研究開発費(時系列)
| 年度 | R&D費用(億円) | 設備投資(億円) |
|---|---|---|
| 2025-03 | - | 14 |
| 2024-03 | - | 9 |
| 2023-03 | - | 14 |
| 2022-03 | - | 9 |
| 2021-03 | - | 6 |
研究開発活動(本文)
FY2025|1,331 文字
6【研究開発活動】当社は、急速に変化し、多様化する社会的課題や顧客のニーズに対応するため、基礎的研究から革新的な新工法の開発、既存技術の改良改善に至るまで、幅広い分野・段階の研究開発に取り組んでいます。また、政府系研究機関、大学、民間研究機関との技術交流や共同開発を積極的に進め、オープンイノベーションを推進しています。さらに、環境問題の対策やデジタル技術の活用にも力を入れており、持続可能な社会の実現を目指します。 当連結会計年度における研究開発費は454百万円です。これまでの研究開発の代表的な成果は次のとおりです。 (1)生産性向上に向けた取り組み①のり面吹付工の省力化技術「スロープセイバー」バックホウと吹付アタッチメントを使用してモルタルを吹付けるロボット施工技術です。人手が省ける上に、作業能率が向上し、工期が大幅に短縮できます。②吹付プラントの自動化・省力化技術「ショットセイバー」吹付材料の製造工程を自動化しました。作業者の労力が軽減するとともに、熟練した技術が不要になりました。③削孔機マシンガイダンスシステム「SGZAs(スグザス)」「ドリルコンパス」測量を不要とする高い精度で、削孔機を決められた方向・位置へ誘導するシステムです。GNSSと傾斜センサを利用するスキッドタイプ用の「SGZAs」と、高精度ジャイロセンサを利用するクローラタイプ用の「ドリルコンパス」の二種類があり、後者はトンネルや立坑など、電波が届かない場所でも使用できます。④AIを用いたのり面ひび割れ調査ドローン等で撮影したモルタル吹付のり面の画像をもとに、AIが表面のひび割れを自動で検出します。点検作業が効率化できるとともに、計測精度が向上します。 (2)脱炭素社会の実現に向けた取り組み①狭隘な場所で使用可能な小口径杭掘削機「SC-TEPドリル」狭く険しい山岳部での作業向けに開発した小口径杭掘削機です。主に送電線の鉄塔基礎に使用されます。再生可能エネルギーの送電網を再整備する事業での需要増が期待されています。②セメントを使用しないのり面保護工「ジオファイバー工法」セメントを使用せずに砂と連続繊維を用いたのり面保護工です。環境への配慮が求められる斜面の防災工事や文化財・史跡斜面の復旧に採用されています。③老朽化したのり面の補修・補強工法「ニューレスプ工法」既設吹付モルタルをはつり取らずに補修する工法です。産業廃棄物となるがれき類が減ることで、それらの落下を防ぐ安全設備の規模が小さくなり、工期も短縮します。また、環境負荷の低減に配慮して、再生原料を30%利用した有機繊維を使用しています。 (3)社会インフラ整備・長寿命化に向けた取り組み①高圧噴射併用機械撹拌工法「N.ロールコラム工法」改良体の中心部を機械撹拌で造成し、攪拌翼が近寄れない既設構造物・土留め壁付近の外縁部を高圧噴射で固める工法です。効率的な地盤改良が実現できます。②グラウト管理システム「I・S・Dグラウチング」ダム現場に設置した注入機器を、街中のオペレーションセンターから遠隔操作し、グラウチング作業を行うシステムです。全国に展開する複数のダムの注入機器を一箇所で制御することができます。
FY2024|1,478 文字
6【研究開発活動】研究開発においては、主力3分野「地盤改良」・「のり面」・「補修補強」の生産性向上、10年後を視野に入れた新技術の開発と事業化、持続可能な環境配慮技術の開発と推進、の方針を掲げています。さらに、基礎研究、応用研究、既存技術の改良改善についても幅広く取り組んでいます。また、研究開発の効率化・高度化を図り、公的機関、大学、外部研究機関、同業他社との連携を強化しています。 当連結会計年度における研究開発費は527百万円であり、主な研究開発事項は次の通りです。 (1)生産性向上に向けた取り組み①のり面吹付作業を省力化・省人化する「スロープセイバー」バックホウと専用吹付アタッチメントを組み合わせたモルタル吹付ロボットで、のり面吹付を行う技術です。これまでの人力作業にくらべて、作業の労力および人員を削減できる上に、安全性も向上します。緑化工への応用も図っています。②のり面吹付工のプラント作業を自動化する「ショットセイバー」のり面吹付工のプラントで、セメント袋を開封してセメントを吹付機に投入し、空袋を搬出する作業を、人手を介さずに行う「ラクットマン」を始めとして、材料製造から供給までの一連の機械操作を自動的に行うシステムです。省力化・省人化はもちろん、熟練者の感覚に頼らずに材料の品質を一定に保つことができます。③地盤改良を「見える化」する「Grout Conductor」・「Grout Producer」・「JET-Track.Nav[トラナビ]」地盤改良の施工データを電子化し、施工状況をリアルタイムで3次元表示して「見える化」したり、施工・出来形管理の帳票を自動で出力したりする技術です。 (2)社会インフラ整備・長寿命化に向けた取り組み①AIによる吹付のり面のひび割れ調査ドローン等で撮影した吹付のり面の画像から、AIでひび割れを検出するシステムの開発を進めています。人間が行う作業にくらべて、能率が向上するだけでなく、判定精度が一定に保たれます。②老朽化した吹付のり面の補修・補強工法「ニューレスプ工法」既設吹付モルタルをはつり取らずに補修補強できる工法で、産業廃棄物の削減、工期短縮、はつり作業などの危険作業の削減が可能です。有機繊維に再生原料を30%使用するなど、環境負荷の少ない材料への切り替えも進めています。③のり面3次元モデルの活用「Slope3D」ドローンで撮影した写真からのり面の3次元モデルを作成します。この3次元モデルをパソコン上で操作することにより、人間がのり面に登ることなく現地状況や出来形を確認したりすることが可能になります。 (3)持続可能な環境配慮技術の開発・推進に向けた取組み①狭隘な場所で使用可能な小口径杭掘削機「SC-TEPドリル」山岳部での鉄塔現場に特化した小口径杭の掘削機で、山岳地や斜面など狭隘な箇所での送電線の基礎工事などに使用します。再生可能エネルギー送電網再整備事業などへの対応が可能です。②セメントを使用しないのり面保護工「ジオファイバー工法」砂と連続繊維により、連続繊維補強土を築造するのり面保護工です。環境や景観への配慮が必要となる斜面の防災工事や、文化財・史跡斜面の防災及び災害復旧の対策工法として数多く採用されています。③長い浸透注入区間で地盤を改良「Newスリーブ注入工法」外形を六角柱状にした注入パイプ「ポリゴンパイプ」を使用した地盤改良工法です。高速で高品質な改良ができるとともに、工期短縮により機械稼働時間が短くなり、二酸化炭素排出量の削減を図ることが可能です。
FY2023|1,463 文字
6【研究開発活動】当社グループは、社会的課題や顧客のニーズ、生産性向上、事業領域の拡大に対応するため、基礎的研究から新工法開発、既存技術の改良改善まで、幅広く研究開発に取り組んでいます。研究開発の効率化・高度化を図るため、公的機関、大学、外部研究機関、同業他社との技術交流、共同開発など、外部機関との連携も積極的に行っております。当連結会計年度における研究開発費は387百万円であり、主な研究開発事項は次の通りです。 (1)生産性向上に向けた取り組み①のり面吹付工の省力化技術「スロープセイバー」バックホウと専用吹付アタッチメントを用いたモルタル吹付のロボット施工技術です。これまでの人力施工と比較して、大幅な工期短縮、省力化・省人化を図ることが可能です。②吹付プラントの自動化・省力化技術「ショットセイバー」吹付工で使用する吹付プラントの各種操作を自動化しました。熟練作業者の感覚に頼ることなく、吹付工の品質を確保し、省力化・省人化を図ることが可能です。③袋セメント自動開封装置「ラクットマン」袋セメントの開封・吹付機への投入・空袋の搬出までの作業を自動で行うことができる装置です。人力での作業がなくなり、省力化を図ることが可能です。④削孔機マシンガイダンスシステム「SGZAs(スグザス)」GNSSやジャイロセンサを利用し、削孔機の据付けを高精度かつ短時間で行うことができるシステムです。削孔機据付け時の測量作業が不要になります。⑤AIを用いたのり面ひび割れ調査ドローン等で撮影した画像により、のり面のひび割れをAIが自動検出するシステムを開発しています。点検作業が容易になるほか、点検者の技量による点検結果のバラツキがなくなるなど点検精度の均一化を図ることが可能になります。 (2)社会インフラ整備・長寿命化に向けた取り組み①高圧噴射併用機械撹拌工法「N.ロールコラム工法」高圧噴射と機械撹拌を併用した地盤改良工法です。改良体の外側は高圧噴射で造成するため、既設構造物や土留め壁の近接で施工することにより、効率的な地盤改良が可能です。②地盤改良の見える化技術「Grout Conductor」・「Grout Producer」地盤改良の施工データを活用し、施工・出来形管理などの効率化を図るシステムを構築しました。施工情報をリアルタイムで3次元表示するため、業務の効率化を図ることが可能です。③樹脂吹付工による表面保護工「ジェスプ」超速硬化ポリウレタン樹脂をスプレーで吹付けて、既設吹付のり面の延命化を図る工法です。既設のり面の補修補強工法の1つとして、劣化状況にあわせて適用します。 (3)脱炭素社会に向けた取り組み①狭隘な場所で使用可能な小口径杭掘削機「SC-TEPドリル」山岳部での鉄塔現場に特化した小口径杭の掘削機で、送電線の基礎などに使用します。再生可能エネルギー送電網再整備事業などへの対応が可能です。②セメントを使用しないのり面保護工「ジオファイバー工法」砂と連続繊維により、連続繊維補強土を築造するのり面保護工です。環境や景観への配慮が必要とされる斜面の防災工事や、文化財・史跡斜面の防災及び復旧に数多く採用されています。③老朽化した吹付のり面の補修・補強工法「ニューレスプ工法」既設吹付モルタルをはつり取らずに補修補強できる工法で、産業廃棄物の削減、工期短縮、安全設備の小規模化が可能です。使用する有機繊維は、再生原料を30%使用したものに変更するなど、環境負荷の少ない材料への切り替えも進めています。
FY2022|1,550 文字
5【研究開発活動】当社グループは、社会や顧客のニーズに応えるため、技術開発本部を中心に、基礎的研究から新工法開発、既存技術の改良改善まで、幅広い研究開発活動を行っています。特に重要な研究開発テーマについては「最優先テーマ」として位置づけ、部署横断的な取り組みで着実に成果を挙げています。既存工法についても、環境への配慮や省力化・省人化など、社会的課題に対応すべく、さらなる改良改善を行っています。また、研究開発の効率化・高度化を図るため、公的機関、大学、外部研究機関、同業他社との技術交流、共同開発など、外部機関との連携を強化しています。当連結会計年度における研究開発費は391百万円であり、おもな研究開発活動は次のとおりです。 ① 環境配慮関連技術既存工法の改良改善や施工促進により、環境負荷の低減に取り組んでいます。老朽化した吹付のり面の補修・補強技術「ニューレスプ工法」は、使用材料の改良により、二酸化炭素排出量の削減を図りました。セメントを使用しないのり面保護工「ジオファイバー工法」は、環境や景観への配慮が必要とされる斜面の防災工事や、文化財・史跡斜面の防災及び復旧に数多く採用されています。生物多様性保全に対応する「リサイクル緑化工法」の施工を推進し、現地で発生する木材チップや土の再利用、希少種・郷土種・自生種などの保護・保全に取り組んでいます。 ② 社会インフラの機能向上・長寿命化関連技術のり面構造物の機能向上・長寿命化工法として、「ニューレスプ工法」のほか、「Bite off工法」、「吹付受圧板工法FSCパネル」を開発しました。「Bite off工法」は、既存のグラウンドアンカーを特殊なビットを用いて除去する技術で、老朽化・劣化したアンカーの更新に効力を発揮します。「吹付受圧板工法FSCパネル」は、吹付のり面と背面の地山を効率的に補修・補強可能な技術で、公益財団法人鉄道総合技術研究所と共同開発しました。のり面構造物の健全性を評価する手法として、UAV撮影データにより作成した「のり面3次元モデル」の利活用、AI(人工知能)を利用した画像解析技術によりコンクリート構造物の変状を抽出する「AIによるひび割れ検出」技術の開発を進め、のり面構造物の機能向上・長寿命化に向けた対策の検討を効率的に行っています。 ③ ICTを活用した生産性向上に関する技術のり面吹付の機械化・省力化技術「スロープセイバー」は、バックホウに専用アタッチメントを装着したロボット施工により、モルタル吹付工法の大幅な生産性向上を図ります。吹付プラントの自動化・省力化技術「ショットセイバー」は、熟練工の経験と勘に頼っていた吹付機の操作を自動化し、プラント全体の制御や管理をタッチパネルで行うことを可能にしました。袋セメント自動開封装置「ラクットマン」と合わせて現場導入を推進しています。GNSSの計測技術を用いて、ボーリング削孔時の削孔位置・方向・角度を精度良く誘導する「削孔機マシンガイダンスシステム」を開発しました。削孔機の据え付けの効率化、施工の品質向上を図ります。 ④ ICTを活用した生産性向上に関する技術地盤注入工の施工履歴データを活用し、施工や出来形管理などの効率化を図るシステム「Grout Conductor」を構築し、現場に適用しています。このシステムの導入により、1台で最大8セットの流量計及びグラウトポンプの自動制御を可能にしました。高圧噴射撹拌工法「N-Jet工法」は、専用モニタの複数ノズルから材料を噴射することで引上げピッチを大きくし、改良体造成時間を短縮することで、施工効率の向上と工期短縮を図ります。さらに、硬化材使用量と排泥量の低減により、環境保全にも貢献しています。
FY2021|2,377 文字
5【研究開発活動】当社は、技術開発本部を中心に、主力分野である都市再生・維持補修・環境防災に関する研究開発に取り組むとともに、ICTやAIなどを活用した新たな技術開発や、環境負荷低減に資する研究開発を推進しています。また、将来的な社会および顧客のニーズに応えるため、自社技術だけでなく、大学・公的研究機関・異業種企業などの外部リソースも積極的に活用し、柔軟かつ速やかな開発を進めています。当連結会計年度における研究開発費は336百万円であり、おもな研究開発活動は次のとおりです。 ① 自動化・省力化に関する技術(イ) 吹付のり面の省力化技術〔スロープセイバー〕スロープセイバーは、バックホウと吹付アタッチメントを用いたモルタル吹付の機械化施工技術です。従来の人力による吹付作業と比較して大幅な工期短縮と省人化が見込まれ、のり面作業の安全性が大幅に向上しました。また、LiDAR技術を活用したのり面施工支援システムを使用することで、高精度な施工管理が可能となります。(ロ) ICTの活用、施工データの可視化a. ICT地盤改良国土交通省が進めるICT地盤改良の普及に応えるため、当社の主力分野である高圧噴射撹拌工事、機械撹拌工事、薬液注入工事で適用可能な高精度施工管理システムを開発しました。機械の位置誘導、施工管理帳票の作成を行うほか、得られた施工データの3次元表示も可能です。b. ダムのグラウト管理システム〔I・S・Dグラウチング〕当社技術の源であり、長年に渡り技術を積み重ねてきたダムグラウチングにおいて、注入予定、注入状況、施工状況マップ、グラウト管理日報が本社などの遠隔地からもリアルタイムで確認できるシステムを構築しました。また、地層情報も含めた3次元モデルに注入状況を表示し、見える化とともに、現地状況をWEBカメラで確認することも可能です。c. 地盤注入工の自動制御システム〔Grout Conductor〕地盤注入工の施工履歴データを活用し、施工や出来形管理などの効率化を図るシステム「Grout Conductor」を構築し、現場に適用しています。これにより、1台で最大8セットの流量計およびグラウトポンプの自動制御を可能にしました。さらに、流量・圧力の3次元表示や、日報・チャートの出力が可能になるため、日々の管理作業の省力化につながります。d. ICTのり面工の本格的展開〔のり面ICT〕斜面条件に応じて、UAV(無人航空機)による写真測量、地上型レーザースキャナ、UAVレーザー測量を使い分け、最適な計測方法の提案をするとともに、取得した3D点群データを、施工したのり枠の寸法測定や面積算出などに活用することにより、従来手法の測量作業に比べて4割程度の効率化を図ることが可能となりました。また、AI(人工知能)を利用した画像解析技術を用いて、のり面のコンクリート構造物のひび割れ検出を可能にしました。さらに、凹凸や植生のあるのり面でも、のり面の安定に影響を及ぼす危険なひび割れを自動検出できるように開発を進めています。② 地盤改良技術〔N-Jet工法〕N-Jet工法は、専用モニターの複数ノズルから材料を噴射することで引上げピッチを大きくし、改良体造成時間の短縮を可能にした高圧噴射攪拌工法です。造成時間の短縮と施工効率の向上により工期短縮が図れ、硬化材使用量と排泥量の低減により、環境保全にも貢献できます。また、地盤条件により、最大φ3.5mの柱状改良体の造成が可能です。③ のり面補修・補強技術(イ) 盛土地盤に適した地山補強土工法〔EGNアンカー工法〕EGNアンカー工法は、鉄道、道路などの既設盛土の補強を目的とした地山補強土工法です。加圧注入により定着材を拡張させ、従来の鉄筋挿入工と比較して砂質土地盤で2倍以上、粘性土地盤で1.5倍以上の引抜き抵抗力を発揮します。これにより、打設本数の削減、補強材長の短縮を図ることができ、工期短縮とともに、施工機械の小型化による狭隘場所での施工を可能にしています。また、粘性土地盤において、スクリュー杭を回転挿入することで、スクリューと地山の摩擦抵抗により通常の地山補強土工と同等の引抜き耐力を発揮する地山補強土工法の開発を進めています。(ロ) 既設アンカー切断除去工法〔Bite off工法〕独自に開発した特殊ビットを使用し、既設アンカー鋼線を切断除去する工法です。撤去後、同じ場所に新たなアンカーを設置できることから、高度経済成長期に多数整備されたのり面構造物の老朽化対策や長寿命化といった課題の解決に貢献が可能です。 ④ 文化財斜面防災(イ) 文化財土砂災害防止技術の研究立命館大学と共同で、文化財の斜面防災技術の研究を行っています。清水寺をフィールドとして、UAVやレーザースキャナによる3次元測量データを用いた地表面形状の監視技術の開発、IoT技術を活用した斜面モニタリング技術の開発を行っています。経年的な斜面変状特性を把握することにより、貴重な文化財を土砂災害から守る技術手法の確立を目指しています。(ロ) 文化財・史跡周辺の災害復旧工事への適用〔ジオファイバー工法〕ジオファイバー工法は、砂質土と連続繊維を混合した連続繊維補強土を用いたのり面保護工です。のり面の全面緑化が可能でセメントを使用しないことから、環境や景観への配慮が必要とされる斜面・のり面の防災工事に数多く採用され3,500件以上の施工実績があります。文化財・史跡に関連した実績として、清水寺のほか、140件以上の文化財・史跡における斜面防災およびその周辺環境の復旧や復元に採用されています。※ジオファイバー工法は、2016年度準推奨技術(新技術活用システム検討会議(国土交通省))に選定されています。
FY2020|1,922 文字
5【研究開発活動】当社は、技術開発本部を中心に、都市再生・維持補修・環境防災分野、さらに、ICTを活用した、生産性向上・省力化に資する研究開発を推進しています。また、将来的な社会および顧客のニーズに応えるため、自社技術だけでなく、大学・公的研究機関・異業種企業などの外部リソースも積極的に活用し、柔軟かつ速やかな開発を進めています。当連結会計年度における研究開発費は372百万円であり、おもな研究開発活動は次のとおりです。(1)斜面・法面対策① 既設盛土の補強対策鉄道、道路などの既設盛土の補強を目的とした地山補強土工法を開発しています。特殊注入材を用いた加圧注入により注入体を拡張させることで、通常の地山補強土工より大きな引抜き耐力を実現する地山補強土工法を開発しました。補強材の打設本数を削減することができるため、工期短縮や経済的な地山補強を可能にします。また、粘性土地盤において、スクリュー杭を回転挿入することで、スクリューと地山の摩擦抵抗により通常の地山補強土工と同等の引抜き耐力を発揮する地山補強土工法の開発を進めています。工期短縮とともに、施工機械の小型化により狭隘場所での施工を可能にします。② 国内初の既設アンカー鋼線切断除去工法〔Bite off工法〕独自に開発した特殊ビットを使用し、既設アンカー鋼線を切断除去する工法です。撤去後、同じ場所に新たなアンカーを設置できることから、高度経済成長期に多数整備された法面構造物の老朽化対策や長寿命化といった課題の解決が可能になります。今後は、装置の小型軽量化を図るなど、さらなる技術の改良を行い、市場の拡大と技術の推進を図っていきます。(2)ICTの活用、3次元データの可視化・利活用に関する技術開発① ICT地盤改良の推進〔高精度施工管理システム〕国土交通省が進めるICT地盤改良の普及に応えるため、当社の主力分野である高圧噴射撹拌工事、機械撹拌工事、薬液注入工事で適用可能な高精度施工管理システムを開発しました。機械の位置誘導、施工管理帳票の作成を行うほか、得られた施工データの3次元表示も可能です。② 地盤改良の見える化・自動化〔Grout Conductor〕地盤改良工の施工履歴データを活用し、施工や出来形管理などの効率化を図るシステムを構築し、現場に適用しています。「Grout Conductor」により、1台で最大8セットの流量計およびグラウトポンプを自動制御するとともに、「Grout Conductor」から出力した流量・注入圧力データを「薬液注入データ管理システム」で読み込むことにより、流量・圧力の3次元表示や、日報・チャートの出力が可能になるため、日々の管理作業の省力化につながります。③ ICT法面工の本格的展開〔法面ICT〕法面工の多様な測量メニューの整備と現場技術力の向上により、現場の生産性向上を目指しています。斜面条件に応じて、UAV(無人航空機)による写真測量、地上型レーザースキャナ、UAVレーザー測量を使い分け、最適な計測方法の提案をするとともに、取得した3D点群データを、施工したのり枠の寸法測定や面積算出などに活用することにより、従来手法の測量作業に比べて4割程度の効率化を図ることが可能となりました。さらに今後は、取得した3次元点群データを画像解析技術やAI(人工知能)などを利用して有効活用する方法も検討していきます。(3)文化財斜面防災① 文化財土砂災害防止技術の研究立命館大学と共同で、文化財の斜面防災技術の研究を行っています。清水寺をフィールドとして、UAVやレーザースキャナによる3次元測量データを用いた地表面形状の監視技術の開発、IoT技術を活用した斜面モニタリング技術の開発を行っています。経年的な斜面変状特性を把握することにより、貴重な文化財を土砂災害から守る技術手法の確立を目指しています。② 文化財・史跡の復旧・復元の実績を伸ばす〔ジオファイバー工法〕砂質土と連続繊維を混合した連続繊維補強土を用いた法面保護工です。法面の全面緑化が可能でセメントを使用しないことから、環境への配慮が必要とされる現場で数多く採用され3,500件以上の施工実績があります。30年以上の施工実績を持つ本工法は、施工機械の自動化などの改良を重ね、現在も施工実績を伸ばすとともに、法面保護機能と環境への配慮を兼ね備えた工法として、清水寺を始め、これまでに120件以上の文化財・史跡およびその周辺環境の復旧や復元に採用されています。※ジオファイバー工法は、2016年度準推奨技術(新技術活用システム検討会議(国土交通省))に選定されています。
FY2019|1,557 文字
5【研究開発活動】当社は、技術本部を中心に、都市再生・維持補修・環境防災分野での技術開発を促進するとともに、特に重要な分野やテーマに関しては、社内横断的なチームによる効率的な研究開発を推進しています。また、多様化する社会および顧客のニーズに的確に対応するため、自社技術だけでなく、大学・公的研究機関・異業種企業などの外部リソースも積極的に活用し、柔軟かつ速やかな開発を進めています。当連結会計年度における研究開発費は241百万円であり、おもな研究開発活動は次のとおりです。 ① 国内初の既設アンカー鋼線切断除去工法「Bite off工法」独自に開発した特殊ビットを使用して既設アンカーを切断・除去することにより、同じ場所に新しいアンカーを設置することが可能な工法です。老朽化対策が大きな課題となっている既設アンカーの更新・維持管理に寄与する先駆的な技術であり、この技術を核としてのり面補修市場におけるシェア拡大を目指します。 ② 3次元モデルの活用による地盤改良の見える化「Grout Conductor」都市再開発や液状化対策などに欠かせない地盤改良工において、施工の自動制御を図り、施工・出来形管理などの効率化、施工データの「見える化」を行うシステムです。注入量等の仕様を設定することにより、流量計・グラウトポンプを集中制御し、データはデジタルデータとして記録・保存して、3次元表示することが可能です。 ③ のり面3次元モデルの活用による生産性向上ドローンで撮影した数百枚の写真からのり面の3次元モデルを作成し、のり面にぶら下がることなくパソコン上で現地状況や出来形の確認、断面線や展開図、求積図等を作成することが可能です。現場作業の大幅な軽減化が図れるほか、施工の安全性向上にも寄与することが期待されます。国土交通省が推進するICTのり面工の本格運用に対応する技術として、さらなる活用の促進を図っていきます。 ④ 文化財・史跡の復旧・復元の実績を延ばす「ジオファイバー工法」ジオファイバー工法は、砂質土と連続繊維を混合した連続繊維補強土を用いたのり面保護工です。全面緑化が可能でセメントを使用しないことから、環境への配慮が必要とされる現場で数多く採用され、3,400件以上の施工実績があります。30年以上の実績を持つ本工法は、施工機械の自動化などの改良を重ね、現在も施工実績を延ばすとともに、のり面保護機能と環境への配慮を兼ね備えた工法として、国宝清水寺を始め、これまでに120件以上の文化財・史跡およびその周辺環境の復旧や復元に採用されています。※ジオファイバー工法は、2016年度準推奨技術(新技術活用システム検討会議(国土交通省))に選定されています ⑤ 安全・安心な国土づくりに貢献「ニューレスプ工法・吹付受圧板工法(FSCパネル)」ニューレスプ工法は、老朽化した吹付法面をはつり取らずに補修・補強する工法で、廃棄物発生量の抑制、作業安全性の向上、工期の短縮が可能です。第18回国土技術開発賞創意開発技術賞を受賞したほか、国土交通省のインフラメンテナンスを支える様々な取組み(グッドプラクティス)として本工法が紹介されています。吹付受圧板工法(FSCパネル)は、ニューレスプ工法の吹付材料である繊維補強モルタルと補強部材を組み合わせて受圧板を構築し、のり面を補強する工法です。吹付けで受圧板を構築することから、不陸調整が不要なほか、工期の短縮、施工品質の向上を図ることが可能です。西日本豪雨災害により被災した鉄道のり面において適用され、早期復旧に貢献するなど、適用範囲を広げています。※吹付受圧板工法(FSCパネル)は、公益財団法人鉄道総合技術研究所と日特建設株式会社が共同で特許出願を行っています。
FY2018|1,549 文字
5【研究開発活動】 当社は、変化する建設市場に適応するため、生産性および品質向上など、社会的価値と事業価値の向上を実現する研究開発を推進しています。特に、地盤改良分野、法面補修分野に関しては、将来の市場を見越し、注力して取り組むべき重要な技術分野と考えています。 また、自社技術だけでなく、大学・公的研究機関・異業種企業などの外部リソースも積極的に活用し、効率的な技術開発に努めています。 これらの多様な技術開発課題に対応するため、研究開発部門と現業部門が、相互の連携を密に取りながら効率よく開発を推進する体制を構築しています。当連結会計年度における研究開発費は169百万円であり、おもな研究開発活動は次のとおりです。 ① 優れた地盤注入効果を実現する技術当社の「Newスリーブ注入工法」は、外形を六角柱状にした新型の注入パイプ<ポリゴンパイプ>を使用した地盤改良工法で、長い浸透区間により高速・高品質な注入ができることが特徴です。この<ポリゴンパイプ>の機能および形状を改良し、ラインナップを増やすことで、現場条件に合わせた合理的かつ効果的な注入が可能となりました。今後も継続的に改良・改善を行い、適用性の拡大、品質の向上を図っていきます。② のり面構造物の予防保全技術「Frame Doctor」当社はこれまで、吹付のり枠や受圧板など、のり面のコンクリート構造物の変状に対する対策、凍害や塩害の予防保全的な対策のための技術開発に取り組んできました。その結果、コンクリート構造物の変状レベルに対応した対策工法のラインナップおよび施工フローを確立しました。これらの、のり面のコンクリート構造物の予防保全技術を「Frame Doctor」と呼び、今後は、適用実績を増やしながらユーザビリティの向上等を進め、法面補修分野における事業展開を推進していく予定です。③ 老朽化したのり面の補修・補強技術既設モルタル吹付面をはつり取ること無く補修・補強する「ニューレスプ工法」をはじめ、背面地山の状態に応じた対策工のラインナップを整備しています。これにより、のり面の劣化状態に合わせて幅広い対応が可能となり、適用市場の拡大に繋がりました。また、「ニューレスプ工法」は、国土交通省新技術提供システムNETISの活用促進技術に選定されています。繊維補強モルタル吹付と補強部材を組み合わせて構築する「吹付受圧板工法(FSCパネル)は、公益財団法人鉄道総合技術研究所と共同開発した老朽化した吹付のり面を補修補強する工法です。④ 環境保全技術当社の「ジオファイバー工法」は、コンクリートを使用しない環境配慮型のり面保護工として、のり面や河川護岸だけでなく、文化財・史跡などでも幅広く適用されています。施工実績は3,300件を超え、H28年度NETIS準推奨技術にも選定されました。また、本工法は、内閣官房の「国土強靭化に資する民間の取組事例」としても紹介されています。開発時からこれまで、継続的に品質向上やコスト競争力の強化のための改良・改善を行っていますが、昨今の建設業界の課題である現場作業員不足・高齢化を鑑み、作業員の負担を軽減し、施工の安全性を向上するための施工システムの改良も行っています。⑤ 地盤注入・維持補修技術の自動化・省力化当社は、注入材料の流量や圧力を測定し、配合設定に合わせて吐出量を自動フィードバック制御する<COGMA(こぐま)システム>を開発し、「パフェグラウト工法」、「キロ・フケール工法」などの地盤注入・維持補修技術に適用し、施工の自動化・省力化を図っています。今後は、現場での使用状況をフィードバックし、ニーズに適合したより便利な機能を付加するなど、システムの向上を図っていく予定です。
FY2017|1,738 文字
6【研究開発活動】 当社グループは、社会を取り巻く環境の変化と顧客ニーズに迅速に対応し、新技術の開発推進、既存技術の改良改善を進め、事業領域の拡大を目指します。また、自社技術だけでなく、外部リソースも積極的に活用し、効率的な技術開発に努めています。なお、当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は201百万円です。地盤改良技術、のり面の維持補修技術、環境防災技術を中心とした、社会資本の維持管理・更新やICT活用による建設生産性向上に資する技術開発を推進し、社会の喫緊の課題に対応しています。 おもな研究開発事項は次の通りです。 (1)地盤改良技術① Newスリーブ注入工法外形を六角柱状にした新型の注入パイプ「ポリゴンパイプ」を使用した地盤改良工法です。ポリゴンパイプの長い浸透注入区間により、高速で高品質な改良ができるとともに、コスト削減と工期短縮が図れます。ポリゴンパイプは、さらなる改良・改善を加えることにより、適用性の拡大、品質の向上を図っています。② Win BLADE工法既存構造物周辺や直下での地盤撹拌改良技術として「WinBLADE工法」を共同開発しました。回転速度・フィード速度・ポンプ吐出量を自動制御するFRP制御システムの開発により、複雑な地層での固化材の撹拌混合のばらつきをなくし、品質の高い地盤改良体を造成します。 (2)維持補修技術① 吹付受圧板工法(FSCパネル)繊維補強モルタル吹付と補強部材を組み合わせて構築する受圧板(FSCパネル)により、老朽化した吹付のり面を補修補強する工法です。本工法は、公益財団法人鉄道総合技術研究所と共同開発しています。② のり面構造物長寿命化工法当社が保有する豊富なのり面対策技術と他社から導入した補修材料を組合せ、多彩な対策工ラインナップを取り揃えています。のり面の変状に応じた対策工を選定できることから、効率的・効果的な補修による社会資本の長寿命化を図ります。③ ニューレスプ工法 老朽化した吹付法面をはつり取らずに補修・補強する工法で、廃棄物発生量の抑制、作業安全性の向上、工期の短縮を図ることができます。第18回国土技術開発賞創意開発技術賞を受賞したほか、国土交通省のインフラメンテナンスを支える様々な取組み(グッドプラクティス)として本工法が紹介されています。(3)環境防災技術① ジオファイバー工法コンクリートを使用しない法面保護工で、環境配慮型法面保護工として法面や河川護岸だけでなく、清水寺境内や鹿島神宮での斜面対策など、文化財や史跡などでも幅広く適用されています。3,200件以上の施工実績があり、H28年度NETIS準推奨技術にも選定されました。更なる品質向上やコスト競争力の強化を目指し、改良・改善のための継続的な研究開発を行っています。また、本工法は、内閣官房の「国土強靭化に資する民間の取組事例」としても紹介されています。② グラウンドアンカー試験・緊張管理システム(Licos)地すべり対策やのり面の安定などに適用するグラウンドアンカー工法の各種試験で、載荷・除荷の速度を自動制御するシステムです。油圧ジャッキの自動制御は日本初であり、遠隔操作による作業員の安全性向上や、測定データの連続取得によるアンカー健全度のより正確な診断が可能になります。 (4)機械掘削技術① EinBandドリル(アインバンド)国内最大級のスペックを持つ「EinBandドリル」による削孔技術を確立しました。本技術は、従来機と比べて削孔能力は2倍以上、トルク力は約3倍あり、口径216mm、深さ100mを精度を保ちながら削孔することが可能です。大口径・大深度のグラウンドアンカー工事においては、アンカー本数が減らせるため工期短縮・コスト削減につながります。港湾やコンクリートダム・砂防ダムの耐震補強、地熱利用向け掘削などへの適用も可能です。② SSB(超小型二重管削孔機)超狭隘箇所(作業幅1.2m)で使用可能な小型二重管削孔機を共同開発しました。鉄道線路脇や軌道下などの作業スペースが限られている箇所、用地境界の厳しい箇所など、既存の削孔機械では困難であった箇所での施工が可能です。
FY2016|1,747 文字
6【研究開発活動】 当社グループは、社会を取り巻く環境の変化と顧客ニーズに迅速に対応し、新技術の開発推進、既存技術の改良改善を進め、事業領域の拡大を目指します。また、自社技術だけでなく、外部リソースも積極的に活用し、効率的な技術開発に努めています。なお、当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は188百万円で、液状化対策などの地盤改良工法、のり面の補修補強技術など、社会の喫急の課題である社会資本の老朽化や防災・減災への対応技術を新規開発し、市場に投入しています。 おもな研究開発事項は次の通りです。 (1)地盤改良技術① L-スピンコラム工法既存工法で困難であった斜め施工や、高圧噴射を併用することによるラップ施工が可能な高圧噴射併用機械撹拌工法を開発しました。埋設物周辺や既設構造物近傍での施工、スラブや硬質地盤を小さい径で貫通し、その下位にある軟弱地盤の改良も可能です。② Win BLADE工法既存構造物周辺や直下での地盤撹拌改良技術として「WinBLADE工法」を共同開発しました。回転速度・フィード速度・ポンプ吐出量を自動制御するFRP制御システムの開発により、複雑な地層での固化材の撹拌混合のばらつきをなくし、品質の高い地盤改良体を造成します。③ Newスリーブ注入工法外形を六角柱状にした新型の注入パイプ「ポリゴンパイプ」を使用した地盤改良工法です。ポリゴンパイプの長い浸透注入区間により、高速で高品質な改良ができるとともに、コスト削減と工期短縮が図れます。 (2)維持補修技術① のり面構造物長寿命化工法当社が保有する豊富なのり面対策技術と他社から導入した補修材料を組み合せ、多彩な対策工ラインナップを取り揃えています。のり面の変状に応じた対策工を選定できることから、効率的・効果的な補修による社会資本の長寿命化を図ります。② ニューレスプ工法 老朽化した吹付のり面をはつり取らずに補修・補強する工法で、廃棄物発生量の抑制、作業安全性の向上、工期の短縮を図ることができます。公益財団法人鉄道総合技術研究所と共同開発した吹付受圧板工法(FSCパネル)が新たにラインナップに加わり、より幅広い対策が可能になりました。また、国土交通省のインフラメンテナンスを支える様々な取組み(グッドプラクティス)として本工法が紹介されています。(3)環境防災技術① ジオファイバー工法コンクリートを使用しない法面保護工で、環境配慮型法面保護工としてのり面や河川護岸だけでなく、清水寺境内や鹿島神宮での斜面対策など、文化財や史跡などでも幅広く適用されています。3,000件以上の施工実績があり、NETIS準推奨技術にも選定されている技術でありますが、更なる品質向上やコスト競争力の強化を目指し、改良・改善のための継続的な研究開発を行っています。また、本工法は、内閣官房の「国土強靱化に資する民間の取組事例」としても紹介されています。② グラウンドアンカー試験・緊張管理システム(Licos) 地すべり対策やのり面の安定などに適用するグラウンドアンカー工法の各種試験で、載荷・除荷の速度を自動制御するシステムです。油圧ジャッキの自動制御は日本初であり、遠隔操作による作業員の安全性向上や、測定データの連続取得によるアンカー健全度のより正確な診断が可能になります。 (4)機械掘削技術① EinBandドリル(アインバンド)国内最大級のスペックを持つ「EinBandドリル」による削孔技術を確立しました。本技術は、従来機と比べて削孔能力は2倍以上、トルク力は約3倍あり、口径216mm、深さ100mを精度を保ちながら削孔することが可能です。大口径・大深度のグラウンドアンカー工事においては、アンカー本数が減らせるため工期短縮・コスト削減につながります。港湾やコンクリートダム・砂防ダムの耐震補強、地熱利用向け掘削などへの適用も可能です。② SSB(超小型二重管削孔機)超狭隘箇所(作業幅1.2m)で使用可能な小型二重管削孔機を共同開発しました。鉄道線路脇や軌道下などの作業スペースが限られている箇所、用地境界の厳しい箇所など、既存の削孔機械では困難であった箇所での施工が可能です。