事業の概要
- 設備工事業が主力関電工グループは、電気・管工事などの設備工事を主要な事業としています。これは、ビルや工場、インフラ設備などの建設・改修において不可欠な電気設備や空調・給排水設備の設計・施工を行うもので、グループ会社が専門分野ごとに連携して事業を展開しています。
- 東京電力グループとの関係性売上高の約3割を東京電力グループからの電気工事が占めており、安定した収益基盤の一つとなっています。電力インフラの維持・更新は継続的に発生するため、この関係は事業の安定性に寄与していると考えられます。
- 多角的な事業展開設備工事業の他にも、電気機器の販売、自社保有の不動産の賃貸や売買を行う不動産事業、建設機械などのリース事業、そして太陽光や風力、バイオマスによる発電事業も手掛けています。これにより、収益源の多様化を図り、特定の事業環境の変化による影響を緩和しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 設備工事業が収益の柱関電工グループの主要な事業セグメントである「設備工事業」は、売上高6,608.02億円、営業利益563.71億円を計上しており、グループ全体の収益の大部分を占める稼ぎ頭です。電気・管工事を中心に、社会インフラや建築物の設備工事を幅広く手掛けています。
- 多岐にわたる工事内容このセグメントには、電気工事、管工事、その他設備工事の施工が含まれます。また、工事警備業務や設計・積算業務もこの事業に含まれており、工事の計画から完成までを一貫してサポートする体制が整っています。
- 東京電力グループとの連携設備工事業においては、東京電力グループからの電気工事の受注が重要な位置を占めています。これは、電力インフラの維持・更新という安定的な需要に基づいたものであり、事業の安定性に大きく貢献しています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| ENGINEERING | 事業 | 6,608 | 564 | 8.5% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】当社グループは、当社及び連結子会社30社で構成され、設備工事業、電気機器販売業、不動産事業、リース業及び発電事業を事業内容としている。当社グループの事業に係る位置付け及びセグメント情報との関連は、次のとおりである。(設備工事業)当社、川崎設備工業㈱、㈱関工ファシリティーズ、㈱神奈川ケイテクノ、㈱千葉ケイテクノ、㈱埼玉ケイテクノ、㈱茨城ケイテクノ、㈱栃木ケイテクノ、㈱群馬ケイテクノ、㈱多摩ケイテクノ、㈱静岡ケイテクノ、㈱阪電工、㈱関工パワーテクノ、㈱神奈川パワーテクノ、㈱千葉パワーテクノ、㈱埼玉パワーテクノ、㈱茨城パワーテクノ、㈱栃木パワーテクノ、㈱群馬パワーテクノ、㈱西関東パワーテクノ、㈱静岡パワーテクノ、㈱タワーライン・ソリューション、佐藤建設工業㈱及び㈱ネットセーブは電気・管工事その他設備工事の施工を、東京工事警備㈱は工事警備業務を、㈱ベイテクノは設計・積算業務を、それぞれ行っている。当社は、工事の一部、工事警備業務及び設計・積算業務をこれらの関係会社に発注している。また、当社及び㈱タワーライン・ソリューションは、東京電力グループより電気工事を受注している。 (その他の事業)当社は不動産事業及び発電事業を、関工商事㈱は電気機器販売業を、㈱ケイアセットマネジメントは不動産事業及びリース業を、銚子風力開発㈱、嘉麻太陽光発電㈱及び前橋バイオマス発電㈱は発電事業を、それぞれ営んでいる。当社は、関工商事㈱より工事施工に伴う材料等の一部を購入し、㈱ケイアセットマネジメントより土地・建物を賃借するとともに車両等のリースを受けている。また、当社、銚子風力開発㈱及び前橋バイオマス発電㈱は、東京電力グループに電力を販売している。 以上述べた事項を事業系統図によって示すと、次のとおりである。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 資材費・労務費の価格上昇を請負代金に反映できない場合、業績に影響を及ぼす可能性があるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 規制 建設業法、独占禁止法、労働安全衛生法等の法的規制を受けているため。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 高い(依存) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:事業環境の変化(建設関連投資・電力設備投資の減少) / 資材費・労務費の価格変動 / 工事施工等のリスク(人身災害、品質不具合、事故)
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 10 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
関電工は、長年の実績と信頼に基づくブランド力は一定程度存在するものの、特許や独占的な技術といった明確な無形資産は限定的。建設業という性質上、技術の模倣も比較的容易。
スイッチングコスト★★★☆☆
顧客は、過去の施工実績や信頼性、技術力、価格などを総合的に判断して業者を選定する。一度契約すると、仕様変更や業者変更に伴うコストや手間が大きいため、スイッチングコストは比較的高め。
ネットワーク効果★☆☆☆☆
建設業において、特定のプラットフォームやエコシステムを形成するようなネットワーク効果は限定的。協力会社との関係性は重要だが、それが直接的な競争優位に繋がるかは疑問。
コスト優位★☆☆☆☆
建設業は、資材調達や人件費などのコスト競争が激しい。規模の経済によるコスト削減効果はあるものの、他社との明確なコスト優位性を築くことは難しい。
規模の経済★★★★☆
売上高が右肩上がりで成長しており、大規模プロジェクトの受注能力や、資材調達、人材確保において規模の経済が働く。大手ゼネコンとの連携や、地域密着型の事業展開による広範なネットワークも強み。
- 広範な事業領域とグループ連携電気設備工事だけでなく、管工事やその他設備工事、さらには工事警備や設計・積算までグループ内で一貫して対応できる体制を構築しています。これにより、顧客に対して幅広いサービスを提供し、大規模かつ複雑なプロジェクトにも対応できる強みがあります。
- 東京電力グループとの強固な関係長年にわたる東京電力グループとの取引実績があり、売上高の約3割を占める安定的な顧客基盤を築いています。これは、電力インフラという社会基盤を支える重要な役割を担っており、新規参入が難しい分野での競争優位性につながっています。
- 多様な発電事業への参画太陽光、風力、バイオマスといった再生可能エネルギー発電事業にも積極的に参画しています。これは、環境意識の高まりやエネルギー政策の変化に対応するものであり、将来的な収益源の多様化と持続可能な社会への貢献という点で競争優位性を持ちます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりである。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、経営会議等で合理的な検討を行っている。(1)経営の基本方針株主の皆様、お客様及び地域社会との共存を目指すことが当社存立の意義であるとの考えから、「人間第一」を社是とし、①人間尊重のもと、企業の社会的責任を遂行し、豊かな人間環境づくりに貢献します。②お客様のニーズを先取りし、技術革新を図り、最高のサービスと設備を提供します。③絶えざる自己革新によって、株主の皆様のご期待に応える未来指向型の企業を目指します。を経営理念として掲げております。 (2)経営戦略等2024年度の業績は、旺盛な民間建設投資を背景とした収益性改善や、全社大で取り組んできた生産性向上などが奏功した結果、2024年度からスタートした中期経営計画の最終年度である2026年度業績目標を2年前倒しで達成し、過去最高業績を更新いたしました。今後の事業環境につきましては、米国の通商政策が世界経済に与える影響が懸念されるものの、国内建設投資は堅調に推移するものと見込んでおります。このような状況を踏まえ当社は、中期経営計画のスローガン「さらにかわる。より豊かな未来をつくる」のもと5つの方向性に則り、事業戦略及び経営基盤強化戦略に掲げる施策の一部見直しと併せて数値目標を上方修正することといたしました。DXによる生産性向上や施工要員の拡充・最適配置、従業員エンゲージメントの向上などを更に強力に推し進め、新たな目標の達成に努めてまいります。 ①方向性1. 従業員とともに幸せな成長を実現2. 社会インフラ及びお客様設備の維持・構築に貢献3. グリーンイノベーションを推進4. あらゆる手段で生産性・効率性を向上5. ステークホルダーと確固たる信頼関係を構築 ②数値目標(2026年度)連結売上高7,160億円 ROE10%超連結営業利益670億円 ROIC10%超配当性向40%程度 温室効果ガス排出量※2020年度比△18% ※対象:Scope1,2 (3)経営成績①当期の経営成績当期のわが国経済は、企業業績が堅調に推移するとともに、賃上げの定着により雇用・所得環境も改善が進むなど、引き続き緩やかな景気回復軌道を歩みました。このような情勢下にあって、民間建設投資はAI・半導体関連投資やオフィス・商業施設の建設需要増大などにより高水準を維持いたしました。また、電力設備投資につきましても、計画的な設備投資を電力会社に促すレベニューキャップ制度に基づく設備更新工事を中心に増加いたしました。このため当社グループは、的確な市場動向分析に基づく戦略的な受注活動を推進するとともに、脱炭素、防災・BCPなど社会やお客様からの要請に応えるリニューアル提案営業を強化いたしました。加えて、現場業務を支えるバックオフィス機能の更なる浸透・拡充による生産性向上を図り、受注の獲得と利益の創出に努めました。 この結果、当期の業績は、下記のとおりとなりました。(連結業績) 完成工事高671,888百万円(前期比 112.3%)営業利益58,326百万円(前期比 142.5%)経常利益59,498百万円(前期比 139.5%)親会社株主に帰属する当期純利益42,380百万円(前期比 155.0%) (個別業績) 新規受注高647,307百万円(前期比 113.1%)完成工事高583,128百万円(前期比 111.9%)営業利益48,801百万円(前期比 142.5%)経常利益50,215百万円(前期比 139.0%)当期純利益37,319百万円(前期比 181.2%) ②今後の見通し米国の通商政策が世界経済に与える影響が懸念されるものの、国内建設投資につきましては、社会のデジタル化進展に伴う半導体工場、データセンターの建設や首都圏を中心とする大型再開発事業などが数多く計画されており、今後も堅調に推移するものと見込まれます。また、激甚化・広域化する自然災害に備えるレジリエンスの強化や再生可能エネルギーの導入拡大に向けた送配電網の拡充・保全工事など電力関連投資の計画的な実施が予想されます。このような情勢を踏まえ、次期の業績予想につきましては、(連結業績) 完成工事高703,000百万円(当期比 104.6%)営業利益63,000百万円(当期比 108.0%)経常利益64,000百万円(当期比 107.6%)親会社株主に帰属する当期純利益46,000百万円(当期比 108.5%) (個別業績) 新規受注高655,000百万円(当期比 101.2%)完成工事高607,000百万円(当期比 104.1%)営業利益53,200百万円(当期比 109.0%)経常利益54,700百万円(当期比 108.9%)当期純利益41,500百万円(当期比 111.2%)を見込んでおります。 (4)対処すべき課題今後の見通しについて申し上げますと、米国の通商政策が世界経済に与える影響が懸念されるものの、国内建設投資につきましては、社会のデジタル化進展に伴う半導体工場、データセンターの建設や首都圏を中心とする大型再開発事業などが数多く計画されており、今後も堅調に推移するものと見込まれます。また、激甚化・広域化する自然災害に備えるレジリエンスの強化や再生可能エネルギーの導入拡大に向けた送配電網の拡充・保全工事など電力関連投資の計画的な実施が予想されます。このような状況の中で当社グループは、2年前倒しで達成した中期経営計画の最終業績目標を再設定し、より一層の飛躍を遂げるため、以下の重点経営施策を実践してまいります。まず始めに、中長期的な建設市場予測を踏まえた成長分野への営業活動やカーボンニュートラルなどお客様ニーズを先取りしたソリューション営業を強力に展開するとともに、グループ会社とのシナジー強化による産業空調分野への参入を図るなど受注拡大を目指してまいります。次に、業務のデジタル化・集約化によって管理・間接部門から現場支援部門への要員シフトを促進するとともに、プレハブ化・ユニット化工場の機能・拠点の拡充、AIを活用した積算業務の迅速化を推し進めるなど、DXを通じた業務・生産プロセス改革による利益の創出に注力してまいります。更には、社会が抱えるエネルギー課題の解決に貢献するグリーンイノベーション企業を目指すため、当社の開発した建物のエネルギー利用状況を見える化するシステムを活用し、脱炭素コンサルティングの事業化を図ってまいります。同時に、事業所への再生可能エネルギーの積極的な導入や業務用車両の電動化比率向上など、事業活動における環境負荷低減に努めてまいります。加えて、社員のエンゲージメントを更に高める人事・賃金制度の見直しや一人ひとりの働き方やキャリア形成に応じた柔軟な勤務・研修体系の整備に取り組んでまいります。併せて、海外人材の採用拡大やシニア社員の活躍促進などダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンを推進し、魅力的な職場づくりと社会を支える人づくりに尽力してまいります。また、長年にわたり培ってきたステークホルダーからの信頼を守り、お客様から選ばれる企業で在り続けるため、安全・品質の確保とコンプライアンスの遵守が経営の最優先事項であるとの意識をグループ全社員に徹底し、公正かつ適正な事業活動の遂行に全力を傾注してまいります。今後とも当社グループは、基盤事業の深化と事業領域の拡大に向けた成長投資を通じて中長期的な企業価値の向上を目指すとともに、自ら変革し未来を切り拓く柔軟かつ強靭な企業体質を確立してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりである。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、経営会議等で合理的な検討を行っている。(1)経営の基本方針株主の皆様、お客様及び地域社会との共存を目指すことが当社存立の意義であるとの考えから、「人間第一」を社是とし、①人間尊重のもと、企業の社会的責任を遂行し、豊かな人間環境づくりに貢献します。②お客様のニーズを先取りし、技術革新を図り、最高のサービスと設備を提供します。③絶えざる自己革新によって、株主の皆様のご期待に応える未来指向型の企業を目指します。を経営理念として掲げております。 (2)経営戦略等2024年度の業績は、旺盛な民間建設投資を背景とした収益性改善や、全社大で取り組んできた生産性向上などが奏功した結果、2024年度からスタートした中期経営計画の最終年度である2026年度業績目標を2年前倒しで達成し、過去最高業績を更新いたしました。今後の事業環境につきましては、米国の通商政策が世界経済に与える影響が懸念されるものの、国内建設投資は堅調に推移するものと見込んでおります。このような状況を踏まえ当社は、中期経営計画のスローガン「さらにかわる。より豊かな未来をつくる」のもと5つの方向性に則り、事業戦略及び経営基盤強化戦略に掲げる施策の一部見直しと併せて数値目標を上方修正することといたしました。DXによる生産性向上や施工要員の拡充・最適配置、従業員エンゲージメントの向上などを更に強力に推し進め、新たな目標の達成に努めてまいります。 ①方向性1. 従業員とともに幸せな成長を実現2. 社会インフラ及びお客様設備の維持・構築に貢献3. グリーンイノベーションを推進4. あらゆる手段で生産性・効率性を向上5. ステークホルダーと確固たる信頼関係を構築 ②数値目標(2026年度)連結売上高7,160億円 ROE10%超連結営業利益670億円 ROIC10%超配当性向40%程度 温室効果ガス排出量※2020年度比△18% ※対象:Scope1,2 (3)経営成績①当期の経営成績当期のわが国経済は、企業業績が堅調に推移するとともに、賃上げの定着により雇用・所得環境も改善が進むなど、引き続き緩やかな景気回復軌道を歩みました。このような情勢下にあって、民間建設投資はAI・半導体関連投資やオフィス・商業施設の建設需要増大などにより高水準を維持いたしました。また、電力設備投資につきましても、計画的な設備投資を電力会社に促すレベニューキャップ制度に基づく設備更新工事を中心に増加いたしました。このため当社グループは、的確な市場動向分析に基づく戦略的な受注活動を推進するとともに、脱炭素、防災・BCPなど社会やお客様からの要請に応えるリニューアル提案営業を強化いたしました。加えて、現場業務を支えるバックオフィス機能の更なる浸透・拡充による生産性向上を図り、受注の獲得と利益の創出に努めました。 この結果、当期の業績は、下記のとおりとなりました。(連結業績) 完成工事高671,888百万円(前期比 112.3%)営業利益58,326百万円(前期比 142.5%)経常利益59,498百万円(前期比 139.5%)親会社株主に帰属する当期純利益42,380百万円(前期比 155.0%) (個別業績) 新規受注高647,307百万円(前期比 113.1%)完成工事高583,128百万円(前期比 111.9%)営業利益48,801百万円(前期比 142.5%)経常利益50,215百万円(前期比 139.0%)当期純利益37,319百万円(前期比 181.2%) ②今後の見通し米国の通商政策が世界経済に与える影響が懸念されるものの、国内建設投資につきましては、社会のデジタル化進展に伴う半導体工場、データセンターの建設や首都圏を中心とする大型再開発事業などが数多く計画されており、今後も堅調に推移するものと見込まれます。また、激甚化・広域化する自然災害に備えるレジリエンスの強化や再生可能エネルギーの導入拡大に向けた送配電網の拡充・保全工事など電力関連投資の計画的な実施が予想されます。このような情勢を踏まえ、次期の業績予想につきましては、(連結業績) 完成工事高703,000百万円(当期比 104.6%)営業利益63,000百万円(当期比 108.0%)経常利益64,000百万円(当期比 107.6%)親会社株主に帰属する当期純利益46,000百万円(当期比 108.5%) (個別業績) 新規受注高655,000百万円(当期比 101.2%)完成工事高607,000百万円(当期比 104.1%)営業利益53,200百万円(当期比 109.0%)経常利益54,700百万円(当期比 108.9%)当期純利益41,500百万円(当期比 111.2%)を見込んでおります。 (4)対処すべき課題今後の見通しについて申し上げますと、米国の通商政策が世界経済に与える影響が懸念されるものの、国内建設投資につきましては、社会のデジタル化進展に伴う半導体工場、データセンターの建設や首都圏を中心とする大型再開発事業などが数多く計画されており、今後も堅調に推移するものと見込まれます。また、激甚化・広域化する自然災害に備えるレジリエンスの強化や再生可能エネルギーの導入拡大に向けた送配電網の拡充・保全工事など電力関連投資の計画的な実施が予想されます。このような状況の中で当社グループは、2年前倒しで達成した中期経営計画の最終業績目標を再設定し、より一層の飛躍を遂げるため、以下の重点経営施策を実践してまいります。まず始めに、中長期的な建設市場予測を踏まえた成長分野への営業活動やカーボンニュートラルなどお客様ニーズを先取りしたソリューション営業を強力に展開するとともに、グループ会社とのシナジー強化による産業空調分野への参入を図るなど受注拡大を目指してまいります。次に、業務のデジタル化・集約化によって管理・間接部門から現場支援部門への要員シフトを促進するとともに、プレハブ化・ユニット化工場の機能・拠点の拡充、AIを活用した積算業務の迅速化を推し進めるなど、DXを通じた業務・生産プロセス改革による利益の創出に注力してまいります。更には、社会が抱えるエネルギー課題の解決に貢献するグリーンイノベーション企業を目指すため、当社の開発した建物のエネルギー利用状況を見える化するシステムを活用し、脱炭素コンサルティングの事業化を図ってまいります。同時に、事業所への再生可能エネルギーの積極的な導入や業務用車両の電動化比率向上など、事業活動における環境負荷低減に努めてまいります。加えて、社員のエンゲージメントを更に高める人事・賃金制度の見直しや一人ひとりの働き方やキャリア形成に応じた柔軟な勤務・研修体系の整備に取り組んでまいります。併せて、海外人材の採用拡大やシニア社員の活躍促進などダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンを推進し、魅力的な職場づくりと社会を支える人づくりに尽力してまいります。また、長年にわたり培ってきたステークホルダーからの信頼を守り、お客様から選ばれる企業で在り続けるため、安全・品質の確保とコンプライアンスの遵守が経営の最優先事項であるとの意識をグループ全社員に徹底し、公正かつ適正な事業活動の遂行に全力を傾注してまいります。今後とも当社グループは、基盤事業の深化と事業領域の拡大に向けた成長投資を通じて中長期的な企業価値の向上を目指すとともに、自ら変革し未来を切り拓く柔軟かつ強靭な企業体質を確立してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は、次のとおりである。 ①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度のわが国経済は、企業業績が堅調に推移するとともに、賃上げの定着により雇用・所得環境も改善が進むなど、引き続き緩やかな景気回復軌道を歩んだ。このような情勢下にあって、民間建設投資はAI・半導体関連投資やオフィス・商業施設の建設需要増大などにより高水準を維持した。また、電力設備投資についても、計画的な設備投資を電力会社に促すレベニューキャップ制度に基づく設備更新工事を中心に増加した。このため当社グループは、的確な市場動向分析に基づく戦略的な受注活動を推進するとともに、脱炭素、防災・BCPなど社会やお客様からの要請に応えるリニューアル提案営業を強化した。加えて、現場業務を支えるバックオフィス機能の更なる浸透・拡充による生産性向上を図り、受注の獲得と利益の創出に努めた。この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、以下のとおりとなった。 a.財政状態当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ359億4千4百万円増加し、6,032億2千万円となった。 (資産の部)流動資産は、主に受取手形・完成工事未収入金等が328億1千4百万円増加したことから、流動資産合計で前連結会計年度末に比べ331億1百万円増加した。固定資産は、投資有価証券が46億1千3百万円減少したものの、有形固定資産が53億2千2百万円、繰延税金資産が15億5千1百万円増加したことなどから、固定資産合計で前連結会計年度末に比べ28億4千3百万円増加した。 (負債の部)流動負債は、主に支払手形・工事未払金等が58億3千5百万円増加したことから、流動負債合計で前連結会計年度末に比べ56億3千4百万円増加した。固定負債は、主に退職給付に係る負債が59億8千3百万円減少したことから、固定負債合計で前連結会計年度末に比べ48億3千7百万円減少した。負債合計では前連結会計年度末に比べ7億9千6百万円増加し、2,222億7千1百万円となった。 (純資産の部)純資産の部は、主に利益剰余金が321億6千1百万円増加したことから、純資産合計で前連結会計年度末に比べ351億4千8百万円増加し、3,809億4千9百万円となった。 b.経営成績当連結会計年度の業績は、売上高6,718億8千8百万円(前連結会計年度比734億6千1百万円増)、経常利益594億9千8百万円(前連結会計年度比168億4千9百万円増)、親会社株主に帰属する当期純利益423億8千万円(前連結会計年度比150億3千5百万円増)となった。 セグメントごとの業績は、次のとおりである。(設備工事業)当社グループの主たる事業である設備工事業の業績は、新規受注高7,335億8千7百万円(前連結会計年度比830億9千1百万円増)、完成工事高6,608億2百万円(前連結会計年度比732億4千8百万円増)、営業利益563億7千1百万円(前連結会計年度比173億7千3百万円増)となった。 (その他の事業)その他の事業の業績は、売上高110億8千5百万円(前連結会計年度比2億1千2百万円増)、営業利益19億5千5百万円(前連結会計年度比4千5百万円減)となった。 当社グループの売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合は、次のとおりである。前連結会計年度 東京電力グループ150,730百万円25.2% 当連結会計年度 東京電力グループ167,477百万円24.9% ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動による資金の増加があったものの、投資活動及び財務活動により資金が減少したことから、前連結会計年度末から46億2百万円減少し、578億3千5百万円となった。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度では、営業活動によって182億6千3百万円の資金が増加した(前連結会計年度比15億7千8百万円減)。これは、税金等調整前当期純利益616億4千2百万円、仕入債務の増加額57億9千5百万円などの資金増加要因が、売上債権の増加額327億9千5百万円、法人税等の支払額213億8百万円などの資金減少要因を上回ったことによるものである。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度では、投資活動によって101億6千8百万円の資金が減少した(前連結会計年度比89億8百万円増)。これは、投資有価証券の売却61億9百万円の収入があったものの、有形固定資産の取得に148億8千8百万円を支出したことなどによるものである。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度では、財務活動によって126億2千5百万円の資金が減少した(前連結会計年度比131億9千3百万円減)。これは主に、配当金の支払に102億1千9百万円を支出したことなどによるものである。 ③生産、受注及び販売の実績当社グループが営んでいる事業においては、生産実績について定義することが困難であるため、「生産の実績」は記載していない。事業の大部分を占めている設備工事業においては、請負形態をとっているため、販売実績という定義が実態にそぐわないことや、設備工事業以外の事業では受注生産形態をとっていないことから、「受注及び販売の実績」については「①財政状態及び経営成績の状況」におけるセグメントごとの業績に関連付けて記載している。なお、当社グループにおける受注及び販売の実績の大部分を提出会社が占めているため、提出会社個別の実績を参考のため記載すると、次のとおりである。 (提出会社の受注工事高及び完成工事高の実績)a.受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高期別区分前期繰越工事高 (百万円)当期受注工事高 (百万円)計 (百万円)当期完成工事高 (百万円)次期繰越工事高 (百万円)前事業年度 (自 2023年4月1日至 2024年3月31日)屋内線・環境設備工事325,945346,738672,684316,211356,473情報通信工事13,13440,01053,14437,00816,136配電線工事29,156119,718148,875113,31435,561工務関係工事95,88966,044161,93454,349107,585計464,126572,5131,036,639520,883515,756当事業年度 (自 2024年4月1日至 2025年3月31日)屋内線・環境設備工事356,473381,742738,216350,618387,597情報通信工事16,13645,30461,44044,11217,328配電線工事35,561128,226163,787126,75137,036工務関係工事107,58592,033199,61961,646137,972計515,756647,3071,163,063583,128579,935(注)1 前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含む。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれる。2 次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)である。3 提出会社は設備工事業、不動産事業及び発電事業を営んでいるが、不動産事業及び発電事業については僅少であることから含めて記載している。 b.受注工事高期別区分 官公庁 (百万円)民間 計 (百万円)東京電力グループ(百万円)その他(百万円)前事業年度 (自 2023年4月1日至 2024年3月31日)屋内線・環境設備工事30,7624,090311,886346,738情報通信工事9,6303,91726,46340,010配電線工事338104,98214,398119,718工務関係工事53824,34441,16166,044計41,269137,334393,909572,513当事業年度 (自 2024年4月1日至 2025年3月31日)屋内線・環境設備工事35,1163,796342,829381,742情報通信工事14,0155,54225,74545,304配電線工事655111,90615,664128,226工務関係工事23138,22753,57492,033計50,019159,473437,814647,307 c.完成工事高期別区分 官公庁 (百万円)民間 計 (百万円)東京電力グループ(百万円)その他(百万円)前事業年度 (自 2023年4月1日至 2024年3月31日)屋内線・環境設備工事11,5123,265301,432316,211情報通信工事3,7343,84629,42737,008配電線工事496100,81412,003113,314工務関係工事1,37719,54433,42754,349計17,121127,470376,291520,883当事業年度 (自 2024年4月1日至 2025年3月31日)屋内線・環境設備工事15,5363,485331,596350,618情報通信工事10,2815,48028,35044,112配電線工事309111,44714,994126,751工務関係工事1,92221,37638,34761,646計28,049141,789413,288583,128(注)1 完成工事のうち主なものは、次のとおりである。 前事業年度鹿島建設㈱・JASM 第一工場新築工事(電気設備工事)虎ノ門・麻布台地区市街地再開発組合・麻布台ヒルズ 森JPタワー新築工事(電気設備工事)㈱大林組・春日部市新本庁舎建設工事(電気設備工事)合同会社道北風力・道北風力発電事業 浜里ウインドファーム建設工事YOUテレビ㈱・YOUテレビFTTH化工事 当事業年度国立大学法人大阪大学・大阪大学(吹田)医学部附属病院統合診療棟等新営その他電気設備工事千葉県香取市・香取市280MHz帯デジタル防災無線システム整備工事清水建設㈱・BLUE FRONT SHIBAURA TOWER S(電気設備工事)キオクシア㈱・キオクシア岩手第2製造棟工事(電気設備工事)福島送電㈱・66kV都路葛尾線ほか新設工事 2 完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりである。前事業年度 東京電力グループ127,470百万円24.5% 当事業年度 東京電力グループ141,789百万円24.3% d.次期繰越工事高2025年3月31日現在 区分官公庁 (百万円)民間計 (百万円)東京電力グループ(百万円)その他(百万円)屋内線・環境設備工事56,1511,832329,614387,597情報通信工事11,8572325,23817,328配電線工事51223,19013,33337,036工務関係工事80639,95697,210137,972計69,32865,210445,396579,935(注) 次期繰越工事のうち主なものは、次のとおりである。 東日本高速道路㈱・東北支社管内 ETC設備増設工事㈱大林組・(仮称)沖縄県宮古島コンドミニアム計画(空調設備工事)鹿島建設㈱・赤坂二・六丁目プロジェクト(東館)新築工事(電気設備工事)戸田建設㈱・虎ノ門一丁目東地区第一種市街地再開発事業(電気設備工事)合同会社ユーラスエナジー小田野沢・新小田野沢ウインドファーム建設工事 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりである。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、経営会議等で合理的な検討を行っている。 ①当連結会計年度の財政状態の分析当連結会計年度の財政状態の概要については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載している。連結決算と個別決算の差額は、資産合計が714億5千万円であり、連単倍率は1.13倍である。セグメントでは、設備工事業の資産合計が前連結会計年度末に比べ377億8百万円増加し5,489億9千1百万円、その他の事業が34億8千8百万円増加し925億4千1百万円となり、設備工事業が85.6%を占めている。なお、1株当たり純資産額は、前連結会計年度末の1,633.95円から1,799.74円となり、自己資本比率は、前連結会計年度末の58.87%から60.98%となった。 ②当連結会計年度の経営成績の分析当連結会計年度は、的確な市場動向分析に基づく戦略的な受注活動を推進するとともに、脱炭素、防災・BCPなど社会やお客様からの要請に応えるリニューアル提案営業を強化した。加えて、現場業務を支えるバックオフィス機能の更なる浸透・拡充による生産性向上を図り、受注の獲得と利益の創出に努めた。この結果、当連結会計年度の業績は、売上高及び利益いずれも前連結会計年度を大きく上回った。売上高は、当社及び連結子会社で増加したことにより、前連結会計年度に比べ734億6千1百万円増加し、6,718億8千8百万円となった。連結決算と個別決算の差額は887億6千万円であり、連単倍率は1.15倍である。セグメントでは、設備工事業が6,608億2百万円、その他の事業が110億8千5百万円となり、設備工事業が売上高の98.4%を占め、また東京電力グループからの売上高は1,674億7千7百万円となった。利益は、主に当社で増加したことにより、営業利益が173億9千1百万円増加し、583億2千6百万円となった。セグメントでは、設備工事業が563億7千1百万円、その他の事業が19億5千5百万円となった。また、経常利益が168億4千9百万円増加し594億9千8百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は150億3千5百万円増加し423億8千万円となった。連単倍率は、営業利益1.20倍、経常利益1.19倍、親会社株主に帰属する当期純利益1.14倍である。なお、1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の133.80円から207.35円となり、自己資本利益率(ROE)は、前連結会計年度の8.65%から12.08%となった。また、当連結会計年度の連結業績見通しに対する達成状況は、以下のとおりである。業績見通し 実績 達成率完成工事高 666,000百万円 671,888百万円 100.9%営業利益 57,000百万円 58,326百万円 102.3%経常利益 58,200百万円 59,498百万円 102.2%親会社株主に帰属する当期純利益 41,700百万円 42,380百万円 101.6% ③経営成績等に重要な影響を与える要因当社グループを取り巻く経営環境は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであり、また、「3 事業等のリスク」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載している各要因が、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している。 ④キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載している。当社グループの運転資金需要のうち主なものは、設備工事業における材料費・外注費等の工事費のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用である。投資を目的とした資金需要は、事業継続、施工力維持・強化、生産性・安全性向上並びに事業領域拡大等に資する設備投資である。当社グループは、事業運営上必要な資金を安定的に確保することを基本方針としている。運転資金及び設備投資資金については、自己資金及び金融機関からの借入により資金調達を行っている。短期借入金は主に運転資金に係る資金調達であり、長期借入金は主に設備投資に係る資金調達である。当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は578億3千5百万円であり、複数の金融機関に十分な未使用の借入枠を有している。 ⑤重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。当社グループの連結財務諸表における重要な会計上の見積りは、詳細を「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載している。当該見積りは、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づく合理的な仮定を用いて、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っているが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果と異なる場合がある。なお、会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えられる項目は以下のとおりであり、当該見積りの詳細を「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載している。 ・一定の期間にわたり履行義務を充足するにつれて収益を認識する方法による完成工事高の計上工事契約については、履行義務の充足に向けての進捗度を見積り、当該進捗度に基づき一定の期間にわたり完成工事高を計上している。進捗度の見積りは発生したコストに基づいたインプット法によっており、当該見積りに用いた仮定は、工事収益総額と工事原価総額を合理的に見積もった実行予算である。 ・工事損失引当金受注工事に係る将来の損失に備えるため、当連結会計年度末手持工事のうち損失の発生が見込まれ、かつ、その金額を合理的に見積もることができる工事について、損失見込額を工事損失引当金として計上している。当該見積りに用いた仮定は、工事契約ごとに合理的に見積もった実行予算である。 ・減損損失減損の兆候がある資産又は資産グループについて、回収可能価額が減損損失判定時点の帳簿価額の合計を下回る場合、減損損失判定時点の帳簿価額の合計と回収可能価額との差額を減損損失として計上している。当該計上に用いた仮定は、正味売却価額及び使用価値である。
事業リスク
- 事業環境の変化建設関連投資や電力設備投資の減少は、関電工グループの主要な収益源に直接影響を及ぼす可能性があります。特に、東京電力グループからの受注が売上高の約3割を占めるため、同グループの投資計画の変動は業績に大きな影響を与える可能性があります。
- 資材費・労務費の価格変動建設工事に必要な資材の価格や、人件費である労務費が著しく上昇した場合、それを工事の請負代金に十分に転嫁できないと、利益が圧迫され業績が悪化する可能性があります。特に、昨今の原材料価格の高騰や人手不足は、このリスクを顕在化させる要因となり得ます。
- 工事施工に関するリスク大規模な工事を多数手掛ける中で、重大な人身災害や品質上の不具合、事故が発生する可能性があります。これらの問題は、工事の遅延による追加コスト発生、損害賠償、企業の信用失墜など、多岐にわたる悪影響を業績に与える可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりである。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存である。また、これらのリスクに対する管理体制を「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要」に記載している。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、経営会議等で合理的な検討を行っている。 (1)事業環境の変化想定を上回る建設関連投資及び電力設備投資の減少等、事業環境に著しい変化が生じた場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。なお、当社グループの売上高のうち、東京電力グループの割合は約3割である。このリスクの対応については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載している。 (2)資材費・労務費の価格変動資材費・労務費の価格が著しく上昇し、これを請負代金に反映できない場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。このリスクに対応するため、工事請負契約への反映を協議するとともに、サプライチェーンの多様化等による原価低減に取り組んでいる。 (3)工事施工等のリスク工事施工に関し、重大な人身災害、品質上重大な不具合や事故が発生した場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。このリスクに対応するため、安全・品質統括ユニットを設置し、その管下の安全・品質部において重大な人身災害・設備事故の撲滅に向けたリスクマネジメントを強化している。また、人身災害では中央安全委員会、設備事故・品質不良等では中央品質委員会において分析と対策の立案を実施し、安全品質研修や危険予知活動により対策の浸透・定着を進めることで、安全及び施工品質の確保を図っている。 (4)取引先の信用リスク建設業においては、一取引における請負代金が大きく、また多くの場合には、工事目的物の引渡時に多額の工事代金が支払われる条件で契約が締結される。工事代金を受領する前に取引先が信用不安に陥った場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。このリスクに対応するため、取引先に対する信用状況確認の徹底により、不良債権の発生防止に努めている。 (5)資産保有リスク営業活動上の必要性から、不動産・有価証券等の資産を保有しているため、保有資産の時価が著しく下落した場合等、または事業用不動産の収益性が著しく低下した場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。このリスクに対応するため、事業用不動産は、減損リスク等の把握により管理している。投資有価証券のうち政策保有株式は、保有意義や資産効率等を取締役会等で毎年検証し、保有意義が低下した株式は原則として売却している。 (6)退職給付債務年金資産の時価の下落、運用利回り及び割引率等の退職給付債務算定に用いる前提に変更があった場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。このリスクに対応するため、年金資産運用の基本方針を定め、定期的に運用資産の評価を行っている。 (7)法的規制建設業法、独占禁止法、労働安全衛生法等による法的規制を受けており、法的規制の改廃や新設、適用基準等の変更があった場合、または法的規制による行政処分等を受けた場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。このリスクに対応するため、各業務執行部門及び法務部門において法的規制の改廃や新設等の動向を常に把握し、対応及び遵守状況を確認することにより、法的規制の遵守に努めている。 (8)情報流出のリスクサイバー攻撃による情報の窃取や、システムデータの改ざん・喪失等の発生により、多額の損害賠償が発生した場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。このリスクに対応するため、社内規程を整備し、情報システムのセキュリティ強化や従業員への教育を行っている。また、サイバー攻撃による被害の最小化に向け、インシデント対応体制として組織内CSIRT(Computer Security Incident Response Team)を設置し、役割や報告体制の明確化を図っている。 (9)非常災害のリスク大規模地震や台風等の自然災害の発生に伴い、事業活動の中断や遅滞が発生した場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。このリスクに対応するため、社内規程を整備し、従業員への周知や事業所停電対策の実施、非常用備蓄品の備蓄推進等の対策を講じている。