経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(以下「NXグループ」という。)が判断したものです。 (1)長期ビジョン NXグループは、企業理念を拠り所として、創業以来ものを運ぶことを通して、人、企業、地域を結び、社会の発展を支えてきました。この変わらぬ使命を果たすため、社会の変化をとらえ、自らを進化させ続けます。また、安全に徹し、環境に配慮し、世界を舞台に全ての力を結集して、物流から新たな価値を創造することに挑戦していきます。そして、いつの時代にも、社会から求められ、信頼されることを誇りに行動します。この企業理念に込められた想いを実践していくために、創立100周年の節目となる2037年のありたい姿として「グローバル市場で存在感を持つロジスティクスカンパニー」に成長することを長期ビジョンに掲げております。長期ビジョンの実現には、ロジスティクスを通じて持続可能な社会の実現に貢献する企業であり続けるとともに、NXグループ自らが持続的な成長を果たす企業であり続けなければなりません。そのためには、多様な社員が、お客様や社会を支える仕事に誇りを持って活躍し、幸せを感じる企業であり続けられるよう邁進してまいります。「安全・コンプライアンス・品質」に対するこだわりを基本とした現場力、企業メッセージ「We Find the Way」に表現されるお客様第一の姿勢は、大切にする価値観としてこれからも徹底的にこだわっていきます。加えて、NXグループがグローバル市場での成長を加速していくために、グループ・グローバルで全体最適やありたい姿・長期ビジョンに対するバックキャストで物事を捉えられるよう社員一人ひとりの意識と行動を変容させ、自律的で挑戦的な価値観を醸成させる企業風土への変革を進めてまいります。そのような変革を通して、NXグループが「イノベーションによる新たな価値創造」、つまり、ロジスティクスを通じてお客様や社会へ新たな価値を提供していくことで、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。そして、その先にある「グローバル市場で存在感を持つロジスティクスカンパニー」という姿を、NXグループ全体で共有し、その実現に向け進んでまいります。 長期ビジョンの実現に向けたステップを、上図に示しております。グローバル市場での存在感を高めるべく、2037年度に海外売上比率50%を目指すという長期目標を掲げ、2024年1月から「NXグループ経営計画2028」をスタートしました。本計画の2年目となる2025年度におきましては、計画に掲げた諸施策の取組みを進めるとともに、企業価値向上に向けた取組みを強化してまいりました。不確実性の高い環境に適応しながら、長期的な目標を見据えたバックキャストの考え方に基づき、経営計画に掲げる諸施策を実行し企業価値の向上に努めるとともに、長期ビジョンの実現に向けて取り組んでまいります。 (2)NXグループ経営計画2028 Dynamic Growth 2.0 “ Accelerating Sustainable Growth ~持続的な成長の加速~ ”①経営計画の取組みNXグループは、長期ビジョンの実現に向けたバックキャスト思考のもと、2024年1月1日より、5年間の経営計画「NXグループ経営計画2028 Dynamic Growth 2.0 “ Accelerating Sustainable Growth ~持続的な成長の加速~ ”」を策定し、グループ価値の向上を目指して取り組んでまいりました。 ■基本方針・グループ全体最適志向の下、グローバルな競争力の向上と事業の成長を実現する。・明確な事業ポートフォリオと役割分担のもと、事業の競争力・収益性を高め、企業価値を高める。・社会課題解決や持続可能社会の実現へ貢献するサステナビリティ経営を実践し、顧客・社会・株主・社員から選ばれる企業グループへ変革する。上記、3点を掲げ、重要な数値目標(KGI)として、2028年度における売上収益3兆円、事業利益1,500億円、ROE 10%以上を目指します。 ■重点取組み「グローバル市場での事業成長の加速」ロジスティクスソリューションの提供を通じてお客様の課題解決を実現することをコンセプトとして、アカウントマネジメントの高度化の取組みとEnd to Endソリューションの提供に注力してまいりました。また、M&Aの取組みとして、cargo-partner社との拠点統合などのシナジー創出活動に加えて、2025年2月にSimon Hegele社を買収し、欧州におけるヘルスケア産業の取扱い拡大に取り組んでまいりました。重要なエリア戦略であるインド事業については、半導体やテクノロジー、ライフスタイル関連を中心に拡販を推進してまいりました。 ≪主なKPI≫・海外売上(M&A含む)・重点産業売上、倉庫・配送等売上・航空フォワーディング数量(t)、海上フォワーディング数量(TEU) 「日本事業の再構築」日本通運株式会社(以下「日本通運」という。)では2025年1月に社内カンパニー制を導入し、マーケット特性の異なるエリアごとに組織を区分けし、経営資源の適切かつ効率的な再配置を進めてまいりました。関東甲信越・中部・関西エリアでは売上拡大を伴う利益の最大化を目的として、エリア軸からフォワーディング・ロジスティクスの事業軸とアカウント営業を主とする顧客軸組織へ、各カンパニー(East:北海道・東北、West:中国・四国・九州)は資本効率の向上に注力すべく、ROICを経営目標数値として設定し、事業構造の改革による作業・事務の効率化に取り組んでまいりました。 ≪主なKPI≫・売上、事業利益、事業利益率(ロジスティクス日本セグメント)・料金改定による効果額・カンパニー別ROIC 「サステナビリティ経営の推進」重要課題(マテリアリティ)の一つである「サステナブル・ソリューションの開発・強化」において、低炭素輸送商品など脱炭素ロジスティクスソリューションの提供をはじめ、お客様のサステナビリティ課題の解決やビジネス成長に資するソリューションを提供する体制を強化いたしました。また、気候変動への対応として、2025年6月にSBT※短期目標の認定を取得したほか、人権尊重への取組みとして、主要グループ会社においてサプライヤー人権デューデリジェンスを開始するなど、持続可能なサプライチェーンの構築に向けた基盤整備を進めてまいりました。 ※Science Based Targets:パリ協定の温室効果ガス排出削減目標と整合した企業が設定する削減目標 ≪主なKPI≫・脱炭素ロジスティクスソリューション販売数(日本通運)・CO2排出量の削減量(Scope1~3)・NXコアエンゲージメントスコア 「企業価値向上に向けた取組み」 2025年2月に「企業価値の向上に向けた取組み」をアップデートし、アセットの保有戦略の見直しを含めたバランスシートマネジメントの強化、資本政策の見直しと事業ポートフォリオマネジメントなどの取組みを強化してまいりました。アセットの保有戦略の見直しとして、低収益な事業用資産及び投資用不動産を対象に売却を進めるとともに、事業ポートフォリオマネジメントでは、事業の資本収益性と成長性による定量評価と、NXグループにおける位置付けやシナジー、事業の成長性、ベストオーナー観点などの定性評価を行い、一部事業の譲渡などを進めてまいりました。 ≪主なKPI≫・ROE、ROIC、自己資本比率 ②経営計画における経営数値目標及び実績について■経営数値目標経営計画の2年目となる2025年度の実績及び最終目標に対する進捗状況は、以下のとおりです。 (単位:億円、%)項目2023年12月期実績2024年12月期実績2025年12月期実績2028年度最終目標最終目標数値進捗率売上収益22,39025,77625,74830,00085.8事業利益8126356591,50043.9事業利益率3.62.52.65.0-親会社の所有者に帰属する当期利益370317261,0002.6海外売上収益5,8559,2629,11712,00076.0ROE4.83.80.310.0以上- ※「海外売上収益」は連結調整後数値となります。※国際会計基準(IFRS会計基準)に基づく金額を記載しています。 セグメント別(単位:億円、%)セグメント項目2023年12月期実績2024年12月期実績2025年12月期実績2028年度最終目標最終目標数値進捗率日本売上収益12,56512,62012,60313,50093.4事業利益48540544579056.3米州売上収益1,5121,5301,3802,18063.3事業利益92535713542.2欧州売上収益1,9265,0175,2792,530208.7事業利益981124713036.2東アジア売上収益1,5761,7391,6582,22074.7事業利益37455711051.8南アジア・オセアニア売上収益1,4081,5761,5542,17071.6事業利益83543212525.6警備輸送売上収益67868569573095.2事業利益3324244060.0重量品建設売上収益51150048558083.6事業利益6553537075.7物流サポート売上収益4,2584,2044,4674,76093.8事業利益13812216116597.6 ※連結調整前数値、億円未満切捨てとなります。※国際会計基準(IFRS会計基準)に基づく金額を記載しています。※欧州の2025年12月期実績にはM&A(cargo-partner社、Tramo社、Simon Hegele社)の実績を含んでおります。 ■経営計画各種戦略の実施状況及び経営成績についての評価経営計画達成に向けた2025年度の重点戦略の取組み、及びKPIの進捗状況、それらについての分析と評価については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績」をご覧下さい。 ■資本政策≪目標数値≫・ROE 10.0%以上・配当性向 40%以上・総還元性向 55%以上(2024年度~2028年度累計)・自己資本比率 35%程度 ≪実績の推移≫ ③対処すべき課題今後の経済動向につきましては、米国の関税政策による減速懸念の緩和や人工知能(AI)への投資加速などにより底堅い成長が期待される一方で、長引く貿易摩擦や政策の不確実性に加えて、国家間の新たな経済的対立リスクの高まりなど引き続き不透明な状況が続くことが予測されます。物流業界におきましては、こうした地政学・地経学リスクが常態化してきている実態を踏まえ、長期的なサプライチェーンの安定性を確保する役割が一層期待されており、さらには、気候変動や慢性的な人材不足への対応など社会課題の解決に資するロジスティクスソリューションの提供が求められております。NXグループは、このような経営環境のもと、創立100周年となる2037年にありたい姿として定めた「グローバル市場で存在感を持つロジスティクスカンパニー」という長期ビジョンの実現に向けて、5年間の経営計画である「NXグループ経営計画2028 Dynamic Growth 2.0 “ Accelerating Sustainable Growth ~持続的な成長の加速~ ”」の達成に向けて、引き続き取り組んでまいります。 「グローバル市場での事業成長の加速」お客様の課題解決のため、グローバルに展開するネットワークやナレッジを駆使したEnd to Endソリューションの提供に引き続き注力してまいります。この取組みを加速していくにあたり、アカウントマネジメントによる顧客基盤の強化と提供ソリューションの拡充に加えて、M&Aによる海外の顧客基盤獲得と重点産業におけるインフラ拡充を進めてまいります。また、被買収会社へのPMIとして、事業拡大と収益性の拡大に資する活動に取り組んでまいります。エリア戦略では、インドでの事業拡大に引き続き取り組んでいくとともに、地政学的な情勢を踏まえた生産拠点の移転や消費市場の変容等によるサプライチェーンの変化に対応するため、汎アジアや環インド洋、新興地域開発といった観点で、従来の枠組みに拘らない取組みにも注力してまいります。 「日本事業の再構築」アカウント専任体制の整備が完了した日本通運におきましては、アカウントマネジメントによる顧客基盤の強化、ロジスティクス事業や重点産業での取扱い拡大を進め、売上拡大による利益の最大化を図るとともに、作業戦力の一元管理や事務作業の集中化、組織の統合などの取組みにより、収益性・資本効率の改善に一層注力してまいります。また、低収益会社や拠点における収益改善活動を継続的に推進するとともに、経営資源の最適配分を目的とした事業ポートフォリオマネジメントを引き続き進めてまいります。具体的には、事業譲渡や統合、再編などの選択肢を含め、各事業の成長性・収益性を総合的に評価し、NXグループ全体の競争力強化につなげてまいります。 「サステナビリティ経営の推進」サステナビリティ経営における重要課題(マテリアリティ)への取組みを継続的に進めていくとともに、非財務情報の開示充実にも取り組んでまいります。重要課題への取組みとして、お客様のサステナビリティ課題の解決に共に取り組み、企業価値向上に貢献できるようサステナブル・ソリューションの開発を強化してまいります。加えて、人的資本経営を通じてWell-beingの充実やインクルーシブな職場風土の構築を進め、多様で優秀な人財一人ひとりのパフォーマンスを上げることで、労働生産性の向上やイノベーションによる価値創出が図られるよう、イノベーションを生む人財力の向上に引き続き取り組んでまいります。非財務情報開示の充実は、非財務資本の強化や株主資本コストの低減の観点からも重要な取組みと位置付けており、重要課題への取組内容を適切に開示していくことで、開示規制への対応やESG評価の向上を図り、グループ全体でサステナビリティ経営の深化を進めてまいります。 「企業価値向上に向けた取組み」企業価値向上に向けた取組みとして、経営計画に定めた成長戦略の実行により事業利益の拡大を図るとともに、低収益資産の売却などを通じた高収益事業へのシフトと、事業ポートフォリオマネジメントの推進による成長事業への集中と低収益・ノンコア事業の整理を進めてまいります。また、現経営計画の中間年度となる2026年はコストコントロールを強化して、全社的な間接部門コストの削減に取り組んでまいります。これらの取組みにより生み出したキャッシュは、財務健全性を維持しながら、コア事業であるグローバルロジスティクス事業への投資や株主還元にバランスよく配分していくことで、資本創出の好循環を生み出し、持続的な企業価値向上を目指してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(以下「NXグループ」という。)が判断したものです。 (1)長期ビジョン NXグループは、企業理念を拠り所として、創業以来ものを運ぶことを通して、人、企業、地域を結び、社会の発展を支えてきました。この変わらぬ使命を果たすため、社会の変化をとらえ、自らを進化させ続けます。また、安全に徹し、環境に配慮し、世界を舞台に全ての力を結集して、物流から新たな価値を創造することに挑戦していきます。そして、いつの時代にも、社会から求められ、信頼されることを誇りに行動します。この企業理念に込められた想いを実践していくために、創立100周年の節目となる2037年のありたい姿として「グローバル市場で存在感を持つロジスティクスカンパニー」に成長することを長期ビジョンに掲げております。長期ビジョンの実現には、ロジスティクスを通じて持続可能な社会の実現に貢献する企業であり続けるとともに、NXグループ自らが持続的な成長を果たす企業であり続けなければなりません。そのためには、多様な社員が、お客様や社会を支える仕事に誇りを持って活躍し、幸せを感じる企業であり続けられるよう邁進してまいります。「安全・コンプライアンス・品質」に対するこだわりを基本とした現場力、企業メッセージ「We Find the Way」に表現されるお客様第一の姿勢は、大切にする価値観としてこれからも徹底的にこだわっていきます。加えて、NXグループがグローバル市場での成長を加速していくために、グループ・グローバルで全体最適やありたい姿・長期ビジョンに対するバックキャストで物事を捉えられるよう社員一人ひとりの意識と行動を変容させ、自律的で挑戦的な価値観を醸成させる企業風土への変革を進めてまいります。そのような変革を通して、NXグループが「イノベーションによる新たな価値創造」、つまり、ロジスティクスを通じてお客様や社会へ新たな価値を提供していくことで、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。そして、その先にある「グローバル市場で存在感を持つロジスティクスカンパニー」という姿を、NXグループ全体で共有し、その実現に向け進んでまいります。 長期ビジョンの実現に向けたステップを、上図に示しております。グローバル市場での存在感を高めるべく、2037年度に海外売上比率50%を目指すという長期目標を掲げ、2024年1月から「NXグループ経営計画2028」をスタートしました。本計画の2年目となる2025年度におきましては、計画に掲げた諸施策の取組みを進めるとともに、企業価値向上に向けた取組みを強化してまいりました。不確実性の高い環境に適応しながら、長期的な目標を見据えたバックキャストの考え方に基づき、経営計画に掲げる諸施策を実行し企業価値の向上に努めるとともに、長期ビジョンの実現に向けて取り組んでまいります。 (2)NXグループ経営計画2028 Dynamic Growth 2.0 “ Accelerating Sustainable Growth ~持続的な成長の加速~ ”①経営計画の取組みNXグループは、長期ビジョンの実現に向けたバックキャスト思考のもと、2024年1月1日より、5年間の経営計画「NXグループ経営計画2028 Dynamic Growth 2.0 “ Accelerating Sustainable Growth ~持続的な成長の加速~ ”」を策定し、グループ価値の向上を目指して取り組んでまいりました。 ■基本方針・グループ全体最適志向の下、グローバルな競争力の向上と事業の成長を実現する。・明確な事業ポートフォリオと役割分担のもと、事業の競争力・収益性を高め、企業価値を高める。・社会課題解決や持続可能社会の実現へ貢献するサステナビリティ経営を実践し、顧客・社会・株主・社員から選ばれる企業グループへ変革する。上記、3点を掲げ、重要な数値目標(KGI)として、2028年度における売上収益3兆円、事業利益1,500億円、ROE 10%以上を目指します。 ■重点取組み「グローバル市場での事業成長の加速」ロジスティクスソリューションの提供を通じてお客様の課題解決を実現することをコンセプトとして、アカウントマネジメントの高度化の取組みとEnd to Endソリューションの提供に注力してまいりました。また、M&Aの取組みとして、cargo-partner社との拠点統合などのシナジー創出活動に加えて、2025年2月にSimon Hegele社を買収し、欧州におけるヘルスケア産業の取扱い拡大に取り組んでまいりました。重要なエリア戦略であるインド事業については、半導体やテクノロジー、ライフスタイル関連を中心に拡販を推進してまいりました。 ≪主なKPI≫・海外売上(M&A含む)・重点産業売上、倉庫・配送等売上・航空フォワーディング数量(t)、海上フォワーディング数量(TEU) 「日本事業の再構築」日本通運株式会社(以下「日本通運」という。)では2025年1月に社内カンパニー制を導入し、マーケット特性の異なるエリアごとに組織を区分けし、経営資源の適切かつ効率的な再配置を進めてまいりました。関東甲信越・中部・関西エリアでは売上拡大を伴う利益の最大化を目的として、エリア軸からフォワーディング・ロジスティクスの事業軸とアカウント営業を主とする顧客軸組織へ、各カンパニー(East:北海道・東北、West:中国・四国・九州)は資本効率の向上に注力すべく、ROICを経営目標数値として設定し、事業構造の改革による作業・事務の効率化に取り組んでまいりました。 ≪主なKPI≫・売上、事業利益、事業利益率(ロジスティクス日本セグメント)・料金改定による効果額・カンパニー別ROIC 「サステナビリティ経営の推進」重要課題(マテリアリティ)の一つである「サステナブル・ソリューションの開発・強化」において、低炭素輸送商品など脱炭素ロジスティクスソリューションの提供をはじめ、お客様のサステナビリティ課題の解決やビジネス成長に資するソリューションを提供する体制を強化いたしました。また、気候変動への対応として、2025年6月にSBT※短期目標の認定を取得したほか、人権尊重への取組みとして、主要グループ会社においてサプライヤー人権デューデリジェンスを開始するなど、持続可能なサプライチェーンの構築に向けた基盤整備を進めてまいりました。 ※Science Based Targets:パリ協定の温室効果ガス排出削減目標と整合した企業が設定する削減目標 ≪主なKPI≫・脱炭素ロジスティクスソリューション販売数(日本通運)・CO2排出量の削減量(Scope1~3)・NXコアエンゲージメントスコア 「企業価値向上に向けた取組み」 2025年2月に「企業価値の向上に向けた取組み」をアップデートし、アセットの保有戦略の見直しを含めたバランスシートマネジメントの強化、資本政策の見直しと事業ポートフォリオマネジメントなどの取組みを強化してまいりました。アセットの保有戦略の見直しとして、低収益な事業用資産及び投資用不動産を対象に売却を進めるとともに、事業ポートフォリオマネジメントでは、事業の資本収益性と成長性による定量評価と、NXグループにおける位置付けやシナジー、事業の成長性、ベストオーナー観点などの定性評価を行い、一部事業の譲渡などを進めてまいりました。 ≪主なKPI≫・ROE、ROIC、自己資本比率 ②経営計画における経営数値目標及び実績について■経営数値目標経営計画の2年目となる2025年度の実績及び最終目標に対する進捗状況は、以下のとおりです。 (単位:億円、%)項目2023年12月期実績2024年12月期実績2025年12月期実績2028年度最終目標最終目標数値進捗率売上収益22,39025,77625,74830,00085.8事業利益8126356591,50043.9事業利益率3.62.52.65.0-親会社の所有者に帰属する当期利益370317261,0002.6海外売上収益5,8559,2629,11712,00076.0ROE4.83.80.310.0以上- ※「海外売上収益」は連結調整後数値となります。※国際会計基準(IFRS会計基準)に基づく金額を記載しています。 セグメント別(単位:億円、%)セグメント項目2023年12月期実績2024年12月期実績2025年12月期実績2028年度最終目標最終目標数値進捗率日本売上収益12,56512,62012,60313,50093.4事業利益48540544579056.3米州売上収益1,5121,5301,3802,18063.3事業利益92535713542.2欧州売上収益1,9265,0175,2792,530208.7事業利益981124713036.2東アジア売上収益1,5761,7391,6582,22074.7事業利益37455711051.8南アジア・オセアニア売上収益1,4081,5761,5542,17071.6事業利益83543212525.6警備輸送売上収益67868569573095.2事業利益3324244060.0重量品建設売上収益51150048558083.6事業利益6553537075.7物流サポート売上収益4,2584,2044,4674,76093.8事業利益13812216116597.6 ※連結調整前数値、億円未満切捨てとなります。※国際会計基準(IFRS会計基準)に基づく金額を記載しています。※欧州の2025年12月期実績にはM&A(cargo-partner社、Tramo社、Simon Hegele社)の実績を含んでおります。 ■経営計画各種戦略の実施状況及び経営成績についての評価経営計画達成に向けた2025年度の重点戦略の取組み、及びKPIの進捗状況、それらについての分析と評価については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績」をご覧下さい。 ■資本政策≪目標数値≫・ROE 10.0%以上・配当性向 40%以上・総還元性向 55%以上(2024年度~2028年度累計)・自己資本比率 35%程度 ≪実績の推移≫ ③対処すべき課題今後の経済動向につきましては、米国の関税政策による減速懸念の緩和や人工知能(AI)への投資加速などにより底堅い成長が期待される一方で、長引く貿易摩擦や政策の不確実性に加えて、国家間の新たな経済的対立リスクの高まりなど引き続き不透明な状況が続くことが予測されます。物流業界におきましては、こうした地政学・地経学リスクが常態化してきている実態を踏まえ、長期的なサプライチェーンの安定性を確保する役割が一層期待されており、さらには、気候変動や慢性的な人材不足への対応など社会課題の解決に資するロジスティクスソリューションの提供が求められております。NXグループは、このような経営環境のもと、創立100周年となる2037年にありたい姿として定めた「グローバル市場で存在感を持つロジスティクスカンパニー」という長期ビジョンの実現に向けて、5年間の経営計画である「NXグループ経営計画2028 Dynamic Growth 2.0 “ Accelerating Sustainable Growth ~持続的な成長の加速~ ”」の達成に向けて、引き続き取り組んでまいります。 「グローバル市場での事業成長の加速」お客様の課題解決のため、グローバルに展開するネットワークやナレッジを駆使したEnd to Endソリューションの提供に引き続き注力してまいります。この取組みを加速していくにあたり、アカウントマネジメントによる顧客基盤の強化と提供ソリューションの拡充に加えて、M&Aによる海外の顧客基盤獲得と重点産業におけるインフラ拡充を進めてまいります。また、被買収会社へのPMIとして、事業拡大と収益性の拡大に資する活動に取り組んでまいります。エリア戦略では、インドでの事業拡大に引き続き取り組んでいくとともに、地政学的な情勢を踏まえた生産拠点の移転や消費市場の変容等によるサプライチェーンの変化に対応するため、汎アジアや環インド洋、新興地域開発といった観点で、従来の枠組みに拘らない取組みにも注力してまいります。 「日本事業の再構築」アカウント専任体制の整備が完了した日本通運におきましては、アカウントマネジメントによる顧客基盤の強化、ロジスティクス事業や重点産業での取扱い拡大を進め、売上拡大による利益の最大化を図るとともに、作業戦力の一元管理や事務作業の集中化、組織の統合などの取組みにより、収益性・資本効率の改善に一層注力してまいります。また、低収益会社や拠点における収益改善活動を継続的に推進するとともに、経営資源の最適配分を目的とした事業ポートフォリオマネジメントを引き続き進めてまいります。具体的には、事業譲渡や統合、再編などの選択肢を含め、各事業の成長性・収益性を総合的に評価し、NXグループ全体の競争力強化につなげてまいります。 「サステナビリティ経営の推進」サステナビリティ経営における重要課題(マテリアリティ)への取組みを継続的に進めていくとともに、非財務情報の開示充実にも取り組んでまいります。重要課題への取組みとして、お客様のサステナビリティ課題の解決に共に取り組み、企業価値向上に貢献できるようサステナブル・ソリューションの開発を強化してまいります。加えて、人的資本経営を通じてWell-beingの充実やインクルーシブな職場風土の構築を進め、多様で優秀な人財一人ひとりのパフォーマンスを上げることで、労働生産性の向上やイノベーションによる価値創出が図られるよう、イノベーションを生む人財力の向上に引き続き取り組んでまいります。非財務情報開示の充実は、非財務資本の強化や株主資本コストの低減の観点からも重要な取組みと位置付けており、重要課題への取組内容を適切に開示していくことで、開示規制への対応やESG評価の向上を図り、グループ全体でサステナビリティ経営の深化を進めてまいります。 「企業価値向上に向けた取組み」企業価値向上に向けた取組みとして、経営計画に定めた成長戦略の実行により事業利益の拡大を図るとともに、低収益資産の売却などを通じた高収益事業へのシフトと、事業ポートフォリオマネジメントの推進による成長事業への集中と低収益・ノンコア事業の整理を進めてまいります。また、現経営計画の中間年度となる2026年はコストコントロールを強化して、全社的な間接部門コストの削減に取り組んでまいります。これらの取組みにより生み出したキャッシュは、財務健全性を維持しながら、コア事業であるグローバルロジスティクス事業への投資や株主還元にバランスよく配分していくことで、資本創出の好循環を生み出し、持続的な企業価値向上を目指してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度との比較分析にあたっては、当該見直し反映後の金額によっております。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてNXグループが判断したものです。 (1)経営成績当連結会計年度の世界経済は、インフレの鈍化と漸進的な金融緩和が追い風となり、新興国を中心に底堅さをみせ、緩やかに成長した一方で、米国の関税政策や各国の対応策を巡る経済の不透明感の高まりや、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化、中東情勢の不安定化等、地政学リスクや経済安全保障上の不確実性は依然として高い状況で推移いたしました。このような経済情勢のなか、当社事業を取り巻く環境としましては、国際物流では、米国の関税措置の影響による駆け込み需要が一部ではみられたものの、その反動も含めて当社の主力である日本を含むアジア発は総じて低調な荷動きとなりました。加えて、航空貨物、海運貨物ともに運賃相場の下落の影響を受ける状況で推移いたしました。国内物流では、個人消費が緩やかな回復をみせ、設備投資にも持ち直しの動きがみられたものの、荷動きは総じて力強さに欠ける状況で推移いたしました。また、労働力不足の深刻化、燃料費の高止まりや物価高による輸送原価の上昇、環境規制対応に伴うコスト増等、物流業界全体で構造的な課題への対応が必要な状況にありました。引き続き、地政学リスクや経済安全保障上の不確実性によるサプライチェーンへの影響、労働力不足や各種コストの上昇等に注視が必要な状況にあります。NXグループは、このような経営環境のもと、2024年1月にスタートいたしました5年間の経営計画「NXグループ経営計画2028 Dynamic Growth 2.0 “Accelerating Sustainable Growth ~持続的な成長の加速~”」の2年目となる当連結会計年度は、よりスピード感をもって長期ビジョンである「グローバル市場で存在感を持つロジスティクスカンパニー」の実現に向け、経営計画に掲げる「グローバル市場での事業成長の加速」「日本事業の再構築」「サステナビリティ経営の推進」の取組みを進めるとともに、「企業価値向上に向けた取組み」を強化してまいりました。当連結会計年度につきましては、売上収益は、Simon Hegele社のグループ参入による増収要因があった一方、国内における特積み事業の統合等による減収要因が影響し、前年同期に比べ減収となりました。セグメント利益は、国内事業の収益性改善や物流サポート事業が堅調に推移したこと等により、前年同期に比べ増益となりました。 「グローバル市場での事業成長の加速」サプライチェーン全体を俯瞰し、トータルなロジスティクスソリューションを通じてお客様の課題解決を実現することをコンセプトとして、アカウントマネジメントの高度化の取組みを進めるとともに、End to Endソリューションの提供に注力してまいりました。日本を中心に蓄積された知見を共通インフラとして、成功事例の積み上げによるソリューションの展開を進め、日系企業のみならず非日系グローバルアカウントにおいて、高品質なサービス提供が評価され、それを契機として他地域の業務獲得へと発展する事例も増えてきました。M&Aによるグローバル事業の強化の取組みとして、cargo-partner社とのシナジー創出を目的とした、フォワーディング事業における共同購買の推進や営業面でのクロスセル、世界各地の法人や拠点の集約・統廃合に取り組んでまいりました。また、2025年2月には、医療機器等のロジスティクスサービスに強みを持ち、ドイツを主たる拠点とするSimon Hegele社を買収し、コントラクトロジスティクスの主戦場とされる欧州において、同社のインフラを活かしたヘルスケア産業の取扱い拡大に取り組んでまいりました。重要なエリア戦略であるインド事業の拡大につきましては、重点エリア・産業別に営業戦略を定め、半導体やテクノロジー、ライフスタイル関連を中心にフォワーディングやロジスティクスの拡販を推進してまいりました。 主なKPIの進捗は、以下のとおりです。重点産業(売上収益)2025年実績2024年度実績前年対比増減率2028年目標テクノロジー基盤領域:電機電子成長、挑戦領域:産業用機械3,001億円3,054億円△1.7%4,000億円モビリティ基盤領域:自動車成長、挑戦領域:建機、農機、鉄道、航空機2,490億円2,650億円△6.0%2,600億円ライフスタイル基盤領域:アパレル成長、挑戦領域:家具、装飾品、コスメティクス1,503億円1,543億円△2.7%1,600億円ヘルスケア成長、挑戦領域:医薬品、医療機器1,127億円1,077億円+4.7%1,300億円半導体成長、挑戦領域:半導体625億円593億円+5.4%1,000億円 ※日本通運株式会社、海外4セグメント合計(cargo-partner社、Tramo社、Simon Hegele社は除く) フォワーディングの拡販2025年実績2024年実績前年対比増減率2028年目標航空フォワーディング数量93.3万t92.1万t+1.3%130万t海運フォワーディング数量85.1万TEU89.9万TEU△5.3%140万TEU ロジスティクスソリューションの提供強化(売上収益)2025年実績2024年実績前年対比増減率2028年目標倉庫・配送等売上4,974億円4,818億円+3.2%5,900億円 ※倉庫・配送等売上にはcargo-partner社、Simon Hegele社は含まない。 「日本事業の再構築」日本事業の再構築の根幹となる事業基盤の変革の取組みとして、日本通運では2025年1月に社内カンパニー制を導入し、マーケット特性の異なるエリアごとに組織を区分けし、それぞれの経営目標の達成に向け、経営資源の適切かつ効率的な再配置を進めてまいりました。関東甲信越・中部・関西エリアでは売上拡大を伴う利益の最大化を目的として、これまでのエリア軸組織からフォワーディング・ロジスティクスの事業軸及びアカウント営業を主とする顧客軸組織への再編を進めてまいりました。一方、各カンパニー(East:北海道・東北、West:中国・四国・九州)は利益率・資本効率の向上に注力すべく、ROICを経営目標数値として設定し、事業構造の改革や組織の統合による作業・事務の効率化に取り組んでまいりました。 「サステナビリティ経営の推進」サステナビリティ経営を全ての事業活動の基盤と位置付け、企業価値の向上と社会価値の創出の両立を実現するため、重要課題(マテリアリティ)の解決に向けた取組みを着実に進めてまいりました。重要課題の一つである「サステナブル・ソリューションの開発・強化」においては、モーダルシフトや低炭素輸送商品などの脱炭素ロジスティクスソリューションの提供をはじめ、お客様のサステナビリティ課題の解決やビジネス成長に資するソリューションをサプライチェーン全体で提供する体制を強化いたしました。また、お客様や社会からの期待も高い気候変動への対応として、2025年6月にSBT短期目標の認定を取得したほか、人権尊重への取組みとして、主要グループ会社においてサプライヤー人権デューデリジェンスを開始する等、持続可能なサプライチェーンの構築に向けた基盤整備を進めてまいりました。 「企業価値向上に向けた取組み」長期ビジョンの実現に向けた第2ステップと位置づけた現経営計画目標の達成に向けて2025年2月に「企業価値の向上に向けた取組み」をアップデートし、アセットの保有戦略の見直しを含めたバランスシートマネジメントの強化、資本政策の見直しと事業ポートフォリオマネジメント等の取組みを強化してまいりました。アセットの保有戦略の見直しとしまして、資産の時価に対してハードルレートとして設定したROIC5%を下回る低収益な事業用資産及び投資用不動産を対象に、売却あるいはセール・アンド・リースバックを進めてまいりました。また、事業ポートフォリオマネジメントでは、「事業ポートフォリオに関する基本方針」を定め、事業の資本収益性と成長性による定量評価と、NXグループにおける位置付けやシナジー、事業の成長性、ベストオーナー観点等の定性評価をおこない、別荘地管理事業等の事業譲渡を進めてまいりました。 NXグループの当連結会計年度の業績は、売上収益は2兆5,748億円と前年同期に比べ28億円、0.1%の減収となり、営業利益は514億円と前年同期に比べ24億円、4.9%の増益となりましたが、為替の影響等により、税引前利益は417億円と前年同期に比べ101億円、19.5%の減益となり、親会社の所有者に帰属する当期利益は26億円と前年同期に比べ290億円、91.5%の減益となりました。 報告セグメントの業績概況は以下のとおりであります。 売上収益の明細セグメントの名称前連結会計年度(自 2024年 1月 1日 至 2024年12月31日)(百万円)当連結会計年度(自 2025年 1月 1日 至 2025年12月31日)(百万円)ロジスティクス日本1,262,0271,260,364米州153,068138,004欧州501,757527,949東アジア173,913165,801南アジア・オセアニア157,655155,437警備輸送68,53869,504重量品建設50,06848,597物流サポート420,489446,727計2,787,5182,812,386調整額△209,874△237,560合計2,577,6432,574,826 セグメント利益の明細セグメントの名称前連結会計年度(自 2024年 1月 1日 至 2024年12月31日)(百万円)当連結会計年度(自 2025年 1月 1日 至 2025年12月31日)(百万円)ロジスティクス日本40,52944,511米州5,3635,768欧州11,2474,796東アジア4,5325,708南アジア・オセアニア5,4723,257警備輸送2,4072,493重量品建設5,3015,307物流サポート12,23316,129計87,08887,972調整額△23,504△21,991合計63,58465,980 ①日本(ロジスティクス)料金改定の効果があったものの、航空貨物及び海運貨物を始めとした各種取扱いが減少し、売上収益は1兆2,603億円と前年同期に比べ16億円、0.1%の減収となりましたが、各種コスト削減効果により、セグメント利益は445億円と前年同期に比べ39億円、9.8%の増益となりました。 ②米州(ロジスティクス)航空貨物及び海運貨物の取扱いが減少し、売上収益は1,380億円と前年同期に比べ150億円、9.8%の減収となりましたが、昨年実施した子会社清算の反動増の効果等により、セグメント利益は57億円と前年同期に比べ4億円、7.6%の増益となりました。 ③欧州(ロジスティクス)航空貨物の取扱いが増加したことに加え、Simon Hegele社を新たに連結の範囲に含めたことにより、売上収益は5,279億円と前年同期に比べ261億円、5.2%の増収となりましたが、各種コスト増の影響により、セグメント利益は47億円と前年同期に比べ64億円、57.4%の減益となりました。 ④東アジア(ロジスティクス)航空貨物の取扱いは増加したものの、海運貨物の取扱いがアパレル、生活家具関連を中心に減少し、売上収益は1,658億円と前年同期に比べ81億円、4.7%の減収となりましたが、事業再編・機能統合によるコスト削減効果により、セグメント利益は57億円と前年同期に比べ11億円、25.9%の増益となりました。 ⑤南アジア・オセアニア(ロジスティクス)航空貨物の取扱いが減少したことに加え、販売単価の下落の影響により、売上収益は1,554億円と前年同期に比べ22億円、1.4%の減収となり、各種コスト増の影響により、セグメント利益は32億円と前年同期に比べ22億円、40.5%の減益となりました。 ⑥警備輸送設定便の減便や前年の改刷対応の反動減があったものの、料金改定の効果により、売上収益は695億円と前年同期に比べ9億円、1.4%の増収となりましたが、各種コスト増の影響により、セグメント利益は24億円と前年同期並みとなりました。 ⑦重量品建設シャットダウンメンテナンス工事等の取扱いが増加したものの、風力工事関連の取扱いが減少したことから、売上収益は485億円と前年同期に比べ14億円、2.9%の減収となりましたが、各種コスト削減効果により、セグメント利益は53億円と前年同期並みとなりました。 ⑧物流サポート物流商品部門、整備製作部門、不動産部門の取扱い増加により、売上収益は4,467億円と前年同期に比べ262億円、6.2%の増収となり、セグメント利益は161億円と前年同期に比べ38億円、31.8%の増益となりました。 なお、NXグループの取り扱う輸送手段は多岐にわたるとともに、実運送や利用運送も行っており、セグメント情報に関連付けて、輸送手段ごとの販売実績の的確な表示を行うことは困難であります。 このため、生産、受注及び販売の状況につきましては、上記セグメントの業績に示しており、記載を省略しております。 (2) 財政状態当連結会計年度末の資産合計は2兆4,149億円となり、前連結会計年度末に比べ1,173億円、5.1%増となりました。流動資産は1兆333億円で前連結会計年度末に比べ984億円、10.5%増、非流動資産は1兆3,816億円で前連結会計年度末に比べ189億円、1.4%増となりました。流動資産増加の主な要因は、営業債権及びその他の債権の増加等によるものです。非流動資産増加の主な要因は、使用権資産の増加等によるものです。流動負債は7,595億円で前連結会計年度末に比べ16億円、0.2%増、非流動負債は8,063億円で前連結会計年度末に比べ1,397億円、21.0%増となりました。流動負債増加の主な要因は、営業債務及びその他の債務の増加等によるものです。非流動負債増加の主な要因は、社債及び借入金の増加等によるものです。当連結会計年度末の資本合計は8,490億円で、前連結会計年度末に比べ239億円、2.7%減となりました。 (3) キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、2,833億円となり、前連結会計年度末に比べ320億円増となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは2,086億円の収入となり、前年同期に比べ192億円収入が減少しました。その主な要因は、法人所得税の支払額が増加したこと等によるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは32億円の支出となり、前年同期に比べ1,375億円支出が減少しました。その主な要因は、有形固定資産の売却による収入が増加したこと等によるものです。。財務活動によるキャッシュ・フローは1,739億円の支出となり、前年同期に比べ98億円支出が増加しました。その主な要因は、短期借入金の返済による支出が増加したこと等によるものです。 NXグループの資本の財源及び資金の流動性につきまして、NXグループの主要な資金需要は、利用運送費、燃油費、販売費及び一般管理費等の営業費用並びにNXグループの設備の新設、改修及びM&A等に係る成長投資であります。これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、金融機関からの借入及び社債発行等による資金調達にて対応していくこととしております。手許の運転資金につきましては、当社及び一部の連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入することにより、各社における余剰資金の一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表は、IFRS会計基準に準拠して作成しています。この連結財務諸表の作成にあたり採用した重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 2.作成の基礎 (4)重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。