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栗林商船(9171)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

海運業 運輸・物流

事業の概要

栗林商船グループは、主に海上運送業を営む内航船社です。日本国内での内航海運(フェリー含む)、東南アジアでの外航海運、港湾運送、船舶用物品販売などを手掛けています。また、北海道でホテル事業や不動産賃貸業、青果卸事業も展開しており、海陸一貫輸送を軸に多角的な事業で収益を上げています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

事業セグメントは主に「海運事業」「ホテル事業」「不動産事業」で構成されています。海運事業は国内および東南アジアでの海上運送、港湾運送、船舶用物品販売などを行い、グループ全体の売上と利益の大部分を占める稼ぎ頭です。ホテル事業は北海道登別市でホテルを運営し、不動産事業は北海道室蘭市を中心に不動産賃貸を行っています。その他、青果卸事業も手掛けています。

2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
Shipping 事業 488 23 4.7%
Hotel 事業 25 2 9.1%
RealEstate 事業 6 3 49.0%
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FY2025|776 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社及び連結子会社13社並びにその他関係会社7社で構成され、海上運送業を主たる事業としている内航船社であり、輸送貨物の集配及び積揚げなどをグループとして行い、海陸一貫輸送の事業に従事しております。当社グループの事業に係わる位置付け及びセグメントとの関係は次のとおりであります。なお、セグメントと同一の区分であります。 (海運事業)   内航海運業日本国内での内航運送業、内航運送取扱業、内航船舶貸渡業、一般旅客フェリー事業に従事しております。 <主な連結子会社> 栗林物流システム㈱、青函フェリー㈱、栗林マリタイム㈱  外航海運業東南アジア地域での外航定期航路運送業、外航不定期航路運送業、外航船舶貸渡業に従事しております。 <主な連結子会社> 栗林物流システム㈱  港湾運送業等日本国内での港湾運送業、港湾荷役業、港湾運送関連事業、利用運送業に従事しております。 <主な連結子会社及びその他関係会社> 栗林運輸㈱、八千代運輸㈱、共栄陸運㈱、三陸運輸㈱、三陸輸送㈱、大和運輸㈱、他関係会社6社  船舶用物品販売業等関係会社への船舶用燃料油販売、船舶用品販売、船舶小口修理、船舶管理、トレーラー賃貸等の事業に従事しております。 <主な連結子会社> ㈱ケイセブン、栗林マリタイム㈱、㈱セブン(ホテル事業)北海道登別市でホテル事業に従事しております。 <主な連結子会社及びその他関係会社> ㈱登別グランドホテル、他関係会社1社(不動産事業)北海道室蘭市を中心に店舗等の不動産賃貸業に従事しております。 <主な連結子会社> ㈱セブン(その他)北海道空知郡中富良野町で青果卸事業に従事しております。 <主な連結子会社> 北千生氣㈱ 事業の系統図は以下のとおりであります(社名のあるものは連結子会社であります。)。(事業の系統図)

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
燃料油価格変動調整金の協力をお願いしているため、価格転嫁の余地がある。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 設備
船舶や港湾設備、車両などの大規模な設備投資が必要となる。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:自然災害による業務遂行への支障 / 船舶運航上の不慮の事故や自然災害、テロ / 船舶燃料油価格の著しい変動
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

栗林商船は特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPに依存する事業モデルではない。海運業はコモディティ性が高く、差別化要因は限定的である。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

一部の長期契約や特定顧客との関係性により、一定のスイッチング・コストは存在する可能性がある。しかし、運賃やサービス内容で代替可能な場合も多く、顧客の乗り換え障壁は高くない。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

海運業はネットワーク効果が働きにくいビジネスモデルである。顧客が増えることでサービスの価値が直接的に向上するわけではない。

コスト優位★★★☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の事業運営で培われた船舶管理、運航効率、調達力などによるコスト優位性は一定程度存在する。特に、特定の航路や貨物に対する専門性と効率化が競争力の源泉となりうる。

規模の経済★★★★☆
根拠:強い規模が参入障壁になる

海運業は規模の経済が働きやすい産業であり、栗林商船は国内フェリー・内航海運分野で一定のシェアを持つ。特に、特定の航路や貨物輸送において、規模による効率的な運航とコスト削減が実現できている。

栗林商船グループは、内航海運を主軸に、外航海運、港湾運送、船舶用物品販売まで一貫したサービスを提供できる点が強みです。これにより、顧客に対して効率的で包括的な物流ソリューションを提供し、他社との差別化を図っています。長年の事業で培われた運航ノウハウや、関連会社による多角的な事業展開も安定した収益基盤を支えていると考えられます。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社及びグループ各社の役職員が日々の業務遂行にあたり、常に心する精神的バックボーンとして、平成19年4月1日より三つの社是を定めております。 (社是)1)誠実企業経営を進めるにあたり、誠実を第一の指針として運営していくこと、また個人としてもあらゆる場面において誠実を旨として行動すること。2)信頼社会人、企業人として社会の信頼を高めるよう努めるとともに、株主、取引先などのステークホルダーの信頼に充分応えられるよう努めること。3)社会貢献企業は「社会の公器」であるとの認識を深め、社会的に責任と公共的使命を果たすため、社会貢献に尽力すること。 (経営理念)当社グループは「環境保全に努め、安全で効率的な海陸一貫輸送を通して社会に貢献する」ことを経営理念としてまいります。 (経営方針)当社グループは「付加価値の高いサービスの提供」、「顧客ニーズに的確に応える輸送体制の確立」、「株主、顧客、従業員等すべてのステークホルダーの信頼に応える」企業を目指します。 (2)中期経営戦略当社及び当社グループの今後3年間の方向性として、中期経営計画(令和7年度から令和9年度)において、経営ビジョンを定めました。当社グループ全体の令和9年度の数値目標として、経常利益35億円、ROE8%を設定いたしました。 (3)対処すべき課題① モーダルシフトの推進当社グループは、持続可能な社会の実現に向けた取り組みの一環として、環境負荷の低減および物流の効率化を目的に、モーダルシフトの推進を重要な経営戦略と捉えております。近年、深刻化するドライバー不足問題や2024年問題に代表される労働時間規制への対応、さらには温室効果ガス(GHG)排出削減に関する社会的要請の高まりを背景に、トラック輸送から船舶等のより環境負荷の少ない輸送手段への転換は喫緊の課題となっております。当社グループでは、各顧客のニーズに応じた最適な輸送手段の提案・導入を進めており、今後も、持続可能な物流体制の構築と企業価値の向上に向け、業務改革に積極的に取り組んでまいります。 ② 安全対策の強化当社グループは、船舶運航、港湾荷役、運送業務などの遂行における安全の確保を企業活動の根幹と位置づけており、安全管理規程、安全作業基準の順守はもとより、大規模災害の発生時にも安全第一をベースとし、事業を継続できる体制を構築しております。主要セグメントである海運事業においては、より一層の安全管理体制の向上を重要課題と捉えており、重大事故を想定した訓練を全社的に実施し、緊急時対応力の向上を図っております。今後も「安全はすべてに優先する」という意識の徹底を図り、グループ全体で安全文化の醸成に努め、信頼性の高い輸送サービスの提供を継続してまいります。 ③ 効率的な運航形態の追求当社グループは、安定的かつ効率的な船舶運航体制の確立を収益力の向上および競争力の強化に向けた重要な課題と認識しております。人口減少やドライバー不足といった社会的課題に対応し、且つ、輸送需要の多様化・変動に柔軟に対応するためには、船舶運航の効率性向上とサービス品質の両立が求められるため、当社グループでは、適正な配船計画を行い、より効率的な運航形態を追求することで、さらなる運航体制の強化を進めてまいります。 ④ 人材の確保一般に船員の不足や高齢化が叫ばれておりますが、当社の船員は平均年齢40歳未満であり、近年は大学卒・高専卒の新卒船員も増えてまいりました。今後も優秀な船員の確保のため、船舶安全運航の技術伝承を更にマニュアル化、重複乗船期間の設定や産業医制度によるメンタルヘルス他の管理強化、船員の働き方改革を推進するため、乗船期間の短縮化にも取り組み、STCW条約に基づく訓練も計画的に実施いたします。国民保護法に指定される船社としての自覚を引き続き指導してまいります。また、陸上職員(現業・事務職)につきましては、ジェネラリスト育成のための研修体系の構築と実施、各種人事制度の見直し、従業員満足度調査を踏まえた客観的なデータに基づいた人事施策の推進を行っております。社員のスキル向上とキャリア形成を支援する教育制度の導入により、従業員エンゲージメントの強化を図っております。社員が高いモチベーションを持って日々の業務を行うことで、多様な人材が個性と能力を発揮できるよう、今後も人的資本に対する戦略的な投資を継続し、末永く顧客とともに社会に貢献できる人材開発を目指します。 ⑤ 内部統制の強化グループ各社のリスクマネジメントを確立し、業務および財務などにおける全社的な内部統制を行い、適宜見直すことで、財務報告の信頼性を確保しております。さらに、近年のサイバーセキュリティリスクや情報管理リスクの高まりを受け、IT統制の強化や情報セキュリティ管理体制の整備にも注力してまいります。  ⑥ 金利の変動当社グループは、設備投資や運転資金等に係る資金調達は主に金融機関からの借入により賄っており、今後の景気動向および金利動向は当社グループの財務状況に影響を及ぼす可能性があります。特に、将来的な金利の上昇が当社の業績およびキャッシュ・フローに大きな影響を与えないよう、金利の固定化や資金調達の多様化を図ることで安定した財務基盤の維持に努めてまいります。 ⑦ サステナビリティ経営当社グループは、持続可能な社会の実現と中長期的な企業価値の向上の両立を可能とするサステナビリティ経営を目指しております。サステナビリティ委員会を設置し、当社グループの環境等、サステナビリティ課題の適切な把握・解決方法の策定を推進しております。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社及びグループ各社の役職員が日々の業務遂行にあたり、常に心する精神的バックボーンとして、平成19年4月1日より三つの社是を定めております。 (社是)1)誠実企業経営を進めるにあたり、誠実を第一の指針として運営していくこと、また個人としてもあらゆる場面において誠実を旨として行動すること。2)信頼社会人、企業人として社会の信頼を高めるよう努めるとともに、株主、取引先などのステークホルダーの信頼に充分応えられるよう努めること。3)社会貢献企業は「社会の公器」であるとの認識を深め、社会的に責任と公共的使命を果たすため、社会貢献に尽力すること。 (経営理念)当社グループは「環境保全に努め、安全で効率的な海陸一貫輸送を通して社会に貢献する」ことを経営理念としてまいります。 (経営方針)当社グループは「付加価値の高いサービスの提供」、「顧客ニーズに的確に応える輸送体制の確立」、「株主、顧客、従業員等すべてのステークホルダーの信頼に応える」企業を目指します。 (2)中期経営戦略当社及び当社グループの今後3年間の方向性として、中期経営計画(令和7年度から令和9年度)において、経営ビジョンを定めました。当社グループ全体の令和9年度の数値目標として、経常利益35億円、ROE8%を設定いたしました。 (3)対処すべき課題① モーダルシフトの推進当社グループは、持続可能な社会の実現に向けた取り組みの一環として、環境負荷の低減および物流の効率化を目的に、モーダルシフトの推進を重要な経営戦略と捉えております。近年、深刻化するドライバー不足問題や2024年問題に代表される労働時間規制への対応、さらには温室効果ガス(GHG)排出削減に関する社会的要請の高まりを背景に、トラック輸送から船舶等のより環境負荷の少ない輸送手段への転換は喫緊の課題となっております。当社グループでは、各顧客のニーズに応じた最適な輸送手段の提案・導入を進めており、今後も、持続可能な物流体制の構築と企業価値の向上に向け、業務改革に積極的に取り組んでまいります。 ② 安全対策の強化当社グループは、船舶運航、港湾荷役、運送業務などの遂行における安全の確保を企業活動の根幹と位置づけており、安全管理規程、安全作業基準の順守はもとより、大規模災害の発生時にも安全第一をベースとし、事業を継続できる体制を構築しております。主要セグメントである海運事業においては、より一層の安全管理体制の向上を重要課題と捉えており、重大事故を想定した訓練を全社的に実施し、緊急時対応力の向上を図っております。今後も「安全はすべてに優先する」という意識の徹底を図り、グループ全体で安全文化の醸成に努め、信頼性の高い輸送サービスの提供を継続してまいります。 ③ 効率的な運航形態の追求当社グループは、安定的かつ効率的な船舶運航体制の確立を収益力の向上および競争力の強化に向けた重要な課題と認識しております。人口減少やドライバー不足といった社会的課題に対応し、且つ、輸送需要の多様化・変動に柔軟に対応するためには、船舶運航の効率性向上とサービス品質の両立が求められるため、当社グループでは、適正な配船計画を行い、より効率的な運航形態を追求することで、さらなる運航体制の強化を進めてまいります。 ④ 人材の確保一般に船員の不足や高齢化が叫ばれておりますが、当社の船員は平均年齢40歳未満であり、近年は大学卒・高専卒の新卒船員も増えてまいりました。今後も優秀な船員の確保のため、船舶安全運航の技術伝承を更にマニュアル化、重複乗船期間の設定や産業医制度によるメンタルヘルス他の管理強化、船員の働き方改革を推進するため、乗船期間の短縮化にも取り組み、STCW条約に基づく訓練も計画的に実施いたします。国民保護法に指定される船社としての自覚を引き続き指導してまいります。また、陸上職員(現業・事務職)につきましては、ジェネラリスト育成のための研修体系の構築と実施、各種人事制度の見直し、従業員満足度調査を踏まえた客観的なデータに基づいた人事施策の推進を行っております。社員のスキル向上とキャリア形成を支援する教育制度の導入により、従業員エンゲージメントの強化を図っております。社員が高いモチベーションを持って日々の業務を行うことで、多様な人材が個性と能力を発揮できるよう、今後も人的資本に対する戦略的な投資を継続し、末永く顧客とともに社会に貢献できる人材開発を目指します。 ⑤ 内部統制の強化グループ各社のリスクマネジメントを確立し、業務および財務などにおける全社的な内部統制を行い、適宜見直すことで、財務報告の信頼性を確保しております。さらに、近年のサイバーセキュリティリスクや情報管理リスクの高まりを受け、IT統制の強化や情報セキュリティ管理体制の整備にも注力してまいります。  ⑥ 金利の変動当社グループは、設備投資や運転資金等に係る資金調達は主に金融機関からの借入により賄っており、今後の景気動向および金利動向は当社グループの財務状況に影響を及ぼす可能性があります。特に、将来的な金利の上昇が当社の業績およびキャッシュ・フローに大きな影響を与えないよう、金利の固定化や資金調達の多様化を図ることで安定した財務基盤の維持に努めてまいります。 ⑦ サステナビリティ経営当社グループは、持続可能な社会の実現と中長期的な企業価値の向上の両立を可能とするサステナビリティ経営を目指しております。サステナビリティ委員会を設置し、当社グループの環境等、サステナビリティ課題の適切な把握・解決方法の策定を推進しております。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。① 経営成績の状況当連結会計年度における日本経済は、物価高が続き個人消費の動きは弱いものの、人手不足感の強まりから雇用環境は改善し、賃金も上昇していること等から、緩やかに回復しています。海外においては、米国では政策金利の引き下げに慎重な姿勢から設備投資は減少し、消費者マインドも悪化しており、景気減速の兆しが見受けられます。欧州では政策金利の引き下げが続き、消費が堅調に推移したことから景気は持ち直しています。中国では政策支援により内需は持ち直しているものの、外需が低調に推移しており、自律的な回復力は弱く、持続力を欠いた景気回復となっています。この様な経済情勢の中で当社グループは、海運事業における国内定期航路事業では、2024年問題を背景とした陸上輸送から海上輸送へのモーダルシフトの動きが徐々に高まりつつあります。更に大型ロット輸送に適した建設材や、インバウンド消費の増加に後押しされた一般雑貨の荷動きが好調に推移しました。燃料油価格は高い水準が続いたものの、省エネ運航の徹底的な継続に加え、燃料油価格激変緩和補助金の効果により大幅なコスト増加には至らず、輸送量の増加が寄与し、増収、増益となりました。近海航路では、中国の本格的な経済回復が遅れており、春節の影響をうけつつも採算性を重視した効率配船により、増収・増益となりました。ホテル事業においては、インバウンドを中心に道外からの集客も好調で前年を上回る集客が行えたこと、単価も上昇したことから、増収・増益となりました。不動産事業においては前年度並みに推移しましたが、維持管理費の増加により、増収・減益となりました。以上の結果、売上高が前年度に比べて41億8千5百万円増(8.6%増)の530億7千1百万円、営業利益が前年度に比べて11億7千2百万円増(76.5%増)の27億5百万円、経常利益が前年度に比べて12億4千1百万円増(60.2%増)の33億2百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が前年度に比べて3億3千9百万円増(20.3%増)の20億1千3百万円となりました。 なお、事業セグメントの経営成績は次のとおりであります。 (海運事業)国内定期航路事業は、インバウンド消費の増加や、陸上輸送から海上輸送へのモーダルシフトも追い風となり、輸送量は増加しました。シャーシ貨物は、北海道から本州への建設材のスポット輸送、大阪発の鋼材輸送、東京発の一般雑貨の増加が顕著となりました。商品車両においても同様に海上モーダルシフトが加速し、特に関東/関西における輸送量は増加となりました。また、太宗貨物である紙製品及び紙原料は国内需要の減少があったものの、輸送体制の見直しにより微増に転じました。更に、輸送費の原価上昇は、海上、陸上共に荷主への価格転嫁が進み増収・増益となりました。近海航路では、中国経済の本格的な回復に時間を要しているものの、東南アジアからウッドペレット等の貨物を獲得し、効率配船により増収・増益となりました。これらの結果、売上高は前年度に比べて39億9千2百万円増(8.8%増)の491億2千2百万円、営業費用が前年度に比べて、27億6百万円増(6.1%増)の468億1千3百万円、営業利益は前年度に比べて12億8千6百万円増(125.7%増)の23億9百万円となりました。 (ホテル事業)冬季において中国を中心とした個人旅行客が増加するなど海外個人旅行客は好調に推移しており、物価高騰による原価や人件費等のコストの増加はあったものの、販売単価の上昇やホテルシステム刷新による業務効率化等もあり、増収・増益となりました。これらの結果、売上高は前年度に比べて2億9千7百万円増(13.2%増)の25億6千3百万円、営業費用が前年度に比べて1億9千4百万円増(9.1%増)の23億3千2百万円、営業利益は前年度に比べて1億3百万円増(80.8%増)の2億3千万円となりました。 (不動産事業)前年度並みに推移したものの、修繕費等の維持管理費が増加したことから、売上高は前年度に比べて1百万円増(0.2%増)の6億6千6百万円、営業費用が前年度に比べて1千6百万円増(4.4%増)の3億8千4百万円、営業利益は前年度に比べて1千4百万円減(4.9%減)の2億8千2百万円となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動による収入が、投資活動及び財務活動による支出を上回ったため、前連結会計年度末に比べて11億8千3百万円増加して、135億8千4百万円となりました。各キャッシュ・フロー状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が増加したことなどにより、前期に比べて24億8千5百万円増加し、68億1千4百万円の収入となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出が減少したことなどにより、前期に比べて17億6千4百万円増加し、15億5千2百万円の支出となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入が減少したことなどにより、前期に比べて39億4千1百万円減少し、40億7千6百万円の支出となりました。 (参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移 令和3年3月期令和4年3月期令和5年3月期令和6年3月期令和7年3月期自己資本比率(%)28.229.130.433.937.4時価ベースの自己資本比率(%)7.08.410.123.319.0キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)9.26.46.47.34.1インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)12.616.919.615.922.9 (注)1.上記指標の計算式は次のとおりです。自己資本比率:自己資本÷総資本時価ベースの自己資本比率:株式時価総額÷総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債÷営業キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー÷利払い2.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。3.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。4.有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。 ③ 財政状態の状況当連結会計年度末における財政状態の状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (資産)当連結会計年度末の資産の残高は、前期末に比べて23億4千1百万円増加の802億7千3百万円となりました。これは主に、現金及び預金などの流動資産の増加、投資有価証券などの投資その他の資産の増加によるものであります。 (負債)負債の残高は、前期末に比べて15億7千9百万円減少の465億5千6百万円となりました。これは主に、長期借入金などの固定負債の減少によるものであります。(純資産)純資産の残高は、前期末に比べて39億2千万円増加の337億1千6百万円となりました。これは主に、利益剰余金の増加によるものであります。当期末の連結自己資本比率は37.4%(前期末は33.9%)となりました。  ④ 生産、受注及び販売の実績   a.生産実績 当社グループは、主に国内貨物輸送サービスの提供をしております。従って、サービスの性格上、生産実績を定義することが困難であるため生産実績の記載は省略しております。 b.受注実績 生産実績と同様の理由により、記載を省略しております。 c.販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。セグメントの名称前連結会計年度当連結会計年度増減(千円)増減比(%)営業収益金額(千円)割合(%)営業収益金額(千円)割合(%)海運事業44,848,89091.748,797,37691.93,948,4868.8ホテル事業2,253,5454.62,548,3174.8294,77113.1不動産事業576,2221.2577,1821.19600.2その他事業1,207,2422.51,148,7262.2△58,515△4.8合計48,885,900100.053,071,602100.04,185,7028.6 (注)1.金額は、セグメント間の内部売上高又は振替高を除いた外部顧客に対する売上高によっております。2.その他の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、青果卸事業を含んでおります。3.主な相手先別の販売実績は、総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がいないため、記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 当連結会計年度の損益に関する分析当期における売上高は、41億8千5百万円増(8.6%増)の530億7千1百万円となりました。各セグメントの売上高の概要は、「(1) 経営成績等の状況の概要①経営成績の状況」に記載の通りであります。営業利益は、前年度に比べて11億7千2百万円増(76.5%増)の27億5百万円となりました。各セグメントの営業利益の概要は、「(1) 経営成績等の状況の概要①経営成績の状況」に記載の通りであります。経常利益は、営業外収益で主に受取配当金が増加したものの、営業外費用で支払利息が増加したこと等から前年度に比べて12億4千1百万円増(60.2%増)の33億2百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、前年度に比べて3億3千9百万円増(20.3%増)の20億1千3百万円となりました。 ② 当連結会計年度の財政状態の分析に関する分析当期における財政状態の概要は「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ③ 財政状態の状況」の項目をご参照ください。 ③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの主な資金需要につきましては、運転資金需要として海運事業の運用に関わる貨物費・燃料費・港費・船員費等の海運業費用や労務費等の役務原価、商品、材料等の仕入原価、人件費、その他物件費等の一般管理費があり、設備資金需要としては船舶や物流設備等への投資があります。その他の需要として借入金の返済、社債の償還等があります。これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、必要に応じて金融機関からの借入等による資金調達にて対応してまいります。なお、キャッシュ・フローの状況の詳細につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」の項目をご参照ください。 ④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たっては、会計上の見積りを行う必要があり、貸倒引当金や賞与引当金等の各引当金や退職給付に係る負債の計上、繰延税金資産の回収可能性の判断等につきましては、過去の実績や他の合理的な方法等により見積りを実施しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性が存在するため、これらの見積りと異なる場合があります。なお、当社グループの連結財務諸表で採用しております重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

事業リスク

主なリスクとして、地震や台風などの自然災害による船舶運航や港湾業務への支障、不慮の事故やテロによる船舶運航上のリスクが挙げられます。また、船舶燃料油価格の急激な変動や金利上昇も業績に影響を与える可能性があります。さらに、専門性の高い船員の確保や人件費の増加、保有資産の価格変動、サイバー攻撃、そしてCO2削減目標達成のための追加費用もリスク要因となります。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,841 文字
3 【事業等のリスク】当社グループの業績は、今後起こり得る様々な要因により影響を受ける可能性があります。以下には当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しています。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ① 自然災害に対するリスク当社グループでは、船舶による海上貨物輸送を主な業務としております。このため、地震・台風等の自然災害によって、船舶の運航、港湾荷役、車両運行などの業務遂行に支障をきたすことがあります。この様な場合、売上高の減少等により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対応するため、当社グループでは、事業継続計画の策定により、災害時の初動対応や連絡体制を確立し、有事におけるバックアップ拠点の体制を整備するなどの対策を講じております。 ② 船舶運航上のリスク当社グループの海運事業において、船舶の運航、港湾荷役等は平素より安全運航、安全作業に最大の注意を払い、各種保険への備えとともに、安全管理規程を遵守し、安全対策に取り組んでおりますが、不慮の事故や自然災害、テロ等に遭遇する可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対応するため、当社グループでは、年1回海陸合同演習を実施し、全社的な教育・訓練を行うなどの対策を講じております。 ③ 船舶燃料油価格の影響当社グループが運航する船舶の燃料油価格は、近年、急騰・急落と大きな変動があり、取引先に対して「燃料油価格変動調整金」の協力をお願いしておりますが、燃料油価格の著しい変動等によって、業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは引き続き運航の効率化に努めるとともに、燃料油価格にかかる情報収集を進めています。 ④ 金利の変動当社グループの設備・運転資金は主に金融機関から調達しております。当期においては大きな調達金利の上昇はありませんでしたが、調達金利の上昇が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、従来よりコミットメントラインの活用や金利の固定化に努めております。 ⑤ 人材の確保当社グループは、労働集約型の事業を展開しており、船員など専門性が高く質の高い人材の確保が必要であり、人材確保のために人件費の増加が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対応するため、当社グループでは、引き続き良好な就業環境の整備など優秀な人材の定着に向け対策を講じるとともに、マニュアルの整備・運用により世代間の円滑な技術伝承を進めております。 ⑥ 資産価格の変動に対するリスク当社グループは、保有する資産(船舶、土地、建物、投資有価証券等)について、経済情勢や市況の変化等によって資産価値が大幅に下落した場合は、当該資産の処分等に伴う損失や減損損失の認識によって、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは引き続き業績のモニタリングにより、リスクへの対策を講じるよう努めております。 ⑦ サイバーリスク当社グループでは、業務全般においてデータシステムを活用し、内外との接続に必要なIT環境が整備・運用されており、サイバーインシデントが発生した場合、経済的損失や社会的信用の失墜が顕在化するリスクがあります。特に顧客の個人情報を取得・保有している事業においては上述のリスクに加え、損害賠償請求や行政指導が発生し、当社グループの業績および財務状況に多大な影響を及ぼす可能性があります。これらのリスクに対応するため、当社グループでは、機密性・可用性・完全性のサイバーセキュリティの三原則に則り、最新技術の導入に努めるとともに、専門家との連携を進めております。 ⑧ 経営戦略に関連する環境保全のリスク当社グループが中期経営計画で掲げるサステナビリティ経営の目標値として、令和12年度までの内航海運のCO2削減目標を17%(平成25年度比)としております。当社グループの海運事業において、CO2削減目標達成に資する船舶関連技術の導入および次世代燃料への転換等による追加の費用が必要となる場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、船舶関連技術の導入時などに、費用と効果の試算を進め本リスクの低減に努めます。

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