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FY2026|9,568 文字
3 【事業等のリスク】◆リスク管理体制について当社グループの事業活動における重要なリスクを的確に把握するとともに、万一リスクが顕在化した際にはグループ事業への影響の低減に向けて適正に対応する体制を構築しています。「戦略リスク」や「財務・市場リスク」については、経営方針や経営戦略、重要な業務執行を審議する取締役会や経営会議等の会議体で検討しています。また、「事業運営リスク」や「ハザードリスク」については、取締役会の諮問機関として、「リスク管理委員会」(委員長:代表取締役副社長執行役員)を設置して、リスク管理状況のモニタリングを進めています。リスク管理委員会は取締役会決議で選任された委員を中心に構成されており、原則月1回開催されています。委員会で選定した重要リスク項目については、本社専門部署や会議体など主管組織におけるリスク管理状況のモニタリング内容を踏まえ、リスク管理体制の整備状況の集約・検証及び必要な助言を行い、その内容を年2回、取締役会へ報告しています。委員会には内部監査部門からも委員として参加しており、定期監査の実施内容との連携も図っています。また、「品質管理」及び「情報セキュリティ」の重要性を鑑み、傘下に「品質管理委員会」及び「情報セキュリティ委員会」を設置し、より専門的視点におけるリスク認識及び対応策について部署横断的に審議しており、両委員会における運営方針や審議内容については、年3回、リスク管理委員会に報告されています。なお、ESG経営に係るリスク管理の詳細については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載しています。 ◆リスク管理のプロセスについて当社グループ会社の各主管部門で識別された「戦略リスク」や「財務・市場リスク」については、取締役会、経営会議等において、中期経営計画をはじめとする事業戦略全体に関する議題及び個別案件に関する議題の中で協議され、リスク評価及びその対策について検討するとともに、重要な影響を及ぼす事象が発生していないかをモニタリングしています。リスク管理委員会では、主に「事業運営リスク」や「ハザードリスク」について、当社グループの国内事業所・国内子会社・海外子会社を対象として前年度に実施したモニタリング内容及び本社各部署からのヒアリング内容をもとに、リスク課題を抽出しています。その中から発生可能性及び全社的影響度を、リスク管理委員会で評価し、その評価に基づいて「リスクマップ」を作成して重要リスク項目を選定しています。各重要リスク項目を主管する部署または会議体は、期初にリスク管理に関する計画を策定し、その進捗についてリスク管理委員会へ報告し、委員会で出た意見を踏まえ改善を進めるという、リスク管理におけるPDCAサイクルを推進しています。 グループ会社に関して、グループ各社の経営全般を管理する「経営管理主管部署」と専門領域について横断的に管理する「専門機能部署」を当社内で明確化して、マトリックスでのリスク管理を推進しています。グループ全体のリスク情報の把握に向けて、国内外のグループ各社における総務責任者による牽制機能の強化及び本社専門機能部署との情報共有の活性化に向けて、「ガバナンスネットワーク」の構築に努めています。主要な事業グループ会社に関しては、一定以上の重要な業務執行について、当社の稟議決裁または取締役会決議を経ることとしています。また、主要グループ会社のリスク認識を把握するため、当社と同様にリスクマップにより重要リスクの評価を行い、その内容についてはリスク管理委員会で共有・審議することとしています。 全社レベルで影響を及ぼすおそれのある事案が発生した際には、「クライシス対応マニュアル」に則って本社主管部署よりリスク管理委員会へ報告されます。報告を受けたリスク管理委員会は、本マニュアルに規定された基準に基づいてクライシスレベルの判定を行い、クライシスレベルにおいて一定レベル以上の重大な内容が認められる場合には、リスク管理委員会委員長の判断のもと、専門チーム「クライシス対策本部」を立ち上げて、事態の拡大防止と早期収束に向けて具体的対応を検討する体制を整えています。また、定期的にクライシス対応トレーニングを実施し、本マニュアルが機能するかどうかの検証・改善を行っています。 ◆個別のリスク有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を与える可能性のある事項については、以下のようなものが挙げられます。なお、これらについては、提出日現在において判断したものです。 <戦略リスク、財務・市場リスク>1.住宅及び不動産市場環境の変化に関するリスク[リスクシナリオ]当社グループは、国内及び海外において住宅及び不動産を中心とした事業活動を行っているため、個人消費動向、金利動向、地価動向、資材価格、エネルギー価格、輸送費及び労務費等の動向、住宅関連政策や税制の動向、それらに起因する賃料相場の変動、さらには経済動向等に影響を受けやすい傾向があります。また、各国における政治・経済・社会情勢の不確実性等により、事業環境が変化する可能性があり、これらの要因が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。[対策]国内においては、市場環境の変化に対応した諸施策を機動的に実施するため、事業本部長・営業本部長を中心とした会議体において、市場動向を踏まえた施策の進捗状況や現場で発見された課題を共有し、次の施策の立案に活かしています。重要な施策については、経営会議の場で十分な審議を経て進めることとしています。また、海外進出国における市場環境等においても、海外各拠点と本社が継続的に情報連携を重ね、専門部署において市場分析の上、戦略立案を行っています。 2.企業買収・事業再編に関するリスク[リスクシナリオ]当社グループは、国内外の事業戦略に基づき、企業や事業の買収、組織再編等による事業規模の拡大を進めています。しかしながら、その統合に向けた手続き及び実行後において期待通りの成果が得られない場合、または想定外の事業環境の変化等により、想定した収益が達成できない場合には、のれん等の無形固定資産の減損損失の計上等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。[対策]企業や事業の買収、組織再編等の検討の際は、各専門機能部署が買収前に外部の専門家とともにデューディリジェンスや株式価値評価を行うことで、買収先の企業価値、事業計画の実現可能性等を適正に評価し、経営会議、取締役会等の審議を経て買収の是非の判断を行う体制としています。買収実施後は、各専門機能部署が適切なPMI(Post Merger Integration:買収後の経営・業務・組織等の統合プロセス)を推進することで円滑な統合を促し、シナジーの最大化を進めています。さらにPMIとして一定の目的を達した後は、経営管理主管部署主導でシナジーを追求し、グループ全体での持続的な企業価値向上を実現できるよう取り組んでいます。2024年4月には米国上場ビルダーであったM.D.C. Holdings, Inc.の買収を行い、既存の米国グループビルダーを含めた統合を目的としたPMIを推進し、経営管理体制の整備や戦略・システム等の運営面の統合を進めました。現在は組織再編に伴い社名変更したSEKISUI HOUSE U.S., Inc.のもと、本社と連携しながら事業運営を行っています。 3.保有する資産に関するリスク[リスクシナリオ]当社グループが国内及び海外において保有している販売用不動産、固定資産、投資有価証券及びその他の資産について、時価の下落等による減損損失または評価損の計上や、為替相場の変動によって、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。特に販売用不動産については、取得から引渡しまで長期間を要する場合もあり、投資回収には一定の期間を要します。プロジェクト進行中において、不動産市況の変化、許認可の取得の遅延、資材価格及び労務費の上昇、自然災害、その他予期し得ない事象等の影響により、想定外の費用の発生、開発スケジュールの遅延もしくは中止などの影響を受ける可能性があります。 [対策]当社グループでは、国内外の投資案件が一定金額以上となる場合、積水ハウス本社における稟議審査、経営会議ならびに取締役会の審議により、各案件に対する事業性やリスクを評価して投資の可否を慎重に検討しています。投資回収まで長期間を要する案件については、内部収益率(IRR)を主要な指標としています。不動産については、優良土地の取得及び資産回転率の向上による安定経営を図り、政策保有株式については、資本・資産効率向上の観点から必要最小限の保有を基本とし、保有の妥当性について、毎年、取締役会において検証するとともに、定量的な目標を設けて段階的に縮減を図っています。為替相場の変動に対しては、為替予約等必要に応じヘッジ手続きを実行することにより、その影響を低減しています。なお、保有する資産については、減損損失及び評価損のリスクを定期的に把握し、必要に応じ適宜会計処理を実施しています。 4. 資金調達コストに関するリスク[リスクシナリオ]当社グループは、金融機関からの借入、社債の発行等によって資金調達を行っています。市場金利の急激な変動や金融市場の混乱、格付機関による信用格付けの大幅な引下げ等が生じた場合には、資金調達コストが増加する可能性があり、その結果、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。[対策]財務規律を重視し、適切な水準の格付けを維持することで資金調達コストを低減するとともに、資金調達手段の多様化及び年限の適切な分散を図ることで金利変動リスクの軽減に努めています。 5.退職給付債務に関するリスク[リスクシナリオ]当社グループの従業員に対する退職給付債務及び退職給付費用は、割引率や年金資産の期待運用収益率等の数理計算上設定した前提条件に基づいて算出しています。この前提条件が変更となった場合、または実際の結果が前提条件と大きく異なった場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。[対策]当社グループでは、退職給付債務については定期的に実績に基づいて見積りの検証と見直しを行っています。年金資産の運用については、外部コンサルタントの助言をもとに、リスク・リターン特性の異なる複数の資産クラス・運用スタイルへの分散投資を行っており、年金資産全体のリスク・リターンの分析を定期的に実施する事で分散効果の有効性について評価を実施しています。また、企業年金基金においてスチュワードシップ・コードの受け入れを表明し、運用機関に対するモニタリングを強化するとともに、企業年金基金の諮問機関である資産運用委員会では、市場環境や運用状況等について定期的に協議を行っています。 <事業運営リスク、ハザードリスク>1.法令規制に関するリスク[リスクシナリオ]当社グループは、国内では宅地建物取引業法、建設業法、建築士法等の主要法令に基づく許認可を受けるとともに、建築、労働、環境その他事業の遂行に関連する各種の法令及び条例に則り事業活動を行っています。また、海外においてもそれぞれの国における法令規制を受けています。これら法令規制において違反が生じた場合に、改善に向けて多額の費用が発生すること、または業務停止等の行政処分を受けることなどで当社グループの業績に影響を与える可能性があります。[対策]国内請負事業においては、設計における建築基準法上のチェックミス・手続き漏れを防ぐための法規制チェックシステムを導入し、型式認定不適合の発生を抑えるために、事業所及び本社でのダブルチェック体制を構築しています。また、建設業法上の専任の配置技術者の適正運用に向けて、配置状況のチェックを行うとともに有資格者の人財確保・能力向上に継続して取り組んでいます。海外においては、現地の法令や規制の動向を継続的にモニタリングし、現地法務部門や外部専門家と連携し、法令改正への迅速な対応を可能とする仕組みを構築しています。その他、国内外の各種法令の動向について、各専門部署にて情報収集・分析を行い、必要に応じて当社グループ内の関係先へ情報発信の上、適切な対応に努めています。 2.品質管理に関するリスク[リスクシナリオ]当社グループは、設計・生産・施工上の品質において万全を期すとともに、主要な戸建住宅及び共同住宅においては、長期保証制度及び定期的な点検サービスを実施していますが、長期にわたるサポート期間の中で、予期せぬ人的ミス等により重大な品質問題が生じた場合には、多額の費用発生や当社グループの評価を大きく毀損することになり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。[対策]国内においては、リスク管理委員会傘下の「品質管理委員会」により、製品・設計・生産・施工・CSの5つの検討会をまとめる組織として、品質に関する一元的な管理を進めています。特に施工品質不具合の発生を抑えるために、期初に策定する「全社施工品質管理年間計画」に基づく「品質管理重点項目」に対する改善に取り組んでいます。また、同委員会では製品の安全性に関する検証、生産現場の検査・品質に関わる検証、法令遵守、CS 対応についても議論されており、その内容については定期的にリスク管理委員会へ報告されています。海外の米国戸建住宅事業においても、積水ハウスクオリティの実現を目指し、品質管理体制の強化と統一化を推進しています。設計品質、施工品質、部材品質の向上に向け、日本からの技術者を各拠点に増員し、現地及び本社が連携して対応しています。 3.建設技能者の減少に関するリスク[リスクシナリオ]国内の建設業界においては、建設技能者の高齢化と若年就業者の減少が進行しており、労働力の安定的な確保が課題となっています。また、当社グループが海外事業を展開する米国やオーストラリアの建設業界においても、労働力獲得競争に加え、建設技能者の高齢化と若年就業者の減少や移民規制による人材確保が困難な状況が継続しています。これらの環境下において必要な建設技能者を十分に確保できず、施工体制の維持が困難になった場合、受注物件の着工の遅れや工期の長期化、さらに労務費の高騰等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。[対策]当社のグループ会社である積水ハウス建設各社と施工協力会社からなる「積水ハウス会」による「責任施工体制」の構築を維持し、高い施工品質を提供する施工環境の整備や施工技術の開発の実現を図るとともに、「施工力の確保」に向けて、工事量の確保と平準化、DXの推進等による現場生産性の向上、建設技能者の積極的な育成、魅力発信等多角的な取組みを進めています。また、積水ハウス建設各社では高校卒業予定者を中心とした住宅技能工「クラフター」の採用・育成や賃金体系・人事制度の見直しに取り組んでいます。 海外においては、標準化による省力化を進めるとともに、日本からの技術者の派遣を進め、積水ハウステクノロジーの移植を推進しています。戸建住宅事業が拡大している米国では、グループ会社の統合・再編を通じて協力会社との関係強化を図り、安定的な施工力の確保に取り組むとともに、事業規模の拡大によるスケールメリットを活かし、デジタル技術も活用しながら工事計画や要員配置の最適化を進めることで、建設技能者の効率的な活用や施工能力の平準化を図っています。 4.情報セキュリティに関するリスク[リスクシナリオ]当社グループでは、コンピューターウィルスの侵入や高度なサイバー攻撃により、個人情報や機密情報の漏洩・改ざん、システム停止等が発生するリスクを抱えています。これらの事象が生じた場合、お客様対応やシステム復旧に伴う費用の発生、取引機会の損失、さらにはお客様や市場からの信頼低下を招き、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。[対策]当社グループは、リスク管理委員会の下に設置された情報セキュリティ委員会を中心に、情報セキュリティポリシー及び秘密情報管理規則に基づき、情報セキュリティに関する施策を策定・実施しています。内部統制に基づくディフェンスラインを確立し、社内体制の強化を進めるとともに、外部機関による定期的なセキュリティアセスメントを実施し、ガバナンス体制の継続的な改善に努めています。また、標的型メール訓練や情報セキュリティ研修、情報セキュリティ監査を通じて、従業員のITリテラシー向上を図っています。個人情報保護については、お客様情報保護方針に基づき、各組織に個人情報取扱責任者を配置し、安全対策の徹底を推進しています。さらに、全従業員を対象としたeラーニングを継続的に実施し、個人情報保護に関する責任認識の浸透を図っています。技術面では、コンピューターウィルスやサイバー攻撃、情報漏洩・改ざんを防止するため、社内外からのアクセス制御を強化しています。加えて、ITデザイン部セキュリティシステム推進室にセキュリティインシデント対応の専門チーム(CSIRT)を設置し、インシデント発生時の対応力を高めるため、各部門が参加する訓練を定期的に実施しています。さらに、情報セキュリティ委員会の下に情報セキュリティ推進部会を設置し、幹部から従業員までセキュリティ意識の啓発と対策の徹底を図っています。海外拠点においても、統一した規則やガイドラインのもと、情報セキュリティ対策を強化しています。多言語対応の教育プログラムや標的型メール訓練を通じて、現地従業員のITリテラシー向上に努めるほか、ITガバナンス体制の整備や現地調査、WEB会議による改善活動も推進しています。また、各拠点ごとに成熟度評価を定期的に行い、評価結果に基づく継続的な改善を進めています。 5.施工中の災害に関するリスク[リスクシナリオ]施工現場では作業環境や作業手順・作業方法の誤りが災害につながる恐れがあり、死亡災害など重篤な災害が発生すると、工事の中断及び工期の延長に加えて、損害賠償負担や社会からの信用失墜を招く可能性もあります。[対策]国内においては、施工現場での災害の抑制を目指し、各組織において安全衛生委員会を開催し、災害予防に向けた定期点検や安全パトロール及び災害発生事案に対する検証・再発防止策の推進等を行っています。また、技術・生産部門が連携し、独自の安全仮設材等を設定・整備することで作業環境改善を進めています。特に施工現場では、期初に設定する「全社施工安全衛生年間計画」に基づき、安心安全な施工環境の整備に努めているとともに、発生頻度及び重篤性の高い災害の削減に向けて、本社施工本部の指揮のもと事例共有による類似災害発生防止、DX推進による作業方法の遵守指導や現場確認体制の強化など対策に取り組んでいます。米国事業においても、安全委員会を設置・従業員教育の強化などにより現場監督や事故情報の共有、改善策の検討を継続的に実施するとともに、第三者検査機関の活用による客観的評価でリスクの早期発見に取り組んでいます。 6.労務管理に関するリスク[リスクシナリオ]従業員の長時間労働は、36協定違反など各種労働法への抵触、精神疾患を含めた健康障害による長期休業につながる恐れがあり、場合によっては労働問題に発展するリスクがあります。[対策]総労働時間の削減に向けて、部門毎に1人当たりの月平均総労働時間の目標を設定し、各組織において働き方の改善に取り組んでいます。加えて、自律的に働くことのできる職場環境を目指して、年次有給休暇も計画的に取得する取組みをグループ全体で推進しています。各組織ごとに勤務状況の確認を行うとともに、必要に応じて本社人事総務部によるモニタリング、労務管理研修を実施して適正な労務管理を促しています。海外においても、現地の労働関連法規に準拠した労務管理体制を整備し、適切な労務管理に努めています。 7.資材供給停止に関するリスク[リスクシナリオ]大規模自然災害や社会不安(戦争、感染症、サイバー攻撃、地政学的リスク等)により、資材調達先が被害を受け、資材の供給が困難になった場合、または受注量の増大により資材調達が間に合わない場合、施工がストップして契約工期に影響が出る可能性があります。[対策]当社グループでは、一つの資材調達先が被災等で調達が困難になった場合及び受注量の増大等を想定し、3つの側面から備えを進めています。・供給面の備えとして、部材ラインナップ複数化、複数社調達、複数生産拠点化、国内供給拠点の強化を進めています。また、受注と供給の情報についても各部署と共有する体制を構築しています。・仕様面の備えとして、部材の汎用化等、調達の容易な材料や仕様への変更に取り組んでいます。・情報面の備えとして、サプライヤー拠点のデータベース化により、迅速な対応を行う体制を構築しています。さらに具体的な対策を強化するために、資材調達に関するリスクと影響度を分析し図示することで、従業員の意識向上と、ターゲットを明確にした活動の推進を図っています。また、サプライヤーに対しては、セキュリティ勉強会やセルフチェックを通じて、意識の向上と自社サプライチェーンの強化を求めることで、備えの輪を広げ、サプライチェーン全体の強靭化に努めています。 8.大規模自然災害等に関するリスク[リスクシナリオ]大規模自然災害やパンデミックの発生時など緊急事態への対応計画が不明確なことにより初動対応が遅れた場合、各拠点における事業継続が困難になり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。[対策]当社グループでは、「積水ハウスグループ事業継続計画管理基本方針」に基づき、事業継続に影響を及ぼす緊急事態が発生した場合でも、重要な事業を中断させない、または中断せざるを得ない場合でも速やかに復旧できるよう、「BCP文書」を整備しています。本社で業務継続が困難となった場合には、代替拠点(東京拠点:東京都港区赤坂)やテレワーク環境を活用し、重要業務を継続します。大規模自然災害等に備え、「積水ハウスグループ災害対策基本方針」を定め、各組織で「災害対策マニュアル」を策定し、災害時の事業拠点における情報収集や安全確保を進めています。また、災害対策本部の設置や指揮系統を規定した「初動対応マニュアル」「災害対策本部運営マニュアル」を整備し、迅速な初動対応を可能にしています。海外においても、事業継続計画の整備と災害対応体制の強化を進めています。従業員の安全確保を最優先とし、緊急連絡体制の整備や避難訓練の実施を通じて、災害時の人的被害の最小化を図っています。大規模自然災害等が発生した場合においても、事業の早期復旧と継続的なサービス提供が可能となる体制の構築を進めています。 ※ サステナビリティに関わる、「気候変動に関するリスク」、「自然資本・生物多様性に関するリスク」、「人的資本に関するリスク」及び「人権尊重に関するリスク」については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載しています。
FY2025|8,735 文字
3 【事業等のリスク】◆リスク管理体制について当社グループの事業活動における重要なリスクを的確に把握するとともに、万一リスクが顕在化した際にはグループ事業への影響の低減に向けて適正に対応する体制を構築しています。「戦略リスク」や「財務・市場リスク」については、経営方針や経営戦略、重要な業務執行を審議する取締役会や経営会議等の会議体で検討しています。また、「事業運営リスク」や「ハザードリスク」については、取締役会の諮問機関として、「リスク管理委員会」(委員長:代表取締役副社長執行役員)を設置して、リスク管理状況のモニタリングを進めています。リスク管理委員会は取締役会決議で選任された委員を中心に構成されており、原則月1回開催されています。委員会で選定した重要リスク項目については、本社専門部署や会議体など主管組織におけるリスク管理状況のモニタリング内容を踏まえ、リスク管理体制の整備状況の集約・検証及び必要な助言を行い、その内容を年2回、取締役会へ報告しています。委員会には内部監査部門からも委員として参加しており、定期監査の実施内容との連携も図っています。また、「品質管理」及び「情報セキュリティ」の重要性を鑑み、傘下に「品質管理委員会」及び「情報セキュリティ委員会」を設置し、より専門的視点におけるリスク認識及び対応策について部署横断的に審議しており、両委員会における運営方針や審議内容については、年3回、リスク管理委員会に報告されています。なお、ESG経営に係るリスク管理の詳細については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載しています。 ◆リスク管理のプロセスについて当社グループ会社の各主管部門で識別された「戦略リスク」や「財務・市場リスク」については、取締役会、経営会議等において、中期経営計画をはじめとする事業戦略全体に関する議題及び個別案件に関する議題の中で協議され、リスク評価及びその対策について検討するとともに、重要な影響を及ぼす事象が発生していないかをモニタリングしています。リスク管理委員会では、主に「事業運営リスク」や「ハザードリスク」について、当社グループの国内事業所・国内子会社・海外子会社を対象として前年度に実施したモニタリング内容及び本社各部署からのヒアリング内容をもとに、リスク課題を抽出しています。その中から発生可能性及び全社的影響度を、リスク管理委員会で評価し、その評価に基づいて「リスクマップ」を作成して重要リスク項目を選定しています。各重要リスク項目を主管する部署または会議体は、期初にリスク管理に関する計画を策定し、その進捗についてリスク管理委員会へ報告し、委員会で出た意見を踏まえ改善を進めるという、リスク管理におけるPDCAサイクルを推進しています。 グループ会社に関して、グループ各社の経営全般を管理する「経営管理主管部署」と専門領域について横断的に管理する「専門機能部署」を当社内で明確化して、マトリックスでのリスク管理を推進しています。グループ全体のリスク情報の把握に向けて、国内外のグループ各社における総務責任者による牽制機能の強化及び本社専門機能部署との情報共有の活性化に向けて、「ガバナンスネットワーク」の構築に努めています。主要な事業グループ会社に関しては、一定以上の重要な業務執行について、当社の稟議決裁または取締役会決議を経ることとしています。また、主要グループ会社のリスク認識を把握するため、当社と同様にリスクマップにより重要リスクの評価を行い、その内容についてはリスク管理委員会で共有・審議することとしています。 全社レベルで影響を及ぼすおそれのある事案が発生した際には、「クライシス対応マニュアル」に則って本社主管部署よりリスク管理委員会へ報告されます。報告を受けたリスク管理委員会は、本マニュアルに規定された基準に基づいてクライシスレベルの判定を行い、クライシスレベルにおいて一定レベル以上の重大な内容が認められる場合には、リスク管理委員会委員長の判断のもと、専門チーム「クライシス対策本部」を立ち上げて、事態の拡大防止と早期収束に向けて具体的対応を検討する体制を整えています。また、定期的にクライシス対応トレーニングを実施し、本マニュアルが機能するかどうかの検証・改善を行っています。 ◆個別のリスク有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を与える可能性のある事項については、以下のようなものが挙げられます。なお、これらについては、提出日現在において判断したものです。 <戦略リスク、財務・市場リスク>1.住宅市場環境の変化に関するリスク[リスクシナリオ]当社グループは、国内及び海外において住宅を中心とした事業活動を行っているため、個人消費動向、金利動向、地価動向、資材価格及び労務費等の動向、住宅関連政策や税制の動向、それらに起因する賃料相場の変動、さらには地方経済動向等に影響を受けやすい傾向があり、今後これらの事業環境の変化により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。[対策]市場環境の変化に対応した諸施策を機動的に実施するため、事業本部長・営業本部長を中心とした会議体において、市場動向を踏まえた施策の進捗状況や現場で発見された課題を共有し、次の施策の立案に活かしています。重要な施策については、経営会議の場で十分な審議を経て進めることとしています。また、海外進出国における市場環境についても、海外各拠点と本社が継続的に情報連携を重ね、専門部署において市場分析の上、戦略立案を行っています。 2.企業買収・事業再編に関するリスク[リスクシナリオ]当社グループは、国内外の事業戦略に基づき、企業や事業の買収、組織再編等による事業規模の拡大を進めています。しかしながら、その統合に向けた手続き及び実行後において期待通りの成果が得られない場合、または想定外の事業環境の変化等により、想定した収益が達成できない場合には、のれん等の無形固定資産の減損損失の計上等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。[対策]企業や事業の買収、組織再編等の検討の際は、各専門機能部署が買収前に外部の専門家とともにデューディリジェンスや株式価値評価を行うことで、買収先の企業価値、事業計画の実現可能性等を適正に評価し、経営会議、取締役会等の審議を経て買収の是非の判断を行う体制としています。買収実施後は、各専門機能部署が適切なPMIを推進することで円滑な統合を促し、シナジーの最大化を進めています。さらにPMIとして一定の目的を達した後は、経営管理主管部署主導でシナジーを追求し、グループ全体での持続的な企業価値向上を実現できるよう取り組んでいます。2024年4月には米国のM.D.C. Holdings, Inc.の買収を行いました。買収後、米国の既存グループビルダーを含めたPMIの推進のため、当社関係部門の役員及び職責者で構成した米国戸建委員会において全体方針・戦略の策定を行い、現地に設立したSHRH委員会が各グループビルダーに方針・戦略の落とし込みを実行する等、米国戸建事業を推進する体制を構築し、シナジーの最大化を図る施策を進めています。 3.保有する資産に関するリスク[リスクシナリオ]当社グループが国内及び海外において保有している販売用不動産、固定資産、投資有価証券及びその他の資産について、時価の下落等による減損損失または評価損の計上や、為替相場の変動によって、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。特に販売用不動産については、取得から引渡しまで長期間を要する場合もあり、投資回収には一定の期間を要します。プロジェクト進行中において、不動産市況の変化、許認可の取得の遅延、資材価格及び労務費の上昇、自然災害、その他予期し得ない事象等の影響により、想定外の費用の発生、開発スケジュールの遅延もしくは中止などの影響を受ける可能性があります。 [対策]当社グループでは、国内外の投資案件が一定金額以上となる場合、積水ハウス本社における稟議審査、経営会議ならびに取締役会の審議により各案件に対する事業性やリスクを評価して投資の可否を慎重に検討しています。投資回収まで長期間を要する案件については、内部収益率(IRR)を主要な指標としています。不動産については、優良土地の取得及び資産回転率の向上による安定経営を図り、政策保有株式については、資本・資産効率向上の観点から必要最小限の保有を基本とし、保有の妥当性について、毎年、取締役会において検証するとともに、定量的な目標を設けて段階的に縮減を図っています。為替相場の変動に対しては、為替予約等必要に応じヘッジ手続きを実行することにより、その影響を低減しています。なお、保有する資産については、減損損失及び評価損のリスクを定期的に把握し、必要に応じ適宜会計処理を実施しています。 4. 資金調達コストに関するリスク[リスクシナリオ]当社グループは、金融機関からの借入、社債の発行等によって資金調達を行っています。市場金利の急激な変動や金融市場の混乱、格付機関による信用格付けの大幅な引下げ等が生じた場合には、資金調達コストが増加する可能性があり、その結果、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。[対策]財務規律を重視し、適切な水準の格付けを維持することで資金調達コストを低減するとともに、資金調達手段の多様化及び年限の適切な分散を図ることで金利変動リスクの軽減に努めています。 5.退職給付債務に関するリスク[リスクシナリオ]当社グループの従業員に対する退職給付債務及び退職給付費用は、割引率や年金資産の期待運用収益率等の数理計算上設定した前提条件に基づいて算出しています。この前提条件が変更となった場合、または実際の結果が前提条件と大きく異なった場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。[対策]当社グループでは、退職給付債務については定期的に実績に基づいて見積りの検証と見直しを行っています。年金資産の運用については、外部コンサルタントの助言をもとに、リスク・リターン特性の異なる複数の資産クラス・運用スタイルへの分散投資を行っており、年金資産全体のリスク・リターンの分析を定期的に実施する事で分散効果の有効性について評価を実施しています。また、企業年金基金においてスチュワードシップ・コードの受け入れを表明し、運用機関に対するモニタリングを強化するとともに、企業年金基金の諮問機関である資産運用委員会では、市場環境や運用状況等について定期的に協議を行っています。 <事業運営リスク、ハザードリスク>1.法令規制に関するリスク[リスクシナリオ]当社グループは、国内では宅地建物取引業法、建設業法、建築士法等の主要法令に基づく許認可を受けるとともに、建築、労働、環境その他事業の遂行に関連する各種の法令及び条例に則り事業活動を行っています。また、海外においてもそれぞれの国における法令規制を受けています。これら法令規制において違反が生じた場合に、改善に向けて多額の費用が発生すること、または業務停止等の行政処分を受けることなどで当社グループの業績に影響を与える可能性があります。[対策]国内請負事業においては、設計における建築基準法上のチェックミス・手続き漏れを防ぐための法規制チェックシステムを導入し、型式認定不適合の発生を抑えるために、事業所及び本社でのダブルチェック体制を構築しています。また、建設業法上の専任の配置技術者の適正運用に向けて、配置状況のチェックを専門機能部署で行うとともに有資格者の人財確保・能力向上に継続して取り組んでいます。その他、国内外の各種法令の動向について、各専門部署にて情報収集・分析を行い、必要に応じて当社グループ内の関係先へ情報発信の上、適切な対応に努めています。 2.品質管理に関するリスク[リスクシナリオ]当社グループは、設計・生産・施工上の品質において万全を期すとともに、主要な戸建住宅及び共同住宅においては、長期保証制度及び定期的な点検サービスを実施していますが、長期にわたるサポート期間の中で、予期せぬ人的ミス等により重大な品質問題が生じた場合には、多額の費用発生や当社グループの評価を大きく毀損することになり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。[対策]リスク管理委員会傘下の「品質管理委員会」により、製品・設計・生産・施工・CSの5つの検討会をまとめる組織として、品質に関する一元的な管理を進めています。特に施工品質不具合の発生を抑えるために、期初に策定する「全社施工品質管理年間計画」に基づく「品質管理重点項目」に対する改善に取り組んでいます。また、同委員会では製品の安全性に関する検証、生産現場の検査、品質に関わる法令遵守、CS 対応の充実についても議論されており、その内容については定期的にリスク管理委員会へ報告されています。 3.国内の建設技能者の減少に関するリスク[リスクシナリオ]国内の建設業界においては、建設技能者の高齢化と若年就業者の減少が進行するとともに、時間外労働の上限規制が2024年4月1日から適用となりました。必要な建設技能者を確保できず、施工体制の維持が困難になった場合、受注物件の着工の遅れや工期の長期化及び労務費の高騰等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。[対策]当社のグループ会社である積水ハウス建設各社と施工協力会社からなる「積水ハウス会」による「責任施工体制」を構築し、高い施工品質を提供する施工環境の整備や施工技術の開発の実現を図るとともに、「施工力の確保」に向けて、工事量の平準化、DXの推進等による現場生産性の向上、建設技能者の積極的な育成等多角的な取組みを進めています。 4.情報セキュリティに関するリスク[リスクシナリオ]コンピューターウィルスの侵入や高度なサイバー攻撃等により、個人情報・機密情報の漏洩や改竄、システム停止等が生じることで、お客様等からの損害賠償請求を受ける可能性やお客様及び市場等からの信頼を失い、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。[対策]リスク管理委員会傘下の「情報セキュリティ委員会」では、グループ内の基本方針である「情報セキュリティポリシー」や「秘密情報管理規則」に基づき、情報セキュリティ及び情報管理に関する施策を検討・実施しています。これに加えてコンピューターウィルスをはじめとしたサイバー攻撃や秘密情報の漏洩・改竄を防止するため、社内外からのアクセス制御システムを強化し、標的型メール訓練や研修、情報セキュリティ監査などを通じてITリテラシーの向上に努めています。また、ITデザイン部セキュリティシステム推進室にセキュリティインシデントに対応する専門チーム(CSIRT)を設置し、インシデント対応力を高めるために各部門参加のセキュリティインシデント発生を想定した訓練を実施するなど、万一の事態に備えています。これまで様々な対応策を講じてきましたが、2024年5月24日に公表したサイバー攻撃事案を受けて、改めてグループ全社の情報資産の棚卸を実施するとともに、第三者(大手セキュリティ専門会社)の支援を受けて脆弱性診断や防御強化策を実施し、更なるセキュリティ強化に取り組んでいます。さらに、内部統制に基づくディフェンスラインを確立し、社内体制の構築を進めています。また、定期的に外部機関によるセキュリティアセスメントを実施し、セキュリティガバナンス体制の強化に努めています。お客様情報の管理については、「お客様情報保護方針」に基づき、各組織において個人情報取扱責任者を定めて、安全対策の実施、周知徹底を図る体制を整えています。全従業員を対象に個人情報の取扱いに関するeラーニングを継続的に推進し、個人情報保護に関する従業員一人ひとりの役割・責任の認識を高めています。また、各事業所及び各グループ会社におけるセキュリティ意識を高めるため、情報セキュリティ委員会の下に、「情報セキュリティ推進部会」を設置しています。これにより幹部から従業員一人ひとりへのセキュリティ意識啓発や対策の徹底を図っています。 5.施工中の災害に関するリスク[リスクシナリオ]施工現場では作業環境や作業手順・作業方法の誤りが災害につながる恐れがあり、死亡災害など重篤な災害が発生すると、工事の中断及び工期の延長に加えて、損害賠償負担や社会からの信用失墜を招く可能性もあります。[対策]施工現場での災害の抑制を目指し、各組織において施工安全衛生委員会を開催し、災害予防に向けた定期点検や安全パトロール及び災害発生事案に対する検証・再発防止策の推進等を行っています。また、技術・生産部門が連携し、独自の安全仮設材等を設定・整備することで作業環境改善を進めています。特に施工現場では、期初に設定する「全社施工安全衛生年間計画」に基づき、安心安全な施工環境の整備に努めているとともに、発生頻度及び重篤性の高い災害の削減に向けて、本社施工本部の指揮のもと事例共有による類似災害発生防止、DX推進による作業方法の遵守指導や現場確認体制の強化など対策に取り組んでいます。 6.労務管理に関するリスク[リスクシナリオ]従業員の長時間労働は、36協定違反など各種労働法への抵触、精神疾患を含めた健康障害による長期休業につながる恐れがあり、場合によっては労働問題に発展するリスクがあります。[対策]総労働時間の削減に向けて、部門毎に1人当たりの月平均総労働時間の目標を設定し、各事業所において働き方の改善に取り組んでいます。加えて、自律的に働くことのできる職場環境を目指して、年次有給休暇も計画的に取得する取組みをグループ全体で推進しています。本社、工場、事業所の組織ごとに勤務状況の確認を月次で行うとともに、必要に応じて本社人事総務部によるモニタリング、労務管理研修を実施して適正な労務管理を促しています。 7.資材供給停止に関するリスク[リスクシナリオ]大規模自然災害や社会不安(戦争、テロ、感染症、地政学的リスク等)により、資材調達先が被害を受け、資材の供給が困難になった場合、または受注量の増大により資材調達が間に合わない場合、施工がストップして契約工期に影響が出る可能性があります。[対策]当社グループでは、一つの資材調達先が被災等で調達が困難になった場合及び受注量の増大等を想定し、3つの側面から備えを進めています。・供給面の備えとして、部材ラインナップ複数化、複数社調達、複数生産拠点化、国内供給拠点の強化を進めています。また、受注と供給の情報についても各部署と共有する体制を構築しています。・仕様面の備えとして、部材の汎用化等、調達の容易な材料や仕様への変更に取り組んでいます。・情報面の備えとして、サプライヤー拠点のデータベース化により、迅速な対応を行う体制を構築しています。さらに具体的な対策を強化するために、資材調達に関するリスクと影響度を分析し図示することで、従業員の意識向上を図るとともに、ターゲットを明確にした活動の推進を図っています。また、サプライヤーに対しても自社サプライチェーンの強化を求めることで、備えの輪を広げ、サプライチェーン全体の強靭化に努めています。 8.大規模自然災害等に関するリスク[リスクシナリオ]大規模自然災害やパンデミックの発生時など緊急事態への対応計画が不明確なことにより初動対応が遅れた場合、各拠点における事業継続が困難になり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。[対策]当社グループでは、「積水ハウスグループ事業継続計画管理基本方針」を定め、事業継続に影響を及ぼすような緊急事態が発生した場合にも、重要な事業を中断させず、また、中断せざるを得ない場合でも可及的速やかに復旧させる手順と体制を整備しています。大規模自然災害等の発生に対しては、「積水ハウスグループ災害対策基本方針」を定め、各組織の「災害マニュアル」を策定し、災害時の各事業拠点における情報収集及び事業継続に向けた準備を進めています。また、大規模自然災害等により本社での業務継続が困難となった場合に備え、本社災害対策本部の設置等を規定した初動対応マニュアルの整備を行っており、代替拠点として東京拠点(東京都港区赤坂)やテレワーク環境を利用した重要業務の継続などの準備を進めています。海外事業を展開する上において、海外子会社の従業員や出張者が自然災害やテロ・暴動等に巻き込まれるリスクに備えて、対応マニュアルを各国別に整備し、迅速な情報共有体制の構築を図るとともに、海外専門の危機対応支援会社と提携して緊急事態発生時の現地従業員へのサポート体制も整えています。 ※ サステナビリティに関わる、「気候変動に関するリスク」、「自然資本・生物多様性に関するリスク」、「人財確保に関するリスク」及び「人権に関するリスク」については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載しています。
FY2024|7,641 文字
3 【事業等のリスク】◆リスク管理体制について当社グループの事業活動における重要なリスクを的確に把握するとともに、万一リスクが顕在化した際にはグループ事業への影響の低減に向けて適正に対応する体制を構築しています。「戦略リスク」や「財務・市場リスク」については、経営方針や経営戦略、重要な業務執行を審議する取締役会や経営会議等の会議体で検討しています。また、「事業運営リスク」や「ハザードリスク」に関しては、取締役会の諮問機関として、「リスク管理委員会」(委員長:代表取締役副社長執行役員)を設置して、リスク管理状況のモニタリングを進めています。リスク管理委員会は取締役会決議で選任された委員を中心に構成されており、原則月1回開催されています。委員会で選定した重要リスク項目については、本社専門部署や会議体など主管組織におけるリスク管理状況のモニタリング内容を踏まえ、リスク管理体制の整備状況の集約・検証及び必要な助言を行い、その内容を年2回、取締役会へ報告しています。委員会には内部監査部門からも委員として参加しており、定期監査の実施内容との連携も図っています。また、「品質管理」及び「情報セキュリティ」の重要性を鑑み、傘下に「品質管理委員会」及び「情報セキュリティ委員会」を設置し、より専門的視点におけるリスク認識及び対応策について部署横断的に審議しており、両委員会における運営方針や審議内容については、年3回、リスク管理委員会に報告されています。なお、ESG経営に係るリスク管理の詳細については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載しています。 リスク管理体制図 ◆リスク管理のプロセスについて当社グループ会社の各主管部門で識別された「戦略リスク」や「財務・市場リスク」については、取締役会、経営会議等において、中期経営計画をはじめとする事業戦略全体に関する議題及び個別案件に関する議題の中で協議され、リスク評価及びその対策について検討するとともに、重要な影響を及ぼす事象が発生していないかをモニタリングしています。リスク管理委員会では、主に「事業運営リスク」や「ハザードリスク」について、当社グループの国内事業所・国内子会社・海外子会社を対象として昨年度に実施したモニタリング内容及び本社各部署からのヒアリング内容をもとに、リスク課題を抽出しています。その中から発生可能性及び全社的影響度を、リスク管理委員会で評価し、その評価に基づいて重要リスク項目を選定しています。各重要リスク項目を主管する部署又は会議体は、期初にリスク管理に関する計画を策定し、その進捗についてリスク管理委員会へ報告し、委員会で出た意見を踏まえ改善を進めるという、リスク管理におけるPDCAサイクルを推進しています。 グループ会社に関して、グループ各社の経営全般を管理する「経営管理主管部署」と専門領域について横断的に管理する「専門機能部署」を当社内で明確化して、マトリックスでのリスク管理を推進しています。グループ全体のリスク情報の把握に向けて、国内外のグループ各社における総務責任者による牽制機能の強化及び本社専門機能部署との情報共有の活性化に向けて、「ガバナンスネットワーク」の構築に努めています。主要な事業グループ会社に関しては、一定以上の重要な業務執行について、当社の稟議決裁または取締役会決議を経ることとしています。また主要グループ会社のリスク認識を把握するため、当社と同様にリスクマップにより重要リスクの評価を行い、その内容についてはリスク管理委員会で共有・審議することとしています。 全社レベルで影響を及ぼすおそれのある事案が発生した際には、「クライシス対応マニュアル」に則って本社主管部署よりリスク管理委員会へ報告されます。報告を受けたリスク管理委員会は、本マニュアルに規定された基準に基づいてクライシスレベルの判定を行い、クライシスレベルにおいて一定レベル以上の重大な内容が認められる場合には、リスク管理委員会委員長の判断のもと、専門チーム「クライシス対策本部」を立ち上げて、事態の拡大防止と早期収束に向けて具体的対応を検討する体制を整えています。また、定期的にクライシス対応トレーニングを実施し、本マニュアルが機能するかどうかの検証・改善を行っています。 ◆個別のリスク有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を与える可能性のある事項については、以下のようなものが挙げられます。なお、これらについては、提出日現在において判断したものです。 <戦略リスク、財務・市場リスク>1.住宅市場環境の変化に関するリスク[リスクシナリオ]当社グループは、国内及び海外において住宅を中心とした事業活動を行っているため、個人消費動向、金利動向、地価動向、資材価格の動向、住宅関連政策や税制の動向、それらに起因する賃料相場の変動、さらには地方経済動向等に影響を受けやすい傾向があり、今後これらの事業環境の変化により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。[対策]市場環境の変化に対応した諸施策を機動的に実施するため、事業本部長・営業本部長を中心とした会議体において、市場動向を踏まえた施策の進捗状況や現場で発見された課題を共有し、次の施策の立案に活かしています。重要な施策については、経営会議の場で十分な審議を経て進めることとしています。また海外進出国における市場環境についても、海外各拠点と本社が継続的に情報連携を重ね、専門部署において市場分析のうえ、戦略立案を行っています。 2.企業買収・事業再編に関するリスク[リスクシナリオ]当社グループは、国内外の事業戦略に基づき、企業や事業の買収、組織再編等による事業規模の拡大を進めています。しかしながら、その統合に向けた手続き及び実行後において期待通りの成果が得られない場合、または想定外の事業環境の変化等により、想定した収益が達成できない場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。[対策]企業や事業の買収、組織再編等の検討の際は、各専門機能部署が買収前に外部の専門家とともにデューディリジェンスや株式価値評価を行うことで、買収先の企業価値、事業計画の実現可能性等を適正に評価し、経営会議、取締役会等の審議を経て買収の是非の判断を行う体制としております。買収実施後は、各専門機能部署が適切なPMIを推進することで円滑な統合を促し、シナジーの最大化を進めています。さらにPMI として一定の目的を達した後は、経営管理主管部署主導でシナジーを追求し、グループ全体での持続的な企業価値向上を実現できるよう取り組んでいます。 3.保有する資産に関するリスク[リスクシナリオ]当社グループが国内及び海外において保有している販売用不動産、固定資産、投資有価証券及びその他の資産について、時価の下落等による減損損失又は評価損の計上や、為替相場の変動によって、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。[対策]当社グループでは、一定金額以上の投資案件の場合、積水ハウス本社における稟議審査ならびに経営会議での十分な議論を踏まえ、各案件に対する投資の可否を慎重に検討しています。不動産については、優良土地の取得及び資産回転率の向上による安定経営を図り、政策保有株式については、資本・資産効率向上の観点から必要最小限の保有を基本とし、保有の妥当性について、毎年、取締役会において検証するとともに、定量的な目標を設けて段階的に縮減を図っています。為替相場の変動に対しては、為替予約等必要に応じヘッジ手続きを実行することにより、その影響を低減しています。なお、保有する資産については、減損損失及び評価損のリスクを定期的に把握し、必要に応じ適宜会計処理を実施しています。 4. 資金調達コストに関するリスク[リスクシナリオ]当社グループは、金融機関からの借入、社債の発行等によって資金調達を行っています。市場金利の急激な変動や金融市場の混乱、格付機関による信用格付けの大幅な引下げ等が生じた場合には、資金調達コストが増加する可能性があり、その結果、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。[対策]財務規律を重視し、適切な水準の格付けを維持することで資金調達コストを低減するとともに、資金調達手段の多様化及び年限の適切な分散を進めることで金利変動リスクの軽減に努めています。 5.退職給付債務に関するリスク[リスクシナリオ]当社グループの従業員に対する退職給付債務及び退職給付費用は、割引率や年金資産の期待運用収益率等の数理計算上設定した前提条件に基づいて算出しています。この前提条件が変更となった場合、または実際の結果が前提条件と大きく異なった場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。[対策]当社グループでは、退職給付債務については定期的に実績に基づいて見積りの検証と見直しを行っています。年金資産の運用については、外部コンサルタントの助言をもとに、リスク・リターン特性の異なる複数の資産クラス・運用スタイルへの分散投資を行っており、年金資産全体のリスク・リターンの分析を定期的に実施する事で分散効果の有効性について評価を実施しています。また、企業年金基金においてスチュワードシップ・コードの受け入れを表明し、運用機関に対するモニタリングを強化するとともに、企業年金基金の諮問機関である資産運用委員会では、市場環境や運用状況等について定期的に協議を行っています。 <事業運営リスク、ハザードリスク>1.法令規制に関するリスク[リスクシナリオ]当社グループは、国内では宅地建物取引業法、建設業法、建築士法等の主要法令に基づく許認可を受けるとともに、建築、労働、環境その他事業の遂行に関連する各種の法令及び条例に則り事業活動を行っています。また海外においてもそれぞれの国における法令規制を受けています。これら法令規制において違反が生じた場合に、改善に向けて多額の費用が発生すること、又は業務停止等の行政処分を受けることなどで当社グループの業績に影響を与える可能性があります。[対策]国内請負事業においては、設計における建築基準法上のチェックミス・手続き漏れを防ぐための法規制チェックシステムを導入し、型式認定不適合の発生を抑えるために、事業所及び本社でのダブルチェック体制を構築しています。又、建設業法上の専任の配置技術者の適正運用に向けて、配置状況のチェックを専門機能部署で行うとともに有資格者の人財確保・能力向上に継続して取り組んでいます。その他、国内外の各種法令の動向について、各専門部署にて情報収集・分析を行い、必要に応じてグループ内の関係先へ情報発信の上、適切な対応に努めています。 2.品質管理に関するリスク[リスクシナリオ]当社グループは、設計・生産・施工上の品質において万全を期すとともに、主要な戸建住宅及び共同住宅においては、長期保証制度及び定期的な点検サービスを実施していますが、長期にわたるサポート期間の中で、予期せぬ人的ミス等により重大な品質問題が生じた場合には、多額の費用発生や当社グループの評価を大きく毀損することになり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。[対策]リスク管理委員会傘下の「品質管理委員会」により、製品・設計・生産・施工・CSの5つの検討会をまとめる組織として、品質に関する一元的な管理を進めています。特に施工品質不具合の発生を抑えるために、期初に策定する「全社施工品質管理年間計画」に基づく「品質管理重点項目」に対する改善に取り組んでいます。また同委員会では、製品の安全性に関する検証、生産現場の検査、品質に関わる法令遵守、CS 対応の充実についても議論されており、その内容については定期的にリスク管理委員会へ報告されています。 3.情報セキュリティに関するリスク[リスクシナリオ]コンピューターウィルスの侵入や高度なサイバー攻撃等により、個人情報・機密情報の漏洩や改竄、システム停止等が生じることで、お客様等からの損害賠償請求を受ける可能性やお客様及び市場等からの信頼を失い、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。[対策]リスク管理委員会傘下の「情報セキュリティ委員会」において、情報セキュリティに関するグループ内の基本方針「情報セキュリティポリシー」や秘密情報管理規則に基づき、情報セキュリティ及び情報管理に関する施策を検討・実施しています。併せて、コンピューターウィルス等サイバー攻撃や秘密情報の漏洩・改竄を防止するために、社内外からのアクセス制御システムを強化するとともに、標的型メール訓練や研修、情報セキュリティ監査などを通じてITリテラシーの向上を図っています。また、ITデザイン部セキュリティシステム推進室にセキュリティインシデントに対応する専門チーム(CSIRT)を設置しています。インシデント対応力を上げるため、各部門参加による、セキュリティインシデント発生を想定した訓練を実施し、万一の事態に備えています。さらに、定期的に外部機関によるセキュリティアセスメントを実施して、更なるセキュリティガバナンス体制の強化に取り組んでいます。お客様情報の管理については、「お客様情報保護方針」に基づき、各組織において個人情報取扱責任者を定めて、安全対策の実施、周知徹底を図る体制を整えるとともに、全従業員を対象に個人情報の取扱いに関するEラーニングを継続的に推進し、個人情報保護に関する従業員一人ひとりの役割・責任の認識を高めています。各事業所、各グループ会社におけるセキュリティ意識を高めるため、情報セキュリティ委員会の下に、グループ全社事業所で構成する「情報セキュリティ推進部会」を設置し、幹部から従業員一人ひとりへのセキュリティ意識啓発や対策の徹底を図っています。 4.施工中の災害に関するリスク[リスクシナリオ]施工現場では作業環境や作業手順・作業方法の誤りが災害につながる恐れがあり、死亡災害など重篤な災害が発生すると、工事の中断及び工期の延長に加えて、損害賠償負担や社会からの信用失墜を招く可能性もあります。[対策]労働災害の抑制を目指し、各組織において施工安全衛生委員会を開催し、災害予防に向けた定期点検や安全パトロール及び災害発生事案に対する検証・再発防止策の推進等を行っています。特に施工現場では、期初に設定する「全社施工安全衛生年間計画」に基づき、安心安全な施工環境の整備に努めているとともに、発生頻度及び重篤性の高い災害の削減に向けて、本社施工本部の指揮のもと作業環境の整備や作業方法の遵守・確認体制の強化など対策に取り組んでいます。 5.労務管理に関するリスク[リスクシナリオ]従業員の長時間労働は、36協定違反など各種労働法への抵触、精神疾患を含めた健康障害による長期休業につながる恐れがあり、場合によっては労働問題に発展するリスクがあります。[対策]総労働時間の削減に向けて、部門毎に1人当たりの月平均総労働時間の目標を設定し、各事業所において働き方の改善に取り組んでいます。加えて、自律的に働くことのできる職場環境を目指して、年次有給休暇も計画的に取得する取組みをグループ全体で推進しています。本社、工場、事業所の組織ごとに勤務状況の確認を月次で行うとともに、必要に応じて本社人事総務部によるモニタリング、労務管理研修を実施して適正な労務管理を促しています。 6.資材供給停止に関するリスク[リスクシナリオ]大規模自然災害や社会不安(戦争、テロ、感染症、地政学的リスク等)により、資材調達先が被害を受け、資材の供給が困難になった場合、または受注量の増大により資材調達が間に合わない場合、施工がストップして契約工期に影響が出る可能性があります。[対策]当社グループでは、一つの資材調達先が被災等で調達が困難になった場合等を想定し、3つの側面から備えを進めています。・供給面の備えとして、部材ラインナップ複数化、複数社調達、複数生産拠点化、国内供給拠点の強化を進めています。・仕様面の備えとして、部材の汎用化等、調達の容易な材料や仕様への変更に取り組んでいます。・情報面の備えとして、サプライヤー拠点のデータベース化により、迅速な対応を行う体制を構築しています。さらに具体的な対策を強化するために、資材調達に関するリスクと影響度を分析し図示することで、従業員の意識向上を図るとともに、ターゲットを明確にした活動の推進を図っています。また、サプライヤーに対しても自社サプライチェーンの強化を求めることで、備えの輪を広げ、サプライチェーン全体の強靭化に努めています。 7.大規模自然災害等に関するリスク[リスクシナリオ]大規模自然災害やパンデミックの発生時など緊急事態への対応計画が不明確なことにより初動対応が遅れた場合、各拠点における事業継続が困難になり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。[対策] 当社グループでは、「積水ハウスグループ事業継続計画管理基本方針」を定め、事業継続に影響を及ぼすような緊急事態が発生した場合にも、重要な事業を中断させず、また中断せざるを得ない場合でも可及的速やかに復旧させる手順と体制を整備しています。大規模自然災害等の発生に対しては、「積水ハウスグループ災害対策基本方針」を定め、各組織の「災害マニュアル」を策定し、災害時の各事業拠点における情報収集及び事業継続に向けた準備を進めています。また、大規模自然災害等により本社での業務継続が困難となった場合に備え、本社災害対策本部の設置等を規定した初動対応マニュアルの整備を行っており、本社被災時には、東京拠点(東京都港区赤坂)と総合住宅研究所(京都府木津川市)を代替拠点として、本社における重要業務を継続できる体制を整えています。海外事業を展開する上において、海外子会社の従業員や出張者が自然災害やテロ・暴動等に巻き込まれるリスクに備えて、対応マニュアルを各国別に整備し、迅速な情報共有体制の構築を図るとともに、海外専門の危機対応支援会社と提携して緊急事態発生時の現地従業員へのサポート体制も整えています。 ※ サステナビリティに関わる、「人権に関するリスク」、「気候変動に関するリスク」及び「人財確保に関するリスク」については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載しています。
FY2023|7,999 文字
2 【事業等のリスク】◆リスク管理体制について当社グループの事業活動における重要なリスクを的確に把握するとともに、万一リスクが顕在化した際にはグループ事業への影響の低減に向けて適正に対応する体制を構築しています。事業運営上重要な「戦略リスク」や「財務リスク」については取締役会や経営会議等の会議体で検討しています。また、その他「事業運営リスク」や「ハザードリスク」に関しては、取締役会の諮問機関として、「リスク管理委員会」(委員長:代表取締役副社長執行役員)を設置して、リスク管理状況のモニタリングを進めています。当委員会は取締役会決議で選任された委員を中心に構成されており、原則月1回開催されています。委員会の活動として、関係部署へのヒアリング等からリスク評価を行い、重要リスク項目を選定した上で、その項目を主管する本社専門部署や会議体に対するモニタリング内容を踏まえ、リスク管理体制の整備状況の集約・検証及び必要な助言を行い、その内容を定期的に取締役会へ報告しています。委員会には内部監査部門からも委員として参加しており、定期監査の実施内容との連携も図っています。また、「品質管理」及び「情報セキュリティ」の重要性を鑑み、傘下に「品質管理委員会」及び「情報セキュリティ委員会」を設置し、より専門的視点におけるリスク認識及び対応策について部署横断的に審議しており、両委員会における審議内容については、定期的にリスク管理委員会に報告されています。 リスク管理体制図 ◆リスク管理のプロセスについて当社グループの国内事業所・国内子会社・海外子会社を対象として、前年度に実施したモニタリング内容及び本社各部署からのヒアリング内容をもとに、「品質管理」「情報セキュリティ」「コンプライアンス」「人権」「危機管理」「環境」「労働法制・労務管理」等においてリスク課題を抽出します。その中から発生可能性及びグループに対する影響度を、リスク管理委員会で評価し、その評価に基づいて重要リスク項目を選定しています。各重要リスク項目を主管する部署又は会議体は、期初にリスク管理基本計画を策定し、その進捗についてリスク管理委員会へ報告し、委員会で出た意見を踏まえ改善を進めるという、リスク管理におけるPDCAサイクルを推進しています。 グループ会社に関して、グループ各社の経営全般を管理する「経営管理主管部署」と専門領域について横断的に管理する「専門機能部署」を当社内で明確化して、マトリックスでのリスク管理を推進しています。グループ全体のリスク情報の把握に向けて、国内外のグループ各社における総務責任者による牽制機能の強化及び監査部・人事総務部・人財開発部・法務部等の当社管理・人事部門との情報共有の活性化に向けて、「ガバナンスネットワーク」の構築に努めています。主要な事業グループ会社に関しては、一定以上の重要な業務執行について、当社の稟議決裁または取締役会決議を経ることとしています。また主要グループ会社のリスク認識を把握するため、当社と同様にリスクマップにより重要リスクの評価を行い、その内容についてはリスク管理委員会で共有・審議することとしています。 全社レベルで影響を及ぼすおそれのある事案が発生した際には、「クライシス対応マニュアル」に則って本社主管部署よりリスク管理委員会へ報告されます。報告を受けたリスク管理委員会は、本マニュアルに規定された基準に基づいてクライシスレベルの判定を行い、クライシスレベルにおいて一定レベル以上の重大な内容が認められる場合には、リスク管理委員会委員長の判断のもと、専門チーム「クライシス対策本部」を立ち上げて、事態の拡大防止と早期収束に向けて具体的対応を検討する体制を整えています。また、定期的にクライシス対応トレーニングを実施し、本マニュアルが機能するかどうかの検証・改善を行っています。 ◆個別のリスク有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を与える可能性のある事項については、以下のようなものが挙げられます。なお、これらについては、提出日現在において判断したものです。* 昨年度と比較して重要性が高まったテーマ** 今年度新設されたテーマ [特に重要なリスク](1)法令遵守について当社グループは、宅地建物取引業法、建設業法、建築士法等の法令に基づく許認可を受けるとともに、建築、労働、環境その他事業の遂行に関連する各種の法令及び条例に則り事業活動を行っています。これらにおいて違反が生じた場合に、改善に向けて多額の費用が発生すること、又は業務停止等の行政処分を受けることで当社グループの業績に影響を与える可能性があります。対策として、設計における建築基準法上のチェックミス・手続き漏れを防ぐための法規制チェックシステムを導入し、型式認定不適合の発生を抑えるために、事業所及び本社でのダブルチェック体制を構築しています。又、建設業法上の専任の配置技術者の適正運用に向けて、配置状況のチェックを専門機能部署で行うとともに有資格者の人財確保・能力向上に継続して取り組んでいます。 (2)品質管理について当社グループは、設計・生産・施工上の品質において万全を期すとともに、主要な戸建住宅及び共同住宅においては、長期保証制度及び定期的な点検サービスを実施していますが、長期にわたるサポート期間の中で、予期せぬ人的ミス等により重大な品質問題が生じた場合には、多額の費用発生や当社グループの評価を大きく毀損することになり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。対策として、リスク管理委員会傘下の「品質管理委員会」により、製品・設計・生産・施工・CSの5つの検討会をまとめる組織として、品質に関する一元的な管理を進めています。特に施工品質不具合の発生を抑えるために、期初に策定する「全社施工品質管理年間計画」に基づく「品質管理重点項目」に対する改善に取り組んでおり、その管理状況については定期的にリスク管理委員会へ報告されています。また、施工品質と密接な関わりのある「施工力の確保」に向けて、工事量の平準化、現場生産性の向上、建設技能者の積極的な育成等多角的な取り組みを進めています。 (3)情報セキュリティについてコンピューターウィルスの侵入や高度なサイバー攻撃等により、個人情報・機密情報の漏洩や改竄、システム停止等が生じることで、お客様等からの損害賠償請求を受ける可能性やお客様及び市場等からの信頼を失い、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。対策として、リスク管理委員会傘下の「情報セキュリティ委員会」において、情報セキュリティに関するグループ内の基本方針「情報セキュリティポリシー」や秘密情報管理規則に基づき、情報セキュリティ及び情報管理に関する施策を検討・実施しています。併せて、コンピューターウィルス等サイバー攻撃や秘密情報の漏洩・改竄を防止するために、社内外からのアクセス制御システムを強化するとともに、標的型メール訓練や研修、情報セキュリティ監査などを通じてITリテラシーの向上を図っています。また、ITデザイン部セキュリティシステム推進室にセキュリティインシデントに対応する専門チーム(CSIRT)を設置しました。インシデント対応力を上げるため、各部門参加による、セキュリティインシデント発生を想定した訓練を実施し、万一の事態に備えています。さらに、定期的に外部機関によるセキュリティアセスメントを実施して、更なるセキュリティガバナンス体制の強化に取り組んでいます。お客様情報の管理については、「お客様情報保護方針」に基づき、各組織において個人情報取扱責任者を定めて、安全対策の実施、周知徹底を図る体制を整えるとともに、全従業員を対象に個人情報の取扱いに関するEラーニングを継続的に推進し、個人情報保護に関する従業員一人ひとりの役割・責任の認識を高めています。各事業所、各グループ会社におけるセキュリティ意識を高めるため、情報セキュリティ委員会の下に、グループ全社事業所で構成する「情報セキュリティ推進部会」を設置し、幹部から従業員一人ひとりへのセキュリティ意識啓発や対策の徹底を図っています。 (4)人権について当社グループを取り巻く国内外のステークホルダーの人権課題について対応が不十分である場合、当社グループの社会的評価が低下する可能性があります。対策として、当社グループでは、2020年4月に「積水ハウスグループ人権方針」を策定し、ヒューマンリレーション研修等を通じて国際規範に基づく人権に対する考え方及び取り組みについて発信し、全従業員に繰り返し周知しています。また、人権方針の実践として、事業活動において「人権デュー・デリジェンス」のプロセスを採用し、人権リスクマップの作成により重要な人権課題を特定して、対応を進めています。 (5)気候変動について気候変動に関する主要なリスクと機会については、本社部署・事業部門参画のもと洗い出しを行い、取締役会の諮問機関であるESG推進委員会及びリスク管理委員会における審議を経て、取締役会に報告され、必要に応じてリスクの緩和・移動・受容・コントロールの決定を検討することとしています。その内容につきましては、TCFDのフレームワークに基づいてまとめており、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)サステナビリティに関する考え方及び取組み②気候変動に対する取組み」に記載しています。 (6)労務管理について従業員の長時間労働は、精神疾患を含めた健康障害につながる恐れがあり、場合によっては長期休業につながるリスクがあります。対策として、労務管理においては総労働時間の削減に向けて、部門毎に1人当たりの月平均総労働時間の目標を設定し、各事業所において働き方の改善に取り組んでいます。さらに、本社、工場、事業所の組織ごとに勤務状況の確認を月次で行うとともに、必要に応じて本社人事総務部によるモニタリング、労務管理研修を実施して適正な労務管理を促しています。また、事務所及び施工現場における労働災害は抑制すべき課題であり、特に施工現場では作業環境や作業手順・作業方法の誤りが負傷につながることも多く、死亡災害など重篤な事故が発生すると、損害賠償負担に加えて社会からの信用失墜を招く可能性もあります。労働災害の抑制に向けて、各組織で安全営衛生委員会を開催し、災害予防に向けた定期点検及び災害発生事案に対する検証・再発防止策の推進等を行っています。特に施工現場では、「全社施工安全衛生年間計画」に基づき、安心安全な施工環境の整備に努めているとともに、発生頻度の高い事故の削減に向けて、本社施工本部の指揮のもと作業手順の遵守・確認体制の整備など対策に取り組んでいます。 (7)人財確保について *当社グループの持続的成長を実現するためには、既存事業の深化と新規事業への挑戦を担う優秀な人財を国内外で獲得し、雇用を維持していく必要があります。採用競争力が低下した場合や離職による人財流出が深刻化した場合には、成長力が鈍化し、社会的評価が低下する可能性があります。対策として、事業戦略に必要な人財を明確にし、採用ブランディングの強化、採用活動における募集経路・選考手法の多様化を積極的に進めています。また、人事制度改革においては、選択制の複線型キャリアコースをはじめ、公正で透明性の高い人事評価制度等を導入し、従業員の自律的なキャリア形成を支援しています。上司と部下が定期的に対話する機会である「キャリア面談」により、従業員のキャリア意識の涵養に加え、心理的安全性の高い組織風土の構築を目指します。引き続き採用機能の強化と成長機会の充実の両面で人財確保に取り組んでいます。 [重要なリスク](1)住宅市場環境の変化について当社グループは、国内及び海外において住宅を中心とした事業活動を行っているため、個人消費動向、金利動向、地価動向、住宅関連政策や税制の動向、それらに起因する賃料相場の変動、さらには地方経済動向等に影響を受けやすい傾向があり、今後これらの事業環境の変化により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。対策として、市場環境の変化に対応した諸施策を機動的に実施するため、事業本部長・営業本部長を中心とした国内執行会議を月1回開催し、市場動向を踏まえた施策の進捗状況や現場で発見された課題を共有し、次の施策の立案に活かしています。また海外進出国における市場環境についても、海外各拠点と本社が継続的に情報連携を重ね、本社専門部署において市場分析のうえ、戦略立案を行っています。 (2)保有する資産について当社グループが国内及び海外において保有している販売用不動産、固定資産、投資有価証券及びその他の資産について、時価の下落等による減損損失又は評価損の計上や、為替相場の変動によって、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。対策として、当社グループでは、一定金額以上の投資案件の場合、積水ハウス本社における稟議審査ならびに経営会議での十分な議論を踏まえ、各案件に対する投資の可否を慎重に検討しています。不動産については、優良土地の取得及び資産回転率の向上による安定経営を図り、政策保有株式については、資本・資産効率向上の観点から必要最小限の保有を基本とし、保有の妥当性について、毎年、取締役会において検証するとともに、定量的な目標を設けて段階的に縮減を図っています。為替相場の変動に対しては、為替予約等必要に応じヘッジ手続きを実行することにより、その影響を低減しています。なお、保有する資産については、減損及び評価損のリスクを定期的に把握し、必要に応じ適宜会計処理を実施しています。 (3)資金調達コストについて **当社グループは、金融機関からの借入、社債の発行等によって資金調達を行っています。市場金利の急激な変動や金融市場の混乱、格付機関による信用格付けの大幅な引下げ等が生じた場合には、資金調達コストが増加する可能性があり、その結果、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。対策として、財務健全性を確保し、適切な水準の格付けを維持することで資金調達コストを低減するとともに、資金調達手段の多様化及び年限の適切な分散を進めることで金利変動リスクの軽減に努めています。 (4)原材料、資材等の調達について大規模自然災害や社会不安(戦争、テロ、感染症、地政学的リスク等)により、資材調達先が被害を受け、資材の供給が困難になった場合、施工がストップして契約工期に影響が出る可能性があります。また、原材料やエネルギーの世界的な価格高騰が一層進み、調達価格がさらに上昇して、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。対策として、当社グループでは、一つの資材調達先が被災等で調達が困難になった場合等を想定し、3つの側面から備えを進めています。①供給面の備えとして、部材ラインナップ複数化、複数社調達、複数生産拠点化、国内供給拠点の強化を進めています。②仕様面の備えとして、部材の汎用化等、調達の容易な材料や仕様への変更に取り組んでいます。③情報面の備えとして、サプライヤー拠点のデータベース化により、迅速な対応を行う体制を構築しています。さらに、サプライヤーに対しても自社サプライチェーンの強化を求めることで、備えの輪を広げ、サプライチェーン全体の強靭化に努めています。また資材の調達にあたっては、複数社調達による価格競合、調達先の再編や集約による有利購買、仕様の最適化等により、合理的な調達価格の実現に努めています。 (5)退職給付債務について当社グループの従業員に対する退職給付債務は、割引率の数理計算に用いる基礎率や年金資産の期待運用収益率に基づいて算出されています。この基礎率が変更された場合、または期待運用収益率に基づく見積り計算が実際の結果と大きく異なった場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。対策として、当社グループでは、退職給付債務については定期的に実績に基づいて見積りの検証と見直しを行っています。年金資産の運用については、外部コンサルタントの助言をもとに、リスク・リターン特性の異なる複数の資産クラス・運用スタイルへの分散投資を行っており、年金資産全体のリスク・リターンの分析を定期的に実施する事で分散効果の有効性について評価を実施しています。また、企業年金基金においてスチュワードシップ・コードの受け入れを表明し、運用機関に対するモニタリングを強化するとともに、企業年金基金の諮問機関である資産運用委員会では、市場環境や運用状況等について定期的に協議を行っています。 (6)BCP(事業継続計画)について大規模自然災害やパンデミックの発生時などに対する対応計画が不明確なことにより初動対応が遅れた場合、各拠点における事業継続が困難になり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。対策として、当社グループでは、「事業継続計画管理基本方針」を定め、重大な事業運営・ハザードリスクが発生した場合にも、重要な事業を中断させず、また中断せざるを得ない場合でも可及的速やかに復旧させる手順と体制を整備しています。大規模自然災害等の発生に対しては、「積水ハウスグループ災害対策基本方針」を定め、各組織の「災害マニュアル」を策定し、災害時の各事業拠点における事業継続に向けた準備を進めています。また、大規模災害等により本社での業務継続が困難となった場合に備え、本社災害対策本部の設置等を規定した初動対応マニュアルの整備を行っており、本社被災時には、東京拠点(東京都港区赤坂)と総合住宅研究所(京都府木津川市)を代替本社として、本社における重要業務を継続できる体制を整えています。海外事業を展開する上において、海外子会社の従業員や出張者が自然災害やテロ・暴動等に巻き込まれるリスクに備えて、対応マニュアルを整備して迅速な情報共有体制の構築を図るとともに、海外専用の危機対応支援会社と提携して緊急事態発生時の現地従業員へのサポート体制も整えています。 (7)新型コロナウイルス感染症について当社グループの全従業員に対して感染対策の徹底を図っていますが、グループ内各組織において、新型コロナウイルス感染者及び濃厚接触者が増大することにより、業務推進に影響が出る可能性があります。対策として、新型コロナウイルス感染症対策本部において定例会議を開催し、各事業所ならびに生産拠点、施工従事者の感染状況のタイムリーな把握、状況変化に応じて機動的に対応する体制整備を進めるとともに、感染者または濃厚接触者になった場合の対処方法をグループ全体へ明確に発信し、職場・現場内クラスターの発生を抑止する施策・対応を推進しています。また、コロナ禍における働き方に関して、WEB会議システムの充実、在宅勤務者のモバイル端末の整備等環境整備を進めるとともに、従業員対象のアンケートに基づいた職種ごとの分析を進めて、一過性の対応ではなく、感染リスクを低減できる働き方改革を推進しています。営業活動においては、WEB会議システムを利用したプラン提案等によるお客様との関係構築を進めるとともに、Withコロナに対応した商品展開を進めています。
FY2022|7,972 文字
2 【事業等のリスク】◆リスク管理体制について当社グループの事業活動における重要なリスクを的確に把握し、当該リスクが適正に管理されているかをモニタリングするとともに、万一リスクが顕在化した際のグループ事業への影響を低減すべく、取締役会の諮問機関として、「リスク管理委員会」(委員長:代表取締役副社長執行役員)を設置しています。当委員会は原則月1回開催され、対象リスク事案に関する本社専門部署や会議体に対するモニタリング内容を踏まえ、リスク管理体制の整備状況の集約・検証及び必要な助言を行い、その内容について定期的に取締役会へ報告しています。また、特に「品質管理」および「情報セキュリティ」の重要性を鑑み、傘下に「品質管理委員会」及び「情報セキュリティ委員会」を設置し、より専門的視点におけるリスク認識及び対応策について部署横断的に審議しており、両委員会における審議内容については、定期的にリスク管理委員会に報告されています。 リスク管理体制図 ◆リスク管理のプロセスについて当社グループの国内事業所・国内子会社・海外子会社を対象として、前年度に実施したモニタリング内容および本社各部署からのヒアリング内容をもとに、「労働法制・労働管理」「人権」「コンプライアンス」「品質管理」「情報セキュリティ」「環境」「危機管理」などにおいてリスク課題を抽出します。その中から発生可能性及びグループに対する影響度を、リスク管理委員会で評価し、その評価に基づいて重要リスク項目を選定しています。各重要リスク項目を主管する部署又は会議体は、期初にリスク管理基本計画を策定し、その進捗についてリスク管理委員会へ報告し、委員会で出た意見を踏まえ改善を進めるという、リスク管理におけるPDCAサイクルを推進しています。 当社単体のみならず、グループ各社におけるリスク管理も進めており、主要な子会社に関しては、一定以上の重要な業務執行について、当社の稟議決裁または取締役会決議を経ることとしています。グループ全体のリスク情報の把握に向けて、国内外のグループ各社における総務責任者による牽制機能の強化及び監査部・人事総務部・法務部など当社管理部門との情報共有の活性化に向けて、「ガバナンスネットワーク」の構築を進めています。 全社レベルで影響を及ぼすおそれのある事案が発生した際には、「クライシス対応マニュアル」に則って本社主管部署よりリスク管理委員会へ報告されます。本マニュアルに規定されたクライシスレベルにおいて一定レベル以上の重大な内容が認められる場合には、リスク管理委員会委員長の判断のもと、専門チーム「クライシス対策本部」を立ち上げて、事態の拡大防止と早期収束に向けて検討する体制を整えています。 ◆個別のリスク有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を与える可能性のある事項については、以下のようなものが挙げられます。なお、これらについては、提出日現在において判断したものです。 [特に重要なリスク](1)法令遵守について当社グループは、宅地建物取引業法、建設業法、建築士法などの法令に基づく許認可を受けるとともに、建築、労働、環境その他事業の遂行に関連する各種の法令及び条例に則り事業活動を行っています。これらにおいて違反が生じた場合に、改善に向けて多額の費用が発生すること、または業務停止等の行政処分を受けることで当社グループの業績に影響を与える可能性があります。対策として、設計における建築基準法上のチェックミス・手続き漏れを防ぐための法規制チェックシステムを導入し、また型式不適合の発生を抑えるために、支店及び本社でのダブルチェック体制を構築しています。また、建設業法上の専任の配置技術者の適正運用に向けて、配置状況のチェックを行うとともに有資格者の人財確保・能力向上に継続して取り組んでいます。 (2)品質管理について当社グループは、設計・生産・施工上の品質において万全を期すとともに、主要な戸建住宅及び共同住宅においては、長期保証制度及び定期的な点検サービスを実施していますが、長期にわたるサポート期間の中で、予期せぬ人的ミス等により重大な品質問題が生じた場合には、多額の費用発生や当社グループの評価を大きく毀損することになり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。対策として、リスク管理委員会傘下の「品質管理委員会」により、製品・設計・生産・施工・CSの5つの検討会をまとめる組織として、品質に関する一元的な管理を進めています。特に施工品質不具合の発生を抑えるために、期初に策定する「施工品質管理年間計画」に基づく「品質管理重点項目」に対する改善に取り組んでおり、その管理状況については定期的にリスク管理委員会へ報告されています。また、施工品質と密接な関わりのある「施工力の確保」に向けて、工事量の平準化、現場生産性の向上、外国人も含めた技能実習生の積極的な育成など多角的な取り組みを進めています。 (3)情報セキュリティについてコンピューターウィルスの侵入や高度なサイバー攻撃等により、個人情報・機密情報の漏洩や改竄、システム停止等が生じることで、お客様等からの損害賠償請求やお客様及び市場等からの信頼を失い、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 対策として、リスク管理委員会傘下の「情報セキュリティ委員会」において、ITセキュリティ及び情報管理に関する施策を検討・実施しており、情報セキュリティに関するグループ内の基本方針「情報セキュリティポリシー」や秘密情報管理規則に基づき、コンピューターウィルス等サイバー攻撃や秘密情報の漏洩・改竄を防止するために、社内外からのアクセス制御システムを強化するとともに、メール訓練や研修を通じてITリテラシーの向上を図っています。さらに、定期的に外部機関によるセキュリティアセスメントを実施して、更なるセキュリティガバナンス体制の強化に取り組んでいます。また、お客様情報の管理について、「お客様情報保護方針」に基づき、各組織において個人情報取扱責任者を定めて、安全対策の実施、周知徹底を図る体制を整えるとともに、全従業員を対象に個人情報の取扱いに関するEラーニングを継続的に推進し、個人情報保護に関する従業員一人ひとりの役割・責任の認識を高めています。 (4)人権について国内外の当社を取り巻くステークホルダーへの人権リスクへの対応が不十分である場合、社会的評価が低下する可能性があります。対策として、2020年4月に「積水ハウスグループ人権方針」を制定し、国際規範に基づく人権に対する考え方及び取り組みについて発信し、全従業員に繰り返し周知しています。また、人権方針の実践として、事業活動において「人権デューデリジェンス」のプロセスを採用し、人権リスクマップの作成を通じて事業ごとに重要な人権リスクを特定して、PDCAサイクルによりその対応を進めています。 (5)気候変動について脱炭素社会に向けた炭素税などの様々な規制強化に伴い大幅なコストアップが生じる可能性や、気候変動による自然災害の激甚化により事業の継続が困難になる可能性があります。また、脱炭素商品や災害レジリエンス性の高い商品に対する顧客ニーズが高まることが予想されます。対策として、シナリオ分析により主要なリスクを特定し、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)などのCO2削減効果と災害レジリエンス性の高い住まいの普及に努めています。事業活動においてもグループ全体で省エネ化を推進すると共に、卒FITを迎えたオーナー様から太陽光発電の余剰電力を購入し当社グループの事業用電力として用いる「積水ハウスオーナーでんき」の取り組みを進めています。サプライチェーンについても、2030年までに主要なサプライヤーのSBT(Science Based Targets)目標設定率80%の達成を目指して共同の勉強会を開催するなど、具体的な取り組みを始めています。さらに近年激甚化する気候災害に伴うリスクを軽減するため、事業周辺環境全体の検証を行い対策を進めています。なお、気候変動に関する主要なリスクと機会については、本社部署・事業部門参画のもと洗い出しを行い、取締役会の諮問機関であるESG推進委員会及びリスク管理委員会における審議を経て、取締役会に報告され、必要に応じてリスクの緩和・移動・受容・コントロールの決定を検討することとしています。 (6)労務管理について従業員の長時間労働は、精神疾患を含めた健康障害につながる恐れがあり、場合によっては長期休業につながるリスクがあります。また、事務所及び施工現場における労働災害は抑制すべき課題であり、特に施工現場では作業手順・作業方法の誤りが負傷につながることも多く、死亡災害など重篤な事故が発生すると、損害賠償負担に加えて社会からの信用失墜を招く可能性もあります。対策として、労務管理においては、長時間労働を抑制すべく働き方改革を推進する中で、本社、工場、事業所の組織ごとに勤務状況の確認を月次で行うとともに、必要に応じて人事総務部によるモニタリング、労務管理研修を実施して適正な労務管理を促しています。また、労働災害の抑制に向けて、各組織で安全衛生委員会を開催し、災害予防に向けた定期的点検及び災害発生事案に対する検証・再発防止策の推進などを行っています。特に施工現場では、「全社施工安全衛生年間計画」に基づき、安心安全な施工環境の整備に努めているとともに、発生頻度の高い事故の削減に向けて、本社施工本部の指揮のもと作業手順の遵守・確認体制の整備など対策に取り組んでいます。 (7)新型コロナウイルス感染症についてグループの全従業員に対して感染対策の徹底を図っていますが、グループ内各組織において、新型コロナウイルス感染者及び濃厚接触者が増大することにより、業務推進に影響が出る可能性があります。対策として、新型コロナウイルス感染症対策本部において定例会議を開催し、各事業所の感染状況のタイムリーな把握、状況変化に応じて機動的に対応する体制整備を進めるとともに、感染者または濃厚接触者になった場合の対処方法をグループ全体へ明確に発信し、職場内クラスターの発生を抑止する施策・対応を推進しています。また、コロナ禍における働き方に関して、WEB会議システムの充実、在宅勤務者のモバイル端末の整備など環境整備を進めるとともに、従業員対象のアンケートに基づいた職種ごとの分析を進めて、一過性の対応ではなく、感染状況に応じた新しい生活様式への見直し、働き方改革を推進しています。営業活動においては、WEB会議システムを利用したプラン提案等によるお客様との関係構築を進めるとともに、新しい生活様式に対応した商品開発を進めています。 [重要なリスク](1)住宅事業環境の変化について当社グループは、日本国内において住宅を中心とした事業活動を行っているため、個人消費動向、金利動向、地価動向、住宅関連政策や税制の動向、それらに起因する賃料相場の変動、さらには地方経済動向等に影響を受けやすい傾向があり、今後これらの事業環境の変化により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。対策として、事業環境の変化に対応した諸施策を機動的に実施するため、事業本部長・営業本部長を中心とした国内執行会議を月1回開催し、市場動向を踏まえた施策の進捗状況や現場で発見された課題を共有し、次の施策の立案に活かしています。 (2)保有する資産について当社グループが保有している販売用不動産、固定資産、投資有価証券及びその他の資産について、時価の下落等による減損損失又は評価損の計上によって、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。対策として、当社グループでは、一定金額以上の案件の場合、積水ハウス本社における稟議審査ならびに経営会議での十分な議論を踏まえ、各案件に対する出資の可否を慎重に検討しています。不動産については、優良土地の取得及び資産回転率の向上による安定経営を図り、政策保有株式については、資本・資産効率向上の観点から必要最小限の保有を基本とし、保有の妥当性について、毎年、取締役会において検証しています。また、保有する資産の減損及び評価損のリスクを定期的に把握し、必要に応じ適宜会計処理を実施しています。 (3)原材料、資材等の調達について調達先における異常気象による被害や、社会不安(戦争、テロ、感染症、地政学的リスク等)により調達が困難になった場合に、施工がストップして契約工期に影響が出る可能性があります。また、原材料やエネルギーの世界的な価格高騰により、調達価格が著しく上昇し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。対策として、当社グループでは、一つの資材調達先が被災等で調達が困難になった場合などを想定し、3つの側面から備えを進めています。①供給面の備えとして、部材ラインナップ複数化、複数社調達、複数生産拠点化を進めています。②仕様面の備えとして、部材の汎用化など、調達の容易な材料や仕様への変更に取り組んでいます。③情報面の備えとして、サプライヤー拠点のデータベース化により迅速な初動体制の仕組みを構築しています。さらに、サプライヤーに対しても自社サプライチェーンの強化を求めることで、備えの輪を広げ、サプライチェーン全体の強靭化に努めています。また、資材の調達にあたっては、複数社調達による価格競合、調達先の再編や集約による有利購買、仕様の最適化などにより、調達価格の抑制に努めています。 (4)人財確保について当社グループの持続的成長を実現するためには、既存事業の深化と新規事業への挑戦を担う優秀な人財を国内外で獲得し、雇用を維持していく必要があります。採用競争力が低下した場合や離職による人財流出が深刻化した場合には、成長力が鈍化し、社会的評価が低下する可能性があります。 対策として、採用ブランディングの強化、採用活動における募集媒体・経路の多様化を積極的に進めています。また、人事制度改革においては、選択制の複線型キャリアコースをはじめ、公正で透明性の高い人事評価制度等を導入し、従業員の自律的なキャリア形成を支援しています。上司と部下が定期的に対話する機会である「キャリア面談」により、従業員のキャリア意識の涵養に加え、心理的安全性の高い組織風土の構築を目指します。引き続き採用機能の強化と成長機会の充実の両面で人財確保に取り組んでいます。 (5)退職給付債務について当社グループの従業員に対する退職給付債務は、割引率等数理計算上で設定される基礎率や年金資産の期待運用収益率に基づいて算出されています。この基礎率が変更された場合、または期待運用収益率に基づく見積り計算が実際の結果と大きく異なった場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。対策として、当社グループでは、退職給付債務については定期的に実績に基づいて見積りの検証と見直しを行っています。年金資産の運用については、外部コンサルタントの助言をもとに、リスク・リターン特性の異なる複数の資産クラス・運用スタイルへの分散投資を行っています。また、企業年金基金においてスチュワードシップ・コードの受け入れを表明し、運用機関に対するモニタリングを強化するとともに、企業年金基金の諮問機関である資産運用委員会では、市場環境や運用状況等について定期的に協議を行っています。 (6)BCP(事業継続計画)について大規模自然災害の発生時などに対する対応計画が不明確なことにより初動対応が遅れた場合、各拠点における事業継続が困難になり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。対策として、当社グループでは、大規模自然災害などの発生に対処するために「積水ハウスグループ災害対策基本方針」を策定するなど、BCPの整備を進めています。各組織の「災害マニュアル」を策定し、災害時の各事業拠点における事業継続に向けた準備を進めています。また、大規模災害などにより本社での業務継続が困難となった場合に備え、本社災害対策本部の設置などを規定した初動対応マニュアルの整備を行っており、本社被災時には、東京拠点(東京都港区赤坂)と総合住宅研究所(京都府木津川市)を代替本社として、本社における重要業務を継続できる体制を整えています。海外事業を展開する上において、海外子会社の従業員や出張者が自然災害やテロ・暴動などに巻き込まれるリスクに備えて、対応マニュアルを整備して迅速な情報共有体制の構築を図るとともに、海外専用の危機対応支援会社と提携して緊急事態発生時の現地従業員へのサポート体制も整えています。 (7)買収防衛策について当社として、健全な経済活動における当社株式の取得及びそれに伴う株主権利の行使による経営支配権の異動に関して否定するものではありませんが、当社株式の大量取得を目的とする買付け又は買収の提案については、その買付行為や提案の適法性はもとより、当該買付者等の事業内容及び事業計画並びに過去の投資行動等から、当該買付行為又は買収提案が当社企業価値向上及び既存株主共同の利益に資するか否か、さらにはあらゆるステークホルダーに対する影響等を考慮して各々対応について判断するものとします。現在のところ、上述のような買付行為等が具体的に生じているわけではなく、また当社として、当該買付者等を確認した場合の、いわゆる「買収防衛策」を予め定めていません。しかしながら、株主の皆様から負託された当然の責務として、当社株式の異動状況を常に注視するとともに、当社株式を大量に取得しようとする者を確認した場合には、直ちに当社として最も適切と考えられる措置をとります。具体的には社外の専門家を含めて当該買付行為又は買収提案の検討及び評価を行うとともに、当該買付者等との交渉を行い、その結果、当社の企業価値を毀損し又は既存株主共同の利益を脅かすと判断した場合には、具体的な対抗措置の要否及び内容等を速やかに決定し、実行する体制を整えます。また、当社株式が公開買付けに付された場合には、取締役会の立場や考え方を株主の皆様に明確に説明し、公開買付けに応じる権利を不当に妨げる措置は行いません。 (8)株主代表訴訟について当社が被った分譲マンション用地取引での詐欺事件による5,559百万円の損害について、同一株主より2018年5月以降、順次、当時の取締役4名に対し、業務執行上の判断の誤り、他の取締役・使用人に対する監視監督責任を怠ったという任務懈怠及び当社に対する善管注意義務違反がある等の理由から、当社に対する同額の損害賠償及び遅延損害金の支払を求める株主代表訴訟が提起されています。本訴訟の動向次第では、当社グループに対するレピュテーションリスクが生じる可能性があります。これに関して当社は、原告の請求には理由がなく、訴訟手続きに適切に関与することを通じて、原告の主張に対して明確に反論する必要があると判断し、当該訴訟に補助参加しています。なお、当時の取締役4名のうち2名に対する訴訟については、2022年1月に取り下げられたため、提出日現在、元代表取締役会長及び元代表取締役副会長2名に関する訴訟が継続中です。
FY2021|6,530 文字
2 【事業等のリスク】◆リスク管理体制について当社グループの事業活動における重要なリスクを的確に把握し、当該リスク発生の防止策を講じるとともに、万一リスクが顕在化した際のグループ事業への影響を低減すべく、取締役会の諮問機関として、「リスク管理委員会」を設置しています。当委員会は原則月1回開催され、各リスク事案に関する本社専門部署や会議体に対するモニタリング内容を踏まえ、リスク管理体制の整備状況の集約・検証及び必要な助言を行い、その審議内容について定期的に取締役会へ報告しています。また、当委員会の下部組織として「品質管理委員会」及び「情報セキュリティ委員会」を設置し、より専門的視点におけるリスク認識及び対応策について審議しており、各委員会における審議内容については、定期的に当委員会に報告されます。リスク事案が発生した際には、事務局を通じてリスク管理委員会へ報告され、レピュテーションリスクなど重大な内容が認められる場合には、専門チーム「クライシス対策本部」が立ち上げられ、対応について検討する体制を整えています。 リスク管理体制図 ◆リスク管理のプロセスについて当社グループの国内事業所・国内子会社・海外子会社それぞれにおいて抽出されたリスクの中から発生可能性及びグループに対する影響の観点から重要度を判断し、リスクテーマの選定をリスク管理委員会で検討しています。各重要リスクテーマにおける主管部署等は、期初にリスク管理基本計画を策定し、その進捗についてリスク管理委員会へ報告し、委員会で出た意見を踏まえ改善を進めるという、リスク管理におけるPDCAサイクルを推進しています。 ◆個別のリスク有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を与える可能性のある事項については、以下のようなものが挙げられます。なお、これらについては、提出日現在において判断したものです。 [特に重要なリスク](1)法的規制について当社グループは、宅地建物取引業法、建設業法、建築士法などの法令に基づく許認可を受けるとともに、建築、労働、環境その他事業の遂行に関連する各種の法令に則り事業活動を行っています。これらの法令において違反が生じた場合に、改善に向けて多額の費用が発生すること、または業務停止等の行政処分を受けることで当社グループの業績に影響を与える可能性があります。対策として、設計における建築基準法上のチェックミス・手続き漏れを防ぐための法規制チェックシステムを導入し、型式適合についても本社での適合チェック体制を強化しています。また、建設業法上の専任の配置技術者の適正配置に向けて、配置状況のチェックを行うとともに有資格者の人材確保を進めています。労務管理においては、月次でモニタリングを行うとともに、必要に応じて労務管理研修を実施して適正な労務管理を促しています。 (2)品質管理について当社グループは、設計・生産・施工上の品質において万全を期すとともに、主要な戸建住宅及び共同住宅においては、長期保証制度及び定期的な点検サービスを実施していますが、長期にわたるサポート期間の中で、予期せぬ人的ミス等により重大な品質問題が生じた場合には、多額の費用発生や当社グループの評価を大きく毀損することになり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。対策として、リスク管理委員会に「品質管理委員会」を設置し、製品・設計・生産・施工・CSの5つの検討会をまとめ、品質管理に関して一元的な管理を進めています。特に設計・施工上の不具合による対応費用発生の抑制に向けて、不具合発生の原因究明、再発防止策の検討及び注意喚起を当委員会で行っており、その管理状況については定期的にリスク管理委員会へ報告されています。 (3)情報セキュリティについてコンピューターウィルスの侵入や高度なサイバー攻撃等により、個人情報・機密情報の漏洩や改竄、システム停止等が生じることで、お客様等からの損害賠償請求やお客様及び市場等からの信頼を失い、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。対策として、リスク管理委員会の下部組織として「情報セキュリティ委員会」を創設し、ITセキュリティ及び情報管理に関する施策を検討・実施しています。2020年7月には、情報セキュリティに関するグループ内の基本方針「情報セキュリティポリシー」を制定し、公開しました。また、コンピューターウィルス等サイバー攻撃や秘密情報の漏洩・改竄を防止するために、社内外からのアクセス制御システムを強化するとともに、研修を通じてITリテラシーの向上を図っています。また、お客様情報の管理については、「お客様情報保護方針」に基づき、各組織において個人情報取扱責任者を定めて、安全対策の実施、周知徹底を図る体制を整えるとともに、全従業員を対象に個人情報の取扱いに関するeラーニングを継続的に推進し、個人情報保護に関する従業員一人ひとりの役割・責任の認識を高めています。 (4)人権について従業員に関して、多様化する人権に関する事案への対応が不適切となった場合には、社会問題化する可能性があります。また、国内外の当社を取り巻くステークホルダーへの人権リスクへの対応が不十分である場合、社会的評価が低下する可能性があります。対策として、2020年4月に「積水ハウスグループ人権方針」を制定し、国際規範に基づく人権に対する考え方及び取り組みについて明確に発信しています。また人権方針の実践として、事業活動において「人権デューデリジェンス」のプロセスを組み込み、事業ごとに課題認識を行い、PDCAサイクルのもと人権リスクの特定とその対応検討、研修実施等を進めています。 (5)気候変動について脱炭素社会に向けた規制として炭素税が導入され、エネルギーコストが大幅に上昇し、業績に影響を与える可能性があります。対策として、2008年に、2050年を目標とした脱炭素宣言を行い、温暖化防止への取り組みとして、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)の普及を進めるとともに、事務所照明のLED化・工場の省エネ化・社用車の運用改善等を推進し、合わせて卒FITを迎えたオーナー様から太陽光発電の余剰電力を購入し、当社グループの事業用電力として用いる「積水ハウスオーナーでんき」により、事業活動におけるCO2排出量の抑制に努めています。また、サプライチェーンの脱炭素化についても、サプライヤー向けの説明会を開催するなど、CO2削減の取組みを促す働きかけを開始しました。さらに近年激甚化する気象災害に対する工場など社有施設のリスク検証を行い、対策を進めています。 (6)グループ会社管理についてグループ各社における業務プロセス上の不備・不正に関する情報を当社が把握できず、法令違反や社会的問題の発生を未然に防ぐことができなかった場合、社会的信用の失墜につながる可能性があります。対策として、グループ各社における総務責任者によるけん制機能の強化及び当社との情報共有の活性化に向けて、「ガバナンスネットワーク」の構築を進めており、当社グループ役職員が利用できる内部通報制度「積水ハウスグループ企業倫理ヘルプライン」を導入しています。また、主要な子会社に関して、一定以上の重要な業務執行について、当社の稟議決裁または取締役会決議を必須とするルールを規定しています。 (7)海外事業について当社グループは、米国・豪州・中国・英国・アジア諸国・アフリカ諸国へ事業展開をしていますが、各国における法律や規制、税制の動向、為替相場の変動等、社会・経済情勢の予期しない変化が、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。対策として、海外事業を展開するなかで、現地従業員や出張者が自然災害やテロ・暴動などに巻き込まれるリスクに備えて、対応マニュアルを整備して迅速な情報共有体制の構築を図るとともに、外部専門会社と連携して緊急事態発生時の現地従業員へのサポート体制も整えています。 (8)新型コロナウイルス感染症についてグループの全従業員に対して感染対策の徹底を図っていますが、グループ内各組織において、新型コロナウイルス感染者及び濃厚接触者が増大することにより、業務推進に影響が出る可能性があります。対策として、新型コロナウイルス感染症対策本部において定例会議を開催し、グループ内の感染状況のタイムリーな把握、状況変化に応じて機動的に対応する体制整備を進めるとともに、感染者または濃厚接触者になった場合の対処方法をグループ全体へ明確に発信しています。また、コロナ禍における働き方に関して、WEB会議システムの充実、在宅勤務者のモバイル端末の整備など環境整備を進めるとともに、従業員対象のアンケートに基づいた職種ごとの分析を進めて、一過性の対応ではなく、感染状況に応じた新しい生活様式への見直し、働き方改革を推進しています。営業活動においては、WEB会議システムを利用したプラン提案等によるお客様との関係構築を進めるとともに、新しい生活様式に対応した商品開発を強化します。また、コロナ禍における東京オリンピックの開催に伴い、開催期間の前後を含めて首都圏を中心とした大規模な交通規制等が行われ、資材運搬や工事関係者の移動制限等、工事進捗が遅延するリスクもありますが、首都圏の工事については、該当事業所が連携して、工程計画の調整や運搬時間帯の変更等により、影響範囲の極小化に向けた対策を検討しています。 [重要なリスク](1)住宅事業環境の変化について当社グループは、日本国内において住宅を中心とした事業活動を行っているため、個人消費動向、金利動向、地価動向、住宅関連政策や税制の動向、それらに起因する賃料相場の変動、さらには地方経済動向等に影響を受けやすい傾向があり、今後これらの事業環境の変化により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。対策として、事業環境の変化に対応した諸施策を機動的に実施するため、営業本部長・事業本部長を中心とした国内執行会議を月1回開催し、市場動向を踏まえた施策の進捗状況や課題を共有し、次の施策の立案に活かしています。具体的内容として、戸建住宅・賃貸住宅の新築・売買・リフォームにおいては、グリーン住宅ポイント制度の期限到来(2021年10月31日契約物件まで)間近の駆け込み受注及び同年11月・12月における受注反動減が生じる可能性がありますが、工事期間や事業予算等の制度概要についてお客様へ適切な説明を実施していきます。 (2)保有する資産について当社グループが保有している販売用不動産、固定資産、投資有価証券及びその他の資産について、時価の下落等による減損損失又は評価損の計上によって、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。対策として、当社グループでは、一定金額以上の案件の場合、積水ハウス本社における稟議審査並びに経営会議での十分な議論を踏まえ、各案件に対する出資の可否を慎重に検討しています。不動産については、優良土地の取得及び資産回転率の向上による安定経営を図り、政策保有株式については、資本・資産効率向上の観点から必要最小限の保有を基本とし、保有の妥当性について、毎年、取締役会において検証しています。また、保有する資産の減損及び評価損のリスクを定期的に把握し、必要に応じ適宜会計処理を実施しています。 (3)原材料、資材等の調達について調達先において異常気象による被害、社会不安(テロ、戦争、伝染病等)により調達が困難になった場合に、現場の工事がストップして契約工期に影響が出る可能性があります。対策として、当社グループでは、一つの資材供給先が被災などで調達が困難になった場合に備えて、部材ラインナップ複数化、複数社調達、複数生産拠点化、部材の汎用化などサプライチェーンの強化を進めています。 (4)人材確保について当社グループの事業運営には、建築工事請負、不動産売買等に関連して法律上要求される国家資格を始めとする各種の資格や技能を有する人材の確保が必要であり、特に建設業法上及び建築士法上の法定の有資格者をグループ各社において適正に配置できない場合には、受注・工事の遅れなどにより当社グループの業績に影響を与える可能性があります。対策として、当社グループでは、一級建築士等技術系有資格者の採用・育成を積極的に進めるとともに、グループ全体での情報連携のもと技術者の適正配置に努めています。 (5)買収防衛策について当社として、健全な経済活動における当社株式の取得及びそれに伴う株主権利の行使による経営支配権の異動に関して否定するものではありませんが、当社株式の大量取得を目的とする買付け又は買収の提案については、その買付行為や提案の適法性はもとより、当該買付者等の事業内容及び事業計画並びに過去の投資行動等から、当該買付行為又は買収提案が当社企業価値向上及び既存株主共同の利益に資するか否か、さらにはあらゆるステークホルダーに対する影響等を考慮して各々対応について判断するものとします。現在のところ、上述のような買付行為等が具体的に生じているわけではなく、また当社として、当該買付者等を確認した場合の、いわゆる「買収防衛策」を予め定めていません。しかしながら、株主の皆様から負託された当然の責務として、当社株式の異動状況を常に注視するとともに、当社株式を大量に取得しようとする者を確認した場合には、直ちに当社として最も適切と考えられる措置をとります。具体的には社外の専門家を含めて当該買付行為又は買収提案の検討及び評価を行うとともに、当該買付者等との交渉を行い、その結果、当社の企業価値を毀損し又は既存株主共同の利益を脅かすと判断した場合には、具体的な対抗措置の要否及び内容等を速やかに決定し、実行する体制を整えます。また、当社株式が公開買付けに付された場合には、取締役会の立場や考え方を株主の皆様に明確に説明し、公開買付けに応じる権利を不当に妨げる措置は行いません。 (6)退職給付債務について当社グループの従業員に対する退職給付債務は、割引率等数理計算上で設定される基礎率や年金資産の期待運用収益率に基づいて算出されています。この基礎率が変更された場合、または期待運用収益率に基づく見積り計算が実際の結果と大きく異なった場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。対策として、当社グループでは、退職給付債務については定期的に実績に基づいて見積りの検証と見直しを行っています。年金資産の運用については、外部コンサルタントの助言をもとに、リスク・リターン特性の異なる複数の資産クラス・運用スタイルへの分散投資を行っています。また、企業年金基金においてスチュワードシップ・コードの受け入れを表明し、運用機関に対するモニタリングを強化するとともに、企業年金基金の諮問機関である資産運用委員会では、市場環境や運用状況等について定期的に協議を行っています。 (7)代表訴訟について当社が被った分譲マンション用地取引での詐欺事件による5,559百万円の損害について、同一株主より2018年5月以降、順次、当時の取締役4名に対し、業務執行上の判断の誤り、他の取締役・使用人に対する監視監督責任を怠ったという任務懈怠及び当社に対する善管注意義務違反がある等の理由から、当社に対する同額の損害賠償及び遅延損害金の支払を求める株主代表訴訟が提起されています。本訴訟の動向次第では、当社グループに対するレピュテーションリスクが生じる可能性があります。これに関して当社は、原告の請求には理由がなく、訴訟手続きに適切に関与することを通じて、原告の主張に対して明確に反論する必要があると判断し、当該訴訟に補助参加しています。
FY2020|3,246 文字
2【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を与える可能性のある事項については、以下のようなものが挙げられます。なお、これらについては、提出日現在において判断したものです。 (1)事業環境の変化について 当社グループは、住宅を中心とした事業活動を行っているため、個人消費動向、金利動向、地価動向、住宅関連政策ないしは税制の動向、それらに起因する賃料相場の上下、さらには地方経済動向等に影響を受けやすい傾向があり、今後これらの事業環境の変化により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (2)気候変動について 気候変動に伴う物理的リスクとしては、台風や洪水等の異常気象の発生により損害を被った自社保有設備・販売用不動産・施工中建物等の修復に加え、お客様が所有する建物の点検や応急処置などの初動活動や支援活動により多額の費用が発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 脱炭素社会への事業転換に対する移行リスクとしては、炭素税の導入や温暖化に伴う木材調達価格、電炉による鉄製品の価格上昇により原材料価格が上昇し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (3)原材料、資材等の調達について 調達先において、異常気象による被害、社会不安(テロ、戦争、伝染病等)により調達が困難になった場合や、当社の主要構造部材である鉄鋼、木材や石油等の急激な価格高騰や為替相場の変動などの局面等で仕入価格が上昇した場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (4)保有する資産について 当社グループが保有している有価証券、販売用不動産、固定資産及びその他の資産について、時価の下落等による減損又は評価損の計上によって、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 (5)品質管理及び品質保証について 当社グループは品質に万全を期すとともに、主要な住宅及び共同住宅においては、長期保証制度及び定期的な点検サービスを実施していますが、長期にわたるサポート期間の中で、予期せぬ人的ミス等により重大な品質問題が生じた場合には、多額の費用発生や当社グループの評価を大きく毀損することになり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (6)法的規制等について 当社グループの事業は、宅地建物取引業法、建設業法、建築士法等に基づく許認可を受け、建築、土地に関する法令のほか、労働、環境その他事業の遂行に関連する各種の法令に則り事業活動を行っています。今後、これらの法令の改廃や新たに法的規制が設けられた場合、もしくは法令違反が生じた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (7)海外事業について 当社グループは、米国・豪州・中国・英国・アジア諸国・アフリカ諸国にて住宅事業等を展開しています。各国における法律や規制、税制の動向、為替相場の変動等、社会・経済情勢の予期しない変化が、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (8)個人情報保護について 当社グループは、事業の特性上大量の顧客情報等の個人情報を取り扱っており、個人情報保護には特に配慮し、対策を進め事業活動を行っていますが、万一個人情報の漏洩等があれば、信用を大きく毀損することとなり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (9)退職給付債務について 当社グループの従業員に対する退職給付債務は、割引率等数理計算上で設定される基礎率や年金資産の期待運用収益率に基づいて算出されています。この基礎率が変更されたり、期待運用収益率に基づく見積もり計算が実際の結果と大きく異なった場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 (10)情報セキュリティについて コンピュータウィルスの侵入や高度なサイバー攻撃等により、個人情報・機密情報の漏えいや改ざん、システム停止等が生じるリスクがあり、このような事態が発生した場合、お客様等からの損害賠償請求やお客様及び市場等からの信頼失墜により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (11)買収防衛策について 当社は、健全な経済活動における当社株式の取得及びそれに伴う株主権利の行使による経営支配権の異動を否定するものではありません。 しかし、当社株式の大量取得を目的とする買付け又は買収の提案については、その買付行為や提案の適法性はもとより、当該買付者等の事業内容及び事業計画並びに過去の投資行動等から、当該買付行為又は買収提案が当社企業価値向上及び既存株主共同の利益に資するか否か、さらにはあらゆるステークホルダーに対する影響等を考慮して各々対応について判断するものとします。 現在のところ、上述のような買付行為等が具体的に生じているわけではなく、また当社として、当該買付者等を確認した場合の、いわゆる「買収防衛策」を予め定めるものではありません。 しかしながら当社としては、株主の皆様から負託された当然の責務として、当社株式の異動状況を常に注視するとともに、当社株式を大量に取得しようとする者を確認した場合には、直ちに当社として最も適切と考えられる措置をとります。具体的には社外の専門家を含めて当該買付行為又は買収提案の検討及び評価を行うとともに、当該買付者等との交渉を行い、その結果、当社の企業価値を毀損し又は既存株主共同の利益を脅かすと判断した場合には、具体的な対抗措置の要否及び内容等を速やかに決定し、実行する体制を整えます。 また、当社株式が公開買付けに付された場合には、取締役会の立場や考え方を株主の皆様に明確に説明し、公開買付けに応じる権利を不当に妨げる措置は行いません。 (12)人材確保について 当社グループの事業運営には、建築工事請負、不動産売買等に関連して法律上要求される国家資格を始めとする各種の資格や技能を有する人材の確保が必要ですが、当社グループの従業員がその業務に必要なこれらの資格や技能を取得するまでには相応の期間を要することから、当社グループが想定する人員体制を必要な時期に確保できない場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (13)代表訴訟について 提出日現在、当社が被った分譲マンション用地取引での詐欺事件による5,559百万円の損害について、同一株主より2018年5月以降、順次、当社代表取締役4名に対し、業務執行上の判断の誤り、他の取締役・使用人に対する監視監督責任を怠ったという任務懈怠及び当社に対する善管注意義務違反がある等の理由から、当社に対する同額の損害賠償及び遅延損害金の支払を求める株主代表訴訟が提起されています。 これに関して当社は、原告の請求には理由がなく、訴訟手続きに適切に関与することを通じて、原告の主張に対して明確に反論する必要があると判断し、2018年10月以降、順次、代表取締役側に補助参加しています。これにより、本訴訟の動向次第では、当社グループに対するレピュテーションリスクが生じる可能性があります。 (14)新型コロナウイルス感染症について 新型コロナウイルス感染症に対して当社グループは、対策本部を立ち上げ、集合形式の会議、研修、出張、懇親会等の開催を原則禁止し、在宅勤務推進等の安全対策を施しています。また、現場見学会やバス見学会・セミナーなども原則禁止とし、WEB会議や電話折衝を中心にお客様からのご相談や接客を行っています。海外においても在宅勤務や時短での出社を推進し、適宜、各国の状況に合わせた対応を行っています。 提出日現在、引渡し建物に設置する設備の納品遅れやお客様との面談に制限が出ており、今後の経過によっては、当社グループの事業活動及び業績に影響を与える可能性があります。
FY2019|2,160 文字
2【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を与える可能性のある事項については、以下のようなものが挙げられます。なお、これらについては、提出日現在において判断したものです。 (1)事業環境の変化について 当社グループは、住宅を中心とした事業活動を行っているため、個人消費動向、金利動向、地価動向、住宅関連政策ないしは税制の動向、それらに起因する賃料相場の上下、さらには地方経済動向等に影響を受けやすい傾向があり、今後これらの事業環境の変化により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (2)自然災害等について 大規模自然災害発生時には、損害を被った自社保有設備・販売用不動産・施工中建物等の修復に加え、お客様が所有する建物の点検や応急処置などの初動活動や支援活動等により多額の費用が発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (3)原材料価格、資材価格の高騰について 当社の主要構造部材である鉄鋼、木材や石油等の急激な高騰や為替相場の変動などの局面では、原材料及び資材等の仕入価格が上昇し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (4)保有する資産について 当社グループが保有している有価証券、販売用不動産、固定資産及びその他の資産について、時価の下落等による減損又は評価損の計上によって、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 (5)品質管理及び品質保証について 当社グループは品質に万全を期すとともに、長期保証制度及び定期的な点検サービスを実施していますが、長期にわたるサポート期間の中で、想定範囲を超える瑕疵担保責任等が発生した場合には、多額の費用発生や当社グループの評価を大きく毀損することとなり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (6)法的規制等について 当社グループの事業は、宅地建物取引業法、建設業法、建築士法等に基づく許認可を受け展開し、また建築、土地に関する法令をはじめとして労働、環境その他事業の遂行に関連する各種の法令に則り事業活動を行っています。今後これらの法令の改廃や新たに法的規制が設けられた場合、もしくは法令違反の生じた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (7)海外事業について 当社グループは、海外において住宅を中心とした事業活動を行っており、各国における法律や規制、税制の動向等、社会・経済情勢の予期しない変化が、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (8)個人情報保護について 当社グループは、事業の特性上大量の顧客情報等の個人情報を取り扱っており、個人情報保護には特に配慮し対策を進め事業活動を行っていますが、万一個人情報の漏洩等があれば、信用を大きく毀損することとなり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (9)退職給付債務について 当社グループの従業員に対する退職給付債務は、割引率等数理計算上で設定される基礎率や年金資産の期待運用収益率に基づいて算出されています。この基礎率が変更されたり、期待運用収益率に基づく見積もり計算が実際の結果と大きく異なった場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 (10)コンピュータウイルス対策について 当社グループは、効率的な業務運営を行うことを目的としてITを積極的に利用しているため、予測できないコンピュータウイルスが発生した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (11)買収防衛策について 当社は、健全な経済活動における当社株式の取得及びそれに伴う株主権利の行使による経営支配権の異動を否定するものではありません。 しかし、当社株式の大量取得を目的とする買付け又は買収の提案については、その買付行為や提案の適法性はもとより、当該買付者等の事業内容及び事業計画並びに過去の投資行動等から、当該買付行為又は買収提案が当社企業価値向上及び既存株主共同の利益に資するか否か、さらにはあらゆるステークホルダーに対する影響等を考慮して各々対応について判断するものとします。 現在のところ、上述のような買付行為等が具体的に生じているわけではなく、また当社として、当該買付者等を確認した場合の、いわゆる「買収防衛策」を予め定めるものではありません。 しかしながら当社としては、株主の皆様から負託された当然の責務として、当社株式の異動状況を常に注視するとともに、当社株式を大量に取得しようとする者を確認した場合には、直ちに当社として最も適切と考えられる措置をとります。具体的には社外の専門家を含めて当該買付行為又は買収提案の検討及び評価を行うとともに、当該買付者等との交渉を行い、その結果、当社の企業価値を毀損し又は既存株主共同の利益を脅かすと判断した場合には、具体的な対抗措置の要否及び内容等を速やかに決定し、実行する体制を整えます。 また、当社株式が公開買付けに付された場合には、取締役会の立場や考え方を株主の皆様に明確に説明し、公開買付けに応じる権利を不当に妨げる措置は行いません。
FY2018|2,096 文字
4【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を与える可能性のある事項については、以下のようなものが挙げられます。なお、これらについては、提出日現在において判断したものです。 (1)事業環境の変化について 当社グループは、住宅を中心とした事業活動を行っているため、個人消費動向、金利動向、地価動向、住宅関連政策ないしは税制の動向、それらに起因する賃料相場の上下、さらには地方経済動向等に影響を受けやすい傾向があり、今後これらの事業環境の変化により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (2)自然災害等について 大規模自然災害発生時には、損害を被った自社保有設備・販売用不動産・施工中建物等の修復に加え、お客様が所有する建物の点検や応急処置などの初動活動や支援活動等により多額の費用が発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (3)原材料価格、資材価格の高騰について 当社の主要構造部材である鉄鋼、木材や石油等の急激な高騰や為替相場の変動などの局面では、原材料及び資材等の仕入価格が上昇し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (4)保有する資産について 当社グループが保有している有価証券、販売用不動産、固定資産及びその他の資産について、時価の下落等による減損又は評価損の計上によって、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 (5)品質管理及び品質保証について 当社グループは品質に万全を期すとともに、長期保証制度および定期的な点検サービスを実施していますが、長期にわたるサポート期間の中で、想定範囲を超える瑕疵担保責任等が発生した場合には、多額の費用発生や当社グループの評価を大きく毀損することとなり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (6)法的規制等について 当社グループの事業は、宅地建物取引業法、建設業法、建築士法等に基づく許認可を受け展開し、また建築、土地に関する法令をはじめとして労働、環境その他事業の遂行に関連する各種の法令に則り事業活動を行っています。今後これらの法令の改廃や新たに法的規制が設けられた場合、もしくは法令違反の生じた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (7)海外事業について 当社グループは、海外において住宅を中心とした事業活動を行っており、各国における法律や規制、税制の動向等、社会・経済情勢の予期しない変化が、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (8)個人情報保護について 当社グループは、事業の特性上大量の顧客情報等の個人情報を取り扱っており、個人情報保護には特に配慮し対策を進め事業活動を行っていますが、万一個人情報の漏洩等があれば、信用を大きく毀損することとなり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (9)退職給付債務について 当社グループの従業員に対する退職給付債務は、割引率等数理計算上で設定される基礎率や年金資産の期待運用収益率に基づいて算出されています。この基礎率が変更されたり、期待運用収益率に基づく見積もり計算が実際の結果と大きく異なった場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 (10)コンピュータウイルス対策について 当社グループは、効率的な業務運営を行うことを目的としてITを積極的に利用しているため、予測できないコンピュータウイルスが発生した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (11)買収防衛策について 当社は、健全な経済活動における当社株式の取得及びそれに伴う株主権利の行使による経営支配権の異動を否定するものではありません。 しかしながら、当社株式の大量取得を目的とする買付については、その買付行為の適法性はもとより、当該買付者の事業内容及び事業計画並びに過去の投資行動等から慎重に当該買付行為又は買収提案について検討し、その行為又は提案が当社企業価値向上及び既存株主共同の利益に資するか否か、さらにはあらゆるステークホルダーに対する影響等について各々判断する必要があると認識しています。 現在のところ、上述のような買付行為等が具体的に生じているわけではなく、また当社として、当該買付者を確認した場合の、いわゆる「買収防衛策」を予め定めるものではありません。しかしながら当社としては、株主・投資家の皆様から負託された当然の責務として、当社株式の異動状況を常に注視するとともに、当社株式を大量に取得しようとする者を確認した場合には、直ちに当社として最も適切と考えられる措置をとります。 具体的には社外の専門家を含めて当該買付行為又は買収提案の検討及び評価を行うとともに、当該買付者との交渉を行い、その結果、当社の企業価値を毀損し又は既存株主共同の利益を脅かすと判断した場合には、具体的な対抗措置の要否及び内容等を速やかに決定し、実行する体制を整えます。
FY2017|2,047 文字
4【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を与える可能性のある事項については、以下のようなものが挙げられます。なお、これらについては、提出日現在において判断したものです。 (1)事業環境の変化について 当社グループは、住宅を中心とした事業活動を行っているため、個人消費動向、金利動向、地価動向、住宅関連政策ないしは税制の動向、それらに起因する賃料相場の上下、さらには地方経済動向等に影響を受けやすい傾向があり、今後これらの事業環境の変化により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (2)自然災害等について 大規模自然災害発生時には、損害を被った自社保有設備・販売用不動産・施工中建物等の修復に加え、お客様が所有する建物の点検や応急処置などの初動活動や支援活動等により多額の費用が発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (3)原材料価格、資材価格の高騰について 当社の主要構造部材である鉄鋼、木材や石油等の急激な高騰や為替相場の変動などの局面では、原材料及び資材等の仕入価格が上昇し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (4)保有する資産について 当社グループが保有している有価証券、販売用不動産、固定資産及びその他の資産について、時価の下落等による減損又は評価損の計上によって、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 (5)品質管理について 当社グループは品質には万全を期していますが、想定範囲を超える瑕疵担保責任等が発生した場合には、多額の費用発生や当社グループの評価を大きく毀損することとなり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (6)法的規制等について 当社グループの事業は、宅地建物取引業法、建設業法、建築士法等に基づく許認可を受け展開し、また建築、土地に関する法令をはじめとして労働、環境その他事業の遂行に関連する各種の法令に則り事業活動を行っています。今後これらの法令の改廃や新たに法的規制が設けられた場合、もしくは法令違反の生じた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (7)海外事業について 当社グループは、海外において住宅を中心とした事業活動を行っており、各国における法律や規制、税制の動向等、社会・経済情勢の予期しない変化が、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (8)個人情報保護について 当社グループは、事業の特性上大量の顧客情報等の個人情報を取り扱っており、個人情報保護には特に配慮し対策を進め事業活動を行っていますが、万一個人情報の漏洩等があれば、信用を大きく毀損することとなり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (9)退職給付債務について 当社グループの従業員に対する退職給付債務は、割引率等数理計算上で設定される基礎率や年金資産の期待運用収益率に基づいて算出されています。この基礎率が変更されたり、期待運用収益率に基づく見積もり計算が実際の結果と大きく異なった場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 (10)コンピュータウイルス対策について 当社グループは、効率的な業務運営を行うことを目的としてITを積極的に利用しているため、予測できないコンピュータウイルスが発生した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (11)買収防衛策について 当社は、健全な経済活動における当社株式の取得及びそれに伴う株主権利の行使による経営支配権の異動を否定するものではありません。 しかしながら、当社株式の大量取得を目的とする買付については、その買付行為の適法性はもとより、当該買付者の事業内容及び事業計画並びに過去の投資行動等から慎重に当該買付行為又は買収提案について検討し、その行為又は提案が当社企業価値向上及び既存株主共同の利益に資するか否か、さらにはあらゆるステークホルダーに対する影響等について各々判断する必要があると認識しています。 現在のところ、上述のような買付行為等が具体的に生じているわけではなく、また当社として、当該買付者を確認した場合の、いわゆる「買収防衛策」を予め定めるものではありません。しかしながら当社としては、株主・投資家の皆様から負託された当然の責務として、当社株式の異動状況を常に注視するとともに、当社株式を大量に取得しようとする者を確認した場合には、直ちに当社として最も適切と考えられる措置をとります。 具体的には社外の専門家を含めて当該買付行為又は買収提案の検討及び評価を行うとともに、当該買付者との交渉を行い、その結果、当社の企業価値を毀損し又は既存株主共同の利益を脅かすと判断した場合には、具体的な対抗措置の要否及び内容等を速やかに決定し、実行する体制を整えます。