9790

福井コンピュータホールディングス(9790)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

情報・通信業 情報通信・サービスその他

事業の概要

福井コンピュータホールディングスは、建築・測量・土木分野向けのソフトウェア開発・販売を主軸とする企業グループです。主に建築設計事務所、工務店、測量会社、土木業者向けに、図面作成、見積もり、工程管理などを効率化するCADソフトウェアを提供しています。また、選挙関連のモバイル・ウェブアプリケーション開発を行うITソリューション事業や、建設テック分野のスタートアップ企業への投資事業も展開しています。主力は建築・測量・土木システム事業であり、これらのソフトウェア販売が収益の大部分を占めています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

福井コンピュータホールディングスの事業セグメントは主に4つです。建築システム事業は、建築図面や見積書作成、営業から設計までをサポートするソフトウェアを建築関連業者に提供しています。測量土木システム事業は、測量図面作成や土木現場の効率化・安全向上を目的としたソフトウェアを測量会社や土木業者に提供しており、これが最も大きな売上と営業利益を上げています。ITソリューション事業は、選挙関連のモバイル・ウェブアプリケーション開発を行っています。投資事業は、建設テック分野のスタートアップ企業への投資を通じて、グループの成長を目指していますが、現時点では営業損失を計上しています。全体として、測量土木システム事業がグループの稼ぎ頭となっています。

2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
ConstructionSystemReportableSegment 事業 69 25 36.5%
SurveyingAndCivilEngineeringSystemReportableSegment 事業 72 34 48.0%
ITSolutionsReportableSegment 事業 6 5 75.1%
InvestmentReportableSegment 事業 -0
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,345 文字
3 【事業の内容】当社グループ(当社及び連結子会社)は、当社(福井コンピュータホールディングス株式会社)及び子会社6社で構成されており、建築・測量・土木のソフトウエアの開発及び販売並びにアプリケーションの開発及び販売を主たる業務とする「建築システム事業」、「測量土木システム事業」、「ITソリューション事業」、また、CVCを通じた投資活動によって当社グループの持続的な成長を目指す「投資事業」があります。上記の他、その他の関係会社として株式会社ダイテックホールディングがあります。株式会社ダイテックホールディングは子会社の経営管理業務を営んでおり、当社グループとの取引関係については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(関連当事者情報)」に記載のとおりであります。なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。 セグメント区分事業内容主な会社名建築システム事業建築関連業においては、様々な建築図面や見積書、部材の発注書など数多くの書類を迅速かつ正確に自動計算・作成することを目的としてソフトウエアを開発、販売しております。また、図面や書類作成以外にも営業から設計、積算・見積までトータルサポートできるソフトウエアを開発し、建築設計事務所、工務店、ハウスビルダー、ゼネコンなど建築関連業者に対し、ソリューション提案並びに販売を行っております。福井コンピュータアーキテクト株式会社福井コンピュータスマート株式会社福井コンピュータシステム株式会社測量土木システム事業測量会社や土地家屋調査士が作成する土地・建物の形状や面積の図面を迅速かつ正確に自動作成することを目的としてソフトウェアを開発し、測量会社、土地家屋調査士、コンサルタントなど測量土木業者全般に対し、ソリューション提案並びに販売を行っております。また、土木業においては、現場作業の効率性・安全性の向上及び施工段階で設計変更が生じた際にも迅速かつ正確な対応を可能とすることを目的として、土木施工業に特化したソフトウェアを開発・販売しております。また、官公庁の業務を請負ううえで提出義務のある現場写真管理、出来形管理等の業務にも対応しており、土木業者を中心にソリューション提案並びに販売を行っております。福井コンピュータ株式会社福井コンピュータスマート株式会社ITソリューション事業選挙の出口調査に関わるモバイルアプリケーション及びWEBアプリケーションの開発を行っております。福井コンピュータスマート株式会社投資事業当社の事業領域と関連性の高い国内外の建設テックスタートアップやベンチャー企業との技術・ノウハウの共有及びビジネスパートナーシップの構築を目的として、当該スタートアップまたはベンチャー企業に対する投資を行っております。IFAC合同会社IFAC投資事業有限責任組合 以上に述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
建築・測量・土木の専門分野に特化したCADソフトウェアの開発ノウハウ。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:CADソフトウエアへの高い依存 / 急速な情報技術革新への対応遅れ / 知的財産権侵害のリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 10 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

同社は建築・土木業界向けCAD/CAMソフトウェア「ARCHITREND」シリーズや、住宅業界向け顧客管理・営業支援システム「e- كوس」などを主力とする。長年の業界特化型ソフトウェア開発で培われたノウハウと、顧客基盤が強固な無形資産となっている。特に建築分野での高いシェアは、長年の実績に裏打ちされたブランド力と信頼性を示唆する。

スイッチングコスト★★★★☆
根拠:強い乗り換えの手間・コスト

建築・土木・住宅業界向けの基幹業務システムとして長年利用されているため、導入・習熟にコストと時間がかかる。データ移行や従業員の再教育といった乗り換えコストは高く、顧客のスイッチングは容易ではない。特に、長年カスタマイズを加えて利用してきた顧客にとっては、乗り換えによる業務停止リスクも無視できない。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

同社のソフトウェアは、個々の顧客の業務効率化を主目的としており、ユーザーが増えることでソフトウェア自体の価値が向上するようなネットワーク効果は限定的である。特定の業界内でのデファクトスタンダード化の兆候はあるものの、直接的なネットワーク効果とは言えない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

ソフトウェア開発・販売事業であり、製造業のような規模の経済や原材料費の優位性は限定的。ただし、長年の開発で蓄積された効率的な開発プロセスや、既存顧客への保守・サポート体制は一定のコスト効率を生み出している可能性がある。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

建築・土木・住宅業界というニッチながらも安定した市場において、一定のシェアを確保している。しかし、市場全体から見ると、グローバルな巨大IT企業と比較して規模の優位性は限定的であり、業界内での寡占度もそれほど高くない可能性がある。

競争優位性(モート)の要約は、有報の事業内容・経営戦略から順次生成中です。

経営戦略

事業リスク

同社の事業は、建築・測量・土木分野のCADソフトウェアに大きく依存しており、建設業界の動向や販売代理店との関係悪化が業績に影響を与える可能性があります。また、情報技術の急速な進化に対応できない場合、特にWindows以外のOS対応やクラウドサービスへの移行の遅れがリスクとなります。知的財産権侵害の問題や、SaaS提供における個人情報漏洩のリスクも存在します。さらに、投資事業においては、投資先の事業状況によっては評価損が発生し、業績に影響を及ぼす可能性があります。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,497 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努めてまいります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。また、当該将来に関する事項については、取締役会で合理的な根拠に基づく適切な検討を経たものであります。 当社グループの業績は今後起こりうる様々な要因によって大きな影響を受ける可能性があります。リスクが顕在化する可能性の程度や時期、またリスクが顕在化した際の当グループの経営成績等の状況に与える影響は外部環境に依拠することとなりますが、当グループでは下記、事業等のリスクに対し課題の顕在化を行った上で中期経営計画を策定し重点施策の取り組みによりリスクの低減に取り組んでおります。またリスク・コンプライアンス委員会の活動を通じてリスクの低減に取り組んでいます。 (1) 建築・測量・土木の各種CADソフトウエアへの依存について当社グループは建築・測量・土木の各種CADソフトウエアの開発及び販売を主たる業務とし、またこれらのソフトウエアに関連する情報機器の販売も行っております。CADソフトウエア関連の販売実績の合計は、当連結会計年度における総販売実績の95.6%を占めております。また、当社グループが販売するソフトウエアの用途は、建築・測量・土木の専門分野に特化しており、当社グループの経営成績は、建設業界の動向に影響を受ける可能性があります。また、当社グループは全国規模の営業網を効率的に運用することを目的として、主として販売代理店を活用し、事業展開を行っております。従って、何らかの事由により、当社グループとこれらの販売代理店との関係が悪化した場合等には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。この事業等のリスクに対し、課題の顕在化を行った上で中期経営計画を策定し、重点施策の取り組みによりリスクの低減に取り組んでおります。 (2) 急速な情報技術革新への対応について当社グループの製品は、マイクロソフト社のOSであるWindowsで動作するソフトウエアが中心であります。昨今、アップル社のiOS、Google社のAndroid等のWindows以外のOSのタブレットやスマートフォンが急速に普及しており、建築・測量・土木の企業においても導入が進んでおります。また、さまざまなウェアラブル端末の登場や、インターネットを利用したクラウドサービスの展開が進んでいます。そのため当社グループは、iOSやAndroid等のWindows以外のOS対応、ウェアラブル端末やクラウドを利用したソフトウエアの開発及びサービスの展開、さらにマルチブラウザへの対応が急務であり、これらの対応時期の遅れや対応内容によっては、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。さらに、BIMやCIM等の普及に伴い、建設業界の業務体系にも大きな変化が起きる可能性があります。当社グループは、このような変化に対応する開発体制を整えることが必要であると認識し、また、先端技術に対する当社グループの製品の対応が可能であると考えております。しかしながら、技術革新に対する開発等のコスト負担が一時的に大きくなる可能性があり、また、対応の完了が遅れた場合等には、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。 (3) 知的財産についてソフトウエア業界においては、多くの特許出願がなされており、当社グループにおいても新技術に対して積極的に特許出願を行っております。今後も数多くの特許出願が予測され、あわせて特許権侵害等の問題が生じることが考えられます。現在、当社グループでは、必要に応じて顧問弁理士に調査を依頼するなど、製品開発において特許権の侵害等がないかチェックを行っております。また、リスク・コンプライアンス委員会の活動を通して課題と対応策の検討を行っております。しかしながら、見解の相違も含め、他社の特許権を侵害する可能性も含まれております。同様に、当社グループが保有する特許権について侵害される可能性もあります。当社グループとしましては、第三者と知的財産権に関する問題が発生した場合、顧問弁護士及び弁理士と対応を協議していく方針ですが、案件によっては解決に時間と費用を要し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (4) 個人情報保護について当社グループでは、SaaSでのアプリケーション提供を行い、他企業の所有する個人データをクラウドで保有しております。こうした個人情報の取扱いについて、当社グループは「個人情報の保護に関する法律」に従い、個人情報保護方針を策定し、社内及び当社ホームページにて公開しております。また、2008年6月に情報セキュリティ対策のための従業者の基本的行動指針を策定、ISMSに準拠した情報セキュリティシステムを構築し、個人情報の管理に努めております。しかしながら、これらの対策にもかかわらず、重要な情報が漏洩した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 投資事業について当社グループは、相互の成長・社会的な課題解決に貢献するシステムの構築を目的とし、当社グループの事業領域と関連性の高い優れたサービスやビジネスモデルを持つスタートアップやベンチャー企業を対象に投資を実施しております。しかし投資先の事業の状況によっては、保有有価証券の評価損が発生し、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、投資対象の株式等について取得原価を上回る価額で売却できる保証はなく、期待されたキャピタルゲインが実現しない可能性や投資資金を回収できない可能性があります。

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