研究開発費(時系列)
年度 R&D費用(億円) 設備投資(億円)
2025-03
-
151
2024-03
-
296
2023-03
-
97
2022-03
-
91
2021-03
-
73
研究開発活動(本文)
FY2025
FY2024
FY2023
FY2022
FY2021
FY2020
FY2019
FY2018
FY2017
FY2016
FY2025|1,657 文字
6【研究開発活動】当社グループは、既存事業の安全・品質・効率の向上や社会の持続的成長に資することを目的として、「既存領域」、「グリーンイノベーション領域」、「将来領域」の3領域を意識した技術開発及び「防災・BCPに関する技術開発」に重点的に取り組み研究開発活動を行った。「既存領域」では作業の効率化と安全性向上を目指し、配電作業用アシスト工具の疲労度軽減効果確認システムの開発、「グリーンイノベーション領域」ではエネルギーマネジメントシステム(EMS)の開発、「防災・BCPに関する技術開発」として移動通信電源車(KANDENKO V-hub)の開発などを積極的に推進するとともに、産官学及びグループ会社との連携による技術開発の強化に取り組んだ。当連結会計年度における研究開発費は、2,728百万円であり、主な研究開発成果は、以下のとおりである。なお、研究開発費をセグメントごとに区分していない。 (設備工事業)「配電作業用アシスト工具の疲労度軽減効果確認システム」の開発配電現場の作業環境改善や疲労度軽減を図るため、特に高齢化が進む作業員に配慮した配電作業用アシスト工具類を開発・導入している。従来は、アンケート調査により労働負荷軽減効果を確認していたため、定性的な評価となり評価基準が曖昧となることが問題であった。そこで作業者に筋電位センサーを取り付け、作業ごとの疲労度を計測した結果からアシスト工具類による疲労軽減効果を定量的に評価できる手法を検討し、動作解析技術により各作業員の作業動作を可視化して疲労度との関係、アシスト工具類による動作の変化を分析している。また、熟練者と初心者の動作の違いを比較することにより作業効率化も検討できる。今後は、計測結果から疲労度指標を作成し、疲労に起因する災害防止に向けた検討を行い、安全性向上を図っていく。 「エネルギーマネジメントシステム(EMS)」の開発脱炭素社会を目指す現代において建築設備からの温暖化ガスの排出量を抑制するには、大規模施設だけでなく、数多く存在する中規模施設の省エネが重要である。エネルギーマネジメントシステム(以下、EMSという。)の導入が十分に進んでいない中規模施設をターゲットにし自社開発を行っている。このEMSの特徴として、建物の電力量やガスなどの二次エネルギー消費量をクラウドベースでリアルタイムに可視化し、複数の建物を監視することも可能である。また、設備管理者のみならず、設備利用者にもエネルギーの消費状況が瞬時に把握できるダッシュボード画面を提供することで、エネルギー消費を抑制し省エネルギーへの貢献が期待できる。さらに、自己給電による無線センサーを基本構成とし、設置工事や設置後の保守も容易に行える。今後は、空調機などの設備機器の制御や蓄電池を組み合わせたデマンドレスポンスに対応する進化型のEMSとなり、脱炭素社会に向けた社会の要請に応えるとともに、受注拡大を目指す。 「移動通信電源車(KANDENKO V-hub)」の開発従来の電力のような固定型インフラに加えて、変化する需要に対し必要な場所に移動し、インフラが脆弱な環境でも通信・電力を供給する仕組みを提供するため、衛星通信アンテナ、大型バッテリー、大型オルタネータ(発電機)を搭載する移動通信電源車「KANDENKO V-hub」を開発した。当社のフィールドエンジニアリング力を活かし、現場支援、地域支援、災害支援で活躍できる車両であることをコンセプトとしている。各支援では映像伝送サービス、衛星通信Wi-Fiを利用したインターネット接続サービス、電源供給サービスの「見せる、繋がる、供給する」サービスを提供する。今後は、全国の自治体と防災を中心とした連携を強化することに加え、野外音楽イベントや大規模テーマパークを主としたエンターテインメント市場にも展開し、災害への対応力向上を図るとともに、受注拡大を目指す。 (その他の事業)当連結会計年度においては、該当事項なし。
FY2024|1,476 文字
6【研究開発活動】当社グループは、既存事業の安全・品質・効率の向上や社会の持続的成長に資することを目的として、「デジタル化・ロボット化に関する技術開発」、「防災・BCPに関する技術開発」及び「脱炭素に関する技術開発」に重点的に取り組んだ。当連結会計年度は、「現場の稼ぐ力を創る技術開発」を念頭におき研究開発活動を行った。特に、デジタル化・ロボット化に関する技術開発として、現場での測定記録を効率的に行うことができる測定記録支援システムや自走式天井配線ロボットの改良、防災・BCPに関する技術開発として、誘導員の安全化対策システム、脱炭素に関する技術開発として、EVバス運行・充電管理システムの開発等を積極的に推進するとともに、産官学及びグループ会社との連携による技術開発の強化に取り組んだ。当連結会計年度における研究開発費は、2,355百万円であり、主な研究開発成果は、以下のとおりである。なお、研究開発費をセグメントごとに区分していない。 (設備工事業)「測定記録支援システム」の改良屋内線現場において、点検測定業務を効率化するために開発した測定記録支援システム「BLuE」は、対応する測定器が限られていることが課題であった。そこで、従来対応していた照度計、クランプメーター、コンセントテスタ等の電気設備系測定器に加え、適用する機器を、風速計、温湿度計、圧力計等の空調衛生設備系測定器、ノギス、マイクロメーター、トルクレンチ等の工具・測距系測定器等45機種に拡大した。今後、本システムに対応する測定器機種を更に拡大するとともに、作業効率の向上を図っていく。 「自走式天井配線ロボット」の改良当社グループで開発した自走式天井配線ロボット「楽々とおる君NEO」は、360°カメラ搭載による視認性の向上等、現場で使用しやすいように改良を重ねた機器であり、JECA FAIR 2023において日本電設工業協会奨励賞を受賞した。当連結会計年度においては、製造販売に向けメーカーと実施許諾契約を締結し、走破性や視認性を更に向上させた試作品を製作した。今後、検証試験によって本機器の性能を確認するとともに、受注拡大を目指す。 誘導員の安全対策システムの研究道路工事現場において、通行車両と交通誘導員の接触による人身災害が問題となっている。そこで、交通誘導員が安全な位置から誘導警備を行うことができる安全対策システムを研究した。当連結会計年度においては、工事用信号機の改良に取り組み、ドライバーからの視認性を向上させるため、適正な信号機配置及び電光盤や補助板等の追加措置の有効性を検証した。今後、交通量に応じた信号の切り替えができるよう、AIを用いた交通誘導警備システムの実現を目指し、安全性向上を図っていく。 「EVバス運行・充電管理システム」の開発EVバスは充電に時間がかかることから、その導入にあたり、運行計画に合わせた充電計画の作成が課題となっている。そこで、ネットワークを介して複数の急速充電器を遠隔で制御監視できる「EVバス運行・充電管理システム」を開発した。本システムを利用し適正な充電管理をすることで、ピークシフトによる電気料金の低減が期待できる。また、入出庫管理システムと組み合わせることで、ディーゼルバスも含めた在車状況を把握でき、急遽の車両振替にも対応可能である。今後、脱炭素社会に向けた社会の要請に応えられるよう、本システムを通じてEVバスの普及を促進するとともに、受注拡大を目指す。 (その他の事業)当連結会計年度においては、該当事項なし。
FY2023|1,449 文字
6【研究開発活動】当社グループは、既存事業の安全・品質・効率の向上や社会の持続的成長に資することを目的として、「デジタル・ロボット化推進に資する技術開発」、「防災・BCPに関する技術開発」及び「脱炭素社会へ向けた技術開発」に重点的に取り組んでいる。当連結会計年度は、「現場の稼ぐ力を創る技術開発」を念頭におき研究開発活動を行った。特に、ロボット化に資する技術開発として、自動で照度等様々な測定を行う移動体ロボットや自走式天井配線ロボットの開発、脱炭素社会へ向けた技術開発として、二酸化炭素排出量算定方法に関する研究等を積極的に推進するとともに、産官学及びグループ会社との連携による技術開発の強化に取り組んだ。当連結会計年度における研究開発費は、1,733百万円であり、主な研究開発成果は、以下のとおりである。なお、研究開発費をセグメントごとに区分していない。 (設備工事業)「自動測定移動体ロボット」の開発屋内線現場において、竣工前に照度等様々な測定を行うが、膨大な測定作業と記録業務の効率化が課題となっている。そこで、CAD図面上で測定したい地点を指定し、その地点まで自動的に測定器等を誘導するロボット「BLuE駈(かける)」を開発した。当社グループで開発した測定記録支援システム「BLuE」と組み合わせることで、全自動的に測定と記録を行うことができる。今後、対応測定器の拡大により、更なる作業効率の向上を図っていく。 「自走式天井配線ロボット」の改良従来の天井裏の配線作業では、高所でかつ狭い場所での作業となることから危険を伴い、作業効率も大幅に低下していた。また、近年需要が増しているリニューアル工事では、天井裏に既存設備があることから、以前、当社グループで開発した自走式天井配線ロボットには走破性の向上が要求されている。そこで、走破性の向上はもとより、軽量化、360°カメラ搭載による視認性の向上等、様々な現場で使用しやすいように改良を加えた、「楽々とおる君NEO」を開発した。今後、本装置を活用し、リニューアル工事での安全性の確保及び作業効率の向上を図っていく。 ローカル5G構築における実証研究インフラ設備のデジタル化、ロボット化には、高度な通信設備の構築が必要である。ローカル5Gは、超高速・低遅延・高セキュリティという特長の次世代通信設備技術である。ローカル5G構築に当たり、設計や施工時の課題の解決、ソリューション開発、保守運用方法等について実証を行う実験設備「ローカル5Gラボ」を開設した。今後、工場やオフィスビル、プラント、発変電所、建設現場等屋内外の幅広いフィールドにおいてもノウハウを蓄積し、ローカル5G工事の受注拡大を目指す。 二酸化炭素排出量算定方法に関する研究脱炭素社会に向けて、二酸化炭素排出量削減への取組みの効果を把握するために、二酸化炭素排出量算定方法の確立が課題となっている。そこで、実際の建築物件における電気設備工事部分の二酸化炭素排出量(Scope3)を、原単位データベース(IDEA)を用いた積み上げ方式により算出を行い、調達する電気設備の排出原単位、活動量、排出原単位への換算について知見を得ることができた。今後、研究を継続してより迅速な二酸化炭素排出量算定方法を確立し、二酸化炭素排出量削減への取組みの効果を数値化することを通じて、脱炭素社会に向けた社会の要請に応えられるように図っていく。 (その他の事業)当連結会計年度においては、該当事項なし。
FY2022|1,260 文字
5【研究開発活動】当社グループは、現場が抱える課題やお客様からのニーズに対応することを目的として、「デジタル・ロボット化推進に資する技術開発」、「防災・BCPに関する技術開発」及び「脱炭素社会へ向けた技術開発」に重点的に取り組んでいる。当連結会計年度は、「現場の稼ぐ力を創る技術開発」を念頭におき研究開発活動を行った。特に、ロボット化に資する技術開発として、資機材の運搬作業を支援するロボットの開発、脱炭素社会へ向けた技術開発として、エネルギー需要予測ソフトの開発などを積極的に推進するとともに、産官学及びグループ会社との連携による技術開発の強化に取り組んだ。当連結会計年度における研究開発費は、1,663百万円であり、主な研究開発成果は、以下のとおりである。なお、研究開発費をセグメントごとに区分していない。 (設備工事業)「接近センサ」の開発従来の活線警報装置は、装置本体が充電部に近接しなければ電圧を検知しないため、背中や足など装置を〝装着していない〟〝装着できない〟部位は感電保護の「死角」となり、感電事故防止対策として不十分な場合があった。そこで、人が充電部に接近した時に生じる人体の電位上昇を検知し、人体全身の高圧充電部への接近を警告することができる、ヘルメット装着型の活線警報装置「接近センサ」を開発した。今後、本活線警報装置を活用し、現場作業の安全性向上を図っていく。 「電設資機材運搬ロボット」の開発建設業界全体の人手不足・高齢化に伴い、電設資材の運搬作業における作業員の身体的負荷の軽減が課題となっている。そこで、自動追従機能や無人搬送機能、段差検知・自動停止機能などを搭載した電設資機材運搬ロボットを開発した。今後、本ロボットの機能の更なる拡充や運用方法の検討を進め、ロボット化推進による現場作業の省力化と安全性向上を図っていく。 エネルギーマネジメントシステム用「エネルギー需要予測ソフト」の開発エネルギーマネジメントにおいて需要予測の正確性と即時性が求められるが、従来の一般的な手法では誤差が大きいことや、予測の回答までの時間が長いことが課題となっている。そこで、過去のエネルギー使用量蓄積データより当日の需要予測に有用なデータを抽出し、省エネ効果の負荷予測及びエネルギー需要予測を行うソフトを開発した。今後、本ソフトを活用し、エネルギーマネジメントの最適化を通じて脱炭素社会の実現を図っていく。 無電柱化対策技術「小口径カーブ配管装置」の改良小口径カーブ配管装置は、道路上の基幹電力管路から需要家へ分岐回路を敷設する際に非開削で施工することができる装置であるが、本装置の推進管を地中に押込む際に、短距離で急激に立ち上げる施工方法の確立が課題であった。そこで、推進装置を上向き角度で据え付けることができる推進架台の開発を行った。今後は、複数の配管を同時に敷設するための研究を進め、更に需要拡大が期待される無電柱化施工の受注拡大を目指す。 (その他の事業)当連結会計年度においては、該当事項なし。
FY2021|1,603 文字
5【研究開発活動】当社グループは、現場が抱える課題やお客様からのニーズに対応することを目的として、「安心・安全、災害への対応に資する技術開発」、「業務効率の向上に資する技術開発」及び「事業領域拡大を支える技術開発」に重点的に取り組んでいる。当連結会計年度は、「オープンイノベーションによる技術開発と利益創出力の強化」を念頭におき研究開発活動を行った。特に、災害への対応に資する技術開発として、設備のレジリエント化に関する研究、業務効率の向上に資する技術開発として、ITを活用した現場支援システムの開発、事業領域拡大を支えるVPP(Virtual Power Plant、仮想発電所)の事業化に向けた技術開発などを積極的に推進するとともに、産官学及びグループ会社との連携による技術開発の強化に取り組んだ。当連結会計年度における研究開発費は、1,522百万円であり、主な研究開発成果は、以下のとおりである。なお、研究開発費をセグメントごとに区分していない。 (設備工事業)「過電圧低減接地システム」の開発接地工事の施工において、目的とする接地抵抗値を得るためには、ある一定程度の敷地を必要としており、都内等限られた敷地の中で接地工事を行うためには工夫と手間を要していた。そこで、省スペースで施工可能であり、低い接地抵抗が得やすくかつ接地抵抗が調整できることに加え、落雷時の過電圧を抑制することができる過電圧低減接地システム「DRAM-Kan (Direct Resistance Adjust Material of KANDNENKO)」を開発した。今後、本システムを活用し、お客様設備のレジリエント化へのニーズに応え災害への対応力向上を図るとともに、受注拡大を目指す。 「停電復電シミュレーションシステム」の開発電気設備の定期点検や改修工事における停電復電作業では、操作手順書や通電範囲などの資料作成における業務繁忙が課題となっている。そこで、CADで作成された単線路線図などの系統図からシンボルや電力線を認識させシミュレーション図を自動作成し、遮断器の投入開放操作をPC上で再現すると同時に自動記録を行って操作手順書や状態遷移図を作成することができるシステムを開発した。今後、本システムを活用し、現場実装へ向けた実証試験を進め、更なる業務効率の向上を図っていく。併せて、若手社員研修などにも活用し、若手社員の技術の向上を目指す。 360°カメラによる「遠隔監視システム」の開発モバイル5G市場の加速により移動体工事が小口化・短期化・多量化・広域化する一方、アンテナ設置工事の特性上高所エリアでの危険性は変わらず、安全・施工品質を確保するため、効率的な現場巡視が課題となっている。そこで、可搬型の360°カメラに着目し、撮影した画像を遠隔で確認することで現場環境や作業進捗状況の把握など現場を俯瞰することができるシステムを開発した。データ送信時は、外部からのアクセスができない安全な閉域網の無線を利用し、情報漏洩を避けることができる他、可搬型であり遠隔でサポートできることから、現場の負担も軽減することができる。今後、本システムを活用し、業務効率の向上及び現場作業の安全性向上を図っていく。 (その他の事業)VPP構築実証事業への参画電力需給調整市場では、需要家側の小規模なエネルギーリソースを、IoTの技術により束ね(アグリゲーション)、遠隔・統合制御することで電力の需給バランスの調整に活用する仕組みの構築が進められている。当社は、東京電力グループの一員として経済産業省の補助事業であるVPP構築実証事業にリソースアグリゲータとして参画しており、エネルギーリソースとしてLPガスエンジン発電機(3kVA×10台)を導入し、通信システムを構築した。今後、本システムの実証試験を進め、事業領域拡大を目指す。
FY2020|1,321 文字
5【研究開発活動】当社グループは、現場が抱える課題やお客様からのニーズに対応することを目的として、「安全・品質、施工効率向上に資する技術開発」、「顧客ニーズに応える技術開発」及び「事業領域拡大を支える技術開発」に重点的に取り組んでいる。当連結会計年度は、「社内外との連携強化で現場生産性向上を目指す」を念頭におき研究開発活動を行った。特に、安全・品質、施工効率向上に資する技術開発として、ITを活用した現場支援システムの開発や、先進技術「MR(複合現実)」を活用したメンテナンス技術の開発、お客様設備の信頼性向上に資する技術開発などを積極的に推進するとともに、産官学及びグループ会社との連携による技術開発の強化に取り組んだ。当連結会計年度における研究開発費は、1,428百万円であり、主な研究開発成果は、以下のとおりである。なお、研究開発費をセグメントごとに区分していない。 (設備工事業)「測定記録支援システム」の開発屋内線現場において、竣工前に行われる膨大な測定作業と記録業務にかかる手間が課題となっている。そこで、測定器とタブレット型PCを無線で連携させ、測定と同時に自動で報告書を完成させることができる測定記録支援システム「BLuE」を開発した。今後は本システムに対応する測定器機種の拡大、ドローンやAGVと組み合わせた全自動測定記録システムの開発を進め、更なる作業効率の向上を図っていく。 「異常発熱発見システム」の開発電気設備の異常な発熱による火災防止策として、MRスマートグラスと頭部に装着した赤外線カメラを組み合わせることで、温度分布を現実世界に重ねて視認することができるウェアラブルシステム「サーモMR」を開発した。今後、本システムを活用し、普段の巡視や定期パトロール時における異常な発熱箇所の早期発見を可能とするとともに、作業の安全性向上を図っていく。 「シューチェーン電動架線機」の開発送電線工事では、電線の延線や撤去作業に油圧駆動式のシューチェーン巻取延線車を使用しているが、重量があり運搬に大きな負荷がかかることや、部品数が多く構造も複雑でありメンテナンスに支障をきたすこと、また低張力下での定速度延線が難しいことなどが課題であった。そこで、当社及びグループ会社で連携し、架線機の軽量化及びメンテナンス性と運転制御能力の向上を実現した電動駆動式の架線機を開発した。今後、本架線機を活用し、送電線現場作業の効率化と安全性向上を図っていく。 「蓄電池遠隔監視システム」の開発情報通信設備において、緊急時のバックアップ電源として使用されている蓄電池は、経年劣化により機能が低下するため、定期的に点検を行う必要があるが、山間部など遠隔地での設備点検には労力と時間が嵩むことが課題であった。そこで、電圧・電流、温度、内部抵抗データを定期的に自動収集する事により経年劣化による機能低下をリアルタイムで把握できるシステムを開発した。本システムを活用することで作業の効率化のみならず、蓄電池交換時期の予測が可能となることから、今後、更なるお客様設備の信頼性向上を図っていく。 (その他の事業)当連結会計年度においては、該当事項なし。
FY2019|1,344 文字
5【研究開発活動】当社グループは、現場が抱える課題やお客様からのニーズに対応することを目的として、「現場の生産性向上に資する技術開発」、「安全・省力化に資する技術開発」、「顧客ニーズに応える技術開発」及び「事業領域拡大を支える技術開発」に重点的に取り組んでいる。当連結会計年度は、「デジタル技術の活用とプレハブ化で現場生産性向上を目指す」を念頭におき研究開発活動を行った。特に、現場の生産性向上や省力化に資する技術開発として、現場作業のプレハブ化技術の研究やIT・ロボットを活用した技術、事業領域拡大を支える無電柱化に向けた技術開発などを積極的に推進するとともに、産官学及びグループ会社との連携による技術開発の強化に取り組んだ。当連結会計年度における研究開発費は、1,381百万円であり、主な研究開発成果は、以下のとおりである。なお、研究開発費をセグメントごとに区分していない。 (設備工事業)現場生産性向上に向けた「プレハブ化技術」の研究屋内線現場で行う加工・組立・取付の各作業のうち、加工作業と組立作業のオフサイト工場を設置した。これに加え、EPSプレハブ化工法や動力盤・室外機一体化工法などの研究を更に進めることで、現場作業の省力化・効率化による生産性向上を図っていく。また、今後現場支援システムを構築し、現場・工場間での図面データの送受信を可能とすることで、更なる現場の生産性向上を目指す。 「架空延線ロボット」の開発架空配電線の張替工事では、メッセンジャーロープの延線を効率的かつ安全に行うことが重要であるが、樹木や見通しの効かない場所、山岳地や谷横断箇所など人の容易に立ち入れない場所では延線作業に苦労していた。そこで、既設の低圧配電線を利用でき、遠隔操作が可能な走行性能・牽引能力に優れた自走式の架空延線ロボットを開発した。今後、本ロボットを活用し、架空配電線現場作業の安全性向上と省力化を図っていく。 無電柱化対策技術「小口径カーブ配管装置」の開発電柱を介さず、道路上の基幹電力管路から需要家へ分岐回路を敷設する場合は、従来、地表面から掘削を行う開削工法が用いられてきたが、需要家内の開削に対して周辺住民の理解が得られないことや、塀やコンクリート床版などの支障物撤去・復旧により手間と時間を要することなどが問題であった。そこで、既存工法を改良し、LEPφ80mmの管路を非開削工法で敷設できる装置を開発した。本装置を活用することで管路掘削作業の省力化のみならず、需要家等の負担軽減が期待されることから、今後、更に需要拡大が期待される無電柱化施工の受注拡大を目指す。 「半自動難着雪リング取付装置」の開発送電線工事に使用する難着雪リングの取付作業は、従来、架線電工が電線を宙乗りしながら、一つ一つ手で取付ける手間と時間を要する細かい作業であった。また、資材や工具の落下防止への注意を伴う作業であるため作業時間の短縮が困難であった。そこで、架線電工による宙乗り作業の効率化と高速化を目的に、当社及びグループ会社で連携し難着雪リング取付けの自動化装置を開発した。今後、本装置を活用し、送電線現場作業の省力化を図っていく。 (その他の事業)当連結会計年度においては、該当事項なし。
FY2018|1,479 文字
5【研究開発活動】当社グループは、現場が抱える課題やお客様からのニーズに対応することを目的として、「現場の安全・省力化・コストダウンに資する技術開発」、「お客様ニーズに応える技術開発」及び「事業領域拡大を支える技術開発」に重点的に取り組んでいる。当連結会計年度は、「社会を支える“100年企業”を目指し、技術開発で当社のブランド力をアップ」を念頭におき研究開発活動を行った。特に、作業安全・省力化に資するITやロボット導入技術、BCP・防災への対応技術、社会インフラ設備に対応可能な応用技術の開発を積極的に推進するとともに、新たに研究体制強化、新機軸創出、社外への技術力アピール・ブランド力強化に取り組んだ。当連結会計年度における研究開発費は、12億1千7百万円であり、主な研究開発成果は、以下のとおりである。なお、研究開発費をセグメントごとに区分していない。 (設備工事業)バーチャルリアリティ技術を活用した「安全教育システム」の開発「転倒」、「飛来・落下」、「切れ」等の労働災害を防止するためには、作業現場に潜在する危険箇所を予測し、危険を回避できる安全意識の向上が必要である。そこで、バーチャルリアリティ技術を活用し、重大災害に発展する可能性の高い「墜落」災害、「感電」災害を、映像ソフトと音・振動・電気などで視覚・聴覚・触覚等を刺激することにより体感し、危険感受性を高め安全意識の向上を図る教育ソフトを開発した。今後、施工本部、支社等で本システムによる危険体験研修を実施し、安全意識の向上を図っていく。 「計測記録支援システム」の開発屋内線現場での照度測定結果は、測定者又は記録者が図面や帳票に手書きで記入後、電子データ入力により清書していることから、記録・入力作業に手間がかかるうえ、誤入力の可能性もある。そこで、測定結果を直接web上の図面や帳票に自動入力、送信可能なシステムを開発した。今後、絶縁抵抗測定や電圧測定作業等にも本システムを対応させ、現場作業の省力化による作業効率の向上を図っていく。 「変圧器耐震装置」の開発配電用変圧器変位量抑制指針に適合しない旧式変圧器に取付可能な変圧器耐震装置を開発した。これにより、地震動による変圧器上部の揺れを抑制し、変圧器本体の保護や付随する設備との間に生じる短絡・地絡等の事故を防止することができる。今後、本装置をお客様のBCPに貢献する災害対策技術として提案し、リニューアル工事等の受注拡大を目指す。 無電柱化対策技術「簡易管路掘削機」の開発電線共同溝工事では、地先店舗や住宅出入り口を確保しながら開削工事を行うことが要求されるため、地元住民等の要望に合わせて施工時間・工程の組み立てを行っており、施工効率低下の原因となっている。そこで、店舗や住宅出入り口等の短距離を非開削で管路掘削可能な取り扱いが簡単な掘削機を開発した。今後、本掘削機を活用し作業効率の向上と、電力工事に加え他のインフラ関連工事の受注拡大を目指す。 (その他の事業)「LPガスエンジン発電機」の開発過去の震災等において、各地に設置されている非常用発電機(ディーゼルエンジン式)が十分に機能しなかった事例を参考に、環境性能に優れたLPガスを燃料とした、小型軽量・低騒音で運転・保守メンテナンスに優れており、かつIoTを活用した遠隔監視・操作が容易なLPガスエンジン発電機を開発した。今後、官民の各地に設置されている非常用発電設備のリプレイス需要やこれから整備されるインフラ工事に合わせた新規需要に合わせて積極的に受注拡大を目指す。
FY2017|1,241 文字
6【研究開発活動】当社グループは、お客様からのニーズや現場が抱える課題に対処することを目的として、「お客様ニーズに応える技術開発」、「現場の安全・省力化・コストダウンに資する技術開発」及び「事業領域拡大を支える技術開発」に重点的に取り組んでいる。当連結会計年度は特に、お客様設備の長寿命化や信頼性向上技術、作業安全・省力化に資する新工法やロボット導入技術、鉄道や港湾など社会インフラ設備に対応可能な応用技術の開発を積極的に推進した。当連結会計年度における研究開発費は、11億8千8百万円であり、主な研究開発成果は、以下のとおりである。なお、研究開発費をセグメントごとに区分していない。 (設備工事業)「小口径推進工法」の適用範囲拡大研究埋設物の輻輳や騒音・振動の問題で発進・到達立坑の設置スペースが十分に確保できない等の問題から、狭隘なスペースでも施工可能な超小型小口径推進装置を開発した。これにより、既設マンホール内からの電力管布設が可能となるとともに、ガス工事や鉄道営業線の盛土・切土等の耐震補強材挿入工事など、小口径推進工法の適用範囲の拡大が図れた。今後、本工法のお客様設備への採用を提案し、土木関連事業の受注拡大を目指す。 ドローンを活用した作業効率向上へ向けた研究小型無人飛行機「ドローン」の特性を活かし、人が容易に立ち寄れない高所・危険箇所や広い敷地における工事施工、設備点検並びに工具等の運搬・据付け作業への適用可能性の検証など、その効果を実現場で確認した。今後、更なる技術開発を実施し、ドローン活用による作業の安全性の確保及び作業効率の向上を図っていく。 「ケーブルモデム制御システム」の開発当社がケーブルテレビ事業者向けに販売している海外製CMTS(インターネット・電話サービス用大型ケーブルモデム終端装置)には国内利用できる制御システムが存在しなかったため、国内でのニーズを反映した制御システムを開発した。このシステムは、CMTS及びユーザ宅内に設置されるケーブルモデムを制御し、ユーザの契約毎に通信サービスを設定、通信状態を監視する機能を有している。今後、本システムを活用しCMTSの販売促進を図るとともに、お客様設備の信頼性向上を図っていく。 「鋼管柱組立工具」の改良鋼管柱組立工具は、分割式の鋼管柱を人力で組立てる際に使用する専用工具であるが、現行品は重量があり大きな作業負荷がかかっていた。そこで、軽量化及び電動化を図り、操作性に優れた組立工具に改良した。今後、本工具を活用し、建柱作業の安全性の確保及び作業効率の向上を図っていく。 (その他の事業)「風力発電機モニタリングデータ解析による状態診断手法」の開発風力発電機の予防保全を目的として、各種モニタリングデータを解析し、状態変化の検知により故障の予兆を発見する状態診断手法を開発した。今後、更なる技術開発を実施し、予防保全に必要なデータ取得のシステム化、風力発電機の利用率及び信頼性の向上を目指す。
FY2016|1,420 文字
6【研究開発活動】当社グループは、お客様からのニーズや現場が抱える課題に対処することを目的として、「お客様ニーズに応える技術開発」、「現場の安全・省力化・コストダウンに資する技術開発」及び「事業領域拡大を支える技術開発」に重点的に取り組んでいる。当連結会計年度は特に、お客様設備の長寿命化や信頼性向上技術、作業安全・省力化に資する新工法やロボット導入技術、太陽光発電事業での運用・保守・効率向上技術などの開発を積極的に推進した。当連結会計年度における研究開発費は、10億9千3百万円であり、主な研究開発成果は、以下のとおりである。なお、研究開発費をセグメントごとに区分していない。 (設備工事業)「高機能絶縁監視装置」の開発電気設備は法令に基づき、絶縁抵抗を定期的に点検しなければならないが、24時間稼働のデータセンターや生産工場など一部の設備では停電を伴う点検が困難であり、電源を停止せずに絶縁抵抗を測定できる装置が必要とされている。そこで、変圧器二次側の低圧非接地回路に微弱な信号を注入し、活線状態でも回路全体の絶縁抵抗を精度よく測定し、継続的に記録することで回路の絶縁劣化を早期発見できる装置を開発した。今後、本装置のお客様設備への採用を提案し、受注拡大を目指すとともに、お客様設備の信頼性向上を図っていく。 「自走式天井配線ロボット」の開発従来の天井裏の配線作業では、不安定な作業台上に乗り、天井裏での作業を繰り返し行うため、作業環境が悪く、また、作業効率も大幅に低下していた。そこで、ケーブル配線用の呼び線を遠隔操縦により天井裏の所定の位置まで配線を可能にする踏破性の高い自走式天井配線ロボットを開発した。今後、本装置を活用し、天井裏での配線作業における安全性の確保及び作業効率の向上を図っていく。 「ケーブル搬送自動制御による引入れ工法」の開発現在の洞道内ケーブル引入れ工法は、3m間隔でケーブル搬送用の電動ローラーを配置し、また洞道の屈曲部、傾斜部にはケーブルを把持して搬送できるホーリングマシンを併用してケーブルを搬送しており、多くの作業員が必要となるほか、資機材の準備などに多くの手間と時間を要している。そこで、ケーブル搬送機械をホーリングマシンに統一し、複数台を一括制御可能な運転制御システムとWEBカメラによる監視システムを組み合わせた工法を開発した。今後、本工法を適用し、作業効率の向上及びコストダウンを図っていく。 「停電復電操作手順管理システム」の開発現在は、電気設備の年次点検や設備更新における停電復電操作時の確実性を図るため、表示札による操作状態の表示や作業員2名によるダブルチェックを実施しているが、更なる安全性向上を求められている。そこで、操作手順を事前にチェックすることのできる手順入力支援ソフトと、表示札に代わり操作状況に合わせて盤状態がリアルタイムで表示されるタブレットを用いた見える化システムを開発した。今後、本システムを活用し、安全性の確保及び作業効率の向上を図っていく。 (その他の事業)「大規模太陽光発電所用計測・監視システム」の機能強化当社開発の大規模太陽光発電所用計測・監視システムに、過去の発電データから推定パラメータを学習する機能の追加、診断アルゴリズムの改修を行い、自社の発電所の安定稼働、信頼性向上に活用している。今後、本システムのお客様設備への採用を提案し、受注拡大を目指す。