事業の概要
- 設備工事の多角展開:中電工グループは、屋内電気工事、空調管工事、情報通信工事、配電線工事、送変電地中線工事といった幅広い設備工事業を国内外で展開しています。特に国内では、子会社が工事の請負施工や設計・積算業務、工事材料の納入を担い、グループ内で一貫したサービスを提供しています。マレーシア、シンガポール、ベトナム、ドイツといった海外でも設備工事業を手掛けており、グローバルな事業展開を進めています。
- 資材販売とその他事業:電気機器や工事材料の販売も重要な収益源です。三親電材株式会社が電気機器・工事材料の販売を、株式会社昭和コーポレーションが工事材料の製造・販売を行っています。また、保険代理、リース、農業関連事業、PFI(Private Finance Initiative)による学校空調設備整備事業、太陽光発電事業、再生可能エネルギー投資など、多岐にわたる事業を展開し、収益源の多様化を図っています。
- 中国電力グループとの連携:主要な取引先の一つとして中国電力株式会社があり、同社および子会社の中国電力ネットワーク株式会社の電気工事などを請け負っています。これは安定した受注基盤を形成する上で重要な要素であり、長年にわたる信頼関係が事業の安定性に寄与しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 設備工事業(Equipment Installation Reportable Segment):中電工グループの主要な事業であり、売上高1980.98億円、営業利益209.83億円を計上しています。このセグメントには、屋内電気工事、空調管工事、情報通信工事、配電線工事、送変電地中線工事など、多岐にわたる設備工事が含まれます。国内だけでなく、マレーシア、シンガポール、ベトナム、ドイツといった海外でも事業を展開しており、グループ全体の収益の大部分を占める稼ぎ頭です。
- 国内設備工事の請負・設計・材料納入:国内では、中電工本体が設備工事業を営むほか、三親電材株式会社をはじめとする国内子会社10社が、中電工の工事の請負施工や設計・積算業務、工事材料の納入を行っています。これにより、グループ内で一貫したサービス提供体制を構築し、効率的な事業運営と品質管理を実現しています。
- 海外設備工事とその他事業の展開:海外では、CHUDENKO(MALAYSIA)SDN. BHD.などがマレーシアで、RYB ENGINEERING PTE LTDなどがシンガポールで、SHOWA VIETNAM CO., LTDがベトナムで設備工事業を展開しています。また、設備工事業以外にも、電気機器・工事材料の販売、保険代理、リース、農業関連事業、PFI事業、太陽光発電事業、再生可能エネルギー投資など、多角的な事業を展開し、収益源の多様化とリスク分散を図っています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| EquipmentInstallationReportableSegment | 事業 | 1,981 | 210 | 10.6% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】当社グループは、当社、子会社19社、関連会社9社及びその他の関係会社1社で構成され、その主な事業内容と各社の事業に係る位置付けは、次のとおりである。 設備工事業当社及び三親電材㈱他国内10社が、屋内電気工事、空調管工事、情報通信工事、配電線工事、送変電地中線工事の設備工事業を営んでいる。三親電材㈱他国内9社が、当社工事の請負施工を、㈱イーペック広島が、当社工事の設計・積算業務を行っている。また、三親電材㈱が、工事材料の納入を行っている。CHUDENKO(MALAYSIA)SDN. BHD.及びRYB ENGINEERING PTE LTDの子会社であるRYBE ENGINEERING (M) SDN. BHD.並びに同社の関連会社であるR&L ENGINEERING SDN. BHD.が、マレーシアにおいて設備工事業を営んでいる。RYB ENGINEERING PTE LTD及び同社の子会社であるELEVATE ENGINEERING SOLUTION PTE. LTD.が、シンガポールにおいて設備工事業を営んでいる。㈱昭和コーポレーションの子会社であるSHOWA VIETNAM CO., LTDが、ベトナムにおいて設備工事業を営んでいる。IAQ TECHNOLOGY INTERNATIONAL SDN. BHD.が、マレーシア、シンガポール及びドイツにおいて設備工事業を営んでいる。 その他の事業三親電材㈱が、電気機器・工事材料の販売事業を営んでいる。㈱昭和コーポレーションが、工事材料の製造・販売事業を営んでおり、同社の子会社であるSHOWA VIETNAM CO.,LTDが、ベトナムにおいて工事材料の販売事業を、同社の子会社であるSHOWA TECH VIETNAM CO.,LTDが、同国において工事材料の製造・販売事業を営んでいる。中工開発㈱が、保険代理、リース等の事業を営んでいる。㈱ベリーネ及び㈱中電工ワールドファームが農業関連事業を営んでいる。PFI学校空調東広島㈱、PFI学校空調やまぐち㈱、PFI学校空調三原㈱及びPFI学校空調周南㈱が、学校施設空調設備整備のPFI事業を営んでいる。OCソーラー㈱が、太陽光発電事業を営んでいる。SAMAIDEN CHUDENKO RENEWABLES SDN. BHD.が、再生可能エネルギー等の電力事業投資を行っている。中国電力㈱が、電気事業を営んでおり、当社は同社及び同社の子会社である中国電力ネットワーク㈱の電気工事等を請負施工している。 事業の系統図は次のとおりである。 (注)中国電力グループは、中国電力㈱及び中国電力ネットワーク㈱である。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2026時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 物価上昇に対応したスライド条項を含んだ契約や集中購買による調達価格低減に取り組んでいるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 国家資格や技能を有する人材の確保、施工体制の構築、技術力の確保が困難となるリスクがあるため。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 中程度 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:人材確保・育成に関するリスク / 受注環境の変化に関するリスク / 法令・コンプライアンス違反に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 9 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
中電工は建設業であり、特定のブランド力や特許による無形資産は限定的。公共事業やインフラ関連の受注実績はあるものの、それが直接的な無形資産として競争優位に繋がっているとは言えない。
スイッチングコスト★★☆☆☆
インフラ整備や電気設備工事は、一度導入されたシステムや工法からの切り替えにコストや手間がかかる場合がある。しかし、技術革新や競合他社の提案力によっては、切り替えのハードルはそこまで高くない可能性もある。
ネットワーク効果★☆☆☆☆
地域密着型の事業展開や、長年の取引関係による顧客基盤は存在するが、それが強力なネットワーク効果を生み出しているとは断言しにくい。特に、公共事業においては入札制度が競争を促す。
コスト優位★★☆☆☆
建設業全体として、規模の経済によるコスト削減効果は期待できる。また、長年の経験による効率的な施工ノウハウや、資材調達における交渉力などがコスト優位に繋がる可能性はある。
規模の経済★★★☆☆
売上高が2000億円を超える規模であり、大規模プロジェクトの遂行能力を持つ。これにより、より多くの案件を獲得し、固定費を分散させることでコスト競争力を高めることが可能。
- 総合的な設備工事業の提供:中電工グループは、屋内電気工事から情報通信工事、配電線工事、送変電地中線工事、空調管工事まで、幅広い設備工事を一貫して提供できる点が強みです。これにより、顧客は複数の業者に依頼する手間を省き、効率的にプロジェクトを進めることができます。また、設計から施工、材料納入までグループ内で完結できる体制は、品質管理の徹底にも繋がっています。
- 国内外での事業展開と多角化:国内だけでなく、マレーシア、シンガポール、ベトナム、ドイツといった海外でも設備工事業を展開しており、地域分散によるリスクヘッジと市場拡大を図っています。さらに、電気機器・工事材料の販売、保険代理、リース、農業、PFI事業、太陽光発電、再生可能エネルギー投資など、多岐にわたる事業を展開することで、特定の事業に依存しない安定した収益構造を構築しています。
- 中国電力グループとの強固な関係:中国電力株式会社およびその子会社である中国電力ネットワーク株式会社の電気工事等を請け負っていることは、安定的な受注基盤と事業の信頼性を示す重要な要素です。長年にわたる取引実績は、技術力と品質への信頼の証であり、新規参入企業には容易に真似できない競争優位性となっています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。 (1)経営の基本方針当社は、「社是」及び「企業理念」を次のとおり定めており、当社グループ一体となって社会の様々な課題解決に取り組み、持続可能な社会の実現に貢献し続け、持続的な成長を目指していく。社 是「眞心」(遵守すべき精神的なよりどころ)企業理念私たちは、技術と品質と誇りをもって、社会の発展を支え続けます。 (2)経営環境・経営戦略等当期の経営環境は、製造業の設備投資や都市部の再開発などが堅調に推移したものの、原材料価格の高止まりに加え、労働者不足が続く状況にあった。今後の経営環境についても、製造業の設備投資や都市部の再開発など引き続き堅調に推移することが期待される一方で、原材料価格の高止まりや労働者不足に加え、中東情勢の事業への影響など、先行き不透明な状況が想定される。このような環境の中、当社グループは、「中期経営計画2027(2025~2027年度)」に基づき、営業力・施工力の一層の強化や生産性向上などの諸施策を進め、事業の拡大と更なる利益の創出にグループ一体となって取り組んでいく。こうした取り組みを着実に実施するとともに、人的資本経営を強力に推進することで、「中電工グループ 2030ビジョン」に掲げる持続的な成長と企業価値の更なる向上の実現に繋げていく。 中期経営計画2027(2025~2027年度)テーマ・Change & Growth For All to 2027 ~営業力・施工力の強化と人的資本経営の推進~主要施策① 安全・コンプライアンスの徹底と品質の向上安全とコンプライアンスを最優先とした事業運営を徹底するとともに、お客さまの信頼と満足度の向上に向けて、品質の確保・向上に取り組む。◇ 協力会社と一体となった安全最優先の意識の向上と基準ルール遵守の徹底◇ コンプライアンス意識の向上と法令遵守の徹底◇ 工事のプロセス全体にわたる品質の確保◇ 災害時の早期復旧など電力安定供給への確実な貢献 等② 営業力・施工力の一層の強化と受注の拡大中国地域のシェア拡大、都市圏の事業拡大及び海外の基盤強化に向けて、営業力・施工力を一層強化する。◇ 営業要員の確保と設計力・提案力の強化◇ 技術要員の確保・育成と施工管理者の最適配置◇ 協力会社とのパートナーシップ強化◇ 半導体・データセンターなど成長分野の受注強化 等主要施策③ 生産性の向上による利益の創出DXや施工の効率化など業務全般にわたる生産性向上の取り組みを深化させ、更なる利益を創出する。◇ DX、生成AIの活用による一層の業務効率化◇ フロントローディングによる工事の平準化・効率化◇ 迅速な情報共有、コミュニケーション強化による課題の早期解決◇ 原価管理の強化と一層のコスト低減 等④ 人材の確保・育成の強化と魅力ある職場づくり採用方法の多様化による人材確保、育成の強化と魅力ある職場づくりを推進し、従業員のスキルとエンゲージメントの向上を図る。◇ リファラル採用、初任地限定採用など採用方法の多様化による人材の確保◇ 資格取得教育等によるスキルアップの継続的支援◇ ワークライフバランスの推進◇ 快適な職場環境の整備、健康経営の推進 等⑤ 成長投資による事業拡大カーボンニュートラルに向け、脱炭素化支援として環境関連ビジネスを推進する。また、事業拡大に向けたM&Aに取り組む。◇ PPA事業など環境関連ビジネスの推進◇ プロジェクト設置による系統用蓄電池事業の総合的な取り組みの推進◇ 技術研究開発の推進◇ 施工体制の強化に向けたM&Aの推進 等2027年度目標・連結業績 売上高2,600億円、営業利益280億円、ROE8.5%以上 中電工グループ 2030ビジョンテーマ・「変革と成長」~持続的な成長に向けて~目指すグループ像・持続的な成長を遂げるとともに、持続可能な社会の実現に貢献・働くすべての人が、誇りと歓びを持って、変革にチャレンジ・高い技術と品質で社会の多様なニーズに応えていく2030年度目標・連結業績 売上高:3,000億円、営業利益:300億円、ROE:9.0%以上・カーボンニュートラルに向けたCO2排出量の削減:46%以上(2013年度当社比)・多様な人材の活躍と多様な働き方を実現する環境づくり (3)優先的に対処すべき課題当社グループでは、グループ間における連携を強化し、以下の課題に取り組んでいる。 ①利益の拡大工事のピークカットや労働力の安定的な確保のため、工程を前倒しで作業を行う「フロントローディング」や工程の短縮に柔軟に対応するための「外注施工エリアの分散発注」などの取り組みを進めている。また、現場との情報共有を強化して、工事の進捗遅延など工事原価の増大につながる兆候を早期に把握し、迅速な対応に努めている。これらにより、更なる利益の創出につなげていく。 ②生産性の向上現場管理者の慢性的な不足・時間外労働の上限規制遵守に向けた働き方改革などの課題に対応すべく、業務負荷軽減に向けた工務サポート体制の充実や施工図作成支援体制の強化を推進するとともに、生成AI等を活用した業務改革など、DX(デジタルトランスフォーメーション)による生産性の向上に取り組んでいく。 ③事業の拡大中国地域においては効率的な施工体制の構築や工場関連工事の受注・施工体制の強化等により事業基盤を維持しつつ、都市圏では大型工事の受注・施工体制の強化を図りながら事業拡大を進めていく。また、持続的な成長のための投資として、PPA事業など環境関連ビジネスに加え、系統用蓄電池事業に積極的に取り組むとともに、主要事業である設備工事業を中心に、M&Aによる事業拡大も進めていく。 ④人材の確保・育成近年、厳しい採用状況が続いていることなどから、工事部門での人手不足が喫緊の課題となっている。当社では、奨学金返還支援制度やリファラル採用制度、初任地限定採用、従業員持株会向け譲渡制限付株式インセンティブ制度などに取り組んで、人材の確保やエンゲージメントの向上による魅力ある職場づくりを目指している。また、当社社員の約3割を占める30歳未満の若手社員の早期育成は、今後の更なる成長を進めるうえでの重要な課題である。そのために、社員一人ひとりの適性を踏まえながら、大型工事現場等への計画的配置や、現場代理人として必要な資格の取得支援等といった施策を確実に実施していく。 ⑤品質の向上事業を拡大していくためには、品質の向上によりお客さまからの信頼を得ることが不可欠である。そのために、施工した設備の機能・性能はもとより、施工の効率化や安全・環境への対応等を含め、工事のプロセス全体にわたる顧客満足度の向上に努めていく。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。 (1)経営の基本方針当社は、「社是」及び「企業理念」を次のとおり定めており、当社グループ一体となって社会の様々な課題解決に取り組み、持続可能な社会の実現に貢献し続け、持続的な成長を目指していく。社 是「眞心」(遵守すべき精神的なよりどころ)企業理念私たちは、技術と品質と誇りをもって、社会の発展を支え続けます。 (2)経営環境・経営戦略等当期の経営環境は、製造業の設備投資や都市部の再開発などが堅調に推移したものの、原材料価格の高止まりに加え、労働者不足が続く状況にあった。今後の経営環境についても、製造業の設備投資や都市部の再開発など引き続き堅調に推移することが期待される一方で、原材料価格の高止まりや労働者不足に加え、中東情勢の事業への影響など、先行き不透明な状況が想定される。このような環境の中、当社グループは、「中期経営計画2027(2025~2027年度)」に基づき、営業力・施工力の一層の強化や生産性向上などの諸施策を進め、事業の拡大と更なる利益の創出にグループ一体となって取り組んでいく。こうした取り組みを着実に実施するとともに、人的資本経営を強力に推進することで、「中電工グループ 2030ビジョン」に掲げる持続的な成長と企業価値の更なる向上の実現に繋げていく。 中期経営計画2027(2025~2027年度)テーマ・Change & Growth For All to 2027 ~営業力・施工力の強化と人的資本経営の推進~主要施策① 安全・コンプライアンスの徹底と品質の向上安全とコンプライアンスを最優先とした事業運営を徹底するとともに、お客さまの信頼と満足度の向上に向けて、品質の確保・向上に取り組む。◇ 協力会社と一体となった安全最優先の意識の向上と基準ルール遵守の徹底◇ コンプライアンス意識の向上と法令遵守の徹底◇ 工事のプロセス全体にわたる品質の確保◇ 災害時の早期復旧など電力安定供給への確実な貢献 等② 営業力・施工力の一層の強化と受注の拡大中国地域のシェア拡大、都市圏の事業拡大及び海外の基盤強化に向けて、営業力・施工力を一層強化する。◇ 営業要員の確保と設計力・提案力の強化◇ 技術要員の確保・育成と施工管理者の最適配置◇ 協力会社とのパートナーシップ強化◇ 半導体・データセンターなど成長分野の受注強化 等主要施策③ 生産性の向上による利益の創出DXや施工の効率化など業務全般にわたる生産性向上の取り組みを深化させ、更なる利益を創出する。◇ DX、生成AIの活用による一層の業務効率化◇ フロントローディングによる工事の平準化・効率化◇ 迅速な情報共有、コミュニケーション強化による課題の早期解決◇ 原価管理の強化と一層のコスト低減 等④ 人材の確保・育成の強化と魅力ある職場づくり採用方法の多様化による人材確保、育成の強化と魅力ある職場づくりを推進し、従業員のスキルとエンゲージメントの向上を図る。◇ リファラル採用、初任地限定採用など採用方法の多様化による人材の確保◇ 資格取得教育等によるスキルアップの継続的支援◇ ワークライフバランスの推進◇ 快適な職場環境の整備、健康経営の推進 等⑤ 成長投資による事業拡大カーボンニュートラルに向け、脱炭素化支援として環境関連ビジネスを推進する。また、事業拡大に向けたM&Aに取り組む。◇ PPA事業など環境関連ビジネスの推進◇ プロジェクト設置による系統用蓄電池事業の総合的な取り組みの推進◇ 技術研究開発の推進◇ 施工体制の強化に向けたM&Aの推進 等2027年度目標・連結業績 売上高2,600億円、営業利益280億円、ROE8.5%以上 中電工グループ 2030ビジョンテーマ・「変革と成長」~持続的な成長に向けて~目指すグループ像・持続的な成長を遂げるとともに、持続可能な社会の実現に貢献・働くすべての人が、誇りと歓びを持って、変革にチャレンジ・高い技術と品質で社会の多様なニーズに応えていく2030年度目標・連結業績 売上高:3,000億円、営業利益:300億円、ROE:9.0%以上・カーボンニュートラルに向けたCO2排出量の削減:46%以上(2013年度当社比)・多様な人材の活躍と多様な働き方を実現する環境づくり (3)優先的に対処すべき課題当社グループでは、グループ間における連携を強化し、以下の課題に取り組んでいる。 ①利益の拡大工事のピークカットや労働力の安定的な確保のため、工程を前倒しで作業を行う「フロントローディング」や工程の短縮に柔軟に対応するための「外注施工エリアの分散発注」などの取り組みを進めている。また、現場との情報共有を強化して、工事の進捗遅延など工事原価の増大につながる兆候を早期に把握し、迅速な対応に努めている。これらにより、更なる利益の創出につなげていく。 ②生産性の向上現場管理者の慢性的な不足・時間外労働の上限規制遵守に向けた働き方改革などの課題に対応すべく、業務負荷軽減に向けた工務サポート体制の充実や施工図作成支援体制の強化を推進するとともに、生成AI等を活用した業務改革など、DX(デジタルトランスフォーメーション)による生産性の向上に取り組んでいく。 ③事業の拡大中国地域においては効率的な施工体制の構築や工場関連工事の受注・施工体制の強化等により事業基盤を維持しつつ、都市圏では大型工事の受注・施工体制の強化を図りながら事業拡大を進めていく。また、持続的な成長のための投資として、PPA事業など環境関連ビジネスに加え、系統用蓄電池事業に積極的に取り組むとともに、主要事業である設備工事業を中心に、M&Aによる事業拡大も進めていく。 ④人材の確保・育成近年、厳しい採用状況が続いていることなどから、工事部門での人手不足が喫緊の課題となっている。当社では、奨学金返還支援制度やリファラル採用制度、初任地限定採用、従業員持株会向け譲渡制限付株式インセンティブ制度などに取り組んで、人材の確保やエンゲージメントの向上による魅力ある職場づくりを目指している。また、当社社員の約3割を占める30歳未満の若手社員の早期育成は、今後の更なる成長を進めるうえでの重要な課題である。そのために、社員一人ひとりの適性を踏まえながら、大型工事現場等への計画的配置や、現場代理人として必要な資格の取得支援等といった施策を確実に実施していく。 ⑤品質の向上事業を拡大していくためには、品質の向上によりお客さまからの信頼を得ることが不可欠である。そのために、施工した設備の機能・性能はもとより、施工の効率化や安全・環境への対応等を含め、工事のプロセス全体にわたる顧客満足度の向上に努めていく。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概況は次のとおりである。①財政状態及び経営成績の状況当期の事業環境は、製造業の設備投資や都市部の再開発などが堅調に推移したものの、原材料価格の高止まりに加え、労働者不足が続く状況にあった。こうした中、当社グループは、「中期経営計画2027(2025~2027年度)」に基づき、営業力・施工力の一層の強化や生産性向上などの諸施策を進めてきた。この結果、当期の業績は次のとおりとなった。売上高は、情報通信工事が減少したものの、屋内電気工事や配電線工事などの増加により、前期に比べ増収となった。営業利益は、売上高の増加に加え、原価管理の徹底や施工の効率化、全社的なコスト低減の一層の推進などにより、前期に比べ増益となった。経常利益は、営業利益の増加などにより、前期に比べ増益となった。親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益が増加したものの、前期の持分法適用会社解散に伴う法人税等減少の反動などにより前期に比べ減益となった。 [連結業績] (単位:百万円、%)区 分前 期(2024.4.1~2025.3.31)当 期(2025.4.1~2026.3.31)増減額増減率売 上 高221,885227,8505,9642.7営 業 利 益21,69826,1804,48220.7経 常 利 益23,43427,4744,04017.2親会社株主に帰属する当期純利益19,89518,482△1,412△7.1 [個別業績] (単位:百万円、%)区 分前 期(2024.4.1~2025.3.31)当 期(2025.4.1~2026.3.31)増減額増減率売 上 高177,827182,6974,8702.7営 業 利 益19,17623,7904,61324.1経 常 利 益21,52326,3744,85022.5当 期 純 利 益19,05918,579△480△2.5 (設備工事業)当社グループの主たる事業である設備工事業は、売上高は2,044億4千8百万円(前年度比3.2%増)、セグメント利益(営業利益)は256億5千5百万円(前年度比22.3%増)となった。 (その他の事業)その他の事業は、売上高は234億1百万円(前年度比1.6%減)、セグメント利益(営業利益)は6億7千7百万円(前年度比24.3%減)となった。 当社グループの主な相手先別の売上実績及び総売上実績に対する割合は、次のとおりである。 相手先前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)金額割合金額割合中国電力グループ41,146百万円18.5%44,840百万円19.7% 総資産は3,178億1千9百万円となり、前連結会計年度末に比べ239億1千9百万円の増加となった。これは、現金預金の増加24億3千5百万円、有価証券の増加84億7千6百万円、長期貸付金の増加79億3千9百万円、退職給付に係る資産の増加21億9千2百万円などによるものである。負債は699億9千5百万円となり、前連結会計年度末に比べ56億9千7百万円の増加となった。これは、未払法人税等の増加76億4千7百万円、繰延税金負債の増加20億9千9百万円、退職給付に係る負債の減少38億6千2百万円などによるものである。純資産は2,478億2千3百万円となり、前連結会計年度末に比べ182億2千1百万円の増加となった。これは、利益剰余金の増加117億1千3百万円、その他有価証券評価差額金の増加68億4千5百万円などによるものである。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、投資活動及び財務活動により資金を使用したが、営業活動による資金の獲得により、前連結会計年度末に比較し91億7千万円増加し、当連結会計年度末は436億5百万円となった。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度では、営業活動によって291億4千6百万円の資金を獲得した(前連結会計年度は227億5千4百万円の資金の獲得)。 これは主に、税金等調整前当期純利益268億4百万円などの資金増加要因によるものである。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度では、投資活動によって70億8千6百万円の資金を使用した(前連結会計年度は115億2千5百万円の資金の使用)。これは主に、投資有価証券の売却及び償還により137億9百万円などの収入があったが、有形固定資産の取得により45億3千7百万円、投資有価証券の取得により74億9千3百万円、貸付けにより79億4千6百万円などの支出があったことによるものである。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度では、財務活動によって129億9千3百万円の資金を使用した(前連結会計年度は76億4千3百万円の資金の使用)。これは主に、自己株式の取得により60億2千9百万円、配当金の支払により67億6千9百万円を支出したことなどによるものである。 ③生産、受注及び販売の状況当社グループが営んでいる事業の大部分においては、生産実績について定義することが困難であるため、「生産の実績」は記載していない。事業の大部分を占めている設備工事業においては、請負形態をとっているため、販売実績という定義が実態にそぐわないことや、その他の事業では受注生産形態をとっていない事業もあることから、「受注及び販売の実績」については「①財政状態及び経営成績の状況」におけるセグメントごとの業績に関連付けて記載している。 なお、参考のため提出会社の事業の状況は次のとおりである。設備工事業における受注工事高及び完成工事高の状況第109期(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)第110期(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) イ.受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高 (単位:百万円) 工事別前期繰越工事高当期受注工事高計当期完成工事高次期繰越工事高第109期屋内電気工事84,423104,702189,12590,23998,885空調管工事35,00431,98266,98634,59832,388情報通信工事10,8739,42020,29312,9637,330配電線工事34130,80431,14530,895249送変電地中線工事11,5509,63021,1819,13012,051計142,192186,539328,732177,827150,905第110期屋内電気工事98,885117,917216,80394,778122,024空調管工事32,38851,31983,70735,14348,564情報通信工事7,3309,70217,0329,0108,021配電線工事24933,54733,79733,526270送変電地中線工事12,05111,28923,34010,23913,101計150,905223,775374,680182,697191,983 (注)1.前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含む。従って、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれる。 2.次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)である。 ロ.完成工事高 期別得意先完成工事高第109期中国電力グループ41,075百万円23.1%官公庁39,241 22.1 一般民間97,510 54.8 計177,827 100.0 第110期中国電力グループ44,769 24.5 官公庁31,445 17.2 一般民間106,482 58.3 計182,697 100.0 (注)第109期及び第110期における完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先は、中国電力グループのみである。 ハ.次期繰越工事高(2026年3月31日現在) 区分次期繰越工事高中国電力グループ15,178百万円7.9%官公庁40,065 20.9 一般民間136,739 71.2 計191,983 100.0 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 イ.当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績について 当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載したとおりであり、売上高及び各利益の前期比較の増減内訳は以下のとおりとなった。 [売上高2,278億円 前期比59億円増の内訳] 当社個別の屋内電気工事の事務所工事などの増加に加え、空調管工事や配電線工事、送変電地中線工事も増加し前期に比べ48億円増加、連結子会社が10億円増加したことなどによる。 [営業利益261億円 前期比44億円増の内訳] 当社個別の売上高が増加した屋内電気工事や空調管工事の完成工事総利益が増加したことなどにより前期に比べ46億円増加したことなどによる。 [親会社株主に帰属する当期純利益184億円 前期比14億円減の内訳] 経常利益が40億円増加したものの、前期の持分法適用会社解散に伴う法人税等の減少の反動などにより法人税等が前期に比べ55億円増加したことなどによる。 連結・当社個別において、売上高や営業利益、経常利益が前期を上回り、なかでも連結での売上高及び営業利益は過去最高値となった。また、当社個別の受注高も前期を上回るとともに、次期繰越高が前期を410億円上回る1,919億円となり、「中期経営計画2027」の初年度として良いスタートとなった。引き続き「中期経営計画2027」に掲げる諸施策をグループ一体となって推し進め、更なる利益の創出に取り組む。 ロ.経営成績に重要な影響を与える要因について「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載している。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローについては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載している。当社グループの事業活動のために必要な資金及び株主還元のための資金は、自己資金を充当することを基本としている。当社グループの主な資金需要は、材料費、外注費、人件費など設備工事施工のための運転資金、事業場の整備・拡充、工具・事務機器等の更新、システム改修などのための設備投資資金、持続的発展に向けたM&Aなどの成長投資のための資金などがある。なお、資金需要の時期が来るまでは、手元資金を確保した上で金融商品で資金運用を行うこととしている。株主還元については、業績等を踏まえつつ、持続的・安定的な配当を行うことを重視し、DOE(連結株主資本配当率)3.0%を目処に配当を行う方針としている。また、経営環境等を総合的に勘案した上で、必要に応じて自己株式取得を実施することとしている。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。この連結財務諸表の作成にあたっては、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性のある見積りを必要とする場合がある。こうした見積りについては、過去の実績や様々な要因、仮定等を勘案し、合理的に判断しているが、見積り特有の不確実性により、実際の結果と異なる可能性がある。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載している。
事業リスク
- 人材確保・育成の困難性:採用計画の未達、社員の離職、人材育成の不足、国家資格や技能を持つ人材の不足は、十分な施工体制の構築や技術力の確保を困難にし、結果として売上減少や業績悪化に繋がる可能性があります。建設業界全体で人材不足が課題となる中、優秀な人材の確保と育成は喫緊の課題です。
- 受注環境の変化と価格競争:建設需要の縮小や民間企業・官公庁の設備投資減少は、価格競争の激化を招き、受注の確保を困難にする可能性があります。これにより、売上や利益が計画通りに確保できず、業績に悪影響を及ぼすリスクがあります。特に経済状況の変動は、設備投資意欲に直結するため、常に市場動向を注視する必要があります。
- 法令・コンプライアンス違反:建設業法や労働基準法などの法令違反、不適切な事業運営や業務処理といったコンプライアンス違反が発生した場合、刑事罰や多額の課徴金・賠償請求が発生する可能性があります。また、社会的信用の失墜により取引停止に追い込まれることもあり、企業の存続にも関わる重大なリスクとなります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】当社グループの事業に関して、連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクには、以下のようなものがある。これらのリスクは、当社グループにおいて定期的に「洗い出し」・「評価」・「対応策の検討」を行う中で、影響度・発生頻度を踏まえて抽出したものである。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであるが、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の適切かつ迅速な対応に努めていく。また、ここで抽出した主要なリスク以外にも「取引先の信用に関するリスク」・「保有有価証券の時価下落に関するリスク」等があり、これらについても経済情勢や市場動向を注視しながら早期情報収集を行い、的確な対応に努めていく。主要なリスクの概要リスク対策1.人材確保・育成に関するリスク 採用計画の未達や社員の離職、人材の育成不足、国家資格や技能を有する人材の不足などにより、十分な施工体制の構築や技術力の確保が困難となり、売上が確保できず、業績に影響を及ぼす可能性がある。 職場や研修所の見学などを通じた事業内容のPR活動、奨学金返還支援制度などの福利厚生の充実、学科不問採用、都市圏の初任地限定採用などによる定期採用者の確保とともに、リファラル採用などによる中途採用での即戦力の確保に取り組んでいる。 加えて、コミュニケーションの充実や休暇取得促進等により離職防止に努めている。 また、OJTとOFF-JTを効果的に組み合わせ、業務知識や技術・技能の向上及び社外資格取得のための教育を実施し、人材の早期育成に取り組んでいる。2.受注環境の変化に関するリスク 建設需要の縮小による価格競争の激化や民間企業及び官公庁の設備投資の減少等、受注環境に著しい変化が生じた場合、受注が確保できず、業績に影響を及ぼす可能性がある。 営業情報の早期入手や顧客ニーズに応じた提案営業により受注機会の拡大に努めるとともに、営業・技術・調達部門が連携した受注原価の低減検討や半導体やデータセンター・系統用蓄電池など成長分野の需要の取り込み、ZEB、PPA事業の取り組み強化などにより、受注の確保・拡大に取り組んでいる。 加えて、施工管理者の効率的な配置や協力会社との連携強化により安定した施工体制を構築し、受注機会の逸失防止に努めている。3.法令・コンプライアンス違反に関するリスク 建設業法、労働基準法等に関する法令違反や不適切な事業運営・業務処理などのコンプライアンス違反が発生した場合、刑事罰、多額の課徴金や賠償請求の発生、社会的信用の失墜による取引停止等により、業績に影響を及ぼす可能性がある。 「コンプライアンス方針」に基づき、関連法規・社内ルールの遵守、人権尊重、反社会的勢力との関係遮断等の継続的な教育により、コンプライアンス最優先の事業活動を徹底している。 また、各種研修等において道徳的観点から企業として誠実に行動するという倫理観を再認識する機会を設けるとともに、企業倫理に関する相談・通報を受け付ける「企業倫理ヘルプライン」の設置や日常的なコミュニケーションの強化により、不適切事案の未然防止と早期発見に取り組んでいる。 加えて、内部統制の整備・運用状況の有効性を定期的に評価し、当社グループ全体で適正な事業運営を推進している。 主要なリスクの概要リスク対策4.品質不良に関するリスク 工事の設計・施工段階で重大な品質不良が生じた場合、補修対応や賠償請求の発生など多額のコストの発生、顧客からの信用失墜による取引停止等により、業績に影響を及ぼす可能性がある。 品質向上に向けた品質不良の原因分析に基づく再発防止策を検討するとともに、施工の効率化やコスト管理、安全・環境への配慮を含めた品質向上に努めている。 また、工程内検査や機能確認検査を徹底し、品質向上に取り組むとともに、組立保険・賠償責任保険等によりリスク低減を図っている。5.労働災害・交通事故に関するリスク 労働災害・交通事故が発生した場合、人的損失、被害者への補償、社会的信用の失墜等により、業績に影響を及ぼす可能性がある。 「安全はすべてに優先する」の理念のもと、安全教育を繰り返し実施するとともに、感電や墜落等を擬似体験できる「安全実習棟」を当社研修所内に設置し、当社グループ及び協力会社における安全意識の向上に努めている。 また、「安全管理強化チーム」及び管理者の現場パトロールにより安全管理や再発防止策の実施・定着状況を確認し、フェイルセーフの視点による装備導入や安全運転指導により事故リスクを低減するとともに、現場作業着手前のKY活動の確実な実践・深化に取り組み、労働災害と交通事故の防止に努めている。6.工事原価の増大に関するリスク 材料費・労務費等の上昇を受注額に反映できない場合、また施工中に材料費・労務費等の急騰が生じて工事原価が増大し、工事請負金額の変更に反映できず採算性が低下した場合、利益が確保できず、業績に影響を及ぼす可能性がある。 物価上昇に対応した適正な材料費や労務費を反映できるスライド条項を含んだ内容で、事前に契約書を取り交わしている。 また、施工時にはフロントローディングにより工事の平準化・効率化を図り、工事原価の抑制に努めている。 加えて、材料の早期手配や集中購買の推進によるスケールメリットを活かした交渉などにより調達価格を低減するとともに、中電工協力会会員への安定発注で外注費の急激な変動の抑制に取り組んでいる。7.M&A・出資・投資に関するリスク 主要事業である設備工事業を中心に、事業拡大や競争力強化を目的として、M&Aや事業出資への参画等を行っているが、これらにおいて期待したシナジーや収益効果が得られないことにより投資資金の回収が困難となり、業績に影響を及ぼす可能性がある。 「M&A投資基準・評価に関するガイドライン」に基づき、外部専門家の評価・意見も踏まえて投資効果や経営戦略との整合性を慎重に検証し、投資の可否を判断している。 出資等の実施後は、必要に応じて当社社員を派遣して支援し、投資先の事業計画や決算実績・業績見通しの進捗を継続的に確認のうえ、追加投資や撤退・縮小を検討・判断することとしている。 主要なリスクの概要リスク対策8.情報セキュリティに関するリスク 外部からの不正なアクセスやサイバー攻撃等により、顧客情報や営業情報などの機密情報が漏洩・消失した場合、多額の賠償請求の発生に加え、社会的信用の失墜により受注機会に影響するなど、業績に影響を及ぼす可能性がある。 情報管理の重要性や不正なアクセスへの対処等に関する教育・研修を行うとともに、定期的に小型記録媒体やメール等による業務情報の持ち出しの確認を行い、情報漏洩防止に努めている。 また、標的型攻撃メール訓練等の実施やサイバー攻撃に対する侵入監視等を強化するとともに、セキュリティが確保された外部サービス(クラウドサーバ等)を活用してデータをバックアップし、各種情報の消失防止に努めている。9.DX(デジタルトランスフォーメーション)への対応に関するリスク AIを活用した業務改革やデジタル技術の導入が進まず、DXへの対応が遅れた場合、業務効率化や生産性向上の機会を逃し、競争力の低下に繋がるなど、業績に影響を及ぼす可能性がある。 生産性向上と作業負荷の軽減を目的に、AI等を活用したDXによる業務効率化に取り組み、技術革新に遅れない強い事業基盤を構築する。 具体的には、蓄積したナレッジをデータベース化し、AIを活用して効率的に利活用することで、生成AIやAIエージェント等による省人化や属人化の解消、業務品質の向上に努めている。10.自然災害等に関するリスク 国内及び海外に多数の事務所等を有しており、地震、津波、台風等の大規模な自然災害や、新型ウイルス等の感染症のまん延により、社員や施設への直接的な被害のほか、流通・交通網の遮断や混乱、さらには社会・経済の停滞・混迷等による間接的な被害を受ける可能性もある。 このような場合、事業活動の中断・遅滞等が発生し、業績に影響を及ぼす可能性がある。 事業継続計画(BCP)の策定、「危機管理規程」に基づく連絡体制の整備、安否確認訓練等の定期的な実施や日用品・材料の備蓄などにより、災害の発生に備えている。 また、災害復旧対応時には、自治体との緊密な連携及び情報収集を行い、二次災害を防止することとしている。 以上のように、災害等が発生した場合でも事業が継続できる体制を整えている。 感染症については、感染予防策やまん延防止措置などの対応を適切に講じ、社員の安全と必要な業務が継続できる体制を確保することとしている。11.気候変動課題への対応に関するリスク 気候変動課題に対する取り組みが不十分な場合、ステークホルダーからの評価が低下し、企業価値や競争力を毀損する可能性がある。また、各種規制の強化や炭素税の導入等がなされた場合、業績に影響を及ぼす可能性がある。 自家消費型太陽光発電の導入や社屋のZEB化、車両の電動化等により自社の脱炭素化を推進し、サプライチェーン全体のCO₂排出量の低減に取り組んでいる。 また、気候変動が事業にもたらすリスク及び機会の把握、財務に与える影響の分析を実施し、TCFD提言に基づく情報開示を行い、透明性を高めている。