一定のスキルが必要であることから、当社グループでもRPAスキル保有人材の派遣や、RPA導入支援から運用定着における研修等のサービスを提供し、新たな企業ニーズに適合すべくサービス展開を実施しております。しかしながら、技術革新における高度な専門性を持つ技術者や企画者を確保又は育成できない場合には、当社グループが技術革新のトレンドを正確に予測することができない、又は新技術適用の判断が遅れることで、競争力の低下につながる及び従前のビジネスモデルそのものが陳腐化する可能性があります。また、改良や新技術導入に際し、多額の費用が発生する場合、また何らかの事由により当初想定したサービスの質の確保が難しい場合、期待した導入効果が得られない場合等が生じた場合、当社グループの事業運営に影響を与えるとともに、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (10)競合によるリスク 当社グループが展開している人材ビジネス市場では、各国の各分野において多数の競合他社が存在しております。これらの競合他社が当社グループと同水準のサービスを低価格で提供した場合や、当社グループのサービスを必要としないプロセスや仕組みを顧客企業に提供、若しくは社会的に浸透・普及に成功した場合、求職者等の個人や法人顧客にとってより魅力的なサービスを提供する又は当社グループがニーズに対応したサービスや機能の改善を図れない場合には、当社グループのシェアが下がり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 また、当社グループにおける派遣スタッフ及び求職者等の個人の集客においては、他社の運営する検索エンジン等を利用して求人広告を掲載しているものがあります。かかるプラットフォームを提供する企業が求人広告業界における集客力を強め、独占的なポジションを確立した場合には、当社グループの集客力や売上に影響を与える可能性があります。 (11)人口構造の変化に対応できないリスク 当社グループの提供するサービスは、事業を展開する国の人口動態の変化の影響を受けます。現在、国内において少子高齢化が急速に進んでおり、今後、生産年齢人口の減少が更に進む可能性があります。当社グループでは、生産年齢人口の減少が進むなか、女性・高齢者・外国人の労働参加率の向上に注目し、社会やユーザーのニーズに敏感に対応できるサービスの開発や新規事業展開に取り組む等、労働市場の変化に対応した事業戦略を実行し、多様な働き方の提供と労働市場の拡大に努めております。また、労働者不足への対応として、企業におけるRPAやAI等のテクノロジーを活用した業務効率化が進んでおり、当社グループにおいても、「パーソルのRPA」という、RPAスキル保有人材の派遣、RPA導入支援から運用定着における研修等のサービスを提供して、新たな企業ニーズに合わせたサービス展開を進めております。しかしながら、当社グループがかかる変化を適時適切に把握できない、意思決定の遅れから適切なタイミングでサービスを提供できない、若しくはかかるサービス開発に想定以上のコストを要する場合、又は企業側の対応が積極的ではない場合には、労働市場の縮小が更に進展するとともに当社グループのユーザーが減少し、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (12)人材の育成・確保におけるリスク 当社グループの中長期戦略の実行及び持続的な成長において、様々な分野での多様な人材の確保・育成が必要となります。当社グループビジョンである「はたらいて、笑おう。」を実現する為、当社グループのすべての従業員が仕事へのやりがいと組織への愛着を持てるよう良好な職場づくりに努めております。しかしながら、今後の当社グループの成長をけん引するためのIT技術者、デジタルトランスフォーメーション推進人材及びグローバル人材等、一部の領域においては要件を満たす人材は市場においても希少性が極めて高く、これら人材の確保が想定通り進められない可能性があります。また、当社グループの目指す職場環境づくりが困難な場合には、優秀な人材育成が想定通りに進まず、当社グループの事業運営が計画通りに進まない可能性があります。
FY2020|8,593 文字
2【事業等のリスク】 当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす主要なリスクは以下の通りであります。当社経営者が認識する当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に重要な影響を与えるリスクに関し、発生の蓋然性および事業への影響の度合いを鑑み、重要と考えられる順に記載しております。当社グループは、これらリスクの発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2020年6月25日)現在において当社グループが判断したものであり、以下の記載は当社株式への投資に関するリスクを全て網羅するものではありません。なお、当社グループは2020年4月1日より従来のセグメント体制から、SBU (Strategic Business Unit)体制に移行し、「Staffing」「Career」「Professional Outsourcing」「Solution」「Asia Pacific」の5つのSBU体制で運営致しております。(1)景気変動によるマクロ経済の変化に関するリスク 当社グループが提供している人材サービスは、景気変動による影響を大きく受けやすく、こうしたマクロ経済の変化にうまく対応できない場合、当社グループの経営成績及び財政状態は大きな影響を受けます。特に、現在の経済はグローバル化が進み、他国の経済状況、国際政治情勢、国際金融市場等により、事業を展開する各国の経済が大きく左右される傾向が強まっております。また、2008年の世界金融危機や新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックの発生による世界的な経済活動の急激な収縮といった予見が難しい事象が発生しております。通常の景気循環による山谷に対しては、グループ各社、SBU、コーポレート機能を担う当社においてコスト管理を行う等の経営努力により、当社業績に与える影響を抑制するよう努めております。しかしながら、2008年の世界金融危機のような深刻な経済危機が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。特に、不況時における当社グループの収益に与える影響度の順に記載すると以下の表の通りです。 想定される状況影響度合主要な該当セグメント求人広告事業・企業の採用予算の縮小、採用活動の抑制による求人広告出稿数の減少・競争の激化による広告単価の低下・景気感応度は最も高い・売上高の減少及び採算性の悪化・Career SBU人材紹介事業・顧客企業の採用抑制による転職決定者数の減少・内定決定までのリードタイムの伸長・景気感応度は高い・売上高の減少及び採算性の悪化・Career SBU・APAC SBU派遣事業および受託請負事業・顧客企業の人件費全般の抑制に伴う派遣スタッフ契約数の減少・顧客企業の操業停止等による派遣契約の終了・取引規模の大きな顧客企業の業績悪化による売上の大幅な減少・業務受託業や人材派遣業等の常用雇用者を有する事業における、契約数の減少及び契約規模の縮小・顧客企業のコスト削減に伴う案件のキャンセル、予算の削減による受託案件の減少・景気感応度は相対的に低く遅行する・売上高の減少及び採算性の悪化 ・Staffing SBU・Professional Outsourcing SBU・APAC SBU (2)個人情報取り扱いに関するリスク 当社グループ各社では、事業運営に際し、登録スタッフ、派遣スタッフ、求職者、顧客企業、従業員等その他の関係者の個人情報を大量に保有し取り扱っておりますが、次のa、bに記載するリスクが考えられます。a.情報漏えいのリスク 当社グループは、個人情報の漏えいを最重要リスクととらえ、情報セキュリティ対策として、個人情報取扱いに関する規程を定め、情報管理を徹底するための部署を設置し、定期的に教育を実施するなど、適切な情報管理体制の構築・維持に努めております。しかしながら、当社グループにおいてサイバー攻撃をはじめとした第三者によるセキュリティ侵害や、従業員の不正又は過失等によりこれらの個人情報が漏えいする事態が生じた場合、当社グループのブランドの棄損、サービス利用者数の急減、企業イメージの悪化等の社会的信用の低下や損害賠償請求等の発生により、事業運営に重大な影響を与えるとともに、財政状態及び経営成績に大きな影響を与える可能性があります。 b.法令違反・プライバシー侵害のリスク 当社グループで保有する個人情報の取り扱いについては、当該国の個人情報に関する法律が適用されます。特に主力事業を展開している日本国内においては「個人情報の保護に関する法律」、「職業安定法」、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」等に準拠した取り扱いを行っております。これらの法規制は、近年の個人情報保護及びプライバシーの権利に対する意識の高まりや、グローバル基準への適合に向けた動きにより内容が複雑化しており、当社グループでは、法務と情報セキュリティの両面からこれらの解釈や運用について慎重な検討と判断を行っております。 一方、国内グループ各社では、保有する個人情報の共同利用によって働き方の多様化に合わせたサービス開発を検討しています。当社グループでは、法規制の遵守及び本人の同意の範囲内での活用に努めておりますが、意図せず法規制を違反した場合や同意の範囲外での活用を行った場合には、当局からの業務停止命令、個人データの提供者もしくは法人からの訴訟につながる可能性があります。また、現在の法規制の遵守及び本人の同意の範囲内で活用した場合でも、データ提供者の不利益又は不信感を招いたときは、当社グループのブランドおよび企業イメージの価値低下や信用が毀損する可能性があります。(3)自然災害等の有事に関するリスク 当社グループでは、地震、台風、洪水等の自然災害、火災、停電、パンデミック、その他企業存続を脅かす事象(以下「危機」という。)の発生を想定し、必要とされる安全対策や事業継続・早期復旧のための対策を進めております。危機発生時は迅速かつ的確な対応を執るよう備えているものの、想定を超える危機が発生した場合、または、策定している事業継続計画が有効に機能しない場合には、当社グループの事業運営、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、人材サービスの提供という事業性質上、危機発生時には顧客企業や就業者に対する安否確認や契約内容の調整等、多大な顧客対応による業務負荷が予想されることから当社グループの事業運営に影響を与えるとともに財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。特に、2020年初頭からの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックの発生による世界的な経済活動の急激な収縮といった予見が難しい事象が発生しており、今後の感染拡大の収束や政府による行動制限の程度と継続期間次第では、当社グループの事業運営、財政状態及び経営成績に大きくかつ長期的な影響を及ぼす可能性があります。2020年3月以降、国内事業につきましては、人材派遣事業では、マーケティング領域は店舗の営業時間短縮等の影響を受けておりますが、主力の事務領域では通常勤務に加え一部在宅勤務により稼働しております。人材紹介事業では、面談を対面式からオンラインに切り替えておりますが、企業の採用活動抑制の動きもあり、採用決定まで時間の長期化や、採用見送りの影響を受けております。海外事業につきましては各国の対応の違いにより、状況が大きく異なります。シンガポール、マレーシア、香港での人材派遣事業は在宅勤務が行われており、全般的に安定しております一方、中国は平常化に徐々に戻りつつありますが、主力の人材紹介事業は大幅な需要減が想定されます。豪州・ニュージーランドは、一部で外出制限の緩和はありますが、スタッフィング事業およびメンテナンス事業ともに影響を受ける見込みです。 (4)企業買収投資に伴うリスク 当社グループは、これまで企業買収や事業提携を通じて成長を遂げており、将来においても同様の手法を通じてさらなる企業価値の向上を企図しております。 企業買収や事業提携に際しては、対象となる企業の財務内容や契約関係等について詳細なデューディリジェンスを行い、リスク回避に努めておりますが、案件の性質や時間的な制約等から十分なデューディリジェンスが実施できず、買収後に偶発債務の発生や未認識債務が判明した場合、また当該事業が、当初想定した収益計画と大きく乖離した場合、多額の資金投入が発生する可能性のほか、関係会社株式の評価替えやのれんの減損等により、当社グループの事業展開や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。なお、買収を通じて取得した企業ののれんは、2020年3月期末において72,562百万円であり、そのうち、Career SBUに属する㈱インテリジェンスホールディングス(現:パーソルキャリア㈱)、Staffing SBUに属するパナソニック エクセルスタッフ㈱(現:パーソル パナソニック HRパートナーズ㈱)及びAPAC SBUのProgrammed Maintenance Services Limitedが大きな割合を占めております。2020年3月期において、2018年3月期に買収した前述のProgrammed Maintenance Services Limitedのスタッフィング事業等ののれんに関する減損損失として合計12,688百万円を計上いたしました。海外事業については、2018年3月期にPERSOLKELLY事業に係る買収子会社も同様に減損損失を計上している観点から、当面、海外での新規の大型企業買収の優先度を下げ、前述の企業を含むAPAC SBUの事業の最適化と収益基盤の確立に向けた取り組みを推進してまいります。加えて、新たなガバナンス体制の強化策として、多額の事業投資案件に関しては専門的見地から審議した上で経営陣に対して助言する「投資委員会」を設置しております。 また、買収した企業は、それぞれのブランド力やグループ内の相互協力により極めて有益なビジネスシナジーの創出が可能になるものと判断しておりますが、今後、経営環境や事業の状況の著しい変化、また何らかの事由によりそれぞれの経営成績が想定どおり進捗しない場合、これらの資産について減損会計の適用に伴う追加の損失処理が発生し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5)海外事業展開のリスク 当社グループは、日本国内に加えAPAC地域においても人材派遣事業、人材紹介事業、受託請負事業等の人材サービス事業を行っております。海外事業展開に際しては、支援体制及び経営管理機能の強化を進めておりますが、APAC地域各国の政治・社会情勢の急激な変化、法令改正、想定外の為替変動等、著しい事業環境変化等により同地域における明確な競争優位を確立出来なかった場合、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす場合があります。(6)法的規制及び法令遵守違反に関するリスク 当社グループは、自らが事業を展開する国又は地域の法令等を遵守する必要があります。特に、人材サービスを行う当社グループは、お客様の個人情報保護に次いで、労働関連法の遵守を重視しております。当社グループは、事業拡大に合わせ、コンプライアンス統括部署を設置し、コンプライアンス関連規程の整備や継続的な教育・研修の実施、グループ内部通報制度の整備など、コンプライアンス体制を整備するとともに、人事部門の主導による労働時間管理を行っていますが、当社グループに適用される法令等に違反する事態が生じた場合、当社グループの社会的信用やブランドイメージが毀損し、売上の減少等、経営成績に悪影響を与える可能性があり、次のa、bに記載するリスクが考えられます。a.人材派遣事業 当社グループの主要な事業である人材派遣事業は、国内においては「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」(以下「労働者派遣法」という。)に基づき、労働者派遣事業の許可を受けて行っている事業であります。現時点において、当社グループにおいては、労働者派遣法に基づく労働者派遣事業の許可の取消事由に該当する事実はないものと認識しておりますが、今後何らかの理由により当社グループ各社並びにその役職員が労働者派遣法に抵触した場合、当社グループの主要な事業活動全体に支障を来たすことが予想され、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。なお、労働者派遣法及び関係諸法令については、これまでにも労働環境の変化に応じ派遣対象業務や派遣期間に係る規制や変更等の改正が適宜実施されており、当社グループではその都度、当該法改正に対応するための諸施策を採ってきております。今後、更なる改正が実施され大きな運用変更が生じた場合、当社グループの今後の事業運営方針並びに経営成績に少なからず影響を与える可能性があります。 b.人材紹介事業 当社グループが行う人材紹介事業は、国内においては職業安定法に基づく有料職業紹介事業許可を受けて行っている事業であります。職業安定法においては、人材紹介事業を行う者(法人である場合には、その役員を含む)が有料職業紹介事業者としての欠格事由及び当該許可の取消事由に該当した場合には、事業の許可を取り消し、又は、期間を定めて当該事業の全部若しくは一部の停止を命じることができる旨を定めております。今後何らかの理由により当社グループ各社並びにその役職員が職業安定法に抵触した場合、当社グループの主要な事業活動全体に支障を来たすことが予想され、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。(7)技術革新によるリスク 当社グループの営む人材関連サービスは、特に情報技術(IT)の活用が不可欠な事業であります。当社グループでは、IT技術を用い、新規サービス開発やオペレーションシステムの改善に努めていますが、新規事業開発で高度な専門性を持つ技術者や企画者を確保または育成できない場合、当社グループが技術革新のトレンドを正確に予測することができない、または新技術適用の判断が遅れることで、競争力の低下につながる及び従前のビジネスモデルそのものが陳腐化する可能性があります。また、改良や新技術導入に際し、多額の費用が発生する場合、また何らかの事由により当初想定したサービスの質の確保が難しい場合、期待した導入効果が得られない場合、更にディスラプティブテクノロジー(disruptive technology)と言われるこれまでにない発想に基づく新たなプロダクトやサービスが急速にグローバルに普及し、既存のマーケットが破壊された場合等、当社グループの事業運営に影響を与えるとともに、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 また、企業における業務効率化や生産性向上を実現するテクノロジーとして、Robotic Process Automation(RPA)やArtificial Intelligence(AI)等の導入が急速に拡大しています。RPAの導入には一定のスキルが必要であることから、当社グループでもRPAスキル保有人材の派遣や、RPA導入支援から運用定着における研修等のサービスを提供し、新たな企業ニーズに適合すべくサービス展開を実施しております。しかしながら、技術革新における高度な専門性を持つ技術者や企画者を確保または育成できない場合には、当社グループが技術革新のトレンドを正確に予測することができない、または新技術適用の判断が遅れることで、競争力の低下につながる及び従前のビジネスモデルそのものが陳腐化する可能性があります。また、改良や新技術導入に際し、多額の費用が発生する場合、また何らかの事由により当初想定したサービスの質の確保が難しい場合、期待した導入効果が得られない場合等が生じた場合、当社グループの事業運営に影響を与えるとともに、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (8)競合によるリスク 当社グループが展開している人材ビジネス市場では、各国の各分野において多数の競合他社が存在しております。これらの競合他社が当社グループと同水準のサービスを低価格で提供した場合や、もしくは当社グループのサービスを必要としないプロセスや仕組みを顧客企業に提供、もしくは社会的に浸透・普及に成功した場合、求職者等の個人や法人顧客にとってより魅力的なサービスを提供する又は当社グループがニーズに対応したサービスや機能の改善を図れない場合には、当社グループのシェアが下がり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 また、当社グループにおける派遣スタッフおよび求職者等の個人の集客においては、他社の運営する検索エンジン等を利用して求人広告を掲載しているものがあります。かかるプラットフォームを提供する企業が求人広告業界における集客力を強め、独占的なポジションを確立した場合には、当社グループの集客力や売上に影響を与える可能性があります。(9)人口構造の変化に対応できないリスク 当社グループの提供するサービスは、事業を展開する国の人口動態の変化の影響を受けます。現在、国内において少子高齢化が急速に進んでおり、今後、生産年齢人口の減少が更に進む可能性があります。当社グループでは、生産年齢人口の減少が進むなか、女性、高齢者、外国人の労働参加率の向上に注目し、社会やユーザーのニーズに敏感に対応できるサービスの開発や新規事業展開に取り組むなど、労働市場の変化に対応した事業戦略を実行し、多様な働き方の提供と労働市場の拡大に努めております。また、労働者不足への対応として、企業におけるRPAやAI等のテクノロジーを活用した業務効率化が進んでおり、当社グループにおいても、「パーソルのRPA」という、RPAスキル保有人材の派遣、RPA導入支援から運用定着における研修等のサービスを提供して、新たな企業ニーズに合わせたサービス展開を進めております。しかしながら、当社グループがかかる変化を適時適切に把握できない、意思決定の遅れから適切なタイミングでサービスを提供できない、若しくはかかるサービス開発に想定以上のコストを要する場合、または企業側の対応が積極的ではない場合には、労働市場の縮小が更に進展するとともに当社グループのユーザーが減少し、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。(10)人材の育成・確保におけるリスク 当社グループの中長期戦略の実行および持続的な成長において、様々な分野での多様な人材の確保・育成が必要となります。当社グループビジョンである「はたらいて、笑おう。」を実現する為、当社グループのすべての従業員が仕事へのやりがいと組織への愛着を持てるよう良好な職場づくりに努めております。しかしながら、今後の当社グループの成長をけん引するためのIT技術者、デジタルトランスフォーメーション推進人材及びグルーバル人材等、一部の領域においては要件を満たす人材は市場においても希少性が極めて高く、これら人材の確保が想定通り進められない可能性があります。また、当社グループの目指す職場環境づくりが困難な場合には、優秀な人材・育成が想定通りに進まず、当社グループの事業運営が計画通りに進まない可能性があります。(11)システム障害等のリスク 当社グループの事業は、国内外を問わず、コンピューターシステム及びそのネットワークに多くを依存しており、またメンテナンス等の一部をクラウドシステム業者を含む外部業者に委託しています。そのため、不測の事態に対しては、危機発生時の体制整備、システムセキュリティの強化、ハードウェアの増強等様々な対策を講じておりますが、これらの対策にもかかわらず人為的過誤、サイバー攻撃、広範な自然災害や、外部業者のトラブル等により、コンピュータシステム及びそのネットワーク設備にトラブルが発生した場合には、当該事態の発生地域の事業運営に直接被害が生じるほか、他地域の当社グループの事業運営に損害が生じる可能性があります。また、それが長期に亘る場合、顧客企業への労務の提供が事実上不可能になる可能性があり、当社グループが提供するサービスに対する信頼性の低下を招くなどの重大な影響を及ぼす可能性があります。なお、2020年3月期において、当社海外子会社のKelly Services Australia Pty. Ltd.において、新規導入したシステムによる障害が発生しましたが、本トラブルは2019年12月に終息いたしました。
FY2019|5,285 文字
2【事業等のリスク】 当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性がある主な事項を以下に記載しております。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資判断、あるいは当社グループの事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資家及び株主に対する情報開示の観点から記載しております。当社グループは、これらリスクの発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、以下の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2019年6月26日)現在において当社グループが判断したものであり、以下の記載は当社株式への投資に関するリスクを全て網羅するものではありません。(1)人材ビジネス業界の動向について 当社グループの属する人材ビジネス業界は、産業構造の変化、社会情勢、景気変動、法改正に伴う雇用情勢の変化等に影響を受けます。現状の需要は堅調に推移しておりますが、今後、様々な要因により雇用情勢ないしは市場環境が悪化した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。景気後退に伴う新規人材需要の減少や既存の顧客企業における業務縮小・経費削減等により人材需要が大きく減退した場合、人材派遣における労働者派遣契約数の急激な減少、転職市場における求人需要の大幅減少に伴う人材紹介事業や求人メディア運営事業の事業規模縮小など、当社グループの事業運営に大きな影響を及ぼす可能性があります。また需要の減退が予測を上回る速度で進んだ場合、ITO事業やエンジニアリング事業等の常用雇用者を有する事業では、業務委託契約数や契約規模の減少に伴い原価率や販管費率上昇が急激に進行し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(2)法的規制及びレピュテーションリスクについて 当社グループは、自らが事業を展開する国又は地域の法令等を遵守する必要があります。特に、人材サービスを行う当社グループは、労働関連法の遵守を重視しております。当社グループは、事業拡大に合わせ、コンプライアンス統括部署を設置し、コンプライアンス関連規程の整備や継続的な教育・研修の実施、グループ内部通報制度の整備など、コンプライアンス体制を整備するとともに、人事部門の主導による労働時間管理を行っていますが、当社グループに適用される法令等に違反する事態が生じた場合、当社グループの社会的信用やブランドイメージが毀損し、売上の減少等、経営成績に悪影響を与える可能性があります。a.人材派遣事業 当社グループの主要な事業である人材派遣事業は、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」(以下「労働者派遣法」という。)に基づき、労働者派遣事業の許可を受けて行っている事業であります。 現時点において、当社グループにおいては、労働者派遣法に基づく労働者派遣事業の許可の取消事由に該当する事実はないものと認識しておりますが、今後何らかの理由により当社グループ各社並びにその役職員が労働者派遣法に抵触した場合、当社グループの主要な事業活動全体に支障を来たすことが予想され、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。 なお、労働者派遣法及び関係諸法令については、これまでにも労働環境の変化に応じ派遣対象業務や派遣期間に係る規制や変更等の改正が適宜実施されており、当社グループではその都度、当該法改正に対応するための諸施策を採ってきております。今後、更なる改正が実施され大きな運用変更が生じた場合、当社グループの今後の事業運営方針並びに経営成績に少なからず影響を与える可能性があります。b.人材紹介事業 当社グループが行う人材紹介事業は、職業安定法に基づく有料職業紹介事業許可を受けて行っている事業であります。 職業安定法においては、人材紹介事業を行う者(法人である場合には、その役員を含む)が有料職業紹介事業者としての欠格事由及び当該許可の取消事由に該当した場合には、事業の許可を取り消し、又は、期間を定めて当該事業の全部若しくは一部の停止を命じることができる旨を定めております。今後何らかの理由により当社グループ各社並びにその役職員が職業安定法に抵触した場合、当社グループの主要な事業活動全体に支障を来たすことが予想され、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。(3)社会保険制度の改正に伴う経営成績への影響 社会保険料の料率・算出方法は、諸般の条件及び外部環境の変化等に応じて改定が適宜実施されております。当社グループにおいては、従業員に加えて派遣労働者も社会保険の加入者であるため、今後、社会保険料の料率・算出方法を含めた社会保険制度の改正が実施され、社会保険の会社負担率や社会保険の会社負担金額が大幅に変動する場合、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。(4)海外事業の拡大に伴うリスクについて 当社グループは、主としてAPAC地域を中心に海外市場における事業の拡大を図っており、2015年におけるCapita Pte. Ltd. 及び First Alliances Co.,Ltd. の株式取得、2016年におけるKelly Services,Inc.との合弁事業化、また2017年10月のProgrammed Maintenance Services Limitedの株式取得等により、同地域における事業は急速に拡大いたしました。海外事業展開に際しては、支援体制及び経営管理機能の強化を進めておりますが、APAC地域各国の政治・社会情勢の急激な変化、法令改正、想定外の為替変動等、著しい事業環境変化等により同地域における明確な競争優位を確立出来なかった場合、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす場合があります。 (5)為替変動リスクについて 当社グループの海外事業の取引は、主に豪ドルをはじめとした外貨建てで行われております。当社グループの連結財務諸表及び四半期連結財務諸表では、海外子会社の現地通貨建ての資産及び負債を決算日の直物為替レートにより、収益及び費用を各連結会計期間中の平均為替レートにより日本円に換算しております。これらの要因により、当社グループは為替レートの変動リスクに晒されており、為替レートの急激な変動は当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。(6)技術革新に関するリスクについて 当社グループでは、人材派遣事業や人材紹介事業における登録者募集・仕事紹介、求人メディア運営事業における求人広告の掲載など、各事業運営の多くで、インターネットを媒体としたオンラインサービスを提供しております。インターネット市場では、技術革新が著しく、新サービスや新技術開発に伴う仕様変更などが常に生じており、いわゆる業界標準サービスも刻々と進化しております。当社グループでは、顧客企業並びに求職者に対し、各事業それぞれの目的に適う安心・安全、かつ優れたユーザビリティを実現することを課題とし、適時、新たな機能拡充に努めております。しかしながら、改良や新技術導入に際し、多額の費用が発生する場合、また何らかの事由により当初想定したサービスの質の確保が難しい場合、期待した導入効果が得られない場合等が生じた場合、当社グループの事業運営に影響を与えるとともに、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。(7)新規事業展開に伴うリスクについて 当社グループは、中期経営計画に基づく戦略の一環として、企業買収や新会社の設立等を検討いたします。係る方針に基づき、当社グループは、2019年3月31日現在、当社のほか連結子会社135社、関連会社12社で運営しております。 a.新規事業進出について 新規事業展開に伴う新会社設立、サービス領域拡大に際しては、多額の資金需要が発生する可能性があるほか、市場環境及び労働市場の変化や競合状況により必ずしも収益が当初の計画通りに推移する保証はなく、想定した収益規模が確保できない可能性があります。市場環境の動向により各社及び各事業領域毎の成長率、経営成績推移状況等が当初想定した収益計画と大きく乖離した場合、当社グループの事業展開や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。b.企業買収、事業提携について 企業買収や事業提携に際しては、対象となる企業の財務内容や契約関係等について詳細なデューディリジェンスを行い、リスク回避に努めておりますが、案件の性質や時間的な制約等から十分なデューディリジェンスが実施できず、買収後に偶発債務の発生や未認識債務が判明した場合、また当該事業が、当初想定した収益計画と大きく乖離した場合、多額の資金投入が発生する可能性のほか、関係会社株式の評価替えやのれんの償却等により、当社グループの事業展開や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。c.資金調達について 新規事業展開や企業買収、事業提携の適時実施を目指し、当社グループでは、資金運用の効率化に向けた連結子会社におけるキャッシュマネジメントシステムの導入のほか、資金需要の規模に応じた個別借入により資金を調達しております。今後、金融システム不安、信用収縮、流動性の低下などの金融情勢の変化により、事業規模拡大に向け必要な資金調達ができない場合、当社グループの財務状況に影響を及ぼす可能性があります。(8)株式取得に伴う「のれん」について 当社グループでは、㈱インテリジェンスホールディングス(現:パーソルキャリア㈱)及びパナソニック エクセルスタッフ㈱(現:パーソル パナソニック HRパートナーズ㈱)、Programmed Maintenance Services Limitedの株式取得に伴い、「のれん」を相当額計上しております。それぞれのブランド力やグループ内の相互協力により極めて有益なビジネスシナジーの創出が可能になるものと判断しておりますが、今後、経営環境や事業の状況の著しい変化、また何らかの事由によりそれぞれの経営成績が想定どおり進捗しない場合、これらの資産について減損会計の適用に伴う損失処理が発生し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(9)個人情報及び機密情報の取扱いに関するリスクについて 当社グループ各社では、事業運営に際し、求職者、顧客企業、従業員等その他の関係者の個人情報及び機密情報を大量に保有しております。 当社グループは、個人情報及び機密情報の取扱いに関する規程を定め、情報管理を徹底するための部署を設置し、定期的に情報管理に関する教育を実施するなど、適切な情報管理体制の構築・維持に努めております。しかしながら、当社グループにおいて個人情報や機密情報の漏洩や不正使用などの事態が生じた場合、当社グループの社会的信用の低下や損害賠償請求等の発生により、事業運営に重大な影響を与えるとともに、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。(10)自然災害等の有事に関するリスクについて 当社グループでは、地震、台風、洪水等の自然災害、火災、停電、パンデミック、その他企業存続を脅かす事象(以下「危機」という。)の発生を想定し、必要とされる安全対策や事業継続・早期復旧のための対策を進めております。危機発生時は迅速かつ的確な対応を執る所存でございますが、想定を超えた規模の危機が発生した場合、当社グループの事業運営、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また人材サービスの提供という事業性質上、危機発生時には顧客企業や就業者に対する安否確認や契約内容の調整等、多大な顧客対応による業務負荷が予想されることから当社グループの事業運営に影響を与えるとともに、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。(11)システム障害等のリスクについて 当社グループの事業はコンピューターシステム及びそのネットワークに多くを依存しております。そのため、不測の事態に対しては、危機発生時の体制整備、システムセキュリティの強化、ハードウェアの増強等様々な対策を講じておりますが、これらの対策にも係わらず人為的過誤、サイバー攻撃、広範な自然災害等に伴い、コンピュータシステム及びそのネットワーク設備にトラブルが発生した場合には、当該事態の発生地域の事業運営に直接被害が生じるほか、他地域の当社グループの事業運営に損害が生じる可能性があります。またそれが長期に亘る場合、顧客企業への労務の提供が事実上不可能になる可能性があり、当社グループが提供するサービスに対する信頼性の低下を招くなどの重大な影響を及ぼす可能性があります。
FY2018|5,144 文字
2【事業等のリスク】 当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性がある主な事項を以下に記載しております。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資判断、あるいは当社グループの事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資家及び株主に対する情報開示の観点から記載しております。当社グループは、これらリスクの発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、以下の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成30年6月27日)現在において当社グループが判断したものであり、以下の記載は当社株式への投資に関するリスクを全て網羅するものではありません。(1)人材ビジネス業界の動向について 当社グループの属する人材ビジネス業界は、産業構造の変化、社会情勢、景気変動に伴う雇用情勢の変化等に影響を受けます。現状の需要は堅調に推移しておりますが、今後、様々な要因により雇用情勢ないしは市場環境が悪化した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。景気後退に伴う新規人材需要の減少や既存の顧客企業における業務縮小・経費削減等により人材需要が大きく減退した場合、人材派遣における労働者派遣契約数の急激な減少、転職市場における求人需要の大幅減少に伴う人材紹介事業や求人メディア運営事業の事業規模縮小など、当社グループの事業運営に大きな影響を及ぼす可能性があります。また需要の減退が予測を上回る速度で進んだ場合、ITO事業やエンジニアリング事業等の常用雇用者を有する事業では、業務委託契約数や契約規模の減少に伴い原価率や販管費率上昇が急激に進行し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(2)法的規制及びレピュテーションリスクについて 当社グループは、自らが事業を展開する国又は地域の法令等を遵守する必要があります。当社グループは、事業拡大に合わせ、コンプライアンス統括部署を設置し、コンプライアンス関連規程の整備や継続的な教育・研修の実施、グループ内部通報制度の整備など、コンプライアンス体制を整備しておりますが、当社グループに適用される法令等に違反する事態が生じた場合、当社グループの社会的信用やブランドイメージが毀損し、売上の減少等、経営成績に悪影響を与える可能性があります。 a.人材派遣事業 当社グループの主要な事業である人材派遣事業は、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」(以下「労働者派遣法」という。)に基づき、労働者派遣事業の許可を受けて行っている事業であります。 現時点において、当社グループにおいては、労働者派遣法に基づく労働者派遣事業の許可の取消事由に該当する事実はないものと認識しておりますが、今後何らかの理由により当社グループ各社並びにその役職員が労働者派遣法に抵触した場合、当社グループの主要な事業活動全体に支障を来たすことが予想され、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。 なお、労働者派遣法及び関係諸法令については、これまでにも労働環境の変化に応じ派遣対象業務や派遣期間に係る規制や変更等の改正が適宜実施されており、当社グループではその都度、当該法改正に対応するための諸施策を採ってきております。今後、更なる改正が実施され大きな運用変更が生じた場合、当社グループの今後の事業運営方針並びに経営成績に少なからず影響を与える可能性があります。b.人材紹介事業 当社グループが行う人材紹介事業は、職業安定法に基づく有料職業紹介事業許可を受けて行っている事業であります。 職業安定法においては、人材紹介事業を行う者(法人である場合には、その役員を含む)が有料職業紹介事業者としての欠格事由及び当該許可の取消事由に該当した場合には、事業の許可を取り消し、又は、期間を定めて当該事業の全部若しくは一部の停止を命じることができる旨を定めております。今後何らかの理由により当社グループ各社並びにその役職員が職業安定法に抵触した場合、当社グループの主要な事業活動全体に支障を来たすことが予想され、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。(3)社会保険制度の改正に伴う経営成績への影響 社会保険料の料率・算出方法は、諸般の条件及び外部環境の変化等に応じて改定が適宜実施されております。当社グループにおいては、従業員に加えて派遣労働者も社会保険の加入者であるため、今後、社会保険料の料率・算出方法を含めた社会保険制度の改正が実施され、社会保険の会社負担率や社会保険の会社負担金額が大幅に変動する場合、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。 (4)海外事業の拡大に伴うリスクついて 当社グループは、主としてAPAC地域を中心に海外市場における事業の拡大を図っており、平成27年におけるCapita Pte. Ltd. 及び First Alliances Co.,Ltd. の株式取得、平成28年におけるKelly Services,Inc.との合弁事業化、また平成29年10月のProgrammed Maintenance Services Limitedの株式取得等により、同地域における事業は急速に拡大いたしました。海外事業展開に際しては、支援体制及び経営管理機能の強化を進めておりますが、APAC地域各国の政治・社会情勢の急激な変化、法令改正、想定外の為替変動等、著しい事業環境変化等により同地域における明確な競争優位を確立出来なかった場合、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす場合があります。 (5)為替変動リスクについて 当社グループの海外事業の取引は、主に豪ドルをはじめとした外貨建てで行われております。当社グループの連結財務諸表及び四半期連結財務諸表では、海外子会社の現地通貨建ての資産及び負債を決算日の直物為替レートにより、収益及び費用を各連結会計期間中の平均為替レートにより日本円に換算しております。これらの要因により、当社グループは為替レートの変動リスクに晒されており、為替レートの急激な変動は当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。(6)技術革新に関するリスクについて 当社グループでは、人材派遣事業や人材紹介事業における登録者募集・仕事紹介、求人メディア運営事業における求人広告の掲載など、各事業運営の多くで、インターネットを媒体としたオンラインサービスを提供しております。インターネット市場では、技術革新が著しく、新サービスや新技術開発に伴う仕様変更などが常に生じており、いわゆる業界標準サービスも刻々と進化しております。当社グループでは、顧客企業並びに求職者に対し、各事業それぞれの目的に適う安心・安全、かつ優れたユーザビリティを実現することを課題とし、適時、新たな機能拡充に努めております。しかしながら、改良や新技術導入に際し、多額の費用が発生する場合、また何らかの事由により当初想定したサービスの質の確保が難しい場合、期待した導入効果が得られない場合等が生じた場合、当社グループの事業運営に影響を与えるとともに、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。(7)新規事業展開に伴うリスクについて 当社グループは、中期経営計画に基づく戦略の一環として、企業買収や新会社の設立等を検討いたします。係る方針に基づき、当社グループは、平成30年3月31日現在、当社のほか連結子会社177社、関連会社10社で運営しております。 a.新規事業進出について 新規事業展開に伴う新会社設立、サービス領域拡大に際しては、多額の資金需要が発生する可能性があるほか、市場環境及び労働市場の変化や競合状況により必ずしも収益が当初の計画通りに推移する保証はなく、想定した収益規模が確保できない可能性があります。市場環境の動向により各社及び各事業領域毎の成長率、経営成績推移状況等が当初想定した収益計画と大きく乖離した場合、当社グループの事業展開や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。b.企業買収、事業提携について 企業買収や事業提携に際しては、対象となる企業の財務内容や契約関係等について詳細なデューディリジェンスを行い、リスク回避に努めておりますが、案件の性質や時間的な制約等から十分なデューディリジェンスが実施できず、買収後に偶発債務の発生や未認識債務が判明した場合、また当該事業が、当初想定した収益計画と大きく乖離した場合、多額の資金投入が発生する可能性のほか、関係会社株式の評価替えやのれんの償却等により、当社グループの事業展開や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。c.資金調達について 新規事業展開や企業買収、事業提携の適時実施を目指し、当社グループでは、資金運用の効率化に向けた連結子会社におけるキャッシュマネジメントシステムの導入のほか、資金需要の規模に応じた個別借入により資金を調達しております。今後、金融システム不安、信用収縮、流動性の低下などの金融情勢の変化により、事業規模拡大に向け必要な資金調達ができない場合、当社グループの財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (8)株式取得に伴う「のれん」について 当社グループでは、㈱インテリジェンスホールディングス(現:パーソルキャリア㈱)及びパナソニック エクセルスタッフ㈱(現:パーソル パナソニック HRパートナーズ㈱)、Programmed Maintenance Services Limitedの株式取得に伴い、「のれん」を相当額計上しております。それぞれのブランド力やグループ内の相互協力により極めて有益なビジネスシナジーの創出が可能になるものと判断しておりますが、今後、経営環境や事業の状況の著しい変化、また何らかの事由によりそれぞれの経営成績が想定どおり進捗しない場合、これらの資産について減損会計の適用に伴う損失処理が発生し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(9)個人情報及び機密情報の取扱いに関するリスクについて 当社グループ各社では、事業運営に際し、求職者、顧客企業、従業員等その他の関係者の個人情報及び機密情報を大量に保有しております。 当社グループは、個人情報及び機密情報の取扱いに関する規程を定め、情報管理を徹底するための部署を設置し、定期的に情報管理に関する教育を実施するなど、適切な情報管理体制の構築・維持に努めております。しかしながら、当社グループにおいて個人情報や機密情報の漏洩や不正使用などの事態が生じた場合、当社グループの社会的信用の低下や損害賠償請求等の発生により、事業運営に重大な影響を与えるとともに、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。(10)大規模災害及びシステム障害等の影響について 当社グループでは、地震、台風、洪水等の自然災害等の発生の可能性を認識した上で、可能な限りの防災、減災に努め、また発生時は迅速かつ的確な対応を執る所存でありますが、想定を超えた規模の大規模災害が発生した場合、当社グループの事業運営、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また人材サービスの提供という事業性質上、災害時には顧客企業や就業者に対する安否確認や契約内容の調整等、多大な顧客対応のよる業務負荷が予想されることから当社グループの事業運営に影響を与えるとともに、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 当社グループの事業はコンピューターシステム及びそのネットワークに多くを依存しております。そのため、不測の事態に対しては、災害時の体制整備、システムセキュリティの強化、ハードウェアの増強等様々な対策を講じておりますが、これらの対策にも係わらず人為的過誤、広範な自然災害等に伴い、コンピュータシステム及びそのネットワーク設備にトラブルが発生した場合には、当該事態の発生地域の事業運営に直接被害が生じるほか、他地域の当社グループの事業運営に損害が生じる可能性があります。またそれが長期に亘る場合、顧客企業への労務の提供が事実上不可能になる可能性があり、当社グループが提供するサービスに対する信頼性の低下を招くなどの重大な影響を及ぼす可能性があります。
FY2017|5,826 文字
4【事業等のリスク】 当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性がある主な事項を以下に記載しております。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資判断、あるいは当社グループの事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資家及び株主に対する情報開示の観点から記載しております。当社グループは、これらリスクの発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、以下の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成29年6月28日)現在において当社グループが判断したものであり、以下の記載は当社株式への投資に関するリスクを全て網羅するものではありません。(1) 人材ビジネス業界の動向について 当社グループの属する人材ビジネス業界は、産業構造の変化、社会情勢、景気変動に伴う雇用情勢の変化等に影響を受けます。現状の需要は堅調に推移しておりますが、今後、様々な要因により雇用情勢ないしは市場環境が悪化した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。景気後退に伴う新規人材需要の減少や既存の顧客企業における業務縮小・経費削減等により人材需要が大きく減退した場合、人材派遣における労働者派遣契約数の急激な減少、転職市場における求人需要の大幅減少に伴う人材紹介事業や求人メディア運営事業の事業規模縮小など、当社グループの事業運営に大きな影響を及ぼす可能性があります。また需要の減退が予測を上回る速度で進んだ場合、ITO事業やエンジニアリング事業、BPO事業等、常用雇用者を有する事業では、業務委託契約数や契約規模の減少に伴い原価率や販管費率上昇が急激に進行し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(2) 法的規制について 当社グループは、自らが事業を展開する国又は地域の法令等を遵守する必要があります。当社グループは、事業拡大に合わせ、コンプライアンス関連規程の整備、コンプライアンス統括部署の設置、コンプライアンス教育・研修の実施、グループ内部通報制度の整備など、コンプライアンス体制を整備しておりますが、当社グループに適用される法令等に違反した場合、当社グループの事業運営、経営成績及び社会的信用に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。更に、将来当社グループに適用される法令等の新設又は改正、司法・行政解釈等の変更がある場合、 当社グループの事業運営や経営成績に悪影響を与える可能性があります。a.人材派遣事業 当社グループの主要な事業である人材派遣事業は、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」(以下「労働者派遣法」という。)に基づき、労働者派遣事業の許可を受けて行っている事業であります。 現時点において、当社グループにおいては、労働者派遣法に基づく労働者派遣事業の許可の取消事由に該当する事実はないものと認識しておりますが、今後何らかの理由により当社グループ各社並びにその役職員が労働者派遣法に抵触した場合、当社グループの主要な事業活動全体に支障を来たすことが予想され、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。 なお、労働者派遣法及び関係諸法令については、これまでにも労働環境の変化に応じ派遣対象業務や派遣期間に係る規制や変更等の改正が適宜実施されており、当社グループではその都度、当該法改正に対応するための諸施策を採ってきております。今後、更なる改正が実施され大きな運用変更が生じた場合、当社グループの今後の事業運営方針並びに経営成績に少なからず影響を与える可能性があります。b.人材紹介事業 当社グループが行う人材紹介事業は、職業安定法に基づく有料職業紹介事業許可を受けて行っている事業であります。 職業安定法においては、人材紹介事業を行う者(法人である場合には、その役員を含む)が有料職業紹介事業者としての欠格事由及び当該許可の取消事由に該当した場合には、事業の許可を取り消し、又は、期間を定めて当該事業の全部若しくは一部の停止を命じることができる旨を定めております。今後何らかの理由により当社グループ各社並びにその役職員が職業安定法に抵触した場合、当社グループの主要な事業活動全体に支障を来たすことが予想され、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。 (3)社会保険制度の改正に伴う経営成績への影響 社会保険料の料率・算出方法は、諸般の条件及び外部環境の変化等に応じて改定が適宜実施されております。当社グループにおいては、従業員に加えて派遣労働者も社会保険の加入者であるため、今後、社会保険料の料率・算出方法を含めた社会保険制度の改正が実施され、社会保険の会社負担率や加入対象者及び被保険者数の増加により社会保険の会社負担金額が大幅に変動する場合、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。 厚生年金保険においては、平成16年成立の年金改革関連法により最終保険料率は18.3%と定められ、平成16年10月から平成29年9月まで段階的に引き上げられます。これにより標準報酬月額に対する厚生年金保険料の会社負担率は、平成29年まで毎年0.177%ずつ増加していくことが予定されており、今後の収益を圧迫する要因のひとつとなることが予想されます。 また、当社グループの従業員及び派遣労働者が主として属する健康保険組合においては、平成20年4月における高齢者医療の制度改革に伴う新たな拠出金制度(後期高齢者支援金及び前期高齢者納付金)の発足以降、その後の高齢者医療制度への拠出金や医療費の上昇、加入者の平均年齢の上昇が相まって、同組合の財政収支は悪化傾向が続いております。それに伴い保険料率は平成20年4月に61/1000から76/1000に大幅に引き上げられて以降段階的な保険料率の引き上げにより平成29年度は96/1000となる等、保険料負担は増加傾向にあります。さらなる社会保障費の増大による上昇が続いた場合、大きな収益圧迫要因となる可能性があります。 一方雇用保険においては、一般の事業における事業主負担の平成29年度の保険料は6/1000と平成28年度の7/1000から引き下げられておりますが、より多くの働く人たちが雇用保険に加入しやすくそのメリットを受けられるようにするため、その適用範囲については適宜見直しが図られており、平成22年4月1日付の雇用保険制度改正の一環では、平成21年4月1日に緩和された「1週間の所定労働時間が20時間以上であること」「6ヶ月以上の雇用見込みがあること」から、平成22年4月以降、「1週間の所定労働時間が20時間以上であること」「31日以上の雇用見込みがあること」に、さらに平成29年1月1日には、現行は雇用保険の適用除外となっている65歳以上の雇用者についても雇用保険の適用の対象となる等の改正が行われております。今後も雇用に関する議論に伴い雇用保険制度が改正され、会社負担率や加入対象者及び被保険者数の増加が生じた場合、その会社負担金額や加入対象者及び被保険者数の増加に対応するための体制の構築等により、今後の収益を圧迫する要因のひとつとなる可能性があります。(4) 新規事業展開に伴うリスクについて 当社グループは、経営方針に基づく戦略的事業規模の拡大と既存事業の体質改善の一環として、新会社の設立や企業買収等を検討いたします。係る方針に基づき、当社グループは、平成29年3月31日現在、当社のほか連結子会社89社、関連会社3社で運営しております。a.新規事業進出について 新規事業展開に伴う新会社設立、サービス領域拡大に際しては、多額の資金需要が発生する可能性があるほか、市場環境及び労働市場の変化や競合状況により必ずしも収益が当初の計画通りに推移する保証はなく、想定した収益規模が確保できない可能性があります。市場環境の動向により各社及び各事業領域毎の成長率、経営成績推移状況等が当初想定した収益計画と大きく乖離した場合、当社グループの事業展開や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。b.企業買収、事業提携について 企業買収や事業提携に際しては、対象となる企業の財務内容や契約関係等について詳細なデューディリジェンスを行い、リスク回避に努めておりますが、案件の性質や時間的な制約等から十分なデューディリジェンスが実施できず、買収後に偶発債務の発生や未認識債務が判明した場合、また当該事業が、当初想定した収益計画と大きく乖離した場合、多額の資金投入が発生する可能性のほか、関係会社株式の評価替えやのれんの償却等により、当社グループの事業展開や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。c.資金調達について 新規事業展開や企業買収、事業提携の適時実施を目指し、当社グループでは、資金運用の効率化に向けた連結子会社におけるキャッシュマネジメントシステムの導入のほか、資金需要の規模に応じた個別借入により資金を調達しております。今後、金融システム不安、信用収縮、流動性の低下などの金融情勢の変化により、事業規模拡大に向け必要な資金調達ができない場合、当社グループの財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 株式取得に伴う「のれん」について 当社グループでは、㈱インテリジェンスホールディングス(現在の㈱インテリジェンス)及びパナソニック エクセルスタッフ㈱の株式取得に伴い、「のれん」を相当額計上しております。それぞれのブランド力やグループ内の相互協力により極めて有益なビジネスシナジーの創出が可能になるものと判断しておりますが、今後、経営環境や事業の状況の著しい変化、また何らかの事由によりそれぞれの経営成績が想定どおり進捗しない場合、これらの資産について減損会計の適用に伴う損失処理が発生し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(6) 海外での事業展開について 当社グループは、主としてAPAC地域を中心に海外市場における事業の拡大を図っており、平成27年にはCapita Pte.Ltd. 及び First Alliances Co.,Ltd. の株式取得、平成28年には Kelly Service inc.との合弁事業化等により、同地域における事業は拡大傾向にあります。 海外事業展開に際しては、政治・経済情勢の動向、法規制、商慣習及び文化の差異等に留意して進めておりますが、急激な環境変化や海外事業のモニタリングの困難性等の様々な要因により、同地域における明確な競争優位を確立出来なかった場合、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす場合があります。(7) 個人情報及び機密情報の取扱いに関するリスクについて 当社グループ各社では、事業運営に際し、求職者、顧客企業、従業員等その他の関係者の個人情報及び機密情報を大量に保有しております。 当社グループは、個人情報及び機密情報の取扱いに関する規程を定め、情報管理を徹底するための部署を設置し、定期的に情報管理に関する教育を実施するなど、適切な情報管理体制の構築・維持に努めております。しかしながら、当社において個人情報や機密情報の漏洩や不正使用などの事態が生じた場合、当社グループの社会的信用の低下や損害賠償請求等の発生により、事業運営に重大な影響を与えるとともに、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。(8) 技術革新に関するリスクについて 当社グループでは、人材派遣事業や人材紹介事業における登録者募集・仕事紹介、求人メディア運営事業における求人広告の掲載など、各事業運営の多くで、インターネットを媒体としたオンラインサービスを提供しております。インターネット市場では、技術革新が著しく、新サービスや新技術開発に伴う仕様変更などが常に生じており、いわゆる業界標準サービスも刻々と進化しております。当社グループでは、顧客企業並びに求職者に対し、各事業それぞれの目的に適う安心・安全、かつ優れたユーザビリティを実現することを課題とし、適時、新たな機能拡充に努めております。しかしながら、改良や新技術導入に際し、多額の費用が発生する場合、また何らかの事由により当初想定したサービスの質の確保が難しい場合、期待した導入効果が得られない場合等が生じた場合、当社グループの事業運営に影響を与えるとともに、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。(9) 大規模災害及びシステム障害等の影響について 当社グループでは、地震、台風、洪水等の自然災害等の発生の可能性を認識した上で、可能な限りの防災、減災に努め、また発生時は迅速かつ的確な対応を執る所存でありますが、想定を超えた規模の大規模災害が発生した場合、当社グループの事業運営、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また人材サービスの提供という事業性質上、災害時には顧客企業や就業者に対する安否確認や契約内容の調整等、多大な顧客対応のよる業務負荷が予想されることから当社グループの事業運営に影響を与えるとともに、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 当社グループの事業はコンピューターシステム及びそのネットワークに多くを依存しております。そのため、不測の事態に対しては、災害時の体制整備、システムセキュリティの強化、ハードウェアの増強等様々な対策を講じておりますが、これらの対策にも係わらず人為的過誤、広範な自然災害等に伴い、コンピュータシステム及びそのネットワーク設備にトラブルが発生した場合には、当該事態の発生地域の事業運営に直接被害が生じるほか、他地域の当社グループの事業運営に損害が生じる可能性があります。またそれが長期に亘る場合、顧客企業への労務の提供が事実上不可能になる可能性があり、当社グループが提供するサービスに対する信頼性の低下を招くなどの重大な影響を及ぼす可能性があります。
FY2016|5,590 文字
4【事業等のリスク】 当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性がある主な事項を以下に記載しております。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資判断、あるいは当社グループの事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資家及び株主に対する情報開示の観点から記載しております。当社グループは、これらリスクの発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、以下の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成28年6月20日)現在において当社グループが判断したものであり、以下の記載は当社株式への投資に関するリスクを全て網羅するものではありません。(1)人材ビジネス業界の動向について 当社グループの属する人材ビジネス業界は、産業構造の変化、社会情勢、景気変動に伴う雇用情勢の変化等に影響を受けます。現状の需要は堅調に推移しておりますが、今後、様々な要因により雇用情勢ないしは市場環境が悪化した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。景気後退に伴う新規人材需要の減少や既存の顧客企業における業務縮小・経費削減等により人材需要が大きく減退した場合、人材派遣における労働者派遣契約数の急激な減少、転職市場における求人需要の大幅減少に伴う人材紹介事業や求人メディア運営事業の事業規模縮小など、当社グループの事業運営に大きな影響を及ぼす可能性があります。また需要の減退が予測を上回る速度で進んだ場合、ITO事業やエンジニアリング事業、BPO事業等、常用雇用者を有する事業では、業務委託契約数や契約規模の減少に伴い原価率や販管費率上昇が急激に進行し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(2)法的規制について 当社グループは、自らが事業を展開する国又は地域の法令等を遵守する必要があります。当社グループは、事業拡大に合わせ、コンプライアンス関連規程の整備、コンプライアンス統括部署の設置、コンプライアンス教育・研修の実施、グループ内部通報制度の整備など、コンプライアンス体制を整備しておりますが、当社グループに適用される法令等に違反した場合、当社グループの事業運営、経営成績及び社会的信用に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。更に、将来当社グループに適用される法令の制定・改廃、司法・行政解釈等の変更がある場合、当社グループの事業運営や経営成績に悪影響を与える可能性があります。a.人材派遣事業 当社グループの主要な事業である人材派遣事業は、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」(以下「労働者派遣法」という」)に基づき、労働者派遣事業の許可を受けて行っている事業であります。 現時点において、当社グループにおいては、労働者派遣法に基づく労働者派遣事業の許可の取消事由に該当する事実はないものと認識しておりますが、今後何らかの理由により当社グループ各社並びにその役職員が労働者派遣法に抵触した場合、当社グループの主要な事業活動全体に支障を来たすことが予想され、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。 なお、労働者派遣法及び関係諸法令については、これまでにも労働環境の変化に応じ派遣対象業務や派遣期間に係る規制や変更等の改正が適宜実施されており、当社グループではその都度、当該法改正に対応するための諸施策を採ってきております。今後、更なる改正が実施され大きな運用変更が生じた場合、当社グループの今後の事業運営方針並びに経営成績に少なからず影響を与える可能性があります。b.人材紹介事業 当社グループが行う人材紹介事業は、職業安定法に基づく有料職業紹介事業許可を受けて行っている事業であります。 職業安定法においては、人材紹介事業を行う者(法人である場合には、その役員を含む)が有料職業紹介事業者としての欠格事由及び当該許可の取消事由に該当した場合には、事業の許可を取り消し、または、期間を定めて当該事業の全部若しくは一部の停止を命じることができる旨を定めております。今後何らかの理由により当社グループ各社並びにその役職員が職業安定法に抵触した場合、当社グループの主要な事業活動全体に支障を来たすことが予想され、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。 (3)社会保険制度の改正に伴う経営成績への影響 社会保険料の料率・算出方法は、諸般の条件及び外部環境の変化等に応じて改定が適宜実施されております。当社グループにおいては、従業員に加えて派遣労働者も社会保険の加入者であるため、今後、社会保険料の料率・算出方法を含めた社会保険制度の改正が実施され、社会保険の会社負担率や加入対象者及び被保険者数の増加により社会保険の会社負担金額が大幅に変動する場合、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。 厚生年金保険においては、平成16年成立の年金改革関連法により最終保険料率は18.3%と定められ、平成16年10月から平成29年9月まで段階的に引き上げられます。これにより標準報酬月額に対する厚生年金保険料の会社負担率は、平成29年まで毎年0.177%ずつ増加していくことが予定されており、今後の収益を圧迫する要因のひとつとなることが予想されます。 また、当社グループの従業員及び派遣労働者が主として属する健康保険組合においては、平成20年4月における高齢者医療の制度改革に伴う新たな拠出金制度(後期高齢者支援金及び前期高齢者納付金)の発足以降、その後の高齢者医療制度への拠出金や医療費の上昇、加入者の平均年齢の上昇が相まって、同組合の財政収支は悪化傾向が続いております。それに伴い保険料率は平成20年4月に61/1000から76/1000に大幅に引き上げられて以降段階的な保険料率の引き上げにより平成28年度は92.4/1000となる等、保険料負担は増加傾向にあります。介護保険料も同様で平成28年度は前年の21.6/1000から22.8/1000へ改定されており、さらなる社会保障費の増大による上昇が続いた場合、大きな収益圧迫要因となる可能性があります。 一方雇用保険においては、一般の事業における事業主負担の平成28年度の保険料は7/1000と平成27年度の8.5/1000から引き下げられておりますが、より多くの働く人たちが雇用保険に加入しやすくそのメリットを受けられるようにするため、その適用範囲については適宜見直しが図られており、平成22年4月1日付の雇用保険制度改正の一環では、平成21年4月1日に緩和された「1週間の所定労働時間が20時間以上であること」「6ヶ月以上の雇用見込みがあること」から、平成22年4月以降、「1週間の所定労働時間が20時間以上であること」「31日以上の雇用見込みがあること」に適用範囲は拡大されております。今後も雇用に関する議論に伴い雇用保険制度が改正され、会社負担率や加入対象者及び被保険者数の増加が生じた場合、その会社負担金額や加入対象者及び被保険者数の増加に対応するための体制の構築等により、今後の収益を圧迫する要因のひとつとなる可能性があります。(4)新規事業展開に伴うリスクについて 当社グループは、経営方針に基づく戦略的事業規模の拡大と既存事業の体質改善の一環として、新会社の設立や企業買収等を検討いたします。また海外事業についても中長期的な課題である「グローバル市場への積極展開」に対する取り組みとして海外人材ニーズに対し様々な形でサービス提供体制の整備を進めており、係る方針に基づき、当社グループは、平成28年3月31日現在、当社のほか連結子会社84社、関連会社3社で運営しております。a.新規事業進出について 新規事業展開に伴う新会社設立、サービス領域拡大に際しては、多額の資金需要が発生する可能性があるほか、市場環境及び労働市場の変化や競合状況により必ずしも収益が当初の計画通りに推移する保証はなく、想定した収益規模が確保できない可能性があります。市場環境の動向により各社及び各事業領域毎の成長率、経営成績推移状況等が当初想定した収益計画と大きく乖離した場合、当社グループの事業展開や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。b.企業買収、事業提携について 企業買収や事業提携に際しては、対象となる企業の財務内容や契約関係等について詳細なデューディリジェンスを行い、リスク回避に努めておりますが、案件の性質や時間的な制約等から十分なデューディリジェンスが実施できず、買収後に偶発債務の発生や未認識債務が判明した場合、また当該事業が、当初想定した収益計画と大きく乖離した場合、多額の資金投入が発生する可能性のほか、関係会社株式の評価替えやのれんの償却等により、当社グループの事業展開や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。c.資金調達について 新規事業展開や企業買収、事業提携の適時実施を目指し、当社グループでは、資金運用の効率化に向けた連結子会社におけるキャッシュマネジメントシステムの導入のほか、資金需要の規模に応じた個別借入により資金を調達しております。今後、金融システム不安、信用収縮、流動性の低下などの金融情勢の変化により、事業規模拡大に向け必要な資金調達ができない場合、当社グループの財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (5)株式取得に伴う「のれん」について 当社グループでは、㈱インテリジェンスホールディングス(現在の㈱インテリジェンス)及びパナソニック エクセルスタッフ㈱の株式取得に伴い、「のれん」を相当額計上しております。それぞれのブランド力やグループ内の相互協力により極めて有益なビジネスシナジーの創出が可能になるものと判断しておりますが、今後、経営環境や事業の状況の著しい変化、また何らかの事由によりそれぞれの経営成績が想定どおり進捗しない場合、これらの資産について減損会計の適用に伴う損失処理が発生し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(6)個人情報及び機密情報の取扱いに関するリスクについて 当社グループ各社では、事業運営に際し、求職者、顧客企業、従業員等その他の関係者の個人情報及び機密情報を大量に保有しております。 当社グループは、個人情報及び機密情報の取扱いに関する規程を定め、情報管理を徹底するための部署を設置し、定期的に情報管理に関する教育を実施するなど、適切な情報管理体制の構築・維持に努めております。しかしながら、当社において個人情報や機密情報の漏洩や不正使用などの事態が生じた場合、当社グループの社会的信用の低下や損害賠償請求等の発生により、事業運営に重大な影響を与えるとともに、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。(7)技術革新に関するリスクについて 当社グループでは、人材派遣事業や人材紹介事業における登録者募集・仕事紹介、求人メディア運営事業における求人広告の掲載など、各事業運営の多くで、インターネットを媒体としたオンラインサービスを提供しております。インターネット市場では、技術革新が著しく、新サービスや新技術開発に伴う仕様変更などが常に生じており、いわゆる業界標準サービスも刻々と進化しております。当社グループでは、顧客企業並びに求職者に対し、各事業それぞれの目的に適う安心・安全、かつ優れたユーザビリティを実現することを課題とし、適時、新たな機能拡充及びサイバーセキュリティ対策等に努めております。しかしながら、改良や新技術導入に際し、多額の費用が発生する場合、また何らかの事由により当初想定したサービスの質の確保が難しい場合、期待した導入効果が得られない場合等が生じた場合、当社グループの事業運営に影響を与えるとともに、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。(8)大規模災害及びシステム障害等の影響について 当社グループでは、地震、台風、洪水等の自然災害等の発生の可能性を認識した上で、可能な限りの防災、減災に努め、また発生時は迅速かつ的確な対応を執る所存でありますが、想定を超えた規模の大規模災害が発生した場合、当社グループの事業運営、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また人材サービスの提供という事業性質上、災害時には顧客企業や就業者に対する安否確認や契約内容の調整等、多大な顧客対応による業務負荷が予想されることから当社グループの事業運営に影響を与えるとともに、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 当社グループの事業はコンピューターシステム及びそのネットワークに多くを依存しております。そのため、不測の事態に対しては、災害時の体制整備、システムセキュリティの強化、ハードウェアの増強等様々な対策を講じておりますが、これらの対策にも係わらず人為的過誤、広範な自然災害等に伴い、コンピュータシステム及びそのネットワーク設備にトラブルが発生した場合には、当該事態の発生地域の事業運営に直接被害が生じるほか、他地域の当社グループの事業運営に損害が生じる可能性があります。またそれが長期に亘る場合、顧客企業への労務の提供が事実上不可能になる可能性があり、当社グループが提供するサービスに対する信頼性の低下を招くなどの重大な影響を及ぼす可能性があります。