9601

松竹(9601)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

情報・通信業 情報通信・サービスその他

事業の概要

松竹グループは、映画の製作・配給・興行、テレビ番組制作、映像版権許諾などを行う「映像関連事業」、歌舞伎や一般演劇の企画・製作・興行、俳優のマネジメントなどを行う「演劇事業」、そして所有不動産の賃貸や管理を行う「不動産事業」を主な事業としています。特に、映画の配給収入や劇場の運営収入、不動産の賃料収入が主な収益源です。多角的なエンターテイメントと不動産を組み合わせた事業構造が特徴です。

出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

事業セグメントは大きく3つあります。「映像関連事業」は映画の製作・配給・興行、テレビ番組制作、映像版権許諾などを行い、売上高は437.39億円、営業利益は4.35億円です。「演劇事業」は歌舞伎や一般演劇の企画・製作・興行、俳優のマネジメントなどを行い、売上高は238.02億円ですが、営業利益は-11.82億円と赤字です。「不動産事業」は所有不動産の賃貸・管理を行い、売上高は139.55億円、営業利益は58.1億円と、最も高い利益を上げており、グループの収益を支える稼ぎ頭となっています。地域構成については、特に記載がありませんが、主に日本国内での事業展開と考えられます。

2025-02 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
MotionPicturesBusiness 地域 437 4 1.0%
TheatreBusiness 地域 238 -12 -5.0%
RealEstateBusiness 地域 140 58 41.6%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,861 文字
3【事業の内容】 当企業グループは、当社、連結子会社14社及び持分法適用関連会社8社により構成されており、映像関連事業、演劇事業、不動産事業、その他を主たる事業としております。 当企業グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。なお、以下の事業区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。(1) 映像関連事業……主要な業務は劇場用映画の製作・売買・配給・興行、映画劇場・売店の運営、映像版権許諾、テレビ映画の制作・販売、CMの企画・製作、BS・CS・CATVのソフト製作・編集、衛星基幹放送、一般放送、ビデオソフトの製作・買付・販売、宣伝の企画・制作・代理、音楽著作権の利用開発・許諾等であります。劇場用映画 当社が製作・売買・配給する他、子会社㈱松竹撮影所が製作し、子会社㈱松竹マルチプレックスシアターズが興行を行っております。なお、当社が行う配給による収入が映画配給収入となり、子会社㈱松竹マルチプレックスシアターズが行う興行による収入が劇場運営収入となります。劇場売店の運営 子会社㈱松竹マルチプレックスシアターズが行っております。なお、劇場売店の運営による収入が劇場運営収入となります。映像版権許諾 当社及び子会社松竹ブロードキャスティング㈱が保有する映像コンテンツの版権許諾を行っております。なお、映像版権許諾による収入が映像版権許諾収入となります。テレビ映画 当社が制作・販売する他、子会社㈱松竹撮影所が制作を行っております。映画・テレビ等のCMの企画・製作 子会社㈱松竹撮影所が行っております。BS・CS・CATVのソフト製作・編集 当社が製作する他、子会社松竹ブロードキャスティング㈱が製作・編集を行い、子会社㈱松竹映像センターが映像ソフトの企画・製作を行っております。衛星基幹放送 子会社松竹ブロードキャスティング㈱、インターローカルメディア㈱が行っております。なお、子会社松竹ブロードキャスティング㈱が行う有料放送による収入が、有料放送収入になります。 2025年2月に当社取締役会にてBS放送事業から撤退することを決議しております。一般放送 子会社松竹ブロードキャスティング㈱が行っております。なお、子会社松竹ブロードキャスティング㈱が行う有料放送による収入が、有料放送収入になります。ビデオソフトの製作・買付・販売 当社が行っております。宣伝の企画・制作・代理 子会社松竹ナビ㈱が行っております。音楽著作権の利用開発・許諾 子会社松竹音楽出版㈱が行っております。(2) 演劇事業……主要な業務は演劇の企画・製作・興行、俳優・タレントの斡旋、舞台衣裳の製作・売買・賃貸、演劇舞台の大道具・小道具・音響の製作・販売、劇場内イヤホンガイドサービス等であります。演劇の企画・製作・興行、俳優・タレントの斡旋 当社の他、子会社松竹芸能㈱、㈱松竹エンタテインメントが行っております。なお、当社が行う演劇の企画・製作・興行による収入が、劇場運営収入になります。舞台衣裳の製作・売買・賃貸 子会社松竹衣裳㈱、日本演劇衣裳㈱が行っております。演劇舞台の大道具・小道具・音響の製作・販売 子会社歌舞伎座舞台㈱、松竹ショウビズスタジオ㈱が行っております。映画配給 当社が演劇に関する映像コンテンツの配給を行っております。なお、配給による収入が映画配給収入となります。映像版権許諾 当社が演劇に関する映像コンテンツの版権許諾を行っております。なお、映像版権許諾による収入が映像版権許諾収入となります。劇場内イヤホンガイドサービス 関連会社㈱イヤホンガイドが行っております。(3) 不動産事業……主要な業務は所有不動産の賃貸、不動産の管理・清掃等であります。所有不動産の賃貸、不動産の管理・清掃 当社の他、子会社松竹衣裳㈱、㈱松竹サービスネットワーク、関連会社㈱歌舞伎座、㈱サンシャイン劇場、新橋演舞場㈱が行っております。(4) その他……主要な業務はプログラムの製作・販売、キャラクター商品の企画・販売、配信コンテンツの企画・制作、新規事業開発、飲食サービス、ゲームソフトウェアの企画・開発・制作及び販売等であります。プログラムの製作・販売、キャラクター商品の企画・販売、配信コンテンツの企画・制作、新規事業開発等 当社が行っております。(注)㈱歌舞伎座は東京証券取引所スタンダード市場に上場しております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2026時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
映画・演劇は作品や出演者の話題性・認知度により入場者数が左右されるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 ブランド
長年の映画・演劇事業で培われたブランド力とコンテンツ制作・配給・興行のノウハウ。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:感染症拡大による興行中止・延期 / 劇場用映画の興行成績の不安定さ / 知的財産権の侵害
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

松竹は100年以上の歴史を持つ日本のエンターテイメント企業であり、歌舞伎、映画、演劇といった独自のブランド力とIP(知的財産)を保有している。特に歌舞伎においては、その伝統と格式が他社には容易に模倣できない無形資産となっている。映画製作・配給事業においても、長年の実績とノウハウが強みである。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

映画や演劇の鑑賞体験は、特定の作品や劇場への愛着からくるリピート利用はあるものの、顧客が他のエンターテイメントに乗り換える際の直接的な金銭的・時間的コストは低い。ただし、歌舞伎鑑賞会のような会員制度は一定の囲い込み効果を持つ可能性がある。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

松竹の事業モデルは、ユーザー数の増加が直接的にサービス価値を高めるネットワーク効果を発揮する構造ではない。コンテンツの質や体験が重要であり、プラットフォーム型のビジネスとは異なる。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

映画製作や劇場運営には多額の固定費がかかるため、構造的なコスト優位性は低い。ただし、長年の経験に基づく効率的な制作ノウハウや、自社劇場による運営効率化は一部見られる。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

映画配給や演劇興行においては、一定の規模を持つことで仕入れやプロモーションにおいて有利になる側面がある。しかし、グローバルなエンターテイメント企業と比較すると、その規模は限定的であり、業界全体を寡占するほどの効率規模とは言えない。

松竹は、長年にわたる映画・演劇の製作・配給・興行の実績と、それに伴う豊富なコンテンツ資産、そして「歌舞伎」に代表される伝統芸能における確固たる地位が強みです。自社で映画館や劇場を保有・運営し、製作から興行まで一貫して手掛けることで、安定した収益基盤を築いています。また、都心部に多数の不動産を保有しており、安定した賃料収入が得られることも、他のエンターテイメント企業にはない独自の優位性と言えます。これらの要素が、高い参入障壁となっています。

出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

事業リスク

主なリスクとして、感染症拡大による映画館や劇場の営業制限、劇場用映画や演劇公演の興行成績の不振が挙げられます。また、知的財産権の侵害、出演俳優の健康問題や事故による公演中止・延期もリスクです。さらに、自然災害による営業施設への被害、固定資産の減損損失、保有有価証券の株価下落、借入金に付随する財務制限条項への抵触、不動産市況の悪化による賃貸収益の減少、繰延税金資産の回収可能性の低下なども経営に影響を与える可能性があります。

出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|3,165 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当企業グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当企業グループが判断したものであります。(1)感染症拡大に関するリスク 感染症の拡大により、映画館において営業時間短縮又は臨時休業等の措置が取られた場合、また当社の直営劇場をはじめとする演劇公演について中止又は延期となった場合には当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当企業グループでは、医療分野の専門家の意見も独自に取り入れながら、各感染症特性及び劇場特性に応じた個別安全施策も加えて感染症対策を徹底して参ります。(2)劇場用映画の興行成績に関するリスク 映像関連事業における劇場用映画作品の興行成績は、作品による差異が大きく、不安定であり、また、各作品の興行成績を予想することは常に困難であります。当企業グループでは各種データに基づき作品の選定及び編成を行っておりますが、仮に一定の成績に達しない作品が長期にわたり継続した場合には、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(3)知的財産権の侵害に関するリスク 当企業グループの保有する知的財産権について、海賊版や模倣品による権利侵害が現実に発生しており、そのケースごとに適切な対応をとるように努めておりますが、海外やインターネットにおいては、法規制その他の問題から知的財産権の保護を充分に受けられない可能性があります。仮に、当企業グループが長期にわたり大規模な侵害行為を受けてそれを回避不可能な場合には、その侵害行為が当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(4)演劇事業の興行成績に関するリスク 当企業グループは演劇事業として歌舞伎及び一般演劇を上演しておりますが、出演俳優の健康上の理由及び不慮の事故等により出演が不可能になる恐れがあります。そのような事態に対しては、常に代役の出演が可能な状況を維持する等の対策を講じてはおりますが、場合によっては当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、常にお客様に満足していただけるような魅力ある公演を提供するよう努力しておりますが、公演及び出演俳優の話題性・認知度やお客様の嗜好の変化等により、入場者数が大きく左右される可能性があります。それに伴い当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(5)自然災害等の発生に関するリスク 映像関連事業、演劇事業、不動産事業、その他における映画館(シネコンを含む)・演劇劇場、飲食店舗及び事業用テナントビル等、当企業グループは、多数の顧客を収容可能な営業施設等において、自然災害や衛生上の問題等顧客の安全・健康にかかわる予期せぬ事態が発生する可能性があります。万一、そのような事態が発生した場合、当企業グループでは「危機管理計画書」「危機管理ガイドブック」等を作成し被害を最小限に留めるよう安全対策を講じておりますが、その規模等によっては、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(6)固定資産の減損会計に関するリスク 当企業グループが保有する固定資産において、地価の動向及び対象となる固定資産の収益状況によっては減損処理に伴う損失が発生する可能性があります。当企業グループでは、早期に減損の兆候を把握し適切な対応をしておりますが、減損損失が発生した場合には経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、固定資産の減損損失の計上にあたっての重要な会計上の見積りの前提条件については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。(7)保有有価証券に関するリスク 当企業グループは、市場性のある有価証券を保有しております。保有有価証券は四半期ごとに時価評価をはじめ各種検証を行い、特に政策保有株式については、個別銘柄ごとに直近の財務状況、取引関係、配当等を総合的に検証し、定期的に取締役会に報告することによって保有の適否を判断しておりますが、将来大幅な株価下落が続く場合等には保有有価証券に減損又は評価損が発生し、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (8)財政状態に関するリスク1.当社は、長期借入金として金融機関5行との間で94億円の金銭消費貸借契約を締結しており、この契約には下記の財務制限条項が付加されております。当社では、安定した経営による財務体質強化に努めておりますが、それに抵触した場合には借入金の返済を要請される可能性があります。(イ)各年度の決算期および中間期の末日における連結の貸借対照表上の純資産の部の金額を、前年同期比75%以上かつ2022年2月期の決算期の末日における連結の貸借対照表上の純資産の部の金額の75%以上に維持すること。(ロ)各年度の決算期および中間期の末日における単体の貸借対照表上の純資産の部の金額を、前年同期比75%以上かつ2022年2月期の決算期の末日における単体の貸借対照表上の純資産の部の金額の75%以上に維持すること。2.当社は、長期借入金として金融機関8行との間で42億円の金銭消費貸借契約を締結しており、この契約には下記の財務制限条項が付加されております。当社では、安定した経営による財務体質強化に努めておりますが、それに抵触した場合には借入金の返済を要請される可能性があります。(イ)各年度の決算期および中間期の末日における連結の貸借対照表上の純資産の部の金額を、前年同期比75%以上かつ2023年2月期の決算期の末日における連結の貸借対照表上の純資産の部の金額の75%以上に維持すること。(ロ)各年度の決算期および中間期の末日における単体の貸借対照表上の純資産の部の金額を、前年同期比75%以上かつ2023年2月期の決算期の末日における単体の貸借対照表上の純資産の部の金額の75%以上に維持すること。(9)不動産賃貸に関するリスク 当企業グループは全国に賃貸不動産を保有しておりますが、不動産市況によっては賃貸物件の空室率が高くなることや主要テナントの撤退等により期待通りの収益を得られない可能性があります。各テナントと綿密なコミュニケーションを取りながら賃料交渉にも誠実に対応し、また撤退の際には後継テナントを誘致する等で対処をしておりますが、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(10)繰延税金資産の回収可能性に関するリスク 当企業グループは税務上の繰越欠損金及び将来減算一時差異に対して、解消見込年度のスケジューリング及び将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を検討した上で繰延税金資産を計上しております。解消見込年度のスケジューリング及び将来の課税所得については、経営環境の変化などを踏まえ適宜見直しを行っておりますが、結果として繰延税金資産の全額または一部に回収可能性がないと判断し、繰延税金資産の取崩しが必要となった場合、当企業グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、繰延税金資産の計上にあたっての重要な会計上の見積りの前提条件については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

このページのバフェット流コメンタリーは順次自動生成中です。生成されると、ここに「数値の読み解き方」「同業比較」「投資判断のポイント」を表示します。

もっと深く分析したい?

モート先生 AI が 松竹 の事業を 4 賢人の理論で詳しく解説します

モート先生に聞く →