事業の概要
- 主力事業建設事業と不動産事業が主な収益源です。
- 事業構成子会社25社、関連会社4社で多角的に事業を展開しています。
- その他事業建設関連以外のサービスも提供しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 建設事業売上1649.47億円、営業利益75.03億円で、グループの主要な稼ぎ頭です。
- 不動産事業売上23.06億円、営業利益3.9億円で、建設事業に次ぐ収益源です。
- 事業内容建設事業は工事の受注・施工、不動産事業は売買・賃貸・開発が中心です。
2025-12 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| ConstructionReportableSegment | 事業 | 1,649 | 75 | 4.5% |
| RealEstateReportableSegment | 事業 | 23 | 4 | 16.9% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社の企業集団は、当社、子会社25社、関連会社4社で構成され、建設事業、不動産事業を主な事業としており、その他として建設関連以外のサービスも展開しております。当社グループの事業に係わる位置づけは次のとおりであり、連結財務諸表に関する注記事項のセグメント区分と同一であります。 建設事業当社が建設工事の受注、施工を行うほか、子会社の福田道路㈱他20社、関連会社の㈱高建他2社が建設工事の受注や施工、並びに建設工事関連資機材の賃貸や製造販売等を行っており、その一部は当社が発注しております。不動産事業当社が不動産の売買、賃貸及び開発に関する事業を行っているほか、子会社の福田アセット&サービス㈱他4社、関連会社の㈱高建他1社が不動産事業を行っております。その他子会社の福田道路㈱他4社は建設工事関連以外の製品を賃貸や販売、又はサービスの提供を行っており、当社はそれらの会社から仕入や賃借を行っております。また子会社の㈱デザイン工房は、福祉施設を経営しております。 事業の系統図は次のとおりであります。 (注) 1.上記の関係会社の一部は、複数の事業を行っております。2.※1の会社は連結子会社であります。3.※2の会社は持分法適用関連会社であります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 建設資材及び労務単価の急激な価格変動が業績に影響を及ぼす可能性があるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 規制 建設業法等さまざまな法的な規制を受けており、法律の改廃や新設、適用基準の変更が影響する。 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:建設投資の動向 / 開発事業の展開 / 信用リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
福田組は建設業であり、特定のブランド力や特許による無形資産は限定的。長年の実績による信頼は存在するが、数値化しにくい。
スイッチングコスト★★☆☆☆
建設プロジェクトにおいては、一度選定された建設業者が変更されることは稀。しかし、プロジェクト毎の入札や、顧客の要求仕様によってはスイッチングコストが変動する。
ネットワーク効果★☆☆☆☆
建設業におけるネットワーク効果は限定的。元請け・下請けといった関係性は存在するが、それが直接的な競争優位に繋がりにくい。
コスト優位★☆☆☆☆
建設業は一般的に規模の経済が働きやすいが、福田組固有のコスト優位性はデータからは読み取れない。資材調達や効率化によるコスト削減努力は存在する。
規模の経済★★★☆☆
売上高が1600億円超と一定規模があり、地域経済や公共事業において一定のプレゼンスを持つ。大規模プロジェクトの遂行能力は規模の経済を示唆する。
- 多角化経営建設と不動産を軸に、関連資材の製造販売や福祉施設経営も行っています。
- グループ連携子会社や関連会社が建設資材の賃貸・製造販売、不動産事業などを担い、グループ内で連携しています。
- 安定受注体制建設事業では、子会社が建設工事を受注・施工し、一部は親会社が発注することで安定した事業基盤を築いています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営の基本方針当社は、「わが社は誠実と創造をもって事にあたり 建設を通じ社会に貢献します」を社是に掲げ、「わが社は挑戦する企業体質のもと 人間と環境を大切にし 感動的価値の創造をめざします」を経営理念に据えております。また当社グループにおいては、グループ全体の総合力を結集して社会の発展に貢献していくことを目指しており、当社グループ全体の共通精神として、フクダグループスピリット「100年先も誠実」を掲げております。 (2) 経営環境我が国経済は今後、所得環境の改善や政府による物価高対策の実施により、個人消費を中心に内需の底堅さが維持される見通しであります。2025年春闘では高い賃上げ率が実現し、企業の賞与も増加基調にあることから、実質所得は徐々に改善するものと見込まれます。しかしながら、我が国経済を取り巻く環境は、依然として複数の下振れリスクが残存しております。まず、米国の通商政策は、輸出産業を中心に不確実性を高めており、関税は当初より引き下げられたとはいえ、米中対立再燃の火種は残っていることから、輸出の回復に時間を要する可能性があります。また、中国経済の停滞感や、地政学的緊張によるインバウンド需要の変動も懸念材料です。特に、中国政府の渡航自粛要請の影響により訪日客が減少し始めており、長期化すれば地域経済に打撃を与える可能性があります。さらに為替市場では、円安が進みやすい地合いが継続しており、輸入物価の上昇を通じた物価押し上げや、企業コストの負担増加リスク、これに加え、日銀・FRB双方の政策によって金利環境の変動が続き、金融市場の不安定化が国内経済に波及する可能性が指摘されております。原油などの資源価格についても、OPECプラスの生産方針やウクライナ情勢など、今後のエネルギー価格の上振れリスクを高める要因は依然として続いている状況です。建設業界におきましては、公共投資は国土強靱化関連で一定の増加が見込まれる一方、建設コストの高止まりや人件費の上昇、深刻な人手不足といった供給制約が続いており、実質的な建設投資の伸びは抑制される可能性があります。さらに、住宅着工は制度変更に伴う反動減からの持ち直しがみられるものの、人口動態の影響や金利上昇を背景に、先行きの回復ペースは限定的とみられます。このため、建設業を取り巻く事業環境は引き続き厳しさを増す局面が想定され、企業としては需要動向、コスト上昇、金融環境の変化を慎重に見極めながら経営判断を行う必要があります。 (3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題として、当社は以下のものを掲げております。1.働きがいの向上と人財の成長と充実:生き生きと、誇りを持って働ける環境の整備。社員の『成長』や『挑戦』を後押しする投資により、能力開発に取組む。2.旺盛な需要の着実な取り込みと適正利益の確保:顧客とのリレーション、受注時・施工中の提案力強化、生産性の向上により、適正利益の確保を図る。3.生産性の向上:人手不足な状況下でも、売上を落とすことはできない。DXに挑戦するなど生産性改革を推進する。4.安全・品質管理の徹底:『安全』『品質』は築いてきた信用の土台。一人ひとりが当事者意識をもって、労災・品質不具合防止を徹底しなければならない。5.社会から信頼される持続可能な企業への進化:持続可能な事業運営を基盤に、具体的な活動を持って社会課題の解決に真摯に取組む。 (4) 経営戦略等当社グループは、2025年12月期を最終年とする「長期ビジョン2025」及び「中期経営計画2025」を終了し、2026年12月期を新たな起点とする長期ビジョン「FUKUDA VISION 2035」へ移行いたします。これに伴い、「FUKUDA VISION 2035」の第1フェーズとなる5ヶ年計画「中期経営計画2030」を推進し、段階的な企業価値の向上を図ってまいります。新たな10年ビジョンのスローガンとして掲げる「誇る、繋ぐ、挑む。そして、未来を創る。」の実現に向け、「中期経営計画2030」は“強化フェーズ”と位置づけています。この期間は、継続的な成長を支えるための経営基盤の強化に重点を置き、挑戦し続ける5年間といたします。具体的には、企業の礎である「人財」の確保と成長を最優先に取り組むとともに、マルチステークホルダーへより高い付加価値を提供するため、主要事業の一層の強化を図ります。また、その先に見据える更なる成長に向け、価値ある未来を提案し、実現し続ける企業集団となるべく、挑戦を続けてまいります。 ●「FUKUDA VISION2035」及び「中期経営計画2030」のスローガン ●「中期経営計画2030」の位置づけ ●「中期経営計画2030」で示す3つの重点戦略(注)1.各事業の売上高目標値に関しては連結消去を考慮しない値を掲載 3.PJはプロジェクトを指す(以降注釈省略) 2.不動産事業に関しては中期経営計画2030期間中の平均値を掲載 ●「中期経営計画2030」で示すキャッシュアロケーション5年間で約590億円を本業及び資本効率化により創出し戦略的な成長投資と株主還元に配分します。 ●「中期経営計画2030」で示す株主還元方針配当性向50%を目標に、安定的かつ積極的な株主還元を推進します。また、IR活動を一層強化し、投資家の皆様との建設的なコミュニケーションを図っていきます。(注)1.実績値に関しては前注記経営計画2025の総額、目標値に関しては中期経営計画2030の総額を掲載 ●資本コストを意識した経営の推進企業価値の向上に向け資本収益性と成長期待を意識しながら、2035年12月期におけるROE8.5%の達成に向け多面的な取組みを推進していきます。 なお、「FUKUDA VISION2035」及び「中期経営計画2030」の詳細については、当社ホームページに掲載しています。 (5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループでは、経営目標の達成状況を判断するための指標として、企業の本業における業績能力を示す「売上高」・「営業利益」・「営業利益率」、及び資本効率や収益性を示す「ROE(自己資本利益率)」を採用しております。これらの指標をもとに、環境変化に対応できる強固な経営基盤を築き、安定的な成長の持続を目指してまいります。なお、中期経営計画の最終年度にあたる2030年連結会計年度の計画値は、売上高1,900億円、営業利益95億円、営業利益率5.0%と設定しております。また、ROEについては、2035年連結会計年度に8.5%を目標としております。 ●「FUKUDA VISION2035」及び「中期経営計画2030」で示す主要数値目標「FUKUDA VISION2035」達成に向け、着実な経営基盤の強化、事業の成長を目指します。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営の基本方針当社は、「わが社は誠実と創造をもって事にあたり 建設を通じ社会に貢献します」を社是に掲げ、「わが社は挑戦する企業体質のもと 人間と環境を大切にし 感動的価値の創造をめざします」を経営理念に据えております。また当社グループにおいては、グループ全体の総合力を結集して社会の発展に貢献していくことを目指しており、当社グループ全体の共通精神として、フクダグループスピリット「100年先も誠実」を掲げております。 (2) 経営環境我が国経済は今後、所得環境の改善や政府による物価高対策の実施により、個人消費を中心に内需の底堅さが維持される見通しであります。2025年春闘では高い賃上げ率が実現し、企業の賞与も増加基調にあることから、実質所得は徐々に改善するものと見込まれます。しかしながら、我が国経済を取り巻く環境は、依然として複数の下振れリスクが残存しております。まず、米国の通商政策は、輸出産業を中心に不確実性を高めており、関税は当初より引き下げられたとはいえ、米中対立再燃の火種は残っていることから、輸出の回復に時間を要する可能性があります。また、中国経済の停滞感や、地政学的緊張によるインバウンド需要の変動も懸念材料です。特に、中国政府の渡航自粛要請の影響により訪日客が減少し始めており、長期化すれば地域経済に打撃を与える可能性があります。さらに為替市場では、円安が進みやすい地合いが継続しており、輸入物価の上昇を通じた物価押し上げや、企業コストの負担増加リスク、これに加え、日銀・FRB双方の政策によって金利環境の変動が続き、金融市場の不安定化が国内経済に波及する可能性が指摘されております。原油などの資源価格についても、OPECプラスの生産方針やウクライナ情勢など、今後のエネルギー価格の上振れリスクを高める要因は依然として続いている状況です。建設業界におきましては、公共投資は国土強靱化関連で一定の増加が見込まれる一方、建設コストの高止まりや人件費の上昇、深刻な人手不足といった供給制約が続いており、実質的な建設投資の伸びは抑制される可能性があります。さらに、住宅着工は制度変更に伴う反動減からの持ち直しがみられるものの、人口動態の影響や金利上昇を背景に、先行きの回復ペースは限定的とみられます。このため、建設業を取り巻く事業環境は引き続き厳しさを増す局面が想定され、企業としては需要動向、コスト上昇、金融環境の変化を慎重に見極めながら経営判断を行う必要があります。 (3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題として、当社は以下のものを掲げております。1.働きがいの向上と人財の成長と充実:生き生きと、誇りを持って働ける環境の整備。社員の『成長』や『挑戦』を後押しする投資により、能力開発に取組む。2.旺盛な需要の着実な取り込みと適正利益の確保:顧客とのリレーション、受注時・施工中の提案力強化、生産性の向上により、適正利益の確保を図る。3.生産性の向上:人手不足な状況下でも、売上を落とすことはできない。DXに挑戦するなど生産性改革を推進する。4.安全・品質管理の徹底:『安全』『品質』は築いてきた信用の土台。一人ひとりが当事者意識をもって、労災・品質不具合防止を徹底しなければならない。5.社会から信頼される持続可能な企業への進化:持続可能な事業運営を基盤に、具体的な活動を持って社会課題の解決に真摯に取組む。 (4) 経営戦略等当社グループは、2025年12月期を最終年とする「長期ビジョン2025」及び「中期経営計画2025」を終了し、2026年12月期を新たな起点とする長期ビジョン「FUKUDA VISION 2035」へ移行いたします。これに伴い、「FUKUDA VISION 2035」の第1フェーズとなる5ヶ年計画「中期経営計画2030」を推進し、段階的な企業価値の向上を図ってまいります。新たな10年ビジョンのスローガンとして掲げる「誇る、繋ぐ、挑む。そして、未来を創る。」の実現に向け、「中期経営計画2030」は“強化フェーズ”と位置づけています。この期間は、継続的な成長を支えるための経営基盤の強化に重点を置き、挑戦し続ける5年間といたします。具体的には、企業の礎である「人財」の確保と成長を最優先に取り組むとともに、マルチステークホルダーへより高い付加価値を提供するため、主要事業の一層の強化を図ります。また、その先に見据える更なる成長に向け、価値ある未来を提案し、実現し続ける企業集団となるべく、挑戦を続けてまいります。 ●「FUKUDA VISION2035」及び「中期経営計画2030」のスローガン ●「中期経営計画2030」の位置づけ ●「中期経営計画2030」で示す3つの重点戦略(注)1.各事業の売上高目標値に関しては連結消去を考慮しない値を掲載 3.PJはプロジェクトを指す(以降注釈省略) 2.不動産事業に関しては中期経営計画2030期間中の平均値を掲載 ●「中期経営計画2030」で示すキャッシュアロケーション5年間で約590億円を本業及び資本効率化により創出し戦略的な成長投資と株主還元に配分します。 ●「中期経営計画2030」で示す株主還元方針配当性向50%を目標に、安定的かつ積極的な株主還元を推進します。また、IR活動を一層強化し、投資家の皆様との建設的なコミュニケーションを図っていきます。(注)1.実績値に関しては前注記経営計画2025の総額、目標値に関しては中期経営計画2030の総額を掲載 ●資本コストを意識した経営の推進企業価値の向上に向け資本収益性と成長期待を意識しながら、2035年12月期におけるROE8.5%の達成に向け多面的な取組みを推進していきます。 なお、「FUKUDA VISION2035」及び「中期経営計画2030」の詳細については、当社ホームページに掲載しています。 (5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループでは、経営目標の達成状況を判断するための指標として、企業の本業における業績能力を示す「売上高」・「営業利益」・「営業利益率」、及び資本効率や収益性を示す「ROE(自己資本利益率)」を採用しております。これらの指標をもとに、環境変化に対応できる強固な経営基盤を築き、安定的な成長の持続を目指してまいります。なお、中期経営計画の最終年度にあたる2030年連結会計年度の計画値は、売上高1,900億円、営業利益95億円、営業利益率5.0%と設定しております。また、ROEについては、2035年連結会計年度に8.5%を目標としております。 ●「FUKUDA VISION2035」及び「中期経営計画2030」で示す主要数値目標「FUKUDA VISION2035」達成に向け、着実な経営基盤の強化、事業の成長を目指します。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における我が国経済は、賃上げの拡がりと物価上昇率の緩やかな鈍化を背景として、総じて回復基調を維持しました。特に、労働市場では完全失業率が低位で推移し、企業収益も一定の改善を見せたことから、個人消費は底堅い動きを示しております。このことから、2026年の実質GDP成長率は前年比で若干の増加と見込まれており、足元での下振れリスクは和らぎつつあります。他方、世界経済の先行きには依然として不透明感が続いております。米国の保護主義的な通商政策が長期化する中、国際的なサプライチェーンの再編と国際金融市場の不安定化が重層的に進行し、その結果として企業の投資判断に揺らぎが生じております。また、中東などにおける地政学的リスクの高まりから、原油供給が不安定化することで、エネルギー輸入依存度の高い我が国では、燃料費上昇が電力・物流コストを押し上げ、広範な物価上昇圧力となるリスクが潜在しております。建設業界を取り巻く環境を見ても、高水準の賃上げに伴う人件費の上昇、資材価格の高止まり、熟練技能者の減少と人手不足の深刻化など、構造的な課題が依然として続いております。一方で、省エネルギー・脱炭素化を目的とした民間投資や、防災・減災、インフラ老朽化対策など、公共・民間双方で需要は底堅く推移しており、建設投資全体としては緩やかな拡大基調が続いております。こうした環境下において、当社グループは、施工管理体制の強化、技術力向上・承継に向けた教育投資、適正な請負代金の確保など、収益力の強化に資する諸施策を着実に実行してまいりました。その結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。a.財政状態当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ46億円余増加の1,474億円余となりました。当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ96百万円余減少の573億円余となりました。当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ47億円余増加の901億円余となりました。 b.経営成績当連結会計年度の経営成績におきまして、受注高は前年同期比18.1%増の1,931億円余、売上高は同0.8%増の1,679億円余となり、利益については、営業利益は前年同期比1.4%増の77億円余、経常利益は同2.1%増の81億円余、親会社株主に帰属する当期純利益は同4.5%増の55億円余となりました。 セグメント別の経営成績は次のとおりであります。(建設事業)売上高は前年同期比2.8%増の1,649億円余となり、セグメント利益は前年同期比8.4%増の75億円余となりました。(不動産事業)売上高は前年同期比58.7%減の23億円余となり、セグメント利益は前年同期比55.2%減の3億円余となりました。(その他)売上高は前年同期比18.0%増の7億円余となり、セグメント利益は前年同期比19.7%増の3千万円余となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末から11億円余減少の308億円余となりました。 各キャッシュ・フローの状況と主たる要因は、次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローにおいては、支払手形・工事未払金等の仕入債務の減少による支出があったものの、不動産事業受入金の増加などによる収入が大きかったことから、25億円余の収入超過となりました(前年同期は、58億円余の収入超過)。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローにおいては、有形固定資産の取得に伴う支出が大きかったことから、11億円余の支出超過となりました(前年同期は、19億円余の支出超過)。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローにおいては、借入金の返済や配当金の支払いなどにより、25億円余の支出超過となりました(前年同期は、13億円余の支出超過)。 ③ 生産、受注及び販売の実績a.受注実績 セグメントの名称前連結会計年度(自 2024年1月1日至 2024年12月31日)(百万円)当連結会計年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)(百万円)建設事業160,534190,429(18.6%増)不動産事業2,6722,300(13.9%減)報告セグメント計163,207192,729(18.1%増)その他279413(47.6%増)合計163,487193,143(18.1%増) (注) セグメント間取引については相殺消去しております。 b.売上実績 セグメントの名称前連結会計年度(自 2024年1月1日至 2024年12月31日)(百万円)当連結会計年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)(百万円)建設事業160,406164,947(2.8%増)不動産事業5,5832,306(58.7%減)報告セグメント計165,990167,253(0.8%増)その他599707(18.0%増)合計166,589167,960(0.8%増) (注) セグメント間取引については相殺消去しております。なお、当社グループでは生産実績を定義することが困難であるため「生産の実績」は記載しておりません。 なお、参考のため提出会社単独の状況は次のとおりであります。 受注高(契約高)及び施工高の実績a.受注高、売上高、繰越高及び施工高 期別種類別前期繰越高(百万円)当期受注高(百万円)計(百万円)当期売上高(百万円)次期繰越高当期施工高(百万円)手持高(百万円)うち施工高(%)(百万円)第98期(自 2024年1月1日至 2024年12月31日)建設事業 建築74,77172,885147,65670,19777,4590.430970,257土木37,81221,08758,89924,22334,6761.862324,664計112,58493,972206,55694,420112,1350.893294,921不動産事業9,3521,10110,4534,0016,452---合計121,93695,073217,01098,422118,588---第99期(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)建設事業 建築77,459101,495178,95472,400106,5530.771872,809土木34,67621,11255,78922,50533,2831.031722,199計112,135122,607234,74394,906139,8370.71,03595,009不動産事業6,4528257,2778616,415---合計118,588123,433242,02195,767146,253--- (注) 1.前期以前に受注したもので、契約の変更により契約金額の増減がある場合は、「当期受注高」にその増減額を含んでおります。2.「次期繰越高」の「うち施工高」は支出金により建設事業手持高の施工高を推定したものであります。3.「当期施工高」は(当期建設事業売上高+次期繰越施工高-前期繰越施工高)に一致しております。 b.受注工事高の受注方法別比率工事の受注方法は、特命と競争に大別されます。 期別区分特命(%)競争(%)計(%)第98期(自 2024年1月1日至 2024年12月31日)建築工事68.631.4100土木工事34.965.1100第99期(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)建築工事45.254.8100土木工事35.264.8100 (注) 百分比は請負金額比であります。 c.売上高期別区分官公庁(百万円)民間(百万円)合計(百万円)第98期(自 2024年1月1日至 2024年12月31日)建設事業 建築工事1,07069,12670,197土木工事14,2699,95424,223計15,34079,08094,420不動産事業-4,0014,001合計15,34083,08298,422第99期(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)建設事業 建築工事2,61469,78572,400土木工事12,7039,80122,505計15,31879,58794,906不動産事業-861861合計15,31880,44995,767 (注) 1.完成工事のうち主なものは、次のとおりであります。第98期㈱相鉄アーバンクリエイツ(仮称)ゆめが丘大規模集客施設新築工事イオンモール㈱レイクタウンアウトレット 増床活性化 建築・設備工事船橋市上長津川1号幹線管渠築造工事東日本旅客鉄道㈱上信越建設プロジェクトマネジメントオフィス上信工工29第16号 信越線新潟駅付近高架化笹口工区3 第99期イオンモール㈱(仮称)イオンモール仙台上杉新築工事株式会社えんホールディングス(仮称)エンクレストガーデン福岡新築工事Ⅰ期工事東京都水道局境浄水場送配水ポンプ所・高度浄水施設土留及び土工事千葉県江戸川第一終末処理場水処理第2系列土木工事 2.完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりであります。第98期該当する相手先はありません。第99期該当する相手先はありません。 d.手持高(2025年12月31日現在)区分官公庁(百万円)民間(百万円)合計(百万円)建設事業 建築工事5,954100,599106,553土木工事13,62919,65433,283計19,583120,253139,837不動産事業-6,4156,415合計19,583126,669146,253 手持工事のうち主なものは、次のとおりであります。株式会社日和田ショッピングモールイオンモール郡山新築工事 建築・設備工事2027年4月完成予定野村不動産株式会社(仮称)Landport福岡古賀Ⅰ新築工事2027年4月完成予定新潟県河開 第29-00-30-01号 胎内川 河川総合開発(二級)胎内川ダム洪水吐増設工事2031年3月完成予定東京都財務局隅田川(水神大橋下流)左岸防潮堤耐震補強工事その22027年1月完成予定 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.財政状態(資産合計)資産の部におきましては、工事進捗に伴う下請代金の支払い等により、現金預金は減少したものの、完成工事の増加に伴う受取手形・完成工事未収入金等の増加や、時価評価に伴う投資有価証券の増加、並びに退職給付に係る資産の増加により、資産合計は、前連結会計年度末に比べて46億円余増加の1,474億円余となりました。(負債合計)負債の部におきましては、支払手形・工事未払金等は減少したものの、不動産事業において不動産事業受入金が増加したことなどから、負債合計は、前連結会計年度末に比べて96百万円余減少の573億円余となりました。(純資産合計)純資産におきましては、前期分の配当金の支払いがあった一方で、その他の包括利益累計額の増加、並びに親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことによる利益剰余金の増加により、純資産合計は、前連結会計年度末に比べて47億円余増加の901億円余となりました。 b.経営成績(売上高)手持ち工事が工程の遅延等も無く順調に推移していることや、当期の連結受注高が好調だったことなどを受け、前年同期比0.8%増の1,679億円余となりました。(営業利益)賃上げに伴う人件費の増加などから販売費及び一般管理費は増加したものの、それを上回る売上総利益の増加により、前年同期比1.4%増の77億円余となりました。(経常利益)受取配当金の増加により、前年同期比2.1%増の81億円余となりました。(親会社株主に帰属する当期純利益)増益に伴い法人税、住民税及び事業税は増加したものの、法人税等調整額の減少により、前年同期と比べて4.5%増の55億円余となりました。 また、当社グループの当連結会計年度の受注環境におきましては、民間建築工事案件の受注が好調だったことから、通期の受注高は、2025年11月に公表した修正後の連結予想を上回る結果となりました。また、経営成績におきましては、手持ち工事の中断や進捗の遅延が発生すること無く順調に進捗出来たことや、採算性の高い工事物件が完成したこと等により、売上高は修正後の連結予想に若干未達だったものの、各利益は上回る結果となりました。 経営成績に影響を与える主な要因としては、世界経済の動向を受けての事業環境の変化、及び深刻な人手不足などが考えられます。当連結会計年度におきましては、市場価格を反映した適正な請負代金の設定に伴い、利益率は改善傾向だったものの、今後の我が国を取り巻く環境の動向によっては、建設コストの上昇や人手不足がさらに深刻化し、経営成績へのマイナス要素となり得ることも否定できません。一方で、建設業界の人手不足に関しましては、適正な工期設定や労務管理、DXを利用した労働生産性の向上や省力化など、建設業界全体での「働き方改革」に向けた動きが活発化しております。このような環境のもと、当社グループは更なる企業価値追求のため、労働環境の改善や生産性の向上、AIやDX技術を利用した省力化などに取り組んでおり、今後も経営成績を向上し続けたいと考えております。 c.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容(建設事業)売上高は、大型の民間建築工事案件が完成したことに伴い、前年同期比2.8%増の1,649億円余となり、セグメント利益は、適正な価格転嫁が行われたことなどから、前年同期比8.4%増の75億円余となりました。資産は、工事進捗に伴う下請代金の支払い等により、現金預金は減少したものの、完成工事の増加に伴う受取手形・完成工事未収入金等の増加などから、前連結会計年度末に比べ58億円余増加の1,069億円余となりました。(不動産事業)売上高は、前期、大型の不動産販売案件での売上高の計上があったものの、当期はその反動減から、前年同期比58.7%減の23億円余となり、セグメント利益も売上高の減少により、前年同期比55.2%減の3億円余となりました。資産は、不動産事業支出金が増加したことから、前連結会計年度末に比べ20億円余増加の194億円余となりました。(その他)売上高は、連結子会社の福祉施設の入居率向上に伴い、前年同期比18.0%増の7億円余となり、セグメント利益も売上高の増加により、前年同期比19.7%増の3千万円余となりました。資産は、現金預金の増加により、前連結会計年度末に比べ1億円余増加の10億円余となりました。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報(キャッシュ・フローの状況)当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 (資金需要)当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、運転資金として、建設事業に係る材料費・労務費・外注費・経費と不動産事業に係る固定資産購入や賃貸事業運営費用、各事業についての一般管理費等があります。また設備資金としては、事業所拡大投資や機械装置の購入等があります。 (財務政策)当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用及び金融機関からの借入により資金調達を行っており、効率的な資金運用の観点から、適時に各社単位で資金計画書を作成・更新しながら、最小限の有利子負債になるよう管理しております。また、金融機関には充分な借入枠を有しており、当社グループの事業拡大、運営に必要な運転、設備資金の調達は今後も可能であると共に、グループ合計50億円のシンジケート方式によるコミットメントラインを設定しており、流動性の補完にも対応可能となっております。(株主還元)株主還元については、安定かつ継続的に配当を実施することを目標としており、当連結会計年度においては純資産配当率2.5%、配当性向38.8%となっております。引き続き、安定的な配当に努めるとともに、業績、財務状況及び経営環境を勘案した株主還元を行っていく所存であります。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ④ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等2025年度の達成・進捗状況は以下のとおりです。連結業績予想においては、一部の子会社の受注高が計画を上回る見通しに加え、工事の進捗が順調に推移したこと、並びに完成工事の粗利益率が計画以上に改善したことから、第3四半期時点における業績見通しでは、売上高及び利益を計画値から上方に修正いたしました。また、個別業績予想においても、売上高は計画値通りに推移しておりますので修正を行いませんでしたが、利益面では、完成工事の粗利益率が計画以上に改善したことから、第3四半期時点における業績見通しでは、計画値から上方に修正いたしました。なお、連結における自己資本比率は、棚卸資産の増加などから資産合計は増加したものの、工事進捗による仕入債務の減少や借入金の返済による負債合計の減少に伴い、前連結会計年度より増加の60.9%(前連結会計年度は59.3%)となり、ROE(自己資本利益率)は自己資本比率の増加により、前連結会計年度より0.1%減少の6.4%(前連結会計年度は6.5%)となりました 指標2025年度 連結経営指標計画修正実績計画比売上高167,000百万円170,000百万円167,960百万円960百万円増(0.6%増)営業利益6,000百万円7,000百万円7,769百万円1,769百万円増(29.5%増)親会社株主に帰属する当期純利益4,300百万円4,800百万円5,548百万円1,248百万円増(29.0%増) 指標2025年度 個別経営指標計画修正実績計画比売上高96,280百万円96,280百万円95,767百万円512百万円減(0.5%減)営業利益2,900百万円3,200百万円3,329百万円429百万円増(14.8%増)当期純利益2,380百万円2,900百万円3,211百万円831百万円増(34.9%増) (注) 2025年11月7日に業績予想の修正を行っております。 なお、2025年度は中期経営計画2025の最終年度であり、振返りを行った結果、以下のとおりとなりました。指標中期経営計画2025目標値(A)2022年12月期実績値2023年12月期実績値2024年12月期実績値2025年12月期実績値(B)達成率(B/A)売上高1,850億円1,543億円1,622億円1,665億円1,679億円90.8%営業利益84億円52億円52億円76億円77億円91.7%営業利益率4.5%3.4%3.2%4.6%4.6%102.2%自己資本比率50.0%57.9%58.2%59.3%60.9%121.8%ROE(自己資本利益率)8.0%程度4.8%4.3%6.5%6.4%80.0%配当性向20.0%以上28.0%27.5%31.2%38.8%194.0%投資額※( )は累計額75億円19億円(19億円)12億円(31億円)17億円(49億円)16億円(65億円)86.7%
事業リスク
- 建設投資変動公共・民間建設投資の減少が業績に影響を与える可能性があります。
- 開発事業の不振開発許認可の遅れや販売不振により、事業計画が滞るリスクがあります。
- 資材・労務費変動建設資材や労務単価の急激な変動が、工事採算性を悪化させる可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 建設投資の動向国及び地方公共団体の財政状態の変化により一層、公共建設投資が減少した場合や、国内外の経済情勢の変化に伴い民間建設投資が縮小した場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策として、本支店長会議にて、建設事業における受注状況や案件量を毎月確認し、中長期的な市場動向も考慮しながら、適宜に必要とする対策に取り組んでおります。 (2) 開発事業の展開当社グループは、建設投資事業分野の変化に対応する施策の一つとして、十分な検討を踏まえたうえで開発事業を展開しておりますが、開発許認可の遅れや販売不振等の想定外の要因により事業が計画どおりに進展しない場合には、業績等に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策として、事業リスクや環境変化の兆候を把握することに努め、計画どおりに進展しない場合は、適宜に事業計画の点検と見直しを実施することでリスクの低減を図っております。 (3) 信用リスク取引先が信用不安に陥った場合には、工事代金の全額回収が困難となることにより、業績等に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策として、取引先の与信管理のみならず、継続的な情報収集や工事代金入金状況の管理も徹底することで、債権保全に努めております。 (4) 建設資材及び労務単価の価格変動建設工事のために調達している建設関連資材及び労務単価の急激な価格変動が生じた場合は、業績等に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策として、工事請負契約の締結にあたって、労務賃金・建設物価の変動に基づく請負代金の変更に関する規定(スライド条項等)を採用するよう、発注者との協議に努めております。また、労務状況の確認や資材の市場価格調査を行いつつ、先行的に調達を行ったり代替工法案を提案して対応する場合もあります。 (5) 保有資産の価格・収益性の変動販売用不動産、事業用不動産及び投資有価証券等の保有資産の時価が著しく下落した場合、又は収益性が著しく低下した場合等には、業績等に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策として、販売用不動産や事業用不動産については、毎期保有意義を再検証し、保有メリットが低いものと判断した場合は早期売却することでリスク低減を図っております。また投資有価証券については、毎期取締役会にて保有の是非について検証を行っており、保有の合理性があると判断された場合に限り保有することとしており、価格・収益性変動リスクの低減を図っております。 (6) 労働災害当社グループの売上高の9割以上は建設事業であり、重大な労働災害を起こした場合は、関係諸官庁から行政処分を受けることなどにより、業績等に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策として、未然に防止するために様々な安全対策の徹底を図っており、定期的な現場安全パトロールや協力業者を含めた安全教育の実施等を行っております。 (7) 法的規制等当社グループの事業は、企業活動に関して、建設業法等さまざまな法的な規制を受けております。これらの法律の改廃や新設、適用基準の変更等、並びに法令違反により、業績等に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策として、影響を及ぼす可能性のある法律の改廃や新設、適用基準の変更等については、適宜に対応しなければならない為、関連規程や規則を整備したり、各種会議体やイントラネット掲載等による社内周知、社内教育や研修を実施しております。また、法令違反については、コンプライアンス体制の充実を図っており、コンプライアンスマニュアルを作成し、イントラネット掲載等による社内通知、研修による通達等を通じて役職員への周知を行っております。 (8) 訴訟等係争中の事案や将来の訴訟等において、当社グループの主張や予測と相違する結果となった場合は、業績等に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策として、予測と相違する結果にならない為にも、顧問弁護士と連携しながら訴訟解決を目指して取り組む体制にしております。 (9) 施工等の瑕疵設計、施工などの各面で重大な瑕疵があった場合や、人身、施工物などに関わる重大な事故が発生した場合、当社グループの業績や企業評価に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策として、当社は、施工難易度等の指標により、重点的に管理する工事を指定し監視しております。また、営業、設計、施工、アフターケアの各段階で顧客満足の向上に向けた生産活動に取組んでいますが、瑕疵が発生した場合は、各本支店に設置しているサービスセンターを中心に、営業、施工の各部門と連携して迅速に対応する体制を整えており、原因の特定、評価及び再発防止の徹底に努めております。 (10) 自然災害等大規模な自然災害等が発生した場合、従業員や保有資産に対する損害があるほか、施工中の工期遅延や追加費用の発生により、業績等に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策として、事業活動を継続ないしは速やかに復旧し、必要な体制を構築できるよう事業継続計画(BCP)の整備や災害対策用備蓄品の確保を行っております。また、大規模な災害が生じた際の対応方法として災害行動マニュアルを配布、もしくはイントラネット掲載による社内周知を行っております。 (11) 人材確保少子高齢化及び「建設業」という業種イメージの影響により、建設業に携わる者の減少が顕著に生じており、優秀な人材の確保が困難になる恐れ、並びに人員不足による受注機会の損失が生じることにより、業績等に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策として、建設技術者及び技能労働者不足の深刻化が進まないように、社員の教育・育成及び技術伝承に力を注ぐとともに、「働き方改革」を推進させることで労働環境の改善を高めることで人材確保に努めております。 (12) 情報セキュリティ近年、通信インフラの整備やデジタル技術の発展により、多くの情報を生産・処理・蓄積・伝達することが可能となった一方で、悪意ある外部者によるネットワークからの不正侵入や、コンピュータを不正かつ有害に動作させる意図で作成されたマルウェアへの感染、または社員の情報リテラシーの不足による不注意などにより、内部の重要情報が紛失、または外部に漏洩することで、金銭的損害や社会的信用の失墜などが発生し、業績等に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応策として、当社で利用するコンピュータやスマートフォン、タブレット等の通信機器については、全てセキュリティソフトがインストールされており、内部情報を脅かすマルウェア等の外部からの侵入をリアルタイムで監視し、防いでおります。また、情報セキュリティに関する社内研修や周知などを通して、社員の情報リテラシー向上に努めております。