9960

東テク(9960)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

卸売業 商社・卸売

事業の概要

東テクグループは、空調機器や制御機器、設備機器の販売と保守を行う「商品販売事業」と、計装工事(建物の設備を自動で制御する工事)や管工事、電気設備工事の設計・施工および保守を行う「工事事業」を主な事業としています。これらの事業は、主に日本国内とシンガポール、東南アジア地域で行われており、機器販売から工事、その後のメンテナンスまで一貫して手掛けることで収益を上げています。太陽光発電による売電も行っています。

出典: FY2024 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

東テクグループの事業は大きく二つのセグメントに分かれています。一つは「商品販売事業」で、空調機器や制御機器、発電機などの販売と、それらの保守・メンテナンスを行います。もう一つは「工事事業」で、計装工事、管工事、電気設備工事などの設計・施工、および保守・メンテナンスを手掛けています。売上高を見ると、「商品販売事業」が906.86億円、「工事事業」が652.32億円となっており、「商品販売事業」がより大きな売上を占めています。事業は日本国内のほか、シンガポールや東南アジア地域でも展開しています。

2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
GoodsSales 事業 907
Engineering 事業 652
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,480 文字
3 【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社及び子会社16社で構成され、商品販売事業として空調機器や制御機器、設備機器を中心とした機器販売と、販売した機器の保守やスポットメンテナンスを行っており、工事事業として計装工事、管工事ほか各種工事の設計・施工(工事に付随する制御システム等の販売も含む)と、施工工事に対する保守やスポットメンテナンスを行っております。 当社グループの事業に係る位置づけ及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。商品販売事業 機器販売……主に当社、東テク北海道㈱及びアーチバック㈱にて、空調機器・制御機器・設備機器・発電機等を販売しております。保守・メンテナンス……主に当社、日本ビルコン㈱及び東テク北海道㈱にて、当社グループが納入した機器の保守点検・メンテナンス業務等を行っております。工事事業 工事施工……主に当社、アイ・ビー・テクノス㈱、北日本計装㈱及びQuantum Automation Pte.Ltd.にて計装工事の設計・施工等を行っております。また、当社、日本ビルコン㈱、東テク北海道㈱及び鳥取ビルコン㈱において管工事の設計・施工等を、当社、東テク電工㈱及びQuantum Automation Pte.Ltd.において電気設備工事の設計・施工等を行っております。保守・メンテナンス……主に当社、アイ・ビー・テクノス㈱、東テク北海道㈱及びQuantum Automation Pte.Ltd.にて、当社グループが施工した計装工事・管工事及び電気設備工事に対する保守点検・メンテナンス業務等を行っております。その他 ……当社において、保有する太陽光発電施設を利用した電力会社への売電を行っております。 事業の系統図は次のとおりであります。(商品販売事業・工事事業) 連結子会社日本ビルコン㈱空調機器等の保守・メンテナンス、及び管工事の設計・施工等 アイ・ビー・テクノス㈱計装工事の設計・施工及び保守・メンテナンス等 東テク北海道㈱北海道地区での空調機器等の販売・保守・メンテナンス、及び管工事の設計・施工・保守・メンテナンス等 北日本計装㈱東北地区での計装工事の設計・施工等 東テク電工㈱京葉地区での電気設備工事の設計・施工等 鳥取ビルコン㈱山陰地区での管工事の設計・施工等 アーチバック㈱制御機器の輸入販売等 Quantum Automation Pte.Ltd.シンガポール及び東南アジア域内他での計装工事並びに電気設備工事の設計・施工・保守・メンテナンス等 Quantum Automation(Asia) Pte.Ltd.制御盤装置の設計・製造等 QA Systems Integration(M)SDN.BHD.マレーシアでの計装工事並びに電気設備工事の設計・施工・保守・メンテナンス等 Quantum Automation(Shanghai)Co.,Ltd.中国での計装工事の設計・施工・保守・メンテナンス等 Quantum Security System Pte.Ltd.シンガポールでのセキュリティー設備の販売等 Quantum Automation (Thailand) Co., Ltd.タイでの計装工事の施工等非連結子会社㈱岩崎設備ビル設備または建築設備の設計施工等 PT.Prima Totech Indonesiaインドネシアでの空調機器の販売等 Totech Vietnam Solutions Co.,Ltd.ベトナムでの空調機器等の販売・各種工事・保守・メンテナンス等

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
建築設備業界における「商品販売事業」及び「工事事業」の競争が激しい。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
空調機器・制御機器・設備機器の販売、計装工事、管工事、電気設備工事の設計・施工に関する技術力。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:景気及び市場の動向 / 競争の激化 / 債権回収
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

東テクは特定のブランド力や特許、規制ライセンス、独占的IPに依存する事業モデルではない。主に電気設備・空調設備の卸売業であり、無形資産による競争優位性は限定的と考えられる。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

長年の取引実績や信頼関係に基づく顧客との関係性は存在するが、顧客が他社へ乗り換える際の直接的な金銭的・時間的コストは比較的低いと考えられる。ただし、サプライヤーとしての安定供給能力や技術サポートは一定のスイッチング要因となりうる。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

卸売業であり、プラットフォーム型ビジネスではないため、ネットワーク効果は発生しない。顧客やサプライヤーが増加しても、それ自体がサービスの価値を向上させる構造ではない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

大量仕入れによるボリュームディスカウントや効率的な物流網の構築により、一定のコスト競争力を持つ可能性がある。しかし、競合他社も同様の取り組みを行っている可能性があり、構造的な圧倒的コスト優位性は見出しにくい。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

電気設備・空調設備卸売業界において、一定の市場シェアと事業規模を有している。大規模なプロジェクトへの対応力や、幅広い品揃えは、中小規模の競合他社に対する優位性となりうる。業界内での効率的な規模の経済は限定的に存在する。

競争優位性(モート)の要約は、有報の事業内容・経営戦略から順次生成中です。

経営戦略

事業リスク

主なリスクとして、景気変動や政府の経済政策が建築設備業界に与える影響、同業他社との競争激化による価格競争、そして売上債権の回収不能リスクが挙げられます。また、有能な人材の確保・育成ができない場合や、工事に伴う事故・災害の発生、主要仕入先(特にダイキン工業)との関係変化も事業に影響を与える可能性があります。さらに、海外事業における予期せぬ法規制の変更や政治的混乱、金利変動、保有資産の価格下落、そして季節的な業績変動もリスク要因です。

出典: FY2024 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|3,885 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 当社グループの事業と業界及び市場の動向当社グループは業務用空調機器の販売を主とした「商品販売事業」及び計装工事を主とした「工事事業」の二つをコア事業としており、当社グループが属する業界はいわゆる建築設備業界であるため、経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のものがあります。① 景気及び市場の動向建築設備業界は景気の変動及び政府の経済政策等の影響を強く受けやすい業界であり、民間設備投資や公共投資が想定以上に低迷する場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。② 競争の激化建築設備業界における「商品販売事業」及び「工事事業」の同業他社との競争は厳しいものとなっております。営業力・技術力を高め、競争力の強化に取り組んでいるところですが、今後、価格競争の激化や競合他社の攻勢等により、予期せぬ競争関係の変化があった場合には、経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。③ 債権回収建築設備業界は、業界の慣行等も併せて売上債権の管理及び回収が極めて重要となります。当社グループは債権の回収・管理を徹底させ、業界及び市場の動向にも絶えず注視しております。しかし、多額の不良債権が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 人材の採用と育成当社グループの企業成長のためには有能な人材の確保が極めて重要であります。新卒採用に関してはインターンシップを開催するなど積極的な採用活動を行っており、毎年多くの新入社員をグループ全体で採用しております(2025年4月入社は115名)。加えて、中途採用においても、全国にて技術職を中心に積極的に採用をしております。さらに、人材育成に関して、東テクグループテクニカルセンターでは設備機器の実機を備え、座学に限らない本格的な技術研修を年間を通じて開催しております。こうして高い技術力を持った人材の育成に努めておりますが、もしこのような人材を確保・育成できなかった場合には、当社グループの企業成長に多大なマイナス影響を及ぼす可能性があります。 (3) 労務管理社員の勤怠管理や時間外勤務につきましては、労働基準法の規制が適用されます。当社グループでは、現場作業などによる時間外勤務や長時間労働を起因とした健康問題や生産性低下に対処するため、個人別に就業時間管理・指導を行うほか、長時間の時間外勤務を必要としないワークスタイル作りに努めております。しかしながら、取引先との関係や予期せぬトラブルの発生等により、時間外勤務の増加や納期遅延等が発生し、社員の健康管理や当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 工事等に伴う人的・物的事故及び災害当社グループは、計装工事を中心とした「工事事業」を行っており、工事等に伴う人的・物的事故及び災害の危険は常にあります。このため当社グループでは、労働災害保険等の保険の加入はもとより、「安全衛生管理室」を設け、詳細な「安全衛生管理規程」により協力会社の参加を得て「安全衛生協力会」を中央及び地区別に結成して定期的な安全衛生大会、安全衛生教育等を実施し、万全を期しておりますが、このような事故等が発生した場合には多大な社会的信用失墜のリスクがあります。 (5) 偶発事象(係争事件に係る賠償責任等)当社グループは「商品販売事業」及び「工事事業」に関連して、訴訟等法律手続の対象となるリスクがあります。これらの法的リスクについては、当社のリスク管理委員会にて一括して管理しており、必要に応じて取締役会及び監査等委員会に報告し、また顧問弁護士とも協議する管理体制となっております。当連結会計年度末において当社グループの事業に重大な影響を及ぼす訴訟は提起されておりませんが、将来重要な訴訟等が提起された場合には当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 仕入先の状況の変化当社グループは主要仕入先と販売代理店・特約店契約を締結し、業務用空調機器及び空調自動制御機器等を仕入れ、「商品販売事業」及び「工事事業」を行っております。特にダイキン工業株式会社からの仕入金額が当社グループの仕入金額全体に占める割合が高くなっています(2025年3月期は26.1%(商社を経由した仕入金額を含む))。主要仕入先の品質・生産力等に予期せぬ変化があった場合または当社グループとの関係に変化があった場合には、経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 外注先の確保当社グループは「工事事業」を行っており、質の高い協力会社の確保が極めて重要であります。東テクグループテクニカルセンターにて協力会社の社員にも質の高い研修を実施するなど、高い技術力を持った協力会社の確保・育成に努めておりますが、今後、優良な協力会社の確保・育成ができなくなった場合には、当社グループの「工事事業」に支障を来たし、経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 情報の管理当社グループは事業の過程で入手した取引先・個人の情報や建物の設備情報を保有しています。当社グループでは、これらの情報の取扱い及び管理の強化に取り組んでおりますが、予測できない事態によってこれらの情報が流出した場合には、経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 法的規制当社グループは、建設業法、労働安全衛生法等による法的規制を受けており、法的規制の改廃・新設、適用基準等の変更があった場合、また、当社グループはコンプライアンス体制の充実に努めておりますが、法令違反があった場合もしくは法的規制による行政処分等を受けた場合には、経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの中核事業の一つである工事事業において建設業法、電気通信事業法等の関連法規制のほかに事業を営む上で必要な下記の許認可を取得しております。 (当社グループの許認可の状況)事業名許認可の名称監督官庁有効期限工事事業特定建設業許可国土交通省2025年7月28日工事事業一般建設業許可国土交通省2025年7月28日工事事業電気工事業許可経済産業省期限なし なお、上記の事業の停止や許認可の取り消しとなる事由は、建設業法並びに電気工事業の業務の適正化に関する法律に定められております。 (10) 海外事業当社グループでは、シンガポール、インドネシア及びベトナム等の海外子会社において事業活動を行っております。海外での事業活動には、予期せぬ法律や規制の変更、産業基盤の脆弱性、人材の採用・確保の困難など、経済的に不利な要因の存在または発生、テロ・戦争・その他の要因による社会的または政治的混乱などのリスクが存在します。こうしたリスクが顕在化することによって、海外での事業活動に支障が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 (11) 金利変動当社グループは、主として金融機関からの借入金によって資金を調達しております。2025年3月期末における外部金融機関からの連結有利子負債残高(短期、長期借入金の合計)は3,818百万円であります。また、連結総資産に対する有利子負債依存度は3.6%となっています。このため、将来、金利が上昇した場合や、当社の信用力が低下した場合等、将来の資金調達に係る経営環境が変化した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 (12) 保有資産の価格変動当社グループは土地、株式等を保有しており、今後時価が著しく下落した場合には減損の対象となり当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 (13) 業績の季節的変動当社グループが行っている「商品販売事業」及び「工事事業」は建築工事の完工や検収時期によって収益が偏る傾向があり、上半期より下半期に、また、各期ともに期末に売上高が増えるという季節的変動があります。 (14) 自然災害等想定外の大規模地震・津波・洪水等の自然災害や火災等の事故災害、感染症の流行、その他の要因による社会的混乱等が発生したことにより、当社グループや主要取引先の事業活動の停止または事業継続に支障をきたす事態が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 (15) 役職員による法令及び社内規程の遵守違反当社グループは、コンプライアンス、内部統制を経営上の重要課題と位置付けており、委員会活動等の実効性を高め、牽制機能の強化を図っております。業務運営において役員・社員の不正及び不法行為の防止に万全を期すべく取り組んでおりますが、有効なリスク管理体制を構築している状況においても、従業員等の悪意、重大な過失に基づく行動等、様々な要因により、万一、重大な不正行為が発生した場合には、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

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