事業等のリスク
主なリスクとして、顧客の生産変動が挙げられ、特に半導体や自動車分野の景気変動、米中貿易摩擦やウクライナ情勢、経済安全保障による生産地変更などが業績に影響を与える可能性があります。また、顧客の経営破綻や操業停止は、売掛金の回収不能や稼働率低下を招く恐れがあります。為替変動リスクも大きく、海外子会社の財務諸表の円換算や海外取引が影響を受けます。さらに、原材料・部材の調達難や価格高騰、設備投資やM&Aに伴う減損損失の発生も、財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
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FY2025|6,694 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2025年6月26日)現在において当社グループが判断したものです。 (1) 方針当社グループは、独自のビジネスモデルである「人材ビジネスとモノづくりの融合」を基に、持続的成長を実現すべく、各種施策を進めています。当社グループにおける3つの事業セグメントそれぞれ特有のリスク事象はありますが、人材とモノづくりは有機的に連動するものと捉え、全社的な視点でリスクマネジメントを統括・推進することを目的に、あらゆるリスク情報を当社経営層に集約し、的確な初動対応、施策の実施を行うことにより、リスク発生および影響拡大の防止に努めています。 (2) 事業展開上のリスク① 顧客の生産変動に係るリスク当社グループの事業は、顧客に対し請負・受託機能の提供を行っており、増産、減産といった生産変動にあわせてソリューションサービスを提供することで、顧客のコスト構造をより変動費化する役割を担っています。当社グループの現在の主要取引業種である半導体・電子部品などエレクトロニクス分野や自動車関連分野いずれにおいても、世界経済の動向に生産水準が大きく左右されることが想定され、かつ、依然として続く米中貿易摩擦やウクライナ情勢の影響のほか、経済安全保障上の観点による生産地域および品目の変更等がなされることも想定されます。当社グループは、各業種、各国・地域における取引先の生産変動、拠点変更の動向を注視し、また、各事業セグメントから得られる情報を活用し、グループ全体で機動的かつ柔軟に生産変動に対応できるよう事業体制を整えてまいります。しかしながら、顧客の大規模かつ急激な生産変動、生産地域および品目の変更等が生じた場合には、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ② 顧客の経営破綻・操業停止等に係るリスク当社グループは、顧客の与信管理には万全を期していますが、仮に顧客が倒産し、多額の売上債権が回収不能となる場合、当社グループの財政状態、経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。また、上述のとおり、当社グループの事業は、顧客の操業状態に大きく影響を受けます。人材リソースの有効的な配置による余剰人員コストの発生低減、適正在庫管理による受託製造品目の滞留在庫化防止を図ってまいりますが、何らかの理由により顧客の操業が停止となった場合や生産規模の大幅な縮小があった場合には、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 為替変動に係るリスク当社グループは、北中米、中国、ASEAN諸国に海外連結子会社を有しており、連結財務諸表を作成するにあたっては、現地通貨建て財務諸表を円換算しています。そのため、変換時の為替レートにより、円換算後の数値が影響を受ける可能性があります。当社グループにおける海外通貨取引は、仕入、製造、販売といった一連の製造プロセス全体に関わるものであり、当社グループでは、グループ内において外国通貨の融通を行う、顧客・取引先との間では同一通貨での取引を実施する等の対応を行っています。これに加え、為替変動リスクの構成要素である、グループ各社の為替持ち高(エクスポージャー)の圧縮を進めるなど為替変動のリスクを最小限に抑えるヘッジ手段を実行していますが、急激な為替変動が生じた場合には、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 原材料・部材の調達・価格の変動に係るリスク当社グループは、国内外において原材料、部材の調達を行っており、これらは市況によって流通量、価格が急激に変動する可能性があるほか、流通量が産出・生産国における資源政策その他の事情の影響を受ける可能性があります。原材料および部材価格の高騰に対しては、販売価格に反映させる取り組みを行っていますが、原材料価格上昇と販売価格改定にタイムラグがあり、また、原材料および部材価格上昇部分を全て販売価格に反映できる保証はなく、原材料や部材価格の高騰が当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、顧客において原材料・部材の入手が困難となり生産調整が行われる場合、当社グループの事業においても稼働率低下、売上減少を招くこととなり、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。⑤ 減損損失等に係るリスク当社グループは、北中米、中国、ASEAN諸国に海外連結子会社を有しており、これら子会社は事業の維持・成長または新たな事業機会の獲得のために、継続的な設備投資を行っているほか、他社の事業買収等も必要に応じて実施しています。当社グループは過去において行った設備投資や他社の事業買収に伴い多額の固定資産を保有し、また、将来においても設備投資を行う可能性があります。設備投資や事業買収等にあたっては、その効果の早期刈り取りを行うよう、慎重に判断をしたうえで実行していますが、外部環境の変化等により回収が見込めなくなった場合には、減損損失として計上する可能性があり、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、当社は持株会社として、当社グループ各社の株式を直接的または間接的に保有していますが、当社グループ各社の株式の実質価格が著しく下落した場合には、その程度によっては、評価損の計上を行う可能性があり、当社の財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 環境・人権に係るリスク当社グループの事業は、顧客に対し請負・受託機能の提供を行っており、顧客の環境方針、人権方針、サプライチェーンの行動指針に準拠した対応を求められることがあります。当社グループでは適切な対応を図るよう努めていますが、国・地域や業種により対応には差がみられ、万一当社グループにおける対応が、顧客のこれら方針に準拠していないと判断された場合、一定期間の取引停止はもちろんのこと、顧客の減少を招く可能性があります。また、これらへの準拠対応のため運用上の大きな変更が強いられることとなった場合には、当社グループの運営コストを押し上げる要因となり、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 資金調達に係るリスク当社グループは、グループ内資金を一元管理し資金の効率化を図るため、国内の銀行借入窓口を原則として当社に一本化し、安定的資金調達を行っています。金利影響も考慮し、資金需要に応じて長期・短期の借り換え、借入通貨変更等も行いバランスをとりつつ借入を行っていますが、市場金利が大幅に変動した場合や、当社に対する金融機関からの信用が低下した場合には、調達コストが上昇し、当社グループの財務状態等に影響を及ぼす可能性があり、当社グループの事業活動、財務状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの事業基盤と収益力の拡充による中長期的な企業価値の向上のため、設備投資やM&Aのための資金需要は引き続き存在しており、今後、借入金等が大幅に増加した場合、金利負担増加により当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 法的規制等への対応に係るリスク当社グループは、HS事業において製造派遣事業を行っており、当該事業は、労働者派遣法およびその他関係法令に基づく規制を受けます。労働者派遣法はたびたび改正され、近年の改正においては労働者の権利保護を目的とした規制、施策の強化が図られています。当社グループは、法改正情報を早期に確認し、適切な対応を図るよう努めていますが、万一法規制の遵守ができなかった場合、一定期間の稼働停止はもちろんのこと、顧客の減少も招く可能性があり、法改正により運用上の大きな変更が強いられることとなった場合には、当社グループの運営コストを押し上げる要因となり、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、北中米、中国、ASEAN諸国に海外連結子会社を有しており、当該国における事業活動は、当該国の法令の規制対象となります。現地における法令等を含む諸制度が日本国内におけるものと異なることにより、日本国内における事業展開では発生することのない費用や損失計上を伴うリスクがあります。海外における事業展開に伴う法令等については、事前に十分な調査・検証を行い対応していますが、これら法令の制定改廃は、当社グループの事業活動への制限や事業機会の損失につながる要因となり、さらに、万一法規制の遵守が認められなかった場合には罰金等を科されることも想定され、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ 海外への事業展開に係るリスク当社グループは、コスト削減や顧客の海外進出に対応するため、北中米、中国、ASEAN諸国での事業展開を積極的に行っています。当社グループが海外に事業を展開する場合、製造設備等多額の初期投資を必要とするとともに、稼動開始まで時間を要する場合が多くなっています。また、海外への事業展開では、①法律や税制上の諸規制の変更、②未整備な社会制度・社会基盤、③その他の経済的、社会的、政治的な事情等に起因する事業活動に対する障害が顕在化するリスクが内在し、これらの問題が発生した場合、海外における事業活動に支障を来し、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。⑩ 品質クレームに係るリスク当社グループは、顧客が求める品質の確保に努めていますが、当社グループが供給した製品に品質不良があった場合、多額の損害賠償責任を負う可能性や多大な対策費用(製品の補修、交換、回収等にかかる費用)を負担する可能性があります。また、当該問題が生じることにより、当社グループのイメージ・評判の低下、受注減少を招き、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑪ 競争優位性および新技術・新製品の開発・事業化に係るリスク当社グループが展開する各事業においては、同種の製品・サービスを供給する競合会社が存在しており、また、一部の製品については市場の成熟化が進み、市場が縮小する可能性もあり、厳しい競争にさらされています。当社グループでは、競争優位性を維持できるよう、顧客ニーズの把握、新技術・新製品の開発・事業化に努めていますが、技術や顧客ニーズの変化に適切に対応できなかった場合や新技術・新製品の開発・事業化に要する期間が長期化した場合には、当社グループの成長性や収益性を低下させ、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑫ 環境規制等に係るリスク当社グループの顧客・取引先は、事業展開に当たり環境その他について広範囲にわたる規制を受けており、これらの規制は、より厳しくなる方向にあります。この影響を受け、当社グループが製品を製造する際に使用する材料、部品も規制への対応を行うべく、費用の支出を余儀なくされる可能性があります。また、当社グループにおける事業には、自社工場における製品製造を含んでおり、当該事業においては、当社グループが様々な環境関連法令、労働安全衛生関連法令の適用を受け、自ら対応する責任を有しています。関係法令の規制が厳しくなり、これに対応する義務が追加された場合には、当該対応に係る費用の支出を余儀なくされ、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑬ 人材の育成・確保に係るリスク当社グループは、請負・受託拡大を進めており、これには、有能なモノづくり人材を確保することが大前提となり、一定水準以上の技能を有する人員の確保、育成を一層推し進めていく必要があります。当社グループでは、人材の育成・確保のための施策を的確に展開してまいりますが、当該施策が目論見どおり機能せず、人材の育成・確保が計画通りに進まない場合には、受注機会の損失や採用コストの増加等の発生により、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。なお、HS事業における製造派遣および製造請負を担う人材については、多様化が進み、日本国内で就業する海外人材の割合が増加しています。当該人材の送り出しを行う国・地域での情勢不安等により、出国準備の遅れが生じる場合には、待機費用や配属遅れによる事業機会の損失等を招き、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑭ 大規模な自然災害・事故等に係るリスク当社グループは、グローバル市場において事業展開を行っていますが、HS事業における製造派遣および製造請負、EMS事業における製造受託、PS事業における製造のいずれも、生産機能を有する拠点での就業を前提としていることから、当該拠点機能の損壊、または当該拠点において就業する人員の生活基盤となる住居の損害等をもたらすような大規模な自然災害、火災・爆発事故、戦争、テロ行為が生じた場合、当社グループの拠点の人員、設備等が大きな損害を被り生産稼働停止、就業維持困難といった状況に至る可能性があり、これに加え、感染症の蔓延等による外出制限の長期化によっても同様の状態に陥るほか、人の移動制限や工場の稼働停止などにより、顧客における新規製品の開発や生産計画に影響が及び、これに伴い当社グループの事業計画も後ろ倒しを余儀なくされる恐れがあります。その結果、操業中断、生産・出荷の遅延による収益悪化、損害を被った設備等の修復費用の発生、事業計画の遅れに伴う投資計画の見直しなどにより、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑮ 情報セキュリティに係るリスク当社グループは、製造派遣、製造請負を担う人員の個人情報ならびに当社グループおよび顧客の技術、研究開発、製造、販売および営業活動に関する機密情報を様々な形態で保持および管理しています。当社グループにおいては、これらの機密情報を保護するために、入社時において機密保持の誓約書を提出させ、その上で当社グループに対して取引先が求める機密保持のための情報管理レベルを満たす運用を行い、その管理の徹底に努めていますが、当初想定していない事態が発生した場合には、有効に機能しなくなる可能性があります。万一、これらの情報が権限なく開示された場合には、当社グループが損害賠償を請求されまたは訴訟を提起される可能性があり、また、情報漏洩があった場合には、その事実自体が当社グループのイメージ・評判の低下、受注減少を招くことにもつながり、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。⑯ 社会的な信用に係るリスク企業が社会的な存在である以上、その企業活動は常に公の活動であり、その活動は広く社会に評価されることとなります。しかしながら、コーポレート・ガバナンスに関する基本方針に背く行為、コンプライアンスの軽視や社会的倫理に反する行為等により、企業の社会的な信用等を失墜させた場合には、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、2024年10月22日付にて公表したとおり、小野文明氏の経費使用に関する特別調査委員会を設置し、調査を実施いたしました(当該調査結果は2024年12月16日付にて公表)。当社グループは、特別調査委員会より受領した調査結果を真摯に受け止め、再発防止策の提言に沿って、指名・報酬委員会の設置やコンプライアンスに関する定期的な研修の実施等の再発防止策を策定し、実施しております。しかしながら、再発防止策を実施してもコーポレート・ガバナンス上のリスクを完全には回避できない可能性があり、不測の事態が発生する恐れがあります。万が一、当社グループが的確に対応できなかった場合、訴訟や損害賠償等による費用等の発生や当社グループのイメージ・評判の低下、金融機関との関係悪化や受注減少を招き、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
FY2024|6,137 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2024年6月25日)現在において当社グループが判断したものです。 (1) 方針当社グループは、独自のビジネスモデルである「人材ビジネスとモノづくりの融合」を基に、持続的成長を実現すべく、各種施策を進めています。当社グループにおける3つの事業セグメントそれぞれ特有のリスク事象はありますが、人材とモノづくりは有機的に連動するものと捉え、全社的な視点でリスクマネジメントを統括・推進することを目的に、あらゆるリスク情報を当社経営層に集約し、的確な初動対応、施策の実施を行うことにより、リスク発生および影響拡大の防止に努めています。 (2) 事業展開上のリスク① 顧客の生産変動に係るリスク当社グループの事業は、顧客に対し請負・受託機能の提供を行っており、増産、減産といった生産変動にあわせてソリューションサービスを提供することで、顧客のコスト構造をより変動費化する役割を担っています。当社グループの現在の主要取引業種である半導体・電子部品などエレクトロニクス分野や自動車関連分野いずれにおいても、世界経済の動向に生産水準が大きく左右されることが想定され、かつ、依然として続く米中貿易摩擦やウクライナ情勢の影響のほか、経済安全保障上の観点による生産地域および品目の変更等がなされることも想定されます。当社グループは、各業種、各国・地域における取引先の生産変動、拠点変更の動向を注視し、また、各事業セグメントから得られる情報を活用し、グループ全体で機動的かつ柔軟に生産変動に対応できるよう事業体制を整えてまいります。しかしながら、顧客の大規模かつ急激な生産変動、生産地域および品目の変更等が生じた場合には、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ② 顧客の経営破綻・操業停止等に係るリスク当社グループは、顧客の与信管理には万全を期していますが、仮に顧客が倒産し、多額の売上債権が回収不能となる場合、当社グループの財政状態、経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。また、上述のとおり、当社グループの事業は、顧客の操業状態に大きく影響を受けます。人材リソースの有効的な配置による余剰人員コストの発生低減、適正在庫管理による受託製造品目の滞留在庫化防止を図ってまいりますが、何らかの理由により顧客の操業が停止となった場合や生産規模の大幅な縮小があった場合には、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 為替変動に係るリスク当社グループは、北中米、中国、ASEAN諸国に海外連結子会社を有しており、連結財務諸表を作成するにあたっては、現地通貨建て財務諸表を円換算しています。そのため、変換時の為替レートにより、円換算後の数値が影響を受ける可能性があります。当社グループにおける海外通貨取引は、仕入、製造、販売といった一連の製造プロセス全体に関わるものであり、当社グループでは、グループ内において外国通貨の融通を行う、顧客・取引先との間では同一通貨での取引を実施する等の対応を行っています。これに加え、為替変動リスクの構成要素である、グループ各社の為替持ち高(エクスポージャー)の圧縮を進めるなど為替変動のリスクを最小限に抑えるヘッジ手段を実行していますが、急激な為替変動が生じた場合には、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 原材料・部材の調達・価格の変動に係るリスク当社グループは、国内外において原材料、部材の調達を行っており、これらは市況によって流通量、価格が急激に変動する可能性があるほか、流通量が産出・生産国における資源政策その他の事情の影響を受ける可能性があります。原材料および部材価格の高騰に対しては、販売価格に反映させる取り組みを行っていますが、原材料価格上昇と販売価格改定にタイムラグがあり、また、原材料および部材価格上昇部分を全て販売価格に反映できる保証はなく、原材料や部材価格の高騰が当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、顧客において原材料・部材の入手が困難となり生産調整が行われる場合、当社グループの事業においても稼働率低下、売上減少を招くこととなり、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。⑤ 減損損失等に係るリスク当社グループは、北中米、中国、ASEAN諸国に海外連結子会社を有しており、これら子会社は事業の維持・成長または新たな事業機会の獲得のために、継続的な設備投資を行っているほか、他社の事業買収等も必要に応じて実施しています。当社グループは過去において行った設備投資や他社の事業買収に伴い多額の固定資産を保有し、また、将来においても設備投資を行う可能性があります。設備投資や事業買収等にあたっては、その効果の早期刈り取りを行うよう、慎重に判断をしたうえで実行していますが、外部環境の変化等により回収が見込めなくなった場合には、減損損失として計上する可能性があり、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、当社は持株会社として、当社グループ各社の株式を直接的または間接的に保有していますが、当社グループ各社の株式の実質価格が著しく下落した場合には、その程度によっては、評価損の計上を行う可能性があり、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 環境・人権に係るリスク当社グループの事業は、顧客に対し請負・受託機能の提供を行っており、顧客の環境方針、人権方針、サプライチェーンの行動指針に準拠した対応を求められることがあります。当社グループでは適切な対応を図るよう努めていますが、国・地域や業種により対応には差がみられ、万一当社グループにおける対応が、顧客のこれら方針に準拠していないと判断された場合、一定期間の取引停止はもちろんのこと、顧客の減少を招く可能性があります。また、これらへの準拠対応のため運用上の大きな変更が強いられることとなった場合には、当社グループの運営コストを押し上げる要因となり、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 資金調達に係るリスク当社グループは、グループ内資金を一元管理し資金の効率化を図るため、国内の銀行借入窓口を原則として当社に一本化し、安定的資金調達を行っています。金利影響も考慮し、資金需要に応じて長期・短期の借り換え、借入通貨変更なども行いバランスをとりつつ借入を行っていますが、市場金利が大幅に変動した場合や、当社に対する金融機関からの信用が低下した場合には、調達コストが上昇し、当社グループの財務状態等に影響を及ぼす可能性があり、当社グループの事業活動、財務状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの事業基盤と収益力の拡充による中長期的な企業価値の向上のため、設備投資やM&Aのための資金需要は引き続き存在しており、今後、借入金等が大幅に増加した場合、金利負担増加により当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 法的規制等への対応に係るリスク当社グループは、HS事業において製造派遣事業を行っており、当該事業は、労働者派遣法およびその他関係法令に基づく規制を受けます。労働者派遣法はたびたび改正され、近年の改正においては労働者の権利保護を目的とした規制、施策の強化が図られています。当社グループは、法改正情報を早期に確認し、適切な対応を図るよう努めていますが、万一法規制の遵守ができなかった場合、一定期間の稼働停止はもちろんのこと、顧客の減少も招く可能性があり、法改正により運用上の大きな変更が強いられることとなった場合には、当社グループの運営コストを押し上げる要因となり、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、北中米、中国、ASEAN諸国に海外連結子会社を有しており、当該国における事業活動は、当該国の法令の規制対象となります。現地における法令等を含む諸制度が日本国内におけるものと異なることにより、日本国内における事業展開では発生することのない費用や損失計上を伴うリスクがあります。海外における事業展開に伴う法令等については、事前に十分な調査・検証を行い対応していますが、これら法令の制定改廃は、当社グループの事業活動への制限や事業機会の損失につながる要因となり、さらに、万一法規制の遵守が認められなかった場合には罰金等を科されることも想定され、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ 海外への事業展開に係るリスク当社グループは、コスト削減や顧客の海外進出に対応するため、北中米、中国、ASEAN諸国での事業展開を積極的に行っています。当社グループが海外に事業を展開する場合、製造設備等多額の初期投資を必要とするとともに、稼動開始まで時間を要する場合が多くなっています。また、海外への事業展開では、①法律や税制上の諸規制の変更、②未整備な社会制度・社会基盤、③その他の経済的、社会的、政治的な事情等に起因する事業活動に対する障害が顕在化するリスクが内在し、これらの問題が発生した場合、海外における事業活動に支障を来し、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。⑩ 品質クレームに係るリスク当社グループは、顧客が求める品質の確保に努めていますが、当社グループが供給した製品に品質不良があった場合、多額の損害賠償責任を負う可能性や多大な対策費用(製品の補修、交換、回収等にかかる費用)を負担する可能性があります。また、当該問題が生じることにより、当社グループのイメージ・評判の低下、受注減少を招き、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑪ 競争優位性および新技術・新製品の開発・事業化に係るリスク当社グループが展開する各事業においては、同種の製品・サービスを供給する競合会社が存在しており、また、一部の製品については市場の成熟化が進み、市場が縮小する可能性もあり、厳しい競争にさらされています。当社グループでは、競争優位性を維持できるよう、顧客ニーズの把握、新技術・新製品の開発・事業化に努めていますが、技術や顧客ニーズの変化に適切に対応できなかった場合や新技術・新製品の開発・事業化に要する期間が長期化した場合には、当社グループの成長性や収益性を低下させ、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑫ 環境規制等に係るリスク当社グループの顧客・取引先は、事業展開に当たり環境その他について広範囲にわたる規制を受けており、これらの規制は、より厳しくなる方向にあります。この影響を受け、当社グループが製品を製造する際に使用する材料、部品も規制への対応を行うべく、費用の支出を余儀なくされる可能性があります。また、当社グループにおける事業には、自社工場における製品製造を含んでおり、当該事業においては、当社グループが様々な環境関連法令、労働安全衛生関連法令の適用を受け、自ら対応する責任を有しています。関係法令の規制が厳しくなり、これに対応する義務が追加された場合には、当該対応に係る費用の支出を余儀なくされ、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑬ 人材の育成・確保に係るリスク当社グループは、請負・受託拡大を進めており、これには、有能なモノづくり人材を確保することが大前提となり、一定水準以上の技能を有する人員の確保、育成を一層推し進めていく必要があります。当社グループでは、人材の育成・確保のための施策を的確に展開してまいりますが、当該施策が目論見どおり機能せず、人材の育成・確保が計画通りに進まない場合には、受注機会の損失や採用コストの増加等の発生により、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。なお、HS事業における製造派遣および製造請負を担う人材については、多様化が進み、日本国内で就業する海外人材の割合が増加しています。当該人材の送り出しを行う国・地域での情勢不安等により、出国準備の遅れが生じる場合には、待機費用や配属遅れによる事業機会の損失等を招き、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑭ 大規模な自然災害・事故等に係るリスク当社グループは、グローバル市場において事業展開を行っていますが、HS事業における製造派遣および製造請負、EMS事業における製造受託、PS事業における製造のいずれも、生産機能を有する拠点での就業を前提としていることから、当該拠点機能の損壊、または当該拠点において就業する人員の生活基盤となる住居の損害等をもたらすような大規模な自然災害、火災・爆発事故、戦争、テロ行為が生じた場合、当社グループの拠点の人員、設備等が大きな損害を被り生産稼働停止、就業維持困難といった状況に至る可能性があり、これに加え、感染症の蔓延等による外出制限の長期化によっても同様の状態に陥るほか、人の移動制限や工場の稼働停止などにより、顧客における新規製品の開発や生産計画に影響が及び、これに伴い当社グループの事業計画も後ろ倒しを余儀なくされる恐れがあります。その結果、操業中断、生産・出荷の遅延による収益悪化、損害を被った設備等の修復費用の発生、事業計画の遅れに伴う投資計画の見直しなどにより、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑮ 情報セキュリティに係るリスク当社グループは、製造派遣、製造請負を担う人員の個人情報ならびに当社グループおよび顧客の技術、研究開発、製造、販売および営業活動に関する機密情報を様々な形態で保持および管理しています。当社グループにおいては、これらの機密情報を保護するために、入社時において機密保持の誓約書を提出させ、その上で当社グループに対して取引先が求める機密保持のための情報管理レベルを満たす運用を行い、その管理の徹底に努めていますが、当初想定していない事態が発生した場合には、有効に機能しなくなる可能性があります。万一、これらの情報が権限なく開示された場合には、当社グループが損害賠償を請求されまたは訴訟を提起される可能性があり、また、情報漏洩があった場合には、その事実自体が当社グループのイメージ・評判の低下、受注減少を招くことにもつながり、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
FY2023|6,361 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2023年6月22日)現在において当社グループが判断したものです。 (1) 方針当社グループは、独自のビジネスモデルである「人材ビジネスとモノづくりの融合」を基に、持続的成長を実現すべく、各種施策を進めています。当社グループにおける3つの事業セグメントそれぞれ特有のリスク事象はありますが、人材とモノづくりは有機的に連動するものと捉え、全社的な視点でリスクマネジメントを統括・推進することを目的に、あらゆるリスク情報を当社経営層に集約し、的確な初動対応、施策の実施を行うことにより、リスク発生および影響拡大の防止に努めています。 (2) 事業展開上のリスク① 感染症の蔓延に係るリスク当社グループは、グローバル市場において事業展開を行っており、世界的に蔓延する感染症の発生は、事業に深刻な影響を与える重要リスク事象として認識しています。感染症蔓延防止のため、現地政府の指令・命令が国内外における人の移動制限や工場の稼働停止などに及ぶ場合は、顧客における新規製品の開発や生産計画にも影響が及び、これに伴い当社グループの事業計画が後ろ倒しとなり、事業計画の遅れに伴う投資計画の見直しを余儀なくされる可能性があります。さらに、サプライチェーンの混乱等が発生し、顧客において原材料・部材の入手が困難となり生産調整が行われる場合、当社グループの事業においても稼働率低下、売上減少を招く可能性があるほか、現地においてロックダウンとなった際には、船舶・航空輸送便減便が発生し、これに伴う物流リードタイムの長期化や物流コストの上昇等、物流面での影響を受ける可能性があります。また、国内外において多数の感染者が発生した場合には、人員確保難による稼働率低下、売上減少を招く可能性があります。当社グループでは、感染症蔓延に伴う影響を低減させるため、生産地域の多様化、代替便や代替ルートによる輸送の実施、グループ内相互生産サポート体制、人材リソースの多様化等をはかるとともに、事業運営機能の停滞を回避すべく、テレワークや業務の電子化対応を推進し、事業への影響を最小限にするよう努めてまいります。しかしながら、急激かつ広範囲な感染症の蔓延が起きた場合や想定を超えて長期化した場合、もしくは想定外の事変となった場合には、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ② 顧客の生産変動に係るリスク当社グループの事業は、顧客に対し請負・受託機能の提供を行っており、増産、減産といった生産変動にあわせてソリューションサービスを提供することで、顧客のコスト構造をより変動費化する役割を担っています。当社グループの現在の主要取引業種である半導体・電子部品などエレクトロニクス分野や車載関連分野いずれにおいても、世界経済の動向に生産水準が大きく左右されることが想定され、かつ、依然として続く米中貿易摩擦やウクライナ情勢の影響のほか、経済安全保障上の観点による生産地域および品目の変更等がなされることも想定されます。当社グループは、各業種、各国・地域における取引先の生産変動、拠点変更の動向を注視し、また、各事業セグメントから得られる情報を活用し、グループ全体で機動的かつ柔軟に生産変動に対応できるよう事業体制を整えてまいります。しかしながら、顧客の大規模かつ急激な生産変動、生産地域および品目の変更等が生じた場合には、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 顧客の経営破綻・操業停止等に係るリスク当社グループは、顧客の与信管理には万全を期していますが、仮に顧客が倒産し、多額の売上債権が回収不能となる場合、当社グループの財政状態、経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。また、上述のとおり、当社グループの事業は、顧客の操業状態に大きく影響を受けます。人材リソースの有効的な配置による余剰人員コストの発生低減、適正在庫管理による受託製造品目の滞留在庫化防止を図ってまいりますが、仮に、何らかの理由により顧客の操業が長期にわたり停止となった場合や生産規模の大幅な縮小があった場合には、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 為替変動に係るリスク当社グループは、北中米、中国、ASEAN諸国に海外連結子会社を有しており、連結財務諸表を作成するにあたっては、現地通貨建て財務諸表を円換算しています。当社グループにおける海外通貨取引は、仕入、製造、販売といった一連の製造プロセス全体に関わるものであり、当社グループでは、グループ内において外国通貨の融通を行う、顧客・取引先との間では同一通貨での取引を実施する等の対応を行っています。これに加え、為替変動リスクの構成要素である、グループ各社の為替持ち高(エクスポージャー)の圧縮を進めるなど為替変動のリスクを最小限に抑えるヘッジ手段を実行していますが、急激な為替変動が生じた場合には、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 原材料・部材価格の変動に係るリスク当社グループは、国内外において原材料、部材の調達を行っており、これらは市況によって価格が急激に変動する可能性があるほか、流通量が産出・生産国における資源政策その他の事情の影響を受ける可能性があります。原材料および部材価格の高騰に対しては、販売価格に反映させる取り組みを行っていますが、原材料価格上昇と販売価格改定にタイムラグがあり、また、原材料および部材価格上昇部分を全て販売価格に反映できる保証はなく、原材料や部材価格の高騰が当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 減損損失等に係るリスク当社グループは、北中米、中国、ASEAN諸国に海外連結子会社を有しており、これら子会社は事業の維持・成長または新たな事業機会の獲得のために、継続的な設備投資を行っているほか、他社の事業買収等も必要に応じて実施しています。当社グループは過去において行った設備投資や他社の事業買収に伴い多額の固定資産を保有し、また、将来においても設備投資を行う可能性があります。設備投資や事業買収等にあたっては、その効果の早期刈り取りを行うよう、慎重に判断をしたうえで実行していますが、外部環境の変化等により回収が見込めなくなった場合には、減損損失として計上する可能性があり、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、当社は持株会社として、当社グループ各社の株式を直接的または間接的に保有していますが、当社グループ各社の株式の実質価格が著しく下落した場合には、その程度によっては、評価損の計上を行う可能性があり、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 環境・人権に係るリスク当社グループの事業は、顧客に対し請負・受託機能の提供を行っており、顧客の環境方針、人権方針、サプライチェーンの行動指針に準拠した対応を求められることがあります。当社グループでは適切な対応を図るよう努めていますが、国・地域や業種により対応には差がみられ、万一当社グループにおける対応が、顧客のこれら方針に準拠していないと判断された場合、一定期間の取引停止はもちろんのこと、顧客の減少を招く可能性があります。また、これらへの準拠対応のため運用上の大きな変更が強いられることとなった場合には、当社グループの運営コストを押し上げる要因となり、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 資金調達に係るリスク当社グループは、グループ内資金を一元管理し資金の効率化を図るため、国内の銀行借入窓口を原則として当社に一本化し、安定的資金調達を行っています。当社に対する金融機関からの信用が低下した場合、調達コストが上昇し、当社グループの財務状態等に影響を及ぼす可能性があり、当社グループの事業活動、財務状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの事業基盤と収益力の拡充による中長期的な企業価値の向上のため、設備投資やM&Aのための資金需要は引き続き存在しており、今後、借入金等が大幅に増加した場合、金利負担増加により当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ 法的規制等への対応に係るリスク当社グループは、HS事業において製造派遣事業を行っており、当該事業は、労働者派遣法およびその他関係法令に基づく規制を受けます。労働者派遣法はたびたび改正され、近年の改正においては労働者の権利保護を目的とした規制、施策の強化が図られています。当社グループは、法改正情報を早期に確認し、適切な対応を図るよう努めていますが、万一法規制の遵守ができなかった場合、一定期間の稼働停止はもちろんのこと、顧客の減少も招く可能性があり、法改正により運用上の大きな変更が強いられることとなった場合には、当社グループの運営コストを押し上げる要因となり、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、北中米、中国、ASEAN諸国に海外連結子会社を有しており、当該国における事業活動は、当該国の法令の規制対象となります。現地における法令等を含む諸制度が日本国内におけるものと異なることにより、日本国内における事業展開では発生することのない費用や損失計上を伴うリスクがあります。海外における事業展開に伴う法令等については、事前に十分な調査・検証を行い対応していますが、これら法令の制定改廃は、当社グループの事業活動への制限や事業機会の損失につながる要因となり、さらに、万一法規制の遵守が認められなかった場合には罰金等を科されることも想定され、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑩ 海外への事業展開に係るリスク当社グループは、コスト削減や顧客の海外進出に対応するため、北中米、中国、ASEAN諸国での事業展開を積極的に行っています。当社グループが海外に事業を展開する場合、製造設備等多額の初期投資を必要とするとともに、稼動開始まで時間を要する場合が多くなっています。また、海外への事業展開では、①法律や税制上の諸規制の変更、②未整備な社会制度・社会基盤、③その他の経済的、社会的、政治的な事情等に起因する事業活動に対する障害が顕在化するリスクが内在し、これらの問題が発生した場合、海外における事業活動に支障を来し、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑪ 品質クレームに係るリスク当社グループは、顧客が求める品質の確保に努めていますが、当社グループが供給した製品に品質不良があった場合、多額の損害賠償責任を負う可能性や多大な対策費用(製品の補修、交換、回収等にかかる費用)を負担する可能性があります。また、当該問題が生じることにより、当社グループのイメージ・評判の低下、受注減少を招き、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑫ 競争優位性および新技術・新製品の開発・事業化に係るリスク当社グループが展開する各事業においては、同種の製品・サービスを供給する競合会社が存在しており、また、一部の製品については市場の成熟化が進み、市場が縮小する可能性もあり、厳しい競争にさらされています。当社グループでは、競争優位性を維持できるよう、顧客ニーズの把握、新技術・新製品の開発・事業化に努めていますが、技術や顧客ニーズの変化に適切に対応できなかった場合や新技術・新製品の開発・事業化に要する期間が長期化した場合には、当社グループの成長性や収益性を低下させ、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑬ 環境規制等に係るリスク当社グループの顧客・取引先は、事業展開に当たり環境その他について広範囲にわたる規制を受けており、これらの規制は、より厳しくなる方向にあります。この影響を受け、当社グループが製品を製造する際に使用する材料、部品も規制への対応を行うべく、費用の支出を余儀なくされる可能性があります。また、当社グループにおける事業には、自社工場における製品製造を含んでおり、当該事業においては、当社グループが様々な環境関連法令、労働安全衛生関連法令の適用を受け、自ら対応する責任を有しています。関係法令の規制が厳しくなり、これに対応する義務が追加された場合には、当該対応に係る費用の支出を余儀なくされ、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑭ 人材の育成・確保に係るリスク当社グループは、請負・受託拡大を進めており、これには、有能なモノづくり人材を確保することが大前提となり、一定水準以上の技能を有する人員の確保、育成を一層推し進めていく必要があります。当社グループでは、人材の育成・確保のための施策を的確に展開してまいりますが、当該施策が目論見どおり機能せず、人材の育成・確保が計画通りに進まない場合には、受注機会の損失や採用コストの増加等の発生により、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑮ 大規模な自然災害・事故等に係るリスク当社グループは、グローバル市場において事業展開を行っていますが、HS事業における製造派遣および製造請負、EMS事業における製造受託、PS事業における製造のいずれも、生産機能を有する拠点での就業を前提としていることから、当該拠点機能の損壊、または当該拠点において就業する人員の生活基盤となる住居の損害等をもたらすような大規模な自然災害、火災・爆発事故、戦争、テロ行為が生じた場合、当社グループの拠点の人員、設備等が大きな損害を被り生産稼働停止、就業維持困難といった状況に至る可能性があり、これに加え、感染症の蔓延等による外出制限の長期化によっても同様の状態に陥る可能性があります。その結果、操業中断、生産・出荷の遅延による収益悪化、損害を被った設備等の修復費用の発生などにより、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑯ 情報セキュリティに係るリスク当社グループは、製造派遣、製造請負を担う人員の個人情報ならびに当社グループおよび顧客の技術、研究開発、製造、販売および営業活動に関する機密情報を様々な形態で保持および管理しています。当社グループにおいては、これらの機密情報を保護するために、入社時において機密保持の誓約書を提出させ、その上で当社グループに対して取引先が求める機密保持のための情報管理レベルを満たす運用を行い、その管理の徹底に努めていますが、当初想定していない事態が発生した場合には、有効に機能しなくなる可能性があります。万一、これらの情報が権限なく開示された場合には、当社グループが損害賠償を請求されまたは訴訟を提起される可能性があり、また、情報漏洩があった場合には、その事実自体が当社グループのイメージ・評判の低下、受注減少を招くことにもつながり、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
FY2022|6,401 文字
2【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2022年6月22日)現在において当社グループが判断したものです。 (1) 方針当社グループは、独自のビジネスモデルである「人材ビジネスとモノづくりの融合」を基に、持続的成長を実現すべく、各種施策を進めています。当社グループにおける3つの事業セグメントそれぞれ特有のリスク事象はありますが、人材とモノづくりは有機的に連動するものと捉え、全社的な視点でリスクマネジメントを統括・推進することを目的に、あらゆるリスク情報を当社経営層に集約し、的確な初動対応、施策の実施を行うことにより、リスク発生および影響拡大の防止に努めています。 (2) 事業展開上のリスク① 感染症の蔓延に係るリスク当社グループは、グローバル市場において事業展開を行っています。世界的に蔓延する感染症の発生は、事業に深刻な影響を与える重要リスク事象として認識しています。感染症蔓延防止のため、現地政府の指令・命令が国内外における人の移動制限や工場の稼働停止などに及ぶ場合は、顧客における新規製品の開発や製造計画にも影響が及び、これに伴い当社グループの事業計画が後ろ倒しとなり、事業計画の遅れに伴う投資計画の見直しを余儀なくされる可能性があります。さらに、サプライチェーン(供給網)の混乱等が発生し、顧客において原材料・部材の入手が困難となり生産調整が行われる場合、当社グループの事業においても稼働率低下、売上減少を招く可能性があるほか、現地においてロックダウンとなった際には、船舶・航空輸送便減便が発生し、これに伴う物流リードタイムの長期化や物流コストの上昇等、物流面での影響を受ける可能性があります。また、国内外において多数の感染者が発生した場合には、人員確保難による稼働率低下、売上減少を招く可能性があります。当社グループでは、感染症蔓延に伴う影響を低減させるため、生産地域の多様化、代替便や代替ルートによる輸送の実施、グループ内相互生産サポート体制、人材リソースの多様化等をはかるとともに、事業運営機能の停滞を回避すべく、テレワークや業務の電子化対応を推進する事業継続計画を策定し、事業への影響を最小限にするよう努めてまいります。しかしながら、急激かつ広範囲な感染症の蔓延が起きた場合や想定を超えて長期化した場合、もしくは想定外の事変となった場合には、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ② 顧客の生産変動に係るリスク当社グループの事業は、顧客に対し請負・受託機能の提供を行っており、増産、減産といった生産変動にあわせてソリューションサービスを提供することで、顧客のコスト構造をより変動費化する役割を担っています。当社グループの現在の主要取引業種である半導体・電子部品などエレクトロニクス分野や車載関連分野いずれにおいても、世界経済の動向に生産水準が大きく左右されることが想定され、かつ、依然として続く米中貿易摩擦の影響や感染症拡大による製造業のサプライチェーン(供給網)寸断の影響のほか、経済安全保障上の観点による生産地域および品目の変更等がなされることも想定されます。当社グループは、各業種、各国・地域における取引先の生産変動、拠点変更の動向を注視し、また、各事業セグメントから得られる情報を活用し、グループ全体で機動的かつ柔軟に生産変動に対応できるよう事業体制を整えてまいります。しかしながら、顧客の大規模かつ急激な生産変動、生産地域および品目の変更等が生じた場合には、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 顧客の経営破綻・操業停止等に係るリスク当社グループは、顧客の与信管理には万全を期していますが、仮に顧客が倒産し、多額の売上債権が回収不能となる場合、当社グループの財政状態、経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。また、上述のとおり、当社グループの事業は、顧客の操業状態に大きく影響を受けます。人材リソースの有効的な配置による余剰人員コストの発生低減、適正在庫管理による受託製造品目の滞留在庫化防止を図ってまいりますが、仮に、何らかの理由により顧客の操業が長期にわたり停止となった場合や生産規模の大幅な縮小があった場合には、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 為替変動に係るリスク当社グループは、北中米、中国、ASEAN諸国に海外連結子会社を有しており、連結財務諸表を作成するにあたっては、現地通貨建て財務諸表を円換算しています。当社グループにおける海外通貨取引は、仕入、製造、販売といった一連の製造プロセス全体に関わるものであり、当社グループでは、グループ内において外国通貨の融通を行う、顧客・取引先との間では同一通貨での取引を実施する等の対応を行っています。これに加え、為替変動リスクの構成要素である、グループ各社の為替持ち高(エクスポージャー)の圧縮を進めるなど為替変動のリスクを最小限に抑えるヘッジ手段を実行していますが、急激な為替変動が生じた場合には、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 原材料・部材価格の変動に係るリスク当社グループは、国内外において原材料、部材の調達を行っており、これらは市況によって価格が急激に変動する可能性があるほか、流通量が産出・生産国における資源政策その他の事情の影響を受ける可能性があります。原材料および部材価格の高騰に対しては、販売価格に反映させる取り組みを行っていますが、原材料価格上昇と販売価格改定にタイムラグがあり、また、原材料および部材価格上昇部分を全て販売価格に反映できる保証はなく、原材料や部材価格の高騰が当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 減損損失等に係るリスク当社グループは、北中米、中国、ASEAN諸国に海外連結子会社を有しており、これら子会社は事業の維持・成長または新たな事業機会の獲得のために、継続的な設備投資を行っているほか、他社の事業買収等も必要に応じて実施しています。当社グループは過去において行った設備投資や他社の事業買収に伴い多額の固定資産を保有し、また、将来においても設備投資を行う可能性があります。設備投資や事業買収等にあたっては、その効果の早期刈り取りを行うよう、慎重に判断をしたうえで実行していますが、外部環境の変化等により回収が見込めなくなった場合には、減損損失として計上する可能性があり、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、当社は持株会社として、当社グループ各社の株式を直接的または間接的に保有していますが、当社グループ各社の株式の実質価格が著しく下落した場合には、その程度によっては、評価損の計上を行う可能性があり、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 環境・人権に係るリスク当社グループの事業は、顧客に対し請負・受託機能の提供を行っており、顧客の環境方針、人権方針、サプライチェーンの行動指針に準拠した対応を求められることがあります。当社グループでは適切な対応を図るよう努めていますが、国・地域や業種により対応には差がみられ、万一当社グループにおける対応が、顧客のこれら方針に準拠していないと判断された場合、一定期間の取引停止はもちろんのこと、顧客の減少を招く可能性があります。また、これらへの準拠対応のため運用上の大きな変更が強いられることとなった場合には、当社グループの運営コストを押し上げる要因となり、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 資金調達に係るリスク当社グループは、グループ内資金を一元管理し資金の効率化を図るため、国内の銀行借入窓口を原則として当社に一本化し、安定的資金調達を行っています。当社に対する金融機関からの信用が低下した場合、調達コストが上昇し、当社グループの財務状態等に影響を及ぼす可能性があり、当社グループの事業活動、財務状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの事業基盤と収益力の拡充による中長期的な企業価値の向上のため、設備投資やM&Aのための資金需要は引き続き存在しており、今後、借入金等が大幅に増加した場合、金利負担増加により当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ 法的規制等への対応に係るリスク当社グループは、HS事業において製造派遣事業を行っており、当該事業は、労働者派遣法およびその他関係法令に基づく規制を受けます。労働者派遣法はたびたび改正され、近年の改正においては労働者の権利保護を目的とした規制、施策の強化が図られています。当社グループは、法改正情報を早期に確認し、適切な対応を図るよう努めていますが、万一法規制の遵守ができなかった場合、一定期間の稼働停止はもちろんのこと、顧客の減少も招く可能性があり、法改正により運用上の大きな変更が強いられることとなった場合には、当社グループの運営コストを押し上げる要因となり、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、北中米、中国、ASEAN諸国に海外連結子会社を有しており、当該国における事業活動は、当該国の法令の規制対象となります。現地における法令等を含む諸制度が日本国内におけるものと異なることにより、日本国内における事業展開では発生することのない費用や損失計上を伴うリスクがあります。海外における事業展開に伴う法令等については、事前に十分な調査・検証を行い対応していますが、これら法令の制定改廃は、当社グループの事業活動への制限や事業機会の損失につながる要因となり、さらに、万一法規制の遵守が認められなかった場合には罰金等を科されることも想定され、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑩ 海外への事業展開に係るリスク当社グループは、コスト削減や顧客の海外進出に対応するため、北中米、中国、ASEAN諸国での事業展開を積極的に行っています。当社グループが海外に事業を展開する場合、製造設備等多額の初期投資を必要とするとともに、稼動開始まで時間を要する場合が多くなっています。また、海外への事業展開では、①法律や税制上の諸規制の変更、②未整備な社会制度・社会基盤、③その他の経済的、社会的、政治的な事情等に起因する事業活動に対する障害が顕在化するリスクが内在し、これらの問題が発生した場合、海外における事業活動に支障を来し、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑪ 品質クレームに係るリスク当社グループは、顧客が求める品質の確保に努めていますが、当社グループが供給した製品に品質不良があった場合、多額の損害賠償責任を負う可能性や多大な対策費用(製品の補修、交換、回収等にかかる費用)を負担する可能性があります。また、当該問題が生じることにより、当社グループのイメージ・評判の低下、受注減少を招き、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑫ 競争優位性および新技術・新製品の開発・事業化に係るリスク当社グループが展開する各事業においては、同種の製品・サービスを供給する競合会社が存在しており、また、一部の製品については市場の成熟化が進み、市場が縮小する可能性もあり、厳しい競争にさらされています。当社グループでは、競争優位性を維持できるよう、顧客ニーズの把握、新技術・新製品の開発・事業化に努めていますが、技術や顧客ニーズの変化に適切に対応できなかった場合や新技術・新製品の開発・事業化に要する期間が長期化した場合には、当社グループの成長性や収益性を低下させ、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑬ 環境規制等に係るリスク当社グループの顧客・取引先は、事業展開に当たり環境その他について広範囲にわたる規制を受けており、これらの規制は、より厳しくなる方向にあります。この影響を受け、当社グループが製品を製造する際に使用する材料、部品も規制への対応を行うべく、費用の支出を余儀なくされる可能性があります。また、当社グループにおける事業には、自社工場における製品製造を含んでおり、当該事業においては、当社グループが様々な環境関連法令、労働安全衛生関連法令の適用を受け、自ら対応する責任を有しています。関係法令の規制が厳しくなり、これに対応する義務が追加された場合には、当該対応に係る費用の支出を余儀なくされ、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑭ 人材の育成・確保に係るリスク当社グループは、請負・受託拡大を進めており、これには、有能なモノづくり人材を確保することが大前提となり、一定水準以上の技能を有する人員の確保、育成を一層推し進めていく必要があります。当社グループでは、人材の育成・確保のための施策を的確に展開してまいりますが、当該施策が目論見どおり機能せず、人材の育成・確保が計画通りに進まない場合には、受注機会の損失や採用コストの増加等の発生により、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑮ 大規模な自然災害・事故等に係るリスク当社グループは、グローバル市場において事業展開を行っていますが、HS事業における製造派遣および製造請負、EMS事業における製造受託、PS事業における製造のいずれも、生産機能を有する拠点での就業を前提としていることから、当該拠点機能の損壊、または当該拠点において就業する人員の生活基盤となる住居の損害等をもたらすような大規模な自然災害、火災・爆発事故、戦争、テロ行為が生じた場合、当社グループの拠点の人員、設備等が大きな損害を被り生産稼働停止、就業維持困難といった状況に至る可能性があり、これに加え、感染症の蔓延等による外出制限の長期化によっても同様の状態に陥る可能性があります。その結果、操業中断、生産・出荷の遅延による収益悪化、損害を被った設備等の修復費用の発生などにより、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑯ 情報セキュリティに係るリスク当社グループは、製造派遣、製造請負を担う人員の個人情報ならびに当社グループおよび顧客の技術、研究開発、製造、販売および営業活動に関する機密情報を様々な形態で保持および管理しています。当社グループにおいては、これらの機密情報を保護するために、入社時において機密保持の誓約書を提出させ、その上で当社グループに対して取引先が求める機密保持のための情報管理レベルを満たす運用を行い、その管理の徹底に努めていますが、当初想定していない事態が発生した場合には、有効に機能しなくなる可能性があります。万一、これらの情報が権限なく開示された場合には、当社グループが損害賠償を請求されまたは訴訟を提起される可能性があり、また、情報漏洩があった場合には、その事実自体が当社グループのイメージ・評判の低下、受注減少を招くことにもつながり、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
FY2021|5,813 文字
2【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2021年6月22日)現在において当社グループが判断したものです。 (1) 方針当社グループは、独自のビジネスモデルである「人材ビジネスとモノづくりの融合」を基に、持続的成長を実現すべく、各種施策を進めています。当社グループにおける3つの事業セグメントそれぞれ特有のリスク事象はありますが、人材とモノづくりは有機的に連動するものととらえ、全社的な視点でリスクマネジメントを統括・推進することを目的に、あらゆるリスク情報を当社経営層に集約し、的確な初動対応、施策の実施を行うことにより、リスク発生及び影響拡大の防止に努めています。 (2) 事業展開上のリスク① 感染症の蔓延に係るリスク当社グループは、グローバル市場において事業展開を行っています。2020年に発生した新型コロナウイルス感染症のような世界的に蔓延する感染症の発生は、事業に深刻な影響を与える重要リスク事象として認識しています。新型コロナウイルス感染症の拡大により、国内外における人の移動制限が比較的長期にわたり継続する場合、顧客における新規製品の開発や製造計画にも影響が及びこれに伴い当社グループの事業計画が後ろ倒しとなるリスク事象が顕在化しました。当社グループでは、引き続き感染症拡大防止措置に伴う工場の稼働停止、物流網の寸断といった事象からの影響を低減させるため、生産地域の多様化、グループ内相互生産サポート体制、人材リソースの多様化等をはかるとともに、事業運営機能の停滞を回避すべく、テレワークや業務の電子化対応を推進する事業継続計画を策定し、事業への影響を最小限にするよう努めてまいります。しかしながら、急激かつ広範囲な感染症の蔓延が起きた場合や想定を超えて長期化した場合、もしくは想定外の事変となった場合には、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。なお、新型コロナウイルス感染症の拡大による事業の影響については、現時点で入手可能な情報を基に検証等を行っておりますが、その影響は翌連結会計年度も一定期間にわたり残るものと認識しており、これに基づき、事業戦略を策定、グループ全体で機動的かつ柔軟に対応できる体制を整えてまいります。今後も引き続き、北中米、中国、ASEAN諸国といった、当社グループの連結子会社が進出している国・地域においては、現地政府における感染症対策方針に従い事業活動を行ってまいりますが、新型コロナウイルス感染拡大により影響を受ける期間や度合いは不確実であり、現地政府の指令・命令が国内外における人の移動制限や工場の稼働停止などに及ぶ場合は、新規受注製品にかかる事業計画の遅れに伴う投資計画の見直し、原材料・部材の入手困難に伴う稼働率低下、人員確保難による売上減少などにより当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ② 顧客の生産変動に係るリスク当社グループの事業は、顧客に対し請負・受託機能の提供を行っており、増産、減産といった生産変動にあわせてソリューションサービスを提供することで、顧客のコスト構造をより変動費化する役割を担っています。当社グループの現在の主要取引業種である半導体・電子部品などエレクトロニクス分野や今後の注力分野と位置付けている車載関連分野いずれにおいても、世界経済の動向に生産水準が大きく左右されることが想定され、かつ、依然として続く米中貿易摩擦の影響や新型コロナウイルス感染症拡大による製造業のサプライチェーン(供給網)寸断の影響による生産拠点の最適化や進出市場の見直し、撤退を余儀なくされることが想定されます。当社グループは、各業種、各国・地域における取引先の生産変動、拠点変更の動向を注視し、また、各事業セグメントから得られる情報を活用し、グループ全体で機動的かつ柔軟に生産変動に対応できるよう事業体制を整えてまいります。しかしながら、顧客の大規模かつ急激な生産変動、生産地域及び品目の変更・撤退が生じた場合には、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 顧客の経営破綻・操業停止等に係るリスク当社グループは、顧客の与信管理には万全を期していますが、仮に顧客が倒産し、多額の売上債権が回収不能となる場合、当社グループの財政状態、経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。また、上述のとおり、当社グループの事業は、顧客の操業状態に大きく影響を受けます。人材リソースの有効的な配置による余剰人員コストの発生低減、適正在庫管理による受託製造品目の滞留在庫化防止を図ってまいりますが、仮に、何らかの理由により顧客の操業が長期にわたり停止となった場合や生産規模の大幅な縮小があった場合には、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 為替変動に係るリスク当社グループは、北中米、中国、ASEAN諸国に海外連結子会社を有しており、連結財務諸表を作成するにあたっては、現地通貨建て財務諸表を円換算しています。当社グループにおける海外通貨取引は、仕入、製造、販売といった一連の製造プロセス全体にかかわるものであり、当社グループでは、グループ内において外国通貨の融通を行う、顧客・取引先との間では同一通貨での取引を実施する等、為替変動のリスクを最小限に抑えるヘッジ手段を実行していますが、急激な為替変動が生じた場合には、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 原材料・部材価格の変動に係るリスク当社グループは、国内外において原材料、部材の調達を行っており、これらは、市況によって価格が急激に変動する可能性があるほか、流通量が産出・生産国における資源政策その他の事情の影響を受ける可能性があります。原材料及び部材価格の高騰に対しては、販売価格に反映させる取り組みを行っていますが、原材料価格上昇と販売価格改定にタイムラグがあり、また、原材料及び部材価格上昇部分を全て販売価格に反映できる保証はなく、原材料や部材価格の高騰が当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 資金調達に係るリスク当社グループは、グループ内資金を一元管理し資金の効率化を図るため、国内の銀行借入窓口を原則として当社に一本化し、安定的資金調達を行っています。従来採用していたシンジケートローン方式から個別借入方式に変更したため、シンジケートローン方式下で設定されていた財務制限条項は撤廃となりましたが、当社に対する金融機関からの信用が低下した場合、調達コストが上昇し、当社グループの財務状態等に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの事業基盤と収益力の拡充による中長期的な企業価値の向上のため、設備投資やM&Aのための資金需要は引き続き存在しており、今後、借入金等が大幅に増加した場合、金利負担増加により当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 法的規制等への対応に係るリスク当社グループは、HS事業において製造派遣事業を行っており、当該事業は、労働者派遣法及びその他関係法令に基づく規制を受けます。労働者派遣法はたびたび改正され、近年の改正においては労働者の権利保護を目的とした規制、施策の強化が図られています。当社グループは、法改正情報を早期に確認し、適切な対応を図るよう努めていますが、万一法規制の遵守ができなかった場合、一定期間の稼働停止はもちろんのこと、顧客の減少も招く可能性があり、法改正により運用上の大きな変更が強いられることとなった場合には、当社グループの運営コストを押し上げる要因となり、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、北中米、中国、ASEAN諸国に海外連結子会社を有しており、当該国における事業活動は、当該国の法令の規制対象となります。現地における法令等を含む諸制度が日本国内におけるものと異なることにより、日本国内における事業展開では発生することのない費用や損失計上を伴うリスクがあります。海外における事業展開に伴う法令等については、事前に十分な調査・検証を行い対応していますが、これら法令の制定改廃は、当社グループの事業活動への制限や事業機会の損失につながる要因となり、さらに、万一法規制の遵守が認められなかった場合には罰金等を科されることも想定され、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 海外への事業展開に係るリスク当社グループは、コスト削減や顧客の海外進出に対応するため、北中米、中国、ASEAN諸国での事業展開を積極的に行っています。当社グループが海外に事業を展開する場合、製造設備等多額の初期投資を必要とするとともに、稼動開始まで時間を要する場合が多くなっています。また、海外への事業展開では、①法律や税制上の諸規制の変更、②未整備な社会制度・社会基盤、③その他の経済的、社会的、政治的な事情等に起因する事業活動に対する障害が顕在化するリスクが内在し、これらの問題が発生した場合、海外における事業活動に支障をきたし、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ 品質クレームに係るリスク当社グループは、顧客が求める品質の確保に努めていますが、当社グループが供給した製品に品質不良があった場合、多額の損害賠償責任を負う可能性や多大な対策費用(製品の補修、交換、回収等にかかる費用)を負担する可能性があります。また、当該問題が生じることにより、当社グループのイメージ・評判の低下、受注減少を招き、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑩ 競争優位性及び新技術・新製品の開発・事業化に係るリスク当社グループが展開する各事業においては、同種の製品・サービスを供給する競合会社が存在しており、また、一部の製品については市場の成熟化が進み、市場が縮小する可能性もあり、厳しい競争にさらされています。当社グループでは、競争優位性を維持できるよう、顧客ニーズの把握、新技術・新製品の開発・事業化に努めていますが、技術や顧客ニーズの変化に適切に対応できなかった場合や新技術・新製品の開発・事業化に要する期間が長期化した場合には、当社グループの成長性や収益性を低下させ、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑪ 環境規制等に係るリスク当社グループの顧客・取引先は、事業展開に当たり環境その他について広範囲にわたる規制を受けており、これらの規制は、より厳しくなる方向にあります。この影響を受け、当社グループが製品を製造する際に使用する材料、部品も規制への対応を行うべく、費用の支出を余儀なくされる可能性があります。また、当社グループにおける事業には、自社工場における製品製造を含んでおり、当該事業においては、当社グループが様々な環境関連法令、労働安全衛生関連法令の適用を受け、自ら対応する責任を有しています。関係法令の規制が厳しくなり、これに対応する義務が追加された場合には、当該対応に係る費用の支出を余儀なくされ、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑫ 人材の育成・確保に係るリスク当社グループは、請負・受託拡大を進めており、これには、有能なモノづくり人材を確保することが大前提となり、一定水準以上の技能を有する人員の確保、育成を一層推し進めていく必要があります。当社グループでは、人材の育成・確保のための施策を的確に展開してまいりますが、当該施策が目論見どおり機能せず、人材の育成・確保が計画通りに進まない場合には、受注機会の損失や採用コストの増加等の発生により、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑬ 大規模な自然災害・事故等に係るリスク当社グループは、HS事業、EMS事業、PS事業を、国内外において展開していますが、HS事業における製造派遣及び製造請負、EMS事業における製造受託、PS事業における製造のいずれも、生産機能を有する拠点での就業を前提としていることから、当該拠点機能の損壊、または当該拠点において就業する人員の生活基盤となる住居の損害等をもたらすような大規模な自然災害、火災・爆発事故、戦争、テロ行為が生じた場合、当社グループの拠点の人員、設備等が大きな損害を被り生産稼働停止、就業維持困難といった状況に至る可能性があり、これに加え、感染症の蔓延等による外出制限の長期化によっても同様の状態に陥る可能性があります。その結果、操業中断、生産・出荷の遅延による収益悪化、損害を被った設備等の修復費用の発生などにより、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑭ 情報セキュリティに係るリスク当社グループは、製造派遣、製造請負を担う人員の個人情報並びに当社グループ及び顧客の技術、研究開発、製造、販売及び営業活動に関する機密情報を様々な形態で保持及び管理しています。当社グループにおいては、これらの機密情報を保護するために、入社時において機密保持の誓約書を提出させ、その上で当社グループに対して取引先が求める機密保持のための情報管理レベルを満たす運用を行い、その管理の徹底に努めていますが、当初想定していない事態が発生した場合には、有効に機能しなくなる可能性があります。万一、これらの情報が権限なく開示された場合には、当社グループが損害賠償を請求され又は訴訟を提起される可能性があり、また、情報漏洩があった場合には、その事実自体が当社グループのイメージ・評判の低下、受注減少を招くことにもつながり、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
FY2020|5,522 文字
2【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2020年6月24日)現在において当社グループが判断したものです。 (1) 方針当社グループは、独自のビジネスモデルである「人材ビジネスとモノづくりの融合」を基に、持続的成長を実現すべく、各種施策を進めています。当社グループにおける3つの事業セグメントそれぞれ特有のリスク事象はありますが、人材とモノづくりは有機的に連動するものととらえ、全社的な視点でリスクマネジメントを統括・推進することを目的に、あらゆるリスク情報を当社経営層に集約し、的確な初動対応、施策の実施を行うことにより、リスク発生及び影響拡大の防止に努めています。 (2) 事業展開上のリスク① 感染症の蔓延に係るリスク当社グループは、グローバル市場において事業展開を行っています。2020年に発生した新型コロナウイルス感染症のような世界的に蔓延する感染症の発生は、事業に深刻な影響を与える重要リスク事象として認識しています。感染症拡大防止措置に伴う工場の稼働停止、物流網の寸断といった事象からの影響を低減させるため、生産地域の多様化、グループ内相互生産サポート体制、人材リソースの多様化等をはかるとともに、事業運営機能の停滞を回避すべく、テレワークや業務の電子化対応を推進する事業継続計画を策定し、事業への影響を最小限にするよう努めてまいります。しかしながら、急激かつ広範囲な感染症の蔓延が起きた場合や想定を超えて長期化した場合、もしくは想定外の事変となった場合には、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。なお、現時点では新型コロナウイルス感染症の市場に対する影響は、翌連結会計年度も残るものと認識しており、これに基づき、事業戦略を策定、グループ全体で機動的かつ柔軟に対応できる体制を整えてまいります。今後、北中米、中国、アセアン諸国といった、当社グループの連結子会社が進出している国・地域においては、現地政府における感染症対策方針に従い事業活動を行ってまいりますが、現地政府の指令・命令が工場の稼働停止などに及ぶ場合は、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ② 顧客の生産変動に係るリスク当社グループの事業は、顧客に対し請負・受託機能の提供を行っており、増産、減産といった生産変動にあわせてソリューションサービスを提供することで、顧客のコスト構造をより変動費化する役割を担っています。当社グループの現在の主要取引業種である半導体・電子部品などエレクトロニクス分野や今後の注力分野と位置付けている車載関連分野いずれにおいても、世界経済の動向に生産水準が大きく左右されることが想定され、かつ、依然として続く米中貿易摩擦の影響や新型コロナウイルス感染症拡大による製造業のサプライチェーン(供給網)寸断の影響による生産拠点の最適化や進出市場の見直し、撤退を余儀なくされることが想定されます。当社グループは、各業種、各国・地域における取引先の生産変動、拠点変更の動向を注視し、また、各事業セグメントから得られる情報を活用し、グループ全体で機動的かつ柔軟に生産変動に対応できるよう事業体制を整えてまいります。しかしながら、顧客の大規模かつ急激な生産変動、生産地域及び品目の変更・撤退が生じた場合には、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 顧客の経営破綻・操業停止等に係るリスク当社グループは、顧客の与信管理には万全を期していますが、仮に顧客が倒産し、多額の売上債権が回収不能となる場合、当社グループの財務状態、経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。また、上述のとおり、当社グループの事業は、顧客の操業状態に大きく影響を受けます。人材リソースの有効的な配置による余剰人員コストの発生低減、適正在庫管理による受託製造品目の滞留在庫化防止を図ってまいりますが、仮に、何らかの理由により顧客の操業が長期にわたり停止となった場合や生産規模の大幅な縮小があった場合には、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 為替変動に係るリスク当社グループは、北中米、中国、アセアン諸国に海外連結子会社を有しており、連結財務諸表を作成するにあたっては、現地通貨建て財務諸表を円換算しています。当社グループにおける海外通貨取引は、仕入、製造、販売といった一連の製造プロセス全体にかかわるものであり、当社グループでは、グループ内において外国通貨の融通を行う、顧客・取引先との間では同一通貨での取引を実施する等、為替変動のリスクを最小限に抑えるヘッジ手段を実行していますが、急激な為替変動が生じた場合には、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 原材料・部材価格の変動に係るリスク当社グループは、国内外において原材料、部材の調達を行っており、これらは、市況によって価格が急激に変動する可能性があるほか、流通量が産出・生産国における資源政策その他の事情の影響を受ける可能性があります。原材料及び部材価格の高騰に対しては、販売価格に反映させる取り組みを行っていますが、原材料価格上昇と販売価格改定にタイムラグがあり、また、原材料及び部材価格上昇部分を全て販売価格に反映できる保証はなく、原材料や部材価格の高騰が当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 資金調達に係るリスク当社グループは、グループ内資金を一元管理し資金の効率化を図るため、国内の銀行借入窓口を原則として当社に一本化し、安定的資金調達を行っています。従来採用していたシンジケートローン方式から個別借入方式に変更したため、シンジケートローン方式下で設定されていた財務制限条項は撤廃となりましたが、当社に対する金融機関からの信用が低下した場合、調達コストが上昇し、当社グループの財務状態等に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの事業基盤と収益力の拡充による中長期的な企業価値の向上のため、設備投資やM&Aのための資金需要は引き続き存在しており、今後、借入金等が大幅に増加した場合、金利負担増加により当社グループの財務状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 法的規制等への対応に係るリスク当社グループは、HS事業において製造派遣事業を行っており、当該事業は、労働者派遣法及びその他関係法令に基づく規制を受けます。労働者派遣法はたびたび改正され、近年の改正においては労働者の権利保護を目的とした規制、施策の強化が図られています。当社グループは、法改正情報を早期に確認し、適切な対応を図るよう努めていますが、万一法規制の遵守ができなかった場合、一定期間の稼働停止はもちろんのこと、顧客の減少も招く可能性があり、法改正により運用上の大きな変更が強いられることとなった場合には、当社グループの運営コストを押し上げる要因となり、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、北中米、中国、アセアン諸国に海外連結子会社を有しており、当該国における事業活動は、当該国の法令の規制対象となります。現地における法令等を含む諸制度が日本国内におけるものと異なることにより、日本国内における事業展開では発生することのない費用や損失計上を伴うリスクがあります。海外における事業展開に伴う法令等については、事前に十分な調査・検証を行い対応していますが、これら法令の制定改廃は、当社グループの事業活動への制限や事業機会の損失につながる要因となり、さらに、万一法規制の遵守が認められなかった場合には罰金等を科されることも想定され、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 海外への事業展開に係るリスク当社グループは、コスト削減や顧客の海外進出に対応するため、北中米、中国、アセアン諸国での事業展開を積極的に行っています。当社グループが海外に事業を展開する場合、製造設備等多額の初期投資を必要とするとともに、稼動開始まで時間を要する場合が多くなっています。また、海外への事業展開では、①法律や税制上の諸規制の変更、②未整備な社会制度・社会基盤、③その他の経済的、社会的、政治的な事情等に起因する事業活動に対する障害が顕在化するリスクが内在し、これらの問題が発生した場合、海外における事業活動に支障をきたし、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ 品質クレームに係るリスク当社グループは、顧客が求める品質の確保に努めていますが、当社グループが供給した製品に品質不良があった場合、多額の損害賠償責任を負う可能性や多大な対策費用(製品の補修、交換、回収等にかかる費用)を負担する可能性があります。また、当該問題が生じることにより、当社グループのイメージ・評判の低下、受注減少を招き、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑩ 競争優位性及び新技術・新製品の開発・事業化に係るリスク当社グループが展開する各事業においては、同種の製品・サービスを供給する競合会社が存在しており、また、一部の製品については市場の成熟化が進み、市場が縮小する可能性もあり、厳しい競争にさらされています。当社グループでは、競争優位性を維持できるよう、顧客ニーズの把握、新技術・新製品の開発・事業化に努めていますが、技術や顧客ニーズの変化に適切に対応できなかった場合や新技術・新製品の開発・事業化に要する期間が長期化した場合には、当社グループの成長性や収益性を低下させ、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑪ 環境規制等に係るリスク当社グループの顧客・取引先は、事業展開に当たり環境その他について広範囲にわたる規制を受けており、これらの規制は、より厳しくなる方向にあります。この影響を受け、当社グループが製品を製造する際に使用する材料、部品も規制への対応を行うべく、費用の支出を余儀なくされる可能性があります。また、当社グループにおける事業には、自社工場における製品製造を含んでおり、当該事業においては、当社グループが様々な環境関連法令、労働安全衛生関連法令の適用を受け、自ら対応する責任を有しています。関係法令の規制が厳しくなり、これに対応する義務が追加された場合には、当該対応に係る費用の支出を余儀なくされ、当社グループの財務状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑫ 人材の育成・確保に係るリスク当社グループは、請負・受託拡大を進めており、これには、有能なモノづくり人材を確保することが大前提となり、一定水準以上の技能を有する人員の確保、育成を一層推し進めていく必要があります。当社グループでは、人材の育成・確保のための施策を的確に展開してまいりますが、当該施策が目論見どおり機能せず、人材の育成・確保が計画通りに進まない場合には、受注機会の損失や採用コストの増加等の発生により、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑬ 大規模な自然災害・事故等に係るリスク当社グループは、HS事業、EMS事業、PS事業を、国内外において展開していますが、HS事業における製造派遣及び製造請負、EMS事業における製造受託、PS事業における製造のいずれも、生産機能を有する拠点での就業を前提としていることから、当該拠点機能の損壊、または当該拠点において就業する人員の生活基盤となる住居の損害等をもたらすような大規模な自然災害、火災・爆発事故、戦争、テロ行為が生じた場合、当社グループの拠点の人員、設備等が大きな損害を被り生産稼働停止、就業維持困難といった状況に至る可能性があり、これに加え、感染症の蔓延等による外出制限の長期化によっても同様の状態に陥る可能性があります。その結果、操業中断、生産・出荷の遅延による収益悪化、損害を被った設備等の修復費用の発生などにより、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑭ 情報セキュリティに係るリスク当社グループは、製造派遣、製造請負を担う人員の個人情報並びに当社グループ及び顧客の技術、研究開発、製造、販売及び営業活動に関する機密情報を様々な形態で保持及び管理しています。当社グループにおいては、これらの機密情報を保護するために、入社時において機密保持の誓約書を提出させ、その上で当社グループに対して取引先が求める機密保持のための情報管理レベルを満たす運用を行い、その管理の徹底に努めていますが、当初想定していない事態が発生した場合には、有効に機能しなくなる可能性があります。万一、これらの情報が権限なく開示された場合には、当社グループが損害賠償を請求され又は訴訟を提起される可能性があり、また、情報漏洩があった場合には、その事実自体が当社グループのイメージ・評判の低下、受注減少を招くことにもつながり、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
FY2019|7,985 文字
2【事業等のリスク】当社グループの事業等に関するリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項は以下のとおりであります。なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2019年6月27日)現在において当社グループが判断したものであります。 ① 法的規制等について当社グループのHS事業は、製造請負事業と製造派遣事業にて構成されております。製造請負事業につきましては、管轄省庁の許認可を必要としておらず、労働省告示第37号にて示される労働者派遣との区分に則り、事業を推進しております。一方、製造派遣事業は、労働者派遣法に準拠して厚生労働大臣への許可を必要とする事業となっております。元来、当社グループでは、HS事業の推進にあたっては請負化を事業方針としており、担当業務の特質、取引先の意向等を勘案し、取引先と十分に協議を行った上で各地方労働局より発布されている「適正請負にかかる自主点検ガイドライン」に準拠した入念なチェックを実施する等、遵法に対応しております。しかしながら、労働局等所轄官庁が当社取引先及び当社グループの運用実態に対して基準を満たしていないと結論付けた場合には、取引先及び当社グループに対する是正勧告、業務改善命令、事業停止命令等の行政指導が発せられる恐れがあります。そうした指導を受けた場合、当社グループの経営、業績にも重大な影響が及ぶ可能性があります。製造派遣事業において適用を受ける労働者派遣法及び関係諸法令は、労働環境の変化に応じたびたび改正されております。当社グループでは当該法改正に対応するための諸施策をとっておりますが、今後何らかの理由により当社グループが労働者派遣法及び関係諸法令に抵触した場合、当社グループの事業活動に支障をきたし、当社グループの経営、業績にも重大な影響が及ぶ可能性があります。2019年4月からは、働き方改革関連法が順次施行され、労働環境の整備など派遣元事業者、派遣先事業者の責任はより一層強化されていきます。今後、更なる改正が実施され運用上の大きな変更が強いられることとなった場合には、当社グループの今後の営業成績に少なからず影響を及ぼす可能性があります。また、現行法令の改正やその運用方法の見直し等により、請負会社や派遣先事業者に対する規制強化が図られた場合には、取引先より当社グループに対して、より高度なコンプライアンス体制が求められる可能性があります。さらに、当社グループは、北中米、中国、アセアン諸国に海外連結子会社を有しており、当該国における事業活動は、当該国の法令の規制対象となります。これら法令の制定改廃が、当社グループの事業活動を制限することになったり、コストを増加さたりする可能性があり、さらに、万一法令違反を犯した場合には、高額な罰金又は課徴金を課され当社グループの経営、業績にも重大な影響が及ぶ可能性があります。 ② 取引先企業の生産変動について当社グループのHS事業における製造派遣、製造請負、EMS事業及びPS事業における製造受託においては、当社取引先メーカーの生産状況に合わせてソリューションサービスを提供しております。当社グループは、メーカーの意向に従って増産、減産といった生産変動に対応することでメーカー側のコスト構造をより変動費化する役割を担っております。現在、当社グループの最も取引量の多い取引先業種は、エレクトロニクス分野のメーカーでありますが、当該業界の企業は、国内に留まらず全世界に製品を出荷しており、出荷先の景気動向が生産数量に大きな影響を及ぼす状況となっております。また近年のデジタル化技術の進展に伴い、製品ライフサイクルの短縮化とコストダウンスピードの迅速化が求められており、生産変動は頻繁に生じております。さらに取引先メーカーは、労働者派遣法改正、為替変動、コストダウン要請等の課題に加え、米中貿易摩擦の激化に伴い、取引制限企業や輸出制限対象品目の拡大といった事態も発生しており、これへの対応という課題も抱え、グローバルな視点での生産拠点最適化を模索しており、生産拠点自体の統廃合が加速しております。こうした取引先の生産動向の変化や生産拠点戦略の変更等は、今後も規模の大小を問わず常に生じるものと考えられます。取引先企業の大規模且つ急激な生産変動が生じた場合には、当社グループの業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。 ③ 現場社員の育成・確保について2019年3月31日現在、当社グループのHS事業においては7,800人を超える現場社員を雇用しておりますが、取引先からのニーズ、給与水準他を総合勘案した結果、その大半を若年層にて構成しております。しかしながら、我が国の若年人口は、出生率の低下もしくは少子化によって昭和60年代から減少しており、今後、この傾向は長期にわたって続くことが国立社会保障・人口問題研究所などによって予測されております。また、若年ゆえの職業意識の欠如、技能スキル・経験の不足等、生産性向上の障害となる事象も散見され、絶え間ない指導・育成体制の構築が求められております。こうした若年人口の減少傾向下での若年現場社員確保策として、当社グループは携帯電話を活用した応募サイトを活用する等の新しい採用ルートを開発したほか、学校等教育機関への訪問を強化し、推薦枠を設定する等教育機関と協力を行うことで、人材の採用数増を目指すなど、人材確保の改善を図っております。また、若年現場社員の職業意識の向上と技能スキル向上等につながる人事制度(評価制度、給与制度、表彰制度、教育制度、他)を構築し、社員育成を図っていくことを計画しております。特に当社グループが標榜する請負化推進は、有能なモノづくり人材を確保することが大前提となるため、一定水準の現場社員の育成、確保が一層求められていくものと考えます。以上を踏まえ、当社グループは請負化を推進し、モノづくりにより深く関与していく過程で現場社員の確保・育成のための施策を的確に展開してまいります。しかしながら、当該施策が目論見どおり機能せず、当社グループの求める人材の確保や育成が計画通りに進まない場合においては、受注機会の損失や採用コストの増加等の発生により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 労働災害等のリスクについて当社グループの推進するHS事業、EMS事業、PS事業は、取引先メーカーの工場構内、自社工場等において、製造請負、製造派遣、製造受託を行っております。製造受託は勿論、取引先メーカーの工場構内で行う製造請負においては、取引先メーカーとの業務請負契約によって生産量や生産期限、品質あるいは取引先企業の備品を使用するにあたっての備品管理といった領域まで責任を負っております。一方、製造派遣は法律上、人材を取引先メーカーに派遣し、派遣した人材の指揮命令等の労務管理が派遣先に委ねられる形態となっております。製造受託、製造請負の取引形態と製造派遣の取引形態では、業務を遂行する現場社員が労働災害に見舞われた場合において責任主体が異なり、製造派遣においては基本的には取引先メーカーがその損害についての責任を負うのに対し、製造受託、製造請負は当社グループが責任を負うこととなります。当社グループは、こうした労働災害の責任を問われることが多くとも、モノづくりを主体的に行うことのできる製造請負を積極的に展開しております。労働災害に関しましては、基本的に労働保険の適用範囲内で解決されるものと考えておりますが、当社グループが果たすべき安全配慮義務が不十分であった、その他当社グループの責により発生した労働災害において、被災害者が労働保険で補償される範囲を超える補償を要求する等、訴訟問題に発展した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 取引先メーカー及び応募者等の情報管理について当社グループは、当社グループが展開する事業の特性上、取引先メーカーの生産計画や新製品の開発にかかわる機密性の高い情報に接することがあります。また、11,000人を超える現場社員を維持、増加させていく過程で生じる応募者及び退職者を含めた社員の個人情報を知りうる立場にあります。これらの情報管理はきわめて重要であると認識しております。取引先メーカーから得る企業情報に関しては、当社グループの社員に対して入社時において機密保持の誓約書を提出させ、その上で当社グループと取引先メーカーとの間で締結した秘密保持にかかる契約により求められている管理レベルを満たす運用を行わせ、機密情報の管理の徹底を図っております。また、社員の入退社の際に得る個人情報に関しては、入社前の採用活動段階よりその取り扱いには十分に留意しており、採用候補者に対しては採用試験の合否結果判明後の履歴書等の保管または廃棄にかかる対応方法について本人の意思確認をする等、個人毎の情報管理の徹底を図っております。このように当社グループでは、秘匿性の高い企業情報、個人情報の情報管理に万全を期していると考えておりますが、何らかの要因で当社グループから取引先メーカーの企業情報や個人情報が漏洩した場合には、当社グループの信用が失墜し、業績にも悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 為替レートの変動当社グループは、北中米、中国、アセアン諸国に海外連結子会社を有しており、各法人の現地通貨建て財務諸表については、収益、費用、資産、負債、資本に関して米国ドル、香港ドル、中国人民元、マレーシアリンギット等を円換算して連結財務諸表を作成することとなります。当社グループにおける海外通貨取引は、仕入、製造、販売といった一連の製造プロセス全般に関わるものであり、取引の量、時期等が為替レートの変動によって日本円換算の財務諸表に直接変動を与えることとなります。当社グループでは、こうした為替レートの変動に対して、グループ内外国通貨の融通を行う、取引先との間で同一通貨での仕入、販売を実施することを前提とする、為替予約を実施する等、為替変動のリスクを最小限となるようヘッジ手段を実行しておりますが、急激な為替変動が生じた時には、当社グループの業績に影響を与える場合があります。 ⑦ カントリーリスク当社グループは、北中米、中国、アセアン諸国に海外連結子会社を有していることから海外各国の独自のビジネス環境を前提として事業展開を進めております。当社グループが進める海外事業は、主としてEMS事業であり、SMTラインを始めとする各種設備を設置し、ラインオペレーター等のローカルスタッフを雇用し、部材の仕入、実装、組立、出荷といった一連の製造プロセス全てを有するものであります。よって、各国の政治、経済の諸条件変更、各種法制度の見直し等により、ビジネス環境に大きな変動が生じるおそれがあります。なお、米中貿易摩擦の激化に伴い、中国からアセアン諸国への製造シフトや、部材仕入先の変更対応などによるコスト増の可能性、取引制限企業や輸出制限対象品目の増加に伴う、受注機会の喪失の可能性もあります。当社グループは、こうした事業遂行上の環境変化に対して各国の行政窓口、取引先、各種専門家等から常に最先端の情報収集を行っておりますが、政治、経済の予期せぬ変化はもとより、予想を超える天災害、労働争議、デモ、紛争、疫病他に起因する事業環境に大幅な変化をもたらすような事態が生じた時には、当社グループの業績に影響を与える場合があります。 ⑧ 大規模な自然災害当社グループは、HS事業、EMS事業、PS事業を日本国内はもとより海外においてもアジア中心に拠点展開をしております。HS事業における製造派遣、製造請負、技術者派遣という製造アウトソーシングビジネスは、クライアントメーカー各社の工場、研究所、設計開発センター等への現場社員の提供を前提としており、製造受託に関しては、自社工場での受託を前提としております。また、EMS事業、PS事業にて行う基板実装、組立業務に関しては、自社工場にて生産を行っております。このように当社グループの事業は、生産機能を有する拠点での現場社員の就業を前提としたビジネスモデルであることから、当該拠点機能の損壊、または当該拠点にて就業する現場社員の生活基盤となる住居の損壊等をもたらすような大規模な自然災害が生じた場合において、生産稼動停止、就業維持困難といった状況に至る可能性を有しております。当社グループの展開する拠点は、日本国内においては東北地方、関東地方、中部地方、関西地方、中国地方、九州地方と日本各地に点在しており、また海外においても北中米、中国、アセアン諸国と複数国にまたがっております。しかしながら、一地域(一国)全てにわたるような大規模且つ激甚な自然災害が発生した場合、クライアントメーカーの生産機能が著しく低下することが予想され、結果として当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ M&A等、アライアンス戦略展開にかかるリスク当社グループは、今後もM&A、アライアンスも含めた事業拡大戦略を展開してまいります。こうした状況下、2010年7月の志摩グループ(株式会社志摩電子工業及び同社の子会社である香港法人、マレーシア法人、香港法人の製造委託先である中国委託工場)の買収、2011年7月のTKRグループ(株式会社テーケィアール(以下、TKR)及び同社の子会社である国内法人3社、マレーシア法人2社、香港法人2社、中国法人1社)との経営統合、2014年10月のパナソニックからの一般電源事業の譲り受け(当社子会社のパワーサプライテクノロジー株式会社(以下、PST)にて事業譲受)により、当社単独で進めてきた人材ビジネスを中心とする事業概要とは様変わりしており、設備投資型の事業を展開するグループ会社を当社グループに収めたことによって、連結財務諸表においても連結貸借対照表、連結損益計算書ともに大幅に数値規模が拡大しております。当社グループは、人材ビジネスの持つ機動的な人材供給力と設計開発、基板実装、製品組立といったモノづくり力の融合を図ることを標榜しており、これらの事業シナジーを極限まで追求しております。また、設備投資型事業を展開する志摩グループ、TKRグループ、PSTの経営についても当社本体から取締役を派遣し、各グループの重要意思決定にも深く関与し、当社グループとして整合性を保持しながら経営を進めてまいります。しかしながら、志摩グループ、TKRグループ、PSTの不測の業績動向や当社との想定事業シナジーが当初の目論見どおりにマネジメントできないことも完全には否定できず、その場合においては、当社グループの業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。 ⑩ 請負化推進にかかる請負事業者責任当社グループのHS事業は、過去から一貫してモノづくり分野に深く関わり、人材派遣ビジネスと比して付加価値の高いサービスである製造請負を標榜してまいりました。特に過去において当該請負事業を推進するにあたっての障害となった偽装請負報道、2009年問題、派遣社員切り報道、労働者派遣法改正法案等が取り沙汰された局面においてさえも、当社グループはクライアントメーカー各社に対するソリューションとして請負化を常に提案し続けてまいりました。この結果、業界団体からは当社グループの請負事業所を「製造請負優良適正事業者」として認定される等、一定の評価を受けてまいりました。当社グループの請負化は、前述の請負化プロセスの中で生産特性を詳細に分析し、各種重要指標をチャート化し、きめ細かくスケジュールを立案しながら、法的要請事項も満たしながら実現してまいります。請負化によって、生産性の向上が自らの付加価値につながる等、生産活動の改善も引き続き実施いたします。しかしながら、人材派遣に比して享受できる利益が大きい分、リスクも相応に生じることとなり、特に製造請負事業の遂行にあたり、顧客企業の設備の破損、不良品の発生等が生じた場合には、当社グループの業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。 ⑪ 常用雇用維持にかかる業績への影響当社グループは、開発、設計から修理、カスタマーサービスに至る全ての製造プロセスにおいてワンストップで製造アウトソーシングサービスを提供することを標榜しており、特にメーカー各社の様々なニーズを捉え、必要な人材を機動的に供給することに主眼をおいた人材サプライチェーンマネジメントを確立しております。そして、単なる人材ビジネスでは成しえない高付加価値な人材を養成すべく、製造にかかわる人材の多能工化、専門化を目指し、その教育施設として自社工場を活用しております。また、人材の高付加価値化には作業習熟、専門教育、高度業務の経験等が必要不可欠となるため、当社は常用雇用(期間の定めのない無期雇用)を大前提としております。これにより、当社グループ社員は、企業ロイヤルティーが高く、長期スパンで技能を蓄積し、多分野業務への対応力を有することになります。当社グループは、機動的に人材を動かす(常に稼動させる)ことを第一とし、稼動できない期間は自社工場にて教育研修を受けるという仕組みで高付加価値人材を確保する戦略を展開しており、これが請負化推進の基本戦略にも繋がっております。しかしながら、過去に生じたリーマンショック級の経済活動の縮退局面が生じた場合において、自社工場自体が雇用維持を前提とした弾力的雇用調整機能を発揮できないケースも想定され、常用雇用を維持することが結果的に当社グループの業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。 ⑫ 財務体質の現状とそれに伴う資金調達について当社は、設備投資を伴わない人材ビジネス(HS事業)を進めてまいりましたが、2010年7月に志摩電子工業グループ、2011年7月にTKRグループと、EMS企業を子会社化し、さらには2014年10月にパナソニックより電源事業を譲り受け、グループとしての事業規模を拡大してまいりました。その結果、これまで以上の設備資金、運転資金を要する状況に至っております。これに対して、当社グループでの資金調達は、これまでエクイティファイナンスよりも銀行からの借入金調達を優先する財務レバレッジの高い経営を進めてまいりました。この結果、2019年3月末現在の銀行借入金額は短期借入金13,073百万円、長期借入金1,212百万円、合計14,286百万円となっております。当社グループは、2017年4月1日からの持株会社体制移行に伴い、グループ内資金を一元管理し資金の効率化を図ることとし、当社に国内の銀行借入窓口を原則一本化しました。これに伴い、安定的資金調達手段のひとつとして、コミットメントライン40億円(1年毎の延長オプション付、最長3年間)、タームローン40億円(貸付期限 2020年3月31日)とする組成金額80億円のシンジケートローン契約を銀行5行と契約しております。しかしながら当該契約には、各決算期の末日の連結貸借対照表における純資産額を直前決算期の75%以上に維持すること、2期連続の営業損失を計上しないこと等の財務制限条項が記されております。財務制限条項に抵触した場合には、貸付人に対する全債務の返還を求められるリスクがあり、当社グループの事業活動、財務状況に影響を与える可能性があります。
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2【事業等のリスク】当社グループの事業等に関するリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項は以下のとおりであります。なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、本書発表日(平成30年6月27日)現在において当社グループが判断したものであります。 ① 法的規制等について当社グループのHS事業は、製造請負事業と製造派遣事業にて構成されております。製造請負事業につきましては、管轄省庁の許認可を必要としておらず、労働省告示第37号にて示される労働者派遣との区分に則り、事業を推進しております。一方、製造派遣事業は、労働者派遣法に準拠して厚生労働大臣への許可を必要とする事業となっております。元来、当社グループでは、HS事業の推進にあたっては請負化を事業方針としており、担当業務の特質、取引先の意向等を勘案し、取引先と十分に協議を行った上で各地方労働局より発布されている「適正請負にかかる自主点検ガイドライン」に準拠した入念なチェックを実施する等、遵法に対応しております。しかしながら、労働局等所轄官庁が当社取引先及び当社グループの運用実態に対して基準を満たしていないと結論付けた場合には、取引先及び当社グループに対する是正勧告、業務改善命令、事業停止命令等の行政指導が発せられる恐れがあります。そうした指導を受けた場合、当社グループの経営、業績にも重大な影響が及ぶ可能性があります。また、現行法令の改正やその運用方法の見直し等により、請負会社に対する規制強化が図られた場合には、取引先及び業務請負会社である当社グループに対して、より高度なコンプライアンス体制が求められる可能性があります。 ② 取引先企業の生産変動について当社グループのHS事業における製造派遣、製造請負、EMS事業及びPS事業における製造受託においては、当社取引先メーカーの生産状況に合わせてソリューションサービスを提供しております。当社グループは、メーカーの意向に従って増産、減産といった生産変動に対応することでメーカー側のコスト構造をより変動費化する役割を担っております。現在、当社グループの最も取引量の多い取引先業種は、エレクトロニクス分野のメーカーでありますが、当該業界の企業は、国内に留まらず全世界に製品を出荷しており、出荷先の景気動向が生産数量に大きな影響を及ぼす状況となっております。また近年のデジタル化技術の進展に伴い、製品ライフサイクルの短縮化とコストダウンスピードの迅速化が求められており、生産変動は頻繁に生じております。さらに取引先メーカーは、労働者派遣法改正、為替変動、コストダウン要請等の課題も抱えており、グローバルな視点での生産拠点最適化を模索しており、生産拠点自体の統廃合も戦略的、機動的に行われております。こうした取引先の生産動向の変化や生産拠点戦略の変更等は、今後も規模の大小を問わず常に生じるものと考えられます。取引先企業の大規模且つ急激な生産変動が生じた場合には、当社グループの業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。 ③ 現場社員の育成・確保について平成30年3月31日現在、当社グループのHS事業においては6,700人を超える現場社員を雇用しておりますが、取引先からのニーズ、給与水準他を総合勘案した結果、その大半を若年層にて構成しております。しかしながら、我が国の若年人口は、出生率の低下もしくは少子化によって昭和60年代から減少しており、今後、この傾向は長期にわたって続くことが厚生労働省人口問題研究所などによって予測されております。また、若年ゆえの職業意識の欠如、技能スキル・経験の不足等、生産性向上の障害となる事象も散見され、絶え間ない指導・育成体制の構築が求められております。こうした若年人口の減少傾向下での若年現場社員確保策として、当社グループは携帯電話を活用した応募サイトを活用する等の新しい採用ルートを開発し、人材確保の改善を図っております。また、若年現場社員の職業意識の向上と技能スキル向上等につながる人事制度(評価制度、給与制度、表彰制度、教育制度、他)を構築し、社員育成を図っていくことを計画しております。特に当社グループが標榜する請負化推進は、有能なモノづくり人材を確保することが大前提となるため、一定水準の現場社員の育成、確保が一層求められていくものと考えます。以上を踏まえ、当社グループは請負化を推進し、モノづくりにより深く関与していく過程で現場社員の確保・育成のための施策を的確に展開してまいります。しかしながら、当該施策が目論見どおり機能せず、当社グループの求める人材の確保や育成が計画通りに進まない場合においては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 労働災害等のリスクについて当社グループの推進するHS事業、EMS事業、PS事業は、取引先メーカーの工場構内、自社工場等において、製造請負、製造派遣、製造受託を行っております。製造受託は勿論、取引先メーカーの工場構内で行う製造請負においては、取引先メーカーとの業務請負契約によって生産量や生産期限、品質あるいは取引先企業の備品を使用するにあたっての備品管理といった領域まで責任を負っております。一方、製造派遣は法律上、人材を取引先メーカーに派遣し、派遣した人員の指揮命令等の労務管理が派遣先に委ねられる形態となっております。製造受託、製造請負の取引形態と製造派遣の取引形態では、業務を遂行する現場社員が労働災害に見舞われた場合において責任主体が異なり、製造派遣においては取引先メーカーがその損害についての責任を負うのに対し、製造受託、製造請負は当社グループが責任を負うこととなります。当社グループは、こうした労働災害の責任を問われることが多くとも、モノづくりを主体的に行うことのできる製造請負を積極的に展開しております。労働災害に関しましては、基本的に労働保険の適用範囲内で解決されるものと考えておりますが、当社グループの瑕疵が原因で発生した労働災害において、被災害者が労働保険の適用を超えて補償を要求する等、訴訟問題に発展した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 取引先メーカー及び応募者等の情報管理について当社グループは、当社グループが展開する事業の特性上、取引先メーカーの生産計画や新製品の開発にかかわる機密性の高い情報に接することがあります。また、10,000人を超える現場社員を維持、増加させる過程で生じる応募者及び退職者を含めた社員の個人情報を知りうる立場にあります。従いまして、これらの情報管理はきわめて重要であると認識しております。取引先メーカーから得る企業情報に関しては、当社社員に対して入社時における機密保持の誓約書を提出させ、その上で当社グループと取引先メーカーとの間で契約を締結し、機密情報の管理の徹底を図っております。また、社員の入退社の際に得る個人情報に関しては、入社前の採用活動段階よりその取り扱いには十分に留意しており、採用候補者に対しては採用試験の合否結果判明後の履歴書等の保管または廃棄にかかる対応方法について本人の意思確認をする等、個人毎の情報管理の徹底を図っております。このように当社グループでは、秘匿性の高い企業情報、個人情報の情報管理に万全を期していると考えておりますが、何らかの要因で当社グループから取引先メーカーの企業情報や個人情報が漏洩した場合には、当社グループの信用が失墜し、業績にも悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 為替レートの変動当社グループは、中国、アセアン諸国に海外連結子会社を有しており、各法人の現地通貨建て財務諸表については、収益、費用、資産、負債、資本に関して米国ドル、香港ドル、中国人民元、マレーシアリンギット等を円換算して連結財務諸表を作成することとなります。当社グループにおける海外通貨取引は、仕入、製造、販売といった一連の製造プロセス全般に関わるものであり、取引の量、時期等が為替レートの変動によって日本円換算の財務諸表に直接変動を与えることとなります。当社グループでは、こうした為替レートの変動に対して、グループ内外国通貨の融通を行う、取引先との間で同一通貨での仕入、販売を実施することを前提とする、為替予約を実施する等、為替変動のリスクを最小限となるようヘッジ手段を実行しておりますが、急激な為替変動が生じた時には、当社グループの業績に影響を与える場合があります。 ⑦ カントリーリスク当社グループは、中国、アセアン諸国に海外連結子会社を有していることから海外各国の独自のビジネス環境を前提として事業展開を進めております。当社グループが進める海外事業は、主としてEMS事業であり、SMTラインを始めとする各種設備を設置し、ラインオペレーター等のローカルスタッフを雇用し、部材の仕入、実装、組立、出荷といった一連の製造プロセス全てを有するものであります。よって、各国の政治、経済の諸条件変更、各種法制度の見直し等、ビジネス環境に大きな変動が生じるおそれがあります。当社グループは、こうした事業遂行上の環境変化に対して各国の行政窓口、取引先、各種専門家等から常に最先端の情報収集を行っておりますが、政治、経済の予期せぬ変化はもとより、予想を超える天災害、労働争議、デモ、紛争、疫病他に起因する事業環境に大幅な変化をもたらすような事態が生じた時には、当社グループの業績に影響を与える場合があります。 ⑧ 大規模な自然災害当社グループは、HS事業、EMS事業、PS事業を日本国内はもとより海外においてもアジア中心に拠点展開をしております。HS事業における製造派遣、製造請負、技術者派遣という製造アウトソーシングビジネスは、クライアントメーカー各社の工場、研究所、設計開発センター等への現場社員の提供を前提としており、製造受託に関しては、自社工場での受託を前提としております。また、EMS事業、PS事業にて行う基板実装、組立業務に関しては、自社工場にて生産を行っております。このように当社グループの事業は、生産機能を有する拠点での現場社員の就業を前提としたビジネスモデルであることから、当該拠点機能の損壊、または当該拠点にて就業する現場社員の生活基盤となる住居の損壊等をもたらすような大規模な自然災害が生じた場合において、生産稼動停止、就業維持困難といった状況に至る可能性を有しております。当社グループの展開する拠点は、日本国内においては東北地方、関東地方、中部地方、関西地方、中国地方、九州地方と日本各地に点在しており、また海外においても中国、アセアン諸国と複数国にまたがっております。しかしながら、一地域(一国)全てにわたるような大規模且つ激甚な自然災害が発生した場合、クライアントメーカーの生産機能が著しく低下することが予想され、結果として当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ M&A等、アライアンス戦略展開にかかるリスク当社グループは、今後もM&A、アライアンスも含めた事業拡大戦略を展開してまいります。こうした状況下、平成22年7月の志摩グループ(株式会社志摩電子工業及び同社の子会社である香港法人、マレーシア法人、香港法人の製造委託先である中国委託工場)の買収、平成23年7月のTKRグループ(株式会社テーケィアール(以下、TKR)及び同社の子会社である国内法人3社、マレーシア法人2社、香港法人2社、中国法人1社)との経営統合、平成26年10月のパナソニックからの一般電源事業の譲り受け(当社子会社のパワーサプライテクノロジー株式会社(以下、PST)にて事業譲受)により、当社単独で進めてきた人材ビジネスを中心とする事業概要とは様変わりしており、設備投資型の事業を展開するグループ会社を当社グループに収めたことによって、連結財務諸表においても連結貸借対照表、連結損益計算書ともに大幅に数値規模が拡大しております。当社グループは、人材ビジネスの持つ機動的な人材供給力と設計開発、基板実装、製品組立といったモノづくり力の融合を図ることを標榜しており、これらの事業シナジーを極限まで追求しております。また、設備投資型事業を展開する志摩グループ、TKRグループ、PSTの経営についても当社本体から取締役を派遣し、各グループの重要意思決定にも深く関与し、当社グループとして整合性を保持しながら経営を進めてまいります。しかしながら、志摩グループ、TKRグループ、PSTの不測の業績動向や当社との想定事業シナジーが当初の目論見どおりにマネジメントできないことも完全には否定できず、その場合においては、当社グループの業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。 ⑩ 請負化推進にかかる請負事業者責任当社グループのHS事業は、過去から一貫してモノづくり分野に深く関わり、人材派遣ビジネスと比して付加価値の高いサービスである製造請負を標榜してまいりました。特に過去において当該請負事業を推進するにあたっての障害となった偽装請負報道、2009年問題、派遣社員切り報道、労働者派遣法改正法案等が取り沙汰された局面においてさえも、当社グループはクライアントメーカー各社に対するソリューションとして請負化を常に提案し続けてまいりました。この結果、業界団体からは当社グループの請負事業所を「製造請負優良適正事業者」として認定される等、一定の評価を受けてまいりました。当社グループの請負化は、前述の請負化プロセスの中で生産特性を詳細に分析し、各種重要指標をチャート化し、きめ細かくスケジュールを立案しながら、法的要請事項も満たしながら実現してまいります。請負化によって、生産性の向上が自らの付加価値につながる等、生産活動の改善も引き続き実施いたします。しかしながら、人材派遣に比して享受できる利益が大きい分、リスクも相応に生じることとなり、特に製造請負事業の遂行にあたり、顧客企業の設備の破損、不良品の発生等が生じた場合には、当社グループの業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。 ⑪ 常用雇用維持にかかる業績への影響当社グループは、開発、設計から修理、カスタマーサービスに至る全ての製造プロセスにおいてワンストップに製造アウトソーシングサービスを提供することを標榜しており、特にメーカー各社の様々なニーズを捉え、必要な人材を機動的に供給する人材サプライチェーンマネジメントを確立しております。そして、単なる人材ビジネスでは成しえない高付加価値な人材を養成すべく、製造にかかわる人材の多能工化、専門化を目指し、その教育施設として自社工場を活用しております。また、人材の高付加価値化には作業習熟、専門教育、高度業務の経験等が必要不可欠となるため、当社は常用雇用(期間の定めのない無期雇用)を大前提としております。これにより、当社グループ社員は、企業ロイヤルティーが高く、長期スパンで技能を蓄積し、多分野業務への対応力を有することになります。当社グループは、機動的に人材を動かす(常に稼動させる)ことを第一とし、稼動できない期間は自社工場にて教育研修を受けるという仕組みで高付加価値人材を確保する戦略を展開しており、これが請負化推進の基本戦略にも繋がっております。しかしながら、常用雇用を維持することは、過去に生じたリーマンショック級の経済活動の縮退局面が生じた場合において、自社工場自体が雇用維持を前提とした弾力的雇用調整機能を発揮できないケースも想定され、結果的に当社グループの業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。 ⑫ 財務体質の現状とそれに伴う資金調達について当社は、設備投資を伴わない人材ビジネス(HS事業)を進めてまいりましたが、平成22年7月に志摩電子工業グループ、平成23年7月にTKRグループとEMS企業を子会社化し、さらには平成26年10月にパナソニックより電源事業を譲り受け、グループとしての事業規模を拡大してまいりました。その結果、これまで以上の設備資金、運転資金を要する状況に至っております。これに対して、当社グループでの資金調達は、これまでエクイティファイナンスよりも銀行からの借入金調達を優先する財務レバレッジの高い経営を進めてまいりました。この結果、平成30年3月末現在の銀行借入金額は短期借入金4,795百万円、長期借入金5,840百万円、合計10,635百万円となっております。当社グループは、平成29年4月1日からの持株会社体制移行に伴い、グループ内資金を一元管理し資金の効率化を図ることとし、当社に国内の銀行借入窓口を原則一本化しました。これに伴い、安定的資金調達手段のひとつとして、コミットメントライン40億円(1年毎の延長オプション付、最長3年間)、タームローン40億円(貸付期限 平成32年3月31日)とする組成金額80億円のシンジケートローン契約を銀行5行と契約しております。しかしながら当該契約には、各決算期の末日の連結貸借対照表における純資産額を直前決算期の75%以上に維持すること、2期連続の営業損失を計上しないこと等の財務制限条項が記されております。財務制限条項に抵触した場合には、貸付人に対する全債務の返還を求められるリスクがあり、当社グループの事業活動、財務状況に影響を与える可能性があります。
FY2017|7,154 文字
4【事業等のリスク】当社グループの事業等に関するリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項は以下のとおりであります。なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、本書発表日(平成29年6月27日)現在において当社グループが判断したものであります。 ① 法的規制等について当社グループのHS事業は、製造請負事業と製造派遣事業にて構成されております。製造請負事業につきましては、管轄省庁の許認可を必要としておらず、労働省告示第37号にて示される労働者派遣との区分に則り、事業を推進しております。一方、製造派遣事業は、労働者派遣法に準拠して厚生労働大臣への許可を必要とする事業となっております。元来、当社グループでは、HS事業の推進にあたっては請負化を事業方針としており、担当業務の特質、取引先の意向等を勘案し、取引先と十分に協議を行った上で各地方労働局より発布されている「適正請負にかかる自主点検ガイドライン」に準拠した入念なチェックを実施する等、遵法に対応しております。しかしながら、労働局等所轄官庁が当社取引先及び当社グループの運用実態に対して基準を満たしていないと結論付けた場合には、取引先及び当社グループに対する是正勧告、業務改善命令、事業停止命令等の行政指導が発せられる恐れがあります。そうした指導を受けた場合、当社グループの経営、業績にも重大な影響が及ぶ可能性があります。また、現行法令の改正やその運用方法の見直し等により、請負会社に対する規制強化が図られた場合には、取引先及び業務請負会社である当社グループに対して、より高度なコンプライアンス体制が求められる可能性があります。 ② 取引先企業の生産変動について当社グループのHS事業における製造派遣、製造請負、EMS事業及びPS事業における製造受託においては、当社取引先メーカーの生産状況に合わせてソリューションサービスを提供しております。当社グループは、メーカーの意向に従って増産、減産といった生産変動に対応することでメーカー側のコスト構造をより変動費化する役割を担っております。現在、当社グループの最も取引量の多い取引先業種は、エレクトロニクス分野のメーカーでありますが、当該業界の企業は、国内に留まらず全世界に製品を出荷しており、出荷先の景気動向が生産数量に大きな影響を及ぼす状況となっております。また近年のデジタル化技術の進展に伴い、製品ライフサイクルの短縮化とコストダウンスピードの迅速化が求められており、生産変動は頻繁に生じております。さらに取引先メーカーは、労働者派遣法改正、為替変動、コストダウン要請等の課題も抱えており、グローバルな視点での生産拠点最適化を模索しており、生産拠点自体の統廃合も戦略的、機動的に行われております。こうした取引先の生産動向の変化や生産拠点戦略の変更等は、今後も規模の大小を問わず常に生じるものと考えられます。取引先企業の大規模且つ急激な生産変動が生じた場合には、当社グループの業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。 ③ 現場社員の育成・確保について平成29年3月31日現在、当社グループのHS事業においては4,000人を超える現場社員を雇用しておりますが、取引先からのニーズ、給与水準他を総合勘案した結果、その大半を若年層にて構成しております。しかしながら、我が国の若年人口は、出生率の低下もしくは少子化によって昭和60年代から減少しており、今後、この傾向は長期にわたって続くことが厚生労働省人口問題研究所などによって予測されております。また、若年ゆえの職業意識の欠如、技能スキル・経験の不足等、生産性向上の障害となる事象も散見され、絶え間ない指導・育成体制の構築が求められております。こうした若年人口の減少傾向下での若年現場社員確保策として、当社グループは携帯電話を活用した応募サイトを活用する等の新しい採用ルートを開発し、人材確保の改善を図っております。また、若年現場社員の職業意識の向上と技能スキル向上等につながる人事制度(評価制度、給与制度、表彰制度、教育制度、他)を構築し、社員育成を図っていくことを計画しております。特に当社グループが標榜する請負化推進は、有能なモノづくり人材を確保することが大前提となるため、一定水準の現場社員の育成、確保が一層求められていくものと考えます。以上を踏まえ、当社グループは請負化を推進し、モノづくりにより深く関与していく過程で現場社員の確保・育成のための施策を的確に展開してまいります。しかしながら、当該施策が目論見どおり機能せず、当社グループの求める人材の確保や育成が計画通りに進まない場合においては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 労働災害等のリスクについて当社グループの推進するHS事業、EMS事業、PS事業は、取引先メーカーの工場構内、自社テック、自社工場等において、製造請負、製造派遣、製造受託を行っております。製造受託は勿論、取引先メーカーの工場構内で行う製造請負においては、取引先メーカーとの業務請負契約によって生産量や生産期限、品質あるいは取引先企業の備品を使用するにあたっての備品管理といった領域まで責任を負っております。一方、製造派遣は法律上、人材を取引先メーカーに派遣し、派遣した人員の指揮命令等の労務管理が派遣先に委ねられる形態となっております。製造受託、製造請負の取引形態と製造派遣の取引形態では、業務を遂行する現場社員が労働災害に見舞われた場合において責任主体が異なり、製造派遣においては取引先メーカーがその損害についての責任を負うのに対し、製造受託、製造請負は当社グループが責任を負うこととなります。当社グループは、こうした労働災害の責任を問われることが多くとも、モノづくりを主体的に行うことのできる製造請負を積極的に展開しております。労働災害に関しましては、基本的に労働保険の適用範囲内で解決されるものと考えておりますが、当社グループの瑕疵が原因で発生した労働災害において、被災害者が労働保険の適用を超えて補償を要求する等、訴訟問題に発展した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 取引先メーカー及び応募者等の情報管理について当社グループは、当社グループが展開する事業の特性上、取引先メーカーの生産計画や新製品の開発にかかわる機密性の高い情報に接することがあります。また、7,400人を超える現場社員を維持、増加させる過程で生じる応募者及び退職者を含めた社員の個人情報を知りうる立場にあります。従いまして、これらの情報管理はきわめて重要であると認識しております。取引先メーカーから得る企業情報に関しては、当社社員に対して入社時における機密保持の誓約書を提出させ、その上で当社グループと取引先メーカーとの間で契約を締結し、機密情報の管理の徹底を図っております。また、社員の入退社の際に得る個人情報に関しては、入社前の採用活動段階よりその取り扱いには十分に留意しており、採用候補者に対しては採用試験の合否結果判明後の履歴書等の保管または廃棄にかかる対応方法について本人の意思確認をする等、個人毎の情報管理の徹底を図っております。このように当社グループでは、秘匿性の高い企業情報、個人情報の情報管理に万全を期していると考えておりますが、何らかの要因で当社グループから取引先メーカーの企業情報や個人情報が漏洩した場合には、当社グループの信用が失墜し、業績にも悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 為替レートの変動当社グループは、中国、アセアン諸国に海外連結子会社を有しており、各法人の現地通貨建て財務諸表については、収益、費用、資産、負債、資本に関して米国ドル、香港ドル、中国人民元、マレーシアリンギット等を円換算して連結財務諸表を作成することとなります。当社グループにおける海外通貨取引は、仕入、製造、販売といった一連の製造プロセス全般に関わるものであり、取引の量、時期等が為替レートの変動によって日本円換算の財務諸表に直接変動を与えることとなります。当社グループでは、こうした為替レートの変動に対して、グループ内外国通貨の融通を行う、取引先との間で同一通貨での仕入、販売を実施することを前提とする、為替予約を実施する等、為替変動のリスクを最小限となるようヘッジ手段を実行しておりますが、急激な為替変動が生じた時には、当社グループの業績に影響を与える場合があります。 ⑦ カントリーリスク当社グループは、中国、アセアン諸国に海外連結子会社を有していることから海外各国の独自のビジネス環境を前提として事業展開を進めております。当社グループが進める海外事業は、主としてEMS事業であり、SMTラインを始めとする各種設備を設置し、ラインオペレーター等のローカルスタッフを雇用し、部材の仕入、実装、組立、出荷といった一連の製造プロセス全てを有するものであります。よって、各国の政治、経済の諸条件変更、各種法制度の見直し等、ビジネス環境に大きな変動が生じるおそれがあります。当社グループは、こうした事業遂行上の環境変化に対して各国の行政窓口、取引先、各種専門家等から常に最先端の情報収集を行っておりますが、政治、経済の予期せぬ変化はもとより、予想を超える天災害、労働争議、デモ、紛争、疫病他に起因する事業環境に大幅な変化をもたらすような事態が生じた時には、当社グループの業績に影響を与える場合があります。 ⑧ 大規模な自然災害当社グループは、HS事業、EMS事業、PS事業を日本国内はもとより海外においてもアジア中心に拠点展開をしております。HS事業における製造派遣、製造請負、技術者派遣という製造アウトソーシングビジネスは、クライアントメーカー各社の工場、研究所、設計開発センター等への現場社員の提供を前提としており、製造受託に関しては、自社テックでの受託を前提としております。また、EMS事業、PS事業にて行う基板実装、組立業務に関しては、自社工場にて生産を行っております。このように当社グループの事業は、生産機能を有する拠点での現場社員の就業を前提としたビジネスモデルであることから、当該拠点機能の損壊、または当該拠点にて就業する現場社員の生活基盤となる住居の損壊等をもたらすような大規模な自然災害が生じた場合において、生産稼動停止、就業維持困難といった状況に至る可能性を有しております。当社グループの展開する拠点は、日本国内においては東北地方、関東地方、中部地方、関西地方、中国地方、九州地方と日本各地に点在しており、また海外においても中国、アセアン諸国と複数国にまたがっております。しかしながら、一地域(一国)全てにわたるような大規模且つ激甚な自然災害が発生した場合、クライアントメーカーの生産機能が著しく低下することが予想され、結果として当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ M&A等、アライアンス戦略展開にかかるリスク当社グループは、今後もM&A、アライアンスも含めた事業拡大戦略を展開してまいります。こうした状況下、平成22年7月の志摩グループ(株式会社志摩電子工業及び同社の子会社である香港法人、マレーシア法人、香港法人の製造委託先である中国委託工場)の買収、平成23年7月のTKRグループ(株式会社テーケィアール(以下、TKR)及び同社の子会社である国内法人3社、マレーシア法人2社、香港法人2社、中国法人1社)との経営統合、平成26年10月のパナソニックからの一般電源事業の譲り受け(当社子会社のパワーサプライテクノロジー株式会社(以下、PST)にて事業譲受)により、当社単独で進めてきた人材ビジネスを中心とする事業概要とは様変わりしており、設備投資型の事業を展開するグループ会社を当社グループに収めたことによって、連結財務諸表においても連結貸借対照表、連結損益計算書ともに大幅に数値規模が拡大しております。当社グループは、人材ビジネスの持つ機動的な人材供給力と設計開発、基板実装、製品組立といったモノづくり力の融合を図ることを標榜しており、これらの事業シナジーを極限まで追求しております。また、設備投資型事業を展開する志摩グループ、TKRグループ、PSTの経営についても当社本体から取締役を派遣し、各グループの重要意思決定にも深く関与し、当社グループとして整合性を保持しながら経営を進めてまいります。しかしながら、志摩グループ、TKRグループ、PSTの不測の業績動向や当社との想定事業シナジーが当初の目論見どおりにマネジメントできないことも完全には否定できず、その場合においては、当社グループの業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。 ⑩ 請負化推進にかかる請負事業者責任当社グループのHS事業は、過去から一貫してモノづくり分野に深く関わり、人材派遣ビジネスと比して付加価値の高いサービスである製造請負を標榜してまいりました。特に過去において当該請負事業を推進するにあたっての障害となった偽装請負報道、2009年問題、派遣社員切り報道、労働者派遣法改正法案等が取り沙汰された局面においてさえも、当社グループはクライアントメーカー各社に対するソリューションとして請負化を常に提案し続けてまいりました。この結果、業界団体からは当社グループの請負事業所を「製造請負優良適正事業者」として認定される等、一定の評価を受けてまいりました。当社グループの請負化は、前述の請負化プロセスの中で生産特性を詳細に分析し、各種重要指標をチャート化し、きめ細かくスケジュールを立案しながら、法的要請事項も満たしながら実現してまいります。請負化によって、生産性の向上が自らの付加価値につながる等、生産活動の改善も引き続き実施いたします。しかしながら、人材派遣に比して享受できる利益が大きい分、リスクも相応に生じることとなり、特に製造請負事業の遂行にあたり、顧客企業の設備の破損、不良品の発生等が生じた場合には、当社グループの業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。 ⑪ 常用雇用維持にかかる業績への影響当社グループは、開発、設計から修理、カスタマーサービスに至る全ての製造プロセスにおいてワンストップに製造アウトソーシングサービスを提供することを標榜しており、特にメーカー各社の様々なニーズを捉え、必要な人材を機動的に供給する人材サプライチェーンマネジメントを確立しております。そして、単なる人材ビジネスでは成しえない高付加価値な人材を養成すべく、製造にかかわる人材の多能工化、専門化を目指し、その教育施設として自社工場(テック、EMS工場)を活用しております。また、人材の高付加価値化には作業習熟、専門教育、高度業務の経験等が必要不可欠となるため、当社は常用雇用(期間の定めのない無期雇用)を大前提としております。これにより、当社グループ社員は、企業ロイヤルティーが高く、長期スパンで技能を蓄積し、多分野業務への対応力を有することになります。当社グループは、機動的に人材を動かす(常に稼動させる)ことを第一とし、稼動できない期間は自社工場にて教育研修を受けるという仕組みで高付加価値人材を確保する戦略を展開しており、これが請負化推進の基本戦略にも繋がっております。しかしながら、常用雇用を維持することは、過去に生じたリーマンショック級の経済活動の縮退局面が生じた場合において、自社工場自体が雇用維持を前提とした弾力的雇用調整機能を発揮できないケースも想定され、結果的に当社グループの業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。 ⑫ 財務体質の現状とそれに伴う資金調達について当社は、設備投資を伴わない人材ビジネス(HS事業)を進めてまいりましたが、平成22年7月に志摩電子工業グループ、平成23年7月にTKRグループとEMS企業を子会社化し、さらには平成26年10月にパナソニックより電源事業を譲り受け、グループとしての事業規模を拡大してまいりました。その結果、これまで以上の設備資金、運転資金を要する状況に至っております。これに対して、当社グループでの資金調達は、これまでエクイティファイナンスよりも銀行からの借入金調達を優先する財務レバレッジの高い経営を進めてまいりました。この結果、平成29年3月末現在の銀行借入金額は短期借入金8,868百万円、長期借入金2,796百万円、合計11,664百万円となっております。当社は、平成29年4月1日からの持株会社体制移行に伴う有利子負債の借り換え及び安定的な資金調達手段の確保を目的に、コミットメントライン40億円(1年毎の延長オプション付、最長3年間)タームローン(期間3年間)40億円とする組成金額80億円のシンジケーション方式の3年契約を締結しております。しかしながら、当該契約には直前の決算期の末日における連結貸借対照表における純資産額の75%以上に維持すること、2期連続の営業損失を計上しないこと等の財務制限条項が記されております。現状において当該契約期間年度中に当該財務制限条項に抵触する確率は極めて低いと判断しておりますが、仮に当該条項に抵触した場合には、貸付人に対する全債務の返還を求められるリスクもあり、当社グループの事業活動、財務状況に影響を与える可能性があります。
FY2016|7,318 文字
4【事業等のリスク】当社グループの事業等に関するリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項は以下のとおりであります。なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、本書発表日(平成28年6月24日)現在において当社グループが判断したものであります。 ① 法的規制等について当社グループのHS事業は、取引先構内での製造請負事業と製造派遣事業にて構成されております。製造請負事業につきましては、管轄省庁の許認可を必要としておらず、労働省告示第37号にて示される労働者派遣との区分に則り、事業を推進しております。一方、製造派遣事業は、労働者派遣法に準拠して厚生労働大臣への許可を必要とする事業となっております。元来、当社グループでは、HS事業の推進にあたっては請負化を事業方針としており、担当業務の特質、取引先の意向等を勘案し、取引先と十分に協議を行った上で各地方労働局より発布されている「適正請負にかかる自主点検ガイドライン」に準拠した入念なチェックを実施する等、遵法に対応しております。しかしながら、労働局等所轄官庁が当社取引先及び当社グループの運用実態に対して基準を満たしていないと結論付けた場合には、取引先及び当社グループに対する是正勧告、業務改善命令、事業停止命令等の行政指導が発せられる恐れがあります。そうした指導を受けた場合、当社グループの経営、業績にも重大な影響が及ぶ可能性があります。また、現行法令の改正やその運用方法の見直し等により、請負会社に対する規制強化が図られた場合には、取引先及び業務請負会社である当社グループに対して、より高度なコンプライアンス体制が求められる可能性があります。 ② 取引先企業の生産変動について当社グループのHS事業における製造派遣、製造請負、EMS事業及びPS事業における製造受託においては、当社取引先メーカーの生産状況に合わせてソリューションサービスを提供しております。当社グループは、メーカーの意向に従って増産、減産といった生産変動に対応することでメーカー側のコスト構造をより変動費化する役割を担っております。現在、当社グループの最も取引量の多い取引先業種は、エレクトロニクス分野のメーカーでありますが、当該業界の企業は、国内に留まらず全世界に製品を出荷しており、出荷先の景気動向が生産数量に大きな影響を及ぼす状況となっております。また近年のデジタル化技術の進展に伴い、製品ライフサイクルの短縮化とコストダウンスピードの迅速化が求められており、生産変動は頻繁に生じております。さらに取引先メーカーは、労働者派遣法改正、為替変動、コストダウン要請等の課題も抱えており、グローバルな視点での生産拠点最適化を模索しており、生産拠点自体の統廃合も戦略的、機動的に行われております。こうした取引先の生産動向の変化や生産拠点戦略の変更等は、今後も規模の大小を問わず常に生じるものと考えられます。取引先企業の大規模且つ急激な生産変動が生じた場合には、当社グループの業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。 ③ 現場社員の育成・確保について平成28年3月31日現在、当社グループにおいては8,300人を超える現場社員を雇用しておりますが、取引先からのニーズ、給与水準他を総合勘案した結果、その大半を20代前半から30代前半にかけての若年層にて構成しております。しかしながら、我が国の若年人口は、出生率の低下もしくは少子化によって昭和60年代から減少しており、今後、この傾向は長期にわたって続くことが厚生労働省人口問題研究所などによって予測されております。また、若年ゆえの職業意識の欠如、技能スキル・経験の不足等、生産性向上の障害となる事象も散見され、絶え間ない指導・育成体制の構築が求められております。こうした若年人口の減少傾向下での若年現場社員確保策として、当社グループは携帯電話を活用した応募サイトを活用する等の新しい採用ルートを開発し、人材確保の改善を図っております。また、若年現場社員の職業意識の向上と技能スキル向上等につながる人事制度(評価制度、給与制度、表彰制度、教育制度、他)を構築し、社員育成を図っていくことを計画しております。特に当社グループが標榜する請負化推進は、有能なモノづくり人材を確保することが大前提となるため、一定水準の現場社員の育成、確保が一層求められていくものと考えます。以上を踏まえ、当社グループは請負化を推進し、モノづくりにより深く関与していく過程で現場社員の確保・育成のための施策を的確に展開してまいります。しかしながら、当該施策が目論見どおり機能せず、当社グループの求める人材の確保や育成が計画通りに進まない場合においては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 労働災害等のリスクについて当社グループの推進するHS事業、EMS事業、PS事業は、取引先メーカーの工場構内、自社テック、自社工場等において、製造請負、製造派遣、製造受託を行っております。製造受託は勿論、取引先メーカーの工場構内で行う製造請負においては、取引先メーカーとの業務請負契約によって生産量や生産期限、品質あるいは取引先企業の備品を使用するにあたっての備品管理といった領域まで責任を負っております。一方、製造派遣は法律上、人材を取引先メーカーに派遣し、派遣した人員の指揮命令等の労務管理が派遣先に委ねられる形態となっております。製造受託、製造請負の取引形態と製造派遣の取引形態では、業務を遂行する現場社員が労働災害に見舞われた場合において責任主体が異なり、製造派遣においては取引先メーカーがその損害についての責任を負うのに対し、製造受託、製造請負は当社グループが責任を負うこととなります。当社グループは、こうした労働災害の責任を問われることが多くとも、モノづくりを主体的に行うことのできる製造請負を積極的に展開しております。労働災害に関しましては、基本的に労働保険の適用範囲内で解決されるものと考えておりますが、当社グループの瑕疵が原因で発生した労働災害において、被災害者が労働保険の適用を超えて補償を要求する等、訴訟問題に発展した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 取引先メーカー及び応募者等の情報管理について当社グループは、当社グループが展開する事業の特性上、取引先メーカーの生産計画や新製品の開発にかかわる機密性の高い情報に接することがあります。また、7,200人を超える現場社員を維持、増加させる過程で生じる応募者及び退職者を含めた社員の個人情報を知りうる立場にあります。従いまして、これらの情報管理はきわめて重要であると認識しております。取引先メーカーから得る企業情報に関しては、当社社員に対して入社時における秘密保持の誓約書を提出させ、その上で当社グループと取引先メーカーとの間で業務委託契約を締結し、機密情報の管理の徹底を図っております。また、社員の入退社の際に得る個人情報に関しては、入社前の採用活動段階よりその取り扱いには十分に留意しており、採用候補者に対しては採用試験の合否結果判明後の履歴書等の保管または廃棄にかかる対応方法について本人の意思確認をする等、個人毎の情報管理の徹底を図っております。このように当社グループでは、秘匿性の高い企業情報、個人情報の情報管理に万全を期していると考えておりますが、何らかの要因で当社グループから取引先メーカーの企業情報や個人情報が漏洩した場合には、当社グループの信用が失墜し、業績にも悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 為替レートの変動当社グループは、中国、アセアン諸国に海外連結子会社を有しており、各法人の現地通貨建て財務諸表については、収益、費用、資産、負債、資本に関して米国ドル、香港ドル、中国人民元、マレーシアリンギット等を円換算して連結財務諸表を作成することとなります。当社グループにおける海外通貨取引は、仕入、製造、販売といった一連の製造プロセス全般に関わるものであり、取引の量、時期等が為替レートの変動によって日本円換算の財務諸表に直接変動を与えることとなります。当社グループでは、こうした為替レートの変動に対して、グループ内外国通貨の融通を行う、取引先との間で同一通貨での仕入、販売を実施することを前提とする、為替予約を実施する等、為替変動のリスクを最小限となるようヘッジ手段を実行する予定としておりますが、急激な為替変動が生じた時には、当社グループの業績に影響を与える場合があります。 ⑦ カントリーリスク当社グループは、中国、アセアン諸国に海外連結子会社を有していることから海外各国の独自のビジネス環境を前提として事業展開を進めております。当社グループが進める海外事業は、主としてEMS事業であり、SMTラインを始めとする各種設備を設置し、ラインオペレーター等のローカルスタッフを雇用し、部材の仕入、実装、組立、出荷といった一連の製造プロセス全てを有するものであります。よって、各国の政治、経済の諸条件変更、各種法制度の見直し等、ビジネス環境に大きな変動が生じるおそれがあります。当社グループは、こうした事業遂行上の環境変化に対して各国の行政窓口、取引先、各種専門家等から常に最先端の情報収集を行っておりますが、政治、経済の予期せぬ変化はもとより、予想を超える天災害、労働争議、デモ、紛争、疫病他に起因する事業環境に大幅な変化をもたらすような事態が生じた時には、当社グループの業績に影響を与える場合があります。 ⑧ 大規模な自然災害当社グループは、「neo EMS」の事業戦略コンセプトに則り、HS事業、EMS事業、PS事業を日本国内はもとより海外においてもアジア中心に拠点展開をしております。HS事業における製造派遣、製造請負、技術者派遣という製造アウトソーシングビジネスは、クライアントメーカー各社の工場、研究所、設計開発センター等への現場社員の提供を前提としており、製造受託に関しては、自社テックでの受託を前提としております。また、EMS事業、PS事業にて行う基板実装、組立業務に関しては、自社工場にて生産受託を行っております。このように当社グループの事業は、生産機能を有する拠点での現場社員の就業を前提としたビジネスモデルであることから、当該拠点機能の損壊、または当該拠点にて就業する現場社員の生活基盤となる住居の損壊等をもたらすような大規模な自然災害が生じた場合において、生産稼動停止、就業維持困難といった状況に至る可能性を有しております。当社グループの展開する拠点は、日本国内においては東北地方、関東地方、中部地方、関西地方、中国地方、九州地方と日本各地に点在しており、また海外においても中国、アセアン諸国と複数国にまたがっております。しかしながら、一地域(一国)全てにわたるような大規模且つ激甚な自然災害が発生した場合、クライアントメーカーの生産機能が著しく低下することが予想され、結果として当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ M&A等、アライアンス戦略展開にかかるリスク当社グループは、今後もM&A、アライアンスも含めた事業拡大戦略を展開してまいります。こうした状況下、平成22年7月の志摩グループ(株式会社志摩電子工業及び同社の子会社である香港法人、マレーシア法人、香港法人の製造委託先である中国委託工場)の買収、平成23年7月のTKRグループ(株式会社テーケィアール(以下、TKR)及び同社の子会社である国内法人3社、マレーシア法人2社、香港法人2社、中国法人1社)との経営統合、平成26年10月のパナソニックからの一般電源事業の譲り受け(当社子会社のパワーサプライテクノロジー株式会社(以下、PST)にて事業譲受)により、当社単独で進めてきた人材ビジネスを中心とする事業概要とは様変わりしており、設備投資型の事業を展開するグループ会社を当社グループに収めたことによって、連結財務諸表においても連結貸借対照表、連結損益計算書ともに大幅に数値規模が拡大しております。当社グループは、「neo EMS」の事業戦略コンセプトの下で人材ビジネスの持つ機動的な人材供給力と設計開発、基板実装、製品組立といったモノづくり力の融合を図ることを標榜しており、これらの事業シナジーを極限まで追求しております。また、設備投資型事業を展開する志摩グループ、TKRグループ、PSTの経営についても当社本体から取締役を派遣し、各グループの重要意思決定にも深く関与し、当社グループとして整合性を保持しながら経営を進めてまいります。しかしながら、志摩グループ、TKRグループ、PSTの不測の業績動向や当社との想定事業シナジーが当初の目論見どおりにマネジメントできないことも完全には否定できず、その場合においては、当社グループの業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。 ⑩ 請負化推進にかかる請負事業者責任当社グループのHS事業は、過去から一貫してモノづくり分野に深く関わり、人材派遣ビジネスと比して付加価値の高いサービスである製造請負を標榜してまいりました。特に過去数年間において当該請負事業を推進するにあたっての障害となった偽装請負報道、2009年問題、派遣社員切り報道、労働者派遣法改正法案等が取り沙汰された局面においてさえも、当社グループはクライアントメーカー各社に対するソリューションとして請負化を常に提案し続けてまいりました。この結果、業界団体からは当社グループの請負事業所を「製造請負優良適正事業者」として認定される等、一定の評価を受けてまいりました。当社グループの請負化は、前述の請負化プロセスの中で生産特性を詳細に分析し、各種重要指標をチャート化し、きめ細かくスケジュールを立案しながら、法的要請事項も満たしながら実現してまいります。請負化によって、生産性の向上が自らの付加価値につながる等、生産活動の改善も引き続き実施いたします。しかしながら、人材派遣に比して享受できる利益が大きい分、リスクも相応に生じることとなり、特に製造請負事業の遂行にあたり、顧客企業の設備の破損、不良品の発生等が生じた場合には、当社グループの業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。 ⑪ 常用雇用維持にかかる業績への影響当社グループは、「neo EMS」の事業戦略コンセプトの下で開発、設計から修理、カスタマーサービスに至る全ての製造プロセスにおいてワンストップに製造アウトソーシングサービスを提供することを標榜しており、特にメーカー各社の様々なニーズを捉え、必要な人材を機動的に供給する人材サプライチェーンマネジメントを確立しております。そして、単なる人材ビジネスでは成しえない高付加価値な人材を養成すべく、製造にかかわる人材の多能工化、専門化を目指し、その教育施設として自社工場(テック、EMS工場)を活用しております。また、この「neo EMS」における人材の高付加価値化には作業習熟、専門教育、高度業務の経験等が必要不可欠となるため、当社は常用雇用(期間の定めのない無期雇用)を大前提としております。これにより、当社グループ社員は、企業ロイヤルティーが高く、長期スパンで技能を蓄積し、多分野業務への対応力を有することになります。当社グループは、「neo EMS」の下で機動的に人材を動かす(常に稼動させる)ことを第一とし、稼動できない期間は自社工場にて教育研修を受けるという仕組みで高付加価値人材を確保する戦略を展開しており、これが請負化推進の基本戦略にも繋がっております。しかしながら、常用雇用を維持することは、過去に生じたリーマンショック級の経済活動の縮退局面が生じた場合において、自社工場自体が雇用維持を前提とした弾力的雇用調整機能を発揮できないケースも想定され、結果的に当社グループの業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。 ⑫ 財務体質の現状とそれに伴う資金調達について当社は、設備投資を伴わない人材ビジネス(HS事業)を進めてまいりましたが、平成22年7月に志摩電子工業グループ、平成23年7月にTKRグループとEMS企業を子会社化し、さらには平成26年10月にパナソニックより電源事業を譲り受け、グループとしての事業規模を拡大してまいりました。その結果、これまで以上の設備資金、運転資金を要する状況に至っております。これに対して、当社グループでの資金調達は、これまでエクイティファイナンスよりも銀行からの借入金調達を優先する財務レバレッジの高い経営を進めてまいりました。こうした状況下、当社の筆頭株主であったMBOファンドより平成26年8月、当社自己株式を譲り受けることになり、当該資本性資金の調達も銀行借入にて対応したことから、平成28年3月末現在の銀行借入金額は短期借入金8,823百万円、長期借入金2,639百万円、合計11,463百万円となっております。当社は、過去からのM&A、自己株式取得といった資本性資金の一部につき、メイン銀行、準メイン銀行と協議し、短期借入金10億円を3年契約のシンジケーション方式の長期借入金に切り替え、財務リスクの軽減を図っております。しかしながら、当該借入金には直前の決算期の末日における連結貸借対照表における純資産額の75%以上に維持すること、2期連続の営業損失を計上しないこと等の財務制限条項が記されております。現状において当該契約期間年度中に当該財務制限条項に抵触する確率は極めて低いと判断しておりますが、仮に当該条項に抵触した場合には、貸付人に対する全債務の返還を求められるリスクもあり、当社グループの事業活動、財務状況に影響を与える可能性があります。