1959

クラフティア(1959)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

建設業 建設・資材

事業の概要

  • 主力は設備工事業
    クラフティアグループは、主に電気工事と空調管工事の設計・施工で収益を上げています。具体的には、配電線工事、屋内配線工事、電気通信工事などの電気工事と、空気調和、冷暖房、給排水衛生設備、水処理工事などの空調管工事が中心です。これらの工事は、社会のインフラを支える重要な役割を担っており、安定した需要が見込まれます。
  • 多角的な事業展開
    設備工事業の他にも、幅広い事業を手掛けています。電気工事や空調管工事に関連する材料や機器の販売、不動産事業、ソフトウェア開発、人材派遣、再生可能エネルギー発電など、多岐にわたります。これにより、特定の事業に依存するリスクを軽減し、収益源の多様化を図っています。
  • インフラ関連の安定収益
    九州電力グループとの連携により、配電線工事などの安定した受注基盤を持っています。これは、社会インフラの維持・更新に不可欠な事業であり、景気変動の影響を受けにくい安定的な収益構造を構築していると言えます。また、設備の保守・点検サービスも提供し、継続的な収益確保に努めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 設備工事業
    クラフティアグループの主要な収益源であり、売上高4543.73億円、営業利益379.93億円を計上しています。この事業では、主に配電線工事、屋内配線工事、電気通信工事などの電気工事と、空気調和、冷暖房、給排水衛生設備、水処理工事などの空調管工事の設計・施工を行っています。社会インフラの維持・構築に不可欠な事業であり、安定した需要が見込まれます。
  • その他事業
    設備工事業以外にも、多岐にわたる事業を展開しています。具体的には、電気工事や空調管工事に関連する材料や機器の販売、不動産事業、ソフトウェア開発事業、人材派遣事業、再生可能エネルギー発電事業、環境分析・測定事業、医療関連事業、印刷事業、ビジネスホテル経営、ゴルフ場経営、商業施設の企画・運営などがあります。これらの事業は、グループ全体の収益源の多様化とリスク分散に貢献しています。
  • 事業構成と規模感
    最新年度の実績では、設備工事業がグループの売上と利益の大部分を占める主力事業であることが明確です。売上高4543.73億円、営業利益379.93億円という数字は、この事業がグループ全体の業績を牽引していることを示しています。その他の事業も多角的に展開することで、特定の事業に依存しない安定した経営基盤を構築しようとしていると考えられます。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
EquipmentInstallation 事業 4,544 380 8.4%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,201 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社、その他の関係会社1社、子会社60社及び関連会社51社で構成され、設備工事業として、主に配電線工事・屋内配線工事・電気通信工事等の電気工事及び空気調和・冷暖房・給排水衛生設備・水処理工事等の空調管工事の設計・施工を行っている。また、その他の事業として、電気工事及び空調管工事に関連する材料及び機器の販売事業、不動産事業、ソフト開発事業、人材派遣事業、再生可能エネルギー発電事業、環境分析・測定事業、医療関連事業、印刷事業、ビジネスホテル経営、ゴルフ場経営、商業施設の企画・運営等を行っている。 当社グループの事業に係わる位置付け及びセグメントとの関連は次のとおりである。なお、セグメントと同一の区分である。 〔設備工事業〕○当社及び子会社㈱明光社が、その他の関係会社である九州電力㈱及び同子会社である九州電力送配電㈱、㈱九電送配サービスより配電線工事を受注施工している。○当社が配電線工事以外の電気工事全般及び空調管工事全般を受注施工するほか、工事の一部についてグループ各社へ外注施工として発注している。○子会社㈱設備保守センター及び中央理化工業㈱が、設備の保守・点検並びにメンテナンスを行っている。 〔その他〕○当社及び子会社㈱Q-mast並びにリアラン㈱が、電気工事及び空調管工事に関連する材料及び機器の販売事業を行っている。○当社及び子会社㈱九電工ホーム並びに関連会社セントラル総合開発㈱が、不動産の販売・賃貸・管理業務を行っている。○子会社㈱オートメイション・テクノロジーが、ソフトウエアの開発事業を行っている。○子会社㈱ポータルが、人材派遣業を行っている。○当社、子会社霧島木質発電㈱、渥美グリーンパワー㈱、㈱鹿児島ソーラーファーム、名取メガソーラー九電工・グリーン企画有限責任事業組合、㈱グリーンバイオマスファクトリー、上州太田蓄電所合同会社匿名組合並びに関連会社長崎鹿町風力発電㈱、大分日吉原ソーラー㈱、佐賀相知ソーラー㈱、串間ウインドヒル㈱、宇久島みらいエネルギーホールディングス合同会社、宇久島みらいエネルギー合同会社、SFKパワー合同会社、綿半ウッドパワー㈱、波松風力㈱、松島風力㈱、葛尾風力㈱、ソヤノウッドパワー㈱、京セラグリーンイノベーション合同会社及び鼎龍能源科技股份有限公司が再生可能エネルギー発電事業を行っている。○上記のほか、子会社九連環境開發股份有限公司が、空気・水・廃棄物等に含まれる環境負荷の分析サービスを、㈱ネット・メディカルセンターが遠隔画像診断支援サービスを、㈱九電工フレンドリーが印刷、製本等を、㈱スリーインがビジネスホテル経営を、九電工北山観光㈱がゴルフ場の経営を、㈱ベイサイドプレイス博多が商業施設の企画・運営等を行っている。 (注) 2025年2月5日に、㈱新成空調の全株式を取得したため、連結子会社としている。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
配電技術、電気技術、空調管技術分野における車両・機械・工具の開発、ICT・IT技術活用、産学連携による技術創出。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
会社が挙げる主要リスク:経営環境の激しい変化に伴うリスクの多様化・複雑化 / 想定できるリスクの事前把握・管理と対策の必要性 / リスク発生時の損失最小化
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 9 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

クラフティアは建設業であり、特定のブランド力や特許による無形資産は限定的。長年の実績と信頼は存在するが、直接的な価格決定力や参入障壁には繋がりにくい。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

建設プロジェクトは、一度着手すると途中で変更することが困難であり、発注者にとって切り替えコストは高い。しかし、新規発注時の選定プロセスでは他社への切り替えも考慮される。

ネットワーク効果★☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

建設業において、業界内での評判や過去の実績が次の受注に繋がることはあるが、明確なネットワーク効果(利用者が増えるほど価値が増す)は限定的。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

建設業では、規模の経済や効率的な生産プロセスによるコスト優位性は存在する。しかし、資材価格の変動や人件費の高騰リスクがあり、持続的なコスト優位性の確保は容易ではない。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

売上高が安定して40億円を超え、営業利益も増加傾向にあることから、一定の事業規模を有している。大規模プロジェクトの受注能力や、サプライヤーとの交渉力において規模の経済が働く可能性がある。

  • 九州電力グループとの連携
    クラフティアグループは、九州電力およびその子会社から配電線工事を安定的に受注しており、強固な事業基盤を築いています。これは、電力インフラという社会に不可欠な分野での安定した需要と、大手電力会社との信頼関係に基づく競争優位性をもたらしています。
  • 幅広い専門技術とサービス
    電気工事から空調管工事、さらには再生可能エネルギー発電や環境分析まで、多岐にわたる専門技術とサービスを提供しています。これにより、顧客に対してワンストップで多様なニーズに応えることができ、他社との差別化を図っています。特に、設備の保守・点検サービスは、長期的な顧客関係の構築に貢献します。
  • 多角的な事業ポートフォリオ
    設備工事業を核としながらも、材料販売、不動産、ソフトウェア開発、人材派遣、ホテル経営、ゴルフ場経営など、幅広い事業を展開しています。この多角化により、特定の市場変動リスクを分散し、グループ全体の安定性を高める可能性があります。再生可能エネルギー事業への注力も、将来の成長ドライバーとなり得ます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】本項においては、将来に関する事項が含まれているが、当該事項は2025年3月末現在において判断したものである。 (1) 経営方針・経営戦略等当社グループは、「快適な環境づくりを通して社会に貢献します。」「技術力で未来に挑戦し、新しい価値を創造します。」「人をいかし、人を育てる人間尊重の企業をめざします。」を企業理念の柱に掲げ、電気、空気調和、冷暖房、給排水、情報通信などの設計・施工を営む総合設備業として、社会的使命を果たすと同時に、お客さまや地域社会とともに発展し続ける企業であることを経営の基本としている。また、これらの事業に関連する環境、エネルギー効率化、リニューアルなどの分野についても、一層の技術開発の促進と品質の向上に努め、お客さまの信頼と期待に応えると同時に、新規分野・新規市場への積極的な事業展開を図ることで、社会構造の変化に適宜適切に対応しながら、企業価値の向上をめざしている。当社グループでは、企業理念を柱として、将来のメガトレンドを視野に、創立100周年(2044年)にかけて想定される社会環境の中で、当社のビジネス機会や展開にも注視しながら長期ビジョンを策定し、持続可能な社会づくりに向けて私たちが果たす役割〈3つの貢献〉やビジョン実現に向けた基本姿勢を具体的に定めている。この「長期ビジョン」を九電工“イズム”として浸透させ、継承しつつ、時代の進化や当社グループを取り巻く環境の変化に応じて、その内容をブラッシュアップさせていく予定である。 〔2025-2029年度 中期経営計画〕当社グループは、前中期経営計画の成果を検証、分析し、継続して取り組むべき課題を整理したうえで、企業理念に基づいた長期的な戦略の過程で2029年度までに達成すべき目標として本中期経営計画を策定している。本中期経営計画では、2044年(創立100周年)に向けてのトップメッセージとして、「新たなステージ」「未来への投資」「質の改善」の『3つの想い』を込めて策定し、「Challenge & Grow 2029 ~新たなステージに向かって未来に挑戦~」をテーマに掲げ、現在の様々な問題や課題に打ち勝ち、当社グループとして継続的な成長と発展を目指していく。 『新たなステージ』前中期経営計画はテーマとして『持続的な成長を実現するための経営基盤の確立』を掲げ3つの改革「施工戦力」「生産性」「ガバナンス」に取り組み、好調な建設需要の後押しもあり、売上高・経常利益共に過去最高を更新した。これから2044年(創立100周年)に向かって成長を加速させ、『新たなステージ』に向かっていく為には、当社グループ全体の成長が必要であり、当社グループ内の様々な経営資源の活用を最大化することで持続的な成長を目指していく。また、2025年4月28日に公表のとおり、創立100周年に向けて、2025年10月より「株式会社クラフティア」に社名変更を行う予定である。これは「新たなステージに立つ」という社員の想いが詰まった新社名である。決定にあたっては若手・中堅社員の想いを最大限に尊重した。当社は配電線工事や電気工事だけではなく、空調管工事もサブコン内でトップクラスの売上高に成長してきている。更には、関東と関西の売上高シェアも30%を超え、近年は工事収益以外の安定収益確保に向けたストックビジネスにも注力している。この様な業容拡大に向けた事業展開と社名が合わなくなってきたこともあり、創立80周年と本社移転の節目もあり社名変更を決断した。 『未来への投資』この好調な建設需要はしばらくは続くとみているが、建設業界的に慢性的な人手不足が課題としてあり、当社においても解決に向けた生産性向上が喫緊の課題である。そのため、業務効率化に向けた建設DXや業務改革、人財教育を始めとした人的資本経営、将来の安定収入確保にも力を入れなければならず、『未来への投資』が必要と考えている。持続的な成長に向かって、社員・成長事業・新たな価値創造・安定収益確保・M&A・環境等へ積極的に投資することにより、設備工事業をメイン事業としながらも、多角的に利益確保が出来る企業体制を構築していく。 『質の改善』当社グループ全体で更なる企業価値向上に向けた取り組みを実行し、売上高を目標として掲げず、利益の向上にこだわり、社員の処遇改善、株主還元の強化など、すべてのステークホルダーの期待に応えられるよう、『質の改善』を図っていく。利益・品質・ガバナンス・社員の能力・社員の処遇・資本効率等を向上させることにより、企業価値創造の基盤をより強固なものにして、持続的な企業価値向上を目指していく。 (2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題今後の建設業界においては、民間の都市再開発や半導体関連施設、物流施設など、建設投資は底堅く推移するものと想定される一方で、不安定な国際情勢は米国における相互関税政策などで不透明感を増している。また、国内においても為替相場の変動、物価高騰、労働需給の逼迫、更には米国の関税政策は国内企業の設備投資計画にも大きな影響を及ぼす可能性もあり、注視が必要な状況である。当社グループにおいては、このような状況下で始まる中期経営計画ではこれまでの技術力強化を始めとした取り組みを深化させていくとともに、持続的な成長を支える人的資本経営、将来の安定収益確保に向けた投資戦略も強化していく。中期経営計画の初年度となる2025年度の経営基本方針のテーマについては、「Challenge2025 ~技術の深化と成長への投資~」とし、中期経営計画の「財務目標」「非財務目標」の達成に向けて特に重点的に取り組む項目として掲げている『11の取組施策』と『5つの投資戦略』を実践し、当社グループの成長へと繋げていく。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループの経営上の目標を判断するための客観的な指標(KPI)は、経常利益、投下資本利益率(ROIC)、投資総額、株主還元であり、2029年度の目標値を、経常利益600億円、投下資本利益率(ROIC)10%以上とし、中期経営計画期間中の投資総額2,000億円、配当性向40%目安(累進配当)としている。2025年4月28日に発表した次期の業績の見通しについては、売上高4,900億円、経常利益475億円としている。なお、当該数値は、有価証券報告書提出日現在において予測できる事情等を基礎とした次期の業績の見通しであり、その達成を保証するものではない。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】本項においては、将来に関する事項が含まれているが、当該事項は2025年3月末現在において判断したものである。 (1) 経営方針・経営戦略等当社グループは、「快適な環境づくりを通して社会に貢献します。」「技術力で未来に挑戦し、新しい価値を創造します。」「人をいかし、人を育てる人間尊重の企業をめざします。」を企業理念の柱に掲げ、電気、空気調和、冷暖房、給排水、情報通信などの設計・施工を営む総合設備業として、社会的使命を果たすと同時に、お客さまや地域社会とともに発展し続ける企業であることを経営の基本としている。また、これらの事業に関連する環境、エネルギー効率化、リニューアルなどの分野についても、一層の技術開発の促進と品質の向上に努め、お客さまの信頼と期待に応えると同時に、新規分野・新規市場への積極的な事業展開を図ることで、社会構造の変化に適宜適切に対応しながら、企業価値の向上をめざしている。当社グループでは、企業理念を柱として、将来のメガトレンドを視野に、創立100周年(2044年)にかけて想定される社会環境の中で、当社のビジネス機会や展開にも注視しながら長期ビジョンを策定し、持続可能な社会づくりに向けて私たちが果たす役割〈3つの貢献〉やビジョン実現に向けた基本姿勢を具体的に定めている。この「長期ビジョン」を九電工“イズム”として浸透させ、継承しつつ、時代の進化や当社グループを取り巻く環境の変化に応じて、その内容をブラッシュアップさせていく予定である。 〔2025-2029年度 中期経営計画〕当社グループは、前中期経営計画の成果を検証、分析し、継続して取り組むべき課題を整理したうえで、企業理念に基づいた長期的な戦略の過程で2029年度までに達成すべき目標として本中期経営計画を策定している。本中期経営計画では、2044年(創立100周年)に向けてのトップメッセージとして、「新たなステージ」「未来への投資」「質の改善」の『3つの想い』を込めて策定し、「Challenge & Grow 2029 ~新たなステージに向かって未来に挑戦~」をテーマに掲げ、現在の様々な問題や課題に打ち勝ち、当社グループとして継続的な成長と発展を目指していく。 『新たなステージ』前中期経営計画はテーマとして『持続的な成長を実現するための経営基盤の確立』を掲げ3つの改革「施工戦力」「生産性」「ガバナンス」に取り組み、好調な建設需要の後押しもあり、売上高・経常利益共に過去最高を更新した。これから2044年(創立100周年)に向かって成長を加速させ、『新たなステージ』に向かっていく為には、当社グループ全体の成長が必要であり、当社グループ内の様々な経営資源の活用を最大化することで持続的な成長を目指していく。また、2025年4月28日に公表のとおり、創立100周年に向けて、2025年10月より「株式会社クラフティア」に社名変更を行う予定である。これは「新たなステージに立つ」という社員の想いが詰まった新社名である。決定にあたっては若手・中堅社員の想いを最大限に尊重した。当社は配電線工事や電気工事だけではなく、空調管工事もサブコン内でトップクラスの売上高に成長してきている。更には、関東と関西の売上高シェアも30%を超え、近年は工事収益以外の安定収益確保に向けたストックビジネスにも注力している。この様な業容拡大に向けた事業展開と社名が合わなくなってきたこともあり、創立80周年と本社移転の節目もあり社名変更を決断した。 『未来への投資』この好調な建設需要はしばらくは続くとみているが、建設業界的に慢性的な人手不足が課題としてあり、当社においても解決に向けた生産性向上が喫緊の課題である。そのため、業務効率化に向けた建設DXや業務改革、人財教育を始めとした人的資本経営、将来の安定収入確保にも力を入れなければならず、『未来への投資』が必要と考えている。持続的な成長に向かって、社員・成長事業・新たな価値創造・安定収益確保・M&A・環境等へ積極的に投資することにより、設備工事業をメイン事業としながらも、多角的に利益確保が出来る企業体制を構築していく。 『質の改善』当社グループ全体で更なる企業価値向上に向けた取り組みを実行し、売上高を目標として掲げず、利益の向上にこだわり、社員の処遇改善、株主還元の強化など、すべてのステークホルダーの期待に応えられるよう、『質の改善』を図っていく。利益・品質・ガバナンス・社員の能力・社員の処遇・資本効率等を向上させることにより、企業価値創造の基盤をより強固なものにして、持続的な企業価値向上を目指していく。 (2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題今後の建設業界においては、民間の都市再開発や半導体関連施設、物流施設など、建設投資は底堅く推移するものと想定される一方で、不安定な国際情勢は米国における相互関税政策などで不透明感を増している。また、国内においても為替相場の変動、物価高騰、労働需給の逼迫、更には米国の関税政策は国内企業の設備投資計画にも大きな影響を及ぼす可能性もあり、注視が必要な状況である。当社グループにおいては、このような状況下で始まる中期経営計画ではこれまでの技術力強化を始めとした取り組みを深化させていくとともに、持続的な成長を支える人的資本経営、将来の安定収益確保に向けた投資戦略も強化していく。中期経営計画の初年度となる2025年度の経営基本方針のテーマについては、「Challenge2025 ~技術の深化と成長への投資~」とし、中期経営計画の「財務目標」「非財務目標」の達成に向けて特に重点的に取り組む項目として掲げている『11の取組施策』と『5つの投資戦略』を実践し、当社グループの成長へと繋げていく。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループの経営上の目標を判断するための客観的な指標(KPI)は、経常利益、投下資本利益率(ROIC)、投資総額、株主還元であり、2029年度の目標値を、経常利益600億円、投下資本利益率(ROIC)10%以上とし、中期経営計画期間中の投資総額2,000億円、配当性向40%目安(累進配当)としている。2025年4月28日に発表した次期の業績の見通しについては、売上高4,900億円、経常利益475億円としている。なお、当該数値は、有価証券報告書提出日現在において予測できる事情等を基礎とした次期の業績の見通しであり、その達成を保証するものではない。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。 ① 経営成績の概況当連結会計年度の建設業界は、都市再開発や企業の設備投資を背景とした堅調な需要が継続する一方で、時間外労働上限規制の遵守に伴う施工力不足や物価の上昇、とりわけ人件費の高騰が懸念される中で推移した。当社グループにおいても、過去最大規模の仕掛工事量を抱える中、施工要員の確保と長時間労働を生じさせない最適な要員体制の確立が重要であり、これらを直面する最大の課題と認識してきた。このような環境認識を踏まえ当社グループは、中期経営計画の最終年度である2024年度の経営基本方針のテーマについては、2023年度の「新しい時代に向けた生産性の向上」を引き継ぎ、その最重要取り組みを「働き方改革の加速」から「働きがいのある働き方改革へ」と改称したうえで、中期経営計画の重点課題の解決に向け、着実に取り組みを推進してきた。このような事業運営の結果、当連結会計年度の業績は、以下のとおりとなった。 〔連結業績〕    工事受注高452,113百万円(前年同期比   2.6%増)売 上 高473,954百万円(前年同期比  1.0%増)営業利益41,388百万円(前年同期比  8.9%増)経常利益44,434百万円(前年同期比  4.9%増)親会社株主に帰属する当期純利益28,883百万円(前年同期比  3.1%増)  売上高については、設備工事業、その他ともに増加し、セグメント合計で前年同期から4,897百万円増の、473,954百万円となった。 営業利益は、前年同期から3,371百万円増加し、41,388百万円、経常利益は、2,071百万円増加し、44,434百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、865百万円増加し、28,883百万円となった。 事業の種類別セグメントの業績は、次のとおりである。  (設備工事業)工事受注高は、都市再開発や半導体工場、物流施設などの旺盛な設備投資に裏打ちされた堅調な需要に対処すべく、営業・技術の連携による要員調整を徹底し、最適要員配置を踏まえた計画的な受注活動を進めた結果、前連結会計年度と比べ11,248百万円増加(2.6%増)し、452,113百万円となった。売上高は、前年度以前に受注した大型案件の工事が進捗し、1,750百万円増加(0.4%増)し、454,373百万円となった。また、セグメント利益(営業利益)については、大型案件の工事の進捗に伴う売上高の増加並びに工事利益率の向上により、前連結会計年度と比べ3,285百万円増加(9.5%増)し、37,993百万円となった。宇久島メガソーラープロジェクトの海底ケーブル敷設については、京セラや当社が中心として設立した発電事業者が、海底ケーブル敷設許可申請書に、関係者との協議状況や外部専門家の分析による港湾計画への影響を記した上申書を添付したものを行政機関に提出し、その後、行政プロセスに則り協議を適切に進めている。なお、海底ケーブル敷設に係る許可・申請のうち、宇久島沿岸の一部については、長崎県からの許可を取得済みである。発電事業の事業性については、当初2023年度を予定していた発電開始時期の遅れを挽回すべく、京セラや当社を中心に、収益・コストの両面から改善に向けた施策を検討している。パネルの発電効率の向上など技術的な施策による発電量の増加に加え、市場価格に補助金(プレミアム)が上乗せされるFIP制度への転換や発電事業者が発電した再生可能エネルギー由来の電気を直接需要家へ供給するコーポレートPPAなどの制度利用、卒FIT電源の活用による収益性の改善と事業期間の延長を目指している。資金調達については、レンダーと2025年度中のプロジェクトファイナンスの組成に向けた検討を行っている。工事の進捗については、工事全体の約7割のウエイトを占める宇久島島内の工事を、地区ごとに分割し同時並行的に本格的な施工を進めており、現時点では、2026年度中の完成を目指している。 工事の採算性については、2025年3月末時点で改めて見直しを行い、コロナの影響等で工程が遅延したことによる、部材の保管料や資機材・人件費のアップを考慮したうえで、利益水準を引き下げているが、採算性が向上するよう努力する。今後は、発電事業の事業性を踏まえつつ、工事価格の増額を発電事業者と協議していく。なお、当社の発電事業者に対する工事未収入金等については、発電事業者の資金調達の都度回収される見込みである。  (その他)売上高は、材料及び機器の販売事業や環境分析・測定事業が増加したことなどから、前連結会計年度と比べ3,147百万円増加(19.1%増)し、19,580百万円となった。また、セグメント利益(営業利益)については、処遇改善等による販売費及び一般管理費の増加に伴い、前連結会計年度と比べ199百万円減少(6.2%減)し、3,040百万円となった。  ② 財政状態の概況 〔連結財政状態〕流動資産は、シンジケートローンの返済や仕入債務の決済等による現金・預金の減少などにより、前連結会計年度末と比べ25,149百万円減少し、299,268百万円となった。固定資産は、投資有価証券の取得による増加などにより、前連結会計年度末と比べ10,337百万円増加し、189,203百万円となった。これらの結果、資産合計は前連結会計年度末と比べ14,812百万円減少し、488,472百万円となった。流動負債は、シンジケートローンの返済による短期借入金の減少並びに仕入債務の決済による電子記録債務の減少などにより、前連結会計年度末と比べ47,997百万円減少し、147,529百万円となった。固定負債は、長期借入金の増加などにより、前連結会計年度末と比べ12,158百万円増加し、28,789百万円となった。これらの結果、負債合計は、前連結会計年度末と比べ35,839百万円減少し、176,319百万円となった。純資産合計は、配当金の支払いがあったものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加などにより、前連結会計年度末と比べ21,027百万円増加し、312,152百万円となった。  〔キャッシュ・フローの状況〕当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ、24,151百万円減少し、70,437百万円となった。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果増加した資金は、8,656百万円(前連結会計年度比35,313百万円の収入額の減少)となった。これは、主に仕入債務の減少や法人税等の支払を、税金等調整前当期純利益の計上や売上債権の減少及び未成工事受入金の増加額が上回ったことによるものである。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果支出した資金は、8,910百万円(前連結会計年度比6,595百万円の支出額の増加)となった。これは、主に投資有価証券の取得によるものである。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果支出した資金は、24,552百万円(前連結会計年度比13,519百万円の支出額の増加)となった。これは、主に配当金の支払や長期借入金の返済による支出が、長期借入金の調達による収入を上回ったことによるものである。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。  ① 当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容過去最大規模の仕掛工事量、最適要員体制の構築、時間外労働上限規制といった直面する重要課題を解決すべく、経営基本方針のテーマと最重要取り組みを「新しい時代に向けた生産性の向上(働きがいのある働き方改革へ)」と定め、グループを挙げて取り組んできた。また、かつてないスピードで変化する環境に対応していくためには、中期経営計画のロードマップで定めた再生可能エネルギー事業やDXを始めとした取り組みを進捗させつつ、環境経営やCSV経営を経営戦略として浸透させる必要があると認識し、中期経営計画に掲げる改革・課題に、「サステナビリティ経営の推進」「大型プロジェクト件名における進捗管理の徹底」を追加し、それぞれ具体的な施策を定め実行した。 具体的には、サステナビリティ経営推進室の組織を強化し、人的資本経営に関する基本方針の立案・推進、人的資本に関する情報の収集・発信・調査及び研究するための体制を構築した。また、昨年度に設置した働き方改革推進室では、現場従業員を中心に、長時間労働に対する意識改革を図るとともに、事務職を大型現場や事業所の技術部門に配置することで、施工管理者の業務負担を低減するための体制構築を進めた。加えて、DX推進プロジェクトの加速や施工関連業務の間接部門への業務移管を実施した。一方で、技術職従業員の採用数の確保や、若年技術職従業員の離職対策については、奨学金返還支援制度の導入を実行し、個別面談を通じた悩みや課題の共有スキームの構築など様々な取り組みを講じている。この他にも、全社横断的な情報セキュリティ対策を推進し、平時からセキュリティ対応を行う体制を強化するため、サイバーセキュリティ室を設置した。現代社会において増加傾向にあるシステムのウイルス感染や不正アクセス等のサイバーリスクの発生防止と顕在化した場合の損失の最小化に向けた取り組みを進めている。また、拡大し多様化する再生可能エネルギー事業に関して、事業戦略の構築やリスクを回避し、サステナブルなストックビジネスを拡大するためにアセットマネジメント部を設置し、当社グループが保有する再エネアセットの管理体制を強化した。   〔当連結会計年度の分析〕当連結会計年度の営業利益は、大型案件の工事の進捗に伴う売上高の増加並びに工事利益率の向上により、増益となった。設備工事業の売上高の増加は、堅調な受注環境を反映した高水準の受注実績と過去最大規模の仕掛工事の進捗が主な要因である。設備工事業の利益率向上については、竣工を迎えた大型案件の利益率改善を中心に、過年度に受注した採算性が良好な案件の工事が進捗したことなどが主な要因であると分析している。一方で、材料費の価格上昇に対しては、㈱Q-mastと連携し早期に資材発注を行うなどその影響の抑制に努めている。また、営業・技術が一体となったフロントローディングの実施やタイムリーな追加工事の交渉に加え、コストダウン専門部隊である技術管理部による図面や原価見積りの検討など利益率改善のための様々な施策を実施している。なお、足元の大型案件の受注時点での想定利益率については、材料費・人件費の高騰を反映した価格交渉の推進により、過年度と比較し向上してきている。販売管理費の増加は、主に、処遇改善による人件費の増加や生産性向上に向けたDX投資に伴うものである。  ② 生産、受注及び販売の実績 (a) 受注実績 セグメントの名称前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(百万円)金額(百万円)設備工事業440,864 452,113(2.6%増)その他― ―(―)合計440,864 452,113(2.6%増)  (b) 売上実績 セグメントの名称前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(百万円)金額(百万円)設備工事業452,623 454,373(0.4%増)その他16,433 19,580(19.1%増)合計469,057 473,954(1.0%増) 総売上実績に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上実績及びその割合は、次のとおりである。相手先前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)九州電力送配電㈱47,91810.251,03910.8  (c) 次期繰越高 セグメントの名称前連結会計年度(2024年3月31日)当連結会計年度(2025年3月31日)金額(百万円)金額(百万円)設備工事業456,042 454,059(0.4%減)その他― ―(―)合計456,042 454,059(0.4%減)  (注) 1 セグメント間の取引については相殺消去している。   2 当社グループでは設備工事業以外は受注生産を行っていない。   3 当社グループでは生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載していない。 なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりである。  設備工事業における受注工事高及び完成工事高の状況 〇 受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高 期別工事種別前期繰越工事高(百万円)当期受注工事高(百万円)計(百万円)当期完成工事高(百万円)次期繰越工事高(百万円)前事業年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)配電線工事2,32845,83848,16745,5812,585屋内線工事310,249209,490519,739231,434288,305空調管工事116,709126,426243,135122,693120,442計429,287381,754811,042399,708411,333当事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)配電線工事2,58549,60752,19348,3763,817屋内線工事288,305197,962486,268213,755272,512空調管工事120,442136,449256,891128,333128,558計411,333384,019795,352390,465404,887 (注) 1 前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含む。2 次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)である。 〇 受注工事高の受注方法別比率工事の受注方法は、特命と競争並びに九州電力送配電㈱との委託契約によるものに大別される。 期別区分特命(%)競争(%)委託契約(%)計(%)前事業年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)配電線工事4.45.889.8100屋内線工事74.925.1―100空調管工事74.026.0―100当事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)配電線工事7.68.384.1100屋内線工事72.327.7―100空調管工事70.629.4―100 (注) 百分比は請負金額比である。 〇 完成工事高 期別区分官公庁(百万円)民間(百万円)合計(百万円)九州電力グループ一般民間会社計前事業年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)配電線工事6844,63787445,51245,581屋内線工事16,5512,445212,437214,882231,434空調管工事5,103756116,833117,589122,693計21,72347,839330,145377,985399,708当事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)配電線工事28145,5442,55048,09448,376屋内線工事11,8412,338199,576201,914213,755空調管工事5,778762121,791122,554128,333計17,90148,645323,918372,564390,465 (注) 1 九州電力グループとは、九州電力㈱、九州電力送配電㈱及び㈱九電送配サービスのことである。 2 完成工事のうち主なものは、次のとおりである。 前事業年度 請負金額 10億円以上の主なもの合同会社宮リバー度会ソーラーパーク宮リバー度会ソーラーパーク太陽光発電所建設工事虎ノ門・麻布台地区市街地再開発組合虎ノ門・麻布台地区第一種市街地再開発事業B-2街区国立研究開発法人産業技術総合研究所大型パワーコンディショナ国際標準・認証拠点(仮称)整備事業清水建設㈱福岡大学病院新本館新築工事㈱熊谷組(仮称)渋谷区道玄坂二丁目開発計画新築工事 当事業年度 請負金額 10億円以上の主なもの鹿島・安藤ハザマ・松本・西鉄建設特定建設工事共同企業体福ビル街区建替プロジェクト新築工事東京センチュリー㈱鹿児島霧島メガソーラー発電所建設工事ヤマエ久野㈱エコーデリカ株式会社本社工場戸田建設㈱福岡市民ホール㈱竹中工務店うめきたⅡ期区域開発事業(南街区) 3 完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりである。前事業年度  九州電力送配電㈱44,277百万円11.1%当事業年度  九州電力送配電㈱45,610百万円11.7% 〇 次期繰越工事高(2025年3月31日現在) 区分官公庁(百万円)民間(百万円)合計(百万円)九州電力グループ一般民間会社計配電線工事2,4656596911,3513,817屋内線工事18,639319253,553253,873272,512空調管工事4,626128123,803123,932128,558計25,7301,107378,049379,157404,887 次期繰越工事のうち請負金額 10億円以上の主なものは、次のとおりである。 宇久島みらいエネルギー合同会社宇久島メガソーラーパーク発電所建設工事2026年度中完成予定清水建設㈱ 大手町二丁目常盤橋地区第一種市街地再開発2028年5月完成予定大成建設㈱福岡空港国際線ターミナルビル等増改築工事2025年11月完成予定ラピスセミコンダクタ㈱ ラピスセミコンダクタ株式会社宮崎第二工場 電源工事2026年6月完成予定大成建設㈱福岡空港国内線複合施設及び既存ターミナルビル増改築工事2027年5月完成予定  ③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報営業活動によるキャッシュ・フローについて当連結会計年度における営業キャッシュ・フローは、8,656百万円となり、前連結会計年度に比べ、35,313百万円の収入額の減少となった。事業規模の拡大及び施工案件の大型化に伴い、運転資本は増加する傾向にあるが、日頃よりこまめな出来高請求を行うことに加え、毎月末に長期未収金の確認を行うなど貸倒れリスクの低減に努めている。また、全社で集金に取り組む集金強調期間を年2回設けるなど、キャッシュ・フロー経営の浸透を図っている。 投資活動によるキャッシュ・フローについて当社グループは、中期経営計画の経営指標としてROICを採用し、加重平均資本コストを意識した投資を行っている。当連結会計年度における設備投資等の概要については「第3 設備の状況 1 設備投資等の概要」に、設備の新設、除却等の計画については「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載している。なお、設備工事業に係る通常の維持更新投資については、年間50億円程度を想定している。また、再生可能エネルギー発電事業を行うSPCへの出資を行っている。 財務活動によるキャッシュ・フローについて設備工事業に関する運転資金は、300億円程度を想定していたが、宇久島メガソーラープロジェクトの動向や事業規模の拡大に伴い、増加傾向にある。一方で、ウクライナ、中東情勢、トランプ米政権の関税政策など不確実性の増大に備えるため、手元流動性の確保に努めている。加えて、再生可能エネルギーや脱炭素などESGへの取り組みをはじめとした投融資を主な使途とした社債発行登録を行っている。今後も、調達コストを勘案しながら、機動的に資金使途に応じた資金調達を遂行していく。業容拡大やリスク対応に伴う棚卸資産や運転資金の回転率の低下に対しては、営業債権の回収率改善や事業外資産の見直しを行うことで対処し、営業活動及び投資活動のキャッシュ・フローを通じたROICの改善を図っていく。  ④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に準拠して作成されている。この連結財務諸表作成に際し、当社グループ経営陣は、決算日における資産・負債の数値及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える様々な要因・仮定に対し、継続して可能な限り正確な見積りと適正な評価を行っている。なお、見積り、判断及び評価は、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っているが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる可能性がある。当社グループの会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 4 会計方針に関する事項」に記載している。個別の取引や経済事象に会計方針を適用するに当たり、現在及び将来の財政状態及び経営成績に大きな影響を与えると想定される事項は以下のとおりである。  宇久島メガソーラー建設工事に係る収益及び費用の計上基準について宇久島メガソーラーについては、顧客と工事請負契約を締結しているが、当社グループは、当該契約を、財又はサービスの支配を一定期間にわたって顧客に移転するものと判断し、当連結会計年度末における見積総原価(工事原価総額)に対する発生原価の割合を、履行義務の充足に係る進捗度とし、その収益を認識している。ただし、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積もることができなくなった場合において、発生する費用を回収することが見込まれるとき、あるいは、「3 事業等のリスク」に記載のとおり、コストの上昇や予期しない工事進捗の遅れにより工事原価総額が増加した場合において、不可抗力条項や保険の付保にもかかわらずその影響を工事請負契約に十分に反映できないときは、採算性が低下するリスクがある。

事業リスク

  • 経営環境の変化による影響
    経済状況の変動、技術革新の加速、法規制の変更など、経営環境の激しい変化は事業に大きな影響を与える可能性があります。例えば、建設需要の減少や、新しい技術への対応遅れは、売上や利益の低下につながるリスクがあります。グループは全社的なリスク管理体制を整備し、これらの変化に対応しようとしています。
  • 特定の顧客への依存リスク
    有価証券報告書によると、九州電力およびその子会社からの配電線工事の受注が事業の一部を占めています。もしこれらの主要顧客との関係に変化が生じた場合や、受注量が大幅に減少した場合には、グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。ただし、他の電気工事や空調管工事も手掛けており、リスク分散を図っています。
  • 多角化事業におけるリスク
    再生可能エネルギー発電事業や不動産事業、ホテル・ゴルフ場経営など、多岐にわたる事業を展開しているため、それぞれの事業分野特有のリスクが存在します。例えば、再生可能エネルギー事業では政策変更や自然災害、不動産事業では市況変動、ホテル・ゴルフ場経営では観光需要の変動などが業績に影響を与える可能性があります。これらのリスクを適切に管理することが求められます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|401 文字
3 【事業等のリスク】当社グループは、経営環境の激しい変化に伴うリスクの多様化・複雑化に対応するため、想定できるリスクを事前に把握・管理し、対策を講じ、リスク発生の未然防止と顕在化した場合の損失の最小化を図る目的から、全社的リスク管理の整備を行っている。そのリスクマネジメントプロセスに則り、経営成績、財政状況に影響を及ぼす可能性のあるリスクとして会議体で議論された主なリスクとして以下のようなものがある。なお、文中における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものである。当社グループにおいては、これらのリスクの発生確率とその業績に与える影響度を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の適切かつ迅速な対応に努める所存である。以下の事項は当社グループが事業を継続するうえで、予想される主なリスクを具体的に例示したものであり、これらに限定されるものではない。

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