経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社グループの企業理念は『品質』、すなわち「安全で良質な輸送・サービス」をお客様に提供するとともに、「お客様の期待以上のサービスを創造することにより、豊かな社会の発展に貢献する。」ことを掲げており、営業品質・物流品質・人的品質(人的資本)・財務品質などあらゆる品質の向上を活動の基本としております。また、祖業である車両輸送事業において確固たる業界のポジションを築くため、既存ビジネスの拡大に加え、周辺事業へのさらなる展開を実行していくとともに新規事業や新サービスを創出し、M&Aも一つの選択肢として、新しい事業領域への展開を推し進めてまいります。持続的な成長・発展を通し、企業価値を増大させ、社会、お客様、株主の皆様から継続的に信頼を得られる企業グループになることを目指してまいります。 (2) 目標とする経営指標中期経営計画の最終年度となる2027年6月期の目標とする経営指標は以下のとおりとし、その達成に向けて邁進してまいります。項目目標数値売上収益1,500億円以上営業利益100億円以上営業利益率6.5%以上ROE14.0%以上PBR1.0倍以上PER8.0倍以上 (3) 当社グループが置かれている経営環境について① 市場環境当社グループの主たる事業であります国内自動車関連事業は、消費税や自動車取得および保有時などの関係諸税の税制に影響を受けやすい国内自動車販売市場の動向に連動しております。日本国内の新車市場は90年代の700万台をピークに、それ以降は停滞が続き、コロナ禍の混乱を経て近年の新車販売台数は500万台を切る水準で推移しております。さらに人口減少などによる運転免許保有者の減少や自動車の所有形態が変化していくなど、中長期的に見れば市場は減少傾向にあります。また、物流業界においては中長期的な原油価格の高騰リスクや2021年以降急激に進んだ円安基調に伴う燃料価格上昇基調の環境下に加え、コンプライアンスへの対応、日本国内における労働力不足、特に乗務員の不足への対応、さらには働き方改革関連法および改善基準告示改正に起因する「物流2024年問題」への対応ならびに消費者物価指数の上昇に伴う賃金上昇機運の高まりによる企業のさらなる負担増加など、引き続き厳しい事業環境が続くものと考えております。② 当社グループの構造と主要なサービスの内容当社グループは、当社および子会社21社と共同支配企業3社で構成され、国内自動車関連事業、ヒューマンリソース事業、一般貨物事業、海外関連事業を主たる業務としております。国内自動車関連事業は、主に新車および中古車の輸送、バイクの輸送、レンタル建機の回送、納車前整備点検や大型車整備、リースアップ車や自動車販売会社における下取り車の入札会運営、中古車オークション会場における検査業務を主とする構内作業およびそれらに付随する事業を行っております。ヒューマンリソース事業は、病院や教育施設などにおける自動車の運行管理事業やドライバーおよび倉庫内作業員を中心とした人材派遣事業を行っております。一般貨物事業は、港湾荷役や運輸・倉庫事業に加え、一般消費財等の3PL事業を行っております。海外関連事業は、主として中古車の輸出、中国における新車の輸送を行っております。グループの統一的な基本方針のもと、取締役会をはじめ各機関、各社が、相互に事業を組み合わせて、自動車流通における総合物流企業・サービスプロバイダーとしてグループシナジー創出と効率化を推し進めております。③ 競合他社との優位性当社グループは、それぞれのセグメントで競合企業が存在いたします。国内自動車関連事業の主たる事業である車両輸送事業においては、多数の車両輸送会社が存在いたしますが、長距離の輸送は対応できないことが多く、当社グループが持つ陸上・海上輸送の全国ネットワークが強みを発揮いたします。また、車両輸送では自動車という特殊な荷物を取り扱っており、その輸送機材に供給の制約があるなど、参入障壁は比較的高いものとなっております。ヒューマンリソース事業においては、一般的な派遣事業の割合は少なく、自動車の運行管理やドライバー派遣が主となっており、当社グループとのシナジーがより発揮しやすい構造となっております。また、一般貨物事業においては、参入障壁の高い港湾事業や地域性を活かせる3PL事業を主に事業展開を行っております。海外関連事業においては、中国における車両輸送事業は日本基準の高い輸送品質を強みにしており、中古車輸出事業は地域を集中させ、高い顧客満足度を獲得しております。 (4) 対処すべき課題当社グループは次の課題に取り組み、力強い成長戦略を実現してまいります。① 車両輸送事業改革の推進事業基盤再構築の一環として行った車両輸送会社の地域ブロック化により、グループが保有する地域毎の輸送能力を見極め、既存の輸送戦力を最大活用できる最適な配置を進めるとともに、輸送デジタル化による計画的な配車の実現等により輸送効率を向上させてまいります。また、顧客や地域の特性に応じた営業体制・輸送体制の構築に加えて、コスト管理の徹底を図るとともに、請求・支払料金体系の包括的な見直しを進め、収益向上につなげてまいります。さらに、「物流の2024年問題」への対応を推進し、法令順守に努めるとともに、総労働時間の短縮を推進するため、業務の効率化および自動化、デジタル化によるシステムの活用によって負荷軽減に努めてまいります。業務プロセスをシンプルにすることや、輸送機材の荷扱いや中古車オークション会場における自動車探しなどを分業やアウトソースすることによって、業務量の削減と平準化を図り、労働環境や諸条件の改善を進め、自動車流通業界ダントツの魅力ある会社、働きがいのある職場をつくり上げることで、乗務員や整備士の定着、従業員エンゲージメントや従業員満足度の向上を促進してまいります。② 国内自動車周辺事業の拡大車両輸送に依存しない事業ポートフォリオを構築するため、名義変更や登録代行、納車前整備点検、中古車入札会の運営や中古車オークション会場における検査業務などの自動車周辺事業を構築して、新規事業や新サービスを創出してまいります。また、M&Aによってレンタル建機の回送、中古車オークション会場や入札会会場における構内事業や大型中古車販売店内におけるカークリーニング事業への本格参入など新しい領域への事業展開を進め、事業基盤をより強固なものとしてまいります。③ ヒューマンリソース事業の拡大ヒューマンリソース事業におきましては、戦略的な営業活動および営業体制の強化により、少子高齢化や需要の多様化などによる、様々な法人のアウトソース需要を獲得し、また地方都市への展開などを行っております。MaaS(Mobility As a Service)分野におきましても、企業内で社用車のシェアリング(ライドシェア)することによる専属ドライバーの需要が高まっていることから、さらなる契約獲得に向けて活動を行っております。さらに従来の「ドライバー」を軸とした人材・サービスの提供に加えて、空港への人材・サービスの提供も行っており、今後はさらに新たな分野への人材・サービスの提供を検討してまいります。④ 一般貨物事業の拡大一般貨物事業におきましては、港湾荷役事業と運輸・倉庫事業ともに既存顧客の要望に的確に応えるとともに、新規顧客の獲得に努めることで事業の拡大を進めております。運輸・倉庫事業では、顧客の物流センター・倉庫の3PL事業に注力しております。港湾荷役事業におきましては、グリーン化・カーボンニュートラルの流れの中で、バイオマス発電所向けの燃料荷役を受託しており、順調に推移しております。また、グループ内のインフラやリソースを最大活用して、お客様への新たな価値を提案できるような協業を推進し、グループシナジーの創出を進めてまいります。 ⑤ 海外関連事業の拡大自動車関連事業で長年培ってきた当社グループのサービス技術、ノウハウを海外の成長市場で展開しております。ASEAN諸国におきましては、マレーシア向けに中古車輸出を手掛けている株式会社ワールドウインドウズの売上が大幅に伸長していることから、引き続きお客様からの要望に応えられる体制を整備するとともに、さらなるシェア拡大に加え、新たなサービスの開発や他の地域への展開を検討してまいります。また、中国におきましては、2004年に陸友物流(北京)有限公司を設立して進出以来、事業を拡大し収益を上げており、2021年7月1日に出資持分を追加取得し、連結子会社化いたしました。今後は中国における中古車輸送や新興EVメーカーへの参入および中国から日本へ輸入される電気自動車の複合物流の構築を検討してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社グループの企業理念は『品質』、すなわち「安全で良質な輸送・サービス」をお客様に提供するとともに、「お客様の期待以上のサービスを創造することにより、豊かな社会の発展に貢献する。」ことを掲げており、営業品質・物流品質・人的品質(人的資本)・財務品質などあらゆる品質の向上を活動の基本としております。また、祖業である車両輸送事業において確固たる業界のポジションを築くため、既存ビジネスの拡大に加え、周辺事業へのさらなる展開を実行していくとともに新規事業や新サービスを創出し、M&Aも一つの選択肢として、新しい事業領域への展開を推し進めてまいります。持続的な成長・発展を通し、企業価値を増大させ、社会、お客様、株主の皆様から継続的に信頼を得られる企業グループになることを目指してまいります。 (2) 目標とする経営指標中期経営計画の最終年度となる2027年6月期の目標とする経営指標は以下のとおりとし、その達成に向けて邁進してまいります。項目目標数値売上収益1,500億円以上営業利益100億円以上営業利益率6.5%以上ROE14.0%以上PBR1.0倍以上PER8.0倍以上 (3) 当社グループが置かれている経営環境について① 市場環境当社グループの主たる事業であります国内自動車関連事業は、消費税や自動車取得および保有時などの関係諸税の税制に影響を受けやすい国内自動車販売市場の動向に連動しております。日本国内の新車市場は90年代の700万台をピークに、それ以降は停滞が続き、コロナ禍の混乱を経て近年の新車販売台数は500万台を切る水準で推移しております。さらに人口減少などによる運転免許保有者の減少や自動車の所有形態が変化していくなど、中長期的に見れば市場は減少傾向にあります。また、物流業界においては中長期的な原油価格の高騰リスクや2021年以降急激に進んだ円安基調に伴う燃料価格上昇基調の環境下に加え、コンプライアンスへの対応、日本国内における労働力不足、特に乗務員の不足への対応、さらには働き方改革関連法および改善基準告示改正に起因する「物流2024年問題」への対応ならびに消費者物価指数の上昇に伴う賃金上昇機運の高まりによる企業のさらなる負担増加など、引き続き厳しい事業環境が続くものと考えております。② 当社グループの構造と主要なサービスの内容当社グループは、当社および子会社21社と共同支配企業3社で構成され、国内自動車関連事業、ヒューマンリソース事業、一般貨物事業、海外関連事業を主たる業務としております。国内自動車関連事業は、主に新車および中古車の輸送、バイクの輸送、レンタル建機の回送、納車前整備点検や大型車整備、リースアップ車や自動車販売会社における下取り車の入札会運営、中古車オークション会場における検査業務を主とする構内作業およびそれらに付随する事業を行っております。ヒューマンリソース事業は、病院や教育施設などにおける自動車の運行管理事業やドライバーおよび倉庫内作業員を中心とした人材派遣事業を行っております。一般貨物事業は、港湾荷役や運輸・倉庫事業に加え、一般消費財等の3PL事業を行っております。海外関連事業は、主として中古車の輸出、中国における新車の輸送を行っております。グループの統一的な基本方針のもと、取締役会をはじめ各機関、各社が、相互に事業を組み合わせて、自動車流通における総合物流企業・サービスプロバイダーとしてグループシナジー創出と効率化を推し進めております。③ 競合他社との優位性当社グループは、それぞれのセグメントで競合企業が存在いたします。国内自動車関連事業の主たる事業である車両輸送事業においては、多数の車両輸送会社が存在いたしますが、長距離の輸送は対応できないことが多く、当社グループが持つ陸上・海上輸送の全国ネットワークが強みを発揮いたします。また、車両輸送では自動車という特殊な荷物を取り扱っており、その輸送機材に供給の制約があるなど、参入障壁は比較的高いものとなっております。ヒューマンリソース事業においては、一般的な派遣事業の割合は少なく、自動車の運行管理やドライバー派遣が主となっており、当社グループとのシナジーがより発揮しやすい構造となっております。また、一般貨物事業においては、参入障壁の高い港湾事業や地域性を活かせる3PL事業を主に事業展開を行っております。海外関連事業においては、中国における車両輸送事業は日本基準の高い輸送品質を強みにしており、中古車輸出事業は地域を集中させ、高い顧客満足度を獲得しております。 (4) 対処すべき課題当社グループは次の課題に取り組み、力強い成長戦略を実現してまいります。① 車両輸送事業改革の推進事業基盤再構築の一環として行った車両輸送会社の地域ブロック化により、グループが保有する地域毎の輸送能力を見極め、既存の輸送戦力を最大活用できる最適な配置を進めるとともに、輸送デジタル化による計画的な配車の実現等により輸送効率を向上させてまいります。また、顧客や地域の特性に応じた営業体制・輸送体制の構築に加えて、コスト管理の徹底を図るとともに、請求・支払料金体系の包括的な見直しを進め、収益向上につなげてまいります。さらに、「物流の2024年問題」への対応を推進し、法令順守に努めるとともに、総労働時間の短縮を推進するため、業務の効率化および自動化、デジタル化によるシステムの活用によって負荷軽減に努めてまいります。業務プロセスをシンプルにすることや、輸送機材の荷扱いや中古車オークション会場における自動車探しなどを分業やアウトソースすることによって、業務量の削減と平準化を図り、労働環境や諸条件の改善を進め、自動車流通業界ダントツの魅力ある会社、働きがいのある職場をつくり上げることで、乗務員や整備士の定着、従業員エンゲージメントや従業員満足度の向上を促進してまいります。② 国内自動車周辺事業の拡大車両輸送に依存しない事業ポートフォリオを構築するため、名義変更や登録代行、納車前整備点検、中古車入札会の運営や中古車オークション会場における検査業務などの自動車周辺事業を構築して、新規事業や新サービスを創出してまいります。また、M&Aによってレンタル建機の回送、中古車オークション会場や入札会会場における構内事業や大型中古車販売店内におけるカークリーニング事業への本格参入など新しい領域への事業展開を進め、事業基盤をより強固なものとしてまいります。③ ヒューマンリソース事業の拡大ヒューマンリソース事業におきましては、戦略的な営業活動および営業体制の強化により、少子高齢化や需要の多様化などによる、様々な法人のアウトソース需要を獲得し、また地方都市への展開などを行っております。MaaS(Mobility As a Service)分野におきましても、企業内で社用車のシェアリング(ライドシェア)することによる専属ドライバーの需要が高まっていることから、さらなる契約獲得に向けて活動を行っております。さらに従来の「ドライバー」を軸とした人材・サービスの提供に加えて、空港への人材・サービスの提供も行っており、今後はさらに新たな分野への人材・サービスの提供を検討してまいります。④ 一般貨物事業の拡大一般貨物事業におきましては、港湾荷役事業と運輸・倉庫事業ともに既存顧客の要望に的確に応えるとともに、新規顧客の獲得に努めることで事業の拡大を進めております。運輸・倉庫事業では、顧客の物流センター・倉庫の3PL事業に注力しております。港湾荷役事業におきましては、グリーン化・カーボンニュートラルの流れの中で、バイオマス発電所向けの燃料荷役を受託しており、順調に推移しております。また、グループ内のインフラやリソースを最大活用して、お客様への新たな価値を提案できるような協業を推進し、グループシナジーの創出を進めてまいります。 ⑤ 海外関連事業の拡大自動車関連事業で長年培ってきた当社グループのサービス技術、ノウハウを海外の成長市場で展開しております。ASEAN諸国におきましては、マレーシア向けに中古車輸出を手掛けている株式会社ワールドウインドウズの売上が大幅に伸長していることから、引き続きお客様からの要望に応えられる体制を整備するとともに、さらなるシェア拡大に加え、新たなサービスの開発や他の地域への展開を検討してまいります。また、中国におきましては、2004年に陸友物流(北京)有限公司を設立して進出以来、事業を拡大し収益を上げており、2021年7月1日に出資持分を追加取得し、連結子会社化いたしました。今後は中国における中古車輸送や新興EVメーカーへの参入および中国から日本へ輸入される電気自動車の複合物流の構築を検討してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要① 業績当連結会計年度におけるわが国経済は、一部地域で弱めの動きも見られますが、全体的には緩やかに持ち直し、ないしは回復しております。国内の自動車市場におきまして、新車販売台数合計は前連結会計年度(以下、前年同期という)比で104.1%(日本自動車工業会統計データ)と増加いたしました。昨年の前半における一部完成車メーカーの不正問題によって停止していた車種の生産が再開し、受注残の解消が進んだ結果、国内の販売台数は全体として増加いたしました。また、中古車登録・販売台数は、中古車輸出が引き続き旺盛であることから、前年同期比で100.3%と増加いたしました。 〔自動車の国内流通に関連する台数〕単位:台国内販売2023年7月~2024年6月2024年7月~2025年6月前年比新車販売台数 国内メーカー*14,216,4274,403,982104.4%(うち日産自動車)*1(475,873)(450,159)(94.6%)海外メーカー*2239,549235,48098.3%新車販売台数合計 4,455,9764,639,462104.1%中古車登録台数 登録車*33,625,2313,636,906100.3%軽自動車*42,835,0282,844,336100.3%中古車登録台数合計 6,460,2596,481,242100.3% 輸出2023年7月~2024年6月2024年7月~2025年6月前年比国内メーカー新車*14,416,9174,245,68096.1%中古車乗用車*51,596,5471,621,765101.6% *1 日本自動車工業会統計より算出 *2 日本自動車輸入組合統計より算出*3 日本自動車販売協会連合会統計より算出 *4 全国軽自動車協会連合会統計より算出*5 日本自動車販売協会連合会統計の輸出抹消登録台数より試算 〔燃料小売価格〕単位:円/L全国平均2023年7月~2024年6月2024年7月~2025年6月前年比軽油*6155.7158.1101.5%レギュラーガソリン*6176.0178.4101.4% *6 資源エネルギー庁統計より算出(当社が輸送に使用する燃料は主に軽油) これらの市場環境を背景に、当社グループの業績は、売上収益1,478億43百万円(前年同期比105.0%)、営業利益102億28百万円(前年同期比164.4%)となりました。また、税引前利益は102億13百万円(前年同期比164.0%)となり、親会社の所有者に帰属する当期利益は71億79百万円(前年同期比173.0%)となりました。 報告セグメント別の成績 《国内自動車関連事業》主幹事業である車両輸送事業において、物流の2024年問題による乗務員の労働時間規制の施行を迎えながらも、乗務員の分業体制推進や乗務員採用の強化、協力会社への支払い単価の増額を進めたことによって輸送戦力を確保できたことにより、輸送受託台数を維持することができました。一方で、2024年問題への対応コスト及び消費者物価指数や最低賃金の上昇を背景とした採用費や労務費単価の上昇に加えて、キャリアカーの車両費・整備費増加の影響も受けております。そのような環境下で、(1)限られた輸送戦力を有効活用すべく空車区間を減らすために復荷の獲得を推進するなど、粗利益に重きを置いた営業活動を実行していること、(2)株式会社ゼロ・プラスBHS、株式会社ゼロ・プラスIKEDAの業績が好調なことや株式会社ソウイングを連結子会社化したこと、(3)2024年1月より順次新車・中古車の輸送料金を引き上げたことなどが利益獲得に寄与しました。一方で、株式会社ソウイングは取得時に前提とした事業環境が乖離していることから、のれんの一部減損損失を計上しました。これらの結果、国内自動車関連事業全体の売上収益は695億19百万円(前年同期比109.0%)、セグメント利益は90億47百万円(前年同期比129.4%)となりました。車両輸送事業におきましては、2027年6月期までの中期経営計画で掲げている「品質への原点回帰」をテーマに「『物流の2024年問題』への更なる対応~拠点のあり方・運び方の見直し、輸送戦力の確保~」「事故・クレームの削減・対策」「デジタル化の推進」を進めてまいります。 《ヒューマンリソース事業》送迎事業は、低採算になっている現場において料金改定を進めていることに加えて、ドライバーの採用手法を改めたことによって採用が進んだことから、新規契約の獲得及びMaaS(Mobility as a service)事業の増車に対応することができ、増収となりました。人材サービス事業は、ドライバーの派遣人員数が増加したことから増収になりました。セグメント利益は、送迎事業と人材サービス事業は増収に伴い増益となりましたが、2023年3月にスタートした新規事業である運転ドットコムにおいて先行投資を継続していることに加えて、計画を下回る結果となったため、減益となりました。これらの結果、ヒューマンリソース事業全体の売上収益は230億59百万円(前年同期比106.6%)、セグメント利益は8億4百万円(前年同期比99.2%)となりました。 《一般貨物事業》運輸・倉庫事業は、運輸で主要顧客の取扱荷量が減少したこと、及び物流の2024年問題に伴い傭車先が減少したことによって減収となりましたが、倉庫は新規案件の立ち上げもあり増収となりました。港湾荷役事業は、一部顧客における貨物の荷役量が増加したことにより増収となり、一般貨物事業全体では増収となりました。セグメント利益は、港湾荷役事業においては増収に伴い増益となり、運輸・倉庫事業においては、運輸における不採算事業の見極め、倉庫内荷役の新規案件の立ち上げ、及び新規顧客の獲得が奏功して倉庫の空坪が埋まったことから増益となりました。また、前年同期に当社川崎複合物流センターにおいて発生した火災に対する損失引当を計上しておりましたが、当連結会計年度第4四半期に当該損失の補償を計上したことから、一般貨物事業全体で増益となりました。これらの結果、一般貨物事業全体の売上収益は65億3百万円(前年同期比101.6%)、セグメント利益は19億61百万円(前年同期比248.0%)となりました。 《海外関連事業》中古車輸出事業は、上半期においてはマレーシアにおける中古車輸入許可証の発行時期の都合により、一時的に中古車輸出台数を制限せざるを得ない状況となりましたが、下半期においては中古車輸入許可証が発行されたとともに、自動車運搬船の船枠を十分に確保できる体制を構築できたため、日本国内で滞留していた車両の船積みが進み、増収となりました。一方、中国における車両輸送事業は、日系の完成車メーカーの不振により新車の輸送量が減少したことで減収となり、海外関連事業全体でも減収になりました。セグメント利益は、中古車輸出事業においては増収に伴い増益となりました。中国における車両輸送事業は減収に伴い減益となりましたが、前年同期においてCKD事業に対する減損損失を計上していたことから、海外関連事業全体では増益となりました。これらの結果、海外関連事業全体の売上収益は487億60百万円(前年同期比99.6%)、セグメント利益は8億92百万円(前年同期比1,165.9%)となりました。 なお、上記セグメント別損益に含まれていない全社費用(当社の管理部門に係る費用)等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 5.セグメント情報」に記載のとおり「調整額」の項目として計上しており、24億77百万円となります。 ② 財政状態当連結会計年度末における資産合計は前連結会計年度末に比べ32億15百万円(4.5%)増加し、739億48百万円となりました。当連結会計年度末における負債合計は前連結会計年度末に比べ24億42百万円(7.4%)減少し、304億17百万円となりました。当連結会計年度末における資本合計は前連結会計年度末に比べ56億57百万円(14.9%)増加し、435億30百万円となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ53億26百万円増加し、166億43百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は、128億57百万円(前連結会計年度は112億33百万円の収入)となりました。主な資金増加要因は、当期利益71億99百万円、非資金支出である減価償却費及び償却費51億73百万円であり、主な資金減少要因は、法人所得税の支払額30億75百万円であります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は、28億36百万円(前連結会計年度は46億63百万円の支出)となりました。支出の主な内訳は、有形固定資産及び投資不動産の取得による支出21億21百万円、無形資産の取得による支出7億95百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出2億49百万円であります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は、46億6百万円(前連結会計年度は8億24百万円の支出)となりました。支出の主な内訳は、リース負債の返済による支出30億13百万円、配当金の支払額14億93百万円であります。 ④ 生産、受注及び販売の実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。なお、当社グループの取り扱う主要な商品は車両輸送を中心としたサービスであるため、生産及び受注の状況は記載を省略しております。 セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年7月1日至 2025年6月30日)前年同期比(%)国内自動車関連事業(百万円)69,519109.0ヒューマンリソース事業(百万円)23,059106.6一般貨物事業(百万円)6,503101.6海外関連事業(百万円)48,76099.6合計(百万円)147,843105.0 (注) 1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりであります。 相手先前連結会計年度(自 2023年7月1日至 2024年6月30日)当連結会計年度(自 2024年7月1日至 2025年6月30日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)日産自動車株式会社12,3518.812,8428.7 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 a.経営成績等1) 財政状態(資産)流動資産は、前連結会計年度末に比べ52億55百万円(15.9%)増加し、382億49百万円となりました。これは主に、現金及び現金同等物が53億26百万円増加したこと等によります。非流動資産は、前連結会計年度末に比べ20億40百万円(5.4%)減少し、356億99百万円となりました。これは主に、繰延税金資産が2億37百万円増加したものの、有形固定資産が23億77百万円減少したこと等によります。これらの結果資産合計は、前連結会計年度末に比べ32億15百万円(4.5%)増加し、739億48百万円となりました。(負債)流動負債は、前連結会計年度末に比べ81百万円(0.3%)増加し、242億27百万円となりました。これは主に、営業債務及びその他の債務が2億37百万円減少、社債及び借入金が1億円減少したものの、その他の流動負債が3億92百万円増加したこと等によります。非流動負債は、前連結会計年度末に比べ25億24百万円(29.0%)減少し、61億90百万円となりました。これは主に、リース負債が26億93百万円減少したこと等によります。これらの結果負債合計は、前連結会計年度末に比べ24億42百万円(7.4%)減少し、304億17百万円となりました。 (資本)資本は、前連結会計年度末に比べ56億57百万円(14.9%)増加し、435億30百万円となりました。これは主に、利益剰余金が当期利益の計上等により57億88百万円増加したこと等によります。 2) 経営成績(売上収益)売上収益は前連結会計年度に比べて70億91百万円増加し、1,478億43百万円となりました。国内自動車関連事業において、車両輸送事業は、昨年の前半における一部完成車メーカーの不正問題によって停止していた車種の生産が再開し、受注残の解消が進んだ結果、国内の販売台数は全体として増加したとともに、中古車登録・販売台数についても、中古車輸出が引き続き旺盛であったことなど需要が堅調に推移しました。そのようなマーケット環境において、当社グループにおいては物流の2024年問題に向けた輸送戦力確保を進めたことにより受託台数を維持できたことや、2024年1月から進めてきた料金の適正化の進展、グループ会社の積極的な営業活動等が寄与した結果、国内自動車関連事業全体で57億44百万円の増収となりました。ヒューマンリソース事業において、送迎事業は、前期に引き続き料金の適正化を進めてきたことに加えて、ドライバーの採用活動にも注力した結果、採用が進んだことに伴い、新規契約の獲得及びMaaS(Mobility as a Service)事業の増車に伴い増収となりました。人材サービス事業は、ドライバーの確保および積極的な営業活動を展開したことでドライバーの派遣人員数が増加したことから増収になり、空港関連人材事業は航空機発着回数の回復したこと及び外国人採用を進めたことによって派遣人員数が増加したことから増収になりました。ヒューマンリソース事業全体で14億20百万円の増収となりました。一般貨物事業において、運輸・倉庫事業は、運輸で主要顧客の取扱荷量が減少したこと、及び物流の2024年問題に伴い傭車先が減少したことによって減収となりましたが、倉庫は新規案件の立ち上げもあり増収となりました。港湾荷役事業は、一部顧客における貨物の荷役量が増加したことにより増収となり、一般貨物事業全体では増収となりました。一般貨物事業全体で1億4百万円の増収となりました。海外関連事業につきましては、中古車輸出事業は、上半期においてはマレーシアにおける中古車輸入許可証の発行時期の都合により、一時的に中古車輸出台数を制限せざるを得ない状況となりましたが、下半期においては中古車輸入許可証が発行されたとともに、自動車運搬船の船枠を十分に確保できる体制を構築できたことにより、日本国内で滞留していた車両の船積みが進んだことに加え、積極的な営業活動により顧客との関係強化を進めたことによりマーケットシェアを維持したことに伴い増収となりました。一方、中国における車両輸送事業は、日系の完成車メーカーの不振により新車の輸送量が減少したことで減収となり、海外関連事業全体でも減収になりました。海外関連事業全体で1億77百万円の減収となりました。 (売上原価、売上総利益)売上原価は、国内自動車関連事業においては、コロナ禍が明けたことに伴って乗務員の有効求人倍率が増加している環境下で消費者物価指数や最低賃金の上昇を受けて、採用費及び労務費単価を引き上げていることに加えて、EV化を見据えた輸送機材の投資や部品代・工賃等の上昇による修繕費等の上昇に伴って車両費が増加しました。一方で、粗利を意識した営業活動を推進し、車両輸送事業を始めとして、ゼログループ全体で料金の適正化を進めたことにより収益性が向上しました。全体として売上原価率は87.4%から85.3%へ減少いたしました。売上総利益は前連結会計年度に比べて40億85百万円増加し217億53百万円となりました。 (販売費及び一般管理費、その他の収益、その他の費用、営業利益)販売費及び一般管理費は前連結会計年度に比べて3億68百万円増加し116億66百万円、その他の収益は前連結会計年度に比べて4億3百万円増加し8億18百万円、その他の費用は前連結会計年度に比べて1億13百万円増加し、6億76百万円となりました。これらの結果、営業利益は前連結会計年度に比べて40億6百万円増加し102億28百万円となりました。営業利益率は6.5%の目標に対して6.9%となりました。原価低減活動を進め、復荷獲得や粗利益に重きを置く営業活動・料金適正化の推進などにより、目標を上回る利益率となりました。 (金融収益、金融費用、持分法による投資損益、税引前利益)金融収益は前連結会計年度に比べて1百万円増加し66百万円、金融費用は前連結会計年度に比べて30百万円増加し76百万円、持分法による投資損益は前連結会計年度に比べて8百万円増加し△5百万円となりました。この結果、税引前利益は前連結会計年度に比べて39億86百万円増加し102億13百万円となりました。 (法人所得税費用、親会社の所有者に帰属する当期利益)法人所得税費用は前連結会計年度に比べて9億91百万円増加し30億14百万円となりました。非支配持分は前連結会計年度に比べて33百万円減少し19百万円となりました。これらの結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は前連結会計年度に比べて30億29百万円増加し71億79百万円となりました。 b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容2015年度から2017年度にかけて三ヶ年計画を立案して、三つの成長戦略(車両輸送事業に伴う周辺事業の拡大、人材事業・一般貨物事業の拡大、アセアン事業の推進)と二つの事業基盤の再構築(輸送体制の地域ブロック化の推進、グループシナジーの創出)を掲げて推進してまいりました。三つの成長戦略に関しては、2016年12月に高栄運輸株式会社(現 株式会社ゼロ・プラスBHS)を買収してバイク輸送事業への本格参入、2017年6月に株式会社Aリリーフを商号変更して、空港ビジネスにおける人材派遣事業への新規参入、苅田港海陸運送株式会社にてバイオマス発電の燃料荷役事業への参入決定など、種蒔きとその成果が現れてまいりました。二つの事業基盤の再構築に関しては、まず車両輸送事業において、2015年10月に株式会社ゼロ・プラス九州を商号変更・再編したことを皮切りに輸送体制の地域ブロック化を推進して、2016年7月には株式会社ゼロ・プラス関東を商号変更・再編いたしました。また、2017年4月に株式会社ゼロ・プラス西日本を設立し、10月に株式会社ゼロ・プラス中部を商号変更・再編しました。同時に協力会社6社の事業譲受を行い、11月には株式会社HIZロジスティクスを子会社化して、12月に株式会社ゼロ・プラス東日本と商号変更・再編したことで地域ブロック化が完了いたしました。結果としてゼロ、輸送子会社7社、協力会社6社の合計14社を全国5つのブロックへ再編いたしました。グループシナジーの創出については、類似事業の集約、グループ内インフラの共有化、グループ内における株式会社ジャパン・リリーフの人材リソース利用促進、グループ一丸となった新規事業の開拓を進めてまいりました。また、2018年度から2020年度にかけての三ヶ年計画では、自動車業界の変化、アセアンの経済成長、少子高齢化に伴う労働力不足に対応すべく、異業種の自動車業界参入や次世代モビリティを見据えた新規事業の開拓、株式会社ジャパン・リリーフにおける人材事業の拡大、タンチョングループと協業した海外事業の拡大に努めると同時に、物流拠点や輸送戦力の最適化をはじめとする地域ブロック化の効果最大化、グループシナジー創出と効率化の推進をしてまいりました。さらに、車両輸送事業において、積年の課題となっている乗務員の不足と高齢化、輸送機材の老朽化、繁閑差解消への取り組みも進め、働き方改革として総労働時間の管理や労働諸条件の改善を図っております。2018年度には、株式会社メルカリやKeePer技研株式会社との業務提携を実施して、異業種とのアライアンスを推進しており、また三菱自動車工業株式会社の完成車輸送を全面的に受託することが決定するなど事業領域の拡大を進めてまいりました。2021年度から2023年度にかけての三ヶ年計画においては、企業理念の基本に立ち返り「あらゆる品質(経営品質・人的品質・業務品質・輸送品質など)の向上」を実現することで、「成長し続ける会社」「お客様の期待を裏切らない会社」「安心して働ける会社」を目指してまいりました。当期間においても2021年度には陸友物流(北京)有限公司の一部出資持分(40%)を取得し子会社化を行い、株式会社IKEDA(現 株式会社ゼロ・プラスIKEDA)と株式会社ソウイングの全株式を取得し子会社化するなど事業領域の拡大を図っております。そして、2024年度から2026年度の新たな三ヶ年計画においては、当社グループの企業理念である『品質』、すなわち「安全で良質な輸送・サービス」をお客様に提供するとともに、「お客様の期待以上のサービスを創造することにより、豊かな社会の発展に貢献する。」ことを掲げ、営業品質・物流品質・人的品質(人的資本)・財務品質などあらゆる品質の向上を活動の基本としております。また、祖業である車両輸送事業において確固たる業界のポジションを築くため、既存ビジネスの拡大に加え、周辺事業へのさらなる展開を実行していくとともに新規事業や新サービスを創出し、M&Aも一つの選択肢として、新しい事業領域への展開を推し進めてまいります。持続的な成長・発展を通し、企業価値を増大させ、社会、お客様、株主の皆様から継続的に信頼を得られる企業グループになることを目指してまいります。2024年度から2026年度の最終年度となる2027年6月期においては以下の目標を掲げております。2025年6月期の実績としては以下のとおりであり、売上収益、PERを除き目標を上回る結果となりました。項目目標数値2025年6月期売上収益1,500億円以上1,478億円営業利益100億円以上 102億円営業利益率6.5%以上 6.9%ROE14.0%以上 17.9%PBR1.0倍以上 1.21倍PER8.0倍以上 7.20倍 c.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報1) 財務戦略の基本的な考え方当社グループは、今後予想される様々な経営環境の変化に対応し、持続的な成長に伴うリスクに見合った資本水準と負債・資本構成の維持を基本方針としております。安定した財務体質のもと、企業価値の向上のための成長投資と利益還元を両立してまいります。当社グループの掲げている新たな三ヶ年計画(2024年度から2026年度)においては、財務品質・人的品質(人的資本)・物流品質・営業品質などあらゆる品質の向上を活動の基本としております。これらを実現するための投資などに、当社グループの成長、企業価値の向上に必要な資金及び経常の運転資金を効率的に確保しております。さらに、グループ会社との間ではCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入しており、グループ各社における余剰資金の有効活用に努めております。 2) 財務基盤の安定当社グループの持続的な成長を支え、景気変動の影響にも耐えうるには「財務基盤の安定維持」が前提となります。当社グループのキャッシュ創出力は堅調に推移し、財務基盤は安定しております。今後も、D/Eレシオを0.5倍程度に抑制し、自己資本比率を50%程度に保つことで、当社グループの財務安定性を確保してまいります。 3) 安定的な利益還元当社グループは、第79期(2025年6月期)以降の配当につきましては、株主還元の一層の充実を念頭に、配当性向を33%(以前は25%)としております。親会社所有者に帰属する当期利益を「株主還元」「成長投資」「財務安定化」に三分割してバランスを取っていく方針であります。 4) 資金調達当社グループは現在、自己資金及び金融機関の借入れ等により資金調達することとしています。運転資金について借入れによる資金調達を行う場合、CMSでのグループ内調達を優先的に考え、不足する場合や、各社の資本コストを考慮して必要な場合には、一年以内の短期借入金で各連結会社が外部金融機関より調達することとしております。生産設備などの長期資金も、CMSでのグループ内調達を先ず考慮し、必要に応じて外部金融機関より長期借入金で調達しております。当社グループは、健全な財務状況、営業活動によりキャッシュ・フローを生み出す能力、金融機関との当座貸越契約などにより必要資金の確保と緊急時の流動性を確保してまいります。当社グループは資金計画に基づき、投資時期の適切性を慎重に考慮するとともに、取引金融機関との当座貸越契約などにより十分な資金を確保することで、災害など不測の事態の影響を受ける期間においても適切に事業を遂行し、計画を実現できるものと考えております。 5) 資金需要当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、当社グループの中古車輸出の車両仕入資金、輸送事業に関わる車両費、外注費、販売費及び一般管理費等があります。また、当社グループの設備投資需要としましては、営業用車両投資と不動産投資に加え、販売、業務管理用の無形資産投資等があります。 6) 財務状況当連結会計年度の財政状態は以下のとおりであります。 財務戦略の基本方針経営指標2024年6月期実績2025年6月期実績(a) 財務基盤の安定維持D/Eレシオ0.38倍0.26倍自己資本比率52.6%58.0%(b) 収益を伴う成長ROE11.8%17.9%(c) 安定的な利益還元配当性向25.0%33.0% d.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは客観的な指標等について、2027年6月期までの中期経営計画において、グループ1,500億円以上の売上収益と100億円以上の営業利益、6.5%以上の営業利益率の達成を中長期的な目標としており、中期経営計画1年目の当連結会計年度における連結売上収益は1,478億43百万円であり、営業利益102億28百万円、営業利益率6.9%となりました。中期経営計画2年目の2026年6月期は、連結売上収益1,450億円、営業利益103億円、営業利益率7.1%を業績予想としております。引き続き、これらの指標の達成に向けて取り組んでまいります。 e.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当連結会計年度のセグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容については「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 業績」に記載のとおりであります。 f.重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第312条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。なお、連結財務諸表の作成に用いた重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 2.作成の基礎 (4)重要な会計上の見積り及び判断の利用」をご参照ください。