事業の概要
- 空調・衛生設備工事の設計施工: 新日本空調グループは、オフィスビルや商業施設、工場などの建物における空気調和、冷暖房、換気、給排水、衛生設備、電気設備といった多岐にわたる設備工事の設計、監理、施工を主な事業としています。これにより、快適で安全な室内環境づくりに貢献し、収益を得ています。
- 国内外での事業展開: 国内では、子会社が工事施工の協力や設備の保守点検、電気設備工事などを担っています。海外では、特に中国やアジア地域において、日本企業の進出に伴う空調設備工事を中心に展開し、資機材の供給やコンサルティング業務も手掛けることで、グローバルな収益基盤を構築しています。
- 幅広い環境づくりへの貢献: 単なる設備工事に留まらず、環境保全や温湿度調整、除塵、除菌といった高度な技術を要する分野にも対応しています。これにより、顧客の多様なニーズに応え、社会インフラを支える重要な役割を果たすことで事業を成り立たせています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 設備工事事業(国内): 新日本空調グループの主要な事業であり、日本国内における空気調和、冷暖房、換気、給排水、衛生設備、電気設備などの設計、監理、工事請負を行っています。国内連結子会社である新日空サービス株式会社は施工協力や空調設備の保全業務を、日宝工業株式会社は電気設備工事などを担当し、国内の幅広い分野の環境づくりに貢献しています。
- 設備工事事業(中国): 中国における設備工事事業は、主に日本からの進出企業の空調設備工事を施工しています。新日空(中国)建設有限公司が工事を担い、新日空工貿(上海)有限公司が資機材納入、新日空建築労務(上海)有限公司が施工協力、福建新日空投資諮詢有限公司がコンサルティング業務を行うなど、グループ会社が連携して事業を展開しています。
- 設備工事事業(その他アジア・海外): 香港、シンガポール、スリランカ、ベトナムなど、アジアを中心とした海外地域でも空調設備工事を施工しています。新日空(香港)建設有限公司、SNK (ASIA PACIFIC) PTE.LTD.、SHIN NIPPON LANKA (PRIVATE) LIMITED、SNK ASIA PACIFIC VN CO., LTDなどが各地域で事業を展開し、グローバルな視点で設備工事市場の需要を取り込んでいます。
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3 【事業の内容】当社グループは、当社ならびに子会社10社で構成され、空気調和、冷暖房、換気、環境保全、温湿度調整、除塵、除菌、給排水、衛生設備、電気設備等の設計、監理ならびに工事請負を行い、幅広い分野の環境づくりに貢献しております。当社グループの事業における位置づけおよびセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、セグメントと同一の区分であります。 設備工事事業当社グループは設備工事事業を営んでおり、国内連結子会社である新日空サービス株式会社は当社の工事施工に伴う施工協力および空調設備等の保全業務を行っており、日宝工業株式会社は電気設備工事、産業施設設備工事を施工しております。海外連結子会社である新日空(中国)建設有限公司は主に日本からの進出企業の空調設備工事を施工しており、新日空工貿(上海)有限公司は主に同社の工事施工に伴う資機材納入、新日空建築労務(上海)有限公司は同社の工事施工に伴う施工協力、福建新日空投資諮詢有限公司は同社の工事施工に伴う市場調査、環境保全、建築設計、施工等に関するコンサルティング業務、新日空(香港)建設有限公司は空調設備工事を施工しております。SNK (ASIA PACIFIC) PTE.LTD.、SHIN NIPPON LANKA (PRIVATE) LIMITEDおよびSNK ASIA PACIFIC VN CO., LTDは空調設備工事を施工しております。 事業系統図は次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 経済環境による資機材の価格および労務費の急激な高騰により不採算工事が発生するリスクがあるため |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 微粒子可視化技術、クリーンルーム向け室圧変動抑制扉、脱炭素化支援技術などの技術開発 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 成長投資 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:経済状況・建設市場状況の変動リスク / 安全・品質管理リスク / 工事に関するリスク(採算と遅延)
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
新日本空調は、長年の実績と信頼に基づくブランド力は存在するものの、特許や強力なブランドによる価格決定力は限定的。技術力は評価されるが、模倣されにくい独自の無形資産は少ない。
スイッチングコスト★★★☆☆
空調設備は一度設置すると、メンテナンスや運用コスト、再工事の費用から、他社への切り替えは容易ではない。特に大規模施設や高度なシステムでは、切り替えに伴うリスクとコストが大きい。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
ネットワーク効果はほとんど見られない。顧客基盤の拡大が直接的な競争優位性につながるビジネスモデルではない。
コスト優位★☆☆☆☆
規模の経済によるコスト優位性は限定的。建設業全体に言えることだが、資材調達や効率化によるコスト削減努力は行われているものの、他社との圧倒的な差を生むほどの優位性はない。
規模の経済★★★☆☆
長年の実績と大手ゼネコンとの取引実績から、一定の規模と信頼を得ている。大型案件の受注能力や、サプライヤーとの関係性において、中小企業に対する優位性を持つ。
- 総合的な設備工事技術力: 新日本空調グループは、空気調和、冷暖房、換気、給排水、衛生設備、電気設備など、建物の環境を構成する多様な設備工事を一貫して手掛ける技術力を持っています。これにより、顧客は複数の業者に依頼する手間を省き、高品質なサービスをワンストップで受けられるため、競争上の優位性につながっています。
- 国内外の広範な事業ネットワーク: 国内外に複数の子会社を持ち、それぞれが施工協力、保全業務、電気設備工事、資機材納入、コンサルティングなど、専門的な役割を担っています。特に海外では、日本企業の進出をサポートする形で事業を展開しており、この広範なネットワークが安定した事業基盤と顧客獲得に寄与していると考えられます。
- 環境技術への貢献と対応力: 環境保全や温湿度調整、除塵、除菌といった高度な技術を要する分野にも対応しており、単なる設備工事に留まらない付加価値を提供しています。脱炭素社会への貢献や気候変動への対応といった社会的な要請が高まる中で、これらの技術力は同社の競争力を高める要因となり得ます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、未来における企業価値の持続的な向上を図るべく、企業理念として「使命」と「価値観」を定義しております。本理念は当社グループ社員全員の価値観の共有化を図ると共に、判断・行動の拠りどころとなり、本企業理念の下、未来に向けた「あるべき姿」を目指し、グループ一体となって、企業価値の向上に努めてまいります。 企業理念「使命」Fill your tomorrow社会と自然の調和を育み、未来へ向けた思いを満たす。 人や社会、環境の調和を尊重し、また、つながりを大切にしながら、空調を核とする事業を通して、お客様や社会からの期待に応える企業として、これからも社会に貢献します。 「価値観」調和社会と自然に敬意を払い、つながりを大切にします。「社会へ向けて」全ての人・社会・自然とのつながりと多様性を尊重します。探究豊かな発想力と熱意を持って、新たな価値の創造に挑みます。「仕事の姿勢」未来に対して大胆に挑戦し、創造力を発揮する専門性と人間力を磨きます。真摯何事にも強くしなやかに向き合い、期待に応えます。「個人の資質」アクティブで且つスピーディーでありながらも誠実さを大切にし、良い品質をお客様に提供します。絆仲間と共に、わくわくしながら、成し遂げる喜びを分かち合います。「仲間へ」職場の仲間・協力会社の皆さんと、創造し提供する喜びを分かち合い、また、家族との大切な時間を共有することを大切にします。 会社の方針新日本空調グループは、『会社の方針』として、次のように事業環境を整えることをお約束します。また、万一、本方針に反する事態が発生した場合、経営トップ自ら率先して問題解決にあたり、原因究明、再発防止に努めます。 「コンプライアンス」役員・従業員は、法律・社会規範・社内ルールを守ります。違法や違反する行為の動機が、「会社のため」、「お客様のため」という職務上のことや、上司の指示であっても例外ではありません。違法行為、社内ルール違反には厳正な姿勢で臨みます。また、そのような行為を出来る限り未然に防ぐために、社内外通報制度を整備、公開し、その通報者を守ります。 「公正な事業慣行」役員・従業員は、関係法令および社内ルールを含む腐敗防止や公正な競争、利益相反行為の禁止、贈収賄防止、反社会的勢力との接触禁止、インサイダー取引の防止(以下、腐敗防止等という)に取り組み、公正さ、誠実さおよび透明性を以て事業活動を推進します。また、腐敗防止等に対する取組が不十分と認められる取引先等についても、当社との取引停止を含めた厳しい対応で臨みます。公正さ、誠実さおよび透明性のある事業活動の遂行により、社会、顧客、ビジネスパートナー等のステークホルダーから得られる信用・信頼こそが、かけがえのない財産であることを認識し、活動します。 「リスクマネジメント」事業運営上のあらゆるリスクに的確に把握・対応し、経営の健全性を確保することがコーポレートガバナンスの重要な基盤であると認識し、連絡体制を強化し、訓練等を通して迅速な対応に努めます。 「情報セキュリティ管理」顧客情報や特許権、商標権、著作権等の知的財産の情報と情報システム等の資産を適切に保護・管理し、積極的に活用します。また、従業員に対しては、情報セキュリティに関する意識向上を図ると共に、知的財産や情報管理に関する教育・訓練を実施し、紛失、盗難、不正使用等を防ぎます。 「情報開示と社内外コミュニケーション活動」社会から信頼される企業集団であることを目指し、正確かつタイムリーな情報に基づき、積極的な広報活動を通じて、ステークホルダーとのオープンで公正なコミュニケーションに努め、経営の透明性の向上を図ります。また、ステークホルダーの皆様からの要望を受け止めると共に、建設的な対話を行い、企業価値の向上に役立てます。 「環境」持続可能な地球環境の実現のために、気候変動の緩和と適応や環境への負の影響の最小化に向け、環境問題を経営の重要課題と位置づけ、事業活動のみならず、職場環境に至るまで、全ての業務プロセスにおいて、環境に配慮した活動を推進します。また、調達先や協力会社に対しても、環境に配慮した業務遂行を求め、地球環境の改善に努めます。 「労働安全衛生」働く人々の安全確保が企業にとって最重要基盤であると考え、事業活動において、派遣社員、協力会社を含めた働く人々の安全衛生を最優先し、安全で働きやすい環境を確保します。従業員の心身の健康維持・増進を積極的に支援して、健康経営に関する従業員と会社との円滑なコミュニケーションを図ります。また、従業員の声に耳を傾け、一人ひとりが積極的に仕事に取り組み、自由で闊達な発想力を活かす、平等で差別のない明るい職場環境を提供します。更に、ワークライフバランスの充実、労働時間以外の時間帯の適切な確保をサポートし、働きがいを持ち続けられる会社作りを目指します。 「ダイバーシティ」社会に向けて新たな価値を創造し続けるためには、多様性がもたらすイノベーションが不可欠であると考えています。あらゆる属性の人が平等な雇用と活躍の機会を確保され、多様な個性や能力を十分に発揮できるよう、ダイバーシティ経営を推進します。また、多様性を持った人材の広がりを大切にし尊重すると共に、全ての従業員の公正な処遇を重視します。 「人権」あらゆる事業活動において、全てのステークホルダーの皆様の基本的人権および個人の尊厳を尊重し、人権侵害に加担しません。万一、事業活動や商品・サービスが、人権への悪影響を及ぼしていることが判明した場合は、適切かつ速やかに対処します。また、不適切な言動によるハラスメント行為を許しません。ハラスメントとなる行為には厳正な姿勢で臨みます。 「労使関係」「労使相互信頼と相互責任」を基本に、従業員がそれぞれの立場において、プロフェッショナルとして活き活きと活躍できるよう、均等な雇用機会と公正な労働条件を提供します。 「人材育成」従業員は企業にとって大切な経営資源であり、企業の持続的成長のために人材育成が最も重要であると認識しています。このため、人的資源の高度化を図ることや、従業員一人ひとりがプロフェッショナルとして高い専門性を持って仕事に取り組むことができるよう、それぞれの資質・能力を伸ばすプログラムを提供します。また、過去の経験や先輩から引き継いだ「ナレッジ」の有効活用を図るために、技術に関わる情報の開示に努め、エンジニアの一人ひとりが自信を持って、仕事に取り組むことが出来るように当社技術情報を整備更新します。 「地域コミュニティ」持続可能な地域づくりのためには、コミュニティの機能不全や活力低下、都市生活の基盤の脆弱化は、重要な社会問題であると認識しています。このような認識のもと、行政や地域コミュニティと協働し、コミュニティの育成と活性化を支援します。また、自然災害やパンデミック等、地域コミュニティが機能不全になるような事態には、関係者の安全確保をした上で、被災地域の復旧・復興支援およびお客様事業の早期再開の支援を行うことに努めます。 「公平、公正な調達」規模・実績の有無を問わず、開かれた公平でかつ公正な参入機会を提供し、品質、技術、数量、納期の確実性に加え、経営の安定性、技術開発力、環境や社会への取組等も総合的に勘案して、調達先を選定します。 「品質」顧客が期待する価値を的確に捉え、全ての業務プロセスにおいて、“品質へのこだわり”を持ってSNK品質の提供を行い、信頼され、満足していただける技術とサービスを提供します。そのために各部署、プロジェクトにおいて品質目標を設定し、品質マネジメントシステムを実施し維持すると共に、マネジメントレビュー等を通じて継続的改善を図ります。 「技術革新への取組」技術開発や異業種とのコラボレーションによるイノベーションにも積極的に取り組み、将来に向けて一歩先の先鋭的技術(テクノロジー)の取得と活用に努めます。 行動指針(従業員の日常行動の心構え)「夢を持とう」自分の夢を持ち、それに向かって仕事に取り組むことで、次への扉が開きます。 「誠実に生きよう」約束や規範を守り、自分に誇れる言動が、他者や社会からの信頼を厚くします。 「当事者意識を持とう」当事者としての意識を持ってチームの課題に取り組むことで、自信と謙虚さが生まれます。 「学び続けよう」日々の仕事を通じて専門性や人間性を磨くことが、自己の成長とやりがいにつながります。 「やってみよう、そしてやり遂げよう」失敗を恐れず挑戦し、その経験を活かすことで、課題を乗り越えることができます。 「支え合おう」他者への敬意を忘れず、お互いの成功をともに喜び合い、励まし合うことで、強いチームワークが生まれます。 「感謝を伝えよう」明るい笑顔で心から感謝の気持ちを伝えることで、強く温かい信頼の輪が広がります。 (2) 経営環境当連結会計年度における世界経済は、アメリカにおける個人消費の堅調さや雇用の回復を背景に、全体として緩やかな成長を示しました。一方で、ウクライナ情勢や中東の緊張、中国経済の減速、サプライチェーンの混乱、気候変動の影響などにより、不確実性は依然として高い状況が続いています。日本経済は、政府によるインフラ投資や企業支援、雇用対策に支えられ、内需を中心に緩やかな回復基調が続きました。インバウンド需要の回復によりサービス業が持ち直す一方で、エネルギー価格の上昇や円安に伴う物価高が景気の下振れリスクとなっています。労働市場では、失業率の低下と高い求人倍率が続き、専門人材の不足が深刻化しています。企業では、人手不足への対応とあわせて、価格転嫁や賃上げが進み、設備投資も堅調に推移しています。建築設備業界では、首都圏を中心とした大型再開発や生産拠点の再構築に伴う設備投資が継続する一方で、資材価格や人件費、運搬費の上昇、ならびに熟練技術者や技能労働者の不足が課題となっています。また、カーボンニュートラルの実現に向け、省エネ・再エネ対応、AI・IoTの活用、BIMの導入拡大など、技術革新とデジタル化の推進が求められています。加えて、サステナビリティへの配慮、働き方改革、健康経営といった非財務領域への対応も、重要な経営課題となっています。 (3) 経営計画当社グループは、将来起こりうる変化やその先の見通しに対して、柔軟且つ機敏に対応できる組織であるために、2030年を節目とした長期経営方針となる10年ビジョン「SNK Vision 2030」を定めております。 [ SNK Vision 2030 ] の基本方針 新日本空調グループは、持続可能な地球環境の実現と、お客様資産の価値向上に向け、ナレッジとテクノロジーを活用するエンジニア集団を目指します。 当社グループが提供する建築設備システムは、お客様の重要な資産となり、事業活動の源泉となるものです。従って、当社グループは建築設備システムを構築、提供し、維持更新する活動を通じ、お客様のみならず、多くのエンドユーザーの生活や環境を当社のナレッジとテクノロジーで支え続けていきます。 そして、2030年における当社グループのあり姿を以下の通り想定し策定しております。 ビジネス環境の基盤は、情報通信技術の急速な進歩に伴い、「モノ(所有価値)」から「コト(利用価値)」といった価値定義の変化の中で、高効率・大量生産による消費社会から、変化対応型の発想重視の社会へ変化してきており、知的資本の創造やその活用が今後の企業競争力に影響を与えることが考えられることから、知的資本を構成する、人的資本、組織資本、関係資本にサステナビリティ資本を加え、これらを価値創造の根幹として、その堅固な根幹に支えられたビジネスモデルが当社グループの将来価値を創造することになります。従って、自然資本の持続的成長を約束しつつ、知的資本の変革と研鑽による持続的成長が当社グループの企業価値を向上させると考えております。 4つの知的資本を活かし続ける変革、研鑽と将来への跳躍をスローガンとして、2030年における経営計画目標に対する5つの基本戦略を掲げ企業価値の向上に取り組んでまいります。 5つの基本戦略[事業基盤増強戦略]資本コストを意識した事業ポートフォリオの実現と新たな事業領域の展開による収益基盤の拡大。 [収益力向上戦略]事業収益力の向上と施工遂行力の持続的成長を実現する現場機動力の増強に資する安全品質管理体制の強化と生産性向上を目指す。 [デジタル変革戦略]デジタル変革社会に即した高度情報活用の推進と業務機動性の更なる向上を目指すために、デジタルによる情報活用を推進し、情報通信技術の高度化による当社独自のICTプラットフォームを構築し、存在価値を高める。 [企業統治戦略]持続的地球環境の実現とステークホルダーの長期的価値向上を見据えたESG経営の浸透展開と、それを支えるコーポレート・ガバナンス体制の強化。 [人的資本戦略]多種多様、多才な人材を有し、様々な専門領域にて、自己のキャリアプランと会社のキャリアパスが有機的に結びつく人的資本の育成と、働き方改革を実現する現場や事業基盤増強戦略に基づく事業分野への人材の傾斜配分。 (4) 中期経営計画「SNK Vision 2030 PhaseⅡ」(2023~2025年度)における2030年にありたい姿および、基本戦略と対処すべき基本課題2025年度は、2030年のありたい姿を具体的にイメージし、それらを実現するために策定した中期経営計画「SNK Vision 2030 PhaseⅡ」の締めくくりの年となります。気候変動などの地球環境問題への配慮、従業員の健康と労働環境への配慮、エンゲージメントの向上など、サステナビリティを巡る課題への対応を継続させることで、リスクの減少のみならず収益機会にもつながる重要な経営課題と捉え、積極的に取り組んでまいります。 2030年にありたい姿・空調工事を核に、社会のニーズに応える技術力を持ち、地球環境維持へ貢献し続け、事業に活かされ、持続的に成長し続けている・No.1、Only One の技術が社内外に広く認知されている・ナレッジやテクノロジーが持続的に蓄積、継承され、スマートに活用され、新たな価値やサービスが社会に提供されている・個人の実績やスキルが把握され、人的資本経営に活用されている・すべての社員の時間外労働が、「月45 時間・年360 時間」以下になっている・ダイバーシティが実現され、多様な価値観のもとに事業が運営されている・社会課題を解決する新たな基盤づくりに挑戦し続け、魅力や夢があり、人が集まる事業・技術が推進される企業風土となっている・社員は、社会課題解決やお客様資産の価値向上に結びつく役割に専念している・社員の夢が、会社の使命やビジョンの達成に結びついており、ありたい姿の実現に向かって成長をつづけている 基本戦略と対処すべき基本課題[事業基盤増強戦略]当社の持続性を高める事業ポートフォリオの実現と新たな事業領域の展開による収益基盤の拡大を目指す。①当社の強みの深化、差別化に資する技術開発とブランディングの推進②ワンストップ施工体制の拡大と持続的なサービスの提供③建物ライフサイクルを通じた収益性評価によるストックビジネスの推進④社会の持続性に資するソリューションサービスの展開強化⑤社会の持続性を支える成長分野・新エネルギー分野への事業領域拡大⑥海外事業の安定化を目指した人員の拡充と機動的な事業地域の選択⑦社会の持続性に資する将来技術や新たな事業を創出するイノベーション意識の醸成と推進体制の整備・運用 [収益力向上戦略]現場機動力の増強と安全品質管理体制の強化および生産性向上により、事業収益力の向上を目指す。①業務プロセスの効率的な見直しと、プロジェクトの最適な業務仕分け②サプライチェーンの持続性と現場プロセスの効率化を目指した構造変革の推進③SNK品質の提供と安全の確保による客先資産価値の維持向上 [デジタル変革戦略]デジタル変革社会に即した高度情報活用の推進と業務機動性の更なる向上のために、デジタル情報の活用を推進し、デジタルトランスフォーメーション(DX)による新たな価値提供を目指す。①業務すべてのプロセスのデジタル化の推進と、ナレッジを最大限に活用するマネジメントシステムの構築と運用②現場生産性、品質の向上を目指す徹底した現場ICTの推進 [企業統治戦略]持続可能な社会の実現とステークホルダーへの価値提供のために、ESG経営の推進とそれを支えるコーポレート・ガバナンス体制の強化を目指す。①サプライチェーン全体を通じた人権等、サステナビリティを巡る課題への注力、事業を通じたグリーントランスフォーメーション(GX)の推進②グローバルな情報開示枠組みへの対応と、積極的な社会との対話の促進③持続的成長を可能とするコーポレート・ガバナンス変革 [人的資本戦略]多種多様、多才な人材を有し、自己のキャリアプランと会社のキャリアパスを結びつけ、働き方改革を実現させる人的資本経営を推進する。①時間と場所にとらわれない多様な働き方の一層の推進②経営戦略に連動した人材ポートフォリオの確立と運用③経営戦略に連動した教育・研修やリスキリング等を通じた人材育成④ダイバーシティ&インクルージョンによる新たな価値観の創出⑤社員エンゲージメントの向上とそれらを醸成する企業風土つくりの推進 (5) 経営指標目標2024年5月に公表した経営数値目標においては、2025年5月に手持ち工事量や市場動向、働き方改革などの進捗状況を踏まえ、見直しを行い上方修正しました。「SNK Vision 2030 PhaseⅡ」における最終年度(2026年3月期)の連結経営数値目標を次の通り定めております。なお、当社グループはこの新中期経営計画の実施に対し、中長期的視野での経営体質強化および新事業展開等を図るための研究開発や設備投資等を勘案するとともに、今まで以上に収益性や効率性向上に努め、結果としてROEを高める中長期的な成長を重視し、2030年への持続的成長と新たな企業価値の創造を目指してまいります。 科目2025年度受注工事高(百万円)155,000完成工事高(百万円)144,000営業利益(百万円)12,000経常利益(百万円)12,500親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)8,800ROE(%)10.0% 以上 (6) 投資計画将来の成長に向けて、R&Dや成長事業への投資と設備投資、環境投資に加え、人的資本投資やデジタル変革への投資として、3年間合計で、概ね150億円から200億円規模を想定しております。2024年度までの実施内容としては、保有技術の研究開発やスタートアップとの協業、「SNK-SOLNet」の立ち上げなどを推進してきました。また、グリーンボンドやソーシャルボンドを活用したESG投資にも積極的に取り組んでおります。さらに、オフィス環境の整備や賃上げ、人材の増員・育成にも注力し、働きやすい職場環境の整備、そして、基幹システムの最適化や、生成AIを含むデジタルツールの導入といった、デジタル変革の強化も進めて、2025年3月期までに、約90億円の投資を行いました。今後も計画に沿って進めてまいります。 項 目金 額(億円)R&D、成長事業、環境、設備150~200人的資本デジタル変革 (7) 資本政策[資本政策の基本方針]当社グループの資本政策としては、利益・資本・リスクのバランスを考慮しつつ、財務健全性を維持しながら、株主資本コストを上回るROEを見込めるよう、資本効率の向上を図るとともに、R&Dや成長事業、環境、設備、人的資本、デジタル変革などへの投資を行いながら、利益や資本の水準に見合った株主還元を実現していくことにあり、この政策を通じて企業価値の向上を図ってまいります。 [政策保有株式に関する方針]当社は、良好な取引関係の維持・連携強化を図るうえにおいて、当社の企業価値の向上を実現する観点から、必要と判断する企業の株式を保有することがあります。こうした株式の保有については、取締役会で個別銘柄ごとに保有目的、取引状況、保有リスクを勘案しつつ、便益性と資本コストを総合的に検証し、保有または売却の要否を判断しておりますが、今後2025年度末までには、2022年度末比で、20%の削減を目指してまいります。 [株主還元]当社グループは、株主の皆様に対する利益の還元を重要な経営課題の一つと位置付けており、安定的に株主の皆様に還元するため、株主還元に関する基本方針として、株主資本配当率(DOE)の下限を5%に設定しています。また、「SNK Vision 2030」期間中の安定した株主還元をお約束するため、2030年3月期までの期間を累進配当とし、減配(年間配当)を行わないこととします。今後も投資等を考慮しつつ、機動的に実施することといたします。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、未来における企業価値の持続的な向上を図るべく、企業理念として「使命」と「価値観」を定義しております。本理念は当社グループ社員全員の価値観の共有化を図ると共に、判断・行動の拠りどころとなり、本企業理念の下、未来に向けた「あるべき姿」を目指し、グループ一体となって、企業価値の向上に努めてまいります。 企業理念「使命」Fill your tomorrow社会と自然の調和を育み、未来へ向けた思いを満たす。 人や社会、環境の調和を尊重し、また、つながりを大切にしながら、空調を核とする事業を通して、お客様や社会からの期待に応える企業として、これからも社会に貢献します。 「価値観」調和社会と自然に敬意を払い、つながりを大切にします。「社会へ向けて」全ての人・社会・自然とのつながりと多様性を尊重します。探究豊かな発想力と熱意を持って、新たな価値の創造に挑みます。「仕事の姿勢」未来に対して大胆に挑戦し、創造力を発揮する専門性と人間力を磨きます。真摯何事にも強くしなやかに向き合い、期待に応えます。「個人の資質」アクティブで且つスピーディーでありながらも誠実さを大切にし、良い品質をお客様に提供します。絆仲間と共に、わくわくしながら、成し遂げる喜びを分かち合います。「仲間へ」職場の仲間・協力会社の皆さんと、創造し提供する喜びを分かち合い、また、家族との大切な時間を共有することを大切にします。 会社の方針新日本空調グループは、『会社の方針』として、次のように事業環境を整えることをお約束します。また、万一、本方針に反する事態が発生した場合、経営トップ自ら率先して問題解決にあたり、原因究明、再発防止に努めます。 「コンプライアンス」役員・従業員は、法律・社会規範・社内ルールを守ります。違法や違反する行為の動機が、「会社のため」、「お客様のため」という職務上のことや、上司の指示であっても例外ではありません。違法行為、社内ルール違反には厳正な姿勢で臨みます。また、そのような行為を出来る限り未然に防ぐために、社内外通報制度を整備、公開し、その通報者を守ります。 「公正な事業慣行」役員・従業員は、関係法令および社内ルールを含む腐敗防止や公正な競争、利益相反行為の禁止、贈収賄防止、反社会的勢力との接触禁止、インサイダー取引の防止(以下、腐敗防止等という)に取り組み、公正さ、誠実さおよび透明性を以て事業活動を推進します。また、腐敗防止等に対する取組が不十分と認められる取引先等についても、当社との取引停止を含めた厳しい対応で臨みます。公正さ、誠実さおよび透明性のある事業活動の遂行により、社会、顧客、ビジネスパートナー等のステークホルダーから得られる信用・信頼こそが、かけがえのない財産であることを認識し、活動します。 「リスクマネジメント」事業運営上のあらゆるリスクに的確に把握・対応し、経営の健全性を確保することがコーポレートガバナンスの重要な基盤であると認識し、連絡体制を強化し、訓練等を通して迅速な対応に努めます。 「情報セキュリティ管理」顧客情報や特許権、商標権、著作権等の知的財産の情報と情報システム等の資産を適切に保護・管理し、積極的に活用します。また、従業員に対しては、情報セキュリティに関する意識向上を図ると共に、知的財産や情報管理に関する教育・訓練を実施し、紛失、盗難、不正使用等を防ぎます。 「情報開示と社内外コミュニケーション活動」社会から信頼される企業集団であることを目指し、正確かつタイムリーな情報に基づき、積極的な広報活動を通じて、ステークホルダーとのオープンで公正なコミュニケーションに努め、経営の透明性の向上を図ります。また、ステークホルダーの皆様からの要望を受け止めると共に、建設的な対話を行い、企業価値の向上に役立てます。 「環境」持続可能な地球環境の実現のために、気候変動の緩和と適応や環境への負の影響の最小化に向け、環境問題を経営の重要課題と位置づけ、事業活動のみならず、職場環境に至るまで、全ての業務プロセスにおいて、環境に配慮した活動を推進します。また、調達先や協力会社に対しても、環境に配慮した業務遂行を求め、地球環境の改善に努めます。 「労働安全衛生」働く人々の安全確保が企業にとって最重要基盤であると考え、事業活動において、派遣社員、協力会社を含めた働く人々の安全衛生を最優先し、安全で働きやすい環境を確保します。従業員の心身の健康維持・増進を積極的に支援して、健康経営に関する従業員と会社との円滑なコミュニケーションを図ります。また、従業員の声に耳を傾け、一人ひとりが積極的に仕事に取り組み、自由で闊達な発想力を活かす、平等で差別のない明るい職場環境を提供します。更に、ワークライフバランスの充実、労働時間以外の時間帯の適切な確保をサポートし、働きがいを持ち続けられる会社作りを目指します。 「ダイバーシティ」社会に向けて新たな価値を創造し続けるためには、多様性がもたらすイノベーションが不可欠であると考えています。あらゆる属性の人が平等な雇用と活躍の機会を確保され、多様な個性や能力を十分に発揮できるよう、ダイバーシティ経営を推進します。また、多様性を持った人材の広がりを大切にし尊重すると共に、全ての従業員の公正な処遇を重視します。 「人権」あらゆる事業活動において、全てのステークホルダーの皆様の基本的人権および個人の尊厳を尊重し、人権侵害に加担しません。万一、事業活動や商品・サービスが、人権への悪影響を及ぼしていることが判明した場合は、適切かつ速やかに対処します。また、不適切な言動によるハラスメント行為を許しません。ハラスメントとなる行為には厳正な姿勢で臨みます。 「労使関係」「労使相互信頼と相互責任」を基本に、従業員がそれぞれの立場において、プロフェッショナルとして活き活きと活躍できるよう、均等な雇用機会と公正な労働条件を提供します。 「人材育成」従業員は企業にとって大切な経営資源であり、企業の持続的成長のために人材育成が最も重要であると認識しています。このため、人的資源の高度化を図ることや、従業員一人ひとりがプロフェッショナルとして高い専門性を持って仕事に取り組むことができるよう、それぞれの資質・能力を伸ばすプログラムを提供します。また、過去の経験や先輩から引き継いだ「ナレッジ」の有効活用を図るために、技術に関わる情報の開示に努め、エンジニアの一人ひとりが自信を持って、仕事に取り組むことが出来るように当社技術情報を整備更新します。 「地域コミュニティ」持続可能な地域づくりのためには、コミュニティの機能不全や活力低下、都市生活の基盤の脆弱化は、重要な社会問題であると認識しています。このような認識のもと、行政や地域コミュニティと協働し、コミュニティの育成と活性化を支援します。また、自然災害やパンデミック等、地域コミュニティが機能不全になるような事態には、関係者の安全確保をした上で、被災地域の復旧・復興支援およびお客様事業の早期再開の支援を行うことに努めます。 「公平、公正な調達」規模・実績の有無を問わず、開かれた公平でかつ公正な参入機会を提供し、品質、技術、数量、納期の確実性に加え、経営の安定性、技術開発力、環境や社会への取組等も総合的に勘案して、調達先を選定します。 「品質」顧客が期待する価値を的確に捉え、全ての業務プロセスにおいて、“品質へのこだわり”を持ってSNK品質の提供を行い、信頼され、満足していただける技術とサービスを提供します。そのために各部署、プロジェクトにおいて品質目標を設定し、品質マネジメントシステムを実施し維持すると共に、マネジメントレビュー等を通じて継続的改善を図ります。 「技術革新への取組」技術開発や異業種とのコラボレーションによるイノベーションにも積極的に取り組み、将来に向けて一歩先の先鋭的技術(テクノロジー)の取得と活用に努めます。 行動指針(従業員の日常行動の心構え)「夢を持とう」自分の夢を持ち、それに向かって仕事に取り組むことで、次への扉が開きます。 「誠実に生きよう」約束や規範を守り、自分に誇れる言動が、他者や社会からの信頼を厚くします。 「当事者意識を持とう」当事者としての意識を持ってチームの課題に取り組むことで、自信と謙虚さが生まれます。 「学び続けよう」日々の仕事を通じて専門性や人間性を磨くことが、自己の成長とやりがいにつながります。 「やってみよう、そしてやり遂げよう」失敗を恐れず挑戦し、その経験を活かすことで、課題を乗り越えることができます。 「支え合おう」他者への敬意を忘れず、お互いの成功をともに喜び合い、励まし合うことで、強いチームワークが生まれます。 「感謝を伝えよう」明るい笑顔で心から感謝の気持ちを伝えることで、強く温かい信頼の輪が広がります。 (2) 経営環境当連結会計年度における世界経済は、アメリカにおける個人消費の堅調さや雇用の回復を背景に、全体として緩やかな成長を示しました。一方で、ウクライナ情勢や中東の緊張、中国経済の減速、サプライチェーンの混乱、気候変動の影響などにより、不確実性は依然として高い状況が続いています。日本経済は、政府によるインフラ投資や企業支援、雇用対策に支えられ、内需を中心に緩やかな回復基調が続きました。インバウンド需要の回復によりサービス業が持ち直す一方で、エネルギー価格の上昇や円安に伴う物価高が景気の下振れリスクとなっています。労働市場では、失業率の低下と高い求人倍率が続き、専門人材の不足が深刻化しています。企業では、人手不足への対応とあわせて、価格転嫁や賃上げが進み、設備投資も堅調に推移しています。建築設備業界では、首都圏を中心とした大型再開発や生産拠点の再構築に伴う設備投資が継続する一方で、資材価格や人件費、運搬費の上昇、ならびに熟練技術者や技能労働者の不足が課題となっています。また、カーボンニュートラルの実現に向け、省エネ・再エネ対応、AI・IoTの活用、BIMの導入拡大など、技術革新とデジタル化の推進が求められています。加えて、サステナビリティへの配慮、働き方改革、健康経営といった非財務領域への対応も、重要な経営課題となっています。 (3) 経営計画当社グループは、将来起こりうる変化やその先の見通しに対して、柔軟且つ機敏に対応できる組織であるために、2030年を節目とした長期経営方針となる10年ビジョン「SNK Vision 2030」を定めております。 [ SNK Vision 2030 ] の基本方針 新日本空調グループは、持続可能な地球環境の実現と、お客様資産の価値向上に向け、ナレッジとテクノロジーを活用するエンジニア集団を目指します。 当社グループが提供する建築設備システムは、お客様の重要な資産となり、事業活動の源泉となるものです。従って、当社グループは建築設備システムを構築、提供し、維持更新する活動を通じ、お客様のみならず、多くのエンドユーザーの生活や環境を当社のナレッジとテクノロジーで支え続けていきます。 そして、2030年における当社グループのあり姿を以下の通り想定し策定しております。 ビジネス環境の基盤は、情報通信技術の急速な進歩に伴い、「モノ(所有価値)」から「コト(利用価値)」といった価値定義の変化の中で、高効率・大量生産による消費社会から、変化対応型の発想重視の社会へ変化してきており、知的資本の創造やその活用が今後の企業競争力に影響を与えることが考えられることから、知的資本を構成する、人的資本、組織資本、関係資本にサステナビリティ資本を加え、これらを価値創造の根幹として、その堅固な根幹に支えられたビジネスモデルが当社グループの将来価値を創造することになります。従って、自然資本の持続的成長を約束しつつ、知的資本の変革と研鑽による持続的成長が当社グループの企業価値を向上させると考えております。 4つの知的資本を活かし続ける変革、研鑽と将来への跳躍をスローガンとして、2030年における経営計画目標に対する5つの基本戦略を掲げ企業価値の向上に取り組んでまいります。 5つの基本戦略[事業基盤増強戦略]資本コストを意識した事業ポートフォリオの実現と新たな事業領域の展開による収益基盤の拡大。 [収益力向上戦略]事業収益力の向上と施工遂行力の持続的成長を実現する現場機動力の増強に資する安全品質管理体制の強化と生産性向上を目指す。 [デジタル変革戦略]デジタル変革社会に即した高度情報活用の推進と業務機動性の更なる向上を目指すために、デジタルによる情報活用を推進し、情報通信技術の高度化による当社独自のICTプラットフォームを構築し、存在価値を高める。 [企業統治戦略]持続的地球環境の実現とステークホルダーの長期的価値向上を見据えたESG経営の浸透展開と、それを支えるコーポレート・ガバナンス体制の強化。 [人的資本戦略]多種多様、多才な人材を有し、様々な専門領域にて、自己のキャリアプランと会社のキャリアパスが有機的に結びつく人的資本の育成と、働き方改革を実現する現場や事業基盤増強戦略に基づく事業分野への人材の傾斜配分。 (4) 中期経営計画「SNK Vision 2030 PhaseⅡ」(2023~2025年度)における2030年にありたい姿および、基本戦略と対処すべき基本課題2025年度は、2030年のありたい姿を具体的にイメージし、それらを実現するために策定した中期経営計画「SNK Vision 2030 PhaseⅡ」の締めくくりの年となります。気候変動などの地球環境問題への配慮、従業員の健康と労働環境への配慮、エンゲージメントの向上など、サステナビリティを巡る課題への対応を継続させることで、リスクの減少のみならず収益機会にもつながる重要な経営課題と捉え、積極的に取り組んでまいります。 2030年にありたい姿・空調工事を核に、社会のニーズに応える技術力を持ち、地球環境維持へ貢献し続け、事業に活かされ、持続的に成長し続けている・No.1、Only One の技術が社内外に広く認知されている・ナレッジやテクノロジーが持続的に蓄積、継承され、スマートに活用され、新たな価値やサービスが社会に提供されている・個人の実績やスキルが把握され、人的資本経営に活用されている・すべての社員の時間外労働が、「月45 時間・年360 時間」以下になっている・ダイバーシティが実現され、多様な価値観のもとに事業が運営されている・社会課題を解決する新たな基盤づくりに挑戦し続け、魅力や夢があり、人が集まる事業・技術が推進される企業風土となっている・社員は、社会課題解決やお客様資産の価値向上に結びつく役割に専念している・社員の夢が、会社の使命やビジョンの達成に結びついており、ありたい姿の実現に向かって成長をつづけている 基本戦略と対処すべき基本課題[事業基盤増強戦略]当社の持続性を高める事業ポートフォリオの実現と新たな事業領域の展開による収益基盤の拡大を目指す。①当社の強みの深化、差別化に資する技術開発とブランディングの推進②ワンストップ施工体制の拡大と持続的なサービスの提供③建物ライフサイクルを通じた収益性評価によるストックビジネスの推進④社会の持続性に資するソリューションサービスの展開強化⑤社会の持続性を支える成長分野・新エネルギー分野への事業領域拡大⑥海外事業の安定化を目指した人員の拡充と機動的な事業地域の選択⑦社会の持続性に資する将来技術や新たな事業を創出するイノベーション意識の醸成と推進体制の整備・運用 [収益力向上戦略]現場機動力の増強と安全品質管理体制の強化および生産性向上により、事業収益力の向上を目指す。①業務プロセスの効率的な見直しと、プロジェクトの最適な業務仕分け②サプライチェーンの持続性と現場プロセスの効率化を目指した構造変革の推進③SNK品質の提供と安全の確保による客先資産価値の維持向上 [デジタル変革戦略]デジタル変革社会に即した高度情報活用の推進と業務機動性の更なる向上のために、デジタル情報の活用を推進し、デジタルトランスフォーメーション(DX)による新たな価値提供を目指す。①業務すべてのプロセスのデジタル化の推進と、ナレッジを最大限に活用するマネジメントシステムの構築と運用②現場生産性、品質の向上を目指す徹底した現場ICTの推進 [企業統治戦略]持続可能な社会の実現とステークホルダーへの価値提供のために、ESG経営の推進とそれを支えるコーポレート・ガバナンス体制の強化を目指す。①サプライチェーン全体を通じた人権等、サステナビリティを巡る課題への注力、事業を通じたグリーントランスフォーメーション(GX)の推進②グローバルな情報開示枠組みへの対応と、積極的な社会との対話の促進③持続的成長を可能とするコーポレート・ガバナンス変革 [人的資本戦略]多種多様、多才な人材を有し、自己のキャリアプランと会社のキャリアパスを結びつけ、働き方改革を実現させる人的資本経営を推進する。①時間と場所にとらわれない多様な働き方の一層の推進②経営戦略に連動した人材ポートフォリオの確立と運用③経営戦略に連動した教育・研修やリスキリング等を通じた人材育成④ダイバーシティ&インクルージョンによる新たな価値観の創出⑤社員エンゲージメントの向上とそれらを醸成する企業風土つくりの推進 (5) 経営指標目標2024年5月に公表した経営数値目標においては、2025年5月に手持ち工事量や市場動向、働き方改革などの進捗状況を踏まえ、見直しを行い上方修正しました。「SNK Vision 2030 PhaseⅡ」における最終年度(2026年3月期)の連結経営数値目標を次の通り定めております。なお、当社グループはこの新中期経営計画の実施に対し、中長期的視野での経営体質強化および新事業展開等を図るための研究開発や設備投資等を勘案するとともに、今まで以上に収益性や効率性向上に努め、結果としてROEを高める中長期的な成長を重視し、2030年への持続的成長と新たな企業価値の創造を目指してまいります。 科目2025年度受注工事高(百万円)155,000完成工事高(百万円)144,000営業利益(百万円)12,000経常利益(百万円)12,500親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)8,800ROE(%)10.0% 以上 (6) 投資計画将来の成長に向けて、R&Dや成長事業への投資と設備投資、環境投資に加え、人的資本投資やデジタル変革への投資として、3年間合計で、概ね150億円から200億円規模を想定しております。2024年度までの実施内容としては、保有技術の研究開発やスタートアップとの協業、「SNK-SOLNet」の立ち上げなどを推進してきました。また、グリーンボンドやソーシャルボンドを活用したESG投資にも積極的に取り組んでおります。さらに、オフィス環境の整備や賃上げ、人材の増員・育成にも注力し、働きやすい職場環境の整備、そして、基幹システムの最適化や、生成AIを含むデジタルツールの導入といった、デジタル変革の強化も進めて、2025年3月期までに、約90億円の投資を行いました。今後も計画に沿って進めてまいります。 項 目金 額(億円)R&D、成長事業、環境、設備150~200人的資本デジタル変革 (7) 資本政策[資本政策の基本方針]当社グループの資本政策としては、利益・資本・リスクのバランスを考慮しつつ、財務健全性を維持しながら、株主資本コストを上回るROEを見込めるよう、資本効率の向上を図るとともに、R&Dや成長事業、環境、設備、人的資本、デジタル変革などへの投資を行いながら、利益や資本の水準に見合った株主還元を実現していくことにあり、この政策を通じて企業価値の向上を図ってまいります。 [政策保有株式に関する方針]当社は、良好な取引関係の維持・連携強化を図るうえにおいて、当社の企業価値の向上を実現する観点から、必要と判断する企業の株式を保有することがあります。こうした株式の保有については、取締役会で個別銘柄ごとに保有目的、取引状況、保有リスクを勘案しつつ、便益性と資本コストを総合的に検証し、保有または売却の要否を判断しておりますが、今後2025年度末までには、2022年度末比で、20%の削減を目指してまいります。 [株主還元]当社グループは、株主の皆様に対する利益の還元を重要な経営課題の一つと位置付けており、安定的に株主の皆様に還元するため、株主還元に関する基本方針として、株主資本配当率(DOE)の下限を5%に設定しています。また、「SNK Vision 2030」期間中の安定した株主還元をお約束するため、2030年3月期までの期間を累進配当とし、減配(年間配当)を行わないこととします。今後も投資等を考慮しつつ、機動的に実施することといたします。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度末の財政状態は、総資産は、前連結会計年度末に比べ8億1千4百万円増加し、1,181億6千6百万円となりました。負債は、前連結会計年度末に比べ28億8千4百万円減少し、488億7千2百万円となりました。純資産は、前連結会計年度末に比べ36億9千9百万円増加し、692億9千4百万円となりました。当連結会計年度の経営成績は、受注工事高は、前連結会計年度に比べ127億6千9百万円増加し、1,538億9千1百万円となりました。完成工事高は、前連結会計年度に比べ97億6百万円増加し、1,376億8千4百万円となりました。営業利益は、113億4千6百万円(前連結会計年度 92億3千5百万円)、経常利益は、119億7千6百万円(前連結会計年度 97億2千5百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は、96億5千6百万円(前連結会計年度 71億6千8百万円)となりました。 受注工事高(百万円)完成工事高(百万円)2024年3月期2025年3月期前期比2024年3月期2025年3月期前期比設備工事事業141,121153,8919.0%127,978137,6847.6% ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、201億2千万円となり、前連結会計年度末の134億8千1百万円と比較すると66億3千8百万円の増加(前期比49.2%増)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)税金等調整前当期純利益139億2千2百万円、売上債権の減少による収入36億9千4百万円等により142億3千8百万円の資金の増加(前連結会計年度は135億6千2百万円の資金の減少)となりました。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資有価証券の売却による収入29億6千7百万円等により20億4千8百万円の資金の増加(前連結会計年度は7億8千3百万円の資金の減少)となりました。(財務活動によるキャッシュ・フロー)短期借入金の純減少額60億円、配当金の支払額29億7千4百万円、自己株式の取得による支出10億1千2百万円等により101億8千4百万円の資金の減少(前連結会計年度は25億2千1百万円の資金の増加)となりました。 ③生産、受注及び販売の実績当社グループが営んでいる設備工事事業では、生産実績を定義することが困難であり、請負形態をとっているため、販売実績という定義は実態に即しておりません。よって受注及び販売の実績については、「①財政状態及び経営成績の状況」において記載しております。なお、参考のため提出会社個別の事業の実績は次のとおりであります。 (a) 受注工事高、完成工事高、次期繰越工事高 期別前期繰越工事高当期受注工事高計当期完成工事高次期繰越工事高(百万円)(百万円)(百万円)(百万円)(百万円)第55期自 2023年4月1日至 2024年3月31日78,505116,216194,721106,57488,147第56期自 2024年4月1日至 2025年3月31日88,147122,329210,477111,04999,427 (注)1 前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減があるものについては、当期受注工事高にその増減額を含めております。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれております。2 次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)であります。 (b) 受注工事高の受注方法別比率工事の受注方法は特命と競争に大別されます。 期別特命(%)競争(%)計(%)第55期自 2023年4月1日至 2024年3月31日55.544.5100.0第56期自 2024年4月1日至 2025年3月31日56.743.3100.0 (注) 百分比は請負金額比で示しております。 (c) 完成工事高 期別官公庁(百万円)民間(百万円)合計(百万円)第55期自 2023年4月1日至 2024年3月31日7,09599,479106,574第56期自 2024年4月1日至 2025年3月31日6,985104,063111,049 (注)1 完成工事のうち主なものは、次のとおりであります。第55期加賀東芝エレクトロニクス㈱加賀東芝エレクトロニクス(株)D3PJ機械設備工事㈱竹中工務店久光製薬「SAGAグローバルリサーチセンター」㈱東芝株式会社 東芝 イノベーションパレット棟 機械設備工事横浜熱供給㈱第1エネルギーステーション熱源機器更新工事キオクシア㈱キオクシア株式会社新子安テクノロジーフロントCR整備工事 第56期キオクシア㈱キオクシア岩手520棟(CR棟)第1期CR動力設備・動力配管工事LINEヤフー㈱LINEヤフー白河データセンター6号棟・7号棟 増築工事大成建設㈱虎ノ門アルセアタワー清水建設㈱BLUE FRONT SHIBAURA TOWERS東芝デバイス&ストレージ㈱東芝デバイス&ストレージ㈱姫路半導体工場 #450号建屋新築機械設備工事 2 完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先及びその割合は次のとおりであります。第55期清水建設㈱ 10,769百万円 10.1%第56期清水建設㈱ 17,409百万円 15.7% (d) 次期繰越工事高(2025年3月31日現在) 官公庁(百万円)民間(百万円)合計(百万円)11,65287,77599,427 (注) 手持工事のうち主なものは、次のとおりであります。鹿島建設㈱世界貿易センタービルディング新本館・ターミナル新築工事2027年2月完成予定清水建設㈱オリンパス辰野2期新棟計画2026年6月完成予定大成建設㈱SMC遠野サプライヤーパーク建設計画機械設備工事2025年11月完成予定大東建託㈱品川イーストワンタワーZEB化改修工事2028年3月完成予定鹿島建設㈱株式会社ツムラ茨城工場第4SD棟建設工事2027年3月完成予定 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。①重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たっては、一定の会計基準の範囲内で、見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、過去の実績や状況に応じて見直しを行っておりますが、不確実性が伴うため、実際の結果は異なる場合があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容(当社グループの当連結会計年度の経営成績等)(a) 財政状態の分析(流動資産)当連結会計年度末における流動資産の残高は898億3千6百万円となり、前連結会計年度末に比べ55億3千9百万円増加しております。主な要因は、現金預金の増加66億4千2百万円、受取手形・完成工事未収入金等の減少47億3千8百万円および電子記録債権の増加14億1千9百万円であります。(固定資産)当連結会計年度末における固定資産の残高は283億3千万円となり、前連結会計年度末に比べ47億2千4百万円減少しております。主な要因は、投資有価証券の減少47億8千9百万円であります。(流動負債)当連結会計年度末における流動負債の残高は468億9千9百万円となり、前連結会計年度末に比べ13億2千7百万円減少しております。主な要因は、短期借入金の減少60億円、支払手形・工事未払金の増加26億3千8百万円および未払法人税等の増加17億5千2百万円であります。(固定負債)当連結会計年度末における固定負債の残高は19億7千2百万円となり、前連結会計年度末に比べ15億5千7百万円減少しております。主な要因は、繰延税金負債の減少15億6千6百万円であります。(純資産)当連結会計年度末における純資産は692億9千4百万円となり、前連結会計年度末に比べ36億9千9百万円増加しております。主な要因は、利益剰余金の増加66億8千2百万円およびその他有価証券評価差額金の減少27億8千6百万円であります。 (b) 経営成績の分析(受注工事高及び完成工事高)当連結会計年度は、受注工事高は前期比9.0%増の1,538億9千1百万円、完成工事高は前期比7.6%増の1,376億8千4百万円となりました。(完成工事総利益)当連結会計年度における完成工事総利益は、前期比17.7%増の220億2百万円となりました。(営業利益)当連結会計年度における営業利益は、前期比22.9%増の113億4千6百万円となりました。(経常利益)当連結会計年度における経常利益は、前期比23.2%増の119億7千6百万円となりました。営業外損益の主な内容は、受取配当金5億3千2百万円であります。(特別損益)当連結会計年度の特別損益の主な内容は、投資有価証券売却益20億4千9百万円であります。(親会社株主に帰属する当期純利益)税金等調整前当期純利益は前期比36.4%増の139億2千2百万円となり、税効果会計適用後の法人税等負担額は42億6千5百万円となりました。その結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は前期比34.7%増の96億5千6百万円となりました。 (c) キャッシュ・フローの分析キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 (当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因)「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 (当社グループの資本の財源及び資金の流動性)当社グループの資金の源泉は、「営業活動によるキャッシュ・フロー」と「金融機関からの借入」であります。一方、当社グループの資金需要の主なものは、運転資金、設備投資、借入金の返済、法人税等の支払、配当金の支払等であります。それらの資金需要に対しては、内部資金、営業キャッシュ・フローで充当することを基本とし、必要に応じて資金調達を実施しております。
事業リスク
- 経済・建設市場の変動: 日本国内の景気後退や建設投資の減少は、新日本空調グループの主要な収益源である設備工事の需要を直接的に減少させる可能性があります。これにより、受注の減少や工事価格の競争激化が生じ、会社の業績に悪影響を及ぼす恐れがあります。
- 安全・品質管理の事故: 労働災害や交通事故、工事の品質に関する重大な事故が発生した場合、工事の遅延や中断だけでなく、企業の社会的信用を大きく損なう可能性があります。また、事故による損害賠償や補償費用が発生することで、会社の財務状況に深刻な影響を与えるリスクがあります。
- 工事採算と遅延のリスク: 資機材価格や労務費の急激な高騰、あるいは予期せぬ追加原価の発生により、工事が不採算となる可能性があります。また、品質事故、労働災害、技術者不足などによる大幅な工期遅延も、追加コストの発生や違約金、顧客からの信頼失墜につながり、会社の業績に悪影響を及ぼす恐れがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
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3 【事業等のリスク】当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社が財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社グループはこのようなリスクの認識にもとづき、リスクの防止および会社損失の最小化を図ることを目的とし、グループ全体のリスク管理に関する必要な事項をリスク管理規程に定めております。また、代表取締役社長を委員長とするリスク管理委員会を設置し、リスクの回避、低減および管理の強化を図っております。なお、文中における、将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経済状況・建設市場状況の変動リスク当社グループがサービスを提供している市場は、その大部分を日本国内が占めており、日本国内における景気の後退、およびそれに伴う建設投資状況に影響を及ぼすような不測の事態の発生は、当社グループの財政状態および経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。 (2) 安全・品質管理リスク当社グループは、労働災害および多発する交通事故撲滅のため、安全教育や作業現場への安全点検パトロール等を実施しております。事故原因の解明や周知、類似事故防止策の策定等、安全管理を徹底し、安全な作業環境を整え施工を行っておりますが、重大な労働災害および交通事故が発生した場合は、工事の進捗に多大な影響を与えると共に、企業価値の毀損、社会的信用の失墜、関係者への補償等により、当社グループの財政状態および経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。当社グループは、工事の施工における品質の維持・向上のため、入念な施工計画の立案や確かな技術力のある専門業者の選定、安全な作業環境の整備等により、施工管理を行っておりますが、重大な品質事故や苦情事故が発生した場合は、工事の進捗に多大な影響を与えると共に、企業価値の毀損、社会的信用の失墜、関係者への補償等により、当社グループの財政状態および経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。 (3) 工事に関するリスク(採算と遅延)当社グループは、経済環境による資機材の価格および労務費の急激な高騰や工事の施工における想定外の原価追加により不採算工事が発生した場合は、工事損失引当金の計上等により、当社グループの財政状態および経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。当社グループは、工事の施工において、重大な品質事故や労働災害が発生した場合、また、工期延長、当社グループの技術者不足等により大幅な工期遅延が発生した場合、当社グループの財政状態および経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。 (4) 人材確保・流出に関するリスク当社グループは、新たな人事制度の導入等により、定年年齢の引き上げや人材の育成・確保に努めておりますが、若年層・専門性を有する人材の慢性的な不足および流出により事業活動に重要な影響を与える可能性があります。 (5) 建設業の担い手不足に関するリスク当社グループは、協力会社の技能労働者の確保に努めておりますが、建設業における技能労働者の高齢化が進む一方で、若年層の技能労働者の入職が低迷しつつある中、世代交代が進まず、施工生産体制の確保が困難になることにより、当社グループの財政状態および経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。 (6) 海外事業リスク当社グループは、アジアを中心とした海外においても事業を手掛けており、全世界を対象とした諸外国において、テロ、暴動等が発生した場合に、現地情報の把握に努め、適切に対応しておりますが、予期し得ない法的規制・租税制度の変更、政情不安および経済状況や為替レートの急激な変動等により、当社グループの財政状態および経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。 (7) 人権に関するリスク当社グループは、サプライチェーンを包含する「人権」に関するリスクに対処するため、「人権方針」を策定し、人権デューデリジェンスを推進しておりますが、「人権」に関する負の影響の原因となったり、助長したことが判明したりした場合は、企業価値の毀損、社会的信用の失墜、関係者への補償等により、当社グループの財政状態および経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。 (8) 気候変動のリスク当社グループは、脱炭素社会の実現に向けた取り組みを推進しておりますが、脱炭素社会への「移行」に向けたリスクとして、カーボンプライス(炭素税やキャップ&トレード)の導入によるコストの増大等により、当社グループの財政状態および経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。また、気候変動による「物理的」変化のリスクとして、台風や洪水による機器や資材の入荷遅延、原価高騰、高温による熱中症や昼間工事の中断、交通インフラの不測的な影響による労働力不足等により、当社グループの財政状態および経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。 (9) 環境リスク当社グループは、取引先に対し温暖化ガス排出量削減提案を実施する等、環境負荷低減に向けた事業活動を行っております。また、フロン等の取扱いにおいて、法令を順守し適正な処置を実施しておりますが、廃棄物の排出や多大なフロン漏洩等の環境破壊を引き起こす事象を発生させた場合は、企業価値の毀損、社会的信用の失墜、関係者への補償等により、当社グループの財政状態および経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。 (10) 法的規制リスク当社グループの事業活動は、建設業法、労働安全衛生法、独占禁止法等、各種法規類による規制を受けており、これら法規類の改廃や新たな規制が制定された場合には、新たな義務の発生や費用負担の増加、権利の制約等が発生する可能性があります。また、当社グループは、各種法令等が順守されるよう役職員に対しコンプライアンスの徹底を図っておりますが、これらに違反する事象が発生した場合は、企業価値の毀損、社会的信用の失墜、事業の停止等により、当社グループの財政状態および経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。 (11) 保有資産の変動リスク当社グループが保有している有価証券等の価値が大幅に下落した場合は、評価損の発生により、当社グループの財政状態および経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。 (12) 取引先の信用不安リスク当社グループの主要な事業である建設業における請負契約は、一つの取引における契約金額が大きく、工事完了時に多額の工事代金が支払われる傾向にあります。そのため、工事代金の受領前に取引先が信用不安に陥った場合には、工事代金の回収が困難になり、当社グループの財政状態および経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。 (13) 情報管理リスク当社グループは、経営情報や技術情報等の重要な機密情報や、取引先およびその他関係者の個人情報を保有しております。これらの情報の外部への流出を防止するため、社内規程の整備や役職員への周知徹底、セキュリティシステムの強化等対策を講じておりますが、社外からの不正侵入、社内における不正使用等、不測の事態によりこれらの情報が漏洩した場合は、企業価値の毀損、社会的信用の失墜、関係者への補償等により、当社グループの財政状態および経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。 (14) 新たな感染症感染拡大リスク当社グループは、新たな感染症感染拡大をリスクとして捉えていますが、受注活動の停滞、手持工事の延期や中止、工事現場の閉所による工期の延長等により、当社グループの財政状態および経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。 (15) イノベーションに関するリスク当社グループは、脱炭素社会の実現や様々な社会課題の解決に向けた新たな技術開発や、長期経営方針である10年ビジョン「SNK Vision 2030」の達成に不可欠なデジタルトランスフォーメーションをはじめとするイノベーションを進めておりますが、先行的な投資が必要不可欠となっており、目標とする成果に到達しない場合は、当社グループの財政状態および経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。