研究開発費(時系列)
| 年度 | R&D費用(億円) | 設備投資(億円) |
|---|---|---|
| 2025-12 | - | 3 |
| 2024-12 | - | 5 |
| 2023-12 | - | 13 |
| 2022-12 | - | 10 |
| 2021-12 | - | 4 |
研究開発活動(本文)
FY2025|2,080 文字
6【研究開発活動】〔研究活動〕当社グループの創薬研究では、Cullgenを中心に革新的な新規開発候補化合物(NCE)の開発を目指しております。Cullgenは、がん、疼痛、及び自己免疫疾患に対する酵素及び非酵素タンパク質を標的とした複数の新規化合物を含む創薬パイプラインの拡充のための研究開発を進めております。2023年6月に、Cullgenはアステラス製薬と、革新的なタンパク質分解誘導剤創出に向けた共同研究及び独占的オプション契約を締結いたしました。本戦略的提携において、両社は新規E3リガンドを活用したCullgen独自の技術プラットフォームuSMITE™とアステラス製薬の創薬及び商業化能力を融合し、複数の標的タンパク質分解誘導剤の創出を目指します。Cullgenとアステラス製薬は臨床開発対象の化合物を見出すための共同研究を行い、アステラス製薬は見出された分解剤の開発及び商業化を担います。乳がんやその他の固形がんを対象として、アステラス製薬が同定したリードプログラムである細胞周期タンパク質に対する分解誘導剤候補化合物も含むアステラス製薬との共同研究を進めております。 〔開発活動〕■アイスーリュイ〔中国語:艾思瑞®、英語:ETUARY®(一般名:ピルフェニドン)〕-GYRE Pharmaceuticals GYRE Pharmaceuticalsは、アイスーリュイの適応を以下の疾患に拡大する臨床試験を進めております。 ・糖尿病腎症(DKD):第1相臨床試験完了、今後の進め方を中国当局と継続協議中・結合組織疾患(CTD-ILD)を伴う間質性肺疾患(全身性硬化症(強皮症、SSc-ILD)と皮膚筋炎(DM-ILD)): 第3相臨床試験継続中・じん肺治療薬(Pneumoconiosis,PD):第3相臨床試験継続中(被験者登録完了)・免疫関連肺炎(CIP)の有無にかかわらない放射線誘発性肺障害(RILI): 2026年上半期にアダプティブ・デザイン第2/3相臨床試験を開始予定 ■F351(一般名:ヒドロニドン)-GYRE Pharmaceuticals及びGYRE F351は肝線維症向け治療薬候補として、当社グループの医薬品ポートフォリオにおける重要な新薬候補であり、世界の主要医薬品市場への参入に向けた戦略において非常に重要なものとなります。当社独自の見解では、F351は、ブロックバスター(一般的に年間売上高が10億ドルを超えるとされる医薬品)と期待される新薬候補です。GYRE Pharmaceuticalsは2024年10月、中国における慢性B型肝炎に起因する肝線維症患者を対象とした第3相臨床試験を完了しました。また、2026年3月に新薬承認申請(NDA)を提出しました。 GYREは、MASH(代謝機能障害関連脂肪肝炎)関連肝線維化を適応症とするF351の第2相臨床試験を米国で開始するため、IND(新薬臨床試験開始)申請を2026年に行う予定です。 ■F573(急性肝不全(ALF)・慢性肝不全の急性増悪(ACLF)治療薬)-GYRE Pharmaceuticals 急性肝不全(ALF)や慢性肝不全の急性増悪(ACLF)の治療薬として、F573の第2相臨床試験を中国にて実施しております。 ■F230(肺動脈性肺高血圧症治療薬)-GYRE Pharmaceuticals F230は、肺動脈性肺高血圧症の治療薬です。2024年5月に、GYRE Pharmaceuticalsは中国においてINDの承認を受け、2025年6月に第1相臨床試験を開始いたしました。 ■F528(慢性閉塞性肺疾患(COPD)治療薬)-GYRE Pharmaceuticals F528は、複数の炎症性サイトカインを抑制する新規の抗炎症剤であり、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の進行を軽減する可能性のある新薬候補として中国と米国にて2027年第1四半期にIND申請を予定しております。 ■CG001419(TRK分解剤)-Cullgen CG001419は、業界初の選択的かつ強力な標的タンパク質分解誘導剤を活用した経口剤として開発を進めております。2023年7月に、同社初となる第1/2相臨床試験を中国にて開始し、容量拡大パートの被験者登録は2026年第1四半期に開始される見込みです。また、2025年12月にオーストラリアにて急性及び慢性疼痛を対象とした第1相臨床試験が完了し、2026年第2四半期に米国で外反母趾切除術による急性疼痛を対象とした第2相臨床試験を開始する予定です。 ■CG009301(悪性血液腫瘍(白血病)治療薬)-Cullgen CG009301は、GSPT1タンパク質を標的とした新規の分解薬であり、2024年10月に国家薬品監督管理局(NMPA)によりINDが承認され、2025年4月に第1相臨床試験を開始いたしました。 以上の結果、当連結会計年度における当社グループの研究開発費は、全体では3,298百万円となりました。
FY2024|2,092 文字
6【研究開発活動】(1)研究活動当社グループの創薬研究では、Cullgenを中心に革新的な新規開発候補化合物(NCE)の開発を目指しております。Cullgenは、がん、疼痛、及び自己免疫疾患に対する酵素及び非酵素タンパク質を標的とした複数の新規化合物を含む創薬パイプラインの拡充のための研究開発を進めております。2023年6月に、Cullgenはアステラス製薬と、革新的なタンパク質分解誘導剤創出に向けた共同研究及び独占的オプション契約を締結いたしました。本戦略的提携において、両社は新規E3リガンドを活用したCullgen独自の技術プラットフォームuSMITE™とアステラス製薬の創薬及び商業化能力を融合し、複数の標的タンパク質分解誘導剤の創出を目指します。Cullgenとアステラス製薬は臨床開発対象の化合物を見出すための共同研究を行い、アステラス製薬は見出された分解剤の開発及び商業化を担います。乳がんやその他の固形がんを対象として、アステラス製薬が同定したリードプログラムである細胞周期タンパク質に対する分解誘導剤候補化合物も含むアステラス製薬との共同研究は、順調に進展しております。 (2)開発活動■アイスーリュイ〔中国語:艾思瑞®、英語:ETUARY®(一般名:ピルフェニドン)〕-北京コンチネント 北京コンチネントは、アイスーリュイの適応を以下の疾患に拡大する臨床試験を進めております。 ・糖尿病腎症(DKD):第1相完了、今後の進め方を中国当局と継続協議中・結合組織疾患(CTD-ILD)を伴う間質性肺疾患(全身性硬化症(強皮症、SSc-ILD)と皮膚筋炎(DM-ILD)):第3相臨床試験継続中・じん肺治療薬(Pneumoconiosis,PD):第3相臨床試験継続中 ■ニンテダニブ〔英語:Nintedanib〕-北京コンチネント ニンテダニブはIPF、全身性硬化症関連間質性肺疾患(SSc-ILD)及び進行性線維性間質性肺疾患(PF-ILD)を適応症に持つ治療薬です。2024年5月に、北京コンチネントが製造販売の権利を獲得いたしました。 ■F351(一般名:ヒドロニドン)-北京コンチネント及びGYRE F351は肝線維症向け治療薬候補として、当社グループの医薬品ポートフォリオにおける重要な新薬候補であり、世界の主要医薬品市場への参入に向けた戦略の非常に重要なものとなります。F351は、ブロックバスターと期待される新薬候補です。 北京コンチネントは2024年10月、中国におけるB型慢性肝炎に起因する肝線維症患者を対象とした第3相臨床試験を完了いたしました。2025年第2四半期にトップラインデータを公表する予定です。 GYREは、MASH(代謝機能障害関連脂肪肝炎)起因の肝線維症適応に向け、グローバル展開を視野に入れております。 ■F573(急性肝不全(ALF)・慢性肝不全の急性増悪(ACLF)治療薬)-北京コンチネント 急性肝不全(ALF)や慢性肝不全の急性増悪(ACLF)の治療薬として、F573の第2相臨床試験を実施しており、2026年12月末までに第2相臨床試験を完了する予定です。 ■F230(肺動脈性肺高血圧症治療薬)-北京コンチネント F230は、肺動脈性肺高血圧症の治療薬であり、2024年5月に、北京コンチネントは中国においてINDの承認を受けました。第1相臨床試験は2025年に開始する予定です。 ■F528(慢性閉塞性肺疾患(COPD)治療薬)-北京コンチネント F528は、複数の炎症性サイトカインを抑制する新規の抗炎症剤であり、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の進行を軽減する可能性のある新薬候補として2026年にIND申請を予定しております。 ■CG001419(TRK分解剤)-Cullgen CG001419は、業界初の選択的かつ強力な標的タンパク質分解誘導剤を活用した経口剤として開発を進めております。2023年7月に、同社初となるTRK分解剤の抗がん剤候補として第1/2相臨床試験を中国にて開始いたしました。また、2025年1月に急性及び慢性疼痛を対象とした第1相臨床試験をオーストラリアにて開始いたしました。 ■CG009301(悪性血液腫瘍(白血病)治療薬)-Cullgen CG009301は、GSPT1 タンパク質を標的とした新規の分解薬であり、2024年10月に国家薬品監督管理局(NMPA)によりINDが承認されました。今後速やかに臨床試験へ移行いたします。 ■オーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)のジェネリック-北京コンチネント 北京コンチネントは、オーファンドラッグの販売ラインナップ拡充のため、2024年6月に慢性肝疾患による血小板減少症の治療薬であるアバトロンボパグマレイン酸塩錠の販売承認を取得し、2025年1月にはITP(慢性特発性血小板減少症)を対象に適応症拡大の承認を受けました。 以上の結果、当連結会計年度における当社グループの研究開発費は、全体では2,811,801千円となりました。
FY2023|2,053 文字
6【研究開発活動】 (1)研究活動当社グループの創薬研究では、Cullgenを中心に革新的な新規開発候補化合物(NCE)の開発を目指しております。Cullgenは、がん、疼痛、及び自己免疫疾患に対する酵素及び非酵素タンパク質を標的とした複数の新規化合物を含む創薬パイプラインの拡充のための研究開発を進めております。2023年6月15日に開示いたしましたとおり、Cullgenはアステラス製薬と、革新的なタンパク質分解誘導剤創出に向けた共同研究及び独占的オプション契約を締結いたしました。本戦略的提携において、両社は新規E3リガンドを活用したCullgen独自の技術プラットフォームuSMITE™とアステラス製薬の創薬及び商業化能力を融合し、複数の標的タンパク質分解誘導剤の創出を目指します。Cullgenとアステラス製薬は臨床開発対象の化合物を見出すための共同研究を行い、アステラス製薬は見出された分解剤の開発及び商業化を担います。乳がんやその他の固形がんを対象として、アステラス製薬が同定したリードプログラムである細胞周期タンパク質に対する分解誘導剤候補化合物も含むアステラス製薬との共同研究は、順調に進展しております。 (2)開発活動■アイスーリュイ〔中国語:艾思瑞®、英語:ETUARY®(一般名:ピルフェニドン)〕-北京コンチネント北京コンチネントは、アイスーリュイの適応を以下の疾患に拡大する臨床試験を遂行しておりますが、F351の臨床試験を優先しております。 ・糖尿病腎症(DKD):第1相完了、今後の進め方を中国当局と継続協議中・結合組織疾患(CTD-ILD)を伴う間質性肺疾患(全身性硬化症(強皮症、SSc-ILD)と皮膚筋炎(DM-ILD)): 第3相臨床試験継続中・じん肺治療薬(Pneumoconiosis,PD):第3相臨床試験継続中 ■F351(一般名:ヒドロニドン)-北京コンチネント及びGYRE F351は肝線維症向け治療薬候補として、当社グループの医薬品ポートフォリオにおける重要な創薬候補化合物であり、世界の主要医薬品市場へ臨床開発活動を拡大する戦略の重要な部分を占めております。F351は、アイスーリュイの誘導体である新規化合物であり、内臓の線維化に重要な役割を果たす肝星細胞の増殖及び、TGF-β伝達経路を阻害します。 2021年3月17日に開示いたしましたとおり、F351は中国当局より肝線維症の画期的治療薬として認定されました。これにより、F351について当局との協議が優先的に行われ、かつ、その協議結果を生かした臨床試験を進めることが可能となっております。 その後、2022年1月17日に開示いたしましたとおり、中国においてF351の第3相臨床試験を開始しました。更に2023年10月26日に開示いたしましたとおり、2023年内としていた予定を大幅に前倒しして第3相臨床試験の被験者登録を完了し、現在、鋭意データの収集を進めております。 米国においては、GYREが、代謝障害関連脂肪肝炎(MASH)向けの第2相臨床試験の開始申請を、2024年度中に米国当局に提出することを目標に準備を進めております。 ■F573(急性肝不全(ALF)・慢性肝不全急性時(ACLF)治療薬)-北京コンチネント F573はアイスーリュイ及びF351に次ぐ3番目の創薬候補化合物として、カスパーゼを強く阻害する可能性を持つジペプチド化合物であり、急性肝不全(ALF)や慢性肝不全の急性増悪(ACLF)に関連して発生するアポトーシスや炎症反応に効果が期待される化合物です。2023年3月28日に開示いたしましたとおり、F573は第2相臨床試験中です。 ■CG001419(TRK分解剤)-Cullgen CG001419は、神経栄養性チロシン受容体キナーゼ(NTRK)融合遺伝子陽性及びTRK過剰発現のがん(非小細胞肺がんや乳がん、膵臓がんを含む多くの固形がんに見られる)の治療に使用される、業界初の選択的かつ強力な標的タンパク質分解誘導剤を活用した経口剤です。2023年7月31日に開示いたしましたとおり、Cullgenは、TRK分解剤に対して、同社初となる臨床試験(第1/2相)を中国にて開始いたしました。 ■ジェネリックのオーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)-北京コンチネント 北京コンチネントは、中国において、慢性肝疾患による血小板減少症の治療薬であるアバトロンボパグマレイン酸塩(Avatrombopag Maleate)タブレットや、多発性硬化症の治療薬であるフィンゴリモド塩酸塩(Fingolimod Hydrochloride)カプセル等の薬品の権利を導入し、新たなジェネリックのオーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)として発売するべく、準備を進めております。 以上の結果、当連結会計年度における当社グループの研究開発費は、全体では2,557,803千円となりました。
FY2022|3,419 文字
5【研究開発活動】 (1)研究活動当社グループの創薬研究では、Cullgenを中心に、新しい自社創薬基盤技術であるuSMITE™(ユビキチン化を介した標的タンパク質分解誘導に関する独自技術)を活用した、革新的な新規開発候補化合物(NCE)の開発を目指しています。Cullgenは、がん、痛みおよび自己免疫疾患に対する酵素及び非酵素タンパク質を標的とした複数の新規化合物を含む創薬パイプラインの拡充のための研究開発を進めております。Cullgenの新しいE3リガンドの開発は、標的タンパク質分解誘導薬開発の将来を担う技術で、毒性の低減、薬剤耐性の緩和、組織・腫瘍・細胞内コンパートメントに対する選択性の提供、基質範囲の拡大を実現させる新規開発候補化合物創出の可能性があると考えられております。 (2)開発活動① アイスーリュイ〔中国語:艾思瑞®、英語:ETUARY®(一般名:ピルフェニドン)〕-北京コンチネントa.糖尿病腎症(DKD) アイスーリュイの3番目の適応症であるDKDは、Ⅰ型糖尿病またはⅡ型糖尿病により引き起こされる慢性腎臓病です。中国では2021年時点で1億3千万人以上が糖尿病に脅かされており、このうち23%ほどが糖尿病腎症を伴っていると言われております。北京コンチネントは、次フェーズ臨床試験の規制上の方向性を決めるため、クラス2会議(臨床試験に関する技術的な会議)の申請を中国のCDE(Center for Drug Evaluation、医薬品評価センター)に提出いたしました。北京コンチネントは、これまで第Ⅰ相臨床試験を完了いたしました。そのデータを元に、中国CDEと今後の進め方を協議しております。 b.結合組織疾患(CTD-ILD)を伴う間質性肺疾患 2016年9月、北京コンチネントは、SSc-ILDおよびDM-ILDの治療に対するアイスーリュイの4番目の適応症としてのIND(Investigational New Drug、臨床試験開始申請)の承認をNMPA(National Medical Products Administration、中国国家薬品監督管理局)より、取得いたしました。この承認により、全身性硬化症(強皮症、SSc-ILD)と皮膚筋炎(DM-ILD)の2つの適応症について、直接第Ⅲ相臨床試験に移行することが承認され、2018年6月にこれらの適応症に対する第Ⅲ相臨床試験を開始いたしました。CTD-ILDの臨床試験も、中国における新型コロナウイルス蔓延の影響を受けており、症例の集積が若干遅れております。 c.じん肺治療薬(Pneumoconiosis,PD) 2019年5月、北京コンチネントは、アイスーリュイの5番目の適応症として、じん肺治療薬のIND申請に対する承認をNMPAより取得しました。じん肺は、肺に炎症や瘢痕化(線維化)を引き起こす慢性的な疾患で、吸い込まれた粉塵や微粒子が、肺の細胞に蓄積することによって引き起こされます。北京コンチネントは、2022年1月にアイスーリュイのじん肺適応のための第Ⅲ相臨床試験開始の承認を倫理委員会から取得し、2022年6月に第Ⅲ相臨床試験を開始いたしました。2022年後半まで被験者の登録は順調に進んでおりますが、その後の中国における新型コロナウイルス蔓延の影響を注視しております。 ② F351(肝線維症等治療薬)-北京コンチネント F351(一般名:ヒドロニドン)は肝繊維症向け治療薬候補として、北京コンチネントの医薬品ポートフォリオにおける重要な創薬候補化合物であり、他の世界の主要医薬品市場へ臨床開発活動を拡大する戦略の重要な部分を占めております。F351は、アイスーリュイの誘導体である新規化合物であり、内臓の線維化に重要な役割を果たす肝星細胞の増殖及び、TGF-β伝達経路を阻害します。 F351の権利は、中国においては北京コンチネントが保持しておりますが、日本、豪州、カナダ、米国及び欧州各国を含む中国以外におけるF351の権利は、CBIOに譲渡いたしました。 2020年8月、当社は肝線維症の候補薬であるF351の中国における第Ⅱ相臨床試験のトップラインデータの良好な結果について発表しました。この試験は、中国における慢性ウイルス性B型肝炎患者の肝線維症に対するF351の安全性と有効性を評価する、無作為化、二重盲検、プラセボ・コントロール、多施設、用量逓増試験で、プラセボと比較して52週の治療評価期間で肝線維症の病理学的なスコアが統計的に有意に改善するという主要評価項目を満たしました。 なお、中国のCDEとの協議を経て、2021年3月にF351はNMPAより肝線維症の画期的治療薬として申請することが認められました。これにより、F351についてのCDEとの協議が優先的、かつ、その協議結果を生かした臨床試験を進めることが可能となっております。その後、2021年7月29日に中国において第Ⅲ相臨床試験許可申請承認がされ、2022年1月に第Ⅲ相臨床試験を開始いたしました。2022年第3四半期までは順調に進捗しておりましたが、その後2022年末にかけて中国における新型コロナウイルスの流行を受け、被験者の登録は予定よりも若干遅れておりますが、北京コンチネントにおきましては、試験を行う施設を増やす等の対策を検討しております。 F351のNASH(非アルコール性脂肪肝炎)に起因する肝線維症に対する米国における第Ⅱ相臨床試験については、CBIOが遂行していく予定です。 ③ タミバロテン(急性前骨髄球性白血病(APL)治療薬) タミバロテンは、前骨髄球が「がん化」する急性骨髄性白血病の一種であるAPLの治療薬です。共同開発者の東光薬品工業株式会社および当社グループのGNI Hong Kong Limitedは、2015年10月に輸入医薬品としてタミバロテンをNMPAに登録申請いたしましたが、一旦却下されました。ただし、NMPAは臨床試験の継続による再申請の可能性も示しておりますので、当社グループは中国での再申請に向け、今後の進め方を東光薬品工業株式会社と協議しております。 ④ F573(急性肝不全・慢性肝不全急性時(ACLF)治療薬)-北京コンチネント F573はアイスーリュイ及びF351に次ぐ3番目の創薬候補化合物として、カスパーゼを強く阻害する可能性を持つジペプチド化合物であり、急性肝不全(ALF)や慢性肝不全の急性憎悪(ACLF)に関連して発生するアポトーシスや炎症反応に効果が期待される化合物です。F573は、2022年1月20日に第Ⅰ相臨床試験の最初の被験者への投与が行われましたが、第Ⅰ相臨床試験は順調に進んで参りました。北京コンチネントは、第Ⅱ相臨床試験の準備をしておりますが、2022年末からの中国における新型コロナウイルス流行を受け、臨床試験の開始が想定より遅れております。状況が好転し、臨床試験が開始できましたら、適宜日本でも進捗を報告させて頂きます。 ⑤ CG001419(TRK分解薬)-Cullgen 当社グループから2022年8月9日に「連結子会社CullgenのTRK分解剤に関するIND申請承認のお知らせ」で開示いたしましたとおり、Cullgenは中国のNMPAから固形がん治療用途でのTRK分解剤であるCG001419のIND承認を取得いたしました。CG001419は、神経栄養性チロシン受容体キナーゼ(NTRK)融合遺伝子陽性およびTRK過剰発現のがん(非小細胞肺がんや乳がん、膵臓がんを含む多くの固形がんに見られる)の治療に使用される、業界初の選択的かつ強力な標的タンパク質分解誘導作用を持つ経口剤です。Cullgenは、中国の医師や病院と緊密に協力しながら中国での第Ⅰ相臨床試験の準備を進めておりますが、2022年末からの中国における新型コロナウイルス流行を受け、臨床試験の開始が想定より遅れております。状況が好転し、臨床試験が開始できましたら、適宜日本でも進捗を報告させて頂きます。また、米国食品医薬品局(FDA)との臨床試験前の協議は継続しております。 以上の結果、当連結会計年度における当社グループの研究開発費は、全体では2,545,455千円となりました。
FY2021|2,826 文字
5【研究開発活動】 (1)研究活動当社グループの創薬活動はCullgenを中心に、新しい創薬基盤技術であるuSMITE™(ユビキチン化を介した標的タンパク質分解誘導技術)を活用した、革新的な新規化学物質(NCE)の開発を目指しています。 Cullgenは、がん、痛み、及び自己免疫疾患の適応症に対する酵素及び非酵素タンパク質の両方を標的とした複数の新規分解剤を含む創薬パイプラインの拡充のための研究開発を進めております。Cullgenの新しいE3リガンドプログラムの開発は、タンパク質分解誘導の将来を担う技術で、毒性の低減、薬剤耐性の緩和、組織・腫瘍・細胞内コンパートメントの選択性の提供、基質スペクトルの拡大を実現させるNCEの開発の可能性があると考えられております。なお、Cullgenは、リード候補薬(IND)の前申請をするためのコンサルテーションを中国国家薬品監督管理局(NMPA)と開始いたしました。 (2)開発活動① アイスーリュイ〔中国語:艾思瑞®、英語:ETUARY®(一般名:ピルフェニドン)〕a.糖尿病腎症(DKD) アイスーリュイの3番目の適応症であるDKDは、Ⅰ型糖尿病またはⅡ型糖尿病により引き起こされる慢性腎臓病です。中国では9,240万人が糖尿病に脅かされており、このうち20~30%がⅠ型糖尿病またはⅡ型糖尿病を患い、腎機能障害を引き起こすと言われております。本第Ⅰ相臨床試験につきましては、2021年末時点で予備研究として24名の被験者が登録されております。 b.結合組織疾患を伴う間質性肺疾患(CTD-ILD) 2016年9月、CTD-ILDの治療に対するアイスーリュイの4番目の適応症のNMPA承認を受けました。このINDの承認により、全身性硬化症(強皮症、SSc-ILD)と皮膚筋炎(DM-ILD)の2つの適応症について、直接第Ⅲ相臨床試験に移行することが承認されました。 2018年6月には、強皮症(SSc-ILD)及びDM-ILDの治療を対象とした第Ⅲ相臨床試験の各段階において、無作為、二重盲検、プラセボ・コントロール、52週間の試験に第1期被験者を登録しました。強皮症(SSc-ILD)には144名、DM-ILDには152名の被験者が登録される予定で、2021年末時点で、それぞれ15名、43名の被験者が登録されております。 c.じん肺治療薬(Pneumoconiosis Disease) 2019年5月、当社グループは、アイスーリュイの5番目の適応症として、じん肺治療薬の治験許可(IND)申請に対する承認をNMPAより取得しました。じん肺疾患は、肺に炎症や瘢痕化(線維化)を引き起こす慢性的な肺疾患で、吸い込まれた粉塵や微粒子が、肺の細胞に蓄積することによって引き起こされます。中国には、およそ43万3千人の患者様がおり、更に、適切な診断を受けていない患者様が、最大60万人いると推定されており、中国のみならず、世界中でアンメット・メディカル・ニーズ(有効な治療方法がない疾患に対する医療ニーズ)が存在します。当社グループは、病院との提携を進め、治験実施計画書を決定し、第Ⅲ相臨床試験を開始して参ります。 ② F351(肝線維症等治療薬) F351(一般名:ヒドロニドン)は、当社グループの医薬品ポートフォリオにおける重要な創薬候補化合物であり、他の世界の主要医薬品市場へ臨床開発活動を拡大する戦略の重要な部分を占めています。 F351は、アイスーリュイの誘導体である新規開発化合物であり、内臓の線維化に重要な役割を果たす肝星細胞の増殖及び、TGF-β伝達経路を阻害します。当社グループは中国、日本、豪州、カナダ、米国及び欧州各国を含む主要な国でのF351の特許権を保有しております。 2020年8月、当社は肝線維症の候補薬であるF351の中国における第Ⅱ相臨床試験の初期段階分析の良好な結果について発表しました。この試験は、中国における慢性ウイルス性B型肝炎患者の肝線維症に対するF351の安全性と有効性を評価する、無作為化、二重盲検、プラセボ・コントロール、多施設、用量逓増試験で、プラセボと比較して52週の治療で肝線維症スコアが統計的に有意に改善するという主要評価項目を満たしました。 なお、中国の医薬品評価センター(CDE)との協議を経て、2021年3月にF351はNMPAより肝線維症の画期的治療薬に指定されました。これにより、F351についてのCDEとの協議が優先的、かつ有利な臨床試験を進めることが可能となっております。その後、2021年7月29日に中国において第Ⅲ相臨床試験許可申請承認がされ、2022年1月17日、第Ⅲ相臨床試験の最初の被験者登録が行われました。詳しくは同日に開示いたしました「(開示情報の経過)中国におけるF351の第Ⅲ臨床試験(被験者登録)開始についてのお知らせ」をご覧ください。 米国における第Ⅱ相臨床試験については、米国の当局と協議を継続しております。 ③ タミバロテン(急性前骨髄球性白血病(APL)治療薬) タミバロテンは、前骨髄球が「がん化」する急性骨髄性白血病の一種であるAPLの治療薬です。共同開発者の東光薬品工業株式会社および当社グループのGNI Hong Kong Limitedは、2015年10月に輸入医薬品としてタミバロテンをNMPAに登録申請いたしましたが、一旦却下されました。ただし、NMPAは臨床試験の継続による再申請の可能性も示しておりますので、当社グループは中国での再申請に向け、今後の進め方を東光薬品工業株式会社と協議しております。 ④ F573(急性肝不全・慢性肝不全急性時(ACLF)治療薬) F573はアイスーリュイ及びF351に次ぐ3番目の創薬候補化合物として、カスパーゼを阻害する可能性を持つ強いジペプチド化合物であり、B型肝炎ウイルス(HBV)、C型肝炎ウイルス(HCV)、アルコール性肝硬変による重症肝炎に関連して発生するアポトーシスや炎症反応に重要な化合物です。2020年9月に仁安病院より第Ⅰ相臨床試験実施の承認を受け、第Ⅰ相臨床試験において使用する人類遺伝子情報の届け出をHGRA(Human Genetics Resources Administration)に提出、受理され、2022年1月20日、第Ⅰ相臨床試験の最初の被験者への投与が行われました。詳しくは同日に開示いたしました「(開示情報の経過)中国におけるF573の第Ⅰ相臨床試験開始についてのお知らせ」をご覧ください。 以上の結果、当連結会計年度における当社グループの研究開発費は、全体では2,015,875千円となりました。医薬品事業の研究開発部門に所属する従業員は2021年12月31日現在148名で、主に中国で研究活動を行っております。
FY2020|2,845 文字
5【研究開発活動】(1)研究活動 当社グループの創薬活動はCullgenを中心に、新しい創薬基盤技術であるuSMITE™(ユビキチン化を介した標的タンパク質分解誘導技術)を活用した、革新的な新規化学物質(NCE)の開発を目指しています。 当連結会計年度においても、Cullgenの、がん、痛み、及び自己免疫疾患の適応症に対する酵素及び非酵素タンパク質の両方の標的を含む6つの新しい分解剤を利用した創薬パイプラインの研究活動は円滑に進みました。なお、Cullgenは、2021年中にリード候補薬を治験薬(IND)申請することを目指しています。 新しいE3リガンドプログラムの開発は、タンパク質分解誘導の将来を担う技術で、毒性の低減、薬剤耐性の緩和、組織・腫瘍・細胞内コンパートメントの選択性の提供、基質スペクトルの拡大を実現させるNCEの開発の可能性があり、Cullgenは現在5つの新しいE3リガンド分解化合物の開発を進めております。 (2)開発活動① アイスーリュイ〔中国語:艾思瑞®、英語:Etuary®(一般名:ピルフェニドン)〕a.放射線性肺炎(RP) 当社グループは、アイスーリュイの2番目の適応症として、RP治療薬の第3相臨床試験前パイロット試験を実施しております。これは、反復投与、多施設でのオープン試験を行うものです。2020年12月末時点で86名の被験者が登録されております。 b.糖尿病腎症(DN) アイスーリュイの3番目の適応症であるDNは、Ⅰ型糖尿病またはⅡ型糖尿病により引き起こされる慢性腎臓病です。中国では9,240万人が糖尿病に脅かされており、このうち20~30%がⅠ型糖尿病またはⅡ型糖尿病を患い、腎疾患を引き起こすと言われております。本第1相臨床試験につきましては、2020年12月末時点で予備研究として16名の治験者が登録されております。 c.結合組織疾患を伴う間質性肺疾患(CTD-ILD) 2016年9月、結合組織疾患の患者の肺の炎症や線維症を引き起こすCTD-ILDの治療に対する4番目のアイスーリュイ適応症のNMPA承認を受けました。このINDの承認により、全身性硬化症(強皮症)と皮膚筋炎(DM)の2つの適応症について、直接第3相臨床試験に移行することが承認されました。 2018年6月には、強皮症及びDMの治療を対象とした第3相臨床試験の各段階において、無作為、二重盲検、プラセボ・コントロール、52週間の試験に第1期被験者を登録しました。強皮症には144名、DMには152名の被験者が登録される予定で、2020年12月末時点で、それぞれ12名、36名の被験者が登録されております。 d.じん肺治療薬(Pneumoconiosis Disease) 2019年5月、当社グループは、アイスーリュイの5番目の適応症として、じん肺治療薬としての治験許可(IND)申請に対する承認をNMPAより取得しました。じん肺疾患は、肺に炎症や瘢痕化(線維化)を引き起こす慢性的な肺疾患で、吸い込まれた粉塵や微粒子が、肺の細胞に蓄積することによって引き起こされます。中国には、およそ43万3千人の患者様がおり、更に、適切な診断を受けていない患者様が、最大60万人いると推定されており、中国のみならず、世界中でアンメット・メディカル・ニーズ(有効な治療方法がない疾患に対する医療ニーズ)が存在します。BCは、病院との提携を進め、治験実施計画書を決定し、第3相臨床試験を開始して参ります。 ② F351(肝線維症等治療薬) F351(一般名:ヒドロニドン)は、当社グループの医薬品ポートフォリオにおける重要な創薬候補化合物であり、他の世界の主要医薬品市場へ臨床開発活動を拡大する戦略の重要な部分を占めています。F351は、アイスーリュイの誘導体である新規開発化合物であり、肝星細胞の増殖及び内臓の線維化に重要な役割を果たすTGF-β伝達経路の両方の阻害剤です。当社グループは中国、日本、豪州、カナダ、米国及び欧州各国を含む主要な国でのF351の特許権を保有しております。 2020年8月、当社は肝線維症の候補薬であるF351の中国における第2相臨床試験の初期分析の良好な結果について発表しました。この試験は、中国における慢性ウイルス性B型肝炎患者の肝線維症に対するF351の安全性と有効性を評価する、無作為化、二重盲検、プラセボ・コントロール、多施設、用量逓増試験で、2020年10月に開示いたしましたように、プラセボと比較して52週の治療で肝線維症スコアが統計的に有意に改善するという主要評価項目を満たしました。 F351の今後の開発については、中国における肝硬変患者に対する条件付き早期承認申請を含む、肝線維症患者を対象とした第3相臨床試験、米国においてはFDA提出の可能性となる適応症についてKOL及びアドバイザーとの協議による第2相臨床試験の準備、あわせて欧州並びに日本における協業について発表いたしました。 ③ タミバロテン(急性前骨髄球性白血病(APL)治療薬) タミバロテンはAPLの治療薬です。APLは急性骨髄性白血病の一種で、前骨髄球が「がん化」する白血病です。共同開発者である東光薬品工業株式会社及び当社グループのGNI Hong Kong Limitedは、2015年10月に「アムノレイク®錠2mg(一般名:タミバロテン)」を輸入医薬品としてNMPAに登録申請いたしました。その後、東光製薬工業株式会社は、NMPAの審査やNMPAから求められた追加データを提出しましたが、この申請は却下されました。ただし、NMPAは臨床試験を継続することによる再申請の可能性も示しておりますので、当社は追加試験を行い許可取得に向けた今後の進め方を東光製薬工業株式会社と協議して参ります。 ④ F573(急性肝不全・慢性肝不全急性時(ACLF)治療薬) F573はアイスーリュイ及びF351に次ぐ3番目の創薬候補化合物として、カスパーゼを阻害する可能性を持つ強いジペプチド化合物であり、B型肝炎ウイルス(HBV)、C型肝炎ウイルス(HCV)、アルコール性肝硬変による重症肝炎に関連して発生する細胞死や炎症反応に重要な化合物です。当社グループは治験実施計画書を作成し、第1相臨床試験実施の準備をしておりましたが、2020年9月に仁安病院より第1相臨床試験実施の承認を受け、第1相臨床試験において使用する人類遺伝子情報の届け出をHGRA(Human Genetics Resources Administration)に提出しております。 以上の結果、当連結会計年度における当社グループの研究開発費は、全体では1,243,158千円となりました。医薬品事業の研究開発部門に所属する従業員は2020年12月31日現在119名で、主に中国で研究活動を行っております。
FY2019|3,412 文字
5【研究開発活動】(1)創薬活動 当社グループの創薬活動はCullgenを中心に展開しており、同社は、新しい創薬基盤技術であるuSMITE™(ユビキチン化を介した標的タンパク質分解誘導技術)を活用した、がん、炎症性疾患及び自己免疫疾患の新たな治療における革新的な新規化合物を見出し、医薬品として開発を行う目的で設立されました。 2019年4月にCullgenは大手グローバルベンチャーキャピタルであるSequoia Capital ChinaとHighlight Capitalから1,600万米ドルのシリーズA投資を受けました。この受領した資金は、将来の治験許可申請を見据えたCullgenのがん領域及びその他の疾患領域における既存の創薬研究に活用されます。 当事業年度において、Cullgenの数多くの研究開発活動は、円滑に進みました。Cullgenは、経口バイオアベイラビリティ(※)の高い、数千ものリード化合物の最適化を図りました。この治験許可(IND)申請については、2020年度の見込みです。Cullgenは、既に数件のPCT国際出願を行っています。(※投与された薬物が、どれだけ全身循環血中に到達し作用するかの指標) (2)臨床試験① アイスーリュイ〔中国語:艾思瑞®、英語:Etuary®〕a.放射線性肺炎(RP) アイスーリュイの2番目の適応症として、RP治療薬の第2相臨床試験前パイロット試験を実施しております。これは、反復投与、多施設でのオープン試験を行うもので、2019年12月31日時点で11名の被験者が登録され、10施設が本試験に参加いたしました。当事業年度第2四半期に治験実施計画書の登録基準が変更されたことにより、プログラムには病院が追加されることになりました。従いまして、本試験は2020年度第3四半期までかかる見込みです。 b.糖尿病腎症(DN) DNは、Ⅰ型糖尿病またはⅡ型糖尿病により引き起こされる慢性腎臓病です。中国では9,240万人が糖尿病に脅かされており、このうち20~30%がⅠ型糖尿病またはⅡ型糖尿病を患い、腎疾患を引き起こすと言われております。 当社グループは、2016年8月、国家薬品監督管理局(NMPA、旧中国食品医薬品局)からDN治療薬のIND申請に対する承認を取得し、且つ、第2相臨床試験に直接移行することを承認されております。本第2相臨床試験では、治験実施医療機関の施設改修終了後、当事業年度第2四半期より被験者を募集しております。 c.結合組織疾患を伴う間質性肺疾患(CTD-ILD) 2016年9月に、結合組織疾患患者の方の肺に炎症や線維症を引き起こす肺疾患であるCTD-ILDの治療薬として、4番目のアイスーリュイの適応症でNMPAより当該治療薬のIND申請に対しての承認を受けました。このIND承認により、全身性硬化症(強皮症)と皮膚筋炎(DM)の2つのCTD-ILD適応症について、直接第3相臨床試験に移行することが承認されました。 2018年6月には、強皮症およびDMの治療を対象とした第3相臨床試験の各段階において、無作為、二重盲検、プラセボ・コントロール、52週間の試験に第1期被験者を登録しました。2019年12月31日現在、被験者は強皮症では10名、DMでは26名が登録されています。強皮症には144名、DM試験には152名の被験者が登録される予定です。 d.じん肺治療薬(Pneumoconiosis Disease) 2019年5月、当社グループは、アイスーリュイの適応症として、じん肺治療薬としての治験許可(IND)申請に対する承認をNMPAより取得しました。じん肺疾患は、肺に炎症や瘢痕化(線維化)を引き起こす慢性的な肺疾患で、吸い込まれた粉塵や微粒子が、肺の細胞に蓄積することによって引き起こされます。中国には、およそ43万3千人の患者様がおり、更に、きちんとした診断を受けていない患者様が、最大60万人いると推定されています。 これは、中国のみならず、世界中でアンメット・メディカル・ニーズ(有効な治療方法がない疾患に対する医療ニーズ)が存在します。BCは、病院との提携を進め、治験実施計画書を決定し、臨床試験を開始して参ります。 ② F351(肝線維症等治療薬) F351(一般名:ヒドロニドン)は、当社グループの医薬品ポートフォリオにおける重要な創薬候補化合物であり、他の世界の主要医薬品市場へ臨床開発活動を拡大する戦略の重要な部分を占めています。 F351は、アイスーリュイの誘導体である新規開発化合物であり、肝星細胞の増殖及び内臓の線維化に重要な役割を果たすTGF-β伝達経路の両方の阻害剤です。当社グループは中国、日本、豪州、カナダ、米国及び欧州各国を含む主要な国でのF351の特許権を保有しております。 a.中国 2019年8月にF351の中国における第2相臨床試験のデータ集積の終了を発表いたしました。本第2相臨床試験は中国全土の10の病院が参加し、無作為、二重盲検、プラセボ・コントロール、エンテカビル併用投与、用量範囲、多施設との条件で試験を行い、登録された177名の被験者の内、適切な試験を行うことが出来た149名の被験者の試験データ集積をもって本試験を終了致しました。 当社グループはNMPAが要求するその他の関連臨床試験または非臨床試験や肝生検から得られた多くの病理学的データを含む、第2相臨床試験の試験データの徹底的な解析を実施しております。他方、臨床試験プロセスの監査を実施しており、監査が完了しますと結果が発表できます。この臨床試験の最終結果は公開され、国際的な学会で発表する予定です。 一方、第3相臨床試験の実施方法や早期条件付き承認の可能性を含め、F351が早期に承認されるよう相談するため、すべてのデータをNMPAの医薬品評価センターに提出する予定です。b.米国 米国の開発活動は、中国の第2相臨床試験の結果が発表されるまで一時保留しております。当社グループは、米国および中国のプログラムで収集されたデータに基づいて、米国で実施可能な試験の疾患適応および用法・用量を決定いたします。 ③ タミバロテン(急性前骨髄球性白血病(APL)治療薬) タミバロテンはAPLの治療薬です。APLは急性骨髄性白血病の一種で、前骨髄球が「がん化」する白血病です。共同開発者である東光製薬工業株式会社および当社グループのGNI Hong Kong Limitedは、2015年10月に「アムノレイク®錠2mg (一般名:タミバロテン)」を輸入医薬品としてNMPAに登録申請しており、その後、 NMPAは治験施設において文書審査および医薬品の臨床試験の実施の基準(GCP)査察を実施いたしまた。NMPAは審査後、申請側に対しより多くのCMC(化学、製造、品質管理)データを求めております。申請側は、追加データを2020年度第2四半期中に提出する予定です。 ④ F573(急性肝不全・慢性肝不全急性時(ACLF)治療薬) F573はアイスーリュイ及びF351に次ぐ3番目の創薬候補化合物として、カスパーゼを阻害する可能性を持つ強いジペプチド化合物であり、B型肝炎ウイルス(HBV)、C型肝炎ウイルス(HCV)、アルコール性肝硬変による重症肝炎に関連して発生する細胞死や炎症反応に重要な化合物です。2018年4月、F573のIND申請はNMPAにより承認され、第1相臨床試験の結果が満足できるものであれば、第2相臨床試験を実施することが認められております。 2019年3月にF573に関する権利はGNI Hong Kong Limitedより、Continent Pharmaceuticals Inc.(BCを子会社とするケイマン諸島の当社子会社、以下、CPIという。)に譲渡されております。従いまして、CPIは当社グループと連携して、臨床試験施設の選定を含む第1相臨床試験の開始を準備して参ります。 以上の結果、当連結会計年度における当社グループの研究開発費は、全体では758,129千円となりました。医薬品事業の研究開発部門に所属する人員は2019年12月31日現在36名で、主に中国で研究活動を行っております。
FY2018|3,618 文字
5【研究開発活動】(1)創薬活動 当社グループの創薬活動はCullgenを中心に展開されておりますが、Cullgenは、新しい創薬基盤技術であるuSMITE™(ユビキチン化を介した低分子標的タンパク質分解誘導技術)を活用した、がん、炎症性疾患及び自己免疫疾患の新たな治療における革新的な新規化合物の研究開発を行う目的で設立されました。その試みのため、当社グループは、ユビキチン分野の優れた専門家であるノースカロライナ大学生化学・生物物理学ウィリアム・R・ケナン講座教授のYue Xiong博士と、マウント・サイナイ医科大学薬理科学教授のJian Jin博士を共同創業者に迎え、さらに中国と米国において第一線級の研究者チームを構築しました。 Cullgenは、カリフォルニア州サンディエゴに本社を構え、Cullgen (Shanghai), Inc.においてその研究施設を保有しています。Cullgenは、独自の創薬基盤技術を活用した治療法の存在しない疾患治療のための画期的な新規化合物の合成を目指しております。低分子医薬品は、一般的には、タンパク質の活性部位に作用し、その活動を阻害するよう設計されていますが、Cullgenは、従来創薬ターゲットにできなかった酵素やタンパク質の除去を可能とするべく、タンパク質等の活性部位への阻害を越えた医薬品デザインの拡大を目指しています。Cullgenは、その設立以来、uSMITE™を利用した癌領域の新規化合物を多数見い出しており、その技術と開発戦略を証明しています。 (2)臨床試験① アイスーリュイ〔中国語:艾思瑞®、英語:Etuary®〕a.放射線性肺炎(RP) 当社グループは、アイスーリュイの2番目の適応症として、RP治療薬の第3相臨床試験前パイロット試験を実施しております。これは、反復投与、多施設でのオープン試験を行うもので、2018年12月末現在、10の施設で11人の被験者登録が行われています。被験者登録は、2019年末までに終了する見込みです。 b.糖尿病腎症(DN) DNは、Ⅰ型糖尿病又はⅡ型糖尿病により引き起こされる慢性腎臓病です。統計によれば、中国では、糖尿病の有病者が9,240万人に達すると報告されており、Ⅰ型又はⅡ型糖尿病患者の20~30%が腎疾患を引き起こすとされています。2016年8月、当社グループは、国家薬品監督管理局(NMPA)(旧 CFDA)より、DN治療薬のIND申請に対する承認を取得し、DNに関し第2相臨床試験を直ちに開始することが認められました。当第2相臨床試験は、治験実施予定施設の改築完了をもって開始する予定ですが、その時期は2019年前半を見込んでおります。 c.結合組織疾患を伴う間質性肺疾患(CTD-ILD) CTD-ILDとは、結合組織疾患(CTD)を持つ患者様の肺に、炎症及び線維症、又はいずれか一方の症状を引き起こす状態のことを指しますが、2016年9月、当社グループは、アイスーリュイの4番目の適応症としてのCTD-ILD治療薬のIND申請に対する承認をNMPAより取得しました。同承認により、当社グループは、CTD-ILDの2つの適応症である全身性強皮症(強皮症)及び皮膚筋炎(DM)に関し、第3相臨床試験を直ちに開始することが認められました。2018年6月、当社グループは、強皮症とDMに関する第3相臨床試験において、最初の患者様が被験者登録されたことを発表いたしました。本試験は無作為、二重盲検、プラセボ・コントロール、52週の試験です。強皮症に関しては144名、DMに関しては152名の被験者が参加する予定で、2018年12月末現在、強皮症に関しては5人、DMに関しては15人の被験者登録が行われています。 ② F351(肝線維症等治療薬) F351は、当社グループの開発パイプラインの中でも重要な創薬候補化合物で、臨床開発活動を世界の主要医薬品市場で展開する当社戦略に必要不可欠なものです。F351は、アイスーリュイの誘導体である新規開発化合物であり、肝星細胞の増殖及び内臓の線維化に重要な役割を果たすTGF-β伝達経路の両方の阻害剤です。当社グループは中国、日本、豪州、カナダ、米国及び欧州各国を含む主要な国でのF351の特許権を保有しております。 a.中国 当社グループは、中国において、F351の肝線維症治療薬としての第2相臨床試験を行っておりまが,これは、慢性B型肝炎ウイルス感染による肝線維症の治療におけるF351の安全性及び有効性を検証するもので、中国全土の三級甲の13の病院が参加し、無作為、二重盲検、プラセボ・コントロール、反復投与、多施設での試験を行うものです。2018年12月末日現在、複数の施設で、177人の被験者登録が行われています。2018年9月、当社グループは、中国におけるF351の肝線維症を適応症とする第2相臨床試験を審査する独立データモニタリング委員会(IDMC)より、これまでの試験において良好な結果が認められたことから、本試験に対する新規被験者登録を停止すべきとの勧告を受領しました。また、IDMCは、本試験終了前に、まだ52週間の経過観察期間が残っている36名の被験者については試験を継続するよう勧告しております。同委員会の勧告に従い、当社グループは、中国における当第2相臨床試験を2019年夏頃に終了し、その後、当試験の最終結果は国際学会の場で発表される予定です。その一方で、当社グループは、この重要な医薬候補品の承認に至る過程で必要だとNMPAからアドバイスされた内容に従って、患者様を用いた生物学的同等性データ及び薬物動態データを準備しております。 b.米国 2018年7月、肝疾患を対象に実施されていたF351の米国における第1相臨床試験に関し、全ての被験者群(4群、総数48名)の登録が完了となりました。2018年12月、当社グループは当臨床試験の治験報告書を受領いたしました。全ての被験者群において、深刻な副作用は見られなかったことが再度確認されました。F351は、アジア人以外の人種においても充分な忍容性を示し、薬物動態試験においては、アジア人以外の人種に対し、以前中国において行われた第1相臨床試験結果と比べわずかな違いしか示しませんでした。 ③ タミバロテン(急性前骨髄球性白血病(APL)治療薬) タミバロテンは、APL治療薬です。APLは、急性骨髄白血病の一種で、前骨髄球が「がん化」する白血病です。共同開発者である東光薬品工業株式会社と当社子会社のGNI-EPS (HONG KONG) HOLDINGS LIMITEDは、2015年10月に、アムノレイク®錠2mg(一般名:タミバロテン)を、輸入薬としてNMPAに登録申請を行いました。その後、書類審査や治験施設においてのGCP適応審査などが行われ、総合審査前の段階にあります。 ④ F573(急性肝不全・慢性肝不全急性時(ACLF)治療薬) 急性肝不全・ACLF治療薬F573は、アイスーリュイ及びF351に続く3つ目の新規開発化合物で、当社グループは、2011年7月にNMPAにIND申請を提出しました。F573は、ジペプチド化合物で、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、アルコール性肝硬変に起因する重症肝炎と関連した、細胞死や炎症反応をもたらす酵素の一種であるカスパーゼを阻害する可能性を持つものです。2018年4月、当社グループは、NMPAより、F573の急性肝不全・ACLF治療薬としてのIND申請に対する承認を取得しました。本承認は、第1相臨床試験の結果が良好であった場合、第2相臨床試験も行うことができる内容となっており、当社グループは、第1相臨床試験開始に当たって、治験施設の選定を含めた準備を行っております。 ⑤ その他 以上のパイプラインの他、2015年12月には、当社の連結子会社である北京コンチネントが、酪酸ヒドロコルチゾンの温度により制御されるフォーム製剤(外用薬)のIND申請を北京市食品薬品監督管理局(北京FDA)に提出し、受理されております。当フォーム製剤は、湿疹、乾癬、接触性皮膚炎等の外用薬として、北京コンチネントとGENEPHARM Biotech Corp.(台湾企業)により共同開発されたものです。当初提出したフォーム製剤に関するIND申請に一部データが不足していたため、北京コンチネントは、再提出に向けた当該データの準備を行っております。 以上の結果、当連結会計年度における当社グループの研究開発費は、全体では530,246千円となりました。医薬品事業の研究開発部門に所属する人員は2018年12月31日現在35名で、主に中国で研究活動を行っております。
FY2017|444 文字
6【研究開発活動】 当社グループの主な研究開発活動は、医薬品事業における創薬研究、アイスーリュイの適応症拡大に向けた臨床試験、及び中国及び米国におけるF351の臨床試験等です。 当連結会計年度において、医薬品事業では、中国において、F351の肝線維症を適応症とする第2相臨床試験を継続して行い、米国においては、米国食品医薬品局(FDA)より、F351の肝線維症を適応症とする第1相臨床試験開始の承認を取得しました。また、アイスーリュイのCTD-ILDを適応症とする第3相臨床試験を開始し、DNを適応症とする第2相臨床試験の準備を継続して行いました。 その結果、当連結会計年度における当社グループの研究開発費は、全体では268,569千円となりました。医薬品事業の研究開発部門に所属する人員は2017年12月31日現在33名で、主に中国で研究活動を行っております。 医薬品事業における研究開発活動の具体的な内容は、「第一部 企業情報、第2 事業の状況、1 業績等の概要」に記載のとおりです。
FY2016|321 文字
6【研究開発活動】 当社グループは、研究開発の重点疾患領域を肺、肝臓、腎臓の線維症等を中心としております。当社グループでは、研究開発活動の対象を、徐々に創薬プロセスの上流から、より焦点を絞った創薬候補物の発見・開発という下流へと移してきております。こうした具体的かつ医薬品開発に直結する創薬研究により、今後新しい創薬候補物を輩出して行くものと期待されます。 当連結会計年度における当社グループの研究開発費は274,271千円となりました。研究開発部門に所属する人員は2016年12月31日現在27名で、中国で研究活動を行っております。 研究開発活動の具体的な内容は、「第一部 企業情報、第2 事業の状況、1 業績等の概要」に記載のとおりです。