研究開発費(時系列)
| 年度 | R&D費用(億円) | 設備投資(億円) |
|---|---|---|
| 2025-03 | - | 216 |
| 2024-03 | - | 190 |
| 2023-03 | - | 174 |
| 2022-03 | - | 198 |
| 2021-03 | - | 231 |
研究開発活動(本文)
FY2025|3,247 文字
6【研究開発活動】 当社グループにおける研究開発活動は、ケミカル事業においては、連結子会社の株式会社イチネンケミカルズの研究開発センターが主体となって、新商品開発・改良・営業フォローを行っております。2025年3月末時点で研究開発センターは47名、新規事業開発部開発チームは3名、総勢50名のスタッフで構成されております。開発部門については、工業用薬品(燃料添加剤関連研究開発)部門、生産工場用ケミカル関連開発部門、一般消費者向け製品開発部門、新規開発ケミカル製品関連部門、分析・試験関連部門の5部門でケミカル品の開発、改良、分析に注力しております。また、当連結会計年度は各プロジェクトの継続と若手を中心とするプロジェクトを立ち上げ、各営業部門内での部会、分科会を通して研究開発センターとの連携強化と新製品の検討・開発を進めてきました。また、業務課の職務拡大による研究活動の推進や支援も一層充実させました。 合成樹脂事業においては、連結子会社の株式会社イチネン製作所の第一事業部が遊技機部品の新規提案及び新製品開発を、第二事業部がガス検知器・セラミックヒーターの新製品開発を行っております。2025年3月末時点で第一事業部は17名、第二事業部は6名、総勢23名のスタッフで構成されております。 農業関連事業においては、連結子会社の日東エフシー株式会社の技術部門研究開発部が主体となって新製品開発を行っております。2025年3月末時点で技術部門研究開発部は5名のスタッフで構成されております。 当社グループを取り巻く諸情勢は年々変化が激しく、社会情勢の変化に対応できる組織が求められている状況です。顧客ニーズに沿った短中期的開発テーマに重点を置きながら、将来を見据えた技術開発が急務と判断しており、中長期的視野での技術開発も検討すべきと考えております。将来の方向性を示すことが研究開発部門の課題であり、時代の要望に沿った研究開発活動を目指しております。 当連結会計年度における研究開発費の総額は546百万円で、各セグメント別の研究開発活動の状況及び研究開発費は次のとおりであります。 (1)ケミカル事業①工業用薬品(燃料添加剤関連研究開発)部門<燃料添加剤> バイオマス火力に注力し複数の新規ケミカル製品にて成果を収めております。顧客のトラブル状況に合わせた薬品の提案により実績を上げながら、添加剤による効果をより詳細に解析し、さらに効果的な添加剤の開発に注力しております。既に市場投入しておりますバイオマス火力向け燃料添加剤は順調に売上に貢献しております。前連結会計年度に市場投入いたしました焼却炉向けの燃料添加剤は徐々に成果が出てきており、売上の拡大を期待しております。また、翌連結会計年度は新燃料添加剤の開発に着手いたします。 ②生産工場用ケミカル関連開発部門<メンテナンス用ケミカル品> 当連結会計年度までに市場投入いたしました環境配慮型の製品は、市場でのサンプル評価試験を継続しており、今後売上の拡大を期待しております。また、当連結会計年度もGreenJIP部会を通じて環境配慮型製品の開発に注力しております。翌連結会計年度にはバイオマスマークの取得を予定しております。<溶接ケミカル製品> 当連結会計年度は半導体業界向けの営業及び開発専門チームの活動を通じて、高性能ケミカル製品の開発に着手しております。翌連結会計年度はサンプル評価試験を行い市場投入を期待しております。また、昨今の半導体業界の市場動向により売上の拡大を期待しております。<自動車修理工場関係> 修理工場向けの塩害ガードシリーズは、当連結会計年度も環境配慮型製品(有機則、特化則、PRTR非該当)の開発に注力しており、市場投入も終え、売上に貢献しております。また、環境配慮型の水性タイプの高性能品の開発にも着手しており、翌連結会計年度にはサンプル評価試験を行い市場投入し、売上への貢献を期待しております。 ③一般消費者向け商品開発部門<コンシューマー向け自動車用ケミカル> 当連結会計年度はガラスコート製品の完全リニューアルに伴い、環境に配慮した新製品を市場に投入し売上に貢献しております。また、新製品には紙製パッケージを採用し、プラスチック使用量の削減への取組も継続しております。翌連結会計年度はタイヤやホイール関係を中心に製品開発に着手し、売上への貢献を期待しております。 ④新規開発ケミカル製品関連部門<新規ケミカル開発部> 粘土膜を使った無機耐熱コーティングの開発については、当連結会計年度も電子材料分野での実用化を目指し塗工方法の最適化も検討しながら性能評価を継続しております。また、用途開発に関しては保護コーティングも含め、それ以外の分野でのサンプル評価を継続しており、翌連結会計年度には他分野への応用に期待しております。プラスチック材料への環境型添加剤に関しましては、当連結会計年度も展示会出展等のPR活動を継続し、売上に貢献しております。また、植物由来材料や廃食油を使用した植物性のプロセスオイル及び可塑剤の開発にも着手しており、製品化に向け開発を継続しております。一部製品化にも成功し当連結会計年度から展示会出展等のPR活動を開始しております。 なお、当連結会計年度に支出したケミカル事業に係る研究開発費は354百万円であります。(2)合成樹脂事業 遊技機部品 得意先である遊技機メーカーの要望に応えるべく、新規機構、盤面及び役物のデザイン等の各種提案及び製品 開発を行っております。 ガス検知器・セラミックヒーター ガス検知器については「安全・安心」をご提供すべく、また、得意先の要望に応えるべく、汎用製品から特定顧客向けのカスタム対応製品まで多種多様なタイプの製品開発を行っており、IoT活用や次世代通信網を利用した「システム系ガス検知器」開発も進めてまいりました。 セラミックヒーターについては、半導体実装装置に使用される工業用部材として、標準品及び得意先の要望に応えたカスタム対応製品の開発を行っており、臨機応変なカスタム対応を可能としている点が他社にない特色となっております。 新事業(ネクスプライズ事業) 新たな事業展開を目指し、サウナ専用デバイス・お風呂用おもちゃ等の開発を進めており、東京おもちゃショー2025への出展、その後の迅速な商品化・販売化に向けて進めております。 なお、当連結会計年度に支出した合成樹脂事業に係る研究開発費は149百万円であります。 (3)農業関連事業 「地球にやさしく生命を支える」という経営理念に基づき、農産物の生産コスト低減のための肥料生産技術の革新、肥料や資材の開発を通じて栽培技術の発展に貢献できることを目指し次のテーマに取り組んでおります。 (1)多様なニーズに対応する肥料の開発 (2)環境配慮型機能を持った肥料の用途及び施肥技術の開発 (3)農産物生産システムの進化に対応した肥料の開発 (4)化学肥料の生産コスト低減のための生産技術の開発 (5)みどりの食料システム戦略に対応する未利用資源の活用 この結果、省力・省コスト栽培が求められる中、技術普及部と協力し作物及びその地域に合った肥料の研究を行い、硝酸化抑制材と肥効速度の異なる窒素原料との組み合わせまたは亜リン酸等の機能性のある原料との組み合わせによる肥効調整型の肥料の開発を行い、全国各地で圃場試験を実施し順次販売を開始しております。 その他、被覆尿素のマイクロプラスチック問題に対応する目的で環境配慮型の緩効性肥料の開発、みどりの食料システム戦略に対応する目的で回収りん等の国内未利用資源を活用した肥料の開発、また、近年の干ばつ・過湿などの天候不順時の対策としての化成肥料の開発を行っております。 なお、当連結会計年度に支出した農業関連事業に係る研究開発費は32百万円であります。
FY2024|3,295 文字
6【研究開発活動】 当社グループにおける研究開発活動は、ケミカル事業においては、連結子会社の株式会社イチネンケミカルズの研究開発センターが主体となって、新商品開発を行っております。2024年3月末時点で研究開発センターは58名、新規事業開発部開発チームは3名、総勢61名のスタッフで構成されております。開発部門については、工業用薬品(燃料添加剤関連研究開発)部門、生産工場用ケミカル関連開発部門、一般消費者向け商品開発部門、表面処理関連開発部門、新規開発ケミカル製品関連部門、分析・試験関連部門の6部門でケミカル品の開発、改良、分析に注力しております。また、当連結会計年度も前連結会計年度と同様に、各部門を跨いだ若手を中心とするプロジェクトを立ち上げ、更なる製品開発のスピードアップ、他部門との連携体制の強化の他に、各営業部門内での部会、分科会を一層充実させ研究開発センターとの連携体制の強化に注力いたしました。さらに、業務課の職務を拡大させ、研究活動の推進や支援を一層充実させました。 合成樹脂事業においては、連結子会社の株式会社イチネン製作所の第一事業部が遊技機部品の新規提案及び新製品開発を、第二事業部がガス検知器・セラミックヒーターの新製品開発を行っております。2024年3月末時点で第一事業部は7名、第二事業部は6名、総勢13名のスタッフで構成されております。 農業関連事業においては、連結子会社の日東エフシー株式会社の技術部門研究開発部が主体となって新製品開発を行っております。2024年3月末時点で技術部門研究開発部は5名のスタッフで構成されております。 当社グループを取り巻く諸情勢は年々変化が激しく、社会情勢の変化に対応できる組織が求められている状況です。顧客ニーズに沿った短中期的開発テーマに重点を置きながら、将来を見据えた技術開発が急務と判断しており、中長期的視野での技術開発も検討すべきと考えております。将来の方向性を示すことが研究開発部門の課題であり、時代の要望に沿った研究開発活動を目指しております。 当連結会計年度における研究開発費の総額は551百万円で、各セグメント別の研究開発活動の状況及び研究開発費は次のとおりであります。 (1)ケミカル事業①工業用薬品(燃料添加剤関連研究開発)部門<燃料添加剤> バイオマス火力に注力し複数の新規ケミカル製品にて成果を収めております。顧客のトラブル状況に合わせた薬品の提案により実績を上げながら、添加剤による効果をより詳細に解析し、さらに効果的な添加剤の開発に注力しております。前連結会計年度に市場投入いたしました新燃料添加剤は売上に貢献しております。また、焼却炉向けの新燃料添加剤も市場投入を開始しており、売上の拡大を期待しております。 ②生産工場用ケミカル関連開発部門<メンテナンス用ケミカル品> 前連結会計年度に市場投入いたしました植物由来原料を配合したパーツクリーナーは、市場でのサンプル評価試験を継続しており、今後売上の拡大を期待しております。また、当連結会計年度もGreenJIP部会を通じて環境配慮型製品の開発に注力しております。新たに2製品の開発とバイオマスマークの取得も終えており、翌連結会計年度に市場投入し売上への貢献を期待しております。<溶接ケミカル製品> 新型電解研磨機(600W、1,000W、1,500Wタイプ)及び高性能ケミカル製品は、当連結会計年度も売上に貢献しており、昨今の半導体業界の市場動向により更なる売上の拡大を期待しております。また、当連結会計年度は半導体業界向けの営業及び開発専門チームの活動を通じて、高性能ケミカル製品の開発に着手しております。翌連結会計年度には市場投入し売上への貢献を期待しております。<自動車修理工場関係> 修理工場向けの塩害ガードシリーズは、当連結会計年度も環境配慮型製品(有機則、特化則、PRTR非該当)の開発に注力しており、市場投入も終え、売上に貢献しております。また、環境配慮型の水性タイプの高性能品の開発にも着手しており、翌連結会計年度には市場投入し売上への貢献を期待しております。 ③一般消費者向け商品開発部門<コンシューマー向け自動車用ケミカル> 当連結会計年度に市場投入いたしましたクリンビューの曇り止め効果を向上させた新製品は、売上に貢献しております。また、ガラスコート製品の完全リニューアルに伴い、環境も配慮した新製品の開発は終えており、翌連結会計年度に市場投入し売上への貢献を期待しております。また、新製品には紙製パッケージを採用し、プラスチック使用量の削減への取り組みも継続しております。 ④新規開発ケミカル製品関連部門<新規ケミカル開発部> 粘土膜を使った無機耐熱コーティングの開発については、当連結会計年度も電子材料分野での実用化を目指し性能評価を継続しております。また、用途開発に関しては保護コーティングも含め、それ以外の分野でのサンプル評価を継続しており、翌連結会計年度には他分野への応用に期待しております。プラスチック材料への環境型添加剤に関しましては、当連結会計年度も展示会出展等のPR活動を継続し、売上に貢献しております。再生プラスチックへの応用に関しては、当連結会計年度は環境配慮型のレジン開発を終え(バイオマスマーク取得予定)、汎用樹脂のPPにおいても同様に成功しており、市場投入は終えております。また、植物由来材料や廃食油を使用した植物性のプロセスオイル及び可塑剤の開発にも着手しております。 なお、当連結会計年度に支出したケミカル事業に係る研究開発費は378百万円であります。(2)合成樹脂事業 遊技機部品 得意先である遊技機メーカーの要望に応えるべく、新規機構、盤面及び役物のデザイン等の各種提案及び製品 開発を行っております。 ガス検知器・セラミックヒーター ガス検知器については「安全・安心」をご提供すべく、また、得意先の要望に応えるべく、汎用製品から特定顧客向けのカスタム対応製品まで多種多様なタイプの製品開発を行っており、IoT活用や次世代通信網を利用した「システム系ガス検知器」開発も進めてまいりました。 セラミックヒーターについては、半導体実装装置に使用される工業用部材として、標準品及び得意先の要望に応えたカスタム対応製品の開発を行っており、臨機応変なカスタム対応を可能としている点が他社にない特色となっております。 なお、当連結会計年度に支出した合成樹脂事業に係る研究開発費は159百万円であります。 (3)農業関連事業 「地球にやさしく生命を支える」という経営理念に基づき、農産物の生産コスト低減のための肥料生産技術の 革新、肥料や資材の開発を通じて栽培技術の発展に貢献できることを目指し次のテーマに取り組んでおります。 (1)多様なニーズに対応する肥料の開発 (2)環境調和型機能を持った肥料の用途及び施肥技術の開発 (3)農産物生産システムの進化に対応した肥料の開発 (4)化学肥料の生産コスト低減のための生産技術の開発 (5)みどりの食料システム戦略に対応する未利用資源の活用 この結果、省力・省コスト栽培が求められる中、技術普及部と協力し作物及びその地域に合った肥料の研究を 行い、硝酸化抑制材と肥効速度の異なる窒素原料との組み合わせまたは亜リン酸等の機能性のある原料との組み 合わせによる肥効調整型の肥料の開発を行い、全国各地で圃場試験を実施し順次販売を開始しております。 その他、被覆尿素のマイクロプラスチック問題に対応する目的で化成タイプの一発栽培肥料の開発、また回収 りん等の未利用資源を活用した肥料の開発、また天候不順時や乾燥・高温時の健全な生育維持・品質向上のため の総合的な対策として微量要素に特化した液体肥料の開発を行い、全国各地で圃場試験を実施し順次販売を開始 しております。 なお、当連結会計年度に支出した農業関連事業に係る研究開発費は10百万円であります。
FY2023|3,934 文字
6【研究開発活動】 当社グループにおける研究開発活動は、ケミカル事業においては、連結子会社の株式会社イチネンケミカルズの研究開発センターが主体となって、新商品開発を行っております。2023年3月末時点で研究開発センターは55名、新規事業開発部開発チームは4名、総勢59名のスタッフで構成されております。開発部門については、工業用薬品(燃料添加剤関連研究開発)部門、生産工場用ケミカル関連開発部門、一般消費者向け商品開発部門、表面処理関連開発部門、新規開発ケミカル製品関連部門、分析・試験関連部門の6部門でケミカル品の開発、改良、分析に注力しております。また、前連結会計年度は、各部門を跨いだ若手を中心とするプロジェクトを立ち上げ、更なる製品開発のスピードアップ、他部門との連携体制の強化に取り組みましたが、当連結会計年度は前連結会計年度の取り組みの他に各営業部門での部会、分科会を一層充実させ研究開発センターとの連携体制の強化に注力いたしました。 機械工具販売事業においては、連結子会社の株式会社イチネンTASCOの企画開発室技術課が主体となって、新製品開発を行っております。2023年3月末時点で企画開発室技術課は3名のスタッフで構成されております。また、新製品開発に当たり、必要に応じてグループ内外を問わず協力会社を活用しております。 合成樹脂事業においては、連結子会社の株式会社イチネン製作所の第一事業部が遊技機部品の新規提案及び新製品開発を、第二事業部がガス検知器・セラミックヒーターの新製品開発を行っております。2023年3月末時点で第一事業部は7名、第二事業部は4名、総勢11名のスタッフで構成されております。 当社グループを取り巻く諸情勢は年々変化が激しく、社会情勢の変化に対応できる組織が求められている状況です。顧客ニーズに沿った短中期的開発テーマに重点を置きながら、将来を見据えた技術開発が急務と判断しており、中長期的視野での技術開発も検討すべきと考えております。将来の方向性を示すことが研究開発部門の課題であり、時代の要望に沿った研究開発活動を目指しております。 当連結会計年度における研究開発費の総額は557百万円で、各セグメント別の研究開発活動の状況及び研究開発費は次のとおりであります。 (1)ケミカル事業①工業用薬品(燃料添加剤関連研究開発)部門<燃料添加剤> バイオマス火力に注力し複数の新規ケミカル製品にて成果を収めております。顧客のトラブル状況に合わせた薬品の提案により実績を上げながら、添加剤による効果をより詳細に解析し、さらに効果的な添加剤の開発に注力しております。前連結会計年度にはバイオマス火力向けの新燃料添加剤の開発が終了し、当連結会計年度は新燃料添加剤の市場投入を開始しております。各顧客での実機評価試験を継続しており売上の拡大を期待しております。また、当連結会計年度は焼却炉向けの新燃料添加剤の開発に着手しており、翌連結会計年度には新燃料添加剤の市場投入を期待しております。 ②生産工場用ケミカル関連開発部門<メンテナンス用ケミカル品> 当連結会計年度に市場投入いたしました植物由来原料を配合したパーツクリーナーは、市場でのサンプル評価試験を継続しており、今後売上の拡大を期待しております。また、当連結会計年度も脱炭素社会に向けて、環境配慮型の製品開発に注力しております。営業部門にてGreenJIP部会を立ち上げ、研究開発センターとの連携を強化し、翌連結会計年度には製品のバイオマスマークの取得を目指してまいります。<溶接ケミカル製品> 前連結会計年度に市場投入いたしました新型電解研磨機(600W、1,000W、1,500Wタイプ)及び高性能ケミカル製品は、当連結会計年度も売上に貢献しており、昨今の半導体業界の市場動向により更なる売上の拡大を期待しております。また、翌連結会計年度には半導体業界向けの高性能ケミカル製品の開発に向けて、営業部門及び開発部門にて専門チームを立ち上げ、活動を開始いたします。<自動車修理工場関係> 修理工場向けの塩害ガードシリーズは、当連結会計年度に施工が簡易なオイルタイプを市場投入し、今後更なるブランド力の向上及び売上の拡大を期待しております。また、当連結会計年度は環境配慮型製品(有機則、PRTR非該当)の開発を終了し、翌連結会計年度には市場投入を予定しており、売上の拡大を期待しております。当連結会計年度に市場投入いたしました抗菌性を付与した霧タイプのカーエアコン用エバポレータ専用の洗浄剤は売上に貢献しております。③一般消費者向け商品開発部門<コンシューマー向け自動車用ケミカル> 前連結会計年度に続き、営業部門と新製品開発に関するプロジェクトを継続し、市場調査を行いながら製品開発を行いました。顧客ニーズにマッチした製品開発を継続し、より顧客満足を図り、売上に貢献してまいります。当連結会計年度に新たに市場投入いたしましたガラスコート剤や企画限定品は、売上に大きく貢献しております。また、当連結会計年度はクリンビューの曇り止め効果を向上させた製品の開発を終了しており、翌連結会計年度には市場投入を予定しており、売上の拡大を期待しております。植物由来原料の採用によるプラスチック使用量の削減への取り組みは、当連結会計年度に製品化を終えており、翌連結会計年度から順次市場投入を予定しております。 ④新規開発ケミカル関連部門<新規ケミカル開発部> 粘土膜を使った無機耐熱コーティングの開発については、当連結会計年度は電子材料分野での実用化を目指し性能評価を継続しております。また、用途開発に関しては保護コーティングも含め、それ以外の分野へのPR活動を開始しており、翌連結会計年度には他分野への応用に期待しております。プラスチック材料への環境型添加剤に関しましては、当連結会計年度は展示会出展等のPR活動を継続し、売上に貢献しております。また、再生プラスチックへの応用に関しては、製品化に向けた技術確立を継続しております。翌連結会計年度は、PP、PS以外の汎用樹脂への応用の検討を進めてまいります。 なお、当連結会計年度に支出したケミカル事業に係る研究開発費は378百万円であります。(2)機械工具販売事業 空調・冷凍機器に関するサービスメンテナンス 「フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律」が改正され、2020年4月1日から施行されたことにより、業務用エアコン・冷凍冷蔵機器を廃棄する際の規制の強化がされ、フロン類の大気中への排出は厳しく管理されております。 そのような状況の中、この度2021年1月に販売を開始しました冷媒回収装置が、日刊工業新聞社主催の「第25回オゾン層保護・地球温暖化防止大賞」において、最高賞の経済産業大臣賞を受賞いたしました。 冷媒回収作業中の圧力低下に伴う回収スピードの低下により、機器内に残る残存フロンに着目し、これを改善するために、並列/直列回路切替機能を有する4ピストンコンプレッサーを採用し、冷媒回収速度を向上させただけでなく、冷媒量と圧力に応じて運転を切り替えることで効率よく冷媒回収するとともに、機器の廃棄時における残存フロンの大気排出削減に効果を発揮することが認められ、受賞に至りました。第21回(2018年)にも別の冷媒回収装置で経済産業大臣賞を受賞しており、2度目の快挙です。他の冷媒回収装置と比べると市場価格は高いながらも、機能や性能がユーザーの心をつかみ、市場の評価により徐々に販売数量が増加しておりましたが、この大賞受賞により、一段と販売数量が伸びております。また回収事業者だけではなく、冷媒再生事業者にも高く支持され、冷媒という貴重なエネルギーを再生することで資源の再利用化にも寄与し、活躍の場を広げております。当連結会計年度はこの回収装置をより活かすために、複数の機器から一度に冷媒回収することのできる回収用連結ヘッダーや、強力電磁弁オープナーなども開発し、冷媒回収関連製品の充実化を図りました。その他にも、エアコンや大型家電の設置作業時に周辺を保護する養生マット、約2mmのすき間を50mmまで広げることができる耐荷重100kgのエアジャッキ、電動ドリルで使用できるリーマーなど様々な製品を市場投入いたしました。翌連結会計年度も新型ゲージマニホールドや防爆用真空ポンプ、レバーベンダー、消耗部材などにも力を入れ、様々な新製品の市場投入を予定しております。 なお、当連結会計年度に支出した機械工具販売事業に係る研究開発費は0百万円であります。 (3)合成樹脂事業 遊技機部品 顧客となる遊技機メーカーの要望に応えるべく、新規機構、盤面及び役物のデザイン等の各種提案及び製品開 発を行っております。 ガス検知器・セラミックヒーター ガス検知器については、「安全・安心」を提供すべく、汎用製品だけでなく、特定顧客向けのカスタム対応製品まで多種多様なタイプの製品開発を行っており、前連結会計年度より顧客の要望に応えるべく、IoTの活用や次世代の通信網を利用した「システム系ガス検知器」の開発を中長期的な視点で進めております。 セラミックヒーターについては、半導体等の製造に使用される工業用部材として標準品及び顧客の要望に応えたカスタム製品の開発を行っており、臨機応変にカスタム対応可能な点が他メーカーにはない特色となっております。 なお、当連結会計年度に支出した合成樹脂事業に係る研究開発費は176百万円であります。
FY2022|4,778 文字
5【研究開発活動】 当社グループにおける研究開発活動は、ケミカル事業においては、連結子会社の株式会社イチネンケミカルズの研究開発センターが主体となって、新商品開発を行っております。2022年3月末時点で研究開発センターは49名、新規事業開発部開発チームは3名、総勢52名のスタッフで構成されております。開発部門については、工業用薬品(燃料添加剤関連研究開発)部門、生産工場用ケミカル関連開発部門、一般消費者向け商品開発部門、表面処理関連開発部門、新規開発ケミカル製品関連部門、分析・試験関連部門の6部門でケミカル品の開発、改良、分析に注力しております。また、前連結会計年度は、製品開発のスピードアップを目指して、顧客、開発チーム、社内の他部門とのスムーズな連携体制の強化に取り組み定着させましたが、当連結会計年度は各部門を跨いだ若手を中心とするプロジェクトを立ち上げ、更なる製品開発のスピードアップ、他部門との連携体制の強化に注力いたしました。 機械工具販売事業においては、連結子会社の株式会社イチネンTASCOの企画開発室技術課が主体となって、新製品開発を行っております。2022年3月末時点で企画開発室技術課は3名のスタッフで構成されております。また、新製品開発に当たり、必要に応じてグループ内外を問わず協力会社を活用しております。 合成樹脂事業においては、連結子会社の株式会社イチネンジコーの第三事業部が主体となって、ガス検知器・セラミックヒーターの新製品開発を行っております。2022年3月末時点で第三事業部は5名のスタッフで構成されております。 当社グループを取り巻く諸情勢は年々変化が激しく、社会情勢の変化に対応できる組織が求められている状況です。顧客ニーズに沿った短中期的開発テーマに重点を置きながら、将来を見据えた技術開発が急務と判断しており、中長期的視野での技術開発も検討すべきと考えております。将来の方向性を示すことが研究開発部門の課題であり、時代の要望に沿った研究開発活動を目指しております。 当連結会計年度における研究開発費の総額は369百万円で、各セグメント別の研究開発活動の状況及び研究開発費は次のとおりであります。 (1)ケミカル事業①工業用薬品(燃料添加剤関連研究開発)部門<燃料添加剤> バイオマス火力に注力し複数の新規ケミカル製品にて成果を収めております。顧客のトラブル状況に合わせた薬品の提案により実績を上げながら、添加剤による効果をより詳細に解析し、さらに効果的な添加剤の開発に注力しております。当連結会計年度は前連結会計年度に市場投入いたしました従来型とは異なる使用方法による新燃料添加剤が売上に貢献いたしました。また、当連結会計年度はバイオマス火力向けの新燃料添加剤の開発に着手しており、翌連結会計年度には新燃料添加剤の市場投入を期待しております。 ②生産工場用ケミカル関連開発部門<メンテナンス用ケミカル品> 当連結会計年度は前連結会計年度に市場投入いたしました不燃性のパーツクリーナーの売上が堅調に推移いたしました。また、植物由来原料を配合したパーツクリーナーの製品開発に着手し、翌連結会計年度には市場投入を予定しており、売上拡大を期待しております。脱炭素社会に向けて、環境配慮型の製品開発に力を入れており売上への貢献を目指してまいります。<溶接ケミカル製品> 当連結会計年度は新型電解研磨機(600W、1,000Wタイプ)向け高性能ケミカル製品のユーザー評価が良好で翌連結会計年度は売上拡大を期待しております。また、当連結会計年度には更に性能を向上させた大型電解研磨機(1,500Wタイプ)も市場投入し、高性能ケミカル製品との相乗効果により、更なる売上拡大を期待しております。また、当連結会計年度は半導体製造装置メーカーへの売上が拡大しており、昨今の半導体業界の状況から、今市場での更なる売上拡大を期待しております。<自動車修理工場関係> 修理工場向けの塩害ガードシリーズは当連結会計年度も順調に売上を伸ばしており、更なる拡充を行うべく、施工が簡易なオイルタイプ、ワックスタイプの開発に着手いたしました。翌連結会計年度には市場投入を予定しており、更なるブランド力の向上及び売上拡大を期待しております。また、前連結会計年度に市場投入いたしましたカーエアコン用エバポレーター専用の洗浄剤(泡タイプ)は当連結会計年度も売上が堅調に推移いたしました。当連結会計年度は新たに抗菌性を付与した霧タイプ、カーエアコンクリーナーの開発に成功しており、翌連結会計年度の売上への貢献を期待しております。③一般消費者向け商品開発部門<コンシューマー向け自動車用ケミカル> 前連結会計年度に続き、営業部門と新商品開発に関するプロジェクトを継続し、市場調査を行いながら商品開発を行いました。顧客ニーズにマッチした製品開発を継続し、より顧客満足を図り、売上に貢献してまいります。当連結会計年度は前連結会計年度に市場投入いたしましたガラスコート剤製品群(リニューアル)が売上に貢献しており、更なる売上拡大を目指してガラスコートの企画限定品を市場投入いたしました。また、環境配慮型の製品(パウチタイプ)を製品化しており、翌連結会計年度以降に市場投入し、売上拡大を期待しております。植物由来原料の採用によるプラスチック使用量の削減への取り組みも開始しております。 ④表面処理関連開発部門<ケミカル関係> 当連結会計年度は前連結会計年度にリニューアルした生産設備(品質安定化)を用いて生産を開始いたしました。品質の安定化が進み、安定供給が可能になり売上に貢献しております。<表面処理関連部門> 当連結会計年度は医療などの分野へ難密着素材のゴム、エラストマー用の機能性コーティングを施したサンプルの市場投入数を拡大し、社内及び顧客での性能評価を継続実施しております。翌連結会計年度は新たに定量処理システムを構築し、量産化に向けた体制構築を進めてまいります。<抗菌関係> 当連結会計年度も前連結会計年度同様に顧客で採用となった開発製品の抗菌剤を使った商品が売上に大きく貢献いたしました。関連する消臭・防臭剤製品に抗ウイルスや抗アレルギー性を付与した製品や抗ウイルス型の眼鏡曇り止め「クリンビューシリーズ」の製品化を終え、翌連結会計年度には市場投入を予定しており、売上に貢献することを期待しております。 ⑤新規開発ケミカル関連部門<新規ケミカル開発部> 粘土膜を使った無機耐熱コーティングの開発については、当連結会計年度は電子材料分野での実用化への検討を継続し、翌連結会計年度は製品化を目指し検討を継続いたします。また、腐食対策としての保護コーティングに関しましては、一部実証実験を行っており良好な結果が得られております。翌連結会計年度は更なる用途開発を進めてまいります。プラスチック材料への環境型添加剤に関しましては、当連結会計年度に市場投入し売上に貢献しており、翌連結会計年度は更なる売上拡大を期待しております。また、当連結会計年度は再生プラスチックへの応用に着手しており、翌連結会計年度以降、今技術の展開を期待しております。 なお、当連結会計年度に支出したケミカル事業に係る研究開発費は312百万円であります。 (2)機械工具販売事業 空調・冷凍機器に関するサービスメンテナンス 「フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律」が改正され、2020年4月1日から施行されたことにより、業務用エアコン・冷凍冷蔵機器を廃棄する際の規制の強化がされ、フロン類の大気中への排出は厳しく管理されております。 フロン類が大気へ排出される要因の一つに、空調、冷蔵冷凍機器の設置時の施工不良による冷媒漏れがあります。施工不良にも様々な要因がありますが、空調機の室内機と室外機を銅管で接続する際のフレア加工不良もその一つです。フレア加工とは、銅管の管端をラッパ形状にする加工です。当連結会計年度に発売した新型電動フレアツールは、経験や知識に頼らず「誰もが簡単に、正確に、素早く、きれいなフレアを作ることができる」工具です。ルームエアコンであれば、1台設置するために4か所のフレア加工が必要です。従来からある手動式フレアツールでは、ねじを回す作業が作業者の手首の負担になり力もいるため、特に女性には大変な作業でした。また、従来の電動フレアツールにおいても、モーターやバッテリーの重さが作業者の負担となり、手動式、電動式に関わらず、フレア加工の仕上がりサイズは、一部作業者の経験値によって大きく左右され、場合によっては冷媒漏れの原因となっておりました。そこで、当連結会計年度に開発した新型電動フレアツールは、銅管セットの作業の手間を減らし、小型バッテリーでも十分な使用可能回数を確保して軽量化を図り、電子制御機能によって安定したフレア加工を可能にいたしました。銅管セットは、挟み込みクランプ方式を採用し、本体に挿入、レバーを握るだけの簡単3ステップとし、従来のねじを締め込む作業から、ばねの力で挟み込む作業に変えたことで、手間を減らし、レバーを握るだけで確実にロックできる構造も加え、銅管セットの時間を大幅に短縮できております。さらに、連結子会社の株式会社イチネンTASCOの従来品の電動フレアツールは、操作スイッチを押す時間により、コーンの前進する時間が左右され、クラッチが効くことによりある程度の寸法精度は確保されておりましたが、それでも加工した銅管の仕上がりにばらつきが発生する場合がありました。そこで新型電動フレアツールにおいては、ボタンをワンプッシュするだけでコーンが前進し、自動で加工を終了し、コーンの後退まで行う制御機能により、誰が作業しても簡単に綺麗で正確なフレア加工を可能いたしました。これにより、配管接続部の施工が原因による漏れの可能性を減らし、施工のやり直しの工数削減や、冷媒漏れによる地球温暖化を防ぐことに寄与いたします。手元を照らせるLEDライトや、20分で充電でき100回以上も加工可能なリチウムイオン電池などの付帯機能も追加し、2021年6月から販売いたしました。その販売実績は、当初予想を大幅に超え、一時生産が追いつかない程の好評をいただき、売上拡大に大きく貢献しております。その他にも、狭い場所でも取り回しのしやすいショートサイズアセチレンバーナーや、一般家庭のエアコンにも使用でき風向きを調整できるウィンドアジャスターなどの製品を市場投入し、翌連結会計年度も、小型冷媒回収装置や炭化水素用冷媒回収袋、消耗部材等にも力を入れ、多くの新製品の市場投入を計画しております。 なお、当連結会計年度に支出した機械工具販売事業に係る研究開発費は0百万円であります。 (3)合成樹脂事業 ガス検知器・セラミックヒーター ガス検知部では、顧客に安全・安心をご提供するガス検知器として、汎用製品をはじめ特定顧客向けのカスタム対応製品まで、多種多様なタイプの製品開発を行っております。当連結会計年度より顧客のご要望に応えるべく、IoTの活用や次世代の通信網を利用した「システム系ガス検知器」の開発を中長期的な視点で進めております。 セラミックヒーターにおいても、半導体等の製造に使用される工業用ヒーターとして標準品及び顧客のご要望に応えたカスタム製品の開発を行っております。このように、臨機応変なカスタム対応可能な点が他メーカーにはない特色となっております。 なお、当連結会計年度に支出した合成樹脂事業に係る研究開発費は55百万円であります。
FY2021|4,296 文字
5【研究開発活動】 当社グループにおける研究開発活動は、ケミカル事業においては、連結子会社の株式会社イチネンケミカルズの研究開発センターが主体となって、新商品開発を行っております。2021年3月末時点で研究開発センターは36名、新規事業開発部開発チームは4名、総勢40名のスタッフで構成されております。開発部門については、工業用薬品(燃料添加剤関連研究開発)部門、生産工場用ケミカル関連開発部門、一般消費者向け商品開発部門、表面処理関連開発部門、新規開発ケミカル製品関連部門、分析・試験関連部門の6部門でケミカル品の開発、改良、分析に注力しております。また、前連結会計年度は、より顧客ニーズにマッチした製品開発に取り組むために、顧客密着型の製品開発体制を定着させましたが、当連結会計年度は製品開発のスピードアップを目指して、顧客、開発チーム、社内の他部門とのスムーズな連携体制の強化に注力いたしました。 機械工具販売事業においては、連結子会社の株式会社イチネンTASCOの企画開発室技術課が主体となって、新製品開発を行っております。2021年3月末時点で企画開発室技術課は3名のスタッフで構成されております。また、新製品開発に当たり、必要に応じてグループ内外を問わず協力会社を活用しております。 合成樹脂事業においては、連結子会社の株式会社イチネンジコーの第三事業部が主体となって、ガス検知器・セラミックヒーターの新製品開発を行っております。2021年3月末時点で第三事業部は5名のスタッフで構成されております。 当社グループを取り巻く諸情勢は年々変化が激しく、社会情勢の変化に対応できる組織が求められている状況です。顧客ニーズに沿った短中期的開発テーマに重点を置きながら、将来を見据えた技術開発が急務と判断しており、中長期的視野での技術開発も検討すべきと考えております。将来の方向性を示すことが研究開発部門の課題であり、時代の要望に沿った研究開発活動を目指しております。 当連結会計年度における研究開発費の総額は367百万円で、各セグメント別の研究開発活動の状況及び研究開発費は次のとおりであります。 (1)ケミカル事業①工業用薬品(燃料添加剤関連研究開発)部門<燃料添加剤> バイオマス火力に注力し複数の新規ケミカル製品にて成果を収めております。顧客のトラブル状況に合わせた薬品の提案により実績を上げながら、添加剤による効果をより詳細に解析し、さらに効果的な添加剤の開発に注力しております。当連結会計年度は従来型とは異なる使用方法による新燃料添加剤を市場投入しており、翌連結会計年度の売上に期待しております。また、前連結会計年度に市場投入いたしました船舶用新適合油向けの燃料添加剤が、売上に貢献しております。 ②生産工場用ケミカル関連開発部門<メンテナンス用ケミカル品> 前連結会計年度は有機溶剤中毒予防規則に非該当の主力製品を市場投入し売上に貢献しております。当連結会計年度は不燃性のパーツクリーナーの開発に成功し市場投入いたしました。翌連結会計年度の売上に期待しております。前連結会計年度に引続き潤滑剤製品群に注力しており、開発チームを増強し、営業活動を技術フォローする体制の強化を図り、売上に貢献しております。<溶接ケミカル製品> 既に市場投入しておりました新型電解研磨機に対応した高性能のケミカル製品を開発し、市場投入いたしました。翌連結会計年度の売上に期待しております。また、前連結会計年度に国土交通省の運営するNETIS(新技術情報提供システム)に登録された「ヒットロックK」について、高速道路や緊急輸送道路の耐震補強工事現場での1年間の現場確認が終了いたしました。結果、施工効果が確認され、また学会等でも報告がなされ、徐々に問合せや施工件数が増加しております。<自動車修理工場関係> 修理工場向けの塩害ガードは当連結会計年度も好調を維持しており、本製品群のバリエーションの充実を図り、また、専用の塗装装置も市場投入し、より用途範囲の広いかつ使い勝手の良い製品群といたしました。益々売上に貢献することを期待しております。カーエアコン用エバポレーター専用の洗浄剤を開発し市場投入いたしました。当連結会計年度の売上に貢献し、翌連結会計年度以降の売上拡大に期待しております。 ③一般消費者向け商品開発部門<コンシューマー向け自動車用ケミカル> 前連結会計年度に続き、営業部門と新商品開発に関するプロジェクトを継続し、市場調査を行いながら商品開発を行いました。特に当連結会計年度は、抗ウイルス剤を配合した「車内どこでも清潔クリーナープラス」を市場投入し売上拡大に貢献いたしました。また、ガラスコート剤商品群のリニューアルも行い市場投入いたしました。顧客ニーズにマッチした製品開発を継続し、より顧客満足を図り、売上に貢献してまいります。④表面処理関連開発部門<ケミカル関係> インクジェットプリンタ用のフィルムについては、品質の安定化を図る検討の第3段として生産設備をリニューアルし、生産品の品質安定性を確認いたしました。<表面処理関連部門> 前連結会計年度に完成したゴム、エラストマー等のコーティング剤、接着剤及び加工技術をもう一段階高めた仕様について、量産に向けた塗装システムを構築し、一部サンプル出荷を開始いたしました。<抗菌関係> 当連結会計年度も前連結会計年度同様に顧客で採用となった開発製品の抗菌剤を使った商品が売上に大きく貢献いたしました。関連する消臭・防臭剤製品に抗ウイルスや抗アレルギー性を付与した製品や抗ウイルス型の眼鏡曇り止め、クリンビューシリーズの開発にも着手いたしました。また、開発のスピードアップを図るべく専門で検討する開発チームを編成いたしました。 ⑤新規開発ケミカル関連部門<新規ケミカル開発部> 粘土膜を使った無機耐熱コーティングの開発については、当連結会計年度は電子材料分野での製品化の目処が立ちました。翌連結会計年度の製品化を目指し検討を継続いたします。また、腐食対策としての保護コーティングの検討にも着手いたしました。プラスチック材料への環境型添加剤の開発に着手し、汎用樹脂(PP、PE)向けのバイオマス添加剤の開発に成功いたしました。翌連結会計年度に市場投入を予定しており、売上に期待しております。 なお、当連結会計年度に支出したケミカル事業に係る研究開発費は315百万円であります。(2)機械工具販売事業 空調・冷凍機器に関するサービスメンテナンス 「フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律」が改正され、2020年4月1日から施行されたことにより、業務用エアコン・冷凍冷蔵機器を廃棄する際の規制の強化がされるように、日本、また世界は地球温暖化に対し常に対策を講じております。連結子会社の株式会社イチネンTASCOは2018年に、オゾン層破壊・地球温暖化の原因となるフロン冷媒を回収する、新型の小型・高性能フロン回収装置の開発・販売により地球環境に大きく寄与したとして、日刊工業新聞社主催の「オゾン層保護・地球温暖化防止大賞」において最高賞の経済産業大臣賞を受賞し、現在も販売に大きく貢献しております。 当連結会計年度は、前述のフロン回収装置の回収能力を更に凌駕した大容量型フロン回収装置の開発を行ってまいりました。従来型のフロン回収装置は小型・軽量・高性能化をターゲットとして開発してまいりましたが、フロン冷媒が封入されている冷凍空調機器は、数百グラムしか封入されていない小型のエアコンから、数トン封入されている大型の冷凍機器まで様々なものがあり、従来型のフロン回収装置では、大型の冷凍空調機器に対応することが困難でありました。そこで今回開発しましたフロン回収装置は、従来2つのピストンの往復運動によりフロン冷媒を回収していたのに対し、ピストンの数を倍に増やし4つのピストンでフロン冷媒の回収を行えるよう、心臓部であるコンプレッサーをゼロベースから開発いたしました。これにより回収量を大幅(約1.4倍以上)にアップさせることに成功いたしました。またアップした回収量を効率よく容器に充填していくためには、回収され圧縮し高温化したフロン冷媒を冷やして凝縮する必要がありますが、コンデンサー(凝縮器)も大型マイクロチャンネルタイプを採用し、大風量ファンを3つ搭載して高い冷却能力も確保いたしました。また、4つのピストンで同時に回収する並列回収、2つのピストンから2つのピストンに送り出す直列回収機能を新たに考案し、被回収機器の冷え込みにより機器内部に寝込み、回収しづらくなったフロン冷媒の回収時間を大幅に短縮することが可能となりました。また、異常圧力を警告するアラーム機能や簡単操作の2バルブ、明瞭でわかりやすい大型デジタルディスプレイなど細部にこだわり開発を行いました。価格は従来品より少し高額にはなりますが、大規模な業務用冷凍空調機器を取り扱う業者様から大変好評をいただいており、当連結会計年度下期以降の売上に大きく貢献しております。 その他にも、ダブルヘッドトルクレンチ、小型・軽量エアコン洗浄機、溶接用カートリッジガスなど多くの製品を市場投入し、翌連結会計年度も電動ワイヤーリフト、フレア部漏れ防止剤、ショートタイプアセチレンバーナーなど多くの製品の市場投入を予定しております。 なお、当連結会計年度に支出した機械工具販売事業に係る研究開発費は1百万円であります。 (3)合成樹脂事業 ガス検知器・セラミックヒーター ガス検知部では、顧客に安全・安心をご提供するガス検知器として、汎用製品をはじめ特定顧客向けのカスタム対応製品まで、多種多様なタイプの製品開発を行っております。当連結会計年度は、廉価ガスセンサーモジュールと機能選択拡張型ガス検知器の製品開発に着手いたしました。廉価ガスセンサーモジュールは翌連結会計年度の7月、機能選択拡張型ガス検知器は翌々連結会計年度に開発・製品化の完了予定で開発を行っております。 セラミックヒーターにおいても、半導体等の製造に使用される工業用ヒーターとして標準品から顧客のご要望に応えたカスタム製品の開発を行っております。このように、臨機応変なカスタム対応可能な点が他メーカーにはない特色となっております。 なお、当連結会計年度に支出した合成樹脂事業に係る研究開発費は50百万円であります。
FY2020|3,889 文字
5【研究開発活動】 当社グループにおける研究開発活動は、ケミカル事業においては、連結子会社の株式会社イチネンケミカルズの研究開発センターが主体となって、新商品開発を行っております。2020年3月末時点で研究開発センターは35名、ファインケミカル営業部開発チームは3名、総勢38名のスタッフで構成されております。開発部門については、工業用薬品(燃料添加剤関連研究開発)部門、生産工場用ケミカル関連開発部門、一般消費者向け商品開発部門、表面処理関連開発部門、新規ケミカル開発部門、分析・試験関連部門の6部門でケミカル品の開発、改良、分析に注力しております。また、当連結会計年度は新研究開発センターでの本格的な研究開発活動の2年目となり、前連結会計年度に続き同センターにて、顧客要望を開発チームが直接聞ける、また顧客に直接技術説明を含めた提案ができる等の機会を増やすことができ、より顧客ニーズにマッチした製品開発に取り組むことができるなど顧客密着型の製品開発体制が定着いたしました。 機械工具販売事業においては、連結子会社の株式会社イチネンTASCOの企画開発室技術課が主体となって、新製品開発を行っております。2020年3月末時点で企画開発室技術課は3名のスタッフで構成されております。また、新製品開発に当たり、必要に応じてグループ内外を問わず協力会社を活用しております。 合成樹脂事業においては、連結子会社の株式会社イチネンジコーの第三事業部技術部門が主体となって、科学計測器・セラミックヒーターの新製品開発を行っております。2020年3月末時点で第三事業部技術部門は5名のスタッフで構成されております。 当社グループを取り巻く諸情勢は年々変化が激しく、社会情勢の変化に対応できる組織が求められている状況です。顧客ニーズに沿った短中期的開発テーマに重点を置きながら、将来を見据えた技術開発が急務と判断しており、中長期的視野での技術開発も検討すべきと考えております。将来の方向性を示すことが研究開発部門の課題であり、時代の要望に沿った研究開発活動を目指しております。 当連結会計年度における研究開発費の総額は414百万円で、各セグメント別の研究開発活動の状況及び研究開発費は次のとおりであります。 (1)ケミカル事業①工業用薬品(燃料添加剤関連研究開発)部門<燃料添加剤> バイオマス火力に注力し複数の新規ケミカル製品にて成果を収めております。顧客のトラブル状況に合わせた薬品の提案により実績を上げながら、添加剤による効果をより詳細に解析し、さらに効果的な添加剤の開発に注力しております。また、当連結会計年度は2020年1月施行の船舶用新適合油に効果を発揮する船舶用燃料添加剤の新製品を開発し、いち早く市場投入、翌連結会計年度の販売に期待しております。 ②生産工場用ケミカル関連開発部門<メンテナンス用ケミカル品> 当連結会計年度は、前連結会計年度に続き、好評いただいているケミカル品の主力製品での有機溶剤中毒予防規則に該当する原材料の代替に取り組み、また同規則に非該当の主力製品を投入いたしました。これらの製品群での翌連結会計年度の販売に期待しております。前連結会計年度に続き潤滑剤製品群に注力しており、開発チームを増強し、営業活動を技術フォローする体制を強化いたしました。<溶接ケミカル製品> 前連結会計年度に投入した電解研磨機器に対応して性能を高めたケミカル製品を開発し、市場ニーズに合った製品といたしました。溶接関連ケミカルにつきましては、有機溶剤中毒予防規則に該当しない原材料による改良を継続し、同規則に該当せず、溶接時の付着性能を向上させる製品を市場投入することができました。また、前連結会計年度に完成した既設鋼造物高力ボルト摩擦接合面すべり係数向上促進剤「ヒットロックK」が、国土交通省の運営するNETIS(新技術情報提供システム)に登録され、高速道路の緊急輸送道路の耐震補強工事現場にて実施施工いたしました。今後、同補強工事の加速化に向けた取り組みに大きく寄与する製品として拡販できるものと期待しております。<自動車修理工場関係> 修理工場向けの塩害ガードは当連結会計年度も好調を維持しており、本製品群のバリエーションの充実を図り、より用途範囲の広いかつ使い勝手の良い製品群といたしました。益々販売に貢献することを期待しております。 ③一般消費者向け商品開発部門<コンシューマー向け自動車用ケミカル> 前連結会計年度に続き、営業部門と新商品開発に関するプロジェクトを継続し、市場調査を行いながら商品開発を行いました。特に当連結会計年度は、用途別専用クリーナー製品のバリエーションを増やしました。さらに顧客ニーズにマッチした製品開発を継続し、より顧客満足を図り、販売に貢献してまいります。④表面処理関連開発部門<ケミカル関係> インクジェットプリンタ用のフィルムについては、品質の安定化を図る検討の第3段として生産設備の更新に向けた検討を行い、更新設備を決定いたしました。翌連結会計年度に稼働を予定しております。<表面処理関連部門> 前連結会計年度に完成したゴム、エラストマー等のコーティング剤、接着剤及び加工技術をもう一段階高め、加工工程の省力化提案ができる仕様を追加完成いたしました。翌連結会計年度、営業部と市場への投入を図ってまいります。<抗菌関係> 当連結会計年度も前連結会計年度同様に顧客で採用となった開発製品の抗菌剤を使った製品バリエーションを増強することで、顧客での複数採用となり、OEM商品として販売に大きく貢献いたしました。関連する消臭・防臭剤製品も新規採用となり今後の販売に期待しております。 ⑤新規ケミカル開発部門<新規ケミカル開発部> 粘土膜を使った無機耐熱コーティングの開発については、前連結会計年度よりさらに進展し、電子材料分野での採用に向けた検討が本格化し、翌連結会計年度の製品化に向けた検討に入っております。また、耐熱保護用途でのニーズも顕在化し、実用化に向けた複数の顧客との取り組みも継続しております。 なお、当連結会計年度に支出したケミカル事業に係る研究開発費は357百万円であります。(2)機械工具販売事業 空調・冷凍機器に関するサービスメンテナンス 「フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律」が改正され、2020年4月1日から施行されたことにより、業務用エアコン・冷凍冷蔵機器を廃棄する際の規制の強化がされるように、日本、また世界は地球温暖化に対し常に対策を講じております。連結子会社の株式会社イチネンTASCOは2018年に、オゾン層破壊・地球温暖化の原因となるフロン冷媒を回収する、新型の小型・高性能フロン回収装置の開発・販売により地球環境に大きく寄与したとして、日刊工業新聞社主催の「オゾン層保護・地球温暖化防止大賞」において最高賞の経済産業大臣賞を受賞し、現在も販売に大きく貢献しております。 当連結会計年度は、そのフロン冷媒を使用した機器を簡単に、漏洩することなく、設置・施工できるツールの一つとして、電動式フレアツールの開発を行ってまいりました。フロン冷媒を使用した機器の配管接続の一つに銅管の端をラッパ状に加工して継手部材と接続するフレア式接続があり、そのラッパ状に加工する工具においては安価な手動式のフレアツールが一般的に使われております。ただし、この手動式フレアツールは作業者の熟練度により仕上がりが変わり、そのためフロン冷媒漏洩の一因となることや、手作業のため力が必要なこともあり施工数が増えることによる作業者の疲労、慢性的な腱鞘炎を招くことがあります。 そこで、当連結会計年度に開発を行ってきた電動式フレアツールは樹脂ギアを採用することにより、これまで販売してきた電動式フレアツールから約35%の軽量化、また銅管を固定した後はボタンを一度押すだけで、自動で規格に沿った一定のラッパ形状を成形します。現在は開発の最終段階に入っており、原価低減も目標にして開発を進めたこの製品は、手動のフレアツールに可能な限り近づけた価格設定で2020年内に販売を予定しております。冷媒フロン漏洩削減による環境保護と、作業者の肉体的な負担軽減の両面で画期的な製品になることから大きな需要を見込んでおります。その他、小型・軽量エアコン洗浄機や、電動リフターなど、翌連結会計年度も多くの製品の市場投入を予定しております。 なお、当連結会計年度に支出した機械工具販売事業に係る研究開発費は0百万円であります。(3)合成樹脂事業 科学計測器・セラミックヒーター 科学計測器では、顧客に安全・安心をご提供するガス検知器として、汎用製品をはじめ特定顧客向けのカスタム対応製品まで、多種多様なタイプの製品開発を行っております。当連結会計年度は、病院のMRI室用の酸素濃度制御器の開発に着手し、製品化まで完了いたしました。また、酸素濃度測定器の製品開発にも着手し、翌連結会計年度に開発・製品化の完了を予定しております。 セラミックヒーターにおいても、半導体等の製造に使用される工業用ヒーターとして標準品から顧客のご要望に応えたカスタム製品の開発を行っております。このように、臨機応変なカスタム対応可能な点が他メーカーにはない特色となっております。 なお、当連結会計年度に支出した合成樹脂事業に係る研究開発費は56百万円であります。
FY2019|3,367 文字
5【研究開発活動】 当社グループにおける研究開発活動は、ケミカル事業においては、連結子会社の株式会社イチネンケミカルズの研究開発センターが主体となって、新商品開発を行っております。2019年3月末時点で研究開発センターは38名、ファインケミカル営業部開発チームは2名、総勢40名のスタッフで構成されております。開発部門については、工業用薬品(燃料添加剤関連研究開発)部門、生産工場用ケミカル関連開発部門、一般消費者向け商品開発部門、表面処理関連開発部門、新規ケミカル開発部門、分析・試験関連部門の6部門でケミカル品の開発、改良、分析に注力しております。また、当連結会計年度は新研究開発センターでの本格的な研究開発活動の1年目となり、同センターにて、顧客要望を開発チームが直接聞ける、また顧客に直接技術説明を含めた提案ができる等の機会を増やすことができ、より顧客ニーズにマッチした製品開発に取り組むことができるなど顧客密着型の製品開発体制を構築いたしました。 機械工具販売事業においては、連結子会社の株式会社イチネンTASCOの企画開発室技術課が主体となって、新製品開発を行っております。2019年3月末時点で企画開発室技術課は2名のスタッフで構成されております。また、新製品開発に当たり、必要に応じてグループ内外を問わず協力会社を活用しております。 合成樹脂事業においては、連結子会社の株式会社イチネンジコーの第三事業部技術部が主体となって、科学計測器・セラミックヒーターの新製品開発を行っております。2019年3月末時点で第三事業部技術部は5名のスタッフで構成されております。 当社グループを取り巻く諸情勢は年々変化が激しく、社会情勢の変化に対応できる組織が求められている状況です。顧客ニーズに沿った短中期的開発テーマに重点を置きながら、将来を見据えた技術開発が急務と判断しており、中長期的視野での技術開発も検討すべきと考えております。将来の方向性を示すことが研究開発部門の課題であり、時代の要望に沿った研究開発活動を目指しております。 当連結会計年度における各セグメント別の研究開発活動の状況及び研究開発費は次のとおりであります。 (1)ケミカル事業①工業用薬品(燃料添加剤関連研究開発)部門<燃料添加剤> 石炭火力に加え、バイオマス火力へも注力し成果を収めております。顧客のトラブル状況に合わせた薬品の提案により実績を上げながら、添加剤による効果をより詳細に解析し、さらに効果的な添加剤の開発に注力しております。当連結会計年度はバイオマス発電用の新しいケミカル製品開発が完了し、翌連結会計年度の販売に期待しております。 ②生産工場用ケミカル関連開発部門<メンテナンス用ケミカル品> 当連結会計年度は、好評いただいているケミカル品の主力製品での有機溶剤中毒予防規則に該当する原材料の代替に取り組み、同規則に非該当の主力製品を投入できる体制が整いました。これらの製品群での翌連結会計年度の販売に期待しております。前連結会計年度に続き潤滑剤、切削剤に注力しており、中でも当連結会計年度は期中に新たな開発チームを編成し、営業活動を技術フォローする体制といたしました。<溶接ケミカル製品> 前連結会計年度に続き、電解研磨機器の処理機能を高めた新機種を開発し、市場ニーズに合った製品作りを行いました。溶接関連ケミカルにつきましては、有機溶剤中毒予防規則に該当しない原材料による改良を実施し、同規則に該当せず溶接性に影響のない製品を完成することができました。また、2015年より産官学共同プロジェクトにて開発を進めてきました既設鋼造物高力ボルト摩擦接合面すべり係数向上促進剤「ヒットロックK」が完成し、今後高速道路や直轄国道などの緊急輸送道路の耐震補強工事の加速化に向けた取り組みに大きく寄与するものと期待しております。<自動車修理工場関係> 修理工場向けの塩害ガードは当連結会計年度も好調ですが、この製品も有機溶剤中毒予防規則に該当しない原材料による改良を重ね、非該当製品を完成することができました。また、本製品開発の成果は、翌連結会計年度に他の製品群へも展開予定であり、販売に貢献することを期待しております。 ③一般消費者向け商品開発部門<コンシューマー向け自動車用ケミカル> 営業部門と新商品開発に関するプロジェクトを継続し、市場調査を行いながら商品開発を行いました。前連結会計年度に「クリンビュー」の姉妹品として市場に投入しました「クリンビューSAT」を中心に製品のバリエーションを増やしました。さらに顧客ニーズにマッチした製品開発を継続し、より顧客満足を図り、販売に貢献してまいります。 ④表面処理関連開発部門<ケミカル関係> インクジェットプリンタ用のフィルムについては、第2段として処方の見直しによる品質の安定化を図ることができました。また、コピー機などのメンテナンスで使用する外装用クリーナーの処方変更をし、水性化することで、環境にやさしい仕様に変更し、上市いたしました。<表面処理関連部門> 前連結会計年度から継続で取り組んでおりますゴム、エラストマー等のコーティング剤、接着剤及び加工技術が、ようやく顧客に提案できる仕様で完成いたしました。翌連結会計年度、営業部と市場への投入を図ってまいります。<抗菌関係> 前連結会計年度に顧客で採用となった開発製品の抗菌剤を使った製品バリエーションができ、顧客での複数採用となり、OEM商品として販売に大きく貢献しました。関連する消臭・防臭剤製品も新規採用となり今後の販売に期待しております。 ⑤新規ケミカル開発部門<新規ケミカル開発部> 粘土膜を使った無機耐熱コーティングの開発については、前連結会計年度よりさらに進展し、電子材料分野での採用に向けた検討に入っております。また、耐熱保護用途でのニーズが具体化し、実用化に向けた顧客との取り組みも開始いたしました。 なお、当連結会計年度に支出したケミカル事業に係る研究開発費は378百万円であります。(2)機械工具販売事業 空調・冷凍機器に関するサービスメンテナンス 空調・冷凍機に主に使用されているフロン冷媒は一部を除き、大気中に放出された場合、オゾン層破壊・地球温暖化などに高い影響があります。世界的なフロン冷媒に対する削減・回収の動きを受け、日本でもフロン排出抑制法が旧法に変わるものとして2015年4月に施行され、環境影響の強いフロン冷媒の回収量・回収率の増加が急務となっております。 当連結会計年度は、新型の小型・高性能フロン回収機の開発・販売により、地球環境に大きく寄与したとして、日刊工業新聞社主催の「オゾン層保護・地球温暖化防止大賞」において最高賞の経済産業大臣賞を受賞いたしました。 さらに回収量・回収率を上げるツールとして、主力販売しております真空ポンプの技術を反映させた4ピストン回収機の開発を行っております。本開発製品は、現在のフロン回収装置の主流である2ピストン駆動から4ピストン駆動に変更することにより、従来に比べ理論値では2倍の回収能力を発揮し、大型冷凍空調機器からのフロン冷媒回収作業時間を飛躍的に短縮することが可能となります。 2020年3月に開催されます空調・冷凍の祭典「HVAC&R JAPAN 2020」において展示発表を行うと同時に販売も開始する予定で、大きな需要を見込んでおります。 なお、当連結会計年度に支出した機械工具販売事業に係る研究開発費は1百万円であります。(3)合成樹脂事業 科学計測器・セラミックヒーター 科学計測器では、顧客に安全・安心をご提供するガス検知器として、汎用製品をはじめ特定顧客向けのカスタム対応製品まで、多種多様なタイプの製品開発を行っております。 セラミックヒーターにおいても、半導体等の製造に使用される工業用ヒーターとして標準品から顧客のご要望に応えたカスタム製品の開発を行っております。このように、臨機応変なカスタム対応可能な点が他メーカーにはない特色となっております。 なお、当連結会計年度に支出した合成樹脂事業に係る研究開発費は58百万円であります。
FY2018|2,953 文字
5【研究開発活動】 当社グループにおける研究開発活動は、ケミカル事業においては、連結子会社の株式会社イチネンケミカルズの研究開発センターが主体となって、新商品開発を行っております。2018年3月末時点で研究開発センターは37名、ファインケミカル事業部開発チームは3名、総勢40名のスタッフで構成されております。開発部門については、工業用薬品(燃料添加剤関連研究開発)部門、生産工場用ケミカル関連開発部門、一般消費者向け商品開発部門、表面処理関連開発部門、新規ケミカル開発部門、分析・試験関連部門の6部門でケミカル品の開発に注力しております。また、2017年10月に新しい研究開発センターが完成し、移転を行い、心機一転開発に望むことができました。 機械工具販売事業においては、連結子会社の株式会社イチネンTASCOの企画開発室技術課が主体となって、新製品開発を行っております。2018年3月末時点で、企画開発室技術課は2名のスタッフで構成されております。また、新製品開発に当たり、必要に応じてグループ内外を問わず協力会社を活用しております。 合成樹脂事業においては、連結子会社の株式会社イチネンジコーの第三事業部営業部が主体となって、科学計測器・セラミックヒーターの新製品開発を行っております。2018年3月末時点で第三事業部営業部は5名のスタッフで構成されております。 当社グループを取り巻く諸情勢は年々変化が激しく、社会情勢の変化に対応できる組織が求められている状況です。顧客ニーズに沿った短中期的開発テーマに重点を置きながら、将来を見据えた技術開発が急務と判断しており、中長期的視野での技術開発も検討すべきと考えております。将来の方向性を示すことが研究開発部門の課題であり、時代の要望に沿った研究開発活動を目指しております。 当連結会計年度における各セグメント別の研究開発活動の状況及び研究開発費は次のとおりであります。 (1)ケミカル事業①工業用薬品関連<燃料添加剤> 石炭火力に注力し、大きな成果を収めております。顧客のトラブル状況に合わせた薬品の提案を行い、実績を上げながら、添加剤添加による効果をより細かく解析し、より効果的な添加剤の開発に注力しております。当連結会計年度は特にバイオマス発電用のケミカル製品の開発を行い、翌連結会計年度の販売に期待しております。 ②生産工場用製品関連<メンテナンス用ケミカル品> 潤滑剤、切削剤に注力しており、中でも当連結会計年度は食品工場で使用される製品の開発に注力いたしました。工業用とは違い特殊な規格の取得が必要なため、使用原料も安全性の高いものが必要とされます。国際的な認証も取れ、今後の販売に期待しております。また、購買原料の内製化を行い、工場の稼働率アップとコストダウン、顧客のニーズに即対応できる体制も構築いたしました。<溶接ケミカル製品> 電解研磨機器の機能をさらに改良し、市場に合った製品の開発を行いました。溶接関連ケミカルにつきましては、使用原料が特定化学物質障害予防規則に該当するなど法規対応が急務の製品が多くなり、溶接トーチの洗浄剤を含め特定化学物質障害予防規則非該当に改良した製品を上市することができました。<自動車修理工場関係> 修理工場向けの塩害ガードは当連結会計年度も好調ですが、この製品も特定化学物質障害予防規則に該当することとなり、改良を重ね、非該当製品を上市することができました。また商品のラインアップを増やし、販売に貢献することができました。 ③コンシューマーケミカル関連<コンシューマー向け自動車用ケミカル> 前連結会計年度より営業部門と新商品開発に関するプロジェクトを立ち上げ、市場調査を行いながら商品開発を行いました。その中で数十年ぶりに「クリンビュー」の配合を見直し、姉妹品として市場に投入いたしました。販売店での評判は上々で、一般の顧客に支持され、販売が好調に推移することを期待しております。 ④表面処理関連<ケミカル関係> インクジェットプリンタ用のフィルムについては、工程の見直しにより、歩留まり向上を図ることができました。またコピー機などのメンテナンスで使用するほこり飛ばしスプレーは、地球温暖係数の非常に小さいより安全なガスを使用し、大容量品で販売を開始いたしました。<表面処理関連部門> ゴム、エラストマー等の難密着素材用コーティング剤、接着剤及び加工技術を顧客仕様で開発を継続しておりますが、製品化にはいたらず、顧客と更なる協力関係を築きながら、市場への投入を目指しております。<抗菌関係> 数年前から取り組んでいました抗菌剤を使った開発製品が顧客で採用となり、OEM商品として市販されるようになり、販売に大きく貢献しました。これに関連する製品も新規採用となり今後の販売に期待しております。 ⑤新規ケミカル開発部門<新規ケミカル開発部> 粘土膜を使った無機耐熱コーティングの開発については、前連結会計年度より進展し、顧客の要望に合わせた加工、塗工品サンプルなどの提出先が増え、採用に向けた検討に入っております。また皮膜のミクロ的な解析も行い、皮膜の特性を明らかにすべく検討を進めております。 なお、当連結会計年度に支出したケミカル事業に係る研究開発費は3億59百万円であります。(2)機械工具販売事業 空調・冷凍機器に関するサービスメンテナンス 空調冷凍機器に採用されているフロン冷媒において、地球温暖化影響の更なる低減を図るため、経済産業省は2016年11月に「高圧ガス保安法」を改正し、僅かに燃焼性を有する代替冷媒候補のR32が特定不活性ガスとして位置付けされました。そのために冷凍保安規則での安全基準が示され、一定規模の冷凍空調機器の設置の際、その技術上の基準において適切な措置として「検知警報設備の設置を講じること」が示されたことにより、将来的にこれらの検知警報設備の需要が高まることを見据え、R32用定置型検知警報器の開発に着手いたしました。本開発製品は、一般社団法人日本冷凍空調工業会が特定不活性ガス用の検知警報器に要求する規格として策定された「JRA4068規格」に適合させ、さらに誤反応検知を防止するため、本来であればコスト高になる赤外線式センサーを独自の方法で低コストにて採用。今後市場投入される代替冷媒を採用した冷凍空調機器の設置に伴い、大きな需要を見込んでおります。 なお、当連結会計年度に支出した機械工具販売事業に係る研究開発費は11百万円であります。(3)合成樹脂事業 科学計測器・セラミックヒーター 科学計測器では、顧客に安全・安心をご提供するガス検知器として、汎用製品をはじめ特定顧客向けのカスタム対応製品まで、多種多様なタイプの製品開発を行っております。 セラミックヒーターにおいても、半導体等の製造に使用される工業用ヒーターとして標準品から顧客のご要望に応えたカスタム製品の開発を行っております。このように、臨機応変なカスタム対応可能な点が他メーカーにはない特色となっております。 なお、当連結会計年度に支出した合成樹脂事業に係る研究開発費は63百万円であります。
FY2017|3,513 文字
6【研究開発活動】 当社グループにおける研究開発活動は、ケミカル事業においては、連結子会社の株式会社イチネンケミカルズの研究開発センターが主体となって、新商品開発を行っております。2017年3月末時点で研究開発センターは39名、ファインケミカル事業部開発チームは4名、総勢43名のスタッフで構成されております。開発部門については、工業用薬品(燃料添加剤関連研究開発)部門、生産工場用ケミカル関連開発部門、コンシューマーケミカル関連開発部門、表面処理関連開発部門、新規ケミカル開発部門、分析・試験関連部門に分け集中的に各部門のケミカル品の開発に注力しております。 機械工具販売事業においては、連結子会社の株式会社イチネンTASCOの企画開発室技術課が主体となって、新製品開発を行っております。2017年3月末時点で、企画開発室技術課は2名のスタッフで構成されております。また、新製品開発にあたり、必要に応じてグループ内外を問わず協力会社を活用しております。 合成樹脂事業においては、連結子会社の株式会社イチネンジコーの第二事業部第二営業部が主体となって、科学計測器・セラミックヒーターの新製品開発を行っております。2017年3月末時点で第二事業部第二営業部は4名のスタッフで構成されております。 当社グループを取り巻く諸情勢は年々変化が激しく、社会情勢の変化に対応できる組織が求められている状況です。顧客ニーズに沿った短中期的開発テーマに重点を置きながら、将来を見据えた技術開発が急務と判断しており、中長期的視野での技術開発も検討すべきと考えております。将来の方向性を示すことが研究開発部門の課題であり、時代の要望に沿った研究開発活動を目指しております。 当連結会計年度における各セグメント別の研究開発活動の状況及び研究開発費は次のとおりであります。 (1)ケミカル事業①工業用薬品関連<燃料添加剤> 石炭火力に注力し、石炭専用燃料添加剤を市場投入し、大きな成果を挙げております。炭種によるボイラ内トラブルをより細かく解析し、より効果的な添加剤の開発に注力していきます。<工業用洗浄剤> 製造工程で使用されるいろいろの洗浄剤に注目し、より早く、より効果的に、環境に配慮して洗浄できる薬品の開発に注力しております。顧客側で発生するさまざまなトラブルにも対応し、顧客の評価を仰ぎながら、顧客の要望にマッチした製品開発を進めております。 ②生産工場用製品関連<メンテナンス用ケミカル品> 潤滑剤、切削剤に注力しており、より少ない量でより効率よく作業できる製品の開発を進めております。年々新材料を使用した機器が登場し、メンテナンス用ケミカルも多様化しております。時代にあった形で製品を開発し、市場で評価を受けるべく営業と一体となり顧客の期待に応えるべく努力しております。<溶接ケミカル製品> 電解研磨機器の機能に、今まで対応できなかった部分への作業用治具として刷毛の使用を可能とした機種を独自開発し、市場に投入し、市場での評判も上々です。翌連結会計年度にはさらに改良を加え、市場にあった製品作りを行う予定をしております。溶接関連ケミカルにつきましては、使用原料が特定化学物質障害予防規則に該当するなど法規対応が急務の製品が多くなり、環境に配慮した改良を急いでまいりました。当連結会計年度は溶接トーチの洗浄剤を特定化学物質障害予防規則非該当に改良し上市しました。<自動車修理工場関係> 修理工場向け製品では、塩害ガードが好調で、ラジオ宣伝を各地で行い更なる市場への浸透を狙った活動を行っており、順調に販売が伸びております。前連結会計年度に販売を開始した、環境に配慮した「塩害ガード水性パウチパック」は、ゴミの減容化、作業者の健康被害低減を目的に販売継続し、一定の成果を上げております。翌連結会計年度は有機溶剤中毒予防規則に該当しない油性製品を上市予定で、顧客の立場に立った製品開発を進めてまいります。③コンシューマーケミカル関連<コンシューマー向け自動車用ケミカル> 前連結会計年度に販売を開始した「イージーBODYワックス」「まるっとBODYワックス」「コロッとBODYワックス」「アーバンシャインBODYワックス」「外窓ギラギラ汚れ除去クリーナー」など初心者でも扱いやすいボディケア商品シリーズは好評で、実績に繋がっております。当連結会計年度はさらに一般ユーザー向けに「視界MAXセット撥水タイプ」「視界MAXセット親水タイプ」「Gコートプロテクトガード」などのケミカル商品を上市し人気となっております。「蛇腹グリース」のリニューアル、「ネジゆるめ剤」「障子すべり剤」「シールはがし剤」などの工具用ケミカルも同時に販売し、一般顧客に評価されており、今後の販売に期待しております。 ④表面処理関連<ケミカル関係> インクジェットプリンタ用のフィルムについては、全工程の見直しを進めており、当連結会計年度は更に深く掘り下げ、塗料の配合工程の最適化を行う事で、歩留まり向上とトータルでのコストダウンを図っており、一定の成果が出てきております。翌連結会計年度は、資材でのコストダウンと当連結会計年度に行った生産工程見直しを元にした、より高い精度での品質の安定化を予定しております。 洗浄剤等のケミカル品に関しては、低VOC製品・環境に配慮した製品及びパッケージ化した製品等を提案しており、当連結会計年度も継続したことにより売上に寄与出来る製品「クリンブローエコL」の開発に繋がりました。翌連結会計年度は、ステーショナリー向けの洗浄アイテム提案の着手・進捗を予定しております。<表面処理関連部門> ゴム、エラストマー等の難密着素材用コーティング剤、接着剤及び加工技術を顧客仕様で継続して開発をしております。特にゴムパッキンへの防塵、潤滑性を持つ機能コーティングを始め、難密着素材への機能コーティング等を提案・継続採用頂いております。 複合成形技術では、各種樹脂とシリコーンゴムの複合成型による完全密着技術が具現化し、個別アイテムでの検証に入っております。ステーショナリー向けで具体的案件も出てきておりますので、提案と並行して量産に向けても開発推進しております。また、成型品ではステーショナリー関連商品も堅調に進んでおり、直近でも新規アイテムが流通開始し、更なる拡大に向け推進しております。 新規取組み分野として、医療分野向け、抗菌、磁性流体等のカテゴリーで、既存技術を応用し次の新たなテーマとしての可能性を追求しており、新分野の情報収集・チャレンジを継続しております。 ⑤新規ケミカル開発部門 既存市場・既存製品にとらわれず、独自の発想で製品開発を行う部門です。各研究機関などと共同で、粘土膜を使った無機耐熱コーティングの開発を行っており、徐々に成果が出始めております。600℃の高温に耐え、薄膜で高い電気絶縁性を持ち、ほかに類のない特徴を持っており、新たな市場開拓を進めております。 なお、当連結会計年度に支出したケミカル事業に係る研究開発費は3億22百万円であります。(2)機械工具販売事業 空調・冷凍機器に関するサービスメンテナンスツール 2015年4月に改正された「フロン排出抑制法」で、一定規模の冷凍空調機器稼働時におけるフロン漏えい点検が義務付けされたことにより、業界ではより効率的なフロン回収機が求められております。現状は1モーター2軸仕様のフロン回収機が一般的ですが、作業性と回収効率を両立させるため、1モーター4軸仕様のコンプレッサーの開発に着手しております。理論値では現状の2倍にあたる回収速度の出力を算出しており、製品化になれば業界での環境保全促進に大きく寄与するだけでなく、市場におけるシェア拡大に繋がるものと考えております。 なお、当連結会計年度に支出した機械工具販売事業に係る研究開発費は1百万円であります。(3)合成樹脂事業 科学計測器・セラミックヒーター 科学計測器においては、顧客に安全・安心をご提供するガス検知器として、特定顧客向けのカスタム対応製品だけでなく汎用製品まで、また、ポータブル型や定置型等の様々なタイプの製品開発を行っております。 セラミックヒーターにおいては、それぞれの顧客のご要望に応えたカスタム製品の開発を行っており、また、これまで蓄積した技術を活用した中型スタンダードタイプの製品開発も進めております。 なお、当連結会計年度に支出した合成樹脂事業に係る研究開発費は47百万円であります。
FY2016|3,475 文字
6【研究開発活動】 当社グループにおける研究開発活動は、ケミカル事業においては、連結子会社の株式会社タイホーコーザイの研究開発センターとファインケミカル事業部開発チームが主体となって、新商品開発を進めております。2016年3月末時点で研究開発センターは35名、ファインケミカル事業部開発チームは9名、総勢44名のスタッフで構成されております。翌連結会計年度には組織変更を行い、工業用薬品(燃料添加剤関連研究開発)部門、生産工場用ケミカル関連開発部門、コンシューマーケミカル関連開発部門、表面処理関連開発部門、新規ケミカル開発部門に分け集中的に各部門のケミカル品の開発に注力していく予定となっております。 機械工具販売事業においては、連結子会社の株式会社イチネンTASCOの商品管理部技術課が主体となって、新製品開発を行っております。2016年3月末時点で、商品管理部技術課は2名のスタッフで構成されております。また、新製品開発にあたり、必要に応じてグループ内外を問わず協力会社を活用しております。 合成樹脂事業においては、連結子会社の株式会社ジコーの第二事業部第二営業部が主体となって、科学計測器・セラミックヒーターの新製品開発を行っております。2016年3月末時点で第二事業部第二営業部は4名のスタッフで構成されております。 当社グループを取り巻く諸情勢は年々変化が激しく、社会情勢の変化に対応できる組織が求められている状況です。顧客ニーズに沿った短中期的開発テーマに重点を置きながら、将来を見据えた技術開発が急務と判断しており、中長期的視野での技術開発も検討すべきと考えております。将来の方向性を示すことが研究開発部門の課題であり、時代の要望に沿った研究開発活動を目指しております。 当連結会計年度における各セグメント別の研究開発活動の状況及び研究開発費は次のとおりであります。 (1)ケミカル事業①工業薬品関連<燃料添加剤> 石炭火力に注力し、石炭専用燃料添加剤を市場投入し、大きな成果を挙げております。炭種によるボイラ内トラブルをより細かく解析し、より効果的な添加剤の開発に注力していきます。<製紙パルプ関係> 製紙工程で使用されるいろいろの洗浄剤に注目し、より早く、より効果的に洗浄できる薬品の開発に注力していきます。パルプ原料が状況によって変動する中、それぞれの原料によって引き起こされる要因に対応し、顧客の評価を仰ぎながら市場にマッチした製品に仕上げていく予定です。 ②生産工場用製品関連<メンテナンス用ケミカル品> 当連結会計年度は主力製品であります浸透潤滑剤「ペネトン」に、高機能製品を「スーパーペネトン」として市場投入し、これまで対応できなかった潤滑部分への使用が可能となり、顧客からの評価も非常によく実績を上げております。<溶接ケミカル製品> 電解研磨機器の機能に、今まで対応できなかった部分への作業用治具として刷毛の使用を可能とした機種を独自開発し、市場に投入し、市場での評判も上々です。翌連結会計年度にはさらに改良を加え、市場にあった製品作りを行います。廉価版、軽量タイプ、高出力タイプなどの機種もそろえ顧客ニーズに対応できる体制を整える予定となっております。溶接関連ケミカルにつきましては、使用原料が特化則に該当するなど法規対応が急務の製品が多くなり、環境に配慮した改良を急いでおります。当連結会計年度は開先面防錆剤をエチルベンゼンフリーとし、特化則被害等の製品を他社に先駆け上市しました。<自動車修理工場関係> 修理工場向け製品では、塩害ガードが好調で、ラジオ宣伝を各地で行い更なる市場への浸透を狙った活動を行っており、順調に販売が伸びております。当連結会計年度に「塩害ガードピアノブラック」の姉妹品として「塩害ガードグロスレッド」「塩害ガードグロスオレンジ」を開発し販売を開始しました。また環境に配慮した「塩害ガード水性パウチパック」を販売開始しました。当商品はゴミの減容化、作業者の健康被害低減を目的に今後の販売に期待しております。 ③コンシューマーケミカル関連<コンシューマー向け自動車用ケミカル> 一般ユーザー向けケミカル製品は、当連結会計年度は自動車メンテナンス初心者向けに「ダッシュボードくすんできたら」「室内どこでも清潔クリーナー」「クリンビューミスト」などを上市し、人気となっております。また当連結会計年度には同様に「イージーBODYワックス」「まるっとBODYワックス」「コロッとBODYワックス」「アーバンシャインBODYワックス」「外窓ギラギラ汚れ除去クリーナー」など初心者でも扱いやすいボディケア商品シリーズを販売開始しており、今後の販売に期待しております。 ④表面処理関連<ケミカル関係> インクジェットプリンタ用のフィルムについては、全工程の見直しを進めておりますが、翌連結会計年度は更に深く掘り下げ、塗料の配合工程の最適化と資材のコストダウンを行う事で、歩留まり向上とトータルでのコストダウンを図っていきたいと考えております。 洗浄剤等のケミカル品に関しては、低VOC製品・環境にやさしい製品及びセット(パッケージ)化した製品等を提案してきており、今期も継続する事で売上に寄与していきたいと考えております。また、ステーショナリー向けにも着手し提案を進めていく予定です。<表面処理関連部門> ゴム、エラストマー等の難密着素材用コーティング剤、接着剤及び加工技術を顧客仕様で開発しております。特にゴムパッキンへの防塵、潤滑性を持つ機能コーティングを始め、難密着素材への加飾コーティング等を提案・継続採用頂いております。 複合成形技術では、各種樹脂とシリコーンゴムの複合成型による完全密着技術が具現化し、実機での検証に入っております。具体的案件も出てきておりますので、量産に向けて開発推進していきます。また、ステーショナリー関連商品も堅調に進んでおり、直近では、新規アイテムも立ち上がりつつあり、更なる拡大を目指し推進しております。 新規取組み分野として、再生医療、新規端末ユニット、抗菌、磁性流体、特殊無機コーティング等のカテゴリーで、既存技術を応用し次の新たなテーマとしての可能性を追求しており、新分野へのチャレンジを開始しております。 ⑤新規ケミカル開発部門 既存市場・既存製品にとらわれず、独自の発想で製品開発を行う部門です。現在は産業技術総合研究所と共同で、粘土膜を使った無機耐熱コーティングの開発を行っており、徐々に成果が出始めております。近日には採用いただける企業も出始めています。今後もより詳しい性能評価を産業技術総合研究所とともに確立し、販売に結び付けていきます。 なお、当連結会計年度に支出したケミカル事業に係る研究開発費は3億65百万円であります。(2)機械工具販売事業 空調・冷凍機器に関するサービスメンテナンスツール及び計測器 人件費の高騰、熟練作業員確保の難しさにより、フロンガス回収機は、作業時間短縮のため、1モーター1ピストンから1モーター2ピストンへと主流が変遷しましたが、これをさらに進化させ、軽量高トルクモーターの開発とともに、1モーター4ピストンの新型回収機の開発に着手しております。これが実現すれば、冷媒回収機市場におけるシェアをさらに拡大できるものと確信しております。 また、現在市場で販売されている工業用先端可動式内視鏡は、高価格・高性能あるいは中価格・中性能に分類されていますが、その中で、すでに中価格・高性能の開発に成功し、市場に投入し、好評を得ております。これをさらに購買層を拡大するため、性能はそのままに先端の微細な製品の開発に取り組んでおります。 なお、当連結会計年度に支出した機械工具販売事業に係る研究開発費は3百万円であります。(3)合成樹脂事業 科学計測機・セラミックヒーター 科学計測器においては、顧客に安全・安心をご提供するガス検知器として、特定顧客向けのカスタム対応製品だけでなく汎用製品まで、また、ポータブル型や定置型等の様々なタイプの製品開発を行っております。 セラミックヒーターにおいては、それぞれの顧客のご要望に応えたカスタム製品の開発を行っており、また、これまで蓄積した技術を活用した中型スタンダードタイプの製品開発も進めております。 なお、当連結会計年度に支出した合成樹脂事業に係る研究開発費は54百万円であります。